衆議院

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第2号 令和7年11月25日(火曜日)

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令和七年十一月二十五日(火曜日)

    午後一時三十一分開議

 出席委員

   委員長 泉  健太君

   理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君

   理事 西野 太亮君 理事 篠原  孝君

   理事 森田 俊和君 理事 西田  薫君

   理事 仙田 晃宏君

      五十嵐 清君    石橋林太郎君

      井出 庸生君    伊藤 忠彦君

      小寺 裕雄君    坂本竜太郎君

      島田 智明君    武村 展英君

      穂坂  泰君    森下 千里君

      大河原まさこ君    川原田英世君

      近藤 昭一君    佐藤 公治君

      野間  健君   松木けんこう君

      うるま譲司君    西園 勝秀君

      鰐淵 洋子君    北野 裕子君

      竹上 裕子君    中村はやと君

    …………………………………

   環境大臣         石原 宏高君

   環境副大臣        青山 繁晴君

   環境副大臣        辻  清人君

   国土交通大臣政務官    上田 英俊君

   環境大臣政務官      森下 千里君

   環境大臣政務官      友納 理緒君

   政府参考人

   (林野庁森林整備部長)  齋藤 健一君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           松原 英憲君

   政府参考人

   (環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官)      中尾  豊君

   政府参考人

   (環境省大臣官房環境保健部長)          伯野 春彦君

   政府参考人

   (環境省地球環境局長)  関谷 毅史君

   政府参考人

   (環境省水・大気環境局長)            大森 恵子君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  堀上  勝君

   政府参考人

   (環境省環境再生・資源循環局長)         角倉 一郎君

   政府参考人

   (環境省環境再生・資源循環局環境再生グループ長) 小田原雄一君

   政府参考人

   (環境省総合環境政策統括官)           白石 隆夫君

   環境委員会専門員     野崎 政栄君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月二十五日

 辞任         補欠選任

  松本 剛明君     井出 庸生君

  山際大志郎君     石橋林太郎君

同日

 辞任         補欠選任

  石橋林太郎君     島田 智明君

  井出 庸生君     松本 剛明君

同日

 辞任         補欠選任

  島田 智明君     山際大志郎君

    ―――――――――――――

十一月二十五日

 石綿による健康被害の救済に関する法律の抜本的改正等に関する請願(鎌田さゆり君紹介)(第三六号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第五〇号)

 同(志位和夫君紹介)(第五一号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第五二号)

 同(辰巳孝太郎君紹介)(第五三号)

 同(田村貴昭君紹介)(第五四号)

 同(田村智子君紹介)(第五五号)

 同(堀川あきこ君紹介)(第五六号)

 同(本村伸子君紹介)(第五七号)

 同(近藤昭一君紹介)(第九一号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 環境の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

泉委員長 これより会議を開きます。

 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として林野庁森林整備部長齋藤健一さん、国土交通省大臣官房審議官松原英憲さん、環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官中尾豊さん、環境省大臣官房環境保健部長伯野春彦さん、環境省地球環境局長関谷毅史さん、環境省水・大気環境局長大森恵子さん、環境省自然環境局長堀上勝さん、環境省環境再生・資源循環局長角倉一郎さん、環境省環境再生・資源循環局環境再生グループ長小田原雄一さん、環境省総合環境政策統括官白石隆夫さんの出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

泉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

泉委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。勝俣孝明さん。

勝俣委員 自由民主党の勝俣孝明でございます。

 本日は石原環境大臣の所信に対する質疑ということでございまして、まず、昨日、COP30から帰ってこられたということでございまして、遠路、本当にお疲れさまでございました。

 このCOP30についてまずは質問させていただきたいんですけれども、今回、COP30ということでございまして、パリ協定から十年という節目の年を迎えました。この十年、本当に気候変動を取り巻く環境というのは大変厳しい環境にありますし、また、主要排出国の取組が大変重要という中で、アメリカはパリ協定からの離脱を表明するなど、大変先行きが不透明なまさにCOPであったなというふうに感じております。

 実は私も、政務官時代、六、七年前になりますけれども、ブラジルに伺う機会がございました。当時、ボルソナロ政権でございまして、アマゾンの火災が世界的に注目をされていた時期でございまして、当時のサレス環境大臣と気候変動の枠組みに関して議論をする機会もございました。

 そこで、COP30、これはネイチャーCOPとも呼ばれ、史上初めてアマゾン地域のブラジルで開催されたその意義と、そして、大臣が今回COPで何を主張し、そして何を成果として得てきたのか、お答えをいただければと思います。

石原国務大臣 勝俣委員にお答えを申し上げます。

 COP30の開催地は、深刻な熱帯雨林の減少について発信するため、ブラジルのアマゾン地域の都市であるベレンが選ばれたというふうに承知しております。

 世界では地政学的に困難な状況が続く今こそ、揺らぐことなく、パリ協定の一・五度目標の達成に向けた各国の連携について、政治的な意思を確認することがCOP30の最重要目標と考えて、今回の交渉に臨みました。

 現地では、私自身、議長国主催の閣僚級交渉や、グテーレス国連事務総長と先進国グループの意見交換の場などにも参加するとともに、EU、英国、オーストラリア等の閣僚級の二国間会談を通じて議論への貢献を行ったところであります。

 また、全体会合においてのステートメントでは、国際協力による確実な削減や国際ルールの形成への貢献として、二国間クレジット制度、JCMの推進や、最良の科学に基づく削減取組を支援するため、IPCCの二〇二七年総会を日本に誘致することなどを発信をさせていただきました。これらを含む政策パッケージとして、ジャパン・パビリオンで、日本の気候変動対策イニシアティブ二〇二五も発表をさせていただきました。

 今回、精力的に交渉に参加することによって、最終的に、温室効果ガス削減目標、NDCの未提出国に対して可能な限り早期に提出するよう促すといった温室効果ガス排出削減の取組の加速や、昨年合意された新規合同数値目標、NCQGの文脈で、二〇三五年までに適応資金を少なくとも三倍に増やす努力の呼びかけといった、途上国への資金供与の着実な実施などを内容とするグローバル・ムチラオ決定の採択を含むベレン・ポリティカル・パッケージの取りまとめにも貢献できたことは、大きな成果だったというふうに考えております。

勝俣委員 ありがとうございます。

 大臣の中にも、適応という言葉が出てきました。

 まさに、日本は、自国の削減に取り組むことに加えて、世界全体の排出量削減に貢献することが求められているというふうに考えられますが、気候変動対策の戦略的な考え方の中に、緩和策と適応策がございます。もちろん、一・五度目標の中で緩和策はやっていかなければならない、これは引き続きやっていく必要があるんですが、先ほど大臣おっしゃったように、適応策、これを今以上に力を入れていくことがこれから非常に重要であるというふうに感じます。

 二〇一八年に気候変動適応法が施行され、二三年に改正をされました。非常に日本の適応策に関する知見というのは高まってきているというふうに考えます。

 そこで、世界全体の適応策の目標は、COP28でUAEフレームワークが採択されて、今回のCOPにおいて、この適応策の進捗を測る指標についても議論されたと聞いておりますが、是非お答えいただければと思います。

石原国務大臣 近年、気候変動による記録的な高温や極端な大雨などの異常気象が国内外で毎年のように発生しており、気候変動適応策の推進はますます重要となってきております。

 今回のCOP30では、適応に関する世界全体の目標、GGAに関する指標が主要な課題の一つとなっており、各国の代表からも適応を重視する発言が多く聞かれました。

 我が国としては、世界全体の進捗を測る観点からバランスの取れたものとなるように主張し、議論に貢献をして、会期延長される中で交渉は続いたものの、残念ながら完全な合意には至りませんでした。引き続き、前向きに議論を行い、貢献してまいりたいというふうに考えております。

 また、COP30の期間中には、我が国の適応分野での国際貢献について、ジャパン・パビリオンで情報発信を行いました。例えば、我が国の防災経験を生かした途上国への気象観測、災害情報の伝達などの技術の導入支援を行っているところをジャパン・パビリオンの方で紹介をさせていただきました。

 今後とも、我が国の適応に関する豊富な知見を活用し、国際交渉のみならず、各国のニーズを踏まえた支援を行うなど、積極的な国際貢献を行ってまいりたいと思います。

勝俣委員 ありがとうございます。

 ちょっと質問の順番を変えて、気候変動の対策で、関連して、メガソーラーについて少しお話をさせていただきたいと思います。

 大臣の所信の中でも、地域と共生をできないメガソーラーに対してしっかりと対応していくというお話があります。

 私は、この問題に対して、この環境委員会でも、そして経産委員会等々、もう長年取り上げさせていただいてきましたが、自然や地域との共生ができないメガソーラー計画がなぜ止められないのか。これは非常にいろいろな原因があるというふうに思います。

 そもそもFIT制度というのが固定価格買取り制度でありますので、まさにこれは再エネを推進していく法律であります。ですから、再エネを推進する中で、やはり、太陽光発電というのは特に計画から実施までのリードタイムが短い。それから、アセスの対象も、これは実は、私が政務官のときに中環審等々に出席させていただきましたけれども、二〇二〇年の四月までアセスの対象ですらなかったわけですね。ですから、参入障壁が非常に低いということで、経験値の浅い業者がどんどんどんどん参入してきた。また、土地所有者の権利の問題もあります。様々な法的な規制をかけてはいるんですけれども、まだまだ全国でこのメガソーラー発電の計画というのは問題が散見されている状況であります。

 そこで、環境省として、自然や地域と共生が取れていないメガソーラー発電計画の規制をどのように行っていくのか、大臣の決意をお聞かせください。

石原国務大臣 勝俣委員におかれては、政務官時代に環境影響評価法の対象に大規模太陽光発電を加える制度改正に御尽力いただき、感謝を申し上げます。

 再エネの適切な導入には、環境への適正な配慮や地域との共生が大前提であるというふうに思います。地域と共生できないような再エネはしっかりと抑制し、促進すべき太陽光については促進することが重要であるというふうに考えております。

 全国各地で、メガソーラーの建設により、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じているというふうに認識をしています。

 今、政府全体として、経済産業省を始め各省庁とともに、御指摘の環境影響評価法も含めて、安全、景観、自然環境などの観点での関連規制について具体的な対応策の検討を進めているところであります。

 連立政権合意書の中にもこの点について触れております。スピード感を持って対策を取りまとめてまいりたいというふうに思います。

勝俣委員 ありがとうございます。

 本当に、各省庁と連携を取って、スピード感を持った対応をしていただきたいというふうに思います。

 次に、熊対策についてお尋ねをさせていただきます。

 熊による被害が本当に後を絶ちません。私の地元の静岡県でも、先日、熊がわなにかかりました。本当に人ごとではありません。緊急銃猟等、日常生活圏に出没した熊の対応等、緊急対応としては大変重要であるというふうに思いますが、根本解決に向けた取組も大変私は重要であるというふうに考えています。

 この問題は何が原因なのかということであります。原因を早期に究明をして、抜本的な対策を早期に立てることが非常に重要であるというふうに考えますが、国民の命と暮らしを守るため、熊被害に対する取組強化に向けた大臣の決意をお伺いいたします。

石原国務大臣 今年度、熊による死亡者数は過去最多となるなど、国民の安全、安心を脅かす深刻な事態となっており、強い危機感を持っております。

 熊が人里に出没する主な要因は三点。まず、個体数の増加、また、里山利用の縮小等により、人の生活圏の周辺が熊の生息に適した環境に変化しつつあること、また、餌となるドングリ、ブナの凶作による、行動範囲を広げたことなどが考えられます。

 新たに策定したクマ被害対策パッケージでは、人の生活圏から熊を排除するとともに、周辺地域等の捕獲等を強化して、増え過ぎた熊の個体数の削減、管理の徹底を図り、人と熊のすみ分けを実現することを掲げております。

 パッケージに基づき、スピード感を持って必要な施策を順次実行して、関係省庁や自治体と連携して、熊による被害拡大の防止、国民の安全、安心を確保してまいりたいというふうに思います。

勝俣委員 ありがとうございます。

 続いて、辻副大臣に、プラスチック汚染に対しての条約交渉等、国際的なルール作りについてお伺いしたいと思いますが、大臣所信でも表明されているとおり、もう一つの環境外交というのが、プラスチック汚染に関する条約交渉のルール作りであります。

 我が国は、二〇一九年、G20の大阪サミットにおいて、当時の安倍総理が、二〇五〇年までに追加的な海洋汚染ゼロを目指す、大阪ブルー・オーシャン・ビジョンを提案しました。そして、約九十か国と共有し、世界を主導してきました。

 私も自民党の大阪ブルー・オーシャン・ビジョン推進議連の幹事長を務めさせていただいておりますが、この目標というのはプラスチックの海洋流出をゼロにするということでありますが、その手段が各国ばらばらなんですね。例えば、そもそもプラスチックを生産しなければごみが出ないわけですから、生産量を減らしていく、これを手段とする、主張する国。それから、プラスチックは、これだけ普及したのは衛生的で経済的で利便性も高い、まさに徹底して管理していけば流出は防いでいける、こういった手段を主張する国。その手段がばらばらであるからこそ、目的は一緒なんだけれども、なかなかこれが足並みがそろわない。

 まさに我が国は、バーゼル規制などによって諸外国へプラごみの持込みが制限されたことによって、プラスチックに代わる生分解性のプラを開発する技術、それから、プラスチック資源循環戦略によって、徹底した管理を行うことでプラスチックの海洋汚染を防ぐことを強化してきました。

 ですから、我が国がこの条約の合意に向けて先頭に立っていくことが私は非常に重要なことだというふうに考えますが、辻副大臣、御所見と現在の進捗状況をお伺いします。

辻副大臣 勝俣委員、ありがとうございます。

 安倍元総理が最高顧問で発足したこの議連、幹事長として務められている委員が御指摘のとおり、極めてこれは、特にプラスチック汚染に関する条約の交渉を我が国として主導していくことは重要でございます。

 今年八月に行われた条約交渉においては残念ながら条約の実質合意には至らず、今後、再開会合を開催して交渉を継続することとなったんですが、その理由の一つは、プラスチックの生産に関する各国での意見の隔たりが大きいんですね。日本はこれまで交渉において各国の橋渡しを担ってきましたが、次回会合での交渉妥結に向けて、プラスチックの大量消費国、排出国を含む、できる限り多くの国が参加する実効的かつ進歩的な条約の策定を目指し、様々な場を活用し、積極的に議論を主導していく予定でございますので、よろしくお願いします。

 以上です。

勝俣委員 ありがとうございます。

 最後の質問になります。

 大臣の所信において、国立公園の魅力向上、利用、まさに利活用の促進を掲げております。

 一方で、この国立公園、オーバーツーリズム対策も実施しながら、まさに、保護と活用の好循環を実現していかなければなりません。昨年のインバウンドの観光客が最も訪れた国立公園は富士箱根伊豆国立公園、約三百九十万人と言われております。

 実は、この富士箱根伊豆国立公園は、富士山と箱根エリア、そして大臣の御地元である伊豆諸島、そして私の地元である伊豆半島の四つのエリアで構成されている、しかも、来年二月に九十周年という記念すべき年であります。これも何かの御縁なのかなというふうに思いますが、この富士箱根伊豆国立公園を含む全国の国内の三十五の国立公園のオーバーツーリズム対策と、それから、保護と活用の好循環に向けた大臣の決意をお聞かせください。

石原国務大臣 環境省では、国立公園の優れた自然を生かした自然体験活動の充実、利用拠点の魅力向上等を官民連携により進めております。地域経済の活性化や自然保護への再投資を図る国立公園の満喫プロジェクトを推進しているところであります。

 一方で、一部の地域では過度な混雑等の問題が生じており、例えば富士山では、山梨県と静岡県における入山料の徴収や入山時間の制限を始め、関係機関が連携して対策を行い、弾丸登山の抑制等に効果を上げている例もあります。

 この富士山を含む富士箱根伊豆国立公園は、今委員が言われたように、来年二月に九十周年を迎えますけれども、こうした機会を捉えて、地域と連携して国立公園の魅力を伝えていくことも重要であり、保護と利用の好循環の実現にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えます。

勝俣委員 時間ですので終わりたいと思いますけれども、大臣がおっしゃられたように、富士箱根伊豆国立公園、九十周年という節目の年でもございます。何か大きなイベント等々をまた考えていただきながら、保護と活用の好循環ということでございますので、やはり、国立公園という自然を国内外の皆様に理解していただく、これが非常に私は重要なことだというふうに思います。理解をしていくことで更に保護につながっていくということでございますので、是非、大臣がおっしゃるように、この機会を通じて更に理解が高まる、そんな取組をしていただければというふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

