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法律第六十四号(昭五六・六・二)

  ◎社会保険労務士法の一部を改正する 法律

 社会保険労務士法(昭和四十三年法律第 八十九号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第二章 社会保険労務士試験 (第八条―第十四条)」を

第二章 社会保険労務士試験(第八条―第十四条)

 
 

第二章の二 登録(第十四条の二―第十四条の十三)

 に、「社会保険労務士業」を「社会保険 労務士の権利及び義務」に、「(第二十四条・第二十五条)」を「(第二十四条―第二十五条の五)」に、「(第二十五条の二―第二十五条の十二)」を「(第二十五条の六―第 二十五条の二十一)」に改める。

  第一条の次に次の一条を加え る。

  (社会保険労務士の職責)

 第一条の二 社会保険労務士は、常に品 位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正な立場で、誠実にその業務を行わなければならない。

  第二条の見出しを「(社会保険労務士 の業務)」に改め、同条第一項各号列記以外の部分を次のように改める。

   社会保険労務士は、次の各号に掲げ る事務を行うことを業とする。

  第二条第一項第一号中「書類」の下に 「(以下「申請書等」という。)」を加え、同項第一号の二中「事業主、使用者その他の事業者が提出すべき前号に規定する書類」を「申請書等」に改める。

  第三条第一項中「該当する者」を「該 当する者であつて、労働社会保険諸法令に関する主務省令で定める事務に従事した期間が通算して二年以上になるもの又は主務大臣がこれと同等以上の経験を有すると認めるも の」に改める。

  第四条を次のように改める。

 第四条 削除

  第五条各号列記以外の部分を次のよう に改める。

   次の各号の一に該当する者は、第三 条の規定にかかわらず、社会保険労務士となる資格を有しない。

  第五条第五号中「二年」を「三年」に 改め、同号を同条第六号とし、同条第四号中「二年」を「三年」に改め、同号を同条第五号とし、同条第三号中「第二十五条第一項の規定による免許の取消しの処分」を「懲戒処 分により社会保険労務士の失格処分」に、「処分の日から二年」を「処分を受けた日から三年」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。

  三 破産者で復権を得ないも の

  第五条に次の三号を加える。

  七 第十四条の九第一項の規定により 登録の取消しの処分を受けた者で、その処分を受けた日から三年を経過しないもの

  八 公務員で懲戒免職の処分を受け、 その処分を受けた日から三年を経過しない者

  九 懲戒処分により、弁護士会から除 名され、公認会計士若しくは会計士補の登録のまつ消の処分を受け、税理士の業務を禁止され又は行政書士の業務を禁止された者で、これらの処分を受けた日から三年を経過しな いもの

  第六条及び第七条を次のように改め る。

 第六条及び第七条 削除

  第十一条中「上欄」を「中欄」に改め る。

  第二章の次に次の一章を加え る。

    第二章の二 登録

  (登録)

 第十四条の二 社会保険労務士となる資 格を有する者が社会保険労務士となるには、社会保険労務士名簿に、氏名、生年月日、住所その他主務省令で定める事項の登録を受けなければならない。

 2 他人の求めに応じ報酬を得て、第二 条に規定する事務を業として行おうとする社会保険労務士は、事務所を定めて、あらかじめ、社会保険労務士名簿に、前項に規定する事項のほか、事務所の名称、所在地その他主 務省令で定める事項の登録を受けなければならない。

  (社会保険労務士名簿)

 第十四条の三 社会保険労務士名簿は、 全国社会保険労務士会連合会に備える。

 2 社会保険労務士名簿の登録は、全国 社会保険労務士会連合会が行う。

  (変更登録)

 第十四条の四 社会保険労務士は、社会 保険労務士名簿に登録を受けた事項に変更を生じたときは、遅滞なく、変更の登録を申請しなければならない。

  (登録の申請)

 第十四条の五 第十四条の二第一項の規 定による登録を受けようとする者は、同項に規定する事項その他主務省令で定める事項を記載した登録申請書を、社会保険労務士となる資格を有することを証する書類を添付の 上、主務省令で定める社会保険労務士会を経由して、全国社会保険労務士会連合会に提出しなければならない。

  (登録に関する決定)

