衆議院

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第6号 令和7年11月28日(金曜日)

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令和七年十一月二十八日(金曜日)

    午前九時開議

 出席委員

   委員長 大串 正樹君

   理事 井上 信治君 理事 鬼木  誠君

   理事 勝目  康君 理事 岡本 充功君

   理事 酒井なつみ君 理事 早稲田ゆき君

   理事 伊東 信久君 理事 浅野  哲君

      安藤たかお君    五十嵐 清君

      井出 庸生君    大岡 敏孝君

      加藤 鮎子君    金子 容三君

      草間  剛君    栗原  渉君

      小池 正昭君    古賀  篤君

      坂本竜太郎君    塩崎 彰久君

      鈴木 貴子君    関  芳弘君

      高見 康裕君    田野瀬太道君

      田畑 裕明君    田村 憲久君

      中西 健治君    根本  拓君

      平沼正二郎君    深澤 陽一君

      福原 淳嗣君    藤丸  敏君

      本田 太郎君    向山  淳君

      簗  和生君    山本 大地君

      東  克哉君   安藤じゅん子君

      池田 真紀君    市來 伴子君

      大塚小百合君    小山 千帆君

      齋藤 裕喜君    柴田 勝之君

      下条 みつ君    宗野  創君

      辻  英之君    中島 克仁君

      宮川  伸君    山井 和則君

      猪口 幸子君    梅村  聡君

      黒田 征樹君    岡野 純子君

      日野紗里亜君    沼崎 満子君

      浜地 雅一君    八幡  愛君

      田村 貴昭君

    …………………………………

   厚生労働大臣       上野賢一郎君

   内閣府大臣政務官     古川 直季君

   厚生労働大臣政務官    栗原  渉君

   政府参考人

   (内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官)

   (内閣府大臣官房審議官) 成松 英範君

   政府参考人

   (警察庁長官官房審議官) 服部  準君

   政府参考人

   (こども家庭庁長官官房審議官)          竹林 悟史君

   政府参考人

   (こども家庭庁長官官房審議官)          源河真規子君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 柴山 佳徳君

   政府参考人

   (文部科学省大臣官房文部科学戦略官)       神山  弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官)            佐々木昌弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官)            森  真弘君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官) 藤川 眞行君

   政府参考人

   (厚生労働省医政局長)  森光 敬子君

   政府参考人

   (厚生労働省健康・生活衛生局長)         大坪 寛子君

   政府参考人

   (厚生労働省健康・生活衛生局感染症対策部長)   鷲見  学君

   政府参考人

   (厚生労働省医薬局長)  宮本 直樹君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            村山  誠君

   政府参考人

   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         田中佐智子君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局長)           鹿沼  均君

   政府参考人

   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    野村 知司君

   政府参考人

   (厚生労働省老健局長)  黒田 秀郎君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  間 隆一郎君

   政府参考人

   (厚生労働省年金局長)  朝川 知昭君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房審議官)           関村 静雄君

   政府参考人

   (農林水産省大臣官房審議官)           神田 宜宏君

   政府参考人

   (経済産業省大臣官房審議官)           田中 一成君

   政府参考人

   (国土交通省海事局次長) 河野  順君

   厚生労働委員会専門員   森  恭子君

    ―――――――――――――

委員の異動

十一月二十八日

 辞任         補欠選任

  東  国幹君     簗  和生君

  加藤 鮎子君     井出 庸生君

  古賀  篤君     金子 容三君

  田畑 裕明君     坂本竜太郎君

  根本  拓君     小池 正昭君

  山際大志郎君     福原 淳嗣君

  石川 香織君     辻  英之君

  柴田 勝之君     池田 真紀君

  阿部 圭史君     黒田 征樹君

同日

 辞任         補欠選任

  井出 庸生君     加藤 鮎子君

  金子 容三君     古賀  篤君

  小池 正昭君     根本  拓君

  坂本竜太郎君     山本 大地君

  福原 淳嗣君     平沼正二郎君

  簗  和生君     深澤 陽一君

  池田 真紀君     柴田 勝之君

  辻  英之君     安藤じゅん子君

  黒田 征樹君     阿部 圭史君

同日

 辞任         補欠選任

  平沼正二郎君     関  芳弘君

  深澤 陽一君     鈴木 貴子君

  山本 大地君     田畑 裕明君

  安藤じゅん子君    石川 香織君

同日

 辞任         補欠選任

  鈴木 貴子君     本田 太郎君

  関  芳弘君     中西 健治君

同日

 辞任         補欠選任

  中西 健治君     山際大志郎君

  本田 太郎君     高見 康裕君

同日

 辞任         補欠選任

  高見 康裕君     向山  淳君

同日

 辞任         補欠選任

  向山  淳君     五十嵐 清君

同日

 辞任         補欠選任

  五十嵐 清君     東  国幹君

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 厚生労働関係の基本施策に関する件


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     ――――◇―――――

大串委員長 これより会議を開きます。

 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。

 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房ギャンブル等依存症対策推進本部事務局審議官、内閣府大臣官房審議官成松英範君、警察庁長官官房審議官服部準君、こども家庭庁長官官房審議官竹林悟史君、長官官房審議官源河真規子君、総務省大臣官房審議官柴山佳徳君、文部科学省大臣官房文部科学戦略官神山弘君、厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官佐々木昌弘君、大臣官房医薬産業振興・医療情報審議官森真弘君、大臣官房高齢・障害者雇用開発審議官藤川眞行君、医政局長森光敬子君、健康・生活衛生局長大坪寛子君、健康・生活衛生局感染症対策部長鷲見学君、医薬局長宮本直樹君、職業安定局長村山誠君、雇用環境・均等局長田中佐智子君、社会・援護局長鹿沼均君、社会・援護局障害保健福祉部長野村知司君、老健局長黒田秀郎君、保険局長間隆一郎君、年金局長朝川知昭君、農林水産省大臣官房審議官関村静雄君、大臣官房審議官神田宜宏君、経済産業省大臣官房審議官田中一成君、国土交通省海事局次長河野順君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大串委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

大串委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。市來伴子君。

市來委員 おはようございます。立憲民主党の市來伴子です。

 本日は、まず、ギャンブル依存症について質問をしてまいりたいと思います。

 先日、全国ギャンブル依存症家族の会の皆さんと懇談させていただきました。二〇二三年のギャンブル総売上げは二十二兆七千五十六億円と、まだかなり伸びているということでございます。

 家族の会の皆さんからは、若年層のギャンブル等依存症が増えていると報告がありますけれども、この点について、大臣、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 令和五年度に独立行政法人国立病院機構の久里浜医療センターにおいて行われました実態調査では、年代ごとのギャンブル依存症が疑われる者の割合について、四十代が最も多くて、次いで三十代というふうになっております。

 この調査は、令和二年度に実施した前回調査から経年変化を追えるような調査設計ではございませんでしたので、お尋ねの、若年層のギャンブル等依存症が増えているのかという、直接それを示すようなデータは把握できておりません。

 ただ、御指摘の、二十代、三十代からの御相談が多くなっているという傾向にあるということを示す民間団体の調査結果があることは承知をしております。

 今後、若年層でギャンブル依存症が増えている実態があるかどうかについて調査を実施したいと考えておりまして、そうした実態が認められる場合には、その要因の分析なども行っていきたいと考えております。

市來委員 その報告書の資料を今日は添付しております。三ページなんですけれども、少なくとも月一回以上の頻度で、習慣的にギャンブルをするようになったのは何歳でしたかという設問があります。ここが、二十歳以下が五八・九%もあるということなんですよ。ギャンブルに若い人たちがアクセスしやすいという状況があるということを、これは示しているというふうに思うんですね。家族の会の方からも、息子さんが高校生でギャンブルにはまってしまって、高校生で借金をしてしまったというお声を聞いています。

 内閣府に今日は来ていただいていますが、今年三月に、ギャンブル等依存症対策推進基本計画、これが閣議決定されました。若年層、特に未成年が簡単にギャンブルにアクセスできてしまう、こういった環境を変えていく必要があるのではないでしょうか。そしてまた、学校教育も必要だと思いますが、内閣府、お願いいたします。

古川大臣政務官 お答えいたします。

 ギャンブル等依存症は、当事者や家族の日常生活や社会生活に支障を生じさせるものであり、多重債務、犯罪等の重大な社会問題を生じさせる場合もあると認識しております。

 近年、公営競技を始めとするギャンブルのオンライン化に伴い、医療、相談現場において、若年者からの相談が増加しているとの御指摘がございます。

 公営競技事業者においては、これまでも、インターネット投票サイトでの視覚的に訴えるための表示等により、券の購入は二十歳になってから等の注意喚起を行っているところです。

 本年三月に閣議決定したギャンブル等依存症対策推進基本計画においては、若年者への普及啓発の観点から、地域において教育委員会等との連携を強化すること、動画を中心にSNS等インターネットを活用することなど、若年者対策を強化することとしております。

 政府としては、引き続き、若年者も含めて依存症により不幸な状況に陥る人をなくし、国民の健全な生活の確保等を実現するため、基本計画に基づく取組を各省庁が密に連携しながら、着実に実行してまいります。

市來委員 責任あるギャンブルという考え方があります。これは、ギャンブルは個人の自己責任だけでなくて、事業者側に規制、介入の責任があるんだという考え方なんですね。例えば、オランダでは昨年十月から、ネットギャンブルは毎月成人で三百五十ユーロ、二十四歳以下で百五十ユーロというギャンブルの上限規制を設けたということなんです。ドイツでは、毎月千ユーロの上限を設けている。日本でも様々な取組は行っていますが、まだまだ不十分だと思います。

 特に公営ギャンブルですね。今日のお手元の資料六ページです。公営ギャンブル、かなりこの十年で伸びているんですよね。今、二四年の売上げが八兆円を超えて、バブル期のピークに迫るということでございます。

 この公営ギャンブルですけれども、今、先ほどありましたように、ネットでは確かに二十歳以下の皆さんは購入することができません。しかし、現場で券売機で買えてしまうというお声をいただいているんです。券売機、今、公営ギャンブルでは目視で監視をしているということなんですが、今日、公営ギャンブルをされている農水、経産、国交に来ていただいていますけれども、どういった対策をしているのか。そして、券売機で買えてしまうという状況、これは在り方を検討していくべきじゃないでしょうか。

関村政府参考人 お答えします。

 競馬場や場外馬券売場では、二十歳未満の者の馬券購入は禁止されている旨、馬券発売機等への注意喚起の標語ステッカーの掲示、競馬場内でのビジョンの放映や場内放送を活用した注意喚起を実施しているところであります。あわせまして、場内における警備員の巡回、入場口及び馬券発売所付近への警備員の配置、場内カメラによるモニタリングにより、勝馬投票券を購入しようとしている二十歳未満と思われる者に対しての声かけ及び年齢確認を行っております。

 これらによりまして、二十歳未満の者の馬券購入を防止するとともに、二十歳未満の者のみによる場外馬券売場への入場を防止しているところでございます。

 農林水産省としましては、今後とも、これらの取組が徹底されるよう、主催者等を指導してまいります。

田中(一)政府参考人 お答え申し上げます。

 経済産業省が所管いたします競輪、オートレースの競走場では、競走場の職員や警備員が場内を巡回しまして、いわゆる車券を購入しようとしている二十歳未満と思われる者に対して声かけと年齢確認を行うのみならず、車券購入するそぶりが見られない場合でありましても、二十歳未満と思われる者がいれば、積極的に注意喚起の呼びかけと年齢確認を行っております。また、券売機自体に二十歳未満の者の購入禁止を明示したステッカーを貼るとともに、ポスター掲示や場内モニターでの動画投影を通じた注意喚起を行うなど、幅広い啓発活動に努めております。

 経済産業省としましては、引き続き、施行者を始めとした関係事業者に対する指導を徹底してまいりたいと考えております。

河野政府参考人 お答えいたします。

 モーターボート競走場及び場外発売場における舟券発売に当たっては、競走場の職員や警備員の配置と場内巡回、さらには、場内カメラでの監視により、二十歳未満と思われる来場者に対する声かけや年齢確認を実施しております。また、場内ビジョンやポスターでの注意喚起、発売機へのステッカーの貼付により、二十歳未満の者に対する舟券購入の防止に努めているところです。

 国土交通省としましては、これらの対策が徹底されるよう、施行者を始めとする関係者を引き続き指導してまいります。

市來委員 結局、目視で行っている、ステッカーを貼っているということなんですが、これが抑止につながっていないんじゃないかということなんですね。是非検討していただいて、二十歳以下の方が券売機で買えない、買わないという取組を是非進めていただきたいと思います。

 次に、パチンコ、パチスロ、これも依存症の割合が多いです。

 パチンコ、パチスロでは、排除規定、本人や家族による申告により利用を制限するという仕組みはありますけれども、これも本人に通知するのみとなっています。例えば、金額の上限規制を本人が申請して利用したとしても、それに達しましたよというお知らせしかできません。

 現行の排除規定が本当に今有効なのかどうかというのもしっかり検証する必要があると思いますが、今日は警察庁に来ていただいています。警察庁はどのような取組を行っていますか。

服部政府参考人 お答えいたします。

 パチンコ営業を営む者につきましては、ギャンブル等依存症対策基本法に基づき、その事業活動を行うに当たって、ギャンブル等依存症の予防等に配慮する責務が課せられております。

 また、本年三月に閣議決定されましたギャンブル等依存症対策推進基本計画におきましては、パチンコ業界が取り組むべき施策として、自己申告・家族申告プログラムの運用改善と利用促進に向けた広報の強化等が盛り込まれております。

 さらに、当該計画におきましては、対策の実効性を最大限に確保するために、徹底したPDCAサイクルにより計画的な取組を推進することが重要とされているところでございます。

 警察といたしましては、パチンコへの依存問題に関し、事業者がその責務を果たし、また業界が取り組むべき施策が推進されるよう、引き続きパチンコ業界を指導してまいりたいと考えております。

市來委員 他国の取組も是非参考にしていただいて、有効な制度となるようにお願いをいたします。

 あと、オンラインカジノが今年の九月から違法になりましたけれども、先日も長崎で高校生ら三人がオンラインカジノで書類送検されたという記事がありました。オンラインカジノも、広告で誘導してオンラインカジノにたどり着くようなものがまだまだあるということで、こちらも深刻になっています。

 警察庁にお聞きしますが、広告を掲載する事業者にしっかりと未然防止策、これを進めていくべきだと思いますけれども、今どうなっているか、伺います。

服部政府参考人 お答えいたします。

 警察としては、オンライン上で行われる賭博が蔓延している状況を深刻に受け止めているところでございます。

 オンラインカジノサイト等に対するアクセス抑止につきましては、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づきまして、関係省庁において取組がなされているほか、本年九月に施行をされた改正ギャンブル等依存症対策基本法において、オンラインカジノサイトに誘導するための広告や書き込み等の発信が違法とされたところでございます。

 警察といたしましては、改正法の内容について広報啓発を進めるほか、改正法により違法とされた誘導情報についてインターネット・ホットラインセンターによる削除依頼等を推進しているところであり、令和七年の削除依頼等の件数は今後取りまとめの上、来年三月頃に公表予定であります。

 また、紹介サイト運営者を常習賭博幇助で摘発するなど、アフィリエイター等のオンラインカジノの運営に関与する者に対する取締りについても推進しているところでございます。

 引き続き、基本計画に係る関係省庁とも連携しつつ、これらの取組を進めることにより、インターネット上におけるオンラインカジノ関連の情報の減少につなげてまいりたいと考えております。

市來委員 ネットの対策というのは本当に難しいところもあるかと思うんですが、オンラインカジノだけでなくて、ゲーム依存症の問題もちょっと指摘したいと思います。

 ギャンブルには入りませんけれども、依存症の一つとしてゲームもあると思いますが、厚労省は今、ネット・ゲーム使用と生活習慣に関する実態調査、今年の三月までに行いまして、この報告がまだ開示されておりません。こちらの報告、いつになるんでしょうか。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の実態調査でございますけれども、ネット、ゲームにつきまして、国民生活における実態というのを把握することを目的に、久里浜医療センターにおいて、九千人の方を対象に、紙の調査票とインターネットでの回答案内を郵送する形で、御指摘のとおり、今年の一月から二月にかけて送付をして、実施をしているところでございます。

 現在、同センターにおきまして、この調査結果を集計、分析中でございます。現時点で公表の具体的なスケジュールをお答えすることは難しゅうございますけれども、結果が取りまとまり次第、公表する予定でございます。

市來委員 しっかりお願いいたします。

 ゲーム依存症対策、これも強化していくべきではないかと思うんですね。インターネットを通じて、若い人たちが依存してしまうという現状があるんじゃないか。ゲーム課金あるいはオンラインギャンブルなどなど、インターネットにおける啓発の強化方針、こちらはあるでしょうか。お願いいたします。通告は大臣になっています。

上野国務大臣 ゲーム障害の対策の強化方法でよろしいですか。(市來委員「はい」と呼ぶ)

 ゲーム障害は、例えば、インターネットを使用したオンラインゲームなどに過度にのめり込むこと等によりまして、日常生活や社会生活が著しく悪影響を受けている状態を指すと考えております。

 ただ、その実態であったり、あるいは発症のメカニズムであったり、治療、予防に関する科学的知見、これはまだまだ十分ではございません。このため、先ほど御指摘をいただきましたような、今、全国調査を実施しているところでありますが、まずはその調査結果を十分踏まえて、その実態を把握した上で、どういった対応ができるのか、関係省庁とも連携をして取組を進めていきたいと考えています。

市來委員 時間がありませんで、ちょっとまとめて質問しますけれども、このギャンブル依存症、借金や犯罪に走るケースも多々あります。厚労省は是非、家族支援を進めていただきたいというふうに思いますし、また、予防啓発、支援、各省庁と連携して力を入れていただきたいと思いますが、最後に大臣、お願いいたします。

上野国務大臣 大変重要な御指摘だと考えております。

 具体的な支援策といたしまして、現在、都道府県の精神保健福祉センター等で家族等に対します相談支援、これを実施をしております。その上で、必要に応じて、自助グループ、様々ありますし、他の支援機関等にもつなぐ、そういった対応を進めているところであります。

 また、依存症に関する特設ウェブサイトであったりSNS等によりまして、ギャンブル等依存症である方に対する接し方を始めとした正しい知識を周知啓発できるように、取組を進めていきたいと思います。

 いずれにいたしましても、関係省庁、連携をしながら、御家族に対する御支援ということについても十分取り組めるように努めていきたいと考えています。

市來委員 それでは次に、マイナ保険証について伺います。

 十二月二日に従来の健康保険証が使用できなくなります。マイナ保険証か資格確認書での利用となります。加えて、マイナンバーカードは二〇一六年一月に開始されましたから、有効期限は二〇二六年の一月です。そして、電子証明書の期限は五年ですけれども、来月、十二月以降からは、マイナ保険証が使えないなど、医療機関の窓口が大変混乱する可能性があるのではないかと危惧しております。

 そして、お手元の資料、最後の七ページになりますけれども、昨日、保険医協会が公表いたしました、各医療機関のトラブルの内容ということで公表された資料がございます。そうしましたら、これはマイナ保険証に関わるものなんですが、有効期限切れが四五・一%もあるんですね。こちらがやはり、これからどんどんとトラブルになってくるのではないかというふうに思います。

 十一月十二日に厚労省は全国の医療機関に通知を出しました。来年三月までは現行の健康保険証が使えるというふうに通知したということなんですが、これは多くの国民に知られていないんじゃないかと思います。そして、全国の医療機関も、これは本当に徹底されているんでしょうか。もっと告知をすべきだというふうに思いますし、今後、マイナ保険証の期限切れが予想される人数についても把握されているのか、これはまとめてお聞きします。

上野国務大臣 まず、マイナンバーカードの電子証明書の有効期限についてお尋ねがありました。

 その更新を促すために、有効期限が切れる前に、有効期限前からの更新の案内でしたり、あるいは医療機関等を受診していただいた場合にはカードリーダー画面で更新アラートが表示をされる、そういった対応を進めさせていただいております。

 これに加えまして、電子証明書の有効期限が仮に切れた後も、有効期限が過ぎてから三か月間は、引き続きカードリーダーで更新のアラートを表示しつつ、お手元のマイナンバーカードで資格確認を可能とすることとしておりますし、三か月を過ぎても更新手続が行われない場合には、申請によらずとも資格確認書を発行する、そういったこととしております。

 また、健康保険証の有効期限でございますが、十二月の二日に従来の健康保険証の有効期限が満了することに関しましては、引き続き、マイナ保険証のメリットとともに、医療機関等の受診時にマイナ保険証かあるいは資格確認書を御持参いただくように、国民の皆さんに丁寧な周知に努めていきたいというふうに考えています。

 あわせて、当面は、従来の保険証を持参し医療機関等を受診をされる患者さんもいらっしゃるというふうに想定をしておりますので、来年の三月末までは引き続き、被保険者番号の確認などによりまして、これまでどおりの窓口負担で受診できるとする暫定的な措置を講ずることとしておりまして、これにつきましては、主として医療機関等に対して周知を行っているところであります。

間政府参考人 済みません、数字について私の方からお答えさせていただきます。

 医療機関等でマイナ保険証を御利用いただく際に用いられるマイナンバーカード自体の電子証明書自体は、定期的に更新する必要がございます。

 総務省のデータによりますと、マイナ保険証の利用登録の有無によらずマイナンバーカードの更新時期を迎える方は、昨年度では六百九十万件でありましたが、二〇二五年度は千五百八十万件、二〇二六年度は千四百三十万件、このように承知しております。

市來委員 マイナ保険証が切れて更新時期が三か月を超えると、保険者から資格確認書が自動交付されます。担当に確認しましたら、こういう自動交付の件数も今のところ把握されていないということでございました。

 こういった自動交付に対して、しっかりと保険者に確認をしたり把握したりしていくのか、今後、自動交付を保険者に任せたままにするのか。統計を取るんでしょうか。お願いいたします。

上野国務大臣 発行済みの健康保険証の切替えに伴います資格確認書の職権交付につきましては、保険者に対しまして、支払基金等からマイナ保険証の未登録者の情報を通知しているほか、未登録者等に資格確認書を交付するためのシステム改修に補助を行うなど、資格確認書の交付事務に対する支援を行っております。また、保険証の有効期限が切れる前までに必要な方に資格確認書を交付するよう、依頼をしているところであります。

 交付状況も含め、個々の事務処理の状況につきましては各保険者の方で適切に御対応いただいていると考えておりますし、必要な場合には的確な支援ができるように努めていきます。(市來委員「統計を取るのかどうか、お願いします。統計を取るのか」と呼ぶ)

間政府参考人 お答えいたします。

 保険者の方で適切に事務を行っておられると思いますけれども、現時点においては、保険証の有効期限内に資格確認書の交付が終わらない保険者がいるというふうには承知をしておりませんが、各保険者において資格確認書の交付が完了したかの確認について、調査するような方向で検討しております。

市來委員 しっかり調査して、統計を取っていただきたいと思います。

 そして、更新しない人が余りにも多い場合は、やはり保険証は復活して、併用するという方向も是非検討していただきたいと思うんですね。やはりマイナ保険証の更新というのは、窓口に行ってそれぞれ更新していかなければいけませんから、それがかなり御負担になっているんじゃないかなというふうに思いますので、この点について、大臣、いかがでしょうか。

上野国務大臣 やはりマイナ保険証をしっかり活用してもらえるように、我々としては周知徹底を図りたいと考えています。

市來委員 加えて、このトラブルの内容のところで、CRの接続不良、認証エラーというのがありまして、顔認証のエラーも含まれているということなんですが、顔認証が本当に不評でございまして、いろいろなお声をいただいております。コスト面からも、この顔認証が本当に必要なのかということを今後検討していただきたいと思うんですね。新しいカードリーダーでまた顔認証があると、またそれだけコストもかかるわけで、本人確認が本当にそんなにお金をかけて必要なのかということを、マイナ保険証でも写真があるわけですから、このことについて大臣の考えを伺います。

