衆議院

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第5号 令和7年12月3日(水曜日)

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令和七年十二月三日(水曜日)

    午後二時十二分開議

 出席委員

   委員長 山下 貴司君

   理事 鈴木 馨祐君 理事 長谷川淳二君

   理事 鳩山 二郎君 理事 櫻井  周君

   理事 森山 浩行君 理事 山岸 一生君

   理事 浦野 靖人君 理事 福田  玄君

      安藤たかお君    井出 庸生君

      伊東 良孝君    金子 容三君

      川崎ひでと君    岸 信千世君

      草間  剛君    栗原  渉君

      古賀  篤君    平  将明君

      棚橋 泰文君    土田  慎君

      西野 太亮君    平井 卓也君

      平沼正二郎君    古川 直季君

      山口  壯君    若山 慎司君

      井坂 信彦君    梅谷  守君

      岡田  悟君    川内 博史君

      小山 千帆君    橋本 慧悟君

      原田 和広君    眞野  哲君

      森田 俊和君    青柳 仁士君

      うるま譲司君    石井 智恵君

      橋本 幹彦君    森ようすけ君

      平林  晃君    吉田 宣弘君

      上村 英明君    塩川 鉄也君

      緒方林太郎君

    …………………………………

   国務大臣

   (内閣官房長官)     木原  稔君

   国務大臣

   (国家公安委員会委員長) あかま二郎君

   国務大臣

   (賃上げ環境整備担当)

   (経済財政政策担当)   城内  実君

   国務大臣

   (経済安全保障担当)

   (外国人との秩序ある共生社会推進担当)

   (知的財産戦略担当)   小野田紀美君

   内閣官房副長官      佐藤  啓君

   法務副大臣        三谷 英弘君

   財務副大臣        中谷 真一君

   内閣府大臣政務官     金子 容三君

   内閣府大臣政務官     若山 慎司君

   内閣府大臣政務官     古川 直季君

   内閣府大臣政務官     川崎ひでと君

   政府特別補佐人

   (人事院総裁)      川本 裕子君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  笹野  健君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  清水 雄策君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  早田  豪君

   政府参考人

   (内閣官房日本成長戦略本部事務局次長)      田尻 貴裕君

   政府参考人

   (内閣官房外国人との秩序ある共生社会推進室次長) 加藤 経将君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  岡  素彦君

   政府参考人

   (内閣官房内閣審議官)  門松  貴君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 由布和嘉子君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 中澤 信吾君

   政府参考人

   (内閣府政策統括官)   阿久澤 孝君

   政府参考人

   (内閣府地方創生推進室次長)           松家 新治君

   政府参考人

   (内閣府知的財産戦略推進事務局次長)       守山 宏道君

   政府参考人

   (内閣府総合海洋政策推進事務局長)        舟本  浩君

   政府参考人

   (警察庁長官官房長)   森元 良幸君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 江口 有隣君

   政府参考人

   (警察庁刑事局長)    重松 弘教君

   政府参考人

   (警察庁警備局長)    筒井 洋樹君

   政府参考人

   (こども家庭庁長官官房審議官)          竹林 悟史君

   政府参考人

   (総務省大臣官房総括審議官)           田中 聖也君

   政府参考人

   (法務省大臣官房審議官) 吉田 雅之君

   政府参考人

   (法務省大臣官房司法法制部長)          内野 宗揮君

   政府参考人

   (出入国在留管理庁出入国管理部長)        礒部 哲郎君

   政府参考人

   (財務省大臣官房審議官) 原嶋 清次君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房学習基盤審議官)       堀野 晶三君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           古田 裕志君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房審議官)           林  俊宏君

   政府参考人

   (農林水産省農産局農産政策部長)         山口潤一郎君

   政府参考人

   (国土交通省大臣官房技術参事官)         森橋  真君

   内閣委員会専門員     田中  仁君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月三日

 辞任         補欠選任

  井出 庸生君     草間  剛君

  金子 容三君     栗原  渉君

  平  将明君     安藤たかお君

  平沼正二郎君     西野 太亮君

  森ようすけ君     石井 智恵君

同日

 辞任         補欠選任

  安藤たかお君     土田  慎君

  草間  剛君     井出 庸生君

  栗原  渉君     金子 容三君

  西野 太亮君     平沼正二郎君

  石井 智恵君     森ようすけ君

同日

 辞任         補欠選任

  土田  慎君     平  将明君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 内閣の重要政策に関する件

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件

 栄典及び公式制度に関する件

 男女共同参画社会の形成の促進に関する件

 国民生活の安定及び向上に関する件

 警察に関する件

 公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件(人事院勧告)


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     ――――◇―――――

山下委員長 これより会議を開きます。

 内閣の重要政策に関する件、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官笹野健君外二十七名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山下委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

山下委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。草間剛君。

草間委員 自民党、神奈川十九区の草間剛でございます。

 内閣委員会では初めての質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。貴重な機会をありがとうございます。

 まず、海洋技術発展の重要性と深海探査能力の拡大について伺います。

 高市政権における危機管理投資、成長投資の戦略分野の一つとして、海洋資源の開発と海洋研究力の強化が位置づけられました。

 四方を海に囲まれる我が国にとって、経済社会の存立、成長の基盤として海を生かしていくことは非常に重要な課題であり、その中でも、海洋科学技術・イノベーションは、我が国の経済社会の発展、経済安全保障のみならず、自然災害や気候変動への対応、海洋環境、海洋生態系の保全等の地球規模の課題にも貢献し得るものだと考えます。

 そこで、海洋技術の発展の基盤である海洋調査船、探査機、海洋研究設備等の重要性について、政府の見解を伺います。

古川大臣政務官 草間委員にお答えいたします。

 本年十一月四日、今おっしゃったように、高市政権の下で新たに日本成長戦略本部が立ち上げられ、危機管理投資、成長投資の戦略分野の一つとして、海洋が位置づけられたところです。

 我が国は、四方を海に囲まれ、かつ、世界第六位の管轄海域を有する海洋立国です。この海洋の持つ大きなポテンシャルを最大限に活用し、国益につなげていくことは重要な課題です。

 政府が定めた第四期海洋基本計画において、海洋科学技術・イノベーションは、我が国の経済社会の発展、自然災害や気候変動への対応、地球規模課題などに貢献するものとされ、海洋科学技術を振興していくため、基盤技術、共通技術の研究開発や海洋調査船、有人・無人調査システム等の整備、新たな調査機器の開発などを進めていくこととしております。

 直近の取組としては、十一月二十一日に閣議決定された「強い経済」を実現する総合経済対策の中で、海洋開発の推進として、北極域研究船の「みらい2」の建造、有人潜水調査船の「しんかい六五〇〇」、その支援母船の「よこすか」等の整備、開発、観測データの充実やデータ基盤システムの強化が盛り込まれ、また、十一月二十八日に閣議決定された令和七年度補正予算案において、これらに要する経費が計上されたところです。

 今後とも、関係省庁と連携協力しつつ、政府一丸となって海洋政策の推進に努めてまいります。

草間委員 ありがとうございます。

 我が国は、排他的経済水域の面積が世界第六位であるとともに、その約半分が水深四千メートル以上を占めて、五千メートル以深の体積においては世界第一位を誇る深海大国でございます。この深海大国である我が国において、深海の探査は、海底地震や海底火山活動の解明を通じた国民の安心、安全の確保、多様な海洋鉱物、海洋生物資源の把握を通じた持続可能な海洋の構築等に貢献する重要な取組です。

 特に、海洋鉱物の確保は、この供給源を調査によって特定することが極めて重要で、日本の経済的自立とサプライチェーンの安定化に直結をいたしますし、また、海洋生物資源の把握は、未利用資源と医薬品開発などのイノベーションに直結をいたします。

 このような深海に対する探査を国際的にリードしていくために、深海探査能力の維持拡大に取り組むべきと考えますけれども、これは文部科学省に伺います。

古田政府参考人 お答えいたします。

 深海大国であります我が国において、国民の安心、安全の確保や持続可能な海洋の構築等に資する深海探査を行うことは必要であり、国際的にリードしていくための技術開発支援は誠に重要です。

 このため、文部科学省では、令和八年度概算要求において、国立研究開発法人海洋研究開発機構、JAMSTECの運営費交付金として、有人潜水調査船「しんかい六五〇〇」や自律型無人探査船「うらしま八〇〇〇」等の各種探査機を効率的かつ効果的に運用するための深海、海溝域の探査・採取プラットフォームとしての新たな母船の設計費、また、フルデプス対応試料採取探査システムの開発費などを計上するとともに、令和七年度補正予算において、「しんかい六五〇〇」とその母船「よこすか」の老朽化対策に係る費用を計上させていただいております。

 このような取組によって、我が国の深海探査能力の維持拡大を図り、世界をリードしていくための技術開発支援に努めてまいりたいと思っております。

草間委員 今お話しいただきました海洋研究開発機構、JAMSTECの本部は私の神奈川の横須賀にありまして、横浜そして高知、青森にも研究所があります。それぞれの自治体での期待も大きいというふうに聞いております。

 深海潜水調査船支援母船、話にあった「よこすか」でございますけれども、竣工から三十五年が経過し、また、限られた探査機しか今は搭載できないということですけれども、特徴の異なる探査機を同時に搭載して、そして同時に運用できるようにしっかりと造り替えていただきたいと思いますし、深海探査システムの強化を抜本的に図っていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

 続きまして、サイバー安全保障について伺います。

 サイバー空間の脅威は、単なる技術的な問題ではなく、経済、外交、安全保障、社会インフラといったあらゆる分野に深刻な影響を及ぼします。

 高市総理の危機管理投資におけるサイバー安全保障は、これらの重要性を踏まえ、能動的なサイバー防御能力の確立、官民連携による情報共有の強化、サイバー専門人材の育成などに焦点を当てて、国家主導で防衛力を高めることを目指されております。

 本年十一月に、この十一月でございますけれども、パブリックコメントが実施されたサイバーセキュリティ戦略案では、NCOを司令塔として、様々な施策が示されております。特に、新協議会を来年の秋から立ち上げるということなんですけれども、この新協議会は現在不足している官民連携を強化するものであり、重要なものであると考えます。

 そこで、新協議会を、官民間の双方向かつ能動的な情報共有と対策強化のサイクルを回す中核となる場としてどのように機能させていくのか、意気込みを伺います。

川崎大臣政務官 草間委員の御質問にお答えいたします。

 国家を背景とした高度なサイバー攻撃への懸念の拡大や社会全体におけるデジタルトランスフォーメーションの進展を踏まえると、官のみ、あるいは民のみでサイバーセキュリティーを確保することは極めて困難であると認識しております。

 このため、本年五月に成立したサイバー対処能力強化法においては、政府が基幹インフラ事業者を始めとする民間事業者から得る様々な情報を整理、分析するとともに、サイバー攻撃による被害の防止に必要な情報を政府が民間事業者に提供するなど、官民双方向で情報共有を推進し、我が国全体のサイバーセキュリティーの強化を図ることとしております。

 このように、官民が一体となって効果的に対応できる情報共有体制を構築するため、サイバー対処能力強化法に基づく協議会を立ち上げようとしております。本協議会では、実務者が具体的な行動を取れるようにするための技術情報や、経営層が判断を下す際に必要な攻撃の背景や目的などに関する情報などを積極的に提供していくことを想定しております。

 こうした取組を通じて、我が国のサイバーセキュリティーの強化に資するよう、今後、民間事業者のニーズを踏まえつつ、二〇二六年秋の法施行に向けて、具体的な制度設計について検討を進めてまいります。

草間委員 大変重要性が分かりました。ありがとうございます。

 能動的サイバー防御を含むサイバー安全保障、この実効性を高めていくためには、重大インシデントが発生したときだけではなくて、平時からの官民の対話、信頼関係を構築しておくことが重要だと考えます。

 新たな協議会や勉強会等の場を活用しつつ、実務を担う運用担当レベルでの継続的な対話とフィードバックの仕組みづくりにも留意すべきだと考えますけれども、政務官、いかがでございましょうか。

川崎大臣政務官 お答えいたします。

 まさに委員御指摘のとおり、重大インシデントが発生したときだけでなく、日頃から官民で継続的に対話をしながら信頼関係を構築していくことが重要だというふうに考えております。

 その際、実務者の方々との対話を通じ、実務の実態を踏まえた取組を進めることが重要であると認識しております。その上で、実務者だけでなく、経営層も含む様々な階層の皆様と情報共有や対話を継続的に行っていくこともまた重要であると考えております。

 このため、協議会を官民連携の中核的な枠組みとして機能させるとともに、そのほかの対話の場の活用も含め、様々な団体や企業の様々な階層の方々との継続的な対話を実施すべく、具体的な取組や仕組みを進めてまいります。

草間委員 これから始まるということでございますので、是非、今政務官がいらっしゃる時期というのは大変重要な時期でもあると思います、サイバー安全保障に対してこの会議がしっかりと実務を担うような重要なインフラになっていただきますようお願いをしまして、次の質問をさせていただきます。

 最後に、東京湾の危機管理について伺います。

 日本は、エネルギー資源や食料品、原材料の多くを海外からの海上輸送に依存しておりまして、貿易量全体の九九・六%が船舶によるものです。東京湾は、首都圏の玄関口としてこれらの物資を絶え間なく受け入れるハブ港湾群、東京港、横浜港、千葉港などを擁しておりまして、日本の経済を支える物流の中枢であり、国民の生活基盤を維持するための最重要インフラだと思います。

 また、自衛艦隊司令部、それから隷下の護衛艦隊、潜水艦隊司令部が入る横須賀の作戦センターや、アメリカ軍の第七艦隊、これも横須賀基地にございまして、これも東京湾にあるということで、安全保障上も最重要な港湾の一つだと思います。

 この東京湾なんですけれども、私、三期十二年横浜市会議員を務めさせていただいて、ずっと横浜港と向き合う中で、大変狭いんですね。一日、実は六百隻の船舶が、エネルギー船だったりコンテナ船だったり、そういったものも大型化してくるし、数も増えて、船舶が行き交う、混雑をしている。東洋で最大級の、プレジャーボートが停泊する横浜ベイサイドマリーナ、これは横浜市の外郭団体でありますけれども、東洋で最大級。湾内には実は一万を超えるプレジャーボートも停泊をしているという中でございまして、航路が非常に狭いということと、それから非常に混雑をしているということと、船舶も大型化しているということと、本当に数え切れない数の船がいますから、個人的に、閉塞作戦が一番取りやすい、止めてしまうのがやりやすい、そして、それをされた場合の影響が極めて高い港湾ですね、全ての機能が備わっていますから。そういった港湾だとも認識しています。

 そこで、まず、有事の際に東京湾内の船舶をどのようにコントロールしていくのか、これは参考人に伺います。

笹野政府参考人 お答え申し上げます。

 武力攻撃事態等においては、特定公共施設利用法を適用し、海域の利用調整を行い、国家としての総合的な判断に基づき利用指針を策定する仕組みがございます。

 具体的には、我が国周辺の海域において、船舶を用いた国民保護のための措置や、武力攻撃を排除するために必要な自衛隊等の行動等が同時に集中的に実施されることが考えられます。これらの措置の的確かつ迅速な実施を図るとともに、海域の安全を確保するため、自衛隊等の艦艇の活動と、委員御指摘のプレジャーボートも含みますその他の民間船舶の航行を分離し、その他の船舶の当該海域への入域を調整する必要がございます。

 このため、特定公共施設利用法においては、海上保安庁長官は、海域の利用指針に基づき、特定の海域を航行することができる船舶又は時間を制限することができます。また、仮に、各種の措置に用いる海域の利用が確保されない場合には、必要に応じて航行制限を実施し、その利用を確保してまいります。

草間委員 ありがとうございます。

 災害時には、国交省さんが法律を作られて、それはコントロールしていく、有事の際には、また皆さんがコントロールしていくということなんですけれども。

 東京湾内のプレジャーボートなんですけれども、現在は暴対法がかなり機能していまして、例えば横浜ベイサイドマリーナを利用するときにも、暴力団のチェックというのはそれぞれのマリーナが極めて真面目にやっていただいております。

 一方で、今、外国人の所有については、全くこれはチェックがないというか、規制を設けておりませんし、そもそも、お金を払えば、暴力団関係者以外は誰でも、どの国籍の方でも係留ができるということになりますから、よく横浜港も、ロシアの、昔は富豪の方のメガヨットみたいなのもどんどん来ておりましたし、今も、どこの国の船か分からないような船も多くあります。

 マリーナの管理というのは自治体やその外郭団体が行っているのがほとんどでございまして、そもそも自治体には安全保障の観点がありませんので、そこは全て野放しになってしまっています。どちらかというと、自治体は、誘致して、どんどん来てくださいという側だと思います。

 船舶に、レーダーや、もし武器なども積んでいても今は分からない状況になっておりまして、安全保障を担う重要港湾は、実は、外からではなくて、中から容易に攻撃することが可能となっている現状が可能性としてあると思います。

 そこで、誰が所有している船舶かということはそれぞれのマリーナで適宜情報共有ができる仕組みをまずは整えるべきだと考えますけれども、政府の見解を伺います。

森橋政府参考人 お答え申し上げます。

 現在、マリーナの利用者の情報につきましては、利用に係る手続の過程で、その氏名であるとか住所等を確認しております。それらの情報はマリーナ運営者が保有しているという状況にございます。一方で、マリーナ運営者がそれらの情報を他者に共有する仕組み、これは存在していないという状況でございます。このため、港湾管理者や国が利用者の情報を把握していないという状況にございます。

 マリーナの利用者情報の共有につきましては、安全保障等における必要性を踏まえまして、関係省庁との連携の下、適切に対応してまいりたいと考えてございます。

 以上です。

草間委員 繰り返しになるんですけれども、自治体は安全保障とかは全く考えておりませんので、そこが要するに、国と自治体とで大きくギャップがあるところだと思います。是非その仕組みは構築いただいた方が、特に、軍を抱えている、自衛隊を抱えている基地は本当に重要だと思っております。だから、安全保障の視点がやはり欠かせないので、経済ですね、メガヨットとかクルーズ船とか、自治体としては欲しい、経済性も重要ですけれども、安全保障とのバランスというのも非常に重要だと思います。

