第4号 令和7年11月26日(水曜日)
令和七年十一月二十六日(水曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 山下 貴司君
理事 鈴木 馨祐君 理事 長谷川淳二君
理事 鳩山 二郎君 理事 櫻井 周君
理事 森山 浩行君 理事 山岸 一生君
理事 浦野 靖人君 理事 福田 玄君
井出 庸生君 伊東 良孝君
金子 容三君 川崎ひでと君
岸 信千世君 古賀 篤君
平 将明君 棚橋 泰文君
平井 卓也君 平沼正二郎君
古川 直季君 山口 壯君
吉田 真次君 若山 慎司君
井坂 信彦君 梅谷 守君
岡田 悟君 川内 博史君
小山 千帆君 橋本 慧悟君
原田 和広君 眞野 哲君
森田 俊和君 青柳 仁士君
うるま譲司君 橋本 幹彦君
森ようすけ君 平林 晃君
吉田 宣弘君 上村 英明君
塩川 鉄也君 緒方林太郎君
…………………………………
国務大臣
(内閣官房長官) 木原 稔君
国務大臣
(消費者及び食品安全担当)
(共生・共助担当) 黄川田仁志君
国務大臣
(賃上げ環境整備担当)
(全世代型社会保障改革担当)
(経済財政政策担当) 城内 実君
国務大臣
(外国人との秩序ある共生社会推進担当)
(知的財産戦略担当) 小野田紀美君
内閣府副大臣 井野 俊郎君
内閣府大臣政務官 金子 容三君
内閣府大臣政務官 若山 慎司君
内閣府大臣政務官 古川 直季君
デジタル大臣政務官
兼内閣府大臣政務官 川崎ひでと君
総務大臣政務官 梶原 大介君
財務大臣政務官 三反園 訓君
厚生労働大臣政務官 神谷 政幸君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 風早 正毅君
政府参考人
(内閣官房内閣参事官) 桝野 龍太君
政府参考人
(内閣官房内閣参事官) 三木 文平君
政府参考人
(内閣官房行政改革・効率化推進事務局次長) 上坊 勝則君
政府参考人
(内閣官房国際博覧会推進本部事務局次長) 井上 学君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 岡本 利久君
政府参考人
(内閣官房日本成長戦略本部事務局次長) 鈴木 恭人君
政府参考人
(内閣官房地域未来戦略本部事務局審議官) 前田 剛志君
政府参考人
(内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室室長代理) 山野 徹君
政府参考人
(内閣官房内閣人事局人事政策統括官) 松本 敦司君
政府参考人
(内閣府大臣官房長) 笹川 武君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 河合 宏一君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 水野 敦君
政府参考人
(内閣府孤独・孤立対策推進室長) 成松 英範君
政府参考人
(内閣府食品安全委員会事務局長) 中 裕伸君
政府参考人
(内閣府地方創生推進事務局審議官) 小山 和久君
政府参考人
(内閣府知的財産戦略推進事務局長) 中原 裕彦君
政府参考人
(警察庁長官官房審議官) 服部 準君
政府参考人
(警察庁刑事局長) 重松 弘教君
政府参考人
(デジタル庁審議官) 三橋 一彦君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 坂越 健一君
政府参考人
(総務省大臣官房審議官) 橋本憲次郎君
政府参考人
(総務省統計局統計調査部長) 阿向泰二郎君
政府参考人
(法務省大臣官房審議官) 吉田 雅之君
政府参考人
(財務省国際局次長) 今村 英章君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 神山 弘君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房政策立案総括審議官) 河野 恭子君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 松本 圭君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 熊木 正人君
政府参考人
(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長) 野村 知司君
政府参考人
(経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官) 江澤 正名君
政府参考人
(国土交通省大臣官房技術審議官) 服部 卓也君
政府参考人
(防衛省大臣官房審議官) 江原 康雄君
内閣委員会専門員 田中 仁君
―――――――――――――
委員の異動
十一月二十六日
辞任 補欠選任
平沼正二郎君 吉田 真次君
同日
辞任 補欠選任
吉田 真次君 平沼正二郎君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
内閣の重要政策に関する件
公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件
栄典及び公式制度に関する件
男女共同参画社会の形成の促進に関する件
国民生活の安定及び向上に関する件
警察に関する件
――――◇―――――
○山下委員長 これより会議を開きます。
内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官風早正毅君外三十二名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○山下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○山下委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。原田和広君。
○原田委員 立憲民主党の原田和広でございます。
今年九月十八日に繰り上がり当選となり、これが初めての国会質疑となります。何分、まだ国会のしきたり等に疎いもので、不作法なこともあるかもしれませんけれども、そこは御容赦いただきますよう、冒頭にまずもってお断りさせていただきます。
さて、私は、政治家である前に、一人の社会福祉士、ソーシャルワーカーであるべしという信念を自らに課しておりますが、ソーシャルワーカーの仕事は、端的に言って、社会の不条理な格差や不平等、様々な権利侵害にクライアントと一緒に立ち向かうことだと思っています。
私は、社会福祉の最前線で、社会から取りこぼされている人たち、困り事を抱えている人たちのなりわいを様々な制度をつなげて助けていくことを政治家としての自らのライフワークにしようと考えておりますが、今まさに私の郷土の山形県において、昨日までの生活が災害によって一瞬で破壊され、住む家も家財も仕事の道具までも失い、現在も仮設住宅の中で本当に困窮している方々がいます。
その方々、すなわち戸沢村の人たちに対する支援に関して、まずは国交省にお伺いいたしますが、昨年七月の豪雨災害で被災し、現在、集団防災移転を計画している戸沢村に対する支援策にそもそもどのようなものが適用可能か、そして、それは今、住民との間に完全な合意形成ができていないように感じますが、なぜでしょうか。お答えください。
○服部(卓)政府参考人 戸沢村の防災集団移転に関してお答えを申し上げます。
山形県戸沢村においては、令和六年豪雨を含め、これまで幾度となく水害を受けていた蔵岡地区住民を対象に、今後の更なる大規模な被害を想定し、水害リスクの低い安全な住宅団地へ集団移転をする防災集団移転促進事業、この事業の実施を検討している、このように承知をしております。
現在、戸沢村におきましては、防災集団移転促進事業の事業計画を策定しており、国土交通省としては、戸沢村の御要望を伺いながら、防災・安全交付金など、防災集団移転促進事業と併せて活用可能な支援制度についても助言等を行ってまいりました。
引き続き、戸沢村との連携を密にしながら、必要な事業の推進に向け最大限努力をしたいというふうに考えてございます。
○原田委員 今、様々な援助をしていただいているというお話でございました。
また、戸沢村では今、様々なことを村としても考えているようであります。その村として考えていることを内閣府にお尋ねしますが、仮設住宅の利活用について、地域社会、コミュニティーを維持していくことは大変大事なことであることから、役割が終了した仮設住宅において、例えば、二戸を一戸として、恒久的な住宅として山形県又は戸沢村が再利用することは可能でしょうか。
○河合政府参考人 お答えします。
応急仮設住宅は、災害により住家が全壊するなどの被害を受けた方に対して、災害救助法に基づき提供されております。
過去には、平成二十八年熊本地震の際、熊本県において、所要の手続を経て、応急仮設住宅の供与を終了した上で市町村に譲渡し、二戸を一戸にするなどの改修を行った上で被災者等に住宅として提供されたという例もございます。
したがいまして、山形県におきましても、所要の手続を経て、応急仮設住宅の供与を終了した上で別の用途に利活用いただくということは可能です。
以上です。
○原田委員 ありがとうございます。
では、続けてもう一問お伺いいたします。
今、仮設住宅の利用は可能というお話を伺いましたけれども、それ以外に、今回の被災に対して、何らかの類型の地方創生交付金等を活用することは可能でしょうか。
○橋本政府参考人 お答え申し上げます。
山形県戸沢村につきましては、過疎団体に該当することから、戸沢村が仮設住宅を公営住宅ではない形で賃貸住宅に整備、改修する経費につきましては、過疎対策事業債の活用が可能となります。
総務省といたしましても、戸沢村における移転事業が円滑に実施されるよう、山形県や村ともよく連携して、適切に対応してまいります。
○原田委員 ありがとうございます。
今、幾つか非常に有効な政府としての対策を伺いましたけれども、戸沢村が抱えている一番大きい問題は、実は、資料でお配りしております、防災集団移転促進事業における補助対象経費の限度額の、このまさに限度額の部分であります。4の部分ですけれども、限度額なしだとよかったんですけれども、限度額五千五百万。
この五千五百万、一見十分なように思えるんですけれども、戸沢村という村は、日本三大急流の最上川に隣接している村でありまして、元々、かさ上げしないと住宅が非常に危険であります。また、ほとんどが農家でありまして、隣接する納屋や農機具を置くための大きな小屋などがついているなど、一般の住宅に比べて非常に大きいんですね。そうすると、普通に概算で見積りを取ってみても、この五千五百万円という上限からはみ出てしまうんです。
地方創生という観点からすれば、本来、こういった助成額というものは、上限を一律で決めるのではなくて、これはやはり、過疎の村あるいは田舎ほど手厚く、また都市部ほど多少少なくなるような、そのような配慮があってしかるべきかと思います。
このような格差是正がなければ、地方創生というものが前に進まず、逆に地方と都市の格差が開いてしまうのではないかと私は危惧するのでありますけれども、先ほど国交省からいただいた様々な支援、全国一律の支援、これに関して、何とか、副大臣、少し地方創生の観点からお考えを伺いたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○古川大臣政務官 お答えいたします。
地方創生の基本構想においては、国の役割として、財政、人材、情報による支援を一層柔軟かつ効果的に展開し、地域の実情に応じてより深く根差した形へと進化させることとしております。
地域ごとに置かれた状況等は異なることから、関係省庁において、地方の課題等を踏まえて、地域に寄り添った施策等の展開手法を考えていくことが重要であると認識しております。
○原田委員 ありがとうございます。
地方ごとに非常に対応を打ってくださるということ、期待しております。
では、次の質問に参ります。悪質ホスト問題による若年女性の性搾取に関してお伺いいたします。
私、昨年来、この問題が国会で取り上げられていることは重々承知しております。そして、本年の六月から改正風営法が施行されたことによって、女性の恋心を利用する営業行為、あるいは高額な支払いを売り掛け制度として請求する行為、こちらが禁止されているということは承知しておりますけれども、先日、支援団体のNPOの方から、実効を伴っていないのではないかと。
実際に、こういうケースの相談を受けました。ある店舗では、女性から無銭飲食をしたと一筆取って、それに対して、直接的に働けとは言わないんだけれども、頑張って支払うようにと声がけをすることで、暗に性産業で働くことを促すことが横行していると。
これを現行の改正風営法で取り締まることは可能なんでしょうか。
○服部(準)政府参考人 お答えいたします。
さきの通常国会で成立いたしました改正風営適正化法に基づきまして取締りが可能でございます。
○原田委員 取締り可能ということで、安心いたしました。団体の方は、これが取締りから外れているのではないかと非常に危惧されていましたので、こちら、取締り可能だということを伝えさせていただきます。
そして、私は、この問題、社会福祉士として、そして社会福祉学の研究者として、実は、博士課程からずっと研究してまいりました。病気なのか、あるいは何らかの障害が絡んでいるかなど様々な観点から、医学的あるいは心理学的にも考察を試みたんですけれども、なかなか妥当性のある仮説にはたどり着きませんでした。一方で、社会福祉学的な分析を試みたところ、自分なりに納得できる答えにたどり着いたと私は考えています。
この悪質ホスト問題は、ただ単にホストを取り締まるだけではイタチごっこになってしまいます。なぜならば、現状、ホストと客は共依存的な関係性に陥っており、本来は、その関係性ができ上がる前に対処しなければならないからです。一旦関係性ができ上がってしまうと、それは極めて自傷的、反社会的なものになってしまい、本人も周囲も不幸になってしまいます。
私は、研究者として、社会福祉士としても、この問題を根本から解決したいと考えておりますが、恐らく政府も何らかの問題意識や仮説、支援モデル等をお持ちかと思いますので、ホストと女性たちの間に非常に厄介な関係性が発生してしまうその根本原因をどのように考えているのか、黄川田大臣の御所見をお伺いいたします。
○黄川田国務大臣 原田先生の、社会福祉士としてのお志を政治家になっても続けていくという、その熱い思いに非常に感銘を受けました。
御質問に答えますと、人それぞれに事情があり、ホストクラブに通い続ける理由や背景を一般化して申し上げることは難しいと感じておりますが、私は、自己肯定感の欠如、これが一つの要因として考えております。
例えば、ホストクラブ通いをやめたい方や金銭的なトラブルを抱えている方への相談支援を行っているNPO法人によれば、これは以下引用でございますが、生育歴の過程による様々な問題により承認欲求が満たされず、健全な自己肯定感を育むことが難しく、自分を大切にするとはどういうことかが分からない女性たちにとっては、自分自身を全肯定してくれるホストクラブやコンセプトカフェが居心地よい場所になってしまっているとの指摘があるというふうに承知しております。
私は、自己肯定感、これを本来だったら子供のうちから育てていくということが、女性の問題だけではなく、孤立、孤独、こういうことを感じている方々にとって大切なことなのではないかというふうに思っています。
○原田委員 お答えありがとうございました。私も同じような認識を持っております。
自己肯定感と大臣はおっしゃいましたけれども、私も、博士課程で八十人近い女性の聞き取り調査をしたときに、四つの特徴を発見しました。一つが、大臣が今おっしゃったとおり自己肯定感がないこと。もう一つが、生きる意味が不明瞭であるということ。そして、自我が未形成であること。希望を失っていること。この四つの状況を指して、私は、心の貧困状態にあるのではないか、そして、それを、実存的貧困という名前をつけて博士論文を書いたわけであります。それが作成した資料二にあるわけでございますけれども、もし興味があれば見ていただければと思います。
そして、こういった心の貧困問題は、非常に、経済的な貧困問題に比べて、私は扱いが難しいと思っています。経済的な貧困であれば、生活保護制度等でお金を準備すれば立ち直ることができるかもしれませんけれども、心が潰されている、自我がない、愛情飢餓に陥っている、承認に異常なまでに飢えている、そのような状況を本質問題として解決するためには、無償の愛というものを私は与えなければいけないと思うんですけれども、親以外に無償の愛を与えられる存在というものは社会にありません。したがって、つくっていかなければいけないと思います。
そのために、ワンストップセンターのようなものをつくって、そこに無償の愛を代理で与えられる存在、専門家を置かなきゃいけないと思うんですね。その専門家として、やはり、障害や高齢者と同じように、ケアマネジメントの手法を用いて、若年女性に対して、例えば、カウンセラー、ソーシャルワーカー、あるいは保健師等の専門職を配置したセンターをつくりたいと思うのですけれども、黄川田大臣、どのような御所見をお持ちでしょうか。
○黄川田国務大臣 委員の四つの要素、これを解決するというのはなかなか難しいことだと考えておりますが、内閣府では、この点、孤独・孤立対策重点計画におきまして、当事者の方が相談できる誰かや信頼できる誰かとのつながりを実感できることが重要であるというふうに考えております。誰もが自己存在感、自己有用感を実感できる社会を目指して取り組むこととこの計画ではされております。
子供の頃からの教育等により、自己存在感や自己有用感等のいわゆる自己肯定感を育みながら育つことは、委員御指摘の実存的貧困の中にある女性だけではなく、先ほども申しましたが、孤独、孤立に悩む方にも共通して重要なことだと考えております。
委員の御指摘も参考としながら、全ての方々が自己肯定感を持って生き生きと暮らせることができる多様な居場所づくり、つながりをつくる取組、これを内閣府としても進めていきたいというふうに考えております。
○原田委員 ありがとうございます。
今大臣からもお答えいただきましたとおり、自己肯定感を育てる教育というものは非常に難しいものがございまして、まず、児童虐待をなくすことから始めなければならないと思っています。そうした様々な、児童相談所の強化であるとか、いろいろなことをやっていって初めてこの問題は解決すると思いますので、是非、大臣に、この問題の解決にお力をおかしいただきたいと思います。
