第5号 令和8年4月21日(火曜日)
令和八年四月二十一日(火曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 宮路 拓馬君
理事 五十嵐 清君 理事 石原 正敬君
理事 大岡 敏孝君 理事 勝俣 孝明君
理事 西野 太亮君 理事 輿水 恵一君
理事 池下 卓君 理事 向山 好一君
浅田眞澄美君 稲葉 大輔君
井原 隆君 長田紘一郎君
小寺 裕雄君 今 洋佑君
佐藤 主迪君 世古万美子君
俵田 祐児君 土屋 品子君
とかしきなおみ君 長野 春信君
東田 淳平君 丸田康一郎君
村木 汀君 森下 千里君
金子 恵美君 西園 勝秀君
柏倉 祐司君 鍋島 勢理君
島村かおる君 緒方林太郎君
渡辺真太朗君
…………………………………
環境大臣 石原 宏高君
環境副大臣 辻 清人君
経済産業大臣政務官 越智 俊之君
環境大臣政務官 森下 千里君
環境大臣政務官 友納 理緒君
政府参考人
(資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長) 小林 大和君
政府参考人
(環境省大臣官房地域脱炭素推進審議官兼環境再生・資源循環局太陽光パネルリサイクル制度グループ長) 中尾 豊君
政府参考人
(環境省地球環境局長) 関谷 毅史君
政府参考人
(環境省環境再生・資源循環局長) 角倉 一郎君
環境委員会専門員 鈴木 努君
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委員の異動
四月二十一日
辞任 補欠選任
衛藤 博昭君 浅田眞澄美君
中川こういち君 稲葉 大輔君
丸尾なつ子君 佐藤 主迪君
丸田康一郎君 東田 淳平君
同日
辞任 補欠選任
浅田眞澄美君 衛藤 博昭君
稲葉 大輔君 中川こういち君
佐藤 主迪君 村木 汀君
東田 淳平君 丸田康一郎君
同日
辞任 補欠選任
村木 汀君 丸尾なつ子君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案(内閣提出第四九号)
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○宮路委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案を議題といたします。
この際、お諮りいたします。
本案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長小林大和君外三名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮路委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○宮路委員長 これより質疑に入ります。
質疑の申出がありますので、順次これを許します。大岡敏孝君。
○大岡委員 自由民主党、滋賀一区の大岡敏孝でございます。
それでは、今日から、太陽電池再資源化法、ソーラーパネルのリサイクル法、これの審議に入らせていただきたいと思います。
まず、今回の法律に至る背景が、このまま放っておけば二〇三〇年代後半には年間五十万トンもの太陽電池が廃棄される。これが埋め立てられると最終処分場を圧迫するということが第一に挙げられております。
それでは、この法律によりまして、日本の最終処分場はどの程度延命されるのか、教えていただきたいと思います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
環境省の調査では、二〇二三年度の産業廃棄物の最終処分量は約八百七十五万トンであり、二〇二四年四月現在、最終処分場の残余年数は約二十年となっているところでございます。
太陽光パネルの排出量は二〇三〇年代後半以降に顕著に増加し、委員御指摘のとおり、最大年間五十万トン程度に達する見込みでございます。
太陽光パネル以外の産業廃棄物の排出量の増減及び最終処分場の新設の有無などによりまして残余年数は変動することから、本法律案の施行によって日本全体の最終処分場の残余年数が具体的にどの程度延びるかを申し上げることは難しいところでございますけれども、約五十万トンが全て埋立処分された場合、二〇二三年度の産業廃棄物の最終処分量の約五%に相当することから、リサイクルによる処分量削減、そして最終処分場の延命に一定の効果はあると考えております。
○大岡委員 最大五%ということなので大きな規模ではないと思いますけれども、それでも当然やらなければいけないということですので、私も、これはしっかりと進めていくべきだと思っています。
次に、この法律案では、多量の事業用太陽電池の廃棄者には再資源化を義務づけるということなんですが、この多量とする基準をどのように考えているのか、教えていただきたいと思います。
○友納大臣政務官 御質問にお答えいたします。
本法律案では、多量事業用太陽電池廃棄者は、事業用太陽電池廃棄者であって、廃棄をしようとする事業用の太陽電池の重量が政令で定める要件に該当するものと規定しております。
政令で定める裾切りの要件につきましては、太陽電池の排出総量に占める対象者の排出量の割合や、届出対象者数の見込み等も勘案して検討することを想定しております。
具体的には、メガソーラーに相当する規模の太陽光パネルが事業終了に伴い一度に廃棄される場合については対象に含めることを視野に、法案成立後に、審議会での議論や関係者の意見を伺いながら検討していくことと考えております。
○大岡委員 極めて答弁が曖昧なので分かりにくいんですけれども、メガソーラーは義務づけるのかということについてはどうですか。メガソーラー、つまり千キロワット以上はもう義務づける、これを言わないと事業者だって準備はできないし、結局このリサイクル法が意味がないと思われてしまったら、何の意味もないわけですよね。順次拡大するけれども、最低でもメガソーラーを入れるということは答弁できないんでしょうか。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど政務官から御答弁させていただいたところでございますけれども、政令で定める裾切りの要件、これにつきましては、法案の成立後に、審議会での議論や関係者の意見を伺いながら検討していくこととしてございます。
その際、メガソーラーに相当する規模の太陽光パネルが事業終了に伴い一度に廃棄される場合については対象に含めることを視野に検討してまいりたいと考えております。
○大岡委員 大変分かりにくい答弁ですけれども、視野にという言葉を信じて、やりたいと思います。
これはでも大事なポイントで、実際にこのメガソーラーが規制の対象にならないのであれば、一体この法律の効果は何なんだということになりますから、ここはしっかりと答弁をしていただきたいと思います。まして与党質疑なので、与党質疑ではっきりした答弁ができないということは一体何なんだということになりますから、信じて、やりますけれども、やはりそこはしっかりと答弁をしていただきたいと思います。
次に、FIT制度についてお尋ねをしたいと思います。
FIT制度で既にリサイクル費用を組み込んでおりますけれども、FIT事業者にはリサイクル費用分を積み立てるということを義務づけておりますが、これは埋立てを前提とした費用を積み立てさせているはずですね。当然、この法律は、FIT事業者などは、大規模事業者に先ほどの基準で相当すれば、今後はリサイクルすることになる。つまり、差額をしっかりちゃんと積み立てさせるのが筋だと思いますが、経産省としてどのように考えているのか、教えていただきたいと思います。
○越智大臣政務官 お答えいたします。
FIT、FIP制度においては、再エネ電気の供給が効率的に実施される場合に通常要する費用を基礎に買取り価格等を決定し、認定事業者に対して支援を行っているところでございます。
廃棄等の費用積立制度でございますが、こちらは、太陽光発電設備の適切な廃棄等の確保に向け、FIT、FIP制度による支援額に含まれる廃棄等に通常要する費用の水準について、事業実施期間中に積立てを求めるものでございます。
この廃棄等に通常要する費用についてですが、廃棄物となった太陽光パネルを適正に埋立処分をすることも許容されている中で、埋立処分費用に比べて高額となるリサイクル費用までは含まれておりません。
この現状の中で、事後的にリサイクル費用まで含めて積立てを求めることについては、事業者の予見性に大きな影響を生じるおそれがあるため、リサイクルを実施することの必要性や、事業者に与える制約の程度を踏まえた慎重な検討を要するものであると考えております。
○大岡委員 このFIT制度は、元々、民主党政権で導入されて、そしてその後、自民党・公明党連立政権で数度の見直しをしているわけですね。つまり、いろいろな問題が見つかったから、その都度見直して、これまでやってきたんです。
ここに来て、当然、このソーラーパネルのリサイクルが大きく問題となって、環境省だって苦労して、二年越し、三年越しでようやくこのリサイクル法を形にしたわけじゃないですか。これを形にしたのに、結局、FIT制度をはね返せないということになってしまったら、私はこれは何の意味もなくなっちゃうと思うんですよね。
それは一つには、基準が曖昧だというのもあります。先ほどの答弁で、極めて曖昧な答弁をするから、基準が曖昧だからFIT制度をはね返せないというのもありますので、この辺りでも本来は、もう既に太陽光パネルによって国民負担が増大していることも、野党の先生方からも指摘されている、自然環境が破壊されていっていることも野党の先生方からも指摘されている、そこでようやくここに来たのに肝腎のFITは埋立費用しか積み立てないということであれば、これはやはり不十分なことになってしまわないですか。もう一度答弁をお願いします。
○小林政府参考人 お答え申し上げます。
今後、認定されるFIT、FIP事業について、どの程度までリサイクル費用の積立てを求めていくかということでございますけれども、もし、御指摘のように、費用を積み立てる、リサイクル費用を通常要する費用に含めて支援額を決定するということを、失礼しました、もし、リサイクル費用を積み立てるという場合は、支援額を決定する際にもリサイクル費用を通常要する費用に含めて入れるかということを併せて検討することとなると考えます。
もし、そうした場合には、国民負担の増大にもつながるおそれがあることから、リサイクルをどの程度まで実施するかというような必要性の議論を踏まえた総合的な検討を要するものと考えてございます。
○大岡委員 国民負担の増大にならないようにやればいいんです。何でもかんでも国民負担でやろうとするからおかしくなるのであって、もう法律で事業者に義務づける以上は、国民負担にならずに事業者負担でもって、ほかの太陽光パネルだってそうなんですから、事業者負担でもってやるべきだと思います。この辺りを本当にしっかりと答弁していただかないと、心配している国民は多いので、ちょっと今日は時間がないので詰め切れないんですけれども、私はちゃんと通告しているわけですから、しっかりと答えていただきたいと思います。
次の質問に入りたいと思います。まとめて質問します。
当然、太陽電池、ソーラーパネルというのは、ぼろぼろになっても一定程度発電し続けるわけですね。朽ち果てた太陽電池ほど危ないものはなくて、当然ショートの危険がある。そうすると、山火事や住宅火災のリスクになります。したがって、これはまだ生きていますと言われてしまうと処分にならないので、一定程度性能が落ちた場合には、もうこれはごみです、処分してくださいと認定する仕組みをつくらないといけないと思いますが、その点についてどう考えるのか。
それと、現在、災害のときに大量の災害廃棄物としてのソーラーパネルが出てきています。これは当然、市町村あるいは県が処分するものである以上、全量リサイクルに回すべきだと思いますが、この点について。この二問、どのように考えているのか教えていただきたいと思います。
○中尾政府参考人 まず最初の御質問、古い太陽光パネルの取扱いについてということでございますけれども、使用中の太陽光発電設備、これにつきましては、電気事業法上の電気工作物に当たるということで、人体に危害を及ぼさないように措置するということなどの技術基準に適合することを義務づけているところでございます。
なお、廃棄物に該当するかの判断についてでございますけれども、使用後に太陽光パネルが廃棄物に該当するかを判断する際には、廃棄物処理行政を担う地方公共団体において判断するということになりまして、その基準といたしましては、基準といいますか、そのときに勘案すべき事項といたしましては、物の性状、排出の状況、通常の取扱い形態、取引価値の有無、占有者の意思などを総合的に勘案するということになっているところでございますけれども、国としても、地方公共団体と連携いたしまして、廃棄物該当性の判断に資するよう、実例等を整理するための検討を進めてまいりたいと考えてございます。
