衆議院

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第14号 令和8年7月14日(火曜日)

会議録本文へ
令和八年七月十四日(火曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 宮路 拓馬君

   理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君

   理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君

   理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君

   理事 池下  卓君 理事 向山 好一君

      井原  隆君    衛藤 博昭君

      長田紘一郎君    小寺 裕雄君

      今  洋佑君    世古万美子君

      俵田 祐児君    土屋 品子君

      とかしきなおみ君   中川こういち君

      長野 春信君    藤田 洋司君

      丸尾なつ子君    丸田康一郎君

      森下 千里君    金子 恵美君

      西園 勝秀君    柏倉 祐司君

      鍋島 勢理君    村岡 敏英君

      島村かおる君    緒方林太郎君

      渡辺真太朗君

    …………………………………

   環境大臣         石原 宏高君

   経済産業副大臣      井野 俊郎君

   環境大臣政務官      森下 千里君

   環境大臣政務官      友納 理緒君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進室次長)           松家 新治君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 福田  毅君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           橋爪  淳君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           福本 拓也君

   政府参考人

   (経済産業省経済産業政策局地方創生担当政策統括調整官)          宮本 岩男君

   政府参考人

   (経済産業省商務情報政策局半導体戦略統括調整官) 西川 和見君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        和久田 肇君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      久米  孝君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           原田 修吾君

   政府参考人

   (国土交通省水管理・国土保全局次長)       中井 淳一君

   政府参考人

   (国土交通省航空局航空ネットワーク部長)     田口 芳郎君

   政府参考人

   (国土交通省航空局安全部長)           石井 靖男君

   政府参考人

   (環境省大臣官房環境保健部長)          伯野 春彦君

   政府参考人

   (環境省水・大気環境局長)            大森 恵子君

   政府参考人

   (環境省自然環境局長)  堀上  勝君

   政府参考人

   (環境省環境再生・資源循環局長)         角倉 一郎君

   政府参考人

   (環境省総合環境政策統括官)           白石 隆夫君

   環境委員会専門員     鈴木  努君

    ―――――――――――――

委員の異動

七月十四日

 辞任         補欠選任

  丸田康一郎君     藤田 洋司君

  鍋島 勢理君     村岡 敏英君

同日

 辞任         補欠選任

  藤田 洋司君     丸田康一郎君

  村岡 敏英君     鍋島 勢理君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 環境の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

宮路委員長 これより会議を開きます。

 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、去る六月十五日に行いました大阪府における環境の基本施策に関する実情調査につきまして、参加委員を代表して、その概要を私から御報告申し上げます。

 まず、高石市の三井化学株式会社大阪工場において、伊澤専務執行役員から同工場における環境配慮の取組について、さらに、畑中高石市長から高石市における環境行政の取組について、それぞれ説明を聴取した後、工場内の廃プラスチック分解油利用製造現場を視察しました。

 同社は、廃プラスチックを原料とした熱分解油から化学品やプラスチックなどのケミカルリサイクル製品を製造する取組を行っています。

 現地においては、廃プラスチック処理の現状や課題等について意見交換を行いました。

 次に、堺市のコスモ石油株式会社堺製油所において、同社の大西取締役執行役員並びに日揮ホールディングス株式会社の秋鹿専務執行役員からSAFの概要及びその普及拡大の必要性について説明を聴取した後、製油所内にある合同会社サファイアスカイエナジーのSAFの製造現場を視察しました。

 同社は、廃食用油を原料としたSAFを製造する取組を行っています。

 現地においては、SAFの製造に関する現状や課題等について意見交換を行いました。

 当委員会といたしましても、循環経済への移行に向けた廃プラスチックの再資源化の一層の推進と、航空分野の脱炭素化に資するSAFの導入拡大及び安定供給体制の構築が着実に進められるよう、委員会活動を通じて精力的に取り組む必要があると改めて認識いたした次第であります。

 最後に、今回の視察に当たり御協力いただきました全ての関係者の皆様に深く御礼申し上げ、視察の報告とさせていただきます。

    ―――――――――――――

宮路委員長 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣府地方創生推進室次長松家新治君外十六名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

宮路委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。西園勝秀君。

西園委員 中道改革連合の西園勝秀です。

 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 先日、環境委員会で、大阪府堺市にある、現在国内で唯一稼働している国産SAFの製造施設を視察してまいりました。現場の皆様の熱意と高い技術力に感銘を受ける一方、二〇三〇年の政府目標の達成には、なお大きな課題があることを実感をいたしました。

 この施設のSAF生産量は、年間約三万キロリットルです。一方、本邦エアラインの年間の航空燃料使用量は約一千万キロリットルに上り、政府は二〇三〇年までにその一〇%をSAFへ置き換える目標を掲げています。その実現には、国産SAFの生産能力の拡大を一層加速させる必要があります。

 政府は、今後、新たな製造施設を順次稼働させ、年間約百十三万キロリットルの国産SAFの生産体制を整備する計画で、このうち廃食油を原料とする生産量は年間約六十八万キロリットルを見込んでおります。しかし、製造能力を拡大しても、原料となる廃食油を安定的に確保できなければ、その能力を十分に生かすことはできません。

 現在、国内で発生する廃食油は業界団体によれば年間約五十万トンとされ、これは政府と業界団体と単位が違いますのでこのまま読ませていただきます、そのうち約四十万トンが飲食店などから排出される事業系、十万トンが家庭から排出される家庭系です。

 ここには大きく二つの課題があります。一つは、家庭から排出される約十万トンのうち、九割以上が回収、再利用されず廃棄されているということです。もう一つは、事業系として回収された品質の高い廃食油のうち、年間約十二万から十三万トンが高値で買い取る海外事業者へ輸出されていることです。

 本来、国産SAFの原料となる貴重な資源が、国内では十分に活用されないまま、廃棄されたり、海外へ流出したりしているのが現状です。このままでは、新たな製造施設が整備されても、原料不足によって十分に稼働できない事態も懸念されます。

 これは単なるリサイクルの問題ではなく、エネルギー安全保障や資源循環、さらには脱炭素社会の実現に関わる重要な課題です。

 二〇三〇年までに航空燃料の一〇%をSAFへ転換するという政府目標を着実に達成するため、原料の安定確保を含め、今後どのような戦略で取り組んでいくお考えか、石原環境大臣の御見解をお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 国産SAFの導入促進は、脱炭素のみならず、エネルギー安全保障や資源循環、国内での新規投資による経済成長に資する観点等から重要であるというふうに考えています。

 我が国では、二〇三〇年時点で、委員が言われたとおり、日本のエアラインが使用する燃料の一〇%をSAFに置き換える目標が設定をされています。

 取組の加速化のために官民の協議会が設置されて、国際競争力のある国産SAFの開発、製造の推進、サプライチェーンの構築に必要な取組が検討されているところであります。

 昨年十二月に協議会のタスクフォースにおいて基本方針が策定されて、この中で、競争力のある安定的な供給体制に向けた取組として、国内で活用が進んでいない国産原料の回収拡大を講じること等が盛り込まれているところであります。

 環境省も協議会に参画するとともに、環境省としては、廃食用油の回収に関する実証事業の取組や自治体への技術的な助言など、廃棄物に由来する原料の確保に取り組んでいるところであります。

 引き続き、関係省庁や事業者と連携しながら、目標達成に向けて更なる国産SAFの供給、利用拡大に必要な取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

 廃食用油だけではなくて、生物性の原料みたいなこともいろいろと検討されているようなので、そういうものと併せて目標を目指していければというふうに考えています。

西園委員 大臣、御答弁ありがとうございます。まさに今、安定、協議会の中での取組、廃食油の回収というお話がございました。しっかりこれはやっていただきたいというふうに思います。

 それと同時に、やはり廃食油の海外への流出、これを止めていくということも極めて重要なテーマだと思います。

 先ほども申し上げましたとおり、日本で回収された良質な廃食油は、年間約十二から十三万トンが海外へ輸出されているということでございます。沖縄地区税関によれば、その輸出量は過去最高を記録し、多くが韓国のバイオ燃料工場に向けられております。我が国の貴重な資源が海外へ流出している現状は看過できない問題です。

 さらに、昨今の中東情勢の不安定化により、石油由来のナフサの供給不安や価格高騰も懸念されております。ナフサは、プラスチックや包装材、農業用資材など幅広い製品の原料ですが、廃食油からSAFを製造する過程では、副産物としてバイオナフサも生産されます。つまり、廃食油の海外流出は、国内燃料だけでなく、化学産業の原料を国内で確保する機会も失ってしまうということになります。こうした状況を踏まえれば、国内で発生した資源は国内で有効活用すべきだという声が高まるのも当然でございます。

 一方で、WTOが掲げる自由貿易の基本原則を踏まえれば、一律の輸出禁止には慎重であるべきです。また、回収事業者からは、輸出を止めれば国内価格が下落し、回収事業や長年築いてきた回収網の維持が困難になるとの懸念も示されております。

 そこで重要なのは、輸出規制ではなく、国内のSAFメーカーが海外事業者に買い負けない環境を整えることです。そのためには、重要鉱物やレアメタルと同様、廃食油についても、資源安全保障の観点から国内循環を促す戦略が必要と考えますが、政府の御見解をお聞かせ願います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 更なるSAFの導入、国内での資源循環の促進に向けましては、昨年十二月、官民協議会のタスクフォースにおいて基本方針が策定されており、民間事業者の国際競争力向上に資する規制、支援の一体的な政策を講じることが重要であるとされたところでございます。

 この基本方針を踏まえ、国産SAFの導入拡大やコスト低減に向けては、官民協議会において、航空燃料供給事業者へのSAF供給の義務づけやSAFを利用する航空会社へのインセンティブの導入などを含めて取り組んでいくこととされているところでございます。

 また、特に廃食用油に関しましては、廃食用油等からSAFを製造する大型プロジェクト二件の立ち上げに向けた検討が現在進められているところであると承知しており、今後、国内の廃食用油の需要の高まりが想定されるところでございます。

 こうした状況も踏まえまして、環境省におきましても、令和七年度に、廃食用油も含めた様々な循環資源の国内循環の現状や課題、ニーズの調査を実施し、有識者による御検討をいただいたところです。

 この検討の結果、国内循環を促進するためには、費用対効果の高いサプライチェーンの構築が重要であり、回収規模の拡大や物流最適化等の効率性向上に向けた対策、国内循環を促すインセンティブ創出に係る検討が必要であるとの御提言をいただいたところです。

 こうした施策、御提言も踏まえつつ、引き続き、官民協議会の場等を活用し、関係省庁や事業者、自治体等とも連携をし、必要な取組を検討してまいりたいと考えております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 まさに今おっしゃられた費用対効果の高いサプライチェーンの構築、やはりこれが私も鍵だというふうに思います。

 そして、家庭から排出される年間約十万トン、この廃食油の回収についても大変重要かと思います。この点についてもちょっとお伺いさせていただこうと思います。

 現在、家庭から出る廃食油の九割以上が廃棄されております。全国で回収を進めるには、住民の継続的な協力を得ること、収集運搬コストの削減という二つの課題を克服する必要がございます。

 本日は、それらの課題を克服している神奈川県藤沢市の取組を御紹介します。藤沢市では、廃食油を週一回の戸別収集により回収しています。住民が回収拠点まで持ち運ぶ必要がないため、負担が大幅に軽減され、高い回収率を実現しています。さらに、家庭から排出される廃食油を一般廃棄物として市が一括回収することで、まとまった量を確保し、有価物として売却できる仕組みを構築しております。その仕組みを活用し、民間企業と協定を締結し、回収した廃食油を大阪のSAF製造工場へ供給しているということでございます。

