第1号 令和6年12月6日(金曜日)
本国会召集日(令和六年十一月二十八日)(木曜日)(午前零時現在)における本委員は、次のとおりである。委員長 星野 剛士君
理事 今井 雅人君 理事 本庄 知史君
理事 山岸 一生君 理事 阿部 司君
理事 田中 健君
石原 宏高君 井野 俊郎君
江渡 聡徳君 大岡 敏孝君
尾崎 正直君 黄川田仁志君
岸 信千世君 國場幸之助君
田中 良生君 西野 太亮君
西銘恒三郎君 平井 卓也君
平沼正二郎君 宮下 一郎君
山際大志郎君 山口 壯君
市來 伴子君 梅谷 守君
おおたけりえ君 下野 幸助君
橋本 慧悟君 藤岡たかお君
馬淵 澄夫君 水沼 秀幸君
山 登志浩君 市村浩一郎君
三木 圭恵君 石井 智恵君
菊池大二郎君 河西 宏一君
山崎 正恭君 上村 英明君
塩川 鉄也君 緒方林太郎君
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十一月二十八日
星野剛士君委員長辞任につき、その補欠として大岡敏孝君が議院において、委員長に選任された。
令和六年十二月六日(金曜日)
午前八時開議
出席委員
委員長 大岡 敏孝君
理事 黄川田仁志君 理事 國場幸之助君
理事 西銘恒三郎君 理事 今井 雅人君
理事 本庄 知史君 理事 山岸 一生君
理事 阿部 司君 理事 田中 健君
石原 宏高君 井野 俊郎君
江渡 聡徳君 尾崎 正直君
岸 信千世君 栗原 渉君
田中 良生君 西野 太亮君
平井 卓也君 平沼正二郎君
松本 尚君 宮下 一郎君
山口 壯君 市來 伴子君
梅谷 守君 おおたけりえ君
高松 智之君 橋本 慧悟君
藤岡たかお君 馬淵 澄夫君
水沼 秀幸君 山 登志浩君
市村浩一郎君 奥下 剛光君
石井 智恵君 菊池大二郎君
河西 宏一君 山崎 正恭君
上村 英明君 塩川 鉄也君
北神 圭朗君
…………………………………
国務大臣
(内閣官房長官)
(沖縄基地負担軽減担当) 林 芳正君
国務大臣
(行政改革担当)
(国家公務員制度担当)
(サイバー安全保障担当)
(規制改革担当) 平 将明君
国務大臣
(国家公安委員会委員長)
(領土問題担当)
(海洋政策担当) 坂井 学君
国務大臣
(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)
(共生・共助担当)
(女性活躍担当)
(共生社会担当) 三原じゅん子君
国務大臣
(経済再生担当)
(新しい資本主義担当)
(賃金向上担当)
(スタートアップ担当)
(全世代型社会保障改革担当)
(感染症危機管理担当)
(経済財政政策担当) 赤澤 亮正君
国務大臣
(経済安全保障担当)
(クールジャパン戦略担当)
(知的財産戦略担当)
(科学技術政策担当)
(宇宙政策担当) 城内 実君
国務大臣
(消費者及び食品安全担当)
(アイヌ施策担当)
(国際博覧会担当) 伊東 良孝君
内閣官房副長官 橘 慶一郎君
内閣官房副長官 青木 一彦君
内閣府副大臣 瀬戸 隆一君
内閣府副大臣 辻 清人君
内閣府副大臣 鳩山 二郎君
内閣府副大臣 穂坂 泰君
内閣府副大臣 古賀友一郎君
内閣府大臣政務官 西野 太亮君
内閣府大臣政務官 友納 理緒君
内閣府大臣政務官 今井絵理子君
内閣府大臣政務官 岸 信千世君
内閣府大臣政務官 加藤 明良君
内閣委員会専門員 田中 仁君
―――――――――――――
委員の異動
十一月二十八日
辞任 補欠選任
星野 剛士君 栗原 渉君
十二月六日
辞任 補欠選任
山際大志郎君 松本 尚君
下野 幸助君 高松 智之君
三木 圭恵君 奥下 剛光君
緒方林太郎君 北神 圭朗君
同日
辞任 補欠選任
松本 尚君 山際大志郎君
高松 智之君 下野 幸助君
奥下 剛光君 三木 圭恵君
北神 圭朗君 緒方林太郎君
同日
理事上野賢一郎君、古賀篤君及び高木啓君十一月二十七日委員辞任につき、その補欠として西銘恒三郎君、黄川田仁志君及び國場幸之助君が理事に当選した。
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本日の会議に付した案件
理事の補欠選任
国政調査承認要求に関する件
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○大岡委員長 これより会議を開きます。
この際、御挨拶を申し上げます。
この度、内閣委員長を拝命いたしました大岡敏孝でございます。
当委員会は、経済財政政策を始めとする内閣の重要案件から、公務員制度、公式制度、女性が活躍できる男女共同参画社会の実現、国民生活の安定と向上を図るための政策の推進、治安対策等の警察に関する問題まで、幅広く所管をしております。