 そもそも、各港湾管理者も、有事のときの想定など、ミサイルが飛んできたときの訓練は自治体で皆さんと一緒にやらせていただいておりますけれども、こうした港湾の訓練とかは、実は私、横浜市議を三期十二年やっていましたけれども、一回もありませんでした。

 そこで、災害時だけではなく、有事に備えた訓練を港湾管理者とともに進めていくべきと考えますけれども、政府の見解を伺います。

笹野政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のとおり、港湾管理者との連携に関する訓練の実施は重要なものであると考えております。

 これまで、内閣官房では、国民保護共同訓練において、港湾管理者と連携して住民の避難に関する検討などは行ってまいった例はございます。私どもとしては、こうした各種取組の中で、委員御指摘のような想定の下で港湾管理者との連携を図る訓練につきましても、国土交通省など関係省庁と連携して、今後検討させていただきたいと思っております。

草間委員 これは、いきなり、そういうときが来て、自治体や港湾管理者が動けるとは私は全く思いませんので、是非こうした訓練も、机上も含めて行っていただきますようお願いしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

山下委員長 次に、青柳仁士君。

青柳(仁)委員 日本維新の会の青柳仁士です。

 先日立ち上がりました租税特別措置・補助金見直し担当室についてお伺いしたいと思います。

 これは我が党と自由民主党との間の連立合意書に書かれたものの一つではありますが、実際の立ち上げになりますと、もうあとは政府の中での細かい詰めが非常に重要になってくるかと思いますので、その点についてお聞かせいただければと思っております。

 まず、日本版DOGE、アメリカの政府効率化省を、効率化局というふうにしたわけなんですけれども、それに相当するもので、日本版DOGEというようなことがちまたでは言われているわけなんですが、私は、これはちょっと、全く違うものではないかなという認識をまずは持っております。

 アメリカのDOGE、政府効率化省は、もう既に、そのトップであったイーロン・マスクさんがお辞めになっていて、かつ、大統領令に基づく予算審査権も一部手放している状況、また、組織自体もある種解体の方向にあって、それぞれのエンジニアの方は各所にもう散らばっている状況というふうに認識しております。

 余り、うまくいっているという認識がまずないということと、それから、日本は既に行政事業レビューであるとかデジタル庁による行政DX等もある中で、今回、特に租税特別措置、補助金というところに焦点を当てていると思うんですが、そことの役割分担みたいなものも考えると、それら全てを対象に大きな改革を行っていく、いわゆる過去の事業仕分であるとか、あるいはアメリカのDOGEであるとか、そういうものとは少し違うのではないかなと思うんです。

 これについて、政府の見解として、まず、アメリカのDOGEの状況をどう分析しているかということと、それから、それと同じようなものと考えているのか、あるいは、違った認識で、これから日本版の、日本版といいますか日本のこういった租税特別措置、補助金見直しについて考えていくのか、その認識をお聞かせいただければと思います。

中谷副大臣 青柳先生には、国際協力の関係とかJICA等で大変お世話になっております。今日も御質問いただきましてありがとうございます。

 まず、アメリカ、米国のDOGEについてでありますけれども、大変恐縮ですが、他国の政策でございますので、政府として詳細なコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

 その上で、租税特別措置・補助金見直し担当室は、自民党と御党、日本維新の会の連立政権の合意書による、租税特別措置及び高額補助金についての総点検を行い、政策効果の低いものは廃止するとの内容を踏まえまして、先日新たに設置されたものであります。米国の取組をそのまま日本に導入するといった考えはございません。地に足が着いたものにしたいというふうに思っているところであります。

 租税特別措置や補助金、基金につきましては、これまでも点検、見直しを行ってきたところではありますが、今後、担当の片山大臣を中心に、与党とも連携しながら取組を強化してまいりたいというふうに考えております。

青柳(仁)委員 まさに地に足の着いた、本当に実効性のあるものにしていくことが非常に重要だろうというふうに思っております。

 その上で、これまで日本の行革の歴史というのは、土光臨調に始まり、橋本行革、小泉行革、事業仕分等々とあったわけなんですが、この中で今でも残っているのが行政事業レビューとデジタル庁の行政のDXだというふうに認識しております。ですから、そこがある意味で手をつけられてこなかった租税特別措置あるいはその裏返しとしての補助金に手をつけていくことは非常に意味があると思いますし、また、そこができるかどうかというのは非常に大きな観点だろうと思っています。

 その上で、過去のそういった、今までも政府の効率化をやってきたことに対する教訓というものについてどう考えているか。例えば、本当に実施主体が十分な権限がなかったので、行政評価も、今、例えば行政事業レビューも勧告止まりで、実際には廃止とか返納命令ということはできないという状況があったりだとか、過去の事業仕分なんかでも、そもそも各省とか政府機関がどういう仕事をしているのかというものがデータ化されていないので、そこが分からないのに、効率化がなかなか進まないであるとか、あるいは、何をやったか、何を削ったかばかりを評価していて、実際にはどういった成果が出ているのか、どういった効率化が図られたかという成果、アウトカムに関する視点が薄かったとか、様々な専門家がこれまでもフィードバックをしているところなんです。

 こういった過去の経緯も含めて、これからまさに租税特別措置・補助金見直し担当室がより政府効率化に資するものになるためにも、過去の似たようなというか同様の取組に対する教訓というか反省というか、今までの政府の認識というのをお聞かせいただければと思います。

    〔委員長退席、鳩山(二)委員長代理着席〕

中谷副大臣 委員御指摘のとおり、これまでも行政改革に関する様々な取組が政府内で行われてきたところであります。

 その中で、租税特別措置・補助金見直し担当室は、自民党、日本維新の会連立合意書、租税特別措置及び高額補助金についての総点検を行い、政策効果の低いものについては廃止するという内容を踏まえたものであると同時に、責任ある積極財政の考えに基づく経済財政運営を行うに当たって、政府として必要な施策を国民の皆様にお届けする一方、政策効果の低い租税や補助金の見直しを進めて、無駄の削減等には不断に取り組むことが重要であるというところであります。予算編成及び税法を所管する片山大臣を租税特別措置及び補助金見直し担当大臣として、今般設置に至ったものであります。

 行政改革レビューとかデジタル庁というのは今もあるんですが、より租税と補助金にフォーカスした形で、今回、片山大臣が担当大臣と、まさにそこが担当でございますから、そういう形で行ったというところであります。

 今後の具体的な取組については、委員の御指摘であります、権限をどうするかとか、さらには成果をしっかり見るとか、こういったところも、行政改革レビュー等の既存の取組を活用しつつ、租税特別措置、補助金の効果的な見直しを行うべく、与党ともよく連携をしながら検討してまいりたいというふうに考えているところであります。

    〔鳩山(二)委員長代理退席、委員長着席〕

青柳(仁)委員 まさに、どこに手をつけるのかということと、どういった権限を持ってやっていくのか、ここがポイントになろうかと思います。

 今御答弁ありましたとおり、財務大臣が基本的には担当大臣となり、その財務大臣に権限のある租税特別措置あるいは補助金といったところに対して、しっかりとフォーカスをしながら、かつ、アウトカムの成果、成果ベースの評価であるとか、あるいはそのプロセスへのデータ化であるとか、そういったところもしっかりやっていくことがまさに成果につながっていくのではないかなと思います。

 その中心的な見直しの対象になるのが、いわゆる租税特別措置、租特というものになりますが、私も、今回、連立政権ということで、与党の、日本維新の会の側の税調というところに入らせていただいて、やらせていただいておりますが、これも、今年の要望がたくさん出てきて、それについての評価みたいなことがまさに今オンゴーイングで進んでいるところだと思うんですが、やはりちょっとそれを見ていても非常に疑問に思いますのは、延長というものが非常に多い。

 そもそも思うのは、これは、減税といいますか特別減税である必要があるんだろうか、補助金でいいのではないかと思うものがほとんどであるということと、それから、期限が決まっているはずなのに、ほとんど自動で延長が繰り返されているというものが非常に多い、そしてまた、延長する期間についても、するかしないかについても明確な基準が全く見えないというのが率直な感想でありまして、住宅、農業、医療、研究開発、地域振興、それぞれ気づけば恒久化しているというのが実態ではないかなと思うんです。

 こういった点についてちょっとまとめてお伺いさせていただきますが、時限措置が毎年延長されているというこの状況については、やはり問題ではないかなと思うんですが、どう考えるか。それから、ほとんどのものが補助金で代替できるのではないかというふうに思うわけですけれども、これについても御答弁をいただければと思います。

中谷副大臣 まず、時限措置であるものが多く単純に延長されているのではないかという委員の御指摘でございますが、租税特別措置は、公平、中立、簡素という租税の原則の例外として、特定の政策目的を実現するために有効な政策手段となり得る一方で、税負担のゆがみを生じさせる面があることから、政策効果が高く真に必要なものに限定していくことが重要というふうに考えております。

 昨年、令和七年度税制改正におきましては、適用の期限の到来等によって見直しの対象となったのは二十九の法人税関係でございました。これに対しまして、必要性、有効性等を検証いたしまして、二十三について廃止又は縮減を含む見直しを行ったところでもございます。

 維新の会との連立合意におきまして、租税特別措置及び高額の補助金については総点検を行い、政策効果の低いものは廃止すると盛り込まれておりますので、今後とも、与党と連携しつつ、租税特別措置につきまして、必要性、政策効果を見極めて、不断の見直しを行ってまいりたいというふうに考えているところであります。

 また、先生御下問は、補助金で済むんじゃないかというところであるというふうに思いますが、租税特別措置は、毎年度、委員の御指摘のとおり、国会の議決を受けるものではないというものであります。

 租税改正に当たりましては、与党の税制調査会の御議論を踏まえまして法案を取りまとめた後、それぞれの措置の延長期間も含めて、公の場である国会で法案を御審議いただいて、制度化を図っているというものであります。その上で、成立した措置につきましては、例えば給与を上げていただいた企業であるとか、こういった法令上の要件を満たせば適用するということを行っております。法人税の関係の減収を伴う租税特別措置については、租税特別措置の実態調査報告書において適用状況を公表するなど、一定の透明性を確保しているというふうにも考えているところであります。

 また、先生御下問ありました、補助金と何が違うんだというところでありますけれども、租税特別措置は一般的に、黒字企業にとって効果が大きい、インセンティブがあるということでありますから、企業が収益を上げたいというものを引き出したいというところであるとか、また、毎年度国会の議決を得る必要がある補助金に比べまして、単年度ではなく複数年度において予見可能性が相対的に高いといった特徴も持つと考えております。

 いずれにしても、租税特別措置につきましては、客観的なデータに基づいた効果検証を実施しつつ、補助金と異なる特徴を生かしながら、真に必要な範囲で活用していくことが重要というふうに考えております。

青柳(仁)委員 まさに、御答弁の中の途中でありました、真に必要なものに限ってやっていくというところが重要なんだろうと思っております。

 日本維新の会は、今回連立の中に入らせていただきましたが、元々、二〇一二年のときから、結党のときから、マニフェストの中に租税特別措置法の廃止というものを盛り込ませていただいております。すなわち、現行の租税特別措置は原則廃止をした上で、そして、必要なものに関して例外的に認めていくというようなことがやはり必要ではないか。

 我々の連立合意の中に入っている含意は、そういった、やはり総点検をしていく必要があるんじゃないか、こういう問題意識がありますので、是非とも、今年の税調のプロセスはもう終盤に差しかかっていますので、もしかしたら難しいかもしれませんが、来年度以降も含めて、まさに租税特別措置・補助金見直し担当室を中心に、与党税調だけで決まっていくわけではなくて、やはり、しっかりとした国会の審議であるとか、広く開かれた議論の中で不断の見直しを図っていくということを、是非とも、我が党としてもしっかり協力をさせていただきたいというふうに思っております。

 最後に一点だけ。

 それに当たっては、私も実際に中を見させていただいて思うのは、やはりちょっと、なぜこれがオーケーでこちらが駄目かという、その基準が非常によく分からないなというのが正直言うとあります。ですので、やはり客観的なデータに基づいて評価をするということが重要だと思うんですが、現状は、会計検査院の監査も別に入っていないわけで、租税特別措置についてどういった検証を行っていて、それによって、その翌年度以降の租特をどうするかというところにどう生かされてきたのか、現状のプラクティス、やり方について御説明いただけますでしょうか。

中谷副大臣 政府といたしましては、これまでも租税特別措置の検証や見直しに取り組んできたところであります。現状に満足することなく、更に不断の見直しのため、政策効果の検証を更に強化していく必要があるというふうにも考えているところであります。

 近年の新たな取組といたしまして、例えば令和六年度与党税制改正大綱におきましては、賃上げ促進税制の政策効果について統計的、計量的な分析がなされ、改正内容についても反映されたところ、御指摘されているように、客観的な効果検証に基づく見直しを行ってきたところであります。

 様々な租税特別措置につきまして、あらかじめ特定の基準を設けて見直しの要否を判断することが適当かどうかは慎重に検討する必要がありますが、同大綱におきましても指摘をされているとおり、データの充実を含めたEBPMの取組を着実に強化、進展させていく必要があるというふうに思っております。

 これは、租税、いろいろでございまして、これを……

山下委員長 申合せの時間が過ぎております。答弁は簡潔に願います。

中谷副大臣 はい。

 一律の基準というのは現時点では難しいかなというふうに考えております。

青柳(仁)委員 時間なので終わります。ありがとうございました。

山下委員長 次に、岡田悟君。

岡田(悟)委員 こんにちは。立憲民主党の岡田悟です。

 今日は、城内経済財政担当大臣に高市政権の経済財政政策全般について是非伺っていきたいというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。

 今、マーケットの状況、非常に緊迫感を増している、こういうふうな見方も出ております。円安が、今日は百五十五円台の後半。日銀の植田総裁の十二月一日の講演があり、利上げが近いのではないか、こういう観測があるにもかかわらず、なかなか円高にならないという状況です。一方で、長期金利が非常に上がっている。一・八%を超えている、十年物国債の金利ですね。これが二〇〇八年の六月以来の水準ということで、これはリーマン・ショックよりも前の水準に近づいているという状況です。

 原因については、日銀の利上げ観測のほかにも、国債の需給の悪化、あるいはインフレが継続をするという予想であるとか、財政に対する将来性への懸念、こういうことがマーケット関係者から指摘をされています。

 高市政権においては、責任ある積極財政ということで財政出動を拡大していく、それから、岸田、石破前政権と比べても、財政出動の拡大とともに、高市総理の一年前の、日銀はあほやという発言もありましたけれども、前政権、その前の政権以上に、緩和的な金融環境、これを志向しているということはもう自明のことだというふうに思います。

 例外はあるけれども一般論として、今もう日本はインフレ、政府としてはいろいろ見解はおありだと思いますが、インフレかデフレかでいえばインフレになっている状況ですけれども、一般的に、インフレの経済環境では、財政は緊縮、それから金融環境は引締めに向かうものだというふうに理解をしています。

 一般的にそれが経済のセオリーだというふうに言われていますけれども、それは、まず城内大臣は認識はされていますでしょうか。

城内国務大臣 お答えします。

 まず、高市内閣、これは御案内のとおり、責任ある積極財政の考え方の下で、戦略的に財政出動を行うことにより、官民が力を合わせて社会課題の解決に向けて投資を拡大し、物価高を当然更に加速しないように、供給構造を拡大すれば物価高を抑えることができますので、それを強化しようとしているわけであります。

 その上で、足下の物価高への対応としましては、先般取りまとめた総合経済対策におきまして、生活の安全保障、そして物価高対応として、まず、物価高に困っている方々の暮らしを守り、所得の増加を実現していくということとしております。

 円安とインフレについてでありますけれども、為替については、当然、内外の金利差あるいは物価の違いなど様々な要因によりマーケットにおいて決まるものであり、私の立場からコメントすることはこの場で差し控えたいと思いますが、その上で、一般論として申し上げますと、円安の影響については、輸入物価の上昇が国内物価を押し上げ、家計や企業の実質的な購買力を低下させる可能性がある点には留意する必要は当然ありますけれども、別の見方をしますと、輸出企業の収益拡大などのプラスの面もありますし、また、海外進出した企業が国内回帰するという意味で、産業の空洞化の解消にプラスになるというような見方もございます。

 いずれにしましても、為替相場は、ファンダメンタルズを反映して、短期的に乱高下するのではなく安定的に推移することが重要であると考えておりまして、そういった観点から、政府としては、為替市場そして物価の動向もしっかりと注視しながら適切な経済財政運営に努めることが重要というふうに考えております。

岡田(悟)委員 一般的に、インフレの経済環境下であれば、財政は緊縮、金融環境は引締めに向かうもの、一般論としてそのように言われているということは認識をされているかどうかをお尋ねしています。いかがですか。

城内国務大臣 既にお答えしたとおり、経済、様々な動向、先ほど申しましたように、内外の金利差、そして内外の物価の違いとか、そういった様々な要因において市場において決まるということでありますので、そういう面もあるということは言えると思いますけれども、一概には言えない場合もあるというふうに考えております。

岡田(悟)委員 例外はあるけれども一般的にはというお尋ねでしたけれども、なかなかちょっとはっきりとお答えをいただけませんでした。

 それで、城内大臣、高市総理からの信頼も大変厚く、経済政策の司令塔ということで大変期待をされているというふうに報道されています。非常に頑張っていただきたいと思うわけですが、大臣になられる前にも、メディアを通じて、経済財政に対して様々な発言をされています。

 資料で皆さんにもお配りをしておりますが、これは会員制の雑誌になるんですかね、「表現者クライテリオン」という雑誌の二〇二三年三月号において、京都大学大学院の藤井聡教授、それから中村裕之衆議院議員、自民党の責任ある積極財政を推進する議員連盟ですかね、大臣は顧問をされているということで、こういう形で鼎談を三人でされているというものを読みました。「積極財政派議員が熱く語る!」と書いてまして、是非大臣にこちらでも熱く語っていただきたいわけですが、大臣の発言の中で、読みます。

 「かつては私も「国の借金は大変だ」と信じていましたが、正しい財政について学んでいく中で、報道の通説や政府の説明が実は正しくないということに気付きました。共通しているのは、勉強した国会議員は、すればするほど積極財政が正しいと思うようになります。逆に、「勉強すればするほどやっぱり緊縮財政の方が正しい」という方は、私の知る限り一人もいないですよね。」とおっしゃっています。

