衆議院

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第一九六回

閣第四八号

   水道法の一部を改正する法律案

 水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第一章の二 広域的水道整備計画(第五条の二)」を「第二章 水道の基盤の強化(第五条の二−第五条の四)」に、「第二章」を「第三章」に、「第三章」を「第四章」に、「第四章 専用水道」を「第五章 専用水道」に、「第四章の二」を「第六章」に、「第五章」を「第七章」に、「第六章」を「第八章」に、「第四十条」を「第三十九条の二」に、「第七章」を「第九章」に改める。

 第一条中「を計画的に整備し、及び水道事業を保護育成する」を「の基盤を強化する」に改める。

 第二条の二を次のように改める。

第二条の二 国は、水道の基盤の強化に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及びこれを推進するとともに、都道府県及び市町村並びに水道事業者及び水道用水供給事業者(以下「水道事業者等」という。)に対し、必要な技術的及び財政的な援助を行うよう努めなければならない。

2 都道府県は、その区域の自然的社会的諸条件に応じて、その区域内における市町村の区域を超えた広域的な水道事業者等の間の連携等(水道事業者等の間の連携及び二以上の水道事業又は水道用水供給事業の一体的な経営をいう。以下同じ。)の推進その他の水道の基盤の強化に関する施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。

3 市町村は、その区域の自然的社会的諸条件に応じて、その区域内における水道事業者等の間の連携等の推進その他の水道の基盤の強化に関する施策を策定し、及びこれを実施するよう努めなければならない。

4 水道事業者等は、その経営する事業を適正かつ能率的に運営するとともに、その事業の基盤の強化に努めなければならない。

 第五十三条第四号中「第十五条第二項」の下に「(第二十四条の八第一項(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を加え、同条第十号中「第四十条第一項」の下に「(第二十四条の八第一項(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を加え、同号を同条第十一号とし、同条中第九号を第十号とし、第八号を第九号とし、第七号の次に次の一号を加える。

 八 第二十四条の七第一項(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定に違反した者

 第五十五条第二号中「第十一条第二項」を「第十一条第三項」に改め、同条第三号中「第四十条第八項」の下に「(第二十四条の八第一項(第三十一条において準用する場合を含む。)の規定により読み替えて適用する場合を含む。)」を加える。

 第七章を第九章とする。

 第六章中第四十条の前に次の一条を加える。

 (災害その他非常の場合における連携及び協力の確保)

第三十九条の二 国、都道府県、市町村及び水道事業者等並びにその他の関係者は、災害その他非常の場合における応急の給水及び速やかな水道施設の復旧を図るため、相互に連携を図りながら協力するよう努めなければならない。

 第四十条第九項中「前条第四項」を「第三十九条第四項」に、「あるのは「次条第八項」と、」を「あり、及び」に、「「次条第八項」と読み替える」を「、「第四十条第八項」と読み替える」に改める。

 第四十六条第二項中「読み替えて準用される」を「準用する」に改める。

 第四十八条の二第一項中「の規定により読み替えて準用される」を「において準用する」に改める。

 第五十条第四項中「の規定により読み替えて準用される」を「において準用する」に、「第五章」を「前章」に改める。

 第六章を第八章とする。

 第三十九条第一項中「水道事業及び水道用水供給事業」を「水道事業等」に、「次条第八項」を「第四十条第八項」に改め、同条第二項中「水道事業及び水道用水供給事業」を「水道事業等」に改める。

 第五章を第七章とする。

 第三十四条の四を次のように改める。

 (準用)

第三十四条の四 第二十条の二から第二十条の五までの規定は第三十四条の二第二項の登録について、第二十条の六第二項の規定は簡易専用水道の管理の検査について、第二十条の七から第二十条の十六までの規定は第三十四条の二第二項の登録を受けた者について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第二十条の二

水質検査

簡易専用水道の管理の検査

第二十条の四第一項第一号

第二十条第一項に規定する水質検査

簡易専用水道の管理の検査

 

検査施設

検査設備

 

