地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案
地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案
地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。
目次の改正規定の次に次のように加える。
第二条第六項中「太陽光、風力」を「地域の特性を生かした事業の展開及びその利益の地域における経済活動への還元等に配慮しつつ、太陽光、風力、水力、地熱等の自然界に存する熱」に、「次条」を「次条第一項」に改め、「及びその他の」の下に「エネルギーの使用の合理化をはじめとする」を加える。
第二条の二の改正規定中「第三十六条の二において」を「以下」に、「加える」を「加え、同条に次の四項を加える」に改める。
第四章の章名の改正規定の前に次のように加える。
2 地球温暖化対策の推進は、科学的知見の充実に努めつつ地球温暖化を防止する予防的な取組方法により早期に対応することを旨として、行われなければならない。
3 地球温暖化対策の推進は、環境教育等を通じて地球温暖化対策に関する知識の普及を図りつつ、地域住民その他の社会を構成する多様な主体の参加と協力を得るとともに、情報の適切な公開により透明性を確保しながら行われなければならない。
4 地球温暖化対策の推進は、地球温暖化が生活、社会、経済又は自然環境に及ぼす影響への適応に伴う将来の国民の負担が過重なものとならないよう、迅速かつ適切に行われなければならない。
5 地球温暖化対策の推進は、地球温暖化を防止することが人類共通の課題であることに鑑み、国際的協調の下に、国際社会において我が国の占める地位に応じて積極的に行われなければならない。
第三条中第五項を第六項とし、第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。
3 国は、温室効果ガスの排出の量の削減等のための施策の推進に当たっては、国民の意見を国の施策に反映させるため、温室効果ガスの排出の量の削減等に関し広く国民の意見を求めるための制度の整備その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。
第四条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 地方公共団体は、温室効果ガスの排出の量の削減等のための施策の推進に当たっては、住民の意見を当該地方公共団体の施策に反映させるため、温室効果ガスの排出の量の削減等に関し広く住民の意見を求めるための制度の整備その他の必要な措置を講ずるように努めるものとする。
第五条中「講ずる」を「講じ、及びその講じた措置に関する情報を公開する」に改める。
第八条第二項中第十一号を第十二号とし、第十号を第十一号とし、同項第九号中「第三条第三項」を「第三条第四項」に改め、同号を同項第十号とし、同項第八号の次に次の一号を加える。
九 地球温暖化対策に関し、国民の意見を国の施策に反映させるために必要な措置に関する基本的事項
第八条第四項中「地球温暖化対策計画を」の下に「国会に報告するとともに、」を加える。
第十五条の次に次の見出し及び二条を加える。
(地球温暖化対策討議会)
第十五条の二 本部に、地球温暖化対策討議会(以下この条及び次条において「討議会」という。)を置く。
2 討議会は、委員二百人をもって組織する。
3 委員は、衆議院議員の選挙権を有する者であって選挙人名簿に登録されているものの中から、政令で定めるところにより、くじで選定するものとする。
4 討議会は、本部長の諮問に応じ、我が国における二千五十年までの脱炭素社会の実現のための施策の在り方その他の地球温暖化対策に関する重要事項について調査審議し、本部長に対して建議を行う。
5 本部は、その事務を行うに当たっては、前項の規定により討議会が述べた意見を尊重しなければならない。
第十五条の三 討議会に、専門的な知見を補うため、専門補助員を置くことができる。
2 専門補助員は、討議会が調査審議する事項に関し優れた識見を有する者のうちから、本部長が任命する。
3 専門補助員は、討議会において、専門的な知見に基づき、次に掲げる職務を行う。
一 討議会が調査審議する事項に関する情報を提供し、及び説明すること。
二 専門的見地から必要な助言を行うこと。
第十九条に一項を加える改正規定中「第十九条」を「第十九条の見出しを削り、同条の前に見出しとして「(国及び地方公共団体の施策)」を付し、同条」に改める。
第六十九条を第七十五条とする改正規定の前に次のように加える。
第十九条の次に次の二条を加える。
第十九条の二 国及び地方公共団体は、環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律(平成十五年法律第百三十号)第九条第一項の規定の趣旨に従い、地球温暖化対策に関する環境教育の推進に必要な施策を講ずるように努めるものとする。
