第二〇八回
衆第六一号
国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律等の一部を改正する法律案
(国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部改正)
第一条 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律(昭和二十二年法律第八十号)の一部を次のように改正する。
第九条第二項中「調査研究広報滞在費」の下に「(以下この条及び第十一条において単に「調査研究広報滞在費」という。)」を加え、同条に次の三項を加える。
3 各議院の議長、副議長及び議員は、毎年一回、両議院の議長が協議して定めるところにより、その年において支給を受けた調査研究広報滞在費の金額及びこれを充てた支出に関する事項を記載した報告書(次項において「収支報告書」という。)を、当該支出に係る領収書の写しを添付して、その属する議院の議長に提出しなければならない。
4 各議院の議長は、収支報告書の提出を受けたときは、両議院の議長が協議して定めるところにより、当該収支報告書を公開しなければならない。
5 各議院の議長、副議長及び議員は、その年において支給を受けた調査研究広報滞在費の総額から、その年において調査研究広報滞在費を充てた支出の総額を控除して残余があるときは、両議院の議長が協議して定めるところにより、当該残余の額に相当する額の調査研究広報滞在費を返還しなければならない。
第十一条中「第九条の」を削る。
(国会法及び国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律の一部改正)
第二条 国会法及び国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律(令和四年法律第二十九号)の一部を次のように改正する。
附則第二項中「改正前の国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」の下に「(以下「旧法」という。)」を、「改正後の国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」の下に「(以下「新法」という。)」を加える。
附則に次の一項を加える。
(公職選挙法の適用除外)
3 次に掲げる者が、各議院の議員となり又は議員でなくなった日の属する月分の文書通信交通滞在費(旧法第九条第一項の文書通信交通滞在費をいう。以下同じ。)として旧法の規定により支給を受けた額から、その月分の文書通信交通滞在費について新法の規定が適用されるものとした場合にその月分の調査研究広報滞在費(新法第九条第一項の調査研究広報滞在費をいう。)として支給を受けることとなる額を差し引いた額に相当する額の全部又は一部を国庫に返納する場合には、当該返納による国庫への寄附については、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第百九十九条の二の規定は、適用しない。
一 この法律の施行の日の直近において行われた衆議院議員の総選挙により衆議院議員となった者
二 前号の総選挙の期日の属する月に参議院議員となった者
三 第一号の総選挙の期日の属する月の翌月の初日からこの法律の施行の日の前日までの間に各議院の議員となった者又は議員でなくなった者
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日の属する月の翌月の初日(公布の日が月の初日であるときは、その日)から施行する。
(適用区分)
2 第一条の規定による改正後の国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律第九条第三項から第五項までの規定は、この法律の施行の日以後に支給を受ける同条第一項の調査研究広報滞在費について適用する。
理 由
調査研究広報滞在費に関し、収支報告書の提出及び公開並びに残余の額の返還について定めるとともに、文書通信交通滞在費に関し、日割計算することとした場合の差額を国庫に返納することができることとする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。