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第2号 令和8年4月10日(金曜日)

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令和八年四月十日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 宮路 拓馬君

   理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君

   理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君

   理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君

   理事 池下  卓君 理事 向山 好一君

      伊藤  聡君    井原  隆君

      内山 こう君    長田紘一郎君

      門  寛子君    小寺 裕雄君

      今  洋佑君    世古万美子君

      俵田 祐児君    土屋 品子君

      とかしきなおみ君   中川こういち君

      長野 春信君    平沼正二郎君

      丸田康一郎君    森下 千里君

      神谷  裕君    西園 勝秀君

      柏倉 祐司君    鍋島 勢理君

      島村かおる君    緒方林太郎君

      渡辺真太朗君

    …………………………………

   環境大臣         石原 宏高君

   環境副大臣        青山 繁晴君

   環境副大臣        辻  清人君

   農林水産大臣政務官    広瀬  建君

   環境大臣政務官      森下 千里君

   環境大臣政務官      友納 理緒君

   政府参考人

   (外務省大臣官房審議官) 大場 雄一君

   政府参考人

   (林野庁森林整備部長)  齋藤 健一君

   政府参考人

   (水産庁増殖推進部長)  魚谷 敏紀君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官)         西川 和見君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           福本 拓也君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           田中 一成君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            小林 大和君

   政府参考人

   (中小企業庁経営支援部長)            山崎 琢矢君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           松原 英憲君

   政府参考人

   (環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官兼環境再生・資源循環局太陽光パネルリサイクル制度グループ長)   中尾  豊君

   政府参考人

   (環境省大臣官房環境保健部長)          伯野 春彦君

   政府参考人

   (環境省地球環境局長)  関谷 毅史君

   政府参考人

   (環境省水・大気環境局長)            大森 恵子君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  堀上  勝君

   政府参考人

   (環境省環境再生・資源循環局長)         角倉 一郎君

   政府参考人

   (環境省総合環境政策統括官)           白石 隆夫君

   政府参考人

   (防衛省地方協力局次長) 末富 理栄君

   環境委員会専門員     鈴木  努君

    ―――――――――――――

委員の異動

四月十日

 辞任         補欠選任

  衛藤 博昭君     内山 こう君

  丸尾なつ子君     平沼正二郎君

  金子 恵美君     神谷  裕君

同日

 辞任         補欠選任

  内山 こう君     衛藤 博昭君

  平沼正二郎君     門  寛子君

  神谷  裕君     金子 恵美君

同日

 辞任         補欠選任

  門  寛子君     伊藤  聡君

同日

 辞任         補欠選任

  伊藤  聡君     丸尾なつ子君

    ―――――――――――――

四月九日

 環境省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 環境省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)

 環境の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

宮路委員長 これより会議を開きます。

 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房審議官大場雄一君、林野庁森林整備部長齋藤健一君、水産庁増殖推進部長魚谷敏紀君、経済産業省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官西川和見君、経済産業省大臣官房審議官福本拓也君、経済産業省大臣官房審議官田中一成君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長小林大和君、中小企業庁経営支援部長山崎琢矢君、国土交通省大臣官房審議官松原英憲君、環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官、環境省環境再生・資源循環局太陽光パネルリサイクル制度グループ長中尾豊君、環境省大臣官房環境保健部長伯野春彦君、環境省地球環境局長関谷毅史君、環境省水・大気環境局長大森恵子君、環境省自然環境局長堀上勝君、環境省環境再生・資源循環局長角倉一郎君、環境省総合環境政策統括官白石隆夫君、防衛省地方協力局次長末富理栄君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。五十嵐清君。

五十嵐委員 皆様、おはようございます。自由民主党の五十嵐清でございます。

 早速、通告に従いまして質問させていただきます。

 まず初めに、石原大臣にお伺いいたします。

 第二次高市内閣にて再任されましたことを受けまして、内閣の基本方針であります強い経済の実現に向けた成長投資、あるいは危機管理投資に関する施策など、改めて、環境省として、特にどのような施策に重点的に取り組んでいくのか、見解を伺います。

石原国務大臣 おはようございます。

 五十嵐委員におかれましては、環境大臣政務官も経験されて、環境行政に深い関心を持っていただいていること、本当に心から感謝を申し上げます。

 環境行政が担う課題は、地球規模の課題から国民の生命や生活に直結する課題まで多岐にわたります。いずれも極めて重要であり、一つ一つのテーマについてしっかりと政策を前に進めてまいりたいというふうに考えております。

 高市内閣の掲げる危機管理投資、成長投資による強い経済の実現に向けて、国家戦略として循環経済への移行を加速化してまいります。そのために、この四月をめどに、循環経済行動計画を取りまとめる予定になっております。

 また、国内サプライチェーンの構築が期待されるペロブスカイト太陽電池については、自治体や民間企業に対する導入を支援をしてまいります。また、政府施設にも率先して導入をしてまいります。これらにより、国内の市場の立ち上げをしっかりと環境省として支援をしてまいります。

 さらに、CO2の削減に加え、新たな需要をつかみ、成長産業として飛躍すべく、住宅、建築物の脱炭素化、次世代船舶であるゼロエミッション船等の導入や生産設備支援など、関係省庁と連携してGXを推進してまいります。

 これらに加えて、これは成長戦略ではありませんけれども、私自身、強く大臣として取り組んでまいりたいと思っているのは、福島県内で生じた除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた、やはり復興再生土の利用の拡大、またこの復興再生土に対する国民の御理解、こういうことをしっかりと進めてまいりたいと思います。そして、何よりも、昨年本当に多くの被害が発生しました、クマ被害対策ロードマップも三月にまとめさせていただきました。このことをしっかりと進めてまいりたいというふうに考えております。

五十嵐委員 ありがとうございます。

 特に大臣が、復興再生土の利用拡大と熊対策、思い入れがあるということも分かりましたので、是非頑張っていただきたいと思います。

 また、国家戦略ということで、循環経済への移行を推進するということでありますので、これは本当に、日本の勝ち筋がここに見出せるように、しっかりと積極的に取り組んでいただきますようお願いを申し上げて、この後は、順次、問題意識のある点について幾つかお伺いをさせていただきます。

 全国産業資源循環連合会とも意見交換を行いましたところ、高度化法への対応を進めるに当たりまして、設備更新等の相応の投資が必要となる一方で、当該業界には中小企業が多く、主な取引金融機関も地方銀行や信用金庫が中心であることから、必要な投資資金の確保に不安を抱える事業者が少なくないとのことであります。

 こうした中、事業者の投資予見性を高めていくためには、制度を着実に進め、実情に即したきめ細やかな支援策を講じていくことが重要と考えますが、環境省として今後どのような支援を行っていくのか。また、経済産業省として、日本政策金融公庫を始めとする政府系金融機関を通じた資金繰り支援を講じていくべきと考えますが、どのように後押しをしていくのか。それぞれの見解をお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいまいただきました御指摘も踏まえまして、環境省といたしましては、地域の事業者のニーズに寄り添った支援を進めてまいりたいと考えております。

 例えば、再資源化事業等高度化法に関する全国説明会を開催したほか、相談窓口の創設により事業者からの相談を幅広く受けられるようにしております。また、今年度、資源循環分野を専任とする地方環境事務所の職員の増員も行っており、よりきめ細やかな伴走支援を行う体制を強化してまいりたいと考えております。地方環境事務所の増員は行うこととしておりますということでございます。

 さらに、今国会に提出いたしました環境省設置法の一部を改正する法律案では、本年七月から、地方環境事務所を地方環境局へ機能強化することなどが盛り込まれております。

 加えて、高度な再資源化に取り組む事業者への支援といたしまして、令和七年度補正予算と令和八年度予算により、計四百十億円の設備導入や技術実証等への支援を盛り込んでいるところでございます。

 さらに、本年三月に開催いたしました循環経済に関する関係閣僚会議におきまして、この四月を目途に循環経済行動計画を取りまとめることとしております。資源循環産業の事業規模拡大の支援等の取組が必要であることも論点となっており、環境省としても、必要な施策をしっかりと検討し、こうした取組を通じて事業者に寄り添った取組を進めてまいりたいと考えております。

山崎政府参考人 お答え申し上げます。

 産業廃棄物処理事業者への資金繰り支援についてのお尋ねでございますが、これにつきましては、まず、日本政策金融公庫におきまして再資源化事業等高度化法の認定を受けた事業者、この事業者の方々が低利で借入れができます環境・エネルギー対策資金という融資制度を措置をしているところでございます。

 また、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で八〇%保証、これを行いますセーフティーネット保証五号という制度がございます。この制度におきましては、産業廃棄物処分業などが業況悪化業種の指定を受けておりまして、一定の要件を満たす場合には、本制度も御活用いただけるようになってございます。

五十嵐委員 環境省そして経産省、それぞれ様々な取組をしていただきまして、ありがとうございます。

 ポイントとしては、やはり、制度、予算、金融、この三つの観点でしっかりと支援策を進めていくことなんだと思っております。これからまとまる予定の行動計画では、資源循環産業の事業規模拡大も論点になっているというふうに聞いておりますので、是非、中小企業のファイナンスの部分についてもできるだけ書き込んでいただくような、そして、相談窓口でもその辺の情報提供も併せてお願いをさせていただきます。

 次に、引き続き、サーキュラーエコノミー、質問させていただきますが、政府全体では、対中依存も念頭に、経済安全保障の観点からレアアース等の重要鉱物の安定確保が重視されております。他方、資源制約の大きい我が国においては、こうした特定資源に限らず、廃プラスチック等を含む循環資源全般について、できる限り国内で有効活用し、国外流出を抑制していく視点も極めて重要です。

 環境省として、あらゆる資源の国内循環を一層促進する観点から、どのような対応が必要であると考えているのか、お伺いいたします。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、我が国は金属資源や石油資源の多くを海外に依存しておりますので、天然資源だけではなく、使用済製品からのリサイクルを推進し、二次資源を確保することが不可欠であると考えています。

 環境省では、令和七年度に、プラスチックや金属資源を含む十の循環資源について、国内循環の現状や課題の調査を実施いたしました。

 その結果としまして、循環資源の海外流出や、再生材市場が未成熟なことで高度なリサイクルを進めるために必要な国内投資が進んでいないという現状が明らかになりました。

 この状況を踏まえまして、国内循環を促進するためには、費用対効果の高いサプライチェーンの構築や再生材の品質の確保が重要であり、回収規模の拡大や物流最適化等の効率性の向上、動静脈連携の推進に向けた対策を講じてまいります。

 例えばプラスチックについてですけれども、容器包装リサイクル制度の見直しを行いまして、国内の主要産業に再生材を供給するリサイクル事業者を優遇する仕組みの導入などについて検討を進めているところでございます。

 こうした取組を通じまして、関係省庁とも連携しながら、国内資源循環を促進してまいりたいと考えております。

五十嵐委員 ありがとうございます。まさに国家戦略で取り組むわけですので、資源が海外流出しないようにというのは基本中の基本であると思いますし、同時に、実際は、焼却、埋め立てられてしまっている再生可能な資源というものもあるわけですから、これからしっかりと取組を進めていただきたいと思っております。

 特に、昨年環境省の方で調査をしていただいた問題点についての分析、そして対策の方向性、私は非常に適当であると思いますし、評価をさせていただいております。

 ただ、この対策をいかにスピードアップするかというのが重要であると思いますので、まさに、責任ある積極財政によって官民投資を大胆に加速することで、スピード感のある取組をお願いをしたいと思います。そして、ひいては、我が国の高い技術を生かしまして、同志国とも連携をしながら、日本をハブとする国際的資源循環ネットワークの構築にも取り組んでいただきますよう、お願いをさせていただきます。

 次に、ネイチャーポジティブの分野を二つ聞かせていただきたいと思います。

 国立公園満喫プロジェクトを進めるに当たりまして、国際観光旅客税も活用しつつ、国立公園ならではの高付加価値な滞在体験を提供できる体制をしっかりと整えなければなりません。また、自然を守りながら活用するためには、質の高い自然ガイド、地域コーディネーター等の人材が不可欠であり、ガイドの人材育成を強化し、旅行者に対して質の高い自然解説や地域文化の案内を適切に提供するエコツーリズムを関係省庁と連携して強力に推進すべきと考えますが、御見解を伺います。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 国立公園満喫プロジェクトにつきましては、本年三月三十一日に二〇二六年以降の取組方針を公表し、本方針に基づきまして、地域の担い手確保、多言語対応などの取組を加速していくこととしております。

 二〇三一年の国立公園制度創設百周年を見据えまして、国際観光旅客税も引き続き積極的に活用し、国立公園ならではの滞在体験の魅力向上、更なるブランド力の向上、地域への貢献に取り組んでまいります。

 また、エコツーリズムにつきましては、本年三月三十一日に変更が閣議決定されましたエコツーリズムの推進に関する基本方針、これを踏まえまして、地域の支援強化を行うこととしております。人材育成、あるいは自然観光資源のモニタリング、評価、そういったことの支援を行っていくこととしておりまして、引き続き関係省庁と連携しながら、国立公園においてもエコツーリズムを推進してまいります。

五十嵐委員 国立公園の利用者数ですけれども、コロナの前におおむね回復したというふうに承知をしておりますけれども、世界水準のブランド化、あるいは魅力向上というのはこれからなんだと思っております。

 聞くところによりますと、米国と国立公園分野における協力覚書を結ばれたということでありますので、これも一つの契機にしまして、世界レベルのブランド化、魅力向上を図っていただきたいと思っております。

 エコツーリズムにつきましては、私はかねがね思っているんですけれども、やはり、地域コーディネーターの育成レベルではなくて、その先には通訳ガイドのような国家試験のハイレベルな自然観光ガイドの制度創設も検討すべきではないかなと思っておりますので、是非、観光庁などと真剣に検討していただきますようにお願いを申し上げて、最後の質問に移ります。

 ネイチャーポジティブの実現に向けては、民間の活動を推進することが非常に重要であると考えております。自然共生サイトの現在の認定状況をまずお伺いをいたします。

 また、今後、排出量取引等が本格スタートし、企業の脱炭素に向けた取組が進む中で、企業が森林の整備や保全に関与する動きが広がっていくと考えられます。その流れを生物多様性の保全にもつなげていくことが重要と考えますが、併せて御見解を伺います。

堀上政府参考人 まず、自然共生サイトでございますが、令和八年四月現在で五百六十九か所であります。その半数強が企業からの申請でありまして、自然共生サイトは、民間等の活動を着実に後押しする制度として機能していると考えております。

 委員御指摘のとおり、気候変動対策と連動させることが大変重要と認識しておりまして、今年度から、地球温暖化対策推進法に基づきます温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度におきまして、自然共生サイトと連動することにいたしました。

 具体的には、企業の所有する自然共生サイト等における森林の一年間の成長に伴う吸収量につきまして、自らの温室効果ガス排出量から差し引くことができるようにいたしました。

 このような取組を通じまして、自然共生サイトの取組をより一層推進してまいりたいと考えております。

五十嵐委員 時間になりましたので終わりたいんですが、これは国際的な約束である生態系保全、サーティー・バイ・サーティーに資するものだと思っております。これから経済的インセンティブについても議論がされると思いますけれども、地方の首長、市長、町長あるいは知事さんでは、なかなかサーティー・バイ・サーティーの意識が低い方もいるようですので、環境省さんからしっかりとアプローチをして、首長から企業に対するいろいろな働きが行われるように是非働きかけを強化してもらうことをお願いして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

宮路委員長 次に、輿水恵一君。

輿水委員 中道改革連合の輿水恵一と申します。

 本日は、このような質問の機会をいただきましたことに心より感謝を申し上げます。

 今日は、地球環境のそういった大臣の思いについてまず伺いたいと思うんですけれども、本当に、今、中東でああいった事態になっている中で、私たちの生活にも直接影響があるわけでございますけれども、地球環境にも多大な影響を与える、そういった状況でございまして、一日も早い平和的な解決を強く求めるものでございます。