 次のページ。「私はMMTをよく分かっていなかったし、何かいかがわしい新興宗教のようなものかと思って行って話を聞いてみたら、ケインズをベースにしていて正しいことを言っているなと思いました。」「やはり国債をしっかりと発行するということと、六十年償還ルールの撤廃をしなければなりません。また、消費税減税も含めて議論すべきだと思います。バブルになってインフレが過熱したら増税すればいいと思います」と。

 こういう発言をされています。これはどういう意味でしょうか。

城内国務大臣 私が忘れかけていた「表現者クライテリオン」の、思い出しまして、そのとおりに、御指摘のとおり発言した記憶はございます。

 ただ、議員個人としての過去の活動、発言でございますので、経済財政政策担当大臣としてこの場で過去の発言について云々すること、答弁することは差し控えたいと思いますが、その上で、あえて申し上げますと、いわゆる責任ある積極財政という名前がついている議連でありますが、その責任とは、今を生きている国民、そして未来を生きる国民に対する責任であり、強い経済を構築すると同時に、財政の持続可能性、これも当然確保すべきだという意味で責任という形容詞がついているわけでありまして、こうした考え方について、議連で活動していたときと今現在では変わりはございません。

 ただ、誤解なきように申し上げたいのは、ばらまきとか放漫財政とかではなくて、いろいろな学者の方、もちろん財政規律を重視する方も含めて、いろいろな方の話を聞きながら、エビデンスあるいは経済指標等をしっかり踏まえながら、戦略的な財政出動を行うことが大事であるというふうに認識しておりますので、それを行っていきたいというふうに考えております。

岡田(悟)委員 財政規律派の方のお話を聞いておられればこういう発言にはならないのかなと思うんですけれども、どういう方の本を読まれたり、お話を聞かれて、このような発言をされるに至ったんでしょうか。忘れておられたということですけれども、結構エッジの立った発言ですので、是非ちょっと御説明いただければと思います。

城内国務大臣 今御答弁申し上げたとおり、いろいろな、それこそ勉強会も二十回、三十回やっていたんですかね、この場で挙げたら切りがありませんけれども。同時に、その議連の勉強会だけではなくて、自民党の方で財政政策検討本部というのがございまして、当時、西田昌司参議院議員が本部長で、私がたしか幹事長だったと思いますが、この自民党の財政政策検討本部などでは、両論を聞くということの試みがございまして、いわゆる積極財政派と財政規律を重視する方、両方の有識者を呼んで、様々な御意見をしっかりお聞きした上での今の現在の自分の考え方があるというふうに思っております。

岡田(悟)委員 じゃ、次の質問に行きたいと思います。

 資料、ページをめくっていただきまして、高圧経済という表現があります。

 若田部昌澄さんが経済財政諮問会議のメンバーに入られて、そちらでも発言をされています。高市総理、あるいは城内大臣御自身も、積極的に高市政権の政策がイコール高圧経済だとはおっしゃってはいませんが、そのように表現をするマーケット関係者が多いということですね。

 高圧経済とは何かということで、金融緩和と財政出動で需要を過熱させて、雇用や設備投資を促進して生産性を高めるということを目指すようなものかなというふうにちょっと私なりに理解をしております。

 そして、お配りしている資料は、こちらは「高圧経済とは何か」というタイトルの書籍の一部になります。こちらを書かれたのがイエール大学の浜田宏一名誉教授と、この本自体はいろいろな方が執筆されているんですが、慶応義塾大学の野村先生のお二人が共同で執筆された一つの章がある。

 その中では、日本経済は、これまで円安基調であったときには、競争力が高まり、企業収益もよかったというふうに総括をされている。円安が望ましい、高圧経済の条件の下での円安が日本経済にとって望ましいということが書かれている章なんですが、この章が執筆をされたのが二〇二三年初頭。このときのドル・円が百三十円ほどであった。これはまだかなり割安で、日銀がイールドカーブコントロールを再検討するなど、短期的に円安傾向を抑えることは必要だと考えると書かれています。二〇二三年の初頭で百三十円、本来円安が望ましいんだけれども、百三十円は安過ぎるからYCCの再検討とかもなされたわけですが、円高傾向にすべきだということが当時書かれていた。

 そして、先般、櫻井周委員の質疑で、浜田先生の朝日新聞の十月のインタビューが紹介されました。今の円安の傾向は非常に強い円安なので、これは日銀は利上げをして円高にすべきだということを強くおっしゃっているわけですが、百三十円でも円安過ぎる、今百五十円を超えているという為替環境の中で、高圧経済的な政策を進めようとすることの是非、これは為替の水準についてお答えいただきたいということではなくて、もう既に所与の前提として、今すごく円安が進んでいるという状況の中で高圧経済的な政策を進めることの是非について、大臣の考えを伺いたいと思います。

城内国務大臣 円安でいわゆる高圧経済を進めることが妥当かという御質問なんですが、まず、高圧経済というのはいろいろな定義があると思うんですけれども、一つちょっと御紹介させていただきますと、米国の経済学者であります、FRB議長、財務長官も歴任したイエレン氏は、力強い総需要と逼迫した労働市場という高圧経済を維持することにより、ここはちょっと肝なんですけれども、供給サイドの悪影響を反転させる可能性があるということ、これを提起しておりまして、一つの例として言いますと、需給が引き締まった状況で、それをつくることで失業率を低下させて就業者を増やすことができまして、こうしたことは、当面の所得増だけではなくて、就業者が職場を通じたスキルを獲得することにも貢献し、結果的に、短期ではなく中長期的な人的資本の強化を通じて供給能力が高まっていく、そういうことにプラスになるよということで、タイトな需給を背景に、投資や新技術の社会実装の進展も期待されるということを考えられます。

 他方で、どの程度の需要超過をどの程度続けることが適切かという点については、やはり経済統計の動きを丁寧に見ていくことが重要だと考えておりまして、こうしたことから、円安も、物価、インフレもそうなんですけれども、内閣府においても、日本銀行においても、やはり毎月の物価や賃金、雇用動向等から需給動向を観察しておりまして、こうしたことを通じて、先ほども言いましたけれども、急に数値が短期間に乱高下したりしないように、しているのかしていないのかも含めて、それをウォッチして、適切な経済財政運営に努めているところであります。

岡田(悟)委員 供給側の問題、それが肝だとおっしゃったことはそのとおりだと思うんですが、日本はもう労働力人口がこれから減っていく、高齢の方、女性の方の労働参加を高めるということにも限界があるということも言われています。かつ、失業者、まあ、完全雇用に近い状態で、これで果たして供給側の問題が簡単に解決するのかというところも極めて難しいということが前提で、かつ、浜田先生は百三十円でも安過ぎるとおっしゃっていますから、これはむしろリスクの方が大きいのではないかというふうに考えます。

 次の質問に移ります。

 これは、十一月二十六日のこの委員会、緒方委員の質問だったと思いますが、これに対する大臣の答弁、高市総理も同じようなことをおっしゃっているんですが、読みましょう。

 高市内閣で今取り組んでおる責任ある積極財政、サナエノミクスの考えの下では、日本の供給構造を強化しながら、物価高を更に加速させることのないよう、戦略的に財政出動をすることにより、所得を増やし、消費マインドを改善し、よってもって事業収益を上げ、税率を上げなくても税収を増やす、そういう好循環を実現することによりまして、今の暮らし、そして未来の不安を希望に変える強い経済をつくっていく考えでありますというふうにおっしゃっているわけです。

 これはちょっといろいろな要素があって、少なくとも七つぐらい要素があるのかなというふうに思いまして。供給構造の強化は絶対必要なわけですが、戦略的な財政出動というふうにおっしゃっていて、これは基本的に高市政権というのは、財政拡張、拡大する考えだと私は理解をしておりますが、これをやり過ぎると物価高が更に加速するおそれがあります。所得を増やしとありますが、実質賃金が、物価が上がると増えにくくなりますし、そうなると、消費マインドも改善しますから、この答弁の中でおっしゃったいろいろな要素が、むしろ矛盾しているのではないか。

 全部きれいにやれればいいですけれども、どうやってこれを実現するのかというところがちょっと分かりにくいですので、是非これ、整合性があるように具体的に教えていただきたいと思います。

城内国務大臣 お答えします。

 高市内閣においては、まず、短期の足下、現下の状況ですけれども、今の国民の暮らしを守る物価高対策を早急に講じる、これが責任ある積極財政の考えでありますけれども、それと同時に、中長期的に、日本経済の供給構造を強化しながら、物価高を更に加速させることのないように戦略的に財政出動を行うこととしております。

 これを少し詳しめに説明させていただきますと、現在の足下の景気は緩やかな回復局面にあるものの、潜在成長力は伸び悩んでいるわけであります。賃金の伸びも、御案内のとおり物価上昇に追いつかず、そしてまた、食料品を中心とした物価高により個人消費の回復、これが力強さを欠く状況が今でも続いております。

 今回、総合経済対策を取りまとめさせていただきましたが、まずは、足下の生活の安全保障、物価高への対応として、物価高に困っている方々の暮らしを守り、所得の増加を実現していく。その上で、一方で、経済の供給力、潜在成長力を上げていくということをすることが重要でありまして。

 そこで、十七の戦略分野がございますが、これは何か一晩でとか一か月でというのではなくて、例えば一つの例を挙げますと、補正予算をお認めいただければ、私が前職で担当していた宇宙戦略基金、二千億円というのが予算がつくわけでありますけれども、それを例えばこれから募集したり、いろいろな案件とかですね。それで、その二千億円が執行されるまではやはり当然タイムラグがあるわけでございまして、そういった形で、タイムラグがある中で、供給力を上げていくことによって、供給力を上げていけば、需給が逼迫しておりませんので、有効需要が一気に働いてばあんと物価が上がるということはありませんので、そういった観点で、短期の足下と中長期の危機管理投資あるいは成長投資を組み合わせてやることによって、様々なリスク、社会課題に対して官民が手を携え先手を打って戦略的な投資を行うことによって新たな成長につなげていくということであります。

 いずれにしましても、短期と中期の観点から、何か物価が急にどかんと上がるということではないというふうに理解しておりますが、それでも、先ほど申しましたように、経済というのは、外的な要因、海外の、アメリカの動きとかヨーロッパの動き、あるいは災害が起きるとかパンデミックが起きるとか様々な要因がございますので、一概にこうなりますとかということはなかなか現時点では言えませんけれども、いずれにしましても、そういう観点で、足下の物価高対策、中長期の危機管理投資、成長戦略、これを組み合わせているということで御理解いただければと思います。

岡田(悟)委員 この中で、戦略的に財政出動をする、これは結構高市総理もおっしゃるんですが、これは責任ある積極財政とは何か区別しておっしゃっているのか。何か違いがあれば教えてください。

城内国務大臣 戦略分野、よく、十七分野もあるじゃないかと。これからその十七分野の中に、やはり危機管理投資、成長投資として恐らくいろいろ議論する過程で、どこにより重点を置くのかとか、どこに投資をしたら将来的に外国から見ると不可欠な技術で世界に打って出る質の高い財・サービス、インフラができるかどうかというのは、これから検討しなきゃいけないわけですけれども。

 ただ、全ての分野にばらまいているというわけではなくて、やはりそこに投資したら将来税収として返ってくるという、そしてまた国際競争に打ちかてる、そして、さらには、危機管理投資でありますので、ほっておくと大変なことになるような、そういうことにならないように、しっかり絞り込んでやっておりますし、また、先生からもこういう何か御提案がありましたら、そういうものをしっかり踏まえて、ばらまきにならないように努めてまいる所存でございます。

岡田(悟)委員 立憲民主党も経済対策、八・九兆円出しておりますので、是非これは反映をしていただきたい。かつ、予算委員会での質疑になろうかと思いますが、政府の補正予算案よりもよりコンパクトな内容ですぐに即効性のある対策を提案しておりますので、是非御検討いただきたいと思います。

 PBも大事なんですけれども、ちょっとこれは飛ばしまして、債務残高対GDP比、この債務についてまず伺います。

 高市総理は、純債務についても触れて、様々な指標を用いて多角的に議論をしていくべきだというふうに発言をされましたが、これは総債務と純債務を比較して議論するということの目的がちょっと何だろうということなんですね。

 これは資料の最後のページになります。まさに責任ある積極財政を推進する議員連盟が令和六年五月に提言を出しておられます。下線部、「政府の財政については、統合政府のバランスシートで評価することが国際標準であり、債務や利払いについても、資産も考慮した純債務で評価し、利払いについても受取り利息や経済成長による税収増も勘案した分析を行うべきである。」「総債務をことさらに強調することは、日本の財政状況に対する誤った認識を国民に与え、官僚らが日本国債の信用失墜に繋がる発言を繰り返すことは、過度な円安を招くことから厳に慎むべきである。」という提言をされていて、こちらもなかなかエッジが立った提言だなというふうに思うんですが。

 高市大臣の発言、城内大臣もこういうお考えだというふうに理解しますが、なぜ純債務と総債務を比較をする必要があるのか、この点、どのようにお考えでしょうか。

城内国務大臣 お答えします。

 グロスのいわゆる総債務残高は、政府が発行する国債等の負債の大きさ、これを示すものでありまして、今年六月の骨太方針二〇二五におきましては債務残高対GDP比の引下げを目指すとともに、今年八月の中長期試算においてお示ししてきたそのものでございます。

 一方で、ネットのいわゆる純債務残高、これはグロスの債務残高から金融資産を差し引いたものでありまして、国の財政状況の評価に当たって金融資産の状況を考慮することができるようになるというふうに言われております。

 あと、さらに、ちょっと私も調べてみたんですが、それぞれメリット、デメリットございまして、これはある学者の方がおっしゃっていたんですが、債務残高対GDP比のグロスのメリットとしては、やはり市場で流通、保有される政府債務の総量を容易につかむことができる、ただ、デメリットは、政府の保有資産を、年金積立金などの裏づけを一切考慮しないため、持続可能性を過小評価あるいは逆の過大評価をし得る。

 あと、また、純、ネットの債務残高対GDP比については、政府の保有金融資産を差し引くために正味の負担度合いに近い、そしてまたデメリットについては、当然、カウントする資産の範囲、評価、時価なのか簿価なのか、金融なのか非金融なのかによってぶれが生じるというデメリットもあるというふうに、それぞれのメリット、デメリット、特徴があるということで、今、それをどう使い分けるかも含めて、まだ何も決まっておりません。

 いずれにしても、グロスで見る見方とネットで見る見方によって違う結果になるということも踏まえて、前例にとらわれず、あらゆる経済指標も使うということが多分高市総理のお考えではないかなというふうに考えております。

岡田(悟)委員 まだ決まっていないということ。余り、本質的な問題なのかなということは疑問に思うわけですが、先ほど言及のあった年金積立金、GPIFの積立金ですね。GPIFから政府への寄託金が二百兆ほどあると思うんですが、例えばこれは純資産に含んで差し引くのかどうか。これは、大臣、いかがでしょうか。

城内国務大臣 この点についても、まさにエコノミスト、経済学者によっても様々な見方の違いがありますし、各国によっても捉え方が違うというふうに言えるかと思います。

 御指摘のとおり、例えば金融資産の中にGPIF等の年金積立金を含むか否かについては、これは統計によっても様々であります。例えばIMF、OECDの例を挙げますと、GPIFの年金積立金を考慮しているか否かについては、国、地方部門の純債務残高の算出に当たっては、GPIFの年金積立金は、IMF、OECD、いずれにおいても含まれていない。ただ、一般政府部門の純債務残高の算出に当たっては、OECDの方はGPIFの年金積立金の全額を金融資産に含んでいるんですが、IMFはその一部のみを金融資産に含んでいるなど、違いがある。

 いずれにしても、年金積立金については、将来の年金給付のために保有するものであるということに留意すべきだという方もいますので、この点については様々な見方があるのではないかというふうに思います。

岡田(悟)委員 大臣おっしゃったとおり、年金の積立金はまさに年金の支払いのために積み立てているものですから、これは当然、借金の返済に充てられるものではありません。これをわざわざ総理が言及される目的というのもちょっと分かりにくいんですが。

 ちょっと幾つか質問を組み合わせてお尋ねすることになりますが、債務残高対GDP比の考え方におけるGDPは、これは名目なのか実質なのか、どちらになるんでしょうか。いかがですか。

城内国務大臣 お答えします。

 まず、その前提ですが、我が国の財政状況については様々な指標を用いて検証していく、これが大事だというふうには既に申し上げましたが、その上で、債務残高対GDP比、これは、政府が負う債務の規模が、その返済の原資となる税収を生み出す元となる国の経済規模、すなわちGDPに対してどの程度の割合かを示す指標でありますので、財政の持続可能性を見る上で有意義なものでありますが、このため、政府としては、二〇〇六年以降、骨太の方針等において、債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指す旨、掲げてきたところであります。

 その際の債務残高対GDP比につきましては、分母であるGDP、分子である債務残高、共に名目値を用いております。また、例えば主要格付機関においても、財政状況の評価において政府債務残高の対GDP比を参照しているものというふうに承知しております。

岡田(悟)委員 名目ですよね。

 これはもう御承知のとおり、今、実質GDPが伸び悩んでいる、名目GDPが伸びている。この差が当然物価上昇率になるわけですが、このまま名目GDPがひたすら伸びていって、債務残高が多少増えても名目GDPの方が増えるということであって、かつ、実質GDPが伸びなければ、いわゆるインフレ税、国民が生活費の増加によって実質的に借金を返す、負担をするような形になるという指摘は前回の委員会でもありましたけれども、実質GDPを伸ばしていかなければ困るわけですね。

 じゃ、どうやって実質GDPを伸ばすんですか。名目GDPはほっておいても増えるかもしれませんが、実質GDPの伸びが伴わなければ国民生活は大変なことになると思います。これはどのように取り組まれるのか。いかがですか。

城内国務大臣 先ほども申しましたように、成長戦略、この肝は危機管理投資でありまして、AI・半導体、造船、量子等の危機管理投資、成長投資の戦略分野において、リスクあるいは社会課題に対し、先手を打って供給力を抜本的に強化するため、官民連携の戦略的投資を促進することとなっております。

