衆議院

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第7号 令和7年12月11日(木曜日)

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令和七年十二月十一日(木曜日)

    午後一時開議

 出席委員

   委員長 階   猛君

   理事 木原 誠二君 理事 高見 康裕君

   理事 武村 展英君 理事 有田 芳生君

   理事 寺田  学君 理事 米山 隆一君

   理事 池下  卓君 理事 円 より子君

      井出 庸生君    伊藤 忠彦君

      稲田 朋美君    上川 陽子君

      小泉 龍司君    河野 太郎君

      高村 正大君    土田  慎君

      寺田  稔君    平沢 勝栄君

      宮路 拓馬君    森  英介君

      鎌田さゆり君    黒岩 宇洋君

      篠田奈保子君    柴田 勝之君

      藤原 規眞君    松下 玲子君

      山 登志浩君    藤巻 健太君

      三木 圭恵君    小竹  凱君

      平林  晃君    鰐淵 洋子君

      本村 伸子君    吉川 里奈君

      島田 洋一君

    …………………………………

   法務大臣         平口  洋君

   最高裁判所事務総局総務局長            清藤 健一君

   最高裁判所事務総局人事局長            板津 正道君

   最高裁判所事務総局経理局長            染谷 武宣君

   最高裁判所事務総局刑事局長            平城 文啓君

   最高裁判所事務総局家庭局長            馬渡 直史君

   政府参考人

   (人事院事務総局給与局次長)           植村 隆生君

   政府参考人

   (法務省大臣官房政策立案総括審議官)       村松 秀樹君

   政府参考人

   (法務省大臣官房司法法制部長)          内野 宗揮君

   政府参考人

   (法務省民事局長)    松井 信憲君

   政府参考人

   (法務省刑事局長)    佐藤  淳君

   政府参考人

   (法務省保護局長)    吉川  崇君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房審議官)           松浦 重和君

   法務委員会専門員     三橋善一郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月十一日

 辞任         補欠選任

  宮路 拓馬君     土田  慎君

  山口 良治君     鰐淵 洋子君

同日

 辞任         補欠選任

  土田  慎君     宮路 拓馬君

  鰐淵 洋子君     山口 良治君

    ―――――――――――――

十二月十一日

 民法及び家事事件手続法の改正に関する請願(安住淳君紹介)(第四七〇号)

 法務局・更生保護官署・出入国在留管理庁・少年院及び少年鑑別所の増員に関する請願(鎌田さゆり君紹介)(第四七一号)

 同(黒岩宇洋君紹介)(第四七二号)

 同(松下玲子君紹介)(第四七三号)

 同(本村伸子君紹介)(第四七四号)

 同(米山隆一君紹介)(第四七五号)

 同(赤嶺政賢君紹介)(第五六八号)

 同(志位和夫君紹介)(第五六九号)

 同(塩川鉄也君紹介)(第五七〇号)

 同(柴田勝之君紹介)(第五七一号)

 同(辰巳孝太郎君紹介)(第五七二号)

 同(田村貴昭君紹介)(第五七三号)

 同(田村智子君紹介)(第五七四号)

 同(藤原規眞君紹介)(第五七五号)

 同(堀川あきこ君紹介)(第五七六号)

 同(円より子君紹介)(第五七七号)

 同(本村伸子君紹介)(第五七八号)

 同(本村伸子君紹介)(第七一七号)

 再審法改正(刑事訴訟法の一部改正)を求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第六四四号)

 選択的夫婦別姓制度を直ちに導入することを求めることに関する請願(塩川鉄也君紹介)(第六四五号)

は本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八号)

 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第九号)


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     ――――◇―――――

階委員長 これより会議を開きます。

 内閣提出、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。

 この際、お諮りいたします。

 両案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、人事院事務総局給与局次長植村隆生君外六名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

階委員長 次に、お諮りいたします。

 本日、お手元に配付いたしておりますとおり、最高裁判所事務総局総務局長清藤健一君外四名から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

階委員長 これより質疑に入ります。

 質疑の申出がありますので、順次これを許します。稲田朋美君。

稲田委員 自由民主党の稲田朋美です。

 本法案に関しましては、人事院勧告の趣旨に基づくものでございますので賛成なんですが、その前提として、裁判官、検察官については一般の政府職員に比べて適用される給与の水準が高く設定されておられますが、これはどういった趣旨に基づくものでしょうか。政府参考人にお伺いします。

内野政府参考人 お答え申し上げます。

 裁判官につきましては、三権の一翼でございます司法権を担う職務と責任の特殊性等を踏まえまして、現行の給与体系が定められております。

 また、検察官につきましては、司法権の発動を促し、その適正、円滑な運営を図る上で重大な職責を有するなど、裁判官に準ずる性格を有するため、裁判官に準じた俸給が定められているところでございます。

稲田委員 ありがとうございます。

 司法権の独立、司法の重要性に鑑みて一般の政府職員よりも高い俸給が認められている。だとすれば、その前提として、当然ですけれども、司法に対する信頼が確保されていなければなりません。

 昨年は袴田事件、今年は福井事件で再審無罪判決。両事件において共通するのは、有罪の証拠が捜査機関の捏造若しくは利益誘導による虚偽の証言、しかも、再審制度の不備によって、無実の人の人生を丸ごと損なうほどの長期間を要しているわけです。

 福井事件に関してですけれども、約四十年前、私の地元福井で女子中学生が自宅で殺害された事件で犯人とされた前川彰司さんは、今年、再審無罪をかち取りました。捜査機関による証人に対する不当な誘導及び利益供与による虚偽の証言、そして重要な証拠を第一審から隠し続けた検察官によって、無実の前川さんの人生は毀損されました。

 昨年の第二次再審開始決定において、裁判所は検察官に対し、不利益な事実を隠そうとする不公正な意図があったことを確認、公益を代表する検察官としてあるまじき、不誠実で罪深い不正の所為と言わざるを得ず、適正手続の保障の観点からして、到底容認できないと厳しく批判をいたしました。

 裁判所から、手続保障に反する、これは憲法違反だと指摘されているんですよ。しかも、不誠実で罪深い不正とまで言われているということです。

 今年の再審無罪判決においても、確定審検察官がこの誤りを適切に是正していれば、そもそも再審請求以前に確定審において原審の無罪判決が確定した可能性も十分考えられるのであって、上記のような確定審検察官の訴訟活動に対しては、その公益の代表としての職責に照らし、率直に言って失望を禁じ得ない、検察、警察の不正、不当な活動ないしその具体的な疑いは、単に検察、警察に対する信用を失わせるのみならず、刑事司法全体に対する信頼を揺るがしかねない深刻なものであるとまで指摘しているんです。ここまで裁判官が検察を批判したというのは、私は例を見ないと思います。

 特筆すべきことは、この重要な証拠を隠したのは一人の検察官ではなく、確定審、第一次再審、第二次再審を通じて担当検察官全てが証拠開示を拒否し、証拠隠しをした。検察の手元にあったにもかかわらずですよ。第二次再審請求審において、裁判所は検察官に対し、証拠を任意で開示するように勧告しましたが、検察官は、高検の担当者全体の意向であると、任意開示を拒否したんです。まさに組織ぐるみで証拠を隠したと言われても仕方がありません。

 裁判所からの異例というべき激しい、厳しい指摘についてどう思うのか、刑事局長にお伺いします。

佐藤政府参考人 お答えいたします。

 検察当局におきましては、御指摘の事件で前川さんが相当期間にわたり服役し、無罪となったことについて、厳粛に受け止めているものと承知しております。

 また、確定審における御指摘のような検察官の訴訟活動に関しては、裁判所から当時の検察官の対応は不公正なものであったと評価されたのも当然であるとして、検察官の対応を批判する裁判所の指摘を重く受け止め、真摯に反省して、教訓とすべきものと考えているというコメントを発しているものと承知しております。

 また、検察当局におきましては、再審判決の指摘を踏まえまして、従前の主張や証拠に誤りがあることが判明したならば、速やかにそれを撤回し、必要に応じて裁判所や弁護人に経緯の説明や関係証拠の開示を行うなど適切な是正措置を行う必要があることなどを全国の検察官に向けて周知し、一層職務の適正を意識し、公益の代表者として不公正と言われるような捜査、公判活動を行うことのないよう徹底を図ったものと承知しているところでございます。

稲田委員 今、刑事局長は確定審検察官がとおっしゃったんですけれども、確定審検察官だけじゃないんですよ。これは、第一次再審請求でも第二次再審請求でも手元にある証拠を出さず、第二次再審請求審では、裁判官から出せと言われても、高検の担当者全体の意向だといって出さずに、そして、命令を出すぞと言われて初めて出したわけですよね。そこに重大な、無罪を推定される証拠があったというのが今回の事件なんです。

 私が言いたいのは、この福井事件がまさしく、今、再審法改正の立法事実そのものなんですよ。証拠開示の範囲、仮に、今、法制審で言われているような、関係する事実に関わるものだけと言えば出てこなかったものなんですよね。ですから、立法事実そのものであるところのこの福井事件の検証をなぜしないんですか。

佐藤政府参考人 検察当局におきましては、この事件につきまして先ほど述べたような受け止めをしているということでありますけれども、個別事件におきまして、様々な事件がありまして、再審無罪になった事件、通常審で無罪になった事件、様々いろいろ、そこに反省のある事件は多々あるわけでございますけれども、その上で、無罪判決が確定した後に、公表を前提とした検証を行うか否か、被告人とされた方などにいかなる対応を取るかなどにつきましては、まずもって検察当局におきまして、個々の事案に応じて検討した上で、判断して対応すべきものであると考えているところでございます。

稲田委員 これは普通の事件じゃないんです。今回の再審法改正の立法事実そのものであって、刑事法制度の立案責任である法務省においてしっかりこれは検証すべき事案だというふうに思います。

 また、先ほど、前川さんに対しての、やはり直接的な謝罪がないと駄目だと思います。

 昨日も、予算委員会で総理から、大臣は、再審法の改正を行うことについての指示をしているというふうにおっしゃったんですけれども、この再審法の改正について、今、元裁判官六十三名が、今の法制審の方向性では改悪以外の何物でもない、全く現状の改善につながらない、また、法務省とか検察サイドが主導する法制審に、改正すること自体が誤りだとおっしゃっています。

 大臣のこの再審法に対する考え、議連案に沿った改正を行うべきだと思いますが、いかがですか。

階委員長 平口大臣、最後の答弁になります。

平口国務大臣 お答えをいたします。

 再審制度は、十分な手続保障と三審制の下で確定した有罪判決について、なお事実認定の不当などがあった場合にこれを是正する非常救済手続であり、同制度が適切に機能することは大変重要であると考えております。

 引き続き、法制審議会において十分な検討が行われ、できる限り早期に答申をいただけるよう力を尽くすとともに、法制審の議論の結果を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えております。

稲田委員 今のでは駄目なんですよ。今のは駄目。

 なので、私は、やはり国権の最高機関であるところのこの委員会で、そして、委員長は、やはりその点について非常に、国政調査権を軽視することがないようというふうにおっしゃっておられます。是非とも、当委員会において、福井事件の検証及び議連案の審議入りを求めます。

階委員長 後刻、理事会で協議いたします。

 次に、山登志浩君。

山委員 立憲民主党・無所属の山登志浩です。よろしくお願いいたします。

 人事院勧告に基づいて、今回、法改正が提案をされておりますけれども、なかなか裁判官ですとか検察官の勤務実態というのは一般の国民にはよく知られておりませんが、給与制度上は、いわゆる残業代ですとか管理職手当、夜勤手当、宿日直手当、休日手当といったものは支給をされません。

