衆議院

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第12号 令和8年5月27日(水曜日)

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令和八年五月二十七日(水曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 大串 正樹君

   理事 畦元 将吾君 理事 井上 信治君

   理事 鬼木  誠君 理事 勝目  康君

   理事 古賀  篤君 理事 浜地 雅一君

   理事 伊東 信久君 理事 浅野  哲君

      石坂  太君    伊藤  聡君

      稲葉 大輔君    岩崎 比菜君

      上野 宏史君    衛藤 博昭君

      岡本 康宏君    尾花 瑛仁君

      鹿嶋 祐介君    加藤 貴弘君

      金澤 結衣君    草間  剛君

      栗原  渉君    斉藤 りえ君

      高階恵美子君    田野瀬太道君

      田畑 裕明君    田宮 寿人君

      田村 憲久君    橋本  岳君

      藤田  誠君    藤田 洋司君

      丸尾なつ子君    丸田康一郎君

      吉村  悠君    沼崎 満子君

      山本 香苗君    早稲田ゆき君

      阿部 圭史君    梅村  聡君

      岡野 純子君    日野紗里亜君

      豊田真由子君    古川あおい君

      辰巳孝太郎君    畑野 君枝君

    …………………………………

   厚生労働大臣       上野賢一郎君

   内閣府副大臣       鈴木 隼人君

   内閣府副大臣       今枝宗一郎君

   厚生労働副大臣      長坂 康正君

   経済産業副大臣      山田 賢司君

   内閣府大臣政務官     若山 慎司君

   厚生労働大臣政務官    栗原  渉君

   厚生労働大臣政務官    神谷 政幸君

   防衛大臣政務官      吉田 真次君

   政府参考人

   (内閣法制局第四部長)  山影 雅良君

   政府参考人

   (内閣府賞勲局長)    相川 哲也君

   政府参考人

   (内閣府健康・医療戦略推進事務局次長)

   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         江澤 正名君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房長) 宮崎 敦文君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         秋山 伸一君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官)            佐々木昌弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            森  真弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           伊澤 知法君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  森光 敬子君

   政府参考人

   (厚生労働省健康・生活衛生局長)         大坪 寛子君

   政府参考人

   (厚生労働省医薬局長)  宮本 直樹君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局長)            岸本 武史君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            村山  誠君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         田中佐智子君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           鹿沼  均君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    野村 知司君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  黒田 秀郎君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  間 隆一郎君

   政府参考人

   (厚生労働省人材開発統括官)           宮本 悦子君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           浅井 俊隆君

   政府参考人

   (防衛省大臣官房政策立案総括審議官)       坂本 大祐君

   厚生労働委員会専門員   森  恭子君

    ―――――――――――――

委員の異動

五月二十七日

 辞任         補欠選任

  繁本  護君     岩崎 比菜君

  田宮 寿人君     鹿嶋 祐介君

  辰巳孝太郎君     畑野 君枝君

同日

 辞任         補欠選任

  岩崎 比菜君     稲葉 大輔君

  鹿嶋 祐介君     田宮 寿人君

  畑野 君枝君     辰巳孝太郎君

同日

 辞任         補欠選任

  稲葉 大輔君     石坂  太君

同日

 辞任         補欠選任

  石坂  太君     伊藤  聡君

同日

 辞任         補欠選任

  伊藤  聡君     繁本  護君

    ―――――――――――――

五月二十六日

 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五六号)

 厚生労働関係の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

大串委員長 これより会議を開きます。

 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣法制局第四部長山影雅良君、内閣府賞勲局長相川哲也君、健康・医療戦略推進事務局次長、経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官江澤正名君、厚生労働省大臣官房長宮崎敦文君、大臣官房総括審議官秋山伸一君、大臣官房危機管理・医務技術総括審議官佐々木昌弘君、大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君、大臣官房審議官伊澤知法君、医政局長森光敬子君、健康・生活衛生局長大坪寛子君、医薬局長宮本直樹君、労働基準局長岸本武史君、職業安定局長村山誠君、雇用環境・均等局長田中佐智子君、社会・援護局長鹿沼均君、社会・援護局障害保健福祉部長野村知司君、老健局長黒田秀郎君、保険局長間隆一郎君、人材開発統括官宮本悦子君、経済産業省大臣官房審議官浅井俊隆君、防衛省大臣官房政策立案総括審議官坂本大祐君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。斉藤りえ君。

斉藤(り)委員 自由民主党の斉藤りえです。

 質問に先立ちまして、本日、聴覚に障害のある私がこうして質問に立つに当たり、多大な御協力をいただきました委員長を始め、委員の皆様、委員部、そして省庁の皆様に心よりお礼申し上げます。

 今回の質疑に当たっては、システムや進め方において、これまでの慣例からは様々な変更がありました。また、本日は、聴導犬とともにお越しくださっている方を始め、聴覚に障害のある方々にも傍聴いただいていることから、手話通訳士の方にも御対応いただいております。私は、本日の質疑が民主社会の成熟に向けた大切な一歩であると感じると同時に、その歩みを後押しいただきました皆様に重ねて深くお礼申し上げる次第です。

 私は、仕事と育児の両立をしてきた一人の当事者です。仕事と育児の両立支援は大変重要であり、これまで多くもの制度改正があり、社会的需要も大きく改善されてきたと理解しています。

 一方で、特に中小企業では、代替要員の確保や業務の組替えが難しく、制度を利用する本人も周囲の従業員も、どこか気兼ねを抱えながら対応している現場があることは、多くの皆様も理解できる現状だと思います。

 そして、仕事と育児の両立支援を中小企業の現場で実効性あるものにするためには、単に制度を周知するだけではなく、代替要員の確保、業務の見直し、助成金の活用、相談支援、人材確保の支援など、中小企業の実情に即した支援が必要です。

 育児休業制度等の法改正により、仕事と育児の両立支援は前進していますが、我が国の大部分を占める中小企業では、代替要員の確保を始めとする体制整備が難しく、対応に苦慮する現場がいまだに多いと認識しています。国として、中小企業の実態に即した財政的、実務的な支援をどのように強化していくのか、政府の具体的な取組をお伺いします。

 また、せっかくの見直しも、子育て世帯だけにとどめるのではなく、リスキリングや趣味に打ち込みたい人、持病がある人など、様々な人がそれぞれの理由で仕事との両立ができるよう、誰もが両立しやすい職場、社会づくりをすることこそが、個人の幸せはもちろん、企業の成長、少子化対策につながるのではないでしょうか。全ての人が恩恵を実感できる多様な働き方の推進について、政府の見解をお伺いします。

田中政府参考人 お答えをいたします。

 男女共に、希望に応じて仕事と育児を両立できる働き方を実現をしていくことは重要だと考えています。

 このために、昨年四月から段階的に施行されています改正育児・介護休業法におきまして、事業主に対して、フレックスタイム制や短時間勤務制度といった、子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の義務づけなどを行っています。加えて、中小企業における両立支援の取組を後押しをするために、育児休業や短時間勤務をしている方の業務を代替する労働者に対して手当を支給した中小企業などに対する助成金について、令和八年度に拡充いたしました。このほか、労務管理の専門家による無料の個別相談なども実施をしています。

 その上で、子育てをしない労働者も含めて、ワーク・ライフ・バランスの推進に向けた長時間労働の是正や、育児を含めた社員の様々なライフイベントと仕事の両立支援に取り組む企業の好事例について周知を行うことにより、仕事と生活を両立できるような職場環境の整備に取り組んでまいります。

斉藤(り)委員 ありがとうございます。

 今お伺いしたように、両立支援は、制度を利用する本人だけの問題ではなく、制度を利用する人を支える職場や同僚の体制があって初めて安心して使えるものになります。

 そして、この支える側を支えるという視点から、次は手話通訳者についてお伺いします。

 聴覚障害のある方にとって、手話通訳や要約筆記などの意思疎通支援は、行政手続、医療、福祉、教育、就労、災害時の避難など、生活のあらゆる場面で、必要な情報を得て、自ら判断し、自分の意思を表明するための情報保障であり、権利保障の基盤です。その中で、手話通訳者は、聴覚障害のある方の社会参加を支える重要な役割を担っています。

 しかし、担い手の高齢化や若年層の参入不足が課題となっています。手話通訳技能認定試験の合格者平均年齢が四十代後半となっており、雇用されている手話通訳者の平均年齢も五十代後半に達しているとの調査結果があると承知しています。このまま若い世代の参入が進まなければ、将来的に意思疎通支援の基盤そのものが維持できなくなるおそれがあります。さらに、地域ごとの差や養成、条件など、様々な課題も抱えています。

 厚生労働省として、手話通訳者の登録者数だけでなく、実働者数、年齢構成、雇用形態、報酬水準、地域別の不足状況をどのように把握しているのでしょうか。

 また、若年層や社会人の参入を促すため、養成研修の受講費、実習費、交通費等への支援、常勤化や複数配置を含む処遇改善、地域生活支援事業等の財政支援の拡充についてどのように検討しているのか、お伺いします。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 手話通訳者を確保していくということは、情報保障の観点からも非常に重要な課題であるというふうに考えております。

 まず、手話通訳者に関する多岐にわたる御質問をいただきましたので、順次お答えいたします。

 手話通訳者の地域別の状況でございますけれども、こちらは自治体において地域の実情や利用者の状況を踏まえて事業を実施されているということから、これを詳細に把握はしておりませんが、厚生労働省としては、令和七年度の調査研究によりまして、自治体などで雇用されている手話通訳者の実働者数、年齢構成、雇用形態、報酬水準について、全国単位での調査結果を把握をしております。

 この調査におきましては、令和七年十月一日現在で千二百七十四名の手話通訳者の方が自治体などに雇用されていて、その年齢構成は、二十代、三十代が四・六%、四十代が一五・三%、五十代以上が七八・七%となっております。雇用の形態は、正規職員が一九%、非正規職員が八一%であり、年間給与を単純に平均をいたしますと二百六十・六万円という状況でございました。

 続きまして、若年層の参入促進でございますけれども、若年層の方々の手話通訳者の確保を図るために、令和元年度から七年度までの間、大学生や二十代、三十代の若年層を対象といたしまして、地域の大学や全日本ろうあ連盟を始めとした関係機関の御協力の下、手話通訳者などを養成するモデル事業を実施してまいりました。その結果、手話通訳者試験においてこのモデル事業の受講者の合格率が全体平均を大きく上回る結果となったことを踏まえまして、令和八年度からは、全ての自治体において実施可能な、若年層向け意思疎通支援者養成研修事業というものを創設をいたしました。今後、地域の大学などと連携しながら、養成研修などを進めてまいりたいと考えております。

 続きまして、養成研修への支援でございますけれども、この養成に際しましては、自治体に対して養成研修の実施に関する費用の一部を補助することによりまして、交通費などの実費相当分の負担のみで受講がしていただけるように、受講者の方の負担軽減への支援というものを行っているところでございます。

 次に、処遇でございますけれども、手話通訳者の方々の処遇につきましては、各自治体が実施する事業における派遣単価の設定などに際しまして、手話通訳推進法の趣旨でありますとか、その専門性を十分に考慮して設定していただくよう周知をしているところでございます。

 また、これは企業の方の、事業主でございますけれども、こちらに関しましては、手話通訳者の方を配置又は委嘱した場合に、障害者雇用納付金に基づく助成金を支給するなどといった取組を行っております。

 最後に、御指摘のございました地域生活支援事業、自治体の補助を実施する事業でございますけれども、こちらにつきましても、厳しい財政状況の中ではございますけれども、引き続き、各自治体における執行状況やニーズなどを踏まえながら、必要な予算額の確保に努めてまいる所存でございます。

斉藤(り)委員 ありがとうございます。

 手話通訳や要約筆記などの意思疎通支援は、特に災害時や医療現場では、音声情報に偏った情報提供により、聴覚障害のある人が避難、受診、服薬、入退院、福祉サービス利用に必要な情報を得られないおそれがあり、命や健康、そしてその後の生活に直結します。

 障害者情報アクセシビリティー、コミュニケーション施策推進法、手話施策推進法、障害者差別解消法の趣旨を踏まえ、厚生労働省は、障害福祉サービスの利用申請、相談支援、成年後見、権利擁護、医療機関での説明、同意の場面において、意思疎通支援が実際に確保されているかをどのように把握をされているのでしょうか。

 特に災害時について、厚生労働省として、医療機関や福祉避難所等における手話通訳、要約筆記、遠隔手話、文字表示、ICT機器の活用をどのように進めるのでしょうか。また、停電、通信途絶時の代替手段、個別避難計画との連携、自治体の防災訓練への聴覚障害者、意思疎通支援者の参画について、国としてどのように標準化支援していく考えか、お伺いします。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 聴覚に障害のある方々にとって、手話通訳や要約筆記などの意思疎通支援は、自らの意思を適切に表明し、必要な支援やサービスを主体的に選択するために不可欠なものであるというふうに認識をしております。

 このため、厚生労働省としては、自治体に対し、手話通訳者、要約筆記者などの派遣に係る費用の一部を助成しているところでございます。各自治体において、御指摘の各法律の趣旨も踏まえながら、地域の実情や利用者のニーズなどに応じて、様々な場面において意思疎通支援に取り組んでいただいているものと認識をしております。

 御指摘の災害時の対応でございますけれども、災害時には、聴覚障害のある方々が必要な情報を迅速かつ確実に受け取ることができる環境を整備することが重要であると考えております。

 そのため、自治体に対しては、避難所などでの視覚的な情報提供の充実、災害関係、福祉関係部局や障害関係団体との連携強化による障害特性や地域特性に応じた対策の実施、ICTを活用した遠隔手話通訳や音声文字変換ソフトなどの導入促進であるとか、あるいは、多様な手段を組み合わせた情報提供体制の確保に向けた取組の推進について、様々な機会を捉えて周知を図っているところでございます。

 さらに、国や地方公共団体における防災訓練の指針である総合防災訓練大綱において、様々な特性を有する要配慮者の視点に立ち、当事者本人の御参画を得て避難誘導訓練などを実施するよう努めることとされているものとも承知をしております。

 厚生労働省といたしましては、引き続き、平時から災害時まで切れ目のない情報保障の実現に向けて、当事者の皆様の御意見も丁寧にお伺いしながら、意思疎通支援の一層の推進に取り組んでまいります。

斉藤(り)委員 ありがとうございます。

 ここまでお尋ねした、仕事と育児を始めとする全員の両立支援、手話通訳者の育成と処遇改善、そして医療、災害時の意思疎通支援、いずれも、支える側の人たちが十分な処遇と環境によって守られてこそ持続する制度です。そして、そのためには、十分な財源と実態の正確な把握、検証が不可欠であることを強調し、最後の質問に移りたいと思います。

 障害者福祉サービス等の次期報酬改定について、上野大臣にお伺いします。

 障害者福祉サービス等報酬の改定に向けて、障害のある方の支援ニーズが多様化、複雑化する中で、必要なサービスと人材を確保し、同時に制度の持続可能性も守っていくという、大臣は大変難しい課題に向き合うことと承知しています。

 報酬改定は、事業者の経営だけに関わるものではありません。利用者本人の日々の暮らし、地域での生活、家族の安心、支援者の働き続けやすさに直結するものです。

 一方で、現場や障害当事者の方々からは、サービスの利用条件や制度の仕組みが分かりにくくなった、サービス提供の現状に戸惑いを感じる、必要な支援が今後も受けられるのか不安だという声も寄せられています。

 制度の持続可能性を確保することはもちろん重要です。しかし、持続可能性とは、単に給付を抑えることだけを意味するものではないはずです。本当に必要な支援が必要な人に届くこと、障害のある方が地域で安心して暮らし続けられること、支援に携わる人材が誇りを持って働き続けられること、そして、制度の見直しが利用者本人の生活の質を損なうものになっていないか丁寧に検証されることなど、こうした視点が報酬改定において極めて重要だと考えます。

 障害福祉サービス等報酬は原則三年に一度改定され、前回の改定は令和六年度に行われましたが、特定のサービスへの過剰な新規参入の抑制のほか、職員の処遇改善を図るため、令和八年度に臨時改定が行われました。

 厚生労働省として、直近の報酬改定を含め、これまでの報酬改定に伴い、障害当事者の生活の質や地域生活にどのような影響を与えているかについて、利用者本人の視点も踏まえ、どのように把握、検証していくお考えでしょうか。大臣の意気込みをお聞かせ願います。

上野国務大臣 障害福祉サービス等報酬の改定に当たっては、各種調査研究等により、これまでの報酬改定による影響などを調査するとともに、当事者の方々の団体を含む関係団体の皆様からのヒアリングを実施をし、障害福祉現場の実態の把握、検証を行っているところです。

 御指摘の令和八年度報酬改定については、利用者に提供されるサービスの質を確保しつつ、制度の持続可能性を確保する観点から、臨時応急的な見直しを実施することといたしました。

 あわせて、喫緊の課題である、障害福祉現場で働く方々の処遇改善を図るための支援の強化を行ったところであります。この障害福祉分野の職員の処遇改善については、他職種との遜色のない処遇改善に向けて、福祉、介護職員について、最大月一・九万円の賃上げが実現する措置を講ずることとしております。

 令和九年度報酬改定に向けても、引き続き、当事者の方々も含め関係者の皆様の御意見を丁寧に伺いながら、実態の把握、検証を行い、障害者御本人やその御家族に寄り添った質の高いサービスの提供ができるように検討を進めていきたいと考えております。

斉藤(り)委員 大臣、ありがとうございます。

 大臣の思い、そして当事者、関係者の意見に丁寧に寄り添う姿勢こそが制度の持続可能性においてとても重要であると認識しておりますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

大串委員長 速記を止めてください。

    〔速記中止〕

大串委員長 速記を起こしてください。

 次に、早稲田ゆき君。

早稲田委員 中道の早稲田ゆきでございます。

 今日は、上野大臣、そしてまた経産副大臣に来ていただきましたので、しっかりと通告に従い質疑をさせていただきます。

 まず、ナフサの供給不安、供給不足への緊急対応についてでございます。

 それから、ちょっと質問の順番を変えまして、二番にシベリアの方をやらせていただきたいと思います。

 その中で、昨日も、閣議後の会見ということで、上野厚労大臣が、パンデミックに備えていられたグローブですね、医療用のグローブを医療機関に配送されたということでありまして、現在どのような状況になっているのか、そしてまた残数なども、備蓄の残っている枚数なども教えていただきたいと思います。

上野国務大臣 まず、医療用手袋につきましては、全体としては、直ちに供給が不足をする状況ではありませんが、一部の医療機関では医療用手袋の購入が行えず確保が困難になっているなど、目詰まりの状況があると承知をしております。

 現在相談を受け付けておりますが、この受付状況を見ますと、五月の十八日時点ですけれども、七千九百三の医療機関等からの相談のうち、約三千七百の医療機関からは同種の手袋の供給に関するものでありました。多くの医療機関等から医療用手袋に関する声があると承知をしています。

 厚労省としては、こうした目詰まりの解消に向けまして、医療機関、関係団体に対して、まずは、医療用物資等について、必要量に見合う量の受注、発注をお願いをしているところでありますし、そうしたことを通じて、適切に供給されるよう依頼を行ったところであります。

 その上で、目詰まりによる医療用手袋の確保が困難な医療機関向けに、医療用手袋の備蓄を放出しております。五月十八日から受付を開始をいたしまして、二十二日時点ですが、二千七百六十九件の医療機関等を対象に最大一千百四十万枚を配付予定でありまして、二十三日から医療機関等に順次届き始めているところであります。

 なお、新型インフル特別措置法に基づいて国で保有する備蓄水準を超える余剰分、これは約四・九億枚、四億九千万枚あります。このうち五千万枚の放出を決定しておりますので、残る余剰分は四億四千万枚となっているところであります。

早稲田委員 このグローブについては、医療機関に大変素早い対応をしていただいたとは思っておりますが、四・九億枚あるということで、四・四億ですか、そうしますと、これはまだG―MISとつながっていない医療機関なども小さいところはございますので、都道府県を通じてそうした申請も素早く上げていただいて、目配りをしていただきたい。

 それから、今日聞いたお話でございまして、大変恐縮ですが、通告していませんけれども、介護の現場、それから障害福祉の現場も、大変、発注しても全然入ってこないということでございますので、こちらについても、四・九億枚もあるのであれば、是非そうしたところにも何らかの形で配送をしていただくようなこともお考えいただけないか、大臣、お願いいたします。

上野国務大臣 介護施設等につきましては、今、関係団体を通じて、情報の提供また情報収集の徹底をしているところであります。そうした中で、様々な声があろうかと思いますので、そうした状況もしっかり踏まえながら、今後の対応について十分検討させていただきたいと考えています。

早稲田委員 是非お願いいたします。

 コロナのときも、防護服それからマスクは介護の方に来たんですね。でも、来なかったんですよ、グローブの方は。ですから、今回、備蓄が多いということもあり、介護現場、それから訪問看護なんかもそうなんですよね、一回行きますともう四回ぐらい取り替えなければならないというお話も聞いておりますから、是非、目配りをしていただき、医療機関だけでなくお願いしたいと思います。

 重ねて、ナフサの供給源につきまして、また価格が高騰しておりますことから、やはり医療機関への支援も大変重要なのではないかと思っています。注射器、点滴、輸液用バッグ、チューブ、それからカテーテルなど、全ての医療器材が高騰をしておりまして、更なる、医療機関、今でも七割、八割が経営難ということで、赤字と言われておりますが、経営が圧迫されていることから、医療機関における器材の購入費の財政支援というものもやはり検討していただくべきではないかと思いますが、大臣、済みません、簡潔にお願いいたします。

上野国務大臣 物価高騰への対応につきましては、まずは、令和七年度の補正予算、また令和八年度の診療報酬改定、これをしっかりと実施に移していくことが大切だと考えておりますし、これに加えまして、WAMによる無担保無利子の優遇融資も実施をしておりますので、そうしたことをしっかり組み合わせて対応させていただきたいと思います。

 また、診療報酬につきましては、今後の経済、物価動向が大きく変動して医療機関等の経営状況に支障が生じた場合には、令和九年度の予算編成において加減算を含む必要な調整を行うこととしておりますので、足下の経営状況についても、十分調査などを実施し、注視をしてまいりたいと考えています。

早稲田委員 私たちは、五月二十日に、中道、そして立憲、公明、三党で緊急経済対策を提出をいたしました。ここには、医療、介護、そして障害福祉への経営支援ということも組み込ませていただいております。やはり、公定価格で価格転嫁ができないという業界でございますので、是非、そこのところはしっかりと注視をしていただいて、今、補正予算とか診療報酬改定というお話がありましたけれども、加えての御検討もお願いしたいと思います。

 次に参ります。

 報道で、原油が二割減で八割確保されて、年明けまで足りると言っていたものが、今度は来春、春まで足りるということになりましたが、実際、ナフサを使っている現場ではもう全然足りないよということなんですけれども、原油が来春までということであれば、このナフサの不足もきちんと春まで確保できる、そういう見積りを出しておられるのかどうか、まず伺います。

山田副大臣 お答え申し上げます。

 まず、原油につきましては、委員御指摘のように、六月のホルムズ海峡を経由しない代替調達が八割程度まで引き上げられたことから、これまでの備蓄放出決定分も活用すると、六月に必要となる原油量を上回る供給が可能となります。そのため、これを八割程度と見積もっておるんですが、保守的に、六割の代替調達が継続する場合を想定して、年度を越えて来年春まで石油の安定供給を確保できるめどがついたと発表しておるところでございます。

 一方で、ナフサにつきましては、中東以外からの代替調達が、これも従来の八割超まで回復はしております。他方で、在庫の少ない川中製品への原料の振り向け、あるいは、サプライチェーン各層にある在庫の活用で一・八か月分相当の中間在庫があるため、ナフサ由来の石油製品は年を越えて供給継続が可能となったと申し上げているところでございます。

 なお、ナフサにつきましては、国内精製分のみならず、輸入分も加えて国内需要を賄っていることから、原油とナフサの供給可能期間は必ずしも一致しないところではございます。

 いずれにいたしましても、引き続き、国民の皆様の生活と経済に与える影響を最小化できるよう、全力で取り組んでまいります。

早稲田委員 ナフサの在庫というんですか、これが一・八か月分というふうにおっしゃいました。ただ、内閣委員会の方では、赤澤経産大臣が答弁の中で、なかなか、複雑なサプライチェーンで、在庫をきちんと把握することができないというふうにも答弁されておりますし、全て、在庫の樹脂など、半製品も含むナフサというので、備蓄がそのままということにもなりませんということも答弁されておりますから、非常に根拠が不明、曖昧ではないかと私は思っております。

 それより何より、在庫がある、そして年明けまでという御答弁を繰り返されるわけですけれども、やはりないんですね、現場は、本当に。業界によっては特にです。

 そして、私、四月二十四日のこの当委員会で、総理が御答弁をいただいて、今はそうかもしれないけれどもよい御報告ができますと言って、二、三日後におっしゃったのが、年明けまで足りる、そういうめどがついた。アフリカ、アメリカ、全てでしょうけれども、それでも足りていないというのが今の現状であります。

