第8号 令和8年4月17日(金曜日)
令和八年四月十七日(金曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 國場幸之助君
理事 石橋林太郎君 理事 小田原 潔君
理事 高木 啓君 理事 穂坂 泰君
理事 星野 剛士君 理事 近藤 和也君
理事 青柳 仁士君 理事 深作ヘスス君
伊藤 聡君 今岡 植君
岩屋 毅君 英利アルフィヤ君
大西 洋平君 小渕 優子君
川松真一朗君 島田 智明君
新藤 義孝君 中曽根康隆君
西銘恒三郎君 東田 淳平君
前川 恵君 松島みどり君
山田 基靖君 金城 泰邦君
原田 直樹君 横田 光弘君
佐々木真琴君 木下 敏之君
宇佐美 登君
…………………………………
外務大臣 茂木 敏充君
外務副大臣 国光あやの君
外務大臣政務官 英利アルフィヤ君
外務大臣政務官 大西 洋平君
外務大臣政務官 島田 智明君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 町田 達也君
政府参考人
(内閣府沖縄振興局長) 矢作 修己君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 渡邊 滋君
政府参考人
(外務省大臣官房審議官) 三宅 浩史君
政府参考人
(外務省大臣官房政策立案参事官) 坂田奈津子君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 貝原健太郎君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 北郷 恭子君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 田口精一郎君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 今西 靖治君
政府参考人
(外務省総合外交政策局長) 有馬 裕君
政府参考人
(外務省北米局長) 熊谷 直樹君
政府参考人
(外務省中南米局長) 石瀬 素行君
政府参考人
(外務省中東アフリカ局長) 岩本 桂一君
政府参考人
(外務省国際協力局長) 今福 孝男君
政府参考人
(外務省領事局長) 實生 泰介君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 川上 敏寛君
政府参考人
(厚生労働省医政局医薬産業振興統括管理官) 眞鍋 馨君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 高山 成年君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 畑田 浩之君
政府参考人
(資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官) 山田 仁君
政府参考人
(国土交通省海事局次長) 河野 順君
政府参考人
(防衛省大臣官房審議官) 江原 康雄君
外務委員会専門員 山本 浩慎君
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四月十六日
投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
連合審査会開会申入れに関する件
政府参考人出頭要求に関する件
投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第四号)
投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第五号)
投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第六号)
投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第七号)
国際情勢に関する件
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○國場委員長 これより会議を開きます。
この際、連合審査会開会申入れに関する件についてお諮りいたします。
内閣委員会において審査中の内閣提出、国家情報会議設置法案について、内閣委員会に対し連合審査会の開会を申し入れたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○國場委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
なお、連合審査会の開会日時等につきましては、内閣委員長と協議の上決定いたしますので、御了承願います。
――――◇―――――
○國場委員長 国際情勢に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、外務省大臣官房審議官渡邊滋君外二十一名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○國場委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○國場委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。高木啓君。
○高木(啓)委員 おはようございます。自由民主党、高木啓でございます。
本日は、質問の時間をいただきまして、誠にありがとうございました。
さて、早速ですが、最新のイラン情勢について御質問させていただきたいと思います。
イラン情勢の打開に向けた高市総理や茂木外務大臣の絶え間ない外交努力に心から敬意を表したいと存じます。
現在、ホルムズ海峡問題の解決に向けて、英国またフランスは今後、首脳レベルの会合を開催する意向と承知をいたしておりますが、紛争当事国とは別に、仲介国を含めて、こうした第三極の外交努力に我が国としても積極的に私は関与すべきだというふうに思っています。
これから具体的にどのような外交構想を検討されているのか、大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○茂木国務大臣 おはようございます。
日本として、二月の二十八日の事態発生以来、紛争当事国、さらにはパキスタンなどの仲介国、そして湾岸諸国六か国全て、そしてG7各国等と協議を重ねております。私自身、この間、電話を含めて三十回以上の外相会談等を行っているところであります。
特に、イランに関しては、長年の関係も生かしまして、私自身、アラグチ外相と、事態発生以来四回の電話会談を行わせていただきました。こうした機会に、ホルムズ海峡における航行の安全を含め、話合いによる事態の早期鎮静化に向けた働きかけを行っているところであります。
その上で、今最も重要なことは、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含めて事態の鎮静化、さらには中東地域の平和と安定の実現が実際に図られることである、このように考えております。
米国とイランの間ではいまだ幾つかの点で隔たりがありますが、先日来お話をしていますように、協議が決裂したわけではない、このように理解をしておりまして、実際に、その後、協議再開に向けた動きが出ているところであります。今後、話合いを通じて最終的な合意に至る、こういったことを期待しているところであります。
先ほどフランスや英国の話もありましたが、国際社会で様々な、そういった話合いによる合意形成に向けた動きがあることも事実であると考えております。日本としては、仲介国等の外交努力を後押ししつつ、引き続き主体的な外交的取組を継続していきたい、こう考えております。
○高木(啓)委員 ありがとうございます。これからも是非よろしくお願いしたいと思います。
最近の動きとしては、アブダビ首長国のハーリド皇太子が中国を訪問するなどの動きも見られておりまして、イランと中国の軍事面に関する深い協力関係を前提といたしますと、我が国として、湾岸諸国やイラクなどの、イランによる攻撃により甚大な被害を被っている国々との連帯と協力を強化することが、イラン紛争後の地域における日本のプレゼンスを強化することにつながると私は考えております。
この機会に、電話会談のみならず、あえて我が国政府のいずれかの代表はこれらの国々を訪問されて、産油国との連帯強化と戦後の復興に向けた協力を進めるお考えはあるのかどうか、この点についてまず大臣にお伺いをし、さらに、産油国というくくりで申し上げますと、もう一つのチャンネルはやはり私はOPECだと思っています。この機会にOPECとの関係をやはり我が国は一からもう一度つくり直すべきだというふうに考えておりますが、見解をお伺いしたいと思います。
○渡邊政府参考人 お答え申し上げます。
エネルギーの大宗を輸入に頼る我が国にとりまして、石油を始めとするエネルギーの安定的かつ低コストでの供給は、経済と国民生活の安定のために極めて重要でございます。
委員御指摘のとおり、外務省としましても、産油国の多くがメンバーである石油輸出国機構、OPECとの関係強化は、現下の中東情勢を踏まえれば、エネルギー供給の安定及び供給源の多様化の観点からますます重要になると認識してございます。
現下の情勢が我が国のエネルギー安全保障に与える影響も注視しつつ、外務省としましては、関係省庁とも連携しながらOPECとの関係強化にしっかり取り組み、エネルギー安全保障の確保に向けた取組を進めていく所存でございます。
○岩本政府参考人 前段のお尋ねでございますけれども、湾岸諸国との関係、御指摘のとおり、特にエネルギー安全保障の観点から非常に重要だと考えております。こうした観点から、事態発生直後から、首脳レベルそして外相レベルで、湾岸諸国全ての国と対話を重ねてきているところでございます。
委員が御指摘の今後の復興の過程、これも非常に重要だと考えております。大変大きな被害が出ておりますので、既に湾岸諸国とも意思疎通を始めておりまして、日本としてこの過程でどういったまた支援ができるのか、こういうことについてもしっかりと検討していきたいと思っております。
また、今後、事態が落ち着きましたら、政府全体として、湾岸諸国への訪問を含めてどういった形で更に関係強化を図っていくか、これもしっかりと検討していきたいと思っております。
○茂木国務大臣 OPECで申し上げますと、やはり盟主といいますか中心になるのはサウジアラビアだと思っておりますが、サウジアラビアの外相とは旧知の仲でありまして、既に電話等でも会談をしております。
また、こういった様々な仲介をまとめる意味では、これまでもそうでありましたが、カタールが常に重要な役割を果たすということで、今年の初めにも私はカタールを訪問いたしまして、ムハンマド首相ともお話をし、その後、電話会談等々も行っているところであります。
湾岸諸国は、比較的、石油収入またガスの収入等ありまして、資金的に非常に困っているという状態ではないと思いますが、いずれにしても、例えば国によっては、バーレーン等とも今週電話会談を行いましたけれども、被害は出ているということでありまして、そこの中で、例えば海水の淡化装置であったりとか、かなり日本が協力している案件もありますので、どういった形で協力できるかということについてはしっかり話合いをしたいと思っております。
今、相手の国々の気持ちといいますか雰囲気としても、まずはこの紛争を止めるといいますか、停戦合意、そして最終的な和平合意を成し遂げる、これが一番重要だ、その上で、それができた上で、今後の復旧復興については具体的な議論が進むのではないかな、こんなふうに考えております。
○高木(啓)委員 是非、民生に関することを始めとして、協力をしっかりしていただく。今、大臣からも御答弁のあった海水淡水化装置などはまさにその一つだと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
さて、イラン情勢は長期化する可能性が高い上、体制転換の可能性を含めて、イラン国内の動きを詳細に掌握するためにも、私は、政府として本格的にイラン情勢の情報収集を強化すべきではないかというふうに思っています。
外務省には、優秀な、ペルシャ語を専門とする専門家がいると承知していますが、このような専門家を十分に在イラン大使館に今現在配置しているのか、そうでなければ、今後、体制強化を抜本的に検討すべきではないかと思いますが、見解を伺います。
○岩本政府参考人 ありがとうございます。
おっしゃるとおり、今、イランとの関係はますます重要になってきておりますので、外務省としましても、イラン、また、イランですとペルシャ語ということになりますけれども、ペルシャ語の話せる職員の増強に今後も努めていきたいと思っております。
現在、イランの大使館に二十数名、全体で館員がおりますが、そのうち四名ほどペルシャ語を話す専門の職員を配置して、現在、様々な情報収集も図ってきているところでございます。また、外務本省におきましても、何名かのペルシャ語そしてイランを専門とする職員を配置しておりまして、日々、在外と本省と連携をしながら、イランの刻々と変わる情勢をしっかりとフォローするように努めております。
今後も、この体制強化に努めてまいりたいと思います。
○高木(啓)委員 よろしくお願いします。
私は、世界のリーダーの中で、ホルムズ海峡は国際公共財、こう指摘したのは高市総理だけだというふうに思っています。この国際公共財、海峡を国際公共財と指摘したことに込められた、この意味は何なのか、是非御説明いただきたいと思います。
○岩本政府参考人 ホルムズ海峡は世界の物流の要衝、そしてエネルギー安定供給の観点からも極めて重要な位置を占めていると考えております。
そのためにも、日本関係船舶を含む全ての船舶が自由かつ安全にホルムズ海峡を通航できることが不可欠でありまして、そのことがエネルギーの安定供給、ひいては世界経済の安定につながるものと考えております。
こうした観点から、我が国として、ホルムズ海峡は国際公共財であるという点を強調させていただいておりまして、今後もこの考え方の下で、国際社会が一体となって、ホルムズ海峡の安定の早期回復に向けて取組を呼びかけていきたいと考えております。
○高木(啓)委員 国際公共財というのは大変意味の深い言葉だと私は思います。この国際公共財、我が国にとってどこが国際公共財なのか、ホルムズ海峡だけじゃなくてですね。やはりそれはこれから是非考えていただきたい、こう思っています。
続いて、四月十五日に発表されたAZECプラスでの高市総理の方針は私は極めて重要だと思っておりまして、現状、エネルギー備蓄の脆弱なアジア諸国に対して共同で備蓄基地を造るなど、我が国の国益にもかなうこの資金拠出には全面的に賛同いたしたいと思います。
この方針の現在考えられている具体的なプラン、またスケジュールなどがありましたら、是非教えていただきたいと思います。
○山田政府参考人 お答えいたします。
今回発表されましたアジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップでは、足下の緊急的な対応として、JBICやNEXI等を通じた原油等の調達や企業の生産維持のための金融支援や、中長期的な構造的対応として、アジア各国の備蓄制度の構築支援、エネルギー源の多様化、産業の高度化などに取り組む予定でございます。
我が国は、医療物資を含む重要物資をアジア各国から輸入をしており、アジアにおけるエネルギーの確保及びサプライチェーンの強靱化は国益上も重要と考えてございます。今後、各国のニーズも踏まえながら、このパートナーシップの下での取組を具体化させてまいりたいと考えております。
○高木(啓)委員 是非、充実した取組をお願いしたいと思います。
今回の中東危機は、我が国にエネルギー途絶の可能性があることを浮き彫りにしたと思っています。改めて浮き彫りにしたと思っています。我が国の将来にわたるエネルギー対策に関して、このことを私はピンチをチャンスにする機会と捉えるべきだというふうに思っています。
例えば、安全性に万全を期した上での原発再稼働、あるいは小型モジュール炉、SMR技術の実装、あるいはフュージョンエネルギーへの投資促進、ペロブスカイト等の国産太陽光パネルの早急な開発と実装など、既存の技術だけではなくて新たな技術開発を進めることでこの難局を乗り切るべきではないのかというふうに思います。
その中で、特に私は、我が国が世界に誇る技術を持っている高効率の石炭火力について、既存の石炭火力を、アンモニア混焼技術等も導入して、リプレースして進めるべきだというふうに考えています。また、あわせて、そこでCCSやCCUSの技術開発をセットで進めるべきだと思いますが、政府の見解を伺います。
○山田政府参考人 お答えいたします。
委員の御指摘のとおり、新たな技術も活用し、再生可能エネルギー、原子力など、エネルギー安全保障に寄与する脱炭素電源を最大限活用するとともに、電力の安定供給を確保するため、火力発電についても脱炭素化を進めつつ活用していくこととしてございます。
具体的には、原子力につきましては、原子力規制委員会が新規制基準に適合すると判断した原子力発電所の再稼働の加速や、次世代革新炉の早期実装に全力で取り組んでまいります。また、火力の脱炭素化は、水素社会推進法に基づく支援や長期脱炭素電源オークション等を通じ、例えば石炭火力についてはアンモニア混焼発電技術やCCS等を活用した脱炭素化を推進してまいります。
引き続き、安全性、安定供給、経済効率性、環境適合のいわゆるSプラススリーEのバランスを取りつつ、責任あるエネルギー政策を進めてまいりたいと考えております。
○高木(啓)委員 時間が参りましたので、南米とアフリカに関する質問をちょっと取り残しましたけれども、また改めてということで、申し訳ありません。
一つだけお願いしておきます。アフリカ・デーが五月に行われますが、そこには、是非、総理と茂木大臣には御出席を賜りますように私から是非お願いを申し上げて、質問を終わります。
ありがとうございました。
○國場委員長 次に、近藤和也君。
○近藤(和)委員 おはようございます。
中道改革連合、石川県能登半島の近藤和也でございます。
今日は、胸に花をつけさせていただいています。これは、石川県が十年以上かけて開発をしたフリージアの一種で、エアリーフローラという銘柄でございます。花言葉は希望でございます。
能登半島地震が起きてから、今で二年と四か月目でございます。復旧復興は道半ばという状況でございますが、各委員の皆様には、能登への御支援をいただきまして、ありがとうございます。
外務委員の皆様は、ゴールデンウィーク期間中は外遊に行かれる方が多いとは思います。もちろん大臣も行かれるとは思いますが、そうではない方は、是非また能登にお越しいただければなというふうに思います。
一番有名な和倉温泉というところは、二十軒の旅館がございまして、今、九軒まで営業再開をしてきています。そして、奥能登の宿泊できる施設も、今までは工事関係者の方が入られていたのが、工事関係者が徐々に徐々に減ってきていまして、宿泊できるようになってきていますので、是非お越しいただきたいなと。
そして、外務委員会に絡めて申し上げれば、私は、三日間、避難所におりました。その中で避難所運営、せざるを得ないということで動いていたんですけれども、外国人の労働者の方がいらっしゃいます。東南アジアの方、特に女性が多いんですけれども、避難所で身をすくめてこわごわとたたずんでいらっしゃった姿、今でも忘れません。
