衆議院

メインへスキップ



答弁本文情報

経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
昭和二十八年七月十七日受領
答弁第三二号
(質問の 三二)

  内閣衆質第二七号
     昭和二十八年七月十七日
内閣総理大臣 吉田 茂

         衆議院議長 堤 康次(注) 殿

衆議院議員天野公義君提出利根川の治水対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員天野公義君提出利根川の治水対策に関する質問に対する答弁書



 利根川治水対策については、政府も最も意を用いているところであつて、明治三十三年以来改修工事あるいは増補工事を施行してきたのである。昭和二十二年九月のカスリン台風により増補工事未着手の東村地区先の堤防が欠壊し大なる被害をこうむつたことは誠に遺憾であつてその容積量を対照とし種々検討し改訂計画を樹立して昭和二十四年度より目下極力実施中である。しかし利根川の改修に要する費用は、河道改修のみでも今後なお六百余億円の多額を要するのであるが、直轄河川改修工事は、全国で七十六河川を施行中であつて、現在の国家財政よりして、制約された公共事業費の大半を利根川改修にのみ支出することは困難な状況であるができ得る限りの経費を計上し、昭和二十七年度では十二億八千万円をもつて工事の進ちよくに努めている次第である。
 なお、昭和二十八年度においても急激なる経費の増額は困難であるが、工事費の経済的な江戸川に重点を置き施工中である。旧計画では関宿における分水量は二千五百立方メートルであつたものを三千五百立方メートルに増加せしめる計画のもとに、昭和二十五年度より見返資金支出の三箇年工事として着手したが、見返資金の河川事業費打切りにより、その後改修費を重点的に支出して昭和二十九年度までにその目的を達成せしめるため、利根川改修工事中優先的に計上し、昭和二十七年度においては五億二千三百万円を支出し、昭和二十八年度においては七億二千三百万円を支出する予定になつている。
 今後共治水費の増額を計るとともに、利根川改修工事の促進を計り利根川の水害を未然に防止いたしたいと考えて居る次第である。

 右答弁する。




経過へ | 質問本文(HTML)へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.