 さて、地球環境の保全というと、何となく、すぐ、脱炭素とか、あるいは気候変動だとか、またごみの削減とか、こういう形になるんですけれども、今日私の問題意識は、まずそういった環境問題というのは私たちの生活に直結してくる、そういった意識を持っていくことがスタートではないかな、そういった思いの中で、まず、地球環境の中で生態系というものがどのような形で私たちの生活を支え、また私たちの未来に希望を与えているのか、それが破壊されるということによって将来がどうなってしまうのかということをみんなで共有することによって、それを守るための脱炭素だとか、あるいはリユース、リサイクルだとか、そういった取組が進むのではないか、こういう問題意識を持っているわけでございます。こうした生態系の損壊は単なる自然保護の問題にとどまらず、食料安全保障にも直結する、そういったことも言えるかと思います。我が国の食料自給率は令和六年度でカロリーベースで三八%にとどまっており、世界的な気候変動や生態系の劣化によって世界の食料供給が不安定化すれば、食料を海外に大きく依存する我が国の国民生活にも大きな影響が及びかねません。

 そこで、大臣に伺います。

 地球環境における生態系の重要性につきまして、どのように認識しておられるのか。また、生態系の破損が進行し、生物多様性が失われた場合、人類にどのような事態が予想されるのか、御見解をお聞かせください。

石原国務大臣 輿水委員にお答え申し上げます。

 大変大所高所の観点の御質問で、何と答えればなんですが、生態系は、人間が生存するために欠かせない水や食料の安定供給をもたらすと同時に、気候の調整や防災・減災などの暮らしの安全、安心を支え、さらに、各地域で育まれる文化の源泉となっています。

 このように、生態系は社会、経済、暮らし、文化の基盤であるというふうに認識をしております。

 生態系の劣化がこのまま地球規模で進行した場合には、こうした基盤が損なわれかねません。水や食料の欠乏や災害リスクの増大等により、人々の健康やウェルビーイング、ひいては社会の持続可能性が脅かされることになるというふうに考えております。

 こうした危機的な状況を回避するためにも、ネイチャーポジティブの実現に向けてしっかりと取り組んでまいります。

輿水委員 そのような思いで、皆さんと共有をしていきたいと思います。まさに、生態系、ネイチャーポジティブ、生物多様性、こういったものをどういうふうな形でみんなで守っていくのか、その手段としてCO2を削減していくだとか、プラスチックのごみを削減をしていく、こういったことが重要なのかと思います。

 このままプラスチックの廃棄物が増えると、海の海洋生物の重さよりも海のプラスチックの方が重くなってしまう、こういったことも何としても防がなければいけない、このように考えているわけでございますが、こういった現場の具体的な生態系、生物多様性を守るためのCO2削減、あるいはそういった海洋プラスチックごみの削減、これを具体的に進めるためには、国民一人一人が生態系保全への重要性を認識し、自発的かつ具体的な行動変容を促す、そういったことが必要だ、このように考えるわけでございますが、大臣に伺います。現在どのような取組を進めておられるのか、またどのように今後それを強化していこうとお考えなのか、お聞かせ願えますでしょうか。

石原国務大臣 輿水委員御指摘のとおり、ネイチャーポジティブの実現に向けた国民一人一人の意識改革及び行動変容というのは絶対不可欠だというふうに思います。

 環境省は、産官学民で構成されたプラットフォームである二〇三〇生物多様性枠組実現日本会議を設置しています。その中で、行動変容にフォーカスしたワーキンググループを設けて、生物多様性の重要性等に関する普及啓発に取り組んできておるところであります。

 また、小売店と連携して、ネイチャーポジティブに配慮した商品の価値を伝える売場を作り、消費者の購買行動の変化を検証する実証実験を実施しているところであります。これらを行動変容ヒント集として整理をして、ウェブサイト等を通じて多く発信しているところであります。

 今後、こうした取組に加え、企業と連携した消費者への働きかけを強化するとともに、デコ活等の国民運動とも連携しながら、自然と共生する持続可能な経済社会の変革につなげてまいりたいというふうに考えております。

輿水委員 ありがとうございます。

 まさに、そういった生物多様性、そこを意識することによって自然と共生する、そういった社会の構築を是非お願いしたい、このように考えております。

 そういった意味で、生物多様性また生態系を守る意味では、CO2削減の取組の加速というものも非常に重要であると考えるわけでございまして、CO2の取組の加速といたしましては、国内排出量取引制度、こういったものが今進められていると聞いております。

 二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現のためには、排出量の多い産業、企業部門における実効的な対策が不可欠であります。その中で、二〇二六年度から本格稼働する国内排出量取引制度は、排出削減を経済的な仕組みで後押しする重要な制度であると認識をしております。対象は、直近三年度平均でCO2直接排出量が十万トン以上の事業者であり、国内では三百から四百程度の事業者があると伺っておりますが、我が国のこの企業は約六割をカバーする見込みと聞いております。

 この制度の実効性を高める上で重要なのが、第一に、企業の排出実績量の算定と報告の正確性、第二に、排出枠の適切な設定、そして第三に、企業の脱炭素投資を促すに足る価格シグナルであると思います。

 そこで伺いますけれども、各企業に対するCO2排出量の算定、報告の制度と信頼性をどのように確保していくのか、また、排出枠の設定や取引価格の在り方について、企業の脱炭素投資を促進する観点から、どのように制度運営をしていこうと考えているのかについて、お伺い申し上げます。

福本政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の排出量取引制度につきましては、多排出企業を対象に、あらかじめ排出枠を全量無償で割り当て、企業に対して、算定した自社の排出量と同じ量の排出枠を毎年度期限までに保有することを義務づける制度でございます。

 企業が国に報告する排出量につきましては、適正に算定されているかどうか、国に登録を行った第三者による確認を受けることを義務づけております。あわせて、温対法を始め既存制度と連携し、本制度においても、排出量の実績の正確性と信頼性の確保に努めてまいります。

 また、企業の脱炭素投資を促進するという観点から、排出枠の割当て量につきましては徐々に減少していくこととしております。また、取引価格については、経済産業大臣が排出枠の価格の上下限を設定をいたしまして、徐々に炭素価格が上昇する設計としております。こうしたことで、企業に早期に投資を行うインセンティブをもたらす仕組みとしております。

 こうした制度の運用を通じまして、エネルギーの安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現というGXの目的の達成につなげてまいりたいと考えております。

輿水委員 まさにこの制度をしっかりと機能させていく、また、現場で実際に動いていくということがCO2削減の加速をしていく、このように思うわけでございますが、同じようなことが、例えば国土交通省絡みでも、断熱性が高いとか、部材をまた簡単にリユース、リサイクルできる、そういったものにすることによって脱炭素の加速ができる。

 また、例えば農水省なんかでは、当然、営農型の太陽光パネル、また、先ほどの生態系も、しっかり保全するという意味では現場の下のところの農業もしっかりやっていただく、そういった中での取組を進めていただいたり。

 また、文科省なんかでも、先ほどの生態系のことをしっかり学んでもらうことによって、日常の生活の中でも脱炭素につながることがたくさんある、そういった行動変容にもつなげていくとか。

 あるいは、さらに、DXが進むと電力消費がどんどん上がってくる、それをどう抑えるかということで、今、総務省等でもワット・ビットという形で、電力を作る近くにちゃんとデータセンターを置く、電力を輸送すると損失が多いので、データを光ファイバーでつないでいくことによって電力消費を抑えるとか、そういう取組がどんどん進んでいるんですけれども。

 まさに、こういった一つ一つの取組をより効果的に、またその効果がどのような形で進むのか、またどのような目標設定で進めていけばいいのかみたいなことは、環境省が司令塔役としてしっかり監視、また、いろいろ関わりながら強力に前に進めていくことが地球環境の保全にもつながるのかなと思いますけれども、大臣のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。

石原国務大臣 環境省は、気候変動対策を取りまとめる立場から、経済産業省、農林水産省、国土交通省、文部科学省などの関係省庁の施策の進捗点検を進めているところで、ちゃんと見ているところであります。そして、自らも、地域、暮らしといった需要側からの脱炭素の取組を主導しているところであります。また、国内での取組に加えて、AZEC、JCMを通じて世界の排出量に貢献をしているところであります。

 同時に、今はミティゲーション、緩和の話でありますけれども、気候変動の影響による被害の回避、軽減の取組である適応策の推進も重要であります。今年度も気候変動適応計画の見直しを予定していますが、そこにも各省庁に入っていただいて、しっかりと政府における適応策の取りまとめも行っているところであります。

 しっかりと司令塔となって進めてまいります。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 それぞれの成果がまとまるとどんな形の成果になるかみたいな、そして目標を設定して、しっかりと進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 続きまして、プラスチックごみの削減の取組について伺います。

 我が国で、今、プラスチック、有効利用ということで、廃プラの有効利用が進んでいる中で、何と八九%が有効利用ということで進められていると伺っておりますが、しかし、実際、やはり一番効率的、効果的、環境に優しいという部分では、どうリサイクルをしていくのか。このほとんどが実は今熱回収という形になってしまっているわけで、やはりリサイクル。リサイクル率とするとまだ二二%という形で、大変低い状況にある。ここをやはりどう改善していくのかということが重要で、今後、発生の抑制、再使用、また再資源化、これを一層図る上で、現状二二%のリサイクル率を今後どのように向上させていこうと考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきましたとおり、熱回収を除いたプラスチックのリサイクル率は約二二%にとどまっており、資源循環や脱炭素の観点からは、このリサイクル率を更に上げていく必要があると考えております。

 また、環境省が令和七年度にプラスチックなど十の循環資源について国内循環の現状や課題を調査したところ、高品質な再生プラスチックの市場が未成熟なことで、リサイクルの高度化や集約化のための投資判断が進みにくいなどの課題も明らかとなっております。

 こうした課題への対策といたしまして、プラスチック資源循環促進法や昨年十一月に施行いたしました再資源化事業等高度化法に基づき、自治体や事業者による再資源化等の取組を促進しておりますほか、自動車向け再生プラスチックの質、量、コストの競争力を高めるため、産官学コンソーシアムにおいてロードマップを策定するとともに、プラスチックのリサイクルに関する技術的な課題解決やリサイクル体制の構築のため、先進的な技術実証や設備導入等を支援するなど、施策を総動員してプラスチックの再資源化の取組を推進しているところでございます。

 今後とも、あらゆる施策を総動員し、プラスチックの資源循環を強力に促進してまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 まさに環境省が先頭に立って、プラスチックの循環、強力に加速をしていただければと思います。よろしくお願いをいたします。

 そういった形で、今、自然環境、地球環境の保全、その具体的な手段として、CO2の削減だとか、そういったプラスチックごみの循環というか削減、こういった取組を進めていくわけですけれども、最終的には、これを実現するためにはどういう社会像が必要かというと、やはり先ほど来あるサーキュラーエコノミー、循環経済をどのように確立をしていくのか、ここがいよいよ現場の課題になるのかな、このように考えるわけでございます。

 我が国では、二〇〇〇年に循環型社会形成推進基本法が公布され、循環社会の構築に向けた基本的な法体系が整備をされたわけでございます。この基本法の下で、3Rの推進、各種個別リサイクル法の整備、資源循環施策の展開が進められていると伺っております。

 一方で、資源循環を経済成長や産業競争力の強化にもつなげる、いわゆるサーキュラーエコノミーへの本格的な移行という点では、なお課題も多いと伺っているところでございます。官民連携の促進、動静脈連携の強化、さらに地域での資源循環モデルの横展開など、今後更に踏み込んだ取組が必要であると考えるわけでございます。

 そこで伺いますが、循環型社会形成推進基本法の下で、これまでどのような取組が進められてきたのか、また、循環経済を通じた循環資源の有効活用に向けて今後どのような取組を強化しようとしているのか、環境省のお考えを伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 議員御指摘いただきました、循環型社会形成推進基本法が二〇〇〇年に制定されて以降、各種リサイクル法の制定により、様々な取組が実施されてきたところでございます。

 また、法定計画である循環型社会形成推進基本計画につきましては、時代の情勢を踏まえ、累次の改定を重ね、令和六年八月には第五次計画を閣議決定させていただいたところでございまして、循環経済への移行を国家戦略として位置づけ、関係各省が一丸となって取組を進めることとしております。

 具体的には、この第五次計画の取組を政府全体として戦略的、統合的に進めるため、内閣官房長官を議長とする循環経済に関する関係閣僚会議を立ち上げ、この関係閣僚会議で策定いたしました政策パッケージに基づき、関係省庁一体となって取組を進めております。

 具体的には、例えば、再資源化事業等高度化法が昨年十一月に全面施行されるとともに、特に自動車製造業への再生プラスチック供給拡大等を始め、産官学の連携推進を図るためのコンソーシアムを立ち上げ、アクションプランやロードマップを策定いたしました。加えて、地域の資源循環基盤の強化に向けて、資源循環自治体フォーラムを活用して、好事例の横展開や地域の新規ビジネスの創出に取り組んできたところでございます。

 他方で、昨今、世界で資源の獲得競争が激しさを増す中、我が国が成長を実現していくためには、天然資源のみならず、再生資源の確保に向けた取組の更なる強化が課題となっております。

 こうした中で、先月開催されました関係閣僚会議におきましては、官房長官から、本年四月を目途に循環経済行動計画を取りまとめるように御指示があったところでございます。

 この行動計画の策定に向けまして、我が国の基幹産業に再生材を質、量、コストの面で安定的に供給する再生資源供給サプライチェーンの強靱化、さらには、同志国とも連携した、日本をハブとする国際的資源循環ネットワークの構築等、我が国の自律性や不可欠性の向上につながる施策という視点で、関係省庁と連携をして検討を進めてまいりたいと考えております。

 引き続き、関係省庁一体となって取組を更に前に進めてまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 循環経済構築の加速化、深化というのは本当に大事で、先ほどの地球環境の保全だけではなく、経済安全保障にもつながってくるという部分では、しっかり環境省が先頭に立って加速をしていただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 そして、循環で申しますと、物を作って、またリサイクルをして、そういった循環もあるんですけれども、一番環境に優しい循環は、私はリユース、使ったものをまたそのままうまく使って、ずっと回していくことが、環境への負荷も低い中で、今後、循環社会を構築する上で大事な要素の一つであると考えるわけでございます。

 この循環型社会を構築する上で、資源投入やエネルギー消費、今申し上げたとおり、抑える観点から、このリユースでございますが、近年、古着、家具、家電などの再利用市場も拡大し、フリマアプリやオンライン取引の普及も相まって、リユースを取り巻く環境は大きく変化をしているところでございます。

 このリユース市場の拡大に伴いちょっと懸念されるのが、品質や安全性、法令遵守、消費者の信頼確保といった課題であると思います。この点について、環境省は、二〇二六年三月時点で、安全、安心なリユース市場の創出に向け、優良事業者ガイドラインの作成を検討するとしております。

 そこで伺いますけれども、環境省として、リユースの更なる推進に向けて、消費者の信頼確保、品質管理や優良企業の見える化も含め、今後どのような取組を進めようとしているのか、お聞かせ願えますでしょうか。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 環境省におきましては、リユースの更なる促進のため、目指すべき将来像や、それを実現するための具体的な施策を取りまとめたリユース等の促進に関するロードマップを令和八年三月に策定、公表させていただいたところでございます。

 このロードマップの策定に当たりましては、ただいま御指摘いただきましたとおり、リユース品の品質や安全性、また不適正業者の存在等の課題が指摘されたところでございます。

 こうした御指摘を踏まえまして、リユース業の信頼性の向上を目的に、令和九年度を目途に優良事業者ガイドラインを策定することとし、その旨、このロードマップの施策の一つとして位置づけさせていただいたところでございます。

 この優良事業者ガイドラインの検討の中で、事業者が取り扱うリユース品の品質保証の在り方等の論点についてしっかりと議論をし、優良事業者の信頼性向上をしっかりと後押ししてまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 まさに事業者と連携をして、現場の中で、安全で安心で、また効果的なリユースをしっかり進めていただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 本日、そういった形で、地球環境の保全、そのためには、みんなで、生態系というか、自分たちの生活に直接影響を与える大事な課題である、そういった認識を共有しながら、手段としては、CO2の削減、あるいはプラスチックごみのリサイクルの強化等をしっかり進めていく。それを実現する将来像としては、循環経済というものをどうやってしっかり構築をしていくのか。循環経済といってもリサイクルもあればリユースもある、そういった状況である。これがしっかりと環境省主導で今進められていく、また、それを大きく期待をしたいと思うわけでございますけれども。

