衆議院

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第9号 令和7年12月18日(木曜日)

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令和七年十二月十八日(木曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 階   猛君

   理事 木原 誠二君 理事 高見 康裕君

   理事 武村 展英君 理事 有田 芳生君

   理事 寺田  学君 理事 米山 隆一君

   理事 池下  卓君 理事 円 より子君

      井出 庸生君    伊藤 忠彦君

      稲田 朋美君    上川 陽子君

      草間  剛君    小泉 龍司君

      河野 太郎君    高村 正大君

      寺田  稔君    平沢 勝栄君

      宮路 拓馬君    森  英介君

      鎌田さゆり君    黒岩 宇洋君

      篠田奈保子君    柴田 勝之君

      藤原 規眞君    松下 玲子君

      山 登志浩君    藤巻 健太君

      三木 圭恵君    石井 智恵君

      平林  晃君    山口 良治君

      本村 伸子君    吉川 里奈君

      島田 洋一君

    …………………………………

   法務大臣         平口  洋君

   内閣府副大臣       鈴木 隼人君

   内閣府副大臣       津島  淳君

   外務副大臣        国光あやの君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 米山 栄一君

   政府参考人

   (内閣府大臣官房審議官) 由布和嘉子君

   政府参考人

   (内閣府科学技術・イノベーション推進事務局審議官)            原  克彦君

   政府参考人

   (金融庁総合政策局審議官)            野崎 英司君

   政府参考人

   (法務省大臣官房司法法制部長)          内野 宗揮君

   政府参考人

   (法務省民事局長)    松井 信憲君

   政府参考人

   (法務省人権擁護局長)  杉浦 直紀君

   政府参考人

   (出入国在留管理庁次長) 内藤惣一郎君

   政府参考人

   (公安調査庁次長)    霜田  仁君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 野村 恒成君

   政府参考人

   (外務省大臣官房参事官) 上田  肇君

   政府参考人

   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         江澤 正名君

   法務委員会専門員     三橋善一郎君

    ―――――――――――――

委員の異動

十二月十八日

 辞任         補欠選任

  高村 正大君     草間  剛君

  小竹  凱君     石井 智恵君

同日

 辞任         補欠選任

  草間  剛君     高村 正大君

  石井 智恵君     小竹  凱君

    ―――――――――――――

十二月十七日

 一、民法の一部を改正する法律案(黒岩宇洋君外五名提出、第二百十七回国会衆法第二九号)

 二、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案(藤田文武君外二名提出、第二百十七回国会衆法第三〇号)

 三、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案(円より子君提出、第二百十七回国会衆法第三二号)

 四、民法の一部を改正する法律案(円より子君外四名提出、第二百十七回国会衆法第三五号)

 五、刑事訴訟法の一部を改正する法律案(平岡秀夫君外十八名提出、第二百十七回国会衆法第六一号)

 六、民法の一部を改正する法律案(大河原まさこ君外七名提出、第二百十七回国会衆法第六四号)

 七、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律の一部を改正する法律案(小宮山泰子君外七名提出、第二百十七回国会衆法第六五号)

 八、刑法及び児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案(酒井なつみ君外九名提出、衆法第一二号)

 九、裁判所の司法行政に関する件

 一〇、法務行政及び検察行政に関する件

 一一、国内治安に関する件

 一二、人権擁護に関する件

の閉会中審査を本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件(家族の氏を巡る問題等について)


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     ――――◇―――――

階委員長 これより会議を開きます。

 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件、特に家族の氏を巡る問題等について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣府大臣官房審議官米山栄一君外十一名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

階委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

階委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。米山隆一君。

米山委員 それでは、会派を代表して質問させていただきます。

 まず資料を御覧いただいて、資料一、二なんですけれども、令和七年十二月十八日と書いてありますが、これは間違いでして、八月二十六日に決定、公表されている素案でございます。大変失礼いたしました。

 この会議で、今後五年の女性政策などの指針となる第六次男女共同参画計画の策定に向けた答申案が提出されたんですけれども、その答申案に、今ほど言った素案では、旧姓使用の拡大やその周知に取り組むという文言があるんですけれども、その前に、高市早苗総理大臣の持論である旧姓の通称使用の法制化を求めるというか、と符合する、社会生活のあらゆる場面で旧姓使用に法的効力を与える制度の創設の検討を含めという文言が、内閣府の担当者が独断で加えていたというふうに報じられております。これは資料三になります。

 一方、実は昨日、我が党でレクを、聞き取りをしたんですけれども、そちらで、担当者からは、十一月上旬頃から内閣府で議論を開始し、法務省民事局と協議、調整を行った上で、黄川田大臣に諮った上で、答申案全体について全省庁との協議を行い、新たな文案を加えた答申を取りまとめたと伺っておりますので、相互に違うことを、報道と言っていることが違うんですね。どちらが事実なのか、明確にお答えください。

津島副大臣 お答え申し上げます。

 婚姻による氏の変更により社会生活で不便や不利益を感じる方を減らすことは重要であると考えており、政府においても旧氏使用の拡大や周知に取り組んできたところでございます。

 また、政府としては、今般の自由民主党と日本維新の会の連立政権合意書の内容を踏まえ、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでございます。

 お尋ねの記載に関しましては、こうした状況を踏まえ、男女共同参画会議の事務局である内閣府男女共同参画局において記載し、関係省庁とも調整を行った上で、黄川田大臣の了解を得て、会議議長である内閣官房長官にも説明をしてございます。その上で、事前に有識者議員全員へ説明を行い、答申案として、十二月十二日の会議に議論のために提出されたものと承知をしてございます。

米山委員 それらが報道と違うので、何でそんなことになったのかとは思いますが、それはそれでいいとして。

 そうしましたら、それはもう政府方針で検討する事項も変わるんだからという御主張自体は分かるんですけれども、でも、それだったら、まさに新たな検討事項ですよね。それまで、今までずっと議論を積み重ねてきたことに対して、全く新しい条項が入っているわけじゃないですか。

 そうだとしたら、これは、十二月八日の事前レクをしたということなんですけれども、そこに、こうこうこういう変更があって、これを新たに議論してくださいねときちんと説明しなければいけないと思うんですけれども、これは、そのレクを受けた御当人、団体の方が、十二月八日に事前レクを受けたけれども、その受けた方が指摘するまでは、修正箇所については何の説明もなかった、ただ単に資料一、二にあるみたいな感じですっと出されたから分からないと。それをすっと出されて、でも、何か修正箇所があると伝え聞いているんだけれども、修正箇所はどこにあるんですかと言って、そうしたら説明はしてくれたらしいんですけれども、分からないからちゃんとそれを赤とか青とかで分かるようにしてくださいと言って、後ほど、じゃ、届けますといってやっと届いたというふうに伺っているんですね。

 そうだとしたら、これはもう、変更箇所を黙って出して、何ならスルーしてほしい、気がつかないでほしい、そう思ったようにしか見えないんですけれども、これはそうなんですか。事実関係を教えてください。

津島副大臣 お答え申し上げます。

 第六次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方の答申案については、十二日の会議の前に、有識者議員全員へ御指摘の箇所も含めて説明を行ったものと承知をしてございます。したがって、会議の委員に明確に説明を行わなかったということはないものと考えてございます。

米山委員 これは、そういうふうに説明を受けた方は言っているんですよ。いや、説明されませんでした、こっちが指摘して初めて説明されたんですと。

 通常、こういうのは、変更があったら、ちゃんと変更箇所をやるのが通常のマナーだと思いますよ。分からないです、こんな、資料一、二にあるみたいな、だあっと流されたって分からないから。でも、それはしなかったことは間違いないわけですよね。だって、後で届けたというんだから、それは最初のときは持っていかなかったわけですね。その事実だけ、イエス、ノーだけで答えてください。

津島副大臣 繰り返しになりますが、御指摘の箇所も含めて有識者議員全員へ説明を行ったものと承知をしてございますので、説明を行わなかったという御指摘は当たらないと思っております。

米山委員 私、それは聞いていないです。赤と青とかでちゃんと分かるように、通常するようなことをしましたか、しませんかということに対して、今ほど、結局、それに対して回答されなかったので、回答できない、つまり、しなかったわけです。そうでしょう。

 もうこれ以上聞いたって押し問答になるから聞きませんけれども、しなかったわけでしょう。したんですか。したという説明ならしていただいていいんですけれども、しなかったというのは別にいいんですけれども。だって、しなかったんでしょう。だって、説明を受けた人がそう言っているんだから、しなかったわけですよ。それは明らかにおかしいと思うんです。そんなやり方というのは、男女共同参画会議、無意味じゃないですか。事務局が答申案を作って、どこを変更したかも分からない、そんなふうにしちゃうわけですよ。

 さらに、百歩譲って、ちゃんと説明したとして、今まで何回も審議を重ねて、専門家の意見も聞いてやったのを変更して、新たな事項が入って変更したんだから、それはもう一回、数回ちゃんと審議をして、専門家の意見も聞いて、それから取りまとめるものがこういう審議というものでしょう、答申というものでしょう。そんな、変更しました、じゃ、今ここでオーケーを出してください、それで答申しますというんだったら、それは事務局案を出しただけじゃないですか。男女共同参画会議の意味がないと思うんです、それでしたら。

 しかも、これは、委員から異議が出たにもかかわらず、どういう経緯かはなかなか分からないんですけれども、結局、議長一任と。結局、この変更についてはほとんど、一回しか審議されずに、しかも、結論が出ていないのに議長一任だから、議長がオーケーと言ったらオーケーなわけですよ。それはもう全然会議の意味がないでしょう。そんなの、事務局が作って、議長がこれでいいと言えばそれでいい。

 そういうのは本当に形骸化だと思いますので、その辺、津島副大臣がおられますので、私は、是非これは、分かりました、政権が替わったから検討事項が変わったのは、それはいいですよ、理屈として。でも、だったら、それをちゃんと何回か審議して、新たに専門家の意見も聞いて、本当にそれでいいのかどうか委員の合意を取って、一任じゃなくて、それで答申するのが筋だと思いますけれども、御所見を伺います。

津島副大臣 第六次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方の答申案については、繰り返しになりますけれども、事前に説明を行っておりますので、全員へ説明を行い、出席した有識者議員等の同意を得た上で、十二日の男女共同参画会議において議長一任とされたところです。

 今後、必要に応じて有識者議員に政府の考えを説明し、取りまとめていきたいと考えてございます。

米山委員 この回答も、会議はしないという回答です。今後、それぞれの委員に個別に行って、もういいですね、オーケーでと。これはもう、政府のやっている男女共同参画会議というのはそういうものだとおっしゃられているに等しいわけですよ。事務局が作って、一回でしゃんしゃんとやって、そして、あと異論のある人は個別撃破。これは会議の意味がないですよ。

 これは押し問答してもしようがないのでもうこれで終えますけれども、こういう在り方です。政府・自民党、高市政権のやっている男女共同参画会議なんというのは、自分たちの事務局が作ったものをただ単にしゃんしゃんと承認するだけのものであって、全く有識者会議としての体を成していませんと、これは指摘させていただきます。

 次にお伺いしたいんですけれども、こちらは、今ほど、法務省民事局と協議、調整を行ったと確認されたわけなんですけれども、これは具体的な制度を想定した協議、調整なのか、そうであれば具体的な制度も併せて。そして、平口大臣自身も、法務大臣も了承しているのかをお答えください。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の答申案については、内閣府から協議を受けているものでございますが、御指摘の追加された文言は、制度の創設の検討を含めというものにとどまっており、旧氏使用の法制化の具体的な制度を想定した協議、調整までは行っていないところです。

 また、御指摘の文言の追加については、今月十二日の男女共同参画会議の開催までに法務大臣に御報告をしているところです。

米山委員 じゃ、分かりました。

 次に、じゃ、一九九六年に選択的夫婦別姓案を示した法制審答申が出されておりますけれども、これは現在でも有効でしょうか。イエスかノーかでお答えください。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 その答申につきましては、効力が失われたことはないものと認識しております。

米山委員 そうですね、有効なんです。

 この答申、非常にきちんとした答申で、この中で、旧姓のそれを通称使用する、法的効力を持たせるというC案というのが既に検討されておりまして、その中でこう言われているんです。

 これは呼称というんですけれども、この中では。呼称という概念を民法に導入することになると、その法的性質は何か、氏との関係をどのように捉えるかなど、理論的に困難な新たな問題が生じる、さらに、この民法上の呼称は、現在戸籍実務において用いられる呼称上の氏との混同を生じさせ、氏の理論を一層複雑、難解なものにするおそれがあると。また、制度上は、夫婦の一方が婚姻によって氏を改めることになるので、個人の氏に対する人格的利益を法律上保護するという夫婦別氏制の理念は、ここにおいて後退している、こう言われているわけなんです。

 そんな、もう既に否定されているものを、また今これから、じゃ、やるということであったら、それは私、もう一回法制審をやるべきだと思うんですけれども。もう一回法制審をやるべきだ、それについて大臣の御意見を、御所見を伺います。

平口国務大臣 お答えをいたします。

 これまでも政府は通称使用の拡大に取り組んできたところでありまして、これによって御指摘の法制審の答申は必ずしも否定されるものではないと考えております。

 政府としては、連立政権合意書の記載を踏まえ、旧氏の使用の法制化について、与党と協議しながら、必要な検討を行っているところでございますが、法務省として、法制審への諮問が再度必要になるとは考えておりません。

米山委員 これはひどい話で、自らやった法制審を自らが否定する、これが高市政権の在り方ですよ。

 そして、今ほど言った、通称に法的効果を持たせることの弊害について鈴木内閣府副大臣にお尋ねしたいんですけれども、その前に、やはり鈴木副大臣の答弁方針についてちょっと御確認させていただきたいんですけれども。

 鈴木副大臣は、十一月二十六日の法務委員会での私の、外国人を雇えば雇うほど得になるという制度があるかどうか誰もお答えにならない、ちょうど外国人担当の副大臣がおられますので、通告はないのですが、そういう制度があるのかないのかお答えください、御存じのはずですよねという質問に対する答弁において、通告を私にいただいておりませんので、お答えすることはできません、委員会での答弁を充実するものにするために、通告先を含めて事前に通告いただくものと存じておりますなどという答弁を繰り返して、一切私の質問には答えませんでした。

