第8号 令和8年4月16日(木曜日)
令和八年四月十六日(木曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 古川 康君
理事 上杉謙太郎君 理事 鈴木 英敬君
理事 橘 慶一郎君 理事 福原 淳嗣君
理事 渡辺 孝一君 理事 田嶋 要君
理事 岩谷 良平君 理事 許斐亮太郎君
浅田眞澄美君 今岡 植君
岩崎 比菜君 遠藤 寛明君
鹿嶋 祐介君 神田 潤一君
坂井 学君 坂本竜太郎君
島尻安伊子君 中野 英幸君
新田 章文君 東田 淳平君
古井 康介君 前川 恵君
松下 英樹君 松本 泉君
丸尾なつ子君 向山 淳君
村上誠一郎君 森原紀代子君
吉田 有理君 米内 紘正君
神谷 裕君 金城 泰邦君
平林 晃君 うるま譲司君
高見 亮君 高沢 一基君
青木ひとみ君 武藤かず子君
…………………………………
総務大臣 林 芳正君
総務副大臣 堀内 詔子君
総務大臣政務官 中野 英幸君
総務大臣政務官 向山 淳君
政府参考人
(内閣官房行政改革・効率化推進事務局次長) 上坊 勝則君
政府参考人
(内閣官房地域未来戦略本部事務局審議官) 金澤 直樹君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 小谷 敦君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 岸川 仁和君
政府参考人
(消費者庁審議官) 尾原 知明君
政府参考人
(こども家庭庁長官官房審議官) 竹林 悟史君
政府参考人
(総務省大臣官房総括審議官) 田中 聖也君
政府参考人
(総務省大臣官房総括審議官) 藤田清太郎君
政府参考人
(総務省大臣官房地域力創造審議官) 恩田 馨君
政府参考人
(総務省自治行政局長) 小川 康則君
政府参考人
(総務省自治行政局公務員部長) 加藤 主税君
政府参考人
(総務省自治行政局選挙部長) 長谷川 孝君
政府参考人
(総務省自治財政局長) 出口 和宏君
政府参考人
(総務省国際戦略局長) 布施田英生君
政府参考人
(総務省情報流通行政局長) 豊嶋 基暢君
政府参考人
(総務省総合通信基盤局長) 湯本 博信君
政府参考人
(消防庁次長) 田辺 康彦君
政府参考人
(財務省大臣官房審議官) 中島 朗洋君
政府参考人
(文部科学省大臣官房文部科学戦略官) 三木 忠一君
政府参考人
(農林水産省大臣官房審議官) 関村 静雄君
政府参考人
(資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官) 木原 晋一君
政府参考人
(国土交通省大臣官房技術審議官) 服部 卓也君
総務委員会専門員 山本 麻美君
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委員の異動
四月十六日
辞任 補欠選任
伊藤 聡君 岩崎 比菜君
谷 公一君 坂本竜太郎君
松下 英樹君 鹿嶋 祐介君
向山 淳君 東田 淳平君
中川 宏昌君 金城 泰邦君
同日
辞任 補欠選任
岩崎 比菜君 丸尾なつ子君
鹿嶋 祐介君 松本 泉君
坂本竜太郎君 谷 公一君
東田 淳平君 向山 淳君
金城 泰邦君 中川 宏昌君
同日
辞任 補欠選任
松本 泉君 松下 英樹君
丸尾なつ子君 伊藤 聡君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
行政の基本的制度及び運営並びに恩給、地方自治及び地方税財政、情報通信及び電波、郵政事業並びに消防に関する件
――――◇―――――
○古川委員長 これより会議を開きます。
行政の基本的制度及び運営並びに恩給に関する件、地方自治及び地方税財政に関する件、情報通信及び電波に関する件、郵政事業に関する件及び消防に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房行政改革・効率化推進事務局次長上坊勝則君外二十一名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
―――――――――――――
○古川委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。渡辺孝一君。
○渡辺(孝)委員 一年三か月ほど長期休暇を取っていたもので、久々にこのような立場で質問できるというのは本当に幸せだと思っております。
是非、特に若い人方、総務省は、情報通信、しっかりと抱えておりますので、皆さんの経験や知恵を法案に生かす、あるいは本会議、委員会で活躍していただくことをお願い申し上げたいと思います。
それでは、一番目に、政治資金の改正法から一問、まず出したいと思います。
ただ、その前に、地元の連中は、高市総理にエールを送ったり、林大臣の所信表明を見て、地方にしっかりと目を配るよ、気を配るよという御発言をいただいて、大変田舎町は喜んでおります。この勢いを駆って陳情、要望にも伺うと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
それでは、政治資金規正法からですね。
まず、令和九年の一月一日、元旦以降に提出する国会議員関係団体等の収支報告書について、オンライン化が義務化されました。実施の時間が近づいておりますが、総務省では、このオンライン提出の義務化によって、どのような取組を地方自治体あるいは国会議員に投げかけていくか、今の段階でよろしいですから、何かありましたらお話しいただきたいなと思います。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
収支報告書のオンライン提出につきましては、私ども総務省のホームページにおきまして、オンラインシステムの利用方法などにつきまして案内を行っております。また、問合せ先といたしまして、政治資金ヘルプデスクを用意しているところでございます。
加えまして、令和九年からのオンライン提出義務化に向けまして、御指摘ありましたように、都道府県選挙管理委員会と連携しまして周知を行う、また、各政党が開催される会議などでの御説明などにも取り組んでいるところでございます。
今後も、ヘルプデスクの体制強化ですとか、総務省が提供しております会計帳簿・収支報告書作成ソフトの改善など、オンライン提出が円滑に進むよう、私どもといたしましても、サポート体制の充実に努めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○渡辺(孝)委員 どうもありがとうございます。
友達と話したり、あるいは各事務所に伺うこともあったんですけれども、高齢者の方々が、秘書兼事務長でしょうか、そういう形で事務所に関わっている方が大変多うございます。そういう方々にとって、このIT、情報通信というのは恐らく苦手な分野かと思います。そういう意味では、是非、総務省の方には、根気よく、皆さんが分かるようにしていただきたいなと思います。
それでは次に、二問目になりますけれども、この規定により、今年から渡し切りの方法が禁止されました。法律上の定義はありませんが、法案提出者からは、政治団体の構成員に対する支出であるなどといった性格を有するものであり、旧会計法の渡し切り費と同じ、同趣旨のものであるという答弁があったと把握しておりますけれども、実際どうなんでしょうか。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
お尋ねの、政治資金規正法、恐らく第八条の二の二の規定のことかと存じますが、令和六年十二月の議員立法による法改正で設けられたものでございます。
この規定における渡し切りの方式という経費の支出につきましては、同法上、特段の定義はないというのは御指摘のとおりでございます。
また、改正法の法案審議におきまして、かつて会計法上定められました渡し切り費と同じものであるという旨が提案者の方から述べられているところであると承知いたしております。
○渡辺(孝)委員 一方、そうは言いますけれども、政治団体が構成員に対して交通費、宿泊費などの旅費を支給することがありますが、旧会計法でも、国家公務員の旅費については、実費、定額などの支給方法にかかわらず、渡し切りとは扱われなかったものと記憶しております。このことを踏まえまして、政治団体が構成員等の旅費を支給することについては、この規則、第八条の二の二に抵触するものではないと思われますが、どうでしょうか。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
総務省といたしましては、個別の事案について実質的調査権を有しておらず、具体的な事実関係を承知する立場にはないところでございます。
その上で申し上げますれば、お尋ねの交通費や宿泊費などの旅費の支給につきましては、一般に、その方法として、実費を支給する方式と、一定の客観的、合理的な基準に従って定額で支給する方式の二つがあると承知をいたしております。
御指摘のとおり、旧会計法では、国家公務員の旅費の定額支給は渡し切り費として扱われていなかったというふうにも承知いたしております。また、令和六年の法案審議におきましても、旅費の支給がこれに該当するといったような議論もなかったものと承知をいたしております。
こうした点を踏まえますと、一般論といたしましては、旅費が一定の客観的、合理的な基準に従って算出され、社会通念上相当な範囲内で定額支給される限りにおきまして、直ちに政治資金規正法第八条の二の二に規定する方法に該当するものではないというふうに考えられるところではございますが、いずれにいたしましても、個別の支出が当該規定に該当するか否かにつきましては、具体の事実に即して判断されるべきものというふうに考えております。
○渡辺(孝)委員 どうもありがとうございます。
政治と金の問題は、昔から延々と、出ないことがなかったんじゃないかなというぐらい問題が出ているというのが現実かと思います。
是非、総務省には、まあ、法務省のところも関わりがあるかと思いますが、意外と政治家本人が詳しい会計法等々の知識を持っていないというのが、私の仲間、周辺だからそういうふうになっているのか知りませんけれども、この辺、やはり国会議員にもしっかりとレクチャーをしていただき、さらには、政治家の方々が、まあ修正報告すればいいやとか、間違った場合は変えようと思えばできるんだろうというふうに私も言われましたけれども、自分にそんな権限はないから。ただ、思ったのは、とにかくスタートからきちっとルールを守ってお金を扱っていれば、そんな問題なんか出てこないと思いますので、どうか、この辺のところも重々考慮して、議員の方にもアプローチをお願いしたいと思います。
次、ITの人材育成について質問しようかと思います。
たしか岸田総理のときだと思いますけれども、デジタル田園都市国家構想、これから地方の方でもデジタルを大いに活用したことを考えていかなきゃいけないという話は、恐らく全国千七百を超える市町村長も考えているかと思いますけれども、実態は、今回選挙でいろいろ回りまして、役所の方、役場の方にも足を運んだんですけれども、なかなかデジタル人材というのが、名前だけで、本当に育っていっているのかという、すごく不安があります。ですから、GXもそうでしょうけれども、DX、GXは、やはり地方の自治体が本腰を入れていただかないとうまくいかないのかなと思います。
それで、まず、総務省におきまして、全ての人がデジタル化から取り残されない取組、あるいはICTの専門家を自治体等に派遣する取組も行ってきたと聞いておりますが、今までどのような成果があったのか、具体的にお話しいただければと思います。
○堀内副大臣 御地元北海道で岩見沢市長を三期もお務めになられました渡辺委員の、行政のプロフェッショナルの視座から立たれた御質問だというふうに思っております。
今後、急速な人口減少が見込まれる我が国において、デジタルの力を最大限に活用して、そして、地方の社会課題解決、全国どこでも、誰もが便利で快適に暮らせる社会を実現することは重要だというふうに思っております。
こうした考えの下、全ての人がデジタル化から取り残されない取組として、高齢者等に対するスマートフォンの活用方法などに関する講習会を開催するデジタル活用支援推進事業をこれまで実施してまいりました。本事業により、延べ二百万人以上の高齢者等に講習会に参加していただくなど、全国的な講習会の開催を支援させていただいた結果、現在、地方公共団体や民間企業による独自の講習会が全国各地で行われているところであります。
また、ICT専門家の派遣事業として、地方公共団体や地場企業等からの求めに応じて、知見やノウハウを有する地域情報化アドバイザーを派遣することで、地域の課題解決のための助言や情報提供等を行っております。直近五年で申しますと、年間三百ほどの団体にアドバイザーの派遣を行っており、これにより、自治体のDX計画の策定や住民発の地域プロジェクトの創出など、全国各地の地方創生につながっているというふうに考えております。
総務省といたしましては、これまでの取組を通じて得られた成果や課題、委員の御指摘も踏まえ、今後も引き続き、国民の皆様方にデジタル化のメリットが行き届くように、必要な施策にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○渡辺(孝)委員 副大臣、ありがとうございます。
国は、私は総務省も含めて頑張っていると思います。ただ、いかんせん地元の方で、いろいろな方にいろいろな話を聞くと、決して、地域で頑張っていただきたいという本音がある反面、地域の方々は、これは国の仕事だからというふうに決めつけて、何らかのアクションがない限りなかなか、スマホに触る回数も少ないんでしょうかね。私にしてみれば、昔の携帯電話とさっぱり変わらないじゃないかというような感想も持ちながら、いろいろ話をしていますけれども。
これがどういうふうに活用されて、あなたの生活がこれぐらい便利になりますよと、やはりもうちょっと階段を下りてきて、一般の国民の皆さんが、おおと納得できるような、まず、二百万人の方々が講習会を受けたというので、その成果もこれから出てくると思いますけれども、もっともっと一般の方々に広めていただくようにお願いしたいと思います。
いわゆるデジタルを活用するというのは、今までの行政の在り方というのががらっと変わります。是非いい方向に変わるようにお願いしたいと思います。
終了しましたという話がありましたので、ふるさと住民登録制度についてもちょっと意見があったんですけれども、大臣にこれはお願いですけれども、今のIT人材の育成もそうですし、このふるさとの話もそうなんですけれども、将来、その地域地域に若い人が定着できる、あるいはほかから、転職してくるとか、いろいろな作戦も同時に練っていただき、若い人がその地域地域で活躍できる、そんな制度やルールを作っていただくことを是非お願い申し上げまして、私の質問に代えます。
今日はどうもありがとうございました。
○古川委員長 次に、神谷裕君。
○神谷委員 おはようございます。中道改革連合の神谷裕でございます。
本日は、また質問の機会をいただいたことを心から感謝、御礼申し上げます。
それでは、早速質問に入らせていただきたいと思います。
まず、私、この一般質疑で聞きたいのは、今、アメリカが、米国がイランに対して攻撃を行いました。その結果として、現在、燃油高騰を始めとして様々な問題が起きていると思います。これは全ての事象に関係してくることになるんだと思いますけれども、自治体あるいは自治体財政においても影響が出ているんじゃないかなというふうに推測されるところでございます。
そういったことについて総務省では実態を把握なさっているのかどうか、これについてまず伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
総務省におきましては、中東情勢を受けた燃油価格の高騰等による影響につきまして、地方自治体に聞き取りを行っております。
具体的には、報道がございました公営バス事業を営んでいる全ての自治体に対しまして、燃料の調達やその価格の状況などを確認いたしますとともに、都道府県及び指定都市の財政担当課を対象に現在行っております財政事情等ヒアリングにおきまして、中東情勢が行財政運営に与える影響についてお伺いをしているところでございます。
現時点の聞き取りの結果によりますと、地方自治体において財政運営に直ちに支障が生じるような状況にはございませんが、公営バスや消防車、ごみ収集車、その他の公用車の燃料ですとか、ごみ焼却場、下水道施設、し尿処理施設の燃料などにつきまして、調達はできているものの調達期間が短くなり、単価が平時よりも上昇している状況にあると承知をいたしております。
以上でございます。
○神谷委員 様々自治体から聴取をいただいているということ、そのことを確認してきたことだけでもありがたいところでございますけれども、恐らく、この事象、簡単には終わらないのじゃないかなというふうに思ったりもいたします。長期間になる可能性というのは決して否定できる状況ではないので、順次というか逐次、是非、自治体とやり取りをやっていただいて、どんな影響が出ているのか、どんなコスト増があるのか、これも引き続き把握のほどお願いをしたいと思います。
今お話にありましたが、公営バス。この公営バス等については、燃料の調達に大変苦戦をしているということ、今も御答弁いただきましたけれども、そういう話を聞いております。
中には、例えば、京都市の交通局では、三月十六日ですけれども、市バスの運行に使う四から五月分の軽油の調達で、設定した購入予定価格との乖離を理由に入札での購入を見送ったと。東京都交通局でも四から六月分の軽油の入札は不成立となり、川崎市交通局でも一回目の入札で購入を控え、三月三十日に再入札を実施したと聞いているところでございます。
まずは、公共の足でもある公営バス等の燃料確保がどういう状況にあるのか、これを伺いたいと思います。
また、運賃改定が当然容易ではございません。そういった中で、こういったバスの経営維持でございますけれども、しっかりとやっていただかなければなりませんけれども、公営企業でもありますので、自治体として支援の必要が、求められる可能性があるんじゃないかと思います。
こういった事態に対して、国としても対策を考える必要があると思うんですけれども、大臣の所感を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○林国務大臣 今、神谷委員からお話がありましたように、軽油などの燃料を入札で調達している公営バス事業におきまして、三月に実施した調達に係る入札が不成立となりまして、従前と比べて高い価格で随意契約により調達するケースが生じているという課題があると承知しておるところでございます。
政府において、中東情勢を受けました燃料油価格の高騰への対応について、資源エネルギー庁が中心となりまして、燃料油価格の緊急的激変緩和措置を講じてその高騰を抑制をするとともに、備蓄を放出するということで国内における燃料油の供給安定化を図っているところでございます。
総務省におきましては、今御指摘のありました公営バス事業の調達の状況についてヒアリングを実施しております。また、国土交通省においても、交通事業者からの情報を受け付ける相談窓口を設置しまして、事態の把握に努めておるところでございます。
また、石油製品の供給の偏りですとか流通の目詰まりが生じた場合には、石油元売事業者に対して、直接販売を行うよう政府から要請をすることとしているところでございます。
現時点では、公営バスにおいて燃料調達が滞るという事態は把握をしておりませんけれども、引き続き、燃料油の価格抑制、また供給安定化に向けた関係省庁の取組などの情報提供を行うとともに、事態の把握に努め、関係省庁と連携して適切に対応してまいります。
