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法律第六十七号(平二三・六・一五)

  ◎環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律の一部を改正する法律

 環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律(平成十五年法律第百三十号)の一部を次のように改正する。

 題名を次のように改める。

   環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律

 題名の次に次の目次及び章名を付する。

目次

 第一章 総則(第一条−第六条)

 第二章 基本方針等(第七条−第八条の三)

 第三章 環境保全のための国民の取組の促進

  第一節 環境保全の意欲の増進、環境教育等の推進(第九条−第二十条の十)

  第二節 協働取組の推進(第二十一条−第二十一条の六)

 第四章 雑則(第二十二条−第二十八条)

 附則

   第一章 総則

 第一条中「かんがみ」を「加え、これらの取組を効果的に進める上で協働取組が重要であることに鑑み」に、「環境教育について」を「環境教育並びに協働取組について」に改め、「その他の」の下に「環境保全活動、」を加え、「環境教育の推進」を「環境教育並びに協働取組の推進」に改める。

 第二条第一項中「防止、」の下に「生物の多様性の保全等の」を、「整備」の下に「、循環型社会の形成」を加え、「のうち、環境の保全上直接の効果を有するもの」を削り、同条第三項中「、環境の保全」を「、持続可能な社会の構築を目指して、家庭、学校、職場、地域その他のあらゆる場において、環境と社会、経済及び文化とのつながりその他環境の保全」に改め、同条に次の一項を加える。

4 この法律において「協働取組」とは、国民、民間団体等、国又は地方公共団体がそれぞれ適切に役割を分担しつつ対等の立場において相互に協力して行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進、環境教育その他の環境の保全に関する取組をいう。

 第三条第一項中「並びに循環型社会」を「、循環型社会」に改め、「低減すること」の下に「並びに地球規模の視点に立って環境の保全と経済及び社会の発展を統合的に推進すること」を加え、「こととなるように」を「とともに、対等の立場において相互に協力して」に改め、同条第二項中「踏まえ」の下に「、生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度が養われることを旨として行われるとともに」を加え、「努めるとともに」を「努め」に改める。

 第四条中「国民、民間団体等は」の下に「、家庭、職場、地域等において」を加え、「及び環境教育を」を「、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組を」に改め、「、環境保全の意欲の増進その他の環境の保全に関する取組を行うことにより」を削り、「環境教育に」を「環境教育並びに協働取組に」に改める。

 第五条第一項中「環境教育」の下に「並びに協働取組」を加え、「かんがみ」を「鑑み」に改め、同条第二項中「のっとり」の下に「、環境保全活動」を、「環境教育」の下に「並びに協働取組」を加え、「よう努める」を削る。

 第六条中「のっとり」の下に「、環境保全活動」を、「環境教育」の下に「並びに協働取組」を加え、同条の次に次の章名を付する。

   第二章 基本方針等

 第七条第一項中「政府は」の下に「、環境保全活動」を、「環境教育」の下に「並びに協働取組」を加え、同条第二項各号列記以外の部分中「環境教育」の下に「並びに協働取組」を加え、同項第一号から第三号までの規定中「環境保全の意欲の増進及び環境教育」を「環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組」に改め、同条第七項中「第三項」を「第四項」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項中「第三項」を「第四項」に改め、同項を同条第七項とし、同条第五項を同条第六項とし、同条第四項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。

3 基本方針を定めるに当たっては、環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関する国際的な連携の確保並びに持続可能な社会の構築に資する経済的、社会的な取組の促進に配慮しなければならない。

 第八条の見出し中「方針、計画等」を「行動計画」に改め、同条中「応じた」の下に「環境保全活動、」を、「環境教育」の下に「並びに協働取組」を加え、「方針、計画等を作成し、及び公表する」を「行動計画(以下「行動計画」という。)を作成する」に改め、同条に次の五項を加える。

2 行動計画には、おおむね次に掲げる事項について定めるものとする。

 一 環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関する基本的な事項

 二 環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関し実施すべき施策に関する事項

 三 その他環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関する重要な事項

3 都道府県及び市町村は、行動計画を作成しようとするときは、あらかじめ、住民その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

4 都道府県及び市町村は、行動計画を作成したときは、遅滞なく、これを公表するよう努めるものとする。

5 行動計画を作成した都道府県及び市町村は、毎年一回、行動計画に基づく施策の実施の状況を公表するよう努めるものとする。

6 前三項の規定は、行動計画の変更について準用する。

 第八条の次に次の二条、章名及び節名を加える。

 (環境教育等推進協議会)

