第9号 令和8年5月13日(水曜日)
令和八年五月十三日(水曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 藤井比早之君
理事 東 国幹君 理事 笹川 博義君
理事 野中 厚君 理事 平沼正二郎君
理事 和田 義明君 理事 野間 健君
理事 池畑浩太朗君 理事 村岡 敏英君
石坂 太君 伊東 良孝君
江藤 拓君 門 寛子君
加藤 大博君 今 洋佑君
西條 昌良君 鈴木 拓海君
俵田 祐児君 中川こういち君
西田 昭二君 西山 尚利君
葉梨 康弘君 広瀬 建君
藤田ひかる君 丸尾なつ子君
宮下 一郎君 簗 和生君
山本 深君 神谷 裕君
庄子 賢一君 角田 秀穂君
柏倉 祐司君 関 健一郎君
長友 慎治君 木下 敏之君
林 拓海君
…………………………………
農林水産大臣 鈴木 憲和君
農林水産副大臣 根本 幸典君
農林水産大臣政務官 広瀬 建君
政府参考人
(農林水産省大臣官房総括審議官) 押切 光弘君
政府参考人
(農林水産省大臣官房総括審議官) 河南 健君
政府参考人
(農林水産省大臣官房統計部長) 深水 秀介君
政府参考人
(農林水産省農産局長) 山口 靖君
政府参考人
(農林水産省農村振興局長) 松本 平君
農林水産委員会専門員 千葉 諭君
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委員の異動
五月十三日
辞任 補欠選任
門 寛子君 丸尾なつ子君
渡辺 創君 神谷 裕君
同日
辞任 補欠選任
丸尾なつ子君 門 寛子君
神谷 裕君 渡辺 創君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四八号)
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○藤井委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、お手元に配付のとおり、政府参考人の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○藤井委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。宮下一郎君。
○宮下委員 自由民主党の宮下一郎です。
本日は、議題であります食糧法改正案について質問をさせていただきます。
まず、本改正案の狙いについてお伺いをしたいと存じます。
昨年から続く米価の急騰は、家計にも外食産業にも大きな影響を与えたところであります。
昨年八月の米の安定供給等実現関係閣僚会議におきましては、その原因を検証した結果、生産量の増加を大きく上回る需要の増加があったことや、流通実態の把握が不十分であったこと、さらには、備蓄米放出に際しての機動性に問題があったことなど、複数の構造的な問題が明らかになったところであります。
こうした検証を踏まえて、自由民主党としましては、私が会長を務めます総合農林政策調査会の下に、江藤拓先生を委員長とする農業構造転換推進委員会を設置しまして、様々な課題にどのように対応すべきか、丁寧な議論を重ねてまいりました。今回の法律案には、この委員会でまとめた考え方もしっかり盛り込んでいただいていると認識しております。
そこで、今回の食糧法改正案では、どのような課題に優先的に対応し、国民への米の安定供給をどのように確かなものにしようとしているのか、まず、改正案の全体的な狙いについて、大臣の御認識を御説明いただきたいと思います。
○鈴木国務大臣 まず、宮下先生には、いつも自民党の総合農政調査会長として御指導いただいておりますこと、感謝申し上げます。
米政策につきましては、今先生からもありましたが、昨年八月の米の安定供給等実現関係閣僚会議におきまして、今般の米価高騰の要因や対応の検証が行われたところであります。
この中で、流通実態の把握に当たっては、多様化する流通ルートを農林水産省が的確に把握できないなどの課題が示されたほか、政府備蓄につきましては、会計上の手続や売渡先の選定が迅速にできないことにより、売渡しを行うまでに時間を要したことや、品質検査等により、売渡しから実際に流通するまでに時間を要したなど、機動性に欠けるという課題が明らかになったところであります。
今回明らかになった課題のうち、取り急ぎ対応すべき事項につきましては、米の安定供給に係る短期的な対応策として取りまとめられまして、そのうち、法律の手当てが必要なものを今回の食糧法の見直しに盛り込んでおります。
今回の改正案では、まず、先ほどの流通の話ですけれども、流通実態の把握強化として、届出対象の追加、米の在庫数量などの定期報告、罰則の引上げなどの措置、そして、今後の備蓄政策の具体化として、民間備蓄制度の創設、米の備蓄の目的の見直し、そしてまた三つ目として、需要減少を前提とした生産調整方針を廃止をした上で、需要に応じた生産を促進することとし、生産者は需要に応じた生産に主体的に取り組み、一方で、国は、需給見通しをしっかりとしたものを作った上で、需要開拓や生産性向上の施策と連携し、国及び地方公共団体による情報提供などを責務とする規定などを法律上に位置づけることとしております。
○宮下委員 今、幾つかの柱で御説明いただきましたけれども、このうち特に、まず大臣に、需要に応じた生産という考え方について、改めて確認をさせていただきたいと思います。
これまでの米政策は、人口が減少する中で、需要減少を前提とした米政策を中心的に進めてきたという面が強いと思いますが、一方で、業務用とか加工用、米粉用、さらには輸出用など、米の用途や市場は大きく広がって、需要も拡大している面もあります。
今回の改正案では、お話のように、生産調整方針に関する規定を廃止して、生産者が自らの経営判断で需要を見据えた作付を行うことを基本とするとされているところですが、一部報道では、食糧法で需要に応じた生産ということを明記することは、事実上の減反政策を法定化するものではないかといった評価をしているところもあります。
この需要に応じた生産とは具体的にどのような姿を目指すものなのか、また、そのために国はどのような役割と責務を果たしていくのかという点について、大臣から御説明をいただきたいと思います。
○鈴木国務大臣 需要に応じた生産とは、主食用、業務用、また加工用、米粉用、輸出用など多様な用途の米につきまして、国内外の需要を創出した上で、その需要を満たしていくことを意味しております。
本改正案において、米の需要減少を前提とした生産調整方針に関する規定を廃止する一方で、国の役割につきましては、引き続き、需給見通しなど必要な情報提供を行うことに加えて、需要開拓や輸出促進、生産性向上などに関する施策を講じることを責務として明記をし、米生産の持続的な発展を図ってまいりたいというふうに考えております。
○宮下委員 次に、もう一つの大きな柱であります米の流通実態の把握についてお伺いをしたいと思います。
今回の検証では、これまで把握の中心でありました大手集荷業者や卸売業者を介さない取引、具体的に言いますと、加工や中食、外食事業者などを含む多様な流通ルートが存在している、しかも、そこが拡大しているということが明らかになってきました。こうした流通の実態が見えにくいままでは、需給の変化を早期に把握することもできませんし、したがって、対策も後手に回ってしまうリスクもあります。
そういったことを踏まえて、本改正案では、届出対象の拡大や在庫数量等の定期報告、また罰則の見直しなどが検討されているところでありますけれども、対象となる事業者の負担というのも配慮しなければいけないという面があると思いますし、また、どんな対象や項目について情報を把握すればいいのかということも精査が必要だろうと思います。
国は、どのように流通の見える化を進め、需給の変化に迅速に対応していくのか、また、この制度によって流通の実態がどの程度把握できるとお考えなのか、お答えをいただきたいと思います。
○広瀬大臣政務官 お答えいたします。
今般の米価高騰の要因や対応の検証を行った結果、米の流通状況については、これまでは大手の集荷業者や卸売業者からの報告により把握してきたところ、生産者の直接販売や集荷業者以外との取引の大幅増加など流通の多様化があること、また、食の簡便化志向に伴う中食、外食需要の増加など、米の流通をめぐる状況が変化する中、従来の調査対象や報告方法のみでは流通の状況を把握できないことが明らかになってきております。これはまさに委員御指摘のとおりかと思っております。
このため、こうした米の流通の状況変化を前提に、流通実態の把握を強化する方策として、本改正案の中で、加工、中食、外食事業者を届出対象に追加すること、民間事業者に対して、在庫数量や取引数量を定期的に報告いただく仕組み等を措置することとしております。
また、新たな仕組みの導入に当たり、事業者の届出、定期報告の負担軽減を図る観点から、届出及び報告対象の規模要件及び報告頻度、報告事項等については、現在、関係団体などへのヒアリングを通じて調整を行っているところでありますが、年間三百トン以上の出荷、販売事業者については毎月の報告を求めつつ、それ以下の規模の出荷、販売事業者や加工、中食、外食事業者については年一回といった方向で検討を進めており、これにより、例えば、出荷、販売事業者の在庫の約九五%が月ごとに把握できると考えており、報告事項については、現行制度でも報告を求めている大規模な出荷、卸売業者からは、買入れ、販売価格についても報告を求めることを考えております。
事業者の負担の話もございました。現在、電子申請の導入についても検討するなどしながら、流通構造の透明性確保に向けて詳細を詰めていきたい、こう考えております。
○宮下委員 ありがとうございます。
本法律案におけます制度改革の柱のもう一つが民間備蓄制度の創設であると思います。これまで、食料安全保障上重要な米については、政府が責任を持って備蓄を実施してきたと認識しております。他方、今回創設する民間備蓄では、政府がその責任を十分に果たせなくなるのではないかといった不安も出てくるのではないかと思います。
こうしたことを踏まえて、民間備蓄に係る政府の責任の位置づけと民間備蓄放出の手法などについて、分かりやすく御説明いただければと思います。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
国民の主食であります米の安定供給は国の責務であり、食料安全保障の確保の観点から不可欠であることから、供給が不足する場合に備え、政府が米の備蓄を行っているところであります。
しかし、今般の備蓄米の売渡しに当たっては、入札契約の手続などに時間を要したことに加え、売渡しから流通までにも時間を要し、機動性に欠けるという課題が明らかになったところであります。
このため、政府備蓄の機動性の向上を図りつつ、供給不足時等については、売渡しの決定や出荷を日常的に行っている民間事業者の商流を活用し、迅速に対応していく必要があることから、政府備蓄を補完するものとして民間備蓄を位置づけることを今回の改正案に盛り込んでいるところであります。
具体的には、定期報告を通じ、供給の不足を確実に察知した上で、供給不足時には、事業者に保有を義務づけている基準保有量を引き下げ、不足している地域や業種を示して、引き下げた基準保有量分の米について放出を行うよう、要請や勧告などを行う、こういった仕組みになっております。
以上です。
○宮下委員 ただいま民間備蓄の仕組みについて、そして、その趣旨についても御説明をいただきました。
一点、こうした迅速な供給体制を可能とするために民間の皆さんに御協力いただくということでありますが、民間事業者の皆さんも、この保管経費とかいろいろな経費もかかります。こうした民間事業者への負担に対する国の支援の考え方について、ここでお伺いをしたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
民間備蓄におきます民間事業者の負担の関係について御質問がございました。
民間事業者につきましては、通常よりも多い在庫保有を求めることとなり、一定の負担が発生することも想定されますので、備蓄米の保有が円滑に行われますよう、政府として必要な財政上の措置その他の措置を講ずる旨、今回の改正案に盛り込ませていただいているところでございます。
○宮下委員 最後に、一点、条文を読んでいて気になった点がありました。これは、民間備蓄が機動性に着目して今度創設されるということでありますけれども、この手続に関して、第三十三条の七に規定が置かれておりますが、第一項で、米穀の供給が不足すると認める場合であって、政府による米穀の売渡しよりも、民間備蓄業者が保有する米穀の譲渡しを迅速にすることができると認めるときに、基準保有量を減少することができるとされております。
しかしながら、そもそも民間備蓄は政府備蓄の機動性を補完するためのものでありますので、基本的には、民間備蓄の機動性が政府備蓄のそれに勝っていると思われます。
では、この規定に該当しない場合、すなわち、民間備蓄の譲渡しよりも政府備蓄の売渡しの方が迅速に供給される場合というのはどのような場合を想定して書かれているのか、確認をしたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、政府米の売渡しのオペレーションについて、今回、事業者の皆様にヒアリングなどを行わせていただいた結果、随意契約では大体二十二日から四十八日、入札ですと二十七日から四十七日の期間を要しているというふうになってございます。
一方で、民間備蓄の売渡しは、政府の入札契約手続が不要となりますので、そういった意味で、四日から二十日に時間が短縮できるということで、委員御指摘のとおり、一般に、政府売渡しよりも民間備蓄の譲渡しの方が迅速だというふうに認識をしておりますが、例えば、災害時の応急食料として、政府備蓄の一部、五百トンぐらいを現在精米で備蓄をしておりまして、この精米備蓄につきましては、過去、熊本地震の際には、南阿蘇村から要請がありまして、翌日に精米備蓄を避難所に届けるというようなことも行っておりますので、こういうような場合には政府売渡し米の供給の方が迅速に供給されるケースもありますから、ケース・バイ・ケースでしっかり対応してまいりたいというふうに考えております。
○宮下委員 この食糧法の改正とその運用によりまして、生産者の皆様が的確な情報に基づいて、不安なく作付の判断を行って、前向きに営農していただくこと、そして米の安定供給が実現できることを願いまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、加藤大博君。
○加藤(大)委員 おはようございます。自由民主党、岐阜四区選出の加藤大博です。
本日、質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げ、多少脱線するかもしれませんけれども、宮下先生の質問に引き続き、食糧法改正案に関して質問をさせていただきたいと思います。
今回、初めての質問でありますので、私の出身県でありますとか私の立ち位置みたいなものを説明をさせていただいた後、その立場を御理解いただきながら質問をさせていただきたいなというふうに思っております。
皆様方は御存じかとは思いますけれども、岐阜県は全国二位の森林県であり、南部の海抜ゼロメートルの平野部から、北部の三千メートル級の山岳地帯を内包する、豊かな自然環境を誇る県であります。
岐阜四区は、岐阜県の六割弱を占める選挙区で、岐阜県が隣接する七つの県のうち、長野県を除く愛知、三重、滋賀、福井、富山、石川の六県よりも大きな面積を有するとともに、愛知県に隣接する南部の平野部から、富山、石川県と接する北部の山岳地帯までを含む、岐阜県の縮図のような選挙区であります。同時に、北部の飛騨地域から、南部の中濃、可茂と呼ばれる地域まで、広く人口が分散しているのが特徴でもあります。当然、農業の体制も一くくりにすることはできず、それぞれの地域の特性に合わせた営農が行われています。
私の出身は南部に当たる可茂地域の山間地でありますが、やはり営農の中心は米作であり、その担い手の大部分は高齢者であります。加えて、少なくない営農者が、農業としてではなく、農地を維持するための農作業として営農に関わっている状況をかいま見てまいりました。現在、中東情勢の不安定化により、生産資材の調達に影響が出ていると様々な方面から伺っております。
今回の食糧法改正は、先般起きた米騒動の反省に基づくものと理解をしています。しかし、そもそも、現在のように先が見通せない状況が、短期間であっても継続するようであれば、高齢者が主体となっている地域では、米作を始めとする営農活動が現在よりも更に縮小することは想像に難くありません。
私は、耕作放棄地の増大が生産能力の低下につながるという懸念よりも、むしろ、農村地域の生活環境を著しく低下させることに直結していることに大きな問題を感じています。また、近年の環境変動による精米歩留りの低下も、昨今の供給見通しを誤らせた大きな要因でもありました。
多くの農業者がそもそも商業ベースで営農活動を行っていない以上、作り慣れた品種を今までと同じように作りたいと思うのは必然であり、昨年のような価格高騰があれば別でありますけれども、政府の言う需給バランスのために新しいことにどれだけの方が前向きにチャレンジしていただけるのか、疑問があります。
市場や消費者に安定的に主食である米穀等を供給していくためには、供給側である農家の生産意欲を高めることがまず必要と思います。食糧法は、安定供給のための流通と備蓄に主眼を置いたものですから、農業振興は所管外とは思いますが、市場への安定供給を担保するという側面、あるいは自給率を高めるという側面から、切り離すことのできない課題だとも思います。
今回の食糧法の改正案には需要に応じた生産の促進がうたわれていますが、肝腎の営農現場では様々な課題が山積しており、法改正による環境変化に対する不安が多くあることも事実であります。
そこで、高齢化や過疎化など農業や農村が抱える構造的な課題や、昨今の中東情勢の不安定化など社会的要因が営農活動に与える影響の大きい中山間地域に対して、需要に応じた生産を進めることを旨とするこの食糧法改正案がどのように向き合っていくお考えなのか、お尋ねをいたします。よろしくお願いいたします。
○鈴木国務大臣 まず、加藤さんの選挙区は大変中山間地域を抱えておりますけれども、私も一緒でございまして、大変意識は共感するところがあるところであります。
