第12号 令和8年6月2日(火曜日)
令和八年六月二日(火曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 藤井比早之君
理事 東 国幹君 理事 笹川 博義君
理事 野中 厚君 理事 平沼正二郎君
理事 和田 義明君 理事 野間 健君
理事 原山 大亮君 理事 村岡 敏英君
石坂 太君 伊東 良孝君
江藤 拓君 門 寛子君
加藤 大博君 今 洋佑君
西條 昌良君 鈴木 拓海君
俵田 祐児君 中川こういち君
西田 昭二君 西山 尚利君
葉梨 康弘君 広瀬 建君
藤田ひかる君 宮下 一郎君
簗 和生君 山本 深君
山本 大地君 庄子 賢一君
角田 秀穂君 渡辺 創君
柏倉 祐司君 関 健一郎君
長友 慎治君 木下 敏之君
林 拓海君
…………………………………
農林水産大臣 鈴木 憲和君
農林水産副大臣 根本 幸典君
農林水産大臣政務官 広瀬 建君
政府参考人
(農林水産省大臣官房総括審議官) 押切 光弘君
政府参考人
(農林水産省大臣官房技術総括審議官) 堺田 輝也君
政府参考人
(農林水産省消費・安全局長) 坂 勝浩君
政府参考人
(農林水産省農産局長) 山口 靖君
政府参考人
(農林水産省畜産局長) 長井 俊彦君
政府参考人
(農林水産省経営局長) 小林 大樹君
政府参考人
(中小企業庁経営支援部長) 山崎 琢矢君
農林水産委員会専門員 千葉 諭君
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委員の異動
六月二日
辞任 補欠選任
簗 和生君 山本 大地君
同日
辞任 補欠選任
山本 大地君 簗 和生君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四八号)
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○藤井委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、お手元に配付のとおり、政府参考人の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○藤井委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。門寛子君。
○門委員 自由民主党の門寛子でございます。
本日は、質疑の機会をいただき、誠にありがとうございます。東京八区、杉並区選出でございまして、農水委員会で唯一の東京選出の衆議員でございます。
本法律案の目的について確認をさせていただきたいです。
現行法は、第一条で、需給と価格の安定を並立に規定し、第二条で、生産調整の円滑な推進を国の役割としてきました。これに対して、本法律案では、目的を、主要食糧の需給の安定を図り、及びこれを通じてその価格の安定化を図ると改め、価格の安定を、需給の安定を通じて達成される結果として位置づけし直すことになります。あわせて、米穀価格形成センターに係る規定も廃止されることになっております。
そこで、お伺いいたします。
今回の目的改正は、米穀の価格は基本的に市場における需給によって形成されるものであり、政府の役割は需給の安定に向けた環境整備に集中するという、米政策における国家と市場の関係性を立法的に整理し直すものと理解してよろしいか、政府の認識をお伺いいたします。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
まず、米の価格は、在庫量、生産見通し、販売動向など需給バランスなどを踏まえ、民間の取引環境の中で決まるものであります。この決定プロセスに対して、具体の価格水準を指し示すなど、国が直接的に関与をすることは、民間事業者が自由に取引する環境を損なうこととなり、適当ではありません。
しかしながら、米につきましては、日常生活で欠かせない主食であり、国民の生活や経済の安定の観点から、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定化が図られていくことが重要だというふうに考えております。
このため、今、門委員からも御指摘がありましたが、この考え方を食糧法改正案で明記をした上で、需給の安定を図るために、需要に応じた生産の推進、そして流通実態の把握の強化、民間備蓄制度の創設などの各般の措置を位置づけることとしております。
国としては、これらの措置によりまして需給の安定を図ることで、結果として価格の安定化が図られていくという考えでありますので、今、門先生から御指摘のあったとおりであります。
○門委員 大臣、ありがとうございます。
その上で、二点目をお伺いいたします。
大消費地の議員として申し上げますと、消費者の方々からは非常に素朴な疑問が寄せられております。すなわち、緊急時であればまだしも、平時の価格高騰の局面において、なぜ米は輸入によって低価格米の供給を確保することができないのかという疑問です。
現に、民間貿易による外国産米の輸入量は、年間需要量の一・五%に相当する九万六千八百三十四トン、前年比で実に約九十五倍に達したとされております。市場のメカニズムに従って、民間輸入は現に動いていると言える状況です。
その上で、米は主食であり、国家備蓄で対応するたてつけであることは理解いたします。私自身も、かつて経産省において、WTOやEPAなど通商交渉の経験を通じてその背景も触れることになりましたが、改めて、この平時における価格高騰の局面でなぜ輸入による価格抑制という選択肢が取られないのか、市場における需給で価格が形成されるという本法の整理を踏まえた上で、消費者からの素朴な疑問に対する政府の見解を政府にお伺いいたします。
○広瀬大臣政務官 お答えいたします。
委員がおっしゃられたとおり、米は我が国の主食であって、唯一自給可能な穀物であり、平時から国内需要を輸入米で賄うこととすれば、輸入米が定着して、国内の供給力を低減させる可能性があります。
このため、食料安全保障の観点から、国内の需要に対しては、その需要に応じて米を生産し、国産米を安定供給することが基本と考えております。
低価格帯を求める消費者のニーズに対しては、農地の大区画化などの圃場の整備や多収穫品種の導入などによる生産コストの低減に加えて、生産性向上に取り組む産地と実需者の直接取引などの流通の効率化につながる実証的な取組を支援していこうと考えております。
○門委員 広瀬政務官、ありがとうございました。
生産者と消費者の理解が双方に進むように、私自身も努力してまいりたいと思っております。
続いて、新たに届出義務の対象となる中食、外食事業者の取扱いをお伺いしたいと思います。
本法律案では、第九条第一項により、現行の出荷、販売事業者に加え、米穀を原材料とする飲食料品の加工、製造、調製、すなわち中食、外食を含む事業者が特定規模以上であれば、届出義務及び第十一条による定期報告の義務の対象になります。特定規模は主務省令で定めるとされており、当面、年間取扱量三百トン以上とする方針と承知しております。
そこで、特定規模の設定について、二点まとめてお伺いいたします。
第一に、三百トンという数値の根拠は何でしょうか。なぜ二百とか百、また五百でもなく、三百トンなのでしょうか。
第二に、特定規模未満の事業者については、本法の下では対象外となりますか。そして、将来的には、報告義務が特定規模未満にも拡大される余地があるのか。
以上二点について、政府から簡潔に答弁をお願いいたします。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
先ほどの出荷、販売事業者のトン数の件ですが、これまで五百トン以上の出荷、販売事業者について聞き取りを行っておりました。緊急調査というのを去年の六月に行いまして、その結果、五百トン以上の出荷、販売事業者以外のところに出荷されていた量が全体の半分を占めるということが判明したところでございます。
このため、今回、定期報告を導入するに当たりまして、出荷、販売事業者の在庫の九五%を把握できる水準として三百トンというのを想定したところでございます。
また、委員から御指摘がありました特定規模未満の事業者につきましては、定期報告の義務の対象とはなりませんし、現時点で、将来的に報告義務を拡大する必要があるとは考えておりません。
○門委員 ありがとうございました。
続いて、新たに報告対象となる事業者の負担とその支援策についてお伺いいたします。
定期報告義務化の趣旨は理解するところでございますが、中食、外食事業者さんたちにとっては、新たな義務の履行に実務上の対応が必要となります。参考人からのヒアリングでもそうした指摘があったかと記憶しております。
そこで、政府にお伺いします。
定期報告義務の履行を契機として、在庫管理システムの導入や既存のシステムの改修など、新たに設備投資が必要となる事業者はいるのでしょうか。また、中食、外食事業者には中小企業が多く含まれるところ、こうした事業者に対して、既存の中小企業支援ツールを活用した支援策の検討状況はいかがでしょうか。中小企業庁との連携も含めて、政府のお考えをお伺いいたします。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
食糧法の改正によります新たな届出、定期報告の提出方法につきましては、スマートフォン、パソコンなどを利用し、eMAFF申請による統一的なフォームを活用するなど、電子申請を導入することとし、現在、農林水産省で環境整備を行っているところでございます。これにより、インターネットが利用できる環境があれば、どの事業者でも活用できるものとなると想定しております。また、電子申請による報告が難しい事業者にも配慮し、紙による報告にも引き続き対応していく考えでございます。
こうしたことから、届出、定期報告の対象事業者となっても、基本的に新しい設備投資が必要となるとは考えておりませんが、ただ、委員がおっしゃっているとおり、これに伴って、企業内部での情報の集約化のためにシステム整備が新たに必要になる、そういったケースも考えられるところでございます。このような場合には、各補助金の趣旨に合致する場合、委員御指摘のように、中小企業庁による支援施策の活用も可能と考えられるため、中小企業庁の御協力をいただきながら、丁寧に対応してまいりたいと考えております。
○門委員 ありがとうございました。
中小企業庁との連携も含めた政府の対応方針、承知いたしました。
それでは、中小企業庁にお伺いをいたします。
ただいま農林水産省から、中小企業庁との連携を含む答弁がございました。中食、外食産業は、現状、原材料価格の高騰、人手不足、エネルギーコストの上昇など、経営環境が一段と厳しさを増しております。さらに、今回、本法律案によって、新たに届出義務や定期報告義務が課されることにもなります。そうした実務的、財務的な負担もあり得るということだと思っております。
そこで、中小企業庁にお伺いをいたします。
中食、外食産業を取り巻く経営環境が厳しさを増す中で、中小企業庁として、同産業を担う中小企業に対して、経営力の強化に向けた支援策をどのように実施をしているのでしょうか。また、既存の補助金などによるDX投資支援、中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画による特化した支援策の有無、そして、改めて、中小企業庁側から見た農水省との連携の状況について、見解をお伺いいたします。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。
今委員御指摘のとおり、中食、外食産業も含めました中小企業を取り巻く環境につきましては、昨今の中東情勢、さらには人手不足、こういったものの影響によりまして厳しさを増しておりまして、これを乗り越えるためには、経営力強化、こういったことも含めまして、中小企業の稼ぐ力を高めて、強い中小企業への行動変容を促していくことが重要であるというふうに考えてございます。
このため、経済産業省、中小企業庁では、現在、労働供給制約社会における中堅・中小企業の稼ぐ力強化戦略というものの策定を進めておりまして、価格転嫁、取引適正化の徹底、さらには成長投資、AX、省力化支援、さらにはMアンドA、事業承継による事業再編、そういった施策を総動員をして対応しているところでございます。
委員の御指摘にありましたように、その中で、DX、さらにはAX、AIトランスフォーメーションへの投資を通じて新たな挑戦を行う事業者への支援、先ほど御指摘のありました今回の法律の対象になるような届出事業者にも当てはまると考えますが、そういった支援、さらには商工会、商工会議所、よろず支援拠点、こういったところによる伴走支援の強化を行っているところでございます。
さらには、委員も御指摘いただきましたけれども、中食、外食産業につきましては、中小企業等経営強化法というものがございまして、その中で、農水省、厚生労働省におきまして、外食・中食産業に係る経営力向上に関する指針というものを定めておられます。この指針に基づきまして、計画認定をされた事業者に対しまして、金融支援、資金繰り支援や、さらに税制の支援、そういったようなものの各種支援措置を講じているところでございます。
