第11号 令和8年5月22日(金曜日)
令和八年五月二十二日(金曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 大串 正樹君
理事 畦元 将吾君 理事 井上 信治君
理事 鬼木 誠君 理事 勝目 康君
理事 古賀 篤君 理事 浜地 雅一君
理事 伊東 信久君 理事 浅野 哲君
岩崎 比菜君 上野 宏史君
衛藤 博昭君 岡本 康宏君
尾花 瑛仁君 加藤 貴弘君
金澤 結衣君 草間 剛君
栗原 渉君 斉藤 りえ君
繁本 護君 高階恵美子君
田野瀬太道君 田畑 裕明君
田宮 寿人君 田村 憲久君
橋本 岳君 藤田 誠君
藤田 洋司君 丸尾なつ子君
丸田康一郎君 吉村 悠君
沼崎 満子君 山本 香苗君
早稲田ゆき君 阿部 圭史君
梅村 聡君 岡野 純子君
日野紗里亜君 豊田真由子君
古川あおい君 辰巳孝太郎君
…………………………………
厚生労働大臣 上野賢一郎君
厚生労働副大臣 長坂 康正君
厚生労働大臣政務官 栗原 渉君
厚生労働大臣政務官 神谷 政幸君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 岡本 直樹君
政府参考人
(公正取引委員会事務総局経済取引局長) 大胡 勝君
政府参考人
(こども家庭庁長官官房審議官) 源河真規子君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官) 佐々木昌弘君
政府参考人
(厚生労働省医政局長) 森光 敬子君
政府参考人
(厚生労働省雇用環境・均等局長) 田中佐智子君
政府参考人
(厚生労働省社会・援護局長) 鹿沼 均君
政府参考人
(厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長) 野村 知司君
政府参考人
(厚生労働省老健局長) 黒田 秀郎君
政府参考人
(厚生労働省人材開発統括官) 宮本 悦子君
厚生労働委員会専門員 森 恭子君
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委員の異動
五月二十二日
辞任 補欠選任
金澤 結衣君 岩崎 比菜君
同日
辞任 補欠選任
岩崎 比菜君 金澤 結衣君
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五月二十一日
ロキソニンやアレグラなどの薬の追加負担をやめるよう求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第四三七号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第四三八号)
同(田村智子君紹介)(第四三九号)
同(畑野君枝君紹介)(第四四〇号)
同(塩川鉄也君紹介)(第四七五号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第四七六号)
同(田村智子君紹介)(第四七七号)
同(畑野君枝君紹介)(第四七八号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五三四号)
国立病院の機能強化に関する請願(飯泉嘉門君紹介)(第四四一号)
同(神谷裕君紹介)(第四四二号)
同(田中健君紹介)(第四四三号)
同(鍋島勢理君紹介)(第四四四号)
同(野間健君紹介)(第四四五号)
同(村岡敏英君紹介)(第四四六号)
同(山岡達丸君紹介)(第四四七号)
同(渡辺創君紹介)(第四四八号)
同(有田芳生君紹介)(第四五八号)
同(許斐亮太郎君紹介)(第四五九号)
同(西岡秀子君紹介)(第四六〇号)
同(笠浩史君紹介)(第四六一号)
同(和田義明君紹介)(第四六二号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五三五号)
同(山本裕三君紹介)(第五五三号)
最高裁判所判決に従い、生活保護制度の充実に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第四四九号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第四五〇号)
同(田村智子君紹介)(第四五一号)
同(畑野君枝君紹介)(第四五二号)
地域住民の医療を受ける権利を保障するために医療機関の維持存続への支援を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第四五三号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第四五四号)
同(田村智子君紹介)(第四五五号)
同(畑野君枝君紹介)(第四五六号)
同(早稲田ゆき君紹介)(第四六七号)
従前の健康保険証を復活させるよう求めることに関する請願(河村たかし君紹介)(第四五七号)
同(山本ジョージ君紹介)(第四七四号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五三三号)
同(塩川鉄也君紹介)(第五四三号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五四四号)
同(田村智子君紹介)(第五四五号)
同(畑野君枝君紹介)(第五四六号)
コロナ後遺症等患児・者への医療・福祉支援体制構築を求めることに関する請願(西田薫君紹介)(第四六六号)
同(田嶋要君紹介)(第四九四号)
同(笠浩史君紹介)(第四九五号)
同(有田芳生君紹介)(第五〇二号)
同(金村龍那君紹介)(第五〇三号)
同(階猛君紹介)(第五〇四号)
同(神谷裕君紹介)(第五一四号)
同(中川宏昌君紹介)(第五一五号)
同(西村智奈美君紹介)(第五一六号)
同(西岡義高君紹介)(第五三六号)
同(渡辺創君紹介)(第五三七号)
同(田中健君紹介)(第五四七号)
同(長友慎治君紹介)(第五五四号)
パーキンソン病の原因究明と根治治療法の確立等に関する請願(早稲田ゆき君紹介)(第四六八号)
同(棚橋泰文君紹介)(第四七二号)
同(中川康洋君紹介)(第四七三号)
同(浅野哲君紹介)(第四八七号)
国民を腎疾患から守る総合対策の早期確立に関する請願(浅野哲君紹介)(第四八八号)
同(古井康介君紹介)(第四九三号)
同(西村康稔君紹介)(第五〇〇号)
同(福原淳嗣君紹介)(第五〇一号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五三二号)
同(福田徹君紹介)(第五七一号)
難病・長期慢性疾病・小児慢性特定疾病対策の総合的な推進に関する請願(浅野哲君紹介)(第四八九号)
じん肺とアスベスト被害根絶等に関する請願(塩川鉄也君紹介)(第五一〇号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五一一号)
同(田村智子君紹介)(第五一二号)
同(畑野君枝君紹介)(第五一三号)
治療に必要な医薬品の保険適用存続に関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第五二六号)
保険でよりよい歯科医療を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第五二七号)
労働基準法の規制を強化し、長時間労働根絶・労働時間短縮を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第五二八号)
同(塩川鉄也君紹介)(第五七二号)
同(辰巳孝太郎君紹介)(第五七三号)
同(田村智子君紹介)(第五七四号)
同(畑野君枝君紹介)(第五七五号)
最低賃金全国一律制度の法改正を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第五二九号)
福祉職員の賃金水準を速やかに全産業平均に引き上げ、職員を増やすことに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第五三〇号)
誰もが安心できる年金制度への改善を求めることに関する請願(辰巳孝太郎君紹介)(第五三一号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
社会福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)
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○大串委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、社会福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官岡本直樹君、公正取引委員会事務総局経済取引局長大胡勝君、こども家庭庁長官官房審議官源河真規子君、厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官佐々木昌弘君、医政局長森光敬子君、雇用環境・均等局長田中佐智子君、社会・援護局長鹿沼均君、社会・援護局障害保健福祉部長野村知司君、老健局長黒田秀郎君、人材開発統括官宮本悦子君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。山本香苗君。
○山本(香)委員 おはようございます。中道の山本香苗でございます。
法案の審査に入る前に、一問、大臣にお伺い。まず最初に、リハビリテーション統括調整室の設置、本当にありがとうございます。心から感謝申し上げます。
その上で申し上げさせていただきたいんですが、リハビリテーションというのは、子供から現役世代、高齢者まで、また第一次予防から第三次予防まで、全てのステージにわたって支える、攻めの予防医療そのものであります。ですので、この新しく立ち上がる統括調整室につきましては、単なる省内の調整にとどまることなく、攻めの予防医療の具体化をしていく司令塔としての役割を是非担わせていただきたいと思います。
また、医療、介護、障害福祉といった縦割りを乗り越えて、横断的な体制を構築する、これを国家戦略として推進していく、地域のリハビリテーションの需給とか、人材の確保とか養成とか育成とか配置とか、そういったことを含めて、しっかりとこの新しい統括調整室が引っ張っていく役としてその大きな任を与えていただいて、大臣の後押しをしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○上野国務大臣 この課題に関しましては、委員からも、予算委員会、また当委員会において再三御指摘をいただいた重要な課題だと考えております。
今般、この委員会での様々な御議論や、あるいは議員連盟、関係団体、そうした皆さんからの強い御要請もいただきましたので、リハビリテーション統括調整室の設置を決断をいたしました。
委員からも今お話がありましたとおり、リハビリテーション専門職の皆様の活躍の場は、医療、介護、そして予防、健康増進、様々な分野に拡大をしておりますし、また、お話のあったように、若い方から御高齢の方まで、幅広いステージの皆様にも御活用いただけるものだと思います。そうした意味で、大変、リハビリテーション専門職の皆さんの役割というのは非常に重要になっているというふうに考えております。
既に発病された患者に対しまして早期に社会復帰を促すための三次予防、これも当然重要でありますので、一次から三次まで、全てのステージでしっかり頑張っていただける政策を進めていきたいと考えております。
この室におきましては、まさに委員から今お話のあったとおり、リハビリテーション政策を戦略的に推進をする、まずは戦略的に検討を進めるものでありますし、その検討した結果を力強く推進をする原動力、司令塔役、そうしたものになる必要があると考えておりますので、そうした観点からも、この室、更に活躍をしてもらえるような環境を整えられるように、この室の体制をしっかりとしたものとする中で政策の推進に取り組んでまいりたいと考えています。
○山本(香)委員 ありがとうございます。
本当に、一次から三次予防までのところを切れ目なく、必要な方に必要なリハがきちっと届けられるようにしていく。よくリハビリテーション前置主義ということが言われておりましたけれども、それがしっかりと実現すれば、日本の医療やまた福祉というものが大きく私は変化すると確信をしております。是非、大臣のリーダーシップでしっかりと後押しをしていただいて、司令塔機能を発揮できるようにしていただきたいと思います。
それでは、法案の方について御質問させていただきたいと思いますけれども、前回ちょっと残りました、頼れる身寄りのいない方に対する新たな事業につきましてでございます。
この事業は、第二種社会福祉事業という形で今回制度化されるわけでありますけれども、届出制ゆえに、悪質な事業者の参入や契約不履行といったリスクが強く懸念されております。先日の参考人質疑の中でも、具体例を挙げてこの点を指摘されている参考人の方もいらっしゃいました。
やはり、新しい事業において、例えば葬儀費用だとか死後事務のための預託金等を事業者に預ける場合に、預託金だけ受け取って十分な支援が行われないといった事態をどうやって防いでいくのか。契約履行状況を定期的に確認する仕組みであったり、また預託金管理の透明性確保、第三者的なチェック体制など、適切な運用を確保する仕組みは必要不可欠、この制度の信頼性をゆるがせにしないために必要不可欠と考えますが、制度上どう担保されるんでしょうか。
○上野国務大臣 福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業、今回新しく位置づける事業につきましては、社会福祉協議会だけではなくて、多様な主体による実施を可能とする第二種社会福祉事業に位置づけることとしております。
サービス量の確保に向けては、様々な方々の参画、これにつながるような仕組みとすることも重要でありますが、それと同時に、議員から御指摘のありましたとおり、事業の透明性、あるいは適切な運営の確保、こうしたことをしっかり図っていくということも大事でありますので、そうした観点から制度を運用していきたいと考えています。
この新しい事業につきましては、他の第二種社会福祉事業と同様に、都道府県知事に対して届出を行いまして、届出がなされた知事は、必要に応じて、事業経営の状況調査、制限、停止、こうしたことを行うことができるものであります。このような規制の実効性を確保する上では、都道府県による指導監督が適切に実施をされることが大事でありますので、そうした観点から様々な取組を進めさせていただきたいと思います。
まず一つは、社会福祉法におきましては、公正中立な第三者機関として、都道府県の社協に運営適正化委員会を置くことが規定されており、実際、四十七都道府県で置かれております。こうしたところで、福祉サービスに関する苦情解決の申出への相談援助、あるいは苦情に関する調査などを行うほか、福祉サービスの利用者の処遇について不当な行為が行われているおそれがある場合には都道府県知事に速やかに通知をすることとされておりますので、都道府県が問題事例を把握する一つの大きなきっかけになるというふうに考えています。
またさらに、本事業の実施主体に対しましては、今ある高齢者等終身サポート事業者ガイドラインの遵守を求めるとともに、今後、第二種社会福祉事業の実施主体として取り組むべき適正な事業運営の確保策を盛り込んだガイドライン等を国が示す予定としています。このガイドライン等は、都道府県知事による行政指導や法律上の権限の行使に係る判断の基準になるというふうに考えておりますので、こうしたガイドラインもしっかりとしたものを作って、それを適切に運用していただくことが必要かと考えています。
また、包括的な支援体制の整備を行う市町村においても、その責務の一環として、本事業の実施主体も含め関係者との連携の緊密化を図りながら、地域の実情に応じた包括的な支援体制の整備を進めていくことも重要だと考えておりますので、こうした様々な仕組み等を活用して、適正な事業執行が図られるように努めていきたいと考えています。
○山本(香)委員 実は、社協に置いている適正化委員会につきましても、御承知のとおり、極めて体制は脆弱なんです。今のままだと全然機能いたしませんので、是非その点もよく御認識をいただきたいと思います。
そういう意味では、やはり、新たなこの事業をしっかり適正なものとして、かつ現場で回る仕組みにしていくためには、現場の声をしっかりと聞いていただくことが必要不可欠だと考えております。
制度の具体化に当たりましては、社協だけではありませんけれども、でも、今までの実践を担っていらっしゃいます社会福祉協議会を始め、医療、介護、また居住支援、権利擁護などの関係者による検討の場を是非、先ほどガイドラインとおっしゃいましたけれども、そういうものをやるに当たっては設けていただきたいと思います。その中で、今おっしゃっていただいたいろいろな事務の実務上の課題というものを洗い出していただいて、丁寧に議論をしながら、現場で安心して使っていただけるような制度設計を目指していただきたいと思いますが、重ねてお伺いします。
○上野国務大臣 今般の福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業につきましては、新たに入院、入所等の手続支援や死後事務支援を行うことになりますが、これらの事務の実施に際しましては、御指摘のように、やはり現場の実情、あるいはモデル事業等における実践の状況、そうしたものをしっかり踏まえる必要があると考えています。
昨年末に取りまとめられました社会保障審議会の福祉部会の報告書におきましても、現在の日常生活自立支援事業の実施状況や社会福祉協議会の実践の経験、これを十分に踏まえる必要があること、また、丁寧な説明や十分な準備期間を設けること、事業実施までの準備期間を通して関係者とも継続的な調整を行うことが適当であることなどが指摘されておりますので、こうした御指摘も踏まえながら、今後、施行に向けて事業の詳細を検討することになりますが、社会福祉協議会を始めとした実務経験を有する皆さんや、支援に関係する各分野の有識者による適切な検討の場を設けていきたいと考えております。そうした中で、実務上の課題についても丁寧に議論を行っていく方針です。
○山本(香)委員 ありがとうございます。
やはり、頼れる身寄りがいない問題ということを、我々は今いろいろサービスの話をしてきたんですけれども、サービスをただ単に提供すれば終わるという問題ではない。やはり、頼れる身寄りのない方を地域の中でいかに孤立させないか、これが私は一番大事なことなのではないかと思っております。
よく支援者の中で、支援がつくと孤立すると言うんです。何かというと、あの人がこういう形で成年後見がついたから、じゃ、いいねと。そうすると、その人が逆に孤立をしてしまった、こういうことがあってはならないという、関係者の方々の間のそういう言葉であるわけなんですけれども。
先日の参考人質疑でも、豊中市社協の勝部麗子さんから言われた言葉にはっとしたんですけれども、本人の意思決定を支えることなく、ただ事務処理として支援が進められるようなことがあれば、人間の尊厳はどうなるのかという趣旨の、強い問題提起がありました。大変重い御指摘だなと思って受け止めておりますけれども。だからこそ、今回、制度をサービス提供だけで終わらせずに、人と人とのつながりや本人の思いを支える仕組みとして設計していく、こういう視点が大事なんじゃないかと思います。
愛知県の知多の地域権利擁護支援センター、有名でありますけれども、ここではライフエンディング喜楽会、互助会をつくって、老いや制度を学び合う、ろうスクールというのをつくって、日頃から顔の見える関係づくりや見守り、支え合いを育んでおられます。
また、認定NPO法人もやいの葬送プロジェクト、また厚生労働省に報告に行くとおっしゃっておられましたが、葬送は単なる死後事務ではなくて、生前からのつながりの延長線上にあるものであって、見送られる場があること自体が孤独、孤立を防ぎ、生きる安心につながるということを指摘されておられました。
今回の支援事業の制度設計に当たっても、サービスの整備だけではなくて、地域における互助だとか、支え合いだとか、居場所づくり、つながり形成を支える取組をしっかりと位置づけていただいて、支援が孤立を深めることにならないように、本人の意思決定を支えながら、地域とのつながりを回復、維持していくような、そのようなものにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
勝部参考人は、私どももいろいろと検討会でもお話もお伺いさせていただいておりますし、また、私も豊中にはお邪魔をさせていただいて、その地域共生の姿も見させていただいたところでございます。
まさに、今後増加が見込まれる単身高齢世帯からの多様なニーズに応えていくためには、地域共生社会の理念、これを一層の推進を図っていくこと、そして、誰もが人とのつながりの中で自分の役割、居場所を持つことができる環境を、幅広い関係者の連携、協働の下で地域全体を整備していくこと、こういったことが重要だと思っております。
今回の事業の推進に当たっても、そうしたことにつなげていくという視点、これが大切だと思っています。ある意味、この事業をしっかりと育てていくための土壌といいますか、基盤といいますか、そういったものになってくるのではないかというふうに思っております。
こうした観点から、地域によっては、先ほど愛知県の例も御紹介いただきましたが、例えば島根県のある市では、家事支援や通院付添い等について、地域住民による互助団体が担う、こういった事例があるものと承知しています。地域によっていろいろな状況が違うので、その状況状況に応じたやり方というのがあろうかと思いますが、地域ケア会議などを活用しながら、そういった実情に応じた支援体制を構築していく必要があると思っています。
今後、法施行に向けましては、一つは、市町村に対して、地域福祉計画の策定ガイドライン、また包括的支援体制整備のための大臣指針、こういったものにおいて、頼れる身寄りがない高齢者等への支援に係る内容も規定をしていきたい。また、この事業の実施者に対しては、新たなガイドラインを策定することで、その中で地域の実践例も踏まえながら、こうしたガイドライン等の中で、御指摘のような事業所の地域への関わりについてどのように整理していくか、こういったことについて検討していきたいと思っております。
○山本(香)委員 是非、この事業だけで支えるわけではなくて、全てのいろいろな様々な仕組みの中の一つとしてしっかりと位置づけていただいて、推進をしていただきたい。これからも引き続き、この制度化に向けては取り組んでまいりたいと思います。
次に、災害時を見据えた平時からの福祉的支援の体制づくりについてお伺いしたいと思います。
今回の法改正案では、災害派遣福祉チーム、いわゆるDWAT、これの人材登録の仕組みを整備することとされておりますが、DWATなどを災害時に統括し、保健、医療、福祉を一体的に整備する都道府県保健医療福祉調整本部の位置づけがいまだに通知ベースでとどまっております。
能登半島地震におきましても、医療チームは来ているけれども、福祉との連携、調整が弱かったり、在宅の要配慮者の把握が十分できないとか、避難所外で避難されている方々への支援が届きにくいなど、保健、医療、福祉を横断的に調整する司令塔機能の重要性というものが改めて浮き彫りになりました。
そのためだと思いますが、今年の三月三十一日にも新たに通知を出していただいているんですが、あくまでこれもまだ技術的助言にとどまっているわけであります。
災害時の迅速な立ち上げも重要で、これも大事なんですが、平時からの備えをより一層強化するためには、この都道府県の保健医療福祉調整本部の法定化が必要と考えますが、大臣のお考えをお伺いします。
○上野国務大臣 災害時にやはり保健、医療、福祉分野に円滑に対応していただく、そうしたことはこれまでの災害例からも非常に大事だというふうに考えています。被災都道府県に委員御指摘の保健医療福祉調整本部を設置をして、万全な体制を期すということも当然重要だというふうに考えています。
厚労省としては、各都道府県に対しまして、今御指摘のありました通知を発出をいたしまして、大規模災害時は保健医療福祉調整本部を設置をすることを周知をしております。既に各都道府県でお定めいただいております地域防災計画においても、災害発生時に保健医療福祉調整本部を設置をし、保健、医療、福祉活動の総合調整を行う体制を整備することとされていると承知をしております。
