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法律第二百十七号(昭二五・五・三一)

  ◎狩猟法の一部を改正する法律

 狩猟法(大正七年法律第三十二号)の一部を次のように改正する。

 「主務大臣」を「農林大臣」に、「命令」を「省令」に改める。

 第一条第三項を次のように改める。

 農林大臣又ハ都道府県知事ハ狩猟鳥獣ノ保護蕃殖ノ為必要ト認ムルトキハ狩猟鳥獣ノ種類、区域、期間又ハ猟法ヲ定メ其ノ捕獲ヲ禁止又ハ制限スルコトヲ得

 第一条第三項の次に次の二項を加える。

 第二項ノ規定ニ依リ狩猟鳥獣ノ種類ヲ定メ、又ハ前項ノ規定ニ依リ狩猟鳥獣ノ捕獲ヲ禁止若ハ制限セントスルトキハ農林大臣又ハ都道府県知事ハ予メ公聴会ヲ開キ利害関係人及学識経験者ノ意見ヲ聴クコトヲ要ス

 都道府県知事第三項ノ規定ニ依ル禁止又ハ制限ヲ為サントスルトキハ農林大臣ノ承認ヲ受クルコトヲ要ス

 第三条本文を次のように改める。

 狩猟鳥獣ハ農林大臣ノ定ムル銃器(空気銃ヲ除ク)、網、罠其ノ他ノ猟具ヲ使用スル場合ニ在リテハ都道府県知事ノ狩猟免許、農林大臣ノ定ムル空気銃ヲ使用スル場合ニ在リテハ都道府県知事ノ狩猟登録ヲ受クルニ非ザレバ之ヲ捕獲スルコトヲ得ズ

 第四条を次のように改める。

第四条 狩猟免許又ハ狩猟登録ノ申請アリタル場合ニ於テハ都道府県知事ハ其ノ者ガ第七条第一項又ハ第二項ノ規定ニ該当スル場合ヲ除クノ外遅滞ナク免許又ハ登録ヲ為スモノトス

 第五条第二項中「銃器」の下に「(空気銃ヲ除ク)」を、同条第三項中「狩猟免状」の下に「及狩猟登録票」を加え、同条第四項中「特殊ノ」を削り、同条第五項中「狩猟ヲ為スコトヲ得ス」を「狩猟鳥獣ヲ捕獲スルコトヲ得ズ」に改め、同条第二項の次に次の一項を加える。

 狩猟登録ヲ受ケタル者ニハ狩猟登録票ヲ交付ス

 第六条中「罰金」を「罰金以上ノ刑」に、「一年」を「其ノ刑ノ執行ヲ終リ、又ハ執行ヲ受クルコトナキニ至リタル後二年」に改め、「狩猟免許」の下に「及狩猟登録」を加える。

 第七条第二項中「乙種狩猟免許」の下に「又ハ狩猟登録」を、「免許」の下に「又ハ登録」を加え、「地方長官」を「都道府県知事」に改め、同条第一項の次に次の一項を加える。

 十八歳未満ノ者、白痴者又ハ瘋癲者ハ狩猟登録ヲ受クルコトヲ得ズ

 第八条を次のように改める。

第八条 狩猟免許又ハ狩猟登録ヲ受クル者ハ五百円ヲ超エザル範囲内ニ於テ省令ヲ以テ定ムル額ノ手数料ヲ納付スベシ

 第八条の次に次の一条を加える。

第八条ノ二 農林大臣又ハ都道府県知事ハ鳥獣ノ保護蕃殖ヲ図ル為特ニ必要アルトキハ省令ノ定ムル所ニ依リ鳥獣保護区ヲ設定スルコトヲ得

 第一条第四項及第五項ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス

 鳥獣保護区ノ区域内ノ土地又ハ立木竹ニ関シ所有権其ノ他ノ権利ヲ有スル者ハ農林大臣又ハ都道府県知事ガ当該士地又ハ立木竹ニ鳥獣ノ生育及蕃殖ニ必要ナル営巣、給水、給餌等ノ施設ヲ設クルコトヲ拒ムコトヲ得ズ

 鳥獣保護区ノ区域内ニ於テ水面ノ埋立若ハ干拓、立木竹ノ伐採又ハ工作物ノ設置ヲ為サントスル者ハ農林大臣又ハ都道府県知事ノ許可ヲ受クベシ但シ鳥獣ノ保護蕃殖上一般ニ支障ナシト認メラルル行為ニシテ農林大臣ノ指定スルモノニ付テハ此ノ限ニ在ラズ

 前項ノ許可ノ申請アリタル場合ニ於テハ農林大臣又ハ都道府県知事ハ其ノ申請ニ係ル行為ガ当該鳥獣保護区ニ於ケル鳥獣ノ保護蕃殖ニ支障アリト認ムベキ相当ノ理由アルニ非ザレバ之ヲ拒ムコトヲ得ズ

