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答弁本文情報

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平成二十一年二月十三日受領
答弁第九一号

  内閣衆質一七一第九一号
  平成二十一年二月十三日
内閣総理大臣 麻生太郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員赤嶺政賢君提出沖縄県における不発弾爆発事故に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員赤嶺政賢君提出沖縄県における不発弾爆発事故に関する質問に対する答弁書



一について

 沖縄県下には、まだ多くの不発弾等が地中に埋没しているとみられるため、政府としては、計画的な探査及び発掘の実施等を支援し、事故の防止に努めてきたところであり、御指摘の事故(以下「本件事故」という。)が発生したことは、遺憾であると考えている。
 また、御指摘の沖縄県議会の決議及び糸満市議会の意見書を含む、本件事故及び不発弾等に関する対策に係る沖縄県、県内市町村等の意見等も踏まえ、内閣府においては、平成二十一年二月十日に、沖縄における不発弾等に関する新たな安全対策を取りまとめたところであり、その実施に向けて着実に取り組む考えである。

二の1について

 本件事故は、平成二十一年一月十四日に沖縄県糸満市小波蔵において、水道管敷設のための掘削工事中に、米国製二百五十キログラム爆弾が爆発し、負傷者二名等の被害が発生したものである。

二の2について

 平成十一年から平成二十年末までの間に発生した不発弾等の爆発事故で死傷者が発生したものについて、政府として現時点で把握している限りにおいて、その発生日時、発生場所、被害状況及び原因の概要をお示しすると、次のとおりである。
 平成十一年二月九日 三重県桑名郡木曽岬町富田子 死者一名 国道工事中に、地中に埋没していた爆弾が爆発
 平成十二年八月三十日 神奈川県横須賀市内川 負傷者一名 鉄くずに紛れ込んだ爆雷を裁断機で切断したため爆発
 平成十三年六月十八日 沖縄県西原町字兼久 負傷者一名 埋立工事中に、ブルドーザーが踏んだ黄燐弾が爆発

三の1について

 お尋ねについては、先の答弁書(平成二十一年二月三日内閣衆質一七一第五一号。以下「先の答弁書」という。)一についてで述べたとおり、確実な資料が存在しないため、推計することは困難である。

三の2及び3について

 沖縄県下には、まだ多くの不発弾等が地中に埋没しているとみられるため、不発弾等に関する対策は重要な課題であると認識しており、政府としては、計画的な探査及び発掘の実施等を着実に支援し、事故の防止に努めてまいりたい。

三の4及び5について

 沖縄における不発弾等の埋没状況の調査については、内閣府において、沖縄県が実施する不発弾等の情報収集のための調査及び事務に対し不発弾等処理交付金を交付し、支援を行ってきている。
 沖縄における不発弾等の探査及び発掘については、内閣府において、沖縄県等が実施する不発弾等の探査及び発掘に対し、不発弾等処理交付金を交付している。また、発見された不発弾等の信管の除去等の処理については、防衛省において行っている。

三の6について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、先の答弁書五及び六についてでお答えしたとおり、不発弾等に関する対策については、戦後処理の一環として国が責任を持つとともに、住民の安全確保の観点から地方公共団体においても責任を持つという考え方に基づいて、国と地方公共団体が費用を負担して行ってきているところである。
 なお、沖縄県については、不発弾等の処理量が極めて多い等の特殊事情にかんがみ、地方公共団体が実施する不発弾等の探査及び発掘等に要する経費の十分の九以内に相当する額を、沖縄県に不発弾等処理交付金として交付している。また、これに併せて、特別交付税により所要の措置を講じているところである。

三の7について

 本件事故の発生等を踏まえ、内閣府において、平成二十一年二月十日に、沖縄における不発弾等に関する新たな安全対策を取りまとめたところであり、内閣府等において、その実施に向けて取り組む考えである。

四の1について

 現時点では、事前に不発弾等の磁気探査を行わなかった経緯等、本件事故の事実関係、責任の所在等が必ずしも明らかではないと考えている。政府としては、本件事故の事実関係等が確定された場合には、沖縄県の特殊事情も踏まえた対応として、沖縄県と連携し、被害者に対する見舞金の支給等について検討していく考えである。

四の2について

 お尋ねの趣旨が必ずしも明らかではないが、お尋ねの「国家賠償法第二条に基づく責任」等については、個々の事故の事実関係等に応じて定まるものであり、一概にお答えすることはできない。政府としては、三の4及び5について並びに三の6についてで述べたとおり、事故の防止のため、不発弾等に関する対策に取り組んできたところである。また、本件事故等を踏まえ、内閣府においては、平成二十一年二月十日に、沖縄における不発弾等に関する新たな安全対策を取りまとめたところであり、その実施に向けて着実に取り組む考えである。

四の3について

 御指摘の見舞金については、政府は、一般会計から爆発事故見舞金として一億二千八百二十四万二千八百八十円を支出し、沖縄県及び那覇市とともに、被害者等に見舞金を支給したものである。

四の4について

 お尋ねの「救済措置」の意味するところが必ずしも明らかではないが、不発弾等の爆発事故の被害者等に対し国が見舞金等を支払った事例について、政府が現時点で把握している限りでお示しすると、昭和四十九年三月二日に那覇市字小禄で発生した爆発事故について、被害者等に対し、国が見舞金等を支給したほか、昭和四十四年六月二十九日に東京都新島村で発生した爆発事故については、昭和五十五年十月二十三日東京高等裁判所判決において、平成十二年八月三十日に神奈川県横須賀市で発生した爆発事故については、平成十七年十一月十八日最高裁判所第二小法廷決定等において、国の賠償責任が認められたため、それぞれの原告に対し国が賠償金を支払った。



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