 一方、資料四を御覧いただきたいんですけれども、こちらは十一月七日の予算委員会での自民党の平将明議員の高市総理大臣に対する質疑ですが、普通に、質問通告していないんですがと前置きして、高市総理に対して外国勢力の選挙介入についての所見を問い、高市総理は、通告を私にいただいておりませんのでお答えすることはできませんなどとは一切言わずに、普通に答弁されております。

 そうしますと、十一月二十六日の法務委員会での鈴木副大臣の、通告を私にいただいておりませんので、お答えすることはできません、委員会での答弁を充実するために、通告先を含めて事前に通告いただくものと存じておりますという答弁は、何ら決まったルールでも何でもないし、逆に、それが決まったルールなら、平議員の質問がおかしい、若しくは高市総理大臣の答弁がおかしいということになりますけれども、どちらなんですか。これは鈴木副大臣の単なる個人的御意見だったということでよろしいですか。イエスかノーかでお答えください。

鈴木副大臣 お答えいたします。

 さきの衆議院法務委員会での私の答弁は、国会において充実した質疑を行うため事前に通告いただいているという慣例について触れさせていただいたまででありまして、通告のない質問については一律にお答えをしない旨を述べたものではございません。

 事前に御通告いただくことで事実関係の確認や根拠データの準備を行うことができ、充実した審議を行うことができるものというふうに考えております。

 今後とも、いただいた御質問には丁寧に対応してまいりたいと存じます。

階委員長 米山君、質疑時間が経過しておりますが、今、会派内で調整するというお話がありましたので、よろしくお願いします。

米山委員 はい。

 今ほど御答弁いただいていましたので、それで結構です。

 でも、あえて一言だけ、やはり、私はそういう性格なので言わせていただきますけれども、私の質問は、外国人を雇えば雇うほど得になるという制度があるかどうか、ちゃんと政府参考人は答えましたよね、だからあなたは今明言できますよねと聞いただけなので、何の調査も要らないし、何の調整も要らない。はい、そうですと言えばよかったことなので、そういうことには今後はきちんとお答えください。よろしくお願いいたします。

 その上で、一問だけ、やはりそれは質問させていただかないといけませんので、質問させていただきますけれども、鈴木副大臣は経済安全保障情報保護活用法の御担当かと思います。

 先ほどの旧姓の法制化というのは、何となく、皆さん、旧姓を法制化して、その旧姓を使う人というのは少ないだろうという前提で物を考えていると思うんですけれども、それは違うと思うんですよ。だって、登録さえすれば、結婚時に届出さえすれば、それを使えるようになるわけです。オプションがつくだけ、ただで。それはもうほとんどの人が、かなりの人が、分かりました、どうせ使うかもしれないから、旧姓を通称で使うようにしますとなると思うんです。

 そうしますと、それは、明治三年九月十九日の太政官布告、それまで武士というのはたくさん名前を使ったんですけれども、そういうのはやめてください、一人の名前は一つにしてくださいということにした現代日本以来、初めての事態。突然みんなが、二つぐらい氏がある人が世の中にいっぱいいる。それは大学にも官庁にも産業界にもいるという事態になってしまいまして、それはもう経済安全保障情報保護活用法上、不都合な事態、つまりはスパイ活動などを行うときに非常に問題になるかと思うんです。だって、例えば、ずっと佐藤花子を使っていた人が、そのときだけ田中花子にされたら分からないじゃないですか。

 そういう極めて不都合な事態が起こると思うんですけれども、所轄の副大臣としての御所見を伺います。これで最後の質問です。

鈴木副大臣 お答えいたします。

 重要経済安保情報保護活用法については、この制度は、行政機関が指定する経済安全保障上重要な情報を漏らすおそれがないという信頼性を確認した者の中で取り扱うなど厳重に管理することとし、不正行為に対して罰則を定めたものであります。

 そして、御質問いただいていた通称使用の件でありますが、今般の自民党と日本維新の会の連立政権合意書の内容を踏まえて、政府としては、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでありまして、現時点でその内容についてお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。

米山委員 一言で終わりますが、それだと、結局、本当に大変なことが起こりますよということだと思います。だって、佐藤花子さんで活動した人がちょっと田中花子さんでやったことを確認できなくなりますから。よく御検討ください。

 以上です。

階委員長 次に、松下玲子君。

松下委員 立憲民主党・無所属、松下玲子です。

 米山委員に続きまして、初めに、十二月十二日の男女共同参画会議に提出された答申案についてお伺いをいたします。

 第六次男女共同参画基本計画の策定に向けて、答申案が提出されました。八月二十六日に公表されている素案にはなかった文言が加えられています。素案は内閣府のホームページで確認できるのですが、この十二月十二日の答申案は、まだホームページでは確認できません。

 新聞報道で十二月十二日の会議では決定がなされなかったことを知り、その後、立憲民主党選択的夫婦別姓実現本部総会にて、内閣府よりヒアリングを行いました。その際、黄川田大臣も了承し、内閣府が文案に加えたとのことでした。今の質疑でもそのようなお答えでした。

 素案にはなかった、社会生活のあらゆる場面で旧姓使用に法的効力を与える制度の創設の検討を含め、旧氏使用の拡大やその周知に取り組むが答申案に加筆されたことについての経緯をお答えください。いつ、どこで、誰が、どのような会議で加筆をするという意思決定を行ったのか、簡潔かつ詳細にお答えください。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 婚姻による氏の変更により社会生活で不便や不利益を感じることは重要であると考えておりまして、政府においても、旧氏使用の拡大や周知にこれまでも取り組んできたところでございます。

 また、政府といたしましては、今般の自由民主党と日本維新の会の連立政権合意書の内容を踏まえまして、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでございます。

 こうしたことを踏まえまして、男女共同参画局において案を作成した上で、関係省庁との調整を行い、黄川田大臣の了解を得て、議長である内閣官房長官にも説明した上で、事前に、欠席予定の方を含めて有識者議員の皆様全員に、変更箇所がどこか、またその内容、その理由等を明示的に説明を行いまして、答申案として議論に供するために十二月十二日の会議に提出したところでございます。

松下委員 私は、この加筆というのは非常に問題があると思っています。そもそも、第六次計画の策定に向けて専門調査会で一年かけて議論をしてきた会議の委員や男女共同参画会議の議員に、事前に説明とおっしゃいましたが、これまでの議論になかったものを突然加えるというのは、これは私は問題だと思っています。

 そして、その加筆をしたのが、案を作成というふうにおっしゃいましたよね。国民全体の奉仕者として職務を遂行する義務があるはずの公務員の皆様が主体となって加筆をしたその理由が何なのか、本当にこれは教えてほしいんですね。誰かの指示であれば、誰かの指示によって加筆したのか、公務員の皆様が自ら加筆をしたのか、その理由について簡潔にお答えください。

由布政府参考人 お答えいたします。

 繰り返しになりまして大変恐縮ではございますが、政府としては、今般の自由民主党と日本維新の会の連立政権合意書の内容を踏まえまして、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでございます。

 こうしたことを踏まえまして、男女共同参画局において案を作成いたしまして、関係省庁との調整を行い、黄川田大臣の了解を得て、議長である内閣官房長官にも説明した上で、事前に欠席予定の方を含めて有識者議員の皆様方に変更箇所等を明示的に御説明を行いました上で、答申案として議論に資するために十二日の会議に提出したところでございます。

松下委員 同じ答弁を繰り返さなくていいので、よく聞いてくださいね。

 自民党と日本維新の会の連立政権合意書というのは、これはあくまで政党間の取決めや約束ですよね。それは政府見解とは異なるものです。政府見解としては、あくまで、高市首相の十八閣僚への指示書だと私は認識しています。

 十月二十一日に高市内閣が発足しました。そして、その二日後の十月二十三日に高市早苗首相の閣僚への指示書というものが、これは全文が日経新聞で報じられたのを私は拝見しています。今も日経新聞の無料記事として読めるようになっています。そして、私が本会議場で高市総理の所信表明演説を聞いたのは、その翌日の十月二十四日でした。

 閣僚への指示書の全文を見ますと、平口法務相への指示書は、八番目に、関係大臣と協力して、旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組むと書いてあるんですね。そして、黄川田地方創生相への指示書は、これは(4)というのがありまして、女性が活躍し、全ての女性が輝く国づくりを進めるため、また、支援を必要とする女性が誰一人取り残されることのないよう、厚生労働大臣など関係大臣と協力して、男女共同参画基本計画で掲げられた目標の達成や女性の経済的自立の実現等に向けて取り組む。社会のあらゆる組織の意思決定に女性が参画することを官民共通の目標として、国としてその環境を整備する。関係大臣と協力して、旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組む。これは、法務大臣と地方創生大臣には同じ文言が書かれていますね。

 しかし、答申案に加筆されたのを読みますね、もう一度。「社会生活のあらゆる場面で旧氏使用に法的効力を与える制度の創設の検討を含め、旧氏使用の拡大やその周知に取り組む。」でした。

 旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる課題に取り組むという指示が出ているにもかかわらず、課題の整理と必要な検討を行わずに、勝手に、更なる拡大に取り組むために、法的効力を与える制度の創設の検討を加えてしまったのはなぜなのでしょうか。首相指示書に基づかず、連立合意書に基づいて加筆しているのであれば、それは、公務員の皆様が行っているのであれば、私は憲法にも反するものでないかと思うのですが、いかがですか。

階委員長 由布さん、質問に対して端的にお答えください。

由布政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねの記載に関しましてでございますけれども、今般の自由民主党と日本維新の会の連立政権の合意を踏まえまして、政府としては、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでございます。

 こうしたことは総理や官房副長官も答弁を行っておりまして、これについては、政府の現在の見解、対応を示したものでございます。

 こうしたことを踏まえまして、男女共同参画局について案を作成し、その後のプロセスを経まして十二日の会議に提出したところでございます。

松下委員 だから、私は指示書を否定しているわけじゃないんですよ。指示をされたことを勝手に乗り越えて、飛び越えて、法的効力を与える制度なんということを書くというのが、これはやはりおかしいと思うんですよ。

 公務員の皆さんは、憲法の第十五条の二項「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。」公務員は、憲法に従い、政治的中立性を保ち、特定の個人や団体のためではなく、国民全体の利益のために働くことが求められますとなっているんですね。

 それを、勝手に指示書を乗り越えて、政権合意書があるから、やはり政党間の合意書に基づいて法的効力も持たせなきゃ駄目かしらということで議論したということですか。本当に問題ないと思われていますか。もう一度お答えください。

由布政府参考人 お答えいたします。

 今般の連立政権合意書の内容を踏まえまして、政府としては、現在、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでございます。

 こうしたことを、つまり、政府として、与党と連携しながら必要な検討を行っていることを踏まえまして、男女共同参画局において案を作成し、その後のプロセスを経て十二日の会議に提出したところでございます。

松下委員 何度聞いても同じ答えしか返ってこないんですよ。

 やはり、なぜ十二月十二日に答申案の案が取れなかったのか、そこで反対意見が出たのか、よく考えてくださいよ。議論に供するために入れたとおっしゃいますけれども、首相の指示書をぽんと飛び越える、法的拘束力なんという言葉を、法的効力を与える制度の創設なんという言葉を勝手に入れていいと私はやはり思えないんですよ。首相の指示書のとおりにやるべきなんじゃないんですか。旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行わなきゃいけないんじゃないんですか。

 でも、元はといえば、内閣府は既に、政府が現在の夫婦同姓制度に、同氏制度に代わる制度として承知しているのは、一九九六年の法制審議会の答申で導入が提言された選択的夫婦別姓制度のみであり、内閣府として旧姓の通称使用についての法制度を政府方針とすることは考えていないという過去の答弁もあるんですよ。

 これは政府見解なんじゃないんですか。旧姓の通称使用の法制度を政府方針とすることは考えていない、この政府見解と今回変わったということでよろしいんですか。

階委員長 由布さん、答弁が繰り返しになっていますから、聞かれたことに端的にお答えください。

由布政府参考人 政府としては、従来より、男女共同参画の推進のために、旧姓使用の拡大やその周知に取り組んでいるところでございます。

 現在は、連立政権合意書の内容を踏まえまして、与党と連携しながら、政府といたしましては必要な検討を行っているところでございます。

階委員長 由布さん、私の指示は聞こえましたか。聞かれたことに端的に答えてください。

由布政府参考人 はい。

 そういうことでございますので……(松下委員「政府見解と変わったのか、変わっていないのか、これまでの」と呼ぶ)現在は、必要な検討を行っているところでございます。(松下委員「変わったんですか、変わっていないんですか」と呼ぶ)そういう意味におきましては、過去にそのような答弁をしたということでございましたら、現在の方針とは違っているということかと思います。

松下委員 大臣でもない方が勝手に政府見解を変えちゃいましたね。これは本当に問題だと思いますよ、大丈夫ですか。

 私は、高市総理が、旧姓使用の法的効力を与える、その派だということは分かっています、もう過去にいろいろおっしゃっていますから。でも、その高市総理であっても、これまでの政府見解をそうやすやすとは乗り越えることができないからこそ、指示書を丁寧に作っているんですよ。それを勝手に乗り越えるなんてことは、これはおかしいですよ。

 もう一度お聞きしますね。訂正するなら訂正してください。これまでの政府見解では、通称使用の法制度を政府方針とすることは考えていない、旧姓の通称使用は、これが見解だったんですよ。ここから変わっているんですか、変わっていないんですか、もう一度お答えください。今変わったとお答えになりましたからね。

由布政府参考人 お答えいたします。

 先ほどの私の答弁が誤解を招いたものでございましたらおわび申し上げますが、過去の政府方針との整合性につきましては、よく精査、吟味したいと思っております。(発言する者あり)