私は、当委員会が果たす役割の重要性をしっかりと認識し、委員各位の御指導と御協力を賜りまして、公正かつ極めて丁寧な委員会運営に努めてまいりたいと考えておりますので、何とぞ先生方、理事の皆様の御指導そして御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。(拍手)
――――◇―――――
○大岡委員長 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い、現在理事が三名欠員となっております。その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
それでは、理事に
黄川田仁志君 國場幸之助君
及び 西銘恒三郎君
を指名いたします。
――――◇―――――
○大岡委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
国政に関する調査を行うため、本会期中
内閣の重要政策に関する事項
公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する事項
栄典及び公式制度に関する事項
男女共同参画社会の形成の促進に関する事項
国民生活の安定及び向上に関する事項
警察に関する事項
以上の各事項について、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
――――◇―――――
○大岡委員長 この際、林内閣官房長官、沖縄基地負担軽減担当大臣、平行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、サイバー安全保障担当大臣、内閣府特命担当大臣、坂井国家公安委員会委員長、領土問題担当大臣、内閣府特命担当大臣、三原内閣府特命担当大臣、女性活躍担当大臣、共生社会担当大臣、赤澤経済再生担当大臣、新しい資本主義担当大臣、賃金向上担当大臣、スタートアップ担当大臣、全世代型社会保障改革担当大臣、感染症危機管理担当大臣、内閣府特命担当大臣、城内経済安全保障担当大臣、内閣府特命担当大臣及び伊東内閣府特命担当大臣、国際博覧会担当大臣から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。林国務大臣。
○林国務大臣 内閣官房長官及び沖縄基地負担軽減担当大臣として、一言御挨拶を申し述べます。
石破内閣は、国民の皆様の声を踏まえ、真摯に、そして謙虚に、国民の皆様の安心と安全を守るべく、外交・安全保障政策、地方創生など日本全体の活力を取り戻す取組、治安、防災への対応等の重要政策に総力を挙げて取り組んでまいります。
私が事務を担当する内閣官房及び内閣府は、内閣の重要政策に関する企画立案及び総合調整を図る役割を担っており、その機能を十全に発揮するよう全力を尽くす決意であります。
まず、内閣官房におきましては、大規模自然災害を始め、北朝鮮による弾道ミサイルの発射など我が国の領域内外における各種の緊急事態、重大事故、テロ及びサイバー攻撃への危機管理対応、地方自治体等と連携した国民保護の推進、複雑多様化する国際情勢や依然として厳しい国際テロ情勢に対応するための情報収集・集約・分析機能の強化、情報保全の更なる徹底等に取り組んでまいります。
また、外交・安全保障政策については、国家安全保障戦略等に基づき、国家安全保障会議を司令塔として、機動的、戦略的に遂行してまいります。
加えて、沖縄の基地負担軽減は、政府の大きな責任であり、担当大臣として、目に見える形で負担の軽減が図られるよう、全力で取り組みます。中でも、世界で最も危険と言われる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならず、そのためにも、辺野古移設の工事を着実に進めてまいります。
さらに、賃上げと投資が牽引する成長型経済の実現、全世代型社会保障の構築、サイバー安全保障の強化、来年四月に開幕する大阪・関西万博に向けた準備などについて、それぞれの担当大臣と緊密な連携を図りつつ取り組んでまいります。
あわせて、石破内閣が取り組む重要政策について、国民の皆様や国際社会に向けてしっかりと情報発信をしてまいります。
次に、内閣府におきましては、広範な重要政策に関し、経済財政諮問会議などを活用して英知を集め、総合的、戦略的な企画立案を行い、各般の施策を的確に推進するとともに、私の直接の担当分野である政府広報、栄典行政、国際平和協力業務などについても適切に推進してまいります。
なお、今後御審議をお願いすることを予定しております法律案は、いずれも現下の重要政策を実現、推進するために必要なものであります。その内容につきましては逐次御説明をしてまいりますが、よろしく御審議のほどお願いを申し上げます。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。