私も外国語は得意ではないですし、今、翻訳ソフトがあるからいいじゃないかと思われる方も多いかと思いますけれども、電波も通じないような状況でした。せっかく日本に来ていただいている方々の不安を解消することができないということを、私自身がそのようなことをしてしまったことを、本当につらい記憶でございます。
そして、海岸が隆起する、四メーター以上隆起をしまして海から大地ができ上がった、そういった地域、能登半島の外浦の方なんですけれども、崖崩れでトンネルも道路も全て崩れて、これを直すには五年、十年かかるのではないか、であれば、海岸から隆起した大地に道路を造ってしまおうということで、今、海岸だったところに、海だったところに道路ができました。この日本の土木建築の技術、また重機のすばらしさも含めて、日本が世界に対しても貢献していける、そういう知見を示すことができるのではないかというふうにも思いますので、是非とも皆様、お時間のあるときにお越しいただければなというふうに思います。
それでは、質問に入らせていただきます。
資料を御覧ください。こちらは、ホワイトハウスが現地時間三月十二日にホワイトハウスのXで投稿しているものでございますけれども、こちらは大臣は御覧になられたことはあるでしょうか。
○茂木国務大臣 お答えさせていただく前に、近藤委員が胸につけていらっしゃる、フリージアですか、とてもきれいだな、こんなふうに思うところであります。
最近、フリージアもそうですが、トルコキキョウなんかも日本での栽培というのが非常にはやっている。一方で、バラはケニアからの輸入が一番多くて、これから母の日を迎えますけれども、カーネーションは六割近くがたしか南米のコロンビアから来ている、こういう状況でありまして、いろんな産地におきまして、花であったりとか、特産物を育てるということが大切だと思います。
また、能登半島地震から二年以上がたつところでありますけれども、私も現地を視察をさせていただきまして、地面が隆起をしている、こういう姿を見て、ある意味唖然とするというか、この復興は相当大変だなと考えたわけでありますが、地元の皆さんを始め大変な努力の中で、復興がまだ道半ばでありますが進んでいることは、国としてもしっかりと後押しをしていかなければいけないかな、こんなふうに思っているところであります。
その上で、御指摘の画像、これについては承知をいたしております。
個別案件についてコメントすることは控えたいと思いますが、一般論として申し上げますと、公的機関であったにしても、著作権者の承諾なく著作物を無断に複製等を行うことは適切ではない、そのように考えております。
○近藤(和)委員 能登のことに触れていただきまして、ありがとうございます。
ちなみに、花のことでいきますと、ゴールデンウィークぐらいからは、のとキリシマツツジが、鮮やかな赤い色の花が咲き誇ります。のとキリシマツツジ、言葉のとおり、鹿児島ですね、霧島と江戸時代につながったということで、そういう海の交流というか、やはり日本全体でもあるのかなと思います。
そして、済みません、こちらの動画を見られたということで、御感想はというと恐らく言いづらいのかなというふうに思いますが、改めて、まだ見られていない方がいらっしゃれば、ホワイトハウスのXで、ちょっと三月十二日まで戻るのは大変かもしれないですけれども、日本人として、そして平和を希求する人類として、ちょっとこれはいかがかなということはお感じになられるかと思います。
この一番左上のオープニングの画像のところは、オペレーション・エピック・フューリー、これは今回のアメリカのイランに対しての作戦名ですね、壮絶な怒り作戦ということで。しかも、御丁寧に、このオープニング、ずっと流れている音楽は、Wiiスポーツの音楽でございます。調べましたら、アマゾンでも二百円で買うことができるんですけれども、要は、買わなきゃいけませんよというものですね。それをアメリカ政府が堂々とこういう形で使っているということに憤りを覚えます。
そして、今回だけじゃないんですよね、アメリカ政府が日本のものを使うということは。
任天堂関係でいきますと、ポケットモンスターの新作が出たとき、三月五日です、この投稿のちょうど一週間前に、ホワイトハウスがまたそれを使いました。ピカチュウがその画面に出てきたりということで、そのときには任天堂はさすがに怒りのコメントを出しています。当社はホワイトハウスによるコンテンツの制作や配布には一切関与しておらず、当社の知的財産を利用する許可も与えていない。同社はさらに、自社の使命は作品を通じて世界を一つにすることであると強調、その活動はいかなる特定の政治的見解や政治課題とも無関係であると明言をいたしました。
そして、さらに、ポケットモンスターの映像を使って不法移民の取締りをやゆした、そのような動画を使っています。これは、アメリカの違法の移民を捕まえる、取り締まる組織、米国国土安全保障省が不法移民の摘発シーンを紹介するということで、ポケモンがいたらそれを弱らせて、ボールを投げてポケモンゲットだぜというのが、恐らくポケモン世代の若い方は分かると思うんですけれども。要は、移民の方にボールのようなものを投げつけて、そこにゲットだぜという、人道上的にもふざけるなと言わざるを得ません。
そして、それだけではなくて、遊戯王ですとかドラゴンボールなども引用をしているということで、遊戯王の公式ホームページでも、そして公式のXでも、関係ありませんということを、御丁寧に英語版も含めて出しています。
ちなみに、今回ですけれども、この三月十二日、再生回数が一億回を超えています。
大変不快感をほとんどの皆さんは覚えていらっしゃると思いますけれども、三月の二十八日に、これから二週間たった、まさしくイランとの戦闘状態が始まって一か月たったそのときでも、「あつまれ どうぶつの森」、皆様も遊ばれている方、大体若い方はお分かりいただけると思いますけれども、「あつまれ どうぶつの森」を模して、トランプさんのような人がメイク・ファーミング・グレート・アゲインと言って庭に出ていく、そういう動画を、三月十二日のこのWiiスポーツの更に後でもやってしまっています。
このことについてはさすがに日本政府としても何らかの対応が必要だと思いますが、今日は、改めて、文化庁さんに来ていただいています。著作権とは、そして著作権法違反とはどういうことをいうのか、お願いいたします。
○川上政府参考人 お答え申し上げます。
著作権法におきましては、著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものというふうに定義をされておりまして、こうした著作物を創作すれば、その時点でその創作者に対して著作権が与えられるということになります。
著作権というのは、一般に、他人がその著作物を無断で利用することを止めることができる権利というふうにされておりまして、著作権法におきましては、利用形態ごとに具体的な権利が規定されてございます。
例えば、複製といった利用を行う場合、これも著作権が及ぶとされてございますので、他人の著作物についてこうした複製のような利用を行う場合には、原則として著作権者の許諾を得て利用する必要があり、著作権者の許諾なく、著作物が無断で例えばコピーとか販売がされた場合などは、著作権侵害に当たる可能性があるということでございます。
○近藤(和)委員 実は、トランプさんがおかしいだけじゃなくて、バイデンさんもしていたんですよね。アメリカって、大丈夫かと。本当は世界の模範たる国だと思いたいんですけれども。
その中で、日本はコンテンツ、ゲーム、アニメ、もう世界に誇る、日本が今最も誇るべき、輸出できるというか、文化も含めて、誇るべきものではないかなというふうに思います。
皆様の記憶にもあると思いますが、十年前か二十年前、三十年ぐらい前からでしょうか、アジア地域において、ドラえもんだとかガンダムもどきのものが幾つかの国で勝手に使用されて、私たちとしても、それはいかがかということで、何とかしてほしいという世論が巻き上がっていましたが、そのときにどのような行動をして、今はある程度アジア地域においては鎮静化してきたのではないかなと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○川上政府参考人 お答え申し上げます。
海賊版対策につきましては、内閣府取りまとめの下で、インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニューというのがございます。これに基づきまして、関係省庁が連携して取り組んでいるところでございます。
文化庁といたしましても、これまで、例えば中国、韓国、ベトナムとの間で、海賊版対策を含む著作権協力に係る覚書というのを結びまして、定期的に二国間協議を行ってまいりました。この二国間協議におきまして、著作権分野における具体的な諸問題と海賊版対策の促進について確認、それから意見交換を実施してきたところでございます。
また、昨年度からは、二国間協議において構築してきたこうしたネットワーク、これを他のアジア諸国にも拡大する形で、著作権部局、警察部局を含む、外国政府、それから関係団体等による、国際連携体制の整備に係る取組というのを行ってきたところでございます。
○近藤(和)委員 アジア地域においては、あくまでも、国が行っていたのではなくて、民間というか事業者が行っていたことに対して、日本企業として、おかしいのではないかということ。ただ、その部分については限界があるから、ある程度協力をして、しかも、属地主義ですか、あくまでも中国なら中国、韓国なら韓国の司法の下でそれを取り締まっていくということなので、あくまでも政府に対しては、そこはちゃんと、あなたの国でも著作権をちゃんとそれぞれ尊重していきましょうねと。ベルヌ条約に日本も、例えば中国も米国も入っていて、そのようなことも含めて、お互いちゃんとしていきましょうねと。そういうことですよね。
ちなみに、政府が、今回の米国を除いてですけれども、政府が今まで日本の著作物に対して勝手に何かしていて、企業の側から助けてほしい、何とかしてほしい、若しくは政府として動いたということは過去にありますでしょうか。
○川上政府参考人 お答え申し上げます。
今回のアメリカとの関係について申し上げますと、現状では、今のところそういう二国間協議というのはやってございませんけれども、今後、必要に応じて、そういったことも検討していくということになろうかと思います。
○近藤(和)委員 企業対企業でも大変なのに、企業が政府に対して物申すことができるのかということ、それは限界があるのではないかなというふうに思います。ましてや、今の米国、トランプ大統領であれば、企業が何かすることによって不買運動が起こってしまいかねない。企業にとっては死活問題にもなりかねません。大変恐ろしいなというふうに思っています。
改めて、私ごとで申し上げれば、小学校一年生のときにはゲームウォッチですね、若い方は御存じなかったみたいですけれども。ゲームウォッチ、オクトパス、タコの足をよけて宝物を取りに行くとか、そして何かトランポリンで人を助けるゲームから始まって、小学校三年生のときにはファミコンが誕生して、まさにファミコンのある友達の家にみんなで集まってゲームをしていた。それが小学生、中学生の思い出であります。ディスクシステムですとか、スーパーファミコンですとか。
そこから、もちろん任天堂だけではなくて、セガやバンダイ、そしてソニーなど、いろいろなメーカーが参入をして、そしていつの間にか、世界を席巻するような、そのような産業に育っていきました。
そして、私も少し、大人のときはゲームはしていませんでしたが、子供が生まれるくらいにはやはり子供用のおもちゃということで、娘が一歳の誕生日のときに初めて買ったのが、ピカチュウの縫いぐるみでございます。そしてまた、SWITCHの前に、ゲームボーイですね、一緒に子供たちとしたり。そして、今年の正月も、子供やおいやめいと一緒に、Wiiでスーパーマリオカートをみんなで一緒にするということで。
まさしく、世界に対して売り出していくことだけではなくて、私たち日本人の文化にもなってきていることが、このような形で冒涜をされてしまっているわけです。
ここはやはり日本政府として、企業を助けるということのみならず、日本の文化をしっかりと、踏みにじらないでくれ、守ってくれ、尊重してくれ、こういう姿勢で臨んでいくべきだと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○渡邊政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘ありました、幾つかの個別の事案についてコメントすることは差し控えさせていただきますが、外務省としましても、一般論としてでございますが、公的機関であったとしても、著作権の承諾なく著作物を無断に複製等を行うことは適切でないと考えてございます。
先般、外務省から在京米国大使館に対して、こうした我が国の考えを伝達してございます。
○近藤(和)委員 先般、日本の政府から米国に対して申入れをした、部課長級ということですよね。確認です。
○渡邊政府参考人 はい。そのようなことでございます。
○近藤(和)委員 部課長級でようやく動いていただいたということですけれども、ある程度偉いということは分かりますが、もう一段上、そしてやはり政治家同士という段階まで私は動いても、これでトランプさんが少し怒ったとしても、これは私は示して、日本の思いということをちゃんと伝えていかなくてはいけないと思います。
大臣、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 米国とは常に、適切に意思疎通であったりとか、我が国の立場についても率直に伝えているつもりでありますが、様々な問題というのはあるわけでありまして、それをどのレベルでどういった形で伝えていくか、これは個別案件ごとに判断してまいりたいと思っております。
○近藤(和)委員 振り返れば、高市総理とトランプ氏の会談のところで、少しでも、何らかの形で、ニュアンスでも伝えてくれていればよかったなとは思いますが、まあ、難しいことは分かりますけれども、ちょっと度が過ぎています。三月十二日だけではなくて、三月の末でもやってきているわけですから、何とかして対応していただきたいと思います。
少し話題を変えたいと思いますけれども、ちなみに、能登空港は今年、ポケモン空港としてリニューアルいたします。ポケモンの関係か、各地域で能登の被災地の復旧復興を助けようということで、本当にありがたい存在でございます。大切な文化でございますので、何とか尊重して、日本政府も頑張っていただきたいなと思います。
それでは、次の質問に参ります。
先日、大臣が、G7での外相での集まりがあった中で、力による一方的な現状変更の試みは許してはならないと強調されました。力による現状変更は認めないということは、度々日本政府が使っている言葉でございますけれども、ちょっとこちらは事務方に確認をしたいと思いますが、日本政府から、力による現状変更は認めない、こういう表現はいつぐらいから使い始めたのか、そして、どういった事例で使ってきているのかを教えてください。
○貝原政府参考人 お答え申し上げます。
いつから使い始めたかということについては、大変申し訳ございませんが、手元に資料がございませんので、追って御説明したいと思いますけれども、どういうケースで使ってきたかということにつきましては、一般的には、武力による威嚇、武力の行使その他の手段による一方的な行為によって、領域の現状を変更して既成事実をつくろうとすること、こういったことを念頭に置いて、力又は威圧による一方的な現状変更という表現を用いてまいりました。
○近藤(和)委員 昨日のレクだと、二〇一三年頃からではないかと。第二次安倍政権に入ってからですね。ロシアによるウクライナ侵略や、中国による東シナ海、南シナ海の行動に対して、日本政府が使っているということなんですけれども。
大臣に伺いますが、今回のアメリカやイスラエルのイランへの軍事行動は、力による現状変更という見方になるのかならないのか、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 御指摘の事案について、我が国として詳細な事実関係を十分に把握する立場にないことから、お答えすることは困難だと考えておりますが、いずれにしましても、世界中のどこであれ、力又は威圧によります一方的な現状変更の試みは認めてはならないというのが政府の立場であります。
最近は、力だけではなくて、力又は威圧による現状変更の試み、こういう用語を使うことが多いわけでありますが、いずれにしても、現状変更、英語で言いますとチェンジ・ザ・ステータスクオになるわけですけれども、ステータスクオは、これは元々ラテン語ですね。紀元前の時代から、どこかの国がどこかを支配している、その状態を変えようとすると、それは紛争につながる可能性があるということでありまして、かつてのスパルタがあの地域を支配していた時代から、それにアテネが挑戦をする、そこからペロポネソス戦争が始まって、覇権が替わる、これはツキジデスのわなの最初に出てくる部分だと思いますけれども。こういったことを考えても、力又は威圧による現状変更の試み、これはあってはならないと考えております。
○近藤(和)委員 力による一方的な現状変更の試みから、威圧という表現が入ったのは、私はすごく勇気のある一歩ではないかなというふうに思います。
特に、日本の安全保障を考える上で、力による現状変更は認めないということ、これが日本の数少ない言葉の武器といいますか、世界から同意を得るための手段だと思いますので、何とかここを尊重して、これを踏みにじられないようにしていかなくてはいけないですし、これに近いような行動をしている国があれば、これは日本が明確に決めた、定義はこうだという、何らかの法律若しくは国際法の範囲の中で決めた表現ではなくて、日本が独自に作り出した、使い始めている言葉ということですよね。法的評価とは全く別のものでございますから、ここはもう少し柔軟に使うことがあっていいのではないかなというふうに思います。
それでは、次の質問に参ります。
航行の自由という表現、そして航行の安全確保という表現、使い分けられているのかなという印象がございます。
前回のG7の外相声明の中で、また、さらには、英国が主導して開催されたホルムズ海峡に関する外相オンライン会談、こちらも茂木大臣は参加されていますけれども、このときには、航行の自由の恒久的回復、航行の自由の確保などの表現が使われています。
一方で、先ほども申し上げましたG7での茂木大臣の発言の中では、航行の自由ということではなくて、航行の安全確保という言葉、そして、先日の本会議の中でも高市総理が、航行の安全確保という表現で、航行の自由という表現を使わなかったんですけれども、こちらについて、何らかの違いというものはあるんでしょうか。
○岩本政府参考人 今委員御指摘の自由な航行そして安全な航行、これは今御紹介のあったとおり、場合によっては、航行の自由が確保されなければいけない、こういう具合に説明をさせていただいておりますが、また別の場面では、自由で安全な航行、これが重要であるということもこれまで日本政府として説明をさせていただいてきておりますし、また様々な外交の場面でも使わせてきていただいております。
