第6号 令和8年4月23日(木曜日)
令和八年四月二十三日(木曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 関 芳弘君
理事 小里 泰弘君 理事 河野 正美君
理事 谷 公一君 理事 簗 和生君
理事 山口 晋君 理事 中川 宏昌君
理事 青柳 仁士君 理事 田中 健君
伊藤 聡君 内山 こう君
岡本 康宏君 加藤 大博君
木村 次郎君 草間 剛君
今 洋佑君 斉藤 りえ君
佐藤 主迪君 園崎 弘道君
高見 康裕君 辻 由布子君
とかしきなおみ君 中川こういち君
永田磨梨奈君 西田 昭二君
新田 章文君 東田 淳平君
藤田 洋司君 古川 直季君
本田 太郎君 松下 英樹君
三原 朝利君 山本 大地君
吉村 悠君 赤羽 一嘉君
近藤 和也君 西園 勝秀君
柏倉 祐司君 黒田 征樹君
佐々木真琴君 工藤 聖子君
山田 瑛理君
…………………………………
国務大臣
(防災庁設置準備担当) 牧野たかお君
内閣府大臣政務官 古川 直季君
政府参考人
(内閣官房国土強靱化推進室次長) 山本 巧君
政府参考人
(内閣官房防災庁設置準備室次長) 横山 征成君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 由布和嘉子君
政府参考人
(内閣府広域避難・計画推進室長) 鎌原 宜文君
政府参考人
(消防庁国民保護・防災部長) 門前 浩司君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 橋爪 淳君
政府参考人
(国土交通省大臣官房技術審議官) 服部 卓也君
衆議院調査局第三特別調査室長 江成 友幸君
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委員の異動
四月二十一日
辞任 補欠選任
山田 瑛理君 武藤かず子君
同日
辞任 補欠選任
武藤かず子君 山田 瑛理君
同月二十三日
辞任 補欠選任
高見 康裕君 山本 大地君
田中 昌史君 岡本 康宏君
永田磨梨奈君 新田 章文君
古川 直季君 草間 剛君
渡辺 創君 赤羽 一嘉君
同日
辞任 補欠選任
岡本 康宏君 とかしきなおみ君
草間 剛君 古川 直季君
新田 章文君 永田磨梨奈君
山本 大地君 高見 康裕君
赤羽 一嘉君 渡辺 創君
同日
辞任 補欠選任
とかしきなおみ君 辻 由布子君
同日
辞任 補欠選任
辻 由布子君 東田 淳平君
同日
辞任 補欠選任
東田 淳平君 本田 太郎君
同日
辞任 補欠選任
本田 太郎君 田中 昌史君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
防災庁設置法案(内閣提出第一三号)
防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第一四号)
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○関委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、防災庁設置法案及び防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の両案を一括して議題といたします。
この際、お諮りいたします。
両案審査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣官房国土強靱化推進室次長山本巧君外五名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○関委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○関委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。中川宏昌君。
○中川(宏)委員 おはようございます。中道改革連合の中川宏昌でございます。
本日は、防災庁設置法案並びに関連の法案の質疑をさせていただきたいと思います。牧野大臣並びに政府参考人の皆様、よろしくお願いを申し上げます。
まず、この一週間の間に大きな地震が二度ございました。長野県北部を震源とする地震、また三陸沖を震源とする地震で被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
私は、長野県でございますので、発災の翌日に大町市に入りまして、被害状況を確認するとともに、住民の皆様、また市長、関係者の皆様の声を直接伺ってまいったところであります。幸いにも人的被害は最小限だったということでほっとしている一方で、屋根瓦の落下ですとか外壁の破損、暮らしへの不安、また、ゴールデンウィークが近いということで、特に観光等の風評被害の懸念など、現場には切実な課題がたくさんありました。さらに、罹災証明書の発行準備を始め、市町村は発災直後から、住民対応、また被害認定、生活再建への備えを同時並行で担っておりまして、改めまして被災地の基礎自治体の負担の重さを実感したところであります。
政府におかれましては、風評被害への対応に、観光庁を始めしっかりと連携を取ってもらって、寄り添った支援、また、一部損壊に対しての支援につきましても関係自治体とともにしっかりと取り組んでいただきたい、まずこのことを要望させていただきたいというふうに思っております。
今回の地震は、いわゆる国難級災害ではないかもしれません。しかし、だからこそ、大規模災害だけでは見えにくい初動の情報集約、また市町村支援、生活再建、なりわいの維持、正確な情報発信、こういった防災行政の現実の課題、これが極めて鮮明に表れた事案であるというふうに重く受け止めております。
防災庁の設置は、単に看板をつけ替えるということではなくて、こうした現場の課題に対しまして、国が平時からどう備えて、発災時にどう伴走をして、復旧復興まで一貫して支えていくかということを具体化するための改革でなければいけないというふうに思っております。
その観点から、本日は、長野県の地震ですとか、また私も、能登半島地震に、五十八回通わせていただきましたけれども、そこで見えた現場の課題を踏まえながら、防災庁が市町村の初動をどう支えていくのか、また、住民の皆様の暮らし、なりわいをどう守っていくかという点につきまして、政府の考えを建設的に伺ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
まず、減災の入口であります事前防災の更なる強化についてお伺いをさせていただきます。
法案では、自助、共助の普及啓発、すなわち、家具転倒防止、津波避難、耐震ブレーカーなどによりまして被害軽減効果を明示し、国民の行動変容を促進するとしています。この方向性は極めて重要だと思っております。
能登半島地震でも、直接死の死因の約四割が圧死、約二割が窒息、呼吸不全でありまして、多くが家屋の倒壊の下敷きによるものでありました。高齢化の進んだ地域では、住宅の耐震化、家具の固定、家庭の備蓄、また早期避難が徹底されていれば被害は減らせたはずだというふうに思っております。
今後想定されるべき南海トラフ巨大地震では、最悪、死者が約二十九万八千人、経済被害が約二百二十五兆円に及ぶおそれがあることを踏まえまして、私は、ここで必要なことは、備えましょうという一般論ではなくて、それぞれの対策が死者、負傷者、通電火災、避難所滞留を減らすかを国が数字でしっかり示すことだと考えております。
国として、耐震ブレーカー、また家具固定、住宅耐震化、個別避難計画、家庭備蓄について、この被害軽減効果を分かりやすく見える化して、そして国民の皆様に行動を促す新たな減災に向けたキャンペーンと支援策、これは防災庁設置を機に再構築していくべきです。特に、高齢者世帯、障害者世帯、子育て世帯などの要配慮支援者への支援を強化して自助の力を底上げしていかなければ被害は減少しないと考えますけれども、国としてどのように再検討していくのか、まずお伺いをさせていただきたいと思います。
○横山政府参考人 お答えいたします。
災害が多い我が国においては、国民一人一人が災害を我が事として捉え、自ら助かるための防災意識を持ち、ふだんから災害に対して備えることが重要でございます。委員御指摘のように、日頃の備えにより被害がどの程度軽減されるのか分かりやすく示すことも効果が期待されることではないかと考えてございます。
日頃の備えによりましてどの程度被害が軽減するかについては、南海トラフ地震に関する国の被害想定でお示ししているものがあり、例えば、御指摘もありましたけれども、感震ブレーカーの設置率が現状の八%からしっかり普及して一〇〇%になることによって、火災による焼失棟数が約五割減少する、あるいは、家具等の転倒、落下防止実施率が現状の三六%から一〇〇%になることにより、転倒、落下物による死者数が約七割減少するといった試算を公表しているところでございます。
感震ブレーカー、あるいは家具固定、住宅の耐震化、家庭備蓄などの各家庭で取り組んでいただきたい事前の備えにつきましては、内閣府において、リーフレットとかホームページとかSNS、あるいはイベントを通じて様々な取組をいたしてございまして、国民の皆様への周知に取り組んでおりますけれども、防災対策の効果試算についても更なる情報発信に努めてまいりたいというふうに考えてございます。
また、御指摘ございました個別避難計画でございますけれども、それ自体の重要性を引き続きしっかり周知していくのはもちろんでございますけれども、あわせて、地域の共助の要になります地域住民等が主体となって作る地区防災計画、これを作成することが、高齢者世帯、障害者世帯、あるいは子育て世帯、個別に配慮を要する方々を地域ぐるみで支援するために有効なツールだというふうに考えてございます。ガイドブックの作成等により地区防災計画作りを支援してまいりたいというふうに考えてございます。
また、お子さんのある家庭について、防災教育でしっかり支援していくことも大事かなというふうに考えてございます。コミュニティ防災教育推進事業や防災教育チャレンジプランにおいては、親子で楽しく学べる防災プログラムの開発や子供たちが楽しみながら防災について学ぶ機会の提供などにも取り組んでいるところでございます。
防災庁の設置に当たりましては、これらの内閣府防災が取り組んできた取組を通じまして、自治体や関係団体の皆様とも更に連携を強めながら、国民の皆様に防災対策の重要性について御理解いただくとともに、地域全体で要配慮者の方々を支援し、被害を最小限にするための取組を更に推進してまいりたいというふうに考えてございます。
○中川(宏)委員 ありがとうございます。
啓発活動を単なるお願いで終わらせず、科学的根拠に基づいた数字の力で国民の皆様の行動変容を促していくことが私は大事であるというふうに思っております。特に、耐震ブレーカーの設置とか住宅耐震化、実際にどれだけ火災の延焼を防いで避難所の混乱を緩和するかという、こういったシミュレーションを具体的に示すことで、国民の皆様が自分事として備えを進められるよう、この防災庁設置を機に、強力な啓発の展開を是非ともお願いをさせていただきたいというふうに思っております。
次に、牧野大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
それはリスク評価の実装と弱点分析の対策の結びつきについてでありますけれども、法案では、リスク評価を実装し、地域ごとの弱点を把握した上で、それを具体的な対策に結びつけていくことが重要な課題とされております。私は、ここが防災庁の実効性を左右する核心の一つであるというふうに考えております。
能登半島地震では、半島特有の地理的制約に加えまして、高齢化、また厳冬、道路寸断、通信途絶などが重なりまして、支援の遅れや災害関連死の増加にもつながりました。地域の弱点は一定程度想定し得たにもかかわらず、それが事前の備えですとか対策に十分結びついていなかったのではないか、この教訓を非常に重く受け止めていく必要があるかと思っております。
そこで、お伺いをさせていただきますが、今後、政府として、リスク評価を進める中で明らかになった地域の弱点をどのように具体的な対策に結びつけようとお考えでしょうか。例えば、半島部ではアクセス確保、海上、航空ルート、また豪雪地帯でありますと除雪や搬送体制、都市部であれば在宅避難者の把握や支援体制など、地域特性に応じた対策をあらかじめ整理をして計画的に講じていくべきと考えます。また、平時から制度上、運用上の隙間を洗い出して必要な見直しを進めるとともに、現場で支障が生じる場合は様々な事態に柔軟に対処すべきだと考えますが、牧野大臣の見解をお伺いさせていただきます。
○牧野国務大臣 中川委員にお答えをさせていただきます。
中川委員が今御指摘になったように、それぞれの地域には特性がありますので、それを十分踏まえた上でのいろいろな災害リスク評価ということをしなきゃいけないと思っております。災害リスク評価によって、その地域でけがをされた方等の搬送だったり、それを受け入れる医療体制といった必要な機能や資機材が十分足りているかとか、そういうことを定量的に把握して、その上で、抜け落ちだったり漏れがないように、それぞれの地域ごとに必要な対策を検討していくことが重要だというふうに思っております。
防災庁では、これらのプロセスが円滑に行われ、必要な対策が地域が定める防災に関する各種の計画に適切に反映されるよう、地方公共団体への伴走支援も含めて最大限支援をしていくこととしております。また、災害発生時には、政府の災害対策本部の運営などを通じて、関係府省庁の施策の実施に関する総合調整に取り組み、様々な事態に対して迅速かつ広域的に対応をしていくようにいたします。
○中川(宏)委員 大臣、ありがとうございます。
地域ごとの弱点を事前に直視して具体的な対策に落とし込んでいくこと、これは事前防災の要だというふうに思っております。
能登半島地震では半島特有の制約が露呈をしたわけでありますけれども、防災庁におかれましては、計画の策定の支援にとどまることなく、先ほども私申し上げさせていただきましたけれども、それぞれの地域特性、海上輸送の確保ですとか、また在宅避難者支援、地域の弱点を補うための事前対処の準備、これを関係省庁と横断して平時から主導していただきたい、このようにお願いをさせていただきたいと思います。
次に、これまでの災害対応におきまして、避難所での着替えや授乳スペースの不足、トイレのプライバシー確保の不備、生理用品や女性用下着の女性による配布体制の欠如など、女性特有のニーズへの配慮が不十分であったことが幾度も課題として浮き彫りになりました。
真に災害に強い社会、それは誰一人取り残さない社会だと思いますけれども、これを実現していくには、人口の半数を占める女性の視点をしっかり確保して、平時から政策や方針決定のプロセスに女性が参画すること、これが不可欠であるというふうに思っております。防災、復旧復興の各段階に、あらゆる施策におきまして分野横断的に女性や要配慮者などの多様な視点からの検討を行うこと、この重要性が重ねて指摘をされているところであります。
内閣府男女共同参画局がこれまで示してきた、災害対応力を強化する女性の視点等の優れたガイドラインがありますけれども、残念ながら、現場の避難所運営において必ずしも徹底されてきませんでした。ここに、強制力を持たない従来の体制の限界があるかというふうに思っております。
今回、新設される防災庁におきましては、防災計画の策定、また避難所運営、備蓄、復旧復興に至る各段階で、女性の視点を確実に反映していくことが極めて重要であると考えます。とりわけ、避難生活におきましては、プライバシーの確保、また衛生用品の備蓄、健康管理、性暴力、DV対策など、女性や要配慮者の視点が十分に反映されているかどうかが被災者の生活環境また尊厳の確保に直結すると思います。
また、支援を必要とする側にも多様な女性がおられることを踏まえれば、防災施策の立案や実施の場に女性が参画をしまして、その視点が反映されることは不可欠であります。各府省庁が策定する防災計画や地方自治体の防災会議、避難所運営等の場面において、女性の参画をどのように進めて、その意見を実際の施策に反映していくかが問われていると考えます。
そこで、防災庁としまして、各府省庁や自治体に対しまして、女性の参画を進めるとともに、防災計画、避難所運営、また備蓄、復旧復興の各段階において、女性の視点をどのように着実に反映させていくお考えでしょうか。また、そのためには、自治体や関係機関への働きかけ、また改善促進をどのように進めていくのか、政府の見解をお伺いさせていただきます。
○横山政府参考人 お答えいたします。
自治体や関係機関の防災計画の基本となる国の防災基本計画におきましては、防災に関する意思決定や現場における女性の参画、復旧復興における女性の意見の反映など、あらゆる面での女性の参画を位置づけて、取組を促しているところでございます。
また、第六次男女共同参画基本計画においても、自治体の防災計画を作成する地方防災会議の委員に占める女性の割合を二〇三〇年度までに三〇%とする成果目標を掲げるとともに、内閣府の男女共同参画局と防災担当が連名で通知を発出し、連携して自治体への働きかけを行っているところでございます。
さらに、避難所運営、備蓄に関しましては、避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針において、具体的に、避難所の運営責任者への女性の配置とか、トイレ等を男女別に設けるとか、女性特有の備品を備蓄するといったようなことなどについて、自治体に周知をしてきているところでございます。このような取組の中で、避難所運営等のリーダーを育成するために行っている研修に女性の積極的な参加を促してきてございますけれども、令和六年度の受講者の半数が女性となっているというような成果も上がってきてございます。
防災庁におきましては、このような取組を継承いたしまして、自治体や関係機関と連携して、充実した人材を活用しながら、しっかり自治体をお支えして、防災分野における女性の参画の推進を更に進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○中川(宏)委員 避難所におけるプライバシーの確保、衛生環境の整備、これは単なる配慮ではなくて、被災者の尊厳を守るための必須条件だというふうに私は思っております。既存のガイドラインがあるわけですけれども、これが形骸化しないよう、防災庁の設置を契機としまして、自治体の防災計画、また実際の現場の運営に女性の視点が確実にビルトインされるよう仕組みを構築していただきますよう、是非とも強力に推進していただきたいというふうに思っております。
次に、能登半島地震では、厳寒の中で水や電気が途絶をしました。トイレ環境の悪化が被災者の尊厳と健康を著しく脅かしました。全国の自治体や民間団体から派遣されたトイレカー、またトイレトレーラー、キッチンカーなどがこの劣悪な環境を改善するために非常に大きな役割を果たしましたけれども、一つの自治体が所有できる高価なこの特殊車両の数には限界があるというふうに思っております。
この点につきまして、内閣府が、トイレトレーラーやキッチンカーなどの災害対応車両登録制度を創設して、車両の所在をデータベース化して、国が派遣費用の最大九割を補助するという仕組みを整備し始めたことは、私は高く評価をさせていただきたいというふうに思います。
その上で、これらの機材をいざというときに確実に稼働させていくためには、平時からのメンテナンス、そして運用訓練、これが不可欠であるというふうに思っております。例えば、全国各地にある道の駅また公園などでこれらの車両を日常的に配備、使用することで、災害への備えの重要性を啓発するとともに、災害時の素早い広域派遣拠点とする視点が私は極めて有効だというふうに思っております。これには、国土交通省また総務省など、複数省庁にまたがる調整が不可欠であるというふうに思っております。
能登半島地震では、道路寸断によりまして、三十三地区、最大三千三百四十五名の方が孤立をしまして、断水も最大十三万六千四百四十戸に及ぶ中で、トイレトレーラー、トイレカー、キッチンカー、また可搬式浄水装置ですとか衛星通信など、分散している車両、資機材を誰が束ねてどの順番で投入していくかという、この司令塔機能の不足が問われたところであります。
災害時における広域支援の実効性を高めるには、防災庁が司令塔となって、国土交通省などとの縦割りを排しまして、道の駅に加えて公園や港湾、空港などの公共空間を平時から広域災害対応拠点また防災拠点としてしっかりと位置づけて、その機能強化と日常的な活用促進を図っていくことが重要であると考えます。
あわせて、車両や資機材の所在把握にとどまらず、必要な人員、物資の投入判断、広域輸送の調整、現地での運用、さらには平時からの訓練や受援計画、備蓄の在り方までを一体的に担う仕組みを構築し、全国どこでも機能する共通モデルとして整備していく必要があると考えますけれども、政府としてこの仕組みをどのように構築していくのか、また、その中で防災庁が果たすべき具体的な役割をどのように考えていらっしゃるのか、お伺いをさせていただきます。
○横山政府参考人 お答えいたします。
能登半島地震でも、道の駅等が防災拠点として重要な役割を果たしたところでございます。公共空間を活用して防災拠点の確保などを行って災害対応力の強化を行っていくことは重要な視点だというふうに考えてございます。
防災庁におきましては、人員を拡充し、地域に伴走する体制を整えながら、新たに創設された交付金なども活用いたしまして、平時には、自治体と連携して地域レベルでの災害リスク評価を行い、その結果に基づき、関係機関と連携し、必要な人員体制や資機材、防災拠点などを確保した上で、官民の関係機関の連携による応援、受援を含めた実践的な災害対応訓練を実施するなどいたしまして、実際に機能する災害対応体制を構築し、地域における事前防災対策の充実を支援してまいりたいというふうに考えてございます。
また、いざ災害が発生したときには、迅速に職員を被災地に送り込み、デジタル技術なども活用して一元的に状況を把握しながら、関係省庁と連携し、いち早く、被災された方の救助や必要な物資の提供を進め、ワンストップ窓口として復旧復興に至るまで伴走型の被災地支援を行うなど、防災庁が中核となって関係府省庁等と緊密に連携し、効果的、効率的に災害対応に臨む体制を構築してまいりたいというふうに考えてございます。
○中川(宏)委員 その上で、トイレトレーラーやキッチンカーなどの災害対応車両、資機材については、導入を広げるだけでなく、平時から稼働率を高めて、訓練を通じての運用の習熟を進めて、広域応援の際にも自治体が安心して機材を出せる環境を整えていくことが重要であります。とりわけ、維持管理や更新に伴う負担感、また派遣時の費用負担や手続の煩雑さ、さらに所有自治体にとってのインセンティブの弱さ、これが広域応援の実効性を高める上での課題ではないかというふうに思っております。
そこで、防災庁は、事前防災を進化させる観点から、トイレトレーラー等を平時から生かし続ける運用モデルの構築、広域応援を前提とした実地訓練や避難所開設訓練への支援、自治体が安心して機材を提供できる費用負担ルール、また運用上の仕組みの充実について、今後どのように取り組んでいくのか、お考えをお示ししていただきたいと思います。
○横山政府参考人 お答えいたします。