 そんな中で、今、レアアースの問題もありまして、私がちょっと思ったのは、循環でも、例えば、磁石にレアアースを添加すると耐熱性が高い磁石ができる、だから必要なんだ、しかし、その耐熱性が高い磁石ができました、そのレアアース、地上にあるレアアースをどういうふうに有効に活用していくかということも非常に重要なのかなと。今、南鳥島の海底六千メートルのレアアースという、そういった視点もあるんですけれども、それに先行して、もう既に地上に、様々に使われているものにはレアアースが入っている、これをどう有効に使うのかということも必要なのではないかと考えるわけでございます。

 そんな中で、例えば先ほどの耐熱性の磁石からレアアースを取り出して、そしてまたそれに使うとなると、相当エネルギーが必要になってくるわけですけれども、耐熱性の磁石があるんだったら、熱が高いところで使う場合はそのままうまくショートループで回せるような、例えばの話ですけれども、何でも、資源とか、元に戻して、そこから鉱物を抽出してやるんではなく、その中でできるだけ短いループで回していくという努力が環境の課題にもエネルギーの課題にも大変重要になるのかと考えているわけでございまして、そういったショートループというものもしっかりと視点に入れながら進めていただければと思うわけでございます。

 そんな中で、レアアースの件でございますけれども、地上にあるそういったものを有効に活用していく、そういった取組、環境省として今どのような検討が進められているのかについてまず伺います。お願いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきました耐熱性磁石などに利用されるレアアースを始めとした重要な金属資源につきましては、我が国は調達の多くを海外に依存しており、天然資源の確保だけではなく、使用済みの製品、部品からの再資源化を推進することが不可欠であると考えております。

 環境省といたしましては、こうした重要な金属資源等の再資源化を促進するべく、今年度予算に三百七十九億円を計上しており、大規模な保管施設や解体、選別、再生資源の製造等に係る設備導入や実証事業を支援しているところでございます。

 また、費用対効果の高いサプライチェーンの構築や再生材の品質の確保が重要であり、回収規模の拡大や物流最適化等の効率性向上、動静脈連携の促進に向けた対策の検討も進めていくこととしております。

 こうした取組のほか、今月を目途に関係閣僚会議において取りまとめが予定されております循環経済行動計画におきましても、こうした論点についてのしっかりと検討をし、その内容も踏まえまして、重要な金属資源等の安定供給を実現し、経済安全保障の確保に貢献をしてまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 まさに、環境省、いよいよ、循環経済行動計画、しっかりそれに向かって、それをベースに更に循環経済の加速をしていただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 最後でございますけれども、環境問題に警鐘を鳴らしたローマ・クラブ、ペッチェイ博士がこう言っています。今後人類にとって大事なのは、地球上のあらゆる生命体に対する調整者、保護者としての自覚と責任である。このように叫ばれました。まさに地球環境の保全のためには、私たち一人一人が地球上にあるあらゆる生命体に対する調整者、保護者としての自覚を持って働いていくことが必要かと。今後環境省のますますの取組に心より期待をいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

 大変にありがとうございました。

宮路委員長 次に、西園勝秀君。

西園委員 中道改革連合の西園勝秀です。

 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 早速質問に入らせていただきます。

 地球温暖化対策は全ての省庁が横断的に取り組むべき課題でありますが、中でも環境省はその旗振り役としての役割が期待されているところでございます。

 そこで、本日は、温暖化対策の重要な施策としてのGX、グリーントランスフォーメーション、そしてサーキュラーエコノミーに関する質問をさせていただきます。

 まずは、これまでの化石燃料中心の社会構造からクリーンエネルギー中心の脱炭素社会へと転換させる取組であるGXについて質問させていただきます。

 配付資料の一を御覧ください。これは、主な国別の温室効果ガス排出量の推移を示すものです。右側の表を御覧ください。これは、一九九〇年から二〇二三年までの三十三年間の排出量の変化率を表した表です。中国やインド、ブラジルなど、極端な増加をしている国もある一方、上から四段目のEU二十七か国はマイナス三四%、下から三段目のイギリスはマイナス四七%と、かなり努力の成果が見られます。一方、日本は、中段にありますとおり、マイナス一一%となっております。一定の成果は出ておりますが、イギリスやEUと比較すると、まだ改善の余地があると思われます。

 EUは、一九九〇年から四十年後の二〇三〇年までに五五%以上を削減するという目標を掲げ、制度設計、法整備、そして市場形成において、極めて戦略的に動いています。一方、日本は、二〇一五年に合意されたパリ協定に基づき、二〇二一年の閣議決定で、約三十年後の二〇五〇年までに温室効果ガスの排出量と吸収・除去量を均衡させ、実質的に排出ゼロを目指すカーボンニュートラルの実現を目指すと宣言をしました。

 日本もEUと同様に野心的な目標を掲げているわけですが、これまでの削減実績の評価と、環境省が政府の中でどのようなリーダーシップを発揮していくのか、石原環境大臣の御見解をお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 我が国の温暖化効果ガスの排出・吸収量は、二〇二三年度時点で、基準年である二〇一三年度から約二七・一%減少しているところであります。二〇五〇年ネットゼロ及びその実現に向けた削減目標の達成に向け、一応、順調な減少傾向を継続しているというふうに評価をしているところであります。

 これは、我が国のこれまでの継続した省エネの取組や、電源の脱炭素化の取組による寄与が大きいものというふうに認識しております。

 環境省としては、目標達成に向けた関係省庁の施策の進捗点検を進めており、そして、自らも、地域、暮らしといった需要側からの脱炭素の取組を主導していくとともに、国内での取組に加えて、AZECやJCMを通じて、世界の排出削減に貢献をしてまいりたいというふうに考えております。

西園委員 ありがとうございます。

 日本もしっかり頑張ってくださっていると思いますが、やはりEUの動きというのは大変私たちも注視しなきゃいけないというふうに思っております。

 そこで、日本企業への影響が懸念されるEUのCBAMについて伺います。

 資料二を御覧ください。

 EU―CBAMとは、EU炭素国境調整措置のことです。資料の上段、CBAM導入前を御覧ください。

 例えば、EUの地域外で安価な石炭火力発電により製品を作るとします。一方、EUで風力などの再生可能エネルギーで製品を作った場合、温室効果ガスの排出量は抑えられますが、製造にかかる費用は高くなります。炭素価格とは製品を作る過程でかかるコストであり、温室効果ガスの排出削減のためのコストであるとも言えます。

 このように、EU域内では、企業は排出量取引制度、EU―ETSにより高い炭素価格を負担していますが、域外の企業は、その負担が軽いため価格競争で有利になります。EUだけが厳しい規制を強めれば、企業は規制の緩い域外へ生産拠点を移転させてしまいます。これでは、地球全体の排出削減にはつながりません。

 そこで、EUは、域内で生産しても域外で生産しても、企業が脱炭素のために負担するコストを同じにするという新たな経済ルールを導入しました。これがCBAM、炭素国境調整措置でございます。

 この制度では、域内と域外の炭素価格の差額を調整金として支払う仕組みとなっています。そのため、域外で排出量の多い安価な方法で製造した場合でも追加の負担が生じてしまい、域外で生産するメリットがなくなります。結果として、CBAMは温室効果ガスの排出削減に大きく寄与しております。

 現在、EUの炭素価格は一トン当たり約六十ユーロから百ユーロの間で推移しており、日本とは数倍の開きがございます。CBAMが本格運用されれば、日本の輸出企業は、日本国内での炭素価格に加え、EUに対しCBAMの支払いという二重のコスト負担を強いられるリスクがあります。

 このような二重負担を回避するため、日本政府としてEU側とどのような交渉を行っているのか、お伺いいたします。

福本政府参考人 お答え申し上げます。

 EU―CBAMにおきましては、EU域外で義務的に支払われた炭素価格については、輸入品に課される負担額から控除可能とされております。この制度の詳細につきましては、今後、EUから公表されると承知をしております。

 日本政府といたしましては、化石燃料賦課金、あるいは排出量取引制度において支払われる炭素価格など日本国内での負担がEU―CBAMにおいて控除対象となるよう、欧州当局に働きかけを行ってきたところでございます。また、昨年十一月のCOP30におきましても、石原環境大臣とフックストラ欧州委員との間でも本CBAMの制度設計について意見交換が行われたところでございます。

 こうしたハイレベルの対話も含め、引き続き、EU当局との議論を行ってまいりたいと考えております。

西園委員 御説明ありがとうございます。

 今の交渉で言われているいわゆる控除というのは、この資料の下の図でいくところのEU域外の炭素価格、これが聞きたいんですけれども、この部分を、EUに対して、同じように、炭素価格の同等程度を引いてくれと、同じだというふうに、控除してくれと、そういう意味だと思うんですけれども、でも、結果として、それでもEUの炭素価格の方が今は高いわけですよ。結局、やはり差額が残る。その差額分はCBAMとしてEUは課してしまう。ですから、控除するのは確かに大事なんですけれども、CBAMのこの差額は残ってしまうということなんです。

 ですので、このCBAMの支払い額、これは、結局、EUの炭素価格と日本国内で既に支払われた炭素価格の差分で決まるということですので、現在のEU価格、炭素価格は高騰しており、日本との差はもう歴然としているというのは明らかです。したがって、日本とEUでは制度そのものの仕組みが異なるなど様々な理由はありますけれども、この価格差が存在し続ける限り、日本は、企業は継続的にCBAMの支払い義務が生じてくる、これは変わらない事実でございます。

 これについて、政府は、この価格差の解消をする、そのためにどのような方法で解消していこうとされているのか、この点について御見解をお伺いいたします。

福本政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のCBAMでございます。こちらは、EUの中の元々の仕組みといたしましては、カーボンプライシングの実施に伴って、域内産業が域外に移転してしまう、あるいは、脱炭素の取組が十分でない国からの安価な輸入品、こうしたことが流入してくることへの対応として導入されていると理解をしております。こうしたことで、英国や台湾、ほかの国でも、CBAM導入に向けた検討が進められているものと承知をしております。こうしたCBAMは、カーボンリーケージリスクの対応手段の一つでございます。

 一方で、このCBAMにつきましては、執行のコストが非常に高いということ、あるいは貿易障壁となり得るといったことが議論されております。また、国内製品の輸出競争力の維持にはつながらないといったこと、あるいは、海外からの製品の価格、物価を上げる可能性といった課題もございます。こうしたことも踏まえて、現時点で日本政府としてはCBAMの導入自体は予定はしていないということでございます。

 一方、先ほど申し上げました排出量取引について、カーボンリーケージそのもののリスクにつきましては、そうした配慮措置を設けるといったことなど、これもEUの制度とは異なっておりますけれども、こういったことで、その目的とするカーボンリーケージについては対応していくということとしております。

 また、各国でCBAMが乱立するといったような産業界からの懸念もございます。こうしたことに対しまして、我が国は、WTOの貿易と環境委員会におきまして、炭素排出量の計測手法に着目をいたしまして、各国の措置がしっかりと透明性を高めるといったものになるようにガイダンスを作成するといった取組も進めております。

 こうしたことを通じまして、各国のCBAM導入、あるいはカーボンリーケージ対策、こうしたこともしっかりと注視をしてまいりながら、産業界に過度な負担を課すものとならないよう対応をしてまいりたいと考えております。

西園委員 ありがとうございます。

 まさに、いわゆる国内の産業界に負担を課さない状態の中で、EUとの調整をどう図っていくか、やはりこれが非常に難しい課題だと思うんですね。今御指摘があったように、各国でも既にいわゆる対抗措置として、このCBAMを課そうとしている動きがあるということでございます。既に台湾がそういう動きをしていると。台湾がもしこのCBAMを導入するようになってくると、中国本土がこのCBAMを入れ出すと、もはやゲームのルールは完全にそちらにシフトされてしまいますので、日本がその状況でこのCBAMが全体の中で導入されたら、大変な、私、大きな問題になるというふうに危惧しています。ですから、是非、経産省さんには、リーダー役となって、日本が積極的にこの運用を行っていただきたいというふうに思うんですね。

 その上で、今まさに日本が進められている、二〇二三年に設立されましたが、GXリーグ、これが非常に私は重要かと思っています。これは、企業がそれぞれ自主的に排出削減目標を定め、その達成に向けて排出量取引を行っているわけでございます。これまでの取組を通じて、知見やノウハウの蓄積、そして必要なデータの収集が進められ、公平性や実効性を高めるための制度が進められてきました。そして、二〇二六年度からは排出量取引が本格的に稼働される予定とされています。

 そこで、石原大臣にお伺いしますが、気候変動対策の司令塔でございます、是非、環境省、排出量取引制度をどのように活用し、そして炭素政策全体をどのように推進していくのか、大臣の御見解をお伺いできればと存じます。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 脱炭素、経済成長、エネルギー安定供給の同時実現を目指すGXの取組として、GX経済移行債による先行投資支援に加えて、まさに本年度から排出量取引制度が開始されるところであります。

 排出量取引制度は、取引を通じて効率的に産業部門の排出削減を促し、また、排出削減に向けた先行投資を促進するものとして、脱炭素の取組を加速化させる重要な施策であるというふうに環境省としても考えているところであります。

 そして、環境省として、本制度の円滑な運用を支援するとともに、排出実績の算定に活用可能なJクレジットやJCMクレジットについて、着実に制度を運営してまいりたいと思います。既にパリの六条に沿った認定も二つぐらいの国でできていますけれども、それもこの排出権取引で企業が活用することもできますので、そういうことをしっかりと環境省としても進めてまいりたいと思います。

 そして、地域、暮らしの分野におけるGXの取組等を推進していくとともに、我が国の気候変動対策を取りまとめる立場として、GX―ETS制度も含め、対策全体の推進や進捗管理をしっかりと行ってまいりたいというふうに考えております。

西園委員 ありがとうございます。

 まさにこの分野も世界で競争だと思いますので、是非環境大臣には、日本をリードして、世界を引っ張っていっていただければというふうに思います。

 次に、資源を効率的に循環させ、廃棄物を最小化しつつ経済活動を行っていく取組、サーキュラーエコノミーについて質問させていただきます。

 CBAMはいわば炭素の関税であり、製品の製造過程でどれだけのCO2を出したかを正確に証明することが求められる制度でございます。

 しかし、この排出量の見える化という動きは単に炭素価格の調整にとどまりません。今、欧州を中心に、製品がどこでどのような素材で作られ、どうリサイクルされるべきかという全工程のデータをデジタルで管理、共有しようとする大きなルール形成が進んでいます。

 カーボンニュートラルの実現には、エネルギーの転換だけでなく、資源を無駄なく使い回すサーキュラーエコノミーへの転換が不可欠であり、その鍵を握るのが情報の透明性です。

 EUでは、二〇二三年に欧州バッテリー規則が発効しました。ここでは、バッテリーのライフサイクル、つまり原材料の調達から製造、使用、リユース、リサイクルまで、バッテリーに関するあらゆる情報をデジタルで一元的に管理するバッテリーパスポートが義務化されています。このバッテリー規則を先駆けとして、現在、EUでは、電池以外の製品も対象とするデジタル製品パスポート、DPPの導入が急速に進められています。消費者は、DPPにアクセスするためのQRコードなどをスキャンすることで、その製品がどれだけ環境に配慮されているかを瞬時に確認することができるようになります。そして、来年二月からはEV用バッテリー等へのDPP導入が決定しており、実務上の対応期限は、まさにこの二〇二六年中ということになります。

 もし日本が欧州の決めたルールに受動的に従うというのであれば、我が国製造業の機密情報やサプライチェーンの核心データが他国に握られ、欧州市場への参入をちゅうちょする企業が増えるおそれがあります。あるいは、これに対応できない企業については、欧州の市場ではビジネスを行えないということになるわけです。

 このEUのDPP導入の義務化に対して、政府はどのように認識し、今後どのように対応されるのかについて、お伺いいたします。

西川政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねの欧州バッテリーパスポートでございますけれども、トレーサビリティーの確保、また、消費者等への情報提供のため電池の組成等に関する情報を流通させる仕組みだと認識してございます。欧州バッテリー規則の一環として、議員御指摘のとおり、二〇二七年二月以降、欧州市場で電池を販売する際に対応が必要になってまいります。