続きまして、災害時の対応ということでございます。
環境省が定めた災害廃棄物対策指針では、災害廃棄物を再資源化することは、最終処分量を減少させ、その結果として最終処分場の延命化につながり、処理期間の短縮などに有効であるということを明記しているところでございます。
特に、太陽光発電設備については、その指針の技術資料におきまして、アルミフレーム等の有用資源が含まれていることなども踏まえ、可能な限り分別保管するということを求めているところでございます。
また、これとは別に、環境省におきまして、太陽光発電設備のリサイクル等の推進に向けたガイドライン、こちらにおきましても、被災太陽光発電設備の解体、撤去の留意点などを定めてございますけれども、こちらにおいても、リユースの可否判断を実施すること、可能な限り分別することなどを定めているところでございます。
この法律案の施行に向けて、リサイクルガイドラインについても必要な見直しを検討いたしまして、災害廃棄物となった太陽光パネルにつきまして、可能な限りリサイクルを推進してまいりたいと思います。
なお、全て原則リサイクルに回すことはできないかということについてもお尋ねがございましたけれども、災害時には、例えば汚泥などで破損、汚損が激しい場合ということもございますので、リサイクル業者において処理が困難な場合も考えられます。このため、可能な限りリサイクルを推進するということで進めていきたいと考えております。
○大岡委員 ちょっと時間がないので二つ要望しておきます。これはまだまだ抜け穴があると思います。例えば、千キロワット、メガソーラーを規制したとして、分筆して処分したらどうなるのかとか、あるいは、最終的に外国人に譲渡されて、外国人が出国してしまって後追いできないときに、本当に市町村はしっかり行政代執行できるのかとか、こうした穴を施行までの間にしっかりと埋める努力をしていただきたいということをしっかりと注文をつけておきたいと思います。
最後にお尋ねします。
このリサイクルに当たって、ガラスのリサイクルが一番の問題だとされています。我が国には現在、特定の国名は言いませんけれども、外国製のソーラーパネルがたくさんある。その中にはヒ素などの毒素が含まれているガラスが多量にあります。これは本当にリサイクルできるんでしょうか。現在の我が国のリサイクルのライン、ガラス瓶あるいは家庭用のガラスに再生させているこのリサイクルラインにしっかりと乗せられるのかどうか、この対応をどのように考えているのか教えていただきたいと思います。
○宮路委員長 中尾グループ長、答弁は簡潔に願います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
太陽光パネルのガラスには、御指摘のように、ヒ素、そのほかアンチモンが含まれる場合があると認識してございます。
ヒ素については、一部のガラスに含まれているということで、こうしたものにつきましては、含まれる濃度にもよりますけれども、用途が限られるということも認識しているところでございます。
他方で、アンチモンにつきましては、再生ガラスに色がつく課題もあると認識してございます。この課題の解決に向けましては、大手ガラスメーカーでは、太陽光パネルのガラスから板ガラスへリサイクルするために、アンチモンの発色防止技術の研究開発を行っているところでございます。こうした技術につきまして、環境省でも研究開発の支援を開始したところでございます。
こうした取組を引き続き進めまして、太陽光パネルのガラスのリサイクルを適切に進めてまいりたいと考えております。
○大岡委員 積み残しの課題をしっかりやることを強く要望して終わります。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、輿水恵一君。
○輿水委員 おはようございます。中道改革連合の輿水恵一でございます。
それでは、太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案につきまして質問をさせていただきます。
現在、太陽光発電は、今や我が国の再生可能エネルギーの中核を担う主力電源であります。第七次エネルギー基本計画の議論では、二〇四〇年度における太陽光の比率、二〇二三年度の九・八%から、二三から二九%へと大きく拡大する見通しが示されているところでございます。
しかし他方で、日本は平地での設置余地に限界があり、今後は、単に件数を増やすという発想ではなく、屋根置きの拡大とか次世代型太陽電池の導入、さらに系統制約への対応、さらには地域との共生をどのように実現をしていくのか、導入拡大の成否を左右する局面に入っていると思います。
まず、私は、太陽光パネルの再資源化等の議論に先立ちまして、今後、我が国のエネルギー政策の全体の中で、太陽光発電をどのように位置づけ、どのような姿勢で拡大しようとしているのか、その大きな方向性について、エネルギー基本計画における太陽光発電の今後の計画、これを経済産業省にまずお伺いいたします。
○小林政府参考人 お答えいたします。
御指摘の太陽光発電でございますけれども、第七次エネルギー基本計画では、再生可能エネルギーについて、エネルギー政策の原則であるSプラススリーEを大前提に、主力電源化を徹底し、地域との共生と国民負担の抑制を図りながら導入拡大を進めることとしております。
また、二〇四〇年度におけるエネルギー需給見通しにおいては、再エネ比率は四から五割程度、そのうち太陽光発電は二三から二九%程度と見通されているところでございます。
引き続き、地域との共生と国民負担の抑制を図りながら、太陽光発電も含めた再生可能エネルギーの導入拡大を進めていく考えでございます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
まさに、九・八から、二三から二九と大幅に拡大をしていく、そういったことでございますけれども、次に、その計画を実現するための具体策についても伺いたいと思います。
今の太陽光政策は、従来のような、先ほども申し上げましたように、地上設置型を中心にした拡大から、適地制約や地域トラブルも踏まえた、より選択的で質を重んじた導入へと転換をしていく必要があると思うわけでございます。
実際、資源エネルギー庁では、事業用太陽光の地上設置については、二〇二七年度以降は原則としてFIT、FIP制度の新規支援対象外として、他方で、屋根への設置型などにつきまして、初期投資支援スキームを講じる方向が示されていると伺っております。これは、今後の導入拡大が、量というその問題だけではなく、どこにどのように設置をするかという政策段階に入っていることを意味するものだと考えております。
そこで、主力電源と先ほど申し上げましたが、太陽光発電の増設への取組の現状と今後について経済産業省にお伺いいたします。
○小林政府参考人 お答えいたします。
先ほども申し上げたとおり、太陽光発電、この先、主力電源化を徹底し、導入拡大を進めるということでございますが、委員御指摘のとおり、地域との共生というのは大前提でございます。また、国民負担の抑制を図りながらということも重要な点でございます。
この中で、太陽光発電の更なる導入拡大に当たっては、建築物の屋根や壁面の有効活用が極めて重要であると考えてございます。また、その観点からも、次世代型の太陽電池であるペロブスカイト太陽電池、これは薄型、軽量というようなことも期待されるものでございまして、この開発、社会実装を進めることで、これまで必ずしも十分に活用されてこなかった屋根、壁面等の有効活用も図られるものと考えてございます。
こうしたことを進めながら、引き続き、太陽光発電を含めた再生可能エネルギーの導入拡大を進めていきたいと考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
今後は、様々な形で、着実に太陽光パネルの導入、進められていくということでございます。
そして、その上でまさに避けて通れないのが、将来大量に発生する使用済太陽光パネルへの対応でございます。
環境省は、二〇三〇年代後半以降、使用済太陽光パネルの排出量が顕著に増加し、年間最大五十万トン程度に達すると見込んでいると伺っております。これは、もはや個別事業者の処理の努力だけではなく、本当に回収、運搬、再資源化、またその費用の確保まで含めた全国的な制度設計が必要になってきている、そういった段階であると思います。
そこで、まず制度論の前提として、どのような工程で使用済みパネルが回収され、どのような資源として再生されるのか、その実態を確認させていただきたいと思います。
本制度では、太陽光パネルの重量の約六割を占めるガラスの資源循環がとりわけ重要であると言われておりますが、併せて、アルミ、銅、銀、シリコン等の回収、再資源化の高度化も課題となっていると思います。単なる破砕処理ではなく、どこまで高品質な資源循環につなげられるのかが問われています。
そこで、太陽光パネルのリサイクルにおける回収から再生までの工程と、再生資源の用途等について環境省に伺います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
太陽光パネルのリサイクルの工程ということでお尋ねがございました。
太陽光パネルにつきましては、アルミフレームが周囲にございますので、まずこれを取り外すということになります。
その次に、ガラスと発電面、ここが強固に接着されてございまして、封止されているということでございますので、ここを分離するということが必要になってまいります。
この分離ができます場合には、ガラスについてはガラスとして利用する、発電面については精錬事業者に持っていきまして銀を回収するということになります。銅は、銅線などを回収することができるということになります。
そして、お尋ねの、ガラスについて、御指摘のとおり重量の約六割を占めているということでございまして、この用途の拡大ということが必要になってまいります。グラスウールですとか路盤材ということに使用することはできますけれども、これらの用途につきましては、まだ、これから、需要が限られているということがございますので、板ガラスなどに需要を拡大していくということが必要になってまいります。
現在、幾つかの地域におきましては、既に、行政や発電事業者、収集運搬事業者、リサイクル事業者、さらには再生材の需要先であるガラスメーカーを含めましてコンソーシアム等が設けられまして、費用効率的なリサイクルの実施に向けた、これは、リサイクル施設における処理費用のみならず、収集運搬の費用も含めてどのようにコストを低減していくことができるかという実務的な検討が始まっているところでございまして、その際に、どの地域にリサイクル施設を立地するのがよいのかといったことについても検討が行われているということで承知してございます。
○輿水委員 どうもありがとうございます。
まさに、リサイクルの工程、太陽光パネルを廃棄の事業者に渡した後のリサイクル。まさに、アルミとガラスの部分を分けて、アルミをまず活用して、残りの部分を破砕してというやり方もあるけれども、アルミを分けて、残りの部分のところをガラスとまたそれ以外の部分に分けて、更にそこを細分化してリサイクルするとか、リサイクルの中にもレベルもいろいろあるのかな、そんな中でどう丁寧にそれを実現していくかが今後の課題になるのかなというふうに考えております。
そして、まず、そんな中でも、今回、環境省さんに一番確認したいのは、最大五十万トン、この五十万トンの太陽光パネルの廃棄物、これをどこまで減らしていけるのか、こういったものも一つの課題であるわけでございます。埋立中心の処理を資源循環に乗せて、最終処分場への負荷をどこまで軽減をしていくのか、また、今後の政策は、先ほど申し上げましたとおり、単なる処理ではなく、最終処分量の抑制と資源循環の両立をどう実現していくのか、このことが重要であると思います。
そこで、二〇三〇年代の使用済太陽光パネルの排出量が最大五十万トンとされ、これは自動車や家電リサイクル対象品と同等の規模というように伺っておりますが、まず最初に、廃棄物の削減効果の見込みについてどのように考えているのか、お聞かせください。
○中尾政府参考人 委員御指摘のとおり、太陽光パネルの排出量は、二〇三〇年代後半以降に顕著に増加いたしまして、最大年間五十万トン程度に達する見込みでございます。