災害時に避難所において利用可能なトイレトレーラー等は、道の駅への設置や自治体主催のイベントなど、できるだけ日常生活の中で利用されているものを備えておくことが効果的であるというふうに認識してございます。
このため、委員から御指摘もございましたけれども、災害対応車両の登録制度の運用なども開始しているところでございますけれども、自治体が保有するトイレトレーラーの支援につきましては、防災庁設置を見据え、今年度予算で創設いたしました防災力強化総合交付金を活用して、ほかの自治体を支援するために必要な資機材や人材等を派遣する体制の整備を目的として、広域的な展開が可能な防災、減災に資する資機材の整備や、整備した資機材の広域的な運用の推進に向けた方策の検討、体制整備を支援するというふうに考えてございます。
これに加えまして、スフィア基準等に沿った避難所の質の向上に配慮した避難所の開所、運営に係る訓練等を行うなど、自治体の取組を支援することとしてございます。
防災庁においては、このような取組を進めまして、御指摘のトイレトレーラーのような資機材の自治体間の共同運用や相互派遣の成功事例を増やしていきましてノウハウを広げていくことで、全ての避難者に迅速に快適な生活環境を提供できる体制を構築してまいりたいと考えてございます。
○中川(宏)委員 ありがとうございます。
車両登録制度の創設、これは大きな一歩だというふうに思っております。更に一歩進めまして、道の駅また公園など、これらの車両を日常的に、先ほど日常的に使っているものをしっかりと活用していきたいというお話でありましたけれども、しっかりと活用して、平時から動く防災拠点としての運用の習熟を進めるという発想は、私は、維持管理コストの削減とまた即応性の向上を両立させる日本型モデルになり得るんじゃないかというふうに思っておりますので、しっかりと整備されるよう、是非今後も前向きに、そして広く全国に広がるように対応をお願いしたいというふうに思っております。
次に、災害関連死を防ぐためには、避難生活の長期化に伴う生活不活発病の予防など、専門職によるリハビリテーション支援また口腔ケアが欠かせません。
同志社大学の立木茂雄教授は、災害救助法上、医療は救助として明記されており、対応が迅速である一方、福祉は初動が遅れる、このように指摘をされまして、その背景といたしまして、災害法制に福祉が公的に位置づけられていないという構造的な問題を挙げておられます。
これは本会議でも申し上げさせていただきましたけれども、昨年の法改正で初めて、災害対策基本法等に福祉サービスの提供が明記されたことは、私は歴史的な前進ではないかというふうに思っております。この法改正を踏まえまして、厚労省所管の医療、福祉人材と防災庁所管の災害対応をいかに融合していくか、これが問われているかというふうに思っております。
防災庁が司令塔として、日本災害リハビリテーション支援協会、JRATや、災害派遣福祉チーム、DWAT等の専門職団体が広域で安心して円滑に活動できるように、厚労省と連携して、法的また財政的な制度的基盤を平時からどのように整備していくのか、この点につきましてお伺いをさせていただきます。
○横山政府参考人 お答えいたします。
災害時に関係団体が円滑に活動するために、その活動に公費を充てる場合には、一般に、その制度的位置づけや具体的な予算措置が必要と考えてございます。
委員御指摘の昨年の災害救助法の改正もございました。これに加えまして、政府としては、DWATとして活動する人材を登録する仕組みを含む社会福祉法改正案を、別途、今国会に提出してございます。これらを通じまして、災害時の福祉支援の重要性が法制度上も明確にされてきているものと考えてございます。
予算面では、厚生労働省において、JRAT、DWATの平時の体制整備に係る予算措置が行われるとともに、内閣府において、災害時には災害救助法に基づき必要な財政支援を行えるようにしてございます。
防災庁では、このような取組をしっかり継承いたしまして、今後とも、厚生労働省と密に連携して、関係団体が円滑に活動できる環境の整備に取り組んでまいりたいと考えてございます。
○中川(宏)委員 医療分野のDMATに比べまして、福祉分野のDWATでは、財政基盤ですとかまた活動補償がなお脆弱でありまして、派遣のために、この活動経費、人件費ですとかまた損害補償、受入れ調整を現場任せにしない仕組み、これが、私は現地を見てきて非常に必要ではないかというふうに思っております。
そこで、改めてお伺いをさせていただきますけれども、防災庁として、DWATの活動経費を災害救助法の国庫負担対象としてより明確に位置づけるとともに、派遣に伴う人件費また損害補償まで国が確実に担保する制度を検討しまして、災害救助法上の位置づけと国庫負担の考え方をどのように整理していくお考えなのか、端的にお伺いをさせていただきたいと思います。
○横山政府参考人 お答えいたします。
昨年の法改正を踏まえまして、災害救助法の救助項目に福祉サービスの提供が規定されたことを受け、その業務をDWATや関係団体が実施した場合には、医療のDMATと同様に、福祉サービスの提供に係る人件費、その他活動に係る実費については国庫負担のある災害救助法の対象となることを事務取扱要領に明確に規定したところでございます。この内容についてしっかりと自治体、関係団体と共有しながら、滞りない活動ができるように取り組んでまいりたいと考えてございます。
○中川(宏)委員 昨年の法改正で福祉サービスが明記された重み、これは政府も共有されているかというふうに思っております。先ほども指摘をさせていただきましたが、福祉のDWATはまだ活動基盤が脆弱であります。費用の国庫負担また派遣の調整ルールをしっかりと明確にしまして、福祉専門家が助かった命を守るために迷わず現場に駆けつけられる制度的担保、これは引き続き、是非とも防災庁としては実現していただきたいというふうに思っております。
今回の法案では、復旧復興局面においても国の司令塔機能を切れ目なく維持するため、復旧復興本部の位置づけが盛り込まれておりまして、この点は重要であると考えております。
他方で、復旧復興は国だけで完結するものではありません。被災地に最も近い都道府県また市町村において、保健、医療、福祉、介護、住まいの確保といった生活再建に直結する支援、これが現場で一体的に機能することが不可欠であります。能登半島地震では、災害関連死が多数に上りまして、とりわけ御高齢者の割合が高く、循環器系や呼吸器系の疾患が大きな比重を占めたと承知をしております。避難生活の長期化や医療、介護、福祉、住まいの確保の遅れが助かった命を守れない事態につながるという教訓を私たちは重く受け止めなければなりません。
その意味で、TKB、トイレ、キッチン、ベッドでありますけれども、この導入の促進、災害ケースマネジメントの全国展開、DWATの活用、さらには平時の健康福祉施策の中に災害対策の視点を組み込んでいくことが今後ますます重要になってまいります。
私としては、法案で被災者の良好な生活環境を掲げるなら、都道府県に保健、福祉分野を統括する法定の本部機能も必要であり、そうでないと、復旧が土木、インフラ中心にどうしても目が行きがちになってしまって、災害関連死を防ぐ対策が不十分になるおそれがあると考えております。
政府として、復旧復興の各局面におきまして、国、都道府県、市町村の役割分担をどう整理しながら、被災地における保健、福祉、医療の連携体制をどのように構築していくお考えでしょうか。あわせて、厚労省内の縦割りや都道府県内での部局横断の連携をどう実務的に進めまして、医療、介護、福祉、心のケア、要配慮支援者などが一体的に機能する体制づくりにつなげていくのか、政府の見解をお伺いさせていただきます。
○横山政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、被災自治体において生活再建に関連する支援が一体的に機能する必要がございまして、災害対策基本法に基づき策定される防災基本計画において、大規模災害時においては都道府県が保健医療福祉調整本部を設置して、こうした支援活動の総合調整を行うこととなってございます。
能登半島地震への対応では、初期対応時において、国、自治体、被災現場等の情報の伝達の遅れ等が懸念されたことから、その改善を図るため、厚生労働省本省に厚生労働省保健医療福祉調整本部支援チームを設置し、都道府県の調整本部を支援することとしたものと承知してございます。同チームは、平時には、DMAT等の各種活動チーム等との定期的な会議、訓練、自治体の訓練支援、災害時には、被災県や他省庁からの情報の一元的な受け付け、集約、活動チーム等の派遣に関する時期の目安や配分の提案などによる被災地の意思決定の迅速化を行うことを目指してございまして、厚生労働省所管の保健、医療、福祉分野が、縦割りの弊害を排して、一体となって現場支援を行うこととしているものでございます。
この仕組みは、防災庁が中心となって運営される法定の政府の災害対策本部あるいは現地対策本部、今回法定化いたしました復旧復興本部、あるいは都道府県の災害対策本部と一体で運用されることで、政府一丸となった、関係機関が連携した効率的、効果的な災害対応につながるものでございます。
防災庁と厚生労働省で連携して、安定的な体制の構築にしっかり取り組んでまいりたいと考えてございます。
○中川(宏)委員 被災者の良好な生活環境を掲げる以上、保健、医療、福祉が一体となって機能していく、そこにインフラ復旧も機能していく。都道府県レベルでも、保健、福祉分野を統括する本部機能が真に機能して、インフラ部門とまた保健、福祉部門、これが車の両輪、これで生活再建に当たれるよう実務的な連携体制の強化をしっかりと進めていただきたいというふうに思っております。
次に、発災直後の初動から復旧復興期に至るまで、行政の力だけでは被災者の多様なニーズにお応えができないというふうに思っております。専門的な知見と経験を持つNPOやボランティア団体、そしてそれらをつなぐ災害中間支援組織が行政の隙間を埋める重要な役割を果たしていただいております。
防災庁の組織体制案には、産学官民連携体制の構築、また、NPO、ボランティア連携を担う地域防災部門が設置されると承知をしております。専門的な民間団体が被災現場で最大限の力が発揮できるように、平時から顔の見える関係をしっかりと築いて財政的なバックアップを行っていくことが、私は防災庁の重要な使命であるというふうに思っております。
そこで、今回の法改正で創設された被災者援護協力団体の事前登録制度を実効性あるものとするために、能登半島地震でも自主避難所、在宅避難者、要配慮支援などで重要な役割を果たしましたNPOや災害中間支援組織を善意の協力者ではなく正式な災害対応のパートナーとしてしっかりと位置づけて、防災庁が中心となって、事前登録に加えまして、活動資金の助成ですとか、宿泊拠点や活動拠点の確保、また情報共有や現地調整までを一体的に支える官民協働の実動体制、これをどのように強化をしていくおつもりか、お伺いをさせていただきたいと思います。
○横山政府参考人 災害時に行政と被災者支援を行うNPO等との円滑な連携を確保するためには、平時から顔の見える関係を構築することが重要でございます。
内閣府では、昨年創設した被災者援護協力団体の登録制度により、登録団体の情報を自治体等と共有し、NPO等との連携体制づくりを後押しし始めているところでございます。また、NPO、ボランティア等の活動支援や調整を行う災害中間支援組織につきましては、各都道府県に設置し、機能強化等を図るための支援を行ってございます。
都道府県域の災害中間支援組織の位置づけについては、国が定める防災基本計画におきまして、都道府県地域防災計画等において、災害中間支援組織や災害ボランティアセンターとの役割分担をあらかじめ定めるよう努めること等を明記してございます。
一方で、ボランティア活動に対する財政的な支援の御指摘がございましたけれども、あるいは、行政とのパートナーという位置づけについても御指摘がございました。ボランティア団体の自主性は損なわないように留意しながら、行政と連携して行われる災害対応の活動に対してしっかり支援をするという考え方で臨みたいというふうに考えてございます。
内閣府においては、これまでも、ボランティア団体の活動に対する交通費補助、災害中間支援組織を設置、機能強化するための支援事業等を実施してきてございます。防災庁におきましても、引き続き、NPOや災害中間支援組織と自治体等との情報共有やきめ細かな調整等を通じた官民連携体制の構築を進めてまいりたいと考えてございます。
○中川(宏)委員 次に、災害時におきまして、ペットはかけがえのない家族の一員でございますけれども、ペットを連れて避難所へ行くことがためらわれるために、倒壊の危険がある自宅にとどまったり、また車中泊を余儀なくされまして、エコノミークラス症候群等の健康被害を被るケースが後を絶ちません。
ペット同行避難の推進は環境省がガイドライン等を示しておりますけれども、実際の避難所運営の枠組みまた財政支援は内閣府防災担当が所管をしておりまして、ここにも縦割りの壁が存在をしております。また、被災後の孤立を防ぐためのケアにおきましては、アニマルセラピー等が果たす役割、これも極めて重要だと思っております。新設される防災庁が司令塔となりまして、環境省に対しまして必要な勧告や調整を行いながら、全国の自治体におけるペット同行避難が可能な避難スペースの確実な確保、また飼い主への平時からの啓発、さらには獣医師会や動物愛護団体等の民間専門団体との官民連携、これをどのように強化していくのか、お考えをお伺いしたいと思います。
○横山政府参考人 災害時のペット対応でございますけれども、専門性がございます環境省が人とペットの災害対策ガイドラインの作成をし、ペット同行避難の留意点や避難所における受入れ等の必要事項などを取りまとめているところでございます。一方で、内閣府防災では、令和六年能登半島地震等の教訓を踏まえまして、防災基本計画にペット同行避難の適切な受入れを盛り込み、自治体向けの指針等において、平時から受入れ体制の構築等を求めているところでございます。
現在、環境省におきまして、ガイドラインの改定作業中でございます。飼い主への啓発、避難所でのペットの飼養環境の整備や獣医師会等の民間団体との連携などに関して、より詳細な内容が盛り込まれるものと承知してございます。
今後、防災庁におきましては、自治体向けの説明会の機会などを捉えて当該ガイドラインを周知するなど、環境省や自治体、民間団体とも緊密に連携して、災害発生時のペットの同行、同伴避難について取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。
○中川(宏)委員 是非とも横断的な調整をお願いしたいというふうに思います。
次に、SNS等で偽情報や悪質なデマの拡散、これは、救助活動を妨げまして、不安を抱える被災者の皆様また地域社会に更なる混乱を生じさせる極めて深刻な問題であるというふうに思っております。また、災害時に本当に必要とされる情報は、被災者、また被災自治体、避難所、自主避難所、在宅避難者、支援団体など、それぞれの立場によって異なりまして、必要なタイミングも一様ではありません。
そのために、防災庁には、正確な被害情報、また避難情報、支援制度、各省庁からの被害関連通知などについて、単に集約するだけでなく、多様な情報ニーズに応じて必要な相手に必要な情報を適時的確に届ける機能、これが求められると考えております。とりわけ、大規模災害時には、国が発出する重要な通知ですとか支援情報が現場の自治体や支援関係者に迅速かつ確実に共有されることが重要であります。私としましたら、災害が起きたらすぐに防災庁というように、誰もがまず防災庁のホームページを見に行くという、こういったきっかけをつくっていく、また習慣をつくっていくことが大事になるというふうに考えております。
そこで、防災庁として、SNS等による悪質なデマ情報への対応を進めつつ、被災者、自治体、支援団体など、それぞれ異なる情報ニーズに応じて必要な情報を必要なタイミングで届ける体制をどのように構築していくのか。また、あわせまして、各省庁が発出する災害関連通知、支援情報について、現場で混乱なく活用ができるように、どのように共有、発信の改善を進めていくのか。この点につきまして見解をお伺いさせていただきます。
○横山政府参考人 御指摘のとおり、災害時には様々な情報が求められ、被災者や関係機関ごとにニーズやタイミングが様々であることから、必要な情報が適時に発信、共有されることが重要でございます。
内閣府防災では、平時より、ホームページ等を通じて災害に関する様々な情報を公表してございます。また、発災時には、報道発表やSNS等を通じて被害情報や支援制度等を適切なタイミングで発信するように努めているところでございます。その上で、支援情報については個々の被災者のニーズに応じた対応が重要でございますので、例えば総務省においては、特別行政相談窓口を設置し、被災された方へ生活支援情報の提供や相談対応等を行っているものというふうに承知してございます。防災庁においては、新たに広報担当の参事官を設けることとしてございます。
関係機関とも連携しながら、平時からのコミュニケーションの構築や、SNS、ホームページ、デジタル技術等の様々なツールの活用を通じて災害関連情報の更なる充実強化に努めるとともに、関係省庁が一体となって、自治体等と連携しながら、一人一人に寄り添ったきめ細かい支援につなげていく体制を整えてまいりたいと思います。我々がしっかりフォローしていただけるように努力もしたいと考えてございます。
○中川(宏)委員 ありがとうございました。
デマへの対処はもちろんのことでありますけれども、何より大事なのは、災害が起きたらまず防災庁のサイトを見るという、この信頼のプラットフォーム、これを確立していくことが大事だというふうに思っております。多様な被災者のニーズに応じまして必要な情報がプッシュ型で届くデジタルの力もしっかりと活用して、そして、現場の自治体が国の通知を瞬時に把握できるような情報のラストワンマイル、これまで見据えた発信体制の構築を是非ともお願いしたいというふうに思っております。
時間が参りましたので終わりにしたいというふうに思いますけれども、私も、県議会議員を経験し、また衆議院というのを経験し、幾度となく災害現場に行ってまいりましたけれども、やはり一番感じているのは、人口減少している中で被災自治体だけの力では対応できなくなっている現状、このところに防災庁がしっかり手を携えて、しっかりと復旧復興に努めていく、そして生命の尊厳を守っていく、こういった防災庁でありたいというふうに思っております。
また引き続き議論を深めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
ありがとうございました。
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○関委員長 この際、お諮りいたします。
政府参考人として消防庁国民保護・防災部長門前浩司君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○関委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○関委員長 次に、田中健君。
○田中(健)委員 国民民主党の田中健です。どうぞよろしくお願いをいたします。
昨日、岩手県の大槌町で山火事が発生をいたしました。一夜明けましてもまだ延焼が続いているということであり、大変危惧をしております。
冒頭、まだ現状火事が続いているということではございますが、今現時点でどのような状況にあるのか、被害状況等々を含めお伝えいただければと思います。
○門前政府参考人 お答えいたします。
昨日、岩手県大槌町において、中心部の北西約八キロの小鎚というところと中心部から東側約二キロの吉里吉里という二地区で林野火災が発生をいたしました。
現在把握をしている被害状況でございますけれども、林野被害といたしまして、本日午前三時時点で、小鎚で約十五ヘクタール、吉里吉里で約百四十ヘクタール、建物被害は小鎚で七棟が確認されておりますけれども、人的被害は確認されておりません。また、避難指示でございますけれども、吉里吉里地区におきまして、九百世帯、千八百八十四名に避難指示が発令をされております。
現場での消防活動についてでございますけれども、地元の消防本部及び消防団、県内全十二本部体制の県内応援約二百四十名での活動に加えまして、緊急消防援助隊として仙台市消防局が現地に向かっております。また、消防防災ヘリ三機、自衛隊ヘリ五機の合計八機による上空からの消火活動、情報収集活動等を行っております。消防庁職員二名も現地に派遣をいたしました。
引き続き、地元消防機関等と緊密に連携し、状況をよく確認しつつ、住民の安全確保と延焼の拡大防止に万全の体制を行ってまいります。
○田中(健)委員 消防庁の皆様におきましては、ありがとうございました。
もしも分かればなんですけれども、山火事というのはいろいろな理由があるということで、人為的な理由や自然発火的なものもありますけれども、今回は何か原因というものがもう分かっていらっしゃるのか、また分析中なのか、分かる範囲でお答えいただければと思います。
○門前政府参考人 お答えいたします。
出火の原因ということだと思いますけれども、現在調査中というふうにお伺いをしております。
○田中(健)委員 ありがとうございます。急遽対応していただきましたこと、感謝を申し上げたいと思います。
昨年も岩手県では山火事があり、大変な被害がありました。昨日の大槌町の山火事も百四十ヘクタール、十五ヘクタールと大きな延焼でございます。また、千八百八十四人に避難指示が出ているということでありまして、現在も現場で皆様が鋭意消火活動また避難活動をされているかと思いますので、しっかり対応していただければと思いますし、私たちもできる限りの支援をしていきたいと思っています。ありがとうございました。
それでは、防災庁設置法案についての質問に入らせていただきたいと思います。
まず冒頭は、能登半島地震、そして熊本地震から節目を迎える今年であります。亡くなられた方々に改めて哀悼の意を表しますとともに、今なお避難生活、復旧復興の途上にある皆様にも心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
災害は、発生した瞬間だけではなく、その後の生活や地域の再建、そして人生そのものに長く影響を及ぼします。だからこそ、今回議論をしている防災庁は、単なる新しい組織、組織論というだけではなく、やはり私たち国がどこまで責任を持っていくのかという姿勢そのものが問われていると考えています。
本日の委員会では、各委員からこれまでも様々な議論がありました、自衛隊の役割、災害医療、避難所環境、人材育成、事前防災など、極めて重要な論点が提示をされましたが、しかし、それらを通じてもなお残る共通の課題があると思っています。それは、誰が最終的に責任を持って判断をして現場を動かしていくのかということであろうかと思っていますので、この観点を軸に、理念ではなくて実際に機能する制度なのかということで質問をいたしたいと思います。
まず、一昨日、この委員会で視察をしました東京湾の臨海部基幹的防災拠点について御質問させていただきたいと思います。皆様の手元には資料をつけさせていただきました。全員の委員が行けたわけではございませんので、皆様にも共有をさせていただきたいと思います。