 第十四条の六 全国社会保険労務士会連 合会は、前条の規定による登録の申請を受けた場合においては、当該申請者が社会保険労務士となる資格を有し、かつ、次条各号に該当しない者であると認めたときは、遅滞な く、社会保険労務士名簿に登録し、当該申請者が社会保険労務士となる資格を有せず、又は同条各号の一に該当する者であると認めたときは登録を拒否しなければならない。登録 を拒否しようとする場合においては、第二十五条の十六に規定する資格審査会の議決に基づいてしなければならない。

 2 全国社会保険労務士会連合会は、前 項の規定により登録を拒否しようとするときは、あらかじめ、当該申請者にその旨を通知して、相当の期間内に自ら又はその代理人を通じて弁明する機会を与えなければならな い。

 3 全国社会保険労務士会連合会は、第 一項の規定により社会保険労務士名簿に登録したときは当該申請者に社会保険労務士証票を交付し、同項の規定により登録を拒否したときはその理由を付記した書面によりその旨 を当該申請者に通知しなければならない。

  (登録拒否事由)

 第十四条の七 次の各号の一に該当する 者は、社会保険労務士の登録を受けることができない。

  一 懲戒処分により、弁護士、公認会 計士、会計士補、税理士又は行政書士の業務を停止された者で、現にその処分を受けているもの

  二 心身の故障により社会保険労務士 の業務を行うことができない者

  三 社会保険労務士の信用又は品位を 害するおそれがある者その他社会保険労務士の職責に照らし社会保険労務士としての適格性を欠く者

  (審査請求)

 第十四条の八 第十四条の六第一項の規 定により登録を拒否された者は、当該処分に不服があるときは、主務大臣に対して行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。

 2 第十四条の五の規定により登録の申 請をした者は、申請を行つた日から三月を経過してもなんらの処分がなされない場合には、当該登録を拒否されたものとして、主務大臣に対して前項の審査請求をすることができ る。この場合においては、審査請求のあつた日に、全国社会保険労務士会連合会が第十四条の六第一項の規定により当該登録を拒否したものとみなす。

 3 前二項の規定による審査請求が理由 があるときは、主務大臣は、全国社会保険労務士会連合会に対し相当の処分をすべき旨を命じなければならない。

  (登録の取消し)

 第十四条の九 全国社会保険労務士会連 合会は、社会保険労務士の登録を受けた者が、登録を受ける資格に関する重要事項について、告知せず又は不実の告知を行つて当該登録を受けたことが判明したときは、第二十五 条の十六に規定する資格審査会の議決に基づき、当該登録を取り消すことができる。

 2 全国社会保険労務士会連合会は、前 項の規定により登録を取り消したときは、その理由を付記した書面により、その旨を当該処分を受ける者に通知しなければならない。

 3 前条第一項及び第三項の規定は、第 一項の規定により登録を取り消された者において当該処分に不服がある場合に準用する。

  (登録のまつ消)

 第十四条の十 全国社会保険労務士会連 合会は、社会保険労務士が次の各号の一に該当したときは、遅滞なく、その登録をまつ消しなければならない。

  一 登録のまつ消の申請があつたと き。

  二 死亡したとき。

  三 前条第一項の規定による登録の取 消しの処分を受けたとき。

  四 前号に規定するもののほか、第五 条第二号から第六号まで、第八号及び第九号の一に該当することとなつたことその他の理由により社会保険労務士となる資格を有しないこととなつたとき。

 2 社会保険労務士が前項第二号又は第 四号に該当することとなつたときは、その者、その法定代理人又はその相続人は、遅滞なく、その旨を全国社会保険労務士会連合会に届け出なければならない。

  (登録の公告)

 第十四条の十一 全国社会保険労務士会 連合会は、第十四条の六第一項の規定により登録をしたとき、及び前条第一項の規定による登録をまつ消したときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならな い。

  (社会保険労務士証票の返 還)

 第十四条の十二 社会保険労務士の登録 がまつ消されたときは、その者、その法定代理人又はその相続人は、遅滞なく、社会保険労務士証票を全国社会保険労務士会連合会に返還しなければならない。社会保険労務士が 第二十五条の二又は第二十五条の三の規定により業務の停止の処分を受けた場合においても、また同様とする。

