第7号 令和7年12月10日(水曜日)
令和七年十二月十日(水曜日)午前八時五十九分開議
出席委員
委員長 枝野 幸男君
理事 勝俣 孝明君 理事 齋藤 健君
理事 笹川 博義君 理事 鳩山 二郎君
理事 今井 雅人君 理事 奥野総一郎君
理事 源馬謙太郎君 理事 奥下 剛光君
理事 長友 慎治君
井出 庸生君 伊藤 達也君
稲田 朋美君 岩屋 毅君
加藤 鮎子君 加藤 勝信君
神田 潤一君 河野 太郎君
後藤 茂之君 塩崎 彰久君
平 将明君 田中 和徳君
谷 公一君 土屋 品子君
寺田 稔君 平沢 勝栄君
古川 康君 武藤 容治君
東 克哉君 五十嵐えり君
池田 真紀君 井坂 信彦君
稲富 修二君 大串 博志君
おおつき紅葉君 亀井亜紀子君
川内 博史君 黒岩 宇洋君
酒井なつみ君 重徳 和彦君
篠田奈保子君 長妻 昭君
長友よしひろ君 西川 将人君
野間 健君 橋本 慧悟君
道下 大樹君 柳沢 剛君
山井 和則君 阿部 圭史君
池畑浩太朗君 猪口 幸子君
黒田 征樹君 高橋 英明君
徳安 淳子君 萩原 佳君
藤巻 健太君 浅野 哲君
玉木雄一郎君 福田 徹君
森ようすけ君 庄子 賢一君
中野 洋昌君 沼崎 満子君
吉田 宣弘君 鰐淵 洋子君
大石あきこ君 櫛渕 万里君
田村 貴昭君 緒方林太郎君
吉良 州司君
…………………………………
内閣総理大臣 高市 早苗君
総務大臣 林 芳正君
財務大臣
国務大臣
(金融担当) 片山さつき君
文部科学大臣 松本 洋平君
厚生労働大臣 上野賢一郎君
農林水産大臣 鈴木 憲和君
経済産業大臣 赤澤 亮正君
国土交通大臣 金子 恭之君
環境大臣 石原 宏高君
国務大臣
(内閣官房長官) 木原 稔君
国務大臣
(防災担当) あかま二郎君
国務大臣
(こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)
(地方創生担当)
(地域未来戦略担当) 黄川田仁志君
国務大臣
(賃上げ環境整備担当)
(経済財政政策担当) 城内 実君
財務副大臣 中谷 真一君
政府特別補佐人
(内閣法制局長官) 岩尾 信行君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 岡 素彦君
政府参考人
(内閣官房日本成長戦略本部事務局次長) 鈴木 恭人君
政府参考人
(内閣官房地域未来戦略本部事務局審議官) 北尾 昌也君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 浦上健一朗君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 水田 豊君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 阿久澤 孝君
政府参考人
(内閣府地方創生推進室次長) 松家 新治君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 横山 征成君
政府参考人
(金融庁企画市場局長) 井上 俊剛君
政府参考人
(こども家庭庁成育局長) 中村 英正君
政府参考人
(こども家庭庁支援局長) 齊藤 馨君
政府参考人
(総務省自治財政局長) 出口 和宏君
政府参考人
(法務省刑事局長) 佐藤 淳君
政府参考人
(出入国在留管理庁次長) 内藤惣一郎君
政府参考人
(外務省大臣官房参事官) 野村 恒成君
政府参考人
(外務省北米局長) 熊谷 直樹君
政府参考人
(財務省主計局長) 宇波 弘貴君
政府参考人
(財務省主税局長) 青木 孝徳君
政府参考人
(財務省理財局長) 井口 裕之君
政府参考人
(財務省国際局長) 緒方健太郎君
政府参考人
(国税庁次長) 田原 芳幸君
政府参考人
(文部科学省科学技術・学術政策局長) 西條 正明君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官) 森 真弘君
政府参考人
(厚生労働省医政局長) 森光 敬子君
政府参考人
(厚生労働省雇用環境・均等局長) 田中佐智子君
政府参考人
(厚生労働省社会・援護局長) 鹿沼 均君
政府参考人
(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長) 野村 知司君
政府参考人
(厚生労働省老健局長) 黒田 秀郎君
政府参考人
(厚生労働省保険局長) 間 隆一郎君
政府参考人
(厚生労働省人材開発統括官) 宮本 悦子君
政府参考人
(厚生労働省政策統括官) 辺見 聡君
政府参考人
(農林水産省大臣官房技術総括審議官) 堺田 輝也君
政府参考人
(農林水産省農産局長) 山口 靖君
政府参考人
(水産庁長官) 藤田 仁司君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 田中 一成君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 小林 浩史君
政府参考人
(経済産業省大臣官房審議官) 浅井 俊隆君
政府参考人
(経済産業省経済産業政策局地方創生担当政策統括調整官) 宮本 岩男君
政府参考人
(経済産業省イノベーション・環境局長) 菊川 人吾君
政府参考人
(資源エネルギー庁電力・ガス事業部長) 久米 孝君
政府参考人
(中小企業庁経営支援部長) 山崎 琢矢君
政府参考人
(国土交通省総合政策局長) 鶴田 浩久君
政府参考人
(国土交通省不動産・建設経済局長) 楠田 幹人君
政府参考人
(国土交通省住宅局長) 宿本 尚吾君
政府参考人
(国土交通省航空局長) 宮澤 康一君
政府参考人
(観光庁次長) 木村 典央君
政府参考人
(環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官) 中尾 豊君
政府参考人
(環境省地球環境局長) 関谷 毅史君
政府参考人
(環境省自然環境局長) 堀上 勝君
参考人
(日本銀行総裁) 植田 和男君
予算委員会専門員 藤井 宏治君
―――――――――――――
委員の異動
十二月十日
辞任 補欠選任
平 将明君 加藤 鮎子君
池田 真紀君 橋本 慧悟君
おおつき紅葉君 柳沢 剛君
亀井亜紀子君 篠田奈保子君
長妻 昭君 五十嵐えり君
猪口 幸子君 池畑浩太朗君
高橋 英明君 黒田 征樹君
萩原 佳君 藤巻 健太君
福田 徹君 玉木雄一郎君
森ようすけ君 浅野 哲君
沼崎 満子君 吉田 宣弘君
鰐淵 洋子君 庄子 賢一君
櫛渕 万里君 大石あきこ君
緒方林太郎君 吉良 州司君
同日
辞任 補欠選任
加藤 鮎子君 平 将明君
五十嵐えり君 長妻 昭君
篠田奈保子君 亀井亜紀子君
橋本 慧悟君 酒井なつみ君
柳沢 剛君 山井 和則君
池畑浩太朗君 徳安 淳子君
黒田 征樹君 阿部 圭史君
藤巻 健太君 萩原 佳君
浅野 哲君 森ようすけ君
玉木雄一郎君 福田 徹君
庄子 賢一君 鰐淵 洋子君
吉田 宣弘君 沼崎 満子君
大石あきこ君 櫛渕 万里君
吉良 州司君 緒方林太郎君
同日
辞任 補欠選任
酒井なつみ君 池田 真紀君
山井 和則君 東 克哉君
阿部 圭史君 高橋 英明君
徳安 淳子君 猪口 幸子君
同日
辞任 補欠選任
東 克哉君 長友よしひろ君
同日
辞任 補欠選任
長友よしひろ君 西川 将人君
同日
辞任 補欠選任
西川 将人君 おおつき紅葉君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
令和七年度一般会計補正予算(第1号)
令和七年度特別会計補正予算(特第1号)
――――◇―――――
○枝野委員長 これより会議を開きます。
令和七年度一般会計補正予算(第1号)、令和七年度特別会計補正予算(特第1号)の両案を一括して議題とし、基本的質疑を行います。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官岡素彦さん外四十八名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○枝野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○枝野委員長 昨日の本庄知史さんの質疑に関連し、奥野総一郎さんから質疑の申出があります。本庄さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。奥野総一郎さん。
○奥野委員 立憲民主党、奥野総一郎でございます。
時間がないので早速始めますが、ちょっと順序を入れ替えまして、最初に定数削減の話を総理に伺いたいと思います。
昨日、総理は、政治改革特別委員会、議案の順番については口出ししないとおっしゃっていましたが、中身ですね、この削減の中身について少しお伺いしたいと思います。
定数について、あるいは選挙制度の在り方については、一昨年、選挙制度協議会というものが衆議院議長の下で非公式に設けられました。そこでの議論を踏まえて、今年の一月から、衆議院議長の下に選挙制度に関する協議会ということで公式の場が設けられています。そこでの議論は、主として、いかに民意を反映していくか、地方の声を反映していくかというところであります。
一昨年の非公式の場での報告書も出ていますが、今一番問題になっているのは、厳格に二倍以内に一票の格差を収めようとすると、地方の議席が減って、都市部、人口の多いところに議席が集中してしまう、その結果、地方の声が反映されないんじゃないか、国会に届かないんじゃないか、こういうことがずっと、二年にわたって議論し、今も議論されているところであります。
これは芦部先生も「憲法」の中で書いているんですが、選挙制度の当否としては、政治を安定させるという安定政権の論理と、そして国民の意思を公正かつ効果的に国会に反映させるという民主代表の論理の二つが特に考慮されなければならないと。特にこの後段の部分です、どうやって民意をきちんと国会の議席に、国会の場に反映させていくかということが選挙制度に求められていると思います。
そこで伺いたいんですが、そして、資料三につけていますが、共同通信のアンケートでは、定数減について、反対、懸念が十四知事ということで、「地方の声反映困難に」という見出しがついていますが、これはまさにそういう懸念ですね、地方の議席が減ってしまうことによって、地方の声が国会で反映されなくなるんじゃないかと。林大臣はうなずいておられますけれども、そういうことがこのアンケート結果にも表れているわけであります。
そこで総理に伺いたいんですが、定数というのは、そもそもやはりこうした民意をどうやって反映するかということを踏まえて、選挙の理念から相ふさわしい制度を考えて、その選挙制度の下でどういう定数がふさわしいかということを議論すべきじゃないか、そして、であれば、衆議院だけじゃなくて参議院も一体的に議論していく、参議院の選挙制度そして定数も一体的に議論すべきじゃないかと思うんですよ。今、なぜ衆議院だけ定数削減の議論が出ているのか。民意をきちんと反映させる意味では私はそこが重要だと思いますが、総理はいかがお考えでしょうか。
○高市内閣総理大臣 定数削減に関しましては、既に衆議院に議員提出法案が出されておりますので、その内容について、内閣総理大臣として御説明する、またコメントをするということは差し控えさせていただきます。
今、奥野委員がお尋ねのような点についても、是非とも国会審議の場で御議論をいただけたらと思います。
○奥野委員 今の法案は、確かに出ているんですが、余りに乱暴じゃないか、衆だけ自動的に削減すると。
我が党も定数削減を言ってきましたから、そのこと自体には反対ではないんですけれども、やはり、きちんとどうやって民意を反映されるかということが今心配されているわけですから、それを踏まえて、選挙制度に関する協議会という場があるわけですから、そこでまずはしっかり議論すべきだというふうに思います。法案ありきではなく、あるいは自民、維新の二党間の政権合意ありきではなくて、やはりきちんと、ここはじっくり腰を据えて、選挙制度の在り方から議論すべきだというふうに思います。
その上で、法案が出ているとおっしゃるんですが、総理、一割削減の論拠ですね、これまでも定数削減を行ってきましたけれども、この根拠は何だと思いますか。今まで十分実は減らしてきていて、最大五百十二あったものが今四百六十五ですから、もう五十近く、平成から減らしてきているわけですよ。
減らすとしても、じゃ、その一割が本当にふさわしいのかどうかという問題があると思うんですが、総理は、ふさわしい定数削減の幅というのは幾つだとお思いになりますか。
○高市内閣総理大臣 これも、具体的に定数削減の数も含めた議員提出法律案が国会に提出されておりますので、その内容について内閣総理大臣としてお答えすることは差し控えさせていただきます。
○奥野委員 ただ、これは連立合意の中に書かれていますよね。自民党総裁としてこの連立合意にサインしている、総理大臣としてはいないのかもしれないけれども、自民党総裁としてはこの一割削減ということに納得されているわけでしょう。少なくとも、そこについては認めておられるということでよろしいんですよね。
○高市内閣総理大臣 議員提出法案が衆議院に提出される前に一度お答えしたことがあるかと思いますが、以前に民主党から提出をされたのがおおむね一割の削減であったと承知をしております。それが納得感が得られるレベルじゃないか、そういった話合いがあったということでございます。
○奥野委員 それも十年以上前の話ですし、多党化が進む前の話ですし、人口の動態も変わってきています。議席が都市部に集中していくと様々な問題が起きていくわけですから、必ずしもそれが納得感があるとは言えないわけですよ。もう一度きちんとそこは再検証して考えるべきだと思うんですね。
総理は、今のお話だと、納得感があると、この一割についても思っているということで理解をしましたけれども、じゃ、その上で、この法案ですね、議案の順番については口出ししないと昨日言っておられましたけれども、この国会、成立をさせるんですか。
○高市内閣総理大臣 国会での審議の運び方、また、いつ採決をされるか、これは国会に委ねられるものだと思っております。内閣総理大臣として答弁はできません。
○奥野委員 自民党総裁としては一割削減にサインをしていて、法案の成立、努めるという言い方だったと思いますけれども、提出をして、努めるということでありますから、責任を持って自民党総裁としては通さなきゃいけないと思うんですが、それはそういうことでよろしいんですよね、自民党総裁として。
○高市内閣総理大臣 既にこれは議員提出法案として衆議院に提出されているものでございます。
連立合意書に触れられました、提出をして、成立を目指すと書かれた合意書でございます。それ以上の答弁はできませんが、いつ採決をするかとか、どういう運びで審議をするかというのは国会に委ねられるものだと思っております。
○奥野委員 もう一度聞きますが、自民党総裁としてサインしたのは目指すであって、成立させるというところまでは義務を負っていない、こういうふうに理解してよろしいんですかね。
○高市内閣総理大臣 成立させることを目指すと書いておりました。
○奥野委員 まあそういうことだと思うんですよ。必ずしもきちんと議論が詰まらないままに通すべきじゃないと思いますし、私も実は選挙制度協議会のメンバーですから、そこに持ってきていただければ、あるべき選挙制度も含めて、きちんと責任を持って議論したいと思いますので、法案の内容について、まず選挙制度協議会で説明いただきたいと思うんですが、自民党総裁としていかがですか。
○高市内閣総理大臣 やはり、どこでどのように審議をしていただくかということも含めて、これはもう国会で運営をお決めになることだと思っております。
○奥野委員 必ずしも強行しないというふうに理解をしましたけれども。
次に、この前、総理が、そんなことより定数削減とおっしゃって、これは、かなり本音の部分で定数削減に前のめりになっていると私は受け止めたんですが、そのそんなことの部分、政治と金の問題ですけれども、これはもう決着がついたとお思いですか。政治と金の問題、一昨年からいろいろな問題が起きましたけれども、もう大体、制度的にも中身的にも決着がついたとお思いですか。
○高市内閣総理大臣 先般の国家基本政策委員会で、そんなことよりもとつい返してしまいましたのは、私も、どうしても限られた時間内にお伝えしたい、これは内閣総理大臣側からも質問できる、そういった委員会でございますので、申し上げたかった、話の転換を図りたかったということで、これは、定数の問題の方が重要かとか、政治資金の問題の方が重要かとか、そういったことではございません。それは、先般答弁をさせていただいたとおりでございます。
その上で、政治資金の問題でございますが、これも、各党から今、議員立法という形で、議員提出法案が衆議院に提出されていると承知をいたしておりますので、これは国会で十分に御審議をいただいて、それで結論が出ることを期待いたしております。
○奥野委員 まあそうなんですが、政治と金の問題はまだまだ続いているんですね。お手元にお配りしているパネルにもありますけれども、これは、高市内閣発足後に報道されたということで検索をかけて、政治資金、自民党でかけると大体こういう項目が出てくるわけです。
これは何パターンかあるんですが、一番上は上限超えの話ですね。中小企業だと七百五十万円しか年間寄附できないんですが、上限を超えて寄附していた場合が一番上のパターン。昨日、我が党の後藤委員が総理にも小泉防衛大臣にも聞きましたけれども、こういうパターンが一つ。
それから、その下、三段目、自民党十五支部へ衆議院選中に寄附、国契約企業から最大三十万円。補助を受けたり国と関連している企業は献金できない、こういうルールがありますが、それに抵触するものがこの三行目のところですね。
それから、あとは、閣僚の名前が出てきますが、十一月二十九日のところは、不適切な資金使用ということで、スナックに政治資金、これは上野厚労大臣とか、林大臣もいらっしゃいますが、これは不記載問題があります。そして、不記載はそのほかも、十二月二日の山下元法相、現職だと茂木外務大臣が十二月四日のところで不記載問題が出ているところであります。
だから、上限超え、それから、献金しちゃいけない企業から受け取っている場合、不記載、不適切使用ということが類型化できると思うんですが、最後のところに片山大臣の名前が出ておりまして、八百人パーティーということで、政治資金パーティーをやられたということであります。
これはちょっと通告をしていませんが、答弁者としては登録しているので伺いたいんですが、こういう報道がございました。これは朝日新聞でございましたが、大臣規範に抵触して開催されたんじゃないかという報道なんですが、片山大臣、いかがでしょうか。
○片山国務大臣 委員御指摘の八百人という話でございますが、就任前から予定していたものをそのまま粛々と行わせていただきまして、私どもとしては、特段規範に抵触しないものと考えております。
○奥野委員 いや、それはしかし、大臣になってから開催するということは、それを聞きつけて更にパーティー券を買う方もいるんじゃないですか。直ちにやはりやめなきゃいけなかったと思うんですよ、大臣になった瞬間に。
報道によれば、金融業界の関係者、金融担当大臣ですが、金融関係者からも、パーティー券を販売していたということがありますが、これは事実ですか。
○片山国務大臣 既に会見等でも何回も申し上げておりますが、金融担当大臣に就任したことを踏まえまして、金融機関の関係者も含めて広くパーティー券を八月、九月ぐらいに送っておりますので、その方々が来られた場合にはということで、札を立てて、合意の上解約させていただくという手続を取ったようで、私どものところを通った、受付を通った方でその該当者はいない、だから、今の時点では販売していないことになっているとは思いますが、そのようにさせていただいたのはほんの数日前ではございますが、かなり前に、金融担当大臣をされていた方が、後日、パーティーを開いた後にそういう質疑を受けまして、パーティーの開催自体は問題がないものと思っているが、万が一にも何らかの誤解を生じさせるといけないので後刻お返ししたということがあったので、その例に従ってそのようにしようとしたということであります。
○奥野委員 いや、これはやっちゃいけないんですよ、やはり。所管業界を呼んで所管担当大臣がパーティーをやると、それはみんな買いますよ。後で返すかどうかというのはありますけれども、それはそういう問題じゃなくて、みんな買いますよ。きちんと返すということも、なかなか見えないわけですから、私は中止すべきだったと思いますし、これは責任は重いと思うんですね。ただ、今日はこの問題がメインじゃありませんから、もうこれぐらいにしておきますけれども。
自民党ばかりだと公平を欠くので、維新の話もちょっと触れたいんですが、維新の遠藤総理補佐官が、秘書の給与、公設秘書の給与を自身の政党支部に寄附を受けていた、こういう報道、週刊誌報道がございます。これは自主的なら問題ないんですけれども、もし強制していたとすれば、それで議員辞職された方もいるぐらいの大変な問題なんです。
そのことについて、政権与党の、連立与党のパートナーでもありますから、今日は遠藤補佐官にお見えいただいて、この点について説明してもらおうと思ったんです。維新については、ほかにもいろいろ、このパネル一枚ぐらいの、同じようにやれば出てくるんですけれども、そういったことも含めて伺おうと思っていたんですが、呼べない、政府参考人としては呼べない、こういうことで、理事会で協議が調わなかったのでありますけれども。
総理補佐官ですから、総理、どうですか、遠藤補佐官に、ここに来て、担務として、説明する、説明責任を果たすように、遠藤総理補佐官に総理から取り計らっていただくことはできないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 この予算委員会の運びについては、委員会でお決めになることだと存じます。
○奥野委員 これはやはり、連立与党ですから、きちんと説明をどこかの場でしておいていただくのが私は適切だと思います。総理も、そこを是非お考えいただきたい。閣内に入っていないから説明しなくていいんだ、説明責任は発生しないんだというのはおかしいと思うんですね。だから、そこは考えていただきたいと思います。
委員長、遠藤補佐官の参考人招致を求めます。
○枝野委員長 理事会で協議いたします。
○奥野委員 ということでありまして、パネルの中身はこのぐらいにしておきますが。
それで、何が問題かということは、今いろいろなパターンを説明しましたけれども、制度で防げる部分はあると思うんですね。もちろん不記載は本人の注意事項ですけれども、あるいは、不適切使用はもちろん本人。ただ、お金が集まり過ぎている、お金をかける政治をやっているから手が届かなくなって、そういう不記載が起きたり、余分なところに使ったりということが出てくるのかもしれません。だから、きちんと透明化をして、政治の透明化をした上で、政治にお金をかけないような仕組みを、かからないような仕組みをつくっていくべきだと私は思うんですが。
そこで、今まさに政治改革特別委員会でその話をしているんです。今日も実は開かれていないんですよね。定数削減と並行審議だと言うんだけれども、中身が全然違うじゃないですか。並行すべき中身ですらないんですよ。それを並行してくれというのはおかしな話でありまして、まずこの政治資金の問題について議論をして結論を出してから定数削減の話に、先ほど私は選挙制度協議会でと言いましたけれども、移るべきだというように思います。
実は、石破総理と野田代表との党首討論の場で議論がありまして、これは八月四日かな、野田代表が、企業・団体献金の受皿を政党本部と都道府県に一つにするという案、企業・団体献金の受皿を政党本部と都道府県に一つという国民、公明案を軸として、落としどころを一緒に協議しませんかという問いを当時の石破総理・総裁に投げかけたところ、八月四日の予算委員会、予算委員会の場で、そのようにさせていただきたいというふうにお答えをされていますが、これは多分、党として受けたものだと思います。
高市総理・総裁は、この約束、一緒に考えましょう、公国案に基づいて一緒に考えましょうということについて、この約束は生きているんでしょうか。
○高市内閣総理大臣 これは、奥野委員から御通告をいただきましたので、当時のやり取りを確認させていただきました。予算委員会での質疑で、野田代表が、企業・団体献金の受皿を限定する案を軸に二人で落としどころを協議しようという提案をして、石破総理が、二人で真摯な議論をすることには応じた上で、受皿を限定する案には問題があることを指摘された旨でした。
私は、実は、この八月四日のやり取りの内容を、確認するまで承知しておりませんでしたし、また、引継ぎも受けておりません。当事者ではないんですけれども、ただ、このやり取りをもって両党党首間の協議体を設置するような組織間のお約束であったということではないと受け止めております。
野田代表から特にお誘いもございませんので、もしまたお呼びかけがあったらということになろうかと思います。
○奥野委員 そうすると、協議体をつくるという約束は生きていて、それをきちんともう一度やろうという気持ちはあるということだと思うんですが、しかし、既に法案も出ていますから、まず、この公国案をどうするかということをしっかり今議論しなきゃいけないと思うんですね。
もう時間がなくなって、これぐらいにしたいんですが、受皿を絞るという案は、自民党案は、七千八百の支部で相変わらず受けられて、それをオンラインにして申請をすれば受けられる、こういうことのようですが、それだとガバナンスが利かないんじゃないか。
例えば、受皿を各都道府県に一つにした場合は、その時点で、七百五十万円を超えているかどうかとか、国から補助を受けられているかどうかとチェックをして、そこではねられると思うんですよ。そういう運用をして絞った方がガバナンスが利くし、直ちに違法の状態を引き起こさない。今の自民党案だと、一年たってから集計するわけですから、うっかり七百五十万を超えて受けてしまっても分からないですし、補助を受けている企業も受けてしまうこともあるということで、全然現状の改善にはならないと思うんですね。
ですから、是非、国民、公明案を軸に議論をしっかり進めていただきたいと思いますが、総理、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 先ほど来、協議体を設置する話、おっしゃいましたけれども、先ほど私の答弁は、両党党首間の協議体を設置するという組織間の約束があったといったものではないと受け止めているということでございます。
その上で、今既に議員立法で提出をされたものの内容に係る御質問でございましたので、内閣総理大臣としては答弁を控えさせていただきます。
○奥野委員 いずれにしても、そんなことよりじゃなくて大事な話、これだけまだ問題が起きているわけですから、制度をしっかり考えなきゃいけないと思いますし、並行審議すべきは、自民党案と国民、公明案を中心に並行審議をして、この国会中に私は結論を出していただきたいと思います。
次の話題に移りますけれども、黄川田大臣、おいでいただいていますが、昨日の議論の続きです。重点支援交付金、推奨事業メニューの意味合いですけれども、どこまでできるかということなんですが、食料品に使うという条件で現金給付をした場合は特別加算枠としてできるんでしょうか。
○黄川田国務大臣 食料品の物価高に対する特別加算については、どのように支給するかは自治体にお任せしているということでございます。
○奥野委員 確認しますが、じゃ、現金で配ってもいいわけですね。この重点加算枠というのは、一人当たり三千円を基に、各自治体、配付されると思いますが、全額現金給付で、食料品を買ってくださいねと言いさえすれば現金給付は可能ということですね。特にお米券でやる必要はないと思うんですよ。コストもかかるし、時間もかかるし。今日の日経にも出ていますが、コストも時間もかかるのでやりたくないという声がいっぱい上がっているんですよ。であれば、現金給付でいいんじゃないですか。
○黄川田国務大臣 昨日も申し上げましたが、この重点地方交付金においては、過去、会計検査院による御指摘もありまして、当該事業を実施する目的が適切に達せられるよう、換金期限などを適切に定め、未換金があった場合は返還を行えるように制度設計する必要があるということを言われておりますので、そのことを周知した上で自治体の判断にお任せするということになります。
○奥野委員 それはクーポンの話だから、現金に期限なんかつけられないじゃないですか。だから、現金給付でいいわけでしょう。その話と別の話じゃないですか。
○黄川田国務大臣 やはりこれも、我々は、政策目標、政策目的というものがありますから、そして、それが適切に実行されているかされていないか、そこをちゃんと確かめる必要があります。それがちゃんとできるような形で自治体には周知したいというふうに考えております。
○奥野委員 物価対策という目的に対して、現金給付をするということは目的外なんですか。
○黄川田国務大臣 御指摘のとおり、現金で給付するという選択肢もございます。ただ、やはり、その政策目的が達成できているかできていないか、そこをちゃんと確認できる制度設計をしてほしいと当方では考えております。
○奥野委員 現金給付はこれまで政府もやってきているわけですよ、物価対策として。物価対策として現金給付というのは明らかなわけですよね。だから、それに対して、これで食料品を買ってくださいという注をつけるだけで、政策目的は達しているんじゃないですか。駄目なんですか、大臣。
○黄川田国務大臣 商品券等、現金給付も含めて、自治体がどのように給付するかということについては自治体の判断に任せますが、しかしながら、当方としても、相談をしながら、適切に実行されることを望んでおります。
○奥野委員 もう余りやりたくないんですけれども、今の話だと、現金給付はできるといいながら、相談に来たらお米券の方がいいよとかクーポン券の方がいいよという指導をする、行政指導をする、そういう話なんですかね。
○黄川田国務大臣 ここはやはり自治体の自由な選択肢に任せている部分があって、そこに強力に誘導するということよりも、やはり地域の実情に合わせて御判断いただきたいというふうに考えております。
○奥野委員 相談とか余計な、昨日も相談、相談と言っているんですけれども、自由に使ってもらうというのがこの制度の趣旨なわけですよね。だから、そんなことを今言ったら、みんな、はねられると思って、来ないですよ、相談してくださいなんと言ったら。
だから、今日の話は、現金でもいいということがはっきりしたわけですよね。三千円配っても構わないということがはっきりしたということでいいですね。
その上で、もう一つ、今度は給食費の無償化の話があるんですが、給食費の無償化もメニューに入っているんですけれども、来年の四月から、維新との合意で、給食費の無償化が始まるわけですよ。これ、中身、重複しませんか。大臣、所管大臣。
○黄川田国務大臣 これは、この補正予算に充てられている給食費のメニューについては、重複はしておりません。
○奥野委員 どういう意味ですか、どう重複していないんですか。いや、大臣、所管大臣だから。所管大臣でしょう。
○黄川田国務大臣 いわゆる給食費についてでございますが、令和七年度補正予算案に計上されている重点支援交付金の推奨事業メニューとして、物価高による保護者負担を軽減するための学校給食費の支援が盛り込まれておりますが、補正予算における本交付金については、本年度内に施行されることを前提として、小学校以外にも、中学校における給食費の支援などにも活用していただけるものでありまして、本交付金は他の国の支援措置と重複しない形で活用していただくということとなっております。
○奥野委員 当然、かぶるわけですよ。だから、今の話は、給食費の無償化って、充実ですね、地産地消で地元のものを使うとか、そういうときに、充実に使えるというふうに理解をしますが、一つ問題は、今度、地方負担の話が出ています。
今日の新聞では、地方と国と半々で負担するなんというのも三党で議論しているという話が出ていますが、総務大臣に伺いたいんですけれども、市長会とか知事会から地方負担は勘弁してくれという声が上がっていると思いますが、総務省の立場としては、地方負担についてはどうお考えでしょうか。
○林国務大臣 奥野委員が今おっしゃったように、全国市長会が緊急意見を取りまとめて、必要な額、全額国費で確保してくれ、こういうふうにおっしゃっておられるというのは承知しております。
学校給食法は、御存じのとおり、文科省の所管でございますが、その上で申し上げますと、義務教育については国と地方がその利害や責任に応じて負担を分かち合っているわけでございますので、学校給食に関する新たな制度を構築するに当たっては、こうした枠組みの下で、地方の理解を得ながら検討を進める、これが重要であると考えております。
いわゆる給食無償化については、先ほどちょっとお触れになりましたが、日本維新の会、公明党、自民党の三党間で、国と地方の関係、そして安定財源の確保を含めて議論が続けられております。昨日、三党から都道府県に負担を求める提案を行ったと承知しておりますので、総務省としては、今後の三党の議論を踏まえて、文科省を始め関係省庁と連携しながら、適切に対応してまいります。
○奥野委員 かぶっているわけですから、このお金を例えば地方負担分に、重点支援交付金のお金を給食費の地方負担分に充てたらどうですか。
○黄川田国務大臣 ちょっと認識が違うと思うんですが、私は先ほど、本交付金は他の国の支援措置と重複しない形で活用していただくということをお話ししました。したがいまして、現在制度設計等の協議が進められているいわゆる給食無償化と重点支援地方交付金による支援については、御指摘のような予算の重複が生じることにはならないというふうに申し上げているところでございます。
○奥野委員 重複じゃないかと思うんですよね。
時間が迫ってきたので言いますけれども、結局、この重点支援交付金というのは中途半端なんですよ。妙に縛りがかかっていて、相談してくださいという曖昧な言葉があって、自治体はすごく困っていると思うんですよね。どう使っていいのか、何に使っていいのか分からない。
だったら、現金給付の方がいいんじゃないですかと思いますし、元々、中低所得者向けの給付というのは、この重点支援交付金でも、一兆円ずつやってきた経緯も過去あるわけですよ。今回やめてしまっているんですが、こういう曖昧な使い方をするんだったら、中低所得者への一律給付に使うべきだし、あるいは、給食費について言えば、給食費の無償化財源として回せばいいじゃないですか。
だから、こういう曖昧な制度は私はよくないと思うんですが、黄川田大臣、どう思いますか、この制度、改善の必要があると思いませんか。
○黄川田国務大臣 地方創生重点交付金については、それぞれの自治体の自発的な創意工夫によってある程度自由なメニューが整備されているところでありまして、この制度をしっかりと推進していくこと、これが物価高対策にもつながるというふうに考えております。
○奥野委員 時間が来たので終わりますが、ある程度ということを言ってしまうところが、私は非常にこの制度の矛盾を表していると思います。
以上です。
○枝野委員長 この際、山井和則さんから関連質疑の申出があります。本庄さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。山井和則さん。
○山井委員 三十五分間、質問をさせていただきます。
今の黄川田大臣の答弁を聞いていても、非常に分かりにくく、国民も自治体も皆さん困っておられると思うんですね。今、奥野議員からもお話がありましたように、私たちは分かりやすくスピーディーに現金給付ということで、中低所得者への給付金、一人当たり三万円、四人家族だったら十二万円ですからね、約二兆円、私たちの補正予算案に入れ込んでおりますけれども、スピーディーに、国民の皆さんが自由に、自治体も困らせない、そういうスピーディーな物価高対策こそ必要だと私たちは思っております。
そこで、高市総理は松下政経塾五期生、私は七期生、昔一緒に勉強させていただきました。振り返りますと、高市総理は、松下幸之助塾長の指導の下、当時、アメリカ議会の民主党大統領女性初の候補、パット・シュローダー議員の立法調査官として二年間、日米関係、安全保障、外交の研修をされました。松下幸之助塾長の教えは現地現場主義ということでしたので、私は、当時から福祉がライフワークでしたから、老人ホーム、老人病院で数か月実習をさせていただいたり、また、二年間、社会保障を勉強するためにスウェーデンに留学をさせていただきました。そういう意味で、高市総理は当時から外交、防衛、日米関係、私は社会保障の研究をしていたわけであります。
今回、高市総理の著書、二つ読ませていただきました。「美しく、強く、成長する国へ。」そして「日本を守る 強く豊かに」、読ませていただきました。
私は、やはり最初に申し上げたいのは、今回の補正予算では、安心感という部分、成長はいいんですけれども、安心できるという部分が今回の補正予算、今の政府の姿勢に欠けているのではないかと思って質問をさせていただきます。
私たちの今回の減税を含む補正予算案は八・九兆円です。そして、高市総理、政府案は減税分も含んで二十一・三兆円です。この円グラフを比較してもらったら分かりますように、私たちは水膨れと批判をしておりますけれども、政府案の方が二倍以上でかいんですね。
なぜかというと、私たちは、補正予算においては赤字国債、つまり将来世代の借金によって景気対策などをするというのはやはり抑制的であるべきではないか、将来世代の借金になるわけですからね、そういうことで、非常に我慢をして八・九兆円に絞りました。しかし、ここを見ていただきたいのは、絞ったけれども、人の命や暮らしに直結する医療、介護、障害者福祉の支援パッケージには二・五兆円使っているわけです。
一方、政府においては、同じ医療・介護支援パッケージ、あえて申し上げますが、総裁選挙のときから高市総理は医療、介護緊急支援をやるということをおっしゃっていたので、一定もちろん私も評価をしておりますけれども、それでも合計額は一兆三千億ということで、立憲民主党の補正予算案の半分なんですね。これは分かりやすいじゃないですか。規模は二倍なのに、医療、介護、福祉の予算は半分しかないんです。
私たちが昨日の審議を通じても言っておりますのは、今回も四十一の基金に二・四兆円積んでいる、こういうふうな、必要性は認めないわけではないですけれども急がない部分は大幅に削って、一番急ぐ医療、介護、障害者福祉、先ほど申し上げました中低所得者への一人当たり三万円、くどいようですけれども、四人家族だったら十二万円ですからね、これはやはり助かるんですよ。こういうことをやるべきだというのが私たちの考え方です。
そこで、まずは医療に絞って質問したいと思います。
私も、地元の病院そして診療所に行くと、赤字で困っているとか、もう廃業を考えているとか、非常に深刻なそういう声を聞いております。
ここにありますように、見ていただきますと、立憲民主党案では一・九兆円、しかし、政府案では約一兆円、おまけに、そのうち三千億は病床削減のためですから、単なる緊急支援にならないんですよ。
ここで、高市総理にお伺いしたいと思います。
医療関係団体の方や現場の方に聞くと、高市総理は医療、介護、福祉を頑張ってくださっているという評価の声も確かにありますが、やはり今の医療崩壊の現状の中では余りにも少な過ぎるのではないか。先ほど言いましたように、今回私たちは組替え動議を出す予定ですけれども、医療において、今廃業になりかかっている病院、赤字で苦しんでいる病院、本当に深刻な事態になっていますので、医療にかける支援パッケージの予算を是非ともこの補正予算で増やしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 最初に山井委員がおっしゃってくださった補正予算の組み方なんですけれども、根本的に考え方が異なるところはございます。
私は、とにかく今喫緊の課題は物価高対策だと思っておりますので、それは生活の安全保障ということで、物価高対策は盛り込みました。
その上で、やはり将来世代に対する責任ということを考えたら、成長しない日本を残すということの方が重大な責任である。それから、安全ではない日本、それを放置するということは、今に生きる日本人にとっても将来世代の日本人にとっても無責任だと思いました。
だから、危機管理投資、成長投資ということで、ちょっとでも早くこれに着手をしようということで、食料安全保障や、エネルギー安全保障や、そしてまた防災対策、またサイバーセキュリティー、それから、これからやはりサプライチェーンを強靱化しないと経済的威圧などもございますので、安心していただけるための投資、これに早期に着手しようということで、少し考え方が違うということは申し上げます。
それから、著書をお買い上げいただいて本当にありがとうございます。その中で、少し古い本ですけれども、書いた中でも、医療、介護に関しては私も大きな関心を持ってまいりました。
やはり、医療機関の経営危機がとんでもないことになっている、介護施設に至っては倒産が過去最多ということで、私どもとしては、医療機関が物価や賃金の上昇などの厳しい状況に直面しているという認識で、補正予算案においては医療分野で合計一兆円規模の医療・介護等支援パッケージを緊急措置しました。
でも、これは、報酬改定がありますので、報酬改定を待たずに、これを前倒しして、まずは止血をするという考え方です。報酬改定においては、やはり物価高、コスト高、こういったものをきちっと反映しながらやっていかなきゃいけない。診療に必要な経費に係る物価上昇への的確な対応、それから物価を上回る賃上げの実現に対応する内容としておりますので、これで今般の補正予算については十分だと思っております。
速やかに医療現場にお届けできるように、是非とも御賛同賜りますようお願いいたします。
○山井委員 十一月のこの場、予算委員会で、本庄政調会長が、是非直接国から支援をしていただきたい、スピーディーになるからということを提案させていただいて、それを受け入れて、今回、国から直接、都道府県を通さずにやっていただいたことは私たちも評価はしております。
ただ、私、非常に今ひっかかったのは、高市総理が補正予算においてはこの医療の支援で十分だということだったんですけれども、私も地元の病院、診療所を回りました。今日の配付資料にも、幾ら各診療所や病院に行くかという資料がありまして、読み上げますと、例えば、医科無床診療所、歯科診療所、一施設当たりですよ、三十二万円。賃金引上げ分が十五万円、物価高分が十七万円、合計一施設当たり、診療所、歯科も医科も三十二万円ということで、これは何人スタッフがおられてもこれだけですからね。
高市総理、私、正直言いまして、この紙を持って地元を回ったときに、ちょっと心がどきどきしました、三十二万円ですと言ったときにどういう反応になるか。喜んでくださっているところもありました。ないかと思っていたから、こういうのがあるのはプラスでうれしいというところもありましたけれども、一言で言いますと、やはり焼け石に水、スズメの涙。これではもたないという声が病院も診療所も非常に多かったんですね。
そういう意味では、今の現状、高市総理が補正予算はこの額で十分だとおっしゃったのは私は非常に残念ですので、是非、組替え動議で私たちはこれの引上げを要望したいという気持ちがありますので、もう少しでも上げていただければと思います。
それと、高市総理がおっしゃったように、診療報酬改定が本番になるんですね。
少し読み上げさせていただきますと、例えば、日本病院会の相沢会長が動画を今発表されておりまして、患者は知らない病院の悲鳴、命を守るほど増える借金、静かに消える病院たち。そして、破綻してもおかしくない病院が約五〇%、命を守るほど増える借金と。このままいくと、高市総理、将来世代にいい国を残すことが重要だとおっしゃいましたけれども、将来世代、病院や診療所がばたばた潰れて、いざ病気になったときに今のような国民皆保険が守れないということにもなりかねないんです。
ついては、今後も診療報酬改定については非常に年末まで様々な議論があると思いますが、是非やるべきなのは、過去二年間、物価高、人件費高の借金がたまっているんですね、更に今後二年間に予想される物価高の対応も盛り込むべきです。そういう意味では、診療報酬も、病院も診療所もセットで大幅なプラス改定をすべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 まだこれも与党で議論をしているところでございます。
令和八年度診療報酬改定については、今般の総合経済対策においては、インフレ下における医療給付の在り方と現役世代の保険料負担抑制の整合性を確保するとしております。
今御審議いただいている補正予算は、その診療報酬改定を待っていては来年になってしまいますので、それを待たずして報酬改定の効果を前倒す、そういう思いでつくりました。
診療報酬改定というのは、物価、賃金を含めた社会経済の変化、医療機関の経営状況、医療保険制度の持続可能性の観点、こういったことを総合的に勘案して決めるものでございます。病院と診療所、それぞれが置かれた状況を丁寧に見ながら、地域で必要な医療が確保されるように、必要な対応を検討しているところでございます。
○山井委員 先日も、私の知り合いの方の小児科のクリニックが廃業されました。非常に地域で必要とされていたクリニックですけれども、経営が厳しいということで廃業されました。さらに、私の知り合いのところでも、今、赤字がかさんで経営が難しくなっているという診療所、病院がございます。
今日の配付資料にありますように、令和六年度においては、病院の五〇%が赤字、そして有床診療所の四〇%が赤字となっております。今日の配付資料の六ページでございます。かつ、最新の調査によりますと、診療所の方は、今年度は五割が赤字になるというふうに言われているわけなんですね。
高市総理、そういう意味では、病院も非常に深刻な事態ですけれども、同時に、地域の診療所が潰れていくと、逆に直接病院に多くの患者さんが行くことになって非効率になりかねませんので、やはりそういう意味では、病院へのしっかりとした十分な診療報酬引上げ、それとともに、診療所に対しても十分な診療報酬の引上げが必要だと思いますけれども、高市総理、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 非常に今、病院の経営状態を国が把握しやすくなったということは、今回の補正を検討するに当たっても大変助かったことでございます。医療法人経営情報データベースがありますので、これによって分析をいたしました。病院の今の経常利益率の推移ですとか、それから無床診療所も含めた経常利益率の推移ですとか、歯科診療所も含めてですけれども、こういうこともよくよく見ながら私たちは今回の補正予算の編成に当たりました。
次の診療報酬改定に当たりましても、コスト高も含めて、経営状況がどうなっているか、こういったデータをよく生かしながら議論がなされている、今その最中であると考えております。