上野国務大臣 顔認証つきカードリーダーでございますけれども、これは顔写真を電子的に照合する顔認証の方法あるいは四桁の暗証番号を入力する方法などによりまして、電子的かつ確実な本人確認を行っているところであります。

 この顔認証つきカードリーダー、簡単な操作で本人同意を確認ができる。本人が同意する、情報提供について同意をしていただく必要がありますので、それを確認をできます。これは今、着実に普及をしていると考えておりますし、様々なトラブルについても減少しているのではないかなというふうに考えておりますので、こうしたことをしっかりこれからも、そのメリットを十分訴えていきたいというふうに考えています。

市來委員 今後、新しいカードリーダーも出てくると思いますので、是非再検討していただきたいと思います。

 ちょっと飛ばしまして、分娩費用の無償化について伺います。

 今、分娩費用、出産費用の無償化が検討されています。今年五月十四日の検討会では、令和八年を目途に具体的な制度設計を進めるとされましたが、今後のスケジュールを伺います。

間政府参考人 お答えいたします。

 私ども、いわゆる標準的な出産費用の無償化というのを目指してございますが、現在、社会保障審議会において、本年冬頃までに給付体系の骨格の在り方について整理することを目指して議論を行っているところでございます。

市來委員 お手元の資料で最初のページなんですけれども、出産費用が二〇一二年からは約十万円上昇しています。でも一方で、日医総研の調査では、分娩施設の四二・四%が赤字という現状です。また、そのアンケートでは、この保険適用の制度内容によっては分娩の中止も考えると回答した医療機関は五三・五%にも上っています。

 分娩を継続できない医療機関が増えるリスク、これをどのように考えているでしょうか。大臣にお願いします。

上野国務大臣 少子化が進む中にありまして、地域の産科医療機関、これも厳しい状況に、経営環境に置かれることがあろうかというふうに考えております。

 現在は各医療機関で独自に出産費用を定めていただいておりますが、また今後の制度改正によって減収になるのではないか、そういった御不安の声があるということは十分承知をしております。

 一方で、妊産婦の御当事者の方からは、出産費用に著しい格差があったり、あるいは、出産育児一時金が引き上げられたとしても、それに伴って医療機関に支払う出産費用も引き上げられてしまうと、経済的な負担が軽減されないのではないかといった声があるのも事実であります。

 今後の検討に当たりましては、やはりまずは妊婦の経済的負担の軽減、こういった視点と、またあわせて、地域で安全にお産をできる周産期医療提供体制の維持、こういった視点、両方を念頭に置きながら丁寧な議論を進めさせていただきたいと考えています。

市來委員 報道では、新たな枠組みで無償化を行っていくということでございます。

 今現在、五十万円の出産育児一時金が妊婦さんに行われているわけですけれども、五十万円を減額してしまっては、利用者さんの負担が増したり、あるいは経営が苦しくなったりということになってしまうと思います。

 現行の五十万円より支援を増額するぐらい、是非要望していただきたいと思いますが、こちらについて大臣に伺ってまいりたいと思います。

上野国務大臣 いずれにいたしましても、出産を希望する方の経済的な負担であったり、あるいは経営上の課題であったり、そうしたものを十分踏まえて検討を進めさせていただきたいと考えています。

市來委員 丁寧な制度設計を行ってほしいと思います。

 出産環境の質の低下や分娩施設の減少を招くことのないように、利用者側、施設側の意見を十分に酌み取っていただきたいと思いますが、最後に厚労大臣、お願いいたします。

上野国務大臣 繰り返しになりますが、出産を希望する方の経済的な負担、これをしっかり軽減をしていくということも大事ですし、また、安心して出産をしていただくような環境整備も、これも大事でありますので、そうしたことを十分念頭に置いて検討を進めてまいりたいと考えています。

市來委員 それでは、終わります。ありがとうございました。

大串委員長 次に、小山千帆君。

小山(千)委員 皆様、おはようございます。立憲民主党・無所属の小山千帆でございます。

 この厚生労働委員会に所属させていただき、初めての質疑の機会をいただき、ありがとうございます。

 自己紹介を兼ねて、私のバックグラウンドを少しお話しさせてください。

 私は、中学三年生の俗にグレーゾーンと言われている学習障害で不登校の長男と、あと小学校六年生の次男がおります。その次男が生まれてからいろいろな病気をして、やっと五歳のときに日本で六百人しかいない指定難病だと分かりました、医療的ケア児です。そして、重度知的障害で特別支援学校に行っている息子がおります。ですので、医療政策や福祉政策の対象となる、まさに当事者であります。障害を抱えたこの二人の息子たちがいかに働いて自立し、この国を支える労働者、納税者になるかという観点から、労働政策についても当事者と言える立場にあると言えますので、こうした当事者目線で、そして政策や制度の利用者目線で、この厚生労働委員会での質疑に臨んでまいりますので、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

 では、一つ目、労働者としての障害者についてお聞きします。

 我が国では、人手不足、労働者不足が叫ばれています。その解決策として一つ、女性の活躍に関する諸々の政策が取られてきたと思います。これは、結婚や出産などライフイベントによってやむなく仕事から離れた女性を再び仕事に復帰させるために、様々なサポートや環境づくりを行って、女性を労働力としてカウントしなければもったいないという発想が根底にあるはずです。

 そうであれば、十分に働けるはずの障害者や、もし周囲からの理解や支援、合理的配慮があれば働ける障害者も、女性と同様、労働者として我が国の経済を担っていく大切な存在であると位置づけるべきではないでしょうか。大臣のお考えを是非お聞かせください。

上野国務大臣 お答えをいたします。

 我が国の労働力人口が中長期的に減少していく中で、障害のある雇用者数につきましては、令和六年度に約六十七・七万人となっておりまして、二十年以上連続で増加をしている状況です。

 障害のある方々が、希望であったり、あるいは障害の特性に応じまして、持てる能力を十分に発揮をして生き生きと活躍していただける、そういった環境整備をしていくことは、社会全体にとってもとても大きな意義があるというふうに考えております。

 現在実施中の調査研究におきましては、働いていらっしゃる障害者の多くが、同じ会社でできるだけ長く働き続けたいという希望とともに、周囲の人や社会の役に立ちたい、幅広い業務の経験や能力を身につけたいなど、社会への貢献意欲、成長意欲を有している、そういった結果だというふうに聞いております。

 私といたしましても、障害のある方々の意欲と能力が十二分に生かされるようなそうした経済社会、これを目指していくことは大切かと考えています。

小山(千)委員 大臣、調査研究していただき、ありがとうございます。

 また、やはり定着率、すごく問題だと思います。ですので、障害者を我が国の欠かせない大切な労働力として認識するのはもちろん、雇用する企業や事業者側が合理的配慮に努めることも当然大事ですが、私も障害者の当事者の親として、障害をお持ちの方も特別に配慮してもらって当然だと思うのではなく、やはり健常者も障害者も同じ労働者、働く仲間であり、お互いに配慮し合うという関係性が不可欠だと思います。

 このように、障害者雇用を促進するには、働く障害者を単に優遇するのではなく、障害者が一緒に共に働き、一緒に社会を支える仲間になるような制度を根づかせるべきであると思っています。

 労働人口の減少は、先ほど言いましたように、少子化にあると思うんです。現在の通常学級の児童生徒数が今は減少している一方ですよね、クラスが減っていますよね。なのに、特別支援学校の在籍児童数は過去最多の十五万人を超えています。そして、小中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒は、この十年で二・一倍と急増されています。この子たち、全ての子供たちが将来、障害者雇用枠や特別支援学校に就労するわけではありませんが、むしろこの増加は、特別支援教育を受ける子供たちの将来像がより多様で、より地域に生きていくことを前提とした社会の変化を示していることになると思います。

 特別支援教育を受けた子供たちは、合理的配慮を受けながら、自己肯定感を持って学び、成長してきた世代です。子供たちが将来、社会の一員として共存し、合理的配慮を受けながら、自分も存在が認められ、所得税をちゃんと納付し、自立した生活ができる社会、これこそ今後の日本に不可欠な社会像だと私は考えています。

 支援が必要な子供たちが増えるということは、負担の増加ではなく、多様な力を持つ人が共に生きる社会に変わっていく過程です。教育現場のインクルーシブ教育、合理的配慮の積み重ねは、将来の労働力の多様性、地域共存社会の基盤そのものです。だからこそ、教育段階での合理的配慮の徹底と、卒業後の就労、生活支援まで見通した途切れのない支援が今後必要となってくると思います。

 そこで、大臣に端的にお願いします。

 障害を持って生まれた子供は社会を支える労働者、納税者に育てるという発想は障害福祉に必要だと思いますか。

上野国務大臣 なかなか難しい問いだと思って。やはり、障害のある方につきましては、障害の特性であったり、状態像であったり、置かれている状況等が様々でありますので、個々の障害者の希望あるいはニーズに応じた適切な支援を提供していく。また、先ほども申し上げましたが、一人一人が生き生きと活躍できるような環境をつくるということが何よりも大切だというふうに考えております。

 就労することを希望する障害のある方が希望に応じた就労が実現できるように取り組むことが大事だというふうに思いますので、様々な制度、雇用促進制度も含めて、様々な取組をこれからも支援をしていきたいと考えています。

小山(千)委員 大臣、ありがとうございます。

 そうなんです、障害者はグラデーションがあります。ですので、今から質問させていただくのが、手帳の交付のみが障害者というふうな感覚で企業は捉えています。でも、それしか線引きがないのが事実です。やはり、障害というワードで今さらっと言っていましたが、全ての方が福祉の制度が使えるわけではありません。障害者雇用促進法に定められている障害者雇用率制度で算定となる障害者は、手帳の交付をしている方に限定されます。しかし、その交付だけではなく、やはりいろいろな方が救われるべきです。

 大手企業さんとかは、そういう障害者の方を、雇用率を上げるために特例子会社という形での制度があります。ただ、大手さんは、例えば、本業とは違うように、特例子会社を、イチゴ農園をつくったりして、そこで働いていただいて地域の方々に買っていただく、若しくは福利厚生として社員や家族の方がイチゴ農園に来るという仕組みもありますが、そういうことができる企業は本当にごく僅かです。

 なので、先ほど言いましたように、障害の方が働きたいといってその会社に行っても、例えば、人事の方が、障害者の方が来たから障害者の方ができる仕事を何か出してくれ、現場はそういうことです。だからといって、現場は、その障害の方の特性があるわけではなく、その方の特性に合ったお仕事ができるわけでもなく、現場の方も大変、御本人もつらい、同じく余り効率が上がらないやり方をしているのが現状です。

 ただ、特例子会社の制度が導入されて四十年たちました。このことに関して、大事なことだと思いますが、今、この制度について、メリットについてどのようにあるか、端的に教えていただければと思います。

村山政府参考人 お答え申し上げます。

 特例子会社制度におけます精神障害者の方々についてどのようなメリットがあるのかということでございます。

 直近十年間におきまして、特例子会社で雇用された障害をお持ちの方々の伸び率が最も高いのは、精神障害をお持ちの方々ということでございます。具体的には、平成二十六年の六月一日現在では千六百六十一・五人であったところ、令和六年の六月一日時点におきましては、約七・四倍の一万二千二百四十八・五人というふうになっております。

 このように伸び率が高い理由に関しましては、委員からも御指摘がありましたように、特例子会社において、その要件として、雇用される障害に占める重度身体、知的障害者及び精神障害者の方々の割合が三〇%以上でならなければならないという要件を設けているということの効果が表れているものというふうに考えております。

 以上でございます。

小山(千)委員 ありがとうございます。

 そうなんですよ。ここ十年で、過去十年前は千三百人とかだった方が十倍でもう一万、二万を超えている状態で、精神障害の方が増えている。なので、うちの息子のように生まれ持った障害よりも、後発的に精神障害の御病気が発症されて手帳を取得する方が多いので、特例子会社は今そのような形になっていると思うのですね。ですので、その方々が合理的配慮を受ければ、とても働きやすい環境さえあればパフォーマンスが出せるという環境の裏づけになると思います。

 ですので、私が知っている特例子会社さんが、親会社の業務を、その特例子会社にいらっしゃる方に現場に出ていただいているんですね。ただ、現場に出ていただくという制度になると、どうしても、親会社と特例子会社が請負契約という形でしかその方々に行ってもらうことができないんです。そうすると、請負業務になってしまうと、その方々に現場の方が指示、命令ができない。それが、労働者派遣法のことがネックになってしまうというのが問題となっています。

 従来の特例子会社だったら今までそういう働き方はしなかったのですが、やはり皆さんと共存共栄させて障害者の方を労働力として働いてほしいと思っている特例子会社の方にとっては、その請負業務の請負関係では指示、命令ができない。だからといって、では、特例子会社の方が派遣業務の資格を取ったとしても、派遣事業法の規制、例えば、グループ企業には八割の人しか派遣できないとか、同一労働同一賃金の規制が来てしまいます。せっかくその特例子会社で働いて、十人の子に全員に現場に行ってほしいのに、派遣の業務の契約をしてしまったら、それができない。

 もっと言えるのは、同一労働同一賃金が障害の方だとなかなか枠にはめにくい、そういう状態になっているので、はざまになってしまっているのですね。

 なので、国として、私は、ネックとなっている障害者に対する合理的配慮をするためには、この一歩先に行く、請負業務のところを特例子会社だけは除外してほしい、そういうふうに思っています。特例子会社は福祉と企業の橋渡しをする存在と意味づけるような政策を希望しますが、いかがでしょうか。

村山政府参考人 お答え申し上げます。

 個別の事例についての御言及もありましたけれども、そこについてはちょっとお答えを差し控えますが、一般論でお答えをさせていただきます。

 まず、一般論で申し上げれば、請負形式の契約でございましても、注文主と請負事業主の雇用する労働者との間に指揮命令関係がある場合には労働者派遣事業に該当し、労働者派遣事業の許可がなければ労働者派遣法に違反する、いわゆる偽装請負になるのは御案内のとおりということでございます。

 その上ででございますけれども、労働者派遣制度につきましては、そもそも論でございますが、指揮命令を行う者、派遣先の事業主と雇用主、派遣元が分離するといういわば特殊な形態であることに鑑みまして、派遣労働者の保護でございますとか公正な待遇を確保する観点から、例えば労働災害防止に関する事項など、様々な事項について、派遣先、派遣元の様々な労働者保護に関わる責任分担に関するルールを定めておりますとともに、関係派遣先に対する労働者派遣の制限、先ほど御指摘のあった点でございますが、あるいは不合理な待遇差の禁止等が定められているところでございます。

 先ほどのお話で、仮に、雇用主であります特例子会社が親会社に対して障害のある労働者を派遣する場合でありましても、やはり労働者の保護の根本的なところの必要性に変わりはないということがございます。

 こうしたことから、これらの規定を遵守していただく必要があるというふうに考えておりまして、大変恐縮ですが、特例的に遵守を不要とする法制度とすることは、もっと大きな基本的な労働者保護のところへ穴を空けてしまいかねないということで、適切ではないのではないかというふうに考えております。

 その上で、特例子会社において障害のある労働者に対する合理的配慮が適切に行われる、これは大変重要な課題である、これは委員御指摘のとおりだというふうに思っております。

 現在も、財政面、人材面でも様々な支援でございますとか、業務の切り出し等の配慮が親会社からなされている、それで委員おっしゃるようないい事例も出てきているということでございますが、そうしたことを更に進めて、特例子会社を含めて、企業全体で合理的配慮が更に推進されるように、厚生労働省といたしましても、合理的配慮指針を作成することで取組を促しますとともに、周知を行ってまいりたいということで、しっかり対応してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

小山(千)委員 ありがとうございます。

 ですので、保護とか合理的配慮という漠とした内容では現場は困っているんですね。特に障害をお持ちの方々は、やはり個別具体的なところを直接すぐ、そこの現場にいる班長さんだったり、課長さん、次長さんの指示、仲間からの指示、若しくは皆さんの見守りがないと難しいことを分かった上でそのようにお伝えをしていただいているのであれば、ちょっと御理解がないのかなと残念です。逆に、その一歩を行っていただけるよう、私も今後とも頑張りますので、よろしくお願いします。

 次の質問にさせていただきたいと思います。次は、通勤における合理的配慮です。

 今、せっかく就職先が決まって、合理的配慮があって、皆さん勤められるようになりました。ただ、全員が勤められるといっても、そこの場所まで行くことにすごく大変な方がすごく多いです。障害者を雇用される場合、雇用形態や通勤手段によって、合理的配慮の一環として、移動支援や同行支援のような福祉サービスが私は必要だと思いますが、この点についてどのようなお考えでしょうか。

野村政府参考人 お答えを申し上げます。

 雇用されている障害のある方々に関しまして、障害者雇用促進法に基づいて、事業主に対して、通勤時の介助の支援も含めて、過重な負担でない限りにおいて合理的配慮の提供が求められているところでございます。事業主において対応し得る範囲においては、必要な対応を行っていただくものというような仕立てになっているというふうに承知をしております。

 一方で、御指摘の障害者の通勤時における介助の支援、福祉のサービスによる介助の支援でございますけれども、こうしたふうに事業主に合理的配慮の提供が求められていることに加えまして、そうした個人の経済活動に関する支援を義務的経費による福祉サービスとしての公費でどこまで負担をしていくかといったような課題がございまして、現在は、障害者総合支援法において、同行援護など、こうしたサービスを障害福祉サービスの対象とはしていないところであります。

 ただ、障害のある方々が御本人の希望であるとか能力に沿って就労を実現していきたい、こうしたことを支援していくことは重要であると考えておりまして、今、障害者雇用納付金制度に基づく助成金、あるいは自治体の補助事業、これらを組み合わせた重度障害者等就労支援特別事業というのを展開しておりまして、こちらの方を活用しながら、雇用と福祉が連携をして、障害のある方々の就労に関連する支援というのを展開を図っているところでございます。

 引き続き、こうした補助事業などを十分に活用されるように関係者、自治体などへ働きかけ、周知を行うことを通じまして、障害のある方々に対する通勤を含めた就労支援、これを推進していきたいと考えております。

小山(千)委員 ありがとうございます。

 いろいろ、支援をやる、合理的配慮、合理的配慮と言っていただくのはすごく一歩前進して、企業もやらなくてはいけないというふうになっていますが、やはり企業もそこまで余裕がある企業は少ないと思います。

 ですので、やはり一番私が感じるのが、福祉の差が激しい。港区に住んでいれば受けられる支援サービス、めちゃくちゃあります。だからといって、違う地方自治体に行くとそれが受けられない。それはその地方財政の問題で、その差があっては絶対に福祉はいけないと思うんですよね。同行支援、移動支援も、国がやっているサービス以外に地方自治体でやっていることもあって、隣の町に住んでいればそれは受けられるけれども、でも、会社に行ったらそれがまた受けられなくなる。その壁がすごくある。

 やはり福祉に関しては、住んでいる場所で変えてはいけない、障害に関しては変えてはいけないと思っています。ですので、本当にそこは早急にやらなければ、せっかく働く場所があるのに、労働力があるのに、それの妨げになってしまっているのはよくないと思います。

 運転免許も、すごく一生懸命、実技レベルで取って、実技までやって、結局、運転免許証の試験で落ちてしまうような知的障害の方とかもいらっしゃって、やはりそういうところでも合理的配慮が必要だと思います。日本語の勉強での、何か国語の問題のテストみたいになっちゃっている運転免許の制度も、知的障害者の方、実地試験でちゃんと何十時間もやって合格している方に関しては、その合理的配慮をやっていただくようなことも望んでいきたいと思います。やはりどこかの時点で、精神障害の方が増えてきている、そういう方々に対するサポートを、一個の今までの障害というくくりではなく、変えていただけたらと思います。

 ですので、次の質問の、障害者の視点から、障害者をやはり真ん中の政策にしていただくのが今後の国への課題だと思っています。ここは法律上、法制度の質問なんですが、すごくいろいろなものを読んでみていつも思うのは、障害者の方がどのように、扱われていると言ったら失礼なんですが、どのような視点でやっているのかがすごく不思議です。

 我が国においての障害者雇用に関する法律は、障害者雇用促進法に対しても、雇う側、すなわち会社や事業者側の視点から障害雇用率などを定めているように感じます。つまり、障害者の視点や障害者の方の働く権利といった観点からの法律が乏しいように思われますが、大臣はどのようにお考えでしょうか。

上野国務大臣 今御指摘のありました障害者雇用促進法の目的は、障害者の職業の安定を図ることにありまして、その達成のために、全ての事業主に対し、社会連帯の理念に基づいて、障害者の雇用に関し、適当な雇用の場を与える共同の責務を課すとともに、一定規模以上の事業主に対しては、障害者雇用率以上の障害者を雇用する義務等を課しているものと考えております。法の基本的理念の中にありましても、障害者である労働者が、経済社会を構成する労働者の一員として、職業生活においてその能力を発揮する機会を与えられるものと明記をされております。

 このように、障害者雇用促進法は、まさに障害のある方につきまして、その勤労権を実現をするための法制度でありまして、引き続き、この法律を着実に施行することによりまして、障害者一人一人が職業生活においてその能力を発揮するための環境づくりを進めていきたいと考えています。

小山(千)委員 ありがとうございます。

 先ほど言ったように、障害者という部分で、雇用促進法の達成率に関しては手帳を持っている方々が必ずそうなってくると思うんですが、今後、今、子供たちの言われている、グレーゾーンと言われている、手帳も持てない、療育を受けるために受給者証はもらうことはできるが手帳を持てない子たちが大人になったときに、そのように合理的配慮をもらうとか、雇用率として加算していく予定はありますでしょうか。

村山政府参考人 御指摘の障害者雇用促進制度におけます障害者雇用率の対象は、原則として障害者手帳を所持している方に限るとしているのは委員御指摘のとおりでございます。

 これは、雇用義務は事業主の経済活動の自由の一部である採用の自由に対する強い規制であることなどを踏まえまして、雇用義務の対象となる方の範囲が明確であり、また、公正、一律性が必要という考え方に基づいて、公益そして障害者代表、また労使の参集する審議会での議論を経て定めているものでございます。

 このように、障害者手帳の所持者に雇用率を原則として限定していることは一定の合理性があるものと考えておりますが、一方、委員御指摘ございましたように、現行の雇用義務のみで、障害者手帳を所持しない方に対する雇用の促進が十分かというと、そこは当然対応が必要な部分であると我々も考えているところでございます。

 このため、手帳を所持していらっしゃらない精神、発達障害者に対する雇用促進に向けた支援のため、ハローワークに配置しております精神・発達障害者雇用サポーターによります専門的な就職、定着支援でございますとか、あるいは、雇入れを行った際に特定求職者雇用開発助成金を支給することによって事業主側の負担を和らげ、また障害者雇用に対するインセンティブを増すといったような措置を講じているところでございます。

 引き続き、こうした取組を通じまして、手帳の有無にかかわらず、精神障害者等の方々の雇用の促進に向けて取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。

 以上でございます。

小山(千)委員 ありがとうございます。

 今、インセンティブというお声があったと思うんですけれども、インセンティブを別に欲しくて会社はやっているわけではないんですよね。やはり雇用も、障害者も働きやすい環境を一生懸命つくっていきたいという部分で、インセンティブ欲しさでやっているわけではないので、ちょっとそこは考え方を改めていただけるとうれしいです。

 ちなみに、そもそも論なんですけれども、今、精神障害が増えているとおっしゃったんですが、その伸び率が最も高い原因はそもそもどうお考えでしょうか。

村山政府参考人 先ほど御答弁差し上げたことと重なりますけれども、精神障害者の方々の雇用の伸び率が一番高いということの理由は、全ての民間企業における障害者雇用におきましても、やはり後で義務化をされました精神障害の方々の伸び率が最も高くなっているところにあり、かつ、特例子会社等に関しましては先ほど御答弁差し上げたとおりということでございます。