○大岡委員長 次に、平国務大臣。
○平国務大臣 おはようございます。
行政改革担当大臣、国家公務員制度担当大臣、サイバー安全保障担当大臣、規制改革を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
行政改革は、政策効果を向上させ、政府に対する国民の信頼を得るために重要な取組であり、行政事業レビューやEBPMの推進に引き続き取り組んでまいります。
国家公務員制度については、人事院勧告を踏まえ給与改定等を実施するための法律案、国家公務員の育児時間制度を拡充する法律案を今国会に提出をいたします。
優秀で多様な人材を確保し、職員がやりがいを持って働けるよう、公務という職場を一層魅力ある場とするため、働き方改革や人材育成などに取り組むとともに、効果的、効率的な体制づくりを進めます。
サイバーセキュリティーについては、政府機関等の対策の強化を図るなど、サイバーセキュリティ戦略に掲げる施策を着実に実施してまいります。
また、サイバー安全保障分野での対応能力の向上に係る体制整備に向けて、十一月二十九日に有識者会議からいただいた提言を踏まえて取り組んでまいります。
規制改革については、人口減少、少子高齢化等の課題を克服をし、地方の活性化につなげるため、また、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現するため、利用者目線を徹底をし、必要な規制・制度改革に取り組んでまいります。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、坂井国務大臣。
○坂井国務大臣 国家公安委員会委員長、領土問題担当大臣並びに海洋政策、日本学術会議及びカジノ管理委員会に関する事務を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
良好な治安を確保することは、政府の重要な責務です。社会情勢等が大きく変化している中、警戒の空白が生じることを防ぎ、日本を世界一安全な国にするため、以下の諸施策を強力に推進します。
まず、匿名・流動型犯罪グループが、凶悪な手口による強盗等事件のほか、特殊詐欺、SNS型投資、ロマンス詐欺、金属盗等の組織的窃盗、悪質ホストクラブ事犯等に関与し、国民に大きな不安を与えるなど、治安上の課題となっています。首謀者を始め犯罪グループに対する取締りを徹底するとともに、犯罪に加担しようとする者等への効果的な呼びかけや適切な保護、警戒活動の強化、地域防犯力の強化への支援等に取り組み、市民の安全で平穏な生活を守ります。
また、国境を越えて行われるサイバー攻撃や暗号資産悪用事案の発生等、極めて深刻なサイバー空間の脅威に的確に対処するため、産官学の連携や外国治安機関等との協力を進め、警察の対処能力の強化に努めます。
このほか、令和六年能登半島地震等の教訓を踏まえた警察の災害対処能力の向上、要人に対する警護、ローンオフェンダー対策、北朝鮮による拉致容疑事案等の捜査、調査、ストーカー、配偶者からの暴力、児童虐待といった人身安全関連事案への対処、交通事故防止対策等の諸課題に全力で取り組み、国民の期待と信頼に応えてまいります。
また、犯罪被害者等施策全体を取りまとめる司令塔として取組を強化してまいります。
次に、領土・主権対策については、北海道に属する北方領土の問題、島根県隠岐の島町に属する竹島の領土問題及び沖縄県石垣市に属する尖閣諸島をめぐる情勢に関して、国内外において我が国の立場についての正確な理解が浸透するよう、関係機関と連携を深めながら、領土・主権展示館を拠点とした内外発信を強化します。
次に、海洋政策については、第四期海洋基本計画及び海洋開発等重点戦略に基づき、総合的な海洋の安全保障及び持続可能な海洋の構築を通じた海洋立国の実現に向け、関係省庁と連携しながら海洋の開発・利用を強力に推進していきます。
また、政府、地方が一体となり、有人国境離島の保全及び地域社会の維持に関する施策を引き続き強力に進めます。
次に、日本学術会議の見直しについては、日本学術会議が、学術の進歩に寄与するとともに、国民から理解され信頼される存在であり続けるという観点から、経済財政運営と改革の基本方針二〇二四を踏まえ、その機能を強化するため、独立した法人格を有する組織とすべく、日本学術会議の意見も聞きながら、必要な法制の検討を進めてまいります。
最後に、カジノ事業の健全な運営が確保されるよう、高い独立性を有するカジノ管理委員会が、カジノ事業免許の審査を含め、厳格なカジノ規制の実施に向けて取り組みます。
以上、私の所管行政について申し上げました。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、三原国務大臣。
