第7号 令和8年5月15日(金曜日)
令和八年五月十五日(金曜日)午前九時三十分開議
出席委員
委員長 西村 明宏君
理事 大野敬太郎君 理事 門山 宏哲君
理事 福田 達夫君 理事 本田 太郎君
理事 保岡 宏武君 理事 河西 宏一君
理事 前原 誠司君 理事 橋本 幹彦君
東 国幹君 江渡 聡徳君
大塚 拓君 小野寺五典君
鹿嶋 祐介君 木村 次郎君
塩崎 彰久君 武田 良太君
長島 昭久君 中谷 元君
浜田 靖一君 福原 淳嗣君
細田 健一君 三原 朝利君
山本 大地君 吉田 真次君
若宮 健嗣君 野間 健君
吉田 宣弘君 西田 薫君
村上 智信君 福田 徹君
谷 浩一郎君 山田 瑛理君
田村 智子君
…………………………………
防衛大臣 小泉進次郎君
防衛副大臣 宮崎 政久君
防衛大臣政務官 若林 洋平君
防衛大臣政務官 吉田 真次君
政府参考人
(防衛省大臣官房政策立案総括審議官) 坂本 大祐君
政府参考人
(防衛省防衛政策局長) 萬浪 学君
政府参考人
(防衛省整備計画局長) 伊藤 晋哉君
政府参考人
(防衛省人事教育局長) 廣瀬 律子君
政府参考人
(防衛装備庁装備政策部長) 小杉 裕一君
安全保障委員会専門員 飯野 伸夫君
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委員の異動
五月十五日
辞任 補欠選任
木村 次郎君 山本 大地君
吉田 真次君 福原 淳嗣君
西田 薫君 村上 智信君
同日
辞任 補欠選任
福原 淳嗣君 吉田 真次君
山本 大地君 東 国幹君
村上 智信君 西田 薫君
同日
辞任 補欠選任
東 国幹君 木村 次郎君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案(内閣提出第五〇号)
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○西村委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、防衛省大臣官房政策立案総括審議官坂本大祐君外四名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○西村委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。木村次郎君。
○木村委員 おはようございます。
今日は、質問の機会をいただきまして、諸先輩方、先生方に心から感謝を申し上げます。
十二日のこの委員会の場で若宮先生が、当時の、二十年以上前、小泉内閣の時代とまた隔世の感があるといったことを冒頭でお話しされていたかと思います。
いわゆる現行の戦略安保三文書、年内策定ということで、我々自民党においても浜田調査会長の下議論を進めておるわけでございますが、実は、前回の策定の当時、私、浜田当時大臣の下、政務官として防衛省に在籍をさせていただき、大変勉強させていただきました。閣議決定となった日はいみじくも自分の誕生日でしたので、生涯忘れ得ぬ日になったのかな、こんなふうに感慨深いものがあります。
しかしながら、三年半待たずして、二十年どころかこの三年半待たずして、また我が国の取り巻く安全保障環境というものは大変厳しさを増している。そういう意味では、高市総理が年内の改定を明言されたということは、まさに時宜にかなったことであると私は受け止めております。
今回、予備自衛官等兼業特例法案についてでございますが、まさに国家公務員、裁判所職員なども含めて、また地方公務員、こういったことを対象としての今回の法の改正ということでございます。
私自身は、九年前までは青森県庁の一介の職員でございました。事に及んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託に応えることを誓います。私がもし、防衛庁時代、兄も副長官、政務官の立場でお世話になりましたが、兄が亡くならずしてそのまま青森県庁の職員であったとしたならば、そんな気概と決意を持って予備自衛官補あるいは予備自衛官として訓練や任務に邁進したはずだろうなということを自分に言い聞かせながら、今日は質問に立たせていただいております。
昨日は米中首脳会談があり、いろいろな報道がなされておりますが、ここ最近、なかんずく、いわばむき出しの力が様々な紛争の悪化を加速化させている感が否めない、こんなふうに私は受け止めているところでございます。
それでは、質問に入らせていただきたいと思います。
三文書、現行の中においては、例えば、国家防衛戦略、人的基盤の強化において、予備自衛官等においては、その制度の見直しや体制強化に取り組む。あるいは、防衛力整備計画、この計画の方針においても、予備自衛官等の活用等の人的基盤の強化に関する各種施策を総合的に推進する、あるいは、人的基盤の強化、同じくだりですが、予備自衛官の活用というところで、予備自衛官等が常備自衛官を効果的に補完するため、充足率の向上のみならず、予備自衛官等に係る制度を抜本的に見直し、体制強化を図る、このため、自衛官未経験者からの採用の拡大や、年齢制限、訓練期間等において現行制度の見直しを行う。こういったことが既に盛られていたところでございます。
それで、いろいろな施策が取り組まれているわけでございますが、充足率向上のために、予備自衛官及び即応自衛官に対する各種手当の引上げ、勤続報奨金の拡充といった諸施策が講じられてきたわけでございますが、それらの効果につきましてどのように分析しているのか、お伺いいたします。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官及び即応予備自衛官は、有事や災害に際しては自衛官となって防衛力を急速に増強する役割を担い、継戦能力の上でも重要な存在です。
このような予備自衛官等の重要性も踏まえ、これまで、採用時の年齢要件の緩和や継続任用期間の柔軟化といった制度の見直しを進めてきたほか、昨年九月には予備自衛官等の各種手当の大幅な引上げや予備自衛官に対する勤続報奨金の新設など、その処遇改善も図っております。
こうした取組により、令和七年度の退職時の志願者数は約三千名となり、前年度の約二千二百名から大幅に増加する見通しとなりました。これは、これまでの各種施策の効果が表れてきたものと考えております。
防衛省としては、引き続き予備自衛官等の安定的な確保に向けた取組を着実に進めてまいります。
○木村委員 ありがとうございます。
次に、小泉大臣にお尋ねしたいと思います。
先ほど申し上げました本年中の三文書改定を予定されているわけでございますが、予備自衛官等の充足率向上のために、今後、更にいろいろな施策について推し進めていかなくてはならないというふうにも考えておるところでございます。
そこで、今後、展開していこうとする様々な施策、どのような検討を行っているのかについてお尋ねいたします。
○小泉国務大臣 おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。
前回の三文書の改定が木村次郎先生の誕生日だったという話がありましたので、十二月の十六日ですか、その三文書の改定から約四年で、今回の改定を、今、作業を着手をしております。
木村次郎先生からは太郎先生の話もありましたけれども、私も太郎先生には、本当に明るく、いつも冗談を言い合いながら、明るく接していただいたことを今でも覚えています。そういった今までの携わられた方々、そして浜田調査会長を始め、この委員会には歴代の防衛大臣、政務の皆さんがいらっしゃいますので、その重みを十分に受け止めた上で、積み上げて、具体的な議論をしっかりと詰めていきたいと思いますし、今回、法案の中でも御議論をいただいている予備自衛官の在り方、そしてまたそこに対する国民の皆さんの御理解、こういったことについても皆さんとともに進めていきたいと思います。
一方で、先生から今御指摘をいただいているとおり、充足の状況については課題がありまして、予備自衛官が約七割、即応予備自衛官が約五割という形で推移をしております。こうした状況を改善するために、先ほど申し上げた制度の見直し、そして処遇の改善を行った上で、招集時の受入れ体制の整備など、予備自衛官等が安心して活躍できる環境づくりも進めています。
また、主として自衛官の経験のない方を採用している予備自衛官補の充足状況については、令和五年度以降、対前年度末と比較して毎年増加している傾向にあり、退職自衛官だけではなくて、予備自衛官補の採用をこれまで以上に促進していくことが予備自衛官等の充足向上に寄与するものと考えています。
防衛省としては、本年中の三文書の改定に向けて、予備自衛官補の更なる採用促進につなげていくための制度の拡充や、訓練実施場所の拡大など、予備自衛官等の充足向上に必要な取組についても検討を進めていきたいと考えております。
○木村委員 ありがとうございます。
これから具体的にはいろいろな検討事項があろうかと思いますが、是非、小泉大臣のリーダーシップの下、それぞれ具体的な、様々な改善点も含めて、実行に移していただくことを御期待申し上げたいと思います。
また一方で、二、三日前に地元の首長さん方がいらっしゃっていたんですが、私、ちなみに、役場の職員で予備自衛官補とかがいたりするのかなと聞いたんですが、いやあ、いないのかな、そんな反応でございました。なかなか、まだまだ周知が足りていないのかもしれませんし、また一方で、今の御答弁の中には、予備自衛官補が増加傾向にあるという話、それは、やはり国を思って、そういうふうに少しでもお役に立てればという人も増え始めているのではないかと思いますので、今後の政策、様々な課題解決に向けての実行に期待をしたいと思います。
次の質問に入らせていただきます。
訓練招集の出頭ということに着眼したいと思います。
ここ数年の予備自衛官及び即応予備自衛官の訓練招集への出頭率、これはおおむね八〇%ぐらいで推移しているというふうに伺っております。この点について、どのように受け止めているのかということ、また併せて、なかなか、一方でこの訓練招集に応じていただけない、それぞれ事情があるのかもしれませんが、応じない方への現行のルール上の対応、さらにまた、応じやすくしていただくための何らかの対応を検討されているのかについてお尋ねいたします。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官及び即応予備自衛官の練度の維持向上のためには、日頃から訓練に従事していただくことが必要と考えておりますが、委員御指摘のとおり、訓練招集に応じられていない予備自衛官等が一定数存在をしております。
予備自衛官等が訓練招集に応じられない理由については勤務先における業務上の都合など様々ございますが、可能な限り訓練に出頭していただけるよう、年間の訓練日程から予備自衛官等本人が出頭可能な日程を柔軟に選択できることや、事前に出頭可否の調整を行った上で訓練招集命令を発することなどの運用上の措置を講じてきております。加えて、令和八年度からは、訓練出頭の調整などを予備自衛官等本人のスマートフォンで行うことができる予備自衛官等管理システムの運用を開始いたしました。
また、現行制度においては、訓練招集命令を受けた予備自衛官等が訓練招集に応じることができない旨を申し出た場合において、当該申出に相当の理由があると認めるときは、法令等の規定に基づき、訓練招集命令を取り消し、又は変更することができるとされております。
防衛省としては、予備自衛官等がより訓練に応じやすい環境を整えるため、訓練の出頭状況などの現状の把握のほか、雇用企業等のニーズも踏まえながら様々な取組について検討を続けてまいります。
○木村委員 ありがとうございました。
いろいろな諸手続等を交わしながら進めている、あるいはデジタルツールを使いながらいろいろなことをやっているということでございましたが、できるだけきめ細かな、マンツーマンとまでは言わないまでも、できるだけ一人一人に、それぞれの置かれた仕事なり環境に置かれた状況を酌みながら御対応いただくことによって、また前向きに出頭に応じる率も上がってくるんだろうと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、次の質問に入らせていただきます。
予備自衛官及び即応自衛官が防衛出動あるいは国民保護等派遣、災害派遣等の招集に応じた場合には、その職務に対する理解と協力の確保に資するための雇用企業協力確保給付金というものが雇用主に対して支給されております。しかしながら、国、あるいは私もかつていた地方公共団体また公共団体はこの現行のルール上は対象から除かれているという状況にあります。
そこで、特に地方公共団体あるいは公共団体を対象とした雇用企業協力確保給付金、これはなかなか、民間企業に勤めている方と違って、行政機関の職員ということであればまたそこが違うのかもしれませんが、これに、民間企業の雇用主に支給されているこの給付金に相当する制度ということも前向きに検討していただけることもあってもいいんじゃないかなというふうに私は考えております。
そこで、この制度を、地方公共団体、公共団体、こういった対象にするということを前向きに考えていただける、そういう余地がないものかということについてお尋ねをいたします。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
雇用企業協力確保給付金制度は、予備自衛官又は即応予備自衛官が防衛出動、国民保護等派遣、災害派遣等のために招集された場合や、招集中に負傷した場合に、当該予備自衛官等の使用者に対し経済的インセンティブを付与することにより、その職務に対する理解と協力を確保することを目的としております。
一方、公共性を有する業務を行う国、地方公共団体及びその他防衛省令で定めるこれらに準ずる者については、予備自衛官等の職務に対する一定の理解と協力が期待されることから、本給付金による経済的インセンティブを付与する必要性が低いものと考えられるため、その支給の対象から除くこととしております。
このような現行の給付制度も踏まえると、委員御指摘の地方公共団体等への給付制度につきましては、制度の目的、他の制度との関係も含め、慎重な検討が必要であると考えております。
いずれにしましても、防衛省としては、各府省庁や地方公共団体等に対して予備自衛官等制度の趣旨や内容について理解を深めていただくことが必要だと考えております。それに必要な取組を進め、予備自衛官等の兼業を行う公務員が招集に応じやすい環境を整えてまいりたいと考えております。
○木村委員 なかなか、今の答弁、公的な機関に対してというのは趣旨からいって難しいものがあるということ、私もそこは分からないわけではございませんが。
また一方で、その予備自衛官、地方公共団体の職員の方々、数千人いらっしゃるというふうに伺っております。こういったこと、間接的には、そこの首長さんなり、そのお立場、予備自衛官補なりに対して御理解をいただいているんだと思います。そういう理解ある首長さんもいての公共団体職員の予備自衛官補であるということは御認識をいただきながら、何らかの形で、長期的にはそういった何らかの対応なり、引き続き検討いただけるということを願いたいというふうにも思っております。
最後の質問に入らせていただきます。
小泉大臣に対してお伺いをしたいと思います。
今回、この法案の第七条におきましては、国の責務として、「国は、広報活動、啓発活動その他の活動を通じて、予備自衛官等の職務の重要性に対する国民の関心と理解を深めるよう努めなければならない。」というふうに定めております。
予備自衛官等の制度について、これまでも、ポスターあるいはウェブサイト、SNSなどにおいて広報や啓発を行ってきておるわけでございますが、今後具体的にどのような方法でこれまで以上の広報や啓発を図っていくのかについて、大臣にお伺いいたします。
〔委員長退席、大野委員長代理着席〕
○小泉国務大臣 予備自衛官等制度を安定的に運用していくためには、先生御指摘のとおり、国民の皆さんに関心と理解を深めていただく、このことが不可欠です。
一方で、御指摘のとおり課題がありまして、約一万人を対象としたアンケート調査によりますと、これは防衛省が実施したものですが、約六割の方々が予備自衛官等の制度を知らないといった状況であり、いまだ国民の皆様の認知度が低いことも事実です。
こうした状況を踏まえて、本法律案において、国の責務として、予備自衛官等の職務の重要性に対する国民の関心と理解を深めるための規定を設けることといたしました。
そして、その具体的な取組としては、今先生から触れていただいた様々な発信のツール、例えば、これも基本的な、パンフレットでありますけれども、こういった紙媒体だけではなくて、ホームページやSNSなどを活用した情報発信、そして、例えば、今、アナウンサーで防衛省広報アドバイザーという立場でお務めいただいている青木源太さんなど、こういった方々に予備自衛官補の訓練を体験していただいた動画を公表するなど、様々努力もしております。
そして、各府省庁や地方公共団体等に所属する国家公務員、また地方公務員等に対する本法律案における特例措置に係る制度の普及、こういったことなどを関係省庁の協力も得ながら取り組んでいきたいと思いますので、引き続き後押しをいただければと思います。
○木村委員 ありがとうございます。
例えば新卒者、中高生とかを対象にしながら、私の地元でも、地方協力本部、いろいろなイベントとか、駐屯地の周年記念行事とかでいろいろなPRをされています。そういったところでも、こういった制度があるんだということを、是非、小泉大臣、強力なリーダーシップ、そしてまた発信力のある大臣でございますので、そういったところも前向きに御検討いただきますようお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○大野委員長代理 次に、吉田宣弘君。
○吉田(宣)委員 おはようございます。中道の吉田宣弘でございます。
本日も質疑の機会をいただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。また、小泉大臣それから防衛省の皆様、どうかよろしくお願い申し上げます。
早速質問に入らせていただきます。
予備自衛官等兼業特例法案ということの審議でございまして、私も自分の理解を自分自身で促しながら質問を進めさせていただきたいと思っております。
予備自衛官とは、自衛官経験者や予備自衛官補から任用をされ、駐屯地の警備や後方支援等の任務に就く者と理解をしております。そして、ここに、予備自衛官等とある等の中には即応自衛官と予備自衛官補が含まれていて、予備自衛官補は予備自衛官に任用されるために必要な教育訓練を受けている者のことをいい、即応予備自衛官とは、予備自衛官経験者や予備自衛官から任用をされ、第一線部隊等の一員として現職の自衛官とともに任務に就く者をいう、このように理解をしております。
これを職務の専門性で自分なりに整理をしてみると、教育訓練中の予備自衛官補が駐屯地の警備や後方支援等の任務に就く予備自衛官として成長をし、そして予備自衛官は第一線部隊等の一員として現職の自衛官とともに任務に赴く即応予備自衛官になることができる、ステップアップしていくというふうな理解であります。予備自衛官補から予備自衛官、そして即応予備自衛官と専門性が高くなっていくんだな、そのように理解をしております。