我が国の食料安全保障を確立する上で、耕作面積や総農家数の約四割を占める中山間地域におきましては、高齢化、過疎化が進む中においても生産者の皆さんにこれからも営農を続けていただくことが極めて重要であるというふうに考えております。これは食料の観点からだけではなくて、やはり地域そのものだというふうに思いますので、その観点で私は大変大事だというふうに考えております。
今般の食糧法改正案におきましては、政府が責任を持って米の需要を拡大し、それに応じた生産を可能とするため、需要減少を前提とした生産調整方針は廃止をする一方で、政府は、政府自らが米の需要開拓、そして生産性向上など、輸出も含めて、米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずることを法律上位置づけております。
中山間地域における米の生産につきましても、需要がしっかりと拡大をしていけば、作付をして、売り先がある、そして、それで報われるということになりますので、拡大した需要に応じた生産を行っていただくことにより、営農を継続いただけるよう、この食糧法の規定にのっとり、政府として責任を持って取り組んでまいりたいというふうに考えております。
ちなみに、私も、岐阜のお米は本当においしいというふうに思っております。うちのつや姫にも負けない、龍の瞳とか、そういったものもありますので、それはやはり中山間地域の、温暖化の中で、水が冷たくてという有利な点もあろうかと思いますので、様々な需要に応えていけるような、そんな中山間地域の農業であってほしいというふうに考えております。
○加藤(大)委員 大臣、ありがとうございました。
同じような境遇の中で、共感をいただいております。ありがとうございます。
続いて質問させていただきます。
また、生産の促進に向け、大規模化やスマート農業化が前面に押し出されていますけれども、そもそも営農意欲の低下が大きな課題となっている地域もある中で、全国の様々な状況にある水田や耕作地を有効活用することにつながるのか、疑問を感じています。加えて、今後、一層の人口減少が進む中で、主食としての米穀の需要は基本的に減少していくことが想定されます。
農地を維持していくためにも、そもそも営農意欲に課題のある地域や条件不利地などにおいても希望を持って生産活動や農村地域の活動を維持できるよう、どのように働きかけていくおつもりなのか、お尋ねをいたします。
○広瀬大臣政務官 お答えいたします。
農林水産省においては、条件不利などにおける農業生産の継続に向けて、中山間地域等直接支払いを通じて営農を下支えしつつ、農業構造転換集中対策におけるきめ細やかな基盤整備や中山間地域等の現場ニーズを踏まえたスマート農業技術の開発供給、地域特性を生かした高収益作物の導入や有機農業の推進、鳥獣被害防止対策の取組などの支援を行っているところであります。
また、農村地域の活動の維持に向け、農用地保全活動と地域資源活用、生活支援を一体的に行う農村RMO、農村型地域運営組織の形成等に対する支援を行っているところであります。
今後とも、総務省など関係府省と連携しつつ、農業生産活動や農村地域の活動が継続されるよう、後押しをしていきたいと思っております。
○加藤(大)委員 ありがとうございました。
次に、米騒動以降、人口減少が進む中で、多額の税金を導入してまで米を備蓄する必要があるのか、不足分は輸入すればよいという論調の意見を聞くことがあります。
先進国において人口減少が進む中でも、世界人口は増加の一途をたどっており、グローバル化の中で、食文化も、国柄を問わず多様化しています。近年では、すしを始めとする魚の生食文化の広がりに伴い、日本の回転ずしチェーンなどが、現在のビジネスモデルでは、海外企業との仕入れ競争でまさに競り負ける現実があるとお聞きをしています。海外需要の変動が読めない中で、安易に輸入に依存するわけにはいかないというのは必然であります。
農業、とりわけ米作は、気候や災害などあらゆる自然現象の影響を受けやすく、備蓄の重要性は明らかです。
今回の法改正では、今まで国が全責任を持って担っていた備蓄の一部を民間に義務づけるとともに、肩代わりしていただくことになります。この備蓄制度の見直しは、政府備蓄米の放出の困難さの反省からと承知はしておりますが、食料の安全保障を掲げる中で、その責任の一端を手放すことに違和感を覚える方は少なくないと思います。
そこで、現状の備蓄制度における課題と、それをあえて民間備蓄に置き換えなくてはならない理由について、改めてお尋ねしたいと思います。よろしくお願いします。
○鈴木国務大臣 今般の政府備蓄米の売渡しにつきましては、会計法令に基づく入札契約などの手続に時間を要したことに加えて、国から売渡しを受けた後にその商品の質、量に応じ契約を行うなど、売渡しから流通の手続にも時間を要したという課題が明らかになりました。
このため、備蓄米の機動的放出が可能となるよう、売渡し決定や出荷を日常的に行っている民間事業者の商流を活用することとしたところです。
一方で、政府備蓄に関する意見交換会などでは、政府備蓄米の倉庫が米の主産地である東北に多く配置をされており、消費地への移送に時間を要したこと、そして、特に随意契約による販売においては、非常に多くの方、これは九百を超える者から申込みをいただいたために、買受け者の要件確認や契約手続、配送手配の個別対応などに時間を要したこと、また、出庫前の品質確認、これに時間を要したといった御意見を受託事業体や物流、倉庫業者などからもいただいたところであります。
今後、民間備蓄の運用の具体化とともに、政府備蓄についても、これらの反省点を踏まえた運用改善策についてはしっかり検討してまいります。
○加藤(大)委員 ありがとうございます。
最後に、この法改正によって、政府の備蓄に対する責任や民間の備蓄の放出に対する関与がどのようになるのか、教えていただければというふうに思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
国民の主食であります米の安定供給は国の責務であり、食料安全保障の観点から不可欠であることから、供給が不足する場合に備え、改正後も引き続き国として責任を持って備蓄を行うこととしております。
その上で、機動性を確保する観点から、政府備蓄を補完するものとして民間備蓄を新たに位置づけるものでございますが、その放出につきましては、定期報告などを通じて供給の不足を国が把握した場合に、国が不足している地域や業種を示して、民間の備蓄事業者に対しまして備蓄米の放出を要請するということができるようにしているというところでございまして、民間備蓄が円滑に供給されるよう、民間備蓄事業者の皆様とも意思疎通を図りながら、国として責任を持って対応してまいりたいというふうに考えております。
○加藤(大)委員 ありがとうございました。
とかく、分かりにくいというか、誤解を招きやすい部分もございますので、丁寧な説明を今後ともお願い申し上げたいというふうに思います。
米価の高騰により、多くの営農関係者の皆さん方が農業に大きな希望や夢を感じられたのは事実だろうというふうに思っております。地域を支える営農関係者の声や不安に引き続きしっかりと寄り添って応えていただくことで、この法改正が、中山間地を始めとする営農関係者にとって、より大きな希望を持った生産活動と農村地域の維持につながっていくものとなるようにお願いを申し上げ、質問を終わりたいと思います。
御清聴ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、神谷裕君。
○神谷委員 おはようございます。中道改革連合の神谷裕でございます。
本日もこのように質問の機会をいただいたこと、各位に御礼を申し上げたいと思います。
早速、時間もございますので、質問に移らせていただきたいと思います。
今回、食糧法の改正でございます。この食糧法の改正の法案を拝見をさせていただきました。率直に、最初は、先般あった令和の米騒動、この米騒動に対しての対応策なのかなというふうに思っておりました。ただ、しっかり見てみますと、この米騒動というよりは、その背景にある大きな農政の転換というか、むしろそっちの方が大きいのかなというふうに思っています。
特に、食料・農業・農村基本法の改正がありました、この際に様々なデータもお示しをいただいたところでございますが、やがて農家の数も減っていく、あるいは農地もどうなるか分からないという中で、需要に応じた生産とは言っておりますけれども、一生懸命生産していただいたとしてもやがて需要に追いつかなくなる懸念があるんじゃないか、そういったことも含めて様々考えた上でのこの食糧法の改正ではないかなというふうには思っております。
そういった意味においては、この食糧法の改正は大きな大きな政策転換の一つの表れなのかなというふうにも理解をするところでございますけれども、だとするならば、この農政の大転換に当たって農水省さんというか政府がどのように農政を変えていこうと考えているのか、この法律に何が表れているのか、これを私自身は明確にしたいというか、しっかりと確認をしたいという思いで質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いをしたい、このように思います。
まず最初なんですけれども、今回の改正によって、政府は、米穀の需給の均衡を図るための生産調整の円滑な推進、旧第二条が外れることになります。結果として、政府の責任というのは、今後は、米穀の需給の適確な見通しの策定、公表ということになると思うんですけれども、すなわち、これが意味するところは、今後は需要に応じた生産を実施ならしめる責任の主体は生産者であります、国の責任ではありませんといういわば転換を意味するのか、これまでの食糧法は少なくとも国の責任ということを明確に書いていたと思いますが、これが外れることによって、生産者の責任だけですよということになるのか、これについて、大臣の見解を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 米政策につきましては、平成三十年に国から生産数量目標の配分を行わない政策に移行しておりまして、各産地や生産者が主食用米の需要動向等を踏まえて自らの経営判断で生産を行う、需要に応じた生産をこれまでも行ってきているところであります。
こうした現状を踏まえて、今回の改正においては、米の需要減少を前提とした、米穀の需給の均衡を図るための生産調整の円滑な推進という規定を削除するとともに、現行五条から七条までに定めていた生産調整方針の認定に係る規定を削除し、また、この需要に応じた生産の趣旨や取組を法律に規定をするものであります。
具体的には、政府は何をやるのかということでありますけれども、需要拡大、輸出促進などの施策を講じつつ、需給見通しを含む基本指針の策定、公表に加えて、必要な情報提供に努めるということ、そして、地方公共団体は需要に応じた生産に資する情報提供に努めること、また、生産者団体の方は需要に応じた生産に関し、必要な助言、協力その他の援助を行うよう努めることとした上で、生産者は需要に応じた生産に主体的に努力することを規定をしております。
本年も、私自らでありますが、加工用、米粉用、輸出用などの関係実需者団体からどのぐらいの需要が見込めるかということを伺った上で、生産者団体や大規模米生産者の皆さんに需要についての情報を提供し、作付の参考としていただくといった取組を今現在も行っているところであります。
引き続き、きめ細かい情報提供や産地との意見交換を行うことを通じて、需要に応じた生産を国全体で行っていけるよう推進していきたいというふうに考えております。
○神谷委員 大臣、御答弁ありがとうございます。
今おっしゃっていただいたように、平成三十年にいわば政策変更みたいなことがあったのは事実だと思うんです。ただ、法文上における国の責任というのは、これで初めて本当に消えてしまうことになる。
今までこの責任ということがあったので、様々な施策や、あるいは需要に応じた生産という意味での、実質、生産調整という言葉はなくなり、また廃止をされたのは事実ですが、当然、あふれたら困る、あるいは足りなくても困るという世界の中で様々な努力をこれまで農林水産省さん自身がやってこられたこと、私は、その努力というのは非常に重要なことだったと思うし、農林水産省としての責任というのはしっかりと全うされてきたというふうに思っています。ですので、実は、法文上にあった国の責任というのは非常に重かったし、皆さん方もそれを大事にしてきたと思うんです。しかし、今回これで正式になくなってしまうというか、国の責任という言葉が消えてしまうということになります。もちろん、急激な変化というか、急ハンドルを切ることにはならないと思いますが。
ただ、もう一方でいうと、国の責任というこの文言がなくなることによる今後の影響というのはやはり考えなきゃいけないんじゃないかと私自身は思っていて、もちろん、今、幾つかの点で、国が全うされるべき様々な手法というか、需要を増やしていくであるとか、あるいは見通しの話であるとかあるんですけれども、国の責任の全うというか、国の責任が外れた上でこれをやっていくよとなっていますけれども、例えば、生産調整というか、供給をしっかりと需要に合わせていくということについてこれから先どうなっていくのか。先ほどお話にあったように、生産調整そのものはもうなくなっていくわけですけれども、転換点だからこそこういう書きぶりになるのかなとも思いつつ、ややこの責任を外すのが私は早いような気がするんです。
実際にどんなに生産しても足りないんだという状況だったらば、それはそうなるかなとは思うんですけれども、まだ、自由に作っていいですよといったところであふれることも想定される中で、それはもう農家の責任なんだから、国の責任は外れたからとは言えないと思うんです。
これについて、改めてもう一回、国の責任というのは、そうはいいながらも、この条文からは外れるかもしれないけれども、必ずしもこういった供給に対しても責任を持たないということにはならないと思いますが、これについて、大臣、改めてコメント、いかがですか。
○鈴木国務大臣 今回の法改正で確かに生産調整の規定はなくなるわけですけれども、国として当然、主食である米について、安定生産、そして消費者の皆さんへの安定供給、これは責務が当然あるわけですから、そこについていかにして生産者側にも消費者側にも安心をして、供給をしてまた消費をしていただけるという責任を果たしていくかというのは、先ほどもちょっと答弁させていただきましたが、情報提供を含め、また精緻な需給見通しを作るとかということも含めてしっかりとやっていくということには変わりはありません。
そして、もう一つは、やはり、今まではなかなか、マーケットを国が前面に立って拡大をしていくんだということについて、法律上もそこまで書かれていなかったわけですから、それを今回明記をさせていただきます。要するに、マーケットがちゃんとあれば、私たちの国はまだまだ、多様な米を作って供給をしていこうというふうな体制がつくれるはずでありますから、そうしたところに国としては責任を持ってチャレンジをさせていただきたいというふうに考えております。
○神谷委員 大臣、ありがとうございます。
農家の皆さんからすると、国の責任が外れるということはかなり大きなことだと思っていて、そういう意味において、今、国は一定の責任を有してやっていくんだという意思をお示しをいただいたということ、これは本当に大事なことだと思いますので、確かに法文からは消えてしまうかもしれませんが、今後も、今大臣がおっしゃっていただいたように、やっていただけるということで確認が取れたものと思って、次の質問に移らせていただきたいと思います。
今後、需要に応じた生産は、そういう意味において、生産者が主体的に行うよう努めることということになるわけですけれども、一方で、国が需要の見通しを示すということになりますが、国が示す見通しというのは、いわば国全体というか、都道府県レベルまではひょっとしたらあるかもしれませんけれども、国が示す見通しというのは個々の農家がどれだけ判断できるのかなというのが昨日の登壇でもあったと思いますけれども、やはりそれが非常に気になるところでございます。
今までも確かにそういうやり方はしていましたが、その後、今回もですけれども、例えばJAさんとか、あるいは水田協さんとか、そういった皆さん方が様々な手法あるいはやり方によって、個々の農家の配分というか、どれだけ作れますよ、あるいはどれだけ必要になっていますよみたいなメッセージが流れていたと思います。そういった意味において、今回、どのように個々の農家が需要を見通せるように出せるのか、そういったところをどのようにして農家が判断できるようにしていくのか、これについて伺いたいと思っています。
また、仮に、国の責任というか、生産者の判断ですよとなったときに、当然、状況によっては米価下落、供給が相当過多になって米価下落などが起こり得る可能性もあると思いますが、そういった場合に政府として対策に乗り出す考えは今後ないのか、その辺について改めて確認をさせていただけたらと思います。いかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 農林水産省では、まず、各産地や生産者が経営判断により作物選択を行えるよう、需給見通しや都道府県別の作付意向、在庫状況、そしてまた産地銘柄別の相対取引契約数量や価格など、きめ細かな情報提供に努めてきたところであります。また、全国段階だけではなくて、各県ごと、産地ごとでも、地方自治体、生産者団体とも連携し、意見交換を行ってきたところであります。
さらに、地方公共団体においても、その地域における需給情報の提供や、地域の特色ある産品の産地づくりに向けたビジョンの策定などに取り組んでいただき、取組状況、事例の共有なども行ってきているところであります。
今後も、こうしたきめ細かい情報提供や産地づくりに向けた取組などを通じて、需要に応じた生産を推進をしてまいります。
ちなみに、先日も法人協会の皆さんやまた大規模経営の稲作の経営者の皆さんとも意見交換した際にも、やはり、個々の生産者の立場で見れば、毎年決まったお客様がいて、要するに、毎年これだけの量が欲しいというような決まった取引というのがあるわけですから、そこについて私たちの方で何かができるわけでは当然ないですし、それは信頼関係と信頼関係の下でまさに需要に応じた生産を行っていただいているんだというふうに思っています。
ただ、やはり、米の世界は、難しいのは、個々の取引の積み上がりが全体の需給の見通し、需給のバランスということになりますから、そこについては一定程度、やはり国がしっかりとした情報提供をして、それぞれの地域で考えていただくということが必要になろうかというふうに考えております。