階委員長 ちょっと整理しましょう。

 一旦速記を止めてください。

    〔速記中止〕

階委員長 では、松下君、もう一回、最後、この点、お願いします。

松下委員 これは本当に重要なところなんですね。

 政府のこれまでの見解は、夫婦同姓制度に代わる制度として承知しているのは、先ほどの大臣の答弁でもありましたね、一九九六年の法制審議会の答申で導入が提言された選択的夫婦別姓制度のみであり、内閣府として旧姓の通称使用についての法制度を政府方針とすることは考えていない、これが政府見解だと私は思っていますが、ここから変わったということでよろしいんですか。それとも変わっていない、これまでの政府見解のままだということか。イエスかノーかでお答えください。

階委員長 由布さん、端的にお願いします。

由布政府参考人 お答えいたします。

 当時の答弁との整合性についてはよく精査していきたいと思いますが、いずれにいたしましても、高市総理は、旧氏使用の法制化については、連立合意の内容を踏まえて、与党と緊密に連携しつつ必要な検討を進めていく考えであるということを述べられているものと承知しております。

松下委員 イエスかノーかでお答えくださいと言ったのに、イエスかノーかで答えてくれません。イエスかノーかで、政府見解が変わったのか、変わっていないのか、お答えください。

由布政府参考人 お答えいたします。

 当時の答弁等との整合性についてはよく吟味したいと思っておりますが、いずれにいたしましても、現在の方針は、先ほど申し上げました高市総理大臣の答弁のとおりかと思っております。

松下委員 済みません、高市総理の答弁どおりの意味が全く分かりません。

 私は、丁寧に今回、ここの部分を質問しているんですよ。本当に丁寧にしていますよ。

 高市総理は指示書を出しているんです。旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組む、これが指示書です。でも、その指示書をいとも簡単に乗り越えて、今回の答申案には、「社会生活のあらゆる場面で旧氏使用に法的効力を与える制度の創設の検討を含め、」ということを書いちゃったんですよ。これは間違いだったと認めてください。

 総理の、首相の指示書を乗り越えて書いたということは、では、政府の方針が変わったということですね。一九九六年の法制審の答申はもうほごにされて、あくまで政府としては、旧姓の通称使用の法制度、これが政府方針なのですねということを聞いているんです。イエスかノーかでお答えください。高市総理の答弁なんということは、全く分かりません。

階委員長 由布さん、明確にお願いします。

由布政府参考人 お答えいたします。

 高市総理は、旧氏の通称使用の法制化については、連立合意の内容を踏まえ、与党と緊密に連携しつつ必要な検討と答弁されていると承知しております。

 また、同じ内容は佐藤副長官も会見において述べられており、政府としては、この合意を踏まえ、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでありますと述べられているものと承知しております。

松下委員 これは本当に、ちょっと質疑、熟議にならないんですよ、聞いたことに答えていただかないと。

 これは、大事な部分は、政府の方針が変わったかどうかというのはすごく大事なんです。

 今聞いていて分かりました。内閣府の皆さん、この政党の合意書を勝手に指示書と置き換えて、飛び越えて、この答申案に書いちゃったんですね、加筆した。社会生活のあらゆる場面で旧氏使用に法的効力を与える制度、これはもう忖度というんでしょうかね、勝手に書いたということは本当に問題だと思いますよ。

 そして、それをいさめない黄川田大臣も問題だと思います。いやいや、これは高市総理の指示書を越えているから、ここをもっと丁寧に議論しないと、やはり、国民のいろいろな声があって、これまでの政府の見解や国会での議論もあって、議法も出ていて、法務委員会では議論もしているんだから、そこはいとも簡単に乗り越えちゃいけないよということを何で言わなかったのか、本当に不思議でなりません。

 これは、じゃ、一体、その旧姓使用に法的効力を与える制度の定義というのは何なのか、教えてください、もう政府見解がそうだとおっしゃったんだから。

 法制審の答申がありますね、にもかかわらず、民法改正がなされていません。選択的夫婦別姓制度が実現できない現状において、旧姓使用が拡大されることは、現状における利便性向上のためには必要な措置であると私も認識しています。しかしながら、旧姓使用の拡大と、旧姓使用に法的効力を与える制度というのは全く別物です。そもそも、旧姓使用に法的効力を与えるということの定義が明らかではありません。

 そこで、旧姓使用の法的効力の定義を教えてください。法的効力を与えることがどのような不利益解消につながるのかもお答えください。

由布政府参考人 お答えいたします。

 政府といたしましては、現在、今般の自由民主党と日本維新の会の連立政権合意書の内容を含め、与党と連携しながら、必要な検討を進めているところでございまして、お尋ねの例などや法的効力の意味について、現時点で予断を持ってお答えすることは困難でございます。

松下委員 言葉の定義を聞いているんですよ。

 法的効力を与えるというのは、戸籍法を改正するのか、民法を改正するのか。だったら、先ほど米山委員が質問したように、これはもう一度法制審にかける案件だと思いますし、これは、中身が分からなくて、旧姓使用に法的効力を与えるということを今後五年間に係る第六次の男女の計画にのせようとしているなんということは、定義も説明できないのにのせるということは、これはやはりおかしいと思いますよ。定義ぐらいしっかりと答えていただかなければ。そして、利便性がどう向上するかということもそこでお答えいただきたいんですね。

 でも、実は、これまでの議論の中で、通称使用の法制化ではやはり限界があるということが、もう度々議論の中で出てきていますし、それは内閣府も認めていることだと私は思っています。戸籍名と通称名の使い分けにより、本人のみならず、周囲、社会も混乱するという事例も寄せられているというお答えも、過去、法務委員会でありました。

 名前は、やはり個人の尊厳の問題です。便利か不便か、不便を解消するかということでいえば、これまでの通称使用の拡大が十分それは役割を果たしてきています。私もその恩恵にあずかっている当事者の一人であります。でも、ここまで拡大しても、それでもなお問題や課題が残る。だからこそ、やはり、法制審の答申は正しかった、民法を改正して、望む人が、望む人がですよ、結婚しても自分の名前も相手の名前も変えずに、お互いの名前のままで結婚できる、そういう民法改正こそが今求められていると私は思っております。

 内閣府に私が最後お伝えしたいのは、今の質疑からも明らかなように、ぐだぐだです。ちゃんと議論もしていないものを、首相の指示書を乗り越えて、ぽんと飛び越えて、勝手に書き加えてしまって、それを答申案として、そこで十二月十二日の会議も紛糾して、反対もあって、決まっていないというのが現実だと思っています。ここはやはり、議長に一任されているようではありますが、内閣府としても、それこそもう一度そこを整理をして、加筆した部分を落とす、若しくは本当に加筆したいのならば、調査会や会議を重ねて、議論をして、合意を形成することが必要だと思っています。そこは今後見直しをしていただきたいと思います。

 私は、パスポートのこともちょっと聞きたかったんですけれども、ちょっと、そこだともう時間がなくなってしまうんですが、なぜ私自身がこの今回の問題に力を入れて質問をしているのには、やはり理由があります。私自身、旧姓使用の当事者の一人です。二〇〇五年に東京都議会議員選挙に立候補し初当選したときには、まだ結婚していませんでした。当時の戸籍名であり、生まれてから生きてきた氏名の松下玲子で選挙に立候補し、当選証書も松下玲子でいただき、政治活動を始めました。二十年前です。その後、結婚し、戸籍名が変わり、旧姓を通称として使用し続けて今に至ります。

 その後、都議選や武蔵野市長選、衆議院議員選挙と、全ての当選証書も、戸籍名となったので、通称の松下玲子ではいただいておりません。個人の政治団体の代表者名も、政党支部の代表者名も、政治団体の銀行口座も、戸籍名のみしか認められていないんですね。通称使用のみならず、政治活動においても一部戸籍名を使用しています。私的な活動である自宅の不動産契約はもちろん、個人の銀行口座も、電気やガスや水道の契約も戸籍名です。

 不便を感じながらも、生きてきている中で、通称使用の拡大がこの二十年の間に徐々になされてきたことは実感している一人です。

 私が武蔵野市長選挙に初当選した二〇一七年の十月、実は、その二〇一七年の九月から、対外的な公文書でも通称が使用できると変わったんですね。市役所が発行する対外的な公文書、税金や住民票などの様々な書類に、市民の皆様にとって、私の戸籍名を書かれたら、これは誰なのか本当に分からないです。それが、選挙でも政治活動でも使用している松下玲子、武蔵野市長松下玲子と、当時使えるようになったんです。

 これは、あくまでも選択的夫婦別姓制度が実現できていない現状における暫定的な取組であると私自身も認識していますし、それは内閣府も暫定的な措置と認識されているんです。これは過去に答弁をなされています。

 そして、実際に戸籍名と通称名を日々使い分けている身からしても、では通称名に法的効力を与えますよと言われても、それでは私の名前は二つのうちのどちらなのか、戸籍名が変わらずに、通称名に法的効力と言われても、それでは戸籍の形骸化になりやしないかと思えてならないんですね。

 戸籍制度を大切にするためにとおっしゃっている方々が通称使用に法的効力を与えたら、本当に戸籍は形骸化しますよ。もうどっちが正式な名前なんですかということが、使用する人が自由に使い分けられるとしたら、それこそ悪用し、犯罪に用いる人が出てきてしまうこともあり得ると思うんですね。

 単に、氏名が、便利だ、不便だと片づけられる問題にすり替えられている気がしてならないんですが、実は、旧姓に仮に法的効力を与えたとしても、国際的に運用がなされているパスポートには、どうしたって戸籍名以外の名前で登録することができないはずなんです。

 そこで、最後になるのかな、現状、パスポートにも旧姓併記が認められているとはいえ、あくまで紙面の表記のみであって、パスポートのICチップは戸籍名しか登録されておらず、仮に旧姓で航空券を購入した場合には、パスポートとのそごが発生し、入国に支障を来すなど、旧姓併記による問題があるということでいいかをお尋ねしたいんですね。

 そして、あわせて、旧姓使用の法制化によってこうした問題は解決できると外務省は考えられているのか。旧姓でパスポートも作成できて、航空券も旧姓で購入できて、入国もスムーズにできるようになるとしているのか、外務省の考えを教えてください。

階委員長 ちょっと一旦止めてもらっていいですか。

 ちょっと、さっき四分超過しているんですよ。それで、四分をどこで吸収するかということなんですが、二分ずつで、もうそこできっちり終わりでよろしいですか。

松下委員 はい。

階委員長 そうしましたら、最後の答弁になります。

上田政府参考人 お答えいたします。

 旅券の作成に当たりましては、我が国は、法律上の氏名を記載するとの国際民間航空機関、ICAOの国際標準を踏まえ、旅券には戸籍上の氏名を現在記載するということにしております。

 その上で、議員お尋ねの、旧氏使用の法制化を行う場合ということでございますが、本年十月、自由民主党、日本維新の会の間で締結されました連立政権合意書を踏まえまして、政府としては、与党と連携しながら、旧姓の通称使用の法制化について必要な検討を行っているところと承知をいたしております。そのため、議員御指摘の点につきましては、現時点で予断を持ってお答えすることは困難である点を御理解いただければと存じます。

松下委員 パスポートは無理だということを今のお答えで分かりました。

 夫婦別姓を選択したいという声があります。それを無視し続けて、かたくなに同姓を強制して、さらには、その運用拡大には限界があるにもかかわらず、法制審の決定も無視して旧姓使用を法制化するということは、どう考えても筋が通らないと私は思います。

 そもそもの氏名とは、個人のアイデンティティーそのものであり、その人をその人たらしめている大切なものです。個人識別能力がとりわけ高く、生まれてきて名前をつけてもらって、生きてきた、学び、働いてきた人生そのものであり、自分の氏名を変えず、相手の氏名も変えず結婚したいと願う非常にシンプルかつ大切な思いをかなえるための選択肢を日本で実現しようよ、世界ではとっくに実現できているよというものに選択的夫婦別姓制度の実現はほかなりません。戸籍制度も破壊しません。

 戸籍の形骸化にも陥らず、法的に結婚したいと願う二人の思いをかなえるために、選択的夫婦別姓制度の実現を願い、質問を終わります。

階委員長 次に、鎌田さゆり君。

鎌田委員 おはようございます。立憲・無所属の鎌田でございます。

 まず冒頭なんですけれども、委員長にお取り計らいをお願いを申し上げたいと思います。

 先ほど来、そして今、松下委員への内閣府大臣官房審議官の答弁、何度も繰り返していました。過去の政府方針等を精査するという答弁が繰り返されました。という答弁がありますので、きちんと精査した上で、年内のうちに、法務委員会若しくは理事会に、きちんとその精査した結果を提出をしていただくように、理事会でお取り計らいをいただきたいと思います。

階委員長 理事会は、今日はもう終わりました。理事会で協議するということになりますと、来年になりますが、よろしいですか。

鎌田委員 来年で結構です。

 いずれにしても、先ほどの答弁は、これはこのままにしてはおけない課題だと思いますので、この法務委員会に報告をする、あるいは理事会に報告をすることを求めたいと思います。

 お取り計らい、よろしくお願いいたします。

 では、質問に移らせていただきます。

 まず、法務大臣、戸籍、いわゆる戸籍、日本にある戸籍制度なんですけれども、これは個人個人の情報を集めた行政システムであって、誰が誰と親子なのか、誰と誰が夫婦なのか、氏名の変更などを正確に登録して公証することが目的であって、そこに記載の氏名が個人の唯一無二の名前であるということは、大臣も御認識、よろしいですよね。伺います。

 そして、現在使われている通称は、あくまで通称ということでよろしいですね。伺います。

平口国務大臣 お答えいたします。

 戸籍は、日本国民の親族的身分関係を登録、公証する唯一の公簿であり、その重要な機能は、真正な身分変動の登録、公証でございます。

 戸籍法は、夫婦、親子を戸籍の編製単位としており、委員御指摘のとおり、戸籍を確認すればこのような親族的身分関係が明らかになるものと承知をいたしております。

鎌田委員 ありがとうございました。おっしゃるとおりでございます。

 さらに、大臣、伺います。

 今日は、資料配付、お許しをいただいております。先に二枚目を御覧いただきたいんですけれども、そして、通告、先ほどしましたとおり、二十三番目と二十四番目の通告事項を先に伺いたいと思います。