 日本企業への影響でございますけれども、実は現時点で規則の詳細が十分には明らかにされていないところがございます。したがって、まだ正確にお答えすることは難しいわけでございますけれども、データの収集や開示の範囲、これが適切なものになるように欧州委員会に随時働きかけをしてきているところでございます。

 また、政府としても、業界と連携をしながら、日本独自のバッテリーパスポートの構築も進めてございます。日本企業の欧州バッテリー規則対応に際しても、本取組が活用可能となることを目指してございます。

 欧州の動向も注視しながら、引き続き必要な対応を進めてまいりたいと思います。

 以上でございます。

西園委員 ありがとうございます。

 まさに今私も、ちょっとこの日本の取組というのを是非促そうと思っていたところでございます。

 EUがこのDPPを導入する最大の狙いというのは何かということを私なりに考えてみますと、これは、製品に含まれるレアメタル等の希少資源の種類や、あるいはリサイクル可能な設計かどうかを可視化することで、製品を効率的に回収し、資源として再利用する、この循環型経済を支えようとしている点にあると私は見ております。

 しかし、このDPPはサプライチェーン全体でデータを共有するため、そこには企業の営業秘密や独自技術のデータも含まれる可能性がございます。政府は、中小企業を含むサプライヤーが安心してデータを提供できるためのセキュリティー担保や情報漏えいリスクを軽減する仕組みづくりについて、どのように認識され、どのようにEUと調整されているのか、お伺いいたします。

西川政府参考人 お答え申し上げます。

 日本のバッテリーパスポートでございますけれども、データ連携を通じた新しい価値を生み出す企業間の連携システム、ウラノス・エコシステムのユースケースの一つとして、今現在、取組を進めてございます。

 この取組に当たっては、御指摘のとおり、企業の営業秘密の保護のための基本方針として、四つのこと、提供者の同意を得た上での利用者へのデータ提供、提供者による意義を踏まえたデータの公開範囲の設定、また、法令遵守が必要な情報について、適正な契約に基づく必要最小限のデータ提供、さらに、バッテリーパスポートの運営事業者の公正性、公平性の確保、こういったものを定めることを検討してございます。

 このような適切な情報管理を徹底することで、バッテリーパスポートでの企業の営業秘密の保持に万全を期していきたいというふうに考えてございます。

 また、欧州との関係でも、こういった、日本ではこういうものをやる、また欧州ではこういうことをやる、そこの意見交換をしっかりやりながら万全を期してまいりたいと思います。

 以上でございます。

西園委員 ありがとうございます。

 今まさに、日本の場合、このウラノス・エコシステム、ウラノスというのはギリシャ神話の神みたいな感じだというふうに聞いたことがありますが、要は、全体を俯瞰をして見るというか、製品のいろいろな市場のメカニズムを俯瞰をして見る。だから、バッテリーパスポートとか、バッテリーの、一部のものだけですけれども、それを、もっとあらゆる製品、リサイクルした、いろいろなことを、全体を俯瞰して見るという、実はかなり壮大な目標を日本は掲げているというのを私も勉強させていただいて、非常に頼もしいなと思ったところですので、是非これを世界に向けて発信できるようにしていただきたいと思うんですね。

 ただ、このシステムなんですけれども、やはり懸念するのが、企業の営業秘密を守り抜かなきゃいけないということと、あとは環境価値の証明に必要なデータを共有するということは、やはりどうしても二律背反する事象なんですよね。ですので、この課題をシステムとしてどう解決しようとしているのかということについても、是非ちょっとお聞かせいただけますでしょうか。

西川政府参考人 お答え申し上げます。

 ウラノス・エコシステムにおきましては、御指摘のとおり、提供者が同意した範囲でのデータのアクセス権設定、サービス運営事業者の公平性、公正性の担保等を通じて企業の営業秘密を保持しながら企業間でデータを共有する、こういった取組が大事だと思って推進してございます。

 また、これも御指摘のとおりでございますけれども、CO2排出量の管理などを実現するための自動車、蓄電池のデータ連携基盤、こういった環境価値も含めて環境業界において構築し、サービスを開始しているというところでございます。

 こういったデータ連携基盤に関する、また先ほど欧州との関係もございましたけれども、標準化でございます、どうやってバランスを取るかということでございますけれども、昨年十月から、国際標準の世界においても、標準化活動関係者と情報共有、戦略策定の場を立ち上げて議論を行ってございます。自動車、蓄電池の取組をモデルとして、化学物質管理など他の分野での展開も進めながら、欧州のCatena―X、こういったシステムとの、海外プラットフォームとの相互運用性の確保や、またASEAN地域、こういったところへの国際展開も進めてまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。

西園委員 ありがとうございます。

 今のような形で、このウラノス・システムの世界展開を是非図っていただければというふうに思います。

 そして、循環経済への移行に向けては、環境省さんは、経産省とともに様々な施策の検討がなされていることと思います。先ほど言及しましたウラノス・エコシステムは、動静脈連携を進めるに当たって、今後重要な情報源となってくるシステムでもあります。これは、循環経済実現を更に加速することのできる極めて重要な仕組みであると考えます。

 サーキュラーエコノミーの実現には、製品を作る動脈産業と、回収、再資源化を担う静脈産業の連携が不可欠です。しかし、現状は、再資源化された材料、いわゆる再生材の供給が不安定であったり、設計段階でリサイクルしやすさが考慮されていなかったりと、多くの壁があります。

 そこで、石原大臣にお伺いいたします。

 循環経済に向けて、現状と課題についてどのように把握され、それらの解決のためにどのような検討がなされているのでしょうか。お聞かせ願います。

石原国務大臣 委員が御紹介されたデジタル製品のパスポートも、リサイクル等の推進に当たっては、中身がどういう素材が入っているか分かるということで、重要な情報源の一つになるものというふうに考えています。

 その上で、動静脈連携の促進に向けて、製造者側が必要とする質と量の再生材が安定して供給される市場構築が大きな課題だというふうに考えております。

 このため、環境省では、昨年施行した再資源化事業高度化法に基づく環境大臣認定制度を通じて、製造業等の動脈産業と連携した再資源化事業の創出を図っているところであります。

 また、加えて、自動車産業については、先ほどから政府委員も説明しておりますけれども、産官学のコンソーシアムを通じて、再生プラスチック市場構築に向けたロードマップを三月末に決定をいたしました。このロードマップに基づいて、再生プラスチックの集約拠点の構築のための段階的な取組や、再生材の回収に係るインセンティブ制度などの施策を実施していくところであります。

 引き続き、経産省とも連携して、施策を総動員して動静脈連携を進めて、循環経済への移行をしっかりと実現してまいりたいと思います。

西園委員 ありがとうございます。

 今、インセンティブ制度の話がございまして、私は非常に期待をするところでございます。特に、脱炭素の最前線にいる中小企業への支援を是非お願いしたいというふうに思います。大企業はGXを進める中でサプライチェーンがうまくできるんですけれども、その末端にある中小企業には、なかなか、排出量の算定や削減のプレッシャー、これが重くのしかかっています。しかし、多くの中小企業には、そのための資金も人材も不足しているというのが現状でございます。

 GX推進は、単なる環境政策ではなく、地域経済の活性化策でもなければなりません。中小企業がこの変化を乗り越え、持続可能な経営を実現するための環境省独自の伴走型支援をどのように強化するのか、石原大臣の御見解をお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 二〇五〇年のネットゼロの実現に向けて、我が国の経済の屋台骨である中小企業が、地域の実情に応じた脱炭素経営を推進していくことは非常に重要であるというふうに考えております。

 そのために、中小企業の方々に脱炭素の取組が企業経営にとって重要であることを認識いただき、削減に向けた取組につなげる必要があるというふうに考えております。

 そこで、環境省では、事業活動から生じる温室効果ガスの排出量について、知る、測る、減らすの三つのステップにおいて支援を行っているところであります。

 具体的には、知る、測るへの支援として、地域金融機関、地方自治体、商工会議所が連携して、脱炭素経営に関する普及啓発、また、企業の温室効果ガス排出量やカーボンプリントの算定等に地域ぐるみで支援する体制づくりを各地で進めているところであります。

 また、減らすの支援としては、省エネ設備の導入支援などを行っております。重油でやっていたものを都市ガスに替えるみたいな、そして二酸化炭素が減るような、そういう支援というものも中小企業に対して環境省で行っているところであります。

 今後とも、官民連携の下、中小企業の状況を踏まえたきめ細かな支援を行ってまいりたいと思います。

西園委員 ありがとうございます。

 まさに、知る、測る、減らす、このそれぞれのステージでの支援がやはり本当に大事かと思います。

 GXの推進とサーキュラーエコノミーの確立、これは、脱炭素と経済成長の両立を図る上で極めて重要な取組でございます。EU主導のルール形成に受け身で従うのではなく、日本の技術と価値を守りつつ、温室効果ガス削減に向けた国際標準を主体的にリードしていく、そのための仕組みを構築すべき、まさに今重要な局面にあるというふうに思います。

 中小企業を含む現場の声に寄り添い、持続可能で強靱な経済社会の実現に向けた御尽力に期待をし、私の質問を終わらせていただきます。

 本日は、ありがとうございました。

宮路委員長 次に、柏倉祐司君。

柏倉委員 日本維新の会の柏倉祐司でございます。

 本日、このような貴重な機会を与えていただきまして、当委員会関係各位の皆様にまず御礼を申し上げたいと思います。

 今日は、まず、石綿健康被害の救済基金について御質問させていただきたいというふうに思います。

 私自身、内科医でございまして、もう研修医の時代になりますが、平成十八年のこの基金がつくられる随分前のことでございます、石綿でいわゆる中皮腫になられた患者さん、そして肺がんになられた患者さんというのを担当していたことがございました。

 非常にこの呼吸器系の疾患というのは、あらゆる疾患の中でもかなり苦しい疾患ということが言えると思います。本当に医師としても見るに忍びない、そして、御本人だけではなくてその御家族も相当つらい思いをしながら、最後、おみとりを我々はさせていただくということになるわけでございます。

 息が苦しいということを訴えて酸素を吸っていただいても、苦しさというものが完全によくなるわけではありません。医師であれば分かると思いますが、最後、モルヒネ、麻薬性の鎮痛薬というものを投与して痛みを取る。その反面、これは意識もなくなることもしばしばでございます。

 ですので、痛みを取るその終末期医療の中で、最後、麻薬を注射をさせていただく。その中で、どんどんどんどん、徐々に意識もなくなっていく、そういう環境を御家族の皆さんと見守りながら最後まで我々は伴走していく、おみとりをさせていただくということがこの終末期医療ではよくあることでございます。

 その中でも、この石綿被害、非常に予後が悪い、そういう疾患として我々の中では認知されている疾患でございます。そこで平成十八年に、そういった人たち、御家族を救おうということで救済基金というものがつくられたというふうに認識しておるわけでございます。

 そこで、まずお伺いしたいんですが、この基金、今どれぐらいの積立てがあって、今後どの程度減っていく、需要予測というと語弊があるんですが、減っていくのか、具体的な数字がありましたら是非教えていただきたいと思います。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 石綿健康被害救済基金は、事業主、国及び都道府県が拠出して、救済給付の支給に要する費用に充てるため、平成十七年度に設けられたものでございます。

 石綿健康被害救済基金の残高は、令和六年度末時点で約七百三十九億円でございます。

 基金残高の将来的な予測は難しい側面がございますが、近年は毎年、年十億円ずつ減っている状況でございます。

 以上でございます。

柏倉委員 ありがとうございます。

 今、七百三十九億円、令和六年度末ということですね、残高がある。毎年十億円減っているということで、単純計算しますと七十年余の基金があるわけですね。もちろん、これからどれぐらい増えていくかというのは未知数でありますが、潤沢にあるとは申し上げませんけれども、比較的、裁量も入れることのできる規模なのではないかなという印象がございます。

 そこで、国は今後積み増しというものは考えているのかどうかも含めて、ちょっと教えていただきたいと思います。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 令和五年の中央環境審議会石綿健康被害救済小委員会の取りまとめにおきまして、「救済制度は今後も長期にわたり安定的に運用される必要があることから、引き続き基金の収支を注視しつつ、適切な一般拠出金率に基づく運用が必要である」とされております。

 環境省としては、この取りまとめを踏まえまして、引き続き適切な基金の運用がなされるよう、努めてまいりたいと考えております。

柏倉委員 基金自体、しっかりと盤石な備えをしていただきたいと思います。

 その上でお伺いしたいと思うんですけれども、四月一日から、石綿被害の救済に関する法律が改定をされました。物価高対策というものも盛り込んで、いわゆる治療費、療養手当、そして葬祭料、それが増額されたというふうに認識しております。一方で、弔慰金、この基金が適用されなかった、適用前の方ですね、合計二百八十万円まで、弔慰金と救済給付調整金、二百八十万円未満の方、これは御遺族への給付ということになると思うんですけれども、この弔慰金と救済給付調整金、これは増額がされなかったというふうに認識しております。

 この弔慰金なんですけれども、石綿救済法第二十条の第二項に、療養手当の額を勘案してこの弔慰金額というものは算出するというふうに記載があると思います。これに関して確認なんですが、間違いはありませんでしょうか。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のとおり、特別遺族弔慰金の額は、石綿救済法第二十条第二項におきまして、医療に要する費用及び療養手当を勘案して単一の金額として定める額とされております。

柏倉委員 ありがとうございます。

 これは、私もいろいろ物を読ませていただきました。確かに、この療養手当とこの弔慰金というものを同時に決める際に、療養手当の額を勘案して弔慰金額というのは決まるということだと認識しております。

 しかし、弔慰金とこの救済給付調整金が据え置かれた、そういった御家族からしますと、これは取り残されたという意識になるわけでございます。端的に言って、国は冷たい、見捨てられたというような気持ちもやはり生まれてくる、実際にそういうお声を頂戴をいたしました。法的にこれは整合性も取れているし、何か瑕疵があるということではないと思います。しかしながら、現場の声といいますか、御遺族の声というものを、これは是非国も酌み取っていただきたいというふうに思います。

 この石綿救済法の立法の精神、これは、石綿による健康被害の特殊性に鑑み、迅速かつ公平な救済の実現を行っていくというふうに書いております。この公平な救済の実現というところを少しやはり幅広に解釈をいただけないか、そして、この弔慰金、そして救済給付調整金、これをやはり積み増すということも御検討いただけないかというところを私は是非国に考えていただきたいと思います。その件に関して、是非コメントをいただければと思います。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 今回の給付額の見直しにつきましては、近年の物価上昇を踏まえて、療養手当や葬祭料といった経済的負担の直接的な軽減を目的とした給付を対象にしたものでございます。

 一方で、特別遺族弔慰金の性格はお見舞金とされており、その性格を踏まえますと、直ちに特別遺族弔慰金等の水準を改定する予定はございませんが、今後とも制度を取り巻く状況の変化を注視しつつ、現行制度の基本的考え方に基づきまして、安定的かつ着実な制度運営を図ってまいりたいと考えております。

柏倉委員 是非、前向きに御検討をいただきたいというふうに思います。

 そして、この石綿問題、石綿救済被害に関する大臣の御決意、お考えを賜れればと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 石綿による健康被害については、現在も新規の患者認定が続いている状況であります。重篤かつ、委員のお話のように予後が悪いとの実情を踏まえ、被害を受けた方の迅速な救済が重要であるというふうに認識しているところであります。

 環境省では、平成十八年に石綿健康被害救済制度を開始してから約二十年間、適時適切に見直しながら着実に運用してきたところであります。指定疾病の認定件数は、令和六年度末の時点で、中皮腫や肺がんなど、二万件を超えたところであります。

 この四月には、委員からもお話がありましたけれども、制度開始以来初めて療養手当の増額も行い、今後も基本的には毎年見直す方針としているところであります。

 引き続き、物価動向等、制度を取り巻く状況の変化もしっかりと注視しながら、石綿による健康被害者や、御遺族の話も出ましたが、御遺族の方に真摯に寄り添って、迅速な救済に全力で力を尽くしてまいりたいと思います。