 国又ハ都道府県ハ第三項ノ規定ニ依ル施設ノ設置ニ因リ損失ヲ被リタル者又ハ第四項ノ規定ニ依ル許可ヲ得ルコト能ハザリシ為損失ヲ被リタル者ニ対シ通常生ズベキ損失ヲ補償ス

 前項ノ規定ニ依ル補償ノ金額ニ対シ不服アル者ハ訴ヲ以テ其ノ増額ヲ請求スルコトヲ得

 第九条、第十条及び第十二条中「地方長官」を「都道府県知事」に改める。

 第十一条第一号中「御猟場」を「鳥獣保護区」に、同条第四号中「公園」を「農林大臣ノ指定スル公園其ノ他之ニ類スル場所」に改める。

 第十三条を次のように改める。

第十三条 前条第一項ノ規定ニ依リ捕獲シタル鳥獣(狩猟鳥獣ヲ除ク)ハ省令ノ定ムル所ニ依リ都道府県知事ノ発行スル飼養許可証ト共ニスルニ非ザレバ之ヲ飼養シ、譲渡シ、又ハ譲受クルコトヲ得ズ但シ同項ノ許可ニ附シタル有効期間満了後三十日以内ニ於テ飼養スル場合ハ此ノ限ニ在ラズ

 第十三条の次に次の一条を加える。

第十三条ノ二 キジ類及ヤマドリ(此等ヲ加工シタル食料品ヲ含ム)ハ之ヲ販売スルコトヲ得ズ但シ学術研究又ハ養殖ノ為其ノ他特別ノ事由ニ因リ農林大臣ノ許可ヲ受ケタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ

 第十四条を次のように改める。

第十四条 国又ハ地方公共団体ハ一定ノ地域ニ於ケル狩猟鳥獣ノ捕獲ヲ調整スル為必要アルトキハ入猟規程ヲ添ヘ農林大臣ノ認可ヲ受ケテ猟区ヲ設定スルコトヲ得

 前項ノ入猟規程ニ定ムベキ事項ハ省令ヲ以テ之ヲ定ム

 猟区設定者第一項ノ入猟規程ヲ変更セントスル場合ニ於テ其ノ変更ニ係ル事項ガ省令ヲ以テ定ムル事項ニ該当スルトキハ省令ノ定ムル所ニ依リ農林大臣ノ認可ヲ受クベシ

 猟区ハ其ノ区域内ノ土地ノ上ニ登記シタル権利ヲ有スル者ノ同意ヲ得ルニ非ザレバ之ヲ設定スルコトヲ得ズ

 猟区ノ存続期間ハ十年ヲ超ユルコトヲ得ズ

 農林大臣猟区ノ設定ヲ認可シタルトキハ猟区ノ名称、区域、存続期間其ノ他省令ヲ以テ定ムル事項ヲ公示スベシ

 第十九条を次のように改める。

第十九条 狩猟免許若ハ狩猟登録ヲ受ケタル者又ハ第十二条第一項ノ許可ヲ受ケタル者鳥獣ヲ捕獲シ、又ハ鳥類ノ卵ヲ採取セントスルトキハ狩猟免状、狩猟登録票又ハ許可証ヲ携帯シ国若ハ地方公共団体ノ当該官吏若ハ吏員、警察官若ハ警察吏員又ハ関係者ノ請求アリタルトキハ之ヲ呈示スベシ

 第十九条の次に次の一条を加える。

第十九条ノ二 農林大臣又ハ都道府県知事ハ其ノ職員ヲシテ鳥獣保護区、禁猟区、猟区、店舖等ノ場所ニ立入ラシメ狩猟者其ノ他ノ者ノ所持スル鳥獣若ハ其ノ加工品又ハ鳥類ノ卵ヲ検査セシムルコトヲ得

 前項ノ規定ニ依ル立入検査ノ権限ハ犯罪捜査ノ為認メラレタルモノト解スベカラズ

 第一項ノ規定ニ依リ立入検査ヲ行フ職員ハ其ノ身分ヲ示ス証票ヲ携帯シ関係者ノ請求アリタルトキハ之ヲ呈示スベシ

 第二十条の次に次の二条を加える。

第二十条ノ二 省令ヲ以テ定ムル鳥獣(其ノ加工品ヲ含ム)又ハ鳥類ノ卵ハ之ヲ輸出セントスル場合ニ在リテハ本法又ハ本法ニ基キテ発スル省令ニ違反シテ捕獲シ、又ハ採取シタルモノニ非ザル旨ヲ証スル農林省ノ当該職員ノ発行スル証明書、輸入セントスル場合ニ在リテハ適法ニ捕獲又ハ採取セル旨ノ当該国政府機関ノ発行スル証明書ヲ添附シタルモノニ非ザレバ之ヲ輸出シ、又ハ輸入スルコトヲ得ズ但シ当該鳥獣ノ捕獲又ハ採取ニ関スル証明ニ付テノ政府機関ヲ有セザル国ヨリ輸入スル場合ハ此ノ限ニ在ラズ

