法務委員長義家弘介君解任決議案(第二〇四回国会、決議第二号)
本院は、法務委員長義家弘介君を解任する。
右決議する。
理 由
法務委員会で審査中の出入国管理及び難民認定法改正案について、重大な問題があることが明らかになった。
国連難民高等弁務官事務所は、改正案には「非常に重大な懸念を生じさせる様々な側面がある」として、とりわけ「難民申請の送還停止効の例外の導入に対し重大な懸念を持っている」などとする異例の見解を発表した。
国内の専門家からも、「人権条約に照らして大きな問題がある日本の入管収容の在り方をさらに悪化させるものだ」として、抜本的な再検討を求める声が挙がっている。
さらには、名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人女性の死亡事案について、真相究明が一向に進まないばかりか、法務省及び出入国在留管理庁の中間報告と外部病院の診療記録とが真っ向から矛盾することも明らかになった。
これらの問題は、単にわが国一国の国内問題ではなく、国際社会におけるわが国の信用に関わる問題であり、対応を誤れば、取り返しのつかない事態を招きかねない。
しかるに法務委員長義家弘介君は、こうした問題を一顧だにせず、本法律案の採決を強行しようとしている。まさに国権の最高機関である国会の自殺行為と言うほかない。
これが法務委員長義家弘介君を解任すべき理由である。