柏倉委員 丁寧な御答弁、どうもありがとうございました。是非よろしくお願い申し上げたいと思います。

 最後になりますが、PFASに関して一問質問させていただきたいと思います。

 このPFAS自体、非常に、医学的にも科学的にもその有害性というものをまだ証明されていないというふうに認識しております。ただ、社会運動といいますか、やはり各地各地でこのPFASに係る市民運動的なものが今頻発していると思います。

 私自身が一番憂えているのが、自衛隊、米軍基地、そういったものに対するアンチキャンペーンの一つに使われているのではないかと。もちろん、医学的、科学的に実証して、それがやはり合理性があれば、補償まで踏み込んでいくというのがやはり人道的な国の姿勢であると思います。しかし、現段階において、これはとにかく、特定の偏った思想、特定の政党が、このPFASというものを使って、反自衛隊ですね、そういったような反国防的な一つの運動としてこれを使っているんじゃないかという危惧を私は持っています。

 こういったことが助長されないように、防衛省として何がしかの、やはり地域住民との連携といいますか、地域住民一人一人じゃなくてもいいんです、そこに係る自治体との何かの連携、具体的に言えば補助的なものというものを考えることはできないでしょうか。

末富政府参考人 お答え申し上げます。

 PFOS等につきましては、日本国内においてこれまで様々な用途に使用されてきたと承知しており、現時点で、在日米軍施設・区域及び自衛隊施設周辺で検出されたPFOS等と、在日米軍及び自衛隊との因果関係につきましては、確たることを申し上げるのは困難でございます。こうしたことを踏まえまして、現時点で、防衛省におきましては、PFOS等に起因する自治体等への補助や補償を行うことは困難でございます。

 その上で申し上げれば、防衛省といたしましては、PFOS等を含む泡消火剤の交換、処分を進めるとともに、関係自治体からの要請を踏まえまして、自衛隊施設における水質調査の実施、施設外への流出防止対策など、必要な対策を取っているところでございます。

 PFOS等をめぐる問題につきましては、地域の皆様方が不安を抱いていらっしゃることを受け止めまして、政府全体で取組を進めており、引き続き、関係省庁と緊密に連携し、必要な対応を取ってまいります。

柏倉委員 是非、国防をゆるがせにしないような、そういうPFOS対策も防衛省には取り組んでいただきたいと思います。

 今日は、どうもありがとうございました。

宮路委員長 次に、鍋島勢理君。

鍋島委員 おはようございます。国民民主党の鍋島勢理と申します。

 この度は、質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

 私、今年の一月まで地元広島県東広島市におきまして市議会議員をしておりました。本日の大臣所信に対する質疑が、私の人生初の国会における質問の機会となります。国政に地元の声を届けさせていただけることに感謝をしながら、本日、質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、まず、大臣所信におきまして言及もございましたPFASについて質問をさせていただきます。

 現行法令によるPFAS対策の概要と規制につきまして、化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律など、多様な規制の網がかかっていることと承知をしておりますが、特に、地域住民の生活に直結する水に係る規制、そしてこの規制を国際的に比較したときの評価について伺います。

大森政府参考人 お答えいたします。

 本年四月から、PFOS及びPFOAの水道の水質基準について、一リットル当たり合算値で五十ナノグラムとする基準値の遵守及び水質検査の実施が、全ての水道事業者等に対して義務づけられたところでございます。

 本基準値につきましては、内閣府食品安全委員会より示された、一生涯にわたって人が毎日摂取し続けても健康への影響が出ないと推定される、体重一キログラム、一日当たりの摂取量である耐容一日摂取量を踏まえ、中央環境審議会における議論を経て定められたところでございます。

 食品安全委員会においては、独立した立場から科学的に、各国、各機関が参照した最新の知見も含め、PFASの食品健康影響評価がなされたものと承知しております。

 また、諸外国においては、例えば米国では、PFOSとPFOAの規制値をそれぞれ一リットル当たり四ナノグラムとする飲料水規則が公表されましたが、遵守期限は二〇三一年とすることが提案されております。また、EUでは、飲料水指令として、全てのPFASで一リットル当たり五百ナノグラム、二十種類のPFASで一リットル当たり百ナノグラムとするなど、飲料水の規制値に関して、各国において様々な取組が行われているところでございます。

 引き続き、国内外における毒性評価や目標値等の検討状況について注視してまいりたいと考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 このPFASに関しましては、私の地元ですと、例えば、東広島市、呉市、竹原市などでも指針値の超過が確認されておりまして、日本各地でも今確認がされている状況かと思います。各地の発生源を特定し、必要な対策を取っていくことが必要かと思うんですけれども、この発生源はどの程度特定されているのか、そして特定がまだのところにつきましてはいつ頃までに特定をされようとしているのか、御予定があれば伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 PFASは、過去半世紀にわたって、泡消火剤やコーティング剤などの様々な用途で使用されてきたところであります。

 このうち、PFOSとPFOAについては、既に国内での製造、輸入等は原則禁止されております。過去に製造、使用、保管等を行っていた場所から様々な形で排出されたものが環境中に残っているというふうに考えられています。

 このため、主たる排出源が特定される事例もあるんですけれども、一方で、一般的には、排出源の特定がなかなか困難な場合が多いというふうに承知をしております。

 健康リスクの低減の観点から、先ほど局長から説明がありましたけれども、水質のモニタリングを通じて汚染状況を把握し、飲用摂取を防止することが重要であるというふうに考えております。

 水道水のPFOS、PFOAについては、四月から遵守及び水質検査の義務がある水道水質基準に引き上げられたところであります。

 環境省としては、遵守の徹底を始めとして、飲用摂取防止のための取組を引き続き進めてまいりたいと思います。

鍋島委員 ありがとうございます。

 大臣御答弁ありましたように、健康リスクをいかに下げていくのかということが最も重要であることは私も同意でございます。過去の答弁では、血中濃度と健康被害の関係性については調査研究を行っておられると以前からされておられますけれども、この調査研究におきましては、どういったことをされて、そしてどういった進捗があられるのか、伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 現時点では、PFASの血中濃度と健康影響との関係を評価するための科学的知見は十分ではないというふうに考えております。

 このため、環境省としては、PFASの健康影響に関する知見の集積を図るために、科学的に評価可能な疫学調査や研究を実施しているところであります。

 具体的には、PFASと、がん、代謝性疾患、死亡との関係性を調査する疫学研究を実施をしております。少量の血液から血中のPFASが分析できる手法を開発し、一定の成果が見られているところであります。

 また、子どもの健康と環境に関する全国調査であるエコチル調査の中で、PFASと健康影響との関連について分析をし、これまで、九本の研究成果を発表しているところであります。

 加えて、PFASを含めた化学物質の人への平均的な暴露状況を把握するための全国的な調査を実施し、現在までに、千名を超える方に調査の御協力をいただいているところでございます。

 PFASの健康影響を明らかにするために、国内外の知見を収集するとともに、こうした取組もしっかりと推進してまいります。

鍋島委員 ありがとうございます。

 様々、政府としても積極的に調査をされているということで、引き続きの取組の推進をお願いいたします。とは言っても、住民の方にとっては、やはり、身近にある水が実は汚染されているのではないかですとか、家族に影響が出るのではないかといった不安を抱えながら暮らしておられます。

 そうした不安に対応するような施策としまして、自治体の中では、PFASが確認された地域住民にペットボトルの配布をするような事例もあります。そういった取組を国がするというのはなかなか難しいところもあるかと思うんですけれども、緊急的な対応として予算づけなどで対応することができるのではないかと考えるんですが、その点についてはどうお考えでしょうか。

石原国務大臣 飲用に供している地下水から基準値を超えるPFOS、PFOAが検出された場合には、地下水から水道水に切り替えるなどの飲用摂取の防止を進めることが重要であると考えております。

 ペットボトルを配布している自治体があることは承知しておりますけれども、環境省としては財政支援は実施していないところであります。

 一方で、環境省では、自治体の負担軽減の観点から、求めに応じて水道原水の実態調査等も行っているところであります。

 今後も引き続き、自治体に対して技術的な助言などを行ってまいりたいというふうに考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 大臣、御答弁いただきましたように、水道の布設工事をされたり、水源の切替えをされている自治体もあります。なかなか財政的な支援措置というのは難しいということですが、調査研究というところで国としての役割をしっかりと果たしていただきたいというふうに思っております。

 続きまして、健康リスクをいかに下げていくかという理念の中で何かできることはないのかというところを私としてもしっかり考えていきたいと思っているんですけれども、続いて、市民の皆様とのコミュニケーションについて質問をさせていただきたいと思います。

 様々な地域住民の方は不安を抱えながら暮らしていらっしゃる中で、行政として必要な情報の調査を行ってリスクをしっかりと開示をしていく、情報提供を行っていくということが非常に重要であると考えている中で、政府としては、どのような情報開示、そして住民とのコミュニケーションを行っておられるのかを伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 PFOS、PFOAについて、地域の方々の不安の声を真摯に受け止めているところでありますけれども、PFOS、PFOAによるリスクを正しく知っていただくため、科学的知見を踏まえた正確で分かりやすい情報発信により、適切なリスクコミュニケーションを行うことが重要であるというふうに考えています。

 このため、環境省では、広くPFASについて御理解をいただくために、PFOS、PFOAに関するQアンドA集やリーフレットをホームページで公開するとともに、より詳しく情報を収録したハンドブックを自治体へ配布するなど、情報発信を行っているところであります。

 また、環境省から自治体に対し、PFOS及びPFOAに関する対応の手引きなどを通じた技術的助言も行っております。

 このような取組を通じて、引き続き、国民の安全、安心につながるリスクコミュニケーションに取り組んでまいります。

鍋島委員 ありがとうございます。

 今御紹介いただきましたハンドブックに関しまして、私も拝見いたしました。とても丁寧な仕様になっておりまして、分かりやすいなと思いました。このハンドブックの内容を適宜見直し、検証いただきながら、アップデートをしていただきたいのと同時に、日々自治体からも問合せがあるかと思いますので、そういったところに今適宜助言等をいただいているかと思います。引き続き丁寧な自治体への対応をよろしくお願い申し上げます。

 それでは、PFASに関しましては最後の質問に移らせていただきます。

 健康リスクの低減につきまして、こちら先ほどからありますように様々なアプローチがございます。政府としても様々な視点で調査研究をされているというふうにも先ほど御答弁いただきました。

 そういった中で、健康リスクを下げるために濃度を低減していくことが大切であるというふうに考えており、この調査研究の中で濃度をいかに下げていくかというものがありましたら教えていただきまして、今後の展望についてもお聞かせいただきたいと思います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 土壌や水に含まれるPFOS、PFOAの濃度を低減するための対策技術については、近年、日本国内でも様々な技術開発が進められているところであります。

 対策の実施例が限られておりますが、環境省では、効果的、効率的な対策技術に関する知見を充実させるための実証事業を進めているところであります。

 具体的には、PFOS等を含有する土壌、排水等を対象として、熱分解処理やイオン交換樹脂などを用いた濃度低減技術の実証を行うなどの取組を進めているところであります。

 こうした事業で得られた成果を取りまとめて公表するとともに、更なる技術の実証にも取り組み、自治体への技術的助言等も行ってまいりたいというふうに考えております。

鍋島委員 ありがとうございました。

 政府としては、知見の収集中であって、健康リスク低減の施策までしかなかなかできていないというところだと思いますけれども、このPFASに関しましては、もう本当に、長年にわたって何度も国会でも質疑がされているものと思いますので、必要な予算措置も含めまして引き続き積極的な御対応をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

 PFASに関しましてはここまでとなりまして、次のテーマの海洋環境の保全に関しましての質問に移らせていただきます。

 日本は島国ですので、当然ながら海との関係性が非常に密接でございます。恵みを享受する、美しい景観を楽しむなど、生活に欠かすことができないこの海ですが、昨今、海洋の環境の変化が生じております。

 その変化の一つに、地元呉市の阿賀という地域では、干潟のヘドロ化、あるいは海底にヘドロ化した汚泥が沈殿し、悪臭や景観の悪化、また漁獲量の減少など漁業への影響というものも指摘されている現状です。

 これはあくまでも一例ではあるんですけれども、海洋環境の変化が生じている根本の原因というのは、政府としてはどのように認識しておられますでしょうか。お願いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 瀬戸内海を始めとする日本の多くの沿岸域において、漁獲量の低迷が課題となっているというふうに認識しております。

 水産資源の変動をもたらす環境要因の一つとして、御指摘の藻場また干潟等の生物の生息場の減少や、底質の悪化、また貧酸素水塊の発生等が挙げられるところであります。

 また、近年では、気候変動に伴う海水温の上昇や生物の分布域の変化も観測されており、水産資源の減少はこうした様々な要因が複合的に影響している結果というふうに考えております。

 引き続き、海洋環境の変化が生態系に及ぼす影響の解明に向けた調査研究と必要な対策に環境省として取り組んでまいります。

鍋島委員 ありがとうございます。

 今御答弁いただきましたように、本当にこちら複合的な要因がありまして、画一的な対策というのはなかなか難しいところもあるかもしれませんけれども、先ほど御紹介した広島の事例のみならず、これも全国的にも各地域で生じている課題であるというふうに思っております。

 そうした課題に関しまして、環境省としては法制的な規制についてはどのようになっておりますでしょうか、お願いいたします。

大森政府参考人 お答えいたします。

 環境省では、海洋環境の改善を図るため、陸域からの汚濁負荷の削減や底質環境のモニタリング、自然海浜の保全、再生等の施策を展開しているところでございます。

 具体的には、水質汚濁防止法に基づき、排水規制や水質総量削減制度を通じた汚濁負荷の削減対策を実施しております。

 また、平成二十八年に水生生物の生息のために不可欠な底層の酸素量に関する環境基準を設定し、モニタリングを行っております。

 さらに、瀬戸内海におきましては、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づきまして、新規の埋立抑制や自然海浜の保全等の措置を実施しております。

 以上です。

鍋島委員 ありがとうございました。

 法令で様々整備をされていることは分かりました。ただ、最初に挙げました課題はいずれも地域密着のものでして、実際に対応するのは各自治体が中心になっているのが現状かと思います。

 こうした、自治体が行うことができる国が用意しております政策メニューはどのようなものがあるのか、またその施策の実績を政府としてはどのように評価しておられるのかを伺います。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 環境省では、自治体と密に連携し、海洋環境の改善に向けた様々な施策を展開しております。

 具体的には、自治体に対しまして、陸域からの環境負荷が海洋環境に与える影響を地形や海流、気象などを踏まえて評価するための水質予測モデルの提供や、自治体と共同で海洋環境のモニタリングの実施等を行っております。

 これらの政策メニューの実績の評価という点でございますが、これらを活用することで、自治体における海洋環境の現状の把握や、それに対する対策の検討を進めていただいていると認識しております。

 引き続き、自治体と連携しながら、きれいで豊かな海の実現に向けて取組を進めてまいりたいと考えております。

鍋島委員 様々御紹介いただきまして、ありがとうございます。

 今御紹介いただいた中で、水質予測モデルではございますけれども、こちらは自治体が柔軟に利用することができるような形で提供されているというふうに聞き及んでおりますので、引き続きしっかりと自治体と連携をいたしまして取組を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 続きましては、海の生態系に関してでございます。

 環境の変化によって海水中の栄養塩が不足し、海の生物に影響が出るということもあろうかと思います。同様の海洋環境の変化によるものではないかと思われる課題といたしまして、昨年の瀬戸内海で発生をしたカキの大量へい死が考えられます。地元からも、このカキの大量へい死、原因は何なのかと究明を求める声が非常に多く聞かれるんですけれども、この課題に対する原因はどのように今分析されておられますでしょうか。

広瀬大臣政務官 お答えいたします。

 カキのへい死の原因究明とその対策を検討するため、昨年十二月に水産庁、関係府県及び研究機関による連絡協議会を設置して、これまでに三回の会議を開催しております。

 へい死の原因ですけれども、これはまだ推定段階ではありますが、環境によるものとしてはまず高水温が挙げられ、委員御地元の広島では、直近三年間の夏場の水温が平年よりも一・五度程度高い状態が続いていたほか、雨が少ないことなどから、餌不足や高塩分、これらが見られております。また、環境によるものとは別でありますけれども、過剰な養殖密度も挙げられておりまして、これらが複合的に作用したと推定されており、これらへの対処方法を、過去の事例や文献を参考に整理して、一月に公表しているところであります。