○三原国務大臣 こども政策、少子化対策、若者活躍、男女共同参画及び共生・共助を担当する内閣府特命担当大臣、女性活躍担当大臣、共生社会担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
女性活躍、男女共同参画は、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会の実現、我が国の経済社会の持続的発展において不可欠な要素です。
そのため、第五次男女共同参画基本計画及び本年六月に策定した女性版骨太の方針二〇二四に基づき、女性登用の加速化や女性起業家の支援など、企業等における女性活躍の一層の推進、男女間賃金格差の是正や地域における女性活躍、男女共同参画の推進など、女性の所得向上、経済的自立に向けた取組の一層の推進、男女共同参画の視点に立った防災、復興の推進や、DV対策、性犯罪、性暴力対策の強化など、個人の尊厳と安心、安全が守られる社会の実現、あらゆる分野における政策、方針決定過程への女性の参画拡大など、女性活躍、男女共同参画の取組の一層の加速化を進めてまいります。
さらに、女性活躍、男女共同参画をより一層推進するため、女性版骨太の方針二〇二五や第六次男女共同参画基本計画の策定に取り組んでまいります。
障害者施策については、第五次障害者基本計画に基づく各種施策を推進するとともに、障害者差別解消法の周知啓発等に取り組みます。障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向け、政府全体でこれまでの取組を点検し、教育、啓発等を含めた取組の強化を図ります。
第十一次交通安全基本計画に基づき、高齢者及び子供の安全確保等の視点を重視した総合的な交通安全対策を着実に推進してまいります。
本年九月に策定した高齢社会対策大綱に基づき、年齢にかかわらず希望に応じて活躍できる環境整備等、高齢化の進展に対応し得る社会の構築に取り組みます。
性的指向・ジェンダーアイデンティティ理解増進法に基づき、多様性が尊重され、性的マイノリティーの方もマジョリティーの方も含めた全ての人々が、お互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現に向けた取組をしっかりと進めてまいります。
共助の重要性が高まる中、休眠預金等に係る資金の活用やNPO法人の活動の促進、成果連動型民間委託契約方式の普及に関する施策等に取り組みます。
孤独・孤立対策推進法及び孤独・孤立対策重点計画に基づき、担当大臣として、地方公共団体及びNPO等への支援や孤独、孤立状態の予防のための取組の強化等について、関係省庁と連携して取り組んでまいります。
孤独、孤立に悩む人が誰一人として取り残されない社会を目指し、引き続き全力を尽くしてまいります。また、就職氷河期世代を含む中高年層に対する社会参加やリスキリングなど、就労、活躍に向けた支援を推進してまいります。
公益法人や公益信託の制度を活用して、民間が主体となって、柔軟かつ機動的に社会的課題を解決し、社会的価値を創造する社会を目指し、公益法人・公益信託制度改革に取り組んでまいります。本年の通常国会で成立した改正公益法人法、公益信託法の円滑な施行に向けて準備を進めてまいります。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、赤澤国務大臣。
○赤澤国務大臣 経済再生担当大臣、新しい資本主義担当大臣、賃金向上担当大臣、スタートアップ担当大臣、全世代型社会保障改革担当大臣、感染症危機管理担当大臣、経済財政政策を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
我が国経済は、現在、名目六百兆円超のGDP、名目百兆円超の設備投資、三十三年ぶりの高い賃上げ率を実現するなど、成長と分配の好循環が動き始めています。こうした前向きの動きを、国民一人一人が実際の賃金、所得の増加という形で、豊かさとして実感できるよう、更に政策を前進させなければなりません。
このため、去る十一月二十二日、日本経済、地方経済の成長、物価高の克服、国民の安心、安全の確保を三つの柱とする、国民の安心・安全と持続的な成長に向けた総合経済対策を取りまとめました。対策の裏づけとなる令和六年度補正予算案の早期成立を図り、成立後には、関連する施策を速やかに実行し、国民の皆様に対し早急に支援をお届けします。