 この資料二なんですが、これは、法務省の選択的夫婦別氏制度に関する情報の一環として、九六年の法制審答申案に基づく戸籍の記載例を、この資料二、このようにウェブサイトで公開しています。大臣、これは御存じか、伺います。

 あわせて、選択的夫婦別姓によって戸籍制度が壊れることは一〇〇%あり得ないし、むしろ、社会の現実や制度の仕組みを見ればその心配はないという認識はお持ちですか。端的にお答えください。

平口国務大臣 お答えを申し上げます。

 御指摘のとおり、法務省では、ウェブサイト内に選択的夫婦別氏制度についてのページを設けておりまして、同制度についての検討結果等を、よくある質問等の項目の下に、平成八年法制審議会答申の内容等を記載して情報提供を行っているところでございます。

 先ほど述べたとおり、戸籍は、日本国民の親族的身分関係を登録、公証する唯一の公簿でありまして、その本質的な機能は、真正な身分関係の、身分変動の登録、公証でございます。平成八年の法制審議会の答申に基づいて選択的夫婦別氏制度が導入された場合でも、戸籍の機能や重要性が変わるものではなく、そのことによって大きな問題が生ずるものではないと考えております。

鎌田委員 ありがとうございます。

 一〇〇%戸籍制度が壊れることはないということが、端的に御答弁いただけたと思います。

 この選択的夫婦別姓制度の導入が法制審で答申が出されたとき、私、仙台で市議会議員をしていました。ある意味、衝撃的でした。これぞ、寛容さと、人様それぞれの事情、他者を尊重し合う日本人の懐深さを表したものであると私は感じました。そして、幸せの形というものは国家や社会から強制されるものではなく、自ら幸せを追求をしていくものなんだなということを当時考えていたのを思い出しております。

 次の質問に移ります。

 これは政府参考人に伺いますが、先般の法務委員会で、黒岩委員に対する民事局長の答弁で、総理の指示を受けて、旧姓使用の更なる拡大について関係省庁と協議を進めている旨の答弁がありました。

 そこで伺いますが、その協議の結果が、十二月十二日開催の第六次男女共同参画基本計画の策定に向けた男女共同参画会議の際出された答申案に明記された、旧姓使用の法制化を目指す文言にこれは反映しているということなんでしょうか。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 御質問の第六次男女共同参画基本計画の策定における考え方については、当省ではなく、恐らく内閣府の方が適切に御答弁できるかと考えております。

鎌田委員 では、内閣府、お願いします。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 黄川田大臣に対しましては、十月二十一日に高市総理から、関係大臣と協力して、旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組む旨の指示を受けていると認識しておりまして、こうした総理指示があったことを踏まえまして、法務省等との間で、必要に応じ、様々な相談を行っているところでございます。

 他方、男女共同参画会議に提出いたしました資料につきましては、先ほど来お答えいたしましたとおり、現在、政府といたしましては、連立政権合意書の内容を踏まえ、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでございまして、こうしたことを踏まえまして、男女共同参画局において案を作成し、関係省庁との調整を行い、黄川田大臣の了解を得て、議長である内閣官房長官にも説明をした上で、事前に欠席議員の方を含めて説明を行い、答申案として盛り込んだところでございます。

鎌田委員 ただいま内閣府からの答弁で、総理の指示という言葉がはっきりありました。

 その指示の具体内容に入る前に、総理は、何月何日、どなたにまず指示をしたんですか。起点はどこなんでしょう。伺います。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げました総理指示につきましては、関係大臣と、通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組むというものでございまして、これは、十月二十一日、組閣のときにおいて、黄川田大臣に対して指示がなされたものというふうに認識しております。

鎌田委員 黄川田大臣への指示であって、法務大臣には指示が出されていないんですね。

 法務大臣、どうですか。

平口国務大臣 私も、指示事項として、関係大臣と協力して、旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組むことという指示を受けております。

鎌田委員 それは指示書であって、文書として残っているんですよね。

 その文書を改めて、来年の通常会で結構です、法務委員会に提出するように、委員長、お取り計らいをお願いいたします。

階委員長 鎌田君に申し上げますが、先ほどもそうですが、理事会協議事項にする前に、答弁者がいるわけですから、直接答弁者に依頼していただけませんか。理事会協議事項は、先ほども言いましたとおり、年内はありませんから。

 もう一回、それも踏まえて質問してください。

鎌田委員 それでは、先ほどの内閣府の官房審議官からの御答弁にあった精査の内容と、それから総理からの指示書を内閣府に対して要望します。この委員会に提出をしていただけますか。

由布政府参考人 ただいまのお話につきましては、検討させていただきます。

鎌田委員 いや、検討じゃなくて、提出してください。再度伺います。

階委員長 由布さん、明確にお答えください。

 速記を止めてください。

    〔速記中止〕

階委員長 起こしてください。

由布政府参考人 具体的な方法につきましては、今後、関係箇所と相談しながら対応していきたいと思いますが、いずれにいたしましても、ただいまの御依頼を受けまして、適切に対応してまいりたいと思います。

鎌田委員 適切に対応というのは、その精査した結果とそれから指示書を出すということでよろしいんですか。

階委員長 速記を止めてください。

    〔速記中止〕

階委員長 では、速記を起こしてください。

 鎌田君。

鎌田委員 改めて委員長に御要望申し上げます。

 先ほど来続いている内閣府における精査とそれから指示書についてなんですが、特に、精査の方はきちんと理事会に御報告をいただきたいと思いますので、お取り計らいをお願いいたします。

階委員長 この件については理事会で引き取らせていただきますが、理事会でよろしいんですか。(発言する者あり)理事間でということで、先ほどこちらで協議しましたので、理事間で引き取らせていただきます。

鎌田委員 その指示の中には、旧姓使用の法制化を目指すということは入っていなかったはずなんですね。それが入ったのは、今日は資料でお配りしていますけれども、一枚目、これは東京新聞の記事なんですが、「「旧姓法制化」独断で加筆」ということ。これは、先ほど来の質疑のやり取りで明らかになりました。

 これは法制審の九六年の答申をないがしろにしておりまして、しかも、内閣府の一省庁でもって勝手にそういうものを書き換える、加えるということは、これはあってはならないことだと私は考えております。

 改めて伺いますが、関係省庁との協議は、連立政権ができ上がってからまだ二か月たつかたたないかなんですけれども、何回、いつ、誰々で行ったのか、それを明らかにしてください。

由布政府参考人 お答えいたします。

 連立政権合意を踏まえまして、与党と検討しながら検討を進めることとしたことを踏まえまして、内閣府男女共同参画局におきまして十一月上旬頃から議論を開始いたしました。

 その後、当該箇所の追加について法務省民事局と協議、調整を行った上で、答申案全体について全省庁での協議を行い、取りまとめたところでございます。

鎌田委員 法務省民事局とも協議をし、全省庁にもというお話、御答弁がありました。

 内閣府に要望いたします。

 その際の会議の全ての、私がとにかく、何月何日、誰に指示したのが起点なのかというのを、何月何日もお答えいただけていません。それから、今の御答弁だと非常に曖昧です。これでは審議できませんので、内閣府に要望しますけれども、何月何日、総理が誰に指示したのはそれは黄川田大臣でしたけれども、何月何日ということと、それから、いつ、誰々で、何回協議したのか、その際のメモ、議事録などをこの法務委員会に提出をしてください。要望です。御答弁を求めます。

由布政府参考人 お答えいたします。

 委員会の御判断を踏まえまして、適切に対応してまいります。

鎌田委員 委員長、今、内閣府は委員会の御判断という答弁だったんですが、私は委員の一人であります。委員会の判断というのは、委員長に委ねてよろしいんでしょうか。

階委員長 由布さん、もう一度お答えください。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 一旦、御要望につきましては引き取らせていただきまして、適切に対応してまいりたいと思います。

鎌田委員 これは必ず出してください。

 一旦引き取らせていただくというのは、私どもの部門会議でも引き取って、そして出てきた回答は、AIでその評価を聞いてみたら、非常に不誠実な回答だというAIの判断も出ました。だって、何も答えていただけていないんだもの。これでは国会軽視ですよ。議会制民主主義を軽視していると私は言わざるを得ません。

 ですから、きちんとこの法務委員会に、何月何日、そして何回、誰々とどのような協議を行ったのか、そのメモ、議事録等をこの法務委員会に提出をしてください。再度要求をいたします。

 夏の素案について、これも内閣府に尋ねますが、夏の素案に入っていない点について、有識者十二名のうち、何人からか問合せはありましたか。

由布政府参考人 お答えいたします。

 男女共同参画局におきましては、参画会議に先立ちまして、事前に、欠席予定の方を含めまして、有識者委員の皆様方に明示的にこちらから御説明いたしまして、その変更箇所、趣旨、内容などを御説明したところでございます。

鎌田委員 委員長、済みません、委員長にお願いいたします。

 聞いていないことにお答えするのでは、時間だけがもったいないんです。私が聞いたのは、夏の素案に入っていない点について、何人からか問合せがありましたかとお聞きしたんですが、答弁になっていません。整理をお願いいたします。

階委員長 質問してください。

鎌田委員 再度同じことをお聞きします。

由布政府参考人 事前説明におきましては、先ほど御説明申し上げましたとおり、その追加された箇所、内容、趣旨等を有識者議員の方々に御説明したところでございます。

 個別の議員とのやり取りにつきましては、政府側から明らかにすることは差し控えたいと思います。

鎌田委員 何で差し控えなきゃいけないんでしょうか。それは議事録公表がまだだからですか。何人かからは反対の意見が出ていて、そして事前に問合せがあったはずですけれども、それはこの法務委員会では明らかにすることはできないということですか。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 個別の議員の方々とのやり取りにつきましては、公開することを前提としたやり取りとは必ずしも言えない面もあるかと思いますので、政府側から明らかにすることは、現段階では差し控えたいと思っております。

鎌田委員 内閣府に再び、これも要望します。

 法務委員会に、後日で結構ですから御報告をください。私は、個別の固有名詞を聞いているわけじゃありません。団体名称も聞いていません。何人から問合せがありましたか。それから、その問合せに対して、十二月十二日の会議の前にどのように、何日に回答しているか、何人に回答しているか、それを後日の法務委員会にきちんと御報告をいただきたいと思います。

 次の質問に移らせていただきます。

 十二月十二日、答申はまとまらないで、議長の木原官房長官に一任されたということなんですけれども、これは、官房長官の裁量いかんで、総理に報告をして、そして閣議決定に持ち込んで、来年の通常会に閣法として提出したいというお考えが内閣府にはあるんでしょうか。いかがですか。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 旧氏の使用拡大に係る法案につきましては、政府としては、今般の自由民主党と日本維新の会の連立政権合意書の内容を踏まえ、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところと承知しております。

 これ以上につきましては、現時点について決まっているものはないというふうに承知しております。

鎌田委員 いや、会議の流れからいって、あとは木原さんの、官房長官の裁量で、閣議決定、そして通常会に閣法としてお出しになりたいんだろうな、その準備、段階だったんだろうということは、これは客観的に見ても明らかなんですね。

 そこで、大臣に伺います。

 一九九六年の法制審の答申をないがしろにしているというふうに法務大臣としてお感じになりませんかね。再審法の改正では、法制審の審議を重んじている、法制審、法制審とおっしゃっています。議法を出しているんですよ。でも、その趣旨説明も行わずになんです。こんなちぐはぐなことを法務省は内閣府主導でやられてしまっていいんでしょうか。法務大臣、御答弁をお願いします。

平口国務大臣 法務省としましては、今般、旧姓の通称使用の拡大に関する総理指示があったことから、連立政権合意書の内容も踏まえ、内閣府など関係省庁と連携し、必要な検討を進めているところでございます。

 旧氏の法制化については、その制度の具体的な在り方として様々な考え方があり得るものと認識しておりまして、これによって、平成八年の法制審議会の答申は必ずしも否定されるものではないと考えております。

鎌田委員 大臣はそのようにおっしゃいますけれども、今進められていることは、九六年の法制審の答申がほぼ否定。だから、法務省にとっては自己否定されているのと同じ認識を持たねばならないんですよ。法務大臣、ですから、その考えは、今の答弁では、私は非常に残念だし、申し訳ないけれども、情けなく思います。法制審の答申があるんですから。

 内閣府主導で旧姓使用の法制化を目指す中で、これが法制化が進んでいったら、じゃ、大臣、改めて聞きます、その方の氏名は、戸籍が氏名になるんですか、それとも、旧姓使用を法制化にもしもなったら、そっちの方が氏名になるんですか。ダブルネームになりませんか。大臣、伺います。

平口国務大臣 法務省としては、旧姓の通称使用の更なる拡大についての総理指示と連立政権の合意書の内容を踏まえて、内閣府など関係省庁と連携し、必要な検討を行っているところでございます。現時点でそれ以上にお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。

鎌田委員 大臣、何で同じことを繰り返すんでしょうか。法制審の答申をほぼ否定されているに等しいんですよ。そういう認識はお持ちじゃないんですか。大臣、もう一回伺います。

平口国務大臣 法制審の審議会の答申は、それ相応に尊重しているつもりでございまして……(発言する者あり)そのとおりでございます。

鎌田委員 大臣、済みません、整理してお答えいただけますか。

 法制審の答申はそれ相応に尊重して、だけれども、一方で、通称使用の法制化も目指すというこの男女共同参画会議に法務大臣も出席していらっしゃいますよね。そこで何か発言されなかったんですか、法務大臣として。九六年の答申があるんですよなどという発言はされませんでしたか。

階委員長 平口大臣、質問に端的にお答えください。

平口国務大臣 御指摘の会議は非公開で議論がされたものであり、お答えを差し控えていただくことを御理解いただきたいと思います。

鎌田委員 もう時間が、私、一分ございませんので終わりにしたいと思いますけれども、外務省さん、それから金融庁さんもお越しいただいておりますのに、経済産業省も、済みません、申し訳ございません。