大切なのは、こういった規定をされているんですが、それが災害時に実際に機能するということが非常に大事でありますので、厚生労働省としても、本年四月には保健医療福祉調整本部支援チームを設置をいたしまして、DMAT等と連携をした訓練あるいは研修等を通じまして各都道府県の災害対応力の強化に取り組むなど、平時から万全の対応を期しているところでございますが、今後とも、そうした対応をしっかり厚労省としても取っていきたいと考えています。
また、今週火曜日に衆議院で可決されました防災庁設置法案においても、平時から防災庁を司令塔として徹底的な事前防災の推進、加速など、政府全体の機能強化を図るということとされておりますので、委員からの御指摘も踏まえまして、保健、医療、福祉分野においても、自治体の体制整備を平時から災害時まで切れ目なく更に支援ができるように、厚生労働省として更にどういったことができるか、しっかり検討していきたいと考えています。
○山本(香)委員 そのまさしく体制を取るための予算等を取るためにも、法定化というのは一つ大事なことでございますので、是非、この社会福祉法の中にという話ではないと思います、災害対策基本法等、災害法制の中にしっかり位置づけていくことだと思いますが、ただ、現場を持っていらっしゃる厚生労働省としてしっかりそこの辺りを、新たにできる防災庁も連携しながら検討していただきたいと思います。
今回の改正では、地域福祉計画の記載事項として、災害ケースマネジメントの実施を追加する方向と伺っておりますけれども、ただ単に災害ケースマネジメントを実施すると書くだけでは実現できないと思います。
現状では、避難所段階では、被災高齢者等把握事業、仮設住宅に移行すると被災者見守り・相談支援事業といって、被災フェーズごとに事業が切り替わるんですね。その結果何が起きているかというと、支援主体が変わります。情報共有も十分に行われず、支援がつながらない、あるいは支援からこぼれ落ちる被災者、現実にこの間、何度も起きております。
一方、平時には、この間議論をしてまいりました重層的支援体制整備事業や生活困窮者自立支援制度など、分野横断的に支える包括的支援体制の整備は片方では進められているわけなんですが、災害時になると、こうした平時の支援体制が十分活用されずに、災害対応の別建ての事業にぽんと移っちゃうわけなんです。これが現状です。
今回、地域福祉計画に災害ケースマネジメントを位置づけるに当たっては、単に災害ケースマネジメントを実施すると書くだけではなくて、平時の仕組みの方をベースにしながら、災害時にも機能させて、支援主体や情報が途切れないフェーズフリーの体制強化が進むような書きぶりにしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○鹿沼政府参考人 災害時の支援が迅速かつ効果的に提供されるためには、まさに災害時というものを意識した平時からの備え、これが大事だというふうに思っております。御指摘のとおり、福祉分野における包括的支援体制の整備の取組が基盤となって、災害時の支援に切れ目なくつながっていく、こういったことが大切だと思っております。
この法案においては、地域福祉計画の記載事項として、先生も先ほどから言っていただきまして、御指摘いただいていますように、地域福祉の推進に当たり、防災等に関する施策との連携に関する事項を規定しており、具体的には、連携事項等については地域福祉計画の策定ガイドライン等でお示しすることとしています。
また、ガイドラインの詳細については今後検討していくことになりますが、現時点での想定ということでお話しさせていただければ、まず、市町村地域福祉計画におきましては、個別避難計画の作成、活用や災害ケースマネジメントの実施などの防災関連施策に対する平時からの重層的支援体制整備事業及び生活困窮者自立支援制度などの福祉担当部局の協力、連携内容、そして災害時の福祉サービスの提供体制の維持や、サービスが途絶えた場合の代替サービスの確保方策、こういったものを記載することを想定しております。
また、都道府県地域福祉計画におきましては、DWATの整備状況、災害時における役割や実施内容などを記載することを想定しております。
さらに、今年度は、災害時にも活用可能な平時の福祉支援体制の整備や連携の在り方について、有識者等による検討の場を設けまして、先行自治体事例の整理ですとか調査を実施した上で、自治体向けの研修の開催や自治体における先行事例集の作成などを実施する予定であります。
こうした取組を通じまして、現場において平時の包括的な支援と災害時の支援をシームレスにつなげる具体的な実践が広がっていくように、地方自治体に対しても働きかけてまいりたいと思っております。
○山本(香)委員 先日、能登半島の被災地であります輪島のコミセンマリンタウンベースというところを視察してまいりました。大臣、また是非行っていただきたいと思いますが、ここは社会福祉法人佛子園と青年海外協力協会が連携をして、日本災害史上初めてとも言えるような形で、集会機能と高齢者デイと介護予防と障害者就労Bと飲食、入浴、さらには仮設住宅入居者の見守り支援まで一体化したような、地域の居場所として運営されています。現在、輪島市内に三か所、昨年の四月から約一年間で延べ十二万人が訪れているとのことでした。
私も実際見たんですけれども、本当に居心地のいい状況でありまして、福祉とか相談の場とか、そういう感じは全くないんですね。地震で、震災で仕事のなくなった方が障害のある方と一緒に飲食コーナーで働いていらっしゃって、その場で、その横では、デイで高齢者の方が職員の方と一緒にわらじを編んでいたり、片方では、入浴コーナーに地域の方がふらっと来て五百円で入っていく、その後、出てきて雑談しているんですね。誰も支援を受けて来ているという感覚じゃなくて、本当に自然に人が集まっていく、つながりができていくという感じでした。
私、支援員の方がこうおっしゃったのが非常に印象的だったんですが、ここにいると自然に日頃の困り事を話し始める、相談になる前の課題を潰すことができる、このようにおっしゃっておられました。
震災が起きて約二年間の間で、訪問支援七万件、そのうち会えたのは三万件、会ってもほとんどしゃべれません。だけれども、先ほど、十二万件、人が来ていろいろなことをしゃべっていく。こういう居場所の機能が、居場所的な支援が極めて大事だということを今回のコミセンベースは示してくれたんだと思います。
平時には地域のそういう形の交流の拠点で、そして災害時には災害ケースマネジメントを行うようなハブとして、一体的な拠点を、これは厚生労働省が震災のときにかなり頑張っていただいて、内閣防災と一緒に頑張っていただいてできたものであります。これを一回で終わらせることなく、是非制度化していっていただきたいと思いますし、内閣防災にはこれをしっかりと横展開していただきたいと思います。
時間が来ておりますが、短く御答弁をお願いいたします。
○上野国務大臣 まさに委員御指摘のとおり、例えば、地域の交流拠点の整備などを平時から進めているわけでありますが、そうした住民の皆さんとの顔の見える関係性が万が一の災害時においても発揮をされる、そうしたことが重要だと考えておりますので、そういった意味で、委員御指摘の、シームレスで、平時から万が一の災害時まで様々な対応ができることが大事だと考えております。
このコミセンベースは、輪島市のコミセンベースですけれども、御紹介があったとおり、現在、非常に顔の見える関係の中ですばらしい活動をしていただいていると思います。こうした取組が万が一の場合にしっかりと取れるように、事前の段階から様々なことを準備をしていくことが大事だと思いますので、そうした観点から、こうした分野の政策についても、厚労省としてもしっかり検討を深めていきたいと考えています。
○岡本政府参考人 お答えさせていただきます。
災害ケースマネジメントの実施に当たりましては、個別訪問による見守り支援や各種支援制度の情報提供を行うだけでなく、地域のコミュニティーづくり等を行う拠点を活用することも考えられ、手引にも記載させていただいております。
引き続き、厚生労働省の取組とも連携しながら、災害ケースマネジメントの手引や事例集を自治体を始めとした幅広い関係者に対して周知を図るなど、必要な取組を推進してまいりたいと考えております。
○山本(香)委員 終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、沼崎満子君。
○沼崎委員 中道改革連合の沼崎満子です。
本日も、質問の機会をいただいて、ありがとうございます。
社会福祉法等の一部を改正する法律案に関しての御質問をさせていただきます。
まず最初に、頼れる身寄りのない高齢者等への支援に対する第二種社会福祉事業に関してお伺いをいたします。
今回、単身高齢者が非常に増加する中で、身寄りがない、あるいは家族がいても実質的に頼ることが難しい方への支援というのは非常に重要だと思っております。
私自身、病院で勤務していたときに、入退院の手続であったりとか、あるいは手術の同意書であったりとか、本当に、参考人のソーシャルワーカーの方からのお話もありましたけれども、様々苦労をしてまいりました。ですので、こういった点がしっかり事業化される、第二種事業化されて、対応できる体制が整っていくということは、大変進めていただきたいというふうに思っております。
これまでというのは、医療機関やケアマネジャー、地域包括センター、病院であったり、社会福祉協議会、こういったところが、必ずしも制度上明確でない中でこういったことを、役割を果たしてきたというふうに思っております。
その中で、最初の御質問になりますけれども、今回の改正案の中で、一部について無料又は低額で提供する仕組みが設けられていると承知しております。対象となる日常生活支援の内容であったり資力要件、利用者負担、どこまで国が基準を決めることになるのか、まずお伺いしたいと思います。
特に資力要件に関しては、非常に設定は重要だと思っておりまして、広げ過ぎれば制度の持続可能性というところが問題になってくると思いますし、厳し過ぎれば支援が必要な方に届かない、そういう状況になると思います。
また、現場においては、自治体の方からお伺いしたんですけれども、無料又は低額で国がサービスを開始するという、そういう情報が先行して、実際この対象とならない方も利用開始を待ち続けているというようなお話もお伺いしました。
資力要件をはっきりしないと、事業者も自治体も、どういうふうに運用していったらいいのかというのは非常に分かりにくいと思いますし、利用者も、今言ったような、対象にならないのに待ってしまうというようなことも起こってきております。資力要件の具体的な基準はどのように設定をされていくのでしょうか。
また、あくまでこの資力要件は、一定の要件を満たした方に無料、低額サービスは限られるんだということを、利用者だけではなくて、自治体や事業者、関係機関に分かりやすく周知する必要性があると思いますが、どのような形で周知を行っていくのか、御答弁をお願いいたします。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
先生から御指摘いただきました今回の福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業でございますが、まさに、頼れる身寄りがいないことで必要となるような福祉サービスの利用援助や金銭管理、入院、入所手続、葬儀や納骨等の死後事務を支援内容とし、利用料収入による運営を原則としつつ、その上で、今お話もありました、資力が十分でない方については無料又は低額の料金で利用できる、こういったような事業の構成を考えております。
大変申し訳ございませんが、事業の詳細については、今後、調査研究事業を活用し検討を深め、ガイドライン等でお示しすることとしておりますが、例えば資力要件について言えば、単に所得だけではなくて、資産とかそういったものをどうするのか、そういったこともいろいろ考えながら検討を深めていくということになろうかと思っております。
いずれにいたしましても、本事業に関しましては、同部会の報告書におきましても、施行までの間に丁寧な周知、説明や、十分な期間、こういったものを、準備期間を設けることが必要とされており、厚労省といたしましても、今先生からの御指摘も踏まえ、利用者、関係者への分かりやすい周知広報等に努めていきたい、このように考えております。
○沼崎委員 ありがとうございます。是非、周知は早めにというか、お願いしたいと思います。
また、次にですけれども、この無料、低額サービスの支援の対象範囲なんですが、今御答弁の中にありましたように、入院、入所の手続支援や死後事務支援、それだけではなくて、日常生活支援も広く含まれております。日常生活支援というのが、非常にこれは幅が広くて、無料又は低額の対象として位置づける場合に実施主体の負担が大きくなるのではないかという懸念をしております。
特に、今大きな役割を担うことが想定されている社会福祉協議会は、現状の日常生活自立支援事業、もう既に日常生活支援を行っているわけですけれども、それでも人材不足や業務負担を抱えておりまして、まず、ここに更に入院、入所手続や死後事務も加わり、更に対象が広がりということになると、とてもじゃないけれども社会福祉協議会でもう受け止め切れないのではないかというふうに思っております。
実施主体に過度な負担が生じないように、もちろん財政支援や人員体制の支援ということも含め検討が必要と思いますが、どのように制度設計を行っていくのか、御答弁をお願いいたします。
○鹿沼政府参考人 この事業につきましては、判断能力が不十分な者を対象に福祉サービスの利用援助や日常的金銭管理等を行っております現在の福祉サービス利用援助事業を、今後、拡充、発展させて行っていきたいというふうに考えております。
詳細につきましては、調査研究、検討、これを深めて、ガイドライン等で一定お示しすることを予定しておりますけれども、日常生活支援については、従来の福祉サービス利用援助事業における支援内容をベースに検討していきたいというふうに考えております。
また、この事業につきましては、社会福祉協議会だけでなく、社会福祉法人など多様な主体の参画を期待しており、また、事業の運営主体においては、無料又は低額で利用する対象者への援助に必要な費用も含めて、利用料収入で運営していただくことを原則としております。
一方で、全国どの地域でもこの事業による援助を受けることができるよう、都道府県社会福祉協議会には、都道府県の区域内で着実に福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業が実施されるために必要な事業の実施を義務づけている、こういうところでございます。
こうした点を踏まえ、社会福祉協議会の体制については、同様に法律上実施義務のある現在の福祉サービス利用援助事業における取扱いも参考としつつ、本事業が利用料収入による運営を原則としている点ですとか、他の民間事業者も担い手になるといった点も含めて、今後の予算編成過程で必要な対応、こういったものを検討していきたいというふうに思っております。
○沼崎委員 ありがとうございます。
社会福祉協議会は特に、義務化されますので、是非支援の方もお願いいたします。
次にですけれども、頼れる身寄りのない高齢者等の支援においては、今、無料、低額が資力要件が当然限定されるわけですけれども、中間の層の受皿というのが非常に重要になってくると思います。
資力のある方に関しては、現状でも民間の終身サポートサービスなどを利用できる場合もございます。それを払えるだけの資力があるということです。一方で、十分な資力があるわけではないけれども無料、低額サービスの対象にならないという方も当然想定をされるわけで、恐らくここが一番大きなボリュームゾーンになると思います。
こういった方々の受皿をどのように確保していくのかというのは非常に重要だと思っておりますので、まず、そこの御意見をお伺いしたいというところと、その際に、先ほど山本議員の方からもありましたけれども、単純に第二種福祉事業の中で全てを担うというのはやはり難しいというふうに思っておりまして、地域リソース、包括支援センターであったり、社会福祉協議会、NPO、ボランティア、また、住民主体の見守りサービス、そういった多様な地域の資源と連携することで、何とか中間層の方々にもそれほど高額でないサービス料でこのサービスを提供できる仕組みというのがつくっていけるのではないかというふうに考えております。
先ほども様々な具体的な例が御紹介がございましたけれども、横浜の中で、私も視察に行きましたが、竹山団地という団地の中で、今、団地というのはどんどん住む方が減ってきているんですけれども、団地の空き地を大学のサッカー部の寮として利用しておりまして、ここの中で、学生さんと地域の高齢者の方たちが、一緒に生活をしながら、そして、大学のサッカー部で使っているスポーツジムというか、そういった施設を高齢者の方も一緒に利用して、体力も向上して、介護予防にもなっているという、非常にすばらしい取組を私は見てまいりまして、こういった地域資源というのをどんどん利用していくということが非常に重要だなというふうに思いました。
ですけれども、では、こういった地域の支援とどのようにつなげていくのか、そこが非常に大事だと思っております。その中での市町村の割合、役割というのも重要になってくるかと思いますが、国として、どのようにこういった関係の機関の連携をするような協議の場をつくっていくのか、そういった仕組みをつくっていくのか、そこに関しても御答弁をお伺いしたいと思います。
加えて、地域の事業を充実させていくということも、第二種事業の持続の継続性、受皿づくりというところでは大変重要だと思いますので、見解をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
幾つか御質問いただきましたので、ちょっと分けてお答えをさせていただければと思います。
まず、中間層の受皿についてでございます。
この事業につきましては、先ほど来御答弁差し上げておりますとおり、利用料収入による運営を原則としつつ、事業者において、利用者のうち一定割合以上に対し無料又は低額の料金でサービスを提供するものでございます。
御指摘のいわゆる中間層など、資力の観点から無料又は低額での利用の対象とならない方も含めて、事業者と契約した方は資力にかかわらずサービスを受けていただくことが可能だというふうに思っております。
本事業については、社会福祉協議会に加えて、社会福祉法人などの多様な主体の参画を期待しておりまして、広がりつつある民間サービスと併せて、社会的なニーズに対応できるよう、事業の詳細について早期に整理していきたいというふうに思っております。
また、この第二種社会福祉事業の枠組みの外にはなるかもしれませんが、私もいろいろ社会福祉法人さんとお話をしている中で、この事業、こうした身寄りのない高齢者に対する支援等について非常に関心を持っていらっしゃる方もいらっしゃいます。そういった方々ともいろいろお話をしていきながら、いわゆる無料、低額とは別に、そういった中間層の方々などのサービス支援として、どういったことを国が示していけばそのサービスが広がっていくのか、そういったことについても議論を深めていきたいというふうに思っております。
また、市町村の体制整備ですとか、また関係者との連携といったお話がございました。
頼れる身寄りがいない高齢者等を支えるためには、様々な主体の参加により地域全体で包括的に支援する体制の整備、これが必要だと思っております。こうした整備を担う市町村に、その責務の一環として、地域の実情に応じた体制整備を行っていただくこととしております。
その上で、今回の法案では、頼れる身寄りがいない高齢者等からの相談対応について、市町村の地域包括支援センターが実施する包括的支援事業のうち、総合相談支援事業の対象になることを法律上明確化しております。あわせまして、生活課題への対応について、地域ケア会議等を活用して、各市町村で地域課題として協議し課題解決につなげる取組ですとか、障害や生活困窮といった他分野も含めた関係機関、関係団体との連携を推進することとしております。
その際、頼れる身寄りがいない高齢者等が抱える様々な課題がございますので、例えば、高齢者の生活支援に関わるものについては、地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業において対応することが可能なものもあるというふうに考えております。
その活用促進も含めて、これは、先生から今、横浜の例もございましたが、やはり地域地域でいろいろな実情がございますので、こういった市町村における地域の実情に応じた地域づくりを支援していきたい、このように考えております。
○沼崎委員 ありがとうございます。
次に、先ほども悪質な事業者の参入の対策というところも御答弁が様々ありましたが、私も同じ質問をする予定でしたけれども、特に金銭の管理というのが日常生活支援の中に入っておりますので、遺贈や寄附、こういったことに関する利益相反に関するお考えというのを、先ほど様々御答弁ありましたので、この点に関してもう一度御答弁をお願いしたいと思います。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
先ほども答弁させていただきましたように、第二種社会福祉事業としての届出、またそれに伴う様々な行為、またガイドラインの遵守等々について考えているところでございますが、その上で、御指摘のあった遺贈や利益相反のところについてお答えをさせていただければ、本事業のガイドライン等の策定に当たっては、高齢者等終身サポート事業者ガイドラインにおきまして、遺贈や寄附を契約条件とすることは、利用者の意思に基づくものか疑義が残るため避けることが重要であること、契約条件としない場合であっても、遺贈契約を締結する場合には利益相反に十分注意することが重要であること、こういったことが示されておりますので、こうした点も踏まえながら、今後、調査研究事業を活用し、検討を深めていきたいと思っております。
○沼崎委員 やはり金銭に関わるというところが一番、詐欺被害であったり、利益相反であったりというところにつながってくると思いますので、既に、この遺贈を前提に当初利用料金を安く設定しているような事業者さん等も民間の事業者ではあるというお話もお伺いしておりますので、この点は是非しっかり検討をお願いしたいと思います。
話題を少し変えまして、ケアマネジャーの更新研修廃止に関する御質問をさせていただきます。
本当にこの介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーさんは、非常に大事なお仕事をされていて、介護保険制度のまさに要になっています。利用者全体の生活の見立てであったり、医療、介護、福祉サービスの調整、そういった中核を担っている専門職であります。
一方で、制度の資格の位置づけというのをちょっと改めて確認したいんですけれども、今、ケアマネジャーさん、介護支援専門員の登録は、都道府県単位で行われております。現在の介護支援専門員は、法律上、国家資格という位置づけなのか、それとも都道府県が登録を行う公的資格という位置づけなのか、まずここの認識をお伺いしたいと思います。
加えまして、ケアマネジャーの方からは、役割の重責に比べて、社会的評価や、処遇はもちろんなんですけれども、そこが十分でなくて、なかなか人材確保が難しくなっているという声があります。私も、処遇改善がもちろん第一だと思っておりますが、その一因に、広く介護支援専門員、ケアマネジャーさんの資格というのが、一般的には、国家資格ではなくて都道府県による公的資格なんだという認識が広く広まっている、そのことが地位の向上の一つの妨げになっているというような御意見もお伺いしています。
ここの、まず、ケアマネジャーさんの地位向上に向けてこれからどういうふうに対応していくかということに関しても御答弁をお願いしたいと思います。
私は、個人的には、地位向上の具体的な手段として、都道府県で認定というのではなくて、厚生労働大臣の指定というような形が、より国家資格という明確な位置づけになるのではないかというふうに考えておりますけれども、御見解をお願いいたします。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
介護保険が始まって二十五年超が過ぎましたけれども、この制度の創設とともに制度化をされた介護支援専門員の仕組みでございます。
世間の認知もかなり上がっておりまして、制度が始まった頃には、どんなお仕事をする方なんだろうというお話からスタートしたわけですが、今、医療・介護関係者の中でケアマネジャーの存在を知らない人は多分一人もいらっしゃらない。それから、公的な立場で仕事をしている方々の中にも、ケアマネジャーさんの認知、仕事の大切さというものは十分浸透していると思いますが、先生おっしゃるように、一般の方々にそれを広く知っていただくということが課題かと思います。