 かつて、二〇一六年、衆議院法務委員会で裁判官の勤務実態についての答弁もされておりますけれども、あれから約十年たちます。長時間労働などの過労もやはり問題になっておりますので、勤務実態について、どのような働き方をしているのか、簡潔に答弁いただきたいと思います。

板津最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。

 裁判官は、憲法で職権行使の独立が定められており、日々の事件処理の方法等についても、その自律的判断に委ねられており、勤務時間の定めはございません。そのため、裁判所として個別具体的な裁判官の勤務時間の把握、管理はしておりませんが、その職責から、判決などの起案や令状処理のため、平日夜や休日などにも職務に従事する場合があるものと承知しております。

 そこで、各地の裁判所においては、個々の裁判官が休日や夜間にどの程度仕事をしているのかや、裁判官の手持ちの事件数や内容も含めた負担の程度について、部総括裁判官を始めとする周囲の者が様々な形できめ細かく把握するよう努め、必要に応じて、その働き方について指導助言したり、事務負担を見直したりするなどしているものと承知しております。

山委員 それでは、法務省の参考人に伺いたいと思いますが、検察官の勤務実態、ふだんどのような働き方をしているのか、十年前と現在、どう違っているのか、教えてください。

佐藤政府参考人 お答えいたします。

 検察官の業務は様々なものがございますけれども、捜査段階におきましては、日々、事件関係者を取り調べたり、様々な証拠の収集、把握、その評価を行うなどした上で、公訴の提起の要否を判断するなどの業務を遂行しているところでございます。

 検察官の勤務時間については、一般職の公務員と同様の規律がなされているところでございます。

 十年前とどのように違うかというお尋ねでございますけれども、近年でありますと、例えば、情報通信技術が飛躍的に発展、普及したことで、これを悪用した複雑な犯罪が増加する一方で、事件関係者から供述が得られにくくなっていることもありまして、精査を要する電磁的記録媒体等が増加しているところでございます。とりわけ、例えば消極証拠がないかどうかという観点から見ますと、電磁的記録の膨大な記録を見る必要があるというのが現状でございます。

 これらに加えまして、そもそも身柄事件におきましては刑訴法に定める時間制限があることや、事件関係者、これは在宅の被疑者であるとか、参考人、被害者、目撃者、そういった方々を取り調べるに当たりまして、例えば、勤務時間の中では調べない、土曜日、日曜日であるとか夜であるとか、こういった時間調整をする必要があることもありまして、一定の超過勤務を行いながら業務遂行を行っているということでございます。

 その上で、検察官の超過勤務に関しましては、検察官の超過勤務、必要な情報を申告させるなどして、心身の健康確保の観点から個別の事情に応じて対応しているものと承知しているところでございます。

山委員 二〇一六年の当時の議事録も調べましたが、最高裁も法務省もその当時の答弁と若干違っていまして、勤務はどれぐらい、事実上残業しているのかとか、件数を持っているのかということについて答弁いただきましたので、その点は私は評価したいと思います。

 関連しまして、裁判官及び検察官が法務省に相当数出向されていると思いますけれども、特に裁判官は人手がまだ足りない、欠員が一定数あるということを伺っていますけれども、そういう状況の中で出向させるということの必要性とか、実態、人数とか状況はどうなっていますでしょうか。御答弁いただきたいと思います。

村松政府参考人 法務本省での勤務体制についてお答えいたします。

 その体制につきましては時期によって変動し得るものでございますが、法務本省に勤務している裁判官出身者、検察官出身者の数は、近時はおおむね、検察官出身者は百二十名程度、裁判官出身者は七十名程度となってございます。

 裁判官出身者、検察官出身者が法務本省で勤務することの必要性でございますけれども、一つには、法務省が所掌する司法制度、民事、刑事の基本法令の立案、訟務事務の遂行等の事務においては、裁判実務あるいは検察実務の経験を有する法律専門家である裁判官出身者や検察官出身者を任用する必要性があるといったこと、また、これに加えまして、裁判官、検察官が多様な経験を積むことは、多様で豊かな知識経験を備えた、視野の広い法曹実務家の確保にもつながるというところで、こういったところが考慮されていると承知しております。

山委員 実務上、専門性も高いので出向させているというのは理解はしますけれども、かねてより国会でも指摘をされていますけれども、いわゆる判検交流ですね、法務省に出向した裁判官が国の訴訟代理人を務めるということで、法務省と最高裁が一体となって進めているわけですけれども、いろいろ問題もあります。刑事分野については二〇一二年にこれが廃止をされておるかと思いますが、行政訴訟に関してはいまだにこれが行われています。

 司法と行政との関係が近くなり過ぎて、緊張感がなくなって、三権分立を揺るがしかねないといった指摘もありますので、今日は給与法の質疑ですのでこれ以上は踏み込みませんけれども、そういった指摘があるということは重く受け止めていただきたい、そのことを強く申し上げておきます。

 続けて質問させていただきます。

 今ほどの答弁とも関係しますけれども、裁判官の定員というのは充足をされていないわけですね。一〇〇%になっていない。そうした中で判検交流も行われているわけでありますけれども、近年の採用実績と、いわゆる定員割れの実態はどうなっているのか。なぜ定員割れとなるのか、定員が充足されないのか、分析されておりますでしょうか。

 あわせて、裁判官の離職の実態についても分かる範囲で御答弁いただきたいと思います。いかがでしょうか。

板津最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。

 近年の新任判事補の任官者数は、令和三年に任官した七十三期は六十六人でしたが、七十四期が七十三人、七十五期が七十六人、七十六期が八十一人、今年任官した七十七期が九十人と増加しているところでございます。

 他方で、欠員の状況につきましては、令和七年十二月一日現在の速報値になりますが、判事については、定員二千百五十五人に対して現在員が二千七十六人であり、欠員が七十九人となっております。判事補につきましては、定員八百四十二人に対して現在員が六百六十人であり、欠員が百八十二人となっております。

 採用数や行政官庁などでの勤務による出入りは常に同じ数ではなく、欠員が全くない場合には人事上問題が生じることもあり得ることを考えますと、ある程度の欠員を抱えておく必要があるものの、判事補につきましては相当数の欠員が生じていることは認識しているところでございます。

 また、近時の判事補の退官者数は、令和三年度が十五人、令和四年度が十二人、令和五年度が十四人、令和六年度が十二人となっております。依願退官は個々人の個別事情によってされるものであり、その事情も様々で、退官を決意する理由も必ずしも一つではございませんが、事情を聞きますと、全国転勤があることを理由に挙げる者が相応にいるものと承知しております。

 新任判事補任官者数は増加してきているところであり、引き続き、裁判官にふさわしい者に任官してもらえるよう努めてまいりたいと考えております。

山委員 判事補という方は、初年度からおおよそ十年間だと思うんですけれども、そこを、要するに若手ですよね、若年層が、最近は増えてきているとはいえ、ちょっと不足ぎみということですので、先ほどの出向の話もありましたけれども、やはり、一定数、人数を満たす必要がありますので、なぜ足りないのか、あるいは離職をされていくのか、職業選択の自由はありますけれども、その辺はしっかりと注意深く見ておいていただきたいと思います。

 関連しまして、検察官の定員についてはおおむね充足されていると伺っておりますが、一方で、離職の実態というのはどうなっておりますでしょうか。

村松政府参考人 平成二十七年度から令和六年度に任官した検事につきましては、任官後五年以内に離職した者の割合が八%程度となってございます。

山委員 今、八%という検察官の離職率、判事補ですと十数人ということでありますけれども、非常に専門性が高くて、誰でもなれる職業ではありません。司法試験を受かっていないとできない仕事ですし、非常に、全国転勤もあったり過酷な勤務だというようなことは想像に難くないわけでありますけれども、やはり、基本的人権に関わる非常に重要なお仕事ですので、そこで働く人の心身が整っていないといい判決、いい解決策もできないと思いますので、そういった離職とか採用のことはしっかりと注意深く見ていただいて、何か必要な改善があれば、財政面の問題とか組織の問題はあると思いますけれども、しっかり対処していただきたい。重ねて申し上げておきます。

 具体的に、裁判官と検察官の処遇について伺います。

 司法修習を終えて、初年度の年収は幾らぐらいありますか。また、裁判官に任官後、二十年間は同期がおおむね同時期に昇給していくというような運用がされていると承知していますが、その後の年収の推移などについて簡潔に答弁いただきたいと思います。

板津最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。

 地域手当の支給割合を東京都特別区の二〇%とする諸手当を含めた年額は、判事補任官時の号俸である判事補十号俸の場合は約六百八十万円でございます。その後の推移になりますが、判事補任官から十年を経過した判事任官時の号俸である判事八号の場合、その年額は約千六十万円。裁判官任官後約二十年を経過した判事四号の場合、その年額は約千六百八十万円と試算することができます。

山委員 今のは判事、判事補でしたけれども、検察の方はいかがでしょうか。

村松政府参考人 検事の年収につきましては、昇給状況ですとか勤務地等による手当の差により個人差が生じるものの、現状におきましては、任官直後の者は六百八十万円、十年後の者が千六十万円、二十年後の者が千六百八十万円程度ということになってございます。

山委員 今の答弁を伺いますと、初年度、任官されたときは検察も判事補も同じぐらいで、おおよそ同じぐらい昇給していくのかなというふうに受け止めました。

 これもなかなか難しい問題なんですけれども、二〇一二年二月二十八日、参議院法務委員会、当時の小川敏夫法務大臣が、裁判官及び検察官の初任給調整手当について、次のように答弁しています。旧司法修習終了の一年目の弁護士の年収が七百八十万円、それに対して裁判官と検察官が約五百七十万円、それで約二百十万円程度の差が生じていると。その上で、弁護士の所得と余りにかけ離れることがないように、その当時、初任給の加算をしたという答弁でございました。

 その当時は、弁護士の年収、実入りの方が裁判官や検察官よりも高かったという趣旨の答弁と私は受け止めますが、じゃ、現在はどうなんだろうか。弁護士さん、四万五千人ほどいらっしゃるということで、その半分近くが東京で稼働されているということですけれども、最近ですと、日弁連の白書を読みますと、一番大手の法律事務所は今六百八十人ぐらいということで、百人以上の事業所が十四軒あると伺っておりますけれども、そういったところに勤める方もおれば、そうじゃないところで、いわゆる町の弁護士さんというような形でやっておられる方もあって、相当な格差が収入面においてもあるのではないのか。

 日弁連の白書、二〇二三年度版によりますと、経験年数五年未満の弁護士の所得の平均値は、順に申し上げます、二〇〇六年が七百七十万円、二〇〇八年が七百九十五万円、二〇一四年が四百四十八万円、二〇一八年が四百七十万円、二〇二三年が三百五十一万円というふうに減少しております。給与だけが全てではありませんけれども、やはり、職業、仕事を選択するに当たって重要な要素であることには変わりがありません。

 法曹の志望者や司法修習生が減少傾向にある中で、やはり、弁護士さん、大手事務所との競合も指摘をされております。検察官や裁判官の質も量も確保する必要がございますので、同じ法曹である弁護士の給与と比較して処遇の在り方を議論すべきというのは、そういった意見もかねてよりございますが、このことについてはどう受け止めているのかということ。