その上で、条文に沿って質問に移らせていただきますけれども、特例法の、この法案の一条の目的規定に関連して質問いたしますが、本条は、「この法律は、予備自衛官等の職務の重要性に鑑み、」という言葉から書き始められておりまして、そこでまず、確認の意味でございますが、予備自衛官等の職務の重要性について、防衛省からまず御説明をお聞きしたいと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官及び即応予備自衛官は、有事や災害に際しては自衛官となって防衛力を急速に増強する役割を担い、継戦能力の上でも重要な存在です。
委員御指摘のとおり、その予備自衛官等の職務について申し上げますと、有事の際、予備自衛官は、第一線部隊が出動したときに、駐屯地の警備や後方支援等の任務に従事し、即応予備自衛官は、あらかじめ指定された陸上自衛隊の部隊において第一線部隊等の一員として任務に従事することになります。また、平成二十三年の東日本大震災以降、自然災害や新型コロナウイルス感染症への対応において、被災者の生活支援や衛生支援などの任務に従事してきたところです。さらに、予備自衛官補は、予備自衛官になるために所定の教育訓練を経て予備自衛官に任用されます。
このように、予備自衛官等は、有事や災害の際に、常備自衛官とともに自衛隊の任務に従事するとともに、そのために平素から必要な訓練を行っており、これらの職務は極めて重要であると考えております。
○吉田(宣)委員 丁寧な御説明ありがとうございます。本当に予備自衛官等の大切な任務ということがよく説明をいただけたというふうに思います。
その上で、次に、この一条は、国家公務員や地方公務員が予備自衛官等として招集に応ずるための環境を整備するとされておりますが、これが具現化された規定が、三条から六条まで規定をされているというふうに認識をしております。四条におきましては、裁判所の職員も対象になっているということです。
この点、これは非常に基本的な、素人的な質問になってしまいます、私も分かっておりますが、あえて質問をさせていただきますが、五条において、自衛隊員にも国家公務員を対象とした規定が準用されている。この条文について、自衛隊員にも予備自衛官等に招集するための環境を整備するその必要性について説明を受けたいと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
今般の特例措置は、国家公務員法や自衛隊法等の兼業許可制度の特例を設けるものであり、自衛隊員である防衛省職員も対象としております。
本法律案では、個々の職の特性や現行の兼業に係る制度なども考慮し、基本的に常勤の職員を適用対象としているところ、現行の自衛隊法の規定では常勤の自衛隊員が予備自衛官等の兼業を行うことは制限されていないことから、他の国家公務員と同じく、常勤の自衛隊員についても対象としたところでございます。
○吉田(宣)委員 自分でも恥ずかしいことをさらしますけれども、この自衛隊員というふうな言葉には、防衛省のいわゆる事務方の職員も含まれているというふうに私は今まで認識をしていなかったんですね。本当に恥ずかしい話です。自衛隊員というのは、そのまま自衛官のことを指しているというふうにこれまで理解しておりましたので、改めて、そういった防衛省の職員もこの予備自衛官として活躍をしていただきたいということで、この法の特例をしっかり適用させていくということだというふうに思いますし、これは恐らく、防衛省の皆様、どのぐらい予備自衛官、職員の皆様が登録をなさっているかと問われることになると思いますので、その点は今後意識をしていただければというふうに思います。
次に、一条は、「その職務の重要性に対する国民の関心と理解を深めることにより、」ちょっと中略いたしますが、「予備自衛官等の継続的かつ安定的な確保に資することを目的とする。」とございまして、七条において、「国は、広報活動、啓発活動その他の活動を通じて、予備自衛官等の職務の重要性に対する国民の関心と理解を深めるよう努めなければならない。」と、国の責務を規定しております。
先ほど木村次郎先生からの御質問の最後にございましたけれども、私も改めて、これは小泉大臣にお聞きをしたいと思いますけれども、先ほど充足率のお話もありました。決して芳しいとは言えない充足率なのかというふうに思います。恐らくこの規定に基づいて、小泉大臣を先頭に、国民の皆様の本当に貴い志というものを私は生み出していかなければいけない、引き出していかなければいけない、そういうことなんだろうというふうに思います。
そこで、どのようにこの予備自衛官等の職務の重要性に対する国民の皆様の関心と御理解を深めていけるよう努めていくのか。特に小泉大臣は国民の皆様からも大変に人気があると私は承知しておりますので、小泉大臣自らが先頭に立ってこの規定のミッション、努めていただきたく存じますが、答弁をお願いいたします。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
先ほど木村次郎先生にもお答えをさせていただいたとおりですけれども、やはり防衛省の行ったアンケートで、一万人の対象のものですけれども、約六割の方々が予備自衛官等の制度を知らない、このことを受け止めて、周知、広報、あらゆる努力を図らなければならないと思っています。
私は少し似ているなと思っているのは、我々政治家が常に悩んでいる、投票率をどうやって上げるか、そして政治に対する関心をいかに持っていただけるか、こういったことと、この予備自衛官等の制度をいかに届けられるか。今、特に若い世代の方々を含めて、自分の関心のあるところの情報は自然と入ってきやすいですけれども、そうじゃない情報にリーチするというのが極めて難しい。そこの課題を我々はよく認識をしながら、自分たちからより積極的な行動を起こしていかなければいけないというふうに思っています。
また、最近、自民党の中で全国の女性議員の皆さんとの会合がありました。私が講師を務めていたんですけれども、その中で、全国の地方議員の皆さんの中で、大臣、私は予備自ですという形で、地方議員の中で予備自の方が何人も声をかけてくれました。
ですから、今後、地方公務員の皆さんの中でも、またそういった全国の地方議員の皆さんを含めて、いろいろなネットワークを通じて、この制度の周知や、関心を持っている方、そして、この国のためにとか社会のために、そして万が一災害があったときのために、いろいろな公共に対する思いというものは私は日本は非常に強いと思いますから、そういったところにしっかりと情報をまずは届けることができること、そのような努力を今まで以上にやっていくことが重要だと考えております。
○吉田(宣)委員 女性の地方議員がそういうふうに予備自衛官として登録をしているという話は非常にありがたく思いましたし、そういった雰囲気を広げるためにも、やはり私は、国民の皆様全員とまでは言えませんけれども、できるだけ多くの皆様が自衛隊を応援をする、そういった雰囲気を是非共々につくっていければというふうに思っておりますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。
それから、本法案の目的である公務員から予備自衛官等を広く求めるという意義について、私なりに理解はしているところでございますが、一方で、これまでも行われてきた民間から広く求めていくということも、これも大切なのですけれども、この点、防衛省・自衛隊の人的基盤強化に関する有識者検討会というものがございまして、この専門家の委員の方から貴重な意見も繰り返し出されているというふうに、議事録を私も読ませて、拝見、感じました。
その中の第五回の中で、中小企業にとっては余力がないため、例えば自衛隊の教育内容を組み替え、訓練に出すことで、企業にとって教育の意味合いが果たせるというのも大きなインセンティブというふうな御意見がございました。中小企業の現実と予備自衛官等をマッチさせる貴重な意見だったというふうに私は感じた次第でございます。
そこで、もちろん従業員の皆様の予備自衛官等への前向きな気持ち、これが第一義的ではございますが、中小企業も人を出すという意味ではなかなか難儀するところでございます。そういった中小企業の理解を得るためにも、この御意見というのは非常に前向きに検討されるべきだというふうに考えておりますが、防衛省の見解をお聞かせいただければと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
防衛省・自衛隊の人的基盤の強化に関する有識者検討会におきまして、中小企業へのインセンティブについての御意見がございました。その趣旨としては、中小企業においては人材育成に様々な制約がある中、企業側の人材育成にも資する教育内容への変更も含め、予備自衛官等の訓練の在り方を検討できないかというものであったと認識をしております。
予備自衛官等に対する訓練は、有事や災害の際に招集され自衛官となって任務を遂行するため必要な最低限の資質、練度の維持をすることとしてございます。企業の人材育成の観点からその内容を行うことができるかどうかにつきましては、こうした訓練の必要性を前提とした上で、総合的に判断していく必要があるものと考えております。
防衛省としては、こうした御意見も参考にしながら、企業側の理解促進に資する方策と予備自衛官等の練度の維持とのバランスも考慮しつつ、不断に検討してまいります。
○吉田(宣)委員 今はよく分からないんですけれども、かつては、本当に名のある大企業でも新入社員を自衛隊の皆様に送り込んで教育していただくみたいなことも盛んにされていた時代があったというふうに記憶をしています。今はちょっと分からないんですけれども。
私、その気持ち、物すごく分かります。自衛隊の訓練というのは本当に厳しいと思います。でも、その厳しさの先にある目的は一体何なのかと考えたときに、それは、自分の命を守るのみならず、仲間の命も守っていかなければいけない、そこに厳しい訓練に耐え得るいわゆる下地があると思うんですね。これは恐らく企業にとってもとてもありがたい話だというふうに思っておりまして、私は、ありがたい教育訓練、自衛隊がやっている教育訓練のノウハウ、またそういった経験を中小企業の社員にも生かしていただければというふうにやはり思うわけです。
検討会議で出されたこの意見というのは非常に私は尊重されるものだし、重視されるものだと思いますので、こういったマッチングというところに関しても研究を深めていっていただければというふうに思います。
次に、さらに、今、意見を賜ったと思われる同じ委員からの御意見であったと思いますが、企業が予備自衛官を登録することで、例えば入札の際に加点されるといった方策もあると御意見がありました。この御意見は、令和五年七月十二日に取りまとめられた防衛省・自衛隊の人的基盤の強化に関する有識者検討会報告書でも、検討してはどうかというふうな御意見の記載として重ねて書いてありました。
そこで、端的にお聞きいたしますが、この御意見に対する防衛省の検討について、その状況をお聞かせいただければと思います。
〔大野委員長代理退席、委員長着席〕
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘の防衛省・自衛隊の人的基盤の強化に関する有識者検討会報告書におきまして、例えば、入札において、予備自衛官等を雇用している企業に加点するといった制度の拡充を検討してはどうかという御指摘がございました。
防衛省では、平成二十七年度より、防衛省が発注する建設工事の入札手続で、工事現場となる駐屯地等に勤務経験のある予備自衛官等を現場配置する競争参加者については、総合評価落札方式で加点評価を行っております。これは、退職自衛官である予備自衛官等が部隊の運用等に関する知見を生かし、駐屯地等との調整を円滑に進めることにより、工事の品質の確保に寄与するとの観点から評価するものでございます。
その上で、企業等が予備自衛官等を雇用するインセンティブとなるような施策は様々であると考えており、防衛省では、雇用企業への給付制度のみならず、予備自衛官等の雇用を通じ、社会貢献を果たしていることを認定、称揚する予備自衛官等協力事業所表示制度などの取組も行っております。
防衛省としては、現行の入札加点制度を含む既存の制度の状況や企業等のニーズも踏まえ、様々な施策と組み合わせて、予備自衛官等の雇用企業に対する支援の方策について検討してまいります。
○吉田(宣)委員 公共調達、そういったものに関して、全てそういった制度というのを是非進めていっていただきたいんですけれども、防衛省の予算もとにかく今増えてきております。そういった機会も増えるということを意味しておりますので、是非ともそういった御意見、平成二十七年からスタートしているというところではございますけれども、充実させていくようなことで考えれば、恐らく予備自衛官に志高く応募してくださる、そういった社員の心を酌んで経営者も喜んで送り出すというふうなことにもつながるんじゃないかと思いますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
次に、先ほども申しましたが、防衛省・自衛隊の人的基盤の強化に関する有識者検討会第八回の議事録には、サイバー人材の確保について、サイバー予備自衛官ということで、平素から活動していただいている方の中にいらっしゃると、防衛省から説明が記載をされておりました。また、四月十六日、衆議院の本会議において、私のサイバー人材確保についての質問に対して、小泉防衛大臣から、予備自衛官の拡充などにより、外部人材の確保も進めているところとの答弁もあったところです。
では、現時点で、サイバー人材として予備自衛官等にはどれくらい登録をしていただいているのか、これについてお聞かせいただければと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
サイバーセキュリティーの技能を有する予備自衛官及び予備自衛官補の人数は、令和七年三月末現在で約百六十名でございます。
○吉田(宣)委員 ここでは、百六十名という人員が多いか少ないかという評価はちょっと控えたいとは思っておりますけれども、恐らくこれからサイバー人材はすごく必要になってまいります。恐らく防衛省の中にも専門の職員として採用している方が、たくさんこれからも増えてくると思いますが、恐らくこの分野は本当に日々進化していっている、技術が進化している中にあって、その進化するサイバーセキュリティー、サイバー防御等の対応に当たるというには恐らく最先端の技術を持った人も必要になってくるんじゃないかというふうに思いますので、この予備自衛官というふうな制度を活用しつつも、是非ともそういったものに対応できるような仕事、取り組んでいただければというふうなことをお願いしておきたいと思います。
それから、残りの時間、もう本当に僅かになってまいりましたので、ちょっと質問を急がせていただきますけれども。
昨年の九月十九日に取りまとめられた防衛力の抜本強化に関する有識者会議の報告書の中には、防衛力の抜本的強化に対する国民の理解をしっかり得ていくため、適切なKPIを設定し、データに基づいた政策の立案や評価、すなわちEBPMが推進されるべきと書かれておりました。私も強く同意いたします。言うまでもなく、防衛力の抜本的強化に限らず、政府の施策を国民の皆様に御理解いただくことは大変に重要だと思います。特に、自衛隊の皆様への、国民の皆様に応援していただくためには、防衛省の施策に対する国民の皆様の御理解が不可欠です。
現行の防衛力整備計画には、二〇二三年から二〇二七年度までの五年間における本計画の実施に必要な防衛力整備の水準に係る金額は四十三兆程度とすると明記されており、令和八年度予算までで防衛力整備計画事業費の八一%が措置されたというふうに承知をしております。
そこで、今般改定が予定されている国家安全保障戦略等の三文書については、このような有識者会議の議論を踏まえつつ今後の検討を進めていくんだろうというふうに思っております。防衛省として、この現行の三文書に基づく取組の進捗や防衛費の執行、契約、調達等に関するデータをどのように整理し、また把握し、政策判断、すなわち計画の見直しや次期計画の策定に反映させていくのか、これについて答弁をお願いしたく存じます。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
防衛力の強化に当たりましては、取組の進捗状況や防衛費の執行状況などを把握しながら進めていくことが重要だと考えてございます。
また、その内容について国民の皆様に御理解をいただくことも重要であり、これまで、例えばですけれども、毎年度予算の概要資料の中で、装備品等の調達や個別事業の進捗状況、十五区分に分けた予算額の推移を含む防衛力整備計画における取組の進捗状況について、図表を交えて分かりやすく示し、公表をしております。また、防衛省のホームページや報道発表によりまして、スタンドオフ防衛能力等の重要な取組の契約状況や部隊配備等の進捗状況についても公表してきているところです。
委員御指摘のように、三文書の見直しに当たっても、現行の三文書に基づく取組の進捗状況などを踏まえた上で、具体的かつ現実的に議論を積み上げていく考えでございます。
○吉田(宣)委員 是非よろしくお願いいたします。
時間が残り僅かになってきましたので、小泉大臣、済みません、次の質問は一問飛ばさせていただきます。
ただ、要望としてお願いしたいのは、先ほど申し上げたKPI、それからEBPM、こういうふうなものを回すということについては、私は三文書のいずれかの文書に何か明記するということもありなのではないかというふうな気がしますので、そのことを一つお伝えをしておきたいと思います。
最後の質問になりますが、全く話が変わりますけれども、五月七日にソウルにおいて開催された第十四回日韓安全保障対話について質問させていただきます。
この対話は、一月の日韓首脳会談を受けて、初の次官級で開催になったというふうに、初の開催ですね、この点、私は先日、日中安保対話について質問させていただきました。今回開催された日韓安保対話についても、高く評価いたします。
今回の対話においては、北朝鮮への対応を始めとするインド太平洋地域の情勢や中東情勢を含め、日韓両国を取り巻く戦略環境について意見交換が行われ、日韓関係の戦略的重要性についての共通認識の下、日韓それぞれの安全保障及び防衛政策の方向性についてお互いに理解を深めたというふうに報告がございまして、非常に有意義であったことが分かります。
その上で、大臣、最後の質問ですが、今般の次官級の対話の意義をどのように認識しておられるのか、お答えできる範囲で結構ですので、大臣から御答弁いただければと思います。
○小泉国務大臣 初めてとなる次官級での開催となりました今回の日韓安全保障対話では、日韓両国を取り巻く戦略環境について意見交換を行い、日韓それぞれの安全保障、防衛政策の方向性についてお互いに理解を深め、日韓両国が引き続き緊密に意思疎通をしていくことで一致しました。
また、日米韓の連携については、双方は、共同訓練を始めとする具体的な安保協力の継続及び強化のために、三か国の外交、防衛当局間でも一層緊密に意思疎通をしていく考えを確認しました。
地域の安全保障環境が厳しさと複雑さを増す中で、日韓、日米韓の連携はますます重要です。私も、防衛大臣に就任して以降、韓国の安国防部長官とは既に四回の防衛相会談を実施するなど、個人的な親交を深め、信頼関係をより強固にすることができました。
日本と韓国の関係は、多様なレベルでの意思疎通を通じて、防衛協力・交流を積極的に推進できるものになりました。一月の横須賀での防衛相会談で両閣僚の相互訪問で一致したところでありますので、次は、私が韓国を訪問すべく調整を行いたいと考えております。引き続き、日韓、日米韓の連携を維持強化してまいります。
○吉田(宣)委員 ありがとうございました。時間が参りましたので、終わります。
○西村委員長 次に、野間健君。
