第11号 令和8年5月26日(火曜日)
令和八年五月二十六日(火曜日)午前九時開議
出席委員
委員長 古川 康君
理事 上杉謙太郎君 理事 鈴木 英敬君
理事 橘 慶一郎君 理事 福原 淳嗣君
理事 渡辺 孝一君 理事 田嶋 要君
理事 岩谷 良平君 理事 許斐亮太郎君
浅田眞澄美君 伊藤 聡君
今岡 植君 遠藤 寛明君
長田紘一郎君 神田 潤一君
坂井 学君 島尻安伊子君
谷 公一君 中野 英幸君
新田 章文君 古井 康介君
前川 恵君 松下 英樹君
向山 淳君 村上誠一郎君
村木 汀君 森原紀代子君
山田 基靖君 吉田 有理君
米内 紘正君 神谷 裕君
中川 宏昌君 平林 晃君
山崎 正恭君 うるま譲司君
高見 亮君 高沢 一基君
青木ひとみ君 武藤かず子君
…………………………………
総務大臣 林 芳正君
総務副大臣 堀内 詔子君
総務大臣政務官 中野 英幸君
総務大臣政務官 向山 淳君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 笹野 健君
政府参考人
(総務省大臣官房総括審議官) 藤田清太郎君
政府参考人
(総務省大臣官房地域力創造審議官) 恩田 馨君
政府参考人
(総務省自治行政局長) 小川 康則君
政府参考人
(総務省自治行政局選挙部長) 長谷川 孝君
政府参考人
(総務省自治財政局長) 出口 和宏君
政府参考人
(総務省自治税務局長) 寺崎 秀俊君
政府参考人
(総務省国際戦略局長) 布施田英生君
政府参考人
(総務省総合通信基盤局長) 湯本 博信君
政府参考人
(総務省サイバーセキュリティ統括官) 三田 一博君
政府参考人
(消防庁次長) 田辺 康彦君
政府参考人
(林野庁森林整備部長) 齋藤 健一君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 藤田 昌邦君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 田島 聖一君
政府参考人
(国土交通省大臣官房技術審議官) 今井 新君
総務委員会専門員 山本 麻美君
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委員の異動
五月二十六日
辞任 補欠選任
今岡 植君 村木 汀君
島尻安伊子君 山田 基靖君
古井 康介君 長田紘一郎君
平林 晃君 山崎 正恭君
同日
辞任 補欠選任
長田紘一郎君 古井 康介君
村木 汀君 今岡 植君
山田 基靖君 島尻安伊子君
山崎 正恭君 平林 晃君
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五月二十五日
郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三四号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三四号)
行政の基本的制度及び運営並びに恩給、地方自治及び地方税財政、情報通信及び電波、郵政事業並びに消防に関する件
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○古川委員長 これより会議を開きます。
行政の基本的制度及び運営並びに恩給に関する件、地方自治及び地方税財政に関する件、情報通信及び電波に関する件、郵政事業に関する件及び消防に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
各件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付いたしておりますとおり、内閣官房内閣審議官笹野健君外十四名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○古川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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○古川委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。米内紘正君。
○米内委員 岩手一区、自由民主党の米内紘正でございます。
この度質問の機会をいただきました先輩、同僚議員の皆様、そして、日頃より地元、各所で支えていただいている皆様に御礼を申し上げます。誠にありがとうございます。
初めに、先月四月二十二日に岩手県大槌町で発生した大規模林野火災についてお伺いいたします。
私も、先日、現地調査へ伺って、大槌町町役場を始めとした関係団体に聞き取りを行ってまいりました。今回の火災は、延焼面積が千六百ヘクタールを超え、平成以降で二番目となる大規模な林野火災となりました。
お配りの資料のとおり、一方で、人的被害は軽傷者二名、全焼した住家も一軒にとどまるなど、被害を山際で食い止めることができたことは、関係機関の賢明な対応の成果であると受け止めております。岩手県民の一人として、全国十二都道県から駆けつけていただいた約千二百名に及ぶ緊急消防援助隊、そして自衛隊、消防庁の皆様始め全ての関係者の皆様に心より敬意と感謝を申し上げます。ありがとうございました。
岩手県では、昨年二月にも、大船渡市において、平成以降最大となる林野火災が発生いたしました。その後、消防庁においては、大船渡市の林野火災を踏まえた消防対策の在り方について検討が進められてきたものと承知をしております。
そこで伺います。
今回の大槌町林野火災における消火活動において、大船渡市林野火災の経験や教訓は具体的にどのように生かされたのでしょうか。また、今回の大槌町の林野火災への対応を通じて、今後の大規模林野火災への備えとして、消防体制や装備の面で新たに見えてきた課題や教訓について、政府の認識をお聞かせください。
○田辺政府参考人 昨年の大船渡市林野火災を踏まえ、大規模林野火災への消防防災体制の強化として、令和七年度補正予算において、海や河川などの水源から遠隔地に大量送水が可能となる海水利用型消防水利システム、いわゆるスーパーポンパーや、水利の限られる山間部の火災現場において水利確保及び効率的な放水を可能とする大型水槽付放水車など、緊急消防援助隊の車両、資機材等を配備するために必要な予算を計上したところです。
今般の大槌町林野火災においては、スーパーポンパーや大型水槽車等の特殊車両に重点を置き編成した緊急消防援助隊を、発災翌日から最大千二百人規模で派遣し、地元消防本部・消防団、県内応援隊と連携し、最大千四百人規模で、水利を確保しつつ、延焼阻止線を設定し、市街地への延焼拡大を徹底的に防御するなど、陸上からの消火活動を二十四時間ローテーション体制で実施いたしました。
また、空中からは、市街地方向への延焼拡大を抑制することを主眼に、消防防災ヘリと自衛隊ヘリが連携し、山間部への消火活動を行ったところです。
そのほか、地元を熟知した消防団による緊急消防援助隊等応援部隊のサポート、残火処理における林野火災用消火薬剤の活用などについても、大船渡市の教訓を踏まえた対応が図られてきたと考えております。
今般の事案については、現在、消防庁及び消防研究センターの職員による消防庁長官調査を行っており、その中で、延焼状況や消防活動についても調査しているところであり、今後、その調査結果や今般の対応に当たった緊急消防援助隊の隊員たちによる振り返りを行い、消火薬剤や新技術の有効活用を含め、更なる対応の改善に向けて必要な検討を行ってまいりたいと考えております。
○米内委員 御答弁ありがとうございます。
今回お配りした資料のとおり、半島のこれだけの広域で火災の被害が及んでいながら、集落への被害というのを最小限に食い止めることができたというのは、本当に奇跡的とも言える結果だと私は思っております。これから日本各地どこで起きてもおかしくない林野火災でありますので、これからもこの教訓を踏まえた対応をよろしくお願いいたします。
今回の消火活動では、多くの消防団員の方が、昼夜を問わず長時間にわたり厳しい環境の中で活動に従事されました。しかしながら、団員に支給される出動手当については、消防庁の基準に合わせ、一日当たりの上限額が八千円と規定している自治体もありまして、実際の活動自体に十分見合った処遇となっていないとの声も現場から上がってきております。
今回のような大規模災害において、団員に対する追加的な手当の支給について、長時間の出動を想定した基準の見直しや特別交付税措置を含めた追加の財政支援は可能か、総務省の見解をお聞かせください。
○田辺政府参考人 今般の大槌町林野火災では、消防団員の方々には、地域住民に最も近い存在として、地元消防本部と連携した発災直後の初動対応や、県内外の応援部隊のサポート、警戒活動や残火処理など、重要な役割を果たしていただきました。
出動報酬については、令和三年四月に消防庁が定めた消防団員の報酬等の基準において、災害に関する出動については一日当たり八千円を標準として市町村において定めることとしており、大槌町及び釜石市においても一日当たり八千円とされているところです。
また、それに係る市町村の財政負担については、市町村の財政運営に支障が生じないよう、災害に係る出動報酬の実績に応じ、特別交付税措置することとしております。
このほか、報酬等の基準に係る留意点において、大規模災害等で出動が長時間にわたる場合には、標準額と均衡を取りつつも、市町村の判断で更に引き上げることも差し支えないこととしております。
委員御指摘の追加の手当の支給について、一般論として申し上げれば、適用対象者の利益になるようなケースに当たる場合ですので、可能と考えております。
いずれにいたしましても、消防団員の労苦に報いるためにも、消防団員の処遇改善に引き続き取り組むとともに、市町村において、年額報酬を含め、適切な報酬の支給がなされるよう助言等をしてまいりたいと考えております。
○米内委員 大変にありがとうございます。
本当に、今回の林野火災においては、一晩中警備に当たったり、一日の活動時間、八時間というところではなく、本当に寝ずの活動に当たった消防団員の方、皆様方がいらっしゃいますので、そこは柔軟な対応をしていただけるとのこと、大変ありがたく受け止めさせていただきます。
今回の林野火災の消火活動においては、熱源調査の際に熊の存在が確認され、活動に支障を来す場面もあったと伺いました。近年、全国各地で熊を始めとする野生鳥獣の出没が常態化しておりまして、農作物の被害にとどまらず、人身被害も深刻化しております。
特に岩手県では、今年既に三名の貴い命が失われており、昨年度、今年度共に、全国で最も人身被害の多い県となっています。出没件数も急増しておりまして、本来熊が生息する山間部だけでなく、人里や住宅地へと拡大しております。県庁所在地である盛岡市においても、県庁周辺を含む中心市街地や住宅街で毎日のように熊の目撃情報が寄せられており、住民生活に大きな不安と影響が出ています。私自身も、昨年、空き家の柿の木に登っている熊を目撃をいたしました。
政府においては、昨年、クマ被害対策等に関する関係閣僚会議を立ち上げ、対策パッケージやロードマップを策定するなど対応を強化しているものと承知しております。
しかしながら、鳥獣被害あるいは熊被害が、一時的、局地的な問題でなく、自治体が恒常的に対応を迫られる行政課題となりつつある中で、現場では、捕獲体制の維持、パトロール、防護設備の整備、住民周知など、多大な財政負担が生じております。
こうした状況を踏まえ、鳥獣被害対策に取り組む自治体に対し、より一層の財政支援を行うべきと考えますが、特別交付税措置の拡充を含め、総務省としてどのように対応していくお考えか、見解をお聞かせください。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
熊被害対策につきましては、御指摘のございましたクマ被害対策ロードマップに基づきまして、関係省庁が一体となって熊被害対策の継続的かつ効果的な推進を図ることとしております。
総務省におきましては、令和七年度から、環境省の交付金を受けて地方自治体が行います事業について、環境省の交付金の拡充に併せて、ガバメントハンターの人件費などを特別交付税措置の対象に追加したところでございます。
また、この交付金を活用せずに地方単独事業として行う事業につきましても、熊の捕獲や人の生活圏への出没防止対策、学校の登下校時の安全対策など、国民の安全、安心の確保に必要な幅広い経費を対象として、新たに特別交付税措置を設けたところでございます。
これらの措置を通じまして、引き続き関係省庁と連携し、自治体における熊被害対策が強化されますよう取り組んでまいります。
以上でございます。
○米内委員 御答弁ありがとうございます。
この熊被害対策、あるいは鳥獣被害対策に象徴されるように、人口減少、少子高齢化、産業構造の変化など、時代の変化に伴って自治体が抱える財政需要は年々多様化、複雑化しております。全国一律の基準だけでは捉え切れない財政需要が数多く存在します。
地方交付税制度については、いわゆる三位一体の改革以降、補正係数の簡素化を始めとする様々な見直しが進められてきたものと承知はしておりますが、その結果として、地域ごとの実情や固有の財政需要が十分に反映されにくくなっているとの指摘も現場から上がってきています。
今後、地方交付税制度の運用に当たって、財政需要の多様化や地域固有の事情をより細かく反映できるよう、基準財政需要額の算定においても地域の実態をより丁寧に拾い上げる仕組みを考えていくべきと思いますが、総務省の見解をお聞かせください。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
地方交付税は、全国どのような地域であっても一定水準の行政サービスを確保するために必要な財源を保障するものでございます。このため、普通交付税の算定に当たりましては、御指摘ありましたように、自治体における財政需要を的確に算定することが重要であると考えております。
実際に、普通交付税の算定におきましては、人口が少ない団体では人口一人当たりの行政コストが割高であることですとか、同じ人口規模でも面積が広ければ行政コストが割高であること、また、積雪地域では道路の維持管理コストが除排雪によって割高になることといった事情を反映しておりますし、また、都市部においては地域手当の支給が多額に上ることといった事情も反映をしております。
また、普通交付税の算定方法については、国の制度の見直しなどに応じまして不断の見直しを行うということが必要であると考えておりまして、具体的に申し上げれば、例えば、今年度から開始されます、いわゆる教育無償化につきましては、各都道府県における財政負担を的確に措置するために支援対象生徒数に応じた算定を行うこととするなど、国の制度を踏まえた適切な算定が行えるよう見直しを行いますとともに、地方交付税法に基づいて、各地方自治体からいただいた御意見なども踏まえた見直しを毎年度行っているところでございます。
一方で、普通交付税の算定ができる限り多くの方に分かりやすいものとなるよう、算定の簡素化の観点も重要と考えておりまして、これまで、補正係数の削減や人口と面積を基本とした簡素な算定方式の導入など、算定の簡素化にも取り組んでまいりました。
今後も、普通交付税の算定に当たりましては、それぞれの経費の性質に応じまして、精緻な算定と簡素化のバランスを保ちつつ適切に行うことが必要だと考えております。
自治体の財政運営の実態、御意見などを踏まえまして、各自治体の安定的な財政運営に資するよう適切な算定に努めてまいります。
以上でございます。
○米内委員 ありがとうございます。
確かに、需要を酌み取れば酌み取るほど複雑化する精緻な算定と、一方で簡素化することも必要だというのは大変分かるところであります。また、除雪費用を一つ取っても、本当に積雪深のところだけで判定できるのか、降った期間の気温の変化などを取り入れていくと、なかなかこれは複雑になり過ぎてしまうというところがあるので、引き続き最大限の努力をお願いをしたいと思います。
最後、大臣にお伺いをいたします。
都市と地方の財政力格差、さらには行政サービスの地域間格差が拡大している根本的な要因の一つは、現行の地方税制度にあると私は認識をしております。とりわけ法人事業税を始めとする地方法人課税については、現在の制度の下で、税収が大都市圏に集中する構造となっています。加えて、インターネット販売、またクレジット決済やQRコード決済を始めとするキャッシュレス社会への進行、場所に依存しない経済活動が急速に拡大する中で、今後更に税収の偏在が進むことも懸念をされます。
一方で、地方は、食料生産やエネルギー供給など、国民生活や経済活動を支える重要な役割を担っています。また、地方で生まれ育った多くの人材が大都市へ移り、その発展を支えているのも現実であります。
しかしながら、そうした地方の貢献が十分な税収という形で還元されているとは言い難く、多くの自治体では必要な行政サービスの維持すら厳しさを増しています。地方の衰退により食料供給力やエネルギー供給力が低下し、それらのコストが上昇すれば、それは大都市の活力低下につながり、ひいては日本全体の衰退につながるものと、強い危機感を持っております。
昨年十二月に取りまとめられました与党税制改正大綱においても、「偏在性の小さい地方税体系の構築に向けた具体的な取組みを講ずる必要がある。」と明記をされております。
地方が担っている役割、実態を踏まえ、地方税源の偏在是正は待ったなしの課題であると考えますが、偏在性の小さい地方税体系の構築に向け今後どのように取り組んでいくお考えか、大臣の見解をお聞かせください。
○林国務大臣 まずは、質問デビューおめでとうございます。
今おっしゃったように、去年の暮れにまとめていただいた税制改正大綱、法人事業税資本割を特別法人事業税・譲与税の対象とするとともに、所得割、収入割に係る特別法人事業税・譲与税の割合を高めるなどの措置を検討して、九年度税制改正において結論を得るとなっております。
私自身も、たくさんの知事の皆様からこの偏在是正の取組を進めていただきたいと切実な御意見を伺っておりますので、東京都も含めた我が国全体が、今、米内委員おっしゃったように、将来にわたって持続可能な形で発展していくために都市も地方もお互いに支え合うという基本的な考え方に立って、この偏在是正の具体的な取組について検討を進めてまいりたいと考えております。
○米内委員 ありがとうございました。
○古川委員長 次に、松下英樹君。
○松下委員 おはようございます。自由民主党の松下英樹でございます。
私も初デビューでございます。さきの総選挙におきまして初当選を果たし、この総務委員会において初めて質問の機会をいただきました。まずは、本日このような貴重な質疑の機会をいただきました理事の先生方、委員長を始め委員各位に心より深く感謝を申し上げます。
また、今日は、私の地元北海道から傍聴にもおいでいただいております。この点も御礼申し上げます。ありがとうございます。
私の地元北海道九区、胆振、日高地域は、広大な上に多くの自治体を抱え、建設、農林水産、地域医療など、地方が直面する課題、これが多々あります。日々現場でその実態を伺っておりますので、本日は、そうした地域の切実な声、官公需における価格転嫁、公的病院への支援策、そしてふるさと納税制度についてお尋ねしたいと思います。
まず、官公需の価格転嫁及び取引適正化についてお伺いします。
現在、物価高騰が続く中で、民間のみならず官公需における適切な価格転嫁は、地域経済を支える中小企業にとって死活問題であります。そうした中、政府が示した官公需における価格転嫁・取引適正化加速化プランの着実な実施が強く求められております。
