衆議院

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第1号 令和8年5月14日(木曜日)

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令和八年五月十四日(木曜日)

    午後二時開議

 出席委員

  内閣委員会

   委員長 山下 貴司君

   理事 安藤たかお君 理事 鈴木 馨祐君

   理事 中根 一幸君 理事 長谷川淳二君

   理事 鳩山 二郎君 理事 後藤 祐一君

   理事 浦野 靖人君 理事 森ようすけ君

      井出 庸生君    大空 幸星君

      長田紘一郎君    金子 容三君

      川崎ひでと君    河野 正美君

      佐藤 主迪君    平  将明君

      中田  宏君    平井 卓也君

      平沢 勝栄君    文月  涼君

      古川 直季君    村木  汀君

      吉田 有理君    若山 慎司君

      大島  敦君    長妻  昭君

      黒田 征樹君    西田  薫君

      野村 美穂君    川 裕一郎君

      高山 聡史君    塩川 鉄也君

      中村はやと君

  経済産業委員会

   委員長 工藤 彰三君

   理事 井原  巧君 理事 新谷 正義君

   理事 土田  慎君 理事 中山 展宏君

   理事 山岡 達丸君 理事 東   徹君

   理事 鈴木 義弘君

      伊藤信太郎君  こうらい啓一郎君

      小森 卓郎君    斉木 武志君

      鈴木 淳司君    園崎 弘道君

      永田磨梨奈君    古井 康介君

      松下 英樹君    丸川 珠代君

      水野よしひこ君    武藤 容治君

      山田 美樹君    山本 裕三君

      落合 貴之君    河野 義博君

      阿部  司君    若狹 清史君

      丹野みどり君    牧野 俊一君

      河合 道雄君

    …………………………………

   経済産業大臣       赤澤 亮正君

   国務大臣

   (経済安全保障担当)   小野田紀美君

   内閣府大臣政務官     金子 容三君

   内閣府大臣政務官     若山 慎司君

   内閣府大臣政務官     古川 直季君

   内閣府大臣政務官     川崎ひでと君

   経済産業大臣政務官    小森 卓郎君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  鎌谷 陽之君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 米山 栄一君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 早田  豪君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 殿木 文明君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   泉  恒有君

   政府参考人

   (金融庁総合政策局参事官)            大城 健司君

   政府参考人

   (デジタル庁審議官)   奥田 直彦君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            森  真弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           佐藤 大作君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           西脇  修君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           畑田 浩之君

   政府参考人

   (経済産業省通商政策局国際経済部長)       藤澤 秀昭君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            小林 大和君

   政府参考人

   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        和久田 肇君

   政府参考人

   (中小企業庁次長)    山本 和徳君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房審議官)           藤田 昌邦君

   内閣委員会専門員     田中  仁君

   経済産業委員会専門員   花島 克臣君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案(内閣提出第三〇号)


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     ――――◇―――――

山下委員長 これより内閣委員会経済産業委員会連合審査会を開会いたします。

 先例によりまして、私が委員長の職務を行います。

 内閣提出、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 本案の趣旨の説明につきましては、これを省略し、お手元に配付の資料をもって説明に代えさせていただきますので、御了承願います。

 これより質疑を行います。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。古井康介君。

古井委員 北陸信越ブロック、富山出身の古井康介と申します。

 本日、国会での初めての質問の機会をいただきましたこと、委員長、理事の皆様、そして関係各位に心より感謝を申し上げます。

 経済の現場で何が起きているのか、そして、その現場の動きを国の安全保障の力に変えていくためにはどうすればよいのか、地元富山の中小企業の声を起点に、エネルギー多元化と経済安全保障について、議論のきっかけとなるような質問をさせていただきたいと思います。

 経済安全保障推進法は、施行から約三年で、半導体や蓄電池を始めとする国内投資を大きく動かしてきました。今回の改正で、支援対象がサービスに拡大されることも歓迎をしております。

 その上で、足下の中東情勢を踏まえ、改めてエネルギーの多元化について議論を始めるべきタイミングではないかと考えております。

 我が国の原油の中東依存度は九五・一%、サウジとUAEの二か国だけで八八%。一方で、政府は、二〇二二年十二月の当初指定で可燃性天然ガス、いわゆるLNGを特定重要物資に位置づけられました。LNGの中東依存度は約一〇%、ホルムズ海峡の依存度は僅か六・三%です。

 歴史を見たときに、太平洋戦争のトリガーの一つは、日本のエネルギーの枯渇でした。歴史の教訓からも、我が国はエネルギー源の多元化を常に意識しなければなりません。

 ここで特定重要物資としてLNGが指定されているということは、サプライチェーンの安定供給に支障が生じるおそれがある際に、主務大臣が事業者に対して必要な協力を要請できる仕組みでもあるというふうに承知をしております。

 しかし、私は、そうなってから動くというよりも、その前段階から、平時のうちからあらかじめ手を打っておくこと、これが本質的にはより重要なのではないかと考えております。

 そこで、お伺いをいたします。

 特定重要物資としてのLNGについて、政府は、具体的にどのような施策を通じて安定供給を確保していく方針か。また、エネルギー多元化におけるその意義、危機が顕在化する前段階の予防的な手当てについて、政府の見解をお聞かせください。

和久田政府参考人 お答え申し上げます。

 LNGは、化石燃料の中で温室効果ガスの排出量が最も少なく、再生可能エネルギーの調整電源の中心的な役割を果たしまして、カーボンニュートラル実現後も重要なエネルギー源でございます。

 ホルムズ海峡を経由する輸入は、我が国の輸入量全体の約六%程度でございます。そのため、政府といたしましては、まさに委員御指摘のとおり、平時から積極的な資源外交、それからJOGMECによるリスクマネーの供給を行うとともに、LNGの安定供給に支障が出る場合に備えまして、海外からの代替調達の体制構築などを通じまして、供給源の多角化を始めとした不断の取組を継続してございます。

 引き続きLNGの安定供給確保に万全を期してまいりたいと考えてございます。

古井委員 ありがとうございます。

 ただいま御答弁いただいたとおり、平時からの取組が重要であり、エネルギーの多元化は、その中核に位置づけられる論点だと考えています。そして、私は、この多元化を進める際、巨額の新規予算を組まなくても、既存の支援制度を活用することで、相当のことができるのではないかというふうに考えております。

 例えば、私の出身の富山県は、化学が製造品の出荷額の一七%、医薬品生産が全国でもトップクラスという、重油の依存度が相対的に高い、そういった産業の集積地です。

 そういった地元で、今般の中東情勢を機に、エネルギー源を重油からガスへ転換することを決断された中小企業がありました。経済安全保障を意識しているかというふうに問うと、日々意識はしていない、ただ、自社のリスクヘッジでガス転換を決めた、そういうふうにおっしゃいます。まさに、民間が自社の経営判断として、結果的に経済安全保障に資する行動を取っている事例だと思います。

 ここで、もう一つ重要な視点があります。こうした需要側のガス転換は、実は、供給側、すなわち地方のガス事業者を支えることにも直結をするんだと考えております。地方のガス会社は、人口減少や事業規模の縮小という構造的な課題に直面をしておりまして、必ずしも経営状況が右肩上がりというわけではありません。産業用の安定した需要は、地方ガス事業者の存続そのものに関わる重要な基盤です。

 需要側を後押しする政策というのは、結果として供給側、地方のガス事業者を守ることにもなる。需要と供給、この両面を同時に支えることの好循環、これが平時の備えとしては極めて意義深いと私は考えております。

 そこで、政府には、現在、省エネ補助金など、最大二分の一補助で、ガス転換や電化等のエネルギー転換を支援するメニューが既に用意をされています。本来はGXの文脈で設計された制度かなというふうには思いますが、足下の状況においては、経済安全保障の観点から、エネルギーの多元化を進める民間企業のインセンティブにこういった制度が十分になり得ると考えております。

 そこで、もう一つお伺いをしたいと思います。

 こういった既に用意されている既存のメニューを最大限に活用しながら、民間企業の自発的なエネルギーの多元化、ひいては経済安全保障に資する取組を後押しをしていく、その結果として、地方のガス事業者を始め、エネルギーインフラを担う事業者も下支えしていく。こういった大きな方向性について、大臣の見解をお聞かせください。

赤澤国務大臣 エネルギー安全保障の観点から、我が国は、化石エネルギーへの過度な依存から脱却するために、エネルギーを消費する需要側の取組として、徹底した省エネルギーに加えて、ガスやバイオといった燃料への転換や電化を進めていくことが重要であり、そうした取組を進める事業者の皆様を支援しているところでございます。

 具体的には、事業者の省エネや燃料転換のための設備更新に対して支援を行っており、令和七年度補正予算においては二千四百五十億円の予算を講じているところでございます。

 企業の実態を踏まえた補助金とするため、これまでも、中小企業の補助率を優遇するとともに、省エネ率の要件を見直すことを通じて使い勝手をよくするなど、不断の見直しを重ねてきているところでございます。

 こうした支援策を通じて、多くの事業者の電化、非化石転換に向けた投資を後押ししてまいりたいと考えております。

古井委員 ありがとうございます。今、大臣からも前向きな答弁、心強く受け止めました。

 最後に、本日の質疑を踏まえて、幾つか問題意識を共有させていただきたいと思います。

 先ほど申し上げた、ガス転換を決断された中小企業について、もう少しお話をさせてください。

 この省エネ補助金を活用しようとしたところ、約一億円程度の設備投資に対して、実際に補助を受けられるのは大体一千万円、二千万円ぐらいだった、実質補助率が一割程度だったというようなお話です。公募要綱をよく読み込みますと、電化や脱炭素燃料転換、こういったものに関しては、電化の場合、附帯設備も対象になりますというふうに書いてあるんです。電化であれば、いろいろな附帯設備、例えばタンクや配管のようなもの、そういったものも対象になる一方、ガス転換だと、なかなか附帯設備が対象になっていかないということになっています。

 エネルギーの多元化の観点から、かつ、サプライチェーンの強化で守っていくべき産業であるという観点からも、ガス転換には、こういった附帯設備を加えるという運用の見直しが、そういった検討の余地があるんじゃないかなというふうに考えております。これは一つ目の問題意識です。

 そしてもう一点なんですけれども、補助金というのは、そもそも目的外の使用が禁止されているという、大きな公費の適正執行のルールがあると思います。例えば、分かりやすい話でいうと、IT導入補助金とかのパソコンですね、こういったものはリースでしか使えない、そういった運用があると思います。

 でも、限られた国の財政資源を、経済安全保障や国家の成長、そういったものに最大限生かしていくという観点から、ある目的で導入した設備というものが、結果的に別の重要なものにも使っていける、転用できる、そういった、ある意味デュアルユースといったような関係を一定勘案する余地はあってもいいんじゃないかなというふうに考えている。これが二つ目の問題意識でございます。

 経済安全保障は、規制と補助金だけで完成するものではなくて、民間の経済合理性を味方につけてこそ本当に強靱になっていく、そういうふうに私は考えております。国の課題と民間の目線、これをそろえていく政策のチューニング、これからの議論の論点として是非共有させていただければと思います。

 これからも、経済の現場の声を国に届けるべく活動してまいりたいと思います。今日はありがとうございました。

山下委員長 次に、長妻昭君。

長妻委員 よろしくお願いをいたします。長妻昭です。

 この法案は、クロード・ミュトスあるいはホルムズ海峡閉鎖の前に作られた法案なので、法案の修正協議をしているようでありますけれども、衆議院、参議院ありますので、ここでいろいろ明らかになった点は、一行も変えないとか一文字も変えないじゃなくて、余りこだわりを持たずに、是非柔軟に対応いただきたい。我々、問題意識は同じですので。

 まず、AIの攻撃についてお尋ねしますけれども、これまでも、AIを使ってハッカーが攻撃することはあったと思うんですね。ただ、そのときは人間のハッカーが主体的に、AIをサブとしていろいろ使って攻撃していくということだったと思うんですが、これからは、私に言わせるとAIエージェント型万能ハッカーということで、AIが自分で考えて、指示はこれを取ってこいということだけで、あとは自由自在に、ある意味では万能金庫破りのような状況にフェーズが変わった。赤澤大臣も、インフラ事業者を集めて、そういう訓示をされたと聞いております。

 アメリカのFBI長官の警告というのがありまして、こういうことをおっしゃっているんですね。

 中国は、台湾有事の際に米国民の抵抗する意思をくじくことを目的に、重要インフラに混乱を引き起こす計画がある、中国によるハッキングは、電気、水道、エネルギー、輸送、通信など、ありとあらゆる重要インフラに既に及んでいるというようなことであります。

 アメリカのマイクロソフトの発表ですと、中国のハッカー集団、ボルト・タイフーンが、グアムの通信、港湾、水道などのインフラに侵入したと。ワシントン・ポストの報道だと、ハワイ州のエネルギーパイプラインと水道にも侵入したと。グアム、ハワイ共に、米インド太平洋司令部があるんですね。