○近藤(和)委員 ケース・バイ・ケースなのかもしれないですが、大臣の発言なので確認したいと思いますが、航行の自由と航行の安全確保、これはあえて使い分けていらっしゃるのでしょうか。
○茂木国務大臣 航行の自由、これに関しましては、国際法上、公海の自由の一部として、公海及び排他的経済水域等におきまして、船舶が一定の条件の下で妨げられることがなく航行できるという法的権利を指すものであります。一定の条件と言っておりますけれども、例えば海賊行為をやっている船が妨げられない、そういうことではないということで、一定の条件の下で航行できるという法的な権利を指しております。
また、国連海洋法条約においては、国際航行に使用されている海峡において継続的かつ迅速な通航のために航行の自由を行使することができる通過航行権というのが認められているところであります。通過航行権でありますから、一か所にずっと止まっているとか、そういったことはそれには含まれてこない、こんな解釈もできるかと思っております。
一方で、航行の安全確保につきましては、日本政府として、ホルムズ海峡において船舶が安全に航行できる状況を回復することが重要とした立場から、航行の安全確保を重視するメッセージを発信してきております。
航行の自由といった場合にどの海域がそれに当たるかという、様々なことがありますが、今問題になっているのは、ホルムズ海峡において航行の安全確保がきちんと図られるということでありまして、こういった表現を使わせていただいております。
○近藤(和)委員 なぜこれを聞いているかといいますと、三月七日、日本時間でいえば三月八日に、最初に、米国政府、トランプ大統領が、交渉しなければ文明を滅ぼすぞと脅していたわけでございますけれども、ここを何とか数時間前に両国がクリアした、まずはクリアした段階で、通航料を取ることを米国が認めるのではないか、そして、通航料を取ることによってイランの復旧に資するようにしていくのではないか、これを米国が認めるからということで、安全は確保させる、でも自由じゃないよというようなことにつながりかねないのではないかなと。
特に、イランはアメリカに対して賠償を求めているわけでございます。賠償という形ではなくて、通航料という形で継続的にお金が取られるということに、私たちからすれば取られるということになるので、安全確保がまず最優先であって、自由でなくて不自由を、通航料を払うということは後々として認めていくことにつながるのではないかな、そこを心配して私は申し上げているわけでございます。
改めてですけれども、いわゆる国際海峡で通航料を取るということ、一般論で結構です、いわゆる国際海峡で通航料を取るということは、航行の自由に反するかどうか。これは参考人で結構でございます。
○貝原政府参考人 お答え申し上げます。
一般論として申し上げますけれども、国連海洋法条約上、無害通航権が認められている領海において、また、通過通航権が認められる国際海峡において、沿岸国が通航のみを理由として外国船舶に対して通航料を課すことは認められていない、そのように承知しております。
○近藤(和)委員 ありがとうございます。
少し時間がなくなりましたので、民間のインフラ破壊をすることは国際人道法違反かということと、ジェノサイドに関しての質問はまた次回ということにさせていただいて、アメリカとの関税の交渉についてちょっと伺いたいと思います。
国際緊急経済権限法、IEEPAに基づくいわゆるトランプ関税については、米国の連邦裁において違法、無効となりました。その中で、二月二十四日からスタートして七月二十四日までということで、これ以降どうなっていくのかということ。米国はこのまま何もしないということは考えられないと思いますが、日本政府としてどう捉えていくのか。
そして、さらには、一五%までであれば日米合意の範疇内ということなんでしょうけれども、一番不確定なトランプさんですから、それを乗り越えていくような話があったときに、やはり投資イニシアチブのところも日本政府としては考えていかなくてはいけないのではないかなと思います。このことを併せて伺いたいと思います。大臣。
○渡邊政府参考人 お答え申し上げます。
まず、スケジュールといいますか、御質問ありました、今後どうなっていくのかということでございますけれども、まず、御指摘の判決を受けまして、日本政府から速やかに、米国政府に対し、通関等の現場の混乱により日本企業を含む輸入者に悪影響が生じないようにしてほしい旨は申し入れてございます。
その上で、米国時間の四月十日に、米国政府は、米国税関・国境警備局におきまして、関税を還付するための新たなシステムを導入する旨を発表したと承知してございます。
こうした米国の対応を含む関連の動向につき、引き続き高い関心を持って注視しつつ、米国と緊密な意思疎通を継続してまいります。
○茂木国務大臣 戦略的投資イニシアティブでありますが、私も、第一次トランプ政権で日米貿易交渉、実際に大臣として担当したわけでありまして、先方のライトハイザー通商代表と五か月にわたりまして協議を行って、最終的にはウィン・ウィンな合意に達することができたと考えております。
今回の戦略的投資イニシアティブを含みます日米間の合意は、日米の相互利益の促進、そして経済安全保障、新たな課題として出てきておりますが、重要性が高まっておりますが、これの確保、さらには経済成長の促進につながるものでありまして、これは我が国だけではなくて米国にも利益をもたらす、こういう合意であると考えておりまして、我が国として、誠実にといいますか、着実に実行してまいりたいと思っておりますし、同時に、米国に対しても、合意を着実に実施するということを引き続き求めていきたい、こんなふうに考えております。
○近藤(和)委員 何とか頑張っていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○國場委員長 次に、金城泰邦君。
○金城委員 おはようございます。中道改革連合、金城泰邦でございます。
それでは、通告に従いまして質問させていただきたいと思います。
初めに、先ほど来ありましたけれども、イラン情勢についてでございます。
外務大臣、この連日のアメリカとイランの最終的な停戦合意に向けた外交交渉、大変にお疲れさまでございます。十五日の夜、おととい、茂木外務大臣は、イランのアラグチ外相と電話会談をして、アメリカとイランの停戦協議再開と、そして早期合意への期待を伝えたというふうに報道されているところでございます。
アメリカとイランの停戦協議再開の見通し、及び日本の外交努力、これまでに取り組んできた外交努力について、これは外務大臣に説明をしていただければと思いますが、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 米国とイランの間で発表されました二週間の停戦合意を踏まえて、パキスタンのイスラマバードにおきまして、米・イラン間で二十一時間、話によりますと、お昼ぐらいから始まって、結局、日をまたいで朝の六時までやっていたということでありますが、二十一時間に及ぶ協議が行われた、このように承知をいたしております。実に四十七年ぶりに米・イラン間でハイレベルの直接協議が行われたこと、我が国としても評価をいたしております。
その上で、両国の間にはいまだ幾つかの点で隔たりがありますが、それで先週はまとまらなかったということでありますけれども、私は、それ以来、決して決裂したわけではない、こういう話をお話ししてまいりましたが、実際に、現在、再協議といいますか、協議再開に向けた動きも出ているところであります。
アラグチ大臣とは、この間、四回にわたりまして、今週を含めて電話会談を行ってきたところでありますが、最も重要なことは、今後、ホルムズ海峡の航行の安全確保を含む事態の鎮静化、これが実際に図られることでありまして、米・イラン間の協議が再開をされて、話合いを通じて最終的な合意に早期に至ること、それを強く期待している、また、そのようにしてほしい、こういう申入れも行っているところであります。
日本として、引き続き、米国とイランの協議、また、私も、仲介に当たっておりますパキスタン、トルコ、エジプト、サウジアラビア、全ての外務大臣とも協議をしているところでありますけれども、この四か国、特にパキスタンについては、相当な苦労をしながら両国の間を取り持つ、こういったこともやっているわけでありまして、こういった仲介国の働きかけ、努力も後押しをしながら、国際社会全体としてもそれをまた後押ししていく、こういった観点から日本としても積極的な外交努力を引き続き続けてまいりたい、こんなふうに思っております。
○金城委員 御答弁ありがとうございました。
これまでも大臣はしっかり先頭に立って合意に向けて取り組んできたということも御説明いただきました。是非、日本がこれまで取り組んできたアメリカとイランの停戦合意については、これまでも、しっかり継続して取り組んでいただきたいと思いますし、場合によっては、もう茂木大臣が先頭に立って、日本でその合意も締結することも視野に入れて取り組んでもいいのではないか。そのぐらい日本の位置というのは、日米同盟がありますし、これまでのイランとの友好国としてのつながりもありますし、そういったことも含めて、是非平和解決に向けて頑張っていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
質問を移りますが、イスラエルとレバノンの指導者が、日本時間でいう今朝の六時から十日間の停戦を開始することで合意したと発表がありました。イスラエルが停戦に応じることは大変喜ばしいことであると思っております。
そこで、少し通告の内容と変えて質問になりますが、これまでのいきさつにつきましては、日本時間の四月八日にアメリカとイランで二週間の時限的な停戦合意が発表された直後、イスラエルはレバノンのヒズボラ拠点に対し大規模な攻撃を実施しております。イスラエルは、停戦はイランに対するものでレバノンは対象外と主張し、攻撃を継続しました。これに反発したイランがホルムズ海峡を再封鎖する事態となってしまいました。
アメリカとイランで正式な停戦の合意を結べることが喫緊の課題でありますけれども、緊張が再燃している中東地域における戦闘の終結に向けては、イスラエルにも停戦合意をしてもらわないと、そういった中東での戦火はそうしないと収まらないと考えていますが、我が国政府はイスラエル側に対して停戦に向けてどのような働きかけを行ってきたのか、また、今後の対応について、これは外務省に伺いたいと思います。
○岩本政府参考人 まず、イランとの攻撃の応酬が始まった直後になりますけれども、三月六日に茂木外務大臣がサール・イスラエルの外相と電話会談を行いました。会談におきましては、攻撃の応酬が継続し、地域情勢が悪化していることについて深刻な懸念を伝えて、事態の早期鎮静化を強く働きかけたところでございます。
その後も、イスラエルに対しましては、様々な機会を使って事態の早期鎮静化が最も重要であるということを、働きかけを行っております。例えばですけれども、今週の月曜日にも、私も在京のイスラエル大使を呼んでその旨を改めて伝えたところでございます。
そして、今委員が御指摘のイスラエルとレバノン、これの戦闘状況がイランの状況にも非常に大きな影響を及ぼすということで、まさに先ほどお話がありました、四月八日に米、イランの間で停戦合意がなされた、これまた直後になりますが、四月十日にレバノン情勢に関して外務大臣談話を発出し、全ての関係者に対して、敵対行為の即時停止、そして関連する国際法の遵守及び外交的解決を求めてきたところであります。
そうした中で、先ほど御紹介がありました、イスラエル政府とレバノン政府が本日から十日間の停戦に合意したと発表がございました。我が国はこの合意を中東地域の安定に向けた重要な動きとして歓迎しております。
そして、今回の合意が米・イラン間の協議を含む地域情勢に与える影響、これを引き続き注視しまして、この合意が維持されて更なる地域の平和と安定につながっていくこと、これを強く期待しております。そしてそのための外交努力を続けていきたいと考えております。
○金城委員 ありがとうございました。
イランとの問題もそうですが、やはり、パレスチナ問題も含めた今の戦火がこれ以上飛び火しないような努力を日本が先頭に立って取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
質問が変わります。アジア・エネルギー・資金供給力強靱化パートナーシップについてでございます。
高市総理大臣は、十五日、アジア・ゼロエミッション共同体、AZEC関連のオンライン首脳会合で、アジア・エネルギー・資金供給力強靱化パートナーシップとして、アジア各国で生産される医療品などの重要物資の供給体制を維持するために、総額約百億ドル、日本円にしますと一兆六千億円の金融支援を行う方針を表明しました。また、自由で開かれたインド太平洋、FOIPの具現化であり、平和と繁栄をつくる責任ある日本外交を展開し、アジア各国のサプライチェーンを支えることが、そのまま日本経済の強化につながると訴えられております。
この会合は、総理が主催し、フィリピンのマルコス大統領、マレーシアのアンワル首相、韓国の金民錫首相ら十六か国の首脳級が参加したというふうに伺っているところでございます。
アジアの燃料供給不足やサプライチェーンの停滞は、アジアから日本への医療物資等の調達に支障を来し、我が国の経済社会にも影響を与えます。その意味からも、今般の取組は非常に重要な取組であると評価をされるべきであると思っております。
アジア・エネルギー・資金供給力強靱化パートナーシップが、何を目指して、そしてどのような取組を行うかについて、外務省、お願いいたします。
○渡邊政府参考人 御質問ありがとうございます。
四月十五日、御指摘のとおり、高市総理は、現下の中東情勢を踏まえ、エネルギーや重要物資の安定供給に向けて、深刻な懸念を共有するアジアの国々と協力を進めることを目的として、エネルギー強靱化に関するアジア・ゼロエミッション共同体プラスオンライン首脳会合を主催いたしました。
会合には、フィリピン、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナム、東ティモール、バングラデシュ、韓国の首脳又は首脳級を含め十五か国、三機関からの代表が参加いたしました。
会合におきましては、高市総理から、域内のサプライチェーンの強靱化を目的に、緊急対応と中長期的な構造的対応の両輪から成る、金融面の協力を始めとするアジア・エネルギー・資源協力強靱化パートナーシップ、通称パワー・アジアを発表し、各国、機関出席者から歓迎の意が示されました。
アジアの国々とともにエネルギーの安定供給とサプライチェーン強靱化に取り組むこと、このパワー・アジアは、アジア全体を強く豊かにすることを目指すものでございまして、まさに高市政権が掲げるFOIPの具現化でもございます。
政府としては、引き続き、平和と繁栄をつくる責任ある日本外交を展開していく所存でございます。
○金城委員 ありがとうございました。
昨日の、この会合で、高市総理は、各国の石油備蓄を強化したり、石油以外のエネルギー源を活用したりするほか、省エネの推進にも取り組むが、日本の備蓄を融通するものではなく、国内の需給への悪影響は一切ないと話したと報道されております。
アジア各国に対してどのように石油備蓄を強化していくのか、これは経産省より説明を求めたいと思います。
○山田政府参考人 お答えいたします。
今般の中東情勢を踏まえて、これまで十分な石油備蓄を持たなかったアジア各国においても、備蓄や、その制度の必要性についての関心が高まっているものと承知をしております。
他方、今後、各国が実際に備蓄制度の在り方を検討するに当たっては、タンクや払出しの設備、あるいは港湾等のインフラ整備や法制度の整備、人材育成といった検討事項があると認識をしております。
我が国は約五十年前から備蓄制度を運用しておりまして、豊富な経験を有する日本への各国の期待は高いところでございます。今後、ERIAやIEAとも連携しつつ、アジア各国とともに必要な検討を進めてまいりたいと考えております。
○金城委員 ありがとうございました。
中東情勢の緊迫化によって原油輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上封鎖されて以降、原油から作られる医療機器や衛生資材が安定供給されるか、日々の診療や患者を前にする医療現場及び患者の不安が尽きない状況になっております。既に、一部では診療に欠かせない手袋の発注が滞る影響も出てきております。資材の切れ目が命の切れ目となってはいけないと危惧をしておりました。
そのような中で、昨日、高市総理が、中東情勢に関する関係閣僚会議で、国が備蓄している医療用手袋五千万枚を五月から放出すると表明をいたしました。原油由来のナフサ、この調達が滞ることによる医療物資の不足への懸念の解消が進むものと期待をいたしますし、この放出の決定は効果的であるなというふうに評価するものであります。ただ、医療現場における不安は大変大きなものでありますから、引き続き政府の支援は必要であります。
そこで、現在の医療現場での不安解消に対する取組に加え、今般のアジア・エネルギー・資金供給力強靱化パートナーシップによる支援での医療品調達の取組について、これは厚生労働省より御説明を求めたいと思います。
○眞鍋政府参考人 お答え申し上げます。
政府全体といたしましては、医療物資等の材料に必要な原材料となるナフサにつきまして、日本全体として必要となる量を確保していると認識しており、現時点において、医療物資等につきまして直ちに供給が滞る状況ではないというふうに承知をしてございます。一方で、一部での供給の偏りや流通の目詰まりによります供給不安、これらに適切に対応すべく、厚生労働省といたしましては、情報収集、そして対策検討体制の強化を図っております。
人工透析用のダイアライザー、これはいわゆる血液を浄化する装置でございますけれども、などの流通の目詰まりを解消するなど、必要な対応は行われてきているものというふうに承知をしております。
そうした情報収集、リスク評価を引き続き行いつつ、御提案のアジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップの活用も含めまして、関係省庁と連携いたしまして、医療物資等の安定供給に全力を尽くしてまいりたいと考えております。
以上です。
○金城委員 命を守る取組について、しっかりと滞りなく続けていけるように今後も取組をよろしくお願いいたします。
また、ナフサ由来の製品の値上げが相次いでおりまして、一部で供給の目詰まりも発生しております。産業や家計への広範な影響が懸念されております。私の地元の沖縄の塗装業者の方よりは、塗装剤の希釈に使われるシンナー、これが在庫不足になって、入手しづらくなっているという切実な声を伺っているところでございます。
政府はナフサの必要量は確保されていると主張しておりますが、この目詰まりをどのようにして解消して安定供給を進めていくのか、これは経済産業省より見解を伺いたいと思います。
○畑田政府参考人 お答え申し上げます。