第八条の二 行動計画を作成しようとする都道府県及び市町村は、行動計画の作成に関する協議及び行動計画の実施に係る連絡調整を行うための環境教育等推進協議会(以下この条において「協議会」という。)を組織することができる。

2 協議会は、次に掲げる者をもって構成する。

 一 行動計画を作成しようとする都道府県又は市町村

 二 当該都道府県又は市町村の教育委員会

 三 学校教育及び社会教育の関係者

 四 関係する国民、民間団体等、学識経験者その他の当該都道府県又は市町村が必要と認める者

3 都道府県及び市町村は、前項第四号に掲げる者を決定するに当たっては、公募の方法により行うよう努めるものとする。

4 協議会において協議が調った事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重するとともに、行動計画の実施に関し、相協力して、環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に努めるものとする。

5 主務大臣は、行動計画の作成及び実施が円滑に行われるように、協議会の構成員の求めに応じて、必要な助言をすることができる。

6 前各項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

 (行動計画の作成等の提案)

第八条の三 次に掲げる者は、都道府県又は市町村に対して、行動計画の作成又は変更をすることを提案することができる。この場合においては、基本方針に即して、当該提案に係る行動計画の素案を作成して、これを提示しなければならない。

 一 学校教育及び社会教育の関係者

 二 国民、民間団体等及び学識経験者で環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関し関係を有するもの

2 前項の規定による提案を受けた都道府県又は市町村は、当該提案に基づき行動計画の作成又は変更をするか否かについて、遅滞なく、公表するよう努めるものとする。この場合において、行動計画の作成又は変更をしないこととするときは、その理由を明らかにするよう努めるものとする。

   第三章 環境保全のための国民の取組の促進

    第一節 環境保全の意欲の増進、環境教育等の推進

 第九条第一項中「国民が、」の下に「幼児期から」を加え、同条第二項中「国、都道府県及び市町村は」を「国は、環境と人との関わりが総合的に理解できるよう、学校教育において各教科その他の教育活動を通じて発達段階に応じた体系的な環境教育を行うことを促進するため」に改め、「措置、」の下に「教育職員の研修の内容の充実その他の」を加え、「その他」を「、参考となる資料等の情報の提供、教材の開発その他の」に改め、「よう努める」を削り、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項中「人材が」を「人材等が」に改め、「よう努める」を削り、同項を同条第六項とし、同条第三項中「、指導」を削り、同項を同条第五項とし、同条第二項の次に次の二項を加える。

3 国は、環境教育の教材として活用するとともに、環境への負荷を低減するため、校舎、運動場等の学校施設その他の施設の整備の際に適切な配慮を促進するとともに、当該施設を活用し、教育を通じた環境保全活動を促進するよう必要な措置を講ずるものとする。

4 都道府県及び市町村は、前二項に規定する国の施策に準じて、学校教育及び社会教育における環境教育の促進に必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

 第十条第一項中「次項及び」を「以下この条、第二十一条の三第一項、第二項及び第四項並びに」に改め、同条に次の一項を加える。

3 民間団体、事業者、国及び地方公共団体は、国民の環境の保全に関する知識及び技能を向上させるため、職場において学生の就業体験その他の必要な体験の機会の提供に努めるものとする。

 第十条の次に次の一条を加える。

 (環境教育等支援団体)

第十条の二 主務大臣は、特定非営利活動促進法(平成十年法律第七号)第二条第二項の特定非営利活動法人その他の営利を目的としない民間の団体であって、次項に規定する事業(以下この条及び第二十五条第一項第一号において「支援事業」という。)に関し次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、環境教育等支援団体(以下この条及び第二十五条第一項第一号において「支援団体」という。)として指定することができる。

 一 支援事業を確実に行うに足りる経理的基礎及び技術的能力を有するものとして、主務省令で定める基準に適合するものであること。

 二 前号に定めるもののほか、支援事業を公正かつ適確に実施することができるものとして、主務省令で定める基準に適合するものであること。

2 支援団体は、環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組を行う国民、民間団体等を支援するため、次に掲げる事業の全部又は一部を行うものとする。

 一 環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組に関する情報及び資料の収集、整理及び提供を行うこと。

 二 環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組に関する調査研究(これらに関する政策に係るものを含む。)を行い、及びその成果を提供すること。

