第6号 令和8年5月12日(火曜日)
令和八年五月十二日(火曜日)午前九時三十分開議
出席委員
委員長 西村 明宏君
理事 大野敬太郎君 理事 門山 宏哲君
理事 福田 達夫君 理事 本田 太郎君
理事 保岡 宏武君 理事 河西 宏一君
理事 前原 誠司君 理事 橋本 幹彦君
井原 隆君 江渡 聡徳君
大塚 拓君 小野寺五典君
鹿嶋 祐介君 木村 次郎君
小池 正昭君 塩崎 彰久君
長島 昭久君 中谷 元君
浜田 靖一君 細田 健一君
三原 朝利君 吉田 真次君
若宮 健嗣君 野間 健君
吉田 宣弘君 西田 薫君
福田 徹君 伊藤 恵介君
谷 浩一郎君 山田 瑛理君
田村 智子君
…………………………………
外務大臣 茂木 敏充君
防衛大臣 小泉進次郎君
内閣官房副長官 尾崎 正直君
国土交通副大臣 佐々木 紀君
防衛副大臣 宮崎 政久君
防衛大臣政務官 若林 洋平君
防衛大臣政務官 吉田 真次君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 中間 秀彦君
政府参考人
(内閣法制局第一部長) 佐藤 則夫君
政府参考人
(出入国在留管理庁出入国管理部長) 松野 弘明君
政府参考人
(公安調査庁調査第二部長) 二上 英生君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 北郷 恭子君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 山本 文土君
政府参考人
(経済産業省貿易経済安全保障局貿易管理部長) 猪狩 克朗君
政府参考人
(防衛省大臣官房長) 小野 功雄君
政府参考人
(防衛省大臣官房衛生監) 日下 英司君
政府参考人
(防衛省整備計画局長) 伊藤 晋哉君
政府参考人
(防衛省人事教育局長) 廣瀬 律子君
政府参考人
(防衛装備庁装備政策部長) 小杉 裕一君
政府参考人
(防衛装備庁プロジェクト管理部長) 家護谷昌徳君
安全保障委員会専門員 飯野 伸夫君
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委員の異動
五月十二日
辞任 補欠選任
武田 良太君 小池 正昭君
三原 朝利君 井原 隆君
谷 浩一郎君 伊藤 恵介君
同日
辞任 補欠選任
井原 隆君 三原 朝利君
小池 正昭君 武田 良太君
伊藤 恵介君 谷 浩一郎君
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五月十一日
予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案(内閣提出第五〇号)
四月二十八日
次期戦闘機の共同開発と輸出を止めるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第三三二号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第三三三号)
同(田村智子君紹介)(第三三四号)
同(畑野君枝君紹介)(第三三五号)
戦争準備の軍拡は中止し、憲法、平和、命、暮らしを守る政治への転換に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第三九三号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第三九四号)
同(田村智子君紹介)(第三九五号)
同(畑野君枝君紹介)(第三九六号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案(内閣提出第五〇号)
国の安全保障に関する件
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○西村委員長 これより会議を開きます。
国の安全保障に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣官房内閣審議官中間秀彦君外十二名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○西村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。若宮健嗣君。
○若宮委員 おはようございます。自民党の若宮健嗣でございます。
最近の小泉大臣の委員会での御答弁、実にすかっとするような、胸のすくような答弁が非常に多く、今日も是非、その胸のすくような答弁をよろしくお願い申し上げます。
私、一期生のとき、ちょうど小泉大臣のお父様、小泉純一郎総理の時代に当選をさせていただき、振り返ってみますと、二〇〇六年、防衛庁が省に替わりました。初代の久間章生大臣の時代から約二十年ほどたっておりますけれども、本当に、まさに今、この情勢を見ますと、隔世の感があるな、そう実感いたしております。
様々な課題がありました。九〇年代、イラク戦争がありました。イラク戦争では、日本が何ができるのか、実は何もできなかった、だからお金を出した、だけれども、攻められたクウェートからは感謝の言葉がなかった。残念な結果でありました。その後、PKOやイラク特、あるいは海賊対処、様々な課題を対処するための法案を作りましたけれども、どうしてもトータルではなかなか対応できなかった。
そこで、二〇一五年、平和安全法制ができ、そしてこの平和安全法制の下で様々な部分ができるような形になってまいりました。その後も、更に十年間が過ぎ、今、国際情勢は本当に激動の中にあると思っています。
私は、実は、自分のこの前の選挙のときでも、私のテーマとしても申し上げたんですが、安全保障というとどうしても狭義の軍事的な面、あるいはそういったところにスポットが当たりがちなんですが、私自身は、包括的安全保障という概念が非常に重要ではないかと思っています。これには生活も入る、そして国土も入る、そして経済も入る、そして未来、これはもちろん技術革新あるいは子供の教育の部分も含まれますが、入ってまいります。
そして、さらには、科学技術の進化によって、戦闘様相が大幅に変わってきました。今では当たり前のことになってきましたけれども、陸海空それぞれの分野と、そしてまたサイバー、電磁波、あるいは、それに加えて宇宙の分野、様々な分野があって、当時、私は、実は国防部会長のとき、二〇一八年のときには、クロス・ドメインといって、領域を横断しながら考えていかなきゃいけないね、こういう発想で大綱と中期を作らせていただきましたけれども、今ではそれでは絶対間に合わない、まさに、マルチドメイン、全てを同時並行で捉まえながら、何が最も脅威を除去するのに最適、ベストミックスかを瞬時に判断をしていかなければ対応できない時代になってまいりました。
そしてまた、さらには、一国だけでは問題の解決はなかなか難しい。例えば、共通の価値観を持つ、手を組める共通のパートナー、信頼できるパートナーとどれだけ手を握り合えるかどうかというのが大きな分かれ目になってくると思っています。一国だけでは解決できない、じゃ、どういった形で連携、提携するのか。まさに装備品の共同開発、これは一つの大きなポイントになってくると思います。あるいは共同訓練もポイントになってくると思います。そして、その上で、メンテナンスやアップグレードをしていくことも、やはりこれは、共通の部品共有も含めて必要なポイントだろうと思っています。
実は、後ろに浜田元大臣がおられますけれども、GCAPを具体的に進めさせていただきました。小泉大臣も今担当されていらっしゃいますけれども、本当に、紆余曲折、いろいろな側面がありました。この場では申し上げませんが、いろいろな形の案が出て、最終的には、今スタートラインに立ち、順調に進めておられるかと思います。
また、昨年、無事に受注を取れましたオーストラリアのフリゲート艦、これも先般、小泉大臣におかれては契約の調印に行かれたと思いますけれども、これもなかなか、紆余曲折、いろいろありました。
実は、小野寺大臣だったとき、私は防衛の政務官をやっておりました。一回目、潜水艦のときには、日本は残念ながら負けてしまいました。その負けた失敗も繰り返しながら、どうやって次にはうまく展開していこうか、様々な工夫が凝らされておりました。
そこで、先般、政府は、装備移転三原則の運用指針、これを改定をしました。そして五類型の撤廃を行いました。また、本改定にはフィリピンの国防大臣が歓迎の意を示すなど、様々な日本の技術や装備に対して海外からも高い評価をいただいております。
また、小泉大臣におかれましては、インドネシア、フィリピン、この連休中にも御訪問されたかと思いますけれども、実際の現場での所感も踏まえた上で、今後の運用指針の下、どういった形でこの装備に関して展開をしていくのか、大臣の決意と具体的なお考えをお聞かせいただければと思います。
○小泉国務大臣 おはようございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
若宮先生のお話を、歴史的に振り返りながらお話をいただいたことで、私も改めて、様々な、今、防衛装備移転の現場を預かる者として、今までの歴代の大臣始め政務の皆さん、そして、若宮先生のように国防分野で取り組まれてきた方々の礎の下で私は今仕事をしているということを忘れてはならないという気持ちでいっぱいになりました。
特に、二週間ほど前にオーストラリアに行って、「もがみ」型の最終的な契約完了のサインを私とマールズ副首相で見届けましたけれども、あのときに、防衛省の職員、担当する自衛官の中には、レセプションで涙を流す者もいました。やはり、大きな装備品の移転の裏ではチームがどれだけの苦労をしたか、そして今までの紆余曲折の中で、外にはなかなか言いにくい分野でもありますので、携わった職員たちにとっては、私以上に計り知れない感慨があったのではないかなというふうに思います。その重みを受け止めながら、具体的にこれからも結果を残せるように進めていきたいと思います。
特に、今先生からお話のありました最近のインドネシア、フィリピン訪問につきましては、それぞれの、シャフリィ大臣、そしてテオドロ大臣と会談を行い、我々の防衛装備移転三原則、そして運用指針の改正を踏まえて、防衛装備・技術協力を推進していくことで一致しました。いずれの会談においても、改正された制度の下、具体的な装備協力を進めていくことへの歓迎が示され、我が国の防衛装備品への高い期待を改めて感じました。
具体的には、インドネシアとの間では、ワーキンググループを設置をして、両国の海洋抑止力の向上に資する防衛装備、技術分野の協力を推進すること、そしてフィリピンとの間では、海上自衛隊の練習機TC90、そして「あぶくま」型護衛艦を含む防衛装備品の移転に向けて、今回設置したワーキンググループの下で具体的な議論を行うことで一致しました。
そして、数日前になりますけれども、ニュージーランドからは、今、オーストラリアと同じ「もがみ」型の自衛隊の船については、イギリスとともに候補の一つとして正式な発表がなされるなど、これから安全保障の環境を日本にとって望ましいものへと創出していくというツールとしてこの防衛装備品の移転があるんだというふうにかねがね説明してきたことが、具体的な絵姿をもって表れてきたのではないかなと思います。
オーストラリアの「もがみ」、そしてフィリピンの「あぶくま」、ニュージーランドの、将来、仮にということでありますけれども、「もがみ」、このような広がりが見えたときに、自由で開かれたインド太平洋というものが防衛装備の面からも具体的な形として浮かび上がってくる姿を国民の皆さんにも感じていただきながら、決して新たな戦争は起こさせない、こういった抑止力と対処力を地域全体で広げていくんだ、このことについても、この防衛装備移転の政策の重要性、必要性というものを国民の皆さんに御理解いただけるように、これからも積極的に情報発信なども努めていければと思います。
○若宮委員 ありがとうございます。
今大臣おっしゃるように、確かに、防衛装備品が同じものを使うことによってその地域全体の抑止力が高まると思います。そしてまた、相手の国の産業界と日本の産業界との連携が深まることによってお互いの理解が更に増長されて、お互いのメリットもある、さらに、その地域の相手の国との連携が深まってくるかと思いますので、是非お進めをいただければと思っております。
さて、今、いろいろお話を申し上げておりましたが、防衛省の政策、先ほど申し上げたこの二十年間、庁から省に替わって以来、どんどんどんどん仕事の量が拡大をしてきています。私自身、防衛の政務に就かせていただいた何年間を含めても、日に日に拡大していくのが、もう毎年毎年仕事量が増えていく、ところが、防衛省は四局のまんまずっと体制が変わっていないのが現状であります。
実は、この四局で動いている中でどうしても足らざるところ、あるいは、これは人的なものもそうですけれども、組織として部署をしっかりとやはりつくって、それ専門の部隊をつくらなければ、なかなか全世界に向けては対応し切れないのではないかな、そういったことも私は肌身で感じたところであります。実は、この四局をやはりもう一局増やすべきではないか、そう考えております。
今、防衛政策局の中にかなりいろいろなものの業務が押し込まれているところでありますけれども、例えば先ほど申し上げましたように国際協力の問題あるいは防衛協力の問題、共同訓練の問題、そして相手国との根回し、調整、様々、あるいは多国間演習もあります。地域全体との調整をしていくには、やはり一つ局として構えた方がいいのではないか。例えばの一つの例ですが、国際協力局とか、あるいは防衛協力局とか、そういった形の中で課を、しかも幾つかの課、これは共同開発の課、それからまた共同演習の課、あるいはそれを総合調整する。例えば、全世界には武官が各国大使館に派遣をされています、この武官からの情報を収集することによって、どの国で今どんなニーズが、必要とされているのか、どんなものを求めているのか。日本は自動車産業がたけています。日本の機械あるいは日本のそういった装備品には高い信頼があります。そうした意味では、こうした内局にも、これはUC含めた形での部局として一つ局を設け、そしてまた課を増やしていくべきではないかなと考えています。
この辺りは防衛省だけで決めるわけにはなかなかいかないと思います。内閣人事局も関わってくるかと思いますので、その辺りも含めて、何とかそういった方向性に導いていただければと思いますが、大臣の御所見はいかがでございましょうか。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
先日は、細田委員からも同じような趣旨で、防衛省、やはり体制強化が必要じゃないかというありがたいエールをいただきまして、そして、若宮先生からも今同じようにエールをいただきました。若宮先生はあと一局という話ですけれども、私個人的には一局どころじゃないというぐらいの思いです。
というのも、本当に予算もこれだけ増えていますし、そして業務についても、国際的な業務がどれだけ増えているか。私が昨年の十月に就任して、まだ私は防衛大臣になって半年程度です。その間で、ヘグセス長官とは六回、韓国の安長官とは既に四回、そしてオーストラリアのマールズ大臣とも五、六回ですか、毎月、そして頻繁に、そして今夜は夜の十一時半からイギリスとフランスが主催をするホルムズ海峡に関連するオンライン会合がありますので、今夜は職員も含めて深夜勤務になります。
こういったことに加えまして、最近やはり各国の防衛大臣と話していて日本は全く違うなと思うのは、例えばインドネシアの大臣は国会に行くことは一度もないと言っていました。私は、昨日は七時間、参議院の決算ですし、今日は衆議院と参議院で国会ですし、私がこれだけ国会に出るというのが日本は当たり前ですけれども、その裏側にはどれだけ職員の国会対応業務があるか。
こういったことも含めて、あらゆる業務を、増えてきた業務に加えて、今までの当たり前とされてきた業務に加えてやっているということも、私はやはり、働き方改革も必要ですし、業務改善も必要ですけれども、副大臣はようやく一人から二人へということをこの前、衆議院の委員会では法案をお認めいただきましたけれども、この体制強化はもう本当に政府を挙げてやらなければいけないという思いを防衛大臣としてはほかの関係する政府の担当部局にも御理解をいただけるようにしていきたいと思います。
局を増やすなら、課長級の十人分はコストを削減して持ってこい、こういうような、いわば霞が関の常識みたいなものを乗り越えていかなければ、幾ら言っても体制は強化できないという大きな壁がありますので、是非、安保委員会の皆様にも御指導、そして応援をいただきながら、体制強化を必ず実現をしたい、そういう思いです。
○若宮委員 力強いお言葉をありがとうございます。
本当に私自身も思いますが、多分、大臣自身が実際に仕事をされておられて、今のままではどうにもならぬな、もうちょっと手厚くしていかなきゃいけないというのをお感じになっておられると思いますので、私どもも精いっぱい努力をしてまいりますけれども、大臣におかれても御尽力をいただければと思っております。
さて、軍民を問わず、昨今では様々な分野で技術革新が加速度的に進んでおります。まさにAIとか無人機、あるいは戦闘様相というのも大幅に変わってまいりました。システムというのが本当にいかに重要かということもまさに言える時代になってきたと思っております。
これは研究開発をしていてはなかなか間に合いません。ウクライナの例を見ても、すぐに即戦力、実装できるかどうか、この辺りが非常に重要なポイントだと思いますが、企業側にとってもこれはやはり準備が必要なポイントになります。
こうしたスピード感を持って実装できるように進めるためにはどういった形のものが必要なのか、あるいは、役所としても、あるいは省としても、産業界としてもどういった取組をしていくのか、その辺りをお聞かせいただければと思います。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
ロシアによるウクライナ侵略では、長期戦への備え、すなわち十分な継戦能力の確保の重要性が明らかになるとともに、無人機の大量運用や電子戦、AI、それから宇宙、サイバー、情報戦といった要素を駆使した新しい戦い方が出現しております。これに各国が対応を急いでいるという認識でございます。また、戦場では、従来と比べ極めて短いサイクルで装備品や戦術が更新され、迅速かつ柔軟な技術革新が重要になってきております。
我が国においても、ウクライナの教訓等も踏まえながら、長期戦にも対応して抑止力を高めることができる生産基盤を有するとともに、新しい戦い方に迅速に対応可能な防衛産業を構築していくことが喫緊の課題であると考えております。
そのため、例えば、民需が見込めず安定供給確保が困難となる重要装備品の製造設備を国が保有することも含めた国による直接的な関与の強化、それから状況に応じて装備品にも転用可能なデュアルユース物資の供給力の強化、国立研究開発法人、大学等、スタートアップ等を含め、防衛イノベーションエコシステムの構築による最先進科学技術の活用、それからファストパス調達の活用等を通じた有望な技術を有するスタートアップ企業等の参入促進、それから汎用品を徹底利用したミサイル、無人機の開発、製造などなどといった施策も含めまして、産業界や経済産業省等の関係省庁と緊密に連携しながら検討を進めてまいりたいと思っております。
○小泉国務大臣 済みません、ちょっと今の補足をさせていただくと、最近、スタートアップ、ベンチャーキャピタル、インキュベーターなどとも意見交換をしていますと、やはり具体的な課題として言われる一つが金融面における課題です。
例えば、政府系金融機関において、今なお武器や武器関連製品の事業に対する投資に制限を設けているため、これらの機関から出資を受けたベンチャーキャピタルも防衛分野に投資できない、こういった状況が生じていること、それと、リードタイムが長過ぎてスタートアップの資金繰りの悪化を招いているとか、こういった関連のところがありますので、今日は委員のメンバーの中には自民党の中でもスタートアップの関連の政策を進めておられる方もたくさんいらっしゃいますので、やはりこういう金融面の部分の壁も乗り越えていかなければ、防衛産業の創出というものは日本としてはまだ遅れていますので、ここの課題も認識をしながら、我々からできることもやっていきたいと思っております。
○若宮委員 力強いお言葉をありがとうございます。