 2 全国社会保険労務士会連合会は、前 項後段の規定に該当する社会保険労務士が、当該処分に係る業務を行うことができることとなつたときは、その申請により、社会保険労務士証票をその者に再交付しなければなら ない。

  (登録の細目)

 第十四条の十三 この章に規定するもの のほか、登録の手続、社会保険労務士名簿、登録のまつ消、社会保険労務士証票その他登録に関して必要な事項は、主務省令で定める。

  「第三章 社会保険労務士業」を「第 三章 社会保険労務士の権利及び義務」に改める。

  第十五条及び第十六条を削り、第十七 条中「社会保険労務士業を行なう」を削り、同条を第十五条とし、同条の次に次の二条を加える。

  (信用失墜行為の禁止)

 第十六条 社会保険労務士は、社会保険 労務士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。

  (審査事項等を記載した書面の添付 等)

 第十七条 社会保険労務士会の会員であ る社会保険労務士(以下「会員社会保険労務士」という。)は、申請書等(主務省令で定めるものに限る。)を作成した場合には、主務省令で定めるところにより、当該申請書等 の作成の基礎となつた事項を、書面に記載して当該書面を当該申請書等に添付し、又は当該申請書等に付記することができる。

 2 会員社会保険労務士は、申請書等 (主務省令で定めるものに限る。)で他人の作成したものにつき相談を受けてこれを審査した場合において、当該申請書等が労働社会保険諸法令に従つて作成されていると認めた ときは、主務省令で定めるところにより、その審査した事項及び当該申請書等が労働社会保険諸法令の規定に従つて作成されている旨を、書面に記載して当該書面を当該申請書等 に添付し、又は当該申請書等に付記することができる。

 3 会員社会保険労務士は、前二項の規 定による添付又は付記をしたときは、当該添付書面又は当該付記の末尾に会員社会保険労務士である旨を付記した上、記名押印しなければならない。

  第十八条を次のように改め る。

  (事務所)

 第十八条 他人の求めに応じ報酬を得 て、第二条に規定する事務を業として行う社会保険労務士(以下「開業社会保険労務士」という。)は、その業務を行うための事務所を二以上設けてはならない。ただし、特に必 要がある場合において主務大臣の許可を受けたときは、この限りでない。

  第十九条及び第二十条中「社会保険労 務士業を行なう社会保険労務士」を「開業社会保険労務士」に改める。

  第二十一条を次のように改め る。

 第二十一条 削除

  第二十二条中「社会保険労務士業を行 なう社会保険労務士」を「開業社会保険労務士」に、「場合においても、」を「後においても、また」に改める。

  第二十三条中「社会保険労務士業を行 なう社会保険労務士」を「開業社会保険労務士」に改める。

  第二十四条第一項中「社会保険労務士 業を行なう社会保険労務士」を「開業社会保険労務士」に、「当該社会保険労務士」を「当該開業社会保険労務士」に改める。

  第二十五条を次のように改め る。

  (懲戒の種類)

 第二十五条 社会保険労務士に対する懲 戒処分は、次の三種とする。

  一 戒告

  二 一年以内の開業社会保険労務士の 業務の停止

  三 失格処分(社会保険労務士の資格 を失わせる処分をいう。以下同じ。)

  第二十五条の十二の見出しを「(一般 的監督)」に改め、同条第一項中「必要があると認めるときは、これらに対し、必要な報告を求めることができる」を「必要があるときは、これらの団体から報告を徴し、その行 う業務について勧告し、又は当該職員をしてこれらの団体の業務の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる」に改め、同条第二項を次のように改め、同条を 第二十五条の二十一とする。

 2 前項の規定による報告の徴収又は検 査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

  第二十五条の十一を第二十五条の十九 とし、同条の次に次の一条を加える。

  (総会の決議の取消し及び役員の解 任)

 第二十五条の二十 主務大臣は、社会保 険労務士会又は連合会の総会の決議又は役員の行為が法令又はその社会保険労務士会若しくは連合会の会則に違反し、その他公益を害するときは、総会の決議についてはこれを取 り消すべきことを命じ、役員についてはこれを解任すべきことを命ずることができる。

  第二十五条の十中「第二十五条の二第 三項及び第四項、第二十五条の三第二項、第二十五条の四並びに第二十五条の五」を「第二十五条の六第三項及び第四項、第二十五条の七第二項、第二十五条の十並びに第二十五 条の十一」に改め、同条を第二十五条の十八とする。