経済産業省としましては、中食、外食産業を含めた中小企業の稼ぐ力の強化に向けた取組を、農林水産省とも連携しながら、全力で取り組んでまいりたいと考えてございます。
○門委員 ありがとうございました。
中食、外食産業は、改正案における需要に応じた生産を支える重要な産業でございます。今回新たに届出義務を負う中小事業者に対しては、政府として、農林水産省だけではなく、中小企業庁など他省庁とも連携しつつ、支援ツールを最大限活用し、きめ細やかな支援策をお願い申し上げます。
私も、消費地の人間として、しっかりと生産者をつなぐ役割をさせていただきたいと思っておりますので、引き続き頑張ってまいります。
本日は、誠にありがとうございました。
○藤井委員長 次に、角田秀穂君。
○角田委員 中道改革連合の角田秀穂でございます。
本日も質問の機会をいただき、大変にありがとうございます。
早速質問に入らせていただきたいと思います。
今回の食糧法改正の一つの大きなポイントは、政府が需要の拡大に責任を持って取り組む、それによって、拡大した需要に基づいて、生産者は主体的な判断で生産に取り組めるようにすることにあると思います。これまで右肩下がりの需要のトレンドに沿って、結果として生産を抑制する政策を転換して、政府が前面に立って新たな需要開拓、輸出の促進などによって、需要を右肩下がりから右肩上がりに押し上げます、ですから、生産者の皆さんは安心して生産に取り組んでください、右肩上がりの需要に沿って米の生産に取り組むことによって持続的な発展を図るようにするという、政府の役割の転換にあると思います。
ただ、これまでの議論を聞いていても、持続的な発展の鍵となる需要拡大への政府の覚悟というものがなかなか伝わってまいりません。需要の拡大が進まず、結果として米の需給のバランスが崩れてしまうことになっては、将来にわたって持続可能な食料生産もおぼつかなくなってしまいます。
今回の法改正によって、国民生活と国民経済の安定を確保する、そのための政府の責任はより重いものになると考えますが、今回の法改正による政府の役割と責任がこれまでとどのように変わると考えているのか、農水大臣の見解をお伺いいたします。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
食料安全保障の確保は国の責任であります。とりわけ、我が国の主食である米については、国が責任を持って需給の安定を図ることが必要不可欠でありまして、この点は、今般の法改正でも何ら変わるものではございません。
特に、一昨年来の、農林水産省の判断ミスでスーパーの棚に米が並ばないという事態が生じましたが、こうした事態はもう二度と生じさせないという意味で、農林水産省の責任はより重くなったというふうに私としては考えております。
平成三十年に国が生産数量目標の配分を行わない政策に移行して以来、生産者が自らの経営判断で需要に応じた生産を行っている実態を踏まえまして、今般の改正案では、国による生産調整を定めた条項は削除しました。
一方で、引き続き、需給見通しの作成など政府が講ずる措置を基本方針に規定するとともに、新たに改正法の第五条第四項を新設をし、今先生からも御指摘がありましたが、政府の責任として、需要開拓、輸出促進、生産性向上などの施策を講ずる旨を明記をしたところであります。
政府としては、生産者が主体的に需要に応じた生産を円滑に進めていくことができるよう、今般の改正法案に基づく各施策について責任を持って取り組んでいく覚悟であります。生産者に責任を押しつけるという考えも全くございません。
○角田委員 国が前面に立って拡大する需要について、食料・農業・農村基本計画で掲げた米の生産量、令和五年度、二〇二三年度の七百九十一万トンから二〇三〇年度に八百十八万トンに増加させるとしておりますが、この二〇三〇年度八百十八万トンという数量が、政府が前面に立って達成をする需要量という理解でよいのか、確認のためにお伺いしたいと思います。
○山口政府参考人 委員御指摘のとおりでございます。
○角田委員 その目標の達成に向けて、供給に見合った需要を、いつまでに何をどれだけ増やすのかということが示されなければ、生産者も、先を見通して腰を据えて生産に取り組むこともできません。目標達成に向けて、できる限り詳細なロードマップを示すべきと考えますが、この点について見解を伺いたいと思います。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
昨年四月に作成いたしました食料・農業・農村基本計画においては、二〇三〇年の米の生産量を、二〇二三年の七百九十一万トンから八百十八万トンに増大する目標を掲げたところであります。
このために、消費者や中食、外食ニーズ等に対応した多様な価格帯の米の供給を支援する、そして、輸出におきまして、日系に加え、現地系スーパーやレストランなどの新たな販路を開拓する、さらには、グルテンフリーの米粉、米加工品など付加価値を持つ商品のプロモーション強化などにより、米の新たな需要を開拓していくということを考えているところであります。
また、昨年十二月に、鈴木大臣のイニシアチブによりまして農林水産省内に設置しました日本の農林水産行政の戦略本部の米需要創造ワーキンググループにおきまして、業務用米などの安定供給や米粉の喫食機会の増加など、米の新たな需要開拓のための方策について取りまとめをしているところであります。
あわせて、農地の大区画化などの基盤整備、それから多収品種の開発普及、スマート農業の導入など、生産コストの低減を進めていくこととしておりまして、これらを通じまして、基本計画に位置づけた目標の達成に向けて取り組んでいく、このように考えているところであります。
○角田委員 需要に基づく生産といっても、需要も生産も多くの変動要因がある中で、需給をバランスさせるということは極めて難しいことであると思います。
需要の増加と生産の減少を見誤った上に、流通の実態を把握できなかった結果生じたいわゆる令和の米騒動と言われる混乱を再び招かないために、生産量や流通状況把握などの精緻化を図ることとしていますけれども、需給バランスが崩れた場合、需要に対して消費の現場への供給が下回った場合に迅速に対応するための備えとしては、今回新たに民間備蓄制度の創設を掲げていますが、一方で、政府の需要拡大の努力にもかかわらず、需要が伸びずに供給が過多になった場合の手当てについては、今回の法改正には盛り込まれておりません。
需給がだぶついた場合は周年供給事業等で対応するとの説明ですけれども、この事業だけで果たして十分に機能するのか、政府の責任を十分に果たせると考えているのか、この点について見解をお伺いしたいと思います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
まず、市場の需給動向、これを踏まえまして米の価格というのが形成されてくるわけですが、我々としては、生産者による再生産を確保するということが極めて重要というふうに考えております。
まずは、本年四月の食料システム法の施行を受けまして公表された米のコスト指標は、生産から販売に至る各段階のコストを明確にし、コスト割れでの供給を抑止しようとするものであります。関係者の間で協議に応じないなどの事案が確認された場合は、食料システム法に基づき、指導助言や改善に向けた勧告を行うなど、取引の適正化にしっかりと取り組んでまいります。
また、価格の乱高下を防ぐには、やはり需給見通しの精度を向上させ、需給の安定を図ることが重要であります。このため、まずは、昨年九月から、需給見通しをマイナストレンドによるのではなく、直近の消費動向等に基づき算定をし、毎月の需給動向を踏まえ逐次見直しを行っているほか、流通実態の把握を強化するため、本改正案の中で、加工、中食、外食事業者を届出対象に追加すること、そしてまた、民間事業者に対しては、在庫数量や取引数量の定期報告を義務づけるなどの措置を規定しているところであります。
さらに、今の角田先生からの御指摘は、生産者の経営安定ということだというふうに思いますが、この経営安定対策については、既に米穀の周年供給・需要拡大支援事業を行っておりますし、また、収入保険やナラシ対策などのセーフティーネット対策も講じているところであります。令和九年度以降の水田政策の見直しの中でも、現場の声をよくお伺いをしながら、経営安定のための具体的な施策の在り方についてはしっかりと検討させていただきます。
○角田委員 経営の安定に対する方策については、しっかりと現場の声を踏まえながら検討していただきたいことを要望させていただきたいと思います。
以下、需要拡大について具体的に伺っていきます。
まず、輸出についてです。
食料・農業・農村基本計画では、二十七万トン増加させる生産量のうち、輸出を、二〇二三年実績の八倍近い、約三十万トン増の三十五万トンとしておりますが、国際競争力を高めるためにも、今以上のコストの削減が求められると思います。
コスト削減の方向としては、主に耕地の大規模化と単位当たりの収量の向上、この二つの方向が考えられますが、大規模化には相当の時間と資金が必要となります。
規模拡大について、基本計画では、大規模輸出に取り組む輸出産地を三十産地形成して、そこからの輸出が輸出全体の過半以上を占める姿を実現するとしていますが、これをどのように達成していくのか、具体的な生産目標と達成への具体的なスケジュールを示していただきたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、海外での米輸出を更に拡大していくためには、海外市場の求める数量、価格への対応が必要でございます。そのために、米の生産コストの低減が大きな課題になっていると認識しております。
昨年四月に策定いたしました食料・農業・農村基本計画におきましては、二〇三〇年までに、十五ヘクタール以上の経営体で六十キロ当たり九千五百円の目標まで生産コストを低減していくこととしておりまして、このために、農地の大区画化などの基盤整備、多収品種の開発普及、スマート農業の導入を進めることとしております。こうした取組を進めて、低コストで生産できる大規模輸出産地を三十産地形成することとしているところでございます。
現在でございますが、大規模輸出産地を育成するために、年間千トン以上の輸出を行っている大規模輸出産地をフラッグシップ輸出産地として認定し、支援を行う仕組みがございます。この中で、輸出量が年間千トン以上になっている産地が十四産地、これに続く年間九百トン以上輸出を行っている産地も四産地育成されてきております。農林水産省といたしましては、こうした産地に対する海外実需者とのマッチング等を更に支援するとともに、大規模輸出産地のノウハウをほかの輸出産地にも横展開してまいりたいというふうに考えております。
食料・農業・農村基本計画につきましては、目標やKPIの達成状況を毎年検証することとされておりまして、委員の御指摘なども踏まえながら、この検証の中で、大規模輸出産地形成の進捗管理についても適切に行ってまいりたいと考えております。
○角田委員 十年以上前から輸出に取り組み始め、現在は生産量の六割を輸出に仕向けている農業生産法人に伺った際、ここでは、ロボットトラクターであるとかアイガモロボット、ドローンなどスマート技術の積極的な導入や肥料の削減など、工夫を重ねてコスト削減に取り組んでいますが、カリフォルニアでは、その農場のあるところ、ここの土地改良区と同規模の一千三百ヘクタールの土地を五十五人のスタッフで耕作をしているけれども、こちらの土地改良区は地権者が三千人だ、スマート農業を進めるにも、土地改良をもう一回やらなければ効率が悪い、地権者に負担がかからないような施策も必要だと語っておられました。
経営規模の拡大を図る上で、地代を含めた地権者との交渉が大きな課題との声があります。農地バンクが間に入ってはいるものの、個々の地権者との交渉は農業者が行わなければならないことが集約化のネックとなっております。こうした隘路を解消するために、地域によっては、県、市、土地改良区による支援体制を組んで地権者との交渉に当たったり、地区の賃借料を統一するなどして集約化を進めている事例もあります。
コスト削減に資する規模の拡大がより円滑に進むように、地権者との交渉を始めとした農業者への支援を国としても強力に進める必要があると考えますが、この点について見解を伺いたいと思います。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
農地の集約化を進めようとする場合に、農業者と地権者の個別の交渉だけに委ねようとすれば、合意形成に至るまでの担い手の負担も大きく、農地の利用調整がなかなか前に進まないといった課題に直面することが多いというふうに認識をしております。
このため、地域関係者の話合いに基づき、将来の農地利用の姿を明確化した地域計画の策定を進めてきたところであり、農地の利用調整について、個別の交渉だけでなく地域ぐるみで行うことで、農地の集約化を進めることとしております。
