第2号 令和6年12月20日(金曜日)
令和六年十二月二十日(金曜日)午後零時三十一分開議
出席委員
委員長 牧 義夫君
理事 石橋林太郎君 理事 黄川田仁志君
理事 星野 剛士君 理事 有田 芳生君
理事 下条 みつ君 理事 藤岡たかお君
理事 和田有一朗君 理事 向山 好一君
大空 幸星君 小泉進次郎君
寺田 稔君 西村 康稔君
福田 達夫君 福原 淳嗣君
松野 博一君 三谷 英弘君
小熊 慎司君 篠原 豪君
原口 一博君 太 栄志君
西田 薫君 岸田 光広君
浜地 雅一君 上村 英明君
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外務大臣 岩屋 毅君
国務大臣
(拉致問題担当) 林 芳正君
国務大臣
(国家公安委員会委員長) 坂井 学君
内閣府副大臣 辻 清人君
外務副大臣 藤井比早之君
外務副大臣 宮路 拓馬君
内閣府大臣政務官 友納 理緒君
外務大臣政務官 英利アルフィヤ君
外務大臣政務官 松本 尚君
衆議院調査局北朝鮮による拉致問題等に関する特別調査室長 菅野 亨君
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○牧委員長 これより会議を開きます。
この際、林拉致問題担当大臣、岩屋外務大臣、坂井国家公安委員会委員長、辻内閣府副大臣、藤井外務副大臣、宮路外務副大臣、友納内閣府大臣政務官、松本外務大臣政務官及び英利外務大臣政務官から、それぞれ発言を求められておりますので、順次これを許します。林拉致問題担当大臣。
○林国務大臣 拉致問題担当大臣の林芳正でございます。
拉致問題をめぐる現状について御報告を申し上げます。
北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国の責任において主体的に取り組み、解決を目指すべき課題です。
二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思っております。
私自身、御家族の皆様との面会の機会などを通じて、長年にわたる苦しみと悲しみを直接お伺いをしております。拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害です。もはや一刻の猶予もない、何としても結果を出してほしいという御家族の皆様の切実な思いを改めて胸に刻んで、問題解決に向けて全力で果断に取り組んでまいります。
拉致問題の解決には、国際社会との連携が不可欠です。例えば、石破総理は、先月、ペルーを訪問した際に、米国のバイデン大統領との日米首脳会談において、拉致問題を含む北朝鮮への対応について、引き続き日米で緊密に連携していくことで一致しました。
私自身も、六月に、我が国が米国、豪州、韓国政府及びEUと共催したオンライン国連シンポジウムに拉致被害者等御家族とともに出席し、拉致問題の即時解決に向けた理解と協力を求めました。今後とも、国際会議や外国要人の方とお会いする機会に直接の働きかけを行ってまいります。
また、拉致問題の解決に向けては、我が国自身が主体的に取り組むことが重要です。石破総理自身、日朝平壌宣言の原点に立ち返り、二十二年前に思い描いた思いを大局観を持って実現すべく、機会を逃さず金正恩委員長に対して呼びかけていく、そして、先頭に立ち、この問題の解決に取り組んでいく旨を述べています。
拉致問題解決のためには、日本国民が心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示すことが問題解決に向けた力強い後押しとなります。拉致問題は過去の歴史上の事件ではなく、今なお被害者が自由を奪われ、御帰国できない状態が続いている現在進行形の問題であることを国民の皆様に認識をしていただくことが重要です。このような認識の下、政府としては、拉致問題に関する啓発活動にも力を入れて取り組んでおります。
本年度は、地方自治体との共催により既に国内四か所で拉致問題を考える国民の集いを開催したほか、拉致問題に関する舞台劇や映画等の上映会を全国各地で開催しました。十二月十四日には政府主催シンポジウムを開催しました。
加えて、これまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発活動を特に積極的に推進していく考えです。具体的には、教員等を対象にした研修や、中学生、高校生を対象とした作文コンクール、教員を目指す大学生に対する講座の開設などの取組を行っております。また、八月には、全国の中学生の参加を得て拉致問題に関する中学生サミットを開催しました。本サミットに参加した中学生のアイデアを基に制作をした広報動画も活用いたします。
これらの啓発活動と並行して、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けたラジオ放送も政府として実施しております。また、民間団体に委託した放送を行うとともに、ラジオの共同公開収録を本年度も四回実施いたします。今後とも、拉致被害者や北朝鮮の人々に向けた情報発信を積極的に行ってまいります。
拉致問題は、石破政権の最重要課題です。拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、一刻の猶予もありません。認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国の実現に向けて、全力で果断に取り組んでまいります。
牧委員長を始め、理事、委員の皆様の御理解、御協力を心よりお願いを申し上げます。
○牧委員長 次に、岩屋外務大臣。
○岩屋国務大臣 外務大臣の岩屋毅です。
衆議院北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会の開催に当たり、牧委員長を始め、理事、委員各位に御挨拶を申し上げますとともに、北朝鮮をめぐる最近の状況について御報告いたします。
日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化を実現するという我が国の方針は不変です。
拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害であり、石破政権の最重要課題です。被害者の御帰国を待ち望んでおられる御家族の皆様の思いを胸に刻み、政府一丸となって、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で取り組んでまいります。
拉致問題は、国際社会共通の課題です。石破総理はこれまで、各国首脳との会談といった場において、拉致問題についての支持を働きかけ、先月の日米韓首脳会合や二国間会談の機会においても、引き続き緊密に連携していくことを確認してきました。