また、需要に応じた生産を行ってもなお、豊作などにより需給緩和が生じた場合に対応できるよう、米穀周年供給・需要拡大支援事業については引き続き措置をするとともに、米価の下落等に伴い農業収入が減少した場合のセーフティーネット対策については収入保険やナラシ対策などが既に措置をされており、引き続き、こうした施策を着実に推進していくことが重要と考えております。
○神谷委員 おっしゃられるとおり、様々なツールというか様々な手段によって、個々の農家に対しての配分というのか、どれだけ作れますよみたいなメッセージが行っているというのが現状でございますが、同じようなことが今後も続いていただけるのであれば、確かに個々の農家は判断できるかなと思ったりもします。それであっても、例えば、今回の米価が上昇することによって、生産者、これだけ作ってしまったというか、作ってしまったと言うと怒られるかもしれませんが、作った結果として、今年の出来秋、ひょっとすると米価は大分下落するんじゃないかなんという懸念が現実に起きているというのもまた事実でございます。
今、周年供給事業の話であるとか収入保険の話もされましたけれども、果たしてこれで十分なのかというと、私どもはこれでは十分ではないというふうに思っておりますので、やはりスポット的な米価下落対策がやがて必要になる場合もあるかもしれないというふうに思っております。
そういったところも、今こういう周年供給事業があるから、あるいは収入保険があるからこれで大丈夫だということには私はならないと思うんですけれども、その辺、大臣、これで十分と本当に言えますか。いかがですか。
○鈴木国務大臣 神谷先生が何をもってして十分というふうに言うかは、もしかしたらそこはそごがあるというふうに思いますが、ただ、基本的には収入保険もありますし、ナラシもあるわけですね。経営のある種最後の安定性という意味でいえば、今の制度で私としては十分カバーをされているというふうに思います。
ただ、もちろん、例えばですけれども、仮定の話を余り言うべきではありませんが、生産者の努力ではどうしようもない事態というのは当然あり得るわけですから、そういったときに一体全体何ができるのかというのは、当然、その事態に応じて政府としては考えるというのが基本かというふうに思っております。
○神谷委員 ありがとうございます。
最後のその一言が生産者にとっては本当に安心材料になるかなと思って、今の答弁は本当にありがたく思いました。
次の質問でございますが、今ほどというか、その前に御答弁いただいたかもしれませんけれども、今次改正では、旧法の第二節第一款の生産調整方針を全面的に削除することになります。これまで実施されてきた生産調整についての率直な評価を改めて伺いたいと思います。
また、生産調整という言葉を使わずとも、様々な政策手段を活用し、実質的に主食用米生産が需要に応じた生産となるように、この間、政府は責任を持って実施をしてまいりましたけれども、そういった様々な施策は、今回、この旧法の第二節第一款の生産調整方針の全面的削除によってもうできなくなる、あるいはもうしないんだというメッセージではないと思うんですけれども、この辺の確認をさせてください。いかがでしょうか、大臣。
○鈴木国務大臣 過去においては、国から各生産者に対して生産数量目標の配分を行うことで主食用米の生産を抑制する政策、これは減反政策と呼ばれておりましたけれども、これを実施をしてきましたが、平成三十年には、国からの生産数量目標の配分は行わない施策に移行しておりますし、現在は、国から個々の農業者への配分を行わずとも、生産数量目標の設定方針などを定めた生産調整方針を農林水産大臣が認定などしなくとも、自らの経営判断で米穀の需給状況を見て生産する、需要に応じた生産が根づいてきているというふうに承知をしております。
今回の改正では、現行の施策状況に沿う形で、現行の食糧法の中で存置されていた生産調整方針に関する規定を削除するとともに、引き続き需要に応じた生産が可能となるよう、主食用、業務用、輸出用、米粉用など多様な用途の米について、政府が前面に立って国内外の需要を、マーケットを創出、創造するとともに、農業者の減少下にあっても米の生産を持続的に発展させていくことができるよう、農地の大区画化などにより、米に係る農業の生産性を向上させる施策を講じていくこととしているものであります。
○神谷委員 その上で聞きたいのが、今回、法案を見ておりますと、生産者による需要に応じた生産を可能とするために、米穀の新たな需要の開拓に関する施策、米穀の輸出の促進に関する施策、米穀に係る農業の生産性の向上に関する施策その他関連施策を講ずるとあるんですけれども、従来、需要に応じた生産を実施するために行ってきた様々な施策と、今回新たに法文上に書かれた施策、何が違って何が違わないのか、これを確認させていただきたいと思います。いかがでございましょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
需要開拓、輸出促進、生産性向上に関する施策につきましては、これまでも講じてきたところでございます。しかしながら、農業者の減少下におきまして米穀の生産を持続的に発展していくというためには、こうした施策につきまして更に強力に推進する必要があるというふうに考えております。このため、今回の食糧法改正案におきまして、改めて、国の責務としてこれらの施策を講じることを法律上位置づけたというところでございます。
具体的には、主食、業務用、加工用など様々な用途の米につきまして、政府が前面に立って国内外の需要を創出する、農地の大区画化、スマート農業の活用、品種、これは構造転換の推進で基本計画でもかなり拡充して位置づけられたところでございますが、こうしたことにつきましても米穀に係る農業の生産性を向上させるものでございますが、これについても位置づけさせていただいたところでございます。
○神谷委員 本当に強力に推進をしていただいた上で、需要の拡大等を含めていただいて、また今の現状に対応していただくということになるのかなとは思うんですが、やがて、ひょっとするとお米そのものが供給が足りなくなるような事態もやってくるかもしれませんし、あくまで、かもなんですけれども、そういった事態になったらまた変わってくるのかなと思います。
そういう意味において、過渡期における施策というのは本当に難しいなと思ったりもするんですが、本当であれば、農業者も減らないような施策であったり、農地も減らないような施策を打っていただきたいというのが本音でございますけれども、是非、いろいろな意味で農家をしっかりと元気づけるような、あるいはそういった施策がやはり必要なんだろうと思うわけです。
実は、需要に応じた生産を実施ならしめるために、これまで水田活用直接支払交付金であるとか、そういったものが非常に重要な作用を私は担っていただいたのではないかなと思っているんですが、水田活用は、御案内のとおり、水田という優れた生産装置を残すために、例えば主食用米生産以外であっても主食用米生産と同様の所得が確保されるよう施策を実施してきたものというふうに承知をしておりますけれども、それは、飼料用米や酒米等の米生産でなくとも、例えば水田に麦や大豆や様々なほかの作物を作付することによっても対象になっていたというふうに承知をしております。
今回の改正で出てくるのが、今ほど言ったような新規需要のお米であったり、基本、米穀の話ばかりになるので、その他の作物についての施策は大丈夫かなと思ったりもするんですけれども、今回の改正によって、逆に言うと、米以外の作物に対する施策について支援が削減されるような懸念はないのか、この辺はいかがなのかということを確認させていただきたいと思います。大臣、いかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 今般の改正案は、需要減少を前提とした生産調整方針を廃止する一方で、米の需要を拡大し、それに応じた生産を可能とするために、政府は、米の需要開拓、生産性向上など、米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずることを法律上位置づけるものでありまして、御指摘のような、米以外の作物の支援を削減するということを意味するものでは全くありません。
また、麦や大豆につきましては、国産の需要が多くありますし、ほとんど輸入に頼っているということでありますから、昨年策定をいたしました基本計画においても、単収や生産量を大幅に増加させる意欲的なKPIを設定をし、そこに向けて一丸となって取り組んでいるところであります。
これから、水田活用の直接支払交付金につきましても、作物ごとの生産性向上に取り組む方々を支援する方向で今与党の方とも調整をしており、そういう検討をしておりますが、やはり大事なことは、我が国の、これは米に限らず、食料供給力をいかに上げていくかという視点だというふうに思いますので、それがしかも農業現場の皆さんから見て、頑張れば報われるんだなという制度設計になっているということだというふうに考えておりますので、農業者の努力が報われるものとなるように取り組んでまいりたいというふうに思います。
○神谷委員 ありがとうございます。
大変に重要な御答弁だったと思います。念のためなんですけれども、今、もちろん麦、大豆、その他の作物についてもしっかりと支援をしていただけるということを御答弁いただいた上で、元々、水田活用直接支払交付金は、御案内のとおり、米の需要に応じた生産という世界でも、減らすというわけではないんですけれども、いわば主食用米から転換していただくために麦、大豆の振興というわけではないのですが、支援をしてきた背景もあったと思うんです。
という意味においては、今回の法改正によってここの部分の意図が少し変わってくるかなと思うので、もちろん、水田活用直接支払交付金は、ある意味、今年で終わって、R九以降の新しい施策につながっていく話にはなるんですけれども、そういった意味において、水田における麦、大豆の支援というのか、これについても削減する意図はないということで大丈夫ですよね。
○鈴木国務大臣 まさにこれから水田政策全体の見直し、今与党の方と調整をしているところなんですが、先ほども申し上げましたけれども、我々は、この麦、大豆も含めて、これは水田、畑にかかわらず、作物ごとの生産性向上に取り組む方々、その方向で支援をする見直しを検討しております。
大切なことは、農業者の努力が報われるという点でありますから、神谷先生おっしゃるように、支援の水準がどうこうというのは、当然、時々の物価とか、生産費幾らなんだとか、様々な状況で変わりますが、少なくとも、農業者の努力が報われたというふうに思っていただけるような制度設計になるようにさせていただきたいと思います。
○神谷委員 ありがとうございます。
是非その方向でお願いをしたいと思います。
生産調整についてもうちょっと聞きたかったんですけれども、時間も時間なので、次の備蓄についてちょっと質問を移らせていただきたいと思います。
今回の改正により、三条の備蓄の定義が変わります。このことが意味するところを率直に伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
三条の改正につきましては、昨年八月に開催された米の安定供給等実現関係閣僚会議におきまして今般の米価高騰の要因あるいは対応の検証が行われたところ、不作時に放出するルールだった政府備蓄米につきまして、国の玄米ベースでの生産量は足りているとの認識の下、その放出時期が遅延したことから、民間事業者の不安感を払拭できず、更なる価格高騰を招いたというような御指摘がありましたので、それに対応したものでございます。
具体的には、今般の事態において、需要量の増加に対して供給が不足していたことが明らかになりましたので、生産量の減少により供給が不足する事態に備えて行うこととしていた政府の米穀の備蓄につきまして、今回の改正におきまして、生産量の減少に特定している現行規定を見直すということとしたところでございます。
○神谷委員 局長、ありがとうございます。
山口局長、あえてちょっと聞きたいのは、この三条の定義を変えることは、私はむしろこれはもう大事なことだと思っていました。できることであれば、昨年の備蓄米放出の段階でこの定義を変えておくべきだったんじゃないかなと率直に思っています。できることであれば、あのときに変えておいて、それから備蓄米を放出するのであれば、私はあるべき姿だったと思いますが、このタイミングになったことについて、何でこうなったのかなというのは正直思わないわけではありません。ですが、今回変えていただいたということでございますので、是非また、なぜそういうことだったのかということをもう一回、今回の法案審議を通じて見ていきたいなと思っていますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
その上で、今回、民間備蓄ということですけれども、いざというときに迅速に市場に出せなかった、要は機動性の問題があったというふうに先ほども御説明があったと思います。しかし、小泉農林水産大臣のときに様々な手法によって大分迅速に出せるようになったというか、ある程度少しスピードが上がったのかなという認識で私は思っています。
あえて、政府の備蓄米を迅速に出せるような制度改正ということを選んだわけではなく、民間の備蓄ということを選んだ積極的な理由は何なのか、伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
今般の政府備蓄米の売渡しにつきましては、会計法令に基づいて入札契約時の手続に時間を要したことに加え、国から売渡しを受けた後にその商品の質、量に応じ契約を行うなど、売渡しから流通の手続にも時間を要したという課題が明らかになったところであります。
このため、備蓄米の機動的放出が可能となるよう、売渡し決定や出荷を日常的に行っている民間業者の商流を活用するということにしたものであります。
その一方で、政府備蓄に関する意見交換会等で、政府備蓄米の倉庫は米の生産地である東北に多く配置されており、消費地への移送に時間を要したということ、それから、特に随意契約による販売においては非常に多くの方から申込みをいただいたため、買受け者の要件確認や契約手続、配送手配の個別対応等に時間を要した、そして、出庫時の品質確認、いわゆるメッシュチェックにも時間を要した、こういった御意見を受託事業体や物流、倉庫業者等からいただいたところであります。
今後、民間備蓄の運用の具体化とともに、政府備蓄についても、これらの反省点を踏まえた運用改善について検討してまいりたいというふうに考えております。
以上です。
○神谷委員 大分時間もなくなってまいりましたので、その上で、副大臣、今、民間在庫というか、民間備蓄について様々お話をいただきました、ただ、民間備蓄を行うということになりますと、またいろいろな意味で、政府のこれまで言ってきた、やってきた政策の転換を意味することになるんじゃないかと私自身は思っています。
例えば、これまで棚上げ備蓄でやってまいりましたけれども、今回、民間備蓄ということになると、この部分は多分、いわば回転備蓄という形に変わってくると思います。また、一定期間保有するけれども市場に出すということをコミットするということになると、当然ながら、これは需要の部分にカウントされるわけですから、今まで二十万トンは別枠で考えていた部分がまた変わってくることになるわけです。
そういった意味において、なぜあえて、こういった様々な政策の変更を意味する民間備蓄を選んだのか、はたまた、今様々な課題が言われました、東北に多かったとか、全国にないのかというような話もあったと思いますけれども、これを例えば全国均等にならすであるとか様々な手法も取り得たと思いますが、今回あえて民間になったというその積極的な理由が実は余り聞かれていないような感じが私自身はしておりましたので、そういった意味においての質問でございました。
質問の時間が終了しましたので、またいろいろな場面で聞かせていただければと思います。
本日はこのような時間をいただいたことを重ねて感謝を申し上げて、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、庄子賢一君。
○庄子委員 中道改革連合の庄子でございます。
食糧法の改正につきまして、るる今までの議論の中にもございましたとおりですが、多様化する流通実態の把握強化ということ、備蓄制度の見直し、備蓄の目的を見直したり民間備蓄を創設するということ、そして何より生産調整規定の廃止、需要に応じた生産の促進というものがこの柱に入ってきているというのは非常に大きいな、今の神谷委員の質疑でも明らかだというふうに思っておりまして、私も、この三つの柱のうち、生産調整の見直しということ、見直しというよりは廃止ですね、大きな変化だなというふうに思っております。
一九七一年から始まっている生産調整、減反政策、いわゆる日本の米政策の柱中の柱としてこれまで存在をしてきたわけですが、二〇一八年で実質上生産調整はなくなったとはいえ、現場ではそういった生産調整に近い運用がされてきた中で、今回、今このときに本法を改正し、生産調整に係る規定を事実上廃止をする、日本の米政策の中から生産調整という言葉を削除するということになるわけです。
その意義、そして日本の米農政におけます今回の措置の意味合いを、大臣から改めて御答弁をいただきたいと思います。
○鈴木国務大臣 過去におきましては、国から各生産者に対しまして生産数量目標の配分を行うことで主食用米の生産を抑制する、そういう政策、いわゆる減反政策を実施をしてまいりました。
しかしながら、平成三十年には、この配分は行わない施策に移行しており、米の需要に応じた生産を進めてきているところであります。
それ以降、生産者が主体的に需要に応じた生産を行ってきたところであり、今回の改正においても、政府としてもこれをしっかりと推進する観点から、政府は、需要開拓や輸出促進に関する、要は、これはマーケットをつくっていくという、その施策を講ずるものとすることを明記しつつ、この需要に応じた生産の趣旨や取組を法律に規定することとしております。
生産調整方針に係る規定を削除することで、国が生産者個々の作付判断に関与する手段は廃止をします。これまで生産者が取り組んできた需要に応じた生産をより一層推進していくという考えでありまして、本改正によって米生産の持続的な発展を図ってまいりたいというふうに考えております。