  第二十五条の九を第二十五条の十七と する。

  第二十五条の八第一号中「第二十五条 の三第一項第一号及び第三号から第七号まで」を「第二十五条の七第一項第一号、第三号から第五号まで、第六号及び第七号」に改め、同条第二号を同条第六号とし、同条第一号 の次に次の四号を加え、同条を第二十五条の十四とする。

  二 社会保険労務士の登録に関する規 定

  三 資格審査会に関する規定

  四 社会保険労務士の研修に関する規 定

  五 開業社会保険労務士の受ける報酬 の基準に関する規定

  第二十五条の十四の次に次の二条を加 える。

  (連合会の会則を守る義務)

 第二十五条の十五 会員社会保険労務士 及び社会保険労務士会は、連合会の会則を守らなければならない。

  (資格審査会)

 第二十五条の十六 連合会に、資格審査 会を置く。

 2 資格審査会は、連合会の請求によ り、第十四条の六第一項の規定による登録の拒否及び第十四条の九第一項の規定による登録の取消しについて必要な審査を行うものとする。

 3 資格審査会は、会長及び委員六名を もつて組織する。

 4 会長は、連合会の会長をもつてこれ に充てる。

 5 委員は、会長が、主務大臣の承認を 受けて、社会保険労務士、労働又は社会保険の行政事務に従事する職員及び学識経験者のうちから委嘱する。

 6 委員の任期は、二年とする。ただ し、欠員を生じた場合の補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

  第二十五条の七第一項中「連合会」と いう。)を設立することができる」を「この章において「連合会」という。)を設立しなければならない」に改め、同条第二項中「事務」の下に「並びに社会保険労務士の登録に 関する事務」を加え、同条を第二十五条の十三とする。

  第二十五条の四から第二十五条の六ま でを六条ずつ繰り下げ、第二十五条の三第一項第五号の次に次の二号を加え、同条を第二十五条の七とする。

  五の二 会員の研修に関する規 定

  五の三 開業社会保険労務士の受ける 報酬に関する規定

  第二十五条の七の次に次の二条を加え る。

  (入会及び退会)

 第二十五条の八 社会保険労務士は、主 務省令の定めるところにより社会保険労務士会に入会届を提出した時から、当該社会保険労務士会の会員となる。

 2 社会保険労務士は、退会届を提出し たとき、会員たる資格を喪失したとき、又は第十四条の十第一項各号の一に該当することとなつたときは、所属社会保険労務士会を退会する。

  (会則を守る義務)

 第二十五条の九 社会保険労務士は、所 属社会保険労務士会の会則を守らなければならない。

  第二十五条の二第一項中「設立するこ とができる」を「設立しなければならない」に改め、同条を第二十五条の六とする。

  第四章中第二十五条の次に次の四条を 加える。

  (不正行為の指示等を行つた場合の懲 戒)

 第二十五条の二 主務大臣は、社会保険 労務士が、故意に、真正の事実に反して申請書等を作成したとき、又は第十五条の規定に違反する行為をしたときは、一年以内の開業社会保険労務士の業務の停止又は失格処分の 処分をすることができる。

 2 主務大臣は、社会保険労務士が、相 当の注意を怠り、前項に規定する行為をしたときは、戒告又は一年以内の開業社会保険労務士の業務の停止の処分をすることができる。

  (一般の懲戒)

 第二十五条の三 主務大臣は、前条の規 定に該当する場合を除くほか、社会保険労務士が、第十七条第一項若しくは第二項の規定により添付する書面若しくは同条第一項若しくは第二項の規定による付記に虚偽の記載を したとき、この法律及びこれに基づく命令若しくは労働社会保険諸法令の規定に違反したとき、又は社会保険労務士たるにふさわしくない重大な非行があつたときは、第二十五条 に規定する懲戒処分をすることができる。

  (懲戒の手続等)

 第二十五条の四 主務大臣は、前二条の 規定による懲戒処分をしようとするときは、当該社会保険労務士又はその代理人の出頭を求めて、公開による聴聞を行わなければならない。