 藤沢市のように、住民負担の軽減と官民連携による広域的な資源循環を両立する先進的な取組を国が積極的に支援するとともに、全国の自治体へ横展開すべきと考えますが、政府の御見解をお伺いいたします。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきましたとおり、廃食用油の回収を促進するためには、住民の皆様の負担を軽減した形で取組を進めていくことが重要であると私どもとしても考えております。

 こうした考えの下、環境省におきましては、各自治体における廃食用油の円滑な回収に資するよう、一般廃棄物の標準的な分別収集区分を示しました一般廃棄物処理システム指針を令和七年三月に改定いたしまして、廃食用油を標準的な分別収集区分の一つとして位置づけさせていただいたところでございます。また、令和七年度より、市町村による廃食用油の分別収集に要する経費については、特別交付税措置が講じられているところでございます。

 さらに、廃棄物由来のSAF原料の拡大に取り組む民間企業に対し、モデル事業や設備導入補助により支援などを行っているところでございます。

 環境省といたしましては、優良な事例を事例集として取りまとめ、横展開を図るとともに、必要な財政支援を行うことにより、引き続き廃食用油の回収や再資源化を推進してまいりたいと考えております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 やはり、国の支援が自治体や民間企業の取組を後押しすることになりますので、是非よろしくお願いいたします。

 次に、熊対策についてお伺いをいたします。

 本年四月以降、熊の被害が多発しております。これまでに六人が犠牲になり、緊急銃猟の発砲にまで至った事例は十九件ございます。栃木県宇都宮市、東京都八王子市、さらには日本三景で有名な天橋立にも熊が出没し、今やどこに熊が出てもおかしくない状況です。

 熊の発見には、ドローンを使った空中からの熱源探索が有効です。

 昨年十一月二十八日、国土交通省は、航空法上の運用を見直し、人口集中地区上空でのドローンによる熊探索を可能としました。この内容が自治体に周知されたことで、ドローンを活用した熊探索は全国に広がりつつあります。

 しかし、六月八日に宇都宮市で熊が出没した際には、ドローンのジオフェンス機能、いわゆる安全装置が作動し飛行させることができず、人口集中地区における上空からの探索が行えませんでした。今後も、全国各地で同様の事例が発生する可能性があります。

 市販のドローンには、飛行禁止空域での飛行を制限するジオフェンス機能が搭載されている機種があります。そのため、人口集中地区などで熊を探索する際には、ジオフェンス機能を解除できる機体を使用する必要があります。

 こうした運用方法について、全国の自治体に改めて周知すべきと考えますが、政府の御見解をお聞かせください。

 また、空港周辺で熊探索のためにドローンを活用する際には、自衛隊機を含む航空機との接触事故を防止することが大変重要です。そのためには、管制官と十分に連携し、有人機の安全を確保しながら、上空から熊を探索できるドローンの運用体制を構築する必要があると考えますが、現在、その体制状況はどのような状況なのか、教えてください。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 熊対策におけるドローンの活用は、熊の出没状況の把握、それから安全な追い払い、そういった観点から有効な取組の一つであると認識をしております。

 委員御指摘いただきました事例を含めまして、熊対策に関するドローンの活用においての課題、あるいは優良事例、そういったものを把握したときには、関係省庁と連携をしながら自治体の熊対策部局に周知を図っていきたいと思っておりまして、環境省として、効果的な熊対策の推進に努めてまいりたいと考えております。

石井政府参考人 お答えいたします。

 航空機の航行の安全を確保する観点から、空港等周辺や百五十メートル以上の空域でドローンを飛行させる場合には、航空法に基づき許可を受ける必要があるところ、当該許可の申請時に空港等の管理者や空域を管轄する関係機関との調整等を求めており、こうした措置により、航空機とドローンとの接触等を防止する体制を構築しております。

 なお、熊出没時や災害発生時などの場合において、国や地方公共団体又はこれらの者の依頼を受けた者が、獣害を未然に防ぐ観点から、熊の探索や行動範囲を確認したり、人命を捜索するためにドローンを飛行させる場合には、通常、国の許可、承認が必要な飛行であっても、それを不要とする特例を航空法に設けています。

 この場合であっても、特例を適用してドローンを飛行させる場合の運用ガイドラインにおいて、空港等周辺や百五十メートル以上の空域でドローンを飛行させる場合には、航空機とドローンとの接触等を防止するため、あらかじめ空港等の管理者や空域を管轄する関係機関と調整することを求めております。

 先月の宇都宮飛行場周辺でドローンを飛行させようとした事例においても、運航者が使用する飛行マニュアルに基づき、空港等の管理者や空域を管轄する関係機関と常に連絡を取れる体制が構築されておりました。

 国土交通省としましては、引き続き、ドローンの安全な飛行の確保に向けて、関係省庁と連携しつつ、必要な取組を行ってまいります。

西園委員 ありがとうございます。是非、安全なドローンの運航ができるように調整をお願いいたします。

 本日、一冊の本をお持ちしました。これは、長野県にお住まいの宮崎学さんが、四十年以上にわたり熊の生態を追い続け、その成果をまとめられた「となりのツキノワグマ」という写真集です。

 私は、先日、宮崎さんに直接お話を伺い、実際に熊のわなをかける現場にも御案内をいただきました。

 こちらの資料を御覧ください。宮崎さんの横に、木に大きな傷がございます。これは、おりに捕獲された熊に対し、別の熊が威嚇のために暴れて、そして大きな傷をつけたということでございます。この傷、たった一つの情報で、捕獲された熊以外にも別の熊が近くにいるという事実が読み取れるものでございます。また、おりに捕獲された熊は激しく暴れるため、左の写真にあるように、わなを支える、強固に固定させていくという、これがなければ駄目だ、そういう御助言も頂戴しました。

 資料の裏面を御覧ください。左側の、「となりのツキノワグマ」の表紙にある熊でございますけれども、両耳にタグがついておるのがお分かりかと思います。これは、二度にわたって人間に捕獲されたんですけれども、そのまま放したという状況で、さらに、その熊が子熊を連れてまた戻ってきた、こういう状況なんですね。宮崎さんによれば、捕獲された熊を放すと、人間は脅威ではないというふうに認識をし、そのことが子熊にも学習して伝わってしまうということをおっしゃっておられました。

 また、宮崎さんは、人里に出没する熊が森の餌不足である、出没する原因が餌不足であるという一般的な説は誤りであり、個体数の圧倒的な増加によって生息域からあぶり出された熊が人里に出ている、それが実態だということをおっしゃっておられました。

 その根拠となる山の実態について、時間の関係上、ほんの断片にはなりますが、私が宮崎さんから伺ったお話を少しここで御紹介をさせていただこうと思います。

 宮崎さんは昭和二十四年のお生まれで、幼少期から里山で育ったこともあり、何の動物が鳴いているのか、図鑑などない時代から、百種類近くの鳥の鳴き声を聞き分けられるほど山の自然に精通した方です。姿が見えなくても、立体的に自然環境が把握できることが今も役立っているとおっしゃっておられます。

 子供の頃は、人々の暮らしを支えるエネルギーはまきや炭であり、里山では日常的に木が伐採されていました。そのため、集落から尾根まで見渡せるほど見通しがよく、それが緩衝地帯となり、人間の生活圏と自然動物とのすみ分けができていました。しかし、高度経済成長期に入り、エネルギー源がまきや炭から、電気、ガス、石油へと転換し、人々が山の木を利用しなくなると、かつて見通しがよかった里山はうっそうとした森林へと変化しました。さらに、戦後の植林や林業の人手不足により山林の管理が十分に行われなくなった結果、人と野生動物を隔てていた緩衝地帯が失われました。

 森林は豊かになり、野生動物の餌も増え、さらには保護を重視した熊対策により、熊の個体数が増え続けた結果、生息域からあぶれた若い個体や弱い個体が人里へ下りてくるようになったのが現在の状況であると宮崎さんは断言されておられます。

 また、熊の食性について興味深いお話を伺いました。

 熊はドングリだけを食べているわけではありません。山菜や果実、昆虫、さらには鹿やカモシカの死骸まで食べるなど、その餌は数百種類に及びます。しかも、個体や家系、地域によって食性は異なり、その違いはふんの分析からも確認できるとのことで、御紹介した写真集にも掲載されています。

 本来、熊は、鋭い牙を持つ雑食性の大型哺乳類であり、死肉の臭いを嗅ぎつけ、土葬された人の墓を掘り返す習性もあったとのことでした。また、道路にまかれる融雪剤、塩化カルシウムが、塩分を必要とする鹿を道路周辺に誘引し、鹿の個体数が急増、餌の鹿が増えたことで熊が激増する要因になったとの指摘や、空き家のトイレにあるふん尿のミネラル、鉱山跡の人の汗の塩分など、人間の痕跡に動物が集まる現象も、結果として野生動物の行動に影響を与えているともおっしゃっておられました。

 こうした知見を踏まえ、宮崎さんは二十年以上前から、地域ごとに適正な個体数を設定し、それを上回る場合は捕獲し、不足する場合は保護するといった適応的管理の必要性を提唱してこられました。

 こちらの資料の右側の写真を御覧ください。これは、宮崎さんが撮影した熊の鼻紋の一部です。宮崎さんは、熊の鼻紋が人間の指紋のように個体ごとに異なることに着目し、鼻紋による個体識別の研究を続けておられます。この写真集が出版されたのは二〇一〇年であり、少なくとも十六年以上にわたり、個人で継続的に調査を続けておられます。

 昨年十二月五日の環境委員会で、私の質問に対し石原大臣は、自動撮影カメラの画像解析や採取した熊の毛のDNA解析によって個体を識別し、生息数を推計する手法について答弁されました。あれから半年が経過しましたが、熊の個体識別や生息域の把握は現在どの程度進んでいるのでしょうか。

 また、宮崎学さんが四十年以上にわたり積み重ねてこられた知見、とりわけ鼻紋による個体識別のような現場発の技術や情報は、今後の熊対策をより効率的かつ効果的に進める上で大変有益であると考えます。こうした民間の知見を積極的に収集、共有し、科学的な熊対策に生かしていくべきと考えますが、石原大臣の御見解をお聞かせ願います。

石原国務大臣 熊対策のロードマップ等をまとめさせていただいて、そして、政府で個体数調査を行うことになりました。

 環境省では、六月三十日から、東北地方と新潟県の一部にまたがる六つの地域の個体群を対象として、熊の個体数を推定するための調査を開始したところであります。専門家会合での議論、助言を踏まえて、統一的な手法として、胸の部分の月の輪の模様で判断するカメラトラップ調査により行うこととさせていただきました。

 今後、九月下旬頃まで自動撮影カメラを設置し、その後、データを回収し、個体識別等の分析を行い、年度末を目途に速やかに結果を取りまとめる予定であります。

 その結果を基に、地域の実情に合った適正な個体数や捕獲の目標を自治体と連携して設定をしてまいりたいというふうに考えています。

 委員から御紹介のあった鼻紋による個体識別については、今年度の調査方法を検討する際には専門家から提案はありませんでした。現時点では、鼻紋による熊の個体数調査手法は確立されていないものというふうに環境省としては承知をしています。ただ、その上で、個体数推定の精度を更に向上できるように様々な科学的知見の収集に努めてまいりたいというふうに考えております。

西園委員 御答弁ありがとうございます。

 ツキノワグマの月の模様の調査は私もすごく大事だと思うんですけれども、これはツキノワグマにしか適用できません。つまり、北海道で出ているヒグマにはこれは利かないわけでございますね。やはり私は、その意味でも、この鼻紋を用いた個体識別というのは非常に有効な手段じゃないかと思っておりますので、是非御検討いただければと思います。