 これを見てみますと、今までのハッキングというのは、重要な技術を盗んでいくとか企業秘密を盗むということだったんですが、これからは、ひそかに中にマルウェアを忍び込ませて、まだ被害は出さない、あるタイミングを見て、同時蜂起、一斉蜂起。複数の社会インフラに埋め込んで、タイミングを見て、どおんと一斉にそれを発動させる、こういうような傾向があるということも言われております。

 我々が注意をしなければいけないのは、今恐らくクロード・ミュトスが言われているから今は多少緊張感を持ってやっているけれども、これから何か月かして、あれ、被害なんかないじゃないの、こう油断をしていると、一個ずつ被害が出るということであれば対応できるんですけれども、恐らく、例えば台湾有事とかいろいろなことが起こったときに一斉に、今埋め込んでおいて、複数のインフラが同時多発的にどおんと止まるとか、大変な被害が出て、収拾がつかなくなる。日本の守りなんかは労力が割けなくなるというようなことを向こう側は狙う可能性もあるということで、単純に銀行の預金が盗まれる、これも大問題ですけれども、同時多発ということも是非注意深く議論していただきたい。

 今日は、いい取組だったと思いますけれども、今、いわゆる日本版グラスウィングを金融庁が開催されていると思うんですが、どんな状況ですか。

大城政府参考人 お答え申し上げます。

 金融庁におきましては、金融業界、IT事業者及び政府等がAIの脅威でありますとかその対応について共通の理解を持ち、先を見据えた対応を検討していくため、実務レベルの作業部会を、まさに先ほど、午後一時三十分から開催をしておるところでございます。

 本部会では、具体的な脅威情報や今後金融機関が実際に行う対応策など、サイバーセキュリティー上の機微な情報を扱うことが想定され得ることから、その議論の詳細を申し上げることは差し控えますけれども、AIの進展が金融分野にもたらす脅威を踏まえ、脆弱性情報の把握からパッチ適用までの迅速化でありますとか、インシデント発生時の備え等について議論を行うこととしておるところでございます。引き続き政府全体の取組とも連携しつつ対応してまいります。

長妻委員 日本アンソロピック社も参加しているということで、非常にいいことだと思います。

 ただ、先日も後藤委員が質問したように、これは守秘義務がかかっていないんですね。この法案にある官民協議会ができれば守秘義務がかかるわけですけれども、今、秘密だから余り言えないと言いましたけれども、多くの方が参加して、民間業者も参加しているところで守秘義務をかけないでこういう会議をやっているわけで、法律の枠組みじゃないんですね。ですから、本当の機微に触れることはなかなか言えないじゃないですか。言ったとしたら、漏れたらまたまずいことになるし。ですから、早急に、この法案でつくられている枠組みでもいいんですけれども、法的な枠組みでやらないと、なかなか実効性に富むことができないということは申し上げておきます。

 その中で、今日の報道、朝日新聞の朝刊でありますが、政府関係者がこんなことをおっしゃった、米側が日本政府と金融機関に対してミュトスへのアクセスを認める、早ければ今月中と。

 事実であれば私は喜ばしいことだと思うんですが、これは事実ですか。

大城政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のような報道があることは承知をしておりますけれども、本件につきましては、事実関係を含めまして、我が国のサイバー安全保障に係るやり取りでありますことから、お答えは差し控えさせていただきます。

長妻委員 新聞記者には言って国会では言わないというのは、何かちょっと不思議に思いませんか、普通の感覚でいうと。国会と新聞記者に言うのと、どっちが、まあどっちも大切ですけれどもね。だから、新聞記者に先に言うのはしようがないとしても、言ったんだから、ここでちょっと言ってくださいよ、何らかのことを。誤報なら誤報と言ってください。

大城政府参考人 繰り返しになりますが、御指摘の報道は承知しておりますし、その報道の経緯をつまびらかに承知しておるわけではございませんけれども、いずれにいたしましても、本件につきましては、事実関係を含め、我が国のサイバー安全保障に係るやり取りでございますことから、申し訳ございませんけれども、お答えは差し控えさせていただきます。

長妻委員 ほかの国は議会でどんどん言っているんですよ、イギリスの議会を見ても、アメリカの議会を見ても、ミュトスへの対応、マスコミに先駆けて。日本は、最後の最後に国会で言うという国なので。

 これは三井住友フィナンシャルグループも既に発表しているんですね。こういう発表です。ミュトスへのアクセス権を持つ米ITベンダーと協力してシステムの脆弱性診断を始めたと言っているんですが、これは事実ですか。

大城政府参考人 お答え申し上げます。

 個別の金融機関のコメントにつきまして逐一コメントすることは差し控えさせていただきますけれども、本当に繰り返しになって恐縮でございますけれども、これは我が国のサイバー安全保障に係るやり取りでありますことから、お答えは差し控えさせていただきます。

長妻委員 国会は一番最後の最後に知らされるというか、議論がなかなか後手後手に回る理由がこれで一つあると思うんですね。

 私の問題意識は、本法案と、もう一つ、サイバー対処能力強化法と、二つあるんですね、いわゆるサイバー攻撃に対する法の枠組みとして。これが相当ダブりがあるんじゃないかという問題意識を持っているんですよ。事業者もちょっと負担に感じておられるということなんですね。

 一ページ目に、政府に二つの比較表を作っていただきました。これを見ますと、例えば対象は、基幹インフラ事業者、基幹インフラ事業者。例えば、基幹インフラ事業者をA社としましょう。そうすると、両方とも同じA社なんですね。経済安保法では、事前審査を実施する。つまり、システムを変えるときとか導入するときや管理体制、事前審査でチェックする、経済安保法では。しかし、サイバー対処能力法は、それを導入した後に、事後届出をしてチェックをする、こういうことになっていまして、これはビルも別々なんですね、部署の場所も。コミュニケーションがなかなか取れていないので、一つのところがこんなのはやった方がいいんじゃないでしょうか。

小野田国務大臣 ありがとうございます。

 まず、経済安保推進法における基幹インフラ制度というのは、基幹インフラ事業者による特定重要設備の導入や維持管理等の委託に関する規制でありまして、サイバー攻撃のみならず、物理的な攻撃も視野に、当該設備が我が国の外部から行われる特定妨害行為に使われるおそれを防止するため、設備やその供給者等の事前審査を実施するものであります。審査の結果、妨害行為のおそれが大きいと認める場合には、基幹インフラ事業者に対して、導入、委託を中止すること等に関する勧告や命令を行うことが可能となっておる。

 これに対して、サイバー対処能力強化法は、事前審査を行わず、基幹インフラ事業者の特定重要電子計算機に対するサイバー攻撃の被害を防止するため、サイバー攻撃が発生した際に事後的にインシデントの報告などを求めるものであります。

 なお、特定重要電子計算機に対するサイバー攻撃の被害を防止するため、必要と認めるときには、電子計算機等の供給者、いわゆるベンダーに対して脆弱性対応等を要請することは可能となっておりますが、趣旨、措置内容、規制のタイミング等異なるというところで、同じには難しいということです。

長妻委員 結局、同じなんですね。

 では、聞きます。

 サイバー対処法では、これは川崎さんに聞きますが、特定重要設備の中に特定重要電子計算機がある場合が多いわけですよね。

川崎大臣政務官 お答え申し上げます。

 長妻委員が御指摘いただいているとおり、重要設備の中に重要電子機器が入っていることは非常に多うございます。

 特定重要電子計算機と呼ばれるものは、具体的に申し上げれば、例えば、ファイアウォール等のネットワークの設備ですとか、あるいはVPN装置とか、こうした外部との接続が行われているものになりますので、こうしたものを特定重要電子計算機というふうに申し上げていて、切り分けを行っているところでございます。

長妻委員 効果的、効率的だと思いますかね、聞いておられる方は。

 特定重要設備、これは経済安保法、ただ、その設備の中にある電子計算機、サーバーとかでしょうね、それはサイバー対処法だと。でも、これは両方セットで見なきゃいけないんですよ、関連がありますから。ですから、これは午前中の参考人質疑でもかなり負担だという参考人からの御意見もありました。

 調べてみると、経済安保法、重要インフラ事業者というのは、ばかでかい大企業だけじゃなくて、例えば港湾関係で三十人ぐらいの従業員、中小企業もあるというんですね、そこが麻痺したら全体に影響が出るということで。ですから、三十人の中小企業に、事前と事後で別々で、しかも相当な負担を強いていくような形というのは、是非整理していただきたい。

 事実、サイバー対処能力強化法の基本方針の中に書いてあるんですよ。このサイバー対処能力強化法は今年の十月に施行されるんですが、こういうふうに書いてあるんですね。法律の施行後、経済安保とかぶらないようにするというような趣旨のことが書いてあるので、施行後というか、今この法案の改正案が議論されているので、かぶらないように検討を始めるということを、是非、大臣に明言していただきたい。

小野田国務大臣 先ほど御説明をいただいた、例えば私たちの扱っている特定重要設備が何になるかというのは、これは省令でいろいろ全部書かれているんですけれども、例えば銀行業だと、預金、為替取引システムという、本当にメイン中のメインに限定されていて、サイバー対処能力強化法の方だともうちょっと広くなるというところで、ちょっと範囲が違うというところもあるんですが。

 いずれにいたしましても、一緒にするというのが、両制度やそれぞれの制度を所管する部署の役割が重複することのないように連携をすることが大事だと思っていて、我々、経済安全保障推進法を所管する内閣府としては、国家サイバー統括室との間で、それぞれの経済安保政策全般に関する知見、そして高度なサイバー攻撃に関する知見を生かしながら、互いが有する情報の共有を含め、緊密に連携を図ることで基幹インフラ役務の安定的な提供を行ってまいりたいと考えております。

長妻委員 これは共有に難ありだと思いますよ。取引システム、金融のことをおっしゃいましたけれども、どちらが範囲が広いかだけの話で、かぶっているんですよ。かぶっているんですよ、双方が。ですから、こういうことも研究していただいて、是非、整理をしていただいて、どちらの所管か、お互い、お見合いすることがないようにお願いします。

 赤澤大臣に、先日、ミュトス関係で、インフラ事業者を集めていろいろ訓示をなされたということなんですが、金融庁が、ちょっと金融が先行している嫌いがあるんですが、重要インフラ、同じように重要だと思うんですが、今後はどういう対応を取られますか。

赤澤国務大臣 ソフトウェアの脆弱性発見について高い能力を有するAIの開発が進んでいる状況、委員御指摘のとおりでありまして、五月一日に、電力、ガス、化学、クレジット、石油の五分野の業界団体の代表等、お集まりいただいて意見交換をいたしました。

 私から申し上げたのは、ちょっとはしょりながらいきますと、何よりもまず、組織のトップが責任感を持って必要なリソースの確保と対応を主導してくれということが一点です。二番目に、脆弱性情報の早期把握と対応や、内部システムのあらゆる挙動を常に確認をする。入口だけきちっとチェックするんじゃなくて、いわゆるゼロトラストへの移行の徹底が重要ということ。それから三点目に、高性能AIを活用したサイバーセキュリティー産業の育成も重要であり、経産省としても、高度な人材育成や研究開発などに取り組むということをお伝えをしました。

 ただ、今日の議論を踏まえて言えば、委員から御指摘のあった、ふだんから内部システムで、おかしな挙動はないけれども、同時多発的に発生するように仕込まれているとか、こういうことがあるともう全く問題ですので、ミュトスが使えるようになるかということをおっしゃいましたが、そういうことも含めて、本当に、悪い人たちが持っているのと同等のAIを早く手に入れて、セキュリティーホールを見つけてパッチを貼るということが大事だと思います。

 それで、今の御質問ですけれども、特に社会インフラ全体の基盤となる電力分野の主要事業者には、自社のIT基盤や資産の把握と状況確認をお願いをして、一か月を目途に担当部局への報告を今お願いをしているところです。こうしたフォローアップを着実に実施をして、関係省庁とも連携しつつ必要な対応を検討、推進していきたいというふうに思っています。

長妻委員 とはいえ、今の報道ベースでいいますと、金融機関はミュトスを使えるようになるというめどが立っているということでありますし、三井住友フィナンシャルグループはもう既に使っているようなことも言われております。少し出遅れているんじゃないかと思いますが、ちょっとばらばらに動いている。

 ただ、こういう緊急なときは、それぞれ大臣が力量を発揮して、片山大臣が先行して進んでいくということは私は仕方がないと思いますが、そのときに、その知見をやはり自分で独り占めしないで、していないとは思いますけれども、もっと、重要インフラを所管している経済産業大臣のところにもちゃんと情報を共有して、ミュトスを使えるようにするようなことが一つ重要だと思うんですけれども、経産大臣所管の業界がミュトスを使えるようなめどというのは立っているんですか。

