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法律第七十一号(昭五二・六・一六)

  ◎国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律

 (目的)

第一条 この法律は、国際観光文化都市が我が国の国民生活、文化及び国際親善に果たす役割にかんがみ、これらの都市において特に必要とされる施設の整備を促進するため、国際観光文化都市の整備に関する事業計画の作成及びこれに基づく事業の円滑な実施に関し必要な財政上の措置等について規定し、もつて国際観光文化都市にふさわしい良好な都市環境の形成を図り、あわせて国際文化の交流に寄与することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「国際観光文化都市」とは、次に掲げる法律が適用される市又は町並びにこれらの市又は町に準ずる市町村のうち、当該市町村に観光、保養等の目的のため滞在し、又は宿泊する者の総数(以下「流動人口」という。)の状況及び当該市町村の財政力が政令で定める基準に適合するもので、政令で指定する市町村をいう。

 一 別府国際観光温泉文化都市建設法(昭和二十五年法律第二百二十一号)

 二 伊東国際観光温泉文化都市建設法(昭和二十五年法律第二百二十二号)

 三 熱海国際観光温泉文化都市建設法(昭和二十五年法律第二百三十三号)

 四 奈良国際文化観光都市建設法(昭和二十五年法律第二百五十号)

 五 京都国際文化観光都市建設法(昭和二十五年法律第二百五十一号)

 六 松江国際文化観光都市建設法(昭和二十六年法律第七号)

 七 芦屋国際文化住宅都市建設法(昭和二十六年法律第八号)

 八 松山国際観光温泉文化都市建設法(昭和二十六年法律第百十七号)

 九 軽井沢国際親善文化観光都市建設法(昭和二十六年法律第二百五十三号)

2 主務大臣は、前項の規定による市町村を指定する政令の制定又は改廃の立案をしようとするときは、あらかじめ、都市計画中央審議会の議を経なければならない。

 (国際観光文化都市の整備に関する事業計画)

第三条 国際観光文化都市の長は、第一条の目的に照らし、かつ、流動人口の状況を考慮して特に必要とされる都市公園、下水道、道路及びその他政令で定める施設の整備に関する事業計画(以下「事業計画」という。)を作成し、これを主務大臣に提出しなければならない。

2 事業計画には、前項の施設の整備に関する事業の概要及び経費の概算並びに流動人口の状況について定めるものとする。

3 事業計画は、二年ごとに、事業の進行状況等の調査の結果に基づき必要な改定を行うものとする。この場合においては、前二項の規定を準用する。

 (補助金の交代の決定についての特別の配慮)

第四条 国は、事業計画に基づいて施行される事業(補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)第二条第二項に規定する補助事業等であるものに限る。)については、当該事業の進行状況、当該国際観光文化都市の財政状況等を勘案して、法令及び予算の範囲内において、補助金の交付の決定について特別の配慮をするものとする。

 (地方債についての特別の配慮等)

第五条 国際観光文化都市が事業計画に基づいて施行する事業に要する経費に充てるために起こす地方債については、法令の範囲内において、資金事情及び当該国際観光文化都市の財政状況が許す限り、特別の配慮をするものとする。

2 国は、前項に定めるもののほか、事業計画を達成するため必要があると認めるときは、国際観光文化都市に対し、財政上の措置について適切な配慮をするものとする。

 (国等及び国際観光文化都市の長の責務)

第六条 国及び関係地方公共団体は、第一条の目的を達成するため、前二条に定めるもののほか、事業計画に基づく事業の促進と完成にできる限りの積極的な援助を与えなければならない。

2 国際観光文化都市の長は、第一条の目的を達成するため、進んで事業計画に基づく事業の完成に努めなければならない。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

 (この法律の失効)

2 この法律は、昭和六十二年三月三十一日限り、その効力を失う。

 (建設省設置法の一部改正)

3 建設省設置法(昭和二十三年法律第百十三号)の一部を次のように改正する。

  第十条第一項の表都市計画中央審議会の項中「行なうこと」を「行うこと及び国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律(昭和五十二年法律第七十一号)に基づく権限を行うこと」に改める。

(大蔵・建設・内閣総理大臣署名) 

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