 あわせて、簡潔に答弁いただきたいですが、やはり、専門職で裁量的な仕事とはいえ、ワーク・ライフ・バランス、働き方改革は、これはどの仕事に就いていても軽視されることがあってはなりません。長時間労働の是正とともに、全国転勤や配置転換などの際には、御本人の意向ですとか、子育て、共働き、介護、そういった御家庭の事情にも十分配慮していく必要があろうかと思いますが、この二点について、参考人の方の答弁をお願いいたします。

内野政府参考人 お答え申し上げます。

 裁判官、検察官は、国家公務員という立場で職務に従事しておりまして、定額の給与を受ける、こういう状況であるのに対しまして、弁護士は、その多くは、自ら顧客と契約をいたしまして、経費を負担しつつ報酬を得るという事業主的な営業形態で職務を行っておりまして、両者は就業形態、職務内容等が大きく異なっていると認識しております。

 委員の御指摘はまさに人材確保といったような点に着目したものと受け止めておりますけれども、そのことから直ちに、例えば弁護士の収入等を単純に比較することによって裁判官、検察官の給与水準を決めていくということについては、困難なところがあるかなと考えるところでございます。

 ただ、まさに委員御指摘いただいておりますが、人材確保の重要性、視点は重要なものだと考えておりますので、採用の実情等については注視をしてまいりたいと考えております。

板津最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。

 裁判官にとりましても、ワーク・ライフ・バランスは重要であると考えております。各庁の事件動向等に応じた裁判官の配置に努めるとともに、各庁の実情に応じて担当事務の分担の仕方の工夫をするなどの配慮を行うほか、仕事と育児や介護等の両立支援制度の周知に努めるなどして、積極的に取り組んでいるところでございます。

 また、裁判官の任用、配置に当たっては、面談などを通じて把握する本人の任地や担当職務等についての希望を踏まえて、家族の事情などにもきめ細かく配慮しつつ、適材適所の観点で実施しているところでございます。

 今後とも、ワーク・ライフ・バランスを実現できる執務環境の整備に努めてまいりたいと考えております。

山委員 最後に一言申し上げさせていただきます。

 ワーク・ライフ・バランスについての意識ですとか、そういった働き方への配慮ということは答弁でしっかりと今お話しいただきましたけれども、どうしても私が気になるのは、判事補が欠員だと。なぜそこが欠員になるのか。お金だけじゃないとは思うし、やはり、働き方ということも大きく影響してくると思うので、そこをきちっと分析をしていただきたいということ。

 弁護士さんは、弁護士自治があるかと思うんですけれども、法曹の一員でありますので、弁護士の方がどういう待遇で働いておられるのか。幾ら裁量で働いているといっても、やはり、弁護士さんも、人権を守るとりででありますので、貴重な存在でありますので、そういったこともしっかりと配慮いただいて。

 法曹の処遇の在り方というものについて更に深めていただきたいし、私もまた勉強させていただきたいと思います。

 以上です。ありがとうございました。

階委員長 次に、篠田奈保子君。

篠田委員 立憲民主党・無所属の篠田奈保子です。

 本日は、裁判官の報酬、検察官の俸給の改定、引上げについて法案が審議されておりますが、法曹には、残る法曹三者のうち弁護士という存在がございます。その関係で、弁護士の国選弁護報酬と法テラスの民事法律扶助報酬、それから法曹三者になるために頑張って研修中の司法修習生の給費について、ちょっと関連して質疑をさせていただきたいというふうに思います。

 まず、国選弁護報酬と民事法律扶助報酬についてです。

 この二つの報酬は、法テラス、法務省と財務省の交渉により決まってきたというふうに承知をしておりますが、長年、残念ながら、報酬の引上げが行われてきておりません。

 国選弁護報酬については、最後の第一審の報酬の基礎報酬の改定は二〇一八年、来年になるともう八年間ぐらい据置きになっていますし、民事法律扶助の報酬に至っては、消費税分の変更とか、若干報酬の割合の引上げなどはありましたけれども、報酬のうち大きな部分を占める着手金が据え置かれております。

 何と、来年で法テラス発足から二十年となるんですけれども、二十年間変わっていません。付言すれば、法テラスの前身の法律扶助協会が二〇〇〇年に改定した報酬をそのまま法テラスが引き継いでいるので、何と二十五年間引上げがないんですね。

 この二十五年間、最低賃金は幾ら上がったでしょうかね。倍ぐらい上がっているのではないでしょうか。法律事務所も人を雇って経営をしておりますし、事務所を借りています。物価高が大変厳しい中で、私たち町の弁護士は事務所経営をしている状況でございます。

 弁護士活動をしてきて、やはり私なんかは何か適正に活動が評価されていないのではないかと感じますし、モチベーションも、困った人に対しての国の責務として、人権を守るんだという使命感でやっていますけれども、やはり、もうやっていられないということを現場で言う弁護士さんも実際に多くおられます。

 このような中で、この二つの報酬が長年据え置かれている理由、それについてお伺いをしたいと思います。

内野政府参考人 お答え申し上げます。

 民事法律扶助や国選弁護等に係る弁護士報酬につきましては、弁護士報酬をその業務内容や事件の困難性等が適切かつ公平に反映されたものとすること、また、財源に限りがある中で、国民の負担によって弁護士報酬を支払うものであるということから、国費支出に国民の理解が得られるかという、国費支出の適正の観点といったような、複数の多角的な観点を踏まえる必要がございます。

 特に、立替え償還制を採用しております民事法律扶助につきましては、弁護士報酬を引き上げることが、資力に乏しい利用者の償還金の負担の増大につながるということも考慮する必要があるということでございます。

 こういったことなどから、御指摘いただきましたが、国選弁護等に係る報酬については、累次、基礎報酬、加算報酬の増額等を行ってきたものの、民事法律扶助に係る報酬につきましては、人件費高騰等の事情がある一方で、着手金の引上げはなされていないという状況になっているところでございます。

篠田委員 財源に限りがある、私は、当然、国会議員だから分かっておりますけれども、国民の裁判を受ける権利を実質化するためには、やはり担い手の弁護士を確保することが必要。こんなに長年間据え置かれていたら、もう国選弁護はやりませんとか、法テラスの事件は引き受けません、そういう方々が実際に出てきています。

 持続可能な制度運営がなされない、そうすると、国選弁護の担い手がいなくなったらどうしますかという憲法上の問題になるわけですよ。ここはしっかりとやはり財源を確保する必要のある分野だということを、力強くお伝えをさせていただきたいと思います。

 今、地方においては、私、地方において町弁をしておりますけれども、やはり、資力が乏しい方に対する無料法律相談や、民事法律扶助の立替えを行う、そのニーズが大変高くあります。しかしながら、私選で法テラスを使わないで受任する場合と比較して、弁護士報酬の乖離はすごく大きいんです。

 日弁連の調査では、離婚事件に関して、法テラスで受ける場合と、法テラスを使わないで私選で受ける場合の弁護士費用の差、五〇%です。民事法律扶助で引き受けるとなると、一般的な弁護士さんの半額の報酬で対応しているというのが現場の実態です。業務時間に対する収入が少な過ぎて、事務所経営への影響が大きくて、本当に、先ほど指摘したように、法テラスの事件を取り扱わない弁護士が増えてきております。

 だけれども、地方は弁護士が少ないですから、扶助はしません、国選はしません、そんなことは、やはり地域の住民のために言えないわけなんですよね。ですからこそ、不採算の事件が、地方に行けば行くほど多いです。そして、地方に行けば行くほど、やはり弁護士のなり手がいません。その観点から、地方に津々浦々に住民の権利保障を獲得するため、こういった国選、扶助の報酬の引上げが是非必要なんです。

 これについて、是非、法務大臣に見解をお伺いをいたします。

階委員長 平口大臣、速やかにお願いします。

平口国務大臣 お答えをいたします。

 委員御指摘のとおり、法テラスがあまねく全国において国民の司法アクセスを充実させ、お困りの方に必要な法的支援を届けるという、総合法律支援の所期の目的を達成する上では、各地域において担い手となる弁護士等を確保することが重要な課題であると認識しております。

 民事法律扶助等のいわゆる公益的活動に関する弁護士への報酬の在り方は、担い手となる弁護士を確保する上で一つの重要な要素となり得るものではあると考えられますが、一方で、業務内容や事件の困難性が適切かつ公平に反映されたものとすること、あるいは、財源に限りがある中で弁護士報酬を支払うものであることから、国費支出に国民の理解が得られるかなどの観点から……(発言する者あり)

階委員長 続けてください。

平口国務大臣 慎重な検討が必要であるというふうに思うところでございます。

 もっとも、国民の司法アクセスを充実強化するためには、地方も含めて担い手となる弁護士の確保は重要であり、法テラスの総合法律支援の在り方について、引き続き、関係機関とも協議しながら必要な検討を行ってまいりたいと考えております。

篠田委員 国民の理解は、私は得られるんじゃないのかなと思います。

 今、補正予算の審議をしていますけれども、本当に使い残しているような基金に補正で緊要性もないのに積んでいる、それが何百億とか何千億とかいうレベルの話を聞くと、どうして地方で頑張って困っている弁護士の国選報酬や扶助報酬の引上げができないのか、私は甚だ疑問に思っております。

 次に、民事法律扶助というのは立替え制なんですよ。リーガルエードではなくて、利息はつきませんけれどもリーガルローンなんですね。弁護士報酬が、今、引き上げてほしいとお話ししましたけれども、引き上げられれば、今の制度では利用者の負担となってしまいます。資力の乏しい方々への法律支援が利用者の負担増になることを、私は望んでおりません。

 なぜこういったことになるかというと、民事法律扶助、資力の乏しい方に弁護士費用を援助する制度、だけれども立替え、償還が必要、この制度のたてつけ自体がそもそも間違っているのではないかと思っています。やはり、資力の乏しい方についてはしっかりとまず原則給付をする、資力が一定程度を超えている、若しくは裁判でしっかりと金銭を獲得できた場合には返していただくということで、利用者の応能負担の制度に転換が必要ではないかというふうに思います。

 四月から、離婚後共同親権制度が導入をされます。特に、資力の乏しい、子育てを抱えた女性たちの利用が私は爆発的に増えていくと思います。だけれども、立替え制で弁護士費用の負担があるよというと、やはりちゅうちょするんですよ。月一万円ずつ返してください、五千円ずつ返してくださいという制度にはなっているけれども、それ自体も利用者の負担になってまいります。

 ですので、この制度の導入を契機として、やはり、原則給付、応能負担制度への転換が必要だと思います。まずは法務省に見解をお伺いいたします。

内野政府参考人 お答え申し上げます。

 立替え償還制は、これは一般論でございますけれども、一定の財源の中で、法的支援を必要とする方に幅広くお届けするための仕組みとして、一定の合理性があるものと考えております。

 もっとも、こうした現在の仕組みにおきましても、利用者が生活保護受給者であるなどの場合におきましては、立替金の償還を免除できることとされております。また、既に、一人親に対する支援の強化といたしまして、一人親が相手方に養育費等の請求を行う際に、民事法律扶助を利用した場合には償還免除の要件を緩和するなどの運用の改善を、令和六年四月から開始したところでございます。

 その上で、委員お尋ねのように、現在の仕組みを原則給付制としつつ、一定の場合に利用者の応能負担、負担能力に応じて費用を負担する制度とすることにつきましては、法テラスの財政的基盤に与える影響などの観点から慎重な検討が必要であると考えているところでございます。