有明の丘公園にありますこの施設でございますが、都市再生プロジェクトが第一次決定されたのが平成十三年ということで、運用の開始が平成二十年ということであります。
次のページを御覧になると、施設の機能ということでありまして、緊急災害の現地対策本部となり得るというところでございまして、首都直下型地震における具体的な応急対策活動に関する計画の中で作成がされました。
その中で、政府の広域対策拠点ともなる極めて重要な施設であるわけでありますが、例えば、直近の地震において実際にどのような機能をこれまで果たしてきたのか、情報収集というのはどこまでこの施設で集約ができたのか、また物資の拠点としても稼働したのかというところまでは、今回、視察は半日でしたので、見えてきませんでしたので、伺いたいと思います。
この拠点は、実際に動く拠点として機能をしているのか。例えば、これも先日起きた三陸沖の地震、大きな地震でありました。これについては後ほど地元であります同僚の佐々木議員から質疑をさせていただきますが、今回の地震において、さらにこれまでの災害での具体的な活用実績があればまずお示しをいただきたいと思います。
○横山政府参考人 視察いただいた東京湾臨海部基幹的広域防災拠点でございますけれども、首都直下地震における具体的な応急対策活動に関する計画において、首都直下地震が発生した場合に、緊急災害現地対策本部の候補地の一つとされているほか、実動部隊の救助活動拠点や医療機関への搬送拠点として位置づけられているところでございます。
国の現地対策本部や防災拠点は、被災地ないしは被災地に近い場所で、自治体の災害対策本部と密接に連携して対応することを想定していることから、有明の施設を活用するのは、基本的には首都周辺で大規模な災害が発生するケースでございます。様々な大災害で、現地対策本部をその災害が起こった県庁などに設置してきた例はございますけれども、この拠点がそのような形で使われたことは、幸い、今の時点ではございません。四月二十日に発生した岩手県三陸沖を震源とする地震におきましても、本拠点を具体的に活用したということではございません。
平時より訓練や研修には活用してございまして、緊急災害現地対策本部が設置された場合には円滑に利用できるように引き続き取り組んでまいりたいというように考えてございます。
○田中(健)委員 ありがとうございます。
また、現地を見させてもらったときは、内閣府とまた国交省の皆様に御説明をいただきました。ちょっと資料を添付できなかったんですけれども、行かれた方は分かるかと思うんですけれども、最初は、本部棟に入りまして、国交省の方が説明していただきましたが、同じ本部棟でもこのラインを超えるとこちらからは内閣府ですということで、同じ中でも区分けがしっかりされている、しっかりされているというか縦割り行政を感じたわけでございますが、内閣府と国交省の共管の施設であるということです。
その中で、防災庁が設置をされるということでありますから、防災庁が設置された場合、縦割りの弊害や様々な司令塔機能ということを今回訴えていますが、管理体制とか指揮命令系統とか、何か、この施設や本部施設が変わるというようなことがあるのかどうかも併せてお伺いします。
○横山政府参考人 お答えいたします。
少し役割分担が過ぎたという御指摘をいただきまして、少し反省している部分もございますけれども、施設整備に当たっては、フェーズフリー、デュアルユースの観点から、平常時における有効利用について十分に配慮することとされたことから、防災拠点に加えて、平常時において人々が防災に関する体験学習等を行うことができる機能を備えた公園施設としての整備を行っております。また、防災拠点自体も、平時は研修訓練施設として活用しているところでございます。
整備後の施設管理は、防災拠点としては内閣府、公園施設としては国土交通省で分担、連携して行うこととしてございまして、平常時と発災時で利用方法を変更するような柔軟な対応もしてきているところでございます。知見を有する各主体が適時適切な役割分担の下、具体的には、防災で使わなきゃいけないときにはしっかり防災担当が仕切る、平時は基本的には公園管理の方で仕切っておいていただく部分が多いということでございます。柔軟な施設の活用を図っているところでございます。
防災庁設置後も、引き続き、防災庁と国土交通省で緊密に連携を図りながら、効率的、効果的な管理運営を行ってまいりたいと考えてございます。
○田中(健)委員 ありがとうございます。
実際、現地を見たときにも公園ではバーベキューをやっている方もいらっしゃいまして、ふだんの活用も多く利用されているなということも実感することができました。ちょっと縦割りと言ったのは語弊があったら失礼しますが、この場で連携ができていたというのも実際拝見をさせてもらいましたので、しっかりと平時と有事の役割、また省庁を超えた連携というのを深めていただければと思っています。
その中で、冒頭、その役割についてお話をいただきましたが、現地対策本部とまた政府の対策本部との関係ですけれども、首都直下型地震の発生時にはこの場所が緊急災害現地対策本部になるとのことでありますが、その中で、この本部においては、少し聞いた中では、副大臣ないしは政務官が本部長を務め、そして防災庁の担当大臣は官邸の政府対策本部に詰めるような話を聞いていましたが、現地が主導し官邸が指導するということになると思いますが、この役割分担、また、防災庁ができてからもこの役割が変わらずに行くのかということについてもお聞きをさせていただければと思います。
○横山政府参考人 重なる部分もございますけれども、政府においては、首都直下地震が発生した場合には、速やかに、内閣総理大臣を本部長として、防災大臣並びに内閣官房長官を副本部長とする緊急災害対策本部の設置を決定することを想定しているところでございます。また、被災都県災害対策本部と密接な連携を図るため、被害状況に応じて、原則として防災庁の副大臣又は大臣政務官を想定してございますけれども、これを本部長とする緊急災害現地対策本部を速やかに設置することとしてございます。具体的には、東京湾臨海部基幹的広域防災拠点のほか、一都三県の各都県庁のうち、一か所ないしは複数箇所に現地対策本部を設置して、都県と連携を強めながら災害対応を行うことを想定しているところでございます。
防災庁においては、こうした政府の災害対策本部の運営等を担うとともに、情報システムを用いて、被災地の情報を迅速かつ効率的に収集、統合する体制を強化いたしまして、その情報に基づいて本部長である総理や防災大臣が的確な判断を行うとともに、都県や市町村の災害対策本部、首長とも同じ情報を共有して、緊密に連携しながら災害対応に当たることになるというふうに考えてございます。
○田中(健)委員 ありがとうございました。
防災庁の本部機能につきましては、後ほどまた、バックアップ機能等についても議論させていただきたいと思います。
先に進ませていただきます。
さらに、資料の三番ですけれども、私たちは視察で防災体験施設を体験させていただきました。これは私も初めて体験をして、ほかの委員の先生たちもそうかと思いますが、首都直下型地震の発災から避難までの流れを体験するということであります。
こういう施設は、単に見学しているとか受け身になりがちな中、一人ずつタブレットを渡してもらって、また一人ずつそれぞれ質問や動く順路も違うということで、大変に勉強になりましたし、大変すばらしい施設だと思いました。子供でも年配の方でも使えるし、例えば自治会や様々な災害対策のNPO等が活用してもいいなというふうに思いました。
が、これをずっと一、二、三と進んでいきまして、被災が起きてから逃げて市街地を避難しまして、最後は避難生活ゾーンという五番に行くわけです。この五番に行きますと、在宅避難か避難所の三日間の避難生活を乗り越えるための体験ということで、私はたまたま在宅避難の方であったんですが、ちょっとこの絵を見ていただきますと、下が避難生活ゾーンなんですけれども、左が在宅で右が避難所ということなんですけれども、ぱっと後ろを見ましたら大変な衝撃を私は受けましたので、共有をさせていただければと思います。
次のページです。これが避難所ということで、壁一面に、十メーターぐらいでしょうか、どおんと大きく貼られていました。御案内のとおり、いわゆる体育館の雑魚寝ということであります。この委員会の中でも何度も議論となってまいりましたが、被災者の良好な生活環境ということで、被災場所の住環境についてでございます。昭和初期から変わらないということで、阪神・淡路大震災から三十年、東日本大震災から十五年ということで、当時の避難場所を見てもこの状況が続いているということで、本質的に変わっていないというような印象を受けてしまいました。
様々な取組をしていることは存じておりますし、また、その議論も進めていきたいと思うんですけれども、まず、ぱっと見たときに、説明の中では、子供さんの修学旅行の後やディズニーランドの後も多いですし、さらに海外の人もこの施設に訪れること、世界中から来ているということなんですが、この状況を見てしまうと、日本の防災、被災地、大丈夫なのかというふうに思ってしまわないかと大変に心配をしておりました。
まず、大臣、これをぱっと見たときにどのような認識を感じましたでしょうか。伺います。
○牧野国務大臣 田中委員の御質問にお答えいたします。
私も、先週、この有明の丘、基幹的広域防災拠点施設を視察をさせていただきました。議員御指摘の防災体験ゾーンの展示についても拝見をいたしました。
私も全く同じ感想というか、それを見て違和感を覚えましたので、展示内容として、現在、内閣府防災の方でもいろいろ改善を進めておりますし、防災庁では、本当に避難の環境についてはスフィア基準等に合わせて良好な環境をつくろうとしておりますので、そうした方向性に合わせて、その場で、変更していただきたいというか、見直していただきたいというふうに、国交省の方に展示内容の見直しをお願いをいたしました。
ですので、その部分も国交省の管理の施設でございますので、それを受けて、恐らく見直していただいて改善をしていただけると思っておりますけれども、時期については国交省の方でお決めになると思います。
○田中(健)委員 大臣が見ていただいた、また直近で見ていただいたのも知りませんでしたので、同じ思いというか感覚を持っていただいたのは大変に心強く思っていますし、恐らく、これを見ていただいた委員も全てそう思っていただけるかと思います。今まさに避難所の在り方というのが議論され、そして世界基準にしていこうという中でありますから、やはりこの展示では不十分かと思っています。
国交省も今日来ていただいているかと思いますので、現状とまた今後の対応をお伺いいたしたいと思います。
○服部政府参考人 御視察いただいた国営東京臨海広域防災公園の防災体験学習施設、今、牧野大臣からもお話がありましたけれども、我々の意図としては、災害発生直後の避難所の課題を知っていただく、そういう意図がございましたけれども、最近の状況や取組も踏まえて、展示内容の更新を速やかに検討してまいります。
○田中(健)委員 ありがとうございます。
私は、この展示は悪いと思っていませんで、この展示もあって、恐らく災害直後はこのような形で皆さんが体育館に避難されると思います。そして、今まさに、四十八時間以内に様々な資材が来たり、また一人ずつの個別のパーティションが組まれたり、いろいろな、段ボールのベッドやパーティションの展示も見させていただきましたが、そういうものが来ると思いますので、この展示と例えばもう一つ置くでもいいですが、そのような何か工夫を、今していただけるということですので、是非ともお願いをしたいと思います。ますますこの施設がバージョンアップして、そして皆さんの防災に寄与できることを私も応援していきたいと思っています。
その中で、今回の法案では、避難場所について、被災者の良好な生活環境というのが理念として追加をされることになりました。
そして、今大臣からスフィア基準の話がありまして、一人当たりの居住面積やトイレの数等がスフィア基準で定められていますが、さらに、女性専用スペースや、高齢者や障害者の対応や、また在宅避難者の支援や、通信、電源の確保、そういった具体的な基準というのがますます必要となってくると思っています。そうでなければ、今示された絵のような形になってしまいます。
更に言うと、地域によってもまだまだばらつきがあると思いますが、これらについて、国としては、今鋭意進めているかとは思いますが、この最低基準、標準化というのをどのように設定していくのか、また、設定していく中での今後のスケジュールについても併せて伺いたいと思います。
○牧野国務大臣 お答えをいたします。
災害発生時には、災害関連死を減らして、被災者の健康と尊厳を守る観点から、被災者の方々に一日でも早く平穏な生活へ戻っていただくことに加えて、避難生活におけるストレスを少しでも軽減することが大切だと思っております。
そこで、防災庁設置の意義の一つは避難環境の抜本的な改善にあると考えまして、防災庁の設置に合わせて災害対策基本法を改正し、どこで災害が起こったとしても、地理的条件や自治体の財政状況等にかかわらず、被災者が良好な避難生活を送ることができるようにすることを災害対策の基本理念として明確化いたしました。
今御指摘のあったように、スフィア基準でありますが、取組の指針だったり各種のガイドラインを内閣府防災の方で去年の十二月に改定したというふうに承知しております。具体的に申し上げますと、快適なトイレ、温かい食事の提供や、プライバシーを守れる避難生活環境などについて、標準を示しました。例えばトイレに関しては、発災直後には五十人にトイレ一基を設置するといった定量的な基準を示したほか、具体的な避難所のレイアウト等も示しました。
防災庁では、この取組を引き継ぎまして、更に充実する人員、予算を生かして、どこで大規模災害が発生しても良好な避難環境を迅速に確保できるように、きめ細やかな支援体制を実現していくことにしております。
○田中(健)委員 御丁寧に説明をありがとうございました。
避難所においては、災害対策基本法に基づく防災基本計画において、市町村は指定避難所の良好な環境の確保に努めるものとされています。
しかし、今基準を示していただきましたが、多くの市町村では、多数の避難所を同時開設しなければならなかったり、また、行政職員が足りないということで自治会等にも協力してもらって運営しているということで、まだまだ各地域によって差があると思いますので、まさにこれから、その基準を決めて、そしてしっかり標準化ということ、また快適な、良好な環境に努めているということですので、恐らく、各自治体のばらつきや、また財政的にも自治体によってばらつきがありますので、そこはまさに防災庁が先頭となって進めていただければと思っております。ありがとうございます。
さらに、避難所というのは、単なる過ごせればいい、また避難できればいいというわけではなく、医療や介護や福祉また通信というのが一体となった生活の拠点といった意味もあります。柏倉委員の質疑の中でも災害医療の重要性という議論がされておりまして、聞かせていただきました、勉強になりました。
現実には、先ほど大臣からもありました、避難所での体調悪化とか災害関連死というのが後を絶たない中でありますが、避難所を医療や福祉また通信の統合の拠点として位置づけていく中でどのような考えをお持ちなのか、また伺いたいと思っています。
○牧野国務大臣 お答えをいたします。
高齢化が社会の中で進む中、災害関連死を減らしていくためには、被災者に対する医療また福祉の支援というのが大変重要だと思っております。避難所におきまして、被災者の状況に応じて、DMATによる医療の提供、またDWATによる福祉支援、そうしたものが必要になってくるかと思います。
迅速にこうしたものが行われるための仕組みの構築は、現在、厚生労働省が中心となりまして、自治体また関係団体と連携して進めております。また、オンライン資格確認等システムの活用によって、過去の医療情報の閲覧が可能になっているものと承知しております。
防災庁におきましては、地域レベルのリスク評価を進めて、大規模な災害が発生したときに、実際にそこの場所で医療等が提供できるかといった観点も含めて、弱い部分を把握して対策をしっかりしていくことが大事だと思っております。そして、地域の防災力の更なる向上に向けて、これからも厚生労働省と密に連携をいたしまして、医療、福祉等に係る支援を充実させていこうと考えております。
○田中(健)委員 ありがとうございました。
まさに厚労省は現場を持っておりまして、DMAT、DWATさんがいらっしゃるわけですけれども、その連携というのも、先ほど来の議論もありましたので、是非、ここはこれから大きな課題かと思いますので、取組を進めていただきたいと思っています。
済みません、一問飛ばしてしまっていました。
先ほど、地域によってそれぞれまだまだ不十分だということ、また格差が出てくるということにおいて、やはり避難所には、衣食住はまず大切ですけれども、これをパッケージで送る必要性があると言われています。そのための標準化、またユニット化、機動力化が必要と言われています。
避難所にはたくさんの支援が来ますが、どうしても、支援物資が積まれてしまう、もっと言えば、トラックが入れないで何時間も待ってしまうというようなことがありますので、最低限のプッシュ型でパッケージ性のもの、またユニット化、機動力化というのが専門家からも指摘がされていますが、これらの取組についても現在のことを伺いたいと思います。
○横山政府参考人 委員御指摘のキッチン、トイレ、シャワー、ベッドなどをパッケージとしてユニット化し被災地に輸送する手法については、イタリアにおいてそのような運用が行われているというふうに承知してございます。
我が国においては、大規模災害時に国が行うプッシュ型支援用の物資のうち、段ボールベッドや簡易トイレ、キッチン資機材、入浴資機材などを規格をそろえた上で分散して備蓄する取組を始めてございます。イタリアの方式も参考に、これらの物資をユニット化して運用することも、発災時のオペレーションの効率性を高める観点から想定されるものと考えてございます。
一方で、我が国においては、雨が少なく多くの建物の耐震性に関して課題があるイタリアと異なりまして、通常屋内を避難所として活用しているという実情も踏まえ、ユニット化の在り方や迅速かつ確実に被災地に供給するための手法については検討を進めてまいらないといけないということで、今取り組んでいるところでございます。
なお、道路の寸断も懸念されるような大規模災害も想定してございますので、発災直後は被災地の外からの支援を期待することは現実的でないケースも想定しなければなりません。あわせて、地域の中で良好な避難生活の環境を確保できるよう、あらかじめ準備しておいていただくことも不可欠でございます。
防災庁では、新たに創設された交付金も活用して、各地域における自治体の備蓄をしっかり支援するとともに、さきに述べたような国の備蓄拠点の整備を進めることなどによって、被災者の支援が迅速に行えるよう取り組んでまいりたいと考えてございます。
○田中(健)委員 ありがとうございます。
まさにイタリアがこのようにして進めているということを言っていただきましたが、また後ほどイタリアの例も挙げながら時間があれば質問させていただければと思います。ありがとうございます。
また、財政の面ですけれども、避難所をこのように整備していく、ないしはこれから充実させていくという中では、現在も環境整備が進んでおりまして、例えば、体育館の冷暖房化、今、文科省さんを中心に進めています。各自治体でも、皆さんも地元でその現場を見ていると思いますし、また、医療については、今大臣から厚労省の取組がありました。そして、インフラについては国交省さんが取り組んでいますが、いわゆる、それぞれ、現場ではありますけれども、縦割りの中において、避難所指定というのはされますけれども、それをやる現場は各自治体にお任せで、自治体がそれぞれの各省庁とやり取りをするという中で、なかなかこの整備が進んでいないという現状も聞いています。
そこで、この避難所の整備、避難所というのは今回の防災庁においても一番の肝でありますが、これに関する財政の支援ということ、また、財政的にバックアップというのは防災庁の下で一元化していくような考えはないかということで伺いたいと思います。
○牧野国務大臣 今の御質問にお答えする前に一つ訂正をさせていただきたいと思いますが、先ほど田中委員の御質問の中で、私の方で、内閣府の防災担当で取組指針また各種ガイドラインを改定したということの中で、昨年十二月に改定したというふうに申し上げましたが、令和六年十二月の間違いでございましたので、訂正させていただきたいと思います。
その上で、ただいまの御質問にお答えさせていただきたいと思います。
財政支援の枠組みを一本化したらどうかというような御指摘も踏まえての御質問だと思いますけれども、指定避難所に指定される施設の整備につきましては、日頃から現場で行われる事業に携わっている関係省庁が、平時の機能の在り方を踏まえた上で、いかなるときでも一貫して担当することが効率的な対応につながるものと考えております。
一方で、避難所として求められる機能や設備につきましては、現在も内閣府の防災担当におきまして取組指針や各種ガイドラインを示すことによって、自治体に対して必要な整備を促していると承知しております。
法案が成立して防災庁が設置された暁には、望ましい水準が確保されるよう、防災大臣の勧告権も生かして、防災庁が政府全体の司令塔として、それぞれの専門性を持った関係省庁と連携して取組を進めてまいりたいと考えております。
○田中(健)委員 まさに学校は平時から使っておりますので、平時の施設の中でというのも分かるんですけれども、今回の防災庁は、事前防災から、災害時から、また復興ということで、この一連の流れの中で位置づける、またトータルで防災庁が担うということでありますから、これまで進めてきた各省庁の取組はもちろん分かるんですけれども、是非、この進捗状況や、どれだけの格差があって課題があるのかというのは、防災庁がやはり一元化して取りまとめ、勧告権の話を今からやりますけれども、それを使って大きく前に進めていただきたいと思っています。
その中で、司令塔機能、今回の一つのポイントでありますけれども、お聞きをしたいと思います。
新しい省庁を新設ということでは、関連する庁で復興庁がありました。この復興庁においても、当初は縦割り行政の排除、また政策の立案から実施するということで、当時、構想段階ではスーパー官庁とも言われるように大変期待をされたわけであります。そして、これも司令塔ということが大きく当時の資料を見ますと掲げられていますが、やはり結果的に、組織の機能はなかなか司令塔というのには至らず、省庁との調整、また地方の復興交付金の配付など、この業務を担うにとどまったという指摘があります。具体的に言えば、被災者の生活再建については、やはり住宅再建は国交省でありますし、福島第一原発の周辺の復興は、除染の関係もありますが環境省ということで、主体的にそれぞれの省庁が担当して、復興庁は省庁間の調整にとどまったということであります。