用いて水質検査

用いて簡易専用水道の管理の検査

第二十条の四第一項第二号

別表第一

別表第二

 

水質検査

簡易専用水道の管理の検査

 

五名

三名

第二十条の四第一項第三号

水質検査

簡易専用水道の管理の検査

第二十条の四第二項

水質検査機関登録簿

簡易専用水道検査機関登録簿

第二十条の四第二項第三号

水質検査

簡易専用水道の管理の検査

第二十条の六第二項

登録水質検査機関

第三十四条の二第二項の登録を受けた者

第二十条の七

水質検査を

簡易専用水道の管理の検査を

第二十条の八第一項

水質検査の

簡易専用水道の管理の検査の

 

水質検査業務規程

簡易専用水道検査業務規程

第二十条の八第二項

水質検査業務規程

簡易専用水道検査業務規程

 

水質検査の

簡易専用水道の管理の検査の

 

水質検査に

簡易専用水道の管理の検査に

第二十条の九

水質検査の

簡易専用水道の管理の検査の

第二十条の十第二項

水道事業者

簡易専用水道の設置者

第二十条の十二

第二十条の六第一項又は第二項

第二十条の六第二項又は第三十四条の三

 

水質検査を受託すべき

簡易専用水道の管理の検査を行うべき

 

水質検査の

簡易専用水道の管理の検査の

第二十条の十三

水質検査の

簡易専用水道の管理の検査の

第二十条の十三第五号

第二十条第三項

第三十四条の二第二項

第二十条の十四

水質検査に

簡易専用水道の管理の検査に

第二十条の十五第一項

水質検査の

簡易専用水道の管理の検査の

 

検査施設

検査設備

第二十条の十六第一号

第二十条第三項

第三十四条の二第二項

第二十条の十六第四号

第二十条第三項

第三十四条の二第二項

 

水質検査

簡易専用水道の管理の検査

 第四章の二を第六章とする。

 第三十四条第一項を次のように改める。

  第十三条、第十九条(第二項第三号及び第七号を除く。)、第二十条から第二十二条の二まで、第二十三条及び第二十四条の三(第七項を除く。)の規定は、専用水道の設置者について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第十三条第一項

厚生労働大臣

都道府県知事

第十九条第二項

事項

事項(第三号及び第七号に掲げる事項を除く。)

第二十四条の三第二項

厚生労働大臣

都道府県知事

第二十四条の三第四項

第十九条第二項各号

第十九条第二項各号(第三号及び第七号を除く。)

第二十四条の三第六項

第十七条、第二十条から第二十二条の三

第二十条から第二十二条の二

 

第二十五条の九、第三十六条第二項並びに第三十九条(第二項

第三十六条第二項並びに第三十九条(第一項

第二十四条の三第八項

同項各号

同項各号(第三号及び第七号を除く。)

 第四章を第五章とする。

 第二十八条第一項中「各号に」を「各号のいずれにも」に改める。

 第三十一条を次のように改める。

 (準用)

第三十一条 第十一条第一項及び第三項、第十二条、第十三条、第十五条第二項、第十九条(第二項第三号を除く。)、第二十条から第二十三条まで、第二十四条の二、第二十四条の三(第七項を除く。)、第二十四条の四、第二十四条の五、第二十四条の六(第一項第二号を除く。)、第二十四条の七、第二十四条の八(第三項を除く。)、第二十四条の九から第二十四条の十三までの規定は、水道用水供給事業者について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

第十一条第一項

水道事業の全部又は

水道用水供給事業の全部又は

第十一条第一項ただし書

水道事業の

水道用水供給事業の

 

水道事業を

水道用水供給事業を

第十五条第二項

給水を受ける者に対し、常時水

水道用水の供給を受ける水道事業者に対し、給水契約の定めるところにより水道用水

第十五条第二項ただし書

給水区域

給水対象

 

区域及び

対象及び

 

関係者に周知させる

水道用水供給事業者が水道用水を供給する水道事業者に通知する

第十九条第二項

事項

事項(第三号に掲げる事項を除く。)