 前項ノ証明書ノ様式及其ノ交付ノ手続ハ省令ヲ以テ之ヲ定ム

第二十条ノ三 農林大臣又ハ都道府県知事ハ猟区設定者、狩猟免許若ハ狩猟登録ヲ受ケタル者、第十二条第一項ノ許可ヲ受ケタル者又ハ鳥獣(其ノ加工品ヲ含ム)若ハ鳥類ノ卵ヲ輸出若ハ輸入セントスル者ヨリ本法ノ実施ノ為必要ナル報告ヲ徴スルコトヲ得

 第二十一条第一項中「五百円以下ノ罰金」を「一年以下ノ懲役又ハ五万円以下ノ罰金」に、同項第一号中「又ハ第十六条」を「、第十六条又ハ第二十条ノ二」に改め、同項第二号中「狩猟免許」の下に「、狩猟登録」を加え、同号を第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。

 三 銃猟禁止区域ニ於テ銃猟ヲ為シタル者

 第二十一条第二項中「第三条又ハ第十五条ノ規定ニ違反スル」を「前項第一号又ハ第二号ノ」に、「所有シ又ハ所持スル」を「所有スル」に改める。

 第二十二条中「三百円以下ノ罰金」を「六箇月以下ノ懲役又ハ三万円以下ノ罰金」に、同条第一号中「第五条第五項」を「第五条第六項」に、「第十七条、第十八条」を「第十三条ノ二」に改め、同条第三号から第五号までを次のように改め、同条但書を削る。

 三 狩猟免状、狩猟登録票、第十二条第二項ノ許可証又ハ第十三条ノ飼養許可証ヲ他人ニ使用セシメタル者

 四 他人ノ狩猟免状、狩猟登録票、第十二条第二項ノ許可証又ハ第十三条ノ飼養許可証ヲ使用シタル者

 第二十二条の次に次の一条を加える。

第二十二条ノ二 第八条ノ二第三項若ハ第四項、第十七条又ハ第十八条ノ規定ニ違反シタル者ハ三万円以下ノ罰金ニ処ス但シ第十七条ノ規定ニ違反シタル罪ハ占有者又ハ共同狩猟地ノ免許ヲ受ケタル者ノ告訴ヲ待チテ之ヲ論ズ

 第二十三条を次のように改める。

第二十三条 左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ一万円以下ノ罰金ニ処ス

 一 第十四条第三項又ハ第十九条ノ規定ニ違反シタル者

 二 第十九条ノ二第一項ノ規定ニ依ル立入検査ヲ拒ミ、妨ゲ、又ハ忌避シタル者

 三 第二十条ノ三ノ規定ニ依ル報告ヲ為サズ、又ハ虚偽ノ報告ヲ為シタル者

 四 鳥獣保護区、禁猟区、銃猟禁止区域、猟区若ハ共同狩猟地ノ標識又ハ第八条ノ二第三項ノ施設ヲ移転シ、汚損シ、毀壊シ、又ハ除却シタル者

 第二十四条中「狩猟免許」の下に「、狩猟登録」を、「罰金」の下に「以上ノ刑」を加える。

 第二十五条を次のように改める。

第二十五条 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ガ其ノ法人又ハ人ノ業務ニ関シ第二十一条乃至第二十三条ノ違反行為ヲ為シタルトキハ行為者ヲ罰スル外其ノ法人又ハ人ニ対シ亦各本条ノ罰金刑ヲ科ス但シ法人又ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ従業者ノ当該違反行為ヲ防止スル為当該業務ニ対シ相当ノ注意及監督ヲ為シタルコトノ証明アリタルトキハ其ノ法人又ハ人ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ

   附 則

1 この法律の施行期日は、公布の日から起算して六十日をこえない期間内において、政令で定める。

2 この法律施行の際現に狩猟鳥獣として定められているものは、改正後の第一条第二項及び第四項の規定により定められた狩猟鳥獣とみなす。

3 改正前の第一条第三項又は第四条の規定により農林大臣又は都道府県知事がした捕獲の禁止又は制限であつてこの法律施行の際現に効力を有するものは、改正後の第一条第三項から第五項までの規定により農林大臣又は都道府県知事がした捕獲の禁止又は制限とみなす。

4 この法律施行の際現に存する猟区は、改正後の第十四条の規定により設けられた猟区とみなす。但し、その存続期間は、従前の存続期間の残存期間とする。

5 この法律施行前にした行為に対する罰則の適用については、この法律施行後でも、なお従前の例による。

(農林・内閣総理大臣署名) 

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