衆議院

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第6号 令和8年3月5日(木曜日)

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令和八年三月五日(木曜日)

    午前八時五十三分開議

 出席委員

   委員長 坂本 哲志君

   理事 勝俣 孝明君 理事 齋藤  健君

   理事 笹川 博義君 理事 とかしきなおみ君

   理事 鳩山 二郎君 理事 藤原  崇君

   理事 長妻  昭君 理事 池下  卓君

   理事 長友 慎治君

      畦元 将吾君    安藤たかお君

      石川 昭政君    石橋林太郎君

      石原 正敬君    井出 庸生君

      伊藤信太郎君    稲田 朋美君

      井上 信治君    小田原 潔君

      鬼木  誠君    加藤 鮎子君

      金子 容三君    河野 正美君

      神田 潤一君    北神 圭朗君

      栗原  渉君    後藤 茂之君

      塩崎 彰久君    菅原 一秀君

      鈴木 淳司君    平  将明君

      谷川 とむ君    中山 泰秀君

      西田 昭二君    橋本  岳君

      福田かおる君    福原 淳嗣君

      本田 太郎君    牧島かれん君

      丸川 珠代君    三ッ林裕巳君

      山田 美樹君    鷲尾英一郎君

      渡辺 博道君    伊佐 進一君

      泉  健太君    後藤 祐一君

      中野 洋昌君    平林  晃君

      山本 香苗君    早稲田ゆき君

      東   徹君    伊東 信久君

      うるま譲司君    横田 光弘君

      岡野 純子君    福田  徹君

      村岡 敏英君    豊田真由子君

      和田 政宗君    高山 聡史君

      辰巳孝太郎君    畑野 君枝君

    …………………………………

   文部科学大臣       松本 洋平君

   厚生労働大臣       上野賢一郎君

   国務大臣

   (デジタル大臣)     松本  尚君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) あかま二郎君

   国務大臣

   (こども政策 少子化対策 若者活躍 男女共同参画担当)          黄川田仁志君

   内閣官房副長官      尾崎 正直君

   内閣府副大臣       鈴木 隼人君

   財務副大臣        中谷 真一君

   文部科学大臣政務官    福田かおる君

   厚生労働大臣政務官    栗原  渉君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  末永 洋之君

   政府参考人

   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官)            恒藤  晃君

   政府参考人

   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官)            橋本 真吾君

   政府参考人

   (警察庁長官官房技術総括審議官)         飯濱  誠君

   政府参考人

   (警察庁警備局長)    千代延晃平君

   政府参考人

   (こども家庭庁長官官房長)            藤原 朋子君

   政府参考人

   (こども家庭庁成育局長) 中村 英正君

   政府参考人

   (こども家庭庁支援局長) 齊藤  馨君

   政府参考人

   (デジタル庁統括官)   蓮井 智哉君

   政府参考人

   (デジタル庁統括官)   三浦  明君

   政府参考人

   (デジタル庁総括審議官) 森田  稔君

   政府参考人

   (文部科学省総合教育政策局長)          塩見みづ枝君

   政府参考人

   (文部科学省初等中等教育局長)          望月  禎君

   政府参考人

   (文部科学省高等教育局長)            合田 哲雄君

   政府参考人

   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       西條 正明君

   政府参考人

   (文部科学省研究振興局長)            淵上  孝君

   政府参考人

   (スポーツ庁次長)    浅野 敦行君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官)            佐々木昌弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            森  真弘君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  森光 敬子君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局長)            岸本 武史君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            村山  誠君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           鹿沼  均君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  黒田 秀郎君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  間 隆一郎君

   予算委員会専門員     藤井 宏治君

    ―――――――――――――

委員の異動

三月五日

 辞任         補欠選任

  石原 正敬君     鬼木  誠君

  井出 庸生君     河野 正美君

  神田 潤一君     畦元 将吾君

  橋本  岳君     本田 太郎君

  福原 淳嗣君     金子 容三君

  伊佐 進一君     泉  健太君

  中野 洋昌君     早稲田ゆき君

  山本 香苗君     平林  晃君

  横田 光弘君     伊東 信久君

  村岡 敏英君     岡野 純子君

  辰巳孝太郎君     畑野 君枝君

同日

 辞任         補欠選任

  畦元 将吾君     安藤たかお君

  鬼木  誠君     石原 正敬君

  金子 容三君     栗原  渉君

  河野 正美君     井出 庸生君

  本田 太郎君     橋本  岳君

  泉  健太君     伊佐 進一君

  平林  晃君     山本 香苗君

  早稲田ゆき君     中野 洋昌君

  伊東 信久君     横田 光弘君

  岡野 純子君     村岡 敏英君

  畑野 君枝君     辰巳孝太郎君

同日

 辞任         補欠選任

  安藤たかお君     神田 潤一君

  栗原  渉君     福田かおる君

同日

 辞任         補欠選任

  福田かおる君     福原 淳嗣君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 令和八年度一般会計予算

 令和八年度特別会計予算

 令和八年度政府関係機関予算


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     ――――◇―――――

坂本委員長 これより会議を開きます。

 令和八年度一般会計予算、令和八年度特別会計予算、令和八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、一般的質疑、特に省庁別審査を行います。

 令和八年度総予算中、本日は、警察庁、こども家庭庁、デジタル庁、文部科学省及び厚生労働省について審査を行います。

 この際、お諮りいたします。

 三案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官末永洋之君外二十四名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

坂本委員長 各予算の要点等について、順次政府から説明を聴取いたします。国家公安委員会委員長あかま二郎君。

あかま国務大臣 令和八年度の警察庁関係予算について、その概要を御説明申し上げます。

 警察庁の令和八年度における歳出予算要求額は、デジタル庁に一括計上する情報システム予算二百三十五億七千七百万円を含め、一般会計三千百十五億六百万円、東日本大震災復興特別会計二億一千三百万円の総額三千百十七億一千九百万円を計上しており、前年度当初予算額三千百十六億九千万円と比較しますと、二千九百万円の増額となっております。

 要求額の主な内訳を御説明いたします。

 サイバー対処能力強化法及び同整備法の施行に向けた取組の推進や、サイバー空間の匿名性を悪用する匿名・流動型犯罪グループの中核的人物を検挙するために不可欠なサイバー人材の確保、育成に必要となる経費として七十一億九百万円を計上しております。

 このほか、テロ対策の強化や犯罪被害者等支援に要する経費など、現下の治安情勢を踏まえた諸施策を推進するための経費を計上しております。

 以上をもって令和八年度の警察庁関係予算の概要の説明を終わります。

 よろしく御審議くださいますようお願いいたします。

坂本委員長 次に、国務大臣黄川田仁志君。

黄川田国務大臣 令和八年度のこども家庭庁予算案について、概要を御説明申し上げます。

 こども家庭庁におきましては、令和八年度において、こども未来戦略に基づき子供、子育て支援の抜本的強化を着実に実施するための予算として、一般会計と特別会計を合わせて約七兆四千九百五十六億円を計上しております。

 令和八年度予算案では、五本柱で所要の予算を計上しており、その主なものとして、こどもまんなか社会に向けた基本政策の推進に六千五百八十五億円、若年世代等が希望する将来設計を追求できる社会の構築に一兆三千八百七十七億円、多様で質の高い育ちの環境の提供等に二兆七百七十六億円、地域の多様な主体が連携した子供、若者支援システムの構築に九千九百八十四億円、人口動態、社会経済の変化を踏まえた持続的な子供政策の展開に三百三十四億円を計上しております。

 以上、令和八年度のこども家庭庁予算案の概要について御説明申し上げました。

 何とぞ御審議のほどよろしくお願い申し上げます。

坂本委員長 次に、デジタル大臣松本尚君。

松本(尚)国務大臣 令和八年度デジタル庁予算について、その要点を説明申し上げます。

 デジタル庁におきましては、デジタル化による新しい付加価値を生み出し、誰一人取り残されないデジタル社会の実現を目指すための予算としてデジタル庁所管の歳出予算額を総額五千百九十八億円計上しております。

 前年度当初予算額より四百四十五億五千二百万円の増額となっております。

 以下、主な措置内容について説明申し上げます。

 第一に、生成AIの活用環境の整備や利活用を促進するための取組、マイナンバーカードへの理解の促進や、利活用シーンの拡大を推進するための経費等を計上しております。

 第二に、社会全体のデジタル化を牽引していくため、司令塔となるデジタル庁の体制強化に必要な経費等を計上しております。

 第三に、国の情報システムを整備、運用するため、年間を通じた一元的なプロジェクト監理を厳格に実施し、デジタル庁で整備する共通基盤の利活用を前提としたシステムの統合、共通化等を実現するための経費等を計上しております。

 以上、令和八年度デジタル庁予算の要点について説明申し上げました。

 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

坂本委員長 次に、文部科学大臣松本洋平君。

松本(洋)国務大臣 令和八年度文部科学省関係予算について説明いたします。

 一般会計五兆八千八百九億円、エネルギー対策特別会計千八十七億円などとなっております。

 質の高い公教育の再生として、中学校三十五人学級の実現等に向けた取組や部活動の地域展開等を推進するほか、新しい時代の学びの実現に向けた学校施設の整備、物価、人件費の上昇等も踏まえた国立大学法人運営費交付金や私学助成等の基盤的経費の確保や、産業構造の変化を踏まえた高校、大学、大学院を通じた改革等を進めます。また、不登校、いじめ対策や、いわゆる高校無償化を含めた各教育段階の負担軽減、学校給食費の抜本的な負担軽減等に取り組みます。

 スポーツ立国、文化芸術立国の実現に向け、地域スポーツの充実や競技力向上、文化資源の持続可能な保存、活用、文化芸術の創造、発信や人材育成等を推進いたします。

 科学の再興に向けた研究力の抜本的強化のため、科学技術人材の育成、未来を切り開くイノベーション創出と基盤の強化を進めます。また、重点分野の研究開発の戦略的な推進、国民の安全、安心やフロンティアの開拓に資する課題解決型研究開発の推進に取り組みます。

 説明は以上となります。

 御審議のほどお願いいたします。

坂本委員長 次に、厚生労働大臣上野賢一郎君。

上野国務大臣 令和八年度厚生労働省関係予算案について、簡潔に説明をいたします。

 厚生労働省所管一般会計予算案の総額は三十五兆四百三十三億円であり、令和七年度当初予算額と比較しますと、七千三百六十九億円の増加となっています。このうち、社会保障関係費は三十四兆七千八十八億円、七千二百五億円の増加となっています。また、特別会計予算案については、年金特別会計、労働保険特別会計、子ども・子育て支援特別会計及び東日本大震災復興特別会計に所要額を計上しています。

 具体的には、以下三本を柱に所要額を計上しています。

 まず第一に、医療、介護、障害福祉分野の賃上げ、経営の安定、人材確保等、地域医療、介護の提供体制の確保など、社会の構造変化に対応した保健、医療、介護の構築、第二に、賃上げ支援、非正規雇用労働者への支援など、物価上昇を上回る賃上げの普及、定着に向けた三位一体の労働市場改革の推進と多様な人材の活躍促進、第三に、地域共生社会の実現等、安心できる年金制度の確立など、包摂的な地域共生社会の実現等であります。

 これら三本を柱に、全ての世代の安心と、未来に希望を抱ける社会の実現に向けた予算案としています。

 御審議のほどよろしくお願いいたします。

坂本委員長 以上で説明は終わりました。

    ―――――――――――――

坂本委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。鬼木誠君。

鬼木委員 おはようございます。自由民主党の鬼木誠でございます。

 本日は、予算委員会で質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 現在、私は、自由民主党の厚生労働部会長を務めさせていただいております。先輩方がつくってきた社会保障のすばらしさを今痛感しているところでございます。国民皆保険や高額療養費制度、本当に国民が守られているそうした制度のすばらしさを守っていかなければならない、それが私の使命であると考えております。

 ここで、自民党の一九五五年に立党したときの立党宣言冒頭をまず読み上げさせていただきます。「政治は国民のもの、即ちその使命と任務は、内に民生を安定せしめ、公共の福祉を増進し、外に自主独立の権威を回復し、平和の諸条件を調整確立するにある。」というのが自民党の立党宣言。戦後十年、焼け野原になった日本を立て直すためにできた自民党の立党宣言、最初の理念の一行目に、まさにこの「内に民生を安定せしめ、公共の福祉を増進し、」ということが自民党の立党の理念の中に語られております。

 そして、国民皆保険制度、国民皆年金制度がいつできたかといいますと、一九五八年の国民健康保険法、そして一九五九年、国民年金法の制定。これは岸信介総理のときにできた制度、これで国民皆年金と国民皆保険ができました。そして、高額療養費制度はいつできたか、何政権のときにできたか。福祉元年と言われた一九七三年、田中角栄内閣で高額療養費制度が生まれたわけであります。

 日米安保条約で有名な岸総理、日本列島改造論で有名な田中角栄総理、こうしたお二人の有名な総理は、実は、日本の社会保障をつくる上でも本当に大きな役割を果たしてきた。やはり、日本の復興に当たって、社会保障を充実させるということが自民党の大きな柱であったし、それを一生懸命先輩方がつくってきたということを今改めて痛感するわけでございます。

 ところが、人口減少社会になりました。高度経済成長期、人口が増えて経済も成長する時代には、年金も保険もみんなが支え合う制度であるから持続可能であった。ところが、人口が減少していきますと、みんなで支え合う制度が、みんなの負担が重たくなってきた。こうした中で、いかにしてこのすばらしい国民皆保険、国民皆年金、高額療養費制度を持続可能なものにしていくかということが今の世代の私たちに与えられた役割だと思っております。そうした観点から何点か質問させていただきます。ちょっと時間が足りなくて通告よりも質問数が減るかもしれませんが、柔軟にやっていきたいと思います。

 まず最初に、医療と介護、そして障害者福祉の事業所支援について質問いたします。

 これらの社会保障分野は、診療報酬、介護報酬といった公的な報酬で事業を行っております。その価格が、国から入る公定価格が上がらないと、医療機関も介護施設も赤字になってしまうわけですね。それで、物価上昇や賃上げが迫られる局面で非常に厳しい状況を迎えていた。賃上げしたくても、その原資になるお金が、価格転嫁ができないものですから、入ってくる収入は国によって一定の額しか入ってこない、それが上がらない。それでは賃上げの原資がないということで賃上げできないと、今度は、せっかく資格を取って医療、介護の現場に来てくれている人たちが別の業種に、より賃金が高い業種に流出してしまう。そうした人手不足による現場の崩壊というものも、もうぎりぎりのところにあるわけですね。

 そうしたことに危機意識を持ちまして、自民党厚労部会でも、しっかり物価上昇や賃上げに対応できる医療、介護の支援が必要だということで、補正予算を何とかつけてくれということで、昨年頑張ったわけでございます。

 こうした医療機関、介護施設の賃上げ、物価上昇に対する支援について、昨年、医療・介護支援パッケージということで一・四兆円の補正予算をつけていただきました。本当にありがたく思っております。ただ、これがまだなかなか現場に届かない。補正予算をつけましたよといっても、それが現場に届くまでは、現場が助かったという実感がなかなかないわけであります。

 これらの令和七年度補正予算、医療機関等の賃上げ、物価上昇に対する支援について、具体的にいつ頃、医療機関、介護施設に届くのか、現在の状況をお答えください。

森光政府参考人 令和七年度補正予算の執行状況につきましてお答えさせていただきます。

 まず、医療機関等は御指摘のような厳しい状況に直面しているという認識の下、病院につきましては、二月の二日から申請受付を開始をしておりまして、近日中には第一陣に振り込むことができるという状況でございます。また、診療所等につきましては、既に申請の受付を開始いたしました自治体がございまして、引き続き早期執行に努めていく予定としております。

 また、介護、障害福祉サービス等事業者につきましても、一部の自治体では既に申請を受け付け始めておりまして、年度内の交付を目指して早期に準備を進めていただいていると承知しております。

 いずれにいたしましても、一刻も早く現場に支援をお届けできるよう、スピード感を持って対応していきたいと考えております。

鬼木委員 補正予算は、ありがとうございました。

 やはり、医療機関、介護施設といった現場が潰れてしまったら国民を救いようがないわけですね。こうした公的な価格で営まれている業種が構造的に赤字というのは、もう持続可能じゃないわけですね。この構造を変えていかないといけない。現場が潰れてしまったら元も子もないわけですね。なので、しっかりと、そうした公定の価格において、きちんと経営が持続可能であるという体制をつくっていくことが必要でございます。

 補正予算で一旦救われたというところも出るかもしれませんが、賃上げをしていくとなると、持続的にその賃金を払い続けなければならないことになります。したがって、ここは、報酬改定においてきちんと診療報酬、介護報酬を上げて、その上げた賃金が持続できる、そして経営が持続できるということにしていかなければならないことになります。

 なので、私どもも、令和八年の診療報酬はしっかりと確保するんだということで頑張りました。それに対して官邸もお応えいただきまして、令和八年度診療報酬改定については、二か年平均でプラス三・〇九%の本体改定率ということでお応えをいただきました。三十年ぶりの三%超えということでございます。現在の賃上げや物価対応に配慮した改定率になったと考えますが、今回の改定の意義についてお答えいただきたいと思います。

栗原大臣政務官 お答えいたします。

 令和八年度診療報酬改定の大きな方向性といたしましては、物価や賃金、人手不足といった医療機関等を取り巻く環境の変化、これに対する対応や、二〇四〇年頃を見据えた医療機関の機能の分化、連携と、そして地域における医療の確保、これらを進めていくことといたしております。

 今回の改定のポイントでございますけれども、例えば、物価上昇、賃上げ対応につきましては、持続的な物価高騰による物件費の増加、これを踏まえた物価対応料の新設、入院料等の点数引上げ、幅広い医療関係職種での賃上げを実現するため、令和六年度に創設したベースアップ評価料の対象職員の範囲の拡大等を行うこととしております。地域で急性期医療やかかりつけ機能を担う医療機関等の評価や、多職種連携、DXの評価、実態に応じた効率化、適正化など、時代の変化に対応した様々な内容を含んでいるところでございます。

 まさに本日でございますが、診療報酬改定に関する告示や運用の詳細に関する通知を発出するところでございまして、厚生労働省といたしましては、今回の改定の円滑な施行に向けて、引き続き準備を進めてまいりたいと考えております。

鬼木委員 ありがとうございます。

 幅広い職種に届くようという一文もありました。いろいろな職種の方がいろいろな現場で一生懸命働いておられますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。本当にありがとうございます。

 そして、医療保険でございますが、今国会では、健康保険法等の一部を改正する法律案が予算関連法案として提出されようとしております。この制度改革の趣旨、目的についてお答えください。

栗原大臣政務官 お答えいたします。

 人口減少、少子高齢化が進む中にありまして、公的医療保険制度を維持し、次世代に引き継いでいくためには、不断の改革努力が必要であるところでございます。

 今回の医療保険制度の改革では、必要な受診を確保した上で、日常的な医療に用いるOTC類似薬等の保険給付の見直し、医療が高度化する中で、持続可能性の確保、高額療養費の年間上限を新たに設けまして、長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化の両立を目指した高額療養費制度の見直し、そして、後期高齢者医療制度における金融所得の公平な反映など、負担能力に応じた御負担をいただくための取組などを行いたいと考えております。

 関係法案の今国会への提出を含め、必要な準備を進めているところでございます。また、制度改革に当たっては、改革の意義が国民の皆様に十分に伝わるよう丁寧に取り組んでまいります。

鬼木委員 この法案の中に、出産の無償化とも言われます分娩の保険適用についても入ってくるわけでございますが、厚労部会でも大きな議論になりました。妊婦の経済的な負担というのは確かに重要な課題で、何とか国が負担を和らげていく、なくしていくということが課題でありますが、これに対しては、妊産婦の皆さんからの期待も大変大きいものがあります。

 他方で、医療機関、とりわけ診療所の方々からは、具体的にどのような制度になるのか、その給付水準はどの程度になるのかということで、御不安をお感じの方もおられます。やはり医療機関の経営の問題ですね。地方の産科診療所は持続可能なんだろうか、そして、都会でも今までのような収入が得られるんだろうか、全国の産科診療所の方が、経営が持続可能なのかということに大変不安を持っておられます。

 かといって、今のままでいいわけでもないわけですね。今でも地方では、そうしたリスクの大きな産科というものが人口減少社会の中で経営が難しくなってきている。産科をもうしない、廃業するという人が今の時点で増えている。そうした中でこの改革が行われるわけでございます。

 是非、全国の産科の皆さんに向けて、大丈夫ですよ、前を向いて頑張っていただいて、国はしっかり皆さんを支えていきますよ、希望を持って大事な日本の子供たちを産んでいただく、産科の皆さん、大丈夫ですよ、経営を頑張ってやってください、国が支えます、そうした力強いメッセージをいただきたいと思います。是非、上野大臣、力強いお言葉をよろしくお願いいたします。

上野国務大臣 お答えいたします。

 鬼木委員におかれましては、自民党の厚労部会長として、社会保障制度全般にわたりまして議論をリードしていただいておりまして、ありがとうございます。

 現在、出産に対する給付体系の見直しの検討を行っておりますが、やはり最も重要なのは、妊婦の方々が地域で安心して安全に出産ができる、その環境をしっかり確保することだと考えておりますので、そのためには経済的負担の軽減を進める必要があるというふうに考えております。