実は私、これは質問しようと思ったんですが、最後、お話だけさせていただければと思っているんですが、今、小泉大臣がお話しになったような形のもの、これは、実は半官半民で一個そういった民間の企業みたいなのをつくってはどうかという御提案を実は前からさせていただいておりました。
そこには、例えば重工さん、もちろん政府は半分出すんですが、電気、あるいは情報通信、あるいはソフトの会社、あるいはサイバー、あるいは、そこに商社や、今おっしゃったように保険や銀行の金融機関も含めた形で、リース会社もいいかもしれません。そうした形で、世の中のマーケットはどうなっているのか、今後の展開は何を開発していったらいいのか、どこの国に売れるのか、そういったものもマーケットリサーチできるような会社も一つつくってはいかがかなと、これは提案でございますので、時間が過ぎましたので、この辺りで終わらせていただきます。
いずれにいたしましても、精いっぱいこれからも頑張ってまいりたいと思いますが、大臣におかれましても全力を尽くしていただければと思います。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、河西宏一君。
○河西委員 おはようございます。中道の河西宏一でございます。
小泉大臣、また尾崎副長官、お忙しいところありがとうございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
本日は、先ほども質疑がございましたけれども、四月二十一日、防衛装備移転の三原則と運用指針が改定をされたところであります。
まず冒頭、小泉大臣に基本的なことをお伺いしますけれども、この三原則の前文には、装備移転の目的として、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出をしていく、こういったことが引き続き明記をされております。
この創出、この最大の目的は何かということであります。やはり、戦争を起こさせない、また、紛争を助長しない。また、今、様々、国民の皆様からお話を伺っていても、ウクライナ戦争あるいは米、イランとの紛争もなかなか終わり、出口が見えない中で、経済が武器化をしてインフレが加速をしている、こういうこともありますので、実際、武力攻撃事態を起こさせないということも大事でありますけれども、その前段で、経済の武器化、紛争、こういったことを防いでいくということは非常に大事であるというふうに思っております。
そういったことが最大の目的であるということが、今回の装備移転の政策、その目的でよろしいかということと、また、そのためには、我が国から海外へ移転をしていく、輸出をしていく、この装備移転がどのような目的と原則に適合して使用されていくことが重要であると考えているのか、改めて大臣からいただきたいと思っております。
○小泉国務大臣 今、河西先生から言われた、新たな戦争を起こさせない、こういったことについては、若宮委員に今お答えをさせていただいたとおりで、全くそのとおりであります。
防衛装備移転の推進は、我が国を取り巻く安全保障環境の変化が加速度的に生じる中、我が国にとって望ましい安全保障環境を創出する観点から推進するものです。防衛装備移転の推進を通じて同盟国、同志国の抑止力、対処力を向上させることにより、我が国の安全と地域及び国際社会の平和と安定の確保を図ることが可能となり、結果として力による一方的な現状変更や我が国への侵攻の発生を抑止することにつながると考えており、委員御指摘のとおり、紛争発生の未然防止という目的に通ずるものと考えております。
また、改正後の運用指針においては、自衛隊法上の武器の移転可否の検討に当たり、まず、移転先を、国連憲章の目的と原則に適合する方法で使用することを義務づける国際約束の締結国、これは十七か国でありますが、こちらに限定をし、また、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国への移転を原則認めないこととしております。
防衛省としては、引き続き、防衛装備移転三原則に基づき、個別の案件ごとに厳格審査を行い、かつ移転後の適正管理を確保することで、国連憲章を遵守するとの平和国家の基本理念とこれまでの平和国家としての歩みを堅持しつつ、日本の安全と地域及び国際社会の平和と安定の確保を図るため、防衛装備移転を戦略的に推進してまいります。
○河西委員 大臣おっしゃいますとおり、国連憲章の目的と原則に沿って使用されること、これはすなわち、先ほど十七か国とおっしゃいましたけれども、防衛装備移転協定等、この締結、また、その確実な実行、履行ということが大事であります。この点はまた、終盤の方、時間があれば問わせていただきたいと思いますけれども。
その上で、防衛装備の移転政策に関する国民の皆様の御理解という点について確認をさせていただきたいというふうに思っております。
これは端的にお伺いしますけれども、今回の三原則、また運用指針の改定におきまして、移転の対象というのが大幅に拡大をされました。我が党も、立憲民主党、また公明党、三党で、海洋安全保障に資するような、こういったアセットを移転をしていくということは海洋国家にとって必要ではないか、こういった提言もさせていただいたところでありますが、ただ、その一方で、これに対して、大幅な移転対象の拡大に対してどのような歯止めが行われるのかというのはなかなか国民の皆様に伝わっていないのではないか、こういう所感も持っているところであります。
大臣、この移転政策に対して、国民の理解、これは重要であると考えているのか、お聞きをしたいと思いますし、また、そのためには何が必要なのか、この点をお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 国民の皆さんの御理解は極めて重要だと思っております。
先ほど私が、協定締結国は約十七か国だという話をさせていただいたのも、この防衛装備移転の政策の見直しがまるで野方図に世界中に装備移転が展開をしていくというような受け止めを持たれている方も私は一部いらっしゃると思っています。なので、今、国連加盟国、百九十三か国でありますが、今回我々が対象とするのは、その中でも協定を締結している国のみでありますので、百九十三か国中十七か国だ、こういったことがまず一つ。
それに加えまして、我々、今、先ほど若宮委員の答弁でも、オーストラリアの「もがみ」やフィリピンの「あぶくま」、そして今回ニュージーランドが関心を持っていただいている「もがみ」、この話を盛んにしていますけれども、日本の防衛装備品が評価されているポイントは、よく殺傷兵器という言葉が使われますが、むしろ自分たちの大切な軍人を守ることができる能力が高いということが、オーストラリアから日本が「もがみ」型について評価をされたポイントの一つです。
そのオーストラリアの軍人の方によれば、自分の子供が軍人としてどの船に乗ったら最も命を守れるか、それを考えたら日本の「もがみ」だ、そういった結論に行き着いた、こういった声も私に届いていますし、実際にこの「もがみ」の評価されるポイントの一つは、やはりスピードがあること、そしてまたステルス性が高いこと、世界各国、軍のリクルーティングというのは結構みんな苦労しています。その中でも、本来であれば、このフリゲートというのは、護衛艦は百人以上必要なものが多いですけれども、日本の「もがみ」型であれば、百人も必要ありません。約九十名で運用ができます。こういったことについても評価されているポイントであるということも、分かりやすく国民の皆さんにお伝えをしなければいけません。
もう一つ、改めて私は、基本的なことですが、我々既に海外から買っています。戦闘機もミサイルも海外から買っています。そして、今もはやどの国も一か国で平和や安全保障を確立できる国が、安全保障環境がどこにもない中で、我々は、必要なものは世界から買う、しかし、日本に求められているものがあっても我々は応じない、こういったことが本当に、万が一のときに助け、助けられるという関係が構築できるのかということも併せて考えていただきたいというふうに思いますし、我々が仮に求められて出さなかったときに、代わりに入ってくるところはどういうところなのかということも併せて御理解いただけるように丁寧に、この軍事の世界はなかなか詳細に語れないところもあるのがもどかしいところでありますが、できる限り透明性高く御説明をして御理解が得られるように努めていきたいと思っております。
○河西委員 私も以前、与党の時代にワーキングチームの一員として、当時GCAPの移転に関する改定がありましたので、それこそ現場を何十回以上も回って説明をさせていただきました。反撃能力についても回らせていただきました。その視点は今も変わらずに説明をさせていただいております。
先ほどの大臣からお話あったこともそうだと思いますし、あと、私は、これが的を射ているかどうかは分かりませんが、やはりこのアジアにおける安全保障環境、また、中ロ北が連携を深めている中で、そのような国のアセットが様々な国に行くということに比して我が国のアセットがしっかり移転をされていくことによって相互運用が高まっていく、こういった同志国との連携ということも非常に大事なんだろうという御説明もさせていただいております。
ただ、今私が懸念をしております、先ほど大臣が極めて重要とおっしゃったこの国民の理解というものが、世論調査はいろいろな聞き方がありますので、それに対していろいろ変わるわけでありますが、ただ、なかなかここら辺が、得られているというふうに胸を張って言えないような状況というのは、これは非常に課題があるというふうに思っております。
今大臣が極めて重要とおっしゃっていただいた答弁、非常に私は重たいと思っているんですけれども、ちょっと改めて更問いなんですが、なぜ重要だというふうに考えておられるのか、ちょっともう一歩、御答弁いただけますでしょうか。
○小泉国務大臣 やはり我々は民主主義国家でありますから、政策を進める上で、国民の皆さんの支持基盤を基にこの政策の強度そして速度というものが初めて高まってくるという理解が基本的に私はあります。
特に、歴史的な転換点とも言われて、戦後最も複雑で厳しい安全保障環境にあるという中で、それでも国民の皆さんに必要な政策遂行を理解をいただくためには、河西先生、なかなか国民の皆さんの理解を十分得られていないというふうに御意見はあると思いますが、私からすると、いろいろな世論調査はありますが、説明を尽くしていく中で、理解が広がっていることも感じます。
ですので、この防衛装備移転という世界の中で、今の安全保障環境がどのような状況になっているか、そして具体的に今回、装備移転の政策の見直しによって関心を持っていただいている国とどのようなやり取りをしているのかということを今までよりもより正面から語ることができるようになったことも現実で、そして、私は今回、この装備移転の見直しをフィリピンとインドネシアと、両国の大臣に加えまして、フィリピンではマルコス大統領とも会談の機会をいただいて、大統領の前でもこの装備移転の話をさせていただきました。
この装備移転の話を具体的にできるようになったことが、海外の大臣や大統領などとの面会の中の議論の質を、今までとは格段に違う具体性を持って話すことができるようになっていることは、実感として物すごく変化を感じます。
こういったことについても、日本にとって安全保障環境が好ましい、望ましい方向になっているということを丁寧に説明をさせていただいて、そして、国会でもこのように問われたときに丁寧に説明をさせていただくことで、御理解が少しでも広がっていくように努めたいと思っております。
○河西委員 今日、資料を幾つか用意をさせていただきました。
資料二の方から御覧になっていただきたいと思いますけれども、これは基本的な図でありまして、三権分立の仕組みであります。これは衆議院のホームページから持ってきたものでありますが。
これは、野党の一員として、また立法府に身を置く者として申し上げなければならないのは、いわゆる装備移転政策というのは、後ほども申し上げますが、私なりには二層構造にあるというふうに思っております。最終的には外為法の運用ということで行政処分をしていく、許可を行っていくわけであります。これは外為法という、この国会における審議を経た立法による授権、権限を与えられた、こういったプロセスを経たものでありますけれども、それが踏まえられるこのNSC、国家安全保障会議における判断というのは、これは三原則また運用指針に基づいて行われるわけでありますが、ここは、以前、三月四日の予算委員会で大臣にも答弁をいただいたとおり、憲法上の要請ではなくて政策判断であるという答弁もいただいたところであります。
ここは、実は立法による授権は得ていないわけであります。だからこそ、ここにも国民の皆様のそれぞれの三権への関与の仕方、国会、立法には選挙、また司法には最高裁裁判官の国民審査、そして、今まさに大臣がおっしゃっていただいたとおりであります、内閣には世論ということで国民は関与をしている。その世論に支えられていくということが非常に大事であるというふうに私は考えているわけであります。
先ほど大臣もおっしゃった世論調査の結果等も、今日、資料一の方に用意をさせていただいておりますけれども、これは、まさに大臣が記者会見でおっしゃった内閣府の世論調査もしっかり載せております。このときはいわゆる殺傷という言葉が使われておりませんでしたので、まだ肯定、賛成の方が六割を上回ったわけでありますけれども、どうしてもこの殺傷というものが出てきますとぐっと下がっていく。非常に刺激的な言葉でもありますので、やはりここに対する、しかもここの移転対象が大幅に拡大をしていくということでありますので、ここをどういうふうに厳格審査がされていくのか。
また、それが政府内で、あるいは、今日取り扱いますけれども、国会でも、今回、通知の制度というのが三原則に入りました。ここにおいても、この通知というものが、当然、単なるアリバイづくりではなくて、当然そうでありますけれども、また、そうも思っておりませんけれども、しっかりとこの歯止めの一翼として機能していく。
ただ、それに対して、しっかりとそれに耐え得るだけの政策判断がなされていくという国家安全保障会議の政策判断の堅牢性も、私は、防衛産業の予見可能性の観点からも大事であるというふうにも思っております。その意味で、国民の理解をどのように確保していくのかということを、この現状の課題を踏まえてしっかりと取り組んでいかなければならないというふうに思っております。
先ほど申し上げましたこの二つの歯止めがあるわけであります。政府内の厳格審査、あるいは今回モニタリングということも入りましたが、これはどちらかというと技術的なことだというふうに伺っておりますけれども、こういった政府内の歯止め、あるいは、国会での議論がどのような形で関与、影響を及ぼすことができるのか、この国会の通知ということについて、ここからお伺いをしていきたいというふうに思っております。
まず、端的に参考人の方にお伺いをしますけれども、防衛装備移転におけるNSCにおける判断、公表と経産大臣における移転許可について、この両者の法制度上の関係性、これについて答弁をいただきたいと思います。
○中間政府参考人 お答えいたします。
防衛装備移転に係る輸出許可は、外国為替及び外国貿易法、いわゆる外為法の運用によって行政権の下で行われるものでありますが、まず、防衛装備移転三原則及びその運用指針にのっとり、経済産業大臣も出席する国家安全保障会議において、防衛装備移転の可否につき、政府として実質的な判断を行うものでございます。
その上で、当該実質的判断を踏まえて、外為法に基づき、経済産業大臣にて形式的に輸出許可を行うものでございます。
でございますので、国家安全保障会議における実質的な判断と、外為法に基づく輸出許可とは、法的性質が異なるものでございます。
○河西委員 実質的判断は国家安全保障会議でされるんだけれども、やはり法的には整理されるべきというもの、先ほど御答弁あったとおりであります。
続いて、これも基本的なこと、これは一般論で結構であります。内閣法制局に今日はお越しをいただきました。
よく行政権の作用という言葉が使われますけれども、この行政権の作用のうち、許認可等、国民の権利を制限し得る行政処分について、これは国会が定めた法律等に基づく必要があるというふうに一般的に考えられると思いますけれども、念のため確認をさせていただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
一般論として申し上げますと、行政機関が国民の権利を制限したり、国民に対して義務を課するような場合には、法律の根拠が必要であると考えております。
○河西委員 今御答弁のあったとおりであります。
本来は、そういったいわゆる行政処分、特に、国民の権利を制限し得る場合には、法律が必要なんだということであります。ただ、この防衛装備移転三原則また運用指針、ここは、立法されていないという、こういった状況があるわけであります。
ですので、やはり、先ほども申し上げましたとおり、国民の皆様の御理解が非常に大事でありますし、また、今回移転対象が大幅に拡大していく中で、国会がどのように関与していくのかということは、この御理解を得るためにも私は非常に大事な論点なのではないかというふうに、これはある意味建設的な観点から考えているということを今日はお伝えをさせていただきたいというふうに思っております。
加えまして、これも非常に基本的なことでありますけれども、内閣官房にお伺いをいたします。参考人の方で結構です。
今のNSCにおける防衛装備移転に係る判断、公表、これは何に基づいて行われるのか、お答えをいただきたいと思います。
○中間政府参考人 お答え申し上げます。
防衛装備移転に際しては、防衛装備移転三原則及びその運用指針に従いまして、先生お尋ねの、個別の案件ごとの厳格な審査、あるいは適正な管理を確保するということになってございます。三原則及びその運用指針でございます。
また、従来から、防衛装備移転三原則に基づき、国家安全保障会議で審議された案件については、政府として情報の公開を図ることとしており、個別の案件に関する審議の結果を関係省庁のホームページで掲載している。また、経済産業省においては、年次報告を作成し、公表しているところでございます。
○河西委員 ここにいらっしゃる委員の皆様にとってはもう当然のことでありますけれども、三原則及び運用指針に基づいて今のような運用が行われていくということであります。
その上で、お待たせしました、副長官にお伺いをいたしたいと思います。
これまで申し上げましたとおり、この三原則、運用指針というのは政策判断であります。当時、私、予算委員会でも、大臣から政策判断であるというふうにお答えをいただいた後、だからこそ、やはり、政府・与党におかれては、非常に、慎重に、また誠実に議論をし、また国会で御説明をいただくことが大事であるということで、その旨、政府の皆様からも累次答弁があるところであるというふうに思っております。
先ほど審議官の方からも少しお触れいただきましたけれども、この運用指針の4の(1)においては、経産大臣は外為法に基づく許可の可否を判断するわけでありますけれども、それはNSCの審議を踏まえるものとする、こういうような形で、日本語で構成をされているわけであります。
そこで、副長官にお伺いしますけれども、防衛装備移転に係るNSCにおける判断、公表というのは、外為法四十八条に基づく経産大臣の許可処分のような、私人に対する、外部に対する法的効果を有するものではなくて、行政処分ではなくて、その許可に際して経産大臣が踏まえるべき政府における政策判断であるということを確認をさせていただきました。
したがいまして、これは経産大臣の許可とは法的性格を異にする、こういう理解でいいか、改めて確認をさせていただきたいと思います。
○尾崎内閣官房副長官 お答えをいたします。
先ほども御答弁させていただいたことでありますけれども、防衛装備移転に係る輸出許可でありますが、これは、外国為替及び外国貿易法、いわゆる外為法の運用によって行われるものであります。
まず、防衛装備移転三原則及びその運用指針にのっとり、経済産業大臣も出席する国家安全保障会議において、防衛装備移転の可否について、政府として実質的な判断を行って、その上で、国家安全保障会議による当該実質的判断を踏まえて、外為法に基づきまして、経済産業大臣にて形式的に輸出許可を行うというものであります。
でありますから、その意味で、御指摘のとおり、国家安全保障会議による実質的な判断と、経済産業大臣による外為法に基づく形式的な輸出許可は、法的な性質を異にすることにするもの、そのように考えております。
○河西委員 明確に御答弁いただきました。ありがとうございます。