○山井委員 是非、病院、診療所、両方とも非常に深刻な事態ですので、診療報酬の引上げ、十分な引上げ。物価高になっていまして、保険料収入も増えているわけですから、保険料を現役世代は下げねばならない、こういう声も私たちは十分聞いております。もちろんそれは聞きながらも、しっかりとした、病院と診療所が潰れないような報酬引上げをお願いしたいと思います。
次に、介護についてですが、今日の配付資料の九ページ、介護クラフトユニオンさんの関係の資料がございます。「訪問介護事業所、五割が減収 原因は「ヘルパー不足」」「訪問介護 人手不足で依頼断る事業所相次ぐ」ということであります。
先ほど、高市総理からも、介護現場の廃業が相次いでいるという話がございました。
これについても、私たちは、今日の配付資料にもありますように、読み上げますが、私、予算委員会の筆頭理事を今年の通常国会はしておりましたけれども、その中でいち早く、介護、障害者福祉事業者に対する処遇改善として四千三百億円、かつ、訪問介護事業者への緊急支援として四百億円、この四千七百億円も含めた予算の組替えを要望したんですね。しかし、残念ながら、これは政府・与党によって却下されました。
そういう意味では、今回、十二月から支援を始めるというのは、私は、一歩前進ですけれども、遅過ぎたと思うんです。そういう意味では、是非とも大幅に上げていただきたい。
より現実的なことを言いますと、今回、介護職員の処遇改善、半年分、月一万円ということになっているんですね。ベースが一万円、六か月六万円ですね、ケアマネさんも含む介護従事者。私は、これは少な過ぎる、本当でしたら月三万円とか言いたいところですけれども、ここは百歩譲って、実現可能性ということを考えて。政府の考え方では、全介護従事者は月一万円分の処遇改善だけれども、ケアプラン連携システムに加入したら一万五千円となっているんですね。せめて一万五千円、少なくとも取りたいと思っているんですよ。ところが、このケアプラン加入システムが条件になってしまっているんですね。
上野大臣、今、このケアプラン加入システムというのは、加入しているのは全事業所の何割ですか。
○上野国務大臣 加入割合につきましては、委員の資料にもありますとおり、令和七年八月末現在で九・八%となっております。
このシステムは、介護現場の事務負担の軽減のために大変重要だと考えております。
○山井委員 今あったように、ケアプラン連携システムに加入しているのは九・八%、一割なんですよ。ということは、一・五万円に引き上げられますよと言いながら、一割だけなんですよね。
だから、私はここであえて現実的な提案をしたいんですけれども、高市総理、これだけ介護現場も苦しんでいるんですから、一万五千円でも低過ぎますよ、低過ぎるけれども、せめて、一万五千円にするときに、たった一割しか加入していないケアプラン連携システムを条件にするのはやめていただきたいんですよ。やはり、それぐらいの温かい気持ちを介護現場に、せめてですよ、せめて、五千円じゃないですか、それを半年分、その引上げ。繰り返し言いますけれども、そのためにケアプラン加入システムに入りなさいと。一割しか入れていないんです。なかなかこれは手間がかかるんですよ。
是非、高市総理の決断で、一万五千円にするため、ケアプラン連携システムという加入要件は外します、そして、ケアマネさんも含めた全介護従事者に、全員一万五千円に引き上げますということを御決断いただけませんか。
○高市内閣総理大臣 今回、月一万円、これはケアマネジャーさんも含めてということは、やはり介護分野の従業者に対して幅広くということで、私たちなりに心を砕いた結果でございます。
五千円の上乗せの条件を撤廃してほしいという話なんですけれども、ただ、このケアプランデータ連携システムというのは、将来にわたって持続的な賃上げを実現するためにも不可欠な生産性の向上や職場環境の改善に取り組むという一つの大きな意義が私はあると思っています。
ですから、それに取り組んでおられる事業所の介護職員について、重点的に上乗せ措置を設けました。これはまだ加入率が低いじゃないか、利用率が低いじゃないかということなんですけれども、やはりこれは導入支援も含めて政府もしっかり取り組んでまいりますので、より多くの方々に利用していただける環境を整えたいと考えております。
○山井委員 ケアプラン連携システムの必要性、重要性は分かっているんです。でも、切り離していただきたいんですよ。この間、申し訳ないけれども、一昨年四月からの、訪問介護事業所の介護報酬の引下げによって、これは人災ですよ、政策ミスですよ、それによって多くの訪問介護事業者が廃業になり、多くのホームヘルパーさんが離職をされているんですよ。
そういう意味では、是非ともそこは御決断いただきたいし、何か、これをしたら賃上げとか、そういうもったいをつけるのはやめていただきたいんですよ。介護現場は必死なんですよ。
ホームヘルパーさん、ケアマネさん、デイサービスの職員さん、介護職員さんのおかげで、私たちの親の世代あるいは今の高齢者を支えていただいているんですから、高市総理の介護にかける思いは私も理解しておりますので、是非御決断いただきたいと思います。
それともう一つ、今日の配付資料にもありますが、先日の政労使会議におきまして、五%の賃上げ定着を、高市総理が協力を要請をされた、労働界の代表に対して、連合の芳野会長などに対してもおっしゃったわけですね。五%、民間に対して引き上げてくれとおっしゃっている。
しかし、今、介護や医療の現場は、残念ながら一、二%なんですよ。ただでさえ、介護や障害者福祉の現場は八万円ぐらい給料が、月給が低い、それが開いていっているんですよね。開くのはまずいでしょう、どう考えたって。大幅にこれを縮めていかないと。
そういう意味では、私は本当に余りむちゃなことは言う気もないんですけれども、高市総理が五%の賃上げを民間に向かって指示しているわけです。そういう意味では、五%を超える高水準となっている賃上げを確かなものとして定着させるために協力を心よりお願いするというふうに連合の芳野会長などにおっしゃったわけですから、是非、来年四月の介護報酬や障害福祉報酬においては、ケアマネさんとかも含む方々に対して五%の賃上げができるような報酬引上げを目指していただきたいと思いますが、高市総理、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 報酬改定の効果を前倒しして支援するということで、まず補正予算案をお示ししました。
それで、介護、障害福祉の報酬改定については、通常、三年置きに実施しています。処遇改善については、前回の改定から三年が経過する令和九年度、それを待っていては大変だということで、令和八年度に期中改定を行うということにいたしました。これは、かなり前倒しをしたということは御理解いただきたいと思います。
改定の内容につきましては、予算編成に向けて現在検討しております。保険料の抑制努力も継続しますけれども、介護、障害福祉分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善に向けて適切に対応していくという方針でございます。
○山井委員 あえてこだわりますが、失礼ながら、高市総理も、御自身が難病で御苦労されているという話も聞きましたし、御家族の介護をされているということもお聞きしました。
介護現場が崩壊したら大変なことになるんですね。他職種と遜色ないというのはちょっとふわっとしていますので、高市総理、ストレートに言ってください。労働界に対して五%の賃上げを要請している以上は、介護、医療、障害者福祉の分野は公定価格なんですよ、報酬を上げないと、無理なんですよ、現場の努力では。是非とも、介護、障害福祉、医療に関しても五%の賃上げを目指すと、目指すということぐらい、是非この場で御発言ください。
○高市内閣総理大臣 五%といいましても、民間の企業でも、全ての企業が五%の賃上げができるわけじゃないです。
ただ、私どもは、他職種と遜色のない処遇改善に向けて適切に対応していくという方針をお示ししておりますので、何%と今断言はできません、予算編成に向けて現在検討している最中でございます。でも、努力をしていくということでございます。
○山井委員 ちょっとこだわるようですけれども、高市総理が五%以上上げてくださいよとお願いしているわけでしょう。率先垂範しないと駄目じゃないですか。でも、自分ができる介護、医療、障害者福祉は五%はちょっと無理ですわと言ったら、それは民間の人は言うことを聞きませんよ。
だから、分かります、これは財源もかかります、社会保険料にも関係してきますから、五%をやると約束してくれということは私もよう言いませんけれども、せめて、民間に五%をお願いしているわけですから、やはり医療、介護、障害者福祉も五%の賃上げを目指せるように頑張りますぐらいの、五%を目指すということぐらい、是非とも答弁をお願いします。
○枝野委員長 内閣総理大臣高市早苗さん、決意を聞いていますので。細かいことではありませんので、決意を聞かれていますので。
○高市内閣総理大臣 この間の政労使会議ですけれども、経団連ですとか、商工会議所も含めて比較的大きな事業者さんを代表される方々に対して五%をお願いした状況でございます。
これは公的に決められる価格だと言いますけれども、それでも、ここで必ず五%ということについては……(発言する者あり)いや、それは、数字については申し上げられません。
もしも、じゃ、厚生労働省の決意ということでしたら、厚生労働大臣が手を挙げておりますので、答弁をさせます。
○山井委員 いや、結構です。それは高市総理が決断できないものを大臣が決断できないですよ。
それで、分かります、高市総理、分かりますが、今おっしゃったように、できるよねと今大臣におっしゃってくださったので、高市総理から、五%を目指すように、厚労大臣、頑張りなさいと、ちょっとここで一言指示をしていただけませんか。
○高市内閣総理大臣 厚労大臣には厚労大臣の、専門的な分野を担務する大臣としての考えがありますので、手を挙げているので答えさせてやってくださいませ。
○上野国務大臣 診療報酬改定につきましては、これから政府内でもしっかり調整をしていきたいというふうに考えておりますが、我々といたしましては、やはり、他職種と遜色のない処遇改善、これをしっかり求めて政府間の調整に臨みたいと考えているところであります。
○山井委員 高市総理のこの本を読むと、危機管理投資ということが書いてあるんですね。危機管理投資、やはり高市総理のライフワークなんですね。
ちょっと言葉は語弊があるかもしれませんけれども、例えば、私たち、今働く現役の世代からすると、親が七十代、八十代、九十代になっているわけですよ。私の両親も、ケアマネジャーさんのお世話になって、デイサービスに行き、ホームヘルパーに行き、それで、おかげさまで在宅で生活できているんですよね。
そういう意味では、高市総理は、危機管理投資は成長につながると。社会保障に関してはそれと別枠となっているんですけれども、私、高市総理に申し上げたいのは、この社会保障の部分もやはり危機管理投資だと思うんですね。そういう意味では、こういう社会保障も投資だということを是非御理解いただきたいと思います。
次に、障害者福祉に移ります。
障害者福祉も、非常に残念ながら、今回、私、申し訳ないけれどもびっくりしたんですよ。今までから介護と障害者福祉というのはセットで、同じだけ、介護が上がれば障害者福祉も上がるだったんです。ところが、今回は、先ほど言った一万五千円の上乗せは障害者福祉現場にはないんですよ。かつ、介護事業所への経営支援というのはあるのに、障害福祉現場への経営支援というのはほとんどなくて、十五億円しかないんですよ。ストレートに言いますと、こういうことをしたら、障害者福祉現場の方が、一歩間違うと介護現場に移りかねないんですね。
高市総理、これは言いづらいですけれども、本を読ませていただきましたけれども、成長、経済、外交、非常に重要だと思います。でも、申し訳ないけれども、福祉という視点が高市総理はちょっと後回しになっているんじゃないかというふうに、失礼かもしれませんけれども、言わざるを得ないんです。
是非、この障害者福祉、やはり介護並みに、介護と同列に一人当たり引き上げてもらうようにしていただけませんか。高市総理、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 私自身も、危機管理投資の中に医療健康安全保障というものを入れております。また、家族介護も経験してまいりましたので、そういう意味で、今回、今年の総裁選も去年の総裁選もそうでございましたけれども、福祉についても、これはどうしても光を当てたい。特に、御高齢の方が居場所がなくなる、また障害をお持ちの方が居場所がなくなる、これが一番困ることだと思いました。ですから、介護施設が倒産している、ここに歯止めをかけるということで、補正予算にも、今の立場になりましたので反映をしたところです。
障害者福祉でございますけれども、これまでの処遇改善支援施策におきまして、障害者の方を直接支援する福祉・介護職員に限定されていた算定対象を、幅広く全ての障害福祉従事者に拡大した上で、賃上げ支援の額を月九千円から一万円相当に引き上げることとしております。この結果、処遇改善支援に係る予算額は、昨年度補正の三百四十三億円から六百二十二億円にほぼ倍増となっております。
物価高対応につきましても、重点支援交付金の推奨事業メニューにおいて、障害福祉サービス施設等に対する食料品、エネルギー価格高騰分の支援も継続するということを盛り込んでおります。
以上のように、障害者福祉を全く気にかけていないというような御指摘というのは受け止めかねます。
○山井委員 言いたくはないですけれども、気にかけていないとは言いませんけれども、介護と障害者福祉で今回大きく差をつけてしまっているんですよ。私は、松下政経塾の頃から、政治の原点は福祉、やはり困っている方のお役に立つのが政治の役割だと思っております。そういう意味では、高市総理も成長戦略を頑張っておられますけれども、繰り返し言いますけれども、医療、介護、福祉という一番弱い立場、御病気の方、御高齢の方の予算が、やはり私たちに比べるとはるかに低過ぎるんじゃないかと思うんです。
そこで、もう一つ質問したいんですけれども、私は今、非常に心配で心配でたまらないんです。七十歳以上医療費負担増を調整、OTC類似薬負担上乗せ、介護保険二割負担拡大、そして、七十歳以上の医療費窓口負担引上げ、来年度結論、これは高齢者負担増のオンパレードなんですね。
質問時間が終わりましたのでこれで終わりますけれども、やはりこういうふうに、本当に、長生きが喜べない、あるいは安心して暮らせない、そういう社会にならないように私たちは組替え動議を出しますので、是非とも、このような中低所得者の給付金や医療、介護、福祉の底上げ、上乗せ、しっかりと応えていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○枝野委員長 この際、酒井なつみさんから関連質疑の申出があります。本庄さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。酒井なつみさん。
○酒井委員 立憲民主党の酒井なつみでございます。よろしくお願いいたします。
今、山井委員からも質問があったとおり、医療、介護、障害福祉の現場は、人材不足の中、現場ではたくさんの職員が頑張っています。私も看護師でしたので、その声をよく検討していただきたいというふうにお願いを申し上げます。
私からは、まず初めに、高額療養費制度における外来特例の自己負担引上げについて伺います。
医療費が高額にかかった場合にも収入に応じた自己負担上限額が定められており、患者の経済的負担を軽減する高額療養費制度について、政府は昨年末、がんや難病患者などの当事者の声を聞かず、四回の審議と不十分なプロセスによって、大幅な負担増となる制度改正を進めようとしていました。
本年一月の予算委員会では、私もこの場に立ち、石破前総理に対し、値上げを行うべきでないと反対の質問をさせていただきました。衆参の熟議や患者団体など、皆様のおかげで引上げ凍結を実現しました。
今般、新聞一面などには大きく、「七十歳以上 医療負担増で調整」などと高額療養費制度の特例見直しについて報道されており、特に高齢の多くの国民の皆様がこの行方に注目をしています。しかし、どんな案でどのくらい値上げをしようとされているのかは示されていないところです。
そこで、上野厚労大臣に、今回の外来特例の上限額引上げについて、七十歳以上の高齢患者の負担増の対象者はおおむね六百万人ですが、対象の高齢者はどのような病気が多いのか、どのような治療を受け、例えばがん患者が何割くらいおられるのかというような実態把握をした上で検討されているのか、お聞きをします。
○上野国務大臣 お答えいたします。
高齢者の外来特例を含めた高額療養費制度の在り方につきましては、高齢者を代表する委員にも御参加をいただいております専門委員会、審議会において議論しております。ただ、申し上げたいのは、今、外来特例等について、具体的な方向性について何か決まっているものがあるということではないということは、まず前提としてお話をさせていただきたいと思います。
その上で、その専門委員会等におきましては、実際、外来特例を利用されているがん患者あるいはリウマチの患者などの事例等をお示しをし、その実態を踏まえながら丁寧に御議論いただいております。
専門委員会では、高額療養費を利用されている方に多い疾病のデータを基にして御議論いただいているところであります。ただ、現時点におきまして、外来特例の利用者のみに特化したデータ、これにつきましてはまだお示しができていないのが現状であります。専門委員会からも、可能な範囲でデータを整理して示してほしいという御指摘がありましたので、現在、どのようなデータの整理が可能か、検討を政府内で進めさせていただいております。
いずれにいたしましても、患者の方々の経済的な負担、これが過度なものにならないように十分配慮しながら、一方で、増大する高額療養費を能力に応じてどのように分かち合うか、そういう観点から、引き続き丁寧な検討を進めていきたいと考えています。
○酒井委員 外来特例の影響についてはまだ把握ができていない、影響についてこれからも分析をしていくということでお話をいただきました。ですが、そうであれば、負担増額を決めるのは拙速ではないかというふうに思います。決定までに影響を分析するとお約束をまず総理にいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 今、厚生労働大臣から答弁させていただいたとおり、専門委員会からもこのデータを求められておりますので、可能な範囲でデータを整理してほしいという指摘があったということで、今検討中ということでございますので、ここは丁寧にやってもらいたいと思っております。
○酒井委員 その中で、新聞報道などでは、年内に方針を決定するというふうに書かれています。また、政府としては、令和七年冬の取りまとめと言っておられると思いますけれども、年内に結論を出すつもりなのでしょうか。総理にお伺いします。
○高市内閣総理大臣 現在、厚生労働省の審議会医療保険部会においては、年末の取りまとめに向けて議論を行っていると聞いております。高額療養費に関しても、その議論に歩調を合わせて、年末に一定の結論を得ることとなるだろうと考えております。しかしながら、配慮すべき事項もありますので、丁寧に議論を進めていただいて、方針を決定していきたいと思っております。
○酒井委員 まさかとは思いますけれども、昨年と同じ轍を踏まないようにしていただきたいと思います。年内に制度改正を決定しようとされるのであれば、本来は今国会に間に合うように提案するべきだったというふうに思います。
私たちからも、必要な声、必要な提案は今させていただいておりますけれども、高齢患者さんの声を聞いて、その決定までに丁寧なプロセス、具体的には、家計の破綻や命に関わる治療の断念に追い込まれる患者は出さないとお約束をいただきたいと思いますけれども、総理の見解をお伺いします。
○高市内閣総理大臣 今、患者団体さん、あと高齢者の団体の委員にも参画いただいている専門委員会でこれまで計七回御議論いただき、また、審議会医療保険部会でも計二回議論をいただいております。年収ですとか疾病別の様々なケースをお示しして、具体的な事例に基づいて丁寧に議論をしていただいていると聞いております。
この外来特例の在り方につきましても、患者の方々の経済的な負担が過度なものとならないよう、これを配慮しなくてはなりません。一方で、増大する高額療養費を能力に応じてどのように分かち合うか、こういった観点からも検討を進めていくということでございます。
○酒井委員 年内取りまとめは可能なのかということは疑問に思いますけれども、拙速に進めないこと、丁寧な検証と議論を深めるように強く要望して、次の質問に移ります。
私は、立憲民主党の子供、若者政策の責任者を務めておりまして、今回の立憲民主党の経済対策案には、子供、若者、子育て世代の支援のために緊急に必要だと考える子育て家庭への現金給付、学生や若者への家賃補助、奨学金返済の負担軽減、障害児童福祉の所得制限の撤廃などを対策に盛り込ませていただきました。
ここからは、この子供政策部門の責任者として質問してまいります。
人身売買罪の厳罰化等について伺います。
先月十一月、タイ人、十二歳少女の人身売買事件が発生をいたしました。東京都文京区のお店で、少女が母親とともに来日をし、その後一人で取り残され、店側が借りた部屋で寝泊まりをしながら、僅かな食事代などで働かされていました。性的サービスが提供されていたとされており、一か月間で約六十人に接客をしたという事件でございます。
この再発防止策として、私たち立憲民主党は人身売買罪厳罰化法案を提出をさせていただきました。厳罰にすることで、一般予防効果、その抑止につなげていくというところが第一の狙いです。根絶までの道のりでは、厳正な取締りや処罰、被害者保護及び困難を抱える女性たちへの支援等を進めていかなくてはなりません。
さて、二〇一四年の児童買春、児童ポルノ禁止法の法改正、これに主体的に取り組まれたのが高市総理であると認識をしています。高市総理は、二〇〇六年の初入閣で青少年担当大臣を務められ、大臣退任後も、唯一志願をした自民党青少年対策委員長になられたと存じます。その間、七年かけて熱心に児童ポルノ法改正に取り組み、実現に至ったものと認識をしています。
児童の保護のために法改正に汗をかかれた当時の思い、総理の思いを伺います。
○高市内閣総理大臣 私は、自民党法務部会の児童ポルノ禁止法見直しに関する小委員会の事務局長として、児童買春等処罰法の改正に関わっておりました。
この児童の性的搾取というのは、児童の心身に重大な影響を及ぼします。それは、将来にわたって残る影響です。そして、その人権を著しく侵害する極めて悪質な行為ですから、断じて許されるものではないと考えて、割と困難な作業ではございましたが、あの法整備に関わりました。
○酒井委員 当時のブログなども拝見をして、七年間取り組まれたという思い、そして今の答弁された思いについても、私も強く同意をいたします。
現在、我が国は世界の先進国の中でも人身取引への罰則が軽く、各国、支援団体からは批判を受けています。アメリカの国務省は、有罪判決を受けた加害者の多くが執行猶予や罰金刑となっており、処罰が不十分と非難する報告書を公表しています。
一方、政府の取組の中核となっている人身取引対策推進会議は、令和二年度から毎年の会議を持ち回りとしており、六年間開かれていません。根絶と宣言されるのであれば、実効性を高め、必要な会議を開くべきだと考えます。
二〇二四年、政府が保護した人身取引の被害者は六十六人、このうち、日本人が五十八人と八八%、十八歳未満の被害者は四十一人、六二%を占めています。人身売買罪の被害者数が増加傾向にあり、とりわけ児童がわいせつ目的の人身取引の被害者となっており、看過できません。
人身取引、人身売買の根絶のため、政府は厳正な処罰を実現する方策の検討をすべきではないでしょうか。総理に伺います。
○高市内閣総理大臣 この人身取引というのは、重大な人権侵害ですし、深刻な国際問題でございます。その対策は政府の重要課題の一つであると認識しております。
令和四年十二月に決定した人身取引対策行動計画二〇二二、ここでは、国内外の関係機関や団体が連携して対策に取り組むべきこと、人身取引事犯や関連事犯を取り締まり、加害者を排除していくことなどの対策を進めていくとされておりますので、こうした対策をしっかり進めていこうと考えております。
○酒井委員 重大課題であり、人身売買は根絶すると計画にも書かれているんですけれども、推進会議が持ち回りで、六年間開催されていないということは、私は衝撃を受けました。そして、今の答弁ではまだ不安に思うんですね。本当に人身売買を根絶できるのだろうかというふうに思います。
十二歳の少女は、言葉も通じない異国の地で一人取り残されて、一か月で六十人もの性的サービスを含む労働を強いられていました。約六十人の大人は何をしていたのだろうと思います。一日でも早く通報するなど、被害児童を保護するべきであったと思います。
政府の取組や総理の決断、日本中の国民が注目をしていますので、前向きな答弁をいただけないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 この人身取引の根絶に向けては、これは精いっぱい取り組んでまいります。所管する法律は法務省でございますので、既に法務省では、私の指示を踏まえまして、現行法令の運用状況についての調査ですとか、それから、売買春をめぐる国内の実態把握に資する調査ですとか、あと諸外国における売買春の規制状況に関する調査を行うなど、所要の検討を進めているということを承知しております。
会議が常に持ち回りという御指摘もいただきました。しっかりと実会議を開かせていただきます。
○酒井委員 お願いいたします。
十一月六日、総理は、外国人等の路上買春に関する我が党塩村あやか参議院議員の質問に対して、売買春に係る規制の在り方について必要な検討を行うと指示をされました。また、十一月十一日の予算委員会、緒方委員への答弁では、平口法務大臣にその必要な検討を指示をされました。前向きな検討を約束されたものと認識をしています。
あれから一か月経過しましたけれども、この規制や処罰について、検討の進捗状況はいかがでしょうか。総理に伺います。
○高市内閣総理大臣 これは法務大臣に指示をしたものでございますので、法務大臣に答弁をさせます。
○佐藤政府参考人 お答えします。
ただいま高市総理から答弁があったとおり、総理の指示を踏まえまして、現行法令の運用状況の調査であるとか、国内の実態把握であるとか、諸外国における規制状況等を今現在調査しているところであります。
今後のスケジュールについて、今確たることを申し上げられる状況にはないんですけれども、速やかに検討してまいりたいと思っております。
○酒井委員 現行法では処罰が弱いということであったり、買春側がきちんと処罰につながっていないというところ、是非取組を進めていただきたいと思います。
続いて、障害児福祉に係る所得制限の撤廃について伺います。
障害児福祉の多くには所得制限がかかっています。親の収入によって手当や支援が受けられるかどうかが決まる不公平な仕組みであり、支援を受けられない子供とその家族が取り残されないようにしなければならないと考えています。
立憲民主党は、十二月五日に、議員立法、障害児福祉所得制限法案を国会に提出をいたしました。他党の皆様とも連携をし、実現のため、力を尽くしたいと存じます。
今回、当事者の方々からヒアリングを行いました。御提供いただいた、重度障害のあるお子さんを育てておられる母親の声を読み上げさせていただきます。
仕事を退職せざるを得ず、絶望しました。精神的にも追い詰められているのに、きょうだい児の学費すらためられません。今の息子は、知的障害、身体障害、難病を併せ持つ動ける医療的ケア児です。毎日細やかなケアが必要ですが、家族に笑顔と幸せを与えてくれるかけがえのない存在です。それでも、私の人生はどこに行ったのだろうと考えてしまう瞬間があります。知的障害、身体障害、難病を併せ持つ医療的ケア児の母親の方の声です。
続いて、所得制限で手当はなく、障害福祉サービスも高額になるため、放課後デイサービスは週一日の契約をしています。一人で子供と外出する気力もなく、夏休みなどの長期休暇は正直つらいです。私が頑張れば、子供はもっと楽しく成長したかもしれないけれども、頑張ることができませんでした。父親は単身赴任中で身動きが取れず、特にきょうだい児には我慢させてきたと思います。ふがいないです。知的障害、自閉症スペクトラム症、持病などの重度障害児の母親の方の声です。
家族のケアを担う母親の声について、高市総理には十分御理解をいただけると信じています。また、障害サービスの利用を制限せざるを得ないという声は、子供の福祉が減退しかねない状況であることも御理解をいただけると思います。
障害児福祉に係る特別児童扶養手当と障害児福祉手当の所得制限撤廃に必要な経費は三百三十億円と試算していますが、その予算を補正予算に追加すべきではありませんか。所得制限撤廃のための法改正を政府として検討すべきではありませんか。総理に伺います。
○高市内閣総理大臣 障害児福祉につきましては、所得に応じて利用者負担をいただく応能負担の制度としてはおりますけれども、これまで、令和元年十月から、三歳から五歳の福祉サービスの利用者負担を所得にかかわらず無償化し、昨年四月から、補装具費支給制度の所得制限の撤廃などの見直しを行ってまいりました。
御党から議員立法が提出されたということでございます。これが国会で御議論いただくものと承知しておりますが、全額公費による現金給付である特別児童扶養手当などの所得制限については、障害児の生活の安定に寄与するよう必要な範囲で支給するという制度趣旨、それから他の所得制限を有する制度との均衡を踏まえたものでございます。
この特別児童扶養手当に関する所得制限の見直しを行う場合には、これは一回というわけじゃありませんので、安定的な財源が不可欠でございます。補正予算での対応はどうしても一時的なものとならざるを得ないので、補正予算でということについては慎重な対応が必要だと思っております。
○酒井委員 この手当の所得制限は、改正されてから二十七年が経過をしています。働いて少し賃金が上がっただけで所得制限にひっかかってしまう、そして、子供のためには使わせてあげたいけれども、福祉サービスの利用についても利用控えせざるを得ない、そういった声がたくさん寄せられています。
今回の私たちの経済対策では、緊急に行うべきだと考え、提案をさせていただいております。三百三十億円は、今回の政府の補正予算案十八・三兆円の〇・一八%にすぎません。児童手当の所得制限は撤廃されたのにもかかわらず、より子育てに苦労の多い障害児扶養手当に所得制限が残されているのはおかしくないでしょうか。総理に伺います。
○高市内閣総理大臣 児童手当は、次代を担う全ての子供の育ちを支える基礎的な経済支援として、新たな財源の確保とともに、令和六年十月から所得制限を撤廃しました。
一方で、障害児に対する支援は、先ほど申し上げたようなことで充実を徐々にしてきたわけでございますが、例えば、障害児のニーズに応じた障害福祉サービスなどの現物給付、それから、障害児の生活の安定に寄与する、世帯の所得状況に応じて支給される特別児童扶養手当等の現金給付など、これは個別のニーズや状況に応じた支援を行っております。
現金給付である特別児童手当などの所得制限というのは、障害児の生活の安定に必要な範囲で支給するという制度趣旨、先ほども申し上げましたが、他の所得制限を有する、障害者年金ですとか、これもそうなんですが、こういった制度との均衡も踏まえたものでございます。
近年、障害児に対する福祉サービスの給付額でございますが、平成二十四年度以降、令和六年度までに、約一千億円から一兆円強へと約十倍に増加するなど、大幅に拡充をしてきております。障害児への必要な支援の実施状況ですとか、制度の持続可能性というものもしっかり踏まえながら、適正に運用してまいりたいと考えております。
○酒井委員 家族のケアを女性が多く担っているという現状、そこをやはり私たちは重く受け止めていかなくてはなりません。子供の福祉もそうです、減退させてはならないというふうに思っております。この現状を打破するために、どうか、様々な改善策はあると思いますので、総理、引き続きよろしくお願いいたします。
最後に、中低所得者層に対する支援について、城内大臣にお伺いをします。
立憲民主党は、食料品消費税ゼロ%までのつなぎとして、低所得者世帯と子供を対象とした、物価高・食卓緊急支援金の給付を提案しています。子供は全員に一人二万円、加えて中低所得者世帯は一人三万円を給付するもので、いわゆるワーキングプアを含む低所得者層に対象を広げた我が党の現金給付は、国民の六割が対象となるもので、政府の案より優れていると考えています。
政府の補正予算案では、重点支援地方交付金の拡充がうたわれているものの、これでは地域差が生じてしまいます。立憲民主党の中低所得者層に向けた現金給付を実現すべく、補正予算案を修正すべきではありませんか。政府としては、中低所得者に向けた現金給付、即効性のある支援策を考えておられないのか、城内大臣に伺います。
○城内国務大臣 酒井委員にお答えします。
今般の経済対策でありますが、御党、立憲民主党の物価高・食卓緊急支援金、こちらの御提言も踏まえまして、特に物価高の影響を強く受けております子育て世帯を力強く支援する観点から、一人当たり二万円の物価高対応子育て応援手当、これを盛り込んだところでございます。
さらに、中低所得者への支援といたしまして、今般拡充を予定しております重点支援地方交付金、これを活用いたしまして、地方公共団体が行う給付方式の取組を含めました物価高対策や、賃上げを行う中小企業、小規模事業者等への支援など、様々な物価高対策を講じることによりまして、地域差というふうにおっしゃいましたけれども、やはりそれぞれの地方公共団体の都市部と中山間地域では違いますので、そういった個々の地方公共団体のニーズに合った必要な支援を行うこととしております。
いずれにしましても、酒井委員の御指摘もしっかり踏まえまして、物価高から暮らしを守り抜くため、これら各種施策を組み合わせ、中低所得者を含めた国民各層の皆様に対策の効果を迅速にお届けすることによりまして、景気の体感温度を上げていただく、そして、経済の回復、経済成長の果実をしっかり実感していただくよう取り組んでまいる考えであります。
○酒井委員 我々の案の方が優れていると感じています。修正を求めて、質問を終わります。
ありがとうございました。
○枝野委員長 この際、稲富修二さんから関連質疑の申出があります。本庄さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。稲富修二さん。
○稲富委員 稲富でございます。
どうぞ、総理、よろしくお願いします。
ちょうど税制を取りまとめる段階に政府も来ているかと思いますが、その前に、物価高対策そして税制について、主に質問をさせていただきます。
まず、所得税についてであります。高校生年代の扶養控除の見直しについてお伺いをいたします。
十六歳から十八歳までの高校生世代の扶養控除についてでありますが、昨年十月から児童手当の支給対象を高校生年代にまで拡充したことを踏まえ、扶養控除の縮減を検討していると報道をされました。
我が党としては、先日、財務大臣に提言をお持ちをさせていただきました。お時間をいただきました。その中で、高校生年代の扶養控除については、児童手当が子育て支援の観点から十分な額とならない限り、現行の扶養控除を存続させることということを取りまとめをさせていただいております。
改めて伺います。総理、この扶養控除を継続するのか縮減するのか、お伺いします。
○高市内閣総理大臣 高校生年代の扶養控除につきましては、私から縮減に関する指示を出しているわけではございませんけれども、一昨年に児童手当の拡充が決定されて以降の検討事項という位置づけになっておりますので、現在、与党税制調査会で御議論いただいていると承知をしております。
具体的には、令和六年度、令和七年度の与党税制改正大綱において、児童手当を始めとする子育て関連施策との関係や、所得税の所得再分配機能などの観点を踏まえつつ、令和八年度以降の税制改正において結論を得るとされておりました。
政府としましては、この与党における議論の結果を踏まえて対応をしてまいります。
○稲富委員 今の物価高の中、高校生を扶養する家族に増税というのは、私はあり得ないと思います。
それで、その中で、総理、これから私は税のことを質問するんですけれども、党において議論をしているということで終わると前に進みませんので、何らか方向感だけでも、増税するのか否かというのはもうはっきりしていますので、この高校生世代の扶養控除、増税の方向なのか、確かに検討することになっているんですよ、だけれども、そうじゃないのか、それぐらいの方向感ぐらいは、是非、総理、示していただけませんか。
○高市内閣総理大臣 でも、あくまでも今、与党税制調査会で検討事項となっていたものを議論している最中でございますので、これは見直しに関して結論が得られているわけでもございません。その方向性について、今私が断言をするということは避けたいと思っております。
○稲富委員 ガソリンの暫定税率廃止の際は、総理、軽油引取税については、私は、やはりリーダーシップを発揮されたと思うんですよ。だから、決して、総理が主導してはいけないというわけでは全然ないわけです。
だから、増税するかどうかというのは、それは最終的には総理ですから、党の総裁ですから、一定の方向感、どうしたいのかぐらいは言えるんじゃないですか。
○高市内閣総理大臣 ガソリンの暫定税率のときに、軽油引取税も含めて暫定税率の廃止、これは私の総裁選挙のときの公約でもございました。そういった意味で、割と広く浸透していたと思うのですが、高校生年代の扶養控除について、それまで公に発言をしたというわけでもございません。
自民党というのは独裁政権ではなく、私が税調会長を呼んで、こういう結論に持っていきなさいと言ってそのとおりになるわけじゃなくて、いろいろな観点からみんなが議論をして、そして、最良と思われるそういう内容を、また、時々に私に報告もありますけれども、どうしても行き詰まったときに、この案とこの案とどうしましょう、そういう相談を受けることはございますけれども、これは、税調の議論をまず見守り、そして連立政権でもありますから、与党の税調の議論を見守り、その上で政府としての方針を決めていく、これが筋だと思っております。
○稲富委員 ちょっと残念ですね。要は、高校生を扶養している家族に増税するか否か、このことを聞いているわけで、はっきりとおっしゃいませんでした。
次に、基礎控除について伺います。
基礎控除について、いわゆる年収の壁対策として引上げがこれまで議論されてまいりました。
総理が党首討論の際に、給与所得控除も含めてという言葉をおっしゃいましたけれども、基礎控除だけの引上げなのか、基礎控除と給与所得控除を一緒に引き上げるのか、若しくは給与所得控除だけをやるのかというのは、似ていて全く違うものであります。
改めて総理に伺いますが、給与所得控除も含めてどうしたいのか、総理の見解を伺います。
○高市内閣総理大臣 まず、所得税の控除が定額であるために物価上昇局面に実質的な負担増が生じるという所得税の課題については、本年末までの令和八年度税制改正プロセスにおいて、基礎控除を物価に連動した形で更に引き上げる税制措置の具体化を図るということにしております。
給与所得控除については、現役世代の方々が幅広く利用している控除であり、基本的には、物価とともに賃金が上昇すれば控除額が増加する仕組みであるものです。
特に、給与所得控除の最低保障額については、基礎控除と同じく定額であることから、物価上昇局面における対応が検討課題になり得るものだと私は考えております。これも現在、与党税制調査会で議論が行われていますので、政府としては、その議論の結果を踏まえて適切に対応してまいります。
先ほど高校生のお話がございましたけれども、決してこれは子育て家庭を私たちがないがしろにしているわけじゃなくて、こども未来戦略に基づく取組も含めて子育て世帯に対して懸命に応援をしているし、今回の補正においても子供一人当たり二万円、これも決断するのに随分思い切りました。野党の皆様からの御指摘も踏まえて、これはやはり必要だと考えて党内で検討もしてもらった、こういったものでございます。それだけは申し上げさせてください。
○稲富委員 さっきの問いに総理が戻られましたので申し上げますが、ということは、やはり大事だ、高校生扶養世帯は大事だからということをおっしゃったということは、やはりなかなか増税はしづらいなということの趣旨と私は受け止めましたけれども。
給与所得控除について申し上げますと、元々は、いわゆる年収の壁のときにどう言っていたかというと、議論になっていたかというと、手取りを増やそうということで、基礎控除を上げましょうという話になっていたわけです。いつの間にか給与所得控除が入って、今の話だと、現役世代にということをおっしゃいました。そのとおりで、当然ですけれども、給与所得がある人にしか手取りが増えないわけです、これを導入すると。だから、そうすると、個人事業主とか、フリーランスで請負契約の方とか、個人タクシーとか、事業所得があるデザイナーの方とか、年金を受け取る方々というのは、給与所得控除を幾ら増やしたって、増えないですよ。だから、何か議論が、元々は基礎控除を増やすと言っていたものが、いつの間にか給与所得控除が入ってきて、私は変わってきているというふうに思います。
別の言い方で聞きます。
手取りを増やすという観点からすれば、給与所得者とその他の職種の方々を分ける必要はない、やはり税制は中立であるべきだと思いますが、総理の見解を伺います。
〔委員長退席、今井委員長代理着席〕
○高市内閣総理大臣 税制は中立であるということですけれども、現在、基礎控除を物価に連動した形で更に引き上げる税制措置の具体化も進めております。あわせて、給与所得控除についても、やはり、最低保障額については基礎控除と同じく定額であるということから、物価上昇局面における対応が検討課題になり得ると考えております。
○稲富委員 なかなか、ちょっと伝わっていないなという気がしました。
これから最後まとめるに当たって、とにかく、給与所得者だけいわば控除が増える、そうではなくて、個人事業主やフリーランスの方々も同じように恩恵があるような、手取りが増えるような仕組みを是非つくっていただきたいと私は思います。
本来は、年収の壁として我々が考えているのは百三十万円の壁でございます。自営業者やフリーランスの方や、一定規模以下の事業所で働く短時間労働者の方が、年収百三十万円を超えると、医療、年金の社会保険の扶養から外れて、国民年金や国民健康保険の保険料が生じて、手取りが急激に減ってしまいます。これがいわゆる百三十万円の壁で、この場合は、保険料を支払っても、追加の年金給付などのメリットがありません。手取りが減るだけでメリットがないということで、結局は働き控えが現実に起こっているのではないかと思われます。
我々は、この百三十万の壁に対して、百三十万を超えたら、カーブでいうと、百三十万、そしてそれを超えるとがくっと手取りが減るということになっていますので、その落ちるところを給付で穴埋めをする就労支援給付制度ということを提案をさせていただいております。
そこで、伺います。
百三十万円の社会保険料の壁があって、その壁によって働き控えが実際起きている、そのような認識をお持ちか、また、それへの対策について併せてお伺いをいたします。
〔今井委員長代理退席、委員長着席〕
○高市内閣総理大臣 いわゆる百三十万円の壁を越えると配偶者の扶養から外れて社会保険料の負担が生じますから就業調整をされる方がいらっしゃるということは、そのとおりでございます。働き控えにつながるものだと思います。
今、人手不足だと言われる中で、年収の壁を意識せずに働くことができる環境づくりを支援するという立場から、私どもは年収の壁・支援強化パッケージを実施しております。具体的には、キャリアアップ助成金によって労働者の収入を増加させる取組を行う事業主を支援して、手取り収入の減少を意識せずに働くことができるようにするなどの支援を行っています。この七月には助成金も拡充されています。その他、また、一時的な収入変動によって壁を越えることを避けるよう、労働契約の内容によって被扶養者の認定を行うようにするというようなことで、一時的な収入変動を気にせず働けるようになる。
こうした取組に加えて、被用者保険の更なる適用拡大を図るといった形で、働き方に中立的な社会保障制度を構築するということで、誰もが希望する働き方の実現に向けた取組を進めてまいります。
○稲富委員 被用者保険の拡大でそれをなくしていこうという、その方向感は我々も共有をしています。ただ、現実、今の百三十万の壁というのが重くのしかかっていまして、やはり働き控えが起こっていると私は現場で思うんですよ。
支援パッケージも見ましたけれども、例えば、百三十万円を超えても扶養対象でいられますということもあります。それはもうぎりぎりのところでいろいろな制度をつくっていると思うんですけれども、それよりも、我々が提案した方法、その穴埋めをする、そして収入が急激に減らないようにするという方が私ははるかに優れていると思われますが、働き控えをなくすために、もう一度、総理、この我々の提案について御見解をいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 御党が提出された法律案の内容ということでございましょうか。すごく詳しく知っているわけではないのですが、これは国会で御議論いただくべきことだと考えております。
例えば、給付を受ける方にとって負担減になっても、もしも保険料を税金で埋めるということになったら、その正当性というようなことは考えなきゃいけないと思っております。もう少し詳しく教えていただけたらと思います。
○稲富委員 ありがとうございました。通告していたんですけれども、また改めて。
今、社会保険料と税金を交ぜること、それについてはどうかということがありましたけれども、これは我々しっかりと制度をつくっていますので、是非御検討いただきたいと思います。百三十万の壁が実際的には働き控えの要因になっていますので、是非御検討いただきたいと思います。
次に参ります。租特でございます。
高市政権は、租特・補助金見直し担当大臣、片山大臣を任命されました。この目的について、総理からまずお伺いをいたします。
○高市内閣総理大臣 片山大臣を任命し、そして租税特別措置・補助金見直し担当室を設置いたしました。これは、私が、責任ある積極財政という考え方に基づく経済財政運営を行うに当たっては、やはり政府として、必要な施策を国民の皆様に届けつつも、政策効果の低い租税特別措置や補助金の見直しを進めて、無駄の削減には不断に取り組むことが重要だと考えているからでございます。
○稲富委員 ありがとうございます。
無駄の削減、租特透明化法ができて、適用実態報告書が国会に提出をされるようになってから、二〇一三年から二〇二三年までの租特の適用額、減収額でございますが、二〇一三年から二〇二三年にかけては約二倍に増えているわけでございます。透明化法の理念とは逆に、その減収額がどんどん増えているというのが現状であります。
