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平成二十九年五月十日提出
質問第二九四号

質問主意書に対する政府答弁書の現況と望ましいあり方に関する質問主意書

提出者  仲里利信




質問主意書に対する政府答弁書の現況と望ましいあり方に関する質問主意書


 本職は、国会議員としての質問主意書を重要な追及の手段として位置付け、また閣議決定を経て示される政府答弁書を高く評価してきた。
 しかし、近年、本職の質問主意書に対して「お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではない」とか、「〇〇の意味するところが必ずしも明らかではない」とかの言い回しを冒頭で行った後に、答弁を留保したり、拒否したり、挙句の果ては質問の趣旨と全くかけ離れた一般的な答弁に終始したりするケースが多く見受けられるようになっている。
 このような状況の理由と政府の真意を計りかねていたところ、五月九日付の毎日新聞が、二〇〇〇年以降の政府答弁書約一万二千五百件中、本職への政府答弁書と同様の言い回しがあったのは約千三百件で、このうち第二次安倍内閣以降が約六割超えの八百六十件に及んでいることをつぶさに明らかにするとともに、そのような言い回しの目的が「論点外し」や「内容が雑」、「次の追及までの時間稼ぎ」であると指摘していることを知り、かねてからの疑問が解消された。
 そこで以下お尋ねする。

一 政府は、五月九日付の毎日新聞の「質問主意書に「意味するところが不明」」との報道を承知しているか明らかにされたい。
二 質問一に関連して、報道では政府答弁の現況を具体的な件数で細かに明らかにするとともに、識者の批判などを織り交ぜて政府の姿勢を厳しく糾弾しているが、報道内容で明らかになった現況と答弁のあり方に対する批判について政府の認識と見解を答えられたい。
三 政府答弁で見受けられる「お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではない」とか、「〇〇の意味するところが必ずしも明らかではない」とかの言い回しは、特定の省庁だけではなく、全省庁に共通して行われているところであるが、表現や使い方が余りにも統一的であることから、政府全体で統一の運用方針や基準を定めているのではないかと思われるが、政府の認識と見解を答えられたい。
四 質問三に関連して、近年、政府答弁書におけるこのような言い回しが頻繁に見受けられるようになっていることに鑑みると、政府が積極的にこのような言い回しを行うよう指示しているのではないかと思われるところであるが、政府の認識と見解を答えられたい。
五 政府が近年「お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではない」とか、「〇〇の意味するところが必ずしも明らかではない」とかの言い回しを多用するようになった背景や目的、理由を明らかにされたい。
六 本職は、仮に質問主意書の内容が明確でなく、質問の真意を的確に把握できないならば、政府が一刀両断に「答弁を留保」したり、「答弁を拒否」したり、「異なる説明」を行ったりするのではなく、質問者への口頭での再確認や真意の忖度等の積極的なフォローアップを行うべきであると考えるが、政府の認識と見解を答えられたい。
七 本職は、時間稼ぎとの批判を解消するために、国会開会中に限定されている質問主意書の提出や、先例で三回までと限定されている質問回数を見直し、通年、何回でも質問できるように改善すべきであると考えている。質問主意書の制度については国会で協議すべき事柄であるが、政府の協力が必要である。政府は本職の考えに同意するか。
八 議員と政府との健全な質問と答弁のやり取りを可能とするための望ましいあり方について政府の認識と見解を答えられたい。

 右質問する。



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