法的な位置づけでございますが、介護保険法に介護支援専門員の資格というのは位置づけられておりますので、私ども、国会でもそのようにお答えをしておりますが、法律に規定された国家資格として位置づけているというふうにお答えをしているところでございます。
そして、先生お尋ねの、都道府県単位じゃなくてもう少し広い単位でというお話がございました。
今回の法案に盛り込んでおります更新制度に係る見直しの際には、現在、都道府県で管理をされている介護支援専門員の資格、法定研修の受講状況について、都道府県をまたいで統一的に把握できるような仕組みというものを構築することを検討しております。今後、関係者の意見を伺いながら、具体的な仕組みは検討してまいりますが、そんなお話がございます。
また、あわせて、地位向上が非常に重要だということは先生のおっしゃるとおりと存じます。介護支援専門員の仕事を知っていただくという意味で、魅力発信のための広報の費用等々はもちろん投与しておりますが、ケアマネジャーの方々が高い専門性を発揮をして、誇りを持って業務を行っていただくということが肝要かと存じます。
先ほど申し上げました法的な位置づけ、国家資格だという法的な位置づけも含めて、皆様により広く知っていただくような取組を引き続き進めてまいります。
ありがとうございます。
○沼崎委員 ありがとうございます。是非、国家資格というところの周知もお願いをしたいと思います。
次に、ケアマネジャー研修の負担の軽減に関して御質問をいたします。
今回、資格更新制度の廃止が示される一方で、制度上、必要な研修は残るものというふうになっております。これまでの御答弁で、先ほどもありましたが、国が統一の研修資材を準備する、あるいはオンライン化を進める、研修時間の短縮等の御答弁がございました。これは本当に、現場の負担軽減に向けた重要な方向だと受け止めています。
一方で、現場からは、研修時間だけではなくて、受講料などの費用負担も大きな課題であるというお声をいただいています。ここの費用の負担の軽減、支援ということも是非お願いしたいというふうに思います。
その点に関しての御答弁と、あとは、研修の管理を事業所がやらなくてはならないということで、これがまた事業所側にすると、小さい事業所が多くて、経営者というか、事業所の主体になっているのがやはりケアマネジャーさんということもありますので、研修の管理というのをやるとなると、またここも負担が生じるということが予想されます。この研修受講管理の負担軽減に関してどのようなことを整備していこうというふうにお考えになっているのか、御答弁をお願いいたします。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
まず、研修負担の軽減の関係から申し上げます。
先ほど委員御指摘くださいましたように、今回の更新制の廃止、それから研修の受講義務をお願いをする、この見直しに際しまして、国レベルでの研修資材の一元的な作成、オンラインやオンデマンドの受講を可能とする、それから全体の時間数の可能な限りの縮減を図る、こういうことを申し上げております。
こうしたこと自身は、時間数の負担を下げるということにもつながりますが、同時に、費用面でも一定の負担軽減につながるものだというふうに考えております。
これらに併せまして、費用面の負担を軽減をする方策として、都道府県に設けております地域医療介護総合確保基金がございまして、こちらを御活用いただいている都道府県もございますが、まだ御活用いただいていない県もあるというふうに承知をしております。
こうした活用を図ること、つまり、時間数の縮減を通じた費用縮減、それから総合確保基金の活用を通じた受講料負担の軽減、この両面で取組が進んでいくように取り組んでまいりたいと存じます。
それから、委員御指摘の二点目、研修の受講管理に係る事業者の負担の件です。
先ほど御紹介くださいましたように、今回は、事業者に対して研修受講機会の確保のための必要な措置を講ずる義務を課すということにしておりまして、事業者の方々から研修の受講の働きかけをしていただくということにしております。
他方で、ケアマネジャーの個々の方々の研修の受講状況については、都道府県ごとにシステムで管理をするということを想定をしております。そうしますと、事業者の方々が都道府県に照会をしていただければ、こんな状況ですよということをお返しをするということが恐らく可能になりますので、こうした仕組みを準備をすることなどを通じまして、都道府県の方でデータが管理されていて、それを事業者の方がアクセスするということを通じて、受講管理に係る業務負担の軽減が図れるのではないかというふうに考えておりまして、こちらについても現場の方々のお話をよく伺いながら具体化を進めてまいります。
○沼崎委員 ありがとうございます。是非、行政の方で個人管理もお願いしたいと思います。
最後に、ケアマネジャーさんの負担軽減という意味で、書式の話がこの委員会の中でもあったと思うんですけれども、要介護、要支援のケアプランの書式、これが今ばらばら、別になっているということで、ここは要支援の方も要介護の書式で十分対応可能だという現場の意見もいただいていますので、最後に、是非この点に関する御答弁をお願いいたします。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
制度上、要介護と要支援と分けて設計をしておりますけれども、それぞれについて様式が設定されておりますのは先生の御指摘のとおりです。
ただ、業務負担の関係もありますし、利用者の方々が連続的にという話もございますので、昨年末の社会保障審議会介護保険部会の意見書の中でも、介護予防支援のプロセスについて効率的な実施に向けて検討を行うということが明記をされております。
こうした御提言もいただいておりますので、効率化に向けて検討を進めてまいります。
○沼崎委員 終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、浜地雅一君。
○浜地委員 浜地雅一でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
私は、中道の最後のこの法案の質疑者になりますので、少し角度を変えて質問をしたいというふうに思っています。
今回、介護施設等、特に有料老人ホームに対する入居者の紹介事業者に対しまして、優良事業者認定制度等を設けて、規制をかけていくわけでございます。その入居者紹介事業者に対する、まず、規制をかける要否、是非、そしてその後、規制をかけるとしても、そのルールメイキングの公平性、そして、実際にこれからでき上がってくるであろう規制の内容の妥当性がどう図られるのかという点にちょっと絞って、まず質問をさせていただきたいと思います。
今日はあえて資料を出しておりませんが、私の手元に新聞記事がございます。大手の新聞記事。施設から高額紹介料を得る業者横行という見出しがある記事であります。また、もう一つは、紹介料の金額の丸のみをしないと部屋が埋まらないという介護施設側からの、そういった記事が、紹介をされているわけでございます。
今回、当然、住宅型の有料老人ホームにおけますいわゆる囲い込み、要は、本人の意思に反してケアプランを作ったり、又は必要以上の医療サービスや介護サービスを受けさせて高額な報酬を得るということは大変問題でございますが、こういった記事を見ると、何か入居者の紹介事業者が施設側に対して働きかけをして、こういう方は金額の多額な報酬が取れますよと主導しているような報道ぶりでございます。
しかし、実際、この厚生労働省の有料老人ホームにおける望ましいサービス提供の在り方検討会第七回に出されました資料が私の手元にございますが、これは、高齢者住まい事業者団体連合会が入居者紹介事業に関するサンプル調査をしております。二百十三のサンプル調査がありますけれども、このときの紹介料一件当たりの平均は二十万円台が大半を占めている、平均は二十一・五万円であったということ。そして、ここが大事なんですが、どうやって紹介料を決めているのかというアンケート調査に対して、この厚生労働省の検討会で出された資料の中では、運営事業者側、要は施設側から紹介事業者に対し紹介料を示している場合が多いと想定されているということでございますので、この記事は、あえて出していませんが、何か入居者紹介事業者が施設側に圧力をかけて高額の紹介料を取っているという記事でございますが、実際の調査では全く違うというのが私の見解でございます。
そこで、厚生労働省にお聞きをしますが、この囲い込みの問題と入居者紹介事業者との関係、これを厚生労働省としてどのように考えているか、まず御答弁をいただきたいと思います。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
有料老人ホームの入居者紹介事業者は、法的に申し上げると、入居者の募集、これは有料老人ホームの方々が自分のホームの入居者を募集する仕事ですから本来自ら行うものでございますが、これを委託をして代行してやっていただいているというのが法的な位置づけなんだろうというふうに思います。
果たしている機能としては、高齢者やその御家族が有料老人ホームを探されるときに、直接申込みをされることもできるわけですが、複数の情報にアプローチをしたい等々という場合に、御自身や高齢者御家族御自身が望まれるホームを探してそこに入居をするというところを結びつけていただく、そういう機能を制度的には想定をしている、そういうことだろうというふうに存じます。
○浜地委員 済みません、私が聞きたかったのは、いわゆる囲い込みが、要は入居者紹介事業者が起点となって行われているんじゃないかという報道もあり、イメージもあります。その関係について、入居者紹介事業者が囲い込みを誘引しているのかという点について、厚生労働省はどう考えているのかということを今質問したんですけれども。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど申し上げたような法的な位置づけでございますので、先ほど委員が御指摘くださったような団体のサンプル調査の中でも、法的な構成、つまり、ホームが委託して、代行してやっていただくということに沿った紹介の実態が多いだろうということは、私どもも制度的に想定をしておりますし、今回の調査、団体の調査もそれに沿ったものだというふうに考えております。
他方で、もし報道にされているようなケースが事実だとするならば、そうした記事の中で紹介されている事情は、例えば、紹介事業者側が医療機関の関係者に働きかけて、医療必要度や介護必要度の高い方だといって紹介を受けて、それをホーム側に紹介をしているというような事例ですとか、あとは、ホーム側の手数料の多寡に応じて紹介するかどうかを選別をしているというようなことがうかがわれるような記事がございます。これがもし本当だとすれば、それは、どちらかというと、どちらがどっちということではなくて、双方が関わり合いながらやっているという局面も想定をされる。
制度的な子細は、申し上げたとおりだということです。
○浜地委員 そうなると、私はちょっと自分で言おうと思ったんですが、局長、二百十三のサンプルのうち、今局長が申し上げました、そういった、施設側と紹介事業者が一緒になって、高額な報酬を取ったり、そういったものをあっせんしているという例は、この調査、要は在り方検討会で出されたこの調査を基にすると、今局長がおっしゃられたケースというのは何件ありましたか。
特に、例えば、がん末期の患者であるとか指定難病の患者の方々を紹介をし、高額の手数料、百万円以上の手数料を取っている、これは悪質だと思うんですが、その例は回答数二百十三のうち何件でありましたですか。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
サンプルでございますので、悉皆かどうかという話が別だということ、それから、一時的な情報をベースにした集計ですので、そこまで事実関係を特定できているかという話は制約がございますが、団体の調査の中では、誰が決めているのかというデータがございますが、この回答どおりだといたしますと、相手方関係なく、紹介事業者で決めているというケースが四件ございますので、そうしたものの中に含まれている可能性があるかもしれません。あとは、介護度や医療必要度等を考慮して決めているという項目が非常に多くなっております。この項目の中にそうしたものが入っている可能性はあるかもしれません。
いずれにしても、そこは推測の域を出ませんけれども、こうしたデータの中から、課題として認識され得るものも一定数含まれているのではないかというふうに想定をしておりますが、典型的には、法的な位置づけが冒頭申し上げたようなことですので、ホーム側が提示して、代行してやっていただいているということに沿って行われているケースも多いのではないかと推測いたします。
○浜地委員 今のはちょっと大事なエビデンスを私は検討しています。なぜかというと、この法改正、規制の前提となる在り方検討会での議論を基にしないと、今の局長の答弁だと、一定のサンプルなので分からないということになると、規制をかける既成事実が崩れますよ。
ちょっと私はそこまでの質問をするつもりじゃなかったんだけれども、今の局長の答弁を聞いていると、私はもう賛否は今、態度を表明してしまいましたが、ちょっとそうなると、サンプルなのでよく分からない、そういう悪質な例がどれだけあるか分からないということだと、じゃ、規制する既成事実はどこに求めているんですか。高額の手数料を取っているところがあるというような記述もありますが、その割合がどの程度あるのかということをやらないと、そもそも規制をかける既成事実、立法事実が、今の局長の答弁だと物すごく大きく崩れていて、私は非常に残念な答弁です。
もう一度答えてください。
二百十三のサンプルのうち、百万円以上の高額の手数料を取って、かつ、それをがん患者であるとか又は指定患者という、高額な、いわゆる囲い込みと言われるであろう悪質なものを取っている件数は何件ございましたか。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
金額の話と考え方の話と、双方ございます。
金額の話については、百万円以上の件数というのは全部で二十三件ございましたが、そのうち、がん末期等々でという話があったのは二件ということになっております。
それから、この有料の在り方検討会の中で、規制を必要とするのではないかという議論は、ございましたのは、高額かどうかという話に加えて、先ほど件数が多いと、二百十三件のうち百二件が該当しますけれども、介護度や医療必要度を考慮して紹介手数料を決めているというケースがかなり多いです。この話は、恐らく、紹介された先で一定の介護サービスや医療サービスを使うということを念頭に手数料が設定をされているという可能性があるだろうと。検討会の中で議論されていたのは、むしろこちらです。
つまり、紹介の手間に関して評価をして、フィーで評価するということは当然あり得るというふうに思いますが、行った先でどれぐらいサービスを使うかということに着目をして手数料が設定をされているのだとすると、行った先の、いわばホーム事業者と、それから一体となった介護事業者や医療関係者というものが、その先でどれぐらい使うかということが頭にあって、それで手数料が設定されている可能性がある。金額の是非もそうです、高さもそうですが、むしろ、この手数料の設定の考え方自身がいわゆる囲い込みの構図と非常に密接にリンクをしているのではないか、この話があったので、紹介事業者に対する制度的なアプローチが必要じゃないか、こういう議論の出発点です。
ですので、これが、先生のお尋ねで、規制の根拠はどこですかというお尋ねなので、そういう意味では、二件じゃなくて、医療、介護の必要度に応じた手数料設定がかなり多くなされているということ自身が、規制を、今回の話は登録制なので規制ではありませんが、制度的なアプローチをする際の大きな後押しになった事実だということでございます。
○浜地委員 そうなると、例えばうちの党での説明のときにそういう説明をしていただければよかったんですけれども、今回のやつは、囲い込みの事実があることや一部高額な手数料を取る紹介事業者があるので今回は規制をかけるという説明が一番最初に来ているわけですね。
今局長がおっしゃったように、介護度や医療必要度を考慮して決めている、それがよくないので今回規制をかけていくというような説明であればいいんですけれども、今、若干、元々説明されていたこの規制の根拠、また目的からずれましたよ、答弁としては。過去の答弁を見ると、少し比重が変わっている、私の質問によって今比重が変わったんだというふうに思っていますので。
私はここでやめますけれども、だからこそ、これから入居者紹介事業者に対するルールメイキングをつくるときに、非常にやはり公正性や透明性を確保していかないとこの前提は崩れていくんだろう、私はそのように思っています。
そこで、介護度等に応じて手数料を決めているのは問題だと今局長おっしゃいましたが、在り方検討会では、月額の家賃とか管理費をベースに紹介手数料を算定すべきという方向性が示されているわけであります。当然、これは住まいを決めていく部分もあるんですが、ついの住みかとして、若しくは介護サービスを受ける最後のついの住みかとしてやっていきますので、ちょっと不動産の取引とはパラレルには考えられないんだろうというふうに思っています。
そこで、私が今日資料を持ってまいりましたが、今後、優良認定制度とか、手数料の基準であるとか、説明の仕方等を決めていくのは、私が今日持ってきております、この公益社団法人有料老人ホーム協会の方が主体となって優良紹介事業者認定制度を決めてまいります。
当然これは、認定の基準を決めますが、利用者への説明内容や方法、そういったものも決めていくわけでございますけれども、これは実際、有料老人ホーム協会の理事の構成を見ますと、当然でありますが施設側、要は入居者紹介業者に対して手数料を払う側、力関係があるということであります。
果たして、この公益社団法人有料老人ホームが様々なルールメイキングをしていくことは不当な競争制限につながるおそれがあると思いますけれども、この点について、公正取引委員会は、独禁法違反の問題について懸念はないのか、御答弁をいただきたいと思います。
○大胡政府参考人 お答え申し上げます。
個別の事案につきまして、独禁法上問題になるかどうかについてはお答えを差し控えたいとは思います。
その上で、一般論として申し上げますけれども、事業者だけでなく、事業者団体であっても、例えば、一律に価格等を取り決めることなどがあれば、それが一定の取引分野における競争の実質制限と認められるときには、独禁法上問題となり得る場合がございます。
○浜地委員 そうですね。実質的に、価格を決めてしまう、カルテルになりますので、そういったものがないようにこれは注意をしなきゃいけませんが、先ほど言いましたとおり、入居者紹介事業者を使う側の施設側が主体となっている有料老人ホーム協会が今後ルールメイキングをしていく、又はどの業者が優良認定かを行っていく、これは私は利益相反の構造にあると思いますが、なぜ施設側の有料老人ホーム協会にこういったルール作りをまず認めるようになったのかということが一点。
それと、最後に、紹介事業者を含め、これは公益団体が入ると言っていますが、中医協のように裁定機能はございません。まさに公正なルールメイキングができる環境をどのように担保をしていくつもりなのか。
この二点について御答弁をお願いいたします。
○黒田政府参考人 お答えいたします。
まず、この団体が主体となる理由でございます。
本改正案では、一言で申し上げると、老人福祉法に規定する社団法人として位置づけられている団体だからということです。この団体の任意の事務として行う事務ではなくて、今回は、入居者紹介事業者に係る事務は、老人福祉法に事務として位置づけた上で、その団体の義務、業務として位置づけるということになります。そうしますと、この事務に関して、大臣の監督権限、老人福祉法に基づく監督権限が及びます。ですので、こうしたことを通じて監督可能だということでございます。
もうちょっと詳しく申し上げると、老人福祉法第三十条に定める入居者の保護を図るという公益目的の業務を実施する主体として事務に携わるという位置づけになりますので、御指摘のような利益相反のことが生じないような形の担保が可能だろうというふうに考えております。
それから、もう一点のお尋ねは、この団体に位置づけたとしたとして、公正なルールができるのかというお話でございます。
先ほど、私、老人福祉法に基づく業務なので監督権限が及びますと申し上げました。この業務の監督権限の一環といたしまして、当該制度の具体的な制度設計に当たりましては、有料老人ホーム事業者、それから、当事者である入居者紹介事業者、有識者等公益代表の三者で構成する場において、利用者である入居希望者、その家族の視点に立った方々の参画を得ながら今後検討を進めていく、この方針で、団体に対して、権限も背景に持ちながら指導をしていく、こういったことを予定をしております。
こうしたことを通じまして、当事者が参画をした透明性の高い仕組みの中で、公平公正で、利用者始め医療・介護関係者にも開かれたルールを作っていくということを担保していきたいというふうに考えております。
○浜地委員 紹介事業者にはウェブ型、対面型、それぞれありますので、まず、施設側に有利なルールメイキングがされないように、そして、対面型、ウェブ型のアクセスも阻害されないように、しっかり意見を聞いていただきたいと思っています。
これは、法案が成立しますと、令和七年度の補正予算事業で行われますので、今後のこのルールメイキングの推移についても、私は、一般質疑も通して、しっかりウォッチをしていきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いを申し上げます。
以上で終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、日野紗里亜君。
○日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。
今日も質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。
家事支援サービスの国家資格化について、本日三回目の質疑でございますが、なぜここにこんなにこだわるかという理由も、冒頭お伝えさせていただきたいと思います。
介護や福祉、保育、そちらの現場で働く方々、人手不足の解消、処遇改善を訴えています。そして、当事者からは、支援の拡充、それを訴えています。その声を受けて、私たち国会議員が常に、常にこうやって代弁させていただいているわけなんです。でも、なかなか改善されません。
でも、仕方ない部分もあると思っています。最大の要因は少子化ですから。少子超高齢化という今の日本社会において、生産労働人口は減ってきますし、社会保障費はどんどん拡大してきますし、できること、できないことがあるのは分かっています。でも、どうしても目の前で困っている人を助けたいから、同じように困っている人を助けたいから、制度を変える、私はその国会に来ているわけなんです。そこで何度も何度も言っているけれども、なかなか改善されない。
そんな中、突然、まだ対象層も決まっていない、そして具体的な内容も決まっていない、こんな新制度が降って湧いたように創設される。これはどうしたって看過することができないんですね。
今まで、家事支援サービスの国家資格化、野党の議員でこれを求める声がありましたでしょうか。私、一度も聞いたことがないです。これは、本当に国会の議論を軽視して、国民の声そのものを不在にしていると言っても私は過言ではないというふうに思っています。
だからこそ、この家事支援サービスの国家資格化、これが本当に必要な政策であるのか、これを議論の場で明らかにしたいと思っています。
前回の大臣の答弁を基に、今回も改めて質疑をさせていただきたいと思います。
前回、私が、制度の根幹部分がこれほど決まっていないにもかかわらず、なぜ国家資格化するんだということをお伺いしましたところ、大臣は、育児や介護等による離職を防止し、多様な人材の労働参加を進める環境整備のため、家事等の負担軽減を図ることが重要であるとおっしゃいました。
そこで、まずお伺いします。
この家事支援サービスの国家資格化によって、何人規模の離職防止効果、また、何人規模の労働参加を見込んでいるのでしょうか。具体的な推計や試算があれば、根拠と併せてお示しください。お願いします。
○上野国務大臣 お尋ねの効果でございますが、日本成長戦略会議の中で、家事等の負担軽減に係る取組全体のKPIといたしまして、第一子出産前後の女性の就業率について、二〇三〇年までに八〇%、現在は六九・五%ですが、八〇%とする、また、介護をしている者に占める有業者の割合について、二〇二二年比で上昇する、そうした考えをお示しをしているところであります。
○日野委員 この家事支援サービスの国家資格化によって利用が促進されて、育児している方々は、今六九%を八〇%に持ってくる、そういったことを見込んでいるということですね。