地域計画における合意形成については、市町村が中心となって進めていくものでありますが、現場の農地の利用調整を担う農業委員会、農地の権利設定などを担う農地バンク、市町村などのサポートを担う都道府県といった関係機関がそれぞれの役割をしっかり果たしながら、連携して取り組んでいくことが必要であるというふうに考えております。
農林水産省といたしましては、こうした現場活動の推進体制を強化するため、引き続き農業委員会の活動を支援するほか、令和八年度から新たに、農協や土地改良区などの協力団体や、市町村をサポートする都道府県の活動への支援を実施しているところであり、今後とも、課題を抱える地域に職員が直接出向き、都道府県や農地バンクとも連携しながら、現場の課題解決に向けて支援をしてまいりたい、このように考えております。
○角田委員 この点は国もしっかりと支援を講じていただきたい、これを要望をさせていただきたいと思います。
コスト削減の方向として、短期的には単収の増大がやはり現実的な取組であろうと考えます。日本はその余地がまだまだあるというふうにも考えております。
一九七〇年代後半は、カリフォルニアと日本の平均単収は五百キロ程度で、ほぼ同じ水準だったものが、それ以降、日本は、減反、生産調整の政策の下で、増産につながる多収化には余り目が向けられてこなかったということもあって、ほぼ横ばいで推移してきたのに対して、カリフォルニアは大きく伸ばして、現在は二百キロから三百キロの開きがあります。
加えて、気候変動の影響などにより、特に九州を始め西日本を中心に稲作の生産力が低下してきている状況にも対応していく必要があります。各地で取組が広がりつつある再生二期作や高温耐性、多収品種開発、栽培技術などにより積極的に取り組む必要があると考えますが、今後どのように取組を進めていくのか、この点について見解をお伺いしたいと思います。
○広瀬大臣政務官 御指摘のとおり、米の生産コスト削減には、コスト全体を削減することが可能な単収の向上は重要であり、令和七年に策定された食料・農業・農村基本計画において、二〇二三年の十アール当たり五百三十五キロから二〇三〇年までに五百七十キロとする目標を設定しているところです。
このため、農林水産省では、多収性、高温耐性品種の開発普及、センシング技術を活用した適正施肥などを可能とするスマート農業技術の導入などを令和七年度からの農業構造転換集中対策において推進するとともに、再生二期作といった技術の普及に向け、現場での検証のための予算を措置したところであります。
さらに、高温耐性品種などの開発や普及を後押しするため、気候変動等対応品種法案を今国会に提出したところであります。
こうした取組によって、稲作の生産コストを着実に低減させていきたいと考えています。
○角田委員 最後に、時間もありませんが、一点だけ御質問させていただきたいと思います。
国内の需要拡大については、国民一人一人に食生活を見直してもらう、それによって米の需要を拡大していくことも非常に重要だと思います。
三食何を食べるかはあくまでも本人の自由ですけれども、自身の健康のためにも、現在、脂質に偏った食生活を見直す風潮が広がり、国民の間に根づいていけば、それだけ食料自給率もアップすると思います。
今般改正された食育基本法においても、子供の食育の推進とともに、新たに大人の食育、大学や事業者の食育の推進に対する支援等、必要な施策を講じていくことが盛り込まれました。
大人の食育にも力を入れていくことを掲げておりますけれども、何よりも国民の健康増進のためにも、バランスの取れた食生活を心がけてもらうための取組を積極的に展開していくことが国内需要の拡大につながるとも考えますが、この点について見解をお伺いしたいと思います。
○坂政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、近年、幅広い世代におきまして、栄養バランスが取れていない食生活や食に関する経済性志向が高まるなど、国民の食生活の在り方が大きく変化している状況でございます。また同時に、食と農の現場の距離の広がり、生産者と消費者の関係の希薄化、こういった現象が進んでいることも事実でございます。このため、食や農への理解醸成と行動変容を促す大人の食育を推進することが重要であるというふうに考えております。
先ほど御指摘いただきました、先般成立いたしました改正食育基本法におきまして、新たに大人の食育につきましては条を設けて施策を推進するということが定められたところでございます。
このような改正を受けまして、農林水産省におきましては、消費者と日々接している民間企業と連携いたしました官民連携食育プラットフォームにおける食育活動の展開や、従業員に対しまして食生活の改善に資する取組を行う企業を認定する食育実践優良法人顕彰制度の創設など、大人の食育を推進しているところでございます。
こういった取組を進めることによりまして、国民一人一人の栄養バランスの取れた健全な食生活の実践を目指すとともに、このような取組が、ひいては消費に際して食料の持続的供給に資するような食料の選択にもつながるものと考えてございます。
引き続き、関係省庁や民間企業とも連携の上、大人の食育を始めとする食育推進施策を強力に推進してまいります。
○角田委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、庄子賢一君。
○庄子委員 中道改革連合の庄子でございます。
食糧法の話に入る前に、今一番大きな課題ともいうべき中東情勢から起因するナフサの不足、そして調達不安定といった問題から入らせていただきたいと思います。
大臣ももう御存じのとおりですけれども、農業でいうと、やはりビニールやマルチフィルムといった資材、これが入ってこない、あるいは包装、梱包、出荷資材、これが足りないという声が現場から上がってきています。水産業も、発泡スチロール、これがないと流通できませんし、林業も、例えば木材加工とか製材の段階で接着剤がないと川下に製品として流していくことができませんので、第一次産業全般にわたって非常に大きな影響が出ているということは間違いありません。
先般、帝国データバンクの仙台支店が、私の地元宮城県の製造業の中でナフサの不足に直面している事業者を調査をしたところ、全体の三四・六%が調達リスクに遭っているというデータを公表をしておりまして、その三四%の事業者のうちの九割が中小企業ということを発表しておりました。特に、宮城県は水産県ですけれども、水産食料品製造業、これが最多でございまして、宮城県の基幹産業、水産加工業に非常に影響が出ているということをデータで発表をしておりました。
こうした状況が今後どういうふうに展開していくか全く予断ができませんけれども、そうした中で、先般、高市総理がこのようにおっしゃいました。ナフサ由来の石油製品は年をまたいで供給継続が可能だ、こう発表されておられます。しかし、今申し上げたように、現場の実態とはかなり乖離があるなというふうにも思うところでございまして、これはもう経産省の石油統計でも数字で明らかになっています。
まず、この総理の見解について、鈴木大臣がどのような認識をお持ちか、伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
まず、ナフサ由来の石油製品ですけれども、年を越えて供給継続が可能である一方で、農林水産業、食品産業の現場におきましては、今すぐに希望する量の資材が調達できないという方もおられるということは、私としても強く認識をしているところであります。これは、中東情勢に関する関係閣僚会議において総理からの御指示にもあったとおりでありまして、物資の供給の問題について、関係大臣が連携をして、一つ一つ、丁寧かつ迅速に対応するよう、総理からの御指示を受けております。政府を挙げて今全力で取り組んでおります。
今般の中東情勢が流通過程に与えている影響は本当に様々であることは、委員御指摘のとおりであります。このため、農林水産省としては、農林水産業、食品産業における資材の流通構造などを具体的に把握をするために、今先生からも御指摘ありました農業用マルチフィルムなど五十七の項目について、原料供給、製造、流通また利用など、サプライチェーンの各段階の動向に関する各業界の事業者の皆様からの聞き取りを今現在でも行っているところであります。
また、調達にお困りのことの相談があった場合には、個別事案ごとに原因や経緯等を把握をし、経済産業省と連携をして、一つ一つの問題の解決を進めております。
引き続き、現場の声をよくお伺いをしながら、関係資材の安定供給に向けて、省を挙げてしっかり取組をさせていただきます。
○庄子委員 本当に、大臣、全力の取組を重ねてお願いをしたいと思います。
今申し上げた経済産業省の石油統計を見ると、直近のデータはこの三月なんですけれども、昨年三月と比べて、ナフサの輸入量は五六%になっています。だから、明らかに品薄になっているということは事実だろうというふうに思っていて、目詰まりの問題もあって非常に現場に行き渡らない、こんな状況がありますので、是非全力で取組をしていただきたいというふうに思っております。
次は、タイミングの問題ですね。
今いろいろ申し上げたような、今のこのタイミングで長年続いた生産調整システムから大きく転換をするということについては、非常に困難を生じるだろうというふうに思っていて、生産者が需要をにらみながら主体的に生産してくださいと言われても、今資材が高騰し入手が困難だ、加えて燃油高騰が追い打ちをかける、こういう状況の中で、生産者の自己努力というところには非常に限界があるなというふうにも思います。
生産者に主体的な営農を担保するという意味で、具体的な支援策、これもセットで今回発表すべきではないかというふうにも思いますが、大臣に見解を伺います。
○鈴木国務大臣 まず、今般の中東情勢を受けまして、例えばですけれども、米については、その生産資材についても、農業機械用の燃料や米袋などについて一部に供給の懸念があるとの声もいただいております。
農林水産省では、生産資材の目詰まりを解消するため、当省の相談窓口にいただいた情報などに基づき、経済産業省と連携をして、石油の元売会社から燃料の直接販売を行ったという実績もありますし、また、米袋についても、製造事業者と原料の調達状況などの情報交換を実施をし、その状況を経済産業省と共有することで、原料であるポリエチレンの安定的な供給が継続される見通しとなっており、引き続き、一つ一つ問題の解決に、特に、資材がなくては何も営農は始まりませんので、そうした点はしっかり全力で取り組んでまいります。
また、やはり、長期的には、生産者が安心して営農活動を行うことができるよう、経営を下支えするということも重要であると考えております。
まずは、生産者によるコスト割れでの供給を防ぐ必要があることから、本年四月に施行された食料システム法に基づき、協議に応じないなどの事案が確認された場合には、指導助言や改善に向けた勧告を行うなど、適切に対応してまいりますし、その上で、収入保険やナラシ対策などのセーフティーネット対策を着実に進めるとともに、生産者が安心して営農を継続できるよう、必要な対応を行ってまいります。
今年の分は、まずはこの春の肥料も含めて資材の確保のめど、特に稲作については立っているというふうに考えておりますが、ただ、今後は当然、様々な、先を見通せるわけではない、予断を持って判断できる状況でないと思いますので、いかなる事態であったとしても我が国の食料生産が止まることのないように、対応はさせていただきます。
○庄子委員 次に、第二条の基本方針についてでございます。
政府は、米穀の需給の安定を図り、これを通じその価格の安定を図るために、米穀の需給の適確な見通しを策定し、公表すると基本方針に示しておられます。この適確な見通しの公表というのが基本方針と受け止められるんですけれども、しかし、大事なのは、公表することが基本方針ではなくて、どうやって安定して需給の見通しを毎年公表し、継続していけるかということが方針としては大事なはずでございますので、公表すればいいというものではないんだろうというふうに思っています。
国が責任を持って安定的な見通しを創出する、需給の見通しを公表する、このようにしっかりと御答弁をいただきたい、そう思いますが、いかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 生産者の皆様が、自らの経営判断でもって、安心して営農していただくためには、需給見通しの精緻化が必要不可欠だというふうに認識をしております。
特に、需給見通しが信頼に足らないということであっては全くならないと思いますし、現実に、一昨年来のあの事態は、まさにその判断ミス、特にその後の備蓄の放出のタイミングを見誤ったということも併せてあの事態を招いたわけですから、もう二度とああいうことは起こさないということであります。
需給見通しにつきましては、そういう反省も踏まえて、昨年九月、需要のマイナストレンドを前提とするのではなく、直近の消費実績やインバウンド需要などを基に算定するよう見直したところであります。
