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法律第三十六号(平九・四・一八)

  ◎特定通信・放送開発事業実施円滑化法の一部を改正する法律

 特定通信・放送開発事業実施円滑化法(平成二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。

 第七条から第十条までを削る。

 第十一条中「第六条第一項の」を「前条第一項の」に改め、同条を第七条とし、同条の次に次の四条を加える。

 (新株発行に係る株主総会決議の特例)

第八条 認定計画に係る通信・放送新規事業を実施する株式会社(以下「認定会社」という。)が、認定計画に従って当該事業の実施に必要な人材を確保することを円滑にするため、取締役又は使用人である者に対し特に有利な発行価額で新株を発行するには、その新株の発行を受ける者ごとに、次に掲げる事項について商法(明治三十二年法律第四十八号)第三百四十三条に定める決議がなければならない。この場合においては、取締役は、株主総会においてその新株の発行を受ける者に対し特に有利な発行価額で新株を発行することを必要とする理由を開示しなければならない。

 一 新株の額面無額面の別、種類及び数

 二 新株の発行価額

 三 新株の発行を受ける者の氏名

2 前項の決議は、認定会社が、証券取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第十一項に規定する証券取引所に上場されている株式又は同法第六十七条第一項に規定する証券業協会に備える店頭売買有価証券登録原簿に登録されている株式の発行者である会社でない時にする場合であって、その定款にこの条の規定による新株の発行をすることができる旨の定めのある場合に限り、することができる。

3 第一項の決議により定める新株の総数は、当該決議より前に同項の決議により定めた新株の総数からその決議に基づき発行した株式の総数を控除した数と合わせて、発行済株式の総数の五分の一を超えることができない。

4 商法第二百八十条の二第三項の規定は、第一項の場合について準用する。

5 第一項の決議は、その決議の日から十年内に払込みをすべき新株に限り、その効力を有する。ただし、第五条第三項の規定により認定計画の認定が取り消されたときは、その認定が取り消された時から、第一項の決議は、その効力を失う。

6 第一項の決議により新株の発行を受ける者とされたものが死亡したときは、その相続人を新株の発行を受ける者として同項の決議があったものとみなす。

 (株券への記載等)

第九条 定款に前条第二項に規定する定めを設けたときは、認定会社は、株券及び端株券にその旨を記載しなければならない。

2 商法第三百五十条の規定は、定款を変更して前条第二項に規定する定めを設ける決議をした場合について準用する。

 (書面の提出等)

第十条 認定会社は、第八条第一項の決議をしたときは、直ちに、その決議に関する事項であって郵政省令で定めるものについて記載した書面を郵政大臣に提出しなければならない。

2 認定会社は、郵政大臣に提出した前項の書面の写しを、郵政省令で定めるところにより、その認定会社の本店及び支店に備え置き、その書面を郵政大臣に提出した日から、第八条第一項の決議の日から十年を経過する日までの間、公衆の縦覧に供しなければならない。

 (公示等)

第十一条 郵政大臣は、次の場合には、直ちに、郵政省令で定める事項を官報に公示しなければならない。

 一 前条第一項の書面の提出を受けたとき。

 二 前条第一項の書面の提出をした認定会社の認定計画の認定を取り消したとき。

2 郵政大臣は、郵政省令で定めるところにより、前条第一項の書面を郵政省に備え置き、その書面の提出があった日から、第八条第一項の決議の日から十年を経過する日までの間、公衆の縦覧に供しなければならない。

 第十二条及び第十三条を削り、第十四条を第十二条とし、第十五条を第十三条とする。

 第十六条第一項を次のように改める。

  次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。

 一 第十条第一項の規定による書面の提出をせず、又は虚偽の記載のある書面の提出をした者

 二 第十条第二項の規定に違反して、書面の写しを公衆の縦覧に供しない者

 三 第十条第二項の規定による書面の写しの公衆の縦覧に当たり、虚偽の記載のあるものを書面の写しとして公衆の縦覧に供した者

 四 前条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

 第十六条を第十四条とし、同条の次に次の一条を加える。

第十五条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした認定会社の取締役又は使用人は、百万円以下の過料に処する。

 一 第九条第一項の規定による記載をせず、又は不実の記載をしたとき。

 二 第九条第二項において準用する商法第三百五十条第一項又は第三項の規定による公告若しくは通知をすることを怠り、又は不正の公告若しくは通知をしたとき。

   附 則

 この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(郵政・内閣総理大臣署名) 

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