具体的には、第一に、全ての世代の現在及び将来の賃金、所得を増やすため、人への投資、中堅・中小企業の稼ぐ力を高める国内投資を促進するとともに、地方経済の潜在力を引き出す地方創生二・〇を展開します。新しい資本主義の実行計画も踏まえ、投資立国及び資産運用立国の取組を進め、イノベーションやDX、GX、スタートアップなどの分野において、官民連携投資を推進します。物価上昇を上回る賃金上昇を普及、定着させるため、価格転嫁等の取引適正化、省力化、デジタル化投資の促進等に取り組みます。最低賃金の引上げを後押しし、二〇二〇年代に全国平均千五百円という高い目標の達成に向け、たゆまぬ努力を継続します。このため、最低賃金の今後の中期的引上げ方針について、政労使の意見交換において議論を始めています。
第二に、誰一人取り残されない形で、成長型経済への移行に道筋をつけるため、足下で特に物価高の影響を受ける家計や事業者の負担軽減など、きめ細かい支援を行います。
第三に、成長型経済への移行の礎を築くため、東日本大震災、令和六年能登半島地震などの自然災害からの復旧復興、避難所環境の整備等の防災・減災及び国土強靱化等の取組を進めるほか、防犯対策の強化、女性、高齢者の活躍、参画の推進等、誰一人取り残されない社会の実現に取り組み、国民の安心、安全を確保してまいります。
経済対策を含め、経済財政運営を推進していくに当たっては、経済あっての財政との考え方に立ち、賃上げと投資が牽引する成長型経済を実現しつつ、財政状況の改善を進め、力強く発展する、危機に強靱な経済、財政をつくってまいります。
CPTPP等の経済連携を通じ、ルールに基づく自由で開かれ、予見可能な貿易・投資を更に促進するため、主導的な役割を果たすとともに、関連政策大綱に基づく施策を着実に実施します。また、コスタリカのCPTPP加入手続が協定の高いレベルを維持しつつ進むよう、他の締約国とともに取り組みます。
全世代型社会保障の構築に向けては、現役世代の負担を軽減し、社会保障制度の支え手を増やすため、昨年末に閣議決定した改革工程に掲げられた具体的な改革項目について、実現できるものから着実に実施をし、人口減少時代に合った、全世代が活躍できる社会保障への転換に向けた取組を着実に進めてまいります。
次の感染症危機への対応に万全を期すため、本年七月に改定された新型インフルエンザ等対策政府行動計画を踏まえ、取組状況の確実なフォローアップ、より実効性のある訓練の実施など、平時からの備えの充実に努めてまいります。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、城内国務大臣。
○城内国務大臣 経済安全保障担当大臣、また、経済安全保障、科学技術政策、宇宙政策、クールジャパン戦略、知的財産戦略を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
厳しい安全保障環境の中、同盟国、同志国とも連携しつつ、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持強化し、経済安全保障を確保することは、我が国の平和と安全、繁栄を含む国益を守る上で非常に重要です。
まずは、経済安全保障分野における情報保全の更なる強化を図る観点から、本年五月に成立した重要経済安保情報保護活用法について、来年五月までの施行に向け、運用基準の策定や体制整備に全力で取り組んでまいります。
また、経済安全保障推進法で定めたサプライチェーンの強靱化、基幹インフラの事前審査制度、先端重要技術の開発支援、特許出願の非公開制度の四分野を引き続き着実に運用してまいります。
さらに、我が国経済、産業が直面する様々なリスクを継続的に点検し、施策の不断の見直しを行うなど、経済安全保障に関する様々な課題について、関係省庁の先頭に立って、我が国の経済成長にも資するようスピード感を持って対処してまいります。
重要土地等調査法については、これまで五百八十三か所の区域指定を行い、外国人によるものも含めて区域内の土地等の所有、利用状況の実態把握に努めているところです。今後も土地等利用状況調査などを着実に実施し、安全保障上の重要施設などに対する機能阻害行為を防止すべく、万全を期してまいるとともに、法の執行状況や安全保障をめぐる国内外の情勢などを見極めた上で、更なる対応の在り方について検討してまいります。
先端科学技術の急速な進展や経済安全保障環境の激変などに直面する中、経済成長の原動力となる科学技術・イノベーションの重要性は一層高まっております。第六期科学技術・イノベーション基本計画に基づき、官民の研究開発投資の総額約百二十兆円を目指すとともに、統合イノベーション戦略二〇二四を踏まえ、重要技術に関する統合的な戦略、グローバルな視点での連携強化、AI分野の競争力強化と安全、安心の確保などを推進してまいります。
特に、AI、量子、バイオ、マテリアル、フュージョンエネルギーなどの分野における戦略の推進、戦略的イノベーション創造プログラム、ムーンショット型研究開発制度、経済安全保障重要技術育成プログラムなどの戦略的な研究開発、大学ファンドによる支援、地域中核大学などの振興、日本版SBIR制度の実施、グローバル・スタートアップ・キャンパス構想の具体化などの重点施策を推進してまいります。