加えて、今回の改正法案の中でも、この流通実態の把握を強化するために、届出事業者に、外食、中食、加工業者を追加するとともに、在庫数量や取引数量の定期的報告を義務づけるなどの措置を規定をしたところであります。
また、地方公共団体が、生産者に対し、地域ごとの需給見通しなどの情報提供を行うよう努める旨の規定も措置したところであります。
現場で安心して米作りができるよう、こうした措置を取ることにより、国が責任を持って、精緻な需給見通しを作成をしてまいります。
○庄子委員 大事な御答弁をいただいたというふうに理解をいたします。
今後のことはさておき、今年、足下のことがやはり心配です。在庫が相当積み上がっておりますし、また主食用米の作付が非常に多かったということもあるので、この出来秋以降の価格暴落を本当に心配している方々が多いわけです。
農水省としても是非お願いをしたいのは、営農計画は六月末ですけれども、昨年も八月二十日まで延長していて、約二か月間のバッファー期間がそういう意味ではあるので、加工米とか、作付以降も用途を変更することが可能なそうしたものに変更していくような形で、農協を始め、再生協もそうですけれども、みんなで促していく努力、これは是非お願いをしたいなというふうに思いますし、加えて申し上げれば、加工米が主食用米と同じようになるための交付の積み増しとか、こうしたことについても是非今後御検討いただく必要があるのではないかなというふうに思っておりまして、この点は御指摘をさせていただきたいと思います。
第五条四に示しておられます、新たな需要の開拓、米穀の輸出の促進、生産性の向上及びその他の関連施策で、米穀生産の持続的発展を図るためには、複数年にまたがる相当の予算措置が必要です。予算がなければ、ここに書いたものは全て、絵に描いた餅になってしまいます。
この予算措置のめどについて伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 まず、稲作など我が国農業の構造転換を図るため、令和七年度から五年間の集中対策期間として、農地の大区画化、そして、共同利用施設の再編、集約、合理化、また、スマート農業技術、新品種の開発、生産性向上に資する農業機械の導入、また、施設整備、販路拡大などを通じた輸出産地の育成から成る四つの柱を計画的に進めるため、事業費ベースで二・五兆円、国費ベースでは一・三兆円を別枠予算として措置する方針であります。
既に、令和六年度補正予算から令和八年度の当初予算までに四千百四十二億円の予算措置をしているところでありますが、この内訳は、農地の大区画化に約一千億、共同利用施設の再編、集約、合理化に約千六百億、スマート農業技術、新品種の開発に約千三百億、輸出産地の育成に約三百億となっております。
引き続き、米の生産の持続的な発展を図るために必要な施策、そして必要な予算はしっかりと確保してまいります。
○庄子委員 是非お願いをしたいと思います。
第五条の問題です。
ここでは、生産者による需要に応じた生産というフレーズが繰り返し繰り返し使われています。大臣は、これを削除すると、つまり、生産者によるというところを削除すると、国による生産調整を維持したい、そう捉えられるからと以前答弁をされました。しかし、過度な強調、何々によるというのは、かなり強いフレーズです。生産者によるとおっしゃいますが、需要に応じた生産ができるのは生産者しかいません、そもそも。需要に応じた生産というのは、生産者がやることです。だから、あえて生産者によると何度も繰り返すと、何か生産者責任ということを印象づけられるというふうに現場の方々も思っておられる。
私は、この生産者の責任ばかりが問われる印象を払拭するということが必要だというふうに思っておりまして、この点について、大臣の見解、認識を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 米政策につきましては、平成三十年に国が生産数量目標の配分を行わない政策に移行して以来、生産者が主食用米の需給動向を踏まえ、自らの経営判断で需要に応じた生産を行うことが実態として根づいてきているところであります。
こうした実態を踏まえて、今般の改正案では、国による生産調整の廃止に代えて、生産者が主体的に需要に応じた生産に取り組むことを明確に表すために、第二章第二節の表題について、生産者による需要に応じた生産と規定をさせていただいているところであります。
なお、今般の改正法案では、需要に応じた生産が円滑に進むように、引き続き、需給見通しの作成など政府が講ずる措置を基本方針に規定をするとともに、新たに、第五条第四項を新設し、政府の責務として、需要開拓、輸出促進、生産性向上などの施策を講ずる旨を明記をしております。
生産者に対してのみ需要に応じた生産の責任を押しつけるという考えでは全くないことは、是非御理解をいただけると大変ありがたいです。
○庄子委員 生産者による需要に応じた生産を求める以上、国による安定した需要の創出、これを是非明記をしていただきたい、そう思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。
最後の質問ですが、第十一条の定期報告でございます。
現在対象となっております五百トン以上の出荷、販売業者、約一千三百事業者でございますけれども、本法改正後は、十一条の対象が約七千事業者に拡大をするということになっています。
中小事業者からの事務作業の負担を心配する声、これが非常に強くなっておりますが、これにどう応えていくか、また、取扱いの数量だけではなくて、価格についても、報告義務者から情報管理を懸念する声も上がっております。この点、セキュリティーが大丈夫なのか、このことについて、参考人から御答弁をいただきます。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、定期報告の創設、届出対象者の拡大に当たっては、事業者の皆様方の御負担を軽減することが重要であると考えております。このため、定期報告の対象者は年間三百トン以上の方に限る、出荷、販売事業者につきましては毎月の報告を求めつつ、加工、中食、外食事業者につきましては年一回とするなど、事業者の業種や規模に応じ報告回数や内容を変えることを検討しているところでございます。
また、報告の方法につきましても、現在はメール等によっているものの、統一的な報告フォームを活用した電子申請を導入いたしまして、事業者の名前あるいは連絡先など基本的な情報の入力の省略、選択式での回答などにより、負担軽減を図るべく、農林水産省で整備を進めたいというふうに考えております。
また、セキュリティーの関係です。
農林水産省としては、事業者から報告される定期報告につきましては、情報セキュリティーに関する法令などに基づきまして適切に管理することは当然でございますが、委員からの御指摘も踏まえまして、地方農政局も含めた組織内部の事務要領において、個別事業者の価格情報等、営業秘密の公表、外部提供を行わない、報告情報の取扱いなどをしっかり定めて、適切に対応してまいりたいと考えております。
○庄子委員 終わります。ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、原山大亮君。
○原山委員 日本維新の会の原山大亮です。
農林水産委員会では初めての質問となります。不慣れな点や、これまでの質問と重複点もあるかと思いますが、どうかよろしくお願い申し上げます。
今回の改正では、流通実態の把握強化のため、定期報告を義務化し、あわせて、罰則を、行政罰の過料から刑事罰の罰金へと大幅に引き上げるとしています。一方で、令和七年六月の農水省調査では、現行の届出事業者でさえ、期日までに報告したのが約二割にとどまっています。この原因は、届出の意義や必要性に対する理解が十分でなかったと、農水省自身が分析をしておられます。ここに今回の改正の設計上の緊張感があると私は思っています。
理解不足が原因であるなら、まず手を打つべきは周知、理解促進のはずです。ところが、今回は、周知と並行して、罰則を刑事罰へ強化する、今まで食糧法と無縁だった中食、外食の事業者が制度を知らないまま施行日を迎えた場合、善意の不作為が刑事罰の対象になり得るのではないかと思っています。
周知の徹底と罰則の発動、この二つの間にどのような猶予の設計をお考えなのでしょうか。
例えば、施行後一定期間は罰則を適用せず行政指導にとどめる段階的施行にする、あるいは業界団体への説明会完了を施行の前提条件にするなど、具体的な順序の設計があると思います。
周知を徹底するというだけではなく、周知と罰則発動の間にどういう設計を置くのか、罪刑法定主義の観点からも含めてお聞かせください。
○根本副大臣 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、新たな届出制度を実施するに当たりましては、事業者が十分な時間的余裕を持って準備を行い、確実に届出を行っていただくことができるようにすることが必要であるというふうに考えております。このため、法案の経過措置といたしまして、施行日から半年間前倒しして届出いただける規定を整備しており、法案をお認めいただいた暁には、下位法令のできるだけ早い公布や、事前周知の徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。
また、法の施行後も、引き続き、きめ細かい情報提供や意見交換を通じて制度の周知を徹底するとともに、事業者への助言などを行うことも通じて、委員が御懸念のような、意図をしない方が法律違反にならないように、丁寧に対応してまいりたいというふうに考えております。
以上です。
○原山委員 ありがとうございます。
次に、民間備蓄の義務づけ対象は一定規模以上の大企業に限定されるとのことで、その点は、事業者負担の観点から合理的な設計だと思います。しかし、だからこそ別の問題が生じることもあるかと思います。
供給危機が起きたときに、まず供給量そのものが減る、すると、各社が防衛行動に入り、在庫を抱え込みます、流通が細り、体力のない中小企業から先に困り始める。これは、総量の問題ではなく、流通の構造問題だと思います。
この連鎖は、既に別の分野で経験をしています。先ほども少しお話がありましたが、石油やナフサ由来の石油製品です。供給が逼迫したときに、日本全体の在庫がゼロになったわけではないにもかかわらず、大手各社が原料を防衛的に囲い込み、買占めと転売が横行した結果、川下の中小事業者に製品が回らなくなった。総量はあるのに必要なところに届かない、これが目詰まりの本質ではないかと考えます。
備蓄米でも全く同じ行動が起きるのではないかと私は懸念をしています。大企業が、備蓄米を保有しているだけで放出しない、あるいは系列の取引先などを優先して供給すれば、数字の上では備蓄があっても市場には出回らない。石油備蓄法に基づく民間備蓄の放出でも、大手元売が系列店への優先供給をした結果、系列外の販売店では調達が困難になったという実例が既にあったかと思います。
島根県の丸山知事がかつて指摘されたように、総量が足りていても、必要な人にタイムリーに届かなければ問題は解決しないと思います。政府が、民間備蓄があるから大丈夫と、総量で説明するとすれば、それは、半分正しく、半分ずれている部分もあるのではないかと考えています。
そこで、二点伺いたいと思います。
一点目、大企業が備蓄米を放出する際に、系列優先となり、系列外の中小販売店、地方の小売に届かない目詰まりを防ぐため、政府はどのような仕組みを設けるお考えでしょうか。放出先の分散や政府による放出指示の仕組みも含め、お考えをお聞かせ願いたいと思います。
二点目に、令和八年度の実証事業において、特定地域、特定業種への供給が途絶するシナリオを明示的に検証する考えはあるのでしょうか。総量の確認だけでは不十分であり、流通の末端まで届くかどうかを実証の設計に組み込むことが不可欠と考えていますが、政府の見解をお聞かせください。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
民間備蓄は、売渡しの決定や出荷を日常的に行っている民間事業者の商流を活用することで、入札などの売渡し手続に時間を要する政府備蓄米よりも迅速に備蓄米の流通を図るというものでございます。
この民間備蓄を担っていただく方々につきましては、一定の取扱規模、経営基盤を有し、地域、流通段階で生じた不足に広域で対応できる流通網を有するといった考え方の下、大規模な事業者に限定する考えでございます。しかしながら、先生御懸念のように、こうした事業者、大規模事業者であったとしても、場合によっては、平時において系列外などが流通を担っている地域における米の供給不足に対応できないといったケースもあり得るというふうに我々としても考えてございます。
このため、このような事態を招かないよう、民間備蓄の放出に際しては、例えば委員御指摘のような、系列外の地方の小売店における在庫不足なども想定して考える必要があると考えておりまして、このため、今回の食糧法の改正法案におきましては、国が不足している地域や業種を指定して譲渡しの要請や勧告を行うことができるという形で措置を考えているところでございます。