また、これはいろいろ追及させていただきたいんですけれども、時間がありませんので、次の質疑に入ります。
さらに、大臣、前回、家事支援サービスの国家資格化についてもう一つ、心理的な抵抗感や価格の高さにより、利用が限定的なため、品質向上、信頼性確保、経済的支援策について検討するというふうにおっしゃっていました。
前回も私、これを申し上げたんですけれども、他人を家に入れることへの抵抗感というのは、資格の有無ではない、心理的要因が大きいというふうに思っています。
恐らく大半の方が私と同じ感覚だと思っていますが、大臣の感覚を是非教えていただきたいんです。国家資格化によって心理的抵抗感がどのぐらい下がり、どのぐらいの利用の促進を見込んでいるのでしょうか。お答えください。
○上野国務大臣 まず、技能検定に合格をした者は、一定の技能を有する技能者と評価をされ、サービスについての信頼性が増すと考えております。そうした観点からは、資格がない方に比べ、利用者は提供されるサービスの質について安心感が得られると考えております。
経済産業省の家事支援サービス未利用者に対する調査におきましても、家事支援サービスの品質や安全性を担保するための認証や資格の整備がサービス利用に非常につながる、ややつながると回答された方の割合は五八・五%となっておりますので、技能検定化が安心なサービス利用につながるのではないかと考えているところであります。
○日野委員 ちょっと、どんな調査をされたんですかね。これも申し上げましたけれども、元々家事支援サービスというのは高額なサービスなので、有資格者かどうかで信頼が変わるというのは、到底私は思えないんですね。
済みません、大臣の感覚をもう一つお伺いさせてください。
一時間当たりの利用料が税制の優遇によってどのぐらいになるかというのは、まだ具体的な内容は全く決まっていない、対象層も決まっていないということは承知しております。
ただ、大臣、家事支援サービス、これを一般的な子育て家庭が気軽に使える一時間当たりの利用料というのは大体お幾らぐらいだと思っていますでしょうか。お答えください。これは大臣に。大臣の感覚をお聞きしています。大体一時間当たり幾らぐらいだと思いますか。
○上野国務大臣 済みません、通告になかったので、検討はしていません。
○日野委員 いや、家事支援サービスに関することを通告していますし、これは更問いなので、大臣の感覚をお伺いしたかったので、是非お答えいただきたいと思います。
一時間当たりの利用料、大体幾らぐらいだったら子育て世帯が気軽に利用できますか。お答えください。
○上野国務大臣 大変恐縮ですが、感覚では答えることはできません。
○日野委員 では、私の感覚を申し上げますと、家事支援サービス、これも前回の質疑の中で私は言いましたけれども、大体一時間当たり三千円ぐらいかかると思います。一回サービスを利用するのに最低二時間、三時間ぐらいかかると思います。そうなると、一回に九千円ぐらい、利用がかかるんですね。
これがもし優遇されたとしても、半額にもならないと思います。でも、半額だとしましょう。これは四千五百円。四千五百円という金額を、一般の子育て世帯が、磨き上げられた部屋、豪華な食事を作ってもらうために払うと、私、到底思えないんです。
私、四千五百円あったら、高い習い事は無理ですけれども、それこそコミュニティーセンターでやっているような習字教室に子供を通わせてあげることができます。もうサイズアウトしそうな、ちょっとぼろぼろになった息子の靴、スニーカーを買い直してあげることができます。娘がクラスのはやりに遅れるからどうしても買ってほしいと言った、ちょっと高いシールセットとシール帳を買ってあげることができます。そういう金額なんですよね。
なので、是非、この金額の部分、感覚では分からないというふうにおっしゃいましたけれども、これはしっかり詰めていただきたい。
あと、これは前回もお伝えしましたけれども、現在においても、子育て、介護、障害福祉の制度で、家事支援を含む行政サービス、これは既に存在しております。でも、人手不足によって、登録してもマッチングしない、要介護認定を受けてもつながらないといった声が多くあります。一昨日の参考人の方もおっしゃっていました。介護認定のハードルが上がっていることに加え、もう要支援ではどの業者も手が挙がらない、こういうふうにおっしゃっていました。
大臣にお聞きします。
こっちの課題解決、これの方が先ではありませんでしょうか。あわせて、今回の国家資格化によって、保育、介護、障害福祉など、既に人手不足が深刻な分野から人材が流出するリスクについてどのように認識されていますでしょうか。課題解決の優先順位、そして人材流出のリスクについてどうお考えか、お示しください。
○上野国務大臣 済みません、まず人材の流出に関しましては、先般も申し上げたかと思いますが、今回の国家資格化によりまして、家事支援サービスに例えば介護分野の訪問介護員の行う生活援助が、これが単純に代替をされるものではないというふうに認識をしております。
家事支援サービスの国家資格化による労働市場への影響についてはもちろん注視をしていかなければなりませんが、そのような人材流出が大幅に起こるということはないのではないかと考えております。
また、優先順位のお話でございますが、何の優先順位をおっしゃっているのかよく分からないんですけれども、それぞれの制度で必要な対応を取っていくというのはもちろん大事であります。じゃ、介護と保育とどっちが優先かと言われても、それは答えられない、そういった問題ではないかなというふうに考えています。
○日野委員 介護と保育の優先順位ではなくて、そういった今のエッセンシャルワークの現場に対して人手不足が起こっている、こっちの解決の方が先であって、家事支援サービスの国家資格化の方が先ではないというふうに私は申し上げているわけなんです。
人材の流出が起こらないようにというふうに大臣はおっしゃっていましたけれども、今、なかなか、家事支援サービス、利用が、はやっていないわけですから、すなわち市場がまだ拡大されていないわけですよね。でも、今回の国家資格化をもって利用を促進する、要するにマーケットを拡大していくわけですよね。人材、当然流れますよね。その懸念、どうでしょう、大臣。
○上野国務大臣 様々な分野で労働環境が整うということは大事でありますので、労働政策として、何らかの制度を導入した場合にどういった影響があるかというのは注視をしなければいけないとは考えております。
○日野委員 いや、注視するって、これだけ人手不足、ずっとずっと言って、処遇改善してくれ、基本報酬を上げてくれとこれだけ言っているわけですから、注視で済むかと思ったら済まないと思いますね。
○上野国務大臣 誤解がないように申し上げますが、介護の分野で処遇改善、人材の確保は極めて重要だというのはこの委員会でも再三議論があるところでありますので、我々としては、決してそうしたことをないがしろにしているものではございません。
○日野委員 重要だとおっしゃってくださっても、実際にお金が上がらなかったら人材は流出していくわけなんです。
では、次の質問に入ります。
政府は、二〇二七年に、秋頃、第一回試験を実施するとされていますが、いまだ検討中というこの制度の根幹部分については、いつまでにどのようなメンバーで検討を行うんでしょうか。また、対象とする利用層、税制措置による負担軽減額、離職防止効果の見込みについて、これは第一回の試験実施前に国民に公表する予定はあるのでしょうか。お答えください。
○上野国務大臣 家事支援サービスに係る税制措置を含む支援策につきましては、日本成長戦略会議の下に設置をされました家事等の負担軽減に資するサービスの利用促進に関する関係府省連絡会議において、本年夏を目途に、関連施策と併せて総合的に検討を行うとしておりますので、その結果につきましては、日本成長戦略においてお示しをすることになろうかと考えています。
○日野委員 本件、まだまだ追及させていただきたいと思いますが、次の質疑に入ります。
先日、参考人の方にお聞きしました内容と同じ提案型の質疑、政府にもさせていただきたいと思います。
通告レクの方で先日の質疑をお目通しいただいていることを確認させていただきましたので、時間の都合上、これはレクをしっかりやっていますので端的にお聞きしますが、住宅型有料老人ホームについて、私としましては、箱とサービスを切り分けるように規制をかけながら運用していくというフェーズはもう本来とっくに過ぎていて、施設をどう適切に運用していくか、こういったことにシフトしていかなければならないと思っています。
お伺いします。
現在の住宅型有料老人ホームが介護つきホーム等の特定施設へ移行した場合、現場においてどのようなハードルが存在すると政府は認識しているのか。また、そのハードルを乗り越えるためには何が必要か。あわせて、住宅型有料老人ホームについて、介護サービス包括型と外部サービス利用型といったサービス類型、これを設け、事業者が選択できる仕組みを導入することで、将来的な特定施設への段階的な移行へ促していく考え方についてどう評価するか、お答えいただけますでしょうか。お願いします。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
委員お尋ねの特定施設への移行が進まない要因につきましては、住宅型と介護つきホーム、この場で何回かお答えさせていただきましたが、入居者像は今ほぼ同一です。それにもかかわらず、制度的な位置づけが大きく異なります。
主な場面を申し上げますと、介護つきホームは、ホーム事業者が適切な介護サービス提供に係る責任を負っています。一方で、住宅型では、ホーム事業者は責任を負わない。こうした、介護サービス提供に関する責任の有無。それから、介護つきは包括報酬ですが、住宅型は外部サービス事業所による出来高報酬の積み上げといった、収支モデルが違うということ。それから、人員、運営基準等々の法律上の義務の有無。こうした様々な制度的な差異が存在をいたします。こうしたことが移行が進まない要因の一つかと存じます。
本法案におきましては、住宅型ホームと介護つきホームについて制度上の均衡を図るということで、登録制の導入等々を御提案申し上げていますが、こうしたことによって、特定施設への移行に向けた制度上のハードルについては軽減されるというふうに見込んでおります。
また、特定施設の中で複数のタイプをつくったらどうかという御提案かと存じます。
まだ余り使われてはおりませんが、今の特定施設の中には外部サービス利用型という類型が設けられておりまして、そういう意味でも、最初に申し上げた制度上のハードルを軽減をすることによって、こうした利用類型の選択もしやすくなっていくというふうに存じます。
もう一つが、計画上の位置づけです。
介護つきホームにつきましては、地域の介護保険事業計画で定める見込み量の算定の根拠となっておりますが、住宅型有料老人ホームの分量につきましては、その見込み量の中に直接は入っておりませんが、今、計画の中で任意記載事項という位置づけで、書くか書かないかお任せしますという位置づけになっております。
今回は、その制度を改正しまして、この計画上の位置づけを強化をして、見込み量の算定の中で勘案しなければならない事項というふうにグレードを上げます。こうしたことによって、住宅型有料老人ホームをお使いの方々のサービスの量というものが計画の見込み量の中に反映されやすくなっていく。これもトータルとしての移行のハードルを下げていくということにつながり得るということかと存じます。
今回、様々申し上げましたが、希望する住宅型ホームが特定施設に移行できる環境を整えていくということは大変重要だと考えています。今申し上げた制度上の話、計画上の話、双方の観点から取組を進めてまいりたいと存じます。
○日野委員 お答えいただきまして、ありがとうございます。
先日の参考人質疑で、私は、二〇四〇年に向けた持続可能な介護提供体制という観点から、集住というテーマについて、参考人の皆様に御意見を伺いました。
その中で、小島参考人からは、既に地域の高齢者は集住の方へ向かっている、要介護三になるまで特養に入れない、でも、そこまで持ちこたえられないため、結果として集住型を選ばざるを得ない状況が起きているとの御指摘がありました。また、松原参考人からは、集住は大きな選択肢の一つである一方、地域とのつながりを失えば囲い込みや虐待リスクにつながるとの御意見があり、勝部参考人からも、現在のサ高住は第三者評価や地域との接点が不足しているという課題の提起がありました。
つまり、参考人の皆様からは、二〇四〇年に向けて、高齢者の集住化は既に現場で進んでいるということ、限られた人材の中では、介護や生活支援を一定程度集約していく視点が必要であること、一方で、囲い込みや閉鎖性といった課題もあるため、地域に開かれた集住として再設計していく必要性があること、こうした方向性が示されたものだと私は思っております。
二〇四〇年には、八十五歳以上人口が大幅に増加し、単身高齢者世帯も一千万世帯を超えると推計されている中で、住み慣れた地域とはいえ、単独で暮らす高齢者お一人お一人に対し、従来どおり個別訪問型の介護サービスを広範囲に提供し続けていくことは、人手も財政も限界があることは明白であります。
だからこそ、私は、これからの地域包括ケアシステムには、政府も掲げている互助力の向上と併せて、地域とつながる集住という考え方をより明確に位置づけていく必要性があるというふうに思っています。
私、参考人質疑の中で、現状の地域包括ケアシステムは、制度理念としては在宅介護の方向性であるのに対して、現実には集住による効率的なケア提供へ向かっている、この理念と現実の乖離が様々な制度矛盾を生んでいるのではないかという問題意識をお伝えしましたが、閉じた囲い込み型ではなく、地域とつながる集住として再設計していくことで、決して地域包括ケアシステムの理念そのものを否定するものではなく、むしろ、二〇四〇年の現実に合わせて、その理念を持続可能な形でアップデートしていくものになるのではないかと思ったところでございます。
お伺いします。
厚生労働省として、参考人質疑で示されたこうした現場の認識をどのように受け止めているのか、また、進行する高齢者の集住化を、単なる規制対象ではなく、二〇四〇年を見据えた持続可能な介護提供体制の一部として、今後どのように制度上位置づけ、支えていくお考えなのか、御所見をお伺いしたいと思います。お願いします。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
住宅型有料老人ホームを含めて、介護保険制度の様々な計画、制度上の位置づけを強化していく方向だという話は先ほど申し上げたとおりです。
その上で、お尋ねの件ですが、介護サービスの面とそれから町づくりの面と双方あろうかと存じます。
それで、介護保険サービスの面から見ますと、本人の希望や選択で、在宅か施設かという二択というよりは、間、間に居住系サービスというのがあるので、今、三択、施設か居住系、在宅、三つ、選んでいただくという形になっていて、それぞれが役割を、それぞれ一部重複させながら選んでいただけるというのが介護保険制度の現在の考え方でして、そのような計画のたてつけになっております。
他方で、委員御指摘の、ある市町村のエリアの中で一部の地域を定めてという話になりますと、これは町づくりそのものということになろうかと存じます。
現在の介護保険事業計画等々の策定に当たりましては、町づくり関係の、例えば都市計画ですとか、等々との連携は、当然規定をされておりますので、仮にその町の都市計画等々の中で一定の方向性が示された場合には、それと対応しながら介護保険事業計画の位置づけを考えていく、そういう順番かと存じますので、そういう意味では、まずは町づくりの議論を先行させていただき、町の在り方について御議論をいただいた上で、そこと組み合わせながら介護保険の計画を定めていただくことが、先生のお話と制度を組み合わせるとそういうことになろうかというふうに存じます。
介護保険側は、先ほど申し上げましたように、複数の類型を御用意して選んでいただける仕組みになっておりますので、何よりも、住民の方々が町の在り方を御議論いただき、それに即してその一部である介護のサービスについても位置づけを考えていく、こんな順番でお考えいただくと、今回の法改正と重ね合わせていただく選択肢がつくられる、こういうことかと存じます。
○日野委員 地域包括ケアシステムは、もう誕生から約二十年が過ぎております。今の実態に合わせてアップデートしていくことが必要だと思っております。
質問を終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、浅野哲君。
○浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。
本日が社会福祉法質疑最終日、この後、採決ということがありまして、既に附帯決議についても与野党間で調整が終わり、我々の問題意識もその中にも入れさせていただきましたが、今日は最後の時間になりますので、少し総括的な質疑をさせていただきたいと思っております。
まず、今回の制度改正、非常に多岐にわたります。そして、地方の福祉環境を支えて、それを持続させていく上でも、非常に重要な中身が含まれていると我々は考えております。だからこそ、まず一問目、大臣に、その下支えとなる財源について、考え方を確認させていただきたいと思います。
今回、社会福祉法改正案は、二〇四〇年を見据えて、人口減少地域における福祉、介護サービスの維持、身寄りのない高齢者等への支援、福祉人材不足への対応など、我が国の社会保障が直面する極めて重い課題に向き合うものであります。こうした課題に対しては、制度の縦割りを超えて、地域単位で包括的な支援体制を構築していく方向性そのものは大変重要なものだと思っております。
一方で、仏作って魂入れずではないですけれども、理念がいいからこそ、人材確保、そしてサービスの質の担保、確保、これが不可欠でありまして、それをしっかりと支えるためにも、財源の予見可能性がなければ現場は動きません。
この重要性を鑑みた上で、財源の明確化と予見可能性の確保が不可欠である、このことについて今大臣はどのように考えているのか、是非答弁をいただきたいと思います。
○上野国務大臣 まず、本法案は、人口構造の急速な変化、地域差、あるいは単身世帯の増加などといった社会構造の変化に対応して、包括的な支援体制の拡充などを図るために、法律に新たな事業、新たな制度を位置づけまして、今後直面する課題に継続的に対応しようとするものであります。
改正内容に実効性を持たせるためには、今委員から御指摘のありました財源の問題、とりわけ人材確保や質の確保等の問題につきましてしっかり財源を確保していくこと、非常に重要だと考えております。
このため、本法案の改正に係る財源につきましては、例えば、小規模市町村の包括的な支援体制の整備を促進する事業については、各制度の関係補助金を統合して一体的に交付を行う、そうした仕組みを創設いたします。
また、福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業、第二次社会福祉事業に位置づけたものについては、これを実施をする社会福祉協議会の体制について、現在の福祉サービス利用援助事業の取扱いを参考にしつつ、必要な対応を今後検討していくことになります。
また、新たに創設をされる特例介護サービス等の仕組みについては、人口減少の局面から必要なサービスを維持するため、自治体の取組をベースに、介護保険制度の中で対応するものとしております。
それぞれの事業内容やその性格に応じながら、施行までの間に、予算編成過程で必要な対応をしっかり検討させていただきたいと考えております。
いずれにいたしましても、この事業や制度内容あるいはその財源については、具体的な調整を進めていくことになりますが、委員からの御指摘も踏まえつつ、これらの事業、制度に関わる関係者の皆さんからも持続可能だと安心していただけるようなものになるように、しっかり検討を進めていきたいと考えています。
○浅野委員 御答弁、まずはありがとうございました。
幾つか今、キーワードをいただきました。一体的に交付をできる仕組みを考えていくことであったり、福祉サービス援助利用事業についての改善、また、介護保険制度の活用、非常に幅広いアプローチで財源確保していくということなんですが、ちょっとここについての深掘りもしたいんですけれども、二問目、あらかじめ通告してあった財政影響試算について質問してからにしたいと思います。
次の質問は、今回の改正案では、特定地域サービスや身寄りのない高齢者等への支援、登録施設介護支援、小規模市町村支援、福祉人材確保策など、複数の新規事業や新たな制度類型が創設されます。しかし、給付費や公費への影響試算が明確でない点が課題だと思っております。政府は、本改正による国費、地方負担、介護保険給付費や保険料、そして利用者負担への影響をどのように試算しているのか、お答えいただきたいと思います。
また、今回創設される新たな相談支援類型では、利用者負担の導入も論点となりました。利用者負担が増えればサービス利用控えが生じ、必要な支援につながらず、結果として重症化や孤立化を招く可能性も度々指摘がされてきております。利用抑制や重症化リスクを含めた影響の検証を行うべきと考えていますが、これも併せて御答弁をお願いいたします。
○黒田政府参考人 お答え申し上げます。
お尋ねの中で、介護分野の部分につきましてお答え申し上げます。
まず、財政影響でございます。
今回の法案では、介護分野における新たな制度として、中山間、人口減少地域に特化をした新たな仕組みの導入を御提案しているところでございます。こうした新しい仕組みの導入につきましては、審議会でも議論しておりますが、今までの、出来高で、既存の全国サービスを使って一定単価を加算するという仕組みで運営をさせていただいている現行の仕組み、この仕組みについては先生御案内のとおりですが、これを基本にしながら、定額、包括払い、あるいは事業費払いを入れていく、こういう内容でございます。
この導入に伴いまして一時的な費用増が想定をされますが、このサービスが地域で継続をしていくことによりまして、当該地域における在宅の要介護高齢者が引き続き在宅で生活できるようになるという効果も見込んでおりまして、こうしたこと、それから、施設サービス等の他の給付費も含めて見れば、市町村介護保険財政に与える影響は限定的、それほど大きなものにならないということで審議会でも議論をしております。
詳細な影響につきましては、今年の年末の介護報酬の設定に関する議論、それから、法案が成立した後に審議会でも制度の具体的な姿を議論してまいりますけれども、そうした中で明らかになってくるものだと考えております。
またあわせまして、利用者負担につきましても、この基盤がなければ施設入所することになりますので、そうした場合と比較して限定的なものになるというふうに考えております。
次に、新たな相談支援類型についてお尋ねがございました。
新たな相談支援類型につきましては、住宅型有料老人ホームの入居者に関して今回導入するものですが、住宅型につきましては、いわば入居の要件として入居後の併設、隣接等々の事業者のサービス利用がひもづいている、いわゆる囲い込みの要件がございまして、本人の意向に必ずしも、本人の意向というよりは、入居要件にひもづいたプラスアルファのサービス利用があるのではないかというふうに指摘をされております。こうした今回の新たな制度の導入を通じまして、入居とのひもづけが解消されて、利用者の自立支援や重度化防止に資する利用者本位のケアプランの作成、一定の適正化の効果があろうかという話がございます。
その上で、利用者負担の話もございますので、新たな相談支援類型の導入後の利用者への影響につきましては、状況を丁寧に把握していく予定でございます。
○浅野委員 介護分野については御答弁をいただきました。ありがとうございました。
限定的な影響だろうという見通しなんでしょうけれども、私も事前の話を聞いている限りでは、いろいろな効果を加味すれば、中長期的にはそれほど大きなマイナスにはならないというふうには思いますが、ただ、同じ人物が長期間ずっとサービスを受けて、トータルで見てプラマイ差引きゼロだったらいいんですけれども、対象は高齢者ですし、やはりそのときそのときの負担の増減というのが非常に重要になりますので、ここは是非、中長期的な試算でプラマイ・ゼロかどうかも大事ですけれども、短期的に見て、その瞬間その瞬間のやはり生活がちゃんと成り立つのか、負担に耐えられるのかというところにも目を配っていただきたい。そのような検証は今後も行われるというふうに思いますけれども、是非そういったところに目を向けていただきたいと思います。