 したがいまして、今回の経済対策、補正予算案においてもこうした投資促進策を盛り込んだところでありまして、こうした対策を実行していくプロセスで潜在成長力は当然高まります。その結果、需給両面から強い日本経済が実現するということで、こういった形で戦略的に財政出動を行うことによって、いわゆる未来への不安を希望に変える強い経済をつくっていくことによって実質GDPも当然引き上げていくことになるというふうに考えております。

岡田(悟)委員 多分、それができるんなら三十年伸び悩むということはないわけで、なかなか簡単ではないと思います。この点、また是非伺っていきたいと思います。

 最後、ちょっと所管外ですが、総務省に今日はお越しをいただいています。

 私の地元の兵庫県の関西学院大学に、総務省の現役の職員の方が研究休職ということで法学部の教授になっておられますが、十一月二十七日に齋藤元彦兵庫県知事を講演に招くということがありました。

 講演に招くこと自体、私は特に悪いと思いませんが、受講する学生に対して事前に、ここのタイミングで拍手をしてくださいとか、写真撮影してくださいとか、あるいは、齋藤知事は公選法違反容疑で告発をされ、今のところ不起訴になっていますが、これに関連する質問をしないようにという留意事項を伝えていたということがありました。SNS等で書かれていますが、私はその根拠になる証拠を有しています。

 こういう行為が、特にこれは明らかに齋藤知事にとって政治的に有利になることを学生にある種求める発言をされていたわけですが、これが国家公務員法第百二条で定める公務員の政治的中立性に抵触することがないのかどうか、総務省の見解を伺いたいと思います。

田中政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘の関西学院大学の教員が総務省職員であることは事実でございまして、国家公務員の研究休職制度によりまして、休職した上で派遣されているものでございます。

 国家公務員の政治的行為の制限に関しましては、一般職の国家公務員は、国民全体の奉仕者として、政治的に中立の立場に立って職務を遂行することが求められております。

 具体的には、御指摘のありました国家公務員法第百二条及びこれに基づく……

山下委員長 答弁は簡潔に願います。

田中政府参考人 人事院規則において、政治的目的と政治的行為をそれぞれ限定的に列挙した上で、政治的目的をもってする政治的行為を制限する、このような形を取っているものと承知しております。

 その上で、総務省としましては、総務省職員が行った、委員御指摘の、学生に対して留意事項として要請した行為が、直ちにこれらの人事院規則等に抵触するものとは考えてございません。

岡田(悟)委員 ただ、齋藤知事、非常にいろいろ物議を醸しておられますので、こういう中でこういう行為に及ばれたということは問題ではないか、もちろん根本的な問題は齋藤知事にあるということを申し上げて、質疑を終わります。

 ありがとうございました。

山下委員長 次に、眞野哲君。

眞野委員 立憲民主党の眞野哲でございます。

 本日は、内閣委員会で初の質問となります。質問の機会を与えていただきました委員長並びに理事、委員の皆様に深く感謝を申し上げます。

 本日は、私が長年取り組んでいた犯罪被害者支援について質問をさせていただきます。

 よく、我が国は犯罪被害者支援の後進国だということを言われております。実際、私も自身をもって体験して、そうだなと思っているところがあります。

 私は、息子がとんでもない事件に巻き込まれまして、それは何かといいますと、車が追突するんですね、その追突した車が逃げて、逃走するんですよ。その逃走した車が、夜間、ライトを消して一方通行を百キロで逆走するんですね。その逆走した車が、私の長男である息子が横断歩道を自転車で走っているところにぶつかるんですよ。百キロでぶつけられた私の息子は、自転車とともに四十メートルはね飛ばされました。そして、救護することなく更に逃走。

 こういった事件に私の息子は巻き込まれまして、救急隊から連絡がありまして、私はすぐに病院に駆けつけました。そうしたら、医師が、手の施しようがないということを言われまして、もう頭が真っ白になった、そういった状況でございます。そして、私は息子を抱きかかえて、何でこんなことになってしまったんだと、抱きかかえた息子の頭部がひどく陥没をしておりまして、私はこの指で息子の頭の中を触れてしまった、その衝撃の気持ちの感覚は今でも忘れることができません。そういった経験を基に、今回、質疑したいと思うんですが。

 その状態で、その裁判が、ついうっかりの自動車運転過失致死傷罪ということで、私は当時、危険運転致死傷罪で当然裁かれると思ったんですが、どんな要件も一つも該当しないということで、自動車運転過失致死傷罪だということで裁かれました。

 私は、この怒りの矛先をどこにぶつけたらいいかということで、とても悩んだんですね。といいますのは、その車の運転手は、大量のお酒を飲んで、しかも無免許運転、車は無車検、無保険。全く補償のしようがない状態なので、民事裁判でもなかなかどうすることもできないということを承知しておりますが、私は、でも、この怒りを誰にぶつけたらいいかと当時悩んで、もう頭が真っ白の状態が続きました。

 そして、私がある日思ったのは、こんな状態であるこの法律をそのまま放置している、この法律が悪いんだと。もっと言うと、私は当時の国会議員を恨みましたよ。こんな状態の事件が危険運転致死傷罪に該当しないような、その状態にしている国会議員は何だろうと。であれば、私が、自身が国会議員になって法改正をする、そういう強い意思で、私は今回、衆議院議員になりました。

 その後、私は、自助グループをつくって犯罪被害者支援をしておりました。全国から多くの被害の言葉を聞いております。それは、交通事犯だけではなくて、例えば暴力とか性暴力、そして殺人事件、様々な被害者の声をたくさん聞いてまいりました。その中で、今回大きく分けて、まず三つの課題があるかなというふうに思いました。

 まず第一は、真のワンストップサービスの実現です。

 私は被害者遺族になってとても悩んだんですが、今回、警察を筆頭に御努力をいただいていると思いますが、まだまだ不十分であるという多くの被害者の声を聞いております。行政が進める被害者庁の設置が必要じゃないかという声をたくさん聞いておりまして、やはり窓口が、いろいろなところに行ってしまうと、たらい回しにされてしまうということがありました。

 そして第二は、法的支援の充実です。

 犯罪被害者が、かつては裁判では単なる証拠にすぎず、ようやく訴訟参加という形で加わることができました。しかし、法的知識が不十分である被害者が参加しようにも、どこに相談していいかが全く分からずに、取りあえず法テラスに行くんですけれども、法テラスの利用においては資力要件があったりだとか、なかなか十分にサポートが受けられるとは限らないんですよ。そして、このような法律的な支援が非常に重要であるということを私自身が身をもって体験しております。

 そして、どこに相談していいか分からないという状態の中で、最初に申し上げましたワンストップサービス、法的支援の充実、そして経済的な支援の充実というのがとても課題であるということで、犯罪被害者給付金制度というのが、一定額は補償されますが、対象となる犯罪が限られているんですね。民事裁判における賠償額に比べてかなり少ないという現実があります。私の場合も、民事裁判は、判決を受けたんですけれども、収監中であったりだとか、相手が強制送還して、時効を防ぐ手続もできない状態で、結果どうなったかというと、相手から謝罪も補償も一切ないという状態で、私の息子は命を奪われただけだという状態でございました。

 このような場合、例えばスウェーデンとかノルウェーは、国が賠償金を立替え払いをして加害者から求償を行う、そういった経済的な支援を取り組んでおります。国が一旦立て替えて相手側から求償する、この仕組みというのはとてもいいなと私は思っておりまして、我が国もやれば多分すぐできることだと思いますし、国会議員の先生方も恐らく反対される方は余りいらっしゃらないというふうに私は思っておりました。

 そして、ワンストップサービスの現状については、私自身が聞く中で、現状のいろいろな被害者の声を聞くと、まだまだワンストップサービスでは全然ないんだという声です。被害者の話を例えば全部聞いた後で、結局ほかの、役割が違うからどこか紹介しますということで、私自身もそうなんですけれども、もう十五件、十六件、いろいろなところに行くんですよ。そしてまた一から同じ話をし、つらい状態の中で何度も何度も自分自身の話をしなければならない、そんな現実がありました。私は、悲しみのどん底の中で、話をするたびに心が削られる、そんな思いがありました。

 そして、事務的な手続が一気に襲いかかってくるんですよ。例えば、葬儀の準備をしなければいけないのは当然なんですが、息子が大学生だったので、学校の退学届、そして健康保険証の返納だとか通学定期の解約、様々なことが襲いかかります。そのたびに言われたのが、死亡診断書を持ってきてください、又は親子関係を証明する住民票を持ってきてほしいということです。

 私は、同じ窓口で三回も四回も行った経験があって、死亡診断書も結局十五枚ほど取り寄せたんですが、そういったことは、最初から分かっている人がいれば、これだけ必要になりますよとか教えてくれる人が当時誰もいなかったということがありました。頭の中が働かない状態の中で次から次へと襲われるそういった手続に、本当につらかった、そういった、多くの被害者も私自身と同じようなことを言っております。

 これでは、話す場所が増えただけで、ワンストップどころか負担が増えただけだという現実があります。つまり、現場では同じ話を何度もしなければならない、そして、これから必要とされる様々な手続について誰か教えてほしかった、アドバイスが欲しかった。そして、支援センターの室が、相談する窓口があるんですが、むしろそれが負担になってしまうということです。

 どういったことかといいますと、かけ声だけのワンストップで、被害者の負担を軽減する体制にまだまだなっていないようです。

 この体験を踏まえて、私は、ワンストップサービスについての現状についてお伺いしたいです。お願いします。

江口政府参考人 お答えを申し上げます。

 犯罪被害者等からは、必要とする支援が多岐にわたり、またその支援を実施する主体も様々ある中で、どのような支援がどこにあり、どこに行けば受けられるか分からない、様々な機関から支援を受けようとするとそのたびに被害の内容等を説明することになるなど、支援にたどり着くまでの負担を訴える声が寄せられているところでございます。

 こうした声を踏まえまして、警察庁といたしましては、犯罪被害者等がいずれかの機関、団体に相談をすれば、その後の、犯罪被害者等支援コーディネーターを中心として必要な支援が様々な機関、団体によって途切れなく提供される多機関ワンストップサービス体制の整備に取り組むことが必要である、このように認識しているところでございます。

眞野委員 警察庁にお聞きしますが、被害者の状況に合わせていろいろ対応されているというふうに思っております。しかし、被害者は、今でもワンストップサービスが不十分だという声が多く寄せられているわけなんですが、警察庁として、現在の犯罪被害者支援に対するいわゆるワンストップサービスの整備の状況の評価、そして、どのような現状であるかということをお考えか、お聞かせください。

江口政府参考人 お答え申し上げます。

 多機関ワンストップサービス体制の具体的な仕組みとして、都道府県に犯罪被害者等支援コーディネーターを置き、犯罪被害者等の同意の下、同コーディネーターに情報を集約し、同コーディネーターを中心に関係機関、団体等が一体となって犯罪被害者等が利用できる支援を提示、提供する仕組みを構築すべく、令和六年度から取組を進めているところでございます。

 具体的には、同制度が全ての都道府県で整備されるよう、警察庁におきまして、都道府県に対する体制運用経費等の補助、研修の実施など、財政面、運用面での支援を行っているところでございます。

 警察庁といたしましては、全ての地方において速やかにワンストップサービスが実現できるよう努めてまいりたいと考えているところでございます。

眞野委員 警察庁として、更なる改善のための取組をされていると思うんですけれども、具体的にどのような取組を実際今されているか、教えてください。

江口政府参考人 お答えを申し上げます。

 具体的にはというところでございますが、先ほども若干申し上げたところもございますけれども、まず、都道府県に対します補助金の制度というものを令和七年度から構築をいたしてございます。こちら、全国の都道府県に対しまして、コーディネーターを置く、それをベースにして適切な多機関ワンストップサービス体制を行うための会議費用等々を補助しているという制度を開始してございます。

 また、それに加えまして、警察庁として、各都道府県のコーディネーターを集めまして研修等を実施しているところでございます。

眞野委員 ありがとうございました。

 次に、都道府県ごとに設置されている被害者支援センターの取組についてお伺いをいたします。

 現在、支援センターではどのような取組をされていますか。そして、支援センターごとにばらつきがある、体制とか人員、また予算、大きな違いがあると聞いておりますが、どのような違いがありますか。そこを教えていただきたいですね。

江口政府参考人 お答えを申し上げます。

 犯罪被害者等支援コーディネーターは、地域の実情に応じまして、都道府県、あるいは今御指摘をいただきました犯罪被害者等早期支援団体等が担うものと承知しておりますが、いずれにいたしましても、早期支援団体はワンストップサービスのために重要な役割を担う団体の一つであるというふうに認識をしてございます。

 ただいま委員の方から、団体ごとにばらつきがあるという御指摘でございました。これらに対しましては、各団体でそれぞれ実情に応じて取り組んでおられるということがまずはございますけれども、それに加えまして、警察といたしましては、当該団体の職員を対象とした個別又は全国的な研修会の開催など、団体の能力向上、あるいは団体、機関との連絡強化を図る取組ということをしておりますし、また、加えまして、当該団体に対しまして警察から相談業務等を委託する場合の経費につきまして、都道府県警察費補助金ということで措置をしているところでございまして、全国的な質の向上も含めまして、犯罪被害者等支援の適切かつ有効な実施を図っているところでございます。

 引き続き、早期援助団体を含みます関係機関の連携確保、対応力の強化に努めてまいりたいと考えているところでございます。

眞野委員 支援センターのスタッフにおいては、その教育に対して自賠責保険から給付がされているということを聞いたことがあります。私が被害者の支援センターを訪ねた際に、スタッフが犯罪被害者支援のほとんど何も知らないような状態でお会いした。むしろ私が被害者支援的な話をお教えして、そんなに知らないのかということで、いわゆるパートさんだとか非常勤的な方が多かったとは思うんですけれども、そのような方たちがきめ細やかな相談に応じるというレベルではないんですね。

 そういった支援センターのスタッフの教育について、そのお考えを教えていただきたいです。

江口政府参考人 お答えを申し上げます。

 先ほど申し上げた答弁とも若干重なる部分もございますけれども、早期援助団体の職員の教育、あるいは能力の向上というのは極めて重要な課題であると思っております。その点につきましては、全国的な研修も実施をしてございますし、個別の団体ごとに底上げを図るような研修も個別に実施したりもしているところでございます。

 いずれにいたしましても、非常に重要なポイントかと思いますので、引き続き努力をしてまいりたい、このように思っております。

眞野委員 ありがとうございます。

 ただ、被害者の当事者としては、もう切なる思いで相談に行っているわけなので、やはりそこはしっかりとした対応ができる、そういった体制がなければ、やはりたらい回しにされて同じことを何度も何度も言わなければいけなく、心が削られるような、そういった悲惨な声もたくさん聞いております。

 そして、性犯罪とか性暴力の被害者については、一般の犯罪とは異なり、その入口が警察ではなくて民間の相談施設の場合が多いと聞いております。その中で、入口でのワンストップサービスの重要性は高いと思いますが、どのような支援体制を取って、どういったサービスをしているか、お答えください。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターと申しますのは、都道府県等が主体となりまして、被害直後からの総合的支援を可能な限り一か所で提供することで、被害者の心身の負担を軽減し、その健康の回復を図ることを目的として設置された機関でございます。

 同センターでは、全ての都道府県に整備されておりまして、個々の被害者の置かれた状況に応じて、医療的支援、法的支援、心理的支援を行っているところでございます。

眞野委員 こちらにおいては被害者のニーズに合っていると感じております。この制度も参考に充実を図っていただきたい、そのように考えております。

 そして、その後質問させていただきます法律的なサポートや経済的支援の充実など、現在、警察庁が旗振り役となっているものの、その中心となって犯罪被害者支援の司令塔としての、様々な計画立案、そして実行していく組織が必要ではないかなというふうに考えております。

 そういった中で、例えば、スウェーデン又はノルウェーなどのような被害者庁が必要ではないかと考えております。この点、警察庁はどのようにお考えになっておられるでしょうか。あかま国家公安委員長にお尋ねしたいです。

あかま国務大臣 お答えいたします。

 今、スウェーデンの犯罪被害者庁という話、そうした声というものが犯罪被害に遭われた方々から多く寄せられているということも承知をしております。他方、その背景にあるニーズといったものは、国レベルにおける政策立案、現場における被害者の支援の提供、これは両面あるんだろうというふうに思っております。

 犯罪被害者の立場に立った施策を横断的、統一的に推進していくための組織を設けるべきだという声があること、そうしたニーズというものをしっかり把握することがまず大事なんだということで、いわゆるワンストップサービスの体制という話があって、ただ、先生おっしゃるとおり、被害者の切なる声をもっとと。

 また、先ほど、どんな研修を受けているんですかと。いや、よっぽど私の方が知っているなんていう話があったという意味では、令和六年にワンストップのサービス体制ができたとはいえ、まだまだ進化の途中だ、またそこをもっと肉厚にしなければならないということを今改めて思っておりますが。

 その意味でも、現在、我々国レベル、法の枠組みの中で、国家公安委員会への総合調整権限の付与であるとか、担当課の新設であるとか、また、国の司令塔機能強化、また、都道府県における、今言った犯罪被害者支援コーディネーターを中心としたワンストップサービス構築をやりつつ、地方において途切れのない支援というものを今まさに強化しておるところでございますので、先生のような御意見、また、ここの部分がちょっと、先ほど、また別の例示として、性被害にあっては、ここは習うべき、あるんじゃないかなという話もありました。そうした皆様方の声を踏まえた体制づくり、これからも一層取り組んでまいりたい。その実というものをしっかり推し進めること、これがまず大事だというふうに思っております。

 またお声をお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

眞野委員 ありがとうございます。

 今のお話をお聞きしますと、被害者支援がまだまだ十分ではないというふうに私は承知いたしました。

 私も犯罪被害者支援の活動をしてもう十五年以上たっているんですけれども、当時からそういう声ばかりなんですね。被害者支援をこれから充実する、サポート支援センターの人たちに教育をすると。教育をするといって、じゃ、そのゴール、ある程度相談できるレベルにいつなるのかなということがあって、被害者又は被害者遺族がまだまだ悲しみのどん底にいて、なかなかその相談窓口が見つからなくて、結局、たらい回しにしている現状があるということを申し上げたいと思います。