そこで、まず、本プランの提示された措置を着実に実施していくために、総務省として、全国の各自治体に対してどのような個別指導あるいは伴走支援を行っていく方針なのか、御見解を伺います。
○小川政府参考人 お答えいたします。
本年四月に公表されました官公需における価格転嫁・取引適正化加速化プラン、ここにおきましては、自治体における目標といたしまして、最新の実勢価格を反映した予定価格の作成、低入札価格調査制度又は最低制限価格制度の活用等の措置について、令和九年度末までに全ての自治体において実施がなされることを目指す、このようにされたところでございます。
現在、各自治体におけるこれらの施策の取組状況につきまして、四月一日現在でのフォローアップ調査を実施し、取りまとめを行っているところでありますが、この結果を指標として、価格転嫁の取組状況を今年度の普通交付税の算定に反映いたしますとともに、取組の進んでいない自治体に対しては、説明会の開催や、都道府県とも連携した個別の市区町村へのヒアリングの実施など、価格転嫁の取組が全国の自治体に徹底されるよう、より一層の働きかけを強めてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○松下委員 ありがとうございます。
国を挙げて、価格転嫁、取引適正化を着実に進めていただくためにも、総務省として、全国の自治体に徹底していただくよう、しっかりと働きかけを継続して行っていただきたいと思います。
続きまして、建設資材の高騰対策について伺います。
中東情勢の緊迫化や円安等の影響により、建設資材の価格高騰が常態化しております。これにより、各自治体が既に発注している公共工事において、当初の契約額では事業を継続できないことや資材調達の遅れによる工期延長が必要となることが想定されます。
こうしたことを受け、自治体が発注済みの公共工事について、契約額の柔軟な変更、さらには年度をまたいだ工期の延長の対応等、政府として現在どのように自治体へ働きかけ、対応しているのか、国土交通省に見解を伺います。
○藤田(昌)政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のとおり、公共事業においては、今般の中東情勢により建設資材の価格高騰や工期に影響を及ぼす事態が生じた場合には、契約を変更し、実勢価格に応じた価格転嫁や工期延長が適切に行われることが重要でございます。
資材価格等が高騰した際に請負代金の変更を可能とする、いわゆるスライド条項に基づく円滑な価格転嫁を徹底するため、令和六年に公共工事品確法が改正され、公共発注者の責務として、スライド条項の運用基準の策定や適切な契約変更の実施などが規定されたところでございます。
また、本年三月、地方公共団体に対し、最新の単価を反映した工事発注や、スライド条項の適切な運用、資材の納期が遅れる場合の工期延長などについて、総務省と連名で文書で要請を行いました。
工期の延長に当たっては、地方公共団体においても、繰越明許費の活用等により、工期が翌年度にわたる形で行うことも可能であり、こうした点も含め、要請の趣旨を地方公共団体にしっかり説明してまいります。
引き続き、建設業に従事する皆様の現場の声にもしっかり耳を傾けながら、地方公共団体に対し、適切な契約変更を働きかけてまいります。
○松下委員 ありがとうございます。
建設業に従事する現場の声に是非ともしっかり耳を傾けていただき、地方公共団体に対しましては、必要に応じて適切な対応を徹底するよう、引き続き働きかけを、こちらもお願いいたしたいと思います。
また、事業者の皆さんにこうした政府の取組が、情報がしっかりと行き届くよう、広報の強化、この点も是非お願いいたしたいと思います。
次に、地域医療体制の維持、とりわけ不採算地区に所在する公立病院、公的病院への財政措置についてお伺いします。
地域の命のとりでであるこれら公立・公的病院の経営状況は、過疎化や医師不足、更に物価高騰が重なり、大変厳しい局面にあります。
私の地元浦河町にあります公的病院、浦河赤十字病院も経営状況が大変厳しく、全国的に地域医療は崩壊寸前の危機にあるものと私は認識をしております。
先般、特別交付税措置の基準額が三〇%引き上げられたことは高く評価いたしますが、現場の危機的な状況を反転させるには至っておらず、もはや自治体独自の取組だけで地域医療を支えることには限界が来ています。
地域医療の崩壊を防ぐため、不採算地区における公立・公的病院に対して国として更なる追加支援を行うべきだと考えますが、総務大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○林国務大臣 まずは、松下委員におかれましても、質問デビュー誠におめでとうございます。
総務省では、公立病院や公的病院、これが不採算医療や特殊医療などの地域医療にとって重要な役割を担っていることを踏まえ、これまでも必要な地方財政措置を講じてまいりました。
令和八年度には、公立病院が地域に必要な緊急医療等を引き続き提供できますように、病院事業に対する繰り出し金として前年度比から六%増の八千三百五十三億円、これを地財計画に計上して、救急医療等の交付税措置を拡充いたしました。
また、今触れていただきましたように、特別交付税の基準額、不採算地区中核病院がその機能を維持できますように、三〇%引き上げるという地財措置も講じることとしております。
また、公的病院についても、公立病院における措置と同様に、不採算地区中核病院に対する特交の基準額の引上げ等を行うこととしております。
今後とも、関係省庁と連携いたしまして、私のところにもいろいろな御要望、来られます。松下委員がおっしゃる状況、似たようなことを聞くわけでございますので、公立病院、公的病院の状況を踏まえながら、地域医療提供体制、これが持続可能になりますように、必要な地方財政措置を講じてまいります。
○松下委員 ありがとうございます。
是非とも、大臣始め総務省の皆様におかれましても、様々な地域の医療現場を御視察いただき、公営企業である公立病院あるいは公的病院の経営実態、これを正しくまた認識していただき、適切な地方財政措置を講じていただくようお願い申し上げます。
最後に、ふるさと納税についてお伺いします。
地方創生に大きく貢献してまいりましたふるさと納税ですが、制度が多くの国民の中で活用されている中、新たな課題も浮き彫りになっています。
ふるさと納税の原資は、国民の公金であります。しかし、現在、ポータルサイト等の仲介手数料が寄附金額の実に一一・五%まで達しているとの指摘がなされています。公金の使い道として、この高額な手数料は看過できるものではありません。手数料の引下げや適正化に向けて、総務省としてどのように取り組んでいくのか、見解を伺います。
○寺崎政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のポータルサイト手数料に関しましては、当委員会からも様々な御指摘を頂戴しているところでございますが、五月十二日、大臣から、手数料率が一一・五%に達している現状など、総務省の調査結果が公表されたところでございます。
その後、大臣の御指示を踏まえまして、五月二十二日には、ポータルサイト運営事業者に対しまして、ふるさと納税として受け入れた寄附金については、税制上の控除を利用して集められた公金であることを踏まえ、地方団体の費用負担の軽減が図られるよう、速やかにその手数料の引下げに取り組んでいただくよう、私から直接要請させていただいたところでございます。
各ポータルサイト運営事業者におかれましては、対応方針について、八月末までに書面にて回答をお願いしておりますが、ふるさと納税制度の趣旨を御理解いただきまして、手数料の引下げに取り組んでいただきますようお願いしたいと考えているところでございます。
○松下委員 総務省が率先して取り組んでいただいて、是正していただくことを強く期待いたします。
あわせて、返礼品をめぐるルール改正と事業者への影響について伺いたいと思います。
総務省による地場産品基準の見直しなどルールの厳格化、これは制度の健全化を図るためでも必要だと認識しておりますが、その一方で、基準の見直しによって、これまで認められていた返礼品が新たに対象外となる可能性が生じております。返礼品によっては、既に仕入れや仕込み、こうしたものを行い、生産者や事業者は相応の在庫を抱えている場合がございます。
基準の見直しを行う際は、そうした事業者が不利益を被らないよう、在庫処理のための経過措置、すなわち一定の猶予期間をしっかりと確保することが必要であると考えますが、この点についての大臣の御認識をお伺いします。
○林国務大臣 ふるさと納税につきましては、過度な返礼品競争が行われたことなどを背景に、寄附金の募集を適正に行う自治体をふるさと納税制度の対象とするという指定制度を導入しておりまして、自治体が提供する返礼品については、返礼割合を三割以下かつ地場産品に限る、こうなっております。日頃から、制度の趣旨を踏まえて、各自治体におかれては、これらのルールの下で取組を行っていただくということが大切であります。
地場産品の基準ですが、これまでも必要な改正を行ってきておりますが、早期に制度の適正な運用を図るなどの観点から、改正後直ちに適用している例もあれば、一定の周知期間、準備期間を確保している例もございます。改正の内容に応じて対応しております。
現時点で今後の見直しについてお答えするということは困難ですが、改正を行う場合には、その内容や適用時期について、ふるさと納税本来の趣旨に沿った運用がより適正に行われるように、適時適切に判断をしてまいります。
○松下委員 ありがとうございます。
基準の見直し、これは総務省の告示によるものだと理解しております。これはいわば一方的に行われることになりますので、地域ですとか、あるいは地域の中小・小規模事業者の皆さんが不利益を被らないように、総務省として適切に御対応をお願いいたしたいと思っております。
ふるさと納税も地域によっては大事な大事な財源となっております。しっかりとこうした面も含めて、今後も私もこの総務委員会で様々質問させていただきます。
本日はこれで終わります。ありがとうございました。
○古川委員長 次に、神谷裕君。
○神谷委員 中道改革連合・無所属の神谷裕でございます。
本日もこの総務委員会で質疑の時間を頂戴しました。関係の皆様に厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。
それでは、早速質問の方に入らせていただきたいと思います。
報道によりますと、JR北海道の問題でございまして、いわゆる黄色線区の維持の方策の一案として、いわゆる上下分離方式案というのが提案をされております。自治体と今後、様々こういった上下分離方式についても議論が行われるものと伺っているところでございますが、もちろん鉄路の維持というのは、沿線住民の移動の足を守るばかりでなく、地域そのものの維持にとっても非常に重要な要素である、このように考えております。また、その維持に向けて自治体が支援していくとなれば、現状、皆様も御承知のとおり、自治体財政は大変厳しい中でございます、その厳しい地方自治体の財政の中でどれだけのことができるのか、あるいはできないのか、そういった慎重な議論が必要になるのではないか、このように考えているところでございます。
そこで伺っていきたいと思うのでございますけれども、今回、JR北海道において、いわゆる黄色線区維持のための上下分離方式を含む様々な提案がなされたと承知をしております。報道等にも出ているかなと思っております。どのような提案がなされたのか、事実確認を国土交通省にお願いをしたいと思います。
○田島政府参考人 お答えいたします。
本年四月十五日、JR北海道では、いわゆる黄線区を維持する仕組みの構築に向けた同社としての考え方を公表いたしました。具体的には、御指摘の上下分離方式に限らず、線区の利用状況に応じた輸送体系の更なる見直しなど、多様な選択肢について協議を開始したい旨を提案したものであると承知をしております。
○神谷委員 上下分離方式、要は、上の部分は鉄道会社が、下の部分の維持管理というのは自治体が見てくれというような提案なんだというふうには承知をしているわけでございますけれども、果たして本当に地方自治体にその維持管理ができるだけの財政力があるのか、ここがやはりポイントかなというふうに思うんですけれども。
公共交通の維持というのは、もちろん自治体にも責任があるんじゃないかなというふうには理解をいたします。ただ、自治体ばかりでなく国にもやはり一定の責任というか、大きな責任があるんじゃないかなというふうに私自身は思っておりまして、特に、移動権というのか、地域住民の移動の権利を担保していく上での鉄道路線維持に関しては、国は果たしてどこまで地方自治体に対して貢献を求めるべきなのか、ここについてまず国土交通省、政府参考人から伺いたいと思います。
また同時に、地方自治体の財政力を踏まえますと、この分野に対する国からの自治体への支援がなければ、なかなか正直難しいんじゃないかな、このように思うわけでございます。先ほども申しましたけれども、自治体の財政は本当に厳しい。もちろん国も厳しくないとはあえて申しませんけれども、広域な北海道のJR路線の維持、やはり相当大変なんじゃないかなと思います。
そういった意味において、やはり国からの支援というのは欠かせないんじゃないかと思います。そういった意味において、これは総務省の方に、自治体への財政的な支援の可能性について伺いたいと思います。それぞれ御答弁をいただけたらと思います。お願いいたします。
○田島政府参考人 お答えいたします。
人口減少等による長期的な需要減に直面をしているローカル鉄道の維持管理について、鉄道事業者のみに委ねることには限界があり、国、鉄道事業者、自治体等が、路線や地域の実情に応じた適切な役割分担の下で連携して対応することが必要です。
その上で、ローカル鉄道の在り方というのは、地域における移動手段の確保であるとともに、地域振興、観光振興、こうした地域そのものと密接に関わるものであることから、まずは地域が主体的に取り組むということが肝要であるというふうに考えております。とりわけ、大量輸送機関としての鉄道特性が十分に発揮できていない路線については、地域の関係者で十分に議論を行い、地域や利用者にとって最適な形での交通手段の維持、確保を図ることが重要であります。
このため、令和五年の地域交通法の改正等により、社会資本整備総合交付金等を活用し、上下分離等のローカル鉄道の再構築に取り組む自治体を後押しできるようにしたところでございます。
国土交通省としては、引き続き、これらの制度面、予算面の支援を通じて、地域が主体となったローカル鉄道の再構築を促進し、利用者の利便性を高めるとともに、持続可能性の高い地域公共交通が実現するよう取り組んでまいります。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
地域鉄道を始めとする地域公共交通の確保、維持に要する経費につきましては、国土交通省による支援に加えまして、総務省としても、補助事業の地方負担及び単独事業につきまして地方財政措置を講じております。
具体的に申し上げますと、中小の民間鉄道事業者や第三セクターが運営する鉄道など、地域鉄道につきましては、上下分離をした場合を含め、投資的経費の地方負担に対して、その三〇%を地方交付税措置しているところであります。
また、令和五年度に国土交通省が創設されました上下分離等の再構築事業に係る補助事業については、投資的経費の地方負担に対し、その四五%を地方交付税措置しているところであります。
今後とも、関係省庁と連携しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
○神谷委員 ありがとうございます。
今ほど伺っておりまして、あえてもう一回国土交通省さんに伺いたいんですけれども、先ほどの話ですと、どうしても、国の貢献と自治体の貢献では、まず自治体の方がしっかりと貢献していただかなきゃいけないんだというふうに聞こえたんですけれども、実際にそういう認識でいいのかどうか。
私自身は、やはり国の責任、特に鉄道なんというのは、線と線、点と点を結ぶわけでございますから、広域にまたがるわけでございます。そういった意味においては、むしろ国の責任というのもかなり大きいんじゃないかというふうに思うわけでございますが、今ほど聞いておりますと、自治体の方がまず考えてほしい、あるいは貢献してほしいというように聞こえるんですけれども、ここはいかがですか。
○田島政府参考人 お答えいたします。
先ほどの一部繰り返しになって恐縮でございますが、国、鉄道事業者、自治体等が、路線や地域の実情に応じた適切な役割分担の下で連携して対応することが必要というふうに考えてございます。
○神谷委員 そうしますと、今のお話ですと、それぞれ三分の一、三分の一、三分の一という考えなのか、はたまた、国と地方自治体の責任ではどちらが重いのか、どのように考えているか、その考え方はありますか。
○田島政府参考人 お答えいたします。
適切な役割分担ということで考えてございます。一概に申し上げるのは難しいというふうに考えてございます。
○神谷委員 恐らく何度聞いても同じような形にならざるを得ないと思いますので、これ以上は聞きませんけれども。
ただ、今のままですと、自治体の財政によるところが最後のキーになってしまうような形になってしまうと、今の状況の中では、もう廃線やむなしみたいな判断をする自治体が出てくるだろう。ただ、その自治体だけで完結するわけではなくて、当然、点と点を結ぶわけですから、その他の自治体が、では支えていくよとなったとき、だからこそ広域的に、国あるいはJRさんが音頭を取る形で合意形成に努めなければいけないのかなと思うわけでございますけれども、ただ、またがる自治体においては、当然、その強弱、あるいは事情が全然違うというようなこともありますので、そこはやはり国がしっかり音頭を取るべきなのではないかなというふうに思ったりするところなんです。
そういった意味においての責任の在り方、これはやはり逃れられないと思うので、そこは国において、国土交通省さんにおいてしっかりと頑張っていただきたいと思いますので、この点、よろしくお願いしたいと思います。
今ほど出口局長からもありましたけれども、中小の鉄道会社というような表現ぶりがありました。そういったことにおいて、JRは、実は、交付税の算入というか、交付税のところで手当てみたいなことはしていないという理解でよろしいですか。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
現在の地方財政措置は、中小の民間鉄道事業者や第三セクターが運営する鉄道など、地域鉄道を対象として講じているところでございます。
○神谷委員 ありがとうございます。
現状で、恐らく中小や三セクみたいなところが上下分離方式をやっているので、そういった意味において、多分そういう拠出の仕方をしているんじゃないかなというふうに思うんですけれども。
だとすると、地方交付税の中では、今ほど中小鉄道会社についてのお話もいただきましたけれども、例えば、道路などに対しても、単位費用算定に含まれていると思います。そういった意味において措置されていると思うんですけれども、必ずしも市町村道と同様とまでは言わないんですけれども、こういった市町村管理の鉄道路線となれば、交付税の中で措置していくことも必要ではないかなと思うんですが、仮にJRの場合、仮にの話なのでなかなか答えにくい部分はあるかもしれませんけれども、JRの方で上下分離方式みたいなことが導入された場合、先ほどお話にいただいた中小の鉄道会社や三セクと同様に、交付税について措置していくような検討が可能なのかどうか、これについてお伺いしたいと思います。