 これは四月二十四日ですから、もう一か月たっているわけです。それでもどんどんひどい状況になるよというのが現場の感覚でありまして、塗料、シンナー始め、ベニヤ板、それから水道工事の塩ビ管、接着剤、自動車関連ではエンジンオイル、これが全くないと。そして、六月には黒字倒産、ナフサ倒産、ナフサ廃業ではないかと、業界の方たちは大変危惧をされています。

 その中で、やはり、政府が不足を認める。これはあるあると言うことじゃなくて、実際、それでも回っていないし、現場には届いていないので。省エネを呼びかけるべき、そして節約を呼びかけるべきという国民の方は、報道関係の調査では七割を超えていますよね。そういうことも含めて、やはり、節約を呼びかけ、国民への需要抑制、省エネなど、そして、それによって、少しでも命に直結する必需品へのナフサ等への優先配分、こうしたことをやっていくべきだと私は思います。

 それから、先ほど申し上げました緊急経済対策の中でも、私たちは、雇調金の拡大、資金繰り支援拡大、返済猶予、それから、原油からナフサ増産に対するインセンティブ支援というものも入れさせていただいております。

 今、総理は、来週にもということで補正予算の表明をされておりますけれども、これも予備費の積み増しだけでは全然足りないと私は思います。そして、国民の事業が継続するための、そして国民生活を守るための緊急経済対策をしっかりしていただきたいと思いますが、御答弁をお願いします。

山田副大臣 お答え申し上げます。

 政府があるあると言っているのに、現場に来ていないじゃないかというお声、いろいろなところで私も御指摘をいただいております。

 現場でなかなか回っていないということは政府も実は把握をしておるんですが、なぜ全体が供給量が確保できているかというと、実は、本当に全体量としては確保できております。そう言わないと、在庫をふだんだと二か月ぐらいしか持っていなかったところが、ないんだったらということで半年分持たれたりとか十か月持たれるということをすると、全体量は確保しても回ってこないところがある。

 なので、まずは全体量を確保できていますということをきっちり申し上げた上で、委員御指摘のとおり、現場で全然来ないぞという方がいらっしゃいます。そういったことを、経済産業省、あるいは国土交通省、厚生労働省、農林水産省、それぞれ相談窓口を設けて、相談を受けるだけではなくて、どこで目詰まりが生じているのか。ある一方で、卸のところまでは来ている。元売が出して、メーカーが出して、卸まで来ている。他方で、現場で、最終需要家のところには来ていない。小売のところでなかなか注文が来ないんですと言われているというと、この間でどこで目詰まりが生じているのか、これを一件一件丁寧に、今、各省庁連携しまして調べております。

 その中で、全体量で来ているということをまず申し上げた上で、来ていないところに対して融通をするとか、そういった要請をさせていただいているということは是非御理解いただきたいと思います。

 その上で、ナフサについては、先ほど申し上げましたように、国内での精製を継続していることに加えて、輸入拡大、中東以外からの輸入の拡大、中間段階の化学製品の在庫なんかも合わせて、年を越えてまずはあるんだということを申し上げた上で、国民の皆様へのメッセージの出し方として、本当に協力してくださる国民性である点も考慮しつつ、慎重に考える必要があると考えております。

 ないと言った瞬間に、ないんだったらもっと確保しておこうということになって、せっかく十分な量があったとしても目詰まりが更に加速されてしまう、こういうことがないようにメッセージを出しております。なので、現時点におきましては、規制的な手法を取ることは考えておりません。

 一方では、先ほど申し上げたように、供給の偏り、目詰まりなどが生じておりますので、重要物資の供給状況を確認しつつ、一件一件確実に解消をしておるところでございます。

 特に、委員が御指摘になりました医療分野といった、国民の皆様の命に直結する医療品、医療機器、医療物資につきましては、万が一にも支障がないよう、関係省庁とともに重点的に取り組んでいるところでございます。

 また、コロナ禍に対応したゼロゼロ融資などのようなものにつきましては、現時点では考えておりませんが、これまで、中東情勢の影響を受ける中小企業に対しまして、特別相談窓口の設置、セーフティーネット貸付けの金利引下げ、コスト上昇を考慮した価格転嫁要請といった支援を実施してまいりました。

 これぐらいでよろしいですか。最後まで申し上げさせていただきますと、加えて、今週二十五日に総理から発表しましたとおり、セーフティーネット保証五号に中東情勢の影響を受ける業種を追加指定しておりますので、価格転嫁を徹底すべく、取引Gメンが重点調査するといった支援を強化してまいります。

早稲田委員 分かっています。セーフティーネットのこの金利、〇・四%引き下げられたんですよね。そして、中東情勢も対象拡大したということは分かっておりますけれども、もうそういう段階ではないのではないか。資金繰りが大変なので、この支援拡大、返済猶予も含めて、雇調金、それから、繰り返しでございますが、原油からナフサを増産する場合のインセンティブ支援というものも絶対必要です。

 さっき、原油は春までだけれども、ナフサはいろいろあって年内なんだというお言葉もよく分からないんですけれども、やはりまだまだ足りておりませんし、これからもっと深刻化するのではないかと言われています。だって、スズキでさえ、一部、もうエンジンオイルの交換はしないと発表いたしましたよね。そういうことなんですよ。

 ですから、もうちょっと、緊急経済対策、本当に届くような支援をしていただきたいということを強く山田副大臣にお願いしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。足りません、それだけでは、本当に。

 それでは、ここまででございますので、副大臣、どうぞ御退室をお願いします。

大串委員長 御退席いただいて結構です。

早稲田委員 ありがとうございます。

 それから、シベリア抑留など、ソ連の参戦に伴う戦後被害の真相究明、支援について厚労大臣に伺います。

 シベリア抑留については、女性抑留者を含む全体像や死亡者数、朝鮮人、台湾人を含めた実態把握がいまだ不十分であり、政府機関間でも数字にも差異があります。法制定から十五年経ても基本的な調査が進んでいない現状を踏まえ、政府として徹底した実態解明を行い、必要であれば専門家調査委員会の設置や、将来的なロシア側の専門家と共同調査も検討をすべきではないかと思いますが、大臣、もう本当に、戦後八十年を超えておりましても進んでいない現状でありますから、是非具体的な御答弁をいただきたいと思います。

上野国務大臣 旧ソビエト社会主義共和国連邦及びモンゴル人民共和国の地域に抑留をされた日本人は、推計で約五十七万五千人であるというふうに承知をしています。

 厚労省においては、シベリア抑留中死亡者の特定のため、一九九一年、平成三年以降にロシア連邦政府等から提供された抑留中死亡者の名簿等の資料と日本側資料を照合し、個人の特定を行っているところです。

 これまで、約五万五千人のシベリア抑留中死亡者のうち、約四万一千人の個人を特定しておりまして、特定ができた死亡者の関係遺族に対して、都道府県を通じて、死亡地といった名簿等の記載内容をお知らせしているところであります。

 厚生労働省では、旧陸海軍から引き継がれた人事関係資料などを保管をしておりますが、男女の別、あるいは朝鮮半島及び台湾出身者に関する記載のある資料は多くはないことから、抑留中死亡者のうち女性あるいは朝鮮半島出身者などの人数について把握することは困難だと考えております。

 様々な課題がございます。まずはやはり、現行の取組、これを着実に進めることが重要であると考えています。

早稲田委員 ちょっと残念な答弁でございます。

 現段階ではということですけれども、そうではなくて、満州蒙古開拓団、それからソ連軍による性暴力、中国残留日本人問題など、一九四五年の八月以降のソ連参戦に伴う、これは民間人の被害でありまして、戦後の被害ということを政府としてしっかりと認識をしていただいて、そして調査、検証を進め、戦争のPTSDも含めた教訓化とともに、帰国者家族への生活、教育、心理面での支援を再検討すべきではないかと考えますが、大臣、お願いします。

上野国務大臣 まず、厚生労働省としては、今次の大戦に起因をして生じた混乱等により、本邦に引き揚げることができずに、引き続き中国等の地域に長期にわたって残留を余儀なくされました中国残留邦人等の特別な事情に鑑みまして、永住帰国した中国残留邦人等に対して、日常生活又は社会生活を円滑に営むことができるように、満額の老齢基礎年金等を受給するための一時金の支給や支援給付等の支援を行っているところであります。

 また、永住帰国された中国残留邦人等が、家族も含め、地域で円滑に社会生活を送ることができるように、中国帰国者支援・交流センターにおいて日本語学習支援や相談事業を行っております。また、市区町村を実施主体とした日本語学習や地域住民との交流事業なども実施をしているところであります。

 さらに、引揚者一般に対してでございますが、上陸地における宿泊や医療等の提供を行う応急的な援護に加えまして、引揚者給付金等支給法等の法律に基づいて給付金を支給する等の施策を行うとともに、昭和六十三年からは、現在の総務省において、引揚者の経験された労苦を次世代に継承するための事業を行っているところでありまして、これらを含めて、引き続き今後とも適切に対応していきたいと考えています。

早稲田委員 本当に、御遺族も高齢化をしております。その中で、今いろいろ、るる述べておられましたけれども、旧ソ連における国家的な規模の民間人の拉致でありますから、本当にもう悲惨な状況で労働を強いられ亡くなっていった方々も、先ほど五万五千人とおっしゃいましたけれども、本当にそれだけなのか、そういう数字の徹底した調査というものもまだまだでございますので、是非、これはロシア側にも研究者の方がおられるはずです、そしてまた、そうした民間の力もかりて、しっかりと進めていただきたい。ずっとこれは同じままで、今も調査が、やっているとはおっしゃいますけれども、実際進んでおりません。そこのところ、もっと前に進めていただけるように、具体的に、積極的に、上野大臣にはお取り組みをいただくということを強く要望させていただきたいと思います。

 それでは、次の質問に移ります。

 厚生労働委員会では初めての質疑になりますが、個人情報保護法改正における医療分野の個人情報の取扱い、保護というものについて伺いたいと思います。

 これはまず前提としてでありますけれども、昨日、反対討論を我が党は行いましたが、衆議院では成立をいたしました。しかしながら、これから全て、規則、ガイドラインで決めていく、そういうたてつけの法律でありまして、非常に危険な部分が多いと私たちは懸念をしています。

 その中で、この改正の統計特例でありますが、これは統計作成等の目的、AI開発も含むというものでありますけれども、それの目的であれば、本人同意なく、そして病歴を実名入り、住所入りで、その生データを第三者、企業に提供するというものが可能になるという法改正であります。

 大臣に前提として伺いたいのですが、本人同意なく、公開されていない病歴も提供されるということで間違いないか、お尋ねいたします。確認です。

上野国務大臣 他省庁所管の法律ではございますが、そのようなものだと承知をしております。

早稲田委員 公開されている情報という文言もあるので、そこに皆さん引っ張られているということもあるんですけれども、全く公開されていない、病院だけが持っている病歴を、本人同意なくこれを提供することが、統計作成等の目的であればできるというものですから、これは非常に、いろいろな意味で、漏えいの問題、そうしたことも心配される大きなものであります。

 その中で、五月二十一日、衆議院の地こデジ特別委員会で、厚生労働省から、統計特例に依拠した場合も、医師の守秘義務違反に対して、刑法の違法性が一〇〇%阻却されるわけではないという答弁がありました。重要な答弁だと思います。

 病院が、では、刑法違反を恐れて、このような病歴情報の第三者提供など、怖くてできないのではないかというふうに思われます。厚生労働大臣として、この点について懸念がなかったんでしょうか。

上野国務大臣 まず、刑法百三十四条第一項の秘密漏示罪は、医師等が、正当な理由がないのに、業務上取り扱ったことについて知り得た人の秘密を漏らした場合に成立し得る罪であると承知しています。法務省に確認をいたしましたところ、一般に、正当な理由の有無は、個別の事案において、手段の相当性に関わる事情等の諸般の事情に照らして個別具体的に判断されるものと考えられているとのことでありました。

 医師等の医療関係者がこの統計特例を安心して利用していただくためにも、やはりデータの提供先において統計作成等のみに利用されることを担保することが重要であります。当該医師等が守秘義務違反に問われることがないと一定の蓋然性を持って判断し得るように、ガイドライン等について、個情委ともしっかり連携をしながら策定していきたいと考えています。

早稲田委員 その相当性があるかどうかがこの法律だけでは分からないから、一〇〇%阻却できないということなんですよ。そういうことですよね、今の段階で。つまりは、規則でそうしたことを縛っていかないと阻却されませんよと。場合によっては違法性に、刑法百三十四条違反になりますよということの御答弁だったと思います。

 だから、今、上野大臣はそうしたことをガイドラインでというふうにおっしゃいましたけれども、その前にきちんと規則でそこのところは言って、そして、医療分野に対するガイドラインというものを詳細に決めていただきたいと思います。

 その上で、資料の三の方を御覧ください。これは、ここに書かれているとおりでありまして、厚生労働省の医政局、参事官室の方で、令和七年の三月五日に出されているものでございます。個人情報委員会に対する懸念点というものですね。懸念点、御覧いただけますでしょうか。

 いろいろ書いてありますけれども、本人同意なく第三者提供を可能とするための手続の詳細が明らかでなく、本特例の導入の妥当性について十分検討できない。それからまた、本人同意以外に、本人の通知やオプトアウトのこうした本人関与の機会の在り方や云々かんぬんでありまして、こうしたこと、機能の有無についても言及がなく、本人の権利利益の保護が十分に図られる仕組みとなっているかどうかは不明である。

 そして、更に下、飛ばしますが、国民が不安感、不信感を抱くおそれがあることから、これらの詳細に関する説明が十分になされない中で制度の見直しに向けた議論が先行していくことに対しては非常に懸念がある。これは厚生労働省の参事官室の文書です。

 この懸念、払拭されたんですか。

上野国務大臣 まず、御指摘の文書でございますが、昨年の二月に個情委が公表されました個人情報保護法の制度的課題に対する考え方についてに記載をされておりました統計特例に関する内容について、この当時の当省の懸念点を個情委側に伝えるために作成したものであります。

 その後、具体的な法案に向けて個情委と協議を行う中で、統計特例の対象となる統計作成等の詳細を定める規則やガイドライン等の策定の際に、リスクに応じた具体的な対応策を明確にすることとされました。これにより、当省の懸念を払拭する方法が確認をされたものであります。

 今後、法案が成立した後に定める規則やガイドライン等の内容、これも大切だと認識をしておりますが、当省は、これまでも、個情委と連携を図りながら、医療関係事業者等に向けた個人情報の取扱いに関するガイダンスを策定しており、本件に関するガイドライン等の策定においても、実際に当省の懸念を具体的に払拭できるように主体的に関わって対応してまいりたいと考えています。

早稲田委員 今、御答弁がありました。一年前のものだ、一年以上前のものだということでありますけれども、それにしても、私たちが抱いている懸念と全く同じでございます。やはり、厚生労働省、命を守る立場ですから当然だと思います。

 その中で、今、払拭をされる、されたというふうな御答弁でありましたけれども、規則もガイドラインも何にも決まっていないのに何がどう払拭されるのか、大変疑問です。これからですよね。そして、全て白紙委任のような状態でこの法律は出てきておりますから、規則もガイドラインも、その方向性を、今この質疑の中で、私も地こデジの委員会で何回も質問しましたけれども、それは規則で、それはガイドラインで、全てそういう答弁なんですよ。そうしたら何も分からないし、多分大臣だって、規則で何が定まるか分からないんじゃないかと今の御答弁を聞いていても思いました。

 でも、一つだけ、主体的にとおっしゃっていただきましたので、主体的にこの規則、医療情報、病歴に関しては関わっていただける、そういうことを国会の答弁で確認をいたしましたのは一つ前進だと思っておりますが、それでは、そうした、主体的に関わって厚生労働省のスタンスが規則に入れられない場合は、厚生労働省は了としないという理解でよろしいですか。規則に関して。

上野国務大臣 規則等に関しまして、先ほども申しました、様々な懸念が具体的に払拭できるように、厚生労働省としても主体的に関わるということでありますので、そういったことで御理解をいただきたいと思います。

早稲田委員 主体的に関わって、そこに入れ込んでいくということを私は理解をさせていただきました。それでよろしいですね、大臣。うなずいていただければ。はい。是非そうしていただきたいと思います。

 そして、もう一つの、まだまだそれでも非常に白紙委任の部分が大きいんですけれども、一の資料を御覧ください。これは、日本医師会が同じような、三月に出しております。これをお目通しください。要配慮個人情報が本人同意なく第三者提供されることについての懸念、医療提供という一次利用においてさえ、このように厳格に医療情報を扱っている現状に対して、顕名の、つまり、名前入り、住所入りとか、そういう個人が分かるものです、顕名の要配慮個人情報が本人同意なく第三者提供し、二次利用が可能となり得る今回の案は、最終的に統計等の作成にのみ利用されることが担保されればという条件付であっても、著しく乖離しており、にわかに容認できるものではありませんと書かれております。

 そしてまた、二ページ。同文書では、ステークホルダーの意見を聞きながら個人情報委員会規則で定めることを想定している、ステークホルダーとの議論を続けていく、このような進め方でないと駄目ですねということが書かれているわけです。今の状況では、このような進め方は極めて遺憾と言わざるを得ない、そこまで書かれております。

 その中で、払拭される、規則によってされるんだという御答弁ではなくて、しっかりこの段においても、法が一応、衆では成立をいたしましたけれども、これから規則を決めていくんですから、医師会に聞いていただきたい。これを説明に改めて行っていただいて、御意見を聞いていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。それから、内閣府副大臣、今枝副大臣にも同じことを伺いたいと思います。

上野国務大臣 先ほども申し上げましたけれども、法案が成立した場合には、施行までの間に、ガイドライン等について、具体的な対応策を明確にしていくものと承知をしておりますので、当然その際には、関係団体の御意見も踏まえながら、厚労省として主体的に対応していきたいと考えています。

今枝副大臣 御質問ありがとうございます。

 この改正案を国会でお認めいただいた場合には、個人情報保護委員会において、引き続き、その円滑な施行に向けて、多様なステークホルダーから意見を幅広く伺いながら、規則、そしてガイドラインの内容について検討を適切に進めていくものと承知をしております。当然、このステークホルダーという中に各種団体がございまして、先ほど委員が示された日本医師会についても念頭にあるところでございます。

 最後に一点だけ。患者との信頼関係を損なわないための取組について、日本医師会としても非常に強く意識をされておられましたので、本特例が導入された場合には、個人情報保護委員会において、患者や国民の信頼を損なうことがないように、しっかりと事業者に対する義務等の周知啓発に努めるとともに、特例に基づく公表の把握等を通じて、事業者の規律の遵守状況において必要とされるモニタリングを積極的に行い、適切に監督を実施することにより、本特例の適切な活用を担保していくものと承知しております。

早稲田委員 まだ何も、規則もガイドラインも決まっておりませんし、そして、成立を、衆でして、またこれが参では分かりませんけれども、今こそきちんと聞いていただくべきだと思うんですね。ステークホルダー、聞きますよと何となくヒアリングするということではなくて、こういう懸念点を強く示されているわけですから、特に、個情委の方では、これを早く、早期に医師会に聞いていただきたい、どういうことを御要望かということを。それでよろしいですか、早期に。はい。うなずいていただきましたので、しっかり聞いていただきたいと思います。

 その上で、厚労大臣は、今後、個人情報保護法の規則やガイドライン等を定めていく際には、病院、医師が守秘義務違反にならないように、個人情報委員会とともに、同法の規則やガイドラインにおいては、NDB等の公的データベースにおける規律や次世代医療基盤法の規律など、医療分野における枠組みとそごがないように検討をしていくという理解でよろしいか。

 そしてもう一点、松本大臣が地こデジで答弁されているのをちょっと言いたいんですけれども、医師として言えば、守秘義務のところで何か問題が起こるとすれば、回避するために、きちんと、利用目的に対して不要な情報で、なおかつ個人情報の漏えいに関わるようなことが疑われる場合であれば、それは医療機関の方の判断で、今委員がおっしゃったこともあり得る。これは名前を削除するということなんですね。ですから、そういうことも含めて、名前を削除する、匿名、仮名、ハッシュ化、そうしたものも含めて検討をきちんと、規則において、ガイドラインにおいてやっていただくということを主体的に進めるということで、大臣、よろしいか。それから、今枝副大臣もお答えください。

上野国務大臣 制度の運用に当たって、統計作成等のみに利用されることの担保が重要だと認識をしております。統計作成等の具体的な内容は、法案の施行に向けまして、個情委の規則で定めるというふうに承知をしておりますが、今御指摘のありました、松本大臣が答弁されたように、今後、関係省庁と連携をしながら、分野独自の事情を踏まえたガイドラインにおいても、分野独自のリスクに応じて必要な具体的な対応策などを明確にしていくものと承知をしておりまして、今委員が御指摘のあったようなことも踏まえて対応していくことが必要だと考えております。

 いずれにいたしましても、厚生労働省としては、医療現場において医師等が守秘義務違反に問われることがないと一定の蓋然性を持って判断し得るように、ガイドライン等について、個情委と連携をして策定していきたいと考えています。

大串委員長 今枝内閣府副大臣、簡潔にお願いいたします。

今枝副大臣 はい。

 今、上野厚労大臣が御答弁をいただいたことと我々も同様な考えでございます。

 とにかく、医療分野において、個人情報保護委員会において、厚生労働省など関係府省と連携をいたしまして、別途、医療分野の事情を踏まえて追加的なガイドライン等を策定しているものと承知しておりますし、今後、内容の検討もされるものというふうに承知をしております。

早稲田委員 ちょっと、副大臣の御答弁、弱い感じがするんですけれども。しっかりと主体的に厚労省がやられるということも含めて、私が申し上げた仮名化とかそうしたことも踏まえて、中に含めて、規則の検討をしていただくということを要望しておきます。お願いします。

 終わります。ありがとうございました。

大串委員長 次に、畦元将吾君。

畦元委員 ありがとうございます。自民党、畦元将吾です。

 厚労委員会において質問をさせていただく機会をいただき、ありがとうございます。

 本日は、私のライフワークである認知症対策と、あと、注射でがんが治ると言われている放射性同位元素を使った治療法に関しての質問をしたいと思っております。

 まず、認知症関連で話しますが、我が国の持続可能性を揺るがす国家課題の一つである認知症施策について、未来を見詰めたパラダイムシフトを促す観点から質疑を行います。

 認知症は治らない、から、現在は、MCI段階又はそれ以前の予防、早期治療中心のパラダイムシフトを目指すべきと考えます。日常生活で既に支障が出る病気になってからの治療ではなく、徘徊するところになってからではなく、病気になる前に発見、予防がとても重要と考えております。

 推計によれば、認知症高齢者は二〇四〇年には約五百八十四万人、軽度認知障害、MCIを含めると六百万人と言われています。これは高齢者の三人に一人が該当するという極めて深刻な数字であります。

 さらに、見過ごせないのが経済的影響です。社会的コストは年間十七兆円規模に上り、その最大の要因は、家族による無償のケア、いわゆるインフォーマルケアであります。これは、単なる医療、介護の財政問題にはとどまりません。働き世代の介護離職、また深刻な労働損失を招き、我が国全体の生産性を直撃する経済課題と思っております。現在の構造は、結果として、負担の多くを家族の自己犠牲、会社を辞めて介護をするとか、それに依存していると言わざるを得ません。

 ここで質問に移ります。

 この認知症は、爆発的に増加をもたらす社会的、経済的影響、そして国が直面している危機の深刻さについて、政府参考人、厚労省の率直な認識をお伺いします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 認知症は、我が国の社会、経済が抱える大変大きな課題だと存じます。

 先ほど委員御指摘くださいましたが、二〇二五年時点で、認知症の方は推計約四百七十万人、それからMCIの方は約五百六十万人でございまして、双方を足しますと一千万人を超える数字となっております。これが高齢化の進展に伴って増加が見込まれているという話も、委員御指摘のとおりでございます。

 こう考えますと、認知症というのは、決して人ごとではなくて、この国に暮らす全ての方々にとってまさに我が事だというふうに考えます。こうした課題認識の下で、社会、経済の在り方と関わって考えていくべき課題なんだろうと存じます。

 社会的、経済的影響につきましては、委員御指摘くださいましたように、私ども、真っ先にイメージをするのは、医療費、介護費用など社会保険制度における費用の増加など、こうした直接的な費用がまず頭に浮かぶわけですけれども、これにとどまりませんで、例えば、家族の介護負担それから介護離職など、周囲の方々に生じる影響もございます。あわせて、金融取引それから一般の商取引等々も含めた経済取引に関連をして、追加的な負担が生じることもございますし、消費者保護の必要性等々も生じてまいります。

 令和五年の六月に成立いたしました認知症基本法の中では、人ごとではなくて我が事だという考え方に立ちまして、認知症の方に関する国民の理解の増進、それからバリアフリーの推進など、社会全般に関わる取組が触れられておりまして、こうした課題認識の下で取組を進めてまいります。

