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法律第七十五号(平六・六・二九)

  ◎船員法の一部を改正する法律

 船員法(昭和二十二年法律第百号)の一部を次のように改正する。

 第七十四条第一項中「一年間」を「初めて六箇月間」に、「その一年」を「その六箇月」に、「次条」を「次条第一項又は第二項」に改め、同条第二項中「前項に規定する」を「同一の事業に属する」に改め、「のため勤務に従事しない期間」の下に「、育児休業等に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一項に規定する育児休業をした期間」を加え、「前項の一年間」を削り、同条第三項中「合計が」の下に「一年当たり」を加え、同条第一項の次に次の二項を加える。

  船舶所有者は、船員が前項の規定により与えられた有給休暇に係る連続した勤務の後に当該同一の事業に属する船舶において一年間連続して勤務に従事したときは、その一年の経過後一年以内にその船員に次条第三項又は第四項の規定による日数の有給休暇を与えなければならない。

  第一項ただし書の規定は、前項の場合について準用する。

 第七十五条第一項中「有給休暇の日数」を「前条第二項の規定により与えなければならない有給休暇の日数」に、「但し、前条第一項但書」を「ただし、同条第三項において準用する同条第一項ただし書」に改め、同条第二項中「沿海区域又は平水区域を航行区域とする船舶で国内各港間のみを航海するものに乗り組む船員の」を「第二項に規定する船員に前条第二項の規定により与えなければならない」に、「前項ただし書」を「同項ただし書」に改め、同条に第一項及び第二項として次の二項を加える。

  前条第一項の規定により与えなければならない有給休暇の日数は、連続した勤務六箇月について十五日とし、連続した勤務三箇月を増すごとに五日を加える。ただし、同項ただし書の規定により有給休暇の付与を延期したときは、その延長した期間一箇月を増すごとに二日を加える。

  沿海区域又は平水区域を航行区域とする船舶で国内各港間のみを航海するものに乗り組む船員に前条第一項の規定により与えなければならない有給休暇の日数は、前項の規定にかかわらず、連続した勤務六箇月について十日とし、連続した勤務三箇月を増すごとに三日(同項ただし書に規定する期間については、一箇月を増すごとに一日)を加える。

 第七十九条の見出しを「(適用範囲等)」に改め、第七章中同条の次に次の一条を加える。

第七十九条の二 主務大臣は、必要があると認めるときは、船員中央労働委員会の決議により、漁船に乗り組む船員の有給休暇に関し必要な命令を発することができる。

 第百二十四条中「三十万円」を「百万円」に改める。

 第百二十五条中「二十万円」を「五十万円」に改める。

 第百二十六条中「十万円」を「三十万円」に改める。

 第百二十七条中「三十万円」を「百万円」に改める。

 第百二十八条の二から第百三十三条までの規定中「十万円」を「三十万円」に改める。

 第百四十六条第一項中「第六十条第二項」を「沿海区域又は平水区域を航行区域とする総トン数七百トン未満の船舶で国内各港間のみを航海するものに乗り組む海員に係る第六十条第二項」に、「当分の間」を「平成九年三月三十一日までの間は」に、「四十八時間」を「四十四時間」に改め、同条第二項中「、週平均四十時間労働制に可及的速やかに移行するため」を削り、「考慮し、当該政令で定める時間が段階的に短縮されるように制定され、及び改正されるものとする」を「考慮して定めるものとする」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成七年四月一日から施行する。

 (労働時間に関する経過措置)

第二条 海員の平成七年三月三十一日を含む基準労働期間に係る労働時間については、この法律による改正後の船員法(以下「新法」という。)第六十条第二項及び第六十二条第一項(新法第八十八条の三第二項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この条において同じ。)又は新法第百四十六条第一項の規定により読み替えて適用する新法第六十条第二項及び第六十二条第一項(次項及び附則第四条第二項において「読替え後の新法第六十条第二項及び第六十二条第一項」という。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。

