第2号 令和6年12月19日(木曜日)
令和六年十二月十九日(木曜日)午後零時二十五分開議
出席委員
委員長 逢坂 誠二君
理事 國場幸之助君 理事 島尻安伊子君
理事 鈴木 貴子君 理事 新垣 邦男君
理事 川内 博史君 理事 屋良 朝博君
理事 高橋 英明君 理事 許斐亮太郎君
上田 英俊君 小林 鷹之君
鈴木 隼人君 西銘恒三郎君
広瀬 建君 向山 淳君
若山 慎司君 川原田英世君
篠田奈保子君 西川 将人君
松木けんこう君 藤巻 健太君
深作ヘスス君 吉田 宣弘君
山川 仁君 赤嶺 政賢君
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外務大臣 岩屋 毅君
国務大臣
(沖縄及び北方対策担当) 伊東 良孝君
内閣府副大臣 鳩山 二郎君
外務副大臣 藤井比早之君
外務副大臣 宮路 拓馬君
内閣府大臣政務官 今井絵理子君
外務大臣政務官 英利アルフィヤ君
外務大臣政務官 松本 尚君
外務大臣政務官 生稲 晃子君
衆議院調査局第一特別調査室長 千葉 諭君
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○逢坂委員長 これより会議を開きます。
この際、伊東沖縄及び北方対策担当大臣及び岩屋外務大臣から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。伊東沖縄及び北方対策担当大臣。
○伊東国務大臣 沖縄及び北方対策を担当する内閣府特命担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。
昭和四十七年の本土復帰以降、政府においては、沖縄の特殊事情に鑑み、多岐にわたる振興策に取り組んでまいりました。これらと沖縄県民のたゆまぬ努力があり、県内総生産や就業者数が全国を上回る伸びを示すなど、沖縄振興は着実に成果を上げております。しかしながら、全国最下位の一人当たり県民所得や深刻な子供の貧困など、なお解決すべき課題が存在しています。
一方で、沖縄は、アジアの玄関口に位置する地理的特性、全国一位の高い合計特殊出生率などの他県にはない優位性、潜在力を有しており、これらも生かしながら、強い沖縄経済の実現に向けて沖縄振興策を総合的、積極的に推進していく決意です。
こうした観点から、令和七年度沖縄振興予算の概算要求においては、観光業、農林水産業、IT関連産業、沖縄型クリーンエネルギーの導入促進等の各般の施策を引き続き進めるとともに、基地跡地の先行取得と那覇空港等との一体的な利用への取組を強力に推進するための所要額を計上しています。
また、北部地域における産業の振興や定住条件の整備に資する事業の実施、沖縄における子供のウェルビーイング実現に向けた取組の実施、対馬丸記念館を通じた平和学習の充実、小規模離島における子育て支援等も含めた離島の振興に係る予算など、厳しい財政状況の下、各事業の所要額を積み上げた結果、総額二千八百二十億円を計上しています。
令和七年度税制改正においては、令和六年度末に適用期限を迎える五つの特区・地域税制や離島振興に係る税制措置の計六項目について、いずれも二年間の延長等を要求しております。
過去数年間、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、沖縄経済は厳しい状況が続いておりましたが、令和五年度には観光収入と国内観光客数が共に過去最高を記録したほか、国外観光客数についても回復傾向にあります。引き続き、リーディング産業である観光業や農林水産業を始めとした各種産業の振興、高付加価値化、そしてそれを支える人材育成の取組を支援してまいります。
また、県民生活や産業を支える道路、港湾等の社会資本整備を進めてまいります。首里城については、令和八年の正殿の復元に向け、着実に工事を進めてまいります。沖縄科学技術大学院大学、OISTについては、量子、クリーンエネルギー分野を始めとした研究力の強化や更なるスタートアップ創出に向けた取組を支援してまいります。
さらに、子供の貧困対策についてしっかり取組を進めるとともに、世界自然遺産に登録された豊かな自然環境など多様な魅力を有する北部地域や、海洋環境の保全等の重要な役割を担い、豊かな文化等が息づく離島地域の振興にも力を尽くしてまいります。