また、こうした民間備蓄の仕組みが適切に機能するかどうかも、今年度行う実証事業において確認することとしておりますが、その際には、委員の御指摘も踏まえまして、流通の不足している地域などにおけるシナリオにつきましても放出訓練の対象として考えてまいりたいというふうに思っております。
○原山委員 最後に、今回の改正案全体を俯瞰したときに感じる根本的な問いを、鈴木大臣にお伺いしたいと思います。
今回の改正案は、大きく二つの方向を向いていると思います。一方では、需要に応じた生産の促進として、生産調整方針を廃止し、生産者が市場ニーズを見て自律的に判断する、いわば市場原理への移行を宣言しています。他方では、民間備蓄を義務づけるという規制強化を行っています。この二つは、設計思想として整合しているのでしょうか。
市場原理に委ねるということは、需給が引き締まれば、価格が上がり、生産者が増産に動き、需給が緩めば、価格が下がり、生産者が作付を絞る。そのサイクルが正常に機能するなら、備蓄の義務づけという介入はなぜ必要なのかということです。
逆に、市場原理だけでは需給安定が保障できないから備蓄義務づけという介入が必要だというなら、なぜ生産側への介入である生産調整方針は廃止するのでしょうか。
生産側は市場に任せ、流通側には義務を課す、この非対称性にはどういう政策論理があるのか、この改正案の設計思想の一貫性をお聞かせください。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
まず、米の流通につきましては、平成六年の食糧管理法廃止、そして食糧法の制定や平成十六年の食糧法の改正によって、もう既に原則自由化をしてきているところであります。
今回の届出、定期報告や民間備蓄の導入に当たっても、これらの義務を履行することを出荷、販売などの事業を行うための要件にするわけでは全くなくて、米の流通については原則自由化を維持するという考えには変わりはありません。
ただ、一昨年来の事態も踏まえまして、一方で、国として米の需給の安定を図っていくに当たりまして、適切な備蓄運営を確保するために、一部の事業者に対して定期報告や民間備蓄の義務づけを行う必要があるというふうに考えたところであります。
こうした取組に伴う事業者負担にも配慮をし、対象を一定規模以上の事業者に限ること、そして、民間備蓄に係る事業者の負担については、備蓄米の保有が円滑に行われるよう、政府が必要な財政上の措置その他の措置を講ずることにより、可能な限り民間事業者の皆様の事業に支障を生じないようにしてまいる考えであります。
○原山委員 ありがとうございます。
少し時間が余ったんですが、これで私からの質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、長友慎治君。
○長友委員 国民民主党の長友慎治でございます。
五月の二十日、農林水産委員会の参考人質疑、四人の皆様がこの食糧法改正に対する現場からの率直な意見を述べていただきまして、大変たくさんの様々な示唆をいただいたわけなんですけれども、その中で、ゼンショーホールディングスの小川社長から次のような陳述がありました。今回の法改正で生産調整という文言を削除していただくということで、これは大きな転換であろうというふうに考えておりますので、そういった側面からは、生産者さんの生産意欲を抑制しないという制度全体の方向性、あるいは行政としてのメッセージというものが非常に重要ではないかと考えておりますというふうに陳述をされました。私も、そのとおりだなというふうに思うわけなんです。
そこで、鈴木大臣に伺いたいと思います。
改めて、今回の法改正は生産者の意欲を抑制するものではないという大臣の御認識を御披露いただきたいと思いますが、お願いできますでしょうか。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
まず、米政策については、平成三十年には、国からの生産数量目標の配分は行わない施策に移行し、米の需要に応じた生産を進めてきたところであります。
今回の改正において、生産調整方針に係る規定を削除することで、国が生産者個々の作付判断に関与するという手段は廃止をし、これまで意欲ある生産者が取り組んできた需要に応じた生産をより一層推進していく考えであります。
国としても、引き続き、需給見通しなど必要な情報提供を行うことに加えて、需要開拓や輸出促進、生産性向上などに関する施策を講ずることにより、米生産の持続的な発展を図っていくこととしております。生産者の意欲を抑制するということは全くございません。
○長友委員 生産者の意欲を抑制することはないとはっきりと明言いただきました。ありがとうございます。
その一方で、小川社長は次のようにも述べられております。需要を拡大するとはいえ、それに対しても、作り過ぎてしまったお米の価格が暴落してしまったらどうするんだというところは、やはり生産者さんの観点としてはおありかと思いますので、そういった場合には、例えば、あらかじめ需要を拡大しますというよりは、過剰に作り過ぎてしまったときはこういった形で輸出を支援しようですとか、あるいは加工用米への転用を支援しようですとか、そういった作り過ぎてしまった場合の政府としての御支援というような考え方があると、生産者さんとしては不安なく生産しやすいのではないかということでございました。
小川社長は、恐らく、生産者さんの皆さんに対する、意欲に任せて作り過ぎた場合でもセーフティーネットがあるということをお示しいただく方が安心できるというふうな御意見だったと思うんですが、この小川さんの御指摘に対する、若しくは提案に対する鈴木大臣の見解を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 米政策につきましては、余ったものを輸出するという考え方ではなく、需要を拡大し、その需要に応じて生産を増やしていく需要に応じた生産が基本だというふうに考えております。
本改正案では、生産調整方針に係る規定を削除する一方で、国の役割については、需給見通しなど必要な情報提供を行うことに加え、需要開拓や輸出促進などに関する施策を講ずることを責務として明記をしたところであります。
その上で、需要に応じた生産を行ったとしてもなお、天候がすごくよくて豊作ということも当然あろうかと思います、そうしたことにより需給の緩和が生じた場合に対応できるように、米穀周年供給・需要拡大支援事業により、主食用米を長期計画的に販売するという取組に加え、加工用や輸出用などの販売促進、商品開発などの取組を支援をしております。現在、公募を行っているところでありますが、本事業を活用することにより、多様な米が供給される取組を推進をしてまいります。
○長友委員 ありがとうございます。
多様な米が、推進できるような取組を更に加速をさせていただきたいと思います。
この後でも述べたいと思うんですが、もう一点、小川社長から御指摘いただいた点がありますので、この点をまた大臣にお聞きしたいと思います。
JAの概算金に対する指摘がありました。概算金が価格形成に与える影響というところは無視できない、特に、令和七年産のお米に関して、ある程度作況がいいという状況が見えたにもかかわらず、価格が著しく高い水準から下がらなかったということは、この概算金の価格形成機能が果たした影響というのが大きいかなというふうに考えておりますという陳述があったわけなんです。
このJAの概算金の在り方について、何らかの形で見直しが避けられないのではないかというふうに御指摘をいただいておりますが、鈴木大臣の見解を伺いたいと思います。
○鈴木国務大臣 概算金につきましては、組合員である生産者が収穫したお米を農業協同組合などに出荷する際に、最終的な販売価格が決定する前に支払われる仮渡金のことであります。
概算金については、農協などの民間団体が今後の販売見込みや需給動向等の市場環境を踏まえて自主的に設定しているものでありますが、価格形成に与える影響に関しては、議員御指摘のとおり、様々な御意見があることも承知をしております。
米の価格は、基本的には、需給バランスなど、民間の取引環境の中で決まるものでありますが、本年四月に米穀機構から公表された米のコスト指標は、生産から販売に至る各段階の持続的な供給に要する費用を示す指標でありまして、取引において参照されることを通じ、合理的費用を考慮した価格形成が期待をされるところであります。
農林水産省といたしましては、取引関係者や消費者の理解がより進んでいくよう、この制度の周知に努めるとともに、引き続き、きめ細かな情報提供を行い、米の需給の安定を図り、結果として価格の安定が図られるように努めてまいります。
○長友委員 コスト指標のことも触れていただいて、適正な価格形成ということで理解はいたします。
ただ、概算金が高かったからというか、生産者の間で主食用米の生産意向が今強い要因になっているんじゃないかというふうにも考えられます。二〇二五年産の相対取引価格が判断材料になっている可能性ということは、鈴木大臣も、過去そのように述べられております。集荷と卸の間で取引される価格で、四月は、全銘柄平均が六十キロ三万三千四百四十七円と、前年同月比で二三%ほど高い水準を記録しております。
これにより、非主食用米の生産があおりを受けているという事実が現状あると思うんですけれども、飼料用米の作付は、二〇二四年産と比べて三分の一に落ち込む見込みだというふうにも聞いております。収入面で見劣りする飼料用米、また加工用米を頑張って作ろうという生産者に対する予算の確保ということも、先ほど中道の庄子委員からもありましたけれども、これは是非御一考いただく必要があるのかなというふうに思います。
政府が、需要に応じた生産のために、増産が可能な量を示す情報提供に取り組む、また既に取り組み始めていただいていることは承知しておりますけれども、情報提供だけで放っておくのでは需要に応じた生産というものは実現しない、また、需給と価格の安定にもっと国が政策で関与するべきだという指摘もありますので、その点は検討をお願いして、次の質問に移りたいというふうに思います。
JAの福岡中央会の会長が五月二十六日に記者会見をされまして、中東情勢悪化の影響について、いろいろな農業資材の供給が不安定になり、価格も上がっているという懸念を示されました。その中で、精米袋は余裕がないと訴えられておりました。
そこで、伺います。
米袋は足りているのか、目詰まりしているのか、目詰まりしているとしたらどこで目詰まりしているのか、農水省の見解を伺います。
○広瀬大臣政務官 国民の主食である米を流通、販売する上で欠かせない米袋に関して、中東情勢の影響について、一部に供給の懸念があるとの情報を受け、農林水産省において、直接、米袋製造事業者と原料の調達状況などについて情報交換を実施したところであります。
その状況を経済産業省などとも共有した結果、経済産業省の協力の下、原料メーカーからポリエチレンの安定的な供給が継続される見通しとなったところであります。
引き続き、農林水産省としては、米袋について、流通構造などの実態把握を進めるとともに、本省及び地方農政局に相談窓口を設けて、得られた情報に基づいて、経済産業省と連携して、一つ一つの問題の解決に取り組むなど、米袋の安定供給に向けて、きめ細かく全力で取り組んでいきたいと思っております。
○長友委員 米袋の安定供給は非常に重要ですので、是非早急な手を打っていただきたいと思うんですが、実際、現場の皆さんからお話をお伺いすると、政府は足りていると言うんですけれども、現場にないんですよね。
私がお聞きしましたのは、地元の精米業者さんから、精米販売用のポリ袋の供給に支障が出ているという連絡をいただいております。具体的には、米の販売業者が包材メーカーに、既存の販売銘柄以外の、新規の、これまでに注文していない他銘柄の袋を発注しても断られたということが起きております。そのために、スポット市場で手当てしたい米があっても、袋がないので、袋の問題があって注文ができないということが起きております。提案銘柄の変更ができなくなっているということにつながっております。また、米の仲介取引において必要なサンプルの送付用チャック袋、これも品切れ状態だ、注文ができないというふうに言われました。
政府が、目詰まりしているだけで総量は足りているというふうに言いますけれども、現場の皆さんからすると、その目詰まりがいつ解消されるのかが知りたいというふうに強く要望をいただいています。そのめどをつけて情報を発信していかなければ、現場にとっては、これは目詰まりではなくて、袋がないと同じですので、その点は早急に御対応いただきたいと思いますが、このめどというものをお示しいただけることは難しいのか可能なのか、改めて伺いたいと思いますが、農水省、いかがでしょうか。
○鈴木国務大臣 今の点は、製造元から流通の過程まで、今ちょっとどういう状況になっているかの調査をこちらでさせていただいております。