○庄子委員 今大臣がおっしゃっていただいたことは非常に重要な変化のポイントだというふうに思っておりまして、改正案の第五条四項におきまして、政府は、需要に応じた生産が可能になるように、米の新たな需要開拓に関する施策、米穀の輸出促進に関する施策、そして生産性の向上に関する施策その他関連することを講じることによりまして、米穀生産の持続的な発展を図るものとする、このように規定をしています。
この持続的な発展という言葉は、ワンフレーズなんですが、非常に大きな意味を持つと思っておりまして、日本の米農業の持続的な発展、その実現に向けて、いろいろなハードルがあろうかというふうに思っておりますが、具体的にどのように取り組んでいかれるか、大臣の所見を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 米は我が国の主食でありますし、国内で自給可能な唯一の穀物として、食料安全保障の観点からも極めて重要であることから、今後は、その需要を拡大をし、それに応じた生産を促進していくことが重要であるというふうに考えております。
持続的な発展の言葉もそうなんですけれども、米の世界は、生産調整も含めて、減反も含めて、やはり何が農林水産省は間違いだったかというふうに考えてもみれば、需要が右肩に下がっていっちゃうということ、ある種、そこに生産を合わせようという考え方でやってきてしまったということが、生産者側から見ても、本来だったらもっと作りたいのに何で減らさなきゃいかぬのやというような話になったわけですから、そこが、今言われているような、ある種、その概念を今回の制度改正、法改正で乗り越えていきたいというふうに思っております。
この需要に応じた生産の前提としては、基本計画においても増産目標や生産コスト低減のKPIを掲げたように、需要開拓や輸出促進、そして生産性向上に関する施策等を通じて、生産の持続的な発展、これは、結果として、国民への食料の安定供給を果たし続けるということになろうかというふうに思います。
具体的には、何度も申し上げておりますが、政府が前面に立って、これは国内マーケットだけではなくて、国内外の需要を創造するとともに、農業者の減少下であったとしても、農地の大区画化などによって生産性を向上させることによって、KPIの達成に向けて努力をさせていただくというふうに思っております。
何しろ、輸出や米粉などの多様な需要を開拓し、これは一日、二日で、一年でできるわけではありませんが、地道な努力でありますが、これをこつこつこつこつ続けることによって、結果として、将来にわたって米の増産はできるんだという姿をつくり上げていきたいというふうに考えております。
○庄子委員 非常に大きな御発言をいただいたなというふうに思っておりますが、生産性を高めるということは、もちろん、これは本当に大事な肝であることは間違いありませんが、先ほど大臣御自身の答弁にもありましたように、日本の耕地面積の四割の中山間地域、そして生産、出荷額の四割を占めている中山間地域、また農業従事者の四割が中山間地域で農業を営んでいらっしゃるということを考えると、生産性の向上という国の食糧法改正のベクトルにそうした中山間地域が乗り遅れることがないように、是非これはきめ細やかに配慮をお願いをしたいなというふうに思っております。
供給サイドでちょっとお尋ねをさせていただきたいんですけれども、二〇二五年の基幹的農業従事者、これは農業センサスによりますと約百四万人です。五年前、二〇二〇年は百三十六万人ですので、二四%程度減少しています。今後の予測の中で、二〇三〇年は約八十三万人に減少するというデータもございます。
そうしたときに、生産目標というのは二〇三〇年で八百十八万トンですので、二五年の八百四万トンから十四万トン増やすという目標値を持っているわけですね。今申し上げたように、二五年時点の基幹的農業従事者百四万人で八百四万トン、三〇年は約八十万人強で八百十八万トンを生産をするというふうにしていますので、供給サイドで見ると、これは相当生産性を高めていかないと難しい数字に私には見えてしまいます。
地域計画で将来の担い手が位置づけられたのは、約三〇%ですし、あるいは百年も続く老舗の農機具メーカーが撤退をするといったような、そうした不測の事態もある中で、減少する生産者で生産量を増やすため、どのように目標を達成していくのかということについて伺いたいと思います。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
委員御指摘のように、米の八百十八万トンの生産目標達成に向けまして、基幹的農業従事者が急激に減少をして作付面積の増大も見込めない中、供給サイドでは、労働生産性の向上、そして単収の向上を併せて推進することが必要だというふうに考えております。
そのため、農林水産省といたしましては、令和七年度から農業構造転換集中対策において、農地の集積、集約化や大区画化等の基盤整備、さらには多収品種の普及、開発の拡大、そしてスマート農業や省力栽培技術の導入などを集中的に推進をしているところであります。これらの取組を確実に進めてまいりたいというふうに思います。
なお、令和九年度以降の水田政策の見直しにおきましては、作物ごとの生産性向上への支援へと転換する、こういうことも考えているところであります。
以上です。
○庄子委員 そうなると、かなりの予算措置が必要になるなというふうに思っておりまして、今後、それに資する予算をしっかり獲得をしていただくということが大事になってくるというふうに思っております。
今度は需要サイドで見てみたいというふうに思いますけれども、国内においては、食の多様化、そして人口減少に伴って、米の消費というのは減少傾向になっていくということでございますが、三〇年に仮に八百十八万トン生産ができたとして、細っていく一方の国内需要だけでは消費し切れないということになってきます。
海外への輸出について目を向けたときに、二〇三〇年、米、そしてパック御飯、加工米飯及び米粉、米粉製品、この主力の輸出を三十五万トンに拡大をしていこうという目標を持っています。現状どうかというと、二〇二五年で四・八万トンの輸出量にとどまっているわけでありますが、これは、二〇二五年は対前年比四%の伸びということにとどまってもいます。
このペースで二〇三〇年に三十五万トンという輸出目標はかなり高いハードルだなというふうに思っておりますが、どういったロードマップで達成をしていくお考えでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
米の輸出につきましては、近年順調に伸びておりまして、二〇二五年に約四・八万トン、金額ベースで百五十九億円ということでございます。委員から四%という話がありましたが、直近五年間というレンジで見れば、二・三倍という形で拡大しているところでございます。
昨年四月に策定した食料・農業・農村基本計画におきましては、米の輸出の更なる拡大を図ることといたしまして、米、パック御飯、米粉、米粉製品の輸出を二〇三〇年に三十五・三万トン、約九百二十二億円という形の意欲的な目標を設定しているところでございます。
この目標に到達するために、今後、米の輸出の伸びを更に加速させていく必要があるわけでございますが、現在、日系に加えまして、現地系のスーパーやレストランなどの新たな販路の開拓、グルテンフリーあるいはノングルテンの米粉、米加工品など付加価値を持つ商品のプロモーションの強化など、米の新たな需要の開拓を政府は率先してやっていく必要があるというふうに考えております。
また、他国産と価格面でも勝負していけるような、農地の大区画化等の基盤整備、多収品種の開発普及の拡大、スマート農業の導入、定着などの生産コストの低減対策についてもしっかり取り組んでいく必要があると思っております。
食料・農業・農村基本計画に関する本委員会での決議もいただいておりますが、その中でも、二〇三〇年に三十五万トンという意欲的な目標を達成するため、生産コストの低減、付加価値の向上を図るべきという決議をいただいているところでございまして、我々としても、その趣旨を酌んでしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。
○庄子委員 是非お願いをしたいと思います。
そうしたときに、特に私が気になっているのは、中国との難しい関係の問題でございます。輸出拡大の大きなブレーキになってはならないというふうに見ているんですけれども、農水省では、中国向け輸出について、これは金額ベースなんですが、米、パック御飯、あるいは米粉製品の米穀主力製品を、二四年時点の〇・八億円から二〇三〇年には百二十八億円にするという大きな目標を今も持っておられます。
指定精米工場や登録薫蒸倉庫の増加でありますとか、あるいは原発事故に伴う輸入規制の撤廃などを輸出拡大実行戦略に掲げておりますけれども、こうしたことについて、どのように具体的に取り組んでいくお考えでしょうか。
○広瀬大臣政務官 お答えいたします。
中国は、十四億人の人口を有し、米の消費量は日本の約二十倍の一・五億トンを擁する巨大市場であります。日本食のレストランは約六万店と、全世界十八万店の約三割を占め、輸出拡大に向けた市場のポテンシャルは非常に高いと考えております。
一方、中国向けに輸出するためには、委員御指摘のとおり、中国側に認められた精米工場であったり薫蒸倉庫での精米、薫蒸処理が必要でありまして、現在、指定精米工場は三か所、登録薫蒸倉庫は五か所であります。また、中国は、原発事故に伴って、九都県で生産されている米の輸入規制も行っております。
引き続き、中国への輸出拡大のため、指定精米工場や登録薫蒸倉庫の更なる追加、原発事故等に伴う輸入規制に対して科学的根拠に基づいて早期撤廃が図られるよう、外務省など関係省庁とも連携して、政府一丸となって粘り強く働きかけていく、このように考えております。
○庄子委員 さらっとおっしゃいましたが、かなり難しいお話なんだろうというふうに思います。
去年、中国の上海、広州に行かせていただいたときに、スーパーを回ってまいりました。米じゃないんですけれども、和牛と称して、およそ和牛とは似つかわしくないお肉がスーパーで売っていて、やはり日本の安心、安全で品質の高い米を含む食料品がきちんと正しい情報に基づいて、大きなマーケットと今おっしゃったとおり、あの巨大マーケットにしっかりポジショニングを取れるかどうかというのは非常に、安定的で持続した農政の発展ということを考えると、大事な隣国ですから、極めて重要な話を今おっしゃっていただいたんですけれども、関係省庁とも連携をしながら、是非こじ開けていっていただきたいということをお願いをしておきたいというふうに思います。
次に、民間備蓄についてでありますが、三十三条関係でございますけれども、災害その他やむを得ない事由のない場合においては基準量の保有を義務づけたわけでございます。その上で、備蓄、保有に係る財政措置については、四十八条の二で、常時保有が円滑に行われるようにするために必要な財政上の措置その他の措置を講ずるという規定を設けています。
民間に対して極力負担が生じることがなきように対応していただきたいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、民間備蓄につきましては、民間事業者によっては、通常より多い在庫保有が必要となるケースも想定されると考えております。このため、この在庫保有により一定の負担が生じる可能性も高いと想定されますので、今回の食糧法の改正案におきましては、備蓄米の保有が円滑に行われるように、政府が必要な財政上の措置その他の措置を講ずるという規定を設けさせていただいております。
具体的な内容につきましては、令和八年度に実施予定の民間備蓄に係る実証調査などを踏まえた上で検討していくことにしておりますが、委員の御指摘も踏まえて、しっかり検討してまいりたいというふうに考えております。
○庄子委員 次に、民間備蓄を今回設定をする背景なんですけれども、昨年、政府備蓄米を放出をした際に、店頭に並ぶまで時間を要したということが背景にあろうかと思っています。
民間から米の放出、これは既存の商流を使うために、政府が備蓄米を放出する以上に迅速な流通が期待できる、そうした期待がある一方で、通常の商流でカバーし切れないところの地域、これをどうするかということが課題だと思います。
やはり生産地に近いところに備蓄倉庫というのは多くございますので、私の地元東北なんかもそうですけれども、したがって、西日本に備蓄米を流通し、届けるということについてはやはりロジで時間がかかってしまうというのは、前回の反省点の一個でもございました。
したがって、今回、民間備蓄を使うとはいえ、そうした通常の商流とは余り関わりのないところについて、これをどうスピード感を持って流通をさせていくかということについて、具体的なお話を伺いたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
民間備蓄につきましては、米の不足時におきまして、民間事業者の商流を活用して機動的に市場に供給できるようにするものでございますので、この実効性を確保するため、我が国の米穀流通の大宗を担い、全国に流通網を有する規模の事業者を対象とするということで考えております。
この観点から、通常、米が消費されている地域であれば、その米の流通実態に着目して、基本的に、当該地域に米を供給する事業者の商流を活用して民間備蓄を供給することは可能だと考えております。
さらに、今回の改正案におきましては、民間備蓄事業者に対しまして、条件不利地も含めて、地域を指定して譲渡しをすることを要請できることとしております。先生の御指摘のような通常の商流でカバーできない地域があれば、こういう規定を活用して対応してまいりたいというふうに考えております。
○庄子委員 今年度、実証事業ですか、これをおやりになると聞いていますので、いろいろなパターンを想定していただいて、うまくいかない場合があり得ますから、いろいろなことをテストしていただきながら、本実施に向けてシミュレーションをしっかりお願いをしたいなというふうに思っております。
昨日、本会議で我が党の角田議員の質疑に対して、いわゆる子供食堂やフードバンクへの米の無償交付についてのお考え、大臣からもう既に御答弁いただいているんですけれども、あえて重ねてお尋ねをさせていただきたいんです。
政府備蓄米については、食糧法及び同法施行令に基づきまして、教育の用に供する場合に無償交付できる、こうされているわけであります。こうしたことを踏まえて、これまで子供食堂あるいはフードバンク等に対する無償交付を食育の一環という文脈で行ってまいりました。
そこで、近年、為替の変動あるいは国際紛争の影響を受けて、食料品を含む多くの商材が値上がりし、また、長期にわたって高止まっております。経済的な困窮世帯への重い負担は、今後、長期化することが懸念をされてもおります。
二四年の改正食料・農業・農村基本法第二条一項におきまして、食料安全保障の確保というものを規定し、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態とするということが示されました。これは、貧困や格差の拡大によりまして、食料アクセス問題が大きな社会問題になっているという表れだというふうに理解をしております。
今回の法改正で、教育に資するものに加えて、子供食堂あるいはフードバンク等が行う生活困窮者支援、こうしたものを食料安全保障の確保という観点から見直していってはどうかということを重ねてお尋ねをさせていただきますが、大臣、いかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 政府備蓄米は、食糧法上、米の供給が不足する事態に備えることを目的としていますが、食育の観点から、子供食堂、フードバンクなどへの無償交付を特例的に実施をしてきておりまして、こうした取組を通じて、生活困窮者にも御活用いただいているものと承知をしております。
このような中で、昨年度は、昨今の物価高の状況も踏まえまして、子供食堂については、年間の申請回数の上限を五回から十二回に引き上げたり、フードバンクにつきましても、年間の交付数量上限を五十トンから百トンに引き上げるなど、状況に応じて機動的な運用を実施してきているところであります。
引き続き、生活困窮者支援を行っている関係省庁と連携をして、適切に運用してまいりたいというふうに考えております。
やはり大事なことは、本当に必要とされている皆さんにちゃんと物が届くということかと思いますので、どのような法文上のものであったとしても、我々としては、その責務は今後とも果たすべきだというふうに考えております。
○庄子委員 今、私は個人的に、前向きな御答弁というふうに受け止めさせていただきました。状況の変化で機動的にというふうにもおっしゃっていただきましたので、今後も、我々も現場の現状や実態を農水省に、大臣にお伝えをしてまいりますので、是非受け止めていただければなというふうに思います。
流通実態の把握についてですが、今後、名称あるいは所在の届出を行った者に対し、主務大臣は、米穀の適正かつ円滑な流通の確保のため、助言又は指導を行うことができると、第十二条ですが、規定をしました。この指導とは、具体的にはどういう状況において実施されるのか、伺いたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
今般の米価高騰におきまして、中規模以上の事業者を含め、届出もせずに米穀の取引を行うこと、既に成約している米を後から高値をつけ買っていくような不誠実な取引を行うこと、米を適切に管理せず、粗雑に扱うことといったような問題も明らかになっているところでございます。
こうした中で、地域における米流通の相当部分を占める事業者につきましては、投機目的で、既に成約している米を後から高い値をつけて買っていくような取引が行われれば、需給の不安定化の一因となること、あるいは、適正な管理がなされなければ、地域における米の流通自体に支障を来し、いざ備蓄米を放出したとしても消費者に届かないといった米の適正かつ円滑な流通に支障が生じるおそれがあるというふうに考えております。
このため、委員御指摘のとおり、改正案におきまして十二条で指導というのを設けさせていただいておりますが、この改正案における八条で、今後取り扱う事業者が守るべき責務規定というのを新設しておりまして、食糧法の規定の遵守、米の品質を保持するための適正な管理、持続的な供給に資する取引の実施というような形で明文化しております。法十二条に規定する指導あるいは助言につきましては、この第八条の責務が守れていないなどが、その定期報告の確認や米トレサ法の連携の中で把握された場合に実施することを想定しております。
○庄子委員 ありがとうございます。