 ただ、いずれにいたしましても、引き続き、法テラスにおいて必要な方に必要な法的支援をお届けすることができるよう、まずはその適切かつ柔軟な運用に努めてまいりたいと考えているところでございます。

篠田委員 免除については少し、若干要件が緩和されていますけれども、本当に全然現場では使いにくくて、ほとんど免除が認められないというような実態もあることも御報告をさせていただきます。

 最後に、このテーマについて、民事法律扶助、国選弁護の報酬、双方について、私は早急な検討が必要であると考えております。是非、有識者による検討組織を速やかに設置をしてくださいとお願いをさせていただきたいと思います。

 次に、時間が限られてきましたが、司法修習生の給費制についてお尋ねをいたします。

 今現在、司法修習生には、修習給付金十三万五千円と住居給付金三万五千円が支給されております。この金額も変更がないんですね。何年間変更がないのか、それから、物価高に合わせて今後変更されることはないのかどうか、最高裁にお伺いをいたします。

板津最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。

 修習給付金の金額水準は、制度導入の際に、法曹三者、すなわち法務省、最高裁判所、日本弁護士連合会の間で確認されたものと認識しており、平成二十九年十一月に採用された七十一期司法修習生から支給が開始されて以降、金額の変更はされておりません。

 この金額につきましては、法曹人材確保の充実強化の推進などを図るという趣旨を踏まえ、司法修習生の生活実態その他諸般の事情を総合考慮して定められたものであり、その時々の物価水準に合わせて逐次変更することまでを想定したものではないと認識しております。

 最高裁判所といたしましても、今後も、制度を継続的かつ安定的に運用していくことが重要であるとの観点に立って、引き続き、関係機関と連携しつつ、諸般の状況を注視してまいりたいと考えております。

篠田委員 生活費なんですよね。なぜ、物価と連動しないのか。そして、これもまた八年間据置きですね。今の議論を聞いていると、あと十年間ぐらいこの金額になるんじゃないのかなという不安も生じます。是非是非、やはり、司法修習生の健全な修習生活、経済的な安心の下で研修できる、その体制を整えるために、是非お考え直しいただきたいというふうに思います。

 そして、この修習給付金は、雑所得ということで、所得税、住民税、健康保険、年金は別途負担することになっているんですね、天引きではないので。そうすると、この十三万五千円から様々な負担を考えると、ちょっと、司法修習生の最低限度の生活を保障するような、そんな給付金額にすらなっていないのかなというふうに思いますし、現時点でも引上げが必要ではないかと思います。

 この点について、最高裁、いかがお考えでしょうか。

板津最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。

 修習給付金のうち、基本給付金と住居給付金は所得税法上の雑所得に該当するというのは、委員御指摘のとおりでございます。所得税、住民税の課税対象となり、また、個々の修習生の事情によって具体的な内容は異なりますが、健康保険や年金などの社会保険料も負担することになると承知しております。基本給付金のほか、住宅を借り受けて家賃を支払っている者には住居給付金が支給され、希望があれば修習に専念するための資金としての貸与を無利息で受けることもできるところであります。

 これらの制度により、司法修習生が修習に専念できる環境の確保を図っているところでございます。

篠田委員 私は、法曹になってもう二十五年以上で、大分古い時代に司法修習をしたんですけれども、そのときは国家公務員に準じた給料をもらいながら二年間研修をさせていただきました。ボーナスも支給になっておりました。しっかりとそういう身分保障をしていただき、国からしっかりとお給料をもらって法曹として養成をしていただいた、そのことがやはり、弁護士になってから、法テラスでスタッフ弁護士として公益活動に従事して働くという決断をした大きな大きな理由にもなりました。ですので、やはり司法修習生の生活をしっかりと維持する制度にするということは、今後の法曹の活躍に大変必要なことだと思っております。

 また、実は、今、司法修習生の給費制、これすらなかった時代がありました。いわゆる谷間世代問題と言われる問題でございます。六十五期から七十期の方々は、給付金すらなく、貸与金をいただきながら修習をし、それを弁護士や法曹になってから返しているという状態の中で、その谷間世代の方々が今、弁護士会の中で様々に活躍をしていただきたい世代になりました。

 しかしながら、自分たちは給付もしてもらえなかった、貸与金を返すような世代だった、そういうことで、なかなか経済的にも厳しいですし、公的な、公益的な活動に自ら率先して身を挺して頑張ろう、そういう気持ちにもなれないんだというような話が出ております。是非是非、この残された谷間世代の課題、これについてもしっかりと法務省として対応をしていただきたいというふうに思っております。

 最後になりますけれども、法曹三者がしっかりと安定した収入の中で公益的な活動をし、そしてこの国の健全な司法が守られ、人権が守られる、そういった法務行政、裁判所、弁護士会であるということに私も力を尽くしていくことをお約束をして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

階委員長 次に、池下卓君。

池下委員 日本維新の会の池下卓です。本日もよろしくお願いします。

 先日の当委員会におけます質疑におきまして、来年の四月からスタートいたします選択的共同親権についてお話をさせていただきました。今後、この共同親権の導入であったりとか、さらには性同一性障害におけます性別変更、こういった家事審判というのがますます増えてくるということで、心配をしています。現場の家庭裁判所調査官からは、もうパンク寸前なんだという声も届いております。

 この家庭裁判所調査官、いわゆる家裁調査官というものなんですが、御存じのとおり、家事事件等で事実の調査や環境調査を行う職員さんでございまして、事件当事者や発展途上の子供の性格、心情の把握であったり、人間関係、こういったことに気を配りながらお仕事をしていくというセンシティブなものだと思っております。

 こういった家裁調査官は、特性を踏まえまして、心理学であったり社会学であったり教育学、また社会福祉学など、様々な知識とまた方法を用いながらやっていくことが必要なわけでありますけれども、こういう多数の知識が要る御職業でありますので、非常に研修であったり人材育成には時間を要するものだと思っております。実際に、全国でこの家裁調査官というのは千六百名程度しかいらっしゃらないということでお伺いをしておるんですが、これから家事事件が増えていくという中で、この制度を新しく今後動かしていくという状況の中で、本当に切迫した勤務状況だと思っております。特に、子供への調査、アドボカシーというものは非常に重要だと思っております。

 そこで、最高裁といたしまして、今後の増員計画で本当にこの家事事件の増加に堪え得るのか、お伺いをしたいと思います。加えて、家事事件の長期化を防ぐに当たりまして、具体的な対策をどのような形で進めていくのか、二点お伺いをしたいと思います。

馬渡最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 改正家族法の施行を始めとして家庭裁判所を取り巻く諸情勢が変化している中で、裁判所に期待される役割をしっかりと果たすためには、各家裁におきまして、家裁調査官の関与の在り方も含め、家事事件の適切かつ安定的な事件処理を確保することが重要であると考えております。

 このような観点から、各家裁におきましては、かねてより適正迅速な紛争の解決に向けて、事案の内容等に応じためり張りのある計画的な調停運営に加えまして、令和六年度からは調停の期日間隔の短縮に向けた様々な取組を実践しているものと承知しております。

 また、家裁調査官につきましては、施行が目前に迫る改正家族法下の審理運営の在り方を検討する中で、家裁調査官がその専門性を発揮して、確実に関与すべき局面を整理して、適切かつ合理的な審理運営を行うという観点からの検討を進めておりますほか、リモート技術を活用した調査の実施など、調査手法の効率化に向けた工夫も行っているものと承知しております。

 これに加えまして、最高裁といたしましては、これまでも事件動向等を踏まえて家裁調査官の増員を行ってきたところでありまして、改正家族法の施行に向けて、令和七年度には五人を増員し、さらに、令和八年度には十人の増員の要求を行っておりますほか、少年事件が大幅な減少傾向にあることも踏まえ、事務分担の見直しを行うなど、家事事件処理のための必要な体制整備に努めているところでございます。

 今後も、家事事件に関し、適切かつ迅速な審理がなされるよう、引き続き各家裁における運用上の工夫を後押しするとともに、施行後の審理運用の状況のほか、事件動向や事件処理状況等も踏まえ、必要な体制の整備に努めていきたいと考えております。

階委員長 馬渡さん、答弁、簡潔にお願いします。

池下委員 委員長、ありがとうございます。

 言われるように、まさに家裁調査官につきましては、専門性を遺憾なく発揮していただくということが大事でありますし、今、増員のお話もしていただきましたけれども、それで事足りるのかなというのはちょっと心配をしているところであります。

 続きまして、家裁調査官についてお伺いをしたいと思うんですが、共同親権につきましては、やはりDVであったりとかモラハラであったりとか、こういうケースをいかに見抜くのかということが大事であると思うんですが、ただ、一方で、当事者の方々からすれば、家裁調査官の研修が追っついていないのではないかであったりとか、心理的虐待の判断が担当者によってぶれるのではないか、そういった声も聞いております。

 さらに、子供の意向調査についても、親からの影響をどう排除するのか、聞き取りの方法をどう標準化していくのか、適切性であったりとか中立性、これが非常に大事な論点であると思っているところです。

 そこで、DV、心理虐待、性同一性障害など専門性が求められる家事事件について、研修の抜本的強化、これをやっていくべきだと思いますが、どのように進めていくのか。また、特に子供の意識調査の手法については標準化、これをやっていくべきだと考えますが、以上二点につきましてお伺いをしたいと思います。

馬渡最高裁判所長官代理者 お尋ねの研修につきましては、例えば、家裁調査官を含む関係職種に対して、父母間の葛藤のメカニズムに関する講演や、DV、虐待の考え方と審理の在り方に関する共同研究といった研修を着実に行ってまいったところでございます。

 また、子の意向調査に関しましては、基本的な着眼点、分析、評価の手順等の検討プロセスを整理する、家裁調査官による研究がなされておりまして、家裁調査官は、このような研究において提示されている知見等について養成段階から研修を通じて習熟に努めており、みんなで共有しているというところでございます。

 最高裁としては、子の利益にかなう解決に向けて、家裁調査官による行動科学の知見等が適切に発揮されるよう、今申し上げたものを含め、引き続き、一層の研修の充実に向けた検討をしてまいりたいと考えております。

池下委員 これから研修というのをしっかりとやっていただくという、ざっくりと言うとそういうことだとは思いますけれども、やはり中立的な形で専門性を駆使していただくというのが私は重要だと思っております。

 ちょっと時間もございませんので、あと一問だけにしておきたいかと思うんですが、家裁調査官若しくは調停委員、こういう方々は、生成AIでは代理が利かないようなお仕事であると思っております。にもかかわらず、現場での過重労働、中途退職、こういう話も聞いているところなんですが、こういうことが進んでしまいますと、やはり制度というものがそもそもとして機能不全になってくるという懸念を私は持っております。

 そこで、今後の家事事件の増加を踏まえて、家裁調査官であったり調停委員の処遇改善、特に手当、報酬の見直しについて、最高裁としてどこまで検討が進んでいるのか、お伺いをしたいと思います。

板津最高裁判所長官代理者 お答え申し上げます。

 家裁調査官を含む裁判所職員の給与につきましては、一般職給与法が準用されており、現在審議されている給与法改正が成立した場合、家裁調査官の処遇改善につながるものと考えております。

 なお、調停委員につきましては、最高裁の通達により手当の額が定められているところでございますが、一般職給与法改正と連動させる形で改定しているため、同様に処遇改善につながるものというふうに考えております。