まさに外為法四十八条には、許可処分ということが明記をされているわけでありますけれども、国家安全保障会議設置法二条には、所掌事務を審議をするというところでとどまっているわけであります。法文に基づいても、そういったことが言えるんだろうということであります。
続いて、まさにそういったプロセス、また、二層構造を経て行われる海外移転における許可でありますけれども、今回、自衛隊法上の武器を移転するに当たっては、国会への通知というものが制度化をされたわけであります。
そこで、防衛大臣にお伺いをしたいというふうに思いますけれども。
この国会への通知を制度化をなさった目的、これは何なんでしょうか。また、この当該通知は、国会のどの対象に対して、どのタイミングで、どういった内容が伝わる運用としておくのか。また、本委員会におきまして、理事会等で求めがあれば、これは基本的に国会で決めていくことでありますけれども、国会におけるそういった説明、関係閣僚あるいは政府参考人の方からの報告があり、そして、意見を求めるということがあるのか、この点について、現段階の御所見をいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 まず、どのような目的でという御質問がありました。
今般の改正により、自衛隊法上の武器の移転について、国家安全保障会議において審議し、移転を認め得ると判断し、これを公表した場合には、速やかに全ての国会議員に対して審議の結果概要をお伝えすることといたしました。
このような国会への通知を行うことにより、防衛装備移転の透明性を高め、責任ある防衛装備移転の管理体制を構築するとともに、国家安全保障会議決定の内容を御理解いただくため、今般制度化することといたしました。
通知の内容については、具体的には、いかなる装備品をどの国に対し移転をするか、厳格審査においてどのような検討を行ったか、そして、移転の意義、これをどのように評価しているか、これらのことを想定をしています。こうしたことは、国会における御議論のプラスになると考えています。
また、お尋ねの安全保障委員会の理事会等で求めがあった場合の対応につきましては、これは先生が御指摘のとおり、委員会の運営に関わることでありますから、まずは国会で御議論をいただくべきものと考えておりますが、いずれにしても、国会での今日のような質疑も含めて、丁寧に説明をさせていただく考えです。
○河西委員 今の答弁について、若干確認をさせていただきたいと思います、二点確認をさせていただきます。
まず一つは、国家安全保障会議の決定に対して、その内容を御理解いただくためである、また、国会における十分な議論、ここにプラスになるということでおっしゃいましたけれども、これが目的であるということでよろしいかどうかということと、あと、しっかり厳格審査の内容も通知をしていくんだということでありますけれども、これはまさに、冒頭御答弁いただきました防衛装備移転協定と国連憲章の目的と原則に沿って使用されるというふうに認められるかどうか、そういった厳格審査の内容もここに含まれるということでよろしいか、もう一度御答弁をお願いします。
○小泉国務大臣 そのように御理解をいただいて結構だと思います。
○河西委員 ありがとうございます。
我が党も、まさに今こういった国際情勢の中で、国連憲章にしっかり沿って使われていくということが、我が国としてしっかりと担保をした上で移転をしていくということが、平和国家としてのプレゼンスを高めていくと。
大臣、よく御存じであると思いますけれども、シンガポールのシンクタンクでは、七年連続で、最も信頼ができる国家は日本、我が国であります。その理由というのは、国際法を遵守するからということでありまして、これが非常に国益にとっても大事であるということで、今の御答弁は非常に大事であるというふうに思っております。
続きまして、通知のタイミングについてお伺いをしていきたいとは思うんですが、その上で、その前提で、一般論を再び内閣法制局の方にお伺いしたいというふうに思います。
これは少し細かい話になってしまうんですが、ある行為の後、何か物事を行うその時間的即時性を表現する法令上の言葉に、直ちに、速やかに、遅滞なくというこの三種類が出てくるわけでありますけれども、それぞれの位置づけについて、一般論で結構ですので、御答弁いただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 お答え申し上げます。
法令上の直ちに、速やかに及び遅滞なくの用語につきまして、一般論として申し上げますと、遅滞なくは、直ちに及び速やかにに比べると時間的な即時性が弱い場合が多く、正当な、又は合理的な遅れは許されるものと解されております。一方で、直ちにと速やかににつきましては、直ちにが時間的即時性が強く、一般に一切の遅れを許さない趣旨で用いられているものと解されております。これに比べると、速やかには、直ちによりは急迫の程度が低い場合に用いられているものと承知をしております。
○河西委員 御答弁ありがとうございました。
この答弁、実は、今まで国会ではなされたことがなかったということで、是非御参考にしていただきたいというふうに思っていますけれども。
ですので、今、直ちには一切の遅れが許されない、遅滞なくは正当又は合理的な遅れは許されるというような中で、その中間に速やかにがあるということでありますので、私の理解では、基本的には、原則として遅滞は許されない、できる限り早くというようなニュアンスがこの速やかにという言葉の意味なのかなというふうに捉えさせていただきました。
今日、資料四に、御参考に銃刀法でありますとか児童虐待防止法におけるこの速やかにの使用例もつけさせていただいております。銃とか刀剣を見つけたときには速やかに届け出るんだ、あるいは、これも大事なことでありますけれども、児童虐待を受けたと思われる児童を発見した場合には速やかに通告をしなければならないんだ。
やはり、できる限り早くということなんだろうということで、まさにこの通知というものも、今回、速やかに国会へ通知をしていくというふうに、先日、参議院の予算委員会でも、総理御自身が答弁をされていたというところであります。
もう一つ、時間軸でこれもお聞きをしたいと思いますけれども、この防衛装備移転の基本的な時系列というのは、NSCの判断があり、そして公表があり、国会への通知があり、そして民間企業が申請をして、それが受理をされて、そして経産大臣が許可をしていくという、こういった時系列でありますけれども、この申請の受理から経産大臣の移転の許可まで、これはどれぐらいのタイムラグを政府としては想定されているんでしょうか。御答弁いただきたいと思います。
○猪狩政府参考人 お答えいたします。
防衛装備移転に係る輸出許可につきましては、経済産業大臣も出席いたします国家安全保障会議において、政府として実質的な判断を行うものであり、その上で、外為法に基づきまして経済産業大臣による輸出許可、これは、当該実質的判断を踏まえまして形式的に行うものであり、速やかに判断されるものでございます。
外為法上の許可に係る審査期間につきましては、個々の事案に応じて異なるため一概にお答えすることは困難でございますが、なお、経済産業省のホームページにおきましては、関係省庁への意見照会が必要な場合もございますので、申請を受理してから原則として九十日以内に処理する、その旨はお示ししているところでございます。
○河西委員 これはホームページにも載っているんですが、原則として九十日以内ということでありました。当然、申請書類が整っていればもっと早くなるということもあろうかと思いますけれども。
ちなみに、これも少し安直的な話なんですが、速やかにというものが実は何日以内にというふうに法改正されたのが、昭和四十年の銃刀法でありまして、速やかにから二十日以内にという形になりました。二十日が速やかにかどうかというのは、でも、銃を見つけたときでありますから、いろいろ御議論があると思いますけれども。
何をお聞きしたいかというと、せっかく制度化をされた国会への通知であります。先ほども大臣の方から、国会での十分な議論にプラスになるように、また、その理解が深まるようにということでありました。ですので、私は、これは、先ほど来、法的性格が異なるNSC判断から移転許可というプロセスがありますので、少なくとも、これは当然かもしれませんが、移転許可の前にはしっかり通知を行うということは今日答弁いただかなければいけないんじゃないか、基本的にはということになろうかと思いますけれども、この点、尾崎副長官に御答弁をいただきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
○尾崎内閣官房副長官 御指摘のこの防衛装備移転に係る輸出許可でありますが、先ほどの繰り返しになって恐縮でありますが、この防衛装備移転三原則及びその運用指針にのっとりまして、経済産業大臣も出席する国家安全保障会議によって防衛装備移転の可否について政府として実質的な判断を行った上で、国家安全保障会議等による当該実質的判断を踏まえて、外為法に基づき、経済産業大臣にて形式的に輸出許可を行うという流れになるわけであります。
この点、外為法に基づきます経済産業大臣の輸出許可は国家安全保障会議での決定以降に行われるものでありますけれども、国会に対する通知は国家安全保障会議の後速やかに行うこととしておりまして、輸出許可に要する時間にもよりますことから前後関係を一概に申し上げることはできないものの、結果としてその輸出許可の前に国会への通知が行われることがある、そのように考えているところであります。
○河西委員 当然、一概には、個別の案件によっていろいろスケジュールが決まってきます。ただ、基本的には前に行われていくということが、やはり位置づけとしては、これは御理解いただくためには大事なんだろうということで、ぎりぎりの答弁をしていただいたというふうに思っております。ありがとうございます。
その上で、じゃ、移転許可の前なんだ、法的効果が外部的に発生する前なんだということでありますけれども、そこで、我が党の部会でもこれはちょっと話題になったんですが、資料五を御覧になっていただきたいと思います。これは、今回の改定に当たりまして政府の方で作成また公表された、今回の見直しのポイントという中に出てくる主要国の装備移転制度における議会の関与というところであります。
その中に、米国は議会へ事前通知を行うというふうに記載をされております。ちなみに、米国における事前通知の事前というのは何の事前かというと、米国は、AECAという武器輸出管理法、その施行規則であるITAR、国際武器取引規則、この運用として移転許可の前に行われるということで事前ということなんですが、これを見ると、我が国の通知というものも、ここに通知と書いてありますので、これは事前通知だというふうに御説明された方が私はよろしいんじゃないかというふうに思っているわけでありますけれども、副長官、どのようにお考えでしょうか。
○尾崎内閣官房副長官 今般、自衛隊法上の武器の移転の可否につきましては、国家安全保障会議で移転を認め得ると判断、公表した場合には速やかに国会への通知を行うこととしたものでありますが、移転可否に関する政府の判断につきましては、経済産業大臣も出席する国家安全保障会議において行うものでありまして、実質的な判断はそこで終了しておる、そのように考えております。
諸外国の制度は各国の背景や状況などを踏まえて設計されておりまして、一概に比較評価することは困難でありますけれども、我が国の制度におきましては、政府としての判断は国家安全保障会議において実質的に行うものでありまして、国会への通知は実質的な判断の後に行われるという意味におきまして、米国のような事前通知とは異なるもの、そのように考えております。
○河西委員 実質的にと問われればそういうことなのかもしれませんけれども、ただ、これは別に、事前とか事後とかというのは運用指針とか三原則には一切出てこないんですよね。ですけれども、マスコミでは事後通知というふうに報道されております、ほとんど。これは本当にそれでいいのかなというふうに思っています。これは一応、移転許可の前には基本的にはやるということですので、私は、そういったところは正確に御説明をされた方が、今回のこの運用指針また三原則の改定というものはそういったバランスも踏まえているんだというふうに伝わるんじゃないかというふうに思いますし、国会の関与の可能性というものも伝わっていくんじゃないかというふうに思っております。
是非、発信力のある防衛大臣にお伺いしたいんですが、ちょっと今の御議論を伺っていて、このマスコミの事後通知というもの、これは、私、訂正させるのか何なのか分かりませんけれども、まずもって今回、この件に関して、私、政策の大転換でありますので、総理御自身がパワーポイント等を使って記者会見等を本来は行うべきだったというふうに思っております。そういったことも関わって、よりこの点は発信をされていった方がいいんじゃないかと思いますけれども、大臣、これはちょっとコメントをいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 非常に大事で前向きな御議論をありがとうございます。
今の副長官と河西先生のやり取りを聞きましても、この資料五を参考にさせていただければ、恐らく河西先生が言いたいことというのは、アメリカの事前通知とドイツ以降にある事後通知の間に、事前、スラッシュ、事後通知というような、こういったことが正確な日本の通知の在り方ではないかと。なのに、メディアを通じてだと、事前が入らず、事後のみの分類に入ってしまっていることは、国民の皆さんの御理解をいただく上では損なのではないかという趣旨だと捉えていくのが正解だとすれば、今後、まさに先ほどの副長官の答弁のように、個別具体的なケースというのは一概には申し上げることはできませんが、ただ、中には事前通知に当たる形で国会の議員の先生方に通知をさせていただくケースが出る、この可能性があるということからいえば、事後通知のみが日本の通知の在り方とは言えないというふうにも私は解釈ができると思いますので、今後、事前通知のケースもあるし、事後通知のケースもあるし、ただ、できる限りの説明を尽くしていく、こういった形で御説明をメディアの皆さんや国民の皆さんにもさせていただくことも、先生が言うとおり、一つ大事なことかなと思って、参考にさせていただきたいと思います。
○河西委員 大臣、非常に思慮をいただいた上で御答弁いただいて、ありがとうございました。是非、そこは正確にやはり伝えていくということが大事だと思います。
そこで、ここは非常に御意見の分かれるところ、また、恐らくこれまでも御議論があったことかと思いますけれども、今まで私が申し上げてきた点につきまして、資料六にまとめさせていただきました。
今回の装備移転における政府の判断あるいは行政処分などの行為というのは、法的性格を軸に考えると実は二層構造なんだ、先ほど来ずっと御答弁いただいたとおりであります。NSCの判断、公表というのは、立法による授権はないんだけれども、実質的にそこで判断が行われていく。ただ、そこに事前通知も含む国会への通知が入ったということで、ここに対してどういう国会での議論が行われ、そして、その審査というものがどのように扱われていくのか、そして、その先に政府がどのような行動を取っていくのかということが非常に大事だというふうに思いますし、冒頭、最初の方に申し上げました、政府の歯止めだけでなくて国会における歯止めもあり得べしというような形で伝わっていくことが私は大事なんじゃないかというふうに思っております。
大臣にお伺いしますけれども、今申し上げたとおり、一層、二層構造ということであります。二層については、これは外為法による行政処分の作用の範囲内でありますので、これはもう立法の授権を受けているわけでありますから、これは三権分立の観点からいっても、立法府の関与というのは、一定程度制約は、だって、国会でもう議論されている法律に基づいてやるわけですから。ただ、この第一層の政策判断は、法的性格を異にする、その前段のものでありますから、私はここは立法府、国会の関与があり得べしだというふうに、普通に考えれば、論理的にはそういう帰結になるんだろうというふうに思っております。
そこで、大臣にお伺いをいたします。
これは、今私も野党の一員でありますので、やはり行政監視というものを重視をしていかなければならないというふうに思っております。立法の授権のない政策判断に対してきちっとやはり議論はしていかなければならないというふうに思っております。
自衛隊法上の武器の移転の案件について、NSC判断を国会に通知した後に、先ほど、その通知が国会の議論のプラスになるようにというふうに大臣は御答弁いただきましたけれども、この内容いかんによっては、これが、NSCにおける再審議の対象となり得る、なる、また、この判断というものは、その後、変わり得るということはあるのかどうなのか、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○小泉国務大臣 先ほど副長官からもるる御答弁がありましたけれども、政府としては、防衛装備移転の可否や許可は外為法の運用によって行われるものであり、同法の運用は行政権の作用に含まれることから、同法にのっとり、個別の案件ごとに、国家安全保障会議における厳格審査を経て、政府がその主体となって行っていくことが適切だと考えています。
その上で、政府としては、今日のような国会の質疑などを通じて、これまで以上に国民に対して丁寧に説明することが重要であると考えており、国家安全保障会議決定の内容を御理解いただくべく、今回の改正では、自衛隊法上の武器の移転について、国家安全保障会議において移転を認め得ると判断、公表したときは国会に通知することとし、その上で、国会の質疑などを通じて説明を求められた場合には政府として丁寧に説明を行うこととしております。
他方、防衛装備の移転可否に関する政府の判断は、経済産業大臣も出席する国家安全保障会議において行うものであり、実質的な判断はそこで終了しています。
特に、今般、国際社会への影響等に留意し、自衛隊法上の武器について、充実させた審査項目により一層厳格に審査することとしており、変更があり得ることを前提として判断を行うことは想定されません。
いずれにせよ、国会において十分な御議論をいただくことは重要であり、国会での質疑は国民の皆様に政府の考え方を丁寧に説明するための機会でもあることから非常に重いものと考えており、これまで以上に丁寧に説明してまいります。
○河西委員 当然、変わり得ることを前提としてこの判断を行うことというのはないんだろうということは、それはそのとおりだというふうには思いますけれども。
ただ、その上で、国会への通知の目的が何かとすれば、やはりしっかり十分に議論をいただくということと、また、しっかり理解に資するということであるということは御答弁いただいたとおりであります。
これは大臣、今、もう一度お伺いをしたいんですけれども、私自身は、やはりこれは見直す余地を一切認めないということではなくて、事前にその前提とするかどうかは別です、むしろそこの余地は残した上で、背水の陣をしっかり張っていく、それに耐え得るようなNSCの判断をきちっと行っていくということが私は大事なのではないかというふうに思いますし、その方が政府の本気度、真剣さ、判断の堅牢さが伝わっていくというふうに思っております。
これ、大臣、どうなんでしょう、見直しの余地を一切認めないという、もう一〇〇%ということなのか、基本的に、私は九九・九%ぐらいのことだと思いますけれども、〇・一%の見直す余地は残す、あるいは、この国会での議論というのは十分に尊重していくというもの、この辺りは大臣、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 まず、先生が言われる、国会での丁寧な説明が必要だ、そういった思いについては全く同感です。
防衛装備の移転の可否に関する政府の判断については、先ほども申し上げたとおり、経産大臣も出席をする国家安保会議において行うものでありますので、実質的な判断はそこで終了しております。
特に、今般、国際社会への影響等に留意し、自衛隊法上の武器について、充実させた審査項目により一層厳格に審査をすることとしておりますので、変更があり得ることを前提として判断を行うことは想定をされませんし、今日の質疑の中で通知の在り方について先生からも非常に丁寧に掘り下げていただいたことで、この資料五に基づけば、アメリカの事前通知、そしてドイツの事後通知、また、世界の中では、イタリア、イギリス、フランス、カナダ、韓国、こういったことについては事前も事後も通知がない、若しくは、議会による事前事後の関与はない、こういった国と比べたときに、日本の今回の在り方というのは、国会での議論に資する材料、そういったものも提供できるということも含めて、国民の皆さんに広く御理解が進むように、丁寧に対応していきたいと思います。