○野間委員 中道改革連合の野間健です。今日も質問させていただきます。
今回、予備自衛官等の充足、未充足の状況がずっと継続しているということで、予備自衛官で七割、即応予備自衛官で約五割ということでありますので、これを国家公務員そして地方公務員の兼業を特に許すということによって充足率を上げていこうということなんですが、そういうことを国家公務員、地方公務員の皆さんは兼業してもやりたいというのを望んでいるのか、そういったことの何かデータがあるのか。そしてまた、これを、今回法律が成立することによって、その充足率がどれぐらい改善すると思っておられるのか、教えていただきたいと思います。
○小泉国務大臣 今、予備自衛官及び即応予備自衛官の充足状況については、令和六年度末において、予備自衛官は約七割の約三万二千人、そして即応予備自衛官は約五割の約三千九百人となっております。
そして、野間先生からは、この法律案でどれぐらいの効果があるのかというお尋ねに対しては、一概にお答えすることは困難でありますが、今般の特例を設けることによって、国家公務員等が予備自衛官等の職務に対する意欲の向上につながり、今後、予備自衛官等ではない国家公務員等が新たに志願するきっかけにもなり得ると考えています。
また、本法律案では、国の責務として国が行う広報啓発活動を通じて、広く国民の皆様に予備自衛官等の職務の重要性について御関心と御理解を深めていただけるように努めていくということにしております。
この広報活動等を通じて、本法律案における国家公務員等に対する特例の措置を周知、普及することにより、予備自衛官等である従業員を雇用する企業等においても公務員に倣った措置を行っていただくことを期待しており、今後の更なる予備自衛官等の充足の向上につなげていきたいと考えています。
○野間委員 確かにそういう側面があって、充足率は増えていくのかとも思いますし、なかなか正直、劇的にこれが改善されるとも思えないと思うんですよね。先ほどもいろいろ触れられているアンケートについても、退職した自衛官の皆さんが予備自衛官等に志願しない方もいるんですよね。その理由は、やはり、その後の仕事と両立しないとか、いろいろな理由があります。
それで、今回、いわゆる国家公務員、地方公務員に、目をつけてという言い方はあれですけれども、そこに着目して、その人たちに兼業特例を与えるということで、何とか広げようとしているということは分かるんですが、もし、これがそんなに劇的な改善がなされなかった場合、更にどういうことによって充足率を上げようとされるんでしょうか。
○小泉国務大臣 新しい法律、仮にこの審議が皆さんの御理解を得られて成立した暁に、今からそれがうまくいかなかったらと言われるとあれなんですけれども、うまくいく効果を狙って内容を詰めていますので、それは着実に結果を出したいというふうに思います。
ただ、もちろんこれだけやれば十分だということが言えないぐらい充足率が満たしていないところもありますので、例えば、私も今回の制度を様々見た中で、民間企業の中で協力をいただいている事業所を地本の協力事業所ということで認定をしたり、また大臣認定という形で協力してくれている事業者の方をしっかりと明示する形でやっていることはあるんですけれども、正直、今認定件数を見ますと、地本長の認定協力事業所が百一件、それで大臣認定のところが三十二件ということで、率直に言って、私もまだ少ないなというふうに思います。
これだけ世の中で自衛隊に対する信頼も高く、そして自衛隊に対して温かい思いでいていただいている方々は民間企業の中でも多くありますので、こういった制度もより周知をしたり、また積極的に認定に向けた努力を行うことも私は考え得ると思っております。
○野間委員 なぜそういうことをお聞きするかといいますと、やはり、なかなか足りないと、半強制的なといいますか、そういう形で充足率を上げていくことになるやも、後ほどちょっと質問いたしますけれども、その辺をちょっと危惧しております。
続いて、いろいろと私も地方公務員の皆さんなどに、今回こういう法律ができたらどうしますか、兼業しますかということを聞きますと、いろいろな問題が、当然いろいろシミュレーションされていると思うんですけれども、例えば、予備自衛官等の招集が来ました、訓練とかではなくて、訓練であればかなり事前から分かっていますので、それはそれで、自分の仕事との、うまく上司とも話して折り合いをつけることはできると思うんですけれども、災害等があって急な招集を求められた場合、上司から、いや、ちょっとそれは困る、今どうしても大事な仕事があるから、市役所の中の仕事があるから応じないでくれと言われるときもありますね。
そしてまた、災害、地震とか風水害、ある地域で起きたら、やはり、地方公務員の皆さんというのは、消防団に入っていたり、それから、もちろんその自治体の中でのいろいろな災害対応業務があります。しかし、同時にまた、予備自衛官等の招集をその業務上で受ける、自衛隊としても困っているから来てほしいと。
こういう二つの、指示といいますか指令、仕事の要請が来た場合、どっちを優先したらいいんだろうかということも公務員の皆さんは悩んでいるわけですね。どういうふうに考えたらいいんだろうか、自分の任命権者である市長なり町長の命令に従うべきなのか、あるいは自衛隊のそういう招集に従うべきなのか。そういう相反する要請が来た場合、どう考えるんでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官等としての職務と本来の職務のどちらが優先されるかについて、当該職員が恒常的に行う職務は様々であることから、その実態までを把握し両者を比較することが困難であるため、一概にお答えできないことは御理解をいただきたいと考えております。
その上で、本法律案では、国家公務員又は地方公務員が予備自衛官等の兼業を行う場合において、予備自衛官等になるときに、招集に応じることを含めて所轄庁の長又は任命権者の承認を受けることができるとしております。そのため、所轄庁の長又は任命権者は、予備自衛官等の職務の特殊性を理解していただいた上で、個々の職員が担う職務の内容や実態等を踏まえ、承認の判断をしていただくことになるものと考えております。
委員御指摘の災害発生時につきましては、自治体の状況につきまして網羅的かつ詳細に把握をしているわけではございませんけれども、災害時における自治体の人員や業務の状況は様々であることなどを踏まえ、これまで災害時に招集した際は、事前に予備自衛官等との間で出頭の可否に係る調整を行った上で招集命令を発するという運用上の措置を講じてきているところでございます。
いずれにしても、防衛省としては、予備自衛官等の兼業を行う公務員が招集されることとなる場合に、安心して招集に応じることができるよう、各府省庁や地方公共団体に対して予備自衛官等に関する周知等を行うほか、可能な限り本来の公務に影響を与えることがないよう努めてまいります。
○野間委員 いろいろ協議してということではあるんですけれども、もし、やはり招集に応じられない、自分の仕事の方が忙しくて、そういった場合、罰則とかそういうものというのはあるんでしょうか。
○小泉国務大臣 罰則があるのかという話ですけれども、防衛出動については罰則等はあるというふうに承知をしていますが、国民保護等招集また災害の対応での招集、こういったものについては、基本的に罰則等は設けていないというふうには承知はしています。
ただ、先生が御指摘のとおり、災害の場合は急にやってくる可能性もあります。例えば、東日本大震災のようなかなり大規模な災害時ですと、即応予備自衛官で、活動人数、これは約三か月ぐらいを取ったものですけれども、千三百五十二人、そして予備自衛官で二百九十四人、こういった方々に活動いただいていますし、最近の、直近でいえば能登半島地震、そこで、予備自衛官は二十名、そして即応予備自は百八十三名で、例えば、予備自衛官の方には衛生支援、即応予備自衛官の方には物資輸送、こういったことなども携わっていただいておりますが、例えば兼業といった形で、地方公務員の方とか国家公務員という形になれば、もちろん、本来のお仕事との調整などを含めて、地本など、そういった様々な調整の中で行っていくというのは当然のことであります。
○野間委員 是非、その辺は曖昧な形ではなく、分かりやすく周知していただきたいと思います。
それと、ちょっとこれは通告はしていないので、分かればなんですが、地方公務員の場合も、当然、労働基準法で労働時間の規制が適用されます。この場合、従来の自分の、例えば市役所での仕事の労働時間に、プラス、兼業した、予備自衛官等として働く時間、これを合算するべきかと思うんですけれども、その辺の労働時間の管理というのはどういうふうに考えているんでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
災害等招集を受けて自衛官となった場合、予備自衛官が自衛官となった場合につきましては、もう自衛官としての身分になりますので、自衛官としての勤務時間管理を行うことになります。
○野間委員 そうすると、従来の自分の業務の時間とは切り離して考えるということになるわけですね。分かりました。
そして、先ほどの木村委員の質問と、ある意味、ちょっと逆の発想なんですけれども、自治体、市町村などで、今のところは、企業と違って、自治体、公共団体には、何人予備自衛官等に応募したからインセンティブを与えるということはやらないということでしたけれども、そこをもう一度確認したいんですね。
といいますのは、やはり市役所とか町村役場とか、誰々さんは応募した、俺たちも行かなきゃいけないんじゃないか、あるいは町長が、そういう意味で是非皆さんも協力してくださいねというようなことを言われると、やはり行かざるを得ない、同調圧力が加わるというのはよくある話なんですね。ですから、そういうことはしない、させないということは、先ほども答弁がありましたけれども、そういうことはないということをちょっと確認させてほしいですね。
○小泉国務大臣 野間先生の趣旨がどういう趣旨かなと思うんですけれども、例えば、ある自治体において、勤めている職員さんが予備自衛官になりました、そして災害派遣に応じて災害の活動に従事をしました、それでも同調圧力を気にして、その職員が頑張ったことを何ら言わないということは私は全く違うと思います。
むしろ、それは同調圧力を気にするんじゃなくて、国のために、また地域のために、社会のために務めていただいて、お疲れさまでした、ありがとうございますというのは、私は逆に、それはねぎらってあげるべきだし、社会としても、私は常々、自衛隊や家族の皆さんが胸を張って任務や生涯設計ができる環境をつくるということは、私の趣旨からすれば、こういった予備自衛官の皆さんも含めて、活動いただいた、活躍いただいた際には、社会を挙げて温かくメッセージを送っていただく、そういった方向性が私はあるべきだろうと思っております。
○野間委員 それは、その方個人のことですね。組織として、そういう、例えば地方交付税の加算の何かインセンティブにする、先ほど企業の場合は公共事業で加算になるということがありますよね、自治体に対してはそういうのはないというのは先ほどの御答弁でしたけれども、そういうようなことはないですね。
というのは、それはもちろん、個人が行って、そうやって頑張ったことをみんなが称賛する、これはすばらしいことだと思いますけれども、やはり、首長から、みんな行ってくれると自分もプラスになるんだよというようなことがあってはなりませんので、そういうことはないということでよろしいですね。
○小泉国務大臣 この予備自衛官等の制度は、もちろん本人の申出が基本ですから、そういう制度になっていますから、先生が懸念されるような、何か本人の意思に基づかないような、予備自衛官等制度を活用するようなことを後押しをすることはありません。
○野間委員 是非それはお願いしたいと思います。
それと、この兼業の特例法をちょっと外れて、最後に大臣にお伺いしたいと思いますけれども。
三月の参議院での予算委員会、公明党の西田幹事長が高市総理に、これは昭和五十一年、一九七六年の外務委員会での宮沢喜一外務大臣の発言を引用しました。そのときは、宮沢外務大臣は、たとえ何がしかの外貨の黒字が稼げるといたしましても、我が国は兵器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれてはいないといいますか、もう少し高い理想を持った国として今後も続けていくべきであろうという答弁を引用して、高市総理、どう思いますかと言って、高市総理は、いやいや、当時と時代が違うんだから自分はそう考えていないということなんです。
小泉大臣のいろいろないわゆる装備移転、武器輸出ですよね、それに対するお考えを聞いていますと、装備移転をすることで周辺地域の安定を、あるいは平和をむしろ増進することができるんだというお話を度々聞くんですけれども、それだけ聞くと、じゃ、どんどん武器輸出した方が何か世の中は平和になるんじゃないか、バラ色になるんじゃないかとも思えるんですが。
やはり、ただ、この宮沢さんのお話ですと、これは永末英一さんというその後に民社党の委員長もやった方の質問に対して答えているんですが、その前に、やはり、そういったいわゆる武器を供給する側、いわゆる兵器産業というものがある意味でその国の経済体質の中にもうはっきり組み込まれておって、そこに罪悪感というのは伴っていないというのが現状でありますと。宮沢さんの意見としては、経済政策的に言えば、兵器産業、兵器の生産とかあるいは兵器の購入とかいうものはいわゆる非生産的なものでありますから、本当はそういう姿では経済発展というものには余り寄与しないという問題があるということも言っておりますね。
ですから、二つの考え方の相違がここへ出ていると思うんですが、小泉大臣はどうこの発言を受け取りますか。
○小泉国務大臣 この当時の宮沢喜一外務大臣の発言、ちょうど今から五十年前ということで、当時はAIもないですし、インターネットもないですし、ドローンもないですし、高市総理が時代が変わったと言うところは、そういったことを一般論として聞けば、そのとおり、時代は全く違いますよね。
そして、今、落ちぶれた国にはならないということはありますけれども、私はやはり現実として国民の皆さんにも御理解いただきたいのは、今、自衛隊が使っている戦闘機やミサイルも海外の国から買っています。そういった中で、自分たちは買うけれども求められても出さない、そういったことが、本当に万が一のときに助け、助けられという関係が構築できるのかということは、冷静に、この五十年間で激変している安全保障環境をしっかりと御理解をいただいた上で考えていただきたいと思っていますし。
仮に防衛産業に携わっている方々が、そのことが落ちぶれていると言われて、じゃ、日本が、自前の防衛力を誰がつくるんですか、誰がつくってくれるんですか。じゃ、それをやらないということであれば、我々はますます海外から買い続けるんですか。やはりこういったことが現実だと思います。
私は来週、愛知県に防衛産業の現場にお伺いをしますけれども、やはり私は、一部の人はそういったことを悪く言う方はいますけれども、むしろ、そういった方々が、誰かがやらなければいけない仕事をやっていただいていることに対して心から敬意と感謝を申し上げたいというふうに思いますし、社会全体でもそういった理解が広まるように、この五十年間で、五十年間どころじゃないですよね、前回の三文書の改定以降も激変し続けている安全保障環境の厳しさを御理解をいただいた上で、その産業の中で働く皆さんにも温かい目が向けられるように努力をしたいと思っております。
○野間委員 今大臣のお話はいささかすり替えといいますか、私も、国内で兵器を造ったり、防衛のため、自衛のためにやっている方々、頑張っている方々、これをどうのこうの言っているんじゃないんです。それを輸出するということ、広げていくということ。
恐らく宮沢さんが、もうちょっと高い理想を持ってと言った意味は、中国でも北朝鮮でもロシアでも、もちろんアメリカも、どんどんやはり武器を売っていますよね、世界中に、いろいろな形で。その国がどうの、友好国どうのこうのというのはありますけれども、そういった国との同じ土俵に日本が乗っていいんだろうかという一つの問いかけだと思うんですね。ですから、自分の国は自分で守る、そして武器も自分で造る、これは当たり前ですよ。しかし、それをどんどんどんどん、そういった、今申し上げたような国々と同様な形で売って歩くということが日本の理想の姿としていいんだろうかという問いかけだと思うんですね。ですから、それは一つの思想として、考え方として、日本人の生き方として私はあると思います。
ですから、それに対して、いや、そうじゃないんだ、時代は変わったんだ、どんどんやればいいんだというのはちょっといささか、やはり、じゃ、そういう、我々も批判していますよね、中国、けしからぬと、こんな紛争国にいろいろ武器を売ったり、北朝鮮もいろいろなところに売っていますよ、ロケットとか、そういうものと同列視されることのないように、我々は我々の理想を持つべきじゃないかというのがかつて自民党にはあった一つの考えだと思うんですね。その辺は大臣に御理解いただけると思うんですけれども。
○小泉国務大臣 やはり今の野間先生の話を聞いても、じゃ、買うのはいいんだ、だけれども我々が売るのは駄目なんだ、そういった話だとすると、私は全くそこは理解はできません。
やはりアメリカからも買っていますし、またノルウェーなどからも買っていますし、そしてオーストラリアからも買っていますし、こういった中で、自前で全ては賄えない中で、だけれども、我々は理想としては外には幾ら求められても出しませんと。それを貫いた結果、今何が起きているかといったら、売り先は防衛省しかないわけですから、防衛産業はどんどん疲弊をして、もはや自分たちの国で部品も作れない。
そして、私はこの前宮城県の松島基地に行きましたけれども、隊員から訴えられた一つは、飛行機が置いてあっても部品がないから飛べないんですよ。可動率が本当に落ちているんですよ。それを供給できる部品メーカーも、売り先は防衛省しかないですから。民間の経済の現実を考えたら、やはりマーケットが一定程度なければ、そのためのラインだって生産基盤だって維持できないですよね。
なので、今回、オーストラリアが「もがみ」を選定をしてくれて、フィリピンには中古の護衛艦を出す話が具体的に動き始めて、そしてニュージーランドはオーストラリアと同じように「もがみ」型を候補の一つに今出してくれて、この海外に日本のアセットを共有できるという環境が整った暁には、それは、共にメンテナンスをしたり、同じアセットを持っていますから、相互運用性は高まり、そして、オーストラリアは日本から船十一隻の契約ですよ。一隻目から三隻目は日本で造り、四隻目から十一隻をオーストラリアで造るという契約ですが、長期で、防衛産業からしたら一定の見通しが出ますよね。
それが、万が一のときに、自前の継戦能力を持っていなければいけないというときの本当に死活的な重要な基盤となるんだということも御理解をいただければ、決して我々野放図に出すわけじゃないですから、国連加盟国百九十三か国のうち協定を結んでいる十七か国しか対象にしませんから、その中で、求められて我々は厳正な審査と的確性を判断をした上で、ちゃんと義務づけを課した上で出すということが、五十年たってもなお、それでも今の安全保障環境でそれをやることが落ちぶれているという批判は私は全く当たらないというふうに考えております。
○野間委員 大臣のお考えは分かりますけれども、なかなか、それが本当に世界の中で正当化されるのかどうかは、また議論をさせていただきたいと思います。