 終わります。

泉委員長 次に、大河原まさこさん。

大河原委員 立憲民主党の大河原まさこです。

 委員長を始め委員各位の御理解と御協力に感謝いたしまして、本日も着座にて進めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 私は、化学物質が引き起こす健康被害について伺います。

 私は、化学物質は、命に対して様々なリスクがあるものとして考えております。人の命と環境を守るためには、命と健康に関する具体的な対策は、厚労省任せでは国民の不安解消はできないと思います。化学物質規制の強化を求める声が数多く上がってきております。業界や経済振興に忖度せず、環境省としての矜持を示していただければ、国民も安心するのではないかと考えます。

 大臣は、化学物質による健康被害と規制についてどのような認識をお持ちでしょうか。伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 化学物質は、今や私たちの日常生活に不可欠なものである一方、有害な面も持ちます。したがって、持続可能な社会の実現に向けて、化学物質の環境リスクの低減に取り組むことが重要であります。

 このため、化学物質の製造から使用、排出、廃棄に至るライフサイクル全体で環境のリスクを低減させることが必要です。規制的手法と事業者による自主管理の促進等を組み合わせた取組によって、政府全体として進めてまいりたいというふうに考えております。

 加えて、サプライチェーンのグローバル化を踏まえると、化学物質管理における国際協調は不可欠です。我が国は、化学物質管理に関する国際条約や国際枠組み等に積極的に参画しているところであります。

 引き続き、これらの取組を進めることにより、化学物質の環境リスクの低減に向けて、関係省庁ともしっかり連携してまいりたいというふうに考えます。

大河原委員 世界的に、化学物質については、一九九二年のリオ宣言で、予防的な取組方法が各国の能力に応じてそれぞれの国で広く適用されなければならないこと、深刻な被害のおそれがある場合には、環境悪化を防止するための費用対効果によって大きな対策を延期する理由にしてはならないとされています。

 環境省のあらゆる施策において予防原則や未然防止の考えを取るべきと思いますが、大臣のお考えをお聞かせください。

石原国務大臣 未然防止原則や予防的な取組方法の考え方については、閣議決定している累次の環境基本計画において、環境政策の原則の一つとして位置づけているところであります。

 その上で、地球温暖化対策、生物多様性の保全、化学物質対策、大気汚染防止など各分野においても、こうした考え方が具体的な政策に落とし込まれているところであります。

 引き続き、未然防止原則や予防的な取組方法の考え方の下、人の健康や環境を守るという環境省の使命を果たしてまいりたいというふうに考えます。

大河原委員 さて、大臣は、所信でエコチル調査に言及され、子供の健康に影響を与える環境要因を解明するエコチル調査に引き続き真摯に取り組むとおっしゃっています。

 エコチル調査を始めた経緯と目的、位置づけも含めて、大臣の調査についての御認識を改めて伺っておきます。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 エコチル調査は、化学物質等の環境要因が子供の健康に与える影響を解明し、適切なリスク管理体制の構築につなげることを目的として、環境省が二〇一一年に開始した大規模な国家プロジェクトの全国調査であります。

 約十万組の親子の御協力の下、今年九月までに五百五十四編の学術論文が発表されており、食品安全委員会の評価書や、健康に関するガイドライン等の策定に貢献をしております。今後も、日本独自の科学的知見として、研究成果が国内外に積極的に発信していくものというふうに考えております。

 エコチル調査を通じて、子供たちが健やかに成長できる環境や、安心して子育てできる環境の実現につなげてまいりたいというふうに考えます。

大河原委員 大臣、それでは、これまでのエコチル調査の結果がどのように政策に反映されているのか、お教えください。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 エコチル調査の研究成果についてでございますが、これまで多くの学術論文が発表されており、妊娠中の化学物質等の暴露と生まれた子供のアレルギー疾患との関連などが明らかになっております。

 これらのエコチル調査の研究成果でございますが、食品安全委員会による鉛のリスク評価、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の診療ガイドラインの策定等に貢献しております。

 具体的には、食品安全委員会の評価書においては、妊婦の血中鉛濃度が高いほど子供の出生体重が減るなど、胎児の成長への影響に関する研究結果がエビデンスとして引用されております。

 また、小児気管支ぜんそくのガイドラインにおいては、住居環境などの環境要因がぜんそく発症リスクに関連するとの研究成果がエビデンスとして引用されております。

 引き続き、多くの参加者の協力の下、エコチル調査を着実に推進し、調査で得られた知見を国内外に周知するとともに、成果の社会還元に努めてまいりたいと考えております。

 以上です。

大河原委員 私もエコチル調査には大変期待をしています。それは、現状、子供たちが苦しんでいる環境被害の原因の解明につながるような疫学調査となるのではないかと思うからです。

 そこで、第二のシックスクールともいうべき化学香料による被害についてお聞きしたいと思います。

 現在、化学物質過敏症の専門家は少なく、症状が多様なことから調査は複雑になり、手間と時間が必要とは思いますが、被害を受けている方々の生活の困難さは大変深刻です。

 まずは、大臣に香り公害についての御認識を伺いたいと思います。

石原国務大臣 香害、いわゆる香り害については、その病態やメカニズムについて未解明な部分が多いというふうに認識しております。

 一方で、柔軟剤などの香りで頭痛や吐き気がすることにより困っている方がいらっしゃることは承知をしております。そういった方々への配慮が必要であることについて、環境省としては、関係省庁と連携して周知広報活動も進めているところであります。

大河原委員 香り害について大変深刻な状況がありますけれども、市民団体や自治体議員、研究者の協力で行われた、幼稚園児と小中学生を対象にした初の学術的調査とも言える一万人アンケートの調査結果を、先日、環境省にもお渡しをいたしました。

 このアンケート調査では、全体で八・三%、小中学生全体では一〇・一%が香り害による体調不良を経験していると答えているんです。教室に入れない子供が炎天下の校庭で試験を受けたという悪例までございます。被害をなくすための取組は、学校だけでなく、子供たちの生活を取り巻く社会全体の問題として認識していただきたいのです。

 本来でしたら、国の調査を期待するところです。この大規模調査に対して評価をしていただき、政策立案に生かすべきですが、いかがでしょうか。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 いわゆる香り害についてでございますが、その病態やメカニズムについては未解明の部分が多いと認識しております。

 一方で、御指摘の調査についてでございますが、香りが原因で体調不良を経験した方が一定数いたとの結果が示されたことは承知しており、環境省としては、引き続き、関係省庁とも連携しつつ、香りに関する周囲への配慮について周知するなどの対応をしっかり進めていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。

大河原委員 子供たちの被害の主な原因の一つに、香りつき柔軟剤という商品が挙げられています。その香りを長もちするために使われているマイクロプラスチック製のマイクロカプセルこそが問題だと私は思います。このマイクロカプセルは、長時間かけて壊れ、空中に浮遊し、口や鼻から体内に取り込まれ蓄積されていきます。回収することが不可能であるだけでなく、このように体内に蓄積することによって、健康被害を起こすことが懸念されるんです。

 このマイクロカプセルの使用状況や拡散の状況について、環境省は情報収集や規制方針などの検討はされているのでしょうか、いかがでしょう、お答えください。

大森政府参考人 お答えいたします。

 環境省では、令和三年度から令和五年度までの三年間、環境研究総合推進費により、大気中マイクロプラスチックの実態解明と健康影響調査について研究を進め、その結果を公表しております。

 この研究は、いわゆる香り害を対象としたものではなく、またマイクロカプセルに主眼を置いたものではございませんが、一般大気環境中のマイクロプラスチックの存在状況を把握するためのものでございます。

 さらに、昨年度から、「大気中マイクロ/ナノプラスチックの海洋―陸域相互作用と劣化機構」という研究課題において、マイクロプラスチックの発生源の解析などにも取り組んでおります。

 環境省といたしましては、こうした研究の進捗状況を把握しつつ、大気中のマイクロプラスチックに関する知見の収集に努めてまいりたいと考えております。

大河原委員 さて、この香り公害は、においがあることで被害を受けるように思われがちですが、化学物質を使用していることが引き金になっているんです。

 昨今では、無香料製品も増えてはいますが、制汗剤や消臭スプレーがはやりです。香りやにおいを覆い隠すマスキング効果を狙って使われているのは別の化学物質であり、追加で無駄に化学物質の使用を増やしていることにほかなりません。削減どころか追いケミでは、環境悪化につながり、健康リスクを高めかねません。柔軟剤や芳香剤のみならず、消臭剤や除菌スプレーにも化学物質過敏症の引き金となるリスクがある物質と同様の認識が必要と思います。

 このように、健康被害の軽減のためには、においをなくすアプローチからではなく、化学物質の規制と削減が必要であること、環境省はどのようにお考えでしょうか。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 化学物質の使用による環境の汚染を防止するためには、その環境中への排出がもたらすリスクを把握し、それに応じて適切な取組を図ることが重要であると認識しております。

 化学物質審査規制法においては、香料、消臭剤等の成分となり得る化学物質の一部を含め、一般工業用途で使用される化学物質について、その製造、輸入量や有害性情報を基に、人や環境へのリスクを評価し、そのリスクに応じて必要な規制等を行っております。

 また、化学物質排出把握管理促進法においても、香料、消臭剤等の成分となり得る化学物質の一部を含め、第一種指定化学物質に指定することにより、環境中への排出、移動量を把握し、事業者の自主的管理を促しております。

 引き続き、関係省庁と連携しつつ、化学物質の環境リスクの低減に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。

大河原委員 次に、廃棄物最終処分場の有機フッ素化合物、PFASの問題についてお聞きいたします。

 所信では、特に飲み水を経由した健康リスクを低減する観点から取り組むとおっしゃっていますが、PFAS問題については、PFASの汚染源の特定など、根本的な取組が必要です。

 今回は、日本各地の廃棄物処分場周辺から出た高濃度のPFASが確認されていることについて伺いたいと思います。その汚染状況を環境省はきちんと把握しているのでしょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 環境省におきましては、環境研究総合推進費を活用し、有識者に最終処分場の排水調査、研究を実施いただいておりまして、この調査研究を通じて状況を把握しているところでございます。

 この調査結果等におきましては、一部の廃棄物最終処分場の排水からPFOS等が検出されていると承知しているところでございます。

大河原委員 私は、廃棄物処分場の排水基準や規制方針が必要だと考えております。環境省の検討状況についてお示しください。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げました環境研究総合推進費により実施しております、最終処分場におけるPFOS等に係る排水調査は、実態を把握することを目的としたものでございます。

 環境省といたしましては、これまでも、自治体等から相談を受けた際に、国立環境研究所の有識者に同行いただき、PFOS等を低減させるための技術的な助言等を行っております。また、実証事業を通じて、PFOS等の濃度を効果的に低減するための技術に関する知見の収集も行っているところでございます。

 環境省といたしましては、まずはこうした排水調査や実証事業の結果等を踏まえ、最終処分場でのPFOS等の濃度低減のための技術等の知見の集約を進めてまいりたいと考えております。

大河原委員 廃棄物処分場には様々な廃棄物が持ち込まれて処分されます。PFASが検出された場合、原因の特定は必須です。処分場に様々なものが持ち込まれる以前に、PFASが付着しているもの、含有している製品については分別処理ができないのかと考えています。例えば家庭で浄水機で使用されている活性炭など、リチウム電池のように分別する方法はないのでしょうか。いかがでしょう。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 環境省におきましては、令和四年に都道府県に対してPFOS及びPFOA含有廃棄物の処理に関する技術的留意事項を示した通知を発出し、PFOSやPFOA等を含有する廃棄物の適正な処理を確保するために必要な保管、処理委託、収集運搬及び分解処理に関する手法に関する技術的留意事項をお示ししているところでございます。

 この留意事項では、PFOSやPFOA等の含有廃棄物は、他の廃棄物等が混入するおそれがないように、密閉できる容器を用いて適正に保管され、収集運搬がされることを事業者に求めております。また、PFOS等を含有する廃棄物であること、数量、取り扱う際に注意すべき事項等について排出事業者から収集運搬事業者や処分事業者に通知することを求めております。

 また、含有されるPFOS等が確実に分解される方法として、PFOS含有廃棄物は八百五十度C以上、PFOA含有廃棄物は千度C以上で焼却処理することが示されており、事業者には廃棄物の受入れ前に技術的な確認を行うことを求めております。

 環境省としては、今年三月に改めて、PFOS等の除去等に用いた使用済活性炭の適正な保管等に関する通知を発出しており、この通知を踏まえ、当該留意事項を遵守するよう、都道府県や業界団体と連携して事業者に周知をしてまいりたい、このように考えております。

大河原委員 次に、所信で言及されている循環型経済への移行についてお尋ねをいたします。

 福島原発の過酷事故の当事者国として、また、かつては太陽光パネルシェア世界一を占めていた我が国が、安くて安全な太陽光発電を諦めず、ますます普及していくべきだと私は考えます。太陽光パネルの製造から最終処分に至るまでの拡大生産者責任の具現化に期待をするところです。

 廃棄物処理の三原則に照らして、長く使う、形を変えずにリユースする、このことを基本に考えるべきと思っていますが、いかがでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 使用済太陽光パネルの処分に当たっては、リユースを進めることで排出量を抑制するとともに、リサイクルを進めることで資源循環を促進することが重要であるというふうに考えております。

 太陽光パネルの適正処理、リユース、リサイクルに取り組んでいることが確認された中間処理業者を対象に環境省が行った調査では、有効回答数の四十一社が二〇二二年度に回収した約二千三百トンのうち、リユースされたものが約二割を占めておりました。

 環境省では、適正なリユースを促進するため、発電事業者、解体、撤去事業者等に向けたガイドラインを策定するとともに、使用済太陽光パネルの性能診断機器の開発や、残存使用可能年数の評価手法の確立に向けた実証事業を実施しているところであります。

 引き続き、ガイドラインの周知や実証事業等に取り組み、太陽光パネルのリユースを促進してまいりたいというふうに考えております。

大河原委員 リユース促進という御答弁をいただきました。とても大事なことだと思っておりますので、是非、リユース、進めていけるような法律を期待しております。

 最後になりましたが、大臣、御就任早々のCOP30への御出席、本当にお疲れさまでございました。

 アメリカ不在の温暖化防止会議ですが、またしても我が国は、環境NGOクライメート・アクション・ネットワークから、不名誉な化石賞を贈られてしまいました。このクライメート・アクション・ネットワーク、CANには百三十か国、千八百以上のNGOが参加しており、日本は何度もこの賞を受賞しているわけでございます。今後はこうした不名誉な賞を受賞する姿を世界に見せることがないようなお取組を期待しております。

 新大臣の積極的でそして野心的な御奮闘と御活躍を期待して、本日の質疑を終わりたいと思います。

 皆様の御協力、大変ありがとうございました。

泉委員長 次に、野間健さん。

野間委員 立憲民主党の野間健です。今日はCOPでお疲れのところ、よろしくお願いいたします。

 私は、一九七一年に環境庁が創設された原点ともいうべき水俣病の問題について質問させていただきます。

 熊本で水俣病が公式確認されてから、来年で七十年になります。新潟は今年で六十年たちました。残念ながら、いまだにまだ水俣病被害者、患者として救済をされない方が全国で千七百人以上、訴訟しています。まだ手が挙げられないで未救済の方、恐らく数万人単位で全国にいらっしゃると思います。

 政府ももちろん、昭和四十八年、一九七三年に公健法を作り、またその後、村山内閣で平成七年に三党合意での救済もありました。その後、平成二十一年にいわゆる特措法ができて、これであたう限りの救済をやるんだということでありましたけれども、いまだに認定等様々な条件から漏れて、救済を求めて闘っている方がいらっしゃいます。

 これも、なかなか行政、環境省さんに言っていても前に進まないということで、もちろんマイク切り事件とか、環境省はどうも水俣病というのはもう終わったものだと思っているんじゃないかという、非常に私どもも憤りを感じましたし、患者、被害者の皆さんもそう思っています。

 それで、遅ればせではありましたけれども、この六月に、私たちは水俣病被害者とともに歩む議員連絡会というものをつくっておりまして、西村智奈美さんが会長ですけれども、私も事務局長をさせてもらっていますけれども、これは自民党の方も含めて超党派の議連で、衆議院、参議院七十名を超える議員の皆さんが加入をしていただいています。そこで救済の法案を作って、六月に、通常国会の最後に提出をさせていただきました。六会派の皆さんの賛同をいただいて出したわけですけれども、これはそんな難しい問題じゃないんです。三点、今までの特措法等で救済されなかった条件があるんですね。