 これまでも、出産育児一時金を五十万円に増額するなどの対策を講じてきました。しかしながら、そうした場合でも、一時金の支給額を引き上げても、出産費用も年々上昇して実際の妊婦の経済的負担の軽減につながらないという課題もありますので、制度そのものの見直しが必要だというふうに考えています。

 一方、産科医療関係者からは、今委員から御指摘がありましたとおり、出生数が年々減少する中で物価、賃金上昇に直面をしており、周産期医療体制の堅持のために経営環境の改善が必要との指摘をいただいているところであります。

 今後、制度の見直しに当たりましては、保険料への影響も勘案しながらではありますが、産科医療機関等の経営実態を十分に配慮したものにする必要があるというふうに考えております。

 昨日、自民党厚生労働部会におきましても、この点につきまして大変熱心な御議論があったというふうにお伺いをしておりますので、そうした声も踏まえ、経済的負担の軽減を望む妊産婦の声と産科医療関係者が感じておられる御不安の声の両方をしっかりと受け止めながら、検討を深めていきたいというふうに考えています。

鬼木委員 ありがとうございます。

 まさに日本の未来を担う子供たち、その子供たちを産んでいただくためには、妊婦の皆さんがファーストである、安心して産める環境、経済的にも安心して産むことができるし、環境としても、地域にきちんと診療所があって万全の体制で産むことができる、そうしたことが必要になってくると思いますので、是非とも今後ともよろしくお願いしたいと思います。党の厚労部会としてもしっかりとこれからも関与していくということで、昨日の部会了承をいただきました。

 そして、今回の法改正では高額療養費についても、先ほど栗原政務官からコメントがございました。今回の見直しでは、医療費全体の増加を踏まえて、一定の御負担をいただく方というのもおられることになりますが、これまで高額療養費の恩恵を受けられなかった方も制度の対象になるよう、患者の皆さんの切実な思いを受け止めて、年間上限という制度を創設するなど、長期療養の方の安心につながる内容も含まれております。この点について分かりやすく御説明をお願いしたいと思います。

栗原大臣政務官 御説明申し上げます。

 高額療養費制度についてでございますけれども、高齢化や高額薬剤の普及などによりまして高額療養費が増加する中、持続可能性の確保と長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化、この両立を目指して見直すこととしております。

 見直しに当たりましては、超党派の議員連盟の御提言も踏まえつつ、患者団体の方々にも参画いただきました専門委員会におきまして、委員以外の患者団体を始め保険者や医療関係者などからのヒアリングも含めて、計九回にわたって丁寧に検討をいただいてきたところでございます。

 その上で、今回の見直しにおきましては、制度全体の持続可能性を確保するために、低所得者の負担に配慮しつつ負担上限を見直す。その一方で、年に四回以上高額療養費制度を利用される方の自己負担を更に軽減する仕組みであります多数回該当の金額を維持するとともに、長期にわたり治療を継続されている方にとって今後どの程度の経済的負担が生じるのかという不安に対応できるよう、新たに年間の医療費負担に上限を設ける。そのほかに、年収二百万円未満の課税世帯の方の多数回該当の金額を引き下げることなど、特に治療に係る経済的負担が厳しいと考えられる長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化を図るものとしております。

 国民の皆様に今回の見直しの意義やその内容を十分御理解いただけますよう、見直し案の趣旨を丁寧に説明をしてまいります。

鬼木委員 やはり保険制度と高額療養費制度ってすごいと思うんですよね。一千万円のお薬を使っても一億円のお薬を使っても、治療しても、手術しても、一千万円かかっても一億円かかっても、その人の年収に合わせて八万円だったら八万円の負担で済むというのが高額療養費制度。だけれども、これを、高度な医療も進んでいく中で多くの方が使っていけば、やはり非常に保険制度や財政を圧迫していく。厳しい。だけれども、それによって人の命が救われる高額療養費制度。そうやって日本国民みんなの命が守られている。じゃ、どうやってこの高額療養費制度を持続可能に維持していくかというときに、一部の方の負担が上がることになった、だけれども、その議論の中で年間上限を設定するなど、より制度としても充実を図りながら持続可能なものにしていこうというのが今回の改革だと思っております。

 次の質問に行きたいと思います。働き方改革に参ります。

 これも人口減少社会の中の課題なんですが、そうした深刻な人手不足の中で、やはり働き方改革が拍車をかけているんじゃないかというふうな捉え方も世の中にはあるわけですね。日本の産業力、国際競争力が落ちてきていないか、もっと日本は成長しないといけないんじゃないか、そういうときに、働きたい人も働けない、稼げない、国が法律で事細かくがんじがらめにして、働きたいという選択を国が奪っているという現状があるのではないか。そのことは、国民の中で働くな改革ともやゆをされています。

 働く人がしっかり守られるということは大事なことです。働いているのか、働かされているのかというのはすごく違うと思うんですけれども、働くのが大好きな私でも、事務所がどんどん日程を詰め込んで無理やり働かされているような状況になると嫌になります。なので、非常にそこは難しいんですよね。働いているのか、働かされているのかというのをどうやって見分けるのかというのは非常に難しい。

 だから、制度をつくって管理をしようとしているわけですが、この制度が非常に事細かく、いろいろなことが決まっちゃっているから、働く人の自由さとか労働の現場の自由さ、多様さを失っている部分がある。それが、労働者にとっても不利益な部分や産業界にとっても不都合な部分が生じている。もうちょっと柔軟に多様な働き方ができないか、そういうことを考えております。

 労働者の心身の健康を守りながら、多様で柔軟な働き方を実現することが必要だと考えますが、働き方改革の見直しに向けて政府はどのように取り組んでいくのかをお伺いします。

岸本政府参考人 お答えいたします。

 労働時間規制につきましては、時間外労働の実態と上限規制との間に隙間があり、規制の範囲内で労働時間を増やしたいなど、様々な御意見があると承知をしており、働き方改革の総点検を通じまして、現場の働き方の実態やニーズの把握を行っているところでございます。

 人手不足の中で、労働生産性を高めながら、先生御指摘のとおり、心身の健康維持を前提に、柔軟で多様な働き方ができるようにし、労働参加を進めていくことは重要な課題であると考えております。

 近年、生産年齢人口の減少が進みます中で、女性や高齢者の労働参加と相まって、就業者数と一人当たり労働時間を掛け合わせたマンアワーでの労働投入量が横ばいないし微増しているといった傾向も、労働参加との関係では見て取れるところでございます。

 いずれにいたしましても、高市総理も過労死認定ラインでもある上限規制を超えるなどということを決して言いませんと答弁されていらっしゃることも踏まえつつ、労働時間規制につきまして、日本成長戦略会議の下に設けられました労働市場改革分科会や厚生労働省の労働政策審議会において議論されることとなっておりますので、働き方の実態とニーズを踏まえ、運用、制度の両面から議論を進めてまいりたいと考えております。

鬼木委員 ありがとうございました。

 次に、創薬支援について質問いたします。

 製薬企業が日本に投資し、研究開発が行われ、新薬が日本で上市されるには、日本の市場の魅力を高めていく必要があります。しかしながら、日本の薬価制度では、せっかく上市時に加算を得られても市場拡大再算定や費用対効果評価制度等により薬価が引き下げられ、企業に魅力を感じてもらえず、結果としてドラッグラグ、ドラッグロスの問題へとつながってしまうと認識しております。結局、これは患者の不利益になるわけですね。その薬が日本で遅れる、若しくは入ってこないということによって患者さんの不利益になってしまう。

 日本の財政状況も理解しておりますので、一律の引上げは難しいとしても、めり張りのついた薬価改定とするなど、薬価の面からも創薬を後押ししていく必要があるのではないかと考えておりますが、大臣、よろしいでしょうか、お願いします。

上野国務大臣 大変重要な御指摘をいただきまして、ありがとうございます。

 まず、創薬イノベーションを推進する観点からは、特許期間中の革新的な医薬品につきましては、薬価は原則として維持をしております。

 これに加えまして、令和八年度薬価制度改革におきましては、企業の予見可能性を一層高める観点から、いわゆる共連れ、これを廃止をすることといたしました。

 また、さらに、費用対効果評価制度というのがございますが、これは、これまでの運用等によりまして、価格を引き下げる方向でこうした制度が動かされていたわけでありますが、令和八年度からは、費用対効果が一定以上優れる医薬品について、価格を引き上げる条件として、有用な新しいメカニズムを有することであることを明確化いたしましたので、こうした制度も使っていただいて、新薬がどんどんと一定の、この制度の対象になるように、引上げの対象になるように期待をしているところであります。

 引き続き、創薬イノベーションの推進、医薬品の安定供給の確保、国民負担の軽減といった観点から、バランスよく対応できますように薬価改定を実施をしてまいりたいと考えておりますし、また、日本成長戦略会議におきましても、創薬は非常に重要な位置づけでありますので、日本の創薬力が向上するように、関係省庁ともしっかり連携をして取り組んでいきたいというふうに考えています。

鬼木委員 ありがとうございます。大臣、よろしくお願いいたします。

 最後の質問になると思いますが、介護について、介護保険について質問いたします。

 介護人材の不足が叫ばれている中で、その不足の状況は地域によって異なるところであります。介護事業者が個別に採用の取組を進めるだけではなく、地域において関係者が協力して、地域ごとに効果的な人材確保の取組を検討し進めていくことが重要ではないかと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

鹿沼政府参考人 お答えいたします。

 先生がまさにおっしゃるように、介護人材の不足、こういったものへの対応が非常に大切だと思っております。二〇四〇年に向けて、人口減少、高齢化のスピードが違ってきている、そして、その中でも特に地域によってやはり異なるという状況がありますので、地域の状況に応じた総合的な介護人材確保策、これに取り組んでいくことが重要と考えております。

 御指摘の点につきまして、昨年十二月に取りまとめました社会保障審議会福祉部会の報告書におきましても、地域のことが一番よく分かっている都道府県が設置主体となって、関係者が地域の課題を共有し、協働して実践的に課題に取り組むようなプラットフォームの制度化、こういったものが提言されているところであります。

 具体的には、例えば、人材確保・定着、職場環境の改善、生産性向上・経営支援、介護のイメージ改善・理解促進、こういったような様々な課題に応じたプロジェクトチームを創設して、地域の関係者が一堂に会して実践的な取組を検討、実行することが必要であるとされており、例えば、単独では人材確保が困難な小規模法人が参加して、自治体やハローワークの協力も得ながら、他法人と協働して人材確保に取り組む、こういったことも考えられると思っております。

 厚労省といたしましては、こうしたプラットフォームの仕組みの制度化等を盛り込んだ法案を今国会に提出すべく、検討を鋭意進めているところでございます。もちろん、これだけで十分というわけではございませんが、人材確保対策、様々なことがございますので、この課題に向けて総合的な対策に取り組んでいきたい、このように思っております。

鬼木委員 人口減少社会の中で、厳しい財政制約もある中ではございますが、持続可能で充実した社会保障を国民に届けていきたいと思いますので、上野大臣、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 今日はありがとうございました。

坂本委員長 これにて鬼木君の質疑は終了いたしました。

 次に、泉健太君。

泉委員 中道の泉健太でございます。

 まず、今、我々中道は、小川代表が当初からお話をしていますけれども、暫定予算を組んで、そしてしっかり、高校の無償化そして給食費、これに対応していこう、これが国民生活にとって利益があることなんだということを主張し続けております。

 是非、この暫定予算ということについて政府は真剣に考えていただいて、そしてまた、ぎりぎりにということであれば、国民生活にもばたばたと影響を与えます。やはり、予見可能性ということからしても、今のこの時期の予算審議になっているということを踏まえれば、暫定予算をしっかりつくってお届けをするという方針を世に明らかにすること、これが国民生活に資することだというふうに考えておりますので、是非、各大臣とも、閣議の中でもそういったことを言っていただいて、政権の方針としていただきたいということをまず冒頭お伝えをしたいと思います。

 さて、私からも予算について質問させていただきます。

 まず、これは警察庁の予算でございまして、公安委員長、ありがとうございます。

 私、警察行政、これまでずっとやってきまして、例えば、警察が以前、まだパソコンを自分で使っていた時代、自分の私用パソコンを使っていてそれが捜査情報の流出につながったということで、かつてパソコンは公費化すべきだという質問をさせていただいて、その後、警察全体に公費パソコンが広がったということがあります。

 ただ、最近聞くと、まだ一部、ある警察官は自分のパソコンを使っているんじゃないかという指摘も受けているところでありますので、情報流出がないようにということで、改めて公費パソコンの徹底をしていただきたい。そういったことも含めて、様々な資機材の整備ということには是非取り組んでいただきたいと思っているんですね。

 例えばアメリカなどでは、パトカーの中で、運転している警察官が自分で声を発すれば応答してくれるAIがあって、そのナンバーの所有者は誰々だとかという情報が次々と出てくるような、こういう新たな音声コマンドAIだとかも技術としては出てきております。

 そして、これはもうアメリカでは一般的ですけれども、ウェアラブルカメラですよね。警察官がそれぞれ胸の辺りにずっと映像を撮影できるものをつけることによって、犯罪抑止になるということと、もう一方の効果というのは、警察がどういう行動をしたかが分かるということで警察官の行き過ぎも防ぐことができるということで、双方にとってよいと言われております。

 私は、今、各都道府県警で実証実験が進んでおりまして、いい評価を得ているというふうに伺っておりますので、是非、来年度予算の中にウェアラブルカメラの全国への展開ということをやはり予算化をしていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

あかま国務大臣 泉委員にお答えいたします。

 先生おっしゃるとおり、科学技術の進展、これはまさに急速なものがあり、また、社会に大きな変革、こういったものももたらしている中で、当然のように、警察活動におけるいわゆる先端技術等の活用、このことはまさに警察活動を合理化、高度化していくという意味にあって極めて重要であるというふうに思っております。

 警察庁においてでございますけれども、AIであるとかドローンを始めとする高度な技術、これの積極的な活用に取り組んでいるところでございます。

 先生の方から御指摘がありましたとおり、ウェアラブルカメラの活用については、地域警察活動であるとか交通取締り活動等の部門において、その実効性や課題を検証する、このことを目的として、今年度から一部の都道府県警察を対象にしてモデル事業を実施しておるところでございます。

 引き続き、諸外国の取組等を踏まえつつ、様々な先端技術等の活用を通じて警察活動の合理化、高度化を図ってまいりますよう、警察を指導してまいりたいというふうに思っております。

泉委員 今、来年度予算においてのウェアラブルカメラの全国展開というところまでは明言いただけなかったわけでありまして、私は、是非これは加速化を要請をしたいというふうに思います。やはり我々は、国民の安心、安全ということは非常に重要視しておりますし、ウェアラブルカメラは今、実証実験でいい成果を得ているというふうに私は感じておりますので、是非この点、お願いをしたいというのがまず一点でございます。

 そして、今、公安委員長からドローンという言葉が出てまいりました。気になるのが、やはり今、様々なこうした資機材の国産化ということは非常に重要な観点であるというふうに思っておりまして、その意味で、事実としてですよ、事実として、現時点において警察庁関連で、全国の都道府県警で中国製のドローンというのは存在するかどうか、お答えください。

あかま国務大臣 警察が保有しているドローン、これに中国製のものがあるかというお尋ねでございますけれども、確かに、警察において、サプライチェーンや経済安全保障上のリスクに十分留意しながら、使用目的に応じて適切にドローンの調達、運用を行っているところでございますが、こうした中、危険なドローン飛行への対処という観点から、国内におけるドローンのシェアの大多数を中国が占めていることを鑑みて、ドローン対処の訓練、研究目的として中国製のドローンも保有をしております。

 一方で、サプライチェーンリスク等を踏まえると、警察活動において活用するドローンについては国産であること、このことが望ましいというふうに考えております。

 こうした観点から、経済安全保障重要技術育成プログラム、ここにおける国産ドローンの研究開発に警察の具体的なニーズを提供する、こうしたことなどを通じて、国産ドローンの性能向上等のために必要な協力も行っているというふうに理解をしております。

 引き続き、関係省庁と連絡をして、先生おっしゃるいわゆる国産ドローンの利活用を更に推し進めてまいりたいというふうに、警察を指導してまいります。

泉委員 今の大臣の表情を見ますと、確かにそこは痛いところなんだよなという表情が見て取れるところがあると思います。

 私は、やはり自衛隊や警察、海保なんかもそうですが、そうした機関においては、特に資機材については国産化が非常に重要だというふうに思っておりますし、国内のサポート体制だとかセキュリティー対応だとかということで、総合評価で判断していくということになると思います。もちろん、貿易協定ということでいうと、国内外で余り差別化をするということができない部分もあるのかもしれませんけれども、しかしながら、今言ったような国内のサポート体制やセキュリティー対応ということであれば、やはりサプライチェーンで安定的にということを考えれば、国産のものが自然と選ばれるということは当然のことだと思います。

 一方、中国なんかは、ちょっと警察とは違う話になりますが、様々な国産品の政府調達に二〇%の税制優遇をつくるということまで今やっていっているそうでありまして、是非、我々自身もしっかり国産を支えるという体制を様々な予算の中でやはり実現をしていただきたい。今、関係省庁と連絡を密にしてということもございました。今日おられる、全大臣ではありませんけれども、全ての機関において、重要なところはやはり国産化、デジタル大臣もおられますけれども、是非ともそういった観点をお願いをさせていただきたいというふうに思います。

 賛成、ありがとうございます。今、齋藤自民党理事からも賛成というお声をいただきました。ありがとうございます。

 続いて、ドクターヘリであります。

 今日、資料をお配りしております。関西広域連合そして東京においてドクターヘリが運航休止になる、そして、その受託をしていた運航会社が切り替わらなければならないという事態が起こっておりまして、大変深刻な状況であります。三万回近く、各地でドクターヘリが飛んでいる中で、残念ながらそのドクターヘリが供給できなくなっているというのはゆゆしき事態であります。

 一方で、是非与野党を超えて考えなきゃいけないのは、確かに経過、経緯上、ドクターヘリというのは、特に松本大臣は大変お詳しい分野でございますけれども、後から整ってきた仕組みであるわけですね。消防でいえば、救急は、救急車は公務員でありますし、警察も、誰かをレスキューする場合には当然ながら公務員ということになるわけですが、このドクターヘリは、民間の類いまれなる努力の積み重ねによって各地に配備をされてきたという経過がある。それは、医療機関とそしてヘリ関係者、様々な方々の努力によってこうした今の体制が積み上がっておりますので、現在は民間の手に委ねられているという状況がございます、ただ、公的性質が非常に高いということは御理解いただけるのではないかと思います。

 そういった意味で、厚労大臣、昨年の補正予算では二十二億円、ドクターヘリ運航体制緊急支援事業が出ております。そして、今年もドクターヘリ導入促進事業に百億円ついているということになっておるんですが、役所に聞きました。そうしますと、この令和七年度補正予算の二十二億円、現在の時点では未執行であります。何でと私は聞いたわけですね。そうしましたら、これはヘリの機体の調達、整備、資機材の調達には使えます、そして、整備士等の確保等に係る費用を支援することには使えますと書いているんですが、あくまで募集には使えるけれども、整備士の待遇改善には使えませんよという制約が残念ながらあるんですよ。

 でも、やはり皆さん、今日は国交省の副大臣はいませんけれども、全国的に整備士不足ということで国交省では検討委員会が開かれておりまして、そこでは、なぜ整備士が不足しているかというと、インバウンドの拡大ですね。成田でも羽田でも他の空港でも、整備士はもうニーズがどんどん高くなっている。

 ですから、トータルの人数はそんなに減っているわけじゃないんです。整備士の人数が減っているわけじゃなく、非常にそうした民間需要が高くなっているときに、民間の整備関係は大手ですから、やはり吸引力も強い。一方で、ドクターヘリの整備士というのは、そんなに世の中で物すごくスポットが当たるような立場ではなくて、会社も小さいわけであります。求人をしてもなかなか来ないという現状があります。

 私は、率直に言って、今回のケースはこれからもあり得るということを考えると、ドクターヘリに関わるパイロットや整備士の待遇改善にもこの補助金、支援事業を使えるようにするべきではないかというふうに思いますが、厚労大臣、いかがでしょうか。

上野国務大臣 委員御指摘のとおり、一部の特定の業者の課題もありまして、運航ができないというような状況が散見されるような状況でもございます。

 そうしたこともありまして、今委員から御指摘のありましたとおり、補正予算におきまして措置をさせていただきました。それと同時に、令和八年度の当初予算も御紹介をいただきましたが、百億円の予算を計上させていただいて、その早期の成立をお願いをしているところであります。

 補正予算につきましては、現在、御指摘のあったような課題はあろうかと思いますが、今、自治体の意向を十分お伺いをして、できるだけ早期にお届けができるように取り組ませていただいておりますので、そうした自治体との調整もしっかり進めさせていただきたいというふうに思います。

 また、当初予算に関しましては、これは人件費に直接充てることはなかなか難しいとは思いますが、委託費でございますので、そうした経費の中にそうした分を算定をするということは可能だというふうに思っております。