○出口政府参考人 一般的な制度でございます地域鉄道に対する財政措置というのは、先ほど申しましたように、中小の民間鉄道や第三セクターが対象となっているところでございますけれども、国土交通省の方が創設をされました上下分離等の再構築事業につきましては、JRも対象になる場合があるものと認識をしておりまして、こちらが採択をされた場合には、その地方負担に対して四五%を地方交付税措置するという措置を講ずることが決まっておりますので、こちらが御活用いただけるものではないかと考えております。
○神谷委員 大臣、済みません、今お話を出口局長からも伺ったんですけれども、やはり、地方の路線、JRでございますけれども、どんどんどんどん今切られている状況にあります。赤線区においては、相当な本数が切られました。今現在、黄色線区と言われる線区がどうなるかというところにありまして、JRさんや、あるいはそういったところから上下分離方式という提案がなされているところでございます。
そういったところについて、今ほど局長からも交付税措置についての話もございましたけれども、ここについてしっかりと支援していくことがやはり必要なんだと思うんです。そういった意味において、財政的な支援というのか、あるいは、自治体に対してのものでございますけれども、これについて考える余地があるのかどうか、改めて伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○林国務大臣 地域鉄道を始めとする地域公共交通、これは地域住民の暮らしを支える重要な役割を担っている、基本的にそういう認識を持っております。
今の仕組みについては、先ほど局長から答弁したとおりでございます。
運営費に関して、国土交通省においては、より効率的な他の交通機関で代替可能であるということで、欠損補助の対象とはしていない、こういうふうなことになっておりまして、地方財政措置も講じておらないところでございます。
運営費に対する国の支援の在り方については、やはりこの所管である国土交通省において検討していただく必要がまずあるな、そういうふうに考えておりますけれども、総務省としても、国土交通省と連携しながら適切に対応してまいりたいと思います。
また、委員御案内のとおりだと思いますが、地域公共交通の確保、維持に向けましては、鉄道の代替手段となる地方バスなどについて、その運営費に対しても特別交付税措置、これを適切に講じておるところでございます。
○神谷委員 大臣、バスの話まではちょっと早いなと思っておりまして、まずは、鉄道路線を維持していきたいという地域の声がある以上、それについてもできる限りやっていただきたいと思いますし、先ほども申しましたとおり、地方の大切な足でございます。
そんなような状況の中で、できることであれば維持をしていきたいという思いの中で、ただ、現実に、今どういうふうにしていこうかという様々な議論があって、その先に、大臣がおっしゃっていただいたようなバスというような選択肢であったり、そのほか様々な選択肢を取り得るのであれば取らなければいけないという話でございますから、バスが補助できるというか支援しているんだからそちらの方に移行しろというのはやや早計かなと思うので、この点については、まず鉄道の維持についてどう考えるのか、それについて国としてどれだけの支援ができるのか。
特に、今回は地方自治体がその支援のいわば中心になろうかなというようなところもございますので、そういった皆さんに対して、やはり地方自治体を支えていく総務省としても、何らかの支援ということを考えていただきたい。
今、局長からも、それについて法律に基づいてやるんだ、四五%でしたか、というような話はありましたけれども、何となくそれだけではきついのかもしれぬなというようなこともありますので、特にJRについては、先ほど中小の鉄道会社や三セクについての話もありましたけれども、JRについても是非この辺をお進めをいただきたいということも含めてのお願いなんですけれども。
ですので、バスという話を、それについてはやっているんだからということは、今の段階では言わないでほしいというのが本音でございますので、その点はよろしいですよね。
○林国務大臣 あくまでそういう、鉄道ではなくてバスでというのではなくて、バスについてはこういうことをやっておるということと、それから、運営費に関しては先ほど申し上げたとおりでございますが、まさに国土交通省において検討していただく必要があるとは思いますけれども、国土交通省と連携しながら、我々としても適切に対応してまいりたいと申し上げたとおりでございます。
○神谷委員 是非お願いをしたいと思います。
一方でというか、国外、欧州においては、公共交通維持のためには、鉄道における上下分離や、あるいは国による様々な支援が鉄路維持のために実施されていると承知をしております。しかし、必ずしも、鉄道におけるインフラの管理運営の主体を基礎自治体に担っていただいているわけではありません。どちらかというと、公社であったり国が前に出てきたりというようなケースかなというふうに思っております。
今回の、地方自治体に対して、支援がなければ廃線というような図式は、自治体においてもやや酷なような感じがいたしているところでございます。
改めて、国土交通省の政府参考人に対して、この辺について所感を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○田島政府参考人 お答えいたします。
鉄道については、鉄道事業者が運賃収入を得て事業を行っているものであることから、運賃収入を基本として整備、運営することを原則としております。
一方で、人口減少等による長期的な需要減に直面し、運賃収入が十分に得られないローカル鉄道については、鉄道事業者のみにその運営を委ねることには限界があると考えております。
こうした中、厳しい状況にあるローカル鉄道の再構築を図る上での有用な手段の一つとして、自治体等が鉄道事業者に代わって鉄道施設等を保有する上下分離方式の導入が全国的に進んでおります。
国土交通省においては、全国的な鉄道ネットワークやJRの内部補助の在り方について様々な意見が出ていることを受け、昨年十月から有識者検討会を開催をし、先月、鉄道ネットワークの基本的な在り方や今後の安定的な財源の確保の必要性等について、有識者から提言をいただいたところです。
国土交通省としては、この提言の内容も踏まえ、地方自治体、鉄道事業者等の関係者との適切な役割分担の下、鉄道ネットワークの基本的な在り方や今後の安定的な財源の確保策などについて議論を深めてまいります。
○神谷委員 審議官、今、全国で上下分離が進んでいるということをおっしゃっていたんですけれども、全国で、このシステムというかこのやり方が進んでいるという理解でいいんですか。
○田島政府参考人 そのように考えております。
○神谷委員 今ほど申し上げたように、中小であるとか三セクにおいてはあるかもしれませんけれども、JRにおいてやっているというような事例は私は聞いたことがないんですけれども。そういう意味において、部分的に進めているところはあるかもしれませんが、それも路線維持を確保するためだと思いますけれども。特に、JR北海道の場合、かなり広域ですし、そういったところに対して同じように考えていいのかというのはいささか疑問が残るところでございますし、それが自治体の財政力との考え方において適切な考え方と言えるのか、そこはやはりもう少し考えていただきたいと思います。
そういった意味において、また今後検討をまつところになると思いますけれども、少なくとも、これによって、要は自治体が、うちの財布の事情だとできないというようなところでギブアップするということは、本来の鉄道、路線網の維持、あるいは移動の権利というところとは別の世界で決まっていく話になりますから、確かに民間鉄道会社にはなりましたけれども、果たしてそれでいいのかというと、私はやはり違うんじゃないかと思いますので、この点についても是非今後検討していただきたい、このように思います。
次の話題に移らせていただきます。
近年、猛暑や乾燥、強風などの気候変動によって、森林火災が増加していると承知をいたしております。先ほども米内委員からも質問がございました。
私も岩手県の大船渡市のときの山林火災は当時視察をさせていただいております。もちろん、一度出火するとなれば大きな被害をもたらし、山林火災は予防こそが大原則であるとは思いますけれども、結果として出火した際の対応についても当然万全を期していかなければならないと思います。
消防庁においても、大船渡市林野火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会等、様々な山林火災において検討を重ねられたというふうに承知をしておりますし、大規模な火災に際しては、様々な議論あるいは検討を行っているというふうに承知をしております。
そこで、以下伺いたいと思うんですけれども、海外の事例を見ておりますと、森林火災に対応した常備の専門部隊を設けている例が散見されております。それは、森林火災が通常の火災と違って、山岳での行動、特に、野営なんかも伴う場合があるようなことであったり、火災の挙動分析や気象の理解も一定程度必要であるという事情、あるいは、この国は急峻な山岳地帯で山も多いところでございますから、そういうような特殊ないわば事情があるということ、それに対応するために特別なチームというのを編成しているのかなというふうに思っているところでございます。
我が国でも、これだけ増えてまいりましたので、こういった森林火災の専門部隊の編成について検討すべき時期に来ているんじゃないかなと思うんですけれども、これについて大臣の所感を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○林国務大臣 近年発生しております大規模な林野火災に的確に対応するためには、緊急消防援助隊の充実による広域的な応援体制の強化、これが重要であると考えております。
令和七年度補正予算では、昨年の大船渡市林野火災の教訓を踏まえまして、海や河川などの水源から遠隔地に大量送水が可能となる海水利用型消防水利システム、いわゆるスーパーポンパー、それから、水利の限られる山間部の火災現場において、水利確保及び効率的な放水を可能とする大型水槽付放水車など、緊急消防援助隊の車両、資機材等を配備するための必要な予算を計上いたしました。
今般の岩手県大槌町における林野火災におきましても、スーパーポンパーですとか大型水槽車などの特殊車両に重点を置いて編成をいたしました緊急消防援助隊の部隊、これを派遣したところでございます。
消防庁においては、今年度より、林野火災の応急対応業務を予防課特殊災害室から国民保護・防災部防災課に移管をいたしました。このことによって林野火災対策係を創設するなど、組織体制の強化を図らせていただきました。
引き続き、今回の林野火災における状況も踏まえながら、林野火災に効果的な車両や資機材、部隊運用など、必要に応じた見直しを図ってまいりたいと考えております。
○神谷委員 大臣、ありがとうございます。
先ほど申し上げたように、いろいろな検討会があって、その際に、いろいろな資機材の活用であるとか、そんなことも様々提言というか議論がなされておりました。その中には、実は国外のもので有用性のあるものであるとか、そういったものの紹介であったり、それを導入を検討できないかみたいなことも様々実は議論に上っておりました。
そうなると、実は、その機材を果たして広域的に何か所にも分散して持っておく方がいいのか、はたまた、一か所に常備の特殊部隊みたいな編成をした方がいいのか、そういったことも考えなきゃいかぬのかなと思っていました。特に、アメリカであるとか、何か国かにはそういう常備の特殊部隊、スペシャルチームみたいなのを編成していて、実際に対応してきたというようなことがあると思います。
これだけ増えてくると、さすがにこの国でもそういうのも考えた方がいいんじゃないかなと思うんです。そういった意味において、今、緊急消防援助隊の話もありましたけれども、果たしてその編成だけでいいのか、あるいはこういったスペシャルチームを持つ方がいいのか、そういったことを、もうこれだけ多くなってくると議論してもいいんじゃないかなと思うんです。そういった意味においての御提案でございますが、これについていかがですか。
○林国務大臣 先ほども申し上げましたように、林野火災の応急対応業務の体制を変えるとか、いろいろな効果的な車両、資機材、部隊運用など、必要に応じてやってきておりますので、今後どうしていくかというのは、また同じような林野火災なのか、違った形になるのか、どういうふうに配置したらより効果的になるのかというのは、今委員のおっしゃっていただいたことも踏まえて、不断に見直しを検討してまいりたいと考えております。
○神谷委員 ありがとうございます。
その中には、我が国でも山林火災に際してヘリコプター等を使って空中からの消火等が行われているというふうに承知をしておりますけれども、夜間や気象条件によっては飛行できない場合も考えられ、ドローンを使った消火ボールの投下や、比較的大型の固定翼機による空中消火なども海外では活用されていると聞いているところでございます。
こういった固定翼機による大型の消火飛行というか消防飛行艇ですか、そういったものについての導入、これだけ大規模になってくると、あるいは必要になってくるんじゃないかと思うんですけれども、これについてはいかがでしょうか。
○林国務大臣 様々な技術、資機材、これを林野火災に対応するためということで検討するということは大変重要だと考えております。
まず固定翼機ですが、消防飛行艇について、これは消防庁において設置した検討会の中で、足利市の林野火災を踏まえましてシミュレーションを行いました。散水頻度ですとか散水密度の制約等のため、飛行艇活用による顕著な効果が認められなかったという評価、これは令和四年に出されたところでございます。
こうした経緯等があって、飛行艇の導入については慎重な検討が必要だと考えておりますが、現在、沿岸部、例えば大船渡市林野火災における消防飛行艇、これを活用した場合のシミュレーションについて、関係省庁等の協力を得ながら行うように消防庁に指示をいたしたところでございます。
また、現在、消火ボールの投下を含めた消火用ドローン、これの技術検証を消防庁で推進しておりまして、この技術検証成果を活用して、より効率的な林野火災における消火方法を検討しておるところでございます。
引き続き、林野火災に有効と考えられる新たな技術について不断の研究を行って、現場での実用が可能なものから、順次必要に応じて消防本部での導入を推進するなど、林野火災による被害の軽減を図ってまいります。
○神谷委員 是非、大臣、よろしくお願いしたいと思います。
実際に森林火災の現場を見ておりますと、立木は案外と燃えないんです。下草や落ち葉等が最も燃えているということがよく分かるのでございますけれども、我が国の戦後の植生は、割と杉やヒノキ、松などの針葉樹が多くて、当然ながらこういった木、樹種は、落ち葉等は油分を含んでいるため比較的燃え広がりやすい特性があることが専門家によって指摘をされているところでございます。
もちろん森林の管理をしっかりと行うことが最も大切であるわけでございますけれども、山林火災が広がりにくいようにしていく観点からの森づくりも必要なのではないかと考えております。この観点からの森づくりについて、所感を伺いたいと思います。
また、立木は燃えにくいものの、根や地上に近い部分が焼けている場合、数年後には、木そのものはもう死んでいるわけでございますから、倒れていくことになります。燃え残ったように見える木も早期に伐採し伐根の上、再造林を図ることが重要となりますが、そういった支援についても政府参考人に併せて伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。
○齋藤政府参考人 お答え申し上げます。
林野火災の研究者によれば、落葉広葉樹林は、冬季に林床が太陽光を受けて乾燥しやすく、常緑の広葉樹林や杉などの針葉樹林は比較的林床が乾燥しにくいといった違いがあるとされております。また、大船渡市林野火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会報告書において、一斉林の一部を異なるタイプの樹種に植え替えること等により、森林防災機能が向上することが示されております。
こうした中で、農林水産省では、林業に適さない人工林を伐採し、天然力も活用しながら、多様な森林整備を推進しているところです。また、過去に林野火災が度々発生した地域などにおいては、延焼しにくい多様な林相への誘導等にも支援しているところです。さらに、被災した森林の復旧については、現地の被害状況等を踏まえ、被害木の伐採、搬出や、その後の再造林への支援を行っております。
○神谷委員 当然、木材、この国で必要とされる材について再造林するわけですから、杉やヒノキというのは前に出てくるのは仕方ないとしても、やはりしっかりと管理、そういったものをしていただいて、山から仮に山火事が出たとしても、なかなか燃え広がらない山づくりということも考えながら、是非推進をしていただきたいと思いますし、一回山火事が起こると、立木を含めて、実際はもう死んだ木がそこにあるわけですから、これはなかなか処理するのも時間がかかりますので、時間をかけた支援についても、是非この後もよろしくお願いをしたいということを申し上げたいと思います。
次の質問でございます。
AI性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策に関する関係省庁会議が開催されまして、政府としての対策パッケージが取りまとめられたと承知をしております。また、総務省においても、情報通信・地方行政・郵便分野のサイバーセキュリティ確保に関する会合を開催したと承知しておりますが、連日報道等を見ても、クロード・ミュトスなどの高性能AIの悪用リスクへの懸念が高まっているものと思っております。
そこで伺いたいと思います。
まず、政府への悪用リスクはもちろんのこと、地方自治体に対する攻撃をいかにして防いでいくのか、非常にこれは重要なことだと思います。専門人材が必ずしも地方自治体にいるわけではないと思いますし、財政的にも限られた地方自治体が多い中で、むしろ住民に近く、住民の細かい情報、機微に触れる情報も多く有している以上、いかにしてこういった悪用されるようなリスクから防衛していくのか、まずこの辺についての考え方、所感を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
○小川政府参考人 お答えいたします。
AI性能の高度化に伴う地方自治体の対応に関してでございますが、そうしたAIの活用によるサイバー対処能力の向上と、もう一方でのサイバー攻撃への悪用の懸念、この双方を見通しながら、リスクに応じた対処方針を検討するとともに、まずは基本的なセキュリティー対策を確実に実施すること、これが重要であるというふうに考えてございます。
総務省では、今月十八日に開催されました関係省庁会議において示された対策パッケージを踏まえながら、脆弱性に対する修正プログラムの適用やリスク緩和措置、資産管理及びインシデント対応、復旧など、これらを着実に講じていただくよう地方自治体にもお願いをしたところでございます。