 三 環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組の手引その他の資料等を作成し、及び提供すること。

 四 環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組に関し、照会及び相談に応じ、並びに必要な助言を行うこと。

 五 環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組を行うに当たって必要な指導者等のあっせん又は紹介を行うこと。

 六 前各号の事業に附帯する事業

3 主務大臣は、支援団体に対し、支援事業に関連する環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組に関する情報の提供その他の措置を講ずるものとする。

4 支援団体は、支援事業の実施状況を踏まえ、環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組の推進につき、主務大臣に対し必要な意見を述べることができる。

5 主務大臣は、支援団体の財産の状況又は支援事業の運営に関し改善が必要であると認めるときは、当該支援団体に対し、その改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

6 主務大臣は、支援団体が前項の規定による命令に違反したときは、第一項の指定を取り消すことができる。

7 前各項に定めるもののほか、第一項の指定の手続その他支援団体に関し必要な事項は、主務省令で定める。

 第十一条第一項中「有する者」の下に「若しくは協働取組の促進に必要な能力を有する者」を加え、「又は」を「若しくは」に改め、「認定する事業」の下に「(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第百四条に規定する学位の授与に係るものを含まない。)又は環境保全の意欲の増進若しくは環境教育に関する教材を開発し、及び提供する事業」を加え、「国民、民間団体等」を「企業、大学の設置者その他の事業者、国民及びこれらの者の組織する民間の団体(第七項及び第十七条において「民間の団体等」という。)」に改め、同条第四項第二号中「環境の保全に関する知識及び環境の保全に関する指導を行う能力を有する者の育成又は認定」を「人材認定等事業」に改め、「足りる」の下に「経理的基礎及び技術的能力を有する」を加え、同条第七項中「国民、民間団体等」を「民間の団体等」に改める。

 第十六条の見出し中「認定」を「認定等」に改め、同条中「又は認定」を「若しくは認定又は教材の開発及び提供」に改め、「、指導」及び「よう努める」を削る。

 第十七条の見出し中「認定」を「認定等」に改め、同条中「国民、民間団体等」を「民間の団体等」に、「又は」を「若しくは」に改め、「認定」の下に「又は教材の開発及び提供」を加える。

 第十八条第一項中「よう努める」を削る。

 第十九条の見出し中「増進」を「増進等」に改め、同条第一項中「並びに都道府県及び市町村が行う環境保全の意欲の増進」を「が行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組並びにこれらを推進する都道府県及び市町村の取組」に、「、環境保全の意欲の増進を」を「、国民、民間団体等の環境の保全のための取組を」に改め、同項第一号中「行う」の下に「環境保全活動、」を加え、「の内容」を「及び環境教育並びに協働取組」に改め、同項第三号中「環境保全の意欲の増進」を「環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組」に改め、同項第四号中「その他」の下に「環境保全活動、」を加え、「を行う」を「及び環境教育並びに協働取組を推進する」に改め、同条第二項中「及び国が行う環境保全の意欲の増進」を「が行う環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組並びにこれらを推進する国の取組」に、「環境保全の意欲の増進を」を「国民、民間団体等の環境の保全のための取組を」に改める。

 第二十条を次のように改める。

 (体験の機会の場の認定)

第二十条 自然体験活動その他の体験活動を通じて環境の保全についての理解と関心を深めることの重要性に鑑み、土地又は建物の所有者又は使用及び収益を目的とする権利(臨時設備その他一時使用のため設定されたことが明らかなものを除く。)を有する者(国民、民間団体等に限る。)は、当該土地又は建物を自然体験活動の場その他の多数の者を対象とするのにふさわしい環境保全の意欲の増進に係る体験の機会の場(以下「体験の機会の場」という。)として提供する場合には、当該体験の機会の場で行う事業の内容等が次の各号に掲げる要件のいずれにも適合している旨の都道府県知事の認定を受けることができる。

 一 基本方針に照らして適切なものであること。

 二 行動計画を作成している都道府県にあっては、当該行動計画に照らして適切なものであること。

 三 当該体験の機会の場で行う環境保全の意欲の増進に関する事業の内容が主務省令で定める基準に適合するものであること。

 四 当該土地又は建物が主務省令で定める基準に適合するものであること。

2 都道府県は、その自然的社会的条件から環境保全の意欲の増進を効果的に推進するために必要があると認めるときは、基本方針を参酌して、条例で、前項各号に掲げる要件に加えて適用すべき要件を定めることができる。