元々、租特は租税の三原則の例外でありまして、それを時限的に、常に効果を検証しなければこのようになってしまうということがまさに常態なんですよね。そこで、我々は、単に削るということではなくて、その使い道を、本来得るべき財源をほかのところに使おうという発想であります。
そこで、伺います。
まず、法人の二大租特の研究開発税制と賃上げ促進税制がありますけれども、賃上げ促進税制の令和六年度、直近の減収額の見込みをお伺いをいたします。
○片山国務大臣 お答えいたします。
令和六年度税制改正を適用した場合の賃上げ促進税制全体の減収規模は、六年度改正当時、約一・三兆円と見込んでおります。
○稲富委員 一・三兆円ということで、賃上げ促進税制はどんどんどんどん大きくなって、今や一兆円オーバー、研究開発税制を更に上回る規模になっているということでございます。これは、ガソリンの暫定税率が軽油を含めると一・五兆円だったと思いますので、ほぼそれに見合うぐらいの大きな財源が、得るべき財源がなくなっているということだと思います。
ほっておくとこうやって肥大するばかりでありますので、我が党は、その危機感から、今年、租特透明化法改正案を日本維新の会と共同提出をいたしました。
二つの柱から成っております。一つは、法人の、租特を受ける、高額適用を受けた企業名を国会報告事項とすることが一つ。二つ目は、期限が到来した場合に廃止をするのが原則で、延長する場合のルールを定めました。
それで、補助金を受けた企業は、企業名は原則公開されます。それに比べれば、租特の減税の恩恵を受けた企業は、実際には補助金と同じ効果を持つにもかかわらず、その名前は公表されておりません。やはり、EUのように公表すべきであります。このような肥大化を防ぐためにも、効果を検証するためにも、企業名の公表は必要だということが一つ目。
二つ目は、これにあるように、どんどんどんどん大きく肥大化をするわけでありますので、財源確保を二つ目にルールとしてうたっております。
租特の改革については、担当大臣である片山大臣にお伺いしますが、我が党の方がより進んでいると思います。是非、この我々の法案を参考にしていただきたい、そして、やはり企業名の公表に踏み切っていただきたいと思いますが、大臣の見解を伺います。
○片山国務大臣 御党からは、先日、わざわざ御来訪いただきまして、税制改正についての提案をいただいておりまして、その中でもこういったお話が出ておりました。ただ、今、議員提出法案でございますから、それにつきましては、国会での審議を尊重というか、私ども、閣僚の立場なので余りストレートにコメントはできませんが。
個別企業についての租特の適用状況の開示については、透明性が非常に重要というのは私どもも全く同じ思いでございますが、国によって、先ほどおっしゃったように、EUは公表していますが、ほかが全部そうではないということの理由については、個別企業における租特の開示が、その租特の適用状況によっては、企業の具体的な戦略あるいは設備投資規模等に係る情報が出てしまうといったような問題が、経営戦略上の情報ということで、常にそこが議論になるということは申し上げさせていただきたいと思いまして、これが、こういう部分があっても公表すべきかどうか、公益上の必要がどちらが上かといった観点も含めて、今後議論が必要な問題かと考えております。
○稲富委員 いつもそういう答弁で落ち着くんですが、先ほど来言っているように、補助金は公表するんですよ。原則公開なんですよね。これは原則公表なので、それと租特は同じような効果を持っているわけです、実際は。だから、私は、今おっしゃった効果を測る上でも、その利益と、いわばそれを公開しない利益からすれば、これは公開すべき、もうそろそろ私は踏み込むべきことだと思いますので、その点、議論されていると伺っていますけれども、是非取り組んでいただきたいと思います。
続きまして、賃上げについて伺いたいと思います。
今年の与党の税制改正大綱でこう書かれております。「法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ず、」ということを明確に書いております。「これまで現預金を大きく積み上げてきた大企業を中心に企業が国内投資や賃上げに機動的に取り組むよう、」中略しますが、「法人税率を引き上げつつターゲットを絞った政策対応を実施するなど、」など書いてあります。
法人税の引上げということが書いてありますが、この目的について総理に伺います。
○高市内閣総理大臣 我が国では、世界的に法人税率の引下げ競争が展開されていた時代、二〇一〇年代に、投資や雇用、賃上げの促進を図るため、法人税率を二三・二%まで引き下げました。しかしながら、企業部門では、収益が拡大したにもかかわらず、預貯金などが積み上がり続けていて、こうした状況をいかにして転換させていくかというのが課題となっております。
令和七年度の与党税制改正大綱に先ほど御紹介いただいたような記述があったというのは、今申し上げたような認識の下にある書きぶりでございます。
○稲富委員 要は、やはり内部留保が増えて、それが国内投資あるいは賃金に回らなかったということだと思います。賃金をどう引き上げるかということに日本の経済の再生が懸かっているという問題意識は共有するものであります。
そこで、先ほど租特で出てきた賃上げ促進税制ですけれども、これは導入されてから十年たったわけです。どれほど効果があったのか、その根拠について経産大臣にお伺いします。
○赤澤国務大臣 経済産業省としては、賃上げ促進税制の措置に加えて、価格転嫁、取引適正化の徹底、生産性向上、省力化投資への支援、事業承継、MアンドA等による事業再編の支援など、あらゆる施策を総動員して、物価上昇を上回る賃上げの実現に向けた支援に取り組んでまいりました。
今年の春季労使交渉においては、三十三年ぶりの高水準となった昨年を上回る賃上げ率となっており、これらの施策が一定程度寄与していると考えております。
御指摘の賃上げ促進税制は、令和五年度に、大企業、中小企業、幅広く二十五万社を超える企業が適用を受けておりまして、経産省による直近の調査では、適用を受けた企業の約七割が税制が賃上げを後押ししたと回答しているところでございます。
現在、アンケート調査結果に基づいた更なる分析や、経済産業研究所とも協力をし、統計分析手法を用いた緻密な効果分析を進めているところでございます。これらの結果も活用して、よりよい制度となるよう議論を深めてまいりたいと思います。
○稲富委員 ありがとうございます。
パネルを御覧いただけますでしょうか。労働分配率の推移です。
税制によって賃上げを促進しようということを取り組まれたということでありますが、実際は、労働分配率は下降の一途であります。なかなか上がらないというのが現状であります。
もちろん、私は、元々、賃上げを税制で全部やれるかどうかというのは大きな試みだったと思いますよ。それで、それがうまくいくかどうか分からないけれどもこれをやろうということ自体は、それはあり得ると思います。ただ、結果としてこうなっているということはやはり重く受け止めなきゃいけないし、十年たっても、さっき大臣がおっしゃったように、これから効果検証をしっかりするとかといって、もう十年たっていますから、私はそれはもう遅いと思います。
そこで、どうするのかということなんですよ。要するに、これまで、賃上げをしなきゃいけないけれども賃上げ促進税制は効かなかった。じゃ、賃上げをするほかの方法は何かということなんですけれども、大事なことは、これは総理も恐らく共通認識だと思いますけれども、要は中小企業なんですよ。
中小企業は、目いっぱい、今、労働分配率が高いように、やはり人件費を使っているんですよ。だから、逆に言うと、中小企業が賃上げしないと日本全体の経済はよくならない。だけれども、大変、今でも八割使っているわけです。だから、中小企業をどう後押しして賃上げをしていただくような環境整備をするかということが問題なわけですよね。これは同じなんですよ。
今回の補正予算で、例えば賃上げ環境の整備、いろいろ書いていますよ。だけれども、私が例えば地元に帰って、いろいろなメニューがありますよ、賃上げしてくださいと言って、そのオーナーなり経営者が、分かった、じゃ、賃上げしようと、これはならないんですよ。これはあくまで賃上げ環境なんですよ。周辺整備なんですよ。だから、周辺整備を幾らやったって、中小企業に、じゃ、賃上げしてくださいと、さっき政労使会議で五%と言いましたけれども、五%、とんでもないですよ。そんなのできないですよ。
だから、中小企業を本当に後押しするような、刺さる政策が必要なんですよ。だけれども、今まで言っているのは、例えば、今回の補正予算で出てきた中小企業の事業者の成長支援なんかもありますけれども、これも環境支援なんですよ。あの環境支援のパッケージを見て、賃上げしようとならないんですよ。
我々が言っているのは、ダイレクトに刺さる社会保険料の事業主負担の減免なんですよ。これは中小企業の経営者だって本当にきついんですよ、赤字だって何だって負担するんですから。これを軽減することが一番刺さるんですよ。我々は提案しているんです。幾ら環境整備しても、総理、駄目ですよ、中小企業は賃上げできないですよ、今。刺さる政策をやりましょうよ。
これまで賃上げに対して、例えば税制、あるいはいろいろ議論されたと思いますよ。内部留保がたまっているんだからそれに課税しようか、あるいは法人税に重課しようかとか。だけれども、それでもやはりできない理由がたくさんあると私は思います。
だけれども、もう一回言いますけれども、中小企業が賃上げできるような環境、ダイレクトに効く政策、これは社会保険料の事業主負担の軽減なんですよ。これは我々提案していますので、法案も出しています、総理、是非検討いただけないですか。
○高市内閣総理大臣 私は、企業に賃上げを丸投げするということは無責任だということは、何度も申し上げてまいりました。だから、賃上げできる環境をつくるために政策を構築してまいりました。今回の補正にも幾つか含まれております。例えば、官公需などによる発注、この単価を引き上げることもその一つでございます。それから、重点支援地方交付金の中にも、先ほど紹介のあった賃上げ促進税制を使えない赤字企業に対しての支援にも使えるよというようなことも入れてまいりました。
今お尋ねの社会保険でございますけれども、社会保険については、保険料負担の軽減につながるように、負担能力に応じて適切に支え合う、こういう改革を進めることと、賃上げが実現できるように、中小企業に利益を上げていただくための適切な価格転嫁、それから生産性向上を支援するということが重要だと私は考えております。
中小企業に対して、仮に社会保険料の事業主負担を公費で助成するということになりますと、社会保険料は医療や年金などの給付に充てられるものですし、労働者を支えるための事業主の責任でもあるということを考えますと、私は、これはちょっと慎重に考えるべきだと思います。
○稲富委員 そうすると、要は環境整備に終始するわけですよ。この結果がこの十年なんですよ。
だから、今おっしゃったように、そのとおりですよ。保険に税金を入れるのかという話はそのとおりですよ。だけれども、そもそも、だって、企業に賃上げするというのはおかしいじゃないですか。だけれども、それを乗り越えて、それが最大の問題であるから、わざわざ政労使会議をやって、五%賃上げしてくださいとお願いまでしているんでしょう。普通なら企業が自分でやることを、わざわざ総理が出ていって、政労使会議までやるんだから。そこをそれまでしないと賃上げできないからやっているわけじゃないですか。保険だの税金だの、それはありますよ、その理論は。だけれども、そこを乗り越えてやらないと、中小企業は賃金を上げられないですよ。
だから、私の知恵でいえば、我々の知恵でいえば、それは社会保険の事業主負担を軽減することなんですよ。そのほかの知恵があったら、総理、言ってくださいよ。だけれども、ないんだったら、これはそのままですよ。変わらないですよ。中小企業は賃上げできないです。だって、この環境整備の、いただいた紙を地元に持っていって、中小企業の人に賃上げしてくださいと言わないですよ。ならないですよ。
だから、それを動かすはしご、その動かす手だてを是非政府は与えてくださいよ。中小企業の経営者だって賃上げしたいんですよ。ただ、原資がないんですよ。だから、是非、何らかのはしご、何らかの手だてを、やはり直接的な、ダイレクトなものが欲しいんですよ。是非お願いします。
○高市内閣総理大臣 今回の補正におきましても、価格転嫁対策の徹底ですとか、中小企業の稼ぐ力の強化、省力化投資の支援、こういった措置を盛り込んでおります。(発言する者あり)やじに答えちゃいけませんが、まだこの補正予算案は採決、可決していただいておりませんので、まだその後でございますけれども、でも、今回も、先ほど申し上げましたような環境整備、賃上げのための環境整備のメニューも入っております。今申し上げたようなメニューも入っております。
中小企業といっても、私は様々だと思いますよ。どこもかしこもが賃上げできないという状況ではなくて、本当に工夫をしながら、努力をしながら、生産性を高めながら、そして販路を開拓しながら、努力をして、従業員の方々にちょっとでもとお給料を増やしておられる企業もあれば、研究開発投資、これを一生懸命やって、新しい製品やサービスを展開して、そしてそれが賃上げにつながっている、そういう企業もあると思いますよ。だから、たくさんの中小企業を強くしていく、稼ぐ力をつくっていく、私はそちらに重点を置きたいと思います。応急的な措置は、この補正予算に入れさせてもらいました。
○稲富委員 終わります。ありがとうございました。
○枝野委員長 この際、今井雅人さんから関連質疑の申出があります。本庄さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。今井雅人さん。
○今井委員 会派最後のバッターになりますので、これまでの質疑をちょっとまとめてやっていきたいと思います。
最初に、企業・団体献金と定数削減について、私がどうしても聞きたいことがありまして、お伺いしたいと思います。
高市総裁にお伺いしたいと思うんですけれども、特に定数削減の方は、先ほどからありますとおり、高市総裁と吉村代表の合意から始まっている法案ですので、起点は高市総理の決断ですから、これは答えていただかなきゃいけないと思っています。
実は、今、この裏で、政治改革特別委員会で、一つは企業・団体献金、その後に、今まだつるしが下りておりませんけれども、定数削減が出ていますけれども、この二つの法案の考え方です、この二つの考え方が余りに違うので、私はバランスがめちゃくちゃ悪いと思っているんです。
まず、企業・団体献金の方はどうなっているかというと、有識者を含めた第三者委員会をつくります、それで、再来年の九月までに、そこに投げて結論を出していきます、前提は何もありません、白紙委任をして、第三者委員会でどうあるべきかを議論してください、こういう法案になっていますね。
ところが、定数削減は全く違うんですよ。自民党と維新で最初に一割削減と決めちゃって、それを恐らく選挙制度の協議会にかけて、一年でやり方について決めてください、それが駄目だったら、比例二十、小選挙区二十五と、強制的に減らしなさいと。枠をはめちゃっているじゃないですか。
片方は、白紙委任で、第三者委員会に投げて検討してくださいと言っているのに、こっちは、一割下げろと言って、最初に決めつけて投げる。おかしくないですか。なぜこれはバランスがこんなに悪いんですか。
○高市内閣総理大臣 なぜバランスがそんなに悪いのか、二つの議員提出法案について、バランスの問題でお尋ねがありましたけれども、既に衆議院に提出された議員提出法案でございますので、内閣総理大臣としてその内容についてコメントはできませんし、そのバランスの悪さということについても、政府としてコメントするのは適切ではないと思っております。
○今井委員 定数削減の方は、なぜこの法案が出てきたんですか。そもそも、高市総裁と吉村代表が合意をした、その合意内容を作っているんじゃないですか。だから、スタートは総裁のサインでしょう。ですから、それは答えていただかなきゃいけないんですよ。
高市総裁、これは両方とも同じぐらい大事だとおっしゃっているのに、片方は白紙委任ですよ、片方は枠をはめていますよ。おかしくないですか、本当に。自民党の皆さんにも言いたいんですけれども、これは本当におかしいですよ。考え方が全く違うじゃないですか。
もう一度お答えください。
○高市内閣総理大臣 まず、私と吉村代表及び藤田代表の間で署名をした連立政権合意でございますけれども、これは大体一割ですね、約一割を目標に衆議院の定数を削減する、この法律案を提出して成立を目指すとした、こういった内容でございました。その法律案の詳細について、その評価を内閣総理大臣に聞かれても、これは既に国会に提出されたものですから、それはお答えができません。
もう一つの法律案につきましても、これは内容の詳細についてその評価を聞かれましても、内閣総理大臣としてコメントをすることは控えさせていただきます。
○今井委員 高市総裁はそういう発言なんでしょうけれども、私はなぜこれを取り上げているかというと、今日はテレビも皆さん聞いていらっしゃるから、このバランスの悪さを是非分かってもらいたいんですよ。
企業・団体献金の方はまとまらないから、取りあえず投げる。こっちはもう、党首同士で一割減らすと言ったらそのとおり出す。これは余りにひどいと思いますよ。
それともう一つ。定数削減の方は十二月五日、先週の金曜日に提出されています。昨日もありましたけれども、それまで与党側はこの特別委員会を全然動かさなかったんですね。なのに、あと二週間もない、この間にこの法律を成立させようと。めちゃくちゃですよ。しかも、これは民主主義に関わる問題じゃないですか。
私も、答えていただけるか分かりませんけれども、先日のNHKの「日曜討論」で、ここにおられる齋藤健筆頭理事はとてもすばらしいことをおっしゃっていた。広い合意の下で決着させることが重要だ、過半数をちょっと超えた状況で強行するのはあるべき姿ではない。高い見識ですよ。これが国会のあるべき姿。すばらしい筆頭理事だと僕は思います。
政党の中には、定数を削減することすら反対している政党も幾つかあるんですね。そういう中で広い合意を取るためには、これは時間をかけてやらないとできないですよ。
ですから、あえてお伺いしますが、私は、この高い見識について高市総裁は賛同していただけるかどうか、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 高い見識を持った齋藤健自民党、与党筆頭理事の話をしていただきました。
私が共有するかどうかということでございますけれども、もう本当に恐縮ですけれども、国会に既に提出された議員提出法案について、内閣総理大臣の立場で、この運び、委員会における運びですとか審議の在り方については国会でお決めになることでございますから、コメントをさせていただくわけにはまいりません。
民主主義に関わることだからこそ、これは国会でしっかりと御議論をいただくということなんだろうと思っております。
○今井委員 お答えいただけないのは残念ですけれども、こういう立派な見識を持たれている政党でございますから、きちっと丁寧な議論をしていただくということを私は信じております。
続きまして、金融市場の話をしたいんですけれども、まず長期金利の話からしましょう。
長期金利、十年債の利回りで、高市政権になってから、一・六%台から、もう二%近いんですけれども、今日一・九六ぐらいですね、〇・三%以上上がっていますが、高市総理、これに危機感を持っていらっしゃいますか。
○高市内閣総理大臣 昨日も今日も下がっているかと思うんですけれども。
金利については、様々な要因を背景に市場において決まるものでございますので、恐らく私の、私になってからということですから、財政政策についておっしゃりたいんだと思うんですが、財政政策のみを切り出して、市場に与える影響というものを一概に申し上げることは困難でございます。
それから、市場の動向について、こうあるべきとか、これが影響したとか、そういったことを具体的にコメントをするというのは、不測の影響を及ぼすおそれがありますので、差し控えさせていただきます。
○今井委員 いや、そんなことは聞いていません。危機感を持っていらっしゃるかどうか。
○高市内閣総理大臣 注意深く見守っております。
○今井委員 昨日の質疑の中で、植田日銀総裁がこのことに触れていらっしゃいます、一般論ですけれども。長期金利は、先行きの短期金利見通し、日銀の政策に対する予想、国債保有に伴う各種リスクに応じたタームプレミアムを加えたものであるというふうにおっしゃっていますが、ここは同意いただけますか。
○高市内閣総理大臣 日銀総裁が答弁されたことについて、私がそれを評価する立場にはないと思っております。
金利の上昇が日本経済に与える影響について、一般論としてでよろしければ、住宅ローンや企業借入れなどの支払い利子の増加ですとか、政府の利払い負担の増加もありますが、家計の金利収入の増加という一面もあります。マクロ経済は、金融市場を通じた影響を含めて総合的に捉えることが重要だと思っております。
○今井委員 預金金利は短期金利ですから。長期金利が上がることは、住宅ローンですとか設備投資の抑制、あるいはひょっとしたらクラウディングアウトを起こすかもしれません。マイナスの影響しかないですから。
ちょっと私、これから大事な話をします。
長期金利の推移というのは、国債価格、国債市場での売買によって影響を受けるんですけれども、御存じのとおりだと思いますが、今、日銀は毎月の買入れ額をどんどん減少していっています。この予定ですと、再来年の三月、今から一年三か月後ぐらいに一七%ぐらい減る、これは百兆円ぐらいです。百兆円ぐらい減っていきまして、お手元に資料を渡しておりますけれども、二〇四〇年ぐらいまで見ると最大で四百六十兆円減る、こういう計算になっています。
問題は、この減った分を誰が買ってくれるかということなんですけれども、私、いろいろヒアリングしたり調べてみました。
資料を見たら分かっていただけると思いますが、まず金融機関。金融機関はバーゼル3のIRRBB規制というのがかかっていますから、一定の量までしか国債は買えません。私の試算ですと大体百兆円ぐらいです。そんなに違わないと思います。
それから、次に保険会社にヒアリングしましたけれども、保険会社は今、アセットサイドとライアビリティーサイドのリスクがほとんどバランスしていますから、もう買う余裕がありません。
GPIFは、基本ポートフォリオは債券、国債二五%ですけれども、第二・四半期の末で二六・二九%あります。つまり、オーバーウェートになって、もう買えません。
ゆうちょは少し買うらしいですけれども、金額は大したことありません。個人投資家も金額は大したことありません。
受皿がないんです。では、誰が買うか。一つしかありません。海外投資家です、外国人です。ですから、これから日本の財政は、外国人に依存していくことがどんどん増えていっちゃうんですよ。大丈夫ですか。
○高市内閣総理大臣 現在の日本の国債市場は圧倒的に国内保有率が高いということで、世界で最も安定した市場だと私は考えております。
外国投資家によって買われることが大丈夫かというと、御指摘のように、国債保有比率の、海外投資家による保有率が上昇するわけですから、それは不安定なものになっていくリスクがあるということも認識は同じです。
その上で、海外投資家の中でも、中央銀行ですとか年金基金ですとか生命保険など、国債の安定的な保有が見込める投資家もいるということもまた事実だと思っております。
○今井委員 先ほど私が危機感はありますかということを申し上げたのは、ここなんです、実は。
私は、トラス・ショックみたいなことが起きると思っていません。日本は経常収支黒字だし、そんなことは起きると思っていないんですけれども、この金利の上昇圧力をどうやって止められるのかというのがとても深刻な問題だと思っています。
これは恐らく、来年度の本予算を組むのに想定金利を二%ぐらいにしているんじゃないかと思うんですけれども、もうそれも超えていってしまうかもしれない。だって、もうすぐ二%ですよ。大丈夫かなと思って自分で考えてみたんですけれども、やはり買う人がいないんですよ。金利がどうなるかこうなるかという議論をするにはやはり需給ですから、これが一番大事なんですよ。この分析を投資家はやっているんです。
今お話ししたとおり、もちろん今は、海外の投資家は一〇%にも満たないです。Tビルだけで、短期だけでいえばもう五〇%を超えていますけれども、長期はまだそれぐらいですけれども、これから日銀が買わなくなってきたときに買うのはもう外国人しかいないんですから、そうすると、比率はこれから間違いなく増えていきます。
外国人の投資家というのは、やはり利回りも求めるし、足の速い投資家もたくさんいます。そうすると、これから想定されることは、金利がじわじわ上がるのと、ボラティリティーが物すごく高くなる。この可能性は非常に高いですよ。だから私は、財政は抑制的にやらないと危ないと思って今質問しています。
ですから、危機感が足らないんじゃないですかと思うんですけれども、もう一度、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 私は、日本が成長しなければ危ないと思っております。
投資家の動き、投機的な動きというのは、これは様々な要因によって起こることだと思っております。今の高市内閣の補正予算、これが原因でずっとこれから不安定な状況が続いていくですとか、委員のおっしゃるように長期金利が上がり続けていくというようなことよりも、しっかりとこれから日本が成長していくんだ、どんなリスクにも強い国になっていくんだ、そして、それによってやはり債務残高対GDP比が緩やかに下がっていっている健全な姿になっているんだ、そういう姿を見せていくことの方が大事だと思っております。この補正予算案をまだお認めもいただいていない段階で一喜一憂するものでもございません。
今後の国債の発行、消化につきましては、日銀の国債買入れの減額は確かに行われておりますけれども、国内外の幅広い投資家に国債を購入、保有していただくということになりますと、やはり市場環境、投資家ニーズに即した年限構成の見直しや新商品の開発、それから、国内外の投資家に向けたIR、いわゆる投資家向け広報ですね、こういったことの取組、これを行っているところでございます。
○今井委員 今の海外投資家の問題も実はありまして、海外投資家の人たちは今買い控えしているんですよ。なぜか。高市政権の財政政策の先が見えないからです。
プライマリーバランスを複数年にして見る、あるいはGDP比の債務残高、あるいは純債務残高、そういうものがいっぱい並んでいる。一体どれで財政運営をしていくのか分からない、だから今は買えないと。来年の六月に骨太でそこは出てくるんですよね。それまでみんな買い控えていますよ。来年の本予算になったときにどうなっているか、またそこで検証したいですけれども、私は、ここで本当に警告しておきます。この需給の状況は非常に危険です。
先ほど、私はびっくりしたんですけれども、そんなことよりですよ、金融市場が混乱することより成長の方が大事だとおっしゃいました。本当ですか。成長はもちろん大事ですよ。でも、金融市場が不安定になる、金利が上がったりすることよりそっちの方が大事だと、今。そんな感覚ですか。危ないと思いますよ、私は。先ほどの答弁を聞いて、少し背筋が凍りました。よく金融市場を見ておいてください。
じゃ、もう一回、円安の方を伺いますね。
今日も百五十七円ぐらいまで円安が進んでいますけれども、高市政権になってから、ドル・円でいうと十円ぐらい上がりました。
実は、今日、十日、FOMCがあるんですね。もうマーケットではほぼ、〇・二五%の金利引下げをするだろうと言われています。それから、来週の十九日の日銀の金融政策決定会合、ここもほぼ利上げをするだろうというので、マーケットは織り込みに行っています。つまり、日米の金利差が縮んでいくということが確実になっているのに、円安が進んでいくんですね。恐ろしいです。
なぜこんなことが起きているのか。今、どうして高市政権になってから十円も円安になったと思われていますか。
○高市内閣総理大臣 為替市場の動向について具体的にコメントするということは、市場に不測の影響を及ぼすおそれがあることから、差し控えます。
為替相場は、ファンダメンタルズを反映して安定的に推移するということが重要ですから、政府としては、投機的な動向も含めて、為替市場における過度な変動や無秩序な動きについては必要に応じて適切な対応を取ってまいります。
先ほど、恐ろしいとおっしゃいましたけれども、そのように誇張して、誇張してとまでは言いませんけれども、私の政策だけで、それほどこのマーケットが大きく大きく反応する、長期にわたって大きな影響が出るということを発信されることの方が、むしろマーケットに影響を与える気がいたします。ですから、私はあえて、内閣総理大臣として、為替の動向、そしてまた金利については発言を控えさせていただいております。
○今井委員 ちょっとその言い方はないと思いますよ。私はちゃんとヒアリングをして、いろいろな購入者を見て、これはちょっと危険なんじゃないだろうかと思っているから申し上げたら、そんなことは余り気にしていないということをおっしゃったから、大丈夫ですかということを申し上げただけで、別に何かいちゃもんをつけたわけでも何でもないですよ。今の言い方はちょっと訂正していただけないですか。
○高市内閣総理大臣 何か失礼があれば言い方を変えさせていただきますけれども、お互いにこうやって、為替の話ですとか、それから長期金利の話ですとか、こういったことをぎりぎりやっていきますと、それもまた外に向けて発信されていくことになります。そういう心配から申し上げました。お気に障りましたら申し訳ございません。
○今井委員 私も混乱を招きたいわけではなくて、やはり予見することは、しっかり防止していかなきゃいけないんじゃないかという観点で質問させていただいています。そんな、混乱を起こしたいと考えているわけじゃないですから、そこは誤解なさらないでください。
それで、円安の問題ですけれども、コメントなさらないとおっしゃいましたが、私の理解では、政府は、一定の水準に対してのコメントはしない、ただし、変動とかそういうことに対してはコメントをする、これが一応慣例になっている。そこは分かっていますけれども、原因を分析することは別に許されていると思いますよ。そこまで言ってはいけないというふうにはなっていないと思いますけれども。
逆に、あれですか、政府として、今の円安がどういう原因かというのは分析できていないんですか。
○城内国務大臣 これは一般論ですけれども、為替は、先ほど高市総理が御答弁されたように、内外の金利差、あるいは物価差、さらには経常収支の動向、やはり様々な要因で決まるものでありますが、いずれにしましても、為替について総理あるいは政府の立場でコメントするということは、様々な影響が及びますのでコメントを差し控えさせていただきますが、いろいろな要因があるということで、是非御理解いただければというふうに思います。
○今井委員 答えていただけないのならもうやめます、この話は。
じゃ、円安の影響だけちょっとお伺いしますけれども、円安というのは、日本経済にはプラスの面もありますし、マイナスの面もあります。例えば輸出企業にとってみれば、非常にプラスの要因になるというのは当然なんですけれども、一般消費者、家計にとっては、円安というのはプラスですか、マイナスですか。
○高市内閣総理大臣 あくまでも一般論でございますけれども、円安というのは、おっしゃったとおり、輸出企業にとってはメリットがあります。そして、輸出企業とお取引をしているサプライチェーンの企業にもメリットがあります。その従業員の方々の家計を潤す可能性も非常に大きいと思います。
他方、輸入しなきゃいけないもの、これについては、なかなか高くなってしまいますから、これが家計に影響を与える場合もあり、また、企業などの部品、原材料などの輸入に悪影響を与える、資金繰りがきついというような悪影響もあると思います。
両面あると思っております。
以上でございます。
○今井委員 ですから、日本経済全体で見ると、プラスの面もあるしマイナスもあるんですけれども、ゆがみができちゃうんですね。とても円安でメリットが出る人とデメリットが出る人が極端に離れていってしまうということをやはり直視をして、この是正をするということをやっていかなきゃいけないということなんですけれども。
もう余り時間がないので、これはちょっと私の指摘だけ申し上げておきますが、まず、今、財政を拡張していく中で円安が進んでいる、そして、財政が拡張すると、今、GDPギャップが大体ゼロぐらいです。ここから需要を増やしていくとどうなるかというと、インフレ率は上がっていく。ここまではいいですね。
それで、もっと私は、昨日、日銀の総裁がおっしゃっていたんですけれども、労働市場は極めてタイトになってきており、マクロ的ないわゆる需給ギャップが示唆する以上に賃金や物価に上昇圧力がかかりやすくなっている。つまり、私が説明している、需給がタイトになるとインフレになる、これ以上に物価が上がっていくということを、昨日、日銀の総裁がコメントしておられました。それぐらい、本当に今、インフレになるリスクが高いということを、是非ここは認識していただきたいなということで、ここはもう指摘だけで結構です。
その上で、明日、恐らく我が党は組替え動議を出すと思います。それで、詳しい話は今できませんけれども、我々の考え方を申し上げます。
まず、我々は、今お話ししたとおり、やはり市場の信認をしっかり得るために、規律ある財政という下の中で、本当に今必要なものに集中的にお金を投じる。
そして、高市さん、まずここを共有してほしいんですけれども、昨日、後藤さんもおっしゃっていましたけれども、私たちはゼロ金利に慣れ過ぎているんですよ。ゼロ金利が長かったから、金利コストということの意識が薄いんです。でも、今、世界が変わっています。金利のある世界になってきています。ですから、いろいろなものを見るときに、負債コスト、金利コスト、ここまでよく考えてやらないといけない時代になっているということだけは共有していただけますか。
○高市内閣総理大臣 金利に十分留意をするということについては共有をいたします。
○今井委員 それで、今回、十一兆七千億円国債を発行しますと、十年債で発行すると、年間の私たちが払わなきゃいけないというか国が払わなきゃいけない利息、二千三百億円です。毎年二千三百億円、税金から払わないといけません。恐ろしいことですよ。すごい金額です。ですから、ここはしっかりと抑えなきゃいけないということなんですね。
昨日からの質疑の中で我々が申し上げていることは、まず、厚くするところ、先ほども議論がありましたけれども、重点支援地方交付金、これは、まずコストがかかり過ぎる、時間がかかり過ぎる、だから、この中の一部はやはり給付に回した方がいい。
昨日、実は、福岡市の高島市長がこうおっしゃっていますよ。国が地方によろしくと言った後、地方はどれだけ手間とコストがかかるのか、何とも思わないんですかね、やっぱりと。地方の自治体にこんなことを言われているんですよ。そんなことよりも、給付をばあんとした方が直接届くじゃないですか。だから、先ほどから申し上げているとおり、七百万円以下の世帯の皆さんに一人三万円ずつ配るというのが一番効果がありますよ。
この支援金の中身でも、これまでの質疑で黄川田大臣が、特別加算のところは水道が使えるとか使えないとか、よく分かりません。商品券を食料品以外のものに使ったときに返還しなきゃいけないかと昨日聞いていましたけれども、どっちか分からないですよ。こんないいかげんな設計のものはもうやめた方がいいです。ですから、それをやめて給付に回す。
それから、先ほど山井さんからありましたけれども、医療は本当に重要で、ここもかさ上げしないといけません。
もう一個、先ほどのことでお伺いしたいんですけれども、先ほどの、介護の方の、ケアプラン連携システムに入ったら一万五千円になるって、今緊急でやらなきゃいけないことは、賃金を上げてあげることでしょう、システムを入れることですか。なぜシステムを入れることが条件になるんですか。補正予算の緊要性が高いもので、なぜシステムを導入することが前提になるんですか。おかしくないですか。
○高市内閣総理大臣 この補正予算では、緊要性も十分考えました。その上で、介護分野の従事者に対して、本年六月の三党合意の内容を踏まえて、月一万円相当の賃上げ支援を実施する。
生産性向上というのも大事ですよ。協働化というのも大事ですよ。これからやはり持続可能性をしっかりと担保していくためには大事です。これを早く取りかかっていただかなければ、いつまでたってもなかなかこの率が上がっていかないという中で、取り組む事業者に対して五千円程度上乗せしているということでございます。
○今井委員 成長も必要だとおっしゃっていますけれども、昨日の質疑でもありましたが、宇宙戦略基金、二年前の分がまだ二千五百九十三億円残っています。一年前の分は執行も始まっていない、でしたよね。こんなの今必要ないじゃないですか。それから、グリーンイノベーション基金、二兆円以上たまっているのが二年続いたと。要らないじゃないですか。
それから予備費ですよ。予備費をちょっとお伺いしたいんですけれども、一兆円積みますが、一般会計の予備費で、これまで一年間で一番使ったことがあるのはお幾らですか。
○宇波政府参考人 お答え申し上げます。
予備費ということでありましたので、一般予備費、それから特定目的予備費を合わせた使用額では、複数年度において、いずれも一兆円以上の使用額の実績がございます。(今井委員「特定は要らないです、一般です」と呼ぶ)
一般予備費に限った場合の年間使用額としては、令和六年度の一般予備費、計上額が一兆円でございますが、その年間使用額六千九百五十八億円が過去では最大となっております。
なお、この六年度のときは、これに併せて物価・賃上げ促進予備費を計上しておりまして、一般予備費と物価・賃上げ促進予備費を合わせた使用額は一兆六千八百五十億円となっております。
○今井委員 いいですか、今、一般会計の話をしていますからね、何かごまかそうとしていましたけれども。七千億円ぐらいまでしか使っていないんですよ、過去、最大。しかも一年です。今回三か月じゃないですか。使い切れるわけがありません。今までの実績を見たって、使い切れるわけがないんです。ですから、それもやはりカットした方がいい、金利がかかるんだから。
だから、それもカットして、とにかく、私たちは必要なものは積んでいいと思いますよ。基金だって、本当に緊要性、すぐ支払いがあるならやったらいいですよ。でも、この二日間の質疑の中で、全然使われていない基金、たくさんあったじゃないですか。予備費だって、使っていなかったじゃないですか。こういうものぐらい削りましょうよ。そうしたら、その分だけ金利は浮きます。恐らく百億円単位で浮きますよ。
そういうことをやることこそが、本当に規律ある、責任ある積極財政だと思いますので、明日、ちゃんと提案しますから、私たちの意見を是非聞いてください。
○高市内閣総理大臣 御提案いただけるというのはありがたいことでございます。
予備費でございますけれども、この度も地震がありました。急に被害が出たとき、どうするんだと。早急に手当てしなきゃいけないこともございます。予備費を積んでおいて、もしも余ったら、余ったらそのお金は消えてしまうものではないです、また国庫に返ってきます。
私はリスク管理ということをとても大事にしていますから、これは、自然災害ですとか、また感染症ですとか、それからやはり物価高騰ですとか、これの手当てが、やはりここが足りないねというような場合があればこれは必要になってまいります。
委員、先ほど来、円安の問題を取り上げられました。為替も分かりませんよ。だけれども、行き過ぎた円高になったら、日本のこれまた立地競争力は下がります、海外に企業が出ていっちゃいますからね。プラスマイナスありますけれども、いろいろな要因によって起こるかもしれないリスクに備えるための大事な予備費でございます。御理解いただきたいと存じます。
○今井委員 終わります。
○枝野委員長 これにて本庄さん、藤岡さん、山岡さん、岡田さん、後藤さん、下野さん、松尾さん、源馬さん、奥野さん、山井さん、酒井さん、稲富さん、今井さんの質疑は終了いたしました。
次に、萩原佳さん。
○萩原委員 日本維新の会の萩原佳です。
本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。
実は私、初めて政治家の方と名刺を交換したのが二〇一四年七月、高市早苗さんを囲む公認会計士の会の総会に出させていただいて、それ以来お話しさせていただくことになりますので、本日の機会をうれしく思っております。
それでは、電気・ガス料金の補助に関してお伺いいたします。
私たち日本維新の会は、物価高騰対策を最優先の課題と捉えています。その中でも、全国民への給付金よりも電気・ガス料金の負担軽減こそ、より簡便で、より効果的な支援につながると考えてきました。電気もガスも生活に欠かせない必需品です。価格が高騰する中、時限的にでも負担を下げることには大きな意味があると考えています。こうした考えから、先月、高市総理に提言を行いました。その結果、今回の総合経済対策に電気・ガス料金の軽減策が盛り込まれました。
そこで、お伺いいたします。
電気・ガス料金の負担軽減を行う意義に関してどのようにお考えでしょうか。赤澤大臣、お願いします。
○赤澤国務大臣 今回の電気・ガス料金支援は、寒さの厳しい冬の間、一月から三月ですね、この夏、七月から九月より深掘りした支援を行うものです。
具体的には、標準的な家庭の使用量を前提とした一世帯当たりの支援額については、この夏が三か月で三千円程度でございましたが、この冬は三か月で七千三百円程度としております。これは、支援単価を引き上げたことに加えて、使用量が増加することによるものでございます。結果として、予算額についても、二千八百八十一億円から五千二百九十六億円に増額をしております。
支援に際しては、国民の皆様が直面している物価高に対応し、国民の暮らしの安心を確実かつ迅速にお届けすることが重要と考えており、このため、政府の指定する値引きを実施した電気、ガス事業者に対し値引き原資を補助することで、電気、ガスの使用者の手間を省き、結果として、国民の皆様に迅速に支援を行うことが可能となっております。
一月から確実に支援をお届けできるよう、着実に準備を進め、迅速に支援を行ってまいります。
○萩原委員 是非、本格的な冬がやってくる前に、迅速かつ確実に、国民の皆様に寒い冬でもちゅうちょせず暖房を使っていただけるように、負担軽減を図っていただけますよう、よろしくお願いいたします。
これで経産省に関する質問は終わりますので、赤澤大臣、経産省政府参考人の方は退席していただいて結構です。ありがとうございました。
次に、物価高騰対策についてお伺いいたします。
石破内閣では、全国民へ二万円、子供、住民税非課税世帯への四万円の給付金を支給する方針が示されていました。しかし、全国民を対象とする給付金の事務は自治体に大きな負担を強いるものであり、指定都市市長会も事務を国が一元的に行うよう求めていました。
私自身、コロナ禍の十万円給付の際は、大阪にある茨木市というところで市議会議員をしておりましたが、現地の職員さんが皆様本当に苦労されていたというのが、大変な思いをされていたことを感じておりました。また、かかる特別給付金は、事務費だけで大体千五百億円近くかかったとも承知しています。
そのような中、今回の補正は、ターゲットを絞ったことにより、自治体の負担が減り、経費が浮いたようにも言えると思いますが、このような負担を考えると、全国民への定額給付金に頼らず別の形で物価高騰対策を講じることは、子育て世代にとって望ましいと考えております。
この点について、総理の御見解をお伺いいたします。
○高市内閣総理大臣 自民党が夏の参議院議員選挙で公約として掲げていた一人二万円の給付でございますが、国民の皆様の御理解が得られなかったことも重く受け止めました。そして、その上で、日本維新の会と自民党との連立合意も経て、これは実施をしないと決めました。
確かに、事務負担は大変です。全ての世帯にとか、それから、更にもっと大変なのは、全ての世帯にに加えて、またそこに所得要件を加えて別に給付をしていく、これは本当に大変です。
安倍内閣がコロナ禍で一律給付をしたときの総務大臣でした。安倍内閣で決めたので、あっちの方でやってくれるのかと思ったら、総務省でやれと言われて、地方自治体の御負担を考えると泣きそうな思いで、そのときは、所得に応じて少し段階的にやるような設計だったんですけれども、一律の方がはるかにましなのでと泣きを入れた結果、ああいうことになりましたが、自治体の皆様に大変な御苦労をおかけしました。
今般、ゼロ歳から高校生年代の子供さん一人当たり二万円という物価高対応子育て応援手当に関しては、児童手当の口座情報を活用できますから、これは比較的速やかに、自治体の負担も少なくできる、こういった考え方のものでございます。
給付に関して、限って申し上げました。
○萩原委員 ありがとうございます。
おっしゃるとおり、口座を把握しているような段階で手当を出すというところは、事務負担を考えると非常に有効だと思っておりますし、やはり、子育て世代への投資、これは非常に大事だと考えておりますので、是非、的を絞ったというか、そういう対応を引き続き取っていただけますようお願いしたいと考えております。
少し会話というか質疑の内容を変えさせていただいて、交際費課税に関してお伺いいたします。
このパネルにもございますけれども、企業が交際費を使う際には一定の制限がかかっています。中小法人はともかく、資本金が百億円を超えるような法人に関しては、接待交際費と言われるものは全て損金不算入、法人税法上は経費にならないという設計になっています。現在、大企業が使った交際費は、原則として損金にできない状態。
この交際費課税、じゃ、何で行われているのかとなりますと、これは、交際費の無駄遣いを抑えて最終的に企業の資本蓄積を促すという目的で、昭和二十九年に導入されたものです。つまり、本来の目的は企業の資本をしっかりとためてもらうことであって、交際費を抑えること自体は手段にすぎない。ところが、昨今は、企業の内部留保がたまり過ぎている、資本蓄積が行き過ぎているという批判が多くあります。
そうした現状を踏まえますと、制度の目的は既に達成されており、交際費課税を続ける根拠が、前提がなくなってきているのではないかと考えておりますが、この点に関する片山大臣の御見解をお伺いいたします。
○片山国務大臣 交際費等につきましては、まさに委員御指摘のとおり、かつて冗費や乱費の抑制という言葉がありまして、計画なく、むやみに消費する経費を抑制する観点があったので、原則として大企業については損金算入を認めないこととされておりまして、例外的に損金算入を可能とする範囲について、特に令和六年度の税制改正においては、まさに、ずっと物価高なのに据え置いていた一回の飲食費の上限額を絶対に上げようというのを、私は税調副会長の一人として急先鋒で動きましたので非常によく覚えておって。
ただ、やっとウン年かぶりに五千円が一万円に上がったという程度なんですが、他方で、その以外に目的があるとすると、大企業と中小企業のいわゆる接待における格差が拡大するんじゃないか、それが公正なのかという意見もあったことは確かです。