 そして、これまでも法律的なサポートは少しずつ進んでいるように思いますが、被害者支援の重要性に応える仕組みになっているか、お答えください。

三谷副大臣 お答えいたします。

 まず、眞野委員の御経験を先ほど話を伺わせていただきました。私自身、犯罪被害者支援に関しましては、これまでも、例えば新あすの会の岡村勲弁護士から話を伺うなど、様々な取組を進めてまいりました。また、昨年は池袋の暴走事故の被害に遭われた御遺族の方から直接話を伺い、どのような犯罪被害の支援ができるかという観点で様々な取組を進めさせていただいたという観点で活動も進めてまいりました。本当に、当たり前の日常が一瞬で損なわれる、そういったことに対して、本当にいかばかりか、改めて哀悼の意を表したいと思います。

 その上で、申し上げたいと思います。

 一般論ではございますけれども、犯罪被害者等基本法におきましては、この基本理念におきまして、全て犯罪被害者等は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有するものとし、犯罪被害者等のための施策は、その置かれている状況等に応じ、被害を受けたときから再び平穏な生活を営むことができるようになるまでの間、必要な支援等を途切れなく受けることができるよう講ぜられるものとしている。国は、この基本理念にのっとり、犯罪被害者等のための施策を総合的に策定、実施する責務を有するとされております。

 ただ、御案内のとおり、従前から犯罪被害者等に対する法的支援というものは手厚くない。犯罪を犯した被疑者あるいは被告人に関しては、当初から、例えば被疑者国選や国選弁護、そういった様々な形で法的なサポートがあり支援を受けられる一方で、被害者にはこうした被害発生直後早期の段階からの包括的な弁護士による支援がないという、そういった不満の声もあったというふうに承知をしております。

 犯罪被害者及びその御家族は、その被害の実情等に応じて、被害直後から刑事、民事関連を始めとする様々な対応が必要となるものの、精神的、身体的被害によって自ら対応できず、経済的困窮に陥ることにより弁護士等による援助を受けられない方もいらっしゃると承知しております。ですので、犯罪被害者やその御家族の皆様が再び平穏な生活を営むことができるようにする上では、被害直後の段階から包括的かつ継続的に支援を行うことが極めて重要なものであるというふうに認識しております。

 この点、様々、法テラスにおきましては、民事法律扶助ですとか犯罪被害者法律援助等、一定の法的支援というものがあったわけですけれども、これまでの法的支援につきましては、それぞれ援助対象ですとか内容が、例えば民事あるいは刑事といった具合に区々になり得ることなどから、早期の段階から包括的かつ継続的に援助する制度にはなっておらず、そういったものの必要性が指摘されてきたところでございます。

 このような問題意識を踏まえまして、令和六年の法改正によりまして、原則として法テラスが費用を負担して、早期の段階から弁護士による包括的かつ継続的な援助を行う犯罪被害者等支援弁護士制度が創設され、来年、令和八年一月からその運用を開始することとしています。

 法務省といたしましては、まずはこの制度が犯罪被害者等の方々に真に寄り添った援助を提供する制度となるよう、その運用開始に向けて必要な準備を行ってまいりたいと考えております。

眞野委員 どうもありがとうございました。

 法的支援、とても大事だと思います。私は当時、弁護士を頼もうと思って、いろいろな弁護士事務所、また法テラスに行って相談してまいりました。そうしたところ、どこの弁護士も受けていただけなかった、裁判をですね。なぜか。何でですかと聞いたら、相手のその車が無車検、無保険なので、判決が出ても取りっぱぐれになる可能性があるから受けられませんと。裁判はどうするんですかということで、たまたま息子が通っていた大学の法学部の教授が弁護士資格を持っていたということで、その方が安くやっていただいたということなんです。

 弁護士を探したりするということも被害者自らが探してやらなければいけないということで、当時の法テラスのいろいろなサービス、又は先ほどの支援センターのサポート、十年、十五年前から余り変わっていないところがあるんですが、私たち被害者が声を上げると、少しずつ制度又は法律が変わる。これは追いかけっこですよね。やはり私たち国会議員は、小さな声に耳を傾けてとよく言っているんですが、本当に小さな声に耳を傾けているのであれば、犯罪被害者支援、まさに今、いろいろな犯罪が出て、テレビでも問題になっております。まさに今、その支援を充実していただきたいと思っております。

 今日はちょっと時間がないので、本当であれば犯罪被害者支援のその新しい総合法律支援法の中身を聞きたかったんですが、ここも、少しずつ被害者に寄り添った内容の導入になるということを期待しております。

 そして、私が今回、特に課題と感じている問題を質問させていただいたんですが、犯罪被害者支援の中には多岐にわたる問題があります。

 今回、お答えは結構なんですが、例えば、任意保険の例えば賠償の問題とか、道路交通法の法改正に関わる問題、交通事故で例えば妊婦が亡くなっても胎児は人として認めないとかですね。そして、裁判におけるいわゆる刺激証拠。裁判で、生の写真は出さないんですよ、スケッチした絵が出て、そんなので裁判員裁判が果たしてちゃんとできるかという、この刺激証拠ですね。そして、運転に支障を来すような症状、例えばてんかんとか、そういった方などに免許証をどこまで認めていいかということです。そして、障害者が被害者となったときの逸失利益の算定の、これはすごく不公平がある。この不公平さなどなど、問題が多岐にありますので、これからこの内閣委員会を中心にしっかりと議論をして、被害者支援の問題を一歩でも前に進めていただきたいと思います。

 また、関係各位の御協力をお願い申し上げ、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

山下委員長 次に、櫻井周君。

櫻井委員 立憲民主党の櫻井周です。

 本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。

 本日は、小野田大臣と、それから城内大臣、そして佐藤官房副長官にお願いをしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 まず最初に、小野田大臣に質問させていただきます。

 十一月二十六日、自民党の岸委員の質問の中で、山口県の笠佐島の土地取得に関する質問がございました。小野田大臣からは、笠佐島の土地の一部を中国資本が購入したという事実は承知しております、こういう答弁をいただいております。これは速記録で、まだ、修正するということで進んでいますので、内容は変わるものではございますが、資料一としてつけております。

 閉会後、立憲民主党の山岸一生理事から内閣府に対して、土地の所有者の国籍は分かるのか、事実として確認できたのかというふうに問い合わせたところ、事務方からは、報道は確認しているものの、事実かどうかは確認できていないということで、答弁を修正したいというお話がございました。

 事実という二文字を報道という二文字に変えるだけではございますけれども、私、これは非常に大きな問題、日本社会が今抱えている大きな問題を含んでいると思ったものですから、ちょっとあえて今日、質問で取り上げさせていただきました。

 一つ目の問題というのは、不動産登記では所有者の国籍は分からない、だから、外国人に土地を奪われているのではないのか、こういう疑心暗鬼が広がってしまっているという問題です。だからこそ、政府において、所有者の国籍の調査方法について現在検討中というふうに承知をしております。

 二つ目の問題は、昨今、SNS等で不正確であったりうその情報が氾濫している、それによって社会不安を広げてしまう、そんな時代になってしまっているわけなんですが、そういった中において、政府のお墨つきといいますか、政府が確認しましたということは、情報の正確性の有力なよりどころになっているわけなんです。にもかかわらず、政府が確認できていないことを、事実として承知、こういうふうに大臣が答弁してしまったことは、政府の信頼を損なうだけでなく、偽情報の氾濫等による社会不安を助長するリスクもあるのではないのか、こんなふうに心配をするところです。

 そこで、大臣に改めてお尋ねをいたしますが、社会の本質的な問題に関わる問題なのに、大臣、誤った答弁をしてしまったのはどうしてなんでしょうか。

小野田国務大臣 ありがとうございます。

 先月二十六日の衆議院内閣委員会において、笠佐島の土地の一部を中国資本が購入したという事実は承知しているというふうに申し上げました。笠佐島の土地に関連する登記簿を事務方が確認した際に、住所と氏名から中国国籍の者と考え、答弁用の参考資料を作成してしまったものでございました。本来ならば、事実は承知しているではなく、報道は承知しているとすべきだったところでございまして、答弁を訂正させていただきたいと考えます。

 私も当該資料を最終的にチェックする立場であったにもかかわらず、このようなことになってしまったことをおわび申し上げます。今後このようなことがないように、私自身も気を引き締め、また職員にも、細心の注意を持って答弁資料の確認を行うように指導してまいります。

 申し訳ございませんでした。

櫻井委員 私どももしっかりと、大臣の答弁、非常に重いものですから、一言一言確認をしながら聞かせていただきますので、大臣の方でも、また役所の方でもしっかりと事実に即した答弁作成、よろしくお願い申し上げます。

 これで小野田大臣に対する質問を終わりますので、退席いただいて結構でございます。

山下委員長 小野田大臣は退席されて結構です。

櫻井委員 続きまして、佐藤官房副長官の政治資金の問題についてお尋ねをいたします。

 まず一点目は、旧安倍派における裏金問題に関連してです。

 清和研のパーティーに関して、還付金合計三百六万円が不記載であったということを承知しております。この件に関して佐藤官房副長官は、参議院の本会議や議院運営委員会理事会への出席を自粛しているというふうに承知をしております。出席できていない件について十一月四日の記者会見で問われまして、参議院の国会運営に御迷惑をおかけしており大変申し訳ないと陳謝するとともに、厳しい意見は真摯に受け止め、理解が得られるよう丁寧に対応していきたいと繰り返し発言をされました。

 そこでお尋ねをいたしますが、理解が得られるようにするために、具体的にどのような行動を取られるんでしょうか。

佐藤内閣官房副長官 お答え申し上げます。

 まず、私の政治資金の不記載問題をめぐって国会運営に影響を与えていることにつきましては、真摯におわびを申し上げたいと思います。申し訳ございません。

 この問題については、これまでも様々な機会を通じて国民の皆様に対して説明を尽くしてきたところでありますが、私に対する厳しい御意見があることは承知しております。そうした御意見は真摯に受け止めて、引き続きこの件について説明責任を果たしてまいりたいと思っております。

 その上で、職務に全力で取り組むことが信頼回復に向けて重要であるとも考えておりまして、職責を果たすべく誠心誠意努めてまいりたいと考えておりますので、御指導を賜りたく存じます。よろしくお願いを申し上げます。

櫻井委員 実は、今年一月二十七日に参議院の政治倫理審査会がございました。そこで佐藤議員は出席をされて弁明をされているわけなんですが、この中での発言として、まだまだ国民の皆様にはこの件に関する疑念が根強く残っているということを実感、幹部の先生に、なぜこのようなことが起きたのか、今後そのようなことが起きないように是非調べていただいて再発防止を取っていただきたいというお願いをした、私自身、真相を解明してほしいとの思いはあります、安倍先生が還付を中止しようという指示をしたということ、またその後再開をされたというようなこと、これも私自身、報道で知って、本当にこんなことがあるのかというふうに驚いたという発言をされています。また、清和研がいつからどのような目的でこの度の還付の仕組みを始めたか等については知る立場になく、真相解明のお役に立てないともおっしゃられているんですね。

 一方で真相解明は必要だと言いつつ、自分はお役に立てないと。これは何か人ごとのような感じがするんですけれども、一番の問題は、やはり、真相解明、御自身でおっしゃられているところなんですよ。

 やはり、安倍派の所属議員の一人として、この裏金のスキーム、解明する責任があると思うんですが、そして、まさに、今先生おっしゃられた説明責任を果たすというのはこの部分だと思うんですが、この部分、やっていただけますか。

佐藤内閣官房副長官 この場は内閣官房副長官として立たせていただいているものの、お尋ねでありますので、一議員としてお答えをさせていただきます。

 自民党における旧派閥の政治資金収支報告書の不記載に関する問題につきましては、検察による厳正な捜査が行われ、関係議員はそれに対して真摯に対応し、その結果、法と証拠に基づいて、刑事事件として取り上げるべきものは立件をされてきたものと承知をしております。また、外部の弁護士を交えた聞き取り調査、また当事者自身による会見等での説明など、様々な関係者による事実関係の把握、解明の努力が進められてきたというふうに認識しています。

 そのような中で、それぞれの議員が丁寧に説明責任を尽くしてきたものと考えています。私自身も、今先生、政倫審の私の発言を引いていただきましたけれども、私自身も、自らが所属していた清和政策研究会において一体何が起こっていたのか、これを解明するため、私自身が知り得る限りの事実を御説明してきたところでございます。どうか御理解いただければというふうに思います。

櫻井委員 結局、発生のメカニズムが分からない、まだ分かっていないわけですよね。ですから、発生のメカニズムが分からないのに、どうやって再発防止できるのかな。

 これはやはり、日本の政治の信頼回復のためにも、御自身の政治キャリアのためにも、安倍派の裏金問題の真相究明は不可欠だと思いますので。是非、自分が知っていることをしゃべるだけじゃなくて、やはり、みんな、自分は知りませんと逃げ回っているわけですよね、それで何にも解明されないという状況があるわけですから、そうじゃなくて、ちゃんとみんなでもう一回集まって、それで、真相は一体何だったのかということをちゃんと腹の底から皆さんお話をして真相究明をするということが大事だと思うんですが、やっていただけますか。

佐藤内閣官房副長官 繰り返しになりまして大変恐縮でありますけれども、私自身も、自らが所属していた清和研の、何が起こっていたのか解明するために、知り得る限りのことをお話ししてきたというところであります。

 また、幹部の先生方、同僚の先生方も含めて説明責任を尽くしてきたものというふうに考えておりますけれども、どうか御理解いただきますように、よろしくお願いを申し上げます。

櫻井委員 結局、皆さん、逃げ回ってほとぼりが冷めるのを待っているのかな、これでは真相究明といいますか真相の解明というのは道遠いな、これでは国民の理解も得られないのではないのか、こんなふうに思います。

 ちょっと、これ以上このテーマでやってもらちが明かないので、次のテーマに移らせていただきます。

 二つ目は、医療法人有俊会から自民党奈良県参議院第二支部への十万円の献金の件でございます。

 これは資料二につけております。参議院第二支部というのは、佐藤副長官が代表を務められているというものでございます。

 また、資料三には、愛知県の記者発表資料、国の新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金を活用し医療法人有俊会いまむら病院に県が交付した補助金の交付決定の取消し等についてという記事を載せております。

 要は、このいまむら病院は、新型コロナ対策の補助金四億五千万円を不正に受給していたとして、愛知県は補助金の返還を求めているという件でございます。

 報道によりますと、佐藤副長官は医療法人有俊会に政治献金十万円を返金したというふうに出ておりますけれども、これは返金はされたのか、もしされたのであれば、いつ返金されたのか、教えてください。

佐藤内閣官房副長官 お尋ねの、令和四年六月二十九日付の医療法人有俊会からの自由民主党奈良県参議院選挙区第二支部に対する十万円の寄附につきましては、令和七年十一月十一日付で返金したものでございます。

櫻井委員 お金には色がついていないとよく言いますけれども、不正受給の資金が政治献金の元手になっていたというふうに考えられると思うんですね。これはひどい、とんでもないことだと思うんです。

 これについて、佐藤副長官、どのように認識されていますでしょうか。

佐藤内閣官房副長官 御指摘の寄附につきましては、令和四年六月二十九日に寄附を受けるに当たりまして、自由民主党奈良県参議院選挙区第二支部の担当者が、この医療法人有俊会の担当者に対して補助金を受けていないかなどを確認するなど、政治資金規正法の趣旨にのっとって受けたものでございますけれども、先生御指摘のように、その後、同法人が補助金を不正受給していた旨の指摘を受けたものですから、やはり道義的な観点から問題があるということで、返金をさせていただいたところでございます。

櫻井委員 会計検査院の指摘は去年の段階ですよね。そして、この愛知県の資料をつけておりますが、これは三月の時点で、でも、返金したのは十一月。随分時間差がございますけれども、何でこんなに遅くなっちゃったんでしょうか。

佐藤内閣官房副長官 恥ずかしながら、外部からの指摘があるまで気づかなかったということでございまして、先生から資料として提出していただいた資料につきましても、こういうものがあったのかということで、改めて認識させていただいたというところでございます。

 今後こういうことがないよう、しっかりと注意をして取り組んでいきたいというふうに思います。

櫻井委員 今、こういうことがないように注意していくということなんですが、これはどうやって注意されるんでしょうか。

 つまり、補助金をいまむら病院はもらっていたのに、もらっていないことを確認したというんですけれども、どうやって確認されたのかということと、それから、報道があるというか、これは、要は、週刊誌の取材があるまで気づかなかったということなわけですよね。それで、取材があって慌てて返還をしたというタイミングなんですけれども、それでどうやって再発防止されるんでしょうか。

佐藤内閣官房副長官 献金を受けました令和四年の六月二十九日の時点において、寄附を受けることができない事由についてしっかり説明をして、補助金を受けていませんかなどのことを確認した上で寄附を受けているということであります。

 佐藤事務所としては、いつも、こういうパターンの場合は寄附は受けれませんというものを必ずお示しして受けているわけでありますけれども、そういうことを改めてしっかり徹底させていただく、場合によってはしっかりそこにサインをいただくとか、そういったことも含めて再発防止をしていきたい、そのように思っております。

櫻井委員 今の答弁ですと、つまり、確認したというのは、口頭で確認をしただけで、何か書類として、補助金を受けていませんというものを確認したわけではない、こういうことでしょうか。

佐藤内閣官房副長官 当時のやり取りではそのようなものだというふうに、先生から今御指摘いただいたようなものだというふうに認識しています。

櫻井委員 佐藤副長官は総務省にかつてお勤めで、選挙部にもいたということで、政治資金規正法、よく御存じだと思いますが、二十二条の三においては質的な制限もかかっているわけですよね。まさに、不正受給であろうが正当な受給であろうが、補助金を受けている企業、団体からは政治献金を受けちゃいけない。これは二十六条の二で罰則まである。ただ、これは、違反してされる寄附であることを知りながらということで、今、口頭で確認して、だから知らなかった、こういうことで言い訳をして逃れようとしているのかなというふうにも受け止めたんですが、これだったら再発防止のしようもなくて、後で返しました、知りませんでしたといって逃げられたら、何の問題の解決にもならないと思うんですね。