3 第一項の認定(以下この条から第二十条の三まで、第二十条の五、第二十条の六、第二十条の九及び第二十条の十において単に「認定」という。)の申請をしようとする者は、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を都道府県知事に提出しなければならない。

 一 氏名又は名称及び住所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名

 二 体験の機会の場の名称及び所在地

 三 当該体験の機会の場で行う環境保全の意欲の増進に関する事業の内容

 四 その他主務省令で定める事項

4 次の各号のいずれかに該当する者は、認定の申請をすることができない。

 一 第二十条の六第一項の規定により認定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者

 二 法人その他の団体であって、その役員(法人でない団体にあっては、その代表者)のうちに前号に該当する者があるもの

5 都道府県知事は、認定をしようとするときは、あらかじめ都道府県教育委員会に協議しなければならない。

6 都道府県知事は、認定をした場合においては、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。

7 都道府県知事は、認定の申請に係る体験の機会の場で行う事業の内容等が第一項各号に掲げる要件(第二項の規定により条例で要件を定める場合にあっては、当該要件を含む。)に適合しないと認める場合においては、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。

8 認定を受けた体験の機会の場(以下「認定体験の機会の場」という。)を提供する国民、民間団体等(以下「認定民間団体等」という。)は、第三項各号に掲げる事項を変更したとき又はその提供を行わなくなったときは、主務省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

 第二十条の次に次の九条及び節名を加える。

 (認定の有効期間)

第二十条の二 都道府県知事は、認定をする場合において、当該認定の日から起算して五年を超えない範囲内においてその有効期間を定めるものとする。

2 前項の有効期間の更新を受けようとする者は、主務省令で定めるところにより、都道府県知事に申請書を提出しなければならない。

 (認定体験の機会の場に係る周知等)

第二十条の三 都道府県知事は、認定をしたときは、インターネットの利用、印刷物の配布その他適切な方法により、第二十条第三項各号に掲げる事項について周知するよう努めるものとする。

2 認定民間団体等は、当該土地又は建物が認定体験の機会の場である旨の表示をすることができる。

 (報告、助言等)

第二十条の四 認定民間団体等は、毎年、主務省令で定めるところにより、その運営の状況を都道府県知事に報告しなければならない。

2 都道府県知事は、認定民間団体等に対し、当該認定体験の機会の場の提供の適正な実施を確保するために必要な限度において報告若しくは資料の提出を求め、又は当該認定体験の機会の場の適正な運営を図るため必要な助言をすることができる。

 (表示の制限)

第二十条の五 体験の機会の場を提供する者は、当該体験の機会の場の提供に係る土地又は建物が、認定を受けていないのに、認定を受けた体験の機会の場であると明らかに誤認されるおそれのある表示をしてはならない。

 (認定の取消し)

第二十条の六 都道府県知事は、次の各号のいずれかに該当する場合には、認定を取り消すことができる。

 一 認定体験の機会の場で行う事業の内容等が、第二十条第一項各号に掲げる要件(同条第二項の規定により条例で要件を定める場合にあっては、当該要件を含む。)に適合しなくなったとき。

 二 認定民間団体等が、第二十条第八項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。

 三 認定民間団体等が、第二十条の四第二項の規定による報告又は資料の提出を求められて、報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をしたとき。

 四 認定民間団体等が、偽りその他不正の手段により認定を受けたとき。

2 都道府県知事は、前項の規定に基づき認定を取り消したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を当該認定の取消しを受けた者に通知しなければならない。

 (大都市等の特例)

第二十条の七 第二十条、第二十条の二、第二十条の三第一項、第二十条の四及び前条の規定により都道府県知事の権限に属するものとされている事務は、体験の機会の場として提供される土地又は建物の全部が地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(第二十一条の五第六項において「指定都市」という。)、同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(第二十一条の五第六項において「中核市」という。)又は都道府県に代わって当該事務を処理することにつきあらかじめその長が都道府県知事と協議を行った市町村(以下この条及び第二十条の九において「指定都市等」という。)の区域内に含まれる場合においては、当該指定都市等の長が行う。この場合においては、第二十条、第二十条の二、第二十条の三第一項、第二十条の四及び前条中都道府県又は都道府県知事に関する規定は、指定都市等又は指定都市等の長に関する規定として指定都市等又は指定都市等の長に適用があるものとする。