第二十二条の四第一項

給水区域

水道用水供給事業者が水道用水を供給する水道事業者の給水区域

第二十三条第一項

関係者に周知させる

水道用水供給事業者が水道用水を供給する水道事業者に通知する

第二十四条の二

水道の

水道用水供給事業者が水道用水を供給する水道事業者の水道の

 

水道事業に

水道用水供給事業に

第二十四条の三第四項

第十九条第二項各号

第十九条第二項各号(第三号を除く。)

第二十四条の三第六項

第十七条、第二十条

第二十条

 

第二十五条の九、第三十六条第二項

第三十六条第二項

第二十四条の三第八項

同項各号

同項各号(第三号を除く。)

第二十四条の四第一項

水道事業の

水道用水供給事業の

第二十四条の四第三項

第六条第一項

第二十六条

 

水道事業経営

水道用水供給事業経営

第二十四条の五第三項第六号

水道事業

水道用水供給事業

第二十四条の七第二項

第十九条第二項各号

第十九条第二項各号(第三号を除く。)

第二十四条の八第一項

第十四条第一項、第二項及び第五項、第十五条第二項及び第三項

第十五条第二項

 

、第二十四条第三項並びに

並びに

 

第十四条第一項中「料金」とあるのは「料金(第二十四条の四第三項に規定する水道施設運営権者(次項、次条第二項及び第二十三条第二項において「水道施設運営権者」という。)が自らの収入として収受する水道施設の利用に係る料金(次項において「水道施設運営権者に係る利用料金」という。)を含む。次項第一号及び第二号、第五項、次条第三項並びに第二十四条第三項において同じ。)」と、同条第二項中「次に」とあるのは「水道施設運営権者に係る利用料金について、水道施設運営権者は水道の需要者に対して直接にその支払を請求する権利を有する旨が明確に定められていることのほか、次に」と、第十五条第二項ただし書

第十五条第二項ただし書

 

(水道施設運営権者が

(第二十四条の四第三項に規定する水道施設運営権者(第二十三条第二項において「水道施設運営権者」という。)が

 

水道事業者(水道施設運営権者を含む。以下この項及び次条第三項

水道用水供給事業者(水道施設運営権者を含む。以下この項

 

とする。この場合において、水道施設運営権者は、当然に給水契約の利益(水道施設運営等事業の対象となる水道施設の利用料金の支払を請求する権利に係る部分に限る。)を享受する

とする

第二十四条の八第二項

第十七条、第二十条

第二十条

 

第二十三条第一項、第二十五条の九

第二十三条第一項

 第三章を第四章とする。

 第八条第一項中「次の各号に」を「次の各号のいずれにも」に改める。

 第十一条第一項中「においては」の下に「、厚生労働省令で定めるところにより」を加え、同条第二項中「前項ただし書」を「第一項ただし書」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 地方公共団体以外の水道事業者(給水人口が政令で定める基準を超えるものに限る。)が、前項の許可の申請をしようとするときは、あらかじめ、当該水道事業の給水区域をその区域に含む市町村に協議しなければならない。

 第十四条第二項中「の各号」を削り、同項第一号中「照らし」の下に「、健全な経営を確保することができる」を加える。

 第十五条第二項ただし書中「受けたため、」を「受けた場合」に改める。

 第十九条第二項第一号中「検査」の下に「(第二十二条の二第二項に規定する点検を含む。)」を加え、同項第三号中「規定に基く」を削り、同項中第八号を第九号とし、第七号を第八号とし、第六号の次に次の一号を加える。

 七 第二十二条の三第一項の台帳の作成

 第二十二条の次に次の三条を加える。

 (水道施設の維持及び修繕)

第二十二条の二 水道事業者は、厚生労働省令で定める基準に従い、水道施設を良好な状態に保つため、その維持及び修繕を行わなければならない。

2 前項の基準は、水道施設の修繕を能率的に行うための点検に関する基準を含むものとする。

 (水道施設台帳)

第二十二条の三 水道事業者は、水道施設の台帳を作成し、これを保管しなければならない。

2 前項の台帳の記載事項その他その作成及び保管に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

 (水道施設の計画的な更新等)