畦元委員 ありがとうございました。

 次に、深刻な現状を打開する鍵こそが、早期発見、早期対応であります。

 認知症の七割はアルツハイマー型であり、アルツハイマー病は、症状が出る十年から二十年前から脳内で静かに進行していることが分かっております。しかし、現状は、本人や家族が異変に気づいてから専門医による確定診断に至るまで、平均三年以上を要する空白期間が存在しています。この間、適切な介入がなされないまま症状が進行してしまうことが最大のボトルネックであります。

 近年の研究では、生活習慣の改善、適切な運動などにより、この段階での認知機能低下を抑制、遅延できるエビデンスも出てきております。ある教授は、前日の日記を書くことにより、ある程度進行が止められるという意見も出ておりました。

 ここで私たちが社会の意識を変えなければならないのは、これまで、早く見つかっても治療法がない、絶望が早まるだけだ、それなら知らない方がいいということが少なくありませんでした。しかし、これからは、薬もありますので、早く見つけるからこそ打てる手がある、将来の備えができ、自分らしい時間を長く維持できるという希望の転換であります。

 高市総理が所信表明で、攻めの予防医療を徹底し、健康寿命の延伸を図り、皆が元気に活躍し、社会保障の担い手となっていただけるよう取り組みますと力強く宣言されておりました。

 ここで質問です。

 この攻めの予防医療を認知症分野で具現化するためには、制度として、早期発見、早期対応の仕組みを確実に整える必要があると考えております。政府参考人、厚労省の方にお伺いします。簡潔にお願いいたします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 早期発見、早期診断、早期治療は大変重要でございます。厚労省といたしましては、これまでも、地域包括センターによる相談、それからサポート医、かかりつけ医との連携による日常生活での気づきから診断のつなぎ、それから疾患センターによる診断を適切に行う環境整備等に取り組んでまいりました。

 こうした体制整備に加えまして、高次脳機能検査、髄液検査やアミロイドPETといった既存検査ツールもございますが、昨今は、血液バイオマーカー、それから認知症の抗体薬に関する研究が進んでいることも承知をしております。こうした先進的な研究の科学的知見も丁寧に確認をしながら、早期発見、早期対応の仕組みの検討について進めてまいりたいと存じます。

畦元委員 ありがとうございました。

 今お話にも出ましたが、血液バイオマーカーについてのちょっと質問というか、話します。

 攻めの予防医療を具体化に進める上で大きな武器となるのが、近年目覚ましい進歩をしている血液バイオマーカーの活用です。現在、低侵襲、低コストで、非常に高い精度のスクリーニングが可能になりつつあります。

 この血液検査は、いきなり確定診断とするのではなく、あくまで気づきの入口、これは本人とか家族が気づいてもらうという気づきの入口として活用する視点が重要だと思っております。例えば、メタボ健診と同様、又は企業の定期健診診断、自治体住民健診などの中で、若年性アルツハイマー対策も考えて、四十歳程度という比較的若い段階から任意にスタートしたいと思っております。

 ここで、若年期からスクリーニングを始めることは、個人の予防を超えた、もう一つの重大な国家的メリットがあります。それは、四十代からの経時的変化を追跡し、大規模なアルツハイマー型認知症のデータベースを構築できる点です。今、世界を探してもどこもまだありません。健常な状態からMCI、そして発症に至るまで、血液バイオマーカーの変化、臨床データの経時的推移を国として捉えることは、今後、新たな創薬や治療法の開発に計り知れない貢献をもたらすと思います。

 ここで、質問です。

 気づきの入口としての血液検査の有用性、又は経時的なデータ蓄積の価値について、政府参考人、厚労省の御意見をお伺いします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 既存の検査方法に加えて、最近開発が進んでおります血液バイオマーカーにつきましては、委員御指摘くださいましたように、侵襲性が低いというメリットがございます。ただ、まだ薬事承認それから保険収載等々されておりませんので、研究領域において活用されていると承知をしておりまして、こうした研究の進展が若年の発症者の早期診断に資する検査になり得るというふうに考えています。

 今後のお話につきましてですが、まずは、このバイオマーカーの薬事承認ですとか保険収載の手続に加えまして、社会実装に伴う社会的な課題に関する調査研究等を進めてまいりたいと存じます。こうしたお話を通じて更なるエビデンスの集積に努めまして、研究等々の蓄積に努めてまいりたいと存じます。

畦元委員 ありがとうございました。

 次に、四番はちょっと最後に回しますので、五番の、副大臣の質問を先にしたいと思います。

 早期発見、血液検査、次世代治療薬の備え、一体化した具体的な制度設計について、国はどのような責任を果たすべきかお伺いします。

 先行自治体に極めて優れた事例が、兵庫県の神戸モデルというのがございます。神戸市では、認知症の早期診断、また相談支援、事故救済、医師会との連携、それらを一体化した制度を構築し、この持続可能な財源として、市民税均等割、年間四百円の超過税を導入しております。

 このモデルのすばらしい点は、単なる検査事業にとどまらず、早期発見から診断、支援、そして万が一の備えまでを含めた包括的な制度設計である点に大きな意義があると思っております。

 しかし、現状は、こうした先進的な取組は、今は神戸が最も進んでいますが、一部の自治体にとどまっており、自治体間の格差が非常に大きく、東京も足立区とか、あと文京区とかもありましたけれども、大分差がありますので、それを全国展開していくとは言い難い。

 今必要なのは国主導で実証実験、都内でもどこでもいいんですけれども、国主導の実証実験が必要であると考えます。認知症は、早期発見して終わりではありません。発見した後に、誰が受け止め、どこにつなぎ、どう伴走するか、その体制整備こそが真に重要と考えております。

 高市総理の掲げる攻めの予防医療、そして大臣の目指す症状が出現する前の薬剤投与の社会実装をこの国で具体化するためにも、この国主導での実証実験を早期に行うべきと考えますが、副大臣のお考えを教えてください。

長坂副大臣 畦元委員の御指摘のとおり、認知機能の低下を早期発見することによりまして、健康づくりや診断後支援なども早期から可能となり、生活の質の維持向上にもつながることから、一連の流れで切れ目なく支えていく体制の整備が重要であると考えます。

 認知症施策推進基本計画におきましても、質の高い保健医療及び福祉サービスを適時にかつ切れ目なく利用できるよう取り組むこととされており、現在、認知症疾患医療センターや地域包括支援センターを中核として、診断とその後の支援につなげていく体制の整備に取り組んでいるところでございます。

 こうしたことに加え、認知機能の低下の早期把握に資する血液バイオマーカーに関する研究や、認知症の抗体薬に関する社会課題に関する研究事業も進めており、こうした施策をパッケージで施行する取組についても併せて検討してまいりたいと考えております。

畦元委員 ありがとうございます。とても心強い御意見、ありがとうございました。

 では、ちょっと四番に戻ります。次に、治療薬についてであります。

 現在の薬剤はMCI又は軽度認知症に対象が限定しており、無症状の段階、要は予防という段階では、現時点ではエビデンスが十分ではなく、適応外とされています。

 私は、科学的根拠を無視した適応拡大を求めているわけではありません、誤解のないよう。安全設計は当然の前提だと思っております。しかし、これらの薬剤の本質、イーライリリー、エーザイさんなどに聞きましても、症状が出現する前の無症状期又は極めて早期であるほど効果が高い、中期になるとなかなか効かないということは、もうエビデンスも出て、言われております。だからこそ、国内外の製薬会社は、この無症状を対象とした大規模な治験を精力的に進めており、近い将来、ここに確固たるエビデンスが確立されることは予想できます。

 大臣は、先日の所信表明において、若年期のみならず、高齢期への支援として、科学的知見に基づく認知症予防に取り組むことができるよう、啓発や地域活動などを推進するとともに、症状が出現する前の薬剤投与の社会実装に向け、医療体制、連携モデルの検討を進めると言及されました。

 ここで質問です。

 現行制度の中で対応可能なMCI段階を確実に把握する、次の時代を見据えた診断、治療の連携モデルを今から国が用意すべきと思っておりますが、参考人、厚労省の御意見をお伺いします。簡潔にお願いします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 認知症の抗体薬、現在、MCIないし認知症の方が対象になっておりますが、さらに、無症状期での効果も期待されておるところでございます。現段階では大規模な企業治験が進行中ということで存じ上げています。

 こうした抗体薬の研究が進む中で、先ほど委員御指摘くださった血液バイオマーカーの運用、それから、必要な医療体制、診断後支援の整備といったまだ対応が必要であるというふうに考えております。

 こうした点につきましては、関係の学会の方々とも御相談を重ねながら、早期診断、早期対応の環境整備に向けた検討を進めてまいります。

畦元委員 ありがとうございます。

 認知症に関しては、かなりの方が希望を求めていて、最初の頃はもうなったら駄目だと言われたのが、大分変わってきていますので、どうか積極的によろしくお願いいたします。

 最後の質問になります。RI関連の、一問だけ質問します。

 がん三大治療には手術、放射線治療、抗がん剤治療がありますが、このRIを使用した放射性医薬品治療は極めて副作用が少なく、転移したがん細胞すらピンポイントで全滅させられる画期的な治療法でございます。この治療は、いわばがん細胞だけを狙い撃ちにする体内自動追尾型の治療です。注射で治るがん治療とも言われております。

 六十歳以上で三人に一人が潜在的な前立腺がんが存在する可能性があると言われておりますが、RIを使用した、放射性同位元素を使用した放射性医薬品治療は、前立腺がん細胞の表面にだけ大量に出現するいわばがんの鍵穴、リガンドと呼ばれるその鍵穴にぴったりと結合する物質と、RIと呼ばれる放射線を出す物質を組み合わせた治療法です。

 この仕組みを利用し、薬が血流に乗って体の中を巡り、全身の骨や臓器に転移したPSMAという目印を持つがん細胞だけにぴたっと吸着します。そして、そこからアルファ線を放出し、がん細胞のDNAを内側から破壊する。従来の抗がん剤のような強い副作用はないと言われています。

 そこで、質問しますが、そういうことをやりたいのに、まだ研究段階で予算が足りておりません。例えばJ―PARCとか、いまだ稼働できない高速実験炉常陽などで薬が作れるんですが、現在は全部輸入に頼っております。

 ですから、特に問題なのが、治療を始めて、研究段階でもう始まっている人もいるんですが、治療を始めていて、火山の爆発とか戦争関係がありますと、止まってしまうんですよね。そうなると、五回しないといけないのが一回止まると全部駄目になってしまう、そういうこともありますので、何とか国内でできるような対策を取るのは緊急の目的だと思っております。

 そのことに対して、厚労省の御意見をお伺いします。

森政府参考人 委員御指摘のとおり、今後のがん対策を考えると、この放射性医薬品を国で開発できる、国内で生産できる、それから国内で利用できる環境をちゃんとつくっていくことは非常に重要だというふうに考えております。

 厚労省としては、がん研究十か年戦略への位置づけ、それから、研究支援事業によって放射性医薬品も含めて放射線治療の研究開発を推進するほか、放射性医薬品に係る創薬、それから、RIの医療利用等の社会実装に関する研究を福島の国際研究教育機構、F―REIで推進すること、さらに、患者が適切な放射線治療を受けられるようにするための医療機関の連携体制の整備等を進めております。

 さらに、放射性医薬品に係る医療機関の体制整備、国内製造、安定供給については、内閣府が設置した放射性医薬品の開発・製造・利用の促進及びそのサプライチェーン強化に関する専門部会において、厚労省も参画の上、議論を行っておりまして、こうした対応を引き続き進めてまいりたいというふうに考えております。

畦元委員 ありがとうございました。

 特に、アルファ線治療はまだ認可が下りていませんが、ベータ線は今認可が下りたのは聞いているんですけれども、ベータ線で治らなかった患者が、金沢大学にもいるんですが、子供の神経芽腫とかもあるんですが、それがアルファ線を使ったら治って、今でも元気だという話も聞いておりますので。やはり我々が考えても、アルファ線というのは紙一枚で防止できるというか、線に被曝しませんので、そういう意味では是非、アルファ線の方も積極的に厚労省としてもやっていただきたいと思います。

 時間になりましたので、これで終わります。ありがとうございました。

大串委員長 次に、阿部圭史君。

阿部(圭)委員 日本維新の会の阿部圭史でございます。

 本日は、他省庁からもお越しいただきまして、ありがとうございます。

 まず、英霊の顕彰についてお伺いしたいと思います。

 資料一でございますが、これは今月、そして先月の委員会でもお伺いいたしましたけれども、全国戦没者追悼式と千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式、ちょうど先日ございました、私も参加させていただきましたけれども、これはなかなか、対象が異なっているということでございまして、資料一のとおり、ある意味では穴が空いているということでございます。

 柳条湖事件から盧溝橋事件に至る過程で戦死し千鳥ケ淵戦没者墓苑に納骨されていない英霊に対しては、国として拝礼や追悼を行ってはいない、穴が空いているということが明らかとなったわけですけれども、政府としては、この穴が空いている範囲の方々に対して何らか対応を行うことは考えておられますでしょうか。

長坂副大臣 お答え申し上げます。

 全国戦没者追悼式につきましては、昭和三十八年の閣議決定におきまして、戦没者の範囲をシナ事変以降の戦争による死没者とするものとされており、厚生労働省といたしましては、この閣議決定に基づき同式典を実施しております。

 また、千鳥ケ淵戦没者墓苑については、昭和二十八年の閣議決定に基づき、太平洋戦争における海外戦没者の御遺骨及び当時既に行政機関において仮安置していた御遺骨であって御遺族に引き渡すことができないものをお納めするための施設として建立されたものであります。

 そのため、同墓苑には、日中戦争以前の満州事変等における御遺骨も納められているものと承知しておりますが、千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式は、同墓苑に納められている御遺骨に対し拝礼を行う趣旨の下、実施されているものでございます。

 したがいまして、御指摘の柳条湖事件から盧溝橋事件に至る過程で戦死し千鳥ケ淵戦没者墓苑に納骨されていない戦没者を含め、日中戦争より以前の戦没者に対する追悼などの在り方につきましては、厚生労働省が所掌する全国戦没者追悼式、千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式及び戦没者の遺骨収集等の対象範囲を超えるものであり、厚労省のみでお答えすることは困難でございます。

 お尋ねにつきましては、全国戦没者追悼式、千鳥ケ淵戦没者墓苑拝礼式を含む戦没者等の追悼の在り方に関するもので、様々な御意見があるところであり、国民世論の動向等、諸般の状況を慎重に見極めていくものと考えております。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。是非また考えていただきたいと思います。

 次に移りますが、先日の厚生労働委員会で、慰霊、追悼、拝礼、顕彰の意味についてお伺いをいたしました。

 厚生労働省が行っている事業の中では、顕彰という形での言葉はございませんという御答弁をいただきましたけれども、政府は、過去の戦争で我が国のために命を賭して戦った英霊を顕彰しているのかいないのか、教えていただきたいと思います。これは厚生労働省以外で顕彰を行っているか否かも含めてお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

長坂副大臣 お答え申し上げます。

 お尋ねの顕彰という用語につきましては、法令上の定義はございませんが、一般的には、功績などを明らかにし、たたえることを意味するものと承知をいたしております。

 厚生労働省として行う戦没者に関する慰霊、追悼事業においては、顕彰という言葉を用いているものはございません。

 他方で、政府全体の取組といたしまして、一般的な意味で功績をたたえるものでいえば、広い意味で顕彰に関係するものとして、昭和三十九年一月七日の閣議決定、戦没者の叙位及び叙勲についてに基づき、今次の戦争に関する勤務に従事しこれに関連して死没した軍人軍属及びこれに準ずると認められる者に対し、叙位及び叙勲を行うものとした例があると考えております。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。

 顕彰という言葉を使っていないということですが、叙位、叙勲の話がございました。

 この叙位、叙勲は、顕彰とは違うんでしょうか。これは更問いですけれども、問い三で、どのように英霊の名誉をたたえているのかという観点でお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

伊澤政府参考人 お答えいたします。

 今御質問されたような意味におきます顕彰という形ですと、なかなか厚生労働省ではお答えが難しいところでございますけれども、副大臣の方から御答弁申し上げましたとおり、一般的な施策の中では、顕彰に相当するようなものがあるというふうに我々としては考えております。

阿部(圭)委員 どうもありがとうございました。

 次の質問に移りたいと思います。

 上野大臣は、二〇二六年三月二十八日、先々月、硫黄島協会主催の日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式及び硫黄島戦没者慰霊追悼顕彰式、この両方に出席しておられます。

 厚労省のホームページでは、前者につきましては、日米双方が、この式典の、日米再会記念碑前でこれが実施をされまして、日米両国の退役軍人とその御遺族などが、かつての戦地の硫黄島で再会し、合同で硫黄島戦の戦没者に対して慰霊、顕彰を行うものですというふうに紹介をされておられまして、要するに慰霊及び顕彰するものとされています。

 後者は、日本独自のものですが、ホームページによりますと、この式典は戦没者の碑の前で実施され、上野厚生労働大臣は追悼の言葉を述べ、献水と献花を行いましたと紹介されておりまして、追悼するものとされています。

 この慰霊追悼顕彰式の両方にお出になられた上野大臣は、硫黄島戦の戦没者に対して慰霊、顕彰、追悼を行ったという理解でよろしいでしょうか。

長坂副大臣 委員御指摘の日米硫黄島戦没者合同慰霊追悼顕彰式につきましては、民間団体である硫黄島協会及び米国硫黄島協会が合同開催する式典であり、上野厚労大臣は、政府の代表の一員として、防衛大臣、外務副大臣とともに参列をし、硫黄島戦没者に対する追悼の意を込めて献花及び献水を行ったものと承知をいたしております。

 また、同日行われました硫黄島協会主催の硫黄島戦没者慰霊追悼顕彰式につきましては、国民の追悼の思いを込めて国が建立した硫黄島戦没者の碑の前で実施されたものであり、上野厚労大臣は、政府代表の一員として、防衛大臣、外務副大臣と参列をし、厚生労働大臣として、硫黄島戦没者に対する追悼の意を込めて、追悼の言葉を述べ、献花及び献水を行ったものと承知をいたしております。

阿部(圭)委員 質問にお答えいただきますと、この慰霊追悼顕彰式で慰霊、追悼、顕彰を行ったという理解でいいんでしょうか。

伊澤政府参考人 お答えいたします。

 副大臣からも申し上げましたとおり、上野厚生労働大臣としては、追悼ということで、意を述べたり、献花、献水を行ったということでございます。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。

 慰霊追悼顕彰式ですけれども、追悼はしているけれども慰霊と顕彰はしていないという理解でよろしいんでしょうか。

伊澤政府参考人 繰り返しになって恐縮でございますけれども、委員御指摘のとおり、民間団体が行った式はそういう趣旨であったかもしれませんけれども、厚生労働大臣としては、追悼の意として行ったということでございます。

阿部(圭)委員 ありがとうございました。

 次の質問に移りたいと思います。

 資料三と四に関連してでございますけれども、閣議決定、昭和三十八年のもので、全国戦没者追悼式の実施に関する件というので、今次の大戦における全戦没者に対し、国を挙げて追悼の誠をささげるため、次により式典を実施すると記されています。

 もう一つ、昭和三十九年の、先ほど副大臣からも御紹介ございました、戦没者の叙位及び叙勲についてという閣議決定がございまして、これは、今次の戦争に関してということで書いてあります。

 ここにある今次の大戦と今次の戦争とは、各々、どの時期に始まり、どの時期に終わり、どの地域で行われた戦争を指すのか、今次の大戦と今次の戦争とは異なるものなのかどうなのか、それをお答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

長坂副大臣 お答え申し上げます。

 今次の大戦という用語につきましては、その始期、終期又は対象地域を法令上定義したものはないと承知をいたしております。

 その上で、昭和三十八年の閣議決定である全国戦没者追悼式の実施に関する件において、本式典の戦没者の範囲が、シナ事変以降の戦争による死没者、軍人軍属及び準軍属のほか、外地において非命に倒れた者、内地における戦災死没者等をも含むものとされており、今次の大戦については、日中戦争以降の戦争も含まれると承知をいたしております。

 また、昭和三十九年一月七日の閣議決定、戦没者の叙位叙勲についてにおいて、今次の戦争と表記された経緯の詳細については承知をしておりませんが、昭和三十九年一月七日の閣議決定、戦没者の叙位及び叙勲についてに基づく事務の取扱いにおいては、昭和十二年七月七日、日中戦争から、昭和二十年九月一日、ミズーリ号における降伏文書調印の前日までの戦争に関する勤務に従事した軍人軍属等を対象としております。

 両閣議決定は、全国戦没者追悼式については戦災死没者等を含む全戦没者を対象とする一方、戦没者の叙位及び叙勲については軍人軍属等を対象とするなど、それぞれ目的や対象者の範囲を異にするものでありますが、対象となる戦争の時期につきましては、厚生労働省の実務において、同じ時期の戦争を念頭に置いたものとして取り扱っております。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。

 次の質問に移りたいと思いますが、一問飛ばさせていただきまして、次、七問目でございますけれども、この閣議決定、戦没者の叙位及び叙勲についての対象となった人数をお答えいただきたいということに加えまして、この対象となった方々の叙位及び叙勲を開始した年月日、完了というのはなかなか難しいと思いますけれどもその年月日、又は、大方完了するまでの合計の年数、どのぐらいかかったのかということを教えていただきたいと思いますが、参考人、いかがでしょうか。

相川政府参考人 お答え申し上げます。

 戦没者に対する叙勲につきましては、昭和三十九年一月七日の閣議決定によりまして、今次の戦争に関する勤務に従事しこれに関連して死没した軍人軍属等のうち、いずれも推定数ではございますけれども、叙勲の発令がありました勲章又は勲記の未伝達の者約百万人、及び、叙勲すべきであったが未叙勲の者約百十二万人に対して叙勲等を行うこととなりましたが、現在までに二百五万二千五百五十五人に発令及び伝達が行われております。

 なお、叙位につきましては、対象となりました人数について、閣議決定当時の見込みでは約八・三万人が対象と推定され、現在までに七万四千五百七十三人に発令及び伝達が行われております。

 完了日等に関する御質問でしたが、今申し上げましたように、昭和三十九年一月の閣議決定を受けて開始をいたしまして、現在までに戦没者の叙勲の発令及び伝達が行われた二百五万二千五百五十五人のうち、昭和六十三年度までの間に、その約九九・九%に当たります二百四万九千七百八十人の発令及び伝達が行われているところでございます。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。

 この閣議決定、戦没者の叙位及び叙勲については、資料四にございますけれども、一番下のパラグラフですね、理由のところに書いてございますが、今次の戦争に関する勤務に従事しこれに関連して死没した軍人軍属に対する叙勲の状況を顧みるに、約三十三万八千人に対しては、勲章及び御沙汰書を授与したが、勲記を授与せず、約六十八万六千人に対しては、叙勲発令の内部手続を完了した旨の通知を行ったが、勲記及び勲章を授与しなかったのであって、いずれの場合にも叙勲の正式手続を完了していないのであると記されています。

 この叙勲の正式手続が止まっていた理由、是非教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

若山大臣政務官 お答えいたします。

 戦没者に対する叙勲については、終戦後の昭和二十二年四月に事務半ばで停止したものでありまして、その背景としては、占領軍の示唆によるものであったと承知をしております。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。

 占領軍の示唆とありましたが、この示唆というのは何なんでしょうか。

相川政府参考人 お答えいたします。

 戦没者に対する叙勲については、戦後間もない昭和二十九年に行われた質問主意書に対する政府答弁書におきまして、戦没者に対する叙勲は、終戦後、占領軍の示唆により停止をされたというふうにされております。連合国総司令部からの口頭ないし文書による伝達を受けて取られた措置であったものと承知しております。

阿部(圭)委員 その具体的な文書とかは分かっていないということなんでしょうか。

相川政府参考人 現在、賞勲局において確認している文書としては、今申し上げたとおりでございます。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。是非また調べていただきたいと思います。

 次に移りたいと思いますが、この対象者は、今次の戦争に関する勤務に従事しこれに関連して死没した軍人軍属及びこれに準ずると認められる者とされています。どういった内訳の軍人軍属、これに準ずると認められる者がいらっしゃるのか、大まかで結構でございます、お答えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

相川政府参考人 お答え申し上げます。

 昭和三十九年一月七日閣議決定によりまして戦没者に対する叙勲の対象となります軍人軍属につきましては、戦前の内規に基づき、死没者叙勲の対象となっていた者であるとされております。また、軍人軍属に準ずると認められる者としては、軍の要請により戦闘に参加した者、軍の管理監督工場等の被徴用者、協力者及び国民義勇隊の学徒隊員などが対象とされております。