2 平成九年三月三十一日においてその労働時間について読替え後の新法第六十条第二項及び第六十二条第一項の規定が適用されている海員の同日を含む基準労働期間に係る労働時間については、新法第六十条第二項及び第六十二条第一項の規定にかかわらず、読替え後の新法第六十条第二項及び第六十二条第一項の規定の例による。

 (有給休暇に関する経過措置)

第三条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)において施行日前から引き続き同一の事業に属する船舶における勤務に従事している船員(施行日において新法第七十四条第四項の規定により当該勤務に従事した期間とみなされる期間中である船員及び施行日において船舶における勤務が中断している船員を含む。)に関しては、同条第一項から第三項まで並びに新法第七十五条第一項及び第二項の規定は、これらの船員のうち、同一の事業に属する船舶において初めて一年間連続して勤務に従事することとなる日が、施行日以後の日を初日として同一の事業に属する船舶において初めて六箇月間連続して勤務に従事した日後である船員(以下この項において「新法適用船員」という。)について適用し、その他の船員については、なお従前の例による。この場合において、新法適用船員に係る新法第七十四条第一項及び第二項並びに第七十五条第一項及び第二項の規定の適用については、新法第七十四条第一項中「初めて」とあるのは「船員法の一部を改正する法律(平成六年法律第七十五号。以下この条及び次条において「平成六年改正法」という。)の施行の日以後の日を初日として初めて」と、「次条第一項又は第二項」とあるのは「平成六年改正法附則第三条第一項の規定により読み替えて適用する次条第一項又は第二項」と、同条第二項中「前項」とあるのは「平成六年改正法附則第三条第一項の規定により読み替えて適用する前項」と、新法第七十五条第一項中「十五日とし」とあるのは「十五日とし、平成六年改正法の施行の日以後の日を初日として初めて六箇月間連続して勤務に従事した日までの連続して勤務に従事した期間からその六箇月を控除した期間(一箇月未満の端数があるときは、これを切り捨てた期間。次項において「先行勤務期間」という。)一箇月について二日を加え」と、「同項ただし書」とあるのは「前条第一項ただし書」と、同条第二項中「前項」とあるのは「平成六年改正法附則第三条第一項の規定により読み替えて適用する前項」と、「十日とし」とあるのは「十日とし、先行勤務期間一箇月について一日を加え」とする。

2 施行日前の育児休業等に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一項に規定する育児休業をした期間については、新法第七十四条第四項の規定は、適用しない。

 (罰則に関する経過措置)

第四条 附則第二条第一項及び前条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

2 附則第二条第二項の規定により読替え後の新法第六十条第二項及び第六十二条第一項の規定の例によることとされる場合における平成九年四月一日以後にした行為に対する罰則の適用については、同日以後も、なお従前の例による。

 (国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法の一部改正)

第五条 国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法(昭和二十九年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。

  第七条に次の一項を加える。

 5 職員に関する船員法(昭和二十二年法律第百号)第七十四条第四項の規定の適用については、同項中「育児休業等に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一項」とあるのは、「国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項」とする。

 (国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法の一部改正に伴う経過措置)

第六条 施行日前の国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項に規定する育児休業をした期間については、前条の規定による改正後の国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法第七条第五項の規定により読み替えて適用する新法第七十四条第四項の規定は、適用しない。

 (地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正)

第七条 地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)の一部を次のように改正する。

  第十条の見出し中「労働基準法」の下に「等」を加え、同条に次の一項を加える。

 2 職員に関する船員法(昭和二十二年法律第百号)第七十四条第四項の規定の適用については、同項中「育児休業等に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一項」とあるのは、「地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第二条第一項」とする。

 (地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正に伴う経過措置)

第八条 施行日前の地方公務員の育児休業等に関する法律第二条第一項に規定する育児休業をした期間については、前条の規定による改正後の同法第十条第二項の規定により読み替えて適用する新法第七十四条第四項の規定は、適用しない。

(内閣総理・大蔵・農林水産・運輸・郵政・自治大臣署名) 

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