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平成二十八年一月二十一日提出
質問第七三号

TPP大筋合意に伴う政府の食品の安全基準に係る見解認識に関する質問主意書

提出者  鈴木貴子




TPP大筋合意に伴う政府の食品の安全基準に係る見解認識に関する質問主意書


 本年一月十八日付日本農業新聞二面(以下、「農業新聞記事」とする。)に、「消費者の不安払えず」との見出しで、「昨年十二月、環太平洋連携協定(TPP)交渉の大筋合意内容の説明会を福岡市で取材した。農水省の説明を聞いた農家からは「全く意味のない説明会だった」「こんな説明では、政府が何を考えているのか分からない」といった声を聞いた。ぶぜんとした農家の表情も忘れられない。説明会では印象に残った農家の質問があった。「TPPで、農薬や遺伝子組み換え(GM)食品の安全基準は緩和されるのか」というものだ。農水省は「回答は控えさせていただく」と答えるにとどまり、会場はざわついた。…」とする記事が掲載されている。また昨年十二月八日付朝日新聞四面(以下、「朝日記事」とする。)に、甘利明TPP担当相が、TPPの大筋合意による国内産業への影響や今後の見通しについてインタビューを受けた記事が掲載されている。「朝日記事」のインタビューの中の、「食品の安全基準への懸念は。」との問いに、甘利明TPP担当相は、「食の安全について他国から変更を求められることはない。従来の日本の方法で決める。遺伝子組み換え作業の表示基準が米国式になることもない。」と答え、さらに「米国内から再交渉を求める声が出た。」との問いに対し、「再交渉はありえない。それぞれの合意内容は、他の合意内容とも複雑に絡み合って成立している。一部を引き抜いて交渉すれば、(合意内容はすべて)崩れる。マイケル・フロマン米通商代表部代表も言っていることだ。」と受け答えをしている。
 右を踏まえ、質問する。

一 政府は「農業新聞記事」及び「朝日記事」を承知し、その内容は把握しているか。
二 「農業新聞記事」には、説明会に参加した農家から「TPPで、農薬や遺伝子組み換え(GM)食品の安全基準は緩和されるのか」との質問があり、農水省は「回答は控えさせていただく」と答えたと記されている。右の農家からの質問に対し答えた者の官職氏名を明らかにされたい。
三 朝日新聞のインタビュー(「朝日記事」)で、食品の安全基準への懸念について甘利明TPP担当相は、「食の安全について他国から変更を求められることはない。従来の日本の方法で決める。遺伝子組み換え作業の表示基準が米国式になることもない。」と答えており、そもそも政府は、輸入農産物・食品の検疫や、食品の表示、GM食品の扱いなどについて、「現行制度の変更はない」と説明している。何故、右の説明会で「回答は控えさせていただく」という本来の政府見解に合わない形になったのか説明されたい。
四 そもそも、全国で開かれているTPPの説明会の趣旨を説明されたい。また、説明会開催に至った経緯、誰が何を目的に開催を決めたのか明らかにされたい。
五 趣旨を鑑みて、「回答は控えさせていただく」という答弁は適正と考えるか。政府の見解如何。

 右質問する。



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