 また、家裁調査官を含む裁判所職員の適切な執務環境を整備するため、最高裁においては、事件動向や家裁調査官の関与の実情を含めた事件処理状況をきめ細かく把握して、必要な体制整備も行っているところでございます。

 これに加えまして、各職場において、職員一人一人がその能力を十分に発揮して就労を継続できるよう、管理職員が執務状況や家庭の事情などに十分目配りするとともに、業務の効率化、合理化などの取組などを通じてワーク・ライフ・バランスを実現できる執務環境の整備に努めており、今後もこうした取組を進めてまいりたいというふうに考えております。

池下委員 よろしくお願いします。

 もう一問質問させていただこうと思っておったんですが、ちょっと時間がございませんので、要望だけにさせていただきたいなという具合に思います。

 法務省、最高裁、こういうお仕事といいますのはやはり専門性が高いお仕事だと思っておりますので、この人材難の中で、やはりそれ相当の特殊性を見た賃金の体系であると思っております。一方で、やはり、公務員という立場でありますので、国民の理解が得られるような評価の仕方でなければならないと思っております。

 今回、給与法ということで、人事院勧告というものからなされておるわけなんですが、政府では、厚労省の賃金構造基本統計調査、いわゆる賃構であったりとかということで、民間の部分も出されておりますので、人事院勧告だけでなくて、やはりそういうところも比較調査しながら、国民が納得いくような形で公務員の給料の在り方というものを是非考えていただきたいと思います。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。

階委員長 次に、円より子君。

円委員 国民民主党の円より子です。

 国民の権利、自由を守り、社会秩序を維持するという大変重要な責務を負って、真面目に仕事に励んでおられる多くの裁判官や検察官の方々の今回の報酬改正には賛成する立場ではありますが、ただ、幾つか気になる点を今日はまず伺いたいと思っております。

 まず、最高裁裁判官の国民審査についてです。

 昨秋十月の衆院選に合わせた最高裁判所裁判官国民審査では、対象の六人のうち四人の不信任率が一〇%を超えました。全体の不信任率は、近年、六から九%台で推移しておりまして、一〇%を超えるのは、一九九〇年の審査、このときは一一・六二%でございましたが、それ以来、三十四年ぶりとのことでございます。

 もちろん、これによって罷免された判事はおりませんが、これは司法に対して国民の関心が増えたのかなというふうに私は思っているんですね。その関心というのがいい方の関心だったら大変よろしいんですけれども、例えば、先ほど自民党の稲田議員もお話しなさった、福井事件ですとか、袴田さんのような冤罪事件、そして再審の問題など、国民は、司法は一体どうなっているんだろうと思うような、注視するような、こうしたことが大きくなって、それで私は司法についての批判が国民審査の不信任率上昇につながったのではないかというふうに考えております。

 そこで、これについて最高裁はどのように捉えて分析なさっているのか、まずは伺いたいと思います。

清藤最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 令和六年十月二十七日に行われました最高裁判所裁判官国民審査におきましては、六名の裁判官が審査に付されて、罷免を可とする投票の割合は平均すると一〇・四六%であったと承知しております。

 国民審査の結果につきましては、その要因を客観的に分析することは困難ですし、国民の皆様の審査の結果でもございますので、最高裁の事務当局として何らかの評価をすることは控えさせていただきたいと思います。

円委員 それでは、大臣にもお伺いしたいと思っているんですが、国民は、司法に対する思い、そうしたものをこの国民審査でしか示せません。今、分析も、そういうことができないようなことをお答えがありましたけれども、最高裁の裁判官への不信任率というのは、私は、最高裁へというよりも、先ほど申し上げたような冤罪事件や再審制度など、司法への不信感の表れとも言えるんじゃないかと思うんですね。

 例えば、大臣もよく御存じの法制審議会というのは法務大臣の諮問機関ですよね。これは、私たち国民は、専門の偉い先生方が、英知を絞って、国民のために法改正の是非について議論し、よりよい結論を出していただくところだと考えているんです。

 高市総理も、昨日の予算委員会を拝見しておりましたら、こんなふうにおっしゃっています。再審制度の在り方は、法制審議会において御議論いただいているところでございますと。これは質問なさった議員さんにおっしゃったことなんですが、先ほどから法制審議会をあしざまにおっしゃっていますけれども、これは大変重みのある審議会でございますと高市総理は答弁なさっているんですね。

 そのように、重みのある、法務大臣が諮問なさる機関の法制審議会であるならば、なぜ、一九九六年の選択的夫婦別姓等の答申については無視され、そして通称使用拡大に今頃になって動いているのか。そして、多くの人が、それも元裁判官や弁護士や研究者といった本当に専門の方々が、これは大いに問題があると。さらには、今の再審制度よりも逆行するんじゃないか、悪くなるんじゃないかと指摘なさっている今回の再審法改正については、法制審の審議を尊重するとおっしゃる。どうも国民から見ると、分からないんですね。これは何なんだと。こっちは駄目だと言って、こっちはいいと言って、法制審議会って一体何なのとやはり国民はみんな思ってしまいますよね。

 私は、どうもこういったことは、国民には説得できない、納得してもらえない、こうしたことも司法への不信感を広げることになるのではないかと思っておりまして、是非、大臣の見解を伺いたいと思っております。

平口国務大臣 法制審議会の委員については、公正公平な立場から公平に選んでいるというつもりでございます。

 そして、一旦、法制審議会の方に諮問をいたしますと、私の立場からはそれについてとやかく言える立場ではないと思っておりますので、どうか御理解をいただきたいと思います。

円委員 法制審から答申が来たのを判断して、国会で上げていくのが大臣のお務めだと思うんですよね。

 そのことと、もう一つ私がお伺いしたかったのは、最高裁の裁判官の国民審査、それに対する不信が大きくなっているのは、一〇%そこそこですからそんな大きいとは言えないかもしれませんけれども、司法全体に対する不信感なんじゃないかということをお尋ねしているんです。

平口国務大臣 個々の裁判官に対する国民審査の結果につきましては、行政の立場である法務大臣としては、コメントをすることは差し控えたいと思います。

 その上で、国民の皆様の間で司法や法務行政に対する様々な御意見があるということは承知をいたしておりまして、法務大臣として、引き続き、こうした国民の皆様からの多様な御意見にも耳を傾けながら、信頼に応えるべく、基本法制の維持及び整備はもとより、法の支配の下で国民の皆様の安心、安全を守るという重大な使命を果たすべく、司法、法務行政が直面する具体的課題に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

円委員 しっかりと司法への信頼を取り戻していただくために頑張っていただきたいとは思いますが、ちょっと質問を変えますね。

 長官も入れて十五人の最高裁の裁判官がいますが、就任後初の衆院選に合わせて国民審査は実施されます。そうしますと、就任直後で実績が少ない場合もあって、評価をしにくいといった問題がございます。国民審査の、例えば、名前の順番で、一番右の人にバツが多くなる傾向があるなどという話も聞いたりしておりまして、そういうことが出てくるのは判断の基準が少ないからではないかと思うんですね。

 そこで、例えば、その人の人柄とか考え方とか、そういった国民が判断しやすいような、また、下級審のときにはどんな実績を残されたとか、国民審査をしっかりとやっていただくためにも、様々な、広報、やり方があるんじゃないかと思うんですね。

 かつてNHKのラジオ番組で、最高裁判事に聞くといったような番組があったそうでございますが、例えば、NHKのテレビで同じような番組を作ったり、NHKに頼まなくても、今は動画とか様々なものがございますから、最高裁独自の動画を作って、国会議員の私たちは立候補するときに政見放送がありますけれども、最高裁判事の何とか放送みたいなのがあってもいいんじゃないかと思うんですね。

 そして、就任している間にどういう判例を下したということだけではなくて、夫婦同姓を強制する制度についてどう思うかを尋ねるとか、国民が関心のある項目について広報してほしいと思うんですが、この国民審査の判断材料が少な過ぎることについてどういう改善をなさるおつもりでしょうか。最高裁です。

清藤最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 国民審査の審査公報というのがございますけれども、これには、委員も御承知のとおり、裁判官の顔写真や経歴や、最高裁において関与した主要な裁判、あるいは裁判官としての心構えなどが掲載されているものと承知しておりますが、これに加えまして、裁判所といたしましても情報発信に努めているところでございます。

 国民審査の対象ともなる最高裁裁判官につきましては、裁判所のウェブサイトで個別の紹介ページを設けておりまして、各裁判官が関与した主要な裁判のほかに、信条や経歴などについても紹介しているところでございます。

 また、国民審査が実施される際には、報道機関から審査の対象となる裁判官に対して多くのアンケート質問が行われまして、各裁判官が一つ一つの質問に丁寧に答えていると承知しておりまして、その内容は報道機関によって広く公開されているものと承知しております。

 いずれにしましても、今後とも、裁判所としても適切な情報発信に努めてまいりたいと思っております。

 以上です。

円委員 国民審査のありようを少し考えていただくことも大事なんですが、実は司法関係者の教育がとても大事と思われます。

 今、多様な生き方が許容されるような社会になっておりまして、そういったものを人々は求めておりますけれども、どうも、最高裁の夫婦別姓の、あれが合憲だと言われたことなどを見ておりましても、なかなかそういう国民の側の社会に立っていないような気がするんですね。

 そこで、今、法曹関係者の教育というのはどうなっているのか、文科省にお聞きいたします。

松浦政府参考人 お答えいたします。

 法曹関係者の養成につきましては、御案内のとおり、法科大学院において、基本的な法律体系、あるいは人権を含めた様々な教育を施しているというふうに承知しております。

円委員 お聞きしましたら、司法試験に連動している、そういう教育をしていると聞いたんですが、いかがですか。

松浦政府参考人 お答えいたします。

 詳細は、通告をちょっと受けておりませんでしたので、ちょっとお答えが不十分なところがありますけれども、法科大学院の教科内容につきましては、基本的には憲法とか法律の基本科目をまずは教える。その中身につきましては、司法関係者と綿密に意思疎通をしながら、必ずしも司法試験に出る科目じゃないものも含めてきちんと教えるというふうにしているところであります。

円委員 困らせるつもりはなかったんです。ごめんなさいね。質疑通告のときにいろいろ聞いておりましたら、司法試験に連動している教育がやはり多いというふうにお聞きしたものですから。

 実は、まだ強姦罪が改正されていない二十年も前のことなんですが、裁判官とか弁護士をたくさん出していらっしゃる一流の大学の法学部に講義に行ったことがございます。そのときに強姦罪の話をしましたら、知らなかったという、もう二百人ぐらいの学生さんたちのうち百人以上が私に感想文を書いてくださって、余りに面白い感想文なので今でも、二十年たっても私は取ってあるんですけれども、そこに、強姦罪のことは一切司法試験に出ないから勉強しなかったという人が圧倒的に多かったんですね。

 それなものですから、今お聞きしたのは、例えばジェンダーとか女性の人権とか、そういうことが余り教育されていないのか、まあ、二十年もたっていますから、是非変わっていてほしいなとは思うんですが。何かありますか。

松浦政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、法曹養成課程における人権に関する教育や女性の権利保護等に係る教育は大変重要だというふうに認識しております。

 実際、法科大学院の教育におきましては、基本的人権や女性に対する犯罪等に関しましては、法律基本科目であります憲法や刑法の授業の中で取り上げられているというふうに承知しております。