いずれにしても、これは八年度末に適用期限がまた来ますので、こうした課題や企業活動の実態も踏まえて、まさに我々が今金融の方で検討していこうと思っております、維新さんからもよく言われておりますが、コーポレートガバナンスですね、コーポレートガバナンスの革新という意味で、何かというと内部留保がたまる上に、自社株を買うか配当するかだけで、人への投資や賃金や前向きな投資に向かわないという部分が大企業にあるのであれば、そこを変えなければ何の意味もないので、これはまた合わせ技できっちりと対応していきたいと思っております。
○萩原委員 ありがとうございます。
接待の格差の話、あと、合わせ技で内部留保をいかにしていくのかという話をしていただきました。その観点は非常に大事だと思っておりますし、あとは、交際費課税に関しては、元々交際費というのは、販売促進、そして取引先との円滑な取引のために不可欠な費用である、これは税制改正の改正要綱の方にも書かれていたと思いますけれども、そういうことで交際費が必要だということは論をまたないと考えております。
また、少し視点は違うのかもしれませんが、先ほど大臣から出ました冗費、乱費というところでいうと、支出した交際費が冗費なのか乱費なのか、これに当たるか否かというのは、そもそも税制で規制するべき問題ではなくて、各企業のコーポレートガバナンスの問題であったりとか、株主等を始めとした企業内外の利害関係者への説明責任の問題であると考えており、個別、自律的に判断するべき問題であると考えておりますので、是非その点、考慮いただければなと考えております。
あと、最後に一点、これは私の意見という意味で、今、交際費の全額損金算入に関してのちょっと苦言というか考え方を申し上げたいなと思うんですけれども、これは数値例ではあるんですけれども、前提条件として、収益が五百、交際費以外の費用が百あった場合、この場合、交際費を仮に二百支出した場合、五百引く百引く二百で、利益は二百になる。一方、交際費は全額損金不算入なので、税金がかかる課税所得というのは四百になります。
仮に、じゃ、交際費を百に落とした場合、利益は三百に増えますが、交際費は、損金不算入額がありますので、結果として所得は四百で変わらない。若しくは、交際費を三百に増やした場合、利益は百に減りますが、これも交際費は加算されますので、所得金額は四百となる。
つまり、交際費の全額損金不算入を続ける限りは、課税所得は常に一定になる。そういう意味では、現在、百億円超の企業に対しては交際費全額不算入とされておりますが、この表のとおり、交際費支出の額が幾らであっても、税金計算の前提となる所得金額というのは四百で変わらない。
ということは、そもそも現在の交際費の全額損金不算入制度の規定、これは本当に意味があるのか、支出の抑制を促すものであるのかということは考えていただきたいなということをお願いして質疑の終了とさせていただきますので、またよろしくお願いいたします。
○枝野委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
正午休憩
――――◇―――――
午後一時開議
○枝野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。萩原佳さん。
○萩原委員 では、午前に引き続き質疑させていただきます。
補正予算に戻らせていただきます。
補正予算の歳出は、十八兆三千億円にわたっています。税収増、税外収入増、前年度剰余金を合わせると六兆円程度と歳入が多かったこともあり、今回の規模の補正予算になっていると理解しております。現在、成長型経済に移行できるかどうか、これが非常に重要であり、成長に向けた投資型の補正予算になっていると思います。
一方、片山財務大臣は、大臣演説にて、財政の持続可能性にも配慮するとおっしゃっていました。しかし、今回は、補正予算であるため仕方がない面があるんですけれども、歳出削減とか業務効率化に向けた取組はまだ余り多く見られない状況でございます。
来年度予算に向けて歳出削減の努力は欠かせませんし、高市総理はワイズスペンディングを強調されておりますが、歳出削減に向けた総理の意気込みをお伺いいたします。
○高市内閣総理大臣 来年度予算の編成に向けてということでお話をいただきましたが、責任ある積極財政の考え方の下で、まず強い経済をしっかり構築する、それに向けた重要施策に対して予算を重点化しながら、歳出歳入の両面から改革を推進してマーケットの信認を確保していく、そういう思いでございます。具体的には、EBPMやそれからPDCAによって政策の実効性を検証するということです。
国民生活の下支えや経済成長に資すると期待される施策は大胆に重点化しますが、そうした効果が乏しい場合には見直すということで、歳出歳入両面で、強い経済を支える財政構造への転換を推進してまいります。
新たに設置した租税特別措置・補助金見直し担当室、片山大臣が担当でございますが、ここでも、令和八年度の予算編成それから税制改正作業から必要な見直しを実施して、直ちに見直し可能な項目を反映するように取り組んでまいります。
○萩原委員 ありがとうございます。
強い経済、そして費用対効果を考えたお金の使い方をしていく、そういう話を今されておりましたけれども、そうでない部分、省力化できるところ、例えば省庁を超えた間接部門のシェアードサービス化とか、またAIを使った、業務の効率化を使った省人化、様々な手法が考えられると思いますので、是非、前例に固執せず、大胆な形での御対応をお願いしたいと考えております。
また、今言及いただいた租税特別措置法に関する補助金の見直しに関して、日本版DOGEとも言われておりますが、政府効率化局に関して、これは片山大臣にお伺いいたします。
日本維新の会は、租税特別措置法は複雑かつ受益者に偏りがあって、税制全体の公平性や透明性に問題がある、課題があると考えてきました。また、釈迦に説法ではございますが、租税特別措置法というのは、特定の政策目的を達成するために、時限的、集中的に、特別に減税や非課税などの税制上の優遇措置を定める法律であり、この効果検証は非常に大事であると考えております。
責任ある積極財政を進めていく上で、歳出の見直しと削減は欠かせません。今ある租税特別措置や補助金、基金を縮小、廃止していくとすると、様々な抵抗も予想されます。かつての民主党政権であったりとか、また米国版の本場のDOGEに関しても様々課題があると認識しております。
そのような中で、昨日、柴山先生への御答弁では、政治家がアカウンタビリティーを果たしながら、全省庁挙げて取り組むとのことで、民間や有識者を含めて検討するということでしたが、政治家や経営者だけでは限界がある中で、外部専門家も相当数入れて、しがらみなく実効性ある組織にしていくことが重要だと考えられますが、片山大臣の御見解をお伺いいたします。
○片山国務大臣 アメリカにおいては、イーロン・マスク氏がDOGEを率いて、その評価は様々あると思いますけれども、斬新という意味ではすごく斬新ではあったわけでございますが。
一般に、こういった行政改革的な取組、予算節減合理化的な取組に民間有識者の知見を生かすということは非常に重要で、いろいろな形で行われてきておりまして、また、今回、御提案が元々我々自民党と日本維新の会の連立の中から出てきておりますので、第一回の会議におきましても総理秘書官をお務めの遠藤先生に初めから真ん中の方に座っていただいて、当然いろいろな運営についても御相談をしながら進めております。
まさに今委員がおっしゃったように、公認会計士とか企業会計の方というのは昔からこういうところに大きな専門も持っていらっしゃいますし、ほかにも優れたEBPMその他の知見を持っていらっしゃる方がたくさんおられて、各種の審議会にも非常にいい形で関与していただいておりますので、当然そういったことも考えた上で、さらに、幅広く国民の皆様の声をお聞きすることが非常に重要だと思っておりますので、その仕組みの運用を年内にも是非始められるように準備を進めております。
いずれにいたしましても、維新の会始め皆様の広い知見をお伺いしながら、具体的な進め方についてはよく連携、御相談しながら進めてまいりたいと考えております。
○萩原委員 ありがとうございます。
年内スタートというところで、是非、我々維新の会としても協力させていただこうと思っておりますので、よろしくお願いしたい。本当に、時限的であるにもかかわらず延長を続けてきた租税特別措置法等々あると思いますので、是非その対応を図っていきたいと思います。
最後に、消費税に関してお伺いいたします。
質疑する時間が限られておりますので、意見を申し述べるだけになるかもしれませんが、今お訴えさせていただいた歳出削減とか税収増を図る上で、税制に抜け穴があれば、公平性が失われて、期待する財源確保もできないかと考えております。その観点から、消費税の簡易課税制度に関して少し見解を言わせていただければと考えております。
消費税は間接税です。条文上明らかではありますけれども、事業者が納税義務者であっても、実際の負担者は消費者であります。本来、消費者が支払った消費税が事業者の利益として残る益税は、本来は許されるべきではありませんが、小規模事業者の保護や事務負担軽減のために制度上一定認められております。その一つが簡易課税制度でありますし、制度趣旨を守っていくことが肝要であると考えております。
済みません、私の持ち時間がやはりなくなってしまったのであれなんですけれども、節税は当然否定されるべきではありませんけれども、租税回避行為は避けるべきだと考えております。消費税の簡易課税制度云々というところで趣旨を逸脱したとも見えるような方法というのが起こり得るということですので、是非、本来の趣旨はどこにあるか等を確認していただいて、簡易課税制度に関して言うと、課税期間の在り方とか趣旨を逸脱するような組織再編等に対応していただくことをお願いして、私からの質疑とさせていただきます。
どうもありがとうございました。
○枝野委員長 この際、池畑浩太朗さんから関連質疑の申出があります。萩原さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。池畑浩太朗さん。
○池畑委員 日本維新の会、池畑浩太朗でございます。兵庫県の西播磨、中播磨から参りました。今回も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
毎回お伝えをさせていただいておりますが、私は農業高校出身、農業大学校出身、そして農業高校の実習の助手を九年八か月務めてまいりました。
ということで、本日も農林水産関係の質問を三問させていただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
早速質問に入らせていただきます。
昨日も、またこの後も質問があるというふうにお伺いさせていただきましたが、熊対策のパッケージについてお聞かせいただきたいというふうに思います。
まずは、兵庫県では県の北部に熊がすんでいます。我々の選挙区にも、西部でありますが、すんでおります。ツキノワグマが、推定の生息数が七百頭から八百頭。長野県の七千頭とか秋田の四千六百頭、これは桁が違いますけれども、それでも、本来の生息地が杉、ヒノキの放置人工林や地球温暖化の影響等で荒廃してしまっておりまして、集落に熊が侵入する事態もしばしば発生しております。
私は、熊の数が半分に減っても、三分の一に減っても、奥山の生息環境地が整っておらず、過疎と高齢化で、耕作放棄地や、やぶだらけだったり、誘引物があったりということは、熊の被害がなくならず、ずっと人は守れないというふうに考えております。そのような中で、ずっと捕殺を続ければ、熊を絶滅させてしまうことも起こり得るというふうに思っております。
バッファーゾーンや、整備、広域的な電気柵の設置、被害の防除、追い払いなど、熊と人の間に距離を置く総合的な、これは大事なんですが、総合的な防除対策を徹底していくことが、人の命を守るために、また熊と共存していくために何よりも重要というふうに考えます。
政府では、木原官房長官がトップとなった関係閣僚会議において熊対策パッケージを取りまとめたと承知しております。まず、スピード感を持った政府の対応に敬意を表する次第でありますが、今回の補正予算なんですが、熊対策パッケージは捕獲強化のための対策が中心であるというふうに見ております。
熊とすみ分けで共存するためにも、根本的な対策として、奥山の、先ほども申し上げましたけれども、放置人工林を自然林に戻していく、そういった集落の被害防除を徹底させていく、ガバメントハンターなど専門的知識を持った人員配置や予算の確保についてもしっかりと進めていかなければ、いつまでたっても熊の問題は解決しないというふうに考えております。
政府としてどのような熊対策全般の取組を進めていくのか、官房長官にお伺いさせていただきたいと思います。
○木原国務大臣 熊による人身被害の増大、これに対応するため、クマ被害対策等に関する関係閣僚会議を開催しました。先般、御指摘のようにクマ被害対策パッケージを取りまとめたところであります。
パッケージにおきましては、市町村による緊急銃猟など緊急的な対応を確実に進めていくとともに、人の生活圏への出没防止対策や、またガバメントハンター等の確保への支援などによって、地域の安全対策を強化していくこととしております。
これに併せまして、地域ごとの捕獲目標頭数等を設定したクマ対策ロードマップを年度内に策定をし、冬眠から覚めた春ですね、春期の捕獲を計画的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
さらに、熊の生息状況の調査を全国統一的な手法によって行う、それによって捕獲目標頭数等を精緻化した上で、クマ対策ロードマップを順次改善するなど、国民の皆様の安全、安心の確保に向けた熊被害対策に取り組み、委員が重要な御指摘をされました、人と熊とのすみ分けというのを進めていきたいというふうに考えております。
○池畑委員 官房長官、ありがとうございました。
人と熊とのすみ分け、これは我々も考えておりますが、まず、昨日もありました熊被害の予算額について、どれだけ熊が出るんだというお話もありました。その中で、我々は、やはりこれだけ予算を組んでいるということは、山の整備、今お話をさせていただきました総合的な防除策が必要だというふうに考えております。
片山大臣も、仮に三か月たって使われなければという話も昨日ありましたけれども、是非根本的に、バッファーゾーン、そして総合的に山が変わること、そういったことで林業を営んでいる方にもいい影響が出るような取組をしていただきたいというふうに思いますし、やはり究極は命を粗末にしないことが大事だというふうに私たちは思っておりますので、是非とも根本的に変えていく、そんな予算の使い方をしていただきたいというふうに思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
次に移りたいと思います。
種の関係について質問させていただきたいと思うんですが、世界の食料生産が不安定化しております。その中で、食料安全保障を強化していくということは一番大事であるというふうに思っておりますし、農作物の根源である種子については国内でしっかり生産していくことが必要であるということは論をまちません。
中国では、昨年六月に食料安全保障法が施行されました。食料安全保障を確保するために国内で種子を確保する必要があるということから、優良品種の育成に力を入れているというふうに聞いております。
その中で、昨今の気候変動などの影響を受けて、農作物の高温障害、病害虫による品質や収量の低下といったことが発生をしております。今後どんどん気候変動が進んでいく上で、やはり病害虫に強い新品種を開発していくということがこれからは大事だというふうに考えております。
農林水産省でも、本年四月、新しい食料・農業・農村基本計画を策定しました。二〇三〇年度までに高温耐性や多収化などに資する品種を三十五品種新たに開発することを目標として掲げておられます。しかし、新品種の開発については、国だけでなく、都道府県の、民間企業の総力を結集し、先端技術も活用して取り組むことが重要だというふうに我々は考えております。
本年四月に基本計画を議論した衆議院農林水産委員会では、産官学の連帯の下、知的財産の流出に留意をしつつ、先端技術も活用した新品種の育成に継続的かつ安定的に取り組むことを全会一致で決議をさせていただきました。この国会決議は大変重要であります。実現するために、国が法的に支援する仕組みを構築する必要があると考えますが、是非、鈴木農林水産大臣の見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○鈴木国務大臣 お答えを申し上げます。
種子と種苗について、大切な問題意識に触れていただきまして、本当に感謝を申し上げます。
種子、種苗の確保は、気候変動に対応するとともに、世界のマーケットを取り、我が国農業を更に発展させる意義を有しており、農林水産政策の最重要分野の一つであるというふうに認識をしております。
御指摘のとおり、本年三月の衆議院農林水産委員会での新たな食料・農業・農村基本計画に基づく施策の審議においては、産官学の連携の下、知的財産の流出に留意しつつ、先端技術も活用した新品種の育成に継続的かつ安定的に取り組むことについて、全会一致で御決議をいただいているところであります。
この決議を我々としてはしっかり重く受け止めておりまして、産官学連携の下、気候変動等に対応した重要な品種の育成、普及を図るため、国が法的に支援する仕組みを構築することが必要と考えております。次期通常国会への法案提出を見据え、まさに現在、具体的内容について検討中でありまして、しっかり詰めていきたいというふうに考えております。
○池畑委員 鈴木大臣、ありがとうございました。
大変重要なことだというふうに思いますし、次への質問にもつながってまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
テレビを御覧になっている方々が、新品種と聞いてすぐに思い浮かぶものは何でしょうか。お米であれば、農林水産大臣の御地元でもありますつや姫であったり、新潟の新之助などではないでしょうか。また、果物でありましたら、山形のサクランボの佐藤錦とか、福岡のイチゴ、あまおうなどが有名です。私の地元では、最近、お米の新しい品種としてコノホシというものが本年からデビューをしております。
これらの新品種は都道府県の試験場が開発をしたものであります。都道府県の試験、そして予算、研究費は、財政課の理解がなかなか得られないために、気候変動に適した新品種の開発が必要であっても、増額することはなかなか、非常に厳しいという現状であります。都道府県の試験場の担当者の方々から、最新の機械、器具は購入できない、今使っているものをだましだまし使っているといったことがよく聞かれます。施設の老築化が進んでいるが、老築化対策がなかなか進められない。
少し話はそれるんですけれども、農業高校の施設なんかも一緒だというふうに思います。多分、先生方のところにも、先週ぐらいに御地元の農業高校の先生方が来られまして、施設が古いんですという話があったと思います。高市総理も、大臣所信でも農業高校の施設などに触れていただきました。
そんな中で、今回は試験場でありますけれども、このような状況では新しい研究者が入ってこないなどの試験場の窮状を訴える声をよく耳にさせていただきます。私は常々、種子を制する国こそ農業を制すると考えておりますが、このような都道府県の試験場の現状を放置したままでは、新品種の開発は先細りになるというふうに私は考えております。海外から、品質の高さ、おいしさなどが評価をされて、順調に伸びている農作物の輸出もおぼつかなくなるというふうに思っております。
我が国の農業の発展が危ぶまれると言っても過言ではないというふうに思いますので、農林水産省でも、都道府県の試験場が行う新品種開発の予算を全額国費で支援していると承知をしておりますが、令和五年度補正予算と令和六年度補正予算の合計額は十一億円であります。この中には、新品種開発に必要な施設の支援は含まれていないというふうに聞いております。
気候変動の影響は農業者の努力で解決できる問題ではありません。都道府県の試験場において新品種開発を加速することは喫緊の課題であるというふうに思いますので、是非、国が都道府県の試験場の新品種開発、これに必要な施設、器具等の整備に要する予算を大幅に増やしていく必要があるというふうに考えますが、農林水産大臣の前向きな力強い答弁をお願いしたいというふうに思います。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
まず、委員御指摘のとおり、都道府県の試験場においては、これまで、気候変動による生産の不安定化などに対応するため、兵庫県のコノホシ、そして私の地元のことも御紹介いただきましたが、山形のつや姫など、米についても新品種を開発するなど、まさに日本の農業をしっかりと支えてくださっている基盤であるというふうに私としては考えております。
農林水産省では、都道府県が気候変動等に対応した重要な品種開発を行うことを後押しする観点から、令和五年度補正や令和六年度補正予算において、全額国費で支援する事業を措置をしてきたところであります。これに加えまして、令和七年度補正予算においては、気候変動等に対応した重要な品種開発の予算を増額するとともに、さらに、これに必要な分析機器等の整備についても全額国費で支援するメニューを新設をしております。
この前の十二月五日には、農林水産省内に私を本部長といたします日本の農林水産行政の戦略本部というのを立ち上げさせていただきました。特に、種子、種苗の確保に関する戦略をこの中において策定をするとしたところでありまして、先ほど法案についてもちょっと先生からもお触れをいただきましたが、この中で、都道府県が行う重要な品種開発に対して更にどのような支援ができるか、そして結果として日本の農業基盤がしっかりとしたものになるかということについて検討してまいりたいと考えております。
○池畑委員 答弁ありがとうございました。
戦略会議がどんな内容か、また楽しみにさせていただきますし、応援もさせていただきたいというふうに思います。
ちなみに、私の祖父も農業の試験場長を務めていたことがありまして、ハッカの博士でもありました。そのときに、七十年前の記事が出てきまして、その当時の新聞記事も、多収化に取り組んでいたり、新品種の開発ということに七十年前から取り組んでいたということに対して何か因果を感じますので、是非力強く進めていただきたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
最後の質問になります。
最後は、カキの関係です。瀬戸内海で発生いたしましたカキの被害についてお伺いをさせていただきたいと思います。
十月以降、瀬戸内海の広域で養殖ガキの大量へい死が発生をしました。養殖業者は、甚大かつ壊滅的な被害、影響を受けております。瀬戸内海のカキ養殖の存亡、そして廃業の危機を迎えていると言っても過言ではありません。広島県、大阪、そして私の地元であります兵庫県、たつの市、赤穂市、姫路市、相生市、たくさん漁港がありますが、今回は瀬戸内で起こった事態であります。
今期の収入が見込めないということから、次期の産卵、採苗に備えて準備をしなければならない資材の調達や人件費など、運転資金も支払えぬ状況にあるというふうにお聞きをしております。また、今年出荷するカキだけではなく、来年以降に出荷予定のカキも死滅しているほか、親ガキがへい死したことで、来年以降へ向けた種ガキの確保も不透明な状況であります。
今回は、へい死に至る早期の原因究明を進めるとともに、県もたくさん頑張っていただいておりますけれども、養殖事業者や関連事業者に対する事業者の継続のための支援策として、税金の支払い猶予や借入金の支払い猶予、そして利子補給等の、中期的にきめ細やかに支援策を講ずる必要があるというふうに考えております。
是非、総理の、今の、現段階での見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 御指摘の養殖カキのへい死につきましては、広島県を中心に発生していますけれども、地域ごとに状況が異なっております。今後水揚げが本格化する地域も含めて、国と県が一体となって、早急な被害状況の把握を行いながら、原因の究明に取り組んでおります。
その上で、今後の被害への対応なんですけれども、カキ養殖業者や関連事業者の皆様の経営継続が図られるように、事業者の資金繰り支援、それから国税の支払い猶予などについて、与党の御意見も踏まえながら、農林水産大臣が中心になって対応策の取りまとめを進めているところです。
それから、令和七年度補正予算、今御審議をいただいていますが、来期以降の生産に必要な資機材の支援のほかに、海洋環境の変化に対応した持続的なカキ養殖の実現に向けて、漁場環境の整備に向けた、新たな種や養殖方法の開発なども盛り込んでおります。
○池畑委員 総理、ありがとうございました。
地元からしますと、また広島県、大阪、いろいろなところにしますと、総理からの言葉が聞けるということは、力強いお言葉をいただきましたので、大きな、これからの方針について考えられるチャンスだというふうに思っております。
また、養殖事業者、これは外国人技能実習生を多く受け入れております。カキの養殖事業者は今期の売上げが立たないと先ほどもお話をさせていただきましたが、この実習生たちの異種業への転籍も急務だと。
今、法務省のお話も出ましたけれども、我々日本維新の会においても、私が会長を務めさせていただきます農林水産調査会でも、緊急対策に係る要望書を取りまとめました。広島の空本代議士とともに、十二月の二日に、ちょうどカキの現場から帰られました鈴木大臣がおられました、直接お会いをさせていただきまして、いろいろと議論させていただきました。現場から戻られました大臣だったので、具体的な支援、そしてどういうふうなことが必要かということが、ちょっと早い段階、かなり早い段階でしたが、お聞かせいただきました。現場に行かれたからこそ分かる話合いになりました。
是非、高市総理、連立を組んだからというわけではなくて、本当に鈴木大臣は、前日から前乗りをして、現場の視察や、考え方を示し、努力をされてまいりました。後ほどでいいので、よくやっているねというふうに、僭越ではありますが、ねぎらいの言葉をかけていただければ幸いだというふうに思います。
また、我々も、大臣との面接後は、更に兵庫に行って現場も視察させていただきましたり、十二月の四日に、財務省や法務省、ほかに関係する十省庁の事務方にお集まりをいただきました。対策検討の会合を催しまして、強く要望を出させていただきました。
そこで、我々が気になっていますのは、外国人技能実習生への人件費や転籍などを含めた総合的な対策パッケージを政府としてどのように示されるか、総理の見解をお伺いさせていただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 よくやっているね。
農林水産大臣でございますが、今おっしゃっていただいた外国人技能実習生も含めて、雇用の維持につきましても、今よくやっている農林水産大臣が中心になって、出入国在留管理庁や厚生労働省などとともに、対応策の取りまとめを行っています。
○池畑委員 ありがとうございました。
また、これも鈴木大臣からお聞かせいただきましたけれども、地元の相生とか、また大阪・鳥取まで、根本副大臣もお越しいただけるというふうに聞かせていただきました。
その際には、カキの養殖現場を守るため、たくさん現場を見ておられる方もおられるというふうに思います、現場に寄り添った支援をお願いするとともに、現場では、カキの、こちらは販売、そして流通、加工、飲食業者の皆さんが現在もカキの提供を頑張っていらっしゃいます、是非そういった現場も見ていただきたいというふうに思います。カキの現場も大切なんですが、飲食業さんがどのように頑張っているかも見ていただきたいというふうに思います。産地のおいしいカキを食していただきたいというふうに、応援をしていただければ幸いでございます。
これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○枝野委員長 この際、阿部圭史さんから関連質疑の申出があります。萩原さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。阿部圭史さん。
○阿部(圭)委員 日本維新の会の阿部圭史でございます。
総理、この度、日本維新の会と自由民主党が連立政権合意書を締結し、高市政権が誕生してから七週間がたちました。ということは、まだ二か月もたっていないということですね。この間に実現に向けて走り出した政策は数知れず、連立政権合意書に記載した政策が、これまでの政治には考えられないほどのスピードで進んでいるというふうに感じております。
特に、自民、維新の連立政権によって進んでいる政策で特徴的なのは、外交、安全保障政策、インテリジェンス政策だと、私自身、感じているところでございます。
本年は戦後八十年。我が国は、戦後八十年にわたり、国の形をつくり上げる過程で積み残してきた宿題を解決する、そのための改革が急務でございます。
パネルを御覧ください。
国家安全保障においては、国力発露のツールについて語るとき、我々はしばしばDIMEと呼ばれるモデルを使います。DIMEとは、国力発露のための四つのツールのことでございまして、ディプロマシー、インテリジェンス、ミリタリー、エコノミー、日本語で言いますと、外交、情報、軍事、経済、この四つの頭文字を取りDIMEと呼びます。
各国は、外交政策、インテリジェンス活動、防衛政策、経済財政政策といった、DIMEと呼ばれるこの四つのツールを駆使することで国益を追求し、国家安全保障上の目的を達成いたします。
戦後の我が国は、吉田茂総理の吉田ドクトリンに基づきまして、軽武装、経済重視、そういった路線を歩んできてまいったというふうに理解をしておりますが、これはすなわち、DIMEのうち外交と経済に重きを置いてきたんだということだと思っております。そういったことでございますと、ある意味で、情報と軍事を劣位に置いてきたということだとも言えると思います。
当時、荒廃した国土から我が国が再び立ち上がるためには、この吉田ドクトリンは必要な政策だったと思いますけれども、昨今、国際安全保障環境の変化に伴いまして、戦後は、朝鮮戦争の逆コースから始まりまして、自衛隊創設、六〇年安保改定、湾岸戦争後から二十一世紀初頭の有事法制整備、第二次安倍政権の平和安全法制に至るまで、まさに、M、防衛政策の面での様々な改革が進められてきたところでございます。
しかし、昨今の国際情勢に照らしますと、依然不十分な状況だというふうに理解をしております。この八十年にわたる我が国の歩みの中で最も軽視してきたと言ってもいいであろうIとM、これをしっかりとやっていきたい、こういったことでございます。
このDIMEで表される国力発露の手段の中で、インテリジェンス政策と防衛政策、この二つの領域の強化の必要性について、総理の見解を伺います。
○高市内閣総理大臣 まさに、戦後八十年、我が国の平和そして繁栄、こういったことを考えますと、DIMEの役割は非常に重要で、それに加えて、T、テクノロジー、技術力も大事にしたいなと思っております。
情報力の強化につきましては、急速かつ複雑な安全保障環境において、安全保障上重要な外交政策、防衛政策、経済政策などについて的確な判断や意思決定を行う、このためには、質の高い、時宜にかなった的確な情報が不可欠です。これは外交政策でもそうですし、安全保障でも情報が命です。また、産業を考えましても、どこに販路があるのか、どこにニーズがあるのか、そういった情報も重要でございます。インテリジェンス司令塔機能の強化というものに向けた検討を進めることといたしております。これは是非ともしっかりと形にしていきたい、しかも速やかに形にしていきたいものです。
それから、防衛力の強化でございますが、いかなるときも、いかなる主体によるものであれ、力による一方的な現状変更の試みというのは決して許容しないという我が国の意思と能力を示していく、これが重要でございます。防衛力の抜本的強化を急ぎながら、今後の防衛力の内容につきまして、来年中の三文書改定に向けて取組を進めてまいります。
○阿部(圭)委員 ありがとうございます。
まさに、今るる述べていただいたような内容をしっかりやっていかねばならないというふうに思っております。
例えば、防衛政策に関する更なる能力向上の加速化を図るためには、我が党といたしましては、本年九月十八日に、「提言 二十一世紀の国防構想と憲法改正」を公表いたしまして、憲法九条二項削除による集団的自衛権行使の全面容認や、国防軍の保持を始めとする我が国の国防構想のアップデートを提唱いたしました。この提言につきましては、高市総理もマーカーで線を引くほど読んでいただいたというふうに理解をしておりまして、本当にありがとうございます。
日米両国にとりまして、二十一世紀における最大の外部環境の変化は中国の台頭及び外洋への進出でございまして、我々は抑止力を高めねばならないというふうに理解をしております。だからこそ、こういった領域に重きを置いて我が党そして自由民主党の連立政権合意書をまとめてきた、この領域を強化することを誓ってきたわけでございます。
この合意書に記載されたインテリジェンス政策と防衛政策の二つの領域が実現することを見据えたときに、我々の連立政権が安全保障関係者から何と呼ばれているか、インテリジェンスも防衛も御担当されておられる官房長官にお伺いしたいと思いますが、御存じでいらっしゃいますでしょうか。
○木原国務大臣 委員の御質問の趣旨は、高市政権の安全保障政策、すなわち連立合意文書における安全保障政策が世間からどういうように思われているか、安全保障関係者、軍事評論家のような方からどういう評価を受けているかという、そういうことでしょうか。(阿部(圭)委員「はい」と呼ぶ)
具体的には思いつきませんが、一定程度の前向きな評価をされているもの、そのように理解をしております。
○阿部(圭)委員 ありがとうございます。
まさに前向きな評価でございまして、安全保障関係者からは、日本の夜明けである、安全保障政策の夜明けであるというふうに言われております。なぜ夜明けと言われているのかというと、聞いたところ、それは、約三十年ぶりにリアリズムを志向する保守政党同士が連立政権を組んだからでございます。それに加えて、高市総理と我が党の吉村代表、藤田共同代表の腹が決まっているということが皆様よく分かっているからだというふうに聞いております。
そういった我々連立政権がつくり出す我が国の安全保障政策の夜明けの後には明るく輝かしい一日が待っているんだ、そういった体制を確実につくらねばならないというふうに思っております。そのためにも、我々日本維新の会は全力で高市総理と高市政権をお支えする覚悟でございます。
このやってこなかった宿題は高市政権で解決するということを考えますと、様々大きな抵抗も待っていることだと思います。ただ、我が国の長期的な生存と繁栄を図るためには、必ずや突破して実現せねばなりません。そのためには、この政治集団は本気で政策を実現するんだということを国民の皆様にも深く御理解いただき、御信頼いただく必要があると思っております。この連立政権は、自らにも厳しくすることを通じ、国民の皆様にも、何らの忖度なく、真にこの国に必要なことを訴えている政治集団なのだということを御信頼いただくということでございます。
その手段の一つが、まさに選挙制度改革と議員定数の削減でございます。この両党の連携の下に、衆議院議員の議員定数削減等に関する法律案の作成に私も携わってまいりました。
総理、私は、昨年十月の総選挙で当選し、議席をいただいた一期生、一期目でございます。比例復活でございます。私の選挙区は兵庫二区でございますが、日本維新の会は、高市総理が大学時代を過ごされたこの兵庫県を含めまして、近畿圏で七つの比例の議席をいただきました。そのうち、私は七番目で当選をいたしまして、どべでございます。もし前回の選挙の構図がこのままであると仮定した場合には、議員定数を削減すれば、私は当然削減される範囲に入ります。そんな人間が法案を作成しているということで、国会議員としては死活問題でございます。
要するに、自らの腹を切ってでも国家国民のために高市政権を長期安定政権にしていくんだ、そういった覚悟で我々の政党もやっているということです。
これまでのやり取りの中で、高市総理と藤田共同代表は、吉田松陰の言葉を相互に投げかけておられますが、私自身、吉田松陰の一句、「かくすればかくなるものと知りながらやむにやまれぬ大和魂」、こういった境涯でございます。
同僚議員からは、おまえもこの吉田松陰みたく狂っているんじゃないかというふうに言われることもございますが、しかし、我が党の藤田代表が高市さんに、まさに、狂ってくださいと言ったように、我々もそういった姿勢であらねばならないというふうに思っています。
そこで、選挙制度改革及び議員定数削減を取り巻く状況についてお伺いいたします。
まずお伺いしますのが、二〇一二年十一月十四日の党首討論において、当時の野田佳彦総理大臣が総理答弁において、四十五議席削減とおっしゃった根拠について、総理の御見解を政府としてお伺いしますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 四十五の削減ということで議論があったことはよく承知をいたしておりますが、あれも、当時の民主党から議員提案の法律案として提出されたものでございますから、内閣総理大臣として議員提案のものについてコメントをすることは差し控えさせていただきます。
○阿部(圭)委員 ありがとうございます。
まさに根拠についてとお伺いしましたので、回答は差し控えるということでございますが、根拠があるかないかどうか、そういった類いのものだということで理解をしております。
パネルの中身について御説明をさせていただきます。これは、各党の代表が議員定数削減についておっしゃっている内容です。
立憲民主党の野田代表は、先ほど申し上げたとおり、二〇一二年十一月十四日の党首討論において、まず、我々が身を切る覚悟で、具体的に定数削減を実現しなければいけないと述べ、今年の十月二十日には、安倍さんと約束した悲願でもある、吉村さんが突破口を開いてくれたことには感謝をしたいとおっしゃってくださいました。
また、国民民主党の玉木代表は、今般我々が提出した法案について、賛成したい、臨時国会の冒頭で処理したらよい、十年以上ずっとほったらかしにしていた宿題を解消するという意味では意味があるとおっしゃってくださいました。すばらしいと思います。
公明党の斉藤代表は、御自身のXにおいて、衆議院の定数削減の議論そのものには反対しません、しかし、比例区を減らすのであれば小選挙区も同時に減らすべきです、小選挙区三十、比例区二十の削減が妥当だと思う、比例区のみ五十削減案は、民意の多様化や多党化など、今の時代の真逆を行くものですと、まさに小選挙区と比例の両方を交ぜた案にすべしと述べておられまして、我々が提出した案と一致しているというふうに思われます。
ここで多党化についてもおっしゃっておられますが、それについては本当にそうなのかということを後ほど述べたいと思います。
そこで、総理にお伺いします。各党のそれぞれの方針について、総理の見解としてどのようにお考えでしょうか。
○高市内閣総理大臣 各党のそれぞれのお立場について、御発言について今紹介をいただきましたけれども、これはもう既に定数に関する法律案は議員提出法案として衆議院に提出されておりますので、各党の考え方についてのコメントも差し控えさせていただきます。恐縮です。
○阿部(圭)委員 ありがとうございます。
ここでつけ加えたいと思いますが、二〇一三年には、自民、維新の連立政権合意書で示した衆議院一割という数字以上の八十議席を削減する法案に野田代表も玉木代表も賛成者として名を連ねておられます。このお二方も議員定数削減の志を同じくする同志だというふうに認識をしてございます。
また、今般我々が提出した法案は、公明党の斉藤代表がおっしゃる小選挙区と比例の両方を交ぜた案にすべし、こういったお話も十分に勘案された法案になっております。
この委員会室におられる立憲民主党の皆様、国民民主党の皆様、公明党の皆様に申し上げたいと思いますが、是非とも、共に十年越しの宿題を解決し、議員定数削減を実現しようではございませんか。有言実行あるのみでございます。
それでは、次のパネルを御覧ください。
二〇一二年十一月十六日、民主党、自民党、公明党の三党による衆議院議員の定数削減に関する三党合意が行われました。これは野田総理による衆議院解散の当日の出来事です。そこでは、衆議院議員の定数削減については、選挙制度の抜本的な見直しについて検討を行い、次期通常国会終了までに結論を得た上で必要な法改正を行うものとするとされ、山井和則民主党国会対策委員長、浜田靖一自由民主党国会対策委員長、漆原良夫公明党国会対策委員長が署名していらっしゃいます。
衆議院総選挙後はこれら三党合わせて過半数の議席を有しておられましたが、実際は実行されなかったということで、なぜ実行されなかったのか、総理の見解を伺ってみたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 議員定数の在り方はやはり国会にてお決めいただくことでございますので、過去のことであっても、各党の本件に関するやり取りについてはコメントを差し控えさせていただきます。
○阿部(圭)委員 次のパネルを御覧ください。
二〇一二年十一月十六日に野田総理による衆議院解散、その一か月後の十二月十六日に投開票が行われまして、自民党が政権に復帰いたしました。その後の二〇一三年三月二十八日、自民党及び公明党は衆議院の比例定数三十削減に関する案をまとめ、合意書を交わしておられます。この衆議院の比例定数三十削減の方針については、両党の同じ年の参議院選挙におけるマニフェストにも記載されております。
公明党の御主張は、定数削減を今国会中に実現するには、現行の小選挙区比例代表並立制の下で案を検討することはやむを得ないとする一方で、比例定数の削減で安易に定数削減しようとするのは、より民意を反映した選挙制度にすべしとの立場からは到底受け入れられないとの認識を表明した、その上で、比例代表三十議席削減の自民党案を当面の措置として現実的としたと述べておられます。公明党も比例代表の削減を現実的であると評していたわけです。
そこで、総理に伺います。その当時の自民党及び公明党の比例定数三十削減の根拠について、総理、どのようにお考えでしょうか。
○高市内閣総理大臣 済みません、過去に政党間でまとめられたものにつきましても、これは、内閣総理大臣の立場からコメントをすることは差し控えさせていただきます。
○阿部(圭)委員 次のパネルを御覧ください。これは、報道各社の世論調査に基づく高市政権の支持率でございます。これを見ていただきますと、総理の支持率は約七割を超えているというふうに言えると思います。
総理、これを御覧になって、民意は高市政権を支持しているとお考えでしょうか。受け止めを伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 世論調査というのは、それに一つ一つ反応すべきものでもございません。国民の皆様のお声を知る参考にはさせていただいております。
○阿部(圭)委員 次のパネルを御覧ください。こちらは、報道各社の世論調査に基づく議員定数削減の法案に対する国民の支持率であります。
今、昨今、テレビですとか新聞、いろいろなメディアを拝見しますと、高市政権の支持率は歴代何位ということで非常に高く、国民の支持を受けているというふうに言われております。この議員定数削減の支持率、賛成率というふうに言ってもいいと思いますが、これを見ていただきますと、高市政権同等の七割超えでございます。そういったことを考えますと、民意は同法案を支持しているというふうに考えられるというふうに思いますが、総理の受け止めはいかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 世論調査の結果について、私の立場からコメントをすることは差し控えさせていただきます。
一つ一つ、いろいろな政策について国民の皆様のお声があるということで受け止めております。
○阿部(圭)委員 次のパネルを御覧ください。総務省が公表している政党・政治資金団体一覧を参照し、政党の数を比較したものです。実は、民主党の野田総理と自民党の安倍総裁の党首討論が行われた二〇一二年十一月十四日ですが、そのときと比較して、現在、国政政党の数は減少しています。
日本政治は多党化の時代に入ったと述べている政党があり、だからこそ少数政党への配慮をすべきだとも述べています。少数政党への配慮は必要であります。それである一方、二〇一二年に野田総理と安倍総裁が党首討論を行った当時の政党数は十五政党、そして現在は十二政党ということで、減少していることがよく分かると思います。ということで、客観的に言って、多党化の時代に入ったとは言えないということがよく分かると思います。
この二〇一二年当時、民主党が提出した法案は四十五議席削減、そしてその内訳は比例が四十削減、さらに、当時の民主党が、議員定数八十削減した後、これについては比例五十削減、その後、二〇一三年、自民、公明が提出した案は比例三十削減でございます。
今般、我々、自民、維新で提出した法案は、衆議院四百六十五人の一割、四十五人以上を削減し、選挙制度改革と併せて実行するというものでございます。そして、万々が一、万々が一、一年以内にそれが実行されなければ、小選挙区二十五、比例二十の合わせて四十五議席を削減するという実効性担保措置をつけています。
総理に伺います。現在と比較してより多くの少数政党があった時代にもかかわらず、なぜ、民主党、自民党、公明党は今般の法案で削減するより多い数の比例議席の削減について許容していたとお考えでしょうか。
○高市内閣総理大臣 その法律案によって許容されていたかどうかということについては、私は承知する立場にはございません。
議員定数の在り方というのは、あくまでも国会においてお決めいただくことだと思っております。
○阿部(圭)委員 ありがとうございます。
野党が実際に過去におっしゃっていることと、今般の自民、維新提出の法案に対しておっしゃっていることが矛盾している状態であることは明らかであります。野党は、単にやらない理由を述べているだけであります。
例えば、本法案が付託される委員会は政治改革特別委員会になるということが想定されておりますが、その上で、野党は政治資金に関する法案を処理してからと述べておりますが、政治資金の問題に関する議論は年単位での議論が続いており、論点は出尽くしております。今すぐにでも遅延行為はやめて、早く白黒をつけて、審議、採決し、議員定数削減法案に移行いたしましょう。