原油や石油製品については、代替調達や備蓄石油の放出により日本全体として必要な量を確保できているわけでございますけれども、今御指摘ありましたシンナーの原料でもありますナフサにつきましては、川中製品の在庫の活用、国内での精製、それと合わせまして、少なくとも化学品全体の国内需要の四か月分を確保できております。原油や石油製品全体のみならず化学品としても、これは日本全体として必要となる量を確保しております。さらに、中東以外からのナフサを輸入する量、これを増加させることによりまして、今あります川中製品の在庫の使用期間を半年以上に延ばすことが可能となっております。
しかしながら、一方で、足下では、御指摘にありましたとおり、一部で供給の偏り、それから流通の目詰まりというのが生じているのも認識をしておりまして、こうしたものにつきましては、関係省庁に設置をされた情報提供窓口を通じて、需要家の皆様を含めて、調達状況などサプライチェーンの情報を集約をしております。これを受けまして、上流、下流からのアプローチも含めまして、丁寧に供給の偏りや目詰まりを一つ一つ確実に解消してきているというところでございます。
引き続き、国民の皆様の命、そして暮らしを守るべく、安定供給に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○金城委員 ありがとうございます。
やはり、目詰まりの原因は、将来的な供給に向けた不安が大きくのしかかっていると思いますので、それを解消していく取組を経産省はしっかりやっていただきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。
質問を移ります。外務省沖縄事務所及び沖縄大使の強化について伺いたいと思います。
外務省沖縄事務所には、国内で二名しかいない大使、これが配置をしていただいているところでございます。この沖縄担当大使が常駐している沖縄事務所でございますが、この沖縄担当大使は、これまで地元の意見や様々な要望、要請などを伺ってきていると思います。米軍関係者による事件、事故等の具体的事案の処理等に関する地元沖縄と在沖縄米軍等との対話の維持促進を支援するために任命されたというふうに承知をしているところでございます。
現在の外務省沖縄事務所の場所も、私も何度か抗議要請等でこれまで伺ったことがありますけれども、五十八号線沿いの分かりやすい場所にある、そういったビルにテナントの一部のような形で入居している状況なんですが、立地は悪くないんですが、いかんせん、表示する、名称もなかなか探しにくかったり、あとは、用事があって外務省に行きたいと思っても駐車場もないものですから、近くでコインパーキングを探すのに時間がかかったということも過去に私はありました。そういった中で、今の外務省沖縄事務所が認識しづらいようなたたずまいの状況になっているということを私は感じているところでございます。
ですので、そういった組織についても、数名体制で業務に当たられているような印象でありますが、外務省沖縄事務所の役割にふさわしいリソースが十分に配分されているのかということについて、ちょっと疑問を感じるところもあります。
先ほども私は、FOIPの取組は非常に大事な取組だということを強調させていただきました。FOIPの具現化をする今回のパートナーシップだと思いますが、FOIPの具現化に向けて、更にそれを推し進める体制の構築が必要と思っておりまして、そういった意味では、ある意味、FOIPの業務をこれから担っていく事務局を設置する必要もあるんじゃないかなと思います。
そういった意味では、我が国、沖縄県は、日本でもアジアの玄関口という位置づけがなされていると思います。沖縄県にとりましても、様々これまで国の支援で振興策を講じていただいておりますが、今後は、その支援策を、講じた振興策を海外や国外にどんどん出していく出口戦略が必要だと私は考えております。民民における出口戦略はやっているかもしれませんが、やはり国が、特に外務省が、外交的な役割をより強化して、FOIPの具現化をひとつこれから強化していく、そういった取組も今後なされるべきだと思っております。
そこで、質問させていただきますが、外務省沖縄事務所が現在使用している施設の拡充などの見直しも検討していただくとともに、沖縄大使及び沖縄事務所は、沖縄の不安や不満やあらゆる声を吸い上げて、拾い上げて、日本政府、米国側に伝える役割、これはこれまでもやっていると思いますけれども、今後は、FOIPの具現化などのような平和の取組の世界への発信や、東南アジア等のマーケットに向けて日本や沖縄の産業の周知、こういったことも担うなど、もっと多くの分野で、FOIPの具現化も含めた取組に積極的に活用していただくようにできないものでしょうか。これについて政府の見解を伺いたいと思います。
○熊谷政府参考人 お答え申し上げます。
沖縄事務所施設の在り方につきましては、御指摘も踏まえて不断に検討を進めてまいりたいというふうに思います。
それで、沖縄事務所の役割ということでございますが、御紹介いただきましたとおり、外務省沖縄事務所ですが、多数の米軍関係者が駐留する沖縄県におきまして、地元の方々の意見や御要望を直接伺い、これを外務大臣に報告する。加えて、事件、事故を始めとする米軍駐留に伴う具体的な課題、これをめぐりまして地元と米軍の対話を側面支援してきている。これは設置以来の役割として行っているというところでございます。
また、このような役割に加えまして、近年は、経済界を始め、より幅広い方々との交流というものを積み重ねてきているというのもございますので、事務所としましてその役割を広げるべく取り組んできているというところでございます。
具体的に申し上げますと、最近では、日米合同地域安全パトロールへの参加、あるいは、地元自治体が主催し、米軍人も参加する清掃活動への貢献、米軍に関係する活動。さらに、沖縄県主催のシンポジウム、あるいは大学やシンクタンクにおける講演。それから、駐日外交団の沖縄訪問の際の沖縄の魅力のプロモーション。あるいは、若手省員による中学、高校での授業。そして、沖縄の若者の国際進出に寄与する各種交流事業、先日御指摘いただきましたTOFUプログラムもそうですけれども。こういった多岐にわたる取組というのを行ってきているというところでございます。
沖縄担当大使それから事務所でございますが、来年、設置から三十年の節目を迎えるということでございます。ですので、今申し上げたような取組、これを一層積極的に行っていきたいと考えておりまして、今委員御指摘も踏まえまして、一層やっていきたいというふうに思っております。
○金城委員 御答弁ありがとうございました。
日米の関係構築の中で非常に重要な役割を果たしている外務省沖縄事務所であります。今後は更に、日米の間、また日本とFOIP、開かれたインド太平洋地域、こういった部分を視野に入れた取組も、外務省が先頭に立って、その玄関口として、アジアの玄関口、沖縄を活用していただいて、より役割を広げていただければということを申し添えておきたいと思います。
次、質問を移ります。
ちょっと一つ飛ばして、先にちょっと国連大学に関して質問したいと思います。
国連大学は、過去四十年以上にわたりまして、シンクタンクとして、人類の生存、開発、福祉など緊急性の高い地球規模課題の研究を中立の立場で行ってまいりました。気候変動、感染症、難民問題など緊急性の高い地球規模の問題が山積する状況の中で、これらの問題の解決は単一国家では難しいことから、エビデンスに基づく政策提言を行う国連大学の重要性は高まっていると言えます。
沖縄には、戦争によって、軍人だけでなく一般住民が最も深い苦しみと犠牲を強いられた歴史があり、平和を希求する沖縄の心、チムグクルが引き継がれております。
また、沖縄は、亜熱帯性の気候性に属し、森林、川、マングローブ、干潟、砂浜、サンゴ礁など生物多様性に富んだ地域でもあります。世界自然遺産にも指定をされております。
さらに、地理的には、アジア太平洋の中心に位置し、東アジアや東南アジアの主要都市へも飛行機で数時間の圏内にあり、アジアの結節点として発展し得る潜在力を秘めております。
沖縄への国際機関の誘致については、沖縄県が令和四年五月に策定した新・沖縄二十一世紀ビジョン計画では、アジア太平洋地域の安定、発展に資する国際機関等の誘致に努めることとしております。
国連大学は、人類の生存、開発、福祉について公平な立場から研究を行うシンクタンクとしてこのように活動してまいりました。改めて、この国連大学の意義、重要性について政府の認識を確認したいと思います。また、これまでの国連大学の主な取組に対する政府の評価について、これは外務大臣に伺えればと思いますが、よろしいでしょうか。
○茂木国務大臣 委員御指摘のように、国連大学は、日本に本部を置く唯一の国連機関でありまして、地球規模課題が深刻化する中、国連機関全体のシンクタンクとしてSDGsを含みます地球規模課題の研究を行っている同大学の役割は引き続き重要である、こんなふうに考えております。
国連大学が国際社会の課題解決により貢献できるように、また、国連大学の活動の意義が国内外のより多くの方々に認識していただけるように、外務省としても、国連大学と引き続き緊密に連携しつつ、その活動を支援をしていきたい、そのように考えております。
○金城委員 大臣、御答弁ありがとうございました。
外務省におかれましては、そういった存在価値を高めていくために、しっかりと後押し、そして連携を図っていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ちょっと質問は変わりますが、国連大学の研究機関を沖縄へ誘致できる可能性がないかと思っておりまして、令和五年八月に那覇市が主催した講演会で、国連大学の学長のチリツィ・マルワラ学長が講演に来ました。そこで私もお会いさせていただいた際には、国連大学の研究機関を沖縄に配置したいと考えているというような御意見も伺ったところでございます。
国連大学の研究機関の沖縄への誘致を進めることができないか、これについて外務省の見解を伺いたいと思います。
○坂田政府参考人 お答え申し上げます。
今大臣からも答弁申し上げました国連大学、国連機関全体のシンクタンクとしてSDGsを含む地球規模課題の研究を行ってございます。若手研究者ですとか、あるいは学生等に対する教育、知識の普及ということに取り組んでございます。
そうした役割を有する国連大学、沖縄を始めとします地方自治体との関係強化ということも目指しておりまして、そうした動き、外務省としても関係してございます。二〇二四年七月には、那覇市との間で連携協定が締結されたというふうに承知してございます。
委員御指摘の研究機関の設置ということでございますけれども、外務省としましては、国連大学と、あと、関係自治体との間の議論、高い関心を持って注視していきたいと思います。それとともに、関係省庁とも連携しながら、その取組、できるだけ応援していきたいと思ってございます。
以上でございます。ありがとうございます。
○金城委員 御答弁ありがとうございました。しっかり研究機関の誘致に向けて取組を推進していただければと思っております。
また、沖縄には、世界の科学技術に貢献するとともに、国内外の優れた研究者を招聘して質の高い研究を行い、世界最高水準の研究拠点を形成し、沖縄の技術移転と産業革新を牽引する知的クラスターの形成を図ることを目的として、政府によって設立された沖縄科学技術大学院大学、OISTがあります。
そのOISTと国連大学との連携でもって共同研究などはできないものだろうか。これについて、今度は内閣府から見解を伺いたいと思います。
○矢作政府参考人 お答えいたします。
沖縄科学技術大学院大学、OISTと国連大学との連携につきましては、例えば、二〇二二年に、国連大学サステイナビリティ高等研究所が主導するSDG大学連携プラットフォームにOISTが参加したほか、その後も様々な連携、交流が行われてきているものと承知をしております。
国連大学を始めといたしますほかの大学との学術的な連携につきましては、OISTの目的、ビジョン、研究分野などを踏まえつつ、OIST自らが決めていくものと認識してございます。
その上で、OISTが、ほかの大学や研究機関との交流、対話等を始め、自らの判断で必要な連携を図ることも重要と考えておりまして、OISTがこうした活動を通じて科学技術の発展及び沖縄振興に貢献できるよう、内閣府としても引き続き後押しをしてまいりたいと考えております。
○金城委員 ありがとうございました。
最後に、沖縄の嘉手納基地の降下訓練についてちょっと伺いたいと思います。
これまで嘉手納基地でのパラシュートの降下訓練が繰り返し行われておりますけれども、そういった、常態化をしているのではないかという声も出ております。今後、こういった、常態化をしないような取組、例外的なものから常態化に行っている、そういったことに対して、防衛省からの取組、地元に向けて説明を行うべきであると思いますが、見解を伺いたいと思います。
○江原政府参考人 お答え申し上げます。
パラシュート降下訓練については、日米間の合意に基づき、伊江島補助飛行場で実施するのが基本であり、嘉手納飛行場の使用はあくまでも例外的な場合に限られます。一方で、これまでのとおり、例外的な場合に該当する場合は、嘉手納飛行場が使用されることは引き続き認められるものと考えております。
防衛省としては、アメリカ側に対し、訓練の実施に当たっては、公共の安全に妥当な考慮を払うとともに、周辺地域への影響を最小限にとどめるよう、引き続きしっかりと働きかけてまいります。
また、お地元の皆様に対する丁寧な説明や適時適切な情報提供にしっかり努めていくことが大変重要であると考えており、関係自治体の皆様へ情報提供できるよう、引き続きアメリカ側と緊密に連携してまいります。
○金城委員 ありがとうございました。
時間が参りましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○國場委員長 次に、青柳仁士君。
○青柳委員 日本維新の会の青柳仁士です。
まず、国際機関に対する予算措置について外務省の方にお伺いします。
現状、日本による国際機関への拠出金は、当初予算と補正予算の両方で措置されています。特に、プロジェクト予算の大部分は補正予算で措置されております。一方で、現在、高市総理から、来年度から補正予算を想定しない当初予算の策定の方針が示されております。これは、多くの国際機関やNGOにとっては、今後の活動の継続性の観点で非常に重大な関心事となっております。
日本からの国際社会への継続的な資金拠出によって辛うじてつながれている難民や貧困の子供たちの命、そして、抑止できている紛争などが実際に存在します。本来、国際機関やNGOへの拠出金は、機械的な予算制度の変更によって自動的に変化するものではなく、日本の国際貢献や国際社会における影響力といった外交的な観点から配分や規模が検討されるべきものと考えます。
今後、国際機関やNGOへの拠出予算はどうなっていくのか、予見性を関係者にとって高めていくためにも、現状の見通しを外務省から可能な限り示していただけないでしょうか。
○有馬政府参考人 お答え申し上げます。
国連は、多国間主義の中核を成す最も重要な国際機関でございます。我が国は、一九五六年に国連に加盟して以来、国連の活動の三本柱である国際の平和と安全、開発及び人権を始めとする様々な分野において、多国間協力を通じた政策目的の実現を図ってきており、今後も国連としっかり協力していく所存でございます。
御指摘の予算編成の方針に関しましては、今後、政府全体として検討が進められるものと考えており、外務省として予断を持ってお答えすることはできませんが、いずれにいたしましても、国連への分担金及び任意拠出金につきまして、国際情勢の動向や変化を十分に踏まえ、必要な予算を確保すべく、引き続き適切な対応を図ってまいる所存でございます。
○青柳委員 現時点で予算当局からの指示がない中でお答えしにくいとは思うんですが、もう少し踏み込んだ回答をしていただいてもいいのかなというふうには思います。
国連だけでなく国際機関、関係者の方々の間で混乱が起きないように、外務省から適宜適切なやり取りをしていただけたらと思っております。
続いて、今、国家情報会議の創設ということで、まさにこの国会で議論されております。今後、連合審査にもかかるということで、この委員会も関係してくるわけですが、外交的なインテリジェンス強化におけるJICA、国際協力機構の現場の人材の活用についてお伺いしたいと思います。
私は、かつて国連職員だったんですが、その前にJICAで働いておりまして、JICAの職員としてアフガニスタンに駐在していたことがあります。その際、当時は、緒方貞子JICA理事長、また日本の特使でもありましたが、と御一緒させていただく機会が多くありまして、現場で三度ほど出張に同行させていただきました。
その際、様々な各国の要人の方々とお話をする中で、隣にいてメモを取っていただけですが、非常に、一般では知り得ないような情報をたくさん入手することができました。また、ここだけの話ということでいろいろなお話をされておりまして、それが実際に、日本政府、あるいは特使又はJICA理事長としての動きとして影響していた部分は相当あろうかと思います。
また、私自身も、政務の担当ということで、現地の元外務大臣、副大臣の方であるとか、この方、非常に懇意にさせていただいておりまして、しょっちゅう食事に行かせていただいたり、あるいは、現地の様々な官僚の方々、非常に密に仕事をさせていただきました。
さらに、JICAから派遣されている専門家の中には、元、日本の省庁で働かれて退任された方もいらっしゃいまして、その方なんかは大臣アドバイザーという形で派遣されておりましたので、また、知見も非常に深い方でしたので、現地の大臣と机を並べて日々仕事をする中で、今日、どんな方が、要人が来たのか、どういう話をしたのか、つぶさに知っておりました。
そういった情報も踏まえて仕事をしていたわけですけれども、現状、アフガニスタンに限らず様々な各国で、実際にJICAの現場の人材というのはそういった情報に接しているというふうに認識しております。
一方で、その情報は、現状、国際協力という観点でしか使われておりません、又は、私的な、個人的な人間関係ということでしか使われておりませんで、そこで話された情報が、インテリジェンスという形で日本の政府あるいは日本の国益として還元することは現状ありませんし、行われておりません。
こういった中で、これから実際にインテリジェンスの強化ということを考えていく際には、こうした国際協力、日本はかつて国際協力は世界一だったわけですから、額の面でも、そして質では今でも私は世界一だと思っておりますが、そういった非常に強いツールの中で、インテリジェンスの一環としても今後はやはり活用を考えていくべきではないかと思いますが、これについて、外務省の担当の国際協力局、そして内閣官房の方から、それぞれ御所見をいただければと思います。
○今福政府参考人 お答え申し上げます。
国際情勢が不確実性を増す中で、我が国の国益を守り、国民の安全を確保するためには、インテリジェンス機能の強化が極めて重要であるというのはまさに論をまたないところだと思います。
外交インテリジェンスについては、委員御指摘のとおり、現場の大使館やJICAの人材が有している知見、情報、経験といったものは非常に有益なものだと考えておりまして、それらも含め、今後、情報収集、分析の強化に取り組んでいきたいと考えております。