時間になりましたので、終わります。ありがとうございました。
○西村委員長 次に、西田薫君。
○西田(薫)委員 日本維新の会の西田薫でございます。本日もよろしくお願いをいたします。
まずは、日出生台の演習場での事故について少し触れさせていただきたいというふうに思っております。
先般の事故で、貴い自衛隊の方、三名の方が犠牲になられました。御家族の皆さんに対しましても心からお悔やみ申し上げたいというふうに思っておりますし、そしてまた、一名の自衛官の方が負傷されておられるということで、一日も早い御回復を心からお祈りを申し上げたいというふうに思っております。
先月行われました葬送式、私も参列をさせていただきました。会場に入りまして、三名の自衛官の方の御遺影を見て思わず涙がこぼれましたし、そしてまた、それぞれの隊員の方々というのは御家族がいらっしゃいました。その御家族のお姿を見ても涙をこぼしました。そしてまた、大臣の哀悼の言葉を聞きましても涙が出ていました。心から哀悼の誠をささげたいというふうに思っております。
そこで、大臣はこれまで、自衛隊とその家族を守り抜くということを使命に掲げられております。すばらしいことであるというふうに思っておりますし、敬意を申し上げたいというふうにも思っております。そういった中で、残念ながら今回発生した日出生台の演習事故で、隊員の殉職事故を踏まえて、今後、大臣はどのようにこの使命に取り組んでいくのか、その思いと決意を御答弁いただければと思います。
○小泉国務大臣 まず、西田先生におかれましては、先日、四月の二十六日に大分県の玖珠駐屯地で行われた葬送式に御参列をいただきました。本当にありがとうございました。
四月の二十一日に大分県の日出生台演習場において陸上自衛隊西部方面戦車隊が一〇式戦車により戦車射撃訓練を行っていたところ、戦車の砲弾が砲塔内にて破裂し、戦車に乗車していた隊員四名のうち三名が死亡、一名が重傷となっております。
このような状況に至りまして、大変残念でなりませんし、亡くなられた隊員に対し心から哀悼の意を表するとともに、御遺族の方々に対しても心からお悔やみを申し上げます。また、負傷された隊員へ心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い回復を心からお祈り申し上げます。
今、事実関係の詳細そして原因につきましては、西部方面総監部に設けた事故調査委員会で調査中であります。現場の隊員は常に高い士気と緊張感を持って任務に当たってくれています。こうした隊員の安全に万全を期すこと、そして隊員やその御家族を守り抜くことは、防衛大臣としての私に課せられた重要な使命であります。
こうした強い決意の下、本来であれば守られるべき命が任務の中で失われたこの事故の重みを深く胸に刻んで、原因を徹底的に究明し、再び同じ悲しみを繰り返さぬように、同時に、戦車部隊を含む隊員が安心して活動できるように、再発防止のためのあらゆる努力を尽くしてまいりたいと思います。
○西田(薫)委員 是非よろしくお願いいたします。
それでは、今回提出されました法案につきまして順次質問させていただきたいというふうに思いますが、ただ、私は、いろいろ拝見させていただいて、これはなぜ今なのかなというのは感じました。といいますのは、もっともっと早くにこれを法整備すべきだったんじゃないかなというふうに思っているんですね。
例えば、これまでも、招集訓練等々、招集に応じる場合には職務専念義務、ここを免除してほしいという申請をするわけですよね。ただ、そういった手続というのがなかなか、時間もかかる、手間もかかるということから、中には自分の有休を消化して訓練に応じるという方々もいらっしゃったかと思うんですよね。ここはもっと早くにこういった法整備というのはしておくべきだったんじゃないかな、これはやはり私は政治の責任じゃないかなというふうには思っております。
ただ、そういった犠牲というとあれなんですが、そういった中においても予備自衛官になっていただいている皆さんには改めて感謝を申し上げたいというふうに思っております。
そこで、防衛省・自衛隊として、この予備自衛官、即応自衛官に期待する役割とこれまでの招集活動の実績について、まずはお伺いします。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官及び即応予備自衛官は、有事や災害に際しては自衛官となって防衛力を急速に増強する役割を担い、また、継戦能力の上でも重要な存在です。
これまで予備自衛官及び即応予備自衛官は八回の災害派遣活動等で招集され、生活支援活動や後方支援、衛生支援等の活動に当たってまいりました。その活動実績につきましては、平成二十三年東日本大震災において予備自衛官が二百九十四名、即応予備自衛官が千三百五十二名、平成二十八年熊本地震において即応予備自衛官が百六十二名、平成三十年七月豪雨において即応予備自衛官が三百十一名、平成三十年北海道胆振東部地震において即応予備自衛官が二百五十一名、令和元年東日本台風において予備自衛官が五十二名、即応予備自衛官が三百六十一名、新型コロナウイルス感染症への対応において予備自衛官が十名、令和二年七月豪雨において予備自衛官が五十四名、即応予備自衛官が三百名、令和六年能登半島地震において予備自衛官が二十名、即応予備自衛官が百八十三名となっております。
○西田(薫)委員 今、長い答弁といいますか、それだけ多くの活動をされているというか、実績ということで御答弁いただいたかと思うんですね。
先ほど来の質問を聞いておりますと、それぞれの議員の皆さんの質問に対する御答弁でも言われているんですが、そもそも充足率が低いということがあろうかと思うんです。そこで、その要因というのはどのように分析をされているのか、そしてまた、その要因に対してどういった施策を行ってきたのか、御答弁願います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、近年の予備自衛官及び即応予備自衛官の充足状況につきましては、予備自衛官が約七割、即応予備自衛官が約五割で推移をしておりまして、その安定的な確保が課題となっております。
この点、一昨年防衛省が実施した意識調査において、採用、継続任用時の上限年齢が低いことや支給される手当等の額が十分でないことに加え、予備自衛官等制度に関する国民からの認知度向上の取組が足りていないことなどが明らかになっているところです。
こうした現状を改善するため、これまで、採用時の年齢要件の緩和や継続任用期間の柔軟化といった制度の見直しを進めてきたほか、昨年九月には、予備自衛官等の各種手当の大幅な引上げや予備自衛官に対する勤続報奨金の新設など、その処遇改善も図ってきたところです。また、予備自衛官等の認知を拡大していくため、SNSやパンフレットなどのほか、動画等も活用し、国民の皆様が予備自衛官等制度に対する理解と関心を深めていただけるよう、周知、広報活動に積極的に取り組んでまいりました。
防衛省としては、引き続き、予備自衛官等制度の見直しを図るとともに、予備自衛官等の認知の拡大に向けて、一層積極的、効果的な周知、広報に努めてまいりたいと考えております。
○西田(薫)委員 周知活動を積極的に取り組んでこられたというふうな御答弁だったんですが、まだまだ私はその辺が弱かったんじゃないかなというふうに思っております。
そこで、大臣に質問させていただきたいんですが、この予備自衛官の充足率を大幅に向上させていくためには、様々な施策というのをこれからも打っていかなきゃならないというふうに思っております。そして、まずはこの法案を成立させた上で、更にどういった施策を検討していくのか、大臣の決意をお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 今までも度々御指摘をいただいていますけれども、この法案だけではなくて、どのようにすれば充足率を更に高めることができるかということについては、何か一つが万能薬のようにあるわけではないとは思いますが、しっかりと情報を届け切ること。
そして、先ほど私が、紙媒体のパンフレットだけではなくて、SNSそして動画、様々な形もそうですし、先日の自民党の地方議員の方の中でも、女性議員で予備自の方などともお話をしていて言われた一つは、例えば、訓練場所の拡大、こういったことで、自分が住んでいる、生活をしている地域の近くの自衛隊関連施設で訓練ができるようにしてもらいたいとか、そういった声も届いています。
こういったことに加えて、年齢についても今拡大をしていますので、その情報も含めて、また、あとは内容ですよね、災害があったときに衛生の活動をしていただくとか、また、物資の輸送だったり後方支援だったり、こういった、何をやるんだろうかということも分かりやすく届けることで、制度の理解を進めていければと。
一万人の調査で、なかなか、あれだけ、六割の方が知らないという現状ですから、今日は、予備自衛官補、そして予備自衛官、そして即応予備自衛官、この三段階の在り方になっていることも恐らくほとんど知られていないだろうし、その内容についても、第一線の部隊に行く即応予備自、そして後方支援で基地や駐屯地で警備などに携わる予備自、そして訓練の予備自衛官補、こういったこともいろいろな機会で地本などとの協力も含めてやっていかなければいけませんので、一つ一つの積み重ねを通じて結果が出るように努めてまいりたいと思います。
○西田(薫)委員 ありがとうございます。
先ほども野党の議員の皆さんの質問の中で、小泉大臣は非常に人気が高いということですから、どんどんSNSも利用しながら発信していただくということが多くのPRになるんじゃないかなというふうに思っておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。
次の質問なんですが、次は、この予備自衛官を増やしていかないといけないと言いつつも、私は、特に防衛の装備面、それをしっかりと強化していく、その防衛力を高めていくことによって、予備自衛官の充足率を今度逆にカバーもしていけるんじゃないかなというふうに思っているんです。ただ、我が国においては、防衛力を高めるということに対してはやはり抵抗を持たれている方というのはいらっしゃろうかと思うんですね。
そこで、大臣、アニメで「鬼滅の刃」って御存じですかね、見たことはあられますかね。知っておられるのであれば、余り詳細を言うつもりはないんですけれども、柱の一人、冨岡義勇が、主人公の炭治郎に向かって、生殺与奪の権を他人に握らせるなと言うシーンがあるんですよ。私、そこは大好きなシーンでありまして。これはまさしく今の日本の現状といいますか、自分たちの存続というのを他国に任せてしまっているんじゃないかなというふうに感じるんですね。
例えば、日本国憲法前文を見ましても、これもこれまで多くの議員さんがいろいろ取り上げてきたかと思うんですけれども、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し、我らの安全と生存を保持する、まさしくこの部分がそうじゃないかなというふうに思うんです。
誤解のないように申し上げたいのが、生殺与奪というのが、殺すという言葉であったり奪うという言葉があるんですが、そこはしっかり憲法で制約しないといけない、当然のことなんですが。ただ、やはり、生きるという部分においては、どうしても他国に委ねてしまっているんじゃないかなというのがありまして。今日は憲法議論というのをするつもりはないんですけれども、そういった部分もしっかりやはり見直していかないといけない。
前に私、大臣に、予算委員会のときですかね、言わせていただいたんじゃないかなというふうに思うんですが、憲法を改正したり防衛力を高めるということは日本を戦争をする国にするんだという主張をされる方がいらっしゃろうかと思うんですけれども、私は全く違うと思うんですよね。憲法を改正し防衛力を高めることが、要は、戦争といいますのは仕掛ける戦争があれば仕掛けられる戦争もある、戦争を仕掛けられない国にするためにも、憲法を改正し防衛力を高める、ここが大事だというふうに思っているんです。
そういった中、先般、前原議員が、無人アセットを駆使しながらこれからやっていくべきじゃないかという提案もされたと思います。そのときの質問の中に、もしロボットが大量に日本に来て侵略をしてくる場合はどう対応していくのか、関連法令は何なのかということも前原議員の方は質問されたかと思うんですけれども。
私は、そういった無人アセットをこれから多く活用しながら活動していく、今後の防衛計画の中にもしっかり盛り込むことによって、ひいては自衛隊の皆さんの充足率をカバーをできたり、何よりも自衛隊の皆さんの安全にも大きく影響してくるんじゃないかなというふうに思っておりますので、そういったことも考えながらこれからしっかりやっていかなければならないんじゃないかなというふうに思っておりますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○小泉国務大臣 全く思いは同じです。
やはり、今後、自衛官の採用も年々人口減少に伴って厳しくなることは間違いありませんので、いかに有人と無人のベストミックスを見つけ出せるか、これは自衛隊にとっては鍵だと思っていますし、世界で最も隊員の命を大切にする組織、そのためにも、万が一のときには人的損耗を極小化するという観点からも、無人機活用というのは重要だと思っています。
ただ、これも先ほどの防衛産業に関わることですけれども、残念ながら、日本の中で、今、ドローンの開発も含めて他国と匹敵するようなところはまだなく、この数日間の間ででも、報道によりますと、ロシアからウクライナに放たれたドローンというのは一千機を超えているわけです。そして、今、中東においても、ある国に向けられているドローンというのはもう二千機を超えています。
このスケールで今行われていることを考えたときに、我が国が自前で、そういった無人アセットを海外から調達するだけではなくて、自前で造り、そして足りなくなったら更に追加で生産ができる、こういった一定の余裕のある体力を防衛産業が持たなければ我が国の防衛は成り立たない、そういった危機感ですので、今後も、そういったことも含めて御理解を国民の皆様からも幅広くいただけるように、丁寧に説明をしていきたいと思っております。
○西田(薫)委員 全く私も同じ思いであります。
我々も、防衛装備移転三原則、五類型の撤廃について、我が党の安全保障調査会長であります前原会長を中心として提言をまとめさせていただいて、自民党の皆さんとも協議をしながら今回決定をされたということでありますし、そういった部分においては大きく我々も後押しをさせていただきたいというふうに思っております。
あわせて、先ほどから防衛の戦略三文書の話も出ております。我々も、これまた前原安全保障調査会長を中心として、今、その提言書の作成に向け議論というのは深めさせていただいております。今月末ぐらいに、ある程度我が党の方向性というのは示せればいいんじゃないかなというふうに思っております。
一方で、自民党の皆さんもそういった提言書をまとめられているというふうに聞いております。そういった部分においても、本当に近年激変する国際情勢の中、やはり、しっかりと国家国民を守るような国にしていかないと、そういった国にしていかないといけないというふうに思っておりますので、その辺り、我々もしっかりとサポートをさせていただきながら、また、特に安全保障の部分においては、我々アクセル役としてしっかりとやっていきたいということを申し上げて、私の質問を終了させていただきます。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、橋本幹彦君。
○橋本(幹)委員 国民民主党の橋本幹彦でございます。
今回の法律案、予備自衛官等兼業特例法律案について、必要性は理解いたします。予備自衛官、即応予備自衛官の継続を阻害する大きな要因の一つとして、本業との調整、勤務先との調整がある、この点に手当てをすることは大変重要であります。
一方で、現在、即応予備自衛官の充足率は五割程度、予備自衛官の充足率も七割程度にとどまっている中、充足状況が低いことを嘆く前に、そもそも部隊は予備自衛官に何を期待しているのか、あるいは、その期待に対して現在の訓練、処遇、受入れ体制、評価制度は整っているのか、ここを曖昧にしたままでは、充足率を上げたから安心だということにはなりませんので、本日は、予備自衛官制度のそもそも論から伺いたいと思います。
まず、第一問目ですけれども、そのものずばりですけれども、部隊は予備自衛官、即応予備自衛官、予備自衛官補に対してどのような役割を期待しているかというところを確認させていただきたいと思います。
もちろん、即応予備自衛官は第一線の部隊の一員としての行動を期待されておりますし、予備自衛官は駐屯地警備、後方支援、避難住民の保護等を期待されているわけでありますし、予備自衛官補はその母体としての役割を期待されているわけでありますけれども、それらの機能を踏まえて、部隊は、予備自衛官、即応予備自衛官に対して、有事あるいは災害時、それぞれにおいて具体的にどのような機能を、あるいはどのような職種、特技について期待しているのか、伺います。
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
まず、即応予備自衛官につきましては、おっしゃられましたように、第一線部隊等の一員として常備自衛官とともに任務に就くことが想定をされておりまして、員数七千九百八十一名とされております。また、予備自衛官につきましては、駐屯地や基地等の後方地域の警備、基地防空や各種の後方支援等の任務に就くことが想定されており、員数四万七千九百名とされています。
これ以上の詳細な内訳等につきましては、例えば有事における警備等の態勢が推察されることなどから、お答えできないことを御理解をいただきたいと存じます。
また、災害時のために員数を積み上げているわけではございませんけれども、平成二十三年の東日本大震災への対応で初めて災害招集が行われ、千六百四十六名が活動して以降、大規模な災害対応に従事をしておりまして、生活支援活動や物資輸送、医療支援などの活動を行ってきております。
こうした様々な任務に対応するため、退職自衛官以外の一般の方からも予備自衛官として任用できるよう予備自衛官補の制度がございまして、サイバーや衛生、語学といった様々な技能を有する方々を採用しているところでございます。
○橋本(幹)委員 ありがとうございます。
基本は有事に備えていると。それは自衛隊そのものの任務もそうですから、そのとおりだと思います。
ただ、予備自衛官そして即応予備自衛官が実任務で招集されたということは、これは実際、災害のときにしかありませんが、災害時において予備自衛官を招集するか否かというその決心はどのように行っているんでしょうか。今までも、東日本大震災以降、予備自衛官等を招集しておりますけれども、それ以前は、今まで招集していなかったわけですし、その前後で何か大きく変わったわけではないと思いますけれども、そのような決心の基準は何でしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
災害等の規模ですとか状況などを鑑みまして、最終的には内閣総理大臣の判断により招集をされることになります。
○橋本(幹)委員 災害のためではありません。予備自衛官、これからいろいろと三文書でも議論されると思いますけれども、是非、有事の態勢においてどのように活用されるのか、政権の中でも御検討いただきたいと思います。