赤澤国務大臣 これについては、私の理解は、米国もミュトスを誰にでも自由に使えるようにはしないという構えを今取っているわけでして、重要性に応じて、恐らく金融機関はその優先度が一番高い方だと思いますが、私どもの所管している先ほど申し上げた業界も、電力、ガス、化学、クレジットそれから石油でありますので、是非、私の希望としては、金融機関とそれに準じる形で使えるようになるようにしていきたいとは思っております。

長妻委員 是非努力をしていただきたいと思います。

 今、せっかく、首相が本部長のサイバーセキュリティ戦略本部というのがあるわけですので、これは開くめどというのはないんですか。早急に開いていただきたいと思うんですが。

川崎大臣政務官 お答えいたします。

 現在、高市早苗総理の方からは、委員も御指摘のとおり、クロード・ミュトス等のフロンティアAIモデルの性能が急速に高度化する中で、危機意識を持って、松本サイバー安全保障担当大臣に指示を出して、松本担当大臣の方で現在取りまとめを進めているところでございます。

 つきましては、様々な会議体の中でこうしたものを進めてまいりますので、今現在の段階で、今委員が御指摘いただいたような会議体を具体的にこの日にやるというような予定はございませんが、逐次、必要に応じて各種会議を開催していく予定でございます。

長妻委員 冒頭に申し上げましたように、何も被害は出さないで、そっと埋め込んでおくというようなことが言われているときに、今、どんどんどんどん穴が空いていますから、どんどんどんどん埋め込まれている可能性もありますからね、日本のいろいろなインフラに。そして、仮に台湾有事が起こったときに、同時多発ということだってあり得るので、全省庁、文科省だって大学病院もあるし、いろいろな省庁でいろいろなものが、総務省だっていっぱいありますし、重要なことが。是非、お願いします。

 次に、ホルムズ海峡閉鎖についての質問ですけれども、これも、二ページ目のグラフを見て改めて私は驚くんですが、イラン戦争の直前がピークなんですね、中東依存度。この六十年で、ホルムズ海峡に原油を依存している依存度が日本は九三%と。この六十年で最高値になっているんですね、最高水準になっているんです、三ページにも資料をいただきましたけれども。

 十年前よりも一〇%もアップしているということで、小野田大臣にお伺いしますが、四年前にこの経済安保法ができたわけですよね。それで経済安全保障と言っているにもかかわらず、どんどんどんどんホルムズ依存が上がって、直前には最高値になっちゃった。これは何にも役に立っていなかったんじゃないですか。

小野田国務大臣 特定重要物資の指定に当たっては、法に基づいて、特に安定供給確保を図るべき重要な物資を適切に対象とする観点から、外部依存性、供給途絶性等の蓋然性、そして本制度での対応の必要性などの要件を満たす必要がございます。

 この点、ナフサは、昨日の内閣委員会で経産省から説明があったように、民間による中間段階の化学製品の在庫備蓄に加え、供給源を多様化できる可能性があることから、特定重要物資に指定してこなかったこと、現在、ナフサについて、備蓄原油を用いて国内での精製を継続していることに加えて、中東以外からの輸入拡大により、ポリエチレンなどの中間段階の化学製品の在庫も合わせると、これまでの半年以上から更に延び、年を越えて継続できる見込みであり、日本全体として必要となる量を確保できると承知しております。

 他方で、現下の中東情勢に関して言えば、これまで一定程度中東から輸入している物資やその原材料についても、特定重要物資として指定してきております。具体的には、液化天然ガスの余剰の確保、肥料の原料である塩化カリウムの備蓄、半導体の原料であるヘリウムの備蓄等の取組を支援し、急激な需要変動等に対しても安定供給が確保できるよう取り組んでいるところです。

長妻委員 いや、私が聞いたのは、今九三%になっているわけですね、依存度が。依存度を下げるためにこの法律は役に立ったんですかと。この法律の所管じゃないということですかね。所管じゃないんだったらいいんですよ。

 そうしたらば、ちょっと聞きますけれども、今日、お三人、別々の部署の方が来ているので。ホルムズ海峡依存度を下げる、調達先の多角化ですよね、これは、どの役所が、どの大臣が責任を持っているんですか。

赤澤国務大臣 私だけかどうかはともかくとして、エネルギーの多角化ということを進めるという意味で、私の非常に重要な仕事の一つになっているというふうに理解をいたします。

長妻委員 依存度が最高値になっちゃった、それで、イランの戦争が不幸にして起こった、この六十年で最高値のところを直撃して。こんなに高い国はないですよね、世界でも。この理由については、前回、赤澤大臣と議論しました、この内閣委員会でですね。インドネシア、中国が日本への輸出を止めてしまって、自国で使うようになったとか、ロシアとかイランの輸入規制、制裁で日本に入らなかったとか、いろいろな理由は分かるんですけれども、ただ、それにしてもやはり、これだけのリスクが高い、九三%というのは、今後、今後というか、本当は考えていただきたかったと思うわけです。

 そこで、前回、赤澤大臣とやり取りしたときに、新しい法律を作る必要があるのかないのかという議論をさせていただいたんですね。これは覚えておられると思いますが、今、例えばナフサが、医療機関においては現に不足をしている、ナフサ由来のいろいろな器材が、こういう事実があるわけです。これについて、医療機関に優先供給をするような手だてが現行法でできるのかどうか。

 当然、ナフサを何に使うかというのは民間の自由ですから、一番お金がいいところに卸していくというのはもちろん資本主義、自由市場経済ですから当たり前のことなんですが、だから政府が立ち入る余地はないんですけれども。

 ただ、こういう状態になると、私は、医療機関が大変命に関わるので重点的にやっていただきたいという思いを持っているので、前回も議論したときに、二つの法律、国民生活安定緊急措置法、もう一つは生活関連物資等の買占め売惜しみ法、この二つの法律で、赤澤大臣は、できると思うけれども、ただ、大変重要な点なので、改めて確認させていただきたいと思いますというのを先月の八日に御答弁いただいているので、これは確認をいただいて、いざというときはできるというふうになりましたか。

赤澤国務大臣 幾つか重要な点をおっしゃったのでコメントをちょっとだけさせていただきたいのは、先ほどおっしゃったように、ホルムズ依存度が高いということは事実でありますので、そこについてはしっかりもっと対策を講じておくべきじゃなかったかと言われれば甘んじて受けますが、九〇%を超えているような国は、実はアジアに日本以外にもあって、フィリピンも九〇%以上依存していたと思いますし、世界で日本だけということはなくて、だからやはり、アジアが非常にそういう意味ではエネルギーが脆弱だということだと思います。

 その上で、これは法律に基づいてということでありますが、私自身、どんな法律が使い得るのかということをいろいろ考えてみたところです、委員にもお話をしたので。ただ、もう委員御案内と思いますが、石油需給適正化法、これについて言えば、石油自体が足りていないときに発動する法律でありますので、これについて言うと、現時点では我々は、量は足りている、目詰まりを起こしているということなので、これは現在、規制的な手法として使えるものではないというふうに思っております。

 というようなこともあり、現時点において、目詰まりということでありますので、規制的な手法を使うことは考えておりませんし、新法の制定についても現時点では考えていないということは申し上げておきたいと思います。

長妻委員 仮に不足した場合、不足したときに、ああ、不足した、今から考えようじゃ遅いわけですよね。私は不足していると思っているんですが、じゃ、いいでしょう、仮に不足した場合は本当に対応できますか、医療器材を優先にするということを。

赤澤国務大臣 まず申し上げておきたいのは、現時点で、認識はもう申し上げているので長妻委員には当然御理解いただいていると思いますが、量は足りているが目詰まりだと。その上で、量が足りていないとなると、当然、どこは行き渡らないところが出ていいのかという話になるので。実際に、量は足りているが目詰まりなので。

 そのときに是非お伝えしておきたいのは、私ども関係省庁が協力をして、やはり医療分野は重点的に取り組むということは当然のこととしてやっておりますので、もし医療分野で重点的なところが取り組めていないぞというのがあれば、委員からも是非お寄せいただきたいと思います。

 その上で、ナフサについては、石油需給適正化法の石油製品の一つでありまして、発動の必要性が認められる場合には、必要に応じてナフサを医療用器材のもととなる基礎化学品の製造メーカーに優先配給させるといったようなことも、制度上は可能だと思います。

 それから、基礎化学品から作られる医療用器材にも使われるプラスチックについては、国民生活安定緊急措置法における生活関連物資等に含まれると解釈されており、法律の規定に照らして必要性が認められる場合には、同法二十六条に基づき、事業者や個人に対し、割当て又は配給等を行うことができるものと認識はしております。

 ただ、一方で、先ほど申し上げましたように、これは石油が足りないときに発動する法律でありますので、今、発動をすることを考えていたり、あるいはできると思っているわけではありません。

長妻委員 今のお話はよく承知しているんですけれども、例えば、医療器材を製造しているメーカーというのは、ほかのものも製造しているんですね。そのメーカーにナフサ由来のものを優先的に提供することは確かに法律でできるんですが、じゃ、そのメーカーがいろいろなものを作っているときに、医療器材に特化して優先的に使いなさいという企業の中は、これはできないと私は承知していますので、いざというときのために研究していただきたい。

 もう一つは、日本に仮にナフサが足りたとしても、事は単純でなくて、後藤委員も質問していましたけれども、例えば透析用チューブは九九%以上が輸入なんですね、ベトナムとかタイとか。医療器材でも相当数をアジアから輸入しているんですよ。ということは、私は足りていないと思うんだけれども、日本が仮に足りていたとしても、ほかの国からの輸入が途絶えてしまう、こういうことが起こるわけで、ですから、今からもう対策を講じる必要があるんじゃないでしょうか。

赤澤国務大臣 長妻委員なので、考え抜かれていると思い、御質問にも本当にしっかり答えないといけないと思いますが、まさに今の御指摘は非常に重要な点で、アジアについて言うと、彼らが原油を輸入できなくなると、医療機器を始めとする石油製品が我が国に入ってこなくなるという問題があります。

 そういう意味で、国民の皆様に御理解をいただきたいのは、そういうアジアの国々が原油を入手することを我が国はいろいろな意味で助けていく。それはまさに総理が打ち出されたパワー・アジアでありまして、こういう状態になると、原油の価格が上がると、途上国、東南アジアの国々は途端に原油が買えなくなります。ただ、そのときに、私どもがNEXIとかを使って信用供与をする、あるいはJBICもそうですけれども、そのことでしっかり原油を彼らが調達できるようになると、医療機器といった石油製品の形で我が国に入ってくるようになるということは期待できます。

 さらに、もう一歩行けば、アジアの国々が一月半とかせいぜい四か月ぐらいしか備蓄がないのに我が国は八か月あるということで、我が国の水準までいくかどうかはともかく、相当備蓄もやってほしい、制度を今以上に強化して、タンクを造るのも我々は協力するといったようなことが、全体としてはパワー・アジアの取組の中に全て含まれておりますので。そういう意味で、中長期的なことは、それがお答えになります。

 短期的に今どうするかの部分は、事実上のことですけれども、いろいろな日系の会社が東南アジアにあって、そういうところが、極力、原油を調達できたら、我が国に輸出するものの原料になるようなところに目配りをしながらというようなことは、今既に心がけているところでございます。

長妻委員 やはり、要は、高市首相が不足していない、不足していない、目詰まりだ、目詰まりだと言っていることで、皆さん方が動けないんですよね、その準備にも入れないということが、私は将来に禍根を残す大きな問題だと思います。

 先ほど、東南アジアも日本並みに高いみたいな話が、アジアは高いみたいな話がありましたけれども、韓国、台湾共に七〇%台ですよ、ホルムズ依存度は。高いは高いが、日本は九三パーですよ。

 あと気になるのは、赤澤大臣が、不足しているから節約を呼びかける必要があるんじゃないかと問われて、私は、ホラーストーリーを語って、みんながすごく不安になるのは駄目だというようなお話を。ホラーストーリーというのは何ですか。

赤澤国務大臣 一番私が恐れるのは、コロナのときは、我々、人流抑制要請というのをいたしました。場合によっては、外出も控えてくださいとか、外食も控えてくださいと。それによって需要が蒸発をして、飲食店とか宿泊施設は大変な被害が生じたわけでありますが、私からすると、実際に原油の量は足りていて目詰まりが問題であるときに、いやいや、皆さん、節約してくださいということを申し上げると、日本国民は、政府が呼びかけると本当に一生懸命協力してくださるという国民性でありますので、例えば健康を害するようになるまで外出を控えるとか、そういうようなことは私は全く望んではいないので。少なくとも年を越せるところまで油の量は、我々、必要な量は確保できていると思っていますし、ナフサについても年を越せるというめどがあると思っていますので、現時点において何か規制的な手法までやるべきではない。