第十九条の三 国は、エネルギーの使用の合理化又は再生可能エネルギーの利用の促進により温室効果ガスの排出の量の削減等に資するため、その設置する施設について、省エネルギー・再生可能エネルギー利用改修(エネルギーの使用の合理化又は再生可能エネルギーの利用を目的として、建築物その他の工作物の増築、改築、修繕、改良、模様替若しくは一部の除却又は敷地の整備を行うことをいう。次項において同じ。)を計画的に実施するものとする。
2 地方公共団体は、国に準じて、その設置する施設の省エネルギー・再生可能エネルギー利用改修に関し必要な施策を講ずるように努めるものとする。
第二十一条第三項第一号中「風力」の下に「、水力、地熱等の自然界に存する熱」を加え、同項第二号中「役務の利用」の下に「、エネルギーの使用の合理化」を加え、同条第五項第二号中「いう。)」の下に「及び地域の環境の保全等のため地域脱炭素化促進事業の対象としない区域(第二十二条第二項第二号において「保全区域」という。)」を加え、同項に次の一号を加える。
六 地域脱炭素化促進事業への住民の関与に関する事項
第二十一条第十項中「あらかじめ、」の下に「公聴会の開催その他」を加える。
第二十二条第二項第二号中「その他の当該」を「、地方公共団体実行計画において促進区域又は保全区域を定めようとする場合における当該促進区域内又は保全区域内の住民及び土地の所有者その他の当該都道府県及び市町村の」に改める。
第二十二条の二第二項中第九号を第十号とし、第八号の次に次の一号を加える。
九 地域脱炭素化促進事業への住民の関与に関する事項
附則第一条に次のただし書を加える。
ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第二条第六項の改正規定(「次条」を「次条第一項」に改める部分に限る。)、第二条の二に四項を加える改正規定、第三条の改正規定、第四条の改正規定、第五条の改正規定、第八条第二項の改正規定、第八条第四項の改正規定、第十九条の見出しを削り、同条の前に見出しを付する改正規定及び第十九条の次に二条を加える改正規定並びに次条第一項、附則第七条及び第八条の規定 公布の日
二 第二条第六項の改正規定(前号に掲げる部分を除く。)、第十五条の次に見出し及び二条を加える改正規定、第二十一条第三項第一号、同項第二号及び同条第五項の改正規定、第二十一条第十項の改正規定、第二十二条第二項第二号の改正規定並びに第二十二条の二第二項の改正規定並びに次条第二項及び第三項の規定 公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日
附則第五条を附則第六条とする。
附則第四条中「この法律による改正後」を「新法」に改め、同条に次の二項を加える。
2 政府は、地球温暖化に伴う気候変動に起因する影響が危機的な水準にあることに鑑み、気候変動に関する法制度の在り方について抜本的な見直しを含め検討を行い、その結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。
3 政府は、新法第二条第六項に規定する地域脱炭素化促進施設の設置に関する区域の設定及びその効果の在り方について検討を加え、その結果に基づいて法制上の措置その他の必要な措置を講ずるものとする。
附則第四条を附則第五条とし、附則第三条中「この法律による改正後の」を「新法」に改め、同条を附則第四条とする。
附則第二条の前の見出しを削り、同条中「この法律による改正後の」を「新法」に改め、同条を附則第三条とし、附則第一条の次に次の見出し及び一条を加える。
(経過措置)
第二条 前条第一号に掲げる規定の施行の際現に存するこの法律による改正前の地球温暖化対策の推進に関する法律(以下この条において「旧法」という。)第八条第一項の規定に基づく地球温暖化対策計画は、この法律による改正後の地球温暖化対策の推進に関する法律(以下「新法」という。)第八条第一項の規定に基づく地球温暖化対策計画が定められるまでの間、同項の規定に基づく地球温暖化対策計画とみなす。
2 前条第二号に掲げる規定の施行の際現に存する旧法第二十一条第一項、第三項及び第五項の規定に基づく地方公共団体実行計画は、新法第二十一条第一項、第三項及び第五項の規定に基づく地方公共団体実行計画が定められるまでの間、これらの規定に基づく地方公共団体実行計画とみなす。
3 前条第二号に掲げる規定の施行の際現に旧法第二十二条の二第三項の認定を受けている地域脱炭素化促進事業計画は、新法第二十二条の二第三項の認定を受けた地域脱炭素化促進事業計画とみなす。
附則に次の二条を加える。
(沖縄振興特別措置法の一部改正)
第七条 沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)の一部を次のように改正する。
第七十九条第二項中「第二条の二」を「第二条の二第一項」に改める。
(脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律の一部改正)
第八条 脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律(平成二十二年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。
第一条中「第二条の二」を「第二条の二第一項」に改める。
本修正の結果必要とする経費
本修正の結果必要とする経費は、平年度約千六百万円の見込みである。