○神谷委員 やはり公営バス事業、人の足を確保するという意味で非常に重要な事業であると思います。燃油が調達できないということは、直ちに経営というか足に影響が出てくるわけでございますから、まず、なくならないように尽力をいただきたいということは当然のこととして、その上で、どうしてもやはり価格上昇ということは避けられないんじゃないかなというふうに、今の状況であると思われます。
もちろん、政府として今様々な支援を行っていただいているところでございますけれども、私が気になるのは、今回のこういった事象が発生をして、商慣習というのか、これまでやってきたことと別の形で、聞いているところですと、例えば、タンク買いみたいなことをやっているようでございますけれども、そのやり方そのものが変わっていくんじゃないかであるとか、この際だからということで、いろいろな、手法が変わってくるんじゃないかというようなことも懸念をしております。
結果としてですけれども、それが価格に大きく反映してくるんだろう、返ってくるんだろうというふうに思えるところでございまして、一過性のものとしてまた下がってくるということであればいいんでしょうけれども、残念ながら、こういうものというのは、だんだんだんだん上がることはあっても、下がることはなかなかないのかなというふうにも思ったりもしています。
だとすると、やはり長期的に考えなければいけませんし、運賃はなかなか改定できない中ですから、当然、経営の安定という面においても、いささかこの後懸念が残るというところでございます。
ですので、こういったところに是非目を向けていただいて、かつ、長期になったときには、当然、今政府から燃油に対しての補助も出ておりますけれども、そうはいっても、それだけでは足りない部分が恐らくこの先出てくるんだろうと思います。もちろん、柔軟に運賃改定するということも必要かとは思いますけれども、簡単にはいかないということもありますので、是非、公営企業でもございますので、経営をしっかり見ていただいた上で必要な支援というのをやっていただきたいと思うんですけれども、そういった可能性というのはあるかないか、これは通告しているわけではないのですが、いかがでございましょうか。
○林国務大臣 令和八年度の地方財政計画で、物価高対策ということで、令和七年度までと比較して、大幅増の〇・六兆円、これを増額計上しておるところでございます。その上で、予見し難い財政需要に備えるため、追加財政需要額〇・四兆円を計上しておるところでございまして、今委員がおっしゃったように、今の時点で、中東情勢が地方財政にどの程度影響を与えるか、これを見通すことは困難でございますけれども、仮に地方財政に大きな影響が生じるような場合には、国における対応、今お話がありました、それから、過去の原油価格の高騰時にどういう措置を取ってきたか、こういうことを踏まえながら、地方自治体の財政運営に支障が生じないように適切に対応してまいりたいと考えております。
○神谷委員 大臣、是非よろしくお願いをしたいと思います。
その上で、私は北海道でございます。北海道は、御案内のとおり寒冷地でございますし、当然ながら、燃油代というのが直ちに影響が出てくるところでございます。特に、寒冷地でございますから、公的施設の多くが、想定外の燃料代の高騰や、あるいはその長期化などにより財政負担がかさむことが予想されるところです。
先ほど大臣からも、地財の中でもコスト増分の考慮はなされているということで、やっていただいたところでございますけれども、既に、既にというのか、やがてはその措置していただいた分も超える可能性があるんじゃないかなというふうに若干懸念をしているところでございます。
もし長期になったときには、今措置をしていただいている分も、あるいはすぐになくなってしまうんじゃないか、そんな懸念もしているところでございますけれども、こういった燃料等の高騰に伴う財政負担の増分について、自治体に対し、例えば特別交付税とか、あるいはその他の支援策であるとか、そういうことをやっていただきたいと思うんですけれども、これについての大臣のお考え、伺いたいと思います。
○林国務大臣 先ほどもお答えしたことと重複するところが大きいわけでございますが、物価高対策への増額計上、それから、その〇・六兆円に加えて、予見し難い財政需要、これは国でいう予備費のようなものでございますから、燃料代にとか物価高にかかわらず、いろいろな追加財政需要額に対応できるということで〇・四兆、これを計上してございます。
今の時点で見通すことが難しいというのは先ほど申し上げたとおりでございますが、やはり過去にもこうして原油価格が高騰したことはあるわけでございますので、そうしたときに何をやったかというのを踏まえながら、我々としては、地方自治体の財政運営に支障が生じないようにしっかりと対応してまいりたいと考えております。
○神谷委員 大臣、よろしくお願いします。
北海道、今、ようやく暖かくなってきましたので、そういった意味では懸念は少ないのですけれども、この先、長期化したときに、この秋以降、冬、やはり命に直接関わってくるということもあって、これまで、福祉灯油みたいな制度であったり、それについても支援をしていただいた経過があったというふうに思っています。
そういったことも含めて、今、残念ながら、地方は高齢者も多い。必ずしも、経済的にもそれほど豊かでない方もいらっしゃる中で、直ちに命に関わってくる問題でもございますから、是非そういったことも考えていただいて、様々支援策の方を講じていただきたく、これはもう、この先のことでございます、要望でございますが、是非御対応いただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
次の質問に移らせていただきます。
地方公務員のなり手不足の問題について伺いたいと思います。
最近、地方自治体で働く公務員のなり手不足が非常に深刻な状況にあると聞いております。北海道においては、札幌を中心とした都市圏から同心円状に徐々に受験者が減っていく現状にあるというふうに聞いています。中には、少ないなり手を自治体同士で取り合っているような現状もあると聞いておりまして、こういったことがかなりいろいろなところで聞こえてくるんですけれども、それに対して総務省ではどのように把握をされているのか、伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○加藤政府参考人 複雑化、多様化する行政課題に的確に対応しつつ、効率的で質の高い行政の実現を図る上で、自治体を支える人材の確保は大変重要であると考えております。
一方で、人口減少、ほかの自治体や民間企業との競合などによりまして、地方公務員の競争試験の受験者数や競争率は減少傾向が続いているほか、建築、土木などの専門人材を中心に必要な人材を確保できない自治体があるなど、非常に厳しい状況にあると認識しております。
総務省といたしましては、令和五年度に、自治体が人材育成、確保を戦略的に進めるための指針を策定いたしました。その中では、有為な人材を確保するための自治体の取組として、経験者採用の実施など多様な人材の採用、公務の魅力の発信、それから多様な試験方法の工夫などの検討事項をお示ししました。
これらを踏まえ、都道府県等が専門人材を確保し、小規模市町村に派遣する場合に交付税措置を講じること、また、人材育成、確保の取組の好事例集を作成し、自治体への普及促進を図ることなど、各地域の実情に応じた人材確保の取組を支援しているところでございます。
総務省としては、引き続き、人材確保の取組が着実に進むよう、自治体の御意見を丁寧に伺いながら、必要な助言、情報提供をしっかりと行ってまいります。
○神谷委員 今、いろいろな手法を言っていただいたんですけれども、実際に効果がどれだけあったのかですね。社会人の採用の話もされましたけれども、社会人で募集をかけたら隣町の自治体の職員が応募してきた、結果として、採用したら怒られたみたいなケースも聞いているところでございまして、実際にかなりの取り合いになっているなというふうに思います。
今、様々な施策についておっしゃっていただきましたけれども、実際どれほどの効果があったのか、そういったことは把握されていますか。
○加藤政府参考人 お答え申し上げます。
なかなか定量的に申し上げるのは困難なところがございますが、様々な事例等を示して、社会人人材、中途採用を実施する団体数がどんどん増えているとか、中途採用者数も増えているとか、そういったことは把握しております。また、いろいろな、初任給の水準をどうするかとか、そういった取組も展開しておりまして、それぞれ、いろいろな取組、好事例を自治体間で共有してやっているというふうなところでございます。
また、それに伴いまして自治体間で公務員が動いてしまうというふうなところもございまして、これにつきましては、私どもも首長さんから、こうした事例があるとか、そういうふうなことはお聞きしておりまして、なかなか難しい問題であると認識しておりますが、この辺、よく自治体の実情を把握しながら、そして何ができるのか、虚心坦懐に検討してまいりたいと考えております。
○神谷委員 多分、定量的に把握するのはなかなか難しいというのはそのとおりかなと思いますが、もう一方でいうと、しっかりやはり実態を把握していただきたいんですね。多分、数字的にも出てくるんじゃないかと思います。
実際、かなりひどい状況にあるということは我々誰しもが感じているところだと思いますし、首長さん方が来た折に、大変なんだよという話もよく聞くところでございますが、じゃ、実際どれくらい人が足りていないのかであるとか、そういったことまでは見えてこないものですから、是非そういった、実際の実態の把握、もちろんお話は聞いていると思いますけれども、お話を聞くばかりではなく、実際に定量的なことも含めてどれくらい足りていないんだということが、もしできれば明示できるような形にした方がいいのかなと。その上で、どれくらい足りないからどういう努力をしたらいいのかなと、また次の処方箋につながるような気がしておりますので、もし可能であればそういったことも是非行っていただきたいなというふうに思います。
その上で、この人手不足の話は今に始まったことではないというのが実感だと思います。残念ながら、総務省においても、人手が足りないことも想定しつつ、少ない人手の中で、例えば、広域事務組合であるとか、あるいはDXであるとかを使って、少ない人員でも何とか回していけるような対策ということも考えていただいていると思います。
ただこれは、あくまで少ない人材でも回していけるようにという発想なんだと思いますけれども、今ほどおっしゃっていただきました、もちろん公務について魅力がないとも思いませんし、志ある若者が来ていただけるような仕事なんだろうというふうに思います。ただ、それだけでは今なかなか集まらないのも現状なのではないかなというふうにも思っております。
人員が減少しても対応できることもあるんですけれども、やはり一定数の人員の確保はどうしても必要なわけでございますから、待遇改善であるとかそういったことも含めて考えるべきなんじゃないかなと思いますけれども、これについてはいかがでございましょうか。
○林国務大臣 委員がおっしゃられますように、私も地方に視察へ行きますと、首長さん方からよくその話を聞くわけでございます。
短期的に言うと、景気がよくなると、やはり民間の引っ張りが強くなるというようなこともございますし、また、長期的には、今の役場にいらっしゃる方の年齢構成を見ますと、ベビーブーマーの次の、お子さん方の世代の人たちが、固まりがあって、それがあと十年ぐらいすると退職していかれる。そうなりますと、そのときに、じゃ、同じぐらい採れるか、こういう長期的な課題がある、こういうふうに思っておりまして、やはりそうした、短期のこととそれから長期と、両方を見据えて対応していかなきゃいけない問題であろうかというふうに思っております。
今先生がおっしゃったようなデジタル化、DXとか、さらにはAX、AIを使ってどうするか、そういう課題があるのではないかというふうに思っておりますが、誇りを持って就職していただくためにも、実は、DXとかAXというのは、逆に言えば、そういうルーティン化できることはそういうものにやらせて、真に人がやらなきゃいけないことをやっていく。これは非常に大事なことではないかというふうに思っております。
その上で、職場環境の整備ですとか適正な処遇確保、これが非常に重要であるというふうに思っておりまして、今でも、働き方改革ということで、時間外勤務の縮減ですとか、フレックスタイム制の活用等の多様で柔軟な働き方の推進、育児休業等の取得促進、こういった取組を推進しているところでございます。
また、給与でございますが、民間給与等を踏まえて適切に決定するようにという助言をしておるところでございますが、近年、人事委員会の勧告でも給与を引き上げる勧告が出されておりますので、各地方公共団体では、この勧告等を踏まえて給与の引上げ改定がなされていると承知をしておるところでございます。
こうした取組を通じまして、必要な人材が確保されますように、職場環境の整備、適切な処遇の確保に今後も努めてまいりたいと考えております。
○神谷委員 もちろん、公務職場ということでございますから、ある一定の規律、例えば人事院勧告等に基づいてであるとか、そういったことは必要なのかなと思うんですけれども、ある程度の、もう少しバッファーみたいなものも認めていいのじゃないかなと私自身は思っております。
特に、手当などは、ある意味法律で縛られている部分がありまして、地方自治体独自で手当をつけるというのはなかなか難しいというようなことも聞いているところでございます。そういったところは、ある意味地方自治体にお任せをするぐらいの感覚でいいのではないかと私なんかは思うわけでございますけれども、もちろん、志あって来ていただく、魅力そのものがないとは言いませんが、ただ、魅力を超えた部分がやはりどうしても必要だろうと私自身は思っています。
今ほどおっしゃっていただいたように、ベビーブーマー世代の話もあったんですけれども、いっとき、地方財政が厳しかったときに、採用抑制も相当やっていたというふうにも承知をしておりまして、その補充を、社会人枠などで埋めようみたいなこともあるのかもしれませんけれども、かなりそういったところでも補充が難しくなっている自治体も結構あるというふうに承知をしています。このままだと、やはり地方自治そのものが成り立たなくなる懸念もあるんじゃないかと思っております。
そういった意味では、先ほどDXの話とか、いろいろしていただきました。少人数でもできるような方向にある程度はできるとは思いますが、それであっても一定数どうしても必要だと私は思います。そういった意味においての待遇の改善というのはやはりしっかり考えていくべきだと思います。
もちろん、人事院勧告等、地方の勧告も含めてですけれども、これは大事なことだと思いますが、例えば、残業手当等を含めてしっかり払われているのかであるとか、というのは、どうしても予算的なものも含めて考えなきゃいけないところがあるからだと思いますけれども、私は、そういうところに対してもやや懸念があるなというふうに正直思っております。
先ほど手当の話もしましたけれども、そういったところの自由度を上げていく考えはないのか、こういったところについてはどう考えているのか、もう一度聞かせていただいてもよろしいでしょうか。
○加藤政府参考人 公務員の給与ということになりますので、国家公務員と民間との均衡という、均衡の原則というふうな大原則がありまして、それに基づいてやっている、その関係もありまして、手当あるいは水準等、その辺もにらみながらというふうなことでやっておりますが、なかなか、人材確保というふうな面の中で、様々な工夫が要るというふうなこともございます。
また、自治体ごとに様々、状況なり違いますので、いろいろな、給与上の工夫をしたいとか、手当を考えたいとか、そういう要望もあろうかと思います。
その辺につきまして、どういう策が効果的なのか、また、制度的にどう取り入れていけるのか、その辺はよく実情を把握して、意見もお伺いしながら、柔軟に考えていきたいと思っております。
○神谷委員 柔軟に考えていただけると本当にありがたいんですけれども、現実には法律の縛りがあって、その許された範囲でしか手当は出せないわけですから、そういったところの自由度は本当に必要だと思いますので、法改正をそのたびにするのも大変でしょうから、何らかそういった手当てもしていただく必要があるんじゃないかなと思っています。
中にはそれで廃止された手当なんかもあったというふうに聞いておりますので、そういったことを、少し自由度が上げられるような形を作っていただきたいと思いますので、これはもう要望にとどめさせていただきますけれども、是非お願いをしたいと思います。
その上で、次の質問なんですけれども、消防職員の働き方について伺いたいと思っています。
消防職員の勤務の状況について伺いたいのですけれども、消防は、その業務の性格上、二十四時間の待機を不可欠としております。そのため、労働基準法施行規則第三十三条によって、休憩時間の自由利用の原則、労働基準法の第三十四条第三項でございますけれども、これが適用されません。
消防職員は、休憩時間といえども定められた施設内にとどまり、例えば、休憩中に業務命令が出ることを前提としてですけれども、火災などが発生した場合には出動することになります。
このような時間を手待ち時間と言っているわけなんですけれども、消防職員の手待ち時間は、本来、当然労働時間に入るものだと考えるのですけれども、これがそうなっていないというようなことでございます。
これについてどう考えるか、大臣、お考えをお聞かせください。
○林国務大臣 交代制勤務の中で仮眠ですとか食事等に充てられる休憩時間、これは、出動命令のない限り何らかの役務提供が義務づけられるものではないということから、勤務時間には該当しないものと考えております。
休憩時間につきましては、労働基準法で自由利用の原則が規定されておりますが、今先生からもお話がありましたように、消防業務の特殊性から、消防職員についてはその適用が除外されているということでございます。
また、当然のことですが、休憩時間に火災出動等を行った場合は、休憩時間を取得できない状況も生じるわけでございますので、こうした勤務時間を休憩時間に振り替えることができなかった場合には、時間外勤務として整理する必要があるということでございます。
勤務時間の適正な管理や、指定された休憩時間中に発生した勤務の取扱いにつきましては、適切な労務管理を図る観点からも遺漏のない対応が必要でございまして、引き続きその徹底を図ってまいりたいと考えております。
○神谷委員 大臣、ここを少し考えられないかなというふうに思っております。
先ほど公務員のなり手不足の話もさせていただきましたけれども、やはり、しっかり待遇の改善はしていかなきゃいけないと思います。実際に、消防職員の場合、もちろんその勤務の特殊性はありますが、消防署の中で、それこそ夜間仮眠をしながら待機をしているわけでございますけれども、これが休憩時間と言っていいのかどうかというと、やはり職務に服している時間じゃないかなというふうに本来であれば考えるべきじゃないかなと思います。そういった意味において、そこで待機しているから休憩なんだ、ここはいわば就業時間に入れないんだという考え方は、やはりちょっと無理があるんじゃないかなと思います。
かつて、今もそうかもしれない、財政が厳しい状況の中で、いわばこういうことがルール化されたんだとは思いますけれども、ただ、このままこういったことを許容していくと、なり手不足というか、魅力というところにおいても、私はやはり問題が出てくるんじゃないかと思います。
そろそろこういった制度等も含めて見直すべきだと思うんですけれども、これについていかがでしょうか。
○林国務大臣 緊急の火災出動ですとか救急出動への対応が求められるという消防業務の特殊性から、これは警察官などと同様に労働基準法の原則の適用除外となっていると、委員御承知のとおりでございます。
引き続き、現場の皆さんの御意見も伺いながら、消防職員の処遇改善に努めてまいりたいと考えております。