では、次の問題に移ります。次に、女性の売買春に関する権利擁護に絡む法的な問題に移らせていただきます。
世界の売買春に関する法的な立場というものを私は調べましたけれども、大体三つか四つぐらいのものがございました。一つが、まず、禁止主義と呼ばれているもので、全ての性売買を売る側も買う側も禁止するもの。もう一つが、売る側を非犯罪化して、買う側を犯罪とする北欧モデルと呼ばれるもの。もう一つが、ドイツなどが取っている規制主義と言われるもので、規制をかけて、特定の場所で売買春を認める代わりに税を徴収するという立場。そして最後に、ニュージーランドがやっている、全ての売買春行為を非犯罪化するというもの。
この四つの立場がおおむね世界が取っている立場かと思うんですけれども、現状、日本はどこなんだろうと考えてみたところ、売買を禁止しているわけだから禁止主義なのかなと思ったんですけれども、でも一方で、風営法があって、性交類似行為が認められるという現状もあって、ダブルスタンダードになっていて、何主義なのかよく分からないし、あと、国会のこれまでの流れを見ていますと、特に昨今、男性の方に厳罰化をすべきというような流れがあるやに感じるんですけれども、今現在、日本はどのような主義、立場を取っていて、今後どのような立場を目指していくのかということを警視庁にお伺いしたいと思います。
○服部(準)政府参考人 お答えいたします。
人身取引事犯や、そのおそれのある犯罪等については、被害が潜在化しやすいものであることを踏まえまして、警察におきましては、情報提供や被害申告を呼びかけるリーフレット等の広報などを行って、被害の早期認知に努めているところであります。
警察といたしましては、売春防止法違反や児童買春、児童ポルノ禁止法違反等に該当する行為につきましては、人身取引議定書に定義された人身取引に該当する行為のうちの一つと承知しておりまして、警察といたしましては、先ほどの御質問も含めて、個別の事案に応じまして、法と証拠に基づいて、刑事事件として立件できるものがあれば、あらゆる法令を駆使して適切に対応するものとしておるところでございます。
警察といたしましては、引き続き、関係機関と連携してこうした取組を進めるとともに、人身取引は重大な人権侵害であるという認識の下、個別の事実に即して厳正に対処してまいるという方針でございます。
○原田委員 私、四つの類型、ざっくりでいいので、どの辺に該当するのかなということを聞きたかったんですけれども、今、日本は、どの辺の類型にあって、どの辺の方向を目指しているのか、もう少し具体的に説明いただけないでしょうか。
○吉田政府参考人 売春防止法を所管しているのが法務省でございますので、その立場から申し上げたいと思いますが、我が国の売春防止法が先ほど御指摘になったモデルのどれに当てはまるのかということを一概に申し上げることはなかなか難しい面がございます。
その上で、現行の売春防止法について申し上げますと、先ほども御指摘ございましたが、売買春それ自体に関しては、売春をする行為とその相手方となる行為の双方を禁止した上で、ただ、それらの違反についてはいずれに関しても罰則は設けないというふうになっております。また他方で、そうした売春を助長する行為等については罰則を設けて処罰の対象としているという構成になっております。
○原田委員 今の説明を聞いてもやはりよく分からないということなのですけれども、やはりここは大切なところだと思うんですよね。四つモデルがあるわけですから、どれかのモデルを目指していくということになると思うんですけれども、モデルを目指していくに当たって、ちょっと一つ、私の意見を伝えさせていただきたいんです。
私、実は、ここに立つ前は、買春を処罰する側に立とうと思って勉強したのでした。ところが、すればするほど、本当にそれでいいんだろうか、間違いないんだろうかということをいろいろ思ってきまして、特に当事者の意見とかを参考に聞かれているということは、多分国会では、ないと思うんですよね。
私は社会福祉の人間ですので、二〇〇六年の障害者の権利条約で、私たちのことを私たち抜きで決めないでという合い言葉、スローガンが採択されているんですけれども、この問題も同じだと思うんですよ。まず、どのモデルに行くかということは決め打ちしないで、当事者の方を呼んで、そして意見を聞いて、当事者の方がどういうモデルを目指しているのかということを踏まえた上で、是非、今後のスケジュールを決めていただきたいなと思っております。
では、次の質問に移らせていただきます。
今問題になっているタイの女性の問題であります。重大な人権侵害、人身取引だと思いますけれども、この人身取引が実は日本で十年以上前から行われていることを指摘しているのがルポライターの鈴木大介氏で、資料をお配りしているとおり、もう十年以上前から、日本でも未成年の売春、いわゆる援デリと呼ばれているものが北関東の片田舎を中心に行われていました。
ところが、私、先日、NPOの代表と一緒に夜回りを歌舞伎町でやってきたんですけれども、そのときに代表の方から言われたのが、いや、もう北関東の片田舎というレベルじゃないです、日本のど真ん中の、この歌舞伎町のホテルを根城に堂々とやっていますよ、しかも年齢も低年齢化していて、十二歳のタイの少女と同じように、そのくらいの子なんか普通にざらにいますというふうに言われて、一緒に夜回りをしたときに、答えてくれた女性は十四歳でした。やはり十二歳の少女もいるというお話を伺いました。
事実だとすると、これはもう大変な人権侵害だと思うんですけれども、十年間、このような状況を不幸にして放置してしまったことに対して、木原官房長官の御所見を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
○木原国務大臣 人身取引は根絶しなきゃいけないという委員の思いは、熱意は伝わってまいります。共有したいと思います。
政府としては、人身取引対策は国際社会が取り組むべき喫緊の課題、そういう認識の下で、平成十六年に人身取引対策行動計画を策定して以来、累次の改定を経て、令和四年十二月に、現行の人身取引対策行動計画二〇二二、これを決定するなど、一貫して計画に基づく取組を進めてまいりました。
また、この行動計画の累次の改定に当たりましては、関係省庁が、人身取引の手段の巧妙化や、また情勢の変化というものを念頭に置きながら、人身取引事犯の実態を丁寧に分析をし、必要な情報を共有し、不断に各種対策の実施状況の確認を進めながら対策の進化を図ってきたところであります。
他方で、人身取引事犯が依然として発生していることは、これは重く受け止めなければいけないと思っております。こうした人身取引は、重大な人権侵害であるとともに、深刻な国際問題であるという認識であります。
今後とも、政府は一丸となって行動計画に基づく取組を進めて、委員と今共有しました人身取引の根絶、これを目指してまいります。
○原田委員 今、木原官房長官の重く受け止めたいというお言葉を私も重く受け止めたいと思いますので、是非、この人身売買、日本人もたくさんいるんだということを政府も御理解いただきまして、この再発防止に努めていただければと思います。
では、次の質問に移ります。
今、深刻な人権侵害、女性の人権侵害、また若年女性の人権侵害について述べてまいりましたけれども、それ以上に、私は、古くからある人権侵害で、日本にあるもので大きなものとして、精神障害者の社会的入院の問題があると思うんです。
現在、日本には世界の精神科病床の実に一七・五%が集中しており、さながら日本は精神病者大国の様相を呈しています。しかし、その中の約三万人は、実際には入院の必要がない、既に寛解した状態でありながら、家族等が受入れを拒否しているために帰りたくても自宅に帰れない、結果的に社会から取りこぼされて、病院に押し込められている人たちです。
かつて、東京大学の呉秀三先生はこう言いました。我が国に十何万の精神病者は実にこの病を受けたるの不幸のほかに、この国に生まれたるの不幸を重ぬるものと言うべしと。この指摘、非常に重いと思います。今は私宅監置というものはなくなりましたけれども、日本社会にはいまだに、社会的入院という形で取りこぼされている方がいます。
一方、日本とは対照的に、新しい公立病院の設立を不可として、現在の公立病院が老朽化した場合、建て替えを認めない、そしてもう二度と病床を増やさないという法律、通称バザーリア法を持っているイタリアがありますけれども、そこには長期入院というものは存在しません。患者は、病者というよりは一人の生活者として、地域医療の枠組みで処遇されております。
私は、こうしたイタリアのような先進国の流れをくんで、そして、国連から長年是正勧告を受けている重大な人権侵害を放置したこと、これを何とかしなければならないと思うんですけれども、政府はどのように認識しているのか、厚生労働省にお伺いいたします。
○神谷大臣政務官 お答えします。
精神科病院に入院中の患者について、患者を取り巻く状況が様々であるため、委員御指摘の、実際には入院の必要性がない状態にある患者数の算出は難しい面がありますが、厚生労働省としても、入院を長期化させず、早期に地域移行を推進することが重要であると考えております。
その上で、これまでの障害福祉計画では、地域生活への移行に係る成果目標として、一年以上の長期入院患者数の減少等を設定するとともに、地域の障害福祉サービスの提供体制の整備のため、入院中の精神障害者が地域生活への移行後に利用する障害福祉サービスに係る見込み量を勘案することによって、より一層の地域移行に向け、自治体における取組を推進しているところであります。
また、令和四年に成立した改正精神保健福祉法においては、入院患者が退院後、障害福祉サービス等を円滑に利用できるよう相談援助を行う地域援助事業者について、患者の求めに応じて紹介を行うこととしております。
ただいま委員からイタリアの例を御紹介いただきましたが、我が国においても、これまで申し上げた取組も含め、精神障害者が地域の一員として安心して自分らしい暮らしができるよう、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築を進めているところであり、引き続きしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○原田委員 私はやはり、制度をつくるだけでなくて、バザーリア法のようなもの、これを日本でも作るべきだと思うんですけれども、それに対して、木原官房長官はいかがお考えでしょうか。高市内閣が目指す誰一人取り残さない社会のために、お聞かせください。
○木原国務大臣 全ての方々が生きがいを感じ、また、尊厳が損なわれることなく、多様性が尊重される、そういった包摂的な社会、これを実現することは大変重要であると考えています。
性別や、また障害の有無などにかかわらず、お互いの人権や尊厳を大切にして、生き生きとした人生を享受できる、そういった共生社会の実現に向けて、取組を着実に進めてまいりたいと考えています。
○原田委員 官房長官はお忙しいと思いますので、御退席していただいて結構でございます。
本日私が質問してきたものは、実は、冒頭の戸沢村の集団移転も含めて、共通のテーマを持たせてもらいました。社会の中のマイノリティーということです。
たった六十九戸の限界集落を、これはどうでもいいんじゃないかと国が考えてしまうと、やはり、結果的に日本から集落というものがなくなって、コミュニティーがなくなってしまいます。同じように、若年女性の問題だから関係ないとか、私たちは男性だから関係がないとか、又は精神障害者は身内にいないから関係がないとか、そう思ってしまったら、やはり、誰一人取り残さない共生社会というのはできないと思うんです。
是非、そういったマジョリティーの思考に立つことなく、マイノリティーに寄り添った政治というものを、与野党力を合わせてつくっていきたいという私の決意を述べさせていただきまして、時間でございますので質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○山下委員長 次に、梅谷守君。
○梅谷委員 立憲民主党の梅谷守です。
木原官房長官、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
まず、私の方からは、人口減少に対する内閣の姿勢についてお尋ねをしたいと思います。
御承知のとおり、十月二十四日に高市総理が、我が国の、日本の最大の課題は人口減少であるというふうに表明をされました。それを受けてでしょう、十一月の十八日には人口戦略本部が設置をされ、第一回の会合も行われました。
そこで、まずお尋ねしたいんですが、この人口戦略本部の担当の大臣はどなたなのか、また、総理からこの点で、いつ、どのような指示があったのか、お答えください。
○木原国務大臣 人口戦略本部を十一月十八日に設置をさせていただきました。本部長は内閣総理大臣となりまして、そして、副本部長が私と全世代型社会保障改革担当大臣、内閣府特命担当大臣、これは城内実大臣が私と一緒に副本部長を務めることになります。担当大臣ということになると、城内大臣が担当ということになります。それでよろしいですか。
○梅谷委員 いつ、その指示がなされたでしょうか。
○木原国務大臣 十月二十一日に組閣がありまして、そのときに指示書というのがそれぞれ各大臣に手渡されることになるわけですが、その中で、城内担当大臣の指示書の中に、そのことが書かれておりました。
○梅谷委員 先日の大臣所信の中で、いわゆる人口について触れた方が二人。一人が小野田大臣。そこでは、外国人との秩序ある共生社会推進の項目の中に、人口減少に伴う人手不足の状況云々という記載がありました。これはある意味、正面から人口減少なり人口戦略を語られたものではないと思います。
今おっしゃった担当大臣と言われる城内大臣もなんですが、これも、規制改革と、また全世代型の社会保障の枕言葉、それぞれの枕言葉として入っていたにすぎないんですね。これ以外に、所信表明で人口減少だったり人口戦略を語る大臣がいない。
私、びっくりしたのが、官房長官のお仕事は、私が言うまでもなく、内閣の重要政策に対する企画立案だったり総合調整をつかさどる。その官房長官が所信表明で、十月二十四日に総理が力強く最大の課題だと表明したにもかかわらず、一切言及がなかった。また、もう一つびっくりしたのが、黄川田大臣ですね。こども担当であり、また少子化担当であるわけでして、その所信の中にも一切記載が、表明がなかったんです。
官房長官、そこでお尋ねなんですが、高市総理が最大の問題は人口減少であると標榜したのであれば、やはり、官房長官はもとより、少なくともこの内閣で、全部に関係すると思いますから、それぞれの大臣が触れてしかるべきであったのではないかなと私は思いますし、なぜそうならなかったのか。少なくとも、官房長官がなぜそれに触れなかったのかというのが一つと、黄川田大臣が主な担当に見えるんですけれども、なぜ言及が一切なかったのか、お答えいただけますか。
○木原国務大臣 先ほど、人口戦略本部については十一月十八日に設置をされたということを申し上げました。本部長、副本部長以外に、また本部員という部員が、これは大臣ですけれども、そこの中にそれぞれ今、所管の大臣が入っておりまして、その構成員の中でこれから実現するということになります。
それから、所信について、私の所信の中でということでございましたが、本委員会における所信というのは、ある意味、限られた時間の中で、本委員会の所管のうち私が事務を直接担当する分野について申し上げたというところになりまして、決してこの人口戦略本部のことについて所管外だから述べなかったというわけではなくて、もちろん、そういった認識の下で、今回は直接担当する事務の部分について申し上げたということになります。
○梅谷委員 これは十八日に本部が設置されたわけですけれども、副本部長を担われる官房長官であり、また政府のスポークスマンですよね、内閣の。そして、高市総理が十月二十四日には最大の課題だと。そして、十月の二十一日には既に指示書で城内さんが全世代型担当大臣だということを指示されているわけなんです。だから、限られた時間だったから私が所管する事務だけでちょっと述べたんですという話ではなくて、逆に、やはり人口減少対策こそが高市総理が、重要だ、最大の課題だ、問題だと言っているんだからこそ、しっかり私は官房長官として表明するべきだというふうに思いますし、また、黄川田大臣が、今日は呼んでいないのであれですけれども、やはり黄川田大臣におかれても私は表明してしかるべきだったのではないかなというふうに強く思うところでございます。
その意味では、ある意味、こういう時系列ですよね、十月二十四日に総理の所信表明演説、それでその後に、十一月の十三日に実は人口戦略本部の立ち上げというニュースを各社が報道したんですよ。その翌日の十四日に、御案内のとおり、所信表明をこの場で各大臣からされました。そして十八日に本部の設置。総理の所信表明からここでの各大臣の所信まで二十一日間、時間があるわけですし、また、やはりそういった中でも各大臣からの所信で人口減少に対する言及が極めて乏しいというのは、何度も言うようですけれども、私は、本当に連携をしっかり取れているのかな、総理の思う重要性というのが果たして内閣全体に及んでいるのか、共有し切れているのか、そこに課題があるんじゃないかなんて僭越ながら思うわけなんです。もしかしたらその大方針も共有し切れていないんじゃないかなと思うので、ここで改めて確認をさせてください。
言うまでもなく、新しい組織をつくるに当たって、看板ももちろん大事なんですけれども、やはり中身も重要なわけです。そこで、実は岸田政権のときにはこう言っているんですね。二〇三〇年までがラストチャンスだ、異次元の少子化対策を打ち出し、少子化トレンドの反転、人口減少の阻止を掲げてこられました。この方針は石破内閣でも変わらないはずです。間違いないと思います。そして、国民もそう思っていると私は思うんですよ。ところが、城内大臣の所信で述べられたのは、全世代型社会保障改革の前提としての人口減少でした。
資料一を御覧ください。これは先ほど、冒頭、官房長官からお話しされた、閣議決定されたやつですね。この中で、第一回会合がこのときに開かれたんですが、議事録が出ていないんですけれども、唯一のここで示された資料が社会保障改革の推進についての総理指示。そして、長官と並んでの本部の副本部長は、先ほども申し上げたとおり城内大臣。それで、こども担当、少子化担当の黄川田大臣は一本部員にすぎません。
