答弁本文情報
平成二十年二月一日受領答弁第二五号
内閣衆質一六九第二五号
平成二十年二月一日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出防衛省における上官による自衛隊新入隊員の給料のかすめ取りに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出防衛省における上官による自衛隊新入隊員の給料のかすめ取りに関する質問に対する答弁書
一について
当時、黒瀬茂育海曹長に対する懲戒処分の権限を有する者であった護衛艦はるゆき艦長及び海上自衛隊佐世保基地業務隊司令が業務上横領に係る規律違反の事実について調査を行った。
黒瀬茂育海曹長が業務上横領した分隊費、旅行積立金等の現金は、分隊員の荷物取次の手数料として運送会社の従業員から受領した現金、及び分隊員から旅行積立金等徴収金として徴収していた現金のうち、同分隊員の研修旅行代等として支出した残余の現金であると承知している。
防衛省として把握している限りでは、御指摘のような事実があったとは承知しておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。
平成五年の海上自衛隊の事案については、海上自衛隊横須賀教育隊所属の三等海曹を平成五年六月二十九日に懲戒免職、平成十六年の陸上自衛隊の事案については、陸上自衛隊第一地対艦ミサイル連隊所属の三等陸曹を平成十六年八月六日に懲戒免職とし、両者に対しては、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第八条第一項第一号の規定に基づき、退職手当は支給しなかった。
氏名については、防衛庁(当時)として公表しておらず、個人の権利利益を害することとなるおそれがあることから防衛省としてお答えは差し控えたい。
平成九年四月から九月までの期間内に、北村武郎一等海佐、重住岳宏二等海佐、古賀勝彦二等海佐、田原征美三等海佐、林田素一等海尉、上田隆徳二等海尉、牧瀬廣三等海尉、黒瀬茂育海曹長、渡邉弘二等海曹、中原修一三等海曹、辻岡健治三等海曹、矢野聡三等海曹及び橋口正信二等海曹は、佐世保教育隊に勤務していた。
防衛省として、調査の結果、把握している限りでは、御指摘の「「新入隊員」自身の身に覚えがない中で口座から引き落とされていた事実」については承知しておらず、お尋ねについてお答えすることは困難である。