 最後に、ちょっと時間もありませんが、山岳トイレについて伺わせていただきます。

 近年、インバウンド需要の拡大に伴い、国立公園や国定公園を始めとする観光地ではトイレ不足が深刻な課題となっております。観光客が安心して快適に利用できる受入れ環境を整備することは、観光立国を推進する上で極めて重要です。

 一方、自然公園や山岳地域には上下水道の整備が難しく、従来型の水洗トイレを設置できない場所が数多くあります。また、し尿が適切に処理されないことによる自然環境への負荷も課題となっております。

 そこで注目されるのが、排水を出さず、微生物の働きやろ過装置などによって水を浄化し、循環利用する循環式水洗トイレを始めとした環境配慮型トイレです。こうしたトイレは、観光地や山岳地域での利用に加え、移動式とすることで、平時には地域のイベントなどで仮設トイレとして活用し、災害時には被災地へ迅速に移設することも可能です。

 是非、環境省としまして、循環式水洗トイレや移動式トイレの導入、この補助制度や実証事業などの支援を強化していただくとともに、そこで得られた知見を取りまとめ、首都直下地震や南海トラフ地震など巨大災害に活用できるよう全国への普及を積極的に進めるべきと考えますが、大臣の御見解をお聞かせ願います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 自然公園の山岳地域では、一般的に水道等のインフラが十分に整っておりません。その中でも、環境負荷を軽減する必要があります。このため、自然環境に配慮した山岳トイレの整備が重要であります。

 自然環境に配慮した山岳トイレには循環式水洗トイレや移動式トイレ等があり、これは災害時にも活用可能なものであるというふうに認識しております。

 環境省では、国立公園における直轄の山岳トイレの整備を推進しておりますが、また、自治体や民間の山小屋等による国立・国定公園内の整備に対しては財政支援も行っているところであります。これらにより自然環境に配慮した山岳トイレの普及に取り組んでおるところでありますが、このほかにも、災害時にも活用できる有効な技術等の発信にも実は取り組んでおりまして、引き続きこうした取組もしっかりと進めてまいりたいというふうに思います。

西園委員 終わります。ありがとうございました。

宮路委員長 次に、輿水恵一君。

輿水委員 中道改革連合の輿水恵一でございます。

 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 それでは、早速質問に入らせていただきます。

 先日、三井化学、私も一緒に視察をさせていただきました。ケミカルリサイクル生成油の活用ということで、非常に勉強させていただきました。

 政府では、プラスチック循環資源促進法の施行を始め、廃プラスチックを資源として循環させるサーキュラーエコノミーへの移行を強力に推進しているところでございます。その中で、廃プラスチックを熱分解して得られるケミカルリサイクル生成油は、石油精製、石油化学プロセスを通じて再びプラスチック等の原料として利用するための重要な中間資源でございます。

 しかし、現行制度の下では、最終的に燃料として使用されるものではないにもかかわらず、その性状によっては軽油引取税の課税対象となる可能性があり、事業採算性を大きく損なうとともに、民間企業によるケミカルリサイクルの社会実装を妨げる要因となっております。

 国が資源循環を推進する一方で、税制上の取扱いがその普及や事業化を阻害しかねない現状について、石原環境大臣はどのように認識しているのか、見解をお伺いいたします。

石原国務大臣 委員の御指摘の点ですね、私も説明を受けて、これはしっかりと対応していかなければいけないというふうに思っています。

 ケミカルリサイクルの油化技術とは、廃プラスチックを高温で分解して再利用可能な油を生成する技術であります。バージンのプラスチックと同品質の再生プラスチックを生産できるため、重要な技術と認識しております。

 油化事業者が廃プラスチックからケミカルリサイクルで軽油成分を製造する際には、地方税法の規定により、用途にかかわらず、油化事業者に軽油取引税が課税される場合があるというふうに、委員が言われたとおり認識をしております。

 環境省としては、こうした現状がケミカルリサイクルの油化の事業化を阻害する一つの要因であるというふうに認識をしています。

 油化技術が再生プラスチック市場の拡大に有効な手段の一つである中で、今後、関係する事業者の声を丁寧に聴取し、実態の把握に努め、関係省庁と連携して対応の在り方を進めてまいりたいというふうに考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 まさに廃プラスチックのケミカルリサイクルによって生成される熱分解油、本来、自動車や船舶等の燃料として使用するものではなく、石油化学原料として再利用することを目的としたものでございます。

 委員会視察で訪問した三井化学と連携する株式会社CFPから提供されたリサイクルの熱分解油の資料によれば、この比重が〇・八一九であり、地方税法上、軽油引取税の課税対象になり得ると。しかし、一方で、引火点が二十七度にとどまっているということで、廃プラスチックを再び化学原料として循環させるケミカルリサイクルを推進する観点から、こうした税制上の取扱いが本当に先ほどのように壁になっている。

 このような状況について、所管されている総務省の見解を伺いたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

福田政府参考人 お答え申し上げます。

 軽油引取税につきましては、課税の対象となっていない重油や灯油などの混和による不正軽油が問題となっておりまして、元売業者の指定を受けていない事業者が軽油を製造し、これを自己消費したり他に譲渡する場合については、軽油引取税を申告納付いただく制度を設けているところであります。

 石油化学製品製造業者が石油化学製品を製造するために元売業者等から軽油を引き取る場合には一定の免除措置が講じられておりますが、御指摘のような廃プラスチックから軽油を精製する場合のように、元売業者の指定を受けていない業者が軽油を製造し、これを自己消費したり他に譲渡する場合には、このような免除措置は講じられていないところであります。

 資源循環の促進はカーボンニュートラルの実現に向け重要であると認識しております一方で、不正軽油対策として、御指摘の事例において、製造、譲渡される軽油が石油化学製品の原料の用途に限定されることの確認方法などにつきましても重要な課題と認識しておりまして、関係省庁とよく議論する必要があるものと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 そして、まさに、ケミカルリサイクル生成油について、その用途が化学品原料に限定され、燃料として流通又は消費されないことを契約とか流通管理、トレーサビリティー等によって確認できる場合は軽油引取税の課税対象から除外するなど、用途、実態に即した制度設計を検討する必要があるのかなというふうに感じているわけでございます。

 環境省が資源循環政策の旗振り役となり、経済産業省及び総務省と連携して、事業者から実態や課題を聴取するとともに、制度の見直しに向けた協議を早急に開始するべきであると考えますが、見解を伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 廃プラスチックの油化技術は、プラスチックの国内循環を高めていく上で大変重要な技術でございます。

 また、こうした中で、元売業者の指定を受けていない業者が軽油を製造し、これを自己消費したり他に譲渡する場合には、地方税法の規定により軽油引取税が課税される、こういう状況になっております。

 こうした中で、委員御指摘の事業者からの実態や課題の聴取につきましては、既に一部の事業者から、油化プロセスや生成油の譲渡後の流れなどの実態、軽油引取税の適用に関する課題についてお話を伺っているところでございます。

 環境省といたしましては、様々な事業者の実態を確認し、総務省や経済産業省とも、どのような対応が可能か協議を行ってまいりたいと考えております。

輿水委員 ありがとうございます。

 実は、現行制度においても、一定の性状を満たす炭化水素油については、軽油引取税の課税対象から除外する仕組みが設けられているわけでございます。

 今後、廃プラスチック由来の生成油を化学品原料として適正に活用していくためには、用途、引火点その他の性状、流通経路、燃料として使用されないことを確認する仕組み等を踏まえ、政省令等で定める除外規定の見直しや、化学品原料向け生成油に対応した新たな区分の創設を検討すべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、先駆的な取組を行うケミカルリサイクル事業者に対して、制度上や技術上の課題等について丁寧に御意見をお伺いしたいと考えております。

 また、製造、譲渡される軽油が石油化学製品の原料の用途に限定されることの確認方法をどうするか等も課題の一つと認識しております。

 その上で、軽油引取税制の制度趣旨も踏まえながら、ケミカルリサイクルの油化事業の環境整備の観点から、どのような対応が可能か、関係省庁とも連携しながら、検討を進めてまいります。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 丁寧に現場の意見を聞いていただきながら、適切に進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 また、このケミカルリサイクルの推進については、税制だけではなく、原料となる廃プラスチックの分別、品質管理、また、受入れ基準の標準化、また、効率的な収集、物流体制、原料から再生製品までのトレーサビリティー、石油化学事業者を含むサプライチェーン構築、さらには、再生原料を利用した製品に対する需要の創出など、事業化に向けた総合的な環境整備が必要であると考えるわけでございます。

 ケミカルリサイクル市場を民間主導で自立的に成長する市場として確立するため、国として今後どのような支援策を講じていくのか、石原環境大臣にお伺いいたします。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 世界で資源の獲得競争が激しさを増し、再生材の利用ニーズが高まっています。プラスチックについても、我が国の産業が必要とする質と量の再生材を確保することが急務であります。

 政府では、今年四月に策定した循環経済行動計画に基づき、政策を着実に進めているところであります。

 再生プラスチック市場拡大にはケミカルリサイクルの油化技術は重要な技術の一つであり、このため、供給、需要の両面から支援を実施してまいります。

 具体的には、供給面では、プラスチック資源循環促進法や再資源化事業等高度化法に基づく廃プラスチックの効率的な分別収集の推進、また、高品質な再生プラスチックが必要となる自動車向けの市場構築に向けたロードマップの策定、また、先進的なケミカルリサイクルの油化施設への技術実証や設備導入等の支援などが取り組まれているところであります。

 また、需要面では、特に優れた環境配慮設計が行われた製品を国が認定し、グリーン購入法に位置づけているところであります。

 加えて、経済産業省が所管する資源有効利用促進法において、この四月から、一定の製造事業者等に再生プラスチックの利用計画を策定する義務等が課せられたというふうに承知をしております。

 今後もこのような取組を通じて、再生プラスチックの国内市場の確立を促してまいりたいというふうに考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。

 他省庁と連携を取って、廃プラスチックのケミカルリサイクルを積極的に推進していただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは、次に移らせていただきます。

 本年は、水俣病が公式に確認されてから七十年目の節目に当たります。水俣病という未曽有の公害により貴い命を失われた方々に心から哀悼の誠をささげるとともに、残された御遺族の深い悲しみ、今なお苦しみの中にある被害者の方々とその御家族の苦痛と苦難に深く思いを致すものでございます。

 水俣病は単なる一地域の公害問題ではないと私は考えます。美しい自然とともに生き、その恵みに支えられてきた地域において、人々の命と健康、暮らし、地域社会、産業活動、さらには行政に対する信頼までもが深刻に損なわれた悲劇であり、我が国の環境政策の原点となるものであると思います。

 今日、気候変動、生物多様性の損失、環境汚染、廃棄物問題等は、国民の命と健康、また、食料や水の安定供給、地域経済、国土の安全、さらには将来世代の生存基盤を脅かしている、そういった課題であると思います。

 環境を守ることは、単に自然を保全することにとどまらず、国民の生命や健康及び暮らしを守り、地域社会と国家の持続可能性を確保することにほかならないと思います。

 水俣病の教訓は、環境政策を国家及び地域の安全保障の根幹に位置づける環境安全保障という考え方の重要性を改めて問いかけていると考えますが、政府の見解を伺います。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 水俣病は、甚大な健康被害と環境汚染をもたらすとともに、長年にわたり地域社会に深刻な影響を及ぼし続けました、議員も今おっしゃっていただきましたけれども、我が国の環境行政の原点でございます。