官邸のサイトも私は見たんですが、各大臣への総理発言、指示も、真っ先に社会保障改革の指示であり、次に少子化対策の在り方の検討なんです。こういったことを踏まえると、人口戦略本部という名前から国民が想像する姿とはかけ離れて、少子化の阻止は半ば諦め、むしろ人口減少を前提とした社会システムの維持に軸足を移したように私は見受けられるんです。
そこでお尋ねしますが、事実上、人口減少からの反転を諦め、減少する人口を前提としていかに社会を維持するかを議論する本部なのか、それとも、依然として、人口減少を食い止めるんだ、そして、ないしは反転させる気概があるのか、本部の最大のミッションは何なのか、官房長官、お答えください。
○木原国務大臣 委員の御指摘、発信については、いろいろとまた考えないといけないなというふうに思いました。
政府のスポークスマンということもありました。記者会見の場、一日二回あるんですけれども、その場では、人口戦略本部について、これは全国民に対してマスメディアを通じて発信はさせていただいております。一方で、もう少し、委員の皆様方に対しても、しっかりと発信、あるいは丁寧にその経緯の説明なども必要であるかなというふうに思っております。
後段の御質問ですけれども、我が国最大の問題は人口減少であるというそういう認識、これは高市総理がおっしゃったとおり、政府全体としても共有をしているところであります。
若者や女性を含む誰もが自ら選んだ地域で住み続けられる社会を実現するために、地域に必要な社会保障サービスの維持、あるいは少子化対策の推進、安心して働き、暮らせる地方の生活環境の創生、あるいは付加価値創出型の新しい地方経済の創出、また、今回のテーマの一つにもなっております外国人材との共生を始めとする人口減少対策、こういったことを総合的に推進するために、今回、人口戦略本部というのは設置されているわけであります。
したがって、人口減少を前提にしているものではなくて、それに一定の歯止めをかけて、反転攻勢できる方策はないかということをこれは愚直に追求をしていきたいという、そういう本部であります。
○梅谷委員 後で担当大臣にも確認をしたいところですが、間違いなく、じゃ、反転を目指すということでよろしいんですね。今の点、もう一度確認させてください。
○木原国務大臣 まずは人口減少、歯止めをかけるということ、そして、その後、反転攻勢をかけるためにどういう施策が必要かということを、この戦略本部の中でこれから検討してまいります。
○梅谷委員 本当にそうなんでしょうかね。
こども家庭庁が二〇二三年四月に設置されて以降、岸田内閣、石破内閣共に、大臣の所管、こども政策、少子化対策、若者活躍担当なんですよ。ここに兼務されるのが、共生・共助、男女共同参画、孤立・孤独のいずれかくらいなんですね、これまで。今回の黄川田大臣は、ここに沖縄北方、消費者、地方創生など、かなりの兼務になっているんですよね。正直なところ、高市内閣では人口減少を最大の課題として取り組むとしつつも、こども政策、少子化対策の優先度が私は下がっているように感じるんですよ。
それと、事務局の体制からもそのことを感じます。資料二を御覧ください。人口戦略本部の事務局ですけれども、ラインを引いたところ。全世代型社会保障構築本部の事務局が兼務をしているんですね。名称も併記となっています。
官房長官、結局のところ、人口戦略と言いながら、その本質は、人口が減る中でやりくりをどうするかにあるんじゃないんですか。先ほど本当に反転を目指すとおっしゃったので、それは是非愚直に追求していただきたいですし、それが私は国民の期待であり、望むところだと思うので、いいと思うんですが、その実が私はそれに伴っていないというふうに思うわけなんですよ。
静かなる有事とも言われる人口減少という国難に対してどう向き合うのかというのが問われる中、真に俯瞰的視点から立ち向かうならば、私は、この点で城内大臣に特命担当を付すとともに、そして、専任の強力な事務局を置くべきだと思います。併任ではない。
なぜならば、社会保障だけじゃないじゃないですか。農業もあり、様々な、地方、都市、安全保障や教育、文化、経済、本当に日本のあらゆるものが関わってくるわけですよ。だとするならば、もちろん、この後議論するんですけれども、本部や事務局を乱立させるべきではないというところもこの後触れるんですが、そういう議論をしたいんですけれども、この点、私は実が伴っていないと感じてならないんですが、いかがなんでしょうか、官房長官。
○木原国務大臣 まず、こども政策担当大臣ですけれども、少子化、人口減少のトレンドの反転に向けて、こども・子育て支援加速化プラン、これに基づいて子育て支援に係る各種施策を実行に移すとともに、将来的な更なる少子化対策の在り方の検討を進めていく、そういう所管があります。
そういった担当大臣に加えて様々な所管が追加されている、そういう御指摘もありましたが、内閣府特命大臣というのは、内閣の重要政策課題について、大臣のリーダーシップの下で省庁横断的な取組、そういったことに迅速に対応するために総理が時々の情勢を踏まえて設置をするものであります。
一方で、今回、内閣法の定めによって国務大臣の数が、四月一日以降、十九人以内から十八人以内となることから、今回の組閣に当たっては石破内閣よりも一人少ない十八名ということになっている、そういう現実があります。このため、閣僚全体で担務を見直して、各業務の親和性を踏まえた上で大臣の任務をそれぞれ決定したものと承知しています。
黄川田大臣の担務については、女性や若者にも選ばれる地方、そういう観点からそれぞれ各大臣を考えたときに、最も親和性があるということで、踏まえて選ばれたものというふうに認識をしております。
○梅谷委員 いろいろと、大臣の数、そして、やったこと、減ったこと、そして御努力されていることは理解をさせていただきましたが、何せ日本の最大の課題にどう取り組むか、横串をどうやって刺していくかという力強い施策、体制が求められる中で、大臣の数がどうこうとか、さっきの、所信の時間もあるので入れませんでしたみたいな、それに近いように感ずるんですが、そういうことではないと私は思います。僭越ながら、それを申し上げさせていただきます。
この項で、最後に一つ確認させてください。
反転をさせる、岸田内閣から石破内閣に続き反転をさせることを切らさないというような趣旨の御答弁をいただきましたが、では、異次元の少子化対策、これは国民も子育て世代も期待しているものなんですけれども、これまでどおりか、それ以上に維持されると受け止めていいのか。この点、お答えいただけますか。
○木原国務大臣 少子化、人口減少のトレンドを反転させようということを今回人口戦略本部でも掲げていると同時に、岸田内閣のときだったと思いますが、子育て支援加速化プラン、これもずっと引き継いでおります。子育て支援に係る各種施策を、そういったことを確実に実行していくということ、そして、少子化対策の在り方、さらに、今後どうやっていくかということをこの人口戦略本部の中でしっかりと検討し、そして実行に移してまいりたいと思っています。
○梅谷委員 承知しました。是非よろしくお願いいたします。
次に、内閣官房及び内閣府の肥大化について。
先回の質疑においても、森山先生そして緒方先生からもスリム化法についての言及がありました。
ここで、まず確認なんですが、このスリム化法の平成二十七年当時の閣議決定についてなんですけれども、この閣議決定の中にこうあるんですね。内閣が取り組もうとする政策課題により機動的に対応し、重要政策に関する司令塔機能など本来の役割を発揮できるよう、既存の事務の不断の見直しを行い、できるだけ組織を効率的なものにしていくことが重要となっていると。
この基本的な考え方は、恐らく間違いないと思うんですが、現内閣でも継承しているという理解でよろしいでしょうか。
○木原国務大臣 内閣官房及び内閣府における本部、会議等というのは、その時々の内閣の重要政策の総合調整等を行うために開催をされているものです。
一方で、委員御指摘のあったように、内閣官房及び内閣府が内閣が直面する政策課題に機動的に対応しなきゃいけないということ、そして、その司令塔機能を発揮するためにも、本部、会議の在り方、これは不断に見直しを行わなきゃいけないということ、できるだけ組織を効率的なものにすることが重要である、そういう認識には変わりはございません。
○梅谷委員 じゃ、当時の閣議決定の基本的な考え方は継承しているという理解でよろしいですか。そこでうなずいていただければいいです。はい、分かりました。
高市内閣の発足後間もないですけれども、御案内のとおり、先ほどの人口戦略本部しかり、日本成長戦略本部など様々な新組織が立ち上げられています。維新さんとの連立合意では、政府効率化局とか国家情報会議、国家情報局、対外情報庁、対日外国投資委員会などという言葉も並んでいますし、石破内閣時の防災庁も来年には発足をする予定です。
こう考えると、内閣官房及び内閣府の下には、様々な何とか本部とか何とか会議とかいった組織が置かれ、また、様々な政策課題に対応して、室とか事務局が置かれていくものです。
この内閣官房、内閣府に置かれた本部、会議が現在幾つあるのか、また、平成二十七年の閣議決定時点でのそれぞれの数、その後、廃止された数、これをお答えいただけますか。
○三木政府参考人 お答えいたします。
内閣官房が庶務業務を行っている総理又は官房長官が本部長又は議長を務める本部、会議等について、内閣官房副長官補室において調べたところで申し上げれば、内閣官房及び内閣府の見直しについてが閣議決定された平成二十七年一月二十七日時点における数は三十九であり、現時点の数は八十八であります。また、平成二十七年一月二十七日以降に廃止した本部、会議等の数は三十五となっております。内閣官房における数でございます。
○梅谷委員 もう一つ確認させてください。
このスリム化法では、重要政策に関する各省の総合調整の権限を与え、官房長官や内閣府から各省庁へなるべく事務を移すということで負担を軽減しようというのが主眼の一つだったと思います。
この調整権限の各省庁への付与がどの程度平成二十七年から行われたのか、端的に数字だけお答えいただけますか。
○上坊政府参考人 御答弁いたします。
内閣官房・内閣府見直し法施行以降で、閣議決定により各省に総合調整権限を付与した件数は八件となっております。
以上でございます。
○梅谷委員 八件しかないので、なぜ活用しないのか。この点では政府としての本気度が問われるのかなと思いますので、官房長官、是非認識していただければと思います。
今ほど御答弁いただきましたとおり、御努力されていますね。廃止されたのは三十五あるけれども、でも、三十九から八十八と、やはり膨大、肥大化しているのは否めません。
資料三と四を御覧ください。これは、内閣官房及び内閣府本府の人員状況の推移です。この中には、先般の緒方委員の答弁からもありますけれども、それも含めた表ですね。この間の国家公務員全体の定数が微減されているんですね、減ってきているんですよ。中で、内閣官房と内閣府の人員は顕著な増加傾向が続いている。
不断の見直しを図る、これまでの歴代官房長官も度々そのように表明をされながらも、十年でこれだけ組織が膨らんでいる実態をどのように受け止められるでしょうか。官房長官、お答えください。
○木原国務大臣 内閣官房及び内閣府における定員あるいは併任につきましては、内閣の重要政策の計画立案、総合調整等といった、それぞれの組織が果たすべき役割を担うという観点から、これまで必要な人員配置を行ってまいりました。結果として、内閣官房及び内閣府の定員や併任の現在の数が平成二十七年度に比べて増加をしているというのは、委員御指摘のとおりであります。
他方で、内閣が直面する政策課題に機動的に対応して、司令塔機能を発揮するという本来の役割を十分に発揮できるようにするという観点から、できるだけ組織を効率的なものとしていくことは重要であるということは引き続き考えておりまして、内閣官房及び内閣府の事務、これを不断に見直してまいりたい、その思いは引き続き実行していきたいと思っております。
○梅谷委員 この間も、実は私、調べたんですよね、どれぐらい質疑がされているのか。ざっとカウントしたんですが、衆議院では十人の議員から延べ二十五回、参議院では十一名の議員から十六回のスリム化に関する質疑がありました。ほかにも、これも重々御案内だと思いますが、二十七年の法成立のときには附帯決議が衆参で採られました。ここでも特に衆議院の附帯決議には、同様の、五、六の項目で触れられているんですね。
私が課題だなと思うのは、どうしたらいいのかなと思うのは、やはり、分かっちゃいるけれども増えてしまうという、そこの部分を果たして本当にどうするのか。気持ちは分かりました。でも、そこに向けて本当に具体的な、何を行うべきなのかというのがまだよく分からないんですね。
あと、もう一個、ちょっと時間がないので私の方から申し上げますが、併任に対する見解もそうなんです。これは、ユーチューブとかで聞いている方についても分かりやすく申し上げます。
併任というのは、新しい本務などができると、できても直ちに定員が増えるわけではありません。足りなければ、やはり各省庁から人を集めて併任がかけられます。これは、内閣官房と内閣府の定員には数えられずに、カウントされずに、他の省庁の定員を回していただいています。こうした併任の多くは、出身省庁に本籍、座布団というんですね、座布団を置いたまま、仕事の何割か、あるいは仕事のほとんどを内閣官房や内閣府で行います。人によっては三つや四つも併任されるところもあるといいます。
この併任の増加、人員の増加もそうなんだけれども、併任の増加が、というのは、職員の増加以上に内閣官房と内閣府の仕事量が増えているあかしではないかなというふうに私は思っています。そういう意味では、本当は併任増加に対する受け止めなどを聞きたかったんですが、ちょっと時間がないので飛ばしますけれども、いずれにしても、ちょっとここで聞かせてください。
不断の見直しとおっしゃるんですが、例えば、私の提案ですけれども、是非、内閣官房、内閣府の整理、機能強化をする担当大臣を増やす。またここで増やすのかと思われちゃうかもしれない。平たく言えば、整理整頓大臣みたいな、そういうものを置いて取り組まれることがいいのではないか。これはやはり、第三者機関とか有識者ではないんですよ。政治判断で増やしたものだから、増えていったものだからこそ、政治がきちんとそれを整理整頓する。
年末にきちんと、これから年末が近づきますけれども、大掃除もします。そういう中で、整理整頓をする、本当に毎年見直しがされていたのか、見直しの頻度が一体どれぐらいあったのかも疑問なんですね。
この点、ちょっと、どうですか。何か重要な機関というのを検討されてもいかがかなと思いますが、お答えいただけますか。
○木原国務大臣 併任についての委員の御持論を承りました。
内閣官房、内閣府を含めまして、各府省においては、これは人事院規則に基づき、併任によって当該職員の職務遂行に著しい支障がないと認められる場合について行われているというのが、これが建前であります。
しかし、実際に私も官邸に入ってみると、様々な併任があるなというのは感じているところであり、委員から質問をいただく前、まだこの内閣委員会が始まる前に、既に私自身、誰か担当大臣をとおっしゃいましたけれども、これは私の仕事だろうと思っておりますので、私の方からしっかりと、既存の様々な本部や会議体、あるいは様々な併任問題について、一旦ちゃんと整理するようにということは指示をしたところであります。
できるだけ組織を効率化していくためには、様々なデジタル化というのも、その技術も使わなきゃいけないとも思っております。これは、事務を担当する副長官とともに不断に見直しを行っていくというのは私の思いの一つでもありますので、しっかりと実行してまいります。
○梅谷委員 決意と、また、指示していただいたということは伺わせていただきました。
最後に、一問だけ。
三番目、学校給食無償化に伴う地方負担。
資料五を見ていただきたいんですが、これは既に、全国市長会からこのような要望がなされています。これは三党協議が今なされているところなので、なかなか語りづらいところかもしれませんけれども、このままだと地方負担が増えるんじゃないかとか、出てしまうんじゃないかとか、ないしは、国の拠出額が、全国平均額が設定されたことで、突出したところは地方が負担しなきゃいけなくなるんじゃないかなどなどの問題が書かれております。
ここで御答弁いただきたいんですが、来年度予算の編成も含めて、各自治体で不安にある、地方に負担はないと、是非懸念を払拭していただきたいと思いますが、官房長官から是非前向きな御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○木原国務大臣 いわゆる給食無償化については、委員のおっしゃるとおり、今、三党合意、これは本年二月に行われた合意に基づいて、国と地方の関係、これが最も大事だと思っております。そういった様々な論点について十分な検討を行っておりますので、予断を持って発言をすることは今遠慮しておきますが、その議論の結果はしっかりと踏まえて、国と地方の関係、特に地方に不安、懸念が残らないような形でしっかりと対応できるように、これは与党とも協力しながらやっていきたいと思っております。
○梅谷委員 ありがとうございました。
○山下委員長 次に、岸信千世君。
○岸委員 皆様、よろしくお願いします。自由民主党・無所属の会、岸信千世でございます。
本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。また、理事各位の皆様方におかれましては、時間の調整もいただきまして、誠にありがとうございます。
今、高市政権、大きな政策のテーマとして、やはり安全保障、これは大きな取組の柱だと考えております。インテリジェンス機能の強化、サイバーセキュリティーの対策、また治安対策等々、様々な分野で強化をしていく、そういった方針だと考えております。
今回は、安全保障に関連して、さらには、我々の、私の地元の山口県にも関係するテーマがございますので、幾つか質問をさせていただければと思っております。
まずは、沖縄基地負担軽減の関連についてでございます。
全国の在日米軍専用施設・区域、これは約七割が沖縄県に集中しております。これはもう皆様御承知のとおりだと思います。一方で、我が国を取り巻く安全保障環境というのは本当に年々厳しさを増しておりまして、特に、我々がこの後やっていかなければいけないこと、南西防衛、これをしっかりとシフト強化していく、あとは、こういった沖縄の基地負担軽減をしていくんだけれども、日米の抑止力はしっかりとキープをしていく、そういう方針が必要だ、これは所信表明の場でも申し述べられているところだと思っております。
