国務大臣武田良太君不信任決議案(第二〇一回国会、決議第三号)
本院は、国務大臣武田良太君を信任せず。
右決議する。
理 由
安倍内閣は今年一月、政治的中立性と一定の独立性とが求められる検察官の人事において、過去の法解釈を無視した脱法的な手続きにより、「官邸に近い」とされる定年退職間近の人物を次期検事総長候補に据えるという恣意的な人事を強行した。総理主催「桜を見る会」にかかわる疑惑にからみ、安倍総理自身の政治資金規正法違反あるいは公職選挙法違反が問われる中で、あらぬ憶測を招きかねない人事であり、検察の独立性、ひいては三権分立をも踏みにじる暴挙と言うほかない。
内閣委員会に付託された国家公務員法等の一部を改正する法律案には、この恣意的な検察官人事を後付けで正当化する内容が含まれており、多くの国民から強く反対する声が挙がっている。
しかるに、国家公務員制度担当の国務大臣武田良太君は、こうした疑問に正面から答えることなく、無責任かつ不誠実な答弁を繰り返してきた。国民の声を一顧だにせず、説明責任を果たそうという姿勢が微塵もない武田大臣は、国務大臣として完全に失格である。
これが国務大臣武田良太君不信任の理由である。