沖縄には今なお多くの在日米軍専用施設・区域が存在し、県民に大きな負担をかけています。引き続き、沖縄の皆様の理解を得る努力を続けながら、沖縄の基地負担軽減に取り組むことが政府の方針です。特に、住宅や学校に囲まれ、市街地に位置する普天間飛行場については、一日も早い全面返還の実現に向けて、政府として取り組むこととしております。
また、基地跡地の利用は、今後の沖縄振興の観点から、極めて重要な課題です。返還後の円滑な跡地利用のため、自治体の土地の先行取得の取組を強力に支援してまいります。
次に、北方領土問題について申し上げます。
北方領土は、我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土です。この我が国の立場に何ら変わりはありません。ロシアによるウクライナ侵略により日ロ関係は引き続き厳しい状況にありますが、政府として、北方領土問題を解決して平和条約を締結するという方針を堅持していく所存です。
また、北方墓参を始めとする北方四島交流等事業の再開は、日ロ関係における最優先事項の一つです。政府として、ロシア側に対し、今は特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を引き続き強く求めていきます。現在、事業を実施できていない状況にあり、以前から私も身を切られるような思いを抱いております。御高齢となられた元島民の方々の切実なお気持ちに何とかお応えしたいという考えにいささかも変わりはなく、事業が再開可能な状況となった際には速やかに実施できるよう、しっかりと準備を整えてまいります。
また、このような状況において、北方領土問題に対する国民の関心が薄れることを懸念しております。多くの国民、とりわけ次代を担う若い世代の関心を喚起し、理解を促進していくことが重要であり、船舶「えとぴりか」の啓発事業への活用など、引き続き国民世論の啓発等に着実に取り組んでまいります。
さらに、高齢化が進む元島民の方々への援護についても、引き続き後継者の育成支援等に努めてまいります。
私は、これまで、地元選出の国会議員として、北方領土問題の解決に向けた取組に心血を注いでまいりました。本年十月、担当大臣として北方領土隣接地域を訪問し、元島民の方々の切実な思いを改めて伺い、北方領土問題の解決に向けて力の限り取り組んでいく決意を新たにしました。この決意を胸に刻み、粘り強く取組を進めてまいります。
逢坂委員長を始め、理事、委員の皆様方の一層の御理解と御協力をお願い申し上げます。(拍手)
○逢坂委員長 次に、岩屋外務大臣。
○岩屋国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、御挨拶申し上げますとともに、所信を申し述べます。
我が国を取り巻く安全保障環境は、戦後最も厳しく複雑な状況にあります。国家安全保障戦略の下、これまでの長きにわたる外交活動や経済活動の実績を糧に、危機を未然に防ぎ、平和で安定した国際環境を能動的に創出するため、外交と防衛を車の両輪として、総合的に外交、安全保障政策を進めてまいります。
中でも、日米同盟の更なる強化は最も重要な課題です。特に、在沖縄米軍を含む在日米軍の抑止力は、我が国、ひいては地域の平和と安全の確保のために必要です。こうした観点も踏まえ、今後とも米政府と緊密な意思疎通を行ってまいります。
在日米軍の安定的駐留には地元の御理解と御協力が不可欠です。部隊運用時の安全確保や事件、事故の再発防止を徹底するよう米側に引き続き強く要請してまいります。また、普天間飛行場の辺野古への移設を始め、沖縄の負担軽減に引き続き全力で取り組んでまいります。さらに、沖縄の国際化を支援するべく、国際社会で活躍する沖縄の人材育成に貢献してまいります。
尖閣諸島周辺の我が国領海における中国海警船の活動は、明白な国際法違反であり、断じて認められません。今後とも、我が国の領土、領海、領空を断固として守り抜くとの決意の下、冷静かつ毅然と対応してまいります。
同時に、中国とは戦略的互恵関係を包括的に推進し、建設的かつ安定的な関係を構築してまいります。
今なお続くロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を脅かす暴挙です。ロシアによる核の威嚇、ましてや使用は断じてあってはなりません。