 このため、水俣病は、国民の生命、健康、暮らしを守り、また、地域社会の維持発展のため、環境を保全することが重要であることを教訓として示しているものと認識しております。

 現行の環境基本計画におきましても、将来世代を含む国民一人一人の高い生活の質、ウェルビーイングの実現に向け、環境問題が安全保障上の課題の一つであり、環境保全が我が国の安全保障に資するとしているところでございます。こうした考え方は、御指摘の環境安全保障と同じ方向性にあると考えております。

 環境省としましても、水俣病の教訓も踏まえながら、環境を守り、そして国民の生命、健康、暮らしを守るため、より一層の環境政策の発展に努めてまいります。

輿水委員 是非よろしくお願いを申し上げます。

 そして、水俣病の被害を受けた方々に対する総合的な支援についても伺わせていただきます。

 水俣病は、甚大な健康被害と環境汚染をもたらしただけではなく、公式確認から七十年を迎えた今日においても、偏見や差別、地域社会の亀裂や疲弊など、地域と人々の暮らしに深刻な影響を及ぼし続けている状況でございます。

 政府には、健康不安を抱える方、更なる救済を求める方、経済的な困難を抱える方、また、地域の再生を願う方、そして将来に希望を持ちたい次世代の方々など、様々な立場にある住民の声を丁寧に受け止め、水俣病によって影響を受けた地域と住民全体に裨益する施策を講じる必要があると考えております。

 水俣病患者一人一人が住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、療養手当等については、物価や生活実態を踏まえた継続的な検証と見直しを行うとともに、胎児性、小児性水俣病患者を始め、患者の高齢化や障害の特性に応じた医療、福祉の一層の充実を図る必要もあります。

 また、水俣病の被害を受けた方々に対し、地元自治体が行う生活支援、リハビリ等の健康支援、介護支援、移動支援、相談支援など、国が十分に支え、地域の実情に応じた総合的な支援を更に拡充すべきと考えますが、見解を伺います。

伯野政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、水俣病患者、水俣病被害者の皆様の多くが高齢期を迎えられる中、安心して必要な医療、福祉サービスを受けることは大変重要な課題の一つと認識しております。

 療養手当につきましては、関係県や関係団体から、物価上昇を踏まえた増額の要望をいただいていた中、今年度に増額を図ったところであり、令和九年度以降も、消費者物価指数の増減率を基準として毎年改定する旨閣議決定されており、この閣議決定に従い対応してまいりたいと考えております。

 また、環境省では、これまでも、胎児性、小児性患者のデイサービスや外出の支援、水俣病被害者等の離島におけるリハビリ事業の支援、健康不安をお持ちの方への健診事業の支援等を図ってきたところでございます。

 今後ますます地域の高齢化も進む中で、議員からいただきました御指摘も踏まえながら、引き続き、水俣病の被害を受けた方々が必要な医療、福祉サービスを受けることができるよう、地域の実情やニーズを踏まえて必要な取組を実施してまいりたいと考えております。

輿水委員 どうもありがとうございます。丁寧な対応をよろしくお願いを申し上げます。

 次に、公害アーカイブズの観点から、水俣病の教訓を持続的に伝承する体制を構築する必要性について伺います。

 水俣病患者や御家族、地域の関係者の高齢化が進む中、被害の実体験をどのように次世代に継承していくかが喫緊の課題となっております。公式確認七十年という節目を一つの契機として、地元自治体、関係者、研究者及び当事者団体と連携し、水俣病の記憶と教訓を将来に伝える公害アーカイブズとして継承するための恒久的な対策を構築すべきと考えますが、政府の見解を伺います。

友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。

 議員御指摘のとおり、水俣病の経験を次世代に引き継いでいくことは、悲惨な被害や犠牲を二度と繰り返さないために重要であること、認識しております。

 環境省では、これまで、水俣市と新潟県の水俣病資料館における資料の収集、データベース化への支援、民間団体における水俣病関連の資料等の活用、保存等に係る支援など、水俣病関係の資料の保存等に取り組んできたところでございます。

 水俣病患者、被害者を始めとする関係者の高齢化が進む中、地元自治体を始めとした地域の関係者とも連携しつつ、環境省の国立水俣病総合研究センターも活用しながら、水俣病の記憶と教訓の継承のため、必要な取組を引き続きしっかりと進めてまいりたいと考えております。

輿水委員 それでは、最後に、石原環境大臣にお伺いいたします。

 今、様々議論させていただきましたが、水俣病の教訓を有する我が国だからこそ、人間の生命と尊厳を中心に据えた環境安全保障の重要性、これを国内外に発信し、公害の未然防止を始め、環境汚染対策、気候変動対策、また生物多様性の保全など、地球規模の環境課題の解決に一層貢献をしていく。また、水俣病が新しい未来を大きく創造していく、守っていく、そういった原点になるような取組が必要であると考えます。

 改めまして、環境安全保障を今後、環境政策にどのように位置づけ、世界に発信していくのか、石原環境大臣の御決意を伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 先週、中道改革連合、立憲民主党、公明党の三党連名で、水俣病に関して、環境大臣宛てに要望書をいただきました。

 要望書では、水俣病の教訓として、環境を守ることが国民の生命、健康、暮らしを守ることであり、国家と地域の安全保障であるという環境安全保障の考え方の重要性が強調されているというふうに承知をしているところでございます。また、この考え方の重要性を全世界に発信するよう、要望いただいているというふうに承知をしております。

 現行の環境基本計画においても、環境課題が安全保障上の課題の一つとして位置づけられています。また、安全保障、ビジネス等の分野において、環境課題への対応が世界でも主流化をしています。そうした中、地球の環境収容力の範囲内で持続可能な社会が実現できるように、環境を軸として国際協調をすること等もこの環境基本計画の中で掲げているところであります。こうした考え方は、委員御指摘の環境安全保障と同じ方向性を向いているというふうに認識しております。

 環境省としては、水俣病を経験した国として、世界の水銀対策への貢献を始め、環境が安全保障の課題の一つであるとの認識の下、様々な国際会議の場などを通じて、世界の環境政策の発展に努力してまいりたいというふうに考えております。

輿水委員 どうもありがとうございました。

 環境省の更なる御活躍を期待して、質問を終わらせていただきます。大変にありがとうございました。

宮路委員長 次に、村岡敏英君。

村岡委員 おはようございます。秋田県出身、国民民主党・無所属クラブの村岡敏英でございます。

 今日は、大臣始め、宮路委員長、そして委員の皆さん、環境委員会での質問、ありがとうございます。

 私は、秋田県始め、東北、北海道、そして全国に広がっている熊の問題についてお聞きしたいと思っています。

 今、熊の出没というのは、決して山の中だけではありません。今、住宅地、様々なところに出ていますが、秋田県始め、東北地方でも北海道でも、農地に朝出かけたときに襲われている方もいます。この熊の問題は、本当に緊急事態、災害と思って国に取り組んでもらわなければならないと考えています。そして、どこに出没するのか全く分かりません。今、把握を一生懸命しているといっても、それは、頭数は分かるでしょうけれども、一体いつ、どこに出没するか分からない状況の熊ですから、本当に危険な状況です。

 そして、さらには、秋田県の羽後町始め、様々な地域でも、児童の、子供たちの安全が大変危ぶまれています。それは何かというと、やはり、通学路に熊が出る。今の文科省のスクールバスの基準であれば、僻地での利用であれば、四キロ以上じゃなければスクールバスが出ない。しかしながら、子供たちは学校に行かなければならないわけです。

 例えば、それが一週間で終わるならば、そこの中で、学校に来なくても出席扱いということをしている自治体もあります。しかし、一年、二年と続いているような状況です。そのとき子供たちの安全をどうするのかということについて、今日は質問したいと思います。

 そして、一番最初に、この四月からどのような形で熊の出没の把握をしているのか、そして襲われた人はどのぐらいいるのか、そして捕獲はどのぐらいなのか、まず最初にそのデータをお聞きしたいと思いますので、環境省にお願いします。

堀上政府参考人 お答えいたします。

 まず、今年度の熊の出没情報の速報値でありますけれども、五月末時点で六千三百三十三件でございました。

 次に、人身被害者数ですが、六月末時点で四十名でありまして、昨日時点までの死亡者数が六名となっております。

 また、熊の捕獲数につきましては、五月末の暫定値でございますけれども、八百八十六頭となっております。

村岡委員 確実に増えているんですね。本当に危機が、東北、北海道だけじゃなく、全国にも広がっているという状況の中です。

 そして、先ほど言った通学の件ですけれども、四キロ以内はスクールバスが出せない、これは一つの決まりでしょう。しかし、先ほど言ったように、災害と思わなければならない。

 文科省が、また環境省も一緒になって、政府広報で子供たち向けに動画を作っています。確かに、それは一つの、危険を指摘するのにいいことかもしれませんが、ちょっと危機感がないんじゃないかという声があります。

 一つ目には、熊の出没情報をしっかり見ましょう。これは正しいことです。二つ目には、人間が一人で行くと襲われる可能性があるので、多くの人と通学しましょう。ところが、地方はもう多くで通学なんかできないんです。一人で行っているのが普通なんです。そのことの実態もつかまなきゃいけない。そして、音を出しましょう。今、町に出る熊は音なんか出したって逃げないですよ。むしろ、人間がいると思って逆に近づいてくるという例もあります。ですから、その危機感をしっかり持って対応していただきたいと思います。

 文科省にお伺いします。

 このスクールバス、熊等の対策の中で、文科省にはどのような子供たちの安全を守るということのための対策があるか、教えてください。

橋爪政府参考人 お答えを申し上げます。

 先生御指摘のとおり、熊対策、しっかりと危機感を持って対応していく必要があると考えてございます。

 文部科学省におきましては、そうした観点から、昨年十一月から、全国の教育委員会及び学校に対しまして、熊出没に対する登下校を始めとした学校の安全確保、これをしっかり周知しますとともに、最近でも、都道府県の教育委員会の教育長に向けた会議等におきまして、児童生徒等の安全確保について改めて注意喚起を行っているというような状況でございます。

 また、御指摘もございましたが、児童生徒への注意喚起といたしまして、環境省と文部科学省が協力いたしまして、熊対策についての動画、これを政府広報として作成して、熊の出没情報の確認や通学時の注意点、それから熊と遭遇した際の対処法等について、分かりやすく周知啓発をしてございます。

 それから、自治体の支援策でございますが、熊出没による登下校時の安全確保、安全対策等について、文部科学省としては、専門家の派遣、それから教職員研修、こうしたことへの支援、それから登下校の見守りで必要になってくる物品の支援、こうしたものを行っているほか、昨年度から、地方単独事業として自治体が実施する事業について、児童生徒等の登下校の際に臨時でスクールバスを運行する場合の経費などを対象といたしまして特別交付税措置が講じられているということも承知してございます。

 引き続き、文部科学省といたしましては、環境省、総務省を始めとした関係省庁とも連携しまして、児童生徒の安全確保に取り組んでまいります。

 以上でございます。

村岡委員 今、新しい取組、昨年度から始まったということですけれども、資料を、一、二とありますが、見てください。今のところ、昨年の前は、親御さんが子供たちの通学をしっかりと支えてきています。しかしながら、学校に当然駐車場なんという整備はありませんから、そして学校周辺の交通も非常に混雑している。そして、会社も当然、行き帰り、その時間働けないわけですから、会社にも影響がある。そして、親が例えば交通安全のように見守るといっても、親が見守っても熊に対抗することはできません。だからこそ、スクールバスのことを話しております。