私も、外務大臣として、あらゆる機会を捉え、拉致問題に関する日本の立場を説明し、多くの国から理解と支持を得てきております。先月の日米及び日韓外相会談やG7外相会合及びその他の機会を含めた多数の二国間会談においても、拉致問題の解決に向けて各国の理解と協力を求め、支持を得たところです。
十月のICBM級弾道ミサイル発射を含め、北朝鮮による核・ミサイル活動は、日本の安全保障への脅威であるのみならず、国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦です。北朝鮮が繰り返す弾道ミサイルの発射は断じて許されません。今後とも、日米、日韓、日米韓で緊密に連携するとともに、国際社会とも協力しながら、関連する国連安保理決議の完全な履行を進め、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の完全な廃棄を求めてまいります。
今後とも、牧委員長を始め、理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。
○牧委員長 次に、坂井国家公安委員会委員長。
○坂井国務大臣 国家公安委員会委員長として、拉致問題に関する警察の取組について御報告申し上げます。
北朝鮮による拉致容疑事案は、我が国の主権を侵害し、国民の生命身体に危険を及ぼすとともに、被害者やその御家族に耐え難い苦痛を与える許し難い犯罪であり、治安上極めて重大な問題です。
また、拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中で、時間的制約のある拉致問題は、ひとときもゆるがせにできない人道問題であるとともに、その本質は国家主権の侵害です。もはや一刻の猶予もない状況にあると認識しております。
現在、警察におきましては、日本人が被害者である拉致容疑事案及び朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案、計十三件十九人を拉致容疑事案と判断するとともに、拉致の実行犯等として、北朝鮮工作員等計十人について、逮捕状の発付を得て国際手配をしているところです。
また、これらの事案以外にも、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない事案があるとの認識の下、関係機関と緊密な連携を図りつつ、鋭意所要の捜査や調査を進めています。
今後とも、全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現するため、拉致容疑事案等の全容解明に向けて徹底した捜査及び調査を推進します。
また、我が国は、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決するため、国際社会との緊密な連携の下、関連する国連安保理決議を完全に履行するとの観点からも、我が国としての対北朝鮮措置を着実に実施しているところです。
警察では、これまで、対北朝鮮措置の実効性を確保するため、対北朝鮮措置に関係する違法行為の取締りを推進してきたところですが、引き続き、関係機関と緊密な連携を図りつつ、徹底した取締りを推進します。
拉致問題は、石破政権の最重要課題であります。拉致被害者の方々、そして御家族の皆様が御高齢となる中、一刻の猶予もありません。
今後とも、拉致問題対策本部事務局や外務省等、関係機関と緊密に連携し、政府全体としての取組にしっかり貢献します。
牧委員長を始め、理事、委員各位の御理解、御協力、よろしくお願い申し上げます。
○牧委員長 次に、辻内閣府副大臣。
○辻副大臣 内閣府副大臣の辻清人でございます。
先ほど林拉致問題担当大臣からお話がありましたように、拉致問題は誘拐事件であるにとどまらず、その本質は我が国の主権の侵害であり、国の責任において解決を目指すべき課題です。全ての拉致被害者の一日も早い御帰国を実現すべく、全力で取り組んでまいります。
牧委員長を始め、各理事、委員の方々の御指導をよろしくお願い申し上げます。
○牧委員長 次に、藤井外務副大臣。
○藤井副大臣 外務副大臣を拝命いたしました藤井比早之でございます。
拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題です。拉致被害者やその御家族も御高齢となる中で、時間的制約のある、ひとときもゆるがせにできない人道問題であり、政権の最重要課題です。岩屋外務大臣を補佐し、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて、最善を尽くす所存です。
牧委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願いを申し上げます。
○牧委員長 次に、宮路外務副大臣。
○宮路副大臣 外務副大臣を拝命いたしました宮路拓馬でございます。
二〇〇二年に五名の拉致被害者の方々が御帰国されて以来、一人の拉致被害者の御帰国も実現していないことは痛恨の極みであり、誠に申し訳なく思っています。解決に向けて、あらゆる可能性を模索していきます。岩屋外務大臣を補佐し、石破政権で拉致問題を必ず解決するとの強い決意で臨んでまいります。
牧委員長を始め、理事、委員各位の御支援と御協力を心からお願い申し上げます。
○牧委員長 次に、友納内閣府大臣政務官。
○友納大臣政務官 内閣府大臣政務官の友納理緒でございます。
拉致問題の即時解決に向けて、牧員長を始め、理事、委員の皆様の御指導、御鞭撻を賜りながら、林大臣を辻副大臣とともに補佐し、全力で取り組んでまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
○牧委員長 次に、松本外務大臣政務官。
○松本大臣政務官 外務大臣政務官を拝命いたしました松本尚でございます。
拉致問題の本質は国家主権の侵害であり、政権の最重要課題であります。拉致被害者の方々と御家族の皆様が再会する日まで、この使命は終わらないと心得、外務大臣を補佐し、拉致問題の即時解決に向けて全力を尽くしてまいりたいと思います。
委員長を始め、理事、委員の皆様の御支援と御協力を心からお願いを申し上げます。
ありがとうございます。
○牧委員長 次に、英利外務大臣政務官。
○英利大臣政務官 外務大臣政務官を拝命いたしました英利アルフィヤでございます。
拉致問題の解決には、国際社会との連携が不可欠です。岩屋外務大臣を補佐し、あらゆる機会を捉えて拉致問題に関する国際社会の理解と協力を深め、即時解決に向けて全力で取り組んでまいります。
牧委員長を始め、理事、委員の皆様の御支援と御協力、また御指導を心からお願い申し上げます。
○牧委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時四十六分散会