そして、衆議院議員の議員定数削減等に関する今回の法律案、これは、一年間、選挙制度及び議員定数削減に関する議論を重ねる法案となっております。それに対して野党の皆さんは、雑だ、拙速だとおっしゃっていますが、現在、衆議院選挙制度に関する協議会、ここでは、国勢調査の速報値が出るまで、すなわち来年四月末頃までに選挙制度に関する結論を得るとなっております。我々が提出した法案の一年間という期間と比べて短い期間が設定され、その議論に全政党が入っているわけであります。野党のおっしゃることは、この一点においても矛盾があると思います。
高市総理、自民党の皆様、是非、我々は何としてでも有言実行の政治をやっていこうではありませんか。そう申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
ありがとうございました。
○枝野委員長 これにて萩原さん、池畑さん、阿部さんの質疑は終了いたしました。
次に、玉木雄一郎さん。
○玉木委員 国民民主党の玉木雄一郎です。
総理、よろしくお願いいたします。
今日は十二月十日、あしたが十二月十一日です、当たり前ですけれども。ただ、一年前の十二月十一日は大切な日でありまして、我が党と、そして御党自民党、また公明党、当時与党だった公明党さん、三党の幹事長間でいわゆる三党合意を結んだのが、ちょうど約一年前の十二月十一日でありました。二つのことを決めました。一つは、ガソリンの暫定税率を廃止するということ、二つ目が、いわゆる百三万の年収の壁を百七十八万円を目指して引き上げる、当時、来年中に引き上げるということ、二つを合意いたしました。
このうちの一つのガソリンの暫定税率の廃止は、最終最後、総理やまた片山大臣にもリーダーシップを発揮していただいて、また、与野党のそれぞれの関係の先生方にも本当に御尽力をいただいて、年内廃止が決まりました。あした十二月十一日に最後のリッター五円十銭の補助金の拡充が行われ、実質リッター二十五円十銭の値下げが行われて、そして十二月三十一日に暫定税率が五十一年ぶりに廃止されて減税にスイッチされるということで、明日またリッター五円引き下がるということで、今、全国を回っていますけれども、率直に地方の方はすごく喜んでくれています。ですから、本当にこれはよかったなと思いますし、総理の思い入れもあって、軽油も下がりましたので、いわゆる物流コストも下がりますので物価高騰を抑える効果も出てくるということで、改めて感謝を申し上げたいと思います。
先日の党首討論では、もう一つの課題である年収の壁の百七十八万円を目指した引上げについても総理と私はかなり建設的なやり取りをさせていただいたと思うので、それを踏まえて、今、御党自民党とそして我が党の税の実務者間で協議が進んでおりますが、今報告を受けている範囲だと同じ方向を向いて進んでいるかなということで、結果を期待しているところですが、最終最後はやはりこれは政治決断がまた必要だと思いますので、総理のリーダーシップをこの年収の壁の引上げについてもお願いしたい。そして、一緒に関所を越えていきたいと思いますが、改めて、この点について総理のコメントをいただきます。
○高市内閣総理大臣 元々、手取りを増やす、それから、働き控え、これはもったいない、この玉木代表の問題意識、私も共有するところでございます。
年収の壁の引上げにつきましては、ちょうど一年前にそういった合意もございましたし、今お互いに税調で議論をしている最中だと思います。いい方向に行って結果が出ることを大いに期待をいたしておりますし、また、税調の議論の結果を踏まえて政府としても対応してまいります。
○玉木委員 是非よろしくお願いしたいと思います。
その件に関して、今日、まず冒頭、一点ちょっと懸念があるので確認したいんですが、所得税の壁を、控除額を上げていくということは、所得税の負担を抑えるという話なんですが、一方で所得税の負担を上げる話もちらほら聞こえてくるので、ちょっと心配になっておりまして、せっかく、仮に百七十八万円が実現したとしても、同時に何か負担を求めることがセットになってしまうと、うれしさも半分、半分以下になってしまうことが懸念されます。
二つ、具体的に伺います。
一つは、高校生の扶養控除を縮小するということが報道もされていて、総理もXで発信をされておられましたが、これはどうなっていくのかということと、もう一つは、いわゆる三つの税で増税して確保しようとする一兆円の防衛増税の話。たばこ税と法人税についてはもう決まって、来年度からですか、来年か、もうスタートすることになっているんですが、所得税の増税分については引き上げずにまだ据え置いているということだと思いますが、所得税の負担増に関わる高校生の扶養控除の縮小と、そして防衛増税のうち残された課題である所得税の増税について、今の総理のお考えを伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 まず、高校生年代の扶養控除から申し上げますけれども、私からは縮減に関する指示を出したものではございませんが、一昨年に児童手当の拡充が決定されて以降、与党税制調査会においては検討事項という位置づけになっておりますので、現在、与党税制調査会で御議論されている最中だと承知をしております。
御指摘の、いわゆる年収の壁の見直しを含む所得税の在り方につきまして、国民の皆様の理解が得られるように、しっかりと丁寧に議論はしていきたいと思っております。
もう一つ、防衛力の強化ということなんですが、これはもう必須です。とにかく、我が国を取り巻く安全保障環境が非常に厳しい中で、防衛力は強化していかなきゃいけない、主体的に強化をしていかなきゃいけない。その安定的な財政基盤を確保するということが検討課題となりました。
具体的には、これは、財源確保のための税制措置のうち、所得税については、令和五年度与党税制改正大綱において、所得税額の一%の新たな付加税を導入するとともに、家計を取り巻く状況に配慮し、復興特別所得税を課税期間を延長しながら一%引き下げ、足下の家計負担が変わらない仕組みとされています。
それも含めて、こうした対応について、今、与党税制調査会で議論が行われています。両方ともまだ結論が出ているものではございませんけれども、家計への負担に最大限配慮をした形で議論が進められているものと承知をいたしております。
○玉木委員 この家計への負担をしっかり配慮していただきたいなと思うんですね。今は与党で議論が進んでいると思いますが、これも最後は総理のリーダーシップを是非お願いしたいと思います。
今、高校の無償化をやろうとしているじゃないですか。高校生、高校の無償化だから、当然高校に通っている、親の負担も下げようという話なんですけれども、一方で、高校生の扶養控除を削減すると、行って来いになって、例えば、十一万円ちょっと無償化になって助かりますという一方で、高校生の扶養控除をなくすと十一万円以上負担が増えちゃうと、かえって、何のこっちゃ分からない、むしろ負担が増えたんじゃないかということになるので、ここもよくよく、しっかりと家計の負担の在り方ということをよく総理も御認識いただいて、御判断いただきたい。
防衛力の強化は、私、賛成です。安定財源が防衛費の拡充には必要だということも賛成です。一兆円の増税についても我々は賛成をしました。ただ、これも最新の税収の伸びなんかをよく見ていただきたいんですが、私が言っているのは、たばこ税と法人税の二税で平年化していったときに、この二税で一兆円ぐらいいくんじゃないかということなんですよ。
だから、三つ合わせて一兆円ぐらいということで言っていたんですけれども、最近の税収の伸びを見ると、法人税の伸び、たばこ税、むしろ二税で一兆円いくということであれば、総理おっしゃったとおり、税率を上げることが意味があるんじゃなくて、税収をきちんと確保することに意味があるので、本当にどれぐらいの予算そして財源が、しかも、その中で税で求めるものをどこに求めるのかというのは十分精査した上で、そして、繰り返しになりますけれども、やはり物価高騰で困っている家計によく配慮した上での最終決断をお願いしたいというふうに思っております。
さて、今、総理の、あと片山大臣の心配事の一つは、長期金利の上昇かなと思うんですね。ただ、私は、二%程度になってどうだということになっていますが、今、名目の成長率が三%を超えていますから、後でちょっと質問しますけれども、プライマリーバランスの単年度ごとのチェックというのは、私も必ずしも必要ではないと思います。複数年度でしっかり見ていくこと。
そして、総理のこれまでの答弁を聞いていると、累積債務の対GDP比率、これは一つの指標として、安定的に下がっていくことを確認することは大事だと思いますね。
そうすると、分子に乗っかっている債務残高と分母のGDPを比べると、分子の伸びより分母の伸びが大きければ安定するんですよ。だから、成長率がしっかりあることということが大事なので、今、長期金利、十年債ぐらいで二パーいくかいかないかという話なんですが、分母の伸び率が三%だったら心配ないです。でも、逆に言うと、成長が止まって金利の方が大きくなってくると、分子の伸び率の方が大きくなると、ここは危ないんですよ。だから、マーケットに対して、もし新しい財政管理の指標を入れたのであれば、それが具体的に今後どうなっていくのかということをきちんと示すことが、マーケットの信認を確保する上では大事だと思うんです。
だから、まず、ちょっと片山大臣に聞きたいんですけれども、片山大臣は、かつて本を出されておられて、二年前だと思いますけれども、たしか本のタイトルが「給与倍増 名目GDP一千兆円計画!」という。いいですよね、給与が倍増して、GDPが一千兆円になったら。この一千兆円、片山大臣、本を書いた二年前ですけれども、これはいつ頃までに達成するイメージで、当時、財務大臣はおっしゃっていましたか。
○片山国務大臣 玉木代表とはこの本の一千兆円について議論をさせていただいたこともあるんですが、昨年の一月というか一昨年の十二月末ぐらいに出ていまして、昨年の三月の参議院予算委員会で、私が当時の岸田総理に、二十一世紀前半に日本の名目GDPは一千兆円台に到達するという目標というか、めどを置いてほしい、つまり、これは日本が確実に、成長もプラスですし、デフレから抜けてインフレ基調が定着しないとそれは起きないことなので、それを約二年前に、宣言することが大事だと申し上げたところ、それを当時の総理が受け入れてくださって、その後、骨太の方針にもほぼ同じ文章で入って、去年、今年、入っております。
そこで私は何種類かの仮定を置いておりますが、中期財政試算のようなものの中で三・一%ぐらいの中期的な見通しが一つあるんですよ。それで伸ばしていくと、二〇四〇年から四一年、当時だと、いっても四二年か、その辺では名目一千兆円になるんですね。たしか、国民民主党におかれてはもっとすごい、大変、それはそうありたいと思っていますが、高い成長率で、四%とか五%になるとこれは二〇三〇年代に到達するので、私は、その本で両方の数字のグラフを全部書いておいた上で、本としては、四、五%を目指したいけれども、現実、政府の数字はこんなものかな、そういう書き方をしたと思います。
○玉木委員 二〇四一年とか、そういう話もあったと思いますけれども、我々は、四%ぐらいの名目成長を続けていくと二〇三七年ぐらいにはいけるかなと。だから、十年めどで、余り先のことを言うとイメージが浮かばないので、やはり十年程度で一千兆円。
これは、一千兆円になると何がいいかというと、大体、日本の場合、税収は名目GDPの一二%ぐらいなんですよ。今、だから、六百二十兆ぐらいで八十兆弱という計算なんですけれども、一千兆円のGDPになった日には、税収百二十兆を超えますから。そういう姿を具体的に解像度高く見せていくことが私は大切なのではないかなというふうに思います。
具体的にどうしていくか、これに入る前に、今日は日銀総裁にお越しをいただいているので、財源確保についても少しお話をさせていただきたいなと思っています。
日銀は、二〇一〇年からETFを、世界の中央銀行の中でも異例ですけれども、リスク資産を買い足していって金融システム安定に寄与してきたということですが、これを、九月に、今後長期にわたって売却をされるということを発表されています。
当時、評価益で七十兆円ぐらいになっていて、それを百十三年、百十年を超えるペースで売却していくと、年間、時価でいうと六千億円強、売却益が出る。それが結果として税外収入で日銀納付金として入ってくるのではないかなと思っていますが、まず、日銀総裁に伺います。現時点の最新の日銀が保有しているETFの時価総額、これが幾らぐらいになっているのか、これを今どのようなペースで売却しようとしているのか、現状を教えてください。
○植田参考人 お答えいたします。
本年九月末でございますけれども、私どもが保有するETFの簿価は三十七兆円、時価は八十三兆円、したがいまして、評価益は四十六兆円でございます。
売却のペースは、このETFの、前回株式を購入したときの売却の経験に鑑みまして、売買代金の約〇・〇五%程度のペースになるようにということで設定しております。その結果、百年を少し超えるような期間がかかって売却が終わるということでございます。
○玉木委員 元々七十兆円ぐらいということが三月に発表されましたが、今の最新のデータだと、保有するのが八十三兆円ということですね。これを百年かけて売ると、年間八千三百億円の売却益になると思いますね。
私は、マーケットに余り影響を与えずにこれを売却していくというのは賛成ですが、百年以上かけなくていいんじゃないかなと思っているんですね。二〇一〇年から買い始めましたので、二〇二五年の今年まで十五年かけて積み上げていっていますから、売るにしても同じぐらいのペースで売ったらどうかなということで、十五年から二十年。
仮に二十年としたら、八十三兆円、現時点の時価で八十三兆円ですから、これは百年じゃなくて二十年にその売却ペースを少しペースアップすると、単純計算すると、二十で割ると四兆円を超える年間の売却収入が入ってくる。それを税外収入で国庫に納めていただければ、安定的に二十年間、特に、高齢化が進んで、高齢者の数が増え続けるのが二〇四二年までですから、この間、一番財政に圧迫のかかるこの二十年間を、結果として積み上げて評価が出ている八十兆を超える日銀の資産を有効活用することによって、追加の赤字国債の発行を抑制したり、財政の健全化にも寄与しながら、財政マネジメントが有効にできるんじゃないか。
バランスは難しいと思います。株式市場に影響を与えないようにする。ただ、二十年かけて安定的に売っていくというだけで四兆円出るんですよ。これは、財務大臣、活用すべきじゃないですかね。
○片山国務大臣 日銀が現在保有しておられるETFは、金融政策の具体的な実行の一環として日銀が買い入れて保有されているもので、その取扱いについて、まさにお話があったように、日銀の金融政策決定会合で決定された方針で今進んでいるということでございまして、現在、私どもとして、その点に全く異存は持っておりませんが、一般論として、日銀の国庫納付金について御指摘がありましたけれども、ETFの今の売却益も、そのときそのときの株式市場の動向がありますから、今生じている売却益が、二十年、三十年、四十年、百年、どういうふうな推移をするかにつきまして、現時点で財務大臣として確たる見通しはとても示すことはできないので、それ以外にも、利息の収入をどう見るかとか外為関係の損益とか、いろいろなものがございますので、金利の水準、為替の水準もございますし、日本の経済動向もありますから、確実に毎年見通せるものがどのぐらいかということについて財務大臣として申し上げるのは極めて難しいなというのが、今お話を伺って、感想でございます。
○玉木委員 もうちょっと、財務大臣、貪欲になった方がいいんじゃないですかね。
私も、だから、無理しろとは言いませんけれども、ただ、逆に、ペースアップできないんだったら、将来にわたって毎年八千億円ぐらい入ってくるんだったら、その税外収入をアセットバックにして、それを一つの担保として国債を発行して、それで今、一定程度まとまったお金を調達することも可能だと思うんです。ファイナンスのエンジニアリングを使っていろいろなことができますから、もっとこういう資産を生かして、税負担を抑えたり、何より赤字国債の発行を抑えるということを、マーケットも心配であれば、そういうことだって柔軟にやればいいんです。
だから、そういうことを生かしながら、総理の進める責任ある積極財政をやっていく。こういう財源をいろいろ考えていくことも責任の一つだと私は思っているので、これは御提案を申し上げたいと思います。
日銀総裁、もうこちらで結構です。ありがとうございました。
次に、さっきの話に戻しますが、ちょっと成長について話したいと思います。
高市内閣の責任ある積極財政が成功するかどうかは、ひとえに、GDPが成長するかどうかに懸かっています。
では、GDPというのは何で成長するのかということをちょっと要素分析したいと思うんですが、アメリカは今、いわゆる潜在成長率、フルフルいっぱい成長したらこれぐらい成長するというのが一番左に書いています。二・四というふうに見られています。二〇二〇年から二四年のアメリカの潜在成長率というのは二・四。今、日本は、二〇二〇年から二四年は〇・三と非常に低いんですね。上に書いていますが、成長の三要素というのは、どこの教科書にも載っていますが、労働投入量と資本の蓄積とそして生産性、TFPという難しい、トータル・ファクター・プロダクティビティーといいますが、要は生産性、この三つが成長の三要素になっている。
日本をまず見ていただきたいんですが、労働のところがぐっとマイナスなんですね。これは、人口減少でマイナスになっているかと思ってよく見たら、就業者数は微妙ですけれども増えているんです、女性であったり高齢者であったり。何で労働投入が減っているかというと、働く時間が短くなっているんですよ。これで働き方改革をしようという話があるんですが、その前にやるのがまさに働き控えの解消だと思うんです。だって、トータルとしての労働投入がマイナスになっている、これはもったいないんですよ。
成長を妨げている最大の要因というのは、これは私が作ったんじゃなくて内閣府のグラフですからね、労働投入量が、しかも時間でマイナスになっているところをどう解消していくのかというのは、高市内閣の成長戦略、最大配慮しなきゃいけないところです。だから、働き控えはもったいないからなくしましょう、控除額引上げで働きたい人が働けるようにしようというのがここです。
二番目、この緑のところは生産性なんですけれども、ここはアメリカに比べてもまあまあ頑張っているんですよね。ただ、もうちょい上げることはできると思います。
問題は、この資本投入、投資ですわ。ここがアメリカは厚いんですけれども、日本は非常に薄いんですね。この投資をどうやって拡充していくかというのが、多分、これからの高市内閣の経済政策において一番大事だと思います。その意味では、十七分野の成長分野に投資することを決めたことはいいんですが、問題は中身なんですね、中身とやり方。
やり方については、我々、ずっとハイパー償却税制と言っているのは、投資額以上の償却を認めて、投資しないと損するような状況をつくって、集中的にデジタルとか、DXとか、いろいろなことを投資できるようにしようということを訴えてまいりました。
そこで、伺います。
日本がぺちゃんこになっているこの投資のところ、資本蓄積を厚くするためにハイパー償却税制をやっていただきたいんですが、仮にできなくても、即時償却、プラス、引き切れないやつは繰越控除も認めて大胆な投資を促進していくということを高市内閣は是非やるべきだと思うんですが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 元気が出る話をありがとうございました。
確かに、GDP、これを大きくしていかなきゃ、分母を大きくしていかなきゃいけませんから、成長に向かう投資、それから、やはり働き控えをなくしてしっかりと労働力も確保していく。大事なことばかりだと思います。
ハイパー償却税制ですけれども、これは、設備投資の取得額以上の減価償却を認める制度ということですね。この有効性、それから海外の制度の利用実態、これも踏まえながら、必要な措置についてしっかり議論を深めていくという思いでございます。
それから、即時償却、これはとても大事だと思っております。特に、危機管理投資、成長投資、これを強力に促進するためには、この即時償却を盛り込んだ大胆な国内投資減税、この創設を進めていく、その覚悟を持っております。
現在、与党の税制調査会においても御議論をいただいておりますので、その結果を踏まえて、確実に対応をしてまいります。
○玉木委員 即時償却については前向きな答えをいただいたと思うんですが、繰越控除はどうですかね。
研究開発投資なんかは、結構やはり長い時間見ないといけないので、単年度だけずどんと引いてくれても、ある程度引き切れなかったりするので、控除額を繰り越す。アメリカなんかは、控除額を売り買いする市場があるんですよ。もっと引けるところはそれを買ってきて、利益が出ているところはもっと投資しようと思って、クレジットにして控除額を集めてきて、それでどおんと大きな投資をするということすらアメリカはやっているので、この繰越控除は、特に研究開発においては、五年とか、せめて三年とか、そういう繰越控除も認めるべきだと思いますが、これはいかがですか、是非。
○片山国務大臣 まさに与党税調、それから御党の、また他党の御意見もお伺いしながら、最終局面に入っているので私の立場としては断言はできませんが、一般論としては、非常に、ハイパー償却ですとか即時償却ということとセットに、その効果を出すために、繰越しも含めてその期間等を考えるというのは、当然あり得る政策でございます。
○玉木委員 前向きに財務担当大臣が答えてくれたので、事務方もお願いしますね。齋藤先生が今うなずいてくれているんですけれども、これはやった方がいいですよね。これは本当にやった方がいいと思うので、政府・与党としても是非頑張っていただいて、我々は頑張りますからね、だから政府・与党はもっと頑張っていただきたいということを申し上げたい。
もう一つ。減税を考えるときに、さっきの年収の壁の引上げもそうなんですけれども、すごく、減税になったら単年度の税収が減るから駄目といって財政当局がいつも言われて、私も肩身が狭い思いをしているんですけれども、ただ、我々は、税収が増えることは、増えたらいいと思っているんですよ。単年度で減っても、だんだん盛り返していく。
例えば、手元にお金が残ったら、消費が増えて、消費が活性化して、売上げが上がって、法人税も所得税も消費税も増えていくというダイナミックな税収の増加効果もやはりちゃんと分析するのが私は筋だと思うんですが、どうしても、静的な、スタティックな分析ばかりがこれまであったので、是非、即時償却だって、一回、単年度でがんと減らしますけれども、逆に言うと、翌年以降は経費計上分が減るので、税収は増えてくるから、トータルでは別に減らないんですよ。まあ、金利分はあるけれども。(発言する者あり)頑張ります。こういうことをやるのが多分、発想の転換、片山大臣も言っているような。
その意味では、いわゆる経済に与えるプラスの影響も織り込んだ、税収の増加効果も含めた、ダイナミックスコアリングといいますけれども、こういうことをやはり導入すべきじゃないでしょうか。
○片山国務大臣 まさに今般の総合経済対策で導入することになっていますが、ダイナミックスコアリングは、玉木党首がおっしゃったような減税を含む財政支出はマクロ経済にプラスの影響も当然与えるべきですから、将来の増減収の効果についても分析を行って、何年かで、あるいは未来まで含めて分析して判断していくということで、責任ある積極財政の考え方の下では、当然、精力的に、戦略的に財政出動を行うわけですが、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保するという上で、こういった考えも当然入ってくるわけで、適切に経済財政運営を行っていく中で重要な要素だと考えております。
○玉木委員 今日、片山大臣、前向きでいいですね。
やはり経済を元気にしていかないと。だって、この六年間、結局、めちゃくちゃ税収は増えたじゃないですか、増税していないけれども。六年連続過去最高税収、六年連続、税収の上振れですよ。コロナが始まった二〇二〇年、税収は六十兆だったんです。今回は八十兆を超えたわけでしょう。五年間で二十兆増やすのを増税でやったら、多分パンクしていますよ。でも、経済の、特に名目GDPの安定成長がこれだけ財政再建を促すというのは私も学びましたし、そういったことをやはり取り入れていくのが大事ではないかなと思います。
次に、もう一つ大事なことを言います。
さっき、我々の、手取りを増やす、投資を増やす、教育予算を増やすというのは、まさに労働投入を増やして、投資を増やして、もう一つはイノベーションを促進するための教育や科学技術予算を増やしたいということを申し上げているんですが、ちょっとこれを見てください。大学向けの研究開発予算の推移なんですが、これを見ると、やはり日本の財政の在り方とか予算配分の仕方を変えなきゃいけないなと思うのは、中国は大学向けの研究開発予算をこの二十年で二十四・五倍にしています。お隣韓国で五・三倍、アメリカ二・七倍、日本はといったら〇・九倍で、減らしているんですよ。博士号取得者の数が主要国で減っているのは日本だけですからね。
それで、次を見てください。これは、ASPIというオーストラリアのシンクタンクで、私はいつも、毎年フォローしているんですが、六十四の自然科学、先端分野で各国をランキングしているんですけれども、これは既に五十七分野で中国が一位です。アメリカは七分野でしか一位を取れていません。今、急速に伸ばしてきているのがインドで、四十五の分野で五位以内に全部入っています。日本は、五位以内に入っているのは八分野、韓国が二十四分野で五位以内に入っているんですよね。
さっきの予算配分を見たら明らかですよ。中国もがんがん伸ばしているけれども、韓国も伸ばしているので、ここをやはり何とかしないと、資源のない日本の底力は出てこないので。
だから、伺います。
補正でも一部対応していただいていますが、基礎研究を腰を落ち着けてやるためにも、運営費交付金、そして研究開発予算を拡充すべきだと思います。そのときに、私たちは、リターンが見込める分野なので、建設国債と同じように、使い道を限定した教育国債の発行をしてでも早急にやらないと、世界の格差を埋められないんじゃないかというふうに思っていますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 前から、技術力の強化についておっしゃっていただいています。まさに、強い経済の基盤となるのが科学技術力で、イノベーションを起こすことができる人材でございます。
今、補正予算案の審議でございますので、ちょっと触れてはいただきましたが、国立大学法人の運営費交付金を含む国立大学の教育研究基盤の維持、それから、科学研究費助成事業や創発事業による若手研究者の国際的、創発的研究などへの支援といった必要な経費を今回計上しています。
それから、来年度から始まる第七期の科学技術・イノベーション基本計画の取りまとめに向けて、我が国の科学を再興するという思いで、運営費交付金などの基盤的経費、それから基礎研究への投資、これを大幅に拡充するように、その検討を閣僚に指示いたしております。
○玉木委員 ここは是非変えてもらいたいです。
実は、さっきのだと、日本がランクが一番高いのは第三位なんです。第三位が一番高いランクなんですけれども、何の分野かというと、原子力と半導体なんですよ。やはりそこを絶対失っちゃいかぬので、強いところをより強く伸ばす、そして基礎研究をしっかりやっていくというところに、これは国家戦略として高市内閣のときには大胆に取り組んでいただきたい、このことを改めてお願いを申し上げておきたいと思います。
もう一つ。この成長を今後妨げる要因に多分なるのが、電気代の高さです。特に東日本の電気代の高さがずっと心配だったんですが、関係者の本当に御尽力で、柏崎刈羽原発がいよいよ再稼働のめどが立って、最終段階にありますね。
これは、私は、自治体任せにするとか事業者任せにするのをやめて、本当に文字どおり国が前面に出てやるべきだと思うので、総理、分かりやすいので、柏崎刈羽原発に行っていただけませんか。周辺自治体にも、総理の、これは国家にとって必要なんだ、やはり国策として進めてきた原子力政策ですから、総理大臣が行って、大切なエネルギーを供給してくれてありがとうという、その言葉をかけていただけるだけでも、立地自治体も、また事業者も元気が出ると思うので、いかがでしょうか。私もお供しますよ。
○高市内閣総理大臣 この間も新潟県知事に会ったばかりなのですが、お招きはございませんでした。経済産業大臣は地元に行ったりするわけなんですが、押しかけるわけにはまいりませんが。
それでも、おっしゃるとおり、やはり日本の立地競争力を強くしていくということを考えますと、そしてまた家計の負担を減らしていくということを考えますと、原子力発電は、安全性の確保、これを大前提にしっかり活用をしなきゃならないということで、今回、柏崎刈羽原子力発電所については、再稼働は国として極めて重要なことであると考えております。
○玉木委員 お招きがあったら行ってくださいね。それは総理が行ってくれたら全然違うと思いますね。この前、福島第一原発の廃炉処理の皆さんに激励いただいたことは、本当に現場も勇気が出たと思います。一国のトップがそういうメッセージを発することは非常に大切だと思いますし、繰り返しになりますけれども、原子力政策は国策としてやってきたんですよ。やはり国がしっかり責任を持つことを総理には御理解いただいていると思うので、柏崎刈羽、いつか是非行っていただきたいと改めて要請しておきたいと思います。
次に、賃金を上げることもやはり大事だと思うんですね。本当に、働いている人が元気になっていくことが必要なんです。
この賃上げなんですけれども、この間、日本企業、利益はかなり出すようになっているんですが、配当とそして自社株買いに物すごくお金を使っています。ROEは自社株買いをすると計算上は上がりますけれども、そのお金をもっと従業員の給料とか、例えば、さっきは国の投資の話をしましたけれども、民間もやはり投資に回すべきだと思うんですね。
商法の時代は、実は、自社株買いは商法上禁止されていたんですけれども、これがだんだん緩和されて、そのことで日本の株式市場も上がって、外国の方には評価をいただいているんですが、多分、三十兆円ぐらいになると思うんです、今年、自社株買いに回すお金は。せめて、そのうち、例えば十兆、十兆、十兆ぐらいで、十兆円分をもっと給与のアップとか、十兆円分をもっと投資の方に回せば、本当の意味での経済の成長につながっていくと思いますが。
禁止しろとは言いませんけれども、何か東京証券取引所にも協力いただく必要があると思うんですが、会社はもちろん株主のものだという考え方もあるんですけれども、会社はみんなのものですよ。働いている従業員、取引先。そんな、みんながハッピーになるような果実の配分のやり方に変えていくことが私は中長期的な日本の成長につながると思いますが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 自社株買いを制限するということは、企業の利益の使途を制約するものでございますから、柔軟な経営判断の余地を狭める可能性もありますので、ちょっとこれは慎重に検討させていただかなきゃいけませんが、ただ、おっしゃったとおり、企業が利益を、株主への還元だけじゃなくて、人材投資ですとか、それから研究開発、また設備投資、こういったものにしっかり振り向けていくということが物すごく大事だと思っております。
こうした観点から、コーポレートガバナンス・コードを改定して、企業が経営資源を人材投資などに適切に配分することを促すという意味で、この改革を進めてまいる所存です。
○玉木委員 やはりマーケットにも、給料を増やすとか、賃上げをする、人材投資をすることが株価に長期でプラスに響いてくるんだということも、開示情報などにきちんと明記するとか、市場がプラスに評価するような資源配分の在り方を国も、また証券取引所も促していくということは私は必要だと思うので、是非、今おっしゃったような方向での改革を後押しをいただきたいなと思います。
もう一つ、不動産について。
この前、ネットの記事を見ていたら、所得の十倍以上払わないと新築マンションを買えない、東京だけじゃなくて二十四都道府県でそうなっていると。一番低かったのは私の香川県だったんですが。東京だと所得の十七倍じゃないと新築マンションを買えないというのは、ちょっと、中間層の人からすると、ちゃんとした家を持つことが物すごく夢物語になっちゃっていて、これは私はどこかで変えなきゃいけないと思っているんですね。
いろいろな理由で上がっていますけれども、一つが不動産プリセールといって、引渡し前に、その引き渡す権利自体を売買する。これは中国で盛んにやられていたのが禁止されたので、そういった投資マネーが、今、日本に流れてきているんじゃないか。課税当局もなかなか、この売買で得た所得からちゃんと課税するのは難しいと思います。
ですから、業界の自主規制で一定程度規制を入れてきているんですけれども、国も、引渡し前の売買、これは一定の規制を入れるべきではないでしょうか。あるいは、バブル期にあったように、二年未満の短期の、明らかに住むためじゃなくて投機目的のやり取りについては通常の譲渡益課税よりも少し重課して税金をいただくような、こういう仕組みで、少し過熱している不動産価格の上昇を抑えるような対策が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 これは実態の把握がまず重要だと考えましたので、国土交通大臣に対しまして、マンションの取引実態の早急な把握と結果の公表を指示しました。
国土交通省から、先月、新築マンションの取引の調査結果が公表されました。おっしゃるとおり、特に都心の大規模マンションで短期売買が増加傾向にあるという状況が明らかになりました。
これを受けて、少し紹介してくださいましたけれども、投機的な取引抑制のために、不動産協会の御協力によって、都市部で大規模マンションを数多く供給している各事業者におきまして、引渡し前の転売活動を行った場合の契約解除と手付金没収といったかなり踏み込んだ対策を行っていただいております。
実需に基づかない投機的な取引というのは好ましくないということで、まずは、今回の対策の徹底によってその効果を見定めてまいります。
国の方でもという御指摘でございますが、物価高への対応というのは高市内閣の最優先課題です。住宅を買いたいと望む方が安心して確保できるように環境を整えることが重要です。でも、その際にどういう政策ツールを用いるかについては、本来ある不動産取引への影響もありますし、あと、資産価値への影響もありますから、ちょっと様々な観点を考慮しながら検討する時間を下さい。
○玉木委員 これは、まず実態把握をしっかりやってもらいたい。やはり、それで売買して利益を得ても、まず実態把握しないと課税できないですよ。真面目に日本人だけ払って、非居住者だったら逃げてしまって追えないみたいになると、非常に不公平にもなりますからね。そこは是非進めていただきたい。
最後に、台湾有事の国会答弁でいろいろ問題になっていますが、撤回する必要はありません。毅然と日本の立場をこれからも説明していってほしいと思います。
ただ、今、中国が情報戦をやっています。ですから、総理にお願いしたいのは、改めて日米間の連携を一層強化してもらいたい。四月にトランプ大統領が訪中しますが、その前に、何らかの形でもう一度日米首脳会談をやっていただきたいなと思います。
昨日、ダボス会議の、ワールド・エコノミック・フォーラムのボルゲさんが来て、話をしたら、トランプさんは五人の閣僚を連れて、一月、ダボス会議に行くそうです。中国も首脳が行くそうなので、国会の日程がいつも問題になるんですが、我々は協力しますから、総理、ダボス会議に行って、その場でもいいので、総理と、片山大臣も多分行かれると思いますけれども、もう一回、日米の揺るぎないきずなをそこで確認する、これを是非やるべきだと思いますが、いかがですか。
○高市内閣総理大臣 日本の立場につきましては、同盟国のアメリカ、トランプ大統領にも、直接会談した後も、電話などで会談を行い、結構詳しくいろいろとお話をいたしております。
それから、訪問、実際に会ってということなんですが、ダボス会議に限らず、私がワシントンDCを訪ねてもようございますし、トランプ大統領がどこか海外に出られたときでもいいので、できるだけ早期にお会いしたいなと考えております。
また、G7の様々な方々に対しても、いろいろと情報提供、働きかけをいたしております。
○玉木委員 改めて、日米の関係強化を総理のリーダーシップでやっていただくことを求めて、質問を終わります。
○枝野委員長 この際、浅野哲さんから関連質疑の申出があります。玉木さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。浅野哲さん。
○浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。よろしくお願いいたします。
玉木代表は今、経済対策を中心に議論をさせていただきましたが、私は本日、障害福祉をまず取り上げさせていただきたいと思っております。
まず、パネル一、皆様のお手元にある資料一を御覧ください。
まず、障害児のいる御家庭では、現在、特別児童扶養手当を始め多くの公的支援が提供されていますが、その多くに所得制限がかかっています。頑張って給料を増やすほど、複数の支援が打ち切られ、子供を外に連れていこうとするほど、自己負担が増えていきます。これは、罰則的な多重の応能負担として、その御家族に現在降りかかっている状況にあります。
特別児童扶養手当や障害児福祉手当、特別障害者手当など、主な障害福祉の所得制限によって支援を受けられずにいる方々は全国に少なくとも約八万人いるとされています。これは現在の受給者総数の一七%に相当する人数です。そして、これらの所得制限を撤廃するために必要な追加財源が約四百億、三百九十六億と書かれていますが、と試算されています。
私は、例えば介護保険制度運営推進費等の不用額、これは二〇二一年から二三年の平均で年間四千百二十一億円と出ているそうですが、この一部を調整できればこれらの財源は十分に確保できるものと考えています。
このことを申し上げた上で質問に入りたいと思うんですが、障害のある子供への支援は、本来、親の所得の多寡ではなく、その子供自身の権利として保障されるべきものだと私たちは考えています。事実、児童手当については所得制限を撤廃し、十八歳まで支給対象を広げる方向に見直されました。補装具費支給制度についても所得制限が撤廃されました。しかし、同じ障害児支援であるはずの特別児童扶養手当や通所支援などの障害児福祉サービスでは今も厳しい所得制限が残っており、先ほどのような、罰則的な多重の応能負担と言われるような状況に当該御家庭は囲まれています。
児童手当と補装具費支給制度の所得制限を撤廃した際、政府はどのような理念、考え方に立ってその判断をしたのか。そして、同じ障害のある子供を対象としながら特別児童扶養手当や障害児福祉サービスの所得制限を残し続けていることは、これと矛盾しないのか。また、国として実態をきちんと調査をした上で、特別児童扶養手当や障害児福祉サービスについても所得制限の撤廃を検討すべきと考えますが、担当されている厚生労働大臣、また、こども政策担当大臣にそれぞれお伺いしたいと思います。
○黄川田国務大臣 まず、議員御指摘の児童手当及び補装具費の所得制限撤廃についての考え方を御説明させていただきます。
まず、児童手当については、少子化傾向に歯止めがかかっていないこと等を踏まえまして、次代を担う全ての子供たちの育ちを支える基礎的な経済支援としての位置づけを明確化するということで、令和六年十月から所得制限を撤廃いたしました。
子供の補装具については、子供の成長に応じて頻繁に買い換える必要があるものでありまして、障害のある子供の日常生活と成長に欠かせないものであることから、障害のある全ての子供たちがその成長に合った補装具を使うことができるよう、令和六年四月から所得制限を撤廃したところでございます。
また、放課後等デイサービス等の障害児支援については、一割の自己負担を原則としつつ、それが過剰な負担とならないよう、保護者の所得に応じた自己負担額の上限を設定しています。その上で、これまでも、令和元年十月以降は、三歳から五歳の障害児に関わるサービスの利用者負担を所得にかかわらず無償化するなどの見直しを行ってまいりました。
児童手当等における所得制限と障害児支援に関わるサービスの利用者負担は、それぞれの政策の趣旨や位置づけが異なるというふうに考えております。障害児支援に関わるサービスの利用者負担は制度の持続性や公平性等を踏まえて設定しているものでありまして、その見直しについては慎重な議論が必要と考えています。
いずれにしても、障害児とその家族が安心して暮らせることができるよう、引き続き、様々な取組をしっかりと進めてまいりたいと思っております。
○上野国務大臣 お答えをいたします。
障害児に対する支援、本当に大切な課題だというふうに考えております。現在、障害児のニーズに応じた現物給付である障害福祉サービスによる支援、それと今御指摘のありました、世帯の所得状況に応じて支給されます現金給付、これらの支援などを行っているところでありますが、全体として個別のニーズや状況に応じた支援策を講じてきているところであります。
児童手当と障害児に係る支援策との間には、それぞれの政策の趣旨であったり位置づけ、そうしたものが異なっておりますので、障害児に関しましては、同様に所得制限が設けられております、全額公費負担又は保険料の拠出のないほかの制度との均衡などを踏まえまして、特別児童扶養手当等については所得制限を存続させてきたところであります。
近年、障害児に対する福祉サービスの給付額につきましては、平成二十四年度以降、令和六年度までに、約一千億円から一兆円強へと十倍に増加をさせるなど、ニーズに応じて大幅に拡充をしてきているところであります。こうした状況であったり、あるいは、安定財源を確保する必要があるなど制度の持続可能性の課題もありますので、今後とも制度の適正な運営には努めてまいりたいと考えているところであります。
○浅野委員 御答弁ありがとうございました。
まず、やはりこれまでも何度か繰り返してきているこのやり取りなんですけれども、今、黄川田大臣については公平性という言葉、また、上野大臣については均衡という言葉を使われています。こうした均衡ですとか公平性という言葉の持つ概念は、一般的には反論の余地がない、みんなが公平で平等なんだという反論の余地のない考え方、ある種の正義だと思うんですけれども、今、既に努力をして、それでもなお困っているという当事者の方々にとっては、一切の反論を許さない、ただただ耐え忍ぶことを強要する言葉にもなっています。
ですから、この持続可能性、制度の持続性や公平性、他制度との均衡というものは決して軽視をするわけではないんですけれども、当事者によっては、それでもやはり受け止め切れない困難に今直面しているという現状がありますので、是非、更にきめ細やかな対応が必要だということをこの後少しまた取り上げていきたいと思います。
また、今、児童手当の所得制限に触れながら、やはり制度の趣旨が違うということもありました。
私、本当に率直に感じますのは、児童手当の所得制限が当時は一千万円弱に設定をされていましたけれども、特別児童扶養手当の所得制限はそれよりも低い年収に設定をされています。どちらが大変かという議論をここでするつもりはないんですけれども、少なくとも、健常な子供たちが多く対象となる児童手当の所得制限が撤廃される中で、障害児を対象としたこうした支援の所得制限が更に低い年収水準のまま残り続けることで、障害児のいる御家庭だけが、支援や、あるいは今、働き控えにもつながりますので、賃上げ機運の中でそういった御家庭だけが取り残されないか、こういった懸念が今あるわけであります。
ですので、そういった課題意識も持ちながら次の質問に移っていきたいと思いますが、次は、子供だけではなくて、今日は成人後の、障害を持つ成人の方々、大人の方々も取り上げていきたいと思います。
まず、今日もこの質疑を御覧になっている方がいますけれども、現在、重度の障害を持つ二十歳以上の特別障害者向けに特別障害者手当があります。この制度は、障害があることによって生じる精神的、物質的な特別の負担の軽減のため、月額支給されますが、年で合計三十五万円程度が支給される制度となっております。
ただ、これは、収入が三百六十六万円を超えますと支給が止められる、段階的廃止ではなく一遍に止められる制度となっておりまして、これに対して当事者からは改善を求める声が非常に出ています。先日、私も、群馬県に行ったときもそういった同様の声を聞きましたし、ほかの地域でも聞いてまいりました。
そもそも、三百六十六万円という収入基準が決して豊かな生活を送れるという水準ではないことと、あるいは、そもそも、障害を持っている方を対象としていますので、通常の健康な方々よりも日常生活を送るために必要な経費というのは更に必要なはずです。ですが、この水準で支援が打ち切られ、場合によっては逆転現象も起こり得る、こういう状況になっています。
先ほども申し上げました、この特別障害者手当の制度趣旨は、障害があることによって生じる精神的、物質的な特別の負担の軽減のための手当でありまして、これは年収に関係ないんですね。幾ら頑張って収入を得ていたとしても、やはりその人なりの御苦労やその人なりの精神的、物質的な負担があります。これに対する手当ですから、そもそも所得制限という考え方が不適切じゃないかと思うんですけれども、この所得制限水準の根拠、あるいは廃止も含めた見直しを求めたいと思いますが、大臣の答弁を求めたいと思います。
○上野国務大臣 障害基礎年金とともに、二十歳以上の障害者の方の所得保障のためにこの制度は創設をされております。
障害基礎年金の一級の基準に相当する障害が重複をしているなど、重度障害者に対する手当でございます。そのため、その所得制限の基準額につきましては、二十歳前に傷病を負った場合の障害基礎年金等に準拠して設定をしてきているところでありまして、その均衡を踏まえたものとする必要があろうかというふうに考えております。
特別障害者手当につきましては、受給者数、予算額共に年々増加傾向にあるほか、近年の物価上昇を踏まえて支給額の増額の改定を行ってきておりますので、今後とも制度の適正な運営に努めてまいりたいと考えています。
○浅野委員 ここでもまた均衡という言葉が出ましたけれども、やはり、政府側の考え方や理屈というのは理解できなくはないんですけれども、でも、その一方で、目の前、障害を持ちながら一生懸命働いて徐々に収入が増えてきた、それでも、この手当がなくなることによって、年間三十五万円ですからね、三十五万円がなくなることによって、例えば日常の生計費をちょっと圧縮しなきゃいけないとか、いろいろな工夫を強いられるわけです。何で頑張っているのにこんなに苦労しなきゃいけないんだ、もっと目の前の仕事に、自分の日常に集中させてほしい、これが当事者の思いでありますので、ここは是非大臣も、今後、まずは制度の内容を検証していただきたいと思います。
続いて、ちょっと時間の関係で一問飛ばして、総理に伺いたいと思います。パネルの二、皆様のお手元の資料の二を御覧いただきたいと思います。