 実際の例を申し上げますと、例えば、慶応義塾大学法科大学院におきましては、ジェンダーと法という科目を開設し……(円委員「済みません、次のがあるので、短くて結構です」と呼ぶ)はい、分かりました。そういった女性の人権に関する授業も開設しております。

 引き続き、社会の声を聞きながらやっていきます。

円委員 ありがとうございます。申し訳ありません、せかしてしまいまして。時間が余りないものですから。

 次に、検察官の専門性についてお聞きしたいと思います。

 この間、大川原化工機事件で亡くなられた相島さんという方の御子息がいらっしゃいまして、その方がおっしゃるには、検察官とか裁判官というのは、物すごく、自分たちにとってはもう本当に雲の上の人のように偉い人だと思っている、物すごい勉強をして東大の法学部とかそういうところを出られたすごい人だと思っているのに、なぜこんなミスをして、うちの父は死ななきゃいけなかったんでしょうかとおっしゃったんです。それは、外為法の運用における、生物兵器製造に転用可能な機械の判断基準が極めて不明確であることを露呈した事件です。

 本件では、噴霧乾燥機が生物兵器に転用可能だと判断されましたが、後にこの前提が誤っていたことが裁判で明らかとなり、本事件では、経済産業省による外為法上の三つの規制要件のうち、ハに記載のあるディスインフェクトを殺菌と誤訳し、これが危険な装置であるといった誤ったストーリーの根幹となりました。

 ちょっと細かいことはやめますけれども、その相島さんの御子息は、理系の人はいないんでしょうかね、そういう知識のある方がもしいればすぐこれは分かったはずで、大川原化工機の事件が冤罪になるもっともっと前に皆さん解放されていたし、父親が亡くならないで済んだのではないかというふうなことをおっしゃったわけです。

 この件について、検察官の方々は、そういった分野の養成をする制度があるのかどうか、また、専門家の外部レビューを義務づけていない現状は、また今後も同じような冤罪が起きてしまう危険性があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

佐藤政府参考人 お答えいたします。

 検察官の中に理系の方は、いるはいるんですけれども、大変少ないのは事実だと思っております。

 そういう中で、法務省におきましては、検察官の経験年数に応じて各種研修を実施しておりまして、検察官として必要な知識、技能を習得させ、能力を向上させるということをやっているわけでありまして、例えば子供の事情聴取の仕方とか、そういったことは研修するのでありますが、その上で、今お話しになった問題意識につきまして申し上げますと、検察官が全ての分野において専門家になるということは不可能でありまして、すなわち、個別の事件において、人から話を聞くときに、謙虚に、虚心坦懐に話を聞いて、疑問を持って、その上で、専門的な知見を要する場合には必要に応じて専門家に聞いて、あるいは鑑定をお願いしてということをしていくのが一番重要なのではないかと思うところでございます。

階委員長 円君、そろそろです。

円委員 はい。

 是非、専門性を要する外為法案件における外部専門家からの意見聴取の義務化ですとか、経産省と検察の情報共有体制の改善ですとか、外為法の運用基準の明確化、こうした制度的改善を是非検討して、こうした冤罪事件などが起きないようにしていただきたいと思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。

階委員長 次に、平林晃君。

平林委員 公明党、平林晃です。本日もどうぞよろしくお願いをいたします。

 まず冒頭、今朝目にした報道に関して、先日、十一月十九日の本委員会でも質問しました、広島を中心とするカキの大量へい死に関しまして、これが、特定技能外国人や技能実習生が働いているということで、ここでも取り上げさせていただきました。平口大臣からは、農水省と連携しながら、技能実習生等や関係者を支援する観点からしっかり対応していきたい、こんな御答弁をいただいたところでございました。

 私ども、その後、農水省の方に、農水大臣の方に申入れをさせていただきまして、その中に、一時的な一般就労や転籍などへの支援を必要に応じて行うこと、こんなことを書かせていただきました。

 技能実習も特定技能もそうなんですけれども、転籍しようとすると、基本的にはその業種のままで異動する、こういうことになるわけですけれども、今、カキはもうその漁域が全部厳しい状況にありますので、そういった転職が、転籍が難しい、こういう状況にあるわけでございます。

 今朝目にしました報道では、農水省の支援パッケージの中で、技能実習生が一時的に他の職種に転籍できるようにする、こんな項目が含まれている、こんなことが報道されておりました。これが実現されれば、本当にうれしく、現場も本当に喜ばれるのではないかな、このように考えているところでございます。

 本日、正式決定ということで聞いておりますが、是非このことを実現していっていただきたい、このことをお願いを申し上げて、本題の質問に入らせていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

 それでは、まず初めに人事院にお聞きをさせていただきます。

 本年の人事院勧告におきましては、民間企業との較差が一万五千十四円とされているところでございまして、率にして三・六二%です。この値を求めるためにラスパイレスという方式が使われているということでございます。この方法は、要するに、国家公務員の皆さんがある比較対象の会社の給与体系で給料をもらったら平均で幾らになるのか、こういうことを計算しているものだと理解をさせていただいております。当然のことながら、どの会社と比較するかによって計算結果が当たり前ですけれども変わってくるということで、対象企業の選定が重要になるということでございます。

 これまでは、一般には従業員五十人以上、また、本府省職員に対しては、東京二十三区の五百人以上の企業の本店事業所従業員としておられたわけですけれども、これは平成十八年にそれぞれ百、千から減らされたということでございますが、それを今回は、またその以前の基準に戻して、百人以上、また、本府省職員に関しましては千人以上、こういうふうに平成十八年以前の規模に戻して比較することとされているわけでございます。

 まとめて二点伺いますけれども、まず一点目は、この規模感の妥当性、百人、千人という規模の妥当性をどのように考えればいいのかということを聞かせていただきたいということです。

 あわせて、二点目も聞きますけれども、比較対象企業をただ単に従業員数という側面で選定することに関してはどうなのかということでございます。従業員数百名にしても千人にしても、様々な企業があろうかと。好調な企業もあればそうでないものも当然あるし、業種もそうだし、社会的責任、ガバナンス、こういった様々な側面が考えられるかというふうに思います。

 一方で、官僚の離職傾向は、何度も議論されてきているとおり、本当に強まっていると感じているところでございます。そうした彼ら、彼女らが退職後に向かう新しい就職先が、大手のシンクタンクであったり、コンサル企業だったりするわけで、そもそも官僚の道を選ばずにそういったところに行くという話も多々聞いているところでございます。

 こういった企業と比較をして、それらとの差を埋めていく、こういった必要もあるのではないかと考えているところでございます。単なる企業規模という尺度ではなくて、より多面的な尺度に立って企業を選定して官僚の皆さんの思いに応えていく、こういうことも重要なのではないかと考えているところでございます。

 以上、二点、企業規模選定の百、千という数値の妥当性、また、より多面的な尺度によって企業を選定する必要性、これら二点について人事院の見解を伺います。

植村政府参考人 お答えいたします。

 官民の給与比較におきましては、公務員の方は一般的な行政事務を担う行政職俸給表(一)適用職員、一方、民間の方は公務に類似する事務・技術関係職種の従業員の給与をそれぞれ調査をして比較しております。その際、一般的に給与は、企業規模が大きいほど職務、職責も大きくなることを踏まえまして、委員御指摘のとおり、客観的な指標であります企業規模というものを指標として官民の給与を比較してきております。

 近年、人材獲得競争が激しくなっております。国家公務員に引き続き優秀な人材を確保するためには、この給与を比較する際の企業規模につきまして、より職務、職責を重視した比較対象とすることが適当だと判断をしまして、今回、見直しをさせていただきました。

 具体的には、人事院に設置した有識者会議であります人事行政諮問会議の最終提言で従前の百人以上に戻すべきとされたことですとか、民間企業で働く従業員の過半数をカバーできること、それから、各種の職員のアンケートによりましても、公務の魅力向上や離職防止のためには給与水準の引上げが必要という回答が多いことなどを踏まえまして、百人以上とすることとしたものでございます。

 また、本府省の業務の特殊性、困難性が一層高まっております中で、本府省職員の対応関係につきましても、総合職の新規採用職員に対するアンケートにおいて、民間企業と併願した者のうち八割以上が規模千人以上の企業から内定を受けておりますということで、これらの企業については採用市場において本府省と競合関係にあると考えられるということ、また、先ほど申し上げました諮問会議から少なくとも千人以上の企業と比較すべきという提言を受けたこと、こういったことを踏まえまして、今回見直すこととしたものでございます。

 いずれにしましても、国家公務員の給与は社会的な御理解や関係各方面の御理解が得られるものであることが重要と考えておりまして、先生の問題意識も踏まえつつ、官民給与の比較方法の在り方につきましては、引き続き問題意識を持って研究をしてまいりたいと思います。

平林委員 諮問会議が従前のようにということでしたけれども、また、少なくともという話もございました。やはりここはしっかりと検討していくべきことではないかなというふうに思いますので、今回はこういう話になっていますけれども、是非継続した検討をお願いできたらというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

 続きまして、本題といいますか、裁判官の報酬、検察官の俸給について質問をさせていただきます。

 今回の法案により改定がなされますと、平均値、計算をしてみたわけですけれども、裁判官は二・九六%改善する、また、検察官は三・一二%、両者を統合すれば三・〇三%ということで、いずれの数値におきましても人事院が示している民間との較差の三・六二には及んでいない、こういうことになっているわけでございまして、改正額を調整するなどにより民間により一層近づける、こういうことも必要なのではないかなというふうに考えます。

 あわせて、高位の裁判官、検察官の報酬、俸給の増減率が低位の職位よりも高くなっている。例えば、最高裁判事と検事総長の増減率は二・八三%なんですけれども、判事一あるいは検事一のそれは二・七七%となっています。これは若年中心に引き上げるという基本的な考え方にそぐわないのではないかと考えますけれども、こうした点に関しまして法務省の見解を伺います。

内野政府参考人 お答え申し上げます。

 裁判官の報酬月額及び検察官の俸給月額につきましては、特別職及び一般職の国家公務員の給与水準に比べて一定の較差があることを前提といたしまして、その対応する特別職及び一般職の国家公務員の俸給月額の改定率に応じて改定額を定める対応金額スライド方式というものを採用しております。

 この改定方式は、裁判官及び検察官の職務と責任の特殊性を反映させつつ、他方で、人事院勧告の重要性、これを尊重しまして、国家公務員全体の給与体系の中でのバランスの維持にも配慮するという理由に基づくものでございまして、一定の合理性を有するものと考えております。

平林委員 当然、答弁はそういうふうになるかというふうに思うんですけれども、いずれにしても、このスライド方式というのは法律事項ではないということを認識をさせていただいております。様々な考え方もあろうかというふうに思いますので、この部分を引き続き御検討いただけたらと考えているところでございます。

 続きまして、働き方に関しましてお伺いをさせていただきます。

 先ほども少しお話が出てございましたが、裁判官、検察官、本当に多忙な職務であると認識をさせていただいております。裁判官の方であれば、百件を超える案件、時には二百件と聞いたりしますけれども、同時に抱えて、自宅に持ち帰って、寝る暇を惜しんで資料を読み込み、平日だけではとても片づかないので土日も出勤して、判決文、和解文の作成に追われる、直近三か月で半休を合わせても五日ぐらいしか休みがなかったなんということも報道されているところでございまして、業務の効率化、本当に大事なことであると考えております。