今の答弁を踏まえて、もう少し具体的に伺います。予備自衛官と一口に言っても、元自衛官の予備自衛官と、自衛官未経験で予備自衛官補から任用された方、あるいは技能公募で任用された方とは、練度も経験も大きく異なるはずであります。元自衛官出身の予備自衛官、予備自衛官補出身の予備自衛官、技能公募の予備自衛官について、部隊が期待する役割や任務水準は同じなのか、お伺いしたいと思います。
先ほど技能公募についてはるるお答えいただきましたから、特に、元自衛官出身と予備自衛官補出身の予備自衛官、それぞれの部隊としての期待の違いは何か、教えていただければと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官につきましては、有事や災害時に招集され、自衛官として、第一線部隊が出動した後の後方地域における駐屯地等の警備や後方支援などの任務に従事する補完防衛力としての役割が期待されているところでございます。
予備自衛官は、先生御指摘のとおり、退職自衛官又は予備自衛官補から任用されておりまして、これまでの経歴や受けてきた教育訓練の内容、期間が異なることから、それぞれの練度には一定の差異が生じ得るものと認識をしております。
その上で、予備自衛官は、年間五日間の招集訓練において、基本教練や射撃検定等の共通訓練に加え、保有する特技や技能を生かした職務訓練を実施しておりまして、その招集訓練中に取った行動について、自衛官となって勤務したときにおいて求められる能力について、項目ごとに評価を行うこととされてございます。
○橋本(幹)委員 元自衛官であれば、過去の経験を基に、年五日の訓練で能力、練度を維持するという考え方は一定程度は理解できるんですけれども、予備自衛官補出身、つまり自衛官の経験がない方について、もちろん予備自衛官補としての訓練は経てはいますけれども、果たして年五日間の訓練で、駐屯地警備、後方支援、避難住民の救護、誘導といった任務を実際どの水準まで遂行できるのか、ここは相当慎重に検討する必要があろうかと思います。
よく自衛隊で、何か所要の課程を修了する際に、必要な能力を付与したものとするというような表現をすることがあります。ただ、これは形式的な整理であって、実際、任務が遂行できるかどうかというと別問題かと思いますが、その任務から逆算して必要な訓練日数を定めているのか、それとも、先に年五日という訓練日数があって、その中で能力を付与していくということなのか、その辺りはどのような設計をされているんでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
繰り返しになって恐縮ですけれども、予備自衛官は、年間五日間の招集訓練におきまして、基本教練、保有する特技や技能を生かした職務訓練を実施をしております。その行動につきましては、自衛官となって勤務したときにおいて求められる能力について、項目ごとに評価を行うこととされてございます。
委員御指摘の予備自衛官に期待される任務における到達基準などにつきましては、その詳細を明らかにすることにより自衛隊の任務遂行に係る隊員の練度が推察されるおそれがありますことから、お答えできないことを御理解ください。
防衛省としては、引き続き、有事や災害等において予備自衛官が自衛官となって期待される役割を適切に果たせるよう、訓練の実施に努めてまいります。
○橋本(幹)委員 いろいろなところからお話を伺うと、今、人事局長がおっしゃったところ、あたかも練度がもう国家の最高機密であるような発言でありますけれども、本当にいい訓練ができているんだろうかというところは不安に思うところであります。実践的な能力付与というよりかは自衛隊のファンづくりをしているんじゃないかと、体験入隊の延長のように感じるようなところもあります。受け手の側もお客様待遇で訓練をやっている。年五日間の基本教練ですとか、それだともう基礎をなぞるだけで精いっぱいで、有事やあるいは災害時に本当に戦力になる水準に達しているのか疑問でもあります。
先ほど別の委員からの質問で、災害派遣のときの即応予備自、予備自の派遣の内訳はありましたけれども、じゃ、その予備自衛官の中で、一体、元自衛官、そして予備自補出身がそれぞれ幾らあるのかというところは、是非確認された方がいいんではないかなと思います。もちろん、予備自、予備自補の皆さん、大変士気高く訓練に臨んでいると思いますけれども、士気高く臨んで基本教練ばかりやっている、あるいは形式的な評価をしている、そのようなところでは士気も下がりますから、是非御検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
先生御指摘のとおり、予備自衛官から任用された予備自衛官補につきましては、予備自衛官補の時代におきまして、三年以内に五十日の教育訓練を実施をしております。また、技能の予備自衛官補につきましては二年に十日の教育訓練を実施をしておりまして、予備自衛官として必要な能力を得ているところでございます。
また、予備自衛官の訓練につきましては、各部隊におきまして計画されているところでございますが、必要な能力を維持できるよう引き続き努めてまいりたいと思います。
○小泉国務大臣 先生、予備自衛官補で、訓練でファンづくりのようになっているのではないかという御指摘もありますけれども、私は、関心を持っていただく一つのきっかけとして、全く意味がないとは思いません。
実際、私は政治家になる前に横須賀の武山駐屯地で、海上自衛隊と陸上自衛隊、体験入隊をさせていただきました。やはり、入って、その一端であったとしても、そこで分かること、そして隊員の皆さんの士気の高い状況、こういったことでやはり意識というものは変わるものもありますので、予備自衛官補の皆さんに求めること、それから予備自衛官、また即応予備自衛官、こういった形で制度も用意している中で、幅広い人材に目を向けていただく必要性というのは私は評価されていいことではないかと思います。
○橋本(幹)委員 ありがとうございます。
自衛隊に対する幅広い国民の理解を求めていくことはもちろん私も大事だと思います。そして、予備自衛官補もまたその役割を一定担っているというところは、それは制度の趣旨からそのとおりであります。
ただ、予備自衛官は、いざというときには、有事にその能力を発揮する、後方支援がメインでありますけれども、能力を発揮するというところを期待されているわけであります。本当にこれで、今、充足率、予備自は七割、即応予備自は五割、これを上げていこうというときに、即応予備自はまだいいかもしれないです、予備自について、要は、自衛官出身と予備自補出身、それぞれから充足していかなければならないというとき、予備自補出身の予備自衛官について、果たして本当に烈度の高い状況になったときに任務を遂行できるのかというところを懸念しているわけであります。決して、何か体験入隊ということ、それだけが目的ではないところでありますから、是非いま一度確認していただきたいと思います。
また、国民の広い理解を求めるということでありましたならば、質問を飛ばしますけれども、例えば、米国にはROTC型という制度があります。これは、大学生で、日本にも貸費学生、貸与学生というものはありますけれども、学生のうちから訓練をしていく、そこが貸費学生とROTCとの大きな違いだと思いますけれども、こういった制度も検討していく、ROTCのような制度も検討していくべきでないかと思いますが、いかがでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
防衛省には自衛隊奨学生制度というものがございます。この制度は、大学等に在学する学生の修学を経済的に支援することを通じて、将来、幹部自衛官として自衛隊に勤務する意思を有する優秀な人材を確保することを目的としております。奨学生として在学中は一般学生として学業に専念し、卒業又は修了後に幹部候補生として任官することとなっております。令和八年度においては、予算人員数、在籍人員数は共に六十五名であり、一〇〇%充足している状況です。
他方、先生御指摘のROTC、いわゆる予備役将校訓練課程は、主として米国において、大学に設置された軍事教育課程として、在学中から継続的に軍事教育訓練を行い、卒業と同時に現役又は予備役の将校として任官させる制度であると承知をしております。
両者を比較すると、お尋ねのROTCは大学教育と軍事訓練が一体的に組み込まれているのに対して、自衛隊奨学生制度にはそのような特性はなく、我が国とは社会背景が異なる米国と同様のものを直ちに実現することは困難であると考えております。
いずれにせよ、厳しい募集環境が続く中、防衛省としては、引き続き、こうした自衛隊奨学生制度の周知などに努めるとともに、不断の検討を行い、優秀な人材の確保に努めてまいります。
○橋本(幹)委員 小泉大臣、米国に行かれていた時期も長いと思いますが、ROTCも御理解があろうかと思いますけれども、これは本当に今の日本に必要なのではないかなと思います。
予備自補もいいです、あるいは体験入隊というところもいいです、あるいは大臣自らいろいろなSNSで発信するところもいいんですけれども、本当に、体験入隊にとどまらない現場の感覚であったりだとか、あるいは、防衛省的な言葉で言えば防衛学、そういった学術的なところ、ここをブリッジしていく制度として、ROTCというのは非常にいい役割を果たしていると思います。
社会的背景が大きく異なるというふうにおっしゃいましたけれども、現に学生で予備自補の訓練をしている人数というのは相当数いると思います。将来、自衛官、幹部自衛官になろうと思ってそういった予備自補に応募される方もいるわけであります。一定程度需要もありますし、社会の理解も進んできた中であります。
ROTC型の制度というのは、より深い国民の理解を求めていく、実体験と、そして学業、アカデミックとのブリッジ、知的基盤も整備していくということにつながりますから、是非御検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 私はそんなに、橋本先生ほどROTCに精通しているわけではないですけれども、イメージとして恐らく一番近いのではないかなと思うのは、防衛大学校と、それと高等工科学校、ここだと思います。教育を受けながら訓練が組み込まれているという観点ですよ。
それを、今、例えば陸上自衛隊の高等工科学校は、これから三年すると、陸上自衛隊ではなく陸海空合同の学校に変わります。そして、今は男子校ですけれども、これも、女子も入って共学化になります。そして、今、三年生は、AI・ロボティクスコースそしてサイバーコース、こういった形で専門性のある教育も受けていますので、一方で訓練もやっています。
なので、ROTCということにこだわりを持っている橋本先生にお答えするとしたら、日本版ROTCのようなことに近いのが今の防大や高等工科に当たるものではないかなと。なので、この防大や高等工科なども通じて、幅広い人材が、自衛隊に対する関心、そして自衛隊としての人生を全うしようと前向きに思っていただけるような、そんな後押しを私としてもしっかりとやっていきたいというふうに思いますし、その他の学校、大学機関などについても、自衛隊・防衛省の取組に理解が広まっていくように努めたいと思います。
○橋本(幹)委員 高等工科学校あるいは防衛大学校の改革というのも重要だと思います。ただ、今、予備自の状況を話す中での文脈でこのような話になりました。
防衛大学校、高等工科学校に入る者は、自衛隊の中でもごくごく一部の人材であります。本当に一%いくかどうかというところだと思います。また、予備自というのは、自衛隊というのは兵たん、後方というところを軽くして設計していますから、そこを有事のときに幅広く補完するという思想で予備自、本当に、警察予備隊の頃は本来徴兵というところで補完するというところを検討していたという話も歴史の話としては聞きますけれども、徴兵がもし難しいんだとするんだったら、例えば予備自でそれを補完していく。あるいは、ウクライナの教訓というところで言うのであれば、もっと柔軟な発想というのも必要なんだと思います。他国でやっているような、人材の獲得であったり、あるいは技術によって代替していく。
大臣も最近答弁でよく使われていますけれども、人員が要らないような体制にしていくというところも含めて総合的に兵力を考えていくというところが防衛省の施策であって、予備自、ずっとこの制度ができて長いですけれども、予備自の定数がこれです、満ちていないです、だから充足が必要ですと。もちろん、予備自、私も必要だと思いますけれども、ここも含めて抜本的にバランスを見直していくときではないかなと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 問題意識としては全く同感です。人数ありきではなくて、やはり機能、そして求められる任務内容、これがまずあって、そして今後の人材採用がますます厳しくなっていくことを考えたときに、人ありきでは考えない、こういったことが重要ですし、人ありきでは考えないということは、人を大切にしないということではなくて、むしろ、人にしかできない、自衛隊員にしかできない任務をしっかりと特定をして、そのことにエネルギーを注ぐことができる環境をつくることは、今いる自衛隊員、防衛省の職員の働き方や健康的な任務、そして人生、こういったものにもつながることだと思っていますので、その思いとしては全く同感であります。そのように進めていきたいと思います。
○橋本(幹)委員 大変心強い答弁をいただきまして、ありがとうございます。
その、人にしかできないことを分厚くしていくためには、従前からお伝えしている知的基盤の整備、これが非常に重要だと思います。どうしても、存在しておればよいという自衛隊から、この知的基盤のところは抜け切っていないと私は考えています。先ほど予備自の訓練の実態というところも一部お話ししましたけれども、自衛隊というのが教育をどこまで重視しているんだろうかと。
人事教育局長の前で言うのもあれですけれども、どうしても、例えば、ちょっと予備自から外れますけれども、防衛大学校の防衛学の、自衛官で准教授、教授の方がいらっしゃいますけれども、これは私の世代ではないです、もっと上の世代で、本当に残念な言葉でありますけれども、二佐捨場という言葉があるんですね。それは、部隊、第一線で使えなくなった方を防衛学科に送り込んでいるのではないかという、そんなことを昔の学生が感じてそのような言葉を使っていた、私はそれを、先輩、大先輩からそういう話を聞いたわけでありますけれども。
何か、そのようにして、人を育てるというところについて軽んじているのではないかというところは、その言葉を使った先輩の時代とは私は違いますけれども、でも、私自身も感じるし、それは実は旧軍からそうなんですね。教育に携わる人材というところを、第一線級の人物をつけるのではなくて、第一線には本当に第一線級の人物をつけて、そこで、いろいろな方がいます、疲れてしまった方、精神的に落ち込んでいる方、そういった方もいますけれども、そういったところを何か押し込めていくような存在として教育というのをどこか考えている風潮がないだろうか。
これは制度の話じゃないですよ、文化とかそういう慣行の話になってきますけれども、そういったところも丁寧に解きほぐして考えていかないと、どんなに予備自を集めても、予備自補を集めても、あるいは、おっしゃるような高等工科学校や防衛大学校の改革を進めても、志が高い方を集めても、入った後失望するだけですから。
是非、その人的基盤、そしてそこを育てるための知的基盤のところを大事にしていただきたいと思いますが、この点、大臣、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 度々、地元が横須賀だからということではありませんが、防大の話をして恐縮ですけれども、今年から学校長は統幕長経験のある吉田学校長になりました。久保学校長時代からも私は歴代の学校長などと意見交換もさせていただいておりますが、吉田学校長に対しても、教育基盤そして知的基盤は極めて重要ですから、足らざるところ、見直すべきところ、そういったことがあれば遠慮なくやってほしい、全力でサポートする、そういったふうに申し上げております。
全国で、各部隊での教育も含めて、今後、人こそ全てという、この基本は自衛隊は変わりませんので、人材に対する、適切で、かつ必要で、質の高い教育環境をしっかりと整えるべく、努力を尽くしていきたいと思います。
○橋本(幹)委員 そして、是非、整えたならば、例えばその後の人事についても考えていただきたい。
やはり、教育に携わった方、本当に優秀な方もいます。そういった方が何か出世コースから外れて教育にありますというような、そういう見方をされるような人事慣行ではなくて、立派に教育に当たっている方、まさに、吉田統幕長が学校長になられたということは、そこのパラダイムシフトを起こしていくような、そういう大きな出来事だったと思います、教育を重視していくんだと。
そして、今教育の現場で頑張っている自衛官についても、何か第一線からもう外れた場所だということではなくて、また第一線に戻っていく、そういう往還ができるような人事制度というところも考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 大事な問題意識だと思います。
自分からなりたい者が教育関連の立場に就いて、そして思いを実現をしていって教育改革を実現をする。まさに吉田統幕長は、この今回の人事、任命に当たっては、やはり教育に対する極めて強い思い、そういったものを持って、むしろ、本当に誇りに思うしこれ以上ない思いだということで、前向きにこの任に当たってくれています。そういった人材が今回防大の学校長になったことは、一つの我々の知的基盤そして教育に対する思い、これについての人事におけるメッセージだと受け止めていただいて、これから防衛省そしてまた自衛隊の人材が、より、国民の平和と、そして安心した暮らしを守れるような、そういった環境の基盤として進んでいること、私としても全力で後押しをしてまいります。
○橋本(幹)委員 人事についての話になりましたので、ちょっと一点、話はずれるんですけれども。
昨日、榛葉賀津也参議院議員と大臣との議論の中で、航空機整備幹部の話になりました。MOですね。これは大変根深い話でありまして、私もMOだったんですが。
現場が大変だというのはそのとおりなんです。でも、それは、まずは頑張りますということなんだとは思います。ただ、改善できるところは改善していくと。ただ、MOとしてどんなに頑張っていっても、では航空幕僚長になれるのかという問題があるんですね。
例えば陸上自衛隊、海上自衛隊のトップ、幕僚長については、余り職種関係なく評価されているなというふうに感じますけれども、航空自衛隊の場合は特殊でして、運用幹部とあるいはそれ以外の幹部というところは非常に大きな格差があるような人事慣行があるように自衛官は感じています。後方職域の者が航空幕僚長になった事例が全くないわけではないですけれども、ほとんどないです。パイロットか要撃管制か高射の運用幹部、この三つの職域の者でないと航空幕僚長になれない。
もちろん組織のいろいろな要請もあります。実際、運用幹部の方が最前に立ってやっているわけですから、それはそれで一定程度合理性もあろうかと思います。適材適所でやったときには結果としてそうなるということもあろうかと思います。ただ、結果として、航空自衛隊において後方というところが私が在職していたときは大変軽視されているように思いました。
もう報道されたことなので、私も表で言えるようになりましたけれども、共食い整備の話ですとか弾薬の不足ですとか、本当にひどい状況でありました。今の自衛隊のあらゆる問題というのは、こういった人事慣行ですとか教育の体制ですとか職種の扱いですとか、こういったところに非常に深く根差している問題だと私自身は感じております。