今回のそれぞれの委員の先生の質問の中でも、例えば、小里委員の質疑の中でも、災害時においては、被災地の情報を迅速に集約し、総理や大臣が判断し、関係機関に対策を実施させるという答弁、説明がなされました。また、柏倉委員の質疑の中では、同じように、災害医療については厚労省であって、防災庁は勧告権を通じて関与するという司令塔の在り方についての答弁がありました。さらに、高見委員の質疑の中でも、自衛隊の災害派遣についてはあくまで補完的役割であり、自治体、他機関との役割分担が前提だということも確認ができています。これらを見てみますと、現在の構造というのは、各省庁の専門分野は維持をされる、現場は引き続き自治体が中心だと。そして、防災庁はそれらを横断的に見るというのか、調整をするというのか、監視をするというのが立場であって、これだけの答弁を見ますと、いわば調整型の枠組みでしかまだないのかなという思いがいたしました。
災害対応において最も大切なのは、言うまでもなく、誰が責任を持って判断をして、誰の責任で現場が動くのかという点だと思います。阪神・淡路大震災でも初動の遅れというのが指摘をされましたし、東日本大震災は、本当に広域でありましたから、広域調整の難しさというのが露呈をした災害でありました。その反省から今回の防災庁は構想されたはずですし、これらも踏まえていらっしゃるかと思いますから、従来同様に、判断が分散されたり、責任が不明確とまで言ってしまっていいか分かりませんが、今現時点ではちょっと私も不明確かなと。また、調整に時間を要するという構造が残るのであれば、制度として進化していくというふうにはなかなか言いづらいと思っていますので、是非具体的にお聞きをさせていただきたいと思います。
この司令塔機能については、災害時の最終的な意思決定というのは誰が行うのか、先ほど言った総理や防災大臣や現地本部の関係です。また、その決定というのは、現場にいます関係省庁や自治体に対して法的な拘束力を持つのかということです。また、指示が大事だと思いますが、現場への指示というのはどのように伝達されるのか。例えば、官邸があって、防災庁があって、各省庁があって、現場なのか、また別ルートを想定しているのか。また、自治体がそれぞれ判断をされると思いますけれども、自治体が判断された場合と防災庁の指示とどちらが優先をされるのか等々、これらを指導体系として一体として整理しておくことが必要かなと思っておりますが、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○牧野国務大臣 田中委員の御質問にお答えしたいと思っておりますが、今復興庁の話が出ましたのでちょっと申し上げると、私は復興大臣兼任でございまして、防災庁設置準備担当大臣、復興大臣になって半年たったんですが、防災庁の設置準備のいろいろなことをやっていく中で、同じ勧告権を持っている新しい防災大臣ができるわけですが、今、私にも勧告権があるんですけれども、どこが同じなのか、どこが違うかなと時々考えるんですけれども、復興庁自体は、東日本大震災が起きてから翌年できた役所でありまして、要は、地震が起きて、また原発事故が起きて、そのときの初動の対応は復興庁はやっていないわけです。要するに、復旧復興から始まっていく役所でありますので、今現在特にそうですけれども、復興の中で、各省庁と本当に調整しながら、協力しながら復興に努めていく。
また、当然、特に今は浜通りの、福島県の自治体が対象となることが多いですけれども、そういう自治体と関係省庁と、やはり膝を詰めて話をとにかくしっかりしていく中で復興してきた経緯がありますので、そこはなかなか勧告権を使うというような、ほかの省庁が指示に従ってくれないとか協力しないという状況はいまだに起きてはいないと思っておりますので、復興庁のことを時々皆様方から御指摘されますけれども、それが勧告権を行使しないで来れたのではないかなと思います。
ただ、防災庁につきましては、本当に、災害が起きた一番初動で、混乱しているときから調整だけじゃなくて指示を出す、そういう防災大臣でありますので、復興大臣と防災大臣を全く同じ扱いで、勧告権が使われていなかったことから防災大臣も使えないのではないかというのは、ちょっと私も違うのかなという気がしております。
その上でお答えをさせてもらいますと、発災時から申し上げますと、発災時には、防災庁が設置して運営する政府の災害対策本部において情報を集約しつつ、実動部隊を有する省庁を含めて、各府省庁が連携して災害対応を行うことになります。その際に、災害の規模によって災害対策本部長が変わりますが、これは、一番大きな規模の災害ですと内閣総理大臣、そうでない場合は防災大臣がなる場合もありますが、そうした災害対策本部長が、災害対応に関する政府全体としての最終的な意思決定を行うとともに、各府省庁への指示権を有しております。そして、関係府省庁は災害対策本部長の指示に当然従うことになります。
その上で、災害対応につきましては、一次的には住民に近くて地域の実情をよく知る市町村が担う一方、市町村の対応能力を超える大きな災害につきましては、必要に応じて、都道府県また国が、各府省庁の専門性や即応性を生かしつつ、市町村を支援することが適切であると考えております。最終的に、国とその自治体が判断が異なるということは起こらないと思いますけれども、緊急を要する応急措置に関しましては、国の機関から自治体に指示等を行うことも可能とされております。
○田中(健)委員 ありがとうございます。
実際の復興大臣のお話として聞かせていただきまして、まさにおっしゃるとおりでありまして、被災時には復興庁はなかったわけでありまして、今回の防災庁とは様子が、また成り立ちも違うわけでございますので、そこは逆に、復興大臣もやられて、そして防災庁の大臣になるという両方を経験されるということで、実際に力を発揮していただければと思っております。ありがとうございます。
まさに今お話にありましたが、市町村を超える災害が一番大きいかと思っています。自治体からの懸念や要望では、やはりなかなか自治体単独では対応困難だったり、そういう場合は国が前面に立つ体制というのが必要であります。その場合の広域的な資源配分や、複数自治体にまたがる優先順位や応援部隊の再配置などというのは、是非防災庁にリードしていただきたいということでありましたので、是非ともお願いをしたいと思っています。
その中で、勧告権、今まで出てきましたけれども、お聞かせをいただきたいと思います。
これまでの委員会での議論を振り返りますと、防災庁の勧告権については、繰り返し、尊重義務がある、関係省庁との信頼関係が重要と答弁がなされてきました。今大臣からもありましたけれども、この実効性を確保するためには、平時からの人間関係や、また情報共有が必要だ、また委員会の中でも、共同訓練による共通認識の醸成が重要であるということも出ていました。
しかし、ここで問われているのは、やはり関係性も大事なんですけれども、制度だと思っていますので、災害対応というのは想定外のことでありますから、平時に築いた関係性だけで動くのではなく、むしろ利害が衝突する中で、だからこそ制度としてしっかりと担保しておくということが問われているかと思いますので、是非、論点をちょっと分解してお話をしたいと思います。
例えば、勧告権の発動基準というのがあるかどうか。勧告内容は公表されるのか。また、勧告というのをしっかり出したら、答えというのが普通あるものですから、その回答期限まで設置をされるのか。また、勧告に従わない場合の措置というのは何かということで、誰が勧告権を出してもしっかりと制度として担保できるような仕組みをつくるべきだと思いますが、考えを伺います。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。
勧告権の詳細の運用につきましては、今後検討していくことになります。事前防災を例に出して言いますと、勧告を行うか否かの判断につきましては、各府省庁の個別具体の施策の進捗状況、要は防災庁が求めたスピードに合っていないというような、そういう個別具体的な状況におきまして行うことになると思います。
また、勧告した後のフォローアップというのは、これはいろいろな、例えば南海トラフ地震の場合は南海トラフ地震防災対策推進基本計画というのが毎年フォローアップをすることになっておりますので、事前防災を例に出すと、そうしたことの基本計画を活用するなどしてその施策の進捗管理をしていきます。
また、勧告を受けた大臣は勧告を尊重する法的な義務が課されていることから、実際には施策が実行されなかったという事態が生じることは想定をしておりません。
いずれにしましても、防災大臣の尊重義務つきの勧告権を背景に、各種計画における各府省庁の施策の進捗状況について適時フォローアップを行って、更にその施策を推進する必要がある場合は勧告権を行使するということになるかと思います。
そういう勧告権が行使されない状況で、円滑に、政府一体となって防災関係の施策を推進していくことが私は肝腎ではないかと思っております。
○田中(健)委員 ありがとうございます。
今、答弁を伺いましたけれども、そうはいっても、なかなか制度的担保が十分とは言えない、これから詳細を詰めるということでありますけれども、やはりスピードといっても、牧野大臣とほかの方の考え方、スピードも違うと思いますので、定量的な指標を設ける、若しくは前段の質疑の中で、リスク評価をしっかりしてそれを全国一覧にして見ていくということでございましたので、そういった進捗管理の中に何か基準を定めて、その中での勧告権を使うか使わないかというようなことまで、属人的ではなく制度としての勧告権のしっかりとした活用というのを求めたいと思っています。
もちろん、おっしゃっていただいたように、勧告権は使わない方がいいわけでありまして、誰もが、今これだけ災害が多発する中、防災庁の役割、必要性、そして事前防災の必要性も分かっておりますので、是非、ここに集う委員全員で力を合わせて進めていきたいと思っています。
質疑時間が来ましたので、終わらせていただきます。ありがとうございました。
○関委員長 次に、佐々木真琴君。
○佐々木(真)委員 おはようございます。国民民主党・無所属クラブの佐々木真琴です。
本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
まず冒頭、同僚の田中健議員からも質問がありましたけれども、大槌での林野火災がございました。そこにちょっとだけ触れさせていただきますと、今この瞬間も消火活動の対応に当たられている全ての関係者の皆様にも深く敬意を表するところでございます。
大槌ですけれども、私は岩手県宮古市出身ですので、もちろん選挙区でもございますし、幼少期から幾度となく通った場所でもございます。皆さんも御存じのところでいうならば、「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった町でもございます。ますと乃湯といって、すごく近隣の市町村の皆様からも愛されている温浴施設もある地域なんです。
被害の状況は、田中委員の方にも答弁がありましたけれども、現地にいる知人、友人からも、今岩手の沿岸はとても風が強くて、なので注意するようにという放送であったりとか防災無線がずっと流れている状況ではあったんですけれども、今、原因不明ではありますが、風が強い状況で非常に延焼が広がっているというような状況でございます。現地の皆様からも、大船渡の林野火災も昨年ありましたので、近隣の沿岸市町村の皆さんは、特に、祈るような、風が早く収まってほしいですとか、雨が早く降ることを祈るというような声が多く聞かれております。これからも、我々は遠くからではありますけれども、やれることをもちろんしていきたいと思いますし、情報収集に努めながら皆様と共有をしていきたいと思っております。
今、なぜこれを取り上げたかといいますと、以前の災害対策特別委員会でも質疑を一度させていただきましたけれども、大船渡の山林火災もありまして、近年、気候変動の問題もあるので、やはり今後確実に増えていくリスクなんじゃないかなというところを懸念をいたしているところでございます。是非とも、これまでの延長線上でというところだけではなくて、より迅速で抜本的な改革、対応が求められているんじゃないかというところの認識を持っているところです。
だからこそ、今回の防災庁の設置は、単に既存の災害対応を整理するということだけではなくて、こうした新たな災害リスク、特にリスクが高まっているものに関しても、事前防災の観点からどこまで踏み込んでいけるのかというところの本気度が問われているものだと思っておりますので、一点共有をさせていただいたというところでございます。
もう一点ですけれども、二十日にありました地震についても触れさせていただきたいと思います。
三陸沖、宮古の東が震源でありまして、私自身もその日岩手におったんですけれども、車に乗っていてもひどく揺れているなというふうな感じを感じておりました。この間も、国民の生活であるとか生命財産、そして安心、安全を守るために尽力してくださっている皆様がいることに対しても心から敬意を表しますし、地震によって被害に遭われた方にも心からお見舞いを申し上げるところでございます。
この度の地震で最大震度五強を観測したのが青森の階上でありまして、私の地元である岩手や宮城では震度五弱が観測をされているところです。この後、気象庁からは津波警報が出され、注意報が出され、宮古港では四十センチ、一番高かった久慈港で八十センチの津波が観測されたというところでございます。
どういうことが起きているかという地元のイメージを皆様と一緒に共有をしたいなと思うんですけれども、湾にもよるんですけれども、七十センチを超えるともうカキの養殖は全滅するというぐらい、やはりリアス海岸というのはうねうねとした海岸ですので、波が跳ね返って跳ね返って大きな被害になってしまうところですので、一メーターないから大丈夫だということもなくて、四十センチから七十センチ、八十センチという波の中でも被害が出てしまう状況の湾もございます。
今回については、現状、今調査しておりますけれども、今のところ養殖についても大きな被害はないというふうに聞いておりますけれども、この災害対策特別委員会の皆様におかれましては、現地の解像度であるとか、どういうことが地元で起きるのかというところ、今後とも是非とも注視していただければいいなと思っているところです。
その後、後発地震注意情報が発令されておりました。二回目の発令となりますけれども、国民に対する注意喚起として、特別な注意の呼びかけの期間の一週間となっております。政府の発表の中では、特別な備えをいっぱいしてくださいというわけではなくて、日頃からの地震への備えにプラスアルファで備え、すぐに逃げられる体制であるとか、常時、避難の持ち出し袋をすぐ取れるように、いつもよりちょっと心がけましょうというところの実施を求めているところでございます。
そこで、伺いますけれども、今回発生した三陸沖を震源とする地震のように、後発地震注意情報の発表に至るような規模の地震が発生した際に、防災庁の設置により政府の対応が具体的にどのように変わっていくのかという点を伺ってまいりたいと思います。
今回を例に取りますと、地震の発生時、津波警報であるとか注意報の発令、そして後発地震注意情報の発表、防災対応を取るべき地域における国や自治体の実施すべきことや連携、国民に対する注意の呼びかけの周知や徹底、公共交通機関への影響を踏まえた対応など、本当に多岐にわたる対応が求められるところでございますけれども、今回、我々が今議論している防災庁ができることによって、今よりもよい取組に変わっていくんだろうという期待を寄せるところでございます。
国民の生命と財産、安心、安全をより確実に守ることができる体制へと変わっていくことが求められておりますけれども、設置によって改善される具体的な取組について、大臣のお考えをお聞かせください。
○牧野国務大臣 佐々木委員にお答えをいたします。
今年中に設置を目指す防災庁は、徹底した事前防災の推進や、発災時の対応から復旧復興までの一貫した災害対応の司令塔機能を有する組織でございます。
具体的には、こうした地震に対して防災庁がどのように対応していくかということでありますが、まず、ふるさと防災職員、現在、内閣府防災の方でつくっておりますけれども、地域に伴走する体制を整えながら、そうした災害時には迅速に職員を被災地に送り込みまして、そして、デジタル技術なども活用して被災状況を一元的に把握をいたします。その上で、関係省庁と連携をいたしまして、被災された方々の救助、また必要な物資の提供を進めます。そしてさらに、ワンストップ窓口として効果的、効率的に災害対応に臨む体制を構築してまいります。
どこが違うかということを端的にお答えするならば、今の内閣府防災ももちろん迅速に対応していますけれども、更に人員を増やして、そしてまた物資等を今よりも更に早く送り込めるような、そういう体制を強化していくということになります。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
是非、昨日、岩手の首長の皆さんとも意見交換をさせていただいたんですけれども、後発地震注意情報が出るのが二回目なんですけれども、結構、観光のキャンセルですとか、様々な影響が出るということを前回感じておりまして、今、ゴールデンウィークを間近に控えておりますので、総理からの発表の中でも、ふだんの生活からがらっと変えることは必要ないけれども、ちょっとだけ注意して生活してくださいというようなところ、経済活動も止めなくていいですという発表をいただいております。そういったところも、やはり、防災庁は防災の観点からどんどん意見を言っていただきたいですし、国交省であるとか経産省の皆さんからはそういった観点での指摘もどんどんいただきながら、同じ目線で話し合える省庁として機能していくことが大切なんじゃないかなというところも感じておりました。
是非とも、防災庁、今もう既にやっていただいていると思いますけれども、これから更に一段高い位置での建設的な議論が行えるような体制に期待をしたいなと思っているところです。
では、続いて、先日の本会議においても防災庁について質問させていただきましたが、一段高い司令塔として機能させるという答弁をいただきました。実際に、現場でやはりいまだに言われる点としては、結局どこが最終判断をするんだという点ですとか、省庁間の調整に時間がかかってしまうんじゃないかというような課題が繰り返し指摘をされているところでございます。実際に、物資の供給であるとか避難所の対応においても、判断の遅れや連携不足が今までも課題となってきた部分です。
こうした現場の実態を踏まえたときに、判断の曖昧さであるとか調整の遅れという部分が防災庁をつくることによってどのように解消されていくのか、現行の体制とどのように変わっていくのかという点についてもお願いをいたしたいと思います。
○牧野国務大臣 佐々木委員の御質問にお答えをいたします。
御指摘のように、過去の災害対応におきましては、例えば、関係機関の間での情報共有だったり相互に連携をした被災者支援について、改善すべき点があったというふうに考えております。
防災庁では、平時から、関係省庁、自治体、産業界、民間団体等の関係者の間で顔が見える関係を構築した上で、地域レベルでの災害リスク評価を踏まえた対策を検討することにしております。その際には、災害時の役割分担に基づいて、各々が取るべき行動について明確化をしていきたいと思っております。また、災害時には、デジタル技術を活用して、被災状況だけではなくて、物資の提供また避難所の状況についても関係者が一元的に情報共有をした上で、そうした状況を把握して、効果的な災害対応ができる体制を構築してまいります。
こうした取組を通じて、より迅速で、かつニーズに対応した被災者支援を実施してまいりたいと考えております。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
あわせて、今の、体制を整えていきますというところに関連するんですけれども、先ほども勧告権の話がありましたけれども、過度な統制は逆に現場の動きを阻害してしまうんじゃないかという懸念もございまして、実際に、これまで各自治体の皆様は、自治体間同士の協定ですとか現場の判断で迅速に連携をしてきた経緯もあると存じております。
ですので、防災庁の司令塔機能というものが統制を強めていくよというものなのか、それとも、やはり現場の判断を生かす総合的な仕組みとして機能していくものなのか、基本的な考え方について伺いたいと思います。参考人で結構です。
○横山政府参考人 お答えいたします。
防災庁が担う司令塔機能は、各フェーズにおきまして、各地域で災害対応に必要な体制の構築、被災自治体への応援体制の迅速な構築、被災自治体でのワンストップ窓口などを政府一体となって実現するためのものでございます。平時には、標準の技術的な助言を行いながら、自治体の主体的な事前防災の取組を支援し、災害時には、迅速に現場に駆けつけ、自治体と同じ情報を共有することで、一体となった対応を行うことを想定してございます。
委員から統制を強めるというお言葉がございましたけれども、司令塔という言葉は、基本的には国の機関の中での機能の強化という考え方でございます。自治体との関係では、平時からの関係を基本にして、それを構築しながら意思疎通と情報共有を図るという考え方だというふうに思ってございます。
防災庁では、関係省庁と連携を強化した上で、被災地に寄り添って、各地域の事前防災、災害対応を支援してまいりたいと考えてございます。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
是非、様々な連携を持って進めていただくことを期待したいと思っております。
では、続いて、地域間の広域連携や協定などについて聞いていきたいと思うんです。
東日本大震災のとき、私は岩手県宮古市におりましたけれども、岩手沿岸の場合は、特に遠野、あの遠野物語とかで有名な岩手県の遠野市が中核拠点という形になっていて、ひとまず物資は遠野に集めて、そこから沿岸各地に運んでいくというような仕組みを取っておりました。
ですので、異なる災害リスクが、遠野は内陸ですので、海がないので津波の被害を受けないというところからそういった連携だったんだろうというふうに承知をいたしておるところなんですけれども、やはり、災害のリスクごとにどこと協定を結んでおくとその町はより迅速な対応ができるのかという観点を踏まえて、協定を結んでいくことであるとか、広域な連携を、体制を組んでいくということが非常に大切であるということを身をもって感じております。遠野との連携がなかったら、御飯も満足に食べられなかったと思いますし、物資も届いていなかったんだろうということが本当に容易に想像ができます。
だからこそ、事前に災害ごとのリスク評価であるとかシミュレーションを行うというふうに防災庁はおっしゃっておりますけれども、その中で、どことどの地域が補完的な関係になるとよいのかというような広域連携の設計をあらかじめしていくことが重要ではないかというふうに考えております。連携してくださいと言うだけではなくて、どう連携を仕組みとしてさせていくのかという観点が、この司令塔でもある、様々な自治体と協力をしていく、連携をしていく防災庁にとってはとても大切な観点かなというふうに感じております。
まさに防災庁がシミュレーションの推進とうたっておりますとおり、災害種別のリスクの評価に基づいて、地域間の連携の在り方まで含めた事前の制度設計を行っていく考えがあるのか、お答えをいただきたいと思います。大臣からお願いします。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきたいと思います。