 世間で業務の効率化といえば、もう真っ先にデジタル化ということが思い浮かぶわけでございますけれども、折しも、近年、民事でも刑事でもデジタル化が進められてきたところでございます。こうした取組の主目的、これは手続の円滑化、迅速化と国民の負担軽減と認識しているところではございますが、それでもなお、こうしたデジタル化の取組によって裁判官、検察官の業務負担が従来と比べて改善される見通しはあるのか、あるとすればどの程度なのか、これらの点について最高裁及び法務省の見解を伺います。

清藤最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 委員御承知のように、各裁判手続でデジタル化されることが予定されておりますが、今、そのデジタル化に向けましてはシステム開発を行っているところでございまして、それを踏まえて、合理化、効率化される事務処理の在り方についても鋭意検討を進めているところです。

 そのため、現時点でデジタル化によって業務改善が具体的にどの程度見込まれるかについて詳細にお答えすることは困難でございますけれども、例えば、裁判記録が電子化されることによりまして、裁判官や裁判所書記官などにおいて、記録の運搬を始めとする記録の物理的な管理が不要になりましたり、複数人による裁判記録の利用や検討が可能になったりする、あるいは、期日準備や判決書の作成等におけるデータの利活用などによって事務の合理化、効率化が期待されるところでございます。

 裁判所としましては、今後ともそのようなことについて検討してまいりたいと思っております。

佐藤政府参考人 お答えいたします。

 検察庁の関係について御説明させていただきます。

 刑事のデジタル化の法改正によりまして、先ほど最高裁からも答弁がありましたとおり、刑事手続において取り扱われる書類が電子データ化されることによって、記録も、検察庁の中でも、皆それぞれに順番に、担当者ごとに運搬されているような業務がなくなるということでございまして、これも定量的にお示しすることはなかなか難しいのでありますけれども、業務の効率化に資するものと考えております。

 先ほども申し上げましたが、事件の複雑困難化に伴いまして、個々の事件に関する業務は非常に増加しているところでありますが、限られたリソースの中で適正に検察権を行使していくために、委員の御指摘のように、情報通信技術の活用も含めまして、業務の効率化について不断の検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。

平林委員 なかなか難しいということでありまして、将来的にはやはりAIがうまく活用されたらいいのかな、こんなことを考えるところでございます。

 最後に、デジタル化を進めるに当たっては、システムとともに、庁舎自体も対応していることが重要でありまして、近年新設された、あるいは新設される庁舎はどういった考え方で成っているのか、最高裁の見解を伺います。

染谷最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、裁判のデジタル化を進めるに当たりまして、裁判所の施設あるいは設備もデジタル化に対応していく必要があると考えております。

 本年三月に開庁いたしました三重県の津地家裁の新庁舎を始めとしまして、全国の裁判所におきまして、法廷、手続室内や執務室内にネットワーク機器やディスプレーなどを整備し、裁判を利用される方が電子化された記録などに速やかにアクセスできるような環境を整えるとともに、裁判所職員がデジタル化後の業務を円滑に行うことができるよう、必要な改修等を行うこととしております。

 今後とも、デジタル化の進展を踏まえ、必要な施設設備面の体制を整えるよう努めてまいります。

平林委員 時間になりましたので、終わります。

 ありがとうございました。

階委員長 次に、本村伸子君。

本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 今回の法案は、裁判官の報酬、検察官の俸給を引き上げるものになっています。国民、住民の皆さんのために働いていただきたいというふうに思うんですけれども、冤罪事件が相次いでおります。真実に基づき、人権侵害を生み出すことがないように強く求めたいと思います。

 今、超党派の議員連盟の案で、再審法の改正法案を提出されておりますけれども、一方で、政府は、法制審議会刑事法(再審関係)部会の結論を待っている状態です。先日も参議院の方で審議がありましたけれども、時事通信の、再審についての論文を書いている研究者の方のアンケートの中では、十九人の回答があって、この法制審の部会の研究者の人選は不適切だというふうに考えておられる研究者の方が十九人中十三人で、どちらかといえば不適切というのが四人に上っていて、十九人中十七人が不適切というふうに考えているという状況です。そういうものを大臣は待っているということ自体が不適切だというふうに私は思っております。

 大臣に二つお伺いしたいんですけれども、確認したいことが二つございます。一つは、無実の人が有罪になっている人権侵害は一刻も早く救済しなければならないという点、そして二つ目に、現行の再審法には不備がある、この二点について、大臣、同意していただけますね。

階委員長 端的にお願いします。

平口国務大臣 お答えをいたします。

 一般論として申し上げると、処罰されるべきでない者が処罰されることはあってはならないというのは当然のことでありまして、万が一にもそのようなことが生じた場合には、速やかに救済されなければならないと考えております。

 その上で、再審制度の在り方については、そうした個々の事件における是正の必要性と、確定判決による法的安定性の要請の双方を考慮しつつ、様々な角度から検討する必要があると考えております。

 再審制度については、現在、法制審議会において幅広い観点から御議論いただいているところであり、法務省としては、引き続き、法制審議会において十分な検討が行われる、そして、できる限り早期に答申をいただけるように力を尽くすということを考えております。

本村委員 速やかに救済するべきだということは同意をしていただいたんですけれども、不備があるという点では法制審に任せているような、今、お答えがありました。

 一刻も早く救済しなければなりませんし、現行法に不備があるからこそ、袴田さんも前川さんも、ほかの冤罪被害者の方々の人権侵害が長年にわたってあったのだというふうに思います。それは、国会側の責任もかなり大きい、政府側の、政府も大きいというふうに言わざるを得ません。

 袴田さんの事件から五十八年たって、袴田さんはやっと再審で無罪をかち取りました。重要な証拠が出るまでに、死刑判決から三十年。以前も松下議員がお話をされました、死刑判決から三十年たって、やっと重要な証拠が出てきたと。そして、検察官の不服申立てによって、貴重な九年間という時間が奪われてしまいました。

 そして、福井中学生殺人事件、先ほど稲田議員もお話をされましたけれども、第二次再審請求でやっと二百八十七点の証拠が出てきて、その中に重要な証拠が出てきて再審開始決定となったわけですけれども、有罪判決が確定してから二十六年後にそうした証拠が出てきた。そして、逮捕から三十八年たって、やっと再審で無罪をかち取った。

 取り返しのつかない袴田巌さん、そして、ひで子さんの人生も、前川さんのかけがえのない人生も奪ったわけでございます。証拠開示に何十年もかかったり、いい裁判長に出会って、もし証拠が出てきたとしても、五月雨式に出てきて、主張や立証の準備に時間がかかってしまうなどの弊害もあります。一気にちゃんと証拠が開示されていれば、こうしたことはなかったはずです。検察官の再審開始決定への不服申立てが間違っていて、そのことで時間がかかってしまったという原因にもなっております。

 警察、検察、そして誤判をした裁判官によって人生をめちゃくちゃにされてしまった、こうした事例が相次いでいても、今の現行法に不備がないというふうに大臣は考えているんでしょうか。

平口国務大臣 お答えいたします。

 御指摘のように、再審制度については様々な議論があることは承知をいたしております。

 その上で、再審制度の在り方については、まさに現在、法制審議会において幅広い観点から御議論をいただいているところでございますので、現時点において、法務大臣として、お尋ねの件について所見を述べることは差し控えたいと思っております。

本村委員 各事件が何でこんなに人権回復のためにこれだけ時間がかかったかと考えているんですか、では大臣は。

平口国務大臣 再審制度については、御指摘のような点も含めて様々な議論があることは承知しておりまして……

階委員長 ちょっと、質問に答えていないですよ。

平口国務大臣 その上で、まさに現在、法制審議会において幅広い観点から御議論いただいているということでございます。

本村委員 法務大臣が現行法に不備があるというふうに考えていただかなければならないというふうに思います。

 進めますけれども、検察官は、再審開始決定に対する不服申立てがない場合、再審公判で有罪の主張、立証はできるというふうに考えますけれども、大臣、七番目にちょっと通告した中身ですけれども、是非御答弁をお願いしたいと思います。

平口国務大臣 再審開始決定が確定した後の再審公判において、検察官は被告人の有罪立証をすることもできるものと承知をしております。

 その上で、再審開始決定に対する不服申立ての在り方については、現在、法制審議会において、御指摘のような観点も含めて御議論いただいているところであって、法務大臣としては、まずその議論を見守りたいと考えております。

本村委員 再審公判で、検察官は主張、立証ができるというふうにお認めになりました。

 大崎事件では、これまで三回も再審開始決定が出されております。そして、検察官が、三回再審開始決定が出されたのに、三回も不服申立てをやって、再審公判がずっと始まらないでいます。御本人はもう九十八歳なんですよ。

 これは余りにも人道に反するというふうに思いませんか、大臣。

平口国務大臣 個々の事案について、法務大臣としてコメントすることは差し控えたいと思います。

本村委員 先ほど大臣が、再審公判でできるのだというふうに、検察官は主張、立証できるのだというふうにお認めになりました。ですから、私たちは、不服申立ての禁止というところで超党派で法案を出しているわけでございます。

 今日、三点資料を出させていただきました。先ほど来御議論がありますように、六十三人の元裁判官が、今の法制審部会の議論では今よりも冤罪被害者を救えないというふうにおっしゃっております。そして、百三十五人賛同している刑事法の研究者の声明、ここでも、冤罪被害者にとってパンの代わりに石、むしろ毒薬と、非常に厳しく批判をされております。また、四人の研究者の方の、もっと膨大なものがあるんですけれども、一部だけ出させていただきました。こうした歴史的な批判が沸き起こっているということも是非御認識をいただきたいというふうに思っております。

 今日はどうしても言わなければならないことがありまして、別の問題に移らせていただきたいと思います。

 間もなく来年度の予算案も出てくるというふうに思いますけれども、そういうときだからこそ申し上げなければならないというふうに思っております。法務省の各部署の人員が足りず、現場がかなり疲弊をしております。法務局、更生保護官署、出入国在留管理庁、そして矯正官署、どこでも人手が足りません。検察も、一つ一つの事件に丁寧に向き合う、そのことが困難だというふうに聞いております。

 法務局の登記の職場では、法務局地図作成事業ですとか、所有者不明土地対策に関する法定相続情報証明制度ですとか、そうした所有者不明土地対策に関わる業務がたくさん増えておりますし、相続登記の申請義務化などの新しい業務も増えております。さらに、二〇二六年の四月からは、住所等の変更登記の申請義務化が始まる予定になっております。

 現状でも仕事が積み上がり、ほかの法務局から応援をもらってやらなければ追いつかず、それが落ち着いたら別の法務局に応援に行くなど、自転車操業の状態になっております。既にパンク状態になっています。来年四月からは一層深刻化することが明らかでございます。

 法務省として概算要求で人員の増員を求めているということは存じ上げておりますけれども、更にそれを上回る大幅な純増で、現場の疲弊を解消していただくことが必要だというふうに考えますけれども、概算要求していただいている、更に今、後押しをしていただきたいと大臣にお願いを申し上げたいと思います。

階委員長 平口大臣、最後の答弁、簡潔にお願いします。

平口国務大臣 委員御指摘のとおり、法務省の各種行政課題に適切に対応していくためには、体制の整備が是非とも必要であると認識しております。したがいまして、今後とも引き続き、必要な人員の確保にしっかりと努めてまいりたいと考えております。

