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平成二十年一月二十二日提出
質問第一四号

国後島北方海域で日本船が拿捕された事件に対する外務省の対応及び邦人保護に対する外務省の認識に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




国後島北方海域で日本船が拿捕された事件に対する外務省の対応及び邦人保護に対する外務省の認識に関する質問主意書


 「政府答弁書」(内閣衆質一六八第三六七号)を踏まえ、以下質問する。

一 二〇〇七年十二月十三日に国後島北方海域で北海道の羅臼漁協所属の刺し網漁船四隻がロシア国境警備隊に拿捕された事件(以下、「拿捕事件」という。)につき、現在も身柄を拘束されたままである乗組員四名(以下、「乗組員」という。)と船体の返還を求めてのロシア側との交渉について、現在の進捗状況を説明されたい。
二 「政府答弁書」で、「乗組員」を解放させるべく、在ロシア日本国大使館または在ユジノサハリンスク日本国総領事館より職員を国後島まで派遣し、直接解放を強く求め、交渉を行うべきではないかとの問いに対して、「先の答弁書(平成十九年十二月二十五日内閣衆質一六八第三三五号)四についてでお答えしたとおり、乗組員の解放に関するロシア側の意思決定はモスクワの中央当局において行われていることから、外務省として、在ロシア連邦日本国大使館を通じ、また、その他の外交経路を通じ、ロシア連邦政府に対し、だ捕された船体及び乗組員全員の即時解放を累次にわたり求めており、外務省職員を国後島に派遣するとの考えは有していない。」との答弁がなされているが、「乗組員」解放の意思決定はロシアの中央政府においてなされるにしても、外務省職員が直接国後島に行き、現地当局とも「乗組員」の解放に向けた交渉を行うことは、「乗組員」解放実現のために有効ではないのか。また、外務省職員が国後島にて「乗組員」と接し、精神的ケアに努めることも、邦人保護の観点から必要であると考えるが、外務省の見解如何。
三 「政府答弁書」では、二〇〇六年八月にロシア国境警備局に拿捕された根室のカニかご漁船第三十一吉進丸の船体の我が国への返還(以下、「船体の返還」という。)がまだ実現していないことについて、外務省は「外務省としては、引き続き御指摘の船体の引渡しを求めて外交経路等を通じてロシア連邦との間で交渉を行っているところであるが、外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは、ロシア連邦との間の今後の交渉に支障を来すことから、差し控えたい。」と答弁しているが、外務省は右答弁を繰り返し、実際の交渉の進展具合等に関する情報を開示せず、ロシア側との交渉に支障を来すことを気にかけている一方で、未だ「船体の返還」が実現しないのはなぜか。
四 「政府答弁書」では、「北方四島に居住するロシア連邦国民の意識を含む北方四島における情勢の把握に努めている。」との答弁がなされているが、外務省はどの様な方策をもって北方四島に居住するロシア系住民の意識を含む情勢の把握に努めているのか、具体的に説明されたい。
五 「政府答弁書」では、二〇〇七年八月に北海道根室港を出港した北方領土墓参団(以下、「墓参団」という。)が国後島ラシコマンベツ墓地への上陸を拒否されたことを受け、その理由をロシア側に問い質し、抗議をしているのかとの問いに対し、「外務省として、ロシア側に対し累次にわたり、御指摘の墓参団のラシコマンベツ墓地への上陸訪問の中止について遺憾の意を申し入れている。」との答弁がなされているが、外務省からの遺憾の意の申し入れに対し、ロシア側からはどの様な回答がなされているか。具体的に説明されたい。
六 「拿捕事件」、「船体の返還」、そして「墓参団」の上陸拒否につき、それぞれ解決、真相究明が実現する兆しは未だ見えないが、外務省は真剣にロシア側と交渉を行っているのか。それとも、うやむやなままでそれぞれが風化することを望んでいるのか。

 右質問する。



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