○河西委員 そうしますと、先ほど、国会での質疑は非常に重いものと、この御答弁自体も非常に重いというふうに思いますけれども、これは国会の質疑を尊重していく、そういうことでよろしいでしょうか。
○小泉国務大臣 防衛装備移転でこれだけ毎日質疑をする防衛大臣は、世界の中で私だけだと思います。
○河西委員 大臣の御所感もいただきましたけれども、非常に重いものという答弁は私も今日は大事な答弁であったというふうに思いますので。
それを踏まえて、私は、これは何かNSCの判断が終わった後、国会での議論でわあっと盛り上がって何か混乱をしていく、そんなものを当然想定をしたものではないというのはもうよくお分かりのことかと思います。
やはり与野党を問わず、安全保障政策に対してしっかり自分で調べて向き合って議論をしていく、その中で初めて国益というものに対する、安全保障に対する、やはり責任が芽生えてくるというふうに、私自身もまだ拙い、まだ三期目の人間ではありますが、そのように感じているところでありますので、そのような国会を目指したいと思っているんです。
その上でやはり、非常に重たいもの、尊重されるべきものということでありまして、そういった思いを是非受け止めていただきたいというふうに思っております。
副長官、済みません、お忙しい中、最後、一問だけ。
まさに、今日、様々問わせていただきましたけれども、やはり国会への通知制度、私は、実効性あるものにしていく。せっかく三原則で制度化されたわけでありますので、今日議論のあった通知のタイミングでありますとか、あるいは通知内容の標準化、いわゆる防衛装備移転協定等をしっかり遵守するのかどうかとか、あるいは通知後の国会での議論の取扱いについて、より何か明確な運用ルール、こういったものを策定する御意思はありますでしょうか。
○尾崎内閣官房副長官 政府としては、新たな制度の下で、国家安全保障会議において移転を認め得ると判断、公表した場合には、速やかに国会への通知を行う、この実績を着実に積み上げてまいりたい、そのように考えております。
通知の内容につきましても、個々の防衛装備の性質等にも留意しつつ、充実させた審査項目等に関する政府の考え方を分かりやすくお示しできるように検討していきたい、そのように考えております。
また、国会での御議論については、制度や個別案件に関する政府の考え方を丁寧に説明するための機会として重視をしているわけでありまして、特に国会での質疑につきましては、国民の皆様にも御説明する機会でもありまして、これまで以上に丁寧に御説明をしてまいりたい、そのように考えております。
その上で、個別の案件を積み上げていく過程で課題や教訓が明らかになった場合には、しっかりと向き合い、検証していく。そういう形でしっかりとした実績を積み上げさせていただきたい、そのように思います。
○河西委員 済みません、副長官、結果的に最終盤になりましたけれども、以上で答弁は終わりでございますので、もしよろしければ御退席いただいて結構でございます。
もう時間となりましたので終わりますけれども、あと二分半ほどですね、今日、私自身が確認をさせていただいた論点を、最後、資料七にまとめさせていただきました。
一番目が、本委員会における報告ということであります。これを速やかに行って、意見を求めていただくということ。また、通知時期の明確化ということも、今日、基本的には移転許可の前ということで御答弁いただきましたけれども、こういったこと。あるいは、公表内容の標準化、やはり国連憲章の目的と原則に合致しているのかということ。そして、第四、これは通知の方の内容の標準化でありますけれども、特に、現に戦闘が行われている国かどうかということ。これは、特段の事情、そういったものについては容認されるということがありますけれども、こういったことに対してもしっかりと通知をしていくということ。そして、最後、ここは当然ハードルがあるのかもしれませんけれども、やはり国会関与の実効化ということであります。
この議論は非常に重たいものということでありますので、そういったものに資するような、是非これは政府が政策判断をしていく、また、審議の取扱いについても、しっかりと向き合っていただく。こういったことを是非、私、理想的には、この立法府においてしっかりと決議を行っていくということ、何らかの意思を表示をしていくということが大事でありますし、国民の皆様への発信にも資するのだろうというふうに思っておりまして、この決議等について、委員長、理事会等で協議のほど、お取り計らいをお願いしたいというふうに思っております。
○西村委員長 理事会にて協議いたします。
○河西委員 ありがとうございます。
以上、今日は、防衛装備移転三原則について、五十分間という時間でありましたけれども、様々確認をさせていただきました。
今後、政策の大転換でありますので、こういったものがしっかり国民の理解に支えられながら安定的に進んでいくということ、そのために、我々国会が、立法府にいる者がしっかり責任を持ってこの政策に関与をしていくということ、これをしっかり道筋をつけていくことが国益に資するのだろうということを最後に改めて申し上げまして、質疑とさせていただきます。
大変にありがとうございました。
○西村委員長 次に、前原誠司君。
○前原委員 日本維新の会の前原でございます。
まず、防衛大臣に質問させていただきたいというふうに思います。
ウクライナとロシアの戦いというものが継続している中で、イスラエルとアメリカがイランを攻撃するということで、中東情勢が緊迫をしております。今、アメリカの空母が、三隻ですか、中東の方に派遣をされているということですし、話を聞いていますと、かなり武器弾薬等を中東で使って、ドローンなんかが足りなくなっていて、アメリカ国防総省はGMとかフォードにドローンの生産を促している、そんな状況であるということであります。
私が心配しているのは、このアジア太平洋地域というものにアメリカが今関心が向いていない、その中にあって、中国などの動向についてしっかりと我々は目を配っていかなければいけない、こういう思いを持っているということであります。
その中で、尖閣の問題について少しお話をしたいというふうに思いますが、資料の一番目を御覧いただけますか。これは防衛省からいただいた資料でありますけれども、二〇二五年には、三百五十七日間、中国の海警船が接続水域に確認をされている。これは、台風などのしけのとき以外はほとんど駐留している状況でありまして、ほぼ毎日と言っていいのかもしれません。その中にあって、右の下の下から二番目でありますけれども、二〇二五年五月に、尖閣諸島周辺海域において中国海警船から発艦したヘリが領空侵犯をした、こういうことであります。
ここで大臣に聞きたいわけでありますけれども、尖閣諸島で領海侵犯されたこの事案では、約四百キロメートル離れた那覇基地からF15戦闘機がスクランブル、緊急発進して対応しましたが、ヘリコプターが領海侵犯を終えて着艦したときにはF15は現場に向かう途上にあった。要は間に合わなかったということであります。
今後、ほぼ三百六十五日尖閣の接続水域に海警船がいて、そしてヘリを積んでいる、この領空侵犯に対応するのは、那覇からスクランブルで対応するという、別のやり方を考えなければいけないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。今日もよろしくお願いいたします。
前原先生からお話があった、アメリカのアセットが中東に向いて、こちらの地域は大丈夫かという御指摘につきましては、私とヘグセス長官の間でも、アメリカの新たな発表された戦略の中においても、インド太平洋地域は引き続き最重要な項目の一つであること、そしてまた、私がフィリピンに、バリカタンという演習で、米軍も参加をしておりました。そして、自衛隊からは内倉統幕長、そしてまた、アメリカからはインド太平洋司令軍からパパロ海軍大将も参加をされて、その場で内倉統幕長とパパロ海軍大将とも意見交換を実施をするなど、日頃から緊密に連携をして、いかなる状況においても隙のない対応ができるように努めております。
そして、今御質問のありました、那覇からということで、新たな対応を考えなければいけないのかということにつきましては、もちろん、安全保障環境の今の悪化を受けてどのように対応すべきか、これについて、まさに具体的に日本の示すべき安全保障の構えを決めていくのが三文書の策定であります。こういった中で、新たな技術、こういったことも含めて万全の体制をしいていく、このことについて具体的な議論を積み上げていきたいと思っております。
○前原委員 ということは、三文書の中に、こういった今では対応できない、つまり、那覇から四百キロメートル離れていて、そこからスクランブルをかけても、言ってみれば海警船に常備、積載されているヘリが領空侵犯したときには対応できないということに対してどう対応するかということについて、三文書の中でしっかりとその対応策を決めていく、こういう理解でよろしいでしょうか。それであれば、我々も、与党の一員としてしっかりとそれについては提案をしていきたいと思います。
では、その提案の一つでありますけれども、資料一を見ていただきますと、左下、ポイントスリー、無人機の活動の活発化というのもございます。つまりは、海警船に載ったヘリのみならず無人機が尖閣での活動を活発化させているということはこの表を御覧いただければお分かりだと思いますし、今後そういったケースが増えてくるんだろうというふうに思います。
その意味においては、海上保安庁が一義的に対応するということはそのとおりでありますけれども、例えば対領侵に対しては、海上保安庁法第五条の十九号において、省庁間協力ということで海保が対応できる、海保も協力し得るということになっているわけでありますので、例えば海保の船にヘリを載せるとかあるいは無人機を載せるとか、そういったことで、すぐに同じ海域にいる者同士が対応し合うということも一つの考え方になるのではないかと思いますが、防衛大臣の御所見を伺いたいと思います。
○小泉国務大臣 今、前原先生から御指摘のありましたような個別具体的なケースで、こうしますと言うことは我々としては控えますが、自衛隊が対処する中で、防衛省・自衛隊としては、引き続き、東シナ海を含む我が国周辺海域における警戒監視に万全を期すとともに、警察機関を含む関係省庁と緊密に連携をして、各種事態への対応に万全を期していく、そういった考えであります。
○前原委員 今私が一例を申し上げました提案の中にも、そういったことも含めて、三文書に向けて、我々も政府に対しても提案をしていきたいというふうに思っています。
今日は国交副大臣にお越しをいただいておりますけれども、海上保安庁が一義的に対応するということでありますが、ドローンなどの無人機に対して、海上保安庁法、御提示いただいたものによりますと、十八条の一項とかあるいは二十八条の二において電波妨害などの対応をすることができるということでありますが、こういうのは効果的にやれるものなんですか。無人機が飛んできて、本当に海上保安庁が電波妨害等、根拠規定、やれるということになっていますけれども、具体的に効果は上げられるものなんですか。御答弁ください。
○佐々木副大臣 御質問ありがとうございます。
海上保安庁では、平素から、あらゆる事態に適切に対応できるように、関係機関と連携しつつ、特に尖閣諸島周辺海域については巡視船艇を配備するなど、万全の領海警備体制を確保しております。
その上で、御指摘のことについてでございますけれども、迅速にその阻止や排除を図ることができるように取り組んでいきたいというふうに思っておりますが、個別具体の対応については、警備上の観点からお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○前原委員 無人機というものを申し上げましたけれども、これからはロボットが上陸をするということは十二分に考えられるわけです。
そして、政府においては、平成二十七年五月十四日に、離島等に対する武装集団による不法上陸等事案に対する政府の対処についてということで、閣議決定文書があります。これはあくまでも武装集団なんですね。
しかし、これからグレーゾーンあるいはハイブリッド戦というものを考えたときに、また、資料一で申し上げているように無人機、あるいは、中国はロボットがすごく開発が目覚ましいですよね。ハーフマラソンで人間よりも速いスピードで完走するとか、あるいは、春節のパフォーマンスで数体ものロボットが一糸乱れぬパフォーマンスを演じる、こういった映像を皆様方も見られたことがあると思いますけれども、人ではなくて無人機、ロボット、こういうものが上陸をするということが考えられるわけでありますが、上陸したロボットに対して、警察官職務執行法、これは海上保安庁法二十八条の二でありますけれども、武装している可能性があるわけですね、警察官職務執行法で本当に対応できるのかということと、先ほど小泉大臣にも申し上げたとおり、ロボットにはロボットで、無人機には無人機で対応するということが今後私は流れではないかと思いますが、そういったことを海上保安庁としても考えられるべきではないかと思っていますが、その点についてお答えをいただきたいと思います。
○佐々木副大臣 ありがとうございます。
仮に、海上においてロボット等による上陸の予兆があれば、関係機関と連携しながら迅速にその阻止や排除を図るものと認識しておりますので、ただ、個別具体の対応については警備上の観点からお答えを差し控えさせていただきたいと思います。
○前原委員 防衛大臣に御答弁いただきたいんですけれども、私はオペレーションを聞いているのではなくて、戦われ方の変化、まさにこれから戦略三文書を作る上で、ドローンであるとかAIであるとか、あるいは宇宙であるとか、様々な戦われ方の変化というものが、このウクライナ、イランでの戦争、また中東での状況の中で、我々は認識をしていかなきゃいけない。
その中で、先ほど申し上げたように、武装集団が上陸するものについてのシームレスな省庁間連携をしての閣議決定はあるけれども、ロボットが大量に来て、そして武装している可能性というのは十二分にあるわけですね、そういうものについて、しっかりと対応する政府としての考え方をまとめるべきではないかと思いますが、防衛大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○小泉国務大臣 前原先生がおっしゃるような新たな戦い方、これが、ウクライナ、ロシア、そしてまた今のイラン、ここで見られることにどう対応すべきかということは、間違いなく戦略三文書の改定の中で一つのテーマであります。
そういった中で、今、大量のロボットで、また、大量のドローンでという、個別具体的なことは控えるべきだと思いますが、一般論として申し上げれば、自衛隊による対処については、発生した個別具体的な状況を総合的に踏まえて判断することになりますし、離島等への不法上陸を含む武力攻撃に至らない侵害への対処においては、第一義的な対応の責任を有する警察機関との連携が極めて重要であり、警察機関では対処できない場合、自衛隊は、海上警備行動や治安出動の発令を受け、警察機関と連携しつつ対処することになります。このため、防衛省・自衛隊は、平素から、様々な事態を念頭に、警察機関を含む関係省庁と緊密に連携して、各種のシミュレーションや訓練を行ってきているところです。
また、侵害行為が我が国に対する武力攻撃に該当する場合には、自衛隊は、防衛出動の発令を受け、あらゆる措置を講じて排除することとなりますので、引き続き、東シナ海を含む我が国周辺海空域における警戒監視に万全を期すとともに、警察機関を含む関係省庁と緊密に連携をして、各種事態への対応に万全を期してまいります。
○前原委員 答弁としてはそういうものになるんだろうと思いますが、先ほど申し上げたように、新たな戦われ方、新たなグレーゾーン事態というものを想定し、これは我々も提案をいたしますけれども、しっかりと政府がそういう新たな事態に備えて、離島侵攻、尖閣防衛についてのやはり新たな閣議決定というものを、武装集団が上陸したものについてはあるわけでありますけれども、新たなものに対してやはりしっかり作るということが大事なことだと思いますので、是非踏まえてお考えをいただきたいし、我々も提案をしたいと思います。
さて、茂木外務大臣、ありがとうございます、お越しをいただいて。ゴールデン期間中、アフリカ、四か国ですか、回られて、お疲れさまでありました。資源外交というものも一つの大きな要因だったというふうに思います。高市総理はオーストラリアとベトナムに行かれたということであります。二〇一〇年に尖閣で中国の漁船が海保の船に体当たりをしたとき、中国はレアアースの輸出規制を行ってまいりました。まさに今と同じような状況でありました。私、外務大臣として行ったのがオーストラリアとベトナムだったんですね。そこで新たな協力をということで、もちろん両国ともベリーウェルカムだったわけです。
ただ、何が問題かというと、供給の多角化というものを図っていく際に、結局は、最終的には需要者側がそれに対して協力をしないと、安いもの、例えば石油でも、元々、オイルショックのときに、中東依存ではいけないということで、六七、八%まで下がりましたよね。だけれども、今回、気がついたらまた九五%までホルムズ海峡を通る原油になっていたということで、需要者側に対して、やはり多角化に協力してもらうためのオブリゲーションなりインセンティブというものがなければ、結局、政府が旗を振って、そして資源の、いわゆる供給源の多角化だといっても、状況が落ち着いたらまた安いところで買って一極集中ということになってしまうと思うんですね。それを防ぐためのやはり方策というものが必要だというふうに思います。
もう質問時間が限られていますので、一気に質問してから御答弁をいただきたいんですが、例えばオブリゲーションといったものについては関税みたいなものが考えられるわけですし、あるいはインセンティブだと租税特別措置みたいなものが考えられると思いますが、何らかの需要者側に対するしっかりとした対応がなければ、政府がいかに、外務大臣が頑張っていろいろな国に行かれて資源外交をされても、なかなかそれが実が上がらないと思うんですが、どういう対応をしたらいいと思われるか、外務大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○茂木国務大臣 前原委員おっしゃるとおりだと考えておりまして、特定国に依存しない資源の安定供給の確保のためには、供給面の多角化に加えまして、御指摘のような、需要面においても健全な市場の形成など同志国との連携した取組を進めることが重要だと考えております。
昨年十一月のG7外相会談におきましても、私から、G7を含む同志国間の連携の下、レアアースを始めとする重要鉱物のサプライチェーンの強靱化の重要性、これを強調しつつ、需要、供給両面の取組を更に強化していくことが重要である旨、強調したところであります。
また、具体的な外交上の取組としましては、例えば、日米両国間で昨年の十月に重要鉱物及びレアアースの供給確保のための日米枠組みを発表したわけでありますが、その中で、責任ある採掘、加工、取引の真のコストを反映する高い水準の市場の構築や、御指摘もありましたが、そうした市場を支援する価格面での措置を含む手段を通じて、重要鉱物及びレアアースを確保していくことが重要である、こういったことを確認しているところであります。
外務省として、関係省庁と連携しつつ、こうした需要面でのアプローチを含めた資源の安定供給確保に向けた外交上の取組を引き続き積極的に推進をしていきたい、このように考えております。
○前原委員 ありがとうございました。
時間が来たので終わりますが、主管は小野田大臣だというふうに思いますけれども、これは本当に、多方面にわたってしっかりと政府が取り組まなければまた元のもくあみになって、一極集中になってしまって、そして、そこが封鎖される、輸出規制をされたら困るということのないように対応していただきたいということを申し上げて、質問を終わらせてもらいます。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、田村智子君。
○田村(智)委員 日本共産党の田村智子です。
四月九日の本委員会で、在日米軍がアメリカのイラン攻撃の作戦に参加している問題を取り上げました。イラン攻撃の指揮を執るアメリカ中央軍からの要請で沖縄の海兵隊などが中東に派遣をされた、横須賀基地から派兵された艦艇がトマホーク攻撃を行った、これらは米軍側が公表している事実です。安保条約第六条、事前協議の義務違反が相当に疑われます。