総務省では、小規模自治体も含めまして、全ての地方自治体が必要な措置を適切に講じることができるように、財政負担の軽減、セキュリティー人材の確保、育成に係る施策を講じることとしてございます。
具体的には、まず、財政負担の軽減策といたしまして、セキュリティー対策に要する経費につきまして、一千億円程度の地方交付税措置を講じるとともに、業務端末、システムへの不正アクセスを常時監視するシステム、これの整備につきましては、デジタル活用推進事業債の対象に追加するといった措置を講じておるところでございます。
また、御質問もございました人材に関してでございますけれども、こうした人材の育成、確保に向けまして、都道府県が市町村を支援するためのデジタル専門人材をプールする仕組み、こうした取組について地方交付税措置を講じるとともに、専門アドバイザーの派遣等も行っているところでございます。
加えまして、自治体職員に対して、情報通信研究機構、NICTが実施します実践的サイバー防御演習、CYDERの受講を推奨するとともに、自治大学校においてはセキュリティー人材育成に係る研修を開講するなど、人材育成の強化を図ることとしております。
これらを通じまして、自治体における堅固なサイバーセキュリティー対策の確保、これに取り組んでまいりたい、このように考えておるところでございます。
○神谷委員 是非お願いをしたいというか、早期に対策を考えていただかなきゃいけないかなと思っています。
当然ながら、今、十分お分かりだと思いますけれども、人材面で必ずしも多くいるわけでもありませんし、自治体の数だってそれなりの数があるわけですから、それぞれやはり対策、こうなってくると講じていかなければいけないんだろうというふうに思います。
特に、先ほども申しましたように、機微に触れる情報をたくさん持っているわけですし、デジタル標準化みたいなこともやってきたわけですから、一か所抜かれると実は次々抜かれていくというか、そんなことも懸念としてあるわけでございます。クロード・ミュトスについてももちろん心配なんですけれども、それ以降、恐らく、多くのほかのものも同じような性能で開発されてくるんじゃないかと私自身は思います。だとすれば、そういったことについての対応も常にやっていかなきゃいけないというところでございますし、この分野についての予算というのは幾らあっても足りないんじゃないかと思います。
今ほどNICTについても触れていただきましたが、私、NICT法のときにも、この予算、これじゃ足りないんじゃないかということを申し上げました。国際比較において開発予算、この国の予算は実はそんなに多くないというふうに私自身は認識をしております。この部分、是非、予算も含めて大臣が頑張っていただくようにお願いを申し上げて、時間が参りましたので、質問を終了させていただきます。
ありがとうございました。
○古川委員長 次に、平林晃君。
○平林委員 中道改革連合・無所属の平林晃です。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
私、本日四人目の質問者になりますけれども、もう既にお二人が火災に関してお話をしておられまして、私も、三人目の火災に関する質問をさせていただくことになります。
先日、武藤委員も火災のことを、生まれ故郷ということでお話をしておられましたけれども、私は、この度広島で発生した火災に関連してお伺いさせていただけたらと思います。
およそ二週間前なんですけれども、五月十四日木曜日、広島県の海っぺりの呉市というところ、その呉市から、本土から橋を渡って倉橋島というところがありまして、そこの音戸町というところで、船舶解体工場で大規模火災が発生したということでございます。全国ニュースになりましたので、御覧になられた方もおられるかもしれません。
敷地内で解体中の廃船、積み上がっていた廃材、燃料などが激しく燃えて、鎮火に結局五日を要した、それなりに大きな被害になったということでございます。焼失面積はおよそ四千平方メートルと、一般的な小学校のグラウンドぐらいが焼けた。幸いけが人はおられませんけれども、三百五十六世帯、六百五十人の方が最大三日間にわたり避難をされ、一時は断水も発生したということでございます。
私は、三日目の十六日午後に現地に行かせていただきましたが、煙と焼け焦げた臭いが立ち込めて、また、現場は、海っぺりなんですけれども、陸側の入口が狭くて大型重機の利用が難しい状況にあったと。幸いといいますか、隣接が廃校の小学校でして、そのグラウンドから放水作業ができたとのことで、そちらにも御案内をいただきました。
グラウンドに入った途端に、焼け焦げたガスボンベが転がっておりましたので、あれは何ですかとお聞きしたところ、その火災現場から爆発してボンベが飛んできたというんですよね。それなりに大きなものでしたので、ちょっと驚いたところでございまして、消火活動がいかに危険を伴うのかということをかいま見る思いがいたしました。
現地を案内してくださった消防署長を始め消防隊員の皆様は、三十度近い暑さの中で防火服、スキーウェアみたいなものを着ていらっしゃるので、本当に大変だなと。昼夜を分かたずに対応に当たられているということも含めて、過酷な環境下で活動される消防関係者の皆様に、敬意と感謝の念を深くいたしたところでございます。
それで、伺うことなんですけれども、今回、現場が船舶の解体工場でございました。燃料の残渣でありますとかオイル、あとガスボンベ、こういった危険性があると考えられます。こうした危険性を有する船舶の解体、廃棄事業について、必要となる許可やあるいは登録、安全管理上の規制、どのように定められているのか、国土交通省の御見解を伺います。
○今井政府参考人 お答えいたします。
船舶の解体につきましては、船舶の解体に従事する者の安全及び健康の確保並びに生活環境の保全に資することを目的とする船舶の再資源化解体の適正な実施に関する法律が二〇一八年に制定され、昨年六月二十六日に施行されております。
この法律では、総トン数五百トン以上の船舶の解体を行う事業者に対しまして、主務大臣から解体施設の許可を受けることを義務づけており、この許可を受けるに当たりまして、危険性の対応といたしましては、例えば、引火性物質による事故防止のための規程類の作成を求めているところでございます。
○平林委員 ありがとうございます。
昨年シップリサイクル法が施行をされているということでございまして、五百トン以上の船舶の解体、リサイクルに規制がかかるということでございました。五百トンというと結構大きな船、海上保安庁巡視船のレベルだということだと思うんですけれども、中型船になると思いますので、それなりの大きな船に対する規制はかかっているということで、今回のような比較的小さな船をリサイクル処理をする工場に対しては規制はないということになると思います。今回の事案を考えますと、何かしらの規制も検討するということもあっていいのではないかなというふうに思いまして、その辺の検討もお願いできたらと思うところでございます。
続きまして、今回の呉市の現場のように、本当にちょうど小学校に隣接をしている、まあ、閉校していたので今回は消火作業に利用できたということになるんですけれども、こういう危険性を伴う施設の立地実態、あるいは周辺住民に対する火災、爆発等のリスクについて把握をしておられるのかどうかということに関しまして、消防庁の見解を伺います。
○田辺政府参考人 令和八年五月十四日、広島県呉市で発生した火災においては、人的被害は発生しておらず、周辺の民家への延焼もありませんでしたが、約四千平方メートルが焼損する火災であり、火災による煙や臭気等を考慮し、三百五十六世帯、六百五十名に対して避難指示が発令されるなど、周辺住民の方々への影響も大きな火災であったと認識しています。
消防法令においては、船舶の解体施設であるか否かにかかわらず、火災危険性が高い燃料油や潤滑油を消防法令上の危険物の規制対象としており、また、木材加工品や合成樹脂類など、火災の拡大が速やかであり、かつ、著しく消火困難なものを一定量以上貯蔵する場合には、消防法令上の指定可燃物の規制対象としています。
危険物や指定可燃物を一定量以上貯蔵する場合には、消防法又は各市町村の火災予防条例において、保管方法等について規制を受けるほか、市町村長等の許可又は管轄の消防長若しくは消防署長に届出が必要になりますが、今般の火災が発生した施設については、危険物施設や指定可燃物施設の許可や届出はなかったと聞いております。
消防庁においては、各消防本部に対し、消防本部に届出等がない場合でも、各市町村の環境部局等と密接な連携を図り、担当部局の行う立入検査に同行するなど、類似施設の実態把握に取り組み、適切な火災予防指導を行うとともに、周辺環境へのリスク等も踏まえながら、必要に応じて警防計画を策定することを指導しているところですが、引き続き、関係省庁と連携し、適切に対応してまいります。
○平林委員 ありがとうございます。
全部が全部掌握するというのはなかなか難しい話でして、連携をしながら対応していただいているということでございます。同行して現場を見に行くとかもしていただいているということでございまして、これは本当に大事なことだと思いますので、是非そういったことを続けていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
その後も広島県内では、林野火災が福山市の方でもございましたし、反対の宮島の方では歴史的建造物の焼失など、火災事案が続いているんですよね。他地域でも、先ほどから、岩手の話があったり、茨城の話があったり、岡山の話があったり、大分の話があったり、もう本当に頻発している印象を受けるわけでございます。
これは別に日本に限らず、先ほどの神谷委員の世界の話もございましたが、世界中でこういった傾向にあるような印象を受けるわけでございますけれども、実際、統計データとして、これは国内ですけれども、全国的な発生件数はどのような傾向にあるのか、また、その要因をどのように分析されているのか、その上でどんな対策を講じていくお考えなのか、消防庁の見解を伺います。
○田辺政府参考人 令和六年までの火災件数を長期的なスパンで見ますと、例えば、平成元年から平成二十年までは五万から六万件台で推移していましたが、直近十年間の火災件数はおおむね三万件台後半で推移しており、基本減少傾向にあると考えております。
一方で、昨年と今年においては、強い乾燥の影響などにより、昨年の岩手県大船渡市や本年四月の岩手県大槌町など、大規模な林野火災が発生しており、現在、令和七年の火災件数について精査中ですが、その動向には留意が必要と考えております。
林野火災の大半は、たき火や火入れといった人為的な要因によるものであることから、林野火災を防ぐためには、こうした行為への対策を充実強化していくことが重要です。
このため、昨年、大船渡市林野火災を踏まえた消防防災対策のあり方に関する検討会報告書を踏まえ、屋外での火の使用等の注意喚起や制限を行う林野火災注意報や林野火災警報を創設し、令和八年四月一日時点で全体の約九割の消防本部等において火災予防条例が改正され、施行されているところです。
また、林野火災の危険性が高まる一月から五月を中心に、政府広報を活用した広報啓発活動を実施するほか、各自治体における広報啓発の強化を促し、住民への制度の周知や予防の徹底などにも力を入れております。
今後とも、自治体等と緊密に連携し、林野火災警報、注意報の効果的な運用や、火災予防全般に対する広報啓発活動の強化等を通じて、火災予防の実効性を高めてまいります。
○平林委員 ありがとうございます。
余り増えてはいない、減少傾向にあるということではある、ただ、規模が拡大傾向にあるということで承りました。
その上で、警報、注意報の制度を整えてきているということで、五月十七日、九日前の広島県福山市で発生した林野火災は、まさにこの注意報が五月七日から継続発令されている中で発生したものであったということでございます。
ただ、今、次長もおっしゃられましたけれども、この警報とか注意報の周知がまだまだこれからかなというふうに思っております。注意報、警報がなされたときに我々は何をしなくてはいけないのかということも含めて周知徹底を是非行っていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。
では、次の項目に移ります。
SNSにおける年齢確認の厳格化に関連して質問いたします。
総務省におかれましては、デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会の下に設置された青少年保護ワーキンググループにおいて、青少年のインターネット利用環境の整備や有害情報等対策について議論を行っておられます。
四月二十二日の第四回会合では、SNS事業者による年齢確認の厳格化を求める論点整理案が示されています。さらに、翌々日の会見で大臣が、今夏を目途に取りまとめられる内容を踏まえて、関係省庁と連携して適切に検討していく旨を述べられたということでございます。
これに関係してですけれども、前回の当委員会では、SNS利用者の本人確認を可能とする観点から、データSIMに対する本人確認義務の拡大について議論を行いました。そして、附帯決議では、SNSアカウント開設時の本人確認等についても必要な施策を講じるよう努めることとされたところでございます。本人確認には、当然、年齢確認も含まれてまいります。
一方で、今回のワーキングにおける論点整理案では、個人情報を過度に収集しないという観点から、本人確認は求めず、年齢確認にとどめる方向性が念頭に置かれていると承知をしているところでございます。
つまり、SNS利用において、一方では本人確認を求めて、他方では本人確認を求めない年齢確認に限定する、こういうお話になっているわけでございまして、相反する規律を同じサービスに対して求めているようにも見えるところでございます。
この点については整理が必要と考えますので、共に大臣の御発言に関連しますので、大臣の御見解をよろしくお願いいたします。
○林国務大臣 SNSなどの利用者に関する確認、これを行うに当たっては、その利用者に関する情報が必要となりますが、具体的に必要となる情報は、青少年保護ですとか犯罪対策など、それぞれの目的ごとに異なるというふうに承知をしております。このため、利用者情報の確認に当たっては、それぞれの目的を達成するために必要な情報を必要な範囲に限って取得する必要がある、こういうふうに理解をしております。
今、平林委員からお話がありました青少年保護の観点ということになりますと、総務省有識者会議において、SNSの利用における機能制限などの前提となることから年齢確認の厳格化の検討をすべき、その方法について実効性の問題とプライバシーやセキュリティーの問題を含めて検討すべき、こういう御議論をいただいております。
この会議では、本年夏頃を目途に、先ほどおっしゃっていただいたように、議論の結果を取りまとめていただく予定でございます。この取りまとめなどを踏まえて、それぞれの目的を達成するために、過度な負担や規制とならないように、どのような方策が望ましいかについて適切に検討してまいります。
○平林委員 ありがとうございます。
大臣おっしゃられるとおりで、目的に応じて何をすべきなのかを見定めていくということなわけですけれども、これが結構容易ではないのかな、こんな危惧も持ったりするところでございます。
関連して、次の質問に移らせていただきます。
今回の年齢確認に関する検討では、一律規制ではなく、十五歳一律とかそういうことではなくて、SNSごとの特性等を踏まえた対応が論じられている、その趣旨は理解しております。すなわち、SNSにおいては多様なサービスが提供されている、ゆえにその内容に応じて対象年齢が異なるのは当然であると。今の大臣のお話に関連して言えば、こちらはやはり本人確認が必要であろう、こちらは年齢確認でいいんじゃないか、その年齢確認の中にも対象年齢が異なってくる、こういうお話になるということで理解をしております。
その上で、対象年齢を決めること自体も事業者がやるのかどうなのか、あるいは、事業者が決めた対象年齢が適切かどうか、このこともきちんと評価をしていかなくちゃいけないと思うわけでございます。その上で、年齢確認が確実に実施されているのか、これが重要となってくると考えております。
大臣もちらっとおっしゃっていただきましたけれども、多様な事業者が存在する中で、対処能力もまちまちであり、情プラ法に規定されるほどの大規模事業者であればそういう能力をお持ちでしょうけれども、中小事業者や海外事業者を含め、実効性を担保していくことは容易ではないと考えているところでございます。さきの携帯電話不正利用防止法においても、本人確認義務をSNS事業者ではなく携帯通信事業者側に課す、こういう構成にしたわけですけれども、その背景は、実行可能性や実効性への配慮があったものと理解をしております。
SNS事業者ごとの対象年齢の適切な設定や、その基準に基づく年齢確認の実効性確保についてどのように対処していくお考えなのか、総務省の見解を伺います。
○藤田(清)政府参考人 お答えいたします。
総務省の有識者会議における論点整理案では、プラットフォームサービスはサービスごとに設計、特性が異なることから、サービスごとのリスクや、リスクに対応する機能制限、保護措置及び必要なリテラシーについて、各事業者に対して公表を求める必要があるのではないか、各事業者においてリスクの評価を行う中で、保護措置の一環として使用適正年齢の設定、設定理由及び確認方法についての公表も求める必要があるのではないか、こういった御指摘をいただいております。
海外においては、既にEU、英国、オーストラリアなどにおいて、大規模なプラットフォーム事業者に対し、法令に基づく年齢に係るガイドラインが示されているものと承知しております。
総務省では、総務省の有識者会議、今後、議論の結果を取りまとめていただく予定としておりますが、我が国において必要な対応とその実効性を確保する方策については、この取りまとめや諸外国の状況も参考に、こども家庭庁を始めとした関係省庁と連携しながら検討を進めてまいります。
○平林委員 私の問題意識も、まず第一義的には事業者が決めていくということになって、それをきちんと公表していくということだったと思うんですけれども、本当にそれがいいのかどうかということも、この評価も大事なんじゃないかというふうに思うわけですね。
それを政府がやるのかどうかというのはちょっと微妙な話になってくると思いますので、例えば第三者機関を立ち上げるとか、そういったことも含めて何か必要になってくるのではないかな、こんなふうにも考えておりまして、結構これは複雑な話になっていくような気がしておりますので、引き続きの議論をお願いしたいというふうに思っております。
あわせて、技術的な観点で、これは実際にやっていくという意味においては、過度に情報を収集してはいけない、こういう観点も重要ですし、また、正しい情報にならなきゃいけない、これも重要ですし、こういったことを考えながら設定していかなくちゃいけないと思いますけれども、今後我が国において年齢確認を本格的に導入していく場合、どのような技術方式を想定しておられるのか、総務省の見解を伺います。
○藤田(清)政府参考人 お答えいたします。
年齢確認については、諸外国においても様々な方法が検討されている段階であると承知しております。
例えばEUでは、委員御指摘の年齢確認のほか、顔認証等による年齢の推定、イギリスでは、銀行やクレジットカードなどの登録先サービスが持つ年齢データの利用や、AIによる顔写真の推定などが法律に基づくガイドラインにおいて推奨されております。