 それで、やっと令和七年度から、熊等の等の中にスクールバスも入って、そして特別交付金が出るということが決定されました。しかし、これは、全国にまだ告知がほとんどされていないというか、分からない市町村が非常に多いんです。そして、特に、熊が出るところの地域で財政基盤が非常に弱いところもたくさんあります。

 この件に関して、ちゃんと告知もするようにしていただきたいんですが、どうぞお答えください。

橋爪政府参考人 お答え申し上げます。

 先生の先ほどの、お答えの前に、申し訳ございません、先ほど私、全国の教育委員会及び学校に対する安全確保の周知につきまして、もしかしたら昨年十一月と申し上げたかもしれないです。申し訳ございません、昨年十月よりということで訂正をさせていただきます。

 その上で、先生から、特別交付税措置の周知につきまして御指摘がございました。

 こうした取組を自治体の皆様に知っていただくということは重要でございますので、引き続き、こうした文科省の取組も含め、しっかりと自治体の皆様に周知していくべく取り組んでまいります。

 以上でございます。

村岡委員 今、文科省から一つ、その運用ができるということを聞けましたので、これは各市町村、しっかりとその制度を使いながら、子供たちの安全を守っていただきたいと思っています。

 しかしながら、一つだけではなかなか不安なところがありますので、国土交通省、交通空白地域ということで大分長くやられています。これは熊ということではないんでしょうが、そういうところの空白地域にこれは活用できるんでしょうか。

原田政府参考人 お答え申し上げます。

 人口減少や運転者等の担い手不足により、公共交通に必要なサービスの供給が厳しくなっている一方で、免許返納、学校、病院の統廃合により、移動の社会的ニーズは拡大する方向にあり、こうした需要と供給のギャップ等により、全国で約三千の交通空白が生じております。

 こうした交通空白解消のため、まさに委員御指摘の子供の登下校のニーズも含めた公共ライドシェアなど、新たな移動手段を導入するための取組を支援しております。具体的には、車両購入費やシステム導入費を含めた必要な経費の三分の二等を補助するとともに、令和八年度からは更に地方財政措置も含めて手厚く支援をしているところでございます。

 また、運行費用の支援につきましても、地域で必要とされているバス路線や公共ライドシェア等の維持を図る観点から、国が赤字の一部を補填することにより、当該路線の維持、確保を図っているところでございます。

 こうした支援を通じまして、地域がそれぞれの課題に対応して、熊対策も含めた必要な公共交通を持続可能な形で維持、確保していけるよう、国としても引き続きしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

村岡委員 ありがとうございます。

 そこで、今それぞれの費用のことをお話しになりましたけれども、初期投資とランニングコストに関しても、国交省で、交通空白区ということで、その費用も交付金なり措置があるということでよろしいんでしょうか。

原田政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほども申し上げましたが、運行費用の支援につきましても、赤字路線を対象としてしっかりと支援をしてまいりたいというふうに考えております。

村岡委員 是非、やはり市町村、財政が厳しい折、この緊急対策に対してしっかりと省庁が支えていただくことをお願いしたいと思います。

 大臣に、質問じゃないんですが、今、文科省の方でスクールバスに関して熊等の中で交付金がある。また、国交省の交通空白区域の中でもいろいろ援助ができる。本当にこれは子供たちの安全なんですよ。これを守るということで、熊対策関係閣僚会議の中で、本部長は官房長官かもしれませんが、環境庁が主管だと思いますので、是非、子供たちをしっかり守るということの決意を述べていただければと思います。

石原国務大臣 この前も、八王子の熊の出没の視察に行ってまいりました。近隣の小学校の校長先生、本当に親身になって対応をされておりました。その姿勢を非常に立派だというふうに感じましたし、私も、閣僚会議は官房長官ですけれども、中心的な立場だと思っていますので、しっかり子供の安全を守ってまいりたいと思います。

村岡委員 是非それは真剣に取り組んでいただき、一日たりともこれは遅くなれない、命と安全に関わりますから、是非よろしくお願いしたいと思います。全国の学校、そして親御さん、全ての地域が待っているはずですので、是非早急に進めていただきたい、こう思っております。

 更に質問します。

 これは、非常に長い、いろいろな対策になります。その上で、捕獲に従事する専門員、ガバメントハンター、それぞれ育成や人件費、研修費、装備費など、いろいろパッケージの中であります。しかし、長い戦いになりますから、これを継続的にやらなければならないと思っています。それは大臣はどのようにお考えでしょうか。

石原国務大臣 事前通告のところが人材面のところでいただいていますので、その点を中心に。

 昨年十一月に決定したクマ被害対策パッケージでは、国は自治体で熊対策を担う人材の雇用や育成を支援することとしております。

 具体的には、今年度、十七道県で百名程度の専門人材やガバメントハンターの雇用を交付金により支援をさせていただいております。さらに、ガバメントハンター等が使用する装備品等の支援も行うところであります。

 また、人材育成については、若手人材の育成に資するよう、大学等と連携し、鳥獣保護管理に関する統一的な専門カリキュラムの作成、自治体向け交付金による人材育成に係る研修等への支援、地方環境局に新たに配置したクマ対策専門官からのノウハウの共有等を行っているところであります。

 今年三月に新たに策定したクマ対策ロードマップにおいても、人材の確保、育成を柱の一つと位置づけて、二〇三〇年度まで具体的な取組をお示ししているところであります。

 こうした方針に基づいて、熊対策を担う人材の育成、確保に向けて、来年度以降も継続的に必要な支援に取り組んでまいります。

村岡委員 是非、もちろん一年で終われば一番いいんですが、やはりいろいろな影響があってこのような状況が起きていますので、長く続くことだと思いますので、継続的に支援をお願いしたい、このように思っております。

 そこでなんですが、もう一つの根本対策として、熊を生活圏に近づけさせない。これは例えば森林整備もあると思います。そして、中山間地の農業というところが守られることによって、人が住んでいることによって、町まで下りないという対策もあると思います。長年かかる対策だと思っています。

 その中で、私も秋田県の猟友会の会長に聞いたんですが、やはり河川でですね、比較的河川から、草が生えて、その中から出てくる。その理由は、全く整備されていないと、山から河川の草に入って、ずっと森林だと思って、いきなり出たところが町中だと、興奮状況に陥ってしまう。人間を恐れて逃げるんじゃなくて、興奮状況で襲ってしまうというようなことがあるというふうにお聞きしています。

 その上で、国交省、この河川の草の部分に関して、草刈りをどのように進めていらっしゃいますでしょうか。

中井政府参考人 お答えいたします。

 昨年十一月に決定されたクマ被害対策パッケージにおいて、国土交通省では、河川における熊出没防止対策として、都道府県等と調整し、熊の出没防止に資する河川の樹木伐採や草木の踏み倒し等を行うこととしております。

 パッケージの策定以降、これまでに、熊被害の多い地域を中心に、国管理河川三十三水系等において熊の出没防止に資する河川の樹木伐採等を実施してまいりました。例えば、秋田県雄物川上流では、対策箇所や実施時期について地元自治体等と調整し、本年六月より河道内の樹木伐採を実施しているところです。

 引き続き、本年三月に決定されたクマ被害対策ロードマップも踏まえ、地域の御意見や都道府県の鳥獣保護管理の方針等ともよく調整を図りながら、効果的に対策を実施してまいります。

村岡委員 進めているということなんですが、自治体から聞き取りをして草刈りを進めているということだと思いますが、もう積極的に、国交省が自治体に、この河川の草刈りをしましょうということを積極的に声をかけてください。遠慮しているところもあって、まだ草刈りがなかなか進んでいないところがたくさんあるんです、実態は。もう積極的に、こういう危機ですから、国交省が各市町村に、どこか草刈りをしていないところ、やりましょうよということの声かけもお願いしたい、こう思っております。

 もう時間がなくなってきたんですが、今日は羽後町から要望があったんですが、しかし、羽後町だけじゃなく、秋田県内も、東北も、そして北海道も、全国各地も、やはり児童が安心して学校に行ける、このことが大切で、文科省そして国交省といろいろな制度があって、それを活用すれば子供たちが安全に学校に行けるということが分かりました。そして、主管である大臣もこれをしっかりと支えていくということを言っていただきました。

 子供たちが全員一人残らず安心して学校に行ける、このことを最後もう一度大臣にお聞きして、終わらせていただきたいと思います。

石原国務大臣 本当に、人と熊の生息地のすみ分けをしっかりと進めて、時間はどうしても、草刈りとか多方面にありますから時間がかかりますけれども、しっかりと進めてまいりたいと思いますし、やはり、委員が言われるように、お子様の安全というのは、私はもう本当に一番重要な課題だと思っていますので、お子さんが熊に襲われるようなことがないように、徹底して力を尽くしてまいりたいと思います。

村岡委員 是非お願いします。

 ありがとうございました。

宮路委員長 次に、鍋島勢理君。

鍋島委員 おはようございます。国民民主党・無所属クラブの鍋島勢理と申します。

 本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

 本日は、半導体産業と地域、このことについて質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 まず、環境アセスメントの観点から質問をいたします。

 環境アセスメント法ではありますが、対象事業が、道路、ダム、鉄道、空港、発電所など十三種類とされておりますが、こちらはどういった経緯や整理で対象とされたのか、また、実施すべき内容や対象についての見直しはどの程度行われているのかを環境省に伺います。

白石政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国の環境影響評価制度は、規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれがあり、かつ国の許認可等を必要とする事業につきましては環境影響評価法により手続を義務づけるとともに、比較的規模が小さい事業につきましては、地域的な特性を踏まえ、自治体の判断に応じて条例により手続を義務づけるということによりまして、国と自治体が一体となって事業における環境配慮が確保される仕組みとなっております。この考え方の下で、環境影響評価法については、委員御指摘のとおり十三事業を対象としているということでございます。

 また、見直しにつきましては、環境影響評価法の対象につきまして、法律の制定以来、平成二十四年度に風力発電事業を、それから令和二年に太陽光発電事業を新たに法対象事業に追加をし、また、令和三年には風力発電事業の法対象規模を見直し、現在は、太陽光発電事業の法対象規模の見直しを進めているなど、対象事業に関して必要な見直しを行っているところでございます。

鍋島委員 ありがとうございます。

 適宜見直しも行っているということではあるんですけれども、今後も半導体は経済安全保障の文脈でも重要である中で、半導体工場は大量の水そして電力、化学物質も使用します。そして、排水、廃棄物、交通、住宅、地域インフラにも大きな影響を及ぼしてまいります。

 そういった点で、半導体工場の建設が環境アセスメントの対象となるかどうかは個別具体の判断によるものと思うんですが、現行の環境アセスメントの制度において、半導体工場の建設による環境影響を測ることができているとお考えでしょうか。また、半導体産業を国として推進していることを考えますと、半導体産業の投資スピードをもちろん落とさぬよう配慮しつつも、半導体工場建設についてもアセスメント実施の対象とするような改正の必要性があるのではないかと考えますが、石原環境大臣の御見解を伺います。

石原国務大臣 お答え申し上げます。

 少し繰り返しになるところがありますけれども、アセス法は、規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業で、かつ、国の許認可を必要とする事業等を対象にしています。半導体工場は、現時点においては、アセス法の対象とはなっておりません。

 我が国のアセス制度は、法と条例の役割分担の下で成り立っています。アセス法の対象とならない事業であっても、自治体の判断により条例の対象となる場合もあります。例えば、一定規模の工場の建設をアセス条例の対象としている自治体もあるというふうに承知をしております。