本村委員 ありがとうございました。

階委員長 次に、吉川里奈君。

吉川(里)委員 参政党の吉川里奈です。

 本日は、裁判官、検察官の給与法の改正に関して、賛成の立場からの質疑としてさせていただきたいと思っております。

 通告二に行きます。平成十一年より始まった司法制度改革なんですけれども、司法試験は法科大学院修了が原則となって、司法修習では専念義務により副業が原則禁止されています。一方、法曹資格取得には多額の教育投資を要しますが、修習給付というのは月額十三万五千円ということで、プラス住宅給付、足りなければ貸与ということで、現実的には裁判官、検察官、大手弁護士事務所との採用競合が生じているというふうに感じています。

 こういった経済的な事情により任官候補者が弁護士を選択せざるを得ない状況というのは、国家的な損失と言わざるを得ません。

 裁判官、検察官の給与は、一般職の公務員ではなく、採用競合先である大手法律事務所の報酬水準を参考に決定すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

内野政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御案内のとおり、弁護士は、その多くが、自ら顧客主と契約をして経費を負担して報酬を得る。事業主的な経営形態、こういう状況で職務を行っております。また、まさに大手事務所という形で、その勤務形態も変わっておるところがございます。裁判官、検察官は国家公務員ということで、やはり職務内容等々が大きく異なっているところでございます。したがいまして、弁護士の収入等々を単純に比較することによりまして裁判官、検察官の給与水準を決めていくというのは、やはり困難な面があるものと考えております。

 ただ、委員御指摘のような人材確保の視点、これは重要かと思っておりますので、採用の実情等については注視するとともに、また、法曹の魅力の発信ということについても意を払ってまいりたいと考えておるところでございます。

吉川(里)委員 魅力の発信だけではなくて、是非もっともっと給料を上げていただきたいというふうに思います。

 戦後、GHQの改革で、日本は、裁判官、検察官、弁護士が対等であるという理念の下、司法制度を構築してきました。本来、この理念は、三者が独立した立場で責任を果たせるように、それぞれ適切な制度を整えることを意味しておりました。しかし、司法制度改革では、この理念が、全員を同じ扱いにすることが公平であるという方向に拡大解釈され、その結果、修習給費制が廃止になりました。

 当時は、法曹人口を増やす必要性、財源の制約、公平性といった議論が中心で、その結果、将来国家の司法を担う裁判官、検察官も、民間の法律事務所に進む弁護士と同じ貸与制の枠に含める決定がなされた。しかし、これは平等であって公平ではないと私は考えます。

 裁判官、検察官は、民間の法律家ではなく、国家の根幹を支える公的な役割そのものだと思います。

 海外の主要国では、公務で法を担う人材に対して、国家が明確に投資を行っています。フランスでは、国費で司法官を養成し、在学中から国家公務員として給与も手当も与えている。ドイツでは、司法修習に生活手当も支給されています。イギリスでは、政府法務に就く若手に一定水準以上の学費支援が用意され、アメリカでも、公的職に従事すれば、条件付にはなりますが、学生ローンが免除されます。いずれも、公務として法を支える人材には国家が投資するという考え方が制度の前提にあります。

 私が申し上げたいのは、報酬を上げるだけではなく、法曹養成を国家の投資として捉え直す必要があるのではないかという点です。

 かつて、給費を配付して人を増やすぞという制度をやりましたが、結局、人は増えなかった。結果、給費を廃止している期間がありましたが、平成二十九年に給付型支援制度は再導入されて、篠田委員も御指摘ありましたが、結果、現在のその十三万五千円という給付も、物価高を考えますと非常に苦しいものがある。そして、給費されていた期間があったことを考えると、給費が廃止されている方、そして現在の制度、これはどこに公平性があるんだろうかということが非常に疑問であります。

 ですので、やはり、こういったところから、司法制度の改革以降、法曹養成が国家責任から個人の自己負担、市場競争に委ねられる形に転換したことというのに関して、これは、私たちが懸念してきているグローバリズムの発想そのものであって、過度な個人主義が国家の司法基盤の弱体化につながっているというふうに考えています。

 ここで、提案として、裁判官、検察官が一定期間国家の司法を担った場合には貸与返済を免除する制度や、法科大学院の学費相当額の給付制度というのを設けるべきではないかと考えます。このような法曹養成に関わる国費負担は海外では一般的でありますので、国家が司法官に投資する仕組みとして制度化してほしいなと思います。

 また、公益訴訟、法務援助、被害者支援、地方での法律サービスなど、公的役割を担う弁護士も同様に免除対象とすることが適切だというふうに思います。一律に民間だから貸与制という整理では、公益領域の法的サービスが弱まります。国益を守るため、国家のために働く者には国家が投資するという原点に立ち返って、真の意味での公平性を実現して、司法全体の強化、国力の強化につなげていただきたいというふうに思います。

 さらに、現在、貸与を返済中のいわゆる谷間世代の方々への救済も含めて、制度の見直しを検討していただきたいと思います。

 これは通告していないんですが、大臣、この辺りについていかがでしょうか。

平口国務大臣 いろいろおっしゃったんですけれども、できるだけ検討したいと思います。

吉川(里)委員 ありがとうございます。是非検討をしていただきたいというふうに思います。

 さて、私の個人的な経験になりますが、私は、看護師として大学病院に勤務しながら三人の妊娠、出産、子育てをしてまいりました。夫も多忙で、実母の手をかりながら育児短時間制度を利用して働いてきましたが、こういった制度を活用しながらキャリアアップを続けることというのは、結果、現実的に難しくて、大学病院でのキャリアというのは諦めざるを得ませんでした。

 裁判官、検察官の御家庭では、夫婦共に法曹であるケースも多く、育児と両立するにはなお一層の困難を伴うと伺っています。

 私は、子育てもキャリアも諦めない社会を目指すという政治理念を掲げておりまして、やはり、裁判官、検察官の女性がキャリアのために子育てや第二、第三子を諦めること、また、その逆に、子育てのためにキャリアを諦めるということは、本来あってはならないと考えております。

 やはり、国として妊娠、出産、育児に対する両立支援は拡充されているものの、実際それを取得して、使おうと思うと、実務上、特定の職員に負担が集中するのではないかという懸念がございます。政府は、財政健全化の観点から人員は抑制されてきている事実があり、この中で男女共同参画が進んでも、実務上はやはり負担が集中する部門が生じてきますので、こういったことを考えますと、人員削減であったりとか身を切る改革というのではなくて、必要な人員を確保する、そして予算も確保するという、身を肥やす改革というものが必要なのではないかと思いますが、時間もないので、大臣、これ、お答えいただけますか。

階委員長 平口大臣、簡潔に。最後の答弁です。

平口国務大臣 お答えいたします。

 妊娠、出産、育児に関わる職員であっても、そうでない職員であっても、全ての職員が働きやすい職場環境を整備、構築することは非常に重要なことであると考えております。

 引き続き、検察庁においては、男女共同参画及びワーク・ライフ・バランス実現に向けた各種取組を行うとともに、必要な検察権行使を行えるよう、必要な人的体制の整備に努めてまいりたいと考えております。

階委員長 吉川君、これで終わりにしてください。

吉川(里)委員 はい。

 時間が来ましたので、質問を終わります。ありがとうございました。

階委員長 次に、島田洋一君。

島田(洋)委員 日本保守党の島田です。

 この臨時国会において保護司法の改正があったんですけれども、どれだけ制度を整えても、裁判官がそれを適切に使わなければ、絵に描いた餅になるわけです。

 その点、この委員会で何度か取り上げたんですが、今年の八月に神戸で女性がストーカー殺人に遭った。この犯人、有罪判決を受けましたけれども、その三年前にも別の女性のマンションに押し入って首を絞めるという事件を起こしていた。ところが、そっちの判決において、神戸地裁、安西二郎裁判官が、この犯人は思考のゆがみが顕著であって、再犯が強く危惧される、こう判示しながら、執行猶予、しかも、保護観察をつけなかった。

 この件に関して、さきの、十二月三日の参考人質疑において、長く法務省で更生保護行政に携わってこられた今福章二参考人に伺ったところ、参考人は明確に、これは保護観察をつけるべきだったとおっしゃっていました。

 これを踏まえて伺いますけれども、非常に重大な事案なので、再発防止のためにも、最高裁を中心に、裁判官の世界においてどういう検証作業がなされているのか、これを伺います。

平城最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 保護観察を付するか否かは個々の事件における各裁判体の判断事項ですので、事務当局としてその当否等を検証することは困難でございます。

 もちろん、一般論として申し上げますと、保護観察を含め、事案に応じた適切な量刑判断を行うことは重要であると考えておりまして、各地の裁判官の間でも日頃から議論が積み重ねられているものと承知しております。

 最高裁事務当局といたしましては、今後もこのような議論を後押ししてまいりたいと考えております。

島田(洋)委員 これはしっかり目に見える形で検証作業をして、説明責任を果たしているなという格好にならないと、一人の裁判官、判決に対する不信が裁判所全体の不信に広がりかねないので、もうちょっとしっかり答弁いただきたいんですが。

 ちょっと大臣にも伺いますけれども、更生保護行政の責任者として、大臣、さっき紹介した参考人の発言なんかも踏まえて、どのように保護観察制度を充実させていくのか、その辺に関して所見があればお願いします。

平口国務大臣 一般論でございますけれども、保護観察は、犯罪をした者の再犯を防ぎ、その改善更生を図る、助けることを目的とするものであって、保護観察所においては、地方裁判所との間で意見交換の機会を設けるなどして、保護観察処遇の実情等について理解を得るように努めているところでございます。

島田(洋)委員 保護観察をつけるかどうかは、もちろん個々の裁判官の裁量に委ねられているわけですけれども、何らかのガイドラインというようなものがなければよくないんじゃないかと思いますけれども、そのガイドライン等に関して最高裁等はどう考えておられるのか、お願いします。

平城最高裁判所長官代理者 お答えいたします。

 まず、実情、現状といたしまして、保護観察を付するか否かについて、裁判所としてガイドラインを有しているわけではございません。保護観察を付するか否かにつきましては、個々の裁判体が、各事件の個別具体的な事情に基づいて、執行猶予期間中の被告人の改善更生を図り再犯を防止するために、保護観察による指導等が必要かつ有益かなど、様々な観点から判断されているものと承知しております。

 各裁判体においては、まさに様々な事情を総合考慮して判断しているところでございますので、事務当局の立場として、その判断を拘束するようなガイドライン等を策定することが困難であることは御理解いただきたいと思います。

島田(洋)委員 先ほども言いましたけれども、個々の裁判官の判断なので、だから知りませんというような対応だと、やはり司法制度全体に対して不信感が広がりかねないので。これはとんでもない事案なので、何の罪もない女性が刺殺されている、私はこの裁判官の過去の判決が間違っていたと思いますけれども、それを踏まえて、やはり大臣、しっかり検証を法務省としてもお願いしたいですけれども、いかがですか。

階委員長 平口大臣、最後の答弁です。

 急いでください。

平口国務大臣 お尋ねの判決については、個別事件における裁判所の判断に関する事項でありまして、法務省からお答えすることは差し控えたいと思います。

島田(洋)委員 それでは、終わります。

階委員長 これにて両案に対する質疑は終局いたしました。

    ―――――――――――――

階委員長 これより両案を一括して討論に入るのでありますが、その申出がありませんので、直ちに採決に入ります。

 まず、内閣提出、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

階委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、内閣提出、検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案について採決いたします。

 本案に賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

階委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

    〔報告書は附録に掲載〕

    ―――――――――――――

階委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後三時五分散会


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