 今後とも、ドクターヘリにつきましては、大変重要な問題でありますし、委員からお話のありましたように、公的な要素が非常に強い分野でもありますので、それにつきましてどういった支援が可能かということにつきましては十分に検討させていただきたいと考えています。

泉委員 一定の前向きな御答弁というふうに受け止めたいところでありますが、現に、補正予算でせっかく二十二億円をつけても、未執行ということではこれが仮に五十億であろうが百億であろうが残念ながら現場は変わらないという、我々も大変心が痛む状況なんですね。

 ですから、やはり、今お話のあったように、委託費ということで出す中に、今大臣がおっしゃったような人件費も含めて当然委託費を出すということである中で、今現在、運航の各事業者として十から二十ぐらいが想定されるわけですけれども、そういったところがこの人材獲得のために待遇を改善をしたということも含めてちゃんとお金を出すよというメッセージであれば、私はそれはとても前向きな、大きな前進であるなと思いますが、大臣、改めて、そういう理解でよろしいですね。

上野国務大臣 いずれにいたしましても、今回生じている課題につきましては、やはり特定の事業者の問題という部分も一定程度あろうかというふうに思っておりますので、そうした特定の業者の課題であったり、あるいは整備士全体の問題であったり、そうしたものをよく検討させていただいて、今委員から御指摘がありましたけれども、やはり本当に公的な分野を担っていただいていると思いますので、しっかりとした運航体制が取れるように、そこは検討をさせていただければと思います。

泉委員 本当は議連の事務局長の松本大臣にも質問したいぐらいなんですけれども。

 私は、民間事業者が十から二十という話をしましたけれども、今後、一事業者が、例えば、委託を受けていた事業者が何かしらの事情でがたがたと体制が崩れていって、そして人材のやりくりができないということになるときに、やはり、業界全体でも協議体というようなものをつくり、また政府ともやり取りをし、自治体ともやり取りをして機体や整備士やパイロットの融通を利かせるという仕組みも是非今後政府としては主導していただきたいということをお願いしたいと思います。

 さて、三つ目でありますけれども、これも六百億円以上の資金が絡んでいるグローバル・スタートアップ・キャンパスという構想について質問させていただきたいと思います。

 これは、二〇二二年から基金を積んで、それは補正予算で積んでいますので緊要性が高いというものでありながら、この間ずっと進んでこなかった事業であります。

 国外の様々な機関との調整がうまくいかなかったということでありますが、当時、立憲民主党が基金の精査をしている中で、政府のデジタル行革会議の中で言われていた三年ルールというのがありまして、基金を積んだままで執行されていないのであればこれは一遍返納ですよという三年ルールにも抵触しているということで、このグローバル・スタートアップ・キャンパスに関する基金については返納すべきだというふうに主張してきた経緯があります。事実、二二年から積んだままで、ここまで、一部、本当に一億円前後ぐらい使われてきたというのはありますが、六百三十六億円積まれているわけですので、本格的な執行には全くほど遠いという状況でありました。

 そういったこの基金の状況、三年ルールも逸脱していたということについて、率直に、文科大臣、これは事業は内閣府なので、私は文科大臣に聞くのは忍びないという気もするんですが、基金の所管ということで、文科大臣、この基金の経過、経緯について反省の弁をいただきたいと思います。

松本(洋)国務大臣 グローバル・スタートアップ・キャンパス構想につきましては、令和六年決定の政府の基本方針に基づきまして、内閣官房が基金を活用した先行的な研究活動の実施方針を決定し、科学技術振興機構、JSTが基金の運用を行うこととなっているところであります。現在、同構想の先行的な研究活動として国際共同研究等が順次開始されており、令和十年度末までに合計約二百七十億円が執行する予定となっているというふうに承知をしているところであります。

 そういう意味では、もちろんいろいろなルールはありますけれども、基金個別個別の様々な事情があるというふうに承知をしているところでありまして、それらを精査した上で特に問題がないというふうに判断をされたというふうに承知をしております。

泉委員 ルールはあるけれども個別個別に審査して問題ないといったら、ルールは意味ないじゃないですか。何のための三年ルールなのかということは、本当に、今の答弁はちょっとがっかりしたところであります。我々は、やはりルールというものに従って、返すべきものは返すというのが本来あるべき行革の姿ではないか。片山大臣肝煎りで日本版DOGEとか言っていますが、これは本当は対象になるべきものですよ。是非、改めてこの基金については精査が必要だと思います。

 その過程において、今言われているエプスタイン文書であります。もう既に名前も出ているので大変恐縮なんですが、デジタル社会構想会議の構成員であり、またもう一つのステアリングコミッティーのメンバーである伊藤穣一氏という人物がこの文書の中に頻出してくるということで、様々に報道がなされているところであります。

 報道でまた発表がありましたけれども、この三月末で双方の役職も退任をするということでありますし、そして、小野田大臣が、改めてこのエプスタイン文書について調査をし、また伊藤氏から聞き取りを行うということを記者会見で申されたということでありますが、このことについて、事実かどうか、答弁をお願いします。

鈴木副大臣 小野田大臣からそういった発言がございましたが、大臣の御発言自体が声明の公表以前になされたものということで、今回、その後、御自身から退任の意向を示されておりますので、それ以上政府として何らかの対応をするというのは予定をしておりません。

泉委員 調査も聞き取りもしないということですかね。まさかそう思っていないと思うんですが。

 このエプスタイン文書では、様々に資金調達の在り方についても記されているものがあります、MIT当時の。それも一つの能力といえば能力なのかもしれませんが、かなり特殊な、資金調達、関係性の構築というものを展開をされてきたという経過は一部明らかになっているわけであります。

 その人物がこれまでこの構想に関わってきたということならば、改めて、これまでのこの構想に関係、協力を示している各機関との関係の在り方、どういう経緯でそういった約束に至ったのかということまで含めて、一度スクリーニングする必要はあるんじゃないでしょうかね。これまでどういったアドバイスを受け、どういったことを反映させてきたのか、どのプロジェクトにどのように関与してきたのか、これは改めて確認するべきことじゃないですか、副大臣。

鈴木副大臣 お答えいたします。

 伊藤穣一氏におかれましては、これまで、グローバル・スタートアップ・キャンパスの運営に重要な助言をいただいてきたというふうに考えておりますが、今回のエプスタイン氏との交流関係の疑惑、疑念については、先日出された声明において事実関係を整理して説明されているというふうに承知をしておりまして、政府として何らかの評価をする立場にはないというふうに考えております。

泉委員 極めて日本的というか、私はよくない日本的な考え方だなという気がしますね。もう腹を切ったからそれ以上は何も聞かない、問わない、それは、しかし、政府として。

 これは何でかといいますと、事業の成否に関わっているからなんですよ。なぜ遅れてきたかということの、まあ様々な臆測も含めてあるのかもしれませんが、やはり、誰がこの構想に関わっているのかということで対外的な評価も受けてきたという経緯もあるわけですよ。そういうものもお認めにならないということではちょっと話にならないなという気もいたしますけれども。

 今後、法案も出されるということでございます。前年も法案が出されようとしていたけれども結局駄目だったということの中でいえば、元々構想していた、例えばMIT、マサチューセッツ工科大学との連携が思いのほかうまくいかなかったとか、そこにはいろいろな理由があるということも出てきておりますけれども、そういうことも含めて、やはり対外的に、この構想が非常に問題のない構想であって、前向きな構想であって、そしてこれから大きく花咲く構想であるんだということは、特に対外的な資金を得なければいけないのであれば、世の中に対して我々として証明していかなければいけないわけですね、国が関わる事業であれば。

 その証明が果たしてできるかどうかということが問われている中で、これまでの伊藤氏の関与ですとか、あるいは、例えばこの立地ですね、今、目黒で予定されている、国の一等地でありますので、果たして本当にこの場所じゃなければならないのかという適切性、そして、やはりこれまでのフレームの再スクリーニングというものがなければ、私は正直、この法案というのは、そのまま通すというのは非常に難しいものになっていくのではないのかなということは改めてお伝えしなければならないと考えております。

 是非、そういったことも踏まえて、人権DDという言葉があります、人権デューデリジェンス。これは、ヨーロッパ、アメリカで特に進んでおりますし、民間企業で徐々に進んでおりますが、やはり、何をしてはいけないのか、そして、何かに関わっていた人の、またその周辺人物までが様々に影響を受ける時代になっているんだということを政府が十分踏まえないと、いつまでたっても内向きな考え方で対処しているとえらいことになりますよということを最後にお伝えをして、私からの質問を終わります。

 ありがとうございました。

坂本委員長 これにて泉君の質疑は終了いたしました。

 次に、早稲田ゆきさん。

早稲田委員 中道改革連合の早稲田ゆきでございます。

 それでは、質疑に入ります。

 その前に、なぜこの予算委員会で集中審議をやらないのか。大変納得ができません。私たちは、やはりこういうことで、この省庁別審査でいえば、ここの分野では特に社会保障、物価高対策、そうしたものを、きちんと総理に出ていただいて、私たちが常日頃から聞いている国民の声をお聞きをするということが大変重要なこの国会であります。にもかかわらず、これをしないということは、国会軽視以外の何物でもありません。国会軽視は国民軽視であります。これを与党の皆様にもしっかりと思っていただきたいし、委員長におかれましても、職権で、三回もこれを使うというような、その運営は大変暴走していると私は言わざるを得ないと思います。抗議をしたいと思います。

 その上で、まず、昨日、三月四日に、旧統一教会の解散命令の判決が出ました。これを受けて質問させていただきますが、高額の献金、それから霊感商法、これによりまして、どれだけ多くの方の被害が出たかということであります。そして、東京高裁が解散を命じました。民法の不法行為を理由としたのでは初の宗教法人の解散ということになります。

 宗教二世に対する虐待というような問題もありますし、ただ単に経済的な大きな破綻ということにとどまらず、本当に人格を否定される、そして家庭を崩壊させられた、そんなような訴えを、私たちは仲間と一緒にずっとこの間聞いてまいりました。被害者からのヒアリング、本当に凄惨な人生を送ってきた方々がいっぱい、多くいらっしゃいました。そのことを踏まえて私も質問をさせていただきたいと思います。

 まず、こうしたことで、昨日は、全国霊感商法対策弁護士連絡会の皆様方が、議員会館、院内で記者会見を開かれました。それによれば、被害相談は、あっただけですけれども、ある中で、二〇二三年までには三万五千件、そしてまた千三百三十九億という膨大な被害額になっております。これも、まだ相談できない方もたくさんいらっしゃいますから、本当にひどいことだと思います。

 これにつきまして、私は、まず担当大臣として文科大臣に伺いたいのは、この旧統一教会の解散命令ということについての御見解、そしてまた旧統一教会についての御見解、この二点、伺います。

松本(洋)国務大臣 この度、東京高裁において、旧統一教会の解散を命じた東京地裁の決定を維持する旨の決定がなされたところであります。

 今般の決定は、旧統一教会の信者による違法な献金勧誘等行為により、長期間にわたり、多数の方が多額の財産的、精神的損害を受けてきたという国の主張が認められたものと認識をしております。

 今般の東京高裁の決定を受け、裁判所の監督の下、新たに選任された清算人によりまして清算手続が開始されることになります。

 文部科学省としては、この清算が円滑かつ確実に進められ、被害者の救済がなされることを期待するとともに、清算人の求めに応じ、関係省庁と協力し、可能な支援をしてまいりたいと存じます。

早稲田委員 旧統一教会についての御見解、お願いします。

松本(洋)国務大臣 司法の場におきまして、国として主張をしてきております。それに尽きると思っております。

早稲田委員 やはり文科大臣として、文化庁を担当する大臣として、旧統一教会が解散をされたわけです。でも、これは宗教法人の解散であって、まだ団体としては残る。でも、この旧統一教会で、先ほど申し上げましたとおり、多くの被害が出ているわけですから、きちんと、司法の場は司法の場、ここは国会ですから、そこで松本大臣の御見解を伺います。

松本(洋)国務大臣 法にのっとって今回こうした結論というものが出されたということだと思っております。制度につきましては……(発言する者あり)ですので、それにのっとって、我々としても司法の場に見解を述べてきたところであります。

早稲田委員 お答えいただいていません。お願いします。

松本(洋)国務大臣 ですので、これまでも司法の場でも申し上げてまいりましたし、国会でも申し上げておりますけれども、これまで旧統一教会の違法な献金勧誘等により多くの被害者の方々が存在することについて、深刻に受け止めているということであります。

早稲田委員 これは旧統一教会についての見解ではないですよね。深刻に受け止めているのは、被害があったことについての深刻な受け止めでしょう。

 そうじゃなくて、こうした宗教法人が四十年間も続いていたわけです。そこについて、宗務行政はどうだったのか。そしてまた、いろいろな課題があります。先ほど、さらっと、清算人、清算手続が始まるとおっしゃいましたけれども、そんな簡単な問題ではなくて、これから本当に残余財産がきちんと被害者に、救済をされるのかという問題も大きな課題であります。

 その中で、法整備もまだまだ足りないというところもありますから、大臣、所管大臣としての旧統一教会に対する御見解が御答弁いただけないというのは、大変残念極まりないと私は申し上げたいと思います。

 それでは、次に参りますが、その上で、今、資料を御覧ください。番号がついていない一枚目、二枚目です。最初は韓国語ですから、これを翻訳したものが二ページ目にあるTM特別報告というものであります。

 これは、TMというのはトゥルーマザー、そして、統一教会でまことのお母様と呼ばれている韓鶴子総裁のことを指しております。これには、中身的には、捜査機関が教団の政教癒着、政治活動を把握する核心証拠として、そして韓国の裁判所でも正式な証拠として使われております。この中には部分的な勘違いや誤記、それから誇張などはあるものの、やはり、そこのところは、しっかりとした証拠資料として使われておりますので、私はこれをつけさせていただきました。

 その中で、大変驚くべき事実がここにも書かれております。この中にありますのは、読ませていただきますが、長期的な視点で見ると、日本国民が真のお父様、お母様にお仕えすることができる日本国民になるためには、当然、天皇制は将来撤廃されなければなりません、また、飛ばしますが、より自然な形で天皇制が撤廃される方向に進み、そして云々かんぬんとありますけれども、そのためには、多くの国会議員が誕生したり、二世を始めとする食口、信者ですね、が国会議員となり、そして最後にはこの日本国の首相にならなければ駄目だと切実に考えているという文章がございます。

 これは、日本の国の形、それと真っ向から逆行するものではないかと思いますし、こうした団体、そしてまた日本での多くの政治家の方たちがここと関係性もありました。そうしたことを考えれば、この問題は大変大きなことだと私は思います。

 このことにつきまして、TM報告書のこの部分、天皇制、これを撤廃するというようなことについて、尾崎官房副長官に、日本のスタンス、今まさに安定的な皇位継承ということが議論されている最中でございますので、その点について伺います。

尾崎内閣官房副長官 お答えをいたします。

 御指摘の資料について政府としてコメントする立場にはございませんが、いずれにしても、安定的な皇位継承等の確保につきましては、二月二十五日の衆議院本会議等におきまして、先送りすることのできない喫緊の課題である、国会において皇室典範の改正に向け議論が進展し、速やかにまとまっていくことを期待している旨を高市総理が答弁しており、そのとおりでございます。

早稲田委員 天皇制を維持する立場ということで、これは逆行する、真逆のものだと思いますが、その点についてもう一度お答えください。天皇制を維持するという立場でよろしいですね。

尾崎内閣官房副長官 皇室制度を維持するべきだ、そういう立場であります。

早稲田委員 天皇制を維持するべく今議論も進めている、安定的な皇位継承ということだろうと思います。

 こういう団体、教会とつき合っていらっしゃった方が、自民党の調査でも、二二年の調査ですけれども、百八十人の方の接点が浮かび上がっているわけです。百八十人ですから。今、新しい方もたくさん増えていますけれども、以前は百八十人。それだけなのか。そしてこれは、関係を絶つとおっしゃっても、本当にそういうふうになるのかどうかもまだ分かりません。

 その意味で、また次に伺ってまいりますが、この資料のTM報告の中に、高市総理の名前が三十二回、氏名として記載がされています。これにつきましては、高市総理に期待する、非常に誇張した部分もありますし、あれですが、とにかく期待をされているということがこの三十二回というのに表れていると思いますが、自民党の調査では、総理は接点はなしと、以前、二二年にはお答えになっています。

 しかし、三日のこの予算委員会質疑で、辰巳委員の質問でございましたが、世界日報で五回のインタビューを受けていること、これは知らなかったから受けたんだというお話で、答弁でもありましたけれども、受けてはいらっしゃる。知らないということがあるんでしょうかね。もう既にこの時期はいろいろ統一教会の問題、関係団体の問題ということが報道もされておりましたので。それからまた、報道によりますと、世界平和連合奈良県連合会また関係者が、合計で十万円のパーティー券購入をされているということも報道されています。

 その上で、総理が、こうした関係があったのではないかというふうに疑惑が持たれるわけですけれども、このことについても私はしっかりとこの予算委員会でも御答弁をいただきたいわけですが、今いらっしゃらないので、担当の文科大臣にこの受け止め、そしてまた、総理にもきちんと国民に説明をしていただきたい。この問題についても集中質疑をやるべきではないか、そのことについてお答えください。

松本(洋)国務大臣 お尋ねの文書については、出どころも明確でなく、また、高市総理に関することであり、お答えする立場にございません。

 国会の運営につきましては、国会でお決めをいただくことというふうに承知をしております。

早稲田委員 出どころ、明確でなくはございません。これは資料として書かせていただいています。全国霊感対策弁護士連絡会からの提供資料でありますし、しっかりと、これはもう報道でも、各社、いろいろマスコミでも報道されているものですから、出所不明の怪文書というものではありません。

 その上で、今お答えがないわけですけれども、二〇二二年のツイッターで総理は、選挙応援なし、行事出席なし、金銭やり取りなし、こういうふうにツイッターの中では挙げておられます。そういうことと非常に相矛盾するのではないかと思いますので、しっかり総理に出ていただいて、集中審議も含めて、こうしたことを明らかにしていただきたいと思います。そして、それについて求めたいと思います。

坂本委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

早稲田委員 お願いします。

 こういうことが分からないと、政治不信というものが払拭できない中でこういう百二十二兆円もの予算の審議をするというのは、非常に残念でなりません。お願いします。

 そして、改めて伺ってまいります。

 今、大臣、お見えの皆様に伺いたいのですが、この関係団体も含めて、統一教会との接点、それから関係性、これについて各大臣に伺います。松本洋平国務大臣、松本尚国務大臣、上野国務大臣、あかま大臣、そして黄川田国務大臣、旧統一教会とのこれまでの関係性、接点、お答えください。

松本(洋)国務大臣 党の調査に回答したとおりであります。

 現在においては、当然、一切の関わりを絶っており、今後とも関わりを持つことがないよう、しっかりと身を引き締めてまいりたいと存じます。

早稲田委員 お答えいただいていませんが、その前に、官房副長官、お時間、大変だと思いますので、どうぞ御退席ください。恐れ入りました。

 今のはお答えになっていません。自民党の調査では、松本洋平文科大臣は関連団体に会費支出というふうになっておりますが、そうじゃないんでしょうか。ないのなら、ないとお答えください。お願いします。

松本(洋)国務大臣 党の調査のとおりであります。

早稲田委員 答えてください。党の調査と国会は違いますので、ここでお答えください。お願いします。

松本(洋)国務大臣 党の調査のとおりであります。(発言する者あり)

坂本委員長 速記を止めてください。

    〔速記中止〕

坂本委員長 速記を起こしてください。

 文部科学大臣松本洋平君。

松本(洋)国務大臣 党の調査でお答えをし、既に公表をされているものであります。このとおりであります。(発言する者あり)

坂本委員長 速記を止めてください。

    〔速記中止〕

坂本委員長 速記を起こしてください。

 文部科学大臣松本洋平君。

松本(洋)国務大臣 党の調査の結果といたしまして、私自身は、旧統一教会及び関連団体に対する会費類の支出のうち、政治資金規正法上、要公開の対象議員の中に私の名前というものがあるということであります。

 その内容につきましては、済みません、そこまでちょっと細かく、私、手元に資料がありませんが、今お答えをいたします。

 これに関しましては、先方から御案内があった会に私の秘書が代理で出席をした際、その案内状にあった会費金額というものを支出をさせていただいたことを報告をし、それが党の調査報告として発表されたということであります。

早稲田委員 代理出席一回、会費も一回ということでいいですか。

松本(洋)国務大臣 そのほかにも、教団施設にはお伺いをしたことがあります。

早稲田委員 党の調査にもそのように二回のことを書いていらっしゃるんでしょうか。

松本(洋)国務大臣 はい、回答をしております。

早稲田委員 一回で全てお答えいただきたいと思います。

 それでは、次に松本尚国務大臣、お願いします。一度で内容をお答えください。通告しております。

松本(尚)国務大臣 お答え申し上げます。

 旧統一教会については、私自身は支援それから献金を受けたことはございません。また、行事、会合に出席したり、祝電等を送ったこともございません。

 以上です。

早稲田委員 先ほど五人のお名前を呼びましたので、順次お願いいたします、連続で。

黄川田国務大臣 過去に旧統一教会関連団体の主催イベントに祝電を送ったことがありますが、いずれにしても、旧統一教会との関係はございません。

あかま国務大臣 私は、当該団体との関係、接点、一切ございません。

上野国務大臣 党の調査に報告をしたとおり、旧統一教会及び関連団体に関する会費を支出をしております。先ほどの松本大臣と同じように、懇談会だと記憶をしておりますが、その御案内をいただいて、そこに記載された会費を支払っております。(早稲田委員「一回ですか」と呼ぶ)二回ございます。