○神谷委員 おっしゃるとおりで、本当に特殊性はあるんです。ただ、特殊性があるからこそ、むしろその特殊性を考えたときに、しっかり働いているんだから認めてあげてほしいというのが本音でございまして、一生懸命頑張っておられる皆さん方が、要は待機をしているわけです。その待機が、休憩なんだからということで、就業していると認められない、結果として賃金も発生してこないというのは、やはり私はいかがなものかなと思いますので、ここをしっかり、是非考えていただけないでしょうか。
そろそろこういったことも、確かに法的に整理はされていると思います、そういった意味では整理はされていますけれども、だからといって、このままでいいとは私は思えないので、まして人手不足の中で、こういった職場というのは絶対守っていかなきゃいけないところでございますから、是非そういった待遇改善というところにも目を凝らしていただいて、より魅力のある職場にしていただくような御努力をいただきたいと思うんですけれども、そういった見直しも含めて御検討いただけないかというお願いなんですが、いかがでしょうか。
○田辺政府参考人 ただいま大臣がお答えしたとおりでございますが、まずは、消防庁といたしましては、勤務時間の適正な管理や、指定された休憩時間内に発生した勤務の取扱いについては、適正な労務管理や、議員御指摘のいわゆる消防職員の魅力の向上を図る観点からも遺漏のない対応が必要と考えておりまして、引き続きその徹底を図ってまいりたいというふうに考えてございます。
○神谷委員 次長、是非、在り方そのものも考えてください。やはり、もうそろそろこれは変えなきゃいけないと思うんです。ですので、もちろん大臣もそういう方向で考えていただけないかなというふうには思うんですけれども、実際にはなかなかこういうのは動かないので。
是非、見直していただきたいと思うので、いろいろ検討してください。お願いできますでしょうか。いかがでしょう。
○田辺政府参考人 これは、消防職員の職務の特殊性から、今直ちにこれを見直しをするというのは非常に困難というふうに申し上げざるを得ないと思います。
ただ、議員御指摘のとおり、消防職員の処遇改善ですとか魅力ある職場をつくるというのは非常に重要というふうに考えておりますので、そのほかの面で、様々な面での処遇改善、ただいま大臣がお答えしたとおり、現場の職員の皆さんにも伺いながら、しっかり対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○神谷委員 多分もうこれ以上動かないと思うのでこの辺にさせていただきますが、是非前向きに見直していただけるように、これもお願いを申し上げさせていただきます。
次に、副首都構想の話を少しさせていただきたいと思うんですけれども。
というのは、先日、NHKを見ておりましたら、富士山の噴火についてのテレビ放送がなされていました。大臣も御覧になったかなと思います。やはり大変な問題なんだなということ、それもいつ起こるか分からないのだなということを改めて実感した次第でございます。
もちろん富士山の噴火だけじゃなくて、南海トラフや首都直下型地震、やはり首都圏が大規模災害に見舞われる可能性はとても否定できるものではないし、いつ起こっても不思議じゃないというのが、改めて認識をしたところでございますけれども、そういった意味において、別に副首都ということではないのですけれども、国の持つ重要な情報機能等のバックアップ、首都圏ばかりではなくて、これを分散して持っておく必要があるんじゃないかなと思うんですけれども、これについてはいかがでございましょうか。
○小谷政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、大規模災害が発生した場合に、政府の業務が継続できるよう、バックアップ体制の整備は重要でございます。
このため、首都直下地震対策特別措置法に基づき平成二十六年三月に閣議決定した政府業務継続計画では、首都直下地震により官邸が使用できない事態を想定して、内閣府中央合同庁舎八号館、防衛省、立川広域防災基地の三か所を緊急災害対策本部の一時的な設置場所として位置づけているところでございます。
さらに、首都直下地震の被害想定を上回るような過酷な事態が発生した場合にも政府の非常時優先業務を継続できるよう、あらゆる事態を想定し、首都圏以外においても代替拠点の確保等の検討を行っているところです。
また、同計画では、非常時優先業務等に係るシステムについて、各府省等において平時の設置場所と同時被災しないことが想定される場所にバックアップシステムを確保する等の措置を講ずることとしております。
引き続き、関係機関等と緊密に連携しつつ、政府中枢機能のバックアップ体制の確保に万全を期してまいります。
○神谷委員 非常に重要なことだと思っていまして、今、立川の話もされましたけれども、立川は官邸に近過ぎるような気がしてなりません。やはり広域分散的に持っておくべきだろうと思いますし、その検討はなさっていただいているということだと思いましたけれども、これはいつ起こっても不思議じゃないので、検討をかなり速やかにやっていただきたいと思うんですけれども、どれくらいの進捗状況なんでしょうか。
○小谷政府参考人 首都圏以外のことでございますけれども、やはり過酷な事象が生じたときの対応としまして、毎年現地対策本部の設置に関する訓練なども行っております。その中で、現地対策本部の設置予定箇所、各府省の地方支分部局などが集積しているところになります、具体的には、札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡等でございますけれども、こちら等で毎年訓練をやっておりまして、その際に、実際にそこで、その場所が物理的に代替拠点となるかどうかということは毎年度検討しております。
その拠点への職員の移動手段、既存の庁舎、設備、それから資機材の状況、こういったポイントについて、毎年オペレーションを実際にやってみながら検討を進めているところでございます。
○神谷委員 大臣は御記憶だと思いますけれども、かつて国移特、国会移転等の特別委員会もありました。
あのときにも様々な検証というか、あのときと今回のは必ずしも一致はしないかもしれませんけれども、首都機能移転というか、国会等の機能の移転ということでいろいろなことを実際に検討され、そして実際に幾つかの都市も地域の候補として挙がったなということを記憶しております。ああいった知見なんかも踏まえて、例えば省庁の再編であるとか省庁の移転であるとか、そういったこともされたというふうに記憶をしてございます。
時間の方も来ましたので、これ以上は余り申し上げませんけれども、やはり速やかに、この地域というか、首都機能の分散化というのか、バックアップ体制というのを考えていただきたいと思いますし、先ほどいろいろ答えもいただきましたけれども、やはり速やかに、そして万全なものを提示できるように、不断の努力というか、不断の検討をお願いをし、私からの質問とさせていただきます。
ありがとうございました。
○古川委員長 次に、平林晃君。
○平林委員 中道改革連合、平林晃です。
本日もどうぞよろしくお願いを申し上げます。
本日は、質問が広がっておりまして、多くのお役所の皆様に来ていただいておりますことを心から感謝を申し上げます。
まず初めに、今、神谷委員も御質問された関連で、私も原油供給懸念についてお聞きをいたします。
中道、立憲、公明の三党合同で全国調査を行っておりまして、一万件を超えるお声をいただいているという状況でございます。
私も地元でお尋ねしておりまして、とりわけ今日は山陰関係について御質問させていただくんですけれども、鳥取、島根、例えば鳥取の米子でも、ガソリンの供給は改善をしてきているということではあるんですけれども、今度は軽油が全然入らなくなってきていて、あるいは、入ってきても大変な高額になっているということだそうでございます。
また、エンジンオイルや工場で使う潤滑油も品薄で入らなくなってきているとか、いろいろ状況があって、この米子のスタンドは結局十一日から休業をしておられるということでございまして、元々スタンドがそこまで多くないエリアですので、一軒が短期でも休業すると周辺利用者に多大なる御迷惑をおかけしてしまっている、こういったことを言っておられます。
お隣、島根の出雲でも、軽油が今、昨日の確認の段階ですけれども、百七十三円、ハイオクが百七十二円ということで、ハイオクよりも軽油の方が高いという、そんな状況を聞いて私も非常に驚いたところでございます。こちらは今休業に追い込まれているわけではございませんが、御本人のお言葉として、潰れる前に何とかしてもらいたい、こういう切実なお言葉をお聞きしたところでございます。
また、今日は差し替えで金城委員が来ておられますけれども、南大東島では、肥料原料が高騰し、ナフサ原料の容器も不足しているという状況もある、特にレギュラーガソリンは二百三十円前後、こんな話も現地調査をしてきておられるということでございます。
先ほども申し上げた二つのガソリンスタンドは独立系という共通性がございまして、大手系列とは異なった状況で営業をしておられる、こういった特徴もあるということでございますけれども、エネ庁さんにお聞きしたい質問でございます。
燃油価格については各種対策によって一定程度抑制されてきていると承知しておりますけれども、他方で、離島や中山間地域などの一部地域においては価格の問題、あるいは大手系列以外の給油所におきましては供給そのものの不安が指摘されている、こうした実態をどう捉えて、どんな対策を打っておられるのか、答弁をよろしくお願いいたします。
○木原政府参考人 お答え申し上げます。
現時点で、原油や石油製品につきましては、備蓄の放出や代替調達により日本全体として必要となる量を確保しておりますが、特に一部において流通の目詰まりや供給の偏りが発生しているものと承知しております。
こうした状況も踏まえまして、四月九日に、石油元売事業者に対しては、系列事業者かどうかにかかわらず、前年同月比同量を基本として販売するように要請するとともに、独立系のガソリンスタンドに燃料を卸している大手卸売事業者に対しても、顧客である燃料販売店や需要家に対して、可能な限り前年同月比同量を基本として販売するよう要請をしたところでございます。
こうした流通の目詰まりや供給の偏りが解消されまして、市場の供給量が確保されることで、独立系のガソリンスタンドの取引価格についても低下していくことが期待されております。
また、委員御指摘の離島につきましては、輸送コスト等によりガソリン価格が本土に比べて割高になっていることから、経済産業省では、各島の実態に応じた輸送コストをベースに、一リットル当たり最大七十円を補助しているところでございます。特に沖縄につきましては、県が独自に経済産業省が実施する補助事業と同様な支援を実施していると承知しております。
こうした取組に加え、経営力強化に向けた設備導入支援、それから経営支援のための利子補給や債務保証といった金融支援も講じておりまして、独立系のガソリンスタンドを含め、ガソリンスタンドのネットワークの維持にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
○平林委員 もうこれは地方の経済、インフラ、人口減少、こうした問題に直結する問題だと認識させていただいており、総務委員会で質問しているわけですけれども、是非本当に踏み込んだ対応をしていっていただきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
続きまして、SNS依存に関しまして質問をさせていただきたいと思っております。
先月の二十五日、アメリカ・ロスの地裁の陪審団が、インスタグラムやユーチューブなどのコンテンツ表示を制御するアルゴリズムの設計が利用者にとって中毒性が高いものになっていたとして、運営企業側の責任を認める評決を出したということでございます。まだあくまで地裁レベルですので、決定はしていませんけれども、ユーザー側の責任ではなくて、プラットフォーマーの責任を認定したというところに非常に重要なポイントがある判決となっているところでございます。
ユーザーという意味におきましては、米国通信品位法二百三十条で、ユーザーが投稿したコンテンツに対してはプラットフォーマーの免責が定められている、これによりプラットフォーマーが訴訟を逃れてきて、世界を代表する巨大プラットフォームがアメリカにおいて育っていった、こういう背景があるわけですけれども、今回の裁判は、そのプラットフォーマー自身の責任が問われていると。つい見続けてしまう、やめられない、自分もそういう感覚を持つことがあるわけですけれども、あれは実は、自分自身の意思の問題ではなくて、利用をやめにくくする設計によるものである、これが裁判で認められた、こういうことでございまして、非常に重要なものであると私も感じているところでございます。
そこで、まず、事実関係を確認させていただきますけれども、SNSの利用が急速に拡大する中、依存性が心身に与える影響、特に発達段階にある子供への影響について、我が国においてどのような知見が得られているのでしょうか。また、具体的にどのような影響が確認されているのでしょうか。こども家庭庁の見解を伺います。
○竹林政府参考人 お答え申し上げます。
SNSの利用が子供の心身へ与える影響につきましては、令和七年九月に、インターネットの利用を巡る青少年の保護の在り方に関する関係府省庁連絡会議において取りまとめた工程表に沿いまして、こども家庭庁や厚生労働省において実態調査などを実施しております。
こども家庭庁が令和七年度に実施した調査研究におきましては、SNSを含めたインターネット利用が子供の心身に及ぼす影響につきまして、デスクトップ調査や医師等へのヒアリングを実施したところ、例えば、SNS特有の構造的特性が青少年のメンタルヘルスに対するリスクを増幅させている可能性があることなどが示唆されております。
また、厚生労働省が令和七年度に実施した、ネット・ゲーム使用と生活習慣に関する実態調査におきましては、インターネットの病的使用が疑われる者の割合が全体では六・二%、うち若年層、十歳から二十九歳につきましては一四・五%、それから、SNSの病的使用が疑われる者の割合が全体では一・七%、うち若年層では五・八%となっており、若年層において依存的利用の傾向がより高いことが示されたというふうに承知をしております。
これらの調査結果も踏まえつつ、令和八年度には、こども家庭庁におきまして、SNSの利用、特にSNSの機能によるリスクに視点を置いた、子供の心身への影響に係る研究を進めるための調査を実施する予定でございます。
引き続き、関係省庁とも連携しながら、SNSの利用が子供に与える影響につきまして実態把握に努めてまいります。
○平林委員 是非、そこをしっかりと解明をしていっていただきたいというふうに思うところでございます。
先日、国会のイベントで、慶応の川原先生という方と御一緒させていただきました。この先生も、やはり、メインは生成AIだったんですけれども、確定的結論を示す段階にはないとしながらも、神経科学などの関連領域の既存知見から推察するに慎重な対応が求められる、また、SNSに関しましても、依存的傾向を招く、こういう懸念を示しておられました。一方で、ただ単に懸念というだけではなくて、活用という観点を否定するものではなくて、発達段階に応じた適切な利用が重要である、こういったことも述べておられたというところでございます。
そこで、続いて文科省にお伺いしたいということでございますけれども、SNSの依存性を誘発するアルゴリズムの設計によって児童生徒の脳の健全な発育を阻害している可能性がある、この指摘をどう捉えておられるのか、また、その認識に基づいて教育現場でどんな指導や対応を実施しておられるのでしょうか、御見解を伺います。
○三木政府参考人 児童生徒の脳の健全な発育に及ぼす影響につきましては一概に申し上げることは困難でございますけれども、児童生徒がSNSを含むいわゆるインターネット依存の状態に陥ってしまったときの弊害を理解し、適切にインターネットと関わることができるような自己管理の在り方について考え、実践できる態度を養うことは重要であると認識してございます。
このため、文部科学省では、学習指導要領において、情報モラルを含む情報活用能力を学習の基盤と位置づけ、健康を害するような行動について考えさせる学習活動などを行うよう、全国の学校現場に求めているところでございます。
また、各学校での取組を支援するため、例えば、いわゆるインターネット依存によって起こり得る昼夜逆転や睡眠障害、遅刻といった弊害などを理解し、適切な使い方を学ぶための児童生徒向けの学習コンテンツを提供するとともに、教職員を対象としたオンライン研修会を開催しているところでございます。
さらに、現在、中央教育審議会では、学習指導要領の改訂に向けまして、情報活用能力の向上を重要な検討事項の一つとして議論が進められているところでございます。
文部科学省といたしましては、情報活用能力の向上が実現されるよう、中教審での議論を踏まえつつ、情報モラルの教育の充実に取り組んでまいります。
○平林委員 簡単ではないですよね。影響も考えながら、きちっと活用できるようにしていくということを取り組んでおられるということだと思いますけれども。
学校の現場もそうなんですけれども、各家庭の現場も、結構この辺を悩んでいる。うちも高校生になった娘がおりますけれども、なかなか、どう使っていくのかというところで、娘自身はスマホを本当に触っている現状があるわけでございます。そこを一方的に制限したところでなかなか難しいので、本人とよく話をしながら利用ルールを決めるとか、考えてやっているわけですけれども、これも本当に難しいな、ルールを決めていくのもなかなか簡単ではないな、こういったことを思っておりまして、社会や政治、こういったレベルで対策を講じることも重要になっていくのかな、こんなふうにも思っているところでございます。
そこで、消費者庁さんにちょっと伺いたいんですけれども、一般論といたしまして、事業者が提供するソフトウェアによるサービスについて、利用者の健康や生活に影響を及ぼし得るリスクを認識し得たにもかかわらず、十分な情報提供や注意喚起を行っていなかった場合、サービスそのものが製造物責任法、すなわちPL法の適用対象となり得るのかどうか、お伺いいたします。
○尾原政府参考人 お答え申し上げます。
製造物責任法は、引き渡した製造物、すなわち、製造又は加工された動産に欠陥があること、その欠陥により、他人の生命、身体又は財産を侵害したこと、これによって損害が生じたことという要件を満たした場合に製造業者等への損害賠償を認めるという、民法の不法行為責任制度の特則でございます。
製造物責任法は民事ルールであるため、どのような事案であれば製造物責任法の適用対象となり得るかについては、最終的には個別の事案に応じて裁判所で判断されることになります。
なお、ソフトウェア単体、すなわち、製造物責任法上の製造物に該当しない無体物により損害が生じた場合は、製造物責任法によらず、民法上の不法行為責任等に基づき損害賠償請求を行うことが可能でございます。
○平林委員 アルゴリズム、ソフトウェアそのものはPL法の適用外である、こういう御答弁であったということですけれども、でも、逆に、根本的に民法の不法行為責任、こちらの方に問われていくということでございました。
今回のSNSの事案に関して申し上げれば、企業側が内部調査などで自社サービスが子供に害を及ぼしていることを把握しながら、広告収入のためにそれを放置、隠蔽したと結論づけ、これにより、通常の賠償金に加え、懲罰的賠償金も課される結果となっているようでございます。
こういった状況を考えますと、民法の不法行為責任と関連してくるのではないかと感じるところでございまして、これは我が国においてもきちんと解明していく必要があるのではないかなというふうに思います。こういったことが学校の指導にも影響していくと思いますし、各家庭におけるルール作りということにも関係していくのではないかと考えているところでございます。