第二十二条の四 水道事業者は、長期的な観点から、給水区域における一般の水の需要に鑑み、水道施設の計画的な更新に努めなければならない。

2 水道事業者は、厚生労働省令で定めるところにより、水道施設の更新に要する費用を含むその事業に係る収支の見通しを作成し、これを公表するよう努めなければならない。

 第二十四条の三第六項中「第二十二条」を「第二十二条の三」に改め、「第二十三条第一項」の下に「、第二十五条の九」を、「第三十九条」の下に「(第二項及び第三項を除く。)」を加え、同条第七項中「すべて」を「全て」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項の次に次の一項を加える。

7 前項の規定により水道管理業務受託者を水道事業者とみなして第二十五条の九の規定を適用する場合における第二十五条の十一第一項の規定の適用については、同項第五号中「水道事業者」とあるのは、「水道管理業務受託者」とする。

 第二十四条の三の次に次の十条を加える。

 (水道施設運営権の設定の許可)

第二十四条の四 地方公共団体である水道事業者は、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成十一年法律第百十七号。以下「民間資金法」という。)第十九条第一項の規定により水道施設運営等事業(水道施設の全部又は一部の運営等(民間資金法第二条第六項に規定する運営等をいう。)であつて、当該水道施設の利用に係る料金(以下「利用料金」という。)を当該運営等を行う者が自らの収入として収受する事業をいう。以下同じ。)に係る民間資金法第二条第七項に規定する公共施設等運営権(以下「水道施設運営権」という。)を設定しようとするときは、あらかじめ、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。この場合において、当該水道事業者は、第十一条第一項の規定にかかわらず、同項の許可(水道事業の休止に係るものに限る。)を受けることを要しない。

2 水道施設運営等事業は、地方公共団体である水道事業者が、民間資金法第十九条第一項の規定により水道施設運営権を設定した場合に限り、実施することができるものとする。

3 水道施設運営権を有する者(以下「水道施設運営権者」という。)が水道施設運営等事業を実施する場合には、第六条第一項の規定にかかわらず、水道事業経営の認可を受けることを要しない。

 (許可の申請)

第二十四条の五 前条第一項前段の許可の申請をするには、申請書に、水道施設運営等事業実施計画書その他厚生労働省令で定める書類(図面を含む。)を添えて、これを厚生労働大臣に提出しなければならない。

2 前項の申請書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 申請者の主たる事務所の所在地及び名称並びに代表者の氏名

 二 申請者が水道施設運営権を設定しようとする民間資金法第二条第五項に規定する選定事業者(以下この条及び次条第一項において単に「選定事業者」という。)の主たる事務所の所在地及び名称並びに代表者の氏名

 三 選定事業者の水道事務所の所在地

3 第一項の水道施設運営等事業実施計画書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

 一 水道施設運営等事業の対象となる水道施設の名称及び立地

 二 水道施設運営等事業の内容

 三 水道施設運営権の存続期間

 四 水道施設運営等事業の開始の予定年月日

 五 水道事業者が、選定事業者が実施することとなる水道施設運営等事業の適正を期するために講ずる措置

 六 災害その他非常の場合における水道事業の継続のための措置

 七 水道施設運営等事業の継続が困難となつた場合における措置

 八 選定事業者の経常収支の概算

 九 選定事業者が自らの収入として収受しようとする水道施設運営等事業の対象となる水道施設の利用料金

 十 その他厚生労働省令で定める事項

 (許可基準)

第二十四条の六 第二十四条の四第一項前段の許可は、その申請が次の各号のいずれにも適合していると認められるときでなければ、与えてはならない。

 一 当該水道施設運営等事業の計画が確実かつ合理的であること。

 二 当該水道施設運営等事業の対象となる水道施設の利用料金が、選定事業者を水道施設運営権者とみなして第二十四条の八第一項の規定により読み替えられた第十四条第二項(第一号、第二号及び第四号に係る部分に限る。以下この号において同じ。)の規定を適用するとしたならば同項に掲げる要件に適合すること。