早稲田委員 お答えをいただきました。

 松本文科大臣におかれて、そしてまた上野大臣にも、会費支出、それから会合に出られたということがこの場で明らかになりました。これは党の調査とは違いますから、私たち、百八十人ということは報道で知っていますけれども、一人一人のことを調査しているのは私たちではないので、党の調査ですから、しっかりと予算委員会でお答えいただくということが重要だと思います。

 その上で、先ほど申し上げました高市総理の場合にもいろいろございます。皆さんの会費支出ということもあるけれども、さらに、いろいろな、パーティー券購入ということもあろうかと思いますし、しっかりとここは高市総理にも伺わなければなりません。集中、それからまた高市総理に出ていただいての審議を是非お願いしたいと思いますので、委員長、お願いいたします。

坂本委員長 理事会で後刻協議をいたします。

早稲田委員 この問題、また引き続きやってまいりたいとは思いますが、次に、今日の省庁別審査で、まず、私は、高額療養費について、この見直しについて伺います。

 これですけれども、資料の一、二を御覧ください。

 今回の見直しでは、大変、石破総理のときにこの問題が紛糾をしまして、一旦止まったわけです。その中では、団体の皆さん、患者団体の皆さん、その検討会に入っていただいてやりましたけれども、多数回該当の据置き、年間上限を新設されたということ、それからまた、所得の低い方に配慮した変化というものはございましたが、それでも、この資料一、二を見ていただきたいし、それを見ると、大変まだまだ負担が大きいわけです。今でも大きいんだけれども、それを更に上げている部分が、非常に私は、これでは命に直結する問題ではないかと思います。

 まず、番号が振っていないかもしれませんけれども、この縦紙の高額療養費の見直し案では、六百五十万から七百七十万の方が三八%も増えるわけですね。

 それから、一、二の資料を見てください。年額では、年額上限を設けていただいたので、多少下がりました。四〇%というのが、これがWHOで言われている、支払い能力のうち医療費の支払いが四〇%を超える大変厳しい状況というのには当たらない方が出ておりますけれども、それでも低所得者の方はかなりそれを上回るということです。更に申し上げれば、月額でいうと、四割を超える方がほとんどなんですね。こういうことは、やはり命に直結する問題として、こういう見直しではとてもとても、これから治療を断念する方が出てくるのではないかと思います。破滅的支出になるのではないかと思います。

 これについて、大臣の御見解を伺います。

上野国務大臣 まず、今回の高額療養費の見直しにつきましては、制度の持続可能性の確保、それと長期療養者や低所得者へのセーフティーネット機能の強化、これの両立を目指したものであります。

 今、破滅的医療支出についてお話がありましたが、ちょっと内容、試算方法などの詳細については把握しておりませんので、数字についてのコメントは控えたいと思いますが、御指摘の趣旨は、特に、所得が低い方で長期にわたって治療を受けられる方にとって負担が過大になっているのではないかということかと考えます。

 長期療養者や低所得者への配慮の必要性につきましては、委員からもお話のありましたとおり、患者団体の方にも御参画をいただいて、専門委員会をやってまいりました。それだけではなくて、超党派議員連盟からも御指摘をいただいたところでありますので、こうした御指摘も踏まえ、専門委員会におきましては、延べ二十を超える様々な疾病、所得の患者の事例をお示しをし、具体的な負担額がどのように変化をするか。その上で、今回の見直しは、先ほどお話のあったような、年間上限あるいは多数回該当の金額を二百万円未満では引き下げるなどの見直しもしておりますので、御理解を得られるように努めていきたいと考えています。

早稲田委員 いつも、見直しの二百万円と多数回該当だけをおっしゃるんですけれども、所得の低い方だけじゃないですから。今見ていただいたら分かるように、二番の資料、月額で四割を超えている方がほとんどだということですよね。

 それで、さらに、次の資料を御覧ください。立教大学の安藤先生が出していらっしゃいます。多数回該当で九回、ほとんど毎月かかられるような方はマイナス十万円というふうになっていますけれども、その次の資料をどうぞ御覧ください。九万円ほど上がるんです。そして、これは結局、年間で一回から七回、八回までかかる方、そういう方たちがほぼ上がるということなんです。これ、きついですよ、本当に。今だってきついんですよ。

坂本委員長 申合せの時刻が過ぎております。おまとめください。

早稲田委員 今の高額療養費制度は大変ありがたいけれども、これでも大変だということでありますので、もう一度このことはしっかりと検討していただきたい。

 そしてまた、一般社団法人日本難病・疾病団体協議会も、それからがん対策も、この高額療養費制度の見直しについて申入れもされているのではないでしょうか。コメントを出されています。これでは大変厳しいということでありまして、医療費全体で見直すべきではないでしょうか。

 一番きつい治療をしていらっしゃる方、一番命に直結をする治療をされている方のその負担を上げるということは、やはり私は、福祉の観点から、社会保障の観点から、国民皆保険の観点から、これはよくないことだと思いますので、医療費全体で見直しをしていただきたいということを申し上げます。

 ありがとうございました。

坂本委員長 これにて早稲田さんの質疑は終了いたしました。

 次に、平林晃君。

平林委員 中道改革連合の平林晃でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 私も、冒頭、まず、今の予算委員会の進め方に関しましては少し疑問を持たせていただいております。そのことはしっかり申し上げまして、質問に入らせていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 まず初めに、デジタル大臣に聞かせていただきたいと思っております。

 デジタル庁は、デジタル社会の形成に関する司令塔として、行政の縦割りを打破し、行政サービスを抜本的に向上することを目的として二〇二一年九月一日に設置をされている。従前は各省庁がそれぞれで開発してきていた業務システムに対して、デジタル庁が総合調整機能を発揮することにより、重複した部分への投資を排除し、統一性を確保することで、効率的に利便性の高い情報システムを整備することとされております。要するに、システムを省庁横断的に開発することによって、無駄を省いてコストを削減する、こういうことを目指しておられるわけです。

 この目標を掲げて、デジ庁が発足して四年半が経過したわけでございます。この間、ガバメントクラウドやガバメントソリューションサービス、いわゆるGSSを推進することによって共通機能の利用拡大をしてこられた、このことも認識をさせていただいておりますけれども、これによって実際にどの程度経費が削減をされてきたのかということをお聞きしたいというふうに思います。これは、定性的な、頑張ってきたということではなくて、可能な限り定量的に、数値ベースでお答えいただきたいというふうに思います。デジタル大臣、よろしくお願いいたします。

松本(尚)国務大臣 デジタル庁では、今委員がおっしゃったように、国の情報システムをどんどんデジタル化しようということで努力をしているところです。その中で、今お話のあったガバメントクラウドそれからガバメントソリューションサービス、これらを今各府省庁に広げているという努力をしているところでございます。地方自治体もそうです。

 共通機能の活用や業務の改革、それから運用保守業務の見直しなどで、令和七年度までに令和二年度比で三割削減の目標を立てたということは、皆さん御承知のとおりだと思います。

 それを評価しなければいけないんですけれども、物価高それから人件費上昇などの他律的なコスト増加の要因を除いた上で、令和五年度時点での政府全体の削減率が八%ということで、数字としては出ております。これが三割と随分乖離があるんじゃないかというような御批判も当然あるんですけれども、我々としてはまだ道半ばだということであります。

 なぜこれだけの乖離が出たかということを、ちょっと中身を見てみますと、利便性を更に当初考えていたよりも向上しようとして項目がたくさんになったということ、それから、テレワークの環境を整備しなければいけなかった、これは、間にコロナが出てしまったものですから、テレワーク環境が非常に増えてしまった、その経費がかかったということ、それから、システムの安定稼働のためのセキュリティーの問題が非常にこの間に大きく出てきたということで、その分だけの費用がどうしてもかかったということで、当初の目標を三〇から八%ということで下回ってしまったというふうに我々としては評価をしております。

 ありがとうございます。

平林委員 目標に対して八%と今数字をしっかりと述べていただきましたけれども、確かに様々な要因があったということは間違いないというふうに思います。御努力をしっかりされてきているということも認めるところではございますけれども、是非、目標に対しては引き続きしっかりと努力を続けていっていただきたいというふうに思います。やはりそれがデジタル庁の存立の目的にも関わってくる問題だというふうに思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 続きまして、デジタル庁における生成AIの利用促進について伺います。

 今、デジタル庁は、生成AI利用環境「源内」を開発してこられているということです。この「源内」は、ガバメントクラウド上のアプリケーションを内製開発をしていらっしゃるということで機密性を確保する、また、行政文書を読み込ませるということで信頼性も向上させている、こういうことは認識をさせていただいております。

 その上で、現状のアプリケーションの活用目的ですけれども、行政文書の検索や調査支援などとなっているようでありまして、すなわち、あくまでやはり業務を行う主体というのは職員の方が頑張っておられて、そしてそれのサポートというような状況になっているのではないかな、このように認識をしておりまして、出発点ということかもしれませんけれども、やはりこれから業務がどんどんどんどん拡大をしていく中で、これだけではなかなか難しいのではないか、このように考えているところでございます。

 行政職員を導くような、そういう役割を担うこともAI側が果たしていく、こんなことも必要になってくるのではないかと考えているところでございまして、この点に関しましてデジタル大臣の御見解を伺います。

松本(尚)国務大臣 ガバメントAIの活用を今本当に急速に広げようとして、我々も努力しているところです。

 公共サービスを安定的に維持するためには、AIの利活用は欠かせません。その意味で、今、ガバメントAI「源内」を取組として、国会答弁検索を補助する、それから法制度調査を支援する、こういったことをやってきたんですけれども、これらをこれからもっとメニューを増やしていこうということで、まずはこの五月から、各府省庁全体に、国家公務員が十万人以上利用できるように展開するということとしております。そういった政府職員のためのガバメントAI活用ガイドというのを昨日発出したところでございます。

 今後、自ら状況を判断し、複数の作業を自律的に実行できるエージェントAIあるいはマルチモーダルAIといった最新技術の活用を通して、ガバメントAIの中にそれをどんどん入れ込もうということも考えております。

 一方で、政府の職員がAIに頼り過ぎたり、AIの判断にそれを全部委ねてしまうということは、これは避けなければいけませんので、私としても、あくまでもAIは道具である、創造的に業務をしっかり進めなさいということは、ある意味、機会機会を通して伝えるように努力しているところでございます。

 ありがとうございます。

平林委員 まさにおっしゃられるとおりだと思います。AIと職員が打ち合うような、そういうような状況をつくっていくということが理想的なのかなというふうに思いますので、是非しっかり推し進めていただきたいと思っているところでございます。

 続きまして、少し話、変わります。政府のAI政策に関して、内閣府の方にお聞きさせていただきたいというふうに思います。

 昨年、AI新法、しっかり議論されたところではあるんですけれども、政府が目指していらっしゃるのが、世界で最もAIを開発、利用しやすい国、このことを目指していらっしゃるということでございます。この意味なんですけれども。

 言うまでもなく、現在のAI分野におきましては米国、中国が覇権を争っていらっしゃる、いらっしゃるというかしている、そういう状況があります。米国は、巨大企業がデータを集めて、多額な予算をかけて計算資源を整えて、大規模言語モデルの構築にしのぎを削っている。高性能GPUを提供する米国企業の価値はかつてない状況になっている。一方で、中国は、そういう高性能GPUの購入が制限されているところがあるので、この状況を逆手に取って、少ない計算資源でよりスマートなモデルを作る、こういう課題に正面から取り組んでいる、こういうように見えるところがあります。

 実際、ディープシークなんかは、様々な懸念は指摘されているところではありますけれども、方針として、計算資源を節約しながら世界水準のAIを作る、こういうような挑戦には一定の意義があるのではないかなと考えております。私、本来、こういうのは日本人が得意とする分野だったと思うんですね。狭い田んぼでどれだけの多くの米を収穫できるか、こういう発想があるからウォークマンみたいなヒット商品が生まれた、こういうようなことも考えているわけですけれども。

 いずれにしましても、こんな熾烈な競争が展開されるAIの世界において、日本が目指すべき国家像は、世界最高水準のAIの開発国というわけでもなくて、AIを開発しやすい国というだけでもなくて、世界で最もAIを開発、利用しやすい国、こういうふうにされているのは、やや分かりにくいような印象を持っているところでございます。

 そこで、伺います。

 世界で最もAIを開発、利用しやすい国、これが意味するところ、具体的にはどんなものであり、何をもって達成できたと考えることができるのか、評価指標、こういったものも考えることができるのか、政府の見解を伺います。

鈴木副大臣 お答えいたします。

 AIは、これから様々な分野で活用されることが期待され、世界の経済社会の発展を支える基盤技術であり、また、安全保障の観点からも重要な技術であります。

 政府として、昨年末、世界で最もAIを開発、利用しやすい国を実現していくことを基本構想とした、我が国初の人工知能基本計画を閣議決定をしたところでございます。

 本計画では、イノベーション促進とリスク対応の両立を原則として位置づけ、ガバメントAIの徹底的な活用、また、AIの安全性向上のための評価手法や基準の検討機関であるAIセーフティ・インスティテュートの抜本的強化、社会課題解決のためのAIの開発と導入、AIロボットを始めとしたフィジカルAIの開発などの取組を関係府省庁と連携し、柔軟かつ迅速に実行していくこととしております。

 その上で、御指摘のとおり、世界で最もAIを開発、活用しやすい国について定量的な目標を設定することは難しいものの、具体的には、我が国の社会課題解決などに資するAIが数多く開発され、それらが積極的に活用される社会をイメージをしており、我が国が世界をリードする姿を目指すものであります。

 いずれにしましても、イノベーション促進とリスク対応の両立といった原則の下、世界で最もAIを開発、活用しやすい国を目指してまいりたいと考えております。

 以上です。

平林委員 イノベーションとリスクの両立というところが一番肝になるんだろう、このように理解をしているところでございます。世界で最もと、それを目指すというのがなかなか分かりにくいところではありますけれども、そこをしっかりと向上させていくということを、取組を進めていくということだというふうに思います。

 やはりリスクの部分、また、昨日も若い世代と対話をさせていただきました、その中で、AIが発達に与える影響、こういったものも懸念をしている、こういったような意見表明も様々私に届けられたところでございます。こういったこともリスクの重要な部分として議論を是非していっていただきたい、こういったこともお願いを申し上げまして、次に移らせていただきます。

 続いて、同じくAI新法に関しましてお伺いをさせていただきます。

 これはソフトローということですね、罰則を設けていないということがあるわけでございます。一方で、同法十六条において、指導、助言などの措置を講ずることができるとしているわけでございます。

 この状況に関しまして、国内事業者は問題ないとしても、主たるプレーヤーである海外事業者は従わないのではないか、こういう懸念が示されてきているわけでございまして、昨今、実際、画像生成アプリケーションなどに関してこういった懸念が現実となっているのではないか、このようにも感じているところでございます。

 こうした状況、政府としてどう捉えて、今後の対応をどのように考えておられるのか、御見解を伺います。

恒藤政府参考人 お答えいたします。

 AIに関連いたします最近の事案といたしましては、例えば、人物の写真を容易に水着などの性的画像に加工することができるAIが海外の事業者から提供され、それを利用して、他人の写真を勝手に性的画像に加工してSNS上で拡散するといった事案が多く発生したというようなことがございました。

 これについては、私ども内閣府から、このAIを提供する企業の日本法人を通じまして本社にもアプローチをいたしまして、事実関係の説明を求めるとともに、こういった事案の改善に向けた対策を要請をするなどを行いまして、その結果、不適切なものが出力されないようになるといった改善が見られたところでございます。

 委員御指摘のように、AI技術は急速に進展しているところでございますので、引き続き、実情の把握に努めまして適切に対応するとともに、状況の変化に応じて、AI関連の制度についても迅速かつ柔軟に見直しをしていくことが重要というふうに考えてございます。

平林委員 しっかりと監視をしていただきながら、打つべき手を打っていくということは、やはり安心という意味において重要になってくると思いますので、しっかりと対応していただきたいというふうに思います。ありがとうございます。

 続きまして、文部科学大臣にお聞きさせていただきたいと思います。

 昨日も文部科学委員会の方で泉委員の方が聞かれたことに関連するので、一言の質問になります。

 国立大学運営費交付金に関しまして、しっかり頑張っていただいて過去最大の積み上げをしていただいているということに関して、感謝を申し上げます。

 その上で、これによって対応するのは物価高騰、人事院勧告、こういったことのみならず、基礎研究の充実、文理融合、学長による経営改革などを期待されているとありますけれども、現場の声は、なかなかそこまで行けないんじゃないか、こういうようなところがございます。その点の認識、是非大臣の方からお聞きしたいと思います。

松本(洋)国務大臣 昨年、ノーベル賞をお二人の先生が受賞されまして、私のところにもやってまいりました。改めて基盤的経費の充実というものを強く求められ、そして、これからの我が国の科学技術そして研究力向上のためには、これらの資金をより厚くすることが極めて重要であるということをお話をいただいたところであります。私といたしましても、そうした観点から運営費交付金の増額が必要であるというふうにかねてから思ってまいりました。

 このような認識の下、令和八年度予算案におきましては、平成二十九年度以来九年ぶりで、実質的に過去最大の増額幅となる対前年度比百八十八億円増額の一兆九百七十一億円を計上をし、また、令和七年度補正予算におきましても、運営費交付金四百二十一億円を含む合計四百八十六億円を計上しているところであります。委員にも度々応援をしていただいて、こうした結果を残すことができまして、本当に感謝申し上げたいと思います。

 ただ、これらの予算獲得はあくまでも目的ではなくて手段でありまして、各大学において予算を最大限に活用し、教育研究の質の向上、イノベーション創出の加速、さらには地域社会の活性化や持続可能性への貢献により、社会からの信頼性と更なる支援の好循環につなげていくことが極めて大事だと思っております。そうした点を期待しております。

平林委員 おっしゃるとおりで、予算は目的ではなくて手段である。その目的が、本当に大学に、現場にもたくさんあって、悲鳴のように聞こえてきているというところがございますので、引き続き、私もしっかりと応援はさせていただきますので、是非頑張って獲得、やっていただきたいというふうに思います。

 続きまして、今次予算におきまして、研究力の抜本的強化による科学の再興、これを実現するための一つの柱として、新たな研究領域の継続的な創造、この点が示されているところでございます。これは非常に重要と思っているところでございまして、私のこれまでの経験からも、なかなかこういうことに日本が弱い、こういう認識を強く持っているわけであります。

 そこで伺いますけれども、この新しい領域の立ち上がりが比較的弱いという、日本の学術界の指摘を受けているわけですけれども、今次予算の施策によってどう乗り越えていこうとされているのか、文科省の見解、短めにお願いできたらと思います。よろしくお願いいたします。

西條政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘いただきました新たな研究領域の立ち上げには、新規性、学際性の評価の難しさや異分野間連携などの課題がございまして、国としても継続的な支援が必要と認識してございます。

 令和八年度予算案におきましては、戦略的創造研究推進事業において新しい研究領域を生み出す挑戦的な融合研究を推進するとともに、科研費におきましても、若手研究者を中心に既存の学問体系にとらわれないチャレンジングな研究への挑戦の後押しをすることとしております。

平林委員 ありがとうございます。

 いろいろな予算を研究費の種目を出していただいているということで、本当にそれはありがたく思うわけですけれども、研究者の現場にいた人間として、結構、予算獲得自体が目的になっている、こういった部分もなきにしもあらずということを感じさせていただいているところでございます。そういった意味においては、大きな予算をたくさんつくるということも大事かもしれませんけれども、しっかりと適切に配分をしていく、現場に届いていく、こういったことを考えていただくことは非常に重要だと思っておりますので、是非よろしくお願いいたします。

 一問、もう時間がないので飛ばさせていただきます。科研費のことはしっかりと取り組んでいただきたいということで。

 最後にですけれども、こういった政策を様々打っていただくんですけれども、やはり現場のニーズとの整合、これをしっかり取っていただかないと、その政策の目的が実現をされていかない、こういうことになっていきかねません。その意味におきまして、私は、まだまだ立案側と研究費を受け取る現場との乖離というものがあるのではないかなと思っておりまして、このコミュニケーションをしっかり進めていただきたいと思っておりまして、この点に関しまして、大臣、御所見を伺いたいと思います。

松本(洋)国務大臣 御指摘のとおり、研究者や技術者、またURAなど研究に携わる方々とのコミュニケーションが極めて重要であると認識をしております。

 文部科学省におきましても、大学や学会など研究者側からの要望を踏まえ、施策、事業の検討に取り入れたり、また、昨年十一月に有識者会議においてまとめていただいた我が国の科学の再興に向けた提言におきましても、「政策立案者と、研究機関、研究コミュニティは、各々の状況を相互に理解すべく、それぞれの方向から対話に向けた働きかけを丁寧に行うことが肝要」というふうにおまとめをいただいたところでもあります。