まずは、沖縄の基地負担軽減、そして米軍再編について、進捗と現状の認識、これを是非防衛省の方から聞きたいと思います。
○江原政府参考人 お答えいたします。
沖縄の基地負担軽減に当たっては、在日米軍の施設・区域の返還、在日米軍部隊の県外への移転、在日米軍による訓練の県外への移転を中心に進めています。
これらの取組に関する進捗状況を申し上げますと、在日米軍の施設・区域の返還については、平成二十七年の西普天間住宅地区の返還のほか、平成二十八年に北部訓練場約四千ヘクタールの返還などを実現しています。現在、普天間飛行場の返還に向けて代替施設を建設しているほか、キャンプ瑞慶覧周辺の住宅地区の返還に必要な統合整理事業などを進めているところでございます。
在沖縄米軍部隊の県外への移転につきましては、平成二十六年に普天間飛行場所属の空中給油機十五機全機が岩国飛行場へ移駐したほか、令和六年十二月には、在沖米海兵隊の日本国外への移転の第一段階として、約百名の先遣隊が沖縄からグアムへの移転を開始した旨を公表いたしました。この先遣隊の移転は既に完了したと承知しております。
訓練の県外移転につきましては、沖縄県道一〇四号線越え実弾射撃訓練の分散実施、嘉手納飛行場や普天間飛行場などからの本土の自衛隊施設などへの航空機訓練移転などを行っているところです。
沖縄の負担軽減を進めていく上では、沖縄の基地負担を全国で分かち合う観点から、米軍の部隊の移駐や訓練の移転を受け入れていただく地元自治体の御理解と御協力が不可欠であると考えています。政府としては、引き続き、在日米軍再編の着実な実施に取り組み、沖縄の基地負担軽減に全力を挙げてまいります。
○岸委員 ありがとうございます。
今答弁でも触れていただきましたけれども、我が山口県、在日米軍、岩国市に岩国基地が所在をしております。平成二十六年、二〇一四年に普天間飛行場配備の空中給油機KC130、これが十五機が部隊ごと岩国に移駐がされている。
また、これは沖縄とは少し離れますけれども、二〇一八年には、厚木基地から米空母艦載機、これも六十機、岩国基地に移駐を受け入れているというところでございます。
土地の返還というものは常日頃着々と進んでいるところでありますけれども、部隊の移駐というのはなかなかハードルが高いと見受けられまして、グアムの方に移転を持っていくというところはできるんですけれども、なかなか国内で受け入れるところがなかったと。そうした中で、地元山口県がしっかりと受け入れた、それが先駆けとなって、すごくいいスタートになったんじゃないかなと思います。
こうした国内での受入れ、そして、こうした国の安全保障政策に理解を示しつつ、一方で、負担をしている地域にはやはり交付金また振興策というものも欠かせないところだと思います。
今年は九月に、在日米軍、本来であったら硫黄島で行われていたはずのFCLP訓練というものが、これもまた岩国の方で行われることになりました。沖縄から負担を軽減するために国内で部隊を移駐する、またいろいろな負担を移動させる、それに伴いまして、その移動された側は、一方で通常時よりも負担が増えているというふうなことになると思います。この増える負担についてはしっかりと国としてサポートしていくべきだ、そのように考えております。
国内で部隊移駐を行った岩国基地周辺自治体、今、再編関連特別地域整備事業、そこに係る交付金というものがございますけれども、ここの現状、さらには今後負担を受け入れるこういった地域へのサポート、こうした在り方について、もう一回、防衛省、よろしくお願いします。
○江原政府参考人 お答え申し上げます。
岩国飛行場におきましては、平成二十六年八月、普天間飛行場からのKC130十五機の移駐が完了し、また平成三十年三月、厚木飛行場からの空母艦載機部隊の移駐が完了しており、当該艦載機部隊などの運用により地元の負担が増加しているものと認識しております。
再編に関する交付金については、現在、再編関連特別地域整備事業として山口県に交付しているいわゆる県交付金があります。これは、駐留軍等の再編による住民の生活の安定に及ぼす影響の著しい増加に特に配慮する必要があると認められる県について、より広域的な観点からの措置が必要と考え、平成二十七年度に創設したものであり、令和九年度までの時限措置となっております。
防衛省としては、今後とも岩国市を始めとする地元の皆様の御意見や御要望を丁寧にお聞きしながら、各種施策に引き続き取り組んでまいります。
○岸委員 ありがとうございます。是非しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
続きまして、重要土地の調査法、この関連についてお伺いをさせていただきたいと思います。
本日は、小野田大臣、御臨席いただきましてありがとうございます。
この岩国、さっき申し上げましたけれども、岩国基地からずっと南の方に約三、四十キロ行くと、私のこれまた地元になるんですが、周防大島町に笠佐島というところがございます。この笠佐島、報道にも少しなっていますけれども、この土地の一部が中国資本に買収をされる、簡単に言うと、中国人が土地を買ってしまったという事案が発生をいたしました。
島民は五世帯、人口は七人、また、島の面積は九十四万平方メートル。このうちの一部、千百坪というところを中国の方が買ったというところでございます。
もちろん、この土地取引については一般的なものになりますので、何か、ルール上、規制とか制限ということはできないものだともちろん住民の皆さんも認識はしておるところでありますが、なかなか、まず、中国の方に買われた、また目的も分からない、住民の皆さん、大変不安の声を聞くことがあります。
こうしたところだけではなくて、昨今は外国人による土地の取得の問題というのがフィーチャーされております。都内のマンションから山林、水源地に至るところまで、様々、外国の資本が入っているということでございます。
この笠佐島というところは、先ほど位置関係を説明しましたけれども、岩国からずっと、飛行場から、航空機、戦闘機、訓練でもこの上空を通るような位置取りになります。ある意味、そうする意味では、安全保障上も大変重要な土地になると認識もしております。
こうしたところで、外国資本により購入されている事例があるということ。さらには、これから、大きく、外国人による土地取得の課題について、対策について、政府ではどのように対応していくのか。是非、大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○小野田国務大臣 笠佐島の土地の一部を中国資本が購入したという事実は承知しております。
外国人による我が国の土地取得に対して、国民の皆様が安全保障や不動産価格高騰など様々な観点から不安を抱いていらっしゃること、こうした不安が我が国の土地所有者の実態がよく分からないことにも起因しているというふうに考えております。
このため、実態把握を進めるべく、政府において、関連する施策を通じて、土地所有者の国籍を把握するための検討を進めていくところでございます。
○岸委員 ありがとうございます。
政府でしっかりと、今後、まずは実態把握から入り、そして必要なところを議論していく、こういったところになると思いますが。
ここからはちょっと数字なので、細かい話なので事務方で結構なんですけれども。そもそも、背景として、安全保障として、重要な土地をしっかりと守っていこうということで、令和三年、重要土地等調査法というものが成立したということを聞いています。また、そこに基づいて特別注視区域が設定をされておりますけれども、現在、その区域における土地と建物の取得状況について教えてください。
○山野政府参考人 お答え申し上げます。
内閣府といたしましては、重要土地等調査法に基づき、重要施設周辺等の土地や建物が当該施設等の機能を阻害する行為の用に供されることを防止することを目的としまして、不動産登記簿等の公簿の収集を基本としつつ、必要に応じて公開情報や現地・現況調査等を組み合わせる形で土地等利用状況調査を行っております。
そういった中で、昨年十二月、令和五年度の注視区域内における土地建物の取得状況について取りまとめ、公表を行いました。当該公表におきましては、土地建物の取得総数は一万六千八百六十二筆個、そのうち外国人、外国系法人による取得は三百七十一筆個ということで、取得総数の二・二%、勧告、命令の対象となる重要施設等に対する機能阻害行為は確認をしていないといった旨をお示しをしたところでございます。
なお、現在、昨年に続き、令和六年度の注視区域内における土地建物の取得状況についても調査をしているところでございまして、取りまとめ次第、公表をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
○岸委員 ありがとうございます。
この特別注視区域、注視区域ですけれども、そういったところ、届出をもらってしっかりと状況を把握するという作業をずっと行っていると思います。これを行う内閣府のそもそもの今の現時点の体制と、また、内閣府だけではできないので、結局、出先の方にお願いする、地域の方、地域のところにお願いしていくという作業が必要になると思うんですけれども、現在、そういった体制というのがそもそも万全であるのか、ちゃんとしっかりと数を把握し切っているのかというところもまた、事務方、よろしくお願いします。
○山野政府参考人 お答え申し上げます。
繰り返しになりますけれども、重要土地等調査法に基づく調査は、不動産登記簿等の公簿等の収集を基本とし、必要に応じて現地・現況調査や報告徴収等を適切に組み合わせる形で内閣府が一元的に実施をしているところでございます。
当該調査に係る業務につきましては、法の執行を担う組織として約三十人規模の体制で業務を実施をしているところでございますが、その際、調査事務の一部の民間委託などを実施しておりまして、効果的、効率的に調査を行うよう努めているところでございます。
○岸委員 ありがとうございます。
是非、そこの人員体制がしっかり万全で、届出というところも滞りなくしっかり収集できているのかというのは常日頃チェックしながらやっていただきたいと思いますし、また、周知が足りないようでしたら、不動産の方々が多分いろいろ説明の責任もあると思うので、そこでしっかり周知をするなりPRをしていくなり、しっかりやっていただければと思います。
最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、現行の重要土地等調査法においては、注視区域というものは、重要施設の敷地周囲おおむね一キロ及び国境離島等の区域と設定がされております。目的は、重要施設そして国境離島等、これを利用した機能阻害行為を防止するためというのが目的であります。そして、背景は、先ほども申し上げましたけれども、まず、そもそも安全保障上の懸念があるところというのが大前提の背景だと認識をしております。数は申し上げませんけれども、今後、こういったところが範囲がどんどん拡大をしていく、また増えていく、こういったことがあり得る話なのか。
また、今回、この法案というものは五年の見直しが規定をされております。うちの地元の周防大島町の笠佐島というところがあります。これは、もちろん目的が分かりませんし、安全保障上明確な懸念がある、危険があるということまでは言えないかもしれませんけれども、しっかりと、今後、そうした安全保障上重要な、例えば飛行経路のところにあるところとか、海上経路、海で輸送をするようなところ、ここのチョークポイントになるような島とか、今ではその土地の区域に設定がされていないところというものが、今後、例えば安全保障上重要な土地に限ってこの対象を拡大していく、そういったところを検討する可能性があるのかどうかも含めて、大臣の御見解をいただければと思います。
○小野田国務大臣 政府として、まずは、重要施設周辺の土地等の利用状況調査を着実に実施して、安全保障上重要な施設などに対する機能阻害行為を防止するべく万全を期してまいりたいと思っておりますけれども、その上で、重要土地等調査法の附則第二条には、先生御指摘のとおり、法の施行後五年を経過した時点での見直し規定が置かれておりまして、また、今月四日に開催された外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議において、総理から土地取得等のルールの在り方を検討するように御指示をいただいたことも踏まえて、法の執行状況や安全保障をめぐる国内外の情勢などを見極めた上で、同法の見直しの議論を進めてまいりたいと考えています。
○岸委員 済みません、ありがとうございます。
この重要土地等調査法の関係、党の方でもPTが立ち上がると聞いております。しっかりと党と政府で意見をキャッチボールして、よりいい規定、また、よりいい見直し、これができるように、また、大臣の手腕をしっかりと発揮していただければと思いまして、これを祈って、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
取りあえず、ここで質問を終わります。ありがとうございました。
○山下委員長 次に、うるま譲司君。
○うるま委員 日本維新の会のうるま譲司です。
まずは、スーパーシティ構想について伺います。
この構想は、特定の地域で大胆な規制緩和を行い、最先端技術を導入することで日本の未来を先行して描く、重要な国家プロジェクトです。
スーパーシティは、令和四年四月に大阪市とつくば市の二か所が区域指定され、私の地元大阪では、大阪・関西万博の会場であった夢洲や大阪駅前のうめきた二期地区を中心に取組を展開し、万博の成功裏な終幕など一定の成果を上げてきたと認識しております。
その一方で、万博後の展開を見据え、内閣総理大臣も出席する国家戦略特別区域諮問会議を経て、本年七月に区域方針が変更されました。
この変更後の区域方針では、これまで進めてきた特定のフィールド、例えば夢洲以外においても官民一体となって先進的サービスが継続的に創出される仕組みを構築し、その社会実装に結びつける好循環を実現するとされています。これは、特定のエリアでの実験を終え、その成功モデルを大阪の日常、そして全国の未来の姿として広げていくという極めて重要なステージに入ったことを意味します。
具体的な例としましては、万博会場の夢洲でデモフライトが行われた空飛ぶ車を、スーパーシティ区域以外の、例えば夢洲以外の様々な大阪の拠点でより本格的に実装、展開していくということが挙げられると思います。
また、本年六月の経済財政運営と改革の基本方針二〇二五、いわゆる骨太の方針では、地方創生二・〇の推進として、地方の課題を起点とする大胆な規制改革の実現に向け、モデル地域であるスーパーシティ等の運用を抜本的に強化と記載されており、今後に大いに期待していたところです。
そのような中、先日、新政権は、前政権において地方創生を担ってきた新しい地方経済・生活環境創生本部を廃止し、地域未来戦略本部を立ち上げました。
この地域未来戦略本部は、前本部の検討事項を引き継ぐとのことですが、この体制変更が単なる看板のつけ替えに終わることなく、むしろ、この地域未来戦略本部への移行を機に、スーパーシティの取組がこれまで以上に強力に推進されるよう、国として財政的、制度的支援を抜本的に拡充するべきだと考えますが、いかがでしょうか。
〔委員長退席、鳩山(二)委員長代理着席〕
○古川大臣政務官 お答えいたします。
国家戦略特区の一つであるスーパーシティは、令和四年につくば市、大阪府市の二区域を指定し、地域課題の解決を目指すモデル地域として、規制・制度改革とデータ連携を一体的に進め、先端的サービスの実装を目指して取り組んでおります。
委員からもありましたけれども、これまで、例えば大阪府市では、空飛ぶ車の社会実装に向けたルール整備、AIを活用した気象予報による万博工事の効率的な施工管理等の取組を進めてまいりました。
さらに、本年七月には、これまでの取組を振り返りつつ、更なるフェーズアップを図るため、区域方針を改定しました。例えば、大阪府市では、万博後のレガシーを継承していくため、現在の夢洲、うめきた二期以外の新たなフィールドにも取組を広げていくこととしております。
今般閣議決定された総合経済対策においても、スーパーシティ等の特区制度を活用して、規制改革の実現に必要な調査、実証等を行うこととしております。
内閣府として、関係自治体、民間事業者等と連携し、スーパーシティの取組を進めてまいります。
○うるま委員 総合経済対策にもしっかり入れていただいたということで、感謝申し上げます。是非とも強力な推進と加速化をお願いいたしたいと思います。
次に、規制改革と財政金融措置の連動についてお伺いいたします。
施設構造設備基準など、大阪のような高人口密度で土地が狭隘な大都市ならではの実情に合わせ緩和すべき規制は少なくありません。しかし、現状では、その規制緩和を実現するには、初期費用と維持費用の双方に関して自治体の持ち出しでの追加負担が必要となり、これが改革の大きな障壁となっております。また、現状の特区制度における税制は、対象分野が極めて限定的であることから、活用事例が少なく、規制改革との相乗効果が生じにくい状況であります。このように、税財政負担が足かせとなって、本来必要な規制改革が進みにくい実情があります。
そこで、スーパーシティ、スーパーシティ型国家戦略特区などを活用して行う規制改革提案と併せ、その実現に必要な財政金融措置についても、規制改革提案と同様のスキーム、すなわち、内閣の支援の下で所管府省と一括で折衝可能とすべきであると思います。
規制改革の推進と財政金融支援を一体化することで、大都市ならではの実情に応じた課題解決を迅速に図り、東京一極集中の是正や新たな地方、地域の未来を描くモデル創出を加速化していくべきと考えますが、政府の見解をお伺いいたします。
○古川大臣政務官 お答えいたします。
スーパーシティ等の国家戦略特区制度を活用して地域課題を解決していくためには、取組の段階に応じて、規制改革提案の実現に加え、新たなサービスの実装等に必要な財政金融支援を一体的、効果的に講じていく必要があります。
このため、規制改革提案の実現に必要な調査、実証等を行う予算と併せて、地方創生の交付金の活用や民間投資を支援する利子補給制度等により支援を行うこととしております。
内閣府としては、これらの取組を通じて、スーパーシティを始めとした特区制度を活用する地域のチャレンジをしっかりと後押ししてまいります。
○うるま委員 是非とも、一体的な推進で、地域のチャレンジの後押し、よろしくお願いいたします。