先ほども大岡委員からの御質問にお答えいたしましたけれども、約五十万トンが全て埋立処分された場合には、二〇二三年度の産業廃棄物の最終処分量の約五%に相当するということで、最終処分量の残余容量を圧迫し、廃棄物処理全体に支障が生ずるおそれがあると考えてございます。
使用済太陽光パネルは、先ほど御説明させていただきましたとおり、アルミ、ガラス、セルを分離してリサイクルすることができるということでございまして、リサイクルをすることによりまして、重量比で申し上げますと九五%程度までリサイクル可能ということになります。廃棄物の最終処分量が大幅に削減できると考えております。
○輿水委員 五十万トン、九五%までリサイクルに回せるということで、相当、最終処分場の負荷は軽減をされるものと思います。
そして、ここで、リサイクルを推進するに当たっては、その工程自体の環境負荷も冷静に見なければならないと思っております。収集運搬や、中間処理に伴うエネルギー消費、破砕や分類工程での環境への負荷がある一方、埋立回避による最終処分場の負荷の軽減、資源採取の抑制、また、再生材の利用による環境負荷の低減といった効果もあるということでございますが、重要なのは、リサイクルか埋立てかの単純比較ではなく、ライフサイクル全体でどちらが持続可能かという点にあるかと思います。
そこで、太陽光パネルのリサイクル工程における環境への負荷と、リサイクルの地球環境保全への効果について、環境省に伺います。
○中尾政府参考人 御指摘のとおり、使用済太陽光パネルの処分方法の選択に当たりましては、様々な環境への負荷も踏まえて決定されることが望ましいと考えてございます。
埋立処分を行う場合とリサイクルを行う場合の環境への負荷につきましては、端的に総合的に評価いたしますと、リサイクルを行う場合の方が環境への負荷が低いものと考えられます。
まず、資源循環の観点からでございますけれども、使用済太陽光パネルの最終処分量は、資源を回収せず全量を埋め立てた場合には排出した量がそのまま最終処分量となりますけれども、太陽光パネルの専用リサイクル施設では約六〇から九五%分を再資源化することが可能でございますので、資源として有効利用でき、最終処分量はその分減少することになります。
また、CO2排出による環境負荷につきましてはライフサイクル全体を通じまして検討する必要があるかと思いますけれども、埋立処分を行い、これは、埋め立てた資源に相当する資源を新たに採掘して代替品を製造する場合と比較いたしますと、リサイクルを選択することでCO2排出量を約二割削減できるという試算がございます。これは太陽光パネルによる発電の効果は除いた効果として算出してございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
リサイクル、環境への負荷が相当低減できるということでございますので、これをしっかりと進めてまいりたい、また、いただきたいと思っております。
ここで、この際、現場で最大の壁になるのはやはりリサイクルの費用であると思います。環境省の事前評価書によりますと、全国的に見て、現時点ではリサイクル費用が一キロワット当たり八千円から一万二千円程度であるのに対して、埋立処分の費用は一キロワット当たり二千円程度からとされております。ここに大きな差があると整理をされているわけでございます。
他方で、再資源化施設が近距離に立地する地域や、中間処理事業者が埋立てとリサイクルをうまく組み合わせることでほぼ同額で設定している、そういった事例もあるわけでございますが、制度設計と処理体制整備次第でこの差が縮小し得ることも示されている。
そういった中で、まず伺います。目安として、実際、例えば、二トントラック一杯、そういうイメージで太陽光パネル二トン、すなわちトラック一台分の運搬、保管、中間手数料を含めた場合の再生処理と埋立処理の費用についてどのようになるのか、想定されるのか、環境省に伺います。
○中尾政府参考人 解体、撤去後におきまして太陽光パネルを廃棄する際に必要な費用につきましては、収集運搬費用と処分費用に分かれるということでございます。
このうち、収集運搬の費用につきましては、埋立処分とリサイクルのいずれを選ぶかにかかわらず生じるものでございますけれども、運搬距離ですとか運搬する車両の種類に応じてかなり費用が変わってくるということでございますので、一概にお答えすることが難しいところでございます。
処分費用につきましては、埋立処分を行う場合は一キロワット当たり二千円程度からとされまして、リサイクルを行う場合は一キロワット当たり八千円から一万二千円程度とされてございます。
二トントラック一台分の太陽光パネルの処理費用は、仮に、一枚当たり二百五十ワット、二十キログラムのパネルが百枚であると仮定した場合、埋立処分費用は五万円程度からとなりまして、リサイクル費用は二十万円から三十万円程度と見込まれるところでございます。
○輿水委員 ありがとうございます。
今、結構やはり費用には差がある、そんな中で重要なのは、事業者が環境に優しいから、正しいからだけで高い処理方法を選ぶというのはなかなか厳しいのかな、こういう現実に対しまして、経済合理性の面でもリサイクルを選びやすくするというか、そういった取組も必要ではないのかなと考えるわけでございますが。
そこで、太陽光パネルの埋立費用に比べてリサイクル費用が大きく上回る中で、事業者がリサイクルを選択するための経済的インセンティブ等も必要なのかと考えますが、環境省の見解を伺います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
現状、大手発電事業者におきましては、将来の廃棄に備え、できるだけ費用のかからないリサイクルの実現に向けて、既に収集運搬事業者やリサイクル事業者、ガラスメーカーなどと組んで検討を始めているところもあるところでございます。
国としても、収集運搬、保管、リサイクルの各段階で必要な支援を行い、取組を加速化させているところでございます。
こうした中で、本法律案に基づきましてリサイクル事業の認定制度を設け、できるだけ費用のかからないリサイクルを後押ししていきたいと考えてございます。多量に廃棄をする事業者に対しましては経済合理性を踏まえたリサイクルの実施に向けた取組を義務づけることと本法案ではしてございます。
また、太陽光発電事業者の約六割以上がリサイクルを検討していない状況におきまして、本法案によりまして、リサイクルされる量を増やし、施設の稼働率を上げることで、費用を低減できると考えております。
また、費用低減のための技術開発も重要でございまして、NEDOの事業におきまして、一定の稼働率などの仮定の下でありますれば、一キロワット当たり三千円以下となるリサイクル技術の開発も完了しているところでございます。
このように、リサイクル費用の低減余地は大きいと考えてございますので、これらの取組を引き続き行いまして、リサイクル費用の低減に向けて取り組むことで経済的なインセンティブに応える形にしていきたいと考えております。
○輿水委員 どうもありがとうございました。
まさにそのリサイクルがうまく進むように、どうやってその仕組みをつくるか、これからの大きな課題かと思いますが、しっかり進めていただきたいと思います。
以上で私からの質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、西園勝秀君。
○西園委員 中道改革連合の西園勝秀です。
本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。
輿水委員の質問に引き続き、質問させていただきます。早速質問に入らせていただきます。
この法案は、メガソーラーなど大量の事業用パネルを扱う事業者に対してのみ厳格な計画提出義務が課されていますが、その基準は、一度に大量に廃棄をすることに置かれております。このような制度設計の下では、事業者が規制や費用負担を回避するため、効率の低下したパネルから順次廃棄していく、いわゆる分割廃棄を行った場合、多量排出の規制対象から外れてしまうおそれがあるのではないでしょうか。
このような明白な抜け道に対して政府としてどのように対応していくのか、御見解をお聞かせください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
本法案の運用に当たっては、公正公平かつ適正な運用を図ることが重要であると考えてございます。御指摘のような、小規模に分割して廃棄をすることで事前届出の義務を免れることはあってはならないと考えてございます。
多量に太陽電池を廃棄しようとする者の太陽光パネルの排出の実態をこれからしっかりと調査した上で、例えば、総体として一度の廃棄と評価できる場合には届出義務の対象とするように、具体的な制度設計を検討してまいりたいと考えてございます。
○西園委員 ありがとうございます。
ちょっと若干まだ今曖昧な感じがしますので、しっかり制度設計をお願いいたします。
次に、発電事業を長く続ける前提として、パネルそのものの寿命について伺います。
太陽光パネルは一般的に二十年から三十年が寿命と言われていますが、時間の経過に伴い、発電効率がどのくらい落ちていくのでしょうか。例えば、設置した当初の発電効率を一〇〇とした場合、二十年後にはどの程度まで劣化すると想定されていますか。まだ十分に発電できるのであれば、安易な廃棄を止める十分な根拠になるはずです。技術的な見地からお答えいただければと存じます。
○小林政府参考人 お答えいたします。
太陽光パネルの経年劣化は、一般的にはパネルの設置環境やメンテナンス状況等にも左右されますことから、御質問に一概にお答えすることは少し難しい点がございますが、事業者の団体であります太陽光発電協会によりますと、一般的には太陽光パネルの耐用年数は二十から三十年程度とされており、また、年間〇・五%程度の劣化が蓄積し、二十五から三十年程度後には出力が八〇%以下になることもあるというふうに事業者側からはされているところでございます。
○西園委員 ありがとうございます。
今のお話ですと、二十年を経過しても、出力の大体八割は残るということでございますよね。これらを一律にもし廃棄して、粉砕してしまうというのは資源の観点からも極めて非効率だと思います。劣化の程度に応じて、修繕しながら継続利用する、あるいは他の場所で再使用、リユースするといった対応は可能なのではないかというふうに思います。
このように、使用可能なものを長く活用し、再使用を促進することで、将来的に集中が見込まれる廃棄のピークを後ろ倒しし、排出量の平準化を図ることもできます。この平準化はリサイクル施設の安定稼働の観点からも重要です。
廃棄のタイミングを適切に調整し、排出の平準化を図るべきと考えますが、政府の御見解をお聞かせ願います。
○中尾政府参考人 我が国では、二〇一二年の固定価格買取り制度の開始直後の三年間で太陽光発電の導入が急激に進んだことから、これらの太陽光発電で用いられていた太陽光パネルが寿命を迎えることで、排出のピークが発生することが見込まれるところでございます。
二〇三〇年代後半以降に見込まれる大量廃棄に向けましては、過不足なくリサイクル施設の処理体制を構築し、それを維持するためには、廃棄の平準化が非常に重要であると考えてございます。
委員御指摘の長期間の使用、リユースなどにつきましては、いずれも廃棄の平準化に資するものであると考えてございます。
このため、本法律案では、基本方針及び責務規定におきまして、太陽電池廃棄物とする太陽電池の量の抑制のための措置として、長期間の使用及びリユースの促進を位置づけ、事業用太陽電池廃棄者に対する判断基準におきましても、長期間の使用やリユースを行うことを定める。また、販売業者に対しましても、これらの取組に関する情報提供の努力義務を課しているところでございます。
これらの措置を通じまして、太陽光パネルの廃棄の平準化を図ってまいりたいと考えております。
○西園委員 ありがとうございます。本当にリユースが大変重要かと思います。
それで、民間投資を引き出すための環境整備としましては、もう一つ、やはりリユースの市場づくりというのも重要かと思います。排出量を抑制するためには、まだ十分に使えるパネルを安易に廃棄や埋立てに回させてはなりません。しかし、現状では、どれがリユースできて、どれが廃棄すべきという明確な基準がないため、使えるものまで捨てられてしまっております。
劣化状態に応じた中古パネルの性能評価や安全性の基準を国が明確に定め、リユースを積極的に推進する新たな仕組みづくりが必要ではないかと思いますが、政府の見解を伺います。
○中尾政府参考人 先ほども御回答させていただいたとおり、再利用可能な太陽光パネルをリユースすることは、排出量の抑制の観点からも重要でございます。