侵略開始から二年半以上が経過する中、力による一方的な現状変更の試みはいかなる場所でも許さないという強い決意の下に、引き続き、G7を始めとする国際社会と緊密に連携しながら、ウクライナ支援と対ロ制裁を推し進めてまいります。
日ロ関係は引き続き厳しい状況にありますが、最大の懸案である北方領土問題については、政府として、四島の帰属の問題を解決し、平和条約を締結するとの方針を堅持してまいります。
一方、漁業や我が国周辺の安全に係る問題のように、日ロが隣国として対処する必要のある事項については、ロシア側への働きかけを含め、引き続き適切に対応してまいります。
北方四島交流訪問事業の再開は最優先事項の一つです。御高齢となられた元島民の方々の切実なお気持ちに応えるべく、特に北方墓参に重点を置いて事業の再開を引き続き強く求めてまいります。
以上の諸課題に取り組むに当たり、逢坂委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○逢坂委員長 岩屋外務大臣は御退席いただいて結構です。
次に、鳩山内閣府副大臣、藤井外務副大臣、宮路外務副大臣、今井内閣府大臣政務官、松本外務大臣政務官、生稲外務大臣政務官及び英利外務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。鳩山内閣府副大臣。
○鳩山副大臣 内閣府副大臣の鳩山二郎でございます。
伊東大臣の御指導の下、沖縄政策及び北方領土問題の解決に全力で取り組んでまいります。
逢坂委員長を始め、理事、委員の皆様方の御指導、御鞭撻をよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○逢坂委員長 次に、藤井外務副大臣。
○藤井副大臣 外務副大臣の藤井比早之でございます。
沖縄及び北方問題について、岩屋外務大臣を補佐し、外務副大臣としての職責を全うすべく、全力で取り組んでまいります。
なお、二人の外務副大臣の中で、私が特に本委員会を担当することとなっております。
逢坂委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)
○逢坂委員長 次に、宮路外務副大臣。
○宮路副大臣 外務副大臣の宮路拓馬でございます。
沖縄及び北方問題について、岩屋外務大臣を補佐し、外務副大臣として真摯に職務に取り組んでまいります。
逢坂委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)
○逢坂委員長 次に、今井内閣府大臣政務官。
○今井大臣政務官 内閣府大臣政務官の今井絵理子です。
伊東大臣、鳩山副大臣の下、沖縄政策及び北方領土問題の解決に全力で取り組んでまいります。
逢坂委員長を始め、理事、委員の皆様の御指導と御協力をよろしく申し上げます。(拍手)
○逢坂委員長 次に、松本外務大臣政務官。
○松本大臣政務官 外務大臣政務官の松本尚でございます。
沖縄及び北方問題について、岩屋大臣を補佐し、大臣政務官としての職責を全うすべく、努力してまいりたいと思います。
逢坂委員長を始め、理事、委員の皆様の御指導と御鞭撻、よろしくお願いを申し上げます。
ありがとうございます。(拍手)
○逢坂委員長 次に、生稲外務大臣政務官。
○生稲大臣政務官 外務大臣政務官の生稲晃子でございます。
沖縄及び北方問題について、岩屋外務大臣を補佐し、外務大臣政務官としての職責を全うすべく、尽力してまいります。
逢坂委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。
ありがとうございました。(拍手)
○逢坂委員長 次に、英利外務大臣政務官。
○英利大臣政務官 外務大臣政務官の英利アルフィヤでございます。
沖縄及び北方問題について、岩屋外務大臣を補佐し、外務大臣政務官としての職責を全うすべく、全身全霊で取り組んでまいります。
なお、三人の外務大臣政務官のうち、私が特に本委員会を担当することとなっております。
逢坂委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。(拍手)
○逢坂委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時四十一分散会