○町田政府参考人 お答え申し上げます。
現在、国会で御審議いただいております国家情報会議設置法案につきましては、政府全体を俯瞰する立場から、政治の強いリーダーシップの下、政府の情報活動に関する基本方針を示すなどする閣僚級の会議体として国家情報会議を設置するとともに、関係行政機関に対する資料等の提供義務を定め、同会議に情報がしっかりと集約されるよう法的に担保するものでございます。また、国家情報会議を支える国家情報局については、総合調整機能を与えることで、より質の高いオールソース分析を行うこととしております。
委員御指摘の点を含め、あらゆるリソースを生かして、適切な政策判断に資する情報集約、分析に努めてまいります。
○青柳委員 ありがとうございます。
今、私の指摘したことも踏まえ、あらゆるリソースを動員して御検討いただけたらと思っております。
続けて、外務省の和平調停に関する部署が、昨今、維新の会と自民党との連立合意に基づいて立ち上がりました。
これまでもいろいろと意見交換を各担当部署ともさせていただいてきましたが、最初に、これは、ウクライナとかイラン等、そういったところにも使えるものかという話をいろいろ伺ったところ、なかなかそれは難しいんじゃないかと。それはなぜかというと、今すぐに、立ち上がってすぐにそういったことができるような人材や知見も備えていませんし、また、そういった大きな問題になると、やはり、外務大臣であるとかあるいは総理のレベルの話で、省全体として取り組んでいく話ですから、部署一つがどうこうという話ではなくなっていくだろうというようなお話だったんですが、それはそれで全く理解できるところではあるんです。
一方で、これからキャパシティーを育てていくために、いろいろな海外の類似する機関にお話を伺ったり、研修を受けたり、そういったことを検討されているようですが、先ほど申し上げたとおり、和平調停だとか復興支援に関する人材とかノウハウというのは、実はJICAが相当持っております。そこに関わっていた専門家の方であるとか、私自身もアフガニスタンにおりましたが、私のような仕事をしていた人はたくさんおりまして、まず海外に目を向ける前に国内のリソースを考えるべきではないかというふうに思うんですが、この点について茂木外務大臣の御所見をお伺いできればと思います。
○茂木国務大臣 青柳委員、この委員会の中でも一番、JICAの活動内容であったりとか、また持っている貴重な情報についてはよく御存じな方だと思っておりまして、今の御意見は非常に貴重だな、こんなふうに考えております。
和平調停につきましては、和平の実現から人道支援、そして復旧復興とシームレスに対応していく上で、その当初から主体的に関与するという意味において非常に重要な意義を有すると考えております。
今後、その取組を進めていく上で、ODAの現場にいる大使館であったりとかJICA、この関与は極めて重要である、そのように考えておりまして、この度、外務省内に、維新の皆さんの方からも御提案いただきまして国際和平調停ユニットを立ち上げたところでありまして、現地大使館、JICA等と連携して、しっかりとこの組織を育てていきたいというか、機能するようにしていきたいと思っております。
○青柳委員 前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。是非ともそのようにお進めいただければなと思います。
最後に、防衛費としてのODA予算についてということでお伺いできればと思います。
昨今、ハイブリッド戦争が常態化しておりまして、軍事のみならず非軍事領域、すなわち経済、インフラ、技術、サイバー、法律、情報、ひいては人々の認知の領域にまで安全保障の裾野というのは拡大しております。
それに伴って、日本にとっての防衛の定義も同様に広がってきていると認識しています。経済安全保障やインテリジェンスの強化が今まさに国会で進んでいるのがその証拠であるというふうに思っております。
この拡大された防衛力、特に非軍事領域には、ODAやJICAが、今まで質疑してきたとおり、従来、国際協力という枠組みで実施してきた事業が実態として多く含まれていると考えております。
こうした状況も踏まえて、先日、JICA議連というのを、小渕先生も会長を務められておりますが、有識者から、ODA予算やJICA予算は、国際協力のみの予算とみなすのではなく、その一部は実態に合わせて非軍事領域の防衛費として考えるという視点も大事ではないか、こういう指摘、提言がありまして、超党派で出席していた四十名近くの議員から賛同を得ておりました。
これからの世界の安全保障環境において、ODAやJICAの事業というのは、日本の防衛力強化の一環として戦略性を高めていくべきではないかと考えています。また、それに関連する予算は防衛費の一部なんだという考え方を、すぐには難しいと思いますが、政府の中あるいは一般にも定着させていくべきというふうに考えますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
○茂木国務大臣 ODAは、平和と繁栄をつくる責任ある日本外交、これを推進するための重要なツールでありまして、国際環境が大きく変化をする、また一層厳しさを増す、こういった中で、日本のODAの戦略的意義、これは一層高まっていると考えております。
ODAを通じて国際社会の平和と繁栄に貢献する、このことは、ひいては我が国の平和や安定にもつながるものだと考えておりまして、例えば、ODAによります巡視船の供与であったりとか人材育成などの、海上法執行の機関の能力強化支援、これは、我が国の安全保障にとって重要なシーレーン、この安定にも資するものであると考えております。
国際情勢が厳しさを増す中、時代の変化や新たな課題に対応するため、ODAの戦略的活用を通じた地域の平和と安定のための連携拡大に取り組んでいきたいと思っております。
ODAにしてもそうでありますけれども、政策ツールというのはあくまで手段であるわけでありまして、この目的というのか、変化というものが、変わっていく中で、その姿というものも変わっていく、手段をどう使っていくかということも当然変わっていくべきだ、こんなふうに考えております。
○青柳委員 まさにおっしゃるとおり、目的が変わっていく中で、日本の持っている極めて強いツールとして国際協力というのがありまして、それは、今まで質疑させていただいたとおり、非軍事領域の防衛力というところの領域にまで相当大きな影響力を持つものでありますので、是非とも戦略的に、目的に照らした使い方をしていただければと思います。
最後に、少しだけ時間がありますので、もう一問、用意してきた質問をさせていただきます。
外務省国際協力局の方で、我が国のサプライチェーンの補完、強靱化に資する事業の実施国の例ということで、いわゆる海上の、日本のインフラ、港湾とか空港とか、それから鉱物資源だとか、そういうところに対して日本のODAがどう入っていて、それが日本の経済安全保障にどう役立っているのか、こういう地図を作られた資料があります。
これ自体は、まさに経済安全保障の中で日本のODA事業やJICA事業が役立っているということを示す資料でありまして、それはそれでいいと思うんですが、これはあくまで例でありまして、また結果論だと思うんですね。今までやってきたことをまとめるとこういうことが言えるということなので、これからはもっと、こういう目的でもってまさに事業を行っていくという方法で、先に目的、戦略があって事業という形、結果論をまとめるとこうなりますということではなくて、そういった形でやっていくべきではないかと思いますが、これについて外務省の見解をお伺いします。
○今福政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、日本は資源の多くを海外に依存しております。一国のみで繁栄を続けていくことはできません。そうした中で、ODAを通じて資源の安定供給の確保に取り組むことは非常に重要だと考えております。
そういった中で、今、結果をまとめただけではないかというお話がありましたが、私どもも、最近、意識的に、より意識的にやっていくようにということで、例えば、昨年夏に開催されましたTICAD9では、オファー型の協力でナカラ回廊を総合支援するというようなことも考え始めてきております。
また、昨年四月にはJICA法を改正させていただきまして、民間投資を促す新しいODAの仕組み、こういったものも設けておりますので、これらのものを使って、各国のニーズに沿った重点投資、これを着実に実施していきたいというふうに考えております。
まさに委員御指摘のとおり、ODAの戦略的、効果的な、こういった活用を通じて、日本経済へもメリットをもたらす形で、経済安全保障上の重要課題等にも積極的に対応してまいりたいと考えております。
○青柳委員 まさに、ODA、JICAの戦略性、目的ということの意味が昨今変わってきていると思いますので、是非とも、それを踏まえた対応を外務省の方、また大臣にもお願いしたいと思います。
以上で終了します。ありがとうございました。
○國場委員長 次に、深作ヘスス君。
○深作委員 国民民主党・無所属クラブの深作ヘススです。
本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
本日、四十一分という時間をいただきましたので、主に五つの点、大臣の外交成果、努力、そしてペルシャ湾、キューバ、日米関係、そして国際約束、これらについて御質問していきたいと思います。
本題に入ります前に、先ほど近藤委員から花の話がありまして、私、初めて、大臣は歴史には大変造詣が深いなということを承知をしておりましたが、花にもお詳しいということを知りまして、それを聞いて、どうしても触れなければいけないと思いましたのが、大臣も所信の中でおっしゃっていたように、来年、花博がございます。
横浜で行われる花博、是非、各地域の皆様の、造園業の方々なんかも、各地域の方々も来られますし、各国の方も来られます。これは外交の大きな一つの成果につながっていくことでもありますので、改めて花にも注目をして、大臣にも、トゥンクトゥンクをつけている方はなかなか多くはいませんが、是非、機運醸成も図っていきたいと思います。
そして、私、カーネーションがコロンビアというのは知らなくて、コロンビアといえば、いまだに厳しい環境にある国である。徐々に改善をしているということは承知をしていますが、逆に、日本が輸入する七割であるということを聞いて、日本が、花であったり、そういった現地の産業にも役立っているんだと。こういったことも、一つ、日本の経済を通じた外交の力であるというようなことを感じましたので、済みません、コメントは求めませんが、私から冒頭、話をさせていただきました。
今日、通告に従ってと思っておりましたが、先ほど大臣の外交の活動などにつきましては既に高木委員、金城委員からもありましたので、こちらは最後に回させていただきまして、二番目から、ペルシャ湾についてお伺いをしていきたいと思います。
ペルシャ湾については、ホルムズ海峡をめぐる情勢は、今年の二月二十八日以降、本当に厳しい状況が続いています。特に、海峡周辺における商船そしてタンカーへの攻撃リスク、これが顕在化をしたことによって、多数の船舶がペルシャ湾内で待機をするような状況が続いています。
その上、米国がイランに寄港する船舶に対する封鎖措置を表明をし、これはCNNの報道ですが、軍艦十二隻、航空機百機、兵員一万人以上を投入するというような状況になっておりまして、ペルシャ湾やホルムズ海峡をめぐる情勢は一層混沌としている状況です。
他方で、十四日のウォール・ストリート・ジャーナルによりますと、二十隻超の船舶が二十四時間でホルムズ海峡を通過をしたというような報道もありまして、封鎖というものが絶対的なものではないかもしれない、こういう兆しが見えてきている状況でもあります。
例えば、日本関連船舶に関しては、商船三井とオマーンの会社が共同保有をするLNG船、そして、商船三井のインド関連会社が保有する液化石油ガス、LPG船、これはグリーンアシャという船ですが、などが、少なくとも三隻、これまでホルムズ海峡を通過をしたというように報道されています。
このような認識を踏まえて、現在のペルシャ湾内の日本関連船舶の隻数、湾内における滞留の位置、海峡通過の状況、その可能性、並びに各船の安全状況などについて、現在の政府の認識をお示しください。
○河野政府参考人 お答え申し上げます。
ペルシャ湾内の日本関係船舶は、当初四十五隻でしたが、委員御指摘のとおり、このうち三隻が今月三日から六日にかけてホルムズ海峡を通過し、現時点で四十二隻であると報告を受けております。また、この四十二隻の乗組員数は千人以上であり、このうち日本人乗組員数は二十人であると報告を受けております。
国土交通省としましては、日本関係船舶に対し、各運航会社を通じて毎日安否確認を実施しておりますが、各船員共に無事であるほか、水や食料などの必要物資についても、必要に応じて現地において補給がなされるなど、現在までに特段の問題には至っていないと報告を受けております。
日本関係船舶、とりわけ船員の安全の確保は最重要であり、国土交通省として、情報収集を徹底し、関係者への情報提供を丁寧に行うとともに、外務省を始めとする関係省庁とも緊密に連携してまいります。
○深作委員 済みません、追加でといいますか、今、質問の中では、二十名とおっしゃったのは、既に湾外に出た人数かなというふうな認識をしていまして、今いる人数が二十名であるということを確認をいたしました。ありがとうございます。
今も、政府参考人から四十五隻という話がありましたが、こちらは全日本海員組合の聞き取りによって、それ以外にも、日本関連、この関連という定義は政府と少し違うということも承知をしていますが、十四隻、別にあるということが明らかになっています。
我が党は、三月二十三日、木原官房長官に対して、これら十四隻も対象にして、何ができるのか是非追求をしていただきたいということを申入れをしました。官房長官からは、提言内容については同意をするということと、できる限りこの五十九隻についてはウォッチをしていきたいというような回答もあったところです。
そして、私も総理に対して御質問をしたときに、十四隻、今、連絡手段を取っている段階であるというような答弁がありました。これは、三月二十六日の本会議の質問であります。このときは、今、連絡の手段を取り始めたというような回答でありましたが、その後、今、どのようにこの十四隻も含めて連絡手段が取られているのか、どういった状況を把握しているのか、政府からお答えください。
○河野政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘の全日本海員組合の組合員が乗船している十四隻につきましては、既に連絡体制が構築されております。
これらの船舶は、外国企業が運航する外国籍の船舶であることから、我が国が日本関係船舶の安全確保に尽力するのと同じように、一義的には当該外国企業の所在国やあるいは船籍を有する国が責任を負っているものであり、これら外国当局との関係にも配慮が必要だと考えております。
このため、相手国との関係で、対応できることにはおのずと制約がありますが、その上で、国土交通省としてできる限りの対応を行ってまいります。
○深作委員 ありがとうございます。
この十四隻については、どこの国が持っているのかであったり、いろいろ複雑な事情が違うということは承知をしております。
他方で、日本に関連をする海員組合の組合員が乗っていたり、こういった日本の国益に資するような人たちが関わっている分野に対して、しっかりと日本が支援の手を差し伸べているという状況をつくっていくこと、そして必要とあらば必要な支援を取っていただくということは大変重要だと思いますので、これからも、この十四隻も引き続きウォッチをしていただきながら、取組を進めていただきたいと思います。
ここからは、今日はキューバについて少し質問をしていきたいと思います。
余りこの委員会でキューバというものが取り上げられたことは、私が当選をしてからは聞いた覚えがなかなかないんですが、キューバは一昨年、国交樹立九十五年を迎えています。
二〇一五年、皆さんも御存じのとおり、キューバ、雪解けと呼ばれる米国との国交回復が起きました。
米国側は、オバマ政権でしたが、半世紀以上続いた経済制裁がキューバの体制転換につながらなかったと、ある意味でアメリカ側が政策の失敗を認めて、対話路線へと転換。そして、一方のキューバ側、カストロ政権は、長引く経済低迷と最大の支援国であるベネズエラの経済危機に直面をして、アメリカからの投資導入、制裁解除による経済の立て直しが急務でありました。
こうして両国の利害が一致をする中で、これも仲介、カナダ政府そしてローマ教皇フランシスコが秘密裏に仲介役を果たしたというふうに言われています。
一方で、二〇一七年、トランプ大統領がキューバ系の移民が多くいるマイアミで演説をし、オバマ政権の融和政策を撤回するという方針を表明をし、その後、制裁が強まっています。これはアメリカが行っていることですので、ここに対しての評価は行いませんが、本年、二〇二六年一月二十九日、トランプ大統領は、大統領令一四三八〇号、これに署名をしています。
これが何かといいますと、キューバ政府による米国への脅威に対処をする、これを目的とした大統領令で、キューバ政府の行動が米国の国家安全保障に対する特異かつ異常な脅威であるというふうに認定をして、キューバに対して非常事態宣言を一月に発出をしています。
これによって、キューバへ直接的又は間接的に石油を販売をする国に対して追加関税を課す権限を財務長官に与え、そして、キューバ国内、今、一部の報道では、ガソリン価格が、これは非公式のマーケットらしいんですが、市場では一リットル当たり九ドル、約千五百円近くになるほど急騰をしています。これは実は、ガソリンを満タンにするだけで三百ドルかかる状況、キューバ国民の年収を超える額が一回の給油にかかるような額になっている状況です。
また、長引く制裁による燃料不足だけではなく、人道的な危機にもさらされています。特に、病院などでは、救急車は出動ができないということは容易に想像ができると思いますが、清潔なシーツを整えることもできない、そして人工呼吸器が止まるというような事態が続いています。
そこで、お伺いをいたします。
我が国として、現在のキューバにおける状況をどのように理解をしているのか、お伺いいたします。
○石瀬政府参考人 お答えいたします。
キューバは、コロナ禍以降、主要産業の観光業が打撃を受けまして、国内の経済状況が悪化し、国民生活は厳しい状況にございました。
加えて、本年に入り、主要な燃料供給国であったベネズエラ等からの供給が途絶し、燃料事情が急激に悪化したと承知しております。これによりまして、キューバ国内では大規模停電や断水が頻繁に発生し、公共交通の制限や学校閉鎖等の緊急措置が取られるなど、国民生活への影響が拡大していると認識しております。
○深作委員 本当に厳しい状況であるということは政府も認識をされていることと思います。
大臣も手を挙げていただいていましたが、何か追加でもし大臣からの御認識があれば是非お伺いしたいと思いますが、お願いいたします。
○茂木国務大臣 ほとんど石瀬局長の方から答えていただいたんですけれども。