 ちょっと時間もないので、私の方から提案申し上げますけれども、こうした再発防止をする最善の方法は、そもそも企業・団体献金を禁止するということなんですよ。立憲民主党、日本維新の会、それから参政党、有志の会で今、政治資金の、企業、団体禁止法案、提案しております。是非、再発防止のためにも、副長官にも一議員として賛成いただきたいんですけれども、いかがですか。

佐藤内閣官房副長官 先生からいただいた御指摘、大変重要な御指摘として受け止めさせていただきます。

櫻井委員 もう質問の時間がなくなったので、ちょっと最後に城内大臣にも質問させていただきます。

 先ほど岡田議員からも質問させていただきましたが、やはり、今の経済政策、いろいろ心配するところがあるんです。

 一つ質問させていただきたいんですが、かつて、第二次安倍内閣から第四次安倍内閣、二〇一二年十二月から二〇二〇年八月まであったわけですが、アベノミクスとそれから高市内閣のサナエノミクスというのは非常に似通っているというか、参考にされているんだろうなと思うんですが、アベノミクスというのは、積極財政、緊縮財政、どちらなんでしょうか。

 すなわち、高市総理、十一月二十一日の総合経済対策の発表のときに、行き過ぎた緊縮財政により国力を衰退させることではなく、積極財政により国力を強くすること、こんな発言をされているものですから、アベノミクス、振り返ってどっちだったのかなというのを教えていただけますでしょうか。

城内国務大臣 お答えします。

 安倍内閣においては予算編成が積極財政であったかどうかについて、まあ積極財政の定義もいろいろありますので、否か、一概に申し上げることは困難でありますけれども、少なくとも言えることは、機動的な財政出動を含むアベノミクスは、デフレでない状況をつくり出し……(櫻井委員「いや、どっちか聞いているんです」と呼ぶ)まあどちらかというと積極財政ですけれども、今の高市政権の責任ある積極財政とはまた違うということでありまして、積極財政的な部分はあるかと思いますが、一緒のものではないというふうに言えるかと思います。

 その一方で、いわゆるアベノミクスの第三の矢につきましては、民間投資を促す成長戦略、これは実は必ずしも十分でなかったという指摘があったというふうに伺っております。

 そうしたことを踏まえまして、高市内閣における成長戦略の肝、これは危機管理投資でありまして、リスクや社会課題に対して、先手を打って戦略的な設備投資、研究開発投資を促進し……

山下委員長 答弁は簡潔に願います。

城内国務大臣 ええ。

 世界共通の課題解決に資する製品、サービス、インフラを提供することによって、我が国経済の更なる成長を実現し、そして、その成長の果実をしっかりと、物価高を上回る賃上げによって果実を行き渡るようにするということだというふうに理解しております。

櫻井委員 もう時間になりましたので終わりますけれども、資料五につけておりますように、税収よりもはるかに上回る歳出があったわけですから、これは積極財政だろうというふうに思うわけですが、一方で、この間、アベノミクスの間は、実質GDP成長率プラス〇・三%、実質賃金はマイナス〇・六%で、資料六につけておりますとおり、各国、経済成長をそれなりにしている中で、日本は非常に低いレベルにずっといる、ドイツにも抜かされたという状況でございます。

 ですから、アベノミクス、総じて、この八年間やって、結局効果がなかったことを焼き直してもう一回やったって効果は出ないのではないのか、間違った方向に進んでいるのではないのかということを指摘させていただき、終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

山下委員長 次に、平林晃君。

平林委員 公明党、平林晃です。本日もどうぞよろしくお願いいたします。

 まず初めに、先週の我が党の吉田議員の質問に続く形で、小野田大臣にお聞きできたらと思います。よろしくお願いを申し上げます。

 国際標準化についてでございます。

 これを進めていくことを、私は全面的に賛同をしているところでございまして、大いに進めていきたいし、我が党としても本当に応援をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。ただ私、現場にいた人間といたしまして、決してこれは容易ではない、こんなふうに考えているところでございます。

 標準化を進めていくためには、やはり大前提として技術的な優位性、これがどうしても必要だというふうに思います。その上で、国際会議における交渉力というか政治力というか、あるいは人事能力というか、そういったものも求めてくると思いますし、そういったものを進めていく戦略、こういったものも必要になるのではないかな、こんなことを経験から感じておるところでございます。

 令和二年、経済産業大臣表彰を受けられた鈴木輝彦さんという方、この方のインタビューが経済産業省のホームページに掲載をされておられました。この方は、私が以前いた分野、画像符号化という分野の標準化に関わってこられた方でいらっしゃいます。画像符号化というのは、スマホで写真を撮ったり、あるいは映像を配信する、こういったところで使われている技術でございまして、まさに世界的に使われている技術で、標準化が当然必要になってきている。

 この分野、日本はかなり強い、大学においても研究者がたくさんいるし、また企業においてもそういったものをしっかりやってきていた、そういう状況の中、この鈴木さんという方は、まさに企業でずっと頑張ってこられていた方であって、まず技術的な強さの前提というものがあったわけでございます。

 その上で、この方がそのホームページのインタビューで言っておられることなんですけれども、その会議の現場というのは、非常にアクティブであり、各国が技術にしのぎを削り提案書を提出してくる、一度の会議で提案書が千件を超えることもあると。こういうものを取りまとめていくのはかなりパワーが要る、こういうことも言っておられます。この方は、やはり経験がずっとおありですので、こういう取りまとめる能力があったのではないかな、こういうことを思うわけですけれども。

 その一方で、もう一つ、懸念を持つことも言っておられまして、最近、この方が関わっておられる会議は、研究開発に力を入れていて、欧州や中国、韓国からは学生が参加し提案をしてきているけれども、日本の学生は余り参加していないというんですね。標準化は世界中からトップレベルのエンジニアが集まり、技術を競う場でもある、ここで切磋琢磨して、自分自身をトップレベルまで引き上げていくことができる。こういう貴重な現場であるにもかかわらず、日本人の学生が余り出ていないということは、この方も懸念を感じているし、私もそういう印象を強く持っているんですね。

 そういった意味におきまして、例えば、十七分野の中で、冒頭にAI・半導体というのがあって、小野田大臣がまさに御担当になられるということですけれども、この分野、まだまだ日本は技術を開発していかなくちゃいけない。そういった意味において、また、こういう政治力とかの部分においてもちょっと懸念を感じる中で、なかなか条件は余りよろしくないような感じも受けているわけです。

 そういった中でどう進めていかれるのか、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。

小野田国務大臣 議員御指摘のとおり、我が国の産業はこれまで、技術で勝ってビジネスに負けるというように、高い技術力を持ちながら、国際標準化を始めとする社会実装面で後れを取ってまいりました。

 政府として、今年六月に、二〇〇六年以来十九年ぶりとなる、政府としての国際標準化戦略を取りまとめました。その中では、AIや量子を始めとする十七の優先領域を定めて、領域ごとの国際標準化戦略を策定して戦略的に対応するとともに、国際会議でまさに調整力を発揮するべく、人材育成や国際的なネットワーク強化を図ることも明記しました。

 具体的には、内閣府が先導して、防災領域などについて、どの国際標準化を狙うか、どの国を味方にするかといった国際標準化戦略を本年度中に策定することとしています。さらに、内閣府の標準活用加速化支援事業を通じて、主要な国際標準化機関のポスト取得、そして、民間企業や、まさに日本の学生が余り出てきていないと先生がおっしゃったように、若手研究者の国際会議への参加を支援して、そして、国際的なネットワーキング強化、国際交渉や調整の実地経験を蓄積しているところです。

 先月は、こうした取組の成果として、国際民間航空機関のトップである理事会議長に日本人が初めて選出されたところです。まずは、航空関連の標準化議論を日本がリードする体制をつくってまいりたい。

 その上で、今般の政府の成長戦略においても、国際標準化は総合支援策の一つとして位置づけられておりまして、国際標準化を戦略的に進め、技術でもビジネスでも勝てるように、引き続き各省庁と連携してまいりたいと思います。

 ありがとうございます。

平林委員 ありがとうございます。

 技術も高め、また人材もしっかり育成していく。その人材というのは、技術的なものでもそうだし、交渉という意味でもそうだし、そういった意味で本当に御期待申し上げますし、私どもとしても、吉田さんの思いも一緒ですので、しっかりと後押しをさせていただきたい、汗をかいていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。

 小野田大臣の質問はこちらで終わりですので、もしよろしかったら御退席ください。

山下委員長 小野田大臣は退席されて結構です。

平林委員 ありがとうございます。

 続きまして、いじめに関しまして、ちょっと地元からも御相談がございましたので、質問させていただけたらというふうに思います。

 いじめ防止対策推進法二十三条六項では、「いじめが犯罪行為として取り扱われるべきものであると認めるときは所轄警察署と連携してこれに対処する」と書かれてございます。ここで、犯罪行為として取り扱われるべきとの判断は学校や学校設置者が担うことになっていますけれども、これは簡単ではないんじゃないかなというふうに思うところであります。ここで、すべきかすべきでないか悩んでしまった上に対応が遅れてしまって、被害者の自傷行為とかオーバードーズにつながってしまった、こんな事例を痛々しくお聞きしているところでございます。こんな事態は絶対に避けなければならないと思っております。

 令和五年に出されました「いじめ問題への的確な対応に向けた警察との連携等の徹底について」という通知においては、警察に相談又は通報すべき事例が列挙されております。暴行、傷害、強制わいせつなどの十九事例であります。これらは確かにそのとおりで、明確に判断しやすい事例かというふうに思いますけれども、一方で、グレーな事案、いじめなのかふざけなのか判断が難しいような事案などでは学校が迷ってしまう場合もあろうかと存じます。こういった場合にはどう対処していくべきとお考えでしょうか。文科省の見解を伺います。

堀野政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、いじめ対応における学校と警察の連携は極めて重要であると考えております。

 本年十月に公表した令和六年度児童生徒の問題行動等調査の結果においては、いじめの認知件数のうち、警察に相談、通報した件数は三千二百七十二件となっておりまして、相談件数は年々増加しておりまして、警察との連携を一層強化していくことが必要であると考えております。

 このため、文部科学省といたしましては、学校と警察との連携を強化するために、双方の連絡窓口となる学校・警察連絡員の指定の徹底や学校警察連絡協議会の活用など、日常的に情報共有、相談、通報ができる体制構築を求めるとともに、御指摘ございましたように、学校で起こり得るいじめの事例のうち警察に相談、通報すべき事例をお示ししております。また、その際に、学校のみで対応するかどうか判断に迷う場合であっても、いじめを受けた児童生徒や保護者の安心感につながることから、警察に相談、通報することということを通知をしております。

 さらに、令和七年度補正予算案におきまして、警察のOB、OGを始めとする様々な専門家による支援チームを教育委員会に設置して、学校のいじめ対応に伴走できる体制のモデル構築に関わる予算も計上しているところでございまして、引き続き、学校と警察の緊密な連携体制構築について周知徹底に努めてまいりたいと考えております。

平林委員 その連携体制は本当に大事ですので、全ての学校がきちんとできるように推し進めていただきたいというふうに思っておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。

 ちょっと時間が微妙なところがあるので、大臣の質問を先にさせていただけたらというふうに思います。

 五番目と書いてあるところでございますが、この前に大川原の事件を聞こうと思っていたんですけれども、この大川原の事件を含めまして、残念ながら、警察の不祥事がたくさん報道されております。例えば匿名・流動型犯罪グループへの捜査情報漏えい事件があったり、あるいは、佐賀県警科捜研のDNA鑑定不正事件も発生したりしていますし、その他、鹿児島県警とか静岡県警、福岡県警、こういったところでも様々な報道が見られているところでございます。

 こうしたことで、大川原の報告書でありますとか川崎ストーカー事件の報告書がまとめられたことを受けて、九月五日の日に全国警察本部長会議が開催された。これも異例のことというようなことも報道で聞いているところでございます。楠長官が、桶川のストーカー殺人事件以来始まった警察改革の精神が形骸化しつつある、こんなことをお示しになられていて、本当にそのとおりだなというふうに思っているところでございますけれども、どうすればそれを乗り越えて警察改革を成し遂げていけるとお考えなのか、国家公安委員長の御意見を伺えたらと存じます。

あかま国務大臣 委員御指摘の各事案、今ありましたけれども、いずれも、警察活動に対する国民の信頼、これを大きく損なうものだというふうに私ども重く受け止めなければならないし、これを奇貨としてというふうにも思っております。

 今、一例、二例挙げていただきました。いわゆる警視庁の暴力団対策課の警部補がという件にあっては、警視庁において必要な捜査、調査、これを実施をしておるところでございます。また、佐賀県警察科学捜査研究所の職員がDNA鑑定作業において不適切なという案件は、まさに今警察庁が、特別監察、これを実施しておるところでございます。

 他の件における、各種、いわゆる非違事案について、これにあっては、全国の懲戒処分者数で見ても、令和七年の上半期、これで既に百五十四人、ここに達しており、前年同期に比べて四十人増という、まさにそういった異常なというのか、やはり我々の信頼を損なう事態というものが更に一段と。

 これは、まず一言で言うならば、いわゆる警察組織、この緩みだというふうにも言えますが、じゃ、それをどうということにあって言えば、様々な取組というのはなされなきゃならない。先生、今、先ほど、九月にあって異例とも言える本部長会議を開いたということで、そこにあって、まず、過去の事案、これら、いわゆる警察改革というのをそのたびにやっていますが、その再認識をまずするとともに、まずは、誇りと使命感を持って国家と国民に奉仕とする、まさに、いわゆる警察のあるべき姿を徹底すること、これを指示したところで、引き続いて、こうしたことについて、指導、教養、これを徹底する以外ほかにはないんだというふうに思っておりますので、信頼回復に努めていくこと、また、私としても、警察をしっかり指導していくこと、これに尽きるんだと思っております。

 また様々な御意見があれば、また御示唆いただければというふうに思います。

平林委員 ありがとうございます。

 規律の緩みというお話もございましたけれども、そこはしっかりとやっていただきたい。その上で、なぜ規律が緩むのかということですね。一歩踏み込んで御対応していただくということももう必要な段階に来ているのではないかなというふうに思っているところでございます。少し中身に踏み込んでいく、警察官の皆様のメンタルにも踏み込んでいって御対応いただくということも必要なのではないかなというふうに考えてございまして、是非お取組を進めていただけたらと思います。よろしくお願い申し上げます。

 残り、もう四分弱になりましたけれども、全部は聞けないので、三番はちょっと飛ばしまして、四番に関しまして聞けたらというふうに思います。

 大川原化工機事件の検証報告書、国賠訴訟が確定をいたしまして、それをもって、警視庁、警察庁、最高検の報告書が出ているわけですけれども、警視庁の検証報告書を拝読をしておりますと、報告書には、不正輸出事件捜査についてはこれから取調べを可視化していく、このことが書いてあるわけですけれども、これでは私は余りに不十分ではないかなと考えているところでございます。これを当該類型に限ることなく、より広く拡大していく必要があると考えますけれども、警察庁の見解を伺います。

重松政府参考人 お答えいたします。

 警察におきましては、刑事訴訟法で定められた制度対象事件の取調べの録音、録画に加えまして、犯罪捜査規範に基づいて、被疑者が精神に障害を有する場合の取調べについても、必要に応じて録音、録画をするように努めなければならないとしております。

 取調べの録音、録画につきましては、任意性の立証などに資する反面、被疑者の供述が得にくくなるといった弊害も認められるところでありまして、警察においては、制度対象事件等以外の取調べについては、従前から通達において、個別の事案ごとに必要性と弊害を比較考量しまして、必要性が弊害を上回ると判断される場合には録音、録画を実施しているというところでございます。

 警察庁としましても、各都道府県警察の捜査幹部が参加する会議等におきまして、制度対象事件等以外の録音、録画の実施事例を紹介して、任意性の立証といった録音、録画の必要性が録音、録画による弊害を上回るという具体的な事実関係等を参照できるようにするなどしまして、各都道府県警察への指導に当たって、きめ細やかに指導を実施しているというふうなところでございまして、こうした取組を今後とも継続したいと思います。

平林委員 ちょっと答弁、しっかりやってください。

 今のお話を聞いていても、必要性と弊害というふうにおっしゃられるんですけれども、これは誰にとっての必要性なのか、誰にとっての弊害なのか、こういうことを感じるわけですね。警察の皆さんにとってのそういう観点はもちろんあるわけですけれども、これだけいろいろなことが起きてきているというときにおいて、やはり国民の権利というものもしっかり担保していただくということが非常に重要であるというふうに思っております。

 取調べの可視化、また、法務委員会においては、今、弁護士の立会いということもいろいろ議論になっているところがございます。こういったところをしっかり進めていきたいと思っておりますので、引き続き議論してまいります。

 以上でございます。大変にありがとうございました。

山下委員長 次に、上村英明君。

上村委員 れいわ新選組の上村英明と申します。今日はよろしくお願いいたします。

 本日は、二〇二五年十一月に発表された内閣官房の外国人との秩序ある共生社会の実現政策、そして、少し遡りますけれども、同年五月に発表された法務省出入国管理庁の不法滞在者ゼロプランの関係性について質疑を行いたいと思います。

 まず、政府委員の方にお尋ねしますけれども、この場合の不法とか不法滞在者というのはどういう概念なんでしょうか。簡単な説明をお願いいたします。

礒部政府参考人 お答えいたします。

 国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプランにおける不法滞在者とは、不法入国や不法残留等の入管法第二十四条各号に規定する退去強制事由に該当する者でございまして、我が国に入管法に違反して滞在している外国人を総称する用語として使用している言葉でございます。

上村委員 ありがとうございます。

 この使い方からして異論があるというのは入管庁でも多分御存じだと思うんですけれども、いわゆる行政法に対する逸脱、あるいはそれに抵触するということをもって不法、不法滞在者という言葉を使うことで、こうした対象になっている方があたかも悪者であるような印象操作をされているのではないかなというところはまず指摘しておきたいと思います。

 信濃毎日新聞という新聞がございますけれども、こちらでは、不法ではなくて、非正規であるとか無登録とかという言葉を使ってきちんとした対応をしたいということであります。