 以上でございます。

小山(千)委員 なので、特例子会社の働き方を変えるために、派遣業法のラインでやる部分も撤廃していただいて、請負違反にはならないような法整備を新たにやるべきだと思うんですね、それだけ精神障害の方が増えているわけで。それこそが、その方々が社会復帰するための懸け橋になる、そういうふうに私は思いますが、いかがでしょうか。大臣、お答えください。済みません。

村山政府参考人 繰り返しになって大変恐縮でございますけれども、労働者派遣制度自体に関しましては、やはり派遣元と派遣先で様々な義務が分かれる、労働者保護に基本的にかけやすい形態であるということから、全ての派遣制度に関して一定の上乗せの規制をかけているということが基盤にあって、これを抑制的に運用してきているところでございまして、障害者の雇用の促進に関してだと、また別途の支援策等の体系において取り組んでいくことが適切であると考えておりますが、そちらについて、先ほど御指摘いただきましたインセンティブというような考え方ではなくて、より合理的配慮の方に軸足を置いたというような点も含めまして、我々としても胸に置いて今後の政策に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。

上野国務大臣 ありがとうございます。今日は、委員の方から、様々な現場の実態等も踏まえた貴重なお話をいただいたというふうに理解をしています。

 法制度の見直し等につきましては今局長が答弁をしたとおりでありますが、いずれにいたしましても、障害のある方が持てる能力を十分に発揮をしていただく、そして御活躍をいただける環境をどうつくっていくかという観点から、様々な制度についても十分検討していくことは必要だと考えています。

小山(千)委員 大臣、優しいお言葉、ありがとうございます。

 やはり今、さっき村山職業安定局長がおっしゃったように、別途必要だと思うんですよね。その別途という言葉がやはり働いている方々の希望になるように、今後、派遣法だから、労働基準法だからというわけではなく、逆に別途、障害者の方の働きやすい環境のことをつくっていただけるとありがたいと思います。

 障害者雇用促進法にも、障害者である労働者は、職業に従事しているその者として自覚を持ち、自ら進んで、その能力の開発及び向上を図り、有為な職業人として自立するように努めなければならないと四条でもうたっています。ですので、この理念を具体化、具現化する法律や政策を今後希望していきます。

 誰もが社会の一員として働く環境を守ることができるのが、この私たちがやるべきことだと思いますので、今後とも、私も障害福祉のため頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 本日はありがとうございました。

大串委員長 次に、齋藤裕喜君。

齋藤(裕)委員 立憲民主党の齋藤裕喜です。

 質問の機会をいただき、本当にありがとうございます。

 前回の質疑においては、国民医療費約四十八兆円についていろいろと大臣も含めて御答弁いただきましたけれども、今回は、日本の医療提供について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

 まず、お手元にございます資料一の右上を御覧いただきたいと思いますが、御承知の方も多いと思いますが、八十五歳以上の人口の推移が二〇三〇年には八百十二万人、二〇四〇年には一千六万人と、現在の二〇二五年からすれば三百万人以上も増加していきます。そして、資料の左上には、年齢を重ねれば要介護認定率も上がってきます。それは避けられない事実だと思いますけれども、七十五歳から急激に要介護認定率が高まっていく中で、やはり必要なのは人材であり、人です。

 医療や介護を支える人材については、二〇二二年の日本全体における医療、福祉職種の就業者が約八百九十七万人と言われております。これからに向けて、医師や看護師、ケアマネ等の具体的な就業者の数値目標の設定、いつまでにどの職種が何人程度必要かという目標を定めて体制整備を計画することも改めて重要だと思いますが、上野大臣の見解をお伺いいたします。

上野国務大臣 二〇四〇年に向けまして、八十五歳以上の高齢者が増加をいたします。医療・介護需要は今後も増加する一方だと考えておりますが、その一方、生産年齢人口は減少しておりまして、医療・介護従事者の確保というのはますます困難になるというふうに見込まれております。人材不足の対策というのは喫緊の課題と考えています。

 医療・介護分野におきましては、先般閣議決定をいたしました経済対策によりまして、やはり必要な当面の対応といたしまして、賃上げや勤務環境の改善、こうしたものに取り組んでいくことが必要だと考えておりますし、また、これと同時に、やはり限られた人員で質の高いサービスを提供していくための工夫も重要であるというふうに考えております。

 政府全体におきましても、生産性向上など、省力化投資促進プラン等の中で、医療や介護につきましても業務の効率化などの取組を推進をしていきたいというふうに考えているところであります。

 いずれにいたしましても、人材の確保の問題は非常に大事でありますので、二〇四〇年に向けて、どれぐらいが必要なのかということを我々もしっかりとした見通しを持つ中で対応を進めていくことが必要かと考えています。

齋藤(裕)委員 ありがとうございます。

 ちなみにですけれども、OECDの加盟国であるノルウェーでは、二〇二一年時点で医療、福祉分野の就業者数は全就労者数の二一・四%、スウェーデンでも一九・九%になります。この数値を参考にしますと、日本においては、生産年齢人口が減少する二〇四〇年時点においては、全就業者数の一八から二〇%と想定した場合、約千七十万人程度が必要というふうにされております。

 しっかりとした将来を見詰めた、医療や看護、介護、保育の現場と人を大事にしていくという観点では、処遇改善の取組を加速するというのをもっともっと進めていただきたいというふうなことを進言させていただきます。

 次の質問に移らせていただきます。

 資料の二ページについては、医師、看護職種、薬剤師、OT、PT、STの動向、三ページ目には各職種の賃金の状況、四ページ目には診療所の開設数や各都道府県での開設状況について記してあります。

 これからの医師不足地域においては、いわゆる医師の偏在について、医師の勤務を促進するために、医師の価値観であったりとか、勤務、生活環境、キャリアパス等を踏まえた経済的なインセンティブ等を通じて、医師が意欲を持って勤務する環境を整備しなければならないと思います。

 これからスタートしていく中で、重点医師偏在対策支援区域、今後の支援状況については五年を目途ということで検討するとありますけれども、実態に見合わない場合も確かにこれから出てくるかと思います。五年を目途と言いながら、五年経過すれば二〇三〇年。先ほど、どんどん増えていきますので、この間、何もしないわけではないと思いますけれども、この制度に賛同いただく医師等に、この間、各都道府県がヒアリングするなどして、要因分析とそれに向けた改善策をなるべく早く講じることができるよう、五年間を目途と言わずに、この間の進捗状況等について考え、確認すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 そして、ちょっと済みません、もう一つ加えて。

 医師だけでなく看護師等のタスクシフト等についても、この間も働き方改革と言われ続けている中で、医療や介護DXを力強く進めていくのは分かりますけれども、現場では、慢性的な人手不足の多忙の中で、過重労働で、やはり現場の方々は医療ミスが起こらないように細心の注意を払いながら業務に携わっているわけです。こういった方々のタスクシフトやシェアを早急に進める必要があると思いますが、併せて、いかがでしょうか。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、今般の医療法改正法案に基づく措置につきましては、都道府県などの関係機関、関係者と連携しながら着実に施行を進め、その施行状況等については、その確認をするため、医師偏在対策を含め、改正医療法の施行後五年を目途に検証することとしております。

 一方、先生御指摘のように、医師の偏在対策につきましては、昨年末に策定をいたしました総合的な対策パッケージに基づきまして、法改正事項である医師の手当事業等のほかにも、予算事業を始め様々な施策を盛り込んでおりまして、こうした施策の実績、効果、それから改善点といったことにつきましては、それぞれの事業につきまして不断の検証を行い、また改善に取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。

 また、タスクシフト・シェアについての問いがありました。

 個々の従事者の業務負担を最適化しつつ医療の質を確保するという、その方策の一つとして、専門職種の間のタスクシフト・シェアを進めていくということは非常に重要なことだと考えております。

 このため、医師から看護師へのタスクシフト・シェアとして、タイムリーに必要な医療ケアの提供を可能とする特定行為研修を修了した看護師の養成を推進するとともに、看護師と看護補助者の協働の推進に向けた実態調査等を行い、タスクシフト・シェアの促進を図っていきたいというふうに考えておるところでございます。

齋藤(裕)委員 ありがとうございます。しっかりと進捗状況も確認しながら進めていただければと思います。

 次の質問に移らせていただきます。

 医師偏在等においては、解決していかなければならない問題としまして、開業医の先生方の高齢化も進んでまいりました。

 お手元の資料の五は、黒字、赤字診療所の割合、自己資本比率について。資料六と七については、診療所の財務状況と収益費用構造になります。

 これら、医療経済実態調査等は標本調査と言われるサンプル調査、MCDBや財務省については悉皆調査と言われる全数調査を行ってきているわけですけれども、この財務状況等を判断材料として、今後の診療報酬改定について、利益が出ているからといって、医療提供体制にも大きな穴が空いてしまうことになるような措置をしてしまえば大変なことになってしまいます。

 特に、開業医の先生方は、その地域に住んで、そして患者の顔の見える形で、自己責任の上で莫大な借金を抱えて、良質かつ適切な医療を長年提供してきた結果が、利益剰余金としてあるわけです。これからは、事業承継も、親族承継もなかなか進まず、親族以外での承継についても、この間も厳しかったわけです。

 資料八ページと九ページに、ほとんどの医療法人が持分ありの医療法人として開業されてきたわけですけれども、なかなか持分なしの医療法人に移行できていないのが今の現状だと思います。

 これは、三年間移行期間を延長したわけですけれども、今までの医療法人の診療体制も、事業承継を円滑に進めていく中で、訪問看護や在宅医療、よりきめ細やかな医療サービスを提供していくことも、ドクター一人ではなかなかできなかったこともあります。この承継を進めることで、ドクターが二人となって、医療職種のチームの集積も可能とするような柔軟性を求めていくことだって今後できると思います。

 それで、御質問をさせていただきたいと思いますけれども、今後の地域医療構想を考えれば、医療と介護の連携を、DX含めてより一層チームビルディングが必要となってくると思いますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。お答えお願いいたします。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、新たな地域医療構想におきましては、二〇四〇年頃を見据えて、入院のみならず、外来、在宅等も対象にし、地域の医療提供体制全体の課題解決を図っていくこととしております。

 例えば、外来医療や在宅医療については、病院に加えて、地域を支える診療所も含めて、地域で面として外来、在宅を支える体制の構築が重要であると考えております。

 厚生労働省といたしましては、地域を支える医療機関が承継時期を迎えた際に、円滑に承継が行われ、引き続き地域の医療に貢献していくということが重要だと考えております。

 そのため、令和元年に実施いたしました医療施設の合併、事業譲渡に係る調査研究による、承継が円滑に行われた好事例や、マッチング時の課題、留意点の周知ですとか、また、令和五年五月の医療法改正による、医療従事者の人事交流を含めた医療機関間の連携、分担に取り組む地域医療連携推進法人に個人立の医療機関を参加可能とするような制度の改正、これも行っております。

 また、昨年末に策定した総合的な対策パッケージに基づき、重点的に医師を確保すべき区域における診療所の承継、開業の支援、これらを行うとともに、今年度から、病院の経営マネジメント力の向上に向けて、地域の基幹的な病院の経営幹部を対象に研修を実施しているというところでございます。

 そのような形で、地域を支える診療所、これの承継そしてまた経営が円滑に行われるということを厚生労働省として支援をしていきたいというふうに考えておるところでございます。

齋藤(裕)委員 是非、今まで地域の医療を守ってきた先生方に寄り添っていただければと思います。

 次の質問に移らせていただきますけれども、救急搬送についてもお尋ねしたいと思います。

 資料一にもありますように、八十五歳以上の人口の推移が書かれてありましたけれども、救急搬送して、軽症だったらいいんですけれども、リソースも限られていますので、重症患者まで行き届かないという状況は今もあると承知しております。

 今後、そういったことがないように、どのように救急医療体制を整えていくことが適切だと考えられるか、お答えいただけますでしょうか。

森光政府参考人 お答えさせていただきます。

 救急搬送が増加する中、限られた医療資源の中で、地域全体での役割分担、連携を進めて、働き方改革との両立を図りながら必要な医療従事者を確保していくということがまず課題だと考えています。

 現在、各都道府県が策定する医療計画の中には、救急医療体制については、例えば、休日、夜間に比較的軽症の患者を受け入れる初期救急、入院を要する救急患者を受け入れる二次救急、重篤な患者を受け入れる三次救急と役割を明確化し、地域において効率的、円滑に患者を受け入れる体制整備というのを進めております。

 また、議員御指摘の二〇四〇年頃に向けた地域医療構想の検討においては、高齢者の救急の増加に対応していくため、病院機能の一つとして、高齢者救急・地域急性期機能、これを位置づけまして、救急体制の強化を図っていくということとしております。

 厚生労働省としましては、引き続き、都道府県と連携し、救急医療を始めとする地域の医療提供体制の確保、これに取り組んでまいりたいと考えております。

齋藤(裕)委員 是非進めていただければと思います。

 次の質問で、診療報酬改定について、このタイムラグについてお伺いしたいと思います。

 今まで医療経済実態調査を参考にされているようですけれども、今回のような急激なインフレとかいろいろな経済情勢、社会情勢があるかと思うんです。こういった際に、CPIなどの消費者物価指数とかいろいろなものを、二年前に遡ってやるのではなくて、随時、期中改定とかいろいろなことを含めて検討しなければいけないと思うんですけれども、この点についてどういうふうに今お考えなのか、お答えいただけますでしょうか。

間政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、医療機関の経営状況を適時に把握して対策を打つということは大変重要だと思っています。

 その意味では、今御紹介いただきました医療経済実態調査そのものは、診療報酬改定がこれまで二年に一度が原則だったものですから、一方で、調査に協力いただく医療機関の負担にも配慮して、この調査自体も二年に一度としてきました。

 ただ、前回も御紹介いただきました医療法人の経営情報データベースは毎会計年度更新をされていますものですから、こうしたデータも活用することで、経営状況の適時の実態把握に努めたいと思っています。

 また、物価等につきましては、もちろん、今CPIの話もございましたけれども、そういったものも常に見ていきたいというふうに思っています。

 診療報酬改定そのもののタイミングですけれども、診療報酬は、新たな治療法とか検査方法の開発などに伴い、これらを迅速に診療報酬に取り込んでいくという必要性と、それから、現場への負担や改定による影響の検証を行う必要性とのバランスを取るために、原則二年に一度ということを行っておりますけれども、やはり、こういう物価、賃金等の動向を踏まえて機動的に対応を行うことの重要性は認識を同じくしております。

 このため、今月二十一日に閣議決定した総合経済対策では、医療機関における経営改善などを図るための医療・介護等支援パッケージを緊急措置したところでございまして、近々その裏づけとなる補正予算が閣議決定できるよう今作業を進めているところでございまして、施策の具体化に取り組んでいきたいというふうに思っています。

齋藤(裕)委員 これは、期中改定をできるかできないかというのが医療経営者にとっては本当に深刻な問題ですので、どうかよろしくお願いいたします。

 次に、地域医療構想についてお伺いしたいと思います。

 二〇四〇年において、医療と介護の複合ニーズを抱える八十五歳以上の高齢者の増加や人口減少が更に進んでいく中で、今までの病床だけでなくて、これからは、入院、外来、先ほどもありましたけれども、在宅医療、介護との連携を含む、将来の医療提供体制を全体として捉えていかなければならないと思うんです。

 新たな地域医療構想として、地域医療構想調整会議というものがこの間も開かれているとは承知しております。学識経験者とか医療関係者、医療保険者とかいろいろな方々含めて会議に参加されていると思うんですけれども、今までの医療提供体制は、都道府県が中心となって取り組んでこられたと思います。市町村にとっては、ノウハウもなく、体制が不十分なところも正直あると思うんですね。今後更に推し進めていくためにはどのように取り組んでいくのかということ。

 また、新たな地域医療介護総合確保基金というものがあると思うんですけれども、この活用について、市町村による在宅医療や介護連携についてどのようにしていくのか、また、この地域医療総合確保基金の活用について、かかりつけ医機能の確保の取組についてどういうふうに進めていくのか、御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、新たな地域医療構想においては、二〇四〇年頃を見据えて、入院医療だけでなく、外来、在宅、介護との連携も対象とすることとしておりまして、介護保険事業や在宅医療・介護連携推進事業を実施しております市町村の役割、これが重要になると考えております。

 このため、先生御指摘のとおり、今般の医療法改正案においては、地域医療構想調整会議の構成員として市町村を明確化し、議題に応じて市町村に地域医療構想調整会議に参画いただいて、都道府県と市町村が連携して、在宅医療やかかりつけ医機能の確保、医療と介護の連携強化に取り組んでいただきたいと考えております。

 また、こうした市町村の取組が実効性を持って進められるように、今後、市町村への支援としまして、国において、市町村の職員も含めて地域医療構想に関する研修会、これを実施するとともに、都道府県から市町村への地域医療構想調整会議に関する情報の提供、それから技術的な支援、これに取り組むこととしております。

 また、御指摘の都道府県が設置します地域医療介護総合確保基金による市町村の取組への財政的な支援につきましても、その支援を推進することとしておりまして、具体的な内容につきましては、法案が成立した場合に、施行に向けたガイドラインの策定や予算編成過程の中で検討を進めていきたいと考えておるところでございます。

齋藤(裕)委員 これから本当に重要な局面に入っていくと思いますので、どうか、都道府県、国も、市町村も連携して進めていくように、よろしくお願いいたします。

 最後の質問にさせていただきます。

 災害時の医療体制についてお伺いしたいと思うんですけれども、この間、病床の削減もいろいろお聞きしているところではありますが、東日本大震災を経験した身としては、やはり災害時の医療提供体制で、今も、双葉郡の原子力災害とかいろいろ影響があったエリアの方々は、いわき市に避難をしておられます。そういったときには人口動態が非常に変わって、医療提供や介護や様々なものがリソースが足りなくなって、現在も進行形としてそれが色濃く残ってきているわけです。

 これから首都直下や南海トラフ、もちろん東日本大震災もまだ継続中ですが、様々なことを想定しますと、当時はDMAT、JMATとか様々なチームが、数千人、数万人単位で協力していただいたという経緯があります。各地域には災害拠点病院が当然ありますけれども、災害拠点病院は、そこにとどまって、最後のとりでとして災害時の医療を支えていく。そして、ドクターカーとかそういったものは、けがをした人とか、トリアージとかいろいろありますけれども、そういった方々に本当に緊急的な医療を提供していく。そういった体制を、今後、リソースが限られている中でどういった形で災害時の医療体制を整えていくのか。大臣、御答弁よろしくお願いいたします。

上野国務大臣 委員御指摘のとおり、現在、我が国では災害が多発する傾向にもありますし、また今後、南海トラフ等の大規模な災害の発生が想定をされるところでありますので、そうした災害の医療体制の充実というのは本当に大事な課題だというふうに考えています。

 現在、災害時の医療人材の不足につきましては、DMAT等の医療チームを被災地に派遣をし、医療機関の診療や物資、搬送等の支援を行っているところであります。

 また、委員御指摘のありました災害拠点病院でございますが、これは、被災をした傷病者の受入れなど、災害時における医療提供体制の中心的な役割を担っていただくこととなっております。その指定要件の中で、例えば患者搬送用の緊急車両の保有等を義務づけておりますが、こうしたものにつきましては財政支援等も行わせていただいているところであります。

 災害時には、こうした災害拠点病院等の医療機関が有機的に連携をしていただいて、必要な医療提供体制が確保されることが重要でありますので、引き続き平時からの備えに努めていきたいと考えております。

 また、先ほど福島県の例も少しお話をいただいたかと思いますが、東日本大震災からの復興に関しましては、やはり避難先地域等の医療提供体制の支援、これも大事な課題だと考えております。平成二十三年度から地域医療再生基金を設置をいたしまして、福島県の計画に基づいて医療機関の運営あるいは医療従事者の確保等の財政支援を行ってきているところでありますが、これにつきましても、引き続き、地元のニーズ等も十分お伺いをしながら、必要な、適切な対応を取っていきたいと考えています。

齋藤(裕)委員 大臣、本当に丁寧な御答弁をありがとうございました。端的に御答弁をいただき、本当にありがとうございました。

 私の質疑をこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。

大串委員長 次に、池田真紀君。

池田委員 立憲民主党の池田真紀です。

 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 早速質疑に入らせていただきたいと思いますが、生活保護についてです。

 まず、上野大臣に初めて質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いします。

 この生活保護の第一条にあるように、憲法二十五条の生存権の内容を具体化する極めて重要な基準だというふうに理解をしておるんですが、上野大臣も同様のお考えかどうかの確認をさせてください。

上野国務大臣 お答えいたします。

 生活保護法の第一条に規定をされているとおり、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基づき、国が生活に困窮する全ての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的としております。憲法二十五条の生存権保障の理念の一端を具体化した規定であると認識をしています。

池田委員 それでは、今般の最高裁の判決についてです。

 生活保護法三条、この法律によって保障される最低限度の生活は健康で文化的な生活水準を維持することができるものでなければならないとの法律に違反して、そしてさらに、生活保護法八条二項、基準は最低限度の生活の需要を満たす十分なものでなければならないとする法律に違反しているとされるということで判決が出たということで、政府も同じ理解かどうかでございます。

 これは最高裁のページをそのまま読ませていただいておりますけれども、同じ認識であるかの確認です。

上野国務大臣 最高裁判決におきましては、デフレ調整につきまして、まず、厚生労働大臣が、本件改定当時、生活扶助基準の水準と一般国民の生活水準との間に不均衡が生じていると判断したことにつき、統計等の客観的な数値等との合理的関連性や専門的知見との整合性に欠けるところがあるとは言い難いとした上で、物価変動率のみを直接の指標として用いることについて、基準部会等による審議、検討が経られていないなど、その合理性を基礎づけるに足りる専門的知見があるとは認められないなどとして、物価変動率のみを直接の指標としてデフレ調整をすることとした点において、その厚生労働大臣の判断に裁量権の範囲の逸脱、またその濫用があり、生活保護法三条と八条二項に違反して違法と判示されたものと承知をしています。

池田委員 つまり、全ての生活保護利用者に健康で文化的な生活水準、最低限度の生活に満たない生活を約十年も強い続けたことになるということで、最低限度の生活の需要を満たすことができない状態を九年以上にわたり強いてきたことを指摘しているということが、これは判決の文にあるんですが、このことはお認めになりますか。

鹿沼政府参考人 お答えいたします。

 生活保護、最高裁の判決につきましては、今大臣御答弁されたとおりでございますし、御指摘の点につきましては、今回、最高裁判決を踏まえて、改めて現在の知見に基づく審議、検討を行い、その結果として、政府として追加給付を行うこととしたので、現時点から見れば、平成二十五年当時に算出された生活扶助基準額が現時点における知見に基づいて算出される新たな水準を下回るものであるという点については、御指摘のとおりだと思っております。

 一方で、最高裁判決においては、最低限度の生活の需要を満たす水準ではなかったとは判示されていないものの、デフレ調整に係る判断の過程及び手続に過誤、欠落があったと指摘されたことに加え、追加給付を行う結果となったことについて、私ども厚生労働省としても深く反省し、広く国民の皆様におわびを申し上げる、この点については大臣も度々申しているとおりでございます。

 なお、生活水準の設定が最低限度の生活水準を満たさず違法と評価されるのは、現実の生活条件を無視して著しく低い水準を設定するような場合に限られるものと承知しているところでございます。これは朝日訴訟で言われているところでございます。

 最高裁判決においては、生活保護法第三条及び八条二項に規定する最低限度の生活の需要を満たす水準ではなかったとはされておらず、デフレ調整に係る判断の過程及び手続に過誤、欠落があった、このように判示されているものと承知しております。

池田委員 鹿沼局長、先にいろいろとお話しされてしまったんですが、まず、大臣のお認めがどうかという、判決の御認識だけの確認でした。その次の質問が、まさに今鹿沼局長がお話ししていただいているんですが、そもそも、専門委員会の在り方です。