米袋については、全体として今何かすごい不足感があって、米の供給が実際に現場までできないという事態ではないわけなんですが、ただ、今、長友先生がおっしゃったような、新しいものを調達しようと思ったら、それはちょっと今すぐには無理ですよというお話があったりとか、そういうお話は多々聞いております。
ですので、ちょっとどの段階のところまで、どういうことにちゃんと応え切れるかということを、いつまでにどうなのかということまでは、正直言って、今の段階で、中東情勢も先行きが正直見えているわけでは全くありませんので、すぐに正確なことを申し上げるのは大変難しいですが、ただ、全体としての、食料供給上、何かすごい困難が生じているということではないということは是非御理解をいただいた上で、今みたいな話がもしありましたら、個別にちょっと御相談させていただきたいというふうに思います。
○長友委員 農水省や経産省を始め、今、個別にいろいろと、遡り調査を含めて一生懸命取り組んでいただいていることは承知をしております。
その上で、どうしても現場はめどが立たないと商売が回せないということで、何かしらの新しい手当てや工夫が必要だと思います。一部、ふるさと納税のお米の返礼品の袋なんかはラベルレス、実際、銘柄だったり、インク代も含めて不足していますので、ラベルレス用の袋というものを使ったりしてしのいでいたりするということもありますので、例えば、農水省からもそういう提案をしていくとか、次の手を示していただくことを現場は望んでいるというふうに思いますので、是非御一考、御検討いただきたいと思います。
最後の質問になりますが、参考人質疑のときに、既に大規模な米の生産者の皆さんはお客をつかんでいて、そのニーズを把握しているというような話もありました。そういう生産者の皆様は、どんどん引き続き需要に応じた生産をしていただければと思うんですが、その点がまだできていないような生産者さんもいらっしゃいます。そのような方々の後押しをするためにも、政府が今取り組んでいる、卸を通さずに直接契約する農家の支援について、具体策というものを伺いたいと思います。
農林水産省は、米の複雑な流通構造の改革に乗り出していると認識しています。生産性向上に取り組む農家から小売店が長期契約で直接米を仕入れる際の運送費や保管費を助成するなどして、卸売業者を通さない仕組みでコスト削減を促し、米の安定調達と価格の引下げにつなげる取組を行っておりますが、その詳細について、改めて確認をさせてください。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員お尋ねの米流通効率化支援事業につきましては、米の流通構造の合理化、効率化などに取り組む事業者の皆様に、地域の精米事業者などが共同事業体を組織し、物流の共同化などを推進するモデルの構築、小売事業者などが生産性向上に取り組む産地と長期契約などにより、消費者に多様な価格帯の米を供給するモデルの構築を支援するものでございます。
本事業により実証されたモデルが普及することによりまして、取引ロットが大きくなることによる輸送や精米に必要なコストの低減、あるいは米の長期の直接取引による産地と実需との取引数量、価格の安定化などの効果を見込んで実施しているものでございます。
○長友委員 ありがとうございます。
以上で質問を終わります。
○藤井委員長 次に、村岡敏英君。
○村岡委員 国民民主党、村岡敏英です。
食糧法に関して質問させていただきたいと思っております。
食糧法の改正、これは令和の米騒動、スーパーの棚に米がない状況、そして高騰という中で、それが今度はまた備蓄を出して、今年は米の値段が暴落するのではないかという不安、こういう不安定な状況を直していくということで、食糧法の改正は大変必要なことだ、こういうふうに思っています。
そして、プラス、これから、農家の方々が非常に高齢化していますから、生産力をしっかりつけていかなきゃいけない。その中で、例えば、平地での農業、中山間地での農業、中山間地の農業は農業面積の約四割を占めている、この四割の方々の平均年齢を見ると、平地よりもやはり三歳ぐらい上なんですね、六十九歳となっている。今、やはりしっかりと生産力の向上を取り組んでいかなきゃいけない。
そして、その四割の中山間地で米をどのぐらい作っているかというと、調べたところによると、三百万トン作っているんです。ということは、中山間地の平均年齢が高い上、生産がなかなか厳しいところ、ここがなくなれば一挙に米不足が起きてしまうという状況でありますから、この食糧法は本当に大事なことだ、こういうふうに思っております。
そこで、食糧法の改正をしていく上で、何点か確認したいことがあります。
まずは、需給見通しの位置づけなんですが、第二条、現行では、これに基づき、整合性をもって、需給の均衡を図ることとされていました。それが、今後は、これを踏まえてという中で、やはり生産者に不安が残っています。
政府がしっかりと需給の見通しに責任を持っていただけるのかという不安があります。それに対して、大臣から生産者に、不安なく、政府がしっかりと需要の予測を立てていくんだということを明言していただければと思います。
○鈴木国務大臣 今回の改正案では、生産調整方針に係る規定を削除して、国が需給見通しに沿って厳格に生産調整を行うのではなく、生産者が国の需給見通しを勘案をし、自らの経営判断で需要に応じた生産を行うことを明らかにしていくということになります。
一方で、今、村岡先生から御指摘のありましたとおり、国は、需給の安定を図るために、需給の適確な見通しの策定などを定めた基本方針を作成することとしておりまして、需給見通しの重要性や需給安定への政府の責任は何ら変わるものではありません。
需要に応じた生産を円滑に進めるために需給見通しの精緻化をしてまいりますし、また、先ほど来申し上げておりますが、新たに政府の責任として、米生産の持続的な発展を図る施策を講ずることを明記をしたところでありまして、引き続き、政府として責任を持って米の需給の安定を図ってまいります。
○村岡委員 この需給の部分に関してもちゃんと責任を持っていくということで、生産者も安心して生産に取り組んでいく。
その上で、もう一つお聞きしたいんですが、需要開拓、輸出促進、国内の生産基盤を守るということも同時に大臣が言っていらっしゃいますが、先ほど私が触れた中山間地、これからでしょうけれども、水田フル活用の見直しで、やはり中山間地がこれぐらいの米を作っているという認識をしっかり持って、中山間地も厚くしていかないと米自体が不足になる、これに関してはどう思われますでしょうか。
○鈴木国務大臣 今、村岡先生から御指摘のとおりでして、中山間地域は、我が国の食料の約四〇%を生産をしていただいております。
しかしながら、現実としては、鳥獣害も当然ありますし、条件も悪く、また、そもそも集落自体が人の数が減っているという現実も踏まえて、なかなか厳しい状況に置かれているということも事実だというふうに認識をしております。
今後、中山間地域の営農が引き続き次世代に引き継いでいけるように、結果として、それは集落を次の世代に引き継いでいくということだと思いますので、そうしたことが実現ができるよう、今、中山間支払いや多面支払い、今後どのようにして地域を支えていけるかという観点で、与党とも相談させていただいておりますが、そのことが現場の皆さんにとって、これからも中山間地域で、特に今は水田ですね、水田をやっていっていいんだなというふうに思っていただけるように努力させていただきます。
○村岡委員 その上でお聞きしますけれども、今までは、水田のフル活用ということで、麦やソバや大豆や様々なものに転換していました。それを、畑まで含めて多くのものに関してしっかりと交付金を与え、そして農業を支えていこうということですけれども、額が減っては、結局、なかなか再生産できるような形にはならない。このことに関してはしっかりと増額をしていかなきゃいけない、与党だけじゃなく、我々もしっかり予算の増額というのは支えていきたい、こう思っております。
これはやはり予算の増額をしなければならないと思いますが、大臣の見解をお願いいたします。
○鈴木国務大臣 今の御質問は、令和九年度以降の水田政策の見直しということだというふうに思いますが、麦や大豆、飼料用米、そして米粉用米などについて、生産性向上に取り組む農業者を支援すべく検討しているところであります。今後、関係者の意見をよく踏まえて、施策の具体化に取り組んでまいります。
これは、もちろん安定性というのも当然大事だというふうに思いますので、そうした観点もよく持って、施策をつくらせていただきたいと思います。
○村岡委員 もう一つ懸念点があるんですが、備蓄に関してなんですが、国内産米、これを備蓄の基本としているのかどうか、お答え願いたいと思います。
○鈴木国務大臣 備蓄については、国産米でやるということで基本的には結構です。
○村岡委員 しっかりと答えていただいたので、その懸念も農家の方々からありましたので、国内産米で備蓄をしていくということで、それは農家の方々にお伝えしたい、こういうふうに思っております。
そして、質問事項じゃないんですが、昨日、日本酒の酒造組合の方々とお会いしました。そのときに、酒造好適米というのが、米の高騰で昨年は大変だった、しかしながら、いろいろな交付金だったり、地方も国と一緒に協力していただいて、お酒を造ることができたと。国酒であるお酒、そして、このお酒はどのぐらい輸出しているかとお聞きいたしましたら、日本酒は輸出で約四百五十八億、米は幾らかというと百三十八億、二〇二五年なんです。
米は、新市場開拓米で十アール当たり四万円、そして酒造好適米は三万円。もちろん、酒造好適米だけで酒を造っているわけではありませんが、こうなると、やはり輸出という部分で、米ももちろんですけれども、この酒造好適米、日本酒というのも重要に考えた方がいい、こう思っています。
例えば、フランスとかイタリアとかは、ワインを売り出すのはその国の食を一緒に売り出すということで、二十年ぐらい前に日本のイタリア大使、フランス大使と会ったときに、やはり非常にこの国はワインとともに食料を一緒につけてやった。
そういう意味では、農林省も是非日本酒と一緒になって日本の食料を売り出すということを、最後に大臣にその意欲があるかお聞きして、終わらせていただきます。
○鈴木国務大臣 今委員から御指摘のあった日本酒を食文化と一緒に海外にというのは、これは当然そういう流れだというふうに思っております。
そのときに、先日もドイツの在京の大使と意見交換をしたときには、日本酒は、おちょこというか、小さいグラスで飲みますよねと言われて、あれだと、ヨーロッパの皆さんからすると、とても度数の強い酒なんじゃないかと思って一瞬気が引けるというような話もいただいたので、やはりワイングラスとかで飲んだ方がいいのではないかというアドバイスもありました。
そうした現地でどのように受け入れていただけるかということもよく考えて、さらに、安く売っても仕方がないですから、当然しっかりと価値をつけて、価値を伝えていくということで、輸出額も伸びていくように取組をさせていただきます。
○村岡委員 終わらせていただきます。ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、木下敏之君。
○木下委員 参政党の木下敏之でございます。
本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
今回は、お米の備蓄について伺いたいと思います。
戦後最悪の不作は、一九九三年でございました。作況指数は七四で、タイ米を中心に二百万トン以上を緊急輸入したわけでございます。このような大不作をきっかけにして始まったお米の国家備蓄ですが、現在の備蓄は、十年に一度程度の不作に対応できる水準となっているわけでございます。
今、皆さんのお手元に資料を一枚配付してもらっておりますが、一九二六年から二〇二五年までの百年間の作況単収指数の推移、そして、下の段の方は、過去百年と、それから一九四六年以降の過去八十年の間で作況が悪かった順に上位十年分をまとめております。
この八十年間で作況指数が九〇を切ったことが四回ございまして、また、戦後だけでも、一九五三年、五四年のように、二年連続して不作が続いたケースもございます。そして、過去に遡れば、江戸時代の大飢饉は、四年から五年、天候の不順、天候の悪化が続いたケースが大部分でございまして、本当に現在のように米の消費の一・五か月分程度の備蓄で大丈夫なのかと思います。
備蓄が、コストではなく、国家の責任で行う保険であることを証明したよい事例がございます。それが今回の原油の国家備蓄、その放出でございます。
一九七〇年代のオイルショックに対応して、一九七八年から原油の国家備蓄が始まりまして、現在では国内消費の八か月分の備蓄があるわけであります、そして今回、五十年たって初めてその効果が発揮されたわけでございます。私の推計では、現在価値に直せば、五十年間で十兆円を超える予算を投入していることになると思いますが、この備蓄がお米のように国内消費の一・五か月分しかなかったら、一体、今、日本はどうなっていたのかと思うと、ぞっとするわけでございます。
そして、ほかの省庁ですが、水害や津波については、国土交通省は、百年ではなく、千年に一度の規模を想定してインフラを整備するような方針に変わっております。