この事前協議というのは、六〇年の安保条約改定の焦点の一つでした。一九五一年、国民に全く知らされずに吉田茂首相がたった一人で署名した日米安保条約によって、米軍が占領時と変わらずに日本に駐留していることに国民的な批判が起きていました。この下で、一方的な米軍の基地使用に歯止めをかける、それが事前協議だとされました。
六〇年一月十九日、条約調印の際に発表された岸首相とアイゼンハワー米大統領の共同声明には、事前協議に関わる事項については米国政府は日本国民の意思に反して行動する意図のないことを保証したと書かれているんです。日本政府じゃないんです。日本国民の意思に反して行動する意図がないと。
改めてお聞きします。
アメリカのイラン攻撃には、世論調査でも国民の八割超が反対。在日米軍がイラン攻撃に派兵されたということは国民の意思に反している。事前協議の義務違反ではありませんか。
○茂木国務大臣 委員もよく御案内だと思いますが、事前協議とは、日米安全保障条約第六条の実施に関する交換公文、岸・ハーター公文に基づきまして米国から申入れがなされるべきものでありまして、我が国に対して、事前協議の申入れ、これが行われていない以上、我が国の施設・区域から作戦行動が行われることはない、そのように考えております。
○田村(智)委員 九日の質疑で、一九七五年、衆議院内閣委員会での外務省アメリカ局長の事前協議についての答弁を紹介しました。何が戦闘行動なのか、事前協議の対象となるのか、それは任務などを見極めるという答弁で、じゃ、見極めたんですかという質問をしたわけです。
この答弁は、一九七二年六月七日、衆議院沖縄北方特別委員会で、外務省高島条約局長が答弁した政府統一見解を踏まえたものです。ベトナム戦争に日本から米軍が出撃していることに批判が沸き起こって、国会は事前協議をめぐって度々紛糾をし、政府が文書で統一見解を国会に提出する事態になったんですね。正確を期すために読み上げます。
(一) 事前協議の主題となる「日本国から行われる戦闘作戦行動のための基地としての日本国内の施設及び区域の使用」にいう「戦闘作戦行動」とは、直接戦闘に従事することを目的とした軍事行動をさすものであり、したがって、米軍がわが国の施設・区域から発進する際の任務・態様がかかる行動のための施設・区域の使用に該当する場合には、米国はわが国と事前協議を行なう義務を有する。
(二) 我が国の施設・区域を発信基地として使用するような戦闘作戦行動の典型的なものとして考えられるのは、航空部隊による爆撃、空挺部隊の戦場への降下地上部隊の上陸作戦等であるがこのような典型的なもの以外の行動については個々の行動の任務・態様の具体的内容を考慮して判断するよりほかない。
(三) 事前協議の主題とされているのは「日本国から行われる戦闘作戦行動のための基地としての施設・区域の使用」であるから、通常の補給、移動、偵察等直接戦闘に従事することを目的としない軍事行動のための施設・区域の使用は、事前協議の対象とならない。
これは、文書で国会に提出されたものです。九日の質疑で、この在日米軍の中東派遣の任務を見極めたのかと聞きましたら、外務大臣は、その答弁をそのまま今政府として踏襲しているということではないというふうに答弁されました。
これは、国会に提出された政府統一見解ですので、いつどのように変更されたのか、お答えいただきたいと思います。
○茂木国務大臣 決して変更したわけではありません。
先日の質疑で、田村委員から、一般論としてではなく、具体的なケースについて御質問があったわけであります。その点は田村委員もよく御案内だと思いますが。そこで、私の答弁では、現下のイラン情勢についての御質問が田村委員の方からあったので、それについては、日米安全保障条約第六条の実施に関する交換公文、岸・ハーター公文に言う戦闘作戦行動が行われていない以上、委員が引用された答弁にあるようなケースではない、こういう趣旨で申し上げました。
○田村(智)委員 九日の答弁とかなり食い違っているんですけれども、実は、事前協議に関する政府の答弁というのは、今みたいにごまかしと変節の連続なんですよね。
六〇年代の前半は、事前協議の申出は日本からもできる、こういう答弁をしていました。ところが、六〇年代後半から七〇年代には、アメリカ側の義務であって、アメリカ側がイニシアチブを取る、日本側から言うことはできないというふうに答弁が変わっていくんです。じゃ、アメリカが義務違反をしたらどうするのかという追及に対しては、第四条の随時協議権、これに基づいて、米軍の行動について解明を求める、こういうふうに説明するようになりました。
ところが、八〇年代になると、この答弁も覆されています。八八年二月二日、衆議院予算委員会で、核兵器の持込みの疑念がある場合に日本から協議を申し入れることができるのかということをめぐって審議が中断をし、外務省がまた統一見解をまとめて、斉藤条約局長が読み上げるということになりました。
事前協議についての説明の後、このときの統一見解、結論部分です、「政府としては、米側がこの義務を履行することに何ら疑いを有しておらず、事前協議制度のもと、米側の義務とされている事項について、米側の義務不履行を前提として日本側より四条協議のもとでこれを提起することは、想定されていない」と。
どういう意味か。戦闘作戦行動を行うための基地の使用とか核兵器の持込みとか、アメリカ側が事前協議をせずに行うなどということは疑うことをしない、米国は条約上の義務を守っていることが前提なので、日本側から協議を米国に提起することはないと。日本側からの協議というのを完全に封じ込める統一見解というのが示されているんですよ。
外務大臣、これが今の政府の見解ということなんじゃないですか。イラン攻撃についても、アメリカ側からの事前協議の申入れがないから、だから、戦闘作戦行動には参加していないんだ、それを疑うこともないんだ、そういう立場だということじゃないんですか。
○茂木国務大臣 先ほどの御質問に対する答弁で、私は、一般論ではなく個別のケースについて御質問があったので、それについてお答えをしたということであります。
その上で、一般論について申し上げますと、事前協議とは、日米安全保障条約第六条の実施に関する交換公文、岸・ハーター公文に基づいて、米側から申入れがなされるべきものであります。我が国に対して事前協議の申入れが行われていない以上、我が国の施設・区域から作戦行動が行われたことはない、このように考えております。
そして、米国は、事前協議に関わるものも含め、日米安全条約及びその関連取決めに基づく日本に対する義務を誠実に遵守する旨、また、事前協議については、日本政府の意思に反して行動することがない旨、繰り返して述べている、そのように理解をいたしております。
その部分がすれ違っているんですよ。一般論を具体論にすり替える、そして具体論をまた一般論にするので、どうしても田村委員との間ではそういう質問と答弁の食い違いというのが出るのは当然のことだと思います。
○田村(智)委員 いや、事前協議というのは極めて具体的な問題ですよね。一般論を具体的に当てはめなければ、事前協議なんてあり得ないということになってしまうじゃありませんか。
指摘したとおり、アメリカ側は、イラン攻撃に在日米軍が参戦しているということをアメリカ側から発表しているんですよ、米軍の様々な資料で。これは事前協議の義務違反ではないのか、それを確認することが必要ではないのかというふうに質問すると、いやいや、事前協議の申出がないんだからそのような使われ方はしていませんという答弁しか返ってこない。私が指摘したとおりのことなんですよ。(茂木国務大臣「違うよ」と呼ぶ)いや、そうとしか読み取れないですよね。
これは、六〇年の安保条約改定以降、一貫した日本政府の本音ですよ。アメリカ側で開示された公文書には、本音と、国会対応つまりは国民に説明する建前の使い分け、これが随所に表れています。
七二年、政府統一見解、具体的な任務が何なのか、態様が何なのかで見極めるという政府統一見解。これが示された直後、日本政府は米国に、ベトナム戦争に関わって、在日米軍の兵力規模、米軍基地の兵たん、修理活動についての説明を求めましたが、じゃ、ベトナム派兵について、事前協議、随時協議、一切求めていないんですよ。結局求めていない。
翌年一月、日米安全保障協議委員会でも事前協議についての具体的な議論はなく、このとき新たに設置された安保運用協議会のアメリカ側の記録によれば、外務省の大河原アメリカ局長は、国会での野党の追及への対策だということを赤裸々に述べているんです。
フレキシブルに柔軟に基地を使用したい、沖縄の返還後も基地の自由使用に制限をかけられたくない、こうしたアメリカの意図をそのまま受け入れてきたから、結局、ベトナム戦争に岩国基地からファントムが出撃して爆撃を行っても、また、元海軍幹部が日本に核兵器を積んだ艦艇が入港しているということをアメリカの連邦議会で証言しても、イラク戦争に在日米軍が派兵されても、そして今回のイランの攻撃に在日米軍が加わっていても、一度として日本政府は異議を唱えることもしていない。事前協議の申入れがないから、戦闘作戦行動に在日米軍基地は使用されていないことになっている。核兵器の持込みもないことにされている。
国民が反対する行為をさせないはずの保証である事前協議制度が、アメリカ軍の行動を黙認する制度になっているんじゃないんですか。いかがですか。
○茂木国務大臣 昭和四十七年の政府統一見解につきましては、田村委員の方からも御説明がありましたので、私の方から繰り返すことはしないようにしたいと思いますが、この政府統一見解を踏まえた上で行いました、再三御指摘をいただいております一九七五年の政府答弁におきましても、当時の質疑の文脈の中で、単なる部隊の移動であれば事前協議の対象とはならない、こういう旨が述べられている、このように理解をいたしております。
○田村(智)委員 イラン攻撃に関わっていても移動なんですよ。移動だから。それは何で移動なのか。事前協議の申入れがないから。この繰り返しなんですよ。私はこれは思考停止だと思っている。五月七日の東京新聞に、元外務審議官の田中均さんがインタビューに答えていますけれども、日本は戦後八十年余り、米国にどっぷりとつかり過ぎた、政府は思考状態にあるというふうに指摘しています。
トランプ政権の下でいつまでこれを続けるのかなんですよね。国連憲章関係ない、国際法関係ない、無法な戦争を現に行っている。スペイン、フランス、イタリアなどのNATO諸国も、アメリカのイラン攻撃に対して異を唱えて基地の使用を拒否しています。
イタリアは、三月末、中東に向かう予定だった米軍機の着陸を拒否した。なぜイタリアは拒否することができたのか。一九五四年にアメリカと締結した基地に関する二国間協定で、NATOの決定に基づく場合かイタリア政府が合意した場合を除いて、攻撃的な目的のために基地を使用しないことを義務づけたからです。だから拒否できた。米軍機が着陸しようとしたシチリア島のシゴネラ基地の実務協定にも、着陸するにはイタリア軍司令官の事前許可を要請しなければならないということが明記されています。
ところが、日本は思考停止なんですよ。日米地位協定の第三条も、基地の排他的な使用権をアメリカ軍に認めるものになっています。
私は、もうこの思考停止から抜け出すときだと思いますよ。だって、安保条約の第一条は、国連憲章に基づく行動、在日米軍の基地使用は防衛的なものだと、曲がりなりにも政府もそう書いている。イラン攻撃のどこが防衛的なものなのか。それに基地が使用されている。もうこの思考停止から抜け出すべきだと思います。いかがですか。
○茂木国務大臣 先ほど引用いただいた田中均氏の発言については、思考に陥っているのではなくて、思考停止に陥っている、このように述べられているので、訂正していただければと思うところでありますが、既に退役をされた方の一つ一つの発言についてコメントすることは避けたいと思いますし、また、我が国として他国の対応についてお答えする立場にはない、このように考えております。
○田村(智)委員 戦争反対の国民の意思を踏みにじるものです。おっしゃったとおり、思考停止ですね。この思考停止から抜け出すべきだということを求めて、質問を終わります。
○西村委員長 次に、橋本幹彦君。
○橋本(幹)委員 国民民主党の橋本幹彦でございます。
冒頭、先ほど、中道改革連合の河西宏一議員の質疑ですが、大変興味深く拝聴しておりました。日本の安全保障環境が大きく変わる中、政策への理解を国民に求めていくのならば、国会と内閣との関係を、あるべき関係というのを見詰め直し、国会がますますその役割を果たすべきだというふうに感じました。
国民民主党も、国会改革として、法案審査がなくとも定例日には一般質疑あるいは自由討議や参考人質疑を行い、充実した国会審議を実現すべきと求めておりますが、安全保障委員会においても、河西議員の求めた件について、私からも各党前向きに御検討いただくことを求めるものであります。
また、その後にありました日本維新の会の前原誠司議員の質疑も大変興味深く拝聴しておりました。
政府から個別具体について答弁を差し控える旨発言がありましたが、前原議員は秘密を開かれた場で暴露することを求めたものでは決してなくて、日本のこの防衛の体制は確かなものかということを確認されたくて、国民を代表して問われたわけであります。
とかく安全保障の議論というのはブラックボックスになりがちでありますが、国民の理解を求めていく中で、他国で行われているような議論の在り方というところも参考にしていくべきなんだと思います。
委員長、是非、他国で行われているような、例えば参考人質疑や公聴会の形式で現場の方をお呼びして意見を聴取することでありましたりですとか、あるいは、場合によっては秘密会を開いていくといったことも是非検討していただき、静ひつな場でこの安全保障の議論が建設的に進む場を整えていただきたいと思いますが、理事会で御協議いただけないでしょうか。
○西村委員長 理事会にて協議いたします。
○橋本(幹)委員 ありがとうございます。
今、国会では、安全保障の体制上、極めて重要な論点であるインテリジェンスについて議論が深まっています。国民民主党が提出したインテリジェンス法案においても、国会による民主的統制を提起させていただきました。政権においてもその趣旨を前向きに捉えていただいているということでありますけれども、国会の議論の在り方について、この国会、委員会においても議論が進むことを望んでおります。
そして、まさにこのインテリジェンスに関連して、北朝鮮の最新の動向に関して気になる報道がありましたので、質疑いたします。
まず、前提の確認ですが、平成二十六年六月十七日の衆議院の拉致問題特別委員会において、当時の古屋大臣が、朝鮮総連の幹部のうち北朝鮮の最高人民会議代議員の資格を有する者については、北朝鮮を渡航先とした場合、再入国禁止の措置の対象である旨、答弁しておりますけれども、これは現在も変わりないでしょうか。
○北郷政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の平成二十六年、二〇一四年になりますけれども、六月の答弁につきましては、同年五月のストックホルム合意を受けまして、我が国独自の対北朝鮮措置の一部解除の可能性について議論していた際、当時の古屋拉致問題担当大臣から、その時点での人的往来の規制措置の一部の内容について言及したものと承知しております。
その後、同年の七月に、政府は、在日の北朝鮮当局職員による北朝鮮を渡航先とした再入国の原則禁止措置を解除いたしました。
その上で、我が国としては、平成二十八年、二〇一六年の二月以降、在日の北朝鮮当局職員等を対象に指定した上で、これらの者から北朝鮮を渡航先として再入国許可申請があった場合には原則として不許可とする措置を取ってきております。
本件措置の対象者につきましては、政府全体として総合的に判断をしてきておりますけれども、その氏名ですとか肩書、人数等の詳細につきましては、事柄の性質上、お答えを差し控えてきておりまして、お尋ねの点についてもお答えを差し控えさせていただければと思います。
○橋本(幹)委員 いや、お答えを差し控えると言われましても、外務省のホームページには、この制裁の内容ははっきりと書いているわけであります。朝鮮総連の職員については再入国を認めない、原則として認めないということでありますから、当然、それは、平成二十六年六月十七日のその古屋大臣の答弁というのは、これは今も同様の原則で運用されているのではないでしょうか。
○北郷政府参考人 お答えさせていただきます。
この件の対象者につきましては、措置の内容につきましては、先ほど申し上げたとおり、在日の北朝鮮当局職員等を対象に指定した上で、これらの者から北朝鮮を渡航先として再入国許可申請があった場合に原則として不許可とする、そういう措置でございますけれども、それ以上の詳細につきましては、措置の効果を維持するためにも、対象者の氏名、肩書、人数等の詳細について明らかにしないというのは本件措置の従来からの方針でございます。
お尋ねの点についてもお答えを差し控えさせていただければと思います。
○橋本(幹)委員 私は具体的な個別の氏名を聞いているわけではありません。
そして、従来からの例と言いますけれども、従来からの例でいいましたら、平成二十六年に御答弁されているわけですから、それはなぜ答弁できないように変わったんでしょうか。
○北郷政府参考人 繰り返しになって本当に恐縮でございます。
措置の効果を確保したい、それの効果を減じてはならないという考えから、これ以上の詳細は御答弁させていただいていないということでございます。
○橋本(幹)委員 この御答弁を聞いても、何だかなという感じではあります。
平成二十六年のときにはきっぱりと答えているわけです。制裁の効果、効果と言いますけれども、制裁自体は公の話であります。外務省のホームページにも載せている話であります。国会において、それは議事録に残る形で古屋大臣はこのように答弁されているわけですから。ということは、その内容について何か変更があったということなのか。もう一度答えてください。
○北郷政府参考人 繰り返しになります。大変恐縮でございます。
古屋大臣が御答弁されたのは平成二十六年で、制裁が一旦解除に向かう段階での御答弁だったというふうに承知しております。平成二十八年以降、またさらに、内容としましては、在日の北朝鮮当局職員等を対象に指定した上で、これらの者から北朝鮮を渡航先として再入国許可申請があった場合は原則として不許可とするという措置でございまして、そこから先の詳細につきましては、大変申し訳ございませんけれども、差し控えさせていただくということが今の方針でございます。
○橋本(幹)委員 ちょっと今声がかすれていて、私も全て聞き取れたか分からないんですけれども、お答えを差し控えるということでありますが、ここは大変重要なポイントだと思います。
ちょっと次の質問に入りますけれども、再入国禁止の制裁については、詳細は答えられないけれども、でも制裁自体は続いているわけであります。
この再入国禁止対象者の再入国が認められる場合には、これは制裁の原則に対する例外の判断となりますが、この意思決定はどういった意思決定を経るんでしょうか。
○松野政府参考人 お答え申し上げます。
先生お尋ねの点につきましては、大変恐縮ではございますが、事柄の性質上、お答えを差し控えさせていただきたいと存じます。
出入国在留管理庁としましては、関係省庁間で緊密に連携しながら、対北朝鮮措置の実施について引き続き適切に対応してまいりたいと考えております。
○橋本(幹)委員 関係する省庁で連携してという話でありますけれども、関係する省庁だけなんでしょうか。これは大変極めて重い政治的な判断だと思います。当然、総理、大臣の関与というのはあるのではないでしょうか。
○松野政府参考人 繰り返しとなって大変恐縮ではございますけれども、その意思決定の過程につきましては、事柄の性質上、お答えを差し控えさせていただけたらと存じます。
○橋本(幹)委員 お答えを差し控えると言われましても、大臣が関与していなかったら、それはそれで問題だと思います。これは制裁の実効性に極めて重要なポイントであろうかと思います。
ちょっと一つ質問を飛ばしますが、四月二十一日から二十五日にかけて、朝鮮総連傘下の商工会代表団が訪朝したとの報道があります。これは国内においても産経新聞が報じています。また、韓国国内のメディアも報じている中でありますけれども、政府はこの事実を把握していますか。
○北郷政府参考人 御指摘の報道は承知しております。