本法律案におきましても、リユースについては廃棄の抑制に係る措置といたしまして、基本方針、責務規定、事業用太陽電池廃棄者に対する判断基準、販売業者による措置などにおきまして、リユースを促進するための規定を置いているところでございます。
環境省では、これまで、適正なリユースを促進するため、発電事業者、解体、撤去事業者などに向けたガイドラインを策定いたしまして、関係者への周知を図るとともに、使用済太陽光パネルの性能診断機器の開発ですとか残存使用可能年数の評価手法の確立に向けた実証事業を実施してきたところでございます。
本法律案の基本方針及び判断基準を定めることに加えまして、ガイドラインの改定作業も進めまして、太陽光パネルを使用している者に対して、リユースの取組を促してまいりたいと考えております。
○西園委員 ありがとうございます。リユースを促していくということがまさに重要な柱だと私も思います。
では、次に、費用負担の在り方について質問をさせていただきます。
太陽光パネルは、いかに長期間使用したとしても、最終的には必ず廃棄の時期を迎えます。その際の費用をどのように確保するかが重要な課題です。
政府は、現行のFIT制度の下で廃棄費用の積立てが行われていると説明していますが、FIT制度終了後の期間や、そもそもFIT制度を利用していない新しい設備については廃棄費用を誰がどのように確保するのかが不明確です。また、設備が転売され、所有者が替わる中で、最終的な保有事業者に支払い能力がない場合には、不法投棄につながるおそれもあります。
こうした制度の適用外となるケースにおける費用負担の在り方について、どのような具体策を講じておられるのか、政府の御見解をお聞かせ願います。
○小林政府参考人 お答えいたします。
まず、廃棄物となった太陽光発電設備については、今御指摘のFIT、FIP制度の対象か否かにかかわらず、排出事業者に対して廃棄物処理法に基づき適正処理が義務づけられており、厳格に対応されることとなると承知をしてございます。
その上で、FIT、FIP制度においては、支援額の算定に当たり、再エネ電気の供給を効率的に実施する場合に通常要する費用を計上することとしておりますけれども、この中に廃棄等に通常要する費用が含まれている中で、事業期間中における支援の交付等の際に、源泉徴収的に積立てを求め、適切に廃棄等が実施された際に、当該積立額の取戻しを認めることとしているわけでございます。これは、支援制度の要件として、適切な廃棄等に係る地域の懸念への対応と事業者に与える事業制約の度合いとのバランスを踏まえ、措置しているものでございます。
一方で、御指摘の非FIT、非FIPの太陽光発電設備については、廃棄等の費用を含める形での政策的支援は行ってはいないわけでございまして、そうした中で、太陽光発電設備特有の放置の実態やそれが公益に与える影響、規制的措置を実施する場合に事業者に与える事業制約の度合い等に鑑みながら、慎重な検討を要するものと考えてございます。
御指摘の点も含め、引き続き対応の在り方を検討していきたいと考えてございます。
○西園委員 ありがとうございます。まさに、本当にこれが検討課題だと思います。
この費用の問題は、パネルだけにとどまりません。事業を完全に終わらせるためには、パネルを支えていた巨大な鉄の枠、架台や、地中深くに埋まったコンクリートの基礎なども全て撤去し、土地を元の状態に戻す必要がございます。これら周辺の構造物の撤去費用は、パネル単体のリサイクル費用以上に莫大な金額になる可能性がございます。
では、事業者はどこまで費用を負担する責任があるのでしょうか。土地の所有者と事業者が異なる場合、この莫大な撤去費用は最終的に誰が負担することになるのか、お答えいただければと存じます。
○小林政府参考人 お答え申し上げます。
まず、委員のお話にありました構造物の撤去における費用については、立地状況等により様々であることから、一概にお答えすることは困難でございますけれども、廃棄物となった設備について誰が義務を負うのかという御質問については、廃棄物処理法に基づいて、その排出者が適正処理の義務を負うこととなってございます。
この事業者において、構造物の撤去費用も含めて、当然に必要な廃棄等費用を確保することが必要であると考えてございます。
○西園委員 ありがとうございます。不法投棄にならないように、是非、詳細な制度の検討をお願いいたします。
このリサイクルと埋立処分の圧倒的なコスト差、分割廃棄による抜け穴、FIT対象外の処分費用の不足、架台の莫大な撤去費用など、現行案の枠組みだけでは余りにも多くの課題が残されていると思います。これらを放置すれば、最終的に資金力のない事業者がパネルや基礎をそのまま放置して逃げてしまうおそれがあります。その不法投棄のツケを国民や自治体に回さないために、例えば、公的な基金を用いた最後のセーフティーネットを含めた抜本的な費用負担の仕組みを検討し、構築すべきではないでしょうか。政府の御見解をお聞かせください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
太陽光パネルのリサイクルにつきまして費用と処理体制の課題がある中で、本法律案によりまして、大量廃棄時までにリサイクル費用と埋立処分費用との差額を可能な限り低減させ、放置されづらい環境を整備していきたいと考えてございます。
その上で、廃棄物となった太陽光パネルにつきましては、先ほど政府委員からも答弁がございましたように、廃棄物処理法に基づき排出事業者に適正処理が義務づけられているところでございます。都道府県と緊密に連携し、適正処理が徹底されるよう不法投棄対策に取り組んでまいりたいと考えてございます。
なお、不法投棄による生活環境保全上の支障の除去につきましては、廃棄物処理法に基づき原因者や排出事業者などに対して求めることとなりますけれども、資力不足によりまして支障除去の措置を講じないなどの場合は、やむを得ず都道府県等において行政代執行を行うこととなります。その費用の一部につきましては国と産業界からの拠出による基金から支援を行っているところでございます。
○西園委員 ありがとうございます。
大臣には最後に御質問いたしますのでちょっとお待ちください。もう一問だけさせてください。
メーカーの責任についてお伺いいたします。
今回の法案では、メーカーに対し、解体しやすいパネルの製造などいわゆる環境配慮設計を求めておりますが、その位置づけは努力義務にとどまっております。しかしながら、メーカーが真にコストを投じてリサイクルしやすい製品の開発に取り組むためには、将来的に廃棄段階における物理的、経済的責任の一部をメーカー自身が負担する拡大生産者責任、EPRの導入が不可欠ではないでしょうか。いわゆる造って売るだけにとどまる現行の仕組みをどのように見直していくお考えなのか、政府の見解をお聞かせください。
○小林政府参考人 お答えいたします。
まず、本法律案では、御指摘のとおり、製造業者等に対して直接的に廃棄の責任や費用負担を求めることはしてございませんけれども、省資源化やリサイクルしやすい設計の実施、含有物質情報の提供について努力義務を課すこととしてございます。その上で、資源有効利用促進法において太陽光パネルを対象製品に新たに指定をし、製造業者等に対して国が定める判断基準に基づく環境配慮設計等の取組を求めることも新たに検討しているところでございます。この法律では、判断基準に照らして取組が著しく不十分な場合には国が製造業者等に対して勧告、命令ができることとされております。
こうした一連の措置を通じて、製造業者等に対し一層の取組を促していきたいというふうに考えてございます。
○西園委員 御答弁ありがとうございます。
大臣、済みません、大変お待たせいたしました。最後の質問は大臣にお伺いしたいと思います。
今、ただいまこのやり取りを聞いていただいてお分かりになると思いますが、まさにこの現行の法案の枠組みだけでは将来の不法投棄のリスクを十分に抑止できず、また民間企業が安心してリサイクルに投資できる環境が整っているとは言い難いと考えます。政府が目指す本法案の目的を確実に達成するためには、長期間の使用と再使用の促進、費用負担の在り方の見直し、持続可能な再資源化体制の確立という、これまで議論してまいりました抜本的な課題について国として速やかに検討を進め必要な対策を講じていくという強い意思を附則等において明確に示すことが不可欠かと思いますが、大臣の御見解をお聞かせ願います。
○石原国務大臣 委員の御指摘のとおり三つのポイントがありますけれども、二つについてまずちょっと説明させていただきたいと思います。
長期間の使用やリユースの促進、そして太陽電池廃棄物の持続可能な再資源化実施体制の確立は、いずれも太陽光パネルの資源循環体制の構築に必要な要素であると思います。
このため、この法律案では、国が定める基本方針及び判断基準に基づき、太陽光パネルを使用している者に対して、長期間の使用、リユース及びリサイクルの推進に関する取組を促すこととしております。
また、リサイクル事業者の事業計画認定制度を設けて、できるだけ費用のかからないリサイクルを後押しすることとしております。
加えて、国としても、予算措置や、昨年施行した再資源化事業等高度化法による措置などにより、体制整備を図っていくところであります。
他方、費用負担の在り方ですけれども、製造者にも負担をというような意見も多々ありますけれども、現時点での埋立費用とリサイクル費用の差額が大きいのは事実でありますけれども、今後リサイクルの量が増えていくと、費用の低減が見込まれることから、現時点の差額を前提に費用負担の在り方を決めることは妥当性が少しないんじゃないかなというようなことはあります。
埋立費用は二千円で、FIT、FIPで積み立てているわけでありますけれども、今後、八千円から一万二千円というリサイクルの費用が、リサイクルの量が増えてくると減ってきますので、そうすると、そもそもリサイクルの負担の金額がどこなのかというのを決める妥当性がなかなか難しいのではないかというふうに思っているところであります。
まずは、リサイクルの需要拡大を図り、費用負担に取り組むために、本法律案において、多量に廃棄しようとする太陽光発電事業者等に対して、国が定める判断基準に基づくリサイクルの実施に向けた取組を義務づけることとしたところであります。
これらの取組を通じて、将来の大量廃棄に備え、社会全体のコスト抑制を図りながら、長期間の使用とリユースを促進するとともに、リサイクルの規制を段階的に強化して、持続可能なリサイクル体制を構築してまいりたいというふうに考えております。
○西園委員 ありがとうございます。終わらせていただきます。
○宮路委員長 次に、鍋島勢理君。
○鍋島委員 おはようございます。国民民主党の鍋島勢理です。
まず、昨日、三陸沖を震源として発生をいたしました地震で被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。
それでは、本日は新法の審議ということで、早速ではありますが、質問に入らせていただきます。
本法案の制定の背景にありますのは、これまで設置をされてきました太陽光パネル、二〇三〇年以降に廃棄量が増加し、廃棄物処理に影響を及ぼす可能性がある。そこで、廃棄量の抑制、再資源化による減量のために所要の措置を講じるものであると理解をしております。
こちら、太陽光発電を引き続き日本としては推進をされるということではありますけれども、温暖化政策の観点から、今後の太陽光発電の位置づけについてお伺いをいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
二〇五〇年のネットゼロの実現に向けて、環境への適切な配慮や地域との共生を大前提として、太陽光発電を始めとする再生エネルギーの導入拡大が必要であります。
こうした前提の下、太陽光発電は、二〇四〇年度のエネルギー需給の見通しにおいて、総発電電力量の二三%から二九%程度となる見通しを示しています。二〇二四年度においては、総発電量の約一〇%となっており、引き続き、経済産業省を始めとする関係省庁と連携して、導入拡大に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
環境省では、特に、地域共生や環境配慮に優れた、地方自治体が主導する地域共生型や、住宅、建築物等に配置する自家消費型の導入を促進してまいりたいというふうに考えております。
また、日本発の技術であるペロブスカイト太陽電池についても、早期の社会実装に向け、自治体や民間企業の導入を支援してまいりたいというふうに考えております。
○鍋島委員 ありがとうございました。
続いて、具体的な法案の中身についてお伺いをいたします。