 これまでというか、今回の旧姓使用を法制化を目指していかれて、もしこれが法制化になると、先ほど外務省さんは、ICAOの二百か国近い国が加盟しているところで、パスポートにICチップ、対応が可能なような旨の御答弁がありましたけれども、これは私は無理だと思います。百九十か国以上の国々の了解を取らなきゃいけないんですよ。うちの国はダブルネームをオーケーにしていますからダブルネームで入国しますけれども、どうぞお許しくださいということを説明して歩かなくちゃいけない。だから、パスポートもほぼ無理、旧姓使用を法制化しても。

 それから、今日の質問内容に加えていました、これは、十七分二十七秒って、まだあるということですか。まだある。ああ、そうなの。はい、分かりました。

 じゃ、外務省に伺いますけれども、ICAOの戸籍基準にのっとった形でパスポートのICチップ、どうですか、全部説明して歩いて了承を得られると思っていらっしゃいますか。

上田政府参考人 お尋ねの国際標準でございますけれども、国際民間航空機関、ICAOの国際標準は、法律上の氏名を記載する、こういう記載になっておりまして、現時点においては、旅券の作成に当たっては、旅券の券面にありますMRZ、機械読み取り領域及びICチップに戸籍上の氏名を記載することとしております。

階委員長 鎌田君、そろそろまとめてください。

鎌田委員 はい、分かりました。

 ですので、これは金融庁と経産省にもお聞きする予定だったんですけれども、銀行口座、証券口座、クレジットカード等々、これは旧姓の通称使用ではほぼ不可能です。もちろん実施している金融機関もありますけれども、全部ではありません。

 今回、男女共同参画会議の方で旧姓使用の法制化がもしまとめられていったら、法制審の答申は否定されるし、ダブルネームがまさに発生してしまいます。ですから、もう一度法制審に、答申をし直すということ、これがまずは最優先であるということを申し上げて、私の質問を終わります。

階委員長 次に、石井智恵君。

石井委員 国民民主党・無所属クラブの石井智恵です。

 私からは、選択的夫婦別姓制度に関する質問をさせていただきます。

 さきの法務委員会において、私たち国民民主党は、選択的夫婦別姓制度に関して、戸籍上の氏を夫婦どちらもが婚姻後もそのまま使い続けることができるよう、民法の一部改正法案を提出させていただきました。

 現在議論になっております旧姓使用の法制化では、戸籍上の氏を夫婦どちらかが変えないといけないため、これまで法務委員会の参考人質疑でも示されたように、様々な課題の解決にはなりません。

 憲法には婚姻の自由が保障されているにもかかわらず、現在の法律では結婚したくてもできない夫婦がいて、これから結婚しようとしている人も結婚をためらってしまう状況が続いております。

 日本で選択的夫婦別姓制度がないために、海外に渡航し、別姓で婚姻する夫婦も増えてきているということでありまして、昨日のNHKの朝の番組の特集でも、海外で別姓婚を選択した御夫婦の様子が報道されたばかりであります。

 海外での婚姻の場合、通常、その国の定める婚姻の手続を取った夫婦は、戸籍に婚姻の事実を記載する必要があると定められておりまして、三か月以内に、婚姻に関する証明書の謄本を、その国に駐在する日本の大使館又は総領事館、又は本籍地の市区町村に届出をする必要があるというふうにされております。

 そこで、法務省にお伺いいたします。

 日本人同士で海外で別姓婚した夫婦が日本に帰国して婚姻の手続をする場合、どのような手続をすればいいでしょうか。また、どの書類をもって夫婦であると公的に証明ができますでしょうか。教えていただけますでしょうか。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 戸籍は、日本国民の親族的身分関係を登録、公証する唯一の公簿であり、日本国民の婚姻を証明するものでございます。

 御指摘のように、海外で日本人同士が夫婦別氏を認めている外国の方式に従って婚姻の手続を行うことは可能であるものの、民法七百五十条及び戸籍法七十四条一号に基づいて、夫の氏又は妻の氏のいずれかを報告的な婚姻の届け書上に表示しなければならず、これを欠く届出は受理されないものと考えております。

 そうしますと、戸籍に婚姻事項が記載されないために、戸籍による婚姻の証明はできないということになります。

石井委員 ありがとうございます。

 まさに、海外で結婚した人は日本の戸籍にその事実を掲載しないといけないにもかかわらず、別姓の夫婦は、届出をしても、市町村などの窓口では、戸籍の実務上、受理してもらえません。婚姻の証明をする方法がありません。

 実際に、海外別姓婚をされた映画監督の想田和弘さんと映画プロデューサーの柏木規与子さん、私もお二人にお会いしたことがありますが、日本の婚姻関係の確認を求めて提訴され、東京地裁では婚姻自体は有効に成立をされていると判断されても、区役所では婚姻届は受理されなかったということでありました。

 これはおかしいのではないでしょうか。矛盾しているというふうに思います。世界の中で日本が別姓婚を認めない弊害だというふうに思っております。

 海外での別姓婚が増えれば、日本で婚姻関係を証明したいとする人も当然増えてまいります。そして、海外での別姓婚をしても、日本においては別の人とも結婚ができてしまう、二重に婚姻関係を結ぶ重婚ということができてしまう。日本では禁止されている一夫多妻や一妻多夫もできるという抜け穴があります。

 日本において、重婚は、刑法第百八十四条により処罰され、二年以下の拘禁刑に処されます。さらに、民法においても、配偶者のある者は重ねて婚姻することができないとして、重婚を禁止をしています。重婚が発覚すると、財産分与や相続問題、また社会的信用の喪失が生じることもあります。

 また、犯罪にも使われることも考えられます。例えば、既に結婚している既婚者が、夫や妻以外に、別の人に、海外で結婚しようといって結婚することもできるということにもなりまして、結婚詐欺もできてしまうということになります。

 このようなことを、大臣、想定されていますでしょうか。海外での別姓婚が増えれば、当然、このような事案も起きてしまいます。

 このような事案を起きないようにするためにも、海外で別姓婚した人も、日本で婚姻届が出せるようにして、戸籍上夫婦であると認めていかなければならないのではないでしょうか。このことについて大臣の御見解をお伺いできますでしょうか。

平口国務大臣 海外で日本人同士が外国の方式に従い婚姻の手続をしたにもかかわらず、戸籍法上の婚姻の届出をしない場合には、委員御指摘のような状況も生ずるものと考えております。

 もっとも、法務省においてそのような事案の有無は承知しておらず、委員の御指摘を踏まえて注視してまいりたいと考えております。

石井委員 ありがとうございます。

 本当に、こういったことが起きないようにするためにも、日本で選択的夫婦別姓が必要なんだというふうに思います。

 結局、世界の中で日本が夫婦別姓を認めないために、海外では夫婦として認められても、日本では戸籍上、夫婦としての記載もできないということになるんですね。今後、結婚しても夫婦として婚姻届を出さない人も増えて、結果的に日本の戸籍制度がかえって崩壊していくきっかけになるのではないかというふうに危惧しております。この戸籍制度を維持していくためにも、選択的夫婦別姓が必要だということになります。

 このように、選択的夫婦別姓制度は、これから結婚を考えている人に海外に渡航してまで結婚しなければならない事態にもなっておりまして、切実な課題であります。現行の婚姻制度について、不利益を被っている当事者の声を十分反映させて、議論を前に進めていかなければなりません。

 そこで、内閣府政府参考人に伺います。

 十二月十二日に男女共同参画会議で予定された、第六次基本計画策定に当たっての基本的な考え方の高市総理への提出が見送られたということであります。先ほど米山議員も述べられて、資料も提示されておりますが、今回、男女共同参画会議で示された原案の百一ページ目、「家族に関する法制の整備等」の中に、「社会生活のあらゆる場面で旧氏使用に法的効力を与える制度の創設の検討を含め、」という一文が突然入っていたとして、会議に参加された連合の芳野友子会長は、記者団に対して、選択的別氏制度の導入を求めており、今回この一文が入ったことに反対すると述べられています。

 このように、この文章、文言を入れることについて、専門調査会でも十分審議しないまま、事務方で挿入やまた修正されたということでありますが、私もこれは大変問題だというふうに思っております。

 これまでの基本計画策定でも、会議や審議で説明も経ずに事務方判断で文章が動くことがあったんでしょうか。教えていただけますでしょうか。

由布政府参考人 第六次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方の答申案につきましては、事前に、欠席予定の方も含めまして、有識者議員の皆様方に御説明して、議論に供するために十二月十二日の会議に提出させていただいたところでございます。

 また、男女共同参画会議の答申におきましては、専門調査会にまとめていただいたものを踏まえまして、最終的には男女共同参画会議において決定するものでございまして、専門調査会における議論の後の新たな取組などを記載することは特段問題がないのではないかというふうに考えております。

石井委員 先ほどからもずっと立憲民主党の議員の方も言われておりますけれども、やはり、決定のプロセスが明確でないということは国民の信頼も揺るがすことになるというふうに思います。

 今回、この男女共同参画基本計画では、今後五年のジェンダー政策の方向性を左右する重要な計画であります。専門的知見を有する委員による十分な審議を踏まえて、民主的な合意形成で策定されるべきだというふうに考えております。会議の審議を経ずに政権の意向が反映されるならば、それは、プロセスの透明性と正当性を傷つけ、専門的議論を軽視するものと言わざるを得ません。

 内閣府として、誰がどう決めたのか、外部が追える形を示して、決定プロセスを明確にし、再発防止策、例えば文書管理、修正履歴、説明責任、誰がどう決めたのか、その仕組みをしっかりと行っていく必要があるというふうに思っております。

 国民の信頼を取り戻すというのは、決定プロセスを明確にして、それをきちんと表に出すということではないでしょうか。計画作りの土台が崩れると、次に崩れてくるのは国民の信頼です。

 そして、その信頼を更に揺るがせかねないのが、民意を反映するパブリックコメントでもあります。その扱いについてお伺いさせていただきたいと思います。

 私は、以前、県議会議員のときに、日本会議に入らせていただいておりまして、その集会に参加したことがありました。日本会議は、美しい日本を守り伝えるため、誇りある国づくりを合い言葉にして、提言し行動する民間の団体であります。

 その日本会議では、度々選択的夫婦別姓に関する集会があり、ホームページの「国民運動」、活動報告の中に、日本女性の会による、「「日本の家庭が危ない」男女共同参画基本計画への夫婦別姓盛り込み阻止を!」という集会の報告がありました。

 ここでは、パブリックコメントでは夫婦別姓反対が多数であり、また、各種の世論調査でも夫婦別姓への国民の意見は反対が上回っていましたと報告をされ、さらに、男女共同参画社会基本法に底流に流れているのは共産主義の思想、革命思想、革命思想で今の社会を壊し、自分たちの理想の社会をつくろうとしていると選択的夫婦別姓を導入することの危険性を訴え、また、このように掲載をされています。夫婦別姓は必然的に親子別姓をもたらすもので、子供たちが受ける悪影響は計り知れません、子供の心の荒廃が社会問題となり、今、家族のきずなや家庭の教育力の回復の必要性が求められています、選択的夫婦別姓は、家族間での統一した姓を定めるといった現民法上の家族の原則を崩壊するものですと訴えられていました。私も実際に集会でお聞きしたことがございます。

 誇りある国づくりを目指すことは私も賛同しておりますが、ここで声高に叫ばれております、選択的夫婦別姓を導入すると日本の家庭が危なくなるということについては、その根拠はありません。私の周りにいる選択的夫婦別姓を求めている人は、社会を壊そうなど誰も思っていません。当たり前に結婚したい、婚姻届を出して、法律上夫婦として認めてもらいたいだけなんです。

 既に、氏が違っている家族は多数存在しています。法務委員会の参考人質疑でも、家族の一体感は氏のみで形成されるものではなく、大切なのは、一人一人の尊厳が守られるよう、法律の制度を整えていくことだと提言をされています。

 別姓夫婦の子供たちの意見も直接お伺いしましたが、両親の氏が違うことで学校で何か言われたこともなく、悪影響はなかった、逆に、夫婦別姓の子供がかわいそうというレッテルを貼るのはやめてほしいと証言をされています。

 子供のアイデンティティーがどうなるんだとおっしゃる方もいますが、そもそも、子供の名前は保護者が名づけるもので、氏名合わせて字画を見たりしながら子供のために考えて名づける方がほとんどでありまして、子供にとってみれば、氏名、名字と下の名前が、セットがアイデンティティーであり、氏名そのものを大切にしたいと思っている方もいます。だからこそ、婚姻時にも氏を変えたくないという人もいるのではないでしょうか。

 ただ、選択的夫婦別姓になると日本の危機だと信じている方にとってみれば、導入を進めている人間を見ると阻止しなければと動いてしまうようで、私も以前、SNSで、自分自身も戸籍名を変えずに、相手も変えることなく再婚したいため、選択的夫婦別姓制度を早く進めていきたいと投稿したところ、大量の批判的なコメントが寄せられました。日本を弱体化させるつもりか、事実婚でいいだろう、夫婦同姓にできないのは自分勝手だ、わがままだ、そして、強制的親子別姓は子供への虐待で、あなたはそれを促しているんですよとまでコメントに書かれ、大変驚き、衝撃を受けました。言論を封じようとされているというふうに感じました。また、投稿した途端、一斉に大量の批判的コメントが来るのは余りにも不自然だとも感じました。

 日本会議のホームページでは、令和七年九月、第六次男女共同参画基本計画へのパブリックコメントを呼びかけておりまして、日本会議広島のXには、油断ならない夫婦別姓の導入、政府にあなたの声を届けようと呼びかけられていました。日本政策研究センターでは、コメントの文章例も提示されておりまして、パブリックコメントに意見を提出しよう、参考意見の例、旧姓の通称使用法制化に賛成、選択的夫婦別姓法案に反対、親子別姓は子供に影響を与えるという文章例を示して呼びかけておりました。

 パブリックコメントに意見を投稿するように広く呼びかけすることは問題ではありませんが、親子別姓は子供に影響を与えるなど、根拠がないことまで持ち出して文章例を示し、呼びかけをしていることは問題視すべきだと思っております。