阿部(圭)委員 どうもありがとうございます。

 これの年齢の定めについてお伺いしたいと思いますけれども、もし可能であれば、これに併せて、問いの十四でお伺いしております、今も、戦没者ではなくて、今の生きておられる方々に叙勲を行っています。毎年の春秋叙勲というものがございまして、皆さんも覚えがあると思いますけれども、これは、平成十五年の五月十六日の内閣総理大臣決定、春秋叙勲候補者推薦要綱に基づきまして、内閣総理大臣に各人が推薦することとなっています。この推薦要綱では、七十歳以上の者か、五十五歳以上の者であって、精神的又は肉体的に著しく労苦の多い環境において業務に精励した者、又は、人目につきにくい分野にあって多年にわたり業務に精励した者、こういった年齢制限を設けています。

 死没者、戦没者に対しては年齢制限はどうなっているのか、そして、何で今の方々に対しては年齢制限があるのか、お答えいただきたいと思います。いかがでしょうか。

相川政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、軍人軍属につきましては、特に年齢の範囲はないものと承知しております。

 また、軍人軍属に準ずると認められた者については、地域などによって年齢制限を取り扱っていたところと承知しておりますが、今御質問がありました、現在の生存者に対する叙勲についてでございますが、叙勲は国家や社会に対する功績を総合的に評価して行われるものでありますことから、受章年齢については、生涯における功績がある程度固まった時期を捉えて表彰するという考え方に基づき、現在運用しております。

 このような考え方から、現在、春秋叙勲においては、原則として七十歳以上の者が対象とされております。

 ただし、危険性が高い職務、精神的、肉体的に苦労の多い職務、あるいは、人目につきにくい領域で多年にわたり業務に精励された方につきましては、五十五歳以上の者から対象とするということにしております。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。

 次に、自衛官のところについてお伺いしたいと思いますが、まず、問い十六としてお示しをしましたところに飛ばさせていただきますと、この戦没者の叙位叙勲については、理由のところに非常に明快な理由が書いてございまして、叙勲の正式手続を完了していない、この事態をこのまま放置することは、国の命ずるところに従い生命をささげた戦没者の霊に対して非礼であるのみならず、国の道義にもとることとなることに鑑み、これらの者に対して叙勲を行うこととするとしています。

 政府は、現在も、今次の戦争に関する勤務に従事しこれに関連して死没した軍人軍属に対して叙勲しないことは、国の命ずるところに従い命をささげた戦没者の霊に対し非礼であるのみならず、国の道義にもとることとなると考えているんでしょうか。いかがでしょうか。

若山大臣政務官 お答えいたします。

 戦没者の叙位及び叙勲については、現在も、遺族からの申請があれば、昭和三十九年一月七日の閣議決定に基づいて実施しているところでございます。引き続き適切に実施してまいります。

 あわせて、非礼のみならず国の道義にもとることとなると考えるかということでございましたが、重ねてになりますけれども、昭和三十九年一月七日の戦没者に対する叙勲についての閣議決定、戦後長らく停止していた生存者叙勲を開始するに際して、今次の戦争に関する勤務に従事しこれに関連して死没した軍人軍属等に対しても叙勲を実施することが必須であるという経緯であったものと承知をしております。

 こうした歴史的経緯を踏まえて、引き続き対応してまいりたいと考えております。

阿部(圭)委員 ありがとうございます。

 これは、今の自衛官に即して考えた場合に、万一武力攻撃事態があった場合に、戦死した自衛官に対しては、まさに国の命ずるところに従い命をささげる方々ですので、その霊に対して非礼であるのみならず、国の道義にもとることとなると政府はお考えでしょうか。いかがでしょうか。

若山大臣政務官 現在、自衛官に関してでございますが、勲章については、御指摘の、平成十五年に閣議決定された勲章の授与基準に従って授与することになっております。

 お尋ねの自衛官についてでございますが、一般的には授与基準を定めておりまして、一般行政事務以外の国又は地方公共団体の公務等に長年従事し成績を上げた者に対しては瑞宝章、そして、自衛官が殉職した場合については、授与基準の緊急に勲章を授与する場合に該当するとして、旭日章を授与するということで現在やっております。

阿部(圭)委員 吉田政務官にお伺いしたいと思います。

 顕彰の話を先ほどさせていただきましたが、防衛省は、防衛省の市ケ谷の敷地内にございます自衛隊殉職者慰霊碑で顕彰しているというふうに言っております。これは非常に大事なことだと思っておりますが、是非お答えいただきたいと思っておりますけれども、防衛省はきちんと顕彰しているという理解でいいかということに加えまして、防衛省の考える顕彰の定義、そしてその必要性、どういうふうにお考えになっているか、もし吉田政務官からお答えいただければありがたいなというふうに思っておりますし、最後、防衛省は、武力攻撃事態への事態対処の成否のいかんにかかわらず、殉職した自衛隊員の顕彰は必要だと考えておられますでしょうか。もし一括してお答えいただけたら幸いでございます。いかがでしょうか。

大串委員長 吉田防衛大臣政務官、簡潔にお願いいたします。

吉田大臣政務官 はい。

 お答えを申し上げます。

 まず、顕彰ということについては、これは、貴い命を国家にささげた隊員の功績を永久に顕彰するということは必要であるというふうに考えてございます。

 そして、その定義でありますが、法令上特に定義は定められてはいませんけれども、一般に、顕彰とは、その功績や功労をたたえて世間に知らせることというふうに承知をしております。

 自衛官の職務、自衛隊員の皆様は、国民の命と平和な暮らし、そして我が国の領土、領海、領空を守り抜くという崇高な任務に強い使命感を持って活動を続けておりますので、自らの責務の完遂に全身全霊をささげ、任務遂行中に不幸にして職に殉じた自衛隊員は我が国の誇りでありまして、これは任務のいかんやその結果にかかわらず、国の防衛に尽くされたその功績を永久に顕彰していくということは、重ねてになりますが、必要なことであると考えております。

阿部(圭)委員 完全に同意するところでございます。本当にありがとうございました。

 これで終わります。

大串委員長 午前十一時三十五分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午前十時四十分休憩

     ――――◇―――――

    午前十一時三十五分開議

大串委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。沼崎満子君。

沼崎委員 中道改革連合の沼崎満子です。

 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 早速質問に移らせていただきます。

 初めに、令和八年度、アレルギー疾患対策の推進に関する基本的な指針が改正になりますので、そこに向けたアレルギーに関する質問をさせていただきます。

 災害時におけるアレルギー患者への支援についてお尋ねいたします。

 災害時は、食物アレルギーを始めとして、アレルギー疾患患者さんは、避難所で安全に食べられるものがあるか、また、必要な薬が確保できるか、周囲に理解をしてもらえるかなど、大変な大きな不安を抱えていらっしゃいます。

 内閣府の避難所に関する取組指針の中では、アレルギーなど慢性疾患患者を要配慮者と定めて、食物アレルギーへの配慮や原材料の表示、備蓄、アトピー性皮膚炎やぜんそくへの配慮などが示されております。

 一方で、自治体の防災計画や避難所運営マニュアルにおいて、アレルギー疾患患者を要配慮者として明確に位置づけられていないという場合があります。幾つかの都道府県を見させていただきましたけれども、その中に、アレルギー患者というのが要配慮者の中に入っていなかったり、そもそも要配慮者の明記がなかったりというような現状でございました。

 災害時に食物アレルギーを始めとするアレルギー疾患患者が要配慮者として適切な支援を受けられるよう、今年度の基本指針の改正において、アレルギー疾患患者を要配慮者として位置づけることを基本指針の中で明記をすべきではないかと思っております。また、その上で、自治体等にしっかりその趣旨が反映されるように取り組むべきと考えますが、御見解をお願いいたします。

大坪政府参考人 お答え申し上げます。

 災害時におけるアレルギー疾患患者、とりわけ食物アレルギーがある方への配慮が重要であるというふうに認識をしております。

 内閣府が策定をしております避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針、この中で、アレルギー疾患患者を含む要配慮者への対応の重要性について既に記載はされているところでありますが、委員御指摘のように、自治体が策定する防災計画等において、その位置づけや具体的な対応が必ずしも十分に明記されていない事例があることについては、我々としても課題だと受け止めております。

 令和七年十月二十七日に都道府県に対しまして、厚生労働省と内閣府が連名で、アレルギー疾患を有する場合、特段の配慮が必要となる旨を記載した事務連絡を発出させていただいたところでありますが、自治体に対する周知啓発をより一層強化していくことが重要であると考えております。

 また、委員から御指摘いただきました令和八年度中に予定をしておりますアレルギー疾患対策基本指針、この見直しの検討におきまして、災害時対応の観点も含め、アレルギー疾患患者が要配慮者であることの周知がより図られるよう、必要な記載の在り方について検討を進めてまいりたいと思います。

沼崎委員 是非、前向きな検討をお願いいたします。

 引き続きアレルギーに関してですが、アレルギー対策を進める上では、施策に患者や家族の意見を生かしていくことが必要であると思いますし、またそういった御意見もいただいているところです。しかし、患者の声を反映していくためには、単に、都道府県等で行われているアレルギー疾患対策推進協議会や連絡協議会、こういったところに患者の委員がただ参加するだけではやはり不十分で、参加する委員が、アレルギー疾患対策基本法であるとか自治体の施策、あるいは学校や保育現場での対応、災害対応も含めてですが、そういった様々な理解を含めて、当事者としての経験をしっかり施策の改善につなげていけるような発言をすることが重要というふうに思っております。

 そのためには、参加する患者委員またあるいは患者団体が制度や施策を学んで建設的な参画ができるように、いわゆる患者リテラシー教育、リテラシーの向上を整備する必要性があると考えております。そのための研修教材や学習資料をアレルギーポータルに掲載をして活用を促すべきというふうに考えておりますが、御見解をお願いいたします。

大坪政府参考人 お答え申し上げます。

 アレルギー疾患対策におきまして、政策に対する患者、市民の参画、これは重要なものだと認識しておりまして、アレルギー疾患対策基本法に基づき、国のアレルギー疾患対策推進協議会の委員はアレルギー患者等から任命することとしております。

 また、先生御指摘のアレルギーポータルでありますが、最新の知見に基づいた正しい情報等を国民の皆様へ提供することを目的として平成三十年から実施しております補助事業でございますが、都道府県の協議会等に参加する患者委員を始めとするアレルギー患者の皆様がより一層アレルギー疾患対策について理解が深まるよう、アレルギーポータルにおいて国の取組をまとめた資料などを掲載するなどの対応を検討してまいりたいと思っております。

沼崎委員 ありがとうございます。

 私、先日、この委員会の中でPPI、患者、市民参画というところを御紹介させていただいて、研究分野でというお話だったんですけれども、それ以外の様々なところで患者参画というのがこれから、諸外国は随分進んでおりますので、是非推進をお願いしたいと思います。

 次、少し話題が変わりまして、いわゆるケアマネジャーさんに関する御質問をさせていただきたいと思います。

 高齢者の在宅の生活を支える上では医療と介護の連携は非常に重要である、これはもう皆さんそのように思っていただけると思いますけれども、その際に、現場で、入退院であったりとか、退院後の介護サービスあるいは医療との連携、こういったところは、今はその調整をケアマネジャーさんが担っているという現状でございます。

 今回の社会福祉法の改正の中で、頼れる身寄りがない高齢者に対する入院、入所等の手続支援というのが第二種福祉事業として入っておりました。こういった新たな事業が制度化される中で、医療と介護、医療との連携、調整業務についてはケアマネジャーさんがやはり主体として担っているというふうに認識をしておりますが、この役割分担というのが、今後、この第二種福祉事業が入ってくることによって少し曖昧になってくるのではないかと思っております。

 医療機関との連絡調整や退院後の介護サービスとの調整、主治医や訪問看護師さんとの情報共有など、ケアマネジャーが担うべき業務として位置づけているのか、まずこの認識をお伺いしたいのと、ここの部分というのはやはりまだシャドーワークで、いわゆる評価対象となっていないという現状もございますので、これはケアマネジャーが担うべき業務として明確な認識があるのであれば、そこに対する介護報酬上の評価というのも必要と思いますが、御答弁をお願いいたします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘くださいましたように、ケアマネジャーの皆さんは医療・介護連携の要でございます。特に、七十五以上あるいは八十五以上の方々、医療、介護ニーズを双方お持ちの方々のサービス調整は、ケアマネジャーの皆さんの仕事の中でも特に専門性が高くて重要性が高い業務だということで、介護報酬上も評価をしております。

 ケアマネジャーの皆さんの固有業務としては、まさに委員御指摘くださったように、入退院時の病院との連携、つまり、退院をした後にどういうサービスを利用していただくのか、サービスの種類を決めて具体的な手続に入っていく、その部分の調整が肝だということでございます。

 現行の居宅介護支援の介護報酬におきましては、こうした観点から、入院時の病院等との連携を評価をする入院時情報連携加算、それから退院、退所時の病院等の連携を評価する退院・退所加算、こういうのを設けておりまして、入院時情報連携加算につきましては、令和六年度介護報酬改定において、迅速な情報連携を促進する観点から、単価等の見直しを行ったところでございます。

 他方で、今回創設が法案の中に盛り込まれております第二種社会福祉事業は、こうしたサービスマネジメントの具体的な話としての手続、こういったものについてということかと思いますので、そんな役割分担だというふうに存じます。

 引き続き、医療ニーズの高い高齢者に対して適切なサービスに結びつけるというケアマネジャーの皆さんの専門性がきちんと評価をされるという観点から、次期介護報酬改定に向けても関係審議会で丁寧に議論を進めてまいります。

沼崎委員 ありがとうございます。

 加算で対応というふうなお話でした。また、業務の、今どこまでがということも明確になったかと思います。

 次の質問ですけれども、訪問介護における移動時間の報酬や、あるいはキャンセル対応の負担についてお伺いをいたします。

 今回の法改正で、中山間、人口減少地域において包括評価の仕組みが導入となりました。特別介護サービスの類型ということで、新たに新設となっております。

 訪問介護は、実際のサービスの提供時間だけではなくて、一軒一軒訪問をしていく、そういったサービスの場合には、利用者宅までの移動時間であるとか、あるいは、突然、直前になってキャンセルが起きる、そういった対応がございまして、ここが事業者にとっては大きな負担になっているという御意見をお伺いしました。

 包括の中では、こういったところというのは、そんなに大きな負担というのは、ある意味少し軽減がされるのかなというふうに思っておりますけれども、一方、都市部でも、渋滞であったり、駐車場所の確保、あるいは短時間の訪問の積み重ねというようなことで、移動に係る負担あるいはキャンセルの負担というのは、同様に、非常に事業者の経営に関する負担になっているというふうにお伺いをしております。

 当日キャンセルについては、事業所がキャンセルの取扱いをあらかじめ明示して、キャンセル料を取りますよとか、そういった同意を得るといった対応を進めていくということも大切になってくると思いますけれども、やはり様々、移動時間に関する対応であったりキャンセル対応といった点に関しては、中山間地域だけではなくて、ほかの事業者にとっても大きな負担になっているということで、実態に即した評価の在り方を検討すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 訪問介護の介護報酬は、御指摘のあった点も含めまして、サービスに要する平均的な費用の額を勘案して設定がされておりますが、委員も御指摘くださいましたように、訪問介護の経営状況は、地域の特性だけではなく、事業規模、それから事業形態において様々だというふうに承知をしております。この委員会でもそういう御意見を多くいただいております。

 訪問介護の中では、個別に訪問をするタイプと、それからサービスつき高齢者住宅等に併設をされて、いわば移動時間、移動のコストを余りかけずに効率的に回るといいますか、サービスを提供する形態、それぞれあると存じます。今回の報酬改定の議論に際しましては、両者の類型を一緒にということというよりは、その両者の違いというものも勘案をしながら、経営の状況が把握できるような議論をすべきだというお話が審議会の中でも出ておりますので、そういった区別をしながら、経営状況を見て報酬の在り方が検討できるような準備を進めてまいります。

 また、キャンセルのお話がございました。中山間地域において特に非常に大きな課題ですけれども、それ以外の地域でもという話は委員御指摘のとおりかと存じます。委員御指摘くださいましたように、事業所の中でも、重要事項説明書の中でキャンセル料の取扱い等々をあらかじめ決めて、利用者の方々と取決めをした上でサービス提供をするといった取組が行われているというふうに承知をしております。

 また、都市部では特にそうですが、キャンセルが生じた場合に、その事業者の方の利用を待っている方々がいらっしゃるという面もあろうかと存じます。重要事項説明書の取扱い、それから、事業者、利用者の双方にとってメリットがある方策もあるかもしれませんので、実務上どういうような取扱いが考えられるかにつきましては、関係者の意見も伺いながら検討してまいりたいと存じます。

沼崎委員 効率的な運用というところにもつながると思いますので、是非、このキャンセルの部分も御対応をお願いしたいと思います。

 次の質問ですが、これからますます人口減少が進む中で、もう既に介護施設や介護サービスの利用者が減少している、そういう地域も出てきております。これは、これからますますそういう地域が出てくるかと思いますけれども、一方で、そういった地域でも障害や医療的ケア児者に対する支援のニーズというのはありまして、施設の効率利用という意味では、高齢者や障害のある方、医療的ケア児者、そういった方を同一の、今までの介護施設や介護サービスを利用していただく、そこの柔軟な対応というのは当然必要になってくると思います。例えば、医療的ケア児のレスパイトに介護施設を活用する、そういった、実際に行っているところの事例もお伺いをしたことがあります。

 こうした取組を当然国としても進めていく、包括ケアとして進めていくという認識ではいますが、その仕組みとして、介護保険サービスと障害福祉サービスを一体的に提供できる、そういったものとして共生型サービスがございます。

 しかし、介護サービス事業所が障害福祉サービスを提供する場合、報酬が通常の障害福祉サービスよりも低く設定されているというふうにお聞きをしました。ここが事業者の参入や継続の妨げになっているという御意見があります。

 これから、人口減少地域において有効に地域資源を活用し、障害福祉と介護の包括的なサービスの提供を進めるためには、共生型サービスの報酬体系については、是非、次の次期報酬改定に向けて見直しを検討すべきと考えますが、御見解をお願いいたします。

野村政府参考人 お答えを申し上げます。

 御指摘の共生型サービスでございますけれども、障害のある方々が介護保険サービスを利用する際にも、従来から障害福祉サービスを受けてきた事業所で継続してサービスを受けやすくすること、こういったことなどを目的に、事業所指定の特例として設けさせていただいている制度でございます。

 委員御指摘の報酬の設定でございますけれども、これは、介護保険サービスの事業所が障害福祉サービス事業所の指定基準を満たすための新たな対応を行うということもなく、これまで提供してきた介護保険サービスと同様の基準に基づいて障害福祉サービスの運営をするということを可能としているものでございますので、そういう意味では、通常の指定事業所との均衡を図る観点から、報酬単位に差を設けているところでございます。

 この共生型サービスでございますけれども、これまで各自治体や事業所に対しまして、それぞれの制度の対象者についてサービス提供が行えるようになるといったようなメリットでございますとか、立ち上げに必要な準備や手続などの周知を取り組んでいるところでございまして、事業所の数自体は着実に増加をしてきているところでございます。

 これも御指摘のとおり、これからの人口減少地域において、この共生型サービスというものは、地域の実情に応じた福祉サービスの提供のために重要な選択肢の一つではないかというふうに考えております。この効果的な活用を促進していくためにどのような施策、取組が考えられるか、次期報酬改定に向けても、関係者の意見も丁寧に伺いながら検討していきたいと考えております。

沼崎委員 非常にすごく有効に施設を使える一つの手段だなというふうに思いますので、減算ということではなくて、より前向きに御検討をいただければと思います。

 次、DWATについてお伺いをいたします。

 DWATが、今回の法改正でも、国で登録になるというふうに改正になります。福祉支援を担うチームでありますが、災害時に、医療的ケアが在宅で必要な方であるとか、災害の避難生活が長期になってきたときに福祉的支援が必要になってきた方に対する対応ということで、医療と福祉の両面からの支援が必要な場合に非常に有効に機能していくというふうに考えます。

 先日の参考人の医療ソーシャルワーカーの方の御意見で、DWAT、医療との連携の上で、医療ソーシャルワーカーが非常に有効というか、そういうふうな御意見がございました。DWATの中に医療、福祉の橋渡し役として医療ソーシャルワーカーなども参画を進めることが有効じゃないかというふうに、先日の参考人の御意見の中からも私自身も思いを強くしたところでございますので、その点に関する御見解をお伺いしたいと思います。

鹿沼政府参考人 お答えいたします。

 参考人の方の質疑を私も見させていただきました。災害時においては、被災者の置かれる環境はやはり日常生活とは異なりますし、日々変化していく、こうした中で、医療、福祉の関係者が連携して、被災者のニーズに応えたような必要な支援、こういったものを行うことが大切だというふうに思っております。

 このため、災害時の福祉的支援をスムーズに行う観点から、国が策定したガイドラインに基づきまして、平時には各都道府県において災害福祉支援ネットワークを構築し、災害時はこのネットワークはDWAT事務局としてチームの組成、派遣等を行う、こういうふうにしているところでございます。

 このネットワークは官民協働のものとして構築することとしておりまして、その構成員としては、社会福祉施設等の関係団体や福祉職の職能団体に加え、今お話もございました保健医療関係者及び関係団体を選定するということとしているところでございます。これを踏まえ、医療ソーシャルワーカー協会がその構成員として参画するとともに、実際に医療ソーシャルワーカーの方がDWATのチーム員として登録されている事例もあるというふうに聞いております。

 先日御審議いただいた社会福祉法改正案におきましても、国がDWATチーム員の登録事務を行うこととしているところでございますが、医療ソーシャルワーカーにつきましても、介護福祉士の方々と同様に、厚生労働大臣が実施する研修の課程を修了すれば登録可能というふうにしているところでございます。

 ネットワークへの参画も含め、保健医療関係者の協力もいただきながら、引き続き、災害時の福祉的支援に必要な体制の構築に努めていきたいというふうに思っております。

沼崎委員 ありがとうございます。

 是非、参加が進むように推進もお願いしたいと思います。

 今、平時からの災害の対策の準備を進めるというようなお話がございましたけれども、災害時の福祉支援を実効性があるものにしていくためには、発災後に連携するのではなくて、今お話があったように、平時から連絡を取れるような、そういう体制をつくっていくことが非常に重要だと思います。

 また、それの強化に関しても今回の法改正にも記されていると承知しておりますが、実際、都道府県で、先ほどお話がありました災害福祉ネットワークの決定であるとかそういったところを進めていく中で、非常に、この連携体制をつくるのがなかなか難しい、苦慮しているという御意見をお伺いしております。

 どのように都道府県でふだんからの関係構築を進めて国として支援していくのか、そういったところをお伺いしたいのと、実は、私は神奈川でありますが、秦野、伊勢原地域では、DMATのドクターが中心になって、地域が主体になってこの連絡会議をもうつくって、それが広がっているというような取組もございました。是非こういったところも推進していただけると、より関係構築ができ上がっていきやすいんじゃないかと思いますし、その方の御意見で、やはり災害時のイメージというのが、みんなが一緒になって集まって話合いをしていく中ででき上がっていっている、そういったお話もお伺いしておりますので、是非ここは平時からの関係構築を進めていただきたいと思います。

 御答弁をお願いいたします。

佐々木政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、平時から、広域自治体である都道府県単位での医療、保健、福祉、そして行政の顔の見える関係構築が重要です。

 厚生労働省の取組支援を三つほど紹介いたします。

 まず三月のことですけれども、前回、山本香苗委員からも御紹介いただきました、体制強化を具体的にどうするのか、この通知を都道府県に発出いたしました。これに基づいて、都道府県、そして、先ほど委員の身の回りでもという話がありましたから、広域自治体の中でも、より基礎自治体に近い単位での取組を促したいと思っています。

 二つ目が、四月でございますが、都道府県の調整本部に対して、厚生労働省の支援チーム、これを発足しました、新たに立ち上げました。四月ということですので、災害時じゃなくて平時から厚生労働省は支援チームを設けているんだと。これに基づいて、年に何回か都道府県ともやり取りをして、都道府県の取組を促そうと考えております。

 最後、三つ目、現在、五月ですけれども、今進めておりますのが、平時からの顔の見える関係構築を含めた都道府県支援に関するモデル事業、これを実施したいと考えておりまして、その準備を進めているところでございます。

沼崎委員 恐らく、その三月の通知を見て、都道府県がどうやっていったらいいのか苦慮しているというふうに私は意見をお伺いしているところなので、そこから四月、五月というふうに今進んでいるという状況もお伺いしましたので、山本議員からもあったと思いますけれども、是非しっかり地域で連絡体制が整えていけるように、支援の方を国でもお願いしたいと思います。

 そこにもつながる話なんですけれども、介護事業者の方というのは、災害時の業務継続計画、BCPを策定するということが義務づけられておりまして、未策定の場合は介護報酬上の減算の対象というふうになっているというふうにお伺いしています。

 このBCPの作成、より実効性のあるBCPを作成するために、例えば市町村の窓口を連絡体制に入れたい、そういったBCPを事業所が作ろうとしても、現状では恐らく、連絡体制とか、まだこれから進んでいくという状況でもあることから、どこが対応するとか、窓口がどこというところが、市町村でなかなか対応できるところがないということで、事業所がBCPを作り込みができないというふうな声をお伺いいたしました。こういった実態を厚労省としては把握をしていらっしゃいますでしょうか。

