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平成二十二年二月十日提出
質問第一〇七号

平成二十二年度高速道路無料化社会実験に関する質問主意書

提出者  山口俊一




平成二十二年度高速道路無料化社会実験に関する質問主意書


 国土交通省は平成二十二年二月二日に平成二十二年度高速道路無料化社会実験計画案(以下、「社会実験」とする。)を発表された。これは流通・生活コストの引き下げによる地域活性化を目的とし高速道路原則無料化の方針の下に社会実験を通じて影響を確認し、段階的に無料化の実施を目指した施策であるという。
 これを踏まえて、次の事項について質問する。

一 そもそも高速道路行政は「受益者負担」の原則で新しい高速道路整備を行ってきた。高速道路の無料化を掲げるなら、政府としては今後、新しい高速道路は全て税金によって作るとの方針に転換されたのかお教えいただきたい。また、「コンクリートから人へ」や「CO2削減二十五%」の政府目標もあるが、新たな高速道路整備は今後も引き続き行うかどうか、政府としての方針をお聞かせいただきたい。
二 政府はこの社会実験において首都圏や主要な高速道路をあえて外され、地方への影響の少ない高速道路を無料化すると言っておられる。今後、民主党のマニフェストどおりに平成二十四年度から無料化を目指されるのなら、国民への影響が最も大きいのは、大都市部周辺の高速道路の無料化であると考えるが、何故首都圏や主要な道路を無料化し、無料化による渋滞や環境への影響、大都市と地方との経済効果を実験されなかったのかお聞かせいただきたい。また、コスト面の制約があるのであれば、何故首都圏や主要道路について部分的にでも指定をし、無料化による渋滞や環境への影響、大都市と地方との経済効果を実験されなかったのかお聞かせいただきたい。
三 今回の社会実験によって無料化が有効であるか否かを判断する基準は具体的に何か、費用便益比(B/C)なのか、環境に対する影響なのか、経済効果なのかお聞かせいただきたい。また、有効であるか否かを誰がどの時点で判断するのか具体的にお聞かせいただきたい。
四 この社会実験では、税金が一〇〇〇億円投じられると承知しているが、この社会実験の対象となる高速道路の区間が存在しない都道府県はどれだけあるかお教えいただきたい。また、税の公平性の観点から、対象外都道府県と対象都道府県の不公平感をどう認識されているかお教えいただきたい。
五 四国地方では、高知−須崎東、松山−大洲、大洲北只−西予宇和の三区間が指定されているが、この三区間が社会実験の対象として指定された根拠は何かお聞かせいただきたい。また、徳島自動車道が除外された理由も併せてお聞かせいただきたい。
六 この社会実験に併せて、現在行われている「地方部の休日上限一〇〇〇円乗り放題」等の高速道路料金引き下げも廃止すると報じられているが、事実かお聞かせいただきたい。また、その際の代替案として上限二〇〇〇円乗り放題を実施するとの報道もあるが、事実かも併せてお聞かせいただきたい。
七 地方部の休日上限一〇〇〇円乗り放題に掛かる国費は年間いくらかお教えいただきたい。もし上限二〇〇〇円乗り放題を導入された場合、国費負担は年間いくらになると予想されているかお教えいただきたい。
八 将来的に高速道路が全線無料化された場合に、国費負担は年間どれだけ必要となると見積もっているのかお教えいただきたい。また全線無料化となった場合、維持・補修費は誰が負担するのか、また民営化された高速道路会社の経営形態はどうされるおつもりなのか、高速道路会社の従業員の身分保障はどうされるのかお教えいただきたい。
九 前原大臣は記者会見で、今回の社会実験で地方経済を活性化すると述べられた。ところが、四国地方では本四架橋の割引が無ければ四国地方外からの観光客や都市部への物流が見込めないのが現状である。四国地方の経済活性化や都市部への流通、観光について、国交省として今後どう振興されるつもりか具体的にお聞かせいただきたい。また、来年度以降、本四架橋が更なる割引を予定されているのかについても併せてお聞かせいただきたい。
十 将来的に高速道路の全線無料化が実現するとして、最も大事なことはミッシングリンク(未開通区間)をなくすことと認識しているが、政府としてはどう認識しているかお聞かせいただきたい。また、具体的に徳島自動車道の鳴門−徳島間はいつ開通するのか、徳島自動車道の四車線化はいつ実現するのか、政府としての決意をお聞かせいただきたい。併せて、高松自動車道の四車線化を来年度実施するのかについてもお聞かせいただきたい。

 右質問する。



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