まず、第一条の目的規定に「太陽電池の廃棄の抑制」というふうに記載がございます。こちら、本法案で実際何が達成できると期待されているのか、具体的に申しますと、廃棄量が抑制されたかどうかは施行後にKPIで測っていただけるものと思っておりますが、実際にどれだけの廃棄抑制効果を見込んでおられるのかをお伺いいたします。
○中尾政府参考人 本法律案におきましては、太陽電池の廃棄の抑制を推進するため、基本方針や事業用太陽電池廃棄者の判断基準におきまして、太陽電池の長期使用やリユースに関する事項について規定することとしてございます。
また、太陽電池の製造、輸入業者及び販売業者に対しましては、長期使用可能な太陽電池の製造及び販売、長期使用やリユースに関する情報提供の努力義務を課すこととしてございます。
どれだけの抑制効果があるかということでございますけれども、リユースの現状につきまして、環境省が太陽電池の適正処理、リユース、リサイクルに取り組んでいると確認された事業者に対しまして実施したアンケートでは、二〇二四年度の実績は、回収量五千四十六トンのうち一千十五トンであったというデータがございます。
自治体や民間事業者におきましてリユース推進の取組が始まっておりまして、保険会社によりましてリユースパネルに保証をつけるといった動きも近年見られるところでございます。
具体的な廃棄の抑制に係る目標につきましては、このような動きがある中で、本法律案に基づく基本方針で定めるということにしてございまして、関係審議会での議論も踏まえて定めていきたいと考えてございます。本法律案の施行に向けて検討してまいりたいと思います。
○鍋島委員 ありがとうございます。
民間企業を始めとして一定の効果が見られるということですけれども、こちら、しっかりと追っていただきたいというふうに思います。効果検証をしっかりとお願いをいたします。
そして、次の質問です。
法案の第九条、ここでは、事業用太陽電池を多量に廃棄をしようとする者に対して、事前に省令で定めるところにより実施計画を届け出ることとされております。
この多量の中身を定める政省令は今後固まってくるというふうに考えておりますけれども、この同条五項が、主務大臣が定める判断の基準となるべき事項に照らし著しく不十分であると認める場合に事業者に対して勧告権を認める内容というふうになっております。
この著しく不十分という表現なんですけれども、こちら、単に不十分とするよりも狭くなっているように思いますが、この計画の審査は、実際どの機関が行い、どのような基準をもって著しく不十分であると判断をされるのでしょうか。公正な判断をされるためにも何か実施されることがあればお伺いをいたします。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
まず、どの行政機関が審査を行うかということでございます。
多量事業用太陽電池廃棄者から届出のあった廃棄実施計画に対する勧告、命令などは主務大臣の権限としてございまして、審査などは環境省及び経済産業省が担うことになります。
当該権限については地方支分部局に委任することができる旨の規定を設けているところでございまして、具体的な審査の体制につきましては、法案の成立後検討していくということになります。
届出のあった計画の内容がどのような場合に判断基準に照らして著しく不十分と認めるかにつきましては、判断基準の内容及び具体的な制度の運用を今後検討していくこととなります。
現時点では、例えば、埋立処分とリサイクルそれぞれに要する費用の調査が行われていない場合ですとか、埋立処分を選択する合理的理由が何ら見出せないにもかかわらず埋立処分が選択されている場合、このような場合には、判断基準に照らして著しく不十分と認められるのではないかと考えておりますけれども、今後検討を進めてまいりたいと考えております。
○鍋島委員 ありがとうございます。
今、個別のケースをお話しいただきましたけれども、こちら、しっかり基準を示していただかないと現場が混乱してくると思いますので、明確な明示をお願いをいたします。
続きましては、第六条に関しまして、処理状況の確認を行い、処理が適正に行われるよう必要な措置を講ずることと、努めるとされておりますけれども、こちらは努力義務でございます。この措置の実効性というものをどのように確保されていくのかを伺います。
○石原国務大臣 本法律案において、まずは、リサイクルのスケールメリットが働く多量の廃棄を行う事業者に対して、国が定める判断基準に基づくリサイクルの実施に向けた取組を義務づけ、規制を段階的に強化するとともに、全国的な処理体制の構築を進めてまいります。これにより、リサイクルされる量を増やして施設の稼働率を上げることで、費用の低減ができるというふうに考えております。
その結果として、多量の廃棄を行う事業者に該当しない事業者についても、低減された費用負担でリサイクルが可能な環境整備がなされるものというふうに考えております。
また、本法律案の附則でお示ししているように、今後、最終処分場の残余年数、リサイクル費用の推移等の事情を勘案しつつ、多量の廃棄を行う事業者の要件について見直しを行うことを検討してまいります。
こうしたことを通じて、幅広い廃棄者に対するリサイクル義務を目指してまいりたいというふうに考えております。
○鍋島委員 ありがとうございます。しっかりと実効性の担保というものを是非お願いをいたします。
続きましては、地方公共団体への影響について質問をしてまいります。
第五条におきましては、地方公共団体の責務について、地域の実情に応じ、太陽電池の廃棄の抑制及び廃棄物の再資源化等の推進のために必要な措置を講ずることを努力義務と定めております。
確認ではございますが、本法案により、地方公共団体が現状負っている責務から何か変化があるということでしょうか。条文上では地方公共団体が地域の実情に応じた施策の実施をするということになりますけれども、自治体任せにならないのかというふうに懸念をしておりますけれども、こちら、お伺いをいたします。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
本法律では、国が、事業用太陽光パネルの廃棄者向けの廃棄の抑制とリサイクルに関する判断基準を設定をいたします。国が、多量事業用太陽光パネルの廃棄者からその実施計画の事前届出を受理をいたします。国が、リサイクル事業者による事業計画を認定するなど、国が主体となる仕組みを創設することとしているものであります。
その上で、地方公共団体には、地域の実情に応じた施策の実施に努める旨の責務規定を置いているところであります。これは、地域ごとに太陽光発電の導入量や規模、リサイクル業者の数等に差があり、地域レベルの収集運搬、処理体制の構築が重要となるためであります。
こうした取組を支援するために、国の責務として、地方公共団体に対してリサイクル技術等の情報の提供や先進的な取組の普及等の援助に努める旨の規定も設けているところであります。
引き続き、国が先頭に立って、地方公共団体とも連携しつつ、太陽光パネルのリサイクルの推進に取り組むとともに、この法律の趣旨についてもしっかりと御理解いただけるように、地方公共団体に対しても丁寧に周知を図ってまいりたいというふうに考えております。
○鍋島委員 ありがとうございます。国が先頭に立って進めるということですので、是非お願いをいたします。
続きましては、本法案の行く先についてなんですけれども、今回、主軸といたしましては、廃棄業者それからリサイクル業者があるかと思います。こちら、第十八条、十九条におきましては、製造業者に対して、それぞれの製造段階で、廃棄抑制そして再資源化のための取組、そして必要な情報提供を努力義務で求めていると理解をしております。
しかしながら、廃棄、再資源化のしやすいものがあって、その上でしっかりとリサイクルなどを進めていくことが重要だと考えておりますけれども、現時点で条文で具体的に言及することは難しいとは認識をしておりますが、将来的に製造業者に対して規制を拡大していくようなお考えがあるのかをお聞かせください。
○石原国務大臣 本法律案では、製造業者等に対して、省資源化やリサイクルしやすい設計の実施と、含有物質情報の提供について努力義務を課すこととしています。
その上で、本法律案に加えて、経済産業省と連携し、資源有効利用促進法における対策を考えています。具体的には、太陽光パネルを同法の対象製品に新たに指定し、製造業者に対して、国が定める判断基準に基づいて、リサイクルしやすい設計及び含有物質情報の提供を求めることを検討をしています。これは、ある意味、義務という形になります。同法では、国が定める判断基準に照らして取組が著しく不十分な場合には、国が製造業者等に対して勧告、命令ができることとされているところであります。
両法を一体として取り組んで、法案の実効性をしっかりと確保することで、製造業者において適切な対応がなされるように取り組んでまいります。
○鍋島委員 製造業者に対する規制というところもしっかりとお願いをいたします。
続きましては、多量廃棄をする者に対しての罰則つきの義務に関して、廃棄に際しての届出等が求められることになるかと思います。こちら、リサイクルにかかる費用でありますとか、技術的な課題も含めて、この範囲への規制になっていると思います。今後、対象範囲を広げるお考えがあるのかを伺います。もし時期のめどもありましたら、お示しをお願いします。
○石原国務大臣 二〇三〇年代後半以降は、太陽光パネルの大量廃棄が想定されているところであります。これに対応するために、お尋ねの、お尋ねというか、小規模自家消費用も含めて、将来的に幅広い廃棄者に対するリサイクルの義務化を目指していく旨を本法律案の附則でお示ししているところであります。
現時点では具体的な時期を申し上げる段階にはありませんが、本法律案による勧告、命令措置の対象となる事業者の範囲の見直しや、規制の内容の段階的な強化に加え、予算措置等を活用したリサイクル費用の低減と処理体制の整備を図ることで、必要な環境整備を進めてまいりたいと思います。このことによって、大量廃棄時までに幅広い廃棄者に対するリサイクルの義務化を目指してまいりたいというふうに考えております。
○鍋島委員 ありがとうございました。
まだお聞きをしたいことがございますので、また次回にお聞きをいたします。
本日は質問を終わります。ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、向山好一君。
○向山(好)委員 国民民主党の向山好一でございます。引き続きよろしくお願いいたします。
まず、この法案は、国が定める判断基準とか、判断基準となるべき事項とか、こういうちょっと漠然とした表現がめちゃくちゃ多くて、本当に、この制度設計についての私たちの評価というのがなかなか難しいんですね。冒頭の大岡理事、与党の理事からも指摘のあったとおり、骨格を成す大量の廃棄物を出す事業者も一体どのレベルなのかということも、これから審議会へかけるという話なんですね。
それと関連して、私は物すごく心配していることが一つありまして、これは環境省さんが予測しているんですね、排出量予測。ここに明確に示しているのが、二〇四〇年ぐらい、このぐらいに五十万トンの排出量が出てくる、しかし、そのピークを過ぎると、二〇五〇年ぐらいには半分の二十五万トンぐらいになるという、これは環境省さんが出されておるんですけれども。
それでしたら、事業者は一体どういう設備投資を想定していいのかというのが非常に困難なんですね。ですから、五十万トンに対応した設備投資をしてくださいと国が言って、残念ながらその後減りますから、過剰の設備も覚悟してくださいとおっしゃっているんですかということなんですね。
ですから、環境省さんとしては恐らく平準化しないとこの事業というのが継続できないという認識がおありだと思いますが、それだったら、それを視野に入れたような平準化に対する制度設計がなされているのかどうかということを私は心配しているんですけれども、その辺りの制度の内容、平準化に向けての取組というのはどうなっているか、環境大臣、お答えください。
○石原国務大臣 処理量の平準化を進めるためには、先般から議論されておりますけれども、まずは、排出量を平準化するために、長期間の使用やリユースの取組が重要であるというふうに考えているところであります。
このため、本法律案では、国が定める基本方針及び判断基準に基づいて、太陽光パネルを使用している者に対して、長期間の使用やリユースの促進に関する取組を促しているところであります。
また、リサイクル施設における処理量の平準化が図られるよう、廃棄物処理法で定められている産業廃棄物の保管基準について、太陽光パネルの特性に応じた特例措置を講ずることとしております。一週間とか十四日間とかそういう基準があるんですが、こういうものをもう少し長く太陽光パネルについては考えたいというふうに考えております。