 引き続き、カキ養殖業者の皆様が経営の継続意欲を失わずにカキ養殖に取り組めるよう、国の水産研究・教育機構を中心に関係機関と協力しつつ、へい死の原因究明に取り組んでいきたいと思っております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 現時点の状況はよく分かりました。引き続き、関係各所と連携をしながら、迅速な究明に向けての取組をお願いいたします。非常に地元からも不安の声を聞いておりますし、もう経営が成り立たないというお声も聞いておりますので、是非ともお願いいたします。ありがとうございます。

 それでは、最後の質問に移ります。

 海洋の生態系の保全に関する取組といたしましては、藻場の再生、特にアマモの育成は重要であるというふうに考えております。

 広島県の大崎上島町という島がございまして、こちらでは、高校生によるクラウドファンディングなどの取組もありまして、このアマモの生育を行っていくという取組がございます。これは単に生態系の観点だけではなく、ブルーカーボンの観点から、温暖化対策の点にも一定の効果があるというふうに考えており、是非、個人的にも推進をしていくべきだというふうに思っているんですけれども、この藻場の再生、そしてアマモの育成に関しまして、政府の見解を伺いたいと思います。また、関連する施策がございましたら、併せて御紹介をお願いします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 アマモなどの海草、海藻の保全、再生、創出の取組は、温室効果ガスを吸収し、気候変動対策にも貢献しているところであります。

 我が国では、海草、海藻の温室効果ガス吸収量を国連に報告をしております。直近の二〇二三年度は約三十四万トンを計上しているところであります。

 また、環境省では、アマモの生育等の里海づくりに取り組む広島県の尾道市などに対して、保全活動への財政支援のほか、アドバイザー派遣や研修等の支援をしているところであります。

 また、さらに、海洋保全に取り組む自治体や漁協、企業、団体、学校などが参画する里海づくりネットワークを設置し、情報共有やマッチング等を推進しているところであります。

 引き続き、アマモなどの藻場の育成を目指す里海づくりの取組を推進してまいります。

鍋島委員 具体的な取組の紹介をありがとうございました。

 今御紹介いただいた令和の里海づくりのモデル事業に関しましては、尾道市も採択いただいているということで、本当に全国各地で今モデル地域として選ばれて進んでいるかと思います。そのノウハウというものは全国に横展開されることも期待されていると思いますので、今後も是非とも進めていただきたいと思います。

 そして、御紹介いただきましたように、里海づくりのネットワーク、こちら地元で活動される皆様にとって、情報の提供ですとか人のつながり、ネットワークというのは非常に意義があるというふうに思います。こちらのネットワークに関しましても引き続き期待をいたしておりますので、よろしくお願いいたします。

 本日は、地元の広島県内で課題となっておりますPFAS、そして瀬戸内海の沿岸地域が直面しております海洋環境の保全について、幾つか質問をさせていただきました。生活に不安を抱える住民の方、また海洋環境の保全のために尽力をしておられる方々を支えるために自治体も取り組んでおりますので、是非これからも支援をお願いしたいというふうに思います。

 私自身も、美しい自然、瀬戸内、そして日本の海を守るために、共に行動し、汗をかいてまいりたいと思っております。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 本日はありがとうございました。

宮路委員長 次に、向山好一君。

向山(好)委員 国民民主党の向山好一でございます。引き続きよろしくお願いいたします。

 私は、今日は自動車のEV化、このことを中心に質問させていただきたいというふうに思うんですけれども、その背景は、もちろんこのイラン情勢です。中東情勢が今後どうなるか、これは本当に全く予断を許しておりませんけれども、共通して教訓を与えている、これが言えると思うんですけれども、それはもう御存じのとおり、脱中東依存そして脱石油だというふうに思います。

 我が国の国民生活全般、これは、その政策というのは非常に大きくこれからもなってくると思うんですけれども、その中で、やはり石油の我が国の利用の三割を占める輸送分野、これは環境省と非常に密接に関係がありますから、ガソリン、軽油、この燃料の転換ですね、これは非常にこれから必要不可欠というふうになってきていると思うんですけれども、その観点で私は質問をさせていただきたいと思うんですけれども。

 そこの中で、やはりまず数値で示していただきたいのは、我が国の国内の自動車販売の中で、EV車とそれ以外の車の比率が今現状どうなっているのか。そして、その数値というのは、諸外国、特にアメリカ、EU、中国、そしてインド、そういった諸外国と比べてどういう状況になっているかというのを数値でまずは示していただきたいと思います。

田中政府参考人 お答え申し上げます。

 二〇二五年の日本国内の新車販売台数のうち、EVは一%、プラグインハイブリッドが一%、ハイブリッドは四四%となっております。諸外国の動向ですけれども、同年の主要国・地域における新車販売台数に占めるEVの割合は、米国では八%、EUでは一七%、中国では二八%、インドでは四%になっていると承知しております。

向山(好)委員 日本政府は、二〇三五年、これを目途に、EV車、電気自動車というのを一〇〇%にするという目標がございまして、その一〇〇%の内訳が多様な選択肢ということを中心にしているんですね。

 ですから、純粋なEV車だけじゃなくて、先ほど答弁があったFCV、あるいはプラグインハイブリッド、ハイブリッド自動車、そういうトータルで一〇〇%ということになっているんですね。これはいわゆるマルチパスハイウェー戦略、非常に名前はいいんですけれども、私は、環境負荷の低減とか脱石油という意味ではそれは貢献しているので、そのこと自体は否定はいたしませんけれども、世界に目を向けたらそれは正しいのかという面もあるんですね。

 要するに、世界はEV車の技術開発と低コスト化、これがどんどん進んでいって、そして政府のこの方針でガラパゴス化していくんじゃないかというような懸念があるんですよ。

 そこで、ちょっと大臣の御見解をお聞きしたいというふうに思うんですけれども、先ほど答弁があったように、ハイブリッド車を含めても五〇%程度ですかね。しかし、EV車は一・〇%。アメリカ八、EU一七、中国は何と二八ですね。そういった比率の違いを今後どういうふうに大臣として認識されていらっしゃるのか。

 いわゆるマルチパスハイウェーが正しいんだ、あるいはやはりEVというのをもう少し重点的に置かなきゃいけないんだ、どういった認識を大臣として持っておられるかということをお聞きしたいと思います。

石原国務大臣 マルチパスウェー戦略、言葉が格好いいと思います。エネルギーなんかでも、ベストミックスなんというと結構ごまかせると言っちゃいけませんね。

 環境大臣の立場から考えれば、長距離で走れる電気自動車に全てなるとか、それも日本が開発できてなればそれはすばらしいと思いますし、再生エネルギーが安定的に、蓄電池がすばらしいのができて、全て再生エネルギーで蓄電池を使ってできればいいと思うんですけれども、やはりそこに進んでいくためには、技術革新、ステップアップしていかなければいけないと思いますので、今我が国では、繰り返しになっちゃいますけれども、電気自動車、燃料電池自動車、ハイブリッド自動車など、多様な選択肢を通じてカーボンニュートラルを実現していくという考えの下、マルチパスウェー戦略を掲げているところであります。

 こうした考えの下、電気自動車の国内市場の拡大も環境省としては重要というふうに考えています。その拡大に向けて、車両購入時の取得費用が高額であることとか、充電設備の整備が十分でないといった等の課題があるというふうにも認識をしているところであります。環境省としては、商用の電気自動車の導入支援や充電設備の支援等に取り組んでいるところであります。

 引き続き、経済産業省を始めとする関係省庁と連携しながら、我が国の電気自動車の普及拡大に環境省としては取り組んでまいります。

向山(好)委員 大臣から、電気自動車も一生懸命頑張るという決意表明をいただいてありがたいなというふうに思うんですけれども、一方、最近、私はショックなニュースを耳にしました。

 それは、大臣も御存じのとおり、ソニーとホンダが合同企業でソニー・ホンダモビリティというのを設立して、今年中かな、旗艦モデルというのを出すということになっていたにもかかわらず、全部やめるということになったんですね。

 私は、やはりソニーとホンダのコラボというのはすばらしいなと思っていたんですよ。それはやはり、ソニーというのはエンターテインメント、デジタル技術、これは非常に世界を席巻しておりますし、ホンダの効率的な生産とそしてビークルに対する技術、これは本当に世界を席巻していましたので、そういうことが一緒になったら、EV車の次世代の象徴的なモデルが出てきて、そしてそれが世界を席巻していく可能性も高いんじゃないか、本当に夢を見るような、こういう事業だというふうに思っていたんですけれども、それが本当に一瞬にして夢と消え去りました。これは日本のEVの現状を象徴しているんじゃないかな、こんな思いもせざるを得ないわけでございますね。

 ですから、もう一度、世界に向けてのEVの支援というのを考えなきゃいけないんじゃないかと思うんですけれども、やはりアメリカのテスラ、そして中国のBYD、これと比べてどこがどう違うのかな、こういうふうに思わざるを得ないんですけれども、何で日本のEVというのはこれだけ販売において芳しくないのか。政府の支援というのが十分であるのかなという疑問があるんですけれども。ですから、乗用車と商用車と分けて現状の支援策はどんなものになっていて、そしてそれが十分なのかどうか。それがやはり省庁との、経産省と環境省になりますけれども、方向性と合っているのかどうか、そのような認識も含めて御答弁いただきたいと思います。

田中政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、二〇二五年のグローバル市場におけますEVの新車販売数のシェアの大部分、これはBYD等の中国系メーカーやテスラなどで占められております。この中国系メーカーがEV市場で強い理由、これは様々な要因があると考えられますけれども、例えば、車両価格、ラインナップ数、蓄電池やソフトウェアを含めた車両性能などといった要因が考えられます。

 こうした中で、我が国としては、ハイブリッドやFCV、燃料電池自動車だけではなく、EVなども含めた多様な選択肢を追求する、委員御指摘のマルチパスウェー戦略を掲げております。内燃機関のみならず、今後市場が拡大していくEVでの競争力強化もしていく方針でございます。このため、蓄電池やモーターといったEVの構成部品の技術開発支援を進めるとともに、国内市場の拡大の観点からは、車両購入支援、充電設備導入支援などを講じているところでございます。

 我が国の自動車産業が引き続きグローバル市場をリードできるよう、官民一体となって、連携しながら、EVの競争力強化にも取り組んでまいります。

向山(好)委員 具体的な数値の御答弁はなかったんですけれども、車両価格というのを低減するためにいろいろ補助金というのを出されております。経産省の予算と環境省の予算というのがされておりますけれども、一方、本当に車両価格の低減の補助金というのは一体何のために使われているのかという指摘もあるんですね。

 結局、BYDの育成会、血税をそういうようなことに使っていいのかというような話も国会の中でもいろいろ議論されておりまして、ですから、諸外国も、結構、国内産業の保護の立場という補助金という制度がありますから、インドなんて、メイド・イン・インディアとちゃんと宣言しているわけですから、そういったことをやはりちょっと工夫しながら、いろいろな階段を設けたらいいんじゃないかというふうに思うんですよ。ベースはあっても、それの二階の部分というのをちゃんと工夫するとか、そういういろいろやり方があるというふうに思いますので、是非ともそういう、あっ、何か答弁があるんですか。どうぞ。

田中政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど先生の方から、数字がなかったということで、数字を補足させていただきますと、まず、クリーンエネルギーの自動車の導入促進補助金、これは令和七年度補正予算で約一千百億円手当てしていただいておりますし、充電設備につきましては、同じく令和七年度補正予算額で三百六十五億円手当てしていただいております。

 先ほど御指摘もありました他国のOEMに対する補助の件も国会でいろいろ御議論いただいていますけれども、国籍によって補助要件を設けるというのは、これはWTO上問題になる可能性が大きいのでやっておりませんが、我々としては、先ほど申しましたクリーン導入促進補助金、CEV補助金の交付に当たりましては、様々なメーカーの様々な取組を総合的に評価して支援額を決定しているところでございます。

向山(好)委員 話が途中になっちゃって、ちょっと質問しにくくなりましたけれども。

 結局、だから、そういった国内産業育成という視点も環境省にしっかり持っていただきたいと思いますし、もう一つ、やはり決定的な一打が必要だというふうに思うんですね。それは、突出した技術力です、日本の得意とする。それが、全固体型燃料電池、バッテリー電池ですね。

 この開発というのは、日本はトップランナーです、トヨタを中心に。しかし、いつもそこで日本の病気が出てくるんですよ。これは半導体も一緒なんですけれども、結局、技術が開発されても、それを商品化できていないということですね。標準化されないということなんですよ。リスクを恐れることが中心になって、結局、マーケットに出てこないという話になってきているんですけれども。

 この全固体型電池に対する支援、特にやはり、経産省になっちゃいますけれども、商品化、標準化、マーケット化、これに対する重点支援をやるべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

西川政府参考人 お答え申し上げます。

 全固体電池でございますけれども、従来の液体リチウムイオン電池と比較して、小型化、航続距離の延長、安全性の向上が可能であり、将来のゲームチェンジにつながる技術だと言われてございます。この開発競争に勝ち抜くことは、御指摘のとおり、今後のEVでの競争力確保に向けて大変重要だ。

 経済産業省としては、蓄電池産業戦略において、二〇三〇年頃の全固体電池の本格実用化を目標に掲げてございます。これを踏まえて、グリーンイノベーション基金等により、全固体電池及びその部素材の実用化に向けた技術開発、また標準化戦略策定、こういったフォローアップをやってございます。サプライチェーン全体の構築に取り組んでございます。

 こうした支援も背景に、我が国の自動車メーカーは全固体電池の開発を加速させており、トヨタが二〇二七年以降、ホンダが二〇二〇年代後半の実用化を目指して、併せて国際標準化活動も行うなど、世界に先駆けた取組を進めてまいります。

 我が国が全固体電池で技術リーダーの地位を維持、確保できるように、官民一体となっていち早く実用化を実現して市場を獲得してまいりたい。

 以上でございます。

向山(好)委員 是非ともよろしくお願いいたします。

 大臣、ちょっとお聞きしたいんですけれども、私はインドの電動化率という数字を聞きました。四%という話なんですね。

 私、ちょっとインドに注目していまして、それは、まずは、世界の中で自動車の販売数はいずれ一位になるというマーケット力です。それと、インドが抱えている課題があるんですね。やはり環境問題なんですよ。ですから、自動車三割、商用車七割と既に宣言しているんですね。それと、もう一つ大きいのが、やはり中国のBYDを遠ざけているということなんです。

 ということは、日本は本当に大きなマーケットがあるというふうに思うんですけれども、環境大臣として、トップセールスで、経産大臣に質問するような質問ですけれども、是非ともインドに対する注目というのを環境行政の中からでもやっていただきたいと思うんですけれども、その辺りの御見解というのはあるでしょうか。

石原国務大臣 済みません、ちょっと電気自動車のことは所管外なのであれですが、JCM等でインドともいろいろな話もしておりますので、しっかりと環境問題でも連携を深めてまいりたいと思います。

向山(好)委員 ありがとうございます。

 次は、余り時間がないですけれども、メガソーラー規制について、一つだけお聞きしたいと思います。

 これは、リサイクル法というのを国会に提出されておりますので、いずれそういうことにも議論はしますけれども、一つ社会問題となっているのが環境破壊なんですね。

 やはり、太陽光発電というのが、第七次エネルギー基本計画の中でも二三から二九に、現行の三倍ですよ、そのぐらい広げなきゃいけないから、それはやっていかなきゃいけないのは日本の国是として必要ですけれども、一方で、環境破壊、そして土砂災害、景観の破壊、そういうことから規制も必要だということになっていまして。

 環境省がずっとおっしゃっているのは、地域社会との共生ですよね。ですから、そういうことの規制の中で、今、環境アセスの対象が四万キロワット以上ということになっていますけれども、やはりこれを下げるべきじゃないかというのが、もうこれは社会的な世論になっていますね。