 ホラーストーリーと言った意味は、余り外出を控えていただいて健康を害するとか、そういうようなことを望んでいないということを申し上げたつもりでございます。

長妻委員 事実として、石油化学工業協会というところの最新のデータだと、三月の生産量を出しているんですね。エチレン、医療用手袋等に使う原料にもなります、あるいは低密度ポリエチレン、これは包装フィルムとか食品ラップとか。それぞれ、前年同月比、生産が四割減、四割減っているんですね、生産量が。不足しているわけですよ。

 多分、これも、いやいや、大本が目詰まりだから、大本の目詰まりを解消すれば大丈夫だとおっしゃるんだと思いますが、そうは思えないですよね。これほど長期にわたり、これほど多くの方が本気で心配していて、データもどんどん出そろっているときに、是非、手遅れにならないように、もっと厳しくチェックいただきたいというふうに思います。

 時間もありませんので、最後に、シンクタンクについて。これも非常に不可解な、この改正法案でシンクタンクを二つつくる、似たようなものを。はっきり言うと縄張争い、内閣府と経産省の縄張争い、例によって。それによって、同じようなものを二つつくる、こういうまたとんでもないことがこの法案にあるわけですが、法案というかもう既にある、ほかのところで仕組まれているシンクタンクとの重複ということなんですけれども。

 今年一月の経済安保の有識者会議で、有識者からですよ、多くの有識者からこういう声が出ているんですね。まだ二つのシンクタンクができていないんですよ。一つは、経産省の独立行政法人経済産業研究所の中に設置する経済安保の研究をするための総合的なシンクタンクというもの。もう一つが、内閣府に設置する重要技術戦略研究所というもの。似たようなものを二つ、まだできていないんですが、つくろうとしている。これについて、有識者会議ではこういう議論がありました。

 議事録を見ますと、一本化を主張してきているが、なぜ別組織としてスタートするのかと。あるいは、別の方は、そもそもできる前から二つの組織を容認して、将来的には一本化すべきというのは、逆に言うと有識者会議は何をやっていたのかと言われるのではないか、経済安保、焼け太りということを言われかねないというのが正直な感想だと。

 政府が招集した有識者会議でぼろくそに言われているんですよ。出自の関係で二つの組織をつくらざるを得ないともう見抜かれているんですよ、有識者に。出自というのはどこからという。

 また、別の有識者は、シンクタンクについて、二つの組織をつくるという点は非常に違和感がある、一本化すべきだと提言するのが一般的な考え方であり、政治向きにもそう思われるのではと思うと。そのとおりですよ、政治向きにも。二つの組織をつくると、総務、会計、人事といった部門に重複が生じると。

 ぼろくそに言われているけれども、有識者の方は修正すると思いきや、そのまま出てきちゃった。厚顔無恥と言うんですかね。

 大臣、政治主導でこれを見直すということを宣言していただけませんか。つくる前に一つにしてつくるというんならいいですよ。

小野田国務大臣 総合的な経済安全保障シンクタンクは、今般の法改正で法的に位置づけられ、公的機関である独立行政法人内に政府主導で設置されるものであり、政府の要請に即応することも含め、外交、情報、防衛、経済、技術の専門性を有する調査研究を実施し政策提言を行う唯一の政府系シンクタンクでございます。

 他方、重要技術戦略研究所については、一般財団法人として設立される民間の機関であり、技術に特化してアカデミアも巻き込む形で産官学連携による科学技術戦略の推進等に加え、大学と連携した人材育成を行うことが期待される。

 というふうに、二つのシンクタンクは想定されている役割及び組織体制が異なることから、まず、各シンクタンクがそれぞれの役割に基づいて設立され、活動を進めていくことが重要である。

 その上で、有識者会議の御提案を踏まえ、そういったいろいろな組織体制の違いであるとか、アカデミアの関与といった論点も検討する必要はありますが、設立後の活動状況を見つつ、早急に統合の在り方に向けた検討は進めてまいりたいと考えています。

長妻委員 これは駄目だと思いました。ありがとうございます。

山下委員長 次に、阿部司君。

阿部(司)委員 日本維新の会の阿部司です。よろしくお願いいたします。

 経済安全保障推進法改正案について、三点お伺いをしてまいりたいと思います。

 我が党は、本年三月五日に、経済安全保障担当大臣、小野田大臣に対しまして、経済安全保障法制に関する提言を申し入れました。サプライチェーン強靱化、基幹インフラ制度への医療分野追加、今、長妻委員からもあった総合的な経済安全保障シンクタンク、そしてデジタル赤字の解消、この四本を我が国の経済安全保障を支える柱として位置づけたものであります。

 この四本のうち、本改正案を拝見しますと、三本については相当程度我が党の提言と方向性を共有する内容が盛り込まれておりまして、政府の取組に敬意を表したいと思います。

 一方で、残る一本、デジタル赤字の解消、ここに本日の質問の焦点を置いてまいりたいと思います。

 まず、研究開発支援の対象範囲について伺います。

 我が国のデジタル赤字構造に対抗するためには、生成AIの基盤モデル、計算資源、データ基盤、国産クラウドサービス基盤といったデジタル先端領域そのものへの研究開発支援を、経済安全保障の枠組みの中で強化していくことが極めて重要であると思っております。

 本改正案の第四章による指定基金協議会の対象範囲の拡大によって、これらの領域は、本改正の射程に、新たに、あるいは実質的に入ってくると理解してよろしいでしょうか。内閣府の見解をお伺いいたします。

    〔山下委員長退席、工藤委員長着席〕

米山政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のような、デジタル関連技術の重要性、こちらは内閣府としても十分認識してございます。現在、経済安全保障重要技術育成プログラム、いわゆるKプログラムにおきまして、先進的サイバー防御機能、分析能力強化に関する技術でありますとか、ハイブリッドクラウド利用基盤技術の開発といった研究開発等につきまして、経済安全保障推進法に基づき、指定基金協議会での関係行政機関等による伴走支援を既に実施しているところでございます。

 さらに、今般の法改正も踏まえまして、デジタル関連技術を含む経済安全保障上重要な技術の研究開発等を引き続き推進してまいりたいと考えてございます。

阿部(司)委員 ありがとうございました。デジタル分野を、引き続き本制度の枠組みで支援をしていくということで受け止めました。

 他方、本改正のポイントとしまして、あくまで、この対象の法人の拡大であって、対象分野を新たに切り出して位置づけるものでもないということを理解いたしました。デジタル分野を経済安全保障の中でどのように位置づけていくかという論点は引き続き残っているということかと思います。この点は、後ほどの大臣質問でお伺いをしてまいりたいと思います。

 続いて、デジタル産業の海外展開についてお伺いをしてまいりたいと思います。

 デジタル赤字の解消には、海外への支払いを抑える側だけではなくて、いかに我が国のデジタル産業の海外展開をしていくか、すなわち、海外からの受取をどう増やしていくか、ここの戦略こそが本丸であると思います。

 我が党の提言におきましても、同志国のソブリンクラウドですとかデータセンターが我が国の技術を活用してつくられていくことになれば、デジタル赤字の縮小のみならず、政府間の連携の強化にもつながると指摘をしたところであります。

 本改正案では、新たに特定海外事業の促進に関する基本指針を策定することとされておりますけれども、この基本指針におきまして、同志国、グローバルサウス諸国向けのソブリンクラウド、データセンター等のデジタルインフラ案件を本制度の支援対象として明示的に書き下すこと、これを含めて、本制度をデジタル産業の海外展開支援に積極的に活用していくこと、このお考えはないか、内閣府の御見解をお伺いいたします。

泉政府参考人 御指摘ありました、特定海外事業の促進に関する制度でございますが、こちらは、我が国の経済安全保障上重要であるが、採算性に不確実性があるため、既存の支援ツールだけでは民間企業から十分な投資が行われない海外事業につきまして、国の支援を呼び水として民間企業の参画を得ることにより、当該事業を実施可能とするものでございます。

 それで、具体的な支援対象といたしまして、まず一つ目に、重要な物資の国際的な輸送網の強靱化、二つ目に、我が国への重要なサービスの提供、そして三つ目に、重要な技術の海外展開に資する海外の施設整備等の事業、これら三つを支援することとしてございます。

 制度の施行後につきましては、個別の事業内容等について確認する必要はありますものの、我が国企業が計画する、御指摘のありました海外におけるデジタルインフラ案件を支援対象とすることもあり得ると考えてございます。

 それで、今私が申し上げましたように、この法律におきまして本制度の支援対象を定義しておりますので、特定海外事業の促進に関する基本指針において個別の重点分野を設定するということまでは想定しておりませんけれども、議員御指摘のデジタルセンターなどのデジタルインフラ案件につきましては、ただいま申し上げました法律に規定されている、我が国への重要なサービスの提供、そして重要な技術の海外展開に該当し得るものでございまして、個別の事業内容等を確認の上で、我が国の経済安全保障上重要と評価される案件が出てくれば、政府として適切かつ着実に支援をしてまいりたい、このように考えてございます。

阿部(司)委員 御答弁ありがとうございました。

 新制度の下で、デジタルインフラ案件については支援対象になり得るという御答弁をいただきました。前向きに受け止めております。

 その上で、改めて申し上げたいと思います。デジタル赤字の解消の本丸であるこの海外展開支援、本制度の重要な活用領域であることが現場の事業者にとって読み取れる形で基本指針に書き込まれることを強く要望いたします。

 最後に、大臣にお伺いいたします。

 ただいま政府参考人から、第四章の指定基金協議会、そして第五章の二の特定海外事業促進制度、いずれについても御答弁をいただきました。本改正案の枠組みの中で、デジタル分野への支援は様々な形で可能であるということは確認できたかと存じます。

 他方、我が党としましては、このデジタル分野は経済安全保障の中核に据えるべき領域であって、この制度の対象として入り得るというレベルにとどまるものではなくて、柱として明確に位置づけるものだと考えております。冒頭申し上げましたとおり、本改正案は我が党の提言の四本柱のうち三本については方向性を共有する内容となっておりますけれども、残りの一本、この第四の柱として位置づけたデジタル赤字の解消につきましては、まだ正面から制度化されるまでには至っていないと認識をしております。

 経済産業省の推計によりますと、デジタル赤字は将来的に極めて大きな規模に拡大し得るとされまして、これは単なる経常収支の赤字ということだけではなくて、我が国の付加価値創造力ですとか、雇用環境ですとか、ひいては国家の競争力そのものに直結する大きな課題であると認識しております。

 本改正の成立後の基本指針の策定、運用、そして次の制度設計に向けて、デジタル分野をこの経済安全保障の柱として明確に位置づけて、各省庁における施策の総合的な検討を一層進めていくお考えはないか、小野田大臣、御見解をお伺いいたします。

小野田国務大臣 クラウド等のデジタルサービスが社会活動の基盤として役割を増している中で、デジタル関連収支の赤字、いわゆるデジタル赤字が拡大し続けるということは、我が国の経済成長、経済安全保障の観点からも望ましくないと考えております。

 その上で、デジタル赤字の解消に向けては、まさに御党の御提言にもあるとおり、各省庁における施策の総合的な検討を一層進めていく必要があるというふうに認識しております。

 具体的には、日本成長戦略におけるAI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティーなどの戦略分野において、フィジカルAIなど新たなデジタル技術の研究開発、企業など事業者の現場データのAI化、データセンターの国内投資等を促進しているものと承知をしております。

 また、経済安全保障推進法においても、先ほどもいろいろありましたが、次世代に向けた基盤クラウドプログラムの技術開発や、開発に必要な生産基盤の整備を支援しているほか、今般の改正法案において措置する特定海外事業促進制度の活用によるデジタル関連産業の海外展開支援も可能となるなど、デジタル赤字の解消に資する施策も実施可能となっております。

 現段階において、本法改正案に基づく基本方針の改定等の中でデジタル分野をどのように位置づけるかを予断するものではありませんが、経済安全保障政策の推進に当たっては、絶えず変化する国際情勢や社会経済構造等を踏まえて不断に見直しを行うことは重要であると認識しておりまして、御指摘のデジタル分野の自律性についても、こうした見直しの中で対応を検討してまいりたいと思います。

阿部(司)委員 是非、よろしくお願いします。

 終わります。ありがとうございました。

工藤委員長 次に、森ようすけ君。

森(よ)委員 国民民主党の森ようすけでございます。

 赤澤大臣、小野田大臣、よろしくお願いいたします。

 まず、赤澤大臣にお伺いしてまいります。イラン情勢を踏まえた経済安保政策についてお伺いをしてまいります。

 いろいろ、各対策を今打たれていると思うんですが、このイラン情勢を受けて、ナフサであったり重要物資の供給不足ということが生じているところであります。政府においては、必要な量というのは足りていて、ところが、目詰まりであったり供給の偏りがあって、なかなかサプライチェーンの川下、隅々まで行き渡っていない事象が発生しているというような御説明をされております。ところが、最近、報道を見ると、ポテトチップスの話であったり、ビスケットの話であったり、様々、民間企業の苦しい現状の声が出ていて、本当に供給量全体が足りているのかと不安に思うところではあるんですけれども、現状においては供給の偏り、流通の目詰まりが原因だというふうに説明されているところであります。