ところが、米の備蓄だけは、当初の二百万トン前後の備蓄から減らされまして、現在百万トンでございます。ホルムズ海峡封鎖など、従来は想定していなかったリスクが現実の政策課題となった今こそ、米の政府備蓄を積み増すべきではないかと思いますが、農林水産大臣の御見解を伺います。
○鈴木国務大臣 お答え申し上げます。
米は、石油と違いまして、国内で自給できる穀物でありまして、近年の主食用米の生産量が約七百万トンあり、また、端境期に当たる六月末段階の民間在庫が、例年百八十万トンから二百万トン程度となっております。
その中で、政府備蓄米の適正水準は、食糧部会にも諮った上で、十年に一度の不作や通常程度の不作が二年連続で続いた場合にも対応可能な水準として、平成十三年当時の需要量九百万トンを前提として、米の基本指針において、百万トン程度としております。
また、木下先生おっしゃるように、世界的な食料安全保障上のリスクも当然高まっている中で、我が国における食料の安定供給を確保する観点から、一昨年、食料供給困難事態対策法を制定をしております。食料が大幅に不足するおそれがある段階より、出荷、販売の調整の要請から、熱量を重視した生産への転換まで、深刻度に応じた措置を取ることができる法的枠組みも整備をしたところであります。
こうした措置と併せつつ、十年に一度の不作や二年連続の不作への対応に加えて、急激な需要増や災害への対応などを考慮し、また、現行の水準でも相応の財政負担が生じていることなども総合的に考慮して、引き続き、百万トン程度の適正備蓄水準を前提とすることが適切だというふうに考えております。
○木下委員 お答えありがとうございます。
では、政府参考人にお伺いいたしますが、一九九三年級の大冷害が、二〇二四年でも二五年でも結構なんですが、発生したとした場合、飼料用米ですとか青刈りトウモロコシですとか牧草などについてどの程度の減収が生じたと思われるのか、もし推計していらっしゃるとすれば、その結果をお示しいただきたいと思います。それから、現在の飼料穀物、百万トンの備蓄で十分に対応だったのかもお示しください。答弁、簡潔にお願いいたします。
○長井政府参考人 お答えいたします。
一九九三年における水稲の作況単収指数が七五であった一方で、飼料作物の単収は、前年度と比べまして、牧草は約九四%、青刈りトウモロコシは約七八%となったところでございます。
また、当時との比較ということで、可能なデータで、二〇二四年度の推計をしたところ、仮に、飼料のうち粗飼料につきましては、牧草、青刈りトウモロコシはそれぞれ当時と同じ程度の収穫量が減少し、また、当時ほぼ作付のなかった稲WCSは夏作の青刈りトウモロコシ並みに減少すると仮定した場合には、減少量は約三十一万TDNトンとなりまして、これは、輸入を含みます粗飼料の供給量に対しまして約六%不足する程度と推計されまして、この減収分につきましては、例えば、前年以前の在庫の活用でありますとか、裏作でありますとか、刈取り回数の増加、輸入による手当てなどにより、必要量は確保可能と考えております。
また、飼料のうち濃厚飼料となる飼料用米につきましては、一九九三年の水稲と同じ程度の収穫量が減少するというふうに仮定した場合には、減少量は約十一万TDNトンとなりますが、これは、輸入を含む濃厚飼料の供給量に対しまして約〇・六%の不足ということでありますので、これにつきましては、必要に応じ飼料穀物の輸入量を増やすことなどにより、必要量は確保可能であると考えております。
○木下委員 お答えありがとうございます。
後で計算式、いただくようにお願いいたします。
続いて、南海トラフの対応に入りますが、南海トラフ巨大地震が発生した場合、米、飼料穀物を生産する水田ですとか、米の乾燥施設、農機具用の倉庫、水利施設、そういったものに様々な被害が生じると思います。
それで、ここは仮定ですけれども、宮崎などはお米の収穫が早いので、収穫前の七月に最大規模の想定の地震が発生した場合に、南海トラフ地震の被災地全体で米や飼料穀物がどの程度の減収になるかについて、推計をお示しいただきたいと思います。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘の想定でございますが、南海トラフ津波避難対策特別強化地域内の全ての市町村における米の生産量は、約二十九万トン程度となってございます。あと、飼料穀物というのがどのようなものを対象にするのかというのはありますが、例えば飼料用米の生産量で見ますと約二万トン程度ということになりますので、被害の程度とかにもよりますが、この地域における米あるいは飼料用米の生産でいうと、三十一万トン程度、最大で影響が出るものと考えております。
○木下委員 お答えありがとうございます。
津波の浸水地域とそれから水田とを重ね合わせると計算できると思いますので、後でで結構ですので、この推計、恐らく何十ページにもわたる資料だと思いますが、後でいただければと思います。
次の質問に入ります。
南海トラフ地震が発生した場合、これは私の考えですけれども、民間備蓄の二十万トン程度では足りなくて、恐らく速やかに国家備蓄の放出が必要となるのではないかと考えております。
現在、政府備蓄は東北地方に偏在しているとの指摘もありますが、それでは被災地への速やかな対応もできませんし、また、昨年のように備蓄の放出に数か月もかかるということも許されないと思っております。
昨年の反省を踏まえて、政府備蓄をどう分散させるのか、そして、放出を速やかに行うことについてどのような改善策を講じているのかを簡潔にお示しください。
○鈴木国務大臣 委員御指摘のとおり、政府備蓄につきましては、備蓄米に関する意見交換会などで有識者の皆様からも、政府備蓄米の倉庫の偏在、そして配送手配の個別対応、出庫前の品質確認といった課題から供給に時間を要したとの御意見をいただいたところであります。
今の御指摘の、今後、南海トラフなど様々な災害が当然想定をされますので、そういったこともよく踏まえて、どんな事態にもしっかりと対応できるような運用改善はさせていただきたいと思います。
○木下委員 お答えありがとうございます。
ここを具体的に変えていかないと、南海トラフ地震が発生した場合でも困っている方を救うことはできないと思いますので、是非具体的な検討を進めていただくようにお願いいたします。
最後の質問でございます。
今回の法改正が可決されたとした場合、政府は、民間の在庫量ですとか米の消費の状況をこれまでよりもはるかに詳細に、かつリアルタイムで把握することが可能となると思います。そして、米の生産量の調査もこれまで以上に詳細に行うということですので、これを天候のデータと組み合わせれば、今年は米がどうも足りなさそうだとか、かなり余りそうだとか、そういったことがこれまで以上に早く判断ができるのではないかと思います。
そうなると、例えば今年はどうも米が足りなさそうだという判断がある場合に、米の価格が上昇し始めた時点で民間に放出をお願いすることになるのではないかと思っておりますが、これは、米の値段が上がり始めたときに民間企業として米の値段を下げる措置をやるということで、本来の、企業の利益を取るというところに相反するわけであります。逸失利益を政府が補填する仕組みが講じられていればいいのですが、この計算は非常に難しいと思います。
このようなことを考えると、民間備蓄制度は、理屈の上では、価格上昇局面で速やかに備蓄放出ということが言えると思いますが、しかし、現実にはなかなか、自分の利益を減らすようなことをするということは難しいと思いますので、むしろ、政府が二十万トン程度の回転備蓄を持って必要時に速やかに備蓄を放出するという制度とした方が確実ではないかと思うんですね。
そして、先ほど申し上げましたが、一九九三年級の不作と南海トラフの地震、これが重なれば、現在の国家備蓄制度では全く対応できないと思います。
今必要なのは、政府備蓄を減らして民間備蓄制度を導入することではなく、原油の備蓄制度のように、最悪の事態でも国民の命を守れるような政府の備蓄体制の強化ではないかと思いますが、改めて大臣の御見解をお伺いいたします。
○鈴木国務大臣 先生からも御指摘のとおり、まず、政府備蓄の運用の改善はしっかりとやらせていただきます。ただ、その上でも、政府備蓄は、運用改善を経たとしてもなお入札契約の手続等が必要となることから、民間事業者の商流を活用することにより、機動性を向上させ、迅速に供給していく必要があるというふうに考えております。
このため、政府備蓄を補完するものとして民間備蓄を位置づけることといたしましたし、あわせて、実効性をやはり担保しなければなりませんので、民間備蓄事業者には売渡しの要請、勧告、命令、公表を措置し、命令を受けた者が命令に従わないときには、罰則として、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に加えて、法人重科として一億円以下の罰金を適用することとしております。
いずれにしても、どのような事態でも、棚に米が並ばないということはもう生じさせないということで取組をさせていただきます。
○木下委員 時間となりましたので質問を終わりたいと思いますが、特に南海トラフ地震が起きたときの被害想定、できるだけ精密にしていただくようにお願いをいたします。恐らく水利施設はかなり傷みますし、乾燥施設も倒壊したり、いろいろなことが考えられると思います。そのときに一九九三年級の不作が来ないという保証はどこにもありませんので、そういったときにも対応できる備蓄制度の構築を是非お願いいたしまして、質問を終わりとさせていただきます。
ありがとうございました。
○藤井委員長 次に、林拓海君。
○林(拓)委員 チームみらいの林拓海です。
本日も質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。
今回は、食糧法改正案における民間備蓄制度の新設についてお伺いしたいと思います。
食料安全保障を確保する上で、米の備蓄制度の重要性は言うまでもありません。今回、あえて民間備蓄の制度を新設するのであれば、その機能は政府備蓄の機能を上回るものでなければならないというふうに思います。
そこで、民間備蓄の方式について、まず、その検討状況と決定時期の見込みを確認させていただきたいのですが、先日の参考人質疑で参考人の方から、現行の備蓄制度、政府備蓄は棚上げ方式である、しかし民間備蓄となると回転備蓄となることが想定されるので、本格運用された際には、これは備蓄という機能を果たすのかどうかというような懸念といいますか疑問が示されたというふうに認識しております。
そこで、お伺いしたいのですが、今回の法改正案において、民間備蓄の方式、すなわち棚上げ備蓄とするのか回転備蓄とするのかについて、現時点でどのような検討がなされており、また、いつ頃までに方向性を決定する見込みなのかをお伺いいたします。
○山口政府参考人 お答え申し上げます。
今、民間備蓄につきましては、平時から基準保有量が民間事業者において常時保有されるということを前提に制度を仕組んでおりますので、基本的には回転備蓄で検討を行うということを考えております。
その上で、スケジュールでございますが、現在公募中の民間備蓄に係る実証事業の中で、具体的な運用についての検証を進めてまいりたいというふうに考えております。
今国会で本法案がお認めいただければ、民間備蓄に係る規定は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内で政令で定める日から施行するというふうにされておりますので、令和十年度には施行するということになると思いますが、その際には、この実証事業の結果ですとか、事業者の御意見を踏まえて詳細を詰めてまいりたいというふうに考えております。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
おおよそ回転備蓄であろうという形で御答弁いただいたと思います。
それでは、先日の参考人質疑でも回転備蓄であればというお話があったということをさっき申し上げたわけなんですが、回転備蓄における備蓄機能の実効性の担保について、回転備蓄でも備蓄機能を確保していくんだというところの担保をどのようにしていくのか、見解をお伺いいたします。
○広瀬大臣政務官 民間備蓄については、供給不足時において迅速かつ確実に国民に米を供給できるように、平時から基準保有量の米が常時保有されること、そして、供給不足の際に適時適切に売渡しが行われることについて実効性が確保される、これは本当に大事なことだと思っております。
今局長から答弁がありましたけれども、在庫の管理方法だとかオペレーション、これからの民間備蓄に係る実証事業の中で検討していきますので、その中で、いろいろ課題が見える中で様々に潰しをしていきたい、こう理解しておりますので、その御理解でいただければと思います。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
これから実証事業を行う中で、民間備蓄の制度の実効性の担保というのを進めていくんだという形で御答弁いただいたかと思います。