 また、アセス制度の対象であるかどうかにかかわらず、工場が事業を実施する際には、例えば、環境省としては、水質汚濁防止法などの環境保全に関する個別の法令を遵守いただく必要があるというふうに考えております。

 環境省としては、自治体とも連携しつつ、半導体工場における環境配慮が進むよう努めてまいりたいというふうに思います。

 アセス手続に関する負担が大きいという声もあることは承知しておりますし、一般論としては、アセス手続の効率化は重要であります。環境省としては、アセス手続の合理化に関するガイドラインを策定するなどしており、引き続き、効果的なアセス制度の運用を図ってまいりたいというふうに考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 地域環境にしっかりと留意しつつ、進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 続きまして、半導体産業に対する政府の見解をお伺いしてまいります。

 現状、半導体製造装置製造業については、国際シェアの割合は大きく、一定の存在を示しており、今後の需要の在り方を踏まえれば成長余地が大きな産業であると考えておりますが、政府としてこの半導体産業をどのように見ていくのか、井野経済産業副大臣、展望と御意向をお聞かせください。

井野副大臣 半導体産業の競争力強化や経済安全保障の観点から、我が国企業が高い競争力を有します半導体の製造装置だったり、部素材を含めた半導体サプライチェーンの強靱化というのはとても重要であるということは認識しております。

 経済産業省においては、製造装置、部素材に対しても、先端分野に関する研究開発支援であったり、経済安全保障法に基づく国内生産能力強化に向けた設備投資への支援を行っております。

 こうした取組を今後も推進しつつ、先端、次世代半導体の量産拠点整備を進めることにより、国内に半導体関連産業のエコシステムを形成し、国際競争力を強化してまいりたいと思っております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 地元東広島にもマイクロンテクノロジーの広島工場がございまして、先日拡張工事の起工式がございました。そちらに赤澤大臣にも御出席をいただいておりますが、半導体に関しましては、政府の成長戦略の十七分野の中にももちろん入っておりますので、その重要性を強く認識されていることと思います。

 しかしながら、この大型投資を持続していくためには、地方自治体が行っております道路や水、排水ですね、そして民間による電力供給などが不可欠でございますので、現在政府にて策定を進めております戦略産業クラスター計画も含めて、より一層の国力強化に努めていただくよう期待をしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 井野副大臣におかれましては、こちらで御退席をいただいて構いません。ありがとうございました。

宮路委員長 では、井野副大臣、退席ください。

鍋島委員 それでは、続いて、水の確保に関しまして質問をしてまいります。

 こちら、水の確保に関しましては、今副大臣からもございました、国として重点化していくのであれば、自治体だけでは難しい水源の確保そして導水インフラの老朽化対策など、国がリーダーシップを取って対応していく必要があるのではないかと考えております。こうした半導体産業に関わる水資源の確保につきまして、自治体への支援はどのような状況でしょうか。

 また、水の供給を確保するために、今、基礎自治体が県ですとかあるいは近隣の自治体と丁寧に調整をしておりますけれども、その調整を、自治体だけではなくて、国としてしっかりと責任を持って後押しをしていただく必要があると考えますけれども、御意向を伺います。

宮本政府参考人 お答え申し上げます。

 工業用水は、国内の生産活動を支え、工業の健全な発達を支える重要な産業インフラと考えております。

 既に布設されている工業用水道施設については、強靱化対策が急務となっているところでございまして、第一次国土強靱化実施中期計画に基づきまして、工業用水道事業費補助金により、地方公共団体が進める強靱化対策を支援をしているところであります。

 また、産業誘致拡大の観点から、半導体等の戦略分野に関するリーディングプロジェクトの産業拠点整備にとって必要となる工業用水を含む関連インフラの整備については、内閣府の下で創設した地域産業構造転換インフラ整備推進交付金を通じて支援し、国内投資の促進や国際競争力の強化等を図っているところであります。

 さらに、地域未来戦略におきましても、戦略産業クラスター計画として、半導体分野を含む十七の成長分野に関連する企業の大規模投資とインフラ整備を一体的に推進し、産業クラスターを戦略的に形成してまいりたい、このように考えております。

鍋島委員 ありがとうございます。

 工場での排水を単に排水として出すのではなく、例えば、水リサイクル、循環利用技術の導入などの取組も今進んでおります。環境負荷を最小限にするという意味でも、こういった技術を積極的に推し進める必要があると考えますが、政府の見解を伺います。

大森政府参考人 お答えいたします。

 工場排水の循環利用など、環境に配慮した水の適切な利用について推進することは重要でございます。

 半導体企業による取組に関しましては、経済産業省が実施する特定半導体基金事業において、工場排水のリサイクル施設に係る設備投資も補助の対象に含まれており、環境負荷軽減のための取組を後押ししていると承知しております。

 また、環境省では、企業等による水の有効利用等の水環境の保全に資する取組を後押しするため、セミナーなどを通した好事例の発信や、取組の経済面での評価手法についての事例の公開などを行ってきたところでございます。

 今後も、積極的な情報提供などにより、企業による水の適切な利用のための取組を後押ししてまいりたいと考えております。

 以上です。

鍋島委員 続いて、公共下水道についてちょっとお聞きをしたいんですけれども、公共下水道が半導体産業からの排水処理において重要な役割を担っております。そこに有効として考えられます、先ほど言及もございましたが、地域産業構造転換インフラ整備推進交付金がございますけれども、この支援策は有効に活用されているのか、その実施状況を内閣府に伺います。

松家政府参考人 お答えいたします。

 内閣府において所管している御指摘の地域産業構造転換インフラ整備推進交付金につきましては、半導体等の戦略分野におけるリーディングプロジェクトとなる産業拠点の整備等において、その安定的かつ円滑な操業に不可欠な関連インフラの整備に対し、令和五年度より、通常の公共事業予算とは別枠で支援をさせていただいているところでございます。

 お尋ねの下水道分野での活用につきましては、これまでに、北海道のラピダス、岩手県のキオクシア、そして熊本県のTSMC、JASMの各大規模な半導体製造プロジェクトを対象といたしまして、その操業に不可欠な汚水処理施設の整備などの事業に活用されているところでございます。

鍋島委員 駆け足になりますが、最後に、電力確保についてお伺いをいたします。

 この電力需要の拡大に対応していくために、現在、Jパワーなど民間の発電施設を改修、増強する際に、単に補助金だけではなく、産業に資するという意味合いでの、一定、国主導の投資が必要ではないかと考えておりますが、政府の見解をお聞かせください。

久米政府参考人 お答え申し上げます。

 電力広域機関が二〇二六年一月に公表した我が国の電力需要の想定によりますと、二〇二五年度が約八千三十四億キロワットアワー、二〇三五年度が約八千四百六十一億キロワットアワーとなっておりまして、データセンターや半導体工場の新増設などを要因として、十年間で約四百二十八億キロワットアワー、約五%増加すると想定しております。

 このように増加する電力需要に対して必要な供給力を確保し、安定的に電力を供給していくことは、我が国の産業競争力や経済成長を支える上で重要な政策課題であると認識をしております。

 発電設備の改修、増強は民間事業者の経営判断の下で行われますが、政府としては、民間事業者による投資回収の予見可能性を高め、必要な電源への投資が着実に行われる環境を整備することが重要な役割だと認識しております。

 具体的には、足下の供給力を確保する仕組みである容量市場を通じて既存電源の維持費用を支弁するとともに、今国会に提出している電気事業法の改正法案において、大規模な電源や送電網への投資を促進するための財政投融資を活用した貸付制度を盛り込んでおります。

 今後とも、必要な発電設備の確保に向け、事業環境の変化も踏まえながら、適切な制度整備に取り組んでまいります。

鍋島委員 ありがとうございます。

 今御答弁をいただきました電力に関しましてもそうですし、今の水についてもそうです。基礎自治体は本当に地元と丁寧にコミュニケーションしながら半導体産業の誘致推進を進めておりますので、しっかりと国と県と市が一体となってこの半導体産業を進めていただきますようお願いを申し上げまして、私からの質問を終わります。

 以上です。ありがとうございました。

宮路委員長 次に、島村かおる君。

島村委員 参政党の島村かおるでございます。

 本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。

 本日は、循環経済、いわゆるサーキュラーエコノミーの実効性とCCS、二酸化炭素の回収、貯留についてお尋ねさせていただきます。

 先日、視察先の一つ、コスモ石油堺製油所では、全国から回収した廃食用油を原料として、持続可能な航空燃料、SAFを製造しておられました。私の地元、山口県下関市においても、家庭から出る使用済みてんぷら油を回収するという取組が今年の二月から始まっており、循環経済の立ち上がりを実感しております。その上で、かけ声に終わらせず、本当に国民のためになる形で進んでいるのかという観点から伺ってまいります。

 政府は、リサイクルやリユースを進め、使い終わった資源をもう一度活用する循環経済を国の重要な戦略に位置づけています。しかし、政策を着実に進めるためには、どれだけ循環経済が進んだのかを測る物差しが必要です。

 二〇二四年には、企業や製品がどの程度資源を繰り返し使っているのかを測る国際規格が発行されました。また、EUでは、社会全体でリサイクルされた資源をどれくらい使っているかを示すサーキュラーマテリアル利用率という指標を設けています。そして、この割合を二〇三〇年までに二倍にするという具体的な目標も掲げています。循環経済の進み具合を測る共通の指標と達成すべき具体的な数値目標がないと、政策が本当に進んでいるのか、国民にもよく分かりません。

 そこで、お尋ねします。

 日本は、社会全体の循環経済の進み具合を、国全体を見渡す指標で、どの目標水準に対して測っているのでしょうか。そして、その目標水準はどのような観点から妥当なものとして定められているのでしょうか。政府の見解を伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 EUにおきましては、循環経済への移行に向けて、例えば、サーキュラーマテリアル利用率を二〇三〇年に二四%にするといった指標と目標を設定していると承知をしております。

 一方、日本におきましても、第五次循環基本計画におきまして、循環利用率、最終処分量、一人当たり天然資源消費量といった複数の指標を設定し、循環経済への移行の進捗状況を把握しております。

 例えば、最終処分量につきましては、二〇二三年度は約一千二百万トンであり、指標を設定した二〇〇〇年度の約五千六百万トンと比べ約七九%減少するなど着実に取組は進捗しており、二〇三〇年度目標の約一千百万トンは達成できる見込みとなっているところでございます。

 こうした指標及び目標につきましては、循環型社会の進展度合い、各主体の取組の進展度合いを的確に計測、評価し、更なる取組を促すために設定されており、その妥当性につきましては、中央環境審議会において御審議いただいた上で設定させていただいているところでございます。

 また、循環型社会形成推進基本計画に基づく施策の進捗状況につきましても、中央環境審議会において評価、点検を行っているところでございます。

 こうして点検いただいた結果も踏まえ、引き続き、循環経済への移行に向けた取組を着実に加速してまいりたいと考えております。

島村委員 ありがとうございます。

 次に、国の投資額について伺います。

 政府は、循環経済の市場を二〇五〇年には国内で百二十兆円規模にまで成長させると見込んでいます。しかし、その市場を立ち上げるための予算は、二〇二五年度でおよそ七百八十億円にとどまっています。百二十兆円という大きな市場を本気で育てるのであれば、七百八十億円で十分なのでしょうか。

 循環経済は、企業が設備を整えても、再生された材料を買う企業がいなければ成り立ちません。反対に、買いたい企業がいても、十分な量を作る設備がなければ広がりません。つまり、最初に誰かが大きく動かなければなかなか回り始めない仕組みです。それにもかかわらず、国が一定のお金を出した後は民間企業に任せるという形になってはいないでしょうか。このままでは、百二十兆円という目標が、聞こえのよい数字を掲げただけの絵に描いた餅になりかねません。