我が国においては、年齢確認の手法の例としましては、携帯電話事業者が持つ利用者情報の活用、それから、OSが提供する機能の活用、マイナンバーの活用などが考えられますが、現在、総務省の有識者会議では、どのような方法が合理的なものとしてあり得るのか、実効性の問題と、プライバシーやセキュリティーの問題を含めて検討するべきといった御議論をいただいているところでございます。
我が国においてどのような年齢確認方法が用いられることが望ましいかにつきましては、この同会議の取りまとめを踏まえまして、関係省庁とよく連携しながら検討してまいります。
○平林委員 ありがとうございます。
本当に、ここもトレードオフがあると思うんですよね。厳しくやるのか、あるいは過度に収集し過ぎないのか、こういったことをきちんと見定めながら適切な技術を選定をしていっていただきたい、このように考えているところでございます。ありがとうございます。
続きまして、権利侵害情報等への対応について伺います。
誹謗中傷などへの対応は、情報流通プラットフォーム対処法、いわゆる情プラ法の施行、昨年の四月一日に行われましたけれども、削除対応の迅速化や運用状況の透明化など、本当に整備が進んできたかというふうに認識をしております。
こうした対応なんですけれども、主として、認定されるかどうかは別として、権利侵害が起きた後に行われる、例えば削除の要請、その窓口の設置であるとか、こういったことが行われてきていると認識をしております。
一方で、こういう誹謗中傷や権利侵害情報は、一度拡散されてしまうと完全な被害回復が極めて困難でありまして、被害者に深刻な社会的、精神的影響を与えることも少なくない。その意味におきましては、そもそも発信や拡散を防ぐことが、できたらそれが望ましいと思うところもありまして、事後対応のみならず、事前的、予防的段階において対応をしていくこと、こういった対策も極めて重要であると考えております。
このような事前的対策について、プラットフォーム事業者や行政機関が果たすべき役割をどのように整理をして、現在どのような検討を進めておられるのか、総務省の見解を伺います。
○藤田(清)政府参考人 お答えいたします。
幅広い年齢層でSNSが利用され、情報収集のためのSNSの利用も進むなど、SNSの利用が一層拡大する中で、情報流通による権利侵害の被害は引き続き深刻であると認識しております。
先ほど御指摘いただきましたように、これまで、事後の対応につきましては、権利侵害情報に関する相談窓口の設置に加え、大規模プラットフォーム事業者に対し、情報流通プラットフォーム対処法に基づき、裁判手続によらず権利侵害情報の発信者に関する情報開示を求める制度への対応、権利侵害情報の削除対応の迅速化とその運用状況の透明化、こういったことに取り組んできているところでございます。
その上で、総務省では、SNSの利用拡大などの昨今の状況を踏まえまして、今月、有識者会議を開催し、権利侵害情報等が発信、拡散される場面に着目して、事後対応だけでなく、事前に対応することについても検討を行っているところでございます。
具体的には、事前の対応について、表現の自由に配慮しつつ、どのような対応の方法が考えられるのか、国、事業者、利用者においてそれぞれどのような役割を果たしていくことが考えられるか、こういったことを今御議論いただいているところでございます。
総務省としましては、この有識者会議における専門的な御議論を踏まえまして、必要な検討を進めてまいります。
○平林委員 ありがとうございます。
今議論が始まったというところでございまして、是非充実した議論を期待したいと思っております。
その上で、先日、ReThinkというアプリを知りました。英語の発音が余りきれいじゃないですけれども、舌をかんで、ReThinkというアプリなんですけれども、ReThinkというのは、考え直すという意味ですね。
御存じの方もおられるかもしれませんが、これはアメリカの十三歳の少女が開発した、開発というか提案したんですかね。友人の女の子がネットいじめで自殺をしてしまった。心を痛めて、学校で千五百人を対象に調査を行った。その調査の結果、人を傷つけるメッセージを送ったり書き込んだりするときに、何の気なしに、自覚せずにやってしまっている場合が多いとこの女の子は気づかれたそうなんですね。
書き込みをしようとする人に気がつかせるために彼女が考えたことというのは、スマホのキーボードを置き換えて、攻撃的な内容とか問題ある入力を検知すると、スマホが「ReThink!」と警告を出す、こういうアプリなんだそうですね。ここの記事によりますと、これによって九三%の若者が誹謗中傷の投稿を自分自身で止められたということでございまして、非常に興味深いなと思って拝見をしたところでございます。
今、審議官も、表現の自由とかそういったことを考慮しながらということをおっしゃられましたので、こういう、自分自身で考え直して、投稿を自分自身でやめていくことができたら本当にすばらしいことじゃないかなと思ったところでございます。
こういう機構をアプリに持たせることもいい考えですけれども、そのもっと内側、要するに、自分自身が止められるにこしたことはないわけでありまして、大臣所信でも述べられた、幅広いリテラシー向上、これは根本的に大事になってくると思っているところでございます。
総務省が推進されているデジタルポジティブアクションについては、概要をこれまでも伺ってまいりましたが、現在どこまで取組が進んできておられるのか、総務省の見解を伺います。
○藤田(清)政府参考人 御指摘いただきましたように、総務省では、プラットフォーム事業者、通信事業者等の関係者と連携したICTリテラシー向上に係る意識啓発プロジェクト、デジタルポジティブアクションに取り組んでおります。
このプロジェクトの一環として、テレビ、SNS広告やシンポジウムの開催、各地域におけるセミナー、ワークショップ等地域での意識啓発の推進等に取り組んでいますほか、SNS等における偽・誤情報やその背景にあるアテンションエコノミーについて紹介した啓発教育教材及び講師用ガイドラインや、偽・誤情報等の様々な課題に対応したICTリテラシー向上のためのゲーム型の教育プログラム、こういったものの作成、公表に取り組んでおります。
こうした取組に加えまして、今後はさらに、セミナー等の各地域に根差した取組の拡大や、企業によるサービス設計上の取組をアピールするイベントの開催、こういったものを予定しようと思っております。
引き続き、国民一人一人がICTリテラシーを高めまして、安心してSNSを利用できる環境整備に、関係者と連携して取り組んでまいります。
○平林委員 ありがとうございます。
本当に様々な取組を進めてきておられるということで、是非やっていっていただきたいと思うんですけれども、私も、このゲーム型、アプリというんですかね、プログラムというんですかね、やらせていただきました。
リテプロをやらせていただいたんですけれども、結構作り込まれているなというふうに感じたところでございます。是非委員の皆さんもやっていただけたらというふうに思うんですけれども、結構、まさに没入型という言葉で説明いただきましたけれども、何か自分が悪いことをしているような、そんな感覚に陥るようなところがあったり、あるいは、こんなふうに詐欺ってだまされるんだなみたいな、こんなふうに加害者とつながっちゃうんだなみたいなことを体験できるということでございまして、面白かったです。
その上で、率直に申し上げると、若干分かりづらいところもあったかなというふうに思っておりまして、一か所本当に分からなくなって、そこはちょっとクリアできていないところがあるんですけれども。若い秘書に聞いたら、すぐ分かったらしいんですけれども、僕は分からなくて。
ということなので、またいろいろな方に使っていただいて、フィードバックも取り入れながら、より実効性の高い教材へと発展をさせていっていただけたらなというふうに思っております。非常に興味深い取組だと思いましたので、是非よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。
それでは、最後、水道料金に関してお伺いしたいというふうに思います。
我が国の水道は、世界的にも高い安全性を誇りますが、近年は、各地で料金値上げが相次いでおりまして、住民の不安が高まっているということでございます。私も先日、自分の地域にあります島根県の方を訪問したら、こっちの方では三割アップですよとか、様々なお声を伺ってきたところでございます。背景には、人口減少による料金収入減、施設の老朽化、更新費用の増大、資材価格の高騰、人材不足など、本当にいろいろな要因があるんだろうなと考えております。
こうした現状を総務省としてどのように認識をしておられ、また、これまで地方自治体に対してどんな財政的、制度的支援を行ってきたのか、見解を伺います。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
水道事業につきましては、独立採算を原則とする公営企業として運営をされております。それぞれの事業者におきまして、持続的な経営の確保の観点から、中長期的な経営戦略などを策定いただいて、地域の実情を踏まえて料金を決定いただいていると承知しておりますが、その結果として、委員御指摘のとおり、料金水準について一定の地域差が生じているものと認識をいたしております。
総務省としましては、水道事業について、自然条件等のやむを得ない事由によって料金水準に地域差が生じていることを踏まえた財政措置を講じているところでございます。
具体的には、有収水量当たりの資本費が極めて高額となる水道事業者については、料金格差を縮小するといった観点から、資本費の一部に対して一般会計から繰り出しを行うこととし、その繰り出しに応じた地方交付税措置を講じているところでございます。
○平林委員 ありがとうございます。
今、そのような形で支援を行っていただいているということなんですけれども、今後、人口減少地域ではますます難しくなっていくというふうに考えております。どこに住んでいても安全な水を利用できる、こういう我が国の基盤を維持するためには、なかなか自治体任せだけだと難しいのかなと考えているところがございます。国として上下水道事業の持続可能性を支えていく、こんな視点も大事なのではないかなと思います。
地方交付税措置の充実、今も話がございましたけれども、あるいは広域化、広域連携の支援など、より踏み込んだ対策を今後のために取っていただく必要も出てくるのではないかなと思いますけれども、こういった点に関しまして、総務省の御見解を伺います。
○出口政府参考人 お答えをいたします。
人口減少等に伴う料金収入の減少や施設の老朽化に伴い更新需要が増大するなど、上下水道事業を取り巻く経営環境は厳しさを増しているものと認識をしております。
それぞれの事業が将来にわたって住民生活に必要なサービスを提供していくためには、スケールメリットによる経費削減等の効果が見込まれる広域化の取組などを通じて経営基盤の強化を図っていくほか、施設の老朽化対策を計画的に進めていくことが重要であると考えております。
このため、総務省としましては、広域化に必要な施設整備に対しまして地方財政措置を講じるほか、広域化の取組を技術的に支援する専門アドバイザーの派遣などを行いますとともに、それぞれの事業において適切な老朽化対策が進むように、地方財政措置を拡充してきたところでございます。
上下水道事業が将来にわたって持続可能な経営を確保することができますように、引き続き、関係省庁と連携して適切に対応してまいります。
○平林委員 ありがとうございます。
本当に、地方においてはかなり厳しい状況になってきているというところがございまして、是非、そういったところと対話をしていただきながら、地域間格差の縮小、また将来にわたる安全、安心な水インフラ維持、こういったことをしっかりとしていっていただきたい、このことを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
○古川委員長 次に、高沢一基君。
○高沢委員 それでは、引き続きまして質疑をよろしくお願いしたいというふうに思います。
国民民主党の高沢一基です。
まず初めに、林野火災における海水散布についてお聞きしたいというふうに思います。
先ほど来、様々林野火災についての質疑がされておりますけれども、大槌町の火災を始め、テレビのニュースやネットのニュース等を見ていますと、全国各地で林野火災、山火事が発生していて、先ほどの御答弁でも、規模、焼損面積が増えている傾向があるというふうなお話もありましたけれども、印象に残って、非常にやはり林野火災は増えているのかなというふうに思っておりました。
ただ、事前にいろいろ資料をいただいて調べてみますと、昭和四十九年には、林野火災が約一万二千件弱あって、焼損面積は約八千ヘクタールであったものが、令和六年は、何と、件数では八百三十一件しかない、焼損面積についても千七十三ヘクタールということで、昭和の時代から比較するとかなり減少しているということで、これは、消防の努力であったりとか防火意識の広がりであったりとか、山林の管理の徹底というものがやはり広がってきているのかなというふうに思っているところであります。
その一方で、令和五年に比べて六年は、件数は横ばいですけれども、焼損面積は増えているということなので、環境の影響もあるのか、科学的なことは分かりませんけれども、焼損面積が増える傾向もあるので、やはり注意も必要な状況なのかなというふうに理解をさせていただきました。
今回の大槌町の林野火災につきましては、今年の四月の二十二日に発火をしまして、その後、鎮圧は五月二日にされた。ただ、また同じ町内の別な場所で火災が発生しているということで、まだ予断を許さない状況だというふうに承知をしております。
被害については、軽傷の方が二名、建物は八棟の被害が出ているということであります。焼損面積は千六百三十三ヘクタールということで、一時、千五百五十八世帯、三千二百五十七名、町民の約三割の方の避難もあったということで、大規模な山林火災というふうになってしまいました。
これに当たりまして、消防等の皆様、あるいは自衛隊も含めて消火活動に全力を尽くしていただいて鎮火ということに至ったというふうに承知をしておりますけれども、その消防に使った用水についても事前に調べさせていただいたところ、消火栓等の、いわゆる水道と言っていいんでしょうか、水道用水を使ってが五千五百六十六立米の水を利用したということで聞いております。また、河川、川の水につきましては二百三十五立米ということで、真水については合計五千八百一立米の水が利用されたというふうに考えております。
一方、海水については、テレビのニュース等でも、自衛隊のヘリが海上より海水をくみ取って消火活動に当たっている模様が再三報道されておりました。自衛隊のヘリも含めまして、地上部隊、先ほどあったスーパーポンパー等地上の部分も含めてなんですが、海水は三千三十九立米が利用されたということで、真水に比べても、全体の三割、三分の一程度は海水が利用され、自衛隊は、八日間任務を実行されまして、七百十六回取水と散布を行って、合計で二千九百九十一立米の海水を利用している。この的確な消火活動によって、延焼をなるべく抑える形にして、最終的には鎮火に至った。雨の影響というのももちろんあったと思うんですけれども。
今回、大量の海水が散布されたわけでありますけれども、海水の散布による環境への影響についてはどのようになっているのか、お考えがあればお聞かせください。
○田辺政府参考人 林野火災の消火活動において海水を散布することについては、一九九八年の自治省消防庁消防研究所及び農林水産省林野庁森林総合研究所の調査報告書や、二〇一八年の岩手県林業技術センターによる調査から、山林への影響は少ないと考えております。
○高沢委員 どうもありがとうございます。
海水散布による環境への影響は少ないという今御答弁をいただきまして、私もその資料を見せていただきました。平成十年に行われました、今御紹介いただいた消防庁それから林野庁が合同で実験したものについても、それほど大きな影響はないということで伺っております。
また、岩手県が行いました平成三十年の、釜石市尾崎白浜・佐須地区における山火事消火のために海水が散布された森林土壌の化学性という研究結果が発表されていて、これも、pH値であったりとか、あるいはECという電気伝導度についても、当初、上昇は見られたけれども、日にちがたつにつれて、雨の影響等もあって、薄まって戻っていくということで、特に大きな影響はないという報告がされております。それは一つの安心材料ではあるんですが。
一方、岩手県の調査においても、八年前、平成三十年の調査、先ほどの消防庁と林野庁の実験については平成十年ということで、二十八年前ということで、ちょっと期間がたっている調査であります。
今回の、やはり大量に海水も散布をしております、最新の状況を確認するために、環境調査を新たに実施するというお考えはありますでしょうか、お聞かせください。
○田辺政府参考人 林野火災の消火活動において海水を散布することについては、先ほど答弁申し上げましたとおり、山林への影響は少ないと考えておりますことから、環境や生態系に与える影響についての調査を新たに実施する予定については、現在のところございません。
昨年の大船渡市や今般の大槌町の林野火災など、消火活動で海水が利用された事例におけるその影響については、地方自治体において注視されていくものと聞いております。
○高沢委員 ありがとうございます。新たにやる考えはないというようなお話がありました。
自治体においても、県等も、お聞きしたところによると、今回で特に調査をするということはないというお話も伺っておりますが、今後の山林の復興に当たって、現地の方々等の意見も聞く、その中で、何か情報があれば酌み取っていくというようなこともお聞きはしております。
一方、海外での研究においても、クロアチアにおける山火事に海水を散布した環境への影響についても、この研究結果でも特に影響が出ているというわけではないんですが、結論の部分で、土壌の変化の継続的なモニタリングが必要である、土壌、火災、塩水といった要因を分けてやはり分析をしなくちゃいけないので、引き続き研究する必要があるというような指摘もされております。
そういった中で、今回、今すぐにやるという必要はないんですが、私自身としては、やはり最新の状況も踏まえながら研究を進めていく、調査を進めていく必要はあるのではないのかなというふうに考えているところであります。
海水散布に当たりましては、今回の件で調べさせていただいたところ、海水散布の決断、判断をしたのは、災害対策本部長でもいらっしゃる大槌町の町長さんが海水散布をしようということで決断をされたというふうに伺っております。
一方、以前に質問主意書が、昨年、大船渡の山林火災、林野火災を経て、その後の質問主意書が、当時立憲の井坂議員から出されておられまして、同様に、どういった判断でということで質問されていました。
それに対します令和七年五月の政府の答弁書では、林野火災における海水散布の判断は、現場の指揮者が執るというようなことで答弁をいただいています。
今回は、現場の指揮者ではなく、町長という形でありまして、判断の権者が替わっているところであります。また、地権者への確認等というのも含めても、前回の大船渡のときには、確認等は特にされていなかったようでありますけれども。
今回の大槌町さん、私、大槌町さんの町役場の災害担当さんのところに電話をかけさせていただきまして、三十分ほどですけれども、いろいろ状況を電話でお話をお聞かせいただくことができました。