 イラン情勢などによる、原油が届かなくなって、ナフサが足りなくて、それでサプライチェーンの隅々までこういった物資が届かないといった事態は、これまでにおいても、例えば石油の備蓄であったり様々施策は取られていて対策は取っていたと思うんですが、こうした事態について従来から想定をしていたものなのか、それともなかなか想定し得なかったものなのか、その点について御見解はいかがでしょうか。

赤澤国務大臣 全体として申し上げれば、想定しているからこそ、原油について言うと八か月の備蓄があり、世界でそれだけの備蓄を持っている国はほかにないということであります。

 今般のイラン情勢が緊迫化する前から、我が国は、一九七三年のオイルショックの後、七五年に石油備蓄法で民間備蓄を法的に義務化しました。八七年から国家備蓄を開始するなど、半世紀にわたって備蓄量の確保に取り組んでいるということで、国家備蓄、民間備蓄、産油国共同備蓄を合わせると八か月分の石油を備蓄しており、世界でそういう国はほとんどない。東南アジアの国だと大体一か月から四、五か月ということで、もう既に経済非常事態宣言を出されている国があるという事態であります。アジアでも、我が国同様、原油のホルムズ海峡依存度が高い国が多い一方で、備蓄についてはそういう状況なので、そういう意味では、全体として申し上げれば、今回のような事態を我が国が一番想定をし、備えをしてきたということは言えるんだろうと思います。

 ナフサについても、平時から、国内精製に加えて中東以外の国からの調達も行うことで調達元の多様化を進めてきたところでありまして、事前の備えを強化してきた、その結果、今回の中東情勢の緊迫化後も我が国全体として必要な量は確保できている、それも原油、ナフサともということで、年を越えて量は確保できるということだと思います。

 加えて申し上げれば、いつも申し上げているとおり、供給の偏り、あるいは流通の目詰まりがあるので、それについては情報を集約しながら一つ一つ確実に解消しており、引き続き、国民の皆様の命と暮らし、そして経済活動に支障がないように、対応に万全を期してまいりたいというふうに思っています。

森(よ)委員 石油の備蓄であったり、そうしたことは先人の方々がすばらしいことをされていた、それはもうそのとおりだと思います。ところが、実際、問題が起きているわけじゃないですか。供給量は足りていますと言っているけれども、実際に、中小企業であったり個人事業主だけかなと思っていたら、大手企業もなかなか、物資が足りないからいろいろと販売の、生産の停止とか包装を変えたりとかしているわけなんですよね。なので、実際に問題は生じているんだと思います。

 なので、備えはされてきたんだと思うんですが、どちらかというとサプライチェーンの上の方をこれまではずっと重視してやってきたところが、今回の事象というのは、恐らく川下の方の、できたものをしっかりと隅々まで届けるというところに何か課題があったのではないか、それが今後の経済安保政策を考えていく上で、在り方を見直していく上で必要な方向性なんだろうなというふうに個人的には捉えているところであります。

 今、政府においては、供給の相談窓口というのを設けて、実際に足りていないところは、その窓口を通じて声を上げればピンポイントで一つ一つ対応すると。すばらしい取組だと思います。それに応じて各種要請をしたり、様々していると思うんですが、そうした窓口を設けることで、恐らくいろいろ課題が見えてきているんだと思います。こういった理由によって目詰まりが起きていた、こういった理由で供給の偏りが起きていた、多分そういうのが、今、赤澤大臣が一番お詳しいと思うんですが、実際に届いた声を踏まえて、どういったところが主な原因だったというふうに現時点で捉えているのか、その点をお願いいたします。

赤澤国務大臣 先ほどの、今委員がおっしゃったことについて一つだけ申し上げれば、過度に楽観的なのも過度に悲観的なのもよくないので、これは八か月の備蓄をもしやっていなければ今どうなっていたかを考えていただくと、やはりそれなりに先人の備えというのは敬意を払うべきだと思いますし、あと、起きている問題については万全を期していきたいと思います。

 その上で、これは繰り返し発信をすることに意味が大分あると思っているので申し上げていますが、全体量としては石油もナフサも年を越えて確保できる見込みがありますが、一部で供給の偏りや流通の目詰まりが発生しています。

 それで、どんなパターンがあるのかということですけれども、まさに一部の上流から中下流のメーカーが今後の原材料調達の見通しを保守的に見積もり、要するに、来月は未定だと川上に言われると直ちに供給量を絞ってしまう、今月は大丈夫だよと言われてももう今月から絞ってしまうというようなことが起きます。端的に言うと、四月は今までどおり、五月は未定と言われた途端に、四月から供給量を半分にして五月に優先順位の高いところにちゃんと供給できるように備えるみたいな、それが一つです。

 もう一つは、一部の流通、需要家が、今後の調達の見通しに不安を抱き過去の実績を超える量を過剰に発注する。私の地元の工務店では、赤澤大臣、大丈夫だ、私はいつもの十倍発注しておいたからという方がおられて、それでは駄目だなということであります。

 これを解消していくために、関係省庁に設置された情報提供窓口の情報を集約し、目詰まり箇所を特定した上でサプライチェーンの関係者に対して原料の供給見通しを共有する、来月もちゃんと原料は入ってくるからということを川上に確認した上でお伝えをするということ。あるいは、供給を制限する前に、不安があればまず経産省に相談してくれ、すぐに、まあ、いいんですけれども、マスコミにまず話すというと不安が非常に増えるので、その前に経産省にちゃんと言ってくだされば解決しますよというような話とか、あるいは、需要側にも業界団体を通じて通常量の購入を維持するように、前年同月比ほぼ同じ量を仕入れるようにしてくださいねみたいなことをお願いする。こういったものも、いざ一人親方とかの工務店になるとなかなか業界団体から届かないので、むしろホームセンターにポスターを貼るとか、そういったことを一生懸命やっております。といった対応を通じて目詰まりを順次解消してきております。

 引き続き、国民の皆様の命と暮らし、そして経済活動に支障がないように取り組んでいきたいと思います。

森(よ)委員 ありがとうございます。

 私も、備蓄とかこれまでの取組はすばらしいと思うんです。ただ、今回というのは、その備蓄をしていたけれども起きてしまった課題なので、恐らく別のところに課題が出てきているんだと思います。それがまさに今大臣が御説明いただいた幾つかの事例に基づく原因、要因なんだと思います。まだ事態が落ち着いていないわけですから、現時点において、評価をして、どうやって見直していこうという方向性を示すのはなかなか難しいんだと思います。

 であるからこそ、事態を落ち着かせることをまず最優先で取り組むというのはそのとおりなんですが、この事態が落ち着いたタイミングでしっかりと迅速に、今回何でこういうことが起きたのかという評価をしっかりと整理をして、そして必要な経済安全保障政策につなげていく。特に、今これは法案の審議ですから、経済安全保障推進法が我が国の経済安保政策の全部を見ているわけではないので、パッケージで、法体系もそうですし、経済安保政策全体を含めて今後見直しを行っていくべきだと思うんです。

 今回の法律においては、見直しの規定というのが置かれております。附則において、施行後三年を目途に見直しを行っていくというふうに書いているんですが、AIの話もありましたが、イラン情勢が出てきて、AIが出てきて、三年は待っていられないと思うんです。

 であるからこそ、赤澤大臣として、まさに物資の供給不足に一番直面している、担当されている大臣として、事態が落ち着けば、迅速に法体系も含めて政策体系全体の見直しと検証を速やかに行っていくべきだと考えているのか、捉えているのか、その点、御見解いかがでしょうか。

赤澤国務大臣 まず、一つ申し上げておきたいのは、私自身が対応を大筋において間違っていないと思っているのは、一番やってはいけないのは、私自身は、不足もしていないのに足りていないというような情報を万が一発信をすれば、これは不安の余り物すごい勢いで買占めが起きますから、そういう事態を招いていないということについては一定の対応の成果なんだという御理解はいただきたいと思います。

 その上で、これはコロナのときも一緒ですけれども、いつのタイミングで検証するのかというのは結構大事なんです。火事場で検証しようとするとなかなか、どうなっていましたかと聞く相手側も今火事場なので大変だったりいろいろなことがあるので、検証のタイミングというのは当然あると思いますが、委員御指摘のとおり、こうやって私も実際目詰まりあるいは偏りが生じていることは当然自認をしておりますので、それを少しでも防ぐ手だてはなかったか、日頃からの国民の皆様への周知とか理解を得る努力とか、こういう事態に少しでも心構えも含めて備えておくとか、いろいろなことも含めて、やれることがなかったかみたいなことは、不断に見直しをしていくということは必要だろうと思っています。

森(よ)委員 私も、事態を一日でも早くまず落ち着かせる、火事場で検討しても仕方ないので、それは大前提に置いた上で、しっかりと終着点が見えてきたときに評価を迅速に行っていく。加えて、今回様々対応されているのは評価しております。窓口をつくったりとか要請をされたりとかされておりますが、これは法律に基づく枠組みではないというふうに認識をしております。であるからこそ、例えば、法律に基づく新たな仕組みが必要なのか、そもそも必要なくて今回の対策で満点だったのかとか、そういったことをしっかりと振り返って検証していくことが大事だと思うので、是非迅速にタイミングを見計らってやっていただきたいなというふうに考えているところでございます。

 小野田大臣への御質問に移ります。

 テーマが変わりまして、今回の法改正によって指定基金の対象拡大というものが規定されております。指定した基金について協議会を設置して、その構成員には守秘義務が課されるので、いわゆる機微情報、研究に有用な情報をしっかり提供を行うことができるということで、方向性としてはいい枠組みだと思います。

 ところが、この指定基金の対象範囲を拡大することによって、やみくもに基金が増えることにつながるのはよくないと思っております。恐らく政府もそうではないというふうに考えていると思うので、今日しっかり明言を是非いただきたいんです。今回の対象拡大において、設置済みの基金について協議会の設置を可能とするものであって、新たな基金の設置であったりとか予算獲得を可能にする、特に、この法改正によって、これが理由になって拡充していいんだよとか、そういう説明には使わないというふうに是非明言いただきたいんですが、いかがでしょうか。

小野田国務大臣 本法案の指定基金に関する改正は、指定基金協議会の設置を可能とする範囲を広げるものであって、委員の御指摘のとおり、新たな基金の設置を可能とするものではなく、また予算措置の在り方を決めるものでもございません。

森(よ)委員 明言いただいて、ありがとうございます。

 続いて別の質問に移ります。

 この法律においては、特定重要物資の様々な支援措置が行われております。物資を指定して計画を出させてそれを認定して、その計画に基づいて各種支援を行っていく、そうしたスキームの法律になっていますが、この支援の効果そして検証をどのように行っているのかということについてお伺いをしていきたい。

 具体的には、各事業については各省庁が担当になるので、各省庁が予算をつくって、それに基づいて支援を行っていくという形なんですが、各省庁の検証だけではなくて、しっかりと内閣府において横串を通す。経済安保法を所管する内閣府として、横串として責任を持って各事業がしっかりと効果をもって行われているのか、加えて、計画の進捗がスムーズに行われているのか、駄目だったときは取消しをするのか含めて、そうした検証をしっかりと行っているというふうに認識をしているんですが、そうした効果をどのように考えているのか、そして検証をいかに行っているのか、その点について参考人にお伺いいたします。

殿木政府参考人 お尋ねの件でございますが、特定重要物資の安定供給確保に関する取組は、物資の生産基盤の強化に工場の新設や生産ラインの増設を伴うことから、開始から三年以上にわたる期間を要する認定計画ですので、すぐに効果が表れ検証できるものばかりではないですが、おおむね順調に進んでいるというふうに評価しているところでございます。

 例えば、需給の逼迫に備えた液化石油ガスの余剰の確保でございますとか肥料原料の備蓄、あるいは永久磁石、航空機部品、工作機械などの生産能力の強化といった取組により、既に安定供給確保の効果が出始めているところでございます。

 また、お尋ねの点に関して申し上げれば、認定供給確保事業者からの報告を踏まえて毎年度各物資の主務省庁と内閣府が連携して供給確保計画の進捗状況を評価しているところでございます。

 より具体的に申し上げます。昨年十月に実施した評価では、令和六年度までに認定した百二十一件の取組のうち約六割が計画どおり又は計画よりも前倒しで進捗してございます。その一方で、三割につきましては、人手不足による建設工事の遅れ、資材価格の高騰による投資額の見直し、電気自動車の需要減少に伴う投資の後ろ倒し等によりまして、軽微な遅延も含めた遅延でございますとか計画変更があったところでございます。また、五件については、計画継続が困難となりましたため、係る案件につきましては、いずれも、先ほど御指摘がございましたとおり、助成金の全額を返還させるという措置を実施しているところでございます。