 お尋ねします。

 この予算規模は、ルール作りと呼び水的な補助はするけれども、市場そのものは民間任せにするという発想にとどまっていないでしょうか。特に初期の投資規模について、政府の基本的な考えを伺います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきました循環経済の市場づくりにつきましては、責任ある積極財政の考え方の下、政府が一歩前に出て、官民手を携えながら投資を進めていく必要があると考えております。

 こうした考えの下、本年四月に取りまとめました循環経済に関する関係閣僚会議における循環経済行動計画におきまして、金属資源、プラスチックなどの再生資源供給サプライチェーンの強靱化に対する投資を促進するために、予算面、金融面等の多角的な支援スキームを構築し、二〇三〇年までに官民で約一兆円の投資を目指すこととさせていただいております。

 環境省といたしましては、関係省庁とも連携しながら、国がしっかりと先導する形で、この目標の実現に向けて、経済的支援スキームの在り方を検討してまいりたいと考えております。

島村委員 ありがとうございます。

 三点目、循環経済によって生まれる利益や雇用をきちんと国内に残せるのかという問題です。

 実際、日本はクラウドの分野で海外企業への依存が進み、お金が海外へ流れ出る方が多い。デジタル赤字は二〇二三年に五兆円を超えました。循環経済でも同じ失敗を繰り返してはなりません。政府は、現在、循環経済の情報基盤であるウラノス・エコシステムを構築していると承知しています。

 そこで、お尋ねいたします。

 EUが製品パスポートで世界のルールを作る側になる中、我が国の企業、産業がこれに依存させられ、情報を搾取され、利用されることのないよう、国産の基盤をどう構築、強化していくのか。そして、その基盤を日本国内にとどめるのではなく、世界に受け入れてもらうためにどのような戦略、具体策をお持ちか、政府の見解を伺います。

福本政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のありました欧州、EUが、デジタル製品パスポートを通じて標準戦略を進める中で、サーキュラーエコノミーにおいても再生材や製品に関する情報をサプライチェーン全体で安全かつ円滑に共有できるデータ基盤が、資源循環の競争力のみならず、ルール形成や市場形成にも関わる重要なインフラになっていくと認識をしております。

 こうした観点から、まさに我が国初の情報流通基盤として、製品に含まれる化学物質などの情報を企業間でやり取りするケミカル・アンド・サーキュラー・マネジメント・プラットフォーム、CMPと呼んでおりますけれども、この構築を進めております。このプラットフォームにつきましては、本年秋頃から実運用を開始する予定としております。

 さらに、このCMPをサーキュラーエコノミー全体を支える情報基盤として発展させるために、再生材の含有率などの情報にも対象を拡大するとともに、使用済製品の回収から再資源化までの情報を連携、可視化するシステムについても検討を進めております。

 さらに、こうした我が国初の基盤をグローバルにも広めていくという観点から、海外のデータ基盤との相互運用性を確保しながら、アジアを始めとする海外への展開を進めて、国際的にも利用される基盤を目指してまいりたいと考えております。

島村委員 ありがとうございます。

 次に、二酸化炭素を海底に貯留する、いわゆるCCSについて伺います。

 CCSは、カーボンニュートラルを目指してもどうしても削減できないCO2を回収、貯留する技術として位置づけられています。しかし、日本は、世界全体に比べても、CO2の排出量は約三%程度を占める国であり、莫大な公的資金を投入してまで九十九里沖などで大規模なCO2貯留事業を進めることは本当に費用対効果の高い政策なのでしょうか。

 この事業については、千葉の参政党党員のほか、地元住民の方々から様々なお声をいただいており、安全性、地元の理解、そして長期の負担という観点からお尋ねします。

 まず一点目、安全性についてです。

 日本は地震大国と言われております。大きな地震や津波が起きたとき、自然災害が起きたときに、地すべりによるパイプラインの破断や海底下に貯留した高濃度の二酸化炭素が漏れるなど、住民や環境への影響はどうなるのでしょうか。また、この事業について、環境アセスメント、環境影響評価はどのように行われているのでしょうか。伺います。

大森政府参考人 お答えいたします。

 CCS事業は、CO2が長期間安定的に貯留されることを前提に実施するものとされております。

 CCS事業法におきましては、経済産業大臣が海域のCCS事業につきまして、CCSの適地と見込まれる特定区域の指定をする際、環境大臣に協議し、その同意を得なければならないこととされております。

 環境大臣の同意におきましては、地震動等による著しい地層変動の有無や将来の地層変動リスク等の観点から、専門家の意見も聴取した上で判断することとしております。九十九里沖の指定に当たっても、これらの観点を考慮した上で、環境大臣として指定に同意をしております。

 また、貯留事業者には、CCS事業法に基づき、公共の安全の維持及び災害の発生防止措置の義務が課せられており、地震や津波等の自然災害も考慮して、貯留等工作物の工事、維持及び運用が行われるものと認識しております。

 CCS事業による環境影響につきましては、貯留事業の許可の申請に際し、事業者に対し、万が一CO2の漏出が起こった場合の周辺環境への影響の評価及び対処方法の検討を求めるとともに、貯留開始後は、CO2の貯留の状況や周辺環境等のモニタリングを義務づけております。

 引き続き、CCS事業が海洋環境の保全に適切に配慮した形で進むよう、経済産業省等の関係行政機関とも連携しながら取り組んでまいります。

島村委員 ありがとうございます。

 しかし、地震は、まだ起こっていない南海トラフが来るんじゃないかみたいなことを政府はシミュレーションで出したりもしているわけでございますよね。であるにもかかわらず、大丈夫だというような感じで始められても、ちょっとやはり住民は納得がいかないんじゃないかなというふうには思います。

 二点目、立地と地元の理解についてです。

 なぜ貯留の場所として千葉県が選ばれたのでしょうか。そして、地元の住民の皆様は、なかなかに懸念の声の方が多いわけでございます。地元の住民の皆様への説明は十分に尽くされたと言えるのでしょうか。伺います。

和久田政府参考人 お答え申し上げます。

 千葉県九十九里沖のCCS事業でございますけれども、まず、地質を専門とする有識者の方々からの見解も踏まえまして、CO2の貯留に適した貯留層が存在し、又はその可能性があるというふうに認められたことから、昨年九月にCCS事業法に基づきまして試掘を行うための特定区域に指定したところでございます。その後、事業会社の首都圏CCS株式会社、こちらから試掘の許可申請がございまして、この四月に試掘の許可を行ったところでございます。

 今後につきましては、この首都圏CCS株式会社が試掘による調査を行いまして、CO2の安定的な貯留を行えるかどうか、それから、CO2の貯留に適した地層が広範囲に存在し、事業性があるかどうかなどを確認していくということを考えてございます。

 住民との説明でございますけれども、この事業者につきましては、これまで、関係自治体、それから地域住民に対しまして、説明会の実施、それからPRセンターの設置、地域向け広報紙の発行、配布等をしていると承知をしてございます。国といたしましても、事業者に対しましては引き続き住民に対して丁寧な説明を行うこと等を求めていくとともに、千葉県、それから関係機関と連携しながら、セミナーの開催等も行っていく予定としてございます。

 地域の皆様に御理解いただけるということが大変重要でございますので、引き続き関係者間でしっかり連携しながら、政策の説明、それから情報発信に丁寧に取り組んでいきたいと考えてございます。

島村委員 ありがとうございます。

 今後の展開についてですが、千葉の試掘が全国で二例目とのことですが、今後、日本の各地でこうした事業を数多く展開していくというお考えなのでしょうか。近くにCO2の排出源があれば条件をそろえて開発することができてしまうというふうに、懸念がたくさん考えられます。無秩序な開発、いわば乱開発が進んでしまうのではないかという懸念があります。政府の方針を伺います。

和久田政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、CCS事業法に基づきまして試掘や貯留事業を行うに当たりましては、鉱業法の鉱区において事業を検討する例を除きまして、経済産業大臣が二酸化炭素の貯蔵により公共の利益の増進を図るために必要があると認めるときに指定する特定区域、こちらにおいて検討をされることになります。

 その上で、試掘や貯留事業を行うに当たりましては、CCS事業法に基づきまして国から許可等を得る必要がございますので、事業者が自由に事業を実施できるものではないと考えてございます。また、国が試掘等の許可の判断を行うに当たりましては、事業の概要について、関係都道府県知事との協議、それから利害関係者からの意見募集を行うなどの手続が規定されてございまして、事業実施の必要性、それから妥当性等を厳格に判断するものとなってございます。

 CCS事業法に基づくこうした手続を通じまして、地元の御理解、これを丁寧に得ながら貯留事業を推進してまいりたいと考えてございます。

島村委員 ありがとうございます。

 それでは、最後、四点目です。長期の費用負担についてお聞きします。

 CCSの法律では、貯留の管理が国、JOGMECに移された後、三十年間までのモニタリングや万一漏れた際の措置に係る費用について、事業者には拠出金の納付を求めています。しかし、その三十年を過ぎた後、もし拠出金を上回る負担が生じた場合、その費用を負担するのは一体誰なのでしょうか。最終的に国民の税金に回ってくるのではないか、この点を明確にお答えいただきたいと思います。

和久田政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、我が国におきましては、CCS事業法の規定によりまして、CO2が漏えいする可能性がある場合には貯留事業の許可を与えないということにしてございます。また、CO2の注入終了から相当程度の期間が経過した後におきましても、CO2の貯留の状況が安定しており、その状況が将来にわたって継続することが見込まれるなどの一定の要件を満たすと経済産業大臣が認めない限り、モニタリング等の貯留事業場の管理業務をJOGMECに移管することは認められないというふうに考えてございます。

 その上で、三十年経過後よりも長期的に管理業務を行う必要性につきましては、これは、事業移管後のモニタリング結果、それから先行する諸外国における制度の動向などを注視をしながら、今後、総合的に検討してまいりたいと考えてございます。

島村委員 ありがとうございます。

 二〇五〇年のカーボンニュートラルという国際的な約束を守ることは大事なことではありますが、しかし、失った自然は二度と元には戻りません。自然はやり直しができないからです。失った税金を取り戻せず、その上、失った自然も取り戻せないとなると、子々孫々、私たち、未来の子供、孫たちに、何てことをしてくれたんだ、あれは一体何だったんだろうというふうに責められることにもなるわけでございます。

 どうか、作るときと同じぐらい、その後のこと、終わり方のこと、そして地球環境、全部のことを考えていただいて、是非、開発を進めるのであれば、地球に優しい、そして未来に残しても子供たちに感謝されるような、そういった開発をしていただきたいというふうに思っております。改めてこの場で申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございます。

宮路委員長 次に、渡辺真太朗君。

渡辺(真)委員 委員室の皆さん、お疲れさまです。無所属、栃木三区の渡辺真太朗でございます。

 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 さて、私も、去る六月十五日、環境委員会の大阪視察に参加をさせていただきました。無所属の私にも枠をいただきまして、本当にありがとうございました。やはり、現地、現場、見に行ってよかったなということを改めて感じております。最新の取組ですとか現場の熱量を肌で感じることができました。

 ほかの委員の皆さんからもあったとおり、三井化学大阪工場様、またコスモ石油堺製油所様を視察で伺ったわけですけれども、本日は、堺製油所で伺ったSAFについて質問したいと思います。