 一つが対象地域ということで、ここに住んでいた方は水俣、八代湾の周辺部で水銀に汚染された魚を恐らく多く食べたであろうということで、ある特定の地域を対象にしてこの法律ができています。ところが、魚は町境を、海ですから自由に泳ぐんですよ。一つ、例えば鹿児島県の長島町という一つの島があります。これは東西で二つに、東町というのと長島町に分かれているんですが、東町の人だけはみんな恐らくいっぱい食べたということで無条件に認められるんですが、お隣で同じような食生活をして同じような魚を食べたこの町の人たちは認めない、こういう非合理なことが起きています。それで自分たちは幾ら申請しても認定されないということがあります。

 そしてもう一つは年代ですね。どこどこに何年から住んでいましたが、これも、アローアンスといいますか、きっかりその年まで、その後から住んでも、実際まだその魚を食べていたりしていることは、例はいっぱいあります。

 そしてまた、沿岸に住んでいる人だけじゃないんですね、これは。そこから例えば二十キロ離れた鹿児島県の伊佐市というところの中山間地です。そこでも魚を食べていたんですね。行商の人たちが来る、あるいは自分たちもそこに行って魚を買ってきて、山の中でやはり食べていたと。ところが、対象地域外ですから、その人たちは認められないんです。

 ある人は奇跡的に認められました。それは、四十年も五十年も前に水俣に行って、そこでガソリンを給油していたその領収書が出てきたんですね。だから、私は行っていました、魚を買っていましたということが証明されたということで、認められた例もあります。

 そのように、対象地域といっても、そこの沿岸部だけではなくて、周辺地の方もみんな食べていたんですね。ですから、対象地域の問題、年代の問題。

 そしてもう一つが、いわゆる申請の締切りがありました。特措法ですと、二年三か月で、申請しない人は認めないということだったんですが、現実に、私はいろいろな方から話を聞きますけれども、全然知らなかったと。熊本から大阪に学齢期を過ぎて出て仕事をしていた人、新潟から東京に出て仕事をしていた人、そういう人たちは、体調が悪いなと思っていろいろ都内の病院に行っても、それは水俣病という診断をしてくれる医者は誰もいないんです。大阪に行ってもいないんです。ですから、何の病気かも分からない。そういうことの申請があったということすら知らなかった。二年半、何年かたって後から聞いた。

 これは本当に悲劇的なことですけれども、お兄さんは熊本に住んでいて申請していた、でも弟には知らせてくれなかった。なぜならば、自分が水俣病ということを言ってしまうと、いろいろな差別や偏見を受けるんですね。だから、ある意味隠れて自分だけ申請していた。弟に申し訳なかった、こういう話もあります。

 そういうようなことで、私たちの新法では、新しい救済法案では、やはり対象地域を更に拡大した。これは現実に特措法で対象地域外で認定された方が先ほどのようにいますので、その地域はもう大体どこというのは分かっているんですね、だからそれは認めるべきだ。年代ももう少し広げるべきだ。そして、締切りは無制限にする、設けない。こういう法案を出させていただいて、資料一として委員の皆さんにもお配りしていますので、私たちとしては、是非環境委員会でも審議をいただきたいと思っているところであります。

 さて、そういう中で、国の責任が一体あるやなしや。やはり、被害者の皆さんもチッソが一義的に責任があるということはもうよく分かっています。しかし、国としても何らか責任があるんじゃないか。これは、最高裁でも、二〇〇一年、平成十三年の関西訴訟の中でも国の責任というものがはっきりと認められていますけれども、大臣、水俣病の発生や拡大、救済における国の責任についてお答えいただきたいと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 平成十六年、二〇〇四年の最高裁判決において、国は水質二法に基づいて対策を講じる義務があったにもかかわらず、それを怠った責任があると判示をされたというふうに承知をしております。

 この判決を機に、新たに水俣病をめぐって多くの方々が救済を求める事態が生じたところ、平成二十一年に水俣病被害者特措法が、地域における紛争を終結させ、水俣病問題の最終解決を図ることを目指して成立したものというふうに認識をしております。

 救済を受けるべき人々が早期にあたう限り全て救済されることを実現すべく、この特措法に基づいて、一件一件丁寧な審査の上、平成七年の政治救済と併せて、合計五万人以上の方々が救済されたものというふうに承知をしております。

 水俣病問題について、その歴史や経緯を十分に踏まえて、現行法の丁寧な運用、医療、福祉の充実や地域の再生、融和、振興などにしっかりと私も取り組んでまいります。

野間委員 そういうことではあるんですが、やはりまだ未救済の方はいらっしゃる。

 そして、資料二ということでつけさせていただきましたけれども、鳩山総理が、二〇一〇年になりますか、水俣病の犠牲者の慰霊式での言葉で、はっきりと政府が公害防止の責任を十分果たすことができなくて本当に申し訳ないということを述べられておりますし、その前にも、村山総理の談話というのもあります。歴代総理も国には責任があるんだということを認めておりますし、私どもの今回出させていただく法案は、やはり、チッソももちろん責任はあるけれども、国も前面に立って被害者のために責任を取っていただきたいということを強く、一つの柱として、法案として出させていただいています。

 そして、資料の三ということで、これは随分古い資料ですけれども、平成十二年、二〇〇〇年に、チッソに対して、国が、これは県が中に入った形ですけれども、事実上、国がチッソに対して、ここに三百八十億以上の債務免除をしたり利子の補給をしたり、相当なお金を出していますよね。

 こういった財政支援の理由、法的な根拠を教えていただきたいと思います。

石原国務大臣 水俣病患者に対する補償金の支払いは原因者たるチッソ株式会社が行うものであります。

 国としては、患者に対する補償金支払いに支障が生じないようにする観点から、閣議了解等に基づき、チッソ株式会社に対して様々な支援措置を講じてきたものであります。

 国に水俣病の被害拡大を防止できなかったことについての責任があることを理由に、チッソ株式会社に支援を行っているわけではありません。

野間委員 ちょっと理由が薄弱ですよね。

 やはり、チッソを助けるということは、チッソが行っている補償等を滞りがないようにするという、今大臣もおっしゃいましたけれども、それは国に責任の一端が当然あるからやっているんじゃないんですか。どこでも、じゃ、そういう苦しい企業をどんどん助けるというわけではないと思いますけれども、いかがでしょうか。

石原国務大臣 繰り返しになりますけれども、国に水俣病の被害拡大を防止できなかったことについての責任があることを理由に、チッソ株式会社に支援を行っているわけではございません。

野間委員 誰が聞いても、ここまで巨額のお金を出しているということは、国の責任においてとしか考えられないわけです。我々の税金ですからね。ただ恣意的に出すということはあり得ないと思います。

 ここにも出ておりますけれども、公害紛争の一つの補償等の解決のやり方として、いわゆるPPPの原則、汚染者負担原則があると言われていますけれども、この定義というのはどういうふうに国として捉えていますか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 汚染者負担原則は、環境汚染の防止や抑制に要する費用は汚染者が負うべきであるとする原則として国際的にも認知されているものであります。

 我が国においては、環境汚染の防止や抑制に要する費用に加え、汚染の修復や被害者救済の費用も含めた、より広い概念として汚染者負担原則を捉えているところであります。

 以上です。

野間委員 ということは、今お話しになられたように、この汚染者負担原則、OECDが七〇年代の初めに打ち出した原則と呼ばれていますけれども、OECDの場合は、汚染原因の費用負担、これを事前、被害予防の、そういった費用をちゃんとその企業なりが持つべきだということで、いわゆる日本型のPPPというのは、それを更に超えて、補償責任、そういったものも負うんだと。そういうものを通じて、公正や正義、単なる経済的なことだけでなく、公正、正義の実現をするんだということが日本型PPPの原則と言われていますけれども、今おっしゃったことだと思うんですが。

 そういう観点からも、今までのチッソへの県を間接とした支援というのは、やはり国も一つのPPPを負っているというふうに捉えざるを得ないと思いますけれども、再度になりますが、いかがでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 水俣患者補償についての汚染者はチッソ株式会社であり、同社が補償すべき額の全額に対する支払い義務を有するというふうに考えております。

 平成十六年の最高裁判決で国の責任が認められたのは、あくまでも汚染者であるチッソ株式会社に対して適切に規制権限を行使しなかったことによるものであり、判決によって水俣病患者補償問題における汚染者が変更になったものではないというふうに認識しております。

 国としては、引き続き、チッソ株式会社の補償の実施を確保するための措置をしっかりと講じてまいります。

野間委員 もちろん、汚染者が交代になったということを申し上げているわけではなくて、やはり国も責任の一端を負っているということを申し上げているんですが。

 資料の四、チッソの業績について、これは石原大臣の記者会見の記事ですけれども、チッソは二五年度の九月末時点で二千三十一億円の熊本県に返済すべき債務を負っております。ずっとこれを返さないで、もちろん利子も返していないというか、利子は免除されているわけですが、これは永遠にチッソが返せない場合、あるいはチッソの経営が危殆に瀕した場合、国としてどういうふうにされるんでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 チッソ株式会社は公的債務の返済を行おうとしていることから、仮定の質問にお答えすることは差し控えたいと思います。

 ただし、国として、水俣病患者補償の完遂を図るために、チッソの公的債務の支払い猶予等の措置を講じてきたところであり、引き続き、公的債務の返済が進むよう取り組んでまいりたいと思います。

野間委員 国は、度々の水俣に関する閣議決定の中で、万一不測の事態が発生しチッソ株式会社から要するに返済が困難になった場合は国において万全の措置を講ずると何度となく閣議決定の書類の中で言っています。ということは、返せなくなったら国が払うということを意味していると思いますけれども、いかがでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 平成七年一時金の国庫補助金分の債務については、平成十二年に患者補償の安定かつ確実な実施の観点から免除をしております。患者補償等はあくまでもチッソが責任を持って行うべきことには変わりはありません。

野間委員 聞かれている方もちょっと苦しい答弁じゃないかなと思います。実際、やはり政府は尻拭いをするということを度々言われています。

 最後になりますけれども、今、健康調査ということを行っています。これは今まで、健康調査を特措法のときにやるやると言って、十五年たって、二十三億円使って、手法を開発するんだということで、やっと昨年からこういうことになりました。

 これも、今回四十名限定でやります、一泊二日、全部で七千万かかるんですね、一人百七十五万円もかかって検査するというんですね。四十人、集まったんですか。大体こんなペースで、何千人の人たちを本当に健康調査できるんでしょうか。しかも、これは熊本県だけですよね。新潟は、じゃ、どうするのか。いかがなものでしょうか。

石原国務大臣 まず、健康調査の目的をちょっとお話しさせていただいて、その後に先ほどお尋ねの件を答えたいと思います。

 健康調査の目的については、本年三月の有識者による検討会において、地域に居住している方々の水俣病に関する健康不安の解消に資するよう、地域におけるメチル水銀の影響を含む健康状態を評価するとされました。

 また、健康調査の手法については、問診と診察のみでは精度に限界があるとの指摘を踏まえ、脳磁計、MEG、MRI調査も併せて用いることとされたところであります。また、参加者や検査者の負担軽減方法を検討することも指摘をされています。

 これらを踏まえて、環境省としては、調査の流れ等の実施可能性を確認するフィージビリティー調査を実施し、検討会において指摘された参加者への身体的、時間的負担への考慮などの課題を検討することとしております。

 実際に、八百人の方に受けますかという形のことを郵送させていただきまして、四十人ですけれども、まだ全て四十人は、回答は来ておりませんけれども、かなりの人数の方から回答が来て、今、順次健診を行わせていただいてございます。

 四十人集まるか集まらないかというお答えに関しては、四十人集まるように努力をしてまいりたいというふうに思います。

野間委員 もう時間ですのであれですけれども、私も地元の皆さんに聞くと、天草とか上天草から水俣まで行くというのは、船に乗って、物すごく負担になるんですよね。そんな遠いところへ行きたくない。そしてまた、この結果を、例えば水俣病だということが分かってもそれは教えない、こんな、何のためにこの調査をするのか、非常に疑問を地域の皆さんは抱いていますので、本来であればこういう調査はやめていただきたいと思います。

 質問を終わります。ありがとうございました。

泉委員長 次に、うるま譲司さん。

うるま委員 日本維新の会のうるま譲司です。

 今日は、大きく三つの項目についてお伺いさせていただきたいと思います。

 一つ目が、連立合意に基づく環境施策というところで、我が党と自民党との間の連立合意書に盛り込まれた環境政策であったり、環境政策に関連する政策について幾つかお伺いします。

 一つ目、メガソーラーの規制強化というところです。連立合意書には、我が国が古来より育んできた美しい国土を保全する重要性を確認した上で、「森林伐採や不適切な開発による環境破壊及び災害リスクを抑制し、」「令和八年通常国会において、大規模太陽光発電所(メガソーラー)を法的に規制する施策を実行する。」と明確に記されております。

 大臣の所信表明においてもこの大規模太陽光発電所の規制強化については明確に言及されており、先ほど勝俣委員の方からの質疑にもありましたように、連立合意の履行に向けて認識を共有されていると考えております。本当にありがとうございます。

 そこで、この合意に基づいて環境省は、特にこの連立合意書には令和八年通常国会に向けというスケジュール感が示されておりますので、そういったところでどのように規制強化を進めていこうとされているのか、大臣の御認識をお伺いいたします。

石原国務大臣 うるま委員にお答え申し上げます。

 少し勝俣委員との回答にかぶるところがありますけれども、お許しいただければと思います。

 再エネの適切な導入には、環境への適正配慮や地域との共生が大前提であります。地域と共生できないような再エネはしっかりと抑制し、促進すべきは促進することが重要であるというふうに考えます。

 全国各地で、メガソーラーの建設により、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じていると認識しています。

 政府全体として、現在、経済産業省を始め関係省庁とともに、安全、景観、自然環境などの観点から関連規制について具体的な対応策の検討を進めているところであります。

 環境省としては、関係法令として、先ほどもお話をいたしましたが、環境影響評価法、また自然公園法、種の保存法等を所管しているところから、こうした関連規制を含め、総点検を行って具体的な対策を検討してまいりたいというふうに考えております。

 何より、連立政権合意書の内容も踏まえて、スピード感を持って対応してまいります。

うるま委員 先ほど、具体的な法案もおっしゃっていただきました。是非、次の通常国会に向けて、スピード感を持って、よろしくお願いいたします。

 次に、連立合意書には、「地熱等わが国に優位性のある再生可能エネルギーの開発を推進する。」とありますけれども、例えば、地熱開発においては、観光資源としての温泉や国立・国定公園内の豊かな自然環境との整合性も極めて重要となってまいります。

 地熱エネルギーは、火山国である我が国にとって極めて優位性の高い純国産エネルギーであり、エネルギー自給率向上に不可欠です。しかし、開発ポテンシャルの高い地域が国立・国定公園内に多く、合意書にある「わが国が古来より育んできた美しい国土を保全する重要性」をどのように確保するのかという課題もあるところであります。

 この開発推進を、エネルギー供給策としてだけではなく、環境保全の観点も含め、どのように地域の理解を得ながら自然との共生を図りつつ推進していくのか、ビジョンをお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 地熱発電は、安定的に発電可能であると同時に、地域資源の有効活用、地域活性化にもつながるものであります。自然環境の保全や地域との共生を図りながら、着実に進めていくことが重要と認識しております。

 環境省では、自然公園法や温泉法の運用見直しを行うとともに、地方環境事務所等に地熱を専門とする担当官を配置し、支援を行っているところであります。今後とも、自然環境への影響を抑えつつ、地域と共生した事業となるよう取組を進めてまいりたいと思います。

 また、昨年、資源エネルギー庁と連携して、地熱開発の加速パッケージを取りまとめたところでもあります。地域にとって望ましい地熱開発が速やかに進むよう、同庁と連携して取組を進めてまいります。

うるま委員 自然公園法や温泉法などの運用見直しであったり専門官の配置といった具体的な支援策、今お聞きいたしました。しっかりやっていただきたいと思います。地域との共生も含めて、エネルギー自給率向上の両立に向けた取組に期待いたします。