 このようなパブリックコメントの実態を内閣府は把握していますでしょうか。同じような文章が重複して投稿されていることについて、内閣府が把握している重複投稿の数、全体に占める割合、例文にして多かったもの上位三件を教えていただけますでしょうか。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 十月に開催いたしました第六次男女共同参画基本計画策定専門調査会において、一定のテンプレートなりフォーマットを使ってコメントが寄せられたと推察できるといった御指摘もいただいているところでございます。

 なお、一般に、こうした意見公募への対応につきましては、提出意見の内容に着目して行われるものであり、提出意見の多寡に着目するものではないとされていると承知しております。

 また、男女共同参画計画策定に当たっての基本的な考え方、素案に対する意見公募につきまして、その中の夫婦の氏に関する内容が含まれます第十分野に寄せられた意見の総数は約一万四千件でございました。

 このうち、内閣府で把握しております上位三件につきましては、「選択的夫婦別姓は親子別姓となるため反対です。」としたものが七百五十件、約五%、「選択的夫婦別姓は親子別姓となるため反対です」が四百十件、約三%、「夫婦別姓反対」が百六十二件、約一%となっております。

 また、重複投稿の全体でございますけれども、あくまで概算ではございますが、第十分野に寄せられました、先ほど申し上げました約一万四千件のうち、文言が完全一致する意見数を足し上げてみましたところ、先ほど申し上げました上位三件を含めまして約三千八百件というところでございます。

石井委員 ありがとうございます。

 このパブリックコメント、先ほども、パブリックコメントで多数、こんなふうに意見がたくさんあるからみんな反対しているんですよということは、やはりこれは言えないと思うんですね。こんなふうに、三千八百件も全く同じパブリックコメントのコメントがあったということは、やはりこれは正しく分析ができないというふうに思います。その中身をしっかりと分析をしていく必要があるというふうに思っております。

 パブリックコメントは、民意を反映するものでありまして、政策にも非常に反映をさせていく大事なことであります。もし組織的にされているのであれば、こういったことは本当の民意の反映にはならないというふうに思っております。

 正しく民意を反映するために、このパブリックコメントの重複コメントの防止についてどのようにされているのか。また、例えばオンライン投稿フォームについては、AIによって同一文言の自動探知とかまた排除、そういった対策などについてお考えがあるのか。どのようにしていくのか、もしそのような対策があれば教えていただけますでしょうか。

由布政府参考人 お答えいたします。

 内閣府では、プログラムなどによる不正連続投稿への対策といたしまして、意見投稿用フォームにおきまして最新の十投稿と全く同じ投稿が同一の者と思われるものからなされた場合には、一つの意見として計上される設定としていたところでございます。

石井委員 ありがとうございました。

 パブリックコメントの扱いについて、しっかりと内容を分析をしていただいて、余りにも同じような投稿が続いている、だから、みんな反対しているんだということではなくて、その内容をしっかりと精査をしていただきたいというふうに思っております。このパブリックコメントが一万四千件もあるから、国民はみんな反対しているんだということではなくて、やはりその内容を精査をし、そして政策につなげていただきたいというふうに思っております。

 パブリックコメントは民意の受付窓口なんです。みんなが、国民が意見を寄せる大事な窓口であります。同じ文章を大量に流し込めるような、そういった仕様のままでは、窓口としては機能しないというふうに思っております。正しく民意を反映する仕組みが必要だというふうに思っておりますので、早急に解決をしていただけますようにお願いを申し上げます。

 最後に、国連女子差別撤廃委員会の総括所見についてお伺いいたします。

 夫婦同姓の強制について、日本は改善勧告を繰り返し受けています。内閣府としてどのように勧告を受け止めているのか、旧姓使用拡大で足りているのか、教えていただけますでしょうか。

由布政府参考人 昨年十月十七日、国連の女子差別撤廃委員会におきまして、我が国の女子差別撤廃条約の実施状況に対する審査が行われたところでございます。

 同委員会からは、女性が婚姻後も婚姻前の氏を保持できるようにするために、夫婦の氏の選択に関する法規定を改正することについて勧告がなされたものと承知しております。

石井委員 ありがとうございました。

 私は、女性議員として、女性がもっと政治の場に参画できるようにと活動をしてまいりました。女性の総理の誕生を願ってきた一人でもあります。

 この度、高市総理が日本で初めて女性の総理として就任をされ、個人的に大変喜んでおりまして、生き生きと、はつらつとした姿勢で公務に挑んでいる姿に大変共感を持っております。恐らく、そのように感じている女性は日本に大勢いると思います。だからこそ、高市総理には、女性の活躍ができる社会を、先頭を切って進めていただきたいと思っております。

 研究者の女性たちは、戸籍名で論文を書き発表していますが、海外で活躍していくには血のにじむような努力をしています。そのような女性たちが、婚姻によって戸籍名を変えることにより、今までの自分の築いたキャリアがなかったかのように扱われるということは耐えられないと苦しんでいます。

 戸籍名を変えることなく、これまでの名前を使って生きていけるように、そして愛する人と結婚ができるように、選択的夫婦別姓は、そのような女性の一筋の光なんです。そのことを一番よく理解されているのは高市総理ではないでしょうか。

 日本の独立を守り、平和でそして強く豊かな国家をつくるためには、一人一人が自分らしく生き、力を最大限発揮できる日本を取り戻すことを心から願いまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

階委員長 次に、平林晃君。

平林委員 公明党、平林晃です。本日もどうぞよろしくお願いをいたします。

 本日は、あくまで対政府一般質疑ということでございますので、ちょっと冒頭、以前から取り上げております瀬戸内一帯のカキの大量へい死の問題に関しまして御質問申し上げます。

 先週木曜日だと思いますけれども、水産庁から被害政策パッケージを御発表いただきました。感謝申し上げます。

 そこでは、入管庁が連携をいただいて、技能実習生に対する実習の継続に向けた支援という項目を立てていただいております。中身は、実習継続が困難になった場合、新たな受入先の紹介など実習先の変更を支援し、新たな受入先が見つかるまでの間や元の実習先での実習再開までの間、一定の期間、他の職種でも週二十八時間の就労を可能とするというものであります。

 この点についての確認なんですけれども、まず一点目、周知のとおり、外国人技能実習生が実習をする場合には、その監理費用を監理団体に支払うこととなってございます。そして、事業者によってではありますが、家賃も負担をしている、こんな場合もあります。これはマストではないでしょうけれども、実習生に来てもらいたい、こういう思いでのサービスではないかと思っております。

 一時的に別の就労をする場合、こうした経費はそのまま事業者の負担として事業者が支払い続けることになるのかどうか、入管庁の見解を伺います。

    〔委員長退席、有田委員長代理着席〕

内藤政府参考人 お答え申し上げます。

 入管庁では、水産庁が公表した高水温等によるカキへい死被害への政策パッケージにあるとおり、技能実習の継続が困難となった場合、新たな受入先が見つかるまでの間や元の実習実施者での実習再開までの間、技能実習生が一定の期間、他の職種でも週二十八時間以内の就労を行うことを認めております。

 技能実習法では、技能実習の実施が困難となった場合、監理団体が技能実習の実施が困難となった旨の届出を行うとともに、新たな実習先を確保するまでの間の住宅の確保及び休業手当、雇用保険の受給状況を含む生活費の確保等、技能実習生の状況や技能実習の継続のための措置状況を含めて届出を行わせることとしております。

 その上で申し上げれば、技能実習生の受入れが継続している限り、監理団体は技能実習生の住宅確保や生活費の確保に向けた取組を行っていただく必要がございます。そのための経費については監理費として実習実施者が御負担いただくこともあり得るものであって、この点は御理解いただきたいと思います。

 なお、家賃とかについて、実費相当部分は実習生に持っていただくことも、合意の上では可能だと理解しております。

 入管庁としましては、カキへい死被害の影響やカキ養殖業の関係者の声等について、農林水産省の協力も得ながら情報収集し、引き続きニーズを踏まえて対応してまいりたいと考えております。

    〔有田委員長代理退席、委員長着席〕

平林委員 ありがとうございます。

 重ねての確認になりますけれども、一定の期間、他の職種での就労が最大週二十八時間まで可能とされています。この場合、元々、収入は、本来、五、八、四十の四十時間で得られるかと認識していますけれども、この収入より当然目減りすることになってしまいます。そうしますと、本来の給与を得られる元の職場を技能実習生が離れないというようなこともあり得るのではないか、そうしたら、今大変な状況にある事業者の負担も減らない、こんなことになってしまうおそれもあるのではないかというふうに考えているところではございます。

 この負担を軽減していくためには、さきの、監理費も継続するということでございましたので、まだ始まったばかりのパッケージでありますので状況を注視しながらとは思いますけれども、更なる対応を検討していくこともあり得るのではないか、このように考えているところでございますが、入管庁の見解を伺います。

内藤政府参考人 お答え申し上げます。

 入管庁としましては、先生の御指摘も踏まえまして、今後のカキへい死被害の状況やカキ養殖業の声等について、農林水産省からの情報共有等で把握しまして、引き続きニーズを踏まえてしっかりと対応してまいりたいと考えております。

平林委員 二十八時間とか四十時間とかそういう話はなかったわけですけれども、引き続きしっかり状況を見ていただいて対応していただけるということだというふうに理解をいたしました。

 我々も、常に現場を回らせていただいております。そこでニーズをしっかり受け止めさせていただいておりますので、そういったことは引き続き皆様にお伝えをさせていただいて、なすべきことはしっかり要望させていただきたいというふうに思っておりますので、是非とも引き続いての対応をよろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。

 それでは、続きまして、今、ここまで議論になってまいりました別氏でありますとか旧姓の通称使用拡大について、この点について質問させていただけたらと思います。

 ちょっと質問の順番を変えさせていただきますけれども、三番と四番、ちょっと入れ替えさせていただきます。なので、まず通告の四番の内容になろうかというふうに思いますけれども。

 これまで、旧姓の通称使用拡大については、内閣府男女局を中心にして、政府全体で取り組んでこられたと認識をしているところでございます。今般、総理から法務大臣に対して、旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組むと指示があったと伺っております。これは同じ内容の指示が黄川田大臣にもあったということでございますけれども、法務省として、これをどのように受け止めておられ、また、今後どのような取組をしていくと考えておられるのか、その内容を伺います。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘のとおり、今般、総理から法務大臣に対し、関係大臣と協力して、旧姓の通称使用における課題の整理と必要な検討を行い、更なる拡大に取り組むとの御指示がございました。

 政府としては、これまで二十年以上にわたり、旧姓の通称使用の拡大やその周知に取り組んでまいりました。今後、旧姓の通称使用の拡大を政府全体で一層進めることによって、婚姻により氏を改めることによる不便や不利益を感じる方を減らすことができると考えております。

 そのため、法務省としては、旧姓の通称使用の拡大についての総理指示を踏まえ、内閣府など関係省庁と連携し、必要な検討を進めているところでございます。

平林委員 極めてざっくりとした答弁だったわけですけれども、連携をしながら進めていくということであったわけでございまして、それだけ聞いていると、ある意味、今までと余り変わらずに進めていかれるのかな、こういうふうに思うわけですけれども、先ほどから議論になっておりますとおり、通称使用が法制化されていくのではないか、こんなことが今話題になっているというか取り沙汰されているということでございます。

 今月十二日に男女共同参画会議が開催されたときに示された基本計画の原案に、この夏の素案にはなかった旧姓の通称使用の法制化が入ったと報道されています。もう様々ありましたが、この大臣の指示にはなかった法制化という言葉がここになぜか入ってきたということは、様々な議論を巻き起こしているところではあります。

 これまでの議題になかった内容が突然答申案に盛り込まれて、委員の方もかなり驚かれたようでありますが、このようなことが過去にあったのかどうか、このことを確認しようとしましたけれども、先ほど国民の方が確認をされたところで、あったかなかったかという答弁はなかったというふうに先ほど聞いている限りでは思います。

 改めて、こういうことはあったのかどうか、ちょっと教えていただいてよろしいでしょうか。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 男女共同参画会議におきまして、答申案にこれまでになかった内容が突然盛り込まれ、委員の反発で答申が見送られた例というような例は承知しておりませんが、いずれにいたしましても、お尋ねの記載を含む答申案につきましては、事前に、欠席予定の方を含めまして、有識者会議の議員の皆様全員に修正箇所、内容等を御説明して、男女共同参画会議において議論していただくために十二月十二日の会議において提出させていただいたものでございまして、会議における議論の結果、出席された議員全員の了解を得て議長一任となったというところでございます。

平林委員 承知していないという御答弁でしたけれども、そもそも、今回の議論は正当なものである、そういう御主張なんだというふうに思いますけれども、どうなんでしょうね、ちょっとここまでいろいろな反応があるということは、やはり僕は、丁寧さは欠いているのではないかな、こういうことは思っているところでございます。もう少しきちっと、下部組織での議論もあったわけですし、そういったことを通してこの文言を変えていくとか、そういったことも含めてより丁寧な議論はなしていくべきではないか、このことは一言申し上げさせていただきたいというふうに思います。

 それで、仮の話をちょっと進めて恐縮なんですけれども、仮にですけれども、旧姓の通称使用を進めていくことを一歩進めて法制化していく、こういうことがなされていった場合に、本当に様々な法的な裏づけを持った氏が併存するということになっていくかと思います。

 当然、まずは民法上の氏があるわけであります。そして、婚氏続称などで言われている呼称上の氏というんですかね、こういったものもある。そして、今回、まだはっきり示されていないわけですけれども、法的な効力を持った旧姓というか旧氏というものが出てくるのかもしれないということになります。

 このような状況になってまいりますと、個人の同一性の確認、これは当然難しくなってまいります。経歴の連続性、これは先ほど研究者のことも話題に出していただきました。私も過去研究者をしておりまして、論文リストというのがあるんですね、その論文リストにおいて、名前が変わったら間違いなく誰かは分からなくなるということは、これは本当に私の実体験として申し述べさせていただくことができます。もちろん、通称使用でそこはできるようになっているということではありますけれども、それは間違いなく言えることでございます。