北朝鮮の動向については、平素から重大な関心を持って情報収集、分析に努めております。その一つ一つについてコメントをすることは差し控えさせていただきたいと思います。
○橋本(幹)委員 その当該代表団の団長は誰であったかということをお聞きしようと思ったんですけれども、今のお話ですと差し控えるということでありましょうけれども。
ここに堂々と、北朝鮮のメディアにも載っています。最高人民会議代議員に再選されたばかりの商工連会長が、その写真が載っているわけであります、四月二十一日から四月二十五日にかけて北朝鮮を訪問したと。日本から代議員の方が訪朝して、一部報道によると再入国されたという報道もあるやに見えますけれども、これがもし事実だとしたら、非常に大きな重要なポイントなんだと思います。
私自身は、決して、北朝鮮と全くそういった取引をするべきでないとは申しません。制裁をしている中であっても、原則でありますから。交渉の端緒をつかむためにいろいろな取引があるのも、それは外交として当然なんだろうと思います。ただ、そこの重要な点について、先ほどから外務省も法務省も何もお答えされないということでありますけれども、これこそまさに安全保障の議論というところが進まない一端なのかなというふうに思いました。
例えば、平成二十五年十二月以降、国家安全保障会議開催状況というのが内閣官房のホームページに掲載されています。その会議の内容全てが明らかになっているわけではありませんけれども、一行、簡潔に議題について掲載があります。
これまで、例えば朝鮮半島に関する会議は七十二回行われています。アジアの情勢に関する会議は四十一回開かれています。安倍総理のときには毎週開かれているような時期もありました。
では、高市総理になってから、北朝鮮ですとかアジア、こういった情勢についての会議があるかというと、一度も開かれていないわけであります。例えば、国家安全保障戦略関係であると十回、防衛装備移転三原則改正関係であると三回、中東情勢については二回、既に高市総理になってからも国家安全保障会議というのは開かれておりますけれども、北朝鮮に関係すると見られるような会議というのは一度も開かれていない。これで果たして日本の安全保障の議論はいいんだろうかと。
もちろん、全て手のうちをさらせということを求めているわけでもなく、あるいは当然機微な内容もありますけれども、ただ、国家安全保障会議というのは法律で決まった会議体であって、ここで国の重要な施策も決まっていくわけであります。あるいは、今、内閣情報調査室を国家情報局、国家情報会議に格上げしていく、そういった法案がまさに議論されているところでありますけれども、既存であるNSCですら北朝鮮に関する議論を、あるいは東アジアというぼやかしたものを見ても開かれていない。一体全体、高市政権においては、安全保障に関する政策決定をどのようにやっているんだろうかと。
決して安全保障というのは時の総理の思いつきで行われるべきものではありません。そこを支えるスタッフの皆さん、外務省、法務省、防衛省、それぞれが関与して支えていく。当然、全ては明らかにできるわけではないですけれども、例えばNSCの会議の記録を見ても、そのような組織的な議論の形跡が一切ないわけでありますから、果たして我が国の安全保障をめぐる議論あるいはそういった意思決定というものが、高市政権においてスタッフの皆さんがしっかりと支えられるような体制になっているんだろうかと大変不安に思って、この質問をしたわけであります。
改めて問いますけれども、こういった北朝鮮に関すること、総理の意思決定を支える体制というのは、高市政権においてしっかりと整っているんでしょうか。
○北郷政府参考人 外務省の立場からお答え申し上げます。
対北朝鮮政策、外務省として外交政策として担当しておりますけれども、それを形作る上では、総理、大臣、関係省庁の皆様と緊密に、適切な形で連携させていただいております。
○橋本(幹)委員 この件についてはここまでとしたいと思います。
続いて、防衛省に関係して質問させていただきます。
小泉大臣、四月十三日に式典で、世界一無人アセットを駆使する組織という言葉を使われました。これは意気込みとしては大変すばらしいように思いますけれども、具体的に、世界一というのはどういったことを意味するんでしょうか。
○小泉国務大臣 まず、日本の今の人口減少の状況、そしてまた自衛官の採用もそれに伴って今後楽観できない状況が続く中で、当然考えなければいけないところは、いかに、無人に置き換えていくところ、そしてまた引き続き人が担わなければいけないところ、この無人と有人のベストミックスというものを日本は見つけなければいけないというふうに考えております。
そして、今日の質疑でも盛んに、無人機、ドローンなどについても質疑が交わされているように、今後、新しい戦い方に日本が対応する中で、日本に求められることは、人の大切さ、これに十分に重きを置いた上で、しかし、一方で、加速をして無人アセットの導入というものを進めていかなければ、万が一のときに自衛隊員の命を守ることにもつながらない、人的損耗を極小化する、こういったことにもつながらない、そういった観点で、政策の強化が必要だというふうに考えているところであります。
なお、最近の様々な世界の動向を見ていますと、アメリカでは、パパロ海軍大将、インド太平洋軍司令官が、アメリカの上院の軍事委員会の公聴会で、今後米軍として数千隻の無人の水上艦艇を導入をする、こういったことについても触れられていましたけれども、まさに私も、インドネシア、フィリピン、そしてまた先日のオーストラリア、各国の国防大臣と話になるのは、この水上ドローン、水中ドローンも含めて、無人アセットをいかに活用するかということであります。
日本がそこで後れを取らないように進めていきたい、その決意を申し上げ、また、今後の三文書の策定の中で具体的な議論を積み上げていきたいと思います。御理解をいただければと思います。
○橋本(幹)委員 自衛隊がしっかりと我が国を守れる体制というのは私も心から応援しています。ただ、例えば世界一無人アセットを駆使すると言われても、これは本当に言葉が躍っているだけなのではないかなと私は懸念しているわけであります。
無人アセット防衛能力推進室ですとか無人装備室、これも設けられましたけれども、まさにそういったところでこれから世界一の内容とは何なのかということを議論されるのかもしれませんが、足下の調達で見ましても、先日も申し上げました、米国ですら調達上失敗した企業から、その後に陸上自衛隊が同じ会社から無人機を調達している事例であったり、あるいは、予算委員会の場でも指摘させていただきましたが、スタートアップ支援等をうたいながら、では、内実そこに、技術的な、あるいは懸念国の背景もあるのではないかと思われるような企業も入っていると。
これからこういうことをやっていこう、ああいうことをやっていこうという理想も大事なんですけれども、足下、かなりひどい状況だと思います。是非その調達の在り方を見直していただきたいと思いますし、無人機の話に戻しますと、無人機の仕様書も、令和三年に作ったものを、数年ほどほぼ同じ内容で仕様書をずっとこれは維持していたと。小泉大臣、いろいろなところで、アジャイルだとか、日進月歩で無人機ですとかAIですとか活用していく時代なんだ、そのように述べていらっしゃいますけれども、では、実際、防衛省がどのようなドローンが必要なのか、どのような無人機が必要なのか、これを定める仕様書は数年間ほったらかしだったわけですよ。そんなところで何を目指していくんだと。
かなり、足下の運用思想であるだとか、その運用思想に基づいた調達を考えていくという体制が緩いと思いますけれども、大臣、これをどのように改革されていくんでしょうか。
○小泉国務大臣 課題はどの組織もある中で、それを、常に改善を目指してやっているというのは現状としてあると思います。課題が何もないとは申し上げません。
ただ、一方で御理解をいただきたいのは、無人アセットの日進月歩はすさまじいものであって、橋本先生は恐らく、元自衛官ということで、現場の隊員などともつながって様々な情報が入るのかもしれませんが、私は今、むしろ大臣として省内そして自衛隊にも言っていることは、無人アセットの調達などは失敗してもいいからどんどん進めろと。もう三か月ごと若しくは半年ごとにどんどん新しいものが出てくるわけです。それを、一回調達をしたら固定化をするとか、絶対にこれはいいというものしか調達をしちゃいけないということで進めていたら、この分野は絶対に追いつかないと思いますので、最後は責任は大臣が取るから、いいものがあったらどんどん調達して、駄目だったら次のものを目指して、そして、最終的には日本は自前で無人アセットを造っていかなきゃいけないわけですから、そこに向けて、完璧主義を排するという日本の極めて苦手なところ、これは霞が関は特に苦手ですから、そこについて頭を切り替えることを私は積極的に奨励しているわけです。
なので、仮に、今後、調達で採用したドローンがこれは駄目なものだったということが現場から橋本先生に届いたら、それは、私がむしろ、自衛隊についても防衛省についても、どんどん失敗していい、駄目なら駄目だという声を上げてくれ、こういうふうに言って、ラピッド・イノベーション・サイクルを回していかなきゃいけないということを呼びかけている、ある意味、早く失敗することはいいことだということで呼びかけていることですから、前向きに御理解をいただければと思います。
○橋本(幹)委員 今の大臣のお言葉を聞いても、余り実態と合っていないんじゃないかと思います。
おっしゃることは大変立派であると思います。ただ、今、三か月、半年というふうに言いました。先ほど米国が調達に失敗した事例を申し上げましたけれども、これなんかはオープンソースです。調べれば出てくる話です。米国で失敗したというのに、なぜ同じ轍を自衛隊が踏むのかというところは私は疑問ですし、先ほど紹介しました仕様書の件、これなんかは、まさに自衛隊がどのような装備品が必要かということを真剣に考えられていなかったその証左でもあります。
あるいは、先ほど調達を失敗した事例を申し上げましたけれども、非常に日本の調達は時間が長いですね。三か月とかそのレベルではないです。米国が調達したものをわざわざ買って、半年先にはそれが陳腐化している可能性もあるわけであります。そこに数億、数十億をかけている。ここについては個社の名前は挙げませんけれども、しっかりと国民に説明できるようなところというのは考えていくべきだと思いますし、大臣がお答えになった、そういった理想が実現するところを願っているところであります。
私からの質問を終わります。
○西村委員長 次に、福田徹君。
○福田(徹)委員 国民民主党、福田徹です。
本日は、自衛隊と医療について質疑させていただきます。
私は、政治家になるまで救急医でして、自衛官の治療も行ってまいりました。訓練中に大けがを負われてヘリで搬送された自衛官の治療を行ったこともあります。
現在、病院、部隊、医務室など、隊員のために、国民のために働かれている自衛隊の医師、医官に心から敬意を表しつつ、今迫っております厳しく複雑となっている安全保障環境において、必ず隊員の命と健康を守ることができる、未来に望まれる医官の育成と医療の仕組みづくりを目指して、質疑をさせていただきたいと思います。
まず初めにお聞きします。
現在の自衛隊における医療と医官の現状と課題、そして今後求められることはどのようなものでしょうか。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
自衛隊では、現在、防衛医科大学校病院も含めて全国十二か所に自衛隊病院を置くとともに、自衛隊の駐屯地や基地百九十五か所に医務室を置き、そこで医官等が隊員等に対して医療を提供しております。
また、現行の国家防衛戦略等においては、戦傷医療能力向上の抜本的改革を推進するとしており、隊員の救命率の向上のため、血液製剤の自律的な確保や医療後送が可能な体制の構築などに取り組んでいます。その上で、ウクライナ侵略の教訓から、長期戦に耐え得る継戦能力といった分野の必要性の観点から、長期的な視点を踏まえた病床や医療人材、衛生資器材の確保、PTSD対策やリハビリテーション体制の整備など、より一層の衛生機能の強化が課題であると考えています。
そして、議員が御質問の自衛隊衛生のビジョンについては、私は、自衛隊が世界で最も隊員の命を大切にする組織となることが大切だと考えており、前例にとらわれることなく、本年中の三文書の改定に向けた検討をしっかりと進めてまいります。
なお、特戦群そして第一空挺団などからも要望が上がっていた、仮に任務や訓練中などによって自分が負傷したときに、自分で治療が行えるだけの医療の規制を緩和しておいていただきたいという、こういった上がった要望などについても、衛生監にすぐ指示を出しまして、今月にはその要望を実現する形が整う予定であります。
自衛隊の医療関係の状況、質、こういったものが改善するように、しっかりと努めてまいります。
○福田(徹)委員 最高のビジョンをありがとうございます。全力で協力させていただきます。
今、戦傷医療という言葉をいただきました。戦うという字と傷という字で戦傷医療です。いわゆる戦場や有事において負傷した兵士の命を救うための医療、それは、私が最も実現のために力になりたいし、力になれると信じている分野です。
ただ、本当の戦傷医療というのは物すごく難しい話でして、医師の診断、治療だけでなく、いわゆる第一線救護と呼ばれる看護師や救急救命士による緊急処置や、あと負傷者や物資の搬送、こういった、医師だけでなく様々な職種を含めた様々な戦略、訓練、こういうものが必要な、とても専門性が高い話で、本来はここでもっと深掘っていきたいのですが、今日はまず、そのスタートラインとなるいわゆる現状の確認と、レベルの高い戦傷医療を実現するために必要な、特に医官、医師の育成、体制整備について質疑させていただきたいと思います。
まず、医官の数と専門科の内訳について教えてください。
今、委員に配付させていただいた、防衛省よりいただいた資料にございますように、専門医資格を持つ医官五百五十名のうち、救急専門医は二十名、外科専門医は六十名、一方で、内科系の専門医は百七十名、そして小児科の専門医が四十名、産婦人科専門医も二十名います。今、救急科の専門医よりも小児科の専門医が多いという現状があります。
現在の医官の専門性の内訳は我が国が目指す安全保障戦略と合ったものであるか、認識を教えてください。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
今、先生にも資料に内訳を示していただきましたが、令和六年度末の自衛隊医官の定員は約千百名で、充足率は約九割となっております。そして、専門医のうち、内科は約三割、外科は約一割です。
今後、戦傷医療対処において重要な緊急外科手術の執刀が可能な外科系の医官や救急医などを更に確保していく必要があると考えています。
また、戦傷医療対処能力の向上という点においては、PTSD対策やリハビリテーション体制に必要な精神科やリハビリテーション科、集中治療能力のある麻酔科や内科なども重要と考えております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
今後必要な医師の専門性、しっかりと認識いただいているので、安心できました。
次に、医官の育成と業務の内容、現在の医官の業務の内容について質疑させていただきます。
防衛医科大学、毎年約八十名の卒業生がいると認識しております。そして、卒後二年間は防衛医科大学病院や自衛隊中央病院で、いわゆる一般の医師でいう初期研修に当たる初任実務研修をした後、二年間、これは普通の医師ではない部隊や医務室、病院勤務をし、その後、三年間、これは一般の医師でいういわゆる後期研修に当たる初期専門研修で、外科であったり整形外科であったり、専門的な医療を身につける、そしてまた、その後、部隊や医務室に戻っていかれる、こういう業務だと紹介されております。
私は普通の医師キャリアですので、初期研修と後期研修、これはよく分かります。そして、防衛医大病院や自衛隊中央病院のような、いわゆる一般の方も利用されるような病院での勤務、これもよく理解できます。
一方で、仕事の内容が普通は知られていないのが、部隊勤務、医務室勤務という仕事だと思うのですが、お聞きしたいのが、医官の業務の概要、特に部隊勤務や医務室勤務というものはどのようなお仕事でしょうか。
○日下政府参考人 お答えいたします。
医官は、自衛隊病院や医務室、各部隊で勤務をしており、隊員の健康管理や医療の提供を通じて、自衛隊の精強性、即応性の維持に貢献をしております。
主な業務といたしましては、隊員の負傷や体調不良等に対する診療、隊員の健康診断や身体検査、戦闘で負傷した隊員に対する救護訓練などを行っております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
実は、私も基地内での医療について少しだけ、一部関わらせていただいたことがあるんですが、恐らくメインとなる仕事というのは、基地内で隊員の、例えば生活習慣病であったり風邪であったり、そういう体調不良の管理をする、そして健康診断をする、イメージとしては隊員のかかりつけ診療所のような仕事だと認識しております。
となると、医官の仕事というのは、防衛医科大学病院や自衛隊中央病院でいわゆる一般の病院の医師の仕事、そして医務室でかかりつけ診療所のような仕事、つまり、防衛医大を卒業した医官でない普通の医師とそれほど変わらないようなお仕事の内容だと感じております。
念のため確認させていただきたいのですが、防衛医科大学病院や自衛隊中央病院、これは一般の方も利用できる病院ですが、この二つの病院は、ほかの一般病院と大きな違いはありますでしょうか。何か自衛隊病院だからという特別な機能というものはあるのでしょうか。
○日下政府参考人 お答えをいたします。
防衛医科大学校病院や自衛隊中央病院などの自衛隊病院は、病気やけがをした隊員等の治療のために、一般の病院で有している内科や外科などの各種診療科を有しているほか、一部の病院で自衛隊特有の機能を有しています。
具体的には、自衛隊横須賀病院では、海上自衛隊の潜水医学実験隊と連携し、高気圧酸素治療装置による潜水病などの治療を行うことができます。自衛隊入間病院では、航空医学診療科を設置し、航空業務従事者に対する高度な健康管理や航空環境特有の傷害に対する診療を行うことができます。
また、戦傷医療に対処する医官、看護官を育成するため、令和六年度に、防衛医科大学校病院に外傷・熱傷・事態対処医療センターを開設し、重度の外傷や熱傷、PTSD等の治療への体制強化を図っています。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
令和六年からのセンターの開設、大変期待しております。
ただ、一方で、防衛医大卒の医官というのは、学生時代に防衛医学というほかの大学ではない講義を受けているそうであったり、卒業後、普通の医師は経験しない仕事をもちろんされていると思うのですが、一般の方や、恐らく自衛隊の隊員ですら、想像しているよりも普通の医学部を卒業した医師に極めて近いキャリアを歩んでいる、そういう技術を持っていると感じるんですね。
実際、私も医官の方からお話を伺うと、どうしてもやはり、義務勤務である九年間を超えた後、いわゆる一般の医師になった後、自分が思い描くキャリアを考えると、やはりなかなか自衛隊の医師であるということに専門性を置きづらい、もっともっと一般的に使われる医療の専門性を持ちたいという思いがあるのも事実だと思うんですよね。
ここは今後、これだけ変化している安全保障環境の下で、やはり防衛医大という大学、医学部がある理由はまさにそこにあると思っておりますので、ある程度改善していく必要はあるのではないかなと思っております。
そして、現状として、例えば訓練中に何か負傷を負った隊員がいたと仮定したら、その対応について現状をお聞きしたいのですが、例えば訓練中に事故で負傷者が出た場合、現場ではどのような対応がなされるのか、医官はどのように関わるのか、教えていただけるとありがたいです。
○日下政府参考人 お答えをいたします。
一般的に部隊訓練においては衛生隊員が同行いたします。仮に訓練で負傷者が発生し救命処置が必要とされる場合は、現場では同行する衛生隊員が持つ能力の範囲内で必要な処置を行い、負傷の程度により部外診療機関に救急搬送を行います。
また、衛生隊員ではない一般の隊員についても、日頃から、隊員間救護の観点から止血法や心臓マッサージなど救急法の訓練を受けており、必要に応じて対応することとしております。