続いて、システム標準化の推進について、政府が進める地方公共団体システムの標準化についてお伺いいたします。
令和七年六月に閣議決定されたデジタル社会の実現に向けた重点計画において、基幹業務システムの統一、標準化は、国のデジタル社会形成に向けた重要な国策として位置づけられています。その目的は、国、地方間のデータ連携、セキュリティー強化、ベンダーロックイン防止による競争促進など、行政の持続可能性を確保するための基盤であると同時に、業務効率化やコスト削減に加え、オンライン申請の普及や迅速な制度改正対応など、住民の利便性向上に直結する取組であるとされています。しかし、現場においては、住民にとっての具体的なメリットが見えないとの指摘がございます。
こうした状況を踏まえ、政府が目指すシステム標準化の本来の目的は何であるのか、改めてお伺いいたします。
また、あわせて、この標準化が単なる行政側の効率化にとどまらず、住民の生活の質向上に資する取組であるならば、どのような具体的効果をもたらすと考え、その効果をどのような指標や方法で評価し、今後の政策改善に反映していくのか、明確な答弁を求めます。
○川崎大臣政務官 うるま委員の御質問にお答えいたします。
地方公共団体情報システムの標準化は、地方公共団体が情報システムを個別に開発することによる人的な負担や財政的な負担を軽減し、地域の実情に即した住民サービスの向上に注力できるようにするとともに、新たなサービスの迅速な展開を可能とすることを目的に取り組んでいるものです。
また、システムの標準化により、オンライン申請等を全国に普及させるためのデジタル基盤が構築されるほか、制度改正や突発的な行政需要への柔軟な対応も目指すものです。
デジタル庁といたしましては、まずは令和七年度末の移行に向けて、できる限り多くのシステムが標準準拠システムへ移行できるよう、関係省庁と連携して、地方公共団体を積極的に支援してまいります。そして、今後、この政策の効果を具体的に示していけるよう、移行後の地方公共団体のシステム運用や業務改革の状況を丁寧に把握してまいります。
○うるま委員 政策効果を具体的に示すということで御答弁いただきました。是非とも住民メリットを可視化できるよう、よろしくお願いいたします。
次に、標準準拠システムへの財政支援についてお伺いいたします。
法律に基づき、令和七年度末までにシステム移行を完了することが求められていますが、現場では、移行に伴う経費が極めて大きな負担となっています。加えて、移行後の運用経費が大幅に増加する事態が生じています。
先日、私の地元の大阪府が府内市町村の状況を伺ったところ、運用経費が現行の二倍、三倍は当たり前であり、多いところでは五倍に膨れ上がる事例もあると聞きました。要因は、物価高騰、人件費高騰はもちろん、特に、ガバメントクラウドの利用料が高額であることや、標準準拠システムを提供するためにベンダーがシステム開発費をソフトウェア利用料に上乗せしていることなど、多岐にわたっております。
大阪府では、市町村の共同調達や人材確保支援など、全国に先駆けて市町村DX支援に取り組んでいますが、この問題は、大阪府のみならず、全国共通の課題でもあります。
国は補助金や交付税措置を講じていると承知していますが、現状では十分と言えません。事業者のリソース不足などの要因により令和八年以降に移行せざるを得ない市町村も多く存在する中、移行経費については、移行完了まで国が全額負担するのか、まずは総務省に答弁を求めます。
そして、あわせて、運用経費については少なくとも三割削減を目指すと閣議決定されていますが、実態は削減どころか大幅増加の状況でございます。この非常事態を踏まえ、ガバメントクラウド利用料などを含む運用経費に対し、補助金など、国の直接的な支援が不可欠であると考えますが、どのような支援策を講じるのか。さらに、ガバメントクラウド以外のクラウドを導入している自治体への対応も含め、政府の具体的な方針について、デジタル庁にも答弁を求めます。
〔鳩山(二)委員長代理退席、委員長着席〕
○梶原大臣政務官 それでは、まず、移行経費関連について、総務省の方からお答えをさせていただきたいと思います。
自治体情報システムの標準化に関しましては、基金を設置しました上で、国費十分の十の補助金により、標準準拠システムへの移行に要する経費を、先ほど委員からもお尋ねがございましたが、ガバメントクラウド以外のクラウドへ移行する場合も含めて支援をすることとしており、令和六年度補正予算後、総額七千百八十二億円を確保しているところでございます。
また、これも委員から御指摘がありましたが、事業者の人的資源の逼迫などにより令和八年度以降の移行とならざるを得ないシステムについても引き続き支援を行うことができるよう、さきの通常国会において法改正が行われ、基金の設置年限が令和十二年度末まで延長をされたところでございます。
今後、円滑かつ安全な移行に支障が生じないように、今般の予算編成過程においても、今後必要となる額をしっかり確保できるように対応してまいりたいと存じております。
○川崎大臣政務官 移行後の運用経費の部分についてお答えをいたします。
自治体情報システムの標準化やガバメントクラウドへの移行に関し、多くの自治体から、委員御指摘のとおり、移行後の運用経費の増加に対する御懸念や財政支援を求める声があることは承知しております。
移行後の運用経費は、自治体が現行システムで負担されてきた運用経費に相当するものであることなどを踏まえ、各自治体が負担することが基本となるものですが、その上で、デジタル庁としては、本年六月に決定した自治体情報システムの標準化・ガバメントクラウド移行後の運用経費に係る総合的な対策に基づき対応を進めております。
具体的には、当面の対策として、デジタル庁による、各自治体が行う見積精査への支援の強化、そしてクラウド利用料の更なる各種割引等の交渉などを行っております。また、システム運用管理の自動化推進や競争環境の改善に向けたシステム運用経費の見える化、分析など、構造的な要因等に対する対策で経費の抑制を図ってまいります。
さらに、ガバメントクラウドの利用の有無にかかわらず、こうした対策を講じてもなお増加する運用経費に対する財政措置については、様々な制約がある中で、デジタル庁としても、様々な知恵を絞って、関係省庁と連携して検討を進めているところです。
今回の経済対策において、移行後の運用経費の増加への対応を含めて、安定的な運用のために必要な措置を講じると決定したことも踏まえて、予算編成過程において、具体的な措置についての検討を加速させてまいります。
○うるま委員 これから、法改正、標準仕様改定に伴う追加システム改修費用への対応について副大臣に聞くところでありましたが、ちょっと時間の都合上、ここで終わらせていただきます。井野副大臣、どうも済みませんでした。
これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○山下委員長 次に、森ようすけ君。
○森(よ)委員 国民民主党の森ようすけでございます。よろしくお願いいたします。
本日は、コンテンツ産業についてお伺いさせていただければと思います。
高市政権では、強い経済をつくるということを掲げておりまして、そのための成長戦略として、危機管理投資を行うというふうにされているところであります。様々な戦略分野を掲げているわけですけれども、その中でもコンテンツ産業というのはかなりポテンシャルが大きくて、これは日本は強みを持っているわけですから、ここを力強く伸ばしていくことが非常に重要なことだと考えているところでございます。
まず、基本的なところについてお伺いできればと思うんですが、コンテンツ産業の世界における市場規模、そして日本のコンテンツ産業の輸出額について、ほかの産業と比較した上での規模感についてお願いいたします。
○中原政府参考人 お答え申し上げます。
二〇二二年のコンテンツ産業の世界市場規模は百三十五・六兆円でありまして、二〇二三年の石油化学産業の八十五・六兆円及び半導体産業の七十三・三兆円よりも大きいという事情にございます。
また、二〇二三年の日本のコンテンツ産業の海外市場規模は五・八兆円でございまして、半導体産業の輸出額の五・五兆円及び鉄鋼産業の輸出額四・八兆円に匹敵する規模であると理解してございます。
○森(よ)委員 御答弁ありがとうございます。
これは、聞くと、すごく大きいんですよね。これは案外知られていないと思うんですよ。主要産業の一つでもある石油化学産業、そして半導体産業と比べても、輸出額、コンテンツは大きいんですね。これは、すごくポテンシャルが大きい成長産業、そして日本の基幹産業の一つとして、もう既になっているんだと思います。
総理の所信の中で、戦略分野として、AI・半導体であったり、造船、量子、バイオ、航空・宇宙、サイバーセキュリティー、こういったことが例示されていますけれども、この例示されている分野よりもコンテンツ産業というのは大きいんですよね。なので、ここはかなり力を入れていきたい。
もう一問、政府参考人にお伺いしますけれども、これだけの規模感のあるコンテンツ産業に対して、やはり国が積極的に支援を行っていくということは大事だと思うんですが、コンテンツ産業に対する国の支援額、予算規模、そして、他国として、アメリカであったり、中国であったり、フランス、韓国とありますけれども、他国と比較した上でのコンテンツ産業に対する支援の規模をお伺いできますでしょうか。
○中原政府参考人 コンテンツ産業に対する日本の予算規模は約二百五十二億円でございます。これに対しまして、諸外国につきましては、例えば、米国では州独自の税額控除が存在する、あるいは中国では新聞に関する予算も含むなど、一概には比較できない点には留意が必要ではありますが、その上で申し上げますと、米国の予算規模は六千百七十六億円、中国は千二百八十三億円、韓国は七百六十二億円でございます。
○森(よ)委員 御答弁ありがとうございます。
これは日本がかなり小さいんですね。加えて、アメリカだと税額控除というのが行われていて、日本の仕組みと違うような後押しを他国では力強くやっているわけなんです。これは、コンテンツ産業を今後後押ししていく上で、なかなか足りていないところだと思うんです。
それで、小野田大臣は、今回、所信表明の中で、我が国の基幹産業であるコンテンツ産業の人材育成や海外展開、知的財産の保護を支援するというふうに言及をされているところでございます。高市政権の危機管理投資の戦略分野の一つにもコンテンツというのはしっかり入っているわけなんですね。
なので、市場規模と日本の優位性を踏まえて、余りにもこの予算の規模が小さいということ、こういったことを踏まえまして、今後の具体的な取組の方針と意気込みについてお伺いいたします。
○小野田国務大臣 ありがとうございます。
我が国のアニメ、ゲーム、漫画、音楽といったコンテンツというのは世界的な人気を博しておりまして、私自身もその業界に身を置いていたこともございます。担当大臣となった今、総理の思いを受け、このコンテンツ産業への支援の動きを一層加速していきたいというふうに思っています。
コンテンツ分野に関しては、今政府参考人からも答弁があったように、諸外国が多額の資金を投資して国際競争が激化している状況でありまして、こうした中で、今まで以上にしっかりと官民投資を進めていくべく、今般、先生御指摘のとおり、コンテンツが日本成長戦略における十七分野の一つとして位置づけられたところです。
先般閣議決定された総合対策においても、「複数年の支援を含めた大規模・長期・戦略的な官民投資を推進し、成長投資を拡大することで海外展開を促進する。」と明記されておりまして、関連施策が盛り込まれたところでございます。
補正予算にもこうした内容を反映させつつ、ただ、先生御指摘のとおり、他国に比べて少ないんじゃないかというところは私自身もじくじたる思いがございますので、来年の夏に向け、官民投資ロードマップの策定を行い、政府一丸となってコンテンツ産業の発展を推進してまいりたいと思っておりますので、是非応援をよろしくお願いいたします。
○森(よ)委員 力強い答弁、ありがとうございます。
これは、複数年、大規模、長期、戦略的と四つの要素を入れていただきましたけれども、こういった支援がすごく大事で、特に、隣の韓国でさえという言い方は悪いんですけれども、韓国は七百六十二億円、日本は二百五十二億円なので、三分の一しかないんですね。
これはやはりもったいないので、しっかりと具体的な予算規模の目標、今回は提示がなかったですけれども、これくらいの予算規模感で見通しを立ててやっていくという政府の方針、是非ともお願いできればと思うので、予算策定プロセスにおいて是非御検討いただければと思います。
今日は、コンテンツ産業といっても、ゲーム、アニメ、漫画、映像、いろいろありますけれども、ゲーム産業について取り上げていきたいと考えております。
日本のコンテンツ産業の海外の売上げは、先ほど御答弁いただきましたけれども、五・八兆円。目標というのも置いていて、二〇三三年に二十兆円というような目標を掲げているところでございます。
まず、基本的なところをお伺いしますけれども、コンテンツ産業の中で、ゲーム、アニメ、漫画、映像、様々ジャンルがありますけれども、それぞれの金額と割合、そして、その中でもゲーム産業について、世界の市場規模と近年の成長率、こちらをお伺いできますでしょうか。
○江澤政府参考人 お答え申し上げます。
二〇二三年の日本のコンテンツ産業の海外売上げ、全体で約五・八兆円でございます。ジャンル別では、ゲームが約三・六兆円で、これで六割を超えております。アニメが約一・七兆円で、こちらは約三割。その他が〇・四兆円で、約一割となっております。
また、二〇二二年でございますけれども、世界のゲーム産業の市場規模、こちらは約一千八百三十億ドルでございます。過去十年では、伸び率につきましては、年平均成長率約一〇%で成長しているところでございます。
○森(よ)委員 御答弁ありがとうございます。
これはゲームが六割を占めている、なので、ゲームを伸ばしていくことが二十兆円を達成する上では極めて重要である。加えて、年成長率は一〇%ですから、かなり伸びている産業なんですね。なので、いわゆるコンテンツ、ゲームは、遊びというふうに捉えがちなんですけれども、成長産業、基幹産業の一つであるという上で取り組んでいくことが大事だと思うんです。
ゲーム産業の海外展開をする上で、いろいろ課題はあるんですけれども、今日は二つ取り上げたいと思っていて、一つは法規制への対応、そしてもう一つはカルチャライズ、この二点についてお伺いできればと思っています。
まず、一つ目の法規制への対応のところですけれども、これは、個人情報保護法が各国でかなり違っていて、複雑になっていて、ゲーム会社各社はかなり大変な思いをされている。
特にヨーロッパのGDPRとか、本当に各国、カリフォルニアも含めていろいろあるんですけれども、個人情報の対象が日本より幅広いこと、個人情報を取るときにいろいろ同意を取るケースが各国によって制度が違っていること、罰則が重たかったり、各国によって規制が違うのと、すごく頻繁に制度が変わっていって、なかなかそのスピード感に対応するのがしんどい、さらに、未成年者の個人情報の取得が厳しくなったりとか、本当にいろいろな個人情報保護法が動いていて、とても苦労されているというような話を聞いております。
これは、個人情報だけではなくて、例えばガチャに関して、各国によって、これがギャンブルに当たるとかいろいろルールがあって、こういった法規制への対応がすごく難しくて、人的にも費用的にもすごくコストがかかっているというような現状になっています。
これは、なかなか難しいのが、法律についても詳しくて、ゲームも大好きです、この両方が得意な人材というのがなかなかいなくて、大きな会社だとインハウスでやっと雇うことができるんですけれども、どうしても、小さな会社になると、とてもそういった適切な人材が見つからない。
加えて、ゲーム産業というのは、これまで、コンソールといって、SWITCHとかプレイステーションとか、そういうところが中心でしたけれども、今伸びているのはモバイルとパソコンなので、こういった大きな会社だけじゃなくて、いわゆるベンチャーとかスタートアップとか、そういったところの成長を伸ばさないといけないけれども、人材がいない。なので、ここを何とかしないと、ゲームを今後伸ばしていく上ではすごく大きな障壁になっているというふうに考えているところです。
これは今、個社個社対応になっていて、個社で人材を頑張って確保するんですけれども、基本的にこの法規制への対応ってすごく業界横断的に共通しているので、余り、個社の対応を求めるというよりかは、業界横断はもちろんなんですけれども、公的に横串をしっかり通してバックアップしていくということが方針としては大事なのかなというふうに考えております。
現状、ジェトロとかが各国制度のガイドラインをまとめてくれていたりとか、個人情報保護委員会が制度をまとめていたりするんですけれども、これが、ちょっと情報が古いのと、いろいろな業界を一緒くたにしたガイドラインになっているので、ゲームに特化したガイドラインがそもそもないです、時代に合っていないです、情報が追いついていない。やっていることは理解して、頑張っているんだなと思うんですけれども、まだまだ、法規制の整備、ガイドライン整備、対応の整備が足りていないというふうに考えているところでございます。
そこで、小野田大臣にお伺いしますけれども、こういった、個人情報保護法を含めて、法規制への対応について、各社に任せるんじゃなくて、しっかりと公的に、全面的に支援していく、こうした方に進めていくべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
○小野田国務大臣 いずれも重要な御指摘をありがとうございます。
本当に、据置型だけだったときとは全然違って、PCとかアプリゲーになってくると問題がかなり本当に複雑になってくるので、ゲーム産業の海外展開については、文化的背景、あと賭博性の評価、さっきのガチャの話もそうです、産業固有の各国事情があるため、先生御指摘のとおり、個社だけでは対応がもう困難であるという声は重々承知しています。
こうしたお声も踏まえて、経済産業省では、ジェトロを通じて各国のコンテンツ市場の調査を行い、企業に提供している、先ほど御紹介いただいたものですね。例えば、本年十月には、ブラジルのゲーム市場に特化した法的枠組み等の調査結果が公表されたとも聞いております。政府に限らず、業界団体でも、各国市場状況に精通した大手企業がベンチャー、中小企業の海外展開を支援する、そういった互助的な取組が行われてもおります。