 有識者による評価を踏まえながら、このような効果検証の取組を含めて進めてまいって、引き続き関係省庁と連携しながら重要な物資の安定供給確保にしっかり取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。

森(よ)委員 ありがとうございます。

 フォローアップを丁寧に行っていただいており、二〇二三年度は認定の取消しをしたのが一件、二〇二四年度は五件と今手元にデータがあるんですが、こうしたふうに認定取消しの件数が増えているのがいいことなのか悪いことなのかはちょっと何とも言えないところですが、しっかりと検証はしていただいているんだなというような印象を持っております。

 追加でちょっとお伺いさせていただきたいんですが、一つ気になるのが、予算総額、これは昨年度の数字なので少し古いんですが、二・三八兆円、二・四兆円ぐらい予算総額がありました。一方で、認定した計画に基づく助成額を見ると一・四兆円くらいということで、いわゆる予算総額としてはしっかりとある一方で、認定された計画に基づく使い道が決まっている予算というのは六割くらいというのが現状だというふうに認識をしていて、六割はちょっと低いなというような印象を持って、せっかく予算を組んでも四割はまだひもづく計画がありません。

 これについて、数字も含めて、六割というのが多いのか少ないのか、そして課題感をどのように持っているのか、その辺り、もし御答弁が可能でしたら、よろしくお願いいたします。

殿木政府参考人 お尋ねの件でございますが、委員御賢察のとおり、分野ごとにいろいろと異なる事情がございますので、一概に評価するということは難しいのでございますけれども、六割以外のところでも今話合いを進めているところとか、予算について無駄遣いあるいは取り過ぎというようなことがないように、我々としてはしっかり対処しているところでございます。

森(よ)委員 法律の枠組みがよくても、予算を確保しても、うまくそれが予算に、認定計画にひもづかなければもったいないことです。六割は低いな、少ないなというふうに感じますので、そこは是非しっかりと、予算を取ったのであれば、それを取る段階からしっかりと具体的に数字が見えた状態で要求をしていく、そして取れた予算についてはしっかりと執行していくということが大事だと思いますので、その点は今後の執行において是非配慮、努力していただきたいなというふうに考えております。

 今回の法改正においては、特定重要物資の供給に不可欠な役務に関する措置というものが盛り込まれているところであります。資料の中では、光海底ケーブルの敷設であったり人工衛星の打ち上げということが例示として挙げられておりますが、何かせっかくの法改正なのに二つしか具体例が見えないのはもったいないなと思いますので、是非ほかに想定している事例があれば教えていただきたいんですが、いかがでしょうか。

殿木政府参考人 お尋ねの件でございますけれども、これからというところがございますので想定というところでございますが、ほかには、例えば、輸送のうち、一般的な物資の輸送という汎用的なものではなくて、LNGの輸送のように特殊な設備、専用の設備が必要な輸送については対象として該当し得るものと考えているところでございます。

森(よ)委員 ありがとうございます。

 こうした役務に関するところで今回は規定が設けられて対象が広がっていくわけでありますが、具体的にどういった取組方針が示されて、どのような数値目標が置かれるのかというところについてお伺いをしたいです。

 これまでにおいては、例えば、工作機械の場合ですと、二〇二五年に年間八万台、二〇三〇年に年間十一万台というような生産能力強化の目標が据えられているわけでありますが、今回、光海底ケーブルの敷設であったり人工衛星の打ち上げの場合、取組方針というのを作って、具体的にどういった数値目標が置かれるのかというところもお伺いしていきたいです。

 例えば、今日、参考人の質疑で光海底ケーブルのお話が出てきましたけれども、実際に敷設船の、所有する船の数を幾らにするとか、切断されたケーブルを例えば修理するのに、何キロくらいのケーブルを年間修理する能力がありますとか敷設する能力がありますみたいなやつで、様々目標の置き方はあると思うんですが、その点、この審議の段階で是非具体的に教えていただけるとありがたいんですが、いかがでしょうか。

殿木政府参考人 お尋ねの件でございますが、まず一般的に申し上げれば、取組方針において定められる数値目標としては、例えば、役務の提供能力でございますとか、提供により供給される物資の数量を指標とすることが考えられるところでございます。

 仮に海底ケーブル敷設や人工衛星打ち上げに関して支援を行うこととなった場合には、こうした考え方を踏まえながら、主務大臣が適切な指標を設定することになるかというふうに思っているところでございます。

森(よ)委員 役務の提供能力のような目標を据えられると。それに基づいて様々な政府による支援が行われていくわけですけれども、今日の参考人質疑では、NECの方が海底ケーブルの話をされていて、いろいろ課題と求める支援策というのを御説明していただきました。

 具体的に紹介させていただくと、NECさんにおいては、敷設船、長期のチャーターで三隻しかありませんと。競合の事例を見ると、アメリカにおいては八隻、自社保有ですね。フランスの会社によると四隻、こちらも自社保有しております。売上げの現状を見るとNECさんは二年連続赤字、資料で説明もされておりました。生産設備で見ると、国内の生産拠点は一か所しかありません。代替拠点がなくて、災害や有事の際には事業停止になるということで、これは日本だとNECさんしかやっていないわけですから、加えて一つしか生産拠点がないので、何かあったときは大変だと。

 これは競合比較を見てみると、アメリカの会社では、生産能力の強化、拡大に向けて投資を拡充しています。フランスにおいては、生産能力の拡大への投資はもちろんなんですが、光海底ケーブルを積み込むときの経路について、地下トンネルを造ったり、積込みの岸壁を専用のものを造ったり、様々取組がなされているところです。

 原材料の仕入れについても課題感があるというふうに御説明をされていて、銅の高騰が止まらず、収益性を重く圧迫している、これで赤字になっておりますと。加えて、これは日本の話ではないんですが、外国においては法令に基づく許認可が複雑で長期化していきますと。こうしたことも課題として様々挙げられておりました。

 それに対して、政府への支援要望として、これまで行われていた開発費用の補助は引き続きしてほしいという話はあったのですが、例えば敷設船の取得に対する設備投資補助であったりとかケーブルの生産設備の拡充、こうしたことも要望されていたんですが、今回の法改正によってこれが対象になって計画が出てきますけれども、敷設船の取得であったり生産設備の拡充についても政府の支援が入り得る仕組みとなっているのか、その点についてお伺いいたします。

殿木政府参考人 お尋ねの件でございますけれども、個別の計画を見ながら、それが物資の供給に不可欠な役務であるかというところを判断しながらというところになりますけれども、そのような判断を踏まえた上で対象となり得ることはあるというふうに考えているところでございます。

森(よ)委員 もう少し具体的に教えていただきたいんですが、役務のところが注目されがちだと思うんです。なので、敷設船のところの支援というのは読み得るんだろうなと思うんですが、今日のNECさんのお話を聞いていると、生産設備であったりとか工場であったり、運ぶときだったりとか、そうしたところも是非御支援いただきたいとおっしゃっていたんです。

 なので、敷設船のような、いわゆる役務のところだけではなくて、ちゃんと生産設備とかそうしたところも認定がされれば含まれ得るということでよいのか、改めて御確認します。

殿木政府参考人 お尋ねの件でございますけれども、専らという条文の要件がございまして、そこは、例えば敷設船専用の工場とかというところであれば対象になるのでございますけれども、一般的なものであると、ちょっと対象とすることがなかなか難しい場合があるというふうに考えているところでございます。

森(よ)委員 専らその物品に対する生産設備であれば対象になるというふうに理解をさせていただきました。ありがとうございます。

 時間が迫ってきたんですが、今回、新しい改正の内容として、安定供給確保に支障が生じた場合の措置ということが設けられております。

 最後、大臣に一問お伺いしていきたいんですが、今回、こうした、いわゆる認定事業者がいたときに、原材料を供給する事業者が事業廃止をしたり事業譲渡をしたり海外移転をしたときに、安定供給の確保に支障が生じたときは主務大臣が必要な協力要請をできます、任意の要請ができますというような仕組みが設けられております。

 これは本会議でも聞いたんですが、本規定に基づく要請には一定の重みがあると考えておりますと答弁されたんですが、一定の重みというのがすごくふわっとしていて、本当に効果があるのかというふうにちょっと聞いていて思ったので、ここで改めてお伺いしたいんです。

 というのも、ビジネスは三方よしなので、いわゆる、これまでは、自社とほかの会社と消費者だったりとかちゃんと周囲に対して気を配るのがいい経営だと言われていましたけれども、これだけ事業環境が悪くなってくると、自社のことで精いっぱいだ、政府から要請をされてもそんなの聞けないというような声が正直出てくるのはあると思うんです。今回、任意の協力要請を設けることで本当に効果があるのかがちょっと不安なんです。そこの効果をどのように捉えているのか。

 加えて、これまではそれがなかったわけですから、いわゆる立法事実的な御質問なんですが、これまでこの規定がなかったことによって、要請をしても、それは受けられないよというふうに言われた事例があるけれども、この規定があると助かるよといった、そういった生の声は実際にあるのかというのはちょっと不安に思っていて、そうしたことも含めて、どれだけこの任意の要請に効果があるのか、最後にお伺いいたします。

小野田国務大臣 今般の改正では、認定供給確保計画に基づく取組が困難となる場合に、主務大臣が、計画の認定を受けていない事業者など、本法の支援の枠組みの対象ではない事業者も含めた幅広い関係者に協力を求めることができるようにするとしております。

 本規定の効果を定量的に述べることは難しいものの、おっしゃっていただいたように、これまでこうした規定がなく、各省庁が行政指導の範囲で関係者に対して協力を求めてきたところです。

 具体的にどういう声があったのかというのは、ちょっとここで今申し上げられる状況ではないのですが、ただ、今までは行政指導の範囲で協力をお願いしますと言っていたものを、本規定に基づく要請になることで、それではふわっとしていると言われますけれども、一定の重みがあるというふうに私どもとしては考えております。

 本規定に基づく協力要請を通じて特定重要物資の安定供給確保が図られるとともに、本法の支援枠組みの対象ではない事業者も含めた幅広いものにおける経済安全保障への意識が高まることの効果を期待しているところです。

森(よ)委員 ありがとうございます。質問を終わります。

 以上です。

工藤委員長 次に、牧野俊一君。

牧野委員 参政党の牧野俊一です。本日は、連合審査会におきまして質問の機会をお与えいただきまして、ありがとうございます。

 冒頭、ちょっと通告の順番が前後して申し訳ないんですが、まず小野田大臣に通告の五番目についてお伺いしたいと思います。

 先ほど衆院の本会議において外為法の改正が通過したばかりでございますけれども、こちらの改正によって、リスクの高い外国投資家が日本の社会インフラを担う企業を間接保有するといった、そういった危険な間接保有に対して一定の抑止力となるということが期待されるわけです。

 昨日の財金の委員会で、外資系の企業が契約ベースでインフラ事業に直接入ってくる場合については外為法の規制の対象外ですかというふうに片山大臣にお伺いしたら、そちらはちょっとカバーできませんというお答えでしたので、この点から、株式保有による議決権行使という形でなくても、実質的に運営を任されることによって、保守を後回しにされるとかサービスの質が低下する、災害からの復旧が遅れるとか有事における供給途絶のリスクが上がるといったことは生じ得るんじゃないかというふうに考えております。

 ここに対して、経済安保の観点から、各種業法の改定も含めた一定の抑止力とかリスク管理制度が必要になってくるというふうに考えますが、経済安保大臣としてのお考えをお聞かせください。

小野田国務大臣 委員御指摘のとおり、国民生活や経済活動の基盤になっている重要なインフラ事業が安定的に機能することは極めて重要でありまして、それもおっしゃっていただいたとおり、各事業における業法において安定的なサービスの提供確保義務等がかかることにより、その担保が図られているものと理解しております。

 その上で、経済安保推進法上の基幹インフラ制度では、基幹インフラ事業者が特定重要設備の導入やその維持管理等の委託をしようとする際に、事前に国に届出を行っていただき、当該特定重要設備が我が国の外部から行われる妨害行為の手段として使用されるおそれが大きいかどうかについて審査を行っております。審査の際には、一定のリスク管理を事業者に求める制度となっているというふうに考えています。

 引き続き、インフラ役務が安定的に提供できるように、今申し上げた基幹インフラ制度や、そして主務官庁における業法等の対応を通じて、政府一体となって取り組んでまいりたいと考えます。

牧野委員 ありがとうございます。

 基幹インフラ制度において、重要な施設に対する事前のいろいろな審査、そこをきちっとつくっていっていただいて、本当に、外為法とか株式による支配じゃないところで事実上の何かいろいろな運営におけるリスクが生じるといったことがないように、つくっていっていただきたいというふうに考えております。