 三 当該水道施設運営等事業の実施により水道の基盤の強化が見込まれること。

2 前項各号に規定する基準を適用するについて必要な技術的細目は、厚生労働省令で定める。

 (水道施設運営等事業技術管理者)

第二十四条の七 水道施設運営権者は、水道施設運営等事業について技術上の業務を担当させるため、水道施設運営等事業技術管理者一人を置かなければならない。

2 水道施設運営等事業技術管理者は、水道施設運営等事業に係る業務の範囲内において、第十九条第二項各号に掲げる事項に関する事務に従事し、及びこれらの事務に従事する他の職員を監督しなければならない。

3 水道施設運営等事業技術管理者は、第二十四条の三第五項の政令で定める資格を有する者でなければならない。

 (水道施設運営等事業に関する特例)

第二十四条の八 水道施設運営権者が水道施設運営等事業を実施する場合における第十四条第一項、第二項及び第五項、第十五条第二項及び第三項、第二十三条第二項、第二十四条第三項並びに第四十条第一項、第五項及び第八項の規定の適用については、第十四条第一項中「料金」とあるのは「料金(第二十四条の四第三項に規定する水道施設運営権者(次項、次条第二項及び第二十三条第二項において「水道施設運営権者」という。)が自らの収入として収受する水道施設の利用に係る料金(次項において「水道施設運営権者に係る利用料金」という。)を含む。次項第一号及び第二号、第五項、次条第三項並びに第二十四条第三項において同じ。)」と、同条第二項中「次に」とあるのは「水道施設運営権者に係る利用料金について、水道施設運営権者は水道の需要者に対して直接にその支払を請求する権利を有する旨が明確に定められていることのほか、次に」と、第十五条第二項ただし書中「受けた場合」とあるのは「受けた場合(水道施設運営権者が当該供給命令を受けた場合を含む。)」と、第二十三条第二項中「水道事業者の」とあるのは「水道事業者(水道施設運営権者を含む。以下この項及び次条第三項において同じ。)の」と、第四十条第一項及び第五項中「又は水道用水供給事業者」とあるのは「若しくは水道用水供給事業者又は水道施設運営権者」と、同条第八項中「水道用水供給事業者」とあるのは「水道用水供給事業者若しくは水道施設運営権者」とする。この場合において、水道施設運営権者は、当然に給水契約の利益(水道施設運営等事業の対象となる水道施設の利用料金の支払を請求する権利に係る部分に限る。)を享受する。

2 水道施設運営権者が水道施設運営等事業を実施する場合においては、当該水道施設運営等事業に係る業務の範囲内において、水道施設運営権者を水道事業者と、水道施設運営等事業技術管理者を水道技術管理者とみなして、第十二条、第十三条第一項(水質検査及び施設検査の実施に係る部分に限る。)及び第二項、第十七条、第二十条から第二十二条の四まで、第二十三条第一項、第二十五条の九、第三十六条第一項及び第二項、第三十七条並びに第三十九条(第二項及び第三項を除く。)の規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。この場合において、当該水道施設運営等事業に係る業務の範囲内において、水道事業者及び水道技術管理者については、これらの規定は適用せず、第二十二条の四第一項中「更新」とあるのは、「更新(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成十一年法律第百十七号)第二条第六項に規定する運営等として行うものに限る。次項において同じ。)」とする。

3 前項の規定により水道施設運営権者を水道事業者とみなして第二十五条の九の規定を適用する場合における第二十五条の十一第一項の規定の適用については、同項第五号中「水道事業者」とあるのは、「水道施設運営権者」とする。

4 水道施設運営権者が水道施設運営等事業を実施する場合においては、当該水道施設運営等事業に係る業務の範囲内において、水道技術管理者については第十九条第二項の規定は適用せず、水道施設運営等事業技術管理者が同項各号に掲げる事項に関する全ての事務に従事し、及びこれらの事務に従事する他の職員を監督する場合においては、水道事業者については、同条第一項の規定は、適用しない。