今回については、火災が発生して、自衛隊も消防も含めて、災害対策本部の中で、海水散布の必要性というのが、もう話が出ていたので、これはやはり必要であろうということで、山林の所有者、地権者の、三、四十名いらっしゃったそうなんですけれども、その方々に役場の方で電話をかけまして、海水散布するけれどもよろしいでしょうかというような、そういったような電話をして、半分ぐらいの方が電話に出られて了承いただいたということで、町長としては、まきましょうということで判断をされたということであります。
町役場の方に聞いたら、やはり昨年の大船渡の例があったので、それを参考にさせていただきながら様々対応をしたというお話を伺ったところであります。
ただ、今言ったように、判断する権者が昨年と替わっていたりとか、あるいは地権者の合意というようなお話が急に出てきたりとかしますと、例えば今回は、半分の方は電話がつながらなかったけれども決断をされたんですが、全員につながるまで地権者の確認を取ろうというふうにもし首長さんが判断をされてしまった場合、あるいは海水の判断についてちゅうちょしてしまうと、やはり消火が遅れてしまうという危惧もあるかというふうに思います。
現状、そういった例はないんですけれども、そういったことも考えていきますと、海水散布の判断に関して、やはり、首長さんたちに対して周知を進めていく必要があるのではないのかなというふうに考えております。
毎回、林野火災が近隣で発生していた自治体においては、今回、大槌町さんはよかったんですけれども、そうじゃない場合も十分考えられますので、そういった首長への周知についてはどのようなお考えがあるか、お聞かせください。
○田辺政府参考人 大規模な火災が発生し、市町村に災害対策本部等が設置される場合、消防活動の方針等について、消防機関を含む関係機関間において共有、協議を行うことは重要と考えております。
今般の大槌町林野火災においては、大槌町災害対策本部において、町長と消防機関等が緊密に連携し対応に当たっており、委員御指摘の海水散布の判断や地権者の了解については、災害対策本部長である町長の判断により丁寧な対応が行われたと認識しております。
消防活動に用いる水利の基準については、消防法第二十条第一項の規定に基づく消防庁告示において、消火栓や河川等と並んで海を挙げているところであり、林野火災への消火活動においても、現場の状況に応じて最も有効な消火活動を行うべく、海水を含む水利の活用については、現場の指揮を執る者が判断するものと考えております。
首長等が判断する場合においても、現場の指揮者の判断を尊重することが重要と考えており、大規模災害の発生時には、消防庁としましても、現地にリエゾン職員を派遣し、首長等の判断をしっかりサポートしてまいります。
○高沢委員 ありがとうございます。
今御答弁いただいたとおりだと私も思います。やはり、火災の場合は緊急を要しているわけですし、目の前の延焼を防がなければ被害が大きくなる。火は早く消さなくちゃいけないというのは原則だと思うんですけれども、やはり現場の指揮官の判断というのは重要だというふうに思います。
一方で、海外においても様々、山火事で海水を利用することに対する危惧が表明されていて、海水での消火は最善策じゃないというようなことを言う方がいたりとか、国内においても、古いですけれども、平成十一年、広島の火災で海水散布したところ、ミカン畑の方にもかかってしまって、現地の農協の支所長さん等が反対をされて、県も調査をしようとか、そういうような話もあったというのを伺っています。
環境を大切にしようと思われる団体や個人の方というのは世界中にいらっしゃると思うんですけれども、そういった方々が林野火災のときに、海水散布をするんじゃないということをもし大きな声を上げた場合、首長さんによっては、その声にちゅうちょをしてしまって、消火が遅れてしまうというおそれもあるのかなというふうに考えます。環境の影響について科学的な根拠をしっかり持った上で、首長さんをサポートする意味で、現場がしっかりと判断をして、的確に消火をしていくということが必要であるのであろうと思います。こういった林野火災における海水散布に関しましては、やはり科学的根拠に基づいた知識を世の中に広めていくことが必要であるかというふうに思います。
そういった意味において、一般国民、世論に対してそういった知識を広めることに関しまして、総務大臣として御見解がございましたら、お聞かせください。よろしくお願いいたします。
○林国務大臣 林野火災が発生した際に、延焼拡大を防止し、被害の最小化を図るべく、海水の活用も含めて消火活動が適切に実施されるためには、消防機関ですとか首長など関係機関の連携はもとよりですが、委員の御指摘のように、住民の理解、これが得られるということが重要であると考えております。
林野火災に関する住民への広報、周知ですが、現在、消防庁において、林野火災がたき火ですとか火入れなど人為的な要因による割合が高いということに着目をいたしまして、予防の徹底の観点から、林野火災警報等を含めた周知のためのチラシの作成ですとか、SNS動画広告などインターネット媒体を中心とした政府広報の活用、そういうことに取り組んでおります。
こうした広報機会等を活用しまして、林野火災に対する迅速的確な対応に必要な消火活動の際の海水利用について、特段の懸念を有していないことなど、今取り上げていただいたように、先ほどのpHですとかECですとか、ECというのは、なるほど、エレクトリックコマースじゃなくてそっちもあるんだなというふうに、私も今回改めて学びがございましたが、そうした科学的根拠に基づいた知識の普及についてもしっかり努めてまいりたいと考えております。
○高沢委員 ありがとうございます。
そういう知識の普及についても取り組んでくださるということで、感謝を申し上げたいと思います。
私も、今回質疑するに当たって大槌町の火災等を見せていただいていろいろ勉強させていただいて、ECという言葉も初めて知ることができましたので、こういった知識もやはり広めて、影響は少ないんだよと。一見すると、環境、地球によくないんじゃないかと思われるかもしれませんが、焼けてしまっては元も子もないわけでありますので、そういった合理的、科学的判断に基づく知識というのをやはり世の中に広めていく必要があると思いますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
続きまして、地方税納税の利便性向上についてお伺いしたいと思います。
今、窓口等で、現金で、振り込み票というんでしょうか、払込票で税をお支払いをするということ、それから、キャッシュレスでも税ということで、いろいろな支払いの手法が広がっています。
委員の皆様等に資料でお配りさせていただいた、総務省さんの資料を基にしているものでありますけれども、地方税におけるキャッシュレス納付の比率ということで挙げさせていただいているんですが、キャッシュレス納付、なかなかやはり進んでいない状況で、五〇%を超えているのは特別徴収の個人住民税と固定資産税のみで、あとは非常に少ない状況になっております。
この両税目がキャッシュレス納付が高い理由についてお聞かせください。
○寺崎政府参考人 お答え申し上げます。
地方税の納付につきましては、累次の制度改正によりまして収納手段が多様化する中、納税者にとって利用しやすい納付手段が各税目において選択されているものと承知しております。
御指摘ございました個人住民税特別徴収分におけるキャッシュレス納付比率が高い理由といたしましては、特別徴収義務者たる事業者が、安価な利用料によりまして、金融機関のインターネットバンキングを利用して地方団体に納入できる、いわゆる地方税納入サービスの利用割合が高いことによるものと承知しております。
また、固定資産税、これは毎年かかるものでございますけれども、こちらは、従来より口座振替の利用が進んでおりますことから、キャッシュレス納付比率が高いものと考えております。
○高沢委員 ありがとうございます。
申告があるかないかとか、あと、法人か個人かとかということも、傾向でいろいろあるのかなというふうに、私、個人的には印象を持たせていただいているところであります。
その中で、今、地方税の電子申告、そして電子納税について、令和元年からは両方できるようになって、令和五年からは、全税目に拡大をされて、地方税統一QRコードなどというものもつくられて、利用できるという形になっています。
地方税共同機構という、自治体も参加をする機構をつくって、今、eLTAXを推進しているというふうに伺っているところであります。
私も、軽自動車税が来まして、納付をしようと。いつもコンビニで、紙を持って行って払っているんですが、せっかくなのでeLTAXをやってみようかと思いまして、自分で挑戦をしてみました。
まず、今、私の住んでいる自治体から送られてくるものは、多分、全国的に同じだと思うんですね。基本的にコンビニや金融機関等の窓口納付を前提とした作りになっていて、入れられている案内の紙でも、eLTAXというのはよほど読み込まないと見えないところで、先ほどの地方税統一QRコードというのも、納付書自体には説明が書いてなくて、QRコードがあるだけなので何か分からない。
それで、IDが必要だということで、そこに載っているQRコードでID、スマホで読み取って進んでいこうということでやりますと、電子証明用のプラグインというのが必要だというふうに出てきて、それをダウンロードしようとすると、スマホでは対応できなくて、PCでやってくださいと。それで、パソコンに移りまして、パソコンでプラグインをダウンロードして進んでいきました。そうしたら、マイナンバーで電子署名をしますので、カードリーダーでやってくださいと。カードリーダーがないんですね。
国税の方も、私、所得税はe―Taxでずっとやらせていただいているんですが、当初はカードリーダーでしたけれども、今はカードリーダーが廃止されまして、スマホと連携して、パソコンで作業していても、スマホにマイナンバーカードをかざせば、そこで電子署名ができるという方法が、所得税はそうなっています。
今回、これがなっていないので、ああ、できないということで止まってしまいまして、終わりました。
IDを取らなくてもできるやり方はほかにもあって、ネットバンキングに登録していればできます。ただ、ネットバンキング、いろいろやはり面倒だと思われる方も多くいらっしゃると思います。
クレジットカードでもできます。ただ、クレジットカードですと、残高があると利息がつくとか、そういったことを心配される方もいるかもしれません。
それから、スマホ決済アプリでもできるんですが、アプリが増え過ぎると嫌だという方もいるかもしれませんし、私も、板橋区、前にもお話ししたかもしれません、いたばしペイ、いたペイという独自のペイをやっていますが、いわゆる民間の大手のペイはやっていないので、できなかった。そういったペイによっては非常に使い勝手が悪いかなと。
そういった中で、先ほどのキャッシュレス納付の比率を見ますと、eLTAXのダイレクト納付という、委員の皆様ではカラーで緑色になっていると思いますが、特別徴収の個人住民税で一三・六%、法人住民税では一四・四%、不動産取得税では二・二%ですが、それ以外はほとんど一%以下ということで、利用されていないという状況であります。
eLTAXダイレクト納付が広がらない理由についてお聞かせください。
○寺崎政府参考人 お答え申し上げます。
先ほど申しましたように、地方税の収納手段、多様なものを今御用意しております。
御指摘ございました軽自動車税につきましては、多くのケースにおきましては、地方税お支払サイトやeL―QRの読み込みに対応した各種スマートフォンの決済アプリでされる場合におきましては、eLTAX利用者のIDの新規登録は不要となっているところでございます。
一方、eLTAXのダイレクト納付、これは、御指摘のとおり、法人が申告と併せて利用される場合に非常に便利なツールとなっておりまして、軽自動車税などでは、そのターゲットは、どちらかといいますと、先ほど申しましたスマートフォンの決済アプリや、毎年納付されますので口座振替などを推奨しているところでございますけれども、こちらのeLTAXのダイレクト納付につきましても、今後、自動ダイレクト機能につきまして、令和十年四月に実装することとしております。
現在、利用実績が低いということもございますので、今後とも、地方税共同機構や全国の地方団体と連携して、利用促進に取り組んでまいりたいと考えております。
○高沢委員 ありがとうございます。
最後に二点まとめてお聞かせいただきたいと思いますけれども、今お話ししたように、キャッシュレス決済の機能を上げようということで努力されているんですが、キャッシュレス納付を広げていこう、あるいは、もう一個、やはり現状としては、コンビニや金融機関等の窓口での納付の方が多いという現状であります。先ほどの二税以外では、七〇%前後はコンビニや金融機関であります。そういった、コンビニ、金融機関での納付、どちらを拡充していこうというふうに、総務大臣として、総務省を引っ張るお立場として考えておられるのか。
また、窓口納付というのも、今、まだ電子化の過渡期の時代であります。非常に重要な位置づけであろうかというふうに思いますので、コンビニや金融機関での納付等を含めた窓口での納付への配慮も忘れずに取り組んでいただきたいと思いますが、その二点について、総務大臣の御所見をお聞かせください。
○林国務大臣 これまで、全国の地方団体ですとか、令和元年度に設立されました地方税共同機構では、納税者の利便性の向上に資するため、収納手段の多様化に取り組んできたと承知をしております。
今取り上げていただいたeLTAXを活用した地方税のキャッシュレス納付については、納税者、金融機関、地方団体、それぞれにメリットがある仕組みでございます。
納税者にとっては、金融機関窓口やコンビニに行かなくても手続ができますとともに、複数の地方団体に対するまとめ納付が可能ということでございます。また、金融機関にとっては、窓口業務や紙の納付書の処理に係る事務負担というのが軽減される。地方団体にとっても、納付、入金情報がeLTAX経由で電子的に送付され、消し込み作業の効率化などの事務負担軽減につながるということでございます。
総務省としては、地方税共同機構を始め関係機関と連携しながら、引き続き、このeLTAXを活用した地方税のキャッシュレス納付の推進に取り組んでまいりたいと思います。
後段のお尋ねでございますが、地方自治体における公金収納については、原則である指定金融機関等での取扱いに加えて、コンビニエンスストア等への収納委託ですとかキャッシュレス納付など、収納方法等の多様化を図ってきております。
その中でも、人材不足等の課題を踏まえると、今後は、より人手を介さないキャッシュレス納付を一層推進していくことが重要であると考えておりますが、キャッシュレス納付が困難な方等のために、窓口納付の道も確保すべきものだと考えております。
その際に、先ほどちょっと触れていただいたeL―QRつき納付書の普及ですとか、何のことか分からないことにならないようにしっかりしなきゃいかぬと思いますが、それに加えて、自治体が支払う手数料の適正化、こういうことも併せて進めることによって、指定金融機関等における事務負担の軽減等にも配慮して、全体として、利便性の向上と事務の効率化を図ってまいりたいと考えております。
○高沢委員 御丁寧な御答弁をいただきまして、ありがとうございます。
キャッシュレス決済を進める、電子納付を進めることはもちろん必要だと思うんですが、それはやはり目標で、現在は過渡期であろうかというふうに思います。現在においても、窓口に行けない、コンビニに行けない方、お店がないという地域もあるし、お体のことで行けない方もいる、そういった方は御自宅で作業できるようになればいいとは思いますが、やはり多数の人は、買物のついで等に、外に出たついでに納付というのが実情かというふうに思いますので、現状において、キャッシュレスを進めるのと、コンビニを含めた、金融機関を含めた窓口納付を支援するというのは同じ方向だというふうに思いますので、納付率の向上と利用者の利便性のために、これからも御検討を深めていただければと思います。
ありがとうございました。
○古川委員長 次に、許斐亮太郎君。
○許斐委員 よろしくお願いいたします。引き続きまして、国民民主党の許斐亮太郎です。
本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
本日は、国民の保護に関することについてお伺いしたいと思います。
我が国を取り巻く厳しい安全保障環境の中、万が一の事態に備えて、平素から、国や地方、官民が連携して、様々な検討を進めていくべきだと考えています。その検討の一環として、国民の保護、とりわけ沖縄県の国民保護に関しては、既に内閣官房が、先島諸島の島民の島外への避難等を想定して、沖縄県及び先島五市町村、また九州各県や山口県と連携して、避難手順や避難先の受入れ体制に関わる検討を進めていると承知しています。
総務省も関わっていますので、その分野を中心に今日は質問したいと思います。
島外避難に関するこれまでの図上訓練と、今後の国の重点訓練、実動訓練、図上訓練についてお伺いいたします。
前提として、これは訓練上の想定と承知しています。ただ、政府におかれましては、特定の有事を想定したものではないということですが、令和四年度から七年度において、武力攻撃予測事態を想定して、国、沖縄県、先島五市町村による図上訓練が既に行われています。さらに、今後、令和八年度に実動訓練を含む沖縄県国民保護訓練が行われる予定となっています。
そこで質問いたします。
図上訓練と、今後行われる実動訓練は何が違うのか。今年度、これまでの図上訓練に加えて実動訓練も行うということは、国際情勢が新たなフェーズに入ったのでしょうか。訓練内容、その大枠は、まず内閣官房にお伺いしたいと思います。
○笹野政府参考人 令和四年度から、国と沖縄県、先島五市町村による訓練として、武力攻撃予測事態を想定し、先島諸島から九州、山口各県への住民避難に係る図上訓練を行ってまいりました。訓練上の想定として、先島諸島の五市町村の人口約十一万人と域外滞在者を合わせました計約十二万人の避難について検討を行っております。
令和七年度の沖縄県国民保護訓練は、本年一月二十九日に国、沖縄県、先島五市町村等が協力して実施し、計九十四機関、四百二十五名が参加いたしました。
この沖縄県国民保護訓練は、令和八年度は、国重点訓練として実施することとしております。例年、全国で二件の国重点訓練を実施しておりまして、その際には、図上訓練に加えまして実動訓練も行うこととしております。今年度の沖縄県国民保護訓練におきましても、これまでの国重点訓練と同様に、実動、図上の両訓練を行うことを予定しております。
沖縄県、先島五市町村、また沖縄県の訓練上の想定で避難者の受入先としている九州、山口各県、さらには関係する機関、事業者とも連携して、住民避難の更なる実効性向上に取り組んでまいります。
○許斐委員 ありがとうございます。十二万人の避難が必要ということでした。
今の国際情勢を鑑みれば、訓練は一刻も早く前に進めておく必要があると私も思います。そして、訓練の大きな目的の一つは、避難を確実に行うためだと私は思っています。
そこで、総務省に質問いたします。
総務省は、その訓練において、輸送手段のロジ支援を担っています。沖縄から九州、山口各県に島民を輸送する際、どのような船や飛行機を確保すると考えているのか、また、台風など荒天の際はどのように対応するのか、代替策も含めてお聞かせください。
○田辺政府参考人 国民保護に関する沖縄県における訓練においては、航空機避難、船舶避難、それぞれの実効性の向上について検討を行ってきております。
