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法律第百七十八号(昭三〇・八・二六)

  ◎地方公営企業法の一部を改正する法律

 地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)の一部を次のように改正する。

 目次中「(第四十条・第四十一条)」を「(第四十条―第四十一条)」に改める。

 第八条第一項中第四号を第五号とし、第一号から第三号までを一号ずつ繰り下げ、同項に第一号として次のように加える。

 一 地方公営企業の基本計画案を作成すること。

 第九条中第十四号を第十六号とし、第十三号を第十四号とし、同号の次に次の一号を加える。

 十五 当該企業に係る行政庁の許可、認可、免許その他の処分で政令で定めるものを受けること。

 第九条中第三号から第十二号までを一号ずつ繰り下げ、第二号の次に次の一号を加える。

 三 地方公営企業の基本計画案の作成に関する資料を作成し、地方公共団体の長に送付すること。

 第二十条第一項を次のように改める。

 地方公営企業においては、その経営成績を明らかにするため、すべての費用及び収益を、その発生の事実に基いて計上し、かつ、その発生した年度に正しく割り当てなければならない。

 第二十条中第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

2 地方公営企業においては、その財政状態を明らかにするため、すべての資産、資本及び負債の増減及び異動を、その発生の事実に基き、かつ、適当な区分及び配列の基準並びに一定の評価基準に従つて、整理しなければならない。

 第二十一条に次の一項を加える。

3 管理者は、政令で定めるところにより、地方公営企業の料金徴収の事務を、当該地方公営企業と同種の事業を経営する会社その他政令で定める者に委任することができる。

 第二十三条中「利益剰余金」を「利益」に改める。

 第二十六条後段を削り、同条に次の二項を加える。

2 前項の規定による場合を除くほか、毎事業年度の支出予算の金額は、翌事業年度において使用することができない。ただし、支出予算の金額のうち、年度内に支出の原因となる契約その他の行為をし、避け難い事故のため年度内に支払義務が生じなかつたものについては、管理者は、当該地方公共団体の長の承認を得て、その金額を翌事業年度に繰り越して使用することができる。

3 前二項の規定により予算を繰り越した場合においては、管理者は、地方公共団体の長に繰越額の使用に関する計画について報告をするものとし、報告を受けた地方公共団体の長は、次の会議においてその旨を議会に報告しなければならない。

 第三十二条を次のように改める。

 (剰余金)

第三十二条 地方公営企業は、毎事業年度利益を生じた場合において前事業年度から繰り越した欠損金があるときは、その利益をもつてその欠損金をうめ、なお残額があるときは、政令で定めるところにより、その残額の二十分の一を下らない金額を減債積立金又は利益積立金として積み立てなければならない。

2 毎事業年度生じた利益の処分は、前項の規定による場合を除くほか、議会の議決を経て定めなければならない。

3 第一項の減債積立金は、企業債の償還に充てる場合のほか、使用することができない。

4 第一項の利益積立金は、欠損金をうめる場合のほか、使用することができない。

5 毎事業年度生じた資本剰余金は、その源泉別に当該内容を示す名称を附した科目に積み立てなければならない。

6 前項の資本剰余金は、政令で定める場合を除くほか、処分することができない。

 第三十二条の次に次の一条を加える。

 (欠損の処理)

第三十二条の二 地方公営企業は、毎事業年度欠損を生じた場合において前事業年度から繰り越した利益があるときは、その利益をもつてその欠損金をうめ、なお不足があるときは、政令で定めるところにより、これを繰り越すものとする。

 第四十条に次の一項を加える。

2 前項の規定による公表は、これをもつて、当該地方公営企業に係る地方自治法第二百四十四条第一項の規定による普通地方公共団体の長の行う公表とみなす。

 第四十条の次に次の一条を加える。

 (助言等)

第四十条の二 内閣総理大臣は、地方公営企業が第三条に規定する基本原則に合致して経営されるように、地方公営企業を経営する地方公共団体に対し、助言し、又は勧告することができる。

2 内閣総理大臣は、前項の助言又は勧告を行うため必要がある場合においては、地方公営企業を経営する地方公共団体に対し、政令で定めるところにより、当該地方公営企業の経営に関する事項について報告を求めることができる。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 改正後の第三十二条の規定は、昭和三十年度の決算から適用する。この場合においては、昭和二十九年度以前において改正前の第三十二条第一項の規定により積み立てた利益準備金は、政令で定めるところにより、改正後の第三十二条第一項に規定する減債積立金又は利益積立金として積み立てられたものとする。

(内閣総理・厚生・通商産業・運輸・建設大臣署名) 

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