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   豪雪地帯対策特別措置法の一部を改正する法律案要綱


第一 総則的事項に関する規定の整備
 一 目的規定の改正
   この法律により豪雪地帯について総合的な対策を樹立し、その実施を推進するに当たっては、豪雪地帯が人口の減少、高齢化の進展その他の社会経済情勢の変化に加えて気候変動による降雪の態様の変化等により困難な状況に直面していることをも踏まえるべきことを明記すること。   (第一条関係)
 二 基本理念の新設
豪雪地帯対策は、国土強靱(じん)化の観点を踏まえて雪に強く、豪雪地帯の住民が安全に安心して暮らすことのできる地域社会の実現に向けた克雪対策を充実させること及び親雪又は利雪の観点から豪雪地帯における自然的特性、固有の文化等を生かした取組を積極的に支援することにより、豪雪地帯における農業、林業その他の産業の振興及び地域の活性化並びに豪雪地帯の住民の生活及び生命の保護等を図ることを旨として、行われなければならないこと。               (新第一条の二関係)
 三 豪雪地帯の特性を踏まえた防災に関する施策の促進
   国及び地方公共団体は、基本計画及び道府県計画を定めるに当たっては、積雪期における交通の確保の困難性その他の豪雪地帯における地域の特性を踏まえた地震、津波等に係る防災に関する施策を促進するものとなるよう適切な配慮をするものとすること。           (新第六条の二関係)
 四 財政上の措置に関する規定の改正
   現行の財政上の措置に関する規定を改め、国は、毎年度、予算で定めるところにより、基本計画の円滑な実施その他豪雪地帯対策の実施に必要な財政上の措置その他の措置を講ずるものとする旨の規定とすること。                                  (第十一条関係)                                                                
第二 国及び地方公共団体の講ずべき措置に関する規定の追加
一 幹線道路の交通の確保
   国及び地方公共団体は、短期間に集中的な降雪が生じた場合においても豪雪地帯における幹線道路の交通が確保されるよう、幹線道路に係る除排雪の体制の整備その他の必要な措置を講ずるものとすること。                                 (新第十三条の二関係)
二 命綱固定アンカーの設置の促進等
   国及び地方公共団体は、除排雪中の事故の発生を防止するため、既存の住宅等への命綱固定アンカー(命綱の一端を固定するために建築物の屋根に堅固に固定された金具その他これに類する設備をいう。)の設置の促進及び命綱等の除排雪の安全を確保するための装備の普及が図られるよう適切な配慮をするものとすること。                         (新第十三条の二の三関係)
三 地域における除排雪の安全確保等
国は、地域における持続可能な除排雪の体制の整備の促進その他地域における除排雪の安全を確保するための取組であって豪雪地帯に係る地方公共団体が実施するものについて、当該地方公共団体に対する交付金の交付その他の必要な措置を講ずるものとすること。      (新第十三条の四の二関係)
四 克雪に関する技術の開発及び普及
   国及び地方公共団体は、除排雪中の事故の発生を防止する等のため、克雪に関する技術の開発及び普及を図るよう適切な配慮をするものとすること。            (新第十三条の四の三関係)
第三 特別豪雪地帯に対する特例措置の期限延長
一 特別豪雪地帯における基幹道路の整備の特例
   特別豪雪地帯における基幹的な市町村道で国土交通大臣が指定するものの改築を道府県が代行することができる期限を令和十四年三月三十一日まで延長すること。           (第十四条関係)
二 特別豪雪地帯における公立の小学校及び中学校等の施設等に対する国の負担割合の特例
   特別豪雪地帯における公立の小学校及び中学校等の施設等に対する国の負担割合の特例措置の適用期限を令和十三年度まで延長すること。                      (第十五条関係)
第四 施行期日等
一 この法律は、公布の日から施行すること。                 (附則第一項関係)
二 その他所要の規定を整備すること。                      

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