続きまして、関連して海外の規制の状況を確認をさせていただきますけれども、プラットフォーム事業者が用いているアルゴリズムの特性やその影響について、利用者に対する情報提供や説明が、諸外国、とりわけEUにおいてどのような状況になっているのでしょうか。総務省の見解を伺います。
○藤田政府参考人 お答えいたします。
御指摘のありましたEUにおきましては、利用者の保護など安全なオンライン環境の構築を図ることを目的としたデジタルサービス法におきまして、超大規模オンラインプラットフォーム事業者に対し、重大な社会的リスクを自ら特定、分析、評価すること、その評価に基づき、サービス設計の変更を行うなどのリスクの軽減措置を実施すること等を義務づけるとともに、その内容を公表することとされております。
ここで言います重大な社会的リスクには、違法コンテンツの拡散や、基本的権利の行使への悪影響に加えまして、未成年を含む個人への身体的、精神的健康に対する重大な悪影響も含まれておりまして、そうした悪影響を生じさせるアルゴリズムが利用されているサービスにつきましては、リスクを評価し、軽減措置を講ずるとともに、公表を通じて利用者に情報提供される仕組みになっているものと承知しております。
○平林委員 さすが、規制が厳しいEUという感じですけれども、でも、その悪影響等々を自ら特定をして、それを低減する措置を行い、それをきちっと公表していくということは、これは非常に真っ当な対応なのではないかなというところでございます。
これをするとこういう依存が起きる可能性がありますよと、これを提供者が責任を持って公表するということによって、これも繰り返し、さっきの話になっちゃいますけれども、家庭においても、こうなんだよと親御さんも言うことができますし、社会の対応だって変わっていくというふうに思いますし、こういったリスクの透明化は本当に重要なことではないかと考えているところでございます。
そこで、このテーマでは、最後、大臣にお聞きできればというふうに思いますけれども、これまで議論をしてきた点を踏まえまして、SNSが提供するサービスについて、我が国においてはプラットフォーム側にどの程度の説明責任を求めるべきと考えておられるのか、法的枠組みの整備も含めまして御見解を伺います。
○林国務大臣 大変大事な御指摘をいただきました。
SNS依存への対応、そして、それを始めとして、青少年が安全に安心して、インターネット、SNSを利用できる環境を整備する、重要であると考えておるところでございます。
我が家も下の娘がもう大学を卒業しましたので、私が何か言っても聞かないどころか、私が教えてもらっているような状況でございますけれども。
先ほど来各省から御説明いただきましたけれども、こども家庭庁に設置されました、有識者、それから総務省を含む関係省庁から構成されるワーキンググループ、ここで昨年の八月に課題と論点を整理いたしました。この論点をどう詰めていくかということで、去年の九月からどうやっていくかという工程表を作っておりまして、この工程表を踏まえまして、昨年九月に総務省で有識者会議を設置いたしました。
今お尋ねいただいたような、諸外国はどうやっているかと。EUは大体がっちりやる、アメリカは自由を貴ぶ、大体何でもこういう傾向があるわけでございますが、それ以外の国も含めて、このプラットフォームサービスのリスク評価の実施、公表に関する制度、これを参考にしながら、SNS依存の防止等の青少年保護策について検討を重ねているところでございます。
この会議の検討状況については、こども家庭庁の方で今年一月からやっておられる青少年インターネット環境整備法の在り方等に関する検討ワーキンググループ、総務省もオブザーバー参加しておりますが、ここにも我々の方の会議の検討状況を共有いたしまして、関係省庁と連携をこうして図りながら、制度的な対応を含めて検討を進めてまいりたいと考えております。
○平林委員 ありがとうございます。
政府横断的に、こども家庭庁さんが中心になってやっていただいているということでございますけれども、本当にリスクをしっかりと明確にしていただいて、子供を守っていくということは本当に大事な点だと思いますので、是非しっかりとした対応をお願いしたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。
それでは、三つ目の柱となります放送に関しまして、最後の時間を使ってお聞きをさせていただけたらと思っております。
NHK予算の審議でも話題になりましたが、野球、WBCが地上波で見られなかったことが問題になりました、話題になりました。ユニバーサルアクセス権、UA権というものが中心になったわけですけれども、その後、国会図書館に調査をいただいて、様々教えていただくことができました。
本当に驚いたんですけれども、このユニバーサルアクセス権という権利そのものは、一九四八年、国連総会で採択された世界人権宣言の第十九条、情報及び思想を求め、受け、及び伝える自由に基づくものであるということでございまして、この意味におきまして、本当に、このユニバーサルアクセス権という権利自体は、基本的な、大切な権利であるということを学ばせていただきました。
その上で、このユニバーサルアクセス権をどう実現していくのかに関しましては、国それぞれによって異なるわけでございますけれども、多くの国においてイベントリスト方式というものが採用されているということでございました。すなわち、担当大臣が定めたリストに掲載されたイベントの放送が行われる場合には、無料放送が担保されなければ有料放送が許されない、こんなような、細かいところはいろいろありますけれども、ざっくりこういうような制度であると認識をさせていただきました。
このような、有料事業者をかなり制限する制度が運用されているのは、放送の、それぞれの国のこれまでの経緯によるというところがあるようにも学ばせていただきました。
イベントリスト方式が主に議論されてきた欧州では、公共放送が長く放送を独占してきたという歴史があり、商業放送が参入してきたけれども、その商業放送を必ずしも多くの世帯で受信できない、その商業放送で国民的関心の高いスポーツイベントが独占的に放送されると困る、こういう懸念があって、先ほど申し上げたようなイベントリスト方式になっていったというような、こんな御説明を伺ったところでございます。
ただし、このイベントリスト方式において、当該スポーツの大会などが公共放送で放送されれば、当然のことながら、有料で放送する意味は低減をするということになるわけであります。これに関しては、スポーツ団体側、イベント側の懸念が生じてくるということになります。
放映権は、大会主催者や競技団体の重要な収入源でもございます。過度な規制は、スポーツ振興を損なうおそれもあるということでございます。
そこで、総務省さんに伺います。
ユニバーサルアクセス権に基づく国民の重要情報へのアクセス機会の確保は重要と考えておりますが、一方で、イベント権利者や主催者が正当な利益を確保するということも大事になってまいります。どのようにすれば両者を両立させることができると考えておられるのか、御見解を伺います。
○豊嶋政府参考人 お答えをいたします。
まず、一般論としまして、スポーツ放映権につきましては、一般には、権利保有者と放送事業者のビジネス上の契約交渉によって取得をされるというものでございまして、個別のスポーツ番組をどのように放送するかについては放送事業者が判断する、これが原則だというふうに考えております。
ただし、今委員から御指摘のとおり、一方で、EUの一部の加盟国、あるいはイギリスなどにおいては、さっきイベントリストという話がございましたけれども、例えばオリンピック、あるいはサッカーのワールドカップといった特定のスポーツイベント、これについて指定をさせていただいて、それにつきまして、有料放送事業者による生放送の独占を制限するといったような、いわゆるユニバーサルアクセス制度が設けられているということは承知をしております。
ただし、一方、この制度が導入されている各国におきましても、現状、例えば、スポーツ放映権の高騰が続いているということや、あるいは、現実に、有料放送事業者による対象イベントの生放送が独占となってしまったというような事態も生じているということも承知をしておりまして、制度の効果についてよく分析をする必要があるというふうに考えております。
また、我が国においてこうした制度を導入するということを検討するに当たりましては、放送番組の編集の自由を基本とする放送法の枠組みとの整合性、あるいは、今まさに委員が御指摘いただきました、スポーツ団体のビジネスの制約等の慎重に検討すべき課題がまだ存在しているかというふうに考えております。
現在、総務省としましては、まずは、諸外国における制度、その効果、そして関係者の影響等について把握を続けておりまして、必要に応じまして、例えばスポーツ庁など関係省庁とも連携をして検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○平林委員 引き続き検討という話ではございますけれども、これは結構地元から言われていることでもございますので、本当に是非検討をしっかり進めていただきたいというふうに思っております。
続きまして、これもNHK予算の審議で話題になったところでございますけれども、結構、放送ビジネスモデル自体が苦境に立たされているということでございました。だからといって、放送がなしでいい、こういうことでは決してないというふうに思っておりまして、放送の重要性は、やはり、その信頼性にあると考えているところでございます。その信頼性をインターネットに波及させていくということも、一つの考え方であると認識をしております。
実際、一部の国においては、放送事業者の放送サービスや配信サービスを優先表示させるというプロミネンス制度を導入しているということでございます。こうした制度に関しましてはどのような検討がなされているのか、総務省の見解を伺います。
○豊嶋政府参考人 お答えいたします。
デジタル空間におきましても信頼できる放送コンテンツが視聴者にとって容易に見つけられる環境が整備されるということは、情報空間全体における健全性の確保にも資すると期待をされているというふうに考えております。総務省では、今委員御指摘がございましたが、プロミネンス制度、これは一部の国で導入されておりますが、いわゆるネットに接続されているテレビ、いわゆるコネクトTVと呼ばれているものにつきまして、そのテレビ上で特定の放送サービスあるいは配信サービスを優先して表示させるというような制度が一部の国で導入されておりまして、その制度に関する諸外国の状況について調査を行い、導入の可能性について議論を進めているところでございます。
現時点の議論としましては、まずは、導入されている国、実はまだ実施されて日が浅うございまして、例えばドイツ、オーストラリアなど、まだ一部の国にとどまっているということから、その制度の効果がまだデータ的に明らかになっていない。それを踏まえた上で、じゃ、具体的にどのようなコンテンツを優先表示させるべきか、あるいはどのように表示をすることが効果的なのかについて、具体的な検討すべき課題がまだ多く残されているところでございます。
このため、総務省としましては、実際にプロミネンス制度が導入されている国における制度の効果について調査を進めるとともに、我が国における放送コンテンツのインターネットの配信の実態を考慮しながら、我が国におけるプロミネンスの在り方について検討を深めていきたいというふうに考えております。
○平林委員 ありがとうございます。
以上、放送二点について伺ってまいりましたけれども、総論として、インターネットを含めた情報空間全体における放送の在り方は大きな転換期にあると考えております。
そもそも放送法の成立、施行は、共に昭和二十五年、一九五〇年でありまして、この年、テレビ本放送はまだ始まっておらず、戦争で中断していた試験放送が再開されたときでございます。テレビの本放送は三年後の昭和二十八年に開始をされ、東京タワーができたのは昭和三十三年、昭和三十九年にオリンピックということになっているような時代状況です。
昭和二十五年当時は、ラジオ放送の時代であり、東京タワーができる前で、NHK技研の資料などからは、放送局のアンテナから放送波が各家庭の受信機に直接送られていた時代と推察されます。だからこそ、放送法の定義では、放送を、公衆によって直接受信される、間接ではなく直接受信されることを目的とする電気通信の送信となっているのだと理解をしております。
今、この定義を最初に見たとき、僕は何を言いたいのかよく分からなかったんですね。何が直接なんだというふうに思ったんですけれども、時代背景からすれば、こんなふうに理解をさせていただけるということになっております。
今、放送技術は余りに大きく変わっている。電波による送信だけではなくて、インターネットによる配信も当然考慮に入れなければという時代になっています。
こうした技術的観点の一方で、放送法制定の昭和二十五年は、太平洋戦争の終結から僅か五年後である。国民はいまだ敗戦後の混乱と苦しみのただ中にある。当然さきの大戦への様々な思いが国民の心に強く刻まれていたと拝察をするということでございます。
放送に対しても同じであります。戦時中の放送は、政治的に完全に偏っており、事実を全く伝えていなかった、多くの論点の角度を示すこともなかったと認識をしております。もって、国民に塗炭の苦しみを味わわせることになったことに対する深い反省の下に、放送法四条の規律が整えられたと考えます。第一条の放送の普及、表現の自由、民主主義の発達への貢献の三大原則も同様であります。こうした放送における精神は、我が国の財産と言ってもいいかもしれません。
それから三四半世紀が過ぎ、情報空間には偽情報、誤情報が氾濫をし、ファクトとフェイクの見分けがつかない状況になっている。こんな時代においてこそ、放送法におけるこの規律の重要性は一層高まっているのではないかと考えております。
イベントリストにしても、プロミネンスにしても、放送や配信に公権力が様々に関与する体制に親和性が高い、こういうふうに認識しているところもございまして、表現の自由などの価値観を重視する我が国の放送文化には、先ほど局長もおっしゃられたとおり、我々に適した方法というものがあるのではないかと考えるところでございます。
そこで、総務大臣にお聞きをさせていただきます。
技術的には放送も配信も同時に見据えながら、規律という意味におきましては、放送法が持つ政治的公平性だとか、真実性であるとか、多角性であるとか、こういった価値を大切にしながら関連する法制度を見直していくときだと考えますけれども、いかがでございましょうか。
○林国務大臣 委員がおっしゃいますように、テレビ離れですとか広告料収入の減少、もう既に二〇一〇年代の終わりぐらいに広告収入はネットと逆転をしておりますし、また、テレビ離れも若い世代に特に顕著でございますので、恐らくこれは、コホートとして、この世代が上がっていくと、ますますテレビ離れが進む、こういうことではないかと思っておりまして、こうした社会環境の変化、これを踏まえて、有識者会議を開催して、放送制度の将来像についても検討を既にやっていただいております。
これまでの会合で、インターネット上で偽・誤情報の問題等が顕在化する中で、今委員からも触れていただきましたように、放送の役割ということで、やはり、しっかりと取材に裏打ちされた、この局が言っているということが当然前提となっているという意味でも、信頼性の高い情報発信、また、国民・視聴者の相互理解の促進などがますます期待されるようになっている、こうした指摘がされております。そのほかにも、先ほど触れていただいたスポーツイベントを含む幅広いコンテンツへの接触機会の確保の必要性、これにも指摘があったということでございます。
まさに、今やり取りしていただきましたように、いろいろな海外の例も調べておりますが、日本には日本に合ったやり方というのがあってしかるべきだ、委員の御指摘のとおりでございますので、我々としても、これまでの有識者間での御議論も踏まえながら、今委員からいただいたような御指摘も踏まえて、しっかり今後の放送制度に関する検討を進めてまいりたいと考えております。
○平林委員 ありがとうございます。
有識者会議で第四次の取りまとめも出されていて、今、パブリックコメントもなされているというふうにも認識をさせていただいております。
そういった議論に基づいて、本当にしっかりとした見直しをして、今、やはり、放送業界が苦境にあるということも本当に現実だというふうに思いますので、しっかりとそちらの方に元気を注いでいきたい、こういうふうにも私は思わせていただいているところでございます。
調べましたら、放送法のこの審議は、電波法とかと三つかけ合わせですけれども、十四日間審議をされた、三日間で三十一人の参考人という強烈な審議をやったといったことも学ばせていただきました。こういったことをするかどうか分かりませんけれども、私もしっかり働いてまいります。
以上でございます。大変にありがとうございました。
○古川委員長 次に、岩谷良平君。
○岩谷委員 日本維新の会の岩谷良平です。よろしくお願いをいたします。
本日は、まず、平成二十四年に成立しました大都市地域における特別区の設置に関する法律、いわゆる大都市法についてお伺いをいたします。
私の地元の大阪は、長年、府と市の二重行政、あるいは二元行政とも言われるものに苦しんでまいりました。広域行政と基礎自治行政の役割分担が不明確な中で、成長戦略や町づくり、港湾、大学、研究機関、インフラ整備など、府と市がばらばらに動いて、非効率や意思決定の遅れを生んできました。
しかし、現在は、同じ我々日本維新の会に所属する吉村知事と横山市長がトップに立ち、大阪府議会、大阪市会共に、維新の会が過半数を預かっていることで、この二重行政は実務的にどんどん解消され、大阪は今、力強い成長を取り戻しております。
ただ、あくまでこれは、維新の知事と市長がおり、両議会で維新が過半数をいただいているからこそ実現できている、一時的、属人的な状態にすぎません。この先の長期的なスパンを見据えたとき、首長の顔ぶれが替わろうとも、二重行政を制度的に完全に解消し、国家を牽引する成長エンジンを確固たるものにする、それこそが、大都市法に基づく特別区の設置、大阪で言う場合は、いわゆる大阪都構想の目的であると私は考えております。
そこで、まず、林総務大臣にお伺いいたします。
大臣がお考えになる大都市法の意義とは一体どういうものか、お伺いをさせていただきます。
○林国務大臣 大都市地域特別区設置法、これは、平成二十四年に議員立法により成立したものでございます。
この当時の法案提案者による説明によりますと、指定都市制度に関しまして、指定都市と道府県の間のいわゆる二重行政の弊害や住民の声が行政に届きにくいといった指摘があったことを踏まえて立案されたものというふうにされておるところでございます。
そうした見地から見ますと、同法は、道府県の区域内において関係市町村を廃止し、特別区を設けるための手続等について定めることによりまして、行政体制そのものを変更することで制度的に二重行政の解消を図る仕組みとなっているもの、そういうふうに考えております。
○岩谷委員 ありがとうございます。
二重行政を制度的に解消するものが大都市法である、特別区の設置であるということを大臣と認識を共有させていただいているところであると認識をいたしました。
次に、大都市法に組み込まれている住民投票についてお伺いをいたします。
大都市法によって特別区を設置する場合は、まず、道府県議会と人口二百万人以上の政令市議会等で議決を経て法定協議会を設置しまして、そして協定書を作成した上で、それを関係市町村議会及び道府県議会で承認した上で、最終的には関係市町村の選挙人による住民投票を実施するということが義務づけられております。