令和七年度沖縄県国民保護共同図上訓練において、航空機避難については民間の旅客機を使用することとし、船舶避難については、定期旅客船や複数の民間船舶に加え、自衛隊PFI船、海上保安庁等の船舶を候補船舶として検討を進めており、関係する省庁や事業者に訓練へ参加していただいております。
なお、この訓練の想定に当たっては、まず、安全に運航できる状況を前提に検討を行っており、荒天時を前提とした訓練は行っておりません。
○許斐委員 ありがとうございます。
やはり、そこは沖縄です。一年の半分は台風シーズンですので、荒天時の対応というのは避けて通れないと思いますので、引き続き、検討の加速をお願いしたいと思います。
そして、避難に関して質問いたします。
これは沖縄県民の皆様から不安の声を聞いていますので、お答えいただきたいと思います。
三つあります。一つは、避難時の荷物はどれくらい持っていけるのか、二つ目は、医療ケアが必要ないわゆる要配慮者の移動はどうするのか、三つ目は、島に残っていく農作物、特に、牛や豚や鶏などの家畜はどうするのか、考えをお示しください。
○田辺政府参考人 まず、避難時の荷物については、三辺の和が百センチメートル以内の手荷物を一つと設定しております。これは、預ける荷物をなくすことにより、増便時においても避難の迅速性、円滑性を確保するためであり、現行の航空会社の百席未満の場合における機内持込み手荷物の規定を踏まえたものです。
次に、医療の要配慮につきましては、要配慮者の医療の要否等の健康状態に応じた分類を行うとともに、分類別の搬送手段の割り振りを行っているほか、搬送時において必要となる医療情報等について、関係者間の共有手順の案を作成しているところです。
三つ目の畜産物の取扱いにつきましては、避難のための輸送力が限定されると想定されることから、住民避難が最優先であること、家畜の受入先や輸送手段の確保が必要なことを踏まえると、家畜を島外で避難させることは容易ではなく、島外へ避難させる家畜の優先順位づけや島内での避難を検討する必要があり、自治体や関係機関と連携し、検討を進めているところです。
○許斐委員 ありがとうございます。
島に住む人たちも現実を考えて自分事として捉え始めています。いつ戻れるか分からない中、先ほど御答弁ありました、ほぼトランク一つで島を出ていく、後ろ髪を引かれる思いになるというのは容易に想像できると私は思います。
そのような気持ちに寄り添うこと、また、医療に関しても、長い避難時間になりますし、そういうことを鑑みると、医療に関してもリアルタイムで情報共有ができる電子カルテなどの技術を導入するなど、少しでもリスクを減らす計画をお願いしたいと思います。不安を払拭するため、今後も疑問に答えていただきたいと思います。御答弁、誠にありがとうございます。
続いて、船での避難に関して政府の決意をお伺いしたいと思います。
間もなく六月の二十三日です。沖縄慰霊の日が近づいています。やはり沖縄戦の記憶、教訓を忘れてはなりません。まずは平和が大切です。
その上で、この避難計画において沖縄から九州に避難する、それも船で避難する。先ほど民間の船を利用するというお話もありました。その状況を想像するときに、私はやはり、さきの戦争時にアメリカ軍の攻撃を受けて沈没した学童疎開船の対馬丸を思い出します。この悲劇を忘れてはいけません。民間人が犠牲になってはいけません。避難の際の安全確保への決意を、大臣の思いをお聞かせください。
○林国務大臣 対馬丸、これは戦時中、学童疎開船として那覇港を出港したわけですが、攻撃の対象として追跡していた米軍の潜水艦によって撃沈され、多くの貴い命が失われました。たくさんの幼い子供たちが亡くなったという大変痛ましい事件であると思っておりまして、今に生きる我々が記憶にとどめておかなければならない、こういうふうに考えております。
安全な避難が行われるためには、やはり我が国に対する武力攻撃が予測される事態と評価される状況であれば、速やかに、国として、事態対処法に基づいて武力攻撃予測事態を認定し、避難を迅速に実施する、これが重要であるというふうに認識をしております。
国民保護法におきましては、国は、指定公共機関等が実施する国民保護措置について、安全の確保に配慮しなければならないということが規定をされております。避難の際の安全の確保、これは極めて重要である、そういうふうに考えております。
○許斐委員 大臣、御答弁ありがとうございます。
その上で、私も元報道カメラマンの視点から一言申し上げます。
鹿児島県悪石島沖で沈没したその対馬丸の新しい映像が去年十二月に国によって撮影されて、今年三月に公開されました。そこには、魚雷を被弾したと思われる痕跡が新たに捉えられていました。その映像が語ることをしっかりと胸に刻んで、そして、沖縄を再び戦場にしてはならない。大臣だけではなくて、この総務委員会だけではなくて、国会議員全体、また、その先の国民全体にその思いが伝わってほしいと思っております。
避難に関して質問を続けたいと思います。
避難に関係すると、そこには当然、避難できない人というのも想定されます。また、避難誘導のために最後まで現地に残る行政などの職員もいると思います。避難場所の確保が島にはやはり必要です。
今年の三月三十一日に、緊急事態を想定した避難施設(シェルター)の確保に関する基本方針が閣議決定されました。その中で、避難の困難性など一定の要件を満たす地域として先島諸島の五市町村が示されています。また、内閣官房、消防庁、防衛省の支援の下で、特定臨時避難施設の整備を進めているとあります。
そこで質問です。
先島諸島にはたくさんの島があります。各省庁、どのように役割分担して整備を進めていくのでしょうか。これは内閣官房にお伺いしたいと思います。
○笹野政府参考人 特定臨時避難施設につきましては、先島諸島の五市町村において整備を進めており、内閣官房、消防庁及び防衛省が連携して支援を行っております。
このうち、防衛施設が所在する与那国町、石垣市、宮古島市における整備の支援は防衛省で実施することとしております。
また、防衛施設が所在しない竹富町、多良間村については消防庁で実施することとしております。
○許斐委員 ありがとうございます。
様々な島で様々な課題があると思います。今お話がありました防衛省が管轄するところ、そこは島に駐屯地ですとか自衛隊の施設があることだと私は認識しています。それ以外に関しても、やはり沖縄は離島が様々ありますので、誰一人取り残さない、そのような不安の払拭も、今後、検討していってほしいと思います。
時間になりましたので、ここで私の質問を終わらせていただきたいと思います。本日もありがとうございました。
○古川委員長 次に、青木ひとみ君。
○青木委員 参政党の青木ひとみです。
本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
では、早速質問に入らせていただきます。
初めに、若者の投票率の低さと政治参加の在り方について質問させていただきます。
二〇一六年に選挙権の年齢が十八歳に引き下げられてから、本年で十年の節目を迎えました。この十年間、主権者教育の充実が叫ばれてきましたけれども、直近の二〇二四年第五十回衆議院議員選挙におきましては、十代、二十代の投票率が全国平均三〇%台にとどまる一方で、六十代は六〇%台と、約三〇ポイント以上の世代間格差が依然として見られております。
かつての私自身もそうだったんですけれども、多くの若者が、自分が選挙に行っても何も変わらないと感じてしまう背景には、個人の無関心だけではなくて、社会全体の空気と、教育の構造的な問題があると考えます。家庭でも職場でも政治の話はタブーとして避けられてきた文化が、長年にわたって若者の政治参加を阻んできたのではないかと考えております。
学校教育の現場におきましても、税金、町の治安、少子化問題、教育の内容に至るまで、日常の暮らしの多くが政治と関係しているという事実を子供たちにしっかりと自分事として伝えてこられたのかは疑問が残ります。一票が暮らしを変えて、未来を変えるという実感を育む教育が十分になされてこなかったのではないのでしょうか。
そこでお伺いします。
現在推進されている主権者教育において、どのような理念と目標を掲げ、具体的にどのように取り組まれているのでしょうか。
また、若者の投票率について数値目標を設定しているのでしょうか。設定していないのであれば、その理由についてもお聞かせください。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
主権者教育につきましては、社会参加の推進、また政治意識の向上を図る観点から、国や社会の問題を自分たちの問題として捉え、自ら考え、自ら判断し、行動していく主権者を育てるために極めて重要であると考えております。
総務省といたしましては、これまで、出前授業等で使用可能な動画教材を作成いたしまして、全国の選挙管理委員会や教育委員会に共有する、また、各地で行われております模擬選挙や模擬議会など先進的な取組事例の横展開の推進といった取組を行ってきたところでございます。
また、各選挙管理委員会におきましては、教育委員会と連携いたしまして、積極的に学校における選挙出前授業、模擬選挙の実施等に取り組んでいるところでございまして、私どもとしましても、主権者教育に知見のあるアドバイザーの派遣や研修会の開催などを通じまして、これらの取組をより一層推進、支援してまいります。
また、若者の方を含めた投票率の目標設定につきましてもお尋ねがございましたが、投票は権利でございまして、投票するか否かというものが有権者の任意に委ねられているということに加えまして、投票率につきましては、選挙の争点、当日の天候など様々な事情が影響して上下するものであることから、目標の設定にはなじまないものと考えております。
しかしながら、選挙は民主主義の根幹でございまして、できるだけ多くの有権者の皆様に投票に参加していただくことが重要であると考えております。
投票率の向上のためには、選挙時における周知啓発のほか、利便性の高い場所への期日前投票所の設置など有権者が投票しやすい環境をつくることや、若い方々の政治意識の向上を図る観点から、御指摘の主権者教育の取組が重要であると考えております。
政治や選挙、社会問題につきまして関心や自分の考えを持っていただき、多くの方々に投票していただけるよう、関係省庁や各選挙管理委員会などと連携しまして、主権者教育の更なる充実を図ってまいりたいと考えております。
○青木委員 御答弁ありがとうございました。
自分事と捉えて、模擬投票など、積極的に主権者教育をされているということでしたけれども、投票は義務ではないため、若者の数値目標、投票率の目標は設定していないとのことでした。しかし、現実を見れば、日本の全世代の平均投票率は、国際比較においてもやはり低いんですね。とりわけ若年層においては深刻な状況でございます。
欧州、スウェーデンを始めとする北欧諸国では、教育の場で積極的に模擬投票を導入していて、政治参加は学ぶものではなくて体験するものとして位置づけていて、その結果、若者の投票率は八〇%台と高くて、政治参加への意欲を持つ若者の多さが報告されております。十代は社会の一員としての自覚が芽生え始める時期でありまして、この時期に身近な社会課題にしっかりと目を向けて、政治参加の意義と投票の大切さをしっかりと伝えることが重要であると考えております。
そこで伺います。
十八歳の選挙権の導入から十年、この間、選挙行政や普及啓発に年間約一から二億円、累計約十億円の予算を投じてこられましたけれども、この十年間の主権者教育の取組を成果があったと評価されているのでしょうか、御見解をお聞かせください。
○長谷川政府参考人 御答弁申し上げます。
直近三回の国政選挙における十八歳の方々の投票率を見ますと、五〇%台前後で推移している状況でございます。一方で、十九歳の方あるいは二十代前半の方々はこれよりも低い水準ということになっておるところでございます。
相対的ではございますが、十八歳の方の投票率が比較的高く推移している、これは、選挙権年齢の引下げを受けまして、御指摘がございましたような投票の体験という観点から、模擬投票や出前講座など、選挙管理委員会が学校教育と連携して主権者教育を推進したこと、また、学生やNPO法人その他の関係機関による周知啓発などによりまして、十分ではないかもしれませんが、一定の成果が出ているものというふうに考えているところでございます。
一方、先ほど申し上げましたように、十九歳の方や二十歳代前半の方々の投票率につきましては、就職や進学などといった環境の変化もあると思いますけれども、相対的に三〇%から四〇%台という低い投票率で推移しているという状況でございます。主権者教育が一過性に終わることなく、定着して行われるように、関係機関と連携しながら、主権者教育を引き続き推進してまいりたいと考えております。
○青木委員 ありがとうございます。
御答弁の中で、十八歳の投票率は上がったとしても、やはり十九歳以降、そして二十代の前半はいろいろな事情があって低くなってしまっているという状況でございました。そう見ますと、この十年間で世代間の差は解消されていないと考えております。そうであれば、十八歳という区切り自体が若者の参加の壁となっている可能性を検討すべきではないかと私は考えております。
参政党は、選挙権の年齢を、十六歳へ引下げを提案しているんですね。私の群馬県では、ユニークな主権者教育の取組によって、十代の投票率が、二〇二四年衆院選では三八%だったものが、本年二月の選挙では四三%と、ちょっと全国平均と比べても、同程度に低いんですが、上昇したというデータがございます。環境を整えれば若者の政治参加は変わることが示されているのではないかと考えます。
私自身の選挙活動中においても、小中学生の子が演説会場に足を運んでくださいました。政治への関心は十八歳以前から育っております。今、少子化は喫緊の課題、少子化がどんどん進んでいく中で、若者の声を政治に反映させることは重要な課題ではないでしょうか。
投票するに当たって、十六歳と十八歳で政治的なリテラシーや判断力、批判的思考力には大きな差があるとは思えません。ですので、将来について考え始める十六歳の時期から主権者としての権利と責任を持つことで、政治を自分事として考えるきっかけになるのではないのでしょうか。
加えて、十八歳は受験の時期と重なり、先ほど御答弁にもありましたけれども、その後は進学などで地元を離れる方も多く、地域とのつながりが弱くなりがちな一方、それに比べて、十六歳であれば、生まれ育った地域で投票できて、地域への関心や責任感を育てることにもつながり、オーストリアなど海外では既に取り入れられております。
そこで、林大臣にお伺いいたします。
次世代を担う子供の声をより早く、より確実に政治に届ける観点から、選挙権年齢の十六歳への引下げ及び被選挙権年齢の引下げについても検討すべきと考えておりますけれども、大臣の御見解をお聞かせください。
○林国務大臣 若者が政策形成過程に参画するということによりまして、若者のニーズがより的確に政策に反映されまして、様々な施策がより実効性のあるものになる、このことが期待できるわけでございます。
選挙権年齢ですが、今触れていただきましたように、平成二十七年の議員立法による公職選挙法改正により二十歳以上から十八歳以上に引き下げられまして、今に至っているところでございます。また、被選挙権年齢ですが、引下げに向けた意見、これは各党より示されておりまして、まさに議論が行われているものと承知をしております。
選挙権年齢ですとか被選挙権年齢の在り方、これは民法上の成人年齢ですとか刑事法上の取扱いなどの論点もあるわけですが、いずれにしても、まさに選挙制度の根幹に関わるものであります。各党各会派で御議論いただくべき事柄である、そういうふうに考えております。
○青木委員 御答弁ありがとうございました。
選挙権の十六歳への引下げ、これは若い世代の可能性を広げ、地域とのつながりを深める観点からも重要な検討課題でございます。若者を社会の担い手として信頼して、その声を政治に反映させていくことは、大臣もおっしゃっておりましたけれども、これからの民主主義の基盤づくりにつながっていくと考えます。
ふるさとで学んで、ふるさとで考えて、そして一票を投じる、その積み重ねが地域と国を支えて、次の時代を形作っていきます。主権者教育の充実と併せまして、制度の在り方についても幅広い議論をしっかりと各党各会派で、皆さんで深めていきたいと考えております。政府におかれましても、将来世代の参画を一層促す観点から前向きな検討をお願い申し上げ、次に、本日、平林委員からもございましたけれども、私からもSNSに関する質問をさせていただきます。時間の関係で質問の一の二は飛ばさせていただきます。
では、SNSに関する質問です。
近年、SNSをめぐっては、年齢確認の厳格化を求める動きが国内外で広がっていて、日本でもその必要性が議論されております。背景には、SNS依存や誹謗中傷によるいじめ被害の拡大に加えて、子供の発達や健康への影響に対する懸念がございます。
こうした問題意識の中で、先日、東北大学の助教、榊浩平先生と意見交換を行いました。榊先生の著書「スマホはどこまで脳を壊すか」において、低年齢からの過度なデジタル接触は依存が高く、子供の健全な発達には、五感を伴う体験や対面でのコミュニケーションが不可欠であると警鐘を鳴らしております。家庭や地域の関わりが重要であるという点も認識を共有させていただいたところでございます。
そこでお伺いいたします。
現在、子供をスマートフォン依存やSNSを通じた被害から守るために、総務省として、事業者、プラットフォームに対してどのような保護措置を検討しているのか、現在の状況をお聞かせください。
○藤田(清)政府参考人 お答えいたします。
こども家庭庁に設置されたワーキンググループにおいて昨年八月に取りまとめられました課題と論点の整理を踏まえまして、総務省では、昨年九月から有識者会議を設置しまして、青少年のインターネット利用に関する検討を進めてまいりました。
先月二十二日に開催した同会議における論点整理案では、プラットフォーム事業者に対し、サービスごとのリスクや、リスクに対応する機能制限、保護措置及び必要なリテラシーについて公表を求める必要があるのではないか、各事業者においてリスク評価を行う中で、保護措置の一環として使用適正年齢の設定、設定理由及び確認方法についても公表を求める必要があるのではないか、こういった御指摘をいただきました。
同会議では、今後、議論の結果を取りまとめていただくことになりますが、我が国においてどのような対応が望ましいか、プラットフォーム事業者に対してどのような対応を具体的に求めていくか、こういったことを、この取りまとめを踏まえ、関係省庁とも連携して検討してまいります。
○青木委員 御答弁ありがとうございました。
事業者への指導や啓発は重要でございます。しかし、どうすべきかというふうに考えている間にも子供たちの心身への影響とか各種被害は今も進んでいるわけでございますから、子供の成長は待ってはくれません。是非スピード感を持って取り組んでいただきたいと思います。
一方で、法整備にはどうしても一定の時間がかかってくるわけで、その間、子供たちは毎日スマホを触っているわけですから、守るためにリテラシー教育をより一層深く、底上げしていくことが重要だと考えております。自分の身をどう守っていくのか、どうつき合っていくかという力を子供たち自身が身につけて、それを支える保護者も身につけることが喫緊の課題なのではないのでしょうか。
そこで、インターネット及びSNSによる様々な被害から子供たちを守るためのリテラシーの教育を、具体的にどのように取り組んでいるのか、お伺いさせてください。
○藤田(清)政府参考人 お答えいたします。
子供が被害に遭うなど様々なトラブルが生じており、青少年を含む国民一人一人のICTリテラシーの向上が必要不可欠であると考えております。