大臣に最後の質問なんですけれども、本法改正案においては、流通実態の把握のために、一定規模以上を取り扱う加工、中食、外食事業者を新たに届出対象に加えた、そして、国への定期報告を義務づけ、罰則も措置するということ、さらには、備蓄制度の見直しを通じまして、一定規模以上の事業者に対して基準量以上の米穀保有を義務づけ、保有しない場合は常時保有を勧告、命令することができるというものであります。
国の都合でという言い方はよくないとは思いますが、しかし、国の考え方の下で権限を強化し、民間を締めつけるという改正に見えはしないかというふうにも思っておりまして、本改正案施行以後も、十分なコミュニケーションを是非民間事業者と図っていただきたい。
農水省と民間事業者というのは、本来、信頼と協力に基づいて米穀の安定供給ということを共に行っていくパートナーだというふうに思っておりますので、そうした今後の民間事業者とのパートナーシップといいますか、共同作業、こうした考えを伺っておきたいと思います。
○鈴木国務大臣 今回の改正は、今般の米価高騰の要因や対応の検証において、政府だけでは対応できないといった課題が明らかになった中で、国民への米の安定供給を確保するために、民間事業者の皆様に御協力いただく措置として、定期報告や民間備蓄を法律上位置づけたところであります。
先生から御指摘のとおり、生産から消費までの米の流通に携わる民間事業者の皆様におきましては、国民の主食である米の安定供給に欠かせない役割を担っていただいている、国としても大切なパートナーであるという認識でありますので、関係する皆様の御意見、よくコミュニケーションをしながら、国民への米の安定供給、この責任を果たしていきたいというふうに考えております。
○庄子委員 終わります。
○藤井委員長 次に、関健一郎君。
○関(健)委員 日本維新の会、関健一郎です。
質問の機会を賜りまして、御礼を申し上げます。
議題に関する質疑に入る前に、一問、政府に対してお伺いをいたします。
それは、今、日本国中の生産者の方が同じ悲鳴を上げていると思いますが、価格転嫁ができないよという声を至る所で聞きます。
あるミニトマト農家の具体例をお話をさせていただくと、このウクライナ紛争が始まってから徐々に資材価格が高騰し続けていて、それをちょっとずつ価格に反映させるとともに、経営の規模拡大、集約、効率化、単収の向上、コンサルタントをつけるなどして、ありとあらゆる経営努力をしてきた生産者さん、ところが、今回のホルムズ海峡の情勢の不安定化を受けて、さすがにこれだけ値上がりしてしまうと価格転嫁もできないし、もう私は限界だといって、畑やハウスを、うちの分をやってくれと近所のお年寄りに言われてやっても、広げれば広げるほど、集約をさせればさせるほど赤字が増えていってしまうという悲鳴を聞きました。これは、ありとあらゆる規模の生産者さんが共通して抱える悩みだと思います。
そこで、ひとまず、この事態なのでお伺いをさせていただきますが、農水省として、生産者さんがどうやって価格転嫁をしていくのか、価格転嫁をしっかりできていく環境をどのように整えるのか、お伺いいたします。
○河南政府参考人 お答え申し上げます。
今年の四月に全面施行となりました食料システム法におきましては、今回の中東情勢による影響を含めまして、コストに関する具体的な根拠とともに取引条件に関する協議の申出があった場合には、誠実に協議に応じる旨の努力義務を事業者に課すなどしておりまして、費用を考慮した取引を促進することとしております。
この法律の運用に当たりましては、実効性の確保は非常に重要であると考えてございまして、情報の受付窓口を設置をして、事業者の皆さんから食料システム法の努力義務違反が疑われる情報を受け付けるとともに、地方農政局などに設置をいたしましたフードGメンが取引実態の調査を行いまして、情報収集に努めているところでございます。
これらの情報に基づきまして、努力義務が果たされていない場合には、必要に応じて指導助言などを行うなど、しっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。
○関(健)委員 今御答弁いただきましたとおり、実効性が大事なんだと思います。Gメンの設定、アンケート、そして窓口の設置、引き続き農水省として価格転嫁をできる環境整備に努めていただきたい。
それでは、議案に関する質疑に移らせていただきます。
まず、食料安全保障の確保について伺います。
食料安全保障という言葉が独り歩きしているというか、そもそもどういうことかということを一回見詰め直さなきゃいけないのかなと思ってこの質問をさせていただくんですが、食料安全保障というのであれば、万が一、有事の際にこの国の国民が飢えないためのストックを食料安全保障というんだと思いますが、そもそも、国内に流通しているお米を備蓄をしたところで、食料安全保障上は変わらない。
食料安全保障、これを強化するというのであれば、外から輸入をしてくるか、しっかりと生産量を増加させる。年間七百万トンこの国が消費するのであれば、万が一作れなくなったときに、外から遮断されたときにどうやってこの国の国民が飢えない体制をつくるかということであれば、増産若しくは輸入というのをさせていかなければ、食料安全保障を強化するというのには当たらないんじゃないかと考えますが、御所感を伺います。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
食料・農業・農村基本法では、国民に対する食料の安定的な供給につきましては、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと併せて安定的な輸入及び備蓄の確保を図ることとされておるところであります。
こうした中、米政策につきましては、食料・農業・農村基本計画において、二〇三〇年の生産目標を二〇二三年比で増大する、七百九十一万トンから八百十八万トンとすることとしており、この目標の下で需要に応じた生産を前提とし、米の増産を進めることにより、米の需給の安定を図っていくところであります。
なお、米につきましては、国内で自給できる穀物である中、政府備蓄米は、災害や大凶作などの事態が発生し、米の供給量が減少した場合に備えるものとして、国内産米により保有することとしており、米の安定供給を図りつつ、備蓄水準の回復を進めていくことは、食料安全保障の観点から不可欠なものである、このように考えているところであります。
以上です。
○関(健)委員 御答弁ありがとうございます。
七百九十万トンから八百十八万トンに増産をさせるという中で食料安全保障を強化していくという姿勢を確認できました。御答弁ありがとうございました。
次の質問に移ります。
需要に応じた生産についてお尋ねをいたします。
大臣の御発言の中で、報道ベースなので、もし私の事実関係の認識が間違っていたらそれも御指摘いただきたいんですが、加工用米、新市場開拓用米、米粉用米が需要の見込みに対して二十五万トン程度増産可能だと、生産者団体に十分な供給を呼びかけたという報道を耳にしました。私も記者出身で、このかぎ括弧を見たときに、率直に、これは結局、生産調整になりませんかねという疑念を抱かれる懸念があると思います。
大臣の御所感、また私の事実関係の認識に関して御指摘いただければと思います。
○鈴木国務大臣 需要に応じた生産とは、主食用、米粉用、輸出用といった多様な用途の米について、国内外の需要を創出した上で、その需要を満たしていくことを意味しておりまして、決して生産調整を意味するものではありません。
また、米のお菓子、米菓やお酒、米粉、輸出、飼料などの実需者の皆さんから直接実情を伺いまして、多様な用途の米についてもかなり強いニーズがあるということも改めて確認させていただいたところでありまして、その需要を満たしていくことが重要と考えております。
是非お分かりいただきたいのは、要は、需要はあるんですけれども、国内でそれを生産してくれる方がいなければ、結果としてどうなるかといえば、その需要者の皆さんは海外から別の形で米を輸入するというような話になってしまうので、せっかく自給できるものなわけですから、それは、ある種、しっかりと国内生産で賄っていくというのが基本だと思いますので、そういう意味で、需要に応じた生産と申し上げております。
○関(健)委員 御答弁ありがとうございました。
理解をいたしましたし、大臣御指摘のとおり、米において輸入をする状況に置くというのは明らかによくないですし、生産調整ではない、そして増やしていくという二つの姿勢を確認できましたので、この質問はこれで終わります。ありがとうございます。
続きまして、流通実態の把握について伺います。
私は、いろいろな立場の方に、稲をざくっと刈ってから食卓で温かい御飯になるまでにどういう人たちの手を伝ってくるのか説明してもらえますかと言うと、それぞれプロの方ですけれども、立場によってその説明する図が違うんです、ちょっとそこは分からないですねとか、説明が違ったりとか。つまり、流通実態が不透明だということが日本が抱える一つの大きな課題なんだと思います。
今回の法律案では、流通実態の把握、透明化を一つの柱としておられると思いますが、どのように把握をしていくのか、御説明ください。
○広瀬大臣政務官 お答えいたします。
流通の透明化のところですけれども、これは今朝の宮下委員の話にもありましたけれども、本改正案の中で、加工、中食、外食事業者を届出対象にまず追加すること、それから、民間事業者に対して、在庫数量や取引数量を定期的に報告いただく仕組みなどを措置することとしております。
それから、新しい仕組みの導入に当たり、事業者の届出、定期報告の負担軽減を図る観点から、届出及び報告対象の規模要件及び報告頻度、報告事項等については、現在、関係団体等へのヒアリングを通じて調整を行っていますが、年間三百トン以上の出荷、販売事業者については毎月の報告を求めつつ、それ以下の規模の出荷、販売事業者や加工、中食、外食事業者については年一回といった方向で検討を進めており、これによって、例えば、出荷、販売事業者の在庫の約九五%が月ごとに把握できると考えているところであります。報告事項については、現行制度でも報告を求めている大規模な出荷、卸売業者からは、買入れ、それから販売価格についても報告を求めることを考えているところであります。
○関(健)委員 御答弁ありがとうございました。
米の価格の高騰や高止まりの要因の一つとして、流通構造の不透明さというのはあったんだと思います。ですから、今御答弁いただきましたけれども、流通網の透明化に向けて常に御努力を進めていただきたいと思います。
次の質問に移ります。
民間備蓄の規定に関してです。
まず、一つ伺いますが、民間備蓄を担うのはどのような主体が想定されているのか、どのくらいの量が想定されているのか、そして保管期間はどれくらいなのか、伺います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
民間備蓄を担っていただく方につきましては、通常の取引数量に加えて、不足時に機動的に供給できる数量を追加で保有する必要があるため、一定の経営基盤を有している、あと、地域と流通段階で生じた不足に広域で対応できる流通網を有しているということが必要だと考えております。
具体的な基準につきましては政令で定めることとなりますが、我が国の米穀流通の大宗を担い、全国的に流通網を有する事業者の規模として、例えば、年間の出荷量あるいは販売量が十万トン以上を基準とすることで考えますと、令和六年の取引数量ベースでは、大体十者ぐらいが想定されまして、これらの方により行われる民間備蓄の数量が、大体年間で最大二十万トンという形になるというふうに考えております。
あと、政府備蓄の保管の関係でございますが、これは、今、備蓄米に関して意見交換をする中で、有識者の皆様から政府備蓄に関する課題を伺っております。政府備蓄の保管期間につきましては、現在、五年間の棚上げ備蓄としているところでございますが、今回の売渡しに当たり、備蓄期間が長いものほど検査とかで流通までに時間を要することになったというような意見がございますので、こうした意見も踏まえまして、政府備蓄の今後の在り方について更に検討を深めてまいりたいというふうに考えております。
○関(健)委員 ありがとうございました。
質問時間が終わりましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、長友慎治君。
○長友委員 国民民主党の長友慎治でございます。
初めに、多様化する流通実態の把握強化について伺います。
農水省は、二〇二五年六月に米の流通実態調査を行っておりますが、その際の回答率が二割程度だというふうに聞いております。
今回の改正案について、新たに加工、中食、外食の事業者も届出の対象とされました。新たに対象となった事業者も含めて、対象となる全ての事業者に改正法案の趣旨を理解して、そして届出いただくことを納得してもらう必要があると認識をしておりますが、それらの事業者に説明するだけでも相当な工数がかかるのではないかというふうに心配をしております。
それで伺いますが、どのように説明して納得してもらうのか、農水省の見解を伺いたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
今般の改正案におきましては、定期報告制度の創設、届出対象の拡大などの把握強化に関する規定を盛り込んでいるところでございます。制度の導入に当たりまして、新たに対象となる加工、中食、外食の事業者を含めまして、対象事業者、業界団体につきましては訪問して対面で御説明するなど、これまでに延べ約八十回のヒアリングを行いまして、理解の醸成に努めているところでございます。
また、今後の制度の導入に向けましては、これまでの累次の調査で把握している個別事業者には直接連絡を取らせていただく、あるいは、業界団体を通じて会員企業の皆様への周知を行う、さらに、全国、ブロック単位での地方説明会の開催を行うというふうな形で周知徹底を丁寧に行ってまいりたいというふうに考えております。
○長友委員 農水省におかれまして既に八十回以上の訪問を行っていただき、また全国で説明会等も行っていただいているということでございますが、実際に今回の改正で新たに加わる加工、中食、外食の事業者が何者ぐらいあるのかということをもしお示しできるようでしたらお聞きしたいんですが、何者ぐらいの想定なのかということと、これまでの既存の皆様含め、新たに加わる事業者、総じて何者からの情報を基に流通実態の把握をすることになるのか、この総数というものをおおよそお示しいただくことは可能でございますでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
先生御指摘のとおり、我々これから会員企業、流通の関係の皆様方にアプローチをしてまいりますので、正確な数字はこれから確定していくということで御了承いただきたいんですが、我々の想定といたしますと、届出の対象として考えられ得るのは、全体でいうと大体二万者、二万事業者の皆様ぐらいかというふうに思っています。
あと、その中でも毎月定期的な報告を求めるような方でいうと大体三千程度の事業者の規模になろうかと思いますが、これは実際、我々の方で更にアプローチをして確定することにしておりますので、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○長友委員 更問いに答えていただき、ありがとうございます。
二万を超える事業者、定期的には三千者という一応想定、見通しだということを理解させていただきました。
流通実態の把握強化と併せて、米の生産量調査も見直されると承知をしております。米の生産量を把握する統計の調査手法の見直しの検討というものが今行われていると聞いておりますけれども、その対象が、これまで二千ヘクタールだったものが、約十三万ヘクタールに相当する約二万一千の経営体から集める、これは、作付面積の一割に当たる面積を調べることで統計の精度を高める狙いだということは理解をしております。ですが、私が心配するのが、米の生産量の調査、さらに流通実態の把握の強化、圧倒的に現場や農水省の皆さんの仕事量、業務量、事務処理等が増えるのではないかというふうに心配をしております。
通告の三番目の方の質問につながるんですけれども、済みません、通告の二ですね、農林水産省の本省や農政局の人員が不足しているというふうに私は認識をしておるんですけれども、流通実態を把握するための情報収集及び精緻な情報分析を行うための人員の確保というのは問題はないのでしょうか。農水省の見解を伺います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、米の流通実態把握の強化のためには、情報収集あるいは情報分析を行うことが極めて重要であるというふうに認識しております。
このため、令和八年度におきまして、新たに農林水産本省に、流通実態把握の専門の室相当の部局として、米流通対策官というのを設置させていただきました。また、地方農政局などには米流通調査係というものを設置したところでございます。これらの組織の活用と関係者の御協力を得ながら、農水省として、流通実態の把握強化に向けて丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○長友委員 既に対策官であったり調査をする方を配置いただいているということでございますけれども、これから非常に多くの情報を収集して、処理して、分析をされるという中で、農水省の職員の皆様の確保等が更に必要であれば、是非、大臣にはそこの辺り、十分手当てをいただきたいなということを申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。
今回の法改正で届出事業者を拡大をするわけですけれども、報告する側の民間事業者が、国への定期的な在庫量、出庫量、販売等の報告が義務化されます。先ほどの話だと、定期的には三千業者ぐらいかなということでございましたが、これらの民間事業者の負担軽減について伺いたいと思いますが、農水省の見解はいかがでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