今取り上げました例えば特別児童扶養手当、これを少し歴史も含めて振り返りたいと思いますが、元々特別児童扶養手当は、在宅で障害児を介護する家庭の福祉を促進するために創設された制度です。制度をつくった当時、厚生省は、本来、当時の厚生省は、元々所得制限を設けるつもりはなかったそうです。しかし、当時の大蔵省の理解を得るためにやむを得ず所得制限を導入したという経緯があります。
実際、一九六六年の衆議院社会労働委員会では、当時の鈴木善幸厚生大臣も、将来的には所得制限を撤廃したいということを発言をされて、その議事録もはっきりと残っております。
また、当時の大蔵大臣は田中角栄大臣でありました。田中角栄大臣がこの特別児童扶養手当に理解をしたものの、大蔵省の、財政を重視する人たちから所得制限を求められ、それはなかなか高い壁だったんでしょう、鈴木善幸大臣も所得制限の導入に泣く泣く同意をして、何とかこの手当を導入しようということで導入したという歴史的な経緯があるということであります。
だからこそこの発言につながっているわけですが、当時から間もなく六十年です。来年で間もなく六十年が経過します。当時の大臣や厚生省が、あくまでも暫定的なものだ、いつかはこれを撤廃しようということで始まったこの手当の所得制限ですけれども、そのまま所得制限は残り続けておりまして、現在、障害のある子供や大人、一人親家庭の生活と就労を縛っています。
一方で、冒頭申し上げたように、特別児童扶養手当や障害児福祉手当、特別障害者手当など、主な障害福祉手当の所得制限を全て撤廃したとしても、必要な財源は約四百億円だと試算されています。繰り返しになりますが、この規模であれば、介護保険制度運営推進費など、年間の不用額の中でやりくりをすれば十分に賄える規模であります。
総理には、今回の補正予算、過去最大規模の補正予算で日本の未来を動かそうとしているのが総理だと理解しています。一方、今説明した障害福祉の所得制限撤廃に必要な財源は、この補正予算の一%未満の規模です。そして、先ほどもありました、今はもう障害福祉、一兆円以上の予算まで膨れている、増やしているんだと。その中での約四百億円なんです、今必要なのは。
僅かな決断で、障害のある人たちの未来の景色を総理が大きく変えることができます。歴代の大臣がやりたくてもできなかった所得制限撤廃ですが、私は、いろいろな御自身の御経験、御苦労があるからこそ、高市総理こそ、この決断をしてほしいと思っています。
是非、日本に暮らす障害者の未来を変えていただきたいと思います。そのためにも、障害福祉施策に係る所得制限について、実態把握を含む総合的な検証を行うことを約束していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 議員がおっしゃっていただいた不用額四千百二十一億円ですが、この大部分は介護保険サービスに係る国庫負担金、義務的経費ですから、予算と実績の乖離が大きくならないように努めながらも、毎年度確実に支払いが行われるように必要な予算額を確保しております。
ですから、これを削減して、その結果生じる国庫負担の減というのをほかの施策に充てるというのは少し困難であることは御理解いただきたいと思います。
それと、先ほど来、歴史的なお話もいただきました。障害福祉サービスがまだ未整備だった昭和四十年代当時と比較しますと、障害児に対する障害福祉サービスなどの支援が大幅に拡充してまいりました。
様々、まだ課題はあるかもしれません。でも、しっかりと実態を見ながら、障害をお持ちの方に対して必要な支援を実施すること、それから、制度の持続可能性ということもしっかり見据えながら適正な運営に努めてまいりたいと思っております。
○浅野委員 今日は、そのほか暗号資産についても質問の予定でしたが、時間が参りましたので、これで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○枝野委員長 この際、福田徹さんから関連質疑の申出があります。玉木さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。福田徹さん。
○福田(徹)委員 国民民主党、福田徹です。
私、議員になる前、救命救急センターの救急医として働いてまいりました。今でも、自分の天命は、一対一、目の前の一つの命を救うこと、そう思っております。
今、毎日人前で、衆議院議員の福田徹ですと御挨拶させていただいておりますが、実は今でも少し違和感があります。今でも、自分の仕事は政治家ではなく、救急医福田徹が政治という道具を使って命を救う、それが私の仕事だと思っております。
今日の質疑は、全て国民の命のため、そして命のために働く仲間のためです。どうかよろしくお願いします。
私、現役世代の負担を抑えながら世界一の日本の医療と命を守る、価値の大きい医療とそうでない医療を科学的な根拠に基づいてしっかりと見分けて、価値の大きい医療に集中投資する、この政策を最も重要なものとして掲げています。
そして、この補正予算で、今経営危機にある医療機関を救うための支援、これが出ております。今、救命救急であったり、がん治療であったり、国民にとって決して欠かすことができない大切な医療を提供している医療機関、これが存続の危機に瀕しております。
まず、私、高市総理や政府の全ての皆様に心から御礼申し上げたいんです。この病院支援において、救急車の受入れ件数に応じて加算の額が増えるような仕組みをつくっていただきました。私、これは大賛成なんです。総理が、所信表明で、診療報酬改定を待たずに補助金で措置します、そうおっしゃったとき、私、よしと思いました。私に期待してくださっている急性期病院の経営者であったり、勤務医であったり、みんな喜んでいました。
一方で、同時に、じゃ、その地域で本当に必要な医療を提供している医療機関を救うためにはどうやって補助金を分配すればいいのか、これがとても大切だと思っておりました。そして、今日この場で出た政府案に対して、もっとこんな方法がいいですよという方法、もっと複雑な方法を幾つも考えていました。そうしたら、政府案は、救急車受入れ件数という、最もシンプルで、かつ現場の頑張りをストレートに評価いただける方法でした。率直に言って、私、すばらしいと思いました。救急車受入れを頑張ってきた私は本当にうれしかったです。
まず、高市総理にお尋ねします。
病院への補助金の額を決めるに当たって、救急車受入れ件数を指標にされた理由を教えてください。
○高市内閣総理大臣 物価上昇対策ということで、とにかく病院の経営は大変でございますので、止血的な措置ということで、まず急いで補正で対応することにしました。
救急医療などを担う医療機関というのは、医療材料を多く使われます。だから物価の影響をより受けやすいという点も含めて、救急車の受入れ件数の多寡によって加算を設ける、そういう措置を講じました。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
まさにデータに基づいているんですよね。今頑張っている病院、今、大切な医療を提供すればするほど赤字という状況なんですよね。そういう現場の声やデータに応えていただける施策だった、私はそう評価しております。
ただ一方で、今回の支援は、あくまで大出血している病院への救急処置、一時的な止血です。これからも国民に本当に大切な医療を届けるためには、今厳しい医療機関の治療をして、元気にして、そして更に、よりよく育てる、それが必要だと思っております。そのためには、日頃の診療に対する評価、診療報酬がやはり大切です。
高市総理にお尋ねします。
今回の補正予算での評価がそうであったように、診療報酬でも、救急医療、がん治療、小児、周産期、こういう明らかに価値の大きい、絶対に欠かすことができない医療を提供している病院、医療者、これを支えていただきたいんです。
十二月八日の本会議で、総理は地域で必要な医療を確保していくと答弁されました。これこそが、まさに地域で必要な医療だと思うんです。どうか、こういった医療に対して診療報酬を上げるよう指示をいただけないでしょうか。
○高市内閣総理大臣 高度急性期医療の提供体制を維持していくということは非常に重要でございます。令和八年度の診療報酬改定に向けて、高度急性期の医療を担う医療機関が適切に評価されるように、厚生労働省の関係審議会で議論をしてまいりたいと思います。
詳細が必要でしたら、厚生労働大臣に説明をさせます。
○上野国務大臣 これまでから、診療報酬改定におきましては、例えば、委員が関わってこられたと思いますが、救命救急入院料であったり、あるいは急性期の充実体制加算など、様々な高度急性期医療の特性に応じた措置を講じてまいりました。
現在も、今総理からお話がありましたとおり、中医協におきまして、高度急性期を担う医療機関においてより適切な評価が行われるように、丁寧に議論を進めているところでございます。具体的には、二十四時間の救急応需体制を取る医療機関への評価であったり、あるいは、がん患者への外来化学療法の推進を図るための評価であったり、そうしたことを中心にして今議論をさせていただいているところであります。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
ただ、医療は病院という箱だけではありません。中で働く優れた医療者、これがとても大切です。その中でも、特に今日は、外科医不足、特に消化器外科医の不足、この問題についてお聞きしたいと思っております。
ここ二十年間、医師数というのは徐々に増えております。ただ、消化器外科医だけ激減しているんです。
日本消化器外科学会のデータによると、二〇二三年と比較して二十年後、二〇四三年には、六十五歳以下の会員数は一万六千人から八千人と、約半分になると見込まれています。このままでは確実に国民に大きな不利益が起こります。具体的には、がんと診断されても手術までの待機期間が長くなって、その間にがんが進行してしまう。腸が破れたり、腸がねじれたり、緊急手術が必要なときに手術を受けられない。明らかに不利益が起こります。
まず、お尋ねします。
この消化器外科医不足の問題について認識されていらっしゃいますでしょうか。そして、それに対する対策を検討されていらっしゃいますでしょうか。
○高市内閣総理大臣 消化器外科を始め、やはり外科を担う医師の現状については、医師の総数が増加している中で外科医の数というのは横ばい、それから時間外労働、休日労働時間が多いということ、こういった状況だと思っております。
だから、昨年十二月に厚生労働省で医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージを作成しているんですけれども、勤務環境の改善に向けて、今般の補正予算案におきましても、外科等における勤務環境の改善に取り組む医療機関の伴走支援に係る経費を盛り込んでおります。まだお認めいただいていない予算案ではございますけれども、成立しましたなら、こうした取組で、外科医などを含む医師の診療科偏在への対策も進めてまいりたいと思います。
詳しくは、厚生労働大臣が答弁できます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。対策をいただいていることで安心できました。
ただ、私から、いや、それだけではない、恐らく日本中の外科医から、二つお願いさせていただきたいんです。これは、消化器外科学会を始め、現場の声でもあります。
一つは、まず、外科手術に対するインセンティブ、報酬を上げてください。もう一つが、がんの手術など高度な手術を行う施設を集約化してください。この二つをお願いしたいんです。
まず一つ目、インセンティブについてです。
二〇二三年、日本消化器外科学会のワーク・イン・ライフ委員会が行ったアンケートで、今の勤務状況で最も大きな不満な点は何ですか、この質問に対して最も多くの回答があったのは、給与、四四%です。明らかにハードで、昼も夜もなくて、今の報酬が見合っていないということは多くの方から共感されると思うんですよね。
そして二つ目、集約化について。
外科医というのは、一人前になるために物すごく時間がかかるんです。特に最近は、ロボット手術とか医療の高度化のおかげで、もっともっと時間が長くなってくる。
そうすると、症例数の少ない病院を渡り歩いていると、どれだけ時間がたっても一人前になれないんですよね。それを対策するために、ある一定の地域においては、一つの病院に患者さんもトレーニング中の外科医もみんな集めて、そこでたくさんの手術を経験していただくことによって早く一流の外科医をつくれます。これこそまさに、人づくりこそ国づくり、人の能力を高める政治だと思うんですよね。
集約化の恩恵というのは、決して外科医だけではありません。全ての国民に恩恵があります。実は、高度な手術というのは、その施設当たり年間何症例手術をしているか、症例数が多ければ多いほど成績がよくなっていくんですよね。
こちらのグラフは、胃切除術の年間症例数と術後死亡率を示したものです。年間十例以下の施設と年間五十例以上の施設だと、死亡率は四割近く下がっております。これこそ、まさに命を守る政治だと思うんですよね。
改めて、高市総理にお尋ねします。
外科医を守るために、外科医を育てるために、国民の命を守るために外科手術に対する報酬を上げること、高度な手術を行う施設を集約化すること、この二つ、御指示いただけませんか。
○高市内閣総理大臣 まず、外科等の分野の医師確保の観点から、診療報酬での対応については、その評価の在り方について中医協で議論をしているところです。
それから、先般成立した改正医療法におきまして、新たな地域医療構想において、医療機関の連携、再編、集約化、これを含めて効率的な医療提供体制の確保を図るための内容を盛り込んでおります。
詳しくは、厚生労働大臣から答弁させます。
○上野国務大臣 委員から非常に大事な指摘を受けているというふうに思います。
また、消化器外科医が不足をする、これは現実的な課題として非常に我々も深刻に受け止めておりまして、先ほど総理からも少しお話がありましたけれども、時間外あるいは休日の労働時間、これが外科の場合は非常に高いというような特徴があろうかというふうに思っております。
そうした中にあって、やはり手術の評価の見直し、これも必要でありますし、とりわけ時間外であったり休日であったり、そうしたところの評価というのをしっかりやっていくということが診療報酬上も大事だというふうに思います。
また、一定の症例を集約して手術を行う。いろいろなドクターの方にお伺いをしても、やはり手術件数というのが非常に大事だというようなお話を伺います。とりわけ若手のドクターの皆さんが、消化器外科なり、あるいは外科の中で症例を積み重ねることによって腕を上げていただく、そうしたことも非常に大事だと思いますので、急性期医療の拠点となる医療機関、これをしっかり、医療機関機能の報告、医療法の改正の中でありましたけれども、そこの中でそうしたことをしっかり報告をしてもらえるように、そうしたことに取り組んでいきたいと考えています。
○福田(徹)委員 前向きな答弁、ありがとうございます。
最後に、薬価についてお聞きします。
病院があっても、医師がいても、薬がなければ医療はありません。
私、高市総理の基本理念、大好きなんです。日本を守り抜きますと。命を守ると働いていた私にとっては、強く共感できます。それであれば、日本を守り抜くためには、大切な薬を日本で作って、大切な薬を確実に国民に届けられるような国じゃなきゃいけないと思うんですよね。
今、日本は薬が大変なことになっています。抗生剤とか麻酔薬とか、基本的な薬すら手に入らない。そして、ドラッグロスです。海外では承認されて使用されている効果の大きい薬が日本に入ってこない。日本は薬価が低過ぎて、市場として魅力がないから入ってこないんですよね。もう既に日本で、救えるはずの命が救えなくなっている、私はそう認識しております。
そして、私、高額な薬、全て保険収載しようとは全く思いません。でも、本当に効果のあるものはやはり使えるようにしたいと思うんですよね。効果のない医療に医療費を使うのはやめましょう。効果の大きい医療に医療費を使いましょう。
そして、高市総理は、関節リウマチの治療を受けられていることを公表されています。
私の祖母の世代までは、関節リウマチの治療というのはすごく難しかったんです。関節とか骨が破壊されて指が変形している方、私、たくさん診てきました。でも、関節リウマチの治療というのはイノベーションの歴史なんです。当初は、ステロイドと鎮痛薬だけで、治療がいかなかった。でも、メトトレキサートという薬の効果が分かってから……
○枝野委員長 ごめんなさい、会派の替わり目なので、時間を守ってください。
○福田(徹)委員 分かりました。
最後の質問です。
効果の大きい薬を作ろう、日本人の命を守ろう、いや、世界中の命を守ろう、そう思っていらっしゃる製薬企業が安心できるような薬価、しっかり評価していただけますか。
○枝野委員長 申し訳ございません、会派の替わり目ですので、よろしくお願いします。
○高市内閣総理大臣 創薬イノベーションをしっかり評価してまいります。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。日本を守り抜くために、私も一緒に働きます。心を込めて働きます。
ありがとうございます。
○枝野委員長 これにて玉木さん、浅野さん、福田さんの質疑は終了いたしました。
次に、庄子賢一さん。
○庄子委員 公明党の庄子賢一です。
総理、よろしくお願いしたいと思います。
質問に入る前に、おとといの夜発生をいたしました青森県東方沖の地震、最大震度六強という大変大きな地震が発生をいたしました。被災をされた全ての皆様に心からお見舞いを申し上げたいというふうに思っておりますし、また、政府、そして自衛隊、消防、警察という関係機関の皆様、本当に尽力に、迅速な御支援をいただいておりますことにも感謝を申し上げたいと思います。
私は、昨日、現地に急遽行ってまいりました。青森県の八戸、東北町、現地を地元の議員の皆様と一緒に回ってまいりました。本当に寒い中で、おうちの中の倒れた家財を高齢者の方々が一生懸命戻しておられました。後発地震の注意報が発表されているということもあって、ストーブをつけずに、寒いまま、高齢世帯の皆様が一生懸命復旧のために頑張っておられるという姿を拝見をしてまいりました。
是非、今日、総理の言葉で、被災された皆様方に、政府がしっかり全面的に支える、一人一人に寄り添ってちゃんと支援をするということを、是非、被災された皆様に届けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 まず、十二月八日に発生した青森県東方沖を震源とする地震によって被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
本当に寒い中で避難をされて、その後も大変だったと思います。本当に、停電ですとか、水道が出ないですとか、朝、夜が明けてから被害が明らかになったところ、大変つらい思いで私も拝見しておりました。
政府としては、あかま防災担当大臣以下による関係省庁災害対策会議におきまして、地方自治体や関係機関と緊密に連携して、情報収集、災害応急対策、そして、ライフラインや道路などインフラの早期復旧、これを全力で進めてまいります。
それから、もう今、北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されていますので、国民の皆様に対する情報発信にもしっかりと取り組んでまいります。
○庄子委員 我が党も、昨日夕方五時から、国会とそして被災の地元を結んで、オンラインで国会議員と地方議員で情報共有をいたしました。後発地震の注意報、非常に被災された皆様、心配をしておられますので、我々もそうしますけれども、是非政府としても、今総理お答えのとおり、全面的に御支援をお願いを申し上げたいというふうに思っております。
それでは、質問に入らせていただきますが、最初に、議員定数削減の問題に触れさせていただきたいと思います。
五日の日に衆議院議員の議員定数削減法案が提出をされました。四百二十人を超えない範囲で、現行の一割を目途に削減をするということでございます。
我々公明党としては、議員定数削減にそもそも反対をしているというわけではありません。しかし、余りに拙速かつ強引なやり方はどうかということを申し上げてきているわけでございます。
私たち国会議員は、主権者である国民の皆様に選挙で選んでいただいて、この立法府に来て、仕事を託されています。したがって、主権者国民の皆様の民意を反映するということが我々の役割であり、小さな声を国政に届けてくるということが大事な仕事です。それを一気に一割切るというのは、明らかに主権者国民の意思や意見が反映しにくくなる、小さな地方の声も届きにくくなるということを意味します。
そうまでしてでもなお議員の定数を今削減しなければいけない理由、今日は中継が入っていますので、是非、主権者国民の皆様に対して、総理のお言葉で説明をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 定数削減に関する与党が提出した法律案でございますが、議員提出法案として既に衆議院に提出をされておりますので、その内容、また、その理由等について、内閣総理大臣としてこの場で答弁をするのは差し控えさせていただきます。恐縮ですが。
○庄子委員 さきの衆議院本会議でも、立憲民主党の安住幹事長が御質問されたことに対しても、一切、総理はお答えになっていないんですね。
私は今、主権者国民の皆様にちゃんと伝えてもらいたいという趣旨で申し上げたんですが、そのことも答弁をしていただけないということを非常に残念に思います。
この次の質問もお答えにならないのかもしれませんが、でも、あえて伺いますと、この法案の審議が始まって、国会に提出をされて今日に至るまで、何で一割なのかということについて明確な説明をいただいておりません。一割の合理的な根拠は何か。そして、定数を削減するということは公職選挙法の改正をするわけですから、立法事実は何なのかということについて、これは国会で議論するのはもちろんですけれども、しかし、法案を出していただいた当事者、自民党の総裁としても、是非お答えをいただきたい。
あえて聞かせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○高市内閣総理大臣 本当に恐縮ですが、お尋ねのような点に関しましても、既に衆議院に提出された議員提出法案でございますので、国会での審議に委ねたいと思います。
○庄子委員 これ以上この議論をしてもらちが明かないような気がいたしますが、一言だけこの問題について言わせていただければ、要するに、今、民意が多様化して、政党も多党化している中で、今の現状に真に見合った根本的な選挙制度改革、これを踏まえながらであるならば、議員定数はいかほどであるべきかということがセットで議論されなければ、定数の削減が先に来ているというのは余りにも乱暴なやり方だというふうに思いますので、是非これからもそうした主張を続けてまいりますが、総理にも是非認識をしていただきたい、そのことを申し上げて、次の総合経済対策の質問に入らせていただきたいと思います。
ここはちょっと順番を変えまして、先に総理に、電気代、ガス代、そして重点支援交付金の問題を伺っておきたいというふうに思いますが、我々公明党も、この電気代、ガス代支援、ずっと一貫して取り組んで訴えてまいりました。今回の補正予算では五千三百億円弱だったと思いますけれども、措置をしていただいております。
昨日青森に行っても改めて思ったんですけれども、もう厳冬期はとっくに始まっていて、三月で終わって四月からぽかぽか陽気になるわけではない、こういうことがよく分かります。私の地元仙台でも、四月の最低気温は毎日のように一桁台です。五月になっても決して珍しくありませんので、東日本、北日本、北海道の皆様にとってはなおさらのことだというふうに思っております。
今回の補正予算、総合経済対策に生活の安全保障というタイトルがついているので、まさに国民の皆様の生活をどう支えていくか、安全保障として守っていくのかということがメッセージで込められている今回の予算ですので、私は、一―三月期だけではなくて、ここも、今の段階では多分総理はお答えにくいことではありますけれども、是非御検討いただきたいのは、今回、七千億円予備費を積むわけでございますので、来年しかるべきタイミングに、四月、五月、今申し上げたような気候変動がありますので、ここで予備費などを活用して一―三月同様の御支援をするという提案をさせていただいておきたいと思いますが、総理、お答えをいただけますか。
○高市内閣総理大臣 四月以降の電気・ガス料金支援ということでございますが、重点支援地方交付金ですとか、ガソリン、軽油の暫定税率廃止など、このほかにもきめ細やかな物価高対策を講じてきていることを踏まえまして、必要性を十分に見極める必要はあると考えるんですが、今後の電気料金を始めとする物価動向、これをしっかりと踏まえて、仮に委員がおっしゃるような追加的な物価高対策が必要ということになれば、その時点で追加的な対応の検討を否定するものではございません。
○庄子委員 総理、ありがとうございます。これは、年が明けて常会が始まりましたら、しっかりまたこの問題についてもお伺いしてまいりたいというふうに思っております。
次に、重点支援交付金のことでございます。
今、我が党の地方議員の皆さんがどんなことをしているかといいますと、専決処分でというふうに国はメッセージを出されましたが、地方議会に私も長くおりましたけれども、専決処分というのは議会軽視という批判がつきまといます。したがって、専決ではなくて、年末までに臨時議会を開いて、国のこの重点支援交付金を処理しよう、そして早く住民の皆様の元に届けようという工夫を、首長の皆さん、あるいは他会派の皆様にも協力をいただきながら、臨時議会、模索をしているところがたくさん出てまいりました。
こうした地方議会の御努力にやはり国もちゃんと向き合って応えなきゃいけないと思っていまして、とにかく早く地方にこれを送っていくということなんだというふうに思っております。
そこで、地方議会の皆様からも何度となく声をいただいているし、この委員会の中でも他会派の皆様からの意見、質問にもありますが、この重点支援交付金における食品高騰対策向けの特別加算枠、四千億ですね、これを、水道料金引下げを通じて国民の皆様の可処分所得を増やす、その増えた可処分所得で食料品購入を容易にする、そういったような生活者支援に使いたいよという地方があります。
こうした自治体の要望があった場合について、可能かどうか、端的にお答えをいただきたいと思います。
○高市内閣総理大臣 この予算委員会でも、この重点支援交付金の食品高騰対策向け、四千億円分の特別加算について随分議論がございました。
これは、市町村において、生活者に対する食料品の物価高騰についての家計への直接的な支援を念頭に置いているものでございますが、お米券や商品券以外でも、食料品高騰対策として生活者を支援することが目的であれば、特別加算の趣旨に合致し得るものと考えています。
この活用に当たりましては、生活者への食料品の支援を含むものであれば、食料品以外にも使える商品券や電子ポイントの給付など消費下支えの取組と併せて実施することも可能であるという旨、これは整理しておきたいと思います。もう既に自治体にお伝えをしております。
それから、水道料金の話が出ましたが、交付金予算が不足するといったことで、結局ほかのことにも使わなきゃいけない。それで、交付金予算が不足するといった事情によって、この特別加算を水道料金引下げなどを通して生活者支援に使いたいとおっしゃる自治体があれば……(発言する者あり)ありますか。ありますということですので、内閣府において、相談に応じて柔軟に対応することとさせていただきます。
○庄子委員 大変大事な御答弁をいただいたというふうに思っております。柔軟な対応をと総理がおっしゃったので、その言葉を信じて、地方自治体の皆様と一緒に国民の皆様のニーズに応えるということを我々としてもやっていきたいというふうに思っております。
何で電気代、ガス代や重点支援交付金のことを申し上げているかというと、今回の補正予算に対して、我々は四つの視点で見ています。一つ、中間層にも刺さる支援であるかどうか。二つ、何より即効性があるのかどうか。三つ、オペレーションコストがどれほど安くできるかどうか。そして四つ目が、いわゆる市場、マーケットとどう対話ができているかという、この四点でございます。
中間層の支援という意味で申し上げると、例えば帝国データバンクが発表しておりますが、国内の主要食品メーカー百九十五社が今年値上げをするという飲食料品は二万六百九品目になっておりまして、昨年を六割以上上回っているわけであります。
総務省の家計調査によりますと、御家庭の平均食費、これは、二人世帯だと約七万二千円、三人世帯になると約八万六千円かかっている。いかに食料品が上がっているかということを数字で御理解をいただけるというふうに思います。
消費者物価指数も、総合指数が一一二・〇ということで対前年比二・九%上昇。これは五年間ずっと続いていますので、恐らくこれからもこのトレンドは変わらないというふうに思います。
したがって、中間層の方々にもちゃんと届く今回の補正予算であるべきだというのが我々の思いでございまして、その点でいうと、組んでいただいたこの補正予算案、足下の物価高騰対策、そして暮らしの安定、生活の安全保障という観点でいうと不十分ではないかというふうに思っておりますが、総理の御認識を伺います。
○高市内閣総理大臣 今般の経済対策では、公明党の、幅広い所得層を対象とした迅速な支援を実施すべきという御提言も受けて、子育て世帯を力強く支援する観点から、一人当たり二万円の物価高対応子育て応援手当を盛り込ませていただいております。
また、一世帯当たり年間一万二千円程度の負担軽減となるガソリン暫定税率の廃止、また、一世帯当たり七千三百円程度の負担軽減となる、先ほど出ましたが、電気・ガス代の支援、また、先ほどもう運用の仕方をしっかりと引き出されてしまいましたが、重点支援地方交付金の拡充、それから、基礎控除を物価に連動した形で更に引き上げる税制措置など、様々な物価高対策を講じることにしております。
これら各施策を組み合わせていけば、中所得、低所得層を含めた国民各層の皆様に政策の効果をお届けできると思っておりますので、できる限り迅速にお届けできるように、これは自治体そして議会の御協力も必要でございますけれども、全府省庁も連携して、国、地方公共団体など一体となって、できる限り早期の執行に努めさせていただきたいと思っております。
○庄子委員 ありがとうございます。
一問ちょっと飛ばして、熊対策をお尋ねをさせていただきます。
私、東北でございますが、今年の熊被害は非常に深刻で、災害級とおっしゃる有識者の方もいらっしゃいます。先般は盛岡市内の中心部の大手の銀行の本店駐車場に熊が現れるという、ちょっと異常事態でございまして、住民の方々は本当に御心配が尽きません。
この熊対策については、今回、対策パッケージもまとめていただいているわけでございますが、特に強調させていただきたいのは、学校の登下校、ここに何かあってはなりませんので、この安全対策をまずしっかりやっていただくということは何より重要です。
加えて、この秋の行楽シーズン以降、熊の被害の影響もあって、宿泊施設、それから飲食業、あるいはイベント産業、こういったところにキャンセルが相次いでおりまして、かなり事業の経営にダメージを与えているという話を伺っております。
こうしたことについても是非国の対応を求めたいと思うんですけれども、御見解を伺います。
○木村政府参考人 まず、宿泊施設についてお答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、特に東北地方におきましては、予約の減少やキャンセルの増加といった影響が生じているものと承知しております。
その対策でございますが、まずは観光客の方々の安全を確保し、安心して旅行を楽しんでいただくための環境を整備すること、これが重要であると考えておりまして、先般、関係閣僚会議で取りまとめられましたクマ被害対策パッケージに盛り込まれました、観光客に対する安全確保などの施策をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
あわせまして、引き続き、風評被害や宿泊者数の動向など、観光業界への影響をしっかりと把握するとともに、具体的な影響を踏まえ、関係省庁や関係自治体とも連携しつつ、必要な対応を講じてまいりたいと考えております。
○浅井政府参考人 飲食業とイベントについてお答えをいたします。
昨今、多くの地域で熊による人的被害が発生していることで、今御指摘ありましたように、飲食業、イベントにおいて休業を強いられる、又は中止、延期になるといった経済的被害も生じているというふうに承知しております。
政府といたしましては、先月、クマ被害対策パッケージを取りまとめて、国民の皆様の安心、安全の確保に万全を期すべく必要な施策を進めることとしております。
経済産業省といたしましては、この熊被害も含めた経営への影響につきまして、中小企業に対して、一定の要件を満たす場合の資金繰り支援でありますとか、経営相談窓口の設置をしているところでございます。引き続き、影響の把握に努めまして、それらの状況を踏まえて必要な対応を検討してまいります。
○庄子委員 是非万全な対策をお願いを申し上げたいと思います。
次に、総理に基金化のことについてお尋ねをさせていただきます。
産業支援の基金化については、本当にこの補正予算でやる必要があるかどうか、度々この議会の中でも緊要性という言葉が出てまいりますけれども。
令和五年度の年度末の基金残高が十八・八兆円です。今回新たに二・五兆円、基金に積み増しを行うということになるんですけれども、緊要性という意味でいうと、令和五年の基金シートでも明らかなとおり、当初七・一兆円支出しますと言っていたものが実際には五・一兆円しか使われていないという、非常に乖離があるんですね。今回、この補正予算でも、本来の趣旨に合わない支出が多く盛り込まれているのではないかという指摘がこの委員会でもございました。
先般、総理御自身が経済財政諮問会議の席上でこう発言をしておられます。必要な予算をちゃんと当初予算で積むことはとても必要だと考えている、こうおっしゃいました。まさにそのとおりだと思っておりまして、当初予算に計上すべき事業が今回の補正に入っているのではないか、こういうふうに我々は認識をしているんですが、総理の見解を伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 今般の補正予算では、基金に二・五兆円を措置しております。生活の安全保障、物価高への対応として、いわゆる高校無償化と併せて公立高校や専門高校などへの支援の拡充を図るための高校教育改革促進基金、また、中堅・中小企業等による大規模投資を支援し、賃上げ環境の整備を目指す中堅企業等大規模成長投資促進基金などを計上しております。
これらについては、それぞれ、高校教育改革の速やかな実現に向けて、パイロットケースの創出に取り組む都道府県を先行的に支援するという観点ですとか、また、物価上昇を上回る賃上げに向けた賃上げ環境の整備を早急に支援するという観点から、今般の補正予算で措置させていただきました。
これに限らず、今回計上したいずれの基金についても、今回の経済対策を迅速で、また効率的に実現するために、補正予算の要件である緊要性が認められたものについて、適切に予算措置を行っています。
その上で、今委員がおっしゃっていただきましたけれども、毎年、当初予算に計上すべきものは当初予算で計画的に計上をするべし、そして、時々の経済、物価動向等を踏まえて各事業の必要性や緊要性を判断した結果、必要な事業は補正予算に計上する。こういう考え方の重要性は私も認識しております。だから、経済財政諮問会議でそう申し上げました。
今後の経済、物価動向も見極めながら、予算全体のめり張りづけをきちっと行っていく中で、予算の在り方についても議論を深める、そのように既に指示を出しております。この辺りで変えなきゃと私も思っております。
○庄子委員 本当に変えていきましょう。
基金のことを申し上げているのは、総理がおっしゃる責任ある積極財政の責任という言葉がどこにかかっているのかという問題意識を持っているからなんですね。
この責任というのは、私は、今回、GDP比二・九%ですか、この規模の補正予算というのは、過去、リーマン・ショック、東日本大震災、コロナのとき以来だと思います。あのときと環境、状況、どう違うかというと、あのときはデフレで需給ギャップが大きかった、でも、今はインフレ局面に入り、需給ギャップは少ない。こういう中で、放漫財政というふうにマーケットに受け止められてしまうと、これは、より金利を上げて円安を進行させ、結果、また我が国の物価が上がっていくという悪循環を生んでしまうのではないか。
したがって、責任ある積極財政の責任という言葉は、そうした間違ったメッセージをマーケットには与えずに、筋肉質でスリム化して、緊要性のあるものしか計上していないということがちゃんと市場に伝わるかどうかということがとても大事だというふうに思っておりまして、改めて総理に、今回のこの補正予算が、長期金利の一層の引上げ、また円安の進行、こうしたものを通じてかえって物価高騰を助長するリスクはないのかということについて、御見解を伺います。
○高市内閣総理大臣 経済対策の規模については、需給ギャップのみによって判断すべきものではないと考えております。
今般の経済対策は、生活の安全保障、特に物価高の問題に早急に対応するということとともに、危機管理投資、成長投資によって、安全で安心な社会と強い経済を実現する取組に早期に着手するために、戦略的な財政出動として真に必要な施策を積み上げて策定したものでございます。
財源については、税収の上振れなどを活用してもなお足りないという分については国債発行によって賄うことになりますけれども、当初予算と補正予算を合わせた補正後の国債発行額は昨年度を下回っています。財政の持続可能性にも配慮した姿となっております。
為替や金利への影響ということなんですが、これを具体的にコメントすることは、市場に不測の影響を及ぼすおそれがあることから、差し控えます。
物価に対する影響につきましては、先般の経済財政諮問会議に提出された内閣府の試算がございます。需給ギャップと物価の関係、それから今回の経済対策の規模、対策による個別物価を押し下げる効果などを踏まえれば、今回の経済対策が物価上昇を加速させる影響は限定的と見込んでいるというものでございました。これは内閣府の試算でございます。
でも、財政については、やはりマーケットからの信認を確保することが重要です。そのためのメッセージを伝えることが重要という、その点は御指摘のとおりでございますので、市場の動向をちゃんと注視しながら、成長率の範囲内に債務残高の伸びを抑えて、政府債務残高の対GDP比を引き下げていくということで、財政の持続可能性を実現して、マーケットからの信認を確保してまいります。
○庄子委員 よろしくお願いいたします。
税制の課題について伺います。
ある仙台市議の方、御相談を受けて、地方議員さんを通じて私の元にその声が寄せられました。年金額が変動したことによって所得が増え、これまで非課税世帯だったのが課税世帯に移行した方のお話です。課税世帯になったことによって、介護負担限度額の認定から外れて、負担が年間で四十七万円増えるというひずみの話でございました。
僅かな所得増で多額の負担を生じてしまうこうした事態は、改善する必要があるというふうに思います。住民税の非課税限度額の適時引上げといった仕組みが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○林国務大臣 今、庄子委員から御指摘がありましたように、介護保険制度など社会保障制度において、給付や負担の基準などに非課税限度額などの様々な課税情報を利用されている場合があります。これらの基準等をどのように設定するかについては、それぞれの制度、社会保障では社会保障とか、それぞれの制度の趣旨、目的に沿って、各制度の所管省庁において適切に御判断いただくものと考えております。
それを申し上げた上で、個人住民税の非課税限度額そのものについては、個人住民税が地域社会の会費的な性格を有しておる、地方税財源への影響を踏まえつつ、特に低所得者層の税負担に配慮して設定されているもの、そういうふうに考えております。
いずれにしても、個人住民税の非課税限度の在り方を含めて、税制については与党税制調査会等において議論されるべきもの、そういうふうに考えております。
○庄子委員 現実にそういう問題に直面をしている方がいるということを前提にいろいろ御検討いただきたいというふうに思うんですが。
もう一点、個人住民税の道府県税利子割につきまして、近年、ネットバンクの口座開設が増えている問題です。本来はその人が住んでいる県に帰属すべき税収が、ネットバンクの本店は東京にありますので、東京に納税されてしまっているという問題です。
この問題は、既に報道等でも大分指摘がありますけれども、清算をする制度が私は必要だというふうに思っておりますが、大臣、御認識を伺います。
○林国務大臣 これも、今、庄子委員から御指摘いただいたように、道府県民税利子割、これはインターネット銀行等の利用拡大によって、制度をつくったときの想定を超えて、あるべき税収帰属との乖離、これが生じておるわけでございます。
総務省では、地方財政審議会の下に設置をいたしました地方税制のあり方に関する検討会、ここにおいて有識者に御議論いただきまして、清算制度を導入すべきだという報告書を十一月に取りまとめていただいております。
現在、与党税制調査会などで議論がなされているものと承知しておりますが、やはり近年、利子割税収が急増している中で、地方団体からも、早期にこの清算制度を導入すべきだ、そういう声をいただいておりますので、本年度、結論が得られるということを期待しておるところでございます。
○庄子委員 ありがとうございます。
最後の質問は、備蓄米のことについて農水大臣に伺います。
政府方針によりまして、約六十万トンが放出をされました。備蓄米に倉庫を提供されていた倉庫業界の皆様は、多額の保管料が逸失してしまったわけであります。
我々公明党は、小泉前大臣の時代に緊急要請をいたしまして、今、鈴木大臣に引き継がれているというふうに思いますが、備蓄米の緊急出庫でかかった人件費、運送代、増大したかかり増し経費の経費支弁の対応について伺うのと併せて、備蓄倉庫で生じた想定外の空きスペースによります逸失保管料について、国としてどう対応されますでしょうか。
○鈴木国務大臣 御質問ありがとうございます。
庄子委員の今のお話は、私自身も直接、倉庫業の皆さんからもお伺いをしているところであります。
政府備蓄米の管理に関する倉庫や物流業者との契約では、実際に保管をした期間と数量に応じた保管料や、通常必要な人件費そして輸送費等を支払うこととしておりますが、一方で、今般の備蓄米の放出は、従来想定していない緊急かつ大規模なものでありました。倉庫に当初に想定をしていなかった空きスペースが生じたり、また、その間保管料を得ることができなかった、そしてまた、時間外労働に伴う人件費や輸送費のかかり増し経費が発生するなどの、かなりな御負担をいただいたものというふうに認識をしております。
このため、令和七年度補正予算案において、備蓄運営に必要な経費として、緊急放出によって生じた空きスペースに係る年度末までの保管料相当額、これに加えまして、人件費や輸送費のかかり増し経費、これを手当てするための予算を計上しているところであります。
○庄子委員 ありがとうございます。
できるだけ迅速な対応を政府としてもお願いを申し上げ、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○枝野委員長 この際、吉田宣弘さんから関連質疑の申出があります。庄子さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。吉田宣弘さん。
○吉田(宣)委員 公明党の吉田宣弘でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
まず冒頭、先般発生いたしました大分県佐賀関での大火災、そして先日発生いたしました青森県沖の地震、これで被災をされた皆様にまず心からお見舞いを申し上げたく存じます。
それでは、限られた時間でございます、質問に入らせていただきます。
先週の十二月三日の参議院本会議で、我が党の竹内真二参議院議員が代表質問において、竹内議員の一九七二年の日中共同声明に対する政府の立場に変更がないかとの質問に対し、高市総理大臣は一切変更がない旨の答弁をなされました。
日中の基本文書というものは、この一九七二年の日中共同声明以外に、一九七八年のいわゆる日中平和友好条約、一九九八年の平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言、それから二〇〇八年の戦略的互恵関係の包括的推進に関する日中共同宣言があり、これら三つの文書も含めて日中関係の基本となっているところでございます。
そこで、高市総理に質問させていただきますけれども、この一九七二年の日中共同声明以外のこれら三つの文書に対しても政府の立場に変更がないかどうか、お聞かせいただければと思います。
○高市内閣総理大臣 日中間では、一九七二年の日中共同声明、一九七八年に日中平和友好条約、一九九八年に日中共同宣言、二〇〇八年に日中共同声明をそれぞれ策定しておりますが、これらが日中間の基本文書という位置づけに何ら変わりはございません。
○吉田(宣)委員 しっかり維持をされているということを確認させていただきましたが、先般、中国の戦闘機が日本の航空自衛隊に複数回レーダーを照射するという事象が発生いたしました。極めて危険な行為であり、断じて容認できません。公明党は、中国に対し強く抗議し、再発防止を慎重に求めた政府の対応を支持いたします。事態のエスカレーションを招かないためにも、冷静かつ毅然とした対応をお願いいたします。
その上で、次の質問に移らせていただきます。台湾との関係を質問いたします。
今、政府の立場を確認をさせていただいた一九九八年の共同宣言の中では、日本は引き続き台湾と民間及び地域的な往来を維持すると記載がございまして、事実、これまでどおり、そのとおりにその関係性を維持しているわけでございます。
私、九州比例区から選出をさせていただいておりますけれども、皆様御承知のとおり、熊本にTSMCという台湾の世界的半導体メーカーが進出をしてきておりまして、熊本県の菊陽町に所在しているわけですけれども、ここを中心にして町が様変わりをしてきております。九州各県は、これを契機に、かつて九州が担っていたシリコンアイランドとしての機能を改めて、新生シリコンアイランド九州として発展させていこうと、台湾の皆様やその他諸外国の皆様と一緒に頑張っているところでございます。私は、これから九州は台湾友好を更に促進をして、台湾とともに世界経済を牽引する役割を果たしていけるような、そういった大きな希望を今持っております。
そこで、質問ですけれども、半導体産業や観光を介しての九州と台湾との経済協力及び友好関係促進についての高市総理大臣の御所見をお示ししていただければと思います。
