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法律第二百四十七号(昭二六・六・二三)

  ◎国有林野整備臨時措置法

 (国有林野の整備)

第一条 農林大臣は、左に掲げる国有林野(国有林野法(昭和二十六年法律第二百四十六号)第二条に規定する国有林野をいう。以下同じ。)で国が経営することを必要としないものを当該国有林野を適正に経営することができると認められる地方公共団体その他の者に売り払い、又はその者の民有林野(地方公共団体の所有するものを含む。以下同じ。)と交換することができる。

 一 孤立した小団地の国有林野

 二 搬出系統の関係により現に孤立した施業を行つている小面積の国有林野

 三 民有林野との境界が入り組んでいるため経営に支障がある国有林野

 四 国有林野でその所在する地方の住民に対しその自家用に供する薪炭の原木を供給する慣行があつたため、現に特別な施業を行つているもの

2 前項第一号、第二号及び第四号の国有林野につき、売払又は交換の請求が二以上の者からなされた場合における売払又は交換の優先順位は、左の順序による。

 一 当該国有林野の所在する市町村

 二 当該国有林野の所在する都道府県

 三 その他の者

3 第一項の交換については、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二十七条第一項但書(交換の制限)の規定にかかわらず、価額の差額が、その高価なものの価額の二分の一をこえないときは、交換することができる。

 (売払及び交換の制限)

第二条 国土の保安上必要な国有林野及び国有林野の経営上必要な林道、貯木場その他の施設は、前条第一項の規定により売り払い、又は交換することはできない。

 (延納の特約)

第三条 農林大臣は、第一条第一項の規定により国有林野を売り払う場合に、当該国有林野を買い受ける市町村又は都道府県がその代金を一時に支払うことが困難であると認めるときは、国有財産法第三十一条第一項但書(延納の特約)の規定にかかわらず、確実な担保を徴し、利息を附し、十年以内の延納の特約をすることができる。この場合には、同条第二項及び第三項(延納についての協議及び解除)の規定を準用する。

 (収入の使途)

第四条 第一条第一項の売払又は交換による収入金は、左に掲げる使途に充てるものとする。

 一 第一条第一項の交換の差金又は同項の売払若しくは交換に要する経費

 二 国有林野に隣接し、これとあわせて経営することを相当とする民有林野を買い入れる場合の買入代金及び買入に要する経費

 三 国土保安上重要な民有林野で国有林野とあわせて経営することを相当とするものの買入代金及び買入に要する経費

 四 国有林野経営上必要な施設に要する経費

 (国有林野法等の適用)

第五条 第一条第一項に掲げる国有林野の売払又は交換については、この法律に規定するものの外、国有林野法及び国有財産法の定めるところによる。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 この法律は、公布の日から起算して三年を経過した時にその効力を失う。但し、その時までに第一条第一項の規定によつてした売払又は交換については、第三条及び第四条の規定は、その時以後もなおその効力を有する。

(大蔵・農林・内閣総理大臣署名) 

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