第二一九回
閣第二号
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律の一部を改正する法律案
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成十三年法律第三十一号)の一部を次のように改正する。
第十条第二項第九号中「この号に」を「この号及び次号に」に、「この号及び次号」を「この項」に、「同号」を「第十一号」に改め、同項第十号中「を取り付けること、位置情報記録・送信装置」を「又は位置特定用識別情報送信装置(以下この号において「位置情報記録・送信装置等」という。)を取り付けること、位置情報記録・送信装置等」に、「伴い位置情報記録・送信装置」を「伴い位置情報記録・送信装置等」に改め、同号を同項第十一号とし、同項第九号の次に次の一号を加える。
十 その承諾を得ないで、その所持する位置特定用識別情報送信装置(当該装置を識別する情報を送信する機能を有し、当該装置の周辺において当該情報を受信した識別情報送受信装置(位置情報記録・送信装置その他の装置であって、当該情報を受信し、及び送信する機能を有するものをいう。)の位置に係る位置情報を利用して、その所在する地点又は区域の位置を特定するために用いられる装置をいう。以下この号及び次号において同じ。)(同号に規定する行為がされた位置特定用識別情報送信装置を含む。)の位置に係る位置情報を取得すること。
第十条第三項中「第十号」を「第十一号」に改める。
附 則
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
理 由
最近における配偶者からの暴力等の実情に鑑み、裁判所が発する命令により禁止される行為として、紛失時における発見のために用いられる識別情報を送信する機能を有する装置の位置情報を、当該装置を所持する被害者の承諾を得ないで取得する行為等を追加する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