ここで疑問となりますのが、同じように市町村が消滅し行政体制の大きな変更を伴う市町村合併におきましては、住民投票は法的に義務づけられておらず、議会の議決だけで可能とされております。
なぜ大都市法ではあえて拘束力のある住民投票を必要としたのか。また、その住民投票の対象を、道府県民全体ではなく、関係市町村の住民、市民のみに限定した理由は何か、お答えいただきたいと思います。
○小川政府参考人 お答えをいたします。
大都市地域特別区設置法の規定に基づく住民投票、これは当時の法案提案者による説明によりますと、指定都市を廃止し特別区を設置することについて、住民の意思を尊重する観点から設けられた、このようにされているところでございます。
その上で、住民投票の範囲につきましては、関係市町村を廃止し特別区を設置するという統治機構の変更が、関係市町村における住民サービスの提供の在り方に大きく影響すること、特に指定都市が廃止になる場合については権限や税財源の面で縮減が生じまして、通常の市町村合併以上に住民の生活等に影響があると考えられること、こういった観点から関係市町村の単位で住民投票を行うこととした、このように承知をしておるところでございます。
○岩谷委員 特別区の設置が市民に大きな影響が及ぶからということが、住民投票が市民を対象に義務化されたというようなお答えでございました。
しかし、この影響を受けるのは本当に市民だけでしょうか。大都市法の規定では、法定協議会で協議が行われ、特別区設置協定書には、特別区と道府県の事務の分担、あるいは税源の配分、財政の調整に関する事項などが書き込まれることが必須とされています。
権限が市から府に移るということは、府は、権限と同時に、新たな広域行政の責任を背負うことも意味します。この移譲される権限や責任に見合うだけの十分な財源が財政調整を通じて府にしっかりと手当てされるかどうかは、まさにこの協定書の内容次第となっておりまして、あるいは、その後の運用の在り方次第ということであります。もし十分な財源が移譲されなければ、道府県の財政は圧迫され、関係市以外の府民、県民の行政サービスも削られるおそれがあります。
このように考えると、協定書の内容次第では、市民だけではなく、むしろ関係市以外の道府県民にも極めて大きな影響が及ぶ可能性があると考えますが、いかがでしょうか。
○小川政府参考人 お答えをいたします。
この法律の規定によりまして、特別区を設置しようとする場合、新たに置かれる特別区と道府県の間の事務分担、税源配分、財政調整に関する事項、これらは、市町村と道府県で構成される協議会が作成する特別区設置協定書に基づいて定める、このようにされているところでございます。
これらの事項は、主として、廃止される関係市町村、とりわけ指定都市の事務や税財源に大きな影響を与えるものではありますが、協定書の内容によっては道府県に関わるものもある、このように考えておるところでございます。
○岩谷委員 すなわち、協定書の内容次第では、市民のみならず、道府県民全体にも影響を及ぼす可能性があるという御答弁だったというふうに思います。
当時の立法者は、市がなくなるという形式的な市民への影響を重視したように思われますが、実態を見れば、今の御答弁のとおり、協定書の中身次第では、道府県民全体に大きな影響が及ぶのは明らかだというふうに思います。つまり、住民投票の対象を市民だけに限定し、府民全体を含めなかったのは、決して論理的な必然や絶対的なルールではなかったというふうに考えています。
実際、この法律が成立した当時、私は維新の会の大阪府議会議員を務めておりましたが、この法律は、当時の大阪維新の会の意向を受けまして、国会の各党の御尽力をいただきましてまとめ上げていただいたというのが実態であります。
したがって、その際、この法案に強い影響力を持っていたのは、当時の我々維新の会の代表であります橋下徹大阪市長ですが、その橋下氏が最近御自身のSNSにおきまして、こう述べられております。
自治体の再編には、法律上は住民投票など不要で議会の議決だけでいいのに、当時僕は大阪市民の住民投票にこだわりました。ただ時代も変わり、新しいルールについても今の世代が決めればよいと思っています。そもそも、自治体、役所組織の再編に住民投票は不要。住民ではなく議会が決めるもの。仮に住民投票するにしてもどの範囲にするかは極めて政治的なもの。僕が青臭く大阪市民の範囲にしただけだという発信をされています。
つまり、現行法で、市民だけが投票の対象となったのは、論理必然なものではなくて、一つの政治判断だったということをおっしゃっておられるわけであります。
さらに、ちょっと大都市法から離れまして、地方自治法における都道府県の名称変更についてお伺いしたいと思います。
市町村の名称変更については、条例で定め、都道府県知事に届け出ることで足りるとされていますが、地方自治法第三条第二項には、「都道府県の名称を変更しようとするときは、法律でこれを定める。」と厳格に規定をされています。
なぜ、市町村の名称変更とは異なり、都道府県の名称を変える場合にはわざわざ個別の法律が必要とされているのか、その趣旨をお伺いをいたします。
○小川政府参考人 お答えをいたします。
都道府県の名称変更に関しましては、今委員御指摘のとおり、地方自治法三条二項によりまして、法律でこれを定めるということになっておるものでございます。
これは、かつての府県制という名前の法律があったわけでございますが、この府県制の下で府県の名称変更は国が定めるということとされていたものを、戦後の地方自治法制定時に承継したもの、このように解説されておるところでございます。
更に加えれば、現在では、長年にわたりまして国民に定着した都道府県名の変更が国民生活に及ぼす影響の大きさに鑑みまして、国民的な議論を経て慎重に判断することにも資する、こうした評価もできるのではないかと考えておるところでございます。
○岩谷委員 つまり、都道府県の名称変更というのは、都道府県の住民全体、さらには広く社会全体に大きな影響を及ぼす性質のものだからこそ、あえて法律事項とされている趣旨だというふうに理解をいたしました。
本日の答弁で、三つの重要な認識を持つことになりました。一つは、住民投票を市民対象に限定したというのは、それは、特別区の設置は対象となる市民に大きな影響があるからだということであります。一方で、特別区の設置は、市民のみならず、対象となる道府県民全体にも協定書の内容次第では大きな影響を及ぼし得るということも確認をされました。そしてまた、道府県の名称変更もまた、これは道府県民及び社会全体に大きな影響を及ぼす重大な変更であるという御答弁も頂戴したというふうに思います。
今後この大都市法を議論する際には、これらのことを踏まえて議論がなされるべきであることを今日は申し上げておきたいというふうに思います。
続きまして、連続立体交差事業についてお伺いをさせていただきます。
連続立体交差事業については、平成十七年度以降、事業主体、施行者となり得る範囲が、都道府県や政令指定都市に加えまして、県庁所在都市、人口二十万人以上の都市、特別区にまで拡大されたと承知をしています。
その結果、現場では、これは本来公益的な視点から都道府県が責任を持って進めるべき事業だというふうに考えておりますが、この変更があったことによって、都道府県から、市も施行者になれるのだから市が主体となって市の負担でやるべきだといった議論が持ち出されて、事業推進の足かせになっている例があるというふうに聞いております。
私の地元であります東大阪市における近鉄大阪線の連続立体交差についても、そうした趣旨のやり取りがなされているやに仄聞をしております。
しかし、先ほど申し上げたとおり、本来、広域的な交通インフラの整備は都道府県が担うべきものであり、財政基盤の弱い市町村に押しつけるというのは、本末転倒ではないかというふうに思います。
そこでお伺いいたしますが、このような事態に鑑みまして、連続立体交差事業の施行者は、一義的にはやはり都道府県であるということを明文化すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。また、仮に中核市等、市が事業主体となる場合には、やはり財政力の問題がありますから、国費率のかさ上げであるとか、あるいは道府県の相応の費用の負担の義務づけといったものを法的に明文化すべきではないかと思いますが、御見解をお伺いいたします。
○服部政府参考人 連続立体交差事業に関する御質問にお答えをいたします。
連続立体交差事業は、開かずの踏切などの複数の踏切を一挙に除却する抜本的な踏切対策として重要な事業であり、国費負担率を二分の一から十分の五・五へかさ上げをして事業の推進を図っているところでございます。
平成十七年度には、数多くのニーズが寄せられている本事業の促進を図る、こういう観点から、施行者要件を拡大し、都道府県及び政令指定都市に加え、県庁所在都市及びこれに準ずる人口二十万人以上の都市と特別区も対象としたところでございます。
一方、本事業の具体化に当たっては、施行主体となり得る都道府県と市が、事業の位置づけ、重要性、実施体制などについて議論を重ねた上で、施行主体や費用負担割合などを決めていく、こういうことが重要だと考えてございます。
国土交通省としては、都道府県や市から事業に関する御相談があれば、真摯に御相談をお受けをして、技術的助言を行うなど必要な支援に努めてまいります。
○岩谷委員 これは都道府県と市がしっかりと協議をすべきだというお答えだと思いますが、先ほど申し上げたとおり、この規定がかえって、都道府県が、責任逃れとは言いませんが、市の方でやるべきだという主張に使われる本末転倒な事態が生じているということを指摘をさせていただいております。
こういった、実際、実態があるのかないのか、是非、国交省には全国的な調査を行っていただきたいと思いますし、それを踏まえて制度の改善に努めていただくことを要望いたしまして、質疑を終了したいと思います。
ありがとうございました。
○古川委員長 次に、高沢一基君。
○高沢委員 国民民主党の高沢一基です。
お疲れのこととは思いますが、いましばらく、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、三点質疑をさせていただきたいと思っております。
まず第一点目が、宝くじの売上げについてお聞きしたいというふうに思います。
私の母親も宝くじを、すごく愛好といいましょうか、好きで、毎回のように買っておりまして、ただ、なかなかやはり当たらないというところで、夢を買っているんだというような感じになると思うんですけれども。宝くじというのはやはり当たるのはなかなか難しいのかなと、少額はあったとしても、と考えるところがあります。
そういった中で、ちょっと調べさせていただいたところ、配当割合、買ったときによって戻ってくる、購入者側まで戻ってくる配当の割合が、宝くじについては、当せん金付証票法によりまして百分の五十ということで規定されている。それ以外の、競馬だとか競輪とかオートレースとか競艇の、公営競技と呼ばれるものの配当割合というのはおおむね七〇%以上、七割以上ということで、宝くじが五〇%なので、それはやはり当たらないのかなというところではあるんですが。
まず、基本的なところで恐縮なんですが、他の公営競技と比べまして宝くじの配当割合が低い理由についてお答えいただきたいと思います。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
御紹介いただきましたように、宝くじの当せん金につきましては、当せん金付証票法第五条におきまして、当せん金付証票の当せん金品の金額又は価格の総額は、その発売総額の五割に相当する額を超えてはならないと規定をされております。
これは、当せん金付証票法におきまして地方財政資金の調達を立法目的として掲げており、自治体の公共事業や公益増進事業の財源に充てるために相当規模の収益金を確保する必要があることによるものでございます。
なお、御紹介がありましたように、競馬などの公営競技につきましては、払戻金率が売上金の百分の七十以上などと設定されていると承知しておりますが、それぞれの根拠法の趣旨によるものであり、必ずしも同様に扱うべきものではないと考えております。
なお、スポーツくじにつきましては、売上金額の二分の一を超えない範囲内において政令で定める率を乗じて得た金額と規定をされておりまして、払戻金の割合は宝くじと同程度とされているところでございます。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
ほかの公営競技と比べられるものではないというところでありますけれども、今お話しいただいたように五〇%なんですが、中央競馬に関しては、競馬法で規定されていて百分の七十。競輪については、自転車競技法で百分の七十。オートレースは、小型自動車競走法で百分の七十以上。競艇は、モーターボート競走法で百分の七十五以上ということで、以上という規定で、宝くじは五十以内ということで、以下という形になっているわけですけれども、やはり違いがあるのかなというふうに考えます。
そこで、公営競技はいろいろあるんですが、例として、中央競馬におきまして配当割合が百分の七十というふうに規定されている、宝くじよりも高いわけですけれども、その理由について御説明をお願いいたします。
○関村政府参考人 お答えいたします。
御質問いただきました中央競馬の払戻し率について宝くじと比較した考え方をお答えするのは困難でございますが、中央競馬の実態で申し上げますと、法令に基づきまして、競馬収入の一〇%を国庫納付し、約七五%を払い戻しており、その残りと入場料収入等から競馬の開催経費を捻出することで長年にわたり競馬事業を円滑に実施するとともに、国庫納付を通じて社会貢献を図ってきたところでございます。
払戻し率につきましては、昭和二十三年の競馬の国営化とともに競馬法が制定された際にもおおむね約七割であったと承知しております。これは、払戻し等について国営化以前に行われておりました競馬に準じた内容とすることとしました閣議決定の内容に基づいた内容であると承知しております。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
これも比較できるものではないというお答えだったんですが、伺っていて本当に面白いなと思ったのは、競馬の払戻し率については、公営化する前の基準にのっとって歴史を踏まえながらやっているというお話も伺いまして、非常に勉強になるな、面白いなというふうに感じさせていただいているところではあります。
そういった中で、宝くじとそのほかの公営競技との違いはいろいろあるかというふうには思うんですけれども、課税についてもやはり大きな違いがある。
宝くじは、当せん金自体については、所得ではありますけれども課税されないということで、これも当せん金付証票法において規定されている。ほかの公営競技は、所得であるので課税がされてしまうという形になっている。宝くじももちろん、家族に譲渡したりとか、そういった場合には譲渡税とかがつくわけでありますけれども、宝くじだけ所得について課税されないというふうに法定で規定されている理由についてはどのようなお考えか、お聞かせください。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
宝くじの当せん金につきましては、当せん金付証票法第十三条の規定によりまして、所得税を課さないこととされております。
宝くじにつきましては、地方財政資金の調達を立法目的としておりまして、当せん金の割合が五割以下と低く設定をされております。その分、売上げのうち公益目的に用いられる割合が高い仕組みであることを踏まえて非課税になっているものと承知をいたしております。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
宝くじは、今御説明いただいたように、課税されないというところで、地方公共団体の収益とかというところでもあるんですが、他の公営競技も、それぞれの自治体、主催する自治体のやはり大きな収入源になっているから。
私は、毎回言っているようですけれども、板橋区の区議会議員をずっとやらせていただいていましたので、特別区も大井競馬場で収益をいただいて運営をしているという部分もありますので、それはそれぞれの自治体において大きな要素なので、公営競技においても同様なのかなというふうに思うんですが、先ほど言ったように、公営競技については所得として課税をされるという今仕組みになっています。
翻りまして、公営競技の当せん金が課税される理由についてお聞かせいただきたいと思います。
○中島政府参考人 お答え申し上げます。
所得税は、個人が稼得した経済的価値であります所得に対して税を負担する能力を見出して課税するものでございます。したがって、この原則に基づいて、こうした考え方から、公営競技の払戻金につきましても所得税の課税対象とされているものでございます。
一方で、宝くじの当せん金につきましては、例外的な非課税とされてございます。これは、先ほど総務省からも御答弁ございましたけれども、宝くじにつきましては、その売上げに占める当せん金の割合が五〇%以下と公営競技と比べて低く、その分、売上げのうち公益目的に用いられる割合が高いということを踏まえたものであると理解してございます。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
一概に言えないという話にずっとなってしまうところではあるんですけれども、当せん金の払戻しが五〇%以内というところが大きなポイントなのかなというふうに思うところではあるんですけれども、今伺っていると、そこがやはり宝くじの特色の、根幹にあるところはそこなのかなと。この配当率を上げていくと、公営競技と同様なので課税をしようという発想になるのかとか、そういった制度自体変えていく場合には、様々な影響というのを検討しなくちゃいけないんだろうなというのは勉強をさせていただいたところであります。
その一方で、公営競技も、要は、楽しみの部分というのはもちろんあるんだと思いますけれども、それだけではなくて、やはり公共の役に立つというところも大きな目的だから公営競技をやっているわけでありますので、そこについて、やはり課税ではなくて、宝くじと同じような発想で非課税にするというのも一つの方法ではないのかなというふうには思います。ちゃんと所得を申告していただけるという前提においての話ではありますけれども、それについて、やはり宝くじも公営競技も、この課税の在り方についてはしっかりと検討する必要があるのかなというふうに感じているところであります。
戻りまして、宝くじについてなんですけれども、先ほど言ったように、当せん金の、支払える払戻しの割合が五〇%以内ということで、令和六年の実績ベースで数字をいただきました。
令和六年度売上総額が七千五百九十八億円ということで、支払い当せん金につきましては、三千五百二十九億円で四六・四%が、五〇%までまだもう少し幅はあるかなという感じなんですが、支払われていたと。地方公共団体の収益金は二千七百五十億円で、三六・二%が地方公共団体に送られているという。それ以外が、いわゆる事務費で一七・三%というものなんですけれども、当然必要であろう売りさばきとか当せん金支払いの手数料については、六・三%で四百七十九億円とされていると。それ以外に、印刷、宣伝等の経費が七百四十億円、九・七%、社会貢献広報費が百億円で一・三%という経費がかかっているわけであります。
現状、宝くじは、都道府県が発売をして、全国自治宝くじ事務協議会で運営をされているというふうに教えていただいたところでありますけれども、この払戻しは五〇%以内とはいえ、自治体に対する収益金を増やしていくためには、やはり事務費であったりとか経費になっているものを縮減していくということが必要だと思います。
経費節減に関します現状の取組状況について把握していることがありましたらお聞かせください。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