 また、その上で、BCP未策定の場合は減算というふうになっていますから、自治体側の受皿が整っていない状況でここを義務化して減算対象となると、事業所としては負担になってしまうというふうに思います。

 今後は、自治体側の役割を明確にしていただきまして、是非、BCPを策定する際にも、その体制整備の御支援というのもお願いしたいと思いますが、御見解をお願いいたします。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 介護事業者のBCPと市町村の役割分担についてのお尋ねと承りました。

 両者の役割分担ですが、まず、BCPにつきましては、文字どおり介護事業者の業務継続ですので、災害が発生した場合における利用者や職員の安全確保、それからサービスの継続、あるいは中断した場合の早急な復旧に向けた取組というのが固有業務。それに対しまして、市町村は、災害対策基本法に基づきまして、要配慮者を含む住民の生命身体を災害から保護するということで、関係機関の協力を得て災害対策を実施する責務を負っている、こういう形でございます。

 委員御指摘の、発災をしたときの利用者の安否確認、事業者の方々にお願いをしている安否確認というのは、恐らく両者の接点の部分ということかと存じます。先ほど申し上げたような固有業務に際して申し上げれば、自治体、特に市町村が介護事業者のBCPの策定に際して必要な助言、適切な援助を行う中で、議員御指摘くださったような話についても調整がなされるということが制度上のたてつけではございますが、一方で、令和七年度に当方が行った調査によりますと、市町村のうちで、災害時の業務継続に関する助言に取り組んでいる市町村というのはまだ約四割というお話でございまして、ここに課題があるというふうに承知をしております。

 先日御審議いただきました社会福祉法等の一部改正法案の中では、都道府県や市町村が策定する地域福祉計画の記載を改めまして、防災に関する施策が追記をされております。この中で、委員御指摘くださったような、平時から災害発生時にかけてつながっていく福祉部局と災害担当部局との連携等々も位置づけるということが考えられます。

 両者の連携については様々課題がございますが、今回の法案の趣旨も踏まえまして、もし法案を形にしていただけましたならば、連携し、対応していくように準備を進めたいと存じます。

沼崎委員 ありがとうございます。

 ちょっと時間が迫ってきたので、次、片頭痛に対する御質問をするんですが、最初にちょっと大臣の御見解をお伺いしたいと思います。

 私が今回この片頭痛を取り上げた理由というのが、片頭痛というのは、一般的には単なる一時的な頭痛というふうに思っていらっしゃる方がほとんどだと思いますし、お薬を飲めば治るということで、ほとんど病院にかからないで、皆さん自己判断で頭痛薬を飲んで治しているというような状況です。

 ですけれども、実は、二〇二四年のランセットに、生活の質や就労に大きな影響を片頭痛が与えているということで、健康に生活できる時間がどれだけ失われるかという、それを示す障害調整生存年数というものがあるんですが、片頭痛は神経疾患の中で三番目に大きい疾患となっています。

 また、片頭痛は、男性の有病率が三・六%であるのに対して、女性は一二・九%、約三倍と、割としっかり性差がある。女性に多い疾患でして、特に二十代から四十代の勤労世代の女性に非常に片頭痛は大きい疾患であります。

 日本においても、二〇二三年の、先ほど御紹介したいわゆる障害生存年数、健康に生活できる時間をどれだけ損ねるかという調査においても、十五歳から四十九歳の女性では片頭痛は抑うつに次いで第二位と、非常に大きな課題になっています。

 一方で、なかなか片頭痛に対する対策というのは進んでいない、適切な治療に結びつかない、専門医が少ない等々、様々問題が、課題がございます。

 そこで、最初にですが、まず頭痛に対する対策というのが、今お話しした疾病の負荷ということから考えても、やはり国としてこれから取り組むべき課題ではないかというふうに思っております。この後、引き続きまた質問をしていきたいと思いますが、この課題感に関して、まず大臣の御所見を最初にお伺いしたいと思います。

上野国務大臣 片頭痛は、今委員からも御指摘がありましたように、有病率が女性で高く、性差を有する疾患として、女性の健康課題の一つだと認識をしております。

 厚労省におきましては、片頭痛を含めた女性の健康課題に関しまして、これまで、女性の健康の包括的支援に関する研究、あるいは情報提供サイト、女性の健康推進室ヘルスケアラボによる情報発信などの取組を進めているところでございます。

 現在、政府においては、攻めの予防医療の議論を進める中で、女性の健康支援について、官邸内に設置をされました副大臣等会議において論点整理が取りまとめられたところであります。その中でも、女性の健康に関して更なる情報発信の強化も進めることとされておりますので、厚労省といたしましては、片頭痛を含めた女性の健康課題について、情報発信の強化を始めとして、様々な取組を今後とも進めていきたいと考えています。

沼崎委員 ありがとうございます。

 次に、具体の片頭痛に関する御質問ですけれども、先ほど性差のある疾病だということを御説明しましたが、女性の健康総合センターは性差に着目した医療や研究、情報発信が進められている、そのように承知しておりますが、片頭痛に関してもこの女性の総合健康センターにおいて取組の対象となっているか、御答弁をお願いいたします。

佐々木政府参考人 簡潔にお答えいたします。

 含まれております。

沼崎委員 ありがとうございます。

 含まれているということだったんですけれども、厚労省が掲げている女性の心とからだの応援サイトに女性特有の健康課題が書いてあるんですが、そこに明確に片頭痛が入っていない。グラフみたいな表があるんですけれども、そこに片頭痛が入っていないということで、性差のある疾病として認識があるにもかかわらず、そこの女性特有の健康課題に記載がないというところに関してはどうしてなのかということと、今後、そこも含めて記載をしていただけるかどうかということに関して、御答弁をお願いいたします。

田中政府参考人 御指摘の働く女性の心とからだの応援サイトですけれども、企業や働く女性に対して、女性の健康課題等に関する情報を提供するということで運営をしております。

 このサイトは、働く女性が正しい知識や情報を入手できるようにするとともに、女性の健康について各職場での状況に応じた取組が進むように、医師等の専門家の方々にも協力をいただきながら、女性の健康課題にはどのようなものがあるかといったような情報に加えまして、企業の取組事例とか専門家による様々な内容のコラムなど、多数の情報を掲載をしております。

 御指摘いただきました片頭痛を含めまして、本サイトで女性の健康課題に関する情報発信を今後も続けてまいりますが、どういうようにしていったらいいかということにつきましては、女性の健康総合センターなどとも連携しながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。

沼崎委員 時間になりました。また機会がありましたら、取り上げたいと思います。

 ありがとうございました。

大串委員長 次に、日野紗里亜君。

日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。

 本日も、質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 本日も、最初は、前回の質疑の続きをお聞きさせていただきたいと思います。

 今回、政府が進めている家事支援サービスの国家資格化、またそれに伴う利用促進策、これは日本成長戦略会議の中で成長戦略として位置づけられたということを承知しております。

 まず、大臣、御確認させてください。

 これは、経済政策として位置づけられているのか、それとも福祉政策として位置づけられているのか。お願いいたします。

上野国務大臣 まず、家事支援サービスについての経済的支援などによる利用促進については、更なる経済成長を実現をするために設置をされました日本成長戦略会議において検討されているものであります。

 この政策は、労働供給制約下にあって労働需要が高まっている戦略十七分野を始めとした様々な分野において、育児や介護などが原因となる離職を減らすことにより、多様な人材に活躍をしていただくための支援策として検討されているものでありますから、労働供給の拡大などを通じて経済成長に資する政策であると考えております。

日野委員 ありがとうございます。

 大臣おっしゃいますように、労働参加の促進であったり女性の就業率の向上であったり、経済政策の側面が強いというふうに思っております。

 私は福祉畑の人間ですので、前回の質疑の中でも、サービスの利用に当たっては、一定の可処分所得を持つ家庭だけに偏るのではないか、一般の子育て世帯ですとか家族介護を担っている家庭が利用しづらいのではないかという懸念をお伝えさせていただくとともに、あと、限られた人とお金ですから、これが介護とか障害福祉とか保育とかそういったエッセンシャルワークの現場、命を支える現場から比較的高単価な家事支援市場へ流れるのであれば、それは社会保障全体として適切な資源の分配ではないということも社福法改正の質疑の中でお伝えさせていただいた次第でございます。

 そういったことを前提に、本日は経済政策という観点から質疑をさせていただきたいと思っております。

 前回は、今回の政策によってどの程度の利用拡大とどの程度の離職防止を見込んでいるのかという質問に明確にお答えいただけませんでしたが、第一子出産前後の女性就業率を現在の六九・五%から二〇三〇年までに八〇%へ引き上げるというKPI、これを大臣はお示ししてくださいました。家事負担軽減によって就業率が上がるという前提は、働く意思はあるけれども環境が整わないという方が一定数存在して初めて成り立つ政策効果だというふうに思っています。

 そのため、お伺いします。

 現在、出産前後に離職している約三〇%の方々について、本当は働きたいけれども家事や育児負担によって働けない方と、家庭や育児を優先したいという本人の意思で就業を選択していない方、この割合というものは分析されていますでしょうか。お答えください。

田中政府参考人 お答えをいたします。

 令和四年度に厚生労働省が実施した調査によりますれば、妊娠、出産、育児のために離職した正社員の女性のうち、離職理由が、仕事を続けたかったが仕事と育児の両立が難しかったためと答えた方は三八・一%でございました。

日野委員 ちょっとここで考えていただきたいと思います。家庭と仕事の両立が困難という方のうち、純粋に家事によって両立が困難と言われている方がどれほどいらっしゃるのかという点でございます。

 出産後の家庭と仕事の両立を阻む、これは家事だけではないんですね。私、一当事者として、育児の負担の方が大きいというふうに思っています。なかなか夜寝てくれなかったりですとか一生懸命作った御飯を食べてくれなかったり、保育園に行き渋ったり、それから、どれだけ気をつけていてもすぐに風邪を引いてしまい、発熱してしまい保育園になかなか通うことができず、月の半分以上出社することができなかった、こういった日常の育児の悩みというものは尽きないかと思います。

 済みません、これは更問いになるんですけれども、家庭と仕事の両立が困難で仕事を続けられない方が、本当に家事支援サービスで皆仕事に残れるというふうにお考えでしょうか。出産退職という課題の解決に家事支援サービスという手段が有効とお考えか、お聞かせください。

田中政府参考人 先ほどお答えをいたしました、仕事を続けたかったが仕事と育児の両立が難しかったためと答えた方の割合は三八・一%でございますけれども、家庭の事情ですとか育児の事情ですとかは、それぞれによって、様々態様が異なる部分があろうかと思います。

 もちろん、家事支援だけではなくて、仕事と育児の両立支援策につきましても、育児休業ですとか短時間勤務制度の拡大等々、様々取り組んでまいりますので、今回の施策も含めまして、全体として、希望する方が両立支援がしやすくなるような環境整備というのを進めていきたいと思っておりますし、今回の家事支援につきましても、そういったような面からは、希望する方が利用しやすくなるという点では、一定、仕事と育児の両立支援を進めていくためには有益であるというふうに考えております。

日野委員 政府は有益と考えていらっしゃるんですね。

 では、次の質問に入りたいと思うんですけれども、大臣、前回の御答弁の中で、現在限定的な家事支援サービスの利用が、国家資格化によって利用者側の心理的抵抗感がなくなり、どのぐらい利用が促進されるかということを私がお伺いさせていただいた際に、認証や資格の整備がサービス利用に非常につながる、ややつながると回答した方が五八・五%だったということを根拠に示されました。

 私、大臣がこのアンケート結果を根拠にされたこと自体、もっともっと検証が必要だったのではないかというふうに思っています。その五八・五が多いか少ないかといった議論もあるかと思うんですけれども、資格や認証があった方がいいかと聞かれれば、肯定的な回答が出るのは、それは当然のことだと思っています。でも、それは、実際にお金を払って継続的に利用するということとは全く別の話ではないでしょうか。

 お伺いします。

 このアンケートの取り方は、家事支援サービスの利用価格を明示された上での御回答でしたでしょうか。お答えください。

浅井政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねの調査につきましては、令和四年度に経済産業省におきまして、各種のサービス業と並んで家事支援サービスに係る業界動向などの調査を行ったものでございます。

 お尋ねのこの質問項目ですけれども、この質問に際しては、家事支援サービスの利用価格を示して聞いたものではございません。

日野委員 利用額を明示されずに聞いたら、先ほどお伝えしましたとおり、それは当然、肯定的な回答は出るかと思います。

 要するに、これまでのお話を聞いていますと、政策ありきになっているかと思います。この政策をやりたいからそれに好都合なアンケート結果を引っ張ってきたと一般的に理解されてしまっても仕方ないかなと思います。

 前回の大臣の御答弁の政策効果の根拠には全く私はならないかと思いますが、大臣、いかが思われますでしょうか。

上野国務大臣 今回の調査は、サービスを利用する場合に、様々な要素があります。その要素といえば、例えば価格もありますし、その他のものもあろうかと思います。そうしたある要素を取り上げて、それがサービス利用にどの程度つながるかということを見よう、そういうことを意図された調査だというふうに理解をしておりまして、そういった意味では、例えば、この調査の中で、利用金額の一部補助や一定金額分の利用券の配付、これについては、八割近くの方が利用につながるというふうに答えられている。確かに、価格が安くなれば利用される方が多くなるのではないかなというふうに推測が働くわけであります。

 それと同時に、この中で、資格や認証の整備という項目についても、六割近くの方がサービスの利用につながるというふうに考えていらっしゃることがこの調査から読み取れるわけでありまして、そういった意味では、前回申し上げましたように、心理的抵抗感が軽減されるというような見方ができるのではないかなと考えているところであります。

日野委員 全く一般の感覚とはかけ離れていると思うんですよね。

 前回、私、大臣に、一般的な子育て家庭が家事支援サービスを気軽に利用できる一時間当たりの利用料はどのぐらいだと思いますかということをお伺いした際に、大臣は、感覚ではお答えできないというふうにおっしゃっておりました。でも、これまでの議論の中で、これは政府のジャストアイデア、まさに感覚が政策になってしまったことがこれまでの議論で私は明らかになったと思っているんですね。

 こんな言い方をしていいのかあれですけれども、閣僚級の議員の方々が一晩に何万も使える感覚、それが悪いとは言っていないです。ただ、その感覚ということは、なかなか一般の方には受け入れてもらえないかと思います。反対に、二、三か月に一回、ママ友とか学生時代の友人と毎回千五百円のランチを食べながら育児の悩みを共有して、よし、あしたからも子育てと仕事を頑張ろう、そういったママたちの気持ちというのも大臣には理解していただけないかなというふうに思っています。だからこそ、しっかりとした根拠が必要というふうに私は思っております。

 もう一個、私の懸念としまして、これからも、このままでは家庭と仕事の両立というものは困難であると思っています。また、こうした課題を突きつけられたときに、政府は、これをやっています、こういった制度を始めています、こういった事業がスタートしています、こういった説明をされることがよくありますが、現場のニーズとずれた政策を進め、結果として、誰も十分に助かったとは言えないのにもかかわらず、やったという実績だけを積み重ねる。これはもうそろそろやめていただけませんでしょうか。

 私、現場の声、どれだけでも届けます。そして、具体的な政策提案、しっかりとさせていただきます。なので、やったのアピールではなくて、このおかげで本当に助かったと思ってもらえる、生きた支援をつくろうではありませんか。大臣、どうでしょう。お願いします。

上野国務大臣 ちょっと質問の趣旨がよく分からなかったんですが、政策を実施をすれば、その効果が、どういう効果があったのか、とりわけそれに関わる現場の皆さん、あるいは、サービスであったらサービスを利用される皆さんにどういう影響、効果があったかということをつぶさに見ていくということはとても大事なことだと思いますので、そういった観点からも、これからも政策の推進に努めていきたいと考えています。

日野委員 承知いたしました。また、本件、質疑させていただきたいと思います。

 では、次の質疑に入ります。

 厚生労働省やこども家庭庁所管の調査研究事業についてお伺いさせていただきたいと思います。

 現在、障害児支援の現場では、事業所や保護者に対する多くのアンケート調査が毎年のように実施されています。現場の事業者の方々からは、年末に三十ページ近いアンケートが届く、事業所だけでなく保護者にも依頼をしなければならない、ただでさえ人手不足なのに、支援時間を削って回答を作っている、同じような内容の調査が何度も来る、こうした切実な声が届いています。

 特に現場から強く指摘されるのは、アンケート項目の中に、国保連の請求データや自治体の支給決定情報、受給者証の日数情報、WAMNETに記載されている情報など、既に行政側が保有、把握しているデータと重複している項目が少なくないという点でございます。さらに、複数事業所を利用している児童も多いため、単純集計では延べ人数が膨らみ、実態把握としてどこまで意味があるのか疑問だという声もあります。

 また、こうした調査研究事業につきましては、民間事業者へ委託や補助をされているケースも多いというふうに承知をしております。現場からは、数年前に入札情報を見たら、調査費用だけで数億円規模だったという声も聞いております。

 調査票には、回答内容は本調査以外の目的に使用されることはありませんというただし書が記載されているものもありますが、確認すると、こども家庭庁としても、こうした目的外使用の禁止の記載を一律に義務づけているわけではないということでした。

 また、調査研究事業では、本来、単なるデータ集計そのものではなく、分析結果を得ることが目的であり、原データの取扱いも事業者によって異なり、必ずしも行政側へ共有されていないケースもあるとのことです。これも私は大きな問題だというふうに思っております。

 もちろん調査の必要性は承知しておりますが、調査のやり方としまして、既存行政データで取得できるものは極力そちらを活用する、アンケートでしか取得できない項目を事前に整理する、収集データは匿名化した上でほかの調査研究にも活用可能とする、調査の重複排除を進めるなど、こうしたデータの利活用の原則化を進めるべきではないでしょうか。デジタル時代にもかかわらず、毎年似たような調査票を現場へ送り続ける今のやり方は、事業者を疲弊させ、結果として子供たちへの支援時間を奪う、本末転倒な構造になりかねないというふうに危惧しております。

 そこで、お伺いさせていただきたいと思います。

 厚労省及びこども家庭庁所管の調査研究事業について、過去五年間で民間事業者へ委託や補助をした調査研究の件数や委託や補助の総額、主な事業先、事業所、保護者へアンケート回答を求めた件数をお示しいただけますでしょうか。あわせて、既存行政データで取得可能な項目とアンケートでなければ取得できない項目について、事前に仕分や精査を行っているのか、こちらは政府参考人の方にお伺いしたいと思います。

 また、今後、調査の重複排除や既存データの活用の原則化によって現場負担を軽減していくお考えはあるのか、こちらについては大臣、お答えください。お願いします。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 先生御指摘のアンケート、これはこども家庭庁の方でやっている子ども・子育て支援等推進調査研究という事業がありまして、こちらのアンケートのことと承知をしております。

 このアンケートの事業でございますけれども、先生御指摘のように、こども家庭庁の所管でもありますので、厚生労働省としてにわかにお答えすることはなかなか困難でありますので、御指摘のその具体的な細目につきましてもこども家庭庁の方にお問い合わせを賜れれば幸いかと存じます。

 ただ、私どもの方でこども家庭庁にも問合せをしてみましたが、同庁の方からは、障害児向けの福祉サービスの充実ということで、現状把握などの観点から、先ほど申し上げた子ども・子育て支援等推進調査研究事業など、障害児支援事業者に対してアンケート調査を実施をしているとのことでございます。

 お尋ねの過去五か年分の件数などの詳細については、ちょっとこれは、なかなかにわかにお示しをすることは困難であるというふうなお答えでございました。それと、過去に実施した調査結果など公表済みの報告書の内容と重複するものは調査項目としないように求めるなど、可能な限り負担軽減に努めているところであるということは聞いております。

上野国務大臣 済みません、御質問がこども家庭庁の行っている調査であれば、私ども厚労省としてお答えすることは難しいと考えております。

 その上で、一般論として申し上げると、調査は様々なものがありますので、継続してやらなければいけないものについては、毎年同じような調査項目が来るかもしれません。ただ、やはり、それぞれの調査、様々な調査がありますが、現場の皆さんの負担感というのも十分考慮する必要があろうかと思いますし、また、別の主体による調査で重複しているものがあれば、その重複をなくしていく、そういった努力も必要ではないかなというふうに考えておりますが、あくまで一般論として申し上げたいと思います。

日野委員 こども家庭庁は厚労省さんから行かれている方がすごく多い組織だというふうに承知しておりますし、いまだにやはり厚労省からの調査もあるということでお伺いしたのですが、これは、じゃ、こども家庭庁にお伺いすれば、今お聞きしたこと、具体的な数字も含めてお答えいただけるということでよろしいでしょうか。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 こども家庭庁から伺っている状況といたしましては、過去に遡っての件数の詳細について、今直ちにお示しをすることはなかなか正直難しい、どういったアンケート調査のものを対象にするのかなど、そういったような整理も現状ではちょっとできている状態ではないので、にわかにお示しすることは困難であるということ。

 ただ、そうした中ではありますけれども、国と自治体関係者との間の連携会議を通じて、事業に採択された社会福祉法人であるとかそういった自治体などが調査を実施するに当たっては、調査対象になる事業所に対して事前予告を行うなど、回答期間の確保にもしっかり努めるようにということで周知を図っているということでございましたり、あるいは、調査項目についての留意事項などは先ほど申し上げたところであります。

 ですので、こども家庭庁にお問い合わせいただいた際には、今ちょっと代表的な部分を申し上げましたけれども、これ以外のことを含め、お答え、御説明申し上げることができることがあれば御説明を申し上げることになるのではないかと考えております。

日野委員 通告レクもしっかり行わせていただいていますので、そういうことでしたらこども家庭庁の政府参考人の方とかに言っていただければよかったのではないかなというふうに思うんですけれども、次の質疑に入らせていただきたいと思います。

 二〇四〇年頃に高齢者人口がピークを迎える中で、障害を抱えながら高齢期を迎える方が今後確実に増加していきます。現行制度では、障害のある方が六十五歳になった途端、それまでの障害福祉サービスから介護保険サービスに移行することが原則とされており、これまで親しんだ事業所や支援者からの転換を求められること、障害特性への理解不足から必要な支援量が十分に認められないこと、これらによって生活環境は大きく変わってしまう、いわゆる六十五歳の壁が長年指摘されています。

 政府は、この課題の対応策の一つとして、先ほど沼崎議員もおっしゃっていましたが、平成三十年に共生型サービスを創設されました。障害福祉事業所と介護保険事業所が相互に参入しやすくすることで、六十五歳を超えても同じ事業所を継続利用しやすくする、理念としては非常に重要な制度だと思っております。しかし、実際には、制度創設から一定期間が経過した今も、共生型サービスが大きく広がっているとは言い難い状況であると私は思っています。

 そこで、まずお伺いします。

 現在、全国における共生型サービスの事業所、どの程度あるのかということです。介護保険事業所、障害福祉サービス事業所に占める割合をお示しください。こちらは政府参考人の方から。そして、政府として、現在の普及状況について、六十五歳の壁への対応策として十分に現場で機能していると評価しているのか、こちらは大臣、お答えいただけますでしょうか。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 共生型サービスでございますけれども、こちらは、障害のある方々が介護保険サービスを利用する際にも、従来から利用してきた障害福祉サービスの事業所を、そこも続けて支援を受けることができるということなどを目的として設けられた制度でございます。

 お尋ねの共生型サービスの事業所数につきましては、令和七年十月のサービス提供分で、これは介護分と障害分を合わせて、合計で千七百四十九事業所でございます。

 済みません、パーセントは出していないんですけれども、例えばですけれども、訪問系で申し上げますと、障害福祉関係の居宅介護事業所が二万二千七百四十か所、重度訪問介護事業所が七千六百十九か所であるのに対しまして、介護保険の訪問介護事業所で共生型の居宅介護、つまり介護保険の訪問介護事業所で共生型の障害福祉サービスを実施しているところが三百三十九か所、共生型の重度訪問介護を実施しているのは七十五か所。逆に、介護保険サービスの訪問介護事業所が三万四千九百九十四か所であるのに対しまして、障害福祉の方から居宅介護、ホームヘルプの方に共生型で取り組んでいるところは十六か所というふうになっております。

 ですので、障害だけで申し上げるならば、居宅介護と重度訪問介護を足せばおおむね三万か所程度ございますけれども、その中で、共生型の訪問介護、介護の方の訪問介護をやっているのは十六か所でありますので、割合としてはちょっとまだ少ない状況ということになっております。

上野国務大臣 この共生型サービスの普及に向けまして、これまで、各自治体や事業所に対し、そのメリットや立ち上げに必要な準備、手続等の周知などを進めてきております。事業所数は着実に増加をしておりますが、今担当からも御説明があったとおり、なかなかまだ課題は多いというような状況かと考えております。