こうした団体に寄せられる意見も踏まえつつ、先ほど先生がおっしゃった、情報が古いんじゃないかとか、ゲームに特化できていないんじゃないかとか、そういうお声もしっかり受け止めながら、クールジャパン担当大臣として、引き続き、我が国のゲーム産業の海外展開に際して必要な取組を関係省庁連携して取り組んでいきたいと思います。
○森(よ)委員 これは是非頑張っていただきたくて、是非ゲーム産業、コンテンツに特化したガイドラインの整備をジェトロさんを通じて力強くやっていただきたいと思いますので、御検討をよろしくお願いできればと思います。
もう一つはローカライズ、カルチャライズのところなんですけれども、これは、一般的には翻訳というふうに思いがちなんですけれども、やはり翻訳以外にもこのカルチャライズ、ローカライズというのは重要なんですね。
今需要が伸びているのは、アメリカ、中国はもちろんなんですけれども、新興市場とかいろいろなところ、他国を含めて、すごく、翻訳しないといけない言語がまず増えているというような前提があるのと、翻訳の質が低いとなかなかゲームの魅力が伝わらないので、この翻訳作業というのはまずかなり大事だ。
それに加えて、翻訳以外にも、その国々に応じた、文化とか慣習に適した表現に修正するという作業が実は結構大事だというところで、例えばアラブ諸国とかでは飲酒、ドラッグ、ギャンブルが禁止になっていますので、こういった内容はNGなのでしっかり直すことであったりとか、あと、RPGとかは伝わりやすい表現にうまく直したり、そういうことをちゃんと、国々に応じた適正な表現をしないと、せっかく輸出をしようとしてもなかなか売れないというようなところになっているので。加えて、年齢制限とかレーティングとか、いろいろその国々によって審査基準が違うので、結構このカルチャライズも奥深くて、単なる翻訳をすればいいという問題ではないというところだと思っております。
このカルチャライズについては、国の補助制度が既にあると思うんですけれども、これは担当の人に聞いたんですけれども、今年の予算はもう九月で切れてしまったというふうに言われて、せっかくニーズがあるのに、予算が切れてしまうというのはすごくもったいないなと思うので、まず、このカルチャライズ、これはゲーム専門ではなくてコンテンツ全般の予算ですけれども、ここの予算規模をしっかりと拡充していただく。
加えて、この翻訳作業とか文化に適合するというのは、別に個別対応ではなくて、基本的に共通する話なので、例えばAIとかを活用して、翻訳作業とかそういった文化適合というのはもう一緒くたで生成AIを使ってやっちゃうみたいな、そういうような、下支えのシステムを国が整備してあげる、補助を出してつくってあげるというようなことも、一つ方向性としては考えられるかなと思っておりますので、既存のカルチャライズ予算の拡充に加えて、AIなど新しい技術も活用した対応策について政府が後押ししていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。
○小野田国務大臣 御指摘のとおり、経産省で、従来、翻訳やプロモーションの補助のみを対象としていた補助金、カルチャライズに要する費用を新しく対象としたものでありますよというふうな答弁をしようと思ったら、そうなんですよ、九月で切れてしまうというようなことになって、やはりこれは、議員の御指摘のとおり、AIも活用する形で、カルチャライズの手法や技術は急速に進展しておりますので、より効率的にゲーム産業の海外展開をどのように支援できるか、引き続き、関係省庁に対して、施策の改善、そして予算の充実も頑張ってまいりたいと思います。
○森(よ)委員 ありがとうございます。是非頑張ってください、これは。お願いします。
最後、ちょっと時間が迫っているんですけれども、IPコンテンツのところをちょっと一つお伺いできればと思います。
このIPコンテンツの、今、偽グッズの問題が海外で起きていて、サンリオとか、キティちゃんとか、ポムポムプリンとか、シナモンとか、あとポケモンとか、いろいろありますけれども、こういったグッズが、ある会社に聞くと、例えば中国で流通しているグッズの中で、八割が偽グッズですと。その会社は大きな会社なので、現地にちゃんと支所があるので、いわゆる現地当局と連携をして、八割のやつを四割くらいまでうまく削減することができましたと。それはいいんだけれども、小さな会社になると、そういったIPコンテンツって結構小さい会社もあるじゃないですか、そういった小さい会社は、やはり現地に部署がなかったりとか支所がないので、現地当局と連携しようと思ってもなかなかできない。なので、大きい会社はまだしも、小さい会社は、かなりこの偽グッズ対策に後手後手になってしまっているというような現状があると思います。
なので、ここは、韓国だと韓国コンテンツ振興院というのがあって、世界に三十弱くらい拠点があるんですけれども、日本の場合だと、ジェトロの専門員を置いたところが、かなり数が少なくて、増えているとは承知しているんですが、八個だったですかね、何か数少なくて、ここをちゃんと増やして、国が後押しして偽グッズ対策について力を入れることが、このIPコンテンツは大事ですから、やっていくことが必要かなと思うんですけれども、政府の取組と意気込みを是非お願いします。
○小野田国務大臣 今、一般社団法人コンテンツ海外流通促進機構、通称CODAにおいても、本年五月、官民による偽キャラクターグッズ対策委員会が発足しまして、侵害行為に対する共同執行に向けて活動を開始したと承知しております。ジェトロももちろん頑張っていますが。
このジェトロの海外事務所七拠点にコンテンツ専門人材を配置して、正規品流通に向けた現地企業とのマッチングや日本企業からの相談対応など、きめ細かな支援を実施していると承知しておりますが、私も、自分がメーカーだったときに、本当に、中小企業だったので、どうにも対応ができないという苦しみも重々承知しておるところでございますので、先生の御指摘も踏まえて、これを実現可能なものにしていけるように取組を進めてまいりたいと思います。
○森(よ)委員 コンテンツ専門員というんですけれども、少なくて、アメリカだといないらしいので、ジェトロの拠点では。これはもったいないので、是非頑張っていただきたいと思います。
ありがとうございます。以上です。
○山下委員長 次に、吉田宣弘君。
○吉田(宣)委員 公明党の吉田宣弘でございます。
先ほど立憲民主党の梅谷議員から人口減少について非常に鋭い質疑がなされておりましたけれども、私もこの課題、すなわち、高市総理御自身で我が国最大の問題というふうにお述べになられたこの人口減少について、東京一極集中との関連で質疑申し上げたいと思っております。
ただ、東京一極集中というのは多義的でございまして、かつ重層的で複雑な構造の中で生じている問題でもありますので、非常に難しい課題であるとは思っておりますけれども、まずはこの東京一極集中と人口減少、これについて、政府のお力をおかりしながら、私の考えを述べてまいりたいなというふうに思っております。
そこで、まず、東京都の人口増加について、転入で増加した人数について、過去五年分のデータを政府からお聞きしたいと思います。
○阿向政府参考人 お答えいたします。
総務省統計局で取りまとめております住民基本台帳人口移動報告によりますと、国内移動におきます東京都の過去五年間の転入超過数は、二〇二〇年が三万一千百二十五人、二〇二一年は五千四百三十三人、二〇二二年は三万八千二十三人、二〇二三年は六万八千二百八十五人、昨年の二〇二四年は七万九千二百八十五人となってございます。
○吉田(宣)委員 今お示しされたとおり、東京都は転入増です。明らかにこのトレンドがずっと続いております。コロナ禍でさえ転入増だったということは、私は、この東京一極集中の人口の面における現象、これは非常に重いと思っております。
私は熊本県の荒尾市という田舎の出身なんですけれども、人口が大体四万八千、四万九千人をちょっと切っているぐらいの人口です。としますれば、この東京都の転入増、この二〇二三年、二〇二四年、私のふるさとの荒尾市の人口が丸ごといなくなっている、二年連続で、そのぐらいのインパクトがあるということでございます。
次に、東京都に転入をされた方のうち四十歳未満の方々の割合について、過去五年分のデータについて、改めて政府参考人から教えていただければと思います。
○阿向政府参考人 お答えいたします。
同じく総務省統計局の住民基本台帳人口移動報告によりますと、東京都の過去五年間の転入者のうち、お尋ねの四十歳未満の方が占める割合は、二〇二〇年は八二・二%、二〇二一年八二・三%、二〇二二年八二・四%、二〇二三年八二・五%、昨年の二〇二四年は八二・一%となってございます。
○吉田(宣)委員 今のデータから分かることですけれども、東京に転入してこられる方々のほとんど、八割以上が四十歳未満の若い方々であるということでございます。
もちろん、転勤や、また大学に進学するために東京にお越しになる方々も多くおられると思いますけれども、とはいえ、若い世代というのは地方の活力を担う方々であります。地方の活力を担う若い方々が地方を離れてこの東京に転入をしておられる分だけ、地方の活力というのはそれだけ奪われているということを私は意味しているんだろうと思います。このように見なきゃいけないんだろうと思います。
加えて、この若い世代の方々は、結婚をして、子供を産み育てる方々であるということの下、次に、政府に、今度は厚労省の政府参考人の方にお聞きしたいんですけれども、東京都の合計特殊出生率について、過去五年分のデータを教えていただければと思います。
○河野政府参考人 お答えいたします。
厚生労働省の人口動態統計によりますと、過去五年分の東京都の合計特殊出生率は、二〇二〇年が一・一二、二〇二一年が一・〇八、二〇二二年が一・〇四、二〇二三年が〇・九九、二〇二四年が〇・九六となってございます。
○吉田(宣)委員 東京都のいわゆる合計特殊出生率というのは年々低下し、これは実は全国で低下をしてきているわけでございますけれども、特にこの低下の数値というのは厳しい数値ですね。二〇二三年ではいよいよ一を割り込んでいる。
ちなみに、合計特殊出生率というのは女性の方お一人が一生に産む子供の数の推計値でございますから、お一人の女性からお一人の子供が生まれていないということ、すなわち、〇・九九、しかも令和六年度では〇・九六。これは令和七年ではどうなるのかな。まだ当然データは出ておりませんけれども、非常に末恐ろしいことなんですけれども。
ちなみに、全国は、私ちょっと調べてまいりましたけれども、二〇二〇年で一・三三、二〇二一年で一・三〇、二〇二二年で一・二六、二〇二三年で一・二〇、二〇二四年で一・一五というふうになっておりまして、全国の数値よりも東京都というのは低い推移を、減少を示しているということです。ちなみに、私のふるさとの、先ほど荒尾市と言いましたけれども、熊本県全体では、二〇二四年は一・三九というふうな数値です。
これらの、今申し上げた東京の転入増、そして若い方の割合、そして東京都の合計特殊出生率の低さから私が一番心配するのは、子供、子育て世代を含む若い方々が東京に転入をしている、東京では子供が生まれる数が他の地域よりも少ない。地方はもとより、全国の人口減少にこの東京一極集中というのが拍車をかけているというふうに私自身は思うわけです。
したがって、人口の面から東京の一極集中を捉えると、私は、非常に暗い影を落としているんじゃないのかと。人口減少に歯止めをかけるためには、この東京一極集中と真正面から向き合っていかなきゃいけないんじゃないかというふうに私は感じております。
ただ、この東京一極集中、実は最後に、城内大臣、わざわざお越しいただきありがとうございます、にお尋ねをするわけですけれども、非常に複合的で複雑な構造の下にあるわけなので簡単には言えないんですけれども、私、今、政府の力をかりて解き明かしたこのトレンド、状況というものは是正されなきゃいけないという意味におきましては、今私が申し上げたような、私の拙い分析かもしれませんけれども、これは政府内においてちゃんと認識されておられるのかについて、今日は古川政務官にお越しいただいておりますので、政府内で共有されておられるのか、認識されておられるのかについて、御答弁を賜れればと思います。
○古川大臣政務官 お答えいたします。
東京一極集中が少子化を招いているという御指摘があることは承知をしております。
一方、少子化の背景には、経済的な不安定さや出会いの機会の減少、仕事と子育ての両立の難しさ、家事、育児の負担が依然として女性に偏っている状況、子育ての孤立感や負担感、子育てや教育に係る費用負担など、個々人の結婚、妊娠、出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因が複雑に絡み合っていると認識しております。
いずれにしても、過度な東京への一極集中は国全体の持続的な発展の観点から課題が多いと考えており、引き続き、その是正に向けて、人や企業の地方分散に取り組んでまいります。
○吉田(宣)委員 御答弁ありがとうございます。
まず、こども家庭庁が設置をされて、少子化ということに関して、個別具体的にいろいろと状況を見て、そして、こども家庭庁がやはり子供を産み育てやすいような社会的な環境をつくっていくということは私はとても大切なことだと思います。真正面から少子化対策に立ち向かうやはり矢面に立つ省というのは、私はこども家庭庁なんだろうというふうに思っておりますので。
ここについては、我々公明党も、子供、子育てトータルプランというものをかつて策定をし、政府に提言を申し上げ、政府の政策などにも多く盛り込んでいただいた。これをしっかり、これからも応援をしていきますので、まずはこの少子化ということに関する、東京一極集中とはまた別の次元で、この取組というものを是非力強く進めていただきたいと思います。
その上で、最後に城内大臣に御質問申し上げますけれども、繰り返しですけれども、東京一極集中というのは人口の減だけの問題ではないと思っているんですね。例えば首都直下地震というものが想定をされております。この首都直下地震が起きた場合の国家機能や経済活動に対するリスク、この管理、この集中状況の中では、これは極めて困難な状況を示しているんだろうと私は思っておりますし、また、コロナ禍のようなパンデミック、これは人口が過密であればあるほど対策が物すごく難しいんです。
私も、そのときに東京から離れた場所にいましたので、自分の地元のコロナの感染者数というのは毎日見ていました。だんだんだんだん減ってゼロになったときというのは本当にうれしかったんですけれども、やはり残念ながらまた拡大する。東京はゼロになることは一回もありませんでした。常に感染者がい続ける。そして、東京から感染者が地方に行って全国的なパンデミック。だから、東京に人口が過密し過ぎているというのは、これはパンデミック対策にとっても物すごく難しい課題を示していると思っております。
そして、しつこいようですけれども、地方から東京への人材の流出というのは、地方の経済を弱らせるだけでなく、地方の活力を奪うだけではなく、地方の生産力を損なわせる。
地方というのは食料生産の基地でございますから、食料自給率の観点からも非常に問題だし、そして、この食料自給率が低下すれば低下するほど、実は、日本の強みである技術、そして日本の製品を外に出していくときの様々な交渉事があります、ここにおいても、足下を見られたり、非常に不利な状況を生じせしめてしまう、日本の強みさえ損なってしまう、私はそのように思うんですね。
加えて、地方行政の面からこの東京一極集中の問題を挙げれば、はっきりしているのは、財政力の圧倒的な格差です。これがそのまま住民福祉サービスの格差につながっていることは、もう皆様承知のとおりだと思います。
地方では、これをしたいと思っていても、やはり財政力が弱いから、東京のようにできないんです。ゼロ歳から二歳児の保育、これだって、東京は財政力があるからできますよ。でも、ほかの地方はできないんです、これは簡単に。そうすると、東京は子育てしやすい環境ですよねということが国民に分かり、やはり東京に住んだ方が生活しやすい、子育てしやすいと思えば、そこに入ってきますよ。そうすれば、またまた今度は格差が広がってしまう。悪循環だと僕は思います。
東京一極集中というのは、私、言い出したら物すごく切りがないぐらいいっぱい課題があると実は思っているんですけれども、かなりヒートアップしたついでにもうちょっと申し上げると、これは、議員定数の削減の話というのがニュースをにぎわせておりますけれども、この東京一極集中というトレンドを放置しておけば、圧倒的に東京を代表する議員の方が数が多くなってしまう、地方を代表する議員の数が少なくなってしまう。その分、地域の、地方の声というのは届かなくなっていくんです。こういうことにもつながりかねない。非常に問題が多いのがこの東京一極集中だと私は思っております。構造的にこれは改善をしていかなければいけないと思っております。
この点、自由民主党の社会機能移転分散型国づくり推進本部における、国家危機管理と地方創生をしっかり両輪とするような提言が出されておりまして、私は非常に参考になると思っております。ここでは時間がないので詳しくは申し上げることはできませんけれども、自民党の皆様の取組に私は深く敬意を表したいと思っております。
加えて、東京一極集中を構造的に是正するためには、高市総理が所信でお述べになっておられた危機管理投資の考え方に私は非常に沿うんじゃないかというふうに思っているんですね。
そこで、最後、城内大臣にお答えいただきたいんですけれども、政府におかれましては、冒頭に触れました人口戦略本部、先ほど、高市総理が十八日の日に、国の最大の課題は人口減少だというふうなことを言われた人口戦略本部や、日本の成長戦略会議の中で構造改革という観点から東京一極集中の是正について取り組んでいただきたいのですけれども、城内大臣の受け止めをお聞かせいただければと思います。
○山下委員長 城内大臣、申合せの時間が経過しておりますので、答弁は簡潔に願います。
○城内国務大臣 はい。
御指摘いただきました人口戦略本部におきましては、若者や女性を含む誰もが自ら選んだ地域で住み続けられる社会を実現するため、少子化対策の推進や、安心して働き、暮らせる地方の生活環境の創生などの取組を進めることとしております。
また、日本成長戦略会議では、今月十日に開催した会議におきまして、総合経済対策に盛り込むべき重点施策を取りまとめました。その中では、必ずしも東京一極集中の是正を直接目的とする取組ではありませんが、例えば、地方を念頭に置きまして、GX戦略地域として、規制改革と一体で、コンビナートの再生、データセンターの集積などを活用した投資を促進するほか、既存の産業用地の利活用及び計画的な整備を進めることとしております。