 (水道施設運営等事業の開始の通知)

第二十四条の九 地方公共団体である水道事業者は、水道施設運営権者から水道施設運営等事業の開始に係る民間資金法第二十一条第三項の規定による届出を受けたときは、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に通知するものとする。

 (水道施設運営権者に係る変更の届出)

第二十四条の十 水道施設運営権者は、次に掲げる事項に変更を生じたときは、遅滞なく、その旨を水道施設運営権を設定した地方公共団体である水道事業者及び厚生労働大臣に届け出なければならない。

 一 水道施設運営権者の主たる事務所の所在地及び名称並びに代表者の氏名

 二 水道施設運営権者の水道事務所の所在地

 (水道施設運営権の移転の協議)

第二十四条の十一 地方公共団体である水道事業者は、水道施設運営等事業に係る民間資金法第二十六条第二項の許可をしようとするときは、あらかじめ、厚生労働大臣に協議しなければならない。

 (水道施設運営権の取消し等の要求)

第二十四条の十二 厚生労働大臣は、水道施設運営権者がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反した場合には、民間資金法第二十九条第一項第一号(トに係る部分に限る。)に掲げる場合に該当するとして、水道施設運営権を設定した地方公共団体である水道事業者に対して、同項の規定による処分をなすべきことを求めることができる。

 (水道施設運営権の取消し等の通知)

第二十四条の十三 地方公共団体である水道事業者は、次に掲げる場合には、遅滞なく、その旨を厚生労働大臣に通知するものとする。

 一 民間資金法第二十九条第一項の規定により水道施設運営権を取り消し、若しくはその行使の停止を命じたとき、又はその停止を解除したとき。

 二 水道施設運営権の存続期間の満了に伴い、民間資金法第二十九条第四項の規定により、又は水道施設運営権者が水道施設運営権を放棄したことにより、水道施設運営権が消滅したとき。

 第二十五条の三第一項第一号中「次条第一項」を「第二十五条の四第一項」に改め、同条の次に次の一条を加える。

 (指定の更新)

第二十五条の三の二 第十六条の二第一項の指定は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。

2 前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下この項及び次項において「指定の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する決定がされないときは、従前の指定は、指定の有効期間の満了後もその決定がされるまでの間は、なおその効力を有する。

3 前項の場合において、指定の更新がされたときは、その指定の有効期間は、従前の指定の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。

4 前二条の規定は、第一項の指定の更新について準用する。

 第二十五条の十一第一項第一号中「第二十五条の三第一項各号」の下に「のいずれか」を加える。

 第二章を第三章とする。

 第一章の二の章名中「広域的水道整備計画」を「水道の基盤の強化」に改める。

 第五条の二を次のように改める。

 (基本方針)

第五条の二 厚生労働大臣は、水道の基盤を強化するための基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めるものとする。

2 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 水道の基盤の強化に関する基本的事項

 二 水道施設の維持管理及び計画的な更新に関する事項

 三 水道事業及び水道用水供給事業(以下「水道事業等」という。)の健全な経営の確保に関する事項

 四 水道事業等の運営に必要な人材の確保及び育成に関する事項

 五 水道事業者等の間の連携等の推進に関する事項

 六 その他水道の基盤の強化に関する重要事項

3 厚生労働大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 第一章の二に次の二条を加える。

 (水道基盤強化計画)

第五条の三 都道府県は、水道の基盤の強化のため必要があると認めるときは、水道の基盤の強化に関する計画(以下この条において「水道基盤強化計画」という。)を定めることができる。

2 水道基盤強化計画においては、その区域(以下この条において「計画区域」という。)を定めるほか、おおむね次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 水道の基盤の強化に関する基本的事項

 二 水道基盤強化計画の期間

 三 計画区域における水道の現況及び基盤の強化の目標

 四 計画区域における水道の基盤の強化のために都道府県及び市町村が講ずべき施策並びに水道事業者等が講ずべき措置に関する事項

 五 都道府県及び市町村による水道事業者等の間の連携等の推進の対象となる区域(市町村の区域を超えた広域的なものに限る。次号及び第七号において「連携等推進対象区域」という。)