その上で、必要な処理体制の構築と維持が図られるように、太陽光パネルの排出予測の精度化を、高めていく予定であります。この排出予測を踏まえて、国が定める基本方針においてリサイクル目標を設定すること等により、投資の予見可能性を高めてまいりたいというふうに思います。
また、国としても、リサイクル設備の導入など、必要な支援にも努めてまいりたいというふうに考えております。
○向山(好)委員 投資予見性という話は非常に重要でございますので、ですけれども、これは今十三万トンしかないという話は聞いていますから、当然、環境省さんとしては多くの新規参入の事業者を期待されていらっしゃると思うんですけれども。
そういうときに、やはり投資、事業予見性、これがなければなかなかそういうふうにいかないので、可能ならば、やはり今おっしゃったようなことをしっかりロードマップのような形にして事業者さんに提示して、実はこういうことを考えている、ですから是非とも皆さんの参入をお願いしますということが必要じゃないかと思いますけれども、そんなこともやはり考えていらっしゃるんでしょうかね、ロードマップをしっかり作るということも。いかがでしょうか。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のように、太陽光パネルの排出予測のまず精度というものを高めていくことが必要であると考えてございます。
そのために、発電事業者の方々がどの期間太陽光パネルを使用していくのかといったことにつきましても、事業者の御意向などもよく集める必要があると考えてございます。
そういった排出予測を踏まえまして、先ほど来申し上げていますように、国が定める基本方針においてリサイクル目標を設定する、これがまさに、今後どのような形でリサイクルを進めていくのかというロードマップのような形になってまいるかと思います。
こうしたことによりまして、投資の予見可能性を高めてまいりたいと考えております。
○向山(好)委員 ありがとうございます。
もう一つ、これは、今までも質疑の中でたくさん指摘があるのは、その費用を誰が見るのかということなんですね。これも環境省さんの分析です、今までありました中で、埋立処分費用が一キロ当たり二千円、リサイクルということになれば八千円から一万二千円、その差額というのが大体一万から八千円程度ということになって、一メガワットならば八百万、一万ならば八千万、余分にかかるということなんですね。
ですから、その費用がプラスになるということならば、事業をもうやめちゃおうかとか、あるいは放置されるということにもつながりかねないので、やはりその差額を埋めるということが必要だというふうに思います。それは今までも答弁がございましたけれども、しっかりそういった、ある程度の、このぐらいまでできるんじゃないかとか、見通しとか、あるいはこのぐらいまでしたいという目標とか、もう少し具体的なものがなければいけないんじゃないかと思いますけれども、その辺り、見通しですね、差額を埋める、その辺りの今のお考えというのをお聞きしたいと思います。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
本法律案では、リサイクル事業者に対して、事業計画認定制度を設けて、できるだけ費用のかからないリサイクルを後押しをしてまいりたいというふうに思っています。
また、多量に廃棄する事業者に対して、経済合理性も踏まえたリサイクルの実施に向けた取組を義務づけるところであります。これにより、リサイクルされる量を増やして施設の稼働率を上げることで、費用の低減を図ってまいりたいというふうに考えています。
現に、NEDOの事業において、一定の稼働率等の仮定の下であれば、一キロワット当たり三千円以下となるリサイクル技術の開発が完了している実績もあるところであります。
また、大手発電事業者には、将来の廃棄に備え、できるだけ費用のかからないリサイクルの実現に向けて検討を進めている大手発電事業者もおられます。具体的には、自らリサイクルに取り組んで、収集運搬事業者やリサイクル事業者、ガラスメーカー等と組んで、本法律案の認定制度を活用して、他の発電事業者が排出するパネルも含めてリサイクル事業の実施を検討している大手の発電事業者もおられるというふうに承知をしております。
国としても、収集運搬、保管、リサイクルの各段階で支援を行うことで、取組を加速して、リサイクル費用の低減に努めてまいりたいというふうに考えております。
○向山(好)委員 是非ともよろしくお願いいたします。
やはりこの差額を埋めるためには、まずは設備投資に対する支援をしっかりやっていくという局面と、リサイクルした商品がしっかりマーケットで価値のあるものとして使われるという、その二面が必要だというふうに思いますので、技術革新あるいは設備投資への支援、是非ともよろしくお願いいたしたいと思います。
次に、これも冒頭の大岡理事からも指摘があったとおりなんですけれども、このFIT、FIP制の中には廃棄物費用の積立金という制度がありまして、今までだったら、埋立処分までの費用はそこで賄えるという制度になっています。しかし、それが、リサイクルになったらそうはいかないということになりまして、先ほど、答弁は、慎重な議論が必要だという話ばかりなんですよね。ですけれども、環境省さんは、太陽光パネルの設置の大原則というのは地域社会との共生でしょう。ですから、住民の皆さんが不安を持ちながらリサイクル事業をやっていくというのは本意じゃないというふうに思いますが。ですから、経産省さんの立場はそうかもしれへんけれども、環境省さんがそれを許してええんかという思いがございますよ。
ですから、もう一つ、そういうことを前提にして踏み込んだ御答弁を期待して、お聞きしたいと思います。
○石原国務大臣 恐らく委員が言われているのは、FIP、FIT制度の積立ての金額を増やすとか、そういうことを言われておられると思うんですけれども、なかなか、既に決まった契約というのもありますし、FIT、FIPの金額も決まっていますから、その費用負担を増やすということは、電気事業者の収益が減ってしまうという形にもなってしまいますので、それをやめるとすると、またFIT、FIPで買う値段を要するに電力会社が上げなければいけないみたいなことになってしまうので、なかなかそれは難しいんじゃないかなというふうな思いがあります。
それと、先ほど、また環境省的にも、今八千円から一万二千円のリサイクルの費用をなるべく二千円へ下げてくる、NEDOの案件で三千円以下にしている例もあるということで、そもそも、そのリサイクルの費用を努力をして下げていこうとしている中で、じゃ、今すぐに、リサイクルの積立ての金額は幾らだというふうに判断することもなかなか難しいというところで、是非御理解をいただければというふうに思います。
○向山(好)委員 なかなか理解は難しいんじゃないかと思います。
やはり住民の皆さんの不安というのはそこのところにありますし、昨日も三陸沖で地震があって、私のところにも、太陽光パネル、地すべりで大丈夫ですかという声も聞いているんですね。ですから、やはりそういったことというのは住民の皆さんはいつも不安に思っていらっしゃるので、これはやはり答えを示していかなきゃいけないので、是非とも、もう少し踏み込んだ検討をしていただきたいと思います。
それと併せて、FIT、FIP制度というのが二〇二七年から野立て型のは終了いたしますけれども、そうなると、この積立金制度に代わるものとして何らかの対策が必要になってくるというふうに思いますけれども、その辺りは何か考えていらっしゃるんでしょうか。お聞きいたします。
○小林政府参考人 お答えいたします。
御指摘のFIT、FIP制度の対象か否かにかかわらず、廃棄物となった太陽光発電設備については、排出事業者に対して廃棄物処理法に基づき適正処理が義務づけられておりますので、それに基づいて厳格に対応されるということがまず基本だというふうに考えてございます。
FIT、FIP制度における支援額の算定の中で、通常要する費用ということで、廃棄等に通常要する費用が含まれており、その分を積立てという形で源泉徴収的に求めているということはこれまでも議論のとおりでございますけれども、そうしたFIT、FIPの支援の対象となっていない非FIT、非FIPの太陽光発電については、公的な支援を行っていない中で、太陽光発電設備特有の放置の実態や、それが公益に与える影響、規制的措置を実施する場合に事業者に与える事業制約の度合い等、様々な観点を踏まえて慎重な検討を要するものと考えております。
これまでの御議論も踏まえまして、引き続き、対応の在り方をしっかり検討していきたいと考えております。
○向山(好)委員 時間が来ましたのでまとめますけれども、今、慎重な議論が必要だというのは、制度上、分からぬでもないですけれども、やはり、住民の皆さんというのがいつも不安に思っているのが、今もありましたけれども、不法投棄なんですよ。ほったらかされたら一体どないなんねんという話なんですね。
だから、制度上で、デコミッショニング保険というのもあって、これは原子力の話かもしれませんけれども、いろいろな保険制度もあるし、自治体によっては預託金等を前に徴収している自治体も実はあるんですよ、私の地元の神戸ですけれども。そういったこと、いろいろなことをやりながら住民の皆さんの不安を解消しているということをしっかり環境省さんも経産省さんも認識していただいて、ちゃんとしたものを用意してください。
そのことを要望して、質問を終わります。ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、島村かおる君。
○島村委員 参政党の島村かおるです。
本日も質疑の時間をいただきまして、ありがとうございます。
本法案は、太陽電池の廃棄の抑制及び再資源化を進めるためのものであると承知しております。
しかし、太陽光パネルの大量廃棄問題は、単なる個別の廃棄物処理の問題にとどまるものではなく、これまで導入、立地、廃棄及び再資源化の各段階の制度が必ずしも十分に連携してこなかったことに伴う全体の構造的課題でもあるのではないでしょうか。環境のための導入を進めてきたはずのものが、最終段階において新たな環境負荷や処理上の課題を生じさせるのであれば、国民の立場から見ても大きな不安や懸念につながり得ると考えます。
そこで、伺います。
政府は、太陽光パネルの大量廃棄問題を単なる個別の廃棄物処理の問題ではなく、太陽光発電の政策全体に関わる構造的課題として認識しているのでしょうか。また、導入から廃棄までを通じた制度横断的な対応が必要であるとの認識に立っているのか、お答えください。
○石原国務大臣 お答え申し上げます。
太陽光発電については、二〇一二年の再エネ特措法の施行以降、急速に導入が拡大してきたところであります。その中で、計画から廃棄、リサイクルまでの一連のプロセスについて、その時々の状況を踏まえ、関連法令による対応を含め、必要な見直し等が行われてきたものというふうに承知をしているところであります。
こうした中で、特にリサイクルについては、環境省は、太陽光パネルが二〇三〇年代後半以降に大量廃棄が見込まれることを早くから認識をしまして、このため、二〇一五年度から、まず技術実証や設備補助を行い、リサイクル技術の社会実装に努めてきたところであります。
これらの取組の効果もあり、現在、リサイクル技術は実用化され、全国的な処理体制の構築も進んできたところであります。
そこで、将来の大量廃棄を見据え、着実にリサイクルを進めるために、本法案を提出したところであります。
本法案による措置や予算措置等を通じて、大量廃棄時代までに、計画的かつ段階的に施策を講じ、幅広い廃棄者によるリサイクルを実現してまいりたいと思います。
引き続き、関係省庁が連携して、計画から廃棄、リサイクルまでの一連のプロセスに対して必要な施策を講じてまいります。
○島村委員 ありがとうございます。
導入から廃棄までを通じて全体として捉えていくことが重要であることを申し上げ、次の質問に移ります。
次に、費用面での国民負担について伺います。
本法案は、将来見込まれる太陽光パネルの大量廃棄に備えるための法案ですが、一方で、原則として、十キロワット以上のFIT、FIP認定を受けた事業用太陽光発電設備については、既に廃棄等費用の積立制度が設けられています。にもかかわらず、政府は、将来の太陽光パネルの廃棄、再資源化に備えるため、技術開発、設備導入、保管施設、収集運搬の効率化などに対する支援を進める考えを示しています。