 この専門委員会というのが、閉会をしてから、八月になってから公表して、八月十三日に一回目を開催。記者は傍聴できるけれども、国会議員は傍聴さえできない。原告弁護団も申し入れていたそうですけれども、もちろん無理みたいな形で、このまま終わってしまいました。私も、もう本当に全てユーチューブで致し方なく拝見をして、傍聴はしないでユーチューブで拝見をしておりましたけれども、アーカイブもなし。

 議事録もですけれども、十一月十七日の九回を開催後に報告書が出ましたけれども、九回目の開催後、翌日に、議事録というのが出ていますけれども、七回目、八回目、九回目の議事録がいまだにアップされていない状況なんですね。

 何か非常に、いろいろなものを明らかにしない状況で、政府の方針というのを突如二十一日に発表しましたけれども、その政府の方針の発表についても、休み明けの二十五、二十六、厚労省の御担当の方に本当に毎日のように来て説明していただきましたけれども、やはりその先に進むわけにもなかなかいかないなということで、今日質疑を、その次、させていただこうと思っておりました。

 まず、専門委員会の関係ですけれども、なぜその後、専門委員会の後から、その手法と違う、この今回の手法ですね、ちょっと今日印刷してくるのを忘れちゃったんですが、もう公表されているものですので、皆さんも厚生労働省の方で出ている、今回の二・四九という部分になるに当たっての、この手法をなぜ取ったのかという経過を明らかにしたいというふうに思っているんですね。鹿沼局長、お願いできますでしょうか。

鹿沼政府参考人 お答えいたします。

 委員の御質問をちょっと、済みません、私、はっきりと今理解できているわけではないんですが、手法といたしまして、その二・四九というのを、なぜそこに至ったのかという点で御質問いただいたという点で理解をさせていただければと思いますが。

 二・四九%という数字につきましては、まず、平成二十五年当時の生活扶助基準の見直しにつきましては、デフレ傾向の経済情勢を踏まえながら、一方で、全国消費実態調査に基づく一般低所得者の消費実態がリーマン・ショックの影響等により極めて低い数値であった、こういったことも踏まえ、消費ではなく物価をベースにまず改定を行ったものでありました。

 今回の専門委員会では、最高裁判決において、物価変動率のみを直接の指標として用いたことに専門的知見との整合性を欠くなどといった指摘を受けたことを踏まえまして、私どもは最新の知見に基づき再検討を行ったものでございます。

 その結果、報告書では、当時の生活扶助基準の水準を再検討する際に、改定当時に参照することができた直近のデータである平成二十一年の全国消費実態調査の調査票情報に基づき、一般低所得の消費水準の均衡を検証することを基本としながら、これまでの定期手法との連続性、整合性を確保する観点から、同様の手法に基づくことが適当とされております。

 このため、最新の知見といいますのが令和四年検証、これは新型コロナの影響について確認をした検証でございますが、その令和四年検証と同様の手法に基づき再検討することが合理的だというふうに考えまして、五年に一度実施される大規模な消費統計である平成二十一年全国消費実態調査、ただ一方で、これはリーマン・ショック直後ということでかなり数値が低いという点がございますので、これをベースとしながら、加えて、平時に近い消費水準を基準とする観点から、家計調査、こちらの方は、サンプル数が少ないというのでややぶれが大きい、全国消費実態調査に比べてぶれが大きいという問題点はあるんですが、二十一年の全国消費実態調査をベースにしながら、家計調査の変動率を用いて消費水準の補正を行う、こういった方法を使わせていただいたところでございます。

 繰り返しになりますが、この手法は令和四年の新型コロナの影響を確認する際にも使った手法でございます。

池田委員 ちょっと今、手法についてはまた、議論はここではしないようにして、元々の、そもそも論のところをまたできれば議論していきたいと思っています。

 ですが、ちょっと確認という意味で、三点ほど事前通告していますので、レクチャーもその前の日にも来ていただいていたんですけれども、もう一度お願いしたいと思います。

 最高裁の判決について、この専門委員会においては、今申し上げましたゆがみ調整の影響についてマイナス三・五%と説明していますけれども、ゆがみ調整の影響とは、実際に行われた平成二十五年の改定からデフレ調整の影響を除去して算出されたということでよろしいでしょうか。よろしければオーケーということでいいんですけれども。

鹿沼政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のマイナス三・五%につきましては、夫婦子一人世帯の年収階級第一・十分位の各世帯が仮に生活保護を受給した場合の生活扶助基準額について、平成二十五年改定前の基準額に基づく場合と、平成二十五年改定当時の二分の一処理を含むゆがみ調整のみを反映した基準額に基づく場合との乖離です。これがマイナス三・五%ということで、これらのことをいうということでございます。

 すなわち、夫婦子一人世帯において、二分の一処理を含むゆがみ調整による影響のみを表したものでございますので、これはデフレ調整の影響は一切含まれていないというものでございます。

池田委員 次に参ります。

 平成二十一年の全国消費実態調査のデータを用いると不都合が生じるということで、物価を考慮してデフレ調整を行ったということですが、再びこの平成二十一年全国消費実態調査を基本に検証をするのは、これまでの経緯と訴訟上の主張と矛盾するのではないかということなんですが、いかがでしょうか。

鹿沼政府参考人 お答えいたします。

 先ほどの答弁と若干重複する点もありますので、ちょっと簡潔にお答えをさせていただきますが、私どもは、まず、消費ではなく物価をベースに二十五年の改定を行ったところでございますが、最高裁の判決では、物価変動率のみを直接の指標として用いたことに専門的知見との整合性を欠くというふうに言われたこともありまして、専門委員会の中では、基本的には消費をベースに議論をしていこうということになったものでございます。

 ただ、平成二十一年の全国消費実態調査、これは、二十年の秋にリーマン・ショックがございましたので、低所得世帯は特に影響を大きく受けておりまして、マイナス一二%ということで非常に落ち込みが激しい、いわば特異的な値ではないかというふうに考えられるということがございました。したがいまして、平成二十一年の全国消費実態調査を二十五年改定当時は使わずに物価を使ったわけですが、最高裁の判決を踏まえて消費を使っていくとしても、この二十一年の全国消費実態調査をそのまま使うわけにはいかないだろうと。

 その結果として、どのようなことがあったかといいますと、二十一年の消費実態調査をベースにしながら、それを、二十二年、二十三年、二十四年、それぞれ家計調査というのは毎年行われております、この家計調査はサンプル数が少ないのでぶれがややございますが、この家計調査によって二十一年の全国消費実態調査を補正していくというやり方を取るというふうなことでございます。

 そして、このやり方は、また何度も言って申し訳ございませんが、令和四年の新型コロナの影響を確認する際に使った手法でもございますので、そういった前例があることも踏まえ、そうした対応をさせていただいた。このように承知しております。

池田委員 今度は方向性です。この後の政府の方向性の方の確認をしていきたいと思いますけれども、この方向性というのは何ページかしかなかったので、明らかになっていませんので、ちょっと確認をさせていただきたいんですが。

 平成二十九年の検証で高さが検証されたとあったわけなんですけれども、平成三十年十月以降の基準の見直しの影響は及ばないというふうにあります。この政府の方向性においても、基準の見直しや特別給付金は平成三十年の九月までというふうに考えているのでしょうか。

鹿沼政府参考人 お答えいたします。

 平成三十年の改定に向けて、平成二十九年当時に、平成二十六年の全国消費実態調査をベースに再度、やり直しの検証といいますか、行っておりますので、基本的には、本体部分については三十年以降は及ばないというふうに考えております。

 ただ、これ以外にも加算とかいろいろございますので、そういったものの中にはそうではないものもございますが、本体部分については、基本的には二十五年から二十九年の間が影響が与えられたものというふうに承知をしております。

池田委員 あと、大阪の方の最高裁の訴訟の判決でですけれども、水準均衡方式の一般世帯との比較をしていないということでありますけれども、現在もこの水準均衡方式を採用しているのかどうかということをお願いしたいと思います。

鹿沼政府参考人 検証のやり方につきましては、その都度、最新の知見に基づいて若干の修正等を行っているところはございますが、基本的な考え方として、水準均衡方式という形で今でもやっているということだというふうに承知をしております。

池田委員 ちょっと中の議論の方を改めてしていきたいというふうに思っています。

 そもそもの問題にまた戻っていきたいと思うんですけれども、今回の判決が、対象が、政府の方針が、被保護者と二種類つくっているということが示されています。二種類、原告か原告じゃないかということの差なんですが、この八条二項についてのお考えをお聞かせください。

鹿沼政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、専門委員会の報告書におきましては、八条二項というものに基づいて、最低生活の保障の水準がどこであるのか、また、それに加えて、原告については、紛争の一回的解決とか、また、判決により、ゆがみ調整も含めて、二十五年の改定前の水準に戻っているということとか、そういったことを考慮して、どのようにするのかということがいろいろ議論されたというふうに承知をしております。

 私ども、今回、大きく三つの点が考慮要素としてございました。八条二項、すなわち、最低生活を保障するということと併せて、八条二項には、これを超えてはならない、超えるものであってはならないというふうに書かれている点をどう考えるか。また、生活保護法の二条だと思いますが、平等原則というのがある。また、専門委員会でもありましたが、原告の方については、やはり特別な地位にある。この三つの要素をどう考慮するかということが考えたところでございます。

 そういった中で、専門委員会の報告の内容も踏まえさせていただきながら、私どもとして、生活保護の世界の中では、原告も原告以外も差をつけず、三角二・四九という、これは専門委員会で議論された数値でございますが、これで一律に追加支給を行うべきではないか。一方で、生活保護の世界とは別に、原告の特別な地位という点を配慮して、追加給付、特別な給付ということを予算措置として行うべきではないか。そういったことで、今回、政府の案を取りまとめさせていただいたものでございます。

池田委員 資料三ページを御覧いただいてよろしいでしょうか。

 八条二項についての、「最高裁がどういう言い方をしているかというと、」ということで書いてありますけれども、「八条二項の趣旨に「沿う」というふうな言い方で、必ず引き下げなければならないという言い方はしていない」というわけであります。ちょっと中を飛ばしますけれども、「最高裁は、超えてはならないということを固いものとは考えてはいないというふうに言っていいのではないか」というふうに言っています。

 また、専門委員会は、いろいろな、A、B、Cパターンみたいな形でいろいろ併記をされていたかと思いますけれども、この中で、専門委員会の中でも、太田委員が、八条二項について高さ調整に当たるものをやるべきだというデータが出てきたときに、なお今回は控えた方がいいのではないかというのは、第一には、原告との関係で、紛争、訴訟の蒸し返し防止、既に一度争って負けてしまった、広い意味で、一般的に言えば訴訟法上の信義則的な考え方によって、八条二項の趣旨を貫徹することは控えた方がいいのではないかということでありました。そういう蒸し返しというのを本当にやらないということで、高さ調整を含めて、ある種のフルスペックで再度の遡及改定を行うということはよりやりやすいはずでありますということですね。この辺はどう思われますでしょうか。

 いわゆる、ある種のクラスアクションといいますか、代表訴訟的な性格があるということでありますから、訴訟に要するコストなどを考えると、不満のある人たちが全員訴えられるかどうか、正直分からないものですと委員はおっしゃっています。どうお考えになられますか。

鹿沼政府参考人 お答え申し上げます。

 基本的には、先ほども申し上げましたが、八条二項の規定、平等原則、そして原告の特別の地位、この三つをどのように考えていくかということで、私ども非常に頭を悩ませたところでございますし、専門委員の先生方もそうしたことでの御議論があったというふうに承知をしております。

 委員の中からは、先ほど先生がおっしゃられたような御意見もあったと思いますが、取りまとめの中で書かれておりますように、まず、やはり八条二項に基づいて、三角二・四九%、これに基づいて追加給付を行うべきだということが基本だということがあった上で、原告については特別な地位ということがあったというふうに承知をしております。

 専門委員会では、保護費の中で原告と原告以外を分けるというような形になっていた案が多かったと思いますが、ただ、保護費の中で分けるということは果たしてどうなのかという点が私どももいろいろ頭を悩ませたところでございまして、最終的に、保護費の世界の中では原告も原告以外も同一な扱いにさせていただきたいというふうな提案をさせていただきました。

 また、今おっしゃられたような、代表的な性格があるというお話がございましたが、これは、行政法の先生を含めてほかの先生方はそういった御主張は委員会の中でもされていなかったというふうに承知をしておりますし、また、原告の方が、例えば、裁判の一回的解決とか、また特別な地位にあるかということで、高さ調整をしなかったとして、裁判を起こしていない原告以外も同じようにするべきなのかという点については、私どもとしては、なかなか国民の皆様の御理解を得られるのは難しいのではないかというふうに思っているところでございます。

池田委員 今のお話、ちょっと、鹿沼局長、国民の理解と言いましたけれども、まず、国は、最低生活保護をしっかりと、基準を満たしたものをやらなければいけないんですよね、その前に。やっていなかったということがあるわけですよね。やっていなかった事実があったわけじゃないですか。ですから、そこについての結論を、まずは、どちらを向いているか分からない。財源ありきとか。どうして、この二十万円、ゼロ%まで支給するとおおむね二十万円、だけれども、一世帯当たりおおむね十万円とあるじゃないですか、二・四九%。これは財源根拠じゃないんですか。

鹿沼政府参考人 済みません、今、最後のところがちょっと聞きづらかったんですが、財源ありきみたいな、そういった御主張ということで理解をしてよろしいでしょうか。(池田委員「はい」と呼ぶ)済みません。

 私どもとしては、まさに、生活保護法の規定、八条二項の規定をどう考えるかということで、先生が先ほど来おっしゃったように、最低生活の保障というのがそこにあろうかと思っております。

 そして、今回、令和四年にも使った新たな方法で検証した結果、最低生活の保障のラインとして、現時点で出したものについては三角二・四九%ということでございます。

 そういった、最低生活を保障し、かつ、八条二項は、これを超えるものであってはならないというふうに書かれている規定を踏まえれば、原告以外の方々について高さ調整を一切しないというのは、当時の経済情勢等も考えたときにどうなのかというふうに思っているところでございます。

池田委員 資料の一ページ目にありますけれども、この一ページ目の方は、これは毎日新聞です。ここの中で出ているのは、まず、当時、基準部会の代理だった岩田正美先生ですけれども、岩田正美先生は、尊厳を再び踏みにじる再減額方針だというふうに評価をしています。

 また、めくっていただいて、資料二については、これは北海道新聞ですけれども、原告側は全額補償を求めているというのは当然だと思いますけれども、ここの中では、原告か否かで支払い額に差が出るというのはおかしい、不平等な扱いと言うほかないということと、そして、最高裁の判断を、判決を、この重みを踏まえていないのではないか、過ちを認めて、利用者全員に全額を補償するのが筋だというふうな論説もあります。

 大臣にお伺いしたいと思います。もうここは、局長は今までのいろいろな議論を踏まえての今のお答えだと思いますし、私も何度も伺っていますので。大臣はいかがお考えですか、このような判断。

上野国務大臣 政府としての判断につきましては、先ほど来局長が申し上げているとおり、三つの観点から様々な検討を踏まえ、また、最高裁判決も踏まえた上での対応をさせていただいていると考えています。

池田委員 みんながみんな、原告にはなれないですよ。

 生活保護受給者は、大臣、どういう人たちがいらっしゃるか、本当に御存じですか。

上野国務大臣 様々な生活実態をお持ちの方がいらっしゃるというふうに認識をしています。

池田委員 先ほど、一番最初にお伺いしたのは、生活保護法第一条は、憲法二十五条の実現をする、大変重要な今の制度です。ですので、こういったものがどうして起きたのかということをそもそも検証していないということが問題なんじゃないかと思うんですね。

 その問題というのがなぜかというと、やはりこれは、この間の、当時を遡れば、二〇一二年の社会保障制度改革推進法以降ですけれども、八月には、いろいろ議員さんたちが、生活保護バッシングが始まりました。八月、十二月、いろいろな記録が残っています。二〇一三年には長妻衆議院議員が、質問主意書、予算委員会でも質問をしています。非常におかしいと思っていたこの意図的な、総額六百七十億円、平均六・七%、最大一〇%の減額方針が突如打ち出されたんですよ。

 基準部会が無視されたに等しい。何のために二年かけて検討したのか分からないというような。これは聞いていたのじゃなくて、私自身もすごくおかしいと思っていました。私も生活保護行政におりましたから、本当におかしな話で。そして、受けられる人がどんどん受けづらくなったり、そんなことがあったんです。ですから、今回の最高裁判決はやはりなという思いが私はしているんですね。

 大臣、どうやってここを正すんですか。大臣の姿勢がすごく重要だと思っています。政治判断なんですよ。大臣、今、もう一回考え直していただきたいんです。

上野国務大臣 政府の方針としては、先ほど来局長が説明をしているとおりであります。

 平成二十五年の生活扶助基準の見直しにつきましては、デフレ傾向が続く中で基準額が据え置かれていた状況、あるいは、今委員からもお話のありました社会保障制度改革推進法、これは当時、民主党政権時代で、民主党さん、そして自民党、公明党さんで合意をしたものでありますが、その附則の第二条の規定を踏まえて、見直しを政府としても検討したところであります。

 今後につきましては、やはり、専門委員会の報告書におきましても、今後の改定手続において同様の問題が生じないように、特にこれまでと異なる判断を行う場合には、厚労省において、専門的知見に基づく生活保護基準部会等における検証を経て適切な改定を行うよう特段の留意を求めるとされておりますので、そうした指摘を重く受け止めて今後対応してまいりたいと考えています。

池田委員 議論はまた引き続き委員が行っていくと思います。

 生活保護実施の態度。保護の実施要領を骨とし、これに肉をつけ、血を通わせ、温かい配慮の下に生活保護行政を行うように、大臣、お願いいたします。

 終了します。

大串委員長 次に、下条みつ君。

下条委員 立憲民主党の下条みつでございます。

 今日は、今の質疑にもありましたけれども、国民の納得する、理解できる法案、そして方向性。そして、我々議員というのは、大臣もそうですけれども、民間から選ばれてきている。民間の人がどう思っているかを、やはりトップとして、調整しながら前に行政を進めていく、当然の話だと思うんですけれども、そういう意味で、今日は、皆さんの日頃の努力には非常に敬意を表すと同時に、私の立場としていろいろ提案をさせていただきたいというふうに思っています。

 まず最初にお聞きしたいのは、年金の運用の部分であります。これは釈迦に説法ですけれども、二〇〇〇年から二五年にかけて、いろいろな意味で、介護保険料が上がったり、老齢年金の控除が廃止になったり、定率減税、いろいろ廃止になった。どんどんどんどん、払ってきた諸先輩が受け取る年金が落ちてきているんじゃないかなというふうに僕は思っています。

 そういう意味では、天下の厚労省ですから、年金の支給については、私どもの方に表をいただきました、二十五年間でどのぐらい落ちてきているんだなと、支給ですね。同時に、どの程度手取りが落ちてきているのかも、もし分かればお答えいただきたいと思います。どうぞ。

朝川政府参考人 お答えいたします。

 日本年金機構の年金支給業務で把握しております統計などにおきましては、年金受給者の手取り額の推移は集計してございません。

 一方、政府の統計ということで、総務省の家計調査の結果によりますと、例えば、二人以上の高齢者世帯のうち世帯主が無職の世帯につきまして、一か月当たりの可処分所得の平均を見ますと、二〇〇四年は約二十万三千円、二〇一四年は約十七万九千円、二〇二四年は約二十二万四千円、そういう推移をしておりまして、一時、可処分所得は減少していたものの、直近では増加しているというデータになってございます。

下条委員 昨日、抽出してお答え願いたいというのでお調べになったと思うんですが、実を言うと、おやじが大臣の時に私も厚生労働省にいましたので、いろいろな意味で皆さんがストックを持っているのを分かった上で質問しているんですよ。私どもの手元にある、民間のシンクタンクで調べてみると、今言った中で、手取りそのものの数字がこの二十五年間で、年間約十八万減ってきているということですね。

 ということは、物価が下がっていれば手取りは減ってもいいけれども、物価がこれだけ上がっている。例えば、エンゲル係数については、今、二八・幾つで、四十三年ぶりに上がってきちゃっているんです。消費に対して物すごく上がってきちゃっているということですよ。ということは、今の年金の支給では相当、年金をもらっている方々は負担になっちゃっている。我々、大臣もそうだけれども、地元へ帰ると、年金に余裕があるなんという話は聞かないですよね。委員長もそうだよね。

 ということは、何を言いたいかというと、これはやはりちょっと考えていかなきゃいけないというときに来ているなと思っています。

 そこで、実を言うと、二〇二〇年から二四年の五年間で年金運用は一体幾ら運用益が上がっているか、教えてください。

朝川政府参考人 お答えいたします。

 足下のデータでその五年間に限ったものがすぐ出てきませんが、二〇〇〇年から自主運用を開始して、今年度の第二・四半期まででいきますと、収益額の累積が百八十・二兆円、そういう状況でございます。

下条委員 僕の手元の資料、それから日経さんとかいろいろな資料を見ますと、簡単に言えば九十兆から百兆近くもうかっていて、特に今年は、四―六で十四兆、七―九で十兆、二十四兆もうかっているんですね。元々払ってきた諸先輩が運用したものがもうかってきて、非常に運用益が上がっている。

 そこで、皆さんが出してきた年金財政に係る積立金の規模と役割というこの表、これを見ると、何か百年間、私が類推すると、ここで百年後にいる人はいないと思うんですけれども、そうなってくると、この百年間で年金の総額をどうするかというこの表は、いいんですよ、作っていただいていいんだけれども、ここの、積立金から得られる財源というのは三百兆なんですよ。そうですよね。三百兆ということは、円安とか株高とかその他の要因でかなり、百年近くやっていくための三百兆、もう既に今現在で突き抜けちゃっている、これを私は言いたいんですね。

 何を言いたいかというと、これだけ突き抜けているということは、私も金融機関にいて、アメリカにもいましたけれども、証券と為替をやっていまして、やはり、例えば、大臣だって、自分が手取り十万だとしたら、その中でハイリスク・ハイリターンをどれだけ費やすかというときに、私は個人的には、ハイリスク・ハイリターンはなるべく短い期間で終わらせた方がいいと思っているんですよ。

 それはなぜかというと、この後どうなるかです。この後、膨れ上がって、百年で三百兆が、今もう既に三百兆を超えているんですよ。この中で、三百兆以上の部分について、更にこのまま持ち続けて安心なのかなという気持ちが僕はあります。

 それで、いろいろなお答えはあるとは思うんだけれども、数字的に言えば、もう一回言います、この運用してもうかったお金というのは、諸先輩が払ってきたお金ですよ。それを、二〇四〇年という、十五年ぐらい先から少しずつ使っていくなんというような話は、僕はちょっと違うんじゃないかと思いますよ。

 今これだけ、後でまたいろいろ医療MaaSの方で言いますけれども、地域は困っちゃっているわけですよ、年寄りの方は困っちゃっている。その原因は、さっき言った、年金の支給額も減ってきて、手取りも減ってきて、その上、エンゲル係数がどんどん増えていて、物価高になっている。この中で、じゃ、地方の人のこと、またお年寄りや諸先輩は、自分たちで払った運用は自分で持ってこれる権利を持っているんじゃないかと僕は思っているんです。それは、大臣、どうお考えですか。もしよろしければお聞かせいただきたい。

上野国務大臣 公的年金制度につきましては、平成十六年の制度改正におきまして、将来世代の負担が過重なものとならないように、保険料水準の上限を固定した上で、積立金を活用しつつ、その範囲内で給付を行う、そのような仕組みとなっております。

 先ほど来御指摘がありますとおり、年金積立金につきましては、将来の年金受給者の給付水準を確保するため、おおむね百年かけて活用していくものであります。年金積立金を仮に現在の受給者に対する更なる給付改善等に充てた場合には、将来世代の給付水準の低下につながることになりますので、私としましては、現行の仕組みの下での確実な給付を行っていくことが重要だと考えています。