 2 前項の場合において、主務大臣は、 処分をしようとする理由並びに聴聞の期日及び場所を、その期日の一週間前までに、当該社会保険労務士に通知し、かつ、聴聞の期日及び場所を公示しなければならない。この場 合において、当該社会保険労務士の所在が不明であるときは、当該通知に代えて公示の方法によつてすることができる。

 3 聴聞においては、当該社会保険労務 士又はその代理人は、釈明をし、かつ、証拠を提出することができる。

 4 主務大臣は、当該社会保険労務士又 はその代理人が正当な理由がなくて聴聞の期日に出頭しないときは、聴聞を行わないで、前二条の規定による懲戒処分をすることができる。

  (懲戒処分の公告)

 第二十五条の五 主務大臣は、第二十五 条の二又は第二十五条の三の規定により懲戒処分をしたときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない。

  第二十六条に次の一項を加え る。

 2 社会保険労務士会又は全国社会保険 労務士会連合会でない団体は、社会保険労務士会若しくは全国社会保険労務士会連合会又はこれらに類似する名称を用いてはならない。

  第二十七条の見出しを「(業務の制 限)」に改め、同条中「社会保険労務士」を「会員社会保険労務士」に、「第二条」を「、第二条」に改め、同条の次に次の一条を加える。

  (開業社会保険労務士の使用人等の秘 密を守る義務)

 第二十七条の二 開業社会保険労務士の 使用人その他の従業者は、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。開業社会保険労務士の使用人その他の従業者でなくなつ た後においても、また同様とする。

  第三十二条第一項中「五万円」を「十 万円」に改め、同項第一号中「又は不正の事実に基づいて」を「その他不正の手段により」に、「免許」を「登録」に改め、同項第二号を削り、同項第三号中「第二十二条」の下 に「又は第二十七条の二」を加え、同号を同項第二号とし、同項第四号中「第二十五条第一項」を「第二十五条の二又は第二十五条の三」に、「停止命令」を「停止の処分」に改 め、同号を同項第三号とし、同項第五号を同項第四号とし、同条第二項中「第三号」を「第二号」に改め、同条を第三十二条の二とする。

  第六章中第三十二条の二の前に次の一 条を加える。

 第三十二条 第十五条の規定に違反した 者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。

  第三十三条中「三万円」を「五万円」 に改め、同条第一号及び第二号を削り、同条第三号を同条第一号とし、同条第四号を同条第二号とし、同条第五号中「又は第二十五条の十二第一項」を削り、「又は第二十四条第 一項」を「同項」に、「若しくは質問」を「又は同項の規定による質問」に改め、同号を同条第三号とし、同号の次に次の一号を加える。

  四 第二十五条の二十一第一項の規定 による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

  第三十三条第六号中「第二十六条」の 下に「第一項又は第二項」を加え、同号を同条第五号とする。

  第三十四条中「第三十二条第一項第五 号又は前条第二号若しくは第五号」を「第三十二条の二第一項第四号又は前条第三号から第五号まで」に改める。

  別表第二を次のように改め る。

 別表第二(第十一条関係)

番号

免除科目

免除資格者

労働基準法及び労働安全衛生法

1 司法試験第二次試験に合格した者で労働法を選択したもの

2 国又は地方公共団体の公務員として労働省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者

3 国家公務員として労働基準法、労働者災害補償保険法又は労働安全衛生法の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる 者

4 主務大臣が、労働基準法及び労働安全衛生法についてこの号の1から3までに掲げる者と同等以上の知識を有すると認める 者

労働者災害補償保険法

1 国又は地方公共団体の公務員として厚生省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者(次号1及び第四号1に掲げる者に該当する者として雇用保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の科目について、試験の免除を受けるものを除く。)

2 国又は地方公共団体の公務員として労働省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者

   

3 労働若しくは社会保険に関する法令に関する主務省令で定める事務(以下「労働社会保険法令事務」という。)を行う主務大臣が指 定する団体の役員若しくは従業者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者又は社会保険労務士の補助者として労働社会保険法令事務に従事した 期間が通算して十五年以上になる者で、主務省令で定める基準に適合するものとして主務大臣が指定した全国社会保険労務士会連合会が行う講習を修了したもの(次号3及び第四 号3に掲げる者に該当する者として雇用保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の科目について、試験の免除を受ける者を除く。)

4 国家公務員として労働基準法又は労働者災害補償保険法の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる者