私、三年前にキューバを訪問したときも、相当やはり燃料不足というのは深刻な状態でありました。なかなか自家用車で自分の会社に通勤をできないということで、公共のバスを使うんですけれども、この公共のバスも動いたり動かなかったりするので、出勤もできない。また、出勤しても、その工場に燃料がなくて、工場が稼働できない。こういう状況が続いているという状態であります。
更に申し上げますと、アメリカのクラシックカー、これが走っているのかと思いましたら、燃費が悪いのでそんな車はとても使えない、これは観光客用に、特別な場合にだけ使うと。こういう状況が三年前でもあったんですが、その状況はより今深刻になっているのではないかな、そんなふうに考えているところであります。
ただ、日本としては、キューバとの間で二国間の良好な関係も持っているところでありまして、昨年十一月に発生をしましたハリケーン被害、これについても緊急人道支援を実施したところであります。現在の極めて厳しいキューバでの国民生活を踏まえて、また、キューバとの伝統的な友好関係にも鑑みて、人道的な観点から、キューバ国民に対する支援を続けていきたいと考えております。
また、キューバに邦人の方もいらっしゃるということで、邦人の安全確保にも万全を期していきたいと思っております。
○深作委員 ありがとうございます。大変リアルな、現場が見えるような御答弁をいただきました。
実は、私も、その御答弁をいただきながら思い返して、二〇一五年、アメリカとの国交を一時回復をした瞬間に、私も、国交回復がどうして起きたのかということで、実はカナダ経由でキューバに参りまして、キューバ側の外務省であったり、もちろん、一つの輸出産業にもなっている野球のスタジアムに行って選手たちと話をしたり、幸いスペイン語ができるので、飛び込んでいったのを記憶しています。
大臣がおっしゃったクラシックカーも、私は実は観光客のように乗ったんですけれども、乗ったときに言われたのが、おまえ、どこから来たんだと、日本から来たと言ったら、これはアメ車だと思うだろう、エンジンはトヨタだと言われたのをよく覚えてございます。そういう意味では、燃費にも日本が貢献しているのではないかなということを少し今思ったところでございます。
今、大臣からも御指摘ありましたが、大変厳しい中ではありますが、キューバ国内、在留の邦人がいるということも把握をしています。外務省のホームページを拝見いたしますと、最新の情報が二〇二二年となっていまして、その時点で七十二名の邦人がいるというふうにされています。
そこでお伺いをいたしますが、現時点で外務省は、キューバ国内の邦人数をどの程度把握をし、今、ある程度危機的な状況だと思います。ここの状況に対して、邦人に対して何かしらの支援を行う、又は実施を実際にしているのか、どういったコミュニケーションを取っているのかをお示しください。
ちょっと今回、通告のタイミングでは明示的には言っていなかったんですけれども、邦人の中には、直接、数で、大使館員が含まれているのかはちょっと承知をしていませんが、大使館員も今現場にいるというふうに承知をしています。大使館員の安全、そして公館の機能、外交能力の維持のため、どういった取組がされているのか、もし今の時点で分かることがあればお示しください。
○實生政府参考人 お答え申し上げます。
現在、キューバには約五十名の邦人の方が在留しておりまして、これは大使館員も含む数だと理解してございます。
在キューバ日本大使館の方で、在留される全ての邦人の方と連絡を取るということができていて、現時点で全員が安全であるということは確認をしてございます。こうした在留邦人の方々に対しては、危険情報や領事メール、スポット情報といった情報提供を通じて、現地情勢であるとか、滞在に当たっての注意事項を呼びかけているということであります。
我が大使館の陣容についても御心配いただいて、大変ありがとうございます。我々、常日頃から大使館の状況等を確認、コミュニケーションは取っていて、現時点で何かすごく難しい状況にあるということではないと理解していますけれども、まさに御指摘のようなエネルギー、物資不足みたいなのはありますので、そういったことが邦人保護を始めとした大使館の業務に対して支障を与えないように、引き続き状況を注視、かつ、必要な支援はもちろん与えていくということをやりたいと思っております。邦人保護にも、引き続き、万全を期してまいります。
○深作委員 ありがとうございます。
大使館の外交能力を維持する上で、先ほど聞いただけで、一回ガソリンを入れるのに三百ドルとなれば、本来想定していた予算以上に様々なことがかかると思いますので、ここは、私たちも政治の現場からしっかりと予算についても支援をしていくということは表明をしていきながら、現場が維持できるようにしていただきたいと思います。
その上で、実は今回これは質問をしようと思っていなかったんですが、今回、キューバについて外務省のホームページを見たところ、海外安全ホームページ、こちらで危険レベルが公表されていますが、今、この危険レベルというのは、外務省としては何を設定されていますでしょうか。
○實生政府参考人 お答えいたします。
キューバの危険情報について申し上げれば、ハバナ県ハバナ・ビエハ市、これは旧市街地に当たるんですけれども、そことセントロ・ハバナ市、これは市街地の中心部でございますけれども、こうしたところで強盗、強盗致傷事件が継続的に発生、散発していて、外国人観光客が特に犯罪の標的とされやすく、滞在中は十分な注意が必要であるということから、この両市を対象にして危険レベル1、これは十分注意してくださいというレベルでございますけれども、これを発出しています。
その他の地域については、現時点で特段の危険情報を発出しているというような状況にはございません。
○深作委員 ありがとうございます。
先ほど名前を出したコロンビアなんかについても、地域によっては強盗であったり、様々な犯罪に関して危険情報というのは出ています。危険レベルは四つに分かれていて、今おっしゃったレベル1の十分注意してください、レベル2の不要不急の渡航はやめてください、レベル3は渡航をやめるようにということで、渡航の中止勧告。レベル4が退避勧告ということになっています。
もちろん、犯罪なんかに関して情報を集めて情報提供しているのは理解をしますが、どう考えても、今の状況で、本来であれば、渡航していいよということを、お墨つきを与えてはいけない状況ではないかと。
ここら辺の線引きについては、過去も、例えば中国についての渡航について、さきの国会でいろいろと議論がありましたが、そこは相手国との関係の中でいろいろなメッセージ、どう捉えられるかであったり、いろいろなことを考えなければいけない状況も把握はいたしますが、この経済的な状況、生活をすることやインフラが整っていない状況で、不要不急の渡航をやめた方がいいんじゃないか、又は注意をというぐらいは、これは言えるのではないかなと思いますが、今後、これについて何か動きをしていく可能性というのはあるんでしょうか。
○實生政府参考人 お答え申し上げます。
まず、危険情報というものは、渡航や滞在に当たって特に注意が必要と考えられる国、地域に関して、日本国民の生命及び身体に対する脅威を考慮しつつ、その国、地域の治安情勢、政治社会情勢、テロ、誘拐情勢等を総合的に判断して、それぞれの国、地域に応じた安全対策の目安をお知らせするものであります。
キューバとの関連で、特に議員御指摘のエネルギー、物資不足との関連で申し上げますと、本年の二月十三日に領事メール及びスポット情報というものを発出しまして、燃料不足の影響による商用便の運休や停電等について注意喚起を行って、これらに対する備え、不要不急の渡航の延期や商用便の運航状況を確認するよう、呼びかけということをやっております。
危険情報そのものを今後どうしていくのかということについては、そこは引き続き、状況を見極めつつ、邦人保護に万全を期していきたいというふうに考えてございます。
○深作委員 ありがとうございます。
ちょっと私が本来質問しようとした趣旨ではないんですが、でも、今の答弁を聞いても、渡航の安全について、そして現地の状況などについてということであれば、本来ここは、誰が見ても、なかなか簡単に、これは多分、何も注意がなければ、そこは危険がない、又は行って大丈夫であるというふうに捉える方は多いと思います。
もちろん、イランであったり、今、物事が動いている地域は様々報道を耳にしたりすることもあると思いますが、何かキューバってすてきな国らしいと思って、行ってみたいと思う人が外務省のページを見たら、危険じゃない、大丈夫だ、この地域だけ除けば大丈夫だと思って、行く可能性もあるわけです。
そういったことは、やはり機動的に、今の状況に合わせて判断ができるようなスキームをつくっていただくべきだと思いますので、大臣は今いらっしゃいませんが、是非、そういったところも大臣にも話していただき、在り方についてはお考えをいただいた方がいいのかなという提言をさせていただきまして、次に移りたいと思います。
今回、実はキューバを挙げたことというのは、ここから私の思いとしては本題になります。
四月十四日ですが、先日、アメリカのニュースサイト、アクシオスが、キューバについてスクープ記事という形で報じています。今月の、四月八日、米国務省がアメリカの議会に対し提出をした報告書によると、今、常に一千人から五千人のキューバ人がウクライナ戦線でロシア軍に加わって戦闘に参加していると推定をされているというふうに、このアクシオスでは報じています。また、これが議会に対して提出をされたというふうに報じられています。
これは実は、昨年の十一月の時点で、ドイツのフリードリヒ・ナウマン財団の調査であったり、ウクライナの情報総局の推計で、既に累計で一万人から二万五千人のキューバ兵がロシア軍に加わっているというような報告もあります。現在、これをもって、キューバは北朝鮮に次ぐ規模の外国人戦闘員の供給国とみなされています。
まず、この現状に対して我が国が何を把握をしているのか、政府の認識をお尋ねします。
○石瀬政府参考人 お答えいたします。
キューバがロシアに最大五千人の戦闘員を提供しているとの報告書をトランプ政権がまとめたという米国メディアによる報道については、承知しております。
一方で、キューバ政府は昨年十月に外務省声明を発出し、ロシアによるウクライナ侵略へのキューバ政府の関与を否定していると承知しておりますが、現時点で、日本政府としてはその事実関係は確認できていない、そういうことでございます。
○深作委員 おっしゃるとおり、キューバは、国としては関与していないと言いながらも、現地にはある程度の数のキューバ人がいる可能性があるということは、様々なところで報じられているところであります。本当に、経済的な圧力もある中で、今までロシアからのオイルを受け入れたりするようなことも厳しい状況だったんですが、先日、二千人の政治犯を解放することで、実はディールを行って、ロシアからオイルを入れるというようなことも実際に起きています。
ですので、そういったことを考えると、今回この質問をした理由、この先は大臣にお伺いをしたいと思いますが、先ほど大臣もおっしゃったように、我が国が国交を持つキューバが厳しい状況に立たされている、そして人道的危機に直面をしているこの現状において、日本としてどういった立場を取ることができるのか。そして、もちろん、同盟国による制裁が科されている状況で、なかなか立場を決めることは容易ではないと思いながらも、この制裁によってロシアとの関係を強固にしていき、世界が二極化していくということを防いでいくということも、これは日本の役割であり、もしかしたら、世界における、意味のある活動につながっていくのではないかとも考えます。
実際に、このキューバの事態に対して、大臣がどのような御所見をお持ちなのか、何かアクションを取り得る可能性があるのかというようなことについても、今の時点で、お聞かせください。
○茂木国務大臣 ベネズエラの問題、そしてキューバの問題を含め、ルビオ国務長官を始め、様々な意思疎通というのは行っているところでありますが、今後どういったことが起こってくるのか、なかなか想定しにくい部分もあるところでありまして、また、かなり機微な問題であるというのも、深作委員もよく御案内だと思いますので、これ以上のコメントは差し控えたいと思いますが、いずれにしても、人道的に含めて、深刻な状況にあるのは間違いない、これからの状況をよく注視をしていきたいと考えております。
○深作委員 ありがとうございます。
本当に難しい状況ではありますが、やはり、国交を持つ国がこういった状況になったときに、私たちが何ができるのかということを考えていくこと、これは国会としても重要な役割だと思っています。
今回、これをあえて取り上げたのは、もちろん、国交のあるキューバがどうなっていくかという、ここに対する懸念、心配もありますが、一つは、バタフライエフェクトという言葉があるように、風が吹けばおけ屋がもうかる、ここの、世界のどこかで起きた事象が何につながっていくのか。例えば、第一次大戦、大臣の得意な世界史の分野で私が言うのもあれですが、サラエボで起きたことによって、最終的には、関係のなさそうな日本が、ドイツに対して宣戦布告をするという流れになっていくというようなことも起きるわけであります。
本来であれば、私たちは、今起きている目の前のことや、アメリカとの関係、これを考えていくことも重要でありますが、他方で、世界で何が起きているのか、それが将来どういったことにつながっていくのか、こういったことを本来はこの外務委員会でもいろいろと議論をしていきながら、我が国の在り方というものを考えていくべきだと思っています。その意味で、キューバというものは私は見過ごすことはできないと思いますし、ここをこれからも考えていく必要があると思っています。
安倍総理が地球儀を俯瞰した外交と言ったのは本当にそのとおりだなと思っていまして、こういったところを取り組んでいくべきだと思いますし、実は私、アメリカの連邦議会で、外交委員会で仕事をしていたときに、結構、アメリカでは、外交委員会に加えて小委員会として、例えば北アフリカの話だけをするところとか、中東の話だけをする会、余り皆さん、専門家がいなくても、必ずそれをやる。やることで、各地域に目を向けていく。もちろん、外交は外務大臣が一番先頭に立ってやっていただく必要がありますが、議会においても、私たちが、各地域、同盟国や同志国だけではなく、各地域に目を配っていくことが大変重要であると思っています。
その上で、先ほども、力による現状変更、これを許すことはできないというような話もありましたが、実際に様々な場面、特にキューバにおいても、力が先ほど言ったような政治犯の解放につながったりというようなことが起きていることについては、これからも注視をしていかなければいけないと思っています。
続きまして、日米関係についてお伺いをいたします。
先日、総理からも帰朝報告がございましたが、今回、首脳会談において共同声明は発出をされませんでした。共同声明を発出しないというふうに至った判断などがあれば、是非、大臣からお聞かせください。
○熊谷政府参考人 お答え申し上げます。
一般論といたしまして、首脳会談の成果として共同文書を作成するかということにつきましては、相手国とやり取りをしながら、その都度、適切に判断しているということでございます。
その上で、先般の総理訪米に当たりましては、日米双方で、共同声明等は発出しないということで一致したということでございます。
一つ、事実関係について御紹介を申し上げたいと思いますが、第二期トランプ政権において、発足以降、首脳の共同声明というのを発出したのが三例あると少なくとも我々は承知しておりまして、この中には、昨年二月の石破総理訪米のときの日米共同首脳声明というのがあります。三例目は昨年の四月のイタリアとの間の共同声明ということでございまして、少なくとも私どもが承知している限り、その後、アメリカとして、二国間での首脳の共同声明というのは発出していないというふうに承知しているところでございます。
○茂木国務大臣 共同声明の発出、今、北米局長の方から答弁があったとおりでありますけれども、発出すればいいことで、発出しないと悪いことということでは必ずしもなくて、私も同席をさせていただきましたが、かなり長い時間、マスコミも入る中でも相当しっかりした議論もできておりましたし、その後も非常にかみ合った議論ができて、その結果については、高市総理の方から、会見等によりまして、こういう会談だったということは発表をさせていただいたところであります。
共同声明の発出そのものによってどうなるという、例えば非常に微妙な状況であって、この合意がまとまるかまとまらないかとか、そういう状況であればまた別なのかもしれませんけれども、共同声明そのものの発出がどこまでの重要な意味を持つかということについては、様々な考え方というのがあると思います。
○深作委員 大臣、ありがとうございます。
私も、そこは認識を同じにしております。共同声明があったからいい会談だったというふうには思っていません。
他方で、この先お伺いをしていきたいのは、とはいえ、今回、アメリカ側からはファクトシートというものが発出をされています。アメリカ側からファクトであるという形で示されていまして、その多くの項目の書きぶりについては、両国は、日米は、両者はというような形で、双方が合意をしているんだということを、ほのめかすというより、断定をした形で示されています。
私も、様々、内容によっては機微なところもあると思いますし、本来だったらこれは表に出すべき話じゃないよなということもあったのかもしれません。けれども、アメリカ側がこういった、これは総理のお言葉をかりれば、アメリカ側が一方的にやっていることであるというような、表現、言い回しは記憶をしていませんが、というようなことで、我が国の立場などをアメリカ側に勝手に表明をされてしまうということも避けなければいけないのではないかというふうに考えます。
そうなったときに、今後こういうふうにアメリカ側、特に今の政権と向き合うときに、また同じようなことが起きていく可能性があるのであれば、やはりどのように文書で出せるかということの努力をしていただく必要があるとは思いますが、その点、大臣、いかがでしょうか。
○熊谷政府参考人 事実関係に関わるので、私から答弁申し上げます。
御指摘のホワイトハウスが発表しましたファクトシートでございますが、まさに総理が本会議で答弁しましたとおりでございますけれども、今回の訪米に合わせて米側が単独で発出した文書ということでございますので、その内容の逐一について政府としてコメントするということは差し控えたいと思います。
その上で申し上げれば、これはまさに、訪米の機会に合わせまして、米側が様々なイシューについての自らの認識を表明した文書であるというふうに我々としては理解しているというところでございます。
○深作委員 その答弁については総理からもあったとおりではありますが、やはり、本来であれば表に出す必要がなかったことなんだろうなと思うようなことも書かれています。
例えば、これはもうお伺いはしませんが、ファクトシートの中には、戦略的競争相手やならず者国家に対応するため、両国は第三国で連携をすると。初めて聞くような表現で、第三国とは何か、ならず者国家とは何なんだろうかと。