大臣としても、是非、なかなか大臣ですと見えないこともあると思います。部隊へ行ってもきれいな自衛隊しか見せてくれないと思います。そこをどうやって私としてはお伝えしようかなと思っていつもこの席に立っているんですけれども、是非、そういった人事慣行というところにも目配りしていただいて、改革していただければと思いますが、いかがでしょうか。
○小泉国務大臣 大臣には上がってこないことがあるというのは、いつも、そうだろうなと思いながら、気をつけながら大臣の任に当たっています。
私も、横須賀出身ですから、隊員の本音が現れるところは懇親会だというのはよく分かっています。今までも、換気扇すらついていなくて、換気扇を自前で入れなきゃいけない、穴が空いている官舎の部屋、そして、網戸だって自腹で買わなきゃいけない現状、そして、御飯がお代わりできないような現状、空調が壊れていても全然修理が来ない、そういった現状、これは正式な意見交換の場では絶対に上がってきません。
懇親会とか、また、事務所へ自衛官の家族からのお知らせ、こういったものを私は今までも相当力にして現場の改善に努めてまいりましたから、例えば鹿嶋議員などは元自衛官ですから、先生もそうですから、いろいろな方々から、私に上がってこないことは何なのか、本当のことは何なのか、これは常に職員にも言っております。そこに見えていないことを感じるような様々な助けを、また、周りのアドバイスも含めて、大切にしながら進めていきたいと思います。
○橋本(幹)委員 最後に。
例えばよく国会でトピックに上がるのが、トイレットペーパーが足りないという話、何度も出てきています。これは昭和の時代からずっと繰り返し国会で、この国会の場でトイレットペーパーの話をするのはどうかと思いますけれども、でも、そこで上がってくる。結局、政治家が行くと、そういった分かりやすいところしか上がってこない。
先ほど言ったような人事の話とか、あるいはいろいろな慣行の話というのは、懇親会の場でも上がってくるだろうかなと思います。だからこそいろいろと、昨年から今年にかけていろいろな人事に関する部屋もできましたが、ここの役割は非常に重要だと思います。本来的な意味での参謀本部的な役割、大臣を本当にサポートする立場だと思います。ただ、そこで通り一遍のアンケートを取っても、やはり通り一遍の回答しか返ってきません。パソコンに入力してくれと言っても、みんな忙しい中でアンケートに答えるわけですから、本当のことなんて返ってきません。残業の調査をしてもそうです。
この辺りはどうしたものかなというふうには思いますけれども、私としては、知的基盤ですとか教育ですとか、根本から変えていかないと直らないと思いますので、是非御留意いただければと思います。
以上です。
○西村委員長 次に、福田徹君。
○福田(徹)委員 福田徹です。よろしくお願いします。
まず、今回の法律、公務員が予備自衛官になりやすくする、その目的があると思いますが、そもそも、現在、公務員の予備自衛官というのは何名いらっしゃり、公務員で予備自衛官になられる方、その割合というのは公務員以外の働く人で予備自衛官になる人の割合と比較して多いのか少ないのか、教えてください。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘の、予備自衛官を兼業する国家公務員及び地方公務員につきましては、令和六年度末時点において約千五百人でありまして、その内訳については、予備自衛官が約千三百人、即応予備自衛官が約五十人、予備自衛官補が約百人となっております。
また、その人数が全体に占める割合については、予備自衛官は全体の約四%、即応予備自衛官は全体の約一%、予備自衛官補は全体の約三%となっております。
その上で、公共性を有する公務員と民間企業等に勤務する者では職務の性質や制約が異なることから、単純に比較をすることは困難ではありますが、防衛省としては、本法律案によりまして、一人でも多くの国家公務員等の方が新たに予備自衛官等に志願するきっかけになることを期待しております。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
予備自衛官等に占める公務員は四%、たしか働く人の中で公務員は六%から七%ですので、少し少ない状態ということが分かりました。
そして、本法案で、予備自衛官になるときに許可を得たら訓練招集の際には許可が不要になる、そういうものだと認識しております。ただ、少し気になるのが、現時点でも予備自衛官というのは訓練に招集される義務を負うわけですので、予備自衛官になることを許可したのであれば、それはその後にある訓練に招集されるということも同時に許可されている状況にならざるを得ないと私は思うんですよね。
この点について、現在の実態ですよね、本当に、招集に応じる際の許可を得ることが難しいという、今回の法改正でよくしようという、いわゆる立法事実のようなものですが、招集に応じる際に許可を得ることが難しいという実態があるのか、教えてください。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
現在、予備自衛官の兼業を行う国家公務員等につきましては、現行の兼業許可制度に基づきまして、予備自衛官になるときに兼業許可を得ることに加えて、訓練招集される際にもその都度兼業許可を得ている場合があります。また、災害等の際に予備自衛官の兼業を行う国家公務員等が招集される場合には、その許可の手続は迅速に行われることが必要となります。
こうした状況を踏まえまして、本法律案におきまして、予備自衛官等の兼業を行う場合の所要の手続について、予備自衛官等になるときに一括して手続を受けるようにすること、承認を受けた国家公務員が招集に応じている期間は本来の職員の職務専念義務を免除することといった国家公務員法の特例を設けることとしたところでございます。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
確かに、許可が必要だという実態があって、それを不要だとすれば、少し効果はあるのかもしれないです。ただ、私の想像では、ハードルは許可が必要、不要だけではなくて、やはり自分の働く部署において訓練の日に仕事に穴を空けてしまうわけなので、周りの同僚に対する気兼ねみたいなのもハードルになっているだろうなというのは容易に想像できます。これは有休とか育休も同じだと思います。そういうのはやはり、職場において、有休を取ろうよ、育休を取ろうよみたいな雰囲気があること、これも特別大事だと思います。
先ほど答弁の中で、いわゆる省庁であったり市役所であったりというのは、経済的なインセンティブでそういう思いを誘導するということはありませんということを御答弁いただいて、そのとおりでよいかと思うのですが、大臣の方から、認定みたいなものもあるとお話が出ました。その認定について、もう少し詳しく教えていただけますでしょうか。
○小泉国務大臣 先ほど私が御紹介をさせていただきました、企業の認定のあの話でいいんですか。(福田(徹)委員「はい」と呼ぶ)
これは、予備自衛官等協力事業所表示制度というものがありまして、その中で、地本の長が認定をする協力事業所、これは私がさっき百一件と言ったものであります。そして、大臣認定協力事業所、これは地本長が認定をする協力事業所の中から選ばれるというもので、これが三十二件。なので、百一件と三十二件の中にはかぶっているところもあると考えれば、予備自衛官等の雇用を通じて社会貢献をしていただいている事業所、この皆さんの、まだまだ掘り起こし切れていないなというところは率直に感じるところであります。
思いを持っている事業所はいっぱいあると思いますので、そういったことを更に後押しする必要性は、先生の感じているところと私も共感をするところでもあります。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
今回の法改正は、恐らく予備自衛官に応募しやすい環境整備というのが目的にあると思います。一方で、やはり予備自衛官になりたいという思い、自発性を高めることも物すごく大事で、予備自衛官になることの魅力、これは必ずあるはずですので、これを伝えていくことの、いわゆる知らない人に知ること、この広報の先に進んで必要だと思っております。
これは最後、小泉大臣にお聞きします。
私は、小泉大臣は本当に魅力を伝えることがお上手だと本当に尊敬申し上げているのですが、是非、予備自衛官となることの魅力は何か、得られるものは何か、お考えを教えてください。
○小泉国務大臣 これは、私がこれが魅力ですと言うことも防衛省を挙げてやるのも大事なんですけれども、やはり当事者の声というのが私はすごく大事な説得力を持っていると思いますので紹介をさせていただくと、令和六年に発生した能登半島地震に係る災害派遣においては、医師や看護師の資格を有する予備自衛官約二十名が、平時、病院等で培った専門知識や経験を生かして、巡回診療などの活動に従事をしてくれました。この活動に従事をした予備自衛官等の本人からは、人の温かさや日本の支え合う力、さらには使命の重みを感じられたという声があり、こうした実感を得られることは予備自衛官等制度の魅力の一つであると考えています。
○福田(徹)委員 ありがとうございます。
リーダーシップであったり危機管理能力であったり体を鍛えるとか、そういう、仕事にも人生にも生きること、いっぱいあると思いますので、私も魅力を伝えていきたいと思います。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、谷浩一郎君。
○谷(浩)委員 参政党の谷浩一郎でございます。
本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
本日、予備自衛官等兼業特例法案について質問をいたします。
我が国の防衛力における人的基盤の強化はまさに喫緊の課題であります。防衛省設置法案の審議の際にも取り上げましたが、特に若年層の自衛官である士の充足率は昨年時点で六割程度という大変厳しい状況にあります。加えて、予備自衛官等についても慢性的に充足率が低い水準にとどまっており、こちらもまさに待ったなしの状況にあると感じております。
最終的に国を守るのは人であります。とりわけ、予備自衛官等の制度は、有事や災害時において自衛隊の活動を補完し、我が国の防衛と国民の安全を支える重要な役割を担うものと考えます。
しかし、予備自衛官制度を真に実効性のあるものとするためには、充足率を整えるだけでは不十分であります。招集命令があった際に確実に参集していただける体制を整えること、時代や任務のニーズに即した技能人材を確保すること、そして、予備自衛官制度に対する国民の理解を広げる広報の在り方を見直すことなど、より幅広い観点から検討を進めていく必要があると考えます。
以下、順次伺います。
まず、地方公務員が予備自衛官を兼業する場合の自治体への影響について伺います。
今回の特例により、地方公務員が予備自衛官になるという心理的、事務的なハードルは下がりますが、一方で、職員数が限られ、人員に余裕のない自治体にとっては、消防、医療、土木、福祉部門など災害時に頼りにしていた職員が自衛隊に招集されてしまうというジレンマが生じます。
そこで、大臣にお伺いいたします。政府として、小規模自治体を含む現場の人員不足に伴う業務継続への影響をどのように把握しているか、また、自治体における人員不足について、政府としてどのように支援をしていくのか、お答えいただきたいです。この質問に関しては既に述べていただきましたので、ごく簡単に大臣にお伺いできたら、そう思います。
○小泉国務大臣 先生のイメージしているのは、恐らく、小規模な自治体で、土木の部門は一人しかいないとか、あとは一人で複数の部局をかけ持ちをしているような、そういった現状で、仮にその方が予備自だったときに、急に災害派遣で招集があったときにどうするんだということだと思いますけれども、そこはもうしっかりと調整をさせていただいて、その方の本来の業務である自治体の運営、こういったことに支障がないような調整をしっかりと地本なども通じながらやっていくというのは当然のことだと思っております。
○谷(浩)委員 とても分かりやすく御説明いただきまして、ありがとうございます。
自治体とはしっかり調整していただきたい、そう思いますが、なかなか、緊急事態で各市町村や隊員一人一人と調整するというのも結構な事務負担になるかと考えております。平時の段階で、自治体とは調整、協議ができることはその段階でも既に行っていただきまして、いざというときにはスムーズな招集ができるよう心がけていただきたいです。
また、民間企業に対しては給付金の支給により負担が軽減されている一方で、自治体には給付金の支給がありません。公務員の兼業特例を認めて、見かけ上の充足率を高めたものの、緊急時には首長の判断で予備自衛官の出動を断られて実際の参集率が低い、こういったことにはなるべくならないように、自治体に対する支援も検討していただきたい次第でございます。
次に参ります。こちらは、私、こういう質問をしたかったということであります。
防衛省は予備自衛官及び即応予備自衛官の充足率低迷の原因をどのように分析しているかということ、そして、公務員の兼業特例が予備自衛官全体の安定的確保にどのような効果を持つと考えて、この適用により充足率を具体的にどの程度、何%程度押し上げる見込みかということをお伺いしたかったのですが、これも先ほどお答えいただきましたので、これに関してはちょっと意見だけ申し述べさせていただきます。
今回の公務員の兼業特例で具体的に充足率がどれぐらい上がるか示すというのは、それは困難だと思いますけれども、様々な方法を試行錯誤して充足率を上げていく必要があると考えています。これまで約三十年間据え置かれてきた予備自衛官の給与体系が昨年見直されて、現在では、年間五日の訓練招集に応じた予備自衛官は年間二十万円以上の手当が支給される制度へと大きく改善をしていただいております。現在の仕事を続けながらも国防に貢献したい、予備自衛官制度というのは非常に魅力的なものになってきていると受け止めています。
ただ、公務員や民間企業へお勤めの方だけではなく、例えば農業に従事する方々など、防衛省には幅広い職種の方にも予備自衛官の制度を御案内いただきたい、そう存じております。農家の方は農閑期を有効活用した訓練日程の設定が可能であり、地域を熟知したそういった方々には、郷土の守り手として活躍することができるかと思います。是非、公務員だけではなく、農業を始めとするような様々な分野の方々に興味を持ってもらえるようなアプローチを進めていただきたいと思います。
あわせて、現役自衛官を退職された方にとっても、自衛官を辞めた後に幾つもの道が用意されていて、その中で培った経験や技能を生かし続けられる制度として予備自衛官制度を更に育てていただく、拡充していただくことを強く要望いたします。
続いて、訓練招集命令への出頭率について伺います。これも先ほど御答弁いただいた部分はありますけれども、こちらに関してはちょっとお伺いいたします。
近年、予備自衛官及び即応予備自衛官の訓練招集命令への出頭率が約八割にとどまっているとのことですが、予備自衛官制度の実効性の観点からは、これは決して軽視できない数字であります。防衛省は、訓練招集命令への出頭率が約八割にとどまっている原因をどのように分析しているのか、また、不出頭者に対してどのような指導を行っているのでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官及び即応予備自衛官の練度の維持向上のためには、日頃から訓練に従事していただくことが必要と考えておりますが、委員御指摘のとおり、訓練招集に応じられていない予備自衛官等が一定数存在しているところでございます。
繰り返しになりますけれども、予備自衛官等が訓練招集に応じられない理由については、勤務先における業務上の都合など様々ございますが、可能な限り訓練に出頭していただけるよう、年間の訓練日程の中から予備自衛官等本人が出頭可能な日程を柔軟に選択できることや、事前に出頭可否の調整を行った上で訓練招集命令を発するなど、運用上の措置を講じてきております。加えて、令和八年度からは、訓練出頭の調整などを予備自衛官等本人のスマートフォンで行うことができる予備自衛官等管理システムの運用を開始いたしました。
また、現行制度においては、訓練招集命令を受けた予備自衛官等が訓練招集に応じることができない旨を申し出た場合において、当該申出に相当の理由があると認めるときは、法令等の規定に基づき、訓練招集命令を取り消し、又は変更することができるとされております。
引き続き、訓練の出頭状況などの現状把握を行うとともに、雇用企業等のニーズも踏まえながら、予備自衛官等がより訓練に応じやすい環境を整えるための取組について検討を進めてまいります。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
しかし、今、様々、スマートフォンにコネクトしたり、そういうふうにアプローチをしているということ、また、向こう側の意見を聞いていらっしゃるということではありましたが、それでも指導に従わないという方がおられると思うんですが、その場合、更にどのような指導といいますか、そういうことをされているのか、ちょっとお伺いできますでしょうか。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官や即応予備自衛官に対しては、地本それから部隊から定期的に連絡を行ってまいりますので、その際に訓練招集についての周知をする、そしてまた、先ほど申し上げましたような柔軟な調整があるということをお伝えして、訓練に来ていただけるよう促しているところでございます。
○谷(浩)委員 そのような方にも繰り返し接触を試みるということであったと思います。
訓練招集命令に応じないことがやはり判明した場合、それ以降の予備自衛官としての手当の支給は停止されるものの、それ以外に特段の罰則は設けられないということであります。国を守るという重い責任を担う予備自衛官に対する対応としてこれで十分なのかというところは、やや実効性に欠けるのではないかと感じざるを得ません。
予備自衛官制度は、有事や災害時の実効性が問われる制度です。そして、その際にどれだけ動けるかは、ふだんからの訓練への参加度も影響があります。二割もの予備自衛官が訓練に参加しない状態が続くのであれば、制度全体への信頼にも関わりますし、参加している予備自衛官の士気も低下します。
訓練に参加し国を守る予備自衛官の待遇はしっかり保障する一方で、制度の規律を保つため、訓練招集命令に応じない自衛官には手当の停止以外にある程度の制裁も必要だと思います。
次の質問に参ります。予備自衛官補の採用に関する技能資格について伺います。
現代の安全保障や災害対応において、無人航空機、いわゆるドローンの重要性は急速に高まっております。ウクライナ戦争やイラン戦争では、まさにドローンが急速に活用されています。また、災害時においても、被害状況の確認、物資輸送、インフラ点検、捜索活動などドローンの活用領域は広がっていると考えられます。
予備自衛官補の採用において、医療、語学、情報処理など民間の専門技能を防衛力に生かす仕組みがあると承知をしております。であれば、無人航空機操縦士の国家資格など時代に即した技能を持つ人材を積極的に取り込むべきではないかと考えます。