2 前項の場合においては、第二十条第五項中「都道府県教育委員会」とあるのは「指定都市等の教育委員会」とする。

3 第一項の規定により都道府県に代わって同項に規定する事務を処理することにつき都道府県知事と協議を行った市町村は、主務省令で定めるところにより、その旨及び当該事務を開始する日を公示するものとする。

 (体験の機会の場として提供される土地又は建物が二以上の都府県にわたる場合の認定等)

第二十条の八 体験の機会の場として提供される土地又は建物が二以上の都府県にわたる場合における第二十条(第二項及び第五項を除く。)、第二十条の二、第二十条の三第一項、第二十条の四及び第二十条の六の規定の適用については、これらの規定中「都道府県知事」とあるのは「主務大臣」と、第二十条第一項中「次の各号」とあるのは「次の各号(第二号を除く。)」と、同条第六項中「申請者」とあるのは「申請者並びに当該認定に係る土地及び建物が所在する都府県の知事」と、同条第七項中「第一項各号に掲げる要件(第二項の規定により条例で要件を定める場合にあっては、当該要件を含む。)」とあるのは「第一項各号(第二号を除く。)に掲げる要件」と、第二十条の六第一項第一号中「第二十条第一項各号に掲げる要件(同条第二項の規定により条例で要件を定める場合にあっては、当該要件を含む。)」とあるのは「第二十条第一項各号(第二号を除く。)に掲げる要件」とする。この場合において第二十条第二項及び第五項の規定は適用しない。

 (認定等に対する国の情報提供等)

第二十条の九 国は、都道府県知事又は指定都市等の長が認定を行う場合において必要があると認めるときは、情報の提供、助言その他の必要な措置を講ずるとともに、体験の機会の場の提供及びその活用が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。

 (省令への委任)

第二十条の十 第二十条から前条までに定めるもののほか、認定に関し必要な事項は、主務省令で定める。

    第二節 協働取組の推進

 第二十一条中「(二以上の国民、民間団体等がそれぞれ適切に役割を分担しつつ対等の立場において相互に協力して行う環境保全の意欲の増進その他の環境の保全に関する取組をいう。以下この条において同じ。)」を削り、同条の次に次の五条を加える。

 (政策形成への民意の反映等)

第二十一条の二 国及び地方公共団体は、環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組に関する政策形成に民意を反映させるため、政策形成に関する情報を積極的に公表するとともに、国民、民間団体等その他の多様な主体の意見を求め、これを十分考慮した上で政策形成を行う仕組みの整備及び活用を図るよう努めるものとする。

2 国民、民間団体等は、前項に規定する政策形成に資するよう、国又は地方公共団体に対して、政策に関する提案をすることができる。

 (民間団体の公共サービスへの参入の機会の増大等)

第二十一条の三 国及び独立行政法人等(国等における温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する法律(平成十九年法律第五十六号)第二条第三項に規定する独立行政法人等をいう。以下この条において同じ。)は、環境の保全に関する公共サービス(国民、民間団体等の環境の保全に関する取組を推進するための施設の運営又は管理、環境の保全に関する取組についての調査研究(当該取組に関する政策に係るものを含む。)等の国及び独立行政法人等の事務又は事業として行われる国民、民間団体等に対する環境の保全に関するサービスの提供その他の環境の保全の推進に資する業務をいう。以下この条において同じ。)の実施に当たっては、民間団体がその専門的な知見又は地域の特性を生かすことができる分野において、当該民間団体の参入の機会の増大を図るよう努めるものとする。

2 国及び独立行政法人等は、民間団体がその専門的な知見又は地域の特性を生かすことができる分野において環境の保全に関する公共サービスを協働取組により実施することが効果的であると認められる場合には、経済性に留意しつつ価格以外の多様な要素をも考慮して、協働取組による当該公共サービスの効果が十分に発揮される契約の推進に努めるものとする。

3 前項に規定する契約の締結及びその履行に関する事務を行うに当たって配慮すべき事項その他の当該契約の推進に関して必要な事項は、環境省令で定める。

4 地方公共団体は、第一項及び第二項に規定する施策に準じて、民間団体の参入の機会の増大及び協働取組による公共サービスの実施の効果が十分に発揮される契約の推進に努めるものとする。

 (環境保全に係る協定の締結等)