 六 連携等推進対象区域における水道事業者等の間の連携等に関する事項

 七 連携等推進対象区域において水道事業者等の間の連携等を行うに当たり必要な施設整備に関する事項

3 水道基盤強化計画は、基本方針に基づいて定めるものとする。

4 都道府県は、水道基盤強化計画を定めようとするときは、あらかじめ計画区域内の市町村並びに計画区域を給水区域に含む水道事業者及び当該水道事業者が水道用水の供給を受ける水道用水供給事業者の同意を得なければならない。

5 市町村の区域を超えた広域的な水道事業者等の間の連携等を推進しようとする二以上の市町村は、あらかじめその区域を給水区域に含む水道事業者及び当該水道事業者が水道用水の供給を受ける水道用水供給事業者の同意を得て、共同して、都道府県に対し、厚生労働省令で定めるところにより、水道基盤強化計画を定めることを要請することができる。

6 都道府県は、前項の規定による要請があつた場合において、水道の基盤の強化のため必要があると認めるときは、水道基盤強化計画を定めるものとする。

7 都道府県は、水道基盤強化計画を定めようとするときは、計画区域に次条第一項に規定する協議会の区域の全部又は一部が含まれる場合には、あらかじめ当該協議会の意見を聴かなければならない。

8 都道府県は、水道基盤強化計画を定めたときは、遅滞なく、厚生労働大臣に報告するとともに、計画区域内の市町村並びに計画区域を給水区域に含む水道事業者及び当該水道事業者が水道用水の供給を受ける水道用水供給事業者に通知しなければならない。

9 都道府県は、水道基盤強化計画を定めたときは、これを公表するよう努めなければならない。

10 第四項から前項までの規定は、水道基盤強化計画の変更について準用する。

 (広域的連携等推進協議会)

第五条の四 都道府県は、市町村の区域を超えた広域的な水道事業者等の間の連携等の推進に関し必要な協議を行うため、当該都道府県が定める区域において広域的連携等推進協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。

2 協議会は、次に掲げる構成員をもつて構成する。

 一 前項の都道府県

 二 協議会の区域をその区域に含む市町村

 三 協議会の区域を給水区域に含む水道事業者及び当該水道事業者が水道用水の供給を受ける水道用水供給事業者

 四 学識経験を有する者その他の都道府県が必要と認める者

3 協議会において協議が調つた事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。

4 前三項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

 第一章の二を第二章とする。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、附則第五条の規定は、公布の日から施行する。

 (水道施設台帳に関する経過措置)

第二条 この法律による改正後の水道法(以下「新法」という。)第十九条第二項(第七号に係る部分に限り、新法第三十一条において準用する場合を含む。)及び第二十二条の三(新法第三十一条において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日までは、適用しない。

 (指定給水装置工事事業者の指定の更新に関する経過措置)

第三条 この法律の施行の際現に水道法第十六条の二第一項の指定を受けている同条第二項に規定する指定給水装置工事事業者の施行日後の最初の新法第二十五条の三の二第一項の更新については、同項中「五年ごと」とあるのは、「水道法の一部を改正する法律(平成三十年法律第▼▼▼号)の施行の日(以下この項において「改正法施行日」という。)の前日から起算して五年(当該指定を受けた日が改正法施行日の前日の五年前の日以前である場合にあつては、五年を超えない範囲内において政令で定める期間)を経過する日まで」とする。

 (罰則に関する経過措置)

第四条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第五条 前三条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

 (検討)

第六条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の規定の実施状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。


     理 由

 人口減少に伴う水の需要の減少、水道施設の老朽化等に対応し、水道の基盤の強化を図るため、都道府県による水道基盤強化計画の策定、水道事業者等による水道施設台帳の作成、地方公共団体である水道事業者等が水道施設運営等事業に係る公共施設等運営権を設定する場合の許可制の導入、指定給水装置工事事業者の指定に係る更新制の導入等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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