予備自衛官補採用における技能資格に無人航空機操縦士の国家資格などを加え、現場のニーズや時代に即した人材確保を進めるべきではないか。防衛省の見解をお伺いいたします。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官補制度は、予備自衛官の安定的な確保と民間における優れた専門技能を有する人材を自衛隊の任務に有効に活用することを目的とした制度であり、その技能区分については、自衛隊の任務遂行に必要な技能区分の拡大を図ってきたところでございます。
委員御指摘の無人航空機操縦士の国家資格については、例えば災害派遣活動の場面において人命救助や捜索活動のための情報収集を行う際に活用できるものと考えられます。
防衛省としては、予備自衛官等制度を円滑に運用していくためには、予備自衛官補の技能区分の拡充をすることは必要であると考えており、部隊のニーズや訓練の体制など制度全体との整合性を踏まえ、必要な技能区分について不断に検討してまいります。
○谷(浩)委員 非常に前向きな御答弁をいただきまして、感謝申し上げます。
是非ともこれは三文書改定の際に前向きに検討していただきたいと思っております。
ドローンは、既に安全保障上も災害対応上も極めて重要な技術になっています。一方で、全ての専門人材を常備自衛官として抱えることには限界があります。民間にいる技能人材を必要なときに防衛や災害対応に生かすという意味で、予備自衛官補制度との相性は非常に高いと思います。特に、無人航空機操縦士の国家資格という形で一定の技能確認が可能になっているのであれば、これを制度上どう位置づけるかを早急に検討すべきであります。
また、時代の変化に合わせて、ドローン以外についても、予備自衛官補の技能区分も柔軟に見直していただきたいと思います。
次に参ります。若者向けのインターン制度の拡充についてお伺いいたします。
かつて富士総合火力演習には毎年約二万四千人の一般来場者が招待され、自衛隊の活動を現地で直接見ることのできる貴重な機会となっていました。映像だけではなく、実際に現地で体感する砲撃の轟音や衝撃波、これは国防の現場を肌で感じるまさに唯一無二の体験であったと思います。
しかし、コロナ対応を契機として一般公開が取りやめられ、現在はライブ配信を中心とする形に移行しており、とりわけ若い世代が自衛隊を直接体感する機会が限られているのではないかと感じます。令和七年度には、三十七名が参加した大学生等サマーツアーなど、こういった取組も行われていると承知をしておりますが、こうした機会はなお限定的であると感じます。
そこで、伺います。大学生等サマーツアーのような取組をより多くの基地、駐屯地で展開し、インターンや一日体験制度など若者が自衛隊や予備自衛官制度に関心を持つ機会を拡充し、自衛官の確保につなげていくべきではないかと考えますが、防衛省の見解をお伺いいたします。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
富士総合火力演習につきましては、これまで多くの国民の皆様に自衛隊の訓練や活動を直接御覧いただく貴重な機会として実施してまいりましたが、現在は、安全確保や円滑な演習実施等の観点から、ライブ配信を中心とした形で実施をしているところでございます。
一方で、委員御指摘のとおり、自衛隊の活動に現地で直接触れていただく機会は、国民の理解と支持を得る上で極めて重要であると認識をしております。このため、防衛省・自衛隊としては、駐屯地や基地における見学、体験行事、説明会など、対面による広報、交流の機会を引き続き工夫して実施をしているところです。
また、若者世代に自衛隊や予備自衛官制度への関心を持っていただくことは、将来にわたる人的基盤の確保の観点からも重要でございます。このため、大学生等を対象としたサマーツアーや職場体験、インターンシップ、一日体験といった取組について、地域の実情や部隊の特性を踏まえつつ、より多くの基地、駐屯地で展開できるよう努めております。
防衛省としては、今後とも、若い世代を含む幅広い国民の皆様に自衛隊の役割や予備自衛官制度の意義を理解していただけるよう、各種施策を総合的に推進してまいります。
○谷(浩)委員 こちらもまた非常に前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
志というものは、最初から備わっているものばかりではなく、現場の熱量に触れる中で育まれるものでもあります。だからこそ、実際に現場に行き、人と会い、装備を見て、任務の重みを直接肌で感じるといったきっかけをつくることが大切ではないかと考えています。是非とも全国の基地、駐屯地で学生などを対象にした体験型広報を更に拡充していただきたい、そう思っております。
質問を一つ飛ばしまして、最後に、予備自衛官制度を通じた国民の国防意識の再構築について防衛大臣に伺います。
私は、予備自衛官制度は単なる人員確保策にとどまるものではないと考えています。この制度は、国民一人一人が国家安全保障を我が事として捉え、自由意思と志願制を前提としながら、社会全体で国を支える当事者意識を育てていく制度として位置づけるべきです。我が国の安全保障環境が厳しさを増す中で、防衛を自衛隊だけに委ねるのではなく、国民全体で国の守りを支えるという意識をどのように醸成していくかが重要な課題であります。
そこで、伺います。防衛省として、予備自衛官制度を通じて、国家安全保障を国民一人一人が自分事として考える意識をどのように育てていくのか、防衛大臣の御見解を伺います。
○小泉国務大臣 問題意識は谷先生と全く同感です。一人一人の防衛に対する意識、それをどのように育んでいけるかは極めて重要だと考えています。
予備自衛官等は、有事や災害時に際して自衛官として活動し、国民の生命財産を守る重要な役割を担う存在であり、社会の安全、安心に直接貢献できる点で大きな意義と魅力があると考えています。実際、防衛省が国民の皆様約一万人に実施したアンケート、意識調査においても、災害時や有事に社会の役に立てること、自分の専門知識を生かせること、訓練や活動を通じて自己成長につながることなどが予備自衛官等制度の魅力として多く挙げられております。
本法律案をきっかけに、私自身が先頭に立って、このような意義や魅力を有する予備自衛官等の制度について一層積極的かつ効果的に情報発信を行うことで、一人でも多くの国民の皆様に予備自衛官等の職務の重要性に関心と理解を持っていただき、自衛隊、ひいては我が国の防衛に関する意識を高めるきっかけにつなげていきたいというふうに思っております。
○谷(浩)委員 御答弁ありがとうございます。
二〇一七年から二〇二〇年にかけて実施された世界価値観調査等のデータによれば、もし戦争が起こったら国のために戦うかという問いに対して、はいと答えた日本人の割合は、調査が行われた世界七十九か国中最低で、僅か約一三・二%でした。その一方で、分からないと答えた人が約三八%に上ります。
他国では、はいかいいえを明確に答える傾向が強く、分からないと答える割合は比較的少ないとされています。他国と比較して、分からないが多いという事実は、決して国民に守る意思がないということではなく、自分に何ができるのか、どう貢献すればよいのかという具体的な選択肢や考える材料が示されていないことの表れではないかと考えています。
予備自衛官制度は、まさにその当事者としての選択肢を社会に示すものです。我々がこの国を自分たちで守る意思を議論するのは、決して戦争を望んでいるからではありません。むしろ、自ら守る意思がないと周辺国に見透かされることこそが抑止力を低下させます。予備自衛官制度を単なる人員確保の枠組みにとどめるのではなく、自分たちの国は自分たちで守るという当たり前の当事者意識を日本国民の間に広く根づかせていくための重要な制度として位置づけるべきです。
そのような日本の姿を実現するための力強い一歩として、本制度を更に育て上げていただくことを強く要望し、私からの質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○西村委員長 次に、山田瑛理君。
○山田(瑛)委員 チームみらいの山田瑛理です。どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、本法案の効果を最大化するために、運営面の制度設計面で幾つか確認と、また御提案などもさせていただければと思います。お願いいたします。
まず、本法案の効果予測と目標設定について伺います。
現在、予備自衛官などのうち、公務員予備自衛官等、こちらの数値もこの委員会でも出てまいりましたが、国家公務員約三百五十名、地方公務員約一千百十名と、合わせて大体一千五百名程度と承知をしております。
今回の法案によってこの層の参入障壁が下がることが期待されるわけですけれども、事前に伺ったところ、施行に伴った個別の数値目標は設定はしておらず、また、予算規模の試算も現時点ではまだ行っていないとの御回答でございました。あくまでも世間一般的な感覚で申し上げますけれども、やはり、せっかく法律を作って施策を打つわけですから、何を目指してどこまで届かせたいのかという到達点が見えていないと、施行後の効果検証、次の一手の判断もなかなかできづらいというふうに考えております。
本法案の施行による公務員予備自衛官等の増加について、確定値でなくとも、施行後数年を見据えた目標観や見込み、そして必要となる予算の概算について、政府としてはどのようにお考えなのか、お聞かせいただければと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
先生御指摘のとおり、予備自衛官等の兼業を行う国家公務員及び地方公務員は、令和六年度末時点で約千五百名となっております。
委員御指摘の、予備自衛官等の兼業を行う国家公務員等の増加人数については、勤務先や個々の職員が担う職務の内容や実態は様々であること、予算規模については、災害等で招集されるかについてあらかじめ予見することは困難であることなど、それぞれ様々な要因に左右されるものであり、一概に数値目標の設定や予算規模の試算を行うことは困難であると考えております。
また、本法律案においては、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るため、国家公務員法等の特例の措置を定め、招集に応じやすい環境を整備することとしています。これにより、国家公務員等にとって、予備自衛官等の職務に対する意欲の向上や新たな志願のきっかけになることを期待しているものであります。
防衛省としては、一人でも多くの予備自衛官等が招集に応じやすくなり、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図ることができるよう、そのための環境の整備に努めてまいります。
○山田(瑛)委員 ありがとうございました。
あくまでも本当に一般的な感覚としてと申し上げさせていただきますけれども、やはり、何かやることを決めたときには、目標の数値があって、予算があって、そういったふうにしながらやっていくものかなとも思いますので、なかなか予見が難しいという御答弁もありましたけれども、できれば目標観とか、また大まかな予算規模など、もしお示しいただけたらというふうに思っております。これが今後の効果検証の出発点にもなると私は思っておりますので、どうぞ御検討いただければと思います。
充足率の一層の向上のためには、本法案だけでは十分ではないんじゃないかと思ってもございまして、様々な視点でも確認をさせていただきたく、まずは、民間企業や経済界への働きかけについてを伺わせてください。
公務員予備自衛官などの増加と並行して予備自衛官全体の充足率を上げていくためには、民間企業の理解そして協力が不可欠と考えます。この点でお伺いをいたします。
まず、即応予備自衛官の雇用主に支給される雇用企業給付金、月額四万二千五百円、これは予備自衛官、予備自衛官補の雇用主には適用をされていないところです。訓練日数や招集頻度に違いがあることは承知をしております。ただ、予備自衛官を雇用する企業も、訓練期間中の人員のやりくりですとか、また業務の調整という負担があるということは事実でございます。そして、昨今の社会状況を見ていただきますと、特に中小企業にとっては一人が抜けることの影響というのは大変に大きいわけでございます。
また、昨年九月の手当の引上げ、任期満了時の勤続報奨金の新設という処遇の改善策もされていらっしゃいます。それによって志願者数は増加の予想と事前に伺っております。やはり、こういった拡充は一定程度効果的だと考えられます。
予備自衛官、予備自衛官補の雇用主への給付金対象の拡大について、現時点では検討の段階には入っていないということは伺っておりますけれども、充足率向上のために、将来的に検討にのせる考えはないのか、御見解を伺わせてください。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
即応予備自衛官雇用企業給付金は、即応予備自衛官が、年間三十日間の訓練招集に加え災害等の招集にも常時応じることが求められていることを踏まえ、雇用企業において、即応予備自衛官がいつでも支障なく出頭できる環境を整えていただくため、当該即応予備自衛官を雇用する企業等に対して支給しているものでございます。一方、予備自衛官の訓練招集は現在年間五日間程度であり、この範囲であれば、企業等において業務調整により対応可能であると考えられることから、給付制度を設けてはおりません。
その上で、予備自衛官は、即応予備自衛官と同じく、有事や災害時において自衛官として重要な役割を担う存在であり、その確保及び継続任用のためには、雇用主を含む社会全体の理解と協力が不可欠であると認識をしております。防衛省としては、予備自衛官等の訓練や雇用環境の変化、企業側の負担や制度全体のバランスなどに留意しながら、雇用企業への支援施策の在り方については不断に検討してまいります。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
この公共性に共感をしてくださっている企業の善意、本当にありがたいなと思っておりますけれども、昨今、そしてさっきも申し上げました、特に中小企業、本当に、時間をどこに割くかとシビアな選択がなされている時代でございますので、善意だけに頼らずに、制度としても企業を支える設計など、是非こちらを御検討いただければというふうにお願いをさせていただきます。
次に、予備自衛官等協力事業者に対する入札加点制度について伺わせてください。吉田委員からも質疑はございましたが、少しまた違った観点でもお聞きをできればと思っております。
平成二十七年から実施され、今は年間十数件程度の活用実績と伺っております。件数としては少ないと感じますけれども、一方では認知度不足があるのかとも思いますので、それについては次の質問で触れさせていただきます。
私が気になっておりますのは、運用の実効性の部分になります。加点があるということは、入札を希望する事業者にとって、社員に予備自衛官等になってもらうとインセンティブになり得ます。これ自体はよいことです。ただ、加点目的だけで実際の訓練出頭には協力していないというケースが生じていないのかというのが懸念でございます。
加点を受けた事業所の予備自衛官の出頭実績を把握する仕組みは現状どうなっているのか。また、出頭実績と連動した評価への見直しについて検討の余地はあるのか。さらに、こちらは吉田委員からの質疑、答弁と重複する点があるかもしれませんが、現状はほぼ建設業に限定されているこの加点対象を防衛省関連のほかの入札案件に拡大することについての御見解も併せて伺います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
防衛省では、平成二十七年度より総合評価落札方式における予備自衛官又は即応予備自衛官の現場配置による加点評価措置を行っております。具体的には、防衛省が発注する建設工事の入札手続で、工事現場となる駐屯地等に勤務経験のある予備自衛官等を現場配置する競争参加者について、総合評価落札方式で加点評価を行うこととしております。
この点、当該制度については、退職自衛官である予備自衛官等が部隊の運用等に関する知見を生かし、駐屯地等との調整を円滑に進めることにより、工事の品質の確保に寄与するものと考えております。
その上で、防衛省として、委員御指摘のようなケースが生じている事実は把握しておらず、当該制度は適切に運用されているものと認識をしております。
いずれにしても、防衛省としては、既存の制度の状況や企業側のニーズも踏まえ、様々な施策と組み合わせ、予備自衛官等の雇用企業に対するインセンティブの方策について検討してまいります。
○山田(瑛)委員 ありがとうございました。
実態把握はしてくださっているということで確認をさせていただきました。まだまだ年間十数件程度ということで、せっかくのこういった制度でございますから、また認知が広がるようにとも、是非引き続きお取り組みいただければとも思っております。
三点目です。こちらは大臣にお伺いをさせてください。
民間で副業の解禁が進む中で、予備自衛官は、社会貢献性も収入もある、副業の選択肢にもなり得ると考えております。ところが、こちらも今日の委員会で出てきた数字でございますが、一万人対象のアンケート、予備自衛官を知らないと答えた方がまだ約六割に上っていると伺っています。ただ、これは認知度向上の余地がまだまだ非常に大きいということでもあります。本法案第七条、「予備自衛官等の職務の重要性に対する国民の関心と理解を深めるよう努めなければならない。」として規定をされていますので、今後、是非御尽力をいただきたいところです。
その上で、例えば経済四団体など、経済界への働きかけはこれまで特に行っていないと伺っております。労使のトップマターとして取り上げてもらうことで、個別企業への浸透は格段に早まる可能性があるのではないかとも思っております。大臣の認定制度とかもあったりいたしますので、ここは小泉大臣の巻き込み力に是非とも御期待をさせていただきたいのですが、見解を伺います。
○小泉国務大臣 ありがとうございます。
先生御指摘いただいた経済団体、この皆さんとは、例えば、昨年、経団連及び日本商工会議所に御協力をいただきまして、それぞれの機関誌において予備自衛官等制度に関する記事を掲載いただいて、雇用企業でもある加盟企業などの皆様に広く予備自衛官等制度を周知、広報したところです。
ただ、それで十分かというと、まだまだ一緒にできることはあると思っています。私も、こういう経済界の皆さんとお話をする際に、例えば経済界の中でも自衛官出身の企業の経営者又は幹部の方はいらっしゃいます。そういった方とも、会いましたときは様々な情報提供もさせていただいていますし、また、最近ですと、スタートアップの関係で、やはり大企業の金融機関も含めて御協力をいただかなければ、なかなか防衛産業のエコシステムというのはできていかない。
こういったことについても積極的に意見交換などもさせていただいていますので、引き続き、経済団体、そして幅広い団体と、また産業の皆さんと、周知、広報で積極的な働きかけをしていきたいと思います。
○山田(瑛)委員 ありがとうございました。
とにかく策を講じていただきまして、一人でも多くの方に選択をしてもらえるよう、努力が必要でございます。まだまだ多くやることがあると思いますから、本日の指摘させていただきましたことなども御検討いただきますようにお願いを申し上げます。
次に、訓練のEラーニングについて伺います。ちなみに、ちょっと時間が迫ってまいりますので、少し端折っての質問を、恐縮でございますが。