 是非とも、それは、四万キロを下げろという議論が党内とか省内でもあるということはお聞きしていますけれども、やはり二万キロぐらいに下げるべきじゃないかというふうに思いますが、御見解をお聞きしたいと思います。

石原国務大臣 向山委員は大臣から数字が聞きたいのかもしれませんが。

 本年一月から有識者会議を立ち上げて、地方自治体や事業者団体など様々な主体の意見を聞きながら検討をしているところであります。まだちょっと、もう少しお時間が、極力、この特別国会のやっている間に方向性の方は決められればというふうに思っているんですけれども。

 繰り返しになってしまいますけれども、再エネの導入に当たっては環境への適正な配慮や地域との共生が大前提であり、地域と共生できないような再エネはしっかりと抑制して、促進すべき再エネは促進することができるように、引き続き検討を進めてまいります。

向山(好)委員 よろしくお願いします。

 時間が来ましたので再質問はいたしませんけれども、私が二万キロという数字を出したのはちょっとある程度根拠がありまして、それは、四万キロというのが、面積にしたら大体百ヘクタール、そして、環境省さんが、環境に大きな影響を与えるのは大体百ヘクタールというのを一つの基準にされていらっしゃるということを聞いています。

 しかし、例えば廃棄物の最終処分場は、やはり特別に環境に大きく影響を与えるので三十ヘクタールにしているんですね。

 あるいは、私は兵庫県の選出ですけれども、兵庫県は五ヘクタールということに特別にしているんですね。

 ですから、やはり、恐らく、各自治体というのは、国の基準と、大きく下げて規制している。それは、住民の皆さんと密接に関わる自治体はやはりそうせざるを得ないというような状況になっているんだというふうに思うんですよ。

 ですから、国百ヘクタール、兵庫県五ヘクタール、余りにもこれは乖離し過ぎていますよね。これは、国はどうなっているのかという話になっちゃうんですよ。

 ですから、私は、合理的にも、それは、二万キロワット当たりというのはやはり国民の皆さんの理解が得られる数字だというふうに思っておりますので、別に強制するわけじゃありませんけれども、野党ですから。ですけれども、そういったあれをしっかりと認識していただいてこの規制強化というのをしていただきたい、このことをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

宮路委員長 次に、島村かおる君。

島村委員 参政党の島村かおるです。

 本日は、質問の機会をいただきましてありがとうございます。

 今回が委員会で初めての質疑でございます。よろしくお願いいたします。

 参政党は、エネルギー政策を考えるに当たって、単に発電量を追うのではなく、日本の国土、水源、そして地域住民の暮らしを守ることを最優先に据えるべきだと考えております。再生可能エネルギーであっても、自然環境や生活環境との両立が図られて初めて、その導入に正当性があると考えております。

 とりわけ水は、住民生活を支える基盤であり、水源や流域の環境が損なわれれば、その環境は長く地域に残ります。しかし、これまで風力発電をめぐっては、騒音、景観、鳥類といった論点が主に議論される一方で、水環境や水源保全の観点は必ずしも十分に取り上げられてこなかったのではないかと考えます。

 そこで、本日は、風力発電と水環境の関係について伺います。

 風力発電事業は、山地での造成、基礎工事、管理道路の整備などを通じて、地下水、湧き水、沢水、水道水源そのほかの水環境にも影響を及ぼし得るものと考えます。とりわけ水源保全は、住民生活と地域保全に直結する重要な課題です。

 したがって、風力発電を考える上で、水環境、水源保全も重要な論点として明確に位置づけるべきではないかと考えますが、大臣の認識をお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、風力発電事業において、バードストライクや騒音、景観のみならず、水環境の保全の観点も重要と認識をしております。

 例えば、環境影響評価法では、一定規模以上の風力発電事業者は、必要に応じて、事業の実施による水環境に対する環境影響を調査、予測、評価をすることとされております。

 また、水環境に対する影響が懸念される場合は、環境大臣意見において、適切な環境の保全のための措置等を求めることとなっております。

 引き続き、水環境の保全にも配慮した形で風力発電事業が実施されるように努めてまいりたいというふうに思います。

島村委員 水環境が重要だという御認識があるということですね。

 では、次は、どのような場所に立地させるのかという点であります。

 風力発電は、尾根筋や山地に立地することが多く、結果として、水源涵養機能を持つ森林や流域、あるいは水道取水地点の上流部などと開発が重なりやすい面があります。とりわけ山地では、造成や道路整備による地形改変が濁水、土砂流出、湧き水への影響などにつながるおそれもあります。

 そこで、伺います。

 水環境の観点から見た場合、水源近接地や山地に風車を立地させることの問題をどのように認識しておられるのか、お聞かせください。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 風力発電の適切な導入には、重要な水源の保全も含めまして、環境への適正な配慮や地域との共生が大前提でございます。

 不適切な風力発電の立地の抑制につきましては、水源涵養機能の保全などの観点から、森林法また盛土規制法などの個別の関係法令におきまして、各種の土地利用規制がなされていると承知してございます。

 風力発電の適切な立地に当たりましては、こうした各種規制を適切に運用することが重要だと認識しております。

島村委員 ありがとうございます。

 法令に従っておられるということですね。

 先ほど、法令に沿って対応されると伺いましたが、水源保全や流域保全というのは、市町村の区域を越える課題であるにもかかわらず、風力発電の立地に対する考え方や対応は自治体ごとの差が大きいと考えています。そうであれば、国と自治体と連携しつつ、ゾーニングを進めていくことが重要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 風力発電の適切な導入には、重要な水源の保全も含め、環境への適正な配慮や地域との共生が大前提であります。

 御指摘のゾーニングに関しては、この水源涵養機能の保全等の観点から、森林法また盛土規制法などにおいて、各種の土地利用規制がなされるというふうに承知しているところであります。

 また、環境省では、地球温暖化対策推進法に基づき、自治体が地域の協議会等で合意形成を図り、再エネ促進区域の設定等を行うことも支援をしているところであります。

 このように国と地方が連携し、関係法令による厳格な対応や適切な区域設定に取り組んでいく、これにより、引き続き、地域と共生し環境に配慮した風力発電の導入を進めてまいりたいというふうに思います。

島村委員 その上で、次に重要なのは、個別事業ごとの評価だけでは十分ではないのかという点です。

 風力発電は、一つの事業だけで完結するのではなく、同じ流域や同じ山地に複数の事業が並行して計画されることが少なくないからです。一つの事業だけを見れば、影響が限定的に見える場合があるかもしれません。しかし、複数の事業が重なれば、水量、水質、濁水、土砂流出、さらには森林機能の低下などの影響が累積的に表れるおそれがあります。特に、水環境は流域全体のつながりの中で成り立つものであり、個別事業ごとの評価だけでは実態を見誤るおそれもあります。

 そこで、伺います。

 政府として、風力発電に伴う累積的な水環境への影響は重要な論点であると認識しておられるのか、お聞かせください。

白石政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、複数の風力発電事業によります累積的影響への対応というのは非常に重要だというふうに考えてございます。

 風力発電事業におきまして、累積的な影響が懸念される場合には、これまでも、環境アセスにおきます環境大臣意見におきまして、累積的な影響に関する調査、予測及び評価の実施や、その結果を踏まえた風力発電設備の配置の見直し等の必要な環境保全措置の検討を求めてまいりました。

 加えまして、事業者に対して、必要に応じてほかの事業者が作成した環境影響評価図書も活用の上で、累積的な影響の回避、低減に努めるということを求めてまいりたいというふうに考えてございます。

島村委員 ありがとうございます。

 事業者における累積的な影響は重要な論点であること、また適切に対応しているとの御答弁であったと受け止めております。

 その上で、伺います。

 現在の国の風力発電に関わる環境影響評価制度は、基本的に発電所全体の出力、すなわち整備容量を基準として設計されていると承知しております。しかし、水環境との関係で実際に問題となるのはむしろ造成面積、道路延長、森林伐採、土地改変、さらには流域全体への負荷ではないでしょうか。たとえ出力規模が同程度であっても、どこにどれだけの面積でどのような地形改変を伴って設置するのかによって、水環境への影響は大きく異なります。特に、複数の事業が同じ流域や山地で重なる場合には、個々の出力だけを見ていては実態を十分に把握できないおそれがあります。

 そこで、伺います。

 累積的な開発行為に対しては、キロワットだけでなく、土地改変面積や流域全体も考慮して対応すべきではないかと考えますが、見解をお聞かせ願います。

白石政府参考人 お答え申し上げます。

 環境影響評価法は、事業規模が大きくて環境影響の程度が著しいものになるおそれがある事業を対象としております。環境影響評価を必ず実施しなければならない第一種事業の基本的な要件は、面積百ヘクタールをおおむね基本として考えてございます。

 その上で、風力発電の事業規模要件につきましては、昨今非常に高い風力発電設備がございますので、高さ方向の空間利用が大きいという特殊な事業特性を踏まえまして、この基本要件でございます百ヘクタールよりも厳しい五十ヘクタールに相当する出力として、これを一定の前提を置きまして換算をいたしまして、五万キロワットという第一種事業の要件を設定したというところでございます。

 出力を要件としておりますのは、環境影響評価法が、環境影響評価手続の結果を許認可等の審査に直接反映させるということになってございます。この発電事業の認可等を行う行為を規定しております電気事業法との整合性を図っているということに理由があるということでございます。

島村委員 ありがとうございます。引き続き、御丁寧に対応いただきたいと思います。

 ここまで風力発電について、水環境の重要性、立地、ゾーニング、累積的影響、そして土地改変の問題について伺ってまいりました。最後に、建設時や供用時だけではなく、利用が終わった後の撤去、廃棄、原状回復まで含めて考えなければなりません。特に、地下深くの基礎や支柱部分を残置する場合には、地下水の流動、帯水層、湧き水、排水経路、地盤、水質、さらには将来の土地利用への影響も懸念されます。建てるときの環境負荷だけではなく、終わらせ方まで見なければ本当の意味での環境保全にはならないと考えます。

 そこで、伺います。

 風力発電設備について、耐用年数の経過後に廃棄、撤去することとなった場合、どのようなルールに基づいて処理が行われることになっているのか、お答えください。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 事業活動に伴い生じた廃棄物につきましては、まず、廃棄物処理法に基づき、排出事業者自らの責任において適正に処理しなければならない、このように定められているところでございます。

 その上で、一般論として申し上げれば、地下工作物につきましては、地盤の健全性、安定性の維持や、撤去した場合の周辺環境への悪影響の防止等の条件を満たした場合に限り、存置して差し支えない、このようにさせていただいているところでございます。この旨、環境省から都道府県等の廃棄物担当部局に対して通知をしているところでございます。

 また、この通知におきましては、条件を満たしていないと地方公共団体が判断した場合には、地方公共団体は当該地下工作物の撤去等を命ずることが可能としているところでございます。

 ただいま御指摘いただきました風力発電設備を廃棄、撤去する場合につきましても、こうした考え方に基づき適切な対応が行われるよう、引き続き、都道府県等としっかり連携をしてまいりたいと考えております。

島村委員 ありがとうございます。

 風力発電設備の供用終了後の撤去、廃棄は重要だと御認識され、処理については廃棄物処理法そのほかの関係法令に基づいて行われること、また、通常の廃棄物処理のルールの中で生活環境の保全に支障が生じないように対応することとなっているとの御答弁でした。設置段階だけではなく、撤去するその最後まで、自治体の皆様と連携しながら残置の判断を行っていただきたいと考えております。

 日本のエネルギー政策は、日本の国土と自然、そして地域で暮らす人々の未来を守るものでなければなりません。特に、水は地域住民の命と生活を支える根幹であり、世界で最も豊かな飲める水があるこの日本であること、日本にはそういう水があったからこそ教育レベルも保たれてきました、日本文明の根幹であると考えております。政府におかれましては引き続き丁寧な御対応を進めていただくことを強く求めまして、次の質問に移らさせていただきます。

 続きまして、二〇三〇年までに陸と海の三〇%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする、いわゆるサーティー・バイ・サーティー目標について伺ってまいります。

 生物多様性国家戦略に基づき、サーティー・バイ・サーティー目標の達成に向けたロードマップを策定しておられますが、現状では、なお陸域、海域共に三〇%との間に隔たりがございます。

 そこで伺いますが、政府はこの三〇%、二〇三〇年までにどのような工程で達成しようとしておられるのでしょうか。お願いします。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 サーティー・バイ・サーティー目標の達成に向けまして、二〇二二年に策定いたしましたサーティー・バイ・サーティーロードマップに基づいて、これまで施策を行ってまいりました。

 具体的には、国立・国定公園等の保護地域の拡張に加えまして、保護地域以外で生物多様性保全に資する地域、いわゆるOECMの設定について、自然共生サイトの認定制度を立ち上げて認定を促進してきたところでございます。

 また、OECMにつきましては、自然共生サイトの認定に加えて、関係省庁と連携しながら、国の制度等に基づいて管理されている森林や河川などの生態系ネットワーク上重要な地域のうち、OECMに該当する地域を検討していくということにしています。

 今年度、サーティー・バイ・サーティーロードマップの中間評価を行うこととしておりまして、これまでの進捗状況を踏まえて、サーティー・バイ・サーティー目標の達成に向けた具体的な施策等について、この中間評価の中で示してまいりたいと考えております。

島村委員 ありがとうございます。

 今の御説明で、二〇三〇年までに三〇%を達成するという道筋については理解できました。ただ、その達成の方法を考える前提として、そもそもなぜ三〇%なのか、この数字の意味を確認していくことが大切ではないかと考えております。

 サーティー・バイ・サーティーの三〇%という数値は、生物多様性条約の締約国会議において、どのような国際的議論や科学的知見を踏まえて設定されたものなのでしょうか。また、政府は、この三〇%の趣旨をどのように理解しておられるのでしょうか。これは単に面積を積み上げていくということなのか。それとも、生物多様性の保全に実質的に資する区域を一定規模以上確保していくということなのか。その点についてお聞かせください。

堀上政府参考人 委員御指摘のとおり、昆明・モントリオール生物多様性枠組、ここの目標三でございます、いわゆるサーティー・バイ・サーティー目標では、陸と海の三〇%以上を守るという目標となっております。

 この目標ですが、二〇一〇年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約の第十回締約国会議で採択されました愛知目標、このときに、二〇二〇年までに少なくとも陸域の一七%、海域の一〇%を保全するということが位置づけられたことが土台になって、その後、国際的な議論、交渉で更にこの三〇%という数値が積み上げられております。これは、国際自然保護連合などの科学的な知見も踏まえてこの三〇%ということが指摘されておりまして、第十五回の締約国会議で合意されたということになっております。

 また、サーティー・バイ・サーティー目標につきましては、昆明・モントリオール生物多様性枠組におきまして、とりわけ生物多様性や生態系の機能及びサービスにとって特に重要な地域について効果的に保全、管理されているということになっておりますので、面積割合を増加させるということに加えて、重要な区域を効果的に保全、管理していくことも重要だ、そういうふうに認識をしております。

島村委員 ありがとうございます。

 サーティー・バイ・サーティーは、単に三〇%という数字を達成すれば足りるものではなく、確保した区域が実際に生物多様性の保全に資するものとなっているか、その質こそが重要であると考えます。

 そこで、伺います。

 今後、政府として保全の質をどのように高めていかれるのでしょうか。御見解をお聞かせください。

森下大臣政務官 お答えいたします。

 サーティー・バイ・サーティーの目標達成に向けては、面積的な目標達成だけではなくて、管理の質の向上が重要であると認識をしております。このため、国立公園などの保護地域においては、計画の点検や管理体制の強化を進めているところです。

 また、民間などの活動によって生物多様性の保全を進める自然共生サイトの制度を構築しております。これまで五百六十九か所を認定しておりまして、加えて、この自然共生サイトにおいても管理手法の改善を支援する等、質の向上に努めているところでございます。

 引き続き、面積はもちろん、管理の質の向上を図りながら、サーティー・バイ・サーティーの目標の達成に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

島村委員 ありがとうございます。

 引き続き、実効性あるサーティー・バイ・サーティーの実現に向けて取組を進めていただければと思います。

 参政党は、日本の自然は私たちの暮らしの土台であり、子供たちや孫たちへ残していくべき大切な財産だと考えております。サーティー・バイ・サーティーも日本の自然を本当に守るための政策として進めていただきたい、そのことを申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。