5 労働者災害補償保険審査官の職にあつた期間が通算して五年以上になる者

6 主務大臣が、労働者災害補償保険法についてこの号の1から5までに掲げる者と同等以上の知識を有すると認める者

雇用保険法

1 国又は地方公共団体の公務員として厚生省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者(前号1及び次号1に掲げる者に該当する者として労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の科目について、試験の免除を受けるものを除 く。)

2 国又は地方公共団体の公務員として労働省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者

3 労働社会保険法令事務を行う主務大臣が指定する団体の役員若しくは従業者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して 十五年以上になる者又は社会保険労働士の補助者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者で、主務省令で定める基準に適合するものとして主務 大臣が指定した全国社会保険労務士会連合会が行う講習を修了したもの(前号3及び次号3に掲げる者に該当する者として労働者災害補償保険法及び労働保険の保険料の徴収等に 関する法律の科目について、試験の免除を受ける者を除く。)

4 国又は地方公共団体の公務員として雇用保険法又は職業安定法の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる者

5 雇用保険審査官の職にあつた期間が通算して五年以上になる者

6 主務大臣が、雇用保険法についてこの号の1から5までに掲げる者と同等以上の知識を有すると認める者

労働保険の保険料の徴収等に関する法律

1 国又は地方公共団体の公務員として厚生省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者(第二号1及び前号1に掲げる者に該当する者として労働者災害補償保険法及び雇用保険法の科目について、試験の免除を受けるものを除く。)

2 国又は地方公共団体の公務員として労働省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者

3 労働社会保険法令事務を行う主務大臣が指定する団体の役員若しくは従業者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して 十五年以上になる者又は社会保険労務士の補助者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者で、主務省令で定める基準に適合するものとして主務 大臣が指定した全国社会保険労務士会連合会が行う講習を修了したもの(第二号3及び前号3に掲げる者に該当する者として労働者災害補償保険法及び雇用保険法の科目につい て、試験の免除を受ける者を除く。)

4 国又は地方公共団体の公務員として労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる 者

5 主務大臣が、労働保険の保険料の徴収等に関する法律についてこの号の1から4までに掲げる者と同等以上の知識を有すると認める 者

健康保険法及び日雇労働者健康保険法

1 国又は地方公共団体の公務員として厚生省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者

2 国又は地方公共団体の公務員として健康保険法又は日雇労働者健康保険法の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる 者

3 社会保険審査官の職にあつた期間が通算して五年以上になる者

4 主務大臣が、健康保険法及び日雇労働者健康保険法についてこの号の1から3までに掲げる者と同等以上の知識を有すると認める 者

厚生年金保険法

1 国又は地方公共団体の公務員として厚生省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者

2 国又は地方公共団体の公務員として労働省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者(次号2に掲げる者に該当する者として国民年金法及び通算年金通則法の科目について、試験の免除を受ける者を除く。)

   

3 労働社会保険法令事務を行う主務大臣が指定する団体の役員若しくは従業者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して 十五年以上になる者又は社会保険労務士の補助者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者で、主務省令で定める基準に適合するものとして主務 大臣が指定した全国社会保険労務士会連合会が行う講習を修了したもの(次号3に掲げる者に該当する者として国民年金法及び通算年金通則法の科目について、試験の免除を受け る者を除く。)

4 国又は地方公共団体の公務員として厚生年金保険法の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる者

5 社会保険審査官の職にあつた期間が通算して五年以上になる者

6 主務大臣が、厚生年金保険法についてこの号の1から5までに掲げる者と同等以上の知識を有すると認める者

国民年金法及び通算年金通則法

1 国又は地方公共団体の公務員として厚生省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者

2 国又は地方公共団体の公務員として労働省の所掌に属する労働社会保険諸法令の施行事務に従事した期間が通算して十五年以上にな る者(前号2に掲げる者に該当する者として厚生年金保険法の科目について、試験の免除を受ける者を除く。)

3 労働社会保険法令事務を行う主務大臣が指定する団体の役員若しくは従業者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して 十五年以上になる者又は社会保険労務士の補助者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者で、主務省令で定める基準に適合するものとして主務 大臣が指定した全国社会保険労務士会連合会が行う講習を修了したもの(前号3に掲げる者に該当する者として厚生年金保険法の科目について、試験の免除を受ける者を除 く。)