 現場の方々とのより丁寧な対話、またSNSの活用など広報の工夫、様々な手段を取って、科学技術のより一層の効果的な推進のために、コミュニケーションというものをしっかりとこれまで以上に図るよう努力してまいりたいと思います。

平林委員 ありがとうございます。

 まだ一分ぐらいあるかというふうに思いますので。

 本当に、是非、そういうコミュニケーション、しっかり頑張っていただきたいと思っておりまして、動画とかも発信していただいていると思います、拝見させていただいているんですけれども、まだまだ若干ちょっと堅いんじゃないかな、こんなふうに思っているところがございます。もっともっと、軟らかくということでもないんですけれども、もっと考え方を伝えていただくとか、そういったことを発信していただいて、そうすると、それに対して現場からまた恐らくフィードバックもあるというふうに思います。

 そういったところで政策を調整していっていただくことによって、より効果の高い政策が実現されていくのではないかなと。これによって、本当に、今の日本の研究力の低下、それをしっかりと挽回していきたいというふうに思っておりますので、是非よろしくお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 大変にありがとうございました。

坂本委員長 これにて平林君の質疑は終了いたしました。

 次に、伊東信久君。

伊東(信)委員 日本維新の会の伊東信久でございます。本日はよろしくお願いいたします。

 昨年、大阪・関西万博が開かれまして、「いのち輝く未来社会のデザイン」ということで、その中で、大阪大学の沢教授のiPS細胞による人工心臓、心筋シートが展示されました。単なる、わあ、すごいで終わらない、単なる展示で終わらないように、そのシート自体、人工心臓自体、今、大阪の市内にある中之島クロスに移されて、中之島クロスでは、更なる再生医療等が我々の未来にどれだけ寄与するかというところの研究、検討がされています。

 一方で、一昨年になりますかね、令和六年十二月末に再生医療等の安全確保法が改定になりまして、五年というのでちょっと見ましたけれども、そこでやはり目玉になったのが遺伝子治療なんですね。

 そして、更なるステージに今や突入しておりまして、それがゲノム編集なんですね。ゲノム編集等の技術などを、人の胚、生殖細胞、つまり受精卵ですね、受精卵以降に用いることについて、実は、昨年の年末、十二月に、厚生労働省の厚生科学審議会科学技術部会で、実効性を担保するために法的規制が必要、そういった見解が取りまとめられまして、今国会にその法案を提出予定と聞いておるんですけれども、その背景や議論を上野厚生労働大臣にお聞きしたいと思います。

上野国務大臣 お答えいたします。

 法規制の検討を進めております背景につきましては、平成三十年の十一月になりますが、中国においてゲノム編集技術を用いた人の受精胚から双子が誕生したことが判明をし、世界的な議論が生じたことが発端であります。

 これを受けまして、我が国では、令和元年に取りまとめられた総合科学技術・イノベーション会議の報告書において、ゲノム編集技術等を用いた人の受精胚等、いわゆるヒトゲノム編集胚でございますが、の人の胎内への移植について、法的規制の在り方を含めた適切な制度的な枠組みの検討が必要だと指摘をされました。

 これらを踏まえまして、厚生労働省や関係省庁の専門委員会において検討が重ねられた結果、ヒトゲノム編集胚等について、人等への胎内移植については、確実に実効性を担保するため法律により規制をする、そして、その適正な取扱いを確保するための措置を講ずる、こうしたことが必要だというような見解が取りまとめられました。

 こうした動きを踏まえまして、今国会に法案を提出すべく準備を進めております。

伊東(信)委員 ありがとうございます。背景はよく分かりました。

 中国の事案に関して、実際に医療に関する、医学に関するペーパー、論文とかを見ると、大したところに出ていないと言ったら怒られるかな、科学技術的にはどうなのか、これは本当かなというようなところも、疑義があるものの、やはりインパクトがあったのは事実なんですね。それで法的規制をという話はよく分かりますし、医療の発展と生命倫理というのは非常に議論されないといけないところなんですけれども、一方で科学技術の発展のために基礎研究を妨げないような慎重な制度設計も必要なんですけれども、この具体的な検討内容を省庁にお聞きします。

佐々木政府参考人 簡潔に二点、お答えいたします。考え方と具体的な検討内容でございます。

 まず、考え方でございますが、委員御指摘のとおり、ヒトゲノム編集胚等を用いた研究の中には、例えば生殖補助医療、また遺伝性疾患、先天性疾患といった、こうした治療技術の開発等につながるものもございます。このため、研究を妨げないことは重要である、こういう考え方でございます。現在検討中の法案においては、研究の自由を可能な限り確保した規制の枠組みの検討を進めております。

 続いて、その具体的な内容ですけれども、二つほど具体的な検討事項を御紹介いたします。一つ目が、動物への胎内移植によっても人の個体産生につながるおそれのないものについては一定の要件において容認すること。二つ目の例ですけれども、取扱計画書について、許可制ではなく届出制とした上で、届出内容について国が策定する指針に適合するかを確認する。

 こういったことを検討して、現在、法案に向けて準備を進めているところでございます。

伊東(信)委員 済みません、今の御説明の中で、時間があれなんですけれども、ちょっと気になったところがあったので、更にお聞きしたいと思うんですけれども。

 いわゆる人の受精卵を動物の胎内に戻すことも禁じるということなんですけれども、そもそも人の受精卵が動物に着床するのかということも踏まえて、今の御説明を平たく言うと、要するに、それが胎盤を形成しないのであれば、試験管やシャーレの代わり、我々は専門用語でビトロというんですけれども、ビトロじゃなくてビボの中で着床、胎盤が形成されなければ、それはオーケーということでいいんですか。

佐々木政府参考人 端的にお答えいたします。

 ポイントになるのが人の個体産生につながらないということでございますので、その意味では、動物の胎内であっても、平たく言うと生まれてこない、こういうことになるのであれば、例えば予防的に不妊手術を施すとかができますから、そうしたものであれば可能ということでございます。

伊東(信)委員 ありがとうございます。

 ちょっと表現はよくないのかな、ビボという意味でも個体産生につながらないということは、胎内を器として使うけれども、個体産生につなげなければオーケーということなんでしょうね。この辺りのところはまたちょっとテクニカル過ぎるので、次の質問に移らさせていただくんですけれども。

 ゲノム編集に関する技術は、やはり様々なものが該当してくると思うんですね。法規制を行うのであれば、今私が申し上げたように、さらに、基礎研究をやられている先生方、臨床をやられている医師の方々にとって、EBM、科学的根拠に基づいてその範囲を決めていく必要があると考えるんですけれども、その辺の科学的技術の担保というのは、厚生労働省はどのように考えられていますでしょうか。

佐々木政府参考人 結論のみ申し上げます。

 規制の範囲につきましては、先ほど厚生労働大臣からも、審議会の専門委員会で検討していると申し上げました。こうした有識者の方々に技術的観点から御議論を進めていただいておりますので、委員御指摘のとおり、科学的根拠に基づいて技術的に適切な規制となるように努めてまいりたいと考えております。

伊東(信)委員 ありがとうございます。

 こういったところに関して、資料、もうちょっと先にお配りしてもよかったんですけれども、議論の整理というところをお示ししています。それで、オフターゲットの変異等が生じる可能性があって、リスクを完全に防御することはやはり困難なんですね。だから、本当に、引き続き、技術的に適切な規制となるように努力していただきたいわけなんですけれども。

 ちょっと時間もあれなので、大臣にもう一つお聞きしたいんですけれども、現在法案を検討されているということで、遺伝子の発現への影響の観点から、ゲノム編集技術等を人の胚や生殖細胞に用いることは厳正に慎重な取扱いを求めていくことは重要であります。ただ、一方で、いわゆる副反応、免疫反応とかも含めて、薬剤とか製薬と違いまして、個別化医療という、そういったところも今後注目されていきます。つまり、オーダーメイドの個別化医療なんですけれども、その実現というのは我が国の医療の質の向上につながることが期待されて、推進すべきと考えているんですけれども、そういった構築はもちろん、ゲノム医療を受ける側、国民の皆さんの、受ける側の国民全体の理解を高めることを踏まえたら、やはり総合的な対応が必要と考えておりますけれども、大臣の御意見をお伺いします。

上野国務大臣 お答えいたします。

 現在検討中の法規制につきましては、受精胚等にゲノム編集技術等を用いることについては、予期し得ない遺伝子の改変が生じる可能性があり、影響が次世代に及び得るといった事情を踏まえ適切な規制を検討しているものでありますが、一方、今委員から御指摘のありましたとおり、ゲノム医療は、個々の患者に対する最適な医療提供を可能とすること等によりまして医療の質の向上に資する、そうしたことが期待されるものであります。世界中で実用化に向けた研究が進められてきております。

 我が国におきましても様々な取組を進めてきた中で、令和五年、ゲノム医療の実現に向けた基本理念等を定めた基本法が議員立法により制定をされました。これを受けまして、政府といたしましても、昨年の十一月、国民の適切な理解の促進、医療等の提供体制の構築、研究開発の推進の三つを柱といたしますゲノム医療基本計画を閣議決定をしたところであります。なお、更に取組を加速化させる方針を示しました。

 今後、この計画に基づきまして、ゲノム医療の推進のための取組を関係省庁一丸となって取り組むこととしております。

伊東(信)委員 冒頭、万博の話と、iPS細胞の話をさせていただきました。

 あと一分ぐらいなので、ちょっと私の私見というか意見を述べさせていただきますと、iPS細胞というのは、我々の皮膚であったり血液であったり、それに四つの遺伝子を導入することによって、多機能、万能細胞という言われ方をしていますけれども、いわゆる受精卵に近い状態に戻していくということですよね。そこからゲノムというところにも注目されているわけなんですけれども、それと別に、例えばイギリスとかでは、核を取り出してミトコンドリア症を治すというような研究もされています。こういったところで、本当に個別でありますので、こういった研究、個別化医療に関して進むように、法体制、また委員会で議論しますので、よろしくお願いいたします。

 終わります。

坂本委員長 これにて伊東君の質疑は終了いたしました。

 次に、岡野純子さん。

岡野委員 こんにちは。国民民主党の岡野純子と申します。

 本日は、質問の機会を頂戴いたしまして、どうもありがとうございます。

 質問に入ります前に、昨日ですけれども、我が党、国民民主党の生みの親でもあります大塚耕平さんがお亡くなりになりました。言葉もございません。

 我が党の結党宣言の中に、「国民の良識と判断力を信じ、正直な政治、偏らない政治、現実的な政治を追求していく。」というものがございます。これは大塚さんの思いであります。

 大塚さんだけでなく、我々もいつかはいなくなるわけでありますけれども、政治というものは終わりがございませんし、こうした変わらない思いをしっかりと受け継いでいかなければならないと、訃報に際しまして改めて胸にとどめまして、心より御冥福をお祈り申し上げたいと思います。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 今日は、まず、今年度からモデル事業としてスタートしてまいります卵子凍結について伺ってまいります。

 ちょっといきなり自分の話なんですが、私、選挙区が千葉五区でございまして、自治体は浦安市と市川市であります。二〇一一年、震災の翌月の統一地方選で、私、最初に浦安市議会議員としてデビューしたのがこの政治の世界への第一歩なんですが、そのときに力を入れた、一期目に力を入れた政策が卵子凍結でありました。

 この卵子凍結というのは、御承知の方もいらっしゃると思いますが、女性が将来の妊娠に備えて若い時点の卵子を採取し凍結保存していく、そういった医療技術であります。若年性のがんになった人が放射線治療を行う前に採取するなどといった医学的な目的で活用されることはありましたけれども、健康な女性が社会的な理由から、つまり、いつか産みたいけれども今はパートナーが不在だとか、自分のキャリアプランを考えて今は産めない、だから妊娠確率が高い状態の卵子を凍結する、それを公的機関が支援するというのは、当時はまだ日本には例のないことでありました。

 浦安市には順天堂大学の附属病院があるんですが、当時、そこに第一人者の先生がいらっしゃったということもありまして、私、これは女性の人生の選択肢を増やす希望の光だと思いまして、市議会議員として推進をしたということがあります。その後、全国で初めて、自治体の事業として二〇一五年から三年間、プリンセスバンクという名称で行われました。

 今年度から、こども家庭庁が、国として初めて、これを希望する女性に対し費用の一部を補助するモデル事業を開始される予定であります。本事業は、卵子凍結に関する正しい知識の普及啓発と、今後の課題検証を行うためのデータ収集を目的にしていると承知をしております。

 まず最初に確認をいたします。この事業の対象は、病気によって早期に妊孕性が低下する可能性が高い女性に限定をされるのか、それとも、いわゆる社会性不妊と呼ばれる、社会的事情により妊娠、出産の時期を先送りせざるを得ない女性も対象に含むのか。事業の設計についてまずは伺いたいと思います。

中村政府参考人 お答え申し上げます。

 岡野先生が言及していただきました、今御審議いただいている予算案の中に卵子凍結に係るモデル事業を盛り込ませていただいております。

 委員おっしゃるように、こちらは二つのパーツから成っておりまして、一つは、まずは何よりも正しい知識を持っていただくということが大事でありますので、そういった情報提供をやりたいと思っております。

 もう一つのパーツが、実際に卵子凍結を用いた生殖補助医療に係る費用の一部を助成するというものでございまして、これによって、将来早期に妊孕性が低下する状態に至る可能性が高い女性を含めた幅広い女性の卵子凍結に関するデータを収集し、卵子凍結に関する様々な課題の検証を行うというものでございます。こうした課題の検証には、当然、最もコアとして必要な女性をターゲットにすることに加えまして、健康な女性も含めた卵子凍結の実態に関するデータも収集する必要があるというふうに考えておりまして、卵子凍結等の費用助成の対象につきましては、社会的不妊の方も含めまして、早期に妊孕性が低下する可能性が高い女性以外についても事業の対象になるものと考えております。

 こうしたモデル事業で得られたデータ、ニーズ、事業としての持続可能性なども考慮しながら、卵子凍結についての検討を深めてまいりたい、このように考えております。

岡野委員 御答弁ありがとうございます。

 今、正しい知識を幅広く伝えていくというような、そうしたお話がありまして、これは正直なところ、隔世の感がありまして、十年前に先行して行ったときには、今思えば時期尚早なところもあったのかなと思うんですが、この事業に対しまして市民だけではなく広く様々な批判もありました。その一つが、成功率ですとかリスクに関する情報提供をしっかり行わないといけないんじゃないかというものでありました。

 というのが、この取組は、決して妊娠率が高いものではございません。事実、浦安のプロジェクトでも、三十四名の方が関わられまして、卵子凍結、凍結卵子を使用して出産されたのは一名でありました。

 この卵子凍結というのは、将来の妊娠の可能性に備える一つの選択肢ではありますけれども、必ず出産につながることを保証するものではなく、あくまで保険のような位置づけであるという理解をしております。実際、十年前、浦安でも、専門家の方からは、技術に対する過度な期待を生む可能性があるという懸念が指摘されました。つまりは、卵子を凍結したことでいつでも出産できるという誤解が広がることがあれば、それは結果として本人の将来の選択に不利益をもたらす可能性すらある、そういうものでありました。

 ですので、利用を検討する方々に対しましては、妊娠、出産の成功率、年齢との関係、医療的リスクや限界、そういった情報を事前に十分かつ正確に伝えることが重要であると考えるわけなんですが、先ほど掲げていらっしゃいました正しい知識の普及啓発というのは、具体的にはどの程度までの情報提供を想定していらっしゃるのか、伺います。

中村政府参考人 お答え申し上げます。

 最初に、先ほど冒頭の私からの答弁の中で、令和八年度予算に盛り込まれていると申し上げましたけれども、正確に申し上げますと、令和八年度の予算要求に盛り込みましたが、昨年度の補正予算で御審議の結果お認めいただきましたので、そちらの方で実行に移しております。訂正させていただきます。申し訳ございませんでした。

 その上で、今先生が御質問いただきました、その正しい知識、具体的に何をどの程度までということでございますけれども、例えば、卵子凍結が妊娠成立までたどり着く可能性は不確実でありまして、将来の妊娠を保証するものではない。データによりますと、卵子凍結を使用した者のうち妊娠成立まで行く者は約三割というデータもございます。また、健康な女性が排卵誘発、採卵を行うに伴いまして、社会生活への影響や身体的負担がある。例えば、一、二週間にわたる連日の自己注射であるとか、そういったものもある話でありますとか、副作用の健康被害の可能性もあることもございます。また、高齢での妊娠、出産になりますと、母体あるいは子供共に様々なリスクが高まる。例えば妊娠の高血圧症候群につきましては、三十歳を基準とする場合と四十歳のリスクは約一・七倍になるといったようなことがございます。

 こういったことをきちんと本人に御説明をし、情報提供をさせていただいた上で、各個人が卵子凍結に係る正しい知識を持った上で参加の有無を判断していただきたい、このように考えております。

 以上でございます。

岡野委員 ありがとうございます。

 極めて具体的な内容だなというふうに感じました。恐らく、説明するための資材の準備もなさると思うんですけれども、準備で終わらず、説明の標準化ですとか実施状況の検証というところまでしっかりと行っていただきたいなというふうに感じました。

 では、ここからは、卵子凍結の技術以前に、社会制度や社会環境について伺ってまいりたいと思います。

 この技術というのは人生設計の選択肢を広げる希望となり得るという一方で、言うまでもありませんけれども、本筋としては、優先されるべきは、若い人が産みたいと希望したときには出産できる社会環境を整えることの方が当然本筋なわけであります。

 アンケートを読んでおりますと、若いときに産みたくても産めない一番の理由は、どの年代でも経済理由であります。ですから、経済的な政策を進めることですとか、長時間労働の規制や、あるいは、今住宅が高いですから、若年の夫婦向けの住宅の手当てとか、考え得る社会要因に対しまして多面的に取り組んでいく必要があると考えますが、こうした若い人が望んでも産めない社会状況に対する、社会構造的な課題に対しての取組について伺ってまいります。

藤原政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま委員から御指摘をいただきましたように、多面的な環境整備あるいは社会的な機運の醸成は非常に重要だと思っております。やはり、妊娠、出産は個人の自由な意思決定に基づくものでございますが、それぞれが希望する時期に子供を産み育てる、そういった希望を実現できるようにする環境整備は非常に重要であると考えております。

 若い世代が結婚、子育ての将来に明るい展望を持てるようにしていくためには、子育ての経済的、身体的、精神的な負担ですとか、仕事と子育ての両立の難しさなどの幅広い課題を解決することが必要でございます。このため、こども未来戦略の加速化プランに基づきまして、賃上げなど若い世代の所得を増やす取組ですとか、児童手当などの抜本的な拡充、あるいは妊娠期からの伴走型の相談支援、そして育児期を通じた柔軟な働き方、こういった子供、子育て支援の抜本的な強化を現在着実に実施をしているところでございまして、引き続き全力で取り組んでまいります。

 また、あわせまして、社会全体で子供、若者や子育て中の方々を応援するという機運を高めて、社会の意識改革を進めていくことも重要でございます。若者が適切な情報を得て希望する人生設計を選択できるような、将来設計を描く機会の提供ですとか多様なロールモデルを発信していく、こうしたライフデザインあるいは人生設計の支援にもしっかりと取り組んでまいります。

岡野委員 ありがとうございます。

 おっしゃるとおりだなというふうに感じました。本当に、出産が遅れる背景というのは生活の全てとつながっているなというふうに感じるところであります。いずれ社会性不妊の人にも事業のサービスを広げていくということがあるとした場合、やはり社会側の改革というのを同等以上の熱量で進めていく必要があるのかなと。

 直近の調査の中で、二十代に向けて取った、子供を将来産みたいですかという調査の結果、最近出たものですから御覧になったと思いますが、産みたいと思わないが六四%という数字、非常に衝撃的なものでありました。ですので、ここは本当に日本が抱える最大の危機だというところで質問をさせていただいたところであります。

 では、次に、プレコンセプションケアについて伺ってまいります。

 卵子凍結を検討する女性の多くが、医療現場で、年齢と妊孕性、妊孕性というのは妊娠する能力のことですが、の関係をもっと早く知っていればよかったと話すと現場のお医者さんから聞いております。これは、知らなかった個人の単なる知識不足というよりも、やはり社会や制度として十分な情報提供がこれまで行われてこなかった結果と言えるのかなと感じるところです。その意味で、妊娠、出産に関する健康教育でありますプレコンセプションケアを公的制度の中でより明確に位置づける必要があると考えています。

 こども家庭庁さんを見ておりますと、プレコン推進五か年計画ですとかを進めていらっしゃるということは把握をしておりますが、より強力に推進すべきという考えを持っております。まずはこの点についてお考えを伺いたいのと、あわせまして、やはり学校教育だなと思います。妊孕性教育の実態についても伺っていきたいと思います。