ここで問題となるのは、その追加的な支援や体制整備に要する費用が最終的に誰に帰着するのかという点です。導入段階では賦課金などを通じて国民に一定の負担を求めてきたにもかかわらず、その上更に廃棄段階でも追加的な支援や公的な関与が必要になるのであれば、国民の側から見れば、到底受け入れられるものではありません。
そこで、伺います。
第一に、原則として、十キロワット以上の事業用太陽光発電のFIT、FIP認定事業については、既に廃棄等費用積立制度が設けられているにもかかわらず、なぜ、更に太陽光パネルリサイクルに関する技術開発、設備導入、保管施設、収集運搬効率化などへの支援を講ずる必要があるのでしょうか。それは、現行の積立制度だけでは、廃棄、再資源化に必要な費用や処理体制の整備を十分に賄えないという認識に立つものなのか、明確にお答えください。
その追加的な支援や体制整備に要する費用は、最終的に誰が負担するのでしょうか。事業者負担が原則なのか、それとも、税金、あるいは再エネ賦課金のように、電気料金を通じた形で国民負担が生じる構造なのか。ここは国民にとって極めて重要な点ですので、明確にお答えいただきたい。
第三に、導入時には賦課金などを通じて国民負担を求め、更に廃棄時にも追加的な支援や公的負担が仮に生じるのであれば、それは国民負担が更に増えることにつながるのではないか。
政府の認識を伺います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
まず、リサイクルに係る支援につきまして、FIT、FIPの廃棄等積立費用で賄えないのかという御質問をいただきました。
二〇三〇年代後半以降の大量廃棄に向けてリサイクルの取組を拡大するためには、再エネ特措法に基づく廃棄等積立費用では措置していない埋立処分費用とリサイクル費用の差額を、可能な限り低減していく必要があると考えてございます。
お尋ねの財政支援の理由につきまして、リサイクル費用を低減させ、住宅を含めた太陽光パネルの幅広い廃棄者によるリサイクルを実現することは、循環型社会の実現はもとより、産業廃棄物の最終処分場の残余容量の確保につながり、事業活動の維持を通じて広く国民に裨益するものであります。
こうした観点から、本法律案に基づく制度的な措置に加えまして、リサイクル設備について技術開発を行うなど、様々な支援を講じていくこととしているところでございます。
廃棄、リサイクル費用の負担者についてお尋ねがございました。
太陽光パネルの廃棄、リサイクルに要する費用は、一般的に、太陽光発電事業者等が負担することになると承知してございます。
お尋ねの、これらの支援に要する費用、これは、リサイクル側の施設に対する、リサイクルその他廃棄物の処理に係る廃棄物の処理業者側に対する費用ということでございますけれども、こちらにつきましては、循環型社会の実現等にも資するものでございまして、令和八年度予算において措置したところでございまして、これによりまして新たな国民負担が生じるものではないと考えてございます。
最後、三点目、国民負担の二重化についてのお尋ねをいただきました。
リサイクル事業者等の処理体制の構築に取り組む事業者に対しまして、制度的な措置や技術開発等を支援することとしているものでございまして、支援の重複はないと考えております。
○島村委員 ありがとうございます。御説明は承りました。
その上で、費用負担の所在は国民にとって極めて重要な点ですので、確認のため、もう一度伺います。
本法案及びこれに関連する支援策、体制整備に関して、今後、税金、電気料金、再エネ賦課金その他いかなる形であれ、新たな国民負担が生じる可能性があるのかないのか、もう一度明確にお答えいただけますでしょうか。
○石原国務大臣 お答え申します。
先ほど参考人が答弁したとおり、太陽光パネルのリサイクル推進については、様々な規制上の措置やリサイクル費用低減のための技術開発等を通じて行います。新たな国民負担を求めることは考えておりません。
○島村委員 ありがとうございます。
今後も、国民に分かりやすい形で、明確かつ丁寧に示していただくことを求めさせていただき、次の質問に移ります。
本法案は、太陽電池を廃棄する人全てに一定の努力を求め、事業用の太陽電池を廃棄する者には国の基準に沿った対応を促す一方で、事前届出や廃棄開始の制限、計画変更時の届出、勧告、命令といったより重い規制は、多量事業用太陽電池廃棄者に課す仕組みになっています。
そこで、伺います。
本法案第九条第一項に言う多量事業用太陽電池廃棄者とは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか。実務上、発電事業者、設備所有者、撤去工事等を発注する者がそれぞれ異なる場合には、誰が第九条の届出を行う主体となるのでしょうか。また、その場合、工事又は作業を行う者や処分の受託者との責任分担をどのように整理しているのか、明確にお答えください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘の計画の策定かつ届出義務の主体となります多量事業用電池廃棄者につきましては、本法律案第九条第一項におきまして、事業用太陽電池廃棄者であって、その事業用太陽電池の廃棄をしようとする事業用太陽電池の重量が政令で定める要件に該当するものと規定しているところでございます。
ここで、事業用太陽電池廃棄者につきましては、法律案の第二条第四項におきまして、事業用太陽電池の廃棄をし、又は廃棄をしようとする者ということになります。
また、その廃棄をし、又は廃棄をしようとする者がいかなる属性に属するものかということでお尋ねがございましたが、これは一般的にということになりますけれども、発電設備を所有する者が該当するということで考えてございます。
○島村委員 ありがとうございます。
制度の実効性を確保するためには、義務の主体と責任の所在を明確にしておくことが重要であると申し上げ、次の質問に移ります。
本法案は、多量事業用太陽電池廃棄者に対して、届出義務や命令等のより強い規律を課す構造となっています。そのため、仮に、事業者が廃棄を小分けにし、形式上、多量事業用太陽電池廃棄者に該当しない形を取った場合、届出義務や命令等の対象から外れてしまう余地があるのではないかと懸念します。規制逃れが可能であれば、制度があっても、その実効性は大きく損なわれかねません。また、制度を適切に守る事業者とそうでない事業者との間で不公平が生じることになれば、制度への信頼を損ないかねないと考えます。
そこで、伺います。
政府として、そのような規制逃れを防ぐため、同じ設備や同じ事業から出る廃棄物を時期や回数を分けて出した場合でも、全体として一つの廃棄として扱う考えはあるのでしょうか。また、そうした抜け道を残さないよう、運用の中でどのように対応するお考えなのか、お答えください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
本法案の運用に当たりましては、公正かつ適正な運用を図ることが重要でございます。御指摘のような、小規模に分割して廃棄をすることで事前届出の義務を免れることはあってはならないと考えております。
その具体的な制度設計につきましてはこれから検討するということになりますけれども、例えば、総体として一度の廃棄と評価できる場合には、届出の義務の対象とするよう、これはよく実態も把握した上で、様々なケースも想定いたしまして、下位法令や運用も含めて検討してまいりたいと考えてございます。
○島村委員 ありがとうございます。
制度を適正に運用する観点から、形式的な区分によって規制の実効性や公平性に差が生じることのないよう、十分な検討を求めたいと思います。
次の質問に移らせていただきます。
本法案では、認定計画への記載や変更時の手続、報告徴収や立入検査の仕組みは設けられています。その一方で、収集、運搬、処分のそれぞれの段階について、実際にどこで誰がどのように扱ったのかを最後まで確認できる仕組みが条文上明確に示されているわけではないように見受けられます。
しかし、再資源化を進める上では、実際にどこで誰が受け取り、どのように運び、最終的にどのように処理したのかが確認できることが適正処理を担保する上で重要であると考えます。
そこで、伺います。
政府は、本法案において、太陽光パネルの収集、運搬、処分の各段階で、実際にどこで誰がどのように扱ったのかを最後まで確認できる仕組みがあるとお考えでしょうか。また、仮にそのような仕組みが条文上明確でないのであれば、政府は何によって適正な処理が行われたことを確認できるとお考えなのか、お答えください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
まず、不法投棄や不適正保管が生じないようにする必要があると考えてございます。
本法律案の認定制度では、申請者及びその委託先につきまして認定基準を設けているところでございます。
具体的には、申請者及びその委託先の能力並びに事業に用いる施設が、事業を適確かつ継続して実施できること、特に、不法投棄や不適正保管に関しましては、申請者及びその委託先の役員、使用人等が、廃棄物処理法等による罰金刑を受けてから五年を経過していないなどの欠格条項に該当しないことなどを認定基準として定めてございまして、まずは、認定の審査を厳格に行うことで適正処理を担保していきたいと考えてございます。
その上で、御指摘のような認定事業者の委託先による不法投棄や不適正な保管が行われた場合、その委託先は、廃棄物処理法に基づく改善命令等の対象となるとともに、本法律案に基づき国が認定を取り消せることとしてございます。
このように、認定を受けた事業に伴う収集、運搬及び処分に関しましては、認定事業者及びその委託先に対して本法律案及び廃棄物処理法の規定が適用されることになります。
続きまして、倒産、撤退、所在不明の場合についてもお尋ねがございました。
まず、認定事業者に対しましては、定期的に事業の実施状況の報告を求めることを想定してございます。案件の継続中に事業が継続できない事態が生じないように監督してまいりたいと考えております。
その上で、認定事業者の委託先に倒産等があった場合には、認定事業者におきまして事業を継続するために必要な措置が取られることになります。
他方、認定事業者自身が倒産や撤退により処理が完了しないまま事業が実施できなくなった場合は、認定事業者は廃棄物処理法に基づきまして排出事業者にその旨を通知する義務を負うことになります。その上で、通知を受けた排出事業者が別の処理業者に委託するなど必要な措置を講ずる義務を負うこととなってございます。
このように、一義的には、排出事業者が費用負担も含めて処理責任を果たすことになると考えてございます。
○島村委員 ありがとうございます。より丁寧な検討が重要であることを申し上げ、次の質問を一つ飛ばさせていただきまして、一つ先の質問をさせていただきます。
太陽光パネルについては、施行前の駆け込み廃棄について伺います。
本法案では、多量事業用太陽電池廃棄者に対して事前届出が課され、届出受理後は原則として三十日を経過するまで廃棄に着手できず、計画変更時にも届出が必要とされています。
そうであるならば、故障や撤退といった個別の事情に加え、こうした手続負担を見越して一部の多量排出事業者が制度施行前に廃棄や排出の時期を前倒しする可能性も全く拒否できないのではないでしょうか。もし施行前に短期間で排出が集中すれば、処理体制の混乱や不適正処理のリスクを高めるおそれもあります。
そこで、伺います。
政府は、本法案の施行前における駆け込み廃棄や前倒し排出の可能性をどのように評価しているのでしょうか。また、仮にそのような行動が生じた場合に備え、施行前の周知、運用上の監督、必要な対応を講ずる考えはあるのか、お答えください。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
当初の事業用太陽電池廃棄者の廃棄の抑制とリサイクルに関する判断基準におきましては、リサイクルの必要性及び経済合理性を踏まえつつ、リサイクルを選択することを定めることを想定していることから、事業用太陽電池廃棄者に対して一律に追加的な費用負担を求めるものではございません。
このため、多量事業用太陽電池廃棄実施計画の届出を避けるため施行日直前に設備を廃止して廃棄をする事案は想定し難いと考えてございますが、制度の内容を周知することにつきまして、しっかり行ってまいりたいと考えております。
○島村委員 ありがとうございます。
事業者行動まで見据えた対応が重要であることを申し上げて、今日はお時間も参りましたので、百年、二百年先を見据えて自然生態系の保全と持続可能な社会につながる本法案となることを求めまして、以上で私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○宮路委員長 次に、渡辺真太朗君。