 続いて、連立合意書には「国産海洋資源開発(エネルギー資源及び鉱物資源)を加速化する。」と記されております。

 現在審議されております総合経済対策では、南鳥島周辺海域でのレアアース生産の開発実証を加速化することなどが触れられております。海洋資源開発の加速化は、深海底環境や沿岸生態系に影響を及ぼす可能性もあるところでありますが、経済安全保障の観点からも非常に重要であり、国策としてしっかり加速化すべきことであります。その一方で、特に、南鳥島周辺の深海底には特有の生態系が存在し、一回開発して損なわれますと回復不可能だと言われておるようなところでございます。

 この環境推進において、海洋環境の保全と生態系リスクの管理など、どのように主管省庁と連携し果たしていくのか、その御認識をお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、国産海洋資源開発に当たって、海洋環境や生態系の保全にも留意することは重要というふうに認識しております。

 内閣府が実施する南鳥島周辺海域でのレアアース泥採掘試験に向けては、実施主体が設置する検討委員会において環境配慮ガイドラインの策定が進められておりますが、環境省もオブザーバーとして参加をしております。

 引き続き、こうした機会等を通じて、国産海洋資源開発が海洋環境の保全等に配慮した形で進むよう、関係省庁とも連携してまいります。

うるま委員 環境省がオブザーバー参加されているということを御答弁いただきました。引き続き、経済安全保障、これをしっかり進めつつも、環境保全での強いリーダーシップに期待いたします。

 続いて、連立合意書には「厳しい気候に耐え得る施設型食料生産設備(いわゆる植物工場及び陸上養殖等)への大型投資を実現する。」とされております。

 昨今の異常気象を見ても、猛暑、干ばつ、ゲリラ豪雨といった激しい気候変動は、露地栽培や水産業に深刻な影響を与え、日本の食料自給率を脅かしているところであります。

 この問題に対処するため、気候に左右されない植物工場や陸上養殖といった施設型生産設備への大型投資は、食料安全保障を担保するためにも環境適応策として位置づけられると考えております。

 この大型投資の推進を、頻発する異常気象にも揺るがない食料安全保障と気候変動適応策という観点から、環境省としてどのように捉え、関係省庁と連携し推進していくのか、御認識をお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 ホタテガイやカキの大量死、葉物野菜の育成不良など、気候変動の影響は農林水産業の分野においても既に現れてきており、気候変動適応に向けた取組は喫緊の課題であります。

 気候変動適応計画においては、高温に強い品種や養殖、栽培技術の開発や普及に取り組むこととしております。加えて、天候の影響を受けにくい高度な施設園芸やいわゆる陸上養殖への投資が進むことは、気候変動適応策の選択肢を増やすことにもつながるものというふうに考えております。

 環境省としては、引き続き、農林水産省等の関係省庁と連携して、適応計画の改定に向けた検討や適応策の好事例の発信など、取り組んでまいります。

うるま委員 施設型生産設備への投資を気候変動適応策の選択肢を増やすということでおっしゃっていただいたこと、感謝申し上げます。食料安全保障の強化に向け、省庁横断的な連携を深めてもらいますよう、よろしくお願いいたします。

 続いて、大きな項目で、大阪・関西万博の成果の継承と展開ということでお伺いさせていただきます。

 万博の成果を大臣所信の主要施策にどう生かすかというところなんですけれども、万博では、脱炭素、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブなど、大臣所信でおっしゃっていただいたことに通じる主要な環境政策に関する技術や価値観が世界と共有されました。

 環境省が万博で担った取組の中で、まずは、未来のガスインフラを見据えた再エネ水素を使ったメタネーション実証、これの具体的な成果を、今後、脱炭素社会の実現に向け、国内外でどのように生かし、大臣所信に掲げた脱炭素の構築や循環型経済の形成につなげていくのか、展望についてお伺いいたします。

青山副大臣 お答えいたします。

 大阪・関西万博におきまして、当然、生ごみが大量に発生しました。それも利用し、あるいは大気中のCO2も利用し、それからグリーン水素から製造されたメタンを利用して、万博の会場内に迎賓館を造りましたけれども、そこの特に厨房にそういう合成メタンを供給して、実際に活用いたしました。

 それより前に、二年間ほどかけまして万博会場の近くで実際に工場でこういうシステムが無事に動くことを確認し、その成果に基づいて、実際、会場内の迎賓館に供給したわけですけれども、この実証成果というのは非常に大きなものがありました。

 特に生ごみについては、地域で放っておけば問題にもなるものでありますけれども、これを活用できるめどがついたというのは非常に大きいと考えておりますので、今後に生かしていきたいと考えております。

うるま委員 成果ということでおっしゃっていただきました。是非、これは今後も展開していただきますようによろしくお願いいたします。

 続きまして、同様に環境省が万博で担った取組の中で、二〇三〇年までに前倒しでカーボンニュートラルの達成を目指す脱炭素先行地域の実現ということについても、地域からのボトムアップでカーボンニュートラルを実現しようとするこの取組を、例えば万博のテーマウィークなどでこれが実現されたとお聞きしております。

 これの先行的な取組の実現と、そして今後全国にどう展開していくのかについてお伺いいたします。

青山副大臣 委員の御質問にもありましたとおり、脱炭素について、先行地域を指定するという方策を環境省始め政府は取っております。

 今回の大阪・関西万博におきましては、地域に指定されている大阪市、京都市などと、それから大阪ガスのような民間企業でまずパネルディスカッションを行っていただいて、パネルディスカッションを通じて発信すると同時に、実際に、例えば大阪と京都でありましたり、あるいは民間企業との間が円滑に議論ができるようになった、それは一つの成果であると考えております。

 万博とある程度期間を重ねて、同時並行する形で、全国の九か所で、例えば横浜でありましたり札幌でありましたり、そういうところで次から次へと地域脱炭素フォーラム二〇二五というイベントを開催いたしました。

 我田引水になってはいけませんけれども、万博での発信と歩調を合わせて、先行地域というものがあって、それを活用すれば全国での脱炭素の取組が進むという認識の土台はでき上がったと思っておりますので、これも今後活用していきたいと考えております。

うるま委員 青山副大臣、ありがとうございます。

 全国に広げるための認識が共有された、これが非常に重要だと思います。これは万博でありますから、世界に向けて共有したというふうに捉えさせていただきます。是非、今後、全国に展開できるように進めていただきたいと思います。

 続きまして、先ほど勝俣委員の質問にもありましたように、万博でも、実は、日本の国立公園の魅力発信、国立公園満喫プロジェクトというものが行われておりまして、ここでも国立公園の魅力を発信し、先ほどおっしゃっていただいたように、保護と活用の好循環を理解してもらうことが重要だということを勝俣委員はおっしゃっておりましたけれども、まさにそういうイベントが万博のイベントでなされたものと理解しております。この成果と今後の展開についてお伺いいたします。

青山副大臣 お答えします。

 万博会場の中にギャラリーWESTという場所がありました。これを活用いたしまして、そこにデジタルを入れて、例えば、訪れた方が日本にある三十五の国立公園の、次から次へと景色が変わっていくんですが、御自分の好きなところで写真を撮って自分のスマホに保存できる、持って帰れるわけですね。

 こういうことを通じまして、正直、予想以上の方がおいでになって、大体二万人ぐらいはお見えになりました。アンケートを実施しましたところ、このアンケートも一応デジタルで取りまして、そうすると、九三・五%の方が、国立公園の魅力、満喫という言葉も使っておりますけれども、よく分かったという反応をいただきました。

 今後は、こういう幅広い層に訴えることができましたから、それを生かしまして、国立公園においては、今後のために、質の高い宿泊施設、民間の協力も得てこういうものを導入し、同時に、国立公園の本旨に沿って、日本の大自然が守られるように両立を図っていきたいと思います。

うるま委員 質の高い宿泊施設ということで、ここにも保護と活用の好循環という思想が示されているのかなと認識させていただきました。是非よろしくお願いいたします。

 続きまして、最後の項目なんですけれども、気候変動適応策の強化ということで、二〇五〇年までに一・五度まで抑えていくということでありますけれども、逆に言えば、二〇五〇年にネットゼロを達成したとしても、一・五度上がってしまうということでもございます。

 一・五度上がるということは、それに対する環境の適応策が非常に重要になってくるのかということで、先ほど勝俣委員がおっしゃっていただいたとおりのこと、私も全く同じ考えなんですけれども、この認識と、二問、続けて質問させていただきます。

 気候変動適応策というのは日本にとって特に優位性があるものだと理解しております。そういった気候変動適応策を是非ビジネスとして活用していただきたいと思いますけれども、併せてお伺いさせていただきます。

森下大臣政務官 お答えいたします。

 気候変動に関する政府間パネル、いわゆるIPCCの最新の報告書では、今後、猛暑や大雨等のリスクが更に高まるおそれがあるというふうに報告をされております。

 その一方で、気温上昇を工業化以前と比べて一・五度以下に抑えることで、二度以下の場合と比べたときに、地球温暖化の影響、これが大幅な低減につながるということも併せて報告をされています。このため、揺らぐことなく、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けた取組を進めていくことが不可欠だと思います。

 加えて、気温上昇を一・五度程度に抑えられたとしても、どうしても避けられない、熱波のような極端な高温現象や大雨等はあり得ることから、多様な関係者の皆様方と連携、協働の下、気候変動対応策に取り組んでいくことが重要だと考えております。

うるま委員 もう時間になりましたので、これで終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。

泉委員長 次に、仙田晃宏さん。

仙田委員 国民民主党・無所属クラブの仙田晃宏です。

 本日は、質問の機会を賜り、泉委員長を始め自民党筆頭勝俣筆頭理事、そして立憲民主党篠原筆頭理事に御礼申し上げます。

 また、石原大臣におかれましては、御就任おめでとうございます。就任早々、ブラジルへの海外出張、そして現地での火災現場からの避難、そして昨日帰国し、本日委員会質疑への登壇と、目まぐるしい行程で疲労こんぱいの中、もっと日程を後ろにしてほしいよねという大臣の心の声はお察ししますが、是非前向きな答弁をお願いしたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、早速質問に入らせていただきます。一点目は、メガソーラーについてでございます。

 十月に行われました自民党総裁選で、当時の高市候補はメガソーラー規制の立場を取っておられましたが、現在の高市内閣においても同様の立場でしょうか。政府としてメガソーラー規制についてどのようなスタンスで取り組むお考えなのか、伺います。よろしくお願いいたします。

石原国務大臣 少しまた重なる部分はありますけれども、再エネの適切な導入には、環境への適正配慮や地域との共生が大前提であります。

 一方で、全国各地において、メガソーラーの建設により、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じていると認識しています。

 高市内閣では、不適正なメガソーラーを法的に規制する施策を実行する方針であります。こうした方針の下、地域と共生できないような再エネはしっかりと抑制し、推進すべきは推進することが重要であるというふうに考えます。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。

 不適切なものはしっかり対処していくというところでございますけれども、現在のメガソーラー規制に対して、具体的に対策状況、そして検討状況を、今考えていらっしゃるものがありましたら、お伺いいたします。よろしくお願いいたします。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、経済産業省を始め関係省庁とともに、太陽光発電事業の更なる地域共生・規律強化に向けた関係省庁連絡会議を開催しております。

 連絡会議では、土地造成及び電気設備の安全性確保、生活環境及び自然環境、景観の保全、適正な土地利用の確保など、太陽光発電事業の実施に関連する様々な公益との調整を行う各種規制について、具体的な対応策の検討を進めているところでございます。

 環境省としては、関係法令として、環境影響評価法、自然公園法、種の保存法等を所管しているところ、こうした関連規制を含め総点検を行いまして、具体的な対応策を検討していきたいと考えております。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。

 今いろいろな法案、法律が出てきていましたけれども、今回、このメガソーラー規制というところがホットワード、ニュースになってきたのは、北海道の釧路湿原の太陽光パネル設置、これが世間をにぎわせたことで今注目を浴びているというふうに考えております。話題で取り上げられております太陽光パネル設置については、違反しているのでしょうか。そして、違反している場合はどの法律に抵触しているのか、お答えをお願いいたします。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 釧路で問題となっているメガソーラーの事案でございますけれども、森林法に基づく許可を受けずに林地開発したこと、盛土規制法、土壌汚染対策法に基づき必要な届出が行われていなかったことが確認されてございまして、現在、北海道庁において、事業者から状況を聴取するとともに、指導を行っているところと承知してございます。

 環境省としても、引き続き状況を注視していくとともに、所管法令に関しては北海道庁からの相談に丁寧に応じてまいりたいと考えております。

仙田委員 ありがとうございます。

 今の御答弁ですと、森林法と土壌法というところのキーワードが出てまいりましたけれども、先般の通常国会で改正しました環境影響評価法、これが私は一番大事な役割を担っているんじゃないかなというふうに思っております。こちらの方を見ますと、太陽光発電については、現在三万キロワット以上、こちらが環境影響評価法の対象となっております。

 しかし、全国で生じているメガソーラーの設置に伴う環境、防災上の課題に対して、環境影響評価法、こちらの役割が非常に大きいと考えておりますけれども、これについて政府の見解を伺いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

白石政府参考人 お答え申し上げます。

 環境影響評価法は、規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業につきまして、事業者自らが事業の環境影響について調査を行い、その結果を公表し、一般の方々や地方公共団体から意見を聞くなどして、環境に配慮された事業計画を作成するための手続を定める法律だということでございます。

 事業の免許等の実施権者が環境影響評価書の記載事項を考慮した上で免許等を行う仕組みとしておりますので、発電所については、経済産業大臣が環境影響評価の結果に従っていること等を確認し、認可等を行うことになってございます。

 現在、先ほど答弁ございました、太陽光発電の更なる地域共生、規律強化に向けて、関係省庁連絡会議で検討してございます。環境省の所管法令でございます環境影響評価法も含めまして、各種の関係法令における対応につきまして検討中でございます。引き続き検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。

 今御答弁でありましたとおり、環境影響評価法は手続法であって、それで決めていくものではないというのがありましたけれども、やはり環境に評価して適正かどうかというのを見ていくのが環境影響評価法のまさに役割だというふうに思っております。それで手続をやって承認をもらっても、それでも現場で起きていることは変えていけないというのであれば、何のための環境影響評価法なのだろうというところが出てくるというふうに思っております。

 ですので、今現場で起きている事象に対して、そしてこれから起きていくであろう事象に対して、どの法律でいつまでに規制をかけていくのか、大臣にお伺いさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

石原国務大臣 政府全体として、現在、経済産業省を始め関係省庁とともに、安全、景観、自然環境などの観点での関連規制について、具体的な対応策の検討を進めているところであります。

 不適切なメガソーラーを法的に規制する施策を実行していくという方針の下、実効的な規制となるよう、スピード感を持って対策を取りまとめてまいりたいというふうに考えております。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。スピード感を持ってということは非常にありがたい言葉でございますけれども、やはり、いつまでにというところの規制をしっかりやっていきたいなというふうに思っております。

 太陽光のメガソーラー規制、やっていかないと、どんどんどんどん山が削られていくわけでございます。政治は好き嫌いでやっちゃいけないというふうに言われますけれども、やはり、風光明媚な景色が太陽光パネルでなくなっていくところを見ますと、私は、美しくないですし、好きではないなというふうに思っています。

 日本の古きよき田園風景を取り戻すためにも、そして美しい日本を取り戻すためにも、国民民主党はしっかりと協力してまいりますので、是非、メガソーラー規制対策、強化してまいりたいと思いますので、次の通常国会でしっかりとやってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次に、太陽光パネルリサイクルについてお伺いいたします。

 今、太陽光パネルの大量廃棄に備えたリサイクルの制度検討、環境整備、こちらについて一度法案を見送られたという状況でございます。今の進捗状況、そして今後の制度の取りまとめ時期について、具体的に教えてください。よろしくお願いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 環境省におきましては、経済産業省と連携し、昨年九月から中央環境審議会で検討を開始し、本年三月に審議会からいただいた意見具申も踏まえ、法制的見地から検討を進めているところでございます。

 引き続き検討作業を進め、実効性のある制度案をできるだけ早く取りまとめた上で、次期通常国会への法案提出を目指してまいりたいと考えております。

 また、制度的検討と並行いたしまして、リサイクル技術の開発支援や設備の導入促進、そして、今月二十一日に施行させていただきました再資源化事業等高度化法に基づく認定制度の活用などにより、太陽光パネルのリサイクル費用の低減とリサイクルの体制整備の加速化を進めてまいりたいと考えております。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。

 今言っていただいたように、リサイクルの低減を含めてやっていくべきだというふうに思っておりますけれども、やはり、費用負担について、今既に設置されているものは国が負担していく、そして、二巡目、これから切り替えていくところについては事業者が負担していく、この考え方が基本的な方向性ではないかなというふうにも考えております。