御紹介ありましたように、宝くじは、全ての都道府県と指定都市が発売団体となった上で、発売に関する事務については、発売団体が構成する協議会において共同して実施をするという仕組みになっているところでございます。
経費の見直しにつきましても、この協議会において取組が進められているところでございまして、最近の取組を申しますと、例えば、テレビCMからインターネット広告にシフトするなどによりまして、広告宣伝費を節減しつつ重点化を図るといった取組ですとか、電話によって当せん番号を案内するといったサービスがございましたけれども、実績減等を踏まえてこれを取りやめるといった取組が行われているものと承知をしております。
宝くじは地方自治体の貴重な財源でございますので、御指摘ございましたように、こうした経費の節減を通じた収益向上は大変重要でございます。発売団体において引き続き積極的に取り組んでいただきたいと考えております。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
当然、節減はされているんだろうと思いますけれども。
皆様も多分御覧になっていると思いますが、テレビとかでかなり宝くじのコマーシャルをよく目にするなというところがあります。今、テレビからネットに移しているというお話もありましたけれども、芸能人一家がにぎやかにやっているようなテレビコマーシャルがよく流れていて、耳にも歌が残るような感じで、印象づけられているというふうには思うんですけれども。
その一方で、経費の中で社会貢献広報費という仕組みが広報宣伝費とは別にくくられておりまして、これは何かなということで調べさせていただいたら、宝くじが公益性に役立っている、例えば健康診断の車両を寄附しただとか車椅子を寄附しただとか、そういった社会貢献活動をやっていますよということを広報するための経費というのが別に設けられていて、それが令和六年度で全体の一・三%、百億円が充てられているということだったんですけれども。
宝くじが、射幸的に楽しんでいただいてみんなで買おう買おうということでやっていくならば、今のテレビコマーシャルを拡充というのももちろん必要、売上げをというふうには言えるとは思うんですけれども、元の、本来の意味である、五〇%に限定をしているというところで、先ほど来お話があった自治体の収益であったりとか収入であったりとか、あるいは社会に役に立っているんだという、宝くじは、どちらかというと寄附をしているような意味合いもかなり強くある要素のものじゃないのかなというふうに思っているところです。当たればうれしいけれども、当たらないかもしれないけれども、当たらない場合には地域の役、社会の役に立っているよと。
そう考えますと、宣伝広告費でテレビコマーシャルや、ネットという話もありましたが、そこにやはり重きを置くよりは、この社会貢献広報費、そこで、これだけ宝くじというのは社会に役に立っているんだよということを、ただプレートを貼っておくだけではなくて、それこそテレビコマーシャルであったりとかネットであったりとか、そういったことで広く国民に周知することが、宝くじらしさを広めて、宝くじの売上げにつながるんじゃないのかなというふうに思うんですが、宣伝広告費より社会貢献広報費を充実させるべきだというふうに考える意見についてどのような見解があるか、お聞かせください。
○出口政府参考人 お答えいたします。
宝くじの売上げ向上のためには、商品認知の向上も重要ではありますけれども、御指摘のとおり、宝くじの売上げが公益に役立てられていることを発信するということが重要であると考えております。
そのため、当せん金付証票法第十三条の二におきまして、発売団体が広報活動等を行うことにより、宝くじの発売が地方財政資金の調達に寄与していることについて住民の理解を深めるよう努めることを定めているところでございます。
実際に、宝くじの売上げは様々な場面に活用されておりまして、幾つか例示を申し上げますと、防災ヘリコプターの整備ですとか、美術館、図書館などの運営、検診車の整備など、様々な事業に活用されているところでございます。
こうした事業について発信をするために、発売団体自らのホームページなどを通じた発信や、宝くじ公式サイト、CM等の広報媒体を活用した広報などに取り組んでいると承知をしております。
また、近年ではSNSやウェブCMの活用などにも取り組んでいるところでございまして、引き続き積極的な社会貢献広報の取組に期待をしているところでございます。
○高沢委員 自治体が発売元なので、そこで宣伝しろというのは当然なことだというふうに思うんですけれども、その一方で宣伝広告費でテレビコマーシャルが行われているというのも現状であるわけでありますから、自治体任せのところは自治体に頑張ってもらいますけれども、それだけじゃなくて、プラスアルファで、宝くじ全体の広報として、社会貢献に役立っているんだよということをアピールするということはやはり重要なのかなと。そこはやはり、テレビコマーシャルをばんばん、今ネットに移しているという話だったんですが、そういった商品の紹介ばかりを狙うコマーシャルというよりは、本来の目的に合わせた広報というものもやはり必要だというふうに思いますので、引き続き御検討いただければありがたいなと思っております。
宝くじも今、何億円とか何十億円とか、かなりの額になっていて夢があるので、それはそれで買おうという動機の一つになっているのかなというふうには思っているところではあるんですが、その一方で、やはりなかなか当たらないというところもあります。
貢献活動だったりとか自治体の収益になっているということから考えると、それで、中で売上げを伸ばしていくためには、当たる本数を増やして、やはり買う方にも満足感を持っていただけるような在り方というのも大事かと思います。ジャンボ宝くじもありますけれども、今、ミニジャンボというものもあります。そういう中で、当せん金額は低いけれども当せん本数が多い、そういった宝くじを発売していっているというふうに思いますけれども、今現状と、それについて何かお考えがありましたらお聞かせください。
○出口政府参考人 お答えいたします。
宝くじの賞金体系につきましては、消費者の多様なニーズに応えられるよう商品設計を行うことが重要でございまして、ただいま御指摘がありましたような、当たりやすさに着目した商品設計も有効だと認識をいたしております。
御紹介ありましたように、年末ジャンボ宝くじにおきましては、一等前後賞合わせて十億円と高額賞金を設定する一方で、同時に販売する年末ジャンボミニにおきまして、一等前後賞合わせて五千万円と賞金を引き下げて、その分当せん割合を高く設定する、こういうふうな取組を行っております。
また、スクラッチくじにおきまして、一等を五万円に抑えた上で当せん割合を高く設定した商品も展開されているところであります。
発売団体におきましては、引き続き、消費者の多様なニーズに対応するため、商品設計の工夫に取り組んでいただきたいと考えております。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
今、いろいろ考えて、発売についてもいろいろな商品を用意しているというお話だったんですが、宝くじ、やはりだんだん売上げが減ってきてしまっているというのが現状のようです。
平成十七年に一兆一千四十七億円の発売額ということでピークを迎えてしまいまして、それ以降は下降傾向が続いている。令和六年については七千五百九十八億円ということで、平成十七年に比べ約三割ほど減少しているという数字になっております。
自治体の貴重な財源ということ、あるいは社会のために役に立つということも考えると、やはりこの宝くじの売上げ向上というのをしっかり図っていく必要があるのかな。それについては、先ほどお話しさせていただいてきたような観点で、広告、広報の在り方であったりとか、販売する商品の在り方によっても大分変わってくるのではないのかなというふうに思うところではあるんですけれども、この宝くじの売上げ向上に向けまして、総務大臣として何か御見解がございましたらお聞かせいただきたいと思います。
○林国務大臣 委員から御指摘をいただいたように、宝くじは地方自治体の貴重な財源であるということで、おっしゃっていただいたように、売上げ向上に向けた積極的な取組、これは重要であると考えておるところでございます。
社会貢献について広報する、これは極めて重要であるというふうに私も思っておりまして、やはり学生時代の記憶をたどると、何かギャンブルじゃないのかな、余り買っちゃいけないのかなというような雰囲気があの当時はあったのかなと。
ですから、今CMの紹介がありましたが、役に立っていますよということを、更にこの発信を強化していく、こういうことが売上げにつながっていくと非常にいい循環じゃないかと私は思いますが、やはりこういうことをやることは極めて重要だと思っておりまして、今年度は、発売団体において、宝くじの収益が公益目的で活用されていることについてPRをするテレビCMの作成も検討している、そういうふうに伺っております。
また、さっき御指摘いただいた当たりやすいというのも、六年度に比べて七年度のジャンボ宝くじについては売上げは増加している、こういうことでございます。
御案内のように、この広報、商品設計は、直接には発売団体で構成する協議会において共同して実施をされておるということですが、総務省としても、発売団体に対しまして宝くじの発売を許可する、こういう立場でございますので、売上げ向上に向けて、発売団体における取組が一層進むように、連携して取り組んでいきたいと考えております。
○高沢委員 どうもありがとうございました。非常に前向きな御答弁をいただきまして、感謝を申し上げたいと思います。
宝くじの売上げ向上に当たっては、いたずらに射幸心をあおって売上げを上げていくというのではなく、宝くじらしさを前面に打ち出していくことが、やはり売上げ向上にもつながるし、宝くじの本旨にもつながるんだろうと。やはり、射幸性よりも公益性、それをしっかりと示していくということが、宝くじを国民の中に、今も根づいているわけでありますけれども、更に根づかせていく道につながるのかなというふうに思いますので、引き続きどうぞよろしくお願いしたいと思います。
では、続きまして、住民投票の投票資格者について、二番目に移らせていただきたいと思います。
住民投票制度、様々ありますけれども、現状、法定で決められている住民投票というのは、地方自治特別法、一つの自治体だけに法律を適用する場合、この場合には住民投票を行わなくちゃいけませんよということが法定されています。それ以外に、合併をする場合、先ほども話が少し出ていましたけれども、自治体の合併の場合の協議会の設置についても住民投票が必要。それから、議会の解散であったりとか、あるいは、議員やあるいは首長の解職を求めるなどの請求についても住民投票が行われる。あとは、もう一点、憲法改正における国民投票においても住民投票をするということが法定されています。
その一方で、諮問的な住民投票ということで、それぞれの地域の課題について問いかける住民投票というのは、特に法定されずに、各地、条例であったりとか各自治体に任されて実施されるというのが今現状であります。
そういった中で、この住民投票を地方自治法の中でもしっかりと位置づける必要があるのかというような議論がかつてあったというふうに承知しています。平成十二年には、第二十六次の地方制度調査会におきまして、住民投票の制度化に向けての議論がされたようであります。
その中で、出された答申の中においては、様々やはり制度化に対する課題がある、その制度化に当たっては、住民投票の対象とすべき事項、選挙で選ばれた長や議会の権限との関係、投票結果の拘束力の在り方等、種々の検討すべき論点があり、一般的な住民投票の制度化については、その成案を得ることが、至らなかった、これらについては引き続き検討する必要があるというような答申が平成十二年にされています。
その後、平成二十三年、第三十次地方制度調査会、このとき、当時の片山総務大臣が肝煎りのようにかなり力を入れられまして、大規模な公共施設、大規模な公の施設の設置に関する住民投票制度を盛り込もうということを提案をされて、いろいろ議論がされました。
これについてもいろいろ、全国自治会の反対等もあって、結果としてまだ時期尚早であるということでありまして、拘束的住民投票制度の導入は、住民自治の充実の観点から意義を有すると考えられるものの、住民投票を実施する場合の対象の在り方や要件等について更に詰めるべき論点があるので引き続き検討というようなことになっております。
その後、この住民投票を地方自治法の中で規定していこうというものに関しまして、地方自治法を変えていこうというような、そういった何か検討状況、どういった動きがその後あるか、お聞かせください。
○小川政府参考人 お答えをいたします。
平成十二年、それから平成二十二年の検討経緯については、今委員から御紹介いただいたとおりでございます。
その後でございますけれども、その後、地方制度について調査審議する地方制度調査会、これを逐次開催してまいりました。ここでは、総理からの諮問を踏まえて、その時々における地方行政に関する重要課題が審議されてきたところでございますけれども、一般的な住民投票の制度化について、審議項目とはこれまでなっていない、このような状況でございます。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
今お話があったように、その後はまだ動きが出ていないというところではあるんですが、その中で、先ほどの二十六次それから三十次の地方制度調査会の中においても議論をされているんですが、我が国の政治の在り方にやはり大きく関わるところもある。住民投票だと、やはり直接民主制で、直接、住民、人々から意見を聞いて、その多数派の意見によって物を動かしていこう。一方で、私も議員、区議会議員のときも含めて代議員として皆さんの代わりにしっかり議論をするという間接民主主義の中で政治を行っている。
直接民主主義のいいところ、間接民主主義のいいところ、それぞれあるというふうには思うんですが、直接民主主義の一番大きな懸念というのは、やはりどうしても熱狂に陥りやすい、一つの方向に進んでしまうおそれがある。間接民主主義の場合は、そこを緩やかにといいましょうか、その意見を踏まえながら、多様な意見の中で議論を交わしていくことができるというような、そういった利点もあるんだというふうに思います。
そういった中で、住民投票の位置づけが、今まで、議論されようとしてもなかなか難しいところへ進んできてしまっているんですが、ここで、直接民主制と間接民主制から見た住民投票の在り方について、林総務大臣、御見解をお持ちでしたらお聞かせいただきたいと思います。
○林国務大臣 大変深い論点だというふうに思います。
我が国の地方自治制度は、住民の意思の反映については、住民の直接選挙を通じて選ばれた長や議会が中心的な役割を果たすこと、これが基本となっております。
現在条例で設けられているような、投票結果について長や議会、首長や議会に対する拘束力を持たない住民投票、これは、議会制民主主義を補完して、議会制民主主義、すなわち間接民主制ということになるんでしょうか、これを補完して、住民の意思を把握をする手法の一つということで活用されている、こういうたてつけになっているんだろう、そういうふうに認識しております。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
アンケートの延長線のような、そういったイメージの住民投票、非拘束、諮問的ということでありますから、なので法定する必要はないとかというお考えなのかな、今状況としてはそういうふうになっているのかなと思うところなんですけれども。
その一方で、今、諮問的な、アンケートのような住民投票を行う、結果に従わなくてもいいと言われている非拘束式のもので条例を制定しようというのは、いろいろな自治体で動きがあります。その中で、やはり様々な混乱が見られるというふうに私自身は考えています。
直近の例ですと、令和三年、武蔵野市におきまして、住民投票の条例を提案をしようとしたときに、投票権者の中に外国籍の住民を入れるというものが盛り込まれておりました。それにつきまして、反対、賛成、様々な意見が市議会の中においても起こりましたし、市の外からも、反対派、賛成派、いっぱい駆けつけまして大騒動になったことは記憶に新しいかと思います。当時審議に携わった市議会議員のある方は、新聞記事の中でも、市民間に分断が生まれる事態になった、そういったような発言も出ております。
また、それ以外にも、例えば、平成二十三年ですけれども、三重県の松阪市で、これも、市まちづくり基本条例というのを作ろうということで案を提示して、その中に、外国籍の住民の方々も住民投票の投票権があるということを案に盛り込みましたら、パブリックコメントで反対意見が非常に殺到して大騒動になりまして、外国籍の方に投票させるのはおかしいという声が殺到して立ち消えになったというようなことも起こっています。
同じ平成二十三年には、今度は逆でして、鳥取市においては、市の庁舎を移転をしようという問題で住民投票を条例でしようとしたときに、外国籍の方々が入っていなかった。そうしたら、外国籍の方々の意見を聞くべきだという方が、今度は鳥取市に意見を言いまして、千名以上の署名を集めて要望書を議長に提出するというような、そういった事態もあって、外国籍の方を入れると言う人、いや、外国籍の方の住民投票はやっちゃ駄目だ、両方から様々な意見があって、各自治体で混乱しているかと思っています。
こういった、自治体の条例を制定するときに外国籍の方々の投票をめぐって行われている、各自治体での混乱について、総務省は認識をしているのかということと、それとともに、こういった混乱が今発生していることに対する見解をお聞かせください。
○小川政府参考人 お答えいたします。
今御紹介のありました、令和三年、武蔵野市におきまして、外国人にも投票権を認める住民投票条例案が議会で否決され、市民の間でも賛否をめぐって対立が生じたこと、これは報道を通じて承知をしているところでございます。
外国人に投票資格を認める住民投票条例に関して、一般論として申し上げますと、どのような事項を投票の対象とするのか明確にして、その判断を求めるにふさわしい投票者の範囲を確定する、こうしたことが重要であろうというように考えておるところでございます。
こうした判断は、個々具体の事例に即して、また地域の実情を踏まえて行うことが望ましいと考えておるところでございまして、各団体において、住民の代表機関である議会における十分な議論、こうしたものを通じまして丁寧に合意形成を図ることが必要、このような基本的な考え方を持っておるところでございます。
○高沢委員 ありがとうございます。
地方の実情に合わせて各議会でしっかり議論しろと。まあ、おっしゃるとおりではありますけれども、だけれども混乱が起こっているというのが現実なんですね。
地方自治研究機構の資料の中で、令和七年の最新更新版によりますと、常設型の住民投票条例とみなし得る条例というのが、全国で七十九条例あるそうです。その中で、外国籍の方々に住民投票の投票権を認めているのが四十四条例。三十五は日本国籍の方だけという位置づけになっている。これは分かれてしまっているんですよね。
総務省の方に聞いても分からないかも、答えられないかもしれないのですが、何でこの住民投票の条例において外国籍住民投票のありなしがこのように分かれてしまっているのか、その理由について、何かお考えがあったら教えていただきたいと思います。
○小川政府参考人 お答えをいたします。
常設型の住民投票条例におきましても、その条例の対象とする事項、また、それにふさわしい投票権者の範囲、こうしたことにつきましては、先ほどお話ししたような考え方に沿って各団体で検討し設定されているものというふうに考えてございます。