第二十一条の四 国又は地方公共団体及び国民、民間団体等は、協働取組を推進するための役割分担を定めた協定の締結並びに当該協定の作成に関する協議及び当該協定の実施に係る連絡調整を行うための協議会の設置を行うことができる。

2 国は、前項の規定による協定の締結を行った場合には、インターネットの利用その他適切な方法により協定の内容その他主務省令で定める事項を公表するものとする。

3 国及び国民、民間団体等は、第一項の規定による協定の締結を行った場合には、当該協定に定められた事項を誠実に履行するとともに、当該協定に定める事項の実施の状況について評価を行い、その結果を公表するものとする。

4 地方公共団体は、第一項の規定による協定の締結を行った場合には、前二項に規定する国の措置に準じて、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

5 国民、民間団体等は、国又は地方公共団体と協働取組を行う必要があるときは、主務省令で定めるところにより、当該国又は地方公共団体に対し、その旨を申し出ることができる。

6 国又は地方公共団体は、前項の規定による申出を受けた場合において、主務省令で定める基準に照らして適切であると認めるときは、協働取組を行うよう努めるものとする。

 (国民、民間団体等による協定の届出等)

第二十一条の五 国民、民間団体等が協働取組の推進に関し協定を締結した場合には、当該国民、民間団体等は、都道府県知事(当該取組が二以上の都道府県にわたる場合にあっては、主務大臣。第三項、第六項及び第七項を除き、以下この条において同じ。)に対し、当該協定を届け出ることができる。

2 都道府県知事は、前項の規定による届出(以下この条において単に「届出」という。)のあった協定の内容が、環境の保全上の効果を有するものであり、かつ、法令に違反しないと認めるときは、インターネットの利用その他適切な方法により協定の内容その他主務省令で定める事項を公表するよう努めるものとする。

3 都道府県知事は、第一項に規定する協定の締結に際して当該国民、民間団体等から事前に申出があった場合その他必要と認める場合には、主務大臣に対し、当該協定が法令に適合しているかどうかについて関係行政機関の長に確認するよう要請することができる。

4 届出をした国民、民間団体等は、当該協定に定められた事項を誠実に履行するものとする。

5 都道府県知事は、届出をした国民、民間団体等に対し、届出のあった協定に定める事項が円滑に実施されるよう必要な助言又は指導に努めるものとする。

6 前各項(第四項を除く。)の規定により都道府県知事の権限に属するものとされている事務は、第一項に規定する協働取組が指定都市、中核市又は都道府県に代わって当該事務を処理することにつきあらかじめその長が都道府県知事と協議を行った市町村の区域内に限られる場合においては、当該指定都市、中核市又は市町村の長が行う。

7 第二十条の七第三項の規定は、前項の規定により都道府県に代わって同項に規定する事務を処理することにつき都道府県知事と協議を行った市町村について準用する。

8 前各項に定めるもののほか、届出及び第一項に規定する協定の廃止に関し必要な事項は、主務省令で定める。

 (協働取組に対する情報提供等)

第二十一条の六 環境大臣は、協働取組に関する情報の収集、整理及び分析並びにその結果の提供を行うものとする。

2 環境大臣は、協働取組の一層の推進を図るため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対して必要な協力を求めることができる。

 第二十二条中「国及び地方公共団体は」の下に「、環境保全活動」を加え、「環境教育の推進に」を「環境教育並びに協働取組を推進する上で重要な認定体験の機会の場の提供、環境の保全に資する活動の事業化、環境の保全に関する人材の育成その他の取組を効果的に実施するため、」に改め、同条に次の一項を加える。

2 主務大臣は、環境保全活動、環境保全の意欲の増進若しくは環境教育又は協働取組を行う国民、民間団体等で、持続可能な社会の構築に関し特に顕著な功績があると認められるものに対し、表彰を行うことができる。

 第二十二条を第二十二条の二とし、同条の前に次の章名及び一条を加える。

   第四章 雑則

 (経済的価値が付与される仕組みを通じた国民の環境の保全に配慮する行動の促進)

第二十二条 国及び地方公共団体は、国民の環境の保全に配慮する行動に対して経済的価値が付与される仕組みの普及を通じて、当該行動を促進するよう努めるものとする。

 第二十四条中「当たっては」の下に「、環境保全活動」を加え、「又は環境教育」を「若しくは環境教育又は協働取組」に改め、同条の次に次の一条を加える。

 (環境教育等推進会議)