委員御指摘のとおり、大規模災害を想定した場合は、単独の自治体では、ちょっと失礼な言い方かもしれませんけれども、人的とか物的な資源リソースには限りがあるために、広域的な連携というのは非常に重要になってくると考えております。そのために、様々な災害の被害を適切に想定いたしまして、地域レベルの災害リスク評価を行うとともに、その結果のつなぎ合わせによる広域的な分析や対策を立案し、地域間の連携を含めた事前防災対策を着実に講じていく必要があるかと思います。
そうしたことを考えて、広域連携という部分で考えますと、都道府県の位置づけというか、都道府県の力がやはり大変重要、かつ、その地域の市町村の関係とか、地理的な位置だとか、そういった物理的なこと、また様々な歴史だったり、そうしたことに一番詳しいのは都道府県だと思いますので、今年度、内閣府防災で創設をいたしました防災力強化総合交付金という交付金による財政的支援を都道府県に行って、都道府県がそうした防災の広域連携を進めてもらうということをこれから更に進めていったり、四十七都道府県のカウンターパートとなるふるさと防災職員を配置しましたので、そうしたふるさと防災職員が各都道府県とともに協力をしながら、そうした市町村の広域連携への支援をしていきたいというふうに思っております。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
今申し上げた広域連携ですけれども、物資とか資機材とのつながりも大きく関わってくるものだなというふうに考えております。
先ほど来話に上がっておりますけれども、例えばトイレカーであるとかパーティションなどについても、一つの町で全部を抱えるというのは現実的に不可能であるし、非効率的だなというところも感じています。トイレカーを一つの自治体で十台持ちますなんというのは財政的にも非常に難しいですし、そうではなくて、みんなで持っていくことの方が本質的なんじゃないかなというところを感じております。
ですので、近隣自治体と協定を結びながら、発災直後は、私の地元でいうならば、まずは、岩手県沿岸であれば、盛岡から来る、遠野から来るというところと連携をし、二日目、三日目ぐらいには、例えば青森市であるとか、群馬県桐生市であるとか、岩手県宮古市が姉妹都市で協定を結んでいるところだとそういった位置関係なんですけれども、近いところと中距離的なところとの連携を進めながら段階的に体制を整えていくというところも、各自治体で独自で進められている皆さんもいらっしゃいますので、そうした現場の実態を踏まえて、防災庁としてどういった体制を、各市町村、各県に対して連携を取っていくのかというところも必要だなというふうに思っております。
事前防災の指揮の執り方に関わってくると思うんですけれども、単に自治体間で物資を融通してくださいと言うだけではやはり十分ではないなというふうに考えておりますので、自治体間で融通しやすくなるような仕組みをどう国でつくっていくのかであるとか、融通が実際に機能する仕組みを構築していくことが重要だと思います。
ですので、防災庁として、こうした災害用の物資であるとか資機材について、広域での共同保有であるとか段階的な供給体制を前提とした仕組みをどのように制度として設計していくのかというところについて見解を伺います。
○横山政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘があったように、自治体においては、物資購入における財政面の制約や備蓄場所の確保の難しさなどもございまして、全てを自分たちで用意するということに課題があるのは我々も認識してございます。
こうした課題の解消に向けて、今年度中に策定することを予定してございます自治体備蓄に関するガイドラインにおきましては、民間事業者との協力や自治体間の広域連携の在り方などについてもお示しをできればというふうに考えてございます。また、トイレカーなどの災害対応車両をデータベース化し、発災後、自治体のニーズに応じ迅速に提供できるようにする災害対応車両登録制度の運用も始めてございまして、こういうものの活用も促してまいりたいというふうに考えてございます。補完的な役割としましては、国が行うプッシュ型支援用の物資のうち、パーティションなどの調達に一定の時間を要するものを全国に分散して備蓄して、自治体の補完のための用意もしているところでございます。
避難所において必要な物資、資機材が確保されるよう、引き続き取組を進めてまいりたいと考えてございます。
また、本年度予算に新たに計上した防災力強化総合交付金でございますけれども、こちらを活用して、広域的な展開が可能な資機材の整備を支援し、各自治体における効率的、効果的な備蓄を促進していくことも考えてございます。
以上でございます。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
もう一点、そこにひもづいてなんですけれども、レクのときには伺ったんですけれども、例えば観光庁がやっている事業だと、自治体の連携数が多くなると補助率が上がりますみたいなメニューがあったりとかするんですけれども、例えば物資購入についても、今説明いただいたような仕組みの中で、広域で連携する自治体の連携数が多くなればなるほど補助率が上がりますみたいな設計などというのも考えられているのかという点も併せてお答えいただければと思います。
○横山政府参考人 お答えいたします。
備蓄を充実させる支援を過年度にも行ってきてございますけれども、御指摘いただいた、今年度予算においてつくりました防災力強化総合交付金でございますけれども、そのメニューの一つであります広域連携推進事業においては、複数自治体が連携する場合の交付上限額の上乗せ等を考えてございます。
広域での共同保有等もこれによって促しながら、広域的な応援、受援の強化に向けた防災資機材の備蓄等を継続的に支援することとしていきたいと考えてございます。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
やはり国ができる後押しというのは仕組みでどう背中を押していくかということだと思いますので、引き続きそういった制度設計をお願いしたいなと思うところです。
では、あわせて、資機材の備蓄の格差という問題も指摘がされておりますので、そこについても一点質問させていただきたいと思います。
災害を経験した現場の自治体は、何とか市民、住民の命を守るために整えていかないといけないんだという使命感を持ちながら、国の制度も使いながら、どんどん資機材を、備品を用意しているところもありますけれども、やはり、自治体ごとに意識の差もございますし、財政余力にも大きく差があるところですので、その構造の中で備蓄の状況に大きな差が生じてしまっているというところで、備蓄格差という文言が出てきているんだというふうに認識をしております。実際に、専門家の皆様であったりとかアドバイザーの皆様からも、この備蓄格差は課題として大きく指摘をされているものだというふうにも認識をしています。
現在は、先ほど来説明いただきましたとおり、補助金であるとか交付金であるとか、備蓄を進める仕組みはたくさんございますけれども、やはり一定、自治体の負担が発生するというようなところはございます。そのため、特に小規模な自治体、町村であるとかは、整備を進めたくてもなかなか自分のところの手出しの財源がなくて進められないというような構造的な課題もあるんじゃないかという声も現場の皆様からもいただいているところです。
こうした状況を踏まえますと、備蓄が進まないというのは、自治体の意識や努力の問題だけではやはりなくて、制度の構造そのものに課題があるんじゃないかというふうにも考えております。
政府としては、災害用の物資であるとか資機材の備蓄の格差の現状をどのように認識をいたしておるのかというところと、今後、こうした格差の是正にどのように関与していくのか、そこに防災庁はどういうふうに関与していくのかというところの見解を伺いたいと思います。
○横山政府参考人 お答えいたします。
委員から御指摘ございましたように、災害用物資や資機材の備蓄が、格差というか、各自治体の実情として十分でないということが課題であるかというふうに考えてございます。
どの地域で被災しても、避難した被災者が発災直後から尊厳ある生活を営めるよう、地方自治体が災害用物資や資機材の備蓄を進めることは重要であるというふうに考えてございます。災害対策基本法第四十九条の規定によりまして、各地方自治体には、防災基本計画等に基づき、必要な物資を備蓄することが義務づけられているところでございますけれども、各地方自治体におきましては、先ほども申し上げたように、財政面の制約など、課題を抱えていることは十分認識してございます。
まず、避難所における食料など非常用備蓄物資の購入経費につきましては、普通交付税措置を講じてきているところでございますけれども、今年度より、その対象品目及び量を拡充して対応しているところでございます。
また、地方自治体から強い要望をいただきました車両や資機材については、緊急防災・減災事業債を延長して措置したことに加えまして、令和六年度補正予算事業あるいは令和七年度補正予算事業において交付金を用意いたしまして自治体の備蓄整備を後押ししてまいりまして、かなりの自治体に手を挙げていただいて、備蓄の充実につながったかなというふうに考えてございます。
先ほど御質問にお答えいたしましたように、防災庁においては、今年度予算の防災力強化総合交付金を活用して、広域連携を強めることも視野に、更なる支援を行ってまいりたいと考えてございます。
加えまして、地方自治体において備蓄すべき品目や数量に関するガイドラインを、先ほども申し上げましたが、今年度中に策定したいと考えてございます。まず、国としては、標準的な考え方をしっかり示すことにより、地域の実情を踏まえて、各団体の取組を促す環境を整えてまいりたいと思います。その上で、自治体の備蓄を、しっかり財政面を含めて支援をしていくという取組を進めたいと考えてございます。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
では、今まで総合的な備蓄という観点を伺ってまいったんですけれども、その中でも特に重要な水の確保についても伺いたいと思います。
災害時に生活用水は、衛生、医療、いずれの面でもやはり欠かせないものでございます。私自身の経験の中でも、水をくみに行くのが一番大変だったなという、思い出というか、そのときのことを思い返すわけです。私の自宅は、幸い、近所にリンゴ農家さんがあったので、リンゴ農家さんのところにある湧き水と井戸水をくませていただいてそれを使うことができたんですけれども、場所によっては、やはり、そういったものもないエリアもありますし、湧き水、井戸水がどこにあるかというのも知らないと使えないというような状況でございます。ですので、地域の水資源の重要性というものを災害時に非常に実感をしたというところです。
近年、井戸水などの地域資源を活用する取組も進めているというふうにも聞いておりますし、国としてもガイドラインの整備を進めていると承知をいたしております。
私、以前、市議会議員だったんですけれども、私の町の市議会の中ではこの井戸水の話が議会で度々話題になるぐらい、震災の話を日々していたところでもありました。しかしながら、実際にどこに井戸があるのかとか、どの程度使えるのか、生活用水には使えるけれども飲めないとか、様々条件もありますので、災害時に確実に使える状態を維持できているのかという点なども含めて、地域ごとにばらつきもあるというところが実情だと思っております。こうした状況を踏まえて、水の確保というところで、備蓄をするということだけではやはりなくて、地域にある水資源をどのように活用するのかという視点も併せてとても大切だと思っております。
防災庁としては、井戸水などの地域資源の把握であるとか維持管理、災害時の活用も含めた分散型の水確保という観点に置いたときに、どのように制度として位置づけて実効性ある形で進めていくのか、見解を伺います。
○横山政府参考人 生活用水の確保につきましては、トイレや風呂、洗濯等に使用するための水として、避難生活の環境整備において極めて重要でございます。
生活用水の確保につきまして、内閣府が作成している避難生活における良好な生活環境の確保に向けた取組指針において、自治体に対し、分散型の生活用水の確保として、平時からタンク、貯水槽、防災井戸等の整備に努めるなど、衛生的な水の継続的な確保等を通じて、入浴機会や洗濯機会が確保されるよう平時から準備する旨を示しているところでございます。
また、災害用井戸等の活用促進については、内閣官房水循環政策本部事務局におきまして、令和七年三月に災害時地下水利用ガイドラインが作成されてございまして、内閣府としても、広く自治体にこの内容を周知することなどによりまして、連携して普及啓発に努めてきているところでございます。
防災庁といたしましては、引き続き、これらの周知等の取組に努めるとともに、地域において実情やニーズは異なると考えられますので、充実される体制も活用いたしまして、地域における発災時の生活用水確保に向けた事前の取組をきめ細かく支援してまいりたいと考えてございます。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
やはり命に直結する問題ですので、是非とも、生活用水の部分と飲用できる水の確保みたいなところについても併せて進めていっていただけるといいなと思っているところです。
では、続いて、備蓄ではない、避難そのものの在り方に視点を移していこうと思います。
まず一点、道路についてなんですけれども、津波被害に限って言った場合は、津波浸水エリアにおいて、必ずしも近くに十分な高台や避難所があるということではなくて、実際に私の町では、高規格道路を使って別のエリアに避難するという避難訓練をしたりですとか運用を行っていたりもします。そういった、現場では、避難所だけではなくて、やはり道路というものは、道路そのものが避難機能を背負っている、担っているという実情もあるというふうに、地域に暮らす中では非常に感じていたところです。
一方で、高規格道路、三陸沿岸でいえば三陸沿岸復興道路という、我々、三陸道と日頃呼んでいる道路がございますけれども、そちらが、フルインターではないので、インターチェンジの有無や、場所によってそれが避難時に使えるかどうかというところですとか、どれだけ時間が避難にかかるかというところでも差が生じているという課題もあります。こうした実態を踏まえると、道路というものは、単なるインフラではなくて、防災、減災につながる、命を守るものでもあるというふうに考えております。
防災庁としては、こうした道路の役割というものを避難機能としてどのように位置づけて、国土交通省等とどのように連携をしていくのか、見解を伺います。
○鎌原政府参考人 お答え申し上げます。
避難に当たりましては、議員御指摘のとおり、避難先の確保のみならず、当該避難先に至るまでの経路が安全かつ速やかに利用できることが大変重要だというふうに考えてございます。
この点につきまして、例えば、令和四年に策定をされました日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進基本計画では、早期避難が可能となるよう避難路の整備、またそれに加えまして、避難所へのアクセス道、避難路の無電柱化などを推進するといったようなこと、またさらには、市町村は、地域特性などを踏まえて、避難場所、避難路の指定を含めて津波避難計画を策定して、住民に周知するというようなことが盛り込まれてございます。
防災庁におきましては、このような各種計画などにおける国土交通省を始めとする各府省庁の施策が着実に実施されますように、勧告権も背景に働きかけを行うなど、実効性のある防災・減災対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
今、私も申し上げましたし、答弁いただいたとおり、道路は、ただ走っているだけではなくて、やはり命を守る基盤でもあるというところです。ですので、例えば高規格道路の整備であるとかフルインターチェンジ化というところも、防災の観点からも必要であるという声も非常に多く上がっております。しかし、一方で、こうした整備は交通政策や個別の事業として議論されることが多いので、防災の観点からの優先順位づけであるとか評価が十分にされているのかという点では多少疑問が残るかなと思っています。
そこで、今回、先ほども勧告権なども背景に連携していくという言葉がありましたけれども、防災庁が司令塔として機能するということであると、こうした道路などのインフラ整備についても、防災庁としては、やはり防災の観点からここは必要なんですというような必要性を整理をしていくこと、一方で、国土交通省さんとしては、こういう全体計画の中でまずはここに道路を通したいんですという御意見ももちろんあると思いますし、財政当局の皆様の、予算的にここからやらないといけないんです、ここはまだできませんという面もあると思います。やはり横断的に働きかけていく役割が今後の防災庁に特に求められていくんだというふうに考えております。
今後、こうした道路などのインフラ整備について、防災の観点を持った専門省庁としてどこまで関与していくのか、関係省庁であるとか財政当局とどのように調整をしていくのかの見解を伺います。
○牧野国務大臣 お答えさせていただきたいと思います。
道路のお話でございましたけれども、道路などのインフラ整備につきましては、引き続き、国土交通省などの関係省庁において、防災を含めた様々な観点から、それぞれが有する専門性を生かしつつ取り組んでいくことを想定しております。その上で、先ほどから委員が言葉として使っていらっしゃいます一段高い司令塔に防災庁がなりまして、関係省庁と連携して、防災の観点から事前防災の取組を政府一丸となって推進してまいります。
例えば、防災庁が主導いたしまして、地域レベルの災害リスク評価を行いますので、地域の道路の状況などを見まして、避難経路の弱い部分、そうしたものを把握してまいります。それによって浮かび上がったハード、ソフトの課題を国交省を始めとする関係省庁と共有をするだけではなくて、必要に応じて勧告権を背景にして対策の実施を働きかけていくということで、政府一体となった地域における事前防災を推進する体制を構築していきたいというふうに考えております。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
シミュレーションが基となって根拠ができると、皆様はそれにのっとって様々な議論であったりとか政策を進めていくことができると思いますので、やはりシミュレーションができる防災庁がとても大切なんだなというところを感じているところです。
では次に、数問飛ばさせていただきまして、防災教育のところに行きたいと思います。
これまでも、学校現場において、そして地域においても防災教育は様々行われておりましたし、自治体の中でも避難訓練等の取組も進められていると承知をいたしております。
一方で、私もずっと防災教育の現場におりましたけれども、本当にそれが身になっているのか、知恵や技としてちゃんと家に持って帰ってもらっているのかというところでいくと、やはり、やっているだけというような現場も非常に多くございます。ですので、形でやっていますということだけではなくて、災害時に本当に命が守れるのかというところは、知識として知っているかどうかだけではなくて、実際に行動ができるか、行動変容につながるかというところがとても大切であると認識をいたしております。
現在の防災教育において実際に行動できる力がどこまで身についているのかという観点に立ったときに、どのように現状の防災教育を評価して、課題をどう認識しているのかについて伺います。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
委員が御指摘をされたように、防災教育におきまして、実際にどこまでお子さんたちに防災の意識が身についているかということにつきましては、客観的とか定量的に把握するのは非常に困難だと思います。ですので、明確にお答えはできないわけでありますが、災害による被害を最小限に抑えるということでは、平時から子供さんたちに、災害を我が事、自分のこととして捉えて、自ら助かる行動が取れる自助と、地域で身近な人とともに助ける共助の力を育むことが重要だと考えております。
内閣府では、お子さんたちが楽しみながら防災について学ぶ機会の提供だったり、災害を経験したことのない地域と実際に災害に遭われた被災地の高校生との交流、そうしたことを通じて、主体的に行動ができるような取組を進めているというふうに承知しておりまして、これを好事例として広く周知しているということであります。
また、各学校におきましては、学習指導要領に基づいて防災教育が行われておりますけれども、それこそ、地域によってだったり学校の規模によってだったりして、いろいろ差があるという課題があるかと思います。文部科学省におきましては、そうしたことを踏まえて、災害の教訓を生かした指導資料の作成だったり教員向けのセミナーの開催などを行って、防災教育の推進に努めているというふうに伺っております。
防災庁に当たりましては、直接的に防災庁がやるというよりも、こうした取組をしている関係省庁と連携を図って、子供たちに実際に行動できる力を養ってもらえるような取組を推進していきたいと思っております。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。
先ほどありましたとおり、私、被災地の高校生として、修学旅行も横浜の高校生と交流するみたいなものをやらせていただいたので、やはり、様々な点、いろいろな面で、被災地のことを勉強するであるとか防災教育について触れ合う機会があるということはとても大切だなと思っているところです。
防災教育を進めていく中で、司令塔として全てを包含しながら進めていく防災庁の皆様に是非とも把握しておいてほしいこととしては、知恵や技を覚えるということと当時の震災の体験を語り部さんのようなところで話を聞くというのはやはり全くの別物で、語り部さんの取組と消火器を覚えましょうというのを楽しく学ぶプログラムを一緒にやっちゃうと、子供たちが、何か僕たちがこんな楽しんで勉強していたのはよくないことだったんだという反省のコメントがいっぱい来たりしてしまうので、やはり、防災教育の場を設計するというところに立ったときに、ちゃんと、何を誰に伝えたいのか、どういうことを子供たちに、地域の皆さんに学んでほしいのかという観点をしっかりと整理をしながら防災教育をやっていくことが大変大切ですので、是非ともそういった観点も持ちながらこれから横断的に進めていっていただけるといいなと思っているところです。ありがとうございます。
では、続いて、先ほど田中委員の方からも少々触れられておりましたけれども、防災体験施設の役割についても伺いたいと思います。
全国各地、人と防災未来センターを始め、我々がこの間行ったそなエリアもありますし、横浜市民防災センターですとか堺市総合防災センター、様々、各地に防災センターというか体験施設がございます。こういった施設は、子供たちの学習の機会だけではなくて、地域住民の防災意識向上や災害を自分事として捉えるきっかけづくりとしても一定の役割を持っていると思っております。