 これは、いわゆる家電リサイクル法、白物家電ですね、こちらについても今採用されている考え方じゃないかなというふうに思っておりまして、費用負担の明確化、そして事業負担を原則とすること、事業者に対するリサイクルの義務づけ、不法投棄防止の強化といったことも、太陽光パネルにも導入するべきじゃないかなというふうに考えております。

 そこで、お伺いさせていただきたい部分でございます。

 特に、二巡目の事業者に対して、家電リサイクル法で採用されているような事後的に処理費用を回収するスキーム、いわゆる事後負担方式を太陽光パネルにも適用するということで、この部分のお金を下げていくことができるんじゃないかというふうに考えておりますけれども、政府の考えを教えてください。よろしくお願いします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 太陽光パネルのリサイクル費用の負担の在り方につきましては、埋立処分とリサイクルの費用の差額が現時点では大きい中で、関係法令との整合性等も含め、その在り方について法制的見地から検討を進めているところでございます。

 実効性のある制度案の取りまとめに向けまして、引き続き検討作業を進めてまいりたいと考えているところでございます。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。

 やはりスピード感が遅いかなというふうに思っております。既にもう太陽光パネルを埋立てする方、多くいらっしゃいます。リサイクルするよりも埋立てする方が、今、中央値で約二千百円。ただ、リサイクルしようとすると八千円から一万二千円ということで、約六倍の費用がかかってまいります。

 通常の、一般の民間企業からしたら、埋め立てた方が安いのであれば、そちらの方が安く済ませられるからそうしてしまおうというのが今の実情だというふうに思っていますので、できるだけ早く、現時点で乖離が出ているからやれないというわけではなくて、今すぐにやらないと、これがどんどんどんどん増えていくというふうに思っております。

 その結果、安価に埋立てをしてしまって、そこからヒ素といった有害物質が漏れ出てしまっているというところが今の実態だというふうに思っております。

 制度が整備されるまでの暫定措置として、埋立処理処分についてリサイクル費用と同程度の水準に引き上げるなど、処理コストの適正化を今すぐにでも図るべきではないかなというふうに考えておりますけれども、政府の見解を伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 埋立処分費用の件でございますけれども、産業廃棄物の埋立処分場は主として民間事業者により設置されているため、埋立処分費用につきましては、排出事業者と処分業者の個別契約において定められるものと認識しており、政府といたしまして、その価格設定に関与することは難しいと考えております。

 その一方で、太陽光パネルの埋立処分の費用とリサイクル費用との差額が現時点では大きい、こうした御指摘いただきました実態も踏まえまして、リサイクル技術の開発支援や設備の導入促進等により太陽光パネルのリサイクル費用の低減の加速化を進めてまいりたい、このように考えております。

仙田委員 ありがとうございます。

 今お話にあったとおり、民民の契約の中に政府が介入されないというのは至極当たり前の話ではございますけれども、やはり、介入できないのであれば、それに対する対策をしっかりと政府としてやっていくべきだというふうに思っております。

 やはりここの、太陽光パネルの大量廃棄を見据えたリサイクル制度というところはもはや待ったなしの課題でありまして、私の地元岐阜県でも強い懸念の声が上がっております。私としては、少なくとも、遅くとも来年の夏頃までには、制度の全体像が分かる形で整備を考えております。

 そこで、大臣にお伺いいたします。太陽光パネルのリサイクル制度について、政府として制度案をいつまでに公表していくのか、明確なスケジュール感をお示しいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

石原国務大臣 今年の通常国会で提出を断念せざるを得なかったわけでありますけれども、太陽光パネルの排出増加に備え、太陽光パネルの適正な廃棄、リサイクルのための制度的対応を進めることは重要であります。

 引き続き検討を進めて、実効性のある制度案を取りまとめた上で、次期通常国会への法案提出を目指してまいりたいというふうに考えております。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。次期通常国会という言葉が聞けて、非常にうれしく思っております。

 是非、今もう既に刻々と太陽光パネルの廃棄が増えている中で、住民の方は非常に不安を持っているところでございます。やはり、太陽光パネルの中に入っているのは、有害物質であるヒ素が入っているというところ、そのヒ素が土に入り、そして水になって口に入ってくる、そういうところをやはり抑えていきたいなというふうに思っておりますので、是非、次の通常国会での法案提出に向けて我々もしっかりやってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 続きまして、次に、浄化槽の件についてお伺いをさせていただきます。

 こちらの浄化槽保守点検につきましては、二〇二五年、今年の六月三日の環境委員会で、浄化槽の保守点検の回数についての質問をさせていただきまして、都道府県ごとにばらつきがあることを指摘させていただいたところ、今回、環境省としてアンケートをしっかりやりまして、年度内に公表するという答弁をいただきました。その結果、今回アンケートを取りまとめて、今、各都道府県そして業界団体にアンケートを出しているということをお聞きしたところでございます。

 まずもって、通常国会での答弁、そしてアンケートをやっていくというところに対して、環境省として動いていただいたこと、本当に厚く御礼を申し上げます。

 その上で、今回やっていただきましたけれども、そのときに、アンケート結果は年度内に公表するということもおっしゃっておられましたけれども、こちらの方針も、今、変更がないかどうか、ここだけ確認をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 維持管理の実態調査のアンケート調査につきましては、先ほど御指摘いただきましたとおり、今年度中に結果を取りまとめ、公表を目指したい、このように考えております。

仙田委員 ありがとうございます。しっかりと、その公表結果を待って、次の浄化槽、改正を含めて考えていきたいなというふうに思っております。

 今回のアンケートのポイントは、各都道府県ごとにばらつきがあります保守点検回数、そしてその点検に関する一回当たりの料金、これの総額というのが都道府県ごとにばらつきがあるかどうかというところを把握、可視化することが目的だというふうに思っております。その公表結果を踏まえまして、現行法の改正是非、これの検討材料にしてまいりたいというふうに思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 現状、下水道は公共サービス、浄化槽は民間サービスと、同じ生活処理排水をやるサービスでありながら制度上の扱いで大きく異なっているのが今の状況で、私はここは理不尽だというふうに思っております。そして、ここについては、分かりにくさや不公平感の声も寄せられておりまして、大きな改善が必要だというふうに考えております。

 今後、人口減少、東京一極集中が進む中で、地方、特に過疎地域においては、下水が維持できず、浄化槽への需要、切替えという要望が多く発生してくると考えております。こうした課題について、来年の通常国会でもしっかり議論を深めてまいりたいというふうに思っています。

 石原大臣におかれましても、この課題解決に向けた力強い取組の意気込みを是非言っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

石原国務大臣 仙田委員にお答えいたします。

 私、東京の選挙区なんですけれども、別に下水道だけじゃなくて、伊豆七島は結構浄化槽もありまして、個人の浄化槽なんですけれども、例えば御蔵島なんかは、村で全部管理をして、それで、浄化槽なんですけれども下水道料金を取るような形になっています。

 ただ、一般的には、浄化槽は多くは個人が所有して、維持管理するのは、私有財産であり、いわゆる公共サービスとは異なります。

 他方、下水道と同様に、汚水処理という重要な社会のインフラとしての機能を有しています。行政においても、維持管理を確保する等の役割を果たしていくことが重要であるというふうに考えております。

 こうした考えを踏まえて、都道府県が市町村と連携し、地域の事情に応じた最適な処理施設や整備区域を定めた都道府県構想を策定するものと考えておりますけれども、そういうことをしっかりとサポートしてまいりたいというふうに思います。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。今、伊豆諸島は浄化槽というお話がありました。ありがとうございます。

 やはり今後、下水道から浄化槽に変えていく自治体がありますと、下水道の料金も負担しなきゃいけないですし、浄化槽の料金も負担しなきゃいけない。そうすると、二重でお金を負担していくというところはやはり大きな負担になってくるなというふうに思っておりますので、是非、浄化槽と下水道の切替えの部分については、政府としても、全面的な支援を含めたやり方を考えていきたいなというふうに思っていますし、是非御検討をお願いしたいなというふうに思っております。

 最後の質問になりますけれども、PFAS対策でございます。

 今回、PFASを除去する自治体の取組、こちらの財政支援を強化するという検討に入ったというニュース、報道がございましたが、それは事実でしょうか。要件緩和の検討時期と要件緩和の具体的な内容についてお伺いさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

上田大臣政務官 水道事業の経営に要する経費は、水道施設の整備に要する経費も含めて、水道料金収入により賄うことが原則であります。

 他方、地形や水源等の条件により、資本単価、すなわち一立米の水の供給に要する施設整備費が割高となるなど、経営条件が厳しい水道事業者等もあります。こうした水道事業者等に対しては、PFOS及びPFOA対策として行う施設整備への財政支援を行っているところであります。

 さらに、来年四月からPFOS及びPFOAが水道水質基準に引き上げられることなどを踏まえ、令和八年度概算要求において、その対策に関する補助要件の緩和を盛り込んだところです。

 国土交通省としては、引き続き、こうした取組を通じて、水道の安全の確保に向けて、PFAS対策をしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。

仙田委員 御答弁ありがとうございます。来年四月の、令和八年度の概算要求から盛り込んでいくということの強い答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 やはりここは、私の地元、各務原市でございますけれども、現地におけるPFAS対策としまして、専用の処理施設を建設するために二年間で十七億円、これを超える工事費を見込んで、今回、二〇二五年には、各務原市単体で約十億円の予算を盛り込んだ。このお金については、先ほどお話がありましたとおり、全部水道料金で賄っていくことになりますと、各務原市の市民の方が、水道料金の値上げで対処していくことになります。

 ただ、やはり、最初にやる活性炭での交換、これだけでも年間一億二千万円もの費用がかかってまいりますし、これを全部全て市が、そして市民が単独で負担していくというのが現状でございます。是非来年度、追加予算で、七億円に対しては要件緩和が適用できるように是非前向きに検討していただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 このPFAS問題につきましては、昔の消火器には入っている成分でもございます。全国どこでも起こり得る問題でございますし、自治体の規模や財政状況によって対応に差が生じることはあってはならないというふうに考えております。住民の安全を守るためには、除去設備の導入や浄化対策に対し、自治体だけに負担を押しつけない仕組み、これを国として明確に制度に盛り込むことが不可欠だと考えております。支援要件の緩和や柔軟な支援の拡充についても、引き続き積極的に進めていただきたいと思っております。

 国として実効性のあるPFAS対策が全国に確実に実施されるよう、どうか前向きに進めていただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。

泉委員長 次に、鰐淵洋子さん。

鰐淵委員 公明党の鰐淵洋子でございます。

 高市内閣が発足をいたしまして、石原環境大臣が誕生いたしました。新体制になりましたし、また、私自身も久しぶりに環境委員会に所属になりましたので、これまで公明党が取り組んできました課題について、改めて今後の取組方針も確認させていただきたいと思いますし、そして更に進めていただきたい、そういった思いで質問させていただきますので、どうかよろしくお願いを申し上げたいと思います。

 まず初めに、石原大臣に早速質問させていただきます。世界平和と環境外交について、大臣に伺いたいと思います。

 公明党は、結党以来、世界の平和と安定、対話を通じた外交の推進を掲げまして、環境外交こそ世界の平和と安定につながる重要な分野であると考えております。

 言うまでもなく、気候変動やプラスチック汚染、水質、大気汚染など、国境を越える地球環境問題は世界全体で取り組むべきグローバルな課題でありまして、世界各国が共通認識を持って、協調しながら対応していかなければなりません。しかし、なかなかそれを実現するのは大変に難しい、厳しい状況であると思っております。

 そういった中で、我が国としては、これまでの環境分野での経験や技術、知見を生かしまして、国際協調主義に基づき、人の暮らしと命を守り、人類の未来に貢献する外交を環境分野でも実現することで、環境外交でのリーダーシップを発揮するべきと考えております。

 石原大臣は所信の中で、人の命と環境を守り、持続可能な未来をつくると述べられておりますけれども、改めて、環境外交の方針と取り組む決意をお伺いしたいと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 世界が直面する気候変動や汚染、また生物多様性の喪失といった地球環境問題は、一国の取組によって解決できるものではなくなっています。多国間で協調して取り組む必要があります。

 我が国は、これまで、環境分野での国際協調に向け、様々な場面で積極的に貢献をしてまいりました。今回私が参加をしたCOP30でも、資源循環に関する企業の取組を評価、開示するための国際標準を目指し、環境省が開発に参画してきたグローバル循環プロトコルを公表するなど、この分野での国際ルール形成を主導すべく取り組んでいるところであります。

 また、COP30の期間中には、二国間クレジット制度、JCMパートナー国会合を主催し、世界全体での脱炭素の取組の推進を訴えたところであります。

 高市総理が言われる、世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻すといった方針の下、我が国の経験や強みを持つ技術を生かしながら、人類の未来に貢献する力強い環境外交を実現してまいります。

鰐淵委員 ありがとうございました。力強い環境外交をやっていくということで御答弁いただきました。

 私も個人的に他国のリーダーとお会いする機会がございますが、その際、ほとんどの国の方が、やはり日本に対する、環境に対する取組をしっかりとリーダーシップを発揮して頑張ってもらいたいという声を多数いただいております。それぞれの国、政治課題はありますけれども、やはりこういった環境分野は世界共通の課題として力を合わせて取り組んでいけるところだと思いますので、そういった意味で、引き続き、石原大臣の下、環境外交で、環境問題だけではなくて平和も含めて、世界共通の問題、しっかりと取り組んでいきたい、進めていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

 先ほど、COP30についても大臣の方からも少し触れていただきました。改めて、このCOP30を踏まえた上での脱炭素政策について、私からも質問させていただきたいと思います。

 改めて、大変にお疲れさまでございました。地球の裏側からということで、戻った早々、委員会ということで、本当にありがとうございます。

 その中で、これも先ほど大臣からも触れていただきました、今回はアマゾンに位置するベレンが開催地となりました。地球の肺とも呼ばれる地域でもございまして、大臣も実際に地域に行かれて、ブラジルに行かれまして、気候変動が世界における喫緊の課題であることを改めて実感されたのではないかと思っております。

 言うまでもなく、世界全体で気候変動問題の対応をしっかりと加速化していかなければなりませんが、我が国は今年の二月に地球温暖化対策計画を改定いたしまして、新たなNDCを定めました。気候変動対策で世界をリードするためにも、二〇五〇年ネットゼロの実現に向けまして、地球温暖化対策計画に沿って確実に取組を進めていくとともに、国際的にも日本が積み重ねてきました取組を発信していく必要があると考えております。

 改めまして、このCOP30を踏まえまして、日本として脱炭素政策をどのように進めていくのか、大臣にお伺いしたいと思います。

石原国務大臣 鰐淵委員にお答え申し上げます。

 気候変動は人類共通の待ったなしの課題です。世界で地政学的に困難な状況が続く今だからこそ、揺らぐことなく、パリ協定の一・五度目標の達成に向けて各国の連携が重要であります。

 そうした中、COP30では、私も閣僚級会合等の交渉に参加をいたしましたけれども、温室効果ガス削減目標、NDCの未提出国に対して可能な限り早期に提出するよう促すといった温室効果ガス排出削減の取組の加速や、また、昨年合意された新規合同数値目標、NCQGの文脈で、二〇三五年までに適応資金を少なくとも三倍に増やす努力の呼びかけといった、途上国への資金供与の着実な実施などを内容とするグローバル・ムチラオ決定の採択を含むベレン・ポリティカル・パッケージの取りまとめを通じて、各国の政治的意思を共有することができたものというふうに考えております。

 我が国としては、本年二月に、一・五度目標と整合で野心的な新たな温室効果ガス削減目標を国連に提出をいたしました。目標の達成に向けて、揺らぐことなく排出削減を進めるべく、政府一丸となって取り組んでまいりたいと思います。

 環境省としては、地域、暮らしといった需要側の分野を中心に脱炭素の取組を主導してまいりますし、具体的には、地域脱炭素の取組や住宅、建築物などの徹底した省エネなどの取組を進めてまいります。また、国内での取組に加えて、JCMの仕組みなどを活用しながら、アジア地域を中心に世界の排出削減に貢献していく所存でございます。

鰐淵委員 ありがとうございました。目標達成に向けて着実にやっていくということで、具体的な政策もお伺いしました。しっかりと政府を挙げてやっていただきたいと思います。

 また、大臣の答弁の中に、改めて、気候変動問題は待ったなしの課題であるとおっしゃられました。本当に、人類や全ての生き物にとりまして生存基盤を揺るがす気候危機とも言われておりますけれども、その影響は、社会経済活動、地域社会、国民生活全般に深く関わってまいります。