第二十四条の二 政府は、環境省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省その他の関係行政機関の職員をもって構成する環境教育等推進会議を設け、環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の総合的、効果的かつ効率的な推進を図るための連絡調整を行うものとする。

2 環境教育等推進会議に、環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に関し専門的知識を有する者によって構成する環境教育等推進専門家会議を置く。

3 環境教育等推進専門家会議は、環境保全活動、環境保全の意欲の増進及び環境教育並びに協働取組の推進に係る事項について、環境教育等推進会議に進言する。

 第二十五条第一項に次のただし書を加える。

  ただし、次の各号に掲げる事項については、当該各号に定める大臣とする。

 一 支援団体に係る事項 農林水産大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣であって第十条の二第一項の規定による指定の対象となる者の行う支援事業を所管する大臣並びに環境大臣及び文部科学大臣

 二 人材認定等事業に係る事項 文部科学大臣、農林水産大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣であって第十一条第一項の規定による登録の対象となる者の行う人材認定等事業を所管する大臣及び環境大臣

 三 体験の機会の場の提供に係る事項 農林水産大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣であって第二十条第一項の規定による認定の対象となる体験の機会の場で行う事業を所管する大臣並びに環境大臣及び文部科学大臣

 四 協働取組の推進に関する協定に係る事項 文部科学大臣、農林水産大臣、経済産業大臣又は国土交通大臣であって第二十一条の五第一項に規定する協定を締結する者の行う当該協定に定める事項を所管する大臣及び環境大臣

 第二十五条第二項中「の発する」を「が共同で発する」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 各主務大臣は、この法律の規定の的確かつ円滑な実施を図るため、相互に緊密に連絡し、及び協力するよう努めるものとする。

 第二十八条第一号中「第十一条第七項」の下に「若しくは第二十条第八項」を加え、同条第二号中「第十三条」の下に「又は第二十条の五」を加え、同条に次の二号を加える。

 三 偽りその他不正の手段により第二十条第一項の認定を受けた者

 四 第二十条の四第二項の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成二十三年十月一日から施行する。ただし、第十条の次に一条を加える改正規定、第十一条の改正規定(同条第一項中「国民、民間団体等」を「企業、大学の設置者その他の事業者、国民及びこれらの者の組織する民間の団体(第七項及び第十七条において「民間の団体等」という。)」に改める部分及び同条第七項中「国民、民間団体等」を「民間の団体等」に改める部分を除く。)、第二十条の改正規定、第二十条の次に九条及び節名を加える改正規定(節名を加える部分を除く。)、第二十一条の次に五条を加える改正規定(第二十一条の二及び第二十一条の三を加える部分を除く。)、第二十五条の改正規定及び第二十八条の改正規定並びに附則第三条の規定は、平成二十四年十月一日から施行する。

 (検討)

第二条 政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後の環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律(以下「新法」という。)の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

2 学校教育における環境教育については、新法の目的を踏まえ、この法律の施行後における学校教育における環境教育の実施状況等を勘案し、教育職員を志望する者の育成の在り方を含め、環境教育の充実のための措置について検討が加えられ、その結果に基づき、必要な措置が講ぜられるものとする。

 (登録免許税法の一部改正)

第三条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。

  第五条第十三号中「第百五十九号」を「第百六十号」に改める。

  別表第一第百五十九号を同表第百六十号とし、同表第百五十八号を同表第百五十九号とし、同表第百五十七号を同表第百五十八号とし、同表第百五十六号の次に次のように加える。

百五十七 環境の保全に係る人材認定等事業の登録又は体験の機会の場の認定

 (一) 環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律(平成十五年法律第百三十号)第十一条第一項(人材認定等事業の登録)の人材認定等事業の登録

登録件数

一件につき一万五千円

 (二) 環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律第二十条の八(体験の機会の場として提供される土地又は建物が二以上の都府県にわたる場合の認定等)の規定により読み替えて適用する同法第二十条第一項(体験の機会の場の認定)の主務大臣がする体験の機会の場の認定(更新の認定を除く。)

認定件数

一件につき一万五千円

 (美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律の一部改正)

第四条 美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律(平成二十一年法律第八十二号)の一部を次のように改正する。

  第二十六条中「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」を「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」に改める。

(財務・文部科学・農林水産・経済産業・国土交通・環境・内閣総理大臣署名) 

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