下条委員 ということは、大臣御自身で言っちゃったけれども、今使っちゃったら、将来不安だということですよね。そういうことですよね、簡単に言えば。

 僕はもう一回言いますよ。ハイリスクのものを、例えば、厚生年金保険法七十九条の二項には、長期的に安心、安全であるものに運用は資するべきだし、それに反するものは中止すべきであると。この厚生年金保険法七十九条二項についてはいかがお考えですか。

朝川政府参考人 お答えいたします。

 現在、GPIFで運用していただいておりますけれども、そのポートフォリオは国内株、外国株、国内債券、外国債券それぞれ二五%ということになっていますが、こちらは、昨年行いました財政検証、そこで、想定している運用利回りを踏まえまして、私ども厚生労働省の方が名目賃金プラス一・九で運用してくださいというお願いをして、それを専門的な計算をした結果そういう配分になっておりますので、やはり長期的な運用のためには今の資産配分が適切なものというふうに考えております。

下条委員 これは、大臣も局長も、議事録に残りますからね、言っておきますけれども。今、安全だと言ったから。これだけの株高、株安、円安、円高、どうなるか分からない。金利だってどうなるか、日銀総裁。そうしたら、円高になって目減りしていきますよ。運用も変わるよ。だから、私は、これは委員会でぱぱぱっと回答を得ようとしているんじゃないんですよ。この委員会の議事録というのは永久に残るんだから。ここで言ったことが、いいですか、ここで言ったことが全部残るということなんですよ。だから、そこを僕は言いたい。

 それで、私はもう一回言うけれども、運用というのは、皆さんも、普通の人も、手取りのうち、ハイリスク・ハイリターンにするなんというのはほとんどないですよ。たまたま今上がっているんだから、これを、上がっている部分を削ってもう少し安心、安全なものに対応して、ハイリスクのものは少し縮めていきましょうという僕は提案をしているんです。非難をしているわけじゃない。今まではそれで上がってきて、それは正しいでしょう。でも、これからもこういうハイリスクでやっていっていいんでしょうかねという質問なんですよ。提案です。

 これは、厚生労働大臣も大変だと思うよ、朝から晩まで、厚生行政から始まって、労働行政も含めて全部やらなきゃいけない。だからお疲れだとは思うんだけれども、大臣、民間から選ばれた我々、つまり大臣そのものも、どういう運用をなさっているか知らないけれども、僕は運用のプロだけれども、だけれども、これはちょっとずつ抑えていくべきときが来ていると僕は思います。

 トランプがあと何年で、数年で替わったら、どうなるか分かりませんよ。いきなり金利があれして、逆転するかも、円高になると。こっちが金利を上げるのを逡巡しているかもしれないけれども、そうすると何が起きるかというと、いきなり入れ替わりますよ、投資対象が。

 そうすると、これだけ、今年だけでも二十四兆円、半年でもうかっている運用益を、このままでいいという判断は、それは行政の、優秀な役人さんの判断だと僕は思うんですよ。民間から選ばれた我々は、そこに、大臣がたまに帰られる地元の年寄りの方々が、年金が目減りしている、物価が高い、スーパーに行ったら、一万円買ったら前の半分しか買えないよという中で、どうやって前向きにしていったらいいんでしょうかね。

 大臣、これは提案だよ。悪いと言っているんじゃないですから。悪いと言っているわけじゃない。僕は提案しかしません、委員会では。全ての委員会で。これは議事録に残ります。この後暴落しても、皆さんがそう言ったのは全部議事録に残るわけ。だから、今後少し前向きに、二〇四〇年をもう少し前倒しにして、早めにこのリスクの多い部分は、七十九条二項にあるように安全なものにスイッチ、ヘッジしていくべきではないでしょうかねという提案ですよ。どうですか、大臣。もう一度お答えいただきたい。

上野国務大臣 GPIFの運用につきましては、先ほど担当局長から御説明があったとおりでありまして、長期的な観点から安全かつ効率的に運用していくことが大事だというふうに思っております。

 また、やはり、将来世代の給付水準の低下をどう考えるかというのは、前の国会におきましても、御党も含め大変熱心な御議論をいただいたところでありますので、そういった観点はこれからもしっかり対応しなければいけないと考えています。

下条委員 少し前向きにいただきまして、ありがとうございます。

 でも、もう一回言いますけれども、ハイリスクのものは、少しずつ少しずつ、勝っているうちに処分していく。だって、日銀だって、来年から手放し出しますよ、日銀でさえ。私は、言いにくいけれども、これだけの株高を支えたのは日銀と年金運用ですよ、僕に言わせると。もう全部分かっているんだけれども、それをあえてこの場で議事録に残して、これからの先を考えたとき、リスク分散をして安全なものにヘッジしていくべきじゃないかという提案をさせていただきました。局長、何かある。

朝川政府参考人 二つございます。

 一つは、今のポートフォリオの運用は、仮に日本株がほかの資産に比べて大きく上がりますと、日本株を売ってほかの資産に変えるというリバランスをすることになっておりますので、そういう意味で、先生御提案の趣旨を一部反映している仕組みになっているかと思います。

 あともう一つは、このGPIFのポートフォリオそのものにつきましても、策定時で想定した運用環境から乖離がないかとか、適時適切に検証を行うことになってございますので、そういったことも含めて対応してまいります。

下条委員 自分に置き換えてみれば、手取りの部分をほとんど全てそっちの運用に任せるというのは非常に危険だと僕は思いますよ。だから、局長も御自身の給料を株でどんどんやっているかといったら違うんじゃないですかね。うんと振っているよ、首。それだったら、諸先輩が苦労して払ったものを諸先輩が、だって、六十五、七十からもらったら、十五年後といったら八十五、九十ですよ。その方々に温かい気持ちで返してあげれば、更に厚生労働省の株や大臣の株が上がると私は言っているんですよ。

 だから、そのために言っているわけじゃないけれども、それも一つだ。なぜかというと、我々は民間から選ばれているから。民間から選ばれた人間というのは、自分たちの地場でいろいろな話を聞いているわけですよ。物価が高い、ガソリンもだ。ガソリンは皆さんのおかげで、やっと、共闘して下がることになるけれども。

 だけれども、やはりこういう部分というのは必ず結果が出ます。僕は、厚労でしばらくこれから続けたいと思っているので、その都度またレビューさせていただきたいし。責めませんから、僕は。ただ、前向きに検討する気持ちを持っていなかったら絶対に変わらないということを、この委員会で御報告、また御提案していきたいというふうに思います。

 時間の関係があるので、次に移ります。

 次は、大臣御存じかあれですけれども、都市流入という数字があるじゃないですか。若者が都市部に行って、短大、専門学校、大学、そして勤める。給料の高いところ、賃金も全然違うし。都市部に郡部からどんどん人が流れているという話はあるんですが、一方で、私どもが調べた数字は、後期高齢者が何割も住民票を移転しているんですよ。これは総務省に調べてもらいました。移転しているということはどういうことかというと、どんどん後期高齢者が、田舎じゃなくて都市部に出ていっちゃっているんですよ。若い人だけじゃなくて、年寄りがどんどん出ていくんです。

 この要因というのは何だと思いますか。これは質問じゃない。こんな質問を大臣に聞いちゃ悪いので。大臣、医療とそれから診療所、お医者さんの問題なんですよ。もう子供たちのところへ小さい身で行くか、それか、仕方ないから、コストが高いけれどもそこに行くしかないといって、都市部に出てくる理由というのはほとんどがそれなんです。つまり、診療が行き届いていない、お医者さんがいない、あそこが痛くてもすぐ、病院の近くに住んでいないというのが理由なんですよ。

 そこで、皆さんが御努力している医療MaaSの話、オンライン診療の話に変えていきたいと思うんですけれども、この医療MaaSというのは、そういう背景がある中で、やはり、例えば大臣の御親族だって、地元に住みたいでしょう。大臣がこうやって総務省だったり自治省をやって、偉くなっているから今地元におられるかもしれないけれども。そうじゃなければ、もう普通の人は出ていかなきゃいけないんですよ。

 でも、その中で、皆さんがやっている中で私は特にいいと思っているのは、車を改造して診療そのものを、山の近くまで行ける、お独り住まいのおばあちゃんのところまで行ける、足が痛くてレントゲンを撮れない人たちのところに、そこに行ってあげるというこの医療MaaSは僕は非常にいいと思っている。非常にいい進み方をしていると思います。

 私の長野県でいうと、宮下一郎さんのところの伊那というところではこの医療MaaSを試験的にやっているんですよ。これはすごくいい結果が出ている。もう満ぱんですよ。なぜかというと、医療MaaSは、中にエコー、これは看護師さんができる、レントゲンもそう、それが全部載っているので、ここが痛いとかというときに病院に行かなくていいんですよね。そこまで行ってあげて、だから、よく医師不足何じゃらかんじゃら言うけれども、大事なのは、そういう動く診療所がそこの田舎の方々のところに行ければ、ああ、これだけ我々は税金を払ってきたけれども、よいなという結果になるんじゃないかと僕は思っています。

 そこで、医療MaaSについてですけれども、今、無医地区というのが五百何十か所あるんですけれども、分かる範囲でいいです、医療MaaSを進めている、診療車を進めている、その五百七十か所以上ある無医地区のうちどのぐらいか、ちょっと教えていただけますか。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 私どもの方で医療MaaSの活動実態ということを悉皆的に把握をしていないということでございまして、数字として把握しているというものはございませんが、例えば、熊本県の小国町等で、まさに医療機器を搭載した専用車両で看護師等が公民館、居宅を訪問して、看護師のサポートの下、オンラインで車内から病院につないで医師によるオンライン診療を実施するといった取組が行われていると承知しております。また、長崎県五島等でもそのような取組が行われているというふうに承知をしておりまして、全国各地の自治体が主導してこういう車両を導入して実施されているということを承知しているという状況でございます。

下条委員 ちょっと残念なんですけれども。やはりこれは厚労省の関係じゃないですか、診療所というのは。それで、総務省が入って自治体と一緒にやっているとはいえ、把握していないというのは僕はちょっと残念ですね。

 僕らも、そういう答えが来ると思って、およそ調べました、自分たちの中で。そうしましたら、大体、五百何か所ある医療無医地区の中で一割未満です。ということは、九割は、あんた、足が痛ければ自分で病院に行けと。八十過ぎて免許を返納したけれども、いや、それはタクシーを呼んで自腹で行けやという世界になっちゃうんですよ、病院が近くになければ。じゃ、優秀なお医者さんに、山へ行って診療してくれ、それも限界が僕はあると思うんです。

 だから、把握しているか把握していないかは別にして、我々の方でも把握できているぐらいだから、恐らく皆さんみたいに優秀なところは把握しているんじゃないかなと僕は想像はしています。発表できないと想像はしている。

 一割未満のところしか無医地区はそういうのは派遣していないとしたら、何がネックかなんですよ。これは私も調べました。まず、いろいろな機材を載せるものが、改造費用がすごくかかるんです、大臣御存じのとおり。改造費用がかかる。それから維持費がかかる。何よりも、そこにお医者さんが行かなくてもオンライン診療できるとなると、オンライン診療をお医者さんがやりたがらないんですね。

 それで、僕はいろいろ調べたんですよ。そうしましたら、厚生労働省の皆さんの御努力によって、オンライン診療は、対面診療と比べて、前までは五割とか七割だったのが、ここに来て八割以上に上がってきたんです、診療報酬が。これは努力していると思います。でも、まだまだ足らないと思います、僕は。

 なぜかというと、お医者さんも苦労して、機械化が進んだ中で、いろいろ赤字を抱えながらやっているから、同じ時間を診療に使うんだったら、対面の方がいいに決まっているんです。誰だってそうだ。高い方がいい。なかなか赤ひげの人はいない。赤ひげの人はこの厚労委員会のお医者さんたちですよ。

 だけれども、ほとんどのお医者さんはそういう意味では赤字を抱えていて、診療も病院もみんな大赤字だ。今日は大赤字の話はしません。だけれども、そういう中でやるとしたら、対面診療をもうちょっと上げるべきじゃないかなと僕は思っています。

 それから、もう一つは看護師さん。看護師さんは、お医者さんが行かなくても、そこへ行ってエコーをやったりすることができるので。そうすると、この看護師さん、前は、実を言うと診療報酬というか報酬をもらえなかったんだけれども、今度、五十点ですか、十円で五十点、五百円もらえるということになったんです。これも前向きな努力だと思います。

 そこで、ちょっと時間がないので、済みません、僕が何を言いたいかというと、大臣、診療報酬、対面とそれからオンラインの診療報酬が、日本は、前に言った、一〇〇対八十幾つなんです。ところがどっこい、諸外国は、例えばヨーロッパでは、フランス、ドイツ、イギリス、イタリア、オランダ、ポーランド、エストニア、それからアメリカでは、もうほとんどが、家庭内ケアを含めて、二十何州以上は対面とオンラインが同じ初診料なんですよ、診察料。だから、みんな同じだったらその時間を潰してやりましょうといって、看護師さんがそこに行ったのを、送られてきた画像によって判断しているわけですよ。

 私は何を言いたいかというと、やはり、診療を受けない人たちも、実を言うと、今まで払ってきたわけですよ、税金を。保険料を払ってきた。そういう人たちが受けられないんだったら、受けられるように変えていくべきじゃないかという提案です。

 今までが悪いと言っているんじゃない。看護師さんもつけてくれた。それから、オンラインも八十幾つまで上がりましたけれども、諸外国とかに比べると、僕は聞こうと思ったんだけれども、全部調べたので、聞かなくて自分で言っちゃいましたけれども、ともかく、診療報酬を上げていくということが、医療難民とか、それから地域のおじいちゃん、おばあちゃんが安心してそこで生活できる。まあ、大臣のおじいちゃん、おばあちゃんは知りませんけれども、僕の地元のおじいちゃん、おばあちゃんは大体、長野県、全国で一番長生きしているので。みんなお一人ですよ、おじいちゃんかおばあちゃんか、おばあちゃんかおじいちゃんか。みんなそうして安心して山で生活、中山間地で生活できて、それで農業にいそしむことができると。

 だから、僕は大臣、今ここですぐ、駄目ですよと立て板に水みたいなことを聞きたいわけじゃないんです。今後の話として、諸外国は、中国含めてみんな診療報酬は対等ですから。だから、是非、この日本の過疎を補う、いろいろな診療所、オンライン診療というのはすごくいいことなので、それを更に、今言った無医地区、分からないと言ったけれども、一割未満です、調べました、全国。だけれども、それをやはり解消していくには、病院を建てる、そこに医者が行けというんじゃなくて、やる手だてがあるわけです。

 今、時間が来ちゃって、済みません、もう終わりにしますけれども、回転ずしだって、プッシュホンでやるじゃないですか、押して。あれと同じですよ。医療も今そういう時代に入りかけている。だから、大臣、是非、この診療報酬、今すぐとは言わないけれども、対面とオンラインを同じにしていただいて、お医者様がその時間を、オンラインで診療を受けているおじいちゃん、おばあちゃん、動けない方々に対して、直接診療できても報酬が同じであるような形に、諸外国と同じようにしていただきたいという提案でございます。いかがでございますか。

大串委員長 上野厚労大臣、簡潔にお願いいたします。

上野国務大臣 オンライン診療に係る診療報酬上の評価につきましては、初診料、医学管理料等が対面診療の場合と比較して一定程度低い水準に設定されております。

 ただ、今、僻地を含めたオンライン診療の評価の在り方、これにつきましては、やはりその活用状況なりニーズ等も十分踏まえる必要があると思いますので、中医協等での議論が今後行われるのではないかというふうに考えています。

下条委員 ちょっと時間オーバーして済みません。是非、リーダーシップで引っ張っていってください。必ず厚労省、大臣にいい結果になると思いますし、一番は患者さんたちにとっていい結果になると思います。

 時間が来ましたので、以上にします。ありがとうございました。

大串委員長 次に、日野紗里亜君。

日野委員 国民民主党の日野紗里亜です。

 質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 まず初めに、障害児福祉に関する所得制限につきまして、諦めずに質疑をさせていただきます。大臣、よろしくお願いいたします。

 まず、現在、所得制限になっている受給者の数をお聞かせください。お願いします。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねの中の、まず特別児童扶養手当でございますけれども、こちらは受給者の方は二十九万九千人という数ですが、この特別児童扶養手当について、所得制限により支給停止となっている対象児童の数は、福祉行政報告例、令和五年度末現在のデータによりますと、合計で三万五百五十三人、内訳として、手当一級の方が一万三千五百九十六名、二級の方が一万六千九百五十七名、これと併せまして、障害児福祉手当の方でございますが、こちらの方は四千六百十六人という状況でございます。

日野委員 ありがとうございます。

 障害児福祉に関する手当ですが、これは以前から御答弁の中で、生活の安定に必要な範囲というふうにいただいております。そこで、私は前回の質疑の中でも、政府が必要と判断する想定の生活と、それから所得制限を受けている御世帯、その生活の実態とに乖離があるというふうにお伝えをさせていただきました。

 今、数を把握されているわけですから、その世帯に対して、その受給者に対して個別に実態調査、生活の実態調査はできると思いますが、いかがでしょうか。

上野国務大臣 特別児童扶養手当等に関しましては、受給者数、予算額共に年々増加傾向にあるほか、近年の物価上昇を踏まえて支給額の増額改定を行ってきているところであります。

 なお、特別児童扶養手当の申請状況を見ますと、申請のあった件数のうち、所得制限に該当して支給停止となった件数の割合が令和五年度において約一割弱というふうになっておりまして、ほぼ変化がない状況であります。

 このため、現時点で所得制限の撤廃等は考えておりませんが、お尋ねの調査につきましても厚労省としては実施する予定はございませんけれども、障害者への必要な支援の実施については大変重要な課題だというふうに認識しておりますので、こども家庭庁とも連携しつつ、障害福祉サービスも含めた支援策全般という観点で引き続き取り組んでまいりたいと考えています。

日野委員 今、所得制限によって受給できていない方が一割弱、一割、そして変化なしというふうにお答えいただきました。ただ、実際には、所得制限にもう既にかかっているから申請すらさせてもらえない方がいらっしゃいます。その事実、御存じでしょうか。お答えください。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 所得制限が存在すること、さらにそこには基準額があること自体は広く周知をされていることでありますので、そういう意味では、御指摘のように、その基準額を御覧になった上で、はなから申請をされないという方もいらっしゃるとは承知をしております。

日野委員 されないではなく、できないですね、正確に。

 大臣、想定外の育児には想定外の出費がかかるんです。ちょっと私の話をさせてください。

 私、子供は三人欲しいと思っていました。でも、経済的なことを考えたら二人が限界だろうと思っていた二度目の妊娠で三つ子を授かりまして、いきなり四人の母親になりました。想定外の三つ子の妊娠でした。うれしい誤算です。でも、妊娠初期から重たいつわり、そして、妊娠後期はこんなにおなかが大きくなってしまうので、普通の生活というものができませんでした。

 当時、長女は一歳だったんですけれども、急遽、保育園に預けることになりました。御存じのとおり、一歳というのは保育の激戦の月齢でございますね。年度途中で認可保育園に預けるなんてことはできなかったわけなんです。費用がすごく高い認可外の保育園に預けました。そして、もちろん送迎もできませんでしたから、送迎もファミリーサポートさんにお願いしたんですね。長女一人の、保育園に預けること、そして送迎だけで、月に十万円以上かかりました。

 そして、三つ子を出産すると、すさまじい勢いでミルクとおむつが減っていきました。もちろん、三つ子ですから、お洋服のお下がりも回せないわけなんですね。私、ミルクの一番安いブランド、そしておむつの一番安いブランド、今でも覚えています。それを地域で一番安いドラッグストアに買いに行くんです。

 そして、三つ子が保育園に入園しますと、私は保育園の先生にこう言ったんです。先生、おむつの交換はゆっくりめでお願いします。笑顔で本心を冗談で伝えるんですね。これ、意味が分かりますか。こういうことを言う親の心境が分かりますか。双子、三つ子、多胎家庭に対する経済支援策といったものもありませんので、フルで四人を育児している私の食事というのは、八十八円の菓子パン一つなんですね。

 大臣、実態調査をお願いします。

上野国務大臣 実態調査につきましては、恐縮ではございますが、先ほど申し上げたとおりでございますが、やはり、今のお話をお伺いをして、子供、子育て支援の一層の充実ということは大切だなというふうに感じたところであります。

日野委員 是非愛のある御決断をお願いしまして、時間の都合上、次の質疑に入りたいと思います。

 育児期間中の深夜業の免除についてお聞きします。

 育児・介護休業法では、小学校就学の始期に達するまでの子供を養育する労働者が請求した場合、午後十時から午前五時までの深夜業を免除できると定められています。小さい我が子を自宅に残して働きに出ることはできませんから、本制度は子育て家庭にとって不可欠であります。

 しかし、就学と同時に対象外と現制度ではなってしまうことで、やむなく離職を選ばざるを得ないケースも生じ得てしまいます。鉄道や水道、消防、報道、医療、介護など、主に二十四時間体制でライフラインを担うそういった業種では、夫婦の協力や祖父母の支援で何とか両立している家庭もございますが、どうしても調整がつかない場合には、この深夜業免除制度が働き続けられるかどうかの分かれ目となります。

 夜勤の担い手がいなくならないようにという視点ではなく、是非、大臣、子育てと仕事の両立ができる仕組みこそが現場の人材を守る、こういった視点に切り替えていただきたいと思っています。

 子育てと仕事の両立を支える制度であるのであればなおさら、深夜業の免除の対象をせめて小学校卒業まで、可能であれば中学生まで拡大すべきと思いますが、大臣のお考えをお聞かせください。

上野国務大臣 育児・介護休業法に基づく深夜業の制限につきましては、平成十年の改正によりまして、子を養育する両親が共に深夜業に従事すること等がないように、小学校就学前の子を養育する労働者に対して設けられた制度であります。

 この制度につきましては、労働者からの求めがあれば企業規模にかかわらず全ての事業主が原則拒むことのできない強い権利であることに留意する必要があります。したがいまして、その対象範囲を拡大をする、引き上げるということにつきましては、慎重な検討が必要ではないかと考えております。

 厚労省といたしましては、昨年五月に成立をいたしました育児・介護休業法の一部改正法案に対する附帯決議等を踏まえまして、この施行状況等を十分把握するように取り組んでいきたいと考えています。

日野委員 大臣、例えば、一足飛びの拡大が難しいのであれば、すぐにでも条件を絞っての拡大、これは御検討いただけませんでしょうか。

 例えば、夫婦共に夜勤があるとかそういった理由などで、夜間に子を預けられる十六歳以上の家族がいない家庭、どうしても調整できない、そういった家庭だけでも救う仕組みがあれば、退職を防ぐことができ、人材の流出も止められるかと思います。対象の全拡大がすぐに難しいのであったとしても、すぐに条件付の拡大、こういうアプローチを取れないでしょうか。大臣、もう一度お答えください。大臣にお願いします。

上野国務大臣 大変恐縮ではございますが、先ほど申し上げましたように、対象範囲の拡大等につきましては慎重な検討が必要だと考えています。(発言する者あり)

日野委員 本当ですね。

 昨年五月の改正法の附帯決議では、深夜業の制限について、まず利用状況を把握し、子の対象年齢など必要な検討を行うということが、大臣がおっしゃっていただいたとおり、明記されているかと思います。是非、こちら、速やかに実態把握を進めていただき、対象年齢の拡大に向けた検討をお願いしたいと思います。

 また、本件につきましては、同じく国民民主党の熊本ちひろ横浜市議が市議会で取り上げており、横浜市を始め、今後、各自治体からも国への制度の見直しの要望が広がっていくものと考えております。

 育児退職、これを一件でも減らす、そういった努力を、国による制度設計の見直し、強く求めさせていただきまして、次の質疑に入りたいと思います。

 済みません、質疑の順番がちょっと前後します。強度行動障害についてお伺いをさせていただきます。

 強度行動障害とは、知的障害や自閉症のある方の一部に見られ、自傷、自分の体を傷つけてしまうことですね、他害、周囲の人にけがをさせる、あと、物を激しく壊してしまったりですとか、異食といって、食べ物でないものを口に入れるといった、極めて危険で深刻な行動が毎日何十回、何百回と繰り返される、こういった状態のことを示します。