 そして、特に大きな影響を受けるのが未来を担う将来世代の方、若い世代の方が大きな影響を受けるのではないかと思っております。こうした危機感から、日本からも若い方々がこのCOP30に参加をされまして積極的に声を上げたと伺っておりまして、こういった若者の活躍、大変に心強く思っております。

 他方で、気候変動問題の関心につきまして、内閣府政府広報室の令和五年の世論調査によりますと、十代、二十代、三十代の若者世代がほかの世代に比べますと関心が低いとの、そういった調査結果も示されております。

 こういったことからも、特に若い世代を中心に気候変動を我が事として捉えられるように、分かりやすく正確な情報発信も含めまして、気候変動問題に関する若い方々の理解や、また危機意識を高めることが重要ではないかと思っております。

 そして、若い方々の声を真摯に受け止めまして、そういった彼らを政策決定のプロセスに巻き込みまして、未来を協創することによって関心を持っていただくことも重要でありますし、また、それが将来世代に果たす私たちの責任ではないかと思っております。

 これまでも、気候変動対策の政策決定プロセスに若者世代また多様な方々の参画について、私も強く要請をさせていただきました。改めて、政府の認識、また今後どのように取り組むのか、お伺いをしたいと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 例年、COPにおいては、若者の代表らとの意見交換を行っています。実は今年もNGOの方とユースの方と意見交換を行う予定だったんですが、火災が発生をいたしまして、私が挨拶をした瞬間に火災が発生して、会場から退避をしろということで、十分にお話を聞くことができなかったんですけれども。

 ただ、会場内では、他国のセミナーで、国を申し上げるとタイなんですが、タイのセミナーに日本人の高校生の方が参画をされておりました。こうした気候変動に立ち向かう若者の姿に大変勇気づけられたところであります。

 他方で、鰐淵委員が言われたように、気候変動に関する若者の意識というものが余り高くない。先ほど委員からもお話がありましたが、令和五年の内閣府の調査によると、三十代以下の世代では三割程度、七十五歳以上になるとかなり、六割、七割、高い比率なわけですけれども、若者世代により一層の問題意識を持っていただくことが重要であるというふうに私も考えているところであります。

 その上で、気候変動対策の検討、実施のプロセスにおいて、若者を含む様々なステークホルダーの声に耳を傾けることが重要と認識しており、御意見を丁寧に伺ってまいりたいというふうに考えます。

鰐淵委員 ありがとうございます。

 今回のCOP30での取組はできなかったということでございますが、また引き続き、大臣の下でこういった取組を強力に進めていただきたいと思いますし、こういった気候変動問題に限らず、やはり若い方々に政治に関心を持っていただくためには、こういったプロセスはすごく大事だと思います。

 是非とも、環境省が石原大臣の下で、こういった取組が他省庁にも広がるように、積極的なお取組を改めてお願い申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

 次の質問に入らせていただきたいと思います。地域と共生した再エネ導入と地域GXについて質問させていただきたいと思います。

 二〇五〇年カーボンニュートラルの達成のためには、地域における脱炭素の推進が大変に重要でございます。とりわけ、地域、暮らしに密着した地方公共団体が主導して、地域特性に応じて地域資源を最大限活用し、再生可能エネルギーを導入していくことにより、産業振興や防災、レジリエンス強化などの地域課題の解決や地方創生に貢献することが可能でございます。

 昨今、釧路地域における太陽光発電施設の建設を始め、全国各地で再生可能エネルギーに対する地域との共生上の懸念や諸課題が顕在化する事例が発生をしております。特に、希少な野生動植物の生態系、生息、生育地域が脅かされる事態はゆゆしき問題であると考えております。

 この問題につきましては、我が党の北海道の佐藤英道衆議院議員や地元地方議員を中心に、現地調査や専門家の方から意見聴取を重ねまして、十月一日の日に、地域と共生した再生可能エネルギーの導入拡大に向けた要請、これは浅尾前大臣に提出をさせていただいているところでございます。

 地域における合意形成が不十分なまま事業に着手している事案や、環境や防災面の法令が十分に守られていない事案につきまして、厳正に対処していくことが必要であると考えます。他方で、適正な環境配慮の確保と地域との合意形成が図られた地域共生型の再生可能エネルギーにつきましては、その導入及び利活用を最大限促進していくべきと考えております。

 地域と共生した形での再生エネルギーの導入、利活用を最大限促進し、地域の脱炭素化を更に加速させていくため、環境省として今後どのように取り組んでいくのか、お伺いをしたいと思います。

青山副大臣 お答えします。

 まず、委員がおっしゃったとおり、十月に御党、公明党から環境省に要請をいただきまして、その中で、希少種の保護やあるいは地域共生の再エネ導入をしてもらいたいと要請がありましたことは、私たちもよく理解しております。今日の御質問もその基本的な思想に基づくものであることも理解した上で、お答えしたいと思います。

 まず、先ほど大臣答弁にもあったんですけれども、高市総理が、適正でないメガソーラーは法で規制するという考え方を既に明示されました。したがって、環境省としましても、地域とともに生きることができない、地域共生が難しいような再エネについてはしっかり抑制する。同時に、今これも鰐淵委員がおっしゃったとおり、地域とともに生きることができる再エネであれば促進していくという基本姿勢で取り組みたいと思っています。

 鰐淵委員におかれましても防災との関連を御指摘になりましたが、私たちも同じ考えでありまして、例えば具体的に申しますと、防災の一つの在り方、強化のための一つの在り方として、地域の避難所をより充実させるということでありますが、特に電灯について、明かりが不安定ですと、避難されていても心理的にも非常に不安になりますから、電灯の確保について再エネの電力を用いる、それからリチウム蓄電池のかなり発達してきた技術も活用して、そういう意味で地域共生型の再エネを防災にも生かせるように取り組んでまいりたいと思います。

鰐淵委員 青山副大臣、ありがとうございました。これまでの公明党の提言を踏まえた上で御答弁いただきまして、ありがとうございました。しっかりと進めていただきたいと思います。私たちもしっかりと後押しをしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 次の質問に入らせていただきたいと思います。次は辻副大臣に伺いたいと思います。循環経済への移行について質問させていただきます。

 循環経済への移行は、大量生産、大量消費、大量廃棄型の持続困難な経済システムから脱却し、資源や製品を経済活動の様々な段階で循環させることで資源効率性を上げ、新たな資源の採取、エネルギーの消費や廃棄物発生を必要最小限にするとともに、その中で付加価値を生み出し、新たな成長の扉を開く鍵になるものと考えております。

 また、気候変動や生物多様性の保全といった環境面の課題はもとより、産業競争力強化や経済安全保障の確保に加え、地方創生や質の高い暮らしの実現に資するものでございます。

 こうした中で、先日、十一月二十一日に再資源化事業等高度化法が全面施行されました。この法律によりまして、今後、資源循環産業の発展につなげていくことが重要であります。私も令和四年四月にこの法律につきまして質問させていただきまして、この法律の施行によってどのような効果が期待されるのか大変に関心が高いですので、改めて今後の効果、期待をお伺いしたいと思います。

辻副大臣 お答え申し上げます。

 三年前の同法の法案審議時にも鰐淵委員が御質問いただいておりまして、おかげさまで先週全面施行されたこの循環経済への移行を促進する同法、結論から申し上げますと、国家戦略として政府一体で取り組むべき極めて重要な政策課題でございます。特に、我が国、物づくり大国であるという認識の下、産業競争力の強化と経済安全保障への貢献に直結するものだと考えています。

 また、大きく二点、今回の同法、一つは再資源化事業のアップグレード、これを高度化をする判断基準を定めることで国全体の資源循環を底上げする、もう一つは、環境大臣の認定によって先進的で高度な再資源化の取組を促進すること。こういった発展を通じて、国内における再生材の質と量を確保すること、これが期待されます。

 今後三年間で百件以上の認定事業の創出を行うことを目標としていまして、また、特に自動車製造業への再生プラスチック供給拡大等を始め、産官学の連携推進を図りつつ、しっかりと取り組んでまいりたいと思っています。

 以上です。

鰐淵委員 ありがとうございます。

 この資源循環事業につきまして、やはり中小企業が主に取り組むところが多いのではないかと思っております。是非とも、こういった事業者支援、国としても力強く後押しをお願いをしたいと思っております。

 では最後に、熊対策について質問させていただきたいと思います。

 今年度は熊の出没件数また熊による死者数は過去最多を大幅に超えておりまして、国民の皆様の安心、安全を脅かす深刻な状況になっております。そういった中で、我が党におきましても、関係者からヒアリングを重ね、また現地調査をし、また合同会議も開かせていただきまして、政府に対して様々な要請をさせていただいているところでございます。

 そういった中で、政府におかれましては、十一月十四日にクマ被害対策パッケージを取りまとめまして、対策を進めていらっしゃると承知をしております。しっかりと効果的な対策を講じていただきたいと思っておりますが、改めてになりますけれども、なぜここまで熊が出没しているのか、また被害が拡大しているのか。そもそもなんですが、この要因を的確に把握することが大前提であると思います。それに対してどうやって手を打っていくのかということをしっかりとやっていかなければなりませんので、そこを改めて、今回の要因をしっかりと分析もしていただきたいと思います。

 時間の関係で要請にさせていただきたいと思いますが、是非とも熊の出没の、なぜここまで増えたのか、そういったことをしっかりと原因究明をしていただきたいということで、要請にさせていただきたいと思います。

 その上で、具体的な取組について伺ってまいりたいと思いますが、現状、現在の深刻な状況を踏まえまして、まずは、熊が人間の日常生活圏やその周辺に出没しないように捕獲強化等に取り組む必要がございます。さきの通常国会におきまして鳥獣保護管理法が改正されまして、日常生活圏の緊急銃猟が可能となりました。こうした制度の円滑な施行が進められますとともに、実際に対策に当たるハンターの確保、育成、また安心して活動することができる環境整備が必要でございます。

 その一方で、熊は我が国の在来種でありまして、森の生態系の維持にとっても重要な役割を果たしていますので、ただやみくもに捕獲し続ければいいというわけではなく、人と熊のすみ分けを実現していく必要があると考えております。熊出没の要因としまして、人口減少などにより里山が適切に管理されなくなったことも指摘されております。そのため、放任果樹を適切に管理するなど、人間と熊の緩衝帯の再構築をしていくことも重要でございます。

 改めてになりますが、熊対策は、人間の日常生活圏に出没してしまった熊に対して的確に対処できる体制の構築、そして、そもそもそうした場所に熊が出没しないように取り組む対策を同時並行で進めていくことが重要と考えますが、今後どのように取り組んでいくのかお伺いをしたいと思います。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 熊対策につきましては、今月十四日に決定をいたしましたクマ被害対策パッケージ、これに基づきまして、政府一丸となって人の生活圏からの熊の排除と人と熊とのすみ分けに取り組んでいくこととしております。

 人の生活圏に出没した熊につきましては緊急銃猟により排除するということになりますけれども、これが速やかに行われるように、地方自治体へのノウハウの周知、狩猟免許を有し、鳥獣の捕獲等を行う公務員、いわゆるガバメントハンターへの支援を交付金により行い、熊に対処できる体制を構築してまいります。

 また、人の日常生活圏に出没させない、人と熊とのすみ分けを進めるための対策といたしまして、放任果樹等の誘引物の管理、刈り払いなどの緩衝帯整備、そういったことの自治体の取組を交付金で支援をして、同時並行で進めてまいりたいと思います。

鰐淵委員 ありがとうございました。

 人と熊のすみ分けをしっかりと実現することが、熊と人の共生社会の実現になるんだと思います。しっかりと取組を進めていただきたいと思います。

 最後、大臣にお伺いをしたいと思います。

 熊被害の恐怖が日常のものとなりまして、外出を控える住民の方も増えていると伺っておりますし、また、そのほか、農林畜産業のみならず、観光などの地域経済への影響も出ております。また、子供たちも外で遊べない、クラブ活動もできない、そういった様々な影響が出ている中で、ある方は、この恐怖感、不安はコロナのときと同じだ、そのようにおっしゃっている方もいらっしゃいます。

 こういった深刻な状況から国民の皆様の命と暮らしを守る、安全、安心を取り戻す、そのために改めて危機感を持って、徹底して、政府を挙げて熊対策に取り組んでいただきたいと強く要請しておきたいと思います。

 その上で、具体的な取組として、やはり中長期的な取組になりますが、国として責任を持って熊の個体数管理を適切に行っていくことが重要であると考えております。その前提といたしまして、現在は各都道府県が個別に個体数の推定などを行っていますが、例えば熊の生態や堅果類の豊凶、豊作だったり、そういったことも含めて、それも調査をし、様々な調査結果を分析、活用しながら、科学的かつ統一的な手法で生息調査を進めることが必要であると思っております。

 熊被害の深刻な状況から国民の命と暮らしを守り、国民の安全、安心を取り戻すために、しっかりとこういった中長期的課題、やっていただきたいと思います。最後に大臣にお伺いをしたいと思います。

石原国務大臣 済みません、お答えをする前に、先ほど、気候変動に関する世論調査で、内閣府の調査で高齢者世代が六、七割と言ったのですが、六割ということで、訂正をさせていただければと思います。

 お答え申し上げます。

 熊による人身被害から国民の安全や安心を取り戻すためには、個体数推定を速やかに実施して、個体数管理の実効性を高めていくことが重要であります。

 このために、まずは、現在既にある都道府県が行っている個体数推計結果に基づいて、地域ごとの熊の捕獲目標頭数を設定し、クマ対策ロードマップを年度内に策定をしようと考えております。

 さらには、環境省においても、都道府県と連携しながら全国的な熊の生態調査を実施をして、個体数推計や捕獲目標数を精密化して、科学的かつ統一的な統計手法を踏まえた個体数管理を地方自治体と連携して進めてまいりたいと思います。

 こうした対策を通じて、増え過ぎた熊の個体数の削減、管理の徹底を図り、国民の命と暮らしを守ってまいります。

鰐淵委員 ありがとうございました。

 以上で終わります。

泉委員長 この際、辻環境副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。

辻副大臣 済みません、一点訂正です。

 法案審議をいただいたのは令和六年でしたので、先ほど三年前と申し上げましたが、正しくは昨年、一年前であります。失礼しました。

泉委員長 よろしいですか。

鰐淵委員 はい。ありがとうございました。

泉委員長 次に、北野裕子さん。

北野委員 参政党の北野裕子でございます。

 本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 石原大臣、御就任おめでとうございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。

 まず、熊被害による事故によって亡くなられました方、また、おけがをされました被害者の方々への御冥福と御健康を早く取り戻されることをお祈りし、いち早く政策に尽力することをお誓い申し上げ、幾つか質問をさせていただきたいと存じます。

 全国で熊による人身被害が過去最悪を記録しておりまして、特に秋田県では、十月だけでは三十二人が襲われ、これら全てが人里で発生をいたしました。こうした状況を受け、政府は、十一月十四日にクマ被害対策パッケージを制定し、省庁横断で緊急対策を講じております。

 私は、今年の四月の環境委員会で、熊を危険動物として排除する発想から自然と共生を目指す発想への転換を訴え、事前対策の徹底や生態系の調査を強化、そして森林官の必要性を指摘してまいりました。

 はっきりと申し上げさせていただきます。今回の熊被害なんですけれども、場当たり的な政策による人身的な被害、人災と言っても過言ではないのではないかと私は考えております。四月の時点で、私やほかの委員が、草刈りの徹底、果樹の剪定など、熊の遭遇を未然に、取り組む仕組みが重要だと指摘しておりました。仮にそれが十分かつ迅速に執り行われていれば、現在のような被害拡大はここまで至らなかったのではないでしょうか。

 今こそ、過去の教訓を踏まえた、場当たり的な対処法ではない抜本的な、短期的、中期的な対策をより確実に前に進めていただけたらと思います。

 そこでまず、熊との関係も示唆されておりますメガソーラー問題について御質問をさせていただきたいと思います。

 高市総理は、美しい国土を外国製の太陽光パネルで埋め尽くすことは猛反対であると会見でもおっしゃっておりました。釧路湿原のメガソーラー問題は、特別地区のすぐ隣で開発が行われており、我が党の釧路市議会議員が声を上げ、大きく取り上げられました。

 そこで、二点お伺いいたします。

 まず、バッファーゾーンとなる普通地域を適切に設けることが重要だと考えますが、現在、この指定が全国的にも思うように進んでいないと考えております。なぜ区域の拡張が進まないのか、端的に教えていただけますでしょうか。