防災庁が掲げるこの事前防災を推進していく中で、こうした防災体験施設をどのように位置づけ、防災教育や防災力の向上に連動させていくお考えなのかというところの見解を伺います。
○牧野国務大臣 そうした防災体験施設も、本当に防災教育の中では大きなウェートを占めると思います。
先ほど申し上げましたけれども、私もこの間、東京臨海広域防災公園の中で実際にそうした体験をさせていただきました。私、出身が静岡県ですので、静岡県はそうした地震に備えるいろいろな体験施設がありまして、それも含めて今までいろいろなところで体験をさせてもらいましたけれども、実際に体験をすることによって、地震の怖さというか、今まで大きな地震を経験していない方たちからすれば、相当なショックを受けたり、また、これはしっかり備えをしなきゃいけないというお気持ちにもなるかと思います。
内閣府の防災担当におきましては、コミュニティ防災教育推進事業という事業におきまして、実践的な防災活動など、様々な支援をしているというふうに承知しております。また、今年度の早い時期に、デジタル技術を活用した体験型防災施設における防災教育の実践活動を含む事例集というのを作成して、今後広く周知を図ると聞いております。
防災庁では、防災教育担当の参事官を置きまして、そうしたこれまでの内閣府防災の取組を更に強化することにしておりまして、災害を我が事として捉えるイメージを抱きやすい防災体験施設の活用も意識した事前防災の取組を進めていきたいと考えております。
○佐々木(真)委員 ありがとうございます。是非、横断的に取り組んでいけることを、私たちも一緒に頑張っていきたいと思っております。
ここまで、避難所であるとか、物資であるとか、防災教育という観点で聞いてまいりましたけれども、命を守るという観点でもう一つ極めて重要なのが医療を止めないということだと思っております。
これは、避難所で公的な人がとかそういうことではなくて、民間の病院さんがどのように地域で医療を止めずに続けていけるかという観点での質問なんですけれども、私自身も二十六歳のときに悪性リンパ腫を経験しておりまして半年間入院していたんですけれども、やはり医療が継続されるということの重要性を極めてひしひしと感じている立場としましても、この点、とても大切だと思っております。
東日本大震災のときには、私の地元、岩手県宮古市では、町全体が停電、断水であったんですけれども、一か所だけ明かりがともっていた場所がありまして、それが後藤医院という病院、透析とかを治療している病院だったんですけれども、この医院が、震災以前から自家発電施設を自分で用意して、給水タンクも用意して、燃料も用意して、災害を想定した準備を自らどんどん進められていっていたんですよね。なので、災害当日も、冗談混じりで院長が、もし地震があったら俺のところの病院に来ればいいからというのも言っていて、二百人ほど地域の方たちが避難をしてきたというすばらしい病院なんですけれども、ここは透析もしていたので、発電もしっかりとして、透析患者もたくさん受け入れて、本当に多くの命を救ってきた場所で、映画にもなっておりますので、是非皆さんと一緒に見られたらなとも思うんですけれども。
命を守るという観点に立ったときに、避難所だけではなくて、医療を止めないという観点で、民間の皆さんに対しても、どういった視点を持って防災庁が接していくのかという視点が大切だと思っております。
医療の継続という観点は防災庁だけで完結するものではないので、医療政策を担う厚労省であるとか、自治体であるとか、民間の医療機関との連携が不可欠だと思っております。是非とも、事前防災を掲げる防災庁ですので、医療機関、特に地域の中核となる病院に対してどのように連携をしていくのか、役割分担であるとか今後の進め方についてお伺いをしたいと思います。
○関委員長 牧野国務大臣、時間が来ておりますので、簡潔にお願いいたします。
○牧野国務大臣 お答えいたします。
現状におきましては、厚生労働省が、地域の防災力の充実に重要な役割を果たしている災害拠点病院に対して、耐震補強工事、備蓄倉庫、そうしたものに関する支援を実施しているというふうに承知しております。
その上で、防災庁では、地域レベルの災害リスク評価を通じて、地域の医療体制の弱い部分も把握をして、ハード、ソフト、それぞれの課題を明らかにしてまいります。そして、浮かび上がった課題につきましては、厚労省を始めとして関係府省庁と共有するだけではなくて、必要に応じて対策を各府省庁に促していくことによって体制の構築を強化していきたいと思っております。
○佐々木(真)委員 質疑時間が終わりましたので、以上で終わります。
丁寧な御答弁、大変ありがとうございました。
○関委員長 次に、工藤聖子君。
○工藤(聖)委員 参政党の工藤聖子でございます。御質問の機会をいただき、ありがとうございます。
まず冒頭、十八日の長野の地震、また、二十日の三陸沖の地震、昨日の岩手の山火事で被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。また、現地で対応に当たられている方、それから役所で御尽力されている方にも心から敬意を表します。今もなお不安の中で暮らしている方も多くいらっしゃることと思います。一刻も早く平穏な生活が送れることを心より願っておりますし、また、私も、大変微力ではありますが、尽力したいと思っております。
質問に参ります。
この度の防災庁の設置は、災害大国である我が国において、事前防災から発災時、復旧復興までの一貫した司令塔機能を防災庁が担うという点で意義があると考えております。
ただし、そこで重要なことは、防災庁の設置により、これまでよりも災害時の現場対応が円滑に進むようになるか、被災自治体の負担が軽減するようになるか、被災者の生活再建が前に進むようになるかであります。
そこで、本日は、防災庁がいかにして災害対応を支える司令塔となるのかという観点から、順を追って伺ってまいりたいと思います。
まず初めに、防災庁と自治体との関係について確認いたします。
防災庁は、平時から発災時、復旧復興までの一貫した司令塔機能を担うとされています。これは、防災庁が政府や省庁間の取りまとめを行うという意味では、防災大臣の勧告権なども規定されており、理解しやすいところです。
他方で、防災庁と自治体との関係ではどうなるのでしょうか。司令塔という言葉からは、国が自治体を指揮命令するような印象も受けますが、災害対策基本法上、災害対応の一義的な実施主体は市町村とされています。また、今回の法案を見ても、防災庁が自治体に対して指揮命令を行う仕組みが規定されているようには見受けられません。そうであるならば、防災庁の司令塔機能とは、自治体との関係ではどのような意味で用いているのでしょうか。何らかの指揮命令関係を生じさせるものなのでしょうか。
先ほど佐々木委員からも御質問がありましたが、この点を自治体の首長さんが気にされておりましたので、質問したいと思います。また、次の質問にも続くことなので、改めて確認させてください。現在の国と自治体との指揮命令関係は変わらないのかという点についてお伺いしたいと思います。
○横山政府参考人 結論から申し上げれば、有事の仕組みは変えてございませんけれども、御案内のとおり、災害対応については、一次的には、住民に近く、地域のことをよく知る市町村が担い、大きな災害では、都道府県や国が市町村を支え、必要に応じて直接対応することが適切と考えてございまして、災害対策基本法や災害救助法等による制度や施策もそうした考え方に立っておりまして、今回、そこの根幹を変更しているわけではございません。
防災庁設置後も、この役割分担と連携の基本を維持した上で、大規模な災害が発生した際には、防災庁が中心になって運営する政府の災害対策本部を設置し、従来からございます本部長の指示権等に基づいて、防災庁が司令塔になって、関係府省庁が一体となって自治体の災害対応を支える体制を迅速に構築することとしてございます。
自治体とともに迅速、効果的に災害対応に当たるには、迅速な情報共有と意思疎通が肝要と考えてございますので、防災庁では、そのような被災地の情報を迅速かつ効率的に収集、統合する体制の強化とか、その情報に基づいて本部長である総理や防災大臣が的確な判断を行う、そして、都道府県や市町村の災害対策本部、首長とも同じ情報を共有し、緊密に連携することで、災害対応を充実してまいりたいと考えてございます。
○工藤(聖)委員 ありがとうございます。
今の御答弁により、国と自治体との権限的な関係性は従来と変わるものではないということを確認いたしました。ありがとうございます。
そうであれば、今御答弁いただいた防災庁の機能などによって自治体の災害対応機能をいかに支えていくかが重要になると考えます。この点を踏まえて、次の質問に参ります。
能登半島地震の検証資料によりますと、被災自治体の防災専任職員の数は、最も多い七尾市でも六名、少ない珠洲市、志賀町、穴水町ではそれぞれ三名のみであり、防災専任職員が少ない中での対応を強いられたとされています。
また、昨年十一月の日本学術会議の資料によれば、全国千七百十八市町村のうち四百五十八市町村が専任の防災職員を充てられていない状況である、また、一義的な災害対応の主体を市町村として平時の備えや発災後の対応を一任することには限界があるという憂慮すべき指摘がされております。
防災専任職員は災害対応における中核的リーダーというべき存在であり、こうしたリーダーが少ない、あるいは不在という状況は早期に回避する必要があると考えます。
そこで伺いたいのですが、市町村の最低限必要な防災専任職員の数について、防災庁が一定の考え方や目安を示し、その人材確保に向けて財政措置を含めた踏み込んだ支援を行っていくお考えはあるでしょうか。牧野大臣に伺いたいと思います。
○牧野国務大臣 工藤委員の御質問にお答えしたいと思います。
防災専任職員の確保ということでございますけれども、現在の市町村の防災専任職員の方たちは、割合でいうとほとんどが消防署の職員ではないかと思いますが、小さな自治体ですと総務系統の職員の方が、ふだんは総務の仕事をしながら、いざというときに防災の仕事をされる、活動されるという方は多いと思います。ですので、前の委員会のときにも専任職員がいらっしゃらない自治体という数を指摘されましたけれども、決して専任ではないけれども、防災に携わる職員は各市町村にいらっしゃるかと思います。
その上でお答えしたいと思いますけれども、現在、内閣府防災では、そうした兼任専任を問わず、地方自治体の職員を派遣していただいて実務を経験するオン・ザ・ジョブ・トレーニング研修を行ったりしております。
また、直接的に現場の職員には当たらないかと思いますけれども、災害対応をする各自治体のトップは首長さんになりますので、首長さんの防災のマネジメントを支える地域防災マネジャーだとか防災監とか危機管理監としてそういう専門職の方を採用する場合には、そうした人件費の経費に関して特別交付税措置を取られております。そうしたこともやっております。
これからつくる防災庁では、特に、大規模災害時には十分と言えない小さな地方自治体の体制を補完するために、国から迅速に応援職員を派遣する準備、また、自治体間で相互的に応援するための仕組み、また、民間団体との連携強化等、そうした自治体を支援する施策を推進してまいります。
このような事前の準備を行いながら、いざ発災というときには、防災庁が各都道府県の担当職員であります、カウンターパートでありますふるさと防災職員の派遣を通じて、ワンストップ窓口として被災地支援を政府一丸となって行っていく考えであります。
○工藤(聖)委員 大臣、ありがとうございます。
自治体に人が足りないということは共通の認識かと思いますが、先ほど中川委員も御指摘されていましたが、私の問題意識も、これまで災害時の対応は自治体が行っていた、しかし、今、地方に人がいない、過疎化が進んでいる、少子化が進んでいる中で自治体の職員も不足している、地方公務員の試験を行っても実質的には定員割れしている状態ですので、防災、災害の対応を自治体に任せていくということ自体が成り立たなくなっている、ここに対して抜本的な改革が必要なのではないかと考えている次第であります。
その点を踏まえまして、次の質問に進みたいと思います。
災害時の応援の受入れに関する計画、いわゆる受援計画について伺います。
大規模災害では、応援を送る側の準備だけでなく、受け入れる側が誰をどこにどの任務で配置するのかを事前に整理しておくことが不可欠です。能登半島地震では、事前に受援計画は策定されていたものの、受援自治体内で十分な共通認識を持てず、計画に基づく対応が十分に機能しなかった例が指摘されています。さらに、総務省のデータによれば、昨年四月時点で受援計画を策定していない市町村は一七・七%、数にして三百八団体に上っています。
内閣府は従来から受援計画作成の手引きを示していますが、計画を作ることはもちろんのこと、それを実際に動かせるようになっていることが重要です。
そこで伺います。
防災庁が設置された場合、受援計画の策定とそれに対する定期的な訓練までを含めて、自治体が過度な負担なく確実に実行していける状態に持っていくためにどのような施策を講じていくお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。
○鎌原政府参考人 お答え申し上げます。
災害時、特に規模の大きな災害時におきましては、災害対応を被災市町村のみで全てを実施することは困難でありまして、外部からの応援を迅速的確に受け入れ、情報共有や各種調整などを行うための受援体制を整備することが不可欠であると認識しております。
そのため、内閣府防災担当では、能登半島地震の災害対応の検証も踏まえまして、受援計画作成の手引きを昨年の四月にも改定を行っております。そこでは、受援計画のひな形や訓練の取組事例を示すとともに、消防庁と連携した研修会の開催などを通じて受援体制の整備を現在促進してきたところでございます。
さらに、委員御指摘のように、受援計画の実効性を確保するためには、計画に基づく訓練を実施することが重要だと考えております。このため、市町村において受援計画に基づいた訓練を過度な人的、財政負担を伴わずに容易に実施できるよう、今年度、受援計画に係る訓練の標準モデルを作成することを検討してございます。
防災庁におきましては、地方自治体への伴走支援を強化することとしておりまして、この標準モデルの普及を通じて、地方自治体において受援計画に基づく訓練を継続して実施できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
また、本年度予算で創設いたしました防災力強化総合交付金では、発災時の地方自治体間の広域的な応援・受援体制の強化を目的としまして、広域的な展開が可能な資機材の整備ですとか、整備した資機材の広域的な運用の推進に向けた合同訓練の実施などの取組を支援することとしてございます。
以上です。
○工藤(聖)委員 ありがとうございました。
よく言われることですが、計画を作ってそこで終わってしまって、実際に運用できないということがありますので、その点も国の方から自治体へのサポートをよろしくお願いいたします。
次に、人材育成について伺います。
令和七年十二月に政府が公表した防災立国の推進に向けた基本方針では、いわゆる防災大学校について、防災庁職員だけでなく、地方自治体職員や民間人材も対象とした体系的な人材育成機関であると位置づけています。この方向性自体は理解しております。
ただ、重要なのは、単に育成機関をつくることだけではなく、そこからどのような実務能力を持つ人材を現場に輩出していくかということであると認識しております。
政府として、防災大学校を通じて、災害対策本部の運営、受援、避難所運営、物資、輸送調整など、横断的に災害現場を回すことができる人材を育成していくという考えで相違ないでしょうか。防災大学校を通じて輩出すべき人材像や、その育成内容について、現時点の構想を伺います。
○横山政府参考人 御指摘いただきました、仮称ではございますけれども、今後設置の検討を進める防災大学校でございますけれども、防災業務全般の知識や技能を体系的に学ぶ研修を行う機関と位置づけてございます。
防災に関する専門的知見を備えた人材を育成することや、これらの知見に基づき、大局的な観点から防災全体を捉え、産官学民の多様な関係者の間で高度なコーディネートを行える、実務能力を備えた人材を育成することを考えてございます。
具体的な在り方については、今後検討してまいる予定でございます。
○工藤(聖)委員 ありがとうございます。
防災大学校については、これから内容を詰めていくと伺っております。是非、実務能力を得て、災害時の各種現場を回す、そういう人材をつくる中核機関として位置づけていただきたいと思います。
次に、これまでの質問と関連しますが、防災庁設置法案における所掌事務の規定について伺います。
先ほどの政府の基本方針では、地方自治体の防災力強化の取組を支援することが防災庁の重要な機能、役割として明確に位置づけられています。地方自治体の防災力の水準は、災害対応が円滑に進むかどうかを左右するものであり、その防災力強化を支援することは、防災庁の数ある業務の一つというよりも、その根幹を成す中核的な機能であると考えます。
一方で、今回の防災庁設置法案第四条に規定されている所掌事務を確認しますと、こうした地方自治体の防災力強化への支援について、その趣旨を直接に明示した規定は見当たらないように思います。
そこで伺います。
地方自治体の防災力強化への支援という防災庁の中核的機能、役割について、防災庁設置法案第四条のどの規定をもって読み込むことができると政府はお考えでしょうか。お答えをお願いいたします。
○牧野国務大臣 御質問にお答えいたします。
国の災害対策は災害対策基本法に基づいて行うものでございまして、その法律の中に、国、地方公共団体の適切な役割分担及び相互の連携協力を確保するという基本理念や、国は地方公共団体が処理する防災に関する事務の実施の推進を行うという国の責務について規定されております。
その上で、防災庁設置法案におきまして、防災庁の所掌事務は災害対策基本法の基本理念にのっとるものとされているために、委員の御指摘の内容、すなわち、必要な市町村の防災体制の整備を推進することも防災庁の所掌事務に含まれるということになります。
具体的な所掌事務の規定としては、防災庁設置法の第四条第一項第一号の「防災のための施策に関する基本的な方針及び計画に関する企画及び立案並びに総合調整」、第一項第三号の「関係行政機関が講ずる防災のための施策の実施の推進」、第二項第十七号の「防災に関する施策に関すること」などの規定に基づいて地方自治体への支援を進めてまいります。
多分、委員が四条を見てもはっきり明文化していないんじゃないかということだと思いますけれども、実は、防災庁設置法の所掌事務の規定というのは、ほかの法律であります内閣府設置法だったり他の組織法における規定などに合わせて防災に関して幅広く事務を行うため規定する必要があることから、原案の規定としているところでございます。
要は、設置法そのものに細かい規定を入れると、将来その所掌の範囲が広がる場合もありますので、あくまでも災害対策基本法に基づいての法律だというふうに御理解をいただきたいと思います。
○工藤(聖)委員 ありがとうございます。
細かく規定すると今後運用が難しいというお話だったかと思いますが、しかしながら、政府の基本方針で前面に掲げている内容について、立法意思として条文上に明示していることと、明示せずにほかの包括的規定の解釈に委ねることとでは、法の位置づけや将来の運用において果たす役割が異なるのかと思います。特に、所掌事務が列挙されている規定において明示されているかどうかは、今後の具体的な施策展開や予算措置の優先度にも影響を与え得るものと考えます。
先ほども申しましたが、自治体をいかに支えるかということが今後の災害時の大きな課題となると思いますので、この点を指摘させていただいております。地方自治体の防災力強化への支援は、防災庁の役割の中でも国民や自治体に対して示すべき看板となる機能であると思います。解釈によって読み込むのではなく、所掌事務として明確に位置づけることに合理性があるのかと私は思っております。
こうした観点から、防災庁設置法案第四条に地方自治体の防災力強化への支援を明記するお考えはないか、もう一度改めて伺いたいと思います。
○牧野国務大臣 済みません、私の答弁が説明が上手ではなかったかもしれませんけれども、先ほど申し上げたみたいに、国の災害対策は、基本法という名のとおり、災害対策基本法に基づいて行うということであります。ですので、災害対策基本法に基づいて行う災害対策の一つの組織として防災庁を設置するということで、防災庁設置法という法律を提出しているわけでございます。
ですので、災害対策基本法に書いてある基本理念、国の責務に沿って防災庁は災害防災を行っていくということでございますので、その所掌の規定として第四条に書いてございますので、地方自治体における防災力強化に努めるということはそこで十分担保されていると思っております。
○工藤(聖)委員 ありがとうございます。
今の自治体の課題については十分に御認識されているということですので、国民にも分かる形で、何かしらの形でしっかりとサポートするよという姿勢を示していただきたいなと考えております。
次に、避難所における外国人対応について伺います。
在留外国人の数は、令和七年末時点で四百十二万人を超え、前年比約三十六万人増、約九・五%増と過去最高を更新しています。外国人避難者への対応は、もはや一部の地域だけの課題ではなく、全国の自治体が直面する共通の課題となっています。
さらに、必要なのは多言語化だけではありません。食事や生活習慣、宗教、文化的背景への配慮など、避難所の現場ではきめ細やかな対応が求められます。誰がどの言語で説明するのか、ルールをどう伝えるのか、食事をどう調整するのか、宗教上の配慮をどう行うのか、こうした実務をただでさえ人手不足の自治体職員で担うのは容易ではありません。
そこで伺います。
政府は、こうした状況においても外国人避難者への対応を自治体で十分に対応可能と考えているでしょうか。対応に係る負担が自治体に過度に集中しないよう、防災庁が設置された場合にはどのような具体的な支援を行っていくのか、牧野大臣に伺います。
○牧野国務大臣 お答えいたします。
避難所に避難される方は、日本人も外国人も同じように尊厳ある生活、また、ストレスがたまらないような避難所環境の整備をしなきゃいけない、そのように考えております。
委員御指摘のように、在留外国人を含めた避難者の避難受入れに当たって求められる情報だとか食事の提供に関する配慮等をこれからちゃんと整理して示して、自治体の方々に避難所運営をどういうふうにしていただくかということを、今も内閣府防災では示しているというふうに伺っております。
また、総務省では、大規模災害発生時には、ほかの自治体から職員を派遣して、必要に応じて被災地の避難所にマンパワーを投入できる仕組みを構築しているということを伺っております。
これから防災庁をつくるに当たっては、当然のことながら、そうした点を考慮して、自治体の負担を少しでも軽くできるように努めていきたいと思っております。
また、避難所の運営に当たっては、ふるさと防災職員が、リエゾン、連絡係として現地に赴いて、外国人の被災者を含めた被災状況の把握に努めて、さらに、被災自治体への支援にも従事するということを考えております。