 御指摘の共生型サービスの更なる普及に向けましては、制度の認知度、高齢者介護と障害福祉の双方の知識、ノウハウ等の習得が必要であること、普及の取組が進んでいない自治体が多いこと、共生型サービスの運営方法について事業所から相談できる体制が少ないこと、報酬請求など双方の制度に対応する事務手続の負担、通常の指定事業所との報酬単位の差が設けられていることなど、様々な点について御指摘があるものと承知をしております。

 地域の実情に応じた福祉サービスの提供のための重要な選択肢の一つだと考えておりますので、次期報酬改定に向けまして、関係者の皆様の御意見を丁寧に伺いながら検討をしてまいりたいと考えています。

日野委員 お答えありがとうございます。

 今、六十五歳以上の障害者の方について、介護保険優先原則に基づき、介護保険サービスへの移行を進めていますが、現場では、重度障害のある方を中心に、介護保険だけでは必要な支援量を十分確保できないため、結果として障害福祉サービスを上乗せ、併用しているケースも少なくないため、制度上は移行といいながら、実態としては介護保険と障害福祉の二重の運用になっている場面も多いかと思います。その結果として、ケアマネジャーと相談支援専門員の双方が関与し、介護保険部局と障害福祉部局の双方で調整、審査が必要となるなど、利用者だけでなく、自治体や事業所側にも大きな事務負担が生じています。

 私、この制度移行に伴う行政コスト、調整コストも含めて考えた上で、本当に現行制度が最も効率的な形なのか、再度検証が必要だというふうに思っています。特に、障害特性への継続的理解や、長年築いてきた支援関係者の維持という観点も踏まえれば、一定の方については、無理に制度を切り替えるより、障害福祉サービスを継続的、一体的に利用できる仕組みの方が結果として利用者負担や行政負担、さらには総合的な社会コストの抑制にもつながると思いますが、そういったことを把握しているのか。これまで障害福祉サービスを継続利用した場合との比較検証を行ったことがあるのか、簡単にお答えください。

大串委員長 野村障害保健福祉部長、簡潔にお願いいたします。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 我が国の社会保障制度というのは、社会保険優先というのが一つの基本というような形にしております。そうした中で、御指摘のように介護保険サービスと障害福祉サービスを併用することができるということもあるわけでございますけれども、これはあくまで個々の方々の状況、ニーズを踏まえて行われるものでありまして、どちらの方が事務コストが安いか高いかといったことを一概に、一律に申し上げることはなかなか困難でございまして、事務コストの比較検討は行っておりません。

 いずれにしても、お一人お一人の個別の状況を丁寧に勘案しながら、必要とされる支援、ケアが届くこと、これが大事かと考えております。

日野委員 質疑を終わります。ありがとうございました。

大串委員長 次に、古川あおい君。

古川(あ)委員 チームみらいの古川あおいです。

 本日、通告の順番を変えまして、三番としていた厚労省の業務効率化からお伺いしたいと思います。

 本日、一般質疑ということで様々な議題が出ておりましたけれども、厚生労働行政においては様々な重要な課題があるということを改めて認識をいたしました。例えば、早稲田議員の質問にもありましたけれども、中東情勢を受けての医療物資の不足というのは依然として続いております。また、医療のサイバーセキュリティーについて、私が先日の委員会でも指摘をさせていただきましたが、こちらについて、クロード・ミュトスのような高度なAIモデルの登場を踏まえて、医療機関のサイバーセキュリティー対策についても厚労省の方で動いていただき、五月十八日には注意喚起をし、二十二日には医療機関等と厚労省で意見交換を行ったと承知をしております。また、ハンタウイルスなど感染症の対策も急務であると承知しております。

 このように、様々な重要な行政課題を抱える厚生労働省において、国民生活を支える厚生労働行政をより安心できるものにするためには、そもそも厚生労働省の体制の強化というものが必要であると私は考えております。

 ただ、もちろん、人を増やしたり人員配置を見直したりということは簡単にできるものではございません。しかし、私自身、以前、厚生労働省で働いておりまして、中でどんなことが起きているかということについて多少、解像度高く知っているかと思いますけれども、そういった新たな予算を確保しなくてもできる取組というものもまだまだあるんじゃないかと思っております。

 そうした、厚生労働省の仕事の質というものを全般的に上げていくために、厚生労働省の業務改革、業務効率化という点から質問させていただきます。

 前置きが長くなりましたが、まず、国会議員会館への資料配付についてお伺いいたします。

 先週の報道で、防衛省が、小泉防衛大臣の指示で、長年行っていた議員会館への紙の資料配付を原則として取りやめるという報道がございました。防衛省ではこれまで、複数の若手職員が、資料の印刷、封筒への封入というのを手作業で行って、市谷にある防衛省から永田町の議員会館まで往復して、紙の資料の配付というのを行っていましたけれども、この資料の配付というものを原則として取りやめるということです。

 私は、こちらは非常によい取組だと思いました。私も厚生労働省の職員として働いていた際に、こうした仕事、資料を印刷して封筒に入れて持っていくという仕事をしておりました。これは、印刷する時間ですとか、紙やインクというのも加えて、霞が関と議員会館の間で電車に乗ったりしていて交通費もかかるし、時間もコストもかかるものでございます。

 こういった、紙で資料をお届けするというのは、メールで資料を送るとかホームページを御覧くださいということが一般的でなかった時代の名残なのかなと思っております。その時代は合理的だったかもしれませんが、今の、令和の業務のやり方というものを考えてみると、また、厚生労働省で様々、業務は増えていっていると思いますが、その優先順位を考えてみれば、こういった、紙で資料をお届けする、しかも頼まれていないようなことについて紙の資料をお届けするというものについては、廃止した方がよいのではないかと私は考えております。

 そこで、厚生労働省にお伺いいたしますが、防衛省が今回の報道で取りやめたと言われているような、依頼に基づかない紙資料の議員会館への配付については、厚労省ではまだ実施されているのでしょうか。防衛省のように、より厚生労働省の職員が政策立案にリソースを割けるように廃止するべきではないでしょうか。お答えください。

宮崎政府参考人 お答え申し上げます。

 今御紹介のございました、防衛省に関する報道等、私ども承知をしております。

 防衛省におきましては、これまで、ホームページやSNSなどで公表した資料などを別途、議員会館に紙で広く配付をしてきたという中で、今回、この資料配付を原則取りやめることにしたというふうに伺っております。

 この点、厚生労働省に置き換えますと、徐々にではありますけれども、公表資料を一律に議員会館に紙で配付するといった対応は縮小をしてきておりまして、必要度あるいはその優先度に応じて配付をするような形で対応が今進んできているというところでございます。

 実際に、資料配付につきましては、議員会館への公表資料の配付に限らず様々な場面でございまして、いろいろな形で紙を印刷してお届けをするということをしておりますけれども、最近では、紙媒体ではなくて、委員御指摘のように電子媒体での送付を、求める側の方からお願いされるというケースも増えてきておりますので、そういう意味では徐々に業務の効率化というのは進んできていると思いますし、今後も進めていく必要があるというふうに思っております。

 厚生労働省といたしましては、ホームページやSNSでの発信を含めまして、国会議員の方々や国民の皆様への丁寧な説明を大事にするということが大前提になりますけれども、御指摘のような点も含めまして業務の効率化に取り組んで、体制の強化、あるいは質を上げていくという取組を不断に見直しながら取り組んでいく必要があると考えております。

古川(あ)委員 ありがとうございます。

 今お話しの中で、質という話がありましたけれども、そこがポイントだろうなと思います。

 もちろん、厚生労働省のリソースが無限にあるというのであれば、念のため念のため、丁寧に丁寧にということでお届けするだったりとか、印刷をしてお渡しするということもその選択肢として挙がってくるのかなと思いますけれども、実際に限られたリソースだったりとかというのを考えたときに、果たしてそれが、厚生労働省としてそこにリソースを割くということが国民のためになるのだろうかという観点から見直しをしていただきたいなと思います。

 今日、厚生労働委員の議員の方も来ていただいているわけですけれども、国会議員の方々においても、そういったことを念頭に置いていただいて、紙の資料が手元に届いたときには、それを印刷して封筒に入れている職員がいるんだなということを考えていただいて、もし、いや、紙じゃなくていいんだよということであれば、そういったことを国会議員の先生の方からも一声かけていただけると、多分、厚労省としてもそういった改革が進みやすくなるだろうなと思っております。

 次の質問に移ります。

 続いて、厚労省を含む各省庁の業務効率化という観点から、法制局における法令審査を取り上げたいと思います。

 法制局における法令審査、各府省庁で法律案であるとか政令の案を作成した際に、内閣法制局に中身が正確なものかどうかというのをチェックしてもらう法制局審査というものがございます。

 このとき、私がそれこそ厚労省で働いていた頃は、資料を紙で印刷して法制局にお届けして、チェックしていただいて、審査が終わったらまた、終わったよと言われて法制局に行って、赤が入ったものを渡されて、こういうふうに直しなさいと言われて、ははあと言って戻ってくるということをやっておりました。

 今は、メールで送ればいいよという運用も進んできているというふうに伺っておりますが、ただ、まだ、場合によっては紙で資料を法制局に持っていっていることがあると聞いております。

 ここで法制局にお伺いいたしますが、紙で印刷した資料を各府省から持ち込むという慣行についてはいまだ継続されているのでしょうか。また、どういった場合に紙で資料を持ち込むよう依頼しているのでしょうか。

山影政府参考人 お答えいたします。

 内閣法制局におきましては、法令案の審査に当たりまして、その正確性の担保に万全を期すため、立案省庁が作成した条文案その他の関係資料を基に、書面による審査を行っております。

 これらの資料につきまして、立案省庁において印刷をしていただき、当該省庁の職員が資料を持ち込むケースが存在しております。他方で、これらの資料の電子データを立案省庁から当局にメール等で送信してもらい、当局にてそれらの資料を印刷するケースも存在しております。

 どのような場合に印刷物を持ち込んでもらうかにつきましては、当局として、時間的制約の下、複数の省庁の複数の法令案の審査を同時並行的に行わなければならない中で、審査資料の分量ですとか、審査資料の正確性の担保、それから当局におきます印刷機器や人員等の制約、さらには、個々の法令案の審査の緊急性等、こういった事情を勘案いたしまして、その都度、立案省庁に御相談の上、合理的な方法を取っているところでございます。

古川(あ)委員 詳細なお答えありがとうございます。

 ただ、今のお話を聞いてもなかなか納得するのは難しいなと思っていまして、いろいろな省庁のを何件も審査しなくてはいけないというところで、その審査を紙で行うこと自体は私も理解はいたします。法律の条文と参照条文と新旧対照表と、いろいろ違う書類を置いて並べて見たいということはあると思うので、審査自体を紙で行っていますということについてとやかく言うものではございません。

 各省庁から依頼がいっぱい立て込んだときに、厚労省の資料を印刷して、文科省の資料を印刷して、農水省の資料を印刷してというのは、法制局としては多少大変になるかなとは思いますが、ただ、やることというのは資料を印刷するということだと思います。それを各府省で行った場合、資料を印刷してそれを持ち込む、しかも、もしそこで持ち込んだ資料に間違いなどがあったら、また戻って、また印刷し直して、また持っていくということをしなくてはいけない。

 一方で、法制局の方で印刷をするのであれば、印刷にかかる時間はそんなに変わらないと思います。職員が法制局との間を往復するという時間が省略できる分だけ、トータルで見たら公務員の労働量というのは減っていると思います。

 それでも合理的というところは納得がいかないんですけれども、運搬コストのことを考えると、法制局で印刷した方が、それは、一省庁、二省庁、三省庁と印刷するということで多少時間はかかるかもしれないですけれども、厚労省から法制局に行くのも、歩いたら十五分ほどかかりますので、そういったことを考えると、総合的には法制局でやった方がいいのではないか。

 また、法制局は役所の中でも一番紙を取り扱う部署なのかなと思いまして、やはり審査というのは原則紙でやられていると思いますので、先ほどのお話の中で印刷機の話みたいなのもありましたけれども、もし法制局の印刷機が性能が余りよくなくて大量に印刷できないよということであれば、それは印刷機にお金をかけるべきだと思います。

 そういった点も含めて、法制局として、こういった今のやり方というのは合理的だとお考えなのでしょうか。

山影政府参考人 お答えさせていただきます。

 委員御指摘のとおり、各立案省庁から、現在も審査資料の持込みのみが行われているケースというのはあります。

 これは、先ほど申し上げたとおり、いろいろな事情があるからではございますけれども、そのときにやはり基本に考えておりますのは、当該法令案の審査を最も効率的に進める、これは時間的な制約がある中で進めていくというときに、まさに、メールで送っていただいて印刷するのがいいのか、そういったところも含めて、当該省庁の方々と最も合理的な方法をどうしましょうかというのを日々個々のケースで相談しながら進めていただいているというのが現状でございまして、そういう個々の事情を勘案した上で、必要に応じて持込みが行われているとお考えいただければと思います。

 いずれにしましても、当局といたしましては、法令案の審査を円滑に進めること、これが第一であるという考えの下で、立案省庁との間で相互に過度な負担にならないような方法を相談しながら審査を進めてまいりたいと考えてございます。

古川(あ)委員 ありがとうございます。

 法制局の立場で考えてみると、それは各省庁に持ってきてもらった方が効率的、合理的にはなると思います。

 ということで、ちょっと、厚労省、厚労大臣にも、上野大臣にもお伺いしたいと思うんですけれども、今、法制局の立場で考えたら、それは厚労省が印刷して持ってきてくれる方がいいだろうなということになると思うんですけれども、先ほどから話している流れの中ですけれども、やはり、厚労省の業務とか、また、一歩引いて国家公務員の業務の在り方全体として見たときに考えると、こうした紙の資料を持ち込むだけの業務が発生しているというのは、なかなか、働き方改革をしましょうとかDXを進めていきましょうと言っている省庁としてもちょっと顔向けができないんじゃないかなと思っておりますが、厚生労働省としては、このような、資料を印刷して法制局に届けるだけの業務というものについて、どのようにお考えでしょうか。

 こうした業務について、先ほど、関係省庁とも話しながら効率的な方法を探していますという話がありましたけれども、厚労省として、この業務が問題だなと思うのであれば、是非とも法制局と話をして、もうちょっといいやり方はありませんかねというふうに相談をしていただければと思いますが、いかがでしょうか。上野大臣は元々公務員として働かれていたと思いますので。

上野国務大臣 法制局審査、私も何度も経験をしておりますが、現在、基本的にはメールで資料送付等を行った上で、オンライン審査などももう行われているというふうに聞いております。

 その上でですが、先ほども御答弁ありましたが、誤りなく円滑に審査が進むように、必要に応じて当省の方から紙媒体で持ち込む場合もあるというふうに認識をしております。

 いずれにいたしましても、職員の負担であったり効率性の観点、これは厚労省もそうですし、審査をしていただく法制局側のリソースの問題もありますので、そうした点もよく踏まえた上で、関係省庁あるいは内閣法制局との間でしっかり議論をさせていただく中で、少しでも効率的な業務遂行ができる形が取れればいいなというふうに思っております。そうした観点でよく相談をしていきたいと考えています。

古川(あ)委員 ありがとうございます。今大臣、相談していきますということだったので、是非お願いいたします。

 公務員試験が今行われて、今週の金曜日が国家公務員総合職の合格発表でございます。もしかしたら、厚労省に行きたいな、国家公務員になりたいなと思って厚労委をつけている方もいらっしゃるかもしれません。その学生たちが見たときに、紙の資料を印刷して持ち込むだけの仕事というのがあるんだと思ったときにどう受け取られるのかということも意識しながら、今後の厚労省の働き方を考えていただければと思います。

 次の質問に移ります。

 NDBについてお伺いをいたします。

 高額療養費に関する議論は先月の厚労委員会でさせていただきましたけれども、その中で、高額療養費のような大きな制度変更による国民への影響について、全ての点について十分にデータを活用して分析ができているわけではないと御答弁がございました。この点、非常に重要だと思っておりまして、厚労省が持っているデータとか、使えるデータというものがもっと充実していたら、誰にどれぐらい影響があるのかという点についてより精緻な分析ができたのではないかと思っております。

 こちら、厚労省はNDBとかそういったデータベースを持っているわけですけれども、ここでお伺いしたいのが、高額療養費の話も含めてですけれども、制度変更における国民への影響といったものを考えたときに、NDBがどのようなデータを持っていれば、どのような形でデータを持っていれば十分なデータが活用できたのかというところについて、厚労省の考えをお聞かせください。

間政府参考人 お答えいたします。

 今後の高額療養費制度の見直しをする場合など、制度改革におけるNDBデータの活用という観点から申し上げますと、例えば、現行のNDBデータにひもづけられている収入情報は、高額療養費の所得区分の情報でございまして、例えば年収三百七十万から七百七十万の区分に属しているものになります。これが、今回、所得の細分化をさせていただきたいということでお諮りをしたわけですけれども、これを行いますと更に細かく分かってくるというような、前進する部分があるというふうに思っています。

 他方で、これは逆に言うと、今の所得区分の話は全制度、被用者保険も地域保険も共通で分かるというよさがあります。じゃ、例えば標準報酬はどうだろうかということになると、これは被用者保険のみで、国保では別の所得金額になりますので、そこまではNDBには登載されていない。レセプトの請求上は必要がないということだと思いますが、そういうような一定の限界があるということでございます。

 あともう一つ、NDBで活用していろいろな分析をしていったときに、匿名であるということの性格上、名寄せの課題がございます。例えば、高額療養費の見直しの影響を長期的に追跡するなど、患者の状況をきめ細かく把握するには、データの性質上、そこに限界があるということでございます。

 ですから、そういういろいろなNDBのデータの活用を考えながらも、それだけじゃなくて、例えば、今回も一部活用してございますけれども、総務省の家計調査を始めとしたNDB以外の統計調査、あるいは保険者などが保有するデータの活用も含めて、他制度の事例なども参考にしながら、どういった方法が可能かというのをしっかり研究していきたい、このように思っております。

古川(あ)委員 ありがとうございます。

 ちょっと時間がないので、簡潔に次の質問を二つまとめてお伺いしたいと思うんですけれども、このように、私は、NDBとか厚労省が持っているデータベースをもっと充実させて、EBPMに生かしていくべきだと思っておりますが、この点について厚生労働大臣のお考えを伺いたいのと、このデータの活用、NDBの活用というものは、今、申請して認められた場合にできるというところで、いろいろな条件があると思うんですけれども、例えば国会議員であるとか、そういう立法府がこのNDBのデータを活用することは可能なのかという点についてお答えをお願いします。

上野国務大臣 一点目について簡潔に申し上げたいと思います。

 よりよい政策立案に資するように、格納するデータの種類や内容、精度などについて不断の見直しを行っていくことは重要でありますので、例えば、NDBに収載するレセプト情報について、どのような内容をどのような区分で収載するか等について様々なこれまで議論をしながら拡大をしてきた経緯もございます。

 引き続き、EBPMを推進をし、よりよい政策を立案をする観点からも、NDBのデータの利活用を進めるように議論していきたいと考えています。

間政府参考人 お答えいたします。

 現在、NDBに格納されているデータについては、その利用者及び目的とする業務が法定化されております。現時点において法律に立法府は規定されておりませんけれども、現行法の下でも、研究機関等と協力するといった形で御利用になるということはあり得ると考えておりますし、また、NDB利活用の一環として、一定の、ある程度、定型的な形でオープンデータを提供してございます。こういったものも御活用いただけるんじゃないか、このように考えているところでございます。

古川(あ)委員 ありがとうございます。

 次の質問に移りたいと思います。

 続いて、特別職の公務員の産育休についてお伺いします。

 先日、京都府八幡市の市長が産休の取得を発表したりとか、千葉県印西市の野崎副市長が育休を取得されたりとか、そういった特別職公務員の産休、育休が話題になっております。

 この点、特別職の公務員には、実は、国会議員もですけれども、公設秘書というものも含まれます。ただ、こうした公設秘書の産休、育休についてというものは、これまで余り話題になってこなかったかと思いますけれども、この点について二つまとめてお伺いいたします。

 公設秘書についても産前産後休暇や育児休業を取得することは可能でしょうか。また、労働基準法の対象になるのか、労働時間や休日、有給休暇、介護休業等の各制度についてはどのような取扱いになるのかについて、お答えお願いします。

田中政府参考人 では、私から二つまとめて御説明させていただきます。

 まず、産前産後休業、労働基準法に基づくものですけれども、これについては国会議員の公設秘書にも適用となります。具体的には、産前については、使用者は、六週間以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない、それから産後については、使用者は、産後八週間を経過しない女性を就業させてはならない、このように規定をされております。

 また、育児休業制度でございますが、国会議員の公設秘書に適用されるこの関係の法律については存在しないものと承知をしております。

 続きまして、労働時間等々についての御質問でございます。

 国会議員の公設秘書は、国家公務員法における特別職の国家公務員に該当いたしまして、一般職の国家公務員とは異なり、同法によって労働基準法が適用除外とされておりません。また、ほかに適用除外を定める法律もございませんので、御指摘の労働時間等の規定を含めまして、労働基準法が全面的に適用されることになります。

 ただし、公設秘書の職務が、国会議員との活動と一体不可分であって、厳格な労務管理になじまず、労働基準法第四十一条第二号に定める機密の事務を取り扱う者に該当する場合には、労働基準法における労働時間、休憩及び休日の規定は適用されませんが、この場合であっても年次有給休暇の規定は適用されることになります。

 それから、介護休業制度でございますけれども、国会議員の公設秘書に適用される介護休業制度に関わる法律、これについては存在しないものと承知をしております。

古川(あ)委員 ありがとうございます。

 こちら、その制度がまだまだ世の中に知れ渡っていないところがあると思いますので、これを機に議論を進めていければなと思います。

 ありがとうございました。

大串委員長 次に、豊田真由子君。

豊田委員 参政党の豊田真由子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 冒頭、質問はいたしません。今週の月曜日に、千鳥ケ淵の戦没者墓苑の拝礼式がございました。お伺いいたしまして、また、上野厚労大臣が、外地でこの一年お迎えをしてまいった御遺骨をお納めをしていらっしゃいました。

 私、厚労省の援護局時代に、外地に御遺骨をお迎えに参ったこともございますし、また、二〇〇三年度から始まりました国の戦没者の御遺骨のDNA鑑定事業のスタート時の担当官でもございました。

 米軍のハワイにございますDPAAという研究所に参りまして、そのときに米軍の方がおっしゃっていたのが、本当にどんな骨片でもDNA鑑定をして御家族の元に返すんだ、なぜならば、それは国が、国として、国のために命を懸けて戦ってきてくださいというふうに送り出すからには、もし万が一何かあったら、どんな形であっても必ず祖国に、家族の元に返すんだという、それは約束であるというお話をされていて。

 もちろん、現状の米軍と、第二次大戦中、さきの大戦のときの日本は大きく状況が今もう違いますので、そこを言っているわけではないんですけれども、一柱でも多く祖国にお迎えするという思いはずっと変わらず、私どもは頑張らねばならないというふうに改めて思う次第でございます。

 この委員会でも、戦没者の御遺骨ですとか千鳥ケ淵戦没者墓苑についての御質問を私も拝聴しておるんですけれども、戦没者の方の静ひつな環境と御尊厳、そして御遺族の思いを守るという、戦没者援護と遺族に携わる者が、それは行政にも民間にもたくさんいらっしゃいますが、その方たちの思いは共有していただいて、そこを守り抜くというところを御一緒に考えていただいた上でお願いをしたい。これは、私は、議員ではなくて、あくまでも元厚労省の援護局の担当官として、個人的なお願いでございます。もう席にいらっしゃいませんので、お伝えをいただければというふうに思いますが、よろしくお願いいたします。

 もう一つ最後にちょっと申し上げれば、いつも思うんですけれども、戦没者の方がどれほどか御無念であられたか、そして、最後の瞬間まで祖国と御家族のことを守るんだという思いでいらっしゃったか、そしてまた、御遺族と全ての戦災被害者の方が歩んで来られた苦難の歴史を私どもは忘れてはいけないと思いますし、この我が国の平和と繁栄をどうやって守り抜くかということを、ここにいらっしゃる全ての皆様、共有していると思いますが、改めてお誓いを申し上げたいと思います。失礼いたしました。

 では、質疑に入ります。

 依存症対策についてお伺いをいたします。

 今、本当にたくさんの依存症、ネット、ゲーム、ギャンブル、アルコール、薬物、たくさんございます。これは、私は、個人の意志の弱さとか家族の在り方の問題ではなく、社会環境の中に深く埋め込まれた本当に深刻な課題であると思っておりまして、個人や家族はもちろんでございますが、地域や学校や社会、その全てがある意味、責任を負っていて、かつ甚大な影響を受ける事柄でございますので、本来は予防、早期介入、専門治療、家族支援まで一体として進めることが非常に強く求められているということだと思いますが、現状では、残念ながら、そうした理解もシステムも、まだほとんど実現していないというのが状況としてあるというふうに思っております。