加えて、ちょっと今の質問の中で、発言ははしょったんですけれども、私が気にしているのは、自治体側の負担についても目を向けるべきだと思うんですね。小規模市町村では、例えば人材、専門職を採用したり、育成したり、あるいは地域支援体制を構築するにも一定のお金、コストが必要です。また、特に今回、頼れる身寄りのない高齢者等への支援というのが含まれていて、ここについては、専門職の報酬や事務費であったり、立ち上げなどで様々な苦情処理コストというのも加味していかなければなりません。
これは相当な一定程度の規模感にはなると私は思うんですけれども、この辺りは、財源としてしっかり安定的にそれを支えられるような考えを持っているのかどうか。この点についても御答弁いただきたいと思っておりますが、いかがでしょうか。
○鹿沼政府参考人 私の方から、新たな第二種社会福祉事業の関係で御説明をさせていただきます。
今回、福祉サービス・保健医療サービス等利用援助事業、これは第二種社会福祉事業ということで、社会福祉法人など多様な主体の参画を期待をしております。ただ、本事業の実施することを義務づけております社会福祉協議会、これ以外の民間の事業主体に対して公費による支援というものを考えているところではございません。
また、事業実施に係る留意点を含め詳細については、何度か御答弁させていただいておりますように、今後、調査研究事業等を活用して検討を深め、ガイドライン等で示す予定としております。
本事業は、無料又は低額で利用する対象者への援助に必要な費用も含めて利用料収入で運営していただくことを原則としており、事業主体においては、先ほど申しましたガイドラインの内容、これに沿った対応を行えるような実施体制の確保等を考慮して、利用料の設定、こういったものを考えていただくということではないかというふうに思っております。
なお、事業の質というのは非常に大事だと思っておりますので、我々も、例えば職員の資質の向上とか、そういったもろもろについて研修をどういうふうにしていくか、こういったことについては国としてもしっかり対応していきたい、このように思っております。
○浅野委員 ありがとうございます。
ちょっと今、通告の五問目にも少し入った答弁でしたので、併せてセットで聞いてしまいます。
身寄りのない高齢者支援については、しっかり安定した財源の確保や持続可能なモデルを構築することというのは大事だと思うんですけれども、今ガイドラインという話もされましたが、やはり国として、最低限どこまでをこの社会福祉法上の支援範囲として定めるのか、これをきっちり明確にしないと、どこまでが支援対象でどこからはこれは違いますよというのを言えるようにしておかなければ、これはトラブルの種になるんですね。ですので、そこは是非ガイドラインでお示しをいただきたいということが、これはもう答弁なさっていますから、意見として申し上げます。
次が質問なんですけれども、とはいえ、これから立ち上げますので、頼れる身寄りのない高齢者、特に判断する力がなくなってしまっているような方々のサポートをする中では、これまでも、根拠のない疑いをかけられてしまう、これ、盗んだでしょうとか、いろいろなトラブルが発生して、それを現場の方たちが、これまでは近隣住民の方ですとかそういった方たちが何とかそれを受け止めながら支えてきたという経緯もありますが、今回、第二種社会福祉事業として立ち上げるのであれば、しっかりとそういったところを、どういうふうに対処するのかというところもバックアップ体制の整備が必要だと思います。
昨年はカスタマーハラスメント対策法も成立しましたし、やはりそういった働く側の不安を払拭するような体制整備、これもこの事業には必要だと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
ガイドラインに際して、先生から冒頭御指摘のあった点につきましては、十分踏まえながら対応していきたいというふうにまず思っております。
その上で、支援者の方々、こういった方々のリスクというものはしっかり考えていかなきゃいけない、その対応というものは大事だと思っております。
現在でも、例えば損害賠償について、日常生活自立支援事業、今行われておりますけれども、全国社会福祉協議会が実施する保険サービスというものが活用をされております。また、苦情対応につきましては、事業者における取組のほか、第三者機関である運営適正化委員会において実施されており、こうした取組というのは、新しい事業においても参考になりますし、支援者への様々な支援という意味でも参考になるのではないかというふうに思っております。
また、第二種社会福祉事業の枠組みからちょっと外れるかもしれませんが、住民同士でいろいろな自発的な支援とかそういったことも行われておりますし、それに伴って様々なトラブル、こういったものもあるとは思っております。個別個別のものについて行政がどこまで介入するかということにつきましては、なかなか難しい面もあろうかと思いますが、例えば市町村において関係者の間のネットワークを構築する、こうしたことで、こういった支援を行うボランティアの方々が様々な課題に直面した際に、そういった関係者の方々に相談しやすい環境づくりにつながるものと考えております。
今後とも、ボランティアも含めた地域全体で支える体制整備に努めるよう、引き続き議論を深めていきたいと思っております。
○浅野委員 やはりトラブルをしっかりと対応するとともに、いかに防ぐかというところは、今、横のつながりですよね、横のつながりを使った情報交換を活発に行っていただくことというのも一つ有効な手段だとは思うんですけれども、今、ややちょっと答弁が抽象的でしたので。
是非お願いしたいのは、社協とかというのはそもそも地域内では横のつながりを非常に強く持っておられますので、例えば、県単位で定期的な集まりがあります。そういったときに、第二種社会福祉事業の立ち上げ期については、このテーマについてもガイドラインをしっかりと周知をして、それに対して一定の共通認識、共通指針みたいなものを地域で作っていただけるような指導を国からも是非していただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
今、第二種社会福祉事業の方に少し行ってしまいましたが、一旦ちょっとテーマを戻させていただいて。
財源のところで、大臣、先ほど答弁の中で、一体的交付も考えているということをおっしゃいました。ここについては非常に関心が高いところでありまして、これまでの交付の在り方からどのように変わるのか。ちょっとこれは更問いになりますので、事前の通告が十分にできていないんですけれども、ここを今答えられる範囲で、一体的交付というのがどのようなイメージなのかについても御答弁いただければお願いいたします。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
今回、小規模自治体における包括的な支援体制を行うに際しての一体的交付の御質問だというふうに思ってよろしければ、この点につきましては、これまで重層、いわゆる重層的体制整備支援事業がございますけれども、そういった中におきましても、子供とか障害とか高齢者とか困窮とかそれぞれの分野でお金を流すのではなくて、それを一回まとめて、それを自治体に流すような仕組みをこれまでも行っておりました。こうした重層事業のやり方も参考としながら、小規模自治体の場合につきましてもそういった交付の仕方をしていきたいということを考えております。
今、いろいろなサービスのニーズというのは複合化しておりますので、例えば、子供の分野で収まるということだけでなくて、子供と困窮が重なったりだとか、いろいろなケースがあります。そうしたときに、やはりこれが一体的に流れていくことで、縦割りになることがなく、そういった複合的なニーズに対してもサービスの提供はしやすくなる、そういったメリットもあろうかと思っておりますので、しっかり取り組んでいきたいと思っています。
○浅野委員 更問いで突然の質問でしたけれども、御答弁ありがとうございました。
これまでも、ある程度目的を束ねて、それに対して交付するというやり方はやってきましたし、そこに対して、今回新たに加わる要素が更に追加、プラスオンになるのかなというふうには思っておるんですけれども。
次の質問につながるんですが、次は、やはり一括、通告でいうと三問目ですね、一体的交付であったり、今回、包括報酬であったり、事業委託としての事業報酬であったり、いろいろな報酬がつくられます。要するに、ちゃんと決まったことをやったことに対してしっかりこれまでは一対一で払っていたものが、何となくまとまっていきますので、不正は防がなきゃいけないという部分についてはしっかり対応しなきゃいけないと思います、これは貴重な財源ですから。次の質問なんですけれども、包括報酬では、サービスの提供量や内容が見えにくくなる懸念があるというのは今申し上げたとおりです。包括報酬の下で、空訪問ですとか、不十分な訪問ですとか、記録上だけの支援といった問題、これは余り考えたくないんですけれども、でも、やはり制度上こういったものをどう防ぐのかということを考えるのは行政の仕事だと思いますので、どう防ぐのかということをまず伺いたいと思います。
ただ、質の担保、質の向上ということも不正防止と同時に必要ですから、それをどのような指標で捉えていくのかということについても併せて答弁をいただきたいと思います。
○黒田政府参考人 お答えいたします。
中山間の包括報酬のお話と承りました。
委員御指摘のとおり、包括報酬は、事業者にとっては収入の見通しが立てやすくなるという意味で、そこにとどまっていただきたいというメッセージを私どもとしては込めたいと思っているんですが、また同時に、報酬の設定に見合うサービス量が確保されているのか、それから質の担保、不正防止というのは非常に重要な観点です。
それで、サービスの質の観点につきましては、これは保険者である市町村がかなり関わった形でこの仕組みを動かしていただくということを想定をしておりますので、まずは、保険者である自治体が事業所と連携をして、随時、サービス提供の状況の確認をするということは大前提でございます。
あわせて、市町村だけではなくて、こうした事業所、つまり、地域の総意としてこの仕組みを入れましょうという判断をしてからこの仕組みを導入するということになりますので、ケアマネジャーさんを始めとして地域の関係者と事業所の連携体制の構築、それから、こうした地域の関係者の目が、外の目が入るような仕組みということも考えております。この新たな類型が住民の方々の総意でつくられるということからも、外部の目を入れていくということ自身が、不正の防止にもなりますし、それから質の担保の上でも非常に重要かと存じます。
訪問実績をしっかり確認することは当然ですが、併せて、不適切な取扱いが生じないように、それからサービスの質の確保、向上につながっていくように、地域の目に開かれた運営になっていくようにという観点で、もし形にしていただけましたならば、審議会において、関係者の参画の下、必要な対応については具体的に検討してまいります。
○浅野委員 是非よろしくお願いします。
不正の防止というのは、今言ったように、地域でまずみんなで議論して、みんなで決めるわけですから、ある程度自分たち以外の地域の目というのが働いてくることは期待できるんですけれども、本当に大事なのは、やはり質をどう高めていくか。その地域地域、施設ごとに様々な違いがありますし、提供できるレベルにも差がある中で、それをどう高位平準化していくか、そこが非常に大事だと思いますので、やはり、先ほどもありましたように、地域内での横のネットワークをどれだけ活性化できるかというところがこの問題は非常に重要だと思いますので、引き続きいろいろ知恵を出していただきたいなというふうに思っております。
続いての質問です。
続いては、今回、住宅型有料老人ホームについては一割負担というのが新たに設けられることになりまして、ここは、利用者負担が増えるからということで、非常に慎重な意見も多くありました。
私たちもいろいろな方から話を聞いて、やはり負担が増えるのは困ると。ただ、その一方で、居宅型と介護つき、この制度の均衡を図る上で、それぞれに入居していられる方々の公平性を担保する必要性もまた我々は認めるところですので、ここは非常によく勉強させていただきました。
ただ、この流れの中で一点だけちょっと確認したいのは、元々、住宅型有料老人ホームというのは介護を前提としていなかったわけです、当初。なので、いわゆる自宅で住んでいる方と住宅型老人ホームで住んでいる方の扱いというのは、これまでは一緒だったものが、今回、住宅型老人ホームに住んでいる方についてはケアプラン作成の負担が一割ということになりました。
聞きたいのは一点です。
今後、自宅で住んでいる方々についてもケアプラン作成の自己負担を求めるような流れにはならないですよねというところ、これは、多くの方からこれだけは確認してほしいというふうに言われましたが、この点について御答弁を求めたいと思います。
○黒田政府参考人 お答えいたします。
今回の制度改正は、先ほど先生がおっしゃってくださいましたように、介護つきホームと住宅型ホームの入居者像がほぼ同一になっているということを踏まえた、制度上の均衡の観点から行うものでございます。
お尋ねの、自宅等の一般的な在宅のお話につきましては、それを予定しているものではございません。
○浅野委員 明快な御答弁ありがとうございました。
とはいえですが、ケアマネの方々とも今回いろいろ意見交換をさせていただきまして、ケアマネの方々もまた、最近、世の中が賃上げ、賃上げの流れができて、いろいろな業界の方々が基本給が上がっている、ただ、介護職の方もしかり、またケアマネの方もしかりで、以前はケアマネの資格を取れば一定の収入が得られて、この業界の中でもそれなりの収入水準であったものが、今はそうも言えなくなったと。ケアマネになろうとする若い人たちが減っているという訴えもあるんですね。
ですので、利用者負担が今後どうあるべきなのかというのはもっと広い視野で考えなければいけないと思いますし、それをいかにケアマネの方々の報酬に、また介護職の方々の報酬と結びつけるかというのは、この委員会でもさんざん今までやってきていますけれども、改めて、利用者負担はなかなか簡単に上げられないけれども、ケアマネの職務としてのケアマネの重要性、それをいかに我々がもっと発揮させてあげられるかというところは、是非、今後議論させていただきたいなというふうに思います。
残り時間も僅かになってきましたので、最後の質問になるかと思いますけれども、通告でいいますと七番になります。ケアマネ研修について。
今回、我々、国民民主党も、ケアマネの更新研修については廃止をすべきという主張を長年主張させていただく中で、今回このような法改正になったことは歓迎をしております。
その中で、ちょっと確認をしたいのは、ケアマネの更新制廃止は現場負担の軽減としては評価できるんですが、一方で、研修未受講に対する業務禁止のような不利益処分があり得る場合、ちゃんと事前の告知や猶予期間、弁明機会、正当な理由の扱いを明確にしてほしいという声がありました。
また、更新制度、研修制度そのものについても、ケアマネに求められる質、ケアマネジャーが持つべき能力とはどんなものかというのをもっと明文化してほしい、全員の共通認識にしたいという意見もありましたので、この点について最後伺って、終わりにしたいと思います。
○黒田政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘くださいましたように、今回、法案の中に、ケアマネジャーの更新制の廃止、更新制が廃止されますので、更新制にひもづいた更新研修の廃止、それから受講義務はお願いをするという形の中身を盛り込んでおります。
更新制の廃止に伴いまして、これまでのように、研修を受講しないことで直ちに資格が失われるといったことはなくなるということになります。
あわせて、委員御指摘くださいましたように、今回、事業者の皆さんに、まずは研修受講機会の確保のための措置をお願いをするということにしております。具体的な事務の流れといたしましては、ケアマネジャーの方が正当な理由なく研修を受講していない場合には、まずは都道府県から事業者に対して必要な履行確保をお願いをするということ、その上で、事業者が必要な措置を講じているのに御本人からの受講が得られていないという場合に、初めて本人に対してアプローチがなされる、こういうツーステップのやり方を考えております。このような形になりますので、必要なプロセスを経た上で対応することになります。
なお、議員御指摘くださいましたように、仮に事業者の方が必要な措置を講じていないとされた場合でも、ステップを踏んでいくことになりますので、勧告、公表、命令といった段々のステップを踏みながらやっていくということになるので、必要な適正なプロセスというものは確保されるということ、そのことを前提にして具体の運用についても詰めていきたいというふうに思います。
あわせて、ケアマネジャーの質の関係です。
関係者、様々な御議論があるので、これじゃなければという一律の話ではございませんが、近年の要請としては、利用者の立場に立って公正中立に業務を遂行するという、これは当然のことですが、これに加えまして、今回の法案のテーマでもありますが、地域の変わり行く現状について把握をしていただいて、地域ケア会議等で課題の共有を行うなど、地域のネットワークづくりに積極的に関与いただくこと、それから、医療や障害分野との連携など、介護以外の分野との連携を積極的に行っていること、こうしたことが目安になると考えます。
具体的には、今後、全国的な統一的な実施が望ましい内容について国レベルで一元的に教材を作ってまいりますので、そうした中に反映をさせて、目指すべき姿について、関係者の御意見をいただきながら、お示しできるように準備を進めてまいります。
○浅野委員 終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、豊田真由子君。
○豊田委員 参政党の豊田真由子でございます。
本日、社会福祉法等改正案の二回目かつ最終日ということで、どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。毎回同じメンツで本当に申し訳ございません。
まず、地域共生社会についてお伺いをしたいと思います。
地域共生社会を今回実現するために、全市町村において包括的な支援体制の整備が努力義務化されている中で、特に、小規模の市町村の体制整備が進まないという現状を踏まえまして、新たな事業を創設するとされております。
この地域共生社会、とても美しい言葉なんですが、実際どういったことなのかということが、分かったようで分かっていないという方が多いんじゃないかと思います。
私も、割とぼんやりとしていた感じがあったんですが、今回いろいろ勉強させていただいたり、また、一昨日の参考人の質疑ですごくぱっと目を見開かれたところがございまして。
まず、地域共生社会の定義でございますが、制度、分野ごとの縦割りですとか、支え手、受け手という関係を超えて、地域住民や地域の多様な主体が参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えてつながることで、地域を共につくっていく社会であるというふうにされております。これはやはり肝となるのは、人のつながり、地域をつくるということだと思うんですが。
先般の参考人の御質疑の中で、例えばですけれども、自分がそのうちお世話になるから、今は自分がホームヘルパーとして皆さんを助けるんだとか、あるいは、いわゆるごみ屋敷であったりとか、引きこもりの、五〇八〇あるいは九〇六〇という問題と言われますけれども、こういった困っている人がいるよということをおせっかいで教えてくれる方がいる、共に何かできないかというふうに力を出してくれる方がいる、そのために何が必要かということを私、お伺いをしたんですけれども。
まずはここに相談すれば必ず何とかしてくれる、全部解決しなくても、その解決のために尽力してくれる人とか組織があるということがやはり信頼につながり、みんなが見て見ぬふりをしないで地域の課題を共に解決しようという機運につながる、あるいは、課題の発見、それはアウトリーチでもあると思いますが、そういった情報をいただくということと、そして課題の解決を共にセットで行うということが大事ですといったことを、社協の方、あるいは現場で介護、福祉事業を行う方がおっしゃっておられまして、私は、ああ、なるほどな、そういうことがやはり地域共生社会の本当の具現化した姿なんだろうというふうに思いました。
ですので、もちろん、国、行政、事業者の方が十分な質と量のサービスを準備する、提供するということは必須でございますが、ただ、幾ら事業所が増えても、人のつながりとか地域をつくるということがないと、実際に課題を発見することが難しかったり、あるいは、制度のはざまにあって助けを必要としている方を救えないといったことがある。
こういう中で、これもまたいい事例を横展開していくことが非常に大事だと思うんですけれども、地域のやる気のある方とか一部の組織に依拠していてはやはりいけないんだろう、今それが現状だろうと思いますので、これをどういうふうに打開、発展させていくのか、具体的な方策をお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 地域共生社会、なかなか、分かったようで難しい理念ではないかなというふうに考えますが、今議員から御指摘のありましたとおり、人のつながり、地域をつくる、非常に大事なキーワードではないかと考えます。また、参考人質疑においてお話のあった、その中身も非常に大切な観点だと考えております。
このため、今回、社会福祉法においては、包括的な支援体制の整備を市町村の努力義務として、その実施内容として、地域住民同士の見守りや支え合いの推進、また、地域住民からの相談を行政、相談支援施設につなげる施策、そして、様々な地域の生活課題に関する相談に包括的に対応する体制整備、そうしたことを規定をしております。
このような市町村における体制整備を促進する方法として、令和二年の法改正によりまして重層的支援体制整備事業を創設したところでありますが、本法案では、更にそれを促進する観点から、小規模市町村の体制整備を促進するための事業を創設をいたしまして、地域と福祉支援体制の協働を促進するための取組を実施することとしております。
地域の実情や包括的な支援体制の実施状況に応じて、地方自治体にこれらの事業も活用いただきながら、地域における実践の展開が進むことを期待をしておりますし、委員からお話のありました、よい事例が横展開をして、それが全国に広がっていくという観点も大事ですので、そうしたことを踏まえて、今後の政策についてしっかり検討していきたいと考えております。
○豊田委員 サービス提供者でない方が主体的に、自分がそれをやりたい、やろうと思って地域課題にコミットしていただく、これは物すごく大事なことで、その輪ですとかパワーが広がっていくことが、本当にきめ細やかな地域の課題をみんなで解決する。
そして、外から見て困った人というのは実は困っている人なんですという言葉が、また参考人の方の書かれたものにありまして、本当に一つ一つ気づきを、私も現場にいたつもりでいたんですけれども、やはり本当にアウトリーチで現場に入っていくとそういうことが見えてくるんだなというふうに思いましたので、是非、御連携して、お願いいたしたいと思います。
また、その関連で、問い六にちょっと飛びまして、社協のお話を、社会福祉協議会についてお伺いしたいと思います。
その参考人の方も豊中市の社協の方でいらっしゃいましたけれども、今回、新たに第二種社会福祉事業というものが設けられます。これは、現在社協で実施されている日常生活自立支援事業を拡充、発展させるものでございますし、対象者とかサービスが拡充していくということになりますので、そうしますと、ただでさえ人手不足、やはり忙しい社協においての事業の実施体制が十分に確保できるのかという懸念がございます。
申し上げるまでもなく、これからどんどんまた生活上の様々な課題への支援ニーズというのは高まっていきますので、これをどういうふうに対応していくのか。それを社協だけに押しつけてはいけないというふうに思うんですけれども、例えばですけれども地域包括支援センターなどの機関とか、事業者の方、あるいは、繰り返し申し上げますけれども、地域住民の方々などが、どうやって有機的なネットワークとして緊密につながるのか。
そうした地域全体での体制を整備していくなんというときに、やはり、社協に対しての予算上の支援も含めた実施体制の確保、責任だけを押しつけるのではなくて、それができるキャパシティーを確保していただくこと、そしてまた、市町村などが主導的な役割を果たしまして、その地域の方に主体的にコミットしていただけるよう体制を共に築いていく、この辺りをどのように具現化するのか、重ねてお伺いをしたいと思います。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