4 国又は地方公共団体の公務員として通算年金通則法に規定する公的年金各法の施行事務に従事した期間が通算して十年以上になる 者

5 社会保険審査官の職にあつた期間が通算して五年以上になる者

6 主務大臣が、国民年金法及び通算年金通則法についてこの号の1から5までに掲げる者と同等以上の知識を有すると認める 者

労働及び社会保険に関する一般常識

1 労働社会保険法令事務を行う主務大臣が指定する団体の役員若しくは従業者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して 十五年以上になる者又は社会保険労務士の補助者として労働社会保険法令事務に従事した期間が通算して十五年以上になる者で、主務省令で定める基準に適合するものとして主務 大臣が指定した全国社会保険労務士連合会が行う講習を修了したもの

2 国又は地方公共団体の公務員として厚生省又は労働省の所掌事務に属する行政事務に従事した期間が通算して十年以上になる 者

3 主務大臣が、労働及び社会保険についてこの号の1及び2に掲げる者と同等以上の知識を有すると認める者

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算し て一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (資格の特例)

第二条 この法律の施行の際現に改正前の 社会保険労務士法(以下「旧法」という。)第三条に規定する社会保険労務士となる資格を有する者は、改正後の社会保険労務士法(以下「新法」という。)第三条に規定する社 会保険労務士となる資格を有するものとみなす。

 (欠格事由に関する経過措置)

第三条 新法第五条第三号の規定は、この 法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後に破産の宣告を受けた者について適用する。

第四条 新法第五条第五号及び第六号の規 定は、施行日以後にこれらの規定に規定する刑に処せられた者について適用し、施行日前に旧法第五条第四号又は第五号の規定に規定する刑に処せられた者の当該刑に係る欠格事 由については、なお従前の例による。

第五条 新法第五条第八号及び第九号の規 定は、施行日以後にこれらの規定に規定する処分を受けた者について適用する。

第六条 施行日前に旧法第五条第三号に規 定する処分を受けた者の当該処分に係る欠格事由については、なお従前の例による。

 (社会保険労務士会等に関する経過措 置)

第七条 この法律の施行の際現に旧法第二 十五条の二第一項又は第二十五条の七第一項の規定により設立されている社会保険労務士会又は全国社会保険労務士会連合会は、それぞれ、新法第二十五条の六第一項又は第二十 五条の十三第一項の規定により設立された社会保険労務士会又は全国社会保険労務士会連合会(以下附則第二十三条を除き、「連合会」という。)とみなす。

 (従前の会則に関する経過措 置)

第八条 この法律の施行の際現に旧法第二 十五条の二第一項又は第二十五条の七第一項の規定による認可を受けている社会保険労務士会の会則又は全国社会保険労務士会連合会の会則は、それぞれ新法第二十五条の六第一 項又は第二十五条の十三第一項の規定による認可を受けた社会保険労務士会の会則又は連合会の会則とみなす。

 (従前の社会保険労務士に関する経過措 置)

第九条 この法律の施行の際現に旧法第十 六条の社会保険労務士業を行う社会保険労務士である者で同法の社会保険労務士会の会員であるものは、施行日から起算して一年間(附則第十五条の規定により登録が行われるま で(登録前に、新法第五条第二号から第九号までの一に該当することとなるとき、又は懲戒処分として社会保険労務士の失格処分が行われるときは、そのときまで)の間に限 る。)は、新法の社会保険労務士会の会員である同法第十八条の開業社会保険労務士とみなす。

第十条 この法律の施行の際現に旧法第四 条第一項の免許を受けている者(前条の規定により同条に規定する開業社会保険労務士とみなされた者を除く。)は、施行日から起算して一年間(附則第十五条の規定により登録 が行われるまで(登録前に、新法第五条第二号から第九号までの一に該当することとなるとき、又は徴戒処分として社会保険労務士の失格処分が行われるときは、そのときまで) の間に限る。)は、新法の社会保険労務士とみなす。

第十一条 前二条に規定する者には、虚偽 若しくは不正の事実に基づいて旧法第四条第一項の免許を受けた者又はこの法律の施行の際旧法第五条第二号、第四号若しくは第五号に該当する者は含まれないものとす る。