青山副大臣 お答えします。

 まず、端的にという御要望ですから端的にお答えしますと、国立公園という制度のいわばみそは、中で開発規制が行われることです。その開発規制に対して深刻な懸念を持つ関係者もいますので、非常に丁寧な調整が必要になっているということであります。

 ごく短く具体例を申しますと、歩みが遅いという御指摘は謙虚に受け止めをいたします。その上で、例えば、去年の六月には、新たな国立公園として日高山脈、夕張山地の指定が実現しました。これで三十五個目の国立公園であります。それから拡張につきましても、今年の二月に、阿蘇山の草原について拡張が実現いたしました。

 開発規制は国立公園の中心ですから、それは揺るがすことはできませんが、丁寧な調整を続ければ、こうしたことが実現していくと考えております。

北野委員 ありがとうございます。

 拡張に向けて積極的に取り組んでいくということなんですけれども、自然というものは一度奪われたらすぐに元には戻りませんので、一刻も早く取り組んでいただきたいと思います。

 次になんですけれども、適切に区域を指定したとしても、反則時ですね、違反されたときの罰則、命令が適切に実施されなければ意味がないと考えております。そのためにも、運用の実効性を持たせるためにどうしていくのか、現場の職員が正しい判断ができるよう、政府としての方向性を大臣にお示しいただけますでしょうか。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 自然公園法違反に対しては、厳正に対処していく必要があると考えます。

 法の執行に当たっては、本省と地方環境事務所が緊密に連携して、知見の集積や共有を図りながら厳格に取り組んでおります。これにより、違反が確認された場合には、行政指導、命令、刑事告発など、状況に応じた適切な手段により速やかな改善を求めてきたところであります。

 引き続き、現地管理体制の充実や情報共有の徹底を図り、自然公園法の規制を適切に運用してまいります。

北野委員 ありがとうございます。

 適切に行っていくという御答弁をいただいたんですけれども、やはり、現場の皆さんは事業者に適切な処分をすることを過度に恐れているように感じております。事業者の違反があった場合、相応の処分がなければ私たち国民は納得ができませんので、地方行政は混乱してしまいます。ですので、国としてのガイドラインをもっと明確に作成していただいて、バックアップをしていただくことを求めて、次の質問に移らせていただきたいと思います。

 冒頭申し上げましたとおり、現在、熊の人の生活圏への出没が増えておりまして、緊急銃猟をより進めようとしておりますが、出没の原因を見誤っていては、熊の絶滅にもつながりかねません。ですので、熊の出没について、環境省さんとしてどのように分析をされているのか、こちらも簡潔にお答えいただけますと幸いでございます。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 熊が人の日常生活圏に出没する要因につきましては、個体数の増加、あるいは熊の餌となるドングリの凶作による山の中の餌資源の不足などが考えられているところでございます。また、中山間地域における人間活動の減少で、元来の人の生活圏周辺が熊に適した生息環境に変化しつつある、そういった様々な要因が複合的に重なって、人の日常生活圏への熊の出没件数増加につながっているという可能性が専門家により指摘されているところでございます。

北野委員 ありがとうございます。

 いろいろな原因があるとは思うんですけれども、現在、北海道で、ほかの地域なんですけれども、風力発電やメガソーラーが設置されてから熊が人里に下りてくるようになったという地元の声もあります。

 熊と風車の因果関係については、実は海外では盛んに研究が行われております。事前に問題を仮定し調査するのも公の仕事だと思いますので、個体数の増加、ブナの不作とかもあると思いますが、こちらも併せて、地元の声を聞きながら調査、対策をしていただければと思います。

 続きまして、次の質問に移らせていただきます。クマ被害対策パッケージの策定に至るまでの過程をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします、環境大臣。

 もしかして、大臣じゃなかったですか、済みません。ああ、副大臣、申し訳ないです、済みません。副大臣、よろしくお願いいたします。

青山副大臣 御質問の趣旨は、ちょっと確認いたしますけれども……(北野委員「済みません」と呼ぶ)いやいや、こちらから申しますけれども、どういう要請があったかということでありますか。(北野委員「そうです」と呼ぶ)今、実は答弁の訂正について協議していましたので、ちょっと一瞬聞き逃しました、申し訳ございません。

 簡潔にお答えしますが、今月の五日、十一月五日に、全国の猟友会を束ねていらっしゃる大日本猟友会が、これは政府ではなくて自由民主党の鳥獣被害対策特別委員会においでになりまして、そこで要請をなさいました。

 手続的にはあくまで自由民主党に対する要請なんですが、その要請文を拝見しますと、政府への要望となっておりますので、これを環境省は政府への要望でもあると受け止めまして、その中の項目、これは委員も御指摘のとおりなんですけれども、熊対策に関わる捕獲者の育成あるいは確保、あるいは報酬、待遇の改善、それから、さっきおっしゃいました適正な個体数の把握と管理、それらの要望を全て全国の猟友会からの要望と受け止めて、これから適切に対処をしていきたいと考えております。

北野委員 ありがとうございます。

 猟友会の方に直接お会いして聞いたんですけれども、まず、猟友会の方々は、十分に議論されたというふうには考えられないというふうにおっしゃっておりまして、一部報道では、猟友会も国からは相談がなかったとして報道されております。命懸けで対応するのは現場の人間ですので、現場の声をもっと大切にしていただいて、誠意のある対応をよろしくお願い申し上げます。

 次の質問でございます。そもそもなんですけれども、緊急的に対応するのであれば、まず猟友会等の熟練ハンターを雇用する方が合理的だと考えているのですが、いかがでしょうか。大臣、よろしくお願いいたします。

石原国務大臣 現在、現場で御尽力をいただいている猟友会を始めとした熟練ハンターの方々の協力は非常に重要だというふうに考えております。

 御指摘の雇用の在り方を含むガバメントハンターの在り方については、十一月四日に開催した有識者会合において検討に着手をしたところであります。本会合には大日本猟友会にも御参加をいただいております。

 環境省としては、こうした会合での御意見を伺いながら、引き続きガバメントハンターの確保に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。

北野委員 ありがとうございます。

 一般に、熊が捕れるようになるまで、ライフルを持てるまで最低十年かかります。そこから熊狩りの経験を積もうとすると、十数年単位の経験が必要だと言われております。私も本年、狩猟免許を取らせていただいたんですけれども、銃の所有にまでなかなか時間がかかりまして、熊を撃つこともできないんですね。そういったことも考えていただきたいですし、昨年、ハーフライフルの規制もされました。これは今回の対応と大変矛盾しておりますし、警察の出動も始まりますが、警察のライフルとハンターのライフルのものは、弾も口径も射撃姿勢も違います。なので、ガバメントハンター、警察の機能を確実に確保できるまでのロードマップをしっかり作っていただくことをここで御要望させていただきたいと思います。

 まず大切なことは、現場の声を丁寧に聞き、無用なあつれきを生まないようにしていただくことが私の願いでございます。人の日常生活圏に出没する熊は、人の命にも関わりますし、緊急銃猟をして駆除することは私はやむを得ないと思っています。ですが、九州のように、生態系のバランスが崩れるように絶滅してしまっても意味がないと思っていますので、そのようなことが起きないように慎重に進めていただければと思います。

 次なんですけれども、政府が最終的に目指す社会のことについてお伺いしたいと思います。

 生態系の多様性基本法第一条にあります「自然と共生する社会の実現」の自然には、熊は含まれますでしょうか。そして、ここで言う共生の定義も併せて教えていただければと思います。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘の自然でありますが、これは、日光、大気、水、土、そして動物や植物、これを構成要素として、我々人間を取り囲み、人間生存の基盤、それから生命維持の源泉でありまして、野生動物である熊も自然に含まれるということでございます。

 また、自然との共生についてでございますけれども、これも、生物多様性基本法第一条におきまして、「豊かな生物の多様性を保全し、その恵沢を将来にわたって享受できる」、そういう社会が自然との共生の社会だということでございます。

北野委員 ありがとうございます。

 熊は共存すべき存在だというお言葉をいただきました。一部、共生は無理だとおっしゃられる方もおりますので、なぜ共生が必要なのか、引き続き国民の皆様に適切な説明をよろしくお願い申し上げて、次の質問、最後の質問に移らせていただきたいと思います。

 私たちの今出ております熊問題なんですけれども、切っても切り離せない関係にある林業のことについてお伺いをいたします。

 熊と生態系保全、里山人口の確保の観点からも、日本の林業の振興が重要だと考えます。しかし、日本の林業は、戦後の関税の撤廃、WTO、ガット、政府調達協定などグローバルな自由競争に敗れ、今のような放置人工林が増えてしまったと考えております。需要も減っていく中、まずは国産木材をいかに使っていくかが大事だと思います。

 林野庁さんとして、国産木材の需要を創出するためにどのような取組をされているのか、お聞かせください。

齋藤政府参考人 お答え申し上げます。

 林業経営に適した森林において人の活動を活発化させることは熊等の抑制移動にもつながるものと考えており、そういった観点からも、林業の活性化が重要であると認識しております。

 林業の活性化に向けては、切って、使って、植えて、育てる森林資源の循環利用を図ることが重要であり、御指摘のとおり、特に木材の需要の確保、拡大は大きな課題の一つとなっております。

 このため、林野庁としては、今後、人口減少の進行に伴い、新設住宅着工戸数の減少が見込まれる中、これまで木材が余り使われてこなかった非住宅・中高層分野において、強度や耐火性に優れた製品の開発普及、公共建築物の木造化等の支援を通じて、木材利用の拡大を図るとともに、木質系新素材の研究開発、付加価値の高い木材製品の輸出促進等の取組を進めております。

 これらの取組を着実に推進することにより、国産材の安定的かつ持続的な需要拡大を図り、林業の活性化を実現してまいりたい。

北野委員 ありがとうございます。

 実は四月にも提案しておりましたガバメントハンターや、ドイツのフォレスターのような森林官なども併せて一緒に考えていただければと思います。

 本日は、御質問の機会をいただきまして、本当にありがとうございました。

泉委員長 この際、青山環境副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。青山環境副大臣。

青山副大臣 恐縮ながら、訂正がございます。

 先ほど三十五個目の国立公園の誕生を申しましたが、資料に誤りがありまして、日高山地、夕張山地と申し上げたのは、正しくは日高山脈襟裳十勝国立公園であります。

 私の責任でおわびして訂正いたします。

北野委員 ありがとうございました。

泉委員長 次に、竹上裕子さん。

竹上委員 本日は、このような質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

 石原大臣におかれましては、大変お疲れのところでございますが、いましばらくよろしくお願いしたいと思います。

 無所属、減税保守こども会派の竹上裕子です。

 まず、野生動物管理について質問させていただきます。

 千葉県房総半島では、小型の鹿である特定外来生物キョンが大量に発生しております。そのために、現在は房総半島中央部から南部の先端にかけて拡大抑制政策をしているということを聞いていますが、根本的に、外来種であるため、これが日本中に移動してしまうと、非常に元々の、本来の日本の生態系を崩しかねない、そういう脅威になってしまいます。

 この点を踏まえ、環境省として、害獣になりつつある熊、鹿、イノシシや外来生物キョンを含む総合的な野生鳥獣管理の強化について、どのような対策を講じていくのか、是非お聞かせいただきたいと思います。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のキョンにつきましてまずお答えをいたしますけれども、千葉県や東京都伊豆大島において野外に定着して、農作物被害や生態系被害が生じていると承知しております。

 環境省におきましては、キョンを外来生物法に基づく特定外来生物に指定をいたしまして、千葉県や隣接する茨城県が実施する対策を特定外来生物防除等対策事業交付金により支援をしているところでございます。

 また、茨城県への専門家の派遣、あるいは環境研究総合推進費によるキョンの監視と早期防除システムの研究、これへの支援も実施しているところでございます。これらの支援を通じてキョンの分布拡大阻止を図ってまいります。

 こういったことを含めて鳥獣対策にも生かしていきたいというふうに考えてございます。

竹上委員 是非とも徹底した対策をお願いしたいと思います。

 続きまして、いわゆるガバメントハンターについてですが、環境省さらには都道府県が主体となって配置する公的なハンター制度について、環境省が想定するガバメントハンター像、それは正規雇用の職務公務員として位置づけるのか、それとも任期つきの職員であるとか委託型などいろいろな雇用形態が想定されると思いますが、現時点でのお考えをお示しいただきたいと思います。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 鳥獣の保護管理を担う人材を確保するために、狩猟免許を有して、鳥獣の捕獲等を行う公務員、いわゆるガバメントハンターと言っておりますけれども、この活用が重要と考えております。

 御指摘の雇用の形態といたしましては、正規職員のほかに、会計年度職員あるいは非常勤職員といった様々な形態があるというふうに考えておりますけれども、この雇用形態の詳細等につきましては、これを含んで、ガバメントハンターの在り方についての検討を着手したというところでございます。今月四日に開催をしました、鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針の改正に係る準備会合と言っておりますが、ここで検討に着手をいたしました。

 環境省といたしましては、この検討と並行して、自衛隊の退職者等への狩猟免許の取得を呼びかける、こういったこともしまして、ガバメントハンターの確保に向けて取り組んでいきたいというふうに考えております。

竹上委員 ということは、これからということになってくるわけですけれども、その制度設計に当たり、猟銃や弾薬の管理ですね、鍵つきのロッカーであるとか、それをまたどこに保管するかとか、そのような点についても、どのような体制、ルールを想定しているのか、警察との役割分担も含めてお聞かせいただけたらと思います。

堀上政府参考人 先ほど申し上げたとおりで申し訳ありませんが、ガバメントハンターにつきまして、その在り方に係る検討を着手したところでございます。

 この検討に当たりまして、警察庁を含む関係省庁あるいは地方自治体と調整をしながら進めていきたいと考えておりますので、検討を進めながらその中でも整理をしていきたいというふうに考えてございます。

竹上委員 ありがとうございます。

 熊問題については後日改めてまた質問させていただきたいと思いますが、今後増やしていくことになるハンター、特にガバメントハンターについては、自衛官については大変適性があると考えております。ガンマナーとしての銃口管理であるとか小銃の分解整備、そういうものに習熟し、また、退役自衛官などはその年数に応じた、もう十年以上勤められている方もいらっしゃると思いますので、高い適性を有していると考えます。また、猟友会が長年本当に山野を歩いて培ってきた経験と知見も非常に重要です。

 これらの人材を積極的に登用し、ガバメントハンター制度と有機的に組み合わせた実効性のある組織づくりを推進していただくよう、強く要望したいと思います。

 続きまして、福島県で発生した除去土壌等の最終処分について質問させていただきます。

 南日本新聞によると、石原環境大臣は、十一月十四日、就任後初めて東京電力福島第一原発が立地する地方自治体を訪問したとのことですが、大熊町吉田町長との面会では、地元との信頼関係を大切にし、復興の加速に全力を尽くすとおっしゃいました。また、双葉町の伊沢史朗町長とも会談し、原発事故に伴う県内の除染で発生した土の最終処分など政府の取組を説明されたそうですが、東日本大震災からもう既に十四年が経過しております。

 ようやく一部除去土壌の再生利用が始まったということも承知しております。除染土などを保管する中間貯蔵施設は両町にまたがり、十月末までに約一千四百十八万立方メートルが搬入されております。吉田氏はスピード感を持って進めてほしいと要望し、また伊沢氏は、処分場選定から処分完了までの時間軸が示されておらず、約束が果たされるのか強い危機感があるということを訴えていらっしゃいます。

 夏に私も委員として福島県大熊町を視察し、現場を見てきました。安全性のお話も聞くことができ、再利用が進まないということも承知いたしました。放射能濃度が一キログラム当たり八千ベクレル以下に処理した土壌を復興再生土として位置づけし、公共事業等での再利用を進めるということになっていますけれども、しかも、それを二〇四五年三月までに県外最終処分するという時間的な方針も決められています。

 そこで質問なんですけれども、現在、処理進行状況に対し、どのようなところにどのぐらいの量が活用され受け入れられているのか、また、安全性確保のための措置について御説明をいただきたいと思います。

小田原政府参考人 福島県内で生じました除去土壌等は、現在、中間貯蔵施設において保管されております。これらの除去土壌等を中間貯蔵開始後三十年以内、委員もおっしゃっておりましたけれども、三十年以内に県外最終処分とする方針は、国としての約束でございまして、法律にも規定された国の責務でございます。