医官が訓練に同行する場合は、医官が応急の処置を行うとともに、必要に応じて救急搬送することとしていますが、医官の同行につきましては、訓練の規模や特性を踏まえて判断をされており、全ての訓練に同行しているわけではございません。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
全ての訓練に医官はいらっしゃらない、ただ、現場にいわゆる衛生科隊員とされる看護師さんや救急救命士さんがいらっしゃって、必要な場合は、初期手当てをしてそこで救急車を呼ぶとか、そういうオペレーションだと伺っております。
私、ちょっと厳しい言い方をすると、これは、いわゆる学校の運動会でけがをされた方がいると保健室の先生であったりが初期手当てをして救急車を呼ぶ、このオペレーションと物すごく違うかというと、そうでもないと受け止める方もいると思うんですよね。実際私も、訓練をされてけがをされた自衛官を受け入れるとき、普通に私が勤務している病院に前もって電話が来たりして、受け入れていただけますかというところからスタートでした。
私は、もちろん医官はいてほしいんですけれども、一番大切なのは、事前に協定を結んでいることだと思うんですよ。この場所で訓練しているんだから、そんなことないはずだけれども万が一負傷者が出たらすぐに受け入れて治療してくださいね、この協定を結んでおくことがすごく大事だと思っております。
私が考える自衛隊における医療、医官の未来について少し提案させてください。
まず、防衛医大の卒業生は、やはり多くを救急医療であったり外科医療が得意な、専門とする医師にすべきだと思っております。
そして、その上で、そういう医師をつくるために、今は自衛隊中央病院や防衛医大で初期研修をされていると思うのですが、全国にある救急医療をしっかり習熟できる病院にその医官をいわゆる配置して、できればそれらの病院は基地であったり訓練する予定のある土地に近い病院にしておく、そこに自衛隊の医師、いわゆる医官を配置しておいて、そして、万が一基地や訓練で負傷者が発生したら、その病院で必ずすぐに受け入れる、救急がすごくできる病院ですから、必ず受け入れる、この協定を結んでおくとすごくいいと思うんですよね。そして、万が一有事や災害で、ある一か所に救急医療のできる優秀な医官が多く必要だとなったら、そのときは全国の病院からそこへ集合させる。
この仕組みをつくるだけで、物すごく、戦傷医療というのはもっともっと深い話ですけれども、恐らく、救急能力、外科能力の高い医官を多く育てること、同時に、今、基地や訓練で起こった負傷者に最善の医療を行う、これを同時進行でできると思うんですよね。
ごめんなさい、これは通告がなくて申し訳ないですが、小泉大臣、今私が提案させていただいた内容について、ちょっと感想でもお聞かせいただけますでしょうか。
○小泉国務大臣 私と全く同感です。
方向性としては同じような方向性で、自衛隊病院のまず質を上げること、これは、隊員や隊員の御家族にとって、自衛隊に入っていればいい医療サービスが受けられる、そして万が一のときも自分たちには質の高い医療が提供される、これは、自衛隊員のことを大切にする自衛隊であらなければならないという観点からも極めて重要だと思っています。
一方で、自衛隊病院だけで補うことができないことについて、一般の病院や国立の病院、医療機関、こういったところとの連携を強化をすること、このことについても全く同じ考えで、今既に防衛省と厚労省でも、また衛生監、三文書の改定の中でも、戦傷医療だけに限らず、自衛隊の医療の充実、これについても議論の積み上げを私からも指示を出しているところですから、スピード感を持って迅速に動いてくれています。
後押しいただいて、大変ありがたく思います。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
連携は今すぐできます。病院側はやはり、連携していて、事前から頼むよと言われていれば、喜んで受けます。是非、現場の自衛官のために、一刻も早く基地や訓練の近くの優秀な病院としっかり連携を築いていただいて、すぐに治療を始められるような体制をつくっていただけたらと思います。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、山田瑛理君。
○山田(瑛)委員 チームみらいの山田瑛理です。
本日は、様々な委員の皆様からも質疑がありましたけれども、私からも、防衛装備移転三原則運用の指針についてお伺いをさせていただきます。
私たちチームみらいは、平和主義の堅持を揺るぎない大前提としております。その上で、厳しさを増す安全保障環境の中で、防衛装備の移転を含む政策的判断が必要になる場面があること、その認識は共有をいたしております。しかし、だからこそ、その判断のプロセスと根拠が国民にとってどれだけ理解を得られるものになっているかということが本当に重要です。本日は、国民の皆様への説明のための質疑として様々確認をさせてください。
まずは、モニタリング体制についてお伺いをします。
今回の見直しでは、武器輸出の歯止めとして移転後のモニタリング体制を強化するとされています。輸出後の適正管理を図るモニタリングの強化は大変重要だと思います。
そこで、大臣にお伺いをさせてください。
強化されるモニタリングの具体的内容、頻度、方法などについて、また、目的外使用、第三国流出が確認された場合、輸出停止や契約解除といったサンクションを発動できる仕組みというものは制度として整備される予定なのか、お伺いします。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。お答えさせていただきます。
政府としては、自衛隊法上の武器の移転について、国家安全保障会議において、充実させた審査項目により、案件ごとに一層厳格な審査を行うとともに、移転後の管理状況のモニタリング体制を強化するなど、これまで以上に移転後の適正な管理を確保する考えです。
モニタリングの内容につきましては、詳細は今後検討を進めることになりますが、自衛隊法上の武器の管理状況、保全措置、紛失した場合の対応要領等を相手国に確認をするということとしております。
このように、相手国が適切に管理していることをしっかりと確認していく考えであり、また、モニタリングの際、必要な情報が円滑に得られるように、平素から相手国政府と緊密に連携をしていきたいと思います。
また、防衛装備の海外移転に際しては、我が国から移転された武器が他国への侵略など国連憲章に反する行為に使用されることがないように、国際約束により、移転された防衛装備品及び技術について、国連憲章の目的及び原則等に適合した使用を相手国政府に義務づけるとともに、目的外使用及び第三国移転について、我が国の事前同意を相手国政府に義務づけることとしております。
このため、移転先国が、我が国の事前同意を得ずに、移転した防衛装備品について目的外使用や第三国移転を行うような事態は想定されませんが、その上で、万が一、移転先国が我が国が移転した装備品を例えば他国への侵略等の行為に使用していることが確認される場合には、我が国として、当該防衛装備品の使用停止を含め、相手国に対し是正を強く要求するとともに、維持整備に必要な部品等の差止め等を含めて、個々の事例に応じて厳正に対処します。
このように、政府としては、新たな制度の下、より厳格かつ慎重に移転の可否を判断していく考えであり、こうした厳格審査や適正管理の確保に関する措置を確実に行ってまいります。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
相手国へのモニタリングは確認をしていくということでございまして、例えば書面等の報告という方法があると思います。もしその書面等の報告のみでしたら、例えばそれは相手国からの報告に依存する自己申告型になると思います。それで実効的な検証手段として成り立つのかというところが少し私は疑問に感じております。国民には、これが、モニタリング強化というのが歯止め策です、要は安心のための対応としてのモニタリング体制強化ですと御説明をいただいておりますので、適正管理を正確に把握するための方法が必要です。時には現地確認も必要かもしれません。国民が安心できるモニタリング体制の強化策につきましては今後も注視をさせていただきます。
次に、防衛産業基盤の現状についてお伺いさせてください。
今回の見直しの背景には、防衛産業基盤の強化という課題があると理解をしております。戦車一両のサプライチェーンは約一千三百社に上り、一社の撤退が自給能力そのものを揺るがす段階に入っているとも承知をしております。
お伺いいたしますが、輸出という出口戦略に踏み切る前に、そもそもの防衛産業が厳しい状況になりつつある根本原因、低利益率ですとか人材難などに対して最大限の対応をするべきでありました。これまでどのような対応をされてきたのか、また今後はどのように国内基盤を守っていかれるのか、大臣のお考えをお聞かせください。
○小泉国務大臣 一般に、企業にとっての防衛事業は、高度な要求性能や保全措置への対応に多大な経営資源の投入を必要とする一方で、民生事業と比べて必ずしも高い利益を見込めないことなどから、その魅力が低下をして、近年、防衛事業の縮小、撤退が相次いでいたと認識しています。
また、防衛産業への新規参入に当たっても、一般に、防衛関連企業や自衛隊等とのマッチングの機会が不足をしていること、防衛調達の複雑さ、予見可能性の不足などへの懸念といった課題が存在していると認識しています。
このような問題意識の下、令和五年以降、国家安保戦略等で防衛生産・技術基盤がいわば防衛力そのものと位置づけられたことを踏まえ、防衛省として、これらの基盤の維持強化のため、企業の適正な利益の確保、そして防衛生産基盤強化法に基づくサプライチェーン強靱化、製造工程効率化、事業承継等といった取組への財政上の措置、中小サプライヤーの適正な利益の確保を促進をするガイドラインの策定、そして新規参入相談窓口の設置やマッチングの機会の強化、こういったことに加えて、今年の二月には、スタートアップ企業等の優れた技術を防衛分野に迅速に導入するためのファストパス調達の制度の整備などを行ってまいりました。
現在、防衛予算の増加やこうした取組を背景に、防衛事業の魅力が一定程度回復し、設備、人員への投資も進みつつあると認識しておりますが、こうした動きを持続可能なものとし、更に力強い防衛産業を構築していくために、産業界や経済産業省等関係省庁との引き続きな緊密な連携を進めていきたいと思いますし、防衛産業に携わっている皆さんに対する感謝そして敬意、こういったこともしっかりと社会全体で御理解が広がるように、私としても積極的に発信も努めてまいりたいと思います。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
様々対策を講じてきた上でも、まだまだ防衛産業のところはもっともっとやっていかなければならないことがたくさんあるということで、確認をさせていただきました。デュアルユースの推進なども今後より一層進めていくところかと思いますので、スタートアップ企業などが新規参入し、活発な技術の促進が図られるように、伴走支援、是非お取り組みをいただければと思います。
続いて、武器の範疇についてお伺いをいたします。
現行の三原則運用指針における武器の定義は、輸出貿易管理令別表を基礎としております。改定が都度なされており、最新の改定は令和八年二月十四日でしたが、その後にも、例えばAIモデル、クロード・ミュトスが出現したりと、従来の物理的な武器の枠組みでは捉え切れない技術が次々開発、実装されております。
AI等の先端技術が現に使われている現在におきまして、武器の定義そのものを機動的にアップデートする必要があるのではないでしょうか。そして、それに連動して、輸出管理の対象となる武器の範疇も変わっていかざるを得ないと思いますが、こうした技術の速い変化に制度としてどのように対応していかれるのか、大臣のお考えをお伺いします。
○小泉国務大臣 その山田先生の問題意識は共有します。
武器の定義については、それが規定されている規範の趣旨、目的に照らして法令ごとにその意味、内容を解しており、各法令ではその趣旨、目的が異なることから、各法令における定義が異なります。このため、特定の装備品について、いわゆる武器に該当するのか一概に申し上げることは困難です。
その上で、五類型の見直しについて申し上げれば、新しい戦い方の下、今、山田先生から御指摘のあったAI、そしてサイバー、宇宙などの新しい領域と通常兵器がミックスをされ、極めて短いサイクルで装備品が更新されることに鑑みれば、装備品を類型に当てはめることがこれまで以上に困難になっており、防衛装備移転の案件形成を柔軟、迅速に行うことができるよう、今般、防衛装備移転の三原則そして運用指針の改正を行いました。
このように、先生御指摘の用語の定義だけではなくて、防衛装備移転制度の在り方については今後とも不断に検討していくことが重要であると考えていますが、まずは、今般の改正により全ての完成品の移転が原則可能となったことを踏まえて、防衛装備移転の更なる推進に向けて力を尽くしていきたいと思います。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
武器の範疇が変われば輸出管理の対象も変わります。私が懸念しておりますのは、技術の進化スピードに制度のアップデートが追いついているのかという点です。AI技術などは、数か月単位で実装が進んでおります。その成果を、先ほども御答弁いただきましたように、是非柔軟に捉えていかれますようにお願いを申し上げます。
次に、防衛装備の海外移転の許可の状況に関する年次報告について伺います。
令和八年四月公表の令和六年度版年次報告書を拝見しました。輸出許可件数の集計表と国家安全保障会議で審議された案件の参考資料が掲載されているという構成です。しかし、個別の許可案件について、なぜその移転が平和貢献に積極的意義ありと判断されたのか、我が国の安全保障に資すると判断されたのか、理由が記録されておりません。歯止めが機能していることを国民が確認する材料が読み取れる構造とは言い難い報告内容だと思います。
今回の見直しに伴い、年次報告書の公表の在り方そのものを改める、あるいは充実させていくお考えはあるのか、お伺いをさせてください。
○猪狩政府参考人 お答えいたします。
経済産業省は、防衛装備移転三原則の運用指針に基づきまして、防衛装備の海外移転の外為法上の許可の状況につきまして年次報告書を作成し、公表しているところでございます。この年次報告書では、防衛装備移転三原則の運用指針の類型ごとに、許可件数だけではなく仕向地まで記載しているほか、国家安全保障会議決定等を経ている案件につきましてはその概要も公表するなど、内容の充実に努めてきているところでございます。
今後も、委員御指摘のとおり、防衛装備移転について国民の皆様に御理解いただくことは重要でございますので、引き続き、関係省庁と連携しながら、丁寧な情報発信に努めてまいりたいと思います。
○山田(瑛)委員 ありがとうございました。
是非見直しなどの検討も続けていただければなと思いますが、最後に大臣にお伺いしたいです。
ここまで質疑、改めて整理をさせていただきますと、モニタリングの具体的内容は今後検討、年次報告書には移転許可の判断理由が示されておらず、過去の国会答弁において、運用指針の特段の事情の判断基準が、個別の事態に応じて判断、個別事情は答えられない。
安全保障上、もちろん全てをお話しいただけないという事情は私も理解をしております。しかし、国民から見れば、強化される歯止め策も、海外移転許可の判断根拠も、特段事情の中身も、いずれも明らかにならないままで運用指針の見直しが進んでいるということになります。国民の理解と安心は、これではどのように担保できるのでしょうか。現段階では、それが国際社会の安定にどう貢献し、日本の平和主義にどう合致するのか、国民が分からないままです。
安全保障政策における機密保持と国民の知る権利、この両立を政府としてどのように図っていかれるのか、国民の安心を担保するために、大臣御自身は知る権利をどのように保障していかれるのか、お答えください。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
先生おっしゃるとおり、機密の保持と国民の皆さんへの透明性の担保、このバランスをしっかりと考えることは物すごく重要なことだと捉えています。
今日は、委員会において河西委員からも、そういった観点からも国会への通知の在り方などについても議論をさせていただきましたが、その通知の在り方については、各国との比較も今日は河西委員からお示しをいただいて、日本が、他国と比べても、その通知の在り方自体に対して、より国民の皆さんの理解を得られる通知の在り方になっているではないかという前向きな御提案もしっかりと説明をさせていただきたいと思います。
私は、各国の防衛大臣と交流をする中で、これだけは少なくとも日本は自信を持って言った方がいいと思うのは、こんなに国会で説明している防衛大臣はいません。ヘグセス長官もそうですけれども、公聴会には出ますが国会には行きません。そして、インドネシアの大臣も、国会に一年間で一度も行かないと言っていました。
そして、オーストラリアのマールズ大臣も、この前、来日をされて、私だけではなくて、今、木原官房長官が元防衛大臣ですから、木原長官とマールズ大臣が会う約束だったんですけれども、急遽、長官が国会に呼ばれたということで、長官の日程が短くなったということを受けて、マールズ副首相からは、そんなに呼ばれるのかと言われるので、どれぐらいだ、週に何日だとか、年間何日かといって、百五十日間の国会で国会の委員会はこれぐらいあってという話と記者会見は週に二回という話と、丁寧に説明をしたら、各国の大臣、みんな驚きます。こんなに国会に行かなきゃいけない大臣は世界でどこもないと思います。
なので、国民の皆さんへの説明を尽くしている、その機会を国会との関係で設けられているというこの日本の仕組み、このことについては我々はもっと積極的に言わなければならないし、国民の皆さんにもその機会を通じて御理解をいただけるように努めてまいりたいと思います。
○山田(瑛)委員 どうもありがとうございました。
平和主義を堅持しまして、国際社会の安定に貢献しながら、国民の理解と安心の下で安全保障施策を進めていく、そのためにも、本日申し上げました論点につきましても、引き続き、国民の理解促進と、そのための引き続きのまた丁寧な説明の方をお願いいたしまして、質疑を終わらせていただきます。
○西村委員長 次に、谷浩一郎君。
○谷(浩)委員 参政党の谷浩一郎でございます。
本日も質疑の時間をいただきまして、ありがとうございます。また、質疑の順番を変更していただきました皆様に心から感謝を申し上げます。
小泉大臣におかれましては、ゴールデンウィーク中にもかかわらず、同志国との協力関係の構築に向けて、インドネシア及びフィリピンへと御出張されましたこと、誠にお疲れさまでございました。
本日は、我が国の防衛力の要とも言える防衛産業基盤について質問をさせていただきたいと思います。
まずは、防衛産業を支える担い手についての質問です。
先般の防衛装備移転制度の見直しにより、完成品を含む防衛装備品の海外移転が一定の条件の下で可能となりました。これは、安全保障環境が一層厳しさを増す中で、我が国が他国から一方的に防衛装備品を調達し、いわば安全を買うだけの立場にとどまるのではなく、同盟国、同志国の安全保障にも寄与し得る形で防衛装備移転の在り方を見直したものです。相互の安全保障に資する関係を築く第一歩として一定の意義がある見直しであったと考えます。
一方で、制度を見直しても、実際に我が国に装備品を生産する担い手がいなければ供給力は高まりません。自衛隊において若手隊員の不足が深刻であることについては、前回の委員会でも議論がありまして、小泉大臣からも、自衛官の処遇改善に取り組むとの力強い御答弁があったものと理解をしています。
しかし、防衛装備品の生産現場においても、同様に人手不足が進行しているのではないでしょうか。高度な技術者のみならず、特にサプライヤーを中心として、作業工程を担う労働者総数そのものが不足し、事業継続に懸念が生じている企業もあるのではないかと考えます。
日本の防衛産業は、多くの企業が関与する構造となっております。防衛省と直接契約している三菱重工業、川崎重工業、IHIなどのいわゆるプライム企業の下に、一次、二次、三次といった下請企業が連なる、多層的なサプライチェーンによって成り立っています。令和六年防衛省の資料によると、サプライチェーンの規模として、例えば一〇式戦車は約千三百社、「あきづき」型護衛艦は約八千三百社、F2戦闘機は約千百社の企業が関わっているとの記載があります。
