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平成二十一年十二月一日提出
質問第一三四号

国土交通省の発注による道路地下の空洞化調査に関する質問主意書

提出者  河野太郎




国土交通省の発注による道路地下の空洞化調査に関する質問主意書


 国土交通省が発注し、道路保全技術センターが受注した平成二十年度の空洞化調査に関して、質問する。

一 道路保全技術センターが調査を行った平成二十年度の空洞化調査は、今年の夏に行われた検証の結果、大きな空洞の見逃しが明白になった。見逃された空洞の中には、至急補修する必要があったものも含まれている。また、道路保全技術センターが平成二十年度に調査した都内の国道一五号線では、四十か所以上の空洞が見逃された。その他の調査区間で見逃されたものを含めれば数百か所にのぼる空洞が全国で見逃されていると思われる。国民の安全を守るという観点から再調査が実施されているが、道路保全技術センターが技術のないために見逃した空洞であるので、再調査は税金で行うべきではなく道路保全技術センターの負担で行われるべきだと思うがいかがか。また、既に行われた第三者委員会の調査費用も税金ではなく道路保全技術センターが負担するべきだと思うがいかがか。
二 大量の空洞見逃しが明確になった平成二十年度の道路保全技術センターの調査に対して、国土交通省は非常に高い評価点を与えている。これは明らかに不自然である。評価点を与えた当時の担当者およびその評価点を承認した責任者は誰か明らかにされたい。
 なぜ、このような明らかに技術が欠如し見逃しが多数出た調査に対し、このような高い評価点がつくに至ったのか、その経緯を説明されたい。第三者委員会などの調査で平成二十年度の道路保全技術センターの調査の不完全さが明らかになったにもかかわらず、評価点が訂正されていないのはなぜか。
 当然に評価点は改められると思うが、いつ誰が評価点の是正を行うのか、また、その評価点が適正であることを政務三役などが確認すべきだと思うがいかがか。
三 平成二十年度に国土交通省が発注した空洞化調査のうち道路保全技術センターが受注した調査の報告書には、写真の貼り間違え、データの誤記など多数の誤りが存在する。平成二十年度に道路保全技術センターが受注した調査の報告書のなかで、国土交通省が把握しているこうした誤りをすべて明らかにされたい。貼り間違えられた写真やデータについては、どのページのどの写真やデータが、どこのページの写真やデータと取り違えられているか、明確にされたい。
四 国土交通省は、今年三月の時点で、空洞化調査についてレーダー探査業務と解析業務を分離し、解析業務は省内で行うとしているが、解析業務を行う能力がある国土交通省の職員の氏名とその経験を明らかにされたい。また、その者達の解析能力をいかに担保するのか明らかにされたい。
五 道路保全技術センターの平成二十一年度予算では、空洞化調査に関する受注金額が減少し、その他の業務の受注金額が増えている。道路保全技術センターが落札したすべての国が発注した業務、および落札金額、予定価格、応札者数、点数で評価したものについては他の入札者との点数の比較と点数の基準を記されよ。
六 国土交通省は、今後、空洞化調査をレーダー探査とスコープ探査に分離して発注しようとしているが、これは明らかに無駄なことである。なぜ、このような発注の仕方をするのか説明されたい。また、第三者委員会が行った調査でもレーダー探査とスコープ探査の後にFWD調査が行われてきたにもかかわらず、レーダー探査とスコープ探査の間にFWD調査を新たに実施しようとしている理由は何か記されよ。また、入札する業者の能力を何で担保するのか明らかにされたい。
七 事業仕分けの際、国土交通省道路局長は、道路保全技術センターが空洞を一つ二つ見逃したというような発言をしたが、すでに行われた再調査では空洞や空隙が見つかっており、一つ二つの見逃しではないことは明確である。道路局長の事業仕分けにおける発言は、道路保全技術センターの空洞の見逃しを矮小化させようとする意図で行われたことは明確であるが、この道路局長の発言は、この空洞見逃しに関する政府の公式見解に沿ったものであるのか、それとも道路局長の個人的な見解であるのか明確にされたい。
八 道路保全技術センターが空洞を見逃しているとの指摘を今年の五月に当時の金子副大臣に対して行ったが、国土交通省は直ちに再調査をせず、第三者委員会を立ち上げ、その結果、再調査が大幅に遅れ、空洞が放置され、国民が危険にさらされることになった。この間にどういうプロセスで直ちに再調査を行わず、第三者委員会を立ち上げることにしたのかその経緯を明確にされよ。

 右質問する。



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