第十二条 附則第十条の規定により新法の 社会保険労務士とみなされた者でこの法律の施行の際現に旧法第十六条の社会保険労務士業を行う社会保険労務士であるものは、附則第十条の規定により新法の社会保険労務士と みなされる間は、同法第二十七条の規定にかかわらず、他人の求めに応じ報酬を得て、旧法第二条第一項第一号から第二号までに掲げる事務を業として行うことができ る。

第十三条 附則第九条の規定により同条に 規定する開業社会保険労務士とみなされた者は、施行日から起算して一年以内に連合会に対し、氏名、生年月日、住所、免許証番号、事務所の名称、所在地その他主務省令で定め る事項を記載した書面を提出しなければならない。

第十四条 附則第十条の規定により新法の 社会保険労務士とみなされた者は、施行日から起算して一年以内に連合会に対し、氏名、生年月日、住所、免許証番号その他主務省令で定める事項を記載した書面を提出しなけれ ばならない。

第十五条 連合会は、前二条の規定により 書面が提出されたときは、社会保険労務士名簿に登録しなければならない。

第十六条 連合会は、社会保険労務士が前 条の規定による登録前に虚偽若しくは不正の事実に基づいて旧法第四条第一項の免許を受けた者であることが判明したとき、又は同法第五条第二号、第四号若しくは第五号に該当 していたことが判明したときは、遅滞なく、その登録をまつ消しなければならない。

第十七条 連合会は、附則第十五条の規定 による登録をしたとき、及び前条の規定により登録をまつ消したときは、遅滞なく、その旨を官報をもつて公告しなければならない。

第十八条 前三条に規定するもののほか、 附則第十五条の規定による登録に関して必要な事項は、主務省令で定める。

 (懲戒に関する経過措置)

第十九条 この法律の施行前にした行為に 対する懲戒に関する規定の適用については、なお従前の例による。この場合において、旧法第二十五条第一項中「免許を取り消す」とあるのは「失格処分をする」と、同条第二項 及び第五項中「免許の取消し」とあるのは「失格処分」とする。

第二十条 旧法第二十五条第一項又は前条 の規定により従前の例によることとされる同条同項の規定による業務の停止命令に違反した者は、一年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。

 (その他の経過措置の政令への委 任)

第二十一条 この附則に規定するもののほ か、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。

 (罰則の適用に関する経過措 置)

第二十二条 この法律の施行前にした行為 に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (団体の名称使用に関する経過措 置)

第二十三条 この法律の施行の際現に社会 保険労務士会若しくは全国社会保険労務士会連合会又はこれらに類似する名称を用いている団体は、施行日から起算して六月間は、新法第二十六条第二項の規定にかかわらず、な お従前の名称を用いることができる。

 (厚生省設置法の一部改正)

第二十四条 厚生省設置法(昭和二十四年 法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。

  第五条第六十二号の八中「及び社会保 険労務士の免許」を削り、「行ない」を「行い」に、「並びに社会保険労務士の免許の取消し」を「及び社会保険労務士の失格処分」に、「社会保険労務士業」を「開業社会保険 労務士の業務」に改める。

 (労働省設置法の一部改正)

第二十五条 労働省設置法(昭和二十四年 法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

  第四条第十三号の二を次のように改め る。

  十三の二 社会保険労務士法(昭和四 十三年法律第八十九号)に基づいて、社会保険労務士試験を行い、及び社会保険労務士の懲戒処分をすること。

 (税理士法の一部改正)

第二十六条 税理士法(昭和二十六年法律 第二百三十七号)の一部を次のように改正する。

  第四条第九号中「免許の取消し」を 「失格処分」に改める。

 (税理士法の一部改正に伴う経過措 置)

第二十七条 前条の規定による改正後の税 理士法第四条第九号の規定の適用については、旧法の規定による免許の取消しの処分は、社会保険労務士の失格処分の処分とみなす。

 (登録免許税法の一部改正)

第二十八条 登録免許税法(昭和四十二年 法律第三十五号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第二十三号中「若しくは免 許」及び「、免許」を削り、同号(七の二)中「第四条第一項(免許)の社会保険労務士の免許」を「第十四条の二第一項(登録)の社会保険労務士の登録」に、「免許件数」を 「登録件数」に改める。

(厚生・労働・内閣総理大臣署名)  

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