 私も、本当にたくさん御相談も受けますし、身近な例でも見ておるんですけれども、それをやめなさいとか、何かペナルティーを与えるとか、叱るとかでやむものではないんですね。これは、WHOで分類されているかどうかとか、認定されているかどうかは別としても、基本的には、依存症になってしまっている場合というのは、もうそれは精神障害、精神疾患でございますので、いかに適切な治療や支援につなげていくか、家族も含めてサポートをするかということが本当に極めて重要でございまして、そうでないとなかなか解決には至らないという現状がございます。

 これはそれぞれの依存の状況によって特性も違いますので、三点、手短にお伺いをしたいと思うんですけれども。

 まず、ネット、ゲーム依存についてなんですけれども、これは、私思うんですけれども、己を自制する力が弱い子供たちあるいは若者が、刺激的で一見楽しいことは無尽蔵に浴びることができる環境に今なってしまっています。そうしますと、それを我慢して勉強しようとか仕事をしようという、それをてんびんにかけたら、絶対、子供は楽しくて楽な方に飛びついてしまうという状況、それを自制するのはどれだけ困難であるかというのは容易に想像がつくところであります。

 昔は、暗くなったら外遊びは終わりでしたし、漫画を読もうと思っても手持ちのもの以外はないという状況でございましたし、テレビは居間にあるということでチャンネルも時間も限られている、こういう環境がもう一切今崩れてしまって、無数の動画やゲームや物が二十四時間三百六十五日提供される。

 これを子供や若者が我慢できないのがいかぬのじゃと言ったら何も解決しない。じゃ、どうするかというところなんですけれども、本来であれば、プラットフォームとかゲームとかSNSの事業者の方がもっと配慮をすべきだと思いますけれども、一方で、実はその依存しやすいという高度な仕組みを意図的につくっているというようなお話もございまして、なかなかこれは難しい状況でございます。

 であるならば、国は、自治体は、我々は、何がなせるのか、なすべきかということなんでございますが、本当にいろいろな課題があるんですけれども、やはりどこに相談すればいいのか分からないという状況の中で、親御さんは、本人と衝突ですとか、不登校とか、課金とかに悩みながら、孤立をして絶望を深めていっているという状況でございます。

 ですので、これは国にとっても、公衆衛生、精神保健上の深刻な課題であって、その個人のダメージは、社会、人材という意味でもそうですし、本当に物すごいたくさんのエネルギーと人材が私は失われていっていると思いますので、これは、学校とか地域での対応も含めまして、救済に本腰で取り組むことが必要と考えておりますが、その点についてが一点。

 そしてまた、こうしたネット、ゲーム依存に対応できる医療機関が本当に少ない状況でございます。これは国立病院機構の久里浜医療センターというところが非常に有名なんですけれども、ここの令和五年度の調査で、百二十七か所しかネット、ゲーム依存症の治療を提供している医療機関がないという状況でございまして、これは精神病院とそれを標榜する診療所のうちの恐らく二%程度でございまして、つまり、何とか治したい、治してほしいと思っても、身近にそれを対応できる医療機関がないというのが現状でございます。こうしたことも含めて、事態の悪化スピードに国も医療も追いついていない。

 ですので、全国どこでも、できれば迅速、適切な相談、診療につながれるように、国として、こうした専門機関も含めた、あるいは相談のできる各種機関も含めて整備をしていく必要があるのではないか。二点についてお考えを伺いたいと思います。

    〔委員長退席、古賀委員長代理着席〕

上野国務大臣 まず、御指摘のいわゆるネット依存については、令和六年度に調査を実施をいたしまして、インターネットの病的な使用が疑われる者の実態把握を行いました。

 また、インターネットの使用により精神的な不調などを抱えていらっしゃる方々を含め、都道府県等に設置されている精神保健福祉センターにおいて、医師、保健師、精神保健福祉士などの専門職による相談支援を行っているところであります。

 また、インターネットの利用に起因する子供の被害や依存など、子供を取り巻くリスク、これも多様化をしている、間違いないと思っておりますが、現在、こども家庭庁において、青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境整備をするため、有識者会議を設置をし、青少年の保護についての具体的な方策や、あるいは青少年自身のリテラシーの底上げ、そうした点について議論が進められているものと承知をしています。

 一方、いわゆるネット依存に対応できる医療機関について御指摘がありました。久里浜の医療センターにおいて、委員御指摘のような調査結果で、大変少ないというような結果が出ております。

 ただ、現在、ネット依存の定義あるいは診断基準、そうしたものがないため、大変重要な課題だとは考えておりますし、対応が必要だと思いますが、今後の課題だとして受け止めさせていただきたいと考えています。

 その上で、令和九年の一月からは、我が国で施行予定のICD11にはオンラインゲームを含むゲーム行動症が位置づけられておりますので、まずは、ゲーム行動症に関する知見の集積を進めて、治療の手引などを作成する、そうした取組を行っていきたいと考えています。

豊田委員 ネットやDXが人類にもたらした恩恵、そしてまた一方で、まだ我々が気づいていない、目に見えていない、そして数十年後に出てくるであろうダメージ、デメリットを、是非、目の前の喫緊の課題としてお取り組みをいただきたいというふうに思います。

 二点目、アルコール、手短に。

 飲酒運転など、本当に何の落ち度もない被害者を生み、一生苦しみ続ける遺族を生むというようなこともございます。本当にそれぞれの依存症に、同じなんですけれども、やはり相談窓口でありますとか専門の治療機関、そして、特にやはり、恥ずかしいとか家族の問題だからということで孤立していく方々をどのように、児童福祉とかDVとか自殺対策とかも含めてつなげていけるのか。

 また、特に、家族が本人より先に相談するというケースも多うございますので、家族ですとか自助グループにつなげられるような体制、そういったものも実際ほとんど機能していないという状況でございますので、これについてもっときちんとやっていただきたいと思いますが、御見解と具体的行動についてお伺いをしたいと思います。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、アルコール依存症、健康障害の早期発見、早期介入、そして、それに悩む当事者の方、御家族の方の相談体制の整備、こういったことは大変重要な課題であると認識をしております。

 本年三月に閣議決定をいたしました第三期アルコール健康障害対策推進基本計画に基づいて、相談から治療、回復支援に至る取組を強化をすることとしております。具体的には、精神保健福祉センター、保健所などを中心とした相談体制の構築、特定健診で肝機能障害が認められた場合において、保健指導や受診勧奨の実施であるとか、また、より身近な場所でアルコール健康障害の適切な治療を受けられるように、かかりつけ医、地域の内科、精神科、救急など、あるいは産業保健のスタッフと専門医療機関との連携の推進といった取組を進めていくことが必要だと考えております。

 もう一つ、全国の相談体制の方でございますけれども、今回のこの第三期計画では、アルコール健康障害の当事者の方だけではなくて、その子供たちを中心に、家族の方への支援を重点課題として位置づけをさせていただいたところでございます。

 こうした観点も踏まえまして、都道府県において、保健医療関係のみではなくて、児童福祉部門であるとか女性支援部門、配偶者暴力相談部門、教育部門などなど、幅広い関係機関との連携や相談体制の推進、さらに、相談支援に当たりまして、自助グループなどの支援団体を紹介するであるとか、あるいは虐待や配偶者暴力が疑われる場合には関係機関につなぐといった対応など、こうしたことを盛り込んだ相談支援ガイドラインの作成などの取組を進めることとしております。

 いずれにいたしましても、依存症の背後には、そこに依存せざるを得ないといった問題であるとか、さらには、現に依存症に悩む方自身と、加えて、家族の方もいろいろ相談事を抱えているという状況もありますので、民間団体などと連携しながら、政府一丸となって関係の対策に取り組んでまいりたいと思っております。

豊田委員 ありがとうございます。

 最後に、ギャンブル依存でございます。

 ギャンブルの場合はお金を賭けますので、借金を抱えて、そして窃盗、詐欺、横領とかの犯罪につながるとか自殺につながるというまた問題がございます。

 これは、大谷選手の通訳の方が、二年前でございますが、私そのとき、テレビのコメンテーターをやっておりまして、いろいろ見ている中で、やはりセンセーショナルな話にばかりメディアもなっていて。これは精神的な障害なんだと、だからといって罪が大丈夫ということは全くないんですけれども、それはそれと切り離して、ちゃんと医療につなげることが必要なんだということをもうちょっとちゃんと広報というか啓蒙してほしかったなというのは、メディアに対しても、国に対しても思うところなんですが。

 これも、ですので、本当にどの依存症もそうなんですけれども、やはり本人、御家族にとって大切なのは、実際に相談したり手を差し伸べてくれる場所がある、何度も何度も失敗するんですね、そんなに簡単に克服できない、だけれども、それでも諦めずにちゃんと一緒に伴走してくれる人や場所がいるかということなんでございます。

 また、多重債務ですとか、生活困窮とか、虐待、家庭内暴力、そういった、本当に医療や福祉、そして警察、司法、自治体などが一体となって効果的に介入できる体制を強化すべきでございますし、そういった支援につながる仕組み、これもギャンブルについても必要だと思いますけれども、いかがでございましょうか。

上野国務大臣 まず、政府全体では、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づいた取組を進めております。

 その中で、厚労省としては、都道府県等に対しまして、早期の治療や支援のための連携協力体制を構築するため、ギャンブル等依存症対策連携会議を定期的に開催することをお願いをしているところであります。また、その構成員には、多重債務の都道府県等の相談担当や地域自殺対策推進センター、児童相談所等の幅広い関係機関も参画をすること、関係機関においてギャンブル等依存症に関する研修を連携して実施すること、相互に窓口を案内することなどを通知をするとともに、こうした相談支援体制の構築等の取組を支援をしております。

 また、相談支援体制づくりと併せて、より相談をしやすい環境づくりという観点から、ギャンブル等依存症は誰でもなる可能性がある病気であって、適切な相談や治療により回復できるといった正しい知識や理解についての普及啓発、また、当事者やその家族への支援に取り組む民間団体に対する補助などを行っているところであります。

 引き続き、今申し上げたような取組を一層強化できるように、関係省庁とも、あるいは民間団体とも連携をしながら、しっかりと取り組んでいきたいと考えています。

豊田委員 今、全国各地に様々な依存症、それが依存症だという認識も持たずに苦しんでおられる御本人や御家族がたくさんいらっしゃると思います。決して、あなたの意志が弱いからではなく、御家族の対応が悪かったからでもなく、それは、脳やあるいは心が今ちょっとダメージを受けてしまっている状況なので、諦めずに、そして孤立せずに、完璧な体制ではないかもしれませんけれども、助けたいと思っている場所があり、人があるということを改めて申し上げて、それを、伸ばされた手はきちんと受け止めていただきたいというふうにお願いをしたいと思います。

 今日は鈴木副大臣にもいらっしゃっていただいていますので、医療・介護DXの方を先にやらせていただきたいと思います。

 まず、医療、介護の連携についてお伺いをいたします。

 今回、医療・介護DX、もちろん、患者さんや高齢者の方の利便性の向上でありましたり、現場の業務効率化、また様々な情報の共有化とサービスの質の向上ということで、国も進めていらっしゃるところだと思います。

 まず、医療と介護が連携をするということに今なっておるんですけれども、もちろんこれは非常に両方の複合ニーズを持つ方は増えておりますので必要なことでございますが、ただ、様々な課題もございます。

 そもそも医療機関は、インターネットから基本的には切り離されておりまして、医療情報基盤というのは閉域網、クローズドネットワークでありますオンライン資格確認ネットワークをベースに、電子処方箋や電カルなどの情報共有サービスを構築しています。一方で、介護は、インターネット環境がベースになっておりまして、こうしたネットワーク構成がそもそも異なっているということがございます。

 また、実際どのようなデータを、それぞれの医療や介護のどの方々の間でどのように共有すべきなのか、あるいは、どういった条件下であれば共有してよいのか、また、機微な情報でございますので、その保全はどうなさるのかとか、そういったことについて様々懸念がございますので、そこを整理する必要があると思っております。

 こうした医療と介護の情報基盤の連携について、現在の進捗状況、そして、今申し上げましたような課題についてどのように解決していかれるおつもりなのか、お伺いをしたいと思います。

上野国務大臣 まず、医療情報についてでございますが、医療情報基盤に関し、既に医療保険のレセプト情報、薬剤情報などについて、全国の医療機関、薬局の間での共有や利活用を行っております。今後は、更に傷病名や検査値などの電子カルテ情報の共有もできるように準備を進めているところであります。

 一方で、介護情報に関しましては、自治体や介護事業所等の関係者間で電子的に共有する介護情報基盤の整備を進めております。その上で、医療と介護の情報連携の推進に向けては、現在、ワーキンググループで検討を進めております。三月に開催をさせていただいた際には、医療と介護の間で共有すべき情報として、まずは、診療情報提供書や訪問看護指示書などから開始をしてはどうか、そういったことが議論をされたところであります。

 そうしたワーキンググループでの議論をこれからもしっかり進めながら、利用するネットワーク間の技術的な調整や、医療、介護事業者間で共有すべき情報の範囲などについて、関係者間で議論を十分行って具体的な検討を進めていきます。

豊田委員 不安を払拭できるシステム、そして、利便性の向上とか、現場の負荷が減るという目的を達成できるシステムに是非お願いをしたいと思います。そしてまた、現場の手間が増えるというのはちょっと御勘弁いただきたいと、その現場でお手伝いしてきた身として切にお願いをする次第でございます。

 次に、データの利活用促進についてお伺いをいたします。

 今回、電カルとかレセプトなどの保健医療データと、一方で、健診とかライフログなどのPHR、パーソナル・ヘルス・レコードについて、これを個人単位で連結することによって患者御本人への保健指導とか治療に活用できる。また、さらに、一次利用だけではなくて、匿名化又は仮名化した上で、ビッグデータとして様々な疫学研究や創薬、研究開発などに活用するという二次利用が進むことが期待をされていると思います。

 こうしたデータというのは、公的、民間、様々な主体で保有されているものでありますが、これについて、個人のライフコースで一貫して収集し利活用するためのデータ基盤がないという問題、そしてまた、個人の権利利益をしっかりと保護しながら安全かつ効率的にデータを利活用できる仕組み、制度的枠組みがないということが指摘をされていると思います。

 今般、内閣府の検討会で議論されていると承知しておりますが、我が国における保健医療データの利活用に関する統一的、包括的なルール作り、また、データ基盤構築に向けた検討状況と今後の方向性についてお伺いをいたします。

鈴木副大臣 お答えいたします。

 医療情報の利活用は、医薬品、医療機器の開発等に資する観点から重要であると考えております。このため、患者の権利利益を保護しつつ、医療情報の利活用を更に円滑化するための制度的枠組みについて、内閣府の検討会で検討を進めているところでございます。

 本年一月には中間取りまとめを行ったところでありまして、医療等情報の利活用で目指す社会や基本的な考え方などを示した上で、対象となる医療等情報や収集方法、各種データを横断的に解析可能にするための患者の識別子、患者の権利利益を適切に保護するための患者の関与の在り方、データを効果的、効率的に利活用するための情報連携基盤などについては、本年夏めどの議論の整理に向けて引き続き検討をすることといたしております。

 一次利用のために作成、収集されたデータが二次利用で適切に利活用され、研究開発の成果が国民に還元できるよう、引き続き検討会においてしっかりと検討を進めてまいりたいと存じます。

 以上です。

    〔古賀委員長代理退席、委員長着席〕

豊田委員 まだ決まっていませんということかと思うんですけれども、是非、引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 医療DX関係で、PHRを最後にお伺いしたいんですけれども、日本は、民間ベースでの様々なアプリとか情報収集が、今回の国の統一的な医療・介護DXよりも先んじて進んできております。

 特に、大きな病院グループなどでは、物すごい巨額の投資をした上で、その病院グループで使えるアプリで患者さんとつながっているようなケースが多うございまして、私が心配しておりますのは、こういった様々な、民間で研究開発投資をしてきたそういったプラットフォームとかPHRとかが、じゃ、今度、国の医療、介護プラットフォームとどういうふうに連結をしていくのか、あるいは、そこでAPIがうまくいかなかったら、それまでの巨額投資が無駄になってしまうというようなことがあったりしたら大変だなというふうに思っております。

 これはマイナポータルAPI連携を使うというふうにはお伺いをしているんですけれども、それぞれの民間が頑張ってやってきて、患者さんの利便性向上に頑張ってこられたことについて、それを無にするようなことではなく、今までの頑張りと国の思いとがきちっとかみ合って、合わさって更に力を発揮していくようなシステムにしていただきたいと思いますけれども、これについて御見解をお伺いしたいと思います。

森政府参考人 民間事業者が行うPHR事業者との連携等についてでございますが、これまでも、医療保険のレセプト情報や薬剤情報等については、御自身でマイナポータルを使って見れるようになってきているところでございます。あわせて、一定の手続を行ったPHR事業者についてはマイナポータルAPIの連携によって接続することが可能であり、これまでも数十の事業者がもう既に連携を行っているところでございます。

 今後、医療情報プラットフォームに必要な情報を追加していく中で、その分についても、マイナポータルAPIを使ってどんどん接続を増やしていっていただくやり方をすることによって、今までの投資が無駄にならないような形で事業を発展していただけるようにできるのではないかというふうに考えておりまして、今後とも、民間の事業者との連携を図りながら、マイナポータルAPIを活用して普及促進というのを図っていきたいというふうに考えております。

豊田委員 ありがとうございます。

 やはり、頑張った方が最後にはしごを外されるというのはどの場面においても国への信頼を損なうものでございますので、そこは是非お願いをしたいというふうに思います。あと、また、申請してからちょっと時間が承認までかかるんだみたいな話も聞いていますので、その辺りも適宜御配慮いただきたいと思います。

 最後に、医療的ケア児者についてお伺いを、あっ、鈴木副大臣、結構でございます、もうお帰りいただいて。

大串委員長 御退席いただいて結構です。

豊田委員 今般、議員立法が検討されておりまして、令和三年に施行された医療的ケア児支援法で大分御理解が進んできたというふうに思っておるんですけれども、やはり様々な課題は残っておりまして、十八歳になった後も切れ目なく保健、医療、福祉サービスを受けながら社会生活を営むことができる、また、レスパイトや就労支援策の充実とか、支援制度の強化ということで、今、議連の方でやっていただいておりまして、議法が出てくるということでございますが、私もお知らせいただいておりますので、その観点で一本お伺いしたいと思います。様々論点はあるんですが、今回は通所事業につきましてでございます。

 御本人と御家族を支えるためのレスパイトの通所事業について、事業所の方が、例えば、御利用者が具合が悪くなってのキャンセルですとか、新型コロナみたいな事態になりますと、経営が急激に悪化をいたします。この医療的ケアの必要な方あるいは障害のある方のケアだという現場の複雑な事情にもうちょっときめ細やかに配慮した障害報酬等にするなど、実態に即した工夫をお願いしたいと思いますが、御見解を伺います。

大串委員長 上野厚労大臣、簡潔にお願いいたします。

上野国務大臣 医療的ケアを必要とする方の在宅生活の継続、あるいはその御家族のレスパイトのための短期入所など、医療的ケアに対応できる支援体制の整備を進めることは大変重要です。

 短期入所については、新規開設に向けた医療機関等に対する講習等への補助を行うとともに、令和六年度報酬改定において、医療的ケア児者の受入れに係る加算の拡充や、令和三年度報酬改定に引き続いての基本報酬の引上げなどを進めております。事業所数や利用者数は増加傾向にあると考えています。

 次期報酬改定に向けましては、医療的ケアを必要とする方やその御家族がやはり地域で安心して暮らせるように、御指摘の点も含めまして、障害福祉現場の関係者の皆様の御意見も丁寧に伺いながら検討していきたいと考えています。

豊田委員 ありがとうございます。

 誰かの困り事はみんなの困り事、この優しさが私は日本を救うと思っております。

 どうもありがとうございました。

大串委員長 次に、浅野哲君。

浅野委員 国民民主党の浅野哲でございます。よろしくお願いいたします。

 今日は、配付資料を一枚用意させていただきました。先日の読売新聞の一面に掲載されていた多死社会ということをテーマにした記事なんですけれども、この内容は、後ほど皆さん、お読みになられた方もいらっしゃるかもしれませんが、特に黄色い部分、色づけをしてございます、一番左側の色づけをしているところを御覧いただければと思います。国の推計では、これから独り暮らしの高齢者は二〇二〇年に六百七十二万人だったものが二〇五〇年には一・六倍の一千八十四万人に増える、高齢者の三・五人に一人が単身者となるという推計だそうであります。

 今日は、こういった今後の見通しを踏まえて、訪問看護事業、あとは、みとり難民の問題を取り上げていきたいと思います。

 二〇五〇年といいますと、私自身は六十八歳になる年であります。上野大臣と大串委員長は八十五歳になる年でございます。しかも、その時代の高齢者、六十五歳以上の高齢者の三・五人に一人が独り暮らしということになりますので、ここにいる我々もまた自分事として、これは今から考えていかなければいけないテーマではないかなというふうに思っております。

 まず、政府にお伺いしますが、今、日本の年間死亡者数は今後も増加をする見通しで、二〇四〇年頃にいわゆる多死社会のピークを迎えると言われています。

 例えば、茨城県、私の地元でありますが、高萩市、そして北茨城市という地域がございますけれども、ここは二〇四〇年の高齢化率が四七から四八%に達するという推計が出ておりまして、現地の訪問看護事業者からは、この地域だけでも年間六百人から八百人分の最後を迎える場所が不足すると試算されているそうであります。

 全国に目を向けても、訪問看護ステーション数は二〇一九年に一万一千五百八十か所だったものが二〇二三年には一万六千四百二十三か所、看護師数も近年増加傾向にあるんですけれども、一方で、全国市町村の二六%、四自治体に一つはこういったステーションが存在しない地域となっております。

 今日の資料にもありますように、国の推計では二〇五〇年までに一千八十四万人、一千万人を超える高齢者が独り暮らしになるという推計もあり、みとり難民の規模は今後更に大規模化、大きくなっていくというふうに言われております。

 訪問看護ステーションや訪問看護師の人数確保をしていただいているのは分かりますけれども、こうした現実を踏まえたときに、需要増加に追いついているとは言い難いのではないか。今政府がどのように認識をしているか、お聞かせください。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、みとりにつきましては、本人が望む場所で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けていくことができる体制、これを整備することが重要だという認識でございます。

 また、在宅でのみとりの体制を整備するためには、訪問看護ステーションも含めた検討が必要である一方、御指摘のとおり、訪問看護ステーションがない市町村も一定数存在しておりまして、在宅医療提供体制にかなりの地域差があるということについては承知をしておるところでございます。

 こうした状況の中、地域の実情に応じた在宅医療提供体制を整備するということのために、厚生労働省といたしましては、一つは、質を担保しつつ、訪問看護を含めた在宅医療を効率的、効果的に提供できる、この方策を模索しております。ICTやAI機器の導入等による在宅医療提供体制の整備を進めるためのモデル事業の実施等による生産性向上の取組、そして、人の確保といたしまして、地域医療介護総合確保基金を活用した訪問看護の安定的な提供体制を整備するための支援、それから人材育成等に都道府県が取り組むための財政支援、これを行っております。

 また、みとりにつきましては、在宅でのみとりを含めた本人が望む医療が提供されるように、人生の最終段階における意思決定支援を適切に実施できる医療ケア従事者の育成のための研修等により支援を行っているところでございまして、引き続き、国民のニーズに対応できるみとりの体制を整備し、地域の実情に応じた在宅医療提供体制が構築されるよう、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。

浅野委員 訪問看護事業あるいは人員確保の施策、そしてみとり難民を減らすための人生最終段階での意思確認ですとか、そういった部分にもいろいろな施策をされているということを答弁いただきました。

 私は、それはいずれも大事だと思うんですけれども、二問目で取り上げたいのは特に人材確保の観点です。

 やはり今、政府は、地域包括ケアシステム、あるいは地域医療計画の中でも、これから看護や介護分野を論点として取り込んでいるんです。これまで以上に幅広い視点から包括的なケアのシステムを各地域につくり上げようとしているのは分かりますけれども、様々な機能強化型訪問看護ステーションをつくったりだとか、あるいは人生会議と呼ばれる、最後の瞬間をどうやって迎えたいかというようなことを普及促進していったりだとか、こういったことをやられているんですけれども、最後の最後、そこを支えるのはやはり訪問看護を担う人材、人でありまして。

 現場の訪問看護事業者から伺った話なんですけれども、今その現場の方々の地域では、自宅で亡くなることを選択したり、あるいは自宅で亡くなる方は全体の一五%だそうなんですが、二〇四〇年頃にはこの割合を二五%から三〇%まで引き上げないと、施設とか病院ではそれを受け切れなくて、望まないけれども自宅で最後を迎えざるを得ないような方々も増えていくだろうと。こういうことが予想されていますので、とにかく在宅で看護できる人材を確保しなきゃいけない。ですが、今、病院に最初勤めていた方が訪問看護事業にキャリアチェンジをして、その仕事を担うというのが大きな流れとなっているんですけれども、これだけでは足りないのではないかというような懸念が現場では起こっているそうです。