吉田委員の御指摘もしっかり受け止めながら、高市内閣の一員として、こういった問題にもしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○吉田(宣)委員 よろしくお願い申し上げます。
時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
○山下委員長 次に、上村英明君。
○上村委員 れいわ新選組の上村英明です。
さて、食品の安全性を確保する仕組みについてお尋ねしたいと思います。
リスク評価機関とリスク管理機関というものがございます。前者は科学的知見に基づき基準値設定を行う機関で、食品安全委員会がそれに当たります。また、設定された基準値に従ってリスク管理あるいは安全性の確保を行うのがリスク管理機関、具体的には厚生労働省、農林水産省、環境省、消費者庁が当たります。
これについて、二〇二五年、今年の三月七日に質問をここで行いました。それは、有機フッ素化合物、いわゆるPFASの安全基準設定で食品安全委員会が行った評価プロセスが、リスク管理機関に忖度した恣意的なものではなかったのかという内容でございました。本日は、その再確認を行いたいと思います。
食品安全委員会は、二〇〇三年五月の食品安全基本法の施行とともに、リスク管理機関から独立して内閣府に設置されました。つまり、独立して判断をするということが大事だということであります。初代の委員長であった寺田雅昭さんの御見識で、食品の安全を扱うに当たっては、何よりも国民の信頼が不可欠であり、情報の徹底した公開が重要という方針が打ち出されました。
具体的には、同じ二〇〇三年七月に、「食品安全委員会の公開について」、及び食品安全委員会専門調査会等運営規程というものが制定されました。
黄川田大臣にお尋ねいたしますが、これら二つの規程は現在でも食品安全委員会が所管する全ての会合に有効だと思いますが、それでよろしいでしょうか。
○黄川田国務大臣 先生が懸念しているPFASワーキンググループ会合、これについては、食品安全委員会専門調査会等運営委員会の規程、これがございます。これに加えまして、食品安全委員会が決定した「有機フッ素化合物(PFAS)ワーキンググループの設置について」に基づき運営されていると理解をしております。
○上村委員 こういう情報公開の規程が有効だということでよろしいですね。もう一度確認をお願いします。
○黄川田国務大臣 情報公開は透明性のある議論にとって大変大切なことだというふうに思っております。
○上村委員 ありがとうございます。
その食品安全委員会の下で行われたPFASの基準設定なんですが、常設の専門調査会とは別に、特別物質を扱うワーキンググループで二〇二三年の二月から行われました。このPFASのワーキンググループでは、九回、公式な公開の会合が行われたんですけれども、実は二十四回は非公開で行われました。しかも、この非公開会合に関しては議事録も作成されなかったということがございます。これは二〇二五年の五月二十九日の参議院環境委員会の会合で明らかにされています。
その理由に関して、これは中さん、お答えいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○中政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘の非公開の会合というものでございますが、これは、非公式会合というわけではなくて、PFASワーキンググループ会合の準備のために資料を作成する打合せでございます。これはPFASワーキンググループ会合には該当しません。
という意味で、先ほど委員から御指摘いただきました食品安全委員会における内部ルール、これに該当するものではそもそもないというふうに考えております。(発言する者あり)
○山下委員長 質疑者の質問に答えてください。
○上村委員 今、ちょっと、ありがとうございます。発言もありましたので。
この打合せ記録とか、それから、例えば、これは後で質問しようと思ったんですけれども、音声データはお持ちでしょうか。
○中政府参考人 お答え申し上げます。
打合せの記録というものはございません。あと、音声データもございません。これは作成しておりませんということでございます。
この根拠というのは、我々は、内閣府の本府の行政文書管理規則の十二条二項、この規定がございます。具体的には、本府内部の打合せや本府外部との打合せの折衝等を含め、別表第一に掲げる事項に関する業務に係る政策立案や事務及び事業の実施の方針等に影響を及ぼす打合せ等の記録については文書を作成するということになっておりますが、実際の我々の業務の運用におきましては、先ほど大臣から御答弁いただいたとおり、済みません、御答弁の中になかったと思います、申し訳ございません。
PFASワーキンググループにおいて方針が示されて、具体的な、グループごとに、分野ごとに、ドラフトの案を作成してください、あるいは資料を作成してくださいというふうな方針が定められて、その方針の下に具体的な作業をこの打合せにおいて行っているということで、第十二条に掲げられております政策立案や事務及び事業の実施の方針に影響を及ぼすものではないというふうに判断して、ここはそういうものを、記録を作成していなかったということでございます。
○上村委員 本当に残念だなというふうに思うんですけれども。
今お話がありましたけれども、内閣府の規程がもしあったとしても、この食品安全委員会そのものが、さっき申しましたように、これはやはり国民の健康に関わる問題であるから、どんな議論をしたかということをちゃんと記録に残すという方針を出しています。
その意味でいけば、こうした打合せ会合、これも二十四回、かなりの会合を重ねられて、専門的な議論をされたというふうなことを聞いております。こうしたものに記録がなくて、それでいいというふうに、黄川田大臣、お考えでしょうか。
○黄川田国務大臣 食品安全委員会専門調査会及びワーキンググループにおいては、御指摘いただいた食品安全委員会の理念も踏まえまして、原則として、議事録の公開のみならず、希望すれば誰でも会議を傍聴することができるよう規程を整備して運用しております。
一方、非公開の打合せについては、先ほども御説明が続いているとおり、PFASワーキンググループ会合の準備のために資料を作成するための打合せであると認識しています。
○上村委員 最後の部分に行きたいと思うんですが。
結果的に、PFASワーキンググループは、日本における耐容一日摂取量、TDIというものがあるんですけれども、それで、PFOAとPFOSという二つの化学物質に関して、それぞれ体重一キロ当たり二十ナノグラムという数値を決めました。
ところが、何でここで問題にしているかというと、アメリカの環境保護庁、EPAでは、この数字はEPAの基準の二百倍、PFOSで二百倍、PFOAで六百倍の値であります。それから、欧州食品安全機関の数値の六十四倍という数字でした。
これは前回もお聞きしたんですけれども、欧州の人間とかアメリカの人間と日本人が化学物質に対する耐性がこんなに異なるというふうなことを出されれば、やはり我々は、その基準の設定の仕方がどこかおかしかったんじゃないかと考えるのは科学的見地の前に当然であります。そして、そのプロセスが非公開の会議でどうも決まったらしいということであれば、当然これは、内閣府あるいは食品安全委員会のある意味責任が問われるのは当然ではないかなというふうに考えております。
改めて、こうした疑問に対して、黄川田大臣、最後に一言いただければありがたいと思います。
○黄川田国務大臣 各国政府機関が多様な見解に基づき設定したPFASの安全性に関する指標値は、低いものから高いものまで大きな開きがあると認識しております。
PFASワーキンググループにおいては、科学的証拠一つ一つについて、その確かさや不確実性が検討されました。特に、欧米における厳しい指標値の算出根拠となった文献等については全て徹底的に内容を検討し、その結果として、現在のPFASの指標値を算出したものと理解しております。
さらに、当該報告書は、ただ単に指標値を示したものだけではなくて、同時に、その不確実性や今後収集すべきデータ等も明確にしておりますし、リスク管理側に合わせた評価ではなく、客観的、中立公正な評価が行われたものと考えております。
○上村委員 最初に申しましたように、やはりリスク管理機関とリスク評価機関の独立性の問題というのは我々の健康にとても大事なものであります。実は、このPFASワーキンググループが出した数値が、来年四月一日から遵守が求められる水道の水質基準に連動いたします。これは全ての国民の健康に関係がある問題でありますから、今言った話をまた改めて取り上げると思いますけれども、是非、大臣の方でも、この点の重要性に関して御認識をいただきたいと思います。
これで終わりにします。どうもありがとうございました。
○山下委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
今日は、最低賃金について、賃上げ環境整備担当の城内大臣にお尋ねをいたします。
石破政権は、二〇三〇年代半ばから二〇二〇年代に達成時期を前倒しをして、最賃全国加重平均千五百円という高い目標に向かってたゆまぬ努力を続けるとしました。
このように、石破政権で、前の岸田政権から、この達成時期を二〇三〇年代半ばから二〇二〇年代に前倒しをした。その理由は何なのか、この点について御説明ください。
○城内国務大臣 お答えします。
塩川委員御指摘のとおり、岸田内閣はまず、二〇二三年八月三十一日に開催いたしました新しい資本主義実現会議におきまして、最低賃金について二〇三〇年代半ばに全国加重平均が千五百円となることを目指すとの方針を明らかにいたしました。そして、その後の石破内閣では、二〇二四年十月四日の所信表明演説におきまして、国民の皆様に生活が豊かになったとの思いを持っていただく観点から、従前の時期を前倒しする形で、二〇二〇年代に全国平均一千五百円という高い目標に向かってたゆまぬ努力を続けることとしたというふうに承知しております。
○塩川委員 石破政権で、国民の皆さんに暮らしがよくなったと感じてもらえる、そういうものとして、千五百円に対してその達成時期を前倒しをするという話であります。
今年の最賃の審議会も踏まえて、石破総理が九月五日に記者会見をしておられます。最賃近くで働く六百六十万人、労働者の一割強、明日の心配がない暮らしをしていただくために更に努力しなければならない、このように述べておりました。明日の心配がないようにするため、最賃引上げを前倒しをしたということであります。
そういった点について、我々は、達成額も低く達成時期も遅いと指摘をしてまいりましたが、最賃の更なる引上げに前向きの姿勢を示したことは重要だと考えております。
そこで、城内大臣にお尋ねしますが、この最低賃金について、昨年十一月の総合経済対策、それから今年六月の骨太方針、ここには全国加重平均千五百円を二〇二〇年代にとの方針が記載をされておりましたが、今年の総合経済対策ではその部分が削除されております。最低賃金全国加重平均千五百円を二〇二〇年代にという目標は、これは投げ捨てたということなんでしょうか。
○城内国務大臣 お答えします。
最低賃金について全国加重平均千五百円を二〇二〇年代にという本目標は維持されておりますが、同時に、この目標を事業者に丸投げすることはあってはならないというふうに考えております。
令和七年度補正予算案や令和八年度当初予算案、税制などを含めまして、事業者の皆様が継続的に賃上げができる環境整備に目下取り組んでいるところでございます。
現段階で、高市内閣として責任を持って国民の皆様に数字目標をお示しすることは困難であります。こうした政府の取組も踏まえまして、事業者の皆様や労働者の皆様に前向きな御判断をいただけるようにする考えであります。
いずれにしましても、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応につきましては、経済動向等を踏まえまして、今後、具体的に検討してまいります。
○塩川委員 済みません、二〇二〇年代に全国加重平均千五百円という目標は維持をしている、だけれども数字目標を示すことは困難だというのはちょっと矛盾しているんですが、どういうことなんでしょうか。
○城内国務大臣 繰り返しお答えしますけれども、現段階で、高市内閣として責任を持って国民の皆様に数字目標をお示しすることは困難であるというふうに考えておりまして、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応につきましては、今後、経済動向等を踏まえまして、具体的に検討していく考えであります。
○塩川委員 ですから、数字目標を示すことは困難だということであれば、この二〇二〇年代の千五百円達成という目標はもう取り下げたということですね。
○城内国務大臣 先ほどお答えしたように、この目標自体は維持しておりまして、撤回をしているわけではございますが、繰り返しになりますけれども……(塩川委員「撤回をしている」と呼ぶ)撤回してはおりません。ただ……(発言する者あり)いずれにしましても、冒頭申しましたように、この目標は維持されておりますが、現段階で、高市内閣として責任を持って国民の皆様に具体的な数字目標をお示しすることは困難でありまして、最低賃金を含むこれまでの政府決定への対応につきましては、繰り返しになりますけれども、経済動向等を踏まえて、今後、具体的に検討してまいる考えであります。
○塩川委員 分からないんですよ。数字目標を示すことは困難だと言っているんでしょう。であれば、二〇二〇年代のこの千五百円というのは、これはもう脇に置いたということにならざるを得ないじゃないですか。
○城内国務大臣 いずれにしましても、繰り返しになりますけれども、今後、経済的動向を踏まえて、その数値目標については、今、賃上げ環境整備について取り組んでいる最中でありますので、今後のその数値目標については、今、この現段階でお示しすることは困難でありますけれども、二〇二〇年千五百円と石破内閣で閣議決定されておりますので、その目標自体は維持されていることになっております。
○塩川委員 いや、これはちょっともう一回整理していただきたいと思うんです。委員長の方でお取り計らいいただけないでしょうか。
○山下委員長 今、大臣、何かありますか。
要は、目標としては掲げていると。その目標に対して今数値を示すことができるかどうかということであると思いますが。
○城内国務大臣 経済動向というのは、例えば具体的な例を言いますと、急にコロナになったとか、あるいはインフレが加速するとか、いろいろな経済的動向の変化もありますので、そしてもう一点は、賃上げ環境整備に向けて政府として様々な取組をしておりますので、先ほど申しましたように、最低賃金について全国加重平均千五百円を二〇二〇年代にという閣議決定された目標自体は維持されておりますけれども、今後の経済動向を踏まえて具体的に検討されていくということであります。
○塩川委員 いや、ですから、経済動向を見たら、分析の上で、この目標についてはもう脇に置くというふうに受け取られても仕方がないと思うわけであります。それではやはり国民の皆さんは納得されないんじゃないでしょうか。
最低賃金については、これは元々、金額の目安を示したというのは、二〇一五年のときからあるんですよね。二〇一五年の十一月の経済財政諮問会議で、当時の安倍総理が、全国加重平均で千円を目指すと掲げて、達成すべき最賃の目安を示しました。その後、二〇二三年の八月に、岸田総理は、これまで政府が目標としてきた千円に十月の改定で到達することを受け、二〇三〇年代半ばまでに千五百円を目指すと掲げました。そして、二〇二四年十月、石破総理は、千五百円の達成期限を二〇二〇年代へと前倒しをしました。
つまり、この十年間、第二次安倍政権、また菅政権は千円、岸田政権以降は千五百円と最賃について達成目標を掲げていたのに、高市内閣については、数値目標を示すことは困難だと。これで最賃引上げがきちっと進むととても思えないんですけれども、いかがですか。
○城内国務大臣 お答えします。
繰り返しになりますけれども、高市内閣におきまして、最賃の目標につきましては、この戦略を策定していく中で、経済動向等を踏まえ今後具体的に検討し、最終的には来年夏の成長戦略の中に位置づけるということでありますので、それまでの間は、二〇二〇年代に千五百円という石破内閣で閣議決定された目標が維持されるということになります。
○塩川委員 実際には棚上げされていると言わざるを得ません。
十年間、達成目標を掲げたのに、それ自身を、数値目標を示すことは困難だということになれば、最賃引上げの取組自身が後退したと見られても仕方がありません。達成目標が示されなければ、最賃引上げの施策の検証もできない。施策の後退は明らかであります。
この点でも、私どもは、全国一律で最低賃金を直ちに時給千五百円、そして千七百円への引上げを求めております。生活費を保障するナショナルミニマムとしての最賃にふさわしく、大幅引上げの目標を持って取り組むべきであります。
そこで、ちょっと数字の確認なんですけれども、最賃に近いような賃金の低い労働者数についてなんですけれども、二〇二四年六月の一時間当たり所定内給与額が二〇二四年の秋より適用された最低賃金額未満である常用労働者の総数は何人か、厚労省の方でお答えいただきたいんです。
要するに、去年夏の時点で最賃引上げについて審議会に出されます、そうすると、最賃が引き上がるという場合に、それに届かないような、最賃以下となり得る、そういった労働者数が一定出てくるわけです。それは、企業規模別で、千人以上、百から九百九十九人、十から九十九人、五人から九人という企業別の内訳がそれぞれどうなるのかも示してください。
○松本(圭)政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねの人数につきまして、令和六年の賃金構造基本統計調査の調査票情報を基に厚生労働省で独自集計した結果によりますと、企業規模五人以上で合計約三百八十二万人でございますが、企業規模千人以上が約百十五万人、百人以上九百九十九人以下が約九十五万人、十人以上九十九人以下が約百四十三万人、五人以上九人以下が約三十万人でございます。