 続きまして、今般の改正におきまして、基幹インフラ役務というところに医療が追加されるということに関連しまして、ちょっと厚労省の方にお伺いしたいと思います。

 今回、十六の重要指定物資の中に抗菌薬が指定されておりますが、この中でもベータラクタム系だけがその対象になっているのはなぜなのでしょうか。ベータラクタムの原末がほぼ一〇〇%中国依存であるという点は理解いたしますが、その他の抗菌薬の主系統においても、多くを中国とかインドとか海外にその原末を依存している状況であるというふうに認識しております。

 また、今後、ジェネリック化というものがどんどん医薬品の分野で進んでいくと、たくさんの企業がそこに参入して、なかなか国内企業の採算が取れないから国内で作るのをやめてしまって、また海外依存度が高くなるといった、同様の状況が他の重要医薬品でも生じ得る心配もあるんじゃないかと思いますが、こちらの点について厚労省のお考えをお聞かせください。

森政府参考人 抗菌薬の特定重要物資の指定についてのお尋ねでございますが、これまで、経済安保法に基づく国産化の支援対象の検討に当たっては、重要な医薬品成分、それぞれについて医療上の必要性の整理それからサプライチェーンリスクに係る調査を行って、その結果として四種類のベータラクタム系抗菌薬を特定重要物資に指定し、製薬企業が国内で原薬等を生産する体制の整備、それから備蓄の積み増しなどを行ってきたところでございます。

 委員御指摘のように、医療環境だけじゃなくて地政学リスクも絶えず刻々と変化していくことを踏まえて、当然重要な医薬品のサプライチェーンについても定期的に点検を行っていくことが必要だというふうに考えておりまして、令和八年度にもサプライチェーンの調査を行うこととしておりまして、その結果を踏まえて、特定重要物資への追加も含めて必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

牧野委員 ありがとうございます。

 今年度また再度調査が入るということですので、ほかの医薬品分野についても同様の心配がないかどうかしっかりと検証していただきたいというふうに考えます。

 今般のこの医療分野の追加におきまして、八十八の特定機能病院の一部に対して様々な設備に対する報告の義務が課されるといったことになるわけですけれども、大学病院などの特定機能病院が、ただでさえ非常に忙しいという状況の中で更に報告義務が課されて、より現場の業務を圧迫してしまうんじゃないかというふうな心配もしております。

 特にこの報告対象の設備に関しましては、患者の生命に直結するものという一つの選定基準が挙がっておりますけれども、例えば、人工心肺、それから人工呼吸器、輸液ポンプなどは基本的にオフラインで作動する機器類でございますが、こうしたものも報告の対象となるのか。あるいは、麻酔器というものは手術中に患者の命を管理する上で非常に重要な設備ですけれども、これは基本的に院内のLANとつながっていまして、電子カルテ上に麻酔の記録が自動で残るということが一般的でありますが、その電子カルテ自体が更にオンラインで外とつながっているという場合にはこの麻酔器も対象になるのか。ちょっとこの辺についてお聞かせ願えればと思います。

森政府参考人 病院等の指定に当たっての考え方でございますが、基幹インフラ制度に医療分野を追加することによって、事業において制度対応に当たって必要な事務的費用の負担が生じることも当然想定されるわけでございます。今回の措置が過度な負担とならないよう、まず、規制対象を真に必要な範囲にしていく、対象者に十分な準備期間を確保していく、それから事業者が円滑に準備を進められるよう制度周知、相談窓口を通じた個別相談を行っていくことによって丁寧に対応していくということを考えているところでございます。

 また、対象病院の指定に当たっては、特定機能病院を念頭に、本改正法案の施行時点で各地方ブロックに少なくとも一病院、その後、施行から三年程度の期間に各都道府県につき少なくとも一病院を指定していくという、段階を追って指定をしていくような手続を行うことで、それ以降に指定された病院というのは、先行する病院の知見等を参考としつつ対応できるような進め方ができないかというふうに考えているところでございます。

 今回の改正を着実に実施することができるように、事業者ともコミュニケーションを図りながら、必要な準備を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

牧野委員 済みません、後段のどういった機器類が報告の対象になるのかという点について御説明いただけますでしょうか。

森政府参考人 失礼いたしました。

 対象機器等については、そもそも基幹インフラ制度の対象となる特定重要設備というのは、役務を安定的に提供するために重要であり、かつ、我が国の外部から行われる特定社会基盤役務の安定的な提供を妨害する行為の手段として使用されるおそれがあるものというふうにされているところでございます。

 これらについては、経済安全保障法制に関する有識者会議や社会保障審議会医療部会において、当該設備が停止した場合の社会的混乱の規模、それから患者の生命に直結するか否かという点を踏まえて、電子カルテ、それから手術部門、集中治療部門、いわゆるICU等に関連する設備の中から指定することを想定しているところでございます。

 具体的な設備の範囲については、今後、更に関係者の意見もお伺いをしながら、現場の状況を踏まえて対応していきたいというふうに考えております。

牧野委員 具体的にどの機器が該当するのかということについてはこれからということだと思いますけれども、可能な限り現場の負担が重くなり過ぎないように調整をいただければと思います。

 それから、電子カルテに関して今おっしゃっていただきましたけれども、電子カルテとか電子処方箋につきましては、病院間で情報提供をスムーズにして重複検査を減らすであるとか、あるいは紹介状の内容を自院の電子カルテに手で打ち込むといった手間を省く等の利点が考えられます。

 これを実現する過程で、異なるメーカーの電子カルテの間で共通の情報フォーマットを作って互換性を持たせるというふうな仕組みにしないと、電子カルテの市場がただでさえどんどん寡占化が進んでいるのに、更なる寡占化を招いてしまって、非対応のメーカーの電カルを使っている医療機関からすると、システムの入替えに伴って多額のコストが発生する上に、私も前職の現場で電子カルテが変わって、それでかなり新しいカルテに習熟するのに苦労をして、現場の負担になるといったこともございました。

 なので、どうやって現場の負担を減らしつつ電子カルテ市場の競争環境も同時に守るのかという点について、お話しいただければと思います。

森政府参考人 電子カルテ等の競争性の問題でございますが、これらについては、全国の医療機関で電子カルテ等の情報を共有できるよう、電子カルテ情報共有サービスというのを構築して、今取組を進めているところでございます。

 この共有サービスに接続するためには、各ベンダーの電子カルテに一定の改修が必要になるんですけれども、ただ、その改修のために必要的な技術文書については厚労省のホームページで公開しているところであり、ベンダー各社において情報連携に向けた改修が可能であるというふうに考えております。この技術文書の中に具体的な外部インターフェースの仕様とかそういったものがありますので、どこのベンダーであっても基本的にはアクセスできるようにしてあるというふうに考えていただければと思います。

 こうした取組によって、御懸念のような医療機関間の情報連携ができる電子カルテが寡占化されていくようなことというのは、私どもとしては今のところ想定していないところでございます。

牧野委員 ありがとうございます。

 しっかりと競争環境を守りつつ、現場でより使いやすいカルテを作るという工夫の余地も残していただければというふうに思います。

 ちょっと時間がありませんので二つ飛ばしまして、今回、官民協議会というものができますけれども、質問通告の三ですね、官民協議会で機微情報を扱うに当たって、協議会の民間構成員に対してセキュリティークリアランスは適用されるのでしょうか。大臣、お願いします。

小野田国務大臣 官民協議会の参加者に対し、国家公務員と同等の守秘義務を課すこととした上で、政府から民間企業等に機微な情報を提供することを可能とするとともに、民間企業からの情報提供も容易にすることとしております。

 政府から提供する情報の中には、機密性の高い情報も含まれ得ることが想定されます。その場合には、必要に応じてセキュリティークリアランス制度も活用し、当該情報を取り扱うことが見込まれる者に必要な適性評価を実施することもあると考えています。

牧野委員 ありがとうございます。

 この官民協議会では、情報の流出に関しまして、情報漏えいの罰則は一般国家公務員と同じ五十万円以下の罰金又は一年以下の拘禁となっていますが、扱う情報の内容によっては、内容が特定秘密に該当するレベルのかなり高度な機密を扱うことも当然想定されると思うんですが、そうなった場合には、特定秘密保護法と同レベルの一千万円以下の罰金又は十年以下の拘禁などとそろえていくことも必要かと思いますが、大臣のお考えはいかがでしょうか。

小野田国務大臣 先ほどの答弁は繰り返しませんけれども、当該情報を取り扱うことが見込まれる者に必要な適性評価を実施することを想定しておりまして、委員御指摘の情報漏えいに対する罰則については、官民協議会に参画する者が推進法に違反した場合は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金、重要経済安保情報保護活用法に違反した場合は、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する、特定秘密保護法に違反した場合は、十年以下の拘禁刑に処し、又は情状により十年以下の拘禁刑及び一千万円以下の罰金に処するとされておりまして、取り扱う情報の機密性のレベルに応じて各法令が適用されることなどにより、適切な情報管理が行われるものと承知をしております。

牧野委員 レベルによって変わるということで、ありがとうございます。

 時間になりましたので、質問を終わります。どうもありがとうございました。

工藤委員長 次に、高山聡史君。

高山委員 チームみらいの高山聡史です。

 本日は、連合審査会ということで、赤澤経済産業大臣に、経済安全保障推進法の中でも特に経済産業省の所管分野に関連した論点についてお伺いしたいというふうに思います。

 まず、サプライチェーンの実態把握に関連して伺います。

 今般、中東情勢の緊迫化、とりわけホルムズ海峡をめぐる情勢悪化を背景として、ナフサなど石油関連製品の供給の偏りや流通段階での目詰まりが顕在化をしております。供給量全体では不足していないとしても、やはり偏り、目詰まりは起こるわけで、実際に様々な物資について、現場に届いていないという声であったりとか供給の継続性に対する不安があるわけです。

 これに対して、政府は、大臣自ら先頭に立って様々な声を聞こうとされておられますし、中東情勢関連対策ワンストップポータルなど、情報発信にも努めてこられたものと承知をしております。関係各位の御尽力には最大限の敬意を表した上で、今般の供給に関する課題、あるいは混乱に対する政府の実態把握に関しては、必ずしも迅速とは言えない、時間がかかるケースもあるのではないかと思います。

 昨日の内閣委員会での政府の答弁でも、即日から数日で実態把握ができるケースもあれば、何週間かかかるケースもあるということでした。これ、何週間かかかるからといって駄目だということを申し上げているわけではなくて、その時間がかかるケースがどういうものかというところをどのように把握されておるかということを伺いたいと思います。

 そこで、大臣に伺います。今般のような石油関連製品の供給の偏り、流通の目詰まりに対して、サプライチェーンの実態把握に時間がかかるケースの構造的要因を大臣としてどのように認識されておりますでしょうか。あわせて、この実態把握や対応を迅速化していくために、平時から、サプライチェーン可視化であるとかチョークポイントに関する情報集約の枠組みを整備する、関係省庁間で知見を共有し合うなど、どういう施策を進めていく必要があるとお考えか、大臣の御見解を伺います。

赤澤国務大臣 目詰まり解消に要する時間を短縮すべしという委員の問題意識だと思うので、そこは完全に共有をさせていただきます。

 原油や石油関連製品については、我が国全体として必要となる量は確保できている。サプライチェーンの幅広い事業者の不安を解消できるよう、こうした全体の供給状況や、あるいは一番最初に出てきた例だったと思いますが、カテーテルの滅菌工程に必要なボイラー用A重油を始めとする流通の目詰まり解消の事例などについて、丁寧に発信をしてきています。

 一部で生じている供給の偏りや流通の目詰まりの発生プロセスは、一つは、上流から中下流のメーカーが今後の原材料調達の見通しを保守的に見積もって供給量を制限するケースとか、あるいは、一部の流通、需要家が今後の調達の見通しに不安を抱いて過去の実績を超える量を過剰に発注をするケースが見られています。

 サプライチェーンの可視化については、平時、有事共に、どこから材料を仕入れるとか、そういう類いのことは企業の取引情報の秘匿性に留意する必要がある部分だということを強く感じております。

 現在、一人親方の個人事業者の工務店などから、シンナーや接着剤などについてのお困りの声が届いているところ、こうした個人事業者の状況を平時から全て可視化することも課題が非常に多いと思いますので、このため、まずは、地方の経済産業局や地方整備局と連携しつつ、きめ細かく現在の対応を続けていきたいというふうに思っています。

高山委員 ありがとうございます。

 今の御答弁に関連して、御答弁の中でも、民間事業者からの情報を開示してもらうといっても、取引情報をどれぐらい聞けるんだみたいなところがあるという内容かなと思うのですが、単に協力を求めるというだけではなかなか進まない。あるいは、そもそも平時においてそういった情報を聞くことが適切かといった問題はあるかと思うんです。