 また、銀行口座の開設ということも、七割でできるということは言われてはおりますが、現状でも窓口で断られるなど、状況は完全には解決をされていないということでございます。

 今年六月のこの委員会で、維新案の提案者の方に同様の質問をさせていただきました。銀行さんや証券会社さんが旧姓使用を却下する理由というのはほとんどなくなると理解をしています、こういう御答弁ではあったんですけれども、やはりなかなかこれは絶対とは言い切れないのではないかなというふうに、まあもちろん、絶対と言っておられないわけですけれども、なかなかこれがそうそう簡単に全部解決していくのは難しいのかなというふうに感じております。

 実際に、ゆうちょ銀行ですね、二〇二二年、数億円かけて旧姓口座対応のためにシステム改修を行って、二〇二四年内に開始予定とされていたにもかかわらず、本年、二〇二五年三月の時点でもできていなかった、要するに窓口で結局できなかった、こういう事例が報告をされているということでありまして、本当にこれは簡単ではないと考えているところでございます。

 このように、氏が、しかも法的効力を持った氏が乱立していくような状況になることを法務省はどのように捉えて、その様々な出てくる問題をどう解決していこうと考えておられるのでしょうか、御見解を伺います。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 旧氏使用の法制化については、その制度の具体的な在り方として様々な考え方があり、また、各議員の間にも様々な御意見があり得るものと認識をしております。

 法務省としては、旧姓の通称使用の拡大についての総理指示と連立政権合意書の内容を踏まえ、内閣府など関係省庁と連携し、必要な検討を進めております。現時点ではそれ以上のお答えが困難であることを御理解いただきたいと思います。

平林委員 決まっていないことを聞いておりますので、そういう答えになるかもしれませんけれども、現状でもこういうことになっているわけですね。更に進めていくということで、どう解決していくのかということは、やはり見通しはしっかりと持っていただきたいというふうに思うわけでございます。

 続いて、国際的理解、これも先ほどから議論が出ていますけれども、現行の夫婦同氏を強制している国は日本のみでありまして、旧姓の通称使用は国際的には他に見られない制度であると理解をしております。

 先月、当委員会の質疑におきましても、法務省が主要十九か国を対象に行った調査により把握している限りでは、委員、私ですね、御指摘の夫婦同氏制度を前提に旧氏の通称使用制度を採用している国は承知していないとの答弁がなされております。

 報道でも、海外で引き続き旧氏を名のって仕事をしても、通称という制度が理解されずに混乱が生じる場面もあるとされておりまして、慶応大学の阪井准教授とおっしゃるんですかね、デジタル化が進む世界で、二重氏名を使わざるを得ない状況は当事者の信頼にも関わる問題だと指摘をなされておられます。

 家族の氏制度は、一義的には国内の問題かもしれませんけれども、当然のことながら海外にも影響を与えるわけで、その意味では国際的な理解のされやすさという観点も氏の制度を検討するに当たり考慮すべき要素と考えておりますが、この点について法務省の見解を伺います。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 夫婦が同一の氏を使用するという現行法が合憲であると判断した平成二十七年の最高裁判決では、氏が、名と相まって、個人を他人から識別し特定する機能を有すると判示されております。

 氏がこのような機能を適切に発揮するという観点から、氏に関する制度の分かりやすさも考慮要素となり得るものと考えております。

 法務省としては、総理指示と連立政権合意書の内容を踏まえ、内閣府など関係省庁と連携して、必要な検討を進めてまいります。

平林委員 それは考慮要素ですよね、当然。本当にそこはしっかりと考慮していかないと、女性の活躍ということを総理もしっかりと訴えておられるわけで、それは日本だけではないですよね、海外でもしっかりとそれはなされていかなくてはいけないことだというふうに思いますので、その点も是非よろしくお願いを申し上げます。

 次の七番は、法制審への再諮問ということでしたけれども、先ほど米山委員がお聞きになられたというふうに思いますので、ちょっとここの部分は飛ばさせていただきたいというふうに思いますが、我が党の代表もこのことを記者会見でしっかりと申し述べているところでございまして、私からも、この考えは共有させていただいているということは主張させていただきたいと思っております。

 続いて、これは多分最後になりますけれども、人権、アイデンティティーの観点でございます。

 旧姓使用の拡大を私も決して否定はいたしません。それはしっかり進めていただければいいというふうに思いますけれども、ただ、その一方で、現行制度においては、婚姻をしようとする二人の両方に氏を変えないという自由はないということであります。ここを我々は人権問題と捉えているということでございます。最高裁の判決、これはあくまで尊重いたしますが、基本的人権の観点からは問題が残り続けている、こういう考えも示されていると伺っているところでございます。

 例えばですけれども、数十年前は、障害者は、住みたくても住めない、働きたくても働けない、こういった差別が散見されていた。こんなように障害者の人権が侵害されているのであれば、それがたとえ少数であったとしても解決の策を講じていくべきであり、だからこそ、解消のための法律、障害者差別解消法が制定されている。二〇二四年四月一日から、民間事業者による合理的配慮の提供が努力義務から法的な義務に変更されております。これにより、営利、非営利、個人、法人を問わず、事業を行う全ての主体が対象となっています。

 私は、夫婦の氏の問題もこのように人権問題であると捉えていまして、それを求める人が仮に少数であったとしても、それにかかるコストがそれなりのものになるとしても、人権やアイデンティティーを守れるようにするために、先月二十八日、我が党の女性委員会による黄川田大臣への提言でも申し上げましたとおり、選択的夫婦別氏制度、これは導入していくべきと考えておりますけれども、法務大臣の御見解を伺います。

平口国務大臣 お答えをいたします。

 氏を改めることにより、いわゆるアイデンティティーの喪失感を抱くなどの不利益が生じているという声があることは承知をいたしております。

 他方で、家族の一体感や子供への影響などの観点から、家族の間で氏が異なり得る制度に疑念を持っていらっしゃる方もいらっしゃるものと承知をしております。

 婚姻による氏の変更により社会生活で不便や不利益を感ずる方を減らすことができるよう、法務省としては、まずは、旧姓の通称使用の拡大についての総理指示と連立政権合意書の内容を踏まえ、内閣府などの関係省庁と連携し、必要な検討を進めてまいりたいと考えております。

平林委員 もう時間になりましたけれども、どちらもしっかりと進めていただきたい、このことをしっかり申し上げまして、私の質問を終わります。

 大変にありがとうございました。

階委員長 次に、本村伸子君。

本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

 私も、第六次男女共同参画基本計画の策定をめぐる問題について、まず質問させていただきたいと思います。

 計画の原案を検討してきた第六次基本計画策定専門調査会での議論を経ずに、結婚前の旧姓の通称使用の法制化を検討することが十二月十二日の案として出されているということで、男女共同参画会議の民間有識者メンバーが強く批判をし、反対をする意見を表明をされております。この専門調査会の議論を経ずに、急遽、政府の都合で一方的に改変するというのは、民主的な手続としては間違っているというふうに思っております。専門調査会では、選択的夫婦別姓を求める声もありました、最初から。

 そして、今日、資料を出させていただいておりますけれども、これは、連合の副事務局長の井上さんの意見書というところで、最後の専門調査会、第七回に提出をされたものですけれども、このように主張が書かれております。選択的夫婦別氏制度について、二十八年ぶりに行われた衆議院における法案審議では、選択的夫婦別氏制度導入が戸籍制度を壊すという懸念はなく、改めて戸籍制度の機能は現行と同様に維持されることが確認された、自分の氏を名のり続けられるかどうかは、個人の尊厳や人権に関わる重要な問題である、旧姓の通称使用拡大は、国際社会では通用しないだけではなく、人権尊重という要請に応えられない、二〇二四年十月の国連女性差別撤廃委員会の四度目の勧告も踏まえ、直ちに導入していただきたいというふうに書かれております。

 そして、第五回の専門調査会では、山田昌弘会長が、選択的夫婦別姓に関し、自分の姓がアイデンティティーとしてあるのであれば、アイデンティティーを変更させられない権利みたいなものに包括されるようなものというふうな発言をしておりまして、アイデンティティーを変更させられない権利ということも言及をされております。

 しかし、考え方のところでも、こうした議論は反映されず、スルーされているわけです。そのこと自体も私はおかしいというふうに思っております。

 そして、一方的に政府の下で旧姓の通称使用の法制化を押しつけるということは、本来払拭しなければならない家父長制的な、非民主的なやり方だというふうに考えますけれども、副大臣、いかがでしょうか。

津島副大臣 お答え申し上げます。

 今回、男女共同参画会議に示した答申案における御指摘の記述については、本年十月二十日の連立政権合意書において記載された内容を踏まえ、政府として、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでございます。こうした状況も踏まえ、御指摘の記述については、答申案に記載の上で、御議論いただくために十二月十二日の会議に提出されたものでございます。

 第六次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方の答申案については、事前に有識者議員全員へ御説明を行い、出席した有識者議員等の同意を得た上で、十二日の男女共同参画会議において議長一任とされたところであります。

 今後、必要に応じて有識者議員に政府の考えを説明し、取りまとめていきたいと考えているところでございます。

本村委員 非民主的な在り方を問うたわけでございます。

 健全な民主主義、国民主権というその土台は、情報開示をしっかりするということ、そして自由な意見交換を行うということ、そして熟考、よく考えて結論を出すということですけれども、それが保障されていないんじゃないですか、この在り方は。

津島副大臣 ただいまの御質問について、繰り返しになるところも御容赦をいただきながらと思っておりますが、あくまでも御指摘の記述については、答申案に記載の上で、御議論いただくために十二月十二日の会議に提出したものでございまして、その後、この答申案について、事前に有識者議員全員へ説明を行い、出席した有識者議員等の同意を得た上で、十二日の会議において議長一任とされております。

 その一連の流れについて、非民主的であるという御指摘は私は当たらないものと考えてございます。

本村委員 それは、副大臣の民主主義に関する見識が問われることだというふうに思います。

 この基本計画というのは、今後五年間、性による差別をなくすために、とても、私たちにとってはめちゃくちゃ重要な計画なんです。それがこんな非民主的なプロセスで作られたということは、あってはならないというふうに思います。このまま答申を出すということはありませんね。

津島副大臣 繰り返しになって恐縮ですけれども、今後、必要に応じて有識者議員に政府の考えを説明した上で、取りまとめということでございます。

本村委員 その有識者の方々に、しっかりと議論をして、それをオープンな形にしていただきたいんですよ。十二月十二日の男女共同参画の会議も、これは公表されていないんです。ホームページにも何も、全く、やったということも書いていないんです。それはおかしくないですか。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 十二日の参画会議の資料につきましては、議員御指摘のとおり、まだホームページに公開できていないところでございますが、現在作業を急いでおりまして、速やかにホームページ上で公開したいと思っております。

本村委員 議事録も開示をされていない、資料も開示をされていない、やったということすら書いていない。この段階で答申案を総理に送るということはあり得ませんけれども、副大臣、よろしいですね。しっかりと議論をして、公開して、そしてよく考えて、熟考して結論を出すというのが民主主義のプロセスだというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。

津島副大臣 まず、議事録の作成については、今事務方から答弁したとおり、なるべく早期に公開できるように今作業を進めているところでございます。

 その上で、今後のこの答申案の取扱いについては、まず、有識者議員の皆様に政府の考えを丁寧に説明をしていくということ、そういった考え方で進めていきたいと考えてございます。

本村委員 人権に関わることは、例えば、政治家が間違ったことをするかもしれません、暴走してしまうかもしれません、専門家の意見を聞いて、人権侵害があるようなことがないようにしていくというのが大切なプロセスだというふうに思います。このまま答申案を出すことは絶対に許されないということを強調させていただきたいというふうに思います。

 旧姓の通称使用の法制化では解決できない問題があるということをるる皆さんがおっしゃられましたけれども、生まれ持った氏名で生きたい、結婚したいという方々の思いは踏みにじられて、結局、改姓をしなければならない、アイデンティティーを喪失しなければならない、そのことを今、国は強制しているわけです。通称使用の法制化では、これは解決できません。

 また、先ほどは、旧姓の通称使用が法制化されると登録する方々が多くなってしまうのではないかという懸念が表明をされ、そして、個人を特定することがより困難になってしまうという問題もあります。

 そして、もう一つ、様々問題、デメリットがあるというふうに思うんですけれども、結婚前の旧姓の通称使用の法制化で困る方もおられるということを把握されておられますでしょうか。副大臣、お願いしたいと思います。

津島副大臣 旧氏の使用については、国民の皆様の間に様々な議論、様々な立場からの御意見があると承知をしてございます。

 その上で、政府としては、今般の自由民主党と日本維新の会の連立政権合意書の内容を踏まえ、与党と連携しながら、必要な検討を行っているところでありまして、現時点で法制化についてお答えすることは困難でございます。

本村委員 法制化の話ではなくて、法制化をするかどうかの検討の材料になるかというふうに思いますけれども、通称使用の法制化で困る方がいるということを把握されていますかという質問でございます。

津島副大臣 繰り返しで恐縮でございますが、旧氏の使用については、国民の皆様の間に様々な議論、そして様々な立場からの御意見があると承知をしているところでございます。

本村委員 実際に困る方がいるということを知っていただきたいというふうに思います。

 NPO法人mネット・民法改正情報ネットワークの理事長である坂本洋子さんが、朝日新聞のインタビューに答えておられます。通称使用の法制化で困る人が出てくるのではないかという懸念もあります、今は旧姓を使いたい人が、かぎ括弧、勝手に、かぎ括弧閉じ、勝手に使う緩やかな旧姓の通称使用で、勝手にやっているからと許されている面があるでしょう、法制化されれば法的根拠のある旧姓となり、それでは駄目だと配偶者などに言われ、通称使用さえできない人も現れるかもしれません、ここでもまた夫婦の力関係が影響する可能性がある、通称使用は緩やかな形で残していくべきですという御意見が載っておりました。