 言うまでもなく、専門的介入が不可欠なわけなんですけれども、こうした方々について、厚生労働省では、本年九月の検討会で、治療効果が見込めない場合は将来的に入院の対象外とする、こういった考え方を示されたとのことです。

 まずお伺いします。この方針、事実でしょうか。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の件は、今開催をしております精神保健医療福祉の今後の施策推進に関する検討会をめぐる、ある報道機関の報道の件かと承知をしております。

 その報道によると、精神科の入院、強度行動障害は対象外という見出しの下に、御指摘のような、強度行動障害の人などを将来的には入院対象外とする考えが示されたといった報道になっております。ですが、この検討会においてそのような議論は一切されていないところでございます。

 このような誤解を招く報道によりまして、関係される皆様に御心配をおかけしていることは甚だ残念、遺憾でございます。その報道機関に対しましては、私の方から遺憾の意であるということで抗議を申し上げたところでございます。

 厚生労働省といたしましては、強度行動障害の方を含め、障害のある方が必要なときに必要な医療にアクセスできるように、精神科医療体制の確保に努めてまいりたいと考えております。

日野委員 一切そういったことがないということをお伺いして、とても安心いたしました。

 治療の効果が見込めないから入院させない、こういう判断は、本当に、本人そして御家族の尊厳、これを置き去りにしている決定だと思いますので、そういったことがないということで。何より、こういったことは家族の生活を限界まで追い込んでしまうので、そのようなことはないということで。

 もう一点だけちょっと確認させていただきたいんですけれども、報道の中で、入院の代替案として、精神科訪問看護、これが挙げられたということも聞いていますが、こちらも事実ではないということでよろしいでしょうか。お答えください。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 地域での生活を支えるという意味で、拠点的な機能を持つ精神訪問看護事業所が必要だ、そうした訪問看護事業所の中で強度行動障害の方を始めいろいろな方に対応する必要があるねということは言いましたが、それは入院の代わりということではなくて、地域で支えていく体制のためにはそういったことが必要だという切り口で議論がされたというふうに承知をしております。

日野委員 夜中じゅう自傷を繰り返して、家族が一睡もできなかったりとか、家中の物を壊してしまう、複数の福祉事業者に受入れを拒否されてしまう、そんな極限の状態でのセーフティーネット、最後のとりでが入院なわけなんですね。

 そして、精神科訪問看護は、週に多くて三回、そして一回三十分の訪問支援でございます。これでは到底、御本人、そして家族のレスパイトケアにもならないということで、そういったことがないということで安心しましたが、重ねてお伝えをさせていただきたいと思います。

 次に、強度行動障害の判定項目、評価方法についてお伺いしたいと思います。

 今までは障害者の方についての質疑だったんですけれども、これからちょっと障害児のことでお伺いさせていただきます。

 本来、受給者証の更新時には調査が行われることが望ましいとされていますが、実際には調査が行われていなかったりとか、あとは、学校、通所施設、支援機関など、本人をよく知る支援者への聞き取りが十分に行われていないことがあるんですね。

 これは、家族だけのヒアリングに偏ってしまうと何が起こるかというと、実際にそういう症状が起きていたとしても、やはり家族としては隠しておきたい部分、センシティブな内容がすごく多いんですよね。そういったことと併せて、調査員の聞き方次第で判定が大きく左右されてしまうといった現状があるわけなんです。例えば、それほどでもないですよねみたいな聞き方だったりとか、あとは、明確ないついつというよりかは、最近とか大体とか、そういった曖昧な表現でヒアリングをすることによって、調査のスコアに大分差が出てきてしまう。

 まず、そういった実態について把握されているでしょうか。お答えください。

源河政府参考人 お答えいたします。

 委員御指摘のとおり、障害児通所給付費の給付決定プロセスについて、御指摘のような一定の地域差が生じていることは認識しております。

日野委員 その地域差は是非解消いただきたいと思います。

 また、名称についても、強度という表現が家族に心理的な負担を与えている、こういった声が多く上がっております。例えば、障害については区分と言われ、がんについてはステージといった言葉が利用されています。強度行動障害はネガティブな印象を更に強めてしまう名称となりまして、これは名称の見直しも検討すべきではないでしょうか。

 また、この判定項目につきましても、平成二十四年に運用の整理は行われたと思いますが、障害の多様化や支援の進展を踏まえた本格的な改正には至っていないかと思います。

 障害の多様化、そして支援の進展を踏まえた本格的な改定、こういったことが課題になってくると思いますが、そういった判定項目、評価方法、そして強度行動障害という名称も含め、制度全体の見直しをしていただけませんでしょうか。お願いします。

野村政府参考人 お答え申し上げます。

 御指摘の強度行動障害でございますけれども、これは確かに障害そのものの名称でなく状態を表す名称であって、この名称ではこの状態にある方々の不正確な理解につながるのではないのかとか、あと、印象が悪いのではないのかとか、名称の変更を検討すべきであるとのお声があることは承知をしております。

 御要望については重く受け止めておりますけれども、今広く広がってしまっているのも事実でありまして、直ちに変更すると、それは福祉関係者、教育、医療関係者などとの間での共通認識ないしは共通言語としての会話といいましょうか、そういったものが持ちづらくなるという課題もありますので、そうした点に留意しながらも、障害当事者の方々、御家族の心情などもよくよく考慮に入れながら、今後、名称の在り方について検討してまいりたいと思います。

 また、強度行動障害の状態を把握するための指標でございますけれども、これも、こども家庭庁の方の科学研究ではございますけれども、見直しに向けた調査研究が行われていることも承知をしておりますので、そういったもろもろ知見を併せながら、報酬改定ないしは制度改正の都度、検証していきたいと考えております。

日野委員 しっかり、障害がある当事者、そして御家族のために、制度の見直し、名称の検討を行っていただきたいと思います。

 次の質疑に入ります。

 児童養護施設についてお伺いします。

 国はこれまで、家庭的な養育の観点から、児童養護施設の小規模化というものを進めてまいりました。その理念は大変重要だと思っておりますが、形だけが目的化していないかということが現場からも声として上がっています。

 具体的には、小規模化にすれば家庭的になるわけではないでしたりとか、職員が孤立し人材育成が難しくなっている、チームで支援する体制がつくれず、質が個々の力量に依存してしまったりとか、あとは、宿直が一人体制になるため、有事の判断や安全確保の負担が集中してしまう、こういった声であります。

 ある施設長はこう語ります。建物の大小よりも、誰と出会い、どんな言葉を聞いてきたか、それが施設で暮らす子供たちには何よりも重要である。小規模化の懸念は、支援が個人の判断に委ねられてしまうことだ。

 これは、私もそのとおりだと感じています。形だけを整えるだけでは、家庭的な環境にはならないかと思います。子供にとって大切なのは、その子に今どんな環境が合っているのかという視点です。体と心の成長段階や、その子の特性、周りの子との関係、それによって最適な施設の形は変わります。だからこそ、小規模支援は一択ではなく、多様な養育形態を選べる制度設計と財政措置が必要ではないでしょうか。

 これはちょっと質問させていただきたいんですけれども、まとめて質問します。

 小規模化を推進するようになってから、大規模の施設の老築化が進んでも、小規模化を伴うものとしなければ、これは優先されないとされて、安全確保や生活環境の改善というのが後回しになるということも聞いております。小規模化を前提としない施設の整備、改修にも同様の補助を行うお考えがあるか。

 また、小規模化が推進されて十年以上たちますが、当時の検討過程でも、既に職員の孤立、人材育成の難しさは懸念事項として指摘されたと思います。今、社会経験の浅い若手の職員であっても子供たちに適切なケアを行えるようにするためには、厚労省としてどのように取り組んでいくお考えでしょうか。

源河政府参考人 お答えいたします。

 平成二十八年の児童福祉法改正において、家庭養育優先原則が法律上明確化されるとともに、児童養護施設等の入所施設においても、できる限り良好な家庭的環境を確保すべきであるとされたところでございます。

 このため、こども家庭庁としては、児童養護施設等の小規模化を進めつつも、よりきめ細かい支援を行うことができるよう、支援体制を手厚いものとするための職員の加配、地域小規模児童養護施設等のバックアップ活動に係る人件費等の支援を実施しているところでございます。

 一方で、施設の小規模化を進める上では、委員から御指摘がありましたとおり、職員の育成、職員の確保の課題もあることから、小規模かつ地域分散化に必要な人材を育成するための研修事業を実施するとともに、本年度からは、人材確保に係る新たな取組として、課題分析、解決を担う人事コンサルタントの活用等を行うモデル事業の創設も行ったところでございます。里親等委託の推進と並行して、施設の小規模化の推進を図り、中身も形もより家庭に近い環境の中で支援ができるよう取り組んでまいりたいというふうに思っております。

 それから、もう一点御質問いただきました、児童養護施設に係る施設整備でございますが、都道府県等が作成する整備計画に基づいて、次世代育成支援対策施設整備交付金という形で実施しております。令和七年度における整備計画の協議におきましては、防犯対策、耐震化工事又は老朽化した設備の更新等に係る大規模修繕について、その必要性を考慮の上、当該整備計画の採択を判断することとしております。

 こども家庭庁としては、引き続き、こうした方針の下、子供たちにより良好な養育環境を提供できるよう適切に取り組んでまいります。

日野委員 終わります。ありがとうございます。

大串委員長 次に、岡野純子君。

岡野委員 国民民主党の岡野純子でございます。

 本日も質疑の機会を賜りまして、どうもありがとうございます。

 まず本日は、公定価格における地域区分について伺ってまいります。

 介護、障害福祉、保育などのエッセンシャルワーカーの皆さんは、その給与が公定価格で決まります。しかし、地域によって物価や家賃に差があるため、それをならすために、一部の地域では地域区分で上乗せされるという補正ルールがございます。言わずもがな、東京が最も高いわけですが、本日は、それによる弊害について伺いたいと思います。

 つまりは、東京と生活圏がほぼ同一である地域、例えば、私の地元は千葉県の浦安市と市川市でありますが、浦安の最も東京寄りの駅は舞浜です。一駅乗ったら葛西臨海公園、東京です。市川の最も東京寄りは市川駅。一駅乗ったら平井。こちらも東京の江戸川区であります。つまりは、電車に数分長く乗るだけで、月々の給与が二万も三万も高くなる。となれば、当然、東京都に人が流出をしてしまう、人材を確保することがとても難しくなる、そういった弊害が、明確な不利が生じています。介護、障害福祉、保育、いずれも、そもそも人手が足りていない職種ですが、ますます人材不足が深刻化しているわけです。

 私は一言で深刻化と言いましたけれども、本当に現場では悲鳴に近い声が上がっています。首都圏と隣接をする自治体の福祉事業者の一番の悩みは何だといったら、まさにここだと私は考えています。そうなると、当然、言うまでもなく、利用者へのサービスの量や質が落ちてくるわけですから、市民、国民へも影響が出ているという状況があります。

 また、本来、行政制度というのは地域間の均てん化を目指すべきでありますが、実態としては、自治体同士が職員の奪い合いを強いられている状況です。同様の質疑をこれまでした人はいないかなと思って議事録検索をしたんですけれども、やはり何人もいらっしゃって、やはりそのほとんどが首都圏の隣接の、東京隣接の地域の先生方でございました。

 ですので、厚労省の皆さんも、こんなことを私が質問しなくてもとうに認識をされているとは思いますが、まずは前提として、この現状をどのように認識をされているのか、伺います。

黒田政府参考人 お答えいたします。

 現行の介護保険における地域区分についてのお尋ねかと存じます。

 人件費の地域差を反映するということが制度の目的でございます。公平性、客観性の観点から全国一律の指標が必要だということで、地域における民間の賃金水準を反映して設定をされる公務員、これは国家公務員と地方公務員双方ですが、の地域手当に準拠するという制度が現在のルールの原則ということになってございます。

 公務員の、国家公務員あるいは地方公務員の地域手当につきましては、今年度から級地の設定が市町村単位から都道府県単位に広域化されるなどの見直しが行われております。また、地方公務員の地域手当についても、国家公務員とは異なる独自の設定も可能となったものというふうに承知しております。

 こうした制度の変更、それから保険者である市町村の御意向、こういったものも踏まえながら、丁寧に検討してまいります。

岡野委員 今御答弁に、単位が市町村から都道府県にということをおっしゃいました。今日はこれは質疑する予定ではありませんけれども、そんなことになってしまうと、東京に近い私たちが、市町村であっても今不利益を被っているということでありますのに、私の場合、千葉県です、千葉となったら、房総の方の生活圏に当然引っ張られるわけです。我々、東京生活圏の中で苦しんでいる人にとっては、よりその深刻さが増すということですので、本当にこれは拙速には行っていただきたくないということはコメントとして申し上げたいと思います。

 そういった、先ほど、制度をならすための、状況をならすための工夫というものが、区分が、逆に不均衡を広げてしまっているという状況について、いま一度伺いますけれども、今おっしゃいましたように、賃金統計を前提に形成されているというふうに承知をしておりますけれども、もはや今、交通インフラも充実をしておりまして、それこそ、隣接をしていなくても、千葉であればTXに乗れば、あるいはJRの特急に乗れば、すぐに東京で働けるような状況であります。私の住んでいる自治体の人たちも、冗談半分に自分たちのことを東京二十四区というふうに表現することがあるくらいに、それほど私たちは東京経済圏の中で生活している意識がありまして、私は、この制度そのものがそごを来しているのではないかなというふうに考えているところであります。また、これは一度区分が決まりますと、極めて固定的で、情勢変化に追いついていないのではないかなというような懸念もございます。

 地域区分の根拠の再検証、そして定期的にアップデートできる制度的な柔軟性を求めますが、いかがでしょうか。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど一部申し上げましたが、現行の介護保険における地域区分につきましては、人件費の地域差を反映するということが制度の目的でございます。公平性、客観性の観点から、国家公務員、地方公務員の地域手当準拠だということが原則になっているという話は先ほど申し上げたとおりです。

 それで、今回、国家公務員の地域手当が広域化されるという話がございますが、一方で、現在、市町村単位で設定されているということもございます。それから、広域化された場合に、大くくりになった場合の地域手当の水準と差が出るということも当然ございますけれども、そうした場合の取扱いについては、個々の市町村の御意向を踏まえて丁寧に対応する。

 これは、これまでも地域区分の設定に当たりましては、個別に意見照会をさせていただいた上で、三年ごとの介護保険の事業計画期間ごとに判断するということになっておりますので、今回も従来の考え方を踏襲をしまして、個別に丁寧にお伺いをした上で設定をするということにはさせていただきたいというふうに思っております。

岡野委員 ありがとうございます。

 丁寧に聞いていくということでありましたが、今の公務員の方の水準に合わせてしまうと、既に浦安も市川も今よりも条件が悪くなってしまうということはもう数字上出ておりますので、本当にそこの点については重々お願いしたいと思います。

 また、今、賃金水準というお話もありましたけれども、地元の話ばかりで恐縮ですが、基本的にみんな東京に働きに行っています。地場の産業はというと、うちの場合、浦安の場合はディズニーリゾートがございますけれども、非正規雇用が多いので、企業の賃金水準というとかえって落ちてしまうということもありますし、千葉でいうと、印西だけが今データセンターができて突出して高くなったとか、そういう例もありますので、賃金を基にするということが果たして本当に生活実態に合っているのかというところも検証が必要ではないかなというふうに、御答弁を聞いていて思いました。

 そうして、今納得感を持てていないという現場の人に対しては、やはり本当に現場を一度見てもらいたいですし、自治体がくっついているのに前提条件が違う中で戦わせられている人の経営状況がどうかという実態を本当に見てもらいたいと思います。現場の声を吸い上げて、丁寧に説明をして、双方向の制度運営をしていくということが少なくとも不可欠ではないかと思いますが、厚労省としてこの対話型の運用をどのように行っていくのか、伺います。

黒田政府参考人 お答え申し上げます。

 地域区分につきましては、先ほど少し触れさせていただきましたが、これまで三年ごとの介護報酬改定において、社会保障審議会介護給付費分科会における議論、それから個別の意見照会の結果も踏まえまして、見直しを実施しているところでございます。

 当分科会には、介護施設、事業所、介護に関わる専門職の方々など現場の関係者、それから市町村、都道府県など自治体の代表も参画をいただいておりますし、加えて、介護報酬改定の際には、幅広く関係団体からヒアリング等も行っております。

 令和九年度から第十期の介護保険事業計画期間がスタートいたします。こちらに向けまして、こうした機会も通じて広く御意見をいただきながら、何よりも保険者である市町村の御意向を個別に丁寧に確認させていただきながら、検討を進めてまいります。

岡野委員 市町村の意向もいいんですけれども、現場です。何よりも現場で、やはり、分科会だとかヒアリングというところで声を上げることができる法人というのは大きな法人というか体力のある組織が多いのかなというふうに感じますけれども、本当に細々とだけれどもその地域にはなくてはならない事業所というのがたくさんある分野でありますから、どうかそういった我々の生活の底支えをしてくださっている方の声というものをちゃんと拾っていく努力というものを是非ともお願いしたいと思います。それをお願いいたしまして、次に進ませていただきます。

 次は、障害者雇用の質について伺ってまいります。

 本日、前者、立憲の小山先生からも、当事者の立場からの切実な声がございました。私がこれを取り上げるのは、以前、私は市議会議員をしていた時期が長かったんですけれども、かつて、当時の先輩議員が、障害のある人が十分に働けていないという趣旨の質問をしたときの答弁が、ちゃんと必要分の障害者雇用枠を確保しているというような、そういった趣旨の答弁を聞いたときに、健常者であれば世界にあまたある職業の中から夢を持って自分で選んでいけるのに、障害のある人はなぜこうした、やむない部分があるとはいえ、決められた枠の中でしか選べないのかなと。その構造というものを変えなければならないし、いつか変えたいなというような思いを持っていました。

 障害のある人が自由に仕事を選べる社会なんて言うと、ややもすればお花畑なことを言っているんじゃないよと思われるかもしれませんけれども、私はこういう考えを持つようになってから、たくさんの当事者に会って、幾つもの事業所に視察に行きました。すると、そこには福祉としての職業がありました。

 つまりは、機械化が本来できるような単純作業、例えば、紙の折り機に入れれば秒で終わるような仕事ですけれども、一枚ずつ手作業でコーヒーの空き缶の底を使って折っているような作業とか、一万個のボルトと一万個のナットを一個一個手作業で組み合わせる作業とか、そういった、つまりは障害のある人にとっての居場所をつくるための仕事というものがありました。みんながその場にいることが正しい姿なのかなというふうに思いました。

 先ほど、小山先生の発言にもグラデーションという言葉がありました。もちろん、その仕事が、その方の意欲とか能力とか満足感とか、それと合致しているのであればそこに問題はないと思うんですけれども、もっとできるのにと感じながら、限定的に与えられた場所で働いている方もいらっしゃいます。今回は、そういった方の特性をもっと生かしていく方策はないかということについて伺いたいと考えています。

 まず、厚労省は、法定雇用率によって雇用の量の把握はされていますが、雇用の質の方はいかがでしょうか。賃金や定着率、職務内容、キャリア形成、そういった雇用の質を測る指標を持たれているかどうか、伺います。

藤川政府参考人 お答えいたします。

 障害者雇用の質、非常に重要な課題であるというふうに認識しております。

 それで、まず初めに、質の実態把握につきましては、厚生労働省では障害者の雇用実態調査というものをやっておりまして、一定事業所で雇用される障害者の賃金でありましたり雇用形態、勤続年数、講じられている合理的配慮の内容など、障害者の雇用管理や雇用条件に関する情報等について把握しているところでございます。

 また、独立行政法人で高齢・障害・求職者雇用支援機構、いわゆるJEEDというのがございますけれども、そこでも雇用の質に係る調査研究を行っておりまして、その中で、障害者の担当業務でありましたり、能力開発、評価、処遇等に関する取組状況、雇用の質の取組の課題や今後必要と感じる支援等の内容について把握しているところでございます。

 それで、後段の御質問のございました雇用の質を測る指標についてでございますけれども、これは全ての企業を対象としているものではございませんけれども、厚生労働省では、優良な障害者雇用を行う中小企業を認定する、もにす認定制度というのがございます。その認定基準において、障害者の雇用数だけでなくて、賃金に関する処遇を含むキャリア形成でありましたり、定着状況、職務環境、職務選定、ふさわしい職務選定とか創出しているかということでございますけれども、あるいは満足度等の指標を設けているところでございます。

岡野委員 今まさに、そういった、次にしたい話をしてくださいました。もにす認定などもございまして、私もここで、希望の持てる事例、つまりは、福祉的な仕事だけではなくて、特性を引き上げている企業の例を皆さんに御紹介をしたいと思います。三つ紹介します。

 一つ目は、自閉スペクトラム症の方が持つ高い集中力、パターン認識の得意さ、細部の差異を見逃さない力、こういった特性に着目して、サイバーセキュリティーの現場で、脆弱性診断チームですとかログ解析チームに配置をされている例があります。膨大なログデータから異常の兆しを見つける仕事において、自閉スペクトラムの方たちの特性というのが極めて高い成果につながっているということです。

 また、知的障害のある方はこだわりが強い方が多いわけですけれども、彼らが持つ丁寧さや粘り強さ、手順を正確に守る力、そういった能力が高いからこそ、福祉事業者は、パンを作ったりクッキーを作ったり、きっちり量ってきっちり焼いてということで、整った、均質の商品を作れるというところがあるわけですが、その能力に着目をして、製造業の精密検査や部品チェックの工程に採用する企業があります。その結果、検査精度が安定して不良品率やクレームが大幅に減少をした、複数ラインがある中で、障害のある人がついたラインというのが最も品質が安定したラインになったというような声もあります。

 最後は、障害者掛けるアートです。皆さんも、アウトサイダーアートとして目にされる機会はあるかと思いますが、こちら、私、理事会で許可を得まして、現物を持ってまいりました。こちらのポーチなんですけれども、この絵を描いているのも障害のある方たちです。これは、ちゃんと正式にライセンス契約をしてビジネス展開をしている会社がございまして、これはちなみに、大手航空会社とコラボをして、飛行機の機内で使われているものであります。ほかにも、ホテルとコラボをしたり、イベントとコラボをしたり、海外展開もしていて、ここはちょっと突出した成功事例ではありますけれども、その結果、工賃という福祉的な概念を超えて、プロのアーティストとしての対価を得られるようになりました。

 彼らは、先ほどからありました、納税をしています。多くの当事者の家族が口にする親亡き後の心配というものが、彼らが納税をした瞬間に、御家族はどれだけその心配が減ったかなというふうに感じます。

 こういったように、障害のある方の特性を、保護すべき弱点ではなく、特性による付加価値と捉え直すこと、これは確かに全ての障害者の皆さんに適用できるものではありませんけれども、でも、できることから取り組んでいくということが、さんざん共生社会だ、インクルーシブ社会だというのであれば、支えてあげなきゃいけない存在というイメージを雇用の工夫で変えていくことをしてはどうかなというふうに考えております。

 行政は、先ほど好事例の紹介というふうにおっしゃいましたが、紹介で終わらせるのではなくて、ちゃんと尊厳のある場所、働く場所を提供して、かつビジネスとしても成功している、そういう制度として後押しをしていく責任があると私は考えますが、雇用の質を引き上げる政策、どう展開するか、伺います。

藤川政府参考人 お答えいたします。

 先生、いろいろ事例をお話しいただいて、私もいろいろ現場を見させていただくと、そういう、本当にそれぞれの能力を開花させて頑張っていらっしゃる方の姿を見せていただいておるところでございます。