 学生段階から訪問看護を選択として意識させるような、入口からの人材誘導が必要ではないかと思うんですけれども、政府としてどのように考えているのか、伺いたいと思います。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、議員御指摘のように、これまで訪問看護師になられる方というのは、病院ですとか医療機関でお勤めをしていただいた方が退職して、訪問看護ステーションを開く、若しくはそこに参加されるということが非常に多うございました。

 私ども、二〇四〇年に向けて、医療と介護の複合ニーズを抱える高齢者の増加、それから生産年齢人口の減少が更に進むという中で、おっしゃるとおり、看護学生や新卒の段階から、訪問看護ステーションに就職できるような教育体制、これを整備するということが重要だというふうに認識しております。

 そのため、看護師の養成課程において、看護学生の段階から訪問看護について学べるように、訪問看護ステーション等の役割と機能、これを卒業時点で身につけるべき基礎的な知識として位置づけをしました。またさらに、看護実習の実習先の施設として訪問看護ステーションを確保するように定めておりまして、各養成校においてその地域の実情に合わせた教育がなされるように推進をしているということで、若い段階、若い看護師さんが訪問看護ステーションに就職するということにつきましても後押しを進めておるというところでございます。

浅野委員 学生段階からそのようにいろいろと働きかけをしたり、実習先に訪問看護ステーションを加えたりと、いろいろやっていただくのはいいことだと思います。是非お願いしたいと思います。

 次の質問に移るんですが、次は、今答弁にもありましたように、やはり今、訪問看護を担う人材の方々が踏まれるキャリアステップとして、まず病院に勤務をして、そしてある一定の世代になったら訪問看護事業の方にキャリアチェンジをして、現場を支えていただくというのがかなりメジャーなキャリアプロセスになっていますけれども、厚生労働省の審議会の資料をいろいろ拝見をしていましたら、第二回の看護師等確保基本指針検討部会、令和五年の七月に行われた部会の中で、年齢階級別の看護職員の就業場所を示したデータがありました。それによると、二十五歳未満の看護職員のうち、訪問看護ステーションで働いている割合は僅か〇・三%。二十五歳から二十九歳でも一・七%。一方で、病院での就業割合は九三・六%。非常にやはり偏りがある、これがデータでも分かっています。

 その背景には、やはりファーストキャリアは病院からという業界内での共通認識があることに加えて、看護学生が利用する奨学金、看護学校は学費が結構高いですので、奨学金を借りる学生が多いんですが、奨学金の大半が病院の貸与によるものであり、卒業後はその貸与元の病院への就職が条件となる構造になっている。その結果、訪問看護ステーションは病院と比べて新規採用が非常に少ない、就業構造的にも非常に偏りが生じてしまっている、そんな構造的問題もあるように思います。

 地域包括ケアを推進するという政策目標と人材供給構造との間に大きなギャップがあると思うんですね。この点について、政府は問題として捉えているのか、今どのような対応策を打とうとしているのか、答弁を求めたいと思います。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、奨学金の関係でございますが、奨学金の貸与をしている医療機関があるということは承知をしておりますけれども、その総数については今把握をしておりません。

 一方で、現在、多くの都道府県におきまして、返済免除要件を設置いたしました修学資金の貸与を行っておりまして、これについては、多くの都道府県がその都道府県内での就職を要件としているというふうに聞いております。これを医療機関だとか訪問看護ステーションとか、そういうことを縛ってはいないというものでございます。

 新卒の就業先という点につきましては、先ほど議員御指摘がありましたけれども、私どもの手元の直近でございます令和六年の衛生行政報告例で見ますと、御指摘のように、二十五歳未満の訪問看護ステーションの就業割合というのは、今現在、〇・七%と少なくて、大半が病院で就職しているものの、二十五歳以降については、訪問看護ステーションで就業する割合が年齢を経るごとに増えているという、おっしゃるとおりの状況でございます。

 この訪問看護につきましては、病院を経験してというところが、キャリアの流れとして多くの者がそういうものであったということについては、一つは、やはり訪問看護自身が、訪問看護をお一人でされることが多いので、一人一人に高い技能そして経験が必要である、そういう認識があって、病院でのやはり一定の経験をして訪問看護で活躍されるというような現状になっているかと思います。

 しかしながら、議員御指摘のように、今の在宅が進む中で、やはり在宅の中で、新卒であっても研修を受けながら、指導する方の研修を受けながら訪問看護に若いときから入っていくということも一つの道だろうというふうに私ども考えておりまして、それに対して、都道府県等においても、そういうことに取り組もうとしているところもあるというふうに認識しておるところでございます。

浅野委員 次の四問目の質問に入る前に、ちょっと今ので更問いを一つさせてください。

 自治体が行っている修学支援あるいは奨学金の支援というので、その地域の病院や訪問看護に勤めることが要件化されている例があると先ほどおっしゃっていたんですが、実際、どのくらいの利用率なのかみたいなものは調査をしているんでしょうか。もしお手元に今あれば。

 病院が貸した奨学金を多くの看護学生が借りているという情報は、私、触れたことがあるんですけれども、自治体が行っている修学支援や奨学金というのをどのくらいの学生が利用しているかというところについては、もしデータあるいは情報をお持ちなら答弁いただきたいと思います。

森光政府参考人 今、手元にありますので、この資料から少し説明させていただきます。これは令和四年度の調査でございます。

 看護学生に対する修学資金の貸与に関する事業を実施している都道府県、これが四十一都道府県ございます。そして、その修学資金の貸与を受けた看護学生の数でございますけれども、全国合計で、令和四年度で、人数といたしまして一万十二人ということで、一万人の看護学生がこの貸与を受けているという状況でございます。

 ちなみに、看護学生の総数ですが、ちょっと、一学年で、例えばでございますが、看護師の国家試験を受けられた直近の数でいきますと約六万人の方が受けられている、そういう比率だというふうに考えていただければと思います。

浅野委員 ありがとうございます。

 具体的な数字も挙げていただきました。

 病院が貸している奨学金を使うと、どうしてもその病院に就職をするしか選択肢がなくなってしまう、これはこれで、これまでの看護学生がしっかりと勉強して就職につながる一つの重要なルートだったわけですけれども、これからは、冒頭申し上げたように、多死社会がやってきて、そして人生の終末期をしっかりと支える、在宅で看護を担う人材が必要だ。それは決して病院だけが、供給できるボリュームを超えるものですので、しっかり自治体も、自らそういった学生を育てるというところはこれまで以上に力を入れていただきたいというのが、まず申し上げたいと思います。

 その上で、四問目、質問を飛ばさせていただいて、五問目の通告に行きたいと思います。

 現行の訪問看護師の育成について、公的支援を充実させてほしいという趣旨になりますが、まずその前に、現場の実態を少しお話しさせていただきたいと思います。

 先日、先ほども御紹介させていただいた、私の地元の訪問看護事業者から教えてもらった内容なんですが、訪問看護師を一人育成するためには、研修期間中の人件費や教育研修費や、あるいはその新人が使う車両などの備品等を準備するお金などを合算すると、採用コストを除いても二百五十万円から三百万円、そして、人材紹介会社から紹介されると大体年収の数十%を紹介会社に納めなきゃいけない、それも加味すると、一人当たり四百五十万円から五百万円ぐらいのコストがかかるということなんですね。

 これが、全国に数多く地域の訪問看護を支えている訪問看護ステーションが全部負担できるかというと、とてもそうじゃないということで、最近、兵庫県や東京都では、新人の訪問看護師を研修するためのコストを一部支援しようという事業が始まっています。

 是非、こうした都道府県の先行事例の横展開をお願いしたいと思うんですが、それに対する政府の今の考えをお聞かせください。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 政府といたしましては、看護師の養成課程の取組として、まず訪問看護ステーションにつきましては、先ほど申し上げたように、訪問看護ステーションの基礎的な知識を身につけていただく、そして実習施設として訪問看護ステーションを確保するというこの二点を進めております。

 さらに、御指摘のように、訪問看護師の新人看護職員研修を含めて、看護職員の資質向上のための、各都道府県において地域の実情に応じた研修を実施をしております。また、御指摘いただいた新人訪問看護師の指導のために同行訪問した際に係る費用を支援している、そういう都道府県がございます。ほかにも、訪問看護師が研修等を受講する際に代替職員の雇用に係る費用を支援するといったような、都道府県において地域医療介護総合確保基金を活用して、訪問看護ステーションの特性や規模に合わせた支援を今実施をしているというところでございます。

 そのような取組ということにつきましては、是非私どもとしても、事例の周知というものを都道府県にもした上で、都道府県それぞれの事情に合わせて訪問看護の新人研修等が適切にできるように、支援をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

浅野委員 ありがとうございます。

 最後に、大臣に少し、今日のこれまでの議論を総括した質問をさせていただきたいと思うんですが、今日の議論を通じて、訪問看護ステーションの数や人材の量的な拡大はされているんですけれども、地域偏在であったり、あるいは多くの看護人材が病院から訪問看護ステーションへというようなキャリアルートを通っていること、あるいは、最後、新人研修に対するコストの支援、いろいろな論点をお話しさせていただきましたが、これらの質疑を踏まえて、私から大きく三点、大臣に是非検討いただきたいことを申し上げます。

 まずは、訪問看護政策の評価指標について。これまでは、ステーションの数が何か所だ、看護師の人数が何人だというマクロ的な総量で評価をしがちだったんですけれども、やはり、地域偏在解消への貢献度や、二十四時間対応しているかどうか、あるいはみとりの実績などにも評価指標を広げていただきたいというのが一つ。

 二つ目は、先ほど公的な奨学金や修学資金、自治体でも行われているというふうにありましたが、まだまだ普及をさせてほしい、これからの担い手を育成するためにもこれを強化してほしいというのが二点目。

 そして、最後、三点目なんですけれども、人材確保をしても、その後の新人研修にかなりのお金がかかる。一部の自治体では既に自治体の判断で支援を始めているんですが、これを是非横展開をしていただいて、全国的な取組にしていただきたい。一体的な総合的人材政策パッケージを打ち出していただきたいというふうに思っています。

 ちょっと最後、時間がないんですが、まとめて大臣から御答弁をいただきたいと思います。

上野国務大臣 訪問看護師の皆さん、安定的、戦略的に確保していくということは非常に重要だと認識をしております。

 まず、評価指標についてでございますが、現在のところ、今委員からお示しをいただきましたように、二十四時間体制を取っている訪問看護ステーションの数や従業者数、あるいは訪問看護によるターミナルケアを受けた利用者数などをお示しをしておりまして、これらの指標を参考にして、各都道府県では地域の実情に合わせた目標設定をしていただいていると承知をしています。

 その際、今、様々な議論がありましたけれども、より質というものをもう少し担保したような指標もこれからは開発していくことが必要かなと考えておりますので、よく研究していきたいと思います。

 また、奨学金、修学資金についても先ほど局長から答弁がありました。今一万人の方に御利用いただいているわけでありますが、これは、全ての都道府県でその制度があるわけでもありませんので、もう少し拡大ができないかというような研究をしたいというふうに思います。

 また、教育、採用、研修等の一体的な強化という話でございまして、また研修については、先ほどもお話のあった先行的な事例があります。そうした事例も参考にしながら、各都道府県でどういう対応ができるのかということ、横展開も含めて検討は深めさせていただきたいと思いますが、いずれにいたしましても、委員、大変重要な御指摘をいただきましたので、そうしたことも十分踏まえながら、戦略的な対応ができるように取り組んでいきたいと考えています。

浅野委員 ありがとうございます。

 冒頭申し上げましたように、二〇五〇年には、大臣が八十五歳になられた頃には、もしかしたら独り暮らしをされているかもしれない。そのときに自分の暮らしを支えてもらえる人材をやはり今から育てていかないといけません。多くの不安をたくさんの同世代の方々が思っていますので、是非この問題については引き続き議論をさせていただきたいと思っております。

 本日は終わります。ありがとうございました。

大串委員長 次に、畑野君枝君。

畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。

 大企業のリストラ問題について質問いたします。

 労働者、国民の平均寿命や健康寿命が延びて、年金支給年齢を引き上げたことに対応して、年金支給までの間に労働者の暮らしを支えるために、まともに生活できる賃金が得られる雇用を確保するということで、高齢者等の雇用の安定等に関する法律が作られました。

 二〇一七年二月二十三日の予算委員会分科会で、私は、日立の雇用延長の制度を例に、六十歳を迎える労働者に対して、それまでどおり週五日労働を提示される労働者もいるが、多くの労働者は、雇用延長しても週一日若しくは二日しかない、辞めるか、一日でも働くか、そういう選択を迫られて、結局、退職を余儀なくされているという状況を示して、このような労働条件は法律の趣旨からいっても実質的に法令違反になるのではないか、生活が安定できるような指導を行うべきだと質問いたしました。

 当時、厚労省の答弁で、一方的に決まるということではなく、労使の合意、労働者の意見もよく踏まえるということを確認いたしました。これを踏まえた労使の交渉の結果、日立では、六十五歳まで週五日勤務の雇用延長がされた方々がいらっしゃいます。

 そこで、厚生労働省に伺います。高年齢者雇用安定法の趣旨をお示しください。

村山政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の高年齢者雇用安定法の趣旨でございますが、同法第一条に規定されておりますとおり、定年の引上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保の促進、高年齢者等の再就職の促進、定年退職者その他の高年齢退職者に対する就業機会の確保等の措置を総合的に講じ、もって高年齢者等の職業の安定その他福祉の増進を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的としているものでございます。

 以上でございます。

畑野委員 そして、この法律に基づいて、現在、企業には、六十五歳までの雇用を確保する義務、そして七十歳までの努力義務が課されています。

 ところが、現在の状況はこの法の趣旨に沿ったものと言えるかという問題が生まれています。大企業、大手電機メーカーでは、定年は六十歳として変更せずに、会社は、遠隔地移動を含む仕事の選択や、社内で仕事が見つからない、だったら定年退職を選ばざるを得ないというような選択肢を提示する、あるいは、派遣会社か退職か二択だ、こういう迫り方もしております。

 事実上、労働者には退職を強いるというような事例が横行する状況になっています。週五日勤務を希望している労働者に対して、NECグループや富士通関連会社では、週三日勤務で十三万五千円の再雇用条件を提示する。生活を維持することができない、結局、退職を選ばざるを得ないという方々が多くいらっしゃいます。学費が必要な子供を抱えている、親の介護やローンなどを抱え、まだまだ安定した収入が必要な年齢です。

 当時、私に対する答弁で、高年齢者の就業の実態や生活の安定等を考慮した適切なものとなるよう努めることと厚労省は答弁されておりました。しかし、結局、企業から提示された労働条件では生活ができず退職を余儀なくされる、結果として雇用延長制度を利用できない労働者がたくさんおられます。

 厚労省に伺いますが、高年齢者雇用安定法QアンドAの一の八を見ますと、当社で導入する継続雇用制度では、定年後の就労形態をいわゆるワークシェアリングとし、それぞれ週三日勤務でおおむね二人で一人分の業務を担当することを予定していますが、このような継続雇用制度でも高年齢者雇用安定法の雇用確保措置として認められますかという質問に対する答えが載せられているんですね。こうしたことを根拠にして、週五日勤務から週三日勤務への契約変更など、ワークシェアリング、勤務日数、勤務時間を企業側が一方的に行える、こういう趣旨なのかどうか、まず確認したいと思います。

村山政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のQアンドAの記載につきましては、高年齢者の特性や定年後の働き方等に対するニーズが多様となることなどを踏まえまして、高年齢者の方々がより長く労働市場において活躍できるよう、事業主が自社の状況等を踏まえ、合理的な裁量の範囲での条件を提示した場合には、定年後の就労形態をいわゆるワークシェアリングとし、勤務日数や勤務時間を弾力的に設定することは差し支えない旨を示しておりますが、同時に、その上で、当該QアンドAは、ただし、当該就労形態及びこれを規定する制度を定めるに当たっては、雇用に関する各種法令の規定等を遵守した上で、労働時間、賃金、待遇などに関して、事業主と労働組合、労働者との間で十分に話合いを設定することが重要であるとしているところでございまして、申し上げた記載に沿った対応がなされていきますよう、事業主に対する周知、指導に努めてまいりたく存じます。

 以上でございます。

畑野委員 大事な御答弁だと思うんですよね。これは本当に、都合のいいところだけ使っているということなんです。だから、ちゃんとただし書以降を周知するということですので、是非やっていただきたいと確認をしておきます。

 実際に、企業はこれを都合のよいように使っていると労働者から伺いました。家庭用血圧計で世界トップシェアの大手電機機器メーカーのオムロンでは、グループ内会社、国内事業所などで、シニア社員に対して、今年四月以降の週五日勤務から週三日勤務への契約変更が一方的にされたと聞いております。労使協議や事前説明もなく、上司から個別面談で進められているということです。これを受け入れれば、月収は約二十六万円から約十五万六千円に四割カットになる。

 そのシニア社員雇用契約を読みますと、まず最初に何と書いてあるか。契約時、契約変更時に、会社が判断の上、短日勤務適用を提示すると書かれているんです。その他いろいろ、その後、書かれているんですけれども、最初にそうやって示している。

 上野賢一郎厚生労働大臣に伺います。

 会社が一方的に労働条件を提示できるような就業規則の規定は、十分に話合いを設定するというこの法の趣旨に反するのではないでしょうか。御見解をお伺いいたします。

上野国務大臣 個別の就業規則の規定ぶりについて当不当を申し上げるということは差し控えたいと思いますが、一般論として、事業主が自社の状況等を踏まえ、合理的な裁量の範囲での条件を提示した場合には、高年齢者雇用安定法違反となるものではないと考えております。ただし、提示する労働条件については、雇用に関する各種法令の規定等を遵守した上で、労働時間、賃金、待遇などに関して、事業主と労働者の間で十分に話し合い決定をすることが重要であります。

 先ほどのQアンドAの周知などによりまして、労使間の話合いを促しているところであります。

畑野委員 大臣、十分に話合いをと言っていただきましたので、本当に大事なんですよ。そこが欠けちゃうと問題が起きる。私は、こういう誤解を生むようなQアンドAはやはり改めるべきだと申し上げておきたいんです。

 事業主が、週五日勤務から週四日勤務や週三日勤務、週二日勤務などの短日勤務を労働者に命じることができる就業規則を作って、労働者にその就業規則を根拠にして週五日勤務から短日勤務を強制するということは、これは高年齢者雇用安定法の趣旨に反するやり方だということで、防止するための規制が必要だというふうに思います。

 雇用継続における、生活できない低賃金、高年齢者をターゲットにした人減らし、リストラなどの人権侵害は是正し、救済すべき課題だと思います。そのために、雇用継続労働者が安定して働き、生活できるよう、高年齢者雇用安定法及び責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインの周知徹底と啓発指導を行い、更に是正指導の措置を強めていただきたいということを申し上げておきます。

 最初に紹介した日立の高齢者雇用に関する問題ですが、七十歳までの雇用が努力義務化されたにもかかわらず、日立の一部の労働者を六十五歳で雇い止めしたことが問題になっております。その方は、六十五歳以降は雇用継続をしないということを告げられて、労働組合、電機・情報ユニオンを通じて日立側に団体交渉を求めましたが、日立は団交の最中に席を立ち、それ以降の団交には応じないという姿勢を示しています。

 この問題について、労働者側から、OECD責任ある企業行動に関する多国籍企業行動指針に基づく解決のための連絡窓口、日本NCPに問題提起をされています。この行動指針は、多国籍企業が労働者の権利を尊重し、労使関係において責任ある行動を取ること、団体交渉権の重要性についても強調しております。日立も、グループ人権方針で指針を規定されている。国際的に認められた全ての人権を尊重する責任を明確にされています。

 厚生労働省としても、企業に対して、責任ある行動をしっかり取るように求めていただいて、NCPについても一層周知をしていただきたいと思いますが、上野大臣の御答弁をお願いいたします。

上野国務大臣 御指摘の指針でございますが、指針の参加国政府が多国籍企業に対して、多国籍企業に期待される責任ある行動を自主的に取ることを求める勧告であります。

 この指針に基づいて、参加国は、各国連絡窓口、NCPを設けることとされておりますが、我が国では、外務省、経済産業省、厚労省の三省から構成されるNCP、日本NCPを設け、指針の普及、問題解決支援等を行ってまいりました。

 厚労省としては、引き続き、日本NCPを構成する立場から、関係省庁と連携の上、企業の責任ある企業行動の推進のために指針の周知に取り組みたいと考えておりますし、問題提起等があった場合には、指針の枠組みに沿った適切な対応に努めてまいりたいと考えています。

畑野委員 大臣から大事な御答弁がありました。今日、資料一、二をつけさせていただきましたが、是非、法の趣旨にのっとって更に進めていただきたい、国際基準で進めていただきたいと申し上げておきます。

 次に、日産自動車の車両生産停止に伴う雇用対策について伺います。

 日産は、昨年、経営再建の一環として、神奈川県横須賀市の追浜工場での車両生産を二〇二七年度末までに、子会社の日産車体も、平塚市にある湘南工場の生産を今年度末に停止すると公表しました。影響を受ける従業員数は、追浜工場で約二千四百人、日産車体で約五百人と言われています。さらに、県内の日産との取引のある企業は千七百社以上に上ると言われており、今後、計画が進行する中で、あるいは実際に生産が停止されれば、廃業する中小零細企業や職場を失う労働者も出てくることは当然に考えられることです。

 地域の雇用を確保するということは喫緊の課題です。国や県や市など関係自治体などでつくる関係行政機関連携本部会議は、厚生労働省も構成メンバーとなって、雇用対策についても議論をしていると伺っています。

 報道では、日産九州に千人を転籍させるとか、県内外の企業から従業員の採用希望が厚労省に届いていると言われていますが、その事実関係も含めて、日産や日産車体、下請など関連企業の労働者の雇用確保のために具体的にどのような対策を進めているのか、厚労省に伺います。

大串委員長 村山職業安定局長、簡潔にお願いいたします。

村山政府参考人 はい。

 お答え申し上げます。

 御指摘の日産自動車株式会社追浜工場の車両生産終了等に関する対応につきましては、御指摘のとおり、関係行政機関が緊密に連携して対応していくため、神奈川労働局、関東経済産業局、神奈川県、横浜市、横須賀市が合同で昨年七月に関係行政機関連携推進本部を設置いたしますとともに、その下に雇用部会と地域経済部会を設置しているところでございます。

 このうち特に、お尋ねのございました雇用対策の関係、神奈川労働局等が参画する雇用部会におきましては、昨年十月から、日産自動車、そして御指摘ございましたサプライヤーの従業員の方々の雇入れに関する申出を一元的に集約する、委員から資料も配付していただいていますが、情報登録フォームの運用を開始することを通じまして、遠くに行くのではなくて、地元で再就職されたい、そういう転職を希望される労働者への情報提供に努めているところであり、今後とも、関係機関と緊密な連携の下、しっかり取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。

畑野委員 時間が来ましたが、大臣に。JFEスチールのときに神奈川県で初の連携本部をつくっていただいて、私もその前に質問してまいりました。今度の日産でも厚労省は頑張っていただいていると思いますので、是非今後の対策を伺って、私の質問を終わります。

大串委員長 終了してください、もう時間ですので。

畑野委員 はい、分かりました。じゃ、結構です。

     ――――◇―――――

大串委員長 次に、内閣提出、労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 趣旨の説明を聴取いたします。上野厚生労働大臣。

    ―――――――――――――

 労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

上野国務大臣 ただいま議題となりました労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。

 女性の労働参加の進展など、近年の就業構造の変化や働き方の多様化等を踏まえ、労働災害に対する幅広いセーフティーネットを整備することが重要です。こうした観点から、労災保険の遺族補償年金における支給要件等の見直し、労災保険の特別加入団体に係る要件の法定化、労災保険の適用事業に関する暫定措置の廃止等の措置を講ずるため、この法律案を提出いたしました。

 以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。

 第一に、労災保険の遺族補償年金等について、夫にのみ課せられた支給要件を撤廃するとともに、遺族が一人の場合の年金額を、一律に給付基礎日額の百七十五日分とします。

 第二に、現在二年とされている労災保険給付請求権等の消滅時効期間について、疾病の性質上、災害補償の事由に該当するかどうか等を容易に判断できないものに関しては、これを五年に延長します。

 第三に、小規模の個人経営の農林水産事業に関する労災保険の暫定任意適用事業としての取扱いを廃止し、労災保険の適用事業とします。

 第四に、労災保険の特別加入団体に係る要件を法定化するとともに、政府が、当該団体に対して改善命令を行うことや、当該団体が改善命令に違反した場合に保険関係を消滅させることを可能とします。

 第五に、社会復帰促進等事業に関する決定に不服のある者が、労働者災害補償保険審査官に対して審査請求をすること等を可能とします。

 最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和九年四月一日としています。

 以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。

 御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いいたします。

大串委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。

 次回は、来る二十九日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時七分散会


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