 現在、中高の保健体育の授業において、年齢と妊娠率の関係ですとか男女双方の加齢による妊孕性低下のリスク、これを具体的にはどれぐらい教えていらっしゃるのか。教科書に記載されている科学的な知見というのは、いつ頃の研究を基にされているのか。こういった情報は常々アップデートされますが、教育現場もアップデートしていく計画はあるのか。これは取り返しがつかない話ですから、もっと早く知っていればという声に対しましてはやはり制度側として責任を果たしていくべきと考えますが、その辺りの見解を伺いたいと思います。

中村政府参考人 二点御質問いただきました。

 まず、プレコンセプション全般の方を私の方から答えさせていただきます。

 御指摘のとおり、若い世代のうちから年齢と妊孕性の関係について正しい知識を持っていただいて、ああ、こんなことがあるんだったらもっと早く知りたかったということがないようにしていくことは大変重要だと思っております。

 その観点から、まず、こども家庭庁自身においても、ホームページや、分かりやすい記事であるとか漫画であるとかQアンドAとか、SNSなども活用しております。それに加えまして、どうしてもやはりこども家庭庁だけですと広がりに限界もございますので、後ほど教育の関係もございますけれども、自治体や企業にも御協力いただいて、そういった正しい知識を知っていただく輪を広げていきたいと思っております。そういう観点から、プレコンサポーターの養成講座をつくってまいりたいというふうに思っておりますし、シンポジウムの開催なども考えております。

 引き続き、若い世代を含めまして、性別を問わずあらゆる方々が正しい知識を身につけるということを強力に推進してまいりたいというふうに考えております。

 私からは以上です。

塩見政府参考人 お答えいたします。

 心身の機能の発達等につきましては、児童生徒の発達段階に応じて体系的に指導するということにしておりまして、学習指導要領に基づきまして、高等学校におきまして、妊娠、出産とそれに伴う健康課題について理解できるようにするとともに、健康課題には年齢や生活習慣などが関わることについて学習することとなっております。

 高等学校の保健体育の教科書におきましては、学習指導要領を踏まえまして、いずれの教科書におきましても、生涯の各段階の健康について学ぶ中で、健康課題の一つといたしまして、年齢と妊娠の関係や妊娠における男女の加齢によるリスクなどについて記載されているところであります。例えば、現在高等学校で最も多く使用されている教科書におきましては、体外受精による出産率につきまして、二〇二〇年のデータを用いまして、加齢に伴いましてその率が低下するということが示されております。

 なお、教科書におきまして、学習指導要領を踏まえ何をどのように記述するかにつきましては、欠陥のない範囲におきまして教科書発行者の創意工夫に委ねられているところでございます。統計資料等の変更など記述内容の更新という点につきましては、随時、教科書発行者が文部科学省に申請をすることにより可能となっております。

 文部科学省としましては、児童生徒が妊娠、出産などに関しまして正しい知識を身につけることができるよう、産婦人科医や助産師など外部講師の活用も促しながら指導を行ってまいりたいと考えております。

岡野委員 ありがとうございます。

 それぞれに適切に御対応いただいているような印象を受けました。ただ、これは本当に取り返しがつかない、また、知れば行動が変わり得る分野だというふうに思っています。もっと早く知っていればという人が決してこの後出ることがないように、教育内容は常々変わっているとは思いますけれども、決して曖昧にすることなく、最新の医学的な知見というものをちゃんと反映をしていっていただきたいな、国の責任として進めていっていただきたいなと要望いたします。

 では、この件の最後ですが、男性側の課題について伺ってまいります。

 これまで、妊娠にまつわる議論というのはどうしても女性を中心にしがちでありますが、生殖医療の現場におきましては、男性においても加齢による妊孕性の低下というものが指摘をされています。

 卵子凍結は妊娠のタイムリミットを医療技術でコントロールをするわけですが、このタイムリミットというのは男性側にも歴然として存在をいたします。にもかかわらず、女性だけが年齢を背負う構造というものが議論の中で依然強いのかなというふうに感じるわけなんですが、政府として、男性の生殖年齢に関する問題をどのように認識をされているのか、また、出産に関する責任が女性の側に偏りがちな構造というのを是正される方針があるのか、見解を伺います。

中村政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおりであると考えます。

 まず、当然、妊娠、出産ということを一人で抱えることなく、配偶者、男性のパートナーの方々と一緒に考えるということも大事でございますし、それに加えまして、女性だけなく男性自身の当事者としての問題としても加齢による妊孕性の低下があるということ、そういう事実を職場や家庭、社会全体できちんと知り、理解していくことは大変重要であるというふうに考えております。

 こども家庭庁でも、度々御指摘いただいているプレコンセプションケア推進五か年計画の中で、男性の視点も含めて正しい情報提供を進めていきたいと思っておりますし、具体的には、先ほど申し上げたウェブサイトであるとかプレコンサポーターの養成講座においても、先ほど言った、妊娠率は男性も年齢とともに低下する旨を周知しているところでございますし、また、今週、男性を対象としたコンテンツもホームページ上に開示したいというふうに考えているところでございます。

 引き続き、性別を問わず、プレコンセプションケアを積極的に進めていきたいと考えております。

 以上でございます。

岡野委員 どうもありがとうございます。

 私もホームページを拝見をいたしまして、とても見やすい作りになっていて、若い方が抵抗なく見られるような工夫をされているなというふうに感じました。新しくコンテンツも作られるということで、どうしてもこういった話はタブー視されがちでありますけれども、情報がないままに人生の選択を誤ることがないように進めていただきたいですし、女性だけが対策の主体とされないような配慮というものも是非ともお願いをしたいと思います。御答弁ありがとうございました。

 では、項目が変わりまして、いじめ対策について伺ってまいりたいと思います。

 我々国民民主党ですが、前回の衆院選におきまして、いじめ政策を公約に挙げさせていただきました。すると、国政政党が国政選挙でいじめを公約にするなんて、何だかちっちゃいことをやるんだなというふうに選挙中笑われたことが実はありました。しかしながら、文部科学省の調査で、いじめの認知件数は約七十七万件と、過去最多を更新し続けております。今、こうやってここで話をしているこの間にも、いじめで学校に行けなかったり、中には精神を患ったり、最悪のケースでは自死に至るというような、そういうつらく悲しい思いをしている子供が今全国に七十七万人いるという。私は、それは決してちっちゃいことでは、まあ昔からそばにあったことだから、ついついなじみがあるからそう言ってしまうのかもしれませんが、決してちっちゃいことではないと私は思っています。

 認知件数の増加につきましては、恐らく学校現場が、かつてとは違って積極的に把握をしていこうというふうな体制を取られている、その努力の結果と取ることもできるので、数が全てではないのかもしれませんが、実際、政府として、現在のいじめの実態というものをどのように分析をされていて、課題認識をどう持っていらっしゃるのか、まず現状認識から伺いたいと思います。

望月政府参考人 委員御指摘のとおり、令和六年度の全国小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校のいじめの認知件数は約七十七万件と、過去最高になっているところでございます。

 このいじめに関しまして、特にこの十年間の傾向を見ますと、例えば、次の三点が確認されると考えてございます。

 一点目は、まず、いじめの認知件数につきましては、平成二十六年度の約十九万件から令和六年度の今申し上げました七十七万件まで、およそ五十八万件増加しております。このうち、特に認知件数の増加が大きいのは小学校段階となってございます。

 この増加の背景としまして、文部科学省では、いじめを積極的に認知をし解消していくことを各学校に求めてきております。いじめは決して許されるものではございません。各学校において積極的な認知が進んだことによりまして認知件数が増加をしたものと捉えてございます。

 二点目でございますけれども、いじめのうち、生命、心身、財産への重大な被害、あるいは不登校に至ることを余儀なくされている、いじめの重大事態の発生件数につきまして、令和六年度には千四百四件となってございます。この十年間で約三倍増加をしてございまして、この点、大変憂慮すべき状況にあると考えてございます。

 この重大事態の増加の背景でございますけれども、重大事態の積極的な認定が進んだ面も考えられる一方で、学校におけるいじめの早期発見、早期対応あるいは組織的な対応というものが十分に行われていなかった、あるいは初期段階のいじめの重大化につながっている面もあるのではないかと考えているところでございます。

 三点目としましては、悪口、たたかれる、あるいは集団による無視や、いわゆるネットいじめなどのいじめの態様別の割合自体は十年間において大きな変化はございませんが、他のいじめの態様と同様ではございますが、ネットいじめの件数も年々増加を続けていると承知をしているところでございます。

岡野委員 御答弁ありがとうございます。

 昔は、言葉が適切か分かりませんけれども、先生が見逃すというか、もみ消されてしまったみたいな話もありましたけれども、そういうことをせずにちゃんと認知をして解消していこうというふうに体制が変わったことというのは、非常に、これは数だけで判断できないなというのは、今の御答弁を聞いていても感じました。

 では、第三者性の確保について伺いたいと思います。

 いじめが疑われる事案の初期調査というのは、学校が主体で行われます。しかしながら、学校というのは、学校自体も当事者でありまして、そういう構造の中で果たして真の意味での第三者性というものが十分に確保されるのかという指摘もあるわけです。被害児童ですとかその保護者の立場からすると、学校に対してそもそも不信感があるというケースもあるわけで、学校が調査をするといっても、それで納得ができないケースもあるかと感じます。そのため、学校とは独立をした、通報窓口ですとか調査、対応を担う第三者機関というものを整備をする必要があるのではないかと私は考えますが、この点についての政府の見解を伺います。

齊藤政府参考人 お答えいたします。

 いじめの問題に適切に対処するため、各地域において第三者的立場から解決を図る取組を促進することは重要であると考えてございます。

 こども家庭庁においては、令和五年度から、自治体の首長部局において、いじめの相談から解消まで関与する手法等の開発、実証を行うモデル事業を進めているところでございます。この中で、保護者からは、首長部局が介入することで速やかないじめの解決につながった、また、事業に取り組む自治体からは、学校とは異なる第三者的な立場からの助言により、保護者と学校との冷静な話合いにつながったなどの声をいただいているところでございます。

 今後、このような成果を全国の自治体に普及、展開していくこととしており、いじめの問題を学校だけで抱え込むことなく、地域全体で子供の支援が行われるように取組を進めてまいりたいと考えてございます。

岡野委員 ありがとうございます。

 令和五年からモデル事業として首長部局でやっているということでした。当該者の声としてはおおむねよい評価だというような御答弁だったわけなんですが、見方によって、やはり同じ自治体の傘の下の首長部局と教育委員会というところで、同じ組織なわけですから。私は、今の話、教育委員会から離れるということはいいと思うんですけれども、やはりそこは第三者機関というものの方が、より安心をして通報なり、また調査の内容にも納得がいくのかなというふうに感じているところではありますが、この取組についてもよく理解をいたしました。ありがとうございます。

 では、人的体制について伺ってまいりたいと思います。

 私も、一人の保護者の立場でもありまして、今、上が高校生で下が小学生なんですけれども、上の高校生が一歳のときに政治の世界に入りまして、ずっと成長していく過程で、議員としてあるいは保護者として先生のことをずっとそばで見てきて、本当に先生は忙しいなというふうにこれまで感じています。ここ最近は、特に先生方の労働環境を改善しようという強い動きはあるはありますけれども、とはいえ、本来業務である授業と生徒指導以外の仕事で忙殺されている様子というのをずっと見てきておりまして、そんな中なのに、いじめの問題というのは、どこか現場任せ、担任の先生任せみたいなところがあるなと感じています。法律的にも、一義的には責任主体は学校でありますし、長らく、いじめというのは生徒指導の問題であるとか学級経営の問題だというふうにされてきた、そういう背景もあるのかなというふうに感じます。

 先ほど来、組織での対応とおっしゃっていまして、今は先生個人で抱え込むのではなくて組織で対応していこうという姿勢だということは分かっていますが、でも、それでもやはり主体は学校なんですよね。ほかの、命に関わるような事例は、すぐに第三者が介入すると思うんです。例えば、交通事故であれば警察や司法が介入しますし、医療事故があれば第三者機関とか専門委員会が立ち上がりますし、労働災害があれば労基署が調査をするわけで。だけれども、いじめの場合というのは、調査主体が現場である学校自身という。私は、これは構造上非常にいびつだなというふうに感じているところであります。

 一つ、人的体制として、子供のケアとしては今、スクールカウンセラーとかスクールソーシャルワーカーの配置が進められていますけれども、これも地域差もありますし、多くのところで非常勤ですから週に一回とか二回とか、言葉を選ばず言うなら、ちょっとオプション的な感じでいらっしゃる方が多くて、やはり私は、これは標準装備として常にいてもらうべき、そうじゃないと子供は相談を存分にできないというふうに感じておりますので、まずは、子供のケアという意味では、人的体制の拡充を行う考えはないのかということを一つ伺いたいのと、第三者的に介入をして調査をするという意味では、一歩踏み込んで、スクールポリスの活用についても伺いたいと思っております。

 教育現場に警察の権力を持ち込むということに対して慎重な意見があることは存じ上げておりますけれども、既に警察による定期的な巡回ですとか学校と警察の連携というのは一定程度進んでいる例もあるのかなと感じております。多くの自治体では、学校警察連携制度によりまして情報を相互に共有する取組というものも行われているところです。これを調べていて知ったんですが、大阪府守口市立さくら小学校は、学校の中に交番を併設するという取組もあるというふうに知ったところであります。

 こうした前例もある中、いじめから児童生徒をより強く守るという視点を持つことも必要かと考えます。スクールポリス導入のメリット、デメリットをどう整理されているのか、また、導入の可能性について伺います。

望月政府参考人 お答え申し上げます。

 二点御質問いただきました。

 まず一点目は、学校におけるスクールカウンセラーあるいはスクールソーシャルワーカーといった専門家の充実という観点でございます。

 学校におけるいじめの対応につきましては、先生からもありましたように、一人の教師が抱え込むのではなくてチーム全体として組織的に取り組んでいくということが大事でございます。その際、専門家である、心理や福祉の専門性を有するスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーのお力をかりるということも非常に大事だと思ってございます。実際にスクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカーがいじめ等の問題行動に対応した件数を見てみますと、約半数においてその状況が好転したということも我々としては把握をしてございます。

 こうした状況も踏まえまして、これまで、スクールカウンセラーの全公立小中学校への配置、そしてスクールソーシャルワーカーの全中学校区への配置というのも順次進めてまいりました。さらに、いじめ等への対応のために、なかなか難しい地域においては重点的な配置というのを進めてきました。そして、令和八年度予算には約八十八億円を計上してございます。

 そうした各自治体の実践、あるいはお声もお聞きしながら、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーについては配置充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。

 二点目、スクールポリスというお言葉をいただきましたけれども、学校と警察の連携につきまして御質問いただきました。

 学校と警察の連携の仕方というのはいろいろあるわけでございますけれども、児童生徒を加害に向かわせることなく、被害に遭うことから防いでいくというためには、児童生徒の育成の観点から、学校と警察は重要なパートナーであると考えてございます。

 教育委員会に対しましては、犯罪に相当する事案を含むいじめ対応における警察との連携の徹底を通知をしてございます。具体的には、相談窓口となる、あるいは連絡窓口となる学校・警察連絡員の指定、学校警察連絡協議会の活用によりまして、日常的な情報共有あるいは相談、通報ができるような体制の構築を求めるとともに、学校の判断の参考となるように、学校で起こり得るいじめの事例のうち警察に相談、通報すべき事例をそれぞれの事例が該当している犯罪名と併せてお示しをし、また、学校のみでは対応するか判断に迷う場合でありましても、いじめを受けた児童生徒や保護者の安心感につながることから、警察に相談、通報することなどをお示しをしているところでございます。

 その上で、例えば、制服警察官の学校への立ち寄りや校内の巡回につきましては、学校が警察と連携して学校の安全対策に取り組んでいることが児童生徒や保護者等の安心感の醸成につながる面もあるものと考えてございます。一方で、例えば学校に警察官が常駐するということにつきましては、児童生徒や保護者の理解の面や、あるいは教員の意識といった面でも課題があるというふうに考えてございます。

 このため、常駐といった形に限らず、警察との日常的な情報共有や、相談、連絡あるいは通報が円滑にできる緊密な連携体制の構築、またそうした体制につきましては、引き続き周知に努めてまいりたいと考えているところでございます。

岡野委員 ありがとうございます。

 私は、この質問に対してもっと否定的な御答弁なのじゃないかなと思っていて、教育現場に警察はなじまないよというようなニュアンスのことをおっしゃるかなと思っていたんですけれども、そういうわけでも、一概には言えないのかなと。

 現場の先生は割と肯定的に言っていらっしゃる方も多くて、これはいじめのことだけではなくて不審者の対応も含めてですけれども、やはり、そういう守ってもらえることというのはありがたいというような声もあります。連携の手法というのは中に入れる以外にも様々にあるとは思いますので、今の御答弁というものは一部よく納得ができるものでありました。ありがとうございます。

 では、先ほど最初の質問の答弁にもありましたSNS、ネットいじめについて伺ってまいりたいと思います。

 私どもも、政治家をやっておりますと、いろいろ書かれることもあるわけです。何を書いてもいいわけじゃないんですけれども、何を書いてもいいと思われているところもありますのでいろいろ書かれますけれども、正直なところ、面と向かって批判された方がまだましだなと思うこともあります。相手の熱量が分かるというか、感情が分かったらまだこちらも安心できるところがあるんですけれども、温度が乗らない字面というのは、何かえたいの知れない怖さを感じるというか、そういうところがありまして、いじめの被害者もきっとそういう思いをしているんだろうなというふうに感じるわけです。

 また、従来の教室の中のいじめと異なりまして、ネットいじめの特徴としましては、二十四時間続くということ、拡散をされてしまうリスクがあるということ、匿名化されているということ、あと、学校や大人が把握をしにくいということ、この四点が特徴かなというふうに感じます。空間的にも時間的にも学校の外に広がっておりますから、被害者は二十四時間どこに行っても休まることがないというか、ずっと逃げ場がない状態というのは、ある意味、これまでの、従来のいじめ以上に傷つけたり苦しめたりするものなんだろうなというふうに感じるわけですし、これを学校だけで対応するというのは絶対に限界があるだろうと感じています。

 恐らく、SNS上のいじめの実態は日に日に変わっていると思いますけれども、まずは、どのような現状を把握されているのか、そして課題認識を伺いたいと思いますし、あと、ネット空間ですから、文科省だけの問題ではなくて、総務省や警察庁、関係省庁が連携しないと対応ができないと考えますが、横断的な対応についての取組状況も併せて伺います。

望月政府参考人 今ほど委員からございましたように、いわゆるネットいじめにつきましては近年増加をしてございまして、先ほど一番初めに御答弁をさせていただきましたもののうち約二万七千件、全体のいじめの件数の約三・六%という数字になってございます。

 ネットいじめの特徴としましては、御紹介がございました、教職員から見えにくい、そして重大化しやすい、匿名性が高く拡散しやすいというようなことがありますことから、文部科学省におきましては、ネットいじめの防止につきまして、SNS等の適切な利用に関する動画を作成してその周知をすること、あるいは情報モラル教育の推進などに取り組むとともに、被害を受けた児童生徒やいじめを発見した児童生徒が声を上げやすい環境整備を進めるためのいろいろなチャネルでの相談体制の充実に取り組んでいるところでございます。学校内のみでは対処が難しい面もございますため、人権侵害につながり得る誹謗中傷がネット上に投稿、拡散された場合に学校が法務局や警察等の関係機関と速やかに連携が取れるよう、相談窓口や連絡先なども周知をしているところでございます。

 政府としましては、これはやはり文部科学省だけでは当然難しゅうございます。文部科学省、こども家庭庁ほか、法務省、総務省、警察庁、経産省と共同で、いじめ防止対策に関する関係省庁連絡会議も開催してございまして、いじめ防止の更なる強化策を取りまとめてございます。この強化策を踏まえまして、ネットいじめ等に関しまして関係省庁が連携をしまして、小学校の低学年段階からのインターネットの適切な利用に関する教育や啓発などを文部科学省では進めているところでございます。

 引き続き、こうした関係省庁の連携が大変大事だというふうに考えているところでございます。

岡野委員 ありがとうございます。

 お伺いをしておりまして、情報モラル教育というところですけれども、まずその前に、三・六%、二万七千件ということだったんですけれども、そんなわけがなくて、そんな少ないはずがないと思います。私、地元でネットパトロールをボランティアでやったことがありますけれども、それでも何百件と見つけたわけですから。

 つまり、この数字、全国で二万七千件、そんなはずがないと思う数字が御答弁で出た段階で、やはり全てを認知することがいかに難しいかということなのかなというふうに感じましたし、情報モラル教育、恐らくみんなモラルもリテラシーも分かった上でこういうことは行われているんだと思ってかかった方がいいと思います。我々以上にデジタルネイティブの子供たちなわけですから、そこに私たちが教えるというよりは、分かっている上でどう対策をしていくかということが大切なのかなと感じました。

 緊急時の動線として学校と法務局がつながるというようなお話が今御答弁であったんですけれども、これは子供とか保護者にも分かる形で示すことができないのかなと今御答弁を聞いていて思いました。