定期報告の創設あるいは届出対象事業者の拡大に向けましては、やはり民間事業者の皆様方の御負担の軽減というのが重要な課題であるというふうに認識しております。このため、制度におきましても、先ほど来ちょっとお答えしておりますが、定期報告の対象者につきまして一定の規模以上の方に限る、あるいは、事業者の業種や規模に応じて例えば月一回のところもあれば年一回のところもあるというような形で、報告や内容を変えるということとしているところでございます。それに加えまして、届出、定期報告の電子申請の導入というのも考えていかなければいけないというふうに検討しておりまして、引き続き、現場の御意見を踏まえながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○長友委員 全ての事業者が同じ条件ではない、毎月報告するところ、また年に一回のところもあるということが情報として出てきましたので、理解をいたしたところでございます。
多様化する流通実態の把握の強化について最後の質問になりますが、流通構造の透明性の確保のための実態把握の強化について、生産者から消費者までが客観的に判断するための材料を、市場動向についてより密に情報発信を行うというふうに農水省が方針として掲げていただいておりますが、この情報発信を具体的に誰が、どこで、どのように行うのかについて、農水省にお示しいただきたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、生産者の皆様あるいは流通関係の皆様が市場の動向につきまして十分な情報を持った上で経営判断をしていただくということが、米穀の円滑な流通の確保のために不可欠だと我々としても認識しております。
このため、農水省におきましては、これまでも食糧部会における年三回の需給見通しの議論におきまして情報提供を行ってきたところでございますが、今後、定期報告などで得られる、より詳細な情報を食糧部会の場に提供、報告することはもちろんのこと、都道府県や農業関係の団体の皆様と定期的に情報交換会を開催する、あるいは、生産や流通、実需者の団体、卸、加工、中食、外食の個別事業者との定期的な意見交換を実施する、現在、ホームページで毎月公表している米に関するマンスリーレポートにおきましても、定期報告の情報を踏まえて充実する、こういった取組を行うことで、きめ細やかな情報発信を積極的に行ってまいりたいというふうに考えております。
○長友委員 多様なチャネルを活用して、きめ細かく行っていただけるということでございましたので、是非お願いをしておきたいと思います。
次に、備蓄制度の見直しについて質問をさせていただきます。
民間の備蓄制度の創設が先ほどから議論をされておりますけれども、政府備蓄に加えまして、一定規模以上の民間事業者に対し、基準量以上の米穀の保有を義務づけることになりますけれども、この一定規模以上とはどのような規模になるのか、教えていただけますでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
民間備蓄を担っていただく皆様につきましては、通常の取引数量に加えて、不足時に機動的に供給できる数量を追加で保有する必要がございます。このため、一定の経営基盤を有し、地域、流通段階で生じた不足に広域で対応できる流通網を持っていること、これが必要であるというふうに考えております。
具体的な基準につきましてはこれから政令で定めることになりますが、我が国の米穀流通の大宗を担い、全国的に流通網を有する事業者の規模としては、例えば、年間の出荷数量又は販売数量が十万トン以上というような形で考えられないかというふうに想定をしているところでございまして、仮にこれを省令に位置づけるとしますと、令和六年の取引数量ベースでは十者程度が対象になるというふうに想定しております。
○長友委員 ありがとうございます。
年間に出荷の数量若しくは販売する取扱量が十万トン以上で、その想定でいけば十者ほどということでした。民間の備蓄の想定が二十万トンだと伺っておりますので、仮に十者となれば、平均すると、一者二万トン前後なのかな、そういうイメージができるわけなんですが、そういうふうに見えてくると、理想的なのかなというか、無理がないのかなというふうには理解をしたところでございます。
その民間備蓄を行っていく事業者についてなんですけれども、保管スペースの確保や品質管理においても負担が当然生じることになります。従来の政府備蓄米が、国が責任を持って運用しているものであることからすれば、民間事業者が備蓄するに当たり追加的に発生するコストの負担などについては十分な財政措置が必要と考えられるわけですが、改めて、この財政措置、今考えられているものということをお示しいただけますでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
民間備蓄につきましては、委員御指摘のとおり、民間事業者によって通常よりも多い在庫保有が必要になるケースが相当程度想定されるわけでございます。これに伴いまして一定の負担が発生することも想定されますので、今回の食糧法の改正案におきましては、民間備蓄の保有が円滑に行われるように、政府が必要な財政上の措置その他の措置を講ずる旨を規定させていただいているところでございます。
具体的な内容につきましては、令和八年度に実施予定の民間備蓄に係る実証調査を踏まえた上で、どれぐらいの負担があるのかとか、そういうのを想定しながら検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○長友委員 実証調査をした上で手当てをしていただけるということですので、民間備蓄を担っていただく事業者の負担が大きくならないように手当てをお願いをしておきたいと思います。
その民間備蓄事業者が保管している米穀が年度をまたぐことも想定されるのではないかというふうに思います。年度をまたぐと古米となるわけですけれども、このような古米がどのように取り扱われる想定かにつきまして、農水省の見解を伺います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
従来、収穫から一年以上経過して古米となったものにつきましても業務用米などとして市場で取り扱われているものと承知をしておりますが、民間備蓄につきまして民間の事業者の皆様から御意見をいただく中で、民間備蓄用の米を調達する際の価格と、保有後に販売する価格の価格差が生じる可能性があるというお声もいただいているところでございます。
繰り返しになりますが、民間備蓄の具体的な運用、支援内容につきましては、令和八年度に実施予定の民間備蓄に係る実証事業などを踏まえて、民間備蓄の売渡しの状況を把握、確認した上で検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○長友委員 御承知のとおり、新米が出回れば、古米の価値というものがどうしても下がってくる中で、その差損が出るということに対してしっかりと検討はいただきたいというふうに思います。
次に、需要に応じた生産の促進について御質問をさせていただきます。
先ほど来、主食用米、加工用米、また外食用米、中食用米と、様々な用途が米にはありますので、それを需要に応じて生産していくということを推奨されるわけなんですけれども、それぞれに適した品種等を作付することによって米農家の収益が改善されるのかどうか、米農家さんの所得が安定するのかということが生産者からすると非常に気になるところだと思うのですが、この点について、農水省はどのような見解をお持ちでしょうか。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
農業者の皆様の取組内容に区々なところもございますので、一概にこうというふうに決めつけられるわけでもございませんが、一般に考えますと、需要に応じた多様な用途の米を作付けることで品種の多様化によって作期の分散が図られることができまして、少ない設備投資、少ない人手で規模拡大ができて、結果として、規模拡大による低コスト生産を実現できるということも考えられますし、特に、業務用米、米菓用、醸造用、米粉用などの加工用途の米につきましては、原料としての米の長期安定供給が求められますので、実需者との間で複数年契約を含む播種前契約に基づいた生産というのが行われております、それによりまして、予測に基づいた収入の安定化というのも見込めてくるのかなというメリットがあるというふうに思っております。
こうした収益につきましては、その時々の民間取引で決定される米価水準にもよりますので、一概に改善効果というのは評価することは難しいと思っていますが、こういうような低コスト化あるいは稲作経営の安定化に多様な用途の米の作付というのは重要であると思っていますので、作付判断に資する情報をきめ細かく提供するなどして、こういう取組を行う農業者の後押しをしてまいりたいというふうに思っております。
○長友委員 ありがとうございます。
次の質問に移ります。
国内で消費する主食用米を十分に確保した上で、その他の加工用米などの生産量を増加させていこうということだと理解しておりますけれども、生産者はどのような情報を得てそれを判断していけばいいのか、改めてお示しをお願いいたします。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
農林水産省におきましては、これまでも、各産地や生産者が経営判断により作付選択が行えますよう、需給見通しですとか、あるいは作付意向などのきめ細やかな情報提供に努めてきたところではございます。
その上で、今回の食糧法の改正案においても、生産者が需要に応じた生産を行うためには需給あるいは価格に関する情報などが必要不可欠でありますことから、政府は需要拡大あるいは輸出促進などの施策を講じつつ、需給見通しを含む基本指針の策定、公表に加えて、必要な情報提供を行う、地方公共団体は需要に応じた生産に資する情報提供に努める、生産者団体は需要に応じた生産に関して必要な助言、協力、援助を行うというような規定を設けさせていただいております。
こういう考え方の下、本年におきましても、加工、米粉、輸出用の関係の実需者団体からどれくらいの需要が見込めるかを伺った上で、都道府県あるいは農協を始めとする生産者団体に需要についての情報を提供し、農業者の皆様の作付の参考にしていただくような情報提供の取組を行っていただいております。
先ほど大臣からも御答弁いただいたとおり、この取組につきましては、大臣自らが先頭に立っていただいておりまして、米菓、お米、米粉、輸出、飼料などの実需者の皆様から大臣自らが需要に対して供給が不足しているという状況を聞き取った上で、生産者団体や大規模生産者に対しまして需要に応じた生産についての情報提供を行っていただいているというところでございます。
引き続き、こうした取組を通じて、きめ細やかな情報が生産者の皆様に伝えられるように取り組んでまいりたいと考えております。
○長友委員 大臣が先頭に立って対応していただけるということで、先ほどちょっと米粉の話が出ました、大臣、済みません、これは通告はないんですけれども、米粉について一問質問させてください。
従来、農水省、米粉の需要拡大に取り組んでいただいていることは承知しておりますし、農水省の食堂、あふ食堂なんかでも米粉フェア等取り組んでいただいておりますが、それでもまだまだ米粉の利用、消費、なかなか広がらないなと認識をしております。
地元の生産者さんに聞きましたら、米粉にするときの委託する先が近くにないということによって、米粉を作ってもコストに見合わないということも聞かれております。また、実際、私の地元宮崎では、JAグループのミヤベイ直販というところが、米粉を製粉する機械、これも政府の事業を使ってやっておりましたけれども、結局、ロットが集まらないということで、事業をやめられたんですね。ですから、大きな製粉業者というのが県内にはなくて、隣の熊本の熊本製粉というところにお願いをしないといけない、そうなると、また更なる輸送コストがかかって、しかも、また更なるロットを集めないことには受け付けてもらえないということで、米粉を活用したくても、地元で作った米で米粉が作れない、そういう声をいただいておりまして、何とかならないのかなと思っているところなんですが、大臣にアドバイスをいただければと思うんですが、いかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 今の長友先生のお話は、よくある話なんです。
これは多分、難しいのは、やはりどうしても、例えば宮崎県の米で作った米粉でパンを作りたいとかお菓子を作りたいという需要があるわけですよね、そこに対して応えようと思うと、先ほどおっしゃったように、宮崎ではちゃんと製粉してできるところがないじゃないかということで、ある種、それをやろうと思うと、米粉用のお米の生産はできたとしても、米粉になった時点ですごいばか高い米粉になっちゃう、そうすると結局、そんな高いものを使って、一瞬の需要は生まれるかもしれませんが、長続きしないということを、ちょっと、正直言って、この十年ぐらい繰り返してきているというのが、我が省のこの政策と現実のこれは課題だというふうに思っております。
ですので、今、私たちとしては、やはり米粉の世界も先にある程度の大きい需要が見込めるというのが大事だと思っていて、そうでないと結局、何が今課題かというと、要するに、小麦は、かなり船で大きく運んできて、港にある製粉工場、製粉機械でどんとひいてやるので、ある種、あのコストで供給ができているわけですけれども、米粉の世界は今そこまでいっていないので、そういう小麦の世界にちょっと近づけるというところまで、そうすると大きい需要が必要になりますから、まずは需要をちゃんと見出していくということが大事だというその循環を、何年先か分からないですけれども、ちょっとめどをつけてこれからやっていきたいなと思っています。
ですので、できれば、生産者の皆さん、生産者というよりは、使っていただく皆さんにもちょっとお願いをしたいのは、当面は宮崎県産の米でなくていいでしょうというお願いをしていただけると大変ありがたいです。そうすると、大きいものができたときに、結局、宮崎のものなのか、栃木のものなのか、山形なのかは、混ざっちゃうこともあるかもしれませんが、そういう、日本産の米粉をちゃんと普及していくんだということで是非御理解をいただけるとうまくいくんじゃないかなと思っています。
○長友委員 通告はしていなかったんですけれども、アドバイスをいただき、ありがとうございます。地元に話してみてまた反応がありましたら大臣にお戻しをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
小麦に近づけていくという一つの方向性を示していただきました。実際、私の地元でも小麦を作っている方がいて、その方の悩みを聞いたばかりなのでちょっと御披露しますと、どうしても、小麦を収穫して、これもまた小麦粉に製粉するわけですよね、一経営体だけのもので製粉することはないわけなので、地元で作っている麦を、作っている生産者、十経営体なのか二十なのか、集めて製粉します。そうすると、その製粉したものが全部売り切れないことには料金が精算されないんですね。なぜなら、一経営体の方の分だけ売れたからその経営体の人たちに支払うということはなくて、十経営体、二十経営体の皆さんの麦を製粉して、その製粉したものが全部出荷できたというか、買手がついた、その後に現金で精算される、それが大体二年後だというふうに現場で聞いております。これは宮崎のJA経済連がそういう対応を取っているんですけれども。
こういうことだと、小麦の生産者は小麦の生産者で、これはいつの金額なんだ、いつのものなんだっけというのがぽんと通帳に入金されて、これはいつ出した小麦だっけというような状況になっているという実態がありますので、そういう構造も見直さないと、なかなか、製粉というものの活用が国産のもので広がっていくのはハードルが高いのかなということもありますが、大臣、いかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 ちょっとごめんなさい、今、その宮崎の小麦の話は、初めてそういう状況だというのをお伺いしたのであれなんですけれども、米粉の世界は、米粉の製粉をやる方が基本的には買い取ってもうそれで終わりという世界ですから、生産者には米粉用のお米を生産いただければ、製粉屋さんが買って代金をお支払いするということで、そういう構造で成り立っているというふうに私としては理解をしております。
○長友委員 大臣、ありがとうございます。
アドバイスいただいたことを踏まえて、また地元とも相談をしていきたいと思います。
次の質問に移りますが、どの用途の米をその区域でどの程度作付するのか、また、どの品種を作付することで生産者にとってどの程度収益が改善するかは非常に重要な情報源であることは皆さんも御承知のとおりなんですが、それをどういった場で誰が生産者に説明していくのか、この説明していくのかというのが一番私は大事だと思っているんですけれども、中小規模の生産者にも寄り添って説明する人のための人員の確保が必要だと考えるんですが、農水省の見解を伺います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、中小規模の生産者を含めまして、生産現場の皆様に需給情報などをきめ細かく届けていくことが重要だというふうに認識しております。そのため、農水省としての情報提供も当然必要だというふうに思っておりますが、地方公共団体あるいは生産者団体の皆様の御協力というのも必要だというふうに思っておりまして、今般、食糧法の改正法案の中で、都道府県あるいは生産者団体に関する規定も設けさせていただいているところでございます。
その上で、委員の御指摘を踏まえますと、そういうような様々な説明を、多様な米の用途に関する実需者の皆様から我々情報を入手しているわけでございますので、そういう情報につきまして、それを農協の皆さんにやっていただく、あるいは市町村の皆さんにやっていただくというのを並行しながら、どうやったら一番伝わりやすい体制ができるのかというのを、国、地方公共団体、生産者団体などが連携して、当然農協でないところは法人の取組などもございますので、そういったところとも連携しながら、きめ細かく情報というのが伝わっていくような体制がどうやってできていくのかというのを関係者の皆様と議論させていただいて、しっかりとそういう体制を整備してまいりたいというふうに考えております。
○長友委員 山口局長から御説明いただいたとおり、私も今回のこの需要に応じた生産の促進は、JAさんの役割が非常に大きいんじゃないかと思っております。
現場の生産者さんのところを回っていただくJAの経営指導員等いらっしゃると思うんですけれども、実際に一人一人の農家さんと話していると、昔に比べて経営指導員の方が回ってくるということはほとんど、余裕がなくてできていないというのが実態だと聞いております。