今おっしゃっていただいたことの中にもあったと思うんですが、備蓄制度の本質として、やはり、危機のときに実際に即応的に放出できるということが極めて重要、本質であるというふうに考えております。ところが、回転備蓄の場合、需給が逼迫した場面で、民間事業者の方が増やしていた在庫が通常の流通に乗ってはけてしまうというところも、リスクとしてはあり得るだろうというふうに考えています。
そこで、これから民間備蓄の制度を新設するに当たって、現在の方針といいますか改正案では、民間事業者の方から総量を報告していただく、昨年度と比較して一〇%ほど上乗せした在庫量だったり流通量だったりというのを報告していただく上で総量を報告していただくということで、現状だとそういった方針かというふうに認識しているんですが、民間事業者の方に一定数保管していただいたとしても、その総量が常にはけてしまうようなことがもしあれば、というよりも、民間事業者の方が保管している場合は、そのお米をどうやってはけさせるかというのを当然考えるというふうに思うんですが、はけてしまった場合は、いざというときに事業者の方に放出をお願いしますということをしたときに、いや、総量としては確保していたんだけれども、すぐ出せるお米は、なかなか、ちょっと今苦しいんですということになれば、実際の実効性というところの担保にも響いてくるというふうに思っています。
そこで、お伺いしたいのは、在庫量だったり流通量を報告していただく際に、それによって発生する財政的な負担に関してはしっかりと手当てをしていくということが前提の上で、総量の上で、実際の緊急時に放出に御協力いただける民間備蓄の備蓄量と事業在庫というものを分けて御報告をお願いするということが必要だと思うんですが、即応的に対応するためにも、御協力をお願いできる、すぐに御対応いただける在庫量がこれぐらいだということを、事業在庫と民間備蓄の量ということで分けて、事業者の方に御報告をお願いする必要性について見解をお伺いしたいと思います。
○広瀬大臣政務官 委員御指摘のとおりでございまして、総量とは別に、通常の在庫数量と区別して把握する、これはもう当然だと思っております。
○林(拓)委員 ありがとうございます。
分けて情報を収集するというか、整理するということで御答弁いただいたと思います。
そこで、最後に、大臣にお伺いしたいんですが、現行法でも、必要なときには要請をしてその在庫量だったり流通量というのを出していただくということはできるんですけれども、これを今回、定期報告というものを新たに民間事業者の方にお願いするということがございます。
事業者の方々の目線から立っても、いざというときに民間備蓄の放出というものがあるんだ、これを罰則つきという話もありますが、放出ができないとなったときに罰則の可能性がある以上は、そうならないような体制を、財政的な支援を前提としてつくっていこうというふうに思う民間事業者の方々はいらっしゃるというふうに思います。
その上で、我々としても民間備蓄の機能の実効性確保のため、また民間事業者の方からしても、いざというときに対応できる調査の体制を中で整えるという意味でも、負担軽減の意味でも、定期報告と併せて、在庫量を、事業在庫と民間備蓄ということで分けて報告いただくことをお願いして、さらに、それによって生じる負担に関してはしっかりと手当てをするということが必要だというふうに考えているんですが、具体的な情報の収集の仕方について大臣の御見解をお伺いいたします。
○鈴木国務大臣 先ほど広瀬政務官からも答弁させていただいておりますが、民間備蓄事業者が基準保有量を適切に保有しているかどうかを把握することは、民間備蓄制度を運用していく上で重要であります。今般措置することとしている定期報告においては、基準保有量の保有状況を報告していただくとともに、法第五十二条に基づく立入検査を実施することにより、報告された数量を現有しているかどうかの確認を行うといった手法により把握する考えであります。
大切なことは、国として百万トン水準なわけですから、その一部を民間の皆さんにお願いをするわけなので、いざというときに出せないという事態はあり得ないというふうに思っております、当然、財政的な負担もこちらでするわけなので。ただ、どういった報告の仕方が最もいいかということや、事業者の負担軽減も図らなければなりません。そして、国民の皆様に対して安心感があるということを示していく必要もあろうかと思いますので、そうした観点も全て持って、現場の御意見をこれから実証の中で伺いながら、皆さんから安心していただける制度になるようにさせていただきます。
○林(拓)委員 いざというときに出せないのはあり得ないという、力強い御答弁をいただいたと思います。
民間備蓄制度をしっかり実効性のあるものにしていくということをお願いしながら、私としてもできることをやっていきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございました。
○藤井委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○藤井委員長 これより討論に入ります。
討論の申出がありますので、これを許します。木下敏之君。
○木下委員 参政党の木下でございます。
食糧法の改正法案について、反対の立場から討論をいたします。
参政党は、百万トンしかない政府備蓄米を拡充し、小麦、大豆も含めて三か月分を確保することを公約としております。ところが、本法案は、食料安全保障における国家の責任を弱め、政府備蓄に代えて民間備蓄に依存する方向へ道を開く改正内容となっていると思います。
安全保障は、平時に余裕があるときにはその必要性が見えにくいものでございます。しかし、本当に必要となるのは危機のときです。今回、その価値を大いに発揮しているのが原油の国家備蓄であり、これがその典型ではないかと思います。原油の国家備蓄は、一九七八年から始まり、一千万キロリットルの備蓄でスタートし、二〇二六年一月末では、民間備蓄も合わせて約七千三百万キロリットル、国内消費の八か月分に当たる石油が備蓄されております。もしこの備蓄が米と同じように一、二か月だったとしたら、今、日本経済は大混乱に陥ったと思います。この備蓄があってよかったと感謝している人はほとんどおりませんが、国家として最悪の事態に備えることは、国家の責任ではないかと思っております。
一方、米の備蓄は全く逆の動きをしておりまして、戦後最悪の不作である一九九三年の冷害に耐えられるように、備蓄は二百万トン前後でスタートいたしましたが、現在、百万トンに引き下げられております。もしまた一九九三年の大不作や、さらには、同時に南海トラフ巨大地震が発生すれば、これでは全く足りないのは明らかではないかと思います。
今回の法改正で必要なのは、危機に耐え得る国家備蓄体制の強化だと考えます。政府備蓄を減らすのではなく、むしろ積み増しを行い、また全国への分散配置を進めること、不足が見込まれる場合には迅速に市場へ放出できる国家備蓄の仕組みを構築すべきだと考えます。
また、十年に一度程度の冷害などへの対応においても、本法案のように、民間備蓄制度を導入し、価格上昇局面で在庫放出をお願いする仕組みは、本当に機能するのでしょうか。企業は、利益を追求する主体でございます。価格上昇時に、自らの利益を減らすことになる在庫を放出することを企業が協力するという制度は、構造的な限界があり、実際には機能しないのではないかと考えております。
以上の理由により、本法案に反対することを表明し、私の討論といたします。
ありがとうございました。
○藤井委員長 これにて討論は終局いたしました。
―――――――――――――
○藤井委員長 これより採決に入ります。
内閣提出、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○藤井委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
○藤井委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、野中厚君外四名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ及びチームみらいの五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を聴取いたします。野間健君。
○野間委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
案文を朗読して趣旨の説明に代えさせていただきます。
主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
我が国の主食としての役割を果たし、かつ、重要な農産物としての地位を占める米穀について、今般の価格高騰下で明らかになった課題に対応し、消費者が安定的に入手できるようにするため、多様化する流通実態の把握を強化するとともに、官民を挙げた備蓄体制を構築することが重要である。
よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。
記
一 食料・農業・農村をめぐる情勢が変化する中でも、将来にわたり米穀が安定的に生産され、消費者へ安定的に供給されるよう、本法施行後も、引き続き、政府は必要な施策を講ずる責務を果たすこと。
二 米穀の流通の変化に柔軟かつ機動的に対応できるよう、新設される定期報告の制度を十分に活用し、流通の実態を継続的かつ適確に把握するよう努めるとともに、生産者が需要に応じた生産ができるよう、十分な需要情報の提供に努めること。
三 届出事業者の拡大及び定期報告の制度の新設に当たっては、制度の周知を徹底するとともに、報告手続の負担を軽減するための方策について検討を行うこと。
四 民間備蓄については、政府備蓄を補完する重要な役割を果たすものであることに鑑み、実証事業の結果を踏まえ、実効性の高い仕組みとなるよう検討を深めること。特に、民間備蓄事業者に対する財政上の措置については、制度の円滑な運用に重要であることに鑑み、措置の対象とする範囲及び水準について、米穀の取引等の実態を十分に把握した上で適切なものとなるよう定めること。
五 民間備蓄事業者に対する米穀の常時保有の義務付けの措置については、当該措置に係る手続負担の増加が懸念されることから、手続における様式の統一や電子化を徹底するため、デジタル基盤を活用すること。
六 政府備蓄については、今般の政府備蓄米の売渡しにおける課題の検証を踏まえ、米穀の供給が不足する事態に対し、より適確に対応できるよう、倉庫の地域偏在等の見直しの検討を行うこと。その際、現在の備蓄運営の基本的な考え方についても、民間備蓄の導入を踏まえた整理を行い、食料・農業・農村政策審議会の意見を聴いた上で必要な見直しを行うこと。
七 こども食堂、フードバンク等への政府備蓄米の無償交付については、困窮するひとり親家庭をはじめとする支援の必要な者の手元に確実に届くよう、物価高などの状況の変化に応じた機動的な運用に努めること。
八 米穀の需要に応じた生産について政府が責任をもって実現するため、生産者団体や地方公共団体との連携強化を図るとともに、米穀の需給バランスが崩れた場合には、需給の均衡を図るために必要な施策を講ずること。
九 米穀の需要に応じた生産に関し、需要の拡大に向けた政府の取組について広く国民の理解が得られるよう、積極的な情報発信に努めること。
十 米穀の生産を持続的に発展させるため、国内外の需要の開拓を加速化させるとともに、生産の中核を成す農地や担い手の確保に向けた取組を一層強化するなど、需要と生産基盤の両面から生産者にとって再生産可能となるような総合的な施策を講ずるよう努めること。
右決議する。
以上です。
何とぞ委員各位の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
○藤井委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○藤井委員長 起立多数。よって、本法律案に対し附帯決議を付することに決しました。
この際、ただいま議決いたしました附帯決議につきまして、政府から発言を求められておりますので、これを許します。農林水産大臣鈴木憲和君。
○鈴木国務大臣 ただいまは法案を可決いただき、ありがとうございました。附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいります。
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○藤井委員長 お諮りいたします。
ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕
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○藤井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時八分散会