加えて、オープンサイエンスの推進や研究セキュリティー・インテグリティーに関する対応にも積極的に取り組むとともに、令和八年度から開始となる第七期科学技術・イノベーション基本計画について早急に検討を開始します。
宇宙政策については、宇宙活動を通じた経済や社会の変革が国内外で急速に進んでおり、安全保障の観点からも重要性を増しております。宇宙基本計画や宇宙安全保障構想、また、昨年度に我が国として初めて策定した宇宙技術戦略を着実に実行してまいります。
まずは、宇宙戦略基金を活用し、スタートアップを含めた民間企業や大学等による技術開発や実証への支援を進めます。また、二〇三〇年代前半に我が国から三十件程度のロケット打ち上げ数を確保することを目指し、官民によるロケット開発や打ち上げの高頻度化への支援、審査体制や制度環境の整備に取り組みます。加えて、我が国の重要な基盤インフラである準天頂衛星システムについて、七機体制を着実に整備し、十一機体制に向けた開発を進めます。
さらに、災害時にも活用できる我が国独自の衛星コンステレーションの構築、衛星データの利用拡大、アルテミス計画における日本人宇宙飛行士の月面着陸の実現を見据えた有人与圧ローバー開発の本格化、デブリ対策など国際ルールの整備といった取組も推進してまいります。
知的財産戦略については、経済やイノベーションを活性化し、国際競争力を強化するため、知的財産推進計画の着実な実行や国家標準戦略の策定に向けた検討を推進するとともに、新たなクールジャパン戦略を踏まえた取組を関係省庁と連携して推進してまいります。
医療分野の研究開発については、来年度から始まる第三期健康・医療戦略の策定に向けて検討を進めてまいります。今後の感染症危機に備えた国産ワクチンや治療薬の開発、生産体制の強化、再生・細胞医療、遺伝子治療を始め、基礎から実用化までの一貫した研究開発支援を安全性にも最大限配慮しつつ実施し、国民の皆様に研究開発の成果がいち早く届くよう取り組んでまいります。
このほか、安全性の確保が大前提という方針の下、「原子力利用に関する基本的考え方」に基づく原子力政策、遺棄化学兵器処理を推進するとともに、特定秘密の保護に関する制度を適切に運用してまいります。
大岡委員長を始め理事、委員の皆様の御協力と御指導を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、伊東国務大臣。
○伊東国務大臣 食品安全、アイヌ施策を担当する内閣府特命担当大臣、また、国際博覧会担当大臣として、一言御挨拶申し上げます。
食品安全につきましては、国民の健康の保護を最優先に、食品の安全性の確保のため、科学的知見に基づき、客観的かつ中立公正に食品健康影響評価を行います。また、評価結果等についてリスクコミュニケーションを実施してまいります。
アイヌ施策につきましては、先住民族であるアイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するため、アイヌ文化の復興、創造等の拠点である民族共生象徴空間、ウポポイやアイヌ政策推進交付金を活用したアイヌ施策の推進、アイヌの人々の御遺骨の返還や尊厳ある慰霊の取組など、アイヌの皆様に寄り添って、未来志向の政策を総合的に推進してまいります。
大阪・関西万博の開幕まで残り五か月を切り、会場建設が進み、万博の魅力あるコンテンツがどんどん発表されつつあります。
私自身が先頭に立って万博の魅力を発信するとともに、インバウンドの地方への誘客、地方と海外の国際交流、ビジネスマッチングなどを進め、全国的な機運醸成を図り、地方創生にもつなげてまいります。
「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマの下、未来を担う子供や若者たちが万博に参加して夢と希望を感じ、万博での体験が子供や若者たちの将来につながるようなすばらしい万博をつくり上げるべく、オール・ジャパンで取り組んでまいります。
PPP及びPFIについては、令和十三年度までの十年間で三十兆円という事業規模目標の達成に向け、空き家等の遊休公的施設を利活用するスモールコンセッションや、上下水道等を一体的に管理するウォーターPPP等の取組を推進し、持続可能で活力ある地域社会や地域経済の実現を目指します。