○塩川委員 全体で三百八十二万人が新たな最賃の基準以下の労働者ということですけれども、この三百八十二万人に対して、千人以上の大手企業で百十五万人なんですよ。つまり、三割が、こういった大手企業でも最賃以下となりかねないような労働者の実態がある。これは非常に規模として大きいんじゃないか。
本来体力のある大企業で、三割も最賃を切るような労働者がいる、全体の中で三割を占める、これは極めて大きいと大臣は思いませんか。
○城内国務大臣 今委員から御指摘ありましたように、三割ということであれば、それは相当の割合だというふうに認識しております。
○塩川委員 こういったように、何でそういった大手企業で最賃近傍の労働者が多いのか、こういったことについてもきちっと明らかにすることが必要じゃないかと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
○城内国務大臣 賃上げ環境整備担当大臣として、塩川委員が御指摘したことも踏まえて、賃上げ環境整備に取り組んでまいる考えであります。
○塩川委員 是非具体的に分析をしていただきたいと思います。
最賃近傍の労働者はもっと多いんじゃないか。石破総理が記者会見で述べた六百六十万人という数字もあるんですよね。それはやはり、最賃から一・一倍未満の労働者がどれぐらいいるかというと、六百六十万人ですから、今厚労省が紹介いただいた数字は三百八十二万人ですけれども、石破首相が紹介した六百六十万人というのを取れば、もっと、ぎりぎりの人の数が高い。そういった数字なんかについても是非とも分析をしてもらいたいと思いますし、そういう数字についてしっかりと明らかにしてもらいたいと思うんですが、厚労省。
○松本(圭)政府参考人 お答えいたします。
検討に資するよう、数値の整理をしかとしてまいりたいと思います。
○塩川委員 是非数字も明らかにしていただいて、こういった中小企業への賃上げのための直接支援を是非とも行うことによって中小企業を応援すると同時に、大企業については、本当に、体力を持っている企業としてしかるべく社会的責任を果たしていく、下請単価の引上げも含めた、中小企業を大企業としてもしっかりとサポートするような、そういう取組につながることを強く求めて、質問を終わります。
○山下委員長 次に、緒方林太郎君。
○緒方委員 最後二十分、よろしくお願いいたします。
まず、経済財政政策についてお伺いしたいと思います。
円が下がっているとよく言われるんですけれども、実はドルも結構下がっておりまして、安定している通貨の指標となるのはスイス・フランだとよく言われます。
まず、政府参考人にお伺いしたいと思います。参議院選挙前に気前のいいことを言う政党の躍進がうわさされるようになった今年五月以降、そして、高市総裁が当選以降、対スイス・フランでどの程度円は安くなりましたでしょうか。
○今村政府参考人 お答え申し上げます。
円のスイス・フランに対する減価につきましては、まず、本年五月以降につきましては、令和七年四月三十日の終わり値、それから昨日、十一月二十五日の終わり値までで比較いたしますと、約一〇・四%減価しております。それから、高市自民党総裁当選前日の令和七年十月三日から昨日、十一月二十五日の終わり値までにおきましては、約四・一%減価しております。
○緒方委員 安定した通貨との関係でこれだけ減価しているわけですよね。スイス・フランという通貨は、今、低金利なんですね。なので、日本との金利差がない状態なんです。にもかかわらず、今年の五月からでは一〇%以上の減価だと。
円安には様々な背景があるとよく政府は答弁いたします。しかし、長期的に見れば、普通は金利差と連動するはずです。そのリンクが絶たれているのは、やはりどこか、円の信認と、全く影響がないというふうには言えないんじゃないかと思うんですよね。城内大臣、いかがお考えでしょうか。
○城内国務大臣 円の信認につきましては、様々な要因があると思いますので、一概には言えないのではないかというふうに思います。
○緒方委員 財政の拡大に伴う円の信認が下がっているということは全く影響していないというふうに思われますか。大臣。
○城内国務大臣 全く影響していないかどうかも含めて、円の信認については、様々な、外的な要因もございますし、海外の金利と国内の金利差のこともありますので。いずれにしましても、為替については、私の立場で申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。一般論として言えば、様々な要因が影響しているというふうに認識しております。
○緒方委員 確かに、国務大臣としてそれが言えないというのはよく分かります。しかしながら、本当によく考えていただきたい。これだけ、安定している通貨で、スイス・フランとの関係でこれだけ減価しているというのは、この分、我々は貧しくなったということなんです。この分だけ我々は貧しくなっているんです。それは、本当に我々はよく考えなきゃいけない、そう思います。
その上で、もう少し長期で見ていくと、二〇一二年から現在まで、日本のGDP、円で見ると伸びている、伸びているとよく言われますけれども、さっき下がっていると言ったドルベースで見てみると、二〇一二年から現在まで、アベノミクスが始まってから現在までで、六兆ドルから四兆ドル。二兆ドル減っているわけですよね。六兆ドルあったものが、現在、四兆ドルしかない、ドル換算すると。
それだけ、我々、円で見ると全然分からないけれども、外国に行ったときに、皆さんもいろいろ外国に行く機会は多いと思いますけれども、ああ、何か物が高くなったな、マクドナルドでこんなに取られるのかと思ったことってたくさんあると思うんです。それは、まさに、六兆ドルが四兆ドルになった、その分、三分の二になった、その貧しくなったことだと思うんですよね。これをどう評価しておられますでしょうか。城内大臣。
○城内国務大臣 緒方委員御指摘のとおり、日本の名目GDPは、ドルベースで二〇一二年の約六兆ドルから二〇二四年には約四兆ドルになっておりますが、他方で、米ドル換算したGDPは為替レートの動向を大きく受けております。二〇一二年ですと為替は円・ドルで七十九・八、そして二四年は百五十一・六という数字もございますので、こうした為替レートの動向に大きく影響を受けたということに留意する必要があると思います。
一方、円ベースで見ますと、名目GDP、二〇一二年は五百・五兆円から二〇二四年には六百七・九兆円となっておりまして、膨らんでおります。これは、アベノミクスによってデフレでない状況をつくり出し、GDPを高め、雇用を拡大し、企業収益の増加傾向にもつながった成果だというふうに考えております。
いずれにしましても、こうした認識を踏まえまして、高市内閣で今取り組んでおる責任ある積極財政、サナエノミクスの考えの下では、日本の供給構造を強化しながら、物価高を更に加速させることのないよう、戦略的に財政出動をすることにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、よってもって事業収益を上げ、税率を上げなくても税収を増やす、そういう好循環を実現することによりまして、今の暮らし、そして未来の不安を希望に変える強い経済をつくっていく考えであります。
○緒方委員 この議論は、また予算のときにやられるんだと思いますが。
高市総理がよく言っている、政府債務残高の対GDP比を抑え込めばそれでいいのであるという財政運営の方針を出しているわけですが、まず一つ、これは皆さん方、余りよく分かっていないところがおありかもしれませんが、私、質問主意書で政府債務残高って何ですかと聞いたら、定義が決まっていませんという返事が返ってきたんですね、実は。我々、何の議論をしているんだろうといつも思うわけですよ。政府債務残高って何ですかと聞いたら、様々、いろいろな考え方がありますと。けれども、政府が出している方針の中では、政府債務残高の対GDP比を下げるんですというふうに言っている。何か滑稽ですよね、今やっていること。そう思います。
あえてそれを申し上げた上でなんですが、政府債務残高の対GDP比を抑え込むというアプローチを本当に具現化しようとすると何が必要かというと、今、プライマリーバランス、真っ赤っかなわけですよ。今回、補正をやると真っ赤っかになるわけですよ。そうすると、真っ赤っかな状態で、それでも対GDP比で改善していくということは、名目の成長率が金利を大幅に上回る必要があるわけですよね。その状態がずうっと続く必要があるという、非常に特殊な世の中を想定しなきゃいけないということ、これが一つ目。
もう一つは、潜在成長率が今〇・六、七%の中、それでもばか高い名目成長率を実現しようとすると、むちゃくちゃインフレ税を、インフレの方に振っていかなきゃいけないわけですよ。これはインフレ税になっていくわけですよね。けれども、債務の伸びを抑えなきゃいけない。これは金融抑圧して金利を下げていくということですけれども。インフレ税と金融抑圧をセットにする世の中って、むちゃくちゃ寂しい世の中になるわけですよね。けれども、私の頭の中では、インフレ税と金融抑圧の選択肢しかないんじゃないかというふうに思うんですけれども、城内大臣、いかがでしょう。
○城内国務大臣 お答えします。
債務残高対GDP比を引き下げるに当たりまして、必ず物価上昇や金利の引下げが必要というわけでは必ずしもありませんで、実質成長率の上昇やプライマリーバランスの改善によって実現することができるというふうに認識しております。
高市内閣におきましては、強い経済を構築する中で、成長率の範囲内に債務残高の伸び率を抑え、政府債務残高対GDP比を引き下げていくことで財政の持続可能性を実現していく考えであります。その実現に当たっては、大胆かつ戦略的な危機管理投資、成長投資を進め、暮らしの安全、安心を確保するとともに、雇用と所得を増やし、潜在成長率を引き上げて強い経済を実現する、そういうサナエノミクスの考えであります。
○緒方委員 ちょっとテーマを移しまして、昨日、ガソリンの暫定税率の廃止法案が衆議院を通過いたしましたが、財源の関係で少し気になるところがあるので、今日、政務官にお越しいただいておりますので政務官にお伺いしたいと思いますが、いわゆる徹底的に歳出を見直して財源を出しますというのが附則に、一番最初に書いてあるんですけれども、そもそも、この手の行政改革で財源を出すというのは、社保分は既に子供の加速化プランのところに織り込まれていて、そして非社保分というのは防衛財源の方に織り込まれているので、何か、この手の行革を一生懸命やりましたということで生み出されている財源が新規にどこかのところに新しく使えるということではもうないんじゃないかと思うんですけれども、政務官、いかがでしょう。
○三反園大臣政務官 お答え申し上げます。
御指摘の歳出改革努力につきましては、骨太の方針に基づきまして、毎年の予算編成過程において予算全体としてのめり張りづけを行っているところでありまして、その結果として予算が増える分野も出てくるものと認識しております。
その上で、特に複数年度で計画的に財源を確保して実施することとしている施策につきましては、このめり張りづけの中で計画的に財源を確保しているところでありまして、その例といたしまして、御指摘のとおり、子供、子育て施策の強化に必要な財源として、社会保障関係費等の歳出改革によりまして一・一兆円程度、防衛力強化の抜本的強化に必要な財源として、非社会保障関係費の歳出改革によりまして、令和九年度時点において令和四年度と比べて一兆円強をそれぞれ確保していることとしているところであります。
なお、いわゆるガソリン暫定税率の廃止に関しましては、歳出改革等の努力を前提としつつ、法人税関係租税特別措置の見直し、極めて高い所得の負担の見直し等の税制措置を検討し、本年末までに結論を得ること、いわゆる教育無償化に関しましては、政府全体として徹底した行財政改革を行うことなどにより安定財源を確保すること等の合意がなされたものと承知しております。政党間での……
○山下委員長 答弁は簡潔に願います。
○三反園大臣政務官 はい。
こうした政党間での議論や協議を踏まえて、今後の予算編成過程で議論いたしますけれども、一般論といたしまして、こうした分野を含めた子供、子育て、防衛力の強化以外の分野においても歳出予算が増える分野も出てくる可能性があると思っております。
○緒方委員 もう一個、政務官、もう本当に答弁は短く。
もう一つ、外為特会の剰余金の話をよくする人がいるんですけれども、既に、一般会計への繰入れとか防衛費増への使用等、使途が定められているので、追加的に行われる経済政策の安定財源にならないと私は思うんですけれども、なる、ならない、いずれでしょうか。簡潔に答弁ください。
○三反園大臣政務官 外為特会の剰余金につきましては、毎年の剰余金の三割以上を留保することとしております。外為特会の財務状況、一般会計の財政状況を勘案して一般会計への繰入額を決定しておりまして、これまで、防衛力強化などを含む一般会計歳出の財源として活用しております。
その上で、安定した財源であるか否かにつきまして申し上げますと、外為特会の剰余金の額は為替や金利の動向等に左右される点に留意が必要だと考えております。(発言する者あり)
○緒方委員 皆さん、この後、また別の機会に頑張ってください。私は、ちょっと次の質問がありますので。けれども、これぐらい不安定なわけですよ。是非考えていただきたいと思います。
外国人との秩序ある共生社会、小野田大臣、よろしくお願いいたします。
まず、参議院で警察庁の刑事局長が答弁した、外国人の犯罪が日本人の犯罪に比べて人口比で一・七二倍だという答弁がございました。これについてお伺いしたいと思います。
この数字は統計学的に有意なものでしょうか。警察庁。
○重松政府参考人 お答えいたします。
外国人につきましては、滞在の期間や目的が様々であるほか、日本人とは年齢構成も異なるなどという要因によりまして、外国人と日本人について、お尋ねの犯罪率を正確に比較することができる統計数値を特定することは困難であるということをまず申し上げたいと思います。
その上で、十一月二十日の参議院内閣委員会において答弁申し上げた御指摘の数値につきましては、質問者のお尋ねに応じまして、日本人の検挙人員を日本人の人口で割った数値と、外国人の検挙人員を在留外国人数で割った数値をお答えしたものでございます。
○緒方委員 スタティスティカリー・シグニフィカントというのは学術的に使われる言葉なんですね。なので聞いているんです。
統計学的に有意ですかと聞いています。もう一度。
○重松政府参考人 お答えいたします。
いわゆる統計学上有意かというふうなことにつきましては、必ずしも有意とは言えないというふうに考えております。
○緒方委員 そうなんですよね。その答弁が欲しかったんです。ありがとうございます。
そうすると、これは何か責め立てたいとかそういうことではなくて、外国人を特出しして何らかの政策を打つというその背景に何があるんだろうなと思うわけですよね。
外国人との秩序ある共生社会というんですけれども、犯罪率が高いからなのか、社会的に受け入れられない素行が目立っているからなのか、それとも単によく理解できないからなのか。外国人を特出しして何らかの政策を打とうとするその背景というのは何でしょうか。大臣。
○小野田国務大臣 その背景というところなんですけれども、必ずしも犯罪に限らず、犯罪に関しては日本人だろうが外国人だろうがしっかりそれは捜査機関がちゃんとやるべきことであると思うので、そこに限らず、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対して国民の皆様が不安や不公平を感じる、そういうお声が届いているところです。
具体的にともし言われるのであれば、あくまでも一部の外国人によることですけれども、外免切替えにより運転免許を取得した外国人が交通事故を起こしたであるとか、あとは、外国人の社会保険料の納付率が日本人と比べて低いとの調査結果であるとか、あとは、森林法、国土利用計画法に基づく届出を適切に行っていない外国人が森林伐採を行った事例であるとか、そういったものを承知しておりますが、いずれにしても、犯罪によってというよりは、いろいろなルールやそういった逸脱した行為に対して国民が不安や不公平感を抱くことがないような対応をしっかりしていきたいというベースです。
○緒方委員 つまり、そこは結構重要でして、何か制度として問題があるとかそういうことではなく、不安を持っているということが今回の外国人共生、つまり、一部の違法行為とかルールから逸脱した行為に対する国民が不安を持っているというところに対応していくというのが主眼でしょうか。大臣。
○小野田国務大臣 というよりは、先ほどの外免切替えの例も申し上げたんですけれども、結局、日本に暮らす日本人が生きているという前提で作られた法律やルールというものに、大量の外国人の方、日本に住む方がそうやって入ってくる状況を考えていなかったというか、そういったところに対応できていない法律やルールがあるのであれば、それはしっかり直していきましょうということも含まれています。
○緒方委員 さきの予算委員会で、よく外国人優遇制度の例として巷間言われる、訪日外国人の出国時消費税還付とか生活保護とか、あと社会保障の高額療養費とか年金の脱退一時金とか、そういうのについてどうですかと総理に聞いたところ、総理は、外国人であることを理由に優遇するものではないという答弁がございました。
更に広げて一般論として、外国人であることを理由に優遇するものというのが今の日本の制度の中にあるというふうに大臣は思われますか。
○小野田国務大臣 制度上ないと認識しております。
○緒方委員 じゃ、ちょっと聞いてみます。
参議院で議員のときに厳しく聞いておられた、留学生のバイト代が非課税になっていること、これはおかしいじゃないかと。日本人と外国人の間に差があるじゃないかというふうに言っておられました。あれは、多分学んでおられると思いますが、租税協定に関する規定なんですよね。あれは外国人を理由に優遇する規定だというふうに思われますか。大臣。
○小野田国務大臣 済みません、租税協定に関しては私の所管ではないところではあるんですけれども。
ただ、あのとき私は、たしか、日本人と外国人に差があるということではなく、一定の国はそれができるのに、ほかの国の留学生はそれを認められていないとか、特定の国だけでそれができるというのも不公平じゃないかというような話をしたと覚えています。
○緒方委員 まあ、そもそも租税協定ってそういうものですので。
終わります。
○山下委員長 次回は、来る十二月三日水曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時五十九分散会