表に出てしまえば、いろいろな国々が、これは何を意味するんだろうか、そして、この国会においても、これはどういうことなんだろうということをやはり確認をする必要が出てくると思います。それであれば、やはり双方で、何をしっかりと表に出していくのか、ここは守っていこうということを、ある意味でリスクマネジメントでもあると思います。
是非、これから、特に今の政権と向き合っていただくときには、何を出していくのかというようなことも本来は握っておくべきではないかなと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 深作議員の御意見というのはよく分かりますけれども、連日のアメリカでの報道を見ていて、その表現ぶりを考えますと、今おっしゃったようなことについても、それ以上のことも発表されているという事実もありますし、これはあくまで単独の、米国のファクトシートであるということでありまして、それぞれの国のやり方というのはあるのかなと思っておりますけれども、日米同盟というものは強固である、また、それを更に深化をさせていく、そして、これは二国間の問題だけではなくて、インド太平洋そして世界全体の平和と繁栄につながるものだ、こういう共通認識が確立できたということは、日米首脳会談における大きな成果だと思っております。
また、同時に、今後、重要鉱物を含めて、サプライチェーンの強化であったりとか、様々なこれから対応していかなければいけない課題について日米での協力を深めていこう、こういったことでも一致をすることができたというのは非常に大きな成果であったと私は考えております。
○深作委員 ありがとうございます。
大臣がおっしゃるとおり、私も、今回の会談、成功したものであると思いますし、大半のものは全て進めていくべきものであると思いますが、こういったものが入り込んでくると、様々な疑義を持たれたり、今の政権の言いぶりを考えればというようなことを言いますが、そこはもう解釈の世界になってしまうので。
やはり、ファクトと相手が言うものに対しては、本来であれば、ファクトシートに対するファクトというものをカウンターで出さないといけないようなことは私自身は思っていますし、一定の委員もそこは思っているというふうに思いますので、これから向き合うときに、どういった形で情報発信がされるのか、もう一歩、二歩先を見て、そこの部分もどうやったらある程度、コントロールとまでは言いませんが、合意ができるのかというようなことには取り組んでいただきたいと思います。
続いて、外国人の土地取得規制についてお伺いします。
昨年十一月の四日、総理から、安全保障への影響、そして国際約束との関係を具体的に精査をするようにということで、大臣へ指示があったと承知をしています。この進捗具合についてお答えください。
○渡邊政府参考人 お答え申し上げます。
外国人等の土地取得等のルールの在り方については、本年一月に取りまとめられた、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策で示されている方針の下、政府として検討を進め、この夏までに骨格を取りまとめることとなってございます。
御指摘の、安全保障への影響や国際約束との関係の具体的な精査につきましては、この夏までの政府の検討の中で、外務省としても着実に進めているところでございまして、現時点でこれ以上詳細についてお答えすることは差し控えさせていただきます。
以上です。
○深作委員 検討状況についてはこれから発表されるのを待ちたいと思いますが、それでは、ファクトについてお伺いをしたいと思います。
これは実は、古くて新しい、新しくて古い課題であります。ずっと議論をされてきたものであって、このタイミングで再び議論が盛り上がっている、また検討されているという状況ですが、多くの場合、GATSが障壁となるということが言われてきました。それ以外にも、投資協定、租税条約、様々なものがありますが、もし土地取得規制を行う場合、そこに係り得る国際約束、条約についてお示しください。
○渡邊政府参考人 お答え申し上げます。
外国人等の土地取得に関する規制措置を導入する場合の、整合性を検討する必要があり得るという国際約束について、どのようなものがあるかというお尋ねでございますけれども、今御指摘いただきましたように、GATSを始めとするサービス貿易に関連する協定や、投資関連協定及び租税条約等がその協定ということになります。
ただ、いずれにしましても、その規制措置と国際約束との整合性につきましては、具体的な措置の内容に基づき精査する必要がございまして、この夏までの政府の検討の中で、外務省としても着実に検討を進めてまいっているところでございます。
○深作委員 ありがとうございます。
三つについて触れていただきまして、そこをスコープにしているんだということを承知をいたしました。私たちとしても必要な政策だと思っていますので、共に取り組んでいきたいと思っています。
最後に、冒頭積み残しておりました、これまでの大臣の活動についてですが、ホームページなどを見るだけでも、本当に多くの外遊そして電話会談を行っておられて、総理、もちろん総理もほかの案件もある中で、倍以上の活動をされているというふうに承知をしています。
先日、参議院の外防委員会で榛葉委員からも大臣が要だということがありましたし、実際に活動を拝見をする中で、様々な外交努力をされているということがよく分かりますので、私たちも、政争は水際までと、この分野においてはしっかりと政府を支えていきながら、我が国の国益最大化のために取り組んでいきたいと思います。
本日は、質問の機会をありがとうございました。
○國場委員長 次に、木下敏之君。
○木下委員 参政党の木下敏之でございます。
本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。心から感謝を申し上げます。
本日は、二つ質問をいたします。最初は、前回の委員会、四月十五日の一般質疑の際に行いました世界的な肥料不足のおそれと、それによる飢餓を防ぐために日本政府として何を行うかという質問に係るもの。それから、二つ目が、一か月以上前でございますが、三月六日の委員会で質問いたしました日本企業の海外展開の支援についてでございます。
前回の質問の続きに入ってまいりますが、今、イランとアメリカの戦争によりまして、肥料の生産に大きな悪影響が出ております。このままで推移すれば、特に来年の穀物生産に非常に大きな影響が出るのではないかと思っておりまして、この問題の解決に日本がどのように貢献するのか。現状でも、三月以降、今、四月十七日でございますが、このままでいくと、恐らく、肥料の生産は三か月は滞ることがほぼ確定したのではないかと私は思っております。
現在、肥料の価格、国際価格は上がってきておりますが、このままですと、アフリカ、アジアの途上国では肥料が入手をできない。また、肥料の値段が上がるので、作付を減らそうという農家が増えると予想しております。国連の関連機関は、数千万人単位で飢餓に苦しむ人が増えるのではないかと予想しておるところでございます。
少しでも飢餓を減らしていくためには、少ない肥料でも生産できる農業技術、それから肥料以外の資源を肥料として活用する方法、そういったものを緊急に途上国に技術指導するべきではないかと思っております。我が国にはそのような優れた農業技術が多くあると思いますが、そういった技術支援の準備に今のうちから取りかかるべきではないかと思っております。
この点について、外務省の見解を伺います。
○今福政府参考人 お答え申し上げます。
政府といたしましても、委員の御指摘のとおり、食料そのもののみならず、肥料の使用方法等の農業技術指導、これについても重要な課題と考えております。
これまで、開発途上国に対して様々な技術協力を行ってきておりまして、例えば、マダガスカルでは、リンの使用量を五〇%減らすことができるような稲作栽培技術の協力を行ってきております。また、アフリカの国々で行っている稲作のプロジェクトでは、米ぬかや油かすを使った有機肥料の製造や堆肥利用を推奨するといったような技術指導も行ってきております。
今般の肥料に関する課題への取組につきましても、これまでの協力で培った実績や経験を生かしつつ、各国の状況に寄り添った協力を進めてまいりたいと考えております。
○木下委員 御答弁ありがとうございます。
飢餓地域の中でも、アフリカのように、お米を食べる地域がございます。そのような地域では特に飢餓が拡大するとの予想もございます。来年以降、飢餓地域を支援する食料の現物が不足する事態も考えられないわけではないと思っております。
私、後で大臣に御提案するように、日本が世界の肥料不足に対してイニシアチブを発揮していただきたいと考えておるんですが、そのときに、じゃ、日本は現物が足りなくなったときに米を出せるのかということを聞かれることもあると思います。私は、本来は、日本の食料安全保障を考えますと、日本はもっとお米を生産して、余ったら海外の援助に出すということが最も望ましいのではないかと思いますが、現状、日本の米の備蓄は、現在、半月分程度しか蓄えられていない状況でございます。
これは、外務省から農林省に物を申すというのもなかなか難しい点もあるかと思いますが、政府全体でお考えいただいて、少なくとも来年度、海外支援用のお米を増産するようにするべきではないか。できれば外務大臣から農林大臣に求めていただきたいと思いますが、この点についての外務大臣の御見解をお伺いいたします。
○茂木国務大臣 外務省は、被援助国政府からの要請に基づいて、開発途上国における厳しい食料事情であったりとか、食習慣というものもあると思います、それも踏まえて、当該国において、米、小麦等、どのような食料が必要か精査した上で、食料支援というのを行っているところであります。
御案内のとおり、米を食べる国もあるんですが、小麦を主食にしている、またそれに親しんでいる国もあるわけでありまして、そういった事情も考えなければいけないのかなと思っております。
その上で、外務省として、日本国内の米の生産、供給についてどうすべきだということを述べる立場にはないわけでありますが、開発途上国への食料援助に際しては、農水省ともよく連携して取り組んでいきたいと思っております。
○木下委員 御答弁ありがとうございます。
今後も、このような、世界全体が同時に肥料不足になるというような事態が起こらないとも限らないと思っております。
世界的な肥料備蓄制度の必要性はこれまで何度も提案されてきておりまして、最近では二〇二二年のロシア・ウクライナ紛争後に肥料が不足して、価格が高騰した後にも提唱されたわけですが、ただ、現実には、肥料の備蓄、特に窒素関係の肥料ですと、備蓄が難しいとか、お金がかかるとか、そういった課題があることは確かではございます。
なかなか世界的に肥料備蓄の話は進んでいないんですが、しかし、今、世界全体が自分の国のことしか考えていない段階で、この日本だけが肥料不足にも貢献できる技術も持っているわけでして、戦争が一段落した時点で結構なんですけれども、世界的な肥料備蓄の構想について、是非大臣にイニシアチブを取っていただいて、これを是非実現する方向に動いていただきたいと思っておりますが、大臣の御見解をお伺いいたします。
○茂木国務大臣 前回の木下委員の質問のときにも資料を出していただいたんですが、久しぶりに、リービッヒの最小律、ああ、こんなのがあったなということも思い出したところでありますけれども。
現下の中東情勢は、エネルギー、医薬品を含めた化学製品のみならず、肥料及び肥料原料のサプライチェーンの停滞をもたらし、世界全体の食料の供給にも大きな影響が出る可能性があります。特に、現段階でも非常に、食料不足、飢餓に悩む国にとっては極めて深刻な問題になっていく、こういうふうにも考えているところであります。
そしてまた、世界の食料生産の安定というのは、残念ながら食料の多くを輸入に今依存している我が国の食料安全保障にも直結する問題だと考えております。
そのため、国際機関やG7等々の会議であったりとか、また関係国との緊密な対話を通じて、肥料の安定的な確保、備蓄というものがそれぞれの肥料でどこまでできるのか、これは私、ちょっと木下委員ほどの知見はないわけでありますけれども、いずれにしても、安定的な確保であったりとか供給の在り方も含めて、世界の食料生産の安定に向けた議論に貢献をしていきたい、こんなふうに考えております。
○木下委員 大臣は歴史だけではなくて経済も本当に幅広い知識をお持ちで、感服をいたしました。
世界的に肥料備蓄の構想というのはちょっと提案しにくいのかもしれませんが、例えば、アジアとインド太平洋に限って言うと、マレーシアは肥料の生産、輸出ができる国ですし、恐らく、これからはインドネシアも肥料の輸出が可能になってくるのではないかと思うんですね。一方で、インドとかバングラデシュとか、肥料が足りない、必要な国もございますので、できれば、大臣の御見識でしたらすぐに構想を打ち出されると思うんですが、例えばインド太平洋地域に限った肥料備蓄構想ですとか、そういったものを御提案していただければ大変よろしいのではないかと思っております。これについては御答弁は結構でございます。
では、続きまして、二つ目の質問に入ってまいります。
これは、三月六日の外務委員会におきまして、私がずっと、地場企業の海外支援、主に食品産業でありますが、それの海外支援を手伝ってまいりまして、そのときの経験に基づいた質問をさせていただきました。
例えば、鹿児島のこうじ菌を使った豚用の飼料を、ベトナムに進出するためにジェトロさんの力をちょっとおかりしたわけでございます。結果として、ベトナム政府の農業農村土木省だったかな、農村土木省が窓口だったということは教えていただいたんですが、そこから先は、簡単に言うと、自分でやってくださいというような対応でございました。
それで、その後どうしたかというと、現地に進出した日本企業から日本企業の通関業者を紹介していただいて、その会社が使っている日本の弁護士事務所を紹介していただいて、そこの弁護士事務所から更に、提携しているベトナムの弁護士事務所に紹介していただいて、そしてそこが使っている、ベトナム政府のOBで有力者であるという方に交渉に入っていただいて、間に何人も入っていて、非常に交渉しにくくて、最終的に、今まだうまくいっていないわけでございます。
そういった経験があったものですから、中小企業の海外進出に対して、日本大使館やジェトロの支援体制はどうなっているのかということを三月六日に質問をさせていただきました。それに対する外務省のお答えは大変力強いものでして、大使を筆頭として、日本企業の進出に全力を挙げて取り組むという力強いお答えをいただきましたし、また、ジェトロを所管する経済産業省からは、ベトナムの二つの現地事務所で合わせて四十八名が取り組んでいる、在外公館とうまく連携しながら、現地で一層きめ細かく支援をしていくという、これも大変力強いお言葉をいただいたわけでございます。
ところが、四月十日に日本の食輸出一万者支援プログラムというもののキックオフミーティングが行われまして、これは、現在一・八兆円の日本の農産物の輸出を五兆円まで引き上げるための政府を挙げた一大プロジェクトでございますが、そのメンバーが、経済産業省さんと農林水産省さん、そしてジェトロなどの組織が参加しているものの、外務省さんが参加していらっしゃらなかったわけです。
経済産業省さんは外務省を誘われたのか、なぜ参加をされていないのか、この点について経済産業省の御見解を伺います。
○高山政府参考人 お答えを申し上げます。
今回の取組におきましては、農林水産物、食品の輸出拡大、これに向けて、地方経済産業局、それから地方農政局を始めとしまして、地方組織を有する経産省と農水省がまずは連携を強化する、これによりまして、海外の新たな需要開拓はもとより、特に地方において、新たに輸出に取り組む事業者の方々の掘り起こし、それから産品の加工度を上げて付加価値の向上を促す、こういったことを目指しております。
その際に、海外での需要開拓、それから商流構築におきましては、在外公館の協力、それから一緒にやっていくということが必要不可欠と考えてございます。こうした観点から、今回の取組を進めるに当たっては、外務省、在外公館との連携というものをこれまで以上に一層強化してまいりたいというふうに考えてございます。
○木下委員 お答えありがとうございます。
何でこんなことを聞くかというと、特に途上国に進出するときには、大使館の手助け、お力がとても重要じゃないかと思うからなんですね。
これは私の友人の会社の話なんですが、二社の話なんですが、今はベトナム進出で大成功している畜産業と医療関係企業がございます。この二つも、最初は私と同じように独力で進出されようとして大変に苦労されたんですが、結果的に今は成功している。それはなぜかというと、ある人を介して、ベトナム大使館のかなり偉い方だった、要するにOBの方ですね、そことつながって、そこから強力なコネでベトナム共産党の幹部につないでいただいて、そして一遍にそこから道が開けたわけですね。
先進国は別としても、特に発展途上国の場合は、大使館の方で、できるだけ上のグレードの方が一緒にやっていただくという、これほど強力なことはないと思っているわけですね。それで、現実的に、海外に出るとき、特に途上国に出るときには、大使館のお力がなくてはうまく進まないんじゃないかと私は確信をしておるんです。
済みません、質問を一つちょっと飛ばして申し訳ないんですけれども、ただ、大使館の方にとっては、一体どこまで民間企業の個別の営業に関わっていいのかどうかという迷いが必ず生じるのではないかと思っております。
これは、ジェトロの前身の日本貿易振興会をつくるときに、私も詳しくやり取りを見ているわけではないんですが、大使館の館員の方は日本企業の進出をどこまで手伝うべきかという論争がかなり行われたと聞いています。大使館がやるべきなのか、大使館がやるとしたら個別にどこまで関わるのか、そして、大使館がやらないとしたらどんな組織をつくるのかということで、最終的に今はジェトロのような形態になっていると聞いておりますが、ジェトロも、私がいろいろやっていた二、三年前までは、個別の企業の営業に立ち会うところまではたしかされていなかったんですね。
今、高市首相になられて、特に、日本企業、地場の中小企業も含めて海外に行こうという話をしていただいているのは大変ありがたいことなんですが、現地の大使館や領事館がどこまで協力するのかということについては、何かルール的なものを定めておくべきではないかと思います。
その際に、できれば、交渉の場にできるだけ同席して、最後までつき合っていただくというようなルールにしていただくとありがたいんですが、公務員の制限もありますし、その点について外務省の御見解を伺います。
○茂木国務大臣 日本企業の海外展開、これを政府全体で支えていく意味で、外務省そして現地公館の役割は極めて大きいと思っております。
思い出すんですが、私が二〇〇二年から三年まで外務副大臣をやっておりましたときに、せっかく公邸があるじゃないか、そこで、例えば、日本企業のいろいろな紹介をするようなレセプションとか、そういったことも開いたらどうか、こんな提案もしまして、現地企業と日本企業のマッチングをする機会なんかも現地の各大使館でも増やすようにしてまいりました。
もちろん、大使館員はビジネスマンではありませんから全てのことはできないわけでありますけれども、持っている情報であったりとか、また窓口の紹介であったりとか、さらには法律的にも途上国によりましてかなり違いがあったりとかするわけでありまして、そういったアドバイスも含めて、できるだけの協力というものはしていきたいと思っています。