 自分の何か知られたくないような画像なりなんなりがネット上に出てしまったその瞬間というのは、当然、子供自身は血の気が引くわけで、一秒でも早くその画像を消したい、早く動いてもらいたい、それが夜中だったりするわけですよね。そういうときに、学校の先生にすぐ連絡がつくかどうかも分からない、あしたまで待っていられないというときがあると思うんです。なので、その緊急時の動線は、困ったときは個人でもこういう対応ができるよというものが示されていると一つ安心材料になるのかなというふうに御答弁を聞いていて感じました。

 では、この件の最後ですが、加害児童への対応について伺ってまいりたいと思います。

 これまで、いじめの対応の中では、例えば、昔ですけれども、いじめられる側にも理由があるんじゃないかとか、加害児童にも将来があるとか、そういった理由から、結果として加害行為というものが十分に問題視されないまま扱われたケースというのも見受けられるのかなと思います。しかし、度を超えたいじめ行為というのは犯罪行為だと。暴行であり、恐喝である、そういうものに該当するものも存在をいたします。そうした場合には、やはり、やったことには社会的責任がつくんだ、そうしたことを明確にする視点も必要ではないかなと考えます。

 一方で、加害児童と被害児童が入れ替わるようなこともいじめの現場ではありますし、また、加害児童自身も家庭環境とか発育特性とか複雑な背景を抱えているケースというものもまたあることは事実だと思います。したがいまして、単に処罰とかそういうことではなくて、再発防止や更生につながる教育のプログラム、責任を明確にするということと更生を支援するということの両立をさせることが重要かなというふうに感じます。

 いじめの加害行為は当然グラデーションがあるわけですが、私が申し上げたいのは重大ないじめの行為の場合ですけれども、ここへの対応の在り方と、一方で加害児童に対する更生教育プログラムの体系化について、政府の考えを伺います。

望月政府参考人 御質問のいじめを行った児童生徒に対する働きかけに関しましては、当該児童生徒が様々な背景を有している場合もございまして、特別な配慮を必要とする場合には、先ほど来出ていますスクールカウンセラー等による適切な支援を行うことや、あるいは、福祉に関する相談、支援を要する場合におけるこども家庭センターなど、各地方公共団体の首長部局とも連携しまして関係機関による支援につなげること、また、法務少年支援センター等の活用や少年サポートセンター、警察との連携などが考えられるところでございまして、こうした考えにつきましては、昨年度改定をいたしましたまさにいじめの重大事態に対するガイドラインによって明確にお示しをさせていただいたところでございます。

 一方で、いじめを行った児童生徒への対応としまして、自らの行為の責任を自覚させることは必要であるというふうに考えているところでございます。教育上必要があると認めるときは、学校教育法に基づく懲戒を行うこと、叱るという行為ですね、そして出席停止等の措置を取ることや、また特に犯罪に相当する事案につきましては、先ほど来御答弁させていただいております、直ちに警察と相談、通報を行うことなど警察との連携を徹底することなどによりまして、自らの行為の悪質性を理解させ、そうした……

坂本委員長 申合せの時間が超過しております。

望月政府参考人 済みません。

 毅然とした対応を徹底することが必要と考えます。

 子供たちが安全、安心に過ごすことができる環境の整備に向けまして、こうした他との連携も含めまして、指導の徹底を進めてまいりたいと考えているところでございます。

岡野委員 済みません、時間となってしまいまして。御答弁ありがとうございました。

 項目一つ丸々することができなくて、申し訳ありません。厚労委員会、所属の委員会で必ずまたさせていただきますので、今回はここで質問を終わります。

 御答弁、どうもありがとうございました。

坂本委員長 これにて岡野さんの質疑は終了いたしました。

 次に、豊田真由子さん。

豊田委員 参政党の豊田真由子でございます。本日、どうぞよろしくお願いいたします。

 二日の予算委におきまして、私、高市総理に、医療、介護の日本の課題ということでお聞きをいたしました。本日は、厚労大臣また政府参考人の方に、では、具体的にどういった課題があって、それをどう解決していく糸口を考えればいいのかということを、私は九年間、医療、介護、保育などの現場におりましたので、御一緒に考えさせていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

 まず、先般申し上げたとおり、やはり日本の医療の構造的な問題、薄利多売、安い価格でたくさんのサービスを提供している、それによって現場に負荷がかかっていて、また、なかなか病院の経営も厳しいという、この構造を私は根本的に変えていく必要があると思っております。

 それでいいますと、いろいろやらなければならないことはあると思うんですけれども、私もヨーロッパ、アメリカに暮らしまして、こんなにも医療機関へのアクセスがいい国というのは、恐らく世界中で日本だけだというふうに思います。何回でも、いつでも好きな医療機関に行ける。あるいは、例えば薬なんかでも、ドクターの方にこれとこれとこれの薬を下さいと言うと基本的に出してくださって、言うことを聞いてくださるドクターがいいドクターみたいな。やはりいろいろな価値体系が、それを受ける国民の側の方も、また医療従事者側も、そして制度としても根本的に見直していく。それによって、持続可能で、かつ、少子高齢化社会においてみんながハッピーになれる社会保障制度というものが実現するのではないかなというふうに思っております。

 それで申しますと、今回、二人主治医制度というものが診療報酬改定におきまして設けられました。私は、これはとてもいい制度だと思っておりまして、というのは、やはり今このようないわゆる潤沢、非常に寛容な制度に慣れた国民の方に、いやいや、全部厳しくしていくんですよ、それは駄目です、あれは駄目ですと言っても、恐らくはなかなか受け入れられないと思っています。そういった中で、今回の制度でいいますと、大きな病院にかかると安心だという患者さんや御家族の思い、そして、一方で、それはなかなか医療資源の効率的に難しいんだよというところの折衷案のような形になっておりまして、大学病院のドクターと地域のかかりつけの先生の両方、ある意味キープしながら、紹介、逆紹介ということを評価をしていくという大変いい発想だなというふうに思っておるんですが。

 そういった形で、国民に受け入れられる形で、もちろん、国民の生命あるいは健康というものは絶対に害することがないという形にどう変えていくかということにつきまして、今回一つ例を出させていただきましたけれども、今の日本の医療の課題、そしてどういった方向があるのかといったことも、ちょっと具体的に厚労大臣にお伺いしたいと思います。

上野国務大臣 お答えいたします。

 国民皆保険の下で、国民の命と健康を支える重要な役割を日本の医療制度は果たしてまいりました。しかし、一方で、少子高齢化の進展あるいは社会経済情勢の変化など様々な状況変化があって、様々な課題が指摘をされているところでありまして、委員もそうした観点からの御指摘だというふうに認識をしております。これからも必要な改革にはしっかり取り組んでいきたいと思います。

 まず、過剰な受診を抑制する、これは非常に大事だと思いますが、真に必要な医療へのアクセスは阻害をすることがないように配慮をしながらではありますけれども、医療機関への適切な受診を促す、そうした仕組みが重要であります。かかりつけ医の機能を発揮するための診療報酬上の評価、あるいは、紹介状なしで大病院に外来受診する場合の定額負担の徴収の義務化、身近な地域でかかりつけ医を持つことを始めとした上手な医療のかかり方に係る普及啓発などを行っているところであります。

 また、長期入院の適正化につきましても、診療報酬において病院の種類に応じた平均在院日数等に関するルールを設定するなどによりまして、入院日数の適正化を図っているところであります。

 今後も、こうした取組の効果はやはり十分に検証していきたいというふうに考えておりますし、そうしたものを踏まえて、必要な医療へのアクセスには配慮した上で、質の高い医療が効率的に提供されるような体制の構築にしっかり取り組んでいきたいと考えています。

豊田委員 ありがとうございます。

 やはり日本の国内だけを見ておりますと、それが当たり前ということになってしまいますので、じゃ、ほかの国はどうやって、もちろん、いいところ、悪いところ、それぞれございますので、そういったところを広く私どもも研究していきたいと思っております。

 それで申しますと、薬局とか薬剤師さんの地位というのが、やはり、私が住んでいた国は日本に比べるとずっと高うございまして、具体的にどういうことかと申しますと、医療機関へのアクセスが物すごく悪いので、例えば、子供が熱を出しましたといって電話をしても、二日後の午後四時に来てくださいと言われるんですね。そうすると、どうしようということになって、普通の薬局に行くんですね。そうしますと、かかりつけの薬剤師さんというのがいらっしゃって、子供のことなんかもよく分かって、覚えてくださっているので、あらと言って、この薬でということで、基本、市販薬で済ませる。大人の場合は、ちょっとしたものだったら、医療機関ではなく本当に市販の薬で済ませる。

 やはりそういった形で、それぞれの症状とか重症度に応じて、この医療が適切だということをもうちょっと分化して、分けて考えていくようなことも、いろいろなすばらしい医療従事者の方がいらっしゃいますので、それぞれの特性というか経験、専門性をもっと活用するということも非常に大事な点ではないかなと思っております。

 済みません、一問飛ばしまして、次に、社会保険財源の流出についてお伺いをしたいと思います。

 これは何を申し上げたいかというと、本来、医療や介護、福祉、保育、全てですが、公定価格で成り立っているもの、基本的にそれは公費あるいは保険料、窓口負担でありますので、それは、純粋に、それぞれの患者さんですとかサービスを受ける方に対してのサービスの質の向上であったり、あるいは働く方の勤務環境とか処遇の改善であったり、そういうことに使われるべきお金であるはずです。

 しかし、私が実際現場で、病院とか介護施設におりましたときに、まず、人材の紹介会社に物すごく高額の手数料を払っておりました。現場の方のお給料を数千円、数万円、何とか上げてあげたいと思っているときに、一人紹介いただくと百万円とか取られちゃうんですね。何だかなと私は思っておりまして、そんなに大きな法人でなくてもやはり数百万、数千万という。この原資は何かといったら、繰り返しになりますが、公費か保険料か自己負担なので、この公定価格の世界の中での人材に関しての紹介のビジネスというのは、もちろん、それぞれの方は大事なことをやってくださっているとは思うんですけれども、ちょっと私は納得がいっていなかった。

 もう一点、介護の分野にもございまして、介護の事業者さんと病院の間に紹介会社が入っておられて、私の父なんかもそうだったんですけれども、退院が近くなると、MSW、医療ソーシャルワーカー、病院の方に、この事業者さんに連絡してくださいと言われるんですね。私は、何でと思いまして、もし父が施設に入るんだったら自分で探そうと思っていましたし、でも、一応お話を聞いてみると、ラインナップが少なかったり、なかなか、私も自分の身元は隠していたので余りしゃべりませんでしたけれども、そんなに広範なラインナップの中からそれぞれの症状に応じてこれという感じでもなかったので、クオリティーという観点からも何か別にという感じだったので。ただ、やはり情報の非対称性がすごく大きな世界だと思いますので、多分、大抵の患者さんとか御家族の方は、言われたとおりに、言われたところに行くのかなとちょっと心配になりました。

 私は介護施設も見ておりましたので、施設の側の悩みとしては、やはりその仕組みができ上がっているので、その間に入っている事業者さんから自分のところに入所者の方が紹介された場合には、またここで数十万とかのお金を払っていて、当然ながら、それもまた原資は公費か保険料かという話になってくるので、そこも何だかなと思いました。

 もちろん、世の中にたくさん、民間のいろいろな紹介業の方はいらっしゃいます。大変有用でございます。ただ、純粋に民民の世界と違いまして、私は、やはり今回のいろいろな社会保障の制度というのは……(発言する者あり)

坂本委員長 御静粛にお願いします。

豊田委員 パブリックのお金で成り立っているというところが、本来行くべきところに行くべきお金が行かなくて、紹介をしてくださる方たちにすごく行っちゃうのは、やはり構造として問題があるというふうに思っておりました。

 具体的に幾らぐらいかということで申しますと、これは民間の調査でございますが、先ほどの人材の派遣の紹介の方でございますと、大体お給料の二割から三割ぐらいというものが払われる。これについては、昔は六か月まで働いていただくともう払ったものを返さなくていいという慣行がございまして、だから、変な話、六か月ごとにどんどんどんどん紹介会社を通じて働く場所を替えていくというような悪弊もあったようでございまして、それは見直しを先般されたので、認定制というのが設けられたので、多少改善していくとは思いますが。また、介護の方で申しますと、大体月額家賃の一、二か月相当分ということで、二十万円台ぐらいが中心で、ただ、多い場合は百万円というのもあるというふうに伺っております。

 じゃ、これはどうしてそうなるのか、どうしたら変えていけるのかと考えた場合に、例えば看護師さんを紹介してもらう、専門職なのでもっと高いんですけれども、これは制度の問題もやはりちょっとありまして、看護師さんが一定期間決められた配置基準を下回りますと診療報酬が下がってしまうという仕組みになっておりまして、なので、看護師さんがこの配置基準より不足するとなると医療機関側は焦って紹介会社にすがるということになっていまして、こういったことも見直しをしていっていらっしゃるというようなことも伺っておるんですけれども、そういうふうに課題が何かあるときには、なぜそれが生じているか、じゃ、どうやったら直せるかというところをやはりきめ細やかに考えていただくということがあると思っています。

 認定制度で全てこれが変わっていくかといったら、やはりそこはそうではなくて、だから私は、ここは、民民の契約だからしようがないんですとか、両者が折り合ってそれが慣行として成り立っているからいいんですとかで片づけないで、やはり公的な保険制度の持続可能性という観点から、もうちょっと厳しい必要な規律を設けるべきではないかというふうに考えております。お考えをお聞かせいただきたいと思います。

上野国務大臣 今御指摘のありました病院や介護施設の人材紹介手数料、それをめぐる課題につきましては、例えば、これまで、就職お祝い金あるいは転職勧奨の禁止、職業紹介事業の手数料実績の公開の義務化、あるいは、今委員からお話のありました適正な事業者を認定する制度の活用促進、そうしたことを取り組んでまいりました。

 ただ、この認定制度、導入をしたんですが、なかなかまだ認知度が上がっておりませんので、これは徹底的に認知度を上げるような取組をしたいと思っております。

 また、求人者が実績やサービスの質がよい紹介事業者を選択できる環境を整備する、そうしたことで今まで様々な取組をしてまいりましたけれども、やはり大事なのは、我々としては、ハローワークをもっと活用していただくようにしたいというふうに考えております。病院や施設等につきまして、これは令和八年度の最重点項目として、病院や介護施設への人材充足の支援、これを最優先の課題としたいと思っておりまして、全国で五百四十四のハローワークがありますが、全てのハローワークで、地域の病院であったり、あるいは介護施設へ訪問していただいて、そこでの求人のニーズあるいは実態、そうしたものを十分お伺いをして、それが求人等に反映できるように取り組んでいきたいというふうに考えています。

 また、令和八年度の診療報酬改定におきましては、少し御紹介のありました看護職員につきまして、やむを得ない事情によって一時的に看護職員の確保ができない場合につきましては配置基準を柔軟化をする、そうした取組をしているところでありまして、そうした取組を着実に実施をしながら状況の改善を図っていきたいというふうに思います。

 そうしたことを踏まえて、引き続き、医療、介護分野における人材確保に全力で取り組んでいきたいと考えています。

豊田委員 ハローワークがすごく活用できたらいいなと私も思うんですが、実際、データで見ると半分ずつぐらいだというふうに伺っているんですね、ハローワークと民間の……(上野国務大臣「ハローワークの方が多い」と呼ぶ)はい。なので、決して活用されていないはずはないんですが、少なくとも私が見た現場では、ハローワークに行っても、そんないい人材が応募したりしないので、みんなお金のかかる方に、やはりみんながウィン・ウィンというか、両者がウィン・ウィンの方の民間の方に行っちゃうというようなお話を伺っておりました。

 私、そこで何をもやもやしたかというと、それだけの手数料を取るだけの付加価値を事業者の方がつけてくださっているのかなというところが疑問で、例えば医療とか介護の専門性を高める研修をしていますとか、そこに何か付加価値がついて数十万とか百万とかにいくのかと思ったら、基本的にはそうじゃないらしくて、単なるプラットフォームとして登録をしていて、マッチングをしてくださる。確かに、マッチングにも、ここには非常に人的な時間とかエネルギーはかかっているんだと思いますが、それが果たして、やってくださっていることと受け手の側が払う手数料とが社会的に本当に見合っているのかというところを、これは民民の派遣とか紹介もそうなのかもしれませんが、ちょっと私はかねてから疑問に思っているということでございます。

 次に、ケアマネジャーの業務負担と、それから研修の問題についてお伺いをしたいと思います。

 私の働いていた施設でも、やはりケアマネさんはすごくいろいろなことをやっているんだけれども、なかなか、例えばこれまでずっと処遇改善の対象になっていないとか、何かすごい宙ぶらりんな存在で負荷が多いという、何というか、非常にふびんな職種でございました。

 私、済みません、家族の話ばかりして恐縮なんですが、一昨年に父を亡くしたときも、家から病院、また病院から帰ってくる、結局家に帰ってきたんですが、そのときも、とにかくケアマネさんが物すごく親身になってくださって、家に帰ってくるときにこういうバリアフリーになっていないとつらいですねとか、事業者さんの紹介とか、父が亡くなったときにはお花とメッセージカードとかをいただきまして、私のことが誰だかはもちろん分かっていないんですけれども。

 そのときに思ったのが、事務的に淡々とこなせる仕事じゃないなと思っていて、本当にそれぞれの要介護者の方とか御家族の状況に応じて、物すごく気持ちを酌んで優しさで成り立っているお仕事で、だから、どんどんどんどん境界が曖昧になってしまって、どこまでやらなきゃいけないみたいなことが問題になるんだなと思っていました。

 うちはそうじゃないんですけれども、やはり、いろいろ話を聞きますと、特に独り暮らしの方についてなんかは、通院の送迎をするとか、万が一の救急車のときには身元の保証ということで同乗なさるとか、いろいろな買物をしたり、生活の、例えば電球を交換してあげるとか、それはケアマネさんの恐らくはペイしていない部分でのいわゆるシャドーワークと言われるものなので、何とかしなきゃいけないというふうに思います。やはり、今回の介護報酬改定と補正予算におきまして、処遇改善の話はようやく長年の課題が解決したというふうに伺っておるんですけれども、まだまだそういう積み残された課題があると思っています。

 もう一点は研修のことで、これも結構、私の現場の施設の方がおっしゃっていたんですけれども、すごく厳しいんですね。ケアマネさんというのは五年ごとの更新制なので、これを受講しないと直ちに資格を失ってしまって、ケアマネとしての業務ができないという仕組みになっていました。しかも、この研修というのも、この期間に必ず受けてくださいと決まっていて、一時間でも欠席してしまうと資格を失うという、どんだけ厳しいんやとなっていて、その負担が本当に、みんな現場で働いているので、そのときに行けないみたいなこともあったりいたしました。

 やはり制度が、本当にそのレベルの規制が必要なのかと、すごく私はどの規制においても必要なことだと思っていて、本当はこれぐらいでいいものをこれぐらい厳しくしているのであれば、それはもっときちんとしてさしあげることが当然であるというふうに思っておりまして、ですので、今回二点でございますが、こうしたケアマネさんの負担軽減、それから更新制の見直し、研修について、方向性、できればポジティブな方向をお伺いしたいと思っております。お願いします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、ケアマネジャーのシャドーワークについてお答え申し上げます。

 議員御指摘くださったように、ケアマネジャーさんの本来業務は、ケアプランの作成、それに伴う連絡調整、それから相談ということ、これが法律に定められておりますが、頼れる身寄りのない高齢者の方々も増えてまいりました。その中で、こうした方々の抱える生活上の様々な課題について、地域のつなぎ先がはっきりしていないというようなこともあって、ケアマネジャーさんが自らいわゆるシャドーワークとして対応せざるを得ないケースが増えておりまして、こうした業務負担の大きさが人材確保の上での大きな課題になっているというのは、議員御指摘のとおりと思います。

 ケアマネジャーの皆さんが専門性を生かして本来のケアマネジメント業務に集中できるような環境をつくっていくことが非常に重要です。こうした課題認識は、昨年末の審議会の意見書の中に盛り込まれております。ケアマネジャーのいわゆるシャドーワークについては、基本的には市町村が主体となって、地域ケア会議等々を活用して地域全体の課題としてまず共有した上で、どのような資源を新たにつくっていくことが必要なのか等々について、関係者が寄り合って知恵を集めて解決をしていくという方向性が示されております。

 こうしたことを踏まえた必要な法案の提出に向けて今準備をしておりまして、またその運びになった際には是非御覧いただけたらというふうに思います。

 それから、もう一点のケアマネジャーの更新研修についてでございます。

 この仕組みが設けられたのは平成十七年の法改正のときでございまして、そのときにはケアマネジメントの質について非常に大きな議論があって、その質を担保する方法として導入をされたというのが当時の行きがかりでございます。ただ、その後、様々な現場の皆様の御努力もあって、質に関する、何というんでしょうか、そういった点を課題として認識されるという部分はかなり減ってまいりまして、むしろ、ケアマネジャーの皆さんの活躍ぶりですとか重要性についての認識が広がってきた昨今だというふうに考えます。