このため、総務省では、関係省庁とも連携しまして、インターネットに係るトラブル事例の予防法等をまとめた事例集の作成や、その小中学校等への周知、小中学校での生徒や保護者を対象としたインターネットの安全、安心な利用に関する出前講座の実施等、青少年を始めとした幅広い世代のICTリテラシーの向上に資する取組を行っております。
引き続き、国民一人一人がICTリテラシーを高め、安心してSNSを利用できる環境の整備に取り組んでまいります。
○青木委員 ありがとうございます。
出前講座など、しっかりと子供と向き合って教育していっていただけることを大変ありがたく思います。是非文科省とも、省庁の枠を超えて、より一層、ワンチームとして子供たちを守っていただきたいと思います。
次に、SNS上の犯罪についてお伺いします。
前回の法案審議でもございましたとおり、SNS上の成り済まし、偽アカウント、通報や削除を要請しても次々と作られてしまって、イタチごっこと言える状況が続いております。
こうした偽アカウントを利用したSNS型投資・ロマンス詐欺の被害者の多くは孤独感や承認欲求といった心理的背景を抱えていて、これは人と人とのつながりの希薄化という社会課題の表れでもあるのではないのでしょうか。孤独を感じる方々がSNS上の偽りの関係に依存する構造の中で詐欺は生まれています。法律を作ることも重要なんですが、それ以上に人の心を守ることも大事です。
そこでお伺いいたします。
偽アカウント、成り済まし対策について、通報、削除にとどまらない実効的な対応をどのように進めていくのでしょうか。また、被害者が抱える孤独や承認欲求といった心理的背景を踏まえた予防啓発についても、どのような方針なのかお聞かせください。
○藤田(清)政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘のように、インターネットやSNSにおいては様々なトラブルも生じているところ、被害者を生まないようにするためにも、利用者の立場に立ったICTリテラシーの向上も重要であると考えております。
このため、総務省では、プラットフォーム事業者、通信事業者等の関係事業者と連携しまして、心理的脆弱性に乗じたSNS型投資・ロマンス詐欺等を題材にしたICTリテラシー向上のためのゲーム型の教育プログラム等の啓発教材の作成、公開、それから、各地域におけるセミナー、学生や教職員とともに考えるワークショップ等、地域での意識啓発等に取り組んでいるところでございます。
引き続き、国民一人一人がリテラシーを高めまして、安心して利用できる環境整備に関係省庁と連携して努めてまいります。
○青木委員 ありがとうございました。
スマートフォン利用の低年齢化が進む一方で、リテラシー教育はまだまだ追いついていないと思います。子供たちの心を、健康を守るために、是非省庁を超えてしっかりと考えていっていただきたいと思います。
時間になりました。私の質問を終わりにいたします。ありがとうございました。
○古川委員長 次に、武藤かず子君。
○武藤(か)委員 チームみらいの武藤かず子です。
本日も質問の機会をいただき、ありがとうございます。
本日は、神谷委員も問題提起されておりましたAI技術の発展に伴うサイバー攻撃の対策と、自治体DX推進の実効性という二つのテーマについて質問をさせていただきたいと思います。既に、先に御答弁いただいている部分もありますが、議事録に残すという目的で、何とぞ御容赦いただけますと幸いでございます。
それでは、まず一点目でございます。
アメリカのアンソロピック社のクロード・ミュトスなどの高性能AIの脅威を念頭としたサイバーセキュリティーの強化を目的として、五月十八日にAI性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策に関する関係省庁会議が開催され、情報通信や行政サービスなど重要インフラ分野の防御強化を柱とする対策パッケージが取りまとめられました。
これを踏まえ、二十一日に、情報通信や放送業界、自治体などの代表者らが一堂に会した会合が行われたと報道されております。重要インフラを担う複数分野の関係者に対して大臣が直接呼びかけ、招集をされたという点で、大変重要な意義があるものと受け止めております。
そこでお伺いをいたします。
この会合において、大臣はどのようなことを述べられたのか、また、どのような成果、合意があったとお考えでしょうか。国民また地方行政に携わる方々への情報共有という観点からお聞かせいただければと思います。
○林国務大臣 クロード・ミュトスなどの高性能AIは、その活用によってサイバー対処能力の向上が期待できる一方で、悪用されますと攻撃のスピードや規模が大幅に増加するおそれがあるなど、悪用リスクへの懸念も高まっているところでございます。
そこで、こうしたリスクに的確に対応していただくために、政府としては、五月十八日にAI性能の高度化を踏まえたサイバーセキュリティ対策に関する関係省庁会議、これを開催いたしまして、重要インフラ事業者等への注意喚起を含む対策パッケージ、これを取りまとめました。
この対策パッケージを踏まえまして、総務省では、先週二十一日に、今御指摘していただいた会合、情報通信・地方行政・郵便分野のサイバーセキュリティ確保に関する会合、これを開催しました。各分野の代表の方々に対し、私から直接注意喚起と対策強化の要請を行い、また意見交換を行ったところでございます。
私からは、政府が取りまとめました注意喚起の内容を踏まえてしっかりと対策を実施していただくこと、特に、経営層のリーダーシップの下、脆弱性の評価や修正パッチの迅速な適用を含むリスクに応じた対応方針を検討して、必要な予算や人員の割当てを行うこと、こういうことについて要請を行いました。
各分野の代表の方々に直接語りかけることで、分野横断的に危機意識を醸成するということ、そして、先ほど申し上げましたように、経営層のリーダーシップ、これに基づいて、組織的で迅速な取組の必要性について認識を共有することができたと考えております。
また、会合では、各分野の実情ですとか課題を直接お伺いをいたしまして、国からの脆弱性情報などの共有ですとか、NICTのプログラムなどを通じたセキュリティー人材の育成支援に関する御意見をいただきました。
総務省では、そうした御意見も踏まえて、今後とも、各分野におけるサイバーセキュリティーの確保、これに取り組んでまいります。
○武藤(か)委員 複数分野を横断する場を設けられたことは、前向きな取組だと受け止めております。ありがとうございます。
その上で、次の質問に移らせていただきます。
これまで国家レベルのアクターにしか不可能だった高度な攻撃、医療や物流など社会機能が成り立たなくなるくらいの、影響を及ぼしかねないサイバー攻撃が、高性能のAIの普及によって参入障壁が劇的に下がり、小規模な集団又は個人でもそういったことが実施できる時代に迫りつつあります。先ほども大臣、悪用リスクがあるというふうにおっしゃっていた、まさにその世界が実行される期間が迫りつつあるという状況でございます。
そして、私が最も懸念しておりますのが、地方自治体のシステム、ネットワークでございます。ここには、住民の個人情報、また給付金の情報、そういったものが格納されております。また、災害対応等に不可欠な行政システムが稼働しております。国民生活を守るためにも、この点は看過できない問題です。
しかし、多くの自治体、特に規模の小さい自治体においては、セキュリティー専門人材の確保や予算の制約等、そういう構造的な課題を抱えていることも事実でございます。
そこでお伺いいたします。
AIを悪用した攻撃が、小規模集団でもサイバー攻撃が可能となるような新たな脅威時代に向けて、地方自治体のシステム、ネットワークにおける対策はどのように行われているのか、あるいは行われようとしているのか、その対策の具体的な内容と時間軸を併せてお聞かせください。
○小川政府参考人 お答えいたします。
AI性能の高度化に伴う地方自治体の対応に関しましてでございますが、一方で、その活用によるサイバー対処能力の向上、他方で、サイバー攻撃への悪用の懸念、これら双方を念頭に置きまして、リスクに応じた対応方針を検討するとともに、基本的なセキュリティー対策を確実に実施することがまずは重要であると考えておるところでございます。
総務省といたしましては、小規模自治体を含めまして全ての地方公共団体が適切な措置を講じることができますように、技術的な支援、セキュリティー人材の確保、育成など、必要な措置を講じることとしてございます。
このうち、技術的な支援につきましては、例えば、地方自治体の情報システムを対象とした脆弱性診断システム、ASMを国が一括して構築するということを考えてございます。これによりまして、地方自治体が自らシステムを保有せず脆弱性の把握が可能となりますとともに、国におきましても、情報を集約して適切な対応に生かすことができるもの、このように期待しておるところでございます。
これと併せまして、御指摘ありましたセキュリティー人材の確保、育成に関する支援など、これらを併せて講じることによりまして、地方自治体における堅固なサイバーセキュリティーを確立してまいりたい、このように考えておるところでございます。
○武藤(か)委員 対策の内容を承りました。
特にASMのところですけれども、その具体化を進めていただきますよう求め、次の質問に移らせていただきます。
ただいまの御答弁にも関連をいたしまして、ASM、アタックサーフェスマネジメントについてお伺いをいたします。
このASMは、外部の攻撃者の目線で、インターネットからアクセス可能な自組織のIT資産を継続的に調査、脆弱を把握、管理するプロセスです。国家サイバー統括室でも、二〇二四年七月から、各府省庁、また独法に向けて横断的なASM事業を開始しておられます。また、総務省においても、先ほどの御答弁にございましたとおり、地方自治体に対してこのASMを展開するという取組が進められておると承知をしております。こういった取組が推進されていること自体、大変評価をいたします。
その上で申し上げたいのは、この調査結果を自治体が受け取るだけでは不十分であるという点でございます。ASMですとかペネトレーションテスト等によって脆弱性が明らかになったとしても、それに対応する人材も予算も確保されていなければ実効性がございません。とりわけ小規模自治体ほど、脆弱性に対応する人材ですとか費用は限られているという状況です。
そこで、大臣にお伺いをいたします。
ASMなどの調査結果を踏まえた対応策について、自治体が実際に実施できるよう、国として予算をしっかりと組み入れるべきだと考えますが、大臣のお考えをお聞かせください。
○林国務大臣 地方自治体におきましては、情報システムに係る脆弱性診断の結果に応じまして、修正プログラムの適用ですとか新たなリスク緩和措置の導入、こうしたことが必要となる場合があるということでございます。
これにより追加的に生ずる費用につきましては、必要な手当てが適切に行われる必要があると考えておりますので、国家サイバー統括室とも連携して、専門家による支援等と併せて、支援の必要性を含めて総合的に検討してまいりたいと考えております。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。国家サイバー統括室と連携の上、検討いただけるとのこと、非常に心強く感じております。
初めてのASMスキャニングですとかペネトレーションテストを実施するとなると、想定を超える件数の脆弱性が検知される可能性は非常に高いと感じております。私もこのかいわいで経験をしておりますので、本当にたくさんの検知がなされるということは容易に想像ができるものでございます。
令和八年一月二十三日に総務省の事務連絡で発出された内容によりますと、地方公共団体のサイバーセキュリティーに要する経費については、地方交付税措置やデジタル活用推進事業債の対象とされると認識をしております。まずは、これらを脆弱性対応に向けて利用可能にすることを御検討いただきたいなと思っております。
また、しかしながら、先ほど申し上げたとおり、現行の制度内で賄えないケースも容易に想像できますので、ここは引き続き、国家サイバー統括室と連携の上、検討いただきたいと思っております。
そして、重ねてになりますけれども、これはASM、ペネトレーションテストの実効性を担保するために必要な検討でございます。実証実験をこれから実施されるというふうにヒアリングのときにお伺いをしておりますが、是非、その実証実験の評価軸の一つとして予算対応の実効性も明示的に位置づけていただき、その評価を、見極めをしていただくということを強く求めまして、次の質問に移りたいと思います。
最後の質問でございます。
自治体DXアクセラレータについてお伺いいたします。
総務省が進める自治体DXアクセラレータ制度は、デジタル人材を都道府県に採用、配属し、市町村のDX推進を支援するもので、大変意欲的な取組であると承知をしております。
この自治体DXアクセラレータの要件は、デジタル分野に係る実務経験を五年以上有すること、また、IPAが実施する高度試験、レベル4相当のいずれかに合格していることとあり、デジタル、情報システムの経験がある方を要件としておられます。
その上で、私が問題提起したいのは、DXを本当に成功させるために必要なケーパビリティーは何かという点でございます。
DXが単なるシステム導入に終わってしまう事例は、官民問わず多くございます。重要なのは、システム導入と同時に、そのシステムを使う業務プロセスを見直すBPRの視点、それをいかに丁寧に進められるかどうか、また、住民、エンドユーザーの視点に立った長期的な視野を持ち、あるべき姿から戦略的な業務設計、そして何よりも、現場の職員と信頼関係を築きながら業務を変えていくという変革推進力が重要でございます。これらは、いわゆる技術系のスキルとは異なる非技術領域のケーパビリティーでございます。
そこでお伺いをいたします。
自治体DXアクセラレータに対して、非技術領域のケーパビリティーを身につけていく、また、伸ばしていくために実施されている環境整備はどのようなものでしょうか。その具体的な内容についてお聞かせいただきたいと思います。
○恩田政府参考人 お答えいたします。
総務省で、都道府県においてデジタル人材としての一定のスキル、経験を有する自治体DXアクセラレータを確保し、市町村支援を行う取組に対しては、様々な支援を行っているところでございます。
都道府県による効果的な市町村支援の実施に向けまして、自治体DXアクセラレータに対しましては、自治体組織の基礎知識に関する講義ですとか、自治体DXの個別の取組の目的、実施に当たってのポイントなどに関する講義を行うなど、自治体内での活躍を支援するための行政実務研修も実施しておるところでございます。
その中で、例えば、窓口改革等の講義の中では、窓口BPRアドバイザーの方を講師としてお招きいたしまして、変革プロセス等について講義いただくなど、窓口改革の意義、プロジェクトの遂行のイメージ、こういったものを習得していただけるような内容としているところでございます。
今後の研修の実施に当たりましては、委員の御指摘も踏まえまして、非技術領域の観点からの更なる研修内容の充実を図り、自治体DXアクセラレータの支援等に取り組んでまいりたいと考えております。
○武藤(か)委員 御答弁ありがとうございます。
技術だけではなく、BPRや住民の視点の研修が含まれているとのこと、大変重要な取組だと評価をいたします。その内容が各自治体の現場に確実に届き、実際の業務改善につながる、また業務変革につながるよう、PDCAのサイクルでしっかり評価をしていただきつつ、継続的な充実化を求めてまいりたいと思います。
本日は、AI時代のサイバー攻撃の対策と、自治体DXの実効性という二つのテーマについてお伺いをいたしました。AI普及が攻撃者側にも強力なツールを与えるという構造的な変化の中で、ASMやペネトレーションテストの調査結果を踏まえた対応予算の確保、また、自治体DXアクセラレータが活躍できるような環境整備を強く求めます。
最後に、一言申し伝えたいことがございます。
三月十二日に行われましたNHK予算に対する質疑の際、WBC放送権をめぐってユニバーサルアクセス権の問題提起をさせていただいておりました。これは、私のみならず、複数の委員が問題提起をしておりました課題でございます。これに対して、スポーツ庁と総務省合同で、五月二十日に第一回目の有識者会議を行われたと報道を拝見をいたしました。
私たちが提示をいたしました課題を即座に受け止めてアクションを起こしていただきましたことを、政府に心から感謝を申し上げます。私自身も、今後も、国民生活の安心、安全に資するよう、活動に取り組んでまいりたいと思います。
以上で私からの質問を終わります。ありがとうございました。
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○古川委員長 次に、内閣提出、郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより趣旨の説明を聴取いたします。林総務大臣。
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郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案
〔本号末尾に掲載〕
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○林国務大臣 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
日本郵便株式会社が自らの説明責任を果たしつつ経営環境の変化に応じて機動的に郵便に関する料金を変更することができるようにするため、定形郵便物の料金について上限額を総務省令で定めている現行の制度を同社の申請に基づき上限額を認可する制度に改めるとともに、同社と一般信書便事業者との間の対等な競争条件を確保するため、定形郵便物に相当する信書便物の料金についても同様の制度に改める等の措置を講ずる必要があります。
次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、定形郵便物の料金の上限額について、総務省令で定める制度を、日本郵便株式会社がそれを定め、認可を受ける制度に改め、認可を受けた上限額の範囲内で、同社が定形郵便物の料金を届け出なければならないこととしております。
また、郵便に関する料金に求められる一般的要件を緩和し、郵便事業の能率的な経営の下における適正な原価を償い、かつ、適正な利潤を含む料金の水準を上回らないものであって、日本郵便株式会社の経営の状況に照らして適切なものであることとしております。
第二に、定形郵便物に相当する信書便物の料金の上限額について、総務省令で定める制度を、一般信書便事業者がそれを定め、認可を受ける制度に改めるなど、定形郵便物と同様の改正を行うこととしております。
以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でございます。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願いを申し上げます。
○古川委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
次回は、来る二十八日木曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
午後零時二分散会

