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平成十九年十月十六日受領
答弁第八八号

  内閣衆質一六八第八八号
  平成十九年十月十六日
内閣総理大臣 福田康夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員江田憲司君提出米空母「キティーホーク」への自衛隊補給艦「ときわ」からの間接給油に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員江田憲司君提出米空母「キティーホーク」への自衛隊補給艦「ときわ」からの間接給油に関する再質問に対する答弁書



一について

 今般米側に行った照会に対する米側の回答の主な内容は、次のとおりである。
 二千三年二月二十五日、海上自衛隊補給艦「ときわ」は、約八十万ガロンの燃料を米国補給艦ペコスに給油した。ペコスは、約七百五十六万ガロンの最大燃料積載量を持つ海上輸送司令部の補給艦である。「ときわ」からペコスに補給された燃料は、ペコスの最大燃料積載量のおよそ十パーセントに相当する。
 ペコスはその後、多くの艦船に給油したが、最初に給油したのは空母キティホークであった。四百万ガロンの燃料積載量を持つキティホークは、ペコスから六十七万五千ガロンの燃料補給を受けた。ペコスからキティホークに補給された燃料すべてが当初「ときわ」から給油されたものであったとし、キティホークの最大燃料積載量の半分を航空燃料用と想定する場合、「ときわ」から供給された燃料は、キティホークの最大燃料積載量の四十パーセント弱を占めることになる。
 補給艦ペコスがキティホークに給油した六十七万五千ガロンが直ちに使用されたと仮定すると、ペコスから燃料の補給を受けた後のキティホークの活動を分析する必要がある。運航速度も含めた、キティホークの活動に基づいて考えると、三日以内にこの六十七万五千ガロンの燃料をすべて消費したと考えられる。
 二月二十五日から二十八日までの三日間に、キティホークは不朽の自由作戦を支援する任務を行った。
 二月二十八日の夜、キティホークは南方監視作戦を支援するため北アラビア湾に到着した。
 二千三年二月二十五日、補給艦ペコスは、キティホークに給油後、十四万九千ガロンの燃料を、不朽の自由作戦を支援する任務を遂行するカウペンスに給油した。この十四万九千ガロンの燃料はすべて、不朽の自由作戦の目的で消費されたと考えられる。
 簡潔に言えば、空母キティホークは不朽の自由作戦を支援するために、少なくとも六十七万五千ガロンの燃料を消費した。

二の@について

 防衛省による今般の給油量の訂正は、もっぱら我が国の側で生じた問題であり、これにより平成十五年五月の米国側の回答が影響を受けることは特に考えられなかったところである。

二のAについて

 我が国が平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置及び関連する国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法(平成十三年法律第百十三号。以下「テロ対策特措法」という。)に基づいて行った個別の補給に係る情報については、一般的には、関係する部隊等の安全や円滑な活動の確保に支障をきたす可能性、関係国との信頼関係を損なう可能性等を考慮し、公開の可否を判断すべきものであると考えている。政府としては、テロ対策特措法に基づく海上自衛隊の活動内容について、各国の理解も得ながら可能な限り情報を開示してきているところであり、国民の広い理解が得られるよう引き続き努めてまいりたい。

三について

 平成十五年五月七日の記者会見において、当時の福田内閣官房長官は、「米海軍は海上自衛隊から提供を受けた艦船用燃料については、テロ対策特措法の目的外の活動に使用したことはなく、今後も使用することはあり得ない。したがって、イラク攻撃に参加するキティホーク空母群の艦艇が海上自衛隊から提供を受けた艦船用燃料として使用したことも、当然ないことにつき、改めて確認をする。こういう返事をもらってます。」と述べている。
 先の答弁書(平成十九年十月二日内閣衆質一六八第三八号)三及び四についてでお答えしたとおり、海上自衛隊が米補給艦に給油した平成十五年二月二十五日に米空母「キティーホーク」が不朽の自由作戦に従事していたことについては、同年五月、米側に確認しており、当該給油により海上自衛隊から米側に提供された燃料についても、同月、米側に確認したところ、テロ対策特措法の趣旨と目的に外れて使用されたことはなく、今後とも使用することはあり得ない旨の回答を得ているところであり、我が国が補給した艦船用燃料等については、テロ対策特措法の趣旨に沿って適切に使用されているものと認識している。
 御指摘の当時の福田内閣官房長官の発言もこのような認識に基づいたものであると承知している。



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