このような構造の中で、防衛産業全体として中小企業の比率が高く、採算性の低さや人材の高齢化などを背景として一部の企業が防衛産業から撤退をすれば、装備品の供給力や整備能力に支障を来し、ひいては防衛力整備計画自体の遅延につながる可能性もあります。
製造工程の省人化、自動化を進めることは当然必要だと考えますが、同時に、防衛産業の担い手もしっかりと確保していく必要があると考えます。防衛産業の人材確保に向けて、防衛省としては具体的にどのような施策を講じていくのか、防衛大臣にお伺いいたします。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
先生おっしゃるとおり、自衛隊員の処遇の改善を通じた必要な人材の確保だけではなくて、我々、これから自前の防衛力、そして生産技術基盤をしっかりと強くしていくということを考えれば、防衛産業で働いていただける方を、いかに胸を張って、誇りのある仕事だと感じていただけるような環境がつくれるかは極めて重要だと思っています。
もちろん、省人化の取組も後押しをします。私が長崎で伺った防衛産業の現場では、既に国の補助金を活用して新たな機械化を進めている現場も私も拝見をしています。
ただ一方で、今回、フィリピンでバリカタンという多国間演習を、私は現場でミサイル発射の実射を見学をしましたけれども、そこの現場には、三菱重工から担当の職員の皆さんが、現場の工場などで見られるような作業服を着て、自分たちが携わっている装備品がしっかりと無事に稼働したか、こういったことまで、現場まで行って、本当に暑い演習場の中で見届けていただいている姿に私は物すごく感銘を受けて、皆さんの激励もさせていただきました。それをXで投稿したことによって相当、一部の方々からは批判も寄せられたようですけれども、私は、死の商人なんかとんでもないという投稿をしたんですね、それに対する批判もあったようですけれども。
私は、そういった批判を、これから、世の中全体として、こういった現場を担っていただいている皆さんがいるおかげで、我々の防衛産業や平和を保つための産業基盤というのは成り立っているということをしっかりと伝えていかなければいけないと思っていますので、与野党を通じて、そういった防衛産業への理解が広がることを通じて、国民の皆さんがそのような思いを持っていただけるように努めていきたいと思いますし、我々が政府として改善をしなければいけない制度的な課題もあります。
例えば、今、スタートアップの皆さんやベンチャーキャピタルの皆さんとかとお話を聞いていても、一部の政府系金融機関において、例えば、これは日本政策投資銀行などもそうなんですけれども、今なお武器や武器関連製品の事業に対する投資に制限を設けているため、これらの機関から出資を受けたベンチャーキャピタルも防衛分野に投資できない、こういった状況を、我々は防衛装備品の政策を見直しているのに、政府系の金融機関は今までと変わらないような対応が続いているというのは、これはもう直ちに変えていかなければならないと思います。
今日は河西委員と、直ちにと、速やかにと、あと遅滞なくと、こういった言葉の違いについても議論させていただきましたが、私からすればこれは直ちにの部類に入るというような思いですので、一緒になって、そういった制度的な改善も進めていければと思います。
○谷(浩)委員 非常に丁寧な御答弁をいただきまして、誠にありがとうございます。
防衛産業を国家の基盤産業として位置づけて、そして、担い手確保、設備投資、事業継続の支援など、しっかりと一体的に進めていただきたい、そう考えております。
次に、防衛産業に従事する外国人労働者について伺います。
先ほども申し上げたとおり、防衛産業を担う人材が不足しているという課題があると考えています。実際に、防衛省の資料においても、企業側からは、外国人労働者の参画も検討してほしい、そういった声が上がっている旨の記載があったと承知をしております。一方で、防衛生産・技術基盤は防衛力そのものであり、その担い手の構成については厳格な情報保全とセキュリティークリアランスが求められます。我が国の防衛装備品に関する技術や情報が他国に流出することがないよう、国籍を含め、従事者の実態を防衛省として適切に把握する必要があると考えています。
そこで、伺います。
第一に、防衛装備品の製造や関連業務に従事している外国人労働者について、人数又は比率など、政府として把握しているデータはあるのでしょうか。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
防衛産業に従事する外国人労働者の人数や比率につきましては、個々の企業の雇用管理に関する事項でもあることから、防衛装備庁として、防衛産業全体を網羅的に把握している数字はございません。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
やはり、どれほどの外国人が関与しているのか、あるいはしていないのか、データがないとなると不安が残るところであります。なるべく防衛省が関係する契約は外国人を関与させてほしくないというのが、私の率直な意見、感想でございます。
そこで、次の質問に移りまして、実際に防衛産業に従事する外国人労働者について、防衛省としてどのような制限を設けているのでしょうか。また、それは法令による制限なのか、契約による制限なのか、それとも各企業の社内規程に基づく制限なのか、どのような制度で制限をしているのか、お示しいただきたいと思います。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
契約に基づき、企業が防衛省の秘密情報を取り扱う場合、例えば、装備品等秘密を取り扱う場合は防衛生産基盤法、また、特定秘密を取り扱う場合は特定秘密保護法を始めとする関係法令に基づきまして厳格に取り扱わなければならないと考えてございます。
その上で、装備品等の製造請負等において契約企業が装備品等秘密や特定秘密を取り扱う場合、当該企業は契約に付された特約条項に基づきまして、秘密の保護に関する社内規則の作成、それから教育の計画、秘密を取り扱うための専用の施設を設置した上で防衛省の確認を受けることとなってございます。
また、同じく契約に付された装備品等の調達に係る秘密保全対策ガイドラインに基づきまして、秘密の取扱いに従事する関係社員の氏名、生年月日、役職、勤務状況、これは人格とか素行を含みます、それに国籍等を記載した名簿、これは関係社員名簿でございますけれども、これを作成いたしまして、実際に関係社員が秘密を取り扱い始める前に当該名簿を防衛省に提出していただきまして防衛省により必要な確認を行うことにより、セキュリティークリアランス、秘密情報取扱資格を付与してございます。
防衛省としましては、関係法令に基づき定められた手続を引き続き着実に実施して、適切な情報管理が確保されるよう努めているところでございます。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
例えば、基地内の建屋にペンキを塗るとか、デュアルユースの部品を作る作業を行うとか、特定秘密に関わらない業務であれば外国人であっても差し支えないというような整理になっていることかと存じますが、なかなかその線引きが難しい場合もあるのかなというふうには存じます。
もちろん、共同生産、開発している国の外国人もいれば、防衛省の契約に関与することはあるのかもしれないんですが、スパイの懸念がある外国人も、そういった国の外国人の方も考えられる中で、それが防衛省との契約に関与している、そういうリスクもしっかりと把握する必要がある、そういうふうに考えております。
次に、サプライチェーン調査について伺います。
令和五年、通常国会で成立した防衛生産基盤強化法に基づき、防衛大臣は、装備品等の安定的な製造等の確保を図るため、プライム企業のみならず、サプライヤーも含めた装備品製造等事業者に対してサプライチェーン調査を実施していると承知をしております。
この調査は、サプライチェーンリスクを把握し、防衛生産基盤を強化するという意味では非常に意義のある調査だと思います。しかし、このサプライチェーン調査に対する事業者の回答は努力義務にとどまると承知をしております。
そこで、伺います。
回答が努力義務とされているサプライチェーン調査について、対象となる事業者のうち実際にどの程度の回答が得られているのか、伺います。あわせて、回答が得られていない事業者について、防衛省としてどの階層のサプライヤーであるのか、どのような業種、規模の事業者であるのか、またその数をどの程度把握しているのか、伺います。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘の防衛生産基盤強化法に基づくサプライチェーン調査につきましては、安定的な製造等を脅かすリスク状況を把握する観点から、令和五年度から開始してございます。令和七年度末の時点で延べ約一万三千社に対して調査を実施してきておりまして、このうち、現時点で約半数の企業から回答を得ているところであります。
これは、一般に、事務処理能力等の観点から、プライム企業から上流に遡った中小サプライヤーになるにつれまして回答がやはり得られにくくなっていくというふうに考えておりますが、回答が未達の企業につきましては、装備庁から直接連絡し、回答の要領等について説明を行うなど、状況の把握に努めているところでございます。
○谷(浩)委員 やはりリスクを抱えている事業者ほど、調査に対する回答を控えたい事情を有している可能性もあると思います。そうであれば、回答していない事業者からサプライチェーン全体の綻びが生じることも懸念をしております。
サプライチェーン上に防衛省が十分に把握できていない事業者が存在する場合、当該事業者を起点としてサイバーセキュリティーや情報保全上のリスクが生じる可能性があると考えています。防衛省として、このような未把握の事業者に起因するリスクをどのように認識し、どのように対応していくのか、お伺いいたします。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
まず、サイバーセキュリティー、それから情報保全のリスクについてお答えいたします。
近年、我が国防衛産業に対するサイバー攻撃の脅威が増大しておりまして、防衛調達に係るサプライチェーン全体においてサイバーセキュリティー体制や情報保全体制を構築することが極めて重要と認識してございます。
主契約者であるプライム企業と同様に、中小受託事業者についても、防衛省の秘密情報を取り扱わせる場合、秘密の保護に関する社内規則の作成、教育の計画、秘密を取り扱うための専用の施設を設置した上で防衛省の確認を受けることとしてございます。
その後、当該中小受託事業者、主契約者、それから防衛装備庁の間で三者契約を締結していまして、秘密情報を取り扱う企業については全て把握しているというところでございます。
その上で、電磁的記録として秘密情報を扱う場合は、スタンドアローン又はインターネットに接続していない電子計算機であって、それから、クリアランスを有する事業者のみがアクセスできるものに限定しております。適切な暗号化措置を行うなどの厳格な取扱いを求めているところでございます。
また、毎月一回以上、防衛装備庁の契約担当官又はその委任を受けた者が、保護措置の状況を実地に確認してございます。
このように、防衛省としてサプライチェーン全体での情報保全に万全を期しているところでございまして、引き続き事業者と協力して取り組んでまいります。
それから、委員御指摘の防衛生産基盤法に基づくサプライチェーン調査につきましては、先ほど答弁したとおりでございますけれども、安定的な製造等を脅かすリスク状況を把握する観点から、引き続きしっかりと実施してまいりたい、このように考えてございます。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
なるべく多くの方に調査していただき、場合によっては、しっかりと支援の手配、先ほど事務処理能力がと、そういった事業者もあるということでありますから、そういったところにも手を差し伸べて情報をしっかりと得るというところをお願いしたいと思います。
サプライチェーンの規模が大きく非常に大変かと思いますが、リスクのありそうなところを中心にしっかりとケアをお願いしたい、そう思っております。
次に、防衛装備品の国内生産について伺います。
防衛装備品については、可能な限り国内で製造することが、継戦能力とセキュリティーの観点から極めて重要であると考えています。有事の際、当たり前ですが、各国はまず自国の軍隊へ装備品を優先して補給することになります。その上で、余力があれば他国への輸出や供給に回すというような流れになるのが通常だと考えています。
そう考えれば、同盟国や同志国と約束をしていても、状況によっては装備品の輸入が途絶するリスクを十分に想定しなければなりません。また、シーレーンが封鎖され、輸送そのものが困難になる事態もあり得ます。このような状況を踏まえれば、平時から防衛装備品の国内生産基盤を維持強化していくことは抑止力につながります。
昨年十一月十八日の安全保障委員会にて、陸海空自衛隊の保有するドローンの国産比率という話題が出ていたと思いますが、昨年九月末の時点でその比率は三割ということでありました。防衛装備品については、可能な限り国内で製造することが継戦能力とセキュリティーの観点から極めて重要であると考えます。
そこで、伺います。
国産ドローンの定義とは何でしょうか。部品は海外から調達していても、国内で組立てを行っていれば、国産ドローンと言えるのでしょうか。
○小杉政府参考人 お答えいたします。
一般的に装備品の製造におきまして、防衛省の直接的な契約相手が我が国の企業であり、かつ、当該防衛装備品の開発、製造、改修などを当該企業が主体的に行うものを国産装備品としてございます。
ドローンにつきましても同様に、海外から部品が調達される場合であっても、防衛省の直接的な契約相手が我が国の企業であり、かつ、当該防衛装備品の開発、製造、改修などを当該企業が主体的に行うものについては国産と整理してございます。
○谷(浩)委員 続いて伺います。
防衛力整備計画において、二〇二七年度までに無人機の活用を拡大するとしていますが、無人アセット防衛能力を来年度までにどの程度増強する予定なのでしょうか。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
無人アセットの活用でありますけれども、これまで以上に早急に整備をしなければいけない必要性というのは、今日の委員会でも他の委員にも御答弁をさせていただいたとおりです。
そのため、令和八年度予算においては、無人アセットによる多層的沿岸防衛体制、SHIELD、これを令和九年度までに構築するための経費として一千一億円を計上しています。これにより、数千機の無人機を取得をするという予定であります。
このSHIELDの構築により、我が国に対して海上から敵の艦艇が侵攻するに際して、スタンドオフミサイルによって、より早期かつ遠方で阻止、排除に努めますが、それでもなお敵艦艇が我が国領土に上陸を試みるに至った場合に、陸海空自衛隊が統合運用の下、多種多様なUAV、USV、UUV、これらを組み合わせて活用し、敵艦艇や上陸部隊を沿岸部で食い止めることが可能となり、我が国の抑止力、対処力を強化することができるものと考えています。
なお、アメリカは、陸軍長官が、今後数年で百万単位というスケールで調達をするという話もあれば、パパロ・インド太平洋司令部の司令官は、数千隻の無人水上艦艇という話も出たり、また、ウクライナは、今、年産で七百万機のドローンの製造能力がある、ロシアも数百万台、こういった話があるとおり、この百万という単位のスケールというものは、今、世界の中でもどんどん出てきているということでありますので、日本としても、この新たな状況に適応できるような自前の防衛力の整備の基盤をつくっていかなければならないと考えております。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
五月九日の報道で、防衛装備庁は、訓練用の国産ドローン三百台を約一・二億円で日本企業から調達するとの報道がございました。私はこれはすばらしい出発点かなと思いますが、先ほど小泉大臣が御答弁いただいたとおり、海外では、アメリカでは、さっきおっしゃったとおり、百万機を調達するとか、各国でも、大臣は様々な情報をお持ちだと思います。
やはりこれに関して日本はまだまだ出遅れている、そう思いますので、現在、鋭意早急に進めていらっしゃるという御答弁をいただいた、お考えだと思いますけれども、是非ともしっかりと進めていただきたい、そう思っております。
例えば、政府が調達する最低限のロット数、これをあらかじめある程度宣言するということで、事業者にとって、設備投資や人材を雇用しやすくなる。調達台数や要求スペックの公表については、継戦能力についても影響するところなので、明言はしにくいところもあるかと思いますが、その最低限の水準を公表するなど、こういったことを御検討いただきまして、是非とも、我が国の防衛産業が安心して基盤を強化できる調達の在り方を模索していただきたいです。
なるべく国産の防衛装備品を調達し、今後、より新しい戦い方に対応した防衛装備品の整備を進め、防衛力の更なる向上につながることを期待、そして要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
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○西村委員長 次に、内閣提出、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案を議題といたします。
趣旨の説明を聴取いたします。小泉防衛大臣。
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予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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○小泉国務大臣 ただいま議題となりました予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、予備自衛官等の継続的かつ安定的な確保に資するよう、予備自衛官等が招集に応ずるための環境を整備するとともにその職務の重要性に対する国民の関心と理解を深め、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るため、国家公務員及び地方公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合における国家公務員法、地方公務員法等の特例の措置を講ずるものであります。
以上が、この法律案の提案理由であります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明いたします。
第一に、一般職の国家公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合には、その職員の所轄庁の長の承認を受けることができることとし、予備自衛官等として招集される期間においては、その職員の勤務時間における職務専念義務を免除するなど、国家公務員法等の特例の措置を講ずることとしております。この特例の措置は、一般職の国家公務員のほか、特別職の国家公務員である裁判所職員及び自衛隊員についても同様に措置することとしております。
第二に、一般職の国家公務員と同様に、一般職の地方公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合には、その職員の任命権者の承認を受けることができることとし、予備自衛官等として招集される期間においては、その職員の勤務時間における職務専念義務を免除するなど、地方公務員法の特例の措置を講ずることとしております。
第三に、国は、広報活動、啓発活動等を通じて、予備自衛官等の職務の重要性について、国民の関心と理解を深めるよう努めることとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○西村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時三十五分散会