JAさんも当然人手不足ですから、そうなった中に、地方自治体であったりとか、地元のJAさんの皆様にも頑張ってもらうのは当然期待はするんですけれども、果たしてJAさんがそこに応え切れるかどうかというところは、現場の状況に応じて柔軟な対応が必要だと思います。JAさんに期待はしたいんです、期待はしたいんですけれども、現状なかなか難しい状況があるということを聞いていますので、この需要に応じた生産の促進がしっかり行えるように、生産者に対するアプローチは是非検討をいただきたいと思っております。
次の質問ですが、国内の販売目的の水稲作付面積規模経営体数、これが今、一ヘクタール未満が五九・二%であると承知をしております、要は生産者の半数以上となっておりますが、需要に応じた生産の促進に当たって、中小規模の生産者にも主体的に生産していく役割があるとの認識でいいかどうか、これは農水省の見解を伺いたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
平成三十年産より、国から個々の生産者に対する生産数量目標の配分というのは行わない政策に移行してから、生産者の皆様はそれぞれの経営状況を踏まえた取引をいただいているものと認識しております。
その中で、現在、需要に対して供給が不足していると伺っている業務用、加工用などの多様な用途に関する米の需要に応えていくという必要がございます。これらの業務用の需要とかというのはやはりロットが一定数必要になってまいりますので、そういった意味で、中小規模の農業者の皆様を含めまして、地域で生産体制をつくっていく必要があるというふうに認識をしております。
このため、各産地におきまして、農業者などの生産者団体が都道府県などと連携していただいて、産地形成に取り組んでいただくということが極めて重要になってくるのかなというふうに考えております。
○長友委員 中小規模の生産者も含めて地域で取り組んでいただく必要があるということを答弁いただきましたけれども、その上で、ちょっと更問いをさせていただきたいと思います。
中小規模の生産者さんが需要に応じた生産に努めた場合、なかなか、うまくいくときとうまくいかないことがあると思うんです。当然、天候や価格の下落、農業者自体の健康上の問題など、収入の減少というものが起こり得るというふうに考えております。
農業従事者の半数以上を占める中小規模の生産者が安心して主体的に需要に応じた生産に努めることができるように、昨日、本会議の方で角田委員がセーフティーネットになる支援が必要じゃないかというふうに御質問されていましたけれども、私もそのように思うんです。既存の制度の改善や新たな支援策が必要だと思いますということで、角田委員が、食料安全保障を担う生産者が安心して営農するためにはコスト指標も活用して、コストに着目したセーフティーネットを構築すべきとただされました。私も同感です。これに対して、鈴木農林水産大臣が、収入保険などのセーフティーネット対策による農業経営の安定に努めてまいりますというふうに答弁をされました。
この収入保険という話に、ちょっと一つ、お話をしたいことがありまして、大臣も当然御存じのとおり、収入保険、対象要件が青色申告を行っている農業者になってきます。青色申告を行っている農業者の経営体数の調査結果を見れば、青色申告を行っていない経営体が五五・四%あるわけですね。半数以上あるという中で、農業者の実に半数が青色申告をしていない、ということは、収入保険を利用できない。セーフティーネットが収入保険のみではこれからの農業者を守れないというふうに思います。
我が国の食料安全保障をしっかりと構築していくためには、収入保険以外のセーフティーネットもやはり必要じゃないかと私は思うんですが、大臣、これは通告はしておりませんが、大臣の答弁に即した質問ということで、御答弁いただくことは可能でしょうか。
○鈴木国務大臣 昨日も本会議で答弁させていただきましたし、先ほど神谷先生からもお話があったときに答弁させていただきましたが、やはり、誰をこのセーフティーネットで完全に支えるのかというのは、よくこれは議論をして整理をした方が私はいいんだと思っております。
基本的には、例えば米一ヘクタールということになると、米一ヘクタールで機械を持ってやっていた場合、ほぼほぼ、これで生計を立てるというのは不可能なわけですよね。よっぽど高く、一俵十万円で売れれば話はまた別になりますけれども。
ですので、どういうふうにして皆さんが農業で自分たちの経営を成り立たせているか、プラス、結果としてそれで生計が立っているかということはよく考えた上で、どこまで公的に支えるべきかというのを考えていかないとならないと思っております。
特に、収入保険は、もちろんパーフェクトな制度ではないかもしれませんが、公的資金をかなり入れて支えている、要は、掛金に対して払戻しの方が当然、税金が入っているから多いわけですから、そういったことも考えて、今後、日本の食料生産が万が一の事態にも経営が守られていくというふうに考えることが大事かと思います。
○長友委員 大臣、ありがとうございます。
青色申告をされていない方の中には、当然、農業共済の方に加入しているのでいいやという方もいらっしゃるということは承知をしているわけなんですが、逆に、収入保険の保険料を掛けたくても掛けられないという農家さんにも当然お会いしたことがありますし、いらっしゃいますよね、そんな農家さんのことも考えた制度設計、セーフティーネットというものを考えないといけないと思っている問題意識を共有をさせていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
続きまして、農地の大区画化に伴いまして、スマート農業の推進も更に必要となると思っております。現在、米農家が農薬散布する際にドローンを活用することが増えておりますが、そのドローンの導入に当たって、国産ドローンと海外産のドローンの導入についてどちらを推奨するのか、農水省の見解を確認させてください。
○山口政府参考人 ドローンについての御指摘がございました。
海外産の農業用ドローンにつきましては、サイバーセキュリティー上の懸念というような声があることは承知をしておりますし、また、国内において製造、整備の体制が構築されていることは、経済安全保障上も重要なことだというふうに認識をしております。
こうしたことから、農水省といたしましては、様々な経営条件にも対応する国産ドローンの開発供給体制の構築が重要であると考えておりまして、令和六年にスマート農業技術活用促進法に基づきまして、国産ドローンメーカーの開発供給実施計画というのを認定しております、これに基づきまして、農研機構の研究設備などの貸出しや研究開発予算による支援を通じまして、国産のドローン開発供給の後押しをしているところでございます。
○長友委員 ありがとうございます。
今、農業用ドローンによる農薬や肥料の散布面積が二〇二四年度は過去最高となる延べ百十九万六百ヘクタール、推計値ですけれども、そういう調査結果が農水省はまとめていらっしゃいます。過去最高の約百二十万ヘクタールでドローンによる散布が行われているわけですので、これは、日本の耕地面積が四百二十三万ヘクタールということであれば、約三〇%の農地でドローンによる農薬や肥料の散布が行われているということでございます。
実際、農家さんと話をすると、中国産のドローンを使っている方がほとんど多いんですよね、シェアとしても九割がそうですから。でも、確かに、使っている方本人も違和感というか、もしかしたら入力した緯度、経度の情報等が吸い取られてしまっているんじゃないかという心配、懸念もしていらっしゃいました。
実は、補助金等で国産ドローンと海外産のドローンの補助率を変えていただくことができないのかということも考えておりますが、これはGATS協定の観点から、内外無差別の内国民待遇ということの中で、補助率は変えられないということは理解をしております。であれば、国産メーカーが全国で展開するスクールや出張講習などの補助であったり、開発の補助であったり、国産メーカーの皆さんがもっとシェアを拡大できるような環境を整えてもらえることには農水省の方にも御尽力、御努力いただけるんじゃないかと思っております。
防除作業は限られた期間に行う必要がありまして、機械トラブル等は死活問題になるわけですね。これが国産ではなくて海外産であれば、部品が間に合わない、そういうこともリスクとしてありますので、経済安全保障の観点からも、是非国産ドローンの普及、シェア拡大に御尽力いただくことをお願いしまして、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、木下敏之君。
○木下委員 参政党の木下敏之でございます。
本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。心から感謝を申し上げます。
今回は、食糧法が米と麦を対象にしておりますが、その範囲を拡張すべきではないかという点と、そして民間備蓄制度について主に質問をさせていただきまして、時間がありましたら、主食用米の枠外輸入の増加について伺いたいと考えております。
本日、資料を一枚配付させていただいております。配付しました資料を御覧いただきたいと思いますが、これは日本大学の西川教授が作成されたものでございまして、日本人の毎日のカロリーがどの食品から摂取をされているかということを、一九六〇年から二〇二三年までの六十三年間という長期間にわたって見たものでございます。
これを見ると、一九六〇年当時、確かに日本人は米でカロリーの半分近くを賄っておりまして、小麦を加えると六割が、米麦でカロリーを取っているという状況でございました。しかし、食糧法が平成六年に制定されたわけでございますが、その当時ですら、米と麦によるカロリー供給割合は四〇%にまで低下をしております。そして、このデータは二〇二三年まででございますが、二〇二三年時点では、米と麦を合わせても、国民の摂取カロリーの三五%にまで低下をしているわけでございます。既に米と麦だけが主食という時代ではなくなっているということが言えます。
現在の日本人は、まず米、次に油脂類、そして小麦、それから肉類によってカロリーを摂取して生きているわけでございます。ということは、主食ということが何かということを考え直す時代に入ったのではないかと思いまして、私も、このデータを見るまでは何となく米が主食だというふうに思い込んでおりましたが、これからはやはり小麦も含めて、油脂類、肉類についても、国民のカロリー摂取上、重要な食品と位置づけるべきではないかと考えております。
そこで、まず農林水産省に伺います。
食糧法第一条では、主要な食糧である米穀及び麦が主食としての役割を果たしと定められておりますが、しかし、現在の国民のカロリー摂取構造を見ますと、既に申し上げたように、実態は変化しております。
農林水産省は、米以外の小麦、油脂類、肉類、さらに油脂類と肉類の生産を支える飼料穀物、これはどういうことかといいますと、大豆を搾って大豆油を取りますと、大豆の搾りかすは六割か七割飼料に回りますので、同じように飼料穀物についても考える必要があると思っておりまして、平時において、これらの重要なカロリー摂取源に対して、どのように需要を予測し、その安定供給を図ろうとしているのかを伺います。
○押切政府参考人 お答え申し上げます。
今議員から挙げていただきました各品目の需給予測の状況及び安定供給に向けた取組についてお話をいたしますと、まず、小麦につきましては、食糧法第四十一条に基づきまして、毎年、過去のトレンド等から、翌年度の需給見通しを作成し、その中で総需要量と国内生産量、備蓄量、輸入量などをそれぞれ算出し、これに基づき、国家貿易によって計画的に輸入を行っているということでございます。
また、油脂類につきましては、過去のトレンドなどによりまして、毎年、翌年の需給見通しを作成し、この見通しを踏まえて油糧種子の主要輸出国との二国間協議を実施した上で、安定的に輸入を行っているというところでございます。
さらに、肉類でございますけれども、五年に一度、酪農及び肉用牛生産の近代化を図るための基本方針、家畜改良増殖目標を定めるということとしております。その中で、需給動向や見通しを踏まえて、必要な生産量、飼養頭数を定め、各種振興、流通対策を講じているところでございます。
最後に、飼料穀物でございますけれども、これまで需要量がおおむね一千四百万トン程度で推移をしているということを踏まえまして、今後も同程度の需給となると予測し、年間需要量の一か月程度の備蓄を実施しているということでございます。
これらの取組を通じて、安定供給を図っているところでございます。
○木下委員 御答弁ありがとうございます。
油脂類について毎年需給予測を立てているということでしたけれども、この点については公開をされているんでしょうか。
○押切政府参考人 お答えいたしますと、その結果につきましては、関係する業界紙の方に報告として載せているというところでございます。
○木下委員 ありがとうございます。
後で申し上げますけれども、油脂類は、いわゆる石油のナフサに相当するような非常に重要なものなので、できれば前向きに、一般の国民の皆さんにも分かるように公開されることをお願いをしておきたいと思います。
質問を続けてまいります。
今回のホルムズ海峡封鎖は、絶対に起こり得ないと言われていたことでしたが、既に二か月半近くが経過しようとしております。今回の事態を教訓とするならば、少なくとも三か月にわたって特定物資の輸入、供給が大幅に減少するということは十分に起こり得ることではないかと思います。ですから、これからの主要なカロリー供給源については、最低三か月の備蓄を持つようにするべきだと考えております。
ただ、それをさておいても、まず、米についても、戦後最大の不作は一九四五年でした。ただ、これは終戦直後という特殊事情を考えますと、一九九三年の冷害が恐らく戦後最悪の不作と言えるのではないかと思います。このときの作況指数が七四ですので、収穫量は二五%程度の減少となるわけでございます。
それにもかかわらず、現在の備蓄は、十年に一度程度の不作、このときが作況九二、に対応できる水準とされておりますが、なぜ一九九三年の冷害にも対応できる備蓄量である百七、八十万トン、これは七百万トンの生産量に二五%を掛けただけの数字でございますが、この百七、八十万トンではないのかということは、理解に苦しむところではございます。
また、飼料穀物については、年間千三百万トンを輸入しているということでございますが、これは先ほど申し上げたように、大豆油を取るための大豆が入っていないわけでして、全体はもっと量が多いわけですが、農林水産省は、百万トン程度備蓄していると言われております。ただ、これはあくまで民間備蓄であるので、政府の備蓄であるとは言えないと思います。
さらには、海上輸送中の飼料が百万トンあるということも言われますが、これも備蓄ではないと思っておりまして、例えば、後で申し上げますが、台湾海峡が封鎖だとかそういう事態が起こると、海上輸送は一遍に止まってしまうわけなんですね。
また、二か月の間に飼料の代替輸入国への変更が可能としてありますが、この前提も、気候変動ですとか、今回のホルムズ海峡封鎖のような地政学リスクの変化の下では成立しない前提ではないかと思います。
こういった点は今回質問通告しておりませんので、改めて次回お伺いしたいと思っておりますが、何が言いたいかというと、現在の日本の食料安全保障政策は、米については国家備蓄、小麦については補助金によって民間備蓄量の増加で対応、そして、飼料穀物についてはほぼ民間の流通在庫に頼っている、さらには、非常に重要な油脂類そして肉類については備蓄という考え方がないという形で、ばらばらの構造となっているわけでございます。
そこで、農林水産大臣に伺います。
国民は、米だけで生きているのではありません。小麦も油も肉もなければ、現代の食生活は成り立ちません。それにもかかわらず、現在の制度は、依然として米中心の食料安全保障政策にとどまっているとしか思えないわけであります。
政府として、米、小麦、油脂類、肉類、飼料穀物までを含めた総合的な国民のカロリー安全保障ともいうべき政策体系を構築するお考えはないのかを伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 不測時に供給熱量を確保する必要があることは当然でありまして、食料・農業・農村基本法では、不測時における措置として、国内の食料の供給が不足し国民生活の安定及び国民経済の円滑な運営に支障が生ずる事態の発生のおそれがあると認めたときから、関係行政機関の連携強化、備蓄食料の供給、また食料の輸入の拡大といった措置を講ずることとしております。
具体的には、不測時の際は、食料供給困難事態対策法に基づきまして、総理を本部長とし、官房長官、農林水産大臣を副本部長とした全閣僚から成る政府対策本部を設置をし、備蓄の活用や出荷、販売の調整、輸入の促進などの措置を事態に応じて講じることとされております。
こうした措置の対象となる食料は、米、小麦のみならず、畜産物や油脂類など、平時の食料供給をカロリーベースで八割カバーをしているところであります。
また、事態法の基本方針において、公的備蓄だけでは備蓄できる量には限界があることと、恒常的に、公的備蓄を積み増せば積み増すほどコストが発生をします、そういったことも踏まえて、公的備蓄のみならず、国内に存在する民間在庫も含め、官民合わせた総合的な備蓄を推進することを明記をしているところであります。
○木下委員 御回答ありがとうございます。
農林水産省の事務方の皆さんとのやり取りの際には、食料供給困難事態対策の実施に関する基本的な方針に総合的な対策が定めてあるということでしたので、改めて見てみたんですが、大変残念ながら、一ページにも満たない記述でございました。これが総合的な政策ということなのかなとちょっと疑問に思ったわけであります。
例えば、先ほど申し上げたように、油脂類は、実際には、家庭で食事に使う、料理に使っているだけではありませんでして、加工食品、それから外食、冷凍食品、お菓子、マヨネーズ、全てに使われております、石油製品のナフサのような存在でございまして、油脂が止まると、食品産業は、全停止とは言いませんが、非常に大きなダメージを受けるわけでございます。
例えば、パームオイル、これはマレーシア、インドネシアからやってまいりますが、台湾海峡の封鎖や南シナ海の封鎖で容易に供給が途絶する可能性があるものでございます。少なくとも、総合的に取り組んでいる、具体的に取り組んでいると言えるためには、例えば、油脂でいうと、国家備蓄として何万トンをどこに保管する、油脂用の、搾るための大豆をどこに何万トン保管するという程度の記述が最低限必要だと思います。