これから更に人員を拡充していきますので、そうした外国人の避難者の方たちへの対応も市町村にちゃんと伝えられる、そうした人材も多分確保できていくのではないかと思っておりますので、そういうことを考えて自治体に対する支援を強化していきたいと思っております。
○工藤(聖)委員 大臣、ありがとうございます。
先月の委員会でも申し上げたんですが、参政党は、外国人の総量、受け入れる総量を規制しましょうということを述べている党でございまして、災害時は特に外国人の方が避難されたときの自治体の負担が増えるというふうに予想しております。今、ただでさえ自治体が大変ですので、更にここに外国人の対応も上乗せされると本当に自治体もパンクしてしまうと思いますので、ちょっと論点はずれるかもしれませんが、外国人の総量の規制を改めて考えていただきたいと申し伝えたいと思います。
私の持ち時間はまだ残りがあるんですが、ちょうど十二時になりましたので、本会議の後、もう少し質問させていただきたいと思います。ありがとうございました。
○関委員長 この際、暫時休憩いたします。
午後零時一分休憩
――――◇―――――
午後一時五十一分開議
○関委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。工藤聖子君。
○工藤(聖)委員 ありがとうございます。改めまして、参政党の工藤聖子でございます。午前中に引き続いて質問を続けたいと思います。
それでは、国土強靱化について伺います。
防災庁が防災の司令塔として十分に機能するためには、その土台となる国土強靱化の取組自体が実質的に十分なものである必要があると考えております。政府は、第一次国土強靱化実施中期計画において、令和八年度から令和十二年度までの五年間の施策の事業規模をおおむね二十兆円強程度としています。
ただ、ここで重要なのは、単に金額の多寡だけではなく、その結果としてどれだけの工事量や整備量が確保され、実際に地域の防災力向上につながるのかという点です。とりわけ、同計画の五つの分野のうち、地域防災力の強化に充てられているのは、全体の二十兆円強のうち一・八兆円にとどまっています。自治体の人員確保、受援体制、訓練、避難所環境の整備などに照らして十分な水準と言えるのか、丁寧な検証が必要ではないでしょうか。
今後想定される巨大災害に備えるという観点から、この計画の全体規模が実質的な工事量や整備量として十分なのか、この点について政府の見解を伺います。
○山本政府参考人 お答え申し上げます。
第一次国土強靱化実施中期計画の事業規模につきましては、おおむね二十兆円強程度をめどとしております。前計画であります五か年加速化対策の事業規模であります十五兆円から大きく上回る水準となってございます。
この事業規模につきましては、前計画策定後の資材価格、人件費の上昇を勘案するとともに、能登半島地震の教訓などを踏まえたものでございまして、国土強靱化の取組を加速化していく上で必要となる水準が確保されているものと認識しております。
地域防災力の強化につきましては、近年の災害において様々な課題が明らかになったことを踏まえまして、この実施中期計画においても新たな柱として位置づけまして、積極的に取り組むこととしております。御指摘のありました自治体の人材育成、受援体制の整備、訓練の充実、地域防災コミュニティーの強化、こうした施策に関連する施策についても、実施中期計画の中で達成すべき目標も含めて盛り込ませていただいているところでございます。
地域防災力の強化の分野では、例えば人材育成に向けました研修でありますとか、あるいは受援計画作成の手引きの提供、そういったソフト面での自治体に対する支援の取組が中心となります。したがいまして、ハード整備を伴いますほかの分野、例えば防災インフラの整備、管理といった分野もございますけれども、こうした分野とその事業の規模の大小で一概に比較できるものではないと考えております。
いずれにいたしましても、地域防災力の強化は非常に大切なことだと思っております。この中期計画に位置づけられました各施策の目標の着実な達成に向けまして、関係府省庁とも連携してしっかりと取組を進めてまいりたいと考えております。
○工藤(聖)委員 御答弁ありがとうございます。
十五兆円から二十兆円に増やしましたよ、それから、ソフト面とハード面を比べれば当然ソフト面の金額が少なくなりますよという御回答だったかと思いますが、改めて別の角度からもお聞きしたいと思います。
国土強靱化は単なる歳出ではなく、国民の命と国土を守るための戦略的な投資です。積極財政の観点からも特に重視すべき分野であると考えております。したがいまして、これを抑制の対象とすべきではないと考えます。政府が掲げる財政健全化目標が国土強靱化への投資規模に実質的なブレーキをかけ、必要な投資を抑えているといった側面はないでしょうか。
例えば、CO2削減対策。これは、民の投資も含まれますが、十年間で百五十兆円を投入するとされています。その一方で、国民の命と国土を守るための投資が五年間で二十兆円強という規模でございます。単純に割れば、CO2対策が五年で七十五兆円、国土強靱化の方は五年で二十兆円ということで、CO2対策の三分の一以下ということになります。本当にこれが十分なのか、改めて伺います。
○山本政府参考人 お答え申し上げます。
第一次国土強靱化実施中期計画の事業規模でございますけれども、この事業規模につきましては、予算の制約から設定したものではございませんで、この五年間でこの中期計画の中で位置づけられた施策ごとに達成すべき目標を設定いたしまして、それぞれの施策について必要となる事業規模を積み上げた結果でございます。
更に申し上げますと、中期計画の投資の事業規模は、通常の予算に加えて追加的に特に推進していくということで、通常の予算に上乗せして実施されるものでございますので、ベースの部分、根っこの部分で元々それぞれの省庁で実施していただいている予算がございます、それに更に上乗せしていくものでございます。
国土強靱化の取組は、委員の御指摘もございましたように、政府としても危機管理投資の主要な柱として積極的に推進していくことになってございますので、この中期計画の取組をしっかり進め、国土強靱化を着実に推進してまいりたいと考えております。
○工藤(聖)委員 ありがとうございました。
ほかにも予算がある上で上乗せであるということ、二十兆円はその上乗せであるということを理解いたしました。
ただ、国土強靱化をうたっているわけで、また、各地で地震も起きて、橋が壊れるとか、たくさんの声を聞いております。また、経済も冷え込んでいて、経済は積極財政を進めていかなくてはならないと参政党は考えておるわけでございます。緊縮財政を続けた結果、災害時に対応できる会社や人材も不足しているというふうに認識しておりますので、より一層の国土強靱化への予算づけをお願いしたいと思います。
次に、復旧復興に対する防災庁の役割について伺います。
防災庁は、発災時だけでなく、復旧復興段階でも司令塔機能を担うとされています。そうであれば、現在もなお復旧復興の途上にある例えば輪島市や珠洲市のような自治体にとって、防災庁の設置によって何がどのように改善するのか、具体的に示される必要があると考えます。
関係省庁との調整が早くなる、窓口が一元化される、伴走支援が強化される、こうした方向性は理解しますが、被災自治体から見れば、それによって現場の何がどう変わるのかが最も重要だと思います。
そこで伺います。
防災庁の設置によって、復旧復興に取り組む被災自治体において具体的に何がどう改善されると見込んでおられるのか、お聞かせください。
○横山政府参考人 お答えいたします。
能登半島地震の被災地への対応に関しましては、現在、政府に能登半島地震復旧・復興支援本部を設けまして、この場を活用して政府を挙げて輪島市や珠洲市などの被災地の復旧復興を全面的に支援していることは、委員も御案内のことかと思います。
まず、一般論といたしまして、このような経験を継承いたしまして、防災庁が設置されることによりまして、必要に応じて法律に基づく復旧復興本部を設置できるようになります。そして、ふるさと防災職員も最大限活用して、被災自治体のワンストップ窓口として被災地のニーズを丁寧に酌み取り、政府一体の伴走型の被災地支援を行う体制を整えてまいります。そして、専門的な人材を組織内に確保、育成し、また、過去の災害対応の教訓やノウハウを組織的に蓄積、活用することで、支援の質が継続的に向上するというような取組を進めていきたいと思ってございます。
今後発生する災害に関しましてこのような充実した支援が可能になるものと考えてございますけれども、能登の被災地の復興につきましてももちろん防災庁で引き継ぎまして、今申し上げたような充実した人材も活用してしっかり取り組んでいきたいと思ってございます。
現在、ハードの復旧復興が着実に進められておりまして、県主導で創造的復興プランに基づいて、活気と笑顔を取り戻す町づくりも進められてございます。このような取組に寄り添って、しっかり防災庁でも対応してまいりたいと考えてございます。
○工藤(聖)委員 ありがとうございます。
輪島市、珠洲市の現状をよく認識いただいて力も注いでくれるというお話なんですが、私も、今回初当選いたしまして議員バッジをいただきまして、災害対策特別委員会に配置されましたので、恥ずかしながら初めて珠洲市へ行かせていただきました。中川委員は五十八回行かれているということで、私は本当に少なくて何も分かっていないかもしれませんが、実際に珠洲市に行ってみますと、まだ電信柱が傾いていたり、看板が傾いて埋まった状態だったり、また、道路も整備されていないところもたくさんありまして、復旧もまだままならない状況でございます。また、現地の人からお話を聞くと、役場に勤めている若い人たちが何人も辞めてしまったりということもあるそうです。現地の方々がおっしゃるのは、このまま珠洲市がなくなってしまうのではないかという切実な声を伺っております。状況は深刻だなと感じておる次第です。
そういうわけで、次の質問に行きたいと思います。
被災者の生活再建の支援制度の見える化について伺います。
復興において何より大事なのは、被災者が地元で生活再建できるかどうかだと考えます。しかし、現実には、住宅再建、生活資金、減免措置などの支援制度が分散しており、どの制度をどう組み合わせれば生活再建できるのかが被災者には分かりにくい状況にあると思います。
政府の基本方針では、防災庁は被災地のワンストップ窓口になるとされています。であれば、防災庁は、標準的な世帯を想定し、生活再建に必要な費用総額、利用できる支援、最終的な自己負担や借入額を一体で示した再建パッケージを被災者目線で分かりやすく提示するべきではないでしょうか。
防災庁設置後、このような再建パッケージの見える化を進めるお考えはあるのか、お伺いいたします。
○横山政府参考人 お答えいたします。
御指摘のとおり、被災された方の生活再建が着実に進むには、まず、様々な支援策について被災者に分かりやすくお示しすることは大変重要だと考えてございます。政府としても、住まい、なりわい、医療、福祉、教育などの分野について、関係機関による幅広い支援制度をまとめた資料を作成し、被災者が必要となる支援を網羅的に確認できるようにする取組は進めてきてございます。
一方で、被災者の方の状況は様々に異なっておりますので、お一人お一人の御事情や御意向を踏まえて丁寧な支援が必要になってくると考えてございます。
例えば、能登半島地震の被災地におきましては、復興基金も活用して、住民に身近な自治体において、専門家や住宅会社等も参加する生活再建の個別の相談会とか、広域避難者も含めた生活再建に関する情報発信など、被災された方の個別の状況に応じた生活再建を支援する取組が実施されているところでございます。
また、総務省では、災害発生時に特別行政相談窓口を設置して、被災された方への生活支援情報の提供、これは、お一人お一人にフィットした形でお示しして相談対応等を行っているという取組を進めてございます。
防災庁では、被災された方の生活再建に向けて、このような取組を引き続き、自治体とも連携して、被災地の実情を丁寧に伺いながら、様々な支援策を御活用いただけるように、関係省庁が一体となって支援する体制を構築してまいりたいと考えてございます。
○工藤(聖)委員 ありがとうございます。
この質問に続くのですが、住まいの再建支援について伺いたいと思います。
能登半島地震で被災した珠洲市では、地震前一年間の人口減少が三百七十四人でした。地震後一年間で千百九十八人減少し、次の一年間で更に九百五十一人減少しています。地震後のたった二年間で人口の約二割が減少する事態となっています。能登半島地震の後に発生した豪雨の影響もあることと思いますが、災害が地域の人口動態に極めて大きな影響を与えたことが分かります。
一方で、石川県が実施した住まいの再建意向調査では、被災前と同じ住所で再建したいが四二・六%、同じ市町の中で別の住所で再建したいが三九・六%。合わせて約八割の世帯が地元で住み続けたいという結果になっております。つまり、多くの被災者は、地元を離れたいのではなく、本当は地元に残りたいという気持ちがおありだということです。しかし、現実にはその思いが十分に制度で賄い切れておりません。
去年十月に珠洲市から出された住まいの再建方法についての参考資料によれば、共働き四十代の夫婦と子供がいる世帯の住宅建設費は二千九百万円と試算されています。一方で、住まいの再建に係る被災者生活再建支援金は最大で三百万円にとどまります。自治体独自の支援融資があるとはいえ、住宅建設費との金額的な隔たりはなお大きいと言わざるを得ません。
珠洲の方にお伺いしましたが、珠洲市は奥の方にありますから、人を連れてくる、それから資材を運ぶということで、またそこにお金がかかってしまうので、手前の地域で家を建てるよりも高くついてしまう。そうなると、高齢化も進んでおりますので、大きな金額を出してまた珠洲市に家を建てるというよりは、本州の方に出ている息子さんのところで暮らすことを選択する、そういう方も多くいらっしゃると聞いております。
そういうわけで、現行の被災者再建制度は国が自治体と支給額を二分の一ずつ負担する仕組みでありますので、単純に資金額を引き上げれば自治体の負担も増えるという構図にはありますが、珠洲市の皆様方が戻れるように、国の負担額をより厚くする方向で支援額を引き上げるなど、改めて制度全体の見直し、再構築を行う考えはないでしょうか。どうやって珠洲市に人を呼び戻すのかということをどのように考えていらっしゃるでしょうか。牧野大臣にお伺いいたします。
○牧野国務大臣 お答えいたします。
委員は、住まいの再建という意味でいえば、恐らく被災者生活再建支援金のことを取り上げていらっしゃると思いますけれども、この被災者生活再建支援金は、財産の損失を補填するものではなくて、いわゆる自然災害による見舞金的な性格のものだと承知しております。
また、今御指摘があったみたいに、都道府県の財源負担がありますし、また、過去の災害の再建支援と比べての公平性という観点もございますので、この被災者生活再建支援金の拡充というのは、今のところ慎重に検討せざるを得ないと考えております。住まいの再建につきましては、ほかの支援策だったり自治体独自の支援制度などもございますので、総合的に活用していただくことが重要ではないかと思います。
その上で、被災地域の人口の流出というのは、東日本大震災でも同じ現象が起きており、私も復興大臣として非常に心を痛めているところでございます。そうした人口流出を食い止めることが非常に大事だと思います。以前の状態に戻る単なる復元というよりも、よりよい復興を実現する、そういうことを考えて地域の取組をしっかり支えていくことが大事だと思い、そのように取り組んでまいります。
○工藤(聖)委員 ありがとうございました。
見舞金であるということとか過去の事例と比べても上乗せすることはできないということは重々承知しておりますが、珠洲市、奥能登の地理的状況を考えると、三百万円、プラス県からも出ているようですが、地元の方々が再建していくのはかなり難しい状況だと思うので、何とかそこを国としてはサポートしていっていただきたいと思っております。生活再建を後押しできる、そういう防災庁になることを願っております。
本日は、この後、防災教育の質問をしたかったのですが、時間がなくなってしまったので、答弁に来ていただいている方には大変申し訳ございません。この後、委員会で更に防災庁設置法案の話は続くと思いますが、私も、地方が衰退しているから国で全部バックアップしてくださいという考えではなくて、どうしたら地方に残る若者が増えるかとか地方が活性化していくかということを同時に進めながら、国の支援とのバランスをいかに取っていけるかということを、話がちょっと大きくなってしまうかもしれませんが、私の問題意識としてはそこを考えたい、皆様と議論していきたいと思っておりますので、教育に関してもその点についても触れながらお話ししていきたいと思いますので、また質問の機会をいただけたらと思います。
今日はどうもありがとうございました。
○関委員長 次に、山田瑛理君。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。チームみらいの山田瑛理と申します。本日はこのように質疑の機会を頂戴しておりまして、本当にありがとうございます。よろしくお願いいたします。
今週は、十八日に長野県で、そして、二十日の夕刻には三陸沖を震源とした大きな地震が発生いたしました。青森県、岩手県、北海道の太平洋沿岸には津波警報も発表され、気象庁からは北海道・三陸沖後発地震注意情報も発出されております。影響を受けられました地域の皆様には心よりお見舞いを申し上げます。
こうした大規模地震が相次いで想定される状況下におきまして、本日このように防災庁設置法案の質疑をさせていただけますことは本当に重要な意味を持つものと受け止めております。防災庁が国民の命と暮らしを守る確かな司令塔としての役割を果たすことができますように期待をいたしますとともに、建設的な様々な議論に努めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず初めに、防災と減災の定義についてというところを伺わせていただければと思います。
法律というものは、皆さんもちろん御存じかと思いますけれども、一言一句、その言葉がとても大切なものです。そして、この国会というところは、私は、国民の皆様にしっかりと説明をさせていただく、そういった場であるというふうに考えておりまして、そのような観点から、冒頭にこの件を確認したいと思っております。
従前の立法、例えば国土強靱化法などにおきまして、防災及び減災というように、防災と減災を併記する用法が見られます。一方で、今回の本法案では減災という用語が使われておりません。本法案においては、防災の概念の中に減災が含まれるという整理がなされているのかという部分を伺わせてください。
○横山政府参考人 お答えいたします。
防災庁設置法案や災害対策基本法において減災という文言は御指摘のとおり用いられてございませんが、一方で、災害対策基本法に定める災害対策の基本理念では、災害が発生した場合における被害の最小化及びその迅速な回復を図ることという減災の考え方が規定されてございます。その意味では、この法律体系の中では、防災という言葉に減災の概念が包含されているという整理になろうかと思ってございます。
防災庁は災害対策基本法の基本理念にのっとり事務を行うものとされていることから、減災の考え方もしっかり踏まえながら、防災に関する事務を行ってまいる所存でございます。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
確認をさせていただきました。防災の中に減災が含まれているという整理ということで承知いたしました。つまり、当然ですけれども、防災庁は減災もしっかりと担う組織であるということです。
国土強靱化基本法は、法律の名称そのものに減災という言葉を使っています。法文の中でも、防災又は減災と併記してまいりました。これは、両者を意図的に区別してきたということであるとも私は考えております。それにもかかわらず、本法案では減災の文言が見当たらず、政府の整理としては防災に含まれているということですが、言葉が見えないと国民には伝わりづらいところもあると私は思っております。
何度も繰り返しますけれども、法律は言葉が大切です。先ほど御答弁いただきましたような整理がなされているということでしたら、この委員会を機会に、政府から国民の皆様に対して改めて分かりやすくお伝えいただきたいと思いますので、大臣によろしくお願いいたします。
○牧野国務大臣 山田委員にお答えします。
私はもう一つかけ持ちをしておりまして、国土強靱化も担当大臣でございまして、国土強靱化法は議員立法でできた法律でございます。議員立法としてその法案を作るときに減災という言葉を使われたということだと思っております。防災庁設置法等は全て政府の閣法でございますので、そこで、減災という言葉が使われずに、防災という言葉を使っているんだと思います。
ただ、先ほど横山次長が答弁したように、防災の中には当然のことながら減災という意味がございます。そして、減災というのは、防災をした上で災害が発生して、結果として減災になるということだと私は理解しております。平時から防災庁では、地域レベルでの災害リスク評価を行って、抜け落ちとか漏れがない徹底した事前防災を推進した上で、災害時の被害の最小化、言うならば減災を図ってまいります。
また、被災自治体のワンストップ窓口として、被災地のニーズを丁寧に酌み取りまして、防災庁が中心、中核となって、関係省庁、自治体、関係機関などと緊密に連携しながら、政府一丸となった伴走型の被災地支援を行うことで、迅速な被災者の生活やなりわいの再建、復旧復興を図ってまいります。
○山田(瑛)委員 どうもありがとうございました。
減災とは、災害そのものをゼロにすることはできないという現実を受け止めた上で、被害をできる限り小さくするという考え方です。これは、国民一人一人の日常の備えにも直結する非常に大切な概念です。防災庁が設置されたとき、国民が自分事として防災や減災に向き合えるように、言葉の面からも是非丁寧な発信を引き続き続けていただきたくお願いをいたしまして、次の項目に移らせていただきます。
続きましては、プッシュ型支援のための備蓄拠点の運営について質問をさせていただきます。
災害時により迅速にプッシュ型支援が実行できるように、今、拠点整備をしていることにつきまして、こちらは大変に期待をしているところです。
令和七年度に備蓄拠点が全国十一か所に拡大されました。現在は、東北、中国、九州、沖縄の四地域における分散備蓄拠点及び八地域の業務協力支援拠点を担っているのが民間の法人の方になります。内閣府は、これらプッシュ型支援物資の備蓄拠点の運営について民間法人と連携協定を結んでおりますけれども、同法人は民間企業が設立し、実務の部分はそのグループ会社が担っているとのことです。
そこで、まずお伺いいたしますが、これは連携協定に基づいた協力関係でありますので、例えば、国費は支出されていないという理解でよろしいでしょうか。確認をさせてください。
○横山政府参考人 お答えいたします。
分散備蓄の保管につきましては、SGH防災サポート財団が保有する倉庫の一部を無償で提供いただくこととなってございまして、この部分に関して国費は支出されてございません。