 先ほど、繰り返しになりますけれども、もにす認定制度もございましたり、やはりそういうキャリアアップというのか個性を発揮していただくための支援として、正規雇用の労働者とか、それに対する助成金等も用意してございます。そういったこれまである取組を、助成金等も含めてしっかり、よりそれぞれの障害者の方が能力を発揮して活躍していただきたいということで、頑張っていきたいというふうに考えております。

 また、これらに加えまして、現在、厚生労働省で、今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会というものを開催しておりまして、まさに御指摘の雇用の質の向上に向けた方向性とか具体的な取組の在り方についていろいろ議論しておるところでございます。

 これらの議論の結果も踏まえまして、今後、更にどのような取組が必要かについて検討してまいりたいと考えてございます。

岡野委員 いい答弁をありがとうございます。

 質問を実はもっと用意をしておりましたが、時間が来ましたので、これで終わらせていただきます。

 御答弁、どうもありがとうございました。

大串委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。

    午後零時四分休憩

     ――――◇―――――

    午後一時開議

大串委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑を続行いたします。沼崎満子君。

沼崎委員 公明党の沼崎満子です。

 本日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。質問内容が多岐にわたって本当に答弁者に多く来ていただいて、ちょっとそこはおわびを最初に申し上げたいと思います。

 では、質問の方に移らせていただきます。

 最初に、母乳バンクについての御質問をさせていただきます。

 母乳バンク、御存じない方もいらっしゃるかもしれませんので簡単に御説明しますけれども、御自身のお子さんが必要とする以上に母乳が出る方がドナーになっていただいて、その方から御寄附いただいた母乳を適切に低温殺菌処理し、細菌検査、冷凍保管して、新生児集中治療室、NICUの要請に応じて、ドナーミルクとして早産や低出生体重の赤ちゃんに提供する、そういう仕組みになっています。

 このドナーミルクというのは、低出生、早産児に与えることによって、壊死性腸炎や敗血症といった合併症を予防し、また将来的な神経発達の予後にも寄与するとされておりまして、国際的にも低出生体重児には有効性が認められて活用がされている、そういったものであります。

 一方で、今、国内の母乳バンクはどのような体制になっているかと申しますと、一般的にまず認知度が低いということもございますし、費用の枠組みがそもそもございませんので、そういった意味でも、なかなか普及が進まないといった課題も多くございます。そういったことから今日は質問で上げさせていただきました。

 まず最初に、母乳バンクの現在の運用の実態についてどのように把握されているか、お尋ねいたします。

竹林政府参考人 お答え申し上げます。

 母乳バンクにつきましては、現在、主に二か所の民間の母乳バンクが運営されておりまして、いずれかの母乳バンクに対しまして、ドナーミルクを使用する医療機関が年間使用量に応じた年会費を支払い、母乳バンクから提供されたドナーミルクを、主に母親から母乳が得られない極低出生体重児に対して使用されているものと承知をしております。また、母乳バンクは、医療機関からの年会費以外に、寄附なども収入とされているというふうに承知をしております。

 供給体制や需給状況につきまして、例えば日本橋の母乳バンクにおきましては、半年で約百七万ミリリットルの母乳がドナーより提供され、約五十九万ミリリットルのドナーミルクがNICUに配送されているものと承知をしております。

沼崎委員 今御紹介があったように、寄附であったりとか、そういった民間の施設によって、何とかこの母乳バンクの仕組みというのが維持されているということでもあります。

 また、実は私、視察にお伺いしたんですけれども、ドナーミルクを必要とする、与えられている赤ちゃんの数というのも年々増加しているというふうにお伺いをいたしました。その中で一番問題になっているのが、ドナーミルクをどういう位置づけにするかというのが明確にならないために、費用請求をどのようにしていったらいいかというのが、現状では請求する仕組みがつくれないという問題がございます。

 ドナーミルクの位置づけ、食品にするのか、それとも医薬品にするのか、そこが明確にならないと、何で請求をするのかということが明確にならないということが問題になっているというふうに認識をしておりますが、現在の分類の検討状況についてお聞かせください。

竹林政府参考人 お答え申し上げます。

 今議員に御指摘いただきましたとおり、現時点におきましては、ドナーミルクにつきましては、食品、医薬品又はその他の分類のいずれかに位置づけるべきものなのかなど、議論があるところと承知をしております。

 そこで、こども家庭庁では、本年八月から、ドナーミルクに関する法的な位置づけや、ドナーミルクの法的位置づけに応じた各種申請手続、必要となる知見、運用面の課題などを整理するための調査研究を実施しており、来年三月に調査結果が取りまとまる予定でございます。

 医療保険制度等を所管します厚生労働省とは、調査の過程で得られた情報も踏まえながら、随時、ドナーミルクの位置づけに関する今後の方向性について議論を行っているところでございます。

沼崎委員 ありがとうございます。

 なぜ、医薬品、食品、それ以外にするのかというところが重要かと申しますと、費用の枠組みもそうですし、運用の管理の在り方というのも、当然、食品なのか、医薬品なのか、そのほかになるかというふうなことで変わってくると思います。

 ですが、今、その分類が未分類のまま、実際にはもう既に運用が始まっている状況でございまして、現状の安全使用に関する基準というのがどうなっているか、その点についてお答えください。

竹林政府参考人 お答え申し上げます。

 NICUにおきますドナーミルクの安全な使用に係る管理基準につきましては、こども家庭科学研究におきまして、医療機関が母乳バンクを利用するための方法や施設の整備等を示した母乳バンク利用マニュアル、あるいは、母乳バンクが安全で安心なドナーミルクを提供するために遵守すべき内容を含む母乳バンク運用基準、こういったものを研究成果物として公表しておりまして、ドナーミルクを使用するNICUを持つ医療機関等におきまして、この母乳バンク利用マニュアルが適宜活用されているものと承知をしております。

 これらのマニュアルは専門家によって科学的に検証されたものでございまして、こども家庭庁といたしましては、引き続き、NICUを持つ医療機関等において同マニュアルを御活用いただきたいと考えております。

沼崎委員 ありがとうございます。

 専門家によって規定された安全基準が運用されているということですので、現状の運用には問題ないということが確認できたと思います。

 その一方で、今、現場では、じゃ、この費用面をどうやって工面していくのかというのが非常に問題になっております。

 今は、現状では、使用しているNICUの病院の持ち出しになっているところも多いというふうにお伺いしておりますので、本来であれば、既に分類が決まらない時点でも何とかこの費用の枠組みをつくっていただきたいという思いはあるんですけれども、今、調査研究が進んでいるというふうにもお伺いいたしました。今後、費用の枠組みというのはどのように決まっていくのか、その方針についてお聞かせください。

間政府参考人 お答えいたします。

 委員の御質問、恐らく医療保険上の取扱いはどうなるのか、こういう御趣旨だと思います。

 ドナーミルクの医療保険上の取扱いにつきましては、先ほどこども家庭庁の方から御説明のありました調査研究の結果も踏まえて検討する必要がありますけれども、一般論になりますが、お答えいたしますと、仮にドナーミルクが薬事承認され、さらに薬価収載された場合は、処方された際に薬剤費として支給されることになりますし、また、そうではなくて入院時の食事として提供されるという整理になった場合には、食事療養に係る費用として、それぞれ医療保険上取り扱うことが可能になるものと考えてございます。

沼崎委員 ありがとうございます。

 食品か、医薬品か、その定義づけというか位置づけができればしっかり費用を取れる仕組みがあるということが確認できましたので、そこに関してはいち早く分類を決めていっていただきたいという思いでおります。

 また一方で、これから先、安定的に母乳バンクを私は是非運用をしていっていただきたいという思いがございますけれども、現状では民間の施設あるいは寄附といったところに依存をしているような状況でありますので、この点に関して、今後安定的な運用を進めていく、そういう方針に関してございましたら、御返答をお願いいたします。

竹林政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほどの厚生労働省からの回答も踏まえますと、今後、ドナーミルクの位置づけが整理されることによりまして、医療機関はドナーミルクを薬剤費又は食事療養に係る費用として医療保険上取り扱うことが可能になることが想定されます。

 そのことによりまして、医療機関は母乳バンクとの年間契約費を捻出しやすくなり、医療機関から母乳バンクへの費用が安定的に支払われることで、結果として、母乳バンクが安定的に運営され、ドナーミルクの継続的な供給につながるものと考えております。

 このように、母乳バンクが既存の制度を活用しながら継続的にドナーミルクを提供できる体制を構築するためには、まず、ドナーミルクの位置づけについて整理することが前提になるものと考えます。

 こども家庭庁としては、先ほど申し上げました調査研究事業における結果も踏まえながら、ドナーミルクの位置づけにつきまして、引き続き厚生労働省と議論してまいります。引き続き、ドナーミルクを必要とするお子さんとその御家族に母乳バンクからドナーミルクが安定して提供されるように、ドナーミルクの位置づけについて検討を進めてまいります。

沼崎委員 ありがとうございます。引き続き検討、早急に進むようにお願いいたします。

 次の質問をさせていただきます。これは、十九日に浜地議員の質問でも取り上げさせていただきましたが、RSウイルス感染症に対する定期接種に関する御質問です。

 十九日の質問の中でも、接種法上における抗体製剤の位置づけというのが問題になったというふうに認識をしています。予防接種上のワクチンに抗体製剤が定義づけが難しいということで、定期接種のハードルになっているというふうに認識しておりますけれども、一方、これから、今、バイオ医薬品等、非常に新しい薬剤がどんどん出てきている中で、今後も同じような同様の問題というのは起こる可能性がありますので、ここに関しては早急な対応が必要と思います。

 また、抗体製剤に関しては、母子免疫ワクチンの接種を逃した方、あるいは流行期に合わせた投与、そういった意味からも必要性というのは十分考えられますし、十九日にちょうど予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会が行われておりまして、この中でも抗体製剤に関する議論というのが行われたというふうに認識しております。

 その中の御意見でも、ほぼほぼ、抗体製剤に関しては、母子免疫ワクチンと同様に、同時期に早期に開始をした方が望ましいという御意見が大半だったというふうに認識をしておりますので、定義づけの難しいということは承知しておりますけれども、ここを早急に議論を進めていただいて、できる限りほぼ同時に、ワクチンもあるいは抗体製剤も定期接種で使用ができるような体制を整えていただきたいと思いますが、御返答をお願いいたします。

上野国務大臣 お答えいたします。

 今御指摘のありましたRSウイルス感染症に対する抗体製剤の取扱いでございますが、委員からも御紹介のあった審議会におきまして、法的な課題を整理する必要があるため、予防接種法に基づく予防接種に用いる医薬品の範囲について、今年度内に審議会において議論を開始することとされました。

 今後、審議会で医薬品の範囲の議論を丁寧に行った上で、その結果を踏まえ、抗体製剤の定期接種化に関する議論を始められるように、できるだけ速やかに対応していきます。

沼崎委員 今年度開始という、そこに関しては前向きな御返答というふうにお伺いしておりますが、その上で、定期接種も来年の四月からが見込まれているかと思いますが、そこには年内の議論開始で間に合う状況かどうかというのは御返答いただけますでしょうか。

上野国務大臣 できるだけ速やかに対応していきたいと思いますが、まずは今年度内に議論を開始することとしまして、その結果を踏まえまして、定期接種化についての議論も始めていきたいと考えています。

沼崎委員 できれば、なるべくギャップがない形での開始をお願いしたいと思います。

 次の質問をさせていただきます。ちょっと話題が変わりまして、アレルギーに関する御質問です。

 公明党は、以前からアレルギー対策というのは力を入れてやってまいりました。先日、公明党に対しまして、アレルギー疾患に関する六団体からの御要望をいただいております。

 その中に食物アレルギーに関する御要望がございまして、食物アレルギー、乳幼児期に発症することが多いアレルギーですけれども、通常は年齢とともに改善していくことが多い疾患です。非常に悩んでいるお子さんが大変多い疾患ではありますけれども、ただ、なかなか小児期に治ることがなく、成人まで持ち越す方もまれではございませんし、また最近では、成人になってから発症する方が増加傾向にあるというふうにアレルギー学会の方からもお伺いをしております。

 食物アレルギーの治療や管理、そして診断の確定、どれだけ安全に食べられるのか、あるいは耐性を獲得してアレルギーはなくなった状態になっているのか、そういったことの確認には、食物経口負荷試験が欠かすことができません。

 一方で、今、保険適用が、十六歳未満、年三回までという制限がございます。この関係で、アレルギーを成人まで持ち越してしまった患者さんあるいは成人発症した患者さんというのが、負荷試験を行う医療機関がなく、適切な管理や治療が受けることができない、そういう現状が起こっております。また、成人のアレルギーの診断というのは、保険適用がないということもございまして、ほとんど受けられる医療機関がないということも、成人発症のアレルギーの患者さん、行き場を失っているという状況でもあります。

 こういった実情に合わせまして、現在十六歳未満となっている食物経口負荷試験の保険適用に関しましては、是非、年齢制限を撤廃していただきたい、それが必要というふうに考えますが、見解をお伺いいたします。

間政府参考人 お答えいたします。

 ただいま委員から御紹介のありました食物負荷試験ですけれども、小児については今し方先生からもお話ございましたように、小児食物アレルギー負荷検査として診療報酬上の評価を行っておりまして、令和四年度診療報酬改定において、関係学会からの御提案を踏まえ、今し方これまた委員からお話がありましたように、年齢とともにアレルギーの症状がなくなっていくといったエビデンスも含めて、対象患者の年齢を九歳未満から十六歳未満に拡大したところでございます。

 この検査は、小児患者へ実施する臨床的意義に加えて、検査実施に当たっての医療従事者の業務負荷、検査前後のケア、重篤なアレルギー反応に対する対応等を踏まえた評価としております。

 その上で、十六歳以上の患者に対する食物負荷試験について新たに評価することにつきましては、関係学会からの御提案の内容や、試験そのものの成人に対しての安全性、あるいは検査結果が治療に与える影響も含めた臨床的有用性が十分あるのかどうかといったデータに基づき、引き続き中央社会保険医療協議会において検討していくこととしたい、このように考えております。

沼崎委員 ありがとうございます。

 引き続き、もう一つ、アレルギーに関連した御質問ですけれども、十一月十二日にアドレナリンの点鼻薬というのが薬事承認になりました。これは非常に私は有用だと思っておりまして、アナフィラキシーといって、非常に即時型で非常に重篤な症状を呈するアレルギー反応がございますけれども、これに対する治療薬としてアドレナリンは非常に有効になります。

 現在は、アドレナリンの自己注射、今はエピペンですね、それを使って治療がなされているわけですけれども、アナフィラキシーというのが非常に問題になるのは、本当に数分で死に至るような症状を呈してしまいますので、起きたときに現場で、当事者あるいは周りにいる方、いわゆる医療従事者じゃない人が使わなくてはならないという課題がございます。そういう意味では、現行使われているアドレナリンの自己注射というのは、やはり針を刺すという行為が非常に一般の方からするとハードルが高い。瞬時に使わなくてはならないのに、針を刺すという行為でちゅうちょするために治療が遅れる、そうするとそれが命に関わる、そういう問題点がございます。

 それに対して、十一月の十二日に販売になった点鼻薬というのは、鼻にシュッとすればいいので、心理的なハードルというのは非常に低くなると思っております。そういう意味では、この点鼻薬の使用というのがいち早く私としては進むといいなというふうに思っております。

 まだ発売前ということですので、お答えは限られることもあるかと思いますが、迅速に普及という意味で今回は質問に上げさせていただきました。まず一点目、医療現場における適正使用の体制の整備状況、それに関してお尋ねをいたします。

宮本政府参考人 お答えいたします。

 アナフィラキシー反応に対する補助治療に用いるアドレナリン点鼻薬であるネフィー点鼻液については、適正使用を確保するための措置を製造販売業者に求めているところでございます。

 具体的には、医療従事者に対して、本剤の適切な使用方法、患者及び保護者等に指導すべき内容を記載した適正使用ガイドを配付し、情報提供を行うこと、本剤の使用に関して適切な指導ができる医師によって処方されるよう、医師に対して事前の本剤の使用方法等に関する研修の受講を求めること等の措置を行っていただくことにしております。

 また、患者や保護者等が本剤を正しく使用できるよう、患者や保護者等向けに、使用方法や使用すべき症状等を説明する資料や、練習用の見本を用いて情報提供を行っていただくこととしております。

 本剤の適正な使用が確保されますよう、引き続き必要な取組を行ってまいりたいと考えております。

沼崎委員 医療従事者は恐らく使用するのは問題ないのかなと思っております。

 一方で、アドレナリンの点鼻薬、エピペン、注射薬もそうなんですけれども、様々な場面で使うことが想定されまして、もう一つ、学校現場でもエピペンの使用をするために非常に苦労をして、学校現場で使用ができるような体制というのもエピペンに関しては体制が整備されたというふうに理解しておりますが、今後、このアドレナリンの点鼻薬、学校現場で使用を可能にしていくためにはどういった手順、運用が必要かということについてお尋ねいたします。

神山政府参考人 お答え申し上げます。

 お尋ねのアドレナリン点鼻薬につきましては、先生も御指摘がありましたように、発売前のものというふうに承知をしておりまして、現時点では、学校現場での取扱いについてお答えすることは困難であると考えております。

 その上で、一般に、医薬品の投与につきましては、医学的な判断が必要とされる行為でございまして、医師やその指示を受けた看護師等のみが行うことができるものですが、他方で、緊急やむを得ない措置として行われる場合には、医師や看護師等の資格を有さない者が投与することが許容される場合もあると承知をしてございます。

 これまでにも、学校において、児童生徒がアナフィラキシーショック等で生命が危険な状態である場合に、自ら医薬品を投与することができない本人に代わって教職員が投与することについては、個別の医薬品ごとに厚生労働省の見解を伺い、教職員が投与することが許容されると認められた場合には、その旨を学校へ周知を行ってきたというところでございます。

 文部科学省といたしましては、お尋ねのアドレナリン点鼻薬が発売された後には、学校現場におけるニーズを踏まえて、これまでと同様に、厚生労働省の見解を伺い、その結果に基づく学校への周知を行うことについて検討してまいりたいと考えております。

沼崎委員 ありがとうございます。

 まさに、医学的に必要な使用場面というのが当然このアドレナリンの点鼻薬には生じますので、是非、厚労省と文科省で御協力をいただいて、発売された際には速やかに学校現場で使えるように手続を進めていただきたいと思います。

 そしてもう一点、このアドレナリンの点鼻薬、今度は救急の現場でも救急救命士が使用する。エピペンももう使われておりますので、当然同じ場面が想定されますが、救急救命士が使用するための手続に関する見通しをお聞かせください。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 救命救急士が実施できる救急救命処置において投与できる薬剤は、重度傷病者の症状の著しい悪化を防止し、又はその生命の危険を回避するために緊急に必要なものとして厚生労働大臣の指定するものに限られているという状況でございます。

 救急救命士が行う救急救命処置の範囲の拡大につきましては、救急医療を担う多職種で構成された救急医療の現場における医療関係職種の在り方に関する検討会ワーキンググループにおいて検討しているところでございまして、例えば、現在は、アナフィラキシーショックに対するアドレナリンの筋肉内投与、いわゆるエピペン投与につきまして実証事業中でございます。

 また、新たな救急救命処置の提案につきましては、令和八年度から新規提案に関する窓口に申請をいただきまして、書類審査を経た後、ワーキンググループで最終的な評価が行われた上で救急救命処置として新たに加えるということになるという状況でございます。

沼崎委員 今御紹介したように、本当にこのアドレナリン点鼻薬がきちんと現場で使われるためには、様々な処置というか手続が必要になるかと思いますので、各省庁の皆さんには非常に御苦労をおかけすると思いますけれども、是非、いち早く現場で使えるような体制を整えていただくようにお願い申し上げます。

 時間がちょっと迫ってまいりましたので、次の質問を飛ばさせていただいて、厚生連に関する御質問をさせていただきたいと思います。

 私、今まで二十六年、麻酔科の医師をしましたけれども、勤めていた病院が大学病院といわゆる公立の病院、そして公的病院の一つである厚生連で、ほとんど公益性が高い病院でずっと勤めてまいりました。そして、今までのこの委員会の御質問の中でも、いわゆるこういった病院が非常に赤字で、病院赤字の中でも特に厳しい状況であるというのは皆さんも御承知いただいているとおりだと思います。その大きな理由というのは、やはり救急であったりとか、あるいは周産期の医療、僻地の医療、そういったことを担っている病院で、なかなか、採算性を求めることが非常に難しいということがあります。

 そういう中で、公的病院の一つにこの厚生連という病院も枠組みの中に入っているわけですけれども、私は何も、厚生連、自分が出身だからここの病院だけ何かということではなくて、実は全国に百病院で三万床近い病床を持っている病院でして、本当に地域医療の中核になっている病院です。

 公的病院というのは、実は税制の優遇措置がございます。その中で様々、税制優遇措置の条件というのが定められているんですけれども、厚生連に関しては、差額ベッド代というのが唯一、五千円の条件というのが実ははめられており、はめられてと言うとちょっと言い方は悪いですけれども、平均額で五千円、そういった上限が決められていますので、これが平成の九年以降ずっと変わっていないということで、今、様々、物価高、病院の経済状況が厳しい中で、病院の収入源であるところに上限が入っている、そういう状況になっている、そういう問題点があるというふうに私は聞いております。

 まず、どうして厚生連の税制優遇措置、ほかの病院にはない五千円の上限があるのかということと、ここに関してはやはり現状の病院経営に見合っていない制度になっているというふうに私は思いますので、そこの見直しに関して御見解をいただきたいと思います。

神田政府参考人 お答えいたします。

 厚生農業協同組合連合会、いわゆる厚生連が行う医療保健業につきましては法人税の非課税措置が講じられておりますけれども、その要件の一つといたしまして、委員御指摘のとおり、医療施設ごとの差額ベッドの料金の平均額が五千円以下であることとされてございます。

 この金額要件は平成九年に設定されたものでございますが、本年七月時点では病院を運営する厚生連のうち既に八割が金額要件の水準に達しておりまして、法人税非課税措置が講じられている他の公的医療機関等との格差も拡大しておりますので、団体の方からも、今後更なる人件費、物価の上昇に対応するため、金額要件の見直しについて要望を受けているところでございます。

 農林水産省といたしましては、令和八年度税制改正要望におきまして、差額ベッドの料金に関する要件の見直しを要望しているところでございまして、引き続き、厚生連が運営する病院の経営改善を後押ししてまいりたいと考えております。

沼崎委員 是非ここは後押しをお願いしたいと思います。ここでお願いするのはちょっと場違いかもしれませんけれども、是非後押しをお願いいたします。

 終わります。ありがとうございました。

大串委員長 次に、八幡愛君。

八幡委員 れいわ新選組の八幡愛です。

 最近、十五分の持ち時間が短くて、たくさん言葉を詰め込んでしまうんですけれども、通告している内容の中から絞って質問させていただくんですが、その前に、今国会でも何度も質問が出ております、大事なことなので、OTC類似薬の保険適用見直しについて一言申し上げます。

 先週の厚労委員会で、私は大臣に、OTC類似薬の保険外しで経済的負担が増えることで不安を抱えている当事者に寄り添ってほしいという旨を質問させていただきました。

 すると、今週、速報、OTC類似薬見直し、保険適用維持で検討、OTC類似薬、医療保険の対象から外さない方針などといった報道の見出しがSNSなどでも駆け巡りました。それを受けて、私のところに当事者の方から何人も、保険適用維持になった、委員会で取り上げてくれてありがとうなどと連絡があったんですが、すごく私は複雑な気分だったわけです。

 なぜなら、社会保障審議会の医療保険部会で、OTC類似薬について、保険適用を維持したまま患者に上乗せ負担を求める案というものが審議されているということを知っていたので。そして、案の定、昨日の保険部会で、その方針でおおむね一致したということです。保険適用は維持するが、結局、患者に負担を強いるという考えは変わっていないということなんですよね。