○高市内閣総理大臣 日本にとって台湾は、基本的価値を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーで、大切な友人でございます。
委員に今御紹介いただきましたとおり、九州では、半導体分野を始めとした日台間の経済的な連携が進んでいます。また、二〇二四年に九州地方に宿泊された外国人旅行者のうち、台湾からの延べ宿泊者数が二番目に多いということで、観光面での交流も活発でございます。
政府としましては、台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくという立場を踏まえまして、経済、観光も含め、九州など地方においても台湾との協力と交流、これを更に深化させていきたいと考えております。
○吉田(宣)委員 熊本のTSMC、それから北海道はラピダス、これら巨大な半導体企業が展開する地域というのは、今申し上げたとおり、町が様変わりしてまいります。地域のインフラ整備の要請は、ほかと比較しちゃいけないんですけれども、かなり強いものがございます。そこで、政府の予算の中に、地域産業構造転換インフラ整備推進交付金と長たらしい名前ですけれども、こういった交付金が措置をされておりまして、この交付金に対する期待が物すごく高いです。
そこで、質問でございますけれども、地域住民の皆様の生活環境の改善にも大きく資するところでございますし、企業活動の効率化、すなわち企業が利益を残しやすくするための効果もございます。その意味で、この地域産業構造転換インフラ整備推進交付金、長いんですが、この予算の拡充が私はなされるべきだというふうに求めたく存じますけれども、令和七年度補正予算案の中でどのように措置されているのかについて、高市総理に答弁を求めたく存じます。
○高市内閣総理大臣 地域産業構造転換インフラ整備推進交付金につきましては、地域の産業構造転換に資する半導体等の大規模な産業拠点整備などに必要となる関連インフラの整備を強力に推進するということを狙いにしております。
これまでに、委員の御地元の熊本のTSMCや北海道のラピダスなどリーディングプロジェクトを対象に、その安定的かつ円滑な操業に不可欠な工業用水、下水道、道路といった関連インフラの整備に対して、通常の公共事業予算とは別枠で支援をしております。
今般の経済対策では、この交付金を、新たに創設する地域未来交付金の一部として位置づけました。補正予算案においては、昨年度の九十億円から約百二十二億円に拡充を図ることとしております。関係自治体と連携して、必要な支援を強化してまいります。
○吉田(宣)委員 拡充を図っていただいていることに感謝を申し上げたく存じますが、今お示しいただいた対象、道路、工業用水等の対象の中に、是非とも鉄道、これを加えていただければ本当に心の底から喜べますので、また今後検討いただければというふうに思います。
次に、防災・減災、国土強靱化について、金子国土交通大臣に質問いたします。
現在、国土強靱化五か年加速化対策が進捗をしているところでございます。政府の取組が全国で進んでおりますことに心から感謝を申し上げます。しかし、五か年加速化期間は本年度で終了をしてしまう。一方で、自然災害は一向に収まる気配がございません。先ほど冒頭、お見舞い申し上げたとおりでございます。能登半島の復旧復興は、まだまだ道半ばでございます。
そこで、一昨年の災害対策特別委員会、これは委員長提案で、国土強靱化基本法を議員立法で改正をさせていただいたところでございます。その改正の中で、国土強靱化実施中期計画の策定を政府に義務づけるというふうな形で法文上位置づけました。そして、政府におきましては、この実施中期計画が策定をされ、いよいよ令和八年度以降も防災・減災、国土強靱化政策が継続をされます。政府の取組に重ねて感謝を申し上げたく存じます。
ただ、現在、労務費また資材単価、これが非常に高騰しておりまして、この状況に対応するための予算でなければ、予算を措置したけれども実行できる事業というのは数が減ってしまうということにもなりかねないわけです。
そこで、国民の皆様の安心、安全を高めることにもつながる国土強靱化、防災・減災対策、これについては、令和七年度予算案における国土強靱化予算、この中において、労務費や資材単価の高騰に十分配慮をしたものにするべきと求めたく存じますけれども、金子国土交通大臣から御答弁いただきたく存じます。
○金子国務大臣 吉田委員にお答え申し上げます。
国土強靱化につきましては、これまで、五か年加速化対策としておおむね十五兆円程度の事業規模で取り組んでまいりました。これによりまして、全国各地で着実に効果が積み上がっていますが、その一方で、おとといも青森県東方沖を震源とする最大震度六強の地震が発生するなど、自然災害が激甚化、頻発化しており、また、老朽化したインフラの整備や保全が喫緊の課題となっております。
このような状況の中で、令和五年、私が自民党を代表して与党の筆頭理事、そして吉田委員が公明党の理事として、あれは会期末の本当にぎりぎりだったんですが、野党の理事さんに働きかけながら、協議を調え、国土強靱化基本法を改正させていただきました。これによりまして、国土強靱化実施中期計画の策定とその推進が政府の責務として法的に位置づけられまして、本年六月に第一次国土強靱化実施中期計画が閣議決定されました。
その事業規模については、昨今の労務費や資材価格の高騰等を踏まえまして、五か年加速化対策を上回る水準として、今後五年間でおおむね二十兆円強程度を目途とすることが示されております。今回の補正予算における第一次国土強靱化実施中期計画関連の公共事業関係費は、国土交通省において、前年度を大きく上回る一兆二千三百四十六億円を計上しておりまして、労務費や資材価格の高騰にも配慮した予算となっております。
国民の安全、安心を守る国土強靱化の取組は、待ったなしの課題でございます。国土交通省としても、第一次国土強靱化実施中期計画の内容等を踏まえ、引き続き、令和七年度補正予算、そしてそれに続く令和八年度当初予算に向けて、必要かつ十分な公共事業の確保にしっかり取り組んでまいりますので、御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
○吉田(宣)委員 御答弁ありがとうございます。
今大臣からもございました補正予算と本予算、特に本予算ですね。恐らく、近い将来では令和八年度本予算になってくると思いますけれども、ここでも資材単価、資材の高騰、また労務費単価の高騰、これをしっかり意識した上で措置していただきたいんです。本予算で措置するということは、国民の皆様に、この国土強靱化策というものがこれから全国で展開をしていくということの予見をすごく高めることになりますので、是非とも本予算での措置も力強く、強力に推し進めていただきますことをお願いを申し上げたく存じます。
次に、これで最後の質問になりますけれども、今年の豪雨災害、これも全国各地で、期間的にも割と長い、数か月にわたるような形で発生をし続けました。そこでは多くの中小・小規模事業者も被災をいたしました。政府の支援がなければ、中小・小規模事業者の災害復旧は困難を極めて、最悪、事業を諦めなくてはならない、そういった事態にもなりかねません。
この点、本激指定を受けた地域におきましては、なりわい再建補助金というものの活用ができます。これは補助の上限がありません。しかし、本激に至らないような局激という程度の被災にとどまる場合においては、このなりわい再建補助金は使われずに、自治体連動型の補助金を利用をするということになるわけですけれども、この自治体連携型には上限が付されておりまして、上限があるがゆえに必要十分な支援につながらない、そういったケースも考えられます。
そこで、質問に移りますけれども、地域の中小・小規模事業者が改めて事業をお続けいただく強い希望にもなりますので、本激に至らずに局激にとどまる地域における自治体連動型補助金の上限については、中小・小規模事業者の被災状況に応じて上限を引き上げるなど、柔軟な対応を求めたく存じますけれども、令和七年度補正予算においてはどのように措置されておられるのかについて、高市総理に答弁を求めます。
○高市内閣総理大臣 昨今の災害の甚大化というものを踏まえましたら、今、吉田委員がおっしゃっていただいた自治体連携型補助金について、補助上限を引き上げることが必要だと考えております。
具体的には、激甚災害法に基づく局地激甚災害指定、いわゆる局激指定ですが、これを受けた場合に、都道府県の被災の程度に応じて、自治体連携型補助金の上限額を現行の五億円から最大四十億円まで段階的に引き上げる仕組みに見直すことといたしました。今般の補正予算案に所要額を計上しました。
被災された中小企業の実態をしっかりと踏まえて、なりわいの再建を全力で応援したいと思っております。
○吉田(宣)委員 時間が参りましたので、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○枝野委員長 この際、鰐淵洋子さんから関連質疑の申出があります。庄子さんの持ち時間の範囲内でこれを許します。鰐淵洋子さん。
○鰐淵委員 公明党の鰐淵洋子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
早速、高市総理に質問させていただきます。
物価高対策と併せまして、持続的な賃上げの実現が大変に重要でございます。地方へ、中小企業へ着実に賃上げの流れをつくっていかなければなりません。これまでも様々支援策を講じてきましたが、適正な価格転嫁が進まない、人手不足、また、午前中も議論がございました社会保険料の負担、こういった課題がある中で、賃上げが難しい、これが現状でございます。他方で、賃上げをしようと思ったけれども、支援策の要件が高過ぎる、手続が煩雑、支援策の効果的な活用をアドバイスしてほしい、こういったお声もいただいております。
高市総理は、賃上げをできる環境を整えることが政府の役割と答弁されていますが、賃上げの効果が出るまで、きめ細かく、現場の声、現場の実態に沿った強力な後押し、強力に推進をしていただきたいと思っております。
また、重点支援地方交付金の活用につきましては、例えば、地方の金融機関や商工会議所と連携しまして、生産性向上と賃上げがセットとなったモデルケースを創出するなど、一時的な支援で終わらせるのではなくて、持続的な賃上げにつながっていく、こういった支援が必要であると思っております。
できることを全てやり切って、物価高に負けない賃上げを実現していかなければならないと考えますが、どのように取り組んでいくのか、総理の決意と併せてお伺いいたします。
○高市内閣総理大臣 ありがとうございます。
先月の二十五日に政労使の意見交換を開催しまして、労使の皆様には、政府は、賃上げを事業者の皆様に丸投げせず、継続的に賃上げできる環境を整備するという高市内閣の方針について御理解をいただきました。
先月の二十一日に閣議決定した経済対策におきまして、官公需を含めた価格転嫁、取引適正化を徹底すること、政府全体で一兆円規模の支援を行い、基金も活用して、賃上げに取り組む中小企業、小規模事業者の成長投資等を後押しすること、また、重点支援地方交付金の中で、中小企業、小規模事業者の持続的な賃上げのための環境整備などの推奨事業メニューを強化することなどを行うことといたしました。この裏づけとなる補正予算の早期成立を何とかお願いするとともに、その成立後には、盛り込まれた施策をできるだけ速やかに実行してまいります。
これらの施策について、全ての都道府県で開催する地方版政労使意見交換、これを通じて、全国の中小企業、小規模事業者や支援機関の皆様にしっかり周知してまいります。
さらに、これらの支援措置を中小企業、小規模事業者の皆様に有効に活用していただくために、地域の商工会、商工会議所、よろず支援拠点などの支援機関において、支援措置の内容解説や申請手続のサポートなどを丁寧に進めてもらうということにしております。先ほど委員からの御指摘がありましたので、ここは丁寧にやらなくてはならないと思っております。
○鰐淵委員 ありがとうございました。
今答弁いただきましたけれども、中小企業と事業主の方の意欲が引き出せるような、そういったことも含めて、引き続き手厚い丁寧な支援をお願い申し上げたいと思います。
また、今総理の方から、地方版政労使会議についても触れていただきました。この点につきまして、上野大臣に質問させていただきたいと思っております。
四十七都道府県で、労働者団体、経営者団体、行政が一堂に会しまして地方版政労使会議を開催しております。これは、二〇一五年に公明党が提案をいたしまして、働き方改革等の諸課題について意見交換をする場として設置をされ、二〇二三年度からは賃上げを主なテーマとして開催をさせていただいております。政労使で意見交換をし、共同宣言を発信するなど、賃上げを実現すると認識を共有しまして、機運醸成を図ることができた意義は大変に大きいと思っております。
この地方版政労使会議を、今後、地域や産業によってテーマ等を細かく深掘りしていくことだったり、また、構成員の発言時間や意見交換の時間を増やすなど、賃上げ実現につながるよう会議を充実させていく必要があると思いますが、御見解をお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 お答えをいたします。
まず、委員におかれましては、厚生労働副大臣時代に自ら地方版政労使会議にも足をお運びをいただきまして、ありがとうございました。その経験を基に様々な御提案をいただいているものだというふうに認識をしております。
今年度も、地方版政労使会議を、来年の一月から二月にかけてになろうかと思いますが、賃上げ、賃金引上げに向けた取組を主たるテーマにして開催をさせていただく予定としているところであります。
今委員から御指摘がありましたとおり、やはり会議を一層充実したものにしていく、そうした観点が非常に大切でありますので、今お話しのありましたもろもろの点、しっかりと受け止めて取り組んでいきたいと思います。
例えば、地域ごとにサブテーマ、これを設定して議論をしていただいたり、あるいは、出席者自らの具体的な取組事例あるいは出席者同士の意見交換、こうしたことを促していって、会議自体も活性化をさせていきたいというふうに考えています。
また、共同宣言の採択、これも委員にお力添えをいただいて、何か所かで既に実施をされておりますが、更に多くの都道府県で実施をしていただけるように促していきたいというふうに思っているところであります。
いずれにいたしましても、こうした取組を通じまして、各地域での賃上げに向けた機運の醸成、これをしっかりと賃上げにつなげられるような機運の醸成を図ってまいりたいと考えています。
○鰐淵委員 ありがとうございました。
地方、中小企業へこの賃上げの流れを着実につくるためにも、是非とも今御答弁いただきました内容の充実に取り組んでいただきたいと重ねてお願い申し上げたいと思います。
さて、改めてになりますが、令和七年度補正予算案は、国民生活を圧迫する物価高対策、とりわけ公明党が重視する中低所得者を含めた幅広い所得層を対象とした物価高対策がまだまだ不十分であり、一層の拡充が必要であると考えております。
その中でも、本日は、最後のセーフティーネット、生活保護について質問させていただきます。
平成二十五年の生活扶助基準のデフレ調整について、本年六月に最高裁で違法判決が出されました。この判決を受けて、今回の補正予算案にマイナス二・四九%の水準での追加給付が盛り込まれています。厚生労働省におきましては、最高裁判決の趣旨、内容を踏まえ、実務を担う地方自治体への支援を含めまして、丁寧に誠実に対応いただきたいと思っております。
そして、今回の対応は当時のデフレという状況を踏まえた対応だと思いますが、そうであれば、今、インフレの局面の中では、生活扶助基準を大幅に引き上げるべきと考えております。
生活保護を受けている方々は、賃金上昇の恩恵を受けられず、物価上昇によって非常に厳しい生活を強いられています。今年度は、公明党の要望も踏まえまして、令和元年の全国家計構造調査を基に、令和六年までの消費動向を考慮して、一人当たり月額千五百円の特例加算が行われました。しかしながら、今年に入って、食品関係の物価はこれまで七・一%増となっており、一般低所得世帯の消費支出は、令和元年から令和六年までの伸びに比べて、直近では三、四倍も増えております。
こうした状況を踏まえれば、千五百円の特例加算では到底十分とは言えません。来年度予算では少なくとも倍以上増やすべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○上野国務大臣 お答えをいたします。
まず、今般の経済対策におきましても、物価高によって厳しい状況にある生活者を支援するためのきめ細かな対策を講じてきておるところであります。
その上で、御指摘の生活扶助基準につきましては、今御指摘がありましたように、令和七年度予算の編成過程におきましては、社会経済情勢を踏まえて、一人当たり月額千円の特例加算を令和八年度まで千五百円に拡充する対策を講じてまいりました。
今委員から御指摘がありましたとおり、やはりインフレの局面におきましては、景気の状況あるいは物価の状況などを十分見極めて対応することが必要だということは、まさに委員おっしゃるとおりだというふうに思っております。
この生活扶助基準におきましては、一般低所得世帯の消費実態、今委員からも具体的な数字がありましたけれども、その消費実態をしっかり見ていく、これがまず第一だというふうに思っておりますし、また、その他の社会経済情勢につきましても総合的に勘案をしながら具体的な額を決めていくことが必要ではないかというふうに考えているところでありまして、来年度予算に向けまして今政府間の調整を進めているところでありますが、しっかりとした対応になるように私どもとしても努めてまいりたいと考えています。
○鰐淵委員 ありがとうございます。
この点は公明党の重点要望でもございまして、引き続き政府の対応を注視してまいります。少なくとも倍増ということで、重ねて要請をさせていただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
次に、高市総理に質問させていただきます。
ブラジル・ベレンで、気候変動枠組み条約第三十回締約国会議、COP30が開催をされました。気候変動問題は、世界が一致団結して取り組まなければならない極めて重要な地球規模の問題ですが、世界第二位の温室効果ガス排出国であります米国はパリ協定からの脱退を表明しています。今回のCOP30では、米国が不在であっても気候変動対策を前進させられるかどうかが試される重要な会議であったと認識をしております。
このような状況におきまして、総理の所信表明演説では、残念ながら気候変動対策について触れられていませんでした。世界の真ん中で咲き誇る日本外交を取り戻すという高市内閣の方針に照らせば、環境、気候変動問題、これにつきまして、我が国の経験、技術を生かしまして、最優先課題で取り組むべきではないかと思っております。
そして、この気候変動問題は、私たちの生活、暮らしに密接に関わる問題でもございます。昨今の物価高を見ましても、家計を最も圧迫しているのが特に食料品の上昇でございます。先般も広島のカキが大量死したとのニュースがございましたが、この食料品価格の上昇の背景には、猛暑や豪雨、海水温の上昇など、気候変動が明らかに影響しております。さらに、今年の猛暑では、建設や農業分野で働ける時間が短くなるなど、労働生産性や労働における健康管理が問題となっております。また、子供たちも外で遊べない日が増え、体力や発達への懸念もされております。
気候変動問題は、人類共通の待ったなしの課題であり、真っ正面から取り組むべき最優先課題であると思います。気候変動問題へ対応を加速していくために、我が国は今後どのように取り組んでいくのか、総理にお伺いいたします。
○高市内閣総理大臣 先月のCOP30には、政府を代表して石原環境大臣が出席しておりました。会議の結果についても、大臣から直接報告を受けております。
この気候変動は、人類共通の待ったなしの課題です。パリ協定の一・五度目標の達成に向けて、世界各国が取組を進めなければなりません。
我が国は、今年の二月に国連に提出した新たな温室効果ガス削減目標の実現に向けて、地域、暮らしを含む各分野におけるGXの推進などに政府一丸となって取り組んでまいります。
また、気候変動から国民の皆様の命と安全を守るために、熱中症対策ですとか水害対策の強化など、気候変動による被害を回避、軽減する適応策にも取り組んでまいります。
AZECの方は私は出席できたのですが、AZECなど多国間の枠組みも活用しながら、ペロブスカイト太陽電池や、あと、省エネルギー技術も、これも日本がすごいものを持っておりますので、我が国の脱炭素技術への期待に応えて、その海外展開を後押ししていくということによって、世界の排出削減にも貢献し、日本の経済成長にもつなげたいと考えております。
○鰐淵委員 ありがとうございました。
我が国が取り組むべきことは明確かと思います。今、御答弁いただきました。あとは、それを実行して結果を出すことが重要でございますので、それはやはり強い政治的リーダーシップが求められるかと思います。是非とも高市総理の力強いリーダーシップで、この世界の最重要課題に全力で取り組んでいただきたいと重ねてお願い申し上げたいと思います。
あわせまして、今後、COP等のこういった国際会議にも是非とも参加していただきたい、御検討いただきたいと重ねてお願い申し上げたいと思います。
この気候変動問題につきましては、私たちの生活、暮らしやなりわいを脅かす、各地域の問題でもあります。この観点から、避難所や防災拠点となる学校や公共施設などに太陽光発電などの再生可能エネルギー設備や蓄電池の導入を推進することは、大変有効的な取組であると考えております。
この事業は、平時の脱炭素化だけではなく、災害が起きたときに、照明や冷暖房器具、スマートフォンの充電などの電源確保につながり、安心、快適な避難所環境の提供が可能になります。現在、全国の指定避難所約八万二千か所のうち、再生可能エネルギー設備のある避難所は約七%にとどまっておりまして、我が党はこれを重点政策に掲げ、導入一〇〇%を目指して早急に体制を整えるべきと考えております。
これからどのようにこの取組を加速していくのか、石原大臣にお伺いいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
避難所となる公共施設等への再エネ発電設備や蓄電池導入は、平時の脱炭素と有事の防災力強化の同時実現の観点から有効であります。昨年の能登半島地震を含め、実際の災害時に大きな効果を上げているところであります。
これまで、防災・減災、国土強靱化のための五か年加速対策に位置づけて導入を支援しているところでありますが、目標である千施設に対して、令和六年度末時点で千十二施設に導入され、目標を達成しております。
今年六月に閣議決定されました第一次国土強靱化実施中期計画では、更なる取組として、今後十年間で追加的に三千施設に導入するとの目標が定められております。新たな目標を達成すべく、令和七年度補正予算においても四十億円を計上しているところでありまして、引き続き、自治体のニーズも踏まえつつ、導入拡大に取り組んでまいります。
○鰐淵委員 ありがとうございました。
目標を決めて着実に進めていくということでありますが、災害はいつどこで起こるか分かりませんし、脱炭素化、これはしっかりと進めていかなければなりません。そういった意味では、緊張感を持って、少しでも早くということで、我が党もしっかりと地方議員の皆さんと連携を取って後押しをさせていただきますので、是非とも加速をしていただきたいということで、最後、改めてお願い申し上げたいと思います。
最後に、総理、御答弁は結構なんですけれども、要請をさせていただきたいと思います。
気候変動問題につきまして最後に質問させていただきました。この問題は、これからの社会を担っていく特に若い世代に大きな影響を与えます。そういった意味では、若い方々の声をしっかりと、また真摯に受け止めていただいて、そしてその声を政策プロセスに巻き込んでいく、こういった取組が重要ではないかと思っております。この点、環境委員会でも質問させていただきました。
また、気候変動問題に限らず、例えば社会保障だったり、また財政政策、これも若い方に大きく関わってまいりますので、是非とも、政府全体といたしまして、若い方の声をしっかりと受け止めて政策プロセスに巻き込んでいく、そういった取組を是非高市内閣で進めていただきたいと最後に要望させていただきまして、質問を終わります。
大変にありがとうございました。
○枝野委員長 これにて庄子さん、吉田さん、鰐淵さんの質疑は終了いたしました。
この際、約十分間休憩いたします。
午後四時十五分休憩
――――◇―――――
午後四時二十五分開議
○枝野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。大石あきこさん。
○大石委員 れいわ新選組、大石あきこです。
高市総理、税収が過去最高だ、八十兆円を超えたということですが、やはり庶民から取り過ぎやということで、その最たるものである消費税について伺います。
パネルの二です。
こちらは消費税収額と消費税還付税額の推移なんですけれども、一番左の二〇一九年度から二〇二五年度、二〇二五年度は見込みですが、その消費税の推移ですね。二〇一九年度の十月一日から消費税が八%から一〇%に値上げされまして、そこからさらには物価高も乗って、ぐんぐんと消費税が増えている。直近、二〇二五年の消費税収、このグラフの濃い青い方ですね、消費税収の額の見込みは二十五・五兆円である。むちゃくちゃ取られているんですね。
この還付金というのは、消費税を広く取引の一〇%取られるわけですけれども、そのうちの大企業の輸出企業を中心とした減税といいますか、還付、取られていないゾーンがこの薄いところになるんですけれども、それにしても、これだけ網がかかっている、庶民から、全体から吸い上げまくっているという状況です。
高市総理、通告の問い十四関係ですけれども、国民経済の現状認識について伺います。
今、本当に、国民生活、高市内閣は見えているのかなと。直近でいいますと、十二月八日に発表した国内総生産改定値でも、GDP、年率でマイナスと出ていまして、設備投資、公共投資がマイナスである。そしてまた、実質賃金ですね。十二月八日に、直近で十月の実質賃金が出ましたけれども、マイナス〇・七%と、十か月連続マイナスなんですよね。国民経済、生活が苦しくなっていると見るべきです。
一方で、消費者物価がずっと上がっていて、直近でも三%ということなんです。これを、もう物価が上がっているから、国債をこれ以上発行したらあかん、そういう政党も与野党にいらっしゃるんですけれども、コストプッシュインフレを引いた部分は一・六%で、まだ財政出動余地もありますし、何よりも消費者物価が上がっているんだから、それこそ消費税を下げたらいいですよね、これだけ取っているんですから。
高市総理、消費税廃止、最低でも一律の五%減税、やってください。質問です。
○高市内閣総理大臣 消費税、一律五%減税をやってくださいということでございますが、今まだ税制調査会で税については議論をしておりますところでございます。
そしてまた、自民党それから日本維新の会の連立の合意には、一律五%減という選択肢はございません。食料品に関して、食料品にかかっている軽減税率について、これは二年間限定して引き下げるということについての選択肢を排除するものではございませんけれども、一律五ということは入っておりません。
○大石委員 消費税廃止もやらなければ、一律五%減税もやらないということは伺いました。
今、高市総理の人気が高いと言われていて、内閣の支持率も高いんやと言われているんですけれども、やはり、まだまだ国民の皆さんがその本性を知らないですよね。ですから、やはり、違うで、高市内閣は増税、緊縮やないかということをちゃんとはっきりして、国民の皆さんにお伝えせねばいけないなということで、パネルの六です。
先ほど言ったように、これは十二の増税、緊縮リストをピックアップしました。十二もあって、本日はこの1から4までお伺いしようと思いますけれども。
先ほど言いました、1、消費税減税はやらず、防衛増税一・一兆円。それから2、高校生の扶養控除縮小。せっかく高校生まで月一万の手当を広げたにもかかわらず、その分、その分ではないにしても、目減りさせるということをやってくる。これは、少子化対策にもならない増税ですよね。そして3、健康保険料に上乗せ負担だと。子ども・子育て支援金、子供を安心して産み育てられるのかなと思いきや、これはタコ足食いで、増税である、負担増であるということですよね。そして4、介護保険の自己負担を二倍にということで、本当にこれは血も涙もないことで、やめていただきたい。
まず2について。報道で、高校生の扶養控除縮小について、高市総理が別に自分は指示していないみたいなことをXというSNSでつぶやいておられましたよね。扶養控除縮小をやってもらったら困るわけで、そういう報道が相次ぐ中で、指示していないとSNSで投稿されているんですけれども、それってつまりはやらないということなんでしょうか。やらないとここで約束していただけますか。
○高市内閣総理大臣 私は、高校生年代の扶養控除については、縮減に関する指示を出したものではございませんが、現在、与党税制調査会で議論しています。なぜかというと、一昨年に児童手当の拡充が決定されて以降の検討事項となっているので、与党税制調査会で議論されている最中ということでございます。
政府は、与党における議論の結果を踏まえて適切に対応するということでございます。
○大石委員 続けて聞きますけれども、3の健康保険料に上乗せ負担も来年四月から実施で、また社会保険料の上乗せになるんですよね。これは、でも、岸田政権の頃に決めたやつじゃないですか。増税眼鏡と言われて、ちょっとステルス的に潜り込ませて、高市政権が支持が高いからということで、来年四月からどさくさ紛れに実施。段階的に上げて、月九百五十円ぐらいまでの負担になりますので、こんな増税もやめていただきたいんですけれども、やめていただけますか。
○高市内閣総理大臣 一昨年に決定しました三・六兆円規模のこども未来戦略の加速化プランにつきましては、子ども・子育て支援法等改正法などに基づいて、令和六年十月からの児童手当の拡充など、既に八割強に当たる三兆円が実施されています。
その財源の一部として活用される子ども・子育て支援金制度は令和八年四月からの実施が予定されていますが、改正法において、支援金は社会保障の歳出改革による社会保険料の負担軽減の範囲内で導入することが規定されております。支援金の導入による実質的な負担は生じないと考えております。
○大石委員 決まっているからやるんだと言っていて、どこが積極財政で、どこが責任ある積極財政なのか。岸田総理のときに怒られたから眠らせていたやつ、結局、支持率が高いときにやりますみたいなことだったら、どこが積極財政なんでしょうか。
特に、この4、今から御説明しますけれども、本当にお年寄りが生きられなくなるような自己負担二倍というのを方向づけるのは絶対やめなきゃいけない。やめてください。
介護保険の自己負担を二倍にというのが、これは、何か今、若い人とお年寄りが対立させられているというか、若い人が負担が多いんや、お年寄りのせいで、だからもっとお年寄りから負担させようということを、それは与党もそうだし、一部野党もそうだし、メディアもそうだし、そういうことをすごいあおっているんですね。
でも、現実のお年寄りの生活、それを支える現役世代の生活というのは全く違うものでして、この自己負担を二倍にというのをどこに広げるのかというのが、年金などで暮らしている年収二百三十万円以上のお年寄りなんですね。そこの介護負担を倍増させるということなんですよ。
元々、二百八十万円の年収の方に自己負担二割にしていて、それも鬼やなと思いますよ。そこを二百三十まで引き下げて、もっと増やしていこう、この辺、二百三十万円年収のお年寄りまでは比較的裕福なお年寄りということにしておこうという。でも、現実は違うでしょう。年金を入れてというか、主に年金で食べている方が年収二百三十万円で、こういう、倍になっちゃう。
倍になるというのはどういうことか。例えば、訪問介護とかデイサービスとかを受けておられる方、月一万円ぐらいの負担やったら月二万円の負担になるんですよ。施設とか通っていて、月三万円ぐらいの負担やったら月六万円になるんですね。普通に考えて払えないじゃないですか。なのに、三十五万人が最大その影響を受けると言っていて、まず払えないし、それは現役世代の家族にもツケが行くわけですよね。
これ、やめていただけませんか、総理。
○高市内閣総理大臣 今、一方的にいろいろお話しになりましたが、全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋、改革工程に基づいて、厚生労働省の審議会で議論をいただいております。現時点で、具体的な見直しの内容が定まっているものではございません。
○大石委員 定まってないんやったら、絶対やめていただきたいんですよ。
パネル〇七ですね。
非常にグロテスクだなと思うんですね。どういうことかというと、左側が先ほど言ったやつ、国民の負担増で、このお年寄りいじめ、年収二百三十万円以上のお年寄りを比較的裕福だと見立てて倍増させる、自己負担を二割に倍増させるんですけれども、それで国がどれだけ節約できるかというと、保険料が四十億から百十億円なんですって。右側と比べてえらいグロテスクやなと。防衛費、アメリカ、対米貢献ですね、これと全然桁が違うんですよ。今回の補正予算でも防衛関連補正予算一・一兆円積まれていますが、百十億円と一・一兆円、何倍違うでしょうか。百倍違うんですよね。
それだけやないんですよ。今回、補正予算で三千七百億円、JBICなどの財政基盤強化につぎ込まれますけれども、その背景にあるのは対米投資八十兆円、三年間で。八十兆円、今、円安で八十五兆円までになっているんです、五千五百億ドルだから。そんな百兆円レベルの、お年寄りから搾り取った額と、この桁、比べてみてください、千倍違うんですね。
私は国会議員になって四年になるんですけれども、やはり日本にはすごい階級が存在するなと。国会の外で一生懸命生きているお年寄りだったり生活者だったりは、二万円、千円とか百円単位で生きてはって、その方々から、あなたたちは比較的裕福だといって、搾り取れて数十億から百十億円とかでしょう。でも、右側の数字、防衛予算、アメリカにつけろよとか、アメリカ、トランプに対米投資しろよと言われて、全然もう桁違いじゃないですか。
それで、補正予算で財政基盤強化三千七百億円と、三七〇〇でしょう。でか過ぎるから、相場が高過ぎるから、もう下の方の百億円程度なんて切り捨てていますよね。でも、その百億円とかを、こうやって国民負担増で搾り取っているわけでしょう。それ、どこが責任ある積極財政なんですか。本当にグロテスクだなと思うんです。
だから、私たちは、れいわ新選組は、補正予算の組替え動議をあした出します、その案が〇一なんですけれども。
やはり、今、国民経済が、前段でも、冷え切っている、ぼろぼろになっている、特に国民一人一人の生活がむちゃくちゃなんやと、そういう状況の中で、高市さんは何かやってくれそうだ、増税眼鏡とは違う、石破さんとは違うという期待感の中で、やっていることは増税なんですけれども、そこを、そうじゃなくて、全然そうじゃなくて、国民一人一人がちゃんと生きていけるものに変えていかなきゃいけないんです。それで、この組替え動議を積み上げました。(発言する者あり)すごいでしょう。特例公債五十八兆円、こうやって、野党の方々もすごいねと、ある意味、せせら笑うんですよ。ほら、こうやって笑っているでしょう。
だけれども、あなたたちが今日も、立憲も一生懸命言うてはりましたよね、介護のお金が足りないんだと、障害にはつかないだろうということを追及されていて、真っ当なことやと思いますよ。だけれども、そもそも、その立憲の方々も平場に出られて、介護現場に出られて、立憲も、月給一万円の賃上げで足りるかとかいう話をされて、もうそれは焼け石に水やでという話をされているという話をしていたでしょう。だから、全産業平均と月八万円差があるんだから、そこを変えていかなきゃいけないと、それは立憲の議員も言っていたでしょう。
だけれども、これを見て、多過ぎるなと笑うという、そういう国会でいいんですか。もっと外の、国民が萎縮するだけですよ。もっと国民が、生きていけない、介護の賃上げを十万円やって当たり前やと言える社会でなきゃいけないし、国会の中でないといけないんですよ。れいわは積み上げました。だから、それぞれの野党が、それぞれの委員会とか、今日も、これはやらなあかん、やらなあかん言うてた概念、それをちゃんとお金に積もうとしたらこうなるんですよ。
この一例として、今、教員一・五倍増員、〇・七六兆円積んでいます。これは、本当に高市さんが何かやってくれる、責任ある積極財政をやってくれるという現状とは全然違うので、教員一・五倍増員積みました。なぜならば、学校現場で労基法違反状態が続いているからです。
文科大臣にお伺いしますからね。
今、学校の先生は、一分も実際は休憩を取れていないんですよね。これは労基法違反なんですよ。労基法で、学校の先生は少なくとも四十五分の法定の休憩時間を取らせなければいけない。しかし、休憩時間も取れていないし、サービス残業ですね、時間外在校等時間という概念を持ち出されて、公立学校の先生は残業代が支払われない状況になっています。せめて労基法ぐらい守りませんか。
文科大臣にお伺いします。二〇二二年に教員の勤務実態調査が、文科省が行いましたね。そこで休憩時間も調査しているんです。その休憩時間自体は労基法の定義にも当てはまらない雑なものも足した数字ではあるんですが、小学校の先生、十月、十一月の休憩時間が二十三分だったんですよね。これはオフィシャルの、文科省の調査です。法定で四十五分の休憩が義務づけられているんですから、雑多なものを足して二十三分だったら、これは労基法違反ですね、大臣。
○松本(洋)国務大臣 大変、教員の皆さん、厳しい環境の中で大変……(大石委員「短めに答えてください」と呼ぶ)はい。崇高な職務に就いていただいておりまして、心から敬意を表したいと思いますし、また、委員の御指摘というのは、ちゃんと休憩時間を取らせたい、そして労働条件を改善したい、そういう御趣旨だというふうに承知をしているところであります。
労働基準法で定める休憩時間は、使用者が労働者に権利として労働から離れて自由に利用することができる時間を指し示しており、同法三十四条により、校長等には、教員に対しこの休憩時間を与えることが義務づけられています。
一方で、御指摘の令和四年度教員勤務実態調査は、校長が教員に休憩時間を与えたかどうかではなく、実際に業務から離れたと回答した時間がどれぐらいあったかを教員の自己申告により調査したものであり、仮に休憩時間中に教員の判断で業務に関係する作業などを行った場合には、調査には当該時間は申告されていないと考えられます。
つまり、そういう意味では、いわゆる労基法上の休憩時間という調査ではなくて、実際に教職員の皆さんがどういう実態なのかということを調査をしたということでありまして、ここに大きな差があるというふうに考えております。
したがいまして、自己申告の時間が四十五分を下回っていることのみをもって、校長が休憩時間を与えていないといった労働基準違反であるとは直ちに言えるというものではないということであります。(大石委員「委員長、長くないですか」と呼ぶ)
○枝野委員長 聞かれたことに端的にお答えください。
○松本(洋)国務大臣 はい。
ということで、これをもって、校長が休憩時間を与えていないといった労働基準法違反であるとは直ちに言えるものではないと考えております。
○大石委員 ほんま、もういいかげんにしてくださいよ。国会の外の人たちは、公立学校の先生が、公立だけじゃないけれども、学校の先生が休憩なんか取れていないとみんな知っていますよ。
労基法の調べとちゃうんやみたいな話、それは、先週私が文科委員会で、その調べはあかんで、労基法に基づいた調査じゃなくて雑多なものが含まれているでと私が言ったんですよ。でも、それを逆に取ってというか、そんなの通用しませんよ。いや、手を挙げなくていいですよ、手を挙げないでいいですよ。逆にして、労基法違反やないとかね。
じゃ、どうなの、実際に一分も取れてないやん、学校の先生。いや、もう手を挙げぬでいいですって。給食の時間だって、あれは学校給食法に基づいて、休憩時間じゃないんですよ。学校の給食の指導もしないといけないし、安全配慮義務もあるから、だから、学校の先生なんか、本当に休憩を取れていないんですよ。その事実も認めずに、労基法違反とは言えない、だけれども、学校の先生の勤務の実態を把握するための調査だなんて、もう通用しません。手を挙げないでください、高市総理に聞きたい。
高市総理、この文科大臣とのやり取りを見ていて、やはり、学校の先生に、この労基法違反、休憩を取れていないという現状、改善したいと思いませんか。このような文科大臣の姿を子供たちに見せたら恥ずかしいでしょう。ちょっと、何をやっているんですか。私が質問したら……
○枝野委員長 大臣に対する質疑の場ですから。今は文部科学大臣に聞いていません。
高市内閣総理大臣、端的にお答えください。
○高市内閣総理大臣 文部科学大臣に答弁をさせます。
○枝野委員長 文部科学大臣松本洋平さん。(大石委員「ちょっと待ってください、ちょっと待ってください」と呼ぶ)
○松本(洋)国務大臣 委員長の御指名をいただいたので、お答えを……(大石委員「でも、委員長、ちょっと待って。私は、このやり取りを見て、高市総理に」と呼ぶ)
○枝野委員長 総理にお尋ねになったことを、総理が文部科学大臣に答えさせますとおっしゃいましたから、文部科学大臣にまず答えていただきます。
松本洋平文部科学大臣。
○松本(洋)国務大臣 これは文部科学省の所管でありますので、是非私の方からお答えをさせていただきたいと存じます。
これは、今おっしゃったように、そこの間にそごがあるということは、私どもとしても大きな課題であるというふうに受け止めているところであります。
ですので、今年の九月の指針に、そうしたことをしっかりと改めて指示をしているところでもありますし、また同時に、その調査に関しましても、今後、毎年度、文部科学省が教育委員会向けに実施する調査において、各教育委員会が所管の学校における休憩時間の確保のためにどのように取り組んでいるかを把握する予定としているところでありまして、調査結果をしっかり分析してまいりたいと存じます。
先ほど、できればこれも一緒に答弁をしたかったところであります。
○大石委員 いや、もう真っ黒なのに、そんな答弁をセットでしたからって免罪なんかされませんよ。そのために私の時間を使わないでください。
高市総理に、こういうやり取り自体が恥ずかしいと思わぬかということを聞きたかったんですよ。だって、国会の外で、学校の先生の現場は労基法違反そのものやってみんな知っていますから。なのに、実態調査って、もう本当に寒いだけですよ。
時間もあるので、次に行きます。
再審法の改正について、これは必ず聞いておきたいので、高市総理に伺います。
再審法の改正について、再審制度というのは裁判のやり直しのこと、再び審査する、再審ですね。無罪なのに、無実なのに有罪という判決が確定した冤罪の被害者を救う最後のセーフティーネットが再審制度なんです。だけれども、今の再審制度、今の法律体系のままでは冤罪被害者を迅速に救うことができません。
冤罪で有名というか、多くの人が知るのは袴田事件ですね。一九六六年、静岡県で一家四人を殺害したと無実の罪を着せられた袴田巌さん、死刑囚として四十八年間も拘束されて、去年やっと無罪が確定したんですけれども、今八十九歳なんですよね。なぜ、無実の袴田さんがこのように四十八年間も死刑囚として拘束されなければならなかったのか。これはもう絶対あってはならないことだから、このメカニズム、ちゃんと構造問題を把握して、そこに対応する再審制度に変えなければいけないんですよ。
まず、激しい取調べでうその自白をさせられて、強要させられたんですね。でも、その後一貫して無罪を主張して、だけれども、長期的に拘束されてしまう大きな問題として、検察によって証拠が捏造されて、しかも証拠が隠されてしまう、そして証拠開示までに時間がかかったということがあります。
そして、次のハードルが、再審開始が決定しても、検察の不服申立て、特別抗告が禁止されていない、そこで特別抗告されて時間稼ぎされてしまうんですね。袴田さんの場合も、再審開始決定から確定まで九年かかっているんですよ。地裁で再審決定がなされたけれども、そこで特別抗告を検察にやられて、上位の高裁に行って、また地方に戻って、そして確定まで九年かかっていて。ほかの事件ではもっとかかっているんですよね。もっと引き延ばされてしまったものもあります。
だから、この次、刑事訴訟法の再審制度で必ず書き込まなければいけないところというのは大きく二つ、検察に証拠開示させる、これをルール化することと、あと、検察の特別抗告を全面禁止、不服申立てを全面禁止するということが絶対に必要なことなんですよ。
御存じのように、議員立法がもう既に六月に提出していまして、その二点を満たす議員立法が既に提出済みです。これは、臨時国会でも自民党が認めないということでボトルネックになっているようなんですよ。でも、審議入りしていただきたいんですね、自民党には。だから、高市総理には、自民党の党首、総裁としてこれを受け止めて、扉を開いていただきたいんですけれども、議員立法じゃなきゃ駄目なんですね。
現在、法制審議会でこの再審制度の見直しを進めちゃっていますよね。しかしながら、これは大問題で、今言っていた必要な部分を満たさないんですよ。証拠開示のルール化、これは、ルール化と称しながら、証拠をむしろ出さないでいいような制度化として議論されているし、特別抗告も全面禁止とはなっていないんですよね。
だから、その法制審議会の委員になられている方が、この月曜日、十二月八日に、議員立法を出した再審法改正議連の総会に来られて、必死の訴えをされているんです。扉が閉められようとしているんだ、法制審議会での議論で出された法案では駄目なんだ、議員立法で出されている法案じゃなきゃ冤罪被害者は救済できないんですということを必死に訴えておられたんです。
これはやはり、国家が冤罪被害者という筆舌に尽くし難いような人権侵害をやっちゃっていることですから、政府の責任として、あるいは国会の責任として変えていかなきゃいけない、それで議員立法も出した。なのに、自民党がボトルネックになって審議入りもできないとあっては、そして裏側では、骨抜きというか、むしろ改悪になるような法制審議会での議論が進められていて、十二月十六日にはもう三巡目の議論、取りまとめの議論すらなされようとしているんですね。だから、これを止めて、議員立法の既に提出済みの法案を前に進めなければいけません。
これは、総理ではなくて、高市早苗さんという国会議員、そして自民党の総裁にお伺いしますが、これは決断していただきたい、議員立法で前に進めることを決断していただきたい。いかがですか。