 SAFとはですけれども、サステーナブル・アビエーション・フュエルの略称でありまして、頭文字、S、A、Fを取ってSAFでございます。和訳をすると、持続可能な航空燃料というふうに訳されます。廃食用油、木くず、都市ごみ、サトウキビなどの植物、古紙といった様々な原料から製造されます。我が国においては、国内における二〇三〇年の国内航空燃料消費量の一〇%を目標と設定をしております。SAF導入に伴う価格差の負担の在り方ですとか、SAF需給バランスが課題となっております。

 廃食用油原料が何でいいかというと、石油燃料比で八四%CO2を削減するというところがございます。コスモ石油堺製油所は、廃食用油を原料とした国産SAFの量産プラントでありまして、年間三万キロリットルの生産能力を持つプラントでございます。日本の航空燃料の脱炭素化にとって非常に重要な取組であるということを現場でまさに感じたところでございました。

 政府は、国産SAFの生産拡大、どのように進め、また航空分野の脱炭素にどのようにつなげるのか、伺います。

和久田政府参考人 お答え申し上げます。

 SAFは、航空分野での脱炭素の手段のみならず、化石代替燃料として、エネルギー安全保障の観点からも極めて重要と考えてございます。

 委員からも御指摘がございましたとおり、我が国といたしましては、本邦エアラインによる二〇三〇年時点の航空燃料使用量の一〇%をSAFに置き換えるという目標を掲げてございます。

 国産SAFの生産拡大につきましては、GX経済移行債等を活用いたしまして、現在、五つのSAF製造プロジェクトに対して初期の設備投資費用の一部を支援するとともに、生産、販売段階におきましては、産業競争力強化法に基づく認定を受けることで、戦略分野国内生産促進税制によりまして、SAFの生産、販売量に応じた税額控除を受けることも可能でございます。

 さらに、SAFの需要創出に向けましては、航空燃料供給事業者へのSAF供給の義務づけや、SAFを利用する航空会社へのインセンティブの導入などについて、現在、官民協議会において議論を進めているところでございます。

 これらの支援措置を通じまして、国際競争力のある国産SAFの供給体制整備、それからSAFの利用拡大を進めまして、航空分野の脱炭素化を後押ししてまいりたいと考えてございます。

渡辺(真)委員 ありがとうございました。

 需要創出ですとか様々な支援、是非とも推し進めていただきたいというふうに思っております。

 SAFは、作れば終わりではなくて、原料調達、認証、価格差の補填、航空会社による利用、空港までの供給体制まで整って初めて普及をいたします。現在の支援策は、こうしたサプライチェーン全体を支えるものとなっているのか、政府の認識を伺いたいと思います。

田口政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、既存のジェット燃料とは異なる新たな航空機燃料であるSAFを円滑に市場に流通させ、また、これを安定的に拡大させていくためには、サプライチェーン全体を見渡した上で、必要と認められた分野に必要な支援を講じていくことが重要と考えております。

 こうした観点から、SAFの導入促進に向けた官民協議会におきまして、本年一月に確認された基本方針の中では、競争力ある価格での安定的な供給体制の確保に向けた原料の安価かつ安定的な供給の支援、また、需要創出や利用者負担に係る仕組みとして、航空会社へのインセンティブづけやSAF需要の創出などが、今後重点的に検討すべき分野として位置づけられているところでございます。

 これを受けまして、国土交通省としては、本年四月に新たな有識者会議を立ち上げまして、航空会社の追加的なコスト負担に対する支援の仕組みの検討を本格化させているところでございます。

 引き続き、SAFの導入促進に向けまして、関係省庁間また官民間で連携をして、しっかり取り組んでまいります。

渡辺(真)委員 ありがとうございました。

 堺製油所のSAFプラントでは、廃食用油が重要な原料となっておりまして、これも一〇〇%国産を目指しているということでございました。視察を通じて、廃食用油は、単なる廃棄物ではなく、脱炭素燃料の原料として大きな可能性があることをまさに感じたところです。

 一方で、家庭や飲食店、食料工場などから安定的に回収するには、やはり、自治体、事業者、回収業者、燃料メーカーの連携が不可欠です。環境省として、廃食用油の回収を資源循環政策の中に明確に位置づけていただいて、自治体による回収や民間連携を後押しするべきと考えます。家庭から出る廃食用油約十万トン、まだ十分に資源化されていない部分がございます。自治体の分別回収、学校、給食センター、飲食店、スーパーなどを巻き込めば、地域ぐるみの資源循環となります。

 廃食用油を都市鉱山ならぬ都市油田として活用するべきであると私は考えますけれども、環境省として、廃食用油回収の優良事例を横展開して、SAFやバイオ燃料への利用を促進するお考えはあるか、伺いたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御指摘いただきましたとおり、廃食用油の回収を進め、資源循環を促進する上で、自治体による回収や民間連携の取組が重要であると考えております。

 こうした考えの下、環境省では、まず、市町村向けの一般廃棄物処理システムの指針において、標準的な分別収集区分の一つとして廃食用油を位置づけ、バイオディーゼル燃料やSAF原料等への循環的利用を推進するとともに、令和七年度から実施しております資源循環自治体フォーラムにおきまして、先行した取組を進めておられる自治体から廃食用油の回収に関する講演をいただくなど、事例の周知も行っているところでございます。

 例えば、埼玉県入間市においては、近隣自治体や民間事業者と連携をし、給食センター等の廃食用油を回収、精製し、各市のクリーンセンター等において重機等の燃料として使用する事例があると承知をしております。

 こうした事例も含め、引き続き、廃食用油の回収や再資源化の推進に向け、事例集等による取組の横展開を行ってまいりたいと考えております。

渡辺(真)委員 ありがとうございました。

 今、入間市の事例なども出していただきまして、ありがとうございました。もっともっと事例の周知をしていただいて、まず認知度を高めていただければというふうに思います。

 次に、事業用廃食用油の国内資源循環について伺いたいと思います。

 世界的にSAF需要が高まれば、廃食用油などの原料は国際的な争奪になる可能性があります。国産SAFを本当に育てるためには、国内での廃食用油回収、未利用バイオマス、木質資源、さらには将来的な合成燃料まで原料戦略を持つ必要があります。

 全国の学校、給食センターでは大量に廃食用油が発生をしておりますが、その活用方法は自治体ごとに異なっております。何なら、私も地元、栃木三区、四市二町、ちょっと調べましたけれども、自治体だけではなくて、市の中でも、学校ごとに行き先が変わっているものもございました。皆さん、御地元でぴんとくる方もいっぱいいらっしゃると思いますけれども、廃油を福祉の方に持っていって石けんの材料になったり、あとは、リサイクル業者が回収すると私のメモは入っているんですけれども、その先の行き先がちょっと分からない、そういったことがございました。

 これはやはり、環境省として、学校給食由来の廃食用油について、資源循環の観点からこれは是非とも実態を把握していただきたいなというふうに思っておりますが、実態を把握しているのでしょうか。

 また、SAFなどの高付加価値な資源として活用するために、自治体へのガイドラインや支援策を検討するべきではないかということを考えます。

 やはり、この間の視察のときも、ほかの委員の先生方も大分気になっていたところだったと思うんですけれども、学校給食はどうなっているんだというところを皆さん気になさっておりました。私も気になりました。

 文部科学省が所管する全国三万校の学校、また給食センターから、どれぐらい年間廃食用油が出て、そのうちどれぐらい、何%がSAF原料として活用されているのか伺いたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 ただいま御質問いただきました学校や給食センターといったところから出ている廃食用油の回収、実態がどういうふうになっているのかについては、環境省として詳細については承知はしておりませんけれども、事業活動に伴い排出される廃食用油全体のマテリアルフローにつきましては、全国油脂事業協同組合連合会、いわゆる全油連におきまして推計がなされておりまして、この推計によりますと、事業活動に伴い排出される廃食用油の大部分は回収されていると承知をしております。

 具体的には、廃油発生量年間約四十万トンのうち、回収量は年間で約三十六万トンとなっているところでございます。

 ただ、これらの回収された廃食用油の多くが飼料用や工業原料等として利用されているところでございまして、国内で燃料用途として利用されているものはまだ一部である、このように承っているところでございます。

渡辺(真)委員 ありがとうございました。

 公共施設は、量が読めること、また、品質管理しやすくて、さらに、行政が旗を振りやすいという点でメリットがございます。給食センターですとか保育園、病院、庁舎食堂、公立大学、公営施設、道の駅、公営給食施設など、公共施設から出る廃食用油は、自治体が比較的把握しやすく、安定的に回収できる資源でございます。これを単なる廃棄物として扱うのではなく、国産SAFやバイオ燃料の原料としてしっかりと位置づけて、全国の自治体に横展開するべきであるというふうに考えております。

 環境省として、公共施設由来の廃食用油の発生量、また再資源化の実態を把握しているのか、また、自治体向けの回収モデルを示すお考えはあるのか伺いたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 公共施設由来の廃食用油の再資源化につきましては、各施設の設置主体や自治体ごとにそれぞれの地域の実情に応じて対応されているものと推察しておりますけれども、環境省として全国一律に把握しているものではございません。

 その上で、例えば、練馬区のように一部の自治体においては、公共施設から排出される廃食用油をバイオディーゼル燃料やSAF原料へと活用する取組が進められている、このように承知をしております。

 環境省としては、こうした廃食用油を含む地域資源の活用を促進するため、モデル事業を実施するとともに、廃食用油回収の自治体の事例集を取りまとめ、優良事例の横展開を図っているところでございます。

 引き続き、関係省庁や自治体及び民間事業者とも連携しながら、地域における廃食用油の回収、資源循環の促進に取り組んでまいりたいと考えております。

渡辺(真)委員 ありがとうございました。

 最後の質問に移りたいと思います。

 最後に、フライ・トゥー・フライ・プロジェクトというものがございまして、この間も堺製油所でお話を聞いてまいりました。調べていただきたいと思うんですけれども、一個目のフライは揚げ物のフライ、ポスターを見るとエビフライが飛行機みたいにこうなって、非常にかわいらしい、しゃれの利いたデザインだなと、ネーミングだなと思いました。その取組では、いろいろな企業とか自治体が参加をしているんですけれども、自治体が六十一自治体が参加をしているということでございました。中でも愛知県がトップだったというところでございます。

 愛知県、何ででしょうかということを聞くと、やはり中部国際空港、セントレアが旗振り役となって推進をしているということでございました。そうすると、私の栃木県は空港がないんですね。なので、もちろん空港がない県でも広まってほしいなと私は思うんですけれども、こうした取組をより推進するための取組を伺いたいと思います。

角倉政府参考人 お答え申し上げます。

 自治体等による廃食用油の分別回収と再資源化の推進につきましては、先ほど申し上げました一般廃棄物処理システム指針において、標準的な分別収集区分として廃食用油の分別を位置づける等の技術的な助言を行いつつ、各自治体の取組について、事例紹介等を通じて後押しをしております。

 また、昨年十二月、環境省も加わっております官民協議会、この下に別途タスクフォースが設置されているところでございますけれども、このタスクフォースにおきまして、更なるSAF導入に向けた基本方針が策定され、SAFの導入促進に向け、官民の関係者が一丸となって情報発信を行い、SAFに関する社会的な理解を促進することが示されたところでございます。

 こうした指針も踏まえながら、環境省といたしましては、関係者間で連携しながら、機運醸成等の取組を進めてまいりたいと考えております。

渡辺(真)委員 ありがとうございました。

 最終的にしっかり国民の皆さんに認知していただくためには、まず自治体の皆さん、その前に首長の皆さんにちゃんと分かっていただいて、廃食用油、是非ともSAFにという選択肢になるように取り組んでいただければというふうに思っております。

 それでは、時間が参りましたので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。

宮路委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時三分散会


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