 この研修につきましては、議員御指摘くださったように、定期的な研修としての意味はあるものの、一方で、更新時期に負担が集中しますので、そのことに関して、時間的な、経済的な負担が大きいという御指摘もございます。こうしたことがございましたので、昨年末にまとまりました審議会の意見書の中では、定期的な研修受講は求めつつ、研修の受講を要件とした資格の更新制を廃止をするということ、それから、研修受講の負担軽減のために柔軟に受講できる環境を整備すること、こうしたことが盛り込まれたところでございます。

 こうした見直しが実現しますれば、研修を受講しないことで資格を失って業務ができなくなるといった取扱いがなくなりますので、ケアマネジャーの負担軽減につながるものと考えております。関係者の御意見もいただきながら、所要の法案の提出に向けて準備を進めてまいります。どうぞこれからも御指導ください。ありがとうございます。

豊田委員 もちろん、ケアマネさんだけではなくて、介護、医療、障害福祉、保育、更に言えば、民間のあらゆる現場の方もそうですけれども、本当に皆さん黙々と一生懸命頑張っていらっしゃるけれどもなかなか展望がというようなことだと思うので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

 それと、現場を知らないとよく言われると思うんですけれども、行政とか政治の方は。私も、厚労省にいて、その後は政治にいて、その後は民間の現場のところにお手伝いに行って、本当に知らなかったなと思いました。もちろん、役所も、政治もですけれども、例えば、いろいろなところに視察に行ったりとか、団体の方とか来ていただいて、審議会で意見を有識者に聞くとか、たくさん現場を知ろう、こっちからも行こうということを私自身の経験としてもやっていたつもりでした。

 だけれども、やはりそういうときに連れていかれるところは、いいところばかりなんですよ。その業界の中でもいい法人さんだったり、いい現場だったり。しかも、出てくるのは偉い方ばかりが出てくるわけで、本当に現場で汗をかいて涙をのんでいる方というのは、そういう偉い人たちが来ても、別にそこに出ていろいろな本音を言えたりしないので、やはり私も、反省も含めて、行政、政治のときは本当の現場を知らなかったと思っておりまして、それで、本当に現場を見て今戻ってきたので、ちょっとでも何かお役に立つことがないかなと思っていますので、現場を是非、抜き打ちとかじゃあれかもしれませんけれども、お忍びとかで見に行ってください。

 済みません、ちょっと時間があれなんですが、私、薬局のお手伝いもしていたので、医薬品の安定供給の話をちょっとしたいんです。

 これは本当に大変なんですよ。薬が足りないということが、薬剤師さんがとにかく患者さんにまず謝る、説明をする。ドクターに処方を変更してもらう。成分名でやってくださる方ばかりではないので、お願いをする。卸さんと調整をする。私が見ていた限りでも、本当に薬剤師さんの専門性が生かされている業務とそうじゃない業務で、もしかしたら後者の方が多いんじゃないかぐらいの、多分、処方薬局の現場はそういうことになっていました。

 これは原因は何かといったときに、私、余り厳しいことを言わずに過ごしているんですが、ちょっと今回言わせていただこうと思うのは、やはり国のジェネリックに関する政策がちょっと失敗だったんじゃないかなと思っております。

 というのは、ジェネリックの利用促進で医療費適正化というコンセプトは正しかったと思います。けれども、そこのハードルを下げ過ぎて、いろいろな業者さんが入ってきちゃったり、少量多品目とかで、結局、そういうことが今回の業務停止とか結果としての不足につながっているので、もう時間がないので、これをどういう形で根本的に変えていくのかというところを、一言、御答弁をお願いします。(発言する者あり)分かりました。じゃ、大丈夫です。

 ありがとうございました。

坂本委員長 これにて豊田さんの質疑は終了いたしました。

 次に、高山聡史君。

高山委員 委員長、ありがとうございます。

 チームみらいの高山です。

 本日は、まず、病児保育の拡充についてお伺いいたします。

 私も子供がおりますが、朝、子供が急に熱を出す、これは子育て中の世帯ではいつ起きても仕方ない、おかしくない、そういった日常でございます。そのとき預けられる場所がないとなれば、共働き世帯であればどちらかが休む、あるいは、一人親世帯であればまさにその御本人が仕事を休むということしかなくなるというわけでございます。非正規雇用の方であれば収入にまさに直結しますし、そうでなくても、何回も続くと仕事を続けることも難しくなってしまう。

 病児保育は、こういった共働きであったりとか一人親であったりとか、子育てを支える最も基本的なインフラの一つだと思います。ですが、現実には、使いたいときに使えないという声もよく耳にします。そもそも近くに施設がないであるとか、あっても定員が少なくて、朝もう満員になっている、予約が取れない、こういったことが多くあると。

 実際に、こども家庭庁の調査においても、病児対応型の施設というのは、約六割が年間の延べ利用者数五百人未満。これを日数で割ると、少ない人数であるということは分かると思います。大変小規模で、必要なときに受皿が足りていないという実態がうかがえます。

 しかし、これはなぜこうなっているかというと、そもそも、同じ報告書から見えてくる構造は、病児保育施設というのはなかなか経営的に難しい、規模が大きくなるほど赤字の額というのが大きくなる傾向があるというところでございます。結果として、各施設が運営を続けるためには、なるべく規模を小さくして、少ない職員の方で受け入れられる児童、子供の数だけ受け入れて、予約がいっぱいになると、現場の方は大変心苦しいんだと思いますが、お断りをせざるを得ない、そういったことになってしまっているのではないかと思います。この構造を変えていかないといけない。

 そこで、黄川田大臣に伺います。

 まず、病児保育を使いたいときに使えないという状態がどの程度広がっているのか、定量的に把握をされておりますでしょうか。施設の有無だけではなく、実際のアクセスのしやすさという観点で、実態が把握された上で打ち手を考える必要があると思います。いかがでしょうか。

中村政府参考人 お答え申し上げます。

 我々、病児保育について、非常にニーズが高まっておる、年々年々利用者が増えているというところは把握しておりまして、それに応じて施策を重ねてまいっております。

 その上で、現在、どの程度の方が申し込んだけれども無理だったというところは、個々のお話は伺っておりますけれども、全国ベースでちょっと手元に数字はございません。申し訳ありません。

高山委員 今まだ全国的には把握が十分進んでいないというところ、御答弁がございましたが、病児保育施設のアクセスのしやすさというのは地域間の格差もあるというふうに認識をしております。自治体ごとにも、どれぐらい施設があって、どれぐらい埋まっているかという状況には、ある意味格差であるとか違いがある。そして、逆に、利用者の方からすると、自分の家から近いところであれば隣の自治体であっても行きたいであるとか、あるいは、家の近くではないけれども職場の近くにあるからそこに頼りたいであるとか、そういった様々なケースがあるわけでございます。

 施設の空き状況の探しやすさというところに関しても課題はたくさんあるように思いまして、つまり、一つの自治体だけではなくて、自分が行き得るところ、そのどこが今空いていて、どこなら頼れるのかということを必死で探すみたいなケースもあるわけで、まさに地域間格差であるとか、あるいは需要と供給、ここは空いているけれどもここは埋まってしまっているみたいなミスマッチ、こういったものに対してどう改善の取組をしていくか。

 利用者の利便性を真に高める取組について、今どのようなことをなされていて、どうすべきかというところ、大臣のお考えを伺いたいと思います。

黄川田国務大臣 御質問ありがとうございます。

 病児保育については、委員のおっしゃるように、ニーズに対応した体制整備を進めることが大変重要かと思っております。

 そこで、自治体間の広域連携や利用者の利便性の向上を推進することも重要ということを認識しておりまして、私たちの取組として、具体的には、空き状況の見える化や予約、キャンセル等のICT化を行うために、事業者や事業所、また市町村が必要なシステムを導入する場合について支援をしているところでございます。また、令和七年度補正予算では、都道府県によるシステムの導入についても補助対象に加えることを行っております。

 さらに、令和八年度予算案、この予算でございますが、ここにおきましても、他市町村に居住する方も予約できるシステムを導入した事業所を新たに評価するということで、的確にニーズの把握に努める、そのことについて支援をしようとしております。

高山委員 ありがとうございます。

 まさに、今、来年度予算のところでも手当てがなされようとしている部分、非常に重要なポイントだと思います。複数の自治体にまたがる形で、この施策が周知をされ、前に進んでいくことを期待いたします。

 続いて、また横文字なんですが、AI・フォー・サイエンス、すなわち科学研究におけるAIの利活用について伺います。

 科学技術研究にAIを使うというところ、大変熱い領域でございまして、二〇二四年、たんぱく質の構造予測を行うアルファフォールドの開発者がノーベル化学賞を受賞いたしました。AIというものは科学研究の在り方そのものを大きく変える時代になっております。

 文部科学省としても、科学の再興に向けた取組の中で、一つの柱としてAI・フォー・サイエンスを位置づけておられると認識をしており、この方向性自体は、我々チームみらいとしても大変高く評価しております。しかし、取組の規模感というところに関しては、率直に懸念もございます。米国あるいは中国のAI投資規模というものは、御案内のとおり、日本の数十倍に当たります。そして、欧州においても計算基盤等のインフラに対して兆円単位の投資を行うということですね。

 こういった状況に対して、我が国の現在の投資規模で、本当にAI・フォー・サイエンスは、世界をリードする、世界と戦える形になっていくのかというところ、文部科学大臣として率直な御認識を伺いたいと思います。

松本(洋)国務大臣 科学技術にAIを利活用するAI・フォー・サイエンスにつきましては、研究の効率性、生産性の向上や研究者の創造性の最大化につながるものとして、累次の取組が国際的に急速に進められている、今御案内のとおりであります。

 文部科学省では、令和七年度補正予算に関連予算として総額一千五百二十七億円を計上いたしまして、その中で、AI・フォー・サイエンスによる科学研究革新プログラムを立ち上げたところであります。重点領域における最先端AI基盤モデル等の開発、利活用を促進する取組と、アカデミア全体でAI・フォー・サイエンスの波及、振興を促進する取組を両輪で推進してまいりたいと存じます。

 加えて、令和八年度当初予算案において、AI駆動型研究開発の強化や、研究データ創出、活用の高効率化と、これらを支える計算基盤や研究データ基盤の整備などの取組を一体的に進めるため、総額百九十三億円を計上しているところであります。

 今後も、急速に進展する国際潮流や我が国の勝ち筋を見据えつつ、AIの基礎研究を含めた我が国の研究力強化及びそれを支える研究インフラの構築とAI・フォー・サイエンスの推進に向けた取組を産官学で連携して全力で進めてまいりたいと存じます。

 まずは、このお認めいただいた、そして今御審議いただいている予算で全力を尽くしつつ、しっかりと必要に応じた予算編成をすることができるように、予算を獲得することができるように、これからも頑張っていきたいと思います。

高山委員 ありがとうございます。

 投資金額としても、あるいは計算基盤としても、これで足りるのかという点は、引き続きしっかり検証させていただければというふうに思います。

 海外の各国が国家戦略として桁違いの投資を進めている中、我が国としてもしっかりそれに伍する取組が必要、そして、それがもし後手に回ってしまうと、我が国の優秀な研究者たちが更に海外に流出するということにもつながりかねないというふうに思います。

 大臣もおっしゃいましたが、今重要なのは、この取組をしっかり成果を出していただいて、厳格な効果検証を前提として、これが今の五倍、十倍の予算をつけても費用対効果はあるんだということが示されていく、そういった前向きな結果になるということを大変期待しております。

 科学技術への投資は我が国の未来への投資であると思いますので、是非、大臣のリーダーシップの下、これを進めていただければというふうに思います。

 委員長、来年度予算において、未来に向けた投資、これはいろいろな質疑でも出ていると思います、十分な踏み込みを持って計画をされているのか。是非、危機管理投資、成長投資に関して集中審議の場をお求めしたいと思います。

坂本委員長 後刻、理事会で協議をいたします。

高山委員 ありがとうございます。

 続いて、医療DXの推進に関して、特にデジタル庁が開発、運営をするパブリック・メディカル・ハブについてお伺いしたいと思います。

 このPMHは、医療費の助成であるとか予防接種、母子保健などに関する情報を自治体と医療機関の間でデジタル連携する基盤でございます。これが全国に行き渡ることで、例えば子育て世帯であれば、紙の医療証を持ち歩く必要がなくなる、マイナンバーカード一枚で受診ができるようになるというものであります。

 チームみらいとしては、申請をしなくても必要な方に必要なときに行政の支援が届く、こういったプッシュ型の行政を掲げておりまして、また、母子手帳情報のデジタル管理、これによって子育てを切れ目なく支える、こういったことも訴えております。

 このPMH、医療であるとか母子保健の分野において、まさに基盤となる取組であると期待をしております。このPMHの導入、既に令和八年度中に全国規模の導入を目指すというところを掲げられているものと承知しております。

 そこで、まず松本デジタル大臣に伺いたいと思います。

 全国千七百の自治体全てでPMHが利用可能になるのは具体的にいつ頃を目標として、そのためのお取組としてどういった計画をお持ちでしょうか。具体の計画であるとか、あるいは今後の具体化に向けた大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

松本(尚)国務大臣 御質問ありがとうございます。

 今委員がおっしゃったとおり、パブリック・メディカル・ハブ、情報連携基盤というのは、基本的に、今の医療費助成を受け取るとか、介護、それから予防接種情報、母子保健情報、それから自治体の検診情報、こういったものを自治体とそれから医療機関間で共有しましょうという、いわゆる連携の基盤ということになります。

 実は、今、医療費助成のお話があったと思うんですけれども、こういったことを、これまでは、患者さんがマイナ保険証を持っていって、同時に助成を受けたいための書類を紙ベースで持っていかなきゃいけないという手間が非常に生じていたのと、もう一つは、資格確認をするために、ちゃんとそれが医療機関や薬局でできないので、そごが生じるというか誤記が生じてしまうというような問題があったということを解消しようということでございます。

 現状、マイナ保険証一枚で公費負担が受けられるようになっているところというのは、これは自治体とそれからあと細かいところも今からお話ししますけれども、令和六年度までで百八十三の自治体、これは千七百幾つありますからまだ一割程度なんですけれども、令和七年度までに累計で六百を超える自治体に増えるという予定になっています。したがって、自治体全体でいうと三分の一ということになります。

 それから、医療機関がいわゆるオンラインの資格確認システムにアクセスしているのが大体二十一万施設あるんですけれども、それと、今度は逆に、マイナポータルを使って患者さんの側と連携できているのが大体六万件ということで、二九%ぐらいということになります。大方、自治体がこれをアクセスができるようにしてくれれば、同時に医療費の助成が受けられるようなところには入っているというふうには思います。

 今後、今委員がおっしゃったように令和八年度で全国展開ということを考えておりますので、最終的に令和八年度で一〇〇%になるのは、なかなかこれは今大変なんですけれども、我々としては、こういう数字をモニタリングしながら、しっかりと全国展開に向けて進めていきたいというふうに思っております。

 ありがとうございます。

高山委員 ありがとうございます。

 今大臣もおっしゃった自治体でこの導入が進んでいくということと併せて、医療機関であるとか薬局の側で対応が進んでいくこと、この両方が必要であるものというふうに認識をしております。

 このデジタル化の恩恵というのは、まさに困っている現場、例えば、今、子供の医療費の話でいえば、小さなお子さんを連れて病院に行かれる方であったりとか、あるいは自治体でも、医療証に関わる事務に関わっておられる方であるとか、そして、資格確認を各医療現場でやられている方であるとか、多くの方にとって影響がある、その効率化によって恩恵があるというところであるというふうに思いますので、是非来年度にぐっと進めていただければと思います。

 そして、チームみらいとしては、このPMHの取組は、資格確認にとどまらず、自治体であるとか医療機関でデータ連携できることによって、更にプッシュ型の行政サービスを進めることの重要なインフラとして活用し得るものであるというふうに思っておりますので、その辺りについても、是非、今後、引き続き議論の場を持たせていただければというふうに思います。

 以上で私からの質問を終わります。

坂本委員長 これにて高山君の質疑は終了いたしました。

 次に、畑野君枝さん。

畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。

 今日は、松本洋平文部科学大臣に教員不足について伺います。

 私は、教員の経験を生かし、これまでも国会で、三十人学級、更なる少人数学級を求め続けてまいりました。今年度、小学校全学年で三十五人学級が完成する、いよいよ新年度からは中学校でも三十五人学級が始まろうとしております。

 文部科学省は、少人数学級の効果について検証した実証研究の中間まとめを昨年十二月に公表しました。文科省として、こうした大がかりな実証研究は初めてだと伺っております。少人数学級は、児童生徒の学力や社会情動スキル、教師の在校等時間に有意な効果があったとされています。この点で少人数学級の更なる前進を最初に求め、質問に、次に移りたいと思うんです。

 教員不足は深刻であり、その対応は喫緊の課題です。現場は、教員はただでさえ足りず、病気休養に入る先生がいて、ほかの先生にしわ寄せが来て、また多忙化が進む悪循環の繰り返しです。業務量が多過ぎる、命の危険がいつも隣にあるなどの声が寄せられております。

 地元の神奈川県横浜市、川崎市の各教育委員会に伺いました。また、千葉県、山梨県を始め多くの皆さん、地方議員からも実態や要望を伺ってまいりました。川崎市では、教員未配置数が今年一月、二百人、この大変な状況をしっかりと正直に公表していただいているんです。全国でも実は同じような実態があると思います。ただでさえ教員は激務にさらされており、教員不足に一層拍車をかけております。

 ここで伺いたいんですが、教員不足の原因に教員の厳しい勤務実態がある、松本大臣の御認識はいかがでしょうか。

松本(洋)国務大臣 まず、三十五人学級について冒頭お話がございました。今国会にも提出しているところであります。全力を尽くしてまいりたいと思います。

 教師の厳しい勤務実態に対する認識でありますけれども、おっしゃるとおりで、大変学校を取り巻く環境が複雑化、多様化する中、教師の勤務実態は改善はしているものの、依然として時間外在校等時間が長い教師が存在しているなど、御指摘のとおり厳しい状況にあると認識をしております。また、精神疾患による病気休職者は、令和五年度には過去最多を更新をしているところでもあります。

 いろいろな理由はありますけれども、こうした厳しい状況にあるということだと認識しております。

畑野委員 大臣もお認めになったと思うんです。

 この教員の過酷な勤務実態を解決するためには、正規の教員を増やし、授業の持ちこま数を減らすことではないかと思いますが、どのような対応をされるお考えですか。

松本(洋)国務大臣 教師の厳しい勤務状況を改善するとともに、教師に優れた人材を確保するため、昨年六月には給特法を改正いただき、働き方改革の一層の加速化、学校の指導、運営体制の充実、教育に関する専門職である教師にふさわしい処遇改善などを一体的、総合的に取り組むこととしております。

 こうした中で、現在提出しております義務標準法の改正によりまして、中学校三十五人学級化を進めるなど、学校の指導、運営体制の充実を図ることとしているところであります。

 こうした取組を続け、引き続き教師を取り巻く環境整備に努めてまいりたいと存じます。

畑野委員 そういう点でいいますと、例えば、今、少人数学級が、三十五人学級が小学校で進む中で、先生が足りないという状況は、歓迎されているんですけれども、実際に足りない状況も生まれてくる状況があるんですね。それについてはどういうふうに対応されるおつもりですか。

松本(洋)国務大臣 教師不足の原因、いろいろとあるわけでありますけれども、その中でもよく言われておりますのが、世代交代といいますかが進んで、教師の人口構成を見たときに、若い先生方がお増えになって、そういう方々が、産休だったりいろいろな、育休だったりを取得をする中で、その代替となる教員がなかなかいらっしゃらないとか、そういうことが言われていたりとかもするところでもあります。

 そうした状況の中で、やはり処遇改善、そして働き方改革というものを進めて、教師という職の魅力を高めていくということを進めていくことも大変重要なことだと考えているところでもあります。そういう意味では、こうした取組というものを進めていくことによって教師という職の魅力をやはり高めていくことこそが、この教員不足を解消していくことにつながっていく、そのように考えております。

畑野委員 具体的な御答弁がありませんでした。

 産休、育休、これは当然、取って当たり前ですよね。それを含めてちゃんと対応するというのは当たり前じゃないですか。大臣、一言どうぞ。

松本(洋)国務大臣 おっしゃるとおりでありまして、そうしたものを取るのが当然であります。それを取得をし、なおかつ学校の環境というものをしっかりとしていくためにも、この教員不足に対応していかなければいけないということであります。

畑野委員 授業の量に見合って教員の基礎定数を増やすことなど、乗ずる数を改定し、教員の抜本的な増員を正規で行っていくことに踏み出すべきではありませんか。最後に伺います。

坂本委員長 申合せの時間が超過しております。これにて質問を終了してください。(畑野委員「一言お願いします。短くて結構です」と呼ぶ)

 文部科学大臣松本洋平君、簡潔にお願いいたします。

松本(洋)国務大臣 御指摘の乗ずる数を含めまして、今後の中長期的な学校指導、運営体制の整備の在り方については、様々な御意見を踏まえ、幅広く検討を行ってまいります。

畑野委員 是非その方向で頑張っていただきたいと思います。

 終わります。ありがとうございました。

坂本委員長 これにて畑野さんの質疑は終了いたしました。

 次回は、明六日午前九時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後零時三十四分散会


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