○高市内閣総理大臣 私自身は、再審制度の在り方の見直しに積極的な立場でございます。そのため、総理大臣補佐官として松島さんにも専門的に手伝ってもらっております。その上で、もう法務大臣には必要な検討を行うように指示もしております。ですから、政府の責任で検討を進めたいと考えております。
議員立法、議員提出法案を提出されたということでございますので、その取扱いは国会において御判断いただくべきものであると思います。私自身は、内閣総理大臣ですから、国会でその法律案がどう扱われるかということについて、こうすべきだと申し上げるわけにはまいりません。
○大石委員 再審法、見直しの立場やとおっしゃるんですけれども、今までの答弁を聞いておりますと、あくまで法制審議会での法案のお立場なのかなと思うんですけれども。
だから、しっかり二点確認したいんです。やはりこの二点を外しちゃ駄目なんですよ。証拠開示ルール、ちゃんと証拠が開示されるということによって新証拠が出て、無罪の判決につながっていきますので、証拠開示ルールがビルトインされなければいけないと考えていますね、これが一点。もう一つは、検察の特別抗告の全面禁止ですね。全面禁止しなきゃ、実際に袴田巌さんで九年、ほかの方々でもたくさんの時間がかかっていますので。その二点、証拠開示のルールが必要だ、検察の特別抗告は全面禁止が必要だ、ここは合意されていますか。
○高市内閣総理大臣 既に法務大臣に検討を指示していると申し上げました。
法務省から政府参考人がおいでだと思いますので、答弁をお願いします。
○佐藤政府参考人 お答えいたします。
再審制度の在り方については、現在、法制審議会において御議論いただいているところでありまして、今、その方向性などについて現時点でお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。
その上で……(大石委員「だったら、もういいですよ」と呼ぶ)
○枝野委員長 端的にお願いします。
○佐藤政府参考人 はい。
今お話しになった再審開始決定に関する不服申立てについては今御議論がなされていまして、議論の状況ということだけお答えした方がよろしいでしょうか。(大石委員「いや、もう結構です。いいです」と呼ぶ)はい。
○大石委員 法制審議会が幾ら言い訳しようとも、やはりこのことに長年関わってきた専門家のことを申し上げますね。あなたも聞いてください。
これは、十二月八日の議員連盟の総会で、ずっとこの冤罪、再審法の研究をされてきた方による発言です。すなわち、法制審議会で行われている議論は問題があるということをたくさんの専門家の方が警鐘を発しているというものです。この十年間で再審の論文を書いたことのある、再審を研究している研究者十九名、検察官の不服申立てについて、全員が禁止すべきだと回答した。いかに法制審の六名の研究者委員が再審の専門家の見解とは乖離しているかということが数字の上で如実に表れています。また、その後に、刑事法の研究者が百三十五名の連名で声明を発しています。その後、今度は元裁判官、なかなか発信をふだんはされない元裁判官が六十三名、今の法制審の議論では駄目だと記者会見まで開いた。こうした約二百名もの再審問題の専門家が、法制審の議論では駄目だ、議員立法でやるべきだと言っているんですよ。
なのに、なぜ、その負託を受けた議員立法が何で進まないんですか。非常にもどかしいですね。
もう亡くなった方もいらっしゃいます。石川一雄さんという方。この方のお連れ合い、早智子さんが、再審請求、支援者の皆さんとやっています。本日も国会議員に回られていまして、再審法を改正してくれ、もう時間がないんだということを訴えられています。
また、大崎事件の原口アヤ子さんという方、再審請求人で、九十八歳なんですよね。来年の一月から第五次請求をしています。この方、再審開始決定が出ている事件なんですよ、なのに、検察の不服申立てで取り消されたことで、九十八歳になってまた一から出直しを来年しなきゃいけないんです。この方が生きているうちに検察官の抗告禁止にならなかったら、無罪はかち取れないんです。そういう切実な状況だということを分かっていただきたい。
法制審議会がいろいろ説明できることはあると言っているけれども、そこの審議会で委員に入っている方がこのことをおっしゃっているんですよ。だから、法制審議会の議論を待つ、議連の立法、もう提出までしているのに止めるじゃなくて、扉をこじ開けていただきたいんです。
もう一度お伺いします、高市自民党総裁に。検察官の特別抗告全面禁止、これは必要ですね。
○高市内閣総理大臣 再審制度の在り方は、法制審議会において御議論いただいているところでございます。先ほどから法制審議会をあしざまにおっしゃっていますけれども、大変重みのある審議会でございます。
そして、再審制度の改正というのは、基本法である刑事訴訟法の改正にも関わるもので、刑事裁判実務に非常に大きな影響を及ぼすものであるからこそ、政府の責任において検討を進めようということで、法務大臣に指示をしております。
議員立法の扱いについて内閣総理大臣が、国会での取扱いについて内閣総理大臣が意見をすることはございません。
○大石委員 自民党総裁としてお伺いして、御自身が答えたいことは自民党総裁として回答もしていますよ。でも、ほかの委員のやつでも、都合の悪いやつは、自民党総裁としてと聞いていても答えない、そういう態度であったと思います。
冤罪事件にたまたま出会った人で、行動している人たちがたくさんおられるんですよね。先ほど、たくさん、二百名の専門家の方も、今声を上げている、このチャンスを逃してはならぬと声を上げていると言っていましたけれども、袴田事件一つ取っても、たくさんの方が、使命を果たさなければいけないということで、個人の人生よりも優先して自分の職務を果たしているんですね。
たまたま冤罪事件に出会った人、警察の証拠捏造を大きく裏づけたDNA鑑定の法医学者の方とか、映画監督の方とか記者の方々とか、そういった、冤罪事件を含めて、やはり、国の決定に逆らったら干されたり弾圧されたりするじゃないですか。だけれども、その方々は、冤罪事件に出会ってしまったから自分はもう引けないんだ、やはり新しい日本の扉を開けなきゃいけないんだということで、一旦、個人的な人生よりも、おいて、自分の職責、職業の使命を果たそうといって立ち上がっておられるんですよ。
私は、それがこの国の、日本の希望だと思います。それとすごくギャップのある本日の内閣の答弁であったと思います。引き続き追及していきます。
終わります。
○枝野委員長 これにて大石さんの質疑は終了いたしました。
次に、田村貴昭さん。
○田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。
青森県東方沖を震源とする地震で被災された方、そして負傷された方に心からお見舞いを申し上げます。
政府として、防災、被災者支援に全力で当たっていただきたい。後発地震注意報も出されました。しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思います。
大分県の佐賀関の大規模火災被害と被災者支援について、高市総理に伺います。
百八十七棟の建物が被災した大規模な被害となりました。八日時点で、五十四世帯、七十六名の方が避難所生活を送っておられます。
被災者は、何よりも地域のコミュニティーの維持を切望されています。復旧と支援に当たっては被災者をばらばらに分断しない、これを基本にしていただきたいと思います。これが一点目です。
もう一つは、火事によって全て焼失してしまいました。家はもとより、衣類、家財道具、家電製品に至るもの、一から買い直していかなければなりません。経済的支援は必須であります。そして、家の再建を行うにしても、被災者支援法の上限額三百万円では頭金にもなりません。折しも物価高騰、建設資材も高騰しています。
総理は、この佐賀関の火災に当たって、一刻も早く元の生活が取り戻せるようしっかり取り組むというふうに答弁されました。しかし、現行制度のままでは、総理が言われる元の生活が取り戻せないと思います。支援制度の拡充強化、これは一番大事だと思いますけれども、総理の決意を伺いたいと思います。
○高市内閣総理大臣 まず、火災によって亡くなられた皆様の御冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。
今、田村委員からお話がありました、住民の方々の生活再建に向けてでございますが、お一人お一人の状況、そして地域コミュニティーの継続性にも配慮をして進めることが重要だと認識をしております。現在、大分市におかれまして、住まいの確保に向けたニーズの把握を丁寧に行っていただいております。
また、御指摘の被災者生活再建支援金につきましては、都道府県の負担や過去の災害との公平性などの課題がありまして、拡充は慎重に検討すべきだと考えますけれども、生活の支援につきましては、最大三百万円の支援金に加えて、大分市が、公営住宅等への入居に際しての家財の提供ですとか、義援金による支援などを行うこととしているということを承知しております。
政府としましては、生活、なりわいの再建、被災地の復旧復興に向けて緊急に講ずべき措置を取りまとめたところでございます。発災から生活、住まいの再建までを通して、コミュニティーの継続性にも配慮しつつ、被災地のニーズを丁寧に伺いながら、大分市、大分県と緊密に連携をして支援をしてまいります。
○田村(貴)委員 既存の制度にないものは新設する、あるいは既存制度も拡充していく、そういうことも含めて対応していただきたいと思います。
続いて、OTC類似薬の保険外しの問題について質問します。
今回の経済対策で、OTC類似薬の薬剤負担の見直しが盛り込まれています。OTC類似薬は、ドラッグストアなどで販売しているロキソニン、アレグラ、保湿薬などのOTC市販薬と同じ成分を含む医療用医薬品です。外来に限らず、手術などで入院した際、訪問、往診、歯科診療でも広く使われています。
このOTC類似薬の保険給付をやめることになれば、アトピー性皮膚炎、魚鱗癬などの皮膚疾患の患者さん、難病の患者さん、そして治療中の子育て世帯を始め、多くの国民に多大なる影響、負担増をもたらします。だから、保険外しに、それは反対ですと二十万人のオンライン署名が今厚生労働省にも届けられたところであります。
パネルと資料を御覧いただきたいと思います。
厚生労働省が社会保障審議会に提出した資料です。現在は窓口で三割負担となっています。これが保険除外されて、同量をドラッグストアで買うことになればどうなるのか。花粉症薬は八・五倍、湿布薬は九・八倍、そして総合感冒薬、これは実に三十四・九倍になる。これは厚生労働省の資料ですよ。実に、患者さんの負担は八倍から三十五倍にも増えることになるんですよね。
そして、日本維新の会は、今月四日、具体的な削減目標を高市総理に提案しました。パネル、資料の二を御覧いただきたいと思います。
ここでは、「OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直し」として、「まずは、総額で数千億円規模の医療給付の削減につながる内容とし、」と額まで書いているわけなんですよね。これは、総理が直接申入れを受けましたよね。
総理にお伺いします。
数千億円規模の医療給付削減を高市政権は行うんですか。与党協議で数千億円規模の医療給付削減を議論をしているんでしょうか。
○高市内閣総理大臣 OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しにつきましては、現在、与党においても具体的な見直し案やその財政影響について検討が進められていると承知をしております。
政府としましては、医療機関における必要な受診を確保し、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、現役世代の保険料負担の一定規模の抑制につながる具体的な制度設計について、与党の御理解も丁寧に得ながらしっかり対応していくということでございます。
○田村(貴)委員 維新の会の参議院議員の方が、この間、参議院で、配慮はすればいい、しかし、原則は除外、自費でと繰り返し述べておられたんですよ。数千億円、そして自己負担、原則除外、こう要求をされて、高市総理はこれを正面から取り入れていくんでしょうか。
今、低所得者の方の負担など、それから慢性疾患など、配慮すると言いますけれども、総理、数千億円規模の給付外しで断言できますか、配慮することが。そういう措置が取れると本当にお考えですか。断言できますか。
○高市内閣総理大臣 先ほど委員がお示しになった表でございますけれども、金額の比較ですけれども、仮に、医療用医薬品を保険給付から外して、患者がOTC医薬品を購入する場合を想定されているということであれば、一般的には、医療用医薬品よりもOTC医薬品の方が薬剤費が高い傾向にありますから、少なくとも薬剤の部分の患者負担としては増加するものと認識をしています。
他方、薬剤そのものを保険給付の対象外とせず、医療用医薬品を用いる前提の見直しを行う場合は、患者負担が数十倍になると先ほどちょっと例を挙げられましたけれども、それはちょっと想定しにくいと考えておりますので、これだけは申し上げておきます。
私は、先ほど申し上げました、配慮事項について申し上げましたが、これは骨太の方針において既に決まっております。子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮するということになっております。
ですから、その具体的な見直し内容を現時点で、今日の時点で予断を持ってお答えすることは難しいのですが、配慮すべき方の状況も踏まえて、丁寧に検討を進めてまいります。
○田村(貴)委員 総理が言われたことは、医療関係者の方も医師も重々承知の上なんですよね。それであったとしても、厚生労働省がこれだけの負担が増えると明らかにしているじゃないですか。
それで、多くの患者さんはもとより、自分の判断で薬を買うことになればどうなるのか。日本医師会がこういう考え方を伝えています。患者の服用状況が把握できなくなる、薬の飲み合わせによる副作用が起きるおそれがある、患者さんの自己負担が増える、医療機関の受診を控えるようになる、そして、病気やけがが悪化していく、早期発見、早期治療ができなくなる、だから、必要な医療は保険、国民皆保険で行うんだというふうに主張されています。
私は、これは正しい主張だと思います。医師、医療従事者、この懸念は当然の懸念ではないでしょうか。
そして、高市総理、この主張に対して、医師会などの指摘について、総理としてどのように受け止めておられますか。
○高市内閣総理大臣 OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しについては、様々な御意見をいただいております。政府としても、厚生労働省の審議会におきまして、患者団体の方々からヒアリングを行うなど、丁寧に議論を行っております。
それで、医療機関における必要な受診の確保、それから、繰り返しになりますが、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担への配慮なども含めて、ちゃんと国民の皆様に御理解いただけるように検討しているということでございます。
○田村(貴)委員 数千億円の医療給付とは完全に矛盾する話になってまいります。今までどおり処方してほしい、切なる訴えを全国各地で患者さんが上げています。
ちょっと例を紹介しますね。
月に、十種類以上、一万円ほどの薬代がかかっています、状態が悪いともっとかかります、薬の中にはロキソニンなどのOTC類似薬も含まれています、保険が外されると本当に困ります、病気でも生きていける未来を残してください。
別の方。現在、四つの持病があり、一生服薬が必要です、OTC類似薬が保険適用外になった場合に一か月七万円ぐらいの負担増となり、節約して都合のつく金額ではありません、私は自死した方がよいと考えます。
別の方。小学校四年生の息子がアトピー性皮膚炎でヒルドイドとリンデロンの処方を受けています、毎日薬を塗り続けなければ皮膚がぼろぼろになり、かゆみで夜も眠れなくなります、自己負担が二万円程度に上がると聞きました、不安で仕方がありません。
高市総理、総理は十一月七日の本予算委員会で、高額療養費に関する質問で、自らが持病があると打ち明けられました。そして、このように答弁されました。私も難病患者でございます、一生この薬剤を打ち続けなきゃいけないのか、しかも高いということで、相当絶望的な気持ちになりました。そうですね、総理。そういう患者の方々の苦しみや悩みやそのときの絶望感、そういったものはよくよく自分で分かっているつもりでございますと。
その苦しみ、絶望感、よくよく分かっておられる総理、保険外しをしたら月に数万円の負担になると患者さんが言っている、保険外しをしてしまったら、総理がつらいと感じた絶望感を多くの国民の方に与えることになるんです。このOTC類似薬の保険給付外しはやめるべきだと思います。いかがですか。
○高市内閣総理大臣 患者の方々の苦しみや悩みというのは、私自身も難病患者でございますから、それは共感いたします。
一方で、OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しの話が出てきたのは、持続可能な社会保障制度を構築して、現役世代の保険料負担を軽減するために必要な取組だということからでございます。ですから、両方の視点をうまく両立させることが重要でございます。
先ほどから申し上げていますように、医療機関における必要な受診は確保しなきゃいけません、勝手にお薬を選んで、万が一、それが体に合わないということがあっては大変ですから。だから、これはもう大前提です。そして、子供や慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、丁寧に議論を進め、これは骨太の方針でも書いております。この両立をきちっとするということで検討をしております。
○田村(貴)委員 社会保障費の抑制とか、それから医療費の削減が基本にあるから間違ったことになっていくわけなんですよね。その議論そのものがおかしいことを言わなければなりません。
次の質問に移ります。生活保護費の違法減額についてです。
政府が二〇一三年に生活保護費を減額したことに、最高裁判所が六月、違法判決を下しました。しかし、国はいまだに原告に謝罪せず、全額補償も行っていません。それどころか、補正予算は、高さ調整を設けて、本来補償すべき削減分三千億円を千四百七十五億円に引き下げようとしています。これに対して大きな怒りの声が起こっています。
原告弁護団は、十一月二十一日に声明を出しました。生活保護利用世帯の人権と人間の尊厳を再び踏みにじる仕打ちであって断じて容認できない、被害の全面回復を求め、断固闘い続けるとしています。断固闘い続けると、総理、言っていますよ。
また、一昨日、法学研究者が出した緊急声明では、厚労省の対応策は、司法判断に従わない、違法、違憲のもの。司法判断の上に厚労省の行政判断を置く対応を許すことは、生活保護をめぐる問題にとどまらず、日本社会において法の役割をなくし、日本が法治国家であり続けることを破壊することを意味する。厚労省は直ちに最高裁判決に従い、全ての生活保護利用者に引下げ以前の基準に従った保護を実施するよう求めると。三日間で百二十三人の法学者が名のりを上げました。
この声明は総理の元に届いているはずです。法学の専門家の指摘をどのように受け止めていますか。
○高市内閣総理大臣 政府としましては、今回の最高裁判決に関する対応については、判決の趣旨、内容を踏まえつつ、生活保護法の規定等に沿った形で行うことが重要だと考えております。
今おっしゃった二つの緊急声明は、今回決定した政府の対応方針に反対する御意見として受け止めておりますけれども、今般の政府の対応方針は、厚生労働省の専門委員会の報告書等を踏まえて決定したものであります。まさに判決の趣旨、内容及び生活保護法の規定を踏まえたものだと考えております。原告の皆様を含めて、対象となる方々には丁寧に対応してまいりたいと存じます。
○田村(貴)委員 判決は、減額しろなどとは言っていないんですよ。生活保護基準引下げの決定全体を違法とした判断なんです。一部取消しを求めたものではありません。司法軽視も甚だしいと言わなければなりません。
低所得世帯の消費水準と比べて引き下げたと言いますけれども、これは被告である国側が訴訟の終盤に持ち出したものなんです。一顧だにされませんでした。宇賀裁判長の個人意見でも明確に排斥されたものです。厚生労働省のやり方は非難されているんですよ。厚労省の専門委員会では、行政法の専門委員三人がそろって、新たな高さ調整、つまり減額改定はすべきでないとしたじゃありませんか。それらも全く無視しているんですよ。
さらに、ゆがみ調整も、判決では否定していないから再度実施すると言いますけれども、最高裁の宇賀裁判長は、ゆがみ調整の二分の一処理についても違憲との意見を付しています。地裁や高裁でも計算が恣意的と問題視されたにもかかわらず、勝手な理屈をつけて、そして削減ありき。そうした余りにもひどい国のやり方に対して、納得ができない原告の方も、原告でなかった生活保護受給者の方も、今から裁判に訴えて闘っていくという方が続々出ているんですよ。
総理、結局、国の判断がこうした怒りをまた生んでいるんです。敗訴当事者が紛争を蒸し返していいんですか。総理、政府は、無限にこの問題、闘っていくんですか。どういうつもりなんですか。お答えください。
○高市内閣総理大臣 政府の対応方針は、厚生労働省の専門委員会の報告書を踏まえて決定したものでございます。当時の社会経済情勢等を踏まえ、生活保護法第八条第二項の規定に基づき、保護費の追加給付について、原告、原告以外を区別せず、新たな水準で一律に実施することとしたものでございます。
最高裁判決の趣旨、内容や生活保護法の規定を踏まえた対応ですから、こうした点について、原告でなかった方々を含めて、追加給付の対象となる皆様に丁寧に対応して、政府の対応方針について御理解いただけるように努めてまいりたく存じます。
引下げの判断自体は、最高裁判決では違法とはされておりません。
○田村(貴)委員 それも違います。裁判所は明確に国の違法行為を認めているんですよ。勝手な理屈をつけて、引下げは断じて許されません。
総理、敗訴当事者の国は勝訴当事者の原告に謝罪しないんですか。これは厚生労働大臣か総理がちゃんと謝罪すべき案件なんですよ。謝罪はされないんですか。
○高市内閣総理大臣 今回、追加支給をすることに至ったことについては、深く反省をし、原告の皆様を含めて広く国民の皆様におわびを申し上げたいと存じます。
生活保護行政に責任を負っている厚生労働省において、原告を含めて、対象となる方々に丁寧に対応をさせます。
○田村(貴)委員 食事を節約して一日一食あるいは二食、夏の暑い日でもシャワーを我慢して、エアコンもつけられない、そういった窮状を余儀なくされたんですよ、保護費の削減によって。そうした生活保護受給者の窮状について総理はどう考えているんですか。
やはり、ここは一回、原告に謝罪をして、そして和解のための話合いを進めるべきだと思います。お会いになりませんか。
○高市内閣総理大臣 生活保護受給者の皆様は、厳しい生活状況の中で、様々な事情や生活の実態をお持ちの方がいらっしゃると承知をしております。
今回の最高裁判決において、厚生労働大臣の判断の過程及び手続には過誤、欠落があったと指摘され、追加給付を行う結果となったことについて、深く反省し、広く国民の皆様におわびを申し上げたいと存じます。
その上で、原告の皆様を含めて、対象となる方々に丁寧に対応して、政府の対応方針について御理解いただけるように努めてまいりたいと存じます。
○田村(貴)委員 丁寧に対応すると言うんだったら、まず、筆舌に尽くし難い困窮にあった、そうした生活保護受給者の方にちゃんとおわびをする、政府として謝罪をする、そして取り上げた保護費を元に返す、これが当たり前のやり方じゃありませんか。それをちゃんとやってください。強く要求しておきます。
続いて、アメリカの国家安全保障戦略と軍事費増大の問題について伺います。
政府は、安保三文書に基づいて、長射程ミサイルなど敵基地攻撃用の能力の保有や、あるいは自衛隊と米軍の一層の一体のやり方を推し進めています。
パネルと資料を御覧いただきたいと思うんですけれども、二〇二三年から二〇二七年までの五年間で四十三兆円の軍事費をつぎ込む計画が進められてきました。GDP比を一%から二%にすることを決定し、そして今回、それを前倒して達成させよというわけであります。
僅かこの三年間でこの国の軍事費は三兆四千億円も増加しました。もうウナギ登りであります。五年間で四十三兆円の大軍拡は、国立病院機構の積立金を召し上げ、あるいは東日本復興財源も取り上げました。自民党政府は、来年から法人税を増税し、再来年からは所得税増税でこの軍事費を賄う、そんな議論を進めています。
高市総理にお伺いします。高市政権は軍拡増税を目指すんですか。
○高市内閣総理大臣 軍拡増税を目指しているわけではございません。
我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、防衛力強化は必須です。その安定的な財政基盤を確保することが検討課題となってきました。
具体的には、財源確保のための税制措置のうち、所得税については、令和五年度与党税制改正大綱において、所得税額の一%の新たな付加税を導入するとともに、家計を取り巻く状況に配慮し、復興特別所得税を課税期間を延長しながら一%引き下げ、足下の家計負担が変わらない仕組みとされております。
現在、こうした対応につきまして与党税制調査会で議論が行われています。政府としては、与党における御議論の結果を踏まえて、適切に対応してまいりたいと存じます。
○田村(貴)委員 もうなりふり構わぬ大軍拡、そして、期間を定めない恒久措置になるのが軍拡増税になります。こうしたやり方は絶対に認められません。
トランプ政権は、新たな安全保障の指針となる国家安全保障戦略を公表しました。同盟国に対して軍事費をGDP比で大幅に増やすよう要求し、とりわけ日本に対しては、中国を念頭に、鹿児島沖から沖縄、南シナ海にわたる第一列島線で敵を抑止するために必要な、新たな能力に焦点を当てた軍事支出の増加を強く迫らなければならない、こういうふうに明記しているわけであります。
総理、二〇二七年度にGDP比二%の目標を今回前倒しをすると。今年度中に達成する。それは、トランプ大統領の要求を受けて、それに応じるためにやっているわけですか。
○高市内閣総理大臣 トランプ大統領とは直接の会談もしましたし、電話会談も行っておりますけれども、私に対して、具体的な防衛費、日本の防衛費の金額ですとか、それから対GDP比の数字についておっしゃったことは一度もございません。
○田村(貴)委員 もうあちこちで、アメリカが同盟国に対して軍事費を増やせというのは、周知の事実になっているんですよ。そして、国家安全保障戦略には、先ほど私が言ったように、明記されているわけなんですよ、具体的に。それがやはり念頭にあって、こうした前倒し、そしてGDP比二%を実現させているんじゃありませんか。
ヘグセス国防長官が、先週六日、カリフォルニア州で行った講演で、同盟国に対して数年以内に軍事費を引き上げる目標を導入するように要求しました。ヘグセス氏は、GDP比三・五%目標について、トランプ大統領が設定した新たな国際基準であり、これを満たすよう世界中の同盟国に働きかけると述べています。他のインド太平洋地域の同盟国も数年以内に追随するだろうと言っています。これはとんでもないことでありますね。
高市総理は、来年十二月までに安保三文書を前倒しで改定すると言っています。トランプ大統領の三・五%、この新基準に従って、今度は二%の前倒しから三・五%に日本の軍事費を大拡大する、そういう目標をこれから掲げるつもりなんですか。
○高市内閣総理大臣 もう一度申し上げますが、トランプ大統領の目標というものは私には伝えられておりません。
今後の防衛力の具体的な内容ですとか、これを実現するための防衛費の水準については、我が国の主体的な判断の下、具体的かつ現実的な議論を積み上げてまいります。
安全保障環境は一層厳しさを増しております。この現状を踏まえて、引き続き、日米同盟の抑止力、対処力の一層の強化を図るべく、米国との間でも緊密に連携していきますけれども、いずれにしましても、我が国の防衛費というのは我が国として主体的に決定するものでございます。米国の要求を受けて決定する性質のものではございません。
○田村(貴)委員 我が国の主体的な判断だと何度も繰り返されますけれども、今、補正予算の審議をしていますよね。今回の補正予算の軍事費八千四百七十二億円のうち、鹿児島の馬毛島基地の建設に二千七百五十一億円、これは米軍FCLPの施設設置ですよ。沖縄辺野古の米軍新基地建設に五百三十四億円。米軍再編経費が最も多く計上されているではありませんか。アメリカに従った補正予算を組んで、何が主体的な我が国の判断ですか。アメリカの言いなりになっているじゃないですか。
パネルをもう一回御覧になってください。
軍事費をGDPの三・五%にもし増額すればどうなるのか。二十一兆円ですよ。二十一兆円というと、とんでもない、途方もない金額です。医療それから介護に要する費用、生活保護の予算、これらが大体十八兆円です。これらを飛び越える規模になってまいります。国民の暮らしも吹っ飛ぶ、そして、これまで培ってきた物価高騰対策、これも吹っ飛んでしまう。
アメリカ追従、そして憲法違反の敵基地攻撃、集団的自衛権、こうした一体の大軍拡は絶対にやってはならない、そのことを強く申し上げて、質問を終わります。
○枝野委員長 これにて田村さんの質疑は終了いたしました。
次に、吉良州司さん。
○吉良委員 有志の会、吉良州司です。
高市総理に初めて質問させていただきます。
冒頭、地元大分市佐賀関の大火災害に当たって、多くの方々からお見舞いの言葉をいただきました。この場をおかりして御礼を申し上げます。また、一昨日は青森県沖を震源とする大きな地震がありました。やはり被災者にお見舞いを申し上げます。どちらについても最大限の政府の支援をお願い申し上げる次第です。
今日の質問のメインテーマ、その第一は、株価は五万円を超えるなど企業業績は極めて好調なのに、生活者は物価高で悲鳴を上げている、このギャップは一体どこから来ているのか。そして第二は、現在の日本の経済構造を考えると、補正予算案の物価高対策は一時的な対症療法であり、根本治療ではない、甚だ不十分ではないか。この二つの問題意識を中心に、国民の皆さんにもデータを示して御理解いただきながら、高市総理に質問したいと思います。
早速ですが、企業業績の好調と生活者の物価高による生活苦、このギャップが一体どこから来ているのか、その認識について総理の見解をお伺いします。極めて簡潔な答弁をお願いします。
○高市内閣総理大臣 これまでの企業の動向を見ますと、リーマン・ショックやコロナ禍による落ち込みはありながらも経常利益や配当は伸びた一方で、賃金が伸びておりません。これは、やはり長年のデフレの中で企業部門がコストカットを行ってきた結果、収益の増加に比して賃金や将来の成長のために必要な投資が抑制されてきたことにあると考えております。
ですから、企業が過度に現預金を保有するのではなくて、設備や人への投資などに効果的に活用するということが重要だと考えております。
○吉良委員 今の総理の答弁の御認識については、私も全く共有するところであります。
ただ、私自身は、もう少しマクロ経済を考えた上で、このギャップがどこから来ているのかということについて、少し国民の皆さんにもデータを示しながら、駆け足で私の見解をまず披露したいと思います。
まず、日本経済の根本構造を見ていただきたいと思います。パネル一です。
これは、名目GDPを日本円と米国ドルベースで表したグラフです。そして、円・ドル相場と原油価格の推移も同時に表しています。
我が国は、国民生活と事業活動に必要なエネルギー資源や食料などを輸入せざるを得ないという宿命の中、過度な円安は対外購買力を低下させ、それが輸入物価の高騰を招き、国民生活を物価高で苦しめることに直結しています。それゆえ、日本経済の実力は、対外購買力を考慮した米国ドルベースで評価すべきです。
残念ながら、米国ドルベースのGDPは低迷し続けています。このグラフでいえば、赤の折れ線グラフです。二〇二四年は何と四兆ドルと、民主党政権時代の六・二兆ドルよりも二兆ドルも減少しています。海外の国々が日本の経済を評価するとき、日本のGDPは六百兆円を超えたと言っても通用しません。米国ドルベースのGDPを見て、どうしてこんなにも日本経済は低迷しているんだという印象を持っています。
為替相場と交易条件は密接に関係しており、原油価格など世界の物価が高いときに円安だと、交易条件が悪化し、国民生活は大変苦しくなってしまう、これが日本の経済構造です。
その影響がもろに表れているのが現在です。二〇二四年の原油価格平均はバレル七十ドル台半ば、現在は六十ドル前後で推移していますけれども、これに一ドル百五十円強という円安が続いているので、国民は物価高に苦しんでいるということです。
パネル二を御覧いただきたいと思います。
このグラフで確認したいのは、先ほど言いました五万円を超える株価、この株価はGDPとは連動していません。お金がどれくらい市場に流されているかを表すマネタリーベースには連動して上昇していますけれども、国の豊かさ、国民の豊かさを示すGDPは、株価ではなく個人消費に連動しています。だからこそ、個人消費を上向かせる賃上げが重要なんです。
ただ、ここ数年、日銀の方針転換もあり、マネタリーベースは横ばいになってきているのに、株価は大きく上昇しています。この一番こちら側を見てもらえれば分かります。
これはなぜなのか。ここからが一番重要な議論になります。パネル三を御覧ください。
このグラフは、日本の名目GDP、GNI、第一次所得収支の推移を表したグラフです。GNIとは、ここにいらっしゃる皆さんは承知のことですけれども、国民総所得のことで、日本人、日本企業が日本を含む世界中で稼ぎ出した所得の総和です。第一次所得収支は、海外投資から得られる配当金や金利収益です。
ちょっとこの数字について言うと、このパネルを作成した後、一昨日、GDPの算出基準の変更があって、GDPが二十六兆円上振れしていますけれども、これは同時にGNIも二十六兆円上振れしますので、第一次所得収支の額は変わらず、このグラフをそのまま使用します。
これを見ると、日本企業が日本以外で稼ぎ出す所得が二〇二四年は四十兆円強となっています。日本経済が目指す経済成長率を三%とすると、GDP六百兆円の三%、十八兆円、これが増えれば成長率三%ということになるわけですけれども、その二倍以上の四十兆円という金額を海外で稼ぎ出しているんです。
では、どうしてここまで海外の所得が増えているのか。それを端的に表しているのが次のパネル四です。
このパネルは、二〇〇〇年を一〇〇とした場合、二〇二四年までの二十四年間、対外直接投資が九五七と、ほぼ十倍に増えています。一方、国内への設備投資は一二二、微増にとどまっています。
では、稼いだ所得の内訳はどうなっているのか。それを表しているのがパネル五です。
これは、下の方にある青色部分は直接投資から得られる配当金、ピンク色は対外証券投資から得られる金利収益です。証券投資の額は変化がないのに対して、直接投資からの収益は大幅に増えています。これらの収益の合計が四十兆円になっているわけです。
このドルベースの海外収益は、円安によって、円換算では大きく膨らんでいます。パネル六を御覧ください。
先ほど見たように、対外直接投資自体が増えていますので、ドルベースの収益も拡大しています。しかし、円安により、円換算では大きく水膨れしているということが確認できます。
ここで注意が必要なのは、この収益は本社連結決算上の、帳簿上の利益であって、キャッシュフローは、ほぼ三分の二、海外で再投資され、日本国内に還流していません。円安により、海外への大量支払いで出ていってしまったお金は日本には戻ってこず、一方、海外投資で得られたお金も、海外に再投資されることで日本に舞い戻ってこない。ですから、日本経済がよくなるはずがないんです。
二昔前までは、企業の隆盛は企業城下町を潤し、それはトリクルダウンとして全国を潤すという時代がありました。しかし、今は、海外で大きく得られる収益が日本列島で暮らす生活者の生活向上に直結しない、そういう時代になってきてしまっています。
断っておきますけれども、私は企業批判をしているわけではありません。企業としては、生き残るため、必ず利益を出すため、世界のどこにでも進出していって利益を最大化する、それは当然のことであり、経営判断としては極めて合理的だと思っています。問題は、アベノミクスの継続で円安を放置し続け、国内の生活者を犠牲にしながら海外で大きな利益を上げる企業を、政府が国を挙げて支援しようとしていることです。
物価高、特に輸入物価高騰で苦しむ生活者から、海外で大きく稼ぐ企業に所得移転されている、これが日本の現状です。つまり、先ほどのパネル三でいうと、政府は、国民の豊かさ、国の豊かさを表すGDPではなく、企業が海外で稼ぐGNIの拡大を支援しているということになります。これが、私の言う、方向が違うということです。この海外で稼ぐ利益の恩恵は、国内で暮らす生活者に行き届いていないのです。
その最たる例がトランプ関税対応です。トランプ関税交渉前から、今見てきたように、これだけの対外直接投資が行われていたのに、なぜ政府が自ら音頭を取って海外投資を更に促す必要があるのか。それも五千五百億ドル、八十兆円強の対外直接投資を政府が先頭に立って進める理由が私には全く分かりません。
日本の経済構造を考えたとき、政府は、生活者を犠牲にしてまで、海外で稼ぐ企業を優先する業界優先の経済政策ではなく、あくまで生活者を優先した生活者優先の経済政策へと大転換すべきです。
そのために今まずやることは、円安の抑制、そのための金利の正常化、利上げです。金利引上げによって、二千兆円を超えると言われている国内個人金融資産に、金利収益という形で新たな可処分所得を提供することができます。また、金利引上げこそ、強い経済を実現できると思っています。
総理は、強い経済をつくると主張されています、意気込んでおられますが、低金利政策を続けたまま強い経済は実現されると本当にお思いでしょうか。私の経験を少し話した上で、高市総理の見解をお聞きしたいと思います。
私の経験の第一。商社勤めのニューヨーク駐在員時代、北中南米全域の採算責任者が集う場で、ある部門の部長が、ベネズエラで一五%のリターンがあるというプロジェクトを提案しました。正確な数字はちょっと忘れていますので、その趣旨について御理解いただきたいと思いますが、そのときの米国会社社長兼米州総支配人は次のように言いました。ベネズエラだろう、一五%のリターンのプロジェクトを推進するのに何の意味があるんだ、ベネズエラの金利を見てみろ、二〇%ぐらいあるだろう、それなら銀行に預けておけばいいだろうと。二〇%を大きく上回るリターンの案件を追求しろという話でした。
また、私が東京本社の課長時代のことですが、営業部が何かの案件で投資しようとするときに、会社の財務部門から投資資金を借りることになっていました。その投資金利は、たとえ市中金利が三%であっても、三%とかで貸してもらえません。リスクを伴う投資案件だからこそ、高い金利にも耐え得る優良案件に投資すべきという会社方針の下、会社が定めた投資金利四・五%で財務部門から借りていました。四・五%の投資金利を大きく上回る高いリターンのプロジェクト、案件を追求し、実現するしかなかったんです。
〇・五%の政策金利ということは、一%のリターンのプロジェクトが成り立つという経済なんです。一%のリターンの事業が、プロジェクトが成り立つ経済が、強くなると思われますか。生産性向上、賃上げ、これらは高い収益を追求してこそ実現できる課題です。そのことが強い企業をつくり、強い経済をつくっていくと私は思っています。
その意味で、低金利の下で強い経済を実現できると高市総理はお考えでしょうか。そして、先ほど私が申し上げた、企業の高い収益に比べて生活者が物価高で苦しんでいる、このギャップに対する私の分析、考え方に対する見解とも併せて総理の答弁を求めたいと思います。
○高市内閣総理大臣 まず、企業の高い収益力に対して生活者が苦しんでいるという点については、冒頭に私も申し上げたとおりでございます。
コーポレートガバナンス改革、これをしっかりと進めていくということで、できる限り、現預金で持っているとか、特定の株主、株主優遇というものが行き過ぎるんじゃなくて、むしろ、研究開発、設備投資、そして何よりも大切な人への投資、従業員への投資、こういった方向に持っていきたいと思っております。
為替に関しまして、これは、金融政策の具体的な手法ですとか、金利ですとかそういうことに関しましては、ちょっと、私の口からこの場で発言するということはお許しいただきたいんですね。
日銀には、やはり政府と密接に連携を図って、経済、物価、金融情勢も踏まえながら、コストプッシュではなくて、賃金上昇も伴った二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現に向けて適切な金融政策運営を行うということを期待しております。
その上でですけれども、私が目指しているのは、やはり立地競争力を強くする、日本国内の立地競争力を強くするということ。そして、もう一つは、為替変動にも強い経済構造を何としてもつくっていきたいという思いがございます。
今回の補正の中で頭出しをあえてさせていただいた危機管理投資、リスク管理投資というのはそういうことなんですね。例えば、経済安全保障という分野をかなり打ち出しましたけれども、外から購入する資源は、確かに今、円安で高いですよね。それでも、できる限りエネルギーに関しては日本で自給していける、それから食料、食料の安全保障、これも何とか確立したい、自給率を上げていきたい。
だから、為替変動にも強い経済構造をつくる、その打ち出しとして、頭出しとして今回の補正にも盛り込ませていただいた各種政策がございます。これは、私がずっと申し上げてきたリスク管理投資なんです。
だから、一概に、例えば円安がすごく悪いとか、円高がすごく悪い、これはどっちもありです、一般論としては、もう十分御承知だと思いますが。行き過ぎた円高のときには、やはり日本は大変だったじゃないですか。例えば、ドル七十五円台のときがありましたよね。あのときは、やはり国内の企業が外に出ていく空洞化というものがありましたよね。今はそうじゃない、反対に、日本国内で物を作って輸出した方が売れる、こういう時代ですよ。だけれども、反対に、輸入するものは高い。だからこそ、できる限り自給率を上げていきたい、これが私の方向性でございます。
○吉良委員 共有する部分もあるんですけれども、私の問題意識に対しては、正直、正面から答えてもらっていないと思っています。
為替については、おっしゃるとおり、円安のメリット、円高のメリット、両方ともあることは十分承知しています。そして、為替が金利だけで動くものではないということも十分分かっています。いつも言いますけれども、私はその世界でずっと生きてきた人間ですから。
ただし、先ほど、民主党政権時の円高時代で苦しんだということをおっしゃりたかったんだと思いますけれども、私が言いたいのは、先ほど言いましたように、政府として、企業を最優先するのか、生活者を最優先するのか。当然、どっちも優先したいというのが高市総理の思いだと思います。しかし、私はあえて、国内で暮らす生活者を優先すべきだ、そして、生活者を優先した場合には、円高の方が、今のように輸入物価高騰による物価高に苦しまなくていいと思っています。
このパネル一で、あえて民主党時代の原油価格を書いています。それはどういうことか。産業だけを見た場合に、確かに、六重苦と言われるように、苦しかったでしょう。それは、ある意味、海外への直接投資の契機になったかもしれません。しかし、先ほどパネルで見てもらったように、実は民主党政権以前から、海外投資というものはずっと増え続けているんです。要は、需要がより高いところに既に、円安、円高にかかわらず、企業は投資をし続けていたんです。
民主党政権のときに、今言った、産業界は、六重苦だという、いろいろな悲鳴を上げていたかもしれません。でも、生活者が、決して豊かではなかったかもしれないけれども、今のような悲鳴を上げていましたか。これは、原油が百ドルを超えるような大変高い時期、日本の交易条件を悪化させるような時期に、円高だったから国内の生活者は助かったんです。百円ショップを見てください。今、百円ショップに行ってちょっといいなという商品があったら、百円じゃないんですよ、二百円、三百円、四百円、五百円以上しますよ。民主党政権時代はほとんど百円だったじゃないですか。
なので、私が言いたいのは、高市総理に、産業も大事だ、生活者も大事だというより、あえて優先順位をつけて、生活者を優先してほしいということを言っているんです。
なぜならば、今政府が一生懸命支援しようとしている企業、特に輸出企業、海外にアクセスできる企業は、私もどっぷりその世界にいましたから分かるんですが、優秀な社員、鍛えられてトップになった優秀な経営者たちだらけなんです。だから、どんな環境になっても彼らは生きていけるんです。必ず利益を出す、その方策を見つけるんです。その一つが現地投資でもあり、その一つが海外に張り巡らすサプライチェーンです。それを駆使しながら、彼らは必ず生き残っていくんです。必ず利益を上げていくんです。
けれども、生活者は、過度な円安による物価高、逃げようがないんです。なので、あえて生活者を優先した経済に切り替えてくれということを私は申し上げているんです。研究開発が大事だ、人への投資が大事だ、それはここの全員が一緒ですよ。
我々は、あえて生活者を優先してくれということを言っています。いかがですか、総理。
○高市内閣総理大臣 この度の補正予算でも、生活の安全保障ということ、これは生活者を守るための補正予算でございます、物価高対策も講じておりますし。
そしてまた、委員がおっしゃるように、企業には、輸出する企業もあれば輸入する企業もある、中小企業もある、小規模事業者もありますよ。でも、そこで働いている方々もまた生活者です。それが輸出企業の方であっても生活者です。
だから、やはり生活者を守るということは、ここにいらっしゃる国会議員みんなそうだと思いますけれども、最も重視すべきことだと思います。
○吉良委員 私があえて優先順位のことを言っているのは、円安を是正、抑制していけば、その分、物価高が和らぐわけです。そこを、あえて、今言った、一人でも自力で生きていける企業を政府として一生懸命支援するから、そこで悲鳴を上げる、ここを放置したまま、悲鳴を上げているからと、新たな国債を十一兆円も発行して、将来世代にツケを回して、そして、そちらを支援して、どうだ、一生懸命皆さんに寄り添って支援していますと。これは、私にとってみれば、優先順位を明確にしないから、余計な税金そして将来に対するツケを、あえて上げながらやっている政策で、私に言わせれば、根本治療とは甚だ異なるということをあえて申し上げて、私の質問を終わります。
ありがとうございました。
○枝野委員長 これにて吉良さんの質疑は終了いたしました。
これをもちまして各会派一巡の基本的質疑は終了いたしました。
次回は、明十一日午前八時五十五分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時五十五分散会

