答弁本文情報
昭和二十六年三月二日受領答弁第六七号
(質問の 六七)
内閣衆質第六七号
昭和二十六年三月二日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員天野公義君提出利根川改修並びに総合開発計画に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員天野公義君提出利根川改修並びに総合開発計画に関する質問に対する答弁書
利根川改修については、その公共の利害に関するところきわめて重大なるものあるにかんがみ、利根本流並びにその支派川を一環とした総合的根本治水計画を樹立し、財政の許す限り最大限の予算を充当してその促進に努力しつつある。すなわち昭和二十五年度においては六億余万円を投じて本流筋の河道拡張と堤防の強化並びに河床堆積土砂の浚渫等の改修工事を施行すると共に別途見返資金五億円を導入して派川江戸川の河積拡張工事を施行し、又支川鬼怒川、小貝川、渡瀬川その他の支川改修に三億余万円を計上して目下着々工事を進捗せしめつつあるが昭和二十六年度においても能う限り工費の増額を計り事業の推進に努力したい考えである。
利根川治水解決のための砂防計画としては今後なお約四千基近くの砂防堰堤を必要としその事業費約二百数十億円を要する見込みである。昭和二十六年度においてはこの計画に従い差向き緊急施行を要するものより実施致したい考えで、砂防堰堤に対しその事業費数億円を予定している。
右答弁する。