 今回、官民協議会という枠組みも設定されるわけですが、重要なのは参加するインセンティブがあるものにすることではないかなというふうに思います。すなわち、情報を一定、特にこういった有事のときには共有し合うということが、企業側にとってもリスクの軽減であるとか事業継続性の確保というようなメリットになるように、参加する事業者にきちんと、参加すれば逆に情報がフィードバックされるであるとか、そういった設計が必要ではないかなと思います。

 こういった情報共有の在り方について、大臣、もしお考えがあれば伺えないでしょうか。

赤澤国務大臣 重要な御指摘だと思います。

 情報共有は非常に大事で、我々がやったのは、不安の余り、川上から、川上が卸す量が四月は今までどおり、五月は未定だと聞いた途端に、川中のメーカーが直ちに四月は今までどおりと言われたのに供給を半分に削ったということが起きています。

 そういうのは、そういうメーカーがみんな不安になっているところを川上からきちっと、いつもどおり、今後も、来月も再来月もきちっと前年同月比同量が卸されてきますよというようなことが共有できると一気に目詰まりとかが解消いたしますので、どうやってそういう情報を共有していくのかという在り方についてよく検討するということについては、大いに意義のあることだと思います。

高山委員 ありがとうございます。是非、そういった情報がうまく流れるように設計をいただきたいというふうに思います。

 続いて、基幹インフラに関するお話をさせていただきたいと思います。

 基幹インフラの特定重要設備の導入、そして維持管理等の委託に関する事前審査制度、これ自体はもちろん意義深いことですが、サイバーセキュリティーの観点からは、事前に一回審査するということだけで十分ということではなく、今般のアンソロピック社のクロード・ミュトスを始め、高度なサイバー攻撃能力を持つAIが突然登場するということもございますので、急速に変化するサイバー脅威への備えというものには様々な取組が必要であるというふうに思います。

 サイバーセキュリティーの文脈ですと、アクティブサイバーディフェンスに関する法整備を含めてこれまでされてきたことと存じますが、サイバー領域に関する政府の対応能力強化というのは引き続き大きな政策課題だというふうに思います。経済産業省所管の基幹インフラ分野も、もちろんこのサイバー攻撃の大きな標的になるもので、その防御体制の強化は経済安全保障の根幹を成すものだと思います。

 そこで、赤澤大臣に伺います。経済産業省が所管する基幹インフラ分野のサイバーセキュリティー体制の強化について、今回の基幹インフラ制度の枠組みの中で、継続的、横断的な取組として制度化を含めて対応していく必要性について、大臣の御見解を伺います。

赤澤国務大臣 高度化するAIによるサイバー攻撃に対応し、レジリエンスを確保するため、まずは、所管業界であります電力、石油、ガス、クレジットカードの経産省所管業界に対して、経済安全保障推進法に基づく基幹インフラ制度の運用を通じて、特定妨害行為のおそれの低減に取り組んでいるところであります。

 また、高性能AIの出現も踏まえ、今月一日には、私から直接これらのインフラ事業者のトップに対して、組織のトップが主導して責任を持って必要なリソースを確保し対応すること、それが求めた一点目であります、二点目に脆弱性情報を早期に把握して対応すること、三点目には内部システムのあらゆる挙動を常に確認をする、いわゆるゼロトラストへの移行を徹底することといった要請を行ったところです。

 さらに、本年十月一日からは、サイバー対処能力強化法に基づき、政府全体として、これらの基幹インフラ事業者に対してサイバーセキュリティー事案が発生した場合等の報告が義務づけられることになっており、着実に取組を進めてまいりたいと思っています。

 これらの取組を通じて得られる知見を生かしつつ、引き続き、関係省庁とも連携して、基幹インフラ事業者のレジリエンスの確保に努めてまいりたいと思います。

高山委員 ありがとうございます。是非、今回のクロード・ミュトスの件を含めて、対応をしっかりと迅速にお願いしたいというふうに思います。

 やはりサイバー攻撃というのは、対応する側は所管業界ごとにあるわけでございますが、攻撃者からすると一番弱いところを攻撃するみたいなこともあるわけですので、例えば、金融業界では金融業界の、あるいは電力業界では電力業界のがあると思いますが、きっちりと業界あるいは所管の壁を越えて知見を共有し合いながら進めていただくことを期待して、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

工藤委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 アメリカ、イスラエルによるイラン武力攻撃に伴うナフサショックが深刻であります。まさに日本経済と国民生活を支える重要物資であるナフサ関連製品の供給不足、価格高騰は重大な事態にあります。

 その中で、私がお聞きをしている建設業者、建設職人の皆さんにおいては、シンナーや断熱材、塗料を始め建設資材が確保できない、防水工事業ではシンナー、コーキング剤の材料がない状態だ、通常一缶三千円くらいだけれどもメルカリでは二缶で二万円とか、通常四千五百円の養生テープも一巻一万円、二つで二万五千円、高くて買えない、こういう声が多数上がっているという状況であります。

 国交省にお尋ねします。スーパーゼネコンは資材を確保している。サブゼネコンは、資材はあるけれども不足しがちになっている。町場の工務店は、どこを探しても見つからないという声が寄せられております。企業規模によって資材確保に大きな差が生じているのではありませんか。

    〔工藤委員長退席、山下委員長着席〕

藤田政府参考人 お答えいたします。

 建設業において、中東情勢の影響により、建設資材の価格高騰、供給の偏り、流通の目詰まりが生じ、その解決に向けた取組が着実に進められておりますけれども、特に工務店や一人親方など経営規模の小さい事業者において、建設資材の安定確保への懸念が大きいものと認識してございます。

 国土交通省におきましては、建設業や住宅関連の団体等へのヒアリング等により建設資材の価格や需給動向などを把握するとともに、相談窓口を設置し、目詰まりの情報の提供や建設工事の施工予定に見合った適切な調達を呼びかけるなど、経済産業省等と連携して、建設資材の供給の安定化に取り組んでいるところでございます。

 特に住宅資材につきましては、今月一日に住宅分野の情報提供窓口を新たに設置し、全国建設労働組合総連合や建築確認申請の窓口など、多様なルートを通じまして、工務店や一人親方を含む住宅供給事業者に対しその周知を図るなど、取組の強化をしているところでございます。

 引き続き、工務店や一人親方を始めとする小規模事業者の方々からの現場の生の声にもしっかり耳を傾けながら、経済産業省や関係団体とも密接に連携しつつ、建設資材の供給の偏りや流通の目詰まりの解消等にスピード感を持って取り組んでまいります。

塩川委員 大手はあるけれども町場の工務店には物がない、こういう状況ではやっていけないわけですよ。

 政府は、日本全体としては必要量を確保している、一方、供給の偏り、流通の目詰まりがある、様々な分野の情報を収集し、解消の努力を図っていると言っておりますけれども、しかし、日本全体では必要量を確保するといっても、届いていない事業者がいるのでは全く意味がないんじゃないでしょうか。

 国交省として、資材供給の実態把握、その情報公開をしっかりやっていただきたい。中小業者の資材安定確保に政府が責任を持って当たる。情報提供窓口じゃなくて、ここに行けばあるよと言えるような、そういうことをしっかりとやるのが国の責任じゃありませんか。

藤田政府参考人 お答えいたします。

 建設資材の流通実態等につきましては、国土交通省において、これまでも毎月、主要建設資材需給・価格動向調査を実施し、その結果を公表するとともに、今般の中東情勢を踏まえ、建設業団体等へのヒアリング等により、直近の価格や需給、サプライチェーンの状況などについて可能な限り実態を把握し、省のホームページ等で情報発信に努めてきたところでございます。

 その上で、特に住宅資材につきましては、全国建設労働組合総連合を含む住宅生産団体や建材、設備関係団体等の関係団体及び国土交通省、経済産業省、林野庁による住宅建材・設備需給情報連絡会議を、本年四月以降三回開催し、建材、設備の需給情報や見通しを共有し、対応を進めるなど、建設資材の安定確保に向けて取り組んでいるところでございます。

 国土交通省といたしましては、引き続き経済産業省や関係団体と密接に連携し、建設工事の円滑な施工に支障が生じないよう適切に対応してまいりたいと考えてございます。

塩川委員 幾ら情報収集しても、物が届かなくちゃ意味がないんですよ。日本全体で必要量を確保しているというのが、届いていない事業者があるんですから、これを放置したら何の意味もないということを改めて申し上げたい。

 赤澤大臣にお尋ねしますが、今建設業者の方のお話を伺うと、コロナのときよりもひどい、体力のない業者は廃業に直面をしている、材料が入らずに二か月収入がなく不安で仕方がないという声が寄せられています。こういった事業者を念頭に、休業補償ですとか固定費補助など、特別な支援策、支援制度の実施をする必要があるのではないかと思いますが、大臣。

赤澤国務大臣 まず一点、今の委員のやり取り、一つ申し上げたいのは、情報をきちっと周知して国民の理解を得ることがすごく大事で、私の地元で本当に、工務店で、今までの十倍発注しておいたから大丈夫だと言っていた人がいるので、結局、そういうことをみんながやってしまうと、必要量を確保していても、何倍、では国の中に流すかというと、それは現実的ではありませんので、やはりそういう努力をしながらきちっと落ち着かせていくということを我々はやっていきたいと思っています。

 その上で、コロナ禍における給付金は、政府が人流抑制要請を出したということで、本当に需要が蒸発してしまった極めて特異な事態であったので、使途に制限のない現金を給付する臨時異例の支援策をしました。

 ただ、現状において、中東情勢、これからの影響も含めて、まだどういう影響か予断を持って判断することは困難だと思っていますし、直ちに御指摘の給付金を実施する状況ではないと認識をしております。

 現状やっていることを御紹介しておくと、資金繰り支援として、相談窓口を設置して情報を寄せていただく、それから日本公庫のセーフティーネット貸付けの金利引下げ、あるいは、官民金融機関に対するきめ細かな資金繰り支援の徹底の配慮要請、コストの上昇を考慮した価格転嫁要請を行っています。

 引き続き、中東情勢が中小企業、小規模事業者に与える影響を注視しながら、適切な対応に万全を期してまいりたいと思っています。

塩川委員 それではやっていけないというのが現場の声ですので、それをしっかり受け止めていただきたい。

 今言ったような特別な支援金の制度というのもそうですし、税や社会保険料の支払い猶予の措置ですとか、雇調金の拡充も求められております。融資についても、コロナで借りたのはそもそも返し切れない、とても借りられないという現場の声なんかもあるわけですし、特別な融資をやるのであれば、無担保無利子だけではなくて、もうけが出ないようであれば返済についても猶予、免除するような、そういう仕組みも含めた特別の措置を行っていく。そういう点でも補正予算をしっかりと組んでいくということが必要じゃないのか。私たちは、暮らし応援のためにも、消費税の五%への減税、インボイスの廃止、こういったことを求めたいと思っています。

 そこで、最後に、小野田大臣にお尋ねします。

 そもそも、経済安全保障を打ち出したのは米国であります。経済分野でも、アメリカを中心としたブロック体制に同盟国等を組み込んできているところであります。

 日本政府の国家安保戦略では、外交、防衛、経済等のあらゆる分野において日米同盟を強化していく、経済安全保障政策を進めるための体制を強化し、同盟国、同志国との連携を図るとあります。しかしながら、経済安保の連携の要と政府が言っているそのアメリカ自身が、国連憲章、国際法を踏みにじったイランへの無法な先制攻撃を行ったことで、石油や石油関連製品の供給不足、価格高騰などの混乱を引き起こしております。日本が経済安全保障の連携先としているアメリカが最大のリスクになっているのではありませんか。

小野田国務大臣 イランをめぐっては、今最も重要なことは、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保を含め事態の鎮静化が一刻も早く実際に図られることであり、米・イラン間の協議が再開され、話合いを通じて最終的な合意に早期に至ることを強く期待しております。

 米国との間では、経済安全保障を始めとする様々な分野において協力の拡大、深化を進めてきておりまして、本年三月の日米首脳会談においても、現下の状況で需要が増しているエネルギーの安定供給の確保、重要鉱物、AIを含む先端技術分野など、経済安全保障分野での日米協力を一層強化することで一致しております。

 戦後最も厳しく複雑な安全保障環境の下で経済安全保障を確保していく上で、同盟国、同志国間の連携は不可欠でありまして、やはりその中でも米国は極めて重要なパートナーであり、経済安全保障担当大臣としても、米国との連携を含め、同盟国、同志国との連携を推し進めてまいりたいと思います。

塩川委員 安定供給の一番の保障は戦争の終結であります。アメリカに戦争をやめよと強く迫るということこそ行うべきだということを申し上げて、質問を終わります。

山下委員長 以上で本連合審査会は終了いたしました。

 これにて散会いたします。

    午後四時一分散会

     ――――◇―――――

  〔参照〕

 経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律及び株式会社国際協力銀行法の一部を改正する法律案は内閣委員会議録第九号に掲載


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