○木下委員 大変力強いお答え、ありがとうございました。多くの中小企業の人間が喜ぶと思っております。ありがとうございます。
それで、もう一つ続けて、これは経済産業省に聞くことになると思うんですが、実際、私も多くの案件を手がけるときに、相談するところが一体どこなのかが、物すごく迷うわけですね。例えば、さっきの豚の飼料の関係でも、農林省があり、農林省も、本省があり、それから出先の農政局があり、そしてジェトロさんも、例えば、ホーチミンの事務所があり、鹿児島の事務所がありということで、非常にたくさんの窓口がありまして、できれば政府全体で、輸出に困っているとき、相談したいときの窓口を一本化していただきたいと思うんですが、それについての経済産業省の御見解を伺います。
○高山政府参考人 お答えを申し上げます。
事業者の方々の直面する様々な課題、これに応じられるように、ジェトロ、海外の輸出支援窓口、農水省の輸出相談窓口、様々設けておるわけでございますが、御指摘いただいたとおり、そもそもどこに何から相談すべきかお悩みの方もいらっしゃるというふうに承知しています。
したがいまして、今回新たな取組を始めるに当たりましては、各都道府県に事務所を設置するジェトロ、ここが、経産省だけじゃなくて農水省等、各種の施策について、事業者さんの準備状況に応じて適切な情報を案内する役割を担いたいというふうに考えております。これによりまして、どこに相談すべきかお悩みの場合に、最寄りのジェトロにお問い合わせいただければ適切な御助言をさせていただきたいと思います。
今後、こうしたことをウェブサイトなどにおいても掲載をしまして、周知それから広報を強化していきたいと思います。その際に、事業者の利便性の観点からも、我々政府の中でも、ジェトロの窓口、それから海外の輸出支援窓口、農水省の相談窓口、こういうところの連携も一層強化していきたいと考えてございます。
○木下委員 お答えありがとうございます。
時間がなくなりましたので要望だけ述べさせていただいて終わりたいと思います。
前回も、ジェトロさんの人事ローテーション、三年では現地のことがよく分からないのではないかということも申し上げました。また、現地のニーズをうまく酌み取っていないイベントが多いんじゃないかと。例えば、日本から行くのは、パリでは和牛のしゃぶしゃぶなんかをやっておりましたけれども、現地の人たちの肉の食べ方は、女性でも五百グラム、一キロを軽く食べるような豪快な食べ方をされますので、そこにしゃぶしゃぶは適していないとか。それから、ヨーロッパ側が私に進出を求めているのは、牛じゃなくて、どら焼き、ミックスおかき、たこ焼き、パン粉、ウエスターソース、キッコーマンに次ぐしょうゆメーカー、そういったところに出てほしいと。それから、盆栽の、生け花用の道具とか。
そういった現地のニーズを酌み上げるには、現地の日本人社会ではなくて現地社会に通じた人を採用する必要があると思います。そのためには、日本を大好きなオタクが向こうにいっぱいおりますので、オタクを使ってください。オタクは必死で日本のことを売り込みますし、日本の何がいいかをオタクの視点で見つけてくれますので。それを最後に要望いたしまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○國場委員長 次に、宇佐美登君。
○宇佐美委員 チームみらいの宇佐美登でございます。
今日もまた質問の時間をいただき、ありがとうございます。
私、選挙区は東京二十六区といいまして、私の生まれ育った大田区の一部と目黒区なんですけれども、過日も申し上げたように、三・一一以降、十年余り福島県のいわき市に住んでおりまして、東京と行ったり来たりしていたんですね。
いわきは、常磐物といって、ちょうど暖かい海流と冷たい海流のぶつかるところなんですね、そうすると、日本で一番プランクトンの数も種類も多いと言われていて、それに伴って当然のように魚の種類とか量も多い場所なんですね。これから六月になると、その水流のぶつかったところが、ちょうど梅雨前線が停滞していると、全く波がない、鏡面のようになるということで、私はほぼ毎年トライしていたんですけれども、私はそこに出会えたことはなかったんですけれども、そういう本当に幻想的なところがあるというのが、私のいたいわきから三十キロぐらい行ったところなんですね。
おいしいものがいっぱい捕れているんですが、残念ながら、三・一一以降、輸出制限が多くの国にかかっているということでございまして、大分撤廃されてきたんですが、この十五年、私たちは科学的根拠に基づいて日本産食品の安全性を世界に証明し続けてまいりました。
そうした中ですが、残念ながら、地域では、地元では賛否両論というか、やはりやめてくれという声の方が多かったんですけれども、二〇二三年にALPS処理水の放出を始めました。
中国は日本全域からの水産物輸入を全面的に停止し、ロシアもそれに同調するという、極めて政治的かつ不当な措置を行いました。
一方、その中で、昨年六月に中国は制度上は輸入の再開が可能になりました。それは、ALPS処理水で、輸入は駄目ですよという公告に対して、この前、去年の六月に、この公告はやめますよという公告を出したというやり方なんですが、ただ、日本の国内、輸出する際に、養殖とか包装、包むところですね、パッケージする施設の登録を中国当局に行わなければならないんですね。
ところが、昨年六月以降、七百件以上申請しているんですけれども、登録が完了しているのはたった三件。そして、実際の貿易が行われたのはそのうちの二件。二〇二五年、去年の十一月の青森県産のナマコと北海道産のホタテの二件のみなんです。これはテレビでも皆さんは御覧になったかもしれませんけれども、実はそれ以降は何もないんですね。加えて、十都県の食品について、水産物の輸入規制は、中国、ロシア、韓国など五か国・地域が二〇一一年からいまだに継続されています。
私は、地元の皆さんと一緒に釣りに船に乗って行って、先ほど申し上げたように、そこで捕ったものをおいしく食べさせていただいています。本当においしいし、本当に安全です。
これは、IAEAのモニタリング結果でも、放出される処理水の安全性は国際基準を十分に満たしていると。現在の禁輸措置は科学ではなくて政治を優先させたものだと言わざるを得ません。
政府はこれまで、首脳会談や外相会談の場を通じて科学的根拠に基づき即時撤廃を求めてきたと承知していますが、依然として進展が見られない現状もあります。これをどう打破されていくのか。中国、ロシア両国に対し、IAEAの枠組みを通じた更なる努力、あるいはWTOへの提訴も辞さない毅然とした姿勢を打ち出すべき時期に来ていると考えますが、茂木大臣、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 まず、中国についてでありますが、中国側に対して、宇佐美委員がおっしゃるように、日本側輸出関連施設の速やかな再登録、これを含めて輸出の円滑化について働きかけるとともに、残されました十都県の農水産物の輸入規制の撤廃を強く求めていきたいと思っております。
また、ロシアですが、ロシアによります日本産の水産物の輸入規制については、ロシア側に対して随時の情報提供を行うとともに、様々な機会を捉えて輸入の早期再開の申入れを行ってきているところであります。御案内のとおり、今、日本とロシアは大変厳しい状況にあるのは確かでありますが、それはそれとして、個別の課題については一つ一つ解決をしていかなければいけない、こんなふうに思っております。
その上で、IAEAの枠組みの下での取組としては、更なる透明性を確保するために、おととし、二〇二四年の十月から追加的モニタリングも計七回実施をしておりまして、これには中国とロシアの専門家も参加をしているわけであります。政府として、引き続き、ALPS処理水の海洋放出に係る科学的根拠に基づく正しい理解の促進を図ってまいりたいと考えております。
また、WTOにおきましては、衛生植物検疫措置に関する委員会等の場で中ロ両国に対応を求めてきたところでありまして、引き続き、WTO協定の枠組みの下で、何が最も効果的なのか、こういった観点から様々な選択肢が考えられると思うんですが、不断に検討していきたいと思っております。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
ロシアは特にいまだに全く解除されていないので、ここも含めて是非、大変厳しい両国関係ではありますけれども、進めていただきたいと思います。
次ですけれども、一方で今、高市総理や茂木外相の御努力もいただいて、日韓関係については非常に良好な形ができているのかなと思っています。ただ、その韓国においても、民間レベルでの需要は着実に回復していますが、政府による、福島など八つの県産の水産物などの輸入制限は依然として継続されたままです。
実は、去年の日本からの水産物の輸入額は三・一一前の水準を超えてはいるんです。ただ、政府としては、この八つの県産のもの、私がいた福島県を含めて、そういった水産物の輸入制限が行われているのも事実でございます。これが、両国のシャトル外交が行われているぐらいの関係にもかかわらず、とげのように刺さっているのかな、残っているのではないかなというふうに思っています。
そういった中で、先ほど、IAEA、中国、ロシアの、一緒にやったモニタリングというのは、聞くところによると、採水、つまり、ロシアや中国の方に自分で水を取ってもらって、それを検査してもらうというところまでいっていると。韓国においても、本当に安全ですよとまでは政府が言ってくれているんですね、水は安全ですと。ただ制限はそのままだということでございますので、是非、茂木大臣の辣腕を振るっていただいて、良好な関係を続けながら、なおかつこの制限の解除というものに御努力をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
○北郷政府参考人 お答え申し上げます。
東日本大震災後の日本産食品に対する輸入規制の撤廃は政府の重要な課題でありまして、韓国に対しても同様でございます。
本年一月の日韓首脳会談においても、総理から、日本産食品の輸入規制に関して、韓国による科学的根拠に基づいたアプローチの確保に向けて両国間でしっかり意思疎通をしていきたい旨お伝えしております。
日本産食品の安全性の発信については、関係省庁が連携しまして韓国において様々に行ってきているところでございますけれども、早期撤廃に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
○茂木国務大臣 宇佐美委員御案内のとおり、今、日韓の関係、首脳レベルも含めまして未来志向で発展をしていく、こういった形で、かなり一時と比べると関係は改善した、そんなふうに思っておりますが、しかし、隣国でありますから様々な課題が残っているのも確かでありまして、御指摘の点も含めて対話を通じて一つ一つ課題を解決していく、こういったことが重要だと思っております。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
一方で、昨年十一月、台湾が日本産食品に関する全ての輸入規制を撤廃しました。これまで、長年、福島を含む五つの県産の食品に対して厳しい制限を課してきたんですが、皆様、現場の皆さん、そしていろいろなところでのレベルでの御努力をいただいて、産地証明書や放射能検査報告書の添付すら不要という完全撤廃を台湾にしてもらいました。そういった中で、こういった形で、これは質問は一つしませんけれども、是非、韓国、香港、マカオに対しても御努力をいただけたらなと思っております。
そして、次に参ります。
輸出先の多角化というのがやはり大事なんだと思うんですね。今回、特定の国による不当な禁輸措置は、我が国の食料産業にとって重大な経済的威圧になっています。
中国市場への過度な依存が露呈した現在の水産問題は、先ほど木下委員の御質問にありましたように、いろいろなものが依存が高い中で、外交におけるリスク分散、特に現在の水産物問題も大きいと思っています。
先ほど、ジェトロさんがいろいろな、農水省も含めて窓口をこれから、これからでいいのかな、やっていくということで非常に力強いお答えをいただいたわけでございますが、是非、脱中国依存というものを、あらゆる分野の中で市場の外交戦略として位置づけ、取り組んでいっていただきたいと思いますが、大臣の御展望をお願いします。
○渡邊政府参考人 お答え申し上げます。
外務省としましては、政府の農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略の下、在外公館等の施設や現地で築いた人脈等を活用しまして、輸出拡大や市場開拓に向け、取組を鋭意実施してございます。
具体的には、農林水産物、食品の輸出拡大に向けて、八十五の在外公館に食品産業を担当する日本企業支援担当官を指名するとともに、一部公館には農林水産物・食品輸出促進アドバイザーを配置し、現地での情報収集や海外展開に係る相談窓口として活動を強化してございます。
十か国・地域に設置されている輸出支援プラットフォームにおきましても、在外公館とジェトロ等関連機関が連携して活動してございます。
また、代替輸出先となり得る国等で、在外公館及び在外公館料理人を活用し、セミナーやレセプション等を実施し、日本産農林水産物、食品の魅力を積極的に発信してございます。
加えて、日本国内では、日本の食文化及び日本産食品の魅力に対する理解を促進すべく、飯倉公館にて駐日外交団等を対象に外務大臣と地方自治体知事との共催で行うレセプションや、駐日外交団を対象とした地方視察ツアーにおいて各地方の特産品等に直接触れる機会をつくり、日本産食品等の魅力発信に努めてございます。
今後も、あらゆる外交機会を捉え、また、在外公館や海外で築いた人脈といった外務省の持つリソースを最大限活用しながら、各国、地域事情に合わせた取組を行ってまいります。
○茂木国務大臣 今、政府参考人の方から、輸出先の多角化であったりとか、海外での販路拡大に向けた様々な取組について答弁をさせていただいたところでありますが、特定国への依存ということでいった場合には、典型的には、レアアースであったりとか、一部の半導体に使う部品であったりとか、こういったことによって、日本での生産が止まってしまったり、サプライチェーンが動かなくなる、このことが中心だと私は考えております。
そういった特定国への依存というものを武器化する、こういった動きが今強まっているということについては極めて懸念を強く持っているところでありまして、そのための対策をしっかり取っていくというのと、農林水産物についての輸出先の多角化は、重要でありますけれども、必ずしも同じ問題ではない、こんなふうに考えております。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
おっしゃるとおりでございまして、私も大田区の電子部品の町工場のせがれなので、本当にサプライチェーンの問題というのが大きいわけでございますけれども、同時に、この国から何か輸出をするときにそこが依存しないようにというのも、両方大事なのはもう茂木大臣御存じのとおりでございます。
あともう一問ありましたけれども、もうお時間でございますので、終了させていただきたいと思います。
ありがとうございました。
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○國場委員長 次に、投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件、投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
これより順次趣旨の説明を聴取いたします。外務大臣茂木敏充君。
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投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
〔本号末尾に掲載〕
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○茂木国務大臣 ただいま議題となりました四件につきまして、提案理由を御説明いたします。
まず、投資の促進及び保護に関する日本国とセルビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件については、令和七年十二月二十四日に協定の署名が行われました。
この協定は、セルビアとの間で、投資の拡大により経済関係を一層強化するため、投資の促進及び保護に関する法的な枠組みについて定めるものであります。
この協定の締結により、投資環境の整備促進や、両国間の経済関係の更なる緊密化が期待されます。
よって、この協定の締結について御承認を求める次第であります。
次に、投資の促進及び保護に関する日本国とパラグアイ共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件については、令和七年十二月五日に協定の署名が行われました。
この協定は、パラグアイとの間で、投資の拡大により経済関係を一層強化するため、投資の促進及び保護に関する法的枠組みについて定めるものです。
この協定の締結により、投資環境の整備促進や、両国間の経済関係の更なる緊密化が期待をされます。
よって、この協定の締結について御承認を求める次第であります。
次に、投資の促進及び保護に関する日本国とザンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件については、令和七年二月六日に協定の署名が行われました。
この協定は、ザンビアとの間で、投資の拡大による経済関係を一層強化するため、投資の促進及び保護に関する法的枠組みについて定めるものです。
この協定の締結により、投資環境の整備促進や、両国間の経済関係の更なる緊密化が期待をされます。
よって、この協定の締結について御承認を求める次第です。
最後に、投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とタジキスタン共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件については、令和七年十二月十九日に協定の署名が行われました。
この協定は、タジキスタンとの間で、投資の拡大により経済関係を一層強化するため、投資の自由化、促進及び保護に関する法的枠組みについて定めるものです。
この協定の締結により、投資環境の整備促進や、両国間の経済関係の更なる緊密化が期待をされます。
よって、この協定の締結について御承認を求める次第です。
以上が、四件の提案理由及びその概要であります。
以上四件につきまして、何とぞ、御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願い申し上げます。
○國場委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る二十二日水曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時十分散会