今回の事業につきましては、社会福祉法人などの多様な主体の参画を期待しているところでございますが、一方で、全国どの地域でもこの事業による援助を受けることができるように、都道府県社会福祉協議会には、都道府県の区域内で着実に本事業が実施されるために必要な事業の実施を義務づけているところでございます。
この点を踏まえ、社会福祉協議会の体制につきまして、今委員の方からも御指摘をいただきましたが、同様に法律上実施義務のある現在の福祉サービス利用援助事業における取扱いも参考にしながら、また、本事業が利用料収入による運営を原則としている点ですとか、他の民間事業者も担い手になるといった点、こういったところも踏まえながら、今後の予算編成過程で必要な対応を検討していきたいというふうに思っております。
また、市町村を絡めた、そういった横のつながりのようなものでございますが、頼れる身寄りがいない高齢者等を地域全体で支援する体制の整備については、地域ケア会議等を活用し、各市町村で地域課題として議論し実効性のある課題解決ですとか、他分野も含めた関係会議、関係主体との連携を推進することとしております。
地域の高齢者等のニーズに的確に対応していくためには、包括的な支援体制の整備を担う市町村、こういったところがその責務の一環として、地域の実情に応じて体制整備を行っていただくことが大事だと思っております。今後、市町村の地域福祉計画への記載も含め、具体的な内容について議論を深めて対応していきたい、このように思っております。
○豊田委員 ありがとうございます。
私、前職時代から地元の方によく申し上げていたことがございまして、皆様はお客様ではなくて同志なんです、この地域やこの国をよりよくしていくために共に悩んで力を発揮していただく、お一人お一人が、別に何党とかどの候補者とかそういうことではなくて、みんなが同志なんですということを言っていたんですね。
それは、決して政治へのコミットというだけではなくて、きっとこういう福祉とか地域の課題に向き合う上でも、本当にそれこそお互いさまで、誰もがつらいときがあったり、つらい状況になったりすることがあり得るので、そういうときに、それが国とか自治体とか、いわゆるパブリックなところとか、あるいはサービスの事業者はもちろんなんですけれども、その方だけではなくて、本当の意味で地域にぬくもりとか支え合いの輪があるというのは、何か、きれいごとではなくて、これからの本当にいろいろな課題を解決する上での物すごく大事な肝なのではないかなと、今回の改正を含めても改めて思う次第でございます。(発言する者あり)ありがとうございます。
次に、また問いを戻りまして、問い三に行きたいと思います。
ケアマネさんについてなんですが、シャドーワークのお話が繰り返し出ておりますけれども、先般、ケアマネの更新制の見直しについてお伺いをいたしまして、実務上の負担軽減も実現していただきたいとお願いをいたしました。また、ケアマネの事業所の事業継続というのも本当に喫緊の課題でございます。
シャドーワーク、これは本当に皆様も言及されていらっしゃいますけれども、やはり御本人と御家族と最も距離が近いのがケアマネさんで、そういういろいろな困り事を目の前にして、いろいろなオーダーを受けたときに、やはり断りにくいんだと思います。元々お優しい方々だということと、今自分が見捨てたらこの人たちは困っちゃうじゃないかということがあるということはよく本当にお伺いをしておりまして、それは、病院への付添いですとか、介護保険外の買物の代行ですとか、緊急時の身元保証、行政手続のアドバイスとか、本当にいろいろなことを、まさにアンペイドで、シャドーワークでやっていらして、それが当たり前になっているということを何とかしなきゃいけない。これも本当に業務負荷になってしまっていて、それが回り回って、ケアマネさんとか事業所が存続できないということになれば、困るのは地域の住民の方でございます。
以前、予算委員会でこの点についてお伺いをしたときには、地域全体の課題として議論していけるよう、今回の法律案の中で必要な対応を行う予定ということは大臣からお答えをいただきまして、では、具体的に、今回の法案でどういった方法でこれの解消に臨むつもりなのかということを、こっちは政府参考人になるんですけれども、教えていただきたいと思います。
○黒田政府参考人 お答えを申し上げます。
先日大臣からお答えをした話を形にして、今法案として御覧いただいている、それから、それ以外の関連の部分もある、こういうことでございます。
具体的な内容といたしましては、今回の制度改正の中で、地域ケア会議の実施の地域包括支援センターの委託の規定、それから、地域包括支援センターの業務として身寄りなしの方々の支援が支援対象になっているということの明確化、これを法改正の中で位置づけた、これが一つございます。
それから、今回、社会福祉法等の改正法案の中で今回のお話を位置づけているわけなんですけれども、先ほどの包括センターの話は介護保険法の中のお話になりますけれども、包括センターは他分野と連携をするということが元々の制度のたてつけの中に入っております。従来の連携先としては障害分野それから生活困窮分野等々が想定をされていますが、今回の法案で新しく設けられる、例えば成年後見の関係、例えば地域権利擁護相談支援センターなどといったものがございますので、こうした分野も連携先の中に含まれます。
ケアマネジャーの皆さんのシャドーワークの中で、特にほかの方にお渡ししにくい業務としてよく挙げられるのが、法的な位置づけがある業務かと思います。そういう意味では、今回の社会福祉法と一体的な今回の法改正の中で、連携先が増え、それからあとは、第二種社会福祉事業の話もございますが、そうしたお話といった全体の絵柄の中で包括センターの位置づけも明確になりということになってくるので、こうした今回の法案全体に込められたメッセージというものを現場の方々にもお届けをしながら、具体的に手順に落として進んでいくように準備をしていきたいというふうに考えております。
○豊田委員 シャドーワークをやらなくていいんですよと国が言ったところで、そのシャドーワークでやっておられる様々なタスクが残っている限り、じゃ、誰がやるんだという問題は残るので、大事なのは、それを誰がやることにするのかということ、かつそれがきちんとペイドされるということではないかと思っていますので、更に実質的に踏み込んで、ケアマネさんももちろんですけれども、実際に困っている方が困らなくなるにはどうしたらいいかということをまた御一緒に考えていかなければいけないんじゃないかと思います。
次に、有料老人ホームについて二問続けてお伺いをしたいと思います。
いろいろ、紹介業者の高額な手数料のお話ですとか、私も予算委員会でお伺いをいたしましたし、囲い込みの問題についても今般の質疑でお伺いをいたしました。
ただ、そうはいいましても、有料老人ホームは、非常に安心を提供してくれる大事なサービスでございます。例えば、親御さんがもう高齢で独り暮らしが心配だということで、お子さんが住まわれている近くの有料老人ホームを探すとか、そういったことも本当によく聞くところでございまして、特養などの社福と、またこの有料老人ホーム、これは本当にコンビネーションでこれからの、現在も、そして高齢化の日本を支えていく基盤だというふうには思っております。
それに当たりまして、有料老人ホームの計画的な整備については、一方で総量規制がかかっておりますのでこれはちょっとままならないという話も聞き、また一方で、都市部などでは、幾つもホームが集中する中で、空室があるホームも増えているという話も伺います。
そういたしますと、国として、有料老人ホームを今後、介護施策の中でどのように位置づけ、総量規制なども含めて、いろいろな状況をどういうふうに変えていく、そして、よりよいありようを考えるのかという点をまずお伺いをしたいと思います。
○上野国務大臣 有料老人ホームは、自立度の高いうちに早めに住み替え、要介護度が中重度以上になっても住み続けられる住まいとして、都市部だけではなくて、中山間、人口減少地域における多様な介護ニーズを有する高齢者の受皿として重要な役割を担っていると認識をしております。
現行、介護つきホームについては自治体の介護保険事業計画における総量規制の対象となっておりますけれども、住まいとして位置づけられてきた住宅型ホームについては対象となっておりません。
一方で、高齢化や人口減少のスピードが地域によって異なることを踏まえますと、各自治体が将来にわたる介護サービス提供体制を検討するに当たっては、やはり多様な介護ニーズの受皿となっております住宅型ホームも含めた有料老人ホーム全体として、設置状況や要介護者等の入居状況等を把握することが重要だと考えられます。
本改正案におきましては、市町村が定める介護保険事業計画において、有料老人ホームの数あるいは入居定員総数について、現行では任意記載事項としておりますが、新たに勘案しなければならない事項として、介護サービスの必要量を見込む際の位置づけを強化をすることとしております。
こうした枠組みの中で、有料老人ホームについて、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを続けることができるための地域包括ケアシステムの中で重要な役割を担う類型として位置づけを行ってまいりたいと考えています。
○豊田委員 ありがとうございます。
住み慣れた地域で自分らしい暮らしを継続する、これは本当にこのワーディングがどう実現するかだと思うんですが。
それで申し上げますと、私も、介護の施設、これは有料も特養もですけれども、現場のお手伝いをしておりました。父が一昨年に亡くなったときも、病院からホームということで、いろいろな結構たくさんのところを見に行きました。また、ヨーロッパに住んでいるときは、ヨーロッパのホームも見に行きまして、ちょっとこれは本当に言葉が難しいんですけれども、身も蓋もない言い方になっちゃうんですけれども、私、たくさん見て、日本の国のホームとか特養とかも含めて、自分が将来ここに入りたいか、あるいは自分の大事な家族をここに入れたいかと思ったら、ごめんなさい、ちょっと語弊があるかもしれませんけれども、基本的にノーだったんですね。
それは何かというと、これはもちろんホームとか施設の方とか職員さんが悪いわけでは全くなくて、現行の介護保険制度がそれを前提としていないということだと思うんですが、基本的にはやはり、閉ざされた空間の中で生活をして、決まった食事とか就寝とかで、決まったレクリエーションがあって、外に行けない、行かせられないんですね。
私、ヨーロッパで、全部が全部そうじゃないと思うんですけれども、見たいろいろな施設とかホームだと、結構外出を、もちろん車椅子であったり大変な方もあるんですけれども、それを介助しながら、普通に買物に行ったりとかお花見をしたりとか。何かやはり人間の、人間らしいそれまでの生活、何十年も生きていらした高齢者の方の日常の延長がそこにあるかということが私はとても大事だと思っていて。
何かそんなきれいごとを言っているんじゃないよみたいな感じになっちゃうかもしれませんけれども、ケアだけでもすごい大変というのは私も現場を見ているので分かるんですね。もちろん分かるんです。身体介助も含めて、食事の世話も含めて、ミニマムな、命とクオリティーのあるライフを維持するだけで本当に大変な状況なんですが、更にプラスアルファで、人間らしい生活、楽しみというのは何だろうみたいなことが、ちょっと今、日本のホームとか特養の中に私は見出すことが非常に難しいなと思っていて、これはどうすればいいのか私もまだ解がないんですが。
ただ一方で、私のところは違いましたけれども、例えば、物すごいゴージャスな建物とかしつらえがあったりするような有料老人ホームも結構ございます。私はやはり、人間も建物も外見ではなくて中身だと思っておりますので、その中身という意味において、サービスのクオリティーが高いということもそうですし、ちょっと抜本的に目を変えて、今までその方がやってきた生活を、どうやって外の世界とつながる、開かれているという意味においても続けるのかななんということが、ずっと課題として考えております。
今回、登録制度を導入するということで、登録基準が設けられることになっておりまして、ちょっと私が申し上げた話とは直接直結できないと思うんですけれども、有料老人ホームの中身、クオリティーのありように関する内容もしっかりと登録制度の基準に位置づけていただきたいと思います。
そしてまた、いろいろな地域社会への参加などを促すという点についても、有料老人ホームが特定施設となった場合には、介護報酬で評価されるということも必要だと考えますけれども、ちょっとここは、私の理想と現実の間にあるギャップが少しでも埋まっていくと、現場の負荷が増えてはいけないんですけれども、それをきちんと評価する形で、私がというよりは、ここにいる多くの方も、また国民の方も、自分が将来年を取ったときに、このホームに入りたいなというホームが適正な価格で、幸せが継続するのをどうやってつくっていけるのかなというところをちょっとお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 有料老人ホームにおいては、まず、利用者が希望に応じたサービス、これを選択できることが重要ですし、それと、今委員から御指摘ありましたとおり、地域活動への参加なども含めまして、地域に開かれた存在となることも大切だと考えています。
今回、登録制を導入いたしますが、ホームの登録基準の策定に当たりましては、介護予防の活動への参画、これは外部での活動も含めまして、そうしたことであったり、あるいは、地域の支援機関へのつなぎなど、地域資源の把握、活用も含めた連携や交流を深めていく、そうした旨を盛り込むことも想定をしています。
また、介護つきホームについては、その指定基準において、地域との交流を図ることを求めておりますが、今般の見直しを踏まえた更なる取組について、今後になりますが、必要な検討をしっかり進めていきたいと考えています。
○豊田委員 まだまだ道遠しという感じがいたします。私どもも頑張らなきゃいけないというふうに思います。
ちなみに、私の父は、絶対に家に帰りたいと言って、家族も入れたいホームがないねということで、家に帰りまして、ただ、退院して三か月後ぐらいにもう一回大腿骨の手術が必要になって、その後、敗血症で病院で亡くなってしまったので、私はちょっと無念というか、助けられなかったなという思いもございまして。
やはり高齢社会において、それこそ祖父母の方とか親御さんとかを、どういう形で本当に幸せに最期のときまで過ごしてもらうかというのは、私たちの、みんな共通の課題だと思いますので、政治、行政という枠に今せっかくいる私たちも、自分事である思いをきちんと国民のために還元していくことが大事かなと思います。
残り二分ほどなので、問い八で、大臣、済みません、介護福祉士養成施設と福祉人材確保の協議会で、大変はしょって質問だけいたします。
養成施設の今回の経過措置がなくなってということなんですが、やはり人口も、若年人口も減っていきますし、介護職もなかなか人気がないということで、経営をこれからどうしていくのかという養成施設の問題がございます。生き残るためにどういうふうに創意工夫をやっていけばいいのかということ、教育だけに特化していてはちょっといけないんじゃないかということがまずあると思います。その点が一点。
そして、今回、福祉人材確保の協議会が設けられるということでございますが、これはいいことだと思うんですけれども、でも、実際それが、本当につくるだけで人材確保や養成につながっていくのか。更に言えば、例えば地域のお偉いさんたちが集まって何か言うだけの場にならないかとか、そういうことをちょっと心配していたり、あるいは、事務局の仕事が増えて疲弊していくのではないかとか。
そういったことについて、実際に実践的、実効的な仕組みとしていくために、教育をどのようにつくっていくのか、法的に位置づけることでどのような効果を期待されているのか、御見解をお伺いしたいと思います。
○上野国務大臣 まず、養成施設についてでございますが、介護福祉士の養成施設においては、質の高い介護福祉士を養成していただくことが重要でありますので、例えばICTやデジタルリテラシーに関する教育の充実など、教育の質そのものの向上を図っていくことも必要だと考えています。
また、地域で求められる役割もあると考えております。昨年十二月の社保審福祉部会の報告書においても、地域における福祉に関わる人口を増やすための、地域の担い手に対する入門的研修等の実施、あるいは、養成施設の資源を活用した、介護職員や他分野で働く人材への実務者研修を始めとするリカレント教育の実施などに取り組んでいくことが必要とされております。そうしたことをしっかりこれからもそれぞれの施設等で進めていただけるように努力したいと考えます。
また、協議会のお話がございました。都道府県における福祉人材確保のための協議会においては、形式的な情報共有にとどまらずに、地域の課題解決に向けた現場の実践的な取組につながるようにすることが必要だと思いますので、各地域が抱える個別課題に応じたプロジェクトチームを創設することも有効だと考えております。
加えて、協議会の法定化に当たりましては、構成員に守秘義務を課すこととしておりますので、例えば、現在就労していない研修修了者に関する情報を共有をし、就労へのアプローチを行うなど、より具体的、実践的な議論や取組につながることが期待をされているところでありますので、各地域における実践的な取組を後押しをしていきたいと考えています。
○豊田委員 人材をどうやって確保するかというのは、まず、やはり介護の仕事が人気が出ないといけないと思っていて、だから、今働いている方が本当に正当に評価されて、感謝されて、報われる、だから、若い人も入っておいでというふうにして、それを継続していくようにするという、そちらの観点も併せて大事だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
今日はありがとうございました。これで終わります。
○大串委員長 次に、古川あおい君。
○古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいです。
質問の機会をいただき、ありがとうございます。
本日は、頼れる身寄りがいない高齢者に対する支援についてお伺いしたいと思います。
今回の法改正に伴い、頼れる身寄りがいない高齢者に対する相談のサービスというものが社会福祉事業として新設されるということになっておりますが、ここで言う、頼れる身寄りがいない高齢者の対象範囲についてお伺いしたいと思います。
ここで言う、頼れる身寄りがいないというのは、戸籍上の親族が存在しないような場合に限られるのでしょうか。それとも、戸籍上は親族が存在しているけれども、虐待であったりとか、DVであったりとか、あるいは、長期にわたって関係が実質的に途絶えているというようなことにより、実質的に親族の支援を受けるようなことが困難な場合も含まれるのでしょうか。簡潔にお答えいただければと思います。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
この事業の対象者につきましては、余り形式でばしっと決めるのではなくて、むしろ、本当に誰が困っているのか、そういった視点から物事を考える必要があると思っております。
身寄りがあっても、家族、親族との関係は様々でございますので、一律に戸籍上の親族がいる人を対象外とすることは考えてはおりません。また、高齢者だけでなく、障害者なども含め、頼れる身寄りがいないことに起因して本事業で行うような支援を必要とする方、そういった方については対象になり得るというふうに考えております。
いずれにいたしましても、具体的な対象の範囲については、今後、調査研究事業等を活用して検討を深め、整理していきたいと思っております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
具体的な詳細は今後検討とのことですけれども、戸籍上の親族がいるかいないかといった形式なところにはとらわれずに実質的な内容を見ていくというところで、非常に心強く思います。
関連してなんですけれども、ちょっと御紹介したいのが、こうした、そもそもの問題の背景としては、やはり身寄りのいない高齢者の方が介護施設であったりとか病院だったりとかに入ろうとしたときに、身元保証人がいないことによって入居拒否みたいなことが起きてしまうというものが元々の問題の根底にあったと思います。
この件に関しては、平成三十年の八月に厚労省の老健局から、市町村や地域包括支援センターにおける身元保証等高齢者サポート事業に関する相談への対応についてという形で通知が発出されております。この通知では、介護保険施設に関する法令上、身元保証人を求める規定はないため、身元保証人がいないということだけを理由に、入居を拒否するような、サービスの提供を拒否するようなことはないようにというようなことを指導するものでございました。
これに関連してちょっと御紹介したいのが、今現在テレビで放送中の「銀河の一票」という、東京都知事選をテーマにしたドラマがございます。私も実はチームみらいの前に東京都知事選にちょっと関わったこともあって、都知事選のドラマだと思って見始めたんですけれども、実は、このドラマの第三話に、身寄りのいない高齢者の入居問題というのがまさに出てきました。
この物語の中で出てくる身寄りのない高齢者の方がいて、その方をお世話している、親族ではないんだけれども、実質的に手伝っているという方がいる。この方が、実は、身寄りのないその高齢者の方が今は老人ホームに入っているんだけれども、身元保証人がいないので、身元保証人代を民間の事業者にお願いして払っているんですと話をしたときに、ちょっと制度に詳しい別の人物が現れて、いやいや、厚労省が通知を出しているんですよ、要らないんですと切り込むというシーンがございました。それで、そうなのかというところで、介護施設に行って、実際に施設長と話をしてみるんだけれども、もちろんその通知は存じ上げていますと。だけれども、実際に、それでは入居は拒否できませんと言われても、そういった実質的に身元保証人の方であるとか親族の方であるとかに判断を仰がなくてはいけないような場面が多々あるんです、もっと人がいれば、もっと体制が整っていれば、誰でも来てくださいと言えるかもしれないけれども、実質的にはそういった体制を整えるのは難しいんですという話がございました。
これはもちろんドラマの中の話ではあるんですけれども、ただ、似たような状況、身寄りがいないことを理由に入居を拒否するなということ、もちろん、その理念、趣旨は理解するけれども、実質的に、じゃ、どうしたらいいんだろう、介護施設としてはどうしたらいいんだろうと思ってしまうということがあると思います。
これを背景にお伺いしたいんですけれども、こうした、通知で拒否してはいけないといっても、実質的に介護施設としては困ってしまうという問題を解消するためには、その介護施設の方たちに対しても、こういうところに相談してください、こういう対応をするといいですよということを厚労省からも伝える必要があると思います。このように、どうすれば実際に介護施設が身元保証人がいない高齢者の方も安心して受け入れられるようになるかという観点から、実務上の課題に対してそういった方から相談があったときの介護施設の相談先や具体的な対応の指針について分かりやすく示していただければと思います。いかがでしょうか。
○黒田政府参考人 お答えいたします。
身寄りのない方を含む高齢者が住み慣れた地域で暮らすことができるように、介護・医療サービスへのアクセスが確保されるということが大変重要です。
御指摘の、介護施設内への高齢者の受入れに当たって実務上ハードルがある点につきましては、先ほど御紹介いただいた通知に加えまして、介護分野につきましては、令和六年度に、介護施設等やその従事者に求められる役割、活用可能な支援リソース等をまとめた「「身寄りのない高齢者」を介護施設等で受け入れるときの主なポイント」という啓発資材を作りまして、ホームページ、それから自治体、関係団体等を通じて周知を行っております。
このポイントの中では、例えば、委員御指摘があった相談先の話、それから、具体的な必要な場面、例えば通院の場面ですとか、それから判断能力が不十分な方の手続に関する場面ですとか、そういった場合に活用可能なリソースとしてどういうものが考えられるのかといったものの御紹介などを入れまして、介護施設と地域の関係者が連携して受入れを図っていく、施設の御負担も少し下げながらということをお示しをしております。医療分野についても、同様の取組事例集の発出等々が行われております。
今やっておりますということはこういうことなんですけれども、これでもまだなかなかという話もあろうかと思いますし、今回の法改正のテーマがまさにそうした様々な支えが必要な方々からの新たなニーズということかと存じますので、この法改正の議論の中で明らかになった課題等々もしっかりお伺いをしながら、現場のお話も聞いて、更なる充実についても検討してまいります。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