 こういう御意見がありますけれども、じゃ、今度は法務大臣にお伺いしますけれども、通称使用を法制化するデメリットをどのようにつかんでおられますでしょうか。

平口国務大臣 内閣府の副大臣が答弁したのとほぼ同じでございますけれども、繰り返しになりますが、旧氏使用の法制化については、その具体的な在り方として様々な考え方があり、各議員の間にも様々な意見があるものと認識しております。

 法務省としては、旧姓の通称使用の拡大についての総理指示と連立政権合意書の内容を踏まえて、内閣府など関係省庁と連携し、必要な検討を進めているところでありまして、現時点でそれ以上にお答えすることは困難であるということを御理解いただきたいと思います。

本村委員 今回も、様々なデメリットや、それでは解決できないのだという様々な議論がございましたけれども、是非、そういうことを踏まえて、一方的に法制化ということは絶対にやめていただきたいというふうに思っております。

 TBSの「報道特集」で、「「名前が増殖」「どうして改姓させたいのか?」選択的夫婦別姓の議論進まず約三十年 苦悩する当事者の声」という番組がありました。

 そこでは、インドネシアで勤務する斎藤和子さんのケースが報道されました。インドネシアでは書類に戸籍名を書くことを求められ、斎藤さんは旧姓で仕事をしており、四つの氏名を使い分けているということでした。旧姓と、戸籍名と、そして戸籍名に括弧旧姓のケースと、そして戸籍名に括弧のない旧姓とか、銀行とか役所とかそういうところでいろいろ使い分けなくちゃいけないと。括弧の前に半角のスペース、空白もあるとか、もう本当に日々大変なんだ、本当は改姓したくない、どうしてそこまでして改姓させたいのかということをおっしゃっておりました。こうしたケースも、やはり旧姓の通称使用の法制化では解決できないというふうに考えます。

 そして、先ほどもパブリックコメントの話がありましたけれども、親子別氏となるから反対という声が重複してたくさん来たということが紹介されましたけれども、現行法ですと、夫婦がそれぞれ生まれ持った氏名で生きることを選択した場合、法律婚はできません。その下で事実婚になっている夫婦がおります。そして、事実婚の子供さんからこういう様々な声が寄せられています。夫婦が別の名字、親子が違う名字でも仲よく暮らしている、そうした家族を肯定してほしいという切実な声があります。

 夫婦別姓、親子別姓の家族を肯定してほしい、その思いに応えるべきだというふうに思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。

階委員長 平口法務大臣、最後の答弁になります。

平口国務大臣 夫婦同氏制度が婚姻の障害となっている可能性があるという指摘があることは承知いたしております。また、夫婦やその子供の氏に関する様々な声に耳を傾けることは重要であると考えております。

 他方で、家族の一体感や子供への影響などの観点から、家族の間で氏が異なり得る制度に疑念を持たれる方々もいらっしゃるものと承知いたしております。

 今後、旧氏使用の拡大を一層進めることによって、氏を改めることによる不便や不利益が軽減されていくものと考えております。

本村委員 どうかこの委員会でも子供たちの声を聞く機会をつくっていただきたいということを強く求めまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

階委員長 次に、吉川里奈君。

吉川(里)委員 参政党の吉川里奈です。

 本日は、閉会中審査として、家族の氏の在り方及び第六次男女共同参画基本計画に関連した質問をさせていただきます。

 参政党は、これまでの審議で、そして昨日の継続審議の可否の場でも申し上げましたとおり、選択的夫婦別氏三法案に明確に反対の立場を示してまいりました。

 夫婦同氏制度には多様な意見がありますが、平成二十七年の最高裁判決では、氏は家族の呼称としての意義があり、一つに定めることには合理性が認められると示されています。

 我が国では、婚姻に際して夫婦どちらかの氏を称するかを選択する仕組みを採用しており、私は以前から、法務省による情報提供の充実、そして国民の声をしっかり丁寧に把握する重要性ということを指摘してまいりました。

 一方、別姓推進の立場からは、離婚等による別姓家族の子供に問題は生じていないとの主張もありますが、制度導入後は一般家庭でも親子の氏が異なるケースというものが生じます。(発言する者あり)私が質問しているんですけれども。

階委員長 不規則発言は慎んでください。

吉川(里)委員 令和三年の内閣府調査では、夫婦の姓が異なることに関する子供への影響について、好ましくない影響があると回答した割合が六九%でありました。子供の自己同一性や氏のアイデンティティーへの影響を考えると、一層幅広い意見聴取は不可欠だと考えます。

 加えて、令和六年度内閣府調査では、夫婦の氏の在り方に対する議論について、考えたことがないという答えが多数を占めました。しかも、夏以降に政府の方針というものは大きく変更しています。

 これらを踏まえれば、国民の理解を丁寧に確認する調査を改めて実施する必要があると私は考えております。夫婦の氏に関する国民意識を、一般家庭の子供等の意見を含めて、改めて幅広く調査すべきではないかと考えますが、法務省の見解を伺います。

松井政府参考人 お答え申し上げます。

 法務省としては、現時点においてお尋ねのような調査等を行う具体的な予定はありませんけれども、幅広い層の国民の意見を聴取することは重要であるというふうに考えてございます。御指摘のような子供の意識調査を含め、国民意識の動向等を適切に把握するための調査の在り方について検討してまいりたいと考えております。

吉川(里)委員 幅広く、是非意見を聴取してほしいと考えております。

 私は、現在の政府の方針については前向きに捉えてはいるんですが、時の政権の判断のみで家族制度が拙速に動かされることには強い懸念を示してまいりました。

 今回の第六次男女共同参画基本計画案をめぐる一連の混乱、すなわち、旧姓通称使用の法制化が盛り込まれながら、事務方による文言の加筆を理由に原案の取りまとめや答申が見送られたという経緯は、これは賛否を超えて、政策決定の在り方に疑問を抱く方も多いと考えます。

 さらに、重要なのは、戸籍制度そのものへの影響です。

 戸籍は、外国人の個人のIDとは性質が異なり、日本社会における家族関係や法的身分を公に確認する仕組みであり、本人に成り済ますような行為は制度上極めて困難な構造になっている点で、安全保障上の観点からも重要な基盤です。日本の戸籍制度は、家族関係の成り立ちや変化を公的に把握することで、行政、司法の多くの手続を支えてまいりました。こうした枠組みは、戦後、大きな改正がされないまま、現在の形で維持されてきた制度であります。

 現政権が検討する旧姓の通称使用の法制化についても、維新案では婚姻前の氏の通称使用に関する法律案ですが、実際には戸籍法の一部の改正を伴い、戸籍制度そのものに影響を及ぼす内容となっております。

 戸籍に何を記載するのかは、国家の基本事項であり、極めて慎重な検討が必要です。私たち参政党は、戸籍制度を動かすのではなく、住民基本台帳法の改正や台帳側に旧姓通称使用の根拠を設ける新法など、戸籍の仕組みには手を加えることなく制度整備を進めるべきだと考えております。

 戸籍法には手を加えずに、旧姓通称使用を位置づける方針を検討すべきだと考えますが、大臣の見解を伺います。

平口国務大臣 お答えいたします。

 戸籍は日本国民の親族的身分関係を登録、公証する唯一の公簿でありまして、真正な身分変動の登録、公証を行うという重要な機能を有していると認識しております。

 法務省としては、旧姓の通称使用の拡大についての総理指示と連立政権合意書の内容を踏まえて、内閣府など関係省庁と連携し、必要な検討を進めているところでございます。現時点でそれ以上にお答えすることは困難であることを御理解いただきたいと思います。

吉川(里)委員 現時点ではまだ答えは出せない、言えないということであると思いますが、我が党は、夫婦の同氏制度というのは我が国だけのオリジナルであって、これは我が国の家族の在り方として、多様性の一部として守られるべきであるというふうに考えております。ですので、我が党としては、引き続き、戸籍法や民法の改正は行わずに、世界に例を見ない唯一の戸籍制度をこのままの形で守り抜くということを政府に強く要望をいたします。

 さて、女性版骨太の方針の二〇二五には、アンコンシャスバイアスの解消に向けた意識改革に取り組むと記載があり、令和六年、男女共同参画基本計画の基本的な考え方にも、アンコンシャスバイアスを解消させるべきである旨の記載が随所に出てまいります。

 これは、無意識の思い込みという内心を改変させようとするもので、いわゆる思想統制のようなものではないか、つまりは、思想、良心の自由の侵害なのではないかと考えますが、内閣府、いかがでしょうか。

由布政府参考人 お答え申し上げます。

 憲法十九条は思想及び良心の自由を保障しており、その趣旨は、人はどのような思想、良心を持っても自由であり、国家はそれを制限したりあるいは禁止したりしてはいけないということというふうに理解しております。

 長年にわたり人々の中に形成されました固定的な性別役割分担意識や性差に関する偏見、固定観念、無意識の思い込みは、進路選択や就業など様々なライフスタイルに影響を与え、例えば、進路選択において自分の可能性を狭めてしまったり、また、家事、育児、介護負担の女性への偏りや、男性の過重労働など、心身の健康悪化や生活の質の低下をもたらしたりする側面もあります。

 このため、政府においては、このような固定的な性別役割分担意識や無意識の思い込み等による悪影響が生じないようにするため、男女双方の主体的な意識改革や男女共同参画施策に対する理解の促進を図っているところでございます。

 第六次男女共同参画基本計画策定に当たっての基本的な考え方におきましてもこの方針に変更はなく、個人の思想や良心を制限しようとするものではないことを御理解いただければと思います。

吉川(里)委員 個人の思想や良心を制限するものではないといいながら、男らしさ、女らしさというものの考え方を、そのような観点を持ってはいけないというような方向性を、政府の調査結果等も踏まえても、方向性としてはその考え方を持ってはいけないというふうに伝えているように私たちは考えてしまいます。

 だから、アンコンシャスバイアス自体の解消をさせるのではないというところであれば、第六次男女共同参画の基本的な考え方の言葉の使い方として、アンコンシャスバイアスによって生じる不利益を解消させるというような丁寧な書き方というふうに、しっかりやっていただきたいんですけれども、内閣府、いかがでしょうか。

階委員長 由布さん、最後の答弁です。

由布政府参考人 お答えいたします。

 政府といたしましては、無意識の思い込みそのものを変えようとしたり、内心の自由を侵害したりするものではなく、これまでの経験や見聞きしてきたことなどを通じて形成された、自分自身が気づいていない偏った物の見方、バイアスが存在することに気づき、その背景や仕組みを理解することで、自分自身の判断や行動に悪影響を及ぼさないようにすることを目指しておりまして、無意識の思い込みそのものを変えようとしたり、内心の自由を侵害したりするものではないということを御理解いただければと思います。

階委員長 そろそろ時間です。

吉川(里)委員 はい。

 第六次男女共同参画基本計画の策定に当たっての基本的な考え方についてのパブコメでは、男女平等が必ずしも合理的ではない旨や、我が国の男女共同参画の方向性に懸念を抱く国民の意見というものも多数見られております。

 ですので、こういった国民の意見をしっかりと次の男女共同参画基本計画にも生かしていただきたいということを申し上げまして、私の質疑を終わります。

 ありがとうございました。

階委員長 では、島田洋一君。

島田(洋)委員 日本保守党の島田です。

 中国では、二〇一〇年に国防動員法が施行されて、中国政府が有事と規定した状況下においては在外中国人も後方攪乱任務を義務づけられる。それから、二〇一七年には国家情報法がやはり施行されて、これは、平時においても、北京から指示があれば、在外中国人も情報工作活動に従事しないといけない。これは、例えば、自民党で安全保障問題を統括される一人である小野寺五典氏は、恐ろしい法律だ、国際的に見てもあり得ない内容だ、こうおっしゃっているわけです。

 こうした状況も踏まえて、いわゆるスパイ防止法が取り沙汰されているわけですけれども、これは抑止力としてしっかり機能する内容であると同時に、人権保護にも十分留意しないといけない、難しい作業になると思うんです。

 それで、さきに高市首相が平口法務大臣に対して指示書を渡された中で、外国勢力からの機微情報、データの防護の在り方について検討を進めると、これは大臣に首相から指示が出されているわけですけれども、どういう段取り、どういうスケジュールで法案、閣法を出されるとしたら出されるのか、お願いします。

平口国務大臣 御指摘のような指示を踏まえまして、自民党及び日本維新の会の合意書において、インテリジェンス・スパイ防止関連法制について令和七年に検討を開始し、速やかに法案を策定し成立させるということが盛り込まれたと承知しております。インテリジェンス・スパイ防止関連法制を含む総合的なインテリジェンス改革に向けて論点を整理し、検討が進められているものと承知をしております。

 インテリジェンスに関する国家機能の強化は急務であり、大変重要なことと認識しておりまして、法務省においては、公安調査庁が適宜適切に努力しているところでございます。

島田(洋)委員 ちょっと悠長な答弁で、不安を覚えるんですけれども。

 これは、在日中国人にとっても、そういうスパイ防止法ができるというのはプラスの面があって、つまり、北京から無理な要求が来たときに、いやいや、日本では厳しい法律ができたので、今動けませんと。

 逆に、スパイ防止法的なものを作るぞとアナウンスしながら、なかなか法制化しないとなると、これは駆け込みスパイ活動が起こりかねない。今のうちに破壊活動、スパイ工作をやれという指示がどんどん出かねないので、だから、アナウンスされた以上、急いでもらわないと困りますよね。

 それから、外務省にお聞きしますけれども、まず、副大臣、この中国の国防動員法、国家情報法、これはどういう認識をお持ちですか。

国光副大臣 島田委員にお答えをいたします。

 御指摘の二〇一〇年に施行された国防動員法、そして二〇一七年に施行されました国家情報法につきましては、まず、他国の法律でございますので、同法律の個々の規定だとか解釈、運用につきましては、政府としてはお答えする立場にはございません。

 その上で、しっかりと対応を注視してまいりたいと思います。

階委員長 そろそろまとめてください。

島田(洋)委員 それでは、時間が来たので。

 ちょっと今のお答えは余りにも内容がないので、しっかり認識をオープンにしてもらわないと困ると思いますね。

 それでは、これで終わります。

階委員長 本日は、これにて散会いたします。

    午前十一時三十三分散会


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