こういった点について改めて農林水産大臣に伺いますが、この法律の改正の後、早急に具体的かつ総合的な対策の構築に着手するつもりはないのか、伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 農林水産省では、国内に存在する民間在庫も含めまして、官民合わせてトータルで把握をする総合的な備蓄を推進をしております。公的備蓄のほか、民間在庫については、国内に存在する食料の量に関する調査を、把握を進めているところであります。
具体的には、木下先生御指摘の植物油脂及び油脂用大豆について現在調査を進めておりますが、その在庫情報は民間事業者にとって重要かつ機微なものであることから、秘密保持契約を締結した上で調査を実施をしているところでありますので、このため、例えばどこに何万トン保管をしているかといった調査で得た情報を公表することはちょっと難しいというふうに考えております。
ただ、我々として、事態法も作りましたので、不測の事態に備えて、政府として、これは法律に基づいて責任を持って、国民生活への影響が、特に食の分野では最低限に抑えられるようにするというのは我々の責任でありますので、しっかり取組をさせていただきたいと思っております。
○木下委員 御回答ありがとうございます。
では、次の質問に移ります。
今回、民間備蓄制度が導入されるということでございますが、麦も当初は国家備蓄だったと思います。しかし、今は全量が民間備蓄になったわけでございまして、米の民間備蓄開始は数年先からということではございますが、いずれ、政府が倉庫で備蓄するのはやめてしまって、小麦のように全て民間備蓄に切り替えるつもりではないかということを大変心配をしております。
ホルムズ海峡封鎖のような起こり得ないと言われていたことが起きた今でも国家備蓄を減らして民間備蓄を増やすのかということは大変疑問でございまして、国家備蓄に加えて民間備蓄を導入するということであれば、それはすばらしいことだと思うんですけれども、この点について、今、先の見通しを答えにくいかもしれませんが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 米につきましては、国内で自給できる穀物である中、政府備蓄米は、災害や大凶作などの事態が発生し、米の供給量が減少した場合に備えて保有するものであり、食料安全保障の観点から不可欠なものであります。
他方で、今般の政府備蓄米の売渡しに当たっては、入札契約の手続などに時間を要したことや、流通にも時間を要し、機動性に欠けるという課題が明らかになったことを踏まえまして、引き続き百万トンの適正備蓄水準を前提に、民間事業者の商流を活用し、迅速に対応できるよう、民間備蓄制度の創設を今回の法案に盛り込んでおります。
改正案の第二条第二項におきまして、民間備蓄は政府による米穀の備蓄を補完するものであることを旨とすると位置づけておりますので、国として、基本的には必要な役割を果たすことを前提に、政府備蓄の目標数量の百分の二十五を超えない範囲内として第三十三条の二第二項において規定をしております。
ですので、今後とも、米の備蓄については、国が備蓄を行わないということ、要するに、全部民間になっちゃう、麦みたいになっちゃうということにはなり得ません。
○木下委員 御答弁ありがとうございました。
私は、農林水産省を辞めた後、自治体の市長をして、そして民間企業で働いて、大学教授もしてということで、いろいろな職業を経験したわけでございますが、それで言えるのは、民間だから備蓄は柔軟に、速やかに対応できるということは決してないと思っていまして、また、公務員だから何でもしゃくし定規で遅いということもないなと思っているんですね。どのような制度設計をするかによって、民間備蓄がうまくいくか、いかないかが決まると思います。
何でこんなことを言うかというと、米が足りなくなったときというのは米の値段ががんがんがんがん上がっていくんですね、そのときに、企業が自分の系列のところに米を売らないで我慢できるかというのはなかなか大変なことでございまして、そうならないような制度設計をお願いしたいと思いますが、この点について、農林水産大臣若しくは農林水産省の御見解を伺います。
○鈴木国務大臣 民間備蓄は、今般の改正案第三十三条の三では、米穀の供給不足時におきまして、政府備蓄に先んじて不足分を供給するため、大規模な集荷業者や卸売業者に対して、基準保有量の米穀の常時保有を義務づけることとしております。
この基準保有量を、要するに、在庫をこれだけ持っておくということになるわけですけれども、正当な理由なく保有していない場合には勧告、命令ができますし、さらに、この命令に違反する場合には罰金を科すこととしております。
民間備蓄事業者は、全国的に事業を展開する大規模な事業者となることを想定しておりまして、基本的にはこの法律に基づいてやるわけですから、パートナーとして、しっかりと法律に基づいて御協力いただけるものと考えております。これから実証も含めてやってまいりますので、今、木下委員から御指摘のような事態であったとしても、しっかりと備蓄としての役割が私たち政府のコントロール下で果たされていくように、それはしっかりやらせていただきます。
○木下委員 御答弁ありがとうございました。
一問積み残しましたが、また次回に回したいと思います。
時間となりましたので、これで終わります。ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、林拓海君。
○林(拓)委員 チームみらいの林拓海です。
質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
今回、食糧法改正案で米の民間備蓄というものがつくられるということになるわけなんですが、国民の主食である米については、本来、国が責任を持って緊急時に備えた備蓄管理を行うのが大原則であるというふうに考えています。しかし、今回、あえて民間備蓄の義務化という踏み込んだ措置を講じることとなりました。
そこで伺いますが、民間事業者が備蓄を担うことで、不測の事態において国民生活にどのような具体的かつ即応的な効果がもたらされると考えているのか、これは民間備蓄を創設する意図、意義みたいなところにもかかってくるかと思うんですが、ここに関して御見解をお伺いしたいと思います。
○鈴木国務大臣 今般の備蓄米の売渡しに当たっては、その売渡しの手続に時間を要するなど、機動性に課題があることが明らかになったところであります。
さっき木下先生からは別に民間だろうが政府だろうが、やろうと思えばやれるんじゃないかという話がありましたので、一理そこはあるんですけれども、ただ、現実として起こったことは、思ったよりも早く消費者の手元に届かなかった、まだ全然来ないじゃないかというので、相当皆さんから、ない中で不安のお話があったということであります。
こうした課題の解決に当たり、売渡しの決定や出荷を日常的に行っている民間事業者の商流を活用し、迅速に消費者まで備蓄米を届けることができる民間備蓄の創設を法案に盛り込んだところであります。
これによって、結果として、いざというときに米の安定供給に対する国民の不安を払拭していく、そういう考えであります。
○林(拓)委員 御答弁ありがとうございます。
私も当時、お米を食べたいなと思ってスーパーに行ったときに、お米が全く並ばない時間が体感的に長かったなという記憶もありまして、民間備蓄という制度、民間が備蓄をすること自体が悪いのかどうかというよりも、この制度がしっかりワークするというのが重要だと思っておりまして、その立場から質問を重ねさせていただきたいと思います。
今回、民間備蓄は、業者さんから流通量が減っている等、アラートが上がってくるというのをレクの際などにお伺いしております。
そこで、備蓄義務の対象と規模についてお伺いしたいんですが、今回の法改正では、全ての業者さんではなく、大規模事業者に限定して備蓄義務を課すこととなっているかと思うんですが、現時点で対象となる事業者数は具体的にどの程度を見込んでいるのか、また、義務づける備蓄数量、今回、二十万トンというふうにお伺いしているんですが、この数量の設定根拠をお聞きしたいというふうに思います。
実際に非常時含めて必要な際に対応できるようにするために、今回の民間備蓄を創設することで迅速に対応できるようになるということかと思うんですが、なぜその数量が二十万トンなのかという根拠についてお伺いいたします。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
まず、民間備蓄を担っていただく方々の対象の関係でございますが、通常の取引に加えまして、不足時に機動的に供給できる数量を追加で保有するということが必要になりますので、一定の経営基盤を有して、地域、流通の段階で生じた不足に広域で対応できる流通網を有しているということが不可欠であるというふうに思っております。
具体的な基準は政令で定めることになりますが、我が国の米穀流通の大宗を担い、全国的な流通網を有する事業者の規模としては、例えば、年間の出荷数量又は販売数量が十万トン以上というものを基準とすることを想定しておりまして、令和六年の取引数量ベースでは十者程度が想定されるというふうに考えております。
また、民間備蓄二十万相当の根拠というお話がございましたが、この二十万トンにつきましては、米穀の供給に関する不安感による市場の混乱を早期に払拭する観点から、過去の不作時や、令和六年八月の南海トラフ地震臨時情報が発出された場合における需要量の増加といったことを踏まえて、これを民間備蓄で対応し、流通を円滑化できる水準として意図しているものでございます。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
過去の不作時であったり、南海トラフの不安が高まったときを考慮してその数量に設定したということだったかと思います。これは実際、民間備蓄で全てを対応するわけではないというのは当然の前提だと思うのですが、さらに、緊急度が高い事案が発生したときに、今おっしゃっていただいた想定量を上回る量が必要となったときには、この民間備蓄で迅速に対応できるということに加えて、政府備蓄を迅速にピンポイントに放出していくということができるようになる必要はあるかと思いますので、そこの制度設計についても引き続きお願いしたいと思います。
その上で、次の質問に移りたいのですが、今回の備蓄について、備蓄義務を民間事業者に課すということで今回の法案にはあると思うんですけれども、備蓄義務を課した上で、その義務を課した備蓄の量がちゃんと在庫にある、しっかりと現実に存在するということをできる限り政府がリアルタイムで把握できる必要があるというふうに考えています。
しっかりと量があるということを把握していることで、どこにどれぐらいの量があるのかを基にして必要な場所にピンポイントに放出するというようなことができることが望ましいというふうに考えているんですが、政府は、今回、民間備蓄の在庫量をどのように検査して把握する見込みなのか、事業者さんの自己申告のみという形になっていないかどうかも含めてお聞きしたいというふうに考えています。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
民間備蓄の対象となる事業者が基準保有量の米を保有しているかどうか、適切に扱っているかどうかにつきましては、現行の食糧法第五十二条に基づきます立入検査、報告徴求なども使いながら、新たに措置する十一条の定期報告により報告を受けることとなる在庫数量により、備蓄量を確保しているか、また取引数量が正確かどうかなどを確認することを想定しております。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
定期報告をベースにして数量を見ていくということだったと思います。今おっしゃっていただいた立入検査なんかもということかと思うんですが、そういったこともしっかり活用しながら、集めたデータを例えばAIで解析させることも含めて、解析させたことによって一定程度、AIからアラートが出るような、そういった仕組みなんかも想定し得るかなというふうに考えておりますので、是非、しっかりと、できるだけリアルタイムで、どれぐらいの在庫量がどこにあるのかということを把握する仕組みについて整備の方を引き続きお願いしたいというふうに考えています。
続きまして、米の需給把握と今後の見通しについてお伺いをいたします。
今回の備蓄を含めて、しっかりと備蓄を行い、必要な場所に即応的に提供する体制を整えることは極めて重要だというふうに思っています。そして、その備蓄をしたものを放出する判断も含めて、その判断の基になるデータ活用も非常に重要だと考えています。
そこで、リアルタイムデータの活用であったり、また水稲の収量を測定する人工衛星やAIによる調査についてお伺いしたいんですが、AIによる収量予測の実装はおおよそいつ頃を予定されているのかということをお伺いしたいと思います。
○深水政府参考人 お答え申し上げます。
水稲の収穫量調査につきまして、調査手法の効率化あるいは精度の向上に向けましては、デジタル技術を活用していくことは有効な手段であるというふうに考えております。
将来的に、人工衛星データ及びAIを活用して、日本全国全ての作付地を調査する収穫量の算定手法を目指していくということに向けまして、令和八年度から収量予測等の実証研究を開始するということでございます。こうした手法によった場合の精度が現状確保できていないということにつきましては、三月にも御答弁させていただいたとおりでございますけれども、そうしたことから、まだ実用化の時期については現時点でお示しできる状況にはございません。近い将来の実用化に向けて実証研究を進めていきたいと考えております。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
ある程度実用段階に移れるというふうに判断してからということだったかと思うんですが、近い将来というふうに御答弁いただいたかと思うんですけれども、この先端技術をどうやって実用段階にしていくのかということに関して、やはりある程度目途というか、これぐらいの期間でこういったところまでいけるのが望ましいといったところを一定置いていくことは重要なのではないかというふうに思っております。
民間企業にいても、将来的にこの目標を達成しようとなったときに、そこに至るまでのマイルストーンみたいなものを設定するかと思うんですが、当然、先端技術の活用ですので全てがうまくいくわけではない可能性もあるという中で、その民間企業の目標の設定の在り方と差異がある部分もあるとは思うんですけれども、是非、一定の期限というものを設定していっていただけたら大変ありがたいなというふうに思っております。
AIによる収量予測については今おっしゃっていただいたんですが、リアルタイムデータの収集なんかも含めて、データをいかに精緻化していくのかというところが重要なのかと思っています。
実装はまだ先だというふうに御答弁いただいたかと思うんですが、今回のこの備蓄を機動的に、即応的に、ピンポイントに対応していくためには、できる限り精緻なデータをできる限り即時的に収集していくことが必要だというふうに思っています。
そこでお伺いしたいんですが、今回のデータを精緻化していくリアルタイムデータや、AIによる衛星技術を使った水稲の収穫量予測について、今後の見込みについて改めてお伺いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○深水政府参考人 お答え申し上げます。
米の収穫量調査につきまして、リアルタイムデータの収集の仕組みにつきましては、令和八年度から、被害情報等について、生産者からのリアルタイムデータを収集して、これを調査結果に反映していくような取組を進めていくべく検討しているところでございます。
ただ、人工衛星データ及びAIの活用に関しましては、先ほども申し上げましたとおり、実用化の時期をお示しできる状況にはございません。しっかりと実証を進めまして、精度の問題が解消されればできるだけ早期に実用化ができるように進めていきたいと考えております。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
この技術が仮に実用段階に移れば、データの収集も含めて、今回の備蓄の放出であったり、ほかの様々な政策的な意思決定にも反映させられるようなものになり得ると思っているので、是非引き続きお願いしたいというふうに思っております。
それでは、少し趣旨が変わるんですけれども、今回、備蓄とデータの収集についてお伺いしていったんですが、米の需要の見込み、また供給量をどれだけ確保できるのかというところのデータをどうやって使っていくのかというところをお話しさせていただいたんですが、現状、毎年度といいますか、需要の見込みと供給の量みたいなものを出していっていると思うんですけれども、今後インバウンドによる需要なんかも望まれるというようなことが今回の法案の趣旨にもある中で、中長期的に米の需要が上がっていくのか下がっていくのかみたいなところの見込み、一年ではなく数年先の見込みなどがあるかどうか、お伺いしたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
現在の需給バランスにつきましては、例えば、委員御指摘のとおり、インバウンドが堅調に推移しているということで米の需要増が想定される一方で、例えば中東情勢の影響による資材費の高騰、これに伴う米、パン、麺、それぞれの値頃感により需要が増減する可能性もあるなど、中長期的な需要を見通すのはなかなか難しい状況なのかなというふうに考えております。
こうした中で、足下の毎年の需要の動向、在庫の推移を定期報告などによりしっかりと把握して、それを踏まえた需給見通しをそのときの状況に応じてしっかり作っていく、それをきめ細かく情報提供することが極めて重要な局面であろうというふうに考えております。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
時間になりましたので、質問を終わります。
○藤井委員長 次回は、来る二十日水曜日、午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時一分散会