実は、あの通知は私が厚生労働省の老健局で働いていたときのものでして、私もその背景となるいろいろ調査事業ですとかに関わっていたものもあって思い入れもございますので、これからも是非この問題を追いかけていきたいと思います。
こうした身寄りのない高齢者の問題ですけれども、その多くは、やはり自分がどんな支援サービスが利用できるのかということについて、情報が得づらい状況にあると思います。また、そういった問題に対して対応するケアマネの方もずっと勉強し続けなければいけないですし、包括の方もいろいろ新しい制度ができていろいろ大変だと思います。特に、やはり声を上げることが難しい当事者の方が制度の存在を知らないまま利用できずにいる、取り残されるということはあってはならないと思います。
こういった点について、先ほどのお話にもありましたけれども、行政によって、ホームページに載せていますとか自治体に周知していますということがあるということは認識しておりますけれども、広範で一般的な周知だけだと、やはり高齢者の方に対する直接のアプローチとしては不十分なのではないかなと思うところもございます。
やはり、行政や関係事業者の方から、対象となるような方に対して積極的にアプローチするような仕組みが必要なのではないかと考えますが、政府として、こうした実際に今回の事業が必要になるような高齢者の方に支援を届けるため、どのような仕組みを構築していくのか、厚生労働大臣からお答えいただければと思います。
○上野国務大臣 大切な御指摘だと考えます。制度があっても、それを御存じないことによって必要なサービスが受けられない、そうしたことは極力防がなければいけないと考えています。
そうした観点から、一般的な広報はもちろん重要なんですが、それと同時に、やはりそれぞれの方にしっかり情報なりを届ける、あるいは情報を入手する、そういったことが必要かと考えております。
地域において、日頃から御本人に関わる支援者などから直接情報を届けることが重要ではないかと考えているところでありますので、例えば、本人の支援に当たる地域包括支援センターなどの一次相談機関が、アウトリーチにより、潜在化をしている支援ニーズ等を把握をした上で、利用できるサービスなどの情報をお届けをして、支援につなげる、こうしたことは大事かと考えておりますし、また、御本人に身近な社会福祉協議会や当事者団体との連携を通じて、市町村が支援ニーズの発掘や情報提供を日頃から行うことも必要かと考えております。
また、こうした地域の取組を後押しをする、そうした観点からも、地域の支援関係者、様々な方がいらっしゃいますが、制度に関する情報もしっかり届けることが必要ですので、先ほど申し上げましたような、一般的な方法になりますけれども、チラシの作成であったり、ポータルサイトでの積極的な広報、そうしたことも進めていきたいと思いますし、また、広報媒体を活用したそれぞれの団体、全国的な団体、あるいは様々な団体、そうしたところへの周知もしっかりやることによって、それが直接的にもまたいろいろな方につながるようにしていくことが必要かと考えております。
いずれにいたしましても、こうした様々な取組を進めることによりまして、必要なサービスを受けられるようにしっかり情報提供をすることが必要かと考えています。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
大臣としても多くの方に情報を届けることが重要だと認識しているというお答え、ありがとうございました。
一つ、通告していないんですけれども、ちょっと確認としてお伺いさせていただければと思います。
前の方々の質疑もお伺いしていて思ったのが、やはり、今回のサービスに期待している方、今回の新制度に期待している高齢者の方だったりとかは多いと思います。ただ、実はこの制度というのは、私が法律を読んだ限りだと二年以内の間に施行するということになっているので、今回、この法律が、じゃ、仮に通過しましたとなったとして、すぐに使えるわけではないという認識でよろしいでしょうか。
今回の新制度に期待していて、これができるんだったら自分は使おうかなとか、近所のあの人は使えるんじゃないかなと思っている方たちに対して、この制度がいつから使えるようになるのかというところですとか、先ほども、対象は、こういう方針はあるけれども、具体的にはこれから決めますという話がありましたけれども、いつ頃、どのように決まるのかというところについて、今お答えできる範囲について御説明いただければと思います。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
まさに今先生おっしゃったように、施行についてはそういった時期でございますけれども、今もモデル事業という形で行っているところでございます。そのモデル事業のやっているところを参考にしながら、ガイドライン等々、いろいろなことを作っていかなきゃいけないと思っています。
この委員会の質疑を通じまして、先生方から、やはり、この事業はいいんだけれども、いろいろこういうことを気をつけなきゃいけない、ああいうことを気をつけなきゃいけない、いろいろな御指摘もいただいております。そういったことをしっかり議論することも必要だと思っておりますし、一方で、そのニーズに対して早くお応えするということも大切だと思っておりますので、我々としては、そういったいろいろな実証事業の例なども踏まえながら作業を進めていき、できるだけ速やかに施行できるように努力していきたい、このように思っております。
○古川(あ)委員 ありがとうございました。
制度の詳細についてはこれから詰めていく、その際には、今回の質疑のときに出てきた委員の方の御意見であったりとか、参考の方の御意見であったりとか、そういったものを取り入れていくということですので、是非、そうした質疑の中で出てきた様々な指摘に応えるような形で制度をつくっていただければと思います。
次の質問に行きたいと思います。
次に、重層的支援体制整備事業についてお伺いします。
この事業は、複雑化、複合化した地域住民の課題に対応するために、属性を問わない形で相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援などを一体的に行うものだと理解をしております。
今回の法改正で、この事業の計画に当たって、事業の目標や評価に関する事項を定めて、定期的に計画を見直しする体制を整備するというふうになっていると思います。こうした評価指標を定めて、振り返って評価して見直すというようなサイクルを回すことということは、一般的に非常に重要なことだと理解をしております。
しかしながら、特にこうした福祉の色の入ってきたようなサービスになってくると、評価をするというのは簡単なことではなくて、支援プランの作成件数ですとか、そういった数値化しやすい実績だけを見るのでは不十分ではないかと考えます。実際には、アウトリーチの取組であったりとか、関係機関との連携や住民理解の促進度合い、地域づくりなど、数値で測りにくい取組こそが、実は地域において、利用者の方にとって重要な役割を果たしているような場合があるからです。
今回、目標や評価ということが新たに加わるということですけれども、こうした数値で測ることが難しい取組についてはどのように評価していくつもりなのか、厚生労働省のお考えをお願いします。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
重層的支援体制整備事業、この質疑の中でも何度か出てきているものでございます。この重層事業につきましては、まず、私どもとして、大変大切な事業、地域の包括的な支援体制をつくるに当たって大変大切な事業だというふうに思っておりますし、質、量両面にわたって推進をしていくということが必要だというふうに思っております。
その上で、この重層事業の評価につきましては、昨年度の調査研究事業において、質的な面も含め、どのような活動体制整備が望ましい効果が発現するかを整理したロジックモデル、こういったものを作成したところでございます。
ロジックモデルにおいては、包括的な支援体制の整備に必要な活動、働きかけ等を例示した上で、こうした活動を実施することにより、例えば、自ら相談に来ないが支援を要する対象者を把握するですとか、関係機関が連携し、ケースを適切な支援につなぐとか、また、地域との関係性を構築する、こういった、数値目標とはちょっと違う観点ではありますけれども、こういったことができるようになったかを自治体が自ら確認できる自己点検ツールというふうにしております。
このロジックモデルについて、今年度、複数の自治体において実施を行った上で、自治体の負担にも考慮しつつ、更に使いやすいツール等の開発を行うことを検討したいと考えております。
こうした取組により、重層事業を実施する場合を含め、包括的な支援体制の整備がどの程度進んでいるか、質的な面についても自治体が自ら確認、評価できる、こういった環境の整備を進めていきたいと考えております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
ちょっと重なる部分もあるかもしれないんですけれども、関連してお伺いいたします。
やはり、評価指標などというのが、件数などの分かりやすい、測りやすいものに偏ってしまうと、自治体の取組内容が硬直化してしまったりとか、地域の実情に応じた柔軟な取組というものが損なわれるおそれがあるかと思います。
こうした自治体における柔軟性を確保するために、評価の設計においてはどのような配慮を行うつもりでしょうか。
○鹿沼政府参考人 お答えします。
重複している点については簡単に御説明をさせていただきますが、議員御指摘の重層事業の評価に当たっては、社会保障審議会の福祉部会報告書におきましても、評価は、支援実績件数のみでなく、総合的に行うことを念頭に今後検討することが重要である、また、事業の評価方法等の検討に当たっては、市町村の取組状況も多様であることを踏まえることが必要である、こういったことがされたところでございます。
こうしたことを踏まえ、先ほど申し上げましたようなロジックモデル、こういったものを開発し、また今後、評価に生かしていこうというふうに思っております。
いずれにしましても、今年度複数の自治体において実証を行った上で、詳細は検討していくこととしており、今先生からも御指摘いただいた点、こういった点にも十分留意しながら対応していきたい、このように思っております。
○古川(あ)委員 ありがとうございます。
評価をしていくという試み自体はいいと思うんですけれども、余り細かく計測しようとし過ぎると、計測疲れ、測り疲れみたいなものも言われておりますので、現場の方たちが伸び伸び働けるように、自由な発想で、よい取組を続けていけるような形で制度をつくっていただくことが重要だと思います。
また、今回の制度がそもそもできた趣旨として、元々の重層的支援体制整備事業が、なかなか、大規模な自治体ではいいんだけれども、小規模のところで広まらないというところでできた新しい制度だと思います。
こうした、元々の、うまくいっていないときにちょっと別のことを考えようというのは必要なことだとは思うんですけれども、新しい制度がどんどんできたりとか、今ある制度がどんどんどんどんすごい勢いで、慣れる前に変わってしまうとかとなって、結構、現場の方だったりとか自治体の方というのが振り回されているような声というのも聞いておりますので、そういった現場の方たちに負担が過度に寄らないような形で制度を見直していくことであるとか、シンプルな制度、分かりやすい制度、使いやすい制度というものを制度改正の際には志向していただくことが必要かなと思っております。
では、次の質問に参ります。
DWAT、災害派遣福祉チームの法制化についてお伺いします。
DWATの制度化に当たっては、登録制度が今回設けられるわけですけれども、こうした整備だけでは十分ではないかなと思っております。実際の災害対応においては、発災直後から正式な体制が整うまでの間の初動支援というものも必要となりますし、復旧復興期への引継ぎ、さらに、派遣元施設に対する人員面、財政面での配慮まで、一体的に設計する必要があります。
この点、国は、今回の制度改正により、どのような制度設計を行うのでしょうか。
また、災害時には、国や都道府県、政令指定都市、関係団体など複数のルートから派遣要請が行われる場合があります。その結果として、被災地の現場や派遣元施設に複数のルートから連絡が来ることによって混乱が生じるということは避けなければなりません。
この点、DWATの派遣要請ルートや調整体制についてどのように整理するのか、お伺いします。
○鹿沼政府参考人 お答えいたします。
被災者への福祉的支援に当たっては、やはり、時間の経過ですとか被災者の避難生活場所の移動等により、その置かれている状況というもの、環境というものが非常に変化すると思っております。こうした中で、それぞれの状況に応じて、切れ目のない支援、こういったものをどうしていくかということが大切かと思っております。
このため、発災直後の応急期の活動が想定されるDWATと、復旧復興期の被災者見守りですとか相談支援等の事業を行う関係機関が連携して、切れ目のない支援に取り組む観点から、支援内容の情報共有などについて、個人情報の取扱いも含め、地方自治体に対して通知を行っているところでございます。
また、人員面、財政面での配慮でございますが、DWATの派遣元の施設に対しましては、ガイドラインにおきまして、派遣元施設等の負担も考慮し、平時から、派遣期間を短期間に区切ってローテーションで派遣できる体制を定めておくよう、都道府県の災害福祉ネットワーク本部へ依頼しているとともに、災害発生時には、介護報酬等の取扱いとして、被災地に職員を派遣したことにより一時的に職員が不足しても、人員基準を満たすことができなくなった場合についても柔軟な取扱いを可能とする、こういったようなことをお示ししているところでございます。
また、派遣要請の要請ルートの整理でございますが、能登の地震におきましても、社会福祉施設等に対して多方面から要請が寄せられて混乱が生じたということで、派遣要請の流れについて整理を行い、DWATや介護職員の応援派遣については、各都道府県の災害福祉ネットワーク本部、これが調整することを原則といたしました。
引き続き、被災地に職員を派遣いただく施設等の関係者の御意見を丁寧にお伺いしながら、被災地への派遣が円滑に行われるよう努めていきたいと思っております。
○古川(あ)委員 時間が来たので終わりたいと思いますけれども、最後の話として用意しておいたことではあるんですけれども、防災、災害の対策というときには、縦割りではなくて、本当に様々な省庁であったりとか施設、自治体等々が関係してきますので、是非ともその垣根を越えて、連携した支援、切れ目ない支援というものをお願いいたします。
終わります。ありがとうございました。
○大串委員長 次に、辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党の辰巳孝太郎でございます。
中山間地、人口減少地域に対応するための特定地域サービスは、介護保険サービスだけが対象となるのではありません。今回の改正案では、実は、障害者あるいは子供を対象とする障害福祉サービスも同様の類型が設けられることになっております。
介護保険サービスでは、人口減少地域とは高齢者人口の減少地域と厚労省は説明をしているわけなんですが、それでは、障害福祉サービスのこの特定地域というのは、介護保険法と同様に、人口減少その他主務政令で定める基準に該当する地域と書かれているわけなんですね。
大臣に確認をしたいと思うんですけれども、介護保険では人口というのは高齢者人口だということを指しているんですが、障害者福祉のサービスでは何を指すんでしょうか。お答えください。
○上野国務大臣 御質問の特定地域についてでございますが、現行の特別地域加算の対象地域を基本としつつ、今後、国が人口の減少などに着目をした一定の基準を示し、都道府県がその基準を踏まえて市町村の意向を確認をし、市町村の全域又は市町村内の一部の地域を対象地域として決定することとしております。
この人口の基準につきましては、一般的な人口のほか、生産年齢人口や障害福祉サービスの利用者数などが考えられますが、具体的な基準につきましては、本法案をお認めいただいた後に、関係審議会において検討していきたいと考えております。
○辰巳委員 これはちょっと、法改正するというのにいまだ決まっていないということなわけなんですね。これは事業の範囲を決めるために非常に大事な定義だと思うんですけれども、それについて決めずにこれを提案するというのは、余りにも無責任じゃないかなというふうに思うわけですね。
厚労省がPwCに委託をして行った報告書があるんですね。人口減少下における障害福祉サービスの提供体制のあり方に関する調査研究事業ですが、ここでは、人口減少地域とそうでない地域とで、需要や職員の状況、経営状況もその傾向に大きな違いはないという結果がおおむね出ているわけなんですね。
もちろん地域ごとに様々な課題はあるんですけれども、しかし、地域ごとで多種多様な課題はあるんですが、人口減少ですよね、生産年齢人口であったりそのほか利用する人であったりということをおっしゃりますけれども、人口減少という切り口だけで規制緩和していくのは何でなのか、いいのかということが私は問われているというふうに思うんです。
障害福祉サービスにおいて既に基準を満たせない場合に、自治体の条例で基準を緩めて障害福祉サービスを提供する基準該当サービスがもう既に存在をいたします。ここでは、管理者や専門職の常勤要件等の緩和は行われていますけれども、利用人員ごとの人員配置基準というのは緩和されておりません。
そこで、厚労省とこども家庭庁に確認をしたいと思うんですけれども、特定地域サービスでは配置人員の資格あるいは人員の数も検討するとされておりますけれども、これは利用者や利用児童当たりの配置人員などまで、配置基準ですね、緩和をするお考えなんでしょうか。どうでしょうか。
○源河政府参考人 障害児支援分野についてお答えさせていただきます。
障害児支援の特定サービスにおける人員配置基準の緩和につきましては、例えば管理者等の常勤、専従要件の緩和を行うことが考えられますが、具体的な配置基準等につきましては、現場の御意見を丁寧に伺いながら、お認めいただきました後、今後、審議会等で御議論いただく予定でございます。
サービスの質を確保しつつ、地域の実情に応じて柔軟なサービス提供が可能になるよう、しっかり国としても検討を進めてまいりたいと思います。
○野村政府参考人 お答え申し上げます。
大人の部分といいましょうか、障害者の方のサービスの部分でございますけれども、御指摘の特定地域サービスですけれども、やはりサービス提供の維持、確保に課題を抱える中山間、人口減少地域におけるサービスの維持、確保と継続ということを狙いとしますが、その一方で、特定地域サービスの導入に際しましても、サービスの質の確保というものにはしっかり配慮していかなきゃいかぬというふうに認識をしております。
そのため、人員配置の面でございますけれども、やはりサービスであるとか、あるいは事業所の間での連携でございますとかICT機器の活用などを前提としながら、例えば、管理者や専門職の常勤や専従要件の緩和などを行うようなことが考えられると思っております。
いずれにしましても、詳細な配置基準の要件につきましては、現場の御意見を丁寧に伺いながら、今後、関係審議会などで議論してまいりたいと考えております。
○辰巳委員 こういうことも決まっていないのがよう分かりませんよね。物すごい大事なことですよ、人員配置。そやけど、まだ決まっていない。しかし、こども家庭庁も厚労省も共通していたのは、常勤や専従要件の緩和は考えられるということだったんですけれども、今でも基準該当サービスでそれはやっているんですよ。それはやっているんですよ。そこまでしか仮にやらないというのであれば、これは何のために障害者施策のところまで特定地域をやるのかということになりますよね。よく分かりません、これは本当に。
もちろん、管理者あるいは専任、常勤要件を外せば、事業を実施している際の見守りなどの体制も薄くなります。支援の質や子供の安全性にも影響が出てきかねないと思うんですが、とりわけ人員配置については、これは今でも大変なわけですよね、これは規制緩和をやったら取り返しのつかないことに私はなると思います。
大臣、これから検討という話なんですけれども、障害者施策の下で、やはり人員の配置については規制緩和というのはやらないということを明言していただきたい。いかがですか。
○上野国務大臣 職員数に関する基準等についてでございますが、やはりサービスの質の確保という観点が非常に大事でありますので、そうした観点を十分念頭に置きながら、今後具体的に検討を進めることが必要だと考えています。
○辰巳委員 人を減らしたらサービスの質の確保なんかできないのは当たり前ですからね。これはもう絶対にやっちゃ駄目だということは言っておきたいというふうに思います。
さて、六月以降、来月ですけれども、障害者福祉の報酬においても同様のひどい抑制が行われるので、今日はちょっと取り上げたいと思うんですね。
事業計画の中間年である介護や障害は、処遇改善のために中間年改定が行われるとされております。介護については基本的に処遇改善加算の引上げでありました。ところが、障害福祉サービスのうち、就労継続支援B型、共同生活援助、グループホームですね、児童発達支援、放課後等デイサービスについて、今年度からの新規事業者について基本報酬の引下げが行われます。これに加えて、就労継続B型については基本報酬区分の見直しも行われるんですけれども、厚労省に確認しますが、なぜこのような見直しを行うんでしょうか。
○野村政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の障害福祉サービスでございますけれども、近年、利用者数あるいは事業所の数、こういったものが増加を続けておりまして、給付費も大きく増加をしております。令和六年改定を挟んで、令和五年度から六年度にかけては、報酬改定率は一・一二%でございましたけれども、給付費としては一二%強伸びるというような状態でございます。
そうした中で、引き続きやはりそうした拡大するニーズに対応するための人材確保というのは課題でありますとともに、急速にサービス事業所の拡大なども続いておりますので、質をどう確保していくのかということも懸念される状況にございます。
まず、御指摘二点のうちの、応急的な単価の方について御説明申し上げます。
その点、今般、三十近いサービス類型がございますけれども、その中で、収支差率が高くて、かつ事業所の数が急増している就労継続支援B型を始めとした四つのサービス類型、ここは御指摘のありました、ほかにグループホームと児童発達支援と放課後デイでございますけれども、こちらにつきまして、本年六月一日以降に新規指定された事業所に限り、令和九年度の報酬改定までの間の措置として、応急的な報酬単価を適用させていただくこととさせていただきました。
この応急的な報酬単価の適用に当たりましては、一定の要件の下で、受入れニーズが特に高い重度障害者の方であるとか、あるいはサービスが不足している地域については対象外とするといったような配慮措置を織り込んでいるところでございます。
そしてもう一点、就労継続支援B型の基本報酬区分の関係でございますけれども、この就労継続支援B型に関しましては、利用者お一人当たりの平均工賃額に応じて段階的な報酬区分を設定してまいりました。そうした中で、六年度改定においては、障害特性などによって、利用者として利用日数が少ない方を多く受け入れられるような場合といいましょうか、そういった事業所もあるということを踏まえて、改定の中で、平均工賃額の月額の算定方法を見直しました。
そうしたところ、高い報酬区分になる、つまり、工賃の算定法を変えたことによって平均工賃額の算出した結果の数字が高くなって、その結果、高い報酬区分の適用を受けるというような事業所の割合が大きく増加をいたしました。こうした変動を受けまして、基本報酬区分の基準の見直しを行わせていただいたところであります。
ただ、その際も、六年報酬改定前後で、計算方法は変わったけれども報酬区分は変わらなかったというところの事業所につきましては見直しの適用対象外とするなどの措置を講じさせていただいたところでございます。
引き続き、これらの見直しの影響なども注視しながら、次期改定に向けて対応を検討してまいりたいとは考えております。
○辰巳委員 これは本当にひどいんですよね。