座学等の科目ですけれども、今、駐屯地に出頭して受講すれば手当の支給がある、ただ、Eラーニングでは支給がされていないということでございました。これは、同じ内容の教育訓練だったら何らかの形での手当の支給を検討すべきかと思っております。そして、民間では、リモートワーク、オンライン研修が当たり前となりましたので、訓練のリモート対応の余地について検証することも一考ではないかと思っております。御見解を伺います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
予備自衛官の教育訓練の一部につきましては、Eラーニングを活用し、各自の都合に応じて受講できるようにしております。
一方で、教育訓練招集手当につきましては、防衛省の職員の給与等に関する法律において、教育訓練招集に応じた予備自衛官補に対し、教育訓練招集に応じた期間一日につき支給するものと規定をされております。予備自衛官補が出頭し一定期間教育訓練に従事することを前提として、設計がなされているものでございます。このため、現行制度の下では、出頭を伴わず各自が任意の場所、時間に受講することができるEラーニングにつきましては、教育訓練招集手当の性質上、支給していないところでございます。
近年においては、教育訓練の効率化や多様化の観点から、DX化やリモート方式を活用した訓練の重要性が高まっているものと認識をしており、予備自衛官補に対する教育訓練の在り方について、不断に検討してまいります。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。是非御検討ください。
最後に、地域防災力との連携について、大臣に伺わせてください。
例えば、消防団も今深刻な人手不足に直面をしております。一方、双方の志望者層は、国や地域のためにいざというときに役に立ちたいという志が共通していると感じます。事前に伺ったところ、消防団員に対して予備自衛官への参加を働きかけるとか、例えば予備自衛官に対して消防団への参加を働きかける、いわゆる二刀流の推奨というところはまだ特に行っていないということでした。
少ない人材を奪い合うのではなくて、平時の地域防災活動と有事の予備自衛官機能を一体的に担う人材モデルとして育てていくこと、これは人口減少下のこの国の防災、安全保障にとって必要な視点なのではと思っております。
消防団員との二刀流による地域シナジーの制度設計の検討、そして関係省庁との連携強化について、お考えを伺えればと思います。
○小泉国務大臣 これは大事な視点だと思います。
防衛省では、消防庁と連携をして、全国の地方協力本部において、退職予定自衛官に対し、予備自衛官等の募集だけではなくて、消防団員の募集に関する情報提供をしています。また、令和七年度には、公安職の合同説明会において、予備自衛官等と消防団の募集を目的とした共同のブースを設置するといった取組も行ったところです。
また、私の地元横須賀の話で恐縮ですけれども、横須賀は自衛隊が多く所在をしていますので、例えば、消防団の出初め式の後の懇親会などに行くと、その町内会の付近の自衛隊の隊員も参加をして、そして消防団の訓練を自衛隊の敷地内でやっているという環境なんです。
なので、日頃から接点も多いですから、先生御指摘のとおり、自衛隊と消防団、こういった連携が更に様々な形で進んでいくように、防衛省と消防庁、しっかりと連携をさせたいと思います。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
予備自衛官の確保は、単に防衛省内の課題ではなくて、人口減少下の日本社会全体で、誰がどの公共的役割を担うかという大きな問いの一部だと考えております。防衛省だけでなく、経済界、消防庁、自治体、そして国民一人一人との理解の促進を是非お進めいただければと思います。
ありがとうございます。
○西村委員長 次に、田村智子君。
○田村(智)委員 日本共産党の田村智子です。
公務員は、憲法によって国民全体の奉仕者と規定され、国民の諸権利を守るために職務に専念する義務を負っています。現行制度では、自衛官を退職して予備自衛官になった、こういう方が多いと聞いているんですけれども、こういう予備自衛官等が招集に応じる際に、本務である公務の任命権者である各省庁の大臣や自治体の首長の許可が必要ですが、本法案によって任命権者の許可は不要となります。
自治体の首長の権限を制限するものであり、公務の遂行にも影響がある法案ですが、提出に当たって、全国知事会や市長会、町村会、関係する労働組合などとはどのような協議が行われたのでしょうか。
○小泉国務大臣 まず、前提となる認識が違いますので、今の回答は大変難しいなと思います。
この法案が全国の首長の権限を制限をするという認識はございません。
○田村(智)委員 公務員というのは公務に専念する義務がある、それを免除する特例を置くんですよ。公務に専念する義務があるから、兼業の場合、その兼業の方、本務ではない方に行くときに、任命権者の許可を必要とするわけですよね。その許可を不要とするわけですから、これは任命権者の権限に関わる法案だという認識がないということ自体に私はちょっと驚きを今持っているんですね。
それは、公務の制度に対する認識が余りに、土台から違っていますよということはちょっと指摘しなければならないんですよ。だから特例を設ける、わざわざ法案で特例を設けるんですから。
公務員の兼業に関わる法案、これを自治体との協議も理解も得ることなく国会に提出するというのは私は余りにも乱暴だと思うんですけれども、いかがですか。
○小泉国務大臣 前提となる認識の更に前提が違いますので、ちょっと御説明させていただくと、この予備自衛官等の制度は本人の申出に基づく制度であります。なので、先ほどからるる説明をさせていただいているとおり、仮に招集をする場合、そして、本来のその方の業務である公務員としての任務との調整も地本を通じてやった上で支障がないように行わせていただくと答弁をさせていただいておりますので、調整を抜きにどんな事態であっても招集をするということは全く答弁をしておりません。
ですので、そこは正確に御理解いただきたいと思います。
○田村(智)委員 そんなことは聞いていない。ちょっと事務方が答えてくださいよ、これは法案に関わることですからね。任命権者の許可を必要としないという法案でしょう。違いますか。
○小泉国務大臣 全部大臣問いというふうに来て、私に全部来ていますので、今のはありがたい申出ですので、これから事務方に答えさせたいと思います。
○廣瀬政府参考人 お答えいたします。
繰り返しになって恐縮ですけれども、本法律案の必要性についてまず申し上げます。
予備自衛官及び即応予備自衛官が、災害等の招集の際に自衛官となってその任務に従事するためには、平素から訓練を積み重ね、その練度を維持向上させていくことが重要です。
特に、自衛官未経験者である国家公務員等が予備自衛官になるためには、予備自衛官補として決められた期間内に所定の教育訓練を受けることになりますが、この訓練は休日だけでなく平日にも行われることがございます。また、これまで予備自衛官等が災害の際に招集された例を踏まえれば、その招集期間は同じく平日に及ぶことが想定されます。
他方で、現在、予備自衛官等の兼業を行う国家公務員等については、予備自衛官等になるときに兼業許可を得ることに加え、訓練招集される際にもその都度兼業許可を得ている場合がありますが、災害等の際に予備自衛官等が招集される場合においては、その許可の手続は迅速に行われることが必要です。
さらに、訓練等で招集される際の職務専念義務の免除は兼業の許可権者である所轄庁の長等の判断に委ねられており、かつ、国家公務員については、職務専念義務を免除され勤務時間を割いて訓練等の招集に応じた場合、その分の本務の給与は減額をされております。
予備自衛官等の継続的かつ安定的な確保に資するためには、国家公務員等である予備自衛官等が招集に応じやすい環境を整備し、また、国の責務として、広く国民の皆様に予備自衛官等の職務の重要性について御関心と御理解を深めていただけるよう努めることが必要であると考え、今般の立法措置を講じたものでございます。
○田村(智)委員 任命権者の許可という、任命権者の権限に関わるものを免除するんですよ。ちょっと、この法案の一番の内容のところでこんな答弁が返ってくるとは、大臣から、驚きとしか言いようがないんですね。
ちょっと先に進みますけれども、本当に驚いてしまうんですけれども。公務の職場は今も深刻な人員不足に直面をしています。地方公務員も、国の合理化の旗振りによって、一九九四年の約三百二十八万人から約二百八十一万人にまで減少しています。総務省の調査では、時間外勤務、月四十五時間を超える職員数約五十九万七千人、そのうち約三万五千人は百時間を超えている。国家公務員も同じで、人事院の調査で、四十五府省等のうち三十七が恒常的な人員不足が生じているというふうに回答しています。
だから、私は、自治体との協議もなく、任命権者の許可も必要なく公務員である予備自衛官を招集するということを決めてしまうというのは、これは、現場からすれば、住民の暮らしや安全を日常的に守る公務、これを軽んじることになるんじゃないのかと。慢性的な人員不足を全く考慮していないということになってしまうのではないのかと。全国知事会とか市長会とか町村会とか、そういうところとの協議や理解を得るということも必要だったんじゃないのかということをお聞きしているんですよ。
○小泉国務大臣 なので、これは前提が先生とはちょっと違うというふうに申し上げているのは、今の先生の御説明を聞いていると、自治体の例えば地方公務員の方が働いていて、その方は自衛隊の予備自衛官等制度に参加していないのに、何かあったら招集です、まるでそういったニュアンスで話をしているように聞こえますが。
そもそも、公務員の皆さんは自ら志願をして予備自衛官等の制度に参加をしている方々で、かつ、先ほど谷先生の質問にもお答えさせていただきましたけれども、人材が物すごく枯渇をしていて、一人で土木の部門にいらっしゃる方とか、一人で複数の部局をかけ持ちしている地方の自治体があることは存じ上げております。仮に、その方が予備自衛官等の制度に参加をしている方で、災害の招集があった場合とかにおいても、地本などが本来の役所の業務に支障が出ないような調整を行った上で可否を判断をすると申し上げているとおりであります。
○田村(智)委員 私も、予備自衛官ではない公務員を招集する法案だなどと一言も言っていないんですよ。自衛隊を退職されて公務員になった、その方の本務は公務員である、だから、任命権者の命令に従って公務を行うのが予備自衛官の公務員なんですよ。それを任命権者の許可も必要なくするというから、それをなぜ全国知事会とかそういうところと調整しなかったのかと聞いているんですよ。大臣が私の質問を全く誤解されている。
そして、今、調整を行うと言われた。その調整というのはどうやって行うかといえば、本人が職場の上司に確認をして許可を得るという、それはこれまでやってきたことじゃないですか。今後も調整をするというのならば、何もこの法案で特例をするということの必要性もないというふうに私は思いますよ、調整をするというんだったら。
確認しますけれども、本人との間で事前に調整をするということです。そうすると、先ほども言ったとおり、本当に人手不足、とりわけ災害のときなどは、本当に人手が公務の職場で不足しているんですよ、能登でも。能登市の職員というのは五百十一人ですけれども、合併などで本当に人数を減らされちゃった。合併前、九四年には七百七十九人いたのが、もう激減状態なんですよ。最大月三百時間を超える残業という事態にまでなってしまって、復旧復興が遅れとなっている原因にもなってしまっている。だから、自治体からも派遣されている、送り出した側の自治体も相当な人手不足で苦しんでおられるということがあるんですよ。
そうすると、こういう本務での非常に忙しい状況にあるというときに、招集されました、そのときには、本務上の理由でその招集の義務に応えられないと、拒否をするということはあり得るんでしょうか。
○小泉国務大臣 まず、能登半島で地震があって、そこで本当に、自治体の皆さんが、罹災証明書の発行ですとか様々なことで大変なときに、そこで、仮に、能登やまた珠洲や輪島とか、ああいった地域の自治体で、私も行きましたけれども、そこで予備自衛官等の方が現場の役所にいて、その役所の仕事が大変なときに、能登の災害派遣でその方を予備自衛官として招集をするというのは、現実的に考えて、そういうことは私は余り、ちょっと現実性を帯びた仮定ではないと思いますので、そこも含めて、最終的には任命権者と調整をさせていただくということを申し上げております。
先生にも、調整をするということがこの法律のたてつけになっていることは今御理解をいただいていると思いますので、そういった御心配は当たらないというふうに考えます。
○田村(智)委員 だから、調整をするというんだったら、任命権者の権限を何も取り上げることはないということなんですよ。だって、免除しちゃうんですもの。専念義務を免除しちゃうわけですから。現行のままでいいと思いますよ、私は、それは強調しておきたいと思います。
それから、本務が非常に忙しいということを理由にして招集義務に応じないということは、法律上認められていないんですよね。心身の状況が非常に悪い状態、あるいは自分が本当に災害に遭ってしまっている状況、こういうときというふうに極めて限定的にしか招集義務の免除というのはないわけですよ。そういう答弁をしていただきたかったんですけれども、法律に即して。答弁がなかったので私の方から答えさせていただきました。
もう一点。
元々は、予備自衛官、もっと増やしていきたいということももって理解を広げていくんだということがこれまでの議論の中でありました。広報啓発、これを進めるということになると思います。そうすると、地方自治体というのは、この広報啓発への協力を求められることになると思います。
その中で、冒頭、自民党の議員から防衛省の方に、防衛省の職員も予備自衛官、これは補でしょうね、予備自衛官にはすぐには応募なんかできないわけですから、予備自衛官補に応募することを期待するかのような発言がありましたが、こういうことが醸成されることを私は恐れるんですよ。あくまで志願であると。あくまで志願であると。
昨年六月、総務省の通知文書では、兼業はあくまでも職員の自発的な活動であり、職員の意に反した動員的な運用であってはならないと述べています。予備自衛官等への応募、これは特に予備自衛官補がかかってくると思います。あくまでも職員の自由な意思に基づくものであって、上司が応募を促すような行為というのはあってはならないというふうに考えますが、そこを明確にお答えください。
○小泉国務大臣 それはそのとおりです。本人の意思に反して予備自衛官等に採用することはありません。
一方で、これから、予備自衛官補、この充足率も、予備自衛官も即応予備自も上げていかなければいけないという中で、その周知、広報に我々も力を尽くしますし、協力していただく方に対して、協力の依頼、こういったことなどについてはもちろん御理解をいただきたいと思います。
○田村(智)委員 もう一点、お聞きします。
予備自衛官や即応予備自衛官は、ふだんは社会人や学生として生活しながら、防衛出動が下令されたときには常備自衛官を補完するために招集されます。防衛招集命令に正当な理由がなく応じなかった場合は、自衛隊法百十九条により、三年以下の拘禁刑が科されることとなります。
この防衛出動は、二〇一五年までは武力攻撃事態、つまり日本が武力攻撃を受けた場合に下令されるものでしたが、安保法制の成立以降は集団的自衛権を行使する存立危機事態でも下令されることとなりました。存立危機事態は、日本が武力攻撃を受けていないにもかかわらず、他国の紛争に介入した米軍を支援するために武力を行使することを可能としています。予備自衛官や即応予備自衛官が自らの思想、信条に基づいて、存立危機事態での防衛招集命令、これに応じなかった場合、これは正当な理由に当たるんでしょうか。
○小泉国務大臣 先生が御指摘のような仮定の質問にお答えすることは困難でありますが、その上で、一般論として申し上げれば、招集命令を受け、招集に応じなかった理由が正当な理由に当たるか否かは、そのときの個々の状況に応じ、個別に判断されるものと考えております。
○田村(智)委員 終わりますが、ちょっと、一つ目の質問から大変驚きました。これは公務員制度に関わる法案なんですよ。任命権者の権限に関わる法案だという認識がないままこの法案の審議が行われたということは驚きだということは述べて、質問を終わります。
○西村委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
―――――――――――――
○西村委員長 これより討論に入ります。
討論の申出がありますので、これを許します。田村智子君。
○田村(智)委員 私は、日本共産党を代表し、予備自衛官等兼業特例法案に反対の討論を行います。
本法案は、国家公務員や地方公務員が予備自衛官等を兼業する場合に、職務専念義務を免除し、任命権者等の許可なく招集に応ずることを可能にするなどの特例を設け、予備自衛官等への任用を拡大しようというものです。
そもそも国家公務員法や地方公務員法は、平和憲法の下で制定され、全ての職員が全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、職務の遂行に全力を挙げて専念することを規定しています。公務労働者は、住民の命と安全、暮らしを守ることを本務としており、総務省の公務員の兼業に関する通知でも、当然本務に支障のないことが大前提とされています。
予備自衛官のみ特例で任命権者の許可を不要とすることは、憲法が規定する公務の上に予備自衛官としての任務を置き、国家による下令に事実上自治体を従わせるものと言わなければなりません。
しかも、今公務の現場では、行政需要を無視した定員削減が進められ、人員不足が常態化しています。とりわけ、災害対応では復旧復興の遅れをもたらす要因ともなっています。任命権者等の許可なく招集に応じることになれば、現場に混乱をもたらし、残された職員の業務量を更に増加させ、公務公共サービスの低下を招きかねません。
こうした公務職場の実態を踏まえず、全国知事会を始めとする地方団体や労働組合との協議もなく、公務員制度への特例を上から押しつけるやり方も重大です。
また、予備自衛官等の職務の重要性に関する国の広報活動などにより、国策への協力は当然との意識が醸成され、個々の職員に予備自衛官補等への応募を促す組織的圧力がかかることも危惧されます。公務労働者の思想、信条、職業選択の自由を脅かすことは許されません。
予備自衛官等は、二〇一五年の安保法制により、日本が武力攻撃を受けていない存立危機事態においても防衛招集命令が下令されます。
アメリカの無法な戦争に国民を動員する体制づくりは断じて容認できないことを申し上げ、討論を終わります。
○西村委員長 これにて討論は終局いたしました。
―――――――――――――
○西村委員長 これより採決に入ります。
内閣提出、予備自衛官等の職務の円滑な遂行を図るための国家公務員及び地方公務員の兼業の特例に関する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○西村委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
お諮りいたします。
ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
〔報告書は附録に掲載〕
―――――――――――――
○西村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時三十三分散会