 次に、もう一点お伺いしたいんですけれども、これは大臣にお伺いしたいというふうに思います。

 繰り返しですけれども、二〇二五年五月にゼロプランが発足しましたが、高市内閣の下で、二〇二五年十一月四日に、外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議というものが発足いたしました。内閣官房長官が議長、副議長に、新設をされた小野田大臣、いわゆる外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣と法務大臣が任命されております。こういう機関が設置されました。

 ちなみに、ほぼ同時に、外国人との秩序ある共生社会の実現のための有識者会議、これは委員十二名で設置されたんですけれども、これには、内閣官房副長官補が室長になる、外国人との秩序ある共生社会推進室も開室されました。

 ちょっと私、余り複雑な状況というのはよく分かっていないものですから、この関係性がよく分からない。法務省あるいは出入国管理庁と、それからこの新しい関係閣僚会議、あるいは外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣、そしてこの有識者会議、こうした組織の関係性について分かりやすく説明をいただければ大変ありがたいと思います。よろしくお願いします。

小野田国務大臣 まず、私の担務は、外国人との秩序ある共生社会の実現に向け、関係大臣と協力をして、国と地方公共団体との情報連携、制度の適正な利用、土地取得等のルールの在り方を含む国土の適切な利用及び管理などの施策を総合的に推進すること等でございます。

 外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議は、外国人の受入れ、秩序ある共生に係る施策の司令塔機能を強化する観点から、これまであった外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議を改組したもので、私も、先生御指摘のとおり、副議長を務めております。

 お尋ねの不法滞在ゼロプランについては、本年十一月四日に行われた当該関係閣僚会議において、高市総理から法務大臣に対して、不法滞在ゼロプランの強力な推進をするよう指示があったところです。

 司令塔である担当大臣としては、総理の指示に基づいて、関係大臣と連携をして、外国人との秩序ある共生社会の実現に向けた取組を進めてまいりたいと思っています。

上村委員 ありがとうございました。

 今のお話を伺っていると、ゼロプランは法務省や出入国管理庁が行う、しかし、それに対する総合調整的な部分はこの関係閣僚会議で行うし、小野田大臣もそれに関しては関与されるということの理解でよろしいでしょうか。

小野田国務大臣 そのように捉えていただければと思います。

上村委員 ありがとうございます。

 では、ゼロプランの現実について少しお話をしたいと思いますけれども、日本の場合は、御存じのように、そもそも出入国難民認定法自体に問題が山積をしております。

 例えば、こういうことは何回も皆さんは聞かれていると思うんですけれども、難民認定者数、新しいのが出ましたので、二〇二四年は百九十名でありました。各国で難民認定というのはだんだん厳しくなっているという話は聞く機会が多いんですけれども、日本での認定率は二・二%、同じ年のカナダでは、難民認定数は四万八千六百七十一名、認定率は七〇%になっております。

 こうした中で、食料とか衣類とか居住とか医療などの保護が不十分な中、難民申請中にホームレスになる方もいるということがございます。以前にも、この問題について、ホームレスの難民状況をどう考えるんだということをお話をしたこともございました。

 そうした環境で実施されるのがこのゼロプランでありまして、このプランの一つの目玉と言われているのが護送官つきの国費送還、先ほど五月から始まったということですから、二〇二五年の六月から八月の統計上は百十九名、これは同じ月の前年度は五十八名でありましたから、軒並み非常に高い比率で強制送還が行われているということになります。これは小野田大臣に御認識いただきたいんですけれども、そのうち三十五名が難民申請中の人たちでした。実に三〇%の、護送官つきの国費送還の三〇%が、まだ難民申請中の段階で強制送還されるということであります。

 これは皆さん、移民と難民、外国人、なかなか難しいということは私も承知しておりますけれども、難民に関しては難民条約があり、難民の受入れというのは国際的な義務事項になっています。

 これについて、こうした強制送還の中で家族や夫婦が分離される、あるいは送還国で非人道的な扱いを受けるという問題が既に発生しています。国際人権法上の言い方をすれば、迫害の危険のある国へ難民を送還してはならないというのがノン・ルフールマン原則、そして子どもの権利条約での子供の権利の確保、そして、残念ながら日本の国内法にはないんですけれども、日本が批准しています国際人権法の中、例えば自由権規約というのがあるんですが、こうした中には、家族を分離してはいけないということがございます。

 つまり、家族は一体となって生活すべきだということが人権の原則として書かれているんですけれども、こうしたことがこの状況の中で起きているということを考えれば、ある種、総合調整の責任を負っていらっしゃる小野田大臣から見て、この状況に対して、出入国管理庁に対して何か働きかけをする、あるいは何かを対応したいということはお考えではないでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。

山下委員長 入管のオペレーションの問題なので、まず入管庁から答弁させて、それから大臣に答弁いただきます。

礒部政府参考人 お答えいたします。

 入管庁におきましては、退去強制事由に該当すると疑うに足りる状況にある外国人を見つけた場合には、違反調査それから違反審査などの法令に定められた手続を経て、その結果、退去強制事由に該当する場合には退去強制令書が発付されるということでございます。

 仮に難民の認定手続をされている方がいらっしゃった場合にも、その難民認定手続の中で、難民として該当するかどうかの判断をし、さらには在留特別許可の必要性の判断をした上で、なおかつそれでも退去強制令書が発付されている方につきましては我が国から退去をしていただくというふうなことだろうというふうに考えております。

小野田国務大臣 今、状況に関しては法務省からお話ありましたけれども、入管上、退去強制事由に該当し退去強制令書が発付された者については速やかに送還することとされています。そして、退去強制令が発付されても自発的な出国が期待できない者については護送官付国費送還を実施していると承知しております。

 詳細については所管である入管庁が先ほどお答えしましたが、難民申請中であっても難民に該当しないと不認定になっているという方もいらっしゃいます。

 入管法の違反を含め、一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し政府として毅然として対応し、国民の皆様の不安や不公平感を解消することは、外国人との秩序ある共生社会の実現に必要なものと考えておりますし、このことは、ルールを守って適法に居住する外国人のためにもなることです。

 担当大臣としては、関係大臣と連携し、国民の皆様と法やルールを守って生活する外国人の双方にとって安全、安心な社会を実現するための取組を進めてまいりたいと考えておりますので、法務省の答弁に私から申し上げることはございません。

上村委員 時間が余りないので、法務省の見解のところは法務委員会でやると思いますので、ここは内閣委員会として、小野田大臣の御見識をお伺いする場でありました。

 先ほどから司令塔というふうにおっしゃっておりますので、もし法務省のやっていることに問題があるのであれば、小野田大臣からも、そういうふうに首を振らないで、是非しっかりお勉強をして、この問題は一体何なのかということは、残念ながら、法務省だけでは多分客観的に見られない部分が多々あると思います。先ほどから秩序ある共生社会の実現というふうにおっしゃいましたけれども、今このまま進むと、秩序ある共生社会は、実態としては、権力による管理社会でしかありません。そうしたものを日本政府がつくりたいと思っていらっしゃるのか、そうじゃないのかということをしっかり御認識の上で職務を果たされることを期待して、私の質問を終わりたいと思います。

 どうもありがとうございました。

山下委員長 次に、塩川鉄也君。

塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。

 介護職員や保育士の賃上げについてお尋ねをいたします。

 城内大臣に質問します。

 骨太方針の二〇二五では、二〇二九年度までの五年間で、日本経済全体で年一%程度の実質賃金上昇、すなわち、持続的、安定的な物価上昇の下、物価上昇を一%上回る賃金上昇をノルムとして定着させるとして、政府自身が、物価上昇を上回る賃金上昇の実現に向けて率先すべく、以下の三つの取組を総合的に実施するということを述べたうち、その一つの取組として、「公定価格(医療・介護・保育・福祉等)の引上げ」とあります。この閣議決定は引き継いでいるんでしょうか。

城内国務大臣 塩川委員にお答えいたします。

 お尋ねの公定価格の引上げにつきましては、骨太方針二〇二五におきまして、公定価格、医療、介護、保育、福祉等の公定価格の引上げを省庁横断的に推進することとしており、政府としてその方針に変更はございません。

塩川委員 省庁横断的に行う、変更はないということで、この医療、介護、保育、福祉等の公定価格の引上げについて、この骨太方針にもあるように、物価上昇プラス一%以上となる、こういう措置を行うということでよろしいですか。

城内国務大臣 お答えします。

 今後の診療報酬等の公定価格につきましては、賃上げそして物価高を適切に反映させる方針としておりまして、関係省庁において適切に対応することというふうに承知しております。

 また、経済対策におきましては、こうした報酬改定等の時期を待たず、医療機関や介護施設等の経営の改善や職員の方々の処遇改善につながる措置を行い、効果を前倒しすることとした経緯がございます。

 なお、御質問の物価上昇を一%程度上回る賃金上昇が、日本経済全体で二〇二九年度までの五年間で持続的、安定的な物価上昇の下、物価上昇を一%程度上回る賃金上昇をノルムとして定着させることを、委員御指摘の点がこれを意味するものでありましたら、これは中長期的に達成すべき目標でありまして、今回の経済対策のみで達成されるものではないというふうに考えております。

 いずれにしましても、今後も、物価動向あるいは賃上げの状況等を踏まえまして、診療報酬改定等で必要な対応をしていくものと認識しておりまして、適切にそれに従って措置されるものというふうに考えております。

塩川委員 暮らしを考えた場合には、物価上昇を上回るような賃上げがなければ暮らしていけないわけですから、それにふさわしいような、傾向としてというだけじゃなくて、毎年度毎年度それを達成するんだと。公定価格というのは国が決めるわけですから、責任を持って、政府の責任として行うということを改めて強く求めていくものであります。

 このように、公定価格の引上げを行うということなんですが、国のやる気が問われる課題であって、医療機関などに伺うと、ボーナスをカットするといったような現状もあるわけです。本当に深刻な実態で、ですから転職をされる方もいる。そういった方々が、同じ医療機関の関係ではなくて他産業に転職をする、それほどまでやはり賃金の問題、処遇が深刻だということに対して、しっかりと受け止めた改善策を国の責任で行えということを強く求めたいと思います。

 同時に、全産業平均と格差のある介護や保育などの職種における他職種と遜色のない賃金への大幅引上げが必要であります。

 厚労省にお尋ねしますが、総合経済対策では、介護分野について、「介護職員の賃金は改善してきたものの、他産業とはまだ差があり、人材不足が厳しい状況にあるため、他職種と遜色のない処遇改善に向けて、令和八年度介護報酬改定において、必要な対応を行うこととし、報酬改定の時期を待たず、人材流出を防ぐための緊急的対応として、賃上げ・職場環境改善の支援を行う。」とあります。

 他産業とはまだ差があると述べていますが、介護職員と全産業平均との格差は、現状どのようになっておりますか。

林政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねの介護職員の給与水準でございますけれども、賃金構造基本統計調査によりますと、介護職員の平均の賞与込み給与につきましては、平成二十年六月時点で二十五・五万円でございまして、全産業平均との差はこの時点で十・六万円ございました。その後、累次の処遇改善の取組等の成果によりまして、その差は縮小傾向にはあります。

 直近の統計で把握可能な令和六年六月時点では、これは令和六年度の介護報酬改定による効果はまだ十分反映されていない時点ではございますけれども、介護職員の給与三十・三万円となっております。これは、全産業平均との差は八・三万円という状況でございまして、依然として差がある状況であると認識してございます。

塩川委員 過去の二十万円という話もありましたけれども、最近の数字でいいますと、二〇二二年では六・八万円、二〇二三年は六・九万円、そして、今、二〇二四年、お答えをいただいた八・三万円と、この三年間を見ても格差が開いているわけなんです。

 物価上昇に見合うような措置が行われていないということを含めて、介護報酬の不十分さの問題、政府の施策の不十分さの問題ということを指摘しなければなりません。

 他職種と遜色のないという、こういった措置をいつまでに行うのか。いつまでに、他職種と遜色のない、全産業平均に並ぶ賃金にするのか、この目標達成時期は持っておりますか。

林政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のように、賃上げで、最近、他産業が先行している状況でございまして、差はまだあり、人材の引き合い状況となっております。依然として人手不足が厳しい状況にあるという状況を踏まえまして、介護職員について、他職種と遜色のない処遇改善に取り組むことは引き続き喫緊の課題であると認識しております。

 こうした状況を踏まえまして、先ほども御紹介いただきました経済対策を踏まえまして、令和七年度補正予算案に、介護分野の賃上げ、環境改善に向けた支援を盛り込んだところでございまして、まずはこうした支援を通じて、経営安定、現場で働く幅広い職種の方々の賃上げにつながるよう取り組み、さらに、令和八年度報酬改定においても、介護職員を始めとする介護分野の職員の他職種と遜色のない処遇改善に向けて予算編成過程で取り組んでいく所存でございますが、具体的にいつまでという目標を政府として持っているものではございません。

塩川委員 いつまでという目標がないんですよ。それじゃ、目標もなしに、毎年毎年積み上げても、目標を達成できるかどうか分からないわけですから。いつまでに達成しますよと、それを踏まえた措置を毎年毎年積み上げるということ、これをやらなければ、実際に、遜色のない、そういった賃金に届かないままなんじゃないですか。どうですか。

林政府参考人 お答えいたします。

 具体的な処遇改善の水準につきましては、他産業との人材の引き合いの状況、職務内容、職責、人材に求められる資質、専門性などなどを踏まえました多角的な検討が必要な問題でありまして、繰り返しでございますが、現時点で政府として具体の目標を掲げているものではございません。

塩川委員 いや、だから、他産業との差を埋める気がないんじゃないのかということも疑わざるを得ないわけであります。

 十二月二日に財政制度審議会が建議を出しました。この財政審の建議において、介護分野の職員の処遇改善に関して、「目指すべき賃上げ率・額については、現状、介護分野の事業所は小規模であることを踏まえて、介護職員の賃金の比較対象として、同様の規模の企業の従業員の賃金を参照することも検討する必要がある。」としております。

 つまり、介護職員の賃上げ目標について、全産業平均、他職種と遜色のない、そういう賃金水準ではなくて、中小・小規模事業者との比較での賃金、これと検討する必要があるということなんですが、そういう検討を行っているんですか。

林政府参考人 お答えいたします。

 御指摘の資料は財政審議会の資料ということでございまして、私としてお答えできる内容ではございません。

塩川委員 こんな話が出ているときに、しっかりとした目標、達成時期を示していく、それなしには人手不足も解消しない、処遇の改善につながらない、このことこそしっかり行えということを求めます。国の責任で、専門職にふさわしい大幅賃上げを行うべきであります。

 次に、こども家庭庁、保育士の処遇改善について聞きます。

 全産業平均と保育士の賃金の格差はどうなっているのか、過去五年間の推移を明らかにしてください。

竹林政府参考人 お答え申し上げます。

 厚生労働省の賃金構造基本統計調査におきまして、月収換算の職種別の平均賃金を見ますと、二〇二〇年では保育士三十・三万円、全産業平均三十五・二万円と比べ四・九万円の差、二〇二一年では保育士三十・九万円、全産業平均三十五・五万円と比べ四・六万円の差、二〇二二年では保育士三十一・九万円、全産業平均三十六・一万円と比べて四・二万円の差、二〇二三年では保育士は三十二・一万円、全産業平均の三十六・九万円と比べ四・八万円の差、二〇二四年では保育士は三十二・九万円、全産業平均三十八・六万円と比べ五・七万円の差となっております。

 直近では差が広がっているものの、処遇改善に取り組み始めた二〇一二年度の差額八・七万円と比べまして、差は改善しているところでございます。

塩川委員 いや、だから、直近でいえば開いているんですよ。ですから、やはり政府の措置が非常に不十分だということがそこにもはっきり表れているわけです。

 同じように、保育士の賃金について、政府は全産業平均にするという目標は持っているんでしょうか。

竹林政府参考人 お答え申し上げます。

 保育士等の処遇改善につきましては、令和七年度補正予算案では五・三%の改善を計上しており、これを含め、平成二十五年度以降では、累計で約三九%の改善を図ることとしたところでございます。

 こうした中、昨年十二月に公表いたしました保育政策の新たな方向性では、保育士等の処遇改善につきまして、他職種と遜色ない処遇の実現を掲げております。これにつきまして、具体的な職種や数値目標を設定しているものではございませんが、全産業平均の賃金も一つの目安としているところでございます。

塩川委員 全産業平均も目安の一つとしているということなんですが、そうすると、いつまでに保育士の賃金を全産業平均にしようと考えているんですか。

竹林政府参考人 お答え申し上げます。

 ほかの各職種の賃金も毎年引き上がっている中ですので時期を明示することは困難でございますけれども、いずれにしても、こども未来戦略に基づきまして、民間給与動向を踏まえた更なる処遇改善に取り組んでいくこととしております。

塩川委員 時期を明示するのは困難と。同じ話なんですよ、いつまでに達成するという達成時期もないのに、毎年毎年の積み重ねというのがどの程度なのかという検証もできないわけですから。こういったケア労働者の皆さんの本当の現場の御苦労に報いるような、本当に、その仕事に若い皆さんも定着をして、専門職にふさわしい仕事をしていく、こういうことが実現するような賃上げ、処遇改善こそ必要です。

 今、介護それから保育の話、聞いてもらったと思うんですが、大臣、要するに、こういった格差が拡大をしているような賃金の状況について、公定価格という国の制度でやっているわけですから、こういった点について労働者の格差解消の達成時期を示す、こういった対応が必要なんじゃないのか。その辺について是非、大臣、お答えください。

城内国務大臣 お答えします。

 塩川委員御指摘のとおり、こういった賃金の格差を解消するということ、これは非常に重要な視点だというふうに思っておりますが、ただ、その時期、具体的な時期云々については、今後しっかり検討していくことは必要だと思いますが、この時点で具体的な目安、目標をお示しすることは、現段階では、適切かどうかも含めて、検討する必要があると思いますので。

 ただ、御指摘のとおり、こういう格差を解消していくということは、これは公定価格でありますので、ここは非常に重要な視点だというふうに認識しております。

塩川委員 是非、この保育政策の新たな方向性、去年出したのも四年間なんですよ、だったら、少なくとも四年間で達成するとか、そういうのは言える話だと思うんですよ、公定価格という国が責任を持って決めている制度の下での賃金なんですから。