B型については、障害特性等により利用日数や作業時間が少なくなってしまう方を受け入れている事業所ほど報酬算定上不利になっていたんですね。それを見直そうということで、ちょうど二年前に、その算定式を見直して、不利にならないようにしたんですよ。そういうふうに、正当に評価されるようにということで二年前に見直したところ、皆さんの想定よりも報酬が増えてしまった、つまり国からの給付が増えてしまったので、今度はそれを下げるという話をしているわけですよね。これはほんまにひどいと思うんですよ。
局長、聞きたいんですけれども、今、工賃の計算方式の変更による給付費の増額については、これは元々二年前見直しをするときにも、財政影響の試算もしていたはずなんですよ。だけれども、その見通しが外れたから今度は報酬を引き下げるというのでは、これは絶対現場は納得しないと思いますけれども、いかがですか。
○野村政府参考人 お答え申し上げます。
確かに、六年改定の際の平均工賃額の見直しというのは、利用に波のある利用実態、そういうものを勘案するようにということで見直しをさせていただきました。そうやって計算方法は見直したのですが、その際、算出される平均工賃月額の基準額の方を当時はいじりませんでした。その結果、五年度から六年度にかけて、B型への給付費総額というのは、二〇%急速に伸びるというふうになりました。そういう意味では、やはり工賃の平均、分布の状況であるとかを見て、もうちょっと線引きをしっかり考えるべきであるということで、今回、その分布の状況なども見ながら、改めて修正をさせていただいたということでありますので、なかなか、期中の改定ということではございますけれども、御理解をいただけるようにしっかり説明してまいりたいと考えております。
○辰巳委員 この障害施策分野で運営されているような人たちは、そもそも低い賃金、本当に、なかなか大変な事業運営を強いられている中で、ようやく二年前にそういうふうに改定がされて一息つけたという事業所だって少なくないわけですよね。これで、また下げると。これは、制度の信頼性が失われて、ひいては労働者確保に影響が出てくる。本来は、基本報酬の引上げ、B型の事業所の報酬の引上げそのものをやはりしていくべきなんですよ。
実際に聞いてまいりました。都内の利用者二十名規模の事業者の影響を聞きましたところ、基本報酬の減額分は年間で約百十万円だと。今回、処遇改善加算で増額もされているんですけれども、これが三十四万円ですから、差引き、今回の期中改定で七十六万円の減収見込みになるんだということなんですね。これは、職員の給与や雇用にも影響が出ます。年額ですからね。神奈川の事業所の職員だという方は、昨年十一月に採用になりましたけれども、四月末に退職するように促されたということでありました。これは本当にひどいと思います。
例によって財務省も、総費用額の抑制の提案を財政審で行っていますよね。せやけど、介護保険と同様に、給付費の増を理由に強力な給付の抑制を進めていくと、これは障害者施設、もたないと思いますよ。
そもそも、繰り返しておりますとおり、障害福祉サービス、先ほど、何か、給付が上がったから下げるんだというんですけれども。質の確保だというわけですよ。こんなときだけ質の確保を持ち出すなと私は思いますよね。質の確保だというのであれば、処遇改善をやるべきですよ。それをやらずに、給付が増えたから、質の確保だから、もっともっと給付を下げなきゃならぬ、これは議論が倒錯していると私は思います。
OECDの比較を取っても、結局、障害者施策というのは、GDP比で日本の障害者施策は半分ですよ。半分なんです。この十年間で障害者施策の給付費が倍になったと言うけれども、それでもOECDの平均の半分しかないわけですよ。本来もっと上げなあかんわけですよ。人員配置も含めて、こういうところを緩和していく、ここに障害者施策の充実というのは絶対にないと私は言わなければならないと思います。
この期中改定の撤回を含めて、障害者施策がきちんと提供されるような人員の確保こそ、処遇改善こそやるべきだということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。
以上です。
○大串委員長 以上で本案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○大串委員長 これより討論に入ります。
討論の申出がありますので、これを許します。辰巳孝太郎君。
○辰巳委員 日本共産党を代表して、社会福祉法等の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。
本改正によって、中山間地、人口減少地域などを対象として、新たな施設基準の緩和を行う特定地域サービスが導入されます。市町村の約七割で既に高齢者人口のピークを過ぎており、その多くで現在の基準該当サービスより人員配置基準などが緩和されることになります。
特定地域の指定は市町村単位に限定されないため、大都市部の高齢者人口が減少している地域など、高齢者人口が減り始めた市町村に限定されず、広範な地域が新たな規制緩和対象となります。
介護保険法第二条は、介護保険は、被保険者の要介護状態又は要支援状態に関し、必要な保険給付を行うと規定し、要介護状態になったら全国一律なサービスを提供することを原則としていますが、全国の広範な地域でその原則を掘り崩しかねません。
障害福祉サービスについても同様に、人口減少地域における特定地域サービスを導入することが可能となりますが、どのような地域を対象とするのか、必要性についても十分な検討がなされたとは言えません。利用者の安全性確保に不可欠な直接ケアをする人員基準を緩和することさえ、否定していません。
地域支援事業の新類型として、特定地域居宅サービス等事業が新設されます。特定地域において、要介護以上の高齢者に対して、介護保険給付から外して地域支援事業に切り替えることが可能になります。本事業の予算について、高齢者人口の伸びの範囲にとどめることが検討されており、サービスの質や量に制限がかかり、地域の介護の担い手不足が加速されかねません。
また、住宅型老人ホームに限定して、財務省が給付抑制のために繰り返し要求してきたケアプランの有料化が行われます。ケアプランが有料となっている施設サービスや特定施設と同様となっているということを理由にしていますが、改正後も住宅型有料老人ホームは居宅として取り扱われ、提供されるのも居宅サービスとなっています。同じ居宅として取り扱われながら、住む場所によってケアプランの自己負担の取扱いが変わるのは問題です。次の見直しによる、居宅介護支援のケアプラン作成の有料化に道を開くことになりかねません。
最後に、今回の法改正には盛り込まれていないものの、自己負担が二割となる範囲の拡大について、年度末までに検討するものとされています。対象となる所得層は、医療保険の自己負担割合や外来特例の見直しによって大きな負担増を強いられています。年金の実質価値も減り続けています。物価高騰の影響も深刻です。参考人質疑でも指摘がありましたが、二割負担、三割負担が導入されれば、更に高齢者の生活は悪化します。これ以上の負担増は、更なる利用控えが懸念されます。絶対に行われるべきではありません。
以上申し上げ、反対討論といたします。
○大串委員長 以上で討論は終局いたしました。
―――――――――――――
○大串委員長 これより採決に入ります。
内閣提出、社会福祉法等の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○大串委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
―――――――――――――
○大串委員長 この際、本案に対し、鬼木誠君外五名から、自由民主党・無所属の会、中道改革連合・無所属、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、参政党及びチームみらいの六派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者より趣旨の説明を聴取いたします。山本香苗君。
○山本(香)委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。
社会福祉法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一 重層的支援体制整備事業を活用する自治体における包括的支援体制の構築が円滑に進むよう、各自治体の取組状況や実情を十分に踏まえ、小規模市町村における体制整備への支援とあわせて、必要な予算の確保に取り組むこと。また、事業の目標設定や評価に際しては、単なる相談件数等の数値のみならず、伴走支援や関係づくりに資するような質的な成果を適切に評価できる仕組みを構築し、評価業務が現場の過度な負担とならないよう配慮すること。併せて、多機関協働事業の運用指針について、既存制度との役割分担を理由として支援対象が過度に限定されないよう配慮すること。
二 全ての市町村において包括的支援体制を構築し、誰も取り残されることなく地域で支え合う社会を実現するため、市町村への伴走支援の強化を図ること。その際、自殺対策における支援体制等も参考に、新たな仕組みを構築することも検討すること。また、新設される地域福祉推進協力団体の委嘱制度については、銀行その他の多様な事業者の参画を促進し、市町村において地域生活課題への支援につなげる仕組みを構築すること。
三 小規模市町村における包括的支援体制の整備に当たっては、配置基準の柔軟化が安易な兼務による現場の過重負担や専門性の低下を招くことのないよう留意し、必要な研修機会の確保並びに都道府県及び近隣市等による後方支援体制を整備すること。また、分野横断的な人材育成を図るため、複数の国家資格取得に係る科目免除等の養成課程等の見直しを速やかに検討すること。
四 生活困窮者自立支援制度などの包括的支援を担う人材の処遇改善に当たっては、支援ニーズの複雑化・高度化に伴い、現場の負担感が増している現状を踏まえ、その役割に見合った適切な賃金水準の実現や雇用の安定化に向けた自治体への働きかけの強化など、必要な対策を検討すること。
五 既存の支援制度から漏れ落ちやすい、困難な状況にある若年層を早期に発見するため、包括的支援体制の整備に関する大臣指針において、包括的支援体制の中にこども・若者への支援を明確に位置付けること。併せて、不登校や虐待、孤独・孤立など、こども・若者が抱える困難の全体像を横断的かつ的確に把握するため、重なり合うケースを把握できる設計の全国的な実態調査を実施すること。
六 経済的困窮のみならず社会的孤立等の多様な課題を迅速に把握できるよう、生活困窮者自立支援法における「生活困窮者」の定義の在り方について、次期改正に向け速やかに検討を行うこと。また、各事業の委託については、支援の質の向上や相談支援員等の処遇改善を含めて事業の継続性を確保するため、相談支援員の雇用の安定と専門性の向上を促進すること。併せて、相談支援員の雇用形態及び賃金水準等の実態を把握し、良質な人材確保を促す補助体系の見直しを検討すること。
七 中山間・人口減少地域の対象地域について、国として基準を可能な限り具体的かつ明確に示し、都道府県による指定に係る考え方を公表すること。特に、同一市町村内に一般地域と中山間・人口減少地域が混在する場合においては、市町村未満の地域指定について客観的基準を明確化すること。また、その適用がなし崩し的に拡大することのないよう、適切に運用すること。指定状況、サービス提供状況及び質の評価結果について、国が検証を実施し公表すること。制度の運用に当たっては、サービスの質及び職員の負担への影響を十分検証すること。特に、夜勤要件の緩和については、テクノロジーの活用による生産性向上には一定の効果が認められる一方、それが介護職員に代替するものではないことを踏まえ、夜間帯における利用者の安全確保及び職員の負担軽減の観点から、慎重に対応するとともに、緩和後における転倒・急変等への緊急対応体制を確保し、小規模事業者を含む地域の介護提供体制の維持に配慮すること。
八 中山間・人口減少地域における包括的な評価の仕組みの導入については、利用者と事業者の利益相反(利用が少ないほど事業者の収益が増す構造等)が生じ得ることに留意し、サービスの質及び量並びに介護保険制度の公平性及び公正性が損なわれることのないよう丁寧に検討すること。また、移動時間等に係るコストや人材確保に必要な賃金水準等を踏まえ、事業継続が可能となる報酬体系の在り方について労使等の関係者の参画する場で検討を行うこと。その際、特定地域に係る負担が著しく増加することのないよう、調整交付金の機能強化、地域医療介護総合確保基金の拡充等の財政支援措置について幅広く検討すること。併せて、特定地域以外の訪問系サービスについて、利用者宅間の移動コスト等を勘案した包括的な評価の仕組みの導入の可否について、地域間格差及び利用者負担の公平性等に配慮しつつ検討すること。
九 頼れる身寄りのない高齢者等への新たな支援事業の実施に当たっては、市町村の責任と役割を明確化するため、大臣指針及び地域福祉計画ガイドラインに当該支援を明記した上で、新たな支援事業を市町村の包括的支援体制の中に位置付け、地域包括支援センター、生活困窮者自立相談支援機関、社会福祉法人、互助組織等との連携を含め、適切な役割分担を図ること。また、現行の日常生活自立支援事業における取扱いや実態も踏まえ、社会福祉協議会において、地域の実情に応じた適切な人員体制の確保が図られるよう、安定的な運営を可能とする必要な支援を検討すること。
十 頼れる身寄りのない高齢者等への新たな支援事業の実施に当たっては、本事業が利用料収入による運営を原則としていることも踏まえつつ、低所得者や生活保護受給者が経済的理由によって必要な支援から漏れることのないよう、適切な利用料の設定や減免措置の在り方を検討すること。併せて、行政による実施主体の指導監督、利用者の権利擁護など適正な運営を担保するための必要な体制の確保に取り組み、本人の事前同意に基づく事業者による死亡の届出を円滑化する運用の整備等、死後事務支援の実効性確保に必要な措置を講ずること。また、当該事業の具体的な制度設計に当たっては、対象者の範囲、支援内容、利用者との契約の在り方、死後事務の範囲及び相続関連事務との切り分け等について、これまでの実践の蓄積を有する社会福祉協議会をはじめ、福祉、医療、法律等の関係者が参画し、検討を行う場を設けること。併せて、対応困難なケースが社会福祉協議会に集中することのないよう、社会福祉法人や民間事業者を含む多様な担い手の参画を促すこと。
十一 中重度の要介護者等を入居させる住宅型有料老人ホームの登録基準の策定に当たっては、要介護三以上の者の安全性確保、夜間における緊急時対応並びに介護・医療ニーズへの対応等の観点から、必要な人員配置基準を法令上明確化するとともに、現行の標準指導指針を遵守する既存ホームの円滑な移行に必要な経過措置を設けること。その際、登録要件については事業者及び自治体に十分周知するとともに、地域の実情、事業運営及び人材確保への影響を十分踏まえること。併せて、登録対象ホームの入居者に係る介護報酬上の取扱いについては、集合住宅向け訪問介護等と地域訪問型サービスとの評価の在り方について、過剰サービスの誘発を防止する観点から精査すること。
十二 中重度の要介護者等を入居させる住宅型有料老人ホームの入居者に対する新たな相談支援類型への利用者負担の導入が介護付きホーム等との均衡の観点から行うものであることについて政府として説明に努めること。新たな相談支援類型の導入後、サービス利用の抑制による重度化リスク、利用者負担及び居住継続への影響並びにケアマネジャーへの過剰な要求の状況を施行後一定期間ごとに把握し、必要な見直しを行うこと。さらに、ケアマネジャーの中立・公正な立場が損なわれることのないよう配慮するとともに、新たな請求・債権管理業務等による過度な事務負担が生じないよう標準的な事務手順及び情報システムの整備等の必要な措置を講ずること。また、在宅サービス利用者全体のケアマネジメントの取扱いについては、関係者の意見を踏まえて慎重に対応すること。
十三 有料老人ホーム等におけるいわゆる「囲い込み」の解消に向けた対策の実施に当たっては、特定のサービス事業者の利用を入居の条件とする行為の禁止や、ケアマネジメントの独立性確保のための措置が、単なる形式的なものにとどまらないよう、実効性を厳格に担保すること。特に、登録対象外のホームを含めて、系列サービス事業者への不自然な集中や、利用者の自由な選択を妨げる不適切な誘導が行われていないか継続的に把握・検証を行うとともに、利用者本位のサービス選択が真に保障されるための運用上の監督を強化すること。また、住宅型有料老人ホームの登録制への移行に当たっては、未登録運営及び虚偽報告を防止するため、市町村から都道府県への未登録疑い施設の通知の徹底、罰則の実効的適用及び自治体の指導監督体制の整備等の措置を講ずること。さらに、要介護三以上又は医療依存度の高い高齢者の地域別の受皿の確保を図ること。
十四 本法施行後、登録制への移行状況、利用者負担、重度者の受入れ、指導監督体制等の制度運用について継続的に検証を行い、必要な見直しを行うこと。
十五 介護・福祉分野の事業者(特に有料老人ホーム及び新たに登録の対象となるホーム)における虐待、不正請求その他の権利侵害を未然に防止するため、虐待防止、権利擁護、倫理及び内部通報制度に関する研修について、各事業所任せにとどまらず、外部の専門家の関与による標準化された研修プログラムの整備を含め、自治体における研修体制の整備を推進すること。併せて、現場の職員、利用者及び家族からの内部通報が機能するよう、通報者の保護及び早期対応の仕組みを充実させること。
十六 住宅型有料老人ホームの入居者に係る居宅サービスについては、医療・介護依存度の高い高齢者への対応や看取り機能を担うなど地域の重要な介護基盤となっている実態を踏まえ、利用者保護及び持続可能な制度運営の観点から、報酬構造及びサービス類型の在り方並びに地域包括ケアシステムにおける位置付けについて中長期的な検討を行うこと。
十七 老人福祉法の改正に基づく有料老人ホーム入居者紹介事業に係る優良事業者認定制度の制度設計及び運用に当たっては、高齢者及びその家族、施設運営事業者、紹介事業者等の幅広い関係者に加え、利用者の立場に立った有識者の意見が反映される検討プロセスを確保するとともに、認定基準及び手数料に関するルール等の策定・運用状況について、不当な競争制限とならないよう制度の公平性及び透明性を確保すること。併せて、いわゆる「高齢者等終身サポート事業」については、トラブル未然防止の観点から、優良事業者認定制度の創設等、品質確保のための方策を検討すること。
十八 物価上昇や賃金上昇等に適切に対応するため、制度の持続可能性を確保しつつ、令和九年度介護・障害福祉サービス等報酬改定において、介護・障害福祉従事者の他職種との遜色ない処遇改善、経営の安定、生産性向上に全力で取り組むこと。
十九 各種支援事業の実施に当たっては、関係する書類・様式の削減、国による標準様式の提示及び様式間の整合性の確保等を通じた書類作成に係る現場負担の軽減について不断の見直しを行うこと。
二十 介護福祉士養成施設卒業者への国家試験義務付けに係る経過措置の度重なる延長については、本来速やかに終了させるべき措置であり、今回の延長を最後とすることを基本として、五年後の終了に向けた必要な施策を確実に実施すること。介護福祉士養成施設の留学生や特定技能等の在留資格で就労しつつ資格取得を目指す外国人に対し、日本語教育の充実、好事例の共有、多言語による学習教材・試験対策講座の提供、留学生指導ガイドラインの整備等を通じて、国家試験合格に向けたきめ細やかな支援を充実させること。併せて、パート合格制度の効果について分析を行い、必要な見直しを検討すること。
二十一 ケアマネジャーの資格更新制廃止及び研修の見直しに当たっては、更新制廃止後も引き続き受講が求められる法定研修が、実質的な負担構造の継続とならないよう、国レベルで一元的な教材を作成するとともに、研修内容の精査、短時間化、オンライン活用の推進を図ること。また、研修受講に係る費用負担(受講料等を含む。)の軽減のための事業者等への補助制度について、離島・過疎地及び小規模事業所などで活用されるよう必要な見直しを行うことや、事業所における適切な労務管理に基づく受講時間の確保など、ケアマネジャーの離職防止と定着促進に資する環境を整備すること。また、業務禁止処分を行う際は、利用者のケアプランの継続性を確保するため、代替のケアマネジャーの確保その他必要な手続を省令・通知により整備するとともに、潜在ケアマネジャーの復職支援に取り組むこと。併せて、研修内容については、介護保険サービスに加え、障害福祉サービス、地域支援事業その他の地域資源を活用した包括的支援に資するものとすること。
二十二 新たなケアマネジャーに係る研修制度の実施に当たっては、今回の見直しが、ケアマネジャーの人材確保や負担軽減に資するものとなっているかを確認するため、ケアマネジャーの就業継続及び復職の状況並びにケアマネジメントの質及び利用者への影響について継続的に実態調査を行い、その結果を踏まえ、離職防止及び復職促進並びにケアマネジメントの質の確保に向けた必要な措置を講ずること。
二十三 福祉的な支援の重要性が増大する災害からの復旧・復興フェーズにおいて、円滑な被災者支援に移行できるよう、災害派遣福祉チーム(DWAT)をはじめとする福祉支援と、保健・医療との一体的な連携調整を担う「都道府県保健医療福祉調整本部」について、平時から災害時まで切れ目なく機能する司令塔として、その組織体制や人員配置の検討、関係機関との連携、訓練の実施等が円滑に進むよう、保健医療福祉調整本部の位置付けも含め検討を進めること。併せて、災害時福祉業務従事者の派遣に当たっては、派遣元事業所における人員的負担への配慮を行うこと。
二十四 災害ケースマネジメントについて、避難所、仮設住宅、在宅避難等の各フェーズごとに支援が分断されることのないよう、地域の実情に応じて、重層的支援体制整備事業及び生活困窮者自立支援制度その他の平時の包括的支援体制を基盤とした災害時にも切れ目なく支援を継続できる体制整備を推進すること。なお、令和六年能登半島地震における福祉支援の初動対応の遅れ及び在宅避難者支援の課題を踏まえ、地域福祉計画への災害ケースマネジメントの位置付けに当たっては、人材育成、関係機関との連携等に配慮すること。
二十五 地域福祉計画における災害ケースマネジメントの位置付けに当たっては、平時からの相談支援、多機関協働、地域の見守り・つながりづくり等の包括的支援体制を、災害時にも活用する観点を踏まえ、いわゆる「フェーズフリー」の考え方に基づく支援体制の整備を推進すること。
二十六 災害時における被災者支援については、戸別訪問型支援のみならず、地域住民が自然に集い、交流し、相談や見守り、アウトリーチ支援等が一体的に行われる「居場所型支援」の重要性を踏まえ、平時には地域福祉の拠点として、災害時には被災者支援及び災害ケースマネジメントの拠点として機能する地域の居場所(介護予防と地域の支え合いを一体的に実施する拠点を含む。)づくりを推進すること。
二十七 二〇四〇年に向けて人口構造及び地域構造が大きく変化する中で、介護保険制度の持続可能性を確保するため、被保険者及び受給者の範囲、公費負担の在り方、給付と負担の構造等の論点について、社会保障審議会において幅広く検討を行うとともに、その前提となる中長期的な財政影響試算については、複数のシナリオ及び主な前提条件を明示して公表し、有識者及び関係者の検証に付すことを検討すること。
以上であります。
何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
○大串委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○大串委員長 起立多数。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
この際、上野厚生労働大臣から発言を求められておりますので、これを許します。上野厚生労働大臣。
○上野国務大臣 ただいま御決議になられました附帯決議につきましては、その趣旨を十分尊重いたしまして努力してまいります。
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○大串委員長 お諮りいたします。
ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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〔報告書は附録に掲載〕
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○大串委員長 次回は、来る二十七日水曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時三十三分散会