○渡辺(真)委員 皆さん、こんにちは。本日最後の質問に立たせていただきます、栃木三区、無所属の渡辺真太朗でございます。
本日も委員会中継を御覧の皆さん、今日もありがとうございます。
それでは、大臣始め政務三役の皆様、答弁に立たれる皆様、よろしくお願いをいたします。
早速質問の方に移らさせていただきたいというふうに思っております。
本法案の目的は、太陽電池の廃棄の抑制及び太陽電池廃棄物の再資源化等の推進を図るため云々とあり、太陽光パネルのリサイクルの推進を強くしていくものであります。
しかし、ほかの委員の皆さん御指摘かとは思うんですけれども、現状の課題として、太陽光パネルのリサイクルを推進していくに当たり、やはり埋立費用とリサイクル費用の差額、これがキロワット当たり六千円から一万円というところ、この差額がやはり不安な要素としてあるというふうに思っております。この差額をしっかり埋めていかなければ、太陽光パネルのリサイクルを進めていくことがなかなか進まない、埋立処分に回されてしまう。
この差額を埋めていくための取組について、これからどのようなことをやっていくのか、先ほど費用のかからないリサイクルの推進とかそういったことがあったと思うんですけれども、それだとちょっとやはり時間がかかってしまうところがあるのかなというふうに思います。より早く、また具体的にできること、何かございますかということでお伺いしたいと思います。
○石原国務大臣 もう既にリサイクルに出しているような発電事業者もおるところであります。
本法律案では、リサイクル事業に対して事業計画認定制度を設け、できるだけ費用のかからないリサイクルを後押しをしてまいります。
また、多量に廃棄する事業者に対して、経済合理性も踏まえたリサイクルの実施に向けた取組を義務づけてまいります。
これにより、リサイクルされる量を増やして施設の稼働率を上げることで、費用を低減できるというふうに考えています。
少し繰り返しになってしまいますけれども、現に、NEDOの事業において、一定の稼働率の仮定の下であれば、一キロワット当たり三千円以下となるリサイクル技術の開発が完了している実績もあります。
また、大手発電事業者には、将来の廃棄に備え、できるだけ費用のかからないリサイクルの実現に向け、検討を進めているような大手発電事業者もおられます。そして、具体的には、自らリサイクルに取り組んで、収集運搬事業者やリサイクル事業者、ガラスメーカーとも組んで、本法律案の認定制度を申請して、活用して、受けて、他の発電事業者が排出するパネルも含めてリサイクル事業の実施を検討している事例も承知しているところであります。
国としても、収集運搬、保管、リサイクルの各段階で支援を行うことで、取組を加速させ、そしてリサイクル費用の低減に努めてまいりたいというふうに考えております。
○渡辺(真)委員 ありがとうございます。法制度に伴い、しっかりとリサイクルが進んでほしいなというふうに思います。
今後、政府として、具体的なリサイクルの目標数値とか、こういったものを定めていくのでしょうか。施行から一年六か月でいろいろ定めるということで、二〇二七年末までが期限となると思います。今後、いつまでに設定をされて、どれくらいの目標値になることが見込まれるか、お伺いをしたいと思います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
本法律案の基本方針では、使用済太陽光パネルの国内全体におけるリサイクルの目標等を設定することを想定してございます。
委員からも御指摘ございましたけれども、本法律案の成立後、施行期日であります、公布の日から一年六か月以内で政令で定める日ということになってございますので、これまでの間に、審議会での議論などを踏まえて決めていく予定としてございます。
この基本方針で定める目標は、リサイクル事業による投資の予見性確保にも資するものとなることが重要でございます。
その上で、二〇三〇年代後半以降に想定される大量廃棄時において、住宅用の太陽光パネルも含めてリサイクルが実施される環境整備を図る、こういう長期的な視点も含めまして定めていきたいと考えてございます。
○渡辺(真)委員 ありがとうございます。
今後、審議会の検討になるということで、地元の方からもよく聞かれる、すごく問合せのあることですから、私自身も注視をしていきたいというふうに思っております。
次に、多量事業用太陽電池廃棄実施計画についてお伺いをしたいと思います。
多量事業用太陽電池廃棄者、メガソーラーの廃棄者に対して、判断基準を踏まえた処分方法等の検討を基に、計画の作成、届出、受理、計画の審査、通れば、計画に沿った廃棄の実施ということでございます。
これは、基準を定めて、段階的に厳しくしていくのかなというふうにも思います。法律が浸透し、リサイクルを促進していくためには、まずは、ある程度の判断基準を大まかにしたものから段階的に厳しくするのかなというふうに思いますが、どれぐらいの時期を目安に厳しくされていくのでしょうか。また、最終的なゴールはどの程度の判断基準になることが予想されるでしょうか。お伺いをしたいと思います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
御質問は、当初の判断基準を更に段階的に強化する、その内容についてということだったかと考えてございます。
これにつきましては、本法律案の施行後、定期的に基本方針で定めた目標の達成状況を点検いたしまして、その結果なども踏まえて検討していくということになるものでございますので、現時点では、その時期や内容について予断を持ってお答えすることは困難でございます。
二〇三〇年代後半以降に見込まれる大量廃棄時までに、住宅を含む幅広い太陽光パネルの廃棄者にリサイクルを義務づけるための環境整備を図っていくということを念頭に置きながら、適切に検討してまいりたいと考えております。
○渡辺(真)委員 ありがとうございます。
次に、処理施設の新規参入についてお伺いをしたいというふうに思っております。
太陽光発電事業者は、六〇%以上が実質的にリサイクルを検討していない。第一にリサイクルが選択肢としてまず上がるように、認知をしてもらわなければならないのかなというふうにも思っております。認知をされてもコストが高いから選択肢にならないパターンもあります。これは、施設が近くになければやはり当然運搬のコストが高くなるからということだと思うんですけれども、現状でも八府県で対応する処理施設がない状況でございます。これをしっかりと解消して、四十七都道府県それぞれにきちんと施設があってコストを抑えられる状態というのが好ましいのではないかなというふうに考えますけれども、政府の御認識をお伺いしたいと思います。
また、処理施設を含め、新規参入を促すための支援や制度、また各都道府県の産業資源循環協会などにアプローチすることはあるのか、具体的にお伺いしたいと思います。
○中尾政府参考人 委員御指摘のとおり、現状では、今後の排出見込み量に対しましてリサイクル施設の処理能力が不足しているということでございます。
また、収集運搬費用も重要なコスト要因でございまして、立地の偏在ということが一つの課題となっているところでございます。これらのことから、排出状況に応じた処理能力の段階的な増強ということが重要であると考えてございます。
現状、全国に八十七件の専用リサイクル施設がございまして、全国的な処理体制の構築が順次進められているところでございまして、引き続き、リサイクル設備の導入支援を行ってまいりたいと考えてございます。
また、新規参入についてお尋ねがございました。
本法律案では、地方公共団体をまたいだリサイクル事業に取り組もうとする事業者が、国のワンストップの認定で事業を開始できるよう、廃棄物処理法の特例を措置するということで、効率的なリサイクル事業に取り組みやすい環境整備を図っているところでございます。
各都道府県の産業資源循環協会についてのお尋ねがございましたけれども、こうした団体、更に全国産業資源循環連合会という全国規模の団体もございます。そうした関係団体の協力というものも重要でございますので、リサイクルの取組への協力を呼びかけていきたいと考えてございます。
○渡辺(真)委員 済みません。ちょっとこれも具体的に聞けばよかったと思うんですけれども、今現状で処理施設がない八府県、どこの府県になるのかお答えいただいてもよろしいでしょうか。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
現状、八府県で対応する処理施設がないというのは御指摘のとおりでございます。これは、事業者の方で立地を進めるということになります。
その際に重要なのは、どこで太陽光パネルが出てくるのか、それに応じて、立地の偏在が解消されるような場所にリサイクル施設があって、収集運搬費用が下がっていくのかということが重要になってまいるかと考えてございます。
ですので、全ての府県について必ずしも必要だということはございませんけれども、立地の偏在を踏まえまして、収集運搬費用も含めて、費用効率的にできる処理体制ということが重要になってくると考えてございます。
○渡辺(真)委員 済みません。委員会中継を見ている方もいるので、どういったところにないのかなということをお示しできればよかったのかなというふうには思っておりますが、次の質問に移りたいというふうに思っております。
最後の質問になりますが、ほかの委員の方の質問とかぶってしまうところもあるんですけれども、やはり排出量のピーク、これが将来的に年間五十万トンの量になるということであり、現状の処理能力が十三万トンというところであります。
リサイクルがその頃ちゃんときちんと将来的に浸透し、処理が追いつくのか、これも心配なところではありますが、排出量のピークが二〇四一年とか二〇四二年に来てしまうというところでございます。そこに、ピークに照準を合わせると、まあ、合わせて対応するというのはもちろん理解はできるんですけれども、ほかの委員から御指摘があったように、設備投資、施設とか業者が飽和状態になったり、設備がちょっと多過ぎたり機械が遊んでしまうリスクもあるかなというふうにも思っております。
また改めてお伺いしますが、そのリスクをどのように捉え、対処を考えていくのか。また、先ほども、予測精度を高めていくということでございましたけれども、具体的にお伺いしたいと思います。
○中尾政府参考人 お答え申し上げます。
使用済太陽光パネルの排出状況に応じた処理能力を確保する必要がございますけれども、御指摘のとおり、ピーク時の排出量に合わせて施設の整備を進めると、ピーク後には施設が過剰になるおそれがあります。
このため、まずは排出量のピークの平準化が必要でございまして、本法律案では、具体的に、基本方針及び責務規定におきまして、太陽電池廃棄物とする太陽電池の量の抑制のための措置として長期間の使用及びリユースの促進を位置づけ、事業用太陽電池廃棄者に対する廃棄の抑制とリサイクルに関する判断基準におきまして、可能な限りの長期間の使用やリユースを行うことを定めることとしてございます。
また、処理量の平準化も必要でございまして、リサイクル施設や積替え保管施設における保管基準につきまして、産業廃棄物については廃棄物処理法に基づく保管数量の上限の規制があるところ、本法律案の認定事業者に対しまして保管数量の規制の特例を措置することとしてございます。
その上で、必要な処理体制の構築と維持が図られるよう、太陽光パネルの排出予測の精度を高め、基本方針においてリサイクル目標を設定することなどによりまして投資の予見可能性を高めるとともに、必要な支援に努めてまいりたいと考えております。
○渡辺(真)委員 ありがとうございました。
今日も与野党を問わずいろいろな議論があったなというふうにやはり思います。
やはり、地方の地域の皆さんは、心配の声とか、上がってくるというふうにも思っております。今後、いろいろな負担を都道府県、市町村を始め地方自治体に押しつけてしまうことがないような制度設計になっていただきたいなというふうにも思いますし、いろいろ、どんどん決まってくること、より細やかな情報提供というのを各地方自治体にお願いをしていただきたいというふうに思っております。適切に処理をされて、法律の狙いどおりになっていただければというふうにも思っております。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○宮路委員長 次回は、来る二十四日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午前十一時二分散会