なお、災害が発生し、国によるプッシュ型支援が発動した際には、備蓄物資の輸送に係る実費を国が支払うことになります。
輸送については、国は協定に基づきSGH防災サポート財団に要請できることになっておりますが、状況に応じ他者に要請することも想定される仕組みになってございます。必ずしもSGH防災サポート財団が独占的に輸送を担うことになるとは考えてございません。
○山田(瑛)委員 どうもありがとうございます。常時のそういった保管の部分は無償で御協力をいただいているということでございます。
ただ、私が今回このように少し提起をさせていただきますのは、無償であるから大変に本当にありがたいことではあるのですけれども、国民の命を守る最重要インフラの担い手としましてどのようなプロセスで選ばれたのか、やはりそこは選定の透明性ですとか公平性は問われなくてもよいということにはならないのではないかと考えておりまして、少しその経緯のところも続きましてお聞きさせていただければと思っております。
この民間法人は、令和七年三月七日に設立され、その約一か月後に、四月十四日、内閣府と本協定を締結しております。三十八日という非常に短い期間でございます。この経緯からいたしますと、幅広い公募プロセスを想定せず、本協定の締結については水面下で協議が行われていたのではないかなということも想像されます。
内閣府では、どのような経緯や理由に基づいてこの民間法人と本協定を締結するに至ったのか、確認をさせていただきたいと思います。また、あわせて、ほかの物流事業者などに声かけですとか公募を行ったのかどうかもお答えいただければと思います。
○横山政府参考人 国のプッシュ型支援用物資の分散備蓄拠点の整備を検討する過程において、国の施設である東京都立川市の防災備蓄倉庫以外については、プッシュ型支援物資の送付先である各自治体と協議を行う中で、一部自治体より、保管場所について無償での提供が可能とのお申出をいただいたため、整備方針として、無償での保管場所の提供に御協力いただけることを前提に調整を始めて進めてまいったという経緯になってございます。
そのような中で、設立予定のSGH防災サポート財団からも無償での保管場所の提供の申出をいただいたことから、検討した結果、倉庫の条件等も物資の保管、搬出入に適したものとなっていたことから、発災時のスムースな物資搬送が可能であると判断し、自治体に加えて同財団にも協力をいただくことになったという経緯でございます。
当該財団は、災害対応を支援するため、非営利目的で設立される団体との説明を受けてございました。協力先としても適切であると考えられたことから、協定を締結させていただいたところでございます。
なお、財団設立自体は、この協定を契機としたものというふうには私どもは理解してございませんで、以前から災害対応に関する社会貢献を目的に検討がなされていたものと承知してございます。
ほかのところも探したのかということに関しては、ほかのところも含めてそういう御提案をいただけるところを探すことは探しましたけれども、結果的に無償での提供をお申し出いただいたのが同財団であったという経緯でございます。
○山田(瑛)委員 経緯の部分を確認させていただきました。ありがとうございます。
民間法人さんが設立される前からそのように内閣府との間で話が進んでいたようにも見受けられたというところ、あとは、法人の設立から僅か三十八日で協定締結というのも、通常の行政プロセスとしては異例の速さだったのではないかなというふうにも思っております。
済みません、改めて整理させていただきますと、この民間法人は、物資の回収、メンテナンス、保管、入出庫、輸送物資の調達なども同一グループで完結しておりまして、先ほど御説明いただきましたように、保管業務は無償で請け負ってくださっていますが、実費部分は依頼費等を支払うということで先ほど確認をさせていただきました。
国のプッシュ型支援というものは大規模災害時に国民の命を守るための最重要インフラであり、今後も是非しっかり拡充していっていただければというふうにも思っている中で、本来であれば、入札を通じて選ばれた事業者に対して適正に委託料を支払ってやっていただける、そんな施策であればいいのにと私は考えております。連携協定に基づいてこのような重要インフラの保管を無償で担ってもらっている現状は望ましい形なのかなというのは少し疑問を持っております。
やはり、無償だから入札が不要だったという論理は、公共調達の原則から逸脱しているのではないかというのが私の認識です。無償であれば公平性を問わなくてよいというのは、行政の公平性を揺るがす危うい論理です。特定の民間団体が設立直後にこれほどの大規模事業を事実上独占的な形で担っているとなれば、結果として災害時のレジリエンスを損なうことにならないでしょうか。
仮に無償であったとしても、特定のグループに機能が集中する形態というのは、もしかしたら発災時には、先ほど御答弁いただいたように柔軟にというお考えはあるかもしれませんが、まず予防防災という観点でいうと、現状はそういったふうに機能が集中している形態でございますので、公平性とか透明性の面においても問題があるのではないかと考えております。
この点について併せて政府の御認識をお聞かせいただきたく、大臣にお答えいただければと思います。
○牧野国務大臣 お答えいたします。
今、横山次長がお答えしたことと少し重複するかもしれませんけれども、国のプッシュ型支援の物資の備蓄につきましては、現在は内閣府の防災担当が行っておりますが、地方自治体を中心とした様々な主体、要はそういう団体とかでありますが、そういうところと相談し、分散備蓄のための拠点の整備の検討を進めてきたというふうに承知しております。
今御指摘の点ですが、現在の事業者との連携協定は、そうした調整の中、保管場所を無償で提供いただけるとの申出を踏まえて進めてきたものであり、物品やサービスを購買する行為ではないことから、公共調達には当たらないと考えているというふうに内閣府の防災担当からは伺っております。
防災庁の設置によってこれから事前防災の取組を更に徹底していくことになりますので、その際に、自助、共助、公助を適切に組み合わせまして、産官学民のあらゆる主体との連携を強めていくことが大切だと考えております。
その観点から、一般論としては、災害対応への社会貢献を目的に設立された非営利の民間主体による無償での協力自体は拒む理由はないと考えております。
ただ、今御指摘があったように、公正性とか透明性というのは非常に考慮しなければいけないことでありますので、これから防災庁が設置された後には、こういう備蓄の基地、備蓄の場所も増えていくと思いますので、施設の無償提供に特定の団体が多いことで何か弊害が生じているとは承知しておりませんけれども、今後の取組におきましては、様々いろいろな主体、要するに団体ですが、主体と調整を進めて、御指摘のとおり、透明性等に十分対応してまいりたいと考えております。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
この民間団体とは、災害時等における船舶を活用した医療提供体制についてや資機材等の保管に関する業務連携協定も締結しています。私は、無償の協力であるから競争入札という公共調達の原則がパスされること、それは、国民の命を守る最重要インフラの担い手でございますから、競争なく特定の民間法人さんに大きく依存しているのは、やはり公平性、透明性の面では課題があると感じます。今後も分散備蓄は拡大していくのだと思います。何度も申し上げて恐縮ですが、その際には、やはり入札を通じて選ばれた事業者に対ししっかりと適正な委託料を支払うべきだと考えておりますので、先ほども御答弁いただいたように、是非とも再検討、御検討等をいただければと思っております。
最後に、その備蓄数量の妥当性についてというところをお伺いさせていただければと思っております。
資料を配付させていただきました。こちらの配付資料でございます。分散備蓄の整備数量、段ボールベッドが合計で五千五百、簡易ベッドは合計で五千個、パーティションは合計一万五百個となっております。
ただ、この立川防災合同庁舎、これは関東地域を所管しているところでございますけれども、例えば、簡易ベッドは五百個、簡易トイレは三十個程度ということになっております。
この右側の立川除く地域、これは一地域当たり、例えば、北海道、東北、中国、ブロックで今分散備蓄していらっしゃいますけれども、そういった大きいブロックの中で、例えば簡易トイレが十五個とか、そのような数量になっておりまして、数量としてはいささか不十分ではないかというふうに感じました。
この備蓄数量につきまして、どのような根拠の下で設定しているのか、数量決定の根拠の部分を教えてください。
○横山政府参考人 お答えいたします。
発災時、災害応急対策に必要な物資については、一次的には地方公共団体が備蓄物資や自ら調達した物資等を被災者に提供することとされておりますけれども、大きな災害が発生して被災地での調達が困難な場合には、国において地方公共団体からの要請を待たずプッシュ型支援を行うこととしてございます。
プッシュ型支援物資のうち、調達に一定の時間を要するものや特注品などは、発災直後に必要量を国としても市場調達することが困難なために、内閣府としてこれらの物資を全国に分散して備蓄しているところでございます。
令和七年度補正予算で整備するものを含めると、委員からも御指摘がございましたけれども、全国十地域、十一か所に拠点が設置される予定でございます。これにより、全国各ブロックに分散備蓄拠点が設けられている形になりますけれども、これは、能登半島地震の経験を踏まえて、まず数を決めていったものでございます。
能登半島地震のときには、まだ立川しかございませんでした。どうしても距離がありましたので、立川にあった備蓄を時間をかけて送り込んだときの経験を踏まえまして、まず、各ブロック単位でベッド千、パーティション千等のセットを置ければ各拠点から迅速に送り出せる体制を整えたと考えられるのではないかということで、当面の目標として取り組んだものでございます。
今後、防災庁設置も見据え、訓練も行いながら、実際の物資搬出を想定し、物資が被災地へ到着するまでの所要時間を検証することなどによりまして、どこで大規模災害が発災した場合でも迅速かつ確実に物資が届けられるよう、備蓄数量や拠点数等の妥当性については更に検討を続けまして、必要な対応を進めてまいりたいと考えてございます。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
是非御検討をお進めいただきまして、例えば、能登半島地震においては、避難所数、避難者数のピークはそれぞれ約一千三百か所と約五万二千人と記録されております。首都直下地震では、南海トラフ地震ではその人数感はどうなるのだろうかとこの数字を見て少し思いましたので、是非とも引き続きの御検討の方をよろしくお願いいたします。
次の項目に移らせていただきます。
続きまして、自治体の相互応援協定のアップデートについてお聞きいたします。
自治体間での広域相互応援協定を締結していない自治体の数について、現時点では五十団体であるとのことです。あと残り五十団体ということで、きっと、推察するに、小規模自治体さんが多いのかなと思っております。この五十団体が何がネックでまだ協定締結に進めていないかというところは把握できていないと事前に聞いております。是非とも未締結がゼロに近づくことを期待しております。
さて、協定を結ぶことと同様に重要なのが、その内容の質を高めることです。
国は、応援協定のデータベースを推奨し、約十万件のデータを保有しているとのことです。その中には、被災した児童生徒の教育機関への受入れ、火葬場の相互利用、自治体ホームページの代理掲載など、各地が積み上げてきた好事例が数多く存在しているものと思われます。
こうした有益な知見を国として精査、標準化して、自治体にフィードバックしていくことが必要ではないでしょうか。これこそ防災庁が担うべき横断的な知見集約の役割であると考えますが、いかがでしょうか。
○鎌原政府参考人 お答え申し上げます。
災害発生時には個々の地方自治体のみの対応には限界がありますことから、災害時応援協定に基づきまして他の地方自治体や民間企業に御協力いただくことは大変重要であると認識しております。
そのため、内閣府防災担当では、消防庁と連携しまして、地方自治体が締結する災害時応援協定のデータベースを整備しております。地方自治体が他の自治体における協定の締結状況ですとか内容を把握できるようにすることで、各地方自治体における災害時応援協定の締結を促しているところでございます。
一方で、協定の更なる促進に向けましては、委員御指摘のように、優良事例などを地方自治体に示していくことも大変有効だと考えております。
このため、今年度は、災害時応援協定システムに蓄積されたデータなども活用しながら、優良事例の収集、選定のほか、協定の実効性確保に向けた課題などについて、地方自治体や有識者の皆様の御意見も伺いながら検討を進めることとしております。その検討結果も踏まえ、地方自治体に対する情報提供にもしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
被災した子供たちの学びを止めない受入れの仕組み、火葬場を融通し合う体制、自治体のホームページを代わりに更新して情報発信を止めない協力体制、こうしたことは現場が積み上げてきたまさに知恵です。防災庁が設置されるからこそ、この知見を横断的に集約し、全国の標準として底上げをしていく、それが存在意義の一つでもあると思いますので、お取り組みいただけたら幸いです。
また、協定の締結とその実効性は別問題です。私が実際に確認した協定の中には、何十年か前に締結されたまま内容改定が確認できないものもございました。締結当初に想定した輸送ルートが今では使えなくなっているにもかかわらず協定がそのままになっているとか、そういった形骸化が全国的に起きているのではないかと懸念しております。
防災庁として、協定の点検や見直し、アップデートについて自治体に積極的に促していく必要があると考えますが、御見解を伺います。
○鎌原政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、災害時応援協定が発災時に円滑に機能するためには、地方自治体が平時から、発災時における連絡先、要請手順、対応手順などを確認するとともに、協定内容の見直しや更新を行い、関係機関との顔の見える関係を構築しておくことが重要であると考えております。
一方、令和六年能登半島地震を踏まえた災害対応検討ワーキンググループの報告書では、自治体において協定発動時の対応手順などがあらかじめ整理されていない場合が多いというような指摘もされているところでございます。
このため、内閣府防災担当では、消防庁と協働しまして、令和七年四月に、地方自治体に対し、災害時応援協定の実効性の確保に向けて、連絡体制や実施手順などについて点検を実施するよう呼びかけたところでございます。
防災庁では、地方自治体への伴走支援を強化することとしており、消防庁と連携しまして、地方自治体に対し、協定の締結促進のみならず、締結された協定について平時から点検を行い、必要に応じて見直しを行うよう、これまで以上に促してまいりたいと考えております。
以上です。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
いざ災害が起きたときに協定を開いてみたら現実と合っていなかった、実効的ではなかったでは遅いので、これは一部自治体の問題ではなく、全国的な課題であると考えます。
防災庁が設置された暁には、協定の定期的な点検、見直し、アップデートを制度的な仕組みとして自治体に促していただきますようにお願いいたしまして、次の項目に移らせていただきます。
続きましては、災害時でも機能するネットインフラの強化についてお聞きします。
防災DXを進めるに当たり、自治体の災害対策本部、すなわち本庁と、避難所などの運営に当たる職員、出先機関とを結ぶネットインフラの整備が大変重要だと考えます。どれだけ優れたシステムを構築しても、それを支えるネットインフラが機能しなければ意味を成しません。例えば衛星通信による補完など、備えを進めている自治体とそうでない自治体があると思われます。
防災庁が設置された暁には、国としてそういった実態の把握を行っていただき、各自治体が必要なネットインフラの強化を進めるように導いていただきたいなと考えておりまして、このように、防災DXの整備、実装を災害時のネットインフラの強靱化と一体として進める必要があると私は考えておりまして、大臣の御見解を伺えればと思います。
○牧野国務大臣 お答えをさせていただきます。
委員御指摘のとおり、防災DXの推進に当たっては、システムの強靱化だけではなくて、システムを利活用する防災関係機関の間のネットインフラについても強靱化を行って、発災時にオペレーションに支障がないように必要な対策を講じておくことは大変重要だと認識しております。
発災時に防災関係機関が活用する新総合防災情報システム、SOBO―WEBにつきましては、一般のインターネット回線に加えて中央防災無線網で利用可能としておりまして、仮に一般回線が使えない場合でも、情報の収集、共有は可能となっております。
また、災害時に自治体職員がインターネットに接続するための衛星通信システムの機器につきましては、自治体が整備を行う場合には、緊急防災・減災事業債、また、特別交付税措置といった地方財政措置の対象となっております。
加えまして、総務省におきましては、自治体や電気通信事業者に対する支援を通じて、災害時における都道府県庁や市町村役場、災害拠点病院といった防災拠点の通信サービスの維持、早期復旧のための体制強化を行っていると承知しております。
防災庁におきましては、平時より、災害時における通信インフラの確実な機能の維持を含む事前防災の推進に向けて、関係府省庁とともに自治体や通信事業者を支援し、必要な政策を推進してまいります。
○山田(瑛)委員 どうもありがとうございました。
どれだけ優れたシステムを構築しても、それが乗るネット回線が機能しなければ、最も必要な瞬間に使えないという状況が起きてしまいます。能登半島地震では、通信インフラの寸断が孤立集落の情報収集や支援要請を妨げました。こういった教訓を制度に、予算に、体制にしっかり刻み込んでいただきたいと思います。
自治体の本庁と避難所をつなぐ行政側の通信環境、衛星通信による補完体制、こうした整備状況は自治体によってばらつきがある現状を防災庁が実態把握をした上で、是非底上げを主導していただきますように期待をいたしております。
最後に、防災DXの促進についてお聞きいたします。
まず、防災関連システムの整備、運用保守については、業者の寡占化が進んでおり、いわゆるベンダーロックインが生じているのではないかと懸念いたしております。システムが乱立し、自治体間でのベンダー違いによる連携が取れないまま、最も必要な瞬間に機能しないという事態は絶対に避けなければなりませんが、現状についてお聞かせください。
○横山政府参考人 お答えいたします。
防災関連システムには様々なものがございまして、各災害対応機関で個別に運用されているものも多くございますけれども、防災庁では、これらのうち、災害対応機関の間で災害情報を迅速に集約、共有する防災デジタルプラットフォームの中核を担う新総合防災情報システムを運用することとなってございます。システムにある程度の差があっても、こちらで共有していくという仕組みでございます。
このSOBO―WEBについては、構築及び運用保守のいずれも一般競争入札により調達してございまして、設計を行う会社、構築及び運用保守を実施している会社は現時点では異なってございます。さらに、SOBO―WEBの機能強化に係るシステム構築についても、一般競争入札により、複数者によるコンソーシアムなど様々な事業者が受注し、役務を担っているところでございまして、いわゆるベンダーロックインが生じているという状況にはないと認識してございます。
その上で、委員御指摘のとおり、ベンダーロックインは回避すべきものと考えてございますので、今後とも、特定事業者への固定化を招かないように適切な調達に努めてまいりたいと考えてございます。
○山田(瑛)委員 ありがとうございます。
現状を確認させていただきまして、ベンダーロックインが生じないように今後もやっていっていただけるということで、安心いたしました。
そういった特定業者への依存が進んでしまいますと統合も改善もしづらくなってしまいますので、防災庁として、是非競争性をしっかりと確保しながら、できれば有事の際の工数の手間が省けるように、システム統合の可能性なども御検討いただければと思います。
最後に、被災者は、自分が支援の対象になっているということに気づかないケースも少なくないと聞いております。例えば、行政書士が災害時協定に基づいて被災者と行政の間に入ることで、支援制度の利用率が上がった事例もございます。防災DXでは、被災者へプッシュ型で情報を届けるという観点も欠かせないと考えますが、御認識を伺います。
○横山政府参考人 委員御指摘のとおり、被災者からの要請を待たず、一人一人の状況に応じた漏れ、むらのない被災者支援をアウトリーチ型で届けることは重要だと考えてございます。
被災者一人一人のニーズを把握し、的確な被災者支援を行うためには、言及がございました行政書士あるいは福祉などの専門家とも連携いたしまして、ある支援の担当者が得た情報を共有できるよう、支援を担う自治体等において必要な情報を集約することが求められます。
そのため、防災庁においては、まずは、被災者支援に必要な情報項目の標準化などを進めながら、被災者情報データベースとして集約する仕組みについて検討を進めて普及を図ってまいりたいと考えてございます。
加えて、災害時には、支援情報を整理したリーフレットの配布とか、自治体ホームページや普及している情報アプリへの掲載などにより、被災者に支援情報が積極的に届けられるよう、必要な取組を講じることで、防災庁設置後も引き続き情報をプッシュ型で届けられるような環境整備に力を入れてまいりたいと考えてございます。
○山田(瑛)委員 ありがとうございました。
せっかく支援の制度があっても、被災者に届かなければないも同然となりますので、自分が対象だと知らなかったという方を一人でも減らすことがやはり大切だと思います。テクノロジーを使って、その仕組みをより広く、より確実に届ける形に発展させていただきたく、防災DXを情報を必要な人に確実に届ける仕組みとして設計していただきたいと思っております。
本日の質疑を通じて、改めて平時の備えが本当に重要だと実感しているところです。能登半島地震において、通信が途絶え、物資が届かず、支援があるのに被災者になかなか届かなかった、また、数十年前に結ばれたまま改定がなされていない協定も存在している、これらは全て平時に手を打てば変えられることです。
防災庁の設置は、その平時の備えを国として本気でやる、そういう意思表示であると受け止めております。その意思が、また申し上げますが、制度に、予算に、人員にきちんと反映されることを改めて強く期待いたしまして、質疑を終わらせていただきます。
ありがとうございます。
○関委員長 次回は、来る二十八日火曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後二時五十一分散会