 この県外最終処分の実現に向けましては、復興再生土の利用等による最終処分量の低減が鍵だというふうに考えてございます。

 これまで、委員もおっしゃっておりましたが、首相官邸や霞が関の中央官庁の花壇などでこの復興再生利用を進めてきておりまして、霞が関の中央官庁以外の各地にあります庁舎等での利用など、引き続き政府が率先して先行事例の創出に努めているところでございます。

 復興再生土の具体的な利用先につきましては、公共事業など公的主体が管理する施設や、継続的かつ安定的に事業が実施できる民間企業が行う土地造成、盛土、埋立て等を想定してございます。

 また、復興再生利用に当たりまして、その安全性が確保されるよう、追加被曝線量が年間一ミリシーベルト以下となるよう、放射性セシウムの濃度が八千ベクレル・一キロ当たり以下の土壌を用いること、また、復興再生土が飛散、流出しないように覆土などで覆うこと、定期的に空間線量率を測定することなどを基準として定めているところでございます。

竹上委員 ありがとうございます。なかなか、受入先というのは非常に厳しいということが分かりました。

 そこでなんですけれども、素人発想なんですけれども、例えば砂利採石場、それが豊橋にもございます。山の形が変わるほどの採石が進んでおります。そのような採石跡地に復興再生土を使って、山の復元若しくは砂防覆土というものはできないものでしょうか。そういう点で、更なる受入れ拡大を進めるためにどんな手だてを考えているのか、石原大臣にお答えいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

小田原政府参考人 お答え申し上げます。

 復興再生土の利用につきましては、本年八月に閣僚会議で定められた当面五年程度のロードマップに基づきまして段階的に案件創出を進めているところでございまして、公共事業等における本格的な利用につきましては、現時点では具体的に検討してはございません。

 これまで、首相官邸、霞が関の中央官庁の花壇などで復興再生利用を進めてきておりまして、先ほども申し上げましたが、各地におけます庁舎等での利用など、政府が率先して先行事例の創出を検討しているところでございます。

 引き続きこのロードマップに基づきまして復興再生利用の取組を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

竹上委員 どうもありがとうございます。

 最後の質問です。

 所有者若しくは管理者が有価物と称するヤードにおける不適正処理対策なんですけれども、いわゆるヤードにおける有価物と称して不適正な処理が行われている、生活環境に対する深刻な影響も及ぼし得る、そういうことを前回の質問のときにさせていただきました。

 そのために、地域ごとの規制の厳しさに差が生じると規制の緩い地域にその不適正ヤードの業者が移動するというおそれがあり、全国で統一的な法制度の創設が急務ということを理解していただけました。

 そこで質問なんですけれども、六月に予定されている中間取りまとめに向けて、千葉県においてなんですけれども、有価物の不適正処理のみならず、盗難自動車の保管、解体、そして不法滞在外国人による活動拠点化など、そういった問題点を今度は、千葉県の場合、非常に先進的な取組として、千葉県特定再生資源屋外保管事業の規制に関する条例という、届出制ではなく許可制にしたということ、そういう対策を取っているということを聞いております。

 今回の統一的な法制度の検討に当たり、このような先進的な事例をどのように参考にされるのか、具体的にお示しいただけたらと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいまお話しいただきました千葉県の事例につきましては、私ども、大変先進的な事例であると考えており、是非参考にさせていただきたいと考えております。

 こうした観点から、私ども環境省におきましては、不適正なヤードの環境保全対策の検討を行う検討会や、中央環境審議会の廃棄物処理制度小委員会におきまして、千葉県から条例の内容や施行状況などについてヒアリングを実施させていただいております。

 千葉県の条例の内容につきましては、例えば、雑品スクラップからの火災発生や分別作業等に伴う騒音、振動などにより、近隣の民家に被害を及ぼすことがないよう、許可制を導入し実効性を確保したと伺っております。環境省といたしましては、こうした地域の実情を丁寧に踏まえながら、不適正なヤードに対する制度的措置に関して、検討を深めているところでございます。

 さらに、今年の八月には、私自身も実際に千葉県内のヤードを視察させていただき、また、その際に併せて、千葉県の担当者の方とも直接意見交換をさせていただいております。

 環境省といたしましては、引き続き、千葉県を含めた各県の条例の内容も参考にしつつ、全国で統一的な実効性のある制度の創設に向けて検討作業を進めてまいりたいと考えております。

竹上委員 ありがとうございます。

 ヤード内で扱われる有価物ですが、いつ、どこで、どこから何をどれだけ処理したかというトレーサビリティーの確保というのが非常に重要になってくると思います。期限をつけて処理するということで、確実に処理される見通しがつくということでもあるわけですが、今後の法制度の構築に当たり、環境省として、このような有価物の流れを一貫して追跡できる仕組みをどのように考案しようとしていらっしゃるのかお尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 環境省におきましては、ヤードの実態調査を行っております。昨年実施いたしましたこの実態調査の結果によりますと、ヤードでの搬入元といたしまして、個人、一般家庭のほか、解体業者や不用品回収、片づけ業者、同業のヤード事業者が報告されております。また、搬出先といたしましては、商社、卸売業者、同業のヤード事業者、海外の商社、卸売業者などが報告されております。

 今後は、こうしたヤードにおける実態を踏まえまして、受入れや処分に係る日付や数量等について、帳簿への記載を義務づけることなどの方策を検討し、トレーサビリティーの仕組みを構築できるよう、制度的検討を進めてまいりたいと考えております。

泉委員長 時間がありますので。

竹上委員 はい、分かりました。

 今のお答え、ありがとうございます。

 帳簿につけるという手作業以上に、今は本当に、入力すれば一発で分かる、また一発で連絡も入る、そういうデジタル構築もできるかと思いますので、そのような体制も含めて、先進的なDX化、そういうのも進めていただきたいと思います。

 本日はどうもありがとうございました。

泉委員長 次に、中村はやとさん。

中村(は)委員 最後の質問者となりました中村はやとです。この度も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 今から二十二年前なんですが、私は大臣の選挙区である東京三区の方に居住しておりました。当時はまだ高校二年生だったんですけれども、恐らくなんですが、大臣が初出馬された第四十三回衆議院選挙、あのときに大臣が駅の前で一人でしゃべっている姿を拝見いたしました。あのときに、政治家というのは大変なんだな、孤独との闘いなんだなということをしみじみと感じたことを昨日のことのように覚えております。

 あれから二十二年たって、改めてこのように大臣と対峙しますと、胸に込み上げてくる感慨深いものがあります。改めて、気候変動が著しい昨今の中で、日本のみならず、世界の気候問題を牽引していただけるような、そういった活躍を心から御祈念を申し上げて、質問に入らせていただきます。

 まず、この度、ブラジル・ベレンにおきまして開催されました第三十回気候変動枠組み条約締結国会議、いわゆるCOP30において、我が国は環境省を中心とする代表団を派遣し、ジャパン・パビリオンを通じて我が国の技術と知見を世界に示しました。水素やアンモニア、CCSなど、移行期を支える技術の紹介は国際社会から一定の注目を集めたところであります。大臣も昨日お帰りになられたとのことで、大変お疲れさまでございました。

 他方、我が国首相の出席はなく、国際社会における存在感を十分に示すことができなかったことは、素直に課題として受け止めなくてはなりません。また、環境NGOから化石賞を授与されるなど、厳しい批判も受けました。これは我が国の取組がなお改善を要するものを示すものであります。

 しかしながら、困難な状況の中で現地に赴き、粘り強く交渉を重ね、未来世代のために尽力された代表団、企業、研究者、そして市民社会の皆様に対し、ここに心からの敬意と感謝を表します。彼らの努力こそが我が国の国際的責務を支えるということを実感いたします。

 この成果と批判の双方を真摯に受け止め、今後更に脱炭素社会の実現に向けて歩みを進めることを誓うものであります。

 そして、改めて、COP3の京都議定書、COP21のパリ協定、そしてCOP30の現在までの間に、温暖化は依然として進行しております。国際的な枠組みは強化されましたが、世界の平均気温は上昇を続け、排出量も増加傾向にございます。つまり、制度は進化しましたが、温暖化の進行は止まっていないというのが私の現状認識です。

 そこで、一九九七年に京都で採択されたCOP3、京都議定書が果たしてきた、特に脱炭素を始めとした世界の環境問題への影響について、石原大臣はどう見るのか、御所見を伺いたいと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 一九九七年のCOP3で採択された京都議定書は、温室効果ガスの削減について法的拘束力を有する初めての国際枠組みであり、地球温暖化の防止のために重要な一歩であったというふうに考えております。

 一方、先進国のみの削減義務が課せられ、途上国には削減義務がなかった点など、課題もあったというふうに理解しております。

 このため、二〇一五年に、途上国を含む全ての締約国が参加する枠組みであるパリ協定が採択され、世界共通の一・五度目標が共有されるに至ったというふうに認識しております。

中村(は)委員 改めて京都議定書の役割について確認をさせていただいたところでございます。

 皆様にも資料を配付させていただきました。EUの昨今の環境政策の取組について御紹介させていただいております。

 EUによる環境循環型経済、いわゆるサーキュラーエコノミーやグリーンディールなど、持続可能性を中心に据えた政策を次々に打ち出してきたヨーロッパの環境政策と、そして、一方、日本の政策の類似点と相違点について伺いたいと思います。

石原国務大臣 我が国とEUの環境政策については、それぞれの置かれた経済的、社会的状況に応じて異なるアプローチが取られている場合もあります。

 一方で、全体としては、共に、パリ協定の下で高い脱炭素目標を掲げ、循環経済への移行を推進し、昆明・モントリオール生物多様性枠組を実施するなど、主要な環境政策の分野において共通の方向性を共有しているものと考えております。

 引き続きEUとも協力しながら環境政策を推進してまいります。

中村(は)委員 更に少し踏み込みまして、ヨーロッパの環境政策は、他国の政策形成にも大きな影響を及ぼしてきたと私は考えておりますが、世界の中でどのような役割を果たしてきたと認識されているのか。もっと言うならば、リーダーシップを取ってきたと認識してよろしいか、改めて伺いたいと思います。

石原国務大臣 EUは、国際交渉の場においても、削減目標の向上のための議論を主導するとともに、政策形成においても、例えば世界に先駆けて排出量取引制度を導入するなど、中心的かつ重要なプレーヤーの一つと認識しております。

 また、我が国も、ASEAN諸国とのJCMの推進や、パリ協定六条の運用ルールの交渉でのリーダーシップなどを通じて、国際協力による確実な排出削減と国際的なルール形成に取り組んでいるところであります。

 引き続き、ヨーロッパやアジア各国と連携して、世界の気候変動対策に積極的に貢献してまいりたいというふうに考えております。

中村(は)委員 ありがとうございます。

 まさしく、ルールメイキングという言葉がありますけれども、EUは、率先してこういったルールを作っていくことによって、国ぐるみでこの環境問題こそチャンスだと捉えて取り組まれているなというような印象を私は受けているところでございます。

 一方で、次の質問なんですが、トランプ前政権は、二〇一七年にパリ協定からの離脱を表明し、二〇二五年には再び正式に離脱を通知しております。その理由として、同政権は、地球温暖化に対する科学的懐疑主義や、協定がアメリカ経済に与える悪影響を強調し、アメリカ・ファーストの理念の下、国際的な枠組みに縛られることを拒否したと私は理解しております。

 また、二〇二五年四月には、中国製ソーラーパネル及びその部品に対し、最大三五〇〇%という前例のない関税を課す方針を打ち出し、さらに、二〇二五年十一月に開催されたCOP30にも、連邦政府としては高官を派遣せず、事実上の欠席という姿勢を示されました。

 こうした一連の動きは、気候変動対策に対する国際的な協調の流れに逆行するものと受け止められかねませんが、政府としては、現在のアメリカの環境政策の方向性をどのように理解しているのか、見解を伺いたいと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 気候変動は人類共通の待ったなしの課題です。パリ協定が目指す一・五度目標の達成に向けて、主要排出国を含む全ての国が温室効果ガスの排出削減に取り組む必要があります。

 そういう意味で、米国は二番目の排出国でありますので、非常に重要な立場であります。世界の気候変動対策への米国の関与はそういう意味で引き続き重要であり、トランプ政権の中のできる範囲で、重要鉱物資源の分野など、両国の協力の可能性は引き続き見込まれて、様々な機会で協力を探求してまいりたいというふうに考えております。

中村(は)委員 ちょっと踏み込んだことを申し上げますと、このような米国の姿勢というのは、環境と経済あるいは外交を絡ませて考えていらっしゃるということなんだと私は思っているんです。

 しかし、環境問題は環境問題、あるいは経済は経済、外交は外交ということで、私は分けなくてはならないと思っているんですけれども、我が国として、今後、国際社会においてどのようなリーダーシップを発揮していくのか、見解をお伺いしたいと思います。

石原国務大臣 気候変動は人類共通の待ったなしの課題であって、世界が地政学的に困難な状況が続く今こそ、揺らぐことなく、パリ協定の一・五度目標の達成に向けて各国の連携が重要であるというふうに思います。

 そうした中で、COP30でも、私も閣僚級会合等の交渉に参加をして、温室効果ガス削減目標、NDCの未提出国に対して可能な限り早期に提出するよう促すといった温室効果ガス排出削減の取組の加速や、昨年合意された新規合同数値目標、NCQGの文脈で、二〇三五年までに適応資金を少なくとも三倍に増やす努力の呼びかけといった、途上国への資金供与の着実な実施などを内容とするグローバル・ムチラオ決定の採択を含むベレン・ポリティカル・パッケージの取りまとめを通じて、各国の政治的意思を共有することができました。

 引き続き、欧州やアジア諸国とも連携して、国際協調の下、確実な排出削減、国際ルール形成に主導してまいりたいというふうに考えます。

中村(は)委員 今回、高市総理がCOP30に参加しなかった理由としては、国内政治対応を優先されたためと伺っております。

 首相不在は日本の存在感が薄れるといった批判も招いておりましたけれども、日本だけが特異というわけではなくて、米国、中国、インドの首脳も欠席、結果としては首脳がいない首脳級会合となり、議論の停滞が懸念され、しかし、首脳不在は国際的な関心低下の一環というふうに見られていると私は考えております。

 しかし、他国がさほど関心が高くないからといって日本もその路線でいくのか、それとも、他国が関心がない、だからこそ日本がこの環境分野に積極的に取り組むかでこれからの日本の未来というのは全然変わってくるというふうに思っております。これはもう皆様の方がよく御存じだとは思っていますけれども、認識されているとは思うんですが、環境問題というのはあくまでも長期的なビジョンが一番大切だろうというふうに思っていますので、短期的なこういったことに振り回されることなく、日本ならではの独自な路線をまた築いていただけることを大きく期待するところでございます。

 最後の質問です。

 近年、特にメガソーラー建設による森林伐採や景観破壊、さらには土砂災害リスクの増大といった環境への悪影響が指摘されております。一方で、二〇五〇年再エネの推進は不可欠であるとの認識も広がっております。こうした相反する課題に対し政府としてどのような見解をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 太陽光発電を含めまして、再エネの適切な導入には環境への適正配慮や地域との共生が大前提であると考えてございます。地域と共生できないような再エネはしっかり抑制し、促進すべきは促進するということが重要でございます。

 現在、全国各地におきまして、メガソーラーの建設により、森林伐採や不適切な開発による環境破壊、災害リスクなどの懸念が見られる事例が生じていると認識しておりまして、政府全体としては、現在、経済産業省を始め関係省庁とともに、安全、景観、自然環境などの観点での関連規制について具体的な対応策の検討を進めているところでございます。

中村(は)委員 ありがとうございます。

 昨今、このメガソーラーに対する批判というのが非常に集まってきた印象を受けております。私の選挙区は茨城七区というところで、北関東平野のど真ん中、耕作放棄地が非常に多いところで、使い道のないところにソーラーパネルが敷き詰められているといって、確かに県外からいらっしゃった方はちょっと異様な光景だなというふうに言われることもしばしばございます。

 しかし、一方で、実際は耕作放棄地となっているという問題ということと、そして、実際に消費電力は増えている。特に、この前、私ここで質問させていただいたんですが、データセンターのああいった問題ということを考えると、環境破壊につながりかねないからといって、一方でソーラーパネルが駄目なんだというのも、またちょっと私は、そういった感情に任せたような話はいけないかなというふうに思っているところでございます。

 今答弁をいただきましたように、是非、感情に流されることなく、バランスのいい中で日本の再エネ事業というものを更に進めていただければ、そのように感じているところでございます。

 時間になりましたので、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

泉委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後四時三十三分散会


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