そうしますと、御質問の外国人への投票資格付与の有無につきましても、こうした検討の結果として、結果として生じている差異である、このように受け止めておるところでございます。
○高沢委員 どうもありがとう。
それで違うから、それはそうですよね、検討した状況によって違うから、それぞれ条例は違っているわけでありますけれども。
外国籍の方の意見を聞いてしっかりやろう、だから投票権を与えるべきだ、いや、でもこれは地域のことを決める中において、やはり日本国籍、有権者じゃないとまずいんじゃないか、そういういろいろな意見があります。
外国の方々の意見を聞くというのはやはり大事でありまして、投票権を与えなくても、しっかりと聞いて、外国籍住民との連携が実現できているという事例がたくさんあります。それぞれの自治体でもいっぱいあると思いますけれども。
少し紹介させていただきますと、新宿区では、新宿区多文化共生まちづくり会議というものが設置をされまして、三十二名以内の委員で任期二年間というところで、その中に学識経験者だとか支援団体であるとか地域の団体とか公募区民も入っているんですが、そこに外国人コミュニティー団体も参加をしている。具体的には、韓国、中国、台湾、ミャンマー、ネパール、ベトナム、フランス、アメリカ、タイなどの方々も参加して、この共生まちづくり会議を新宿区は立ち上げて、平成二十四年から、二年任期ですけれども、行ってきて、今まで、外国人子弟の教育に関することであったりとか、災害時の外国人に対する支援であったりとか、あるいは、地域での共生などいろいろ議論をして、区の施策に反映をしてきた。現在は令和六年十月から始まった第七期ということで、議論をされて、区政に対しても様々な意見を伝えているそうであります。
また、浜松市においては、平成二十六年現在ですけれども、ブラジル籍の住民が一番日本で多いのは浜松市だそうでして、ブラジルの方が非常に多い。その中で、外国籍の子供が学校に行っていない、不就学の子供がたくさんいるということで、それを何とかしたいということで、平成二十三年から、外国人の子どもの不就学ゼロ作戦事業というのを浜松市は立ち上げまして、市だけではなくて、在浜松のブラジル総領事館であったりとか、あるいは入管の浜松出張所であったりとか、あるいは様々な民間団体とも協力をしまして、全てのブラジル人世帯を回りまして、子供がいるところで学校に行かせていない、何でなんですかと。理解を得られていなかったところにちゃんと制度を説明をして、行ってもらうし、あるいは、経済的な理由で行けないというところには、就学援助を紹介をして、しっかりと通えるようにする。そういった取組をして、三年後の平成二十五年九月にはゼロを実現をしたという事例があります。
これは投票でやったわけではないのですが、外国籍住民の方々の意見をしっかりと聞いて実現した例であります。
こういった外国籍住民との連携についてどのような見解をお持ちか、総務省としてお聞かせください。
○田中政府参考人 お答えいたします。
お話のありました新宿区の取組につきましては、地域住民やNPO、在留外国人関係団体など、共生施策に関わります様々な主体が連携する場を設置しまして、その後のメンバー間の連携協力の取組につなげているものというふうに承知をしております。
また、浜松市の取組、外国人児童の不就学対策に取り組んでいるものでございますが、御指摘がありましたように、在浜松ブラジル総領事館を含みます外国人住民の生活に関わる様々な団体が連携をいたしまして取り組んでいるもの、このように承知をしております。地域の実情に応じまして、外国籍の住民とも連携しながら、工夫をしまして、共生施策に取り組んでいるものというふうに認識をしているものでございます。
特に、浜松市の取組につきましては、オール浜松の体制での取組によりまして不就学児の減少に成果を上げている、このように認識をしておりますので、総務省として作成した事例集にも掲載いたしまして、積極的な周知、横展開を図っているところでございます。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
そういった好事例の紹介も含めていろいろ展開をしているというお話で、ありがたいお言葉をいただいたと思っています。
その外国籍住民との連携に関して、自治体でそれが困っているというようなこともちらほら報道もされています。やはりそういった自治体に対する支援というものをしっかり総務省として行っていくべきだと思いますが、総務大臣としての御見解をお聞かせください。
○林国務大臣 地方自治体における外国人との共生施策を実施していくに際しまして、やはりそのニーズを的確に捉えて施策の質の向上を図るという観点から、外国籍住民と連携するということは有効であると考えております。先ほどお示ししていただいた例もその一つだというふうに思います。
総務省では、地域における日本語教育や多言語対応を含むコミュニケーション支援ですとか、災害時における外国人被災者への円滑な情報提供などについて、先ほど答弁いたしましたが、外国籍住民と連携した取組も含め、事例集の作成などによって積極的に全国的な周知、横展開を図るとともに、地方財政措置を講じておるところでございます。
また、今般、これに加えて、地域社会のルールの習熟ですとか行政情報の伝達等におきまして、行政、地域社会と在留外国人をつなぐ、外国籍住民を含む人材の活用などに要する経費について、令和八年度から特別交付税措置を講じることとしております。
今後も、地方自治体の声を丁寧にお伺いして、関係省庁と連携して取組を支援していきたいと考えております。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
最初に戻りますが、住民投票の制度で法定されている地方自治特別法や合併協議会の設置、議会の解散請求などの投票資格者は公選法に準拠しています。有権者の方々、日本国民でありますね。諮問的な住民投票についても、やはりこれはしっかりと公選法に準拠した規定を地方自治法の中に設けるべきだと思います。
安全保障的な観点でも、例えば、近いところで実例でいきますと、平成二十七年には、沖縄県の与那国町で、自衛隊の基地の誘致をめぐる住民投票が行われました。この与那国町は、外国籍の住民も投票できるという中で、千二百七十六人の住民中、五人が永住外国人。結果、賛成六百三十二票、反対四百四十五票ということで、賛成ということで自衛隊誘致が決まったという経緯があります。ここにもし外国籍の方々が大量に引っ越してきて、住民票を移してここの住民となっていた場合は、もしかしたら、結果がどうなるかということです。それは安全保障上のことにも関わる。
原子力発電所の誘致もそうでありますし、国の基本に関わるものを地方で判断しなくちゃいけないというものが、諮問的といえども出てきているのが現状です。
今のネットやテレビが発達している社会において、諮問的といったって、住民投票を実施したものに対して議会や首長が逆らえますかというと、なかなか厳しいと思います。それはほぼ拘束的だと言っていいというふうに思います。
そういった事態を解消していくためには、やはり、外国籍の方々ではなくて、公選法に準拠して、選挙人登録されている方々に、諮問的であっても住民投票をするというのが、私は安全保障上の視点からも当然でありますし、外国の方々の意見を聞いて共生外国籍住民の課題を解決するのは、投票ではなくても、先ほどのように様々な施策によって声を聞いて解決することができます。
こういったことを考え合わせますと、是非とも投票の資格者については公職選挙法に準拠して行うべきだというふうに考えます。そのような地方自治法の改正に向けて準備をしていただけるかどうか、林大臣の御見解をお聞かせください。
○古川委員長 簡潔に願います。
○林国務大臣 はい。
冒頭やり取りさせていただいたとおり、条例による住民投票、これは、その対象とする政策課題に見合った投票権者を定めるということが適当であり、一律に範囲を画することには一般的にはなじまないのではないかと考えておるところでございます。
○高沢委員 済みません、時間がオーバーしまして、また引き続き勉強していきたいと思います。
一問できませんでしたが、また次回にやらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
○古川委員長 次に、青木ひとみ君。
○青木委員 参政党の青木ひとみです。
本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
私からは二つの項目について御質問させていただきます。
まず初めに、日本の海底ケーブルについてなんですが、日本の情報通信を根本から支える海底ケーブルについてお伺いいたします。
国際通信の九九%以上を担う海底ケーブルは、極めて重要な基盤インフラでありますけれども、安全面においてはまだまだ万全とは言い難い状況にあると考えております。
そこで、国民の暮らしと日本の国益を守る立場からお伺いいたします。
まず、敷設船についてでございます。
世界では、年間百から二百件ほど海底ケーブルの切断が発生していて、日本近海でも意図的な切断が疑われる案件が続いております。海底ケーブルは、一度損傷すると復旧には膨大な費用と数か月の時間を要しまして、実際、東日本大震災では約二十か所が損傷して、完全に復旧するまで五か月ほど要したと聞きました。
一方、日本で稼働できる海底ケーブルを敷いたりとか修理する船は僅か数隻にとどまっており、大規模な災害や意図的な複数箇所の切断が発生した場合、通信が長い期間途絶える修理待ちの状態に陥るおそれがあります。
船を造るには一隻当たり数百億円規模の費用がかかり、民間企業だけではなかなか十分な体制を整えるのは困難です。国民生活と経済活動を支える通信インフラの安定供給を確保するため、政府として、敷設船、保守船を新たに造って運用していくことに対して財政支援を手厚くしっかりしていくべきと考えておりますが、林大臣の御見解をお伺いいたします。
○林国務大臣 海に四方を囲まれた我が国にとっては、海底ケーブルは、社会活動、経済活動を維持する上で欠かすことのできない重要なインフラでございます。海底ケーブルの供給に関する競争力を確保し、自律的な供給体制を保持するということは重要でございます。
こうした認識に立って、総務省では、情報通信成長戦略官民協議会、これを開催いたしまして、官民の投資を優先的に支援することが必要と考えられる主要な製品、技術の一つとして、今御指摘いただいた海底ケーブル、これを位置づけました。今後の官民投資ロードマップについて検討を進めておるところでございます。
今国会に提出されております経済安全保障推進法の改正案などにも、海底ケーブルの敷設、保守に係る取組なども念頭に重要な物資の安定的な供給に不可欠な役務の提供を確保するための措置、こういうものが盛り込まれておるところでございます。
総務省としては、必要な予算の確保に向けて、引き続き、官民協議会での議論や関連する制度整備の状況などを踏まえつつ、例えば、海底ケーブル敷設船の保有体制を強化することによる敷設、保守能力の向上など、官民投資促進に向けた課題と政策パッケージの検討、これを進めてまいりたいと考えております。
○青木委員 ありがとうございます。
国として、正確な目標で、何年までに船を何隻増やすのか、そういった国家戦略を是非決めていただくと大変心強いと考えております。
次に、陸揚げ局についてお伺いいたします。
英国では、監視船を配備したり、海底ケーブルの防護に当たっていると承知しているんですが、我が国としても、海底ケーブルの監視、防護の強化に加えて、ケーブルが海から陸へと上陸する拠点である陸揚げ局の分散を含めた防護策を早急に進めるべきと考えております。
現在、陸揚げ局の約半数が房総半島から北茨城、約三割が志摩半島に集中しています。こうした状況を踏まえて、陸揚げ局の分散を含めた防護の強化について、政府としてどのような方針で取り組まれていくのか、お聞かせください。
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
海底ケーブルの安全性の確保につきましては、委員も御指摘のとおり非常に重要な課題だと認識しているところでございます。
特に、その性質上、自然災害、人為的活動による損壊、切断リスクがあるほか、まさに御指摘のとおり、我が国の陸揚げ局につきましては房総や志摩半島に集中している、こういったことに起因する脆弱性も一定程度あるというふうに認識しているところでございます。
このため、総務省におきましては、通信事業者と障害発生時の連絡体制を確立するといったようなことのほか、国際海底ケーブルの多ルート化や陸揚げ局の地方分散を行う事業者に対する支援、こういったものを行っているところでございまして、令和七年度補正予算におきましても、必要となる予算を盛り込んだところでございます。
また、更なる防護等に関する取組につきましては、昨年の十一月に有識者の検討会を立ち上げて、その中で、例えば、防水、津波対策の強化を含め、どのように陸揚げ局を堅牢化すべきか、また、国際海底ケーブルの所有主体が多様化する中で、監督体制をどのような規律とすべきか、さらには、海底ケーブルが損壊した際の検知能力、これをどのように向上させるかといったような点について集中的に議論を行っていただいているところでございます。
総務省といたしましては、同検討会の議論等を踏まえつつ、引き続き、通信事業者や関係省庁とも連携し、海底ケーブルの安全確保についてしっかりと取り組んでまいります。
○青木委員 御丁寧な御答弁、ありがとうございました。
分散化と併せて、陸揚げ局の防護を強化する上で、既存の制度をうまく活用して、もっと強化していけないかと考えておるんですけれども、なくてはならない陸揚げ局でございますから、内閣府の重要土地利用規制法が定める生活関連施設に指定してはどうかなと考えておりました。もし周辺で、不審な土地の買収とか、懸念される施設が建てられるようなことがあれば、安全上のリスクにつながりかねませんので、土地取得や利用について何らかの規制の枠組みを設けること、これで防護力を高めていけると考えております。
分散化と併せて周辺環境をしっかり管理していく、この両方がそろえば防護体制が更に強化できるのではないかと思うのですが、この点について政府のお考えはいかがでしょうか。
○岸川政府参考人 お答えいたします。
委員から御指摘がございました、重要土地等調査法で規定いたします生活関連施設につきましては、国民生活に関連を有する施設であって、その機能を阻害する行為が行われた場合に国民の生命、身体又は財産に重大な被害が生ずるおそれがあると認められるものを政令で定めることとされており、原子力関係施設及び自衛隊の施設が隣接し、かつ自衛隊の使用する空港を指定しているところでございます。
現在、政府におきましては、安全保障の観点からの土地取得等のルールの在り方について、本年夏までに骨格を取りまとめることを目指し、検討を進めているところでございます。
重要土地等調査法の今後の取扱いにつきましても、当該取りまとめや、今後の法の施行状況、安全保障をめぐる内外の情勢を踏まえ、検討を進めていくこととしておりまして、海底ケーブルの陸揚げ局の取扱いにつきましても、今申し上げた検討等の中で適切に判断してまいりたいと考えております。
○青木委員 前向きな認識を共有できたと思います。御答弁ありがとうございました。
是非スピード感を持って進めていただきたいと思います。
では、続いて、通信インフラの自律的確保についてお伺いいたします。
二〇二六年時点で、日本には二十七本の海底ケーブルが陸揚げされているんですが、そのうち、中国やロシアなど、特定の国に陸揚げされないケーブルは十本にとどまっており、さらに、その十本のうち、中国企業がオーナーに含まれるケーブルが二本あるとされています。
こうした状況を踏まえると、通信の安全保障が十分に確保されているとは言い難いのではないのでしょうか。外国企業との協力はもちろん必要ですが、やはり、いざというときに自分たちでコントロールできる通信ルート、基盤を確保していくことは日本の自律にとって不可欠でございます。
政府として、日本の通信インフラを自国主導で賄える体制づくりを今後どのように進めていくのか、お聞かせください。
○布施田政府参考人 お答えいたします。
御指摘の通信インフラは、国民生活や経済活動を支える不可欠な基盤でございまして、我が国における自律性を確保していくことが極めて重要でございます。
総務省では、日本成長戦略会議の方針の下、経済安全保障等の観点から、官民投資を優先的に支援することが必要な製品、技術として、オール光ネットワーク、海底ケーブル、次世代ワイヤレスの三つを位置づけまして、陸海空という全空間にわたって安定的な通信環境や自律性を確保するための戦略的投資促進策について検討を進めております。
例えばでございますが、衛星通信分野におきましては、低軌道衛星通信サービスに関して、日本国内で自律的に運用管理される衛星コンステレーションの構築に向けて、既に令和七年度補正予算を活用して取組を進めているところでございます。
今後取りまとめる官民投資ロードマップの下、官民一体となって、通信インフラに関する研究開発や国内実装、海外市場の獲得に向けた戦略的投資を推進し、自国でコントロールできる通信基盤やそれらの自律的な供給体制の確保に取り組んでまいります。
○青木委員 前向きな御答弁、ありがとうございました。
まだまだ、海底ケーブル一つ取っても、通信、エネルギー、そして食料自給率と、日本はかなり外国に頼っている状態ではございます。国民の暮らしと命を守る体制を強化していただいて、他国との協力はもちろんしつつも、主導権をしっかり握り続けていくことが重要ですので、着実に対応いただきますよう、お願い申し上げます。
次に、話題は変わりまして、消防団についてお伺いいたします。
消防団、消防団員数、これは減少の一途をたどっているんですけれども、消防団は、火災対応にとどまらず、地震や台風などの災害時においても、地域で住民の命を守る重要な存在です。
先月、私の地元の群馬県にある上野村の山林火災においても、上野村消防団の皆様が懸命に活動に当たられましたことを、深く敬意を表します。
消防団員の多くは会社員であり、仕事との両立が困難な状況です。報酬の改定や処遇改善の努力は続いておりますが、なかなか減少傾向は止まっておりません。
この状況を鑑みて、最近では、一部の自治体で消防団専用アプリを導入し、火災情報や消火用の水源情報の共有、オンライン会議などにより、初動の迅速化、そして負担軽減に成果を上げていると聞きました。
こうした消防団のデジタル化の取組について、消防庁の御見解をお聞かせください。
○田辺政府参考人 大規模災害になればなるほど、地域に密着した消防団の力が重要とされる中、依然として消防団員数は減少しており、若者や女性を始めとした団員の確保や、実践的な災害対応力の向上等、消防団の充実強化を図ることが極めて重要と考えております。
そのため、消防庁としては、こうした状況を踏まえ、消防団員の更なる確保を図るため、消防団員の処遇の改善、女性や若者にターゲットを置いた広報、機能別消防団員制度の活用推進、企業と連携した入団促進、各地域の優良事例の横展開など、様々な施策を展開しているところでございます。
また、デジタル化の推進については、消防団の力向上モデル事業により、消防団員の負担軽減や活動の効率化につながるアプリ等のデジタル技術の活用促進など、自治体が行う団員確保に向けた取組を支援しているところです。
さらに、昨年一月に作成した消防団員の確保に向けたマニュアルにおいても、女性や若者の入団促進や、消防団員の負担軽減等に向けて、各地域の優良事例を取り上げつつ、そのノウハウを紹介したところです。
引き続き、こうした様々な施策を通じて、消防団員の更なる確保を始め、消防団の充実強化にしっかり取り組んでまいります。
○青木委員 ありがとうございます。
デジタル化を進めていってくださるという力強い御答弁、ありがとうございました。