 政府・与党は年末までに制度設計をまとめる方針で、医療費の大幅削減を目指す日本維新の会との調整に注目が集まるとの報道も見たんですけれども、元気で体力のある人からすると、たかがOTC類似薬と思うかもしれないですが、やはり、そのお薬がないと日々を安心して過ごせない、お薬のために食費を削るしかないなど、まさに命に関わることを審議しているんだということを、厚労省、大臣、そして与党の議員の方々にも自覚していただきたいです。

 何かぬか喜びさせるような見せ方ばかりせずに、OTC類似薬の保険適用見直しについては、是非引き続き、慎重かつ当事者に寄り添った議論を求めます。

 質問に入ります。

 日経新聞、読売新聞など複数のメディアで報じられております、関西エリアのドクターヘリ運航停止についてです。

 関西方面二府四県と鳥取県、徳島県を含む関西広域連合は、今月二十日に、整備士不足により、管内八か所の基地病院のドクターヘリ、十二月にそれぞれ六日間、運航を停止するとのスケジュールを発表しました。

 また、関西広域連合がドクターヘリの運航を委託している運航会社では、ほかの地域で管理しているものも含めて、全十機のドクターヘリについて、十二月に延べ五十四日間、運航を停止することになっております。

 問題は、この運航会社が、同じように整備士の不足で運航を停止するということが以前にも発生しているということなんです。読売新聞によりますと、七月から八月、さらに十月から十一月にかけて運航停止があって、医師を乗せたドクターカーや防災ヘリで計九十九件の代替出動があったそうです。ドクターヘリの運航がもう綱渡り状態になってしまっているように見えるんですが、大丈夫なのでしょうか。

 そして、加えて、報道によりますと、来年度は、この関西広域連合が運航しております八機のドクターヘリのうち六機の委託先がまだ決まっていないと。このままだと二機になってしまう。関西方面のドクターヘリの運用に重大な支障が生じてしまいます。

 このようなドクターヘリの運航停止や来年度の運航に懸念があるという報道について、厚労省はまずどのように受け止めているのでしょうか。今後の対応策も聞かせてください。お願いします。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 まず、ドクターヘリは、地域における救急医療体制の確保をする上で重要なものでございまして、厚生労働省としても、これまで、ドクターヘリ導入促進事業を通じて、都道府県等に対して財政支援を行っているところでございます。

 今般、特定の航空事業者が運航する一部地域においてドクターヘリの計画運休が発生していることにつきまして、地域の救急医療体制の確保に影響を及ぼし得る事態と考えております。

 このため、今般の事案を受けて、本年九月に都道府県に対して事務連絡を発出し、近隣のドクターヘリや消防防災ヘリ等との連携による搬送体制の確保について検討、調整を依頼するとともに、ドクターヘリ運航事業者に対しては、関係自治体とともに、安定的な運航に向けて最大限の協力を求めてきたところでございます。

 今後も、状況を注視しながら、ドクターヘリの安定的な運航体制の確保のため、国土交通省やドクターヘリの関係者とも連携し、必要な調整を行っていきたいと考えておるところでございます。

八幡委員 是非国交省と連携してやっていただきたいんですが、先ほど財政支援をやっているんだという話がありましたけれども、多分足りていないと思うんです。

 というのは、今月の六日、徳島県から厚労省に、ドクターヘリの運航に対する財政支援及び医療提供体制推進事業費補助金制度の改善という要望書が出ているんですね。この要望では、ドクターヘリの安定的な運航体制の確保というのは国の責任において推進されるべきものだとして、安定的な運航体制の確保のために、ドクターヘリを対象にした恒久的で柔軟性の高い財政支援制度をつくることなどを求められております。運航の安定のために、企業任せにするのではなくて、政府がもっと関与していくべきだという思いは当然だと思うんです。

 ドクターヘリというのは、阪神・淡路大震災をきっかけに要望する声が高まりまして、二〇〇〇年代に入ってからも運用が拡大し、二〇〇七年には救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法というのが施行されております。

 その後、東日本大震災を始めとする大規模な災害が頻発したときにも、そして高齢化社会が本格化していく中で、ドクターヘリの重要性はますます高まっているというのは、もうこれは間違いないんです。関西においては、南海トラフに対する備えも当然必要なわけですよ。ドクターヘリというのは、現代では、人の命を守るために必要な基本的な社会インフラだと私は考えております。

 政府は、国民の安全と国の繁栄を支えますといいながら、先日発表しました総合経済対策で、予算をばんばんつけていくのはいいと思うんですけれども、防衛費を引き上げているんですよね。ミサイルとかを防衛を理由に買うよりも、やはり、まずは、日々の生活の中で国民の生命、命を守るため、ドクターヘリの安定的な運航を目指して予算をつけていくべきだと私は思います。それこそが国民の安全保障であり、本当の積極財政だと思います。

 大臣、今後のドクターヘリの在り方についていかがお考えですか。国がもっと前に出て支援をしていくということを考えられないでしょうか。制度の枠組みなど、ハードルがたくさんあるというのは私も分かっているんですけれども、やはり、いつ来てもおかしくない災害への備えというのをしっかりしていかないといけないと思います。国民の不安を少しでも減らしていただけないでしょうか。お願いいたします。

上野国務大臣 今御指摘がありましたとおり、ドクターヘリは、平時の救急医療だけではなくて、災害時におきましても大変重要な役割を果たしていただいております。また、関西広域連合が府県の枠を超えて柔軟な対応をしたいということで意欲的に取り組んでいただいていることも承知をしております。

 国といたしましても、医療の提供体制にやはり責任を有するまず都道府県、これがドクターヘリを運航するために必要な経費を継続的に支援してきたところでありますので、こうした枠組みはこれからもしっかり継続をしていきたいというふうに思います。

 やはり、休止状態が継続するということは大変問題だというふうに思っておりますので、国交省とも連携を図りながら、関係自治体の必要な対応を支援していきたいというふうに思っておりますし、委託先事業者の選定などにおいてもしっかり我々はサポートしていきたいというふうに考えています。

八幡委員 上野大臣、ありがとうございます。前向きな御答弁だったと受け止めました。引き続きよろしくお願いいたします。

 続いての質問です。

 昨日、医療法改正案が衆議院を通過しましたけれども、審議の中で、医療従事者や介護職の処遇改善について、私も何度も指摘をさせていただきました。れいわ新選組は、もちろん、医療、介護、保育、障害福祉など様々な現場での賃金アップなど訴えておりますが、今日は歯科技工士さんについて取り上げさせていただきます。

 私のところにいらっしゃる医療関係者の陳情の中でも、歯科関連、歯医者さんの関連が結構多いんです。話を聞くと、高齢化社会の中で歯の調整や入れ歯などが年々増えているのに、そうした歯のかぶせ物とか入れ歯を作っている歯科技工士さんがどんどん減っている上に高齢化していっていると。高齢者が高齢者の歯を作っているとおっしゃるんですよ。若い世代のなり手がいないということは、やはり報酬の問題が大きいと思います。人手不足は今後の技術の継承にも不安が出てきますよね。

 大阪府歯科保険医協会がまとめたアンケートでは、やはり圧倒的に診療報酬の大幅引上げを求めるという回答が多いんです。というのも、歯科技工士さんは病院と契約をして、依頼を受けて歯のかぶせ物などを作るので、病院での診療報酬を引上げすることがないと、そこから下りてくる仕事の単価もどんどん低くなってしまっているんですね。診療報酬改定、これは来年ですけれども、議論は今すぐにでも私はすべきだと思います。

 まず、厚労省の方に聞きます。この歯科技工士の現状をどのように受け止められておりますか。簡潔にお願いいたします。

森光政府参考人 お答え申し上げます。

 近年、就業している歯科技工士については、その人数が減少傾向にあります。また、特に若手の歯科技工士の減少等によりまして、就業している歯科技工士のうち、五十歳以上の者が半数を占めるなど、担い手の高齢化が生じておりまして、若手の歯科技工士の人材確保、これが喫緊の課題となっております。

 厚生労働省といたしましては、若手技工士の離職防止のための施策というのを様々講じておりますけれども、さらに、近年の歯科技工士を取り巻く状況が大きく変化しているということから、歯科技工士の業務のあり方等に関する検討会において、歯科技工士の必要数や業務の在り方などについて議論を開始しているところでございます。

八幡委員 しっかりと問題意識は持っていただいているということが分かったんですけれども、やはりお金だと思うんです。技術の継承を守るためにも、この歯科技工士という仕事のもらえる報酬を上げていくしかないと思っています。このままの状態が続きますと、歯科技工士がいなくなって、何か、日本は先進国なのに、みんな歯がない。強い経済を目指すといいながら、歯がなかったら何の説得力も私はないと思うんです。

 診療報酬の在り方について、歯科技工士だけでなく歯科全体にも不安が広がっていると思うんですが、大臣はまだまだ御自分の歯でしっかりと御飯を食べられていると思うんですけれども、いかがお考えでしょうか。お願いします。

上野国務大臣 かむ、話すといった口腔機能の維持向上を図ることは大変重要ですので、良質な歯科医療を今後も提供していくためには、歯科診療報酬、これを適切に評価を行うことは重要だと考えております。

 令和六年度の診療報酬改定におきまして、初診料や再診料、あるいは補綴物の製作の評価の引上げを行ったところでございます。

 これから、令和八年度の診療報酬改定に向けてでございますが、やはり物価や賃金の状況等も踏まえながら、患者の皆様に対して良質な歯科医療、これが提供できるように、中央社会保険医療協議会における議論なども踏まえて適切に対応していきたいと考えています。

八幡委員 おっしゃるとおり、令和六年度に一度改定されているんですけれども、それでも足りないという現場の声を聞いております。今日は歯科医療を取り上げましたけれども、引き続き、診療報酬改定については質問していきたいと思います。

 続いて、緩和ケアを通告していたんですが、次回に回させてください。済みません。

 最後に、間もなく十二月になりますけれども、年末年始には行政や公的支援の窓口が閉まってしまうので、生活困窮者は、NPOや支援団体、個人の支援が丸抱えしてしまうというケースが多くなっています。

 私も毎年、年末年始には物資の支給の活動とか炊き出し活動に参加して、集まった皆さんに状況をヒアリングして、お医者さんとか生活保護の支援が必要な場合は対応のお手伝いというのをさせていただいているんですけれども、昨年、国会議員になって参加したときに、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになったんですよ。

 たくさんのボランティアさんや支援員の方が、本当に寒い中、本来国がすべきことを一生懸命やってくださっているんです。そこに、現場に参加できない方も、物資を送ってくださったりとか御寄附をしたりとかで活動を支えてくださっています。何でそういうことができるのかということをいろいろな人とお話をするんですけれども、皆さんやはり言っているのが、厳しい冬だけれども、困っている人には少しでも穏やかな気持ちになっていただいて年を越していただきたいという、その思いで活動されているんです。

 それで、ちょっと通告していないんですけれども、その現場の方々に大臣から是非一言いただけないでしょうか。当然、国がもっともっとしないといけない、国の代わりに仕事をしてくださっているから、反省すべき点はいっぱいあるんですけれども、本当は今すぐにでも追加支援策をお願いしたいんですけれども、大臣から一言お願いいたします、最後に。(上野国務大臣「何についてですか」と呼ぶ)聞いていなかったですか。

 大臣、年末年始に、皆さん、NPOの方とかボランティアさんとかが一生懸命、生活困窮の方たちのヒアリングをしたりとか炊き出しをやったりとかしてくださっているわけです。本来それは私は国がすべきことだなと思って、国会議員となって行ったときにすごく申し訳なさを感じたんですけれども、今年もたくさんの方たちが活動を予定されていますので、大臣の方から一言お言葉をいただけると。お願いします。

上野国務大臣 今委員からお話のありましたとおり、年末に向けて様々な場面で、今御指摘のあったようなNPOの皆さんとかボランティアの皆さんが一生懸命現場で御活躍をいただいていることは本当にありがたいと思いますし、すばらしいことだというふうに思っております。

八幡委員 それはすばらしいのはみんな分かっているわけですけれども、それを厚生労働大臣として受け止めてほしいわけですよ。できれば大臣も一緒に活動へ行きませんか、一緒に、本当に。いろいろな議員の方が来てくださっているんですけれども、やはり自分の目で見てやらないと。年末年始、いろいろお忙しいかもしれないですけれども、やはり外に出て、是非この国の厚生労働分野を担う大臣として一緒に見ていただきたいななんて思いながら、私、そのお誘いを最後の御挨拶として、終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

大串委員長 次に、田村貴昭君。

田村(貴)委員 日本共産党の田村貴昭です。

 昨年の衆議院選挙、そして今年の参議院選挙と、自民党の裏金事件そして政治と金の問題に国民の厳しい批判の声が高まり、今に至るも変わっていません。

 今日は、上野厚生労働大臣の政治活動費について質問します。

 資料をお配りしています。まず、一を御覧ください。

 上野大臣が代表の資金管理団体、うえの賢一郎・政経フォーラムの政治資金収支報告書、令和五年、二〇二三年度分です。ここに、打合せ飲食代名目で、飲食店を中心に、全部で見たら二十七件の支出があったんですね。この行番号の二番とそれから十二番、これはスナックなんですね。二月に六万八千九百円、七月に五万二千二百円の支出がありました。この支出の目的は打合せとなっているんですよね。報告書の項目区分では会議費となっているんですよね。

 大臣、お酒を提供する場で、ほかにお客さんもいる場で会議を行っておられるんですか。それは会議と言えるんですか。これは政治活動費の支出として適正とお考えなのでしょうか。いかがですか。

上野国務大臣 政治資金に関する収入及び支出につきましては、法にのっとりまして適切に収支報告書に記載を行っているところであります。

 各界の有識者の皆さんとの情報交換や意見交換等に係る経費でございますが、今後とも法令に沿って適切に対処してまいりたいと考えています。

田村(貴)委員 適正だとおっしゃる。これは、打合せ飲食代というけれども、お酒を提供する場で会議を開くのはやはり不適切ではないでしょうか。

 例えば、地方議員の皆さんは大変苦労されていますよ。政務活動費での飲食の支出規定では、例えば東京都議会議員、スナック、バーなど不適切な場での会合等の場合は支出不可となっているんですね。大臣の地元の滋賀県の県会議員はもっと厳しく、会議、会合等の開催に伴う飲食経費は原則不可。飲食を伴う会合等への参加はいいけれども、飲食代の計上はできないとしているんですよ。政治活動費というのはいろいろなお金が入ってくると思うんですけれども、こうした使途はいかがなものかと思います。

 資料二を御覧いただきたいと思います。

 資料二は、組織活動費、行事費のところにある支出なんです。この行番号の七番を御覧ください。長浜茶道愛好会への会費として一万一千八百円の支出となっています。

 これは、しんぶん赤旗の取材に対して、この茶道クラブの会長さんを務める女性の方はこうおっしゃっているんです。上野議員は会員さんで、年間五千五百円の会費と茶券の郵送代を支払った。だから、この一万一千八百円とも食い違うんですけれども。政治活動ではなく、趣味としてお茶会に来られている、妻子とともに参加されたこともあり、茶道に多少の興味がある人なんだろうというふうに語っておられたんです。

 大臣、趣味じゃないですか。政治資金規正法というのは、支出を政治活動に必要な経費に限って認めているんですよね。これらの支出というのは私的流用に当たる可能性があるんじゃないですか。いかがですか。

上野国務大臣 繰り返しになって恐縮でございますが、法にのっとって適切に収支報告書に記載を行っているところでありまして、地域での交流ですとか、そういった面から計上しているところであります。

田村(貴)委員 地域との交流、政治活動費なんですか。これは政治活動なんですか。趣味のお茶会。自民党の皆さん、こんな費目で計上しているんですか。

 資料三を御覧ください。まだあるんですよ。

 行番号の七十一番の欄、みずき舞ファンクラブへの支出。この方は、私聞きました、すばらしい歌声の演歌歌手の方であります。大臣はファンなんでしょうね。このファンクラブの公式サイトによると、入会金は二千円、年会費は三千円なんだけれども、大臣は、この年、一万一千円を支出している。この数字のつじつまも合わないんですけれども。

 まさに、歌手のファンクラブへの会費、これは政治活動費なんですか。どう考えてもおかしいじゃないですか。法にのっとり適切に処理すると言ったけれども、この政治資金報告書、これはインターネットで見れますよね。見た人はみんな、おかしいなと思いますよ。私も、おかしいなと思った。

 さらに、この続きがあるんですけれども、これは配っていません。大相撲の開催前に滋賀県の長浜市で行われた宮城野部屋長浜合宿の事務局に、力士をねぎらう打ち上げ会に二万五千円支払ったという記載もあるんですよ。

 ちょっともう、私も同じ国会議員として、この感覚にはおよそついていけません。歌手のファンクラブの会費、力士との打ち上げ会費が政治活動と一体どう関係するんでしょうか。しかも、家族を連れて行かれている。個人の趣味に政治資金を私的に使ったのではないかと見られても仕方がないんじゃないですか。これらの支出はいっぱいあります。不適正だとお考えになりませんか。

 そして、法にのっとりと言うんですけれども、大臣は今大臣ですよね。これからもこんな活動をやられていくんですか、こういう報告を続けていくんですか。お答えください。

上野国務大臣 今後とも法にのっとって適切に対応していきたいというふうに考えております。

 一つだけ、ファンクラブは、私はこのファンクラブに入っているわけではなくて、みずき舞さん、個人名を出されたんですが、地元出身の方でありまして、その地元出身の方とそれを応援される方を始め、地域の皆さんが集まって会合をさせていただいたものに出席をした会費であります。

田村(貴)委員 で、政治活動なんですね、政治活動。茶道クラブと歌手のファンクラブには、政治資金で複数人の会費を負担しているということです。

 私、趣味があって、北九州市の市民劇場に入っています。その会員なんですけれども、その会費を例えば我が党に対する個人カンパの中から支出しようなどとみじんも考えたことはありませんよ。趣味だから。ここを全く混同されているのではないですかという指摘なんですよ。

 上野大臣、これは調査もさせていただきました。そして、ここにあるスナックのところも、現場に行かせていただきました。でも、やはりこれは明らかに会議じゃないですよ。こういうやり方はやはり改められるべきではないでしょうか。

 一昨日の党首討論で、高市総理は、立憲民主党の野田代表から自民党の企業・団体献金の受皿となっている政党支部について尋ねられ、そんなことよりと述べられて、議員定数削減へすり替えられました。そんなことを言っているから、この政治と金、裏金問題について自民党に対する国民の批判というのはますます深くなっていくんじゃありませんか。

 上野大臣の政治資金収支報告書には、政治活動との関係で極めて不明瞭な、そして不明確な支出が複数点在しています。先ほどの会議費のところなんですけれども、政治資金に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授はこういうふうにおっしゃっています。私的な飲食代を会議費として支出したのならば虚偽記載罪に問われることにもなる、そういう指摘があります。しかとした説明が求められ、これを改めていくべきではないかと思いますが、改める考えはありませんか。再度伺います。

上野国務大臣 これからも法令にのっとって適切に対応してまいりたいと考えています。

田村(貴)委員 時間の関係で、次の質問に移ります。

 昨日の医療保険部会で、国民健康保険の子供の均等割の軽減を、現在の未就学児から高校生世代まで拡大する提案が了承されました。十八歳になった最初の三月までということなのでしょうか。対象は現在、六歳未満までで、約五十万人と伺っています。拡大される七歳から十八歳は約百三十万人と認識していますが、それでいいでしょうか。必要な追加経費は幾らになりますか。また、仮に、半分でなく全額軽減するならば、必要な経費は幾らになると推算されていますか。

間政府参考人 お答えいたします。

 今委員から御指摘のありました国民健康保険による均等割の関係でございますが、令和四年四月から、未就学児に係る均等割保険料について、その五割を公費により軽減する措置を講じております。この軽減措置について、全国知事会などの地方団体から拡充の御要望を多くいただいていることを踏まえて、より多くの子育て世帯の負担軽減のために、その対象を高校生年代まで拡大することを昨日の医療保険部会で御提案をさせていただきました。

 その人数でございますが、この内容を機械的に計算しますと、軽減措置の対象者は合計で約百八十万人となります。公費で追加で必要となる、見込まれる金額は約百六十億円と見込んでございます。

 なお、今委員からも御指摘のありました全額を軽減するために必要な額については、試算は行っていないところでございます。

田村(貴)委員 合計で百八十万人。六歳以下は五十万人ですね。七歳から十八歳が百三十万人ということですね。合計で百八十ということですね。

 百六十億円ということでありましたけれども、全額免除をする場合については答えられませんでした。半分軽減に必要な費用は二百四十億円だというふうに事前に伺っています。全額軽減の事業費は、そうなると四百八十億円になりますので、追加費用は四百億円というふうに私は見ました。

 今回提案された制度拡充は賛成です。国保の均等割は定額の人頭割で、逆進性が強くて、そして、多人数世帯、低所得世帯ほど負担が重いわけです。我が党は、均等割の廃止をかねてから要求してまいりました。特に、国保に加入されている子育て世代というのは、現役世代全体で見ると所得が低いです。一方、国保世帯の中では相対的に所得が高くて、被用者保険に比べて国保の負担は非常に高いということです。したがって、知事会、町村会、市長会、そうした地方公共団体の方から、十八歳までの引上げ及び軽減割合の拡充を図ってほしいと要望が寄せられてきたということであります。

 対象が増えるのは評価をいたします。しかし、均等割の半額負担といっても、やはり重いわけであります。

 大臣、高校生世代までの均等割の全額軽減に必要なお金は、ざっと四百億円です。被用者保険と比べても非常に負担の重い国保加入の子育て世代の国保の負担を引き下げるために、今度の均等割の半額を全額免除にすべきではないかと私は考えますけれども、いかがでしょうか。

上野国務大臣 今、均等割保険料の全額免除という御提案をいただきましたが、国民健康保険の保険料につきましては、子供を含めた被保険者の人数に応じて一定の御負担をいただくことが基本であると考えております。

 こうした均等割保険料を設けている趣旨から、所得の低い方にも一定割合の負担をいただいている、そうしたことも考慮いたしますと、やはり全額免除というのは慎重に検討する必要があると考えておりまして、先ほど来、委員の方からも御紹介をいただきましたとおり、対象を未就学児から高校生年代まで拡充することを検討しておりますので、そうした中でしっかりとした支援ができるよう努めていきたいと考えています。

田村(貴)委員 是非踏み込んで検討していただきたいと思います。

 最後に一点。

 昨日の医療保険部会では、国保組合の定率補助の下限を、一三%を原則としつつ、一二%、一〇%の区分を設ける方針も示されました。

 では、上限となっている三二%など、ほかの補助金、補助率の区分や対象は変更しないという理解でよろしいでしょうか。

間政府参考人 お答えいたします。

 国保組合の定率補助については、委員御案内のとおり、各組合の負担能力に応じた負担とする観点から、一三%から三二%の補助率としてまいりました。

 今般、昨日の医療保険部会において、負担能力に応じた負担等を進める観点から、補助率の下限について、これまでどおり一三%を原則としますが、財政力及び被保険者の健康の保持増進等の取組の実施状況が一定の水準に該当する国保組合のみ、例外的に新たな補助率一二%ないし一〇%を適用することとしました。

 その上で、今委員の御指摘の点に関して申し上げれば、昨今、賃金も上昇してございますので、そういったことも踏まえて、平均所得を算出している所得の上限額を千二百万円から二千二百万円に見直すとともに、逆に言えば、三二%の補助率に該当する、つまり所得の低い所得区分ということでありますが、その平均所得の基準について、これまでの百五十万円未満を百八十万円未満に見直すなど、所得区分を見直す案を提案したところでございます。

 引き続き、高齢化や現役世代の人口が減少し、物価、賃金が上昇していく中でも、国保組合が円滑に事業運営が行うことができるように取り組んでまいりたい、このように考えております。

田村(貴)委員 終わります。

大串委員長 次回は、来る十二月五日金曜日午前十時五十分理事会、午前十一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。

    午後二時一分散会


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