 しっかりとした、全産業平均に並ぶような、そういう取組を求めたいと思いますし、保育については、実態に合わせて公定価格制度と配置基準の抜本的な改善を求めて、質問を終わります。

山下委員長 次に、橋本幹彦君。

橋本(幹)委員 国民民主党の橋本幹彦です。

 先週、ガソリンの減税の法案が、衆議院、参議院共に通過いたしました。全会一致でございました。一リットル当たり二十五・一円の旧暫定税率部分、そしてこれにタックス・オン・タックスされていた消費税分、合わせて一リットル当たり二十七・六円の負担軽減となります。私の地元の経営者からも賃上げの原資が確保できる、あるいは私の祭りの仲間からは心置きなくべた踏みできると喜びの声も聞かれました、余りべた踏みはしてほしくないですけれども。

 物価高で苦しんでいる国民経済に、そして地域経済の担い手に光を当てる政策が実現したことを大変うれしく思いますし、四年間訴え続けてきた政策が実現したというところも大変うれしく思います。この調子で高市政権の責任ある積極財政を推進していただきたいと思うところでありますが、ただ、目標と根拠をいささか私としては不安に思うところもあります。

 まず、目標について。

 城内大臣、前回の委員会でも伺いましたけれども、責任ある積極財政の明確な数値目標があるのかという質問をいたしました。アベノミクスは、GDPですとか物価安定目標ですとか、成長と分配の好循環という目標を掲げていました。しかし、それから十年たって、結局、実質賃金は低迷したままであります。

 結局、問題は賃金ではないかと思うわけですけれども、実質賃金について、政権としての目標はあるでしょうか。

城内国務大臣 お答えします。

 実質賃金についてでありますけれども、これについても今後様々な、実質賃金につきましても、今、高市政権で、総合経済対策、そしてまた、御承認いただけましたら補正予算もございますので、その中において今後実質賃金についても検討していくということでありまして、何かこの時点で具体的な数値目標をお示しする段階にはないというふうに認識しております。

橋本(幹)委員 来週、財政演説も予定されています。政権が発足してから一月たちます。そろそろ実質賃金について明確な目標を示せるようにしていただきたいと思います。あるいは、最低賃金についても、石破政権から比べると、やや後退したのではないかなと思う節もあります。この三十年間の経済、何が問題であったかというと、やはり賃金が上がらなかったというところですから、是非、責任ある積極財政を進めていくに当たっても、この賃金目標というところはしっかりと考えていただきたいと思っております。

 次に、政策の根拠について伺います。

 高市総理はよく、ワイズスペンディング、賢い支出というふうにおっしゃいます。ガソリン減税や百三万円の壁、ある意味で、これは減税でしたけれども、ワイズスペンディングと言えるようなものだったのではないかなと思っております。

 例えば、労働供給の制約となっている税金の壁、所得税の壁というところを開放していく、あるいは、高騰するガソリン価格、そもそもガソリン税、取るんだったら最初から取らなければいい、そういう考え方で、補助金よりもワイズスペンディングになった、そのような見方ができるのではないかと思うんですが、現下の政権が打ち出しているような物価高の対策というのが果たしてワイズスペンディングと言えるんだろうかと思うわけです。

 例えば、前回の委員会でも申しましたけれども、お米券、これは手数料が一二%、日本郵政や自治体の配付コストも考えるとかなり経費もかかるわけですし、国民の手元に届くまでにも時間がかかるわけです。お米券を配るぐらいだったら、私は、言いたくはないですけれども、石破政権が言っていた日本銀行券を配る方が、よっぽど早かったし、手数料なんかもかからないわけですね。お米券が果たしてワイズスペンディングと言えるのかどうかというところは大変疑問でもあります。

 あるいは、電気やガス料金の補助、これも、例えばドイツでは、いわゆる再エネ賦課金、こういったところの徴収停止をしたわけです。これも、ガソリンの補助金から減税に変えていくという思想で考えるのであれば、そもそも取らずに、再エネ賦課金の徴収停止をしていく。これは省令でもできることだと思いますから、速やかにできることだと思いますけれども、このようなワイズスペンディングという観点から、現下の政権の物価高対策、いかがお考えでしょうか。

城内国務大臣 御指摘のワイズスペンディングの考え、これは非常に重要だと思っておりますが、御案内のとおり、高市政権、発足してまだ二か月たっておりませんけれども、足下の物価高対策として、暫定税率の廃止も含めて最優先で実施しているところでございます。

 そしてまた、御指摘のお米券についてございましたけれども、これは御案内のとおり、重点支援地方交付金で各自治体がそれぞれ判断をして実施するということでありまして、その点で、ワイズスペンディングと言うかどうかについてはいろいろ議論があるかと思いますけれども、自治体がそのニーズに合わせて実施しているということであります。

 昨年の補正予算で重点支援地方交付金、これが実施されましたけれども、その中においては、お米券を採用した事例が三十八事例あります。そして、別に全自治体に、お米券を配付しろということではなくて、この趣旨は、それぞれの地方自治体のニーズに合った支援をするということでありますので、例えば、お米券ではなくて、食料に関わるクーポン券もございますし、あるいは子育てに関わる、おむつに対する補助、そういったものもございます。

 いずれにしましても、今般、地域の実情に応じて、低所得者世帯や高齢者世帯を始め困難な状況にある方をしっかり支えるとの観点から、この重点支援地方交付金の更なる追加措置として実施するものでありまして、決してそのワイズスペンディングの考え方と乖離しているというふうには認識しておりません。

橋本(幹)委員 それでしたら、是非再エネ賦課金の徴収停止も御検討いただければと思います。

 続いて、政権が検討しているインテリジェンスの改革の目的に関して伺います。

 配付資料一に、私、国民民主党、先週十一月二十六日、インテリジェンスに係る態勢の整備の推進に係る法律案、インテリジェンス法案を衆議院に提出しました。インテリジェンスというのは政府の頭脳です。インテリジェンス活動というものは、政府が、国や国民の安全を守るために、質の高い情報を収集し、分析し、その結果を活用することです。当然、これらの情報を守ること、そして他国による不当な情報収集に対処することもインテリジェンス活動には含まれるものであります。

 広く国民にインテリジェンスの意義をつかんでいただけているかどうか怪しいところではありますけれども、本質は、外交、安全保障の政策のエビデンスをつくるところにあろうかと思います。

 今回の提出した法案は、初めてインテリジェンスという文言を明記し、その定義を明らかにし、民主的統制や政治的中立、教訓導出といった基本的な事項を記した法律案でありますので、是非、政権も含めてこの議論が深まることを期待しているところであります。

 官房長官に伺います。

 高市政権のインテリジェンス改革の主眼は何でしょうか。司令塔機能の強化という言葉をおっしゃいますけれども、今でも内閣情報調査室はオール・ソース・アナリシスをしているはずです。これが真に機能しているのであれば、司令塔機能の強化というのはどういう意味なのか。是非、どういう問題意識で取り組まれているのか、お伺いできればと思います。

木原国務大臣 インテリジェンス改革をこれから行う上で、主眼とおっしゃいましたけれども、目的とか方向性とかそういった御質問だったというふうに理解をいたしました。

 まず、委員御指摘のあったように、インテリジェンス機能を強化するということは、これは必要だと思っています。強化をすることで、質の高い、時宜にかなった情報を得て、そして国として的確な意思決定を行うということ。そして、これによって、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境において、我が国の国益を守る、そして国民の安全を確保する、そういうことにつなげていく、こういうことが考えられることだと思っています。

 また、外国による不当な活動、少し具体的に申し上げると、安全保障に関わる重要な情報を盗むといった行為もあれば、また、経済活動に関して行われる国家や国民の安全を害するそういった行為、また最近では、偽情報の拡散を含む外国による影響工作、そういったことも重要な課題だ、早急の課題だというふうに考えておりまして、安全保障上の脅威というだけでなくて、例えば選挙の公正や自由な報道といった民主主義の根幹を脅かすような行為もあり、こうした行為から我が国の国益を守り、国民の安全等を確保する、そういうことが考えられるのではないかなというふうに思っております。

橋本(幹)委員 今、官房長官から大変広範にわたる問題意識を伺いました。そこの問題意識は、今回の国民民主党の出したインテリジェンス法案と同じものだと思います。是非しっかりと議論できればと思います。

 インテリジェンスに関する問題、なかなか表では言いづらいですけれども、分かりやすい例が、私がインテリジェンス全般に関する質問をしますと言ったときに、大体、部屋にいろいろな省庁から人がいらっしゃるわけですね、内調、警察、外務、防衛、公安庁と。そこで答弁のラインの押しつけ合いをしているわけですけれども、こういったところはまさに象徴的な事例ではないかなと思います。

 司令塔機能を強化するということに当たっては、組織の再編もそうです、そして司令塔の権限の強化も重要かと思いますし、あるいは人材の育成、これも統一的に行わなければならないというところであります。

 こういった改革の方向性、問題意識は伺いましたけれども、では、具体的にどのようにやっていくのか、組織の再編、権限の強化、人材の育成というところを今申し上げましたけれども、その辺り、官房長官としてのお考えをお聞かせください。

木原国務大臣 インテリジェンス機能の強化ということは申し上げました。その方向性としましては、各省庁の活動や体制の充実強化も重要であります。各省庁にまたがって様々な今インテリジェンスがある、こういうことを一元化し、そして充実強化、更に行っていくということ。

 また、委員も御存じのとおり、総理からは、政府全体のインテリジェンス司令塔機能強化に向けた検討を行うという旨の指示を私自身受けているところでありまして、先ほど委員もおっしゃったような、各省庁の取組を政府全体として整合性の取れたものとする必要があるでしょうということ、また、各省庁が収集した情報を内閣として一元化、一元的に収集そして分析をするということ、そういった司令塔機能の強化がまずは喫緊の課題と捉えて検討を進めなければいけないと思っています。

 その中には随分重複しているものもあるし、労力が非常に分散して無駄になっているところもあるかもしれません。そういったところをまずは一元的にやっていくということ。いずれにしても、目的というのは、我が国の国益を守り、国民の安全を確保するためというところに尽きるんだというふうに思っています。

橋本(幹)委員 それにしては、例えば内閣情報調査室の来年度の予算要求、これは今年度の予算要求と同じですけれども、余り何か人を充実させていこうとか、そういった動きが見られないところでもあります。本当に、担い手は人ですから、人を大事にした改革を進めていただきたいと思うところであります。

 問題なのは規模だけではないと思います。人事の慣行にも問題があると思います。

 例えば内閣情報調査室の皆さん、生え抜きの方、プロパーの職員の方もいます。あるいは警察、防衛、外務、公安庁からの出向者も混在していますけれども、官房長官、内調の幹部の方々、部長や局長でプロパーの職員の方、どれぐらいいるとお考えでしょうか。

岡政府参考人 失礼いたします。

 内調に採用されたプロパー職員の幹部登用ということでございますけれども、現在最高位にある者は課長級の者でございまして、主幹と呼び習わしておりますけれども、その主幹級の職員がございます。

橋本(幹)委員 今、現在という言い方をされましたけれども、過去にわたっても、こうした幹部にプロパーの方が就いたことはないということです。これ自体もやはり問題だと思います。

 内調でプロパーで採用されて、でも実質課長で終わってしまうというところ、そこでどんなに有能な人材であっても内調の中では出世できないというところ。これは士気にも関わりますし、適材適所という意味でもいかがな慣行かと思います。

 是非、こういった人事、大変細かなところにもわたっていると思いますけれども、日本の頭脳を充実させていくんだ、インテリジェンス機能を強化していくんだということに当たっては、是非職員の皆さんを大事にしていただきたいと思うところであります。

 ちょっと似た問題意識から、先ほど公明党の平林晃委員から、大川原化工機をめぐる冤罪事件について話がありました。取調べの可視化、弁護士の立会いの提案も平林委員からありましたが、私からは、インテリジェンスの観点からこの冤罪の教訓を考えてみたいと。

 答弁はあかま国務大臣かあるいは小野田大臣になろうかと思いますけれども、この冤罪は、確かに捜査上の失敗と見ることもできるんですけれども、経済安全保障を担保していくためのインテリジェンスという観点からも示唆に富む事例だと思います。この事案の教訓、大臣としてはいかがお考えですか。

あかま国務大臣 今、委員の方から、大川原化工機事件のような冤罪、その教訓ということでございますけれども、警視庁公安部が、控訴審判決において違法とされた捜査を行って、当事者の方々に大変御心労、御苦労をまずおかけしたこと、また警察に対する信頼を損ねたこと、重大な結果を招いた、これは重くまず受け止めております。

 間違いなく、このようなことは二度と起こさないために、警視庁はもとより警察庁においても徹底した検証を行って、再発防止、これを取りまとめたところでございますが、この実施した検証という中において、その結果、法令解釈の合理性を再考することなく捜査を進めたことであるとか、消極証拠の精査の不徹底であるとか、公安部長ら幹部への報告の形骸化と実質的な捜査指揮の不在点などなど、問題点が明らかになったというふうに承知をしております。

 これらを踏まえて、警視庁においては、緻密かつ適正な捜査の徹底に向けた捜査指揮体制の整備、各種教養、研修等の充実、組織内の意思疎通の円滑化のための体制整備等の取組、これを推進しているものと承知をしております。

 同時に、警察庁においても、大量破壊兵器関連物資等に関する不正輸出事案取締りの在り方の見直しであるとか、警察本部長等による適正かつ実効的な捜査指揮のための体制整備等について都道府県警察に対して指示したところであり、私としても、そういった、先生おっしゃるインテリジェンスという部分におけるというようなことを包含する、こういったことも含めて、信頼回復に向けて緻密かつ適正な捜査、これが徹底されるよう警察を指導してまいりたいというふうに思います。

橋本(幹)委員 私は、インテリジェンスの観点からこの事案の教訓ということを述べると、専門性を重視しない人事慣行にあると思っています。

 先ほど内調の話も言いましたけれども、警察もゼネラリストを養成するような人事慣行になっているのではないか。情報畑という言葉もありますけれども、では、その情報畑の方々がどういうキャリアパスを歩んでいくのか、これは明確なものがないというところであります。

 これは是非、我が国のインテリジェンスの高い質を保つために人材は大事ですから、官房長官にはその筆頭となって、その人材の育成というところも含めて改革を進めていただければと思いまして、ということを申し上げて、私からの質問を以上といたします。

     ――――◇―――――

山下委員長 次に、公務員の制度及び給与並びに行政機構に関する件、特に人事院勧告について調査を進めます。

 去る八月七日の公務員人事管理についての報告並びに一般職の職員の給与についての報告及び勧告につきまして、人事院から説明を聴取いたします。人事院総裁川本裕子君。

川本政府特別補佐人 人事院総裁の川本裕子でございます。

 人事院は、八月七日、国会と内閣に対し、国家公務員の給与の改定に関する勧告、報告、公務員人事管理に関する報告を行いました。

 本日は御説明の機会をいただき、厚く御礼申し上げます。

 まず、給与勧告について御説明いたします。

 本年は、官民給与の比較方法について、行政課題の複雑化、多様化や厳しい人材獲得競争を踏まえ、公務の職務、職責を重視し、より規模の大きな企業と比較するよう見直しました。具体的には、比較対象企業規模を五十人以上から百人以上に、本府省職員との対応関係を東京二十三区、本店の企業規模五百人以上から千人以上に引き上げました。

 月例給は、民間企業の賃上げの状況を反映して、全体では三・六二%引き上げ、若年層に重点を置きつつ、その他の職員にも昨年を大幅に上回る引上げを行います。また、ボーナスは、〇・〇五月分引き上げ、年間四・六五月分とします。

 さらに、優秀な人材を引き続き確保、定着させていくため、特に、政策の企画立案や高度な調整などを担う職員を対象に、新たな人事制度を給与、勤務時間、任用などを一体的に検討し、給与体系を年功的なものから、職務、職責をより重視したものに転換します。この新たな人事制度については、令和八年度に骨格を示し、令和九年度に具体的内容を明らかにします。

 本年度はそれに先行して、官民給与の比較方法の見直しに加え、本府省の幹部、管理職員への手当の拡充、昇格に一定の期間を求める在級期間表の廃止などを実施します。

 続いて、公務員人事管理に関する報告について御説明いたします。

 人事院はこれまで、人事制度の様々な面から改革を行い、公務組織が、多様で優秀な人材が働きたいと思える選ばれる場所となるよう、公務職場の魅力を高める取組を進めてまいりました。総合職試験教養区分の申込者数は年々増加し、一般職試験の申込者数も増加に転ずるなど、明るい兆しが見られますが、激しい人材獲得競争が今後も続く中で、こうした成果を継続し、更に高めていくため、改革を新たなフェーズに進める必要があります。

 このような認識の下、公務員人事管理に関する報告では、四つの柱から成る人材マネジメント改革の全体像を示しています。

 第一に、高い使命感とやりがいを持って働ける公務を実現するため、国家公務員行動規範の職員への浸透を図るとともに、公務のブランディングとして、公務一丸となって、公務の魅力の浸透と発信に一体的に取り組みます。

 第二に、実力本位で活躍できる公務を実現するため、職務、職責をより重視した新たな人事制度への転換に取り組みます。

 第三に、働きやすさと成長が両立する公務を実現するため、特に、月百時間などの上限を超える超過勤務の最小化に向け、調査、指導の更なる強化を進めます。また、職員の自己実現や社会課題の解決につながる自営兼業を可能とします。

 第四に、採用プロセスのアップデートとして、採用の仕組みを包括的に見直し、誰もが挑戦できる開かれた公務を実現します。受験者の利便性向上のため、コンピューター・ベースト・テスティング、いわゆるCBT方式の採用試験を段階的に導入するとともに、アルムナイ採用の柔軟化や技術系人材の確保のための採用ルートの整備を進めます。

 山下委員長を始め理事、委員の皆様におかれましては、人事院勧告制度の意義や役割に御理解を賜り、今回の勧告の速やかな実施のために所要の措置を取っていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

山下委員長 以上で人事院からの説明は終わりました。

 次回は、来る十日水曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後五時二十分散会


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