このほか、ギャンブル等依存症対策、適正な公文書管理などの政策を推進してまいります。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、橘内閣官房副長官、青木内閣官房副長官、穂坂内閣府副大臣、瀬戸内閣府副大臣、辻内閣府副大臣、鳩山内閣府副大臣、古賀内閣府副大臣、岸内閣府大臣政務官、西野内閣府大臣政務官、友納内閣府大臣政務官、今井内閣府大臣政務官及び加藤内閣府大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。橘内閣官房副長官。
○橘内閣官房副長官 内閣官房副長官の橘慶一郎でございます。
大岡委員長を始め理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻を賜りながら、林官房長官を補佐してまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、青木内閣官房副長官。
○青木内閣官房副長官 内閣官房副長官の青木一彦でございます。
大岡委員長を始め理事、委員の先生方の御指導、御鞭撻を賜りながら、林官房長官を補佐してまいりたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○大岡委員長 次に、穂坂内閣府副大臣。
○穂坂副大臣 内閣府副大臣の穂坂泰でございます。
行政改革、規制改革等を担当いたしております。
平大臣を支え、力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、瀬戸内閣府副大臣。
○瀬戸副大臣 内閣府副大臣の瀬戸隆一でございます。
新しい資本主義、感染症危機管理、経済財政政策等を担当しております。
赤澤大臣を支え、力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、大岡委員長始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、辻内閣府副大臣。
○辻副大臣 内閣府副大臣の辻清人でございます。
共生・共助、女性活躍、経済安全保障、科学技術政策等を担当いたしております。
林官房長官、三原大臣、城内大臣を支え、力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願いします。
ありがとうございます。
○大岡委員長 次に、鳩山内閣府副大臣。
○鳩山副大臣 内閣府副大臣鳩山二郎でございます。
領土問題、海洋政策、アイヌ施策等を担当いたしております。
坂井大臣、伊東大臣を支え、力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、古賀内閣府副大臣。
○古賀副大臣 内閣府副大臣の古賀友一郎でございます。
国際博覧会を担当いたしております。
伊東大臣を支えて、尽力してまいりますので、大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導それから御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、岸内閣府大臣政務官。
○岸大臣政務官 内閣府大臣政務官の岸信千世でございます。
行政改革、規制改革等を担当いたしております。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導、御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、西野内閣府大臣政務官。
○西野大臣政務官 内閣府大臣政務官の西野太亮でございます。
新しい資本主義、感染症危機管理、経済財政政策等を担当しております。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、友納内閣府大臣政務官。
○友納大臣政務官 内閣府大臣政務官の友納理緒でございます。
共生・共助、女性活躍、経済安全保障、科学技術政策等を担当いたしております。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、今井内閣府大臣政務官。
○今井大臣政務官 内閣府大臣政務官の今井絵理子です。
領土問題、海洋政策、アイヌ施策等を担当しております。
大岡委員長を始め理事、委員各位の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○大岡委員長 次に、加藤内閣府大臣政務官。
○加藤大臣政務官 内閣府大臣政務官を拝命しております加藤明良でございます。
国際博覧会を担当させていただきます。
大岡委員長を始め理事、委員各位の皆様方の御指導と御協力を心からお願いを申し上げます。
○大岡委員長 次回は、来る十一日水曜日午後零時十分理事会、午後零時二十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前八時三十九分散会