先ほど御答弁の中に、女性団員の、今後推進していくとありましたけれども、女性団員、担い手が不足する中、増えているとお伺いしました。女性団員の全国における割合、そして、女性団員が在籍する消防団の割合、それについてもお聞かせいただけますでしょうか。
○田辺政府参考人 消防団員数は年々減少している一方で、女性の消防団員数は、令和七年四月一日時点で二万九千四百七十八人と年々増加し、全国消防団員に占める女性の割合は四%、また、女性消防団員がいる消防団の割合は約八二%となっております。
○青木委員 ありがとうございました。
団の数で見れば八二%と、なかなか多いように感じました。
実は、私自身、看護師としての経験を地域に生かしたいと考えて消防団の入団を希望したことがあるんですが、前例がないと言われてしまって断られてしまいました。それはきっと、多分、女性用トイレとか更衣室、設備がないという理由だったと思うんですが。
女性の数を一定数ここまで上げてほしいとか、そういった目的ではないんですが、意欲ある女性が前例がないという理由で排除されないように、制度や環境をどう進めるのか、具体的にお考えを教えてください。
○田辺政府参考人 女性消防団員の活躍を推進していくためには、女性の更なる入団促進や、女性を含む消防団員が活動しやすい環境を整えていくことが重要と考えております。
そのため、消防庁では、これまで、女性や若者をターゲットに置いた広報、女性の目線を生かした消防団運営について助言できる消防団等充実強化アドバイザーの派遣などの対策を実施しているほか、消防団拠点施設における女性用更衣室やトイレ、シャワー等の整備について、緊急防災・減災事業債を活用できることとしております。
また、消防団の力向上モデル事業による消防団拠点施設内でのパーティション設置など女性団員が活動しやすい環境づくりに向けた自治体の取組への重点的な支援や、消防団設備整備費補助金による、女性を含め全ての団員が比較的容易に取り扱える小型、軽量化された救助用資機材の整備なども推進しているところでございます。
引き続き、こうした様々な施策を通じて、女性の入団促進にも資する活動環境整備を推進してまいります。
○青木委員 ありがとうございます。
私の地域の消防団が、もし今後お願いすることがあれば是非と言ってくださるように、そうなればいいなと思っております。
消防団員の減少について御見解をお伺いしてまいりましたけれども、報酬の引上げとかデジタル化はもちろん重要ではございますが、それだけではなかなかやはり解決しにくい課題があると思っております。
今、地方では、効率化の名の下に、消防の広域化だけではなくて学校の統合や廃校も進んでいます。地域から学校が消えて若者がいなくなれば、土地への愛着が薄れて、自分たちの町は自分たちで守る、こういった自律の気概さえも失われてしまうおそれがあります。
消防団の存続を支えるには、広報とか女性団員を進めることとか、これまでの活動に加えて、地域に人を残して郷土愛を育んでいく政策も不可欠であるのではないのでしょうか。防災と地域の人を切り離して考えることはできないので、環境整備と教育、定住の政策、これは両輪が是非そろうようにしていただいて、真に持続可能な防災体制を築いていっていただきたいと思います。
渡辺議員からもお話がありましたけれども、やはりそこに人が住み続けることの価値に国としても重きを置いていただいて、総務省におかれましても、自治体の防災基盤を支える視点から、地域の定住を意識した政策を、他省庁と連携をより積極的に図っていただきますよう要望いたしまして、私の質問を終わりにさせていただきます。
ありがとうございました。
○古川委員長 次に、武藤かず子君。
○武藤(か)委員 チームみらいの武藤かず子です。
本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
私からは、本日、三つのトピック、準備をしてまいりました。
まず一点目に、今年四月九日に発生しました、私の地元、茨城県坂東市で発生しましたヤードでの火災を起因とした課題について、お伺いしてまいります。
この火災は、覚知から鎮火まで約十一時間、十七台が出動する大規模火災となりました。毎日新聞でも報道がありまして、私の故郷に黒煙が上空まで立ち上り、視界を遮るといった航空写真を目にしたときに、煙の中で不安になっている家族、また、親戚、友人、住民の方々の気持ちを考えると、胸が締めつけられる思いでございました。
一方で、死傷者を出さずとして消火活動に当たってくださいました消防団員の皆様に心からの感謝と敬意を表しますとともに、今回の事案から、問題の所在を整理させていただきたく存じます。
また、時間の都合で、通告のときから抜粋しまして質問させていただきますことを御了承いただければと思います。
まず、一点目でございます。
今回の施設、消防法令上、いかなる規制を受けていたのか、また、消防庁として当該施設の法的位置づけをどのように把握されていたのか、教えてください。
○田辺政府参考人 御指摘の令和八年四月九日に茨城県坂東市で発生した火災については、人的被害は発生していませんが、敷地内約三千五百平方メートルが焼損する火災であったと承知しております。
消防法令においては、火災の拡大が速やかであり、かつ、著しく消火困難なものを一定量以上貯蔵する場合に、指定可燃物の規制対象としておりまして、各市町村の火災予防条例において、保管方法について規制を受けるほか、管轄の消防長又は消防署長に届出が必要になりますが、今般の火災が発生した施設については、管轄の消防本部に指定可燃物施設の届出はなかったと承知しております。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。
私も、通報の内容は、ヤード内で火が見える、その後、車両と建物に延焼ありという内容であったことを確認をしております。そして、報道されております写真を拝見しますと、廃車が積み上がっている状況であることも確認をいたしました。
こうした屋外のヤード、スクラップ場で保管されております廃車は、再生資源物として有価扱いとなるため、現時点の廃棄物処理法の適用外、かつ、消防法令上も明確な量的記載が存在しません。
一方で、廃タイヤについては、消防法第九条四の指定可燃物にも該当し、火災予防条例(例)の保管基準規制の適用であることも認識をしております。
こうした状況を踏まえ、消防庁へ一点お伺いをさせてください。
全国で廃車、廃タイヤ等を大量に屋外保管するヤード、スクラップ場が何か所あるか、把握されておられますでしょうか。
○田辺政府参考人 委員御指摘の廃車や廃タイヤ等を大量に屋外保管するヤードやスクラップ場の数について、消防庁では把握はしておりませんが、消防庁においては、各消防本部に対し、各市町村の環境部局と密接な連携を取り、担当部局等の行う立入検査等に同行するなど、実態把握に取り組むとともに、必要に応じて警防計画を策定することを指導しているところでございます。
○武藤(か)委員 ありがとうございます。
環境省の調査によれば、全国に四千六百二十五事業場が確認されています。一方で、平成十年に発出された消防庁通知では、産業廃棄物等保管場所について、各消防本部に実態調査と警防計画策定を指示されておられます。しかし、先ほどおっしゃっていただいたとおりでございますが、この通知から二十八年経過した現在も全国的なフォローアップはされておられないという認識でおります。
そういった状況を踏まえて、一点お伺いさせてください。
今回の火災を踏まえ、類似施設への全国一斉点検を消防庁として実施する考えはございますでしょうか。
○田辺政府参考人 消防庁といたしましては、環境省等関係省庁と連携し、火災予防対策にこれからもしっかりと取り組んでまいりたいと考えておりまして、引き続き、各消防本部に対して、適切に実態把握を行い、火災予防指導を行うよう周知してまいります。
○武藤(か)委員 周知いただけるとのこと、ありがとうございます。
今回の火災と同じタイミングで、四月十日に環境省からスクラップヤードへの許可制導入また保管基準設定を盛り込んだ廃棄物処理法等改正法律案が提出されておられます。このタイミングが偶然であるかは不確かですが、同じ事案が再び日本のどこかで起こりかねないと強い危惧を覚えております。加えて、この法案ですが、施行期日は公布から最長二年六か月とされており、空白期間が生じますとともに、この法案はあくまで廃棄物の処理法の枠組みによる記載であり、消防法上の火災予防の観点からの手当ては別途必要であります。
国民生活の安心、安全を守る上でも、これに対応していくことが望ましいと考え、三つのことを提案させていただきたく存じます。
一つ目が、平成十年に発出されました消防庁通知の更新通知を発出していただき、再生資源物を含めたヤード、スクラップ場を明示的に対象に加えることとし、環境省が既に調査されておられます四千六百二十事業場の情報を入手していただき、添付の上、それらの施設への緊急一斉点検や消防法令の範囲内でできる立入検査、警防計画策定の徹底を求める通知を行っていただきたいです。
二つ目に、火災予防条例(例)について、これを改定し、廃車、廃タイヤ等の屋外保管に係る火災予防基準を環境省法案の施行前に先行して整備をしていただきたいです。
三点目に、環境省の保管基準に、消防の観点、離隔距離、集積高さ等の数値基準を反映させるため、省庁連携をすることです。
是非御検討いただきたいことを三点申し上げるとともに、これらを含め、今回のような大火災を再び起こさないためにどのような施策が講じられるか、消防庁のお考えをお聞かせください。
○田辺政府参考人 消防庁といたしましては、環境省法案施行までの期間も含め、環境省等関係省庁と連携し、火災予防対策にしっかり取り組んでまいります。
また、タイヤ等を一定量貯蔵する指定可燃物施設については、火災が発生した場合に消防活動が著しく困難となること等から、火災の危険性を考慮し、必要に応じて適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。
是非、今回のような大規模火災が起きないよう、省庁連携のほど、積極的にいただけるとありがたく存じます。ありがとうございます。
二点目のトピック、自動運転通信インフラの整備についてお尋ねをいたします。
総務省は、五・九ギガヘルツ帯V2X通信の実証について、高速道路、物流トラックという特定文脈を起点として、令和七年度から新東名、令和八年度以降は東名においても自動運転トラックを使った技術実証を進めておられます。
一方、デジタル庁が選定した先行的事業化十三地域は、その多くは地域公共交通またタクシー系の事業であり、路車間通信への依存度が低い車両単体AI型が主流になりつつあります。今月八日に公表されました総務省の“次世代のITS通信”研究会第三期とりまとめ(案)においても、V2Iについて、社会実装については制度面またコスト面が主な課題であり、安全性確保を直接目的とする通信の有効性等についても更なる研究や検証を行うことが有効と整理されています。
そこで、一点お伺いいたします。
V2Iの整備推進について、トラックなどの物流と人の移動という用途、文脈が異なるこの二つの領域に対して、総務省としてV2I整備の方向性をどのように整理されておられますでしょうか。また、実際に、自動運転サービスを担うことになるであろう民間業者の方々の声はどのように反映されているか、お聞かせください。
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
委員の御指摘がございましたとおり、AI技術の進展による高度化によりまして、自動運転の技術が車両単体で人間に近い運転行動を実現するようなシステムに高性能化しているということは、そういう状況であると認識しているところでございます。
こうした中で、一方で、我が国における自動運転の社会実装におきましては、自動運転車の走行ルートに、例えば、事故多発地点が含まれている場合、また複雑な交通環境がある場合、こういった問題に対する対応も必要だと考えているところでございます。
また、自動運転を行う主体がバスやトラックの場合、一般乗用車よりも車体が大きく重いことや、右折や左折に伴う車線変更、加減速などに時間がかかるという一般乗用車とは違う特性があること、また、バスであれば車内で立っている乗客が転倒してしまわないような配慮、トラックであれば積載物が荷崩れしないような配慮なども必要である、こういった点も踏まえまして、車両自体が、事故を起こさない注意のみならず、円滑に運行できるかといった視点も重要になります。
こうした点を踏まえて、道路上の様々な情報を通信を介して車側に伝達するいわゆるV2I通信による支援を活用して、自動運転の安全で円滑な運行を確保していく、こういった取組も有効との意見もあるところでございます。
また、今般政府が選定した自動運転の先行的事業化地域の中にも、今申し上げましたいわゆるV2I通信による車両への信号情報提供を計画している事例も複数あるところでございます。
総務省におきましては、実際にサービスを担う自動運転関係の事業者や通信事業者も含む多様な関係者が参画した研究会の開催を通じて、自動運転の社会実装において必要となる通信インフラの在り方について、いわゆるV2I通信の有効な活用方法の整理も含めて検討を重ねているところでございます。
いずれにいたしましても、総務省といたしましては、こうした検討、整理や政府全体の方針も踏まえつつ、自動運転を支える通信インフラの充実化に取り組んでまいります。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。あらゆる用途を想定して準備をされておられるということをお聞きできて、非常に心強く感じております。
チームみらいは、自動運転の導入を促進して、誰もが自由に外出できる社会を実現することを政策の柱に掲げております。また、高市総理の施政方針演説でも、農山漁村、また中山間地域を始め、四十七都道府県どこに住んでも、安全に生活することができ、必要な医療、福祉や質の高い教育を受けることができ、働く場所がある、これが、高市内閣の目指す日本の姿ですと述べられております。
これを実現するためには、人が移動ができるということが前提の一つにあるものと考えております。その上で、自動運転が最も必要とされますのは、ドライバー不足、路線廃止が深刻な農山漁村、また中山間地域を始めとした公共交通機関が発達していない地域、取りまとめ案ではルーラルエリアというふうに呼ばれる地域であります。このルーラルエリアについて、事業面からの課題が存在する、また、競争領域としての対応のみでは通信環境に課題がある場合、協調領域としての対応や実効性のある取組についても検討が必要と明記されております。
一方で、二〇二五年六月閣議決定されました新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画二〇二五年改訂版では、二〇二七年度までに自動運転サービスを百か所以上で実現、二〇二六年一月閣議決定されました第三次交通政策基本計画では、二〇三〇年度に自動運転サービス車両一万台という目標が掲げられており、目標まで残り時間は限られているという状況です。
そこで、お伺いをいたします。
協調領域としての対応の必要性が指摘されておりますが、競争領域では採算が取れない農山漁村、中山間地域に対して、具体的にどのような枠組みを設計されるお考えでしょうか。
○湯本政府参考人 お答え申し上げます。
委員御指摘のとおり、特に、ドライバー不足、また路線廃止が深刻な農村、山間部におきましては、自動運転の必要性が高い一方で、採算性等の関係からインフラの整備が進みにくいといった点が課題としてあると認識しているところでございます。
このため、総務省におきましては、このような地域においても自動運転の導入に必要な通信を確保できるよう、実証事業を通じて、技術面のみならず、ユースケースの有効性、また費用対効果も含めた検証を行い、事業モデルにつなげていけるような取組を支援しているところでございます。
また、自動運転車両の遠隔監視に用いられる携帯電話基地局の高度化に対する援助の事業も行っておりまして、このような事業も組み合わせながら、携帯事業者による通信インフラの整備の支援を行っているところでございます。
加えまして、通信事業者間の競争に任せては通信インフラ整備が進まない地域というのも想定されるところでございます。こういった地域におきましては、複数の異なる通信事業者間で通信設備を共用することで、コスト削減、また効率的なネットワーク構築が可能となるというように考えておりまして、いわゆるインフラシェアリング、こういったものも活用することも有効な対策の一つであると考えているところでございます。
以上のような取組を通じまして、農村、山間部等の採算性の厳しい地域におきましても自動運転のための通信環境確保といったものを進めてまいりたいと考えているところでございます。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。
総務省は、通信インフラを所管するのみならず、行政評価局として政府施策を評価、勧告できる立場にもあり、地方行財政をつかさどる立場から、人的、財政的支援も行い得る。その総務省全体として、二〇二七年度百か所、二〇三〇年車両一万台というこの二つの閣議決定の目標実現に向けてどのように関与されていくお考えか、是非お聞かせください。
○堀内副大臣 人口減少が進む中で、ドライバー不足により、地方そして都市部を問わず、公共交通や移動手段をいかに確保していくかが大きな課題となっておりまして、自動運転の実現が、その解決手段として期待されているところでございます。
このため、先ほど委員からも御指摘いただいた政府全体の目標の達成は重要でございまして、総務省としても、関係省庁と連携しつつ、特に自動運転の円滑でそして安全な運行を支えていくための通信インフラの確保に力を入れて取り組んでまいっているところでございます。
具体的には、無人での自動運転の車両の状況や周囲の状況を遠隔で常時監視するための安定的な通信環境の確保、そして、先ほど局長からも答弁がございました自動運転の安全で円滑な運行を支援する通信システムの構築などが必要となることから、総務省では、実証事業や補助事業を通じた通信インフラの整備に対する支援をこれからも取り組んでいきたいというふうに考えております。
さらに、総務省において、自動運転について豊富な知見を有する企業、組織や有識者で構成される、自動運転時代の“次世代のITS通信”研究会を開催し、私自身も参加させていただきながら、本格的な自動運転社会を見据え、必要となる通信インフラの在り方について検討を進めており、六月頃を目途に取りまとめを行う予定でございます。
補助事業による民間投資の推進や有識者会議における検討成果の政策への反映を行うとともに、地方行政を所管する部局等も含めた総務省が一体となった取組を進めることにより、政府全体での自動運転の目標達成等に貢献してまいりたいというふうに存じております。
○武藤(か)委員 大変力強い御答弁、ありがとうございます。
通信インフラ自体を導入するまでに、やはり一年、また二年、三年かかるケースがあるということをお伺いをいたしまして、待っているだけではあっという間に目標の期限が来てしまうというふうに感じた次第でございました。どんな地域であれば、そういったインフラを整えるリードタイムも十分に間に合って自動運転の効果がもたらされるといった観点のバランスも含めて、是非、調査検討を積極的にいただき、関係省庁と連携をいただきたいと思っております。そして、私どもチームみらいとしても、引き続き議論させていただければと思っております。
時間が来てしまいまして、あと一問、準備に御協力いただきましたにもかかわらず、時間が超過してしまいまして申し訳ございません。次回、是非質問させていただきたく存じます。
本日は質問させていただき、ありがとうございました。
○古川委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時五分散会