宮路委員長 次に、緒方林太郎君。

緒方委員 よろしくお願いいたします。最後でありますが、石原大臣、よろしくお願いいたします。

 まず、ネイチャーポジティブについてお伺いしたいと思います。

 私の地元の高校生から次のようなメッセージをもらいましたので、そのまま読み上げさせていただきます。

 石原環境大臣へ。私は生物多様性を守るために活動しており、四月から高校生です。昨年、中学三年生百六人に環境に関する専門用語、SDGs、OECM、ネイチャーポジティブ、サーティー・バイ・サーティーについてアンケートを取ったところ、SDGs以外ほとんどの人が知らないと答えました。環境省のネイチャーポジティブポータブルはとてもよくできているのに、環境に興味がない人に届いていません。小学生の学校教育からアクセスできるように周知してほしいです。二〇三〇年までに、自然を本気で回復させるためによろしくお願いします。

 大臣の答弁を求めたいと思います。

石原国務大臣 答弁書を読むのもなんなんですが、本当に、緒方委員にお手紙を渡された高校生の方に、自ら生物多様性を守る活動をされていることに非常に感謝を申し上げたいと思います。

 ネイチャーポジティブの実現に向けて、国民、企業、国、自治体等の様々なステークホルダーによる主体的な取組が不可欠であり、その前提として、次世代を担う若者に向けた普及啓発が重要であるというふうに思います。

 今後とも、ネイチャーポジティブの主流化に一層取り組んでまいりたいと思います。

緒方委員 ありがとうございました。多分、本人、見ていると思いますので、しっかり受け止めていることだろうと思います。ありがとうございました。

 それでは、メガソーラー等の再生可能エネルギーについてお伺いしたいと思います。

 まず、再エネ特措法第一条に目的が書いてあるんですけれども、これとの関係で大臣にお伺いしたいと思います。特措法第一条には、「再生可能エネルギー源を利用することが、内外の経済的社会的環境に応じたエネルギーの安定的かつ適切な供給の確保及びエネルギーの供給に係る環境への負荷の低減を図る上で重要となっている」というふうに書いてあります。

 当然、再生可能エネルギーを追求すれば、石油を使わない、石炭を使わないということになりますので、エネルギー供給に係る環境への負荷の低減を図ることができるというのは、それは誰が考えても論理的にそうなわけでありますが、これを見て私は思ったことがありまして、じゃ、別にエネルギー供給に係るということでなく、環境一般への負荷の低減に再生可能エネルギーは必ずつながっているのであろうかというふうに私は思いました。

 法令に従って行われるものであれば、すべからく再生可能エネルギーは環境への負荷の低減を図る上で重要な存在であるというふうに思われますでしょうか、大臣。

石原国務大臣 なかなか鋭い点で、先ほどから風力の話も水資源との関係の話なんかも出ていますけれども、再エネの導入は、温室効果ガスの排出を削減するものであり、環境でも、地球環境と呼ばれるものに対する負荷の低減につながるというふうに捉えております。

 一方で、環境基本法においては、環境保全の概念には、実は、地球環境保全以外にも、自然環境や生活環境の保全も含まれています。これらの適正な配慮がなされていない再エネの導入は、必ずしも環境負荷低減に資するとは言えないというふうに考えています。

緒方委員 それでは、今日、経済産業省からもお越しをいただいております。今の大臣の認識でよろしいでしょうか。

小林政府参考人 お答えいたします。

 再エネ特措法の目的規定について、まず委員御指摘のとおりの構成でございます。

 それから、経済産業省、資源エネルギー庁で所管しているものではございませんけれども、環境基本法との関係については大臣の御指摘のとおりと理解をしています。

緒方委員 いや、そういうことを聞いているんじゃないんです。

 大臣は、地球環境全体についてはそういうことで、CO2とか温室効果ガスの排出削減につながっているというプラスがあるんだけれども、自然環境、生活環境ということについては必ずしもプラスでないケースがあり得るというふうに大臣は答弁したわけですね。その認識でよろしいですかと聞いています。

小林政府参考人 お答えいたします。

 再エネの導入に当たっては、地域との共生が大前提でございまして、環境への影響も含めて、地域の理解を得た上で事業を実施することが重要だというふうに考えてございます。

緒方委員 今、この部屋にいる人全員が思ったはずです、答えていないよねと。

 自然環境そして生活環境に、今、法令に基づいて仮にやったとしても、法令にしっかり基づいてやったとしても、それでも、つまり違法性がないものですね、であったとしても、自然環境、生活環境にプラスでない、全体として環境にマイナスである可能性のある再エネがあり得るというふうに大臣は答えたわけですね。その認識を共有しておられますかというふうに聞いています、経済産業省。

小林政府参考人 委員御指摘の環境保全については、再エネ特措法だけではなく、関係法令、森林法や自然公園法等、様々な関係法令の下に適切な規律がなされているものと承知をしております。

 これらの関係法令にしっかりと遵守をしない場合においては、御指摘のような環境との抵触が生じ得るというふうに考えます。

緒方委員 私、先ほどから、法令に従った上であったとしても、それでも自然環境、生活環境にマイナスの影響を及ぼし、もしかしたら全体として環境にマイナスでない可能性があるんじゃないかと、その可能性を大臣は示唆したわけですよね。

 私、あえて言葉をしっかりと選びながら言っています。法令に従ったとしてもそういう可能性があり得るというふうに思われますか、経済産業省。

小林政府参考人 お答えいたします。

 繰り返しになりますけれども、再生可能エネルギーについては、様々な関係法令の下に適切な規律がなされているものというふうに承知をしてございます。我々が所管する再エネ特措法も、その一つとしてしっかりと厳格に運用を図っているところでございます。

 他方、地域共生、幅広い概念でございますので、再エネをめぐる様々な地域との関係性については、しっかりと対応していくことが重要というふうに考えております。

緒方委員 じゃ、もう一度環境省、大臣なのか政府参考人なのか分かりませんが、環境保全という観点から、自然環境そして生活環境にマイナスを及ぼす可能性があると思うんですね、私。もしかしたら、オーバーオールで見たときも、環境全般で見たときも、確かに地球環境ということでいうと二酸化炭素の削減を通じたプラスがあるんだけれども、それをむしろオーバーライドするぐらいに、いろいろなところにマイナスを与えているという可能性だってあると思うんですよね。そういうものについて大臣は何か対応すべきだというふうに思われませんでしょうか、大臣。

石原国務大臣 先ほども経産省の方からもお話がありますが、私は、やはり、森林法とか盛土法とかいろいろな法律があります。それを遵守している、そして地域とコミュニケーションを取られている再エネというのは、私は許容される再エネじゃないかと思います。

 今、緒方さんが言われている生活とか又は自然環境への影響というものがどのぐらいの影響なのかというところが分からないものですから、生物がすめなくなってしまうみたいなことが起こっているのか。ただ、それがもし事後的に起こったとして、それを自然環境破壊とまで今の段階で言えるのかどうかというのはちょっと私は少し懐疑的で、どのぐらいのことを言っていらっしゃるのか。そういうことにならないように、森林法とか盛土法とかそういうものが、法律があるんじゃないかと思うんですけれども。

緒方委員 よく議事録を確認した上でまたこの件、やらせていただきたいと思います。

 その上で、大臣、所信で、環境配慮契約法上の基本方針で、地域共生が図られていない発電施設についてはそこからの電気調達を控えるということを定めましたというふうに、あえて特出ししてこの話をしておられたんですね。地域共生が図られていないという表現というのは、結構多種多様なわけですよ、まさに。これは参考人でも結構でありますが、地域共生が図られていないとは何ですか。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 関係法令に違反しているものや、安全、景観、自然環境などの観点から地域とのコミュニケーションが不足し、大きな懸念を引き起こしているものなどは、地域共生が図られていない発電施設である、このように理解してございます。

緒方委員 要するに、地方自治体がやめてくれ、止めたいと思っているにもかかわらず、結構この再エネ特措法においては別に建築基準法のルールも外れているとかいうことがあって、地方自治体を含めてみんな止めたいと思っているんだけれども、止まらないというケースが結構全国で散見されたわけですよね。そういう地方自治体、特に首長、議会、そういったものが反対しているものについては地域共生が図られていないという理解でよろしいですね、環境省。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 どのようなものが地域の合意が図られているかということについては、地域とのコミュニケーションの在り方につきましては、事業内容、立地場所の特性などが多様であることから、一概に申し上げることは困難であると考えてございます。

 各個別法におきます規制内容、また個別法令に基づくガイドラインなどを参照、遵守しつつ、一義的には、事業者におきまして地域の住民や自治体の声を聞きながら対応すべきものだと考えてございます。

緒方委員 けれども、そうすると、いや、それは、今、すごい変な話でして、地域共生が図られていない発電施設からの電気の調達を控えるということをあえて契約上書くということなので、それは一概に、皆さん方で判断してくださいと言われても、何の指針にもならないわけですよ。何をもって電気の調達を控えなきゃいけないのかということを、その基準が明確にならないといけないと思うんですね。

 それをざくっと地域共生が図られていない発電施設と言っているけれども、それが何なのかを明示しないのであれば、もし法令に従うことだけがこの条件なのであれば、それは法令に従っていないところから調達すること自体がそもそも問題なのであって、そうじゃなくて、これだけざくっと書いてあるということはもう少し踏み込んでいるというふうに思うわけですよね。それを何ですかというふうに聞いているんです、環境省。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど、一般論で地域との共生についてお答えさせていただきました。

 今回、お尋ねにつきましては、環境配慮契約法に基づく取組についてのお尋ねだと承知してございます。

 環境配慮契約法の基本方針におきましては、今般、この三月に具体的な基本方針を定めているところでございます。その内容におきまして、官公庁施設が小売電気事業者を介して電気、環境価値を調達する際に違法発電事業者を避ける方法など、具体の事項を定めているところでございます。

 以上でございます。

緒方委員 つまり、これは、今の説明だと、地域共生が図られていないというのは法令を遵守していないということだけですか、環境省。

中尾政府参考人 環境配慮契約法の基本方針の概要でございますけれども、国や独立行政法人等における電力供給契約については、環境契約法に基づいて環境負荷の低減に配慮した契約をすることとされてございます。

 こちらでは、地域共生が図られていない発電施設で発電された電気の調達を避けるという旨を基本方針に規定してございます。

 また、入札参加者の資格として、供給する電気及び環境価値の由来となる発電施設の情報の提出、当該発電施設の設置又は運転する事業者が関係法令に違反していないことなどを規定する契約書類のひな形を環境省ホームページで公開したところでございます。

 また、総合評価落札方式を導入してございまして、こちらにおきまして、地域共生型の再エネや追加性のある再エネの調達を行う小売電気事業者を加点評価するとしているところでございます。

 以上でございます。

緒方委員 もう一回同じことを言いますが、今この議場にいる人、みんな同じことを思ったと思いますよ、何にも答えていないなと思ったと思います。

 私は何でこれを聞いているかというと、大臣の所信のところに、地域共生が図られていない発電施設からの電気の調達を避ける、そういうことを控えることを環境配慮契約法上の基本方針で定めましたとわざわざ特出しして成果として言われたわけですよね。それを見たときに、なるほど、地域共生が図られていない発電施設というのは何だろうというふうに思うのは道理でありまして。

 それで、私は最近阿蘇のメガソーラーを見に行ってきたんですけれども、いろいろな意味でこの地域共生の在り方ということについて考えさせられるいい機会でありました。地域の理解をしっかり得ながらやっているんだなということもよく分かりましたが、だから、もう一度、環境省、お伺いしているんです。先ほどは制度を単に説明しただけです。その前、一個前の答弁は、何を答弁したかというと、法令に基づかないものについては駄目だと言ったということです。けれども、地域共生が図られていないというのは、私は何か直感的にはもう少し、法令に従うか従わないかではなくて、もっと広い概念ではないかなというふうに思うわけですよね。それで、何ですかというふうに聞いているんです、環境省。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 大変恐縮ながら、今詳細が手元にございませんので、手持ちの資料でお答えさせていただいてございます。

 先ほどの繰り返しになるところでございます。

緒方委員 大臣が成果として読み上げた話について、これぐらい詰まっていないわけですよ。

 大臣、いかがですか。

石原国務大臣 緒方委員が言われるように、やはり、森林法とか盛土法を違反した、違反が確定されているものはやはり購入をしないということは明確だと思います。その他のところについては、通告がなかったものですから、是非、もう一度、一般質疑でやっていただければと思います。

緒方委員 いや、私はちゃんと地域共生が図られていない発電施設というのは何ですかという質問通告をしたんですね。もうちょっと環境省、緊張感を持ってやっていただきたいというふうに思います。

 最後、一つだけ。実は、私、今日質問した分の、何かまだ三〇%ぐらいしか行っていないんですけれども、最後一つだけ質問させていただきたいと思います。

 今国会、使用済太陽光パネルのリサイクルの件が上がってくるんですけれども、あれは廃棄物になった太陽光パネルが対象となっているんですけれども、思ったときに、廃棄物になっていないんだけれども、既にもう迷惑になってしまった、迷惑施設になってしまった太陽光パネルというのは出ると思うんですよね。

 これから法案審議すると思いますけれども、法案を読んでいて、全然廃棄物になっていないんだけれども、事業者の関係で明らかにもう迷惑施設になったものに対する対応が、あの法律ではできないのではないかというふうに思うんですけれども、環境省。

中尾政府参考人 お答え申し上げます。

 廃棄物になる前から放置されているものについて、どのようにするのかという御質問かと思います。

 今後廃棄される太陽光発電設備の大半は、FIT、FIP制度の認定設備が占めることとなります。これらにつきましては、経済産業省におきまして、二〇二二年七月から、再エネ特措法に基づきまして、同法の認定事業者に対し、廃棄等に要する費用の積立てを求める制度が措置されているところでございます。この制度を着実に実施することで、適切な配慮がなされるよう促しているところであります。

 以上でございます。

緒方委員 質疑を終えたいと思いますが、実はその後に、FIT、FIPでこれから補助がなくなっていくと、そもそもそういうお金すら出てこなくなるということなので、新たな仕組みを考えなきゃいけないというのも、これも課題だと思います。

 終わります。

     ――――◇―――――

宮路委員長 次に、内閣提出、環境省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。石原環境大臣。

    ―――――――――――――

 環境省設置法の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

石原国務大臣 ただいま議題となりました環境省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 平成十七年に環境省の地方支部局として設置された地方環境事務所は、設置から二十年が経過する中で、当初の国立公園管理等に加え、地域脱炭素に係る地方公共団体の伴走支援、災害廃棄物処理に係る地方公共団体支援、除染や除去土壌等の中間貯蔵施設事業等も担うようになるなど、その役割、規模を大きく拡大してきました。その一方で、事務所という名称であることにより、地方ブロック単位の地方支分部局であることが対外的に理解されづらく、地方公共団体等との円滑な連絡調整に支障を生ずる場合もあります。

 本法律案は、このような背景を踏まえ、災害廃棄物処理対策に係る地方公共団体支援機能の強化、熊対策を含む広域的野生鳥獣管理、外来生物対策、地域の資源循環等の体制強化を行うことと合わせて、地方ブロック単位の地方支分部局にふさわしい地方環境局という名称に改めること等により、地方公共団体の支援機能を含め、地方支分部局としての効果的な機能発揮を促進するものであります。

 次に、本法律案の内容の概要について、二点御説明申し上げます。

 第一に、環境省の地方支分部局である地方環境事務所の名称を地方環境局に改めることとします。これにより、地方ブロック単位の地方支分部局であることを端的に示し、その効果的な機能発揮を促進するものです。

 第二に、地方環境局長を支え、関係機関等の実務責任者との調整機能を担う次長を置くことができるよう、地方環境局の内部組織について、現行の環境省令から、政令で定めるものに変更することとします。これにより、大規模災害に備えた地方公共団体や廃棄物処理業者等の実務責任者との平時からの調整、関係構築、地域脱炭素、生物多様性保全、地域の資源循環等の多様化する課題に効果的に対応するための体制